リノベーションの設計デザインのお仕事をされているrakimegさん。お住まいなのは、ちょっと広めのワンルーム。リノベーション賃貸でこういうコンクリのかっこいいお部屋ってよく見るのですが、「こんな風に住みこなせるんだ!」とお手本にしたくなるお部屋でした。 ディテールが可愛い、リノベーション賃貸 rakimegさんがお住まいなのは、コンクリート打ちっ放しの天井や壁がかっこいい、リノベーション賃貸。少し広めのワンルームです。 広さがあり、天井が高いこともあって、かなり開放的な空間。コンクリの空間に、IKEAのスツールや、無垢材ののテーブル、ベッドなどを組み合わせて、うまくナチュラルな雰囲気を作ってらっしゃいます。ベッドは「3244」というネットショップで手に入れたもの。キッチンは、無印良品のステンレスユニットシェルフキッチン。かっこいいですよね。 細部までかなり計算して、こだわってデザインされているリノベーション賃貸。「あ、これいいな」と羨ましくなってしまうポイントがたくさんありました。 質感が気に入っているというコンクリの壁。配線のパイプを利用して、軽いドライフラワーなどで彩っていらっしゃいます。「コンクリにドライフラワーって、似合うんですよね」とrakimegさん。スイッチプレートは、憧れのトグルスイッチです。キッチンのライトも、かっこいい。 「ミニマムライフ」を心がける それにしてもこちらのお部屋。バスルームをのぞいた場所が全てオープンな状態なのに、とてもすっきりと住みこなしていらっしゃることに、感嘆します。 大きな家具は、ベッドと組み立て式のテーブルのみ。クローゼットは、なんとキッチンの横のこちら部分だけ。うまくボックスも活用しながら収納しています。 このお部屋に住むまでは、仙台に暮らしていたrakimegさん。フレキシブルに移動ができるように、なるべく、ものを増やさないように心がけているそう。 キッチンの収納も、すべてオープン。無印良品の紙袋を活用されていました。同じ色味、質感で揃っているから、すっきり。無料で手に入るものをうまく使った、素敵なアイディアです。トイレにも、ちょっと飾るスペースがあるのが素敵ですね。キャスター付きワゴンは、洗面スペースで大活躍。 ほかにも、カーテンは、生地屋さんで帆布を購入しカーテンクリップで止めただけだったり、Salyu! や、3 Coinsなどで、デザインの良いものを探してきたり。お金をかけずに、ミニマムに、でもきちんと生活を彩るアイディアがたくさん詰まったお部屋でした。 rakimegさんのinstagramアカウントはこちら出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。 おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年05月06日「素材感」が絶妙なリノベーション賃貸 Yasumaさんが暮らしているのは、56㎡ほどの2LDK。お仕事の関係で愛知から東京へ引越し、暮らし始めてからは1年半ほど。天井が高く、コンクリート打ちっ放しの壁がむき出しの、リノベーション賃貸です。 窓側には小上がりのようになったリビングスペース。キッチンとの間には、土間のようなスペースが。もともと持っていたダイニングテーブルがぴったりだったことが、この部屋に決めた理由のひとつ。印象的な革のソファはクラッシュゲートのもの。カーテンは窓の大きさに合わせず、あえて天井から布を吊るし、空間に広がりを持たせています。家で料理をするのが好きな安間さん。Instagramには盛り付けまでとことんこだわった料理の写真がたくさんアップされています。 「素材感」にこだわりたかったという安間さん。コンクリートのインダストリアルで無骨な雰囲気に、あえてクラシックなモチーフを混ぜたり、シープスキンや花など、甘いものをミックスすることで、より印象的な空間を作っているのが、もうさすがの一言。見せたいものと見せたくないものをはっきりさせ、「余白」を大事にする、色数を少なくするなどのルールを課すことで、花やグリーン、ドライフラワーなど、華やかなアイテムが一層映えます。 少し雰囲気の違うベッドルーム。壁に貼ってあるのは、これも「素材感」を意識した、和紙。花屋さんの店頭什器として売られていたものというワイヤーボックスに無造作にしまわれているジーンズ。「同じ素材」のものを、たくさん集めて魅せています。もうひとつある部屋は、アウトドア用品の収納スペースに。 リノベーションをベースに、自分らしくカスタマイズする もともと既に工事済みで、完成された状態だったというこの部屋。自分で工事費を負担することでリクエストし、自分らしくカスタマイズした箇所があります。 こちらのダイニングテーブル横の壁。キッチンと同じOSB合板だったのを、リビングと合わせた黒の壁紙にしてもらいました。かけられているのは、絵画を布にプリントし、さらにロウを塗りわざとシワをつけて仕上げた、オリジナルのアート。 また、原状回復が可能な範囲で、自分で手をくわえている箇所も。 玄関を入ったところで度肝を抜かれる大きな馬の写真。 この馬の写真は、実はタイル。Yasumaさんがクリエイティブディレクションを務める「オンデマンドエコカラット」という商品で、自分で選んだ写真をタイルにできるというもの。施工も、マグネットシートを貼った上に取り付けるだけということなので、簡単です。タイルには調湿・消臭などの効果があり玄関にぴったり。 キッチンのステンレスの扉はギラギラしすぎていたので、布に変えました。 賃貸の部屋であっても、アイディア次第でいくらでも、自分らしい暮らしはつくれるんだなということに気づかされます。 この印象的なダイニングテーブルも、自分でデザイン・設計して作ったもの。鉄工所にオーダーしたフレームに、天板、棚板にはフローリング材をはめ込みました。好きな食器も魅せながら収納できるようにしてあります。 ローテーブル、テレビボードとして使っているのは、ホームセンターに売っていた盆栽用の板とブロック。ひとつ1,000円ほどで手に入れたそう。 作家さんを追いかける 学生時代からずっと料理が好きで、お父様の趣味が陶芸だったこともあり、器にはこだわりのあるYasumaさん。気に入った作家さんを追いかけて展示会へ行き、新作を手に入れてくることが多いそう。 キッチンの食器棚はオープン。最近はまっている日本酒や、スパイス、たくさんの器などが整頓されて並びます。 印象的な器をいくつも組み合わせて、美しい食卓を作ります。部屋のひとつひとつの照明もとても印象的で、お聞きしてみたら、こちらも作家さんのものが多いとのこと。 インダストリアル風、ナチュラル風、などあらかじめつくりこまれている賃貸のお部屋も、それを「ベース」と捉えて、カスタマイズしたり、いろいろなテイストをミックスしたりして、自分らしい空間に作り変えていく。アイディアとセンス次第で、部屋って、本当にいろんな可能性があるんだな、と、脱帽しきりのお部屋でした。 Kosuke YasumaさんのInstagramアカウントはこちら出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。 おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年04月19日1階は居心地のいいカフェに改装町田の住宅地に建つ築約50年の古民家は、見附春佳さんの祖母の持家だったのだそう。「もともと美容院として建てられた家だったそうです。その家を祖母が購入したのですが、祖母が亡くなった後は父が管理を任されていました。彫刻家の親戚が作品の保管場所として使っていたのですが、やはり人が住まないともったいないということになり、私が住むことになりました」見附さんがこの家に住むに当たり、『無相創』 にリノベーションを依頼した。「世界観が大好きで、『無相創』にはずっと通っていました。今回、自分の家をまるごとお願いすることができてとても幸せです」1階を念願のブックカフェ『403.notfound』に、2階を住居にリノベーションした。リノベーションにあたり、1階は見附さんが作りたかったブックカフェにした。カフェスペースと調理場は、古い電車の窓のような、持ち上げて開くスタイルに。金色の金物も美しい。2階をプライベートな空間に2階がプライベートな空間。階段を上がり、手前にリビングとベッドの空間、奥がダイニングキッチン、窓の外には広いテラスが続く。「親戚が使っていた家具は手放すことも考えたのですが、いい感じに収まったので有り難く使わせていただいています。『無相創』さんがラックを作ってくださり、また照明器具もつけてくださいました」リノベーションにあたり、外断熱にしてペアガラスも導入。「驚くほど暖かく、快適な住まいになりました!」2階がプライベートスペース。左官の下地材で仕上げにした壁がいい雰囲気を作っている。「ガラスの見本を見せていただいて、その中からこのストライプのものを選びました」チェストの後ろをベッドスペースとしている。「光が天井に当たるハーフミラー電球は、明るすぎないのでベッドの上の照明としては最適でした」窓には遮光のロールスクリーンを採用。奥の部屋がダイニング。「その先のベランダは父母がDIYで板を張りベンチを作って、居心地よくしてくれました」トレイにまとめたお茶のセット。「このランプシェードは母のハンドメイドです」隅々まで丁寧に作り込んだ家1階のお店部分は、古材やアンティークを使用。照明器具はすべて『無相創』のオリジナル。壁は珪藻土、電気の配線には銅管を使っている。隅々まで心を配り丁寧に仕上げることで、居心地のいいセンス溢れる空間に仕上がっている。ブックカフェをオープンさせる前は、ソムリエの仕事をしていたという見附さん。『403.notfound』では、美味しい焼菓子とコーヒー、そして自然派のワインをいただける。「ワインバーは敷居の高いお店が多いので、ひとりでふらりとワインを飲める場所を作りました。ぜひ気軽に遊びにいらしてください」ひとつひとつ違う椅子。ひとりになれるスペースがお店のそこここに用意されている。いろんな場所に座ってみたくなる。「アンティークスイッチを使いたいとお願いしたら、まさかの1箇所に10個!ひとつひとつ違う表情のスイッチがとても気に入っています」デザインの違う照明はすべて『無相創』のオリジナル。地球儀のモビールが素敵。リノベ前の家の窓の形をそのまま残している。「私もこの家の前を通って通学していました」「親戚が使っていた畳敷きの小上がりにカーペットを敷きました。靴を脱いでリラックスしていただけます」お店の入口のドアは、フランスのアンティーク。見附邸米原政一( 無相創 )所在地東京都町田市構造木造規模地上2階延床面積85.8㎡読みたくなる本がお店のそこここにある。外断熱+ペアガラスに変えてとても暖かく快適な家になったそう。
2019年03月27日子どもができたのを機に、都心から神奈川県逗子市のマンションへ移り住んだFさん家族。海岸まではわずか徒歩2~3分という距離にあり、以前から夫が「子育てをするにはこういう環境がいいんだろうな」と思い描いていた理想がかなう場所でした。昭和59年築、専有面積115.25平米の物件は4,000万円で入手。より居心地のよい空間を目指そうと、工事費1,500万円(税・設計料別)でリノベーションを行いました。■ 見やすくて取り出しやすい!壁面収納リノベーションは、雰囲気がいいと感じた友人のレストランを手掛けた東海林健建築設計事務所に依頼。代表の東海林さんは偶然、夫と同じ高校の同級生でもあったとか。夫はもともとインテリアに興味があり、リノベのイメージは気に入ったインテリアの写真をまとめたものなどで伝えたそうです。そして、もっとも重視したのが「できるだけ生活感を出さないこと」でした。LDKは開放感あふれる大空間になっています。リノベ前のLDK以前はキッチンとリビングダイニングに分かれていましたが、空間を一体化しました。F邸の中心ともいえるのが、この存在感のあるダイニングテーブルです。「フローリングをヘリンボーンかパーケットに」との妻の希望を、パーケット張りのテーブルで実現しました。空間のアクセントになっているモザイクタイル部分は、既存の壁を利用したものです。造作したテーブルには脚がなく、この壁が3.3×1.2mもの天板を支えています。まるで宙に浮かんでいるようですね。テーブルと同じ幅で、正方形に近いユニークなキッチンはオリジナルです。水栓にはグローエの「ミンタ」を使用。壁向きのコンロは業務用で、マルゼンのもの。東海林さんに依頼するきっかけとなったレストランで使用していたそう。「通常の家庭のキッチンにはない火力の強さが魅力です。ラムチョップやチキンなどのオーブン料理も、簡単においしくできるので気に入っています」と夫。LDK東側の壁は、ほぼ全面が収納になっています。DK側の扉を開けると、この通り!家電や食品、食器などがずらりと並んでいます。物がどこにあるのかわかりやすく、取り出しやすくて、使い勝手は抜群。リビング側の壁面収納には、テレビボードやキャットタワーも組み込んであります。キャットタワーの内部にはステップがあり、上部のキャットウォークへと上れる仕組みです。スッキリとしたLDKをキープできているのは、生活感の出やすいものを隠せるようにしたからなのですね。■ 何でも入る!?大容量のストックルーム玄関は既存の下駄箱を撤去して、広い土間空間にしました。玄関右手にあった個室はフローリングを撤去してストックルームに。靴のほか、キャンプ道具やスーツケース、自転車などを収納していますが、まだ余裕があります。ガラス戸の奥はLDKです。右側の壁に並ぶラワン合板の引き戸を開けると、寝室やサニタリーがあります。ラワン合板もLDKのいいアクセントになっていますね。家族4人で寝ている寝室の一角には、W.I.Cを設置しています。子どもたちの分も収められており「着替えも便利です」と夫妻。衣類の整理がしやすいよう両サイドにハンガーパイプを備え、片方は下部が棚になっています。現在は妻のワークスペースとなっているスタディルーム。デスクや棚が造り付けになっています。いずれは子どもたちの勉強部屋に、とも考えているそう。リノベ前のサニタリーリノベ前は洗面室とトイレが一体化しているつくりでした。トイレが独立空間となるように、浴室の隣に新設しました。広くなった洗面室には、より空間に広がりを感じさせる大きな鏡と、実験用シンクを設置。収納棚の明るいブルーが印象的ですね。妻は「収納が充実していて、ものをサッとしまえるところ」、夫は「キッチンも楽しいですし、アウトドアグッズが収納できるストックルームも」と気に入っている点を教えてくれました。このリノベーションをもっと詳しく見たい方は、ぜひ『リライフプラスvol.28』も参考にしてみてくださいね。リライフプラスvol.28日本で唯一のマンションリノベーション専門誌【巻頭特集】マンションリノベ新・3種の神器 [W.I.C][玄関土間][パントリー]で収納問題をスパッと解決!【第2特集】We Love City コンパクトでもいい!都心に住みたい※物件価格、工事費、ご家族の年齢等は取材時のものです。設計/東海林健建築設計事務所撮影/山田耕司
2019年03月13日このまま家賃を払い続けるよりも買ったほうがよいのでは、と住宅購入を検討し始めたKさん夫妻。通勤経路に建ち、つくりがよいと感じていたマンションを調べてみると、たまたま販売中の部屋があったそう。平成3年築、専有面積が88.2平米と十分な広さもあり、内見後に1,400万円で購入しました。建築関係の仕事に就く夫は、もともと「中古マンションを買うなら自分好みにリノベーションしたい」と考えていたとか。その考え通り、工事費1,476万円(税・設計料込み)でリノベを行いました。■ インダストリアルでありつつシンプルに!K邸があるのは、愛知県岩倉市。リノベの設計・施工は名古屋のエイトデザインに依頼しました。「名古屋の会社のなかでも、いろんな種類のリノベをしているエイトさんなら自分たちの思いをかなえてくれると直感して、即決でした」と夫。夫妻が希望したのは、大きなW.I.Cやモルタル敷きの玄関土間、リビング向きのオープンキッチン、スタイリッシュな和室など。新築では難しく、リノベだからこそかなう空間づくりでした。とくに賃貸のときは1室丸ごと収納にしていたほどで、モノを収めるスペースはマストでした。水回りの床は18cm高くなっているため、オープンキッチンのカウンター腰壁も背が高くなっています。腰壁に貼られた存在感のあるタイルは、妻の「昔の玄関みたいにしたい」というリクエストに応えたものです。インテリアのイメージとして「インダストリアルな雰囲気がありつつもシンプルなテイスト」を希望した夫妻。キッチン対面にあるリビングの壁の一部は、コンクリート現しになっています。程よくインダストリアルな空間に、ナチュラルなハンモックや造作のテレビボードも馴染んで見えますね。ペンダントライトは無印良品のもの。キッチン上部には、キッチン側から使える吊り戸棚を設置。下部には手元を照らす照明が仕込んであります。リノベ前のキッチン水回りの床が高くなったのは、配管の関係です。位置や大きさが変えられないため、キッチンの向きを変えてその裏にパントリーを設けました。オールステンレスのキッチンはマルゼンのもの。業務用をカスタマイズして、シンク下の収納に扉を付けました。すぐ横がサニタリーなので、家事動線もスムーズです。バックカウンターはHACHI KAGUのオリジナルです。バックカウンターの一部は折りたたみ式の台になっていて、作業スペースを広くすることもできます。パントリーには棚を造作して、食器やストック食品などを収納しています。■ モノは大容量のストックルームにまとめて!リビング奥に見える箱のようなスペースは、W.I.Cを兼ねたストックルームです。大容量ですが、天井まで壁をつくらないことで圧迫感を軽減しました。ストックルームをリビング側から見たところ。玄関へ通り抜けられるようにもなっています。内部には、収納するもののサイズに合わせて棚を取り付けました。リビングの近くにはキャンプ用品、書類や本、CD、バッグなどを収納しています。「ここがあるおかげでLDKが散らかりにくく、どこに何をしまうかが決まっているから使い勝手もいい」と妻。玄関近くには靴や自転車、ゴルフバッグなどを収納しています。ストックルームから玄関へ出るドアには、姿見が付いています。これは便利ですね!ドアを開ければ、鏡は玄関ホール側からも使えます。靴や小物を入れている玄関ホールの棚は、無印良品のケースに合わせてつくったオリジナルです。玄関土間からホールを見たところです。正面に見えるのは……畳ですね。■ 参考にしたい!スタイリッシュな和室夫がどうしても欲しかったという和室です。モダンなデザインで、セカンドリビングや客間などとして使っているそう。「最後まで迷いましたが、建具などをつけずオープンにして正解でした」と夫。玄関から廊下、ストックルーム、LDまで、床はすべてモールテックスという左官材で仕上げました。ストックルームの廊下側はクロゼットです。夫妻の衣類のほとんどが収まっています。リノベ前の洗面台洗面室の位置はリノベ前と同じですが、設備や内装は変更しました。キッチンと空間が続いているので、洗面カウンターにはキッチン同様にステンレスを選んでいます。トイレの位置も変えていませんが、こちらも設備と内装を一新。正面の収納棚には、クロゼットと同じつまみを使用しています。妻はストックルーム、夫は和室がお気に入りとか。「建築関係の仕事をしているからこそ、自分にはないアイデアが出てくるのが心強かったですね」と夫はリノベのプロセスも楽しんだようです。このリノベーションをもっと詳しく見たい方は、ぜひ『リライフプラスvol.28』も参考にしてみてくださいね。リライフプラスvol.28日本で唯一のマンションリノベーション専門誌【巻頭特集】マンションリノベ新・3種の神器 [W.I.C][玄関土間][パントリー]で収納問題をスパッと解決!【第2特集】We Love City コンパクトでもいい!都心に住みたい※物件価格、工事費、ご家族の年齢等は取材時のものです。設計・施工/エイトデザイン撮影/水谷綾子
