アサヒ飲料の缶コーヒー『ワンダ』のCMキャラクターであるビートたけし、劇団ひとり、澤部佑、神木隆之介、川栄李奈が登場するWEB動画『リンダリンダ(ワンダver.)』が23日、公開された。WEB動画では、CMと同様に働くサラリーマンを演じる5人の生き生きと頑張る姿が映し出され、それぞれがTHE BLUE HEARTSの名曲「リンダリンダ」を熱唱。前向きになれる歌詞を力強く歌う姿が印象的な映像に仕上がっている。たけしは「好きな歌なんだけど、歌うとこんな難しかったっけ? リズムも普通じゃないからとりにくい! 引き受けなきゃよかったな」と冗談めかして語るも、本番になると監督の指示通りの演技をしながら、「リンダリンダ」特有のリズムを取り、周りからは感嘆の声が。ひとりは「カメラに向かって歌うの照れるよね~」と話していたが、本番では力強い表情で「リンダリンダ」を熱唱し、その迫力で現場スタッフを圧倒した。澤部は文字を書きながら歌うという複雑な動作を演じきるなど監督の難しい要求にもしっかり応え、一生懸命に働くサラリーマンを熱演。神木と川栄は2人そろって撮影するカットが多かったが、絶妙な掛け合いやアドリブで難しい演技も難なくこなすなど見事な演技力を披露していたという。
2018年08月23日9月8日(土)から9日(日)にかけて放送される「FNS27時間テレビ ~にほん人は何を食べてきたのか?~」の番組「旅する落語」に「関ジャニ∞」の村上信五が登場。千原ジュニアとビートたけしの前で、初の落語に挑戦することが分かった。「旅する落語」は、自身の舞台でも落語を披露する腕前の千原さんとぶらり旅をして、そこであつめたネタを、後日自分の落語に仕上げて、スタジオで披露するという番組だ。「FNS27時間テレビ」で放送する今回は、噺家ゲストに村上さんが登場し、テーマである「食」になぞらえて、平安時代に親しまれていた「蘇(そ)」というチーズのもとになった食材を体験するところから旅はスタート。東京・大泉学園の町を千原さんと2人で歩く。実は大泉学園に通ったことがある村上さんはこまめにメモを取るなどし、ジュニアさんに「やりよった!ガリ勉出たでー」といじられつつも真面目にネタ探しにいそしんだそう。道中では、ドラマの撮影中だった村上さんの大物先輩にばったり会うなどうれしいハプニングも。そんな2人をロケの3週間半後にスタジオで待っていたのは、総合司会のたけしさん。村上さんにとって自分で落語を作るのも、テレビで披露するのももちろん初めてのことで、スタジオにはなんともいえない緊張感が走る。村上さんは、大泉学園で出会った人たちの関係性をベースに架空の人物でストーリーを展開し、ところどころに町で見つけたトピックスを盛り込んだ落語を披露する。先日行われた「FNS27時間テレビ」の記者会見で、村上さんは「スタジオ収録の時に、“ビート”が客席から聞いているわけですよ!一生に一回しかない緊張感でした。動いていないのに汗びっちょりで。どんな顔していたのかオンエアで見たくないです」とたけしさんの前で落語を披露した心境を語った。千原さんもたけしさんの前で落語を披露するのは「ペレの前でリフティングをするようなもの!」と、いまなお緊張を隠せない様子だった。果たして村上さんの初落語はたけしさんにどのように映ったのか?気になる内容は番組放送で。「旅する落語」は9月8日(土)18:30~の「FNS27時間テレビ ~にほん人は何を食べてきたのか?~」内にて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年08月22日お笑い芸人のビートたけしの新作小説「キャバレー」が、22日発売の小説誌『オール讀物』9月号(文藝春秋)に掲載されることが明らかになった。「キャバレー」は漫才ブーム前夜の70年代を舞台に、若き日の綾小路きみまろやツービートら芸人たちの姿を描く成長物語で、書き下ろし200枚の力作。新宿のキャバレーの雇われ店長や地回りのヤクザ、その情婦の専属歌手といったキャラクターと実在の芸人たちが入り混じる内容で、執筆にあたっては自らの記憶だけでなく、綾小路きみまろに話を聞いて取材したという。また、挿絵もたけし自身が手がけたカットが複数掲載される。『週刊文春』8月16日・23日号の独占インタビューでは、「いま、俺にとっては〈書く〉ってことが一番面白いね」「口述じゃホントに言いたい意味が伝わってないところが多かったし(中略)自分のものじゃない違和感が残ってたの」「だから、『よし今度は自分で書こう』って決めたわけ」などと語っている。【「キャバレー」あらすじ】1970年代、田中角栄の日本列島改造論に乗った好景気のもとで、キャバレーブームが起こっていた頃。新宿・歌舞伎町のキャバレー「ナイトクイーン」の雇われ支配人、多田耕平は地回りのヤクザに翻弄されながら、なんとか店を回す日々だ。そんな多田の店に、金ラメの上着におかっぱ頭の綾小路きみまろが新人司会者として飛び込んでくる。きみまろが話芸で活躍の場を広げはじめたころ、キャバレー廻りの芸人仲間でツービートが話題になり始めた。彼らを気に懸けるが、ツービートは漫才ブームに乗って一躍スターに。きみまろとビートたけしは、別の道を歩んで行くが……。
2018年08月21日俳優の寺島進(54)が8月5日、都内で行われたトークイベントに登場。11月末で「オフィス北野」を退社し、12月から「ジャパン・ミュージック・エンターテインメント」に移籍すると公表したと各スポーツ紙が報じた。各紙によると、寺島はすでにビートたけし(71)に移籍を報告済み。「自分を引き上げてくれた育ての親で一生忘れてはならない恩師。親分ですよ」と感謝していたという。「たけしさんの独立騒動により、寺島さんはオフィス北野の看板俳優になりました。当初、寺島さんは森昌行社長への恩義から残留を表明。しかし社員が激減してマネジメントが滞ることもあったため、移籍先を探していたようです」(テレビ局関係者)看板俳優の離脱はオフィス北野にとってかなりの痛手となりそうだ。「『たけし軍団』のつまみ枝豆さんがオフィス北野の新社長就任を宣言していましたが、かなり微妙。もともと『たけし軍団』の面々はたけしさんの事務所に合流する方向で動いていましたからね。オフィス北野の経営は今後ますます厳しくなるので、事務所をたたんでしまう可能性もありそうです」(芸能記者)寺島の移籍は、オフィス北野の命運を左右することになりそうだ。
2018年08月06日「実は最近、たけしさんの所属事務所に、新しい情報・バラエティ番組への出演をオファーしたのですが、以前よりずいぶん出演料が高くなっていて弱りました」(テレビ局関係者)今年3月に勃発した事務所独立騒動からすでに4カ月。いまもテレビで見かけない日はないビートたけし(71)だが、独立騒動の余波はまだ続いているという。前出のテレビ局関係者は言う。「現在もレギュラー番組を6本抱え、昨年に続き、9月に放送される『FNS27時間テレビ』の総合司会を務めるなど、たけしさんの人気は相変わらずです。しかし新事務所に移籍してから、新しい番組出演に対するギャラがアップしてしまったのです」以前は2時間枠1本で400〜500万円だったのが、いまでは700〜800万になっているという。「たけしさんが持つ視聴率は魅力的なのですが、2倍近く上がるとなると、新起用には慎重にならざるをえません。各局、新事務所の要請に苦慮しているようで、とりあえず、たけしさんの特番出演はかなり減る見込みです」“2倍要請”に、各局がドン引きしているというのだ。たけしに近い関係者は言う。「出演料の値上げは“愛人”と報じられ、新事務所の役員を務めるA子さんの意向だと聞いています」9月には熊本で単独ライブを行うが、そのライブタイトル名として、たけしはこんな提案をしたという。《このたびの独立でつくづく思う。独立するとこんなにも儲かるものなのか!本当にすごい。独立がこんなにいいものとは知らなかった!(中略)とにかく、儲かって儲かって笑いが止まらないため、機嫌よく、熊本で開催するライブ》「ライブタイトル名が、ふざけていて長いのはいつものことです。しかし熊本ライブでは、くまモンに似せた『クマネチ』というキャラクターのグッズの販売も提案したと聞きました。さすがに却下されたそうですが……」(別のたけしの関係者)“強欲キャラ”はウケ狙いなのか、それとも本音なのか……。
2018年08月03日ニッポン放送で放送されている『オールナイトニッポン』(毎週月曜~毎週土曜 25:00~)。30日より、スペシャルウィークの特別企画がスタートする。月曜深夜放送の『菅田将暉のオールナイトニッポン』では、"『僕のヒーローアカデミア』スペシャル"と題して、ゲストとして声優の山下大輝と梶裕貴が生出演する。ゲストの山下と梶が『声』をテーマにしたトークを展開する他、番組のレギュラーコーナーにも参加する予定だ。夏のスペシャルウィークはライブ企画を放送してきた、火曜深夜の『星野源のオールナイトニッポン』では「2時間生演奏!星野源 弾き語りライブinいつものラジオブース!」と題して、弾き語りライブを放送する。水曜深夜の『AKB48のオールナイトニッポン』は、『坂道AKBのオールナイトニッポン』と題して、AKB48グループ、乃木坂46、欅坂46がタッグを組んだユニット「坂道AKB」が初のオールナイトニッポンに挑戦する。木曜深夜の『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』は、お笑い芸人・劇団ひとりをゲストに迎え、「劇団ひとり登場!こんなエロは絶対にイヤだ!」を放送する。劇団ひとりの鉄板ネタである"昔のビートたけしのマネ"。それの「エロネタバージョン」をリスナーから募集し、岡村とともに行う予定。金曜深夜の『三代目 J Soul Brothers 山下健二郎のオールナイトニッポン』では、同じく三代目 J Soul BrothersのNAOTOと、お笑いコンビ・ゆにばーすがゲストに登場。「三代目J soul brothers NAOTO&山下健二郎が“惚れた”女 登場! 禁断の三角関係SP!」と題して放送する。土曜深夜の『オードリーのオールナイトニッポン』では、テレビ東京のバラエティ番組『ひらがな推し』でオードリーと共演するアイドルグループ・けやき坂46から、井口眞緒・佐々木久美・宮田愛萌の3人がゲスト出演する。
2018年07月30日よく、週刊誌の中吊りで「フリーアナの仕事がない!」、「フリーアナ戦国時代」などという見出しを見かけることがあります。私もフリーライターという明日は何が起こるか分からない職業です。もともとは出版社の社員でしたけど、性分を考慮してフリーランスになりました。10年以上経過して、すべてが順風満帆なわけでもなかったですし、とにかく運良くここまで生き抜いているな、というのが実感。ライターとはまったく違って、いや同じ土俵にあげるのも失礼ですけど華やかなステージのフリー女子アナウンサー=タレント。顔こそお茶の間で知られているけれどどこか一般人にも著名人にも近いという微妙な立ち位置ではないでしょうか。今回ふと彼女たちに見つけてしまったのは"アヤ"という名前がつく女子アナは、何かと強いという共通項。アヤ、アヤコ。気になった3人の女性の記憶を反すうしてみたいと思います。○大御所タレントにも緊張知らずの肝っ玉姐さんぶり高島彩"アヤ"と名前がつくフリー女子アナと言って一番に思い出すのは、なんといっても元フジテレビの高島彩さん。深夜番組『アヤパン』(フジテレビ系 2001年)で新人アナなのに冠番組を持つところから世間はザワザワ……。その後も明石家さんま、ダウンタウン、ビートたけしと大御所と共演してもまったく緊張もせず、動じず。むしろイジる側にいる姿を見て「すっごいのが出てきたな……」と目を丸くした。彼女の出演した番組で鮮明に記憶が残ったシーンがひとつある。メーンキャスターを務めていた『めざましテレビ』(フジテレビ系・1994年~)で現在の夫・北川悠仁さん(ゆず)と生放送で共演したときのことだ。愛する彼氏がまさかの月9出演の番宣で登場したにも関わらず、彼女の顔色は何ひとつ変わらなかった。むしろ周囲の緊張感のほうが画面からぐんぐん伝わってくる。女優ではないプロとしての務め。高島さんは女子アナという職業のハードルを上げた瞬間を見届けてしまった朝だった。局アナという会社員の立場とはいえ、可愛いだけでは仕事は来ないと彼女の背中が教えている。というよりも女子アナ・カーストの風潮を世間に気付かせた開拓者かもしれない。そして今では2人のお子さんと人気ミュージシャンの旦那に恵まれて、仕事もこなす。なんとソツがない人生なのだろうとインスタをフォローしてみた。このマネで私にもソツのない人生が待っていることを期待。○女子アナ戦国時代をオリジナル手法で生き抜く加藤綾子前述の高島さんの後輩にあたる"アヤ"アナといえば、カトパンこと加藤綾子さん。度胸の良さ、大物斬り、めざましファミリーというところでは高島パイセンを見習っているのか。ただ一点違うとすれば、所属事務所に俳優陣が多いせいもあるのか女優業に進出してきたこと。高島パイセンは『下町ロケット』(TBS系 2015年)に2話ほど出演経験があるものの、どうもしっくり来なかったのか以降の演技出演がない。でも加藤さんは放送中の『ブラックペアン』は堂々の6番手あたりをキープ。連日連夜、医師たちとの接待で仕事を取りにかかる。「私、一流が好きなんです。佐伯先生(内野聖陽)も渡海先生(二宮和也)も一流なので好きです」このセリフが刺さった。なんだか彼女の本音がチラ見えたのは私だけか。アナウンサーから女優への転向といえば故・野際陽子さんがパイオニアだ。綾子パワーでぜひ新しく女優道を極めて、女子アナの仕事枠を増量してあげてほしい。で、その新しさ……で言えば現在は一般人となられてしまった、元フリーアナウンサーの伊藤綾子さん。言わずもがな、2016年に国民的アイドルとの交際報道と同時に、彼との交際を"匂わせる"ブログも流出。グッズにCDにメンバーからのプレゼントに……ととんでもない画像を拝ませて楽しませていただいた。ただ当時、彼との身分差を考えると「愛されている自信がないからこういう余分なことしちゃうんだろうな」と私なりに大人の解釈。周囲の妙齢女性軍もほぼ同じ意見だった。きっと事務所に別れさせられる。ああ、彼女も美人なのだからせめて野球選手や、国会議員でも射止めておけば仕事も地位も失わずに済んだのではないだろうかと女として同情した。が、同情を覆させられることになった最近。伊藤綾子事務所退所後も交際が発覚。2年間、とんでもない量の揶揄を物ともせず、彼女というポジションをキープしていたとは驚いた。執念、いや怨念か。匂わせが一気に悪臭に変わった瞬間だったように思う。ただ伊藤さんは女子アナだからといって簡単に結婚できるわけではない。周囲になんと言われようとも怯まないど根性が必要なんだと新しい訓示を示したように思う。さっさと別れて新しい人生を切り開くチャンスも時間もあっただろうに、それを粘りの愛に注いだ。結婚するのかどうか、行方が非常に気になる。一般人とはなってしまったけれど、おそらく彼女から情報をリリースしそうな気配なのでそれを待ってみようか。"あや"と辞書を引くと「まぶしいほどりっぱなさま」「まばゆいほど美しいさま」など彼女たち3人を表すような意味が次々に出てくる。自分を貫くということを体現するフリー女子アナ(元・含む)たち。余談だけれど『あなたには帰る家がある』(TBS系 毎週金曜22:00~)で木村多江さん演じる、主婦ストーカーも"茄子田綾子"という名前だった。自分に息子ができたら言いたい、「"アヤ"という名前の女性には一旦、警戒心を持て」と。
