成田凌さんが映画『まともじゃないのは君も一緒』で演じるのは、数学一筋で生きてきて、普通の結婚を夢見るものの、その「普通」が何かわからない予備校講師・大野。コミュニケーションが下手で、生徒の香住からも「普通じゃない」と指摘されるという役どころ。「人それぞれの“普通”があるけど、僕は“普通じゃない”と言われたい」「大野はけっして変な人ではなくて、素直なんです。香住から『普通はさ~』と説明されても『普通って何?』って聞いてしまうんだけど、よくよく考えてみたら、それって素直でピュアな質問ですよね。本当に何が“普通”なのかは人それぞれで、曖昧な言葉だと思うけど、僕自身は『普通だね』よりは『普通じゃないよね』って言われたいですね」香住を演じるのは、清原果耶さん。マイペースな大野とガンガン攻める香住。テンポのいい会話の応酬に引き込まれる。「台本を読んでる時は相手がいなくて、どうなるか想像がつかなかったんです。でも、最初の本読みから清原さんがガンガン攻めてきてくれたんで、すぐに掛け合いが馴染んで、撮影が楽しみになりました。清原さんが、冷静に、真摯に本と向き合っているのが伝わってきました。完成作を観て自分で言うのもなんですが、純粋に二人の掛け合いは面白く楽しんで見ることができました」香住は大野に恋愛指南するのだが、アドバイスの元ネタはSNSで、実は大野と同じく恋愛未経験。「やっぱり恋愛って、相手にされてきた経験によって、どうしたら人に喜んでもらえて、嫌がられるのか、わかってくるんだと思います。あるドラマで共演させていただいた方が、トイレの洗面台をマイハンカチで拭いてたんですよ。人に気づかれるかどうか関係なく、自然とそういうことができるってすごいことだし、素敵ですよね」大野は社会人になって初めて異性に興味を持ち、数学一筋だった人生が輝き始める。「青春が訪れるタイミングも人それぞれだと思うんですよね。僕自身の青春は高校で部活を引退した後ですね。小学生の頃からサッカーのある生活が僕にとって、それこそ“普通”だったんですけど、辞めてからは制服のネクタイ緩めて、水鉄砲や水風船で近くの土手で友達と遊んだり。そんな、ザ・高校生の時間が楽しかったですね。あの時は、ブルブル震えながらコンビニでおでんを買ってました」『まともじゃないのは君も一緒』“普通の恋愛”がわからない予備校講師の大野(成田凌)は、生徒の香住(清原果耶)から“普通”になるためのアドバイスを受けながら、女性と付き合う練習をする。一方、香住は憧れの実業家に接近するが、彼には婚約者がいた。共演に、小泉孝太郎、泉里香ら。3月19日全国公開。©2020「まともじゃないのは君も一緒」製作委員会なりた・りょう1993年11月22日生まれ。埼玉県出身。2014年、俳優デビュー。近作に『カツベン!』『窮鼠はチーズの夢を見る』など。現在、NHK連続テレビ小説『おちょやん』に出演中。待機作に『ホムンクルス』(4月2日公開)、主演映画『くれなずめ』(4月29日公開)などがある。Tシャツ¥22,000(クラウディ/DOYA TEL:03・6459・3946)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年3月24日号より。写真・小川久志スタイリスト・伊藤省吾(sitor)ヘア&メイク・宮本 愛(yosine.)インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2021年03月21日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ハイブランド」です。思い返してみると僕はブランド物の洋服を何も持ってないなと気づきました。持っているブランド物はラコステくらいです。でも、それも財布どまりです。これまで、洋服はブランドを意識して選ぶことはありませんでした。それより、とにかく着られるものを、と。僕が着られるサイズであることがまず第一なので、ブランドよりサイズ優先で選んでいました。でも、ミュージシャンとしてまあまあお金をいただけるようになりましたし、ここはひとつハイブランドのアイテムのひとつくらい持っておきたいです。最初に買うならどこがいいかな、と考えた時に“GUCCI”の文字が頭に浮かびました。「死ぬまでにやりたい100のことリスト」にも“GUCCIの服を買って着る”という項目を掲げているので、まず買うならGUCCIの洋服かなと思いました。ファーストGUCCIのシミュレーションをしてみたいと思います。まず、行く店舗はアウトレットでもなく免税店でもなく、できれば本店的なところがいい。買うものも、コラボレーション(いま発売しているTHE NORTH FACEとのコラボとかめちゃくちゃかっこよくて好みですが……)ではなく、ストレートなGUCCIのアイテムが欲しいです。で、何を買おうか……と考えると、パッと思いつくのはやっぱり“羽織り物”ですね。GUCCIを羽織りたい。コートでも、カーディガンでもいいです。いちばん外側にくるものをGUCCIにしたいです。間違ってもアンダーウェアとかではないですね。そして、買う時には必ずカメラを回したい。GUCCIの店内は撮影可能なのでしょうか。わかりませんが、レコード会社を通してオファーをしてみたいと思います。どうなるかわかりませんが、僕がGUCCIを買うところはなんらかの形でみなさんにご報告できたらと思っています。音楽で稼いだお金でハイブランドのものを買う。それを達成できた自分を認めてあげたいですし、みなさんにも見ていただきたいです。まだまだ、心はファストファッションですが、近いうちに初めてのGUCCIを買った僕をお見せできたらと思っています。……でも、よく考えたらGUCCIを買いに行く時に着る服がない。何を着ていけばいいんでしょう?あえて上下スウェットで行ったら一周まわってセレブ感が出ないでしょうか?それしかないので、それでいきたいと思います。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:35~)、『おはスタ』(テレビ東京系)火曜日、『ヒャダ×体育のワンルームミュージック』(NHK Eテレ 毎週火曜22:50~)にレギュラー出演中。※『anan』2021年3月24日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2021年03月20日住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代にはやった歌やドラマの話。各界で活躍する同世代の女性と一緒に、“あのころ”を振り返ってみましょうーー。「カラオケでは『夏の扉』(’81年)や『天使のウインク』(’85年)を振りつきで。当時、『ザ・ベストテン』(TBS系)では歌われなかった隠れた名曲『制服』(’82年)もよく歌います。シングル盤ではこの曲のA面が『赤いスイートピー』(’82年)で、もちろん大好きなんですけど、すごく難しい曲なので、カラオケでは歌わないんです」そう話すのは、『おかあさんといっしょ』(NHK)の17代目・うたのおねえさんで、’99年に『だんご3兄弟』が大ヒットした、歌手の茂森あゆみさん(49)。松田聖子の歌唱力、そして楽曲の難度の高さは、幼いころから音楽に触れてきたからこそ、より強く感じるという。「姉の影響で音楽幼稚園に通い、ピアノ教室にもおまけのように付いて行きました。練習好きではない私が、明るい気持ちでレッスンを終われるようにと、先生が最後に歌わせてくれて『あゆみちゃんは声がいい。歌うことに向いている』とおだててくれたんですよ」音楽の基礎教育を受け、姉が聴くイタリア歌曲をマネし、父にカタカナで書いてもらった外国語の歌詞を見て、ラテン音楽を歌った。「声楽家になる夢を抱いたのは、小5のとき、地元・熊本に来たレナータ・スコットというオペラ歌手のステージを見たことがきっかけでした」そんなころに出合ったのが、聖子の8枚目のシングル『赤いスイートピー』だったのだ。「出だしは低音で、そこからサビの高音まで、すごく幅広い音域をしっかり歌えることに驚かされました」初のバラード曲であることにも、茂森さんは注目している。「速いテンポの歌は勢いで歌うことができますが、ゆっくりした曲は1音1音をしっかり歌わないとボロが出ちゃう。しかもブレスも長い。あれだけ細い体で腹式の声が出ることは驚きです。ときおり差し込む“聖子節”みたいな魅力的な声の使い方もあり、ただ歌がうまいだけではない、断トツの歌唱力を、当時から感じていました」『瑠璃色の地球』(’86年)などにも魅了された中学時代を終えると、茂森さんは本格的に音楽と向き合うため、武蔵野音楽大学附属高、そして武蔵野音大声楽科へと進んだ。「『東京に進学だ!』と熊本を離れましたが、寮があったのは埼玉県入間市で、地元よりも田舎(笑)。クラシック漬けの日々で、唯一、音楽から離れられるのは、土、日に個人レッスンへ行くときの乗り換え駅だった池袋や渋谷を歩くとき。109の地下にあった『ソニープラザ(現PLAZA)』で、リップクリームを買うだけで大満足でした」後に首席で卒業する音大在学中に『おかあさんといっしょ』のうたのおねえさんに就任。『たんご3兄弟』で紅白歌合戦に出場したときは、憧れの松田聖子と同じ舞台に立つことができた。「現場には知り合いのNHKの裏方さんがたくさんいて、リハーサルのときにふらっと聖子さんに近づこうとする私をみて『あゆみ!そっちじゃないだろう』と止められたりしました(笑)」昨年、プロの歌手(人間)とAI(人工知能)が『赤いスイートピー』の歌唱勝負をするテレビ番組で審査員を務め、あらためて同曲の難しさ、そして歌うことの素晴らしさを感じたそう。「“人間代表”として歌った純烈さんも、やはり『この曲は難しい』と。サビのロングブレスできつくなるのですが、AIは難なく歌えてしまう。逆に言えば、きついと感じながら歌う声は、生身の人間でなければ出せない“歌の表情”となるのです」クラシック出身だから、楽譜を完璧に追うことを心がけるという茂森さん。「でも、歌の先生からは“クソ真面目に歌うだけでは誰も喜ばない。歌う本人が好きな曲で、気持ちがなければ伝わらない”とよく聞かされました。そうした“楽譜が見えない歌いっぷり”を、今も現役で続けている聖子さんには、尊敬の念しかありません!」「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月20日住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代にはやった歌やドラマの話。各界で活躍する同世代の女性と一緒に、“あのころ”を振り返ってみましょうーー。「小学生のときの宝ものは、誕生日に買ってもらった松田聖子さんのLPアルバム『Pineapple』(’82年)。レコードプレーヤーの蓋をパカッと開けて、わくわくしながら、ゆっくりと針を落とすんですね。曲が始まると、一緒に歌って踊るけど、その振動で音飛びしてしまったり(笑)」こう振り返るのは、『おかあさんといっしょ』(NHK)の17代目・うたのおねえさんで、’99年に『だんご3兄弟』が大ヒットした、歌手の茂森あゆみさん(49)。「’80年代の思い出といえば、やっぱり『ザ・ベストテン』(TBS系)。とはいっても、小学生だった当時、番組が放送される夜の9時から10時は大人の時間でしたので、4歳上の姉たちと、こっそり応接間に集まって見ていました。ベスト3くらいになると眠くなってしまうんですが、マッチを見たいし、『ルビーの指環』(’81年・寺尾聰)が今週も1位なのか気になるしで、頑張るんです」翌日の学校で話題にもなるため、見逃せないのだ。「聖子さんの『風は秋色』(’80年)が初登場したときの放送を見逃して、学校での話題にまったくついていけなかったことを、いまだに覚えています。DCブランドの『VIVAYOU』のワンピースをキョンキョンが着ていれば、デパートに色違いを探しに行ったりしました」『ザ・ベストテン』に夢中になった当時から3児の母になった現在に至るまで、一貫して“聖子ちゃんファン”であることを、茂森さんは自認している。「高1を筆頭に、小6、小4の子どもたちにとっては“アナ雪の神田沙也加さんの母”ですが、聖子さんがテレビに出ていると『ママが好きな人が出ているよ!』と知らせてくれます。カラオケでは『夏の扉』(’81年)や『天使のウインク』(’85年)を振りつきで。ベストテンでは歌われなかった隠れた名曲『制服』(’82年)もよく歌います。シングル盤ではこの曲のA面が『赤いスイートピー』(’82年)で、もちろん大好きなんですけど、すごく難しい曲なので、カラオケでは歌わないんです」「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月20日【連載】玉置妙憂の心に寄りそう人生相談<第68回>数々のメディアにも紹介され大反響を呼んでいる新書『死にゆく人の心に寄りそう〜医療と宗教の間のケア〜』(光文社)の著者・玉置妙憂さんが毎週、読者の悩みに寄りそい、言葉を贈ります。【今回の相談内容】義母のお金の管理に困っています。私たちと一緒に暮らす義母は年金をお小遣いにしています。