藤原竜也が主演、柄本明が演出と出演を務め、松井周の書き下ろし脚本で話題沸騰となった舞台「てにあまる」。WOWOWで2021年1月5日(火)に生中継した舞台を4月18日(日)15:00から放送することが決定。その放送に先立ち、1月8日(金)の舞台を終えた後の藤原と柄本に直撃したインタビューが到着した。本作はある家族を描きながら、人間という動物のあらがえない欲望を見つめるサスペンスドラマ。脚本は、2011年に岸田國士戯曲賞を受賞し、主宰する個人ユニット、サンプルで活動する劇作家の松井による書き下ろし。柄本も大きな信頼を寄せる松井独自の視点で、“どのような人間関係も、それぞれがオリジナルでしかない”という真理をあぶり出す。自身の劇団で数多くの作品の演出を手掛けている柄本が演出を担い、出演者としても、その才能を認めた藤原と親子を演じ、心理的戦いを繰り広げる。そして、俳優として成長を続ける高杉真宙、本作が舞台初出演となる佐久間由衣と、若手実力派キャストも集結。確かな演技力を持つ4人の役者が織り成す、濃密な会話劇に期待してほしい。■柄本明&藤原竜也インタビューーーお互いの印象をお聞かせください柄本:(舞台での共演は)これで2度目です。演出は初めてですけど。藤原:(柄本さんはけいこ場を)面白そうに見ていましたよ。演出して視界を広くして自分も出るというのは僕もやったことないし、大変なことやっているなと思いながら柄本さんのことを見ていました。楽しかったです。ーーけいこ場の雰囲気はどんな感じでしたか?藤原:柄本さんの演出は、的確にというか、自分が芝居的にはしってしまったり勢いづいてしまった時にうまく修正してくれますし、難しい台本だったので柄本さんが僕ら役者を救ってくれた感じです。この難しい本に対して、俳優という立場で僕らを導いてくれたのはうれしかったです。柄本:難しい本でした。(藤原を指して)この人で救われましたよ。この人じゃないとダメだったね。とにかくスピードがある。藤原竜也という人を見ていて思うのは、「あ、藤原竜也なんだな」ということがものすごく刻まれます。ーー本作は松井さんの書き下ろしです。台本を最初に読んだ時の感想は?柄本:松井さんとは初めてで何度も話したし、うちのけいこ場にも来てもらい芝居も見にきてもらいました。僕はいつもそうなのですが、人が書いているものだからわからないですよ。それは、松井さんの本でなくても。それと、スマートフォンが芝居に出てくるとか世代を感じたかな。ーーお気に入りのシーンやセリフは?藤原:僕が最後に柄本さんにスマートフォンを渡すとき、心の中で「今日も1日終わりました」と言っていました。そこですね。柄本:まだまだ僕なんかせりふが言えていない感じだから、たまに何回かやっていて自分が思わなかった声に出会うとうれしいですね。【番組情報】舞台「てにあまる」放送・配信日:4月18日(日)15:00より、WOWOWライブ・WOWOWオンデマンドにて放送&配信収録⽇:2021年1⽉5⽇収録場所:東京 東京芸術劇場 プレイハウス<スタッフ・キャスト>脚本:松井周 / 演出:柄本明出演:藤原⻯也、⾼杉真宙、佐久間由⾐、柄本明番組URL:
2021年04月12日俳優の中尾明慶が先月30日、スピードワゴン・井戸田潤のYouTube公式チャンネル『ハンバーグ師匠チャンネル』に出演。動画「【本音】マブダチの中尾明慶くんと、お酒を飲みながら腹を割って色々話してみたら…【聞き上手師匠】」内で、バラエティ番組に出演することへの葛藤を打ち明けた。テレビのバラエティ番組にはもちろん、同チャンネルにもたびたび登場し、バラエティ力の高さを発揮している中尾。井戸田に、「中尾くんて、バラエティ対応がエグいよね。めちゃめちゃ上手いよね。ロケが終わるたびに、みんなで絶賛してんのよ。さすがだなって。中尾くんがいて、本当に助かりましたよって」と称賛されると、「本当ですか? 僕も思います。助けたなって(笑)」と照れ笑い。一方で、親しいプロデューサーから、「バラエティに出過ぎ」とアドバイスされることもあるそうで、「自分でも思ったこともあるんで。俳優業をやる上で、それってどうなのかな? と思った葛藤はありましたよ。でも好きだし、楽しいから……」と、正直な気持ちを吐露。ドラマや映画の番宣で、「出なきゃいけないときもある」と言いつつ、「バラエティ番組にちょっとでも出たことがあると、MCの人が優しくしてくれることもあって。話を振ってくれたり。だからやっぱり良いこともある」と話していた。
2021年02月09日俳優の中尾明慶が5日、YouTube公式チャンネル『中尾明慶のきつねさーん』で、映画化もされたTBS系大ヒットドラマ『ROOKIES(ルーキーズ)』を回顧し、共演した佐藤隆太について語った。「【まさかのあの人から】ウーバーイーツしながら変な質問に答えるよ」と題した今回の動画では、1月6日に自身のインスタグラムで募集した“変な質問”に中尾が次々回答。「630番目に好きな食べ物は?」や「前歯は何センチですか?」など、一風変わった質問は1,000件以上集まったという。動画の冒頭から「とびきりスペシャルな人からも質問来てる」「これは皆嬉しいと思う」と予告していた中尾だが、後半にその相手が『ROOKIES』で共演した佐藤であることを明かした。そんな佐藤から寄せられた質問は「湿布を貼る時に聞いている曲ベスト5を教えて下さいっ!!」。これには中尾も「バカだね、隆太くんバカだよ。隆太くん面白いわ」とつぶやき、耐えきれないかのように声を上げて笑う。先日、佐藤の舞台を見に行った中尾。「すごく素敵な話で。今こういう時期だから会えないけどね。遠目で隆太くんに会えた」と話し、「一緒に1つの作品を作った人が頑張ってるっていうのはすごいなぁって思うし、刺激にもなるし、俺も頑張ろうとも思う」と感慨深げ。そして質問に戻り「ベスト5って……これはもう、1本ですよ」と歌い出したのは『ROOKIES』の主題歌、GReeeeNの「キセキ」。当時の佐藤と、さらに桐谷健太の記憶を辿り、「あのとき、隆太くんとか健太くんとか……29とか30くらい? 今の俺くらいじゃん。俺は9個とか10個とか下で。あんな生意気な奴がいたのかと思うと本当に……」と溜めて「『隆太くんごめんなさい』としか思えない」と頭を下げた。最後に「そういう話したいな」と吐露し、佐藤へ「待ってます。隆太くん、待ってます」と熱烈なオファーを送った。
2021年02月07日俳優の中尾明慶が先月30日、スピードワゴン・井戸田潤のYouTube公式チャンネル『ハンバーグ師匠チャンネル』にゲスト出演。「【本音】マブダチの中尾明慶くんと、お酒を飲みながら腹を割って色々話してみたら…【聞き上手師匠】」と題された動画内で、自身のチャンネルに対する思いを語った。YouTube公式チャンネル『中尾明慶のきつねさーん』で、プライベート感あふれる動画を公開している中尾。井戸田に、チャンネル開設の理由を聞かれると、「ドラマや映画でお芝居してても、なかなか観てる人と近くなるというか、より近いファンになってもらえる機会が少なくて。そういう人が欲しかったです。純粋に、より近いファンが欲しくて始めました」と、熱い思いを吐露した。また、「映画や舞台をやっても、人を呼ぶって難しいじゃないですか。テレビドラマでどんなに有名になっても、舞台やりますって言ったときに、人が来てくれないっていうのも見えてた」と話し、自身のYouTubeをきっかけに、「(ドラマや映画、舞台を)観てみようかなっていう人が、一人でも増えたらいいな」という、役者としての思いも打ち明けた。さらに、「結構、真面目なところで始めたんですよ。芸能界も含めて、やっぱりこの先、どうなっていくのか分からないじゃないですか。お芝居ができる環境がいつまであるかも分かんないし」と、真剣な表情で語った中尾。そういった考えから、「自分で生み出せる力を勉強したい」といい、「全部、自分でやろうと思ったものがやれる。YouTubeはそれが面白いです」と、笑顔で話していた。
2021年02月05日黒澤明監督の『生きる』(1952年)が、『Living』(原題)としてイギリスでリメイクされることになった。「The Hollywood Reporter」などが伝えた。監督は、2011年に『Beauty』(原題)でカンヌ国際映画祭のクィア・パルムを受賞したオリヴァー・ハーマナス、脚本は日系イギリス人小説家で、ブッカー賞とノーベル文学賞の受賞者カズオ・イシグロ(「わたしを離さないで」)に決定。イシグロ氏は「私たちの多くは毎日長い時間、机やパソコンの画面の前に固定される生活を強いられています。新型コロナウイルスが発生してからはなおさらです。そんななか、全体像を見ようとすると、自分のがんばりがどれだけ役に立っているか可視化できず、悩んでいる人もいます。そういった人たちの心に響く物語になると信じています」と語っている。『キャロル』のプロデューサーコンビのスティーヴン・ウーリー&エリザベス・カールセンが製作を行い、「黒澤プロダクション」も関わる。主演は『ラブ・アクチュアリー』で英国アカデミー助演男優賞、『ナターシャの歌に』でゴールデングローブ主演男優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)を受賞したビル・ナイが務める。共演者にはNetflixの「セックス・エデュケーション」でエイミー役を演じているエイミー・ルー・ウッドが決まっているという。『Living』の舞台は1952年のロンドンで、主人公は第二次世界大戦後に公務員として働くウィリアム。机の上に山積みになっている書類仕事を目の前にしながら、彼は病により余命わずかだと悟る。死を目前としたウィリアムは、単調な人生に意味を見出だす冒険を始めるのだった。『Living』は来春、イギリスで撮影開始予定。(Hiromi Kaku)
2020年10月16日イスラエル・アカデミー賞8部門ノミネート、助演男優賞を受賞した、心揺さぶる大人の親子の物語『靴ひも』。日本公開に先駆けて9月29日、本作の試写会と、監督のヤコブ・ゴールドヴァッサーと中継を繋ぐオンライントークとQ&Aイベントが行われた。発達障がいの息子を持つゴールドヴァッサー監督が、イスラエルで報道された実在の父子の臓器移植にまつわるエピソードを基に描く本作。イスラエルの自宅から中継で登場したゴールドヴァッサー監督は「実は、当初この作品を作りたくはなかったのです」と言い、「私たちの長男は、脳の発達に問題があるスペシャルニーズ(特別支援を必要とする)の状況だったからです。彼はいま、映画にも出てくるような施設の村に住んでいますが、私にとってあまりにも身近なテーマに躊躇していたのです」とその理由を説明。しかし、「この映画の実話ベースのエピソード、ある父子の臓器移植を巡る問題で、障害を持つ息子がドナーになることが承認されなかったニュースに触れ、改めて考えると、私は父親として、時に奇妙な目で見られがちなスペシャルニーズの人たちのイメージを改善する、そういった責務があると感じたのです。それがこの映画を撮ることへの十分な理由となり決意しました」と映画化へ至った経緯を明かした。また、本作について「精神科という面からみても非常に興味深く、作品としてもとても完成度が高い」と感想を述べたのは、日本の発達障がいについての解説者として、この日登壇した岩波明(昭和大学医学部精神医学講座教授)。監督へ「日本とイスラエルの比較として、日本ではまだ当事者の方の施設など対応が不十分ですが、イスラエルはどのような状況なのでしょうか?」と質問すると、「息子のいる村は、世界になかなかないほどの高い水準を誇っている施設だと思います。入居者の特性を活かす形で共同生活を送っています。ですが、ここは公的ではなく民間の運営で賄われています。政府からの補助は受けていますが充分ではなく、まだまだ改善の余地があると強く感じています」と現状と課題について語る監督。そして観客との質疑応答では、映画の登場人物が発達障がいに対して理解のある人たちであることを挙げ、「イスラエルの社会は映画のように成熟しているのか?」という問いかけには、監督は「それは日本人とイスラエル人のメンタリティの違いかもせれません。イスラエル人は外交的すぎる部分もあります(笑)。ただ、この映画の中でも、カディに失礼なことをしていますよね。イスラエルでも一般の人の反応は、スペシャルニーズの方々にどう接していいのか分からないことは多々あります。でも映画やテレビドラマなどのキャラクターとして描かれることが増え、一般の人が慣れてきていることは確実にあります。イスラエルでも好奇の目で見ることは少なりつつありますが、まだまだ道のりは長い、と感じています」と答えた。さらに最後に監督は「この作品に、多くの溢れるばかりの愛情を注ぎこみました」と話し、「この作品は、父と息子のラブストーリーです。深刻でつらいテーマと娯楽という極端なものを同時に成立させることは難しいけれど、上手くいったのではないかと思っています」と完成に自信を見せる。また「いまはコロナ禍という、世界中が尋常ではない状況にありますが、この映画で、約1時間半の休暇を過ごすような気持ちで、楽しんで観てもらえると嬉しいです」とメッセージを寄せた。『靴ひも』は10月17日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2020年09月30日一度は家族を捨てた父と発達障がいのある息子が、約30年ぶりに一緒に暮らすことになり、悪戦苦闘しながら本当の親子関係を築くまでを描いた映画『靴ひも』。来月の公開に先駆けこの度、一足早く本作を鑑賞した各界著名人から絶賛と共感のコメントが到着した。「映画を通して人々の障害に対する意識を変えたい」母の突然の死により、一緒に暮らすことになった父ルーベンとその息子ガディ。ガディは明るく誰に対してもフレンドリーだが、皿の上の食べ物の配置から、寝る前のルーティンにまで、生活習慣への独自のこだわりが強く、苦手なことも多い。父はどう接したらよいか手探りで戸惑ってばかりだったが、ようやく打ち解けた頃、ルーベンは末期の腎不全と診断されてしまう。そして、ソーシャルワーカーの勧めで特別給付金を申請することに。ガディは、その面接の場で特別な支援が必要であるとアピールするため、“靴ひも”が結べないふりをする…。