2018年06月22日今年の「FNS27時間テレビ」は昨年に引き続き、ビートたけしが“総合司会”、「関ジャニ∞」の村上信五が“キャプテン”を務め、「FNS27時間テレビ~にほん人は何を食べてきたのか?~」を9月に放送することが決定した。30年続けた“お笑い生放送”ではなく、「れきし」というテーマを持った番組スタイルに変え、4万年の歴史の旅を27時間かけて紹介した昨年の「FNS27時間テレビ」。たけしさんが21年ぶりの総合司会を務め、あらゆる分野の豊富な知識に基づいて、多角的に歴史を掘り下げた。そして、そのたけしさんが太鼓判を押す巧みなトーク力と親しみやすいキャラクターで人気の村上さんが、“キャプテン”としてアシスト。彼もまた歴史へのあふれる興味を存分に発揮し、27時間の企画を大いに盛り上げてくれた。■東京オリンピック・パラリンピックを前に、“にほんの食”を紐解く!2020年東京オリンピック・パラリンピックまであと2年。これまで以上に世界中からたくさんの外国人が訪れる中、私たち日本人はまだ、彼らをおもてなしする準備ができていないのではないか?として、今年のテーマは「にほん人は何を食べてきたのか?」に決定。和食の枠を超えた“にほんの食”とは、何千年もかけて日本人そのものを作ってきた食べ物のこと。私たちが親しんでいるカレーやラーメンは外国がルーツにも関わらず、日本で独自の進化を遂げて、もはや大事な“にほんの食”となった。また、世界の多くの街で寿司店やラーメン店などは大人気で、外国人が日本を訪れる際、“日本の食べものを堪能すること”を一番期待している、ともいわれている。今回のテーマである“食”は、私たちの生活の根幹。日本列島に、どんな食べ物が、いつ、いかなる理由で、いかにして出現し、形を変えていまに至るのか?単なるグルメ番組ではなく、“食”から紐解く人々の暮らし、“食”から紐解く日本の文化、“食”から紐解く日本人のロマンまで…面白くアカデミックに迫っていく。醤油はなぜ日本一の調味料になったのか?すし、そば、うどん…日本のソウルフードはどのように生まれたのか?カレー、ラーメンはいつから「日本食」になったのか?大切な主食であるお米の味はどうやって進化したのか?1,000年前の日本のスイーツは、どのようなものだったのか?よくよく考えてみると、意外と知らないことだらけの“にほんの食”。挙げればきりがないキーワード1つ1つを各コーナーに盛り込んだ、見応えたっぷりの構成でお届け。■2年連続、たけし&村上の最強コンビが「にほんの食」の奥深い道のりを旅する総合司会を務めるたけしさんは、「“食”っていうのは、人間が生きていく上で基本なんだけど、食にまつわることってなると、縄文式土器、弥生式土器を使ったり、農耕が始まったり…と、結局は歴史なんだよね。日本は極東の島国だから、独自の文化もあったし、戦争もやっているし、戦後の食えない時代も経験しているし、いまは海外からファストフードやジャンクフードも入ってきて、時代に合った食べ物が進化している、とかね。今回は“食”に重きを置いてやれば、歴史的なことは付随してくると思うけど、楽しくできるんじゃない?」と早速、奥深いコメント。「村上くんにはね、『虚数の情緒ー中学生からの全方位独学法ー』(吉田武・著)っていう分厚い本を薦めたんけど、読んだかね?実は俺も半分読んでないんだけどさ(笑)。あの本ね、かなり数学ができるヤツでも解けないんで、悪戦苦闘していると思うけど、感想聞いてみたいね。読んだら歴史もわかるようになるはずだよ。村上くんって真面目な子だしさ、こういう司会者みたいな仕事上手いからね~今回も期待しているよ!面白くなるんじゃないの?」と、信頼を寄せている様子だ。一方、キャプテンを務める村上さんは「勧めていただいた『虚数の情緒』という本は読ませていただきました。アホなりに歴史も感じながら…。感想はお会いしてお話できればと思いますが、難しすぎるわっ!!!!僕に何故この本を勧めて下さったのかを、ぜひたけしさんに聞いてみたいと思います(笑)」と返答。「今年もたけしさんと27時間テレビでご一緒させていただくことになり、心から感謝の気持ちでいっぱいです。現代の日本には、あふれすぎるくらいの“食”がありますが、そのルーツや日本古来の料理に対する知識を問われたときに、パッと即答出来ない僕がいました」と語り、「今年の27時間テレビを通して、改めて“食”という概念がどういうものなのかも勉強させてもらいながら、『何を食べようかな?何を作ろうかな?』と日々迷えるくらいに、“食”と徹底的に向き合い、掘り下げていければと思います!」と意気込みを明かしている。「FNS 27時間テレビ~にほん人は何を食べてきたのか?~」は9月8日(土)~9日(日)、フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年06月21日5月30日、浅草寺雷門の前は修学旅行生や外国人観光客で賑わっています。平成に変わる少し前に生まれた筆者にとってみれば、これが見慣れた光景。 しかし、浅草には浅草公会堂の歌舞伎、木馬亭での浪曲、浅草演芸ホールでの寄席や漫才など、様々な芸能の中心地でもあります。かつての芸能・芸術文化の熱気をもう一度復活させたい。そんな想いから『江戸まちたいとう芸楽祭』の取り組みが台東区発信でスタートします。 「粋、豊かな人情、進取の気性、心を感じる「江戸まちたいとう」で、先人たちが守り、育み、現代へ継承されてきた多彩な芸能・芸術文化を、肩の力を抜いて楽しめるお祭り」たいとう芸楽祭ホームページより 芸楽祭実行委員会の名誉顧問には、浅草で修行を重ね、今や芸人として日本を代表するビートたけしが。顧問には笑いの殿堂、浅草演芸ホール東洋館の松倉久幸会長が就任。二人は木馬亭での記者会見で登壇し、浅草に対する想いを語られました。 ■「おかえりなさい、たけしさん」 「今年は明治維新、江戸から東京へ移ってちょうど150周年。江戸文化の中心である台東区は、2018年を江戸ルネサンス元年と位置付け、様々な事業を展開します。そのひとつ、『江戸まちたいとう芸楽祭』は台東区の伝統芸能・文化の継承、発展のために始まりました」(服部征夫) コーディネーターの河井卓治(台東区文化産業観光部長)に促され、このように話した台東区長の服部征夫(ゆきお)。そしてビートたけしを「どうぞおかえりなさい、たけしさん!」と歓迎しました。 「まぁ、帰ってきたというか、暇さえあれば浅草で飲んでいることが多いんですけれども(笑)。浅草は自分が学校をクビになってたどり着いた町で、ここで妙な拍子に芸人になってしまった。自分の人生の半分以上は浅草の人情と人間関係でもってきたようなものなので、時間の許す限り、恩返しをしたいと思います」(ビートたけし) 芸楽祭は区役所主催と、少しカタいイメージ。立ち上げのときには、“たけしさんをぜひ名誉顧問に”という声が挙がりましたが、職員の中では“なかなかOKしてくれないんだろうな”という不安の声も上がっていたと河合さんが話します。そんな不安にたけしさんは…… 「私もこの間驚いたのが、足立区の乾麺とうどんの名誉会長になっていたこと。俺いつそんなの返事したんだろうと、笑ったんだけど。うどんも乾麺も食ったことがないし(笑)色々ものを送ってくれたらしいんだけど、うちのマネージャーがぜんぶ持って帰っちゃってね」(ビートたけし) これまでの想いを吹き飛ばすような“たけし節”で会場を賑わせました。 ■かつての浅草を想い、ビートたけしが描く今後の浅草像 現在は多くの外国人も含めて一大観光地として賑わいますが、ビートたけしさんの修業時代、浅草はまだ閑古鳥が鳴いていたようです。 「たけしさんが浅草に来たころは、いわば浅草のどん底の時代でございました。オリンピックを境に、テレビが進出してきて、映画館や演芸場がなくなっていく……というどん底の時代にたけしさんがきた」(松倉久幸) ビートたけしは当時エレベーターボーイとして働いていたフランス座で芸人・深見千三郎と出会い、弟子になりたいと申し出ます。松倉会長曰く、深見千三郎に憧れ、彼を目指して浅草に集まった芸人が大勢いました。 「深見千三郎の薫陶を受けて、立派に成長されていったたけしさんは、やっぱり私からみれば素晴らしい芸人だと思いますし。どこかその当時からぴかっと光るものがあって、これはきっと大成するだろうと期待した次第でございます」(松倉久幸) 浅草で芸を磨いたビートたけし。しかし幼い頃から東武伊勢崎線に乗って浅草松屋直結の終点で降り、かつての浅草を見て来たようです。 「僕は子供時代から浅草に来ていて、自分にとっては遠足みたいなものだった。中学生、高校生になると、映画から演劇からなんでもあった街という印象。今でいう下北沢みたいな感じ。いつの間にか……やっぱり浅草は山手線を通さなかったのがまずかったのかなって思うんですけれども(笑)演劇場もなくなったり、若者の演芸とかエンターテインメントの基盤がじゃんじゃん下北沢を中心とする向こうのほうに行ってしまって。 でも浅草にはやっぱり、お笑いとかそういうのが基本的に残っているので、自分はもうちょっとライブハウス的なものを気軽にできる……つねにロックバンドから、落語から、漫才から、ぜんぶできるフリーな劇場をつくって頂いて。そこで若い奴らがそこからチャレンジできる受け皿を率先して(浅草が)つくれば、若い奴が目立つようになると思うので、その助けをどうにかしたいと思っております」(ビートたけし) そして若手芸人の人々へのアドバイスとして、次のようなことも語られました。 「考え方は色々ありますけれども、我々の時代とは違って。テレビや劇場のお笑い芸人になることが、昔はちょっと格好悪かった。芸人というのはランク下の……ちょっと差別的なことが起きていまして。当然、テレビの時代に、NHKのアナウンサーがいて、番組が(だんだんと)できてきて、バラエティー番組とかの司会が(各番組に)いて、それを打ち破ったのが萩本欣一さん、それ(萩本さんが築いたの)を継いだのが我々だと思うのですが。今テレビを見るとバラエティーがお笑い芸人以外の司会者を見たことがないという。 すっかり(テレビを)乗っ取ってしまいまして。我々がデビューしたころは、劇場の看板は五木ひろしさんとか素晴らしい歌手の方が飾っていたんですけど、(今は)そういった歌手の方々の出番もなくなってきている。テレビの弱肉強食の世界である中で、芸人というのはたくましくて、いつのまにかテレビをまた席巻してしまっている。 テレビをつければ芸人しか出てこないような時代がきましたけれども、インターネットやパソコン世代、iphone世代が登場して、また今度は(芸人の活躍する場が)ライブになる。ライブの時代になって、それで多くの学生が集まる下北沢のほうにライブハウスがいっぱいできて、そこに文化がぜんぶ流れていくような状態。 こと浅草に関しては歴史があって、お笑いや映画の文化はほとんど浅草発信というのが多くて、技術とか食べ物とか浅草は江戸時代からの年季がありますから、そこで育つ人たちのほうが、味があるんじゃないかと思っておりまして。伝統と歴史の裏付けを背負った素晴らしい、新しいアイディアをもつ芸人さんが出てきてくれたら非常に嬉しいです。職人さんも後を継いで頂いて、浅草がひとつの文化の中心地にまたなればいいなと思っています」(ビートたけし) ■浅草芸人が主人公の小説も登場。映画化にはあの監督が…? 記者会見は浅草を中心に話していますが、たいとう芸楽祭は浅草だけでなく上野も舞台の一部です。どうやらビートたけしが初めて映画を見たのは上野だといいます。 「上野で最初に見たのはピエトロ・ジェルミ監督の『鉄道員』という、鉄道機関士の労働組合の悲しい映画でございまして。兄貴と二人で、なんで初めて外国の映画を見るのにこんなに悲しい映画を見なきゃいけないんだと、とぼとぼ歩いて帰ってきた(笑)上野駅の偶然入ってコーヒー屋さんで悪い奴に金をとられて、電車賃もとられて、とぼとぼ、とぼとぼ足立区まで歩いて帰った、暗い思い出しかない(笑)」(ビートたけし) 明るい話を聞けるかと思っていただけに、語られた暗いエピソードに会場も湧き、コーディネーターも「メディアの方はカットでお願いします(笑)」なんて言う一幕も。 そして会見の終盤、他の記者からは浅草、芸楽祭にまつわる質問が登壇者たちに向けられます。 ――ビートたけしさんの中で、浅草を中心とした映画や物語の構想はあるのでしょうか? 「こないだ、『フランス座』というタイトルの小説がやっと書きあがって、今校閲中で年代やらの考証をしている最中。それが今年の秋には出ると思う。浅草の芸人の話なんで。そういう関係の映画化は、俺は下手なんで…だから脚本はあげるけど……ちょうど是枝がカンヌで賞をとったから、あの人にやらせようかと(笑)そんで脚本代をいっぱいもらおうかなと(笑)」(ビートたけし) ――たいとう芸楽祭では、どんな人を呼んでどんなことをやりたいですか? 「色んな芸能の人たちに月一万円ずつもらいまして、それをため込んで持って逃げようと思っている。バレたら橋の上から飛び込もうって」(ビートたけし) ――誰か一万円払ってくれる人はいますか 「いや、最近は借りに来る人ばっかりで、払えるやつはいないと思う。