父の日のプレゼントって、悩みますよね。旦那さんに、お父さんに、お義父さんに、「いつもありがとう」の気持ちを伝えたいけれど、喜んでもらえて、“1回あげたきり”で終わらないものが良い…考えていくと、意外と難しいものです。そんなかたにおすすめしたいのが、ちょっとおしゃれなネクタイ。ネクタイ専門店「giraffe」の須永紀裕さんによれば、“女性がネクタイを選ぶこと”は男性にとっても嬉しいことばかりなのだとか。その心をお話しいただきました。今回はメオトークもお世話になっているフフルルマガジンさんとの共同企画。フフルルマガジンさんの体験レポートとともにお楽しみください。男性と女性の「ネクタイの選びかた」、その違いとは?そもそも、男性と女性ではネクタイの選びかたがまるで違うそうです。giraffeのネクタイの価格は1本1万円程度。安くはないけど、高級ネクタイというほどではありません。この価格がミソなのか、男性はそれなりの用途があって来店されるかたが多いのだとか。「男性の場合、ネクタイは用途があって買うことが多いです。仕事や結婚式で使いたいとか、ファッションとか。特別な機会がないのにネクタイ買おうなんておしゃれな人は少ないかもしれません。値段的にも安いというわけではないので、特別な思いを持って選ばれるかたが多いですね。選ばれるのは実用的なものです」実用的であるがゆえ、無難なデザインを選びがちなのが男性。「職場でこれをしてたら、怒られちゃうかな」というように、ネクタイのデザインを選ぶ基準は少し控えめなのだそうです。しかし、女性の場合は少し事情が違っている様子。「女性はとにかく『わあ、かわいい!』で純粋に自分が良いと思ったものを選ぶかたが多いです。そうなると一度、付ける相手の顔を忘れてしまって、『とにかく自分が良いと思ったこのネクタイを買おう』という気持ちになるみたいで(笑)。そのあとに相手の顔を思い出して、『似合わない』とか、『無理だな』ってなるんですけど、でも、やっぱりつけて欲しいんです。じゃあ、うちの旦那はどういうときにつけるんだっけ?仕事だ。仕事でこれはダメかな〜となったら、今度は別の発想をする。『仕事だとダメかもしれないけど、今度結婚式がある!』といったように、自分が良いと思ったものを買いたい気持ちが強く、それに理由を付加していくんです」父の日におすすめなデザインのひとつ、ドット柄のネクタイ。シンプルなピン・ドットに加え、黒いドットがプリントされていて、さりげなく凝ったデザインになっています女性が「かわいい!」と飛びつくデザインは、用途から選ぶ男性のものに比べて、少し派手めなイメージですよね。いくら自分がかわいい、つけて欲しいと思っても、男性的にはつけにくいこともあるのでは…?と危惧しますが、実はそうでもないらしいです。「女性視点での選びかたは、男性にはない要素なんです。男性も『無難なもの以外、絶対にしたくない!』というわけではない。でも自分で購入するとなるといろいろ考えてしまって、一歩踏み出せないところがあるんですよね。でも、プレゼントにもらうことでつける理由ができたり、『結婚式』などの用途も作ってもらうことにより、つけやすくなるんですよ」男性は「これ“で”いい」を選ぶけれども、女性は「これ“が”いい」を選ぶ。選ぶ視点の違いがあるからこそ、男性にとっては自分にない新しいイメージを取り入れたり、自分では選べなかったデザインのネクタイをつける後押しになったりするようです。「最初はつけている自分に自信がないかもしれません。でも、奥さんが褒めてくれたり、仕事や結婚式につけて行って『素敵なネクタイだね』って言われると、嬉しいですよね。そうすると男性は『こういう道もあるんだ』って自分が選ぶ幅が広がるんです。今までは紺のネクタイしかしていなかったけれど、自分はこういう色もいけるんだ、そういうのを初めて知ることができるんです」女性がネクタイをプレゼントするのは、男性が自分では今までできなかったことにチャレンジするための、きっかけ作りなのかもしれません。そうは言っても、実際に選ぶとなると慎重になってしまいます。自分が「かわいい!」「あげたい!」と思っても、あの人はきっとこっちが好きなんだろうな〜なんて。須永さんにお聞きすると、そんな悩みを抱える女性は多いのだとか。いったいどうやったら解決できるのでしょうか?(後編に続く)ライター:山口聖子
2016年06月15日『誰からも必ず「よかった! 」と言われる話し方39のコツ』(夏川立也著、日本実業出版社)の著者の経歴は、少し変わっています。なにしろ京都大学在学中に桂三枝(現在の六代目・桂文枝)師匠に弟子入りし、卒業後は吉本興業の芸人として活躍したというのですから。そればかりか、長寿番組としておなじみの「新婚さんいらっしゃい! 」で、10年間にわたって前説を務めてきたのだとか。しかも、芸人として経験を積む過程において「場の空気づくり」に着目。結果的には、そのロジックを体系化した「パワー・コミュニケーション」プログラムを開発したというのです。そして現在はコミュニケーションコンサルタントとして、講演・研修活動を10年間以上にわたり続けているのだそうです。注目すべきは、「人前でうまく話すために求められるのは『話す内容』だけではなく、次の3つの要素だ」と主張している点です。■うまく話すために必要な3つの要素・コンテンツ(内容)話す内容を精査し、より聞き手の感情に響く内容(言葉)を準備すること・パフォーマンス(表現)表現能力を高め、より効果的に聞き手に届けること・フィールド(場/空気)パフォーマンスを発揮しやすい、ホームの状態にすべく場の空気をつくることこれら3つのすべてが必要で、どれか1つだけが欠けたとしても、人前でうまく話すことはできないといい切るのです。しかし、そうであるなら、「コンテンツ」を精査して「パフォーマンス」を高めるためのコツを知ったうえでトレーニングをし、「場」を味方につけて話せるようになれば、人前でうまく話せるようになるはず。そこで本書では、「場づくり」「ネタづくり」「パフォーマンス」、それぞれのコツが紹介されているというわけです。■それなりの結果を出せるようになるところで多くの人の前でスピーチをするときなどに、最後まで聴衆を話しに引き込むことができず、そのまま終わってしまったというような経験のある人は決して少なくないはず。しかしこのことについて著者は、「人前でうまく話せるというのは、誰もが感動する奇跡的な一世一代のものすごいスピーチができるということではない」と主張しています。人前でうまく話せるとは、どんな聞き手でも、聞き手がどんな状態でも、それなりの結果を出せるようになること。聞き手のフィーリングが合うとき、よい結果になるのは当たり前の話。つまり、聞き手の間合いや、「なんとなく波長が合わないな」というときでも、それなりに引き込みながら、ペースをつくっていけるかどうかが重要だということ。■こちらのペースに「引き込む」秘訣しかし、そうはいってもそれは簡単なことではないはず。しかしネタづくりにおいては、たとえ自分の調子が悪かったとしても、聞き手をこちらのペースに引き込んでいくための秘訣があるのだそうです。それは、“テンションをマックスにして話すことのできるフレーズ”を“開始3分以内”に組み込んでおくこと。たったそれだけのことで、絶大な効果を生み出せるというのです。■テンションポイントを用意して話す「テンションは心のボリュームである」と著者はいいます。カラオケで絶叫したり、思いっきり声を出したりするなどエネルギーを解き放つことで、余計な力が抜けて気持ちが楽になることがあります。心のボリュームをマックスにするとは、これに近い状態だというのです。だからこそ、不完全燃焼になってしまうことを避けるため、心のボリュームをマックスにできるポイントを意図的に用意しておくべきだということ。そうすれば集中力も増し、雑音(雑念)が消えて緊張の緩和にも役立つそうです。では、具体的にどうすればいいのでしょうか?そのことを説明するため、著者は次の2つのフレーズを比較しています。A「本日はありがとうございます。一生懸命にやらせていただきます」B「本日はありがとうございますっ! いっっっっっっしょう懸命にやらせていただきます!」テンションを最大にするポイントをつくるとは、Bのようなイメージなのだとか。性格的なものも影響するでしょうから、現実的にはなかなか難しそうな気もします。しかしそれでも、できるだけ早い時間、つまり3分以内にテンションをマックスまで持って行き、強調したい言葉に力を込めることは重要。それこそが、著者ならではの考え方なのです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※夏川立也(2016)『誰からも必ず「よかった! 」と言われる話し方39のコツ』日本実業出版社
2016年06月13日こんにちは。 着こなしの極意について、前回「お洒落な人は笑顔も素敵!」では、 “笑顔”がお洒落にとってなくてはならないとお話しました。そしてこれは人間関係全般に通じる重要なポイントでもありますから、しっかりおさえていただけたらと思います。そしてこれから、その笑顔を引き立てるコツについて、具体的に触れていきたいと思います。お洒落かどうか・・・・これを決定付けるのは、仕事の戦略、ゲームの作戦と同じロジックで説明できます。ゲームも仕事も、「楽しんでいる」人が伸びるし、勝ちますよね。それと並んで重要なのが「アピールする相手を明確にすること」です。今回のテーマは、「楽しむこと」そして「アピールする相手を明確にすること」。 この意識が高まってくれば、みなさんの着こなし評価は自然と上がっていくはずです。「着こなし上級者を目指して」バックナンバー第1回:お洒落な人は笑顔も素敵! 着こなしの極意誰があなたを評価するのかお洒落か、お洒落でないか。 それをジャッジするのは一体誰でしょうか?裁判の判決は、裁判官がします。スポーツの判定は、審判がします。傍聴席や観客席には大勢観ている人はいますが、主に訴えかける相手は明確です。ところがお洒落ジャッジをする審判は、自分以外のすべての人。誰が「OK」と言えばいいのかわかりません。ここが難しいところのひとつです。その中でも“重要”、“優先”してほしいのは、「まわりの女性」です。「自分自身」も大事ですが、それは前回お話ししましたね。「お洒落なひと」というムードを作り、言葉を発するのは多くの場合「女性」だからです。早速「あなたの審判」を探してみましょう。審判を3人決める審判に相応しい人を絞りこんで、そこを集中的に意識して、「やんわり」アピールする。これが定まっただけで、お洒落上達への道は大きく前進します!審判の1人目は言うまでもなく、奥様、恋人などの“パートナー”。最も身近な女性の意見は大切です。パートナーと「お洒落になってきたね。これで好印象間違いないね。」と対話しながら、あなたらしいスタイルを一緒に考えていきましょう。2人目は、職場で一緒に働く女性。どの職場にも「ご意見番」的な役割の女性は必ずいるはず。その女性に対し、集中的に好印象なあなた自身を意識することが高い効果を生みます。3人目は、関係先の女性です。比較的あなたに良い印象を持ってくださっている女性の中から選出するのがポイントです。お洒落もゲーム感覚で楽しむ。そして審判選出も楽しむ。そのゲームの審判に意識を集中すれば、審判からのリアクションをはっきり受け取れるようになってくるので、みなさんの進む方向性がはっきりしますし、何より自信がついてくるのです。効果的に得点を重ねるには?多くの場合、女性は場のムード、雰囲気、そしてちょっとした心遣いに関心を寄せます。特に「カラー」に対しての感覚は一般男性より敏感です。先ずはパートナーと一緒に作戦を立てましょう!この季節、特に重要なポイントをご紹介します。1. カラーは「アクセントアイテム」でアピールするネクタイやポケットチーフは効果的です。眼鏡や文房具などもアクセントアイテムの一つ。「持ち物へのこだわり」を意識してみてください。小物に対する意識は、小事に対する配慮や心遣いと表裏一体のものとして潜在意識に訴えます。小物でのアピールは費用対効果が高く、押し付け感が少ないのです。パートナーとは、「アイテムを決める」。そして「そのカラーバリエーション」を楽しみましょう。楽しんでいることは、直ぐ「審判」に伝わります。2. 「におい」や「清潔感」に対する配慮特にこれからの季節には重要な心掛けです。そしてこれはお金をかける必要がほとんどありませんが、それだけに意識の高い低いがはっきり分かれるポイントでもあります。持ち物としての「ハンカチ」や「汗ふきタオル」はとても大切です。さりげない清潔感が良い印象を与えます。「香りを付加する」よりも「臭いをケアする」という方向性を心掛けてみてください。また、シャツの襟の具合、ベルト、靴のケア、髪型・・・・すべて清潔感演出という点では極めて重要です。そこに対しての配慮意識が高いと思われるか低いと思われるか、それが運命の分かれ道です。実は「こだわり」は愛情の裏返し。 それが「もの」だけではなく「ひと」にも向けられる人に審判は敏感に反応します。一方「こだわり」で注意していただきたい点があります。それは、「あなた自身もそして審判である女性も心地よいもの」であること。ひとりよがり、押し付け的なアピールになっては、逆効果になることもあります。そしてその「こだわり」を「楽しむ」姿が何より素敵に映るのです。もうここまで来れば、審判との信頼関係の土台は築けたも同然ですね。小さいことの積み重ねは、実はとてもシンプルです。しかし簡単なことではありません。『ローマは一日にして成らず』、恐れず試行錯誤しましょう!得た情報は宝物です。それを自身に自分のものにしていきましょう。そしてパートナーには「こんな風に言われたよ」とか「今日は褒められた」など愛情をもってフィードバックを重ねていきましょう。時代はますます女性重視。ビジネスを成功させるうえでも、ライフスタイル全体を上手くバランスさせて行くうえでも、「競争し、勝ち取る時代」から「調和して、共生する時代」への転換という大きな潮流に対する意識が重要です。それは「男性偏重」から「対等たる女性の再評価」への転換でもあるのです。「女性に媚びる」という考え方ではなく、「共に過ごす女性に心地よく感じてもらえる配慮ができる」こと。そういう人がより多くの支持と賛同を得て、世の中を変えていく原動力を産む、という思想へとつながるのです。ファッション上級者のマインドは、ファッション領域とビジネス領域の根底に流れる思想を分け隔てることなく捉え、それを実践しています。笑顔を引き立てる「内なるマインド」、そして時代性を汲み取る「知識と感受性」、そしてそれを表現し行動していく為の「コツ」をご紹介しました。また次回もお楽しみに!「着こなし上級者を目指して」バックナンバー第1回:お洒落な人は笑顔も素敵! 着こなしの極意ライター:伊藤 邦彦
