認知症は高齢者がなるもの、というイメージを持っている人が多いですが、若い人でも認知症になるケースはあります。それが「若年性認知症」です。また、認知症自体も、原因によってもいくつかの種類があり、症状や対処法が異なります。今回、きくち総合診療クリニック理事長・院長の菊池大和先生に、認知症の種類と、認知症になりやすい人などについて聞きました。教えてくれたのは…監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。「4大認知症」の特徴と症状認知症は発症した原因によりいくつかの種類に分類されますが、その中でも多く見られる4つの認知症を「4大認知症」と呼びます。1、アルツハイマー型認知症日本人に最も多い認知症で、全体の70%弱を占め、女性に多く見られます。原因は、アミロイドβ(ベータ)などのたんぱく質が何らかの要因により、長い年月をかけて脳にたまってしまうこと。それにより、脳が萎縮し、認知症が引き起こされます。症状は、記憶障害(もの忘れ)から始まることが多く、少しずつ時間をかけて進行していきます。文字を読む・書く・話す・理解することが難しくなったり、物や人の顔などが認知できなくなったりして、日常生活に支障を来たします。認知症は病気の名前ではなく、病気によって引き起こされる症状の総称です。一方、アルツハイマー病は記憶や行動に問題を起こす脳の病気で、認知症を引き起こす代表的な病気の1つ。アルツハイマー病が原因で引き起こされた認知症を、「アルツハイマー型認知症」と呼びます。2、血管性認知症認知症の20%を占めるのが、血管性認知症です。脳梗塞や脳出血といった脳血管障害が原因で、脳の血液循環が悪くなり、脳細胞が破壊されることで引き起こされます。男性に多く見られます。症状は脳血管障害を起こした場所によって異なり、もの忘れや記憶障害、判断力障害、歩行障害など多岐に渡ります。手足のしびれや麻痺、感情のコントロールができないなどの症状を伴う場合もあります。症状には波があり、認知機能はまだらに低下していきます。3、レビー小体型認知症脳にレビー小体というタンパク質がたまることで、神経障害が引き起こされる認知症です。症状として、実際には存在しないものが見える「幻視」や、手足が震えて転びやすい、歩きにくいなどのパーキンソン症状、睡眠中に夢を見て大声を出すなどがあるのが特徴です。調子の良いときと悪いときを繰り返していたかと思うと、急速に進行することもあります。4、前頭側頭型認知症脳の約4割を占める前頭葉と側頭葉の神経細胞が変性し、徐々に進行する認知症です。認知症の中で唯一、指定難病(患者の医療負担を軽減するため、医療費助成制度の対象としている難病)を受けています。初期には、ぼんやりする時間が増えたり他人への興味がなくなったりします。進行すると、今までの人格とは著しく異なる行動を取ったり、同じ行動を繰り返したり、言語がしゃべれなくなるなど、さまざまな症状が見られます。65歳以下で発症する「若年性認知症」65歳未満で認知症を発症した場合、高齢者の認知症と区別して「若年性認知症」と呼びます。全国の若年性認知症の人の数は推計で3万5700人。人口10万人当たり50.9人となります。若年性認知症で一番多いのは血管性認知症で、次がアルツハイマー型認知症。前頭側頭型認知症も高齢者の場合に比べて割合が高くなっています。女性より男性に多く、その理由は、男性のほうが生活習慣病(高血圧、脂質異常、糖尿病)が多く、脳血管障害(脳出血、脳梗塞)が多いためと考えられます。若年性認知症の人の多くは現役で仕事や家事をしているため、認知症になるとそれらに支障が生じます。しかし、本人や配偶者はそれが認知症によるものだとは思わず、診断や治療が遅れて認知症が進行してしまうケースが少なくありません。年齢に関係なく誰でも認知症になる可能性はあると認識し、気になる症状があるときは、早めに適切な治療を受けること大切です。認知症になりやすい人ってどんな人?「認知症は遺伝するのでは?」と不安に思う人が多いですが、遺伝子が関係する認知症はたった10%以下。ほとんどの認知症は、遺伝とは関係なく誰でも発症します。近年の研究では、認知症は生活習慣や環境が関わっていることがわかっています。認知症を引き起こしやすい生活習慣・環境を知っておきましょう。NG習慣1:偏った食事が習慣になっている栄養バランスの悪い食事は、体調に大きく影響します。特に過剰な塩分や高脂質な食事は高血圧の原因になり、高血圧は脳梗塞や脳出血を引き起こしやすくなります。結果として、脳血管性認知症になりやすくなると言えます。また、過剰な糖分は糖尿病を引き起こすことがあります。糖尿病はアルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβの蓄積を進行させるので、脳血管性認知症になりやすくなります。適度にお酒を楽しむ程度なら問題はありませんが、過度の飲酒はアルコール依存症とともに「アルコール性認知症」を引き起こす原因になります。アルコールを過剰に摂取することで、栄養を吸収しにくくなり、脳の萎縮や機能低下を招いて認知症へとつながるのです。また、脳梗塞などの脳血管障害を引き起こして認知症へとつながる場合もあります。NG習慣2:運動不足が続いている運動不足になると、筋力が低下します。すると活動量が低下して脳への刺激が減り、認知症のリスクを高めます。ウォーキングやストレッチ、手足を動かすなど軽い運動でも十分脳への刺激になりますので、何歳になっても適度に体を動かすことを心がけることが大切です。NG習慣3:睡眠不足の日が多いアルツハイマー型認知症は、脳におけるアミロイドβなどのタンパク質の蓄積が原因で発症しますが、アミロイドβは夜間の睡眠中に脳から血液中に排泄され、肝臓に運ばれて無毒化されます。睡眠不足になると、この排泄が低下して蓄積しやすくなるため、アルツハイマー病になりやすいと考えられています。NG習慣4:たばこを吸うたばこを吸うと、ニコチンの血管収縮作用により血液の流れが悪くなります。すると脳への酸素が供給されなくなり、脳の神経細胞がダメージを受け、認知症を引き起こす恐れがあります。NG習慣5:人と会ったり話したりすることがほとんどない例えば、定年になって仕事を辞めたり、子どもが自立して夫婦2人だけになった後、家に引きこもって運動もせず、誰とも会わない生活をするようになった人が、認知症を発症するケースは珍しくありません。これは、こうした生活により脳への刺激が極端になくなり、脳が萎縮して認知症が引き起こされると考えられます。認知症は初期段階で適切な治療を受ければ元に戻れる!認知症の約70%を占めるアルツハイマー型認知症には、必ず2~3年ほどの前段階があります。それを「軽度認知障害」と言います。軽度認知障害の代表が「記憶力の低下」です。最初は本人がもの忘れを自覚することもありますが、徐々に自覚が薄れていきます。また、今まで興味のあったことに無関心になったり、情緒不安定になったりもしますが、日常生活は送れるのが特徴ですこの軽度認知障害の段階で生活習慣の改善や運動をすれば、50%の方が元に戻れます。その後の段階であっても、できるだけ早く治療を始めることで、進行のスピードを遅らせることができるのです。認知症は早期発見、早期治療することがとても大切。それによってその後の生活が大きく変わることを知っておきましょう。まとめアルツハイマー病型認知症は長い年月をかけて脳にタンパク質がたまって発症します。つまり「高齢者になってから気を付ける」のでは遅く、30〜40代のときから生活習慣を見直すことが予防に大きくつながるのです。上の「認知症になりやすい人」の生活習慣に1つでも心当たりがある人は、今から改めて、認知症になりにくい体を作っていきましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/かきの木のりみ4つの編集プロダクションで紙媒体の編集をしつつWebの学校に通い、Webと紙両方の編集に携わるようになって約20年。スポーツは観るのもやるのも好きなのだけど、最近はすっかり観るほうに……。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/監修/菊池 大和 先生医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長。地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
2024年03月17日お笑いコンビ・ココリコの遠藤章造の妻・まさみさんが3日に自身のアメブロを更新。花粉症による不調とともに感染症が現れたことを明かした。この日、まさみさんは次男・歌楽(うた)くんについて「先週、額をケガした」と明かしつつ「ケガをしたのを忘れたの!?ってくらい元気です」と様子を報告。「またケガされたら、、、って考えたら何をするにもヒヤヒヤしちゃう」と述べるも「今日みたいに天気が良い日は外に行きたがる」と悩ましい様子でつづった。続けて、自身について「花粉症のせいで抗アレルギー薬、ステロイド服用しても具合悪くて」と説明し「おまけに疲れや心配事からか?口唇ヘルペスまで発症」と告白。「我が家はパパ以外は子供たち2人も重度の花粉症」と息子達も花粉症を発症していることを明かし「薬を飲ませていても鼻水、くしゃみ、目が痒いと騒いでいます」とつづった。また「花粉がすごいからまたカユカユになっちゃう」といい「今日は室内で遊ぼうっていったら『こうやって公園に行ったら鼻痒くならないから大丈夫だよー』って」とティッシュを鼻に詰めた歌楽くんの姿を公開。「確かに!!気持ちは伝わるよ」と述べ「このまま公園に行く勇気を褒めたい」とお茶目にコメントし、ブログを締めくくった。
2024年03月04日認知症は現在、治療で進行を遅らせることはできても、治すことはできません。でも、初期の段階で適切な治療を受ければ、認知症に進まず元の状態に戻れることを知っていますか? 認知症にじょうずに対処するには、正しい知識を知って早期発見・早期治療をすることが最も効果的。きくち総合診療クリニック理事長・院長の菊池大和先生に、私たちが知っておくべき基本知識を聞きました。教えてくれたのは…監修/菊池大和先生(医療法人ONEきくち総合診療クリニック理事長・院長)地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。そもそも「認知症」とは?認知症とは病気の名前ではなく、症状の総称です。人は、何らかの原因で脳の神経細胞が死んでしまうと、物事を覚えたり判断したり、行動したりすることができなくなっていきます。そうして社会生活に支障をきたした状態を、「認知症」と呼びます。日本の認知症高齢者の数は、2012年で462万人と推計されており、2025年には約700 万人、65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると予想されています(※)。※出典:厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(概要)」認知症の原因原因によって大きく4つに分けられる認知症になる原因は300以上あると言われ、その原因によって4つの種類に分けられます。認知症の中で最も多いのが「アルツハイマー型認知症」で、全体の70%弱を占めます。原因は、脳内の老廃物であるアミロイドβ(ベータ)などのたんぱく質が、異常に蓄積してしまうこと。それが神経細胞を破壊し、脳が萎縮することで発症します。次に多いのが「血管性認知症」で全体の20%弱です。脳出血や脳梗塞などが原因で脳の組織が破壊され、引き起こされます。その他、脳にレビー小体というたんぱく質のかたまりができることで引き起こされる「レビー小体型認知症」と、前頭葉や側頭葉の神経細胞が変性するなどして進行する「前頭側頭型認知症」を加えた4つを「4大認知症」と呼びます。認知症の症状症状の現れ方には段階があります。ここでは、最も一般的なアルツハイマー認知症の症状について見ていきましょう。ポイント1:初期段階=軽度認知障害認知症というと、徘徊したり、家族の名前も憶えていないような状態を想像しますが、いきなりそうはなりません。認知症には必ず前段階があり、それを「軽度認知障害」と言います。この期間が2~3年あり、まず「記憶力の低下」が起こります。最初は本人がもの忘れを自覚することもあります。今まで興味のあったことに無関心になったり、情緒不安定になったりもしますが、日常生活は送れている状態です。人は誰でも年を取れば、もの忘れが増えます。思い出したいことがなかなか思い出せなかったり、記憶力が低下したりもします。すると「このまま認知症になるのでは?」と不安に思う人もいるでしょう。しかし、これらは加齢によるもので、認知症とは異なります。認知症のもの忘れは、食事したことそのものを忘れてしまう、駅から家に帰る道がわからなくなるなど、ある体験を丸ごと忘れてしまい、日常生活に支障を来たすのが特徴です。ポイント2:中期段階中期段階は4~5年あります。日常生活に支障が出てくる期間で、家族が一番介護が大変な時期になります。物の場所がわからない、食べたことを覚えていないということが起き、夕飯を何度も食べたり、買い物に行って帰って来られない、昼夜逆転して夜眠れない、徘徊(はいかい)、幻聴、幻覚、失禁などが見られます。ポイント3:後期段階後期段階は、何もできなくなります。食事、着替え、排泄、入浴は、やり方がわからないため本人は動けません。興味もなくなります。家族に「あなた、誰?」と言うのもこの時期です。