本国イスラエル・アカデミー賞では8部門ノミネート、父親役のドヴ・グリックマンが助演男優賞に輝き、アメリカ各地の映画祭で観客賞を多数受賞した本作。監督のヤコブ・ゴールドヴァッサー自身が発達障がいのある息子を持ち、テーマが身近であるだけに困難な挑戦だったというが、「映画を通して人々の障害に対する意識を変えたい」と本作製作に至った。各界著名人から絶賛と共感のコメントが到着タイトルの“靴ひも”は、息子の苦手な動作の一つである「靴ひもを結ぶこと」からきている。お仕事とお昼ごはん、どっちも大事な息子と、長年にわたり家族と疎遠だった父親との関係の変化と成長の象徴として、劇中に3度登場。女優・東ちづるは「『結ばなかった』靴ひも。『結べなかった』靴ひも。そして・・・。あのシーン、いいなあ。大好きだなあ」とコメントしている。また、昭和大学医学部精神医学講座教授・岩波明は「『レインマン』以来の傑作であり、多くの人に見て頂きたい」と勧め、「発達障害を一緒に語る会」主宰・山本純一郎は「僕はガディそのもの」と自身のエピソードと重ねている。なお、本作は日本劇場公開に際して、「東京都推奨映画」「文部科学省選定(青年/成人)」に認定されている。著名人コメント(順不同)東ちづる(女優・一般社団法人Get in touch代表)「サポートしなければならない」から、「サポートしあえる」「頼りにしあえる」家族になると、あんなに柔らかい笑顔に。成長に年齢は関係ない。「結ばなかった」靴ひも。「結べなかった」靴ひも。そして・・・。あのシーン、いいなあ。大好きだなあ。柳家花緑(落語家)主人公ガディの成長と父親の心の変化に後半は涙が止まらなかった。学習障害のある私も成長することを諦めずに生きて行きたいと、この映画を観て強く背中を押されました。ガディは優しくて魅力的だったなぁ。誰の人生にも困難は付き物。サポートを受けながら生きて行くのもとても大事なことだと思いました。健常者だって完璧な人間はいないのだから障害有り無し関係なく、我々はもっともっと愛と感謝を表現して生きて行こうよ!って観ていて思いました。岩波明(昭和大学医学部精神医学講座教授)ここには、自閉症スペクトラム障害(ASD)の「生きざま」が見事に描写されている。ASDは従来の自閉症やアスペルガー症候群を含む発達障害であるが、誤解されている面も多い。「空気が読めない」「どこか変わったところがある」ことがASDの特徴とみなされる傾向があるが、実際はこの映画にあるように、ASDの人は独自の生活に関する「こだわり」を持ち、そのために世の中のルールからはずれてしまうのだ。発達障害をテーマにした作品は数多いが、この映画は「レインマン」以来の傑作であり、多くの人に見て頂きたい作品である。山本純一郎(「発達障害を一緒に語る会」主宰/「マイノリティ先生」講師)◆初めて靴ひもつきの上履きを履かされた小4の始業式。結べなくて泣きべそを掻いた日のことを思い出す。僕を叱責するばかりの先生と、隣で不思議そうに僕を見つめていた転校生の女の子。初めて好きになったのも、その子でした。そんな僕はガディそのものだった。◆なかなか友達ができなかった学生時代。初めて仲良くなってくれたのは、クラスメイトではなく、バイト先の仲間だった。なぜか接客をさせてもらえず、「君に皿洗いをさせたら世界一だ」と店長におだてられ、皿ばかり洗っていた。かなわぬ恋をしては周りを笑わせる、そんな僕はガディそのものだった。小栗謙一(映画監督/ドキュメンタリー映画『Challenged チャレンジド』)小さい頃、誰かに結んでもらっていた「靴ひも」私たちはいつ結べるようになったのだろう。知的発達障がいのある人が、自分の手で「靴ひも」を結べた日それは、自立できた証の記念日なのだ。『靴ひも』は10月17日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2020年09月28日俳優として活躍している中尾明慶(なかお・あきよし)さん。その明るいキャラクターと高い演技力で、多くの人から支持されています。そんな中尾明慶さんのインスタグラムについて、さまざまな情報をご紹介します!中尾明慶のインスタに投稿された、仲里依紗や息子との写真が素敵!中尾明慶さんは2013年に、女優の仲里依紗(なか・りいさ)さんと結婚しました。2010年公開の映画『時をかける少女』での共演をきっかけに出会った、中尾明慶さんと仲里依紗さん。その後、2012年放送のドラマ『つるかめ助産院~南の島から~』(NHK総合)で再共演し、クランクアップ後の同年10月から本格的に交際をスタートさせたといいます。結婚を発表した当時、仲里依紗さんは妊娠3か月でした。そして、2013年10月に、第1子となる男の子が誕生。中尾明慶さんはブログで、「最高の宝物ができました」と喜びをつづっていました。中尾明慶さんのインスタグラムには、仲里依紗さんや息子との写真が数多く投稿されており、幸せな結婚生活を送っていることがうかがえます。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2020年 6月月30日午前5時00分PDT この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2019年10月月18日午前7時27分PDT この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2019年 6月月30日午前5時14分PDT この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2020年 6月月6日午前8時01分PDT この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2020年 1月月3日午前4時05分PST この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2019年12月月25日午前5時46分PST写真を見たファンからは、次のようなコメントが寄せられました。・素敵なファミリー!・2人を見ていると、こっちも幸せな気持ちになれます。・一番好きな夫婦!中尾明慶、インスタで息子の誕生日をディズニーでお祝いしたことを報告中尾明慶さんが、2019年10月4日にインスタグラムを更新。息子が6歳の誕生日を迎えたことを報告しました。中尾明慶さんと仲里依紗さんは、息子の6歳の誕生日を東京ディズニーシーと東京ディズニーランドでお祝いしたといいます。この日、中尾明慶さんは、仲里依紗さんと息子との写真を投稿。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2019年10月月4日午前2時11分PDTその中で、息子の成長についてこのようにつづっていました。本日10月4日は我が子の6歳の誕生日です。いやぁ、、、本当に早い!ここまで大きな怪我や病気もなく、育ってくれてありがとう。0歳の頃を思い返すと6歳なんてほど遠いと思ってましたね、、、こんな日が来るなんて。お祝いに東京ディズニーシーとランドに行き、タートルトーク?でまさかの当たってしまい、何も面白い返しが出来ず、照れてしまい、芸能人として致命的な結果を残しました。クラッシュ「子供からこれ何?これどういうこと?って聞かれたことはない?」的な質問。中尾「え?あ、まぁ、えっとありますね、、、」致命的な返し。そんな中隣の息子はしっかりと答え、その姿に涙が出てきた、、、これからも素直に一生懸命に育ってください。ママんもいつもお疲れ様!!!akiyoshi0630nakaoーより引用この投稿を見たファンからは、次のようなコメントが寄せられています。・息子さんの成長が楽しみですね!お誕生日おめでとうございます。・息子さん、こんな素敵なパパとママに囲まれて幸せいっぱいですね!・ずっと憧れの家族です。中尾明慶のインスタは魅力的な投稿ばかり!中尾明慶さんのインスタグラムには、ほかにも魅力的な写真が多数投稿されており、更新を楽しみにしているファンも多いようです。 この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2020年 8月月17日午前12時26分PDT この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2020年 8月月7日午前5時20分PDT この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2020年 6月月18日午後9時01分PDT この投稿をInstagramで見る AKIYOSHI NAKAO 中尾 明慶(@akiyoshi0630nakao)がシェアした投稿 - 2020年 1月月6日午前3時39分PST仕事もプライベートも順調な様子の中尾明慶さん。これからの活躍も応援しています!中尾明慶と妻・仲里依紗、息子の3ショットが話題に!夫婦の合言葉がヤバい…仲里依紗と中尾明慶はケンカ中でも仲よし?不倫に関する考えかたがスゴい[文・構成/grape編集部]
2020年09月18日パパ友同士である俳優・中尾明慶さんと歌舞伎役者の市川海老蔵さん。そんな2人のリアルな子育てトークがYoutubeチャンネル『中尾明慶のきつねさーん』にアップされています。テーマは『子供の教育について』。Youtubeだからこそ話せる子育て論中尾明慶さんが、日々の子育ての悩みを市川海老蔵さんに聞いていくという、こちらの動画。歌舞伎役者として、父親として、そしてYoutuberとして活躍する海老蔵さんならではの子育て論がふんだんに散りばめられています。中尾さんは動画内で「子供が継続して物事をやり遂げるモチベーション維持の仕方」を海老蔵さんに尋ねています。生まれながらにして歌舞伎役者という、途中で投げ出すことのできない道が決まっていた海老蔵さんの答えはさすがのひと言です。ほかにも父親としての威厳の保ち方や、娘が恋人を連れてきた場合など、ほかでは聞くことのできない話が繰り広げられます。プライベートなパパの顔を多く見せてくれるこちらの動画。パパのみならず、ママも子育てのヒントがつかめるかもしれませんね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年09月14日デザイナーの皆川明が、その前身となる「ミナ」を立ち上げたのは1995年。活動25周年を迎えた今年、兵庫県立美術館で『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』が7⽉3⽇(金)から11⽉8⽇(⽇)まで行われる。同展は、過去最大規模のミナ ペルホネン展となり、今年の2月まで東京都現代美術館で開催されていた展覧会の巡回展。関西の美術館では初の開催となる。流行に左右されず、長年着用できる普遍的な価値を持つ「特別な日常服」をコンセプトに、皆川明が立ち上げたミナ ペルホネン。展覧会会場では、これまでの創作活動を余すところなく鑑賞できる。例えば、ミナ ペルホネンを代表する刺繍柄「tambourine(タンバリン)」に焦点を当て、一つのデザインが生地となり、さらに洋服やさまざまなプロダクトに展開されるさまを知ることができる展示は、とても魅力的だ。生地からデザインして洋服に仕立てることが、ミナ ペルホネンのものづくりの特徴であろう。皆川明、田中景子やインハウスデザイナーによる、生地のためのデザイン画が会場に並ぶ。また、これまで25年分、400着以上の洋服を一堂に集めた「森」の部屋も圧巻だ。現代美術家・藤井光による、ミナ ペルホネンの服を着ている人の「日常」を映し出した映像作品や、その創作活動の根幹にある、ものづくりの哲学やアイデアを紹介するコーナーも興味深い。さらに皆川明個人の活動にもスポットを当て、新聞連載のために描いた挿画もまとめて見ることができる。新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、観覧は「日時指定による事前予約制」となっている。マスクを着用していない場合、入館できないこともあるので、各自でマスクの着用をお願いしたい。トークなどのイベントは、オンライン配信される。詳しくは兵庫県立美術館のウェブサイトを参照してほしい。【関連リンク】兵庫県立美術館( )本展東京会場「森」セクション撮影:吉次史成“tambourine” 2005-06→AW“sky flower” 2012-13→AW 原画photo:Yurie Nagashima“one day” 原画 2018-19→AWphoto: sono (bean)“pur” 2018-19→AWphoto: Mitsuo Okamoto“symphony “ 2019-20→AWphoto: sono (bean)