2016年06月11日ご存知の方も多いと思いますが、『「自分の言葉」で人を動かす』(木暮太一著、文響社)の著者はフジテレビ「とくダネ!」レギュラーコメンテーターであり、他にもフジテレビ「ネプリーグ」、NHK「ニッポンのジレンマ」、Eテレ「テストの花道」など多くのメディアで活躍する作家。『カイジ「命より重い!」お金の話』など数々の著作も有名ですが、最新刊である本書では「言葉」をテーマに掲げています。自分の思いをうまく人に伝えられないという人も少なくないはずですが、「ある視点」を身につければ、自分だけの言葉を紡げるようになるというのです。そればかりか、“借り物”の「レンタル言葉」を脱却し、「自分と血のつながった言葉で話す」経験を繰り返すことで自信をつけることもできるのだとか。ただ、そのためには「伝え方」をしっかり認識しておく必要はありそう。事実、著者も「人を動かす伝え方」には3つの大きな勘違いがあると指摘しています。■勘違いその1:論理的に伝えれば、人は動くビジネスの現場においては、「もっと論理的に説明して」などという言葉が飛び交うことがあります。たしかに、なにかを伝えようというとき、筋道を立ててきちんと整理することは大切。膨大なお金が動くビジネスにおいては、客観的な論理や根拠が求められるのは当然でしょう。しかしロジカルな話し方や客観的な情報は、あくまで自分の理論や感性を証明する“証拠”であり、人を動かす“要因”にはならないのだと著者はいいます。相手が反論できないくらいに理論武装したとしても、それで相手が動いてくれるとは限らないということ。もちろん論理や根拠も、ないよりはあったほうがいいかもしれません。が、こちらの話を聞くことによって相手が動いてくれるとしたら、それは「正しいことをいっているから」ではなく、話に共感したり、刺激を受けたりしたから。だから、準備に準備を重ね、論理をきれいに積み上げた言葉よりも、支離滅裂に、しかし素直に気持ちを語った言葉のほうが人を動かせるというわけです。ビジネス書の定石とは正反対の考え方ですが、それでも「論理的であればあるほど人を動かせるという考えは幻にすぎない」のだと著者は主張しています。■勘違いその2:認知度が上がれば、人は動く企業が多額のお金を使ってテレビCMを放映するのは、「人の目に触れたら、商品は売れるようになる」と考えられているから。ただし、その情報を見聞きした人が思いどおりに動いてくれるかといえば、それほど簡単な話でもないそうです。その一例として明かされているのが、著者がレギュラーコメンテーターとして出演しているフジテレビ「とくダネ!」でのエピソード。毎日、約1,000万人が見ている番組ですから、ここで本を紹介してもらえ他としたら、大きな反響が得られるというのです。ただし、最初に紹介された『カイジ「命より重い!」お金の話』(サンマーク出版)は、『賭博黙示録カイジ』というギャンブルをテーマにしたマンガを題材にしたもの。つまり同番組の主要視聴者である主婦層との親和性は高くないわけですが、なぜか爆発的に売り上げが伸びたのだそうです。一方、次に紹介してもらった『今までで一番やさしい経済の教科書』(ダイヤモンド社)は、経済のニュースをわかりやすく解説しているだけに主婦層にぴったり。にもかかわらず、あまり売り上げが伸びなかったのだといいます。不思議な気もしますが、その理由を著者はこう分析しています。2冊目の本に対しては、MCの小倉智昭さんが、「コメンテーターの木暮さんが新しく本を出しました」と紹介したのみ。その内容は小倉さんの知っていることばかりだったため、客観的な情報だけをコメントしたということです。しかし1冊目の紹介コメントは「表紙を見てドキッとしますよね。本当におもしろかったです」というもの。つまり、そこには小倉さんが伝えたいと思ったことが詰まっていた。だから、それが視聴者に響いたというわけです。この結果が意味するのは、ただ単に多くの人の目に触れさせればいいということではなく、「その人が動くような言葉を発信する必要がある」ということ。「認知度が上がればOK」というような、単純な問題ではないのです。■勘違いその3:テクニックを使えば、人は動く本質的に、ラクに効果が出るものを求めるのが人間。たとえば、「食べていてもやせる!」などの謳い文句を掲げたダイエット本が話題になるのも、「ラクだし、効果も期待できそうだ」というイメージのおかげでしょう。魔法のテンプレートにあてはめれば、自分で考えなくても努力をしなくても大丈夫。ラクさの代償として、自分の気持ちに嘘をつく習慣を容易につくってしまうということ。しかし、借り物の「レンタル言葉」に自分を当てはめても、自分のためにならないのは明らか。そうしたテクニックとは、むしろ危険だと著者はいいます。人を動かすのは会話のテクニックではなく、伝える側の「教えたい」という視点。それが、聞く側の教官につながる。それが、人を言葉で動かす力の本質だといいます。*どれも常識だと思っていたことばかりなので、意外に感じた方も少なくないはず。でも、たしかに納得できることでもあります。他にも、納得できるエピソード満載。目を通してみれば、「伝えること」はもちろん、コミュニケーション全般についても自信がつくかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※木暮太一(2016)『「自分の言葉」で人を動かす』文響社
2016年06月02日本日ご紹介したいのは、『理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」』(籠屋邦夫著、きずな出版)。著者は、東京大学で工学(理系)を学び、アメリカではスタンフォード大学で経営と意思決定論という“理系と文系が融合した分野”を学んだ実績を持つ人物。その後に関わった経営コンサルティングの現場は「働く人たちの協働作業によって物事が成し遂げられる」という、文系の側面が強い環境だったのだとか。いってみれば理系と文系という、相反する2つの「思考回路」と接してきたということ。そこで本書ではそうした実績に基づき、「理系ならではの伝え方」を明らかにしているのです。■「理系思考」とは何なのかところで、あまり聞きなれない「理系思考」とはどのような思考なのでしょうか。著者の説明によれば、それは“すべての事柄に対して、価値判断の傾向が「絶対的ロジックである」”という「思考回路」を意味するもの。事実、グーグルの創業者であるラリー・ペイジ、アマゾンCEOのジェフ・ベゾス、インテル創業者のゴードン・ムーアなど理系出身の起業家たちも、大半が「ロジカル」なコミュニケーションを得意としているのだとか。そして、「ロジカル」なコミュニケーションの土台にあるのが「理系思考」だということです。スタンフォード大学大学院で「意思決定論」を学んだ経験を持つ著者の現在の本業は、クライアントの「意思決定のクオリティを高める」こと。それを “エデュサルティング”(「エデュケーション」と「コンサルティング」とをかけ合わせた造語)と名づけ、戦略的マネジメントと意思決定の本質を「教え」、プロジェクトや事業の成功を「支援」し、次世代リーダーを「育成」しているのだそうです。■伝える力は意思決定の武器「意思決定」というと「決断の瞬間」をイメージする人が多いかもしれませんが、実はそういうことではないようです。著者によれば「意思決定のクオリティを高める」とは、決断の瞬間の前後、そこに至るまでの思考のプロセスをも含めた、幅広い活動を刺すというのです。そして「意思決定のクオリティを高める」という作業のなかには、必ず「伝える」という行動が入ってくるのだといいます。たとえばA・B・Cの3つの候補のなかから、A案を採用してほしいという場合は、当然ながら「A・B・C案のうち、A案が最適」と思ってもらえるように話をする必要があります。つまり「伝える力」は、意思決定のための武器として重要な意味を持っているということ。だからこそ、意思決定のエデュサルティングをする日々のなかで著者は、コミュニケーションに関しては「“理系思考”を持っていたほうがうまくいく」と感じるようになったのだというのです。なぜなら理系思考を持っていれば、内容を整理し、伝達し、論理的に議論することが可能になるから。■伝えることの目的は3つ!そして、そのことに気づいてからというもの、「伝える」ことの目的の大半は次の3つに絞られると確信しているのだそうです。1.相手と衆知を結集する(お互いの意見を出し合う)2.意思決定と決断をする(目的とゴールを明確にする)3.次のアクションに結びつける(実際に行動を起こす)思ったとおりのことが正確に相手に伝わる。そして、それが相手の知恵と知識を活用した、より高次元の意思決定とアクションにつながる。それだけで、コミュニケーションは大きく変わるということです。■実は「内容や議論」も重要なお著者は、コミュニケーションの基本構造は以下の3つに分類されるとも主張しています。1.「内容」→伝える前に、自分が伝えたい内容を整理すること2.「伝達」→その整理した内容を実際に相手に伝えること3.「議論」→伝えたあとで、その内容をもとに相手と話し合ったり、相手の疑問を解消したり、その後の行動につなげること「伝える」というと、上記の3つのうちの「伝達」の部分ばかりをフォーカスしがち。しかし、その前段階である「内容」を準備すること、そしてそのあとの「議論」をイメージしていくことも、それと同等、あるいはそれ以上に重要なことだというのです。いわば「内容をどうするか」を考え、それを「伝達する」、そして、それに基づいて「議論をし、衆知を結集していく」ということ。それぞれが持っている知識やスキルや思考を合わせることによって、内容をよりよいものにし、そのやりとりを通じて合意を形成し、手を携えて次のアクションに結びつける。それこそが、理系の伝え方だというわけです。*「理系の伝え方」は決して難しいものではなく、文系の人でも抵抗なく受け入れられるはず。だからこそ、目を通してみればコミュニケーションに対する考え方が変化するかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※籠屋邦夫(2016)『理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」』きずな出版
2016年05月31日お子さんと焚き火をしたことはありますか?最近は、焚き火ができる場所も少なくなり、火を見たことがないという子どもも珍しくありません。「子どもが焚き火体験から学べることは多い」という日本焚き火コミュニケーション協会代表理事の三宅哲之さんに、「焚き火の効用」「手軽に楽しむ方法」を聞きました。効用1:焚き火を囲むと親子の絆が深まる三宅さんは、3年前に「日本焚き火コミュニケーション協会」を設立し、チームや仲間の大切さを学ぶ「焚き火研修」などの企画運営を行っています。そもそも、どうして焚き火を広めようと思ったのでしょうか。大学時代は野外活動研究会に所属し、仲間と焚き火をする機会が多かったという三宅さん。「数人で車座になって焚き火を囲んでいると、なぜかみんな普段は口にしないような本音を話し出す。焚き火がつくり出す独特の空気感が好きだった」と振り返ります。その後、社会人になって人間関係の問題に直面することもあり、本音でコミュニケーションすることの重要性を痛感。そのときに思い出したのが、焚き火。協会を設立し、焚き火を囲む場を提供する中で、焚き火の効用を再認識し、「ぜひ親子のコミュニケーションにも活用してほしい」と三宅さん。「毎日忙しい中で、親子が向き合ってフラットにふれあう機会は少ないのではないでしょうか。親子で焚き火を囲むと、普段できないような体験や会話ができて、絆が深まります」効用2:大人も童心に帰って、親子が同じ目線で遊べる最近は、親も焚き火をしたことがないということも珍しくありません。火のつけ方がわからない人もいるそうです。「一度体験すると、親の方が夢中になることが多い」と三宅さんは笑います。大人が焚き火にはまるのは、童心に帰ることができるから。夢中で枝を組み、火がついたら歓声をあげたり、子どもと一緒に走り回ったり。普段の親としての立ち位置から解放されて、子どもと同じ目線で遊ぶことができるそうです。子どもをガミガミと怒る必要もないし、自然の中で仕事や育児のストレスも解消されます。焚き火の場は、親子が声をそろえて笑うことができる、そういう場所なのです。効用3:自然体験で生きる力を育む三宅さんが主宰する親子向けの「きこり&焚き火体験」では、森の中に入って木を切る場面を見学したり、薪を割ったりという準備段階から始まります。子どもたちはみんなで声をかけながら協力して薪を運んだり、手のこぎりで枝を切ったりします。そんな体験を通して、人と協力すること、相手を思いやることなどを学んでいきます。もちろん、火を知ることも大事なこと。着火にはあえてバーナーではなくマッチを使うそうです。日常生活で火を見る機会がない子どもたちは、焚き火の中でできた焼き芋を棒でかき出すときも、どうしていいかわからないことが多いとか。「どこまで火に近づけば熱いと感じるのか、自分で体感するしかない」と三宅さん。「生きていくために人と協力することも、火の熱さを知ることも、昔は当たり前に体験していたことですが、今の子どもたちにとっては、当たり前ではなくなってしまっている」と言います。三宅さんは、参加者にルールを課すことはしていません。大人が「危ないからだめ!」と言っていては、子どもは成長できないからです。「焚き火体験では、自由な環境の中で、子どもたちが自身に必要なことを自主的に感じてほしい」という思いがあるのです。手軽に焚き火体験をするには?さて、焚き火はどこでできるのでしょうか。三宅さんによれば、一番お手軽なのが、大きな公園にあるバーベキュー場。バーベキューコンロを使い、木炭ではなく、小枝や薪を組んで火をつければ、焚き火体験ができるそうです。あるいは、キャンプ場。焚き火台を持参すれば、焚き火ができます。とはいえ、「本当の焚き火の醍醐味は直火ですること(地面の上で直接火をおこすこと)」。ただ、直火で焚き火ができるキャンプ場は非常に限られています。「直火・キャンプ場」などのキーワードで探してみてくださいね。私も子どもの頃は、よく庭で両親と焚き火をしていました。焼き芋を入れたり、落ち葉を拾ってきたり、本当に楽しかった思い出があります。今は条例ができて、焚き火は禁止されていますが、三宅さんの話を聞きながら、子どもたちと焚き火をしたくなりました。怒ってばかりの毎日ですが、焚き火を囲って、ゆっくり話を聞いてあげようと思います。一般社団法人日本焚き火コミュニケーション協会<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年05月30日こんにちは。深沢真太郎です。ビジネスパーソンを数字と論理に強くする「ビジネス数学」を提唱する、教育コンサルタントです。突然ですが、「あいうえお作文」という言葉遊びをご存知でしょうか。これは、頭文字「あ」からはじまる言葉をつなげ、最後は「お」からはじまる言葉で結んだ作文のことです。たとえばこのように。あ・・・明るくてい・・・いつもキラキラう・・・美しくえ・・・笑顔が素敵なお・・・お母さんきょうは数字を使って、これと本質がまったく同じことをやってみます。私が「カウントダウンスピーチ」と命名した、オリジナルの言葉遊びです。■1分でできる「カウントダウンスピーチ」次の「」のなかに、ご自身の個性や強みを入れて、自己紹介文を完成させてください。ただし、「」のなかにはそれぞれ必ず3から0までの数字を使うこと。そして、1分間で実際にスピーチしてみましょう。3・・・「」2・・・「」1・・・「」0・・・「」実際、私は企業研修などの冒頭で自己紹介する際に、このカウントダウンスピーチを披露することがあります。おそらく、こんなスピーチから研修をはじめるコンサルタントは日本で私だけだと思います。例としてご紹介しましょう。(以下、スピーチ例)「いまから、カウントダウン形式で自己紹介させていただきます。ビジネス数学の専門家、深沢真太郎です。3・・・“私の提唱するビジネス数学は、数的思考、論理思考、数学的問題解決スキルの3つを鍛えるプログラムです”2・・・“2位ではダメだと思って、生きています”1・・・“第1人者と呼ばれることの誇りを胸に、今日もここに立っています”0・・・“数字が苦手な人を0(ゼロ)にすることが、私の使命です”本日は、宜しくお願い致します」■カウントダウン形式の自己紹介がいい理由なぜこの「カウントダウンスピーチ」を勧めるのか、ご説明しましょう。別に数字を使わなくても、自己紹介はできます。でも、あえて数字を使ってみることで、短い時間(この場合は1分間)でたくさんの情報を具体的かつシンプルに伝えることができるのです。自己紹介が変わるだけでなく、日々の会話も具体的かつシンプルになるようなヒントも詰まった言葉遊びなのです。遊びですから、エンターテイメント性を少し入れるためにカウントダウン形式にしています。ぜひ実際にスピーチの内容を考え、客先での自己紹介や飲み会での自己紹介などで使ってみてください。もちろん、最高の笑顔もお忘れなく。強烈なインパクトとともに、あなたのことを100%覚えてもらえる自己紹介になっていることをお約束しましょう。数字とは、あなたの素晴らしさを世の中に知ってもらうために使う「最強の言葉」なのです。(文/深沢真太郎) 【参考】※ビジネス数学の専門家深沢真太郎〜数字が苦手な人の救世主〜-YouTube※ビジネス数学ブログ※深沢真太郎(2015)『そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?』日本実業出版社
2016年05月27日こんにちは。マナーコンサルタントの樋口智香子です。周囲から愛され、信頼される、魅力的なビジネスパーソンを育成する人材教育をしています。梅雨の到来とともに必要になるのは、におい対策。株式会社マンダムが「オフィスでの身だしなみとニオイに関する意識調査」を29歳~49歳の有職男女1,117人に行ったところ、なんと58.9%の人が「ニオイ(体臭)」が原因で仕事に支障をきたした経験がある、という結果が出ています。にもかかわらず、93.1%の人が「ニオイ(体臭)は指摘しにくい」と回答。しかし、同僚や上司が“くさい”と感じたとき、その人と「一緒に仕事をしたくないと思う」(42.1%)、「周囲への気遣いや配慮が足りないと思う」(38.3%)と回答しています。このことから、におい問題がいかに深刻か、よくわかりますよね。自分のにおいならば、いくらでも対策ができますが、悩ましいのは、同じ職場の人のにおい。実際、私の預かる接遇マナー研修でも「部下や同僚の口臭・体臭が気になることを、本人にどう伝えたらよいか」というご相談を受けます。極力、相手を傷つけずに伝えたいものですが、においの指摘は、たとえそれが家族からのものであっても、ショックを受けるものです。そこで、上司の出番です。同僚からの指摘は、人間関係のこじれを招く可能性もあります。同じ職場ににおいの気になる人がいたら、直属の上司に相談しましょう。本人に気づかせるような根回しは、トラブルのもと。指導者が「仕事として伝える」のがいちばんです。においのなかでも、もっとも嫌われるのが、口臭です。気になるお口のにおい、上司から部下への伝え方として、こんな方法はいかがでしょうか。■1:身だしなみ規定として歯科受診を義務づける髪型を社内の身だしなみ規定に合わせるために、規定どおりに染めさせたり、カットに行かせたりすることはめずらしくありません。ここは思いきって、歯科受診を全員に義務づけるのはいかがでしょうか。実際に「お客様に対面する仕事なのだから」と、この取り組みをしている、飲食店の経営者にお会いしたことがあります。指導者は、個別指導をせずに済み、社員は歯科検診に行く機会を得られる。とても効率的な方法ではないでしょうか。■2:「接客業なのだからにおいケアを徹底しよう」とはっきり伝える人と接する仕事をしている以上、においケアは必須です。お客様に接したときに、マイナスイメージになっては、本人にとってもよくありません。ここは、指導者として、はっきり伝えるのも愛情。他の業務指導と同じスタンスで、すっきりと伝えればよいです。口臭が気になるという事実を述べて、「業務にさわりがあるから、対策をとるように」というありのままを伝えるのです。「ごめんなさい、ちょっといいづらいことなのだけど、仕事に関わるので、お伝えするね」と前置きをしてから「ときどき、お口のにおいが気になることがあるの。お客様に接する仕事だから、●●さんのイメージダウンになっても良くないし、なにか対策をしてね」と伝えればよいでしょう。伝えたあとは、いつもどおりに接することです。■3:相手の体調を気遣って声をかける胃腸の病気からくる口臭もあります。相手の体調を気遣う、というスタンスで、それとなく伝えるのもひとつの手です。たとえば、こんないい方はいかがでしょう?「最近、体調をくずしてはいない?ちょっといいづらいのだけど、お話をしていると、胃腸が悪い人と同じにおいがするときがあってね。心配になってしまったのだけど、大丈夫?」もし、相手が何も心当たりがないとしたら「なら、よかった。人と接する仕事だから、なにかケアをしてね」と、明るく伝えればよいでしょう。*口臭の指摘をされた相手を、少なからず傷つけてしまうことは避けられないこと。その点についての覚悟はしつつも、引きずらせないように、明るくフォローすることが肝心です。こんな言葉がけはいかがでしょうか。「イケメンなんだから、些細なことでイメージダウンしたら、もったいないよ!」「いつもお仕事、がんばってくれてありがとう。ストレスがたまるようなことがあったら、相談してね」「●●さん、お客様から評判いいからね。これからもよろしくね」伝えることは伝え、その後の関係は良好に。いやはや、上司とは、いろいろな気遣いが必要ですね……。こういった伝え方がみなさんのお役に立てれば、幸いです。(文/樋口智香子) 【参考】※樋口智香子のきらりと光るオトナ磨き※社員の接客力を高める、ビジネスマナーDVD講座