もしかして認知症かも、と思ったら認知症は初期段階(軽度認知障害)で生活習慣の改善や運動などをすれば、50%の人が元に戻れます。つまり、早期発見・早期治療がとても大切なのです。家族の様子に少しでも違和感や不安を感じたら、迷わずかかりつけ医に相談しに行きましょう。認知症の検査をし、異常がなくても定期的に通院して、主治医に自分の状態を知ってもらうと安心です。内科などのかかりつけ医を持っていない場合は、脳神経内科や脳神経外科、認知症外来などで診てもらうと良いでしょう。認知症の治療方法は?認知症の治療には、「薬物治療」と「非薬物治療」があります。ただし、認知症を完治させる治療法はまだわかっていません。現在の治療は、あくまで症状を緩和したり、進行を遅らせたりすることが目的です。方法1:薬物治療薬を服用する治療です。症状によっては、抗精神病薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、睡眠薬などが使われる場合もあります。2023年発売の最新治療薬「レカネマブ」とは、認知症の最大の原因であるアルツハイマー病の原因物質・アミロイドβに働きかけ、除去して減らす作用が認められ、進行を抑えるとされている世界初の治療薬です。2023年12月より発売され、保険適用になりました。この薬の対象となるのは、軽度認知障害や早期の認知症と診断された人で、専門的な検査などが受けられる医療機関でのみ投与が可能です。なお、体重によって投与量が変わるため、価格は個人で異なります。方法2:非薬物治療薬物を用いないアプローチで、ストレッチや簡単な運動をしたり、脳を活性化させる回想法や音楽療法など、症状などによってさまざまあります。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門家の指導のもとでおこないます。家族が認知症になったらときの対応は?できるだけ寄り添いましょうどのような症状が出ているかで対応は異なりますが、基本的な心構えは同じです。認知症になった家族の立場や気持ちに、できるだけ「寄り添う」ことがとても大切です。ポイント1:自尊心を傷つけない認知症による行動や発言を否定したり、何もできないからと赤ちゃん扱いしたりするのは、認知症の人の自尊心を大きく傷つけます。すると自信をなくしたり、心を閉ざしたりして、さらに症状が進行してしまう場合も。認知症になっても、プライドや自尊心は残っています。自尊心を傷つけず、尊重することが最も大切なポイントです。ポイント2:本人のペースに合わせる認知症になると、思考力や動作が遅くなるため、1つのことをするにも時間がかかります。それでも、ゆっくりやればできることが多くありますので、イライラして急かしたりせず、本人のペースに合わせましょう。ポイント3:つらくなったときは専門家を頼る認知症の症状によっては、介護者が身体的・精神的な負担を抱え、疲労してしまう場合もあります。家族が倒れてしまっては、元も子もありません。今はさまざまな介護支援サービスがありますので、じょうずに活用して介護の負担を減らしましょう。それでもつらくなったら、専門家や施設に頼ることも大切。距離を取ることで、認知症の方も介護者も気持ちが落ち着き、関係が良くなることもあります。まとめ認知症の基本知識を、菊池先生に教えてもらいました。認知症にも種類があるなど、意外と知らなかったことも多いのではないでしょうか。認知症を予防するためにも、また、認知症の家族と安心して暮らしていくためにも、正しい知識を身につけることが大切です。取材・文/かきの木のりみ4つの編集プロダクションで紙媒体の編集をしつつWebの学校に通い、Webと紙両方の編集に携わるようになって約20年。スポーツは観るのもやるのも好きなのだけど、最近はすっかり観るほうに……。ウーマンカレンダー/シニアカレンダー編集室著者/監修/菊池 大和 先生医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長。地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしており、地上波メディアにも出演中。
2024年02月29日鼻や目などに症状が現れ、つらい花粉症。『季節性アレルギー性鼻炎』の一種で、人によって原因となる花粉の種類はさまざまです。スギやヒノキなどの花粉が飛散する、春に症状が現れる人が多く、対応に難渋しているでしょう。『よく想像される花粉症と実際の花粉症』イラストレーターの、遊ハち(@nemone_2)さんは、よく想像される花粉症の人の様子と、実際の姿についての比較をX(Twitter)に投稿しました。イメージされやすいのは、鼻水やクシャミなどが出る、こちらのような状態でしょう。薬を飲んだり、目薬を差したりする必要があり、対応が大変そうですね。…しかし!世の中には、この状態よりはるかに重症な人たちもいるのです!鼻水が滝のように流れ、虚無の目でティッシュを消費し続ける人の姿がありました…。4時間も何も手につかず、身体の水分が出ていくばかり。つらさの極みを描いたイラストに、「自分はこっちだ~!」と共感した人たちからの声が殺到しています。・誇張なしで後者の状態。やばくてシャレにならない。・花粉が少ない地域に住む人たちが、うらやましくなる時期だ!・1日にティッシュが5箱なくなる勢いです…。・生活の質が最低になるので、医療の力に頼るしかない。・いろいろな治療をしたのに、私は後者なんだよなぁ。花粉症の症状がない、または軽度の人たちは、2枚目のイラストの状態に驚いたことでしょう。花粉症は身近なアレルギーで、軽視されがちですが、『軽いもの』という認識は改める必要があるかもしれません![文・構成/grape編集部]
2024年02月27日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんの認知症が進行していく中で迎えたお正月。ワフウフさんは、あーちゃんを連れて姉・なーにゃんの家に行き食事をしました。そこで、食事よりも先にデザートとして用意されているお菓子を、他人の分まで完食してしまったあーちゃんを見て、もう自分では食欲が制御できないことを悟りました……。お正月も終わり、新年最初の通院。あーちゃんが待ち合わせに遅れるというトラブルもありましたが、無事に終了。お茶をしようとお店に入ると、あーちゃんがケーキを選び始めました。持病の糖尿病も心配なので我慢するように言うと「甘い物は我慢している!」と言います。今まさに目の前でケーキを選んでいたのに……。この調子だと、甘い物の自制は難しそうです。 認知症といってもいろいろ… これまでに接してきた認知症は、家族の中で3人。いずれもアルツハイマー型認知症です。 祖母は、とにかく徘徊(はいかい)がすごくて、周りも大変でした……。 義父は、せん妄(せんもう:意識の混乱)がひどく、ビックリ発言も多かった……。 そんな3人にも、共通点があるような気がします。 つらいのは、皆一緒……。 あーちゃんは、私と通院したことをすっかり忘れていました。 そして、また病院帰りのお茶でケーキを食べようとして、姉に制止されると……。 追及する姉に向かって……。 と、反論していましたが……。 たんたん:あーちゃんの夫 結局、白状してしまっていました! 認知症といっても、いろいろな種類があります。私が今まで接したことがある認知症は、祖母とあーちゃんと義父の3人。いずれもアルツハイマー型認知症で、問題行動もそれぞれですが、「認知症を認めない」「言うことを聞かない」「お金への執着」は、共通点だと感じています。 もしかして、これらは認知症全体の「あるある」なのかもしれませんね。突然暴言を吐かれてしまうのも、同じ話がループするのもストレスですが、苦しんでいるのは皆同じだと思うと、少し救われます。皆さん頑張りましょう……! あーちゃんの認知症は、相変わらずです。新年最初の通院はすっかり忘れ、病院帰りにまたケーキを食べようとして今度は姉に注意されるも、甘い物は我慢しているとドヤ顔。でも、押入れに隠し持っていたお菓子を指摘されると、かわいく白状してしまったらしい。……このへんが、なんだか憎めないところです。 --------------認知症といっても、問題行動や進行の度合いも違うので、そのときにベストだと思う行動を取るしかできませんよね。手探りの毎日だからこそ、押入れにお菓子を隠していたことをうっかり白状しちゃうお茶目な姿を見られたりすると、ほっこりしてしまうのではないでしょうか。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。>>次の話 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月23日皆さんは、家族が入院した経験はありますか?今回は「栄養失調で倒れた弟」にまつわる物語とユーザーからの声を紹介します。※この物語はフィクションです。(CoordiSnap編集部)イラスト:モナ・リザの戯言弟が入院ある日、弟が入院したと聞き、急いで病院に駆けつけた主人公。病室には見る影もなくやつれた弟が寝込んでいて、弟の変わり果てた姿に主人公が絶句していると…。その場にいた弟の同僚が、倒れた原因は過労と栄養失調によるものだと説明してくれました。さらに同僚から病室の外に案内され、弟が弟の妻からひどい扱いを受けていることを聞かされたのです。弟の妻は専業主婦にもかかわらず、弟に家事をすべて負担させ、昼食代もろくに与えていないと言います。同僚から衝撃の事実を聞いた主人公は、一先ず病室に戻ることにしますが…。病室から話し声が…出典:モナ・リザの戯言病室から話し声が聞こえ、弟の目が覚めたのかと思いながら入室した主人公。するとそこには、激怒した様子の弟の妻がいたのです。弟が栄養失調で入院したにもかかわらず「ちょっとなにやってんのよ!」と言って医療費がかかると弟を責める弟の妻。結婚前とは別人のように怒鳴りつける弟の妻を見て、主人公は弟の安全のために尽力すると決意したのでした。読者の感想弟の体調よりも医療費の心配をする弟の妻の冷徹さにゾッとしました。主人公には非情な妻から弟を守ってほしいと思います。(20代/女性)弟の妻の言動には恐ろしさを感じてしまいました。家事を押しつけたり、医療費を心配したり、弟のことを何だと思っているのでしょうか…。(40代/女性)
2024年02月18日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。しかし、きちんと服薬できていなかったせいか、病状は不安定に。普通の日もあれば、被害妄想が激しい日もあり、そんな母の姿に、わたしちゃんは疲弊していきます。わたしちゃんが小学生5〜6年生のころ。母が病気であることも、不幸であることも、自分に責任があるかのような罪悪感を抱いていたわたしちゃん。体に大きな穴が空いているような感覚が大人になっても消えず、欠如感を感じていました。 「やさしいお母さんがよかった。我慢ばっかりするのいやー」と苦しんでいたわたしちゃんは……。 悪化する母の病状とわたしの胸にあいた穴 ※訂正:(誤)運動方→(正)運動法 体に穴があいたような感覚のまま、中学生になったわたしちゃん。家のことを必死に隠し、通学していました。 妄想が頻出したり、日常生活が困難になったり、病状は安定せず、入退院を繰り返す母。わたしちゃんは、家族への関心から目を逸らすように趣味に没頭し、学校でも自分の存在感を消すことで自分を守ろうとしていました。 大人になったわたしは、中学生のわたしちゃんに、小学生のころの気持ちに耳を傾けるよう語りかけます。 「私もみんなみたいに大事にされたい!」「私のこと見てほしい!」 自分自身を振り、涙する中学生のわたしちゃん。 「無理なダイエットに夢中になることで、つらい気持ちを忘れたかったの……」 小学生時代のわたしちゃんである、“インナーチャイルド”の声を振り返ることで、生きづらさを抱える過去の自分に寄り添いたいと考えた大人になったわたし。その作業を繰り返していく中で、「本当は母が好きなんだ」ということに気づき、認めることができました。 もし今、亡き母を目の前にしたら、小学生のわたしちゃんが伝えたいことは何か……。 「笑ってよ、お母さん」 わたしちゃんは心から母の幸せや、笑顔を願っていました。 「数少ない母とのいい思い出を大事に握りしめていたんだな」と気づき、純粋で愛情深いやさを持っているわたしちゃんを、愛おしく感じる大人になったわたし。 呪いのように感じていた苦しい気持ちが外れるような感覚を覚えるのでした。 つらかった母との思い出を振り返り、当時感じていたことを深く考えることで、苦しさから開放された大人になったわたし。幼少期のわたしちゃんは、ただただ純粋に、母が大好きで母に愛されたかっただけだったんですよね。 母からの愛情を十分に感じることがなかったわたしちゃん。大人になる過程でも苦しい思いをしたようですが、“現在のわたし”が幸せに暮らしていることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月11日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。しかし、きちんと服薬できていなかったせいか、病状は不安定に。普通の日もあれば、被害妄想が激しい日もあり、そんな母の姿に、わたしちゃんは疲弊していきます。ある日、突然家に訪ねてきたわたしちゃんの友だちを怒鳴りつけ、追い出した母。わたしちゃんは驚きますが、何よりも自分の友人関係まで壊されてしまうのではと、とても悔しい思いをします。 