義母のお金なので、その使い道を私たちが口出しすることはないのですが、お金の管理はとても杜撰で……。しょっちゅう「お金がなくなった」と言って家中を探し回るんです。私もそれにつきあうことになるのですが、ほとんどはいつもの場所にしまわなかったり、置き場所を変えたりといった甘い管理が原因。毎回同じことの繰り返しで、最近は「今日もかぁ」と辟易しています。ただ、義母は他人にお金を管理されるのがどうしても嫌なようで、私たちが話を持ち掛けても断固として拒否します。こういった時、義母も私たちも納得できる折り合いのつけ方はあるのでしょうか(58歳・女性・主婦)。【回答】お金の問題って、厄介ですよね。義理のご関係だとなおさらでしょう。ところで、ご相談を拝読して、私、看護師なものですから、ちょっと心配になったのは認知症のことです。お義母さま、そのへんは大丈夫そうですか。お金の管理が甘いとか杜撰だとかの問題ではなく、認知機能がうまく働いていないという場合にもこういったことがよく起こります。お金に関していえば、「お財布の中が小銭だらけ」などというのも要注意現象。端数に合わせて小銭を出すことがうまくできなくなり、ついついお札で支払ってしまうので、お財布の中に釣銭の小銭ばかりがたまってしまうという現象です。「しょっちゅう家中を探し回る」ことに加えて、そういったこともあるようなら、すこし注意して見てさしあげたほうがよろしいかもしれません。あらあら、老婆心、大変失礼いたしました。さて、お義母さまも、ご家族さまも、双方が納得できる折り合いのつけ方、ですね。う〜ん。お金を置く場所を決めてつくったところで、そこに置かないから探し回ることになっているのですものね。それはダメ。かといって、こちらが管理するというのもお気に召さない。どうしたものでしょう。医療・介護の現場では、こういった場合、「注意する側」と「注意される側」、「管理する側」と「管理される側」といった対立にならないように、チームとなる働きかけを試みることがあります。いうなれば、お義母さまの「お金管理チーム」の設立ですね。一緒に困って、一緒に考えて、一緒に管理するというスタンスです。きれい事ですまないのは重々承知しておりますが、ご参考までに。【プロフィール】玉置妙憂(たまおきみょうゆう)看護師・看護教員・ケアマネ−ジャー・僧侶。「一般社団法人大慈学苑」代表。著書『死にゆく人の心に寄りそう』(光文社新書)は8万部突破のベストセラー。NHK『クローズアップ現代+』、『あさイチ』に出演して大きな話題に。現在、ニッポン放送『テレフォン人生相談』のレギュラーパーソナリティを務める。
2021年03月19日株式会社パイインターナショナル(豊島区)は2021年3月11日(木)に書籍『日本の住まいで楽しむ北欧インテリアのベーシック』を刊行いたします。北欧インテリア=ナチュラル、シンプルだけではありません。長年、北欧の家を訪ね見てきた著者が日本の家と北欧インテリアの相性が良い理由をひもときながら、リノベーションを重ねた自邸での実践方法を紹介します。住まいのベースとなる部分の作り方や、色・デザインを積極的に楽しみ、取り入れるアイデア。それは「こうでなければ」というルールではなくて、知っておくとアレンジもできる基礎でありベーシックな考え方です。そこをうまく捉えられれば、日本でも北欧の住まいのような「普通」に素敵なインテリアが叶えられます。著者コレクションの北欧の食器、テキスタイル、映画書籍のコラム付き。著者:森百合子北欧の旅や暮らし、デザインを中心に執筆。著書に『3日でまわる北欧』シリーズ(トゥーヴァージンズ社)、『北欧のおもてなし』(主婦の友社)、『いろはに北欧』(学研プラス)などがある。NHKEテレ『趣味どきっ!』、NHK総合『世界はほしいモノにあふれている』など、メディア出演や講演の分野でも活躍中。1章北欧の家で見つけたインテリアのベーシック北欧の家3軒拝見北欧インテリアの5つのベーシック1.住まいのベースは白2.灯りはいくつも重ねる3.素材とモチーフは自然から4.色と積極的に付き合う5.自分らしさを大切にする2章日本で北欧インテリアのベーシックを取り入れるわが家の白いベースのつくり方わが家の灯りの選び方わが家の自然の取り入れ方わが家の色との付き合い方わが家の自分たちらしさの表し方部屋が楽しくなる小さなアイデア3章リノベーションで実践したベーシックと工夫森家のリノベーション物語部屋別リノベーション&インテリア紹介他エッセイ&コラム『日本の住まいで楽しむ 北欧インテリアのベーシック』イメージ書籍概要書名:『日本の住まいで楽しむ北欧インテリアのベーシック』商品の詳細はこちら仕様:B5判変型(255×190mm)/ソフトカバー/128Pages(FullColor)定価:本体1,700円+税ISBN:978-4-7562-5458-0C0077発売日:2021年3月11日著者:森百合子発売元:パイインターナショナル書籍に関するお問い合わせ株式会社パイインターナショナル〒170-0005東京都豊島区南大塚2-32-4TEL:03-3944-3981ホームページへフェイスブックへツイッターへインスタグラムへ企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2021年03月19日シネマカフェ3月の特集は「私たちの青春」。『スタンド・バイ・ミー』や『ウォールフラワー』、『桐島、部活やめるってよ』など青春映画の金字塔といわれる作品が多々ある。それらの作品を観て、自身の青春時代を振り返ることもあるだろう。今回は“20年代の青春映画”『佐々木 、イン、マイマイン』を手掛けた内山拓也監督を始め、俳優・松本穂香、映画ライター・SYOに「お気に入りの青春映画」と「青春の思い出」を訊いてみた。内山拓也監督のお気に入りの青春映画は『青の稲妻』(ジャ・ジャンクー監督)台詞ではなく、きちんとショットで物語が紡がれているのに、一つ一つの言葉を忘れることはない。感情を溜め込んで吐き出す行為ではなく、行き場を失って吐き出せないことこそが重要だ。ジャ・ジャンクーの映画は、その一つ一つが切実で、とてもエモーショナルだ。青春の思い出青春は、決められた期間や場所ではなく、その時間や瞬間を自分で決められる。それも、何度でも。このことにようやく気付けた今が、まだまだ青春の最中で、そして途中なんだと思います。<映画監督・内山拓也>学業と平行してスタイリスト活動を始める。経験過程で映画に触れ、その後、映画監督・中野量太氏に師事。23歳で初監督作『ヴァニタス』を制作。同作品で初の長編にしてPFFアワード2016観客賞、香港国際映画祭出品、批評家連盟賞ノミネート。『佐々木、イン、マイマイン』で、劇場長編映画デビュー。本作で日本映画製作者協会に所属する現役プロデューサーが選ぶ“将来性のある新人監督”に贈られる映画賞「第25回新藤兼人賞」銀賞を受賞。Twitter:@_takuyauchiyama松本穂香のお気に入りの青春映画は『耳をすませば』(近藤喜文監督)初めて観たのは確か中学生の頃でした。主人公の雫が持つ若さ特有の痛々しさや、自分には何があるのかと自問自答しながら進んでゆく姿が、その当時の自分に重なって見えたんだと思います。今でも時々観返しますが、観る度に大事なことを思い出させてくれる映画です。おじいさんが小説を読んでいる間、外で待っている雫のシーンと、原石のシーンがとくに好きです。青春の思い出高校で演劇部に入っていたのですが、演劇部で高校演劇の大会に参加した時、他の部員が個人で優秀賞を貰っていて、それが悔しくて号泣しました。悔しがっている事が周りにバレるのも悔しいので、皆には分からないように、親友と下を向きながら一緒に泣きました。<俳優・松本穂香>1997年2月5日生まれ。大阪府出身。2015年 主演短編映画でデビュー。その後、出演したNHK 連続テレビ小説「ひよっこ」の青天目澄子役の好演が話題になる。日曜劇場「この世界の片隅に」(TBS)、映画「おいしい家族」「酔うと化け物になる父がつらい」「君が世界のはじまり」「みをつくし料理帖」などドラマや映画などで主演を務めた他、auのCM「意識高すぎ!高杉くん」シリーズに出演中。2021年は連続ドラマW「華麗なる一族」(WOWOW)などの出演も控えている。Twitter:@matsuhononSYOのお気に入りの青春映画は『グッバイ、サマー』(ミシェル・ゴンドリー監督)『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリー監督の自伝的作品です。孤独な少年がはみ出し者の転校生と仲良くなり、車を自作するお話なのですが、「友だちができると、世界が一変する」をとってもハートウォーミングに描いているのです。パーティでぼっちになっても、隣に親友がいれば安心感が違う。個展がガラガラでも、親友が来てくれればそこに意味が生まれる。そんなふたりで車を作ったら、どんなに素晴らしいだろう。自分自身が学生時代に渇望していた「救い」がそこに描かれていて、とても幸せな気持ちになれました。アゲアゲの映画ではなく、寂しさと懐かしさ、慈しみが微かに漂う空気感もとても好きです。青春の思い出高校時代などは親友も恋人もいなかったので、キラキラした青春は一切送れませんでした。でも、あのときの孤独感が自分を創作に向かわせたんだと思うと、それはそれでアリだったなと感じます。そしていま思うのは、映画業界は万年青春気分の方ばっかりだということ。好きを全力で頑張る姿を見ているとこっちまでワクワクするし、ここにいていいんだと思える。そういった意味では、自分もようやく青春が始まったのかもしれません。いま鬱屈した気持ちを抱えている若人の皆さん、自分の居場所は、いつか絶対に見つかります!<映画ライター・SYO>1987年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、映画雑誌の編集プロダクション、映画ニュースサイトでの勤務を経て、独立。映画を中心に、ドラマ、アニメ、漫画、音楽など多ジャンルのレビューやコラム、インタビュー、オフィシャルライターを担当。Twitter:@syocinema(text:cinemacafe.net)
2021年03月19日東京五輪・パラ五輪の開閉会式で、クリエイティブディレクターを務める佐々木宏氏。タレントの渡辺直美さんにブタをモチーフとした衣装を着せ、『オリンピッグ』というキャラクターとして出演させるアイディアを演出メンバーにLINEで送り、問題となりました。批判の声が噴出する中、あるテレビ番組のTwitterの投稿が注目を集めています。ブタのキャラクターだけど、違うから…2021年3月18日に、念のための投稿をしたのはバラエティ番組『ねほりんぱほりん』(NHK)。顔出しNGのゲストを迎え、センシティブな話題も人形劇を通して、根掘り葉掘りしていく番組です。聞き手はお笑いコンビ『南海キャンディーズ』の山里亮太さんと、タレントのYOUさん。話題を深堀りしていく2人は、モグラの人形として番組に登場しています。一方、顔出しNGのゲストはブタの人形で登場するのですが…。ねほりんぱほりんのゲストはブタですが、これは「タブー」を逆さまに、ということで決まったことです。念のためのツイートでした。 #ねほりんぱほりん #人形劇 #Eテレ pic.twitter.com/8t3nrUoHzz — NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) March 18, 2021 「タブーをひっくり返していきたい」との想いから製作されている同番組。そのため、『タブー』という言葉をひっくり返して、ゲストを『ブタ』のキャラクターとして登場させているといいます。侮辱の意味はないものの、ブタの話題が過熱しているため、思わぬ火の粉が飛んでくる可能性がありました。勘違いをする人が出ると、お互いに無用に傷付く展開になることも。そんな事態を避けるためにも、早めに発信しておいたのでしょう。投稿には、さまざまな反応が寄せられています。・深いわ…。謎が解けて超スッキリした。・長年のファンですが、知らなかった…なるほどです!・勝手にネガティブに受け取られないよう、経緯や意味を発信するのは大切!・最高にセンスがいい。これからも番組を応援していきます。・ブタさんの人形、毎回クオリティが高くて、心を込めて作られていることが分かります。同じモチーフを使っていても、込められた意味や背景には大きな違いがあります。それを知ることの大切さを、改めて感じられる投稿でした。[文・構成/grape編集部]