2016年05月21日みなさんは、マウンティングをされたことがありますか?これは、相手よりも自分の方が上だとアピールする行為のこと。されると、ちょっとイラッとしますよね。『ガールズスタイルLABO』の調査によると、マウンティングされた経験がある女性は51.6%。つまり2人に1人は経験しているということ。恐ろしい時代になりましたね……。また54.1%が、女性同士のコミュニケーションで怖い思いをしたことがあると回答したのだとか。女友だちやママ友、職場など、さまざまな場所にマウンティングは存在するのです。そういった経験によって傷つかないために読んでおきたいのが、『上手に「自分を守る」技術: かわす、はね返す、やりこめる』(片田珠美著、三笠書房)。精神科医として多くの患者と接してきた著者が、やっかいな人との関係でもう悩まなくなる具体的な方法を紹介する書籍です。きょうはそのなかから、上手に自分を守る「7つの盾」をピックアップしたいと思います。■1:クッション言葉を置く相手の言動により不愉快な思いをしても、職場やママ友などのデリケートな間柄の人には、きつくは当たれないもの。そこで実践しやすい対処法が“クッション言葉”を置いたうえで、相手に思いや要望を伝えること。たとえば、傷つく発言をされたときにいい返す場合。「冗談のつもりだろうけど」と前置きをして、「冗談のつもりだろうけど、私はへこんでしまうから、やめてね」というのです。他にも「ありがとうございます……でも(要望を伝える)」などと、感謝の言葉を添えてから要望をいってみます。こうすれば、自分の気持ちを伝えやすくなるわけです。■2:リミット・セッティングをする話が長すぎる人、馴れ馴れしい人、借りたものを返さない人……。このようなタイプの人たちと関わっていると、いつまでも相手のペースに振り回されて、こちらの都合や感情は無視され続けるもの。そのような相手には「もうこれ以上は許しません」というリミットを設定するとよいそうです。話が長い相手には「30分後に出かける予定があって」と、自分の都合を先にいっておく。また貸したものを返してくれない相手には「明日どうしても必要なので、返してほしい」と期限を決めるのです。■3:相手の急所をチクリと刺す上司や先輩など立場が上の相手には、いい返すのが難しいと思いませんか?そのような相手には、「そんなことをすると、あなたも不利益をこうむりますよ」というニュアンスを込めて返すのがポイントになるとか。たとえば、仕事で無茶ぶりをしてくる先輩に対しては「できなかった場合には〇〇さんにも迷惑が掛かってしまうと思うので、再考していただけませんか?」と、少しだけデメリットを指摘するわけです。他人に対しては鈍感な人でも、自分の利益に対してはとても敏感になるそうです。■4:私を主語にして抗議するデリカシーのない人や自己中な人には、遠回しないい方では通用しません。そのような相手には、ストレートに抗議すること。ただし鈍感な人は基本的に自己愛が強くプライドが高いため、“相手”を主語にしての抗議はNG。相手に受け止めてもらえるためには、あくまで“私”を主語にすることが大切だといいます。ナイショ話を他の人にペラペラ喋られた場合などに、「私は、あなたのことを信頼していたからショックでした」というふうに話すのです。■5:伝聞調を使ってみる鈍感な人になにかいってやりたいけれど、どのようにいえばいいのかわからない場合も多いはず。そんなときには、“伝聞を使う”という手段を著者は勧めています。鈍い人ほど、やさしい人から指摘されても「そう思っているのは彼女だけ」と軽く考えるのだとか。しかし大勢からそう思われているといわれると、さすがにまずいと思うそうです。そこで、「●●さんの話って、ちょっと長すぎるってみんないっていますよ」と話してみるのです。■6:可哀想な人だと見下す機嫌の悪さをわざとアピールして周囲に気を遣わせる人や、自分の価値観を正しいと主張し、上から目線で押しつけてくるような人がいます。こういった人は、自分の生活や境遇に対する欲求不満や苛立ちを、周囲にばらまいているにすぎないのだとか。このような相手には「彼女も彼女なりに大変なんだな」と、ちょっと上から見下ろすような感覚を持つことがポイント。「へえ~そうですか~」と適当に相槌を打ったり、笑顔で受け流したりするのも、賢い対応になるといいます。■7:こちらも「鈍感さ」を応酬する鈍感な人に対しては、自分も鈍感で対応するのもひとつの手。職場で、自分の付箋を勝手に使われるという被害に遭っている場合を考えてみましょう。まず付箋はデスクの上ではなく、机の引き出しのなかにしまっておきます。そして「付箋貸してくれる?」といわれたなら、平然と「ごめん、私も持っていない」と返すのです。自分が使うときは机から出すことになりますが、「付箋あったのね」とわざわざいう人は少なく、いわれた場合も「あれ、引き出しのなかにあったのか~」としらばっくれること。鈍感さを武器に迷惑をかけてくる相手には、こちらも鈍感さを盾にしてはね返せばいいわけです。*ゴシップ好きな人、暴言を吐く人、自己中な人、なにかとルーズな人……。みなさんの周りにも他人を傷つける人がいるのでは?そのような人たちとの関係を賢く対処するテクニックを公開した一冊。ぜひ手にとって、人間関係の悩みから解放されましょう。(文/椎名恵麻) 【参考】※片田珠美(2016)『上手に「自分を守る」技術: かわす、はね返す、やりこめる』三笠書房※「女性同士のコミュニケーション」に関する実態調査女性同士の格付け(マウンティング)、2人に1人が体験者 ~「女性同士のコミュニケーションは気を使う」は8割以上~―ガールズスタイルLABO
2016年05月12日なぜだかわからないけれど、一緒にいると疲れてしまう相手がいるものです。あるいは、うまく話すことが苦手で、知らず知らずのうちに相手を疲れさせてしまうと悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。そこで、ぜひとも読んでみていただきたいのが、きょうご紹介する『一緒にいて疲れる人の話し方 楽な人の話し方』(野口敏著、KADOKAWA)。「TALK&トーク話し方教室」を主宰し、大阪および東京でコミュニケーション講座を開講。これまでに5万人以上の受講生を聞き上手、話し上手に変身させてきたという実績を持つ著者が、「うまく話せる」「聞いてもらえる」ルールを明かした書籍です。特徴的なのは、「疲れる人の話し方」と「楽な人の話し方」を対比させながら話を進めている点。そのぶん、無理なく話し方のコツをつかめるというわけです。■優柔不断な人は人の時間を無駄にしている優柔不断な人といると、それだけで疲れてしまうもの。たとえばレストランで、他の人はすでに注文が決まっているのもかかわらず、いつまでもメニューを見ている人はいないでしょうか?「あれにしようか」「こっちもいいかな」と迷ってばかりで、なかなか決断を下せないタイプです。あるいは友人同士で旅行の計画を立てているときにも、「行く」「行かない」を繰り返した挙げ句、結局はドタキャンして大ヒンシュクを買ったなどという人もいるかもしれません。好き嫌いは別としても、優柔不断な人といるとそれだけで、時間が無駄になってしまうことが少なくないわけです。■優柔不断な人は実はあまり考えていない?そして、ここには重要なポイントがあると著者は指摘しています。優柔不断な人はたくさん考えていそうで、実はなにも考えていないということ。なぜなら頭のなかを巡っているのは「どうしよう」という迷いばかりで、肝心の「どれを選ぼうか」という考えはほとんどないから。仮にあったとしても、「これを選べばこういうマイナスがある」といったようなアラ探しばかりで、最善のゴールを目指して考えを巡らせることはないというのです。そして優柔不断な人は、決断できずに問題を先送りしがち。だから、成功も失敗もしないわけです。すると、どうなるでしょうか?いうまでもなく、なんの経験も積むことができず、成長すらできないという寂しい結果に終わってしまうということです。■ベスト3を決めると優柔不断を卒業できるそこで、優柔不断から卒業するためには、選択のプロセスを身につけることが大切だと著者は主張しています。まずは優柔不断な人の思考をチェックしてみましょう。たとえばファミリーレストランでメニューを決めるとき、優柔不断な人は「ハンバーグもいいし、トンカツ定食もおいしそう。パスタにはコーヒーがセットになっているのか。でもダイエットには和食がいいよね」という具合に迷いつつ、「でも、桃のパフェってどんなものだろう?」と考えなくてもいいことまで考えて迷子になってしまうことになりやすいものです。目に入るものすべてが選択肢になったのでは、決められなくても当然だということ。そこで重要なのは、まずメニューの中でベスト3を決めることだと著者はいいます。たしかに1つに絞り込むことが難しくても、3つなら挙げることができそうです。洋食から1つ、和食から1つ、別のジャンルから1つというように、各ジャンルから1つを選べばいいわけです。■ベスト3を決めたら理由を言い聞かせよう3つを選んだら次にすべきは、そのべスト3を選んだ理由を明確にすること。「晩ご飯が遅くなりそうなので、ガッツリとしたものを」「いちばん安いから」「ダイエットにいいから」という具合に、理由を考えてみるということ。確かにそうすれば、自分でも気づかない自分の真意がわかりそうにも思えます。そしてその理由を自分の胸にいい聞かせ、いちばんときめくものを選ぶようにすればいいということです。このとき重要なのは、一度決めたら、選択しなかったものを振り返らないことだとか。どれにもそれぞれの魅力があるから迷うので、振り返れば後悔がはじまるということです。*たしかにこうして考えを進めていくと、優柔不断なスタンスの原因を突き止め、克服することができそうです。そして結果的にはそれが、「楽な人」になるための道を切り開くというわけです。また他にも、「疲れる人」と「楽な人」の考え方の違いが数多く紹介されていますので、きっと役に立つ内容だと思います。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※野口敏(2016)『一緒にいて疲れる人の話し方 楽な人の話し方』KADOKAWA
2016年05月06日タイトルが示すとおり、たしかに『話し方で、男は決まる』(櫻井弘著、フォレスト出版)は男性をターゲットとした書籍。しかし内容に目を通してみると、そこに書かれていることの多くは、男女を問わずさまざまな人に訴えかけるものであることがわかるはず。そういう意味では、「大人のための」話し方メソッドであるともいえるでしょう。ちなみに本書は、よくある「話し方本」のように、テクニックやスキルを重要視しているわけではありません。たしかに、それらも重要なこと。しかし現実的に、「あるもの」がなければ、身につけたスキルは活用できないというのです。それは、相手に対する「意識」。「相手は自分になにを求めているのだろう?」「この話の目的はなんだろう?」など、相手の思いや考えを想像し、それを意識してコミュニケーションをとる(=相手の感情に気を配る)必要があるというわけで、十分に納得できる考え方です。著者はコミュニケーションにおける「魅力(みりょく)」を、「三力(みりょく)」ともいいかえることができると考えているそうです。なぜなら魅力を上げるためには、3つの力が必要だから。それは、「思考力」「行動力」、そして「言語力」だといいます。■コミュニケーションに必要な「三力」(1)思考力たとえば相手になにかを説明するとき、「具体的な説明」ができなかったとしたら相手にははっきりと伝わりません、つまり、具体的に説明するためには、「具体的な思考」が前提となっていなければならないということ。そして同じように、肯定的に伝えるためには、「肯定的な思考」が必要になってくるもの。また論理的に話す必要があるときには、「論理的な思考」が前提となってくるでしょう。つまり、しっかりと聞いて、話して、伝えるためには、「しっかり考える」、すなわち「思考」が前提条件になるということです。(2)行動力「考えてから行動するか?」「行動してから考えるか?」「考えながら行動するか?」「行動しながら考えるか?」……なにか行動を起こさなければならないときには、行動する前につい、いろいろ考えてしまいがちです。しかし現実的には、そんなことばかりを考えていると、相手や状況はどんどん変化していってしまうもの。いいかたを変えれば、「行動力」は「スピーディーに」「速やかに」がキーワードになってくるということです。そして、そのために重要なのは、考えながら行動したり、行動しながら考えたりするという「同時進行」。いわば、「思考」と「行動」はセットになっていなければならないということです。(3)言語力またコミュニケーションという観点からすると、「行動」のなかには、口を動かす言語活動としての「口動」という行為も必要になってくるのだとか。すなわち、それが「言語力」だということ。たとえば朝の挨拶であるにもかかわらず、ボソボソッと低い声で「おはようございます……」などと挨拶したら、相手から「朝っぱらから暗い声で挨拶してきて……感じ悪い」というマイナスの印象を抱かれても当然。それでは、コミュニケーションが成り立たないことになります。■言語力・思考力・行動力が「大前提」「気持ちは、態度や声に現れる」とよくいわれます。たしかに気持ちが暗ければ、声も暗くなりますし、お辞儀も暗い感じになるでしょう。だからこそ、実際に「相手に確実に届く挨拶」をしたいなら、「言葉に心を込めて行動する」ことが大切だといいます。そして著者はこのことを、「3つのコ」と呼んでいるのだそうです。それは「言葉(コトバ)」「心(ココロ)」「行動(コウドウ)」、すなわち「言語」「思考」「行動」だということです。いってみれば、これら3つが揃っていて、なおかつバランスがとれていなければ、相手には伝わらない。しっかりとそう認識し、理解し、身につける必要があるわけです。一例として、「謝罪」の場面を思い浮かべてみましょう。たとえ「申し訳ございません!」とすまなそうに頭を深々と下げていたとしても、もしポケットに手を入れたままだったとしたら、相手は間違いなく不快感を抱くことになります。なぜならそれは「言行不一致」の状態だからで、相手に不信感や不快感、懐疑心といったマイナスの感情を意識させてしまうわけです。したがって、「言語力」「思考力」「行動力」の3つの力がバランスよく、しかも違和感なく相手に届いていることが、人間同士のコミュニケーションにおける大前提だということです。*著者はコミュニケーションの原則に基づいた、日常の話し方・聞き方の指導を行う「話し方・コミュニケーション」の第一人者。そんな立場を前提として書かれているからこそ、本書には説得力があるのだともいえそうです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※櫻井弘(2016)『話し方で、男は決まる』フォレスト出版