不安定な母の病状に振り回され、「安心できる場所を一生懸命探すしかなかったのに、自分の世界も壊されたよう……」と感じていたわたしちゃんは……。 大人になっても消えない心の傷 家族で車で出かけることになったある日。車に乗り込む前に、「行かない!」と怒り出した母を置いて行った父。 置いてきぼりの母を車内から見たわたしちゃんは、罪悪感を抱いていました。 大人になったわたしは、「たくさん罪悪感を持っていてつらいよね。大変な家庭だけど、お母さんに愛があるわたしちゃん」と、当時の自分を振り返ります。 「お母さんの病気も、不幸も、わたしちゃんはなーんの責任もないんだよ」 そして、「親が幸せであることって、大事ですね」と、大人になったわたしは感じていました。 このころのわたしちゃんは、自分の体に大きな穴が空いてしまっている感覚がありました。 欠如感を感じ、さまざまなことが“自分軸ではない”という感覚でした。 趣味に没頭しても、友だちと過ごしても、恋人ができても、自分の家庭ができても埋まらない感覚。 何を手に入れても、常に寂しさがつきまとっていました。 「この穴がなければ、もっと幸せで活躍していたかも……」 大人になったわたしが穴を覗いてみると、「やさしいお母さんがよかった。我慢ばっかりするのいやー」という声が聞こえてきます。 「自分の声を大事に拾うといろいろなことに気づけるようになった」 大人になったわたしは、「胸の空洞は、知識や経験で埋まるものではなく、たくさん我慢していた気持ちに気づいて、認知のゆがみを直すことで、ちょっとづつ埋まってきている」と感じているのでした。 母の症状の変化に一喜一憂し、時に罪悪感すら覚えていたわたしちゃん。どんな状況でも、母に対して愛情があったからこそ、わたしちゃんは苦しい思いをしていました。子どもは親の姿を見て育ちます。「親が幸せであることは大事」とありますが、その通りですね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月10日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。「このままよくなって、普通のお母さんになるかも……?」と期待していたわたしちゃんですが、そんな気持ちもすぐに裏切られてしまいます。服薬をきちんと続けられなかったせいか、被害妄想の症状が再発した母。期待していた分、再び奇行を繰り返す様子にショックが大きかったわたしちゃんは、「自分だけが不幸」という気持ちにさいなまれてしまいます。 不安定な病状の母に振り回されるわたしちゃんは……。 尋ねてきた友だちの母親に対して…!? ※訂正:(誤)気嫌→(正)機嫌 ※訂正:(誤)同志→(正)同士 不安定な母の病状。普通の日、無気力の日、被害妄想が激しい日など、ころころと変わる母の様子に、わたしちゃんは振り回されていました。 「友だちと遊んでくる」と出かけようとするわたしちゃんを普通に見送る日もあれば、泣いて止めてくる日もあり、日によって違う母の態度に疲れてたわたしちゃん。 「どういう反応されるかわからないから、なるべく関わらないように……」 そんな気持ちで過ごしていました。 自分を表現するのが怖くなってしまったわたしちゃんは、大人になってからも、他人の反応に敏感になります。 家庭環境が影響し、人に対して、“苦手なタイプ”と感じることが多くなってしまうのです。 ある日、よく家に遊びに行く間柄のお友だちのお母さんがわたしちゃん宅を尋ねてきました。 お互いの親も含めて出かけたことがあるような関係性でしたが、突然訪れた友人のお母さんに、キレた母。 「私の働くコンビニでクリスマスケーキを予約できるよ! いかがですか?」 「いらないっ!」 キレながら思い切り扉を閉めた母に、「わたしの友だちのお母さんなのに……断るにしてもなんであんな風に……!」と、母を責めるわたしちゃん。 しかし、母は反省する様子は全くありません。 「驚き……不信……悔しい……恥ずかしい……」 さまざまな思いが入り混じるわたしちゃん。大人になったわたしは、「自分の友人関係まで壊されるようで、本当に嫌だったよね」と振り返ります。 家庭環境が複雑な中、一生懸命探した自分の世界を壊されたようで、わたしちゃんはとても嫌な思いをするのでした。 自分の母が友人の母に、感情的にキレているところを目の当たりにしたわたしちゃん。病気の影響で不安定な精神状態にあった母ですが、思春期のわたしちゃんにとって、とてもつらい出来事ですよね。 冷静に過去を振り返れるようになった、大人になったわたし。幼少期につらい思いをしていた分、少しでも穏やかに過ごせていることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月09日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。甘えたい盛りの幼少期、母親とまともに意思疎通できない状況に、つらい思いをしてきたわたしちゃん。クラスメートとの家庭環境の差を実感したり、素直に気持ちを吐き出せない生活に、ストレスが重なります。 小学校高学年のころは、太っていること、歯並びが悪いこと、肌が荒れていること、分厚いメガネをしていること……。見た目に劣等感を持つようになり、「家庭環境も悪い上に、醜いなんて不幸!」と感じ、「世の中は不公平だ」という気持ちが強くなっていったわたしちゃんは……。 少女の淡い期待は… 母が退院後しばらくすると、以前までケンカばかりしていた父と普通に会話し、メソメソはするものの怒鳴ることもなく、家事もするようになります。 穏やかな母の様子に、「もしや……このままよくなって普通のお母さんになるかも……?」とわたしちゃんは、期待していました。 しかし、淡い期待もつかの間。「こうしないと地震が起きるんだ」と、険しい表情でテーブルを叩く母の姿を目にします……。 服薬を続けられなかったせいか、妄想などの症状があらわれ、病状が悪化した母。期待していた分、ショックも大きかったわたしちゃんは、期待すること自体が怖くなってしまいます。 このころわたしちゃんは、人は誰しも、“幸せのコップと不幸のコップ”を持っていると感じていました。 「わたしの不幸のコップは満タンなのに、幸せのコップは空っぽだ。他の人は逆なのに!」 誰かが請け負わなければならない不幸があるとするなら、「他の人の不幸のコップに入ってね」と思い、自分が見舞われた小さな不運に対しても、「他の人の不幸のコップがもう少し増えたっていいじゃない!?」と、考えるように。 大人になったわたしは、「毎日つらい気持ちを我慢してたから、自分だけが不幸で損をしている気分がしちゃうよね」と、当時のわたしちゃんに寄り添います。 「どんなふうに感じる気持ちも、わたしちゃんの気持ちだからね」 やさしいわたしちゃんも、黒い感情を抱くわたしちゃんも、どれもわたしちゃんの気持ち。 「そんなふうに思っちゃダメ!」と思わずに、認めてあげることでラクになったと、大人になったわたしは感じるのでした。 幼少期の経験から、黒い感情にも目を背けず、認めてあげることで気持ちがラクになったと話す、大人になったわたし。過去を振り返ることでさまざまな気づきを得て、自分を責めず、自分らしく生きていく糧を身につけていきます。 皆さんは、幼少期の苦い思い出から学んだことはありますか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月08日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃんは、母を信頼することができず、態度が一変した母に、怒りを感じるように。小学5〜6年生のころ、家ではゲームをして現実逃避していたわたしちゃん。夏休みには明け方までゲームをしていたため、急激に視力が落ちてしまいます。 クラスメートが家族との夏休みの思い出を話し合う様子を横目に、「自分だけが不幸」と感じていたわたしちゃん。クラスメートとうらやむ気持ちを我慢したり、諦めたり……。 そして、「自分は悪くない。親のせい」と、母を恨まなければやってられない状況に陥っていました。 醜い姿の自分に… 小学校低学年のころ、唯一覚えている家族で外食した思い出。珍しくわたしちゃんのわがままを聞いてもらい、ファミレスに出かけました。 「私、これがいい!」 「え!? そんな高いもの頼むの!?」 入院する以前に陽性症状があった母は、メニューを見ながら驚き、わたしちゃんが選んだメニューを否定しました。 「自分はお金をかけてもらう価値ないんだって思っちゃうよね」 大人になったわたしは、当時のわたしちゃんの思いを振り返ります。 「いろんな思いを受け止めてほしかったね。自由にわがまま言っていいんだよ」 このころのわたしちゃんは、「他人に不満に思われない程度に、思いを抑えなければならない」と感じるように。 「『自分なんて……』という無価値感が植え付けられた出来事」と大人になってから振り返ります。 小学校高学年のころ、劣等感を抱くことが多くなったわたしちゃん。太っていること、歯並びが悪いこと、荒れている皮膚、分厚いメガネ……さまざまなことが重なり、「私って、すごく醜い……!」と思っていました。 「家庭環境が悪い上に、醜いなんてまさに不幸」 「親が生活や食事に気をつけてくれていたら、大丈夫だったかも」と悔しさを感じていたわたしちゃん。「自分は不幸、世の中は不公平だ」という気持ちが強くなっていくのでした。 「自分は醜い」と感じていた当時のわたしちゃんに、「そんなことないぞー! 絶望しないでー!」と語りかけた大人になったわたし。「どんな姿でも大事なわたしちゃんだよ」と、前向きな言葉をかけました。 大人になったわたしが当時のわたしちゃんを励ましたように、思春期に感じる見た目のコンプレックスは一時的なものなのかもしれません。もし、子どもが自身の容姿で悩むことがあれば、寄り添う気持ちを忘れずに、自分に自信を持てるような言葉をかけてあげたいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月07日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院することに。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。騒いでいた母とは一変し、やさしく語りかけてくる母に、戸惑いを感じていたわたしちゃん。 涙もろくなっているようで、わたしちゃんが初潮を迎えたことを黙っていたと知り、「教えてよ……」と涙するほど。 今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃんは、母を信頼することができず、態度が一変した母に、怒りを感じるようになっていました。 子どもらしく甘えたいだけ 夏休みのある日、顔が赤くなり、痛みを感じるようになったわたしちゃん。 「お願いだから病院に行って」と涙ぐみながら懇願する母に背中を押され、渋々病院に行くことに。 ひとりで訪れた病院で、医師から病状の説明を受けるも、小学生のわたしちゃんは理解することができませんでした。 「大人に一緒に来てほしかったよねー!! 子どもなんだからもっと大人に頼りたかったよね」 そう振り返る大人になったわたし。 わたしちゃんは、困っているとき、子どもらしく気持ちを出したり、頼ったりしたいと願っていました。 このころ、つらい状況から現実逃避をするため、ひたすらテレビゲームをしていたわたしちゃん。夏休みにいたっては、朝方までゲームをしていることも。 夏休み明けの教室では、「海に行った」「家族で遊園地に行った」など、クラスメートが夏休みの思い出を話し合っていました。 「いいなぁ。みんな夏休み楽しく過ごして……」 ゲームばかりしていたせいか、視力が落ち、黒板が見にくくなっていたわたしちゃん。 「視力が落ちているのもショックだったよね。皆んなの夏休み、うらやましくて、なんかずるいって思っちゃうよね」 大人になったわたしは、「自分だけが不幸な気がしてつらかったよね」と、当時のわたしちゃんに寄り添います。 クラスメートをうらやむ気持ちから、我慢、諦め、そして「自分は悪くない」とわたしちゃんは、周りを恨む気持ちが強くなっていくのでした。 小学生ながらひとりで病院を受診したわたしちゃんは立派ですね。しかし、「子どもらしく周りの大人に頼りたかった」と感じさせてしまう環境は、小学生には酷な現実です。 わたしちゃんがつらい状況で生活している中、家庭の外でサポートできる大人がいなかったのか、考えてしまいます。皆さんは幼少期のころ、家族以外に、心を許せて頼れる大人は周りにいましたか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月06日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。ある日、わたしちゃんが家に帰ると、母の姿がありませんでした。父方の祖母に迎えられ、「母が入院した」と伝えられます。「悲しいだろうけど、頑張ろうな」という祖母からの言葉に、複雑な心境のわたしちゃん。母がいない平和な生活をうれしく思ってしまったり、病気がよくなるのか期待したり……。 「『悲しい』のひと言で済ませないでよ!」と祖母に怒りすら覚え、さまざまな感情が渦巻いていました。 そんな気持ちのまま、尋ねた母の入院先で……。 母の変化に戸惑う少女 母の入院先にお見舞いに行ったわたしちゃん。 「早く退院して家に帰りたい。頑張るから待っててね」と母は、人が変わったように涙を流していました。 病状の変化で、不安定な状態の母。「わたしちゃん! 家にいられなくてごめんね……」とわたしちゃんを抱きしめます。 