2021年03月19日光沢のあるサテンのセットアップ姿が眩しいSixTONESの松村北斗(25)が、森七菜(19)とのW主演映画『ライアー × ライアー』の公開御礼舞台挨拶に登場。映画のテーマでもある「三角関係」について、「もし自分の好きな人に、ほかに気になる人がいたら?」という質問をされると。「恋人だったら、吐き気がするし縁を切ります。僕以外に好きな人がいるっていうのが生き物として気色悪い(笑)。付き合う前だったら、相手にどうぞって差し上げます。人と闘いたくないし、波風立てたくないんですよね。僕は独りでもやっていけるので(笑)」そう、潔癖&クールな恋愛観を語った。本作の大ヒット。そして、次々回のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』への出演と、目を見張るソロでの活躍。そんな彼から目が離せません!「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月19日俳優・木村拓哉と歌手・工藤静香の長女でフルーティスト・モデルのCocomiが、明石家さんまが企画・プロデュースする劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』(6月11日公開)で、主人公・肉子ちゃんの娘・キクコの声を演じていることが18日、明らかになった。声優初挑戦となる。また、本作の劇伴にフルートでも参加することも決まっている。先日、主人公・肉子ちゃんの声を大竹しのぶが担当することが発表され、特報が解禁された際、音声のみが公開されていた肉子ちゃんの娘・キクコの声を、Cocomiが務めていたことが明らかに。本作で、母である肉子ちゃんとは、見た目も性格も正反対の娘・キクコ役で、声優に初挑戦し、映画デビューを果たしている。Cocomiは、根っからのアニメファンで、中学生の頃には声優の養成所に通っていたほど。今回、情に厚く惚れっぽいからすぐ男にだまされる、そんな母のことが最近ちょっと恥ずかしいと感じている思春期まっ盛りの多感な少女・キクコを、透明感のある繊細な声で表現している。また、3歳からヴァイオリンを、11歳からフルートをはじめ、2019年には、日本奏楽コンクールで最高位を受賞。現在もNHK交響楽団・神田寛明氏に師事し、フルート奏者であるCocomiは、本作の劇伴にフルートでも参加することも決まっている。フルート参加については、Cocomiのフルートの腕前を以前から知っていた本作の音楽を手がける作曲家・村松崇継氏からの発案がきっかけ。村松氏『思い出のマーニー』、『メアリと魔女の花』、『夜明け告げるルーのうた』など映画作品の音楽を手掛け、竹内まりやの「いのちの歌」の作曲などでも知られる。そして、すでに出演が発表されていた声優の花江夏樹が、キクコの同級生で、本作の重要なキャラクターとなる少年・二宮役を演じることも明らかに。漁港をバックに、肉子ちゃんとキクコが笑顔を向ける、ティザーポスタービジュアルも初披露された。漁港の船に住む共通点なしの母娘・肉子ちゃんとキクコの秘密がつなぐ最高の奇跡を描いた感動のハートフルコメディ。原作は、第152回直木賞を受賞した西加奈子のベストセラー小説『漁港の肉子ちゃん』。『ドラえもんのび太の恐竜 2006』(06)、『海獣の子供』(19)の渡辺歩氏が監督を務め、『かぐや姫の物語』(13)で作画監督を務めたスタジオジブリ一期生の小西賢一氏がキャラクターデザイン・総作画監督を担当し、脚本は『凪のお暇』などの大島里美氏が担当する。そして、アニメーション制作を『映画 えんとつ町のプペル』(20)などのSTUDIO4℃が手がける。さんま、Cocomi、花江のコメントは以下の通り。■明石家さんまCocomiちゃんが、大のアニメファンで、声優の養成所にも通っていたというのを聞いていて、それなら一度、(共同プロデューサーたちと)声を聞かせてもらおう、ということになって。テストのアフレコ収録で、キクコの声を演ってもらったら、すごくよかった。キクコは、肉子ちゃんの前だけで大阪弁、ほかの人の前では標準語にちかい土地のなまりが入った言葉を使い分ける難しい役柄。本人もすごく練習してくれている。期待しています。■Cocomiさんまさんからお声がけいただいて、とても光栄に思います。まさか、中学生の時に、声優のスクールに行っていたというお話を覚えていて下さると思ってなかったので嬉しかったです。原作を読ませて頂いた時に、少し面倒事になりそうな雰囲気になると流れに任せたりするキクコちゃんと、私自身の考え方が、とても似ていると感じるところがありました。花江夏樹さんとは1度、ファッション誌のお仕事でご一緒させて頂いた事があります。ご迷惑をおかけすると思いますが、一生懸命、精一杯頑張りたいと思います。とても緊張していますが、キクコちゃんの性格や素敵なところをしっかり皆さんに伝えられるよう、頑張ります!!!■花江夏樹お声がけ頂き光栄です。小さい頃からテレビで観ていたさんまさんと、まさかこういった形でお仕事させて頂けるとは思っておらず、人生なにが起こるかわかりません。新しい事に全力で取り組むさんまさんの姿は、どこか肉子ちゃんとも似ているのかもしれません。二宮は少し変わった男の子で、彼が持つ一癖ある言葉や、独特の感性を表現できるように演じられればと思います。そして大竹さん、Cocomiさんとのアフレコが楽しみです。息を揃えて頑張ります!(C)2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会
2021年03月19日明石家さんまが企画・プロデュース、西加奈子の原作を劇場アニメ化する『漁港の肉子ちゃん』。先日、主人公・肉子ちゃんの声を大竹しのぶが担当することが発表されたが、特報で音声のみが公開されていた肉子ちゃんの娘・キクコの声をフルート奏者でモデルのCocomiが担当していたことが明らかになった。母である肉子ちゃんとは、見た目も性格も正反対の娘・キクコ役で、声優に初挑戦し、映画デビューを果たしたCocomiさん。根っからのアニメファンで、中学生の頃には声優の養成所に通っていたほど。木村拓哉&工藤静香夫妻の長女としても知られる。本作では、情に厚く惚れっぽいからすぐ男にだまされる、そんな母・肉子のことが最近ちょっと恥ずかしいと感じている思春期まっ盛りの多感な少女・キクコを、透明感のある繊細な声で表現。また、3歳からヴァイオリン、11歳からフルートをはじめ、2019年には日本奏楽コンクールで最高位を受賞。現在もNHK交響楽団・神田寛明氏に師事し、フルート奏者であるCocomiさんは本作の劇伴にフルートでも参加することも決定。フルート参加については、Cocomiさんのフルートの腕前を以前から知っていた本作の劇伴音楽を手掛ける村松崇継(『メアリと魔女の花』など)からの発案がきっかけという。そして、すでに出演が発表されていた人気声優の花江夏樹が、キクコの同級生で、本作の重要なキャラクターとなる少年・二宮役を演じる。また、漁港をバックに、肉子ちゃんとキクコが笑顔を向ける、ティザーポスタービジュアルも初披露された。企画・プロデュース:明石家さんまCocomiちゃんが、大のアニメファンで、声優の養成所にも通っていたというのを聞いていて、それなら一度、(共同プロデューサーたちと)声を聞かせてもらおう、ということになって。テストのアフレコ収録で、キクコの声を演ってもらったら、すごくよかった。キクコは、肉子ちゃんの前だけで大阪弁、ほかの人の前では標準語にちかい土地のなまりが入った言葉を使い分ける難しい役柄。本人もすごく練習してくれている。期待しています。キクコ(声の出演):Cocomiさんまさんからお声がけいただいて、とても光栄に思います。まさか、中学生の時に、声優のスクールに行っていたというお話を覚えていて下さると思ってなかったので嬉しかったです。原作を読ませて頂いた時に、少し面倒事になりそうな雰囲気になると流れに任せたりするキクコちゃんと、私自身の考え方が、とても似ていると感じるところがありました。花江夏樹さんとは1度、ファッション誌のお仕事でご一緒させて頂いた事があります。ご迷惑をおかけすると思いますが、一生懸命、精一杯頑張りたいと思います。とても緊張していますが、キクコちゃんの性格や素敵なところをしっかり皆さんに伝えられるよう、頑張ります!!!二宮(声の出演):花江夏樹お声がけ頂き光栄です。小さい頃からテレビで観ていたさんまさんと、まさかこういった形でお仕事させて頂けるとは思っておらず、人生なにが起こるかわかりません。新しい事に全力で取り組むさんまさんの姿は、どこか肉子ちゃんとも似ているのかもしれません。二宮は少し変わった男の子で、彼が持つ一癖ある言葉や、独特の感性を表現できるように演じられればと思います。そして大竹さん、Cocomiさんとのアフレコが楽しみです。息を揃えて頑張ります!『漁港の肉子ちゃん』は6月11日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:漁港の肉子ちゃん 2021年6月11日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会
2021年03月19日はやみねかおるの大人気小説シリーズを、『万引き家族』『約束のネバーランド』の城桧吏を主演に迎え実写映画化する『都会のトム&ソーヤ』。この度、追加キャストとして中川大志が出演することが決定した。この度、新たなキャストとして解禁されたのは、連続テレビ小説「なつぞら」や「親バカ青春白書」などに出演、4月には『砕け散るところを見せてあげる』『FUNNY BUNNY』と2本の主演映画が相次いで公開されるほか、2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への出演も決定するなど、ますます勢いを増す中川大志。そんな中川さんが演じるのは、酒井さん演じる一大財閥“竜王グループ”の御曹司・竜王創也のボディーガード兼お目付け役でもある二階堂卓也。こわもてで圧倒的に強い存在でありながら、一方で将来は保育士になりたいという可愛らしい一面を持つ男で、原作の中でも非常に人気のあるキャラクターだ。ギャップを持つ役どころを演じるにあたって、中川さんは「ボディガードとしてのオンの時と、自分の夢を捨てきれず求人雑誌を読んでいるオフの時との切り替えを大切にしようと思い、役作りしました」とコメント。内藤さんや酒井さんとの共演については、「ここまで年が離れていて、しかも事務所の後輩との共演はこれまでになかったので、新鮮で楽しかったです」と語った。また、本作の魅力については、「子供たちが活躍する冒険物語を大きなスケールで描いていて、観る人がワクワクする作品になっていると思います」とコメントしている。『都会のトム&ソーヤ』は2021年夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:都会のトム&ソーヤ 2021年、全国にて公開予定©️2020マチトム製作委員会
2021年03月18日NHK総合で再放送され、大反響を巻き起こした、伝説のファイナルコンサート。その当日に関わった人々に総力取材すると、舞台やテレビでは決して見ることのできない山口百恵さんの様子が明らかに。そこには、青春を駆け抜けて、いま嫁ごうとする、ごく普通の21歳の女性の素顔があった――。引退コンサートと翌日のテレビ出演を済ませると、その後11月19日の東京・赤坂の霊南坂教会での結婚式以降は、表舞台に立つことのなかった百恵さん。あれから40年以上が過ぎた。働き方も恋愛観も、社会を取り巻く環境が大きく様変わりするなかで、その歌声とともに、大きな仕事をなげうって愛する人のもとに嫁ぐという生き方が、ずっと変わらずに支持され続けるのはなぜだろう。その答えは、すべて引退ライブに込められていた。コンサート当日の午後1時50分、目黒の自宅を出た百恵さんが会場となる日本武道館に入ると、すぐにリハーサルが始まった。コンサートの開演前に楽屋を訪れたという親友の小柳ルミ子(68)は、「10畳ほどの和室の楽屋では、百恵がメークをする傍らで、お母さまも取り乱す様子もなく座っていらっしゃいました。私のほうが諦めきれず、『引退を撤回して』と言うと、百恵はきっぱり『もう決めたから』って。ホリプロの堀威夫社長(当時)が顔を出したときも微動だにせず、淡々とメークを続けた百恵。生い立ちもあるのかもしれませんが、いつも肝の据わった人でした」1万人のファンの熱気に包まれた会場では「百恵ちゃん、お幸せに!」「友和さんと末長く!」の横断幕も。そして午後6時10分。オープニングのインスト曲に続いて、ゴールドのワンピースを着た百恵さんが登場すると、会場はいきなり、「百恵ちゃーん!」「モモエ!」の大歓声、いや絶叫で熱気に包まれた。1曲目は、『This is my trial(私の試練)』。その後は、『プレイバックPart2』や『イミテーション・ゴールド』などヒット曲に続き、11曲目には「私の原点」と話していた横須賀をテーマにした『横須賀ストーリー』。2曲目からここまですべて阿木燿子の作品であり、百恵さん自身、「かわいい私の分身たち」と紹介している。この曲ができたときのことを、デビュー直後からプロデュースを手掛けた、音楽プロデューサーの川瀬泰雄さん(74)は、「最初に阿木さんの詞を見たときのことを、百恵は何かの本に『私の歌が出来た』と書いていました。同じ女性として、初めて大きな共感を抱いた様子で、この曲から歌のヒロインが憑依するようになりました」オリコン1位にも輝いた自身最大のヒット曲であり、間違いなく代表曲の一つ。百恵さんとコンサートの構成を練った演出家の宮下康仁(70)さんはこう語った。