2016年04月24日いきなりですが、Googleの検索窓に「姑」と入れると、「姑 嫌い」というワードが出てきます。Googleの検索窓にことばを入れると出てくるワードは、いま世の中でもっとも検索されているものです。この結果から予想すると、「嫁姑戦争が勃発している家庭が多い」ということに…。なんということでしょう!?愛する夫を産んだ人とはいえ、姑は赤の他人。夫とは分かり合えても、その親となると難しい。いえ、親だからこそ難しいのかもしれません。では、どうすれば姑と良好な関係を築けるのでしょうか? ご家庭によって事情は異なると思いますが、比較的どの嫁姑にもあてはまるであろう「聖域」という観点でまとめてみました。主婦にとって台所は「聖域」である。例えば夫に「まな板を使ったら立てかけておいてね」とお願いしていたとします。夫がまな板を立てかけず、食器乾燥トレーに置いていたらどうでしょう?「どうして言ったとおりの場所に収納してくれないのよ」と腹が立ちませんか?主婦は家のなかのルールを握っています。「何をどこに収納するか」「どのように家事を進めるか」というルールが明確にあることがほとんどです。とくに、主婦にとって台所は特別な場所ではないでしょうか。家のなかのどこよりも「ルール」を重んじたい、デリケートな「聖域」だと言っても過言ではないでしょう。それは姑にとっても同じこと。むしろ、主婦生活の長い姑のほうが「聖域レベル」が高いかもしれないのです。姑にとっての「聖域レベル」を探る。夫の実家に遊びに行ったら、ぜひ「台所の姑的聖域レベル」を見定めてください。姑さんはどのぐらい凝った料理をしますか? どのぐらい家事にこだわりがありますか?息子である夫は、どのぐらい姑さんの家事を手伝っていますか?もしあなたの姑さんが専業主婦で、そのうえ家事にこだわりのあるお人柄なのであれば、「台所の姑的聖域レベル」は高めかもしれません。「台所の姑的聖域レベル」を知るため、ためしに残りもののお片づけをお手伝いしてみましょう。ラップをかけて冷蔵庫に収納するだけでも、姑さんが「ゴールが同じなら経緯は気にしないタイプ」なのか、「手順や結果のカタチにこだわりがあるタイプ」なのかが分かります。「ラップのかけかた」「冷蔵庫のどの段に入れるか」に指示はありましたか?もし細かい指示があったのであれば、台所の「聖域レベル」は最高域である可能性が高いです。誰だって「自分の聖域」を荒らされたら気分がよくないですよね。姑さんの「聖域レベル」が高ければ高いほど、嫁であるあなたは姑さんを立て、姑さんのルールに従ったほうが争いを起こさずに済みます。姑さんが「手伝わなくっていいのよ」と言ってくれるのであれば、勇気を出してお手伝いを放棄することも視野に入れてください。もちろん、感謝の気持ちはしっかり伝えてくださいね。自分にとっての「聖域」を自覚し、伝える。では、自分にとっての「聖域」はどこでしょうか?家のなかのどこを勝手に触られたらイヤな気分になるのか、じっくり思い返してみてください。多くの主婦のかたにとっては台所かもしれませんが、そうじゃない人もいると思います。どこが自分にとっての「聖域」かハッキリしたら、そこが「聖域」であることを姑さんにしっかり伝えましょう。これで自分が嫌な思いをしたり、イライラする状態を防ぐことができます。もし「聖域」だと感じる場所が複数あるときは、優先順位をつけましょう。いきなりすべての聖域をアピールするとイヤな印象になりますから、「もっとも聖域レベルが高い」と思う箇所に絞って伝えるといいと思います。筆者の場合は台所よりも仕事部屋です。お義母さんを含め、誰が台所を好き勝手に使ってもイヤな気持ちにはなりません。ですがたとえ愛する夫であっても、仕事部屋に入られると落ち着かない気分になります。とはいえ、いきなり「ここはわたしの聖域なので立ち入らないでくださいね」というのはよくありません。伝えかたは姑さんのキャラクターに合わせて工夫してください。わたしは「仕事部屋はすごく散らかっていて恥ずかしいので、ドアを開けないでください」と伝えるようにしています。「張り合い」ほど無駄なものはない。もし、姑と自分の「聖域」がおなじで、そのうえ「聖域レベル」も同程度だったら…?賛否両論分かれるところですが、姑さんに譲ったほうがいいと思います。たしかに、自分の聖域が台所だった場合、自分の家の台所を姑ルールで好き勝手にされたら気分が悪いものです。ですが多くの場合、姑の主婦歴は自分よりずっと長いのです。長い時間守り抜いてきた「聖域」なのであれば、尊重してあげたほうが、良い関係は作りやすいでしょう。別居されているのであれば、姑さんが遊びにきている時間だけの辛抱です。もし同居されているのであれば、辛いですが被りやすい台所や水まわりを「聖域」にすることは諦めましょう。そのかわり、夫に頼んで「聖域」になる場所を用意してもらいましょう。例えば自分の鏡台や机があればいいかもしれません。今回は姑との良好な関係を築く方法を、「聖域」という観点にしぼって考えてみました。とはいえ、それぞれの性格や習慣で事情は大きく異なると思います。どの家庭にもあてはまる方法ではないかもしれませんが、これから結婚されるかた、新婚のかたに少しでも参考になればいいなと思います。うちは、わたしの一方通行な想いでなければ、嫁姑関係が非常に良好だと思います。どのぐらい良好かといいますと、お義母さんとサシで2時間以上語り合えるほどです。お義母さんが帰ったあとに、さみしくて涙が出るほどです。「お義母さんのごはんが食べたいよう」と泣いてしまうほどです。決して「お母さんのごはん」が恋しいわけではありませんのであしからず♪ライター:金延さえ
2016年04月23日彼と上手にコミュニケーションをとっている女性は、不思議と同じような共通点があります。話し方、聞き方が絶妙です。しかもコミュニケーションが上手いだけじゃなく、男心をくすぐるようなテクニックも盛り込まれているのです。とはいっても特別なことをしているわけではなく、誰でもマネできる簡単なポイントばかり。コミュニケーションが苦手な女性は参考になるはず! そこで今回は彼とコミュニケーションをとる時に心がけたいポイントをご紹介します。ポイント1 リアクションの良さ共感したり興味を示したりしてくれると男は喜びます。でも、それが伝わっていないとコミュニケーション上手とは言えません。大事なのはリアクションの良さ。少し大げさくらいでも、「そうなの?」とか「すごいね」って一つ一つ反応してあげることが大切です。ポイント2 うなずくだけで印象アップこれもリアクションに関係しますが、彼の会話に対して“うなずく”のもポイント。「うんうん」とうなずくだけで、あなたの印象は格段に良くなります。「俺のこと分かってくれるんだ」と嬉しくて心地よい気持ちになり、コミュニケーションをとるのが楽しくなります。ポイント3 否定するのはNG間違っても彼の会話を否定したりバカにしたりするのはダメ。コミュニケーションで心地よさを感じさせるためには、ネガティブな発言や態度で彼の話を遮断しないこと。たとえば、「それって違うんじゃない」とか「考えが幼稚だね」なんて言ったら、高い確率でコミュニケーションを拒むようになり上辺だけの会話しかしなくなります。ポイント4 早口で喋らないテンポの速い口調や早口で喋ると彼に圧迫感や緊張感を与え、あなたとのコミュニケーションが心地よい時間ではなくなってしまいます。ゆっくり話すことで穏やかな余裕が生まれ、優しい雰囲気や女性らしい品をまとうことができて印象が良くなります。ポイント5 スマイルが大事上手なコミュニケーションのポイントは、スマイル。話すときも聞くときも、ニコニコ、やわらかい表情で接するよう意識しましょう。もし彼が悲しい話題を出したら、同じ目線になって表情を合わせる努力が必要。話しても無表情だと気分が不安定になりますし、そのうち会話が行き詰まってしまいます。コミュニケーションは難しいイメージがありますが、そんなに難しく考える必要はありません。ご紹介した5つのポイントも、すぐにマネできるテクニック。最大の課題はタイミングで、会話のムードを壊さない流れでコミュニケーションをとりたいところ。そのためには、リアクションをとることや早口で喋らないなど意識し、彼が心地よさを感じるようなコミュニケーションを心がけましょう。
2016年04月23日入園・進級おめでとうございます!幼稚園の醍醐味(だいごみ)は何といっても「遊び」。そこには成長のための「学び」が秘められています。ママたちから寄せられた、遊びに関する心配事にお答えしながら、子どもたちがどんな学びをしているのか見ていきましょう。年少ママの心配事Q:お迎えに行くといつも一人で遊んでいます。友達ができないのかと心配です。A:不安解消のための大切な過程。一人遊びも大事な時間です。ママたちには、「せっかく幼稚園に入ったんだから、早くお友達と遊んでほしい」という思いがあるかもしれません。でも、入園したての年少児は、ワクワクの一方で不安がいっぱい。自分の好きな遊びに打ち込むことで安心感を得ようとしています。一人でとことん没頭して遊ぶこと、遊びに夢中になることはとても大切です。自分の思いや好奇心が満たされる経験は、子どもたちの興味をいろいろな方向へと広げていくからです。園での生活に慣れてくると、興味を持った子から声を掛けられたり、「みんなで遊ぶのも楽しいかも」と気が付いていきますから、もう少し待ってみてください。一人で寂しそうにしていたり、他の子と遊びたいのにうまくいかなかったりしていたら、保育者がタイミングをよく見て援助していきます。Q:お絵描きなど、室内で遊ぶことが多いみたい。外でも遊んでほしいのですが…。A:自分が「やりたい」と思ったことに熱中する時間が学びのチャンスです。他にしたいことがなくてお絵描きばかりしているのは問題ですが、子どもが自分から進んでお絵描きに打ち込んでいるなら、それは素晴らしいことです。ママたちからすると「絵ばっかり描かずに他のこともしてほしい」と思うかもしれませんが、子どもは一つの遊びに継続して打ち込むことで、「次はこんな色を使ってみよう」と発想を膨らませたり、「お店屋さんごっこの看板の絵を描こう」と他の遊びにつなげたり、たくさん学びのチャンスを得ています。これらは、自分から「やりたい」と思っているからこその学びです。保育者は、他にしたいことが見つからないなら遊びの提案をしたり、得意なものに没頭しているなら、さらに深められるように環境をつくったり、その子に合わせた援助をしていきます。Q:お友達とけんかしたりおもちゃの取り合いをしたりしないか心配です。A:けんかは人間関係を学ぶ機会。親は「お互いさま」の気持ちを持ちましょう。子どもたちは時にぶつかり合うことで、自分と違う意見があることを知り、折り合いの付け方を学んでいきます。その中で、たたく・たたかれるの問題が出てくることもありますが、ママたちには、これも一つの学びの機会なんだと捉えて、「お互いさま」の気持ちを持ってください、とお願いしたいですね。もし、お子さんが「◯◯ちゃんにたたかれた」と言って帰ってきても、相手の親に問いただすのはトラブルの元になるので避けましょう。お子さんの気持ちはしっかりと受け止めて、詳しい事情は担任の先生から聞くようにしてくださいね。子どもたちの遊びには正解もゴールもない雨どいを使って遊び始めた子どもたち。水を運ぼうとしてこぼしたり、穴を掘る道具として使ったり、水を流したり…。子どもたちにとっては、その一つ一つが遊びであり、場面ごとに楽しさを見出しています。子どもたちの遊びには、正解もゴールもありません。保育者は、遊びが広がらず堂々巡りになっていると判断したときだけ助言しています。「見ているだけ」の子も学んでいる遊びの周りにいる子たちを見て、ママは「うちの子も遊びたそうなのに、先生は声を掛けてくれないのかしら?」と思ってしまいがちですが、実は見ている子どもたちは学びの最中。お友達の姿から遊び方を学んだり、楽しい雰囲気を感じたりしています。互いに意見を出し合い遊びを発展させていく複数の子どもたちが関わり合って、一つの作品を作り上げる経験もします。同じ作品に継続して取り組むことで、さまざまな意見が出て、「迷路を大きくしよう」「僕がガムテープ切るよ」というように、協同的に発展していきます。遊びの中には失敗や挫折の経験も園庭で「かき氷屋さん」を開いているところ。しかしなぜか1人もお客さんが来ず、結局閉店することに…。遊びには楽しい経験だけでなく、こうしたうまくいかない場面もたくさんあります。しかし彼らの遊びは、やがて色水遊びへと変化。かき氷のシロップで色水を使った経験を元に、遊びを発展させたのです。色を混ぜるとどう変わるか、夢中になって調べていました。年中ママの心配事Q:女の子のグループができていて違うお友達を仲間に入れません。A:悪気はなく、仲良しのお友達を独占したい気持ちの表れです。年中の秋ごろから、特に女の子はグループができてくることがあります。ママたちに分かってもらいたいのは、これは「いじめ」ではないということ。自分中心だった年少に比べ、お友達への興味や、大好きなお友達を取られたくないという独占欲が出てきているんです。これ自体は悪いことではなく、成長の表れです。一方、相手の気持ちを想像する力はこれから伸びてくるものです。保育者は「◯◯ちゃんは仲間に入れてもらえなくて悲しかったんじゃないかな?」と相手の気持ちを伝えたり、「2人だけでおままごとするより、大勢の方がいろんな役がいて楽しいんじゃない?」と声掛けしたりしていきますが、みんなで遊ぶ楽しさを家庭でも伝えていってほしいです。Q:勝ち負けにこだわる気持ちが強くかるたやトランプをやりたがりません。A:ルールのある遊びを通じて「負けても次がある」ことを学んでいきます。「負けて悔しい」という気持ちが芽生えたのは、心が成長している証拠です。無理強いして遊び自体が嫌いになってしまってはつまらないので、今は無理にやらせなくていいと思います。年中から年長にかけて、例えば鬼ごっこでも、ドロケイや色鬼などルールのある遊びを楽しむ中で、子どもは「負けても次がある」「みんなで同じルールを守って遊ぶって楽しい」ということを学んでいきます。その経験を積み重ねて、「他の遊びも同じかな?」と思えるようになれば、かるたやトランプにも、自分から「やりたい!」と気持ちが向かっていくはずです。年長児の姿から大きくなることへの憧れを感じる園庭でドッジボール。最初は保育者が教えながら、徐々に自分たちだけで楽しめるようになります。たまに年少児が交じり、ルールは分からなくとも楽しい雰囲気を感じています。(写真右)リリアン編み。いろいろな場面でとてもうまい年長組を見て、「年長さんになったらやりたい!」と思えるのも大事な気持ちです。外からの刺激を受けて遊びが生まれるクリスマス会で保育者が披露したチアダンスに刺激を受け、「私たちも!」と、子どもたち自ら結成したダンスグループ。自分たちで音楽をかけて踊っています。これも楽しい遊び。年長ママの心配事Q:外で遊ぶ所がなく家で電子ゲームをする時間が長くなります。A:電子ゲームはコミュニケーションのない遊び。最長でも1日30分に。幼児期に大事なことの一つに、コミュニケーションを取り合い、工夫しながら遊ぶという経験があります。電子ゲームでは、そうした対話や工夫が生まれないので、できればやってほしくないというのが私の考えです。それが無理ならば、最長で1日30分とルールを決めましょう。お友達を家に呼んだときには、お友達にもそのルールを守らせます。そして、親自身もルールを守りましょう。どうしてもという場合は、子どもが寝てからに。できることなら、同じ室内遊びでも、トランプやボードゲームなど、リアルにコミュニケーションを取れる遊びを増やせるといいですね。Q:戦いごっこが本気モードに。力が強くなっているので心配です。A:戦いごっこで終わるのではなく発展性のある遊びへ広げていきましょう。いくら遊びが大事といっても、ただ遊んでいればいいというわけではありません。私は、遊びには「質の高い遊び」と「質の低い遊び」があると考えています。「質の高い遊び」とは、一つの遊びがいろいろな方向へ発展し、膨らんでいく遊びのこと。一方、「質の低い遊び」とは、子どもたち自身が遊び方をどう工夫すればいいか分からず、堂々巡りになってしまっている場合です。おそらく、たたき合う以外に遊びを膨らませられないから、けがを心配するほど過激になるのではないでしょうか。園ではそうなる前に保育者が、「武器を作ってみよう」「秘密基地はどこにする?」などとヒントを与え、遊びの質を高めていきます。ご家庭で声を掛けるときの参考にしてみてくださいね。得意を伸ばした子は互いを認められるようになる木登りが得意な子、工作が得意な子…、いろいろいます。遊びの中で得意なことを伸ばして仲間に認められるうれしさを実感した子は、自信が付くだけではありません。「◯◯ちゃんはお絵描きが得意だよね」というふうに、他の子のことも認められるようになっていきます。田澤先生から「遊びの大切さ」について「面白い」「楽しい」「うれしい」遊ぶことで育まれる感情は生きる上での根っこです遊びの中には、その子にとっての「学び」があります。「これって何だろう?」と面白がる気持ち、遊びを工夫して楽しむ気持ち、試行錯誤の末にうまくいったときのうれしさなどのたくさんの感情を感じ取ることが学びなのです。そしてそれが、その子の一生を支える根っこになります。こうした感情は、大人から「これをやりなさい」と遊びを押し付けられたり、「こうすればうまくいくのよ」と正解を教えられていては生まれないものです。失敗して、うまくいって、また失敗をして…という経験を繰り返す中で、子どもたちはそれぞれが考え、意見を出し合い、いろいろなことを感じながら成長していきます。園はまさに試行錯誤の機会を子どもたちに提供していく場だと私は考えています。ですからどの園でも、保育者は子どもたちが遊びに打ち込める環境はしっかり整えますが、遊び方にまでは細かく口を出さないようにしているはずです。ただし、遊ぶことがなくて困っているなど、サポートが必要な場合には援助しますし、遊びが広がり、さらに学びが深まるような環境の工夫もします。おうちの方には、プロとしての保育者の目を信じて、園での学びを見守ってほしいと思います。園での成長を楽しみにしていてください!お話を聞いたのは:田澤里喜先生 たざわ・さとき東一の江幼稚園(東京都江戸川区)園長。玉川大学教育学部准教授。副園長を経て2015年に園長に就任してからは、遊びの時間をいっそう増やすなど、園児たちが自分の好きな遊びに集中できる環境づくりを行っている。監修/西東桂子(あんふぁんサポーター) 写真協力/東一の江幼稚園