「なんか嫌……驚き……不満……心配……」 わたしちゃんは抱擁してきた母に対し、マイナスな感情を抱きますが、それを隠していました。 「わたしちゃんが抱きしめてほしいときに全然してもらえなかったのに……急にされても素直に喜べないよね」 そして、「母が病気なことに自体に、罪悪感を持っていた」と振り返る、大人になったわたし。 「母親が心身ともに元気でないと、自分を責めるような気持ちになるのでしょうか……」 当時のわたしちゃんは、罪悪を強く持っていました。 退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。 騒いでいた母とは一変し、わたしちゃんにやさしく語りかける母に、戸惑いを感じていたわたしちゃん。 「もう生理はきた?」と母に尋ねられますが、わたしちゃんは初潮を迎えたことを隠していました。 しかしある日、ゴミ箱をあさった母は、わたしちゃんに生理がきていることに気づき、「教えてよ……」と涙を見せたのです。 わたしちゃんは激怒。 「ゴミ箱あさって人のゴミ見んなよ! 信じられない! ほっといてよ」 生理のことを母に話したい気持ちがあったわたしちゃんですが、今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃん。相談できるはずもありませんでした。 「それなのにゴミをあさられて、生理のことが突然バレたら、恥ずかしくて悔しくて、怒っちゃうよ」 大人になったわたしは、冷静に当時を振り返ります。わたしちゃんはこのころから、母に対して怒りばかり感じるようになっていったのでした。 幼いころから積もりに積もった母への負の感情。突然、母を信頼して心を開くようなことは難しかったのではないかと、容易に想像できてしまいます。 子どもは親の反応や、態度にとても敏感ですよね。子どもに真っ直ぐな愛情を注ぐことはもちろんですが、親子だからこそ、信頼関係を積み重ねていくことが大切なのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月05日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。夏休みに父とふたり、父の実家に帰省すると、静かで普通の生活を“天国”と感じるほどでした。母の病状が悪化していると感じたわたしちゃんは、「病院に行ったほうがいいのでは」と父に相談します。しかし、父は家族と向き合おうとせず、外で女の人を作り、あまり家に帰ってこない状況が続いていました。 夫婦ゲンカも増え、母の異様な絶叫が響くわたしちゃんの家。 「お父さんにどうにかしてほしい。でも信頼できない。母の病気だけではなく、頼れる大人がいないことがつらい」 わたしちゃんが自身の状況に絶望していると……。 突然、状況が一変…!? ある日、家に帰ると母の姿はなく、父方の祖母に迎えられたわたしちゃん。 「お母さんに入院したよ。わたしちゃんも今まで大変だったな。悲しいだろうけど、頑張ろうな」 祖母にイラッとするわたしちゃん。母が入院したと聞き、なんとも言えない複雑な心境でした。 「驚き、心配、安心、喜び、不満、嫌悪……」 母がいない平和な生活をうれしく思ってしまったり、病気がよくなるのか期待したり、さまざまな感情が渦巻きます。 「『悲しい』のひと言で済ませないでよ」 大人になったわたしが振り返るように、複雑な心中のわたしちゃんは、やさしくしてくれる祖母に素直になれずにいました。 小学校高学年になると、積み重なったつらい境遇は、わたしちゃんの考え方に影響を及ぼします。 テレビや友人の家庭での不幸話に、まったく共感できず、「病気だろうが、離婚だろうが、ちゃんと母親と意思疎通できることがうらやましい。かわいそうとか思えない」と、自身の不幸と比べるようになります。 「それくらいずっと我慢してたし、つらかったんだね」 大人になったわたしが、当時のわたしちゃんに寄り添いますが、成長しても他人と比べてしまう気持ちは残っていました。しかし、大人になった今は、その気持ちごと認めるしかないのだと、わかったのです。 周りの不幸話を聞いても、「うちよりマシでしょ」と感じてしまうほど、長くつらい状況が続いていたわたしちゃん。甘えたい盛りの幼い子どもにとって、近くにいる母親と心が通じ合えないというのは、子どもが追い詰められてしまうほど苦しいことですよね。 母の入院や、家を手伝いに来た祖母の助けにより、状況が少しでも改善し、わたしちゃんの心が軽くなることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月04日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。そんな母に、嫌悪感を抱きはじめていたある日、わたしちゃんは友人宅で初めてホットケーキを食べます。夢中で頬張りますが、ホットケーキを初めて食べるのは自分だけだと気がつき……。「恥ずかしい……うらやましい……ずるい……もっと食べたい……うちのお母さんと違う……」「キレイななお家も、やさしそうなお母さんも、全部うらやましい」と、みじめな気持ちにさいなまれていました。友だちの家に行くたびに、友だちの家庭が羨ましくて仕方ない気持ちになっていたわたしちゃんは……。 娘の気持ちに気づかないふりをする父 ※訂正:(誤)わずらわわし→(正)わずらわしい 毎年夏休みには、父と2人、父の田舎に1週間ほど帰っていたわたしちゃん。 生活の中に、突然の大声がなく、奇行をする人がいないとうだけで、天国のように感じていました。 平和な生活は、現実のみじめさを実感する時間でもあり、「家に帰るの嫌だな」とわたしちゃんは、夜な夜な涙を流してしまいます。 「なんでうちは平和じゃないんだ?」 泣いているわたしちゃんに気づく父ですが、無言のまま。わたしちゃんは、父から反応がないことに、がっかりしていました。 「お父さんになんで泣いているかわかってほしかったよね」「ずっと、周りの大人になんとかしてほしかったよね」 大人になったわたしが振り返るように、当時のわたしちゃんは、「わたしが毎日つらい気持ちでいることをわかってほしい」と期待しながら生活していました。 そして、いよいよ母の病状が深刻になっているように思えてきたころ。病院にかかる必要性を感じ、父に相談しますが、「行こうとしないんだよな〜」と父は、のん気に構えていました。 母から「お父さんは女の人のところに行ってるから帰ってこないんだよ」と言われたわたしちゃん。 いつもの妄想なのか、事実なのか、わからずにいるものの、わたしちゃんの心に暗い影を落とす言葉でした。 夫婦ゲンカが増え、母の異様な絶叫を耳にしながら、「お父さんにどうにかしてほしい」と思っていたわたしちゃん。しかし、「他に女の人がいる」と耳にしたわたしちゃんは、お父さんを信頼できず、悲しみに包まれます。 「ちゃんと自分たち家族と向き合ってほしかった」「お父さんには逃げる場所があるけど……ひとりぼっちのような気分で本当につらかった」 わたしちゃんが“つらい”と感じていた原因は、母の病気のせいだけではなく、家族に向き合わない父や、ケンカが絶えない両親、なんとかしてくれる大人がいないこと……さまざまな状況に、絶望していたのです。 精神疾患の母がいる家庭で、「自分や家族と向き合ってほしい」と父に求めるのは当たり前のこと。わたしちゃんと同じように、父もつらい思いをしていたかもしれませんが、大人と違い逃げ場がない子どもをフォローできるのは、周りの大人だけです。最も身近な父親が、子どもからも目を背けているようで、わたしちゃんを思うと胸が痛みますね。 「なんとかしてくれる大人が必要でした」と大人になったわたしが回想していますが、家庭環境に悩みを抱えている子どもに、外の人間が何かできることがないのか、考えさせられます。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月03日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。仕事や不倫もあり、家にいないことが多かった父。母の精神疾患に理解がなく、夫婦は揉めてばかりいました。幼な心に、「両親の仲が良ければ、母の病気ももう少しよくなっていたかも」と感じていたわたしちゃん。小学3〜4年生のころには、ストレスから食に走ってしまい、だんだんと太っていきました。同じく太っていた母から、「太ってるんだから食べるのやめな!」と否定されたことで、悔しい思いをします。 太っている自覚はあったわたしちゃんは、母の言葉を受け、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされてしまい……。 幼心に芽生える劣等感 小学校中学年のころ、母の行動に対して常に嫌悪感を抱くようになったわたしちゃん。 ある日、自分の服をハサミで切り刻む母の姿を見て、兄に愚痴をこぼしました。 「ねーあの人、自分の服をハサミで切りまくってるよ。変なのー」 すると兄からは「あの人とかそういう言い方やめろよ。あと、自分の服切ってても別にいいんじゃね?」と、母に理解を示すような言葉が返ってきました。 「もしかしてお兄ちゃんは、私と同じ気持ちじゃないの!? なんで?」 兄が味方をしてくれないことに驚き、モヤモヤするわたしちゃん。 「自分と同じように、母を責めてくれると思っていたから、お兄ちゃんから責められてショックで悲しかったよね」 大人になったわたしは、「むしろお母さんを悪く言う自分が悪い人間なのかと思い、つらかった」と振り返ります。 わたしちゃんは、同じ境遇で育つ兄に、母に対する気持ちを共感してもらいたかったのです。 また別の日、友人宅での出来事です。 友だちのお母さんからおやつを振る舞ってもらい、実物のホットケーキを初めて見たわたしちゃん。 「おいしい!」 夢中で頬張っている最中、周りの友だちが「ホットケーキ大好きー!」「わたしも! ママありがとう!」と言っている言葉を聞き、わたしちゃんは複雑な心境になります。 「恥ずかしい……うらやましい……ずるい……もっと食べたい……みじめ……うちのお母さんと違う……」 初めて食べるのは自分だけなんだと気づき、みじめな気持ちに……。 「キレイななお家も、やさしそうなお母さんも、全部うらやましかったね」 わたしちゃんは、友だちの家に行くたびに、友だちの家庭がうらやましくて仕方ない気持ちになるのでした。 自分と、友だちの家とのギャップに苦しんだわたしちゃん。大人になったわたしが、「この友だちの家のことは、強烈に覚えている」と語るように、幼いわたしちゃんにとって、とてもショッキングな出来事だったようです。 大人になっても、他者と自分を比べて、落ち込んでしまう瞬間があるかもしれません。皆さんは、幼いころや現在、友だちと自分を比べて「うらやましい」と感じるようなことはありますか? 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月02日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。お隣さんへ「出ていけー!」と叫んだり、ブツブツ言いながら徘徊したり……奇行を続けていた母。ついに、訪ねて来たお隣さんから苦情を言われてしまいます。言い争う大人たちを前に、恐怖を感じていたわたしちゃん。自分の家が周りに迷惑をかけていることに罪悪感を覚え、常に非難されているような感覚におびえていたわたしちゃんは……。 母の精神疾患に理解のない父 わたしちゃんの父は、仕事と不倫でほとんど家にいませんでしが、基本的には穏やかでやさしい人。しかし、母の病気には理解を示さず、揉めてばかりいました。 あるとき、「お金盗まれたりするから、3万円ちょうだい」と父にお願いした母。 父は、「盗まれるわけないだろ。急に言われてもないよ」と断りました。 すると母は、「いいから早く金をよこせと言ってるんだ!」と言って、刃物を持ち出したのです。 母の様子に焦り、手持ちのお金を差し出す父。その様子を見ていたわたしちゃんは、恐怖でおびえていました。 「お母さんが本当に刺しちゃうんじゃないかって、すごく怖かったよね」「お父さんとお母さんが仲良くないこと、とても悲しかったね」 わたしちゃんに語りかける、大人のわたし。言葉はやさしい父でしたが、家族と向き合うことはしてくれませんでした。 小学3〜4年生のころ、ストレスから食べることだけが癒やしになり、太っていったわたしちゃん。満たされない気持ちを食欲に向けていました。 あるとき、家でロールパンを食べようと手を伸ばすと、「だから太るんだよ! やめな!」と母に怒られてしまいます。 太っている母に注意されたことで、モヤモヤを抱えるわたしちゃん。 「本当は自分でも太っていることが嫌だったから、親として太らないように気をつけてほしかったよね」「わかってもらえなくて、食べたいもの食べられなくて、悲しかったね」 太っているという自覚はあったわたしちゃんは、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされることになるのです。 やり場のないストレスから太ってしまったわたしちゃんは、中学生になり、過激なダイエットをしてしまったそう。体形へのコンプレックスは、多かれ少なかれ誰しもが抱くものかもしれませんが、他人からのささいなひと言がコンプレックスを加速させる場合があります。「自分の一番の理解者」であってほしい母からの言葉は、わたしちゃんにとても大きな心の傷を負わせてしまったようです。 