2020年07月02日今回のコロナ禍のエンタメ業界において危機が叫ばれたひとつに挙げられるのがミニシアターだ。その苦境が多くのメディアで伝えられたことは記憶に新しい。緊急事態宣言解除後、営業が再開されたものの、その現状は厳しい状況が続く。その置かれた状況は老舗のミニシアターであっても例外ではない。50年以上続き、ミニシアターの草分け的存在である岩波ホールもまた、これまでにない事態に直面した。いち早い劇場の休業から、今年上映が予定された作品の来年公開への延期。そして休館から約4カ月、過去に上映した名作を集めた特集上映<岩波ホールセレクション>で再スタートを切る。老舗ミニシアターがこれからどんな“re:START”を切るのか?岩波ホールの岩波律子支配人に話を聞いた。2月下旬にいち早く休業を決定。その決断に至った理由は?はじめに、岩波ホールが劇場の休業を決めたのは2月下旬のこと。まだシネコンなど多くの映画館は稼働している頃だった。その中で、いち早く劇場を閉める決断に至った理由はどこにあったのだろうか。「正直申しますと、もう少しやりたい気持ちはありました。ただ、その時点で、爆発的な感染拡大が世界で起きていましたし、おそらく日本もその波は避けられない。そう遠くはないところで劇場を閉めなくてはならないだろうなと。その中で、やはり考えたのは安全面です。万が一の可能性でも、感染者を出してしまったらお客様に多大なご迷惑がかかりますし、スタッフの安全も守れないことになってしまう。また、一度、そういう事態が起きますと、やはりお客様もなかなかお越しになりづらくなる。どうしても足が遠のいてしまうと思うんです。それで、苦渋の決断でしたけど、いち早く、館を閉めることにしました。当時、上映されていた作品の配給会社さんにはご迷惑をおかけしてしまったんですけど」岩波ホールの場合、エキプ・ド・シネマの会(※世界の埋もれた映画を発掘・上映することを目的とした岩波ホールの会員組織。“エキプ・ド・シネマ”はフランス語で“映画の仲間”)の会員をはじめ、長年にわたって館を支持するファンが多い。そのことから分かるように、シニア層がメイン。映画館に長年通ってくれている常連への考慮もあったという。「高齢の方の病状が悪化する事例が多く伝えられていましたから、やはり私どもとしてはひとりもそういう方を出したくない。大切なお客様ですから、なにかあってからでは遅い。それも早く決断した理由のひとつですね」さらに岩波ホールは自社ビルであることから、他のフロアへの配慮も考え、独自の判断が求められた。「ビル全体のこととして考えなければならなかったところもありました。もし万が一、私どものホールで感染が起きてしまったら、テナントとして入ってくださっている各所の皆様にもご迷惑がかかる。皆様それぞれに経営がありますから、そこに支障をきたすようであってはならない。そこも考慮しました。現に、今回の劇場を開けるにあたっても、全フロアにご挨拶にうかがって、エレベーターで混むことがないようにといった対策をご説明して、再開に至っています。早く閉めすぎと思われた方もいらっしゃると思うんですけど、私どもとしては正しい判断だったのかなと思っております」お客様が来ない、問い合わせの電話もない。休業期間中に思ったことコロナ禍での、ミニシアターをめぐる大きなムーブメントとしては、クラウドファンディングの“ミニシアター・エイド基金”が記憶に新しい。有志が声を上げて始まったミニシアター・エイド基金は目標額を大きく上回り、3億円を突破。支援の輪が広がった。ただ、先に触れたように岩波ホールは自社ビル。大手メジャーのシネコンでもないが、テナントとして間借りしている多くのミニシアターともちょっと立場が違う。そういう微妙な立ち位置で、このムーブメントは遠巻きに見るしかないところがあった。「置かれた状況、映画館としての気持ちとしては同じなんですけどね(笑)。これは仕方がないです。私どもとしては、自分たちでやっていくしかないなと思いました」ただ、こうしたムーブメントが起きたことはうれしかったという。「ミニシアターをこれだけの方々が大切な場所と思ってくれていたことは、すごくうれしかったです。私どもの映画館にも、“少しでも早く開くことを待ってます”とか、“まだ始まらないんですか?”とか、皆様からの声が寄せられて、それが再開に向けての大きな励みになりました。年に1回、会員の方とお会いする会を実施しているんですけど、創立(1968年)した翌年から岩波ホールに通われている方もいらっしゃるんですね。お話しすると、映画とともに人生があったような方ばかり。私も気持ちは一緒です。ですから、私どもは映画を届ける側で、会員の皆様はそれを受け取る側ですけど、気持ちとしては映画の同志。そういう方がいらっしゃって映画館を支えてくださっていることを、あらためて実感する機会になりました。休業期間中はオフィスにいても電話が鳴らない。問い合わせのお電話がない。もちろん劇場にはどなたもいらっしゃらないわけで、これほど寂しいことはありませんでした。お客様と接する機会がまったくないことが、本当につらかった。お客様の声が、再開に向けての大きな原動力になったことは間違いないです。それから私どもの場合、配給会社さんらとそれこそ膝を突き合わせて、さまざまなことを徹底的に話し合う。題名ひとつでも100案ぐらい出したりすることもある。そうして1本の映画を皆様にお届けしているんですね。今回の休業期間というのは、この現場仕事のことを思い出しまして、配給会社さんをはじめとする関係者の皆様もまた同志なんだなと実感しました」再開しようとしたら更なる問題が。上映する作品がない!劇場の再開を考え始めたのは、緊急事態宣言の解除が視野に入り始めた5月中旬ぐらい。ただ、ここで問題に直面する。「私ども岩波ホールは、たとえば1カ月半ならその期間、1本の作品を途中で打ち切ることなく上映し続ける。でも、今回休業に入る前に上映していた作品の配給会社さんにはびっくりされたんですけど、その後上映を予定していた3作品に関しては、“上映するならばこういう不安な形ではなく、万全の形でやりたい”ということで、来年に公開を延期することですんなりとお話がまとまったんですね。ということで、その3作品が来年に回ってしまった。そのため、いざ6月ぐらいからの劇場再開が視野に入ったとき、8月22日から公開を予定している『シリアにて』までの間、上映する作品が不在といいますか。ぽっかり空白になってしまった。これは困ったなと(笑)」『シリアにて』8月22日(土)公開(C)Altitude100 - Liaison Cinematographique - Minds Meet - Ne a Beyrouth Filmsしかも、『シリアにて』公開後の今秋からは元々予定されていた改修工事が。劇場が再びオープンするのは2021年の2月となる。「このままではいけない。なにか映画をお届けしよう」ということで、急遽組まれた特集プログラムが<岩波ホールセレクション>だった。「幸い、今回上映が中止や延期となった昔からおつきあいのある配給会社の皆様から、この機会にという声をいただいたので、リストアップしていただいたんですけど、結構いい作品の権利をまだお持ちで。かつて岩波ホールで上映してはいるんですけど、私たちもあらためて観てみたい作品がいっぱいあった。それで突貫工事じゃないですけど、急いでプログラムを組みました」名監督たちとの思い出深い作品も。岩波ホール過去の名作を再上映プログラムは、ムヴィオラ配給作品『オレンジと太陽』が第1作目として6月13日から19日まで上映済みで、現在は同配給の『パプーシャの黒い瞳』を上映中。この後も、岩波ホールで上映された過去の名作が、配給会社ごとに次々と上映される。『パプーシャの黒い瞳』6月20日(土)~6月26日(金)上映(C)ARGOMEDIA Sp. z o.o. TVP S.A. CANAL+ Studio Filmowe KADR 2013「我ながらと言ったらおこがましいんですけど、名作シリーズと言っていい、なかなか見ごたえある作品がそろったなと思っております。いずれの作品も思い出深いのですが、中でも、ザジフィルムさんにお願いして実現したアニエス・ヴァルダ特集は組めて良かったです。(※アニエス・ヴァルダはベルギー出身の映画監督)昨年、お亡くなりになってしまったのですが、ヴァルダさんは本当にパワフルな女性で。もっと長生きするものと思っていたので、まだお亡くなりになったのが信じられないところがあります。何度かご一緒する機会に恵まれたのですが、私の中では“肝っ玉かあさん”と言いますか(笑)。社会活動家やフェミニストといったパブリックイメージがあると思うんですけど、おっかさんと呼びたくなる、真の意味で、強い女性でした。本当にお母さんみたいな人で、常に周囲に目配りしている。岩波ホールの前総支配人、高野(悦子)が存命だった頃、フランスでご一緒したことがあって、お昼を食べないかと言われたのでついていったら、なんとご自宅で。台所で料理を作り始めたら、ずっと作っていてテーブルに戻ってこないんです(笑)(※“高野”は正しくははしご高)。その後日本にいらしたときにも、私とたまたま一緒に帰ることがあったんですけど、“この後食べるごはんはあるの?”と聞いてくる。それから、銀座の山野楽器に行きたいということでお連れしたことがありました。なんでかなと思ったら、ビデオコーナーで夫であるジャック・ドゥミ監督のソフトをチェックし始めて、“コレは権利が切れてるはず”とかぜんぶチェックしていましたよ(笑)。それぐらい目配りの人でまめ。おそらくジャック・ドゥミ監督は相当、彼女に助けられたんじゃないでしょうか」特集:アニエス・ヴァルダ監督 (※写真は『落穂拾い』)7月18日(土)~8月7日(金)上映(c)Cine Tamaris 2000岩波ホールとゆかりの深い監督といえばポーランドの巨匠、アンジェイ・ワイダも外せない。彼の作品は遺作となった『残像』が上映される。「何度も来日してくれましたし、いろいろな思い出がある監督さんです。1987年に京都賞の思想・芸術部門を受賞されて、賞金が4500万円と聞いて、私たちは“これで次の作品が撮れるだろう”なんて考えていたら、ワイダ監督はこれを基にポーランドのクラクフに日本の美術館(日本美術技術センター)を作りたいと。それで高野(悦子)も協力して募金活動を一緒に行ったのはいい思い出です。日本の文化や美術を大切してくださる監督さんでもありました(※“高野”は正しくははしご高)」『残像』6月27日(土)~7月3日(金)上映(C)2016 Akson Studio Sp. z o.o, Telewizja Polska S.A, EC 1 - ?odz Miasto Kultury, Narodowy Instytut Audiowizualny, Festiwal Filmowy Camerimage- Fundacja Tumult All Rights Reserved.そんな<岩波ホールセレクション>だが、この上映の機会についてはさまざまな思いがあるという。「本も映画もそうなのですが、再度観たり、読むと印象がずいぶん変わることがある。時を経て、自分も歳を重ねると、当時観たときには気づかなかったことに気づいたり、汲み取れなかった意味が分かったりと、新たな発見がある。あと、10年経てば、忘れていることもありますよね(苦笑)。今回の自粛生活で、私自身もいくつか映画を観直したりしたのですが、やはり印象がまったく違ったりする。より深いことを感じるときがある。良い映画は、何度も観ることで理解が深まる。より味わい深く感じられるものなのではないでしょうか。お客様にとって、1度観た作品と再会して、新たな魅力を体感する場になってくれたらいいなと思っております。あと、この特集上映期間の座席は、縦は1列おき、横は1席を空けるようにして、見えづらい位置の席も空けて、220席のうち60席のみでの上映になります。もちろん安全面に最大限配慮してのことではあるのですが、長く休業していましたから、これぐらいの席数でお客様をお迎えするのが私どもとしても万全を期せるかなと。もちろん多くの方にご来場していただきたい気持ちはやまやまなのですが。そういう意味で、劇場再開のウォーミングアップのようなところもある。ですので、お客様にとっても、映画館に足を運ぶウォーミングアップになってくれたらいいかなと思っております」単なる知識ではない体験を得られる場。岩波ホールはそういう場でありたい前述のように、今回の<岩波ホールセレクション>、そして『シリアにて』の上映後は改装工事へ入る。「映写関係、天井、椅子などのメンテナンスです。見かけはあまり変わらないと思います。新しくなったと思っていらっしゃったら、“どこが違うの?”と逆に驚かれるかもしれません(苦笑)。もう古いので内装なども変えたほうがいいのかなと思いつつ、今の若い方は“レトロ”と言ってくれて喜んでくださったりする。この雰囲気がいいとおっしゃってくれる外国人の方もけっこういらっしゃる。これも私どもの劇場らしさであり、なくしてはいけないのかなと。まったく別の映画館に変化していることはないので、安心していらしてください」劇場の再開は来年2月。そこからがまた新たなスタートと言っていいのかもしれない。老舗ミニシアターとしてこれからをどう考えているのだろうか?「多くの方が当分は、密集することを避けたい気持ちを消すことはできないと思うんです。ですから通常に戻るにはかなり時間がかかることは覚悟しております。もう一方で、現在のような席数を限定して、ソーシャルディスタンスをとっての上映というのが、果たして、真のスクリーン体験、劇場体験、映画体験と言えるのかなと。やはり、多くのお客さんと場を共有しながら時間を過ごす。暗闇の中で、見ず知らずの人と観ることが真の映画体験ではないでしょうか。それがこのコロナ禍で、なくなってしまってはいけない。もちろん作品を楽しむことはDVDやVODでもできます。ただ、実感を伴うということに関しては、音楽にしても舞台にしても、ライブが長けている。映画を映画館で観るということも、変な言い方になりますが、“半ライブ”だと思うんです。演者や奏者は目の前にいませんけど、映画が代わりとなってくれて、体感としてこちらに伝わってくるものがある。そうやって身をもって実感したことは、自分でなにか物事を判断する際の素養を作るんです。情報として素通りしていかない。単なるデータで終わらない。自分の身に置き換えて考えたり、そのことに思いを馳せたりすることができる。そのように物事を感じたり、見たりすることができるのは、とても大切だと思うんです。単なる知識では得られない、体験できてこそ得られることがある。映画館もそういう場所のひとつではないか。岩波ホールはそういう場でありたいし、皆様が体感してなにかを得られるような作品を今も昔もこれからも届けていきたい。もちろん今回が再スタートではあるんですけど、岩波ホールとしては良い意味で変わらないといいますか。よく“愚直”と言われるんですけど、1本1本、映画を大切に届けることをこれからも続けていきたい。先々のことを考えても仕方がないので、そのとき、そのときでベストを尽くしていければいいかなと思っております」取材・文:水上賢治撮影:源賀津己岩波ホールセレクション第一弾ムヴィオラ配給上映終了『オレンジと太陽』6月20日(土)~6月26日(金)『パプーシャの黒い瞳』第二弾アルバトロス・フィルム配給6月27日(土)~7月3日(金)『残像』7月4日(土)~7月10日(金)『少女は自転車にのって』7月11日(土)~7月17日(金)『12か月の未来図』第三弾ザジフィルムズ配給7月18日(土)~8月7日(金)特集:アニエス・ヴァルダ監督第四弾アップリンク配給作品8月8日(土)~8月21日(金)上映作品調整中