2019年03月05日最近は古民家を購入しリノベーションをすることで住宅として利用するというケースも多くなってきています。自然が豊かな環境でゆったりと暮らすといったスローライフを求めている人が増えたからかもしれません。とはいっても、古民家で住むにはどのようなメリットがあり、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?新築購入との違いも含めてご紹介します。古民家リノベーションが流行している!30年前にも古民家をリノベーションして使うということはありました。私も実際にそのリノベーション現場に立ち合ったことがあり、その時の施主はお蕎麦屋さんでした。このケースでは、新規開業のために古民家を購入してリノベーションしたということだったのです。白川郷にある合掌造りのような外観で地域でも目を引くような建物でしたが、これはあくまでも特殊な建物であって個人が住むようなケースではありませんでした。ところが、ここ数年はこのような状況が一変し、個人住宅としての古民家再生が脚光を浴びてきました。つい先日ですが山口県のあるお宅を取材しました。代々住み続けてきた古民家をリノベーションした方だったのですが、太い梁や黒光りした木材の雰囲気を活かしたすばらしいリノベーションが施されていて感動を覚えるほどの出来栄えだったのです。このように、蕎麦店や土産物店が店舗として古民家を活用するケースがほとんどだった時代と比べると、普通に住むために古民家を購入してリノベーションするケースが急増しています。あなたも古民家の魅力にふれ、古民家を購入してリノベーションをするという選択も検討してみてはどうでしょうか?古民家リノベーションとは?そもそも古民家とはどんな定義なのでしょうか。明確な基準はないのですが、少なくとも戦前さらには大正時代以前の住宅と考えればほぼ間違いありません。そして、この古さを感じさせる雰囲気をそのまま、または残しつつ、機能性や快適性は現代基準に引き上げることを古民家リノベーションといいます。ですから、外観や室内の太い梁などは残し効果的に見せながらも、快適な温度や湿度を保たせるような施工をするのです。古民家リノベーションのいいところ物件によって程度の差こそあれ、天井が高く非常に広い空間を確保できます。一般的な在来工法ではある程度の間隔で柱が必要になりますし、空間を確保するための強い梁材を確保するのも大変なことです。この梁というのは建物にとって強度を確保する主役。広い空間を確保するには、強靭な耐久力を持った梁材が不可欠です。しかし、現代風の住宅でこれを再現しようと思うと、この梁材を見つけるのが一苦労ですし、もし見つかってもその値段はかなりの高額になるでしょう。古民家風の宿や和食レストランへ足を運んだことはありますか?宿名は忘れましたが、青森県の古民家に宿泊したことがあります。この宿は外観もさることながら食事をする場所が、何とも言えない雰囲気をかもしだておしゃれでした。全体的な雰囲気として「おしゃれだな〜」思ったのですが、特に気になったのが古い木材です。ここでいう木材とは柱や梁のこと。とくに梁は見事なもので、思わず下からまじまじと見上げてしまうほどでした。この梁は長い年月を経て黒光りしていました。床に炉が4か所切ってあったのですが、ここから上へ立ち上る煙に燻されたのです。そしてもう一つのおしゃれデザインポイントが梁の反り。横に渡された梁がひらがなの「へ」の字型をしているのです。厚みがあり、への字型にカーブし、そして煙に燻され黒くなっている長い一本の木が頭の上を横に渡されているのですが、不思議なことにいくら眺めていても飽きませんでした。デザイン性がいくら高くておしゃれであっても、冬は寒くていられなく、動線も最悪でなおかつ段差だらけではいただけませんね。しかし、古民家リノベーションのよいところは、この問題を見事に解決できることにあるのです。非日常性はいいでしょう。今では探すことすら難しい立派な木材を頭上に渡した設計などは非日常の極みです。そのうえ冷暖房の設備は最新式のものを入れられますので快適性はしっかりと約束されるのです。古民家の主要構造部分だけを残してリノベーションするので、最新式のシステムを入れ込むのはさほど難しいことではなく、これにより非日常性と機能性が見事に同居できるのです。【無料】見積もり・比較でリフォームが安くなる!新築購入VS古民家リノベーションでは、新築を購入するのと古民家を購入してリノベーションするのではどちらがいいのでしょうか?違いをみていきましょう。新築にしろ古民家を探すにしろ、いずれも今の居住地を離れて暮らすことになります。つまり建築場所を探さなくてはならないのですが、ここに両者の違いが表れてきます。新築住宅購入の場合は街中にある売地を探すか分譲業者などが開発する団地などを探すことになるでしょう。それに対して古民家住宅は既に建っている建物を探すわけですから、どうしてもその立地条件に差異が出ます。古民家の特性はそもそも建っている場所が街中にはあまりないので、どうしても郊外や田舎になるでしょう。街中で古民家に住みたいという方には少し難しいかもしれません。しかし、周りに自然があり周囲に家がないような場所に住みたいという希望がある方にとっては、更地で家を探そうと思ってもこのような場所ではなかなか土地が出にくいとも言えます。それぞれに長所短所があるわけですが、新築購入と古民家を購入してリノベーションをするのでは、その場所を探すことにこのような違いが生じることを覚えておきましょう。一概によいとはいえませんが、新築購入ではその外観をどうしようと個人の自由です。場所によっては分譲地の景観規約などがあると自由にはできませんが、それでもほぼ自由といってよいでしょう。それに対して古民家の場合はそもそも建っている場所の生活スタイルとしてはゆったりとした地域が多いことに加えて、周囲ものどかな日本の景色が広がっている場合が多いと思います。古民家住宅は中をどうリノベーションしようと構いませんが、こう考えると外観を大きく変えるのは周囲の環境とかけ離れてしまうため、あまりよい選択とは言い難いかもしれません。しかし、多くのヨーロッパ諸国と同じように、自分に制約や自由があるということはご近所さんも同じような状況であることを意味します。したがって、落ち着いた外観の新築住宅をせっかく建てたのに、お隣さんが突如ショッキングピンクの外壁に塗り替えた、という悲劇が起こることもあるのですが、古民家を購入する場所に置いてお隣がいきなりこんなことをするという可能性は低いと思います。古民家リノベーションにかかる費用の相場一般の住宅をリフォームするのと比べて、古民家リノベーションは全面的なリフォームを意味しますので費用はどうしても高くなります。これは、構造の主要部分を残したスケルトンリフォームを基本とするからですが、もちろん一部分だけをリフォームする手もあります。ただ、基本は全面的なリノベーションをおすすめします。その費用ですが、一般的な広さである30坪程度の古民家リノベーションで2,000万円前後は見てほしいです。古民家再生においては断熱材などをほぼ新地住宅同様に設置しなくてはならないことに加えて、水道の配管を新たに引き直すなどの工事が発生するからです。もう一つは家の劣化具合です。これだけは個々の案件によるのですが、仮にかなり傷んでいるとすれば相応の修理費用が掛かってきます。古民家リノベーションですてきな住まいを実現!古民家リノベーションは費用の面ではそこそこしてしまうのですが、もともとの古民家を安く購入できれば新築購入とさほどの差は生じません。一般的な新築住宅も魅力的ですが、古民家をリノベーションした非日常的な家に住むことはそれを上回るメリットや満足感を得られます。ただ、家を買う前に強くおすすめしたいのは、古民家をリノベーションした住宅の見学です。機会は少ないですが、マメに情報を探していればそのような現場見学会も開催しています。【無料】見積もり・比較でリフォームが安くなる!プロフィール森住宅コンサルタント株式会社代表取締役森雅樹名古屋生まれ。法政大学卒業後、大手ハウスメーカーに就職し戸建て住宅営業を経験。退職後は都内の零細工務店において戸建て営業とリフォーム営業に従事。その後、森住宅コンサルタント㈱を興して独立。現在は住宅会社と消費者向けの講演、執筆、コンサルティング活動を行う。買う側、売る側双方の立場を熟知したうえでのアドバイスを行っている。住宅購入者向け、住宅販売者向けの単行本20冊以上。森住宅コンサルタント(株)
2019年02月27日持て余している和室はありませんか?和室をリノベーションするなら、洋間にかえるか、和モダンの部屋にかえるかの選択肢があります。それぞれどういった工事が必要なのか、費用や工期についてもご紹介します。和室をリノベーション。どんな間取りにしますか?和室を洋室にリノベーションするケースは大変ポピュラーな工事ですね。とくに高齢の祖父母が亡くなったために、普段暮らしていた和室、もしくは寝室にしていた和室が空いてしまうケースです。今回は、和室をリノベーションする場合の2つの事例をご紹介します。パターン1. 和室→洋室にリノベーション和室を洋室にリノベーションする際に必ずする工事は、畳からフローリングの変更です。材質や色目をイメージに合わせて選択します。次に来るのはクロスの張替えでしょう。祖父母が居室にしていた和室ということを想定すると、一般的なビニールクロスだった可能性は低いと思います。つまり、爪で軽く引っ掻くと土がボロボロと剥がれてくるような壁かもしれませんし、ひょっとしたら板張りかもしれませんので洋室のイメージに合わせてクロスを替える必要がでてきます。あとは照明とカーテン。照明だけ和風ではおかしなことになりますので、洋風の照明を選ぶことになるでしょうし、カーテンに関してもカーテンボックスも考慮しながらまったく新しいものに変えることがメインとなります。また、押入れがあると思うので、これを洋風のクローゼットに変える工事が必要になります。畳をフローリングに変える工事だけなら15〜20万円程度で済むはずですが、ここでは完全な模様替えを念頭に置いていますので、60万円~90万円ほどかかるとみてください。あとはフローリングの素材選択が比重を占めます。特殊な素材などを使ったり、場合によっては思い切って床暖房にしてしまおうとなると費用は当然変わってきます。とくに床暖房を設置する場合は、それに適した床材の選択が必要となってしまいます。工期はずばり1週間以上。どんなに小さな工事でも、和室から洋室へのリノベーションでは1週間をみてください。そのうえで凝ったカーテンボックスを付けたり、間接照明を駆使したようなリノベーションでは、配線工事などが複雑になるので2週間程度を要することもあるでしょう。和室から洋室へリフォームするのですから、雰囲気はもちろん一新されますし、クロスなども新品ですから気分もいいでしょう。また、多くのお宅がそうなのですが、使い手のいなくなった和室はそのまま放置されるケースがほとんどです。同じ家なのに和室の中にここ2〜3日入っていないなどということさえ起こります。洋室にして変わるのは、その部屋の中に入る頻度が圧倒的に変化すること。もちろん、リフォームした後の洋室をどんな目的で使用するかにもよりますが、和室だったときよりは間違いなく出入りする頻度が増えます。和室は座って使うことを前提にした居室になります。たとえば和室で庭を見るときは座って見ていたはず。ところが洋室にリフォームすると、その視点の高さも変わるので、これまでとは異なった景色が広がることとなり、気分一新にはもってこいですね。パターン2. 和室→モダン和室にリノベーション和モダンは私も大好きなデザイン。インバウンド需要を見越した外国人富裕層向けホテルでも、この和モダンを取り入れる傾向が顕著です。これを一般家庭の和室に取り入れるとどうなるのか?まずは畳。モダンと言っても和室ですから畳は必須。でも、よく見かける一般的な縁がある畳ではなく、縁がない野郎畳や琉球畳などを使うことが多いようです。縁がないだけでも随分と斬新な感じがしますからね。そして次は壁紙。一般的な和室は茶系統か白色のクロスなどを使用しています。ところが、和モダンテイストの高級ホテルの部屋に見られるような、鮮やかかつ艶やかな朱色を大胆に使ってもよいでしょう。また、照明も必須アイテム。費用は掛かりますが、天井に完全埋め込み式の照明はとてもおしゃれでおすすめです。また、私の個人的な感想では、障子は絶対に欲しいところ。ヒルトンホテルに泊まった経験のある方は思い出してほしいのですが、あのホテルは室内窓の内枠に障子が使ってあります。部屋自体は洋室設定なのですが、障子の存在感が独特でまさに和モダンの雰囲気をかもしだしています。大まかな費用目安ですが、50万円~150万円としておきます、少し幅を持たせて書きましたが、照明一つとってもあまりに金額の幅があるので、このようにさせていただきました。ただ、大掛かりな工事をしなくても、畳を半畳の琉球畳に変え、壁紙を紫、朱、藍などでまとめればそれなりに和モダン感は出ますし、旧来からある床の間をモダンな造りにすれば、大きな金額を出さずにリフォームができるのではないでしょうか。洋室へのリフォームと同じですが、和室から和モダンへのリフォームも最低1週間はみた方が無難です。とくに、複雑で凝った和モダンにする場合は2週間程度を見るべきです。従前の和室が物凄く本格的な和室であれば話は違いますが、和室をリノベーションして和モダンに変える計画をされている方がいうところの和室は、おそらくそんな本格的なものではないはずです。それどころか和室ではなく、ただ単に畳が敷いてある部屋ということで和室と称しているケースも多いようです。建築当初は新しいのでそれなりに機能していたかもしれませんが、その部屋を愛着を持って使っていたご両親が亡くなった後は、下手をすると開かずの間になりかねません。そのうえ自然光も入らないような部屋だと、そこでくつろごうという気さえ起こりませんよね。そんな和室を和モダンにすればイメージは一新。ほとんどの人が人生の中で和モダンという部屋がある住宅に住んだことがないはずです。ホテルでの経験はあるかもしれませんが実際の暮らしとなるとそうなるでしょう。つまり、和モダンの和室を作っての生活は、他の部屋をリフォームするのと比べてはるかに新鮮な気持ちになれるでしょう。この効用が和モダン和室にすることで得られる最大の効果ではないでしょうか。持て余している和室をそのままにするのはもったいない両親の他界によって和室が余り、うまく使いこなせずに困っているケースは非常に多く、私が現場で見聞きすることが多い事象の一つです。しかし、余った和室を放置しておいても、実生活ですぐに困ることはありません。それが仇となって、何時までも手つかずの部屋として放置されてしまうのです。もし、皆さんの中で同じ境遇の方がいれば、是非とも和室のリフォームをご検討ください。和室のリフォームはここまで書いてきたように、【和室⇒洋室】にするか【和室⇒モダン和室】にする選択肢がほとんどになります。一般的には洋室に変えてしまい、家族の居室にするか納戸として収納スペースを増やす場合が多いようです。しかし、そこに和モダンという選択肢もあることを思い出してください。和室でもなく洋室でもない異次元の空間。こういった空間が自宅にあるのは素晴らしいことです。プロフィール森住宅コンサルタント株式会社代表取締役森雅樹名古屋生まれ。法政大学卒業後、大手ハウスメーカーに就職し戸建て住宅営業を経験。退職後は都内の零細工務店において戸建て営業とリフォーム営業に従事。その後、森住宅コンサルタント㈱を興して独立。現在は住宅会社と消費者向けの講演、執筆、コンサルティング活動を行う。買う側、売る側双方の立場を熟知したうえでのアドバイスを行っている。住宅購入者向け、住宅販売者向けの単行本20冊以上。森住宅コンサルタント(株)
2019年02月26日煙突との出会いが始まりだった吉祥寺の賑やかな商店街から1歩入ると、そこは閑静な住宅街。以前は鍼灸院だった築20年程の3階建て鉄筋コンクリートの建物を、2世帯で暮らす戸建てにリノベーション。住人は店舗のディレクションや空間設計を手掛ける鈴木善雄さん、舞さんご家族と、舞さんのご両親の引田ターセンさん、かおりさんのご夫婦だ。「結婚した当初は、いつか古い物件を改装して暮らせたらなと考えていましたが、義父母からいい物件があるから一緒に住まないかという話をいただいて。訪れてみると、1階に暖炉のある住宅でした。煙突のある家なんて、東京ではなかなか建てられないけれど、ここならずっと自分が憧れていた薪ストーブも設置できるだろうと」そう語るのは、新木場で複合施設「CASICA」のディレクションを手掛ける鈴木善雄さん。1階はご両親の住居、2階はゲストルーム&作業場、3階を鈴木さんご家族の住居に。2世帯それぞれの、思い思いのリノベーションが始まった。ヨーロッパの古い照明に、日本の古道具の作業台など、年代を感じさせるインテリアが味わい深い3階。昨年11月、新木場にオープンした複合施設「CASICA」は100%LIFEでも掲載。「CASICA」「スタンダード トレード」にリノベーションを依頼。ホテルのように洗練されたシンプルで居心地のいい1階。古家具を独自に再構築鈴木さん家族が暮らす3階のフロアは、3LDKだった間取りを70㎡ほどのワンルームに変更。荒々しい古材を敷いた床に工業的なペンダントライト、日本の古い家具などがあしらわれた空間は、おふたりが手掛ける店舗の世界観のよう。「何風というのではなく、好きなものを選んで、縛られることなく構築したいんです。インダストリアルと和家具が合わないわけではないし、トルコのラグもあればアメリカのソファなど、国も色々とミックスしていいと思っています」。リノベーションは、善雄さんと大工仲間達とDIYで少しずつ着手していったそう。壁づけのキッチンは、和箪笥や小引き出しなどをパズルのようにはめこんだ棚に目を奪われる。「日本のものをどう現代的にアレンジするか、と常に考えています。畳からイスの生活になった今、和箪笥は床の上じゃなくてもいいですよね」。斬新なアイデアの溢れる空間を彩るのは、仕事の買い付けで見つけた古道具だったり、全国を車で旅する中で出会ったものだったり。愛着のあるものたちが、素朴な素材感が活かされた空間に味わいを加える。「キレイすぎると落ち着かないんです」と善雄さん。キッチンという境を設けず多様性のある空間にしたかった、という暮らしの中心にあるダイニングテーブルで。南北に開口があり光が通り抜ける。床には室内用ではないインドネシアのチーク材を張った。キッチンには、少しずつ集めた古家具などをパズルのようにはめ込み、独創的な棚をアレンジ。抜けのあるワンルームにスケルトンにした空間に、あえて1カ所仕切りを設けたのはアトリエ。「鉄加工ができる友人に頼んで、窓枠を作ってもらい、わざと錆びさせてガラスをはめ込みました」。現在は仕事部屋にしているが、保育園に通うお子さんがもう少し大きくなったら、いずれ子供部屋にする予定だそう。「壁は後からいくらでも作れるので、最低限に。ベッドルームにも仕切りは設けませんでした」。床と同じ古材を面材にして、壁一面に収納を設けたベッドルームは、サンルームからの明るい日差しで満たされる。「ここに暮らすようになって、グリーンを育てるのも楽しくなりました」。薪ストーブが鎮座するリビングで、家族で語らう暖かな時間も偲ばれる。「1階には両親がいることで、一緒に食事をしたり、息子を見てくれたり、たくさんの時間を共にするようになりました。仕事の話も夫も交えて色々と話せる関係なので、いつもたくさんの刺激をもらっています」と舞さん。LDKの一角に仕切りを設け、アトリエを設置。ガラスの窓を光が通過する。現在、仕事部屋にしているアトリエは、いずれは子供部屋にする予定だそう。リビングに隣接したベッドルーム。壁のように見えるよう、床と同じ素材で収納を設けた。南側のサンルームは植物がよく育つ。お子さんの遊び場にも。ESSE社の「THE IRONHEART」が置かれたリビング。クックオーブンなど機能も充実。チェーンソーと斧で薪割りをしているそう。北欧テイストの1階「早期リタイア後がこんなに充実するとは思っていませんでした」。と語るのは、舞さんのご両親、引田ターセンさんとかおりさん。人気のパン屋さんとギャラリーを営みつつ、2世帯での暮らしを楽しんでいる。140㎡ある1階は、3階と打って変わって、北欧テイストで統一されたシンプルでナチュラルな空間が広がる。「以前からおつきあいがあって、家具のデザインなどが好きだったスタンダードトレードさんにリノベーションをお願いしました」。薄い緑の混ざった珪藻土の壁、オークの天井や家具、麻混の絨毯の敷き詰められた床。穏やかで居心地のよい空気が流れる。「私たちが求めたのはやりすぎない、主張しないインテリア。和でも洋でもなじんで、ずっと使い続けられるテイストが好きなんです」。1階は床面積140㎡の広々空間。暖炉のある山小屋風の空間だったのを、北欧テイストに。コンクリートの冷たい躯体に、木とガラスで温もりを加えた。ハンス・J・ウェグナーのテーブル、フリッツ・ハンセンのイスなど、内装に合わせて家具もセレクト。吉祥寺で「ギャラリーフェブ」、パン屋さん「ダンディゾン」を営む、ターセンさんとかおりさん。普段はキッチンとリビングの間の空間で仕事をすることが多いそう。ワンルームを半オープンの仕切りと床の段差が緩やかに分ける。人の集まる居心地のいい家に鍼灸院だった南側のスペースは、外構の緑とルーバー状になったガラス窓から光が差し込む、明るいベッドルームに。暖炉のある広々としたLDKは、大人数でパーティーを開いたり、何人かで料理をしたりも可能な余裕のスペースを確保した。「婿の誕生日会には40人くらい集まりましたよ。キッチンはアイランドにシンクを入れるかどうか悩みましたが、オープンなキッチン台にして正解でした。お料理を運んだりするのを、みんなが手伝ってくれるんです」。一部分には仕切りを立てて、キッチン内すべてを見せないよう細かな計算も。「家は私たちにとって充電をするところ。明るくて風が通って、“ああ、家に帰りたい”と思えるような快適な場所にしておきたいですね」。その願いが結集した1階には、家族や友人たちが集まってくる。個性の違う2つのフロアのそれぞれの生活を、コンクリートの堅牢な建物が包み込んでいる。明るい日差しに包まれるベッドルームには、ウォークインクローゼットを設けた。ベッド脇のステップは、年を取った愛犬用。ベッドルームの入り口。ルーバー状になったガラス窓から光が差し込む。パーツにこだわり、イタリア製のグレーのタイルを貼ったバスルーム。微妙な陰影が奥行きを出す。余裕の幅を確保したキッチンでは、普段おふたり一緒に料理するそう。キッチン台の黒の面材がアクセントとなっている。パントリーにキッチンまわりのものを一括に。以前は勝手口だったところを塞いで、ガラスブロックを採用した。窓辺には、「ギャラリーフェブ」でもかかわりのある陶芸家・内田鋼一や、ガラス作家・イイノナホの作品を飾る。十字型のガラスをはめ込むようオーダーしたドア。玄関にあるイイノナホの照明がガラス越しに見えるのが、かおりさんのお気に入り。約100坪の敷地に建つ、鉄筋コンクリート3階建ての建物。元オーナーとは知り合いで、縁あってリノベーションが実現。