子どもが太っていることをコンプレックスに感じているのであれば、一番身近な存在である親が気持ちにが寄り添い、サポートしてあげられるといいですよね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年09月30日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。テレビに出ている有名人を指差し、「夜になるとお母さんの首を絞めにくるんだよ」とわたしちゃんに話す母。「そんなことないと思う」とわたしちゃんが言い返すと、「本当に苦しいんだから」と、わたしちゃんの首を絞めるマネをしてきました。現実離れした母の被害妄想。わたしちゃんは、母と心を通わせることを諦め、どこか満たされない、寂しい気持ちを抱えるようになっていました。 母の奇行に心を閉ざし… 学校で運動会の玉入れに使用する玉を家庭で作ることになったとき。 病気のせいなのかは不明ですが、家事能力が低い母が作った玉は、俵型ではなく四角いものでした。 提出するのも恥ずかしさを感じていたわたしちゃんは、運動会当日、四角い玉が自分のものだとバレないかヒヤヒヤ。 「うちは、みんなと違うのかなぁ……って思うことがちょっとずつ増えたんだよね」 大人のわたしが、当時のわたしちゃんに語りかけます。 わたしちゃんは、自分の家は劣っている、恥ずかしい、知られたくないという感覚が強くなっていきました。 奇行を続けていた母の元へ、ある日、お隣さんが訪ねてきました。 「毎日毎日、いいかげんにしてください」 お隣さんからの苦情を受け、言い争いを始める大人たち。 「目の前で大人が言い合っていたら、それだけでも怖いよね。自分も含めて責められているような気がしちゃうよね……自分の家が迷惑をかけている罪悪感も、つらいよね」 大人のわたしが当時を振り返るように、わたしちゃんは、周りから非難される恐怖に常におびえるようになりました。 大人同士の口論に恐怖を覚え、「自分の家は周りに迷惑をかけている」と罪悪感を抱いたわたしちゃん。母は精神疾患を抱えているため、仕方のないことも多いのかもしれませんが、わたしちゃんは何ひとつ悪くありません。幼い子どもに罪悪感を抱かせてしまう状況に、心が痛みますね。このようなとき、周りの大人が、子どもの心をどのようにフォローすべきなのか、考えさせられます。>>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年09月29日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。母の病状で特に目立っていた被害妄想により、毎日のようにお隣さんを攻撃していた母。あるとき、物干し竿に、「◯◯◯◯(お隣さん)出ていけ!」と書いた紙を吊るし、母は警察から注意を受けていました。「お母さんも自分も捕まっちゃっうんじゃないかと、怖かったんだよね」当時を振り返る、今のわたし。 警察に注意された出来事は、わたしちゃんの記憶に鮮明に残っており、母の言動は他の人から非難されることだとはっきり認識しました。 周りの目を気にするようになったわたしちゃんは……。 母の現実離れした被害妄想 現実離れした被害妄想も多かった母。 テレビに出ている有名人を見て、「寝てるときにお母さんの首を絞めに来るんだよ」と、わたしちゃんに話します。 「この人、すごく有名な人だよ。うちに来たりしないと思う」 あるとき、どう考えてもおかしいと思い、言い返したわたしちゃん。 すると母は、「わたしちゃんはまだ小さいからわからない! こうやってお母さんの首を絞めてくるんだよ」と言って、わたしちゃんの首を絞めるマネをしました。 「お母さんには話が通じないと思って、悲しかったよね」 大人になったわたしが振り返るように、わたしちゃんはこのころから、母と意思の疎通や心を通わせることを諦め始めました。 小学生に上がる前の記憶。 「お母さんのおっぱいを触ってみたい」 母に甘えたい気持ちから、母のおっぱいを頻繁に触っていたわたしちゃん。 「ちょっと! しょっちゅう胸を触りに来るのやめて!! うっとうしい」 わたしちゃんは、母の言葉にショックを受けます。 「お母さんに甘えたい」という当たり前の欲求が満たされないことが多く、わたしちゃんは、常に寂しい気持ちを抱えるようになっていました。 幼い子どもにとって、「母親と触れ合いたい」と感じるのはごく当たり前のこと。拒絶されてしまったわたしちゃんですが、大人になった彼女が振り返るように、このような出来事は、子どもの自己肯定感の低さにつながるのかもしれません。 家事、育児、仕事と忙しく動き回ることが多く、余裕がなくなってしまうことも多いですよね。しかし、幼い子どもとのスキンシップの時間は、何ものにも代え難いものであることも事実です。そのことを忘れないようにしたいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年09月28日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。母の病状で特に目立っていた被害妄想により、毎日のようにお隣さんを攻撃していて……。統合失調症の母。被害妄想から、いつも騒いでいる母の元で育った、わたしちゃんの日常は……。 毎日お隣さんに攻撃する母 わたしちゃんが物心ついたころにはすでに、統合失調症を患っていた母。幻覚や被害妄想で騒いでいる姿が、思い出せる一番古い記憶なのだそう。 母の病状で目立っていた被害妄想により、お隣さんへの攻撃が日常的におこなわれていました。毎日、風呂場の窓からお隣さんに向けて大声で怒鳴る母。 「誰にもわかってもらえない、助けてもらえない」 そう感じていたわたしちゃん。唯一の理解者といえる、大人になったわたしが当時のわたしちゃんにやさしく寄り添います。 「つらかったね。平和に静かに暮らしたかったよね」 さまざまなかたちでおこなわれる母の攻撃。物干し竿に、「◯◯◯◯(お隣さん)出ていけ!」と書いた紙を吊るした日、母は警察から注意を受けていました。 「おまわりさん来てる! お母さんが注意されてる! え、お母さん捕まるの?」 わたしちゃんの記憶に鮮明に残っている出来事です。このことで、母の言動は他の人から非難されることだと、はっきり認識しました。 そしてわたしちゃんは、周りの目を気にすようになるのでした。 幼少期の記憶をたどり、大人になった自分が当時の感情に寄り添う、わたしちゃん。「唯一の理解者である、今の自分」という言葉があるように、本当の意味で自分のことをわかってあげられるのは、自分しかいないですよね。 幼少期のつらい記憶にはフタをしてしまいがちですが、大人になった今、振り返り、当時の気持ちに寄り添ってみることも大切なのかもしれませんね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年09月27日感覚統合とは…何をしたらいいの?ゆきみ(以下、ーー):自閉スペクトラム症がある長男けんとは、・身体を動かすのが苦手・手先がとても不器用・感覚過敏だと思われる場面が多く見られることから、年少の頃から月に1度、作業療法へ行っていました。そのときに作業療法士さんに「感覚統合をしていったほうがよさそう」と言われました。感覚統合ができる施設があるのか……などと調べてみたり、本を読んでみたりしましたが、具体例が多すぎてどれを選んでいいのか分かりません。Upload By ゆきみ本で読んだ中からいくつかチョイスして、家で「カゴにボールを投げ入れて、何点!」みたいなゲームをやってみたりしますが、「これで合ってるのかな?」と不安になることも。どうやれば、感覚を統合できるのでしょうか?そもそも、感覚統合って何なのでしょうか?感覚統合の捉え方…作業療法士野田先生からの回答は野田先生:感覚統合とは「感覚統合療法」という作業療法の手法で使われる用語で、複数の感覚を整理したりまとめたりする脳の機能のことです。感覚統合療法は発達に関する困りごとがあるお子さんを支援するためのアプローチで、その特定の困りごとや、発達の特性に対して行います。感覚の困りがあるからといって、必ず感覚統合療法をするべき、というわけではありません。人は外から入ってくるさまざまな刺激を、皮膚や筋肉などから感じ、感覚をまとめあげて身体を動かしたり、世界と関わったりしていきます。そのバランスがとれていなかったり、処理の仕方に偏りがあったりすると、「身体をうまく動かせない」「ざわざわする場所が苦手」「人より光を眩しく感じてしまう」「腕の曲がり具合が上手くつかめないのでダンスのまねができない」などの困りが生じます。上手く統合できていない感覚に対してのアプローチ方法として編み出されたのが感覚統合療法ですが、感覚や運動にまつわる全ての困りごとを解決するわけではありません。合っているお子さんに、合ったやり方をすると効果が出るものだと思ってください。実は感覚統合療法以外にもさまざまなアプローチの方法があるので、「感覚統合」というものに必要以上にとらわれる必要はありません。Upload By ゆきみ例えば……身体の感覚がつかめない、姿勢が崩れても気づかない、というような場合、身体の感覚に気づきやすい活動をしていきます。この場合一つの方法として、狭いトンネルをくぐる遊びをすると、頭が当たらないように気をつけることにより、トンネルの大きさと自分の身体の大きさの関係をつかむというアプローチになります。一つひとつの困りに適した対応にはいろいろな進め方がありますが、感覚統合療法は一つの候補になるかもしれません。そういう捉え方ができるといいかなと思います。いろいろな角度からアプローチーー「感覚統合」というワードにとらわれすぎず、一つひとつの困りごとに、いろいろな角度からアプローチしていくのがいいということですか?うちの息子は身体を動かすのが苦手で、縄跳びを上手に飛ぶことができません。これに対して、どのようなアプローチ方法があるのでしょうか?Upload By ゆきみ野田先生:「トップダウンアプローチ」と「ボトムアップアプローチ」というのがあります。トップダウンアプローチでは、「縄を素早く回す」というように具体的なスキルに焦点を当てて練習をします。ボトムアップアプローチは、筋力をつける、身体の感覚をつかむ能力を育てるなど、特定の運動ではなくさまざまな動きや訓練を通して運動に関わる機能を育むものです。感覚統合療法は、遊びの中でいろいろな身体の使い方を学んでいくものなので「ボトムアップアプローチ」にあたります。年齢やスキルの習熟度にもよりますが、「縄跳びができるようになる」ためには、どちらのアプローチも大事です。ーー学生時代、私はバスケットボール部だったのですが、部活でやっていた「シュート練習」と「筋トレ」どちらも大事みたいな感じですか?野田先生:そうです!そのような「スキル獲得の練習」と「筋トレ」の違いだと思ってください。ボトムアップ・トップダウンのどちらのアプローチが適切かは、お子さまの状態や年齢によって異なります。専門的な分析が必要な場合は、作業療法士などの専門家にたずねてみてくださいね。~対談を終えて~Upload By ゆきみ野田先生からのお話しで「感覚統合しなきゃ!」と、抱えていた不安がとても和らぎました。「大人にとっての筋トレ」=「子どもがたくさんの種類の遊びをすること」なのかな?と思いました。「感覚統合」という言葉にとらわれず、たくさん遊ぼうと思います!公園の端にある石の上をバランスを取って遊び歩くのも、新聞紙を丸めてチャンバラして遊ぶのも、風船が床に落ちないように上に叩きあげて遊ぶのも……、子どもが行う小さい遊びの一つひとつが、身体や感覚をつくり上げていくんだなぁと。その際に、一つの遊びをやるというより、いろいろな種類の遊びをすること、身体を動かすさまざまな経験をすること、というのを頭の片隅に入れていくとよさそうですね。それらの中に、もしかしたら感覚統合療法が入っているのかもしれません。とはいえ小学生になり、縄跳び、ドッジボールなど、特定のスキルが必要な場面も多くなってきました。焦らずゆっくりと、トップダウンアプローチもやっていこうかと思います。執筆/ゆきみ(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年08月28日脱水症や熱中症対策として、フレーバーも機能もさまざまなドリンクが発売中。シーンごとに上手に使い分けて、日々効果的な水分補給を!水分、塩分、ミネラル摂取にうってつけ。脱水症・熱中症対策ドリンクいろいろ。汗でどんどん失われていく体内の水分。補給しないと、脱水によって血液の循環が悪くなり、体温調節に悪影響が出て、熱中症リスクも高まる。「日常生活では、喉が渇いたと感じる前に、ミネラルウォーターや麦茶などを摂取。一気に摂ると、尿によって排出されやすくなるので、こまめに少しずつがポイントです。大量の汗をかくスポーツ時は1プレーごとなど、ジョギングやウォーキングなら信号で足を止めるたびに飲むくらいがちょうどいいでしょう。水分と同時に塩分も摂れるドリンクもおすすめです」(医師・久手堅司先生)汗をかくことに抵抗を感じて、水分を摂らないのはNG。「汗をかくことは体温調節に必須。また乳製品を摂っている人のほうが汗をかきやすいというデータが。飲むヨーグルトを日常的に摂るのもよいでしょう」【夏フレーバードリンク】塩分やミネラルをおいしくチャージ。季節にぴったりのフルーツフレーバーから、体にやさしいトマトジュースや甘酒など、夏ならではのドリンクが勢ぞろい!【森永製菓】冷やし甘酒酒粕のコクと米麹のやさしい甘さを活かした、冷やしておいしい甘酒。熱中症対策に欠かせないナトリウムが含まれている。隠し味の黒みつなどから、エネルギーとなる糖分も補給できる。