もう台東区に頼むしかないですね」(ビートたけし) ――いつか浅草にビートたけしさんの冠がついた演芸施設が登場する日はくるのでしょうか。 「浅草は、浅草寺を中心とした街(ロック座などもいってみれば、実質的には浅草寺のモノ)。お寺さんにも協力してもらって、土地とか建物の契約を安くしてもらってやりたいなと。お寺は街の象徴だし、文化の中心として盛り上げる役目があるわけで、三社祭とか色々イベントはありますけれど、もうちょっと芸能とかかつて一世風靡した浅草の演芸の施設をもっと増やしてほしいと思います」(ビートたけし) 最後、区長、顧問ふたりから芸楽祭に向けた熱いメッセージで括られました。 「今回芸楽祭が始まって様々な企画を立てている中で、(存在が)大きいなと思ったのがボランティアのみなさん。芸楽祭を盛り上げようと、区民の方から盛り上がったことは嬉しく思っております。この芸楽祭を区民のみなさんと共に、若手の芸能人が育てるように、芸能が育つように継承するように芸楽祭をしたい」(台東区長服部征夫) 「(本祭を)立ち上げた服部区長、ありがたいことだと思う。ひとつの歴史だと思う。なんとか大切にして後世につなげていきたいと思う気持ちなので宜しくお願い致します」(松倉久幸会長) 「企画はいっぱいつくってやろうとしていて……結果的には面白い企画はいっぱいあるんだけどね。下北沢でいうとすずなりという芝居小屋が基点となって芸人が集まりだしてお笑いをやりだしてフランチャイズみたいなところがある。浅草もロック座、フランス座、松竹演芸場があって、まずはフランス座で修行して、演芸場に出て……またダメならフランス座に帰ってくる、なんて私みたいなのもいますけれども。浅草を中心とした芸能活動がありました。 木馬亭にも出させてもらいましたし。お客さんが全然入っていないけれども、我々が出番なので(お客さんが)いなくても出てって言われて(笑)誰もいないから漫才の練習をしていたら、一人(お客さんが)入ってきたの。入ってきたから普通の漫才に戻したら、途中でトイレにでていっちゃって、それで終わっちゃったなんてよくありますけど(笑) それでもどうにか苦しいながらギャラを出していただいて……浅草の人は面白い人ばかりで、お金がなくとも“おい一杯飲ませてやる”なんて飲ませていただいて。そういう感じがちょっと忘れられなくて。 そんな芸能としては最前線なんだけれども、人情的には昔通りのちょっと支え合うような浅草的なのがもう一回復活したら……。お年寄りから若いこまでみんな集まるようなかつての浅草のような雰囲気を作り直したいと思っております」(ビートたけし) ■『江戸まちたいとう芸楽祭』は夏・冬開催 たいとう芸楽祭は夏の陣、冬の陣と二部に分かれて開催されます。 野外上映『まちかど映画会』(8/4,5予定) 第一弾・夏の陣のオープニングは、8月4、5日。芸術の都・上野の森で、浅草安来節などの芸能パフォーマンスや、二夜連続で世界の北野作品『菊次郎の夏』と『HANA-BI』を野外でリスペクト上映します。ほかには、隅田川に浮かぶ屋形船を舞台に、江戸から続く伝統芸を鑑賞し、川風に当たりながら昔ながらの風流を体験できる企画など様々なプログラムを10月まで実施。 第二弾・冬の陣は、1月から2月にかけて初芝居、江戸町遊びの新年会をテーマに、区民参加型の公演や、本区ゆかりの劇団や作品の公演、演芸場、文化施設などを活用した演劇のお祭りを開催する予定。そして2月15、16日にはきらびやかな纏振り、講談、歌舞伎舞踊、浅草芸者の舞い踊りなど台東区ならではの芸能、芸術文化を堪能できる豪華絢爛なプログラムで閉幕します。 屋形船でお座敷芸、日本舞踊、太神楽など実演芸能を堪能(10/4,11,25予定) 江戸から現代まで、歴史の中で発展し、もしくはそのまま受け継がれてきた多彩な文化に触れるのはなかなか贅沢な体験かもしれません。もしかしたら将来、お茶の間を笑いで満たしてくれる芸人にも会えるかも、なんて浮ついた考えも新しい才能を発掘して応援する力添えできそうです。 『意外と知らない、その地域の伝説や昔話』講談師の指導のもと、地元にちなむ話を操作牛、講談を実演するワークショップを実施(8/6,7,9ワークショップ8/25発表会)写真はゲストの神田紅 たいとう芸楽祭の名誉顧問・ビートたけしからはこんなメッセージもありました。 「若い頃、辿り着いたのがこのまち。なぜか楽屋でタップを踏んでいた。お客さんが二人しかいない演芸場の舞台に立つオイラがいた。いろいろな場所で知らないお客さんが“一杯飲め”とお金のない自分に飲ませてくれた。 小さい頃、兄ちゃんと初めて映画と寄席を観に来たのもこのまちだった。あれから数十年、映画を撮ったり、絵を描いたり、藝大の先生にもなった。 幾重もの生きた芸が交わるまち、このまちがオイラの原点。肩の力を抜いて笑ってほしい、肩を震わせ泣いてほしい…芸楽祭。」 江戸の芸能・芸術文化、そしてそれらを支えてきた昔ながらの人情に浸ってみませんか。
2018年06月12日タレントのビートたけしが30日、東京・浅草の木馬亭で行われた「江戸まち たいとう芸楽祭」記者発表会に出席した。「江戸まち たいとう芸楽祭」記者発表会に出席したビートたけし台東区では、今年度から新事業として現代へ継承されてきた多彩な芸能や芸術文化を、肩の力を抜いて楽しめるお祭り「江戸まち たいとう芸楽祭」を実施。期間は今年8月から来年2月を予定しており、同期間中に浅草や上野などで様々な催しが開催される。同イベントの名誉顧問に、若かりし日を浅草で過ごしたビートたけしが就任した。「学校をクビになってたどり着いたのがこの街(浅草)。妙な拍子で芸人になってしまいましたが、自分の人生の半分以上は浅草の人情と人間関係で持ってきたようなものなので、時間の許す限りは恩返ししたいと思います」とあいさつするも、「この前、足立区の乾麺とうどんの名誉会長になっていて驚きました。いつ返事したのかと笑ったんですが、うどんと乾麺は食ったことがないんです。送ってきたらしいんだけど、ウチのマネージャーがみんな持って帰っちゃった」とたけし節がさく裂して会場は爆笑の渦に。浅草については「もうちょっとライブハウス的なものというか、気軽にロックバンドや落語、漫才など全部ができるようなフリーな劇場を作っていただいて、若い奴がそこから出ていくというか、チャレンジできる受け口を浅草が率先して作ってほしいですね。そうすれば若い奴が浅草を目指すと思うので、その助けはどうにかしたいと思っています」と期待を寄せた。今年3月にオフィス北野から独立。オフィス北野の社長にはつまみ枝豆、専務にダンカンが指名された。その話題となり、前日には2人に会ったそうで「相変わらず金がないって言ってましたよ。いかにも怪しい社長でしょ?」と笑いを誘うも「でもまあ年季があるからどうにかなるでしょう。あいつらは40年以上も芸人を続けているし、その間何人も沈んだんだから。たけし軍団は強烈だと思いますよ」と信頼感。また、世間を騒がせている日大アメフト部のネタを自ら切り出して「日大の内田監督のタックルショーを東洋館でやらせたいですね。テレビ朝日でも『TVタックル』やっていますが、内田さんと井上さん呼んで特番やりたいですよ。もちろんスポンサーは日大だから大丈夫です」と"舌好調"だった。
2018年05月30日2019年放送の大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」に出演する俳優・生田斗真が、5月15日(火)に三重県桑名市にてクランクインを迎え、役所広司らと共演したことが分かった。大河ドラマ第58作目となる本作は、宮藤官九郎オリジナル脚本で“知られざるオリンピックの歴史”を描いていく痛快&壮大なドラマ。中村勘九郎と阿部サダヲの2人がリレー形式で主演を務めるほか、綾瀬はるか、大竹しのぶ、生田斗真、役所広司、竹野内豊、杉本哲太、杉咲花、永山絢斗、さらにビートたけし、森山未來、神木隆之介、川栄李奈ら錚々たるキャストが集結。この度、クランクインしたばかりの生田さんが演じるのは、勘九郎さん扮する金栗四三とともに日本最初のオリンピック選手に選ばれる彼の盟友・三島弥彦役。そして役所さんは、金栗の進学した東京高等師範学校の校長で金栗の恩師となる嘉納治五郎役だ。■クランクイン初日は生田&役所が出会うシーン今回は第1回で放送予定となる、嘉納と三島が初めて出会うシーンを撮影。三島家の要人を招いたパーティーに出席した嘉納は、大隈重信(平泉成)や銀行家の三島弥太郎(小澤征悦)にオリンピックの意義について熱く語る。そこに野球ボールを追って三島弥彦が乱入。さらに弥彦が所属するスポーツの同好会「天狗倶楽部」のメンバーが続々と現れ、会場は騒然となる…というあらすじだ。この日がクランクインとなった生田さんは、「初日から弥彦、そして『天狗倶楽部』の登場のシーンから入れたので、気持ちいいスタートが切れたかな、と思います。初日はいつも緊張してナーバスになるんですけれど、天狗倶楽部のみんなと顔を合わせた瞬間に、そういうものが全部バーンと吹っ飛び、エネルギッシュなシーンが撮れたんじゃないかなと思っています」と初日の手ごたえは上々の様子。一方、熊本で1日撮影済みだが、セリフ有りのお芝居はこの日が初めてとなった役所さんは、「最初は嘉納さんとしてどんな風にしゃべればいいのか、『どんな雰囲気なのか』『これでいいのかな』と探りながらの撮影でした。まだまだ始まったばかりなので、言葉と体がしっくりくるのにはまだ時間がかかるかも知れませんが、頑張ります」と役に関して模索中のようだ。■生田斗真=三島弥彦、ビジュアルそっくり!?また、お互いの印象については、「生田くんは『ジャニーズの俳優部』というか、映画をよくやっている印象があります。すごく楽しみにしていました」(役所さん)、「ご一緒したいな、と思っていてもなかなか今日までできなかったので。ワクワクしますし、ゾクゾクします。すごく嬉しいです」(生田さん)とお互い共演が待ち遠しかったとコメント。さらに役所さんは「きょう遠目で見て、『ひげが似合うなあ』と。(三島弥彦さんの)写真となんとなく遠目で似ている感じがして、『ああ、似てる』と思いました」と絶賛していた。■「ワクワクするようなドラマがつくれたら」そして、クランクインに向けて“短距離選手”という役柄ゆえ、走りのトレーニングと体作りをの準備を行ってきたという生田さん。「とにかくワクワクするようなドラマがつくれたらいいなと思います。このドラマと一緒に2020年のオリンピックが盛り上がっていくような一つの歯車にというか、何かお手伝いができたらなと」と思いを明かしていた。大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」は2019年1月よりNHKにて放送予定(全47回)。(cinemacafe.net)
2018年05月24日●キラキラムービー観づらくなる世代漫画や小説をもとに実写化される「原作モノ」が全盛の中、「絶対に観客の心をつかむ」という揺るぎのない気概でオリジナル映画に挑む人々を取材する連載「オリジナルの担い手たち」。第3回は、吉田羊の主演作『ラブ×ドック』で映画監督デビューを飾った鈴木おさむ氏に話を聞く。これまで、数々のバラエティ番組の構成や映画『ハンサム★スーツ』(08)ほか数多くの脚本を手掛けてきた鈴木氏。公式サイトのコメントには「放送作家としての経験も映画の中に入れたつもり」と記されていたが、今回の取材では彼の仕事に対する根幹の部分が明らかになった。映画は、吉田羊演じる人気パティシエ・飛鳥が、ある女医から「危険な恋愛をストップできる薬」を処方され、3人の男性と恋に落ちる姿を描く。鈴木監督は、なぜこの作品でメガホンをとる決意をしたのか。そして、オリジナルであることの必然性とは。○妻・大島美幸の妊娠中から執筆――ブログには映画の話がたくさん書かれていました。2015年1月から脚本を書き始めたそうですね。今回の映画のプロデューサーが、恋愛系のショートムービーをCSでやっていたんです。「恋愛の悲喜こもごもの総決算となる映画ができないか」という話があって、じゃあやってみましょうかと。プロットを作ったんだけど、恋愛だけだと持たない。そこで「ラブドック」という設定を作って、一人の女性が3人と恋をする物語を考えました。脚本は2015年1月1日から1日に1時間ずつ書いていって。いつもなら妻と旅行する時期だったんですが、妊娠中だったので、家で過ごすことにしたんです。お正月休みはとっていたので、妻のお腹に子どもが宿っている間に、何か記念になることをやろうと。そこで「1日1時間台本を書く」をお正月から日課にしました。プロットは結構細かく考えていたので、1月31日には初稿が上がりました。――その時点で監督は決まってなかったんですね。『ハンサム★スーツ』の時もそうだったんですが、脚本を書いてから「監督を誰にしようか」というパターンが多くて、今回もそうでした。ただ恋愛だと、どうしても自分の主観が入ります。例えば、監督から「こんなこと言わないよ」とか「こんな恋しないよ」と言われても、反論したくなるんです。恋愛って、特にそうじゃないですか? これは確実に揉めると思ったんです。プロデューサーとの話し合いの中で、尺の調整や登場人物の変更などはいいんですが、恋愛の価値観や哲学の違いで直していくのは嫌だなと思って、自分でやることにしました。○恋愛邦画にお金を払う文化がなかった日本――「映画監督をやりたい」わけではなく、この作品だからこそ監督をやる決断をされたんですね。30代以上が楽しめる恋愛映画ということですが、対象設定も早々に決められていたんですか?そうですね。僕が高校ぐらいの頃、邦画を観に行くことがダサいみたいな、そんな風潮があったと思います。それを『踊る大捜査線』とジブリが変えた。邦画にお金を払うという地盤が、それらで築かれたと思います。その後の潮流でいうと、日本人は邦画の恋愛映画にお金を払う文化があまりないなと思っていて、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)は大ヒットしましたが、どちらかというと涙を誘う方。そんな中で、漫画原作を中心とした「十代のキラキラムービー」が当たったのは、僕の中では大きなトピックでした。でも「十代キラキラムービー」がヒットするようになってから、実はもう10年以上経ってるんですよ。初期の頃にキラキラムービーを観ていた人たちは、そこそこいい年齢なんじゃないかと。