岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ミュージカル」です。僕のミュージカル体験で思い出せることは、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のアトラクションでドラキュラやフランケンシュタインが歌って踊る「ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロール・ショー」を観たことくらいですかね。あとは、ディズニー映画の『ライオン・キング』や『リトル・マーメイド』などを思い出すくらいで、ぶっちゃけ、まったく詳しくはないんですけどミュージカルへの興味はめちゃくちゃあります。それに僕のライブはとてもミュージカルと親和性があるような気がします。だって、ひとりで歌もダンスも寸劇もこなしていますから。これはもう、ひとりミュージカルです。それをもうちょっと突き詰めてみたいですね。あと、ミュージカルだと舞台美術があるじゃないですか。それに憧れます。僕はいつもパソコン1台だけで、何もないところでライブを披露する省エネ派ミュージシャン。階段があったり、大道具を使った仕掛けがあるような舞台も作ってみたい。段差がひとつあるだけで、表現の幅はぐっと広がる。それを体感してみたいです。前にもお話ししましたが、その場にあるものや感情を歌詞にして即興で歌うことも得意なので、これもミュージカル向きやなと思います。先日も、僕がシーズン・レギュラーを務めていたNHK Eテレの『天才てれびくんYOU』のロケ中にキッズたちが、今言いたいことを歌にして語り合うという洒落た遊びをしていたので交ぜてもらったんですが、僕はどのてれび戦士たちよりこの遊びがうまかったですね。もう圧勝でした。「お茶をとってほしい、でも誰も全然とってくれない」という悲しみを歌にしたんですが、キッズたちは僕の歌に夢中で大爆笑。これは俺の勝ちやなと思いました。僕はミュージシャンで相手は子どもですけど、勝ちは勝ちです。ミュージカルの世界では、今2.5次元が大ブームじゃないですか。『テニスの王子様』にはじまり『弱虫ペダル』とか『刀剣乱舞』とか。ひとつのジャンルとして確立されています。これは僕、出たいというより、もはや作ってみたいですね。大勢の人と僕が一緒に歌って踊るのは無理だけど、演出するのは面白いかもしれない。というのはアイドルの楽曲を作ったときに思ったんですよね。岡崎体育歌劇団はぜひやってみたいことのひとつです。なにか面白いものができそうです。おかざき・たいいく『テンゴちゃん』(NHK総合 毎月1回土曜深夜)がレギュラー番組に。JINRO presents 岡崎体育ホールワンマンツアー「エキスパート」11/17(土)埼玉・三郷市文化会館から全国7か所にて。※『anan』2018年9月26日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2018年09月23日トップライター:中森かなめ東京都の郊外・稲城市を拠点に、地域の子どもたちが活動している〝児童劇団「大きな夢」稲城子どもミュージカル〟。同劇団の25周年記念公演『魔女バンバ』が、8月上旬、府中の森芸術劇場(東京都府中市)で行なわれ、娘(中1)と観劇してきました!稲城子どもミュージカルの出演メンバー笑顔でいることの大切さを説くオリジナルのストーリー今年で創立25周年を迎えた“稲城子どもミュージカル”。この節目の年に上演する演目は『魔女バンバ』。心に闇を抱える子どもたちを捕まえようとする魔女バンバに対し、年老いた天使のポポロが「小さな光さえあれば、どんな暗闇にも負けはしない」と子どもたちに説き、笑顔でいることの大切さを訴えていく、劇団オリジナルの物語です。出演者は保育園児から高校生までの劇団員24名と、一般賛助出演者10名の計34名。メンバーを入れ替えて月組と星組という2組の公演が2日間にわたって計4回行われました。実は、このミュージカルを観に来たいちばんの理由は、娘の友だちが星組・魔女バンバの手下で小魔女のタラーリを演じていたから。タラーリは、魔女バンバの恐ろしさにおびえつつ、悪事をはたらくことに後ろめたさを感じる子魔女のひとり。娘の友だちは、劇団員として小1から活動しており、13歳ながらすでに芸歴7年のベテランです。ときにコミカルに、ときにシリアスにタラーリを演じきり、物語を盛りあげていました。さらに、タラーリの小魔女仲間・ブルルも、娘の小学校時代の同級生。娘には、ちょっぴりおっちょこちょいなブルルの役どころと、彼女の人となりが重なって見えたようで、ブルルが登場するたびにくすっと笑っていました。ちょっとコミカルな魔女バンバの手下・小魔女3人組観客を恐怖に陥れた魔女バンバそんな子魔女を従える魔女バンバが、この物語の主人公です。バンバを演じたのは公演のパンフレットを見る限り、かわいらしい女子高校生なのですが、暗い照明に怖さをあおるような音楽にのせて、見るからに恐ろしい魔女が登場したとたん、会場は恐怖のあまりざわつき、観客席にいた小さな子は思わず「コワイ!」と声を上げ、泣きそうになっていました。濃いメイクをして黒づくめの衣装を着て、ドスのきいた声で演じるバンバは、観客を凍てつかせる怖さを見せていました。悪の権化(ごんげ)・魔女バンババンバのターゲットとなったのは、村の子どもたち。「祭りの夜によそ者が来ると、村に不幸なことがおこる」 という言い伝えを信じる子どもたちが、村に引っ越してきたばかりの姉弟を仲間外れにしようとしていたため、バンバは悪の道へといざなおうとします。そんなとき、「思いやりで人の傷が癒される」こと、「笑顔が人の心に明かりをともす」ことを子どもたちに説く天使が現れます。天使から「小さな光でも勇気になる」ことを教わった子どもたちは、輝かしい笑顔をバンバに見せることで、魔女バンバを退治するのです。笑顔が希望を生むことを説く天使は、闇の世界へ子どもを連れ去ろうとする魔女バンバと対決ステージ上に立っている出演者はプロの指導を受けたとはいえ、保育園児から高校生までの子どものみ。公演に向けてレッスンを積み重ねることで培った演技力は、プロの役者顔負けです。ラストのカーテンコールでは、名演を見せてくれた出演者に大きな拍手と大歓声が送られました。児童劇団「大きな夢」は全国26カ所で活動を展開気づけば終演後、わたしたち親子は「♪さあいっしょに笑いましょう笑えば心が明るくなる笑えば希望が生まれてくる」という『魔女バンバ』のメインテーマを口ずさんでいました。「人を信じられなくなると、誰かのせいにしてしまう」こと、「不安や恐怖、憎しみがあるとあかりが見えなくなる」こと、「うれしくなって笑いたくなれば希望が生まれる」こと。歌と踊りを織り交ぜながら訴えられたこれらのメッセージは、ダイレクトに私たちに伝わっていたのです。来年、〝稲城子どもミュージカル〟がどんな舞台をくり広げるのか、今から娘と楽しみにしています。なお、児童劇団「大きな夢」は、首都圏を中心に札幌、長野県、福岡など、全国26カ所で活動を展開しています。今年12月には各地域の精鋭が集まって『しあわせの青い鳥』が大田区民プラザ(東京都)で上演されることが決まっているそうです。自分と同じくらいの子どもたちが、いきいきと演じている姿を見るのは、娘にも良い刺激になったようです。みなさんもお近くで公演がある際には、ぜひお子さんと観に行ってみてください。問い合わせ稲城子どもミュージカルe-mail: info@inagikm.comホームページ:児童劇団大きな夢e-mail : info@gekidan-bdp.jpホームページ:中森かなめ(なかもりかなめ)東京都在住・40代夫と娘(中1)と3人暮らし。大学卒業後、出版社勤務を経て、渡仏。1年弱遊学した後、フリーランスライターとなる。結婚して出産後、しばらく休業するも、娘が5歳のときに復帰。現在も細々と執筆業に励む。
2018年09月19日海の生き物が主役の『ホヌ・バイ・ザ・シー』「ホヌ」とはハワイの言葉で「ウミガメ」のこと。かわいらしいウミガメが登場する『ホヌ・バイ・ザ・シー』は、ハワイの海を舞台にしたファンタジーミュージカルです。舞台はハワイ。ビーチサイドを散歩していた少年は、干からびそうになっているヒトデを助ける。するとヒトデは、「海の中を自由に泳いでみたい」という少年の夢を叶えてくれた――。海の中にはカラフルな魚たちがいっぱい。話してみると、海中の生活にはさまざまな問題があり、人間がその問題の一端であることに少年は気づきます。ホヌ(ウミガメ)たちの海へ、ようこそ!今年も彼らがやってくる!!(c) Johnson Entertainment LLC世界に広がったハワイ発の本格ミュージカルこのストーリーには、海洋保護の重要性を訴えるメッセージが含まれていて、子どもにも分かりやすいようにミュージカルという形をとっています。制作したのはハワイ出身の音楽プロデューサー、ジョンソン・イーノスさん。ハワイの海で生まれ育った彼にとって、海洋汚染は他人事ではなく、小さいころからの教育が必要だと思っていたのだそう。これまでディズニー映画などにも楽曲を提供してきた、その豊かな経験を活かしてできたブロードウェイ式のミュージカルは、2012年に初めてワイキキビーチの老舗リゾート「ロイヤル・ハワイアン」(ピンク色の建物が印象的ですね)で上演されました。すると瞬く間に世界に広がって、「スミソニアン学術協会(Smithsonian Institute)」(アメリカを代表する科学、産業、技術、芸術、自然史の 博物館群・教育研究機関複合体)をはじめ、海洋保護団体などからも注目されるように。これらの団体と連携して海洋保護の重要性を訴えています。ミュージカルを企画・制作したのはハワイ出身のジョンソン・イーノスさん。「日本の子どもたちにも楽しんでもらえたらうれしいですね」と、昨年の葛西臨海公園での公演の際に話してくれた。「海洋汚染の現実をミュージカルに乗せて世界に伝えるのが我々のミッションです」とのこと。©Shie Iwasa25分があっという間!カラフルで本格的なミュージカルミュージカル『ホヌ・バイ・ザ・シー』は世界のあちこちからパフォーマンスを依頼され、2017年には葛西臨海公園からも開園記念イベントに招待されています。英語での上演ですが、海にごみを捨てないで、といった重要なメッセージを込めた曲は一部日本語に翻訳されているので、英語がわからなくてもストーリーを追うことが可能。それでなくともカラフルな衣装に身を包んだパフォーマーたちの歌や踊りに、子どもたちの目はもうくぎづけ!ステージは時折子どもを巻き込んで進行し、25分のパフォーマンスがあっという間に感じられるほど。東京湾を背景にしていることもあり、海のいきものたちのメッセージはしっかりと伝わったようでした。屋外での公演で、子ども連れで気軽に観られるのもうれしい限りです。ハワイ発のファミリー向けミュージカル『ホヌ・バイ・ザ・シー』。葛西臨海公園での公演は今年で3度目となり、年々人気が上昇している。©Shie Iwasa今年も10月の3連休に葛西臨海公園で開催そんな彼らの公演が、今年も葛西臨海公園の開園記念イベントで開催されます。詳細は以下のとおり。予約などは必要なく、直接会場へ。世界に称賛された舞台を、ぜひ観に行きましょう!葛西臨海公園でのステージはエントランス前の「空の広場」で行われ、演者と観客の距離感がとても近いのが特徴的。終わったあとは演者たちと一緒に写真撮影ができたり、声をかけたりすることができます。演者は全員ハワイ出身。英語でのコミュニケーションとなりますが、ハワイの海についてちょっとでもお話が聞けたらうれしいですね。公式サイトから今年リリースされたシングル『Imagine』が試聴できるので、出かける前にチェックしてみてもいいかも。気に入ったらダウンロードも可能(1USD)。日本語版もあります。2018年10月6日(土)~8日(月・祝)①10時~10時25分(開場9時50分) 本館2階 レクチャールーム②12時30分~12時55分(開場12時20分) 本館3階 空の広場(屋外)③15時30分~15時55分(開場15時20分) 本館3階 空の広場(屋外)※②・③は悪天候の場合、「東京の海」エリアで実施。定員①は各日先着80名※②・③に定員はありません。参加費無料(ただし入園料が必要です)ミュージカルを観てから葛西臨海公園の水族館内へ。子どもたちは「ごみはさすがに落ちていないね」と語りながら見学していた(笑)©Shie Iwasa<文・写真(特記以外):フリーランス記者岩佐 史絵>