「『横須賀ストーリー』がなかったら、彼女は、まったく違った歌手人生を送っていたとも思うし、本人もそう語っていますね。この曲でアイドルの殻を脱ぎ捨て、一人の女性として歩み始めた。引退コンサートの大きな柱が、この曲。ファンの女性たちにも絶大なる支持を受けたことを考えると、あの日の武道館は日本女性の生き方をも変えたと思うんです」「コンサートと結婚式を終えたら、新婚旅行に行く前に髪の毛を切りたいんです」百恵さん本人から、ヘアメークの司さとしさん(72)のもとにこんなリクエストが届いていたのは、結婚と引退が決まった直後のこと。そして挙式を終えた翌日の11月20日早朝、この約束を果たすため、司さんは新婚ホヤホヤの友和・百恵夫妻が宿泊していたホテルのスイートルームを訪れた。「ほんとに、いいの?」「はい、バッサリ切ってください!」司さんは、万感の思いを込めてハサミを手に取ったという。「『バッサリ』って。そんなときも、潔い人でした。カットしながら、彼女の全身を通じて、“山口百恵”から“三浦百恵”になるんだという覚悟を感じました。ショートカットになった百恵さんは、『じゃ、行ってきます』と部屋を出て、友和さんと2人仲よくハワイへの新婚旅行に。そのとき初めて『あっ、終わったんだ』と思えました」宮下さんは、宝物だというコンサートの古い台本を、改めて手に取りながら、「山口百恵という歌手は、歌や芸能活動を通じて、自立した女性像を示した原点だったように思います。だから、40年たっても、みんなの思いが消えないんですね」その場所がどこであれ、自分が信じて選んだ道であれば、たとえスポットライトはなくても、人は輝きながら歩んでいける。百恵さんの凜とした生きざまは、そして歌声は、混迷するいまに、ときに生きあぐねる私たちにメッセージを送り続けてくれる――。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月18日〈みなさん、どうもありがとうございます。みなさん、本当にどうもありがとう。私が選んだ結論、とてもわがままな生き方だと思いながら、押し通してしまいます。8年間、一緒に歩いてきたみなさんが『幸せに』って、そう言ってくれる言葉がいちばんうれしくて。みなさんの心を裏切らないように精いっぱいさりげなく生きていきたいと思います。いま、みなさんに『ありがとう』っていう言葉をどれだけ重ねても、私の気持ちには追いつけないと思います。本当に、私のわがままを許してくれて、ありがとう。幸せになります〉80年10月5日に行われた「山口百恵ファイナルコンサート」で、ラストソングとなった『さよならの向う側』の前に百恵さんが語った全文だ。ときに涙も交えての感動的なトークだったが、実はすべて“アドリブ”だった。コンサートの構成を担当した演出家の宮下康仁さん(70)は、それを手に懐かしげに当時をふり返る。「台本作りでは百恵さんと何度も打ち合わせしましたが、あの箇所には、“最後の語りを”とあるだけ。実際のところ、当日はコンサートもクライマックスを迎えるなか、込み上げてきた自分の思いを、そのまましゃべったんだと思います」昨年10月のNHK BSプレミアムに続き、今年1月30日にNHK総合でこの引退コンサートが再放送された直後、雑誌はじめマスコミはこぞって当時の百恵さんの輝かしい活動ぶりを報じ、ツイッターでも「百恵ちゃん」がトレンドランキングを独占。当時は“百恵”“ねえさん”と呼び合う親友として知られていた小柳ルミ子(68)も、もちろんNHKの放送を見たと話す。「ずっと泣きながら見ていて、改めて思いました。あえて当時と同じ呼び方をさせてもらいますが、いまでも『百恵が大好き』だと!」〈みなさん、いつかこのステージがみなさんのなかで思い出と呼べるそんなときがきたら、そっとふり返ってみてください。このほんの数時間、このなかの込められた1曲1曲の歌、みなさんの思い、私の思い、すべてを思い出してください。思い出だけは消えることなく、いつも残り、そして、いつでも蘇るものだと思います〉まさしく今回の40年ぶりの“再会”を予言するような言葉は、26曲目の『不死鳥伝説』の前。宮下さんは「すごいよね」と驚嘆しながら三たびこう繰り返した。「ここも、台本にはまったく書いていないわけで、まさしく彼女の言葉です」その後、ラスト前の『歌い継がれてゆく歌のように』を、涙とともに歌い終えた百恵さんがステージから去り、再び登場したとき、会場のあちこちから、ファンの女性たちのうっとりするようなため息が洩れ聞こえた。いよいよファイナルとなる舞台上には、ウエディングドレスを思わせる純白の衣装と同色の髪飾りを身にまとった百恵さんがいた。純白のドレスで、「幸せになります」とのラストメッセージを残した百恵さんは、全28曲を歌い終えると、白いマイクをステージ中央に置いて、人々の前から立ち去った。野口五郎(65)は、そのシーンを鮮明に覚えていた。「僕の隣の席は、(西城)秀樹でした。彼女がマイクを置いたとき、僕や秀樹だけでなく、アーティスト席の全員が、客席のファンの方たちより率先して、スタンディングオベーションをしたんです」ファンの多くが、茫然としたまま観客席から立ち去れないでいるころ、バックステージでは、もう一つの別れのドラマが続いていた。最後の舞台をやり終え戻ってきた百恵さんを、アン・ルイスや岩崎宏美、阿木燿子らが迎える。証言するのは、小柳ルミ子。「ステージ裏では、ふだんは人前では泣かない百恵も、さすがに泣いていて。みんなでハグし合いながら、しばらく泣いていました。私は年上ですが、大きな宝物をなくしたような気持ちだったんです」その後、武道館のレストランで、報道陣をシャットアウトした打ち上げが行われた。小柳が続ける。「事務所は違う私ですが、百恵本人から『ねえさん、出て~』とせがまれて、参加しました。すると、あの気丈なはずの百恵が、ずっと私の手を握って離さないんです。最後の最後まで無事に終えるのを見守って、という意味だったのかもしれません。ただ、もう百恵に涙はありません。すでに歌手・山口百恵ではなく、“奥さんになるんだ”という気持ちに切り替わっていたのでしょう。私は、この場で、友和さんに百恵のことを、『ほんとにいいコだから頼むよ』と告げたことを覚えています」阿木燿子の音頭で乾杯を終えると、百恵さんも挨拶に立つ。「昨日の夜はなかなか実感を持てませんでしたが、でも若さですね、今朝はすっきりした気分で朝を迎えました。今日までほんとうにありがとう。私は幸せでした」その後も関係者やスタッフの一人ひとりに挨拶をし、感謝の思いを述べながらビールを注いでまわる姿があったという。パーティが終わり、その日初めての安堵の表情をした百恵さんが友和の愛車で帰っていくと同時に、長かった一日が終わった。そして私たちは、彼女の残した言葉どおり、「80年10月5日」を、その名曲の数々とともに、いつまでも記憶し続けることになる――。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月18日2020年生まれの男の子81,896名の名づけ調査をおこなったところ、名前ランキングTOP100のうち、12個の名前が、ら行で始まる「ら行ネーム」でした。イマドキな印象になる人気の「ら行ネーム」TOP12をご紹介します。 1位蓮(主なよみ:れん)2020年のら行ネーム首位に輝いたのは、「蓮(主なよみ:れん)」。2018年、2019年、2020年と3年連続で名前ランキング首位を獲得している圧倒的人気の名前です。「蓮」は蓮(はす)の花を意味し、蓮の花は泥水の中から育ち水面に美しい花を咲かせることから、周囲に染まらない清らかさを感じる名前です。 また、大人気アニメ『鬼滅の刃』の主題歌である「紅蓮華」にも「蓮」が含まれており、より身近な漢字として定着しつつあるようです。 2位律(主なよみ:りつ)2019年名前ランキング5位、2020年は9位にランクインした「律(主なよみ:りつ)」。「りつ」というよみは、2020年のよみランキング33位にランクインしています。 2018年に放送されたNHKの朝ドラ『半分、青い。』で佐藤健さんが演じた役名に使われて以来、一躍人気名前の定番に。「旋律」や「音律」、「規律」や「自律」などの熟語にも用いられることから、賢くて芸術的センスのある男の子というイメージを受ける名前です。 3位陸(主なよみ:りく)2019年名前ランキング18位、2020年は28位にランクインした「陸(主なよみ:りく)」。その字の通り、丘や大陸を意味し、地に足の着いた印象を受けるようです。 「りく」というよみは、2020年よみランキングで4位にランクインする人気のよみ。どこまでも続く壮大な陸地を連想させる壮大な名前ですね。 4位陸斗(主なよみ:りくと、りと)2019年名前ランキング43位、2020年は42位だった「陸斗(主なよみ:りくと、りと)」。丘や大陸を表す「陸」に、ひしゃくの形をした星座を表す「斗」を組み合わせた名前。 北斗七星を連想させ、美しく神秘的な雰囲気のあるスケール感の大きな名前ですね。 5位律希(主なよみ:りつき)2019年名前ランキング64位から、2020年は48位へと大きくランクアップした「律希(主なよみ:りつき)」。「おきて」「お手本」という意味のある「律」に、「願う」という意味のある「希」を組み合わせた名前。 希望が叶う人生を願って名づけてもいいですね。利発な印象を受ける「き」止めネームの一つです。 6位怜(主なよみ:れい、れん)2019年の名前ランキング68位から、2020年は56位へと順位を上げた「怜(主なよみ:れい、れん)」。2020年の漢字ランキングでは60位にランクインしています。 賢い・いとおしむという意味があることから、清らかで賢い子に育つよう願いを込めて名づけてもいいでしょう。「れ」から始まる二音の音から、洗練された印象を受けるようです。 7位琉生(主なよみ:るい、りゅうせい)2019年名前ランキング73位、2020年は74位にランクインした「琉生(主なよみ:るい、りゅうせい)」。美しい玉石を表す「琉」と、命や若さを連想させる「生」を組み合わせた名前。 「琉球」のイメージがある「琉」は、青い海や南風を連想することができる人気の漢字で、2020年漢字ランキング19位にランクインしています。 8位碧斗(主なよみ:りくと)2019年名前ランキング63位、2020年は76位の「碧斗(主なよみ:りくと)」。「りくと」というよみは、2020年のよみランキング25位にランクインしています。 「碧」は自然の生み出す美しい青緑色を表し、海が紺碧の輝きを放つように、美しく輝く人生を歩めるよう願いを込めて名づけてもいいですね。 9位涼真(主なよみ:りょうま)2019年の名前ランキング72位、2020年は86位にランクインした「涼真(主なよみ:りょうま)」。さわやかでひんやりした様子を表す「涼」は清涼さを感じる字で、男女ともに名づけによく使われます。 さわやかな魅力あふれる人というイメージがあるようですね。人気俳優の竹内涼真さんが同名で活躍されています。 10位凌久(主なよみ:りく)2020年名前ランキングで93位にランクインした「凌久(主なよみ:りく)」。「凌」は力を込めて相手の上に出るという意味があり、力強さを感じる漢字です。「久」は「悠久」などに用いられることから、変わらずに長く続くという縁起の良いイメージがあります。 困難を乗り越えられるような人になりますようにという願いが感じられるような名前ですね。 11位 遼(主なよみ:りょう)2020年名前ランキングで98位にランクインした「遼(主なよみ:りょう)」。ずっと向こうの方まで永遠と続く様子・はるか遠いところにある様子を表す漢字です。 遥かに広がる大地の雄大さを感じさせ、特に男の子に人気の名前。広い心を持って欲しいと願って名づけられることもあるようです。同名では、プロゴルファーの石川遼選手が活躍されています。 12位 凌空(主なよみ:りく)2020年名前ランキングで100位にランクインした「凌空(主なよみ:りく)」。力強さを感じる「凌」に、その字の通り大空を意味する「空」を組み合わせた名前。 大空へ大きく羽ばたいて欲しいという願いを込めて名づけてもいいですね。壮大でロマンあふれるイメージの名前です。 イマドキな響きでカッコイイ「ら行ネーム」。男の子に人気の「ら行ネーム」12個のうち、なんと10個が「り」で始まっていました。これから男の子をご出産予定の方は、参考にしてみてくださいね!【調査概要】調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2020年1月1日(水)~2020年10月1日(木)調査件数:81,896件(男の子) 著者:福島絵梨子