2016年04月13日生きている以上、誰かと関わって生活しなければなりません。職場でも友人関係でも恋愛でも同じ。つまり、コミュニケーションは必要不可欠です。 でも最近、何かと問題になっているのが“コミュニケーション障害”について。ひょっとしたらあなたも、彼や職場の人から「もしかしてコミ障?」なんて疑われているかもしれません。LINEやSNSといったインターネットでの交流により、日常的なコミュニケーションが成立しない人が急速に増えているそう。ネットでの一方的なコミュニケーションに慣れてしまい、リアルな場での会話が誤作動を起こしているんですね。どういったケースがコミ障に当たるのか、ポイントをご紹介しましょう。もし心当たりのある人は、今後のために見直す機会にしてみてはいかがでしょうか。■接続詞が「否定形」コミ障の女性は否定形の接続詞を言葉の頭に入れ込む傾向があります。これが癖なら、かなりの確率でコミュニケーション障害ですね。たとえば、「最近どう?」と聞かれると普通は「元気だよ」とか「忙しいよ」と答えますが、コミ障の場合、返事の始まりが「だけど」や「でも」です。「だけど、元気」とか「でも、忙しい」とか、いきなり言葉の始まりに否定形の接続詞を使ってくるパターン。言うまでもなく、かなり違和感が生じます。 ■会話があちこち飛ぶこれまでの話題とは関係なく、急に話を切り替えるのもコミ障の特徴。あちこち話が飛ぶので、薄っぺらい内容のない会話になってしまうんです。自分中心のコミュニケーションになっているせいで、相手のペースを考えず思いつきや衝動的な発言を繰り返す癖があります。基本的に自分の話が8割。自分に会話のペースを合わせてもらう意識なので、上手くコミュニケーションが成立しません。本人はスムーズにやり取りできていると思っているようなのですが…。■最後まで話が聞けない集中力がなくて話を最後まで聞けないのもコミ障の特徴です。途中で会話をさえぎったり、話題を終わらせたりする厄介なパターン。また、スマホをいじりながら話を聞いたり、ほかのことに意識を向けながら話を聞いたりする癖もあるようです。■自覚がないから危険コミ障の一番の難点は本人に自覚がないところ。本人は、問題なくコミュニケーションが成立していると思っているし、相手を不快にさせているとは思っていないのです。それどころか「私はコミュニケーションが上手♪」なんて思っている傾向も…。コミ障は「相性が悪い」「楽しくない」というマイナスな印象を与える原因。キャッチボールが成立しているかを客観的に判断し、くれぐれも一方通行にならないよう意識しながら会話を楽しみたいですね。
2016年04月12日新年度を迎えて、新しい環境に身を置く人も多いこの時期。避けられないのが「自己紹介」ですよね。第一印象はその後の人間関係を左右することもあるだけに、最初の挨拶でどんな人物であると思われるかはとても重要。そのコツを、シニア野菜ソムリエで、2016年2月に『美女と野菜“ずるいほど”簡単でおいしい綺麗な人の習慣』(日本文芸社)を出版し、いまやメディアに引っ張りだこの中村慧子さんが教えてくださいました。■実績を目に見える形で数値化する中村さんは、仕事の場面でもプライベートでも、まずは自分を知ってもらうことが大事だと話します。「25歳なら25歳なりの、40歳なら40歳なりの人生の積み重ねがあるわけですから、その人なりのキラリと光るなにかがあるはずです。“私にはなにもない”といっている人はとても多いんですが、本当になにも実績がない人と私は会ったことがありません。それまでの人生を見なおして、目に見えるわかりやすい表現で伝えればいいんです。その際に“数値化”することがポイントです」(中村さん)女性に人気の資格である「野菜ソムリエ」のなかでも最高峰の資格といわれる「シニア野菜ソムリエ」を持つ中村さん。実はシニア野菜ソムリエの資格を取得するにあたって、3回試験に失敗し、4度目の正直で合格したという経緯があるのだといいます。“数値化”することは、そのときの経験から得たそうです。「シニア野菜ソムリエになるためには、講座を受講した後に事業計画書を提出し、さらに面接試験を突破しなければなりません。私はもちろん、常に情熱をもって真剣に試験に取り組んでいたんですが、振り返ると、“こうなりたい”“ああいうことがしたい”という、理念や思いだけがほとばしっていました。でもそれをいくら伝えても、説得力にならないし、相手の印象にも残らないんですよね。そのことに気づいてから、私はひたすら、数値化できることはできる限り数字で表現するように心がけました」(中村さん)■数字で表現すれば関心を持たれる想いを伝えるだけでなく、実績を目に見える形に表す。それには“数値化”するのがいちばん――という中村さん。たしかに、中村さんのプロフィールや、著書『美女と野菜“ずるいほど”簡単でおいしい綺麗な人の習慣』(日本文芸社)には、以下のように、具体的な数字がいくつも出てきます。“全国で5万人を超える野菜ソムリエのなかでただ1人の「元女優」かつ「現役の作家」”“学んだ野菜の知識を生かして15㎏のダイエットに成功。7年間リバウンドなし”“茶道歴10年”“2015年アメーバブログ会員4,000万人中「最も影響力のある100人」に選出”“野菜美女になる7か条”“デートは100とおりの「おいしい」で盛り上がる”「こうした数字を挙げると、ただ想いを伝えるだけよりも多くの人が興味をもってくれます。説得するにはまず数字。これは初対面の人や自分のことをよく知らない人に関心を持ってもらうためにとても有効で、“ずるい”やり方です。ずるいというのは、辞書を引くと“要領がいい”という意味があります。つまり、要領よく、自分の見せ方を演出することが大事ということなんです」(中村さん)中村さんの言葉に力がこもるのは、数字で表現することの威力をご自身が十分に経験しているから。本を出版するためにとにかく実績をつくろうと、テレビや雑誌などさまざまなメディアに取り上げてもらうために飛び込みで営業を行いました。その際にも、具体的な数値をプロフィールや本の紹介文にちりばめたところ、成功率はなんと8割に達したそうです。その経験をもとに、野菜ソムリエに限らず何らかの資格を持っていながらそれが仕事に結びついていない人などを対象に、相手に印象付けるプロフィールづくりの指導も行っていらっしゃいます。■理想の仕事を実現する3つの努力「資格を取ったばかりのころ、なかなか仕事に結びつかなくて野菜ソムリエとしての生き方に迷いを感じていたとき、“じっとしていても誰かが見つけてくれるような天才だと思うな”という言葉に出会ったんです。たしかにそのとおりなんですよね。自分の存在を知ってもらわないことには仕事なんて来ないんですから」(中村さん)そのために中村さんは、「知ってもらう努力」のほかに「学ぶ努力」と「実践する努力」、合わせて3つの努力が必要だと語ります。「自分を知ってもらおうと思うと、当然、初めましての人にもどんどん会っていかなければなりません。初対面の人に自分を知ってもらおうというのは、やはり勇気の要ることです。でも、それまでしっかり学んで、学んだことをちゃんと行動するということを続けていれば大丈夫。逃げずに実践していれば、自然と実績として表現できる数字が積み重なっていきます。ですから、逃げない、ごまかさない自分を作っていたら、過去の自分が背中を押してくれるんですよ」(中村さん)(取材・文/宮本ゆみ子) 【取材協力】※中村慧子・・・1984年兵庫県生まれ。シニア野菜ソムリエ。全国約5万人の野菜ソムリエの中でただ1人の「元女優」かつ「現役の作家」。学んだ野菜の知識を生かして15kgのダイエットに成功し、その後7年間リバウンドなし・肌トラブルなしを継続中。また、自らが実践している「野菜習慣」や「フリーランスとして仕事をする方法」を掲載したアメーバブログは常にランキング上位に位置し、2015年アメーバブログ会員4,000万人中「最も影響力の高いTOP100」に選出される。JCB、Panasonicでの企業内講演、レシピ開発、コラム執筆をはじめ、フジテレビ「Beauty Recipe」、雑誌「anan」に美容部員として連載。「美的」「MORE」「Body+」など美容をテーマとする媒体に多数出演する他、PR、商品開発、飲食店アドバイザー、料理撮影まで幅広く活躍している。 【参考】※中村慧子(2016)『美女と野菜“ずるいほど”簡単でおいしい綺麗な人の習慣』日本文芸社
2016年04月02日シード・プランニングは3月25日、同社が実施した国内ビデオコミュニケーション市場の将来展望に関する調査の結果を発表した。同調査は、ビデオコミュニケーションのメーカーやベンダーおよび関連企業を対象としており、取材企業は28社、簡易個票は22社、参考個票は1社という内訳となっている。調査期間は、2015年12月~2016年3月。同社は2004年から調査を始め、今回は13回目のレポートとなるという。調査の結果、2016年の国内ビデオコミュニケーション市場は前年比7%増の488億円になる見込みだ。同市場の品目別内訳を見ると、ビデオ会議とWeb会議で50%以上を占めている。2015年のビデオ会議のメーカー別シェアでは、台数・金額ともシスコシステムズが1位であり、以下ポリコム、ソニー、パナソニックが続く。Web会議システムの2015年における販売金額は、SIタイプが約32億円、ASPタイプが約87億円、合計で約120億円になると同社は推定する。メーカー別の金額シェアを見ると、SIタイプでは1位が沖電気工業であり、以下、ジャパンメディアシステム、ブイキューブが続く。ASPタイプではブイキューブが1位であり、以下、シスコシステムズ、NTTアイティの順となる。ASPタイプでは、上位2社で5割以上のシェアを占めるという。また、SIタイプとASPタイプの合計ではブイキューブが首位を守っており、シスコシステムズとジャパンメディアシステムが続いている。多地点接続装置(MCU)の2015年における出荷台数は720台、出荷金額は48億円だと同社は見ている。メーカー別の金額シェアは、ポリコム、シスコシステムズ、ラドビジョンが上位3社となっているという。
2016年03月28日こんにちは。深沢真太郎です。ビジネスパーソンを数と論理に強くする「ビジネス数学」を提唱する、教育コンサルタントです。さて、「短いほうがいいもの」と聞いて、なにを思い浮かべるでしょうか?男性に尋ねると「女性のスカート丈」などといった答えもたまに返ってきますが(苦笑)、たとえば「ビジネス会話」も短ければ短いほどよいもののひとつではないでしょうか。しかし、多くのビジネスパーソン(特に女性)に多い悩みが、「話を簡潔にまとめられず、気がつくとダラダラ喋ってしまい、最後には自分がなにをいいたいのかわからなくなってしまう」といったこと。そこで、そうならないためのコツを1つご紹介しましょう。それは、「数学的に論述する」ということです。■なにを論じるかを最初に定義する数学という学問は、必ず「なにをするか(論じるか)」を最初に定義し、その定義に沿ったことだけを、一切の無駄なく論じていく学問です。具体例があったほうがいいですね。Q.「三角形ABCと三角形DECが相似であることを証明しなさい。ただし、角度Bと角度Eはいずれも直角である。(2つの図形が“相似”とは、簡単にいえば拡大縮小の関係にあること)」■数学的でないAさんが証明した場合A.「三角形ABCと三角形DECはどちらも直角三角形ってことか。あ、直角三角形といえば、なんといっても“三平方の定理”だよね。でも、この問題では使うのかな、使わないのかな……?それから、他に現時点でわかっていることってなんだろう……?正直、図形の問題はあまり好きじゃないんだよな。こんなの、なんの役に立つのやら……。あ、三角形ABCと三角形DECではどちらも角度Cが共通している。これは絶対使うんだろうな。さてさて、この問題はなにを証明するんだっけ?あぁ、相似か。相似といえば“相似条件”。たしか3つあったよな。ということはその3つのうちのどれかに当てはまることを示さないといけないのか……。だとすれば……?」■数学的なBさんが証明した場合A.「この問題は三角形ABCと三角形DECにおける対応する2つの角度が一致することを示す問題。なぜなら、それが示せれば相似条件のひとつに合致するから。(1)角度ABC=角度DEC=90度(2)角度ACB=角度DCE以上より、証明終わり」*AさんとBさん、2人の差は歴然ですね。最初になにを論じるか定義し、あとは必要な言葉だけ使って、その最短距離を進むだけです。そう、数学の証明問題のように。社員研修の現場で数多くのビジネスパーソンを見てきましたが、話が簡潔にまとめられており、かつその内容もわかりやすい人は、たいてい数学的に論述しています。あなたはビジネスシーンで、Aさんのような説明をしていませんか?(文/深沢真太郎) 【参考】※深沢真太郎(2015)『そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?』日本実業出版社
2016年03月25日職場のエースといわれていた人が、課長になったら部下をマネジメントしきれなくなり、結果を出せずモチベーションを落としていくというようなことはよくある話。『部下が絶対、目標達成する「任せ方」』(中尾ゆうすけ著、PHP研究所)の著者も、できるはずの人が力を生かし切れずに終わってしまう現実をいくつも目にしてきたのだそうです。でも、本来はできる人であるはずなのに、なぜそのようなことが起きるのでしょうか?この問いについて著者は、課長職に2つのタイプがあることの影響を指摘しています。まずは、部下をマネジメントし、組織の成果を最大化することで会社に貢献していく「マネージャー」タイプ。そしてもう一方は、管理職の権限を持ち、高い専門能力を発揮しながら実務を中心に活躍し、個人の成果を最大化していく「プレーヤー」タイプ。個人として活動していくのなら、プレーヤーで十分。しかし上に立って人を動かしていくのであれば、課長ひとりでがんばってもあまり意味がありません。部下に適切な業務を与え、目標を持たせ、「絶対部下に目標達成してもらう」ためのマネジメントを行うことが必要になるということ。それができるかできないかで、課長としての資質が問われるわけです。ただ、理屈でわかっていたとしても、現実的に人を使うこと、もっと具体的にいえば、部下になにかを頼むことはなかなか難しくもあります。仕事を任せるためには、部下に快く引き受けてもらえるようにうまく頼むことが重要。そのコツはたったひとつで、「部下の立場になって頼む」ということだと著者はいいます。なぜなら自分の都合で頼むのは、マネージャーではなくプレーヤーのやり方だから。具体的には、以下の9つのステップをしっかり押さえておくことが大切だとか。■1:部下の状況を確認する部下に仕事を受ける時間的・能力的余裕があるか?その状況を見極めることが大切だ。なぜなら無理にやらせると、かえって反発を生むことになってしまうから。しかし仕事に納期はつきものなので、優先順位をつけることで調整すべき。■2:仕事を任せたい意思を伝えるなにかを頼むとき、前置きが長いと部下をイライラさせてしまうもの。そこで単刀直入に、頼みたい旨を伝えるのがいいそうです。場合によっては「ノー」といわれる可能性もありますが、そんなときは納得いくまで話し合うことが大切。■3:あらかじめ覚悟を決めてもらう難易度が高いことや、手間がかかることなどは先にいうのが鉄則。あとから「こんなはずじゃなかった!」といわれないためにも、正直に伝えることが大切なのです。難易度が高すぎて不満が出ることもあるでしょうが、そんなときはOJTのチャンスだと思って指導するのがベスト。■4:なぜ任せたいかを伝える人は理由のないことにモチベーションを持てないものなので、「なぜ頼むのか?」「なぜ君なのか?」、部下が納得するように伝えるべき。それでも反発されるなら育成計画を示し、部下の成長のためだと理解させ、将来的なメリットを伝えるといいそうです。■5:具体的な内容を伝えるアウトプットイメージ、納期、注意事項などを、5W1Hを意識して伝えること。人はゴールと道筋が見えると、自ら歩みはじめることができるものだから。しかし細かく指示しすぎて、「指示待ち人間」を育てないように気をつける必要も。■6:仕事を進めるための問題点がないか確認する仕事の進め方からアウトプットまでをイメージさせ、支障がないか確認するということ。人はやれる見込みが立つと、自信を持って取り組むことができるからです。でも、問題点が想像できないことも考えられるので、そんなときは上司として中止すべきポイントを指導することが必要になるとか。■7:了解を得るやるか、やらないか、部下自身のやる気を確認するということ。人は、自分で決めたことには責任を持つようになるからだといいます。「ノー」といわれる可能性もありますが、そんなときは理由を十分に確認して問題を解決していくべきだそうです。■8:必要な支援を約束する困ったときや迷ったときは、いつでも相談に乗るという約束をする。困ったときの支援があると、安心して仕事に取り組めるからです。ただ、それがあまえにならないよう、注意をする必要はあるでしょう。■9:感謝を伝える仕事の成果が出たときだけではなく、頼むときにも「引き受けてくれてありがとう」と感謝の意を伝えることも大切。もちろん、成果が出たときにも感謝の気持ちを伝えることをお忘れなく。*こうして見てみると、上司は部下に対してずいぶん気を使う必要がありそうです。しかし、「絶対部下に目標を達成してもらう」ことが上司のミッションである以上、それもまた必要なのでしょう。このような考え方も含め、上に立つ人に役立つ情報満載。部下とのコミュニケーションで悩んでいる方には、ぜひ読んでみていただきたい内容だといえます。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※中尾ゆうすけ(2016)『部下が絶対、目標達成する「任せ方」』PHP研究所