2018年09月04日ブロードウェイミュージカルの名作『コーラスライン』の来日公演が、8月15日に東京・渋谷の東急シアターオーブで開幕した。ブロードウェイミュージカル『コーラスライン』来日公演2018 チケット情報『コーラスライン』は1975年に初演され、翌1976年のトニー賞で最優秀ミュージカル賞・演出・振付賞・脚本賞・楽曲賞など計9部門に輝いた名作ニュージカル。1985年にはハリウッドで映画化されている。初演版は約15年の大ロングランの末、1990年に閉幕したが、2006年に初演版の演出・振付を踏襲したリバイバル版が開幕。トニー賞最優秀ミュージカルリバイバル賞にノミネートされている。このリバイバル版は2009年と2011年に来日しており、今回7年ぶりに来日公演を行う。脚光をあびることのないアンサンブルダンサーたちの物語。その苦悩や挫折、年齢・容姿・人種といった自分らしさと向き合いながら、夢に向かって邁進するダンサーたち。彼らのひたむきな姿が観客の胸に迫る。東京公演は8月26日(日)まで同劇場にて。その後、横浜、浜松、大阪公演を経て、東京凱旋(東京国際フォーラム ホールC)、9月9日(日)まで上演。
2018年08月17日ドラマやバラエティ番組にも活躍の場を広げている、ミュージカル界のプリンス、山崎育三郎さん。≪ミュージカルポップス≫という新しい音楽を聴かせたい。山崎育三郎さんは、ソロシンガーとして約2年かけて完成したはじめてのオリジナルアルバム『I LAND』をリリースした。「いままで2作のカバーアルバムを制作しましたが、その中で自分でも楽曲を作りたい、オリジナル楽曲を届けたい、という気持ちが高まっていました。ここに満足できる作品が完成し、大きな目標に到達できたので、感慨深いものがありますね」『I LAND』は、山崎さんが自ら作詞作曲した楽曲も含め、全て書き下ろしのオリジナルアルバム。そこには彼本人のリアルな体験や心境が伝わるナンバーもあり、いままでの彼の作品、ミュージカルのCDやカバーアルバムとは違うものだ。「ミュージカル俳優としてデビューして20年になるんですが、ミュージカルは決まった歌詞、メロディに自分の感情をどうのせていくか、ということが大事。それとは全く違い、自分でゼロから曲を作り上げることをやってみたかったんです。基本的に、ミュージカル俳優はポップスを歌わないんです。先輩たちを見ても、出されるCDはミュージカルの楽曲か、カバーアルバムです。誰もゼロから作る方はいなかった。だからこのアルバムは、ある意味≪挑戦≫でしたけどすごく楽しかった」アルバムの1曲目は、山崎さんが詩を共作したタイトル曲「I LAND」。ミュージカル仕立てのサウンドアレンジで、彼らしい世界に即、誘われ、ワクワクするはじまりだ。だがそれだけではない。プライベートな経験から生まれた温かい言葉が並ぶ「ヒカリ」や、人生を変えたほどの大切な経験を切々と歌い上げ、聴く者の胸をキリキリとさせるような「Turning point」など、全ての曲でリアルな思いが綴られる。どれも山崎さんにしか歌えない言葉。「ゼロから音楽を作り上げたい」という言葉に納得させられる。いままで“ミュージカル”というある種ファンタジーの世界でファンを酔わせてきた彼とは正反対の、自分自身を正直にさらけ出す楽曲の数々。その大きな隔たりに果敢にチャレンジしたことに驚かされる。「リアルに僕の心情を音楽で表現するというのは、いままでしていなかったことです。でも歌手・山崎育三郎としては、何か真実がないと伝わらないと思いますし、新しい表現にチャレンジしたかった。チャレンジしながら歌っていると全く違う感情が生まれたり、よりグッと歌に入っていけたり、そんな気持ちに自分自身ワクワクしています」カテゴリー分けするなら『I LAND』はポップアルバム、だろう。しかし既成のカテゴリーに収まりきらない、ユニークなパフォーマンスを感じずにはいられない。「そう言われると嬉しいですね。僕は≪ミュージカルポップス≫と呼べるような、新しいジャンルを自分で作り上げたいと思っています。J-POPでも、ミュージカルソングでもない僕のオリジナル作品、ですね。まだ誰もやってない新しいジャンルがあってもいいでしょう」Original Album『I LAND』【初回限定盤CD+DVD+GOODS】¥4,300最新シングル「Keep in touch」など11曲収録。DVDには『I LAND』のMVとメイキングが。【通常盤CD】¥3,000(UNIVERSAL MUSIC)やまざき・いくさぶろう1986年1月18日、東京都生まれ。‘07年『レ・ミゼラブル』でミュージカル俳優としてデビューし、その後も数々の名作に出演。2019年1月から「山崎育三郎 LIVE TOUR 2019~I LAND~」の開催が決定。※『anan』2018年8月1日号より。写真・内山めぐみ文・北條尚子(by anan編集部)
2018年07月28日映画館といえば、“座って映画作品を観るだけの場所”だと思っていませんか?それは、もはや過去の話。映画以外の芸術作品を堪能できるプログラム上映もあれば、登場するキャラクターを思いっきり声を出して応援する(!?)ような、新しい観賞スタイルも登場。さまざまなエンターテインメント要素を味わえる劇場に、早速、足を運んでみよう。【1】アート&ミュージカルまで、いろいろな作品を上映!映画館で楽しめる作品の幅はどんどん広がり、バリエーション豊かなものに。そのひとつが「アート・オン・スクリーン」。歴史的な美術作品を手がけたアーティストの人生に焦点を当てながらひもとくというプログラムを、映画館で上映するというもの。世界60か国、100万人が体験した人気作品で、展覧会とはまた違った形で、美術鑑賞を体感することができる。また、英国ナショナル・シアターが厳選した傑作舞台を収録し、映画館で観られる「ナショナル・シアター」は、ファンが多い人気シリーズ。公演中に収録された映像を上映するため、現地の観客同様、緊張感あふれる生の空気感も味わうことができる。お好みのエンタメ作品を、大画面で味わってみよう!【2】声を出して楽しみます!新しい観賞スタイルが大人気。近年、“映画は静かに観るもの”という、これまでの概念をくつがえすような観賞方法が人気を集め、話題となっている。そのひとつが、映画の上映中に自由に大声を出すことが認められている「応援上映」。盛り上がるシーンで歓声をあげたり、つっこんだり、好きなキャラクターに「がんばってー!」と声をかけたりと、いろいろな楽しみ方ができる。また、「ライブ・ビューイング」は、コンサートなどの生放送映像を、劇場で上映するというもの。チケットが売り切れていたり、遠かったりして会場に行けなかったイベントに手軽に参加できる。どちらも、同じ作品を愛する人たちと一緒に盛り上がり、一体感を楽しめることが醍醐味。上映作品を確認してみよう。【3】最高の映画体験ができるスゴい設備の登場!映画を観賞する環境も、変化が止まらない模様!シネコンを中心に、映像を観るだけでなく、作品の世界をリアルに体感できるシステムを搭載した映画館が、どんどん登場している。「IMAX(R)シアター」では段違いの迫力を味わえ、「ドルビーアトモス」は、これまでとは違う音響体験ができる。さらに、場面に合わせてシートが動くなど、まるで自分が主人公になったかのような気持ちになれる「4DX」は、アミューズメントパークのアトラクションに似た体験ができる。また、周りから独立した環境や、高級ソファで映画を観ることができる「プレミアムシート」など、リッチな席が用意されている映画館も増加中。贅沢な映画体験をどうぞ。※『anan』2018年7月18日号より。取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年07月17日映画を観ていると流れてくる音楽が印象に残って、サウンドトラックを購入して聴いてみたことがある人もいるのでは?実は、作中で使用されている音楽は、監督のメッセージを伝えたり、作品をひもとくヒントが隠されているなど重要な役割を果たしているんです!その読み解き方や注目すべきポイントを、サントラにまつわる本を記した長谷川町蔵さんに聞きました。「映画で流れる音楽は、以前は歌詞のないインストゥルメンタルが主流。雰囲気を盛り上げるために、音の面での演出として機能していました。でも、ここ20年、特にクエンティン・タランティーノ監督以降に増えたのが、歌詞でメッセージを伝えるなど、音楽を“第二の脚本”として使う手法です。たとえば『レディ・プレイヤー1』では、主人公がヒロインと会ったときに、テンプテーションズの『ジャスト・マイ・イマジネーション』が流れますが、これは片想いソングの代表格。観客はそれを聴くだけで“主人公はヒロインに恋しているな”ということが、セリフがなくてもわかっちゃうんですね。この手法が増えた背景のひとつには、映画で描かれる世界が多様化したことがあります。昔は映画で描かれる世界は、現実と離れた純文学的なものが多かったけど、今は、映画と現実が地続きという設定が普通になり、既存のヒット曲も流れるようになりました。また、同じ製作チームが手がけた『ラ・ラ・ランド』と『グレイテスト・ショーマン』は、共にブロードウェイに原作がないオリジナルミュージカル。それがヒットするのは、新しい流れといえます。ミュージカルの作家が世代交代をしたことでメロディがキャッチーで覚えやすい挿入歌を書く人が増え、観客にアピールする力を取り戻してきたんだと思います。ちなみに、監督が選ぶ音楽は、脚本を書くときにパッと思い浮んだ、体に染み付いたものを選ぶ人が多いもの。リアルに耳にしていた世代の音楽もあれば、自分の世代とは離れたものをオマージュとして使う場合もあります。だから、“なんでこの曲なんだろう”と調べると、映画の本質が見えてくるかも。気に入った映画がある人は、調べると面白いと思います。『ベイビー・ドライバー』「エドガー・ライト監督が、曲のテンポに合わせてカット割りしたといわれる作品で、’80~’90年代初頭の曲の引用が多い。作中ずっと流れるほど、究極的に曲を使っています」『ベスト・オブ・ボンド』「映画『007』の歴代テーマソングを収録したアルバム。“歌は世につれ、世はボンドにつれ…”じゃないですが、各時代のカッコよかった音楽が、今作を通じて見えます」『レザボア・ドッグス オリジナル・サウンドトラック』「曲でメッセージを伝える手法を確立したクエンティン・タランティーノ監督。今作のオープニングで『リトル・グリーン・バッグ』が流れたときの衝撃は、忘れません」長谷川町蔵さん文筆家。映画やアメリカンカルチャーに精通。近著に『サ・ン・ト・ランド サウンドトラックで観る映画』(洋泉社)。※『anan』2018 年7月18日号より。取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年07月13日貧しい片田舎で育った愛人の子が、やがて民衆からの絶大な人気を勝ち取り大統領夫人にまで上り詰める。20世紀半ばに活躍したアルゼンチン大統領夫人、エヴァ・ペロンの生涯を題材にしたミュージカル『エビータ』といえば、マドンナとアントニオ・バンデラスの主演で映画化されたことでご存じの方も多いはず。ミュージカル界の巨匠たちが集結。伝説のオリジナル演出版が初来日。この時に大きな話題になったのは、マドンナが自らエヴァ(エビータ)を演じることを熱望し、製作陣に激しく売り込みをかけていたということ。世界屈指のポップスの女王を惹きつける魅力がこの作品にはあるのだ。何より一番の魅力は、その力強くドラマティックな楽曲にある。作曲は、『オペラ座の怪人』や『キャッツ』『ジーザス・クライスト=スーパースター』を手掛けたアンドリュー・ロイド・ウェバー。これだけでもすごいけれど、作詞は『ジーザス~』のほか、『美女と野獣』や『ライオン・キング』のティム・ライス。