2020年06月22日診断名にこだわらずわが子にじっくり寄り添う――『発達が気になる子の心がわかる 幸せ子育ての手引き』本書では、発達障害のある子の心を理解することに焦点が当てられています。そのため、障害の種類ごとにではなく、発達障害のあるお子さまがぶつがりがちな課題ごとに、よくやってしまいがちなミスや意識したいことがイラストつきで分かりやすく掲載されています。この本では、課題に対して具体的なエピソードをベースにそれぞれのお子さまの気持ちと、保護者の気持ちが分けて書いてあり、お互いの気持ちのバランスをとれるような対処法も掲載されています。また、お子さまがぶつがりがちな課題は年齢別に区分されており、困っているときにすぐ対処法を探すことができるためとても便利です。発達障害のあるお子さまをお持ちの方にぜひおすすめしたい一冊です。落語家が自身の発達障害について語る――『僕が手に入れた発達障害という止まり木』この本では、自身も識字障害のある落語家の柳家花緑さんが発達障害について語っています。本書は4章構成となっていて、第1章では花緑さんが自身の障害に気づくことになったひょんなきっかけが語られており、第2章では、発達障害を研究する第一人者である岩波明さんと花緑さんが対話形式で発達障害の基礎知識を解説しています。第3章、第4章では、花緑さんがお母さんの喜美子さんに子育てで大変だったポイントをたずねたインタビューや、花緑さんと全然違ったタイプの発達障害の症状があるお弟子さん、柳家花飛さんとのエピソードが掲載されています。花緑さんは、本書の中で落語家らしくユーモアあふれる語り口で、「人間は一人ひとり性格も違うからこそ、世の中面白いし、豊かになる」ということを伝えています。自身や家族の方に発達障害があることで悩んでいる方におすすめの一冊です。仕事の「しんどい」がラクになる――『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』本書では、ADHDがありながら会社員として企業に勤める小鳥遊さんと、SNSでひらめきメモなどのアカウントを運営し40万人近いフォロワーを有するF太さんが、「ミスが多い」、「先送りしてしまう」、「人間関係でうまくいかない」などの仕事上の「しんどい」をなくす方法を紹介しています。本書の中で著者のひとりでもあるF太さんはこれまで仕事でたくさんの失敗をし、「自分は要領が悪い」とずっと思っていたそうです。しかし、行った作業内容は一緒でも上司が変わると評価が全く違った経験から、「要領の良し悪しはまわりの人間の評価で簡単にかわるものだ」と語ります。本書では、上司やお客様に怒られたくない恐怖心から仕事に集中できないという状態から抜け出すために、仕事をするうえでの「コツ」が80個も紹介されています。仕事がうまくできなくて自分に自信が持てないという人にぜひおすすめの一冊です。保健室の先生が語る、ちょっと気になる子への対処法――『気になるあの子、気になるあのこと』この本では小中学校で、40年近く養護教諭として務めた経験をもつ著者が問題のある行動がみられる子への対処法を示しています。問題行動の具体的な事例がイラスト付きで分かりやすく紹介され、対処法についても重要な方針の部分が強調されていたりと理解しやすいつくりになっています。本書の中で、著者の澤さんは自身の経験から特性などにより学校でトラブルになったり困り感を抱えがちな子どもに対し、「ちゃんと知ってちゃんと対応すること」が重要だといいます。また、教育現場において発達障害などの知識自体は広まっているものの、対応がうまくできていないケースがみられると語っています。本書は学校の先生が読むことを想定して書かれているため、集団で行うワークなどの紹介もされていますが、一方で対応する際に意識したい心構えなど、ご家庭でも参考になる部分がたくさんあります。子どもの行動への対応に悩んでいる方に、ぜひ読んでいただきたい一冊となっています。9つの実例で徹底的に発達障害を読み解く――『発達障害支援のためのケースBOOK』この本では、40年以上、臨床心理士・公認心理師として医療や教育の現場に関わってきた著者が具体的な事例をもとに、発達障害の「支援」について解説しています。本書では、個人が特定されないかたちで9つの事例が会話なども含め詳細に掲載されており、それをベースに発達障害の支援で意識したい基本姿勢や具体的なケース別の対処法が紹介されています。著者のヴィヒャルトさんは「自分が精神的にゆとりがない状態での支援はできない」と語っています。適切な知識をもって相手に手をさしのべることが、人を助けるためにも、自分を守るためにも必要なことです。本書では専門的な知識とともに、具体的な事例を紹介しているため、発達障害のある人への支援の仕方で悩んでいる方におすすめの一冊です。
2020年06月11日企画展「長沢明展 オワリノナイフーケイ」が、新潟市美術館にて、2020年5月12日(土)から6月7日(日)まで開催される。長沢明・初の大規模個展長沢明は、新潟に生まれ、現在は山形を拠点に国内外で活躍する画家だ。大画面にトラなどのモチーフを描く長沢は、日本画を出発点にしつつもその伝統にとらわれず、素材の物質性に向き合いながら、新たな表現を生みだしている。初の大規模個展となる「長沢明展 オワリノナイフーケイ」では、各時期の代表作に加えて、継続的に描いているドローイングを貼りこんだ巨大な《マントラ》、そして立体やインスタレーションをおり交ぜ、作家の追い求める“風景”を紹介する。スケールの大きな作品の数々とりわけ注目は、スケールの大きな作品の数々。長沢を象徴するトラのモチーフを描いた《マウンテンII》や《Mother》、翼を大きく広げるトリ《ブルーバード》など、3mを超える代表作が並ぶ。また、古本を使用したダイナミックな立体作品や、新作によるインスタレーションも楽しむことができる。初公開のドローイングもさらに、切り絵などの手法によるドローイングを初公開するほか、初期作品の《鳥に舟》や、2019年に刊行された長沢初の絵本『あおいトラ』の原画なども展示。長沢の制作の秘密と、幅広い活動を見て取ることができるだろう。展覧会概要企画展「長沢明展 オワリノナイフーケイ」会期:2020年5月12日(土)〜6月7日(日)※当初は4月25日(土)~開幕予定だったが臨時休館にともない、開幕を延期。※5月10日(日)に開催予定だったワークショップは中止。※新潟市美術館は4月21日(火)~5月10日(日)までの間、臨時休館。※今後の状況により、さらなる変更が生じる可能性あり。決定次第、新潟市美術館公式ホームページ、Facebookなどにて告知。会場:新潟市美術館 企画展示室・常設展示室の一部住所:新潟県新潟市中央区西大畑町5191-9休館日:月曜日(5月4日(月)は開館)、5月7日(木)開館時間:9:30〜18:00(券売は閉館30分前まで)観覧料:一般 1,000円(800円)、大学・高校生 800円(600円)、中学生以下 無料※( )は20名以上の団体およびリピーター割引料金※障がい者手帳・療育手帳の所有者および一部の介助者は無料【問い合わせ先】新潟市美術館TEL:025-223-1622
2020年03月19日ミナ ペルホネン(minä perhonen)のデザイナー皆川明とT-SITEがセレクトしたもの・ことが集まるフェア「フューチャー アンティーク(FUTURE ANTIQUE)」が開催。2019年11月19日(火)から、東京の代官山T-SITE、広島T-SITE、神奈川の湘南T-SITEの3か所を巡回する。“未来のアンティーク”を展示販売「フューチャー アンティーク」は、今の時代に生み出された新しい“もの”や“こと”の中で、未来の人々にも親しまれていくに違いないものを、“未来のアンティーク”として提案するフェア。セレクトには、東京都現代美術館での展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」でも注目を集めるミナ ペルホネンのデザイナー皆川明が携わっている。訪れた人はグッズの購入や、展示品の鑑賞、ワークショップなどを楽しむことが可能だ。代官山、広島、湘南の3か所共通で、「ミナペルホネン皆川明の フューチャー アンティーク(FUTURE ANTIQUE)な逸品」として展開されるのは、イタリアの老舗陶磁器ブランド「リチャード ジノリ(RICHARD GINORI)」のプレートや、鳥居明生の陶磁器、上治良充による革の器など。ミナ ペルホネンの余り布をパッチワークした座面と、節やシミといった個性ある木目を活かしたマルニ木工の「HIROSHIMA アームチェア」を組み合わせた椅子「ふしとカケラ」も展示、数量限定販売される。その他、レスポートサック(LeSportsac)による「ソリッド(無地)」シリーズの販売や、皆川が特別なデザインを施したルノー・ジャポンの車「トゥインゴ」の展示なども行う。トークショーやワークショップもまたフェア開催期間中は、皆川によるトークショーや、「ミナ ペルホネンのあまり布で作るクリスマスオーナメント ワークショップ」なども実施される。【詳細】「フューチャー アンティーク」・代官山T-SITE日程:2019年11月19日(火)~12月9日(月)住所:東京都渋谷区猿楽町16-15・広島T-SITE日程:11月29日(金)~12月31日(火)住所:広島県広島市西区扇2丁目1−45・湘南T-SITE日程:2020年1月2日(木)~31日(金)住所:神奈川県藤沢市辻堂元町6丁目20−1■イベント情報<代官山 T-SITE>・代官山蚤の市~フランスの蚤の市の雰囲気を代官山で再現~日程:2019年11月19日(火)、20日(水)・minä perhonen のハギレでつくるオーナメント日程:11月26日(火)、27日(水)、28日(木)、12月4日(水)、12月5日(木)・皆川明×ナガオカケンメイ トークショー/「FUTURE ANTIQUE」というテーマで二人が対談するスペシャルトークショー日程:12月7日(土)・FUTURE ANTIQUE presents WINTER MARKET DAIKANYAMA日程:12月7日(土)、8日(日)<広島 T-SITE>・minä perhonen の余り布で作るクリスマスオーナメント ワークショップ日程:11月29日(金)~12月25日(水)・皆川明トークショー minä perhonen のハギレで作る、パッチワークぬいぐるみ日程:12月21日(土)、22日(日)<湘南 T-SITE>・皆川明トークショー/minä perhonen のハギレで作るオーナメント(日程調整中決定後HPにて告知。)※日時など変更する場合がある。詳細は各店舗HPのイベント情報を確認。
2019年11月21日ファッションブランド「ミナ ペルホネン」と、そのデザイナーである皆川明のクリエイションに焦点を当てた展覧会『ミナ ペルホネン/皆川明 つづく』が、東京都現代美術館にて11月16日(土)に開幕。2020年2月16日(日)まで開催される。デザイナーの皆川明が設立した「ミナ ペルホネン」。流行に左右されず、長年着用できる普遍的な価値を持つ「特別な日常服」をコンセプトとしたファッションブランドで、オリジナルの生地からプロダクトを生み出す独自のものづくりで知られている。1995年に「せめて100年続くブランドに」との思いでファッションからスタートした活動は、その後、インテリアや食器など次第に生活全般へと広がり、デザインの領域を超えて幅広い展開を続け、2020年で25周年を迎える。同展は、そんな「ミナ ペルホネン」と皆川明の創作を、「つづく」をキーワードに読み解こうとするもの。生地や衣服、インテリア、食器などのプロダクトに加えて、デザインの原画、映像、印刷物、皆川明の挿絵など創作の背景を浮き彫りにする作品群や資料をあわせて展示する。『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』()
2019年11月19日ミナ ペルホネン(minä perhonen)のデザイナー皆川明がデザインを手掛けた、イタリアの老舗陶磁器ブランド「リチャード ジノリ(RICHARD GINORI)」のテーブルウェアが登場。2019年11月14日(木)から12月8日(日)までパスザバトン表参道店内にて開催されるエキシビション「スペランツァ(SPERANZA) 〜希望〜 皆川 明」にて発売される。皆川明を専属デザイナーに迎え「スペランツァ(SPERANZA)」「フロレンティア(FLORENTIA)」などのテーブルウェアコレクションを展開してきたリチャード ジノリ。今回の「スペランツァ 〜希望〜 皆川 明」では、向かい合う2羽の鳩を配した「スペランツァ」、知恵と平和を象徴するオリーブを描いた「オリーヴァ(OLIVA)」、萌え出る新芽をモチーフにした「ジェルモリオ(GERMOGLIO)」の3柄のテーブルウェアを展開。日本の厳しい製品基準をクリアできなかった器をキャンバスに、それぞれのモチーフからイメージされる景色やストーリーを皆川が言葉に変え、手書きで綴ったテキストをオーバープリントした。1つ1つ異なる表情をもった、温かみのある器を展開する。【詳細】エキシビション「スペランツァ 〜希望〜 皆川 明」会期:2019年11月14日(木)〜12月8日(日)時間:月〜金 11:00〜21:00、日祝 11:00〜20:00会場:パスザバトン ギャラリー住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ西館 B2F パスザバトン表参道店内TEL:03-6447-0707展開アイテム:・スペランツァ、オリーヴァ発売日:11月14日(木)・ジェルモリオ発売日:11月23日(土)※数量限定※一部オンラインでも同時販売