2019年02月18日犬や猫、うさぎや亀、インコ……。ペットとの快適な暮らしを実現するために住まいから暮らしまで、実例から専門的知識をあわせて、私たち家族ができるポイントやコツをご紹介します。■ ペットと暮らす~お宅拝見!ペットも大切な家族の一員!ペットのことも考えた家づくりのアイデア実例記事をピックアップ!記事タイトペットのための家づくり、快適に暮らすための工夫実例5選ペットも人も快適に暮らすための工夫を取り入れた実例を5つピックアップ!記事はこちら【犬との暮らしお宅拝見!】>犬もインコも放し飼い!? 自然に囲まれた吹き抜けの家【住まいの設計】リンクテキスト>愛犬スペースをDIY!「ワンルーム」でも夫婦+犬がのびのび暮らせる家【リライフプラスarchive】>サンルーム&テラス&ドッグラン!三拍子そろった「ドッグカフェのような家」【住まいの設計archive】>犬がいてもスマートに!2匹のマルチーズと暮らす家に秘められたヒミツとは…【リライフプラス】【ネコとの暮らしお宅拝見!】>総勢14匹!人が同居する「ネコのための家」アイディアがスゴイ【住まいの設計】>ストレスフリー!「イヌ・ネコ・人」が暮らしやすい家のアイディア集【住まいの設計archive】>家まるごとキャットタワー!狭小住宅でもネコ3匹と暮らすアイデアとは?【住まいの設計archive】>遊び場とインテリアが一体化!姉妹ネコ2匹が仲良く暮らせる家のヒミツは…【リライフプラスarchive】>「猫の家」に住んでいるみたい!? 5匹がのびのび暮らすマンション【ペットいろいろお宅拝見!】>ウサギたちが自由に遊べる家【リライフプラス】>マンションなのに!?「クサガメ」の散歩や甲羅干しができる家【リライフプラス】【インタビュー~ペットと暮らす~】>角田光代さんインタビュー「食事のときはランチョンマットを3枚用意します。夫と私、トトの分」>柴門ふみさんインタビュー!「イヌって、永遠に3歳のままの子どもと同じ」■ 犬&猫上手に暮らすコツ~専門家が伝授!~犬&猫とハッピーに暮らすための5つのルールでは、私たち家族ができることを紹介。猫のキモチが分かる建築家であり、ペット共生住宅の専門家として海外でも知られている廣瀬慶二さん、犬のキモチが分かる建築家でありペットを家族の一員と考え、「家族」全員を幸せにする家づくりに取り組む前田敦さんにお話をお聞きしました。犬と上手に暮らすコツ〜犬が機嫌よく暮らせる家 5つのルール 「犬のキモチを理解しよう」編記事はこちら>犬と上手に暮らすコツ〜犬が機嫌よく暮らせる家 5つのルール 「トラブルやストレスをなくそう」編猫とハッピーに暮らす5つのルール「猫の性質を理解しよう」編記事はこちら>猫とハッピーに暮らす5つのルール 「猫がのびのび暮らせる環境」編【あわせて読みたい】>猫も人も大満足の家づくり!真似したい暮らしのアイデア7つ>愛玩動物飼養管理士が教える!猫が本当に喜ぶ「キャットウォーク」のポイント6つ人と猫が幸せに暮らすための3つの条件って?【スパルタ!?な工務店】■ ペットの防災対策犬、猫、ウサギ、小鳥。「ペット種類別」飼い主がやるべき災害対策記事はこちら>災害時に愛犬、愛猫はどうする?ペットの防災対策ですべきこと4つ>【人気記事】東日本大震災で分かった“多頭飼い”ペットの避難で必要なこととは?>【人気記事】災害時の猫用キャリーバッグは「リュック型」がベスト>連れて行けない避難所がある!? 「ペット」のもしもの時の備えを考える【おすすめペットグッズ】>愛猫が快適に過ごせる!オススメグッズ12>人気のペット用カメラ「Furbo(ファーボ)」使ってわかったメリットとデメリット>犬の熱中症にご用心!愛犬を猛暑から守る「ひんやり系」グッズ3つ■ ペットと暮らすには~物件探しのポイント>住居規約、費用、預け先。「犬」「猫」を飼う前に確認すべき3つのことペット初心者の物件探し、確認したいポイントは?記事はこちら【あわせて読みたい】>完全室内飼いは本当に猫にとって幸せ? 我が家の結論>年末年始はどうする?ペットを飼う人たちの「留守中の工夫」を調査!>インスタ映え確実!カメラレッスンで習った、猫をスマホで上手に撮るコツ3つ
2019年01月15日今の住まいをもっとよくしたいと思っている皆さん。最近ではリフォームをバージョンアップした、リノベーションというのがあり、皆さんも聞いたことがあると思います。「でもリノベーションといわれても、具体的にどこからどうしたらいいのかわからない」。当然です!新築よりリーズナブルな点だけがリノベーションのメリットではない。むしろ新築にはない様々な魅力があるのです。ここでは、改めてリノベーションのメリットについてご紹介します。■ そもそもリノベーションとリフォームの違いとは?naka / PIXTA(ピクスタ)リノベーションとリフォームには、実は厳密な線引きはありません。英語のrenovationは建物の改修を指すが、reformは本来、法律や組織などの改良を指します。では日本での両者の違いはというと、リフォームは単に壁紙を替える、設備を交換するといった老朽化や不便さの改善にあるが、リノベーションは新築時に戻すことが目的ではない。暮らしを変え、自分らしいスタイルの家に変貌させる。それがリノベーションなのです。それをふまえて、リノベーションのメリットを7つご紹介しましょう。■ 1.コスパがいい!今の家をリノベーションする、あるいは中古物件を買ってリノベーションする。その最大のメリットは新築や建て替えより割安な点です。freeangle / PIXTA(ピクスタ)戸建ての場合、よほどひどく傷んでいない限り、元の骨組みを生かしたほうが安上がりだし、マンションも新築と中古では大きな価格差があります。特に戸建ては古くなると建物の値段はゼロに近づき、物件価格の大半は土地の値段。見方を変えれば、日本は世界でも珍しいほど、中古住宅がお買い得な国といえるんです。■ 2.立地のよいところに住める住み替えを考える場合、年を重ねたら今よりもっと便利な場所に住みたいとか、いっそ都心のマンション暮らしを謳歌したいという人も少なくありません。PIXTOKYO / PIXTA(ピクスタ)しかし、新築だと手が届かない可能性が高いですよね。その点、割安な中古+リノベーションなら憧れの街に住める可能性が広がります。また、戸建てもマンションも、先に建てたほうが立地がいい場所を押さえているのは当然。容積率などの法規制が緩い時期に建てられていて、空間に余裕があるヴィンテージ物件も多いのでお得ですよ。■ 3.激変による満足度が高いゼロからつくり上げる新築と異なり、リノベーションには必ず対照実験の比較対象ともいうべき、改修前の家があります。TATSU / PIXTA(ピクスタ)リノベーションに踏み切るからには、暗い、寒い、使い勝手が悪いなど、老朽化以外にも欠点があり、以前から住んでいた家だとなおさらその不満はたまっているはずです。それが劇的に変化し、同じ家とは思えないほど快適になる――。そのビフォーアフターの激変ぶりは、リノベーションの醍醐味といっても過言ではありません。満足度は新築より高いのでは?■ 4.味わいや懐かしさも魅力全面リノベーションといっても、総取っ替えするわけではありません。むしろ生かせるものは生かす、長く住んできた家ならその記憶を残すのも、リノベーションだからできること。天井をはがしてみたら、築浅物件ではお目にかかれないような、どっしりした柱や梁が出てくる場合もある。freeangle / PIXTA(ピクスタ)さらに、戸建てでは庭、マンションでは共用部の緑が大きく育っていることもリノベーションならではの魅力。ABC / PIXTA(ピクスタ)年月を経たがゆえの味わいや懐かしさのある家づくりを目指したい。■ 5.前向きで健康的な生活もできる若い頃にはさほど気にならなかった段差や暑さ寒さも、年を重ねるほどに体に応えてくるもの。50代以上のゆとりある世代がリノベーションを行う場合、バリアフリーや断熱性の向上など、目に見えない快適性にお金をかける比率が高いといいます。おおたま / PIXTA(ピクスタ)また、長年住んできた家をリノベーションした人に話を聞くと、「やる気が出た」「エネルギーが湧いた」という言葉をよく耳にします。環境が変わることで心身が健やかになれば長生きにつながるに違いありません。■ 6.資産価値が上がる中古より新築のほうが資産価値が高いというのはご早計。新築は買った途端に中古になるため、年数が経つと価格が半減することも珍しくありません。しかし、中古はさほど極端に値下がりしないし、リノベーションするとむしろ価値が上がるため、賃貸に出した場合も割高な家賃で貸すことができます。ABC / PIXTA(ピクスタ)自分たちの終の住処として考えるだけではなく、いずれは子どもに相続することも想定し、将来売ったり貸したりしやすい資産として価値をキープしておきたいものです。。■ 7.資源の有効活用になる少子高齢化が進む中、今や日本全国の7軒に1軒が空き家といわれ、今後もその割合は増え続けるといわれています。手を入れれば十分住まいとして使える建物がこんなにたくさんあるのに、これを使わないのはもったいないですよね。また、古家を解体すると大量の廃材が生じ、新築時には木材をはじめ、大量の建材が必要になる。TATSU / PIXTA(ピクスタ)環境負荷を考えても、すでにある資源を有効に活用できるリノベーションのほうが、新築よりエコロジーであることは間違いありません。いかがでしたか?いまリノベーションをすべきかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
2019年01月01日最近では中古物件を購入し、リフォーム・リノベーションしたい人が増えています。新築よりも手頃な価格で購入でき、間取りや広さ、こだわりのスペースなど、自分の好きなように家づくりをしていくことができるところに魅力を感じている人が多いようです。しかし、一概にリフォーム・リノベーションをすると言っても、その内容は千差万別。人気の事例を参考にすることで、自分の住まい探しをより具体的に考えるきっかけにもなります。SUVACO株式会社とリノベーション専門情報サイト「リノベりす」は、2018年に同サイトに公開されたリノベーション事例の中から、ユーザーの閲覧数をもとに上位10位をランキングした「人気リノベーション事例ランキング2018」を発表。今回はそのランキング結果のいくつかをご紹介します。■ ヴィンテージやモダンをバランスよく取り入れたリノベ事例がズラリ気になる第1位は、「築38年の中古マンションを、英国ヴィンテージの香り漂う住まいにフルリノベーション」。輸入壁紙やシャビーな仕上げの造作家具を取り入れたヴィンテージ調の深みがありながらも、新素材「モールテックス」を使ったアイランドキッチンや全体的に落ち着いた色味がモダンさを醸し出す、美しい佇まいのお宅です。3位は「築33年の団地をリノベ。北欧ヴィンテージが暮らしに溶け込む住まい」。木とホワイトを基調にしてシンプルで落ち着きのある空間を作りつつ、グレーの壁で深みを加えた、北欧ヴィンテージの家具が似合う、洗練された住まいです。4位は「グレー×白の大人モダン、とことん自分好みのマンションリノベーション」。白をベースとした広いキッチンをメインに、ソファや椅子など家具のファブリックをグレーで統一して、上品な雰囲気を醸し出した事例です。その他には、2位「48平米でも家族3人がのびのび過ごせるマンションリノベ」、5位「アイランドキッチンで空間をのびのび使う!自然素材が心地よいマンションリノベーション」など、空間を上手に使い、広くて過ごしやすくしたリノベーション事例がランクインしました。■ 2018年の人気は異素材ミックスと上質なグレーvicnt / PIXTA(ピクスタ)2018年の人気ランキングから見えるキーワードは「端正とグレイッシュ」。2017年に人気だったのは、木材をベースにモルタルや鉄、石など、あえて異なる素材を組み合わせる手法。今年はさらにその洗練度が高まり、端正でありながらも、どこかあたたかみを感じさせる、調和のとれた事例が上位を占める結果となりました。特に印象的だったのが、上質なグレーを取り入れた事例が多かった点。こうしたグレイッシュな色使いは、いまや不動の人気となっている木の素材感を引き立てつつも、決して脇役にとどまらず、それと調和することで洗練された世界観を醸し出せるのが特徴です。これはデザインやインテリア、素材に対する住み手の感性が成熟し、より本物志向へと変化していることの表れかもしれません。2019年には、どのようなリノベーション事例が人気となるのでしょうか。リノベーションを考えている人は、是非今回のランキングを参考にしてみてくださいね。【参考】※リノベーション専門情報サイト『リノベりす』が「人気リノベーション事例ランキング2018」を発表!
2018年12月31日なにかと話題になっている「不倫問題」。芸能人のスキャンダルだけでなく、意外と身近なところでも起こっているんです。たとえその時はよくても、後々恐ろしい結末が待っていることがあります。私の身近で実際にあった危ない不倫の例を3つご紹介したいと思います。実際に今、不倫しているという人は、今一度踏みとどまって考えてみてください…引き返すなら今かもしれません。1. 職場の上司と部下男性上司と女性部下でした。この二人は明らかに周りから見てもわかるくらい仲が良く、男性は既婚者で女性は独身でした。始めは仲がいいだけかとも思いましたが、有給を同じ日に取っていたり、職場で集めるお金(お茶代など)をどちらかが立て替えたりと怪しい点が多々出てきました。この二人がどうなったかと言うと、二人のさらに上司から呼び出しをされたようです。女性はずっと希望していた場所への配属がされず、男性はは昇任させてもらえませんでした。見えない力が働いているとしか思えませんでした。仕事面に影響がでたようです。2. 職場の先輩と後輩入社したての男性と2年先輩の女性でした、入社したての男性にはすごくできる女性に見えたのか、「何でも教えてあげるよ」という甘い言葉をかけられた男性は、「この人は頼りになる」と思い込んでしまいます。女性はそのまま恋愛へと発展させようとしていました(実はこの女性、ほかにも不倫相手がいたのです)。ちなみにこの場合、男性は既婚者(子あり)で、女性は独身です。男性の奥さんが、旦那の異変に気づき、ある日尾行したそうです。もちろん2人の現場を目撃、写真撮影。そしてその後、職場へ乗り込んできて修羅場です。男性は離婚をし、養育費を支払っていると聞きました。養育費があるので再婚はできないと言っているようです。3. 遠距離の不倫ある女性は一人旅が好きで、毎年旅行に行っていました。その旅行先で出会ったそうです。男性側は既婚者、女性は独身です。2人は会うためにお互いに行き来し、男性は奥さんに「出張だから」といっていたようです。最初のうちは楽しそうにしていましたが、結婚願望があった女性は徐々に冷めていったようです。「離婚してくれる気もないし、ただの遊びじゃん!」と遊ばれていることに気づきました。遠距離だったからすんなりともめることもなく別れられたのかもしれません。不倫は、お互いの社会的立場、お金、生活全てにおいてマイナスにしかなりません。幸せに感じることも満たされることもあるかもしれませんが、本当に大丈夫でしょうか。どこで足がつくかわかりません。自分の身を守るためにも、恐ろしい結末を迎える前に区切りをつけることも大切かと思います。あなた自身の大切な人生を無駄にしないためにも、危ないと思うことは避けて恋愛をしてほしいと思います。
2018年11月30日やさしいタッチのイラストとユーモアあふれる言葉でつづられるまりげさんの本 『たのしいことを拾って生きる。』 が発売されました。Instagramの投稿に多数の書き下ろしを加えた本書は、埼玉から京都北部への移住について、子どもたちとの日常、夫婦のことなどが語られています。癒しあり笑いあり。ちょっと切ないエピソードもあって、「家族」について改めて考えることもできる内容です。 夫の脱サラ、漁師宣言、田舎暮らし。それでも「たのしいことを拾って生きる」 の続きです。まりげさん夫婦が力を合わせておこなった古民家のセルフリノベーションについてご紹介します。■夫婦で手間ひまかけたセルフリノベーション現在、まりげさん一家が暮らすのは、築100年の古民家をセルフリノベーションした建物。この建物を探すまでにも時間がかかりましたが、住むためには集落の承認を得るのに1ヶ月待ち。そして、やっと改装して住めることに…。あまりお金をたくさんかけられないぶん、夫婦でセルフリノベーションをすることにしたまりげさん。設計、デザインもすべて自分たちで行ったそうです。ただ、改装を始めてみると、想像以上に大変なこともたくさんあったよう…。例えば、古い建物だというだけあって、わらや木材、不要な食器類などの処分しなければならないものが軽トラック10台ぶんにもなったというエピソードには驚きました。さらに、天井を抜いたり、ススを掃除したり…とても手間ひまがかかっています。でも、自分たちで苦労したからこそ、誰も住んでいなかった空家がすてきなおうちに生まれ変わりました。▼和室からキッチンへ生まれ変わり<Before>ふつうの古い和室が…<After>開放的な対面キッチンに! キッチンとダイニングは土間になっていて、利便性もバッチリです。▼畳の部屋からリビングに生まれ変わり<Before>もともとは4つに別れていた畳の部屋…<After>寝室との間仕切り以外はとり払い、子どもが走りまわれる広々としたリビングに…!天井を抜いたことで、立派な梁が主役のモダンながらおもむきのある古民家に変身しました。まりげさんのインテリアのセンスも抜群で、「こんなおうちに住んでみたい」と、ため息がでるほどすてきです。でも、こんなにすてきな古民家に住むまでには、いろいろな紆余曲折がありました。■「こんな古い家には誰も住みたがらない」と言われたけどまりげさん夫婦は、移住前から古民家をリノベーションして住みたいと希望していましたが、なかなか家を探す時間がとれないことから、後回しにして義実家で同居生活をスタートさせます。そのうち、慣れない田舎暮らしや子育て環境の違いなどから生まれたストレスをまりげさんは抱え込むようになっていました。そこで、旦那さんと急ピッチで家探しを開始!同居ストレスについてはこちらのエピソードもご覧ください! 「同居ストレスでノイローゼに。つらい状況に向き合う前にやるべきこと」 やっと築100年の気に入る古民家が見つかっても、集落の承認を待たなければならず、やきもき…。しかし、まりげさんと旦那さんは「この家、なんかいいよね」と意見がぴったり合っていました。家探しに限らず、こういう大事なときに感覚がピタリと合うのが夫婦の醍醐味なのかな…なんて、個人的には思います。物件を気に入った理由もつづられていて、まりげさんは「海と山に囲まれていて景色がいい」「畑が近い」などをあげていました。一方、旦那さんは「伝統建築で梁が立派」「好きなように改装していいと言われた」ことに魅力を感じたとのことです。景色や利便性も、自分たちの好みの内装にできることも、両方妥協したくない部分ですよね。そして、まりげさんは、こんな完全防備スタイルでリノベーションに挑んだそうです。床下のシロアリ被害にも悩まされたそう。古い建物だからこその悩みですね…。でも、古い建物ならではの、うれしいことも! 好みの古道具を発掘したり、玄関にツバメが巣を作りに来たり…。どちらも、小さな幸せを感じられるエピソードです。■大事なことを気づかせてくれる息子くんのひと言リノベーションにまつわるエピソードで印象的なのが、「都会育ちがこんなところでやっていけるんか?」と言っていた人が、わざわざ移住者支援制度の申請書を持ってきてくれたという場面。古民家のリノベーションを通じて、まりげさんたちが田舎の暮らしに打ち解けていく様子が感じとれます。そして、やっとリノベーションが完了! 新しい家に引っ越した日のこと。長男くんがあるひと言を発します。「わたしたちのおうちだよ!」とはしゃぐまりげさんと子どもたち。これまでの苦労を読んで知っているからこそ、こちらの感動もひとしおです。ただただかわいい場面でもあるのですが、「自分たちだけの家に住める」という、ともすれば当たり前のこと。だけど、自由に安心して過ごせる家がある。その幸せをあらためて考えさせられる長男君のひと言です。心からくつろげて安心できる「家」という場所があるからこそ、外で頑張れるし、人を招いたり招かれたりといった人間関係を築いていくことができるんだなあと感じました。■なんでもないことに幸せを見つける力本のタイトル『たのしいことを拾って生きる。〜まいにちいろいろ、家族ドロップス〜』は、「なんでもないことに幸せを見つける力」のことでもあるのかなあと思います。さらに、まりげさんはリノベーション後、もっと「できません」「助けてください」と周りを頼ってよかったんだと気がつきます。これって、読者の子育て中のママにも当てはまることなのではないでしょうか。子育てに家事に、仕事に…。どうしても頑張りすぎてしまうことってあると思います。でも、ときにはちょっと立ち止まって、小さい幸せを見つけられたらうれしいですね。もちろん、本の中には、まりげさん家の子どもたちの日常など、くすっと笑えて息抜きできるエピソードも満載ですよ〜! 『たのしいことを拾って生きる。〜まいにちいろいろ、家族ドロップス〜』 まりげ著(大和書房)1,300円(税抜)書籍化を切望されたインスタグラムの内容に、大幅な書き下ろしを加えた著者にとって初めての本。夫の突然の脱サラ、漁師宣言から始まった移住についてのアレコレや愛らしい子どもたちとの日常など。大充実の1冊。まりげさん大学を中退後、山小屋、八百屋、旅館の仲居、アパレルショップ店員などを経験。夫が突然脱サラして、漁師になる宣言をし、海のない埼玉から京都の海のそばへ移住! ダンナとやんちゃな二人の男の子と生まれたばかりの三男に振り回される日々をインスタグラムにて更新中。●まりげさんのInstagram: @marige333 ●まりげさんのウーマンエキサイトの連載: 『まりげのケセラセラ日記 』