だとしたら、その頃に観ていた人たちは、年齢が合わなくて、キラキラムービーを観づらくなる時代がそろそろ来るんじゃないか。そんな読みがあって、「大人向けのラブムービー」を作ってみようと。僕は『ブリジット・ジョーンズの日記』(01)とか好きなんですよね。ハリウッドでは大人も行けるラブムービーは多いですけど、日本では大人の女優主演でのラブコメ作品はあまりないですよね。――そこから吉田羊さんの起用は、どのように繋がるんですか?オファーをしたのは、もう3年前になるんですかね。やっぱり独身であることが結構大事だと思っていて。結婚していたりすると、そこが透けて見えたりするじゃないですか。吉田羊さんは2014年に『HERO』でブレイクされて、その頃からすごくいい女優さんだなと感じていました。普段のお芝居はもちろん、コメディがとても上手なことも大切でした。あとは年齢が非公表であることも、重要なポイントです。観客は感情移入しやすいと思います。実際、今回は36歳から40歳すぎまで演じてもらっています。●妻をイジメていた女性の無意識――確かに『HERO』後は作品数が急増しましたね。1カ月で初稿が完成し、その後はどのような流れだったのでしょうか?脚本は多少縮めたりしましたが、そのみずみずしくて勢いが詰まった脚本を各役者に見てもらうことにしました。そして配役が決まってから、その人に当てて書いていきます。僕、役者さんに当て書きをするのが結構好きなんですよね。羊さんは、「おさむさんはなんでここまで女性の気持ちが分かるんですか?」とおっしゃってくれて、「今の自分がやるべき」と感じてくれたそうです。○うちの奥さんをずっと下に見てたんだろうな――恋は冷めると過去の出来事の見え方も変わりますよね。劇中では「魔法」という言葉が使われていました。飛鳥が千種に恋人を奪われる描写ですよね。千種役が大久保(佳代子)さんに決まってから、より強くなりました。もとは女優さんでやるつもりだったんですけどね。大久保さんに決まってから、「奪われる」ということがより痛みがますように直しました。うちの奥さんは昔いじめられていたんですけど、その当時いじめていた側の友だちと今は仲良くやってるんですよね。だけど、ふとしたことで電話でケンカしたことがあったんです。その会話を聞いていたら、やっぱりその友だちはうちの奥さんをずっと下に見てたんだろうなと。その人がまた、美人なんですよね。やっぱり女性って、すごいなと思いましたよ(笑)。千種が、「ずっと私のこと下に見てたんでしょう」と言いますが、あの部分は相当リアルかなと思っています。意外と飛鳥側は無意識だったりするんですよね。――実生活の出来事もヒントになっているわけですね。吉田羊さんを実際に起用してみていかがでしたか?いやぁ、めちゃくちゃうまかったです。お芝居はもちろん上手だし、皆まで言わずとも全部表現してくれる。集中力や表現力が、とにかくすごいんですよ。もっと恋愛ものやればいいのにと思っていたんですが、先に誰かに撮られてしまわなくて良かったです。クールなキャラクターや上司役、最近は母親役が多いみたいなので、今まで見たことがない吉田羊が見られると思います。――そして、ラストは詳しく言えませんが吉田羊さんの演技力が光っていましたね。本当に。今撮れる吉田羊をすべて詰め込んだ感じになったと思っています。突出した演技力がありながら、まだそこまで色がついてないのが彼女の魅力です。だからこそ、恋愛で色をつけてみたいと思いました。○ビートたけしの迫力はFRIDAY襲撃事件があったから――初監督作になりますが、演出面の工夫もあったのでしょうか。現場ではそんなに演出をつけませんでした。自分で物語を考えて全て脚本を書いているので、それに寄せていってもらうだけ。何か提案があったら、どうぞどうぞ。そうやって役者さんの判断で変更することで、より「自分」が出るのであればそれがいいなと。飛鳥という役にアプローチしながら、「吉田羊」にも近づけてほしかったんです。お芝居が上手い人はたくさんいますが、自分の芯が強い人というか、存在が強い人の方がどちらかというと好きなんです。たけしさんが何で怖い役の迫力が増すのかというと、やっぱりFRIDAY襲撃事件があったからだと思うんですよ。――納得してしまいます(笑)。絶対そうだと思いませんか(笑)? やっぱり人間力が凄まじいと思うんですよ。だから吉田羊さんも、もちろん飛鳥という役に近づけてほしいんだけど、その中でも「吉田羊」が見え隠れして、結果的に飛鳥と同一化するのが最良だと思います。 それを嫌がる役者さんもいるかもしれませんが。●SMAPと仕事をした財産――そういう役者観は以前から変わらないんですか?ずっと変わりません。大竹しのぶさんが大好きなんですけど、それを本人が望むかどうかは別にして、「明石家さんまと別れた」過去を女優として背負いながら役と向き合っているから迫力があると、僕は勝手に思っています。役者としてカメレオンになることは大事なんだけども、バックボーンが重要で。例えば大泉洋さんはそれがあるんですよ。「大泉洋」という強い芯がある。羊さんもそうであってほしいというか。究極は勝新太郎さん。樹木希林さん、西田敏行さんも役を本人が超えていく。だからこそ、本人に近づけてほしいと思うんです。「吉田羊」が端々で見え隠れするのは、僕にとってはすごく大事なことです。お芝居の作り方としてはよくないのかもしれませんが、僕は放送作家ですから。最近あらためて、自分は物語を作るのが本当に好きなんだなと感じます。最近も小説を書き終えたり、漫画の連載をしたり。今回も、自分が監督をした方が絶対にいいものになると考えたり。たとえば、すごいアクションが必要な物語であれば、やっぱり監督は僕じゃないほうがいい。自分が表現した方が面白くなるんだったら、自ら監督という選択をすべきだと今も思います。――そうやってオリジナルの作品が生まれているんですね。『ハンサム★スーツ』の時もそうだったんですが、どこかにファンタジー要素がある物語が好きなんです。海外でリメイクされやすかったりするのは、やっぱりファンタジーは万国共通なんですかね? だから今回も「ラブドック」というファンタジー要素を入れました。でも……「ブームを作りたい」というのが根底にあるのかもしれないですね。○世の中を動かすモチベーション――ブームというと?小説を今年の秋に出すんですけど、「男性不妊」がテーマになっています。自分たち夫婦が妊活をやったからこそ分かる、男性不妊のことを書いたんです。たぶんこれから男性不妊って大事なテーマになってくると思うんですよ。男性不妊を考えるきっかけとなる作品を自分が発表することによって、ちょっとだけ世の中が動いたらいいなと思っています。妻が休業をする時に、「妊活」という言葉を使いたいと言い出したんです。その当時、「妊活」はそこまで使われてなかったんですよ。「妊活」が認知されれば、世の中の人が「不妊治療」という言葉を使わなくてよくなる。彼女は発表することによっての賛否両論は覚悟の上でした。けれど、結果、「妊活」という言葉を一般に広めることが出来たかなと思っています。そのほかの仕事もこれと同じで、自分が作るものでちょっとだけ世の中が動くといいなと思っています。この映画もどのくらいヒットするのか分かりませんが、10代キラキラムービー全盛から30代向けラブムービーへブームが起きたら、映画評論家の方が、10年後ぐらいに「あれがきっかけだね」と言ってくれるとうれしいです。○オリジナル映画を撮る意味――働く上での核となる部分ですか?そうですね。オリジナル作品を作る意味って、そこじゃないですかね。何年か前から今田耕司さんと舞台をやっているんですが、今田さんにめっちゃ番宣出てもらっているんですよ。普段はあまりゲスト出演はしないのに。チケットも売れちゃうからそこまでやらなくていいんだけど、見に来る人は5000人でも、舞台をやっていることを50万人に知ってほしい。だから羊さんも番宣がんばってもらってますけど、これをきっかけに、ちょっとだけでも世の中が動かないかなと思っています。――その職業観は何をきっかけに形成されたんですか?SMAPと仕事をしたのが大きかったですね。彼らと何かをやることで、世の中が必ず動いていく。そういうパワーを常々感じました。しかも、メインストリームだけじゃなくてね。彼らは結構サブカル的なことにも積極的に挑戦していた。そうやって、一緒に番組をやっていって世の中が動いていくことを肌で感じて勉強させてもらえたのは、すごく大きかったです。彼らとの経験は、自分の中では本当に貴重な出来事です。■プロフィール鈴木おさむ1972年4月25日生まれ。千葉県出身。大学在学中に放送作家デビュー。多数の人気バラエティ番組を担当。これまで、『ラブ★コン』(06)、『ハンサム★スーツ』(08)、『ONE PIECE FILM Z』(12)、『新宿スワン』(15)などの映画で脚本を担当。現在公開中の『ラブ×ドック』が初の映画監督作品となる。また現在配信中のAbemaTV開局2周年記念連続ドラマ『会社は学校じゃねぇんだよ』の脚本も担当。
2018年05月23日ピーターラビットが、元気いっぱいにスクリーンを飛び跳ねる。世界中から愛されてきたビアトリクス・ポターの名作絵本を実写映画化した『ピーターラビット』(公開中)は、期待を裏切らない快作に仕上がった。手掛けたのは、『ANNIE/アニー』(14)のウィル・グラック監督だ。舞台は2017年に世界遺産に登録されたイギリスの湖水地方。木の下で楽しく暮らすウサギのピーターたちは、マグレガー爺さん(サム・ニール)の庭に忍び込み、野菜を採ってくる毎日だ。うっかり見つかっても、隣に住むビア(ローズ・バーン)が助けてくれる。ところがある日、大の動物嫌いで潔癖症のマグレガー(ドーナル・グリーソン)がやってきて、彼らの生活は一変する。愛嬌たっぷりのピーターたちを作り出したのは、オーストラリアのCGI集団アニマル・ロジック社。ピーターたちは、鼻をピクピクさせたり、耳で感情表現をしたりと、リアルなウサギの生態を踏まえつつも、実に愛らしいキャラクターとなった。来日したウィル・グラック監督にインタビューを敢行。小さい頃から日本とアメリカを行き来していたという監督は、合計8年くらい日本に住んでおり、上智大学にも1年間在籍していたとか。そこで本作の制作秘話や、日本のコメディ文化について話を聞いてみた。○実写映画化でのこだわりとキャラクター作り――実写映画『ピーターラビット』を手がけるにあたり、どんなことを意識しながら作りましたか?世界的な名作絵本を手掛けたビアトリクス・ポターのことは、すごくリスペクトしているので、まずは彼女が観て納得するような映画にする、ということを目標に置いた。だから、彼女の著作権を管理している会社には、脚本からデザイン、コスチューム、ロケーションなど、すべてを確認してもらい、一緒に映画を作り上げていった。また、イギリスの湖水地方を保護する団体ナショナル・トラストとも連携してやっていったよ。――ピーターは、ウサギとしてのモフモフ感や生態をきちんと押さえつつ、ユニークなキャラクターに仕上がっています。こだわったのはどういうポイントですか?ポイントは目だね。ピーターの表情がわかるように、正面から両目が見えるようなキャラクターにした。あまりやりすぎると人間みたいになってしまうから、いろいろと試行錯誤し、あの完成形に至った。ただし走っている時の動きは、本物のウサギそのものに見えるようにしたよ。――ヒロイン、ビア役のローズ・バーンとは、『ANNIE/アニー』でもご一緒されていますね。ローズは友人でもある。僕は映画を撮る時、できるだけ、友人や大好きな人たちと仕事をしたいと思っている。今回のビア役は脚本段階でローズをあてがきしたけど、本当に彼女にぴったりの役だと思った。――ビアとピーターが、おでこを寄せ合ってコミュニケーションを取る姿が最高に愛らしかったです。あのシーンでのローズは、何もない状態で想像力を膨らませてやってくれたけど、非常に感情を込めるのは難しかったと思う。――ピーターのおとうさんがパイにされて出てくるなど、かなりブラックな描写もあって驚きました。あのシーンは原作にあるから入れたけど、そういうダークな部分も敢えて入れようと思った。やはりペットではなく、自然界に生きる動物だから、そういったことも起こりうるわけで。原作では、マクレガーがナイフとフォークを持っているシーンがあるけど、それはやりすぎだと思って描かなかったよ。――本作はハリウッドのコメディというよりは、ウィットに富んだイギリス仕立てのコメディという印象を受けました。そこは意識して作られましたか?原作絵本は、特にイギリスやオーストラリアで愛されているから、俳優や声優陣、スタッフはすべてイギリス人やオーストラリア人にしたんだ。できるだけイギリス的な映画にしたかったし、英語もイギリスのアクセントが欲しかったので、現場にいたアメリカ人は僕だけだった。実際、彼らは原作をリスペクトし、心から楽しんでやってくれたよ。○マクレガー役ドーナル・グリーソンの芸達者ぶり――トーマス・マグレガー役のドーナル・グリーソンのハジケぶりが最高でした。マクレガー役のキャスティングはすごく難しかった。いわゆる悪役だけど、ビアと恋をするというロマンティックなパートもある。また、みんなから同情される面がありつつも、憎まれなければいけないし、なおかつ面白くなければいけない。ドーナルは、それらのすべをクリアし、絶妙なバランスを取ってくれた。――特に、ピーターとマクレガーが畑でバトルを繰り広げるシーンは迫力がありました。あのシーンについては『バンビ』(42)よりも『プライベート・ライアン』(98)を目指して撮ったそうですね。そうなんだ。ウサギの視点から見れば、あのやりとりは殺されるかもしれないという生死を分ける戦いなんだ。ある意味、戦争なので、すごく危険な状態だということをきっちり見せようと思った。――あのバトルシーンでも、ドーナル・グリーソンの芸達者ぶりに驚かされました。あれは5日間かかって撮ったよ。パペットを使ったり、ブルーのスーツを着た人間が代役で入ったり、棒を使ったり、何もなかったりと、いろいろなパターンで撮影した。今回ローズやドーナルは動物たちと絡むシーンがかなり多かったので、肉体的にも精神的にも大変だったと思う。2人とも見事にやってくれたけどね。○抜群のコメディセンスに影響を与えた作品――監督は抜群のコメディセンスを持っていますが、どういう作品から影響を受けたのですか?とにかく笑えるものが好きだよ。(『ホーム・アローン』シリーズなどの脚本家でプロデューサー)ジョン・ヒューズの映画とかはよく観たね。また、僕は日本に住んでいたから、とんねるずのバラエティ番組や『笑っていいとも!』など、いろんな番組の影響も受けているんじゃないかな。当時は、ケント・デリカットやケント・ギルバートなどもよく出ていたよね。――日本映画も観ていましたか?『男はつらいよ』や、(伊丹十三監督の)『タンポポ』(85)などを観たりしていた。ビートたけしはコメディアンとしてとても面白いと思うけど、北野武監督として映画も撮られているからすごいよね。今は時代が変わって、Netflixなどで世界各国の映画がいつでも観られる環境にあるし、もはや映画において国籍などは関係ないよね。――すでに『ピーターラビット』続編の話題が出ていて、今からとても楽しみです。続編の脚本はまだ書いてないけど、そろそろ始動する予定だ。もちろんすごくプレッシャーはある。とはいえまずは、『ピーターラビット』を観てほしい。とにかく湖水地方の景色が美しいし、動物たちが可愛いし、ロマンスもあるので、大いに期待して。■プロフィールウィル・グラック1993年、アメリカ出身の監督、脚本家、プロデューサー。『俺たちチアリーダー』(09)で長編映画監督デビュー。主な監督作に『小悪魔はなぜモテる?!』(10)、『ステイ・フレンズ』(11)、『ANNIE/アニー』(14)。現在『ピーターラビット』の続編を準備中■著者プロフィール山崎伸子フリーライター、時々編集者、毎日呑兵衛。エリア情報誌、映画雑誌、映画サイトの編集者を経てフリーに。映画やドラマのインタビューやコラムを中心に執筆。好きな映画と座右の銘は『ライフ・イズ・ビューティフル』、好きな俳優はブラッド・ピット。好きな監督は、クリストファー・ノーラン、ウディ・アレン、岩井俊二、宮崎駿、黒沢清、中村義洋。ドラマは朝ドラと大河をマスト視聴