最も有名なのは、エヴァが大統領官邸のバルコニーから民衆に向けて歌う「Don’t Cry for Me Argentina(アルゼンチンよ、泣かないで)」。優しく語りかけるように始まる導入部分は美しく、次第に民衆の心を掴み、熱狂をもたらしていくまでの展開は壮大でドラマティック。オリビア・ニュートン=ジョンやサラ・ブライトマンなど、多くのシンガーがカバーしていることからも、いかに名曲かがわかる。この他にも、耳に残る素晴らしい楽曲がちりばめられている。しかも、初演の演出を手掛けたのは、アメリカミュージカル界で最も尊敬を集めるプロデューサーであり、『オペラ座~』をはじめ、『キャバレー』や『蜘蛛女のキス』なども演出するハロルド・プリンスだ。’78年にロンドンで初演以降、NYはもちろん、世界各地でいまも上演され続けている。今回、その名作ミュージカルが、日本で上演される。しかも演出は、日本初上陸となるハロルド・プリンスによる’78年初演時のオリジナル版。さらに、日本公演限定で、『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャンなど、ロンドンやNYで数々の大役を演じてきたミュージカル界の大スター、ラミン・カリムルーが出演。ラミンが演じるのは、アルゼンチン生まれの革命家チェ・ゲバラをモチーフにした狂言回し的な役どころ。クリエイターからキャストまで、これでもかとビッグネームが揃った来日公演。もはや行かない理由が見つからない注目作だ。ミュージカル『エビータ』7月4日(水)~29日(日)渋谷・東急シアターオーブS席1万3500円A席1万1000円B席9000円(すべて税込み)ほかBunkamura チケットセンターTEL:03・3477・9999写真・The 2017 Evita International Tour CompanyPhotographs by Pat Bromilow-Downing and Christiaan Kotze ©DIP 2017※『anan』2018年7月11日号より。文・望月リサ(by anan編集部)
2018年07月07日イギリスのロイヤル・ナショナル・シアター(NT)により厳選された舞台作品を上映する「ナショナル・シアター・ライヴ」の2018年ラインアップが公開されました! その中でも、トニー賞にて3部門受賞した『エンジェルス・イン・アメリカ』のほかにも、シェイクスピアの悲劇を題材にしたものや、歴史上の事件に隠されたドラマを描いたもの、そして時代背景や現代社会を反映された舞台作品をご紹介します。 『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』2018/6/15(金)〜6/21(木)@吉祥寺オデヲンNTLive2018原題:Rosencrantz & Guildenstern Are Dead / 尺:2 時間 45 分(休憩 20 分含む)上演劇場:オールド・ヴィック劇場作:トム・ストッパード演出:デヴィッド・ルヴォー出演:ダニエル・ラドクリフ、ジョシュア・マグワイア、ルーク・マリンズ、デヴィッド・ヘイグ概要:「ハムレット」で端役の二人を主人公にした喜劇 『アマデウス』2018/7/6(金)〜7/12(木)@TOHOシネマズ日本橋ほかNTLive2018原題:Amadeus /尺:3時間15分(休憩20分含む)上演劇場:ナショナル・シアター オリヴィエ劇場作:ピーター・シェーファー演出:マイケル・ロングハースト出演:ルシアン・ムサマティ、アダム・ギレン概要:宮廷楽師のサリエリが若手音楽家モーツァルトの才能に 気づいてしまったことによる苦悩を描く。 『エンジェルス・イン・アメリカ 第一部 至福千年紀が近づく』『エンジェルス・イン・アメリカ 第二部 ペレストロイカ』2018/7/20(金)〜7/26(木)@シネ・リーブル池袋NTLive2018原題:Angels in America Part 1 : Millennium Approaches尺:3時間40分(休憩15分が2回)原題:Angels in America Part 2 : Perestroika尺:4時間20分(休憩15 分が2回)上演劇場:ナショナル・シアターリトルトン劇場作:トニー・クシュナー演出:マリアン・エリオット出演:アンドリュー・ガーフィールド、ネイサン・レイン、デニース・ゴフ、スーザン・ブラウン概要:エイズが同性愛者のがんと認識されていた80年代のNYを舞台に同性愛者とその周囲の人々を描く2部作。 『イェルマ』2018/9/28(金)〜10/4(木)@TOHOシネマズ日本橋ほかNTLive2018原題:Yerma / 尺:1 時間 40 分(休憩なし)上演劇場:ヤング・ヴィック劇場作:フェデリコ・ガルシア・ロルカ演出:サイモン・ストーン出演:ビリー・パイパー(2017年オリヴィエ賞最優秀主演女優賞を受賞)概要:子供が欲しいと切に願うが恵まれない女性イェルマの物語 『フォリーズ』2018/10/19(金)〜10/25(木)@TOHOシネマズ 日本橋ほかNTLive2018原題:Follies / 尺:2時間35 分(休憩なし)上演劇場:ナショナル・シアター オリヴィエ劇場脚本:ジェームズ・ゴールドマン音楽:スティーヴン・ソンドハイム演出:ドミニク・クック出演:イメルダ・スタウントン、トレイシー・ベネット、ジェイニー・ディー概要:取り壊し直前のワイズマン劇場に集まった、かつてこの舞台に出演していた人々たち。彼らの思いを馳せる世界を 描くミュージカル。
2018年06月18日劇団四季のミュージカル『ノートルダムの鐘』は、今までのディズニーミュージカルとは一味も二味も違う作品になっている。ディズニー製作のミュージカル。これだけで、作品の質はある程度保証されていると言っていい。一目で作品の世界観に引き込む舞台装置に、耳に残る楽曲。エンタメ性と同時に深いテーマ性もあり、全方位的に楽しめる作品ばかりだ。ただ、ディズニーミュージカルのすべてが華やかでファンタジックな作品だとは限らない。『ライオンキング』や『アラジン』のような気持ちで『ノートルダムの鐘』に足を運べば、きっとポカーンとしてしまうに違いない。舞台の上に広がるのは、陽の差し込む寺院のセット。静謐さの漂う雰囲気だけで、このミュージカルが、これまでの作品とはカラーが違うことがわかる。そしておもむろに、静かで美しく荘厳なコーラスが流れて物語が始まる。主人公は醜い容姿に生まれた青年で、ヒロインは妖艶で美しいけれど貧しいジプシー。そこで繰り広げられるのは、容姿や生まれ育ちによって迫害される人々と、醜い欲望を抱いた聖職者との対立だ。うっとりするラブロマンスも陽気なダンスも、わかりやすいヒーローもプリンセスも、ここには登場しない。主人公もヒロインも人間の弱さと強さの両方を抱え、その矛盾のなかで悩み惑い、時に間違いを犯しながら、自らの頭で考え、必死に自らの生き方を探していく。そのひたむきなドラマに、気づけばのめり込み、彼らの動向から目が離せなくなっている。ラストに、思い描くようなハッピーエンドではないけれど、清々しいエンディングが待っていて、感動がじわりと染み入る。重厚感のある大人なミュージカルなのだ。『ノートルダムの鐘』上演中~8月28日(火)横浜・KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>S席1万1880円~サイドC 席3240円ほか(すべて税込み)劇団四季予約センターTEL:0120・4894449月22日(土)からは名古屋四季劇場で上演。©Disney撮影:上原タカシ※『anan』2018年6月13日号より。文・望月リサ
2018年06月08日傘を手に、風に乗ってやってきた美人で、厳しいけれどユーモアがあって、時おり魔法も使うメリー・ポピンズ。バラバラになった家族の元へ子守としてやってきたメリーが活躍する『メリー・ポピンズ』は、ディズニー映画でお馴染みの人も多いはず。その名作が、ディズニーと、『レ・ミゼラブル』を手がけたキャメロン・マッキントッシュという、ミュージカル界きってのヒットメーカーの手によりミュージカルに。「チム・チム・チェリー」に代表される耳に残る名曲の数々に、ファンタジックでありながら大人の心にも刺さるストーリー。そして、古典バレエの傑作『白鳥の湖』を斬新にリプロダクトし、世界中を熱狂させたマシュー・ボーンが振付を担当。そんな話題性抜群のこのプロダクションは、’04年のロンドン初演から大評判に。’06年にはブロードウェイに上陸して約7年にわたるロングランを成功させている。その大ヒット作が、今回初の日本上陸!メリー役は、『ウィキッド』や『アイーダ』などの大作ミュージカルに主演してきた濱田めぐみさんと、近年ミュージカルにも活躍の場を広げた歌手の平原綾香さんがWキャストで演じる。***平原:私、子供の頃に“メリー・ポピンズごっこ”をしていたことがあるんですよ。傘をさしてちょっとした段差から飛び降りたりして。でも今回、出演することになって、彼女の職業もどんな人かも全然わかってなかったんだって思いました(笑)。濱田:名前は知っていても物語が繋がらないという人、きっと多いんじゃないかな。私が最初に映画を観たのは中学生くらいの頃。当時、勉強のためにミュージカル映画をいっぱい観ていたんですけれど、当時はそこまでハマるということもなくて…。平原:いま、大人になったからこそわかるし、泣ける部分がいっぱいある作品なのかもしれません。濱田:ドラマが単純じゃないので、登場人物たちのドラマやセリフが、自分自身の内面というか人生の中に刺さってくることが多いんです。平原:誰しも子供だった時代があるから、バンクス家の子供たち…ジェーンとマイケルの気持ちがわかる。でも、大人になっていろんな経験をしてきて、彼らの親…ジョージとウィニフレッドのもどかしさや悲しみもわかる。それぞれが葛藤しながら人生を生きているのがわかるんです。そんな彼らに対してメリーが、お説教するのではなく、さらりと大切なことを言うのもいいですよね。濱田:稽古場で自分の体を通してメリーの言葉を発してみると、大人たちと喋っている時にギクシャク感をすごく感じるんです。子供たちと喋っている時は感じないのに、ジョージやウィニフレッドは、メリーと対峙している時に警戒するというか緊張しているんです。それはたぶん、彼女がすべてを見透かしているから。その上で真実を突きつけてくるので、自分の心に嘘をついている人たちは目を見て話せないんだと思います。そんなメリーとして共演の方々とセリフをやり取りしていると、その役柄の先にある役者さん自身の心の奥にしまってあった子供の部分…純粋な部分に触れる瞬間もあって。演じていて、本当に不思議な役だなと。平原:演じる側も、歌の時もダンスの時も、そこに真実の心があるかどうか、つねに問われている気がします。「メリーはこういうものだ」と型にはめてしまった瞬間に、すぐに演出家に指摘されてしまうんです。濱田:言葉にできない部分を要求されるんですよね。今回は演出家が外国の方でしょ。言葉では微妙なニュアンスが伝わりづらいからこそ、真意をキャッチしようと嗅覚を研ぎ澄ましてやり取りするから、深い部分で通じ合えている気がして。平原:ただ、クリエイティブチームの要求が細かい(笑)。小指の動かし方にも決まり事が多くて大変です。濱田:演出家がセリフの語尾に書かれてる「~ね」や「~なの」のニュアンスの違いまで、逐一翻訳の方に確認してるくらい。この曲のこのタイミングで振り向きたいけれど日本語ではおかしくないか、とか。平原:それだけ繊細なものを大切にしている作品なんだと思います。濱田:たぶん、一度観たらやみつきになるんじゃないかな。見どころだらけの盛りだくさんな作品ですから。はまだ・めぐみ(写真・右)劇団四季在籍時から大作ミュージカルでヒロインを演じ人気を博す。近作に『メンフィス』『デスノート THE MUSICAL』『王家の紋章』『フランケンシュタイン』など。ひらはら・あやか(写真・左)2003年に『Jupiter』でデビュー、同曲で日本レコード大賞新人賞を受賞。’14年『ラブ・ネバー・ダイ』でミュージカル初出演を果たし、今作が3作目となる。