2018年10月19日『リノベーション・エキスポ・ジャパンin東京』が2018年9月29日(土)、30日(日)に東京・新宿の〔ルミネゼロ〕で開催されました。住まいを自分好みに自由に作り上げたいという夢がある人、これから想像を膨らませていきたい人が気軽に第一歩を踏み出せる、クリエイティビティ溢れるイベントの様子をLIMIA編集部がレポートします♪今年も盛り上がりました!リノベーションの祭典マーケット内に設置された『リノベーション・エキスポ・ジャパン in 東京』のフォトブース。リノベーションの可能性や楽しさを、見て、知って、感じて欲しい。そんな想いがカタチとなったイベント『リノベーション・エキスポ・ジャパン』(運営:リノベーション協議会)。9月から11月にかけて、全国18エリアで開催されるうちの東京会場へLIMIA編集部が行ってきました!『リノベーション・エキスポ・ジャパン2018』の東京会場は新宿駅南口にある〔ルミネゼロ〕。エントランスからすぐのところに広がるマーケットにまず心が踊ります♪こちらは、「家をリノベしたら飾りたいなぁ」と想像を掻き立てられる照明がずらりと並んだ〔アンティークディーラーズクラブ〕。ひとつひとつに味があり、時間を忘れて選んでしまいます。そしてこちらはモノトーンアイテムにこだわった〔sisdesignMONOTONEMARKET〕。インテリアを損なわないブラック&ホワイトの雑貨が手に入るって嬉しいですよね!つい手に取ってしまうクールなアイテムばかり。この他にもマーケットにはアウトドアグッズのお店やアロマ&ビューティーのお店などがあり、賑わいを見せていました。未来の暮らし方を学べるトーク&セミナー『リノベーション・エキスポ・ジャパンin東京』の注目コンテンツはトーク&セミナー。固定概念にとらわれない、自由なライフスタイルを体現するパネラーが登壇します。9月29日(土)の11:30の回は、吉祥寺の〔ダンディゾン〕のオーナー・引田ターセンさん、代々木八幡から始まった人気レストラン〔LIFE〕のオーナー・相場正一郎さんによるトークセッションでした。左から〔ダンディゾン〕の引田ターセンさん、〔LIFE〕の相場正一郎さん。オープン当初、スタイリッシュな佇まいが「本当にパン屋さん!?」と驚かれて話題となった〔ダンディゾン〕。一方の〔LIFE〕は、誰かのお宅に招かれたようなアットホームなレストランとして代々木八幡、参宮橋、藤沢、代官山で展開中。それぞれのお店の世界観も素敵ですが、両オーナーがリノベーションしたご自宅もこだわりが凝縮された空間で、リノベのお手本になります。ターセンさんは大手企業をリタイア後に奥様に「生活者としてフルリノベーションされた」というお話が印象的でした。また相場さんは東京の自宅以外に那須にロッジを構えていて、週末はそこで過ごすというデュアルライフを実践中。その形がゴールではなく、いまも自分にとってしっくりくる生活スタイルを模索しているのだそうです。リノベーションはそれなりにお金も手間もかかるから踏み切るのにエネルギーが必要ですが、お2人のお話を聞くうちに、「いきなり完成形を求めなくても、できる範囲からトライして、自分らしいライフスタイルを目指していけばいいのかもしれない」と思い至りました。自分の「好き」が見つかるギャラリー続いてはリノベの事例が展示されたギャラリーコーナーです。さらにスタンプコーナーにもなっていて、「誰と住む?」「暮らしの中心は?」「なにで飾る?」をテーマにした3つのゾーンごとに好きなスタンプを押すことができます。スタンプを押すのは、エントランスで手渡されたオリジナルトートバッグなんです!「壁面にこんなクローゼットが欲しいなぁ」「窓の外は海の見える景色がいい」などなど、スタンプの柄を選ぶうちに、自分が家に求めているものが見えてくるという楽しい仕掛け。こうして遊び感覚でアウトプットすることで、意外と自分の内側が見えてくるものですよね。“オリジナル”を持ち帰ろう!工作ワークショップワークショップも『リノベーション・エキスポ・ジャパン』の人気コンテンツのひとつです。子どもから大人まで楽しめる工作メニューが充実!お米のねんどで遊んだり、ねじブロックでオブジェを作ったり。エキスポに一緒にきてくれたお子さんの息抜きタイムにおすすめですよ。LIMIAスタッフが挑戦したのは大人向けワークショップ。〔AROMAVITA+〕によるオリジナル・アロマバスソルト作りです♪バスソルトって気分転換になるからいくつあってもいいですよね。それが自分好みの香りだとなおよし。まずは香りの方向性をチョイス。元気が出てシャキッとする系、リラックスできる系……。そして選んだ精油を岩塩に加えていきます。一箇所に集中しすぎないようにスポイトでまんべんなく垂らしていくのがポイントだそうです。精油が岩塩にゆきわたるように袋をシャカシャカと振ったら、瓶に移し替えて完成!好きなアロマで作ったオリジナルのバスソルトに感動です♪選んだ精油の種類を記録しておけば、後日自分でまた作ることができますよ。バスソルトって意外と簡単にできるんだな、と驚きました。リノベをゼロからはじめる人のための相談コーナーこちらは『リノベーション・エキスポ・ジャパン』のメインゾーン。「こんな家にしたい!」を叶えてくれるリノベーション会社による相談コーナーです。『リノベーション・エキスポ・ジャパンin東京』には17社がブースを出店。工事を検討中の人にとっては、各社の強みや個性を一挙に知ることができるまたとないチャンス。「まだ物件も探していないけどリノベに興味がある」「そもそもリノベの良さをまだわかっていない」など、興味・関心の度合いに応じてプロが相談に乗ってくれるから安心です。すでに家を保有していても、新築に憧れを抱いていても、おしゃれな事例を見ているうちに「リノベしたい!」とがぜん気持ちが高まってきますよ!リノベーションあるあるです。ワークショップあり、マーケットあり、セミナーありと、会場で一日楽しく過ごせる『リノベーション・エキスポ・ジャパンin東京』でした。『リノベーション・エキスポ・ジャパン』は11月中旬まで続きます。詳しい場所と日時はホームページでご確認ください。具体的にリノベをしてみたい人は、来年開催の『リノベーション・エキスポ・ジャパンin東京』へもぜひ足を運んでみてくださいね。夢の住まいづくりを、長期的に計画していきましょう!リノベーション・エキスポ・ジャパン 2018
2018年10月10日リノベーションの際、限られた空間をできるだけ広く使うために、ワンルームにするのは王道の手法です。でも「実際のところ、ワンルームは暮らしにくいのでは?」という疑問の声も。部屋をワンルームに作り変えて快適に暮らしている人の住まいは、一体どのようになっているのでしょうか。個性豊かで創意工夫をこらした「ワンルーム」の実例を4つまとめてご紹介します!■ プライベートスペースの配慮もあるワンルームの家神奈川県川崎市に住むTさん一家は、双子の姉妹を持つ4人家族。築25年の庭付きの木造2階建てを1,800万円(外構工事費、設計料、消費税は別)かけてリノベーションし、1階を夫の希望で「トンネルのようなワンルーム」にしました。LDKを南北に細長いワンルームにする一方で、2階はプライベートスペースとしてドアを増設。中学生の娘たちがのびのび過ごせるように配慮しました。ワンルームは家族の顔が見えてコミュニケーションが深まる空間ですが、子どもが成長して自立心が芽生える年頃になると個室の必要性も高まります。家族それぞれの希望をかなえた家が完成し、みんな大満足の様子です!詳しくは記事をチェック!プライベートスペースの配慮もあるワンルームの家■ ワンルームの収納問題にもう悩まない!松下さん夫妻は、渋谷区富ヶ谷に建つ築18年のマンションをリノベーション。1998年築で、専有面積が42平米とコンパクトな空間を広々使うため、壁を撤去してワンルームにしました。収納不足の問題をクリアするため採用したのは、ローボード収納です。部屋の真ん中に大容量の収納を設置しましたが、高さを抑えたローボードのため、ワンルームとしてのつながりは保たれています。ベッドコーナーには、壁面に「見せる衣装収納」を設置。ショップのようにディスプレイ感覚でおしゃれに服を掛けられます。収納がたくさんあるのに、生活感が出ないテクニック満載のワンルームです!詳しくは記事をチェック!ワンルームの収納問題にもう悩まない!■ 愛犬と楽しく暮らせるワンルーム東京都江東区のOさんご夫妻の相棒は、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル犬のモカです。元気いっぱいのペットも、ワンルームなら自由に走り回れて運動不足になる心配がありませんね。Oさん宅は66平米で、ワンルームの一角にロフトを設けています。ロフト下部は収納に、上部はベッドコーナーになっています。隠したいものを見えにくくする設計で、視線を上手にカット。これなら急にゲストが来ても慌てなくてすみます。愛犬のスペースやグッズの配置にも工夫があり、とっても参考になりますよ!詳しくは記事をチェック!愛犬と楽しく暮らせるワンルーム■ 3LDKをワンルームにして叶えた「どこにいても心地いい家」大和さんご夫妻は3LDKのマンションをフルリノベーションし、ワンルームに作り変えました。住みやすさや理想の住まいを追求し、玄関土間と縁側を設置。玄関スペースからリビングまでワンルームとして見事に一体化しています。空間の仕切りはオープン棚を置いて、リビング、ダイニング、書斎兼収納、子どものおもちゃ置き場兼遊び場などを緩やかに区切っています。部屋を隅々まで見渡せるのに、集中したいときは個室感覚で過ごせるというのがステキですね。まさに、ワンルームだからこそ叶えられた「どこにいても心地いい家」ではないでしょうか。今すぐ真似したい暮らしのアイデアがいっぱい!ぜひチェックしてみてくださいね。詳しくは記事をチェック!3LDKをワンルームにして叶えた「どこにいても心地いい家」
2018年10月07日自分らしさを追求した空間に住みたい。そんな方にはDIYによる、セルフリノベーションがオススメです。「DIYでどこまでセルフリノベーションにチャレンジできるの?」「材料はどこで手に入る?」など、分からないことも多いDIYリノベーション。実際にDIYでフルリノベした実例記事を4本まとめてご紹介します。今から挑戦してみたい方はぜひ、参考にしてみてくださいね!■ 家具職人&ジュエリーデザイナーの夫婦がセルフリノベに挑戦!Sさん夫婦は、夫が家具職人で妻がジュエリーデザイナー。夫の中学の同級生である建築家、澤田淳さんの力を借りて、自分たちでDIYしながら家の全面リノベーションを行いました。フローリング、ドア、収納、外壁塗装、モルタルでキッチンまで手作りしたそうです。家具職人ということもあってDIYには自信があったそうですが、家具と家とでは大きさも違い、戸惑うことも。初めて扱うモルタルには大苦戦し、最初はポロポロと崩れてしまう失敗もありました。実際、セルフリノベは大変なことも多いはず。Sさんの場合は、知人や友人などたくさんの仲間に頼ったことが功を奏したようです。こだわり苦労して作ったキッチンは、カウンター下に家具職人の本領を発揮して作った木の収納棚、そして壁面にはデザイナーの妻が選んだ黒の個性的タイルがピタッとはまり、ほれぼれするほどのカッコよさ!苦労した分、家に対する愛情もひとしおのことでしょう。モノづくりを職にする夫婦がこだわりのフルリノベに挑戦!■ 毎日コツコツとDIY!お手本にしたい男前インテリア夫妻ともにクリエイターの赤石さんは、毎日少しずつ手を加えてマンションをDIYでリノベーションしました。妻の父にも手伝ってもらいながら、家族総出でLDKと寝室の床のフローリングをコツコツ張り替えていったそうです。結婚して間もない頃だったこともあり、最初あった夫と父の距離感はDIYでだんだんと埋まっていったのだとか。DIYによるセルフリノベは、家族の良いコミュニケーションになり、信頼関係を深めるきっかけにもなるのではないでしょうか。そしてセルフリノベのメリットはなんといっても、デザインやインテリアに思い切りこだわれるということです。ガス管と板を組み合わせて作った棚、カフェのようなキッチンの吊り棚、ウッドデッキなどなど、持前のセンスを存分に発揮して作ったインテリアは統一感もあって見事にまとまっています。男前インテリアの参考にしたいセルフリノベの好例です!男性なら必見!男前の参考にしたいフルリノベ■ 築80年の長屋をセルフリノベ!見違えるほどオシャレな空間に!建築家と工務店の現場監督という吉永さん夫妻は、大阪市平野区にある築80年の長屋をセルフリノベーションしました。昔の建物ということと築年数が古いということもあって、壁が薄くお隣の物音は筒抜け。床は塩ビシート、天井のすき間にはガムテープ、天井裏をねずみが走り回るなど、やや難ありな物件でした。セルフリノベを行うにあたって天井を見てみると、天井裏の界壁がないことが分かり、本棚を作ってふさぐことに。界壁に沿って天井いっぱいまで高くそびえる本棚は、収納はもちろんのこと、防音壁の役割も果たしてくれます。吉永さんがリノベーションを手がけた長屋は、「ヨシナガヤ001」と名づけられました。長屋のメリット・デメリットを実際に体験しながら、新しい住環境を作り出そうという試みはまだ始まったばかり。吉永さん夫妻の長屋再生物語はまだまだ続きそうです。リノベーションを手がけた長屋「ヨシナガヤ001」■ ネットとホームセンターで揃う材料でできるお手軽DIYリノベ専門家にお願いするよりも、DIYでリノベーションを行った方が圧倒的にコストダウンできます。ただし自分でDIYを行うとなると、材料や道具をどこで手に入れるかが問題になります。ですが、家のリノベーションだからと言って難しく考える必要は一切ありません。ホームセンターならDIYに関する大抵のものがそろいます。専門的な道具や、店頭でみかけない材料も、ネットで探せば高確率で発見することができますよ。昭和42年築の“ザ・昭和”な雰囲気の家を、DIYで作りかえたのがこちら。BeforeAfter本当に同じ家?と思わず二度見してしまうほど、がらりと雰囲気が変わっています。しかも業者に頼らずDIYでコツコツ作業して完成させたというから驚きです。「ここまで自分でできるの?」と感動すら覚えるDIYリノベの実例をぜひチェックしてみてください!感動のフルリノベ!ホームセンターの材料でDIY
2018年09月16日団地は、敷地内に公園や緑が多く、スーパーもあったりと、今や子育て世代に人気のリノベーション向き物件として注目されています。物件価格も手頃なので、思いきり自分らしいリノベーションを実現できるのが魅力です。団地の間取りは、間仕切り戸や壁で部屋を区切っているつくりが一般的。この間取りをどのように空間を変え、自分らしい住まいをつくるかが団地リノベの腕の見せ所なのです。今回は、大きな反響を呼んだ「団地リノベ」の実例を4本まとめてご紹介。■ 専門家のテクニックで実現!団地リノベで戸建感覚の理想の空間へ京都府長岡京市、昭和43年築の団地を1,300万円で購入、工事費800万円(税・設計料込み)をかけてリノベーション団地のほとんどは昭和に建てられた物件で、そのまま住むにはいろいろと不便。しかし、リノベーションのアイデア次第で、魅力的な空間に生まれ変わります。Iさん夫妻のリノベーションのこだわりは、庭付きの1階にしたこと。団地ながら窓から緑を楽しんだりガーデニングをしたりと、戸建て感覚でのびのびと暮らせる空間になりました。リノベーションは、団地リノベに関する本も出している吉永健一さんに依頼。また、キッチンは、敬愛するカリスマ主婦・石黒智子さんの厨房を再現し、大満足の仕上がりに。Iさん夫婦の団地リノベが成功したのは、情報収集や十分な下調べを経て、理想の住まいの形を具体化して考えたからこそ。仕切りの多い団地を一体感ある空間に生まれ変わらせた、専門家のテクニックに注目です!専門家を味方につけて、団地とは思えない広々空間へリノベーション■ 犬も大満足!見えない隠し収納のテクニックで開放感のある空間づくり東京都多摩市、築33年(昭和59年築)の団地を購入。830万円(税・設計費込み、施主支給品は含まず)をかけてリノベーションTさん夫婦が物件を選んだ決め手は、高台で眺望が良いことと、ペットの飼育が可であることだったそうです。リノベーションで施したのは、「浮造り(うづくり)」という床でした。あまり聞き慣れない床細工の名称ですが、これは表面に凹凸をつけたフローリングのこと。愛犬が走りやすく、足腰への負担が軽くなるようにとの思いが込められています。もう1つ、Tさん宅のポイントとして注目したいのは、収納がたっぷりあるという点です。例えば、このパントリー。収納が多いと物がごちゃついて見えますが、”隠し収納”のテクニックで視覚的にスッキリして見えます。Tさんのお宅は壁で建物を支えるつくりの団地のため、残さざるを得ない構造壁が多かったそう。それでも、緻密な計算で作られた機能的な収納は、これからリノベーションを考える人の参考になるはずです!構造壁を残しつつ、上手に隠す収納で開放感のある空間を実現!■ 築46年の団地へ住み替え、壁をなくして棚で間仕切りした広々効果がスゴイ!築46年物件価格2,400万円の団地を購入、工事費1,000万円(税・設計料込み)をリノベーション神奈川県横浜市のNさん一家は、2008年に購入した新築マンションから築46年の団地へ、驚きの住み替えを行いました。「どうしてお金をかけてわざわざ古い物件へ?」と疑問が湧きますが、その理由は“住み心地の良さ”でした。団地ならではのオープンで明るい雰囲気に惹かれ、空き物件が出ると迷わず購入したのだそう。壁を取り除き、さっそく部屋全体を大きなワンルームにリノベーション。リビングと寝室を適度に区切るために用意したのは、収納棚でした。以前住んでいた新築マンションは80平米でしたが、団地は60平米と狭くなったため、収納をしっかり確保しながら空間を最大限広く利用するために採用したアイデアです。収納棚を利用した上手な間仕切りの実例を、ぜひチェックしてみてくださいね!新築マンションから団地へ、狭くても間仕切りを上手に使って広々空間を実現!■ まるでカフェみたい!住み慣れた実家の団地をリノベで大改修千葉県八千代市、実家でもある築41年の団地をリノベーション。工事費約1,100万円(設計料別)で大改修実家の団地を受け継ぎ、住み慣れた家をリノベーションでがらりと一新した方もいます。場所は千葉県八千代市。まるでオシャレなカフェのようですが、築41年のれっきとした団地の一室です。広さ78平米の部屋を、工事費約1,100万円(設計料別)で大改修しました。構造上取り壊せない壁もありましたが、その存在を上手く生かした空間設計は見事です。漆喰、オーク材、ステンレスなど、素材の持ち味を要所要所で見せながら、遊び心いっぱいにまとめています。「バーベキューも楽しめるベランダのウッドデッキ」「おこもりできるワークスペース」「ビビッドなカラー使い」など、真似したい空間づくりのテクニックが満載!インテリアの参考にもなる団地リノベーションの好例です。団地とは思えない!真似したい様々な空間づくり