2019年11月04日基本的な知識から、年齢に応じたお悩みまでがまとめられた『子どもが発達障害といわれたら』子どもの発達障害について理解し成長を支えていくために知っておきたい内容が、Q&A形式で解説された書籍です。内容は2つの章で構成されています。第1章では発達障害の種類や特性、診断方法についてなど、発達障害に関して理解しておきたい基本的な内容が10個のQ&Aでまとめられており、第2章では実際の支援における課題とその対応方法が解説されています。第2章の中では「言葉がまだ出ない」「行動の切り替えができない」などの幼児期のお悩みから、「大学に進学させたい」「仕事が長続きしない」など成人期にかけて生じる課題までが計60個あげられており、それに対して考えられる原因や子どもの成長についての解説と、関わり方のポイントなどのアドバイスが記されています。教育や福祉の支援に関する具体的な情報について書かれたコラムもあり、子どもにあった支援を考える際に参考にできる情報がまとめられた一冊です。多くの改革を行う公立中学校長の著書『麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること』東京都千代田区にある麹町中学校の校長、工藤勇一先生の著書が発売されます。麹町中学校は、公立中学でありながら他の学校にはない改革を次々と行っている学校としてメディアなどでも取り上げられていますが、その改革を進めてきたのが6年間校長を努めている工藤先生です。宿題・定期テスト・服装頭髪指導等の廃止、全員担任制の導入など新しい取り組みで学校をかえてきたのは、長年に渡る教員生活のなかで考えてきた「学校は何のためにあるのか」「子どもたちにとって一番大切なことは何か」の答えに近づける学校づくりをしたいから。そんな熱い想いをもつ工藤先生は、私生活ではふたりの息子さんを育てた父親でもあります。学校現場で多くの子どもたちと関わりながら、父親としては「悩みながら子育てをした親の一人」と表現する工藤先生が保護者に向けて書いた本書。教育のプロとしての知見を交えながらも、親子が幸せであることを一番に考えて書かれた、子育ての不安がふっと軽くなるような一冊です。親も子もいきいきと生きる子育てのためのポイントとは?『スマホをおいて、ぼくをハグして!』インターネットなど新しい技術が発達しさまざまなことが便利になった現代社会の中でこそ求められる、子どもの心をはぐくむ子育てについて、具体的な事例をあげながら書かれた発達障害専門クリニックの司馬理英子先生の著書です。「感覚過敏のASDの小学校1年生Bちゃん」「おけいこごとばかりで遊びの時間がない小学校5年生のC君」など、困りごとを抱えた子どもの例をあげて関わり方が解説されています。その子が抱えている気持ちも記載されているので、子どもの意志を尊重したより良い関わり方を考えていく際に役立てられそうです。また、子どもをかわいがるとはどういうことかが具体的な接し方をあげて説明されていたり、親自身がネットやゲームとの付き合い方において注意したいことがあげられていたりと、発達障害のある子に限らず、子育て全般において改めて考えたい内容が詰まっています。認知が広まる発達障害の正しい情報を医師が解説『誤解だらけの発達障害』発達障害についてはメディアなどでも取り上げられることが多くなり、徐々に認知が広がってきていますが、まだまだ間違った情報が流れていることも多くあると感じている医師の岩波明先生による新書です。発達障害についての知識や診断について、現在の支援について、大人の発達障害についてなど誤解されやすい内容に触れながら、正しい情報が詳細に解説されています。また発達障害とゲームやネット依存、性別違和との関係など、近年話題にあがるようになった新しい情報についても触れられており、発達障害について幅広く知ることができます。疑問に対して岩波先生が回答する形式で書かれているので、気になる項目から読み進めることができます。
2019年10月14日ファッション・テキスタイルブランドのミナ ペルホネン(minä perhonen)と、デザイナーの皆川明にクローズアップした展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」が、11月16日から2020年2月16日まで、東京・清澄白河の東京都現代美術館にて開催。デザイナーの皆川明が設立したブランド、ミナ ペルホネン。流行に左右されず、長年着用できる普遍的な価値を持つ「特別な日常服」をコンセプトとし、日本各地の生地産地と深い関係性を紡ぎながら、オリジナルの生地からプロダクトを生み出す独自のものづくりを続けてきた。皆川がミナ ペルホネンの前身となる「ミナ」を立ち上げたのは1995年。「せめて100年つづくブランドに」という思いでファッションからスタートした活動は、その後、インテリアや食器など次第に生活全般へと広がり、現在ではデザインの領域を超えてホスピタリティを基盤にした分野へと拡張。展覧会の会期中である2020年には25周年を迎える。今回の展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」では、作り手と使い手の双方に価値を生み出すデザインを基本とする皆川とミナ ペルホネンの思想や活動を紐解きながら紹介していく。“pur”2018-19→AW photo: Mitsuo Okamoto展覧会の「つづく」というタイトルは、文字通りブランドの時間的な継続性を示すものだが、それだけでなく、つながる・連なる・手を組む・循環するなど、モノや人が連鎖し何かを生み出していく生成のエネルギーを想起させる言葉でもある。多義的な意味をもつ「つづく」をキーワードに、会場では、生地や衣服、インテリア、食器等のプロダクトに加えて、デザインの原画、映像、印刷物、皆川の挿絵など創作の背景を浮き彫りにする作品群や資料も併せて展示される。建築家・中村好文と皆川による新たな「宿」のプロトタイプも展示される他、現代美術家・藤井光がミナ ペルホネンの世界を撮り下ろした映像作品が誕生。展示構成は田根剛、グラフィック・デザインは葛西薫が担当する。会期中には、各界で活躍するクリエイターやアーティストと皆川によるクロストークを多数開催。詳しい情報は展覧会特設サイト()にてチェック。“one day”原画 2018-19→AW photo: sono (bean)前売券は、10月1日より販売中。皆川が朝日新聞のコラム「日曜に想う」のために描いたイラストのポストカード(非売品)3枚がセットになった「ポストカードセット前売券」も数量限定で販売されている。私たちの日常生活やその先にある社会の仕組みについて新たな視点と示唆をもたらしてくれる「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」 にぜひ足を運んでみては。【展覧会情報】ミナ ペルホネン/皆川明 つづく会期:11月16日~2020年2月16日会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F住所:東京都江東区三好 4-1-1時間:10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)料金:一般1500円(1300円)、大学生・専門学校生・65歳以上1000円(800円)、中高生600円、小学生以下無料 ※( )内は前売券料金。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料。20名以上の団体購入は当日券料金から2割引(東京都現代美術館で購入の場合のみ)休館日:月曜日(2020年1月13日は開館)、12月28日~2020年1月1日、1月14日
2019年10月07日「“あのイ・ムジチ”という存在ですよね。光栄ですし楽しみです」キャリア十分のヴェテランがそう言って目を輝かせるのは素敵なことだ。天羽明惠は日本の声楽界を牽引するトップランナーのひとり。この秋、イタリアの老舗アンサンブル、イ・ムジチ合奏団と共演する(10月2日(水)・サントリーホール)。「イ・ムジチ合奏団 with 天羽明惠」の公演・チケット情報イ・ムジチといえば《四季》。誰もが知る有名曲だが、実は、音楽史で忘れられていたこの作品が再発見されたのはなんと20世紀半ばのこと。そしてそれが世界的な人気を獲得するのに大きな役割を果たしたのが、1952年結成のイ・ムジチなのだ。繰り返し録音した彼らの《四季》は、この曲の定番中の定番。《四季》といえばイ・ムジチ。両者はもはやほとんど同義語といっても過言ではない。「もちろんメンバーが変わっているとはいえ、60年以上もずっと弾き続けている作品なのに、まるでたったいま生まれてきた音楽であるかのように、いつも新鮮に演奏するのは素晴らしいことですよね」指揮者なしのアンサンブルとの共演。大事なのは息づかいだという。「彼らは絶対に私の息を聴いているはず。だから細かいテンポのニュアンスも、息でちょっと仕掛ければわかってくれるし、彼らの音で私の声も変わります。身体中にアンテナを張り巡らせてそのやり取りをするのは刺激的です」天羽が歌うのは、ヘンデルのオペラ《ジュリオ・チェーザレ》のクレオパトラのアリア〈この胸に息のある限り〉や、モーツァルトの《エクスルターテ・ユビラーテ》など3曲。「《ジュリオ・チェーザレ》のアリアは内面的で深い歌。それをイタリア語の音楽劇として、まずはイタリア人の彼らに伝えられるかどうか。丁寧に歌っていこうと思います。そしてモーツァルトは、彼らとの化学反応で、どんなきれいなレガートが生まれて、それをコロラトゥーラでどのように歌えるのか、とても楽しみにしています」ヘンデルやモーツァルトは、歌手にとって、声楽的にも必要不可欠なレパートリーなのだと教えてくれた。「たとえばヴェルディのオペラを歌ったあとでも、すぐに楽屋でモーツァルトを歌って、身体や筋肉がやわらかく使えているか、確認することが大事です。常にどちらも歌える状態、ニュートラルな状態に戻すということを考えながら歌手を続けています」来日を目前にコンサートマスターのアントニオ・アンセルミが急死したため、代役としてマッシモ・スパダーノが出演。公演後半の《四季》のソロも彼が弾く。「驚きました。残念ですが、彼らにとっても毎回が新しい演奏になるわけですから、そこは楽しみですね。私は東京と福井で歌うのですが、その間にもどんな変化が起こるか。彼らに負けずにフレッシュな演奏ができるように、私もしっかりと準備しなければ。なにより、彼らの音は絶対的に明るいでしょうから、その明るさと天羽明惠の明るさで、おおらかでのびやかに羽ばたきたいと思っています!」文・宮本明
2019年09月10日映画の話になると、会話が止まらなくなる役者家族。家族の危機を救うのも映画だった。柄本明さん(70)がロケで家を空けることが多かった時期、長男の佑さん(32)が中学2年生で反抗期になり、妻の故・角替和枝さん(享年64)が手を焼いた。しかし、オーディションに受かって初主演した佑はロケの厳しさで“更生”して帰ってきたのだ。その後、次男の時生(29)も後を追って俳優に。年間500本の映画を見る長女は映画製作スタッフに。「子どもには興味ない」といいながら、父は映画の力を信じて子どもを育ててきた――。ドキュメンタリー映画『柄本家のゴドー』(4月20日、東京・渋谷ユーロスペースにて公開)。カメラは’17年1月、下北沢・ザ・スズナリで上演された舞台『ゴドーを待ちながら』の稽古初日から上演直前までを淡々と追う。演じるのは柄本明さんの長男・佑さんと次男・時生さんの兄弟で組むユニットET×2。明さんが演出を務める。『ゴドーを待ちながら』は、アイルランド出身の劇作家、サミュエル・ベケットによる有名な戯曲だ。2人の老人(佑さん演じるウラジミール、時生さん演じるエストラゴン)が、ゴドーという人物をひたすら待ちながら、とりとめのない会話を繰り返す。「退屈」「難解だ」などといわれる一方で、不条理演劇の傑作として演劇史にその名を残すこの作品は、多くの劇作家、俳優たちに強い影響を与えてきた。初演は’53年、パリ。日本では’60年に文学座で初上演され、明さんも’00年、石橋蓮司さんと組んで、エストラゴンを演じている。その舞台を当時13歳の佑さんが見ていた。ET×2でこの作品を初めて演じたのは、兄弟そろって人気俳優に成長した’14年のことだ。父に演出を依頼した理由を、佑さんは映画のなかで、こう話していた。「初めて2人で演じたとき、一生、時生と2人で付き合っていける戯曲と出合ったなという手応えを感じていて。だからこそ、早いうちに親父の演出でやってみたいなっていうのがあった」明さんは、家族のことを話すのが照れくさい。《世間的にみっともないよね。僕の演出で彼らが演じるってことだけでも》(映画『柄本家のゴドー』より)そんな明さんに代わって、『柄本家のゴドー』を監督・撮影した山崎裕さんが補足する。「映画の撮影中も、よく、下北沢の喫茶店で、家族でお茶を飲んでいました。もちろん角替さんも一緒です。そんなときは仲のいい親子です。ところが、いざ芝居となると、柄本さんは一線を引く。“芝居の鬼”になるんです」“芝居の鬼”の厳しさは、東京乾電池の女優でもあった角替さんにも向けられた。昨年2月、「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」でのインタビューで、佑さんは、こんなエピソードを披露している。「(乾電池の公演後)親父の顔が、目が、怖くなっているんです。母ちゃんは『怒られるぅ』って、顔が青くなっているし。それで、俺は、(自宅に)親父と2人だけの密室を作らないように、母ちゃんから人質に取られたんです。『一緒にいて』って(笑)」時生さんの思い出話も面白い。「幼いころは、学校から僕が悪いことをしたという内容の文章を受け取ると、親父が読み上げるんです。そして、それを急に渡されたと思ったら、2~3時間、声に出して読まされた。陰湿なんです」叱るというより、まるでセリフの練習ではないか。日常生活のなかで、兄弟は知らず知らずのうちに芝居の稽古をしていたようだ。明さんとて無意識だったことだろう。とはいえ、明さんは放任ではなく、むしろ繊細に、息子たちの成長を見守っている。「佑も時生も学芸会に積極的に出るタイプではないね。でも、下のガキは、一度、ジャンケンか何かで演出になっちゃって。学芸会に行って、見ましたね。パソコンのトラブルか何かで、たしか原稿がおかしくなった。それで手伝わなきゃいけなくなった」原稿直しだけで終わらず、舞台を見に行くところが、明さんだ。息子2人が俳優になったことについてはこう語る。「長男が中学のときに、事務所マネージャーがオーディションに出したいということで、出したら通っちゃった。下のガキもそんなことです。『お父さん、俳優になりたいんだけど……』なんてあらたまった話はなかったです、うちはね。ダラダラ、ダラダラと」それでも、子育てをするなかで、映画の仕事をしていてよかったという思いもある。佑さんがオーディションに通ったときのことだった。「佑は中2で、反抗期だったんです。俺も長期ロケで、家を空けることが多く、カミさんが手を焼いていた時期でした。で、夏休みの2カ月間、『美しい夏キリシマ』(’03年)の主役の少年役で、映画の現場に放り込んだんです。映画の世界は縦社会。周りは大人ばっかりでしょ。寂しくて、ひとりの部屋で泣いて電話をかけてきたりした」明さんは心配になって、撮影現場まで様子を見に行っている。「みっともない親でね。監督に迷惑かけましたけどね。(故・原田)芳雄さん、石橋蓮司さん、僕が尊敬する先輩がいるなかで『佑、佑』と呼ばれて、もまれてね。すっかりいい子になって戻ってきました」他人のなかに入る。社会人の枠のなかで生きていく。映画の現場での経験が、佑さんを大きく成長させ、“家族の危機”を救った。「その流れで、時生にもオーディションを受けさせて。うちは皆、姉ちゃんもそうだけど、映画というもの、映画館、撮影現場、それら映画に関する何かに触れて、学んでいって、反抗期を免れたって感じかなぁ。なんですかね、その『映画の力』というものは」