2016年03月21日「あがりや緊張を克服したい」「ここぞという場面で力を発揮できるようになりたい」「大勢の前でも堂々と話せるようになりたい」というような望みは、誰の心のなかにもあるものなのではないでしょうか?しかし、わかってはいても、なかなかうまくいかないものでもあります。そこで手にとってみたいのが、上記のように願っている「人たちに向けて書かれたという『本番に強い人は、ヤバいときほど力を抜く 人前で話すのが劇的にラクになる7つの技法』(森下裕道著、清流出版)。接客、営業、人材育成、人間関係のコミュニケーション問題の観点から幅広く活動する著者が、円滑なコミュニケーションを実現するための術を明かした書籍です。本書において著者は、いま感じている緊張は、3つに分けられると主張しています。はたして、どういうことなのでしょうか?■著者が教える「緊張の公式」とはどんなにあがり症の人でも、ちょっとのことで緊張してしまう人でも、その緊張度合いを1/3以下に減らすことができるのだと著者はいいます。なぜなら緊張は、次のような公式で表すことができるから。「自分が感じている緊張度合い」=「自分の過去の体験やトラウマからくる緊張」+「自分のいまの実際の緊張」+「自分が勝手に想像してつくった未来の緊張」「自分が感じている緊張度合い」は、3つの要素の複合体だということ。本来は「現実問題の緊張」だけでいいにもかかわらず、そこに「過去の体験からくる勝手な思い込みによる緊張」と「勝手につくった未来の不安や被害妄想からくる緊張」とを合わせ、3倍以上にふくれあがらせてしまっているということ。だとすれば、たとえ緊張したとしても、本来感じるべき緊張は、いま感じている緊張の1/3以下にはなるという考え方です。犬が苦手で、犬を怖がる人の例で考えてみましょう。■緊張度合いを構成する3つの緊張(例)「自分が感じている緊張度合い」……友人の家に遊びに行ったら、部屋のなかに苦手な犬がいた。その犬が近くにいる緊張度合い。たとえばこの緊張度合いは、次の3つの緊張によって構成されているということです。「自分の過去の体験やトラウマからくる緊張」……幼いころ、親戚の犬にしつこくちょっかいを出していたら、いきなりガブッと手を噛まれた。そのときの「いきなり噛みつかれた恐怖」と「痛かった体験」からくる緊張。「また噛まれるに違いない」という勝手な思い込みからくる緊張など。+「自分のいまの実際の緊張」……犬が近くにいる、その実際の緊張。+「自分が勝手に想像してつくった未来の緊張」……幼いころの犬に噛まれた経験から、「また噛まれたらどうしよう」「また急に襲ってきたらどうしよう」「こっちに向かってきたらどうしよう」など、自分で勝手につくった未来の不安や恐れからくる緊張、自分で勝手につくった妄想からくる緊張など。■過去に起きた悪いことは続かない当たり前の話ですが、幼いころ犬に噛まれたからといって、今度もまた噛まれるとは限りません。それに目の前にいる犬は、幼いころに出会った犬とは違う犬です。だからこそ、そこまで怖がる必要はないということ。「こうなったらどうしよう」という「未来の緊張」など、他人からすれば理解不可能なことでしかないでしょう。それに、ある人が恐怖心を感じる犬も、犬好きな人にととてもかわいく映る可能性があります。そんなとき「犬を怖がっている」と伝えたりしたら、「大の大人なのに」と驚かれるかもしれません。緊張や不安、恐れなどを感じたら、次のように考えるべきだと著者は提案しています。「ちょっと待てよ。これって、本当にそこまで怖いものなのだろうか?」たしかに、自分の過去の嫌な体験やトラウマから緊張してしまうことは十分に考えられることではあります。しかし問題は、「過去の悪いこと」がずっと続くものだと思い込んでいるということ。そして、なぜかそういう人は、悪いことは続くのに、よいことは続かないと思っているものだと著者は指摘します。でも、そんなことがあるはずもありません。なぜなら、未来は“現在”の延長線上にあって、よいことは続くものだから。*当たり前のことなのですが、そこに立ち戻ると、たしかに緊張を緩和することができそうでもあります。本来あるべき原点に立ち戻るためにも、目を通してみる価値はあるのではないかと思います。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※森下裕道(2015)『本番に強い人は、ヤバいときほど力を抜く 人前で話すのが劇的にラクになる7つの技法』清流出版
2016年03月08日たとえば恋人や家族にひどいことをいってしまったとき、職場でミスを犯したとき、すぐに「ごめんなさい」と伝えることができますか?『マイナビウーマン』が行ったアンケートでは、彼氏と喧嘩をしたときに自分から素直に謝れない女性は約半数という結果が出ています。謝ることが苦手な人は少なくないのです。しかし『感情の整理ができる人は、人生うまくいく』(SBクリエイティブ)の著者である枡野俊明さんは、謝ることは「一度過ちをリセットして、新たに次の行動に移るための重要なプロセス」と考えているそうです。曹洞宗徳雄山建功寺住職・庭園デザイナーの枡野さんは、「禅の庭」の創作活動によって、国内外から高い評価を得ている人物。2006年にはニューズウィーク日本版で「世界が尊敬する日本人100人」に選出されています。今回は、謝罪が苦手な人の解決策について、枡野さんに話を伺いました。謝らない自分、謝れない自分から、そろそろ卒業してみませんか?■すぐに相手と顔を合わせて謝ることが大事仕事でミスをしたとき、自分の非を認める前に、一生懸命言い訳を考えてしまう、責任逃れをしようと必死になる人がいます。しかし、自分のミスをごまかすために小さな嘘を積み重ねれば、信用まで失うことになりかねません。まったく非がないなら、堂々と主張すればいいだけ。少しでも自分に非があるなら、まずは素直に謝ることが大切だといいます。謝るということは、負けることでも悪いことでもないのだから。すぐに自分のミスを認めて「申し訳ありませんでした。同じ間違いをしないよう気をつけます」などと真正面から謝れば、上司も責め続けることはできません。これは職場だけでなく、家族や恋人、友達に対しても同様だといいます。恋人や家族など自分に近い存在の人には、特に素直に謝れないこともあるでしょう。しかし自分のなかで「まずいな」「余計なことをいってしまった」と思ったら、すぐに相手と顔を合わせて謝ることが重要なのです。時間をあけずにすぐに謝れば、事態が大きくなるのを防ぐこともできます。お互い引くに引けなくなってしまう前に、自分が悪いなと思ったらなるべく早く謝罪すること。メールで謝るのではなく、会って相手に謝ることが基本だといいます。■直接謝れないときは手紙で気持ちを伝えるとはいえ、すぐに会って謝罪をするのが難しい場合もありますよね。たとえば、遠距離恋愛中の恋人と電話で喧嘩をしてしまった場合。会って謝れないときは、手紙を送るのがよいとのこと。手書きの手紙なら、きちんと気持ちが伝わるといいます。字が下手、文章を書くのが苦手……なんて悩む必要はありません。直接謝れないときは、心のこもった手紙が効果的なのです。■謝ることができない自分を「変える」方法謝りたい気持ちはあるのに、素直に思いを伝えられない人もいます。相手の目を見て話すことが苦手、コミュニケーションが得意ではない人です。もしも自分が会話下手だと思っている人ならば、まずは日々の挨拶を心がけることを枡野さんは勧めています。たとえば職場では、誰かとすれ違うときに「おはようございます」。エレベーターで一緒に乗り合わせたら「今日はいい天気ですね」などと声をかけるようにします。挨拶は、家族や恋人に対しても大切なこと。「おはようございます」「おやすみなさい」といった節目の挨拶をきちんとしましょう。ポイントは、笑みを浮かべて挨拶をすること。人間の印象は会ったときが大事で、笑みでの挨拶は、受ける側の感覚も違ってくるそうです。たしかに無表情で挨拶をされても嬉しくはありませんよね。にっこりと笑って挨拶をするだけで、人間関係は大きく変化するといいます。■「お礼を伝えること」も忘れてはいけない挨拶以外にも有効になるのが、お礼をいうこと。デートで食事をご馳走になったなら、その都度「ごちそうさまでした」「楽しい時間をありがとう」などと伝えるのです。してもらうことを当たり前だと思わず、お礼のひとことは忘れないようにしましょう。他にも、「よろしくお願いします」という挨拶も大事なことだといいます。大切なのは、相手の目を見て言葉をかける習慣を身につけること。これができるようになれば、素直に謝ることもできるようになるというわけです。*生きていれば、誰でも怒ったり、悩んだりするもの。そのなかで自分が間違ったことをしたとき、相手に素直に謝ることは、気持ちをリセットし、前に進むためにも必要。私たちの人生は成功が3割、失敗が7割といわれているそうです。つまりマイナスな感情の方が多いということ。物事がスムーズに進み、心が穏やかに過ごせる時間は圧倒的に少ないというわけです。今回アドバイスをくださった枡野さんの著書『感情の整理ができる人は、人生うまくいく』には、自分のマイナスの感情と上手に向き合っていくコツが紹介されています。悩みにとらわれる人生ではなく、心晴れやかに上機嫌で生きるためのヒントが満載の一冊。ぜひ手にとってみてください。(文/椎名恵麻) 【取材協力】※枡野俊明・・・曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授。玉川大学農学部卒業後、大本山總持寺で修行。「禅の庭」の創作活動によって、国内外から高い評価を得る。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年「ニューズウィーク」誌日本版にて、「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。庭園デザイナーとしての主な作品に、カナダ大使館、セルリアンタワー東急ホテル日本庭園など。 【参考】※アラサー男性100人が選んだ!!彼女とケンカ中つい仲直りしたくなっちゃうLINEスタンプ神8-マイナビウーマン※枡野俊明(2016)『感情の整理ができる人は、人生うまくいく』SBクリエイティブ
2016年03月02日「これから先、より豊かな暮らしをするためにいちばん大切なものは?」もしもそう問われたとしたら、なんと答えるでしょうか?『ストレスゼロの伝え方』(木村英一著、CCCメディアハウス)の著者は、それは間違いなく「対話力」だと断言しています。そしてその理由は、コンサルタントという自身の仕事に関係するのだといいます。起業家や業界トップ企業の経営者、新入社員、60代のビジネスマンまで、さまざまな人々のトレーニングを行なってきた結果、対話力がないことで「見えない壁」にぶつかって悩んでいる人を数多く見てきたからだというのです。いっぽう、「対話力の達人」「コミュニケーションの達人」といってもいい人たちにも数多く出会ってきたのだとか。そういう人たちは、なにか特別なことを話すわけでもないのに、相手の心をしっかりとつかんでしまうそうです。つまり、そんなたくさんの達人たちと出会い、その対話力を分析する機会にも恵まれてきた著者は、本書を通じて彼らの「伝え方」を公開しているのです。ちなみに、対話の達人たちが自在にこなしている「対話力を上げる7つの要素」があるのだそうです。それは、「伝える目的」「伝える方法」「相手」「環境」「印象」「影響力」「自分」。これらを「整える」ことで、対話力は格段にレベルアップするという考え方です。きょうは「印象」に関する章のなかから、ひとつのトピックを抜き出してみたいと思います。■重要なのは「動く5%」!私たちのDNAのなかに、動物だったころの記憶が刻み込まれているという話は有名です。事実、私たちは、動くものがあるとその対象に意識を集中させてしまうもの。それは、持って生まれた記憶によるものだということです。ところで、話すときに手を動かすクセのある人がいます。ちなみに手の大きさは、体全体からするとせいぜい5%程度。にもかかわらず、他の95%が動いていなかったとしても、残り5%の手が動いただけで、相手の視線はその手に釘づけになってしまうものです。そして無意識のうちに、動かない95%の方ではなく、動く5%によって相手を判断しようとします。■不快に感じさせる動きとは著者は約700名に対し、対面の印象トレーニングを実施したことがあるそうです。おもしろいのは、その結果、ほぼ100%の確率で人々が無意識に行なった行動があったということ。書く必要のないときに筆記具を持った場合、ほとんどの人が無意識に筆記具を使って手で遊びはじめたというのです。そしてその映像を見せると、多くの人が「手の動きが気になる」「不快である」と反省の弁を述べるのだとか。どれだけ真剣に話を聞いているような顔をしていても、手が動いていると真剣さや誠実さに疑問符がついてしまうということです。では、手を隠してしまえばいいのかというと、それも違うと著者はいいます。賄賂や悪だくみを指す「机の下」「袖の下」という言葉があることからもわかるように、手が見えない状態は相手を多少なりとも不安・不快にさせるもの。もしも人にいい印象を与えたいのだとすれば、手は机の上に置き、書く必要がない場合は手を組むといいのだそうです。■話すときのクセは色々ある私たちには誰にでも、「話すときのクセ」というものがあります。たとえば立って話してもらった場合、体の重心をずらしながら話す人、左右に微妙に揺れる人、首で表紙をとりながら話す人など、さまざまなタイプがいることがわかります。しかし体のどこかでリズムをとりながら話す人に対し、「その動きを止めて話してください」というと、まるで話せなくなるのだとか。体を動かしながら話すというクセは、一度習慣になってしまうとなかなかなおしづらいもの。しかし、決して見過ごせないと著者はいいます。理由はいたって明快で、すなわち「この動きはあったほうが好印象」だといえる動きに出会ったことがないから。だからこそ、今後相手に嫌な思いをさせたくないと思うのなら、なおしておいたほうがいいと著者。いってみれば、これも「5%」の範疇に収まること。どうでもいいように思えることが、実は印象を大きく左右してしまうというわけです。*このように、意外とも思える角度からも「伝え方」を検証している点が本書のおもしろさ。人になにかを伝えること、好印象を与えることは楽ではないだけに、目を通しておくといいかもしれません。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※木村英一(2015)『ストレスゼロの伝え方』CCCメディアハウス
2016年03月01日前編 では、子どもの脳をもっとも発達させるのは親子のコミュニケーションであるということをお話ししました。後編では、子どもとコミュニケーションをとるときに気をつけたいことを紹介します。こんなコミュニケーションは間違っている! 子どもとのコミュニケーションは真剣勝負で子どもも3歳を過ぎると、幼稚園などに入り、その後は小学校に入学します。これらは子どもにとっては、ひとつの社会です。子どもがそうした社会に入ったら、コミュニケーションのとり方で気をつけてほしいことがあります。それは、子どもが話しかけてきたら、親の心をしっかりと子どもに向けて聞くということ。つまり、真剣に子どもの話を聞くということです。もちろん3歳以前でもこれは同じことですが、社会の中に入ると子どもたちは、親が知らないところでたくさんのことを体験してきます。だから、家に帰ったらそのことを早く親に伝えたくてたまらない状態なのです。聞いてもらえなければ、この気持ちを満足させることはできません。それに、一度体験したことを後から親に話せば、その出来事を振り返ることになり、「あのとき、もっとこうしたらよかったな」などと自分の行動を省みることもできますし、「あぁ、そうか、あの人はだからこうしたのか」などと改めて気づくこともできるのです。これは、物事を客観的に捉えたり、多面的に考えたりすることであり、かなり高度な脳の使い方をしている(訓練している)ことになります。子どもの話を聞いているとき、うわの空ではありませんか?さぁ、今度はあなたのいつもの行動を思い出してみてください。子どもに話しかけられたとき、こんな言動に心当たりはありませんか?・うわの空で、あまり反応しなかった・忙しいからあとでね、と断った・先に宿題でしょ、と子どもの話を遮った残念がならこれらは皆、子どもと真正面から向き合っていない言動になります。子どものことを真面目に考えているのかどうか、それは子どもには何となくわかるものです。子どもに対してはいつも真剣勝負! いつも100%の意識を向けて! そうしていれば、たとえきつく叱ることがあったとしても、子どもは親の考えを理解し、親を信じてくれるでしょう。会社勤めの経験のあるお父さん、お母さんなら、おわかりになるかと思いますが、子どもに対してだけではなく大人同士であっても、コミュニケーションを真剣に取ることは信頼関係につながり、仕事を効率的・効果的に回したり、人間関係を円滑にしたりすることの基本とされています。コミュニケーションによる効果を最大限に引き出すには、「真剣勝負!」これが一番の方法なのです。(子育ての達人)