2018年08月18日低予算で思い通りのリノベーションを実現するために、「リノベ済み物件」を選択する人もいます。今回は、リノベ済み物件を再リノベして自分らしい住まいを実現した3つのリノベーション実例をまとめて紹介!■ 再リノベだから、かけたいところに思いきりお金をかけられる!Mさん一家の物件探しは、まずは立地を優先しました。そして、物件価格を抑えるために目をつけたのが、リノベ済みマンションでした。この物件は、築43年、専有面積65平米のマンション、価格4,850万円。再リノベにかかった費用600万円(設計料込み)。リノベ済みの物件なら、水まわりなど経年劣化している箇所がすでに改修済みなので、自分たちで手を加える部分が少なくて済みます。おかげで、再リノベの費用のほとんどを内装に使うことができました。既存のものを上手に生かしながら手を加え、自分たちらしいデザインを追求した好例です。リノベ済み物件だからできた、理想の家■ 再リノベ、条件を詰め込んでも費用は280万!驚きの低予算の秘訣とは?リノベーションでは「あれもしたい、これもしたい」、費用はどんどん膨らむばかり。理想と現実の折り合いをつけるのはとても難しいもの。次にご紹介するのは、2015年のリノベーション・オブ・ザ・イヤーで「カジュアルリノベーション賞」を受賞したMさんのお宅(30代・女性)です。購入したのは川崎市内の50平米のリノベ済み物件。なんと、再リノベ費用はたったの280万円でした!驚くほど低予算で再リノベーションができたのは、やっぱりリノベ済み物件を選んだから。しかも、賃貸の頃よりも毎月2万円も家賃が減ったとのこと。やりたいことを詰め込み、理想の家を手に入れたMさん。その成功の秘訣に迫ります!費用はたったの280万!驚きの低予算の秘訣とは?!■ 夫婦ともに設計のプロ!真似したい再リノベのテクニックFさん夫婦はリノベ済みの70平米のマンションを2,980万円で購入。「大きなワンルームの家」をテーマに、洗面室とバスルーム、トイレ以外の壁を取り払うという大規模な再リノベを行いました。キッチン、トイレ、洗面、ユニットバスは購入前のリノベですでに新品だったため、再リノベの工事費は510万円(税・設計料込)と、とってもリーズナブルに抑えることができました。実は、夫婦ともに設計の仕事をしているFさん夫婦。空間を広く見せるテクニックや、ガス管を利用してつくった個性的な本棚、室内空間と一体化したサンルームの作り方など、参考にしたい部屋づくりのアイデアが盛りたくさんです!設計のプロも上手に活用!真似したい再リノベのテク
2018年08月11日「壁を傷つけずに棚を取りつけたい!」「空いている壁面をもっと自由におしゃれに活用してみたい」と思ったことはありませんか? そんなときに、だれでも簡単に利用できる「ディアウォール」が便利だと評判です。「DIY初心者のわたしでもできるかな?」「ディアウォールっていったいなに?」と気になる方に、その取りつけ方法や自由にアレンジできる活用法をご紹介! DIY達人のインスタグラマーやブロガーも利用しているおしゃれで簡単な実例を参考に、その魅力に迫ってみました!■ディアウォールって、なに?「壁に棚をとりつけたいけれど、わが家は賃貸だからムリかな…」とあきらめているあなた。でも、大丈夫!! 賃貸に住んでいても、壁を一切傷つけずに棚や壁面収納が自由に楽しめ、どんなお部屋でも復元可能なDIYアイテムとして、話題になっているのが、ディアウォールです。その人気ぶりはインスタグラムの投稿数からもわかりますが、「ディアウォール」のハッシュタグのついた写真は1万8000を超える数にもなっているほど。「ディアウォール、すごく便利!」「賃貸派にとっては強い味方!これは神アイテム!」ともうわさされる、そのディアウォールの魅力とは、いったいどんなものなのでしょう? ▼ディアウォールは“つっぱり式”で壁に柱が簡単にできるDIYパーツ「ディアウォール」とは、ホームセンターで売られている1×4(ワンバイフォー)材や 2×4(ツーバイフォー)材という木材にセットするだけで、天井と床を利用して柱や棚を作ることができるDIYパーツのことをいいます。 1×4や2×4材は、もともとは建築で使われる規格の決まった木材のひとつですが、とくに2×4材はDIYでよく使われる木材なので、みなさんも耳にしたことはあるかもしれないですね。使い方は写真のように、2×4材の先端にディアウォールをはめこみ、あとは天井と床の間に突っ張らせるようにして取りつけることで、壁に柱を作ることができる、というもの。 「つっぱり棒」を想像してみるとイメージしやすいですが、上のパッドがバネの力で突っ張るようになっているので、「釘やねじを使わずに、女性でも、背の低い人でもだれでも簡単に安心して取りつけられる!」というわけです。 素材は、ABS樹脂という非弾性プラスチックですが、ディアウォール本体の底面にゴムパッドのようなものがついています。 これによって天井や床を傷つけにくい仕様になっているので、外したときも安心。だから、賃貸にお住まいで壁や天井を傷つけたくない方にぴったりなのですね!▼ディアウォールなら飾り棚も簡単に作れる その楽しみ方はいろいろ。たとえば、ディアウォールと木材が1本あれば柱として使用でき、ひっかけるフックなどを使って柱にひっかける収納が楽しめます。さらに柱を2本取り付け、その間に棚を2段、3段…と自由につければ、おしゃれな飾り棚や収納棚として利用できます。 棚を取りつける際には、「ディアウォール専用棚受け」というパーツをねじで取りつければOK。手軽に棚を作ることができ、あとは、思いのまま自由自在におしゃれなウォールデコレーションも楽しめるというわけです。プチコラム「ディアウォール」という名は、本来、壁に柱を作るための商品名ですが、いまでは、このパーツやシステムを総称して、「ディアウォールで作った棚=ディアウォール」といったような一般名称のように使われていることもあるほど、DIY好きには知られているようですよ。■ディアウォールの耐荷重は?気になるのはその耐荷重ですが、どのぐらいあるのでしょうか?メーカーの担当者にお話を伺ってみると、「使用状況により大きく異なります。具体的な数値はなく、弊社としましては公式サイトの ギャラリー に載せてあるものを参考例として紹介しております」(広報担当・柏さん)との回答でした。たとえば、キッチンなら調味料入れや保存容器などを並べたり、リビングでは雑貨や本をおしゃれに飾ったり、洋服などを見せながら収納したり…。とくに重量のあるような家電を乗せるような使い方をしなければ問題なく使えます。ようするに、壁や天井を一切傷つけずに、アレンジ次第で“飾りながら見せる収納”が思いのままに楽しめる、というのが大きな魅力といえそうです。■ディアウォールの注意点は?ただ、ネットでディアウォールの製作例を見ていると、ときどきNGのものを目にします。実際にどのようなものがNGなのでしょうか。併せてメーカー担当者に伺ってみました。▼柱より奥行きがある棚はNGたとえば、どんな棚を設置してもOKかというと…、そうではなく、柱に対し、奥行きがありすぎる棚はNGだそう。「柱に使用した木材の表面から40ミリ以内に収まるようにしてください」(広報担当・柏さん)とおっしゃっています。こちらのイラストのように、青いところまではOKですが、赤いところはNG。棚板が大きくはみ出していると転倒の恐れがあるかもしれないからだそう。「もし、赤いところまではみ出るような棚を作る場合は、机のような脚をつけるなどして、倒れにくくする工夫が必要となります」とアドバイスしてくれました。そんなときには、写真のように棚を支えるような脚をつけるのもいいですし、テーブルを設置して棚代わりにしたり、強度のあるカラーボックスなどを利用してみるのもいいでしょう。▼棚の上にテレビを設置するのはNGディアウォールで作った棚の上にテレビを乗せている方も見かけますが、その方法もNGだそう。テレビは重量があり、落ちたときに危険なので、テレビを設置したい場合は、あくまでテレビを乗せるテレビボードなどに置き、その周りにディアウォールで設置した柱と壁面収納の棚を配置するということでの使用なら大丈夫だそです。▼部屋の間仕切りはNGインスタグラム等で目にする例で、パーテーションとしてディアウォールを利用している方もたくさんいますが、実は、部屋の間仕切りとして利用するのはNGだそう。「間仕切りとして壁際から離れた場所に設置した場合、作成した棚の前後から衝撃を受けることになり、転倒の危険性が高まります。したがって、間仕切りとしての使用は発売当初からNGとさせていただいています」(メーカー担当者)。なお、こちらの洗面台収納のDIY作品に関しては、一見、間仕切りにも見えますが、大丈夫だそうです。「洗面台の横に沿う形であり、洗面台のほうに倒れる可能性は低いということから、問題なしと判断しております」(メーカー担当者)。 壁に面していなくても、このように洗面台に沿う形であれば大丈夫というので、どこにどんなふうに取りつけたいかをよく考えて、トライしてみるといいでしょう。 ■ディアウォールとラブリコ、ウォリストの違いは?ところで、ディアウォールと並んで、同じように賃貸の壁を傷つけずに柱や棚を作ることができるDIYパーツが、「ラブリコ」、「ウォリスト」です。「ラブリコ」はカラーやデザインなどが女性に人気、「ウォリスト」は幅の広い棚を作れるとして注目されていますが…。改めて、どんな点が違うのか?ちょっと比較しながらチェックしてみましょう。▼【仕組み】ディアウォールはバネのみ! ラブリコとウォリストは?ディアウォールと「ラブリコ」「ウォリスト」の仕組みの大きな違いは、取りつけの簡単さにあります。ディアウォールはバネのみ。一方「ラブリコ」はねじを使い、「ウォリスト」はつっぱりジャッキを使うため、取り付けの際にどちらも脚立が必要となります。ディアウォールはねじを使わないことで、脚立などを使わずにすみ、女性でもラクに扱えるという点が大きな魅力になっています。インスタのコメントもそういった声が圧倒的に多いようですね。簡単さ・手軽さの点でいえば、ディアウォールの方が便利といえそうです。また、ねじを使っていないため、設置後に緩んでくることがなく、誰でも一定の強度で柱を突っ張らせることができる点も特徴です。▼【つなげやすさ】ディアウォールのジョイントパーツが便利「長い2×4材の持ち帰りにくさを解消するため、短くカットして持ち帰りたい」「短くカットした柱二本を縦につなげて使いたい」といったときでも、ディアウォールなら簡単につなげられます。短くカットされた2×4材を1本の木材としてつなげるときに活躍するのが「中間ジョイント」というパーツ。それによって短い木材もつなげてアレンジできるため、DIYへのハードルがぐっと下がります。メーカーの担当者によると「中間ジョイントの使用については、感じ方は人それぞれかと思われます。弊社のジョイントの売りとしては、『しっかりと木材をつなげられること』だと考えております」とつけ加えてくれました。▼【カラー展開】女性人気はラブリコ、ディアウォールは着色も可能ディアウォールが4色(ホワイト、ライトブラウン、ダークブラウン、ブラック)に対し、ラブリコは3色(オフホワイト、ブロンズ、ヴィンテージグリーンの3色)展開、ウォリストは2色展開になります。色の好みは人それぞれなので、「わたしはラブリコのヴィンテージグリーンが好き!」という声なども多く、女性はラブリコを好む方も多いようです。一方でディアウォールは着色も可能なので、木材の色に合わせて好きな色に着色できるのが魅力です。木材ももちろん塗装できるので、お部屋のイメージや好みに合わせてDIYしてみるといいでしょう。▼【安定感】感じ方はさまざま安定感については、人によって感じ方が違うといえそうです。「ラブリコやウォリストのほうが、突っ張り加減を自分の手で調整できるため、安定を感じる方もいるかと思います。ディアウォールは天井を突き破らない範囲で適度に突っ張ることが可能です」とメーカー担当者。インテリアを楽しみながら飾り棚や収納棚として利用する分には、十分な安定感があるといえるでしょう。▼【形状】ディアウォールにもシンプルなスクエアタイプが登場ディアウォールの基本形に対し、ラブリコのフラットな形を好まれる方も多いようですが、ディアウォールの新しいシリーズとして、スクエアな四角い形の「ディアウォールS」も最近登場したそうなので、形にもこだわりたい方にも満足のいくものができるようですよ。こちらが「ディアウォールS」。形がスクエアな四角でとてもシンプルなかたちで、柱の向きに迷わないシンメトリーな形状になっています。その点はラブリコにも共通する部分が多く、シンプルですっきりした形が好きな方にはいいかも!「ディアウォールS」は、2×4材よりも幅が広い2×6材用もあるため、奥行のある棚を作りたいときにも便利だそう。もちろん、人によって好みはいろいろなので、どんな棚を作りたいかをよくイメージしながら、そのイメージに合うものを選ぶといいでしょう。 ▼【棚受け】ディアウォールは丸、ラブリコは四角ディアウォールは丸く、ラブリコは四角くスタイリッシュな雰囲気ですが、お子さんやファミリー層には丸みの帯びたディアウォールが親しまれています。なかには、棚受けは別のものを使っている方もいるようです。自分の好みや簡単さなどから総合的に考えて選ぶといいかもしれませんね。■DIY実例で見るディアウォールを使った棚の作り方では、さっそくディアウォールを使って便利な収納棚にトライしてみましょう。まずは基本の棚の作り方を覚え、慣れてきたら自由な発想でおしゃれなアレンジを楽しんでみるといいですよ。▼ディアウォールの設置に必要な道具まずは設置するのに必要な道具をそろえましょう。・ディアウォール 2セット(2コ入り×2セット=4コ)・ディアウォール専用棚受け 3セット(2コ入り×3セット=6コ)・柱用の2×4材(設置する場所の高さー45ミリの長さ) 2本・棚板用2×4材(お好みの長さ) 3本・ドライバー(または電動ドライバー)、メジャー▼ディアウォールの作り方1.高さを測る 棚を設置する場所の天井の高さを測り、必要な木材の長さを計算します。2×4の木材は、設置する場所の高さより45ミリ短くカットした木材を用意します。45ミリ短くするのはディアウォールのパッドをつける分を考えておくためです。このとき、作りたい棚の横幅も決めておきましょう。そのうえで、必要な木材を用意します。2.柱を作るディアウォールを使用して柱用の2×4材を2本設置します。このとき棚板の長さの分だけ離します。ディアウォール自体の取りつけ方は、本体を木材の先端にかぶせてから、バネのある上パッドが天井側になるように設置します。このとき、上パッドを天井隅方向に押し付け、本体のバネを縮めながら、木材の床側を壁に向かってずらします。柱を真っすぐに立つよう調整し、完成です。設置後、ぐらつきが大きい場合は、付属のスペーサーを下パッド内に挿入し、バネの力を調整するといいそうですよ。3.棚をつける柱用に立てた2本の木材に、ディアウォール専用棚受けを付属のねじで留めつけます。まずは「支柱面」と書かれたほうを留め付けましょう。 そのあと棚板を棚受けの上にのせたら、棚板の下を付属のねじで留めつけます。4.設置する これで完成です!場所が確保できるのであれば、先に棚を完成させた状態で設置しても問題ないようなので、設置する場所やスペースに応じて対応でき点も便利です。▼テレビ周りはテレビの横幅に合わせて飾る基本の棚の作り方を覚えたら、いろいろアレンジしてみると楽しいでしょう。 テレビを設置する場合は、先ほど紹介したように、テレビボードとテレビの横幅に合わせ、テレビがおさまるように柱を2本設置し、その幅に合わせて棚板を作りましょう。テレビ上の棚は2段、あるいは3段などお好みでアレンジしてみてくださいね。できあがりを見ると、まるでこのテレビに合わせて手に入れた収納ボードのように見えるほどしっくりマッチしていますね。▼限られたスペースを有効活用して本棚や洗面台収納も!また、壁一面を使うだけでなく、空いているスペースを有効活用できるのも、ディアウォールのよさです。たとえば、キッチンのカウンター下の限られたスペースを生かして、飾り棚や本棚を設置してみたり、洗面台などでカラーボックスの上の部分を利用して、タオルの収納棚にしてみるなどもいいでしょう。なお、本棚やタオル収納の際には、横に本やタオルなどを押さえるアイアンバーのような丸い棒を1本追加してもいいでしょう。こちらの写真の例のように、たしかに、こうしたバーがあれば落ちる可能性はぐっと下がるのでおすすめです。■ディアウォールの憧れDIY実例集~リビング編~ここからは、眺めているだけで夢がふくらむDIY実例集を紹介します。▼テレビまわりをおしゃれに! 男前インテリアで統一リビングの中心であるテレビまわりをディアウォールでDIYしたのは、インスタグラマーのairarara_roomさん。まるで棚全体がおしゃれなテレビボードのように見える、すてきな飾り棚。テレビ台とテレビ周りを囲むようにして、柱と棚を設置しています。グリーンやドライフラワー、アルファベットの雑貨など、お気に入りの雑貨を飾って、男前風なインテリアを意識した空間となっているのがすてきですね。ちょうど壁紙の雰囲気ともぴったりマッチしているのがおしゃれです。 @airarara_roomさんのディアウォール ▼背板をプラスした飾り棚にセンスのよさが光るこちらはディアウォールの公式サイトで開催された「ディアウォールコンテスト」にて、アイディア賞を受賞されたmegumi7965さんのリビングの収納棚。壁一面をおしゃれな収納棚に変身させました!背板を貼ったり、黒いアイアンバーを取り付けてみたりして、いろいろアレンジしているので、とてもおしゃれですね。「この作品は、腰板が作りたくて…。賃貸ということもあったので、ディアウォールを使って作ってみました。そこに趣味で集めた雑貨を飾って、好きな空間を作りました」というMegumi7965さん。デザインはご自身でされ、作成はご主人が手がけたそうですが、センスの良さが感じられます。飾っている雑貨ひとつひとつも雰囲気があってとてもおしゃれですね。「ディアウォールはとても便利なので、わが家では多数活用させていただいております」とおっしゃるように、他にもいろいろディアウォールを使っています。リビングの奥に見える和室にはお子さんのミニカーをギャラリー風に並べた棚もありますが、こんな使い方もいいですね。 @megumi7965さんのディアウォール その1 @megumi7965さんのディアウォール その2 ■ディアウォールの憧れDIY実例集~キッチン編~続いて、こまごましたものでごちゃつきがちなキッチンまわり。▼キッチンにスリムでおしゃれな壁面収納を!「狭いキッチンはディアウォールを使った壁面収納でお気に入り空間に」とインスタグラムで紹介しているのは、ryoko__q._.p__dayonさん。大きな食器棚を置くにはちょっと窮屈になってしまいがちなスペースも、こんなふうに壁面を有効活用したスリムなタイプの収納棚なら、窮屈感もなく、おしゃれにまとまっていますね。2×4材を2本使って2本の柱を設置してから棚を設置。ごちゃごちゃした感じが出ないように、調味料や保存瓶は高さをそろえたものをカテゴリ別に置き、ギャラリースペースもちゃんと設け、おしゃれ感を出しています。こまごました調味料入れのところはボックスも活用しています。一番下には扉も自分でつけているのはさすが。DIY好きというryoko__q._.p__dayonさんならではのアイディアですね。 @ryoko__q._.p__dayonさんのディアウォール ▼スペースを有効活用!白いキッチン収納がおしゃれまっ白なキッチンに合わせた白い収納棚がとても印象的なのは、「ディアウォールコンテスト」にて、アイディア賞を受賞された@ysnrmhさんの作品例。明るいキッチンとの相性も抜群ですね。「うちは賃貸の狭いアパートなので、必要以上に家具を置けないし、壁に穴も開けられない…。