2018年05月22日お笑いコンビ・和牛が、28日スタートのニッポン放送『オールナイトニッポン50周年コラボ企画』にて、求人検索エンジンIndeedとのコラボ企画をスタートさせる。これは67年10月より放送開始となった『オールナイトニッポン』の50周年企画のひとつ。これまでにも『ビートたけしのオールナイトニッポン』が1夜限りの復活をするなど様々な企画が行われている。今回は28日から毎日放送(26時10分頃~)される3分コラボコーナーで、自分の気になる条件の「キーワード」と希望する「勤務地」を入力すると、それに合った求人情報を検索できることが特徴の「Indeedの限界にチャレンジ」をテーマに、リスナーから実際にIndeedで「キーワード」を入力・検索してもらい、どんな仕事が出てきたのか、あるいは、このキーワードではなにも出てこなかった、など検索結果を送ってもらう。和牛は若手時代、様々なバイト経験もしており、エピソードも豊富。今年1月に放送された『オールナイトニッポンR』でもパーソナリティを一夜限りで担当し、好評だったことから今回の抜てきとなった。またこれまでにもコラボ企画として、お笑いコンビ・三四郎とタレントのYOUが、リスナーからのメールに対して「脈アリか? 脈ナシか?」をトークを交えて判定していくコーナーなどが行われている。
2018年05月22日タレントのビートたけし(71)が17日、都内で行われた自身プロデュースによる新アパレルブランド「KITANOBLUE」のデビュー展示会&発表イベントに登場。歌手の西城秀樹さんの訃報を受け、心境を語った。ビートたけし西城さんは急性心不全のため16日に63歳で死去。たけしは「ショックでね。大杉漣さんにも逝かれて…また年下の秀樹さんが…」と、今年2月に亡くなった俳優・大杉漣さん(享年66)に続く訃報を悲しんだ。そして、「順番からいえば、俺のほうがとっくに死んでいる」と、自分より年下の仲間たちの死を嘆いたたけし。また、西城さんが脳梗塞発症後もステージに立ち続けたことについて、「それで食ってきたからね。どの芸人も言うように、死ぬのは舞台の上というのはある」と語った。「KITANOBLUE」は、たけしの感性を身近に感じられるように、本人の絵を使用したTシャツやグッズなどを展開。たけしは「とにかく儲けろ。儲けていくらかくれ! というだけのこと。私は一切関与しておりません」「繁盛して歴史に残るブランドになってほしいなと、全然思っていませんが」などとジョークで笑わせ、「海外に通じるブランドにしたい」と真剣な思いも明かした。
2018年05月17日タレントのビートたけしが17日、都内で行われた自身プロデュースによる新アパレルブランド「KITANOBLUE」のデビュー展示会&発表イベント「KITANOBLUE 2018 AUTUMN EXHIBITION & LAUNCH PARTY」に登場した。「KITANOBLUE」は、たけしの感性を身近に感じられるように、本人の絵を使用したTシャツやグッズなどを展開。生地や素材、色彩にこだわり、和テイストを取り入れた粋で大人なブランドを提案する。カジュアルアイテム、ゴルフウェア、バッグ、ベルトなど小物まで幅広く展開。一部ウィメンズアイテムも用意する。5月17日よりECサイトにて夏物アイテムの予約販売をスタート。同ブランドを販売するGONZOは、たけし軍団の無法松が代表取締役を務める。たけしは「プロデューサーって何をするのか聞いていたところなんですが、よく意味はわかりません」とぶっちゃけ、「無法松がブランドを立ち上げたいということで」と自身の飼い犬の名前を用いた「GONZO」と、"コマネチ"の形を使っていいと許可したと説明。「とにかく儲けろ。儲けていくらかくれ! というだけのこと。私は一切関与しておりません」と笑いを誘った。乾杯のあいさつでも、「繁盛して歴史に残るブランドになってほしいなと、全然思っていませんが」とジョーク。写真撮影ではコマネチのリクエストに快く応じて会場を沸かせた。終始ふざけまくりのたけしだったが、その後の囲み取材で「海外に通じるブランドにしたい」と真剣に語った。無法松は「師匠の家でお食事をいただいていたときに、どうしても師匠の家に飾ってある絵がほしくて、片っ端から褒めたら1枚くらいくれるんじゃないかと、ずっと絵を褒めていったところ、『そんなに俺の絵が好きならアパレルでこれ使って発売したらどうか』という経緯でやることになった」とブランド立ち上げの経緯を説明。「師匠と打ち合わせをして、いよいよアパレル業界に羽ばたいていこうとおもった矢先にうちの師匠がオフィス北野から羽ばたいていってしまい、そのあと落ち着いていよいよ発表しようというときに、たけし軍団の兄さんが声明文を発表するという」と笑わせ、さらに、発表会の会場を当初は「MORI」という1つ上の階の部屋で開催予定だったが、オフィス北野の森昌行社長の名前ということで「キャンセルしてこちらに。さすがに森は」と話して盛り上げた。また、たけしに発表会の日にちを相談したところ、「5月17日にやろう」と言われたとのこと。「『5月18日は誕生日だろ。お前に誕生日プレゼントだ』と言っていただいて今日やることになりました。素晴らしい誕生日プレゼントをいただいた気がします」とたけしに感謝した。
2018年05月17日ビートたけしプロデュースによる新アパレルブランド、「キタノブルー(KITANOBLUE)」が5月17日にデビュー。同日より、ECサイト()にてアイテムの予約販売をスタートした。© KITANOBLUEたけし軍団の芸人でもある無法松が代表取締役を務める株式会社GONZOよりローンチする「KITANOBLUE」は、ビートたけしの感性をより多くの人へ感じてほしいという想いを込めて同会社の設立とともに立ち上げられた。ビートたけしはブランドプロデューサーを務める。その想いを体現するように、ウエアや雑貨にはビートたけしが描いたさまざまな絵がモチーフとして使用されている。CUBISM T-SHIRT 1万5,800円 / © KITANOBLUEデビューコレクションとなる2018年オータムシーズンには、ジャケットやデニム、Tシャツを始めとするメンズカジュアルウエアやポロシャツなどゴルフウエア、ストローハットやキャップ、キャンバスバッグといったアクセサリー類、マグカップやスマートフォンケースなど雑貨類がラインアップ。ジャケットにはベネシャン(繻子織)や、キメの細いフラノを、またTシャツには綿の王様として知られる「GIZAコットン」を用いたりと素材にもこだわり、またストローハット、扇子などのラインアップや縞柄のやや古風なピンヘッド・ストライプから感じられるように“粋”なデザインに仕上げられている。アイテムは、Tシャツなどユニセックス、またデニムジーンズなど一部ウィメンズも登場。現在はECサイトにて予約購入が可能で、デリバリーは8月から9月にかけてを予定している。「KITANOBLUE」を運営する株式会社GONZOの無法松代表取締役、「KITANOBLUE」プロデューサービートたけしジャケット裏のテンセル地にはビートたけし自身のイラストモチーフが隠れている
2018年05月17日元SMAPの稲垣吾郎(44)、草なぎ剛(43)、香取慎吾(41)が5月6日、生放送のインターネットテレビ局・AbemaTVのレギュラー番組「7.2新しい別の窓」に出演。ビートたけし(71)の独立騒動による内紛で渦中の「たけし軍団」と共演した。 緊張気味の3人は午後9時前に東京・赤坂のオフィス北野を訪問。すると、3人の前に登場したのはお笑いタレントのカンニング竹山(47)だった。 「たけし軍団の強烈なツッコミが予想されただけに、局側には対応が求められました。そこで不適切な発言については竹山さんがホイッスルを吹いて、音声を消すことになったようです」(番組関係者) 恐る恐るドアを開け4人がオフィスに入ると待ち構えていたのは、騒動で軍団のスポークスマン的な役割を果たしていたお笑いコンビ・浅草キッドの水道橋博士(55)。 オフィス北野といえば、森昌行社長(65)と軍団の対立が騒動の発端。そして元SMAPのメンバーといえば、オートレーサーの森且行(44)。すると博士は3人に対して「お互い森って名前がNGなんで」と強烈な“ジャブ”を放ち、早速竹山がホイッスル。 また同時間帯は、ジャニーズ事務所がTOKIOの山口達也(46)と契約解除したとネットニュースに掲載されていた。すると博士は「今、Yahoo!ニュース見ました?山口君、退社しましたよ」と強烈過ぎるぶっ込み。3人は困惑気味で竹山が再びホイッスル。その後、長めのCMに入った。 「3人の表情からすると、博士のぶっ込みは“ガチンコ”だったのでしょう。生放送前の会見で香取さんが山口さんについてコメントしていたので、番組で触れる気はなかったようですが……」(芸能記者) その後は和気藹々としたムードで約1時間のトークが終了。草なぎは「実際お会いしたら、みなさん顔色が良くて安心しました」と、稲垣は「お話聞いて勇気が出ました」と笑顔を浮かべた。
2018年05月06日元SMAPの稲垣吾郎(44)、草なぎ剛(43)、香取慎吾(41)が5月6日放送のレギュラー番組「7.2新しい別の窓」(AbemaTV)で、「たけし軍団」と共演する。同局の公式Twitterで発表された。 同番組は先月から毎週第1日曜日の午後5時から放送。昨年11月に同局での72時間生放送特番に出演し話題を呼んだ3人だが、同番組では毎回7.2時間の生放送に出演。ゲストを招いての本音トークコーナーは、番組の目玉企画の1つとなっている。 「初回はユースケ・サンタマリアさんとヒロミさんがゲスト出演。草なぎさんとユースケさんは3月に放送が終了した『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系)で共演し、気心が知れた間柄。ユースケさんが突っこんだ話をし過ぎて、スタッフからカンペで制止されるひと幕もありました」(芸能記者) たけし軍団の出演者名や出演時間などはまだ明かされていないが、場所は東京都内のたけし軍団の所属事務所「オフィス北野」から放送されるという。 「たけし軍団といえばダンカンさんやガダルカナル・タカさん、水道橋博士などの“論客”ぞろいで知られています。元SMAPの3人が所属していたジャニーズ事務所では、山口達也さんの一件で大激震中。地上波でないこともあり、忖度なしの爆弾トークが繰り広げられるのではないかと関係者がヒヤヒヤしているといいます」(前出・芸能関係者) たけし軍団といえば、ビートたけし(71)の独立騒動による内紛でも話題となっている。メンバーから、明らかになっていない内紛の“裏側”が暴露される可能性もありそうだ。
2018年05月02日山里亮太(41)が「J-CASTニュース」の名誉編集長に就任すると、4月30日に判明した。山里は、同サイトが5月9日からスタートさせる「ネットニュースの明日」と題した連載に参加。1日からは、サイトで予告動画やメイキング動画を順次公開している。 山里といえば、ネットニュースの槍玉に挙げられることもしばしば。本人は不満を抱えているというが、記者となって動くこととなる。取材内容は多岐にわたる予定で、経済や国際情勢も扱うという。 11年2月にラジオでの発言がネットニュースに取り上げられたことにより、品川祐(46)のTwitterを閉鎖させたという過去を持つ山里。「かつて私のラジオでの発言をとんでもないニュースにしていただき、好きとは程遠いものでした」とJ-CASTに皮肉。「なんの因果か名誉編集長という地位をいただき敵陣の真ん中にやってきました」と続けてコメントした。しかし、仕事への意気込みは十分だ。 「今度は僕が利用させていただきます。J-CASTのコネをフルに使っていろいろな人に話を聞かせてもらって吸収、成長させていただきます」 “天敵”に自ら足を踏み入れる山里に、からかいの声が上がっている。 《山ちゃん!日よったね!》《これはwinwinな関係ですね!》《抱き込まれたか》 いっぽうで、山里の活躍に期待する声が上がっている。 《名誉編集長て、東スポの「ビートたけし客員編集長」ぐらい凄いじゃないですか》《昨日はNHKの皇室番組の司会で、ついにここまで来たかと思いました。今はコメント力が凄いねー この人頭いいんだろうね。応援してます》《出始めの頃の変なイメージがまだ付いて回ってますが、実力で払拭して何年後には売れっ子の司会者になっていると思う》 一浪の末、名門・関西大学へと進学している山里。新たな活躍の場となるか?