厳格な銀行家のジョージと妻のウィニフレッドは、子守は人に任せっきりにしていた。家族がバラバラになったバンクス家に、空から子守役としてメリー・ポピンズがやってくる。3月25日(日)~5月7日(月)※3月24日(土)まではプレビュー公演渋谷・東急シアターオーブ出演/濱田めぐみ・平原綾香、大貫勇輔・柿澤勇人(共にWキャスト)ほかS席1万3500円A席9500円B席4000円*全て税込み(プレビュー公演は別料金)ホリプロチケットセンター TEL:03・3490・4949大阪公演あり。マシュー・ボーンの振付は美しくてドラマティック。(C)Disney/CML※『anan』2018年3月28日号より。写真・小笠原真紀取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年03月24日『ミュージカル「黒執事」-Tango on the Campania-』が2017年12月31日に開幕した。本作は、枢やなによる同名漫画を原作にした2009年から上演されるミュージカルシリーズの最新作。19世紀の英国を舞台に、名門貴族ファントムハイヴ家に仕える万能の執事でありその正体は悪魔のセバスチャンと13歳の当主・シエルが、女王の密命によって裏社会の事件を闇で片付けていく作品で、今作では昨年劇場版アニメも公開された人気エピソード「豪華客船編」(原作コミック11~14巻に掲載)が描かれる。【チケット情報はこちら】前作に続きセバスチャン・ミカエリス役を古川雄大、シエル・ファントムハイヴ役を内川蓮生が演じるほか、約2年ぶりにグレル・サトクリフ役の植原卓也、ドルイット子爵役の佐々木喜英が出演。さらにロナルド・ノックス役の味方良介、スネーク役の原嶋元久、エリザベス・ミッドフォード役の岡崎百々子ら初参加キャストも注目の顔ぶれが揃う。演出は、今作から児玉明子が手掛ける。今作の舞台は豪華客船『カンパニア号』。セバスチャンとシエルは、ある噂を調査するため船に乗り込むが――。本シリーズの世界観を大きく広げる楽曲はもちろん、豪華客船ならではの華やかな舞台美術、美しい衣装に身を包んだキャラクターたちによる殺陣、映像を多様に活用した演出など、実にさまざまな魅力が詰め込まれた本作。さらに、決してシエルから目を離さない古川の細やかな芝居や、古川と内川の抜群のコンビネーション、植原と味方のコミカルでテンポのいいやり取り、佐々木の“イラッとさせる”個性派キャラ、岡崎がみせる鮮やかなギャップなど、俳優陣による色とりどりの芝居が作品を豊かにふくらませる。主演の古川が「(稽古の)過程はとても過酷なものとなりましたが、出来上がったものは想像以上のものになりました」とコメントしたように、ダイナミックな演出と俳優たちの繊細な芝居が引き立て合う、児玉版ミュージカル「黒執事」が誕生した。今作では、セバスチャンとシエルが「一人の子供と一匹の悪魔」から「伯爵と執事」になるまでの回想や、普段はセバスチャンに守られる立場のシエルが婚約者・エリザベスのために戦う姿なども見どころ。原作ファンはあの“合言葉”もぜひ楽しみにしてほしい。公演は1月14日(日)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて上演後、兵庫、愛知、石川、福岡を巡演。2月12日(月・祝)の千秋楽公演はライブビューイングも行われる。撮影・取材・文:中川實穗(C)2017 枢やな/ミュージカル黒執事プロジェクト
2018年01月10日2.5次元舞台などで注目の俳優・荒牧慶彦さん。彼が俳優を目指したきっかけとは。「ミュージカル『テニスの王子様』は、間違いなく自分の人生の分岐点でした。芸能の世界に挑戦しようと思ったあのタイミングでオーディションに受かっていなかったら、いまこの仕事をしていなかったかもしれません」そう話すのは、舞台『刀剣乱舞』や舞台『K』などに出演している荒牧慶彦さん。俳優を目指し始めたのは大学時代の就職活動中だそうだけど、すごいのは、すでにテニミュ出演も含め、先々のプランを立てていたらしい。「20歳を過ぎていましたから、スタートが遅いのはわかっていました。僕はもともとゲームやアニメが好きだったし、このジャンルの舞台がもっと盛り上がっていくだろうと確信がありましたから、まずはそこで人気者になろう、と」同時に、演技の経験値を上げたいと、大小問わず多くの舞台に出演。着実に人気を獲得していった。「モチベーションは、お客さんの眼差しと歓声と拍手。ファンの方から舞台の感想の手紙やSNSでの反響をいただく度に、この道は間違いじゃなかったって思うんです。じつは結構単純で(笑)」状況を見極め判断する冷静さと、こんなピュアさを持ち合わせる人。「僕は、『まっきーが演じると、より役が魅力的になるよね』って言われたいんですよ。原作物の舞台化にだってちゃんと意味があるんだって思ってもらいたいんです」理知的なしっかり者かと思えば、すぐ後に、「豆乳に牛乳が入っていないなんて知らなかった!」なんて天然発言も飛び出す。この意外性こそが一番の魅力なのかも。CHARACTER FILE舞台『K ―MISSING KINGS―』「出演が決まった時、誰よりも作品の世界観に詳しくなりたいと思ってアニメを何度も観て、しぐさや刀の振り方を勉強しました」あらまき・よしひこ1990年2月5日生まれ、東京都出身。’12年にミュージカル『テニスの王子様』(2ndシーズン)でデビュー。12月に舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り、来年1月に『あんさんぶるスターズ! オン・ステージ』~To the shining future~に出演。コート¥43,000(ステュディオス/ステュディオス 原宿本店)パンツ¥24,000(ステュディオス×イッティビッティ/ステュディオス 原宿本店)Tシャツ¥14,000(ジョン エリオット/サザビーリーグ)その他はスタイリスト私物※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・MIZUHO(vitamins)
2017年12月05日若手俳優の登竜門となったミュージカル『テニスの王子様』を筆頭に、今熱視線を浴びている2.5次元舞台。今回はそんな2.5次元界からananが注目する俳優の一人、宮崎秋人さんに話を聞きました。舞台『青の祓魔師』の冷静沈着な雪男、『FAIRY TAIL』の直情型のナツ、『弱虫ペダル』の飄々とした新開。宮崎秋人さんが演じてきた役はじつに多彩。「以前は原作のキャラに似せることばかり考えていたんです。でも新開役に決まった時、自分とかけ離れすぎていて、そのやり方じゃ難しくて。役を追っかけるのをやめ、誰より役のことを研究して、自分の受けた印象を大事に演じようと思ってから楽になれました」役に合わせて体を絞ったり太ったり、ストイックなアプローチも。「体は、やれば確実に結果が伴うから、芝居が上手になるよりも手っ取り早いので」。そう言って一拍置き、「そもそも自分はお芝居に向いてないんです」とぽつり。「僕、勉強もスポーツもさして努力しなくてもできたんで、親からは、『早く挫折を経験した方がいい』と言われてきました。そんな時に出合ったのが芝居。手を抜いた途端に止まってしまうのがわかるのに、かといって頑張れば前に進めるというわけでもない。ただ、どんなに苦しい状況に陥っても、もともと向いていないからと思えば耐えられるだろうと思って。でも、なにより好きだからやれてると思います」自身を、どネガティブと評する。「どんなに褒めていただいてもどこかで信じきれない。だからこそ貪欲になれるのかもしれません」今後の目標を問うと「いいオジさんになりたい」とまさかの答え。「20代はその準備期間。いまのうちに、人として俳優として何を積み上げるかを考えています」CHARACTER FILE舞台『弱虫ペダル』新開隼人「初めて主演をさせてもらったのがこの役。その辺から僕を応援してくれる人が増えてきて、仕事への責任感が生まれた気がします」みやざき・しゅうと1990年9月3日生まれ、東京都出身。現在、BSスカパー!で放送中のドラマ『弱虫ペダル Season2』でも新開役で出演。1月6日より出演舞台『ピカレスク◆セブン』が開幕。出演映画『ちょっとまて野球部!』は来年1月27日公開に。ジャケット¥59,000(ジョン エリオット/サザビーリーグ)シャツ¥28,000(ステュディオス×ネーム/ステュディオス 原宿本店TEL:03・5785・1864)パンツ¥12,800(ステュディオス/ステュディオス 原宿本店)※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・仲田須加
2017年12月05日ミュージカル「テニスの王子様」などの人気から今や注目ジャンルの一つになった2.5次元舞台。今回はそんな2.5次元でも人気の俳優・崎山つばささんにインタビューしました。これまで演じた印象深い役として、真っ先にミュージカル『刀剣乱舞』で神社に縁のある石切丸を挙げた崎山つばささん。「基本的に、2.5次元作品の時には1秒たりとも崎山つばさを出したくないと思っているんです。ただ石切丸の場合、参考になるものがゲームのボイスくらいしかない。それで、神道や神社について、日本刀や平安時代のこと、着物の所作といったものから固めていくやり方をしたんです。そこに辿り着くまでも大変でしたが、歌にダンスに殺陣と、他にもやるべきことが山積みで、たくさんのハードルを越えなければいけない現場でした。でも、そうやってできない理由を並べて逃げたりはしたくないと思っているんです」物腰が柔らかく落ち着いた穏やかな口調からは、ともすると控えめな印象を受けるけれど、内には揺るがぬ芯を持った人なのだ。「スポーツをやってきたからか、ハートは強い方なんです(笑)。昔から負けず嫌いで、どんなに否定されても『次こそは…』って、挑んでいくタイプでした。熱血ではないですが、内なるものは強い。青い火系だと思います」そう言って、小さくフフと笑う。「自分が苦手なことに敢えて挑んでいくようなところがあるんです。苦しいけれど、そこまで嫌じゃない…そういう性分なんですよね」先頃、夏に演じた舞台『煉獄に笑う』の劇中歌として歌った『月花夜』でCDデビューも果たした。「最初は僕も驚きましたが、機会があるなら可能性を探りたい。つねに挑戦していきたいんです」CHARACTER FILEミュージカル『刀剣乱舞』石切丸「もともと僕が神社が好きだったので、神社に奉納されたご神刀だった石切丸を演じられたことに特別な縁を感じています」さきやま・つばさ1989年11月3日生まれ、千葉県出身。読者モデルとして活躍後、’14年より俳優として舞台を中心に活動中。11月1日に崎山つばさ with 桜 menでCD『月花夜』をリリース。来年1月に開幕の舞台『クジラの子らは砂上に歌う』に出演。ニット¥36,000(ジョン メゾン スミス/HEMT PRTEL:03・6721・0882)パンツ¥14,000(オールド パーク/HEMT PR)その他はスタイリスト私物※『anan』2017年12月6日号より。写真・天日恵美子スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・shibuya(vitamins)