190g¥135*編集部調べ(森永製菓お客様相談室 TEL:0120・560・162)【アキュアメイド】塩&柑橘“和製グレープフルーツ”とも呼ばれる愛媛県産の河内晩柑の果汁を使用。さっぱりとした甘さが特徴。後味には、伯方の塩の苦みをほのかに感じられる。アキュアの自販機などで販売。500ml¥160(アキュアメイド)【キリン】世界のKitchenから ソルティライチ旬の果物を塩漬けにして、氷と自家製シロップで作るタイのデザート“ローイゲーオ”がヒントに。沖縄の海水を使い、伝統の平釜製法で作った塩が、手摘みライチのおいしさを引き出す。500ml¥177(キリンビバレッジお客様相談室 TEL:0120・595・955)【伊藤園】冷梅ナトリウム量と、1800mgのクエン酸が含まれた清涼飲料水。梅の名産地・和歌山県産の南高梅の果汁を使用。アウトドアやスポーツシーンで、冷凍して持っていくのにもぴったりで、冷たさをキープ。500g¥172(伊藤園お客様相談室 TEL:0800・100・1100)【ダイドードリンコ】さらっと。トマトトマト果汁30%のエキスを使い、トマトのコクが感じられながらもフルーティでさらっとした口当たりで飲みやすい味わい。熱中症対策になる食塩量と、トマト1個分のリコピンが含まれる。350g¥151(ダイドードリンコお客様相談室 TEL:0120・559・552)【アサヒ飲料】カルピス THE RICH北海道産乳原料をリッチに使ったカルピスに、焦がし砂糖をプラスした上質な濃さがポイント。熱中症対策に対応する食塩量が含まれているので、暑い時もこの贅沢なドリンクでほっと一息ついて。490ml¥173(アサヒ飲料お客様相談室 TEL:0120・328・124)【タブレット】「水しかない!」時の優れもの。軽くて持ち運びがラクなタブレット。水しかない状況でも手軽に塩分を補給できるので、上手に活用しよう。【カバヤ食品】塩分チャージ タブレッツ1粒当たり食塩相当量0.11g、カリウム15.7mgを配合。クエン酸も171mg含まれているので、長時間の運動にも。日本学校保健会推薦商品。スポーツドリンク味の他、塩レモン味も。81g(個包装込み)オープン価格(カバヤ食品お客様相談室 TEL:0120・24・0141)【無印良品】ソルティタブレット グレープフルーツ今年4月から、無印良品の塩分補給アイテムの新作として加わったソルティタブレット。酸味と苦みが効いて、さっぱりとしたグレープフルーツ味のタブレットに、塩をプラス。食べやすく、1粒ごと個包装されている。50g¥190(無印良品 銀座 TEL:03・3538・1311)【水分補給ドリンク】炎天下での外出や作業のお供にも。糖質やカロリーオフの商品も続々登場中。大量に汗をかくシーンや、炎天下では、汗で失われた成分を効率的に補給できるドリンクを選んで。【日本コカ・コーラ】アクエリアス NEWATER(ニューウォーター)水分吸収のメカニズムから見直した新商品。水分やミネラルを効果的に浸透させるためアミノ酸を使用、糖質&カロリーゼロを実現。優れた水分補給が可能に。500ml¥176*編集部調べ(日本コカ・コーラお客様相談室 TEL:0120・308・509)【赤穂化成】熱中対策水 レモン味赤穂の天塩や、海洋深層水ミネラルで汗に近い成分を調整。失った塩分や水分を補給でき、体内のイオンバランスをキープ。マグネシウムも120mg配合。カロリーゼロ。500ml¥173(赤穂化成株式会社お客様相談室 TEL:0120・40・4139)【サントリー】グリーン ダ・カ・ラ白ぶどう、レモン、トマト、みかん、シークワーサー、ゆず、塩の7種類の素材が1本に。汗で失われるカリウムの量を増やし、補給感アップ。日本健康スポーツ連盟推薦。600ml¥162(サントリーお客様センター TEL:0120・139・320)【経口補水液】水と電解質を速やかに吸収!医学的知見から、水、電解質、糖質がバランスよく配合された経口補水液。水と電解質を吸収するスピードが速いので、軽度から中等度の脱水症や、脱水を伴う熱中症時などの対処に。【大塚製薬工場】経口補水液オーエスワンスポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、水と電解質を素早く吸収するために糖濃度が低い組成の、軽度から中等度の脱水症に適した飲料。高血圧や腎機能が低下している人は、飲む前にお医者さんに相談を。500ml¥216(大塚製薬工場 TEL:0120・872・873)久手堅 司先生せたがや内科・神経内科クリニック院長。気圧予報を踏まえた体調管理アプリ「頭痛ーる」を監修。著書に『気象病ハンドブック 低気圧不調が和らぐヒントとセルフケア』(誠文堂新光社)など。※『anan』2023年8月2日号より。取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2023年07月30日重度になると命の危険さえある脱水症&熱中症。体温調節を担う汗との付き合い方、こまめな水分補給や外出時の服装&アイテム選びなど、どの対策も欠かせない!1、日頃から暑さに体を慣らし、汗をかきやすい体に。運動が苦手な人は、シャワーで済ませず、湯船に浸かり、汗をかくようにしよう。38~41°Cのお湯に首まで浸かり、15分ほど入り、じんわり汗を出して。長すぎると血圧が下がるので注意を。汗をかくのは体内の温度調整にとって大切なポイント。気温や湿度が上がりすぎない時間帯を選び、週4~5回、30分ほどウォーキングやジョギングを2週間ほど続けると汗をかきやすい体質に。2、エアコンを工夫して、温度と湿度をキープ。温度設定は28°Cを上回らないように、真夏は夜も切らないで。ただ、25°Cを下回ると、体が冷えすぎるので注意を。エアコンの風に直接当たるのも、体温が奪われて不調の原因に。風向きを工夫して。湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体から熱を放出する力が弱まってしまうので、温度だけでなく湿度対策も重要。適切な湿度は40~60%。65%を超えると、熱中症リスクが高まる。3、物理的に直射日光をあびない格好を。差すと日陰ができ、暑さをやわらげてくれる日傘は、できるだけ遮熱&遮光機能の高いものを選んで。ただ、紫外線対策としては、地面からの照り返しなどがあるので、日焼け止めの併用を。真夏の外出時は、できる限り帽子をかぶって、直射日光が頭に当たるのを阻止!紫外線を反射する、通気性の高い素材で、つばの広いものがおすすめ。時々脱いで、汗を蒸発させて。服は綿や麻などの自然素材の他、通気・吸湿性に優れたものを選んで。屋外イベントやアウトドアなどで長時間外にいる時は、通気性の高い長袖で、強烈な日差しから肌を守るのも一手。4、汗をこまめに拭き体温をコントロール。汗をかきっぱなしにしていると逆に体を冷やす原因に。ハンカチやタオルなどで軽く抑えて拭き取って。汗拭きシートは、含まれるアルコールの気化熱によって、涼しく感じられる効果も。5、“ちょこちょこ”水分を摂るクセをつける。屋外でアルコールを飲む機会も増える夏。利尿作用が非常に強く、脱水状態になりやすい。ビールなら飲んだ量と同量、ハードリカーであれば、倍の量の水を一緒に飲むのを忘れずに。涼しい室内にいて、汗をかいていなくても、体内の水分は常に奪われている。喉の渇きを感じた時以外に、1時間に1~2口ずつ、水分を摂るクセをつけ、トータルで1日1~2L飲むように。コーヒーに含まれるカフェインは利尿作用があるので、脱水症予防のための水分補給には不向き。お茶ではミネラルが豊富でカフェインレスの麦茶がいいが、濃すぎなければ緑茶も問題なし。※『anan』2023年8月2日号より。イラスト・たきたて玄米取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2023年07月30日高温多湿の日本の夏で、脱水症や熱中症になってしまう人が年々増加中。脱水症や熱中症って一体どんなもの?しっかり学んで対策しよう!誰もがかかるリスクあり。対策&処置はぬかりなく!気象庁によると、8月の気温は全国的に平年より高く、厳しい暑さとなる見込み。9月の気温も平年より高い所が多くなるそうで、脱水症や熱中症の対策がますます重要に!「これだけ蒸し暑い環境下では、体力に自信がある健康な大人も含めて、誰がどこでなってもおかしくない状態。自分だけは大丈夫という油断は禁物です。特に、以前、熱中症になったことがある人は、交感神経と副交感神経のスイッチの切り替えが上手くいかず汗をかきにくいなど、熱を放出しにくい体質の可能性があります。入念な対策を」と、気象病や自律神経に詳しい医師の久手堅司先生。脱水症も熱中症も、放っておくと危険な状態に陥ることも…。「脱水症なら口や皮膚の乾き、熱中症ならめまいや筋肉のしびれなど、初期のサインは意外と気づきにくいもの。なんとなくこのくらいなら大丈夫…と放置した結果、あっという間に症状が進むことも。室内でも不調をキャッチしたら、素早く処置を」【脱水症】汗をかかなくても、無意識の内に体内の水分は抜けていくと心得て。脱水症とは、体内の水分が足りず、日常生活や生命活動に支障をきたしている状態。汗をかくと水分とともにミネラルも抜けて、だるさを感じてくる。「体内の水分は、排泄や汗以外にも、皮膚や呼気などから気づかないうちに蒸発していきます。その量は、成人では900~1000mlにも及びます。夏は気づかないうちに軽い脱水になっていることも多いので、渇きを感じる前から水分補給するクセをつけましょう」CHECK・喉が渇いている。・唾液が出ず、口がパサパサしている。・体がだるく、脈が速くなっている。・尿の色が濃く、少量しか出ない。もしなってしまったら…【ACTION1】水分と塩分を速やかに補う。【ACTION2】湿度が低く、涼しい場所に移動。【ACTION3】吐き気や下痢などを起こし、体調が回復しない場合は医療機関へ。喉やくちびる、皮膚に乾きを感じたら、何はともあれまずは水分の補給を。夏場の脱水は、発汗によって水分とともにミネラルも奪われるので、何も入っていない真水よりも、ナトリウムやカリウムが入ったスポーツドリンクや、水分吸収が早い経口補水液がおすすめ。めまいやふらつきなどの不調を感じたら、水分補給後に涼しい場所で安静に。“ペットボトルのふたを自分で開けられない”“水分を補給し、涼しい場所で安静にしていても、だるさや吐き気などの症状がやわらがない”といった時は、迷わず医療機関へ。【熱中症】体温調節ができなくなり熱っぽく感じたら要注意。体温の調節機能が上手く働かなくなり、体内に熱がこもって、さまざまな症状が出る熱中症。「私たちの体は、汗によって体温調節を行っており、サラサラした汗がかける状態が理想的。しかし、高温多湿の環境によって、汗では対処しきれなくなり、体に熱がこもってきた感じがして、立ちくらみやこむら返り、頭痛などさまざまな症状が現れます。炎天下の屋外でなく、家の中でじっとしていてもなってしまうことがあります」CHECK・体に熱がこもっている感じがする。・頭痛やめまいがある。・大量に汗をかいている。・意識が混濁している。もしなってしまったら…【ACTION1】横になり、襟を開いたり熱を逃がしながら、安静にする。【ACTION2】水分と塩分を速やかに補給。それでも回復しない時は、医療機関へ。熱中症らしき人を見かけたら?・呼びかけに応えない場合、救急車を。・意識があれば、屋内や日陰に避難。症状や重症度にかかわらず、熱中症が疑われる時は、風通しのいい日陰や、クーラーのきいている室内など、涼しい場所へ移動しよう。さらに服や下着をゆるめ、濡らしたタオルや氷、保冷剤などで体を冷やすのが基本の処置。水分を補給し、安静にして、それでも症状が回復しない場合は病院へ。もし熱中症と疑われる人がいて、呼びかけに応じないなど意識がはっきりしない場合は救急車を呼ぼう。また、水分を自力で摂取できない状態の人に無理に飲ませるのは、気道に流れ込む可能性があるのでNG。医療機関で点滴などの処置を受けて。久手堅 司先生せたがや内科・神経内科クリニック院長。気圧予報を踏まえた体調管理アプリ「頭痛ーる」を監修。著書に『気象病ハンドブック 低気圧不調が和らぐヒントとセルフケア』(誠文堂新光社)など。※『anan』2023年8月2日号より。イラスト・たきたて玄米取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2023年07月29日40代、50代となると少しずつ親が要介護になる人も増えるのではないでしょうか。要介護になると急速に進行するのが「認知症」。国内認知症患者の数は2050年には1000万人以上にもなるという推計もあります※が、その中に自分が入らないためにできることはあるのでしょうか。介護付有料老人ホームの嘱託医である医師・駒形依子先生に聞きました。※「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 九州大学 二宮教授)を元に推計(厚生労働省)。各年齢の認知症有病率が上昇する場合の将来推計。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:厳格だった父が認知症に。たったひとりで介護をしていた母が電話口で泣いていて…【1】腸内環境を整える認知症を予防する食品として、よくEPAやDHAなどの成分が挙げられますがいかがなのでしょうか。「サプリメントなどでどんなに体にとって良い成分をとっていても、腸内環境が乱れていると十分に栄養を吸収できません。まずは便秘や下痢などをなくし、腸内環境を整えることが大切です。