2018年05月01日●『あの夏、いちばん静かな海。』抜てき秘話昨年10月から11月にかけて、「暴走の黒幕」と題して映画『アウトレイジ 最終章』スタッフ5名のインタビューを掲載した(第1回:監督・北野武第2回:プロデューサー・森昌行第3回:音楽・鈴木慶一第4回:美術・磯田典宏第5回:チーフ助監督・稲葉博文)反響が大きかったため、同作のDVD・Blu-rayが4月24日に発売されるタイミングに合わせて、新たに3名への追加取材を行なったのだが、ビートたけしがオフィス北野を去ったのは、取材を終えた矢先の出来事だった。北野映画は一体どうなるのか。行く末は不透明なままだが、同作で重責を担ってきたスタッフ2名、役者1名の言葉を、「“北野映画最新作”の証言者」としてここに記録したい。録音・久連石由文氏に続いて2人目は、同作で北野武と共に第41回日本アカデミー賞・優秀編集賞を受賞した太田義則氏。北野監督の3作目『あの夏、いちばん静かな海。』(91)から『アウトレイジ 最終章』まで北野武と16作の編集タッグを組んできたキーマンだ。編集室の中ではどのようなやりとりで作業が進められているのか。メディア初取材の太田氏が27年前まで遡り、北野映画の編集イズムを初めて明かす。○「何を欲しているのか」を常に意識――北野武監督とは約27年の付き合いになるそうですね。そうですね。北野監督の1本目『その男、凶暴につき』(89)、2本目『3-4×10月』(90)までは別の方だったんですが、『あの夏、いちばん静かな海。』(91)から今のスタイルで監督と一緒に編集を担当しています。――最初にオファーされた時、率直にどう思われましたか?自分にできるのか(笑)。最初にお会いしたのは、確か東宝の会議室だったと思います。そこで衣裳の打ち合わせをしていると聞いて、あいさつをしに行くことに。――そこでの会話は覚えてますか?「やぁ」で終わりでした(笑)。監督が取り込み中ということもありましたが、たぶん時間がある時でもそのような感じだったんじゃないかと思います。というのも、その頃の監督は、まだ映画スタッフに慣れてない頃。そもそも監督は人見知りですからね。――一緒に作業をしていくと、そのあたりの距離も縮まっていきそうですね。いまだに考えていることは分からないです(笑)。――そうですか(笑)。第41回日本アカデミー賞で北野監督と共に優秀編集賞を受賞されました。おめでとうございます。受賞コメント「毎作品違う監督と作業しているようで、今作も混乱と新鮮な驚きの編集作業の日々でした」がとても印象的でした。作品ごとにどのような違いがあるんですか?えーっと……やる気(笑)? ものすごくテンションが乗っている時もありますし、作ろうとするものの違いもあります。だから、作品とは別に「対監督」として、「何を欲しているのか」をいつも意識するようにしています。○北野流の編集用語が増えていく――以前、北野監督を取材した時、「編集が一番楽しい」とおっしゃっていました。どのような分担で作業しているんですか?基本的にはずっと同じで、素材を見ながら監督が選んでいきます。現場ではカットナンバーが振ってありますが、それは撮影順の番号で、編集する順番ではないんですよね。監督の「こっちからいきたい」とか「ここからこのセリフを使って、返しの顔をこれにしたい」とか、そういう意向に従って作業を進めます。あとは監督が望むリズム、セリフの間でつないで。――16作品を共にして、よりスムーズになっていくものですか?そうですね。一番最初の作品でも、「目を動かすところからはじめて、終わったら止めて」みたいな指示で。「止めて」は「そこでカット」という意味です。監督ならではの用語も徐々に覚えていきました(笑)。例えば、「ストップモーション」「スローモーション」「オーバーラップ」のような編集用語も最初の頃の監督は使っていなくて、「止めて」が、ある時は「そこで切る」、ある時は「ストップモーション」の意味だったり。そのあたりの違いは自然と読み取っていきました。フィルムからデジタルになっても、監督が指示したものをすぐに形にするのを目標にしています。やっぱり監督は忙しい方ですから何度も試行錯誤できないので、その「1回でベストを目指す」のはすごく緊張します。監督がおっしゃったとおりにつないで微調整せずにそのまま公開になったこともありました。もちろん、これまで直したこともありますが、そこで自分がミスをすると取り返しのつかないことになってしまう、そういう緊張感がいつもあります。●『龍三と七人の子分たち』で驚きの要望○『ビヨンド』に潜む『キッズ・リターン』の色――「緊張感」は北野組の柱となっているように感じます。取材をすると、みなさん口をそろえておっしゃいます。監督は基本的に自分のペースなんですが、指示されたものをお見せる時が一番緊張します。構成を頭の中で考えていらっしゃって、素材を見ないで10カット~20カットの指示をされるので、それを記憶に留めながらつないで。つないだものをご覧になった時の判断は速いです。――そういえば、北野監督は、『アウトレイジ ビヨンド』で大友(ビートたけし)が片岡(小日向文世)にボディを入れるシーンの編集がうまくいったとおっしゃっていました。ボクシング経験者ですからね。「あのカウンターはすごく良い演出をした」と喜んでいらっしゃいました(笑)。いつもアクションカットの編集はそこまで意識されないんですが、そこは特にこだわっていらして。その時にふと思ったのは、『キッズ・リターン』(96)のボディブローのタイミングに似ているような気がして。過去の作品が今も生きているんだなと思いました。○事前の話し合いはしない――「アウトレイジ」シリーズで編集の違いはあるんですか?まず、『アウトレイジ』でセリフの応酬のタイミングが形作られて、『ビヨンド』ではさらにセリフが増えて間が被さるように。山王会と花菱会のやりとりは重なって、重なって、でも会話は続くようなつなぎ方です。『最終章』は大友の心情も含めてそこがとかれていったというか、そういう演出はしてないんですが、瞬発力があって速い部分もありつつ、大友が時代を経ての老いというかちょっとの間の遅れがありました。はっきりとは意識してないんですが。――そういうところは事前に話し合ったりするものですか?いいえ、全くないです(笑)。いつもやりながら。台本をもとに考えることもなく、撮り終えたお芝居の素材を見て判断していらっしゃるんだと思います。それに従ってつないで、監督にお見せしていく流れです。『ビヨンド』で木村(中野英雄)が自分の小指を噛み切るシーンがありますが、そこは会話が重なるような雰囲気を望んでいらっしゃるような気がしたので、そこも意識しながら進めました。○「お久しぶりです」「じゃあ、やろうか」――ほとんど現場での作業なんですね。一切事前に準備ができないわけですから、それも不安や緊張に。そうですね。編集室に入って、いつも何年かぶりに会って(笑)。毎回、「お久しぶりです」からはじまって、「じゃあ、やろうか」。これは初めての時も同じでした。関係性は、今もほぼ変わらずです。――監督の「太田さん、おめでとう。編集を一緒に組んでもう約27年ですね。思い返すと一緒に長くやってきましたね。色々ありました」(アカデミー賞の受賞コメント)。「色々」と聞いて思い出されることはありますか。いや、特には(笑)。ご自身も受賞されているのに、「おめでとうございます」って他人事みたいですね(笑)。――太田さんのコメントにあった「今作も混乱と驚きの編集作業の日々」。どのようなことが起こった時に「混乱」するんですか?たとえば……『龍三と七人の子分たち』(15)の時、「全編に日本語字幕をつけたい」とおっしゃったんです。意味分かりますか?――いえ、どういうことですか?もちろんセリフはすべて日本語なんですが、バラエティ番組にテロップが出ますよね? あれをつけたものを見てみたいという意味だったんです。1週間時間をもらって、編集室ですべてに日本語字幕をつけてご覧頂きました。10分ぐらいのチェックで「疲れちゃうね(笑)」。結局、ナシになりました(笑)。洋画で字幕には慣れているはずなんですが、理解できない言葉をつなぐものじゃないと確かに疲れると感じました。ラッシュ(試写)の1週間ぐらい前の出来事でした(笑)。●『キッズ・リターン』幻のシーン――監督のひらめきや疑問を解消できたという意味では、たとえボツになっても編集としては「前進」ですね。そうですね。監督が思い浮かべたことを「やってみせる」のが仕事なので。『あの夏、いちばん静かな海。』(91)で初めて就いた時、ベテランのスクリプターさんが監督のサポートをしていたんですが、その方からは「動きがつながらなくてもやってみせてほしい」「ダメと言わないで」と言われました。それまではベテランの方が編集をされていて、監督のアイデアを「映画的にそれはない」「うまくいかない」みたいに却下することもあったそうです。監督はやってみたいことができなかった。だから、当時そこまで経験のない自分を指名されたんだと思います。『HANA-BI』(98)でも間に絵が入りますが、できあがったものを観ると面白いですよね。スクリーンを通して全体から観るとそれがよく感じられるので、とにかく「やってみせる」はとても大切なことです。――「アウトレイジ」シリーズでそういうことはあったんですか?実は、『最終章』の序盤に西野(西田敏行)と中田(塩見三省)が料亭で密談するシーンがありました。その掛け合いがすごく面白かったんですね。怒鳴り合いまではいかないんですが、探り合いながら互いの野心が見え隠れして。それが丸々カットされてました。全体のバランスを見た上で、関西・花菱会のイメージが強くなったからそのように判断されたのかもしれません。○撮影現場にあえて行かないワケ――北野監督はあらゆる面で”引き算”的な思考をされるみたいですが、それは編集においても。そうですね。最初の頃は、台本がどんどん変わっていました。ある役者さんが良い演技をすると次の撮影までに結末が変更されたりすることもあって、撮影内容が変わることも多かったです。ファーストシーンから順番に撮って、編集したものを見てからスタッフに変更点を伝えて、翌週のロケが組まれていました。監督が映画の撮影に慣れていったこともあると思いますが、次第にすべてを撮り終えてからまとめて編集するようになりました。大杉漣さんもお芝居が良くて、登場シーンが増えていった方です。『TAKESHIS’』(05)は、構成をかなり変えた作品でした。つなぎながら撮って、それを前や後ろに持っていったり。ストーリーというより、どのような作品にするのかという点ですごく迷われていたような記憶があります。『みんな~やってるか!』(95)、『TAKESHIS’』、『監督・ばんざい!』(07)は特にそのような変更が多かった作品でした。――先ほど大杉漣さんのお話が出ましたが、直接会われたことはありますか?いえ、ありません。現場に行くこともほぼありませんし、現場の大変なところも見ないようにしています。やっぱり、大変な部分を見てしまうと、編集でカットする時に心が痛くなりますから。編集で完成したものを自分の中でのベストにしたい。ただ、『BROTHER』(01)はロサンゼルスの撮影だったので、そこに機材を持ち込んで作業することになって、現地のアシスタントの子が「現場を見たい」というので渋々連れて行ったことはありました(笑)。○北野武とのかけがえのない距離感――あえて行かない理由がよく分かりました(笑)。編集という仕事の醍醐味は何ですか?そうですね……「アウトレイジ」シリーズ以外もそうなんですけど、「幻のバージョン」を自分だけ観られるのはすごく幸せなことです。『キッズ・リターン』も最初は2時間半ぐらいのバージョンがあって、それはロードワークとかスパーリングのシーンが含まれていて、ドキュメンタリータッチですごく良かったんですが、諸事情で2時間になりました。もう二度と観ることのできない幻の『キッズ・リターン』。3分ぐらいのスパーリング、とても迫力がありました。「どこで終わるんだろう?」と思っていたら、ゴングの合図で終わるんですよね。「その時しか観ることのできない」映像は各作品のラッシュの度にあります。しかも、効果音や音楽もついてないので、“素”の状態で役者さんの演技を観ることができる貴重な時間です。――それは特権ですね! うらやましいです。面白い作品だったら幸せなんですが、そうじゃない時は地獄のような時間で(笑)。もちろん、監督の作品じゃないですけど。それから、ラッシュを観る時は編集のことは全部忘れて、「初めて観る」状態を心掛けています。――約30年、毎回「お久しぶり」から作業がスタート。そういう関係性の中で感じる、北野監督の魅力は何でしょうか?そうですね……最初に会ってから今までずっと丁寧で紳士的に接してくだっています。「お前」みたいに呼ばれたこともありませんし、スタッフとして対等に話してくださるというか。その距離感がほぼ変わってないと自分では思っています。作業的に大変な指示をされても、急かされるようなこともありません。――編集室にこもって一緒に作業をしてこられたわけですから、プライベートも共にされるような親密な間柄だと思い込んでいました。やっぱり、慣れは良くないですからね。緊張感の中から良い作品が生まれているので、このままの関係性が良いのかなと思っています。
2018年04月30日お笑いタレントで俳優のマキタスポーツ(45)が、4月23日深夜放送のTBSラジオ「東京ポッド許可局」に出演。所属する「オフィス北野」を退所する意向だと発表した。 マキタは同社所属のお笑いタレントでコラムニストのプチ鹿島(47)、お笑いコンビ「米粒写経」のサンキュータツオ(41)とともに出演。「わたくしマキタスポーツ、オフィス北野を退所することに致しました」と発表。プチ鹿島と米粒写経も、同じく退所する意向。退所理由として会社の規模縮小によりマネジャーが不在となり、スケジュール管理等に苦慮しているためとした。 「ビートたけしさんの独立により、経営規模の縮小を余儀なくされました。そのため、今月20日に社員を一度解雇して再雇用。以前は30人いたスタッフ社員が10人ほどに減り、うちマネジャーは4人だけ。今後は森昌行社長も営業に出なければいけなくなってしまいました」(芸能プロダクション関係者) マキタによると基本的には退所の方針だが、マネジャー問題などが解決すれば残留の可能性もあるのとのこと。移籍・独立・残留などあらゆる可能性を視野に入れ、5月末までに他事務所からのオファーを待つという。マキタ、鹿島、同コンビの2人の計4人はおそらく芸能界で史上初となる”FA宣言”をしたのだ。 「新生・オフィス北野の稼ぎ頭になりそうな寺島進さんはすでに残留を表明。そしてMCなどの仕事で稼いでいる江口ともみさんも残留する方向のようです。とはいえ芸達者なマキタさん、“新聞芸人”として知られ単行本も出した鹿島さんは『たけし軍団』の面々よりも上。2人の退所はきっかけに、ほかにも“FA宣言”するタレントが出てこないか心配の声があがっていますね」(芸能記者)