2021年03月18日「みりおちゃん(明日海りおの愛称)が舞台に立つと、“なんでここに妖精がいるの?”と思わせるほど、ステージが華やぐんです。とくに目を引かれるのは、世の中のあらゆる争い事を止めてしまうような“みりおスマイル”!私も仕事でミスをしてしまったときは、みりおスマイルをまねて謝っています。私の場合は許してもらえませんが……(笑)」宝塚歌劇団ファンで知られ、『稲荷神社のキツネさん』(光文社)の作画を担当した漫画家の東村アキコさんは、宝塚歌劇団の花組元トップスターの明日海りお(35)を冒頭のように絶賛する。NHK連続テレビ小説『おちょやん』で、ヒロイン・千代(杉咲花)が所属する鶴亀家庭劇の座員・高峰ルリ子を演じ、その強烈な目ヂカラが話題となっている明日海。『宝塚歌劇明日海りお論』(東京堂出版)の著者で、演劇記者の松島奈巳さんは、宝塚出身女優の活躍をこう分析する。「宝塚音楽学校でのレッスンはもちろんのこと、彼女たちは入学以前からバレエや声楽に精を出しているため、基礎がしっかりできています。宝塚歌劇は、1日に2ステージをこなすのが通例。1つの公演の期間は、およそ1カ月半にわたります。他劇団と比べても、非常にタイトなスケジュールを10年、15年と彼女たちは続けているのです。とくに、明日海などのトップスターともなれば、所属している“組の顔”。公演の成否の責任はトップスターにかかっているといっても過言ではない。生来の精神力がさらに鍛えられていることから、退団後もさまざまな現場で活躍することができるのでしょう」しかし、トップスターといえども、すぐにテレビの世界で活躍できるわけではない。「天海祐希は『女王の教室』(’05年・日本テレビ系)でその知名度をゆるぎないものにしましたが、同ドラマが放送されたのは、退団からじつに10年後のこと。真矢ミキもすぐに大きな仕事に恵まれたわけではなかった。転機となったのは、退団から5年後。映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』(’03年)でキャリア官僚を演じたことです」天海からあふれ出る圧倒的な存在感、真矢が持つ親分気質……彼女たちそれぞれが持つ“ストロングポイント”が発揮されなければ、退団後の成功はつかみにくいという。そんななか、退団から約2年でテレビでもお茶の間の注目を集めた明日海りお。これからは、彼女をはじめとする“宝塚第7世代”に注目が集まる。「ミュージカル女優としての質が格段に上がったのが、この世代の特徴。それぞれの持ち味も、わかりやすく突出しています」では、“第7世代”で注目すべき人物を冒頭の東村さんと演劇記者の松島さん、宝塚歌劇団に詳しい映画・演劇評論家の薮下哲司さんにあげてもらおう。【注目1】紅ゆずる「美しいだけではなく、宝塚でいちばん、トーク術に秀でた人だと思っています。クールでかっこいいキャラですが、コメディもできて、そのうえMCとして場を盛り上げるのも上手。宮藤官九郎さんや福田雄一さんが手がけるコメディ作品などで見てみたいですね」(東村さん)【注目2】柚希礼音「85期・柚希礼音は舞台中心に活動しており、テレビの露出はあまりありません。しかし、ダンスの実力は日本を代表するといってよいほどですから、活躍の期待度は非常に高いといえます」(松島さん)【注目3】望海風斗「明日海りおと同期の望海風斗は今年4月に退団予定ですが、“さよなら公演”のチケットは即完売。持ち味は圧倒的な歌唱力です。必ずやテレビでも、彼女の歌声を聴くことができるでしょう」(薮下さん)宝塚出身女優の“新世代”が、令和のドラマ界に旋風を巻き起こす予感……!「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月18日大地真央、真矢ミキ、天海祐希……日本を代表する大女優へと転身した宝塚出身者は数知れず。そしてまた、宝塚出身女優“活躍の系譜”を引き継ぐ、新世代が現れたーー!「みりおちゃん(明日海りおの愛称)が舞台に立つと、“なんでここに妖精がいるの?”と思わせるほど、ステージが華やぐんです。とくに目を引かれるのは、世の中のあらゆる争い事を止めてしまうような“みりおスマイル”!私も仕事でミスをしてしまったときは、みりおスマイルをまねて謝っています。私の場合は許してもらえませんが……(笑)」宝塚歌劇団ファンで知られ、『稲荷神社のキツネさん』(光文社)の作画を担当した漫画家の東村アキコさんは、宝塚歌劇団の花組元トップスターの明日海りお(35)を冒頭のように絶賛する。NHK連続テレビ小説『おちょやん』で、ヒロイン・千代(杉咲花)が所属する鶴亀家庭劇の座員・高峰ルリ子を演じ、その強烈な目ヂカラが話題となっている明日海。宝塚歌劇団に詳しい、映画・演劇評論家の薮下哲司さんも、宝塚時代から注目している女優だ。「タカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校は、受験者約1,000人のうち、40人しか入学できない狭き門。その精鋭の中でも、10年に1人、大スターが生まれるといわれています。越路吹雪、鳳蘭、大地真央、天海祐希……それらに続く才能の持ち主が、明日海なのです」明日海は、宝塚歌劇入団直後から、どんどん頭角を現していった。「’03年の入団から4〜5年目くらいのときでしょうか。宝塚歌劇団理事長(当時)で『ベルサイユのばら』の演出を手がけていた植田紳爾さんが、『宝塚の100周年(’14年)を迎えるときのオスカル役がみつかった』と明日海について語ったほどです」この大御所の言葉に引っ張られるように、スターダムを順調に登りつめ、人気は急上昇。’19年の退団まで、トップを5年半務めた。「退団直前のコンサートは、横浜アリーナが満席に。真矢ミキ、柚希礼音の武道館公演以来、巨大ステージでの成功は3人目の快挙といえます」「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月18日竹中直人、山田孝之、齊藤工の3人が映画監督として共同製作をした映画『ゾッキ』。本作に松田龍平を惑わせるコンビニ店員役で出演するのは、『約束のネバーランド』「ここは今から倫理です。」など期待の若手俳優として注目を集める板垣李光人。この度、板垣さんからのコメントと新場面写真が到着した。映画『約束のネバーランド』にてメインキャストのノーマン役に抜擢され、ドラマ「ここは今から倫理です。」(NHK)の生徒役、映画『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』ではゆうたろうとDJコンビを演じるなど多数出演。さらには大河ドラマ「青天を衝け」に徳川昭武役で出演が決定、4月期新ドラマ「カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~」にてドラマ初主演に抜擢されるなど、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優・板垣李光人。話題作への出演が続く中、映画『ゾッキ』にも魅惑のコンビニ店員役で出演している。板垣さんが本作で演じるのは、自転車で一人旅を続ける藤村(松田さん)がふらっと立ち寄ったコンビニで働く店員役。セリフはほぼなく、藤村が購入したカップ麺と缶ビールをレジ打ちするのみという、ある意味贅沢な出演シーンとなっている。到着した場面写真では、透き通るような透明感を放つ印象的な眼差しのコンビニ店員姿が切り取られている。板垣さん出演パートの演出を担当したのは、事務所の先輩でもある山田孝之監督。板垣さんは、「今回、山田さんと初めてお仕事させて頂いたのですが、役者同士という関係ではなく、監督と役者というかたちなのがとても不思議な気持ちでした」と語り、「山田さんの演出はとても丁寧で繊細で、落ち着いた情緒で撮影を進められたことが印象に残っています」と撮影当時をふり返っている。本作について「新しい没入感を体感できる映画」と明かしつつ「板垣を見つけてみてください」と自身で言うほど貴重な出演シーンとなっている。藤村を“惑わす”とはどういうことなのか…?山田監督の演出にも期待が高まるコメントを寄せている。『ゾッキ』は4月2日(金)より全国にて公開。3月26日(金)愛知県先行公開※一部劇場除く3月20日(土)蒲郡市先行公開(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゾッキ 2021年4月2日より全国にて公開©2020「ゾッキ」製作委員会
2021年03月17日3月16日、佐藤健(31)が所属事務所から独立すると発表された。事務所によると「新時代に向かって新しいチャレンジをする為」として、神木隆之介(27)と共に4月1日から新会社に移籍するという。新型コロナの影響で延期となっていた佐藤主演の映画『るろうに剣心』の新2部作は、ようやく今年4月23日と6月4日に公開が決定。新天地でのスタートとほぼ同時期に、封切りされることになる。12年8月に初公開されて以来、14年公開の「京都大火編」「伝説の最期編」の2部作で主人公・緋村剣心を演じてきた佐藤。『仮面ライダー』シリーズを除いては初主演作であり、20代のほぼ全てを剣心と並走してきたことになる。新作を製作するにあたって、大きな決め手となったのは佐藤の“年齢制限”だったという。大友啓史監督は「映画.com」のインタビューに、「健が30歳になるまえに製作しないと、もう二度とできない、と思ったんですよ」と語っている。「新作の撮影が始まったのは19年。その間に佐藤さんは、30歳を迎えました。本作はアクションシーンを高度なグラフィック技術に頼らないなど、佐藤さんは撮影の度にハードな訓練を積んできました。そんな佐藤さんが初めて剣心を演じたのは、20歳の頃。30代になった今では経験値も増え、トップスターに成長しました。大友監督もその変化を尊重し、作品に区切りをつけることで佐藤さんを“新たなステージ”へ送り出したかったのでしょう」(映画関係者)■「やるなら頂点に立ちたい」『るろうに剣心』シリーズはもとより、『天皇の料理番』(TBS系)や『半分、青い。』(NHK)、『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)といった数々の作品でも高い演技力が評価されてきた佐藤。30代に至るまでに、役者としてのプロ意識も向上していったという。「役者になりたての頃は、『演じることが楽しい』という感覚だったそうです。ですが20代に入ってからは、『やるなら頂点に立ちたい』と自覚するように。佐藤さんは“結果を残せる役者”として、常に上のレベルを目指してきたのです。そんな佐藤さんにとって、年齢は大きな指標だったようです。『半分、青い。』では高校生を演じたように、“20代で演じられる役は限られている”と考えていたといいます。できる限り作品を残そうと、29歳の時には『あと1年しかない』と焦りも感じていたそうです」(芸能関係者)今回の独立にあたって、佐藤はどのようなビジョンを描いているのだろうか。「佐藤さんは4年ほど前に、『若くて才能のあるクリエーターと出会いたい』と語っていました。独立することで、活動の自由度は高くなりそうです。作品のプロデュースといったことも、手掛けていくのではないでしょうか。また海外ドラマや映画への興味も語っていたので、今後の展開が楽しみになりそうです」(前出・芸能関係者)
2021年03月17日吉田修一氏による小説を実写映画化し、藤原竜也が主演、竹内涼真がバディを務める映画『太陽は動かない』(公開中)。藤原演じる心臓に爆弾を埋め込まれた秘密組織のエージェント・鷹野と、竹内演じる後輩で相棒の田岡が、24時間ごとに迫る死の危険を抱えながら、「人類の未来を決める次世代エネルギー」の極秘情報をめぐり、各国のエージェントたちとの命がけの頭脳戦に挑んでいる。撮影はブルガリアで行われ、超絶アクションの連続に。藤原自身も「絶体絶命度はMAX」と語る同作について、今回は”最強バディ”となった2人にインタビュー。互いの印象や、作品での苦労などについて話を聞いた。○■ブルガリア撮影「どうやったら行かずにすむか…」——お二人は実際に事務所の先輩・後輩という間柄ですが、事務所内で交流したり、あるいは意識したりといったことはあったんですか?藤原:特に今まで交流はなく、大きなプロジェクトの豪華な座組で涼真と一緒になりそうだ、という話は聞きながら、実際の交流は撮影が始まってから……という感覚でした。後輩という意識もあまりないかもしれません。竹内:意外と、縦のつながりの交流はないんです。僕自身は竜也さんの舞台に伺ってご挨拶しました。藤原:先輩後輩もあってないようなもので、特殊な世界かも知れないです。映画や演劇も一緒に作りあげたら同志のようなものだし、上下関係はしっかりしないといけないけど、人としての基本的なルールを守った上では関係ないんじゃないかな。竹内:僕はあまりホリプロの先輩とご一緒する機会がなかったので、やっと竜也さんと一緒にできる、しかも大きなプロジェクトで、海外に1カ月撮影に行くということで、楽しみで仕方なかったです。藤原:楽しみで仕方なかったんですよ、涼真は! 僕はフライトの直前まで近所のバーで飲んでて、どうやったら行かずにすむかを考えてた(笑)。「いや、チケット取ってますから」と言われて、飛行機に乗ったら最後、腹をくくるわけです。ブルガリアのソフィアは綺麗な空気と街で、宿泊ホテルの外でどうしようと思っていたら、もうキラキラ光る少女漫画から出てきたような涼真が汗をかきながら「おはようございます、竜也さん!」「どこ行ってきたの?」「トレーニングです! よろしくお願いします、ブルガリア!」と。