40代、50代女性で腸内環境が整っている人はほとんどいないと言っても過言ではありません。乱れた食生活や添加物などの影響はもちろん、更年期に入ると女性ホルモンのエストロゲンが減って組織が硬くなり、腸も硬くなっていくためです。腸内環境を整えるためにヨーグルトや納豆などが推奨されますが、体質によっては合わないこともあります。便秘や下痢にならない食習慣は人によって違うため、自分の体に聞いてみる、つまりいろいろな食品を試してみて便通が整うかどうかを確認することが大切です」(駒形先生)。【2】グチを言い合える仲間を持つ認知症予防としてよく言われるのが人との交流です。「もちろん、認知症予防に人との交流は欠かせませんが、特に必要だなと最近感じるのが、グチを言える友人の存在です。クリニックでも、医師や看護師にグチをこぼす方が多くいらっしゃいます。グチを言うことは悪いことではなく、広い視野で見れば認知症予防にもつながると思います」(駒形先生)。グチと認知症予防……。どのようにつながるのでしょうか。「40代、50代の更年期はイライラしやすい時期です。イライラをためこむと自律神経の交感神経が優位になり、血管がぎゅーっと収縮した状態になります。つまり、イライラした状態が続くと血流が滞り、脳への血流も悪くなります。血流バランスが悪いと、認知機能に関わる神経伝達物質も運ばれにくくなり、それが積み重なれば支障が出てくるのです。イライラを解消することで血管の弛緩が促されれば、血流バランスがよくなります。グチをこぼしてイライラを解消することが、認知機能の低下を抑えることにつながると言えます」(駒形先生)。【3】睡眠環境を整える睡眠環境と認知症も関係があるのでしょうか。「大いに関係があります。なぜなら、寝ないと人はリラックスできませんよね。脳の血流バランスを整え、神経伝達物質を運ぶためには、良質な睡眠をとってリラックスすることで副交感神経を優位にすることがとても大切です」(駒形先生)。良質な睡眠のために必要な要素をいくつか教えてください。「ここでは特に重要な5つを挙げましょう。①1人で寝るやはり同じ布団やベッドで寝ていると相手を意識してしまいます。深い睡眠には寝返りが必要ですが、相手に気をつかって寝返りができない方もいます。また、適温と感じる室温も違っていたりと、寝るときは1人の環境がベストと言えます。②スケジュールにこだわらないこの時間に寝ないとダメ、この時間に起きないとダメ、とルールが多すぎると、それができなかった場合ストレスになります。スケジュールはゆとりを持たせることが大切です。③食事は寝る3時間前までに済ませる寝ているときは、消化吸収機能が最低限の力で動いています。それが食べたものが胃腸に残っていると仕事が増えてしまいます。例えば疲れを取るという仕事を体がしようと思っていたのに、追加で消化吸収の仕事が来るとエネルギーが奪われれ、疲れを取るという仕事ができなくなってしまうのです。胃腸の疲れ=体の疲れなので、胃腸に追加の仕事を与えないことが大切です。④夕刻以降のアルコール・カフェイン・ニコチンは控えるアルコール・カフェイン・ニコチンは交感神経を優位にしてしまい、リラックスができません。寝るときはリラックスした環境が必要です。⑤夕刻以降の過剰な水分摂取は控える過剰な水分摂取は頻尿の原因になるので控えましょう」(駒形先生)。まとめ認知症を少しでも防げる方法として「腸内環境」「グチが言える仲間」「睡眠環境」の3つを駒形先生に挙げてもらいました。取り入れやすい方法をできる範囲で始めてみてはいかがでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/mido(50歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年07月09日性感染症予防として、コンドーム以外の対策があることをご存知ですか?実は、あるワクチンが性感染症の予防に有効なんです。みなさんの中にも、接種したことがあるかも……?監修医クイズを通して確認しましょう!早速クイズ!解説!“子宮頸がんワクチン”として知られているHPVワクチン。HPVとは、性交渉により感染するウイルスのこと。女性の50~80%が一生に一度は感染すると言われています。このようにHPVはごく身の回りにありふれたウイルスですが、まれに病気に進行することも。HPVが原因で感染する病気は、子宮頸がんや肛門がん、尖圭コンジローマなどがあります。尖圭コンジローマって?尖圭コンジローマという名称は、初めて聞く方もいるかもしれません。陰茎や腟や肛門にイボができる病気で、性感染症のひとつです。治療しても根本的に治すことはできないため、予防することが大切でしょう。このように厄介な性感染症ですが、HPVワクチンの接種により予防することが可能です!ただし注意点がHPVワクチンは接種時にすでに感染しているHPVは排除できず、すでに生じているHPV感染症の進行予防効果もありません。そのため、HPVに感染するリスクである性交渉を経験する前にHPVワクチンを接種することが望ましいとされています。また、HPVワクチンはすべてのタイプのHPV感染を予防できるわけではないため、HPV接種後も定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。さまざま病気をカバーするHPVワクチンHPVワクチンというと子宮頸がん予防の印象が強いですが、それだけではないんですね。今回は、HPVワクチンは性感染症にも有効です、という話でした。あなたの身体を守るために、しっかりと頭に入れておいてくださいね。もちろん、性感染症予防の基本であるコンドームの着用もお忘れなく。ライター草案助産師:MellowingCokeめい(MOREDOOR編集部/イラスト:性教育いらすと)
2023年07月05日気温が高い日が増えてくると、気を付けていても熱中症になる人が増加します。本格的な暑さを迎える前に知っておきたい、熱中症や夏バテで体調を崩さないための対策について、女医の筆者がお伝えします。雨の日は熱中症にならない?熱中症と聞くと、晴れた日や暑い日になりやすいとイメージする方が多いかもしれません。しかし、雨の日でも熱中症になる可能性は十分あります。原因として考えられるのは、次の3つです。1.湿度の高さ雨の日は湿度が上昇します。湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温調節が困難に。これが、熱中症を引き起こす原因になることがあるのです。2.服装や行動が適切ではない通気性の悪い雨具を着用すると、体温が上がりやすくなります。また、雨を避けるために換気の悪い場所に長時間いると、体温調節が難しくなることも。このような服装や行動は、熱中症を引き起こす可能性があります。3.自己認識の誤り「雨の日は涼しいから大丈夫」と、熱中症対策を怠る方は多いもの。そのような自己認識の誤りも、熱中症につながりかねません。雨の日であっても、体温調節に注意を払い、こまめに水分補給することが大切なのです。雨の日も熱中症対策は必要熱中症の原因は気温だけではなく、湿度や体調、行動なども影響します。特に、女性は月経周期によってホルモンバランスが変化することから、タイミングによっては体調に影響しやすい場合も。雨の日だからといって油断せず、熱中症対策を怠らないようにしましょう。気を付けたい! 熱中症の初期症状熱中症の初期症状は自覚しにくいこともありますが、次のような症状が出る場合は注意が必要です。頭痛脱水症状や体温調整障害による熱中症の初期症状で、頭痛が起こることがあります。めまいや立ちくらみ血流が低下し、脳への血液供給量が不足すると、めまいや立ちくらみを感じることがあります。だるさや倦怠感体が重だるく感じたり、疲れやすくなったりすることも、熱中症のサインです。食欲不振暑さで食欲が落ちることはありますが、食欲不振が続く場合は、体がストレスを感じている可能性があります。喉の渇き喉の渇きは脱水のサイン。水分補給が不足すると、熱中症のリスクが高まります。異常な発汗や発汗の停止汗をかきすぎる場合や、全く汗をかかない場合は、体温調整機能が正常に働いていない可能性があります。夏バテにも気をつけて!暑さで体が熱くなると、体をしっかりと冷やすために、多くのエネルギーを消耗します。これによって体力が消耗されると、倦怠感や食欲不振などの症状が出てくるのです。また、汗には塩分も含まれ、汗をかくと水分と塩分が失われます。特に、短時間に多量の汗をかくときほど、たくさんの塩分を失います。その結果、体内の水分・塩分バランスが崩れ、頭痛やめまいなどの症状が出たりするのです。この状態が続くと夏バテにもつながり、気付かない間に不調を引き起こしてしまうことがあります。熱中症や夏バテを防ぐ方法夏の暑さは避けられませんが、日頃から体力をつけておくことで暑さに対抗できます。大切なのは、なんといっても運動と食事の2つ。ここからは、具体的におすすめの対策を解説します。運動私たちの体は、汗をかくことで体温調整を行っています。日頃から運動する習慣をつけて、しっかりと汗をかける体づくりをしましょう。具体的には、ウォーキングや水泳、ヨガなどを早朝や夕方の涼しい時間帯に行うと効果的です。食事食欲がないときには、フルーツなど食べやすいもので栄養補給を。また、暑い時期は汗で大量の水分を失うため、こまめな水分補給が必要です。特に運動や外出時、食事のときなどは積極的に水分を取りましょう。水だけでなく、スポーツドリンクなどもおすすめです。ただし、味付けのために糖分が添加されているものも多いので、摂りすぎには注意しましょう。汗をかくと塩分も失われるため、暑い日に野外で活動をする場合は、梅干しを食べたり、味噌や醤油、ソースといった塩味を少し濃い目にしたりするなど、適度な塩分補給が大切です。無理せず夏を楽しむために暑い夏が近づくにつれ、体力の消耗や水分・塩分の不足によって熱中症や夏バテなどが起こりやすくなります。しかし、適度な運動とバランスの良い食事、こまめな水分・塩分補給により、体調を整えていくことができます。暑い時期も健康に過ごすために、これらの対策をぜひ実践してみてください。自分でできる対策に取り組み、暑い夏を乗り切りましょう。©︎Pheelings Media/gettyimages©︎ImagesBazaar/South_agency/Almaje/gettyimages筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は14万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2023年06月25日もうすぐ夏本番を迎え、注意しなくてはいけないのが熱中症です。最悪の場合、命を落とす危険性のある熱中症ですが、どのような対策をすることで防ぐことができるのでしょうか?JFA医学委員会の「スポーツ救命部会」の部会員で、東京オリンピックサッカー男子日本代表チームドクター、いわきFCのチームドクターとしても活動する福島理文先生(順天堂大学循環器内科准教授)に、「熱中症対策」について話をうかがいました。夏に屋外で活動するサッカー関係者、必読の内容です。(取材・文鈴木智之)<<関連記事:【梅雨時期も要注意】気温30度以下でもなる熱中症-知って防ぐ熱中症の正しい知識-サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■熱中症の症状熱中症とは、高温や湿度の高い環境に長時間いることで、体内の熱を外に逃がす調節機能が働かなくなった結果、体の熱が上がりすぎたり、体温が調節できなくなる状態を言います。熱中症の症状としては、以下のような症状が起きます。・めまい・吐き気・頭痛・失神・筋肉痛・筋肉の硬直・大量の汗・倦怠感(だるさ)・虚脱感(無気力になること)進行すると意識障害やけいれん、手足の運動障害などが起きます。なかでも気をつけたいのが、子どもの熱中症です。福島先生は「運動中の熱中症の多くが、10代の子どもたちなんです」と注意を呼びかけます。「サッカーの会場で熱中症になり、頭痛を訴える子やピッチで吐いてしまう子、ひどくなると、自分の力で飲み物を飲むことができない子などがいます。子どもは汗をかく機能が未発達で、更に小さなお子さんの場合は、背が低い分地面から強烈な照り返しを受けてしまうので注意が必要です」子どもの場合、熱中症に対する知識が少なく、大人ほどこまめに水分をとらないことや、積極的に日陰に入らないといったことも影響しています。大人が目を配り、声をかけてあげるのが良さそうです。サッカーする子どもを伸ばす親の心得「サカイク10か条」とは■湿度と風に注目!マスクしながらの運動は熱中症リスクが上がる熱中症対策の目安にしたいのが、WBGTと呼ばれる暑さ指数です。湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温からなる指標で、サッカーの現場では専用の器械で計測しています。「熱中症というと、強烈な日差しや高い気温の下でなりやすいイメージがあると思いますが、湿度の高さも関係します。湿度が高いときや風が弱いとき、無風のときは、身体から熱を放散しにくくなり、体温が上がりやすくなってしまうのです」炎天下でマスクを着用するのも、熱中症のリスクがあるようです。「口元をマスクで覆うと、通気性が悪く酸素も取り込みづらくなり、二酸化炭素を吐き出しにくくなります。また、乾燥しにくいので、水分をとることを先延ばしにしてしまうこともあります。