2018年04月24日お笑いコンビ・三四郎とタレントのYOUが、30日スタートのニッポン放送『オールナイトニッポン50周年コラボ企画』にて、リスナーからのメールに対して「脈アリか? 脈ナシか?」をトークを交えて判定していく。これは67年10月より放送開始となった『オールナイトニッポン』の50周年企画のひとつ。これまでにも『ビートたけしのオールナイトニッポン』が1夜限りの復活をするなど様々な企画が行われている。今回は4月30日から5月25日までの平日に毎日放送(26時10分頃~)される3分コラボコーナーで、恋愛サポートアプリ「Pairs」協力のもと、リスナーから「今、異性からこんなサインを送られているんだけど、コレって脈ありですか?」といったメールを募集。三四郎とYOUがトークを交えて脈アリかどうか、判定していく。YOUは「経験と実績に基づいて、真摯に受け止めてゆきたいと思っとります」とコメント。三四郎の2人は「バチボコ頑張ります!恋愛は僕らにお任せあれ!」(小宮浩信)、「恋愛といえば三四郎!ブッキングの妙ですね。感服します!」(相田周二)と自信を見せていた。
2018年04月24日お笑い芸人のマキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオが、23日深夜に放送されたTBSラジオの番組『東京ポッド許可局』(毎週月曜24:00~25:00)に出演し、所属事務所・オフィス北野を退所する意向を発表した。マキタスポーツマキタは「わたくしマキタスポーツ、オフィス北野を退所することに致しました」、鹿島は「わたくしプチ鹿島、オフィス北野を退所することに決めました」、タツオは「わたくしサンキュータツオ及び、わたくしのコンビである米粒写経もオフィス北野を退所することになりそうです」と発表。理由としては、会社の規模縮小によりマネージャーがいなくなることが大きく、普段の仕事のスケジュール管理や、新たなオファーへの対応に苦慮していることを明かした。退所する旨は、ビートたけしにも報告済みであることを説明。3組は「頑張れよ」「困ったときはまた相談に来い」とたけしに言われ、感激したという。育ての親である浅草キッドの水道橋博士、玉袋筋太郎にも円満退所を報告し、激励を受けた。また、オフィス北野の森社長からはすでに、「移籍する場合は、スムーズに引き継ぎができるようにバックアップします」と全面的な協力を得ている。今後については未定で、「3組セットでの移籍。もしくはバラバラで事務所に所属。3組で新しい組織を作る。その3パターン、全部同じ可能性として考えたい」「オフィス北野も含めた、僕らに興味のある事務所さん。手を挙げていただける事務所さんから、お話を聞かせていただきたい」と話した。
2018年04月24日●『アウトレイジ ビヨンド』セリフ量が倍に昨年10月から11月にかけて、「暴走の黒幕」と題して映画『アウトレイジ 最終章』スタッフ5名のインタビューを掲載した(第1回:監督・北野武第2回:プロデューサー・森昌行第3回:音楽・鈴木慶一第4回:美術・磯田典宏第5回:チーフ助監督・稲葉博文)。反響が大きかったため、同作のDVD・Blu-rayが4月24日に発売されるタイミングに合わせて、新たに3名への追加取材を実施することに。ビートたけしがオフィス北野を去ったのは、取材を終えた矢先の出来事だった。北野映画は今後どうなるのか。行く末は不透明なままだが、同作で重責を担ってきたスタッフ2名、役者1名の言葉を、「”北野映画最新作”の証言者」としてここに記録したい。1人目は、同作で第41回日本アカデミー賞・優秀録音賞を受賞した久連石由文氏。名立たる役者陣の掛け合いは、この男なくして光ることはない。久連石氏が「正解はない」と語る、北野映画の「音の世界」を巡った。○アカデミー賞後に「いいね!」急増――アカデミー賞優秀録音賞の受賞、おめでとうございます。ありがとうございます。北野組での僕の前任は同じ会社の先輩である堀内(戦治)なんですが、そこから受け継いでやらせてもらっています。『座頭市』から堀内の助手として入り、『アウトレイジ ビヨンド』からは現場を任されて、堀内が仕上げる流れです。『アウトレイジ 最終章』で初めて現場と仕上げの作業の両方をやらせてもらったので、こういった賞をいただけるのはすごくうれしかったです。――周囲の反応からも実感が湧いてきそうですね。素人には想像もつきませんが(笑)。確かにありますね(笑)。自宅に飾った楯とブロンズを写真に撮って、Facebookで「いただきました。ありがとうございます」と報告したら、今までそんなに「いいね!」とかもらえなかったのに、いきなり150を超えるぐらいの反応があって(笑)。すごい量のおめでとうコメントが来たので、ビックリしましたね。――人気シリーズの完結編。相当なプレッシャーがあったんじゃないですか?監督の立ち居振る舞いを見ていたので流れは把握していたんですが、やっぱり仕上げの段階では今まで感じたことのない緊張が……(笑)。仕上げについては、ほとんど何もおっしゃらずに僕らに任せてくださるので、音楽や(音響)効果とのバランスを探りながらの作業でした。――北野監督は多くを語らないそうですね。これまで取材させていただいた北野組の方々も同じようなことをおっしゃっていました。音楽と効果のスタッフさんとは打ち合わせをしますが、監督は出したい音のイメージを撮影の現場でおっしゃるので、それを台本に書き込んでおいたり。シーンの準備をしている時に「こういう音が欲しい」と伝えてくださるんです。――「欲しい音」というのは、例えばどのような音なんですか?フレームには映り込んでない要素の音ですね。それは想像しないとたどりつけない。例えば環境音や、メイン以外の人のアクションノイズとか。ある人が殴られてフレームの外に出てしまった時に、「棚にぶつかったような音が欲しい」みたいに。○関東と関西とバカヤロー戦争――観客はその作られた音を聞いて無意識に映像化しているわけですね。そうなんです。撮影中に実際にぶつかってもらうわけにはいかないですからね。撮影が終わって、そのまま現場で音を録ったり、効果さんに頼んだりもします。――録音は「声」を連想してしまいますが、それ以外のあらゆる「音」を拾うことも大事なんですね。そうですね。この作品ではないですが、そのシーンの舞台とは違う場所での撮影だった場合、現地まで行ってその街の音を録ったりもします。日本国内でも、北と南で全然違うんですよ。――音の世界は奥深いですね。「アウトレイジ」シリーズで作業工程に変化はあったんですか?『アウトレイジ』は痛々しい描写がメインになっていましたが、『ビヨンド』からはセリフ劇で関東と関西のヤクザのバカヤロー戦争に。台本を開くとセリフがいつもの倍以上あったので、「もしかして、自分が初めてメインになるので試されてるんじゃないか!?」と(笑)。――勘ぐってしまったと(笑)。撮影現場での作業は変わらないのですが、観客に聞かせたい音が増えて細かい作業になるのでそこは大変です。――お互いのセリフが被ってしまうことも?そういう時はテストが終わった段階で役者さんに説明させていただいて、芝居に差し支えがないようにずらしてもらうことはあります。●大杉漣さんは「すごく優しい」――苦労の末の"バカヤロー戦争"。ご自身として出来栄えはいかがですか。ちゃんと録れていたので、僕としては納得しています。作品も面白く仕上がって、たくさんの動員もありました。台本を開いた時は「えっ……」と言葉を失ってしまうくらいのセリフの量だったのですが、うまくいってよかった(笑)。『最終章』は『ビヨンド』に比べるとそこまでセリフは多くなかったですね。大友の哀愁を表現していると思うので、『ビヨンド』よりは全体的に静かなトーンでした。――とはいえ、ブチ切れるシーンもたくさんありました。そうですね、そこは変わらずでした(笑)。――役者の声を最も近くで聞いていらっしゃるわけですが、好みの声はあったりするんですか? 録音部の心をつかむ声が気になります。「アウトレイジ」シリーズの中では白竜さんですね。すごくカッコよくて、声が通る方。こういう作品には欠かせない存在だと思います。○北野武監督との「うれしかった」思い出――現場では俳優さんとどのようなやりとりがあるんですか?滑舌悪かったら、「すみません。今のちょっと聞き取りづらくて……」と遠慮なく言わないとけない立場です。ロケの場合は、飛行機やトラックなど周囲の雑音が入った時はもう一度やってもらうのが僕らの鉄則。保険で録っておかないと何があるか分からないので。そういう時は監督にお伺いを立てます。だいたいの監督は「いいですよ」となるんですが、北野監督の場合は編集でどの部分を使うのかを分かっていらっしゃるので、「使わないから大丈夫」と言われることもあります。僕らが保険としてほしくても必要なかったらハッキリとおっしゃってくださいます。――『最終章』の公開後、大変悲しいニュースがありました。久連石さんにとって、大杉漣さんはどのような役者さんでしたか?すごく優しくて、僕らにも気さくに話しかけてくださる方でした。ずっと早口で、感情的にも爆発して大変な役なんですよね。聞き取りづらい場面があって、それを正直にお伝えしたら、「えっ!? 本当? ちゃんと言ってると思うんだけどなぁ」と、とぼけながら明るく雰囲気をほぐしてくださいました。大杉さんからは、力強いセリフをいくつもいただきました。――お人柄が伝わるエピソードですね。ありがとうございました。北野監督と初めて会った時のことは覚えていらっしゃいますか?初めてお会いしたのは、『みんな~やってるか!』(95)です。演歌のシーン用の歌録りをして、それが初めてだったと思います。当時は緊張していて、ほとんど覚えていません(笑)。その後の会話で覚えているのは……『座頭市』(03)の頃に、タップの音の広がり方のイメージを、先輩の堀内よりも先に僕にヘッドホンをかけて「こんな感じにしてくれ」と伝えてくださいました。それがすごくうれしくて。本来であれば、最初はメイン担当者に話すはず。「はい、わかりました」しか言えませんでしたけど(笑)。――監督は言葉で褒めることは少ないらしいのですが、それでも監督のツボを押さえられた手応えを感じたことはありますか?監督のどこかのインタビュー記事で、「音はうまくいってるんじゃないかな」という一言があって。音声と効果と音楽、それぞれのスタッフが楽しそうにやりやすいようにやっていると。その点においてはツボは押さえられたかもと思いました。○"引き算"思考は録音部にも――三者の関係性が重要なわけですね。現場で仕上げている時に話し合うだけなんですけどね。お互い作ってきた音を出して監督に聞いてもらいます。――音楽の鈴木慶一さんは、北野監督について引き算的な思考の持ち主とおっしゃっていました。音響効果に関しては、いらないものは排除していく。冒頭で軽トラが浜辺に降りていくシーンには、エンジン音が入っていないんです。ダビング作業を3日かけて行うんですが、1日が終わった段階ではエンジン音が入ってたんです。近づいてくる軽トラの音があって、通過して徐々に遠のいて止まってエンジン音も消える。2日目に朝、「あの音取ってくれる?」と言われて。あの音の静けさと雰囲気、これこそが北野映画だと感じました。――再びアカデミー賞の話題に戻るのですが、任された大役で表彰されるのはすばらしいことですね。客観的に何が評価されたと思いますか。銃声に実弾の音を使ったり、そういう効果音がしっかりと立っています。だからこそ重要なセリフはハッキリ聞かせたいので、現場の状況が悪いからといって遠慮しないこと。そういう信念があります。●北野組、他の現場との決定的な違いとは――録音技師にとって鉄の掟ですね。それでも、録り直しができないことはないんですか?そういう場合はテストの音に変えたりして対応しますが、たとえば海辺のロケで波の音がうるさい時に、雰囲気だけで伝えようとするのではなくて、やっぱり、セリフはきちんと観客の耳に届けないといけません。そこを忘れないように心掛けています。――録音技師の醍醐味は何ですか?うるさい環境できちんとセリフが録れた時に達成感があります。ただ、僕の努力だけではなくて、助手さんのピンマイクやガンマイクのおかげでもあるので、それらがシンクロした時の気持ち良さは格別です。――北野組は他の現場と比べてどのような違いがあるのでしょうか?やっぱり「緊張感」じゃないですかね。監督はご自身の中で計算をした上で1つ方向性が定まっている方なので、そこへどうやって向かっていくのかが重要になります。必要ないものに関しては、「いらない」とハッキリ言われるので。撮影部もそうだと思うんですけど、自分が納得していなくても監督が納得することもあって、そこにたどり着くまでの緊張感が北野組にはあります。――北野監督は決断に迷いがない方なんですか?音楽の出しどころなどいろいろと迷っていらっしゃる姿もお見掛けしました。僕らが作業して仕上げた時、きっと何かで迷われてるんだなと。問題ない時は何事もなく進みますが、無言の時間が本当に緊張します(笑)。――北野監督を取材した時、基本的にはスタッフにゆだねているともおっしゃっていました。それが音の打ち合わせで多くを語られないところだと思います。とりあえず、やりたいようにやってみてと。細かい指示は打ち合わせでは一切ありません。――北野組には長年携わっているスタッフも多いので、役者にとっても独特の緊張感がある現場だそうです。役者さんも1カット1カット真剣で、すごく緊張感を持って臨んでいらっしゃるのがすごく伝わる現場です。きっと、僕らと同じような緊張感があるんじゃないでしょうか。スタッフと役者の北野組ならではの緊張感があるからこそ、良いカットがたくさん撮れているんだと思います。○100点は一生ない――次の作品も楽しみですね。そうですね。デジタル技術の進化と共に、撮影現場の緊張感は薄れていると思うんですよ。僕らの世界でも、一度消してしまった音でも復旧することができる。失敗しても、戻ることができるんです。そういう緊張感が薄れている時代の流れの中で、変わらない緊張感をもたらしてくださるのが北野監督だと思います。――試写を見て、その緊張感から解放されるんですか?試写を見てホッとすることは今まで一度もないです。これは、どの作品をやっても同じ。完成して一週間後ぐらいに試写があるんですが、「もっとこうしておけばよかったな」とか、たくさんの課題が見つかります。音の世界に正解はないので。きっと、100点満点は一生ないと思います。■プロフィール久連石由文(くれいし・よしふみ)主な担当作品は、『色即ぜねれいしょん』(09)、『月光ノ仮面』(12)、『アウトレイジ ビヨンド』『アウトレイジ 最終章』(12・18)、『ルパン三世』(14)、『龍三と七人の子分たち』(15)、『ピースオブケイク』(15)など。(C)2017『アウトレイジ 最終章』製作委員会