言われた瞬間にもう2回目の帰国願望が……(笑)。竹内:時差ボケされてたのか、すっごいテンションが低かったんです(笑)。藤原:僕と涼真のブルガリア紀行はそこから始まりましたね(笑)。パーティーに潜入するシーンから撮影が始まったんだけど、たまたま花火がバンバン上がって、あのソフィアの夜は忘れられない。「きれいだね」と動画を撮って「楽しい撮影になるなあ」とか言っていたら、その翌日から「橋から飛んでもらいます」「列車に飛び移ります」「電車内でアクション」「荷台に乗ってアクション」と始まって……そこから記憶がないです。僕が思うに、この映画は他の作品であればクライマックスであったり、メインのシーンの連続で、息をつく間もなかった。テレビドラマも連続してたから、帰国してからも半年近く続くわけです。竹内:クオリティも変わらないですしね。ためらったらスタッフさんに心意気が負けちゃう気がして。結束力がすごいんです。僕らはそこにぶつかって超えないといけないという思いがありました。○■新人の頃のことは忘れられない——撮影をしていて相手に学んだ部分や、新たな一面を発見したというところはありましたか?竹内:いっぱいあります! 半年間ほぼ毎日過ごしてましたから。竜也さんは皆を巻き込む力がすごくて。今回の撮影現場は結構体育会系だったんですが、男性女性関係なく中心にはいつも竜也さんがいました。撮影当時は「みんなでごはんに行こう」と音頭も取ってくださったし、チームの士気が上がったのを感じました。今回はすごくチームがまとまっていたから、いきなり橋から飛び降りたり、水中に浸かったりする撮影があっても、心置きなくぶつかれたのだと思います。そういう雰囲気作りを間近で見ていました。藤原:逆に、僕は本当に涼真に引っ張られる部分があったし、彼がいなければアクションに躊躇している時もあったと思う。物怖じしないで率先して行くし、精神的にも引っ張ってくれたから、想像していた以上に助かりました。——高校生時代の鷹野を演じた日向亘さんは今作が俳優デビューだったそうですが、お二人は自分自身の新人の頃のことを覚えていますか?竹内:忘れられないです、僕は。『仮面ライダードライブ』の第1話を見て、自分の未熟さに自分でショックを受けたんです。だから焦りましたし、必死にもがいた1年半でした。藤原:僕は蜷川幸雄さんの舞台です。ロンドンのバービカン・センターの『身毒丸』。15歳で初めてパスポートをとって「わあ、ロンドンだあ!」とはしゃいでいったら、蜷川さんが「風邪引いたらただじゃおかないからな」と(笑)。それでホテルから一歩も出ず、劇場とホテルの往復だけでした。竹内:怖かったですか?藤原:おっかなかった! でも今振り返ると、イギリスで芝居をするということへの理解がなかったから、舞台に立てたんだと思う。日本からイギリスに作品を持って行く、しかも古典、蜷川幸雄、ということがどれくらいのことなのか、15歳の少年には、わからないでしょう。だからこそ、できたんじゃないかな。——ちなみに今回の作品は「藤原竜也史上、最大の絶体絶命」「今度こそ絶体絶命」といったあおり文句がよくつけられてますが、実際に藤原さんの体感で絶体絶命度はどれくらいだと思いますか?藤原:MAXですね!竹内:そりゃ、MAXですよ!藤原:心臓に爆弾入ってるんですよ!?竹内:爆発したら、爆死しちゃいますから。——では「藤原竜也史上MAXの絶体絶命」と書いても…。藤原:大丈夫です。間違いないです。竹内涼真史上MAXの絶体絶命でもあるんじゃない?竹内:そうですね、僕の中でも1番きつい撮影でした。記録を塗り替えられました。■藤原竜也1982年5月15日生まれ、埼玉県出身。1997年、蜷川幸雄演出の舞台『身毒丸』のロンドン公演で主演デビュー。映画主演作『バトル・ロワイアル』(00年)で数多くの新人賞を受賞。主な出演作は、『DETH NOTEデスノート』シリーズ(06年)、『インシテミル7日間のデス・ゲーム』(10年)、『藁の楯 わらのたて』(13年)、『るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編』(14年)、『ST赤と白の捜査ファイル』(15年)、『22年目の告白一私が殺人犯です一』(17年)、『Dinerダイナー』(19年)、『カイジ ファイナルゲーム』(20年)など。公開待機作に『鳩の撃退法』(8月27日公開)がある。2021年1月クールは主演ドラマ『青のSP(スクールポリス)』が放送された。■竹内涼真1993年4月26日生まれ、東京都出身。『仮面ライダードライブ』(14〜15年)や、『下町ロケット』(15年)などで注目され、映画『帝一の國』(17年)では日刊スボーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。NHK連続テレビ小説『ひよっこ』(17年)、『過保護のカホコ』(17年)、『陸王』(17年)で幅広い人気を獲得し、『テセウスの船』(20年)で日曜劇場初主演を務め、現在放送中の『君と世界が終わる日に』においても主演を務める。主な出演作はドラマ『時をかける少女』(16年)、映画『青空エール』(16年)、『センセイ君主』(18年)、『ブラックペアン』(18年)、『竹内涼真の撮休』(20年)など。5月より初ミュージカル『17 AGAIN』に挑戦する。
2021年03月17日3月いっぱいで、まる60年の歴史を刻むNHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)。そこで、出演者たちの“特ネタ”はもちろん、人に話したくなるトリビアをクイズ形式で出題!あなたの“マニア度”は……?【Q1】『おしん』よりDVDが売れている作品は?朝ドラを何度でも楽しめる映像作品の売り上げも人気のバロメーターのひとつ。最高視聴率62.9%をたたき出した“怪物番組”である第31作『おしん』(’83年)のDVDボックス『おしん完全版少女編』は9,000セットを売り上げているが、それをさらに超える作品が。それは、上方落語家を目指すヒロイン(貫地谷しほり)を描いた第77作『ちりとてちん』(’07年)。放送終了後、人気が口コミでじわじわと広まり、DVDボックス『ちりとてちん完全版苦あれば落語あり』は1万7,000セットを売り上げている。【Q2】“鉢植え”が語りを務めた作品は?視聴者をドラマに引き込む重要な役割を持つ「語り」役。『ちりとてちん』では、上沼恵美子が務めている。第18作『火の国に』(’76年)では主人公が育てる椿の鉢植えが語り手となる、ユニークな手法が話題に(声:渡辺美佐子)。第89作『ごちそうさん』(’13年)では「ぬか床の精」(吉行和子)、第92作『まれ』(’15年)では「魔女姫人形」(戸田恵子)など、人間以外が語り手になるケースは近年でも見られる。【Q3】歴代最年長ヒロインは?第75作『芋たこなんきん』(’06年)でヒロインを演じた藤山直美は、当時47歳。“最年長ヒロイン”と呼ばれた。しかし、放送が予定されている第105作『カムカムエヴリバディ』(’21年)で、48歳の深津絵里が“トリプルヒロイン”の1人に抜擢。記録を更新することとなった。【Q4】初めて“平成生まれ”を演じたヒロインは?“平成生まれのヒロイン”が初めて登場したのは、第83作『てっぱん』(’10年)で瀧本美織が演じた村上あかり。そのほか平成生まれという設定は、第87作『純と愛』(’12年)の夏菜が演じた狩野純、『第88作『あまちゃん』(’13年)でのんが好演した天野アキのみ。ちなみに、もっとも“年上”のヒロインは第93作『あさが来た』(’15年)の今井あさ(波瑠)。時代でいえば、江戸時代の嘉永2年にさかのぼる。【Q5】約50年ぶりに朝ドラに帰ってきた女優は誰?近年注目を集めているのは、ヒロイン女優の再出演。第74作『純情きらり』(’06年)でヒロインを務めた宮崎あおいは、『あさが来た』でヒロインの姉を好演した。第100作『なつぞら』(’19年)には『おしん』の小林綾子、そして第54作『ひまわり』(’96年)のヒロイン松嶋菜々子が登場。また、第11作『繭子ひとり』(’71年)でヒロインを演じた山口果林も第102作『エール』(’20年)に出演。じつに49年ぶりの朝ドラ登場となった。【Q6】朝ドラに2度登場した稲垣吾郎。そのふたつの作品とは?戸田恵梨香がヒロインを演じた第101作『スカーレット』(’19年)に医師役で出演した稲垣吾郎。じつは30年前、第42作『青春家族』(’89年)にヒロイン(清水美砂)の弟として、中学3年生のときに出演している。’22年に放送が予定される第106作『ちむどんどん』では、黒島結菜がヒロインに抜擢。朝ドラの歴史はまだまだ続く。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月17日3月いっぱいで、まる60年の歴史を刻むNHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)。第1作『娘と私』(’61年)は、文豪・獅子文六による自伝的小説が原作。続く第2作『あしたの風』(’62年)は壺井栄、第3作『あかつき』(’63年)は武者小路実篤と、名だたる文豪が原作に携わった。さらに、ノーベル文学賞受賞作家の川端康成も、第5作『たまゆら』(’65年)の原作を手がけている。最高視聴率62.9%をたたき出した第31作『おしん』(’83年)は、明治から昭和を生き抜き、スーパー業を営む女性の一代記。好景気に沸く日本人が忘れかけた、ものの大切さや清貧を描いた。男性中心社会の明治時代を生き抜く女性の気骨を描いたのは、第36作『はね駒』(’86年)。ヒロイン役・斉藤由貴の好演も光り、最高視聴率は49.7%を記録。また、第88作『あまちゃん』(’13年)の舞台となった岩手県久慈市は、朝ドラ人気が町おこしに一役買った。そんな朝ドラの次回作『おかえりモネ』のヒロインは、第100作『なつぞら』(’19年)でなつの妹を演じた清原果耶。「ヒロインの妹を演じた女優が、数年後にヒロインとして帰ってくるというのが“王道”になってきていますね」そう語るのは、ドラマウオッチャーの田幸和歌子さんだ。第92作『まれ』(’15年)の土屋太鳳は第90作『花子とアン』(’14年)で、杉咲花は第94作『とと姉ちゃん』(’16年)でヒロインの妹役に。「朝ドラの撮影はとても過酷。ヒロインを選ぶ際に、“出演歴がある”ということが、作り手にとってひとつの判断材料になっているのでしょう」(田幸さん・以下同)ちなみに、’21年後期に放送予定の『カムカムエヴリバディ』のヒロインの一人である川栄李奈は、『とと姉ちゃん』に出演歴がある。■朝ドラにはなぜ“ダメ父”が多い?邪魔だと娘を奉公に行かせる第103作『おちょやん』テルヲ(トータス松本)の“クズ父”ぶりは話題に。「第85作『カーネーション』(’11年)のヒロイン・糸子の父・善作(小林薫)が代表的ですが、“愛すべき存在でありながらヒロインが最初にぶつかる障害”の象徴として、ダメ父が登場しているように感じます」『まれ』の父・徹(大泉洋)は、ヒロインが夢嫌いになってしまうほどに、常に夢見がちだった。「こちらは、ヒロインの“反面教師”として描かれています」ただ、テルヲの場合は、あえて“わかりやすいクズっぷり”を見せることで、視聴者のSNSなどでの反響をうかがっているように見えていまいます(苦笑)’22年に放送が予定される第106作『ちむどんどん』では、黒島結菜がヒロインに抜擢。朝ドラの歴史はまだまだ続く。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月17日3月いっぱいで、まる60年の歴史を刻むNHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)。そこで、出演者たちの“特ネタ”はもちろん、人に話したくなるトリビアをクイズ形式で出題!あなたの“マニア度”は……?【Q1】川端康成が原作を手がけた作品の名前は?60年前に産声を上げた朝ドラ。第1作『娘と私』(’61年)は、文豪・獅子文六による自伝的小説が原作。続く第2作『あしたの風』(’62年)は壺井栄、第3作『あかつき』(’63年)は武者小路実篤と、名だたる文豪が原作に携わった。さらに、ノーベル文学賞受賞作家の川端康成も、第5作『たまゆら』(’65年)の原作を手がけている。【Q2】「1話15分」という“伝統”を作った作品は?『あしたの風』から、1話15分、月〜土曜日の放送が定着。月〜土曜日の週6回放送は第101作『スカーレット』(’19年)まで58年間続き、1話15分という放送時間はいまなお続く“伝統”となっている。【Q3】初めて主題歌がついた作品は?いまでは人気歌手が手がけることが通例となっている朝ドラの主題歌。初めてオープニングの主題歌に歌詞がついたのは、第32作『ロマンス』(’84年)から。主人公を演じた榎木孝明が歌い上げた。【Q4】いちばん最後にロケ地に選ばれた都道府県は?『たまゆら』は、ロケ地となった宮崎県に当時新婚カップルが押し寄せ、“ご当地ブーム”の先駆けとなった。また、第88作『あまちゃん』(’13年)の舞台となった岩手県久慈市も、朝ドラ人気が町おこしに一役買った。