熱中症対策の観点からは、夏の暑い屋外では、マスクを外すことをおすすめします」■スポーツドリンクで水分と栄養を摂取熱中症対策として、サッカーの活動中に大切なことが2つあります。それが水分補給と身体冷却です。水分には大きく分けて水、スポーツドリンク、経口補水液と3種類ありますが、福島先生は「汗を大量にかくと、ナトリウムやカリウムが失われるので、それらが含まれているスポーツドリンクや経口補水液が望ましい」と言います。「スポーツドリンクにはブドウ糖も入っているので、エネルギーの補給になり、水分や塩分を効率的に吸収しやすくなります。経口補水液はナトリウムやカリウムの濃度がスポーツドリンクよりも高いので、熱中症になりそうな場面で使用すると良いと思います。クエン酸が含まれているものだと、疲労回復にも適しています」身体を冷やすことも、熱中症対策として効果があるようです。「選手の人数分、氷を用意するのはなかなか難しいことなので、水をかけてうちわで扇ぐだけでも効果があると思います。水分の蒸発とともに熱が体から逃げていくので効果があります。動脈や静脈がたくさん集まっている手のひらや足を冷やすのは特に効果的なので、バケツに氷水を作って手を入れたり、凍っている保冷剤を手で持つのも、身体を冷やす効果が期待できます」■衣類で熱から身体を守る、目を守るためにサングラスも日光を長時間浴びると、日焼けをし、疲労を感じます。それを防ぐために、帽子やインナーを着用するのも、熱中症対策として効果的なようです。「帽子は直射日光を防ぐことができますし、熱を放散しやすい素材で作られている、長袖のインナーを着ることで、直射日光をガードできます。インナーは汗を吸収し、通気性の良い素材のものを選ぶといいでしょう」大人の場合、目から入る紫外線にも気をつけたいもの。とくに長時間グラウンドにいる指導者にとって、目の健康を守ることはとても大切です。「将来的に視力が落ちるリスクを考えると、目を守ることはすごく重要です。指導者の方のように、毎日グラウンドに出て、強烈な日差しを浴びる環境に長時間いる人は、UVカットのサングラスをかけたほうがいいと思います」以上が、サッカーの現場でできる、熱中症対策の主な方法です。そして、熱中症対策でなにより大切なのは健康管理だそう。とくに睡眠不足や朝食をとっておらずエネルギーが不足している状態で激しい運動をすると、熱中症のリスクが高まるので、規則正しい生活を心がけましょう。「睡眠はとても大切です。睡眠不足だと体力が落ち、熱中症のリスクが高まります。しっかり睡眠時間を確保し、栄養をとること。その上で水分補給や身体冷却などを活用していただければと思います。」暑い夏を健康に乗り切り、サッカー選手としてレベルアップするためにも、健康管理を見過ごすことはできません。親子で体調に目を向けて安全に活動し、"成長の夏"を過ごしましょう!サッカーする子どもを伸ばす親の心得「サカイク10か条」とは
2023年06月23日ライオン株式会社(代表取締役社長・竹森 征之)は、統合報告書『ライオン統合レポート2023』を当社Webサイトにて公開しました。当社は「愛の精神の実践」を創業からの想いとして受け継ぎ、人々の心と身体のヘルスケアの実現を目指して、商品の提供とともに、生活者への情報発信や普及啓発活動を推進し、より良い習慣づくりを提案してきました。この「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」を当社のパーパス(存在意義)として経営の根幹に据え、2030年に向けた経営ビジョン「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」の実現に向けた企業活動を進めています。『ライオン統合レポート2023』では、株主・投資家の皆様との対話等を踏まえ、中長期経営戦略フレーム「Vision2030」における成長戦略のアップデートや財務戦略、サステナビリティの取り組みに加え、知的財産やDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する記載の充実を図ることで、中長期の企業価値向上に向けた当社グループの取り組みをより深く理解いただくことを目指しています。「ライオン統合レポート2023」表紙画像■『ライオン統合レポート2023』日本語版:2023年6月1日(木)公開 ※英語版は6月公開予定です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月01日NTTコミュニケーションズ (以下 NTT Com)は、クラウド型教育プラットフォーム「まなびポケット」において「統合認証サービス」(以下本サービス) を2023年2月より提供開始します。本サービスをご利用いただくことで、統合型校務支援システム (※1) に「まなびポケット」のID・PWでシングルサインオンし、利用することが可能になります。本サービスと、文部科学省の「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」(※2) (以下 ガイドライン)が定める他のセキュリティソリューションを組み合わせることで、教職員は校務用端末と学習用端末を1台に集約できるようになります。これにより、端末費用や運用コストを削減することができるほか、セキュリティが担保されることで自宅など校外からの統合型校務支援システムへのアクセスが可能となり、場所を選ばない働き方を推進することが可能になります。1.背景学校現場では、学校および教職員が担う業務の多様化やそれに伴う勤務時間の増加など、教職員の負担が大きいことが課題となっています。学校現場におけるICT活用は進んできたものの、校務系システム (※3) は職員室からしか利用できなかったり、児童・生徒の名簿情報を校務系・学習系 (※4) で別々に登録しなくてはならない状況が多くの学校で見られ依然として教職員の業務負担となっていました。これは、出欠・成績など重要な情報を扱う校務系システムは閉域ネットワークで接続することが前提であったことなどが原因でしたが、昨年ガイドラインが改訂され、適切なセキュリティ対策を導入することで学習系と校務系のネットワークを統合することが可能となりました。これにより、自宅など校外からの校務システムへのアクセスが可能となり、場所を選ばない働き方を推進できる可能性が広がりました。「まなびポケット」を通じて、児童・生徒の学習支援だけでなく教職員の負担軽減につながる機能を提供してきたNTT Comは、このガイドラインの改訂に合わせて適切なセキュリティ対策ができる機能を提供開始します。2.本サービスの概要本サービスは、以下の3つの機能を提供する有料サービスです。(1) 統合型校務支援システムとの認証連携機能学習eポータル (※5) として初めて、統合型校務支援システムへのシングルサインオンによる認証連携を実現しました。なお、連携した統合型校務支援システムは以下の4社のサービスです。株式会社EDUCOM 株式会社システムディ「EDUCOMマネージャーC4th」 「School Engine」テクマトリックス株式会社 株式会社文溪堂「ツムギノ」 「Te-Comp@ss」(2) 多要素認証機能統合型校務支援システムをインターネット経由で利用する場合に、ガイドラインに対応した多要素認証を行うことができます。具体的には、まなびポケットにログインした後、統合型校務支援システムにアクセスする際に多要素認証を行うことでセキュアに統合型校務支援システムを利用できます。多要素認証は、私有端末へのアプリケーションの導入や、私有の電話番号にSMSで認証コードを発出する方式が一般的です。しかし学校では教職員が私有の端末を使用することが難しい場合が多いことから、本サービスは教職員の私有端末を使わない仕組みを採用しています。自治体で指紋認証機能が付いたPCやセキュリティUSBキーなどの認証が可能なデバイスをご用意いただければ、多要素認証を実現することができます。(3) リスクベース認証機能まなびポケットをご利用いただく場合にリスクが高いアクセスかを判定し、リスクが高いと判断した場合に追加で多要素認証を求める、より厳重にセキュリティ対策したい方向けの認証です。通常はまなびポケットから統合型校務支援システムにログインする際のみ多要素認証を求めますが、リスクベース認証を使うとまなびポケットにログインする時点で多要素認証を求めることができます。これはガイドラインの中でも任意の対策とされているため、ご希望の場合にのみご利用いただけます。3.今後の展開まなびポケットは、統合型校務支援システムとの連携を拡大するとともに、「OneRoster (R) CSV / Japan Profile」(※6) にもとづいた名簿情報や出欠情報との連携などにより、これまで学習系と校務系それぞれに個別に手入力していた業務を効率化し、教育現場の働き方改革を実現していきます。将来的には学習データと校務のデータのクロス分析を通じた児童・生徒の個別最適な学び支援など、教育のさらなる高度化を目指し、教職員をエンパワーする学習eポータルとして進化していきます。NTTドコモ、NTT Com、NTTコムウェアは、新ドコモグループとして法人事業を統合し、新たなブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「あなたと世界を変えていく。」に挑戦します。 NTT Comは、事業ビジョン「Re-connect X (R)」にもとづき、お客さまやパートナーとの共創によって、With/Afterコロナにおける新たな価値を定義し、社会・産業を移動・固定融合サービスやソリューションで「つなぎなおし」、サステナブルな未来の実現に貢献していきます。 (※1):「統合型校務支援システム」とは「教務系(成績処理、出欠管理、時数管理など)・保健系(健康診断票、 保健室来室管理など)、学籍系(指導要録など)、学校事務系など統合した機能を有している校務支援システム」を指し、成績処理だけなく、グループウェアの活用による情報共有も含め、広く「校務」と呼ばれる 業務全般を実施するために必要となる機能を実装したシステムです。(※2):「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」とは文部科学省が策定した、地方公共団体が設置する学校における情報セキュリティポリシーの考え方や内容を示したガイドラインを指します。(※3):校務系システムとは、校務系ネットワーク、校務系サーバーおよび校務用端末から構成され、主に教職員が出欠情報や成績情報などの校務系データを取り扱うシステムです。(※4):学習系システムとは、インターネットから接続でき、教職員と児童生徒が扱う協働学習ツールやドリル、デジタル教科書などを扱うシステムです。(※5):学習eポータルは、GIGAスクール構想で整備された一人一台環境と高速ネットワークを活かし、ソフトウェア間の相互運用性を確立してユーザーにとっての操作性を向上させるとともに、教育データをより良く活用するために構想された、日本の初等中等教育向けのデジタル学習環境のコンセプトのことです。(※6):OneRoster(R) CSV / Japan Profileは、業界団体である一般社団法人日本IMS協会がクラス名簿や、成績、教材の相互運用を可能にするために作成した技術標準です。【連携サービス提供企業(五十音順)】■株式会社EDUCOM「EDUCOMマネージャーC4th」について(URL : )「EDUCOMマネージャーC4th」は、EDUCOMがクラウドあるいはオンプレミスで提供する、全国の小中学校向けに教職員の校務の効率化を支援する統合型校務支援システムです。全国、約500自治体、約10,000の小中学校でご利用されているシェアNo.1の統合型校務支援システムです。■株式会社システムディ「School Engine」について(URL : )公立小中高校向け校務支援システム「School Engine」は、株式会社システムディが提供するクラウド型の統合型校務支援システムです。トップシェアを占める都道府県向け公立高校に加え、複数の大規模自治体を含んだ多くの公立小・中学校にもサービス提供を行っております。■テクマトリックス株式会社「ツムギノ」について(URL : )「ツムギノ」はテクマトリックス株式会社が提供するクラウド型の統合型校務支援システムです。「ツムギノ」は、糸をつくる、言葉をつなげる、という意味を持つ「紡ぐ」と、革新を意味する 「Innovation」を掛け合わせて作られました。“学びを 未来へ 紡ぐ”דInnovation”。「新しい学びを未 来に向けてカタチ作りながら、新たなものを創造し、教育業界に革新と新たな価値を生み出したい」との思いを込めています。■株式会社文溪堂「Te-Comp@ss」について(URL : )「Te-Comp@ss」は、教職員方の働き方改革に大きく貢献できるよう、お客さまの声を大事にしながら進化を続けてきたクラウドあるいはオンプレミスで提供する統合型校務支援システムです。児童・生徒一人一台へGIGA端末が整備されるなど、学校現場の環境が急速に変化していく中、校務支援システムの在りかたも大きく変化していく必要があると考えます。今後は、文科省の提唱する「次世代の校務デジタル化推進事業」などにも積極的に参画し、学習eポータルなどさまざまなシステム間の連携機能を実装するなど、今まで以上に学校現場の働き方改革に貢献し続けてまいります。【関連リンク】まなびポケットサービスサイトURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月10日