2017年12月05日若手俳優の登竜門となったミュージカル『テニスの王子様』を筆頭に、人気ジャンルへ成長した2.5次元舞台は、いま群雄割拠の時代へ。そんななか、ananが注目する俳優をご紹介します。いま熱狂的な人気を集めているミュージカル『刀剣乱舞』で黒羽麻璃央さんが演じているのは、「刀剣乱舞-ON LINE-」のアイコンにもなっている三日月宗近。「この役との出合いは本当に大きかった」と話す。「この作品に携わり始めた当初を振り返ると、発声法も演技も、舞台に立つための基礎を何も知らなかったなと思うんです。まさにレベル1から始めた感じで、たくさん怒鳴られましたけれど、おかげで度胸がつき、いま約1年ぶりに三日月宗近として出演している公演に、生きている気がするんです。先日、演出家の方から『ようやくハマったな』と笑顔で言われたのは嬉しかったですね」。そう言った後、「厳しい現場を経験すると、つい上手くなった気になるけれど、学んだことを次に生かせなきゃ意味ないですよね」と付け加えた。デビューはミュージカル『テニスの王子様』。しかし、最初の1年は「全然楽しくなかった」そう。「そもそも、ちやほやされたいくらいの気持ちでイケメンコンテストに参加したんで、俳優でやっていこうという意思も薄くて。それでテニミュに入ったら、芝居はできないしキツイし…。いま思うと単なる逃げだったんですけれど」ある時、「自分の場面で、客席からすすり泣く声が聞こえて、届いているんだって」気づいてから、徐々に面白くなっていったそう。近頃はドラマ映像にも活躍の場を広げている。「でも根本的には変わってないんです。いまも、ちやほやされたいし、人気者になりたいんです(笑)」CHARACTER FILEミュージカル『テニスの王子様』菊丸英二「当時は技術もなく、とにかく一生懸命にやるしかなかった。振り返るとちょっと小っ恥ずかしくて、いまだにあまり観たくは…ない」ミュージカル『刀剣乱舞』三日月宗近「トライアル公演の初日、内番の衣裳で出たら客席から拍手が起きたんです。その時、客席は味方なんだとホッとしたんですよね」くろば・まりお1993年7月6日生まれ、宮城県出身。現在、ミュージカル『刀剣乱舞』に出演中。また放送中のドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)では劇中ドラマ「恋神」に出演。来年2月には主演映画『Sea Opening』が公開になる。ニット¥26,000(ワンダー ランド/ノット ワンダー ストアTEL:06・6110・5466)パンツ¥40,000(ジョン エリオット/サザビーリーグTEL:03・5412・1937)※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・shibuya(vitamins)
2017年12月05日人気作であるミュージカル『テニスの王子様』でデビューを果たした、2.5次元界でも注目の俳優・木村達成さん。そんな木村さんが、デビュー当時の意外なエピソードを明かした。木村達成さんのデビューは、ミュージカル『テニスの王子様』。「照明の位置を把握して動くとか、立ち位置でどう魅せるかとか、テニミュの現場で教わったことは、いまもあらゆる現場で役に立っている。本当にやってよかったなと思います。ただ、スタッフさんには本当によく怒られましたが…」ここで本人からの申告。「当時はかなり態度が悪かった」そう。「ナメられてたまるかみたいな気持ちで、かなり中二病入っていたと思います。ある日、プロデューサーに『続ける気があるのか?』と呼び出されて、自分から『やらせてください』と頭を下げました。その時には、目の前のお客さんが歓声をくれることに痺れ、舞台の魅力にハマっていたんです」取材するうちにわかってきたのは、木村さんの一見挑発的だったり攻撃的な言葉は、自身を鼓舞させるためのものだということ。「大口を叩いているのに、何も成し遂げられなかったら、それが一番カッコ悪い。だから絶対やってやります」来年には、鹿賀丈史さん、市村正親さんら大ベテランと共演するミュージカルへの出演が控える。「新たな挑戦は怖いですが、環境が変わるのは嫌いじゃないし、新しいことに出合える楽しみを考えれば、大したことじゃないです」今後は「日本の過去を題材にした作品に携わってみたい」とも。「平和な時代に生まれた僕らも、過去に何があったかは知っておかなきゃいけない。それを伝えていくのも僕らの仕事なんだと思うんですよ」CHARACTER FILEミュージカル『テニスの王子様』海堂 薫「まさに、舞台に立つためのことすべてを教えてもらった舞台。間違いなく自分の原点で、ずっと変わらず大切な作品で経験です」きむら・たつなり1993年12月8日生まれ、東京都出身。’12年にミュージカル『テニスの王子様』でデビュー。出演ドラマ『弱虫ペダル Season2』がBSスカパー!で放送中。来年3月のミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』に出演予定。カーディガン¥20,000シャツ¥16,000パンツ¥15,000(以上アンルート/アンルート 二子玉川店TEL:03・5797・3184)その他はスタイリスト私物※『anan』2017年12月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・壽村太一ヘア&メイク・shibuya(vitamins)
2017年11月30日ハリウッド映画を基に、2012年にオフ・ブロードウェイでミュージカルになり、2015年に日本で初演された『ドッグファイト』。ミュージカル界でも活躍が目覚ましい屋良朝幸が主演し話題となった作品が、今冬に戻ってくる。屋良に話を聞いた。ミュージカル「ドッグファイト」チケット情報今作の作詞・作曲を手掛けているのは、大ヒット映画『ラ・ラ・ランド』のほぼすべての作詞を担当し、今年、ブロードウェイミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』でトニー賞オリジナル楽曲賞を受賞した今をときめくコンビ、ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール。ロカビリーやロック、カントリー音楽などをミックスした楽曲は「キャッチ―でなじみやすいんですが、だからこそ難しい。初演ではキーが出るか出ないかの闘いでした。日本初演でしたので、責任を持って歌い演じました。再演ではもっと発声をクリアにしていきたいですね」。初演では観劇するためにこのコンビが来日。「オフ・ブロードウェイ版では踊りのシーンはないんです。でも日本版ではあえてアグレッシブなダンスをふんだんに取り入れた。『若者のエネルギーに満ち溢れているね』と大喜びしてくれました」。その屋良が得意とするダンスシーンは、「歌いながらパンツ一丁になり(笑)、全身着替える場面があって。このフレーズまでにここまで着替えるとか細かく決まっているのですが、本番で間に合わず、チャックが開いていてアドリブを入れたことも(笑)。毎回ヒヤヒヤしていました」という。「ドッグファイト」とは、ベトナム戦争時に、パーティに一番イケていない女の子を連れて行った者が賞金を獲得できるという米国の海兵隊に伝わるゲームで、戦場で冷酷な感情を維持するため、実際に行われていたそうだ。屋良演じるエディは「自信過剰で上から目線。汚い言葉を使ったセリフの応酬があるんですが、普段僕自身が使わないからこそ、キャラクターとしてできる。すごく楽しかったです(笑)」。エディはベトナム戦争に行くことでヒーローになれると信じ、「ドッグファイト」にローズ(宮澤エマ)を誘う。外見も含め自分に自信のないローズは、初デートだと大喜びする。「過酷なゲームですが、そのゲームでふたりの気持ちが地に突き落とされたからこそ、見えてきたものがある。エディはローズの温かさに包まれ、悲惨な戦争を経験して大人になる。ローズも内面を変えればもっと人生が変わることを知る。自分に自信がなくて、躊躇することは誰にでもありますが、やればできるというメッセージを再演でも強く伝えたいですね」。さらに、「僕も戦争を知らない世代ですが、作品から色々と学びました。この舞台が若い人が戦争について考えるきっかけになれば」と語った。公演は、12月8日(金)から11日(月)まで大阪・サンケイホールブリーゼ、12月14日(木)から30日(土)まで東京・シアタークリエ、2018年1月6日(土)愛知県芸術劇場 大ホールにて上演。チケットは9月30日(土)より一般発売開始。取材・文:米満ゆうこ
2017年09月19日『レ・ミゼラブル』など数々のグランドミュージカルに出演してきた山崎育三郎さん。近年、ドラマやバラエティで独特の存在感を放っている彼が、ついに『あいの結婚相談所』でドラマ初主演、結婚相談所の所長・藍野役を演じる。そんな山崎さんに、ミュージカルのことから自身の性格についてまでお聞きしました!中性的に思われるんですが実際の僕は、結構男っぽい。――バラエティ番組でも“ミュージカル調で”ということを求められることが多いですよね。山崎:そうですね(笑)。大抵、台本にミュージカル風に登場してください、とか、ミュージカル風に答えてくださいと書いてあることが多いですね。お任せな感じで振られるんですけれど、そういう時は、現場にいる方々が観客だと思って、皆さんを楽しませようと思ってやっています。僕は普段、お客様に向かって演じることに慣れているので、ドラマでは監督さんやカメラさんが楽しそうにしてくださっているのが励みになっています。――サービス精神が旺盛な、面白い方だというのは伝わってきます。山崎:求められていることに応えたいし、自分もその場を楽しみたい、というのはありますね。――ミュージカルを面白おかしく取り上げられることに対しては?山崎:それは、ミュージカルの表現が、テレビサイズで見ると面白く見えるっていうことだけなんで。そういうことからでもいいから、自分やミュージカルを知ってもらったり、興味を持ってもらえればいいと思う。ミュージカルっていうワードがテレビに取り上げられることは、むしろうれしいくらい。だって僕が素のままバラエティに出てたら、見てる人は笑っていいのか、どう見ていいのかわからなくて戸惑うと思うんですよ。僕はむしろ笑ってもらった方が、結果ありがたいです。だから今回の藍野さんも、やってる僕は真剣ですけれど、ちょっとクスッと笑って見ていただければと思います。――今回の役もですが、ミュージカルの舞台でも暗殺者の役を演じるなど、これまでのプリンスのイメージとは違った濃いキャラクターの役が続いていますね。山崎:楽しいですよ。ずっとやりたかったんです。20代の頃は、誰かに恋をする王子様役が多かったんですけれど、これから40代、50代になっていくなかで、ずっとプリンスではいられないわけです。いろんな経験をして幅を広げていかなきゃいけない。いま、そういう役をいただけて楽しんでいます。――前クールの『あなたのことはそれほど』の役も衝撃的でした。山崎:僕はクランクインの時から聞いていたので、涼太(東出昌大さん)への告白シーンに向かってずっと芝居を作ってきたんですけど、ご覧になった方は驚いたみたいですね(笑)。もともと僕は中性的なイメージを持たれることが多かったし、普段からそうなんじゃないかと思っている方もいるようです。――ミュージカルの俳優さんは、上品で物腰が柔らかいから…。山崎:昔、先輩にミュージカルでは中性的でいた方がプラスになると言われたんです。舞台の上では、男っぽさだけではなく、品の良さや美しさもないと魅力が出ない、と。それで意識的に中性的に振る舞っているところもありますね。ただ、僕自身の性格は、どっちかというと男っぽいんですけれど。――そうなんですか!?山崎:同級生たちといる時は…山崎軍団って呼ばれているんですけれど、僕が仕切って皆を集めて、その場ではエラそうにしゃべっていたりします。もともと男4人兄弟で育っているので、男同士の方が落ち着くんですよ。同じミュージカル俳優の(井上)芳雄君や健ちゃん(浦井健治さん)といても、僕が一番男っぽいねって言われます。――そういえば、井上さんもバラエティ番組でWキャストの相手をライバル視しているとか、かなり本音をぶっちゃけていますよね。まさにその相手である山崎さんは、井上さんの話をどんな気持ちで受け止めているんでしょう。山崎:どうもこうもないですよ。それを言えばテレビでウケると思っているでしょ、と(笑)。でも、井上さんの方が先輩なんで、後輩の僕はおとなしく聞いてるだけです。――では、山崎さんはライバル視したりはしない、と。山崎:僕はたぶん、性格的なものもあって、他人のことをそこまで意識したりしないんですよね。――年齢を重ねてできるミュージカルの大役もありますが、そういう目標はあったりしますか。山崎:いまは、そういうのはないですね。時代も変わってきて、映像で活躍されている方も大勢舞台に進出しています。願わくば、ミュージカル俳優ではなく、山崎育三郎として映像でも舞台でも、存在できるようになれればと思います。やまざき・いくさぶろう1986年1月18日生まれ、東京都出身。