第80作『つばさ』(’09年)の舞台は、それまでロケ地になっていなかった埼玉県。この作品で、朝ドラは全都道府県でのロケを達成。【Q5】人気作『おはなはん』でブームになったものとは?家事そっちのけで主婦がくぎ付けになったといわれるほどの社会現象となった第6作『おはなはん』(’66年)。ヒロイン・はなが着ていた「小紋」柄の着物は、“朝ドラ発”の人気商品に。【Q6】最後までヒロインが“結婚しなかった”作品は?血のつながりをこえた父と娘の家族愛を描いた第27作『まんさくの花』(’81年)は、ヒロイン(中村明美)が最後まで結婚しなかった、珍しい作品となった。【Q7】視聴者が“延命”を嘆願した人物とは?第11作『繭子ひとり』(’71年)では、ヒロイン・繭子(山口果林)が恋する男(露口茂)が死んでしまう。しかし、視聴者から「どうか死なせないで」と延命の嘆願が寄せられたという。’22年に放送が予定される第106作『ちむどんどん』では、黒島結菜がヒロインに抜擢。朝ドラの歴史はまだまだ続く。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月17日3月いっぱいで、まる60年の歴史を刻むNHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)。そこで、出演者たちの“特ネタ”はもちろん、人に話したくなるトリビアをクイズ形式で出題!あなたの“マニア度”は……?【Q1】高視聴率を呼んだ“●●時代の女性”という設定最高視聴率62.9%をたたき出した第31作『おしん』(’83年)は、明治から昭和を生き抜き、スーパー業を営む女性の一代記。好景気に沸く日本人が忘れかけた、ものの大切さや清貧を描いた。男性中心社会の明治時代を生き抜く女性の気骨を描いたのは、第36作『はね駒』(’86年)。ヒロイン役・斉藤由貴の好演も光り、最高視聴率は49.7%を記録。明治時代の女性を描いた作品は26作品ある。【Q2】『マッサン』、『エール』以前に男性が主人公を演じた作品は?第91作『マッサン』(’14年)、第102作『エール』(’20年)は、男性が主人公を演じた珍しいケース(前者の主演は玉山鉄二、後者は窪田正孝)。しかし第1作『娘と私』(’61年)、第3作『あかつき』(’63年)、第5作『たまゆら』(’65年)、そして第7作『旅路』(’67年)など、初期は男性を主人公に据えた作品が多かった。そのほか男性を主人公として描いた作品は、第32作『ロマンス』(’84年・主演:榎木孝明)、第33作『心はいつもラムネ色』(’84年・新藤栄作)、第35作『いちばん太鼓』(’85年・岡野進一郎)、第53作『走らんか!』(’95年・三国一夫)など。【Q3】「主演は無理!」のひとことでヒロインの座についた女優は?第15作『水色の時』(’75年)でヒロインを演じた大竹しのぶ(当時17歳)だが、最終オーディションでは落選寸前だったとか。しかし、脚本家たちの猛烈なプッシュによって選ばれたという。松嶋菜々子は演技経験が少なく、オーディション時に「(主演は)無理だと思います」と正直に話したことが制作陣の目に留まり、第54作『ひまわり』(’96年)のヒロイン抜擢につながった。【Q4】収録中に「ニューヨーク留学」が決まっていた人物とは?話題を呼んだバイプレーヤーといえば、第11作『繭子ひとり』(’71年)で家政婦・田口ケイを演じた黒柳徹子。田口は劇中、アメリカで家政婦をすることを選び、ニューヨークへとたっていくが、これは黒柳自身、アメリカ留学に行くことが決まっていたことから加えられた設定だった。【Q5】第67作『まんてん』に出演した宇宙飛行士は誰?第5作『たまゆら』(’65年)には原作者の川端康成が、そして第3作『あかつき』(’63年)には同じく原作者の武者小路実篤が劇中に出演するなど、“意外な出演者”も朝ドラの名物だ。第67作『まんてん』(’02年)には、スペースシャトル・エンデバーに搭乗した宇宙飛行士の毛利衛さんが本人役として登場。また、五木ひろしも第77作『ちりとてちん』(’07年)にて本人役で登場している。【Q6】元サッカー日本代表が朝ドラで演じた役とは?意外な出演者は、枚挙にいとまがない。元サッカー日本代表のラモス瑠偉は第66作『さくら』(’02年)で居酒屋店主・レオナルド役を演じた。また、『マッサン』にて、戦後のどさくさにまぎれて大阪で模造ウイスキーを販売する「柴田商会」の社長とその部下を演じたのは、安田大サーカスの団長とクロちゃんだった。【Q7】脚本家が5人も交代した“いわくつき”の作品は?長期にわたって撮影を行う朝ドラだが、なかには“ドタバタ降板劇”が報じられた作品も。脚本家・橋田壽賀子の人生を描いた第52作『春よ、来い』(’94年)では、主演の安田成美が途中降板。橋田との確執が噂された。鈴木京香がヒロインを演じた第46作『君の名は』(’91年)は視聴率の低迷にあえぎ、脚本家が5人も交代することに……。’22年に放送が予定される第106作『ちむどんどん』では、黒島結菜がヒロインに抜擢。朝ドラの歴史はまだまだ続く。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月17日3月16日、3月末をもってアミューズから退所することを発表した佐藤健(31)。同じタイミングで神木隆之介(26)も同社を退所し、4月からは神木とともに新会社Co-Lavo(こらぼ)に移り、活動を続けていく。デビュー15周年という“節目”に、新たな道を歩み始めることとなった。そんな佐藤だが、本誌の注目人物アンケートでは現在No.1。年を重ねるごとに違う魅力で世間を魅了し続けてきた役者人生を振り返る――。【’08年】ドラマ『ROOKIES』(TBS系)ヤンキーぞろいの野球部が熱血教師のもとで甲子園を目指す学園ドラマ。城田優、桐谷健太ら同世代のスターを輩出した今作で、ドレッドヘアがトレードマークの外野手を演じた。【’09年】ドラマ『メイちゃんの執事』(フジテレビ系)セレブ校を舞台にイケメン執事の恋を描いたラブコメディー。ヒロイン(榮倉奈々)に恋心を抱く高校生を演じた佐藤は、水嶋ヒロ扮する最高ランクの執事と恋の火花を散らした。【’10年】大河ドラマ『龍馬伝』(NHK)初挑戦の時代劇で勝新太郎などの名優が演じた剣豪・岡田以蔵役に。放送当初はきゃしゃすぎるという見方もあったが、“人斬り以蔵”の悲哀を見事に表現。新たな以蔵像を作り上げた。【’10年】ドラマ『Q10』(日本テレビ系)見た目は女のコだが実はロボットの転校生に恋をする平凡な高校生役。俳優デビューから約4年、ついにゴールデンタイムの連続ドラマ初主演をはたし、飛躍の一年となった。【’12年~】映画『るろうに剣心』シリーズ人気漫画の実写映画版でシリーズ化された代表作。佐藤演じる主人公の剣豪・緋村剣心が魅せるスピーディーなアクションでは持ち前の身体能力を駆使し、作品最大の見せ場に。【’16年】映画『世界から猫が消えたなら』余命宣告された主人公と、彼と外見がそっくりな悪魔の一人二役に挑戦。テンションや声質を使い分けた演技が素晴らしいと評判に。猫好きの佐藤が子猫と戯れる姿に癒され度満点。【’18年】連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)初の朝ドラでヒロイン(永野芽郁)の幼なじみを好演。優等生な理系男子の高校時代から40代までを演じ切り、「捉えどころのない性格などは自分に重なる」と感想を。【’18年】ドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)綾瀬はるかが主演の人気ドラマでは、チャラいけどどこか憎めないダメ男に。撮影現場に密着した本誌は、台本を一切見ることなく本番一発OK!というプロの仕事ぶりに感心しきり。【’20年】ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)主人公の新米看護師(上白石萌音)が一目ぼれする超ドSなドクター役で大人気。壁ドン、ソフトクリームキス、バックハグなどの胸キュンシーン連発で女性のハートをわしづかみに。高校2年生でスカウトをきっかけに芸能界入り。翌年、『仮面ライダー電王』で主演の座をつかむと、話題作に次々と出演。『メイちゃんの執事』『Q10』など学園ドラマには欠かせない若手スターへと成長。CMでは軽やかなダンスを披露し、女性ファンを急増させた。そんな佐藤のターニングポイントとも言えるのが時代劇だ。大河ドラマ『龍馬伝』で初挑戦。公開は2年後になったが、実は同時期にオファーを受けていたという『るろうに剣心』とならび、“人斬り”の異名を持つ剣豪を演じた。華麗な殺陣と激しいアクションは見る者を圧倒。類まれなる身体能力の高さは彼の武器となった。また、現代劇でも名演が続いた。親子の絆を描いた感動作『とんび』(’13年)は視聴率20%超。調理シーンも代役なしで挑んだ『天皇の料理番』(’15年)は橋田賞など多数受賞した。その後は、『バクマン。』(’15年)、『何者』(’16年)、『亜人』(’17年)などスクリーンでも大活躍。文化系男子から超人まで、演じる役の幅の広さは演技力のたまものだ。朝ドラ『半分、青い。』ではお茶の間の朝の顔として人気に。昨年、30歳を迎えて出演した『恋はつづくよどこまでも』は連日ネットを騒がせるほどのブームを巻き起こした。最大の代表作『るろうに剣心』の完結編が間もなく公開。今年も佐藤健の年が続きそうだ。「女性自身」2021年3月23日・30日合併号 掲載
2021年03月16日「私は8年間学んだ日本女子体育大学を卒業いたしました。大学で出会った方々、支えてくださった方々、近くで遠くで応援してくださったり見守ってくださった方々、本当に本当に本当に…ありがとうございます」3月15日、インスタグラムにこう感謝の気持ちを綴ったのは土屋太鳳(26)だ。日本女子体育大の体育学部運動科学科で舞踏学を専攻する彼女は、8年間に渡る学生生活に終止符を打ったようだ。本誌は昨年10月中旬、東京・大手町にある「平将門の首塚」で土屋の姿をキャッチ。“卒業祈願”だったのだろうか、プリントなどを挟んだファイルやテキストを両手に抱えながら熱心に祈りを捧げていた。当時はミュージカル『ローマの休日』で、主演・アン王女を務めていた土屋。15年上半期放送のNHK連続テレビ小説『まれ』でヒロインを演じて以来、主演級女優として駆け上がってきた。いっぽうインスタグラムで、《8年生で卒業がラストチャンスなのでがんばってはいるのですが…》と綴ったこともあったように学業に苦戦してきた。「土屋さんは高校生の頃から、『仕事も学業も妥協したくない』とストイックに取り組んできました。彼女の出世作となった『まれ』や映画『るろうに剣心』も、自らオーディションで掴んだチャンス。喜ばしいことに主演作やバラエティ番組などの仕事も増えていったのですが、大学は欠席しがちになってしまったのです」(芸能関係者)4度目の留年を選択した土屋だったが、“ラストチャンス”では奇しくもコロナ禍が追い風になったようだ。「レポートの提出期限前に舞台がキャンセルになるなど、学業に向き合える時間が増えたといいます。仕事が再開されてからも、オンラインで講義を受けながらレポートに励んでいたようです。土屋さんのなかで中退という選択肢はなく、『卒業します!』と宣言していました。その根気に先生方も応援するほど。幼い頃からバレエや日本舞踊に親しんできた土屋さんだけに、専攻の舞踏学を修めることは悲願だったようです」(学校関係者)“4度目の正直”で卒業を有言実行した土屋に、祝福の声が広がっている。《太鳳ちゃん卒業本当におめでとうございます!レポートや課題といった単語がインスタにちらほら出ていましたが、お仕事だけでも忙しいだろうにコツコツ地道によくぞ…と改めて感嘆しました有言実行する姿、本当に素敵です》《8年かけて卒業。中退しても良かったんじゃないかという声もありながら最後までやり遂げるのは素晴らしいと思います》《太鳳ちゃん、卒業おめでとう! 仕事忙しいのに、頑張りましたね!》