2019年04月22日およそ280年の歴史を持つイタリアの老舗磁器ブランド、リチャード ジノリ(Richard Ginori)は、皆川 明デザインによる新コレクション「フロレンティア(FLORENTIA)」を5月15日より発売する。Photo_Norio Kidera Styling_Fumiko Sakuhara「フロレンティア」は、2017年に発表した「スぺランツァ(SPERANZA)」、2018年の「ガイア(GAIA)」に続く、皆川 明デザインによるグローバルコレクション。フィレンツェの語源にもなった“花の女神の都”の意味を持ち、リチャード ジノリを代表するベッキオシェイプに、新しいジノリブルーで皆川が描いた枝と小花の可憐なデザインが施されている。中心から外側に向かい開いていく空間は、料理が盛られた時の景色を想定して描かれ、筆先から生まれた濃淡の繊細さが温もりを感じさせてくれる。Photo_Norio Kidera Styling_Fumiko Sakuhara皆川氏は、「今回のテーマ『Florentia』ではまさにリチャード ジノリのある街フィレンツェをイメージして、花がお皿の中に泉となって湧き出るような世界を創りました。お皿ごとに料理を盛り付ける位置を想像しながら、食の空間をやわらかな躍動感や爽やかな風を感じさせるように絵柄を配置していきました」とコメント。主なアイテムの価格は、マグカップ 350cc(税込8,100円)、フタ付きコーヒーカップ&ソーサ―(税込1万2,960円)、ティーカップ&ソーサ―(税込1万800円)、ティーポット 600cc(税込2万4,840円)、シュガーポット 120cc(税込1万9,440円)、クリーマー 110cc(税込1万4,040円)、プレート 22cm(税込6,480円)、フルーツソーサー 15cm(税込4,320円)、サラダボール ラウンド(税込1万6,200円)。エレガンスの中に爽やかな風を感じさせる新たなコレクションで、食卓を彩ってみては。
2019年03月21日俳優の中尾明慶が、「イクメン オブ ザイヤー2018」の俳優部門を受賞し18日、都内で行われた授賞式に登場。「こういった賞をいただいてしまうと、今日から、明日からより頑張らなきゃいけなくなりましたね、今まで以上に。プレッシャーの方がありますよ」と語った。2013年4月に女優の仲里依紗と結婚し、同年10月4日に第1子となる長男が誕生した中尾。今月4日に長男が5歳の誕生日を迎え、夫婦そろってインスタグラムで親子3ショットを公開したことが話題となっていた。中尾は、つい先日、保育園に通っている息子が友達とケンカして手が出てしまう出来事があったことを明かし、「5歳になると息子自身の気持ちや本人のちょっとしたトラブルの機会もあって、父親としてどう接するのがこの先の彼にとって一番いいのか考えたときに非常に難しかったけど、そのときは男2人で話をして…」と息子と2人で話し合ったという。そして、「男の子だから負けたくない、ママにはわからないかもしれないこともあるのかなと思っていて、僕が男で似たようなこともしてきたので」と続け、「この先もいろんなことがあると思いますが、そういうときにお互いに腹を割って話せる関係でいたいなと。僕が間違えたと思ったら息子でも素直に謝ろうと思っていて、そういう関係性でいたい。とことん真正面から向き合っていこうと思います」と語った。また、息子と公園でサッカーをしている写真を公開し、「ワールドカップを見ていた頃にサッカー選手になりたいと言っていて、小学校に入ったらやろうかって(話している)」と説明。5歳になってから将来の夢を改めて聞いたら今度は「保育士」と答えたそうで、「僕の中ではうれしい出来事というか、それだけ保育園の先生が真摯に息子と向き合ってくれた結果」と喜んだ。そして、「今は夢が変わる時期ですが、そういうのも一つ一つ応援していけたら」と中尾。さらに、「今はドラマの撮影で大阪に行ったりしているんですが、1週間会わないだけで言葉を覚えていたり、ひらがなを覚えていたり、日々成長しているなと感じます」と息子の成長をしみじみと語った。2011年より実施している「イクメン オブ ザイヤー」は、毎年10月19日を“10(トウサン)19(イクジ)の日=イクメンの日”として、一番育児を楽しみ頑張ったパパ=イクメンを表彰するもの。8回目となる今年は、芸能部門はりゅうちぇる、芸人部門は古坂大魔王、俳優部門は中尾明慶、キャラクター部門はMr.インクレディブル、そして新たに新設された一般選出部門は杉浦太陽が受賞した。
2018年10月18日マジンガーZにサンバルカン、ギャバン……。アニメ・特撮音楽の巨匠、渡辺宙明(わたなべ・ちゅうめい)が生み出した“宙明サウンド”を、水木一郎、堀江美都子、串田アキラの三大アニソン歌手の歌声と、壮大なオーケストラで存分に堪能する贅沢なコンサート「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~」が4月21日(土)に文京シビックホール大ホールで開催される。開催に先立って、17日に東京・浜離宮朝日ホールにてリハーサルが行われた。【チケット情報はこちら】総勢31名によるオーケストラ・トリプティークによって、『野球狂の詩』『あかるいサザエさん』『ローラーヒーロー・ムテキング』『時空戦士スピルバン』『マジンガーZ』と、昭和の子供たちを育てた数々の名曲が現代に蘇っていく。指揮を務める齊藤一郎は、的確な指揮で情熱的でノリの良い音楽を作っていた。その横で譜面を手にした渡辺宙明は、「とても良いメンバーが集まって嬉しいですね」と笑顔で優しく語りかけていた。『宇宙刑事シャリバン』の主題歌で現在もカラオケ人気の高いロックナンバー『強さは愛だ』では渡辺が「ここでドラムのフィルを入れてください」と指示を出し、『宇宙刑事ギャバン』では、シンセによって再現される琵琶のヴォリュームを調整。“宙明サウンド”といえば“マイナーペンタトニックスケール”が代名詞であることは間違いないが、『おれはグレートマジンガー』のイントロのティンパニや『太陽戦隊サンバルカン』のコンガなど、ビートの組み立てや打楽器のポジションなどにも細心の注意が払われていることがわかるリハーサルだった。何より驚かされたのは、92歳になる渡辺が全てのリハーサルに参加していることだ。リハーサルでは渡辺が自ら指揮をとり指導をする場面もあった。アニメ『ふたりはプリキュア』のヴォーカルアルバムにも参加するなど、今なお、現役の作・編曲家として現場で活躍している。そんな渡辺は、リハーサルを終えて、「40年前の曲だけど、自分で聞いてもちゃんとやってるなと感じましたね。僕はやっつけ仕事はやらないから、BGMもちゃんとしてますよね」と笑顔で語り、本番に向けて、「今日、オケではやってない掛け声とかは、黙っていても聴衆がやってくれると期待しています。お客さんも演奏に参加してもらえたら嬉しいですね。そして、盛り上がった最後に、皆さんで歌えたらいいなと思っています。そうなったら僕が指揮を振ろうかな」と、サプライズでの登壇も匂わせた。チケットは発売中。取材・文:永堀アツオ■渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~日時:4月21日(土)開演15時会場:文京シビックホール大ホール(東京都)出演者:渡辺宙明 / 水木一郎 / 堀江美都子 / 串田アキラ指揮:齊藤一郎演奏:オーケストラ・トリプティーク司会:西耕一
2018年04月19日布施明が毎年行っている、恒例の秋春ツアー。年をまたいで継続中である、この『AKIRA FUSE LIVE 2017-2018ROUTE 70 -来し方行く末‐』の終盤戦を飾る東京公演が、来る3月10日(土)、Bunkamuraオーチャードホールにて開催される。すでに10年以上も毎年行っているという、この恒例の秋春ツアーの意味について、彼はこんなふうに語っている。【チケット情報はこちら】「やっぱり、自分にとっては、ライブがメインなんですよね。テレビとか音源とかいろいろ活動はあるけど、もともとジャズ喫茶と言われた場所から出てきた男なので(笑)。お客さんを前にして歌うっていうのが、やっぱり好きなんです。あと、ライブっていうのは、本当に“生き物”なんですよね。同じ曲を歌っていても、その年、その月で、どんどん変わっていく。そこが自分で歌っていても、すごく面白いところなんです」“ROUTE 70 -来し方行く末-”とサブタイトルのつけられた今回のツアー。そこには、彼のどんな思いが込められているのだろうか。「実は、このツアーの最中に70歳になりまして。で、そういうのをうたったほうがいいって、スタッフは言うんだけど、自分の年齢なんて声高に言いたくないじゃないですか(笑)。なので、“ROUTE 70”……“国道70線”みたいな言い方にさせてもらって。で、“来し方行く末”っていうのは、まさに今まで来た道と、これから行く先みたいなものです。今まで来た道は、もう変えることはできないけれど、それを全部認めた上で真似しないことが大事というか。やっぱり、僕ら団塊の世代の人間は、1ミリでもいいから前に行きたいみたいな思いが、すごく強いんですよね」2015年に、デビュー50周年を迎えた布施。その伸びやかで圧倒的な歌声は、今も健在だ。『君は薔薇より美しい』、『霧の摩周湖』、『シクラメンのかほり』、『My Way』など、ヒット曲や人気曲を披露することが、あらかじめ告知されているこのライブ。しかしそれは、50周年のときのような、いわゆる集大成然としたライブとは、少々趣が異なるようだ。「50周年のコンサートで、ひとつ集大成みたいなものをやったから、今回もそういうことをちょっとは意識しようと思ったんだけど……結局そうはならなかったね(笑)。僕自身、やっぱり歩み続けているわけだから。今年は、新しいアルバムを出せるよう、今いろいろと準備をしているので、今回のライブでは、そのあたりの変化を見てもらえたら嬉しいです。あと、今回のツアーは、去年の8月の終わりから同じメンバーでずっとやっているので、この春のライブは間違いなくいいものになると思います」チケットは発売中。取材・文:麦倉正樹
2018年02月14日ADHDとは?出典 : (注意欠陥・多動性障害)は、不注意(集中力がない)・多動性(じっとしていられない)・衝動性(考えずに行動してしまう)の3つの症状が見られる発達障害のことです。この3つの症状はどのADHDの人にも均等に表れるのではなく、個人差によるところが大きいと言えます。ADHDと一言でいっても不注意優勢型、多動性-衝動性優勢型、すべて表れる混合型などさまざまなタイプがあります。そのため、感じる悩みや困りごととその程度は一人ひとり異なります。ADHDの人の多くは、幼少期から「だらしがない」「落ち着きがない」などと注意された経験があります。それゆえに自分に対する肯定感や人との関係性の構築にネガティブなイメージをもってしまったり、それらが過度になりうつ病や不安障害などの二次障害につながったりすることがあります。ADHDの症状・特性から日常生活のさまざまな場面で悩んだり、困ったりすることがあります。それに伴って、人間関係においても人との信頼関係を築くことに難しさを感じる人は少なくないと言います。人間関係には先輩後輩、友人関係などさまざまな種類がありますが、恋愛や結婚はより親密なコミュニケーションを必要とし、複雑かつ難しいものです。恋愛や結婚などの関係性に結びつけたり、パートナーとの関係を維持したりすることに困難さを感じるADHDの人は一定数いるようです。また、ADHD特性から二次的に生じた自己肯定感の低下や失敗体験のストレスなどから、恋愛や結婚にもマイナスイメージを抱いてしまうこともあります。ですが、ADHD特性は恋愛や結婚においてプラスに映ることもあります。特性は困りごとだけでなく強みになり、周りの人を惹きつけることもたくさんあります。ADHDの人が恋愛・結婚を考える時、その特性ゆえに困ることだけでなく、特性を生かせることも見つけていくことが大切です。参考:岩波明/著『大人のADHD‐もっとも身近な発達障害』2015年/ちくま新書ADHDの人が恋愛で困ることって?出典 : では、その特性ゆえの失敗体験が積み重なったことで、恋愛や結婚に対する悩みや不安につながることがあるようです。幼少期にたくさん叱られた、友達とうまく仲良くできなかったなどの経験から、恋愛に対しても自信を失ってしまうことがあります。まずは、3つの特性がどのような失敗や恋愛・結婚へのネガティブさにつながっていくのかについて説明します。