でも収納スペースや好きな雑貨を飾る場所がほしい…! そんな願いをディアウォールでかなえられました」といいます。こだわったポイントは、賃貸キッチンに備え付けの水切り棚とインテリアのポイントとして貼った好きな壁紙シールの高さ(画像右側)と棚の高さを同じにして統一性を図り、すっきり見えるように工夫したそうです。また、キッチンのすぐ真横に棚をつけたので、水はねも安心の防水塗料でペイントし、手入れをしやすくしたそう。「ディアウォールで作った飾り棚。これで完成ではなく、気分に合わせて色を塗り替えたり棚を足したりして自由自在に作り変えていけることがこれから先も楽しみです。そこがディアウォールの魅力だと思っています」と感想を語っています。 @ysnrmhさんのディアウォール ▼工夫がいっぱい! BOX使いもナイスアイディアこちらもキッチンの壁面を有効活用して棚を作ったという壁面収納例です。雑誌の『壁を傷つけずに棚が作れる神アイテム』特集にも紹介されたというDIY作品。シンク横の調理台の背面のタイル部分を利用して、ディアウォールを設置しています。 柱を2本立て、棚を作り、その中に市販のボックスを設置。省スペースを有効活用しているだけでなく、使いやすい工夫もいろいろされているうえ、おしゃれにまとめているがすてきですね。 @yuki.16.13さんのディアウォール ▼鍋をかけて見せながら収納キッチンのコンロ前だけタイルを貼り、その周辺を囲むようにディアウォールで棚を設置したのはeriri.81さん。ペイントした木材が、グリーンに近いブルータイルにしっくり合っていますね。使いやすいように、フックをつけて鍋をかけるスペースにしていますが、調味料も手の届きやすいところにあるので、料理をする際にもささっと使えて便利そうです! @eriri.81さんのディアウォール <関連サイト> スパイスラックを自作してキッチンを便利でおしゃれな空間に!DIYアイデアを一挙大公開 ■ディアウォールの憧れDIY実例集~洗面所編~続いて、家族それぞれの必要なものがあふれて生活感が出がちな洗面所。タオル収納にひと工夫しているのは、ディアウォールコンテストでアイディア賞を受賞されたkore310さんの作例です。ホワイトの塗装が洗面所にぴったりですし、濃い色の板はメリハリが出ていてすてきです。グリーンがよく映えますね。「狭いスペースでちょうど良いサイズの既製品が見つからなかったことと、新しく家族が増えることもあり、自作することにしました。ふだん無口な夫も完成後に珍しく褒めてくれ、とてもうれしかったことを覚えています」と感想を伝えてくれました。 @kore310さんのディアウォール ■ディアウォールの憧れDIY実例集~玄関編~こちらは玄関とは思えないようなすてきな収納スペースを、ディアウォールでDIYしたというhirari38さん。お出かけするときにもささっと手に取れるように、ふだん使いのトートバッグをかけたり、帽子を飾ったり。インテリアの一部にもなるドライフラワーを飾ったりして楽しんでいらっしゃいます。「わが家は、門構えがなく、玄関扉のすぐ目の前には、人や車が行き交う道路が広がっています。扉を開けると、ふだん履きの靴やらバッグなど中の様子が外から丸見えでした。それならば、見えても恥ずかしくないスッキリとした玄関にしよう! と、いろいろ回り道をしながらコツコツとがんばってきました」というhirari38さん。家族が毎日出入りする場所ですし、お客さんを迎え入れる場所でもあるから、見た目にもこだわった収納スペースに生まれ変わってすてきですね。 @hirari38さんのディアウォール ■ディアウォールの憧れDIY実例集~ギャラリーコーナー編~最後に、お気に入りのものを飾ったり収納したりできるギャラリーコーナー。▼お気に入りの絵本をギャラリー風に飾る!「キッチンのカウンター下に、ディアウォールで絵本棚を作りました」というのは、インスタグラマーのmamanomikata2848さん。省スペースをうまく利用して、お子さんの大好きな絵本をギャラリー風にして飾っているのがいいですね。本が落ちにくいように丸いバーも取りつけているので、お子さんが手を伸ばしても簡単には落ちないので安心。それでもハイハイしてやってくるという7ヶ月の娘さん。「絵本が気になって仕方ない…」というmamanomikata2848さん。お子さんの成長をあたたかく見守りながら、DIYを自分らしく楽しんでいます。三角のカラフルなペナントを飾っているのもかわいいですね!オリジナル感も出ているのがとても参考になります。 @mamanomikata2848さんのディアウォール こちらは壁一面を使って、お子さんの絵本棚を作ったというtomovsky0216さん。小さいころからこんな絵本棚に囲まれて育ったら、情緒豊かな絵本好きのお子さんに成長しそうですね。やさしいパパの思いが伝わる作品例です。 @tomovsky0216さんのディアウォール ▼大好きなスヌーピーを壁一面に飾って…「ラブリコと悩んだんだけど 上がねじだと脚立がいるかなー」と思い、ディアウォールを使って壁一面を使ったギャラリーコーナーを作ったのは、インスタグラマーのm.i.s.a_avrilさん。大好きで集めたスヌーピーのフィギュアをずらりと飾っています。「ディアウォールってすごく便利!」「こんなに簡単で お手頃ならもっと早く買えばよかった」と大満足の様子。趣味で集めたものを飾りたい時にも便利ですね。 @m.i.s.a_avrilさんのディアウォール ▼海を感じるアメリカンなギャラリースペースに!フェニックスとサーフボードが夏らしさを感じさせますね。海を感じるアメリカンなインテリアに合わせて、自分らしく、ディアウォールでギャラリースペースを作ったのはizumi_homeさん。ディアウォールで柱を作り、すのこ状に板を貼っていくとこのようなギャラリースペースが生まれるようです。大好きなポスターやポストカードを飾ったり、写真を飾ったり…。思い思いのものを飾って楽しめるのがいいですね。板もブルーと白でカラーリングをして、海のイメージに仕上げているのも印象的です。 @izumi_homeさんのディアウォール <関連サイト> 使い方は無限大 便利な《ディアウォール》を使ったDIY実例をご紹介します! ■ディアウォールで簡単にDIYを楽しもう!いかがでしたか? みなさんの実例集はとても参考になりそうですね!ほかにもディアウォールをいくつか組み合わせて大きな収納棚を作ってみたり、洋服や帽子などを飾りながら見せる収納を楽しんだり、玄関の収納もディアウォールで作ってみたり…。木材の色やディアウォールの色をお好きな色でぬれば、見た目の印象や雰囲気は自由自在に変化します。また、ネットやボード、扉をつけたりしていろいろな壁面収納が楽しめます。飾る雑貨や小物によっては季節感を楽しむこともできそうですよ。棚をつけるだけでなく、実例でもご紹介したように板をすのこ状に貼りあわせて、ポストカードや写真などを飾れるギャラリーコーナーにしてみるもの楽しそう! 壁面のレイアウトも思いのままに考えれば、わが家だけのオリジナル収納&ギャラリーコーナーが楽しめるので、ご主人やお子さんといっしょにぜひトライしてみてはいかがでしょう。賃貸でもDIYの楽しさに目覚め、お友だちを家に招きたくなったり、インテリアがもっと好きになること、間違いなしですよ!<参考サイト>・ ・ディアウォール公式サイト
2018年08月10日戸建てリノベーション初心者も安心!!RENOVATION Q&Aリノベーションといえばマンションが一般的ですが、最近では「戸建て+リノベ」を選ぶ人も増加中。しかし、費用がかさむのではないか、中古物件の耐久性をどう見極めればいいのかなど、マンションと比べると不安な点も多いのではないでしょうか?そこで、初心者が安心してコダテリノベに取り組めるように、プロの意見を交えながら、8つのチェックポイントをQ&A形式で分かりやすく解説します!総論リノベなら身の丈に合った個性的な家が手に入る!戸建てならではの縦の空間を遊び尽くそう!リノベ界のパイオニアとして知られるアートアンドクラフトを率いる中谷ノボルさんに、中古住宅+リノベを選択する人が増えてきた背景や、戸建てを中心にしたリノベの魅力について語っていただきました。19年前、中古マンションの一室を全面リノベして売り出す事業を始めた中谷さん。当時は物珍しがられたリノベがここまで普及した現状について、こう語ります。SoutaBank / PIXTA(ピクスタ)「僕はよく、住宅もようやく『民主化』してきたんだと言っています。高度成長期に大量に建設された団地にはじまり、以前はマンションや建売住宅のような完成品を買うしかなかった。そんな中、もっと自由に手頃な値段で、自分の好みやライフスタイルに合った家を手に入れたいという人が増え、中古住宅をリノベするという選択肢が一本の太い柱として成長してきたんだと思います」古着やアンティーク、懐しい音楽にも魅力を感じ、新しいものと古いもが混在した空間に違和感を持たない若い世代にとって、日本はいってみれば宝の山。築20年もたてば家の価値はほぼなくなり、土地だけの値段でタダで古家がついてきます。こんなに中古住宅がお買い得な国は、海外にはないと中谷さんは言います。マンションと比べて、戸建てリノベならではの魅力とは何なのでしょうか。TATSU / PIXTA(ピクスタ)「高さを生かして立体的につくれるところですね。吹き抜けをつくったり、屋根の勾配をそのまま表したり、あえて高いところに天窓や高窓をあけて光を落としたりすると、おもしろい空間になります」万一、間取り変更ができないなど、見込みはずれの古家を買ってしまったらどうすればいいのかと問うと、こんな答えが返ってきました。「そこをなんとかするのが設計者の仕事ですし、悪条件を逆手に取ったほうが、かえっておもしろい家ができる可能性もあります。特に戸建てのリノベを選ぶ人には、そういう予想外の事態も一緒に楽しめるぐらいの余裕が必要かもしれません」こちらは、アートアンドクラフトが手掛けた大阪・梅田からほど近い沿線の駅前商店街沿いにある住宅。【Before】街と密接する1階の土間から2階へ上がると、天井高5m の明るく開放的な大空間が出現。【After】天井高5mの大空間が出現!【After】基礎や骨組みから全面リノベすることで、縦につながった木造戸建てのおもしろさを存分に生かしつつ、古い家の名残もほどよく感じられる住まいへと一変した(伊藤ハムスター= 扉・人物イラスト、安田はつね= 建物イラスト、アートアンドクラフト/中谷ノボル・枇杷健一・岡本典子= 取材協力)(住まいの設計2017年1・2月号より)pfofile中谷ノボル氏アートアンドクラフト代表大阪市生まれ。大学の建築学科を卒業後、不動産営業、建築設計、現場監督などを経験し、1994年アートアンドクラフトを設立。地域の古いビルを再生した宿泊施設や、不動産のセレクトショップ『大阪R 不動産』の運営も手掛ける。『みんなのリノベーション―中古住宅の見方、買い方、暮らし方』中古物件を買ってリノベしようと考えている人向けに、物件探し、資金計画、設計のポイントを分かりやすく解説した指南書のロングセラー。随所に中谷さんのポジティブな考え方が盛り込まれ、勇気づけられる(学芸出版社刊 価格/ 1800円+税)
2018年08月07日戸建てリノベーション初心者も安心!!RENOVATION Q&Aリノベーションといえばマンションが一般的ですが、最近では「戸建て+リノベ」を選ぶ人も増加中。しかし、費用がかさむのではないか、中古物件の耐久性をどう見極めればいいのかなど、マンションと比べると不安な点も多いのではないでしょうか?そこで、初心者が安心してコダテリノベに取り組めるように、プロの意見を交えながら、8つのチェックポイントをQ&A形式で分かりやすく解説します!第2章資金計画リノベーション(以下リノベ)費用にはローンが下りなかったひと昔前に比べると、今は一体型ローンや減税、補助金などの制度も整ってきました。ただし、いろいろな条件があるので、正しい知識を身につけて、賢く活用しましょう。Q6 予算はどれぐらいかかる?A.自己資金は物件価格の1割では不十分ハコの中身だけで共用部のサッシなどは変えられないマンションと比べると、戸建ては構造、屋根や外壁、外構など、全体にお金がかかるため、工事費がかさむのは当然です。freeangle / PIXTA(ピクスタ)また、個々の住宅の状態によっても費用は大きく変わるため、なかなか坪単価では表しにくいとA&Cのコーディネーター、岡本典子さんは語ります。それでもしいて目安を挙げるなら、延床面積80平米の住宅の場合で、構造は触らず、仕上げ材と設備の交換だけで最低1,200万円、床・壁・天井をはがして下地からやり直したり、階段の掛け替え、吹き抜けの新設など、大がかりな間取り変更が伴うと最低1,500万円はかかるそう。さらに、外壁塗装や屋根の葺き替えが加わると200万~300万円は上乗せになります。Q8で後述するように、今は物件購入とリノベ費用をセットで借りられるローンも増えているので、全額借りることも不可能ではありませんが、特に中古住宅購入の際には、物件代の3%余りも取られる仲介手数料をはじめ、所有権を移転するために払う税金や司法書士への報酬などの諸費用が意外にかかります。これにローンにまつわる諸費用を加え、引っ越し代や家具・家電の購入費も想定すると、物件価格の1割は必要になる勘定です。しかも、戸建てのリノベの場合は、これだけでも不十分だと岡本さん「購入前は表からの目視しかできないため、内装をはがして初めて、シロアリ被害や、浴室回りの柱が腐っているといった傷みが見つかることはよくあります。そういう不測の事態に備えて、自己資金は物件価格の1割+50万~100万円意しておきたいですね」Q7 リノベでもローンは組める?A.物件購入+リノベ費用が一体のローンも。ただし周到な準備を!新築とほぼ同じ条件で、物件購入とリノベの費用をまとめて借りられる、一体型の住宅ローンが登場して10余年。Naoaki / PIXTA(ピクスタ)今では取り扱う銀行も増えてきました。しかし、案外知られていないのが、その仕組み。リノベ費用も同時に借りるためには当然、だいたいの金額が分かっていなければなりません。ローンの仮審査時には工事の見積書やリノベ後の平面図の提出が求められます。物件購入の申し込みから売買契約までには約1週間しかないため、申し込み後にリフォーム会社や建築家に依頼したのでは到底間に合わないのです。A&Cの岡本さんによれば、ローン仮審査時に提出した図面どおりに完成させなければならないという決まりはないので、工事請負契約まではプラン変更は可能出そうとです。しかし、一度借り入れ額を設定してしまうと、あとで増やすことはできないため、やはりどんなリノベがしたいか、それにはどれぐらい費用がかかるかは業者とよく相談しておく必要があるといいます。つまり、物件より先に設計者選びを進めたほうが、見学にも同行してもらえて、一石二鳥というわけです。Q8 減税や補助金など、お得な制度はある?A.住宅ローン減税や補助金については、諸条件があるのでよく調べようよく耳にする「住宅ローン減税」とは、10年間にわたって毎年、年末ローン残高の1%が所得税から控除される制度のこと。中古物件購入やリノベ工事費も対象になりますが、それぞれ条件があるので、要注意なのです。物件については、延床面積50平米以上、ローン返済期間10年以上、年間所得3,000万円以下に加え、中古の木造住宅の場合は築20年以内であるか、一定の耐震基準に適合しなければなりません。また、工事費は100万円以上であることが条件。A&Cでは築20年超の戸建てリノベを行う人が大半なので、もっぱらリノベ工事費のみの控除を受ける人が多いそうです。耐震、バリアフリー、省エネに特化した改修については、税の優遇があるだけでなく、国や自治体が多様な補助金を用意しています。費用をかけてでもそうした面に力を入れたリノベをしたい人は、事前に情報を集めておくといいでしょう。(つづく)(伊藤ハムスター= 扉・人物イラスト、安田はつね= 建物イラスト、アートアンドクラフト/中谷ノボル・枇杷健一・岡本典子= 取材協力)(住まいの設計2017年1・2月号より)pfofile中谷ノボル氏アートアンドクラフト代表大阪市生まれ。大学の建築学科を卒業後、不動産営業、建築設計、現場監督などを経験し、1994年アートアンドクラフトを設立。地域の古いビルを再生した宿泊施設や、不動産のセレクトショップ『大阪R 不動産』の運営も手掛ける。『みんなのリノベーション―中古住宅の見方、買い方、暮らし方』中古物件を買ってリノベしようと考えている人向けに、物件探し、資金計画、設計のポイントを分かりやすく解説した指南書のロングセラー。随所に中谷さんのポジティブな考え方が盛り込まれ、勇気づけられる(学芸出版社刊 価格/1,800円+税)
2018年08月05日戸建てリノベーション初心者も安心!!RENOVATION Q&Aリノベーションといえばマンションが一般的ですが、最近では「戸建て+リノベ」を選ぶ人も増加中。しかし、費用がかさむのではないか、中古物件の耐久性をどう見極めればいいのかなど、マンションと比べると不安な点も多いのではないでしょうか?そこで、初心者が安心してコダテリノベに取り組めるように、プロの意見を交えながら、8つのチェックポイントをQ&A形式で分かりやすく解説します!■ 第1章物件選び新築と違って現物を見て買えるのも中古住宅のメリットのひとつ。リノベーション最大の醍醐味である物件選び。ABC / PIXTA(ピクスタ)見学に行く際のチェックポイントや、ハズレ物件を見抜くコツを伝授します。Q3 リノベしにくい物件ってありますか?A.間仕切り壁が抜けない構造も間取りを大きく変えられるかどうかは、建物の構造や工法によって変わってきます。RC造や鉄骨造は構造体だけにしてしまえば、内部の間取り変更はしやすいです。木造は増改築しやすい構造だといわていますが、ひと口に木造といっても、いろいろな工法があります。一般に「在来工法」と呼ばれる、柱や梁や筋交いで建物を支える「木造軸組工法」なら、間取り変更の自由度は高いですが、要注意なのは壁が構造体となる「2×4(ツーバイフォー)工法」。壁を取り払えないため、大きな間取り変更はしにくくなります。また、構造にかかわらず、工場で大量生産された部材を現場で組み立てた「プレハブ工法」も、変更しづらいことが多くあります。ただ、リノベしにくい構造だからといって、あきらめるのは早い!「たとえ制約があっても、設計者の知恵次第でおもしろい家はつくれる」と中谷さん。プロに相談すれば、道は開けるかもしれないのです。同じように見える木造の家でも、工法が違うと間取り変更の自由度が変 わってくる。柱や梁で建物を支える左のような工法だと変更しやすいが、 壁で建物を支える右のような工法だと、間取りは変更しにくい■ Q4見学の際、見るべきポイントは?A.外見よりハコのよしあしを見抜く。できればプロに同行してもらおう家を見に行くと、壁紙はボロボロ、キッチンのコンロは油まみれ、中には夜逃げしたままで布団が残っている部屋すらあるそうです。TATSU / PIXTA(ピクスタ)一方では、壁紙を貼り替えたり設備機器を交換したりして、ひととおりきれいにリフォームして売り出している物件もありますが、そのぶんは価格に反映されてしまい、もったいないのです。どうせリノベするのだから、外見が汚くてもひるまず、「ハコという素材として見る」姿勢が肝心です、と中谷さんは語ります。むしろ見るべきは、あとで変えられない部分。例えば、階高はどのぐらいか、天井板を抜いたらどのぐらい高くなるか、壁を取り払ったらどんな空間になるかを想像してみましょう。また、日当たりや風通し、窓からの眺め、周辺の環境もチェックしましょう。ijin / PIXTA(ピクスタ)仲介業者が一緒だと気が回らないこともあるので、後日もう一度、自分だけで周辺を歩いてみるといいでしょう。近隣の人から話が聞け、思わぬ情報が手に入るかもしれません。建物の傷み具合の見方については次のQ5で触れますが、なるべく契約までに一度、建築のプロに同行して見てもらうことが望ましいでしょう。■ Q5 耐震性やシロアリ被害をどう見抜く?A.素人でもできる4つの「目視」。木造ならリノベと同時に改良は可能古住宅には、耐震性、シロアリ、雨漏りなど、目に見えない弱点への不安がつきもの。kpw / PIXTA(ピクスタ)耐震性については、法律が改正された1981年と2000年を境に、求められる耐震性能が高くなったため、築年数がひとつの目安にはなります。ですが、A&Cの設計監理チーフ、枇杷健一さんはこう語ります。「マンションと違って、戸建ての場合、前所有者が定期的にメンテナンスしていない例が非常に多く、雨漏りといった二次的な要因で柱や土台が腐るなど、建物の劣化が進みかねません。古い建物でも、腕利きの棟梁が手掛けた丈夫な建物を建主が大事に修繕してきた家もあれば、新しくても傷み放題の家もあり、一概に新しいほど安心とはいえないのです」枇杷さんによれば、物件見学には建築のプロに同行してもらうのがベストだそうですが、自分でもできる「目視」のポイントが4つあるそうです。外壁に大々的なヒビ割れがないか。1階が駐車場になっているなど、柱や壁の量が極端に少ない構造でないか。外壁を指でこすってみて指先に白い粉がつかないか(「チョーキング」は外壁塗装劣化のサイン)。室内の天井に雨漏りや漏水が原因のシミができていないか。外壁や屋根は補修も可能だが、工事費が一気に増えるので要注意だといいます。ただ、一般的な木造の建物であれば、まともな設計者や施工業者なら構造上、どこに補強が必要かは分かるし、シロアリの被害があれば部材を取り替えて防蟻処理をするなど、リノベ時に適切な提案をしてくれるので、公的な耐震等級を達成するために、必ずしも多大な費用と時間をかけて耐震診断+耐震改修を行う必要はないのでは、とは枇杷さんの弁。1階の壁が少なくビ割れだらけは✕。1階が駐車スペースで、2階以上を柱で支えた「ピロティ形式」は、壁の量が少なすぎると地震に弱いので避けたい。また、外壁に何か所もクラック(ヒビ割れ)やコーキング(充填剤)でふさいだ痕がある家も要注意民間団体、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合が、2016年6月までの約10年間に耐震診断を行った木造2階建て以下の家のうち、震度6強の地震で倒壊する可能性のある家は全体の9割以上に及ぶ(つづく)(伊藤ハムスター= 扉・人物イラスト、安田はつね= 建物イラスト、アートアンドクラフト/中谷ノボル・枇杷健一・岡本典子= 取材協力)(住まいの設計2017年1・2月号より)pfofile中谷ノボル氏アートアンドクラフト代表大阪市生まれ。大学の建築学科を卒業後、不動産営業、建築設計、現場監督などを経験し、1994年アートアンドクラフトを設立。地域の古いビルを再生した宿泊施設や、不動産のセレクトショップ『大阪R 不動産』の運営も手掛ける。『みんなのリノベーション―中古住宅の見方、買い方、暮らし方』中古物件を買ってリノベしようと考えている人向けに、物件探し、資金計画、設計のポイントを分かりやすく解説した指南書のロングセラー。随所に中谷さんのポジティブな考え方が盛り込まれ、勇気づけられる(学芸出版社刊 価格/ 1800円+税)