12歳の時にミュージカルデビュー。その後、留学などを経験し、’07年の『レ・ミゼラブル』のマリウス役で本格的に俳優としての活動をスタート。’15年より映像作品にも活躍の幅を広げるほか、歌手としても6月にカヴァーアルバム『1936~your songs II~』をリリース。コート¥58,000ロングシャツ¥33,000(共にイロコイ/イロコイ ヘッド ショップ TEL:03・3791・5033)ドラマ『あいの結婚相談所』は、毎週金曜23時15分~テレビ朝日系にて放送中。山崎さんが演じている藍野は元動物行動学の准教授で、現在は200万円という法外な入会金をとるが成婚率100%を誇る結婚相談所の所長。劇中、歌やダンスも披露。山崎さんが歌う番組テーマソング『Congratulations/あいのデータ』も好評発売中(ユニバーサルミュージック)。※『anan』2017年9月6日号より。写真・内田紘倫スタイリスト・尾後啓太インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年09月03日なんだかやけによく通る声で滑舌は抜群。その上、姿勢よく物腰柔らかで、瞳はキラキラ。バラエティ番組で初めて山崎育三郎さんをご覧になった人は、直感的に「この人、タダモノではない!?」と思ったはず。なぜなら、山崎さんといえば、ドラマ『下町ロケット』に出演するまで、主な活躍の場といえば、数百年前のヨーロッパ界隈。ミュージカル『レ・ミゼラブル』で革命に身を投じ、『モーツァルト!』で交響曲を作曲していたのだ。そんなミュージカル界のプリンスが、現代の東京に降り立った!と思ったら、初主演となるドラマ『あいの結婚相談所』では結婚相談所の所長に。とはいえ、これはこれでタダモノではない役でして…。――映像作品での活躍がめざましいですが、どこかのタイミングで、そっちの方向へも挑戦していこうと決断されたのでしょうか?山崎:子供の頃からミュージカルに憧れていて、大好きだったのが『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』『エリザベート』『モーツァルト!』の4つでした。当時、この4作品全てに出演した俳優が日本ではまだいなくて、自分がそれを達成したいとノートにも書いていたくらい、ずっと目標にしてやってきたんです。その夢が叶ったのが29歳の時。ちょうどその頃、同じくミュージカルで活躍していた井上芳雄さんや浦井健治さんと話す機会があって、いま日本のミュージカルが盛況だといわれてはいても、劇場に足を運んでくれるのはある一定層にとどまっている、というところで意見が一致して。僕らで何かミュージカルの輪を広げていくことができないかと、3人でStarSという活動をスタートさせたんです。ちょうどそのすぐ後にドラマ『下町ロケット』に声をかけていただきました。ただ、正直、自分がやったことのない世界に足を踏み入れるというのは、最初は恐怖しかなかったです。基本的に舞台の世界だと、2年先、3年先までスケジュールが決まっているのが当たり前ですが、まず映像のために舞台を入れない期間を作ったんです。とはいえ、そこに仕事が本当に入るのかはわからないわけで、それが何より怖かったですね。運良く最初のドラマがヒットして次の作品にも声をかけてもらえたから良かったですが、その時はただただがむしゃらでした。でもそうやってひとつひとつ積み重ねていって、たくさんの人に名前を知ってもらうことができました。去年、『エリザベート』という作品で、東京のほか大阪、名古屋と公演したんですが、出待ちのお客様の半分以上が、「テレビで見ました」という新しいファンの方だったんです。そこであらためてテレビの影響力の大きさを実感しました。――数年先のスケジュールを空けたということは、最初の『下町ロケット』で何か大きな気持ちの変化があったということですか。山崎:そうですね。それまでは、ミュージカルしかやりたくないと思っていたし、やらない、と決めていたんです。じつは12歳の時にミュージカルでデビューして子役として活動していたんですが、中学生の時に、一度だけドラマに出たことがあったんです。その時は、慣れない現場に戸惑いの方が大きくて、稽古場で先生にどんなに怒鳴られても舞台で歌っている方が楽しいって思ったんですよね。でも、大人になって映像作品に携わってみたら、自分の表現や表情、声も含めて、舞台だけをやっていた時には気づかなかった発見がたくさんありました。いまはいろんなことにチャレンジして、自分の幅を広げたいと思っています。――映像の現場に対して感じていた“恐れ”は、どの辺りからなくなりました?山崎:いや、まだ感じています(笑)。ミュージカルでは主演も何作かさせていただいていますし、いまは現場に行けば、キャストもスタッフも大半が顔見知りなわけです。でも映像では、ほぼ毎回“はじめまして”の状況なんですよね。そんななかでリハーサルをやってすぐ本番ですから、じつは舞台以上に芝居作りという意味ではライブなのかもしれない。緊張感ありますよ。――いま演じている藍野真伍は、毒舌で、唐突に歌いだしたりもするクセの強い個性的なキャラクターですけれど…。山崎:本人は自分のことを変人だとは思ってないので、僕もいたって普通だと思って演じるようにはしています(笑)。ただ、劇中のミュージカルシーンは毎回、試行錯誤です。普段は1か月稽古してやっているんですが、今回は、その場で振付師さんから振りをつけてもらってやらなきゃいけなかったり、場面によっては自分で振りを考えたり、連ドラのスピード感でやらなきゃいけない。いつも以上に瞬発力や対応力が必要になるので、頭をフル回転させてやってます。――藍野さんにとっての昆虫のように、ご自身が偏愛しているものはありますか?山崎:うーん…そんなになくて、しいて言うなら野球かなってくらい。少年野球をやっていましたし、子供の時はヤクルトスワローズを応援していましたし。いまも草野球チームを作っているんですよ。――ちなみに、藍野さんのセリフに「結婚には恋愛は必要ない」というのがありますが、山崎さんが結婚に必要だと思うものは?山崎:「恋愛は必要ない」って藍野さんは言いますけれど、ドラマでは結果的に皆さん、愛し合って結婚するんですよね。やっぱり結婚って、相手のことを考えて寄り添うことが大事なんだと思います。やまざき・いくさぶろう1986年1月18日生まれ、東京都出身。12歳の時にミュージカルデビュー。その後、留学などを経験し、’07年の『レ・ミゼラブル』のマリウス役で本格的に俳優としての活動をスタート。’15年より映像作品にも活躍の幅を広げるほか、歌手としても6月にカヴァーアルバム『1936~your songs II~』をリリース。コート¥58,000ロングシャツ¥33,000(共にイロコイ/イロコイ ヘッド ショップ TEL:03・3791・5033)ドラマ『あいの結婚相談所』は、毎週金曜23時15分~テレビ朝日系にて放送中。山崎さんが演じている藍野は元動物行動学の准教授で、現在は200万円という法外な入会金をとるが成婚率100%を誇る結婚相談所の所長。劇中、歌やダンスも披露。山崎さんが歌う番組テーマソング『Congratulations/あいのデータ』も好評発売中(ユニバーサルミュージック)。※『anan』2017年9月6日号より。写真・内田紘倫スタイリスト・尾後啓太インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年09月03日ひと昔前は、女の子の憧れの習い事だったバレエ。それが今ではグッと身近な習い事となりました。バレエが好きで、娘に習わせているママも多いのでは?そんなバレエ人気を受けてか、今年の夏休みはバレエ映画が目白押し! バレエ公演をみに行くのはとてもお金がかかるけれど、バレエ映画ならお手頃に楽しめる上に、モチベーションアップやバレエへの理解を深めることにもつながりそうです。今年の夏休みは、親子でバレエ映画に出かけませんか? バレエ大好き少年少女なら見ておきたい、バレエ映画3本をピックアップしてみました。■小さな子どもでも楽しめる、フランス発のアニメ『フェリシーと夢のトウシューズ』バレエを始めたばかりの小さな頃は、まだピンクのバレエシューズやキラキラの衣装がお目当てだったりします。しかし、華やかな世界とは裏腹に、バレエは単調で地味。まだまだ集中力もガマンも足りない時期は、先生に厳しくされただけでイヤになってしまうことも。そんな時、施設育ちの不遇の環境から、持ち前の情熱で様々な困難を乗り越え、パリ・オペラ座のバレリーナを目指すフェリシーの姿をみたらモチベーションが上がるかも。バレエの本場、パリが舞台だけあって、バレエシーンの振付は、パリ・オペラ座の芸術監督のオレリー・デュポンとエトワールのジェレミー・べランガールが担当するという徹底ぶり。日本語吹き替え版も、自身もバレエ経験者の女優・土屋太鳳、日本バレエ界を牽引する熊川哲也が声優で参加しています。▼『フェリシーと夢のトウシューズ』 2017年8月12日から新宿ピカデリー他 にて全国公開■海外留学を夢見るバレリーナには『パリ・オペラ座バレエ 夢を継ぐ者たち』そして、こちらはまさに本物のパリ・オペラ座の舞台裏を描いたドキュメンタリー。これだけ日本でバレエ人口が増えた背景には、海外で活躍する日本人ダンサーたちの存在があります。みんなが憧れてやまないパリ・オペラ座ってどんなところ? その舞台裏をのぞかせてくれるこのドキュメンタリーは、海外のバレエ団に憧れる子どもたちの胸をときめかせてくれるでしょう。日本人ハーフのバレリーナ、オニール八菜さんの美しさにもウットリ!▼『パリ・オペラ座バレエ 夢を継ぐ者たち』 Bunkamuraル・シネマ他 公開中■小学生高学年以上&アーティストタイプには『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』もう少し大きくなってバレエに本格的にハマってくると、甘い世界ではないことに気づき、思うように踊れない、コンクールの結果が出ないなど、悩みも大きくなっていきます。「才能がないのでは?」「何のために踊っているの?」とバレエの苦しみもわかり始めたそんなバレリーナの卵たちには、もがき苦しみながらダンサーとしての自分と向き合う元英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルのセルゲイ・ポルーニンのドキュメンタリーがオススメ。19歳の時、史上最年少でロイヤル・バレエ団のプリンシパルまで上りつめた天才バレリーナは、キャリアの頂点であっさりとその座を捨てます。一体彼に何があったのか? 彼の壮絶な心の葛藤もさることながら、その美しすぎる踊りと肢体に、子どもよりもママが夢中になりそう!?▼『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』 2017年7月15日よりBunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館他 全国順次公開 ■おまけ:バレエ男子だって負けてはいない──ミュージカル『ビリー・エリオット』の日本版がついに完成!「バレエは女の子のもの」は過去の価値観。今や日本のバレエ男子の活躍にはめざましいものがあります。ついこの間行われたユース・アメリカ・グランプリでも、日本人男子が2人も一位になるという快挙を成し遂げました。バレエ男子の映画といえば、貧困に喘ぐイギリスの炭坑町に住む少年ビリーがバレエに目覚め、ロイヤル・バレエ団を目指す『リトル・ダンサー』が有名ですが、そのミュージカルの日本版がついにこの夏誕生。バレエにタップ、さらに歌までをイキイキとこなす子どもたちのエネルギーは圧巻。バレエ男子のカッコよさに釘付けになります!▼ミュージカル『ビリー・エリオット』 ■親子でバレエ映画を楽しむときの注意事項 堅苦しくない映画といえども、マナーはあります。子ども連れで映画館に行く時は、特に次の点に気をつけましょう。▼字幕:『フェリシーと夢のトウシューズ』のような子供向けのアニメは、吹き替え上映がありますが、ドキュメンタリー映画などは日本語字幕での上映になります。まだ漢字がたくさん読めないお子さんには少し厳しいかも。ダンスシーンも多いし、それでもみに行きたいという場合は、事前にお子さんに内容を少し話しておくといいでしょう。途中でお子さんはいろいろママに聞きたくなるのもわかりますが、終わってから聞くよう事前に伝えておきましょう。また、下のお子さんを連れて行く場合はなるべく端の席に座って、グズったら席を立つようにしましょう。▼服装:特にドレスコードはありませんが、芸術の映画を観に行く上に、東急文化村など大人な雰囲気の映画館での上映が多いので、普段より少しオシャレをしていくと、テンションも上がります。映画のあとは、ヨーロッパの雰囲気をそのままに、クロックムッシュやガレットや食べながら、お子さんとバレエ談義に花を咲かせるのもいいですね。なんでもそうですが、おけいこはいいものをたくさんみなければ始まりません。時間がたくさんある夏休みは、お子さんが成長できるチャンス! バレエ映画が花盛りな今年の夏休みこそ、親子ででかけてバレエへの理解をもっと深めてみては?ライター:まちとこ出版社 狩野綾子