◇不注意(集中力がない)不注意の具体的な特徴としては、忘れ物が多い、片づけや整理整頓が苦手、気が散りやすいなどが言われています。恋愛や結婚で相手との関係性を深めたり維持したりするうえでは、その他にもこのような困り感が考えられます。・大切な約束の日時や記念日などを忘れたり守れなかったりして、パートナーを怒らせてしまう・相手の話を集中して聞くことができず、自分の意見だけ通してしまう・金銭の管理や家事・育児の段取りがうまくできないなど不注意という特性から、そんなつもりはないのにパートナーを怒らせたり悩ませたりすることがあり、そこから「どうしたらいいのだろう…」と困っている当事者の方もいるようです。◇多動性(じっとしていられない)多動性の特性は、落ち着きがない、過度なおしゃべりなどに代表されます。恋愛面ではどのような悩みにつながるのでしょうか。・そわそわして体が動いてしまったり、貧乏ゆすりをしたりするのをやめられず、相手に気ぜわしい、一緒にいて落ち着くことができないなどの印象を与えてしまう・早口だったり一方的に絶え間なく話したりしてしまい、相手との対話がうまくいかない・興味や関心の対象の移り変わりが激しいため、仕事や住居なども転々とすることがあり、パートナーを戸惑わせてしまうなどじっと座っていられない、常に身体のどこかを動かしているなどの目立った多動性は、成長するにつれて、落ち着いていきます。ですが、何となくそわそわしてしまうようなことは大人になっても変わらないと言います。また、多動性は身体の動きだけでなく、話し方や心や気分の移り変わりにも影響するため、コミュニケーションのアンバランスさや気持ちや興味の変動が起こることがあります。◇衝動性(考えずに行動してしまう)衝動性は、恋愛においては自分の「好きだ」という気持ちに正直に行動できたり、思い切って告白したり、プラスに働くこともあります。一方で、気に障ると乱暴になってしまうことがある、順番待ちができないなどと言われますが、恋愛や結婚の場面ではこのようなことがありえます。・その場の雰囲気にそぐわない発言や思いつきの言動をしてしまい、相手を傷つけてしまう・相手への感情や要望を抑えることができず、ストレートにぶつけてしまう・衝動的な行動(急に高価な買い物をしたり、高額契約をしたりするなど)を相談なしにしてしまい、混乱やパートナーとの不和に結びついてしまうなどつい思いつきの発言や感情に任せた行動をしてしまい、それによってパートナーとの関係性が悪くなってしまうことがあります。またそんな失敗やトラブルから、自己嫌悪に陥ってしまうADHDの人は少なくありません。「自分に恋愛・結婚は無理なのではないか」というマイナス思考に陥ってしまうこともあります。ADHDの人は、上で説明した、3つの特性による困りごとが幼い時から多く起こりがちです。そんな失敗体験の繰り返しから、自信をなくしてしまったり、人とどのように接すればよいのかわからなくなってしまったりすることがあります。・幼少期の失敗体験や多く叱られた過去から自己肯定感が低くなり、パートナーに嫌なことをされても嫌と言えなかったり、我慢してしまったりする・「なぜ自分といてくれるのだろう?」など、相手が自分に伝えてくれる好意を信じられなくなってしまう・ちょっとしたミスの繰り返しにより、友人や恋人との信頼関係を持続できない・感謝、反省、共感などの気持ちをうまく表現できない・対人関係への不安から、自分を受け入れてくれた人に依存しやすく自立できないなどこのような、ADHD特性からつながって発生した自信の低下や人付き合いの困難さが、恋愛や結婚に関して辛さを感じる直接的な要因になることがあります。星野仁彦/著『発達障害に気づかない大人たち』/2010年/祥伝社新書ADHDの特性ってこんなに魅力的!特性を魅力として発信するには?出典 : これまでADHDの特性と、恋愛や結婚で何に困るのかを絡めてご紹介してきました。ですが、ADHDの特性がすべてマイナスにはたらくということではありません。むしろ、特性がその人の魅力として、周りを惹きつけることもあります。ADHDの人が得意とされていることは、このようなことが挙げられます。・興味のあることに対して強い情熱を持ち、集中することができる・アイデアが豊富で、固定概念にとらわれず自由に考えられる・行動力がある・素晴らしいひらめきをすることができる・独特の感性をもち、考えることができるなどこのような長所から、一緒にいて楽しい、行動がよめない部分も面白い、考えつかなかったアイディアにはっとさせられる、というような印象を持たれ、プラスに向くことがあります。ADHDの人に純粋さ、子どものような無邪気さ、好奇心旺盛さに魅力を感じるなど、ADHDの特性には魅力的に映る部分が多くあると言います。自分の苦手なことや困り感を認識することと同じくらいに自分の良いところを見つけ、それをアピールできるほどに伸ばしていけたら良いですね。ADHDの人の恋愛・結婚での困りごと解消法って?出典 : の人が恋愛や結婚をする時には、不注意などの代表的な特性をはじめとして、自己肯定感の低さなど、その特性からくる二次的な特性によって、悩んだり困ったりすることがわかりました。このような困りごとに対してどのような解決方法があるのでしょうか。恋愛や結婚において、これまでに紹介したような悩みや不安、疑問が生まれたら、自分がADHDである、またはその傾向にあるということを改めて受け入れていくことが大切です。まずは、ADHDの3大特徴とその具体例に自分を照らし合わせてみることをおすすめします。そうすることで、自分はどの特性が優位に表れているのか、苦手と感じることの背景には何があるのか、はっきりとわかってくると思います。ADHDと一言で言っても、人それぞれ個性があります。まずは自分の特性・個性を理解することから始めてみましょう。ADHDをはじめ発達障害は、認知度や理解が広まってきたとはいえ、未だネガティブなイメージが浸透していたり、当事者自身もマイナスに捉えていたりすることが多々あります。確かにADHD特性ゆえに、日常生活を送る時に難しさを感じる時はあります。ですが、ADHD特性が全てネガティブに映る訳ではありません。例えば、ADHDゆえの衝動性が積極性、行動力につながり、それが他の人から見たら魅力的に映るなど、ADHDの特性が"愛されるポイント"になる場面も多くあります。自分にはどんな特性があって、何を苦手と感じるのかについて把握することはもちろん重要です。それと同じくらい、自分のアピールポイントとなるところも合わせて把握することは重要なことなのです。自分自身で長所を発見するのは難しい、という人は家族や友人、かかりつけの医師、カウンセラーなどに聞いてみるのもいいですね。自分の恋愛における魅力や強みを把握することが、自分に自信をもつきっかけにもなるかもしれません。それが結果的に恋愛や結婚において良い結果につながることがあるのです。「パートナーや好きな人を傷つけたり、怒らせたりしたいわけではないのに、ついまた約束をすっぽかして愛想を尽かされてしまった」「数々の失敗体験から自分に自信が持てず、相手に嫌と言えない」このような気持ちでいる人は少なくないのではないのでしょうか。恋愛や結婚に関しては、答えが一択ではないうえに、誰もが納得するような正解もありません。一人で考えていてもどうしたらよいかわからないことがあると思います。そんな時、恋愛や結婚に関して相談できる人や場を見つけておくことが、恋愛や結婚に関するお悩み解消の手立てとなることがあります。また、自分自身の特性を相手に伝えてみることで、パートナーや周りの人からどのように支えることができるか提案してくれることもあります。例えば、「自分では忘れるつもりはないのに、約束やその日時を忘れてしまうことがある」と伝えたら、「じゃあ約束の日には当日にも改めて連絡しあおう」というような、相手との連携を図るきっかけもできるかもしれません。自分の特性を理解すると、暮らしの中で感じている困り感に対して、ある程度自分で対策できることもあります。◇不注意特性に対する工夫つい約束を忘れてしまう、やるべきことを整理して行動に移すことが難しいなどの不注意に関する特性には、次のような工夫をしてみてはいかがでしょうか。・やらなければいけないことを一つひとつリストアップする・約束事をメモして目に入る場所に貼るなどして、すぐ確認できるようにしておく・便利な道具やアプリなどを活用する(家事が苦手だったら家電を導入する、リマインダー機能に優れたアプリを活用してみる)などこれらの工夫はあくまでも一例です。人によっては合わないものや継続できないものもあると思います。あるやり方1つにこだわるのではなく、自分の中でうまくいかないと思ったら、違う方法を試してみることも大切です。また、相手やパートナーの理解が必要になることもあるので、十分に相談したうえで試してみましょう。◇多動性・衝動性に対する工夫落ち着きがない、自分の感情や要望を抑えられないなどの多動・衝動に関する特性にはこのような工夫が考えられます。・家や職場など、1人で落ち着けるような場所を見つけておき、クールダウンできるような場をもっておく・自己主張の仕方や、相手の言い分と自分の言い分のバランスの取り方など、改めて対人スキルの基本を理解するなどクールダウンできるような場づくりや、対人スキルの学び直しなどは、特に周りの人の理解が大切になってきます。自分だけで何とかしようとするのではなく、自分の特性を伝えたうえで周りからのサポートしてもらうことが重要です。もし、ADHD特性が要因の失敗体験により、物事をひどくマイナスに捉えてしまいがちになったり、自己肯定感が非常に低くなってしまったりしている場合は、認知行動療法を試してみるのも良いかもしれません。認知行動療法とは認知(物事の受け止め方や考え方)に働きかけ、こころを楽にする精神療法の一種です。ADHDそのものより、ADHDによって二次的な障害が発生している場合に有効といえます。認知行動療法は、自分で試してみたり、本やウェブサイトなどで簡単に試してみることもできます。ADHDの診断がついている、またその傾向がある人で、その特性の失敗体験から自信が持てない、辛い思いをしているというような人は、認知行動療法を利用してみるのも一つの手段かもしれません。発達障害当事者の人向けに、悩みを打ち明けたり相談に乗ってもらえたりする場として、数々の自助グループがあります。自助グループには同じような悩みを抱えている人や、その悩みを改善できたというような人がいるので、相談しやすかったり、有効な改善方法に気付けたりできます。以下は、大人のADD&ADHD当事者の自助グループに参加することで、パートナーがADHDに関して理解を示してくれたという、女性の体験談です。夫が”一緒に頑張っていこう”と言ってくれました。最近片づいていないことで文句を言うのが少なくなったと感じていましたが、正直彼がここまで変わるとは思っていなかった。”片づいていない!食器がたまっている!洗濯していない!金の支払いは期限までにちゃんとしろ!”などと文句ばかり言いつづけ、文句以外の会話がほとんどなかった彼がです。今までADHDのことを話すと面倒くさそうな態度で、ADHD関連の本も一度だって聞こうとしなかった。(中略)最近夫はADHDの本も読んでくれるようになりました。そして、"ADHDは君一人の頑張りではよくならないんだろう。家族の理解と手助けが必要だね"って。(星野仁彦/著『発達障害に気づかない大人たち』/2010年/祥伝社新書より引用)参考:星野仁彦/著『発達障害に気づかない大人たち』/2010年/祥伝社新書ADHDの特性は人それぞれであり、またそれによる悩みも人それぞれです。そのため恋愛や結婚におけるパートナーの理解がなかなか得られないこともあります。そんな中、自助グループに参加することで新たな心のよりどころや悩みへの解決策を得ることができたり、この体験談のように、パートナーがADHDを理解するきっかけになったりすることがあります。ADHD当事者向けの自助グループは、全国にあります。食事やお茶をしながら当事者同士で交流するようなグループ、勉強会や講座のようなイベント参加型のグループなど、さまざまな自助グループがあります。楽しそうなイベントや興味深い活動を行っているグループに足を運んでみるのも良いのではないでしょうか。法人DDAC(発達障害をもつ大人の会)大人(成人)の発達障害当事者のためのピアサポート Necco(ネッコ)愛知発達障害協会HOPEパートナーがADHDの場合、心がけたいこと出典 : では、ADHDのパートナーがいる人は、パートナーのためにどのようなことを心がけるべきなのでしょうか。ADHD当事者には、人によってさまざまな困りごとがあります。そしてそれを乗り越えたり少しでも解消したりしていくには、当事者と付き合っていくパートナー自身のADHDへの理解と協力がとても大切です。パートナーに、自分はADHDであるとカミングアウトされたり、ADHDの傾向がある、などと告白されたら、まずはADHDがどのような発達障害なのか、どんな特性があるのかについて正確に理解するところから始めましょう。発達障害と聞くと、驚いてしまったり、中にはそれだけで相手との距離を取ってしまったりする人もいて、それによって傷ついたことのある当事者もいます。ですが、その原因の一つにはADHDがどういうものなのか、きちんと理解していないことが挙げられます。ADHDについてわかりやすく解説されている書籍やウェブサイトも多数あるので、信頼できる情報源からADHDについての正しい理解を進めていくのも良いですね。ADHDについて理解したうえでも、ADHDのパートナーの意図することがわからなかったり、戸惑ったりすることはあると思います。そんな時は、パートナーとの付き合いが長い人(両親、幼少期からの友人、幼馴染など)にパートナーについての話を聞いてみることをおすすめします。先ほども触れたように、ADHDの特性は幼少期の方が強く表れる場合が多くあります。そのため、ADHDのパートナーを昔から知っている人に話を聞いてみることで、パートナーの特性から来る言動の意図に、より納得できることがあります。また、ADHDのパートナーにかかりつけの病院があったり、なじみの医師・カウンセラーがいたりする場合は、一緒に病院やカウンセリングに行き、話を聞いてみるのも良いかもしれません。