2018年04月23日3月末でオフィス北野から独立し、18歳年下の愛人A子さん(53)と設立した新事務所『T.Nゴン』に移籍したビートたけし(71)。オフィス北野に残ったたけし軍団が、長年たけしを支えてきたオフィス北野・森昌行社長(65)を糾弾する声明文を発表。森社長も週刊新潮で反論するなど、騒動は泥沼化している。 そんななか12日発売の週刊新潮がたけし軍団の森社長らに対する“恫喝”テープの内容を明かし、さらにA子さんの“過去”を大々的に報じた。 「記事には、A子さんが“10年ほど銀座でホステスをしていた”と書かれていました。A子さんは以前、たけしさんに“友達に頼まれてほんの少しだけホステスをやっていた”と説明していたそうで、“聞いていた話と違う。オレ、騙されてた?”と、たけしさんは一時愕然としたというんですよ。しかし問い詰められたA子さんが『記事は全部ウソ!』と話すと、すっかり納得したそうです。結局A子さんを信じたたけしさんは、週刊新潮の記事に『なんでこんなに間違ったことばかり書くんだ!』と激怒しているんです」(事務所関係者) じつはこれまで、A子さんはたけしの目に週刊誌の記事などが入らないようにシャットアウトしてきたという。ところが最近、その“鉄壁”に蟻の一穴が――。 「たけしさんは、これまでスマホを少し使う程度で、映画の脚本や小説はすべて手書きでしたが、昨年末にパソコンの使い方を覚え、それで執筆するようになりました。そしてその合間に、自分の名前をネットで検索する“エゴサーチ”を覚えたんです。それで週刊新潮の記事も気付いたそうですよ」(たけしと親しい関係者) 森社長は4月9日、たけし軍団と“電撃和解”。今後、互いに歩み寄って話し合うことを表明した。騒動は収束に向かう気配だが、たけしの今後はどうなるのか。 「たけしさんは、芸能界の仕事が減ったとしても、小説と絵で十分、食べていけると考えています。ただ、自分の小説は今後も映画化していきたいそうです。とはいえ、これまで映画制作を仕切っていた森社長とは決別したため、自分で監督することは断念。親交の深い是枝裕和監督に撮ってもらいたいと話しています」(前出の関係者) ネット検索を覚えたたけし。今までどおりA子さんに“絶対服従”といくかどうか――。
2018年04月20日お笑いタレントのビートたけし、俳優の神木隆之介、女優の川栄李奈が出演する「ワンダ TEA COFFEE」の新テレビCM「TEA COFFEE お茶・珈琲どっちやねん」編が、17日より放送開始された。アサヒ飲料は、コーヒーと茶葉を組み合わせた新商品「ワンダ TEA COFFEE」のCMキャラクターとして3人を起用。たけしが"北野部長"を演じ、神木と川栄が若手部下を演じた。新CMでは、オフィスで「ワンダ TEA COFFEE」を片手に談笑していた神木と川栄のもとに、部長のたけしが現れ、「若いのコーヒーなんて珍しい」とコメント。すると、川栄が「ざんねーん、ただのコーヒーじゃないんです!」と笑顔で返し、続いて神木が「これはお茶でもコーヒーでもないTEA COFFEEなんです!」と得意げに説明すると、川栄が「て、どっちやねん!」とツッコむ。そんな2人のやりとりに、たけしが怪訝そうな表情を浮かべるという内容だ。神木の発言に鋭くツッコミを入れる役どころを演じた川栄は、監督から「お笑い芸人みたく派手にお願いします」と指示を受けると、ノリノリで「どっちやねーん!!」「そのまんまかーい!!」と芸人顔負けのツッコミを披露。神木と周りのスタッフを爆笑の渦に巻き込んだという。この日、神木と川栄は、都内で「ワンダ TEA COFFEE 新発売記念 発表会」に出席。初共演を果たした新CMの撮影について、神木は「いきなり芝居だったんですが、さすが川栄さんです。合わせてくださって、さすがだなって。引っ張ってもらいました」と川栄の演技を称賛し、神木を共演したい俳優として挙げていた川栄は、念願の初共演に「人生って何が起こるかわからないなって思いました」と感激していた。
2018年04月17日俳優の神木隆之介と女優の川栄李奈が17日、都内で行われた「ワンダ TEA COFFEE 新発売記念 発表会」に出席し、初共演を果たした新CMの撮影エピソードを語った。発表会では、2人が初共演を果たした新CM「TEA COFFEE お茶・珈琲どっちやねん」編をお披露目。神木は、撮影時にリハーサルがほとんどなくすぐに本番に突入したことを明かし、「いきなり芝居だったんですが、さすが川栄さんです。合わせてくださって、さすがだなって。引っ張ってもらいました」と川栄の演技を称えた。川栄は「人見知りが激しすぎてあんまり人としゃべれないんですけど、すぐしゃべれました。『あれ? 友達だったっけ?』っていうくらい、初めてお会いしていない感じがして、話しやすい雰囲気を出されている方だった」と神木の印象を語り、そのおかげでCMも「すごくよくできたんじゃないか」と話した。また、自身のプロフィールで"同年代で共演したい俳優"として神木の名前を挙げていたという川栄は「小さいときから生意気ながら『神木君ちっちゃいな、すごいな』ってテレビで見ていた方と共演できるという、人生って何が起こるかわからないなって思いました」と初共演に感激。神木は、知らなかったようで「な、な、なんですかその情報」と驚いていた。アサヒ飲料は、コーヒーと茶葉を組み合わせた新商品「ワンダ TEA COFFEE」のCMキャラクターとして、ビートたけし、神木隆之介、川栄李奈が登場する新CM「TEA COFFEE お茶・珈琲どっちやねん」編を、17日より放送開始。たけしが"北野部長"を演じ、神木と川栄が若手部下を演じる。
2018年04月17日●「伊集院光に魂売ってたまるか」3月に編集者・ライターの村上謙三久氏が発売した著書『深夜のラジオっ子』(筑摩書房)。この本は藤井青銅や石川昭人など、深夜ラジオの構成作家のインタビューをもとに、裏側を語り尽くすという内容だ。自身もかなりのラジオ好きであり、これまでラジオ関連書籍にも多く携わっている著者の村上氏に、書籍発売までの経緯や、思い出深いラジオ番組などを聞いた。○印象に残った「超面白い番組を作りたい」村上謙三久1978年東京都生まれ。編集者・ライター。『お笑いラジオの時間』『声優ラジオの時間』シリーズ(綜合図書)の編集長を務める。ラジオ関連の執筆・編集の他に、プロレス記者としても活動中。――まずは今回、構成作家さんをテーマに執筆しようと考えた理由をお教えください。僕は12年の『声優ラジオの時間』(綜合図書)からラジオのムック本を作り始め、『お笑いラジオの時間』シリーズ(13年から4冊発売・綜合図書)などでも編集長を務めてきました。そうした過程で、パーソナリティの方を取材するのが楽しいのはもちろんですが、構成作家さんの話が毎回興味深くて。やっぱりラジオ好きとしては気になる存在じゃないですか。編集者やライターに仕事がちょっと似ている点があると思うし、裏方の仕事としても興味があり、それでテーマに設定しました。――この本を拝読すると、藤井青銅さんのような大御所の方から作家4年目の辻村明日香さん、チェ・ひろしさんに至るまで、幅広い人選ですよね。どういった基準で選んでいったのですか?初めは30人くらいリストアップしていて、これ以上に幅広くしようと思っていたんです。『ビートたけしのオールナイトニッポン』(81年スタート・ニッポン放送)の高田文夫さんをはじめ、各年代を総ざらいしようと思っていました。ただそうすると、全体の文量が膨大になってしまうし、1つ1つの記事が短くなってしまう。なので、自分が取材したことのある方を中心に、できるだけ深く掘り下げて話を聞いていった感じですね。――お話を聞いた構成作家さんの発言で印象深いものはありますか?皆さんに思い入れがあるんですが、冒頭に掲載した藤井青銅さんが特に印象深いです。2年前にお客さんを50人ぐらい集めて、公開インタビューという形で取材したんですよ。これが最初の取材で、それまで漠然としていた本の道筋がこの時に決まったので、言い過ぎかもしれないですが、青銅さんの本と言ってもいいぐらい。青銅さんの言葉が1つの根幹になっています。それと、最後に登場するチェ・ひろしさんの「超面白い番組を作りたい」「たくさんの人を笑わせたいです」という発言も印象に残っていますね。聞いた瞬間、ちょっと感動しました。こういう初期衝動は、どんな仕事でも長く続けていく中で元の形を保つのが難しいと思うんですけど、そういうシンプルな言葉を聞けて嬉しかったのを覚えています。○伊集院光を敵対視していた理由――ラジオに関する本を数多く世に出している村上さんですが、そもそもラジオ番組にハマったきっかけはなんだったのですか?『深夜のラジオっ子』のあとがきにも書いたのですが、小学6年生のとき当時好きだったLINDBERGのヴォーカル・渡瀬マキさんがオールナイトニッポン2部のパーソナリティをやっていると兄から教えてもらって、試しに聞いてみたのがキッカケです。ただ、深夜3時からの番組だったので、生放送を聞くのは無理があったし、録音しようにも兄弟兼用のラジカセしかなかったので、失敗することもしょっちゅうでした。そのため番組が終わったことに気がつかず、久々に聞いたら福山雅治さんのラジオが始まっていたなんてこともありました(笑)。その後、中学1年生のときに出会った『岸谷五朗の東京RADIO CLUB』(90年スタート・TBSラジオ)は毎日のように聞いてましたね。ラジオの魅力を教えてくれたのはこの番組です。裏番組は伊集院光さんの『伊集院光のOh!デカナイト』(91年スタート・ニッポン放送)だったんです。当時は裏の放送を聞ける環境が整っていなかったですし、最初に感じた思い入れが強かったから、「伊集院光に魂売ってたまるか」なんて勝手に敵対視してました(笑)。ただ、伊集院さんがTBSに移られてからはそんな気持ちがあっさりなくなって、番組にのめり込むようになりました。だから、今回取材した伊福部崇さんや大村綾人さんの投稿をリアルタイムで聞いてたんですよ。●番組内で結構イジられたラジオ番組とは○『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』は全編バカ話――これまでに聞いていたラジオ番組のなかで、一番好きな番組をお教えください。1つに絞るのは難しいんですけど……『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』(05年スタート・ニッポン放送)ですかね。初回から最終回まで録音してあって、すでに5周くらいは聞いてます(笑)。全編バカ話で、真面目なところが一切ないのが良いんですよ。あとは有田(哲平)さんと上田(晋也)さんの関係性ですよね。学生時代の思い出話がたくさん出てきて、その仲の良さが放送からも伝わってきますから。――現在放送中のラジオ番組でお好きな番組はなんですか?『オードリーのオールナイトニッポン』(09年スタート・ニッポン放送)です。実は僕、若林さんと生年月日がまったく一緒なんですよ。なので、有名になる前から密かに注目していたんですが、お二人が僕と「同世代」というのが大きいと思うんです。ラジオ聞き始めたころはパーソナリティがみんな年上で、兄貴的な意識が強かったんですけど、自分がアラフォーになって、「世代」をすごい意識するようになりまして。同世代の方のラジオだと、触れてきたテレビ番組や聞いてきた音楽が同じだから、例え話がすぐ理解できるし、いま考えていることや感じていることも近くて、話に共感できるんです。そういう「世代」の感覚は今回、本を作る過程でもすごく感じたことした。――その他に思い出深いラジオ番組はありますか?本書内でも少し触れましたが、『ラブレターズのオールナイトニッポン0』(14年スタート・ニッポン放送)ですね。当時『お笑いラジオの時間』でインタビューした後に、番組内で結構イジられたので(笑)。原稿や写真選びの修正を放送中に公開で指摘されたりとか。「取材を受けました」と番組で触れてもらうことはよくあるんですけど、そんな風に名指してイジられたのは初めてだったので、ゾクゾクしました。当時はビビってたところもあるんですけど、良い思い出ですし、放送の内容も含めて思い入れがある番組です。『深夜のラジオっ子』ラジオの構成作家の証言をもとに、80年代、90年代を中心に深夜ラジオの裏側を語り尽くす。ラジオがもっと好きになる1冊。○オススメの声優ラジオとは――『深夜のラジオっ子』ではお笑い芸人さんによるラジオ番組のほかにも、声優さんのラジオに携わっている伊福部崇さんや長田宏さんなどにも取材されています。村上さん自身も声優さんのラジオを聞かれるとのことですが、お笑いラジオにない魅力をお教えください。声優さんのラジオはファン向けの要素が強いので、ハードルが高く感じるかもしれませんが、面白い番組も多いですよ。「声」という部分での聞きやすさもありますし。あと、皆さんラジオのキャリアも豊富だし、ラジオ愛も強いんです。この3月で終了してしまいましたが、鈴村健一さんの『ユニゾン!』(15年スタート・文化放送)は『オードリーのオールナイトニッポン』と並んで好きな番組でした。昔の深夜ラジオのノリといいますか、馬鹿と真面目、両方の要素があって、バランスが良かったんですよ。オススメを挙げるなら、田村ゆかりさんの『田村ゆかりの乙女心症候群』(17年スタート・文化放送)は面白いです。田村さん自身もリスナー経験が豊富で、『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』をポッドキャストで聞かれてた方なんです。さいたまスーパーアリーナや日本武道館でライブをやる人気声優なのに、ラジオではそういう活動にほとんど触れなくて。話すのは冷蔵庫の中身とか自分から半径3mぐらいの話題ばかり。それを面白おかしくちょっと自虐的に話されているので、オススメです。――それでは最後に、4月からスタートするラジオ番組で期待しているものがあればお聞かせください。『深夜のラジオっ子』なんて本を作っていることからもわかるように、やっぱり深夜帯のラジオが僕の中心なんですよね。『ユニゾン!』が『ユニゾン!〜ジェネレーション〜』へとリニューアルして、全曜日パーソナリティが変わるんですよ。皆さん若い声優さんで、正直、顔と名前が一致しないぐらい前知識がないので、どんな放送になるか楽しみです。『オールナイトニッポン0』の新パーソナリティもほとんど知らない名前なので、そういった方々がどんな放送をするのか今からワクワクしています。
2018年04月12日タレントのビートたけし(71)の独立によって勃発した前事務所「オフィス北野」の“お家騒動”。4月9日に同社の森昌行社長(65)がマスコミ各社にファクスを送信し、近いうちに騒動が収束することを報告した。 「騒動の渦中、東京・赤坂にある同社のオフィスが入ったビルの前には早朝から報道各社が殺到。近隣からの通報で、警察が出動したこともありました」(ワイドショースタッフ) 騒動の最中、各スポーツ紙や民放各局のワイドショーの報道は過熱。しかしなかには驚きの誤報もあった。 フジテレビ系の情報番組「直撃LIVEグッディ!」が5日、同社の社員と名乗る男性がインタビューに答える模様を放送。しかし同社からの指摘で社員でないことが分かったため、6日の同番組内で訂正し謝罪したのだ。 「当初、森社長が指摘した際に番組の担当者は『なんでニセ社員と確認できるんですか?』と開き直ったそうです。森社長が『(顔の)網を取って見せてくれればすぐ分かる』と食い下がったところ、先方は『それはできません』と一蹴したそうです。こうした対応に、森社長は憤っているといいます」(芸能関係者)
2018年04月11日