2017年08月07日BTOBより初のソロデビュー!メインボーカルのチャンソプがLEE CHANG SUB(イ・チャンソプ)として4月に韓国で発表した『At The End』を日本語バージョンで収録した日本ソロデビューシングル『bpm82.5』を6月7日にリリースした。K☆STAR LOVERSでは本誌でお見せしきれなかったインタビュー全文をお届け! ――BTOB初のソロデビューとして『At The End』を日本でも日本語版でリリースされました。まず、今の心境を教えてください。 とてもうれしいです。僕の曲を好きだと言ってくださって、こうしてシングルのリード曲に決まったのもありがたいです。BTOB初のソロデビューなので緊張していますが、日本ソロデビューシングルをリリースすることができて幸せです。ありがとうございます。 ――シングルのタイトル『bpm82.5』はどんな意味なのでしょう? bpmは曲の速度を表す単位です。いちばんカッコイイと感じられて、リラックスして聴いてもらえる曲を集めて今回のシングルを構成しました。そして収録曲すべての速度を計算したところ、平均値が82.5になったのでタイトルを『bpm82.5』にしました。 ――リード曲『At The End』の作詞作曲に参加されてアーティストとしての才能も披露されましたが、ソロデビュー曲をロックバラードに決めた理由は? もともとロックが好きで、夢がロックスターなんです。それでロックをやりたいと思っていたら今回、ソロ活動のチャンスがあったので、挑戦しました。 ――ふだんからロックをよく聴きますか? いいえ(笑)。いろいろ聴く中でロックの曲が少し多いくらいです。ジャンルを決めずにいろいろな音楽を聴いています。 ――韓国ではチャンソプさんを皮切りにソロプロジェクトがスタートしましたが、メンバーからの反応はどうですか? BTOBのソロプロジェクトのトップバッターでしたし、ソロ活動もはじめてなのでとても応援してくれています。その応援を胸に日本でも活動しています。 ――いつも活発なイメージのあるBTOBですが、今回ソロ活動をしてみてグループのときとはまた違う感触があるのでは? メンバーがいなくてとても寂しいです。いつも7人でいたのにソロではひとりで行動しないといけないので、心細く感じるときもありますが、注目をひとりで浴びられるのは気分がいいです。うーん…でもやっぱり、寂しい気持ちが大きいですね。 ――3月に『花より男子』の韓国ミュージカル版で主役の道明寺役を演じられましたが、7月からはミュージカル『ナポレオン』への出演が決定。ミュージカルの魅力とは? まず、演技と歌を同時にするというのが新鮮でした。歌と比べるとミュージカルはもう少し立体的だと感じました。説明が伝わるか分かりませんが、ミュージカルは立体的に表現できるので、観客の皆さんも、僕が何を表現しようとしているのかをよく感じ取ってもらえるのではないかと思います。公演のたびに新鮮さを感じます。 ――短い時間で2作目の出演を決めた理由が気になります。 (花より男子を終えて)今年中に、もう1つミュージカルに出ようと思っていました。2作目を『ナポレオン』に決めた理由は、僕はミュージカル俳優のマイケル・リーさんと、ハン・ジサンさんが好きなのですが、そのお二人が出演されると聞いて「僕もぜひやりたいです」とお話をしました。お二人から演技を学びたいです。 ――シングルにちなんだ質問に戻ります。『At The End』は終わりに、最後にという意味ですが、もし今日で世界が終わるとしたら、最後に何をしたいですか? 家族と一緒にごはんを食べたいです。お母さんの手料理を食べたいです。 ――『Believe in me』は“私を信じて”という意味ですが、僕のここを信じてほしい!と思うチャンソプさんの魅力は? これからも成長し続ける歌手になるということを信じていただけたらうれしいです。 ――『Happiness』という言葉ように幸せを感じる瞬間は? 今日です。僕の日本ソロデビューシングルがリリースされる日なので。(※6月7日取材) ――『この花をあなたに』という曲名のように、もし好きな女性にプレゼントするなら、どんな花をどんな風にプレゼントしますか? 『この花をあなたに』を歌いながらバラをプレゼントすると思います。 ――そろそろ夏がやってきますが、今年の夏のプランはありますか? 今年の1月のライブで腹筋を公開したのですが、そのときよりもいい体を作りたいです。それで毎日脱いで歩こうと思います(笑) ――今後のBTOB、チャンソプさんの活動計画を教えてください。 日本でのソロ活動が終わったら、すぐ『ナポレオン』の稽古に入って、7月から公演がスタートします。BTOBとしては次のソロプロジェクトが準備されているので期待してください。ミュージカルもたくさん見にきてくださいね。本当に面白い作品です!期待してください。 ――最後にファンに向けてメッセージをお願いします。 日本ソロデビューシングル『bpm82.5』、たくさん愛してください。皆さんがきっと好きになる曲を集めたのでたくさん聴いてください。チャンソプも愛してください。そしてBTOBもソロプロジェクトが順次公開されていて、3人目がスタンバイしています。誰かはまだ秘密ですが、応援よろしくお願いします。BTOB、そしてチャンソプにたくさんの愛をお願いします。ナポレオンも見に来てくださいね! 【INFORMATION】■日本ソロデビューシングル『bpm82.5』発売中!初回限定盤 2,407円+税通常盤(Type-A/Type-B/Type-C)各1,204円+税 ■公式サイト
2017年06月20日イラストレーターをしているやまもとりえです。ウーマンエキサイト編集部さんが取材でだいすけお兄さんにお会いしたところ、なんと私のコラムを読んでくれていたと聞きました! そんなうれしいニュースから今回のコミックのお届けです! その時の感動が忘れられずお年玉でビデオを買い、何度も何度も繰り返し観たものでした。その中でも印象的だったのは、お父さんの、このセリフ「いつのまにこんなに大きくなっちゃったんだろう」小さい頃は、子ども目線で観ていたので「毎日一緒にいても、こんな風に思うんだなー」と不思議に思っていました。だけど私も親となり「いつの間に、そんなこと言えるように…」息子の成長を感じるたびああ…こうやってすこしずつ私の手から離れていくのだというさみしさと「ここまで成長してくれた」という嬉しさで心の中がよくマーブル状になっているのであの時のお父さんの気持ちを想像したりして子どもの頃とはまた違った見方ができるようになり、私にとって「魔女の宅急便」はより特別な作品になったのでした。(DVDも買いました)そしてそのお父さん役をミュージカル「魔女の宅急便」で大大大好きなだいすけお兄さんが演じると聞いてわたくし、プチパニックになっておりました。(マジか!)それでも、今回「好き」と「好き」が重なってくれたことで、私の中のスペシャル度は、より上がっていったのでした。 ・ミュージカル「魔女の宅急便」
2017年06月02日小栗旬が初のミュージカルにして、初めて舞台上でコメディを演じることで話題になっているミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」が、この夏、東京国際フォーラムで開幕。俳優陣が顔を揃えるチラシビジュアルが解禁された。ミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」 チケット情報本作は喜劇の天才メル・ブルックスが1974年に公開した映画「ヤング・フランケンシュタイン」を、後に彼自身がミュージカル化した作品。フランケンシュタインの孫息子・フレデリック・フロンコンスティーン博士が巻き起こす騒動を描く爆笑ミュージカルコメディだ。2007年にブロードウェイで開幕。同じくメル・ブルックス映画をミュージカル化し、トニー賞12部門受賞の最多記録を持つ「プロデューサーズ」のクリエイティブスタッフが手がけたことでも話題となった。日本版では、根強いファンを多数持つ現代のヒットメーカー福田雄一が上演台本と演出を担当。福田は「とても賑やかな宴会みたいなミュージカル」とコメントしている。今回発表されたビジュアルはそのイメージ通り、パーティー中の面々のワイングラスから謎のピンクの液体が溢れ出した様を描いており、小栗旬が演じるフレデリックが生み出してしまうモンスターと、それを取り巻く人々のドタバタなコメディ感が表現されている。主演は本作がミュージカル初挑戦となる小栗旬。共演にはセクシーな助手インガ役に瀧本美織、フランケンシュタイン家を目の敵にしているケンプ警部役にムロツヨシ、変わり者の助手のアイゴール役に賀来賢人、モンスター役に吉田メタル、フレデリックの婚約者エリザベス役に瀬奈じゅんを迎える。チケットぴあでは、プレイガイド最速「プレリザーブ抽選先行」を3月24日(金)23:59まで受付中。<東京公演>8月11日(金・祝)~9月3日(日) 東京国際フォーラムホールC<大阪公演>9月7日(木)~9月10日(日) オリックス劇場
2017年03月21日片岡愛之助が現在、東京・新橋演舞場で上演中の『コメディ・トゥナイト! ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》』で初ミュージカルに挑戦中だ。「ずっとミュージカルに出たかった。でもまさか主役でやらせていただけるとは」と語る愛之助に、現在の心境や作品の魅力をきいた。チケット情報はコチラ『コメディ・トゥナイト!』は、『ウエストサイド物語』『太平洋序曲』『スウィーニー・トッド』などを手がけたブロードウェイの生ける伝説、スティーヴン・ソンドハイムの手によるミュージカル。奴隷が自由を手にするのと引換えに、主人の恋を成就させようと奮闘する顛末を面白おかしく描く物語だが、これを今回の日本版では舞台を江戸に、主人公を薬問屋の丁稚に置き換えたドタバタ喜劇として描き出している。上演台本・演出は宮本亜門。愛之助は「僕はミュージカルをやる時には明るくて笑えるものをとお願いしていたんです。一方で亜門さんはソンドハイムさんから『この作品を日本の江戸とかに置き換えたら面白いだろう、亜門、やってみなさいよ』と言われていたらしい。でもこれをちょんまげでやりたがる役者がいないと亜門さんは思っていたところ、僕と組んでコメディ・ミュージカルを…となり『あ、こんなところにいた!』と」上手く歯車がかみ合っての今回の実現となった、と話す。果たして、ブロードウェイ・ミュージカルをお江戸に移し替えた大胆な作品が出来上がったが、その手ごたえは「さすが亜門さん。こだわりぬいて、セリフや歌詞も毎日変更が入っていく。『今までこんなに悩んだ作品はありません』とも仰っていた。それだけ思い入れの強い作品をやらせて頂いて嬉しい」と愛之助。ちなみに妻・藤原紀香も亜門作品でミュージカル初舞台を踏んだ。「亜門さんの舞台では、稽古が始まった時に歌は全部歌えているのが当たり前だと妻に言われて。厳しいなと思ったのですが、実際の稽古に入ったらその理由がわかりました。歌の練習だけを先にやっていたのですが『今まで習ったことを忘れてください』と言われたんです。つまり、完成した上で一度壊す。語りかけるように歌っていくんです。亜門さんからは『適当にと言ったらおかしいけど、頑張りすぎないでください』とダメ出しをもらいました(笑)」。実際、出ずっぱりで体力的にはハードながら「ハッピーに終わるから、まったく重くない。精神的に疲れない」と笑顔だ。「最後には僕、飛んじゃいますからね!? この作品のどの場面で飛ぶわけ!? と思ったんですが。つくづく面白い(笑)。なんでもアリで、難しいことは何ひとつなく、変な人しか出てこない。ストレス発散にもなりますよ」とアピール。4月には大阪でも上演されるが「大阪の方々にも楽しんで頂けるに違いないと自信を持っています。あとは、個性の塊のような共演の皆さんが、アドリブを入れすぎて上演時間が延びすぎないように気をつけないと(笑)」。共演は内博貴、平野綾、ダイアモンド☆ユカイ、ルー大柴、高橋ジョージら。3月28日(火)まで新橋演舞場にて。その後4月2日(日)から25日(火)にかけて大阪松竹座で上演される。チケットは発売中。