2016年02月28日友達、同僚、仕事関係の人、ご近所さん……コミュニケーションをしっかりとっているつもりが「浅い関係」になっていることも多いのでは?パリジャン・パリジェンヌ達は、何気ない会話やアクションで相手との関係性を深めています。今回は、パリジェンヌから学ぶ対人関係を円滑にするコミュニケーション術をご紹介しましょう。今日から始められるちょっとしたアイデアばかりなので、ぜひ取り入れてみてくださいね!コミュニケーション術1:挨拶はテンション高く笑顔で!コミュニケーションの入り口、挨拶。フランス人の挨拶は、「こんにちは」のあとに必ず「元気?」「うん元気よ。そっちは?」と互いの”元気確認”をします。初対面の人でも人数が何人いても、一人一人に対してします。一日に何回会ってもこのコミュニケーションは怠りません。ここでポイントとなるのが、笑顔でちょっと声のトーンを上げてテンション高く話しかけること。そうすることで、場に良い雰囲気をつくり上げることができます。以前私が元気なく返事をすると「どうしたの?お腹でもすいているの?」と、ユーモアを交えながら聞き返されたことがあります。その一言だけで自然と笑顔になり「私に気を使ってくれているんだな」と嬉しく思ってしまいました。日本ではあらゆる人に元気確認をするのは不自然ですが、「おはよう」の挨拶あとに「たっぷり寝た?」「朝ご飯食べた?」など体調をうかがう質問を投げかけてみるのはいかがでしょうか。交際術2:くの字の姿勢で前のめりになって話すパリのカフェで会話をしている人たちは、相手の話を熱心に聞いているように見えます。その秘密は、くの字の姿勢で前のめりになって相手との距離を縮めていること。背もたれに背を当てている人は皆無でした。これは相手に対して「話をしっかり聞いています」という積極的な態度を示すことになります。恋人と話しているときは、相手の瞳に自分が映っているのが見えるくらい近くで話すパリジェンヌも!逆に仕事の商談では、相手の身体の動きが分かる程度に距離を取ります。仕事関係の人→友達→恋人と、関係の近さに従って徐々に距離感を近づけていくのがポイントです。気になっている男性との食事のときや大事な商談など、相手の話を真剣に聞いているときはぜひ意識してみてください。交際術3:職場では魔法の言葉「助けて」を使う「助けて」という言葉は、普通は何かに襲われそうになったような緊急事態にしか発しないのではないでしょうか。ですがフランスでは日常で耳にします。職場においてもこのやり取りで上下関係なくコミュニケーションを図っています。パリの銀行で目にした場面です。片言のフランス語でシステム的な面倒な質問を投げかけたわたしに困惑した行員さんが、先輩に「助けて」と。それに対して「すぐ助けにいく」。そんなやり取りがありました。「助けて」は「どうすればいいでしょうか」とは違って、相手に委ねず一緒に取り組んでほしいという意味が含まれています。しかも放っておけなさを感じさせる魔法の言葉なので、頼られた側はその期待を受けてがんばります。聞いているこちらも、その先輩が助けに向かうヒーローに感じました。「助けて」と言うのは弱さを見せるようでプライドが邪魔することもありますが、自分にとってのひとつのステップ。その困難を共にすることで一体感も生まれ、「ありがとう」で締めるコミュニケーションは大きな信頼関係にもつながります。今回ご紹介したパリジェンヌ達の交際術を、今日からぜひ試してみてくださいね!
2016年02月21日心理カウンセラーの小高千枝です。「先生は人間関係で悩むことはありますか?」「どうして、コミュニケーションで問題が起こらないんですか?」という質問をいただくことが多々あります。私の場合、問題が起こらないのではなく「相手と自分の心のポジショニングや感情のコントロールをし、問題にまで発展しないようになった」という言い方のほうが正しいかもしれません。それでも人間同士ですから、問題が全く起こらないわけではありません。ただ、終息するのは早くなりました。対人コミュニケーションにおいて大切なことのひとつは “心の距離感” です。今回は一定の心の距離をとることでの人間関係のあり方について、私の事例をもとにご紹介しましょう。「必要とされたい」 かまってちゃん時代のあの頃“誰かに必要とされたい”と思うことは誰にでもあることです。私も以前はそうでした。かれこれ15年以上前になるでしょう。話題の中心でいたい気持ちやパートナーとは常に連絡をとっていたい。自分のペースを維持し、相手に押し付けるとても迷惑なことを多々やっていました。こうやって可視化すると自分を振り返るきっかけになります。「そうそう。私ってこういう人だった。恥ずかしい」と自戒の念を込めて書いてみました。今も昔も私は自他ともに認める協調性のかたまりのような人間ですが、根本的には、人と同じ行動をすることがあまり得意ではありません。相手に寄り添いながら自分のペースに導いてしまう。自分の価値観や行動を自分で納得できていなかったために人に押し付けていたのですよね。自信が無かったのでしょう。だから、人を巻き込み、そこに自分の存在価値を見出していたのだと思います。そういったことを繰り返していた、承認欲求が強いかまってちゃん時代。「必要とされたい」という根底にある気持ちが、話題の中心になることや、パートナーとオンリーワンの関係を常に意識することで満たそうとしていました。 “ご縁”があるから必要とされる本当の意味で、私の強みである“協調性”を活用できるようになったのはここ5~6年のことです。公私ともに人生経験を積み重ねていく中で、ご縁があるから必要とされるのであって、ご縁がないのに無理やり相手を自分の方向へ向かせてもお互いに何のためにもならない。そう気づき、感情と理性のバランスをとりながら人間関係を構築していくと、気持ちが楽になりました。そして「私を必要として」という主張が一切なくなりました。それはカウンセリングを通して、クライアントさまに教えていただいたことがひとつのきっかけかもしれません。私はカウンセリング、メンタルトレーニングの際に必ず「自分にあった専門家を選んでください。私が必ずしも○○さんと相性がいいとは限りませんからね」とお伝えします。時間を作り、お金を払い、形に見えない心と向き合うわけです。人生の大切な1ページをご一緒するわけですから、ご縁を大切にしたい。そう思えるカウンセラーと向き合っていただきたいと思います。私と相性が合わない方は「小高のようなタイプのカウンセラーは向いていない」と感じる良い経験だったと捉えてみていただきたいです。マッチングすることだけがご縁ではなく、感覚や価値観が合わない。そういったことを教えてくれる存在の人も、私はご縁として素晴らしい出会いだと思い、受け止めています。人生のステージが変化するごとに、“過去の人たち” に感謝先日、30年来の親友と食事をしました。私の人生の転機となった離婚と向き合う時期も見守ってくれた友人です。「本当に頑張ってきたよね」と励ましの言葉を伝えてくれたと同時に「それにしても波乱万丈な人生だね」と苦笑。確かに、一般的ではない人生を歩んでいるのかもしれませんが、すべて今の私を築き上げるために必要な経験でした。そして、人生のステージの変化と関わる人の変化も改めて客観視。出会いと別れ「ともに成長している人とはずっと一緒にいるな」「あの時のAさんとの出会いがあったからBさんと知り合えた」Aさんとはもう連絡をとっていなくてもAさんには感謝ですよね。私は少し時間ができたときに自分の人生の全体像をイメージし、なぜこの方とご縁が続かなかったのか? 続いているのか? を感謝しながら見つめなおすことがあります。そう、続いている人とは心の距離の取り方が心地よいからなんですよね。その心地よさは人によって違う、ということも合わせて落とし込みます。 心地よい “心の距離感” を知っていますか?私が「かまってちゃん」だった時代のことを書きましたが、この頃は “心の距離の近さ” をとにかく求めていた気がします。近くにいてもらうことで自分の心の安定を保ち、自己承認できていたのです。近いこと、遠いことどちらが良いとか悪いとかではありません。自分軸、相手軸にそれぞれ置き換え、どういう距離感をとることがお互いの幸福度が増すかを考える必要があるということです。近いことを喜んでいた人もいれば、迷惑だった人もいたでしょうね。当時、お付き合いをしていた彼も正直面倒くさいと思ったこともあったでしょう。若かったこともありますが、素直に「ごめんなさい」と伝えたいです。みなさんも自分軸と相手軸をちょっと意識してみてください。自分が良くても相手にとっては違和感を感じる距離感。自分なりの一定の距離感の基軸を持ち、相手の価値観や感覚に寄り添うようにしてみてくださいね。ほどよい “執着” と “諦め”“執着”や“諦め”という言葉は一瞬マイナスの感覚を与えられますが、私はそう思わないようにしています。執着心を抱き一生懸命追いかけること、次のステージに上がるために諦め手放す勇気を持つこと。どちらかに偏る必要もなく、ほどよいバランスが大切だと感じます。そういう感覚を身につけたことにより、「わかってくれる人とは執着心をもってとことん向き合う。ただ、無理に強要したり理解してもらおうなんて思うことはおこがましい。どこかで理解しあえないことには、どこかのタイミングで諦めを持つことがお互いのため」こういった意識を持てるようになりました。そして、自分の立場や状況によって、対人コミュニケーションにおける心の距離感が違うという認識を心の引き出しに常備。仕事、プライベートそれぞれの立場における二面性、三面性を生かし心のポジショニングをとるようにしています。ただし、すべてに共通して言えることは、自分の中にある “物差し” で、一定の距離を必ずとること。そこの距離感を維持しながら近づいたり離れたりを繰り返し、ほどよい距離・ポジションを相手との間に築き上げるのです。
2016年02月19日「人からの頼みごとは断れない」という人は多いですね。特に女性には多い気がします。私は仕事の依頼はできる限りすべて受けます。なぜなら、せっかく相手が期待してくれていることには応えたいからです。一度断ってしまうと次のチャンスもなくなる可能性だってある。でも残念ながらどうしても断らなくてはならない場合もあります。どうしたら角が立たずに断れるのでしょうか? そのパターンを知っておくとあなたも、意外と人づきあいが楽になるかもしれません。自分を守る「断り方」を身につけるまず、心構えとして、あなたは他人の申し出を断ってもいいのです。すべてのことにYESと言っていては身が持ちません。あなたには断る権利があります。でもなぜか断れない人もいます。「断り切れずにズルズルといってしまって、後味の悪い結果になった。はじめに断っていればよかったのに」という経験はだれにもあるものですね。なぜなのでしょう。断ってしまうと、相手が困るのではないか、相手に嫌われるのではないかという不安が横切るのではないですか? ならば、相手に悪い感情を抱かせないような断り方を身に付ければいいのです。そんなことができるのでしょうか。0にすることはできないかもしれませんが、悪影響を最小限に抑えるための「自分を守る断り方」がわかれば、楽になりますよ。ケースごとに角の立たない断り方を考えていきましょう。利害関係がない「訪問販売」や「勧誘」の断り方道を歩いていて勧誘してくる人。断っていいですね。理由を言う必要もありません。「今、暇? 」「暇じゃありません」「いつならいいの?」教える必要はありません。それに答え始めると相手の話しに引き込まれて乗ってしまうことになります。「暇はありません」でいいのです。道端で断る場合は手も使ってジェスチャーで「NO」とストップのサインをするといいでしょう。言葉だけでなく、態度でNOを示します。家に訪問しに来る人。インターフォン越しに断わります。理由を言う必要もありません。「いりません」その一言できっぱりと断わります。何かを勧誘する人は、相手である私たちが「YES」と答えられる質問をしてきます。「不安なことはないですか? ありますよね? 」「・・・はい」と答えたくなりますが、そこはきっぱりと「いいえ、ありません」NOと言いましょう。YESで答える質問を次から次へとされると次第に相手のマインドコントロールにはまっていくといわれています。そうならないように、第一の質問で「NO」と言いましょう。上司から「新しい仕事」や「残業」をお願いされたらA.上司から新しい仕事の依頼をされた場合仕事をどう断るか。基本、仕事は断らない方向で考えましょう。仕事は常にチャレンジですから。少し自分には荷が重いと思ったら、上司が自分を育成するために与えてくれているチャンスかもしれません。下記のように伝えるのがいいでしょう。 「私には少しハードルが高い仕事のように感じますが、もしも部長が私の育成の観点からご依頼くださったのであれば、チャレンジさせてください。ご迷惑のかからないよう、ホウレンソウをこまめにしながら取り組んで見たいと思います」少し無理めの仕事にチャレンジすることで成長していけます。自信がなくても、前向きな言葉で引き受けましょう。B.上司に急な残業を頼まれた場合もちろん、残業できる時には手伝います。それで上司に貸しを作っておくのもいいでしょう。ただし、どうしても残業できない日だったらどう断りましようか。「今日はダメなんです」といきなり断らない方が得策です。断る時の3ステップに沿って断りましょう。STEP 1. 共感する協力したいことはやまやまだという気持ちを伝えましょう。「それは大変ですね、部長。私も是非お手伝いしたいのですが」STEP 2. 断る「今日はどうしても帰らなくてはならない事情があります。」STEP 3. 第三の提案情報収集するために「どのくらいのどんな仕事で締め切りはいつですか?」と尋ねます。そして、代替案を一緒に考え、第三の提案をします。できるところまで今日中にやる。明日の朝までであれば、早く出社することを申し出るのも一案です。また他にもスタッフがいるのなら、「3人で手分けして、今日中に終わらせます」と提案するのもいいでしょう。とにかく断りっぱなしにするのではなく、一緒に取り組む姿勢を見せることが大切です。この順番に話せば、上司の信頼を損なうことはないと思います。ただし、残業できない理由については、言わなくてもかまいません。親しい間柄なら、「以前から楽しみにしていたライブがあるんです」などと言ってもいいですが、「仕事よりもライブが大切なんだな」と誤解するような人なら言わない方がいいでしょう。労働法に鑑みれば、理由を言う必要はないのですが。 友人から「お金」や「アクセサリー」を貸してと言われたらA.お金を貸してと言われたらお金の貸し借りは少額と言えどもしないことです。断ります。「ごめんね。私も今、持ち合わせがないんだ」「私も今月ピンチなんだ」そんな当たり障りの無い断り方がいいでしょう。とにかく一度でも貸すとまた貸さなくてはならなくなります。友人関係が壊れることもありますので、やめた方がいいでしょう。男女の間ならなおさらです。デート代は男性が払うものと思っている間柄もあるかもしれませんが、「たまには私が出すわ」と男性のプライドを傷つけないように女性もお金を出した方が、男性も気持ちがいいもの。対等に発言できる関係を築いていきましょう。その後の結婚を考えているならお金のことは重要ですね。B.装身具などの貸し借り友達に何か貸す時は「一生戻ってこない」「あげる気持ち」でいるといいでしょう。つまり人にあげられないものならば断わります。これも仕事の断り方と同じステップです。そのアクセサリーを貸してと言われたらSTEP 1. 共感する「ありがとう。いいでしょ? 私も気に入っているのよ」STEP 2. 断る「とっても気に入っているから明日もつけたいんだ。ごめんね」STEP 3. 第三の提案「このアクセサリー、○○という店で買ったの。意外とお手頃だったのよ。もっと気に入るものがあるかもしれないから、行ってみたら?」などです。断ってもこれなら角が立ちませんね。断るステップを知っておけば、さらに良い人間関係を築いていけるかもしれませんよ。断る3ステップで、さらにコミュ力美人になりましょう!