2018年07月29日戸建てリノベーション初心者も安心!!RENOVATION Q&Aリノベーションといえばマンションが一般的ですが、最近では「戸建て+リノベ」を選ぶ人も増加中。しかし、費用がかさむのではないか、中古物件の耐久性をどう見極めればいいのかなど、マンションと比べると不安な点も多いのではないでしょうか?そこで、初心者が安心してコダテリノベに取り組めるように、プロの意見を交えながら、4回にわたって、8つのチェックポイントをQ&A形式で分かりやすく解説します!今回は序章として「リノベーションとはなに?」という疑問を解説いたします。序章リノベーションとは?近頃よく聞くリノベーションという言葉。naka / PIXTA(ピクスタ)単に大がかりなリフォームを指すと思っている人も多いのでは?リフォームや新築との違いなど、今さら聞けない基礎知識を分かりやすくご紹介します。Q1 リノベーションとリフォームは、どう違うの?A.不便さの解消ではなく、自分らしいスタイルのある住まいづくりが目的リフォームに比べ、リノベーション(以下リノベ)のほうが最近よく耳にする言葉ですが、両者に厳密な線引きはありません。そもそも英語のrenovationは建物の改修を指すが、reformは住宅用語ではなく、日本独自の用法といえます。リノベ専門の設計事務所の草分けとして知られる、大阪でアートアンドクラフト(以下A&C)を主宰する中谷ノボルさんは、両者の違いについて、こう語っています。「リフォームの目的は、設備が壊れたから直そうといった不便さの解消にありますが、リノベには、多少不便でも最小限の機能でもいい、自分らしい生活スタイルを優先したいというニュアンスがあります。床・壁・天井を全部はがし、配管や設備も総取っ替えしないと、リノベといえないわけではありません。例えば、ある女性が「都心で、広いお風呂とキッチンのある、眺めのよい部屋に猫と住みたい」と要望したとします。そんな一人ひとりの明快な希望に応え、新築時に戻そうとするのではなく、まったく異なる住まいへと変貌させる――それがリノベなのです」店舗や事務所を併設した住まいを望む人には、階によって用途の使い分けができる戸建てリノベはオススメです。下記の写真は1階に妻が営むベーカリーを構え、上階に家族が暮らしています。そして、いつでも子どもの姿が見られて安心な作りになっています。店舗や事務所を併設した住まいを望む人には、階によって用途の使い分けができる戸建てリノベーションはオススメ。写真は1階に妻が営むベーカリーを構え、上階に家族が暮らす。いつでも子どもの姿が見られて安心Q2新築と比べて安さ以外のメリットは?A.住みたい街に、広くて味のある家が持てるチャンス!安さを理由に、新築でなくリノベを考える人もまだまだ多いだろうが、実はリノベには、ほかにも様々な魅力があります。中谷さんいわく、「古い物件のほうがあとから建てる新築より立地がよい場所を押さえているし、容積率も今より緩い時期に建っているので、空間に余裕があります」特に、都心で職住近接型の暮らしがしたい人には、オススメです。また、どっしりした柱や床など、新築にはない趣のあるインテリアが実現できる点もポイントでしょう。昭和レトロやアンティーク好きの人には、ピカピカの新築よりむしろ魅力的なものになるでしょう。つまり、中古住宅+リノベという選択によって、住みたい街に、より広く、味わいのある家が持てるチャンスが広がるというわけなのです。ちなみに、これは新築・中古問わず言えることだが、複数のフロアがある一戸建てならではのよさとは、吹き抜けなど、高さを生かした空間をつくりやすく、階によって用途を分けやすい点。今すぐでなくても、将来、店舗や事務所を併設する夢がある人は、マンションではなく戸建てをリノベするという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。(伊藤ハムスター= 扉・人物イラスト、安田はつね= 建物イラスト、アートアンドクラフト/中谷ノボル・枇杷健一・岡本典子= 取材協力)(住まいの設計2017年1・2月号より)
2018年07月26日家は家族の笑顔があふれる場所にしたいですよね。子育ての視点も取り入れて家づくりをすると、子どもがのびのび過ごせそうです。日刊Sumaiの過去記事から、「子育てを考えたリノベーション実例」を、3本まとめてご紹介します!■ 元気いっぱいの男の子も大満足な家小学生と中学生の2人の男の子を持つTさん一家。子どもたちのことを考え、学区が変わらないエリアで、築20年のマンションを1,100万円(設計料込み)をかけてリノベーションしました。物件は、1階の角部屋です。1階なら階下に人がいないので、部屋を歩きまわっても足音が響くのを気にしなくてすみます。元気いっぱいの子どもたちを周囲に気兼ねなく育てられるようにと、場所選びにも配慮したそうですよ。内装は、木やスチール、レンガなどの素材を使い、インダストリアルな雰囲気を演出。ボーイッシュなインテリアにまとめたことで、子どもたちにとっても住み心地のよい家となっています。白と黒のアクセントを効かせたカラー使いにも注目したいところ。クールで清潔感が漂うステキなインテリアは、真似したくなりますね。記事はこちら■ 子どもの将来を見据えたフレキシブルな家づくりHさん夫妻は妊娠をきっかけに、子どもが通う学校のことも考えて、住みたい街を選択。築39年、約74平米の中古マンションを、1,180万円かけてリノベーションしました。物件の築年数は長かったものの、旧耐震基準ながら耐震基準適合を取得しており、管理面もしっかりしたマンションだったことで、ココなら安心して子育てができると思ったそうです。玄関が狭く感じたので、思い切って下駄箱を撤去し、その代わりに収納スペースを設けました。収納スペースの奥にはフリースペースがあり、もうひとり子どもが生まれたら子ども部屋としても活用できるようになっています。子育てのしやすさを考えたフレキシブルな設計は、ぜひ参考にしたいところです。さて、ほかにはどんな仕掛けがあるのでしょうか?記事はこちら■ 「子育ての不便をなくしたい」から生まれた“痒い所に手が届く”空間子育てが始まると、それまで住んでいた家を急に不便に感じることがあります。何気ない段差が子どもにとっては危険なポイントになったり、ゆっくり寝かしつけられない間取りであることに気づかされたり。Sさん夫婦も長男誕生をきっかけに、住まいへの意識が変わったそうで、落ち着いて子育てできる空間を求めて、物件探しが始まりました。子育て仲間の多い地元であることを条件に、築33年、専有面積66平米の物件を購入。リノベーションで家族が集うリビングをできるだけ広くとり、隣接する子ども室にはいつでも視線が合うように大きな内窓を設置しました。さらに、子どもが増えたときのことを考え、ロフトスペースも確保。玄関は広くし、ベビーカーや外遊びの道具なども楽々収納できるように。Sさん夫婦のリノベーションは、子育てしやすい空間づくりのヒントが分かる好例です!記事はこちら
2018年07月15日長年住み慣れた、山手線内側の落ち着いた町に家を持つことを決意したMさん一家。立地優先の物件探しを1年半続け、築43年、専有面積65平米のマンションを4,850万円で購入しました。既にリノベーション済みでしたが、まとめサイトで見つけたという空間社に依頼して、自分たち好みの間取りや内装に再度リノベーション。水まわりをはじめ設備の多くを既存利用し、また、珪藻土を自分たちで塗るなどして、工事費600万円(設計料込み)で自分たちらしい住まいを実現させました。■ 家族の気配を感じられる、仕切りのない広々LDK「ひとつの大きな空間で、家族全員でわいわい過ごしたい」という夢を実現するために、壁を取り払って広々としたLDKを設けました。モダンでクールな印象だった室内は、木や珪藻土をふんだんに使った温かみのあるナチュラルな雰囲気に一新。設備の多くをそのまま利用したため、内装に思い切って費用を割くことができました。キッチンはアイランド型にして回遊動線を確保。IKEAのキッチンにステンレスのシンクを組み合わせて新調し、機能性と美しさを両立させました。■ 大人のゴロ寝もウェルカムな畳スペースLDKの一角に設けた畳スペースは、主に子どもの遊び場として活用。あえて梁下に設けたベンチにより緩やかにゾーニングされ、圧迫感を回避しています。ベンチには子どもの絵本やおもちゃをスッキリ収納できます。キッズスペースとして使うだけでなく、大人のゴロ寝も許してくれる包容力のあるスペースになりました。壁のニッチは、解体時に見つけたスペースを本棚として有効活用しています。■ リノベ済み物件を再リノベして、自分たちらしい住まいに物件購入時のLDK購入時、こちらの物件は既にリノベーション済みでした。リノベ済み物件ならではのメリットをできるだけいかして、広々とした空間と木の風合いが心地いい住まいへと生まれ変わりました。「壁は自分たちで珪藻土を塗ったから、よく見るとアラだらけで(笑)。でも穴を開けようが落書きしようが、気楽な感じがいい。どんぐりの木のフローリングも、素足で歩くのが気持ちよくって」と夫は話します。玄関は夫の自転車を収納するため、廊下をなくしてたたきをL字型に拡張しました。床と壁は汚れが目立たないように、濃いグレーに塗装(写真左)。珪藻土を塗った壁ともしっくり馴染んでいます。また、以前も収納だった場所を活用して、棚付きのリビング収納(写真右)に。65平米という広さの限られた住まいでは、デッドスペースの活用が暮らしの質を向上させるポイントになります。■ 既存利用と新設とをうまく組み合わせた家づくり寝室は、壁紙を好みのブルーに貼り替えました。天井のランドリーハンガーはカワジュンのもので、「雨の日の室内干しとして活躍しています。冬場はそれが加湿器代わりにもなり、乾燥をしのげるんです」と妻。水回りの内装は、「ちょっとモダンだけど清潔感があるのでよし、としました」とほとんど手を加えていません。入り口の扉のみ、ガラリ戸に交換して通気性を確保。元々あったLDKに隣接する2部屋を取り払い、キッチンを中心とした広々LDKにしたことで、「家族全員で丸テーブルを囲む」という夢も実現しました。物件探しを振り返って、「山手線の内側でありながら、落ち着いた雰囲気がある。自転車があればどこへでも行け、ふたりの職場まではそれぞれ20分ほど。満員電車のストレスとも無縁で、通勤のついでに保育園の送り迎えや買い物がこなせます。希望する小学校の学区内でもあり、就学前に慌てて引っ越さないですむのも、魅力のひとつでした」と夫妻は話してくれました。もっと詳しく見たい方は、ぜひ「リライフプラスvol.17」も参考にしてみてくださいね。設計・施工空間社撮影遠藤 宏
2018年07月13日「駅から近く、静かな立地が希望」だったという中原さん夫妻。関東の広範囲を対象に1年半かけて選んだ住まいは、病院や学校などが近くにあり、子育てがしやすそうな環境だったという神奈川県川崎市内にある築41年、物件価格2,200万円のマンション。「私たちの要望ひとつひとつに真摯に答えてくれそうだった」というフィールドガレージとともに、工事費1,100万円をかけて古さを感じさせない快適な空間をつくり上げました。■ ナラ材とイケアを組み合わせたオリジナルキッチン当初はアイランドキッチンを希望していましたが、構造の都合でL字型キッチンになりました。「ワークトップが広く、思っていた以上に使いやすくて気に入っています」(夫)とのこと。ぬくもり感のある白いタイルと黒く塗装した天井とのコントラストが絶妙な仕上がりです。キッチン本体はナラ材を使って造作し、そこにイケアの収納を合わせました。側面には薄いステンレスを張ってキッチン本体となじませる、という細やかな工夫も。床にはタイルを採用し、リビングダイニングとは床材を分けたことでゆるくゾーニングされています。キッチンからダイニングを見た様子。ベランダからはたっぷりの陽が入り、明るい空間です。リビングダイニングには極力ものを置かず「必要最低限にして、シンプルな空間にしたいです」 と妻。ダイニング側から見えるキッチンカウンターのアイアンの脚は、無骨な雰囲気を醸し出していてお気に入り。リビングダイニングの天井は黒く塗装し、シンプルな空間を効果的に引き締めています。「完成間近の頃、たまたま訪れたレストランの天井の配色が気に入って」と、急遽、白から黒に変更したそう。■ 室内窓でつながるいくつもの空間以前の間取りでは、バルコニーに面してリビングと寝室がありましたが、壁を取り払い、約15畳の広々としたリビングダイニングを実現しました。ダイニングからリビングを眺めると、左手にはゲストルームとつながる大きな室内窓があります。すりガラスのおかげで、採光を確保しながらもプライバシーが守れるようになっています。ゲストルームにあるもうひとつの室内窓は、北側の寝室ともつながりをもたらしてくれています。こちらの寝室はウォークインクローゼットの奥に配置されています。■ どこからでもキッチンにアクセスしやすい家事動線玄関は「土間のようにしたい」と、リクエストし、モルタルのツヤのある仕上がりにこだわりました。そして、廊下の壁には靴の収納棚を設置。もともとリビングに使われていた扉を塗装して、目隠し用の引き戸として使っています。廊下からもアクセスできるウォークインクローゼットは、 玄関にもキッチンにもすぐ出られて家事動線がスムーズに。サニタリースペースは、トイレの扉を撤去して、洗濯機、洗面、トイレがひと続きになった空間に一新。天井には洗濯物が干せるバーを取り付け、ランドリースペースも設けました。床材には足触りのよいサイザル風塩ビタイルを採用しています。そして浴室は、築年の古いマンションゆえコンパクトサイズ。建物の構造上、拡張するのが難しかったので、ユニットバスはあきらめて造作しました。洗面室の壁に配管を埋め込み、 追い炊き機能を後付けしています。夫妻で悩みながら時間をかけて完成した部屋は、結果、大満足の空間に。リノベーションを振り返り「壁の断熱材を足したり、梁を補強したりといったインフラ面もきちんとケアしてもらいました。おかげで古さを感じることはなく、快適に暮らせています」と話してくれました。もっと詳しく見たい方は、ぜひ「リライフプラスvol.17」も参考にしてみてくださいね。設計・施工フィールドガレージ撮影飯貝拓司
2018年07月03日結婚を機に現在の住まいでもあるマンションを新築で購入したKさん一家。その後、夫の転勤によりイタリアで約5年間を過ごしたのちに帰国し、ほどなくして長女が誕生しました。「小学3年生くらいまでには部屋を持たせてあげる」と約束していた夫。学区が変わらず、夫妻の通勤にも便利な今の家に住み続ける選択をベストとし、テレビ番組を通じて知ったブルースタジオに連絡。工事費1,120万円(設計料別)で築20年の住み慣れたマンションを、今のライフスタイルに合わせてリノベーションしました。■ 約60平米の空間を活用するための収納術玄関から入るとまず目に飛び込むのは、縦に伸びるキッチンカウンター。カウンターを中心に右手側がLDK、壁面収納をはさんで左側がプライベートスペースとなっていて、視線の抜ける空間が広がります。リノベーションで使い勝手が向上したという壁付けのキッチンは、「ダイニングテーブルがすぐそばなので、つくったものを配膳するのも、食べ終わった食器を片付けるのもすごく楽なんです」と妻。「娘さんの部屋をつくるためのリノベーションでしたが、ご主人が長年コレクションされてきたミニカーをどうするかということも、ミッションのひとつでした」と設計を担当したブルースタジオの石井健さんは振り返る。ブルースタジオは、約60平米という空間を有効活用すべく、廊下をなくして大きな壁面収納でLDKとプライベート空間を仕切る提案をしました。そしてミッションのひとつでもあったミニカーは、もともと夫が所有していたコレクションケースごと壁面収納に組み込んでしまうことに。このケースの色に合わせて、棚や床の色も決めていきました。サイドから陳列するデザインのコレクションケースのため、壁面収納から前に引き出して使えるように設計されています。200個以上コレクションしているというミニカーは、勤務先の車種をはじめ、世界各国の名だたる自動車メーカーのものがそろいます。壁面収納は、どこに何を入れるかをかなり細かく計算したうえで造作しました。そのおかげで、棚のサイズに合った収納ボックスや本が整然と収めることに成功。右側の扉はスライド式になっていて、中には掃除機や薬箱などを収納しています。■ ダイニングテーブルと一体化したキッチンカウンター照らし出されたガラスブロックが美しいキッチンカウンター。キッチン側の下部はすべて収納になっていて、食器やレンジなどが整然と収まっています。「重い買い物袋を下げて帰宅しても、すぐにカウンターの上で仕分けできるのがいいんです」と妻。スペースが広いので、長女が友人を招いてお菓子づくりをするときなどにも重宝しているそうです。キッチン家電などを使う際のことを考えて、卓上にコンセントを設置しています。スタイリッシュなメタルボディが美しいコーヒーメーカーは、イタリアの家電メーカー デロンギのものです。ダイニングテーブにはイームズのサイドシェルチェアを3脚色違いで合わせました。K邸では各自にテーマカラーがあるそうで、それに沿ってチェアの色も決められているとのこと。■ 差し色には鮮やかなカラーを大胆にこちらは夫が趣味で描いているという絵画が飾られた空間。正面の白い壁の向こうがエントランスです。ティファニーブルーで塗装された壁にはワークスペースを設置しています。そのワークスペースのデスク部分の蓋を持ち上げると、中には長女の電子ピアノが収められていました。同じくティファニーブルーで彩られた空間は他にもあります。北側に位置する夫妻の寝室は、ダークブラウンのカーペットとリネン類が用いられ、落ち着いたトーンでコーディネートされています。こちらの壁の一面だけに、ワークスペースと同じティファニーブルーを取り入れています。ベッドの右側にはクローゼットがあり、夫妻の衣類はすべてそこに収納しているそうです。LDKと長女の部屋をつなぐ小窓には、雑貨や小物などもディスプレイすることができ、お互いの気配をさりげなく伝えるのに一役買っています。日当たりのいい場所につくられた長女の部屋は、青空をイメージしたというU字型の天井が印象的。大きな梁を生かした折り上げ天井の内側は、本棚として使用しています。長女の部屋の真向かいには洗面室と浴室があります。洗面台はLDKの壁面収納と同じゴム集成材で造作し、床を石張りにすることで高級感のある雰囲気に仕上げました。また、シンプルなデザインで統一されたトイレには、サンワカンパニーの吊り棚「グロッシー」を組み合わせました。壁には夫が海外で撮影した風景や写真、家族の思い出を大小さまざまなフレームに入れて飾っています。Kさん宅は角部屋に位置するため、西側には広々としたルーフバルコニーも。リビングから出入りが可能で、 夏には花火も楽しめるとか!夫はリノベーションを振り返って、「環境を変えずに、娘には念願の個室を持たせてあげることができましたし、私自身も大事なミニカーのコレクションを飾ることができるようになって、非常に満足しています」と嬉しそうに話してくれました。もっと詳しく見たい方は、ぜひ「リライフプラスvol.17」も参考にしてみてくださいね。設計ブルースタジオ撮影山田耕司