2017年03月15日ミュージカル版「ライオン・キング」と「リトル・ダンサー」の作曲を手掛け、トニー賞のミュージカル作品賞やオリジナル楽曲賞などに導いたエルトン・ジョンが、「プラダを着た悪魔」のミュージカル化に挑む。2003年、作家ローレン・ワイズバーガーが発表した小説「プラダを着た悪魔」は、2006年にアン・ハサウェイ主演で映画化。メリル・ストリープ演じる悪魔のような編集長の下で、アン演じる新人編集者がこき使われながら成長していく物語で、公開から10年以上経ったいまも高い人気を誇る。「People」誌によると、エルトンは『アダムス・ファミリー2』や『ファースト・ワイフ・クラブ』の脚本家で小説家のポール・ラドニックと組んでミュージカルを製作する。エルトンはミュージカル化を手掛けることに大興奮らしく、「この作品の本も映画も、あと、ファッションの熱狂的なファンなの。製作に没頭しちゃうこと間違いなしだし、待ちきれない」とアツく語っている。プロデューサーのケヴィン・マコラムとボブ・コーエンは、「音楽やドラマの脚本、ファッション、すべてに精通するアーティストが必要でした。エルトンとポール以外にふさわしい人は考えられませんでした」と2人の適役ぶりに太鼓判を押した。キャスティングや公演日などの詳細は未定。(Hiromi Kaku)
2017年01月27日故デヴィッド・ボウイのミュージカル『ラザルス』がロンドンで上演されることになった。昨年11月18日から今年の1月20日までニューヨーク・シアター・ワークショップで大ヒット上演された同作が、10月25日から来年1月22日までロンドンのキングス・クロス・シアターで上演されることが決まった。ウォルター・テヴィスの著作で1976年にはボウイ主演で同名映画化された『地球に落ちて来た男』の続編となるこの舞台作品は、ボウイとアイルランド出身の劇作家エンダ・ウォルシュによって共同執筆された。ボウイにとって最後のスタジオアルバムとなった『ブラックスター』にも同名曲が収録されている『ラザルス』は、地球に降り立った人間の姿をした異星人トーマス・ジェローム・ニュートンが死ぬこともできずに苦難する姿が描かれる。イヴォ・ヴァン・ホーヴェが監督を務める同作は、『デクスター 警察官は殺人鬼』でおなじみのマイケル・C・ホールを含めたニューヨーク公演のオリジナルキャストが出演することになっている。(C)BANG Media International
2016年07月27日「ハイスクール・ミュージカル」シリーズや「マイケル・ジャクソンTHIS IS IT」のケニー・オルテガが手がけた最新ミュージカル「ディセンダント」のDVDが現在発売中。この度そんな本作から、本日6月24日(金)の「ドレミの日」にちなんで、歌とダンスで贈るミュージカルシーンが解禁された。マレフィセントの娘・マルをはじめとするヴィランズの子どもたち。そんな彼らにマレフィセントは、自分たちを島に閉じ込めた善人たちへの復讐を企て、フェアリー・ゴッドマザーの魔法の杖を奪ってくることを命じるが…。“子孫”という意味を持つ「ディセンダント」。「もしも、ディズニー・キャラクターに子孫がいて、10代だったら?」という設定で、マレフィセントや、『アラジン』の卑劣な右大臣ジャファーなど、ディズニーヴィランズ(悪役)やディズニープリンセスの子どもたちが登場し、ヴィランズを親に持つ子どもたちの善と悪との間で揺れ動く心を描き、歌やダンスも圧巻のミュージカル作品となっている。また先日、本作の続編製作が正式に発表され、また新たに話題を集めている。主人公は、第2のザック・エフロンとの呼び声も高い注目株のダヴ・キャメロンが演じる、マレフィセントのひとり娘・マル。マレフィセントはご存知、「眠れる森の美女」で、オーロラ姫に呪いをかけた邪悪な妖精だ。マルたちヴィランズは、魔法のバリアで覆われたロスト島に住んでいたが、ある日、「美女と野獣」のビーストが国王として統治する善人たちが暮らすオラドン合衆国に招かれることに。そこでマレフィセントは、善人たちへの復讐のために、娘のマルに、フェアリー・ゴットマザーの魔法の杖を盗んでくるように命令する。母と強い絆で結ばれたマルは、これまでマレフィセントの教えどおりにイタズラや嫌がらせをしてきたが、ビースト国王の息子・ベン王子たちと交流することで、“良心”というものが芽生え、次第に自分たちが働く邪悪な行為に対して疑問を抱くようになる。その親子の葛藤と、マルの心の成長は、本作のストーリーの大きな軸となっている。今回到着したのは、マルのそのくすぶった心の内を母・マレフィセントにぶつけた時に、マレフィセントが「私たちは本物の悪者」と、娘のその思いをねじ伏せようとするシーン。ダヴとマレフィセント役のミュージカル女優・クリスティン・チェノウェスが織りなす息の合った歌唱シーンは圧巻だ。宇宙をも支配する魔力を手に入れたいという恐ろしい野望を持っているマレフィセント。「邪悪な私の娘」と歌っているように、マルはその母の悪事に加担し、親と同じく悪の道を進むしかないのか? それとも、自分たちでチャンスをつかみ、人生を切り開くことができるのか? その結末はぜひ本編で確かめてみて。「ディセンダント」DVDは発売中&デジタル配信中。(cinemacafe.net)
2016年06月24日実力派ミュージカルスターによるガラコンサート『ブロードウェイ・ミュージカルライブ 2nd』が6月14日(火)・15日(水)、東京・EXシアター六本木にて上演される。2010年から上演を重ねる本コンサートの、今回は新シリーズとしてコンセプトバージョンを開催。シリーズ第一回目は「トニー賞VSアカデミー賞」と題してミュージカルナンバーのみならず、多くの人の心に残る映画音楽の名曲も含めた、豪華ラインナップが実現した。今回のこのコンサートに、日野真一郎が意外な選曲で初参加する。メンバー5人全員が音大卒である男性ヴォーカル・グループ“LE VELVETS(ル ヴェルヴェッツ)”に所属する日野は、メンバーに先駆けてミュージカル『ファントム』(14年)に出演。歌手、俳優として活躍が期待される次世代スターのひとりだ。「トニー賞VSアカデミー賞」チケット情報「普段は5人で活動しているので、このようにひとりで参加するのはプレッシャーもあります。でも確実に経験値は上がるはず。僕が一番最初にミュージカルの舞台に出てから、今はほかのメンバーもそれぞれミュージカルを経験するようになりました。その後にグループに戻って一緒に歌った時に、やっぱり違いがわかるんですよね。僕らはお互い、どう学んだか、いろいろ経験してきたことをシェアするので、ほかのメンバーが経験したことも、あたかも自分が経験したかのように感じられる。グループとしても個人としても、レベルが上がっているんじゃないかなと思えるんです」日野が今回ソロで披露する楽曲は、『レ・ミゼラブル』からファンテーヌが歌う名曲『夢やぶれて』と、映画『ミスター・アーサー』の主題歌であり、クリストファー・クロスの世界的ヒット曲で知られる『ニューヨーク・シティ・セレナーデ』だ。「『夢やぶれて』は以前から大好きな曲だったんですが、女性が絶望の思いのなかで歌い上げる曲というのもあって、自分で歌うことは避けていたんですね。でも今回思いがけず勧められて、これは歌う運命にあるんだなと(笑)。女性曲だけど、もし男性がこのような思いで歌ったらどうなるのか、僕なりの歌い方を今、探っているところです。『ニューヨーク~』のほうもリクエストをいただいて、これはぜひ本物を聴きたい!と思って、4月のクリストファー・クロスの来日公演を観てきました。自分でも今歌ってみて、素敵なメロディにどんどん心惹かれています」本コンサートならではのお披露目となるソロ曲とともに、悠未ひろとのデュエット曲『Somewhere』(『ウエストサイドストーリー』より)も予定している。宝塚歌劇団出身の長身スターである悠未と声を合わせてみて、「とても面白かった。新しいものが生まれそうです!」と手応えも上々。美麗テノールが誘う曲の新たな世界観をぜひ味わいたい。「ミュージカルや映画の名曲とともに、その曲を聴いた当時の思い出を振り返る…そんな素敵なコンサートになると思います」取材・文/上野紀子
2016年06月10日2012年に韓国で誕生し、心理スリラーミュージカルという新たなジャンルを打ち立てた『ブラック メリーポピンズ』。小劇場オリジナルミュージカルでありながら、その年の韓国の公演ランキングトップ10に入る人気作となり、2014年には日本で初演。作品により深みを加え、シャープに仕上げた田村孝裕の上演台本、鈴木裕美による巧みな演出で上演した日本版も高い評価を得、今回満を持しての再演が決定。そのタイトルロールを演じる一路真輝に舞台の話を聴いた。ミュージカルブラック メリーポピンズ』チケット情報「『メリーポピンズ』に『ブラック』が付いているようにちょっとサスペンス的、スリラー的な作品になっています。と言っても、オドロオドロしいとかではなく、心の中の痛みのようなものを表している作品。私はタイトルロールでありながら、そんなに出番がある訳ではなく、4人の兄妹を見守る役。でもその中で存在感を出さないといけないという、難しくて私自身とても勉強になった役でした」14年前に起った火事の記憶を失った4人の養子たち、そして失踪した家庭教師メリーの衝撃の事実が明かされていく物語。今回、メリー役の一路真輝、養子の兄妹を演じる小西遼生、上山竜治、良知真次ら初演メンバーに加え、新ヒロインとして中川翔子が初参加。彼女にとっては初舞台、初ミュージカルでの大役で、その辺りも見どころだ。「私は今年35周年になるんですが、小西遼生くんが『僕、生まれてなかった』とか言うんですね。兄妹の最年長ですら、私の芸歴にかなわない(笑)。私は舞台の上に立っている事が日常だったりするのですが、若い女優さんから『舞台に立つことが怖い』という話も聴いたり。私にできることがあれば力を貸してあげたいなって思う時期に、(中川)翔子ちゃんが入ってくるよとお聞きして。ご一緒できるのは本当に楽しみですし、できることがあればお手伝いさせていただきたいと思ってます」本作は舞台上に真ん中に大きな盆、そして小さな盆が4つあり、それぞれの回転や照明で、現在と過去を行ったり来たりする展開。「いきなり子どもになったり、現在に戻ったり、最初は驚くかもしれませんが、観る内にどんどん引き込まれる感じですね。音楽も主張しずぎず、でもとても効果的に使われていて、楽曲とセリフがきちんと融合していて自然。ミュージカルが苦手という方でも楽しんで頂けると思いますよ」新たなミュージカルの魅力を感じさせてくれそうな本作、5月29日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、6月3日(金)から5日(日)兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、9日(木)福岡・福岡市民会館 大ホール、17日(金)愛知・愛知県芸術劇場 大ホールで上演。チケットは発売中。
2016年05月19日