2015年12月16日カウンセリングやメンタルトレーニングに携わっていると、様々な悩みや克服したい問題の中で、対人コミュニケーションに対する苦手意識を持たれている方の多さに驚かされます。自分から働きかけなくても魔法がかかったかのように、相手から変わってくれたらどんなに楽だろう… そんな風に思ってしまうこと、よくありますよね。 わたしも時々、無理だとわかっていながらも「どうにかならないかな」と感じることがあります。そういう思いがよぎった時、わたしは「人を変えることはできない」と、心の中でつぶやくのです。自分の行動や習慣を客観視することで、日常に良い変化を起こす方法があります。今回は、人生が上手く回り始めるちょっとしたコツをご紹介しましょう。他人ではなく、“自分” を変えていこうまず、自分自身の行動や習慣を冷静に客観視し、何気ない毎日の中で考え方や行動を少しずつ軌道修正していきましょう。日常に変化が芽生えはじめると、関わるヒト、モノ、コトに対する判断力が養われます。“必要”なモノは残り、“不要”なモノは自然と離れていく、人間関係も同じことです。あなたとともに成長する人は、共にいい影響を与え合いながら寄り添いあい、更にお互いに変化や成長へと繋がります。人を変えることはできません。ただし自分が変わることで、相手に対する見方や接し方、判断力に変化が生まれ、必然的に自分の意に沿った形で物事がうまく回りだすのです。次のページから、自分を客観するための具体的な方法をご紹介します。毎日30分、「自分だけに集中する時間」を設けること自分を変えようと思っても、そう簡単に変わるものではありません。では、どういう考え方で具体的に何をしたら、周囲にも影響を与えることができる人間になれるのか? どうやったら即効性があるのでしょう?まずは・毎日何気なくやっていること・毎日やってみたいけれどできないことを、リストアップしてみてください。その中で、準備にお金がかかりすぎるものであったり、時間がかかるものであったり、続けることに勇気とエネルギーが必要なもの、まずは外しましょう。このように、毎日30分だけ、自分の内側に集中する時間を必ず設けることで、自分を知り、自分のペースを保つことができます。“自分軸” を知ることができると、相手との距離感や関わり方、こだわりや執着心の持ち方、手放すタイミングやポイントなどが、手に取るように見えるようになります。「でも、時間が無い」「だって、無理だもん」「どうせ、私にはできっこない」などの“D言葉”が、頭に浮かんだ人はいませんか? “D言葉”とは、言い訳や責任転嫁の意味合いがあり、ネガティブ感情のスパイラルに巻き込み悪循環を生み出す言葉です。何でもやってみなくちゃわかりません。「来年は自分を変えたい!」「今の自分を維持して大切にしたい!」そう思われている方は、今から少しずつでも始めてみませんか?“自己承認” 感も高まる! 「毎日の30分」の作り方わたしは心の様子に従って、毎日 “30分” の時間を上手く作るようにしています。人間ですから、いつもは集中できても「今日は無理!」と思うこともあります。だからこそ、いくつかの“30分”を試してみることをおすすめします。自分に合った30分を毎日継続すると、自己承認や自己信頼感が増してきますよ。これらは「毎日30分」の事例です。自分に合うものを試してみましょう。□ トイレ掃除をして塩をまく□ お風呂や洗面所をぴかぴかに磨く□ 掃除機(フローリングワイパーもOK)で軽く掃除する□ インスタント系のものを整理する□ 賞味期限切れのものを処分する□ 紙袋を捨てる□ 不要な書類をシュレッダーにかける□ 不要な洋服を捨てる□ 塗り絵、切り絵など大人向けの身近でできるアートに集中する□ 自分が “信じているもの” に心を委ねる (わたしの場合は神棚に毎朝手を合わせて感謝の気持ちを伝えています)□ ウィンドーショッピングをして自分の “好き” を認識する□ 仕事や友人との連絡から離れ好きな本や映画などを観る□ 感情に響くことや好きな言葉を書き出す□ 自分の目標や憧れているライフスタイルをイメージする□ 好きな人や大切な友人に言われて嬉しかったことを書き出す□ ゆっくりお風呂に入る□ 靴磨きをする「毎日30分」を継続した先に見えるもの自分という人間が見えてくると、自分の考え方に自信が持てるようになります。そして、自分の大切なものをしっかりと受け止め、無駄に執着心を抱かなくなります。こだわりポイントと手放しポイントが、すっと見極められるようになるのです。夫婦関係の問題でご相談に来られたあるクライアント様の話です。ご主人にカウンセリングを受けさせて、ご主人の思考や行動パターンを、無理やり変えさせようとした時期がありました。ただ、「夫の行動や言動に、一喜一憂する必要はない」、「自分の人生を一度ゆっくりと、みつめてみよう」そう気持ちが切り替わったときに、自分にしかない30分を毎日継続されました。そこでみつけたのが、本当の“自分らしさ”です。自分らしく達成体験を積み重ねることによって、自己効力感(自分にもできそうだという思い)が強くなり、ご主人を変えるのではなく自分自身の人生を自分なりにどう楽しむか?という視点に変わったのです。もちろん、そんな奥様を見てご主人も最初は違和感を覚えたようですが、ペースや距離感を掴めるようになったことで、お互いをコントロールしようという意識は無くなり、夫婦円満にもなったのです。他人を変えることはできません。ただ、自分自身の視点や行動、感覚を変え、客観視することによって必要なヒト、モノ、コトはあなたに寄り添い、あなたの人生が少しずつ上手く回り始めるのです。
2015年12月07日富士通は12月3日、コミュニケーションサービスと業務アプリケーションの連携によりビジネスイノベーションを支援する、Salesforceと連携したコミュニケーション環境を構築するサービスを提供開始した。同サービスでは、米国セールスフォース・ドットコムが提供するクラウド型業務アプリケーションとメールやスケジュール管理、アクション管理などの機能を持つ企業内のコミュニケーションサービスとを連携させ、全社でより効率的な情報活用を実現するために必要なアセスメントから設計、アプリケーション構築、運用などのサービスが提供される。必要な業務アプリケーションは、セールスフォース・ドットコムのアプリケーション開発プラットフォーム「Force.com」を活用して構築される。同社では、同サービスにより、コミュニケーションサービスと各業務アプリケーションとをつなぎ、業務や顧客、アクション情報などを業務起点、顧客起点で適宜連携させ、全社的に共有することで、ビジネスの効率化を支援するとしている。価格は、アセスメントサービスが200万円~(税別)、設計・構築サービス、運用サービスが個別見積もりとなっている。
2015年12月04日周囲と良好な関係を築く上で欠かせないのが、コミュニケーションスキル。スキルというと、大げさなものを想像しがちですが、実際にはちょっとした違いであることが多いものです。そこで今回は、大人にも応用できる、コミュニケーションスキルを高めるための、ちょっとしたポイントを紹介します。世界の人々が共感を求めているこれまで「コミュニケーションスキルのアップ」というと、自己啓発やビジネス書などを中心に、自分の考えを主張したり、相手を説得したりと、自分中心の発信が主流でした。しかし今や、「相互理解」や「傾聴」など、共感を重視する類いの言葉であふれています。すなわち、相手の想いを汲み取り、理解することの大切さにスポットライトが当たり始めたということ。これは日本だけではなく、世界的な傾向にもなりつつあるようです。人はリラックスして、ハッピーな時に最も生産性が高まる欧米の企業で管理職に就く人々の登竜門としてあるのが、コミュニケーションスキルのトレーニング。昨今注目されるのが、自分の主張を押さえて、部下をはじめとする周囲への傾聴を促し、彼らのやる気が高まる話し方、相手に配慮する言葉の選び方について。このような傾向が生まれつつあるのは、個人やチームの生産性が最も高まるのは、人々がリラックスして、気持ちよく、ハッピーな精神状態にある時だということが、さまざまな研究を通じて明らかにされ始めているからです。まずは自分が変わるよう努力するそこで大切になるのが、「相手を変える」のではなく、まずは「自分が変わる」こと。やみくもに相手に迎合するのとは違い、目的を達成するために、相手の目線で物事を見て理解し、その立場に立って共感することがねらいです。人は理解され、共感されていると思うと心を開き、耳を傾けるようになるもの。自分とは異なる相手の考え方や視点を理解し、尊重し、そこから自分がどのような対応すれば、お互いにとって気持ちの良いコミュニケーションを築くことができるのかを考えてみるのです。自分と異なる考え方があることを教える例としてわかりやすいのは、対立が起きた場合。お友だちとケンカした場合など、善悪の判断とは別に、自分とは異なる他者の考え方、視点などについて子どもにわかるように繰り返し説明し、理解を促してみましょう。異なる世代や年齢の人々と積極的に交流する機会を設けたり、旅行に出かけた際には、その土地の歴史や伝統について、自分の育ってきた環境と比較して話をしたりするのもよいでしょう。そのような中で、自分はどのように振る舞えば、楽しい関係が構築できるのか、親子で対話を重ねていってみてください。(タベ真美)
2015年11月22日新しい職場に行くとき、人事異動で新メンバーにあいさつするとき、それなりの経験値のある大人でもやはり緊張をするものです。新たな職場でスムーズな人間関係をスタートするために、またできるだけ苦手な人を作らないために、まずははじめが肝心です。人は話しを聞いているようで、実は見ている!のです。スムーズな人間関係をスタートさせるためのコツをご紹介しましょう。自己紹介の時に、最優先で「気をつけるべきこと」とは?自己紹介の時、あなたは何に気をつけますか?A. 何を話そうかB. 何を着て行こうか両方大事ですが、まずはB. 何を着て行くか、が優先事項です。なぜかというと、人は話しを聞いているようで見ているからです。今度来た人はどんな人だろう? 興味津々なメンバーたちはまずは視覚から入ってくる情報をインプットします。コミュニケーションによるメッセージは、非言語・・・65%言語 ・・・35%( レイ・バードウィステルによる )非言語の方が多く受け取られるのです。何を着て行くか。もちろんあなたらしい服装が一番ですが、普段よりもワントーン落として、落ち着いた服装がよいでしょう。目立つ色や、派手なフリル、短すぎるスカート、胸元が大きく開いたものなどは当然避けます。センスの良さをアピールするよりも、仕事をきっちりこなせそうなイメージです。どちらかというと、少し野暮ったいくらいがベストです。だんだん職場の雰囲気を見て、どのくらいのオシャレさまでいいのか、を判断して行きます。オシャレは職場に馴染んでからですね。また腕時計をしていくといいでしょう。しっかりと時間を守れそうな印象になります。派手なブランドものは避けます。これは時計もカバンも同じです。ヒールの低い靴にしてフットワークの良さをアピールします。髪型もお化粧も地味目に。 「堂々と話すこと」で、明るくポジティブな印象にただし、話す姿勢は堂々と。良い姿勢で顔をしっかり上げて笑顔でみんなの方を見て話します。下ばかり向いていると、暗い印象になり、「人の言うなりになりそうな人」「頼りなさそう」と軽んじられます。服装は地味に、話す姿は堂々と、です。声の大きさも大事です。大きな声だと、明るくポジティブな印象になり、周囲から期待されます。小さい声だと、コミュニケーション力が疑われ、期待値が低くなります。では内容は? 次の順番で組み立ててはいかがでしょうか?1. 名前2. 以前やっていた仕事3. 早くみなさんに馴染めるよう努力しますので、よろしくお願いします。と結びます。「何もわからないので、いろいろ教えてください」では、20代ではあるまいし、情けないですね。誰も親切に手取り足取り教えてはくれませんよ。「なにブリッ子してるの!」「そんな暇ないわよ。図々しい!」そんな反応になりかねません。また、趣味の話などは飲み会の時に取っておきましょう。飲みの機会が早くあるといいですね。その場にはなんとしても参加します。多少体調が悪くても這ってでもいくぞ、という覚悟で。皆の本音が出て、職場の雰囲気が一番わかる場なのですから。地雷は事前にリサーチ!家族構成にも注意飲み会も含めて、とにかく職場を観察しましょう。新しい仕事に慣れるのも大変ですが、人の名前を早く覚えることを心がけます。毎日、家に帰ってから、職場の人の名前を復習します。机の並びで覚えるのもいいし、その人の特徴をメモしておくといいでしょう。とにかく名前を覚えないと話になりません。自分の名前も自ら連呼します。「新人の○○です」と事ある毎に名前を言います。「ああわかっているよ」と3回言われるくらいまで。名前を覚えるということがまずは相手を承認したという証ですから。3か月間は観察に徹します。人間関係、仕事の進め方などその職場の見えないルールまで会得します。3か月間はあまり自分の色を出さずに、人の話を聞くこと。それをメモ、メモ、メモしまくります。小さいメモ帳をいつも持ち歩いてください。できればその家族構成まで調べます。というのは、同じ女性でも、結婚しているかいないかでは話題が違うし、そこに地雷がある場合が多いからです。特に女性はバックボーンの違う人との会話には警戒しなくてはなりません。結婚している、していないで、共感性は全く違います。子どもがいる、いないもそうです。結婚していない人に「今朝も子どものお弁当作りが大変だったー」なんて言おうものなら、「それは大変だったわねー」と表面的には返事を返されても、陰では「だからいつも遅刻ギリギリ。また私が部長にお茶を入れたわ」なんて言われているかもしれません。夫の話題、子どもの話題はすべて自慢話にしか聞こえないと思った方がいいでしょう。これは男性にもあります。以前、これは私の経験ですが「最近この人はやけに私を目の敵にするな」と思ったら、その男性は、私と同い年で似たタイプの「口が立つ」奥さんと離婚協議に入ったところだったということがありました。公私混同、迷惑千万な話ですが、そんな地雷を踏まないように避けて通るにも、一に観察、二に観察ですね。
2015年11月10日