2018年06月09日古民家ホテル「鎌倉 古今」が2019年1月7日(月)、鎌倉にオープンする。安政2年築の古民家をリノベーションしたラグジュアリーホテル「鎌倉宮」や「鶴岡八幡宮」など、歴史的な寺社仏閣などの徒歩圏内に誕生する「鎌倉 古今」は、安政2年(1855年)に建てられた古民家を、日本家屋の魅力はそのままにリノベーションしたラグジュアリーホテル。建物の梁は江戸時代当時のものをそのまま残すなど、163年の歴史を感じられるデザインが魅力となっている。鎌倉における古民家ホテルの先駆けに国内外から多くの観光客が訪れるものの、古都保存法で歴史的風土保存区域に指定されたエリアが多く、慢性的に宿泊施設が不足している鎌倉。しかし、民泊新法の施行に伴い、古民家の宿泊施設としての利用が可能に。今回オープンする「鎌倉古今」は、鎌倉における自然を破壊しない古民家ホテルの先駆けとして、新たな宿泊体験を提供する。“古今”を感じる客室デザイン客室は、昔ながらの伝統的な和室をベースに、ナチュラルでモダンなデザインのベッドやソファを配置した、“古今”を感じられるデザイン。障子を活用した開放感ある空間で、緑あふれる鎌倉の自然も楽しめる。そのほか、宿泊者には、観光にも便利な無料のスマートフォンレンタルサービスである「handy」、エアウィーヴ社による宿泊者ごとに最適な寝具などが用意されている。イタリアンオーガニックレストランも併設同ホテルには、オーガニックレストランの先駆けである「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフが監修したレストラン「Restaurant COCON」も併設。ライブ感溢れる10席のカウンターと、半個室の1卓4席で、イタリアンベースのオーガニック料理やオーガニックワイン、デトックスドリンクなどを提供する。施設概要「鎌倉 古今(かまくら ここん)」オープン日:2019年1月7日(月)※民泊新法に基づき、180日限定での営業となる。住所:鎌倉市二階堂836宿泊料金:・1泊朝食付プラン 1名 48,000円+税・1泊夕朝食付プラン 1名 60,000円+税客室数:2室(88㎡ / 82㎡)アクセス:・鎌倉駅より車10分・大塔宮バス停より徒歩3分※宿泊者は鎌倉駅からの無料送迎付き。予約TEL:050-5213-2512(9:00〜18:00/定休日:火・水曜)
2018年06月09日ディーゼル(DIESEL)のホームコレクションライン「ディーゼルリビング(DIESEL LIVING)」が、リノベーション企画をスタートさせる。「リノべる。」と提携し、ディーゼル リビングの家具を活かした空間づくりをプロデュースする。ディーゼル リビングと、1,500組以上のマンションのリノベーション実績を持つリノべる。のコラボレーションによって、家づくりから家具のコーディネートまでをトータルで提案することはもちろん、ディーゼル リビングの世界観を反映した、個性あふれる空間を演出できるようになる。「毎日触れるものだからお気に入りのインテリアに囲まれて暮らしたい」、「間取りにとらわれない自由な家具選びを実現したい」という人にとって、最適なプランとなる。また住居に限らず、オフィスやレストランなど施設のリノベーションにも対応が可能。個々のライフスタイルにあわせた、あなただけの空間を提案してくれる。東京・渋谷にある、ディーゼル渋谷のホームコレクションエリアでは、実際にディーゼル リビングの世界観を感じられる空間を設けている。ビンテージ感漂うインダストリアルな雰囲気と、ロックスピリットを感じる住空間を体感してみては。また店内では、ディーゼル リビングとリノベる。の専門スタッフによる、プロジェクトの概要を説明するセミナーを定期的に開催。セミナーに関する問い合わせは、ディーゼル 渋谷、または公式サイト(www.diesel.co.jp/art/renoveru)まで。店舗情報ディーゼル 渋谷(DIESEL SHIBUYA)住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F営業時間:11:30~21:00定休日:不定休
2018年06月08日すまいにこだわりがある人にとって、我が家を自分好みの家にすることは理想の一つ。そして、理想を叶える手段として、リノベーションは有効な手段と言えます。ただ、リノベーションというと、どうしても金額が見えにくく、高額な買い物でもあるので不安に思う方が多いのではないのでしょうか。今回は、リノベーション見積もりサービス『ラクリノ』を運営し、過去2000件のリフォーム、リノベーションの相談実績を持つ株式会社オノヤの鈴木文貴さんにリノベーションの費用に関するポイントを説明してもらいました。株式会社オノヤ 鈴木文貴氏リノベーション相場は分かりにくい?!リノベーションの相場って皆さん分かりますか?新築住宅や自動車などの相場はすぐ分かるのに、リノベーションの相場がどのくらいなのかパッと分からないという方がとても多いです。あなたがリノベーション相場を把握しているか測るために、ひとつクイズをだしてみます。質問:マンションリノベーションの事例が2つあります。面積はほぼ同じです。費用は580万円、840万円です。840万円の事例は①、②のどちらでしょうか? ①②分かりましたでしょうか。おそらくかなり悩んだのではないでしょうか。答えは②が840万円のリノベーションです。「なんで?」とモヤモヤされた方。理由をご説明していきますので、安心してください。マンションリノベーション費用の大まかな金額は、2つの数字で分かってしまいます。①リノベーションする面積(㎡)②面積当たりの金額(㎡単価)①は簡単です。あなたがリノベーションしたい住まいの面積そのままです。リノベーション費用を難しくしているのが②の面積当たりの金額です。その難しい面積当たりの金額を分解すると図のようになります。これだけでは、分かりにくいと思いますので、先ほどの事例に当てはめてみましょう。見た目が素敵になったリノベーションでも、その内容の違いによって金額が大きく異なります。そのため、リノベーションの相場は分かりにくくなっているのです。図上のABCD要素を理解することが出来れば、リノベーションの相場が理解できるようになります。ここから先は、マンションと戸建てそれぞれについて、ABCD要素を一つずつ紐解いていきます。マンションリノベーションの費用とその内訳とはここまでの内容をまとめてみます。リノベーション費用の相場が分かる方程式とは「リノベーションの費用って、大体どのくらいかかるのですか?」セミナーでの質問や個別相談で、よく聞かれます。不動産も、車も、大体の金額はすぐ分かるのに、リノベーションの相場がどのくらいなのかパッと分からないのはなぜでしょうか。それは、費用を決定する要素が分からないからだと考えられます。実は、リノベーション費用の相場は、方程式で表すことができます。面積(㎡)×㎡単価 面積:リノベーションを行う部分の床面積の合計(平方メートル)。㎡単価:1平方メートル当たりのリノベーション単価。 この方程式を使えば、相場がすぐにわかります。もちろん、この方程式は1円単位まで正確に出すものではなく、概算を掴むことを目的としていますのでご注意下さい。ちなみに、新築の場合は、以下のようになります。面積(坪)×坪単価坪単価○○円!と書いてあるチラシをよく見ますよね。新築もリノベーションも、住まいを作ることは共通なので、方程式も共通です。注意する点として、坪か㎡かで単価が異なります。㎡単価10万円は、坪単価にすると33万円になります。新築とリノベーションの大きな違いは、工事内容に決まりがなく、パターンは無限に近い点です。これは、方程式内の㎡単価を決める要素がものすごくあることを意味します。ここからは、マンションと戸建に分けて、㎡単価の内訳をお伝えして行きます。 マンションリノベーションの費用とその内訳とは先述の通り、リノベーション相場の方程式は以下の通りです。面積(㎡)×㎡単価面積は物件によって、または工事したい範囲で決まるので、簡単に決まります。費用を計算するには、単位面積単価の要素がポイントとなります。では、その要素のうち、大きなものを明らかにしていきましょう。◯㎡単価を決める4大要素面積の大小工事の内容仕上げ材料間取り変更それでは、ひとつひとつ見ていきましょう。1. 面積の大小リノベーションする面積が大きいほど下がり、小さいほど上がります。理由としては、大小関わらずほぼ同一費用がかかる工事があるからです。キッチン、風呂、洗面、トイレ、各種申請などがあります。また、施工面積が大きいほど施工単価も下がります。ペットボトルの水500mlの価格と、2Lの価格を比べると、500mlあたりの価格は2Lの方が安いのですが、それと同じ原理です。2. 工事の内容床、壁、天井を壊して作り直すのか、今あるものを利用するのかで単価が大きく変わります。仕上がり後は見えなくなる部分が多いので、相見積を取って比較した時に差額が出る大きな要因となっています。3. 仕上げ材料特に、仕上げ材の質が良いほど単価は上がります。例えば、フローリング。グレードによって十数万円変わったりもします。4つの中でも、はっきりと分かりやすい部分ですが、会社ごとに割引率が異なることもあります。4. 間取り変更今と同じ間取りにする場合は、床壁天井をそのまま利用できることも多いので単価は下がります。間取りを変える場合、マンションの場合はお風呂、トイレ、キッチンを移動する場合は単価は上がります。リノベーションで間取りを大きく変えるのであれば、間取プランによる差異は小さくなります。上記を踏まえて、実際の事例から相場を掴んでみましょう。 マンションリノベーションの費用と事例マンションリノベーション例①:中古マンション58㎡面積(㎡)×㎡単価58㎡×10万円=580万円Before▼After見た目は大きく変わっていますが、間取りはほとんど変わっていません。 マンションリノベーション例②:中古マンション70㎡(間取り変更なし)面積(㎡)×㎡単価70㎡×8.5万円=595万円Before▼After壁のコンクリートやタイルは、本物ではなく、クロスを使い、仕上げ材料で㎡単価を下げるように工夫しています。 マンションリノベーション例③:中古マンション50㎡(間取り変更あり)面積(㎡)×㎡単価56㎡×15万円=840万円Before▼After間取りを変更していることに加え、収納のオーダー作成や、仕上げ材料グレードアップをしたことで㎡単価が上がっています。 マンションリノベーション例④:中古マンション70㎡(間取り変更あり)面積(㎡)×㎡単価70㎡×14.5万円=1015万円。Before▼Afterこちらも間取りを変更していることに加え、引き戸のオーダー作成や、仕上げ材料を追加したことで㎡単価が上がっています。このように、同じリノベーションでも㎡単価が異なります。間取り変更をする場合は、工事内容も床壁天井を解体することになるので、㎡単価が大きく上昇します。その分、天井をコンクリートのままにしたり、壁をコンクリート塗装にすることで、仕上げ材料費用を削減して、㎡単価を下げることもあります。 ラクリノではリノベに関する不明点などにお答えしています。\以下から無料相談が可能です。/チャットで無料相談する > 戸建リノベーションの費用とその内訳とは基本はマンションの場合と一緒で、リノベーション相場の方程式は以下の通りとなります。面積(㎡)×㎡単価㎡単価の要素もマンションと同じですが、戸建てならではの部分を中心に見てきます。1.面積の大小リノベーションする面積が大きいほど下がり、小さいほど上がります。戸建ての場合、全面だと面積が大きくなるため、1階のみをリノベーションをして面積を小さくするケースも多いです。2.工事の内容床、壁、天井を壊して作り直すのか、今あるものを利用するのかで単価が大きく変わります。戸建の場合は、屋根外壁工事、エクステリア工事、増築工事も行うケースもありますが、内部のリノベーション費用と分けて考えたほうが分かりやすくなります。3.仕上げ材料マンションの場合と同様です。部屋によって仕上げ材料を変えることで、㎡単価を抑える方法もよく使われます。4.間取りを変更戸建ての場合、間取り変更に伴い、耐震補強工事などが必要になることがあります。間取り変更をする場合は、㎡単価は大きく上昇します。それでは、以下の条件で相場を計算してみましょう。 戸建てリノベーション費用と事例戸建てリノベーション例①:中古戸建87㎡(間取り変更なし)面積(㎡)×㎡単価87㎡×6万円=522万円Before▼After一番こだわりたいLDKは若干間取り変更を行い、その他の部分は壊さないことで、工事の内容を抑えています。それによって、㎡単価が下がっています。 戸建てリノベーション例②:中古戸建120㎡(間取り変更なし)面積(㎡)×㎡単価120㎡×5万円=600万円Before▼Afterキッチンの位置を変更していますが、その他の間取りは変えていません。こちらも床壁天井を壊さずにリノベーションをすることで、㎡単価を抑えています。 戸建てリノベーション例③:中古戸建90㎡(間取り変更あり)面積(㎡)×㎡単価91㎡×14万円 = 1274万円Before▼After間取り変更を大きく行っています。断熱工事や、収納を増やしており、工事内容を充実させています。 戸建てリノベーション例④:中古戸建107㎡(間取り変更あり)面積(㎡)×㎡単価107㎡×13万円=1391万円Before▼Afterこちらも間取り変更を行っています。断熱工事や、仕上げ材料のグレードアップを行っており、㎡単価が上昇しています。このように、間取り変更をする場合、㎡単価が大きく上昇します。仕上材のグレードを落とすよりも、間取りを変えない部分を増やした方が費用を抑えることが出来ます。 ラクリノではリノベに関する不明点などにお答えしています。\以下から無料相談が可能です。/チャットで無料相談する > リノベーション費用を少しでも抑えるにはリノベーション費用を少しでも抑える方法は、大きく分けて2つあります。補助金や減税を利用する。リノベーション内容の強弱をつける。1つめは、補助金や減税を利用することです。補助金は、数万円のものから、数百万円のものまで、大小様々な補助金があります。現在の建物の状況や、リノベーションの内容によってももらえる、もらえないがありますので、リノベーション会社へ聞いてみると良いでしょう。全国の補助金が調べられるWEBサイトも存在します。※注意現時点では平成29年度版です。平成30年度版は7月頃から始まるそうです。どのような補助金があったのか、把握するのにお使いください。2つめは、リノベーション内容の強弱をつけること。部屋によってリノベーションの内容を変えるということです。例えば、「LDKは一番過ごす時間が長いので予算をかけるけれど、寝室や子供部屋は見た目がきれいになっていればよい」と決断をすれば、部屋ごとに単位面積単価を変えることが出来ます。これは、新築では出来ない、リノベーションの大きなメリットのひとつです。リノベーションをする目的が果たせるのであれば、部分ごとに見直すことで費用を抑えることが可能になります。 住宅ローンを組むとお得になる制度住宅ローンを10年以上の期間で借り入れをしてリノベーションをする場合、住宅ローン控除を受けることが出来ます。「年末の借り入れ残高×1%(上限40万円)」が10年間、所得税から控除されます。年末の借り入れ残高が3,500万円だった場合の所得税還付額は以下のようになります。3,500万円×1%=35万円結構大きな金額です。支払を続ければ、借入残高は下がっていきますので、年々控除額は下がりますが、この場合200万円近く手元に戻ります。利用するには、税務署へ赴いて確定申告が必要となります。2018年1~12月に引き渡しを受けた場合、2019年2~3月に確定申告をするようになります。基本は所得税から控除ですが、控除しきれない場合は住民税からも一部還付されます。中古住宅を購入してリノベーションをする場合は、以下の条件を満たすと、購入費用も住宅ローン減税の対象となります。家屋が建築された日からその取得の日までの期間が20年(マンションなどの耐火建築物の建物の場合には25年)以下であること。地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるもの (耐震基準)に適合する建物であること。該当するかどうかは、購入先の不動産会社へ相談してみると良いでしょう。住宅ローン減税について、より詳しく知るには、こちらをご覧ください。 中古住宅購入とリノベーションの住宅ローンシミュレーション最後に、中古住宅購入をしてリノベーションした場合の費用と、月々の支払額をシミュレーションしてみましょう。シミュレーションには、以下の方程式を使用します。総支払額(万円)=中古住宅購入金額×諸経費倍率+リノベーション費用諸経費倍率とは、中古住宅購入時に必要となる費用の事です。購入金額のおよそ6%~13%程度になりますが、今回は購入金額の10%として計算をします。この場合諸経費倍率は1.1となります。(中古購入金額+諸経費10%=中古購入金額×1.1)総支払額が分かったら、返済金額早見表を使っておおよその月々支払額を算出します。早速、やってみましょう。住宅ローンは頭金なしで35年、固定金利2.0%とします。シミュレーション条件①中古マンション(2000万円)購入して間取り変更リノベーションをする。リノベーション面積:70㎡リノベーション費用:980万円管理費修繕費:2.5万円総支払額(万円)=中古住宅購入金額×諸経費倍率+リノベーション費用総支払額(万円)=2000万円×1.1+980万円=3180万円月々支払額(万円)=3180万円×33.1=10.5万円マンションの場合、管理費と修繕費も月々支払うことになりますので、10.5+2.5=13万円シミュレーション条件②中古戸建て(2500万円)購入して間取り変更リノベーションをする。リノベーション面積:90㎡リノベーション費用:1350万円総支払額(万円)=中古住宅購入金額×諸経費倍率+リノベーション費用総支払額(万円)=2500万円×1.1+1350万円=4100万円月々支払額(万円)=4100万円×33.1=13.5万円すでに所有している住宅をリノベーションする場合は、リノベーション費用を総支払額として計算します。シミュレーション条件③所有マンションを間取り変更リノベーションする。マンションの面積:70㎡。リノベーション費用は前述した980万円とします。また、管理費修繕費は合計2.5万円とします。総支払額(万円)=中古住宅購入金額×諸経費倍率+リノベーション費用総支払額(万円)=0万円×1.1+980万円=980万円月々支払額(万円)=980万円×33.1=3.2万円マンションの場合、管理費と修繕費も月々支払うことになりますので、3.2+2.5=5.7万円シミュレーション条件④所有戸建てを間取り変更リノベーションする。戸建ての面積:90㎡。リノベーション費用は前述した1350万円とします。総支払額(万円)=中古住宅購入金額×諸経費倍率+リノベーション費用総支払額(万円)=0万円×1.1+1350万円=1350万円月々支払額(万円)=1350万円×33.1=4.4万円 ここまで、リノベーションに関わる費用について様々な角度から見てきました。相場を知り、支払額を大まかにでも把握することで、実際に中古住宅の購入やリノベーションを進めるかどうかの判断しやすくなります。リノベーションの相場を詳しく知りたい方は、リノベーション事例に掲載されている金額を面積(㎡)で割ってみてください。これで㎡単価が分かりますので、比較してみましょう。自分の望むリノベーションの相場が見えてきます。もし、㎡単価が大きく異なるリノベーション事例があった場合は、4つの要素のどれかが異なっているはずです。ぜひ、リノベーションの事例写真だけではなく、㎡単価にも注目してみてください。 ラクリノではリノベに関する不明点などにお答えしています。\以下から無料相談が可能です。/チャットで無料相談する >
2018年06月04日