2021年03月16日2月14日にスタートした、吉沢亮(27)主演のNHK大河ドラマ『青天を衝け』。3月14日に放送された第5話で、ちょうど1カ月が経った。各メディアによると第5話の平均視聴率は、16.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。20%で好発進した初回以降、第2話は16.9%、第3話は16.7%と推移。第4話で15.5%とダウンしたものの、盛り返しを見せている。そんなドラマの堅調ぶりに貢献しているのは、オープニングで登場する北大路欣也(78)扮する徳川家康だという。登場の度にTwitterでトレンド入りするなど、視聴者の評判も上々のようだ。「北大路さんの役どころは“いざない役”。重厚なイメージとは反対に、『今日も出てきましたよ』などと語りかける愛嬌ぶりは大好評。“士農工商が現在の教科書には載っていない”ことを伝えるなど、気づきを与えてくれる 重要な存在です。時代背景である幕末から明治にかけては、史実の多さから理解するのは容易くありません。徳川慶喜が尊敬していたという家康に“語り部”をさせることで、ストーリーを飲み込みやすくする狙いがあるようです」(テレビ局関係者)昨年はTBS日曜劇場『半沢直樹』に頭取役として登場し、ドラマを盛り上げた北大路。さらに『剣客商売』(フジテレビ系)の秋山小兵衛役や『刑事7人』(テレビ朝日系)の堂本俊太郎役も続演し、映画『コンフィデンスマンJP -プリンセス編-』にも登場した。07年から始まったソフトバンクのCMでは、「お父さん犬」の声優としてお馴染みとなっている。そんな北大路は今年で芸歴65年。あと2年で傘寿を迎えるが、現役として第一線を走り続ける原動力は“先輩の背中を追うこと”だという。「50代までは時代劇で、実年齢より若い役を演じることが多かったといいます。ですが60代に入ってからは、『華麗なる一族』(TBS系)といった現代劇で等身大の役を演じるように。北大路さんはベテランの座に胡坐をかくことなく、『新たな可能性を見出した』と意欲的でした。何度も演じてきた家康役でも、今回のようにカメラと対峙して話をするのは初めての経験だといいます。そんな北大路さんが尊敬する先輩は、萬屋錦之介さん(享年64)と高倉健さん(享年83)。かつて2人の熱量に圧倒された北大路さんは、『追いつきたい』という気持ちをずっと持ち続けているのです。だからこそ、幾つになっても新しいことに挑戦できるのでしょう」(芸能関係者)今期は“家康様”として人気を博している北大路。まだまだ新境地を見せてくれそうだ。
2021年03月16日特別ドラマ「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」に出演する三上博史と広瀬すずから、今作への思いを明かすコメントが到着した。本作は、今川義元の大軍を数的に遥かに劣る織田軍が打ち破り、日本史上最大の逆転劇と謳われ、織田信長を一躍戦国時代の主役に押し上げた“桶狭間の戦い”を題材とした本格歴史エンターテインメント。市川海老蔵、三上博史、広瀬すず、中尾明慶、竹中直人、北村一輝、松田龍平、黒木瞳、佐藤浩市ら豪華キャストが出演する。信長にとって最大の強敵であり、圧倒的有利と思われていたこの戦いにおいて敗北を期し、思わぬ形で時代の転換の扉を開けてしまう今川義元役の三上さんは「思いを込めた作品ですので、やっと皆様に見てもらえることができてうれしいです」とまず放送が決定した喜びを語る。そして、撮影前に“今川ツアー”に行ったそうで、「まず合戦地の桶狭間に行って、そこから埋葬された場所がいくつかに分かれているので、静岡に向かって3カ所くらい、まず首塚(東向寺)から最後に菩提(ぼだい)寺を周って。友人の住職が“お墓参りをするのなら“とつきあってくれたので、二人で行脚して供養をしました。それが昨年3月でしたね。どこもひっそりと弔っていた場所なので、ちょっとした丘の裏側とかにお墓はあったのですが、ちゃんとお花が手向けられていました。“あ、よかった、ちゃんと見守ってくれている人がいるんだ”って思って、二人で“よかった、よかった”となごやかにお参りをしました」とふり返る。桶狭間の戦いのシーンについては「合戦シーンは、監督がどういうアプローチ、切り口で撮ろうとしていたのか・・・スペクタクルに撮りたいのか、心情よりで撮っていきたいのかわからなかったので何とも言えませんが、僕としてはその“魂”のアプローチが映ってくれたらいいなあと思います。舞台の世界でも、遠く離れていて、クローズアップしなくても魂が浮き出る場合もあります。これはもうできあがりを見てみないとわからないのですが」とコメント。「僕は信長(海老蔵さん)以外の方とのシーンがあまりなかったのですが、存じ上げている方ばかり出演されているので、その皆さんがそれぞれのシーンでどのようなお芝居をされて、この作品を作りあげているのかがとても楽しみです。きっとどのシーンを切りとっても面白いとと思いますし、ぜいたくな、すごく見応えがある作品だと思います」と自身も放送に期待を寄せ、「僕は相変わらずちょっと狂気に走りますけれど(笑)。もちろんそうではないところもありますが、“あ、またやってる”と十八番(おはこ)だと思って見ていただけたらと思います」と視聴者へメッセージを送った。一方、政略結婚で信長の元に嫁ぎ、信長を優しく包み込み、本当の信長を理解する唯一無二の存在となる正妻・濃姫を演じた広瀬さんは、舞台と時代劇はむいていないかもしれないと思っていたそうだが、「『なつぞら』(2019年NHK)を終えた後に、何か新しいこともやってみたいな、と考えていたので、このタイミングでこのお話がいただけてよかったです」とオファー時をふり返る。さらに、「なつぞら」の大森寿美男が脚本を手掛けている本作。「大森さんが『なつぞら』執筆の後も休まずにこの脚本を書かれていたということも聞いて、さらにやってみたいなとも思ったんです。大森さんの脚本は、セリフが優しくて、毎回読むのが楽しみになる単語も多くて」と語る。今回、初時代劇となった広瀬さん。「所作が決まっているので、先生に細かく聞いて、練習の時間を設けていただきました。他にも、登場人物の関係性を把握したいと思い、本を読んだり時代劇のドラマを見たりもしました」と役作りを明かし、「自分の心情だけで自由に芝居ができない、セリフも難しい中で、その奥を読むことが難しかったです。それは今までにない感覚で、“これが時代劇か”と思いました」と実際に撮影した感想を述べ、「濃姫は、独特の存在感があるイメージだったので、演じられたことがとてもうれしかったですし、別の作品でまたこの役をやってみたいなと思いました。そういうのも時代劇ならでは考えられることですよね」とコメントした。また印象的なシーンについては「父の斎藤道三が討ち死にした後に、“私は信長様にとって役に立てない身になった”というシーンです。実はクランクインして二日目の撮影だったので、正直、“難しいな”とも思ったのですが、すごく考えながら演じました。土田御前とのシーンも、黒木さんは一言しゃべられた瞬間に、“やっぱりすごい方だな”と思いながら演じさせていただきました」と話している。十三代目市川團十郎白猿襲名記念特別企画「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」は3月26日(金)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2021年03月16日2019年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」で“親子”を演じた安田顕と山田裕貴が、オール福井ロケを敢行した映画『ハザードランプ』に出演することが分かった。地方都市で代行ドライバーとして働く須貝(安田顕)は、ある満月の夜に、新人ドライバー刈谷(山田裕貴)とタッグを組むことに。「――満月の夜には何かが起こる。実際に、女子中学生が誘拐されたのも、満月の夜だった!」。そんな同僚の言葉を背に仕事に向かう2人だったが、様々な酔客の相手をするうちに、思いもよらず過去が交錯していき…。代行ドライバーという様々な客を乗せる仕事に焦点を当て、夜の町の人間ドラマと男2人の奇妙な関係と因縁を、『誘拐ラプソディー』『捨てがたき人々』などの作品で注目を浴び、俳優としても活躍を続ける榊英雄監督が、『アリーキャット』脚本・清水匡とのコンビによる完全オリジナルストーリーで映画化。主人公・須貝に扮するのは、演劇ユニット「TEAM NACS」メンバーで、映画・ドラマ・舞台など数々の話題作に出演、硬派な役から個性的な役まで幅広く演じることに定評のある安田顕。榊監督とは「ミステリースペシャル 満願 第二夜『夜警』」(18/NHK総合)に続き二度目のタッグとなる。一方、その代行ドライバーの相棒として一晩を共に過ごす刈谷役を、大好評のうちに終了したドラマ「ここは今から倫理です。」(NHK)への主演ほか、『ヒノマルソウル ~舞台裏の英雄たち~』『東京リベンジャーズ』『燃えよ剣』など多数の映画に引っ張りだこの山田裕貴が演じ、時間のうちに変化していく男たちの物語に深みを与える。安田顕「山田裕貴君はじめ、大好きな俳優さん達とご一緒できた」最初はハードボイルド、クールな作品という印象でしたが、結果、様々な人間模様を描いたヒューマンな作品になった気がしております。約3週間の福井ロケ。連日の雨、風、雪。お天道様に試されているような現場でした。各シーン毎、榊監督と話し合いながら撮影に臨みました。山田裕貴君はじめ、大好きな俳優さん達とご一緒できたこと、榊組のスタッフの皆様と共に撮影できたことに感謝申し上げます。完成を心待ちにしております。山田裕貴「刺激的で、濃密な時間でした」声をかけて頂き思ったのはまた安田顕さんとまたお芝居できることに喜び、有無を言わさず「やりたい」と思いました。以前父と息子として、共演させてもらったときに、自分の父親と接しているような、“本物”の感覚をお芝居で味あわせてもらったことがずっと残っていて、このハザードランプの本を読んだときも、生きた人物たちを、熱く、悲しく、儚く、生きることができる想像がすぐ出来たことを覚えています。そして、撮影に入れば、まさにそのとおり。脚本の想像を超えるセッションに、自分の人生より、心が動いているのではないかと、自分の世界を疑いました。それくらい刺激的で、濃密な時間でした。福井県でのオールロケ福井の土地、ぬくもりに感謝しています。ぜひ、お楽しみに。榊英雄監督「2人の丁丁発止をお楽しみに」三密回避が常識? になってしまった2021年に福井嶺南にて濃厚な男2人の物語を撮影しました。主な舞台は車内。密です。(でも、コロナ対策はもちろんバッチリですよ)感情息遣い匂いが濃厚に感じる距離です。運転代行で働く男のほぼ夜一日のお話です。『ナイト・オン・ザ・プラネット』、『タクシードライバー』、私が大好きな名作は車内の密で作られました。少々こじつけではありますが、それだけ人間の喜怒哀楽が垣間見ることのできる半径1メートルの劇場です。その劇場の舞台に、登場するのは安田顕さん山田裕貴さん。2人の丁丁発止をお楽しみにして頂けると幸いです。素晴らしいスタッフキャストと福井嶺南地方の皆様に心より感謝申し上げます。『ハザードランプ』は2022年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2021年03月16日3月15日21時半頃(日本時間)、第93回アカデミー賞のノミネーションが発表され、長編アニメーション部門の候補対象作に選出されていた「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(外崎春雄監督)、『アーヤと魔女』(宮崎吾朗監督)をはじめ、日本の作品6本はノミネーションから外れたことが分かった。今年1月に、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)は長編アニメーション部門の候補対象となる27作を選出。その中には「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(外崎春雄監督)、『アーヤと魔女』(宮崎吾朗監督)、『ルパン三世 THE FIRST』(山崎貴監督)、『音楽』(岩井澤健治監督)、『きみと、波にのれたら』(湯浅政明監督)、『泣きたい私は猫をかぶる』(佐藤順一&柴山智隆W監督)の6本が対象作として挙げられていた。今回の発表では『2分の1の魔法』、『フェイフェイと月の冒険』、『映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』 、『ソウルフル・ワールド』、『ウルフウォーカー』が候補になった。第93回アカデミー賞授賞式は4月25日(現地時間)に開催される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:きみと、波にのれたら 2019年6月21日より全国にて公開©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会ルパン三世 THE FIRST 2019年12月6日より全国東宝系にて公開©モンキー・パンチ/2019映画「ルパン三世」製作委員会音楽 2020年1月11日より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開予定©大橋裕之・太田出版/ロックンロール・マウンテン劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 2020年10月16日より全国にて公開©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable泣きたい私は猫をかぶる 2020年6月18日よりNetflixにて全世界独占配信© 2020 「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会アーヤと魔女 2021年4月29日より全国にて公開©2020 NHK, NEP, Studio Ghibli
2021年03月15日