ADHDのパートナーと良い関係を築いていくには、お互いが相手のどこに困っているのか、どこをどのように直してほしいのかをこまめに話し合う必要があります。ここで気をつけたいことは、感情的になって相手の嫌なところだけをぶつけてしまわないようにすることです。お互いに嫌な部分を言い合っても、解決策を見出すことはできませんし、何より2人の関係性が悪化してしまいます。ただ喧嘩をするのではなく、2人の間でより良い関係性を築くための作戦会議をする、というような考え方のもとで、話し合うことを心がけましょう。ADHDの人の恋愛体験談出典 : ここで、ADHD当事者の方が実際に経験された恋愛・結婚エピソードをご紹介します。最初は、ADHD当事者の方から寄せられたエピソードです。パートナーには自閉症スペクトラム障害の診断がついているそうです。定型発達の方と付き合った時は、コミュニケーションで食い違いが起きることが多かったのですが、彼とはそのようなことは無いに等しく、遥かに楽です。パートナーは、私の衝動性に振り回されて苦労しているかもしれないですが。彼は「全然苦労とは思わない」と私には言ってくれていますが、100%真に受けず、コントロールする努力は続けていこうと思っています。の人と自閉症スペクトラム障害(ASD)の人という組み合わせのカップルは少なくないと言います。この体験談にもあるように、発達障害当事者同士の組み合わせだと、特性の理解がスムーズにいくことがあり、うまくいくケースがあるようです。また、この方は「衝動性」という自分の特性を理解し、なおかつそれを受け入れてくれるようなパートナーとの信頼関係をつくることができています。だからといって相手の発言によりかかりすぎるのではなく、「自分でもコントロールする努力を続けていこう」とする意識があるという点が、恋愛や結婚に悩むADHDの人すべてに心掛けてほしいことでもありますね。次に、ADD(注意欠陥障害)の傾向があるという女性から送っていただいた体験談です。マルチタスクが苦手な特徴が最も顕著に出るのが恋愛かもしれません。勉学/仕事と恋愛(の比重)をうまく両立できない傾向あり。(中略)<恋愛中の傾向>相手と親密になる恋愛では特にネガティブさが邪魔します。相手が(こんな)自分を好きだというのが信じられなくなる。人間としても女性としても自分が魅力あるとは思えないから。対策として、相手との関係以外に仕事など自分の自信を保てるようなものが絶対必要だと感じてます。前章でも解説したように、ADHDの人は金銭管理や家事・育児の段取りなど、マルチタスクの仕事や複数の物事の同時進行が求められることが苦手な傾向にあります。それが、恋愛においてもあてはまる人がいます。ADHDの人で仕事や勉強をしながら友人などと人づきあいをこなし、そのうえで恋愛をする、というようにすべてのバランスを調整しながら生活するのが困難に感じている人も多いのではないでしょうか。また、ADHDの特性から二次的に起こりがちな自信の低下も客観的に把握することができ、またそれに対してどのように対策していけばいいか自分なりに考えてみることが、恋愛や結婚を上手に進める第一歩となるかもしれません。まとめ出典 : の人は、「不注意」「多動性」「衝動性」という特性、そしてその特性による失敗体験の積み重ねなどから恋愛や結婚においても苦労することがあります。ADHD当事者の人も、パートナーがADHDの人も、恋愛や結婚をうまく進めていくために一番大切なことは、ADHDについて理解することです。自分が悩んでいることがADHDの特性に由来しているということを知るだけでも、悩みの軽減につながったり、解決策が見えてきたりすることがあります。そしてADHDの理解と同時に、自分やパートナーにはどんな特性があり、何が得意で、何が苦手なのかを把握していきましょう。得意なことは魅力・長所としてのびのびと発揮できるようにし、苦手なことは自分で意識して周りのサポートを得たり、工夫をしたりして補っていくことで、恋愛・結婚面での困り感を、相手と支えあいながら乗り越えていきたいですね。
2017年06月29日デンマークのテキスタイルブランド・クヴァドラ(Kvadrat)が、16年4月にミラノサローネで発表した、デザイナー皆川 明によるテキスタイルコレクション「Akira Minagawa for Kvadrat」及び、インスタレーション「FOREST COMES HOME.」を10月26日から11月7日まで、東京・南青山にあるクヴァドラショールームにて特別展示する。クヴァドラは、多くのインテリアブランドや世界の美術館、ホテルなどが家具の張り地やカーテン、ラグ等で採用しているテキスタイルブランドであり、これまでに様々な分野で活躍するデザイナーたちとテキスタイルを開発してきた。16年4月のミラノサローネでは、「ミナ ペルホネン」のデザイナーとしてよく知られる皆川明とコラボレーションしている。同展では、皆川明の手掛ける繊細かつ深みのあるテキスタイルを展示。「FOREST COMES HOME.」=“森が家にやってくる”と名付けられたインスタレーションは、自然と暮らしの共存をテーマにはかない夢のような展示となっている。【イベント情報】「Akira Minagawa for Kvadrat in Tokyo」会場:Kvadratショールーム住所:東京都港区南青山3-4-6 AOYAMA 364 #103会期:10月26日~11月7日時間:9:00~18:00
2016年10月22日「NEW 天野明展 in 京都」が、京都造形芸術大学で開催される。会期は、2017年1月20日(金)から2月12日(日)まで。「NEW 天野明展 in 京都」は、現在「ジャンプ+」に連載される『エルドライブ【elDLIVE】』をはじめ、2004年から2012年まで「週刊少年ジャンプ」に連載され、さまざまな分野でメガヒットとなった『家庭教師ヒットマンREBORN!』、『PSYCHO-PASS サイコパス』の生みの親、漫画家・天野明にスポットをあてたもの。天野作品の美麗原画が120点以上並ぶほか、天野明が書き下ろしデザインした限定グッズなどを販売する。さらに、京都会場限定の映像も登場。『エルドライブ【elDLIVE】』の声優座談会や、『家庭教師ヒットマンREBORN!』アニメ10周年記念キャスト同窓会を上映する。その他、コラボカフェも運営される予定なので、ファンにはたまらないイベントになりそう。なお、本イベントは、京都造形芸術大学とアニメショップ「アニメイト」の連携プロジェクト「ワンソース・マルチユース」の第一弾として開催されるもの。マンガやアニメーション、映画、ゲーム、小説、グッズなど、複数の分野に跨って人気を博すメガヒットコンテンツのつくり手と伝え手、売り手の現場を大学内に持ち込み、学生たちにワンストップでの学びの場にしてもらおうという企画だ。【概要】NEW 天野明展in京都会期:2017年1月20日(金)~2月12日(日)※2017年2月1日(水)・2日(木)は閉館会場:京都造形芸術大学住所:京都市左京区北白川瓜生山2-116 瓜生館2階および人間館1階 ギャルリ・オーブ開催時間:10:00~19:00(各日最終入場時間は18:30)入場料:瓜生館2階 無料、ギャルリ・オーブ 800円(税込)TEL:075-791-9122
2016年07月18日鳥山明氏原作の人気アニメ『ドラゴンボール』の最新作となるTVアニメ『ドラゴンボール超(スーパー)』が、2015年7月よりフジテレビ系で放送されることが28日、明らかになった。これは28日に都内で行われた『ドラゴンボールZ復活の「F」』の舞台あいさつにて発表。物語は、孫悟空が魔人ブウとの壮絶な戦いを終えて平和を取り戻した地球が舞台で、TVシリーズ初となる鳥山氏原案による物語を新たにTVアニメで描いていくという。魔人ブウ後の世界としては、2013年に公開された映画『ドラゴンボールZ 神と神』、現在公開中の『ドラゴンボールZ復活の「F」』、そして原作518話があり、これらの物語との関連にも注目が集まる。今回のアニメ化について、孫悟空/孫悟飯/孫悟天役の野沢雅子は「CM、ゲーム等で数知れず"超"という言葉を言ってきましたが、いよいよシリーズ"ドラゴンボール超"がスタートするという事で最高です。首を長~くして待ちに待った新シリーズ、長~く、長~く続くともっと最高です」とコメント。また、この日の舞台あいさつでは「待っててください! 私たちも本当に待っていたんですから!」と喜びをあらわにしていた。また、フジテレビの野崎プロデューサーは、鳥山氏から届いたプロットを見て「夢が膨らむばかりです。もしかしたら、ブウやフリーザ以上に強い敵も登場するかもしれませんよ…」と大きな期待を寄せ、「ドラゴンボールの続編が再び完全新作のテレビアニメとして、しかも鳥山先生のプロットをもとにした話で始まるということで、私自身がワクワクドキドキしています」と話している。『ドラゴンボール』は、漫画誌『週刊少年ジャンプ』(集英社)で1984年~1995年の期間に連載された国民的漫画で、単行本(完全版含む)は全世界で2億3,000万部を超える発行部数を記録。TVアニメは1986年の『ドラゴンボール』を皮切りに、1989年『ドラゴンボールZ』、1996年『ドラゴンボールGT』、2009年『ドラゴンボール改』、2014年『ドランゴンボール改』(魔人ブウ)編が放送。映画、ゲーム、玩具なども含め世界中で愛されている。TVアニメ『ドラゴンボール超』は、2015年7月よりフジテレビ系にて、毎週日曜朝9:00~9:30に放送。また、公開7日目で動員100万人を突破している映画『ドラゴンボールZ復活の「F」』は、現在全国公開中。
2015年04月28日『宇宙刑事ギャバン』や『マジンガーZ』の音楽をはじめ、数々の特撮作品の音楽や主題歌、映像音楽を手がけてきた作曲家・渡辺宙明氏による「渡辺宙明卆寿記念コンサート」が、8月30日に東京・渋谷区立文化総合センター大和田さくらホールで開催されることが明らかになった。「宇宙刑事」三部作をはじめとした「メタルヒーロー」シリーズの音楽の礎を築き、「スーパー戦隊」シリーズ、『仮面ライダーBLACK』や『仮面ライダーBLACK RX』、そのほかにもさまざまな特撮作品の音楽を担当し、特撮音楽の巨匠として知られる渡辺氏。その活躍は特撮だけにとどまらず、『マジンガーZ』や『グレートマジンガー』、『鋼鉄ジーグ』、『最強ロボ ダイオージャ』とアニメ作品も手がけている。昨年には、新たにVシネマとして生まれ変わった特撮作品『宇宙刑事シャリバンNEXT GENERATION』と『宇宙刑事シャイダーNEXT GENERATION』の劇中BGMを手がけたことでも記憶に新しい。渡辺氏が8月19日に90歳を迎えることを記念して開催される「渡辺宙明卆寿記念コンサート」は、同氏の代表的作品を組曲としてオーケストラで演奏する公演。渡辺氏本人の監修、そして当時のオリジナル楽譜が渡辺氏より提供され、数々の名曲はもちろん、これまでステージで一度も演奏されずにいた伝説の音楽の数々が生演奏で披露されるという。演奏は、昨年にゴジラ音楽のフルオーケストラ演奏で、NHKや新聞にも取り上げられ、タワーレコードチャートで1位を記録したオーケストラ・トリプティークが務める。演目は、宇宙刑事ギャバン組曲、マジンガーZ組曲ほかが予定されている。チケットは1月19日10:00より「カンフェティチケットセンター」で先行発売。700席程度のホールのため、プレミアムチケットになることが予想される。チケットの詳細は、「カンフェティチケットセンター」まで。
2015年01月19日9月2日、家具メーカーのマルニ木工が、同社東京ショールームで、プロダクトデザイナーの深澤直人と、「ミナペルホネン(mina perhonen)」デザイナ-の皆川明による初のコラボレーションプロジェクト「ふしとカケラ・マルニコレクション・ヒロシマ・ウィズ・ミナペルホネン(MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with mina perhonen)」の発表会を開催。深澤、皆川両氏登壇により、トークセッションが行われた。同プロジェクトは、今秋開催の「三越伊勢丹デザインウィーク(ISETAN MITSUKOSHI DESIGN WEEK 2013)」のメインコンテンツ。深澤デザインのイス「HIROSHIMA(ヒロシマ)」などマルニ木工のイスにミナペルホネンの"カケラ"(残布)のパッチワークを組み合わせた商品や、端材を使ったテーブルなどのオリジナル家具が期間限定で発売される。皆川氏は、「2011年に西麻布のギャラリーで初めて"HIROSHIMA"を見て、その横姿の美しさに感動した。"カケラ"とは、洋服を仕立てる際に出る、端切れなどの余り布のこと。余り布も他の生地と同じように手間暇かけて作られるのに、廃棄されてしまうのはもったいないと常々感じていた。そんな余り布に“ピース=カケラ”としてもう一度生命を与えようというのが今回の試み。毎年発表してきたミナペルホネンのコレクションラインで使われたアーカイブ生地を組み合わせることで、タイムレスな魅力が感じられるものになったと思う」と語った。今回、皆川氏は使い続け生地が擦り切れると、織り込まれた別の色が見えてくる生地をイスの座面用に提案。「使い込む内に現れる経年変化を楽しめるようなイスを作りたいと考えた。この生地は2色の糸が互いの色を干渉し合わないようにしながら高密度で織り込んで作られており、表地と裏地が時間の経過と共に歩みよってくるような仕掛けになっている」と話す。また深澤氏は、「人はモノを買う時、”傷がなく奇麗な商品が欲しい”と思うのが正直なところ。だが、このプロジェクトで、"ふし"(がある木材)や"カケラ"を使ったモノであっても、"自分にしか手に入れられないもの"という価値がそこに存在する、という新しい考え方を提供できたのが大きな意義だと思う。プロダクトデザイナーとして、これまでは美しくクオリティーの高いものを目指してモノ作りを行ってきたが、今回そこに”無駄にしない”という意識を持ち込むことができた」と語った。同プロジェクトは、伊勢丹新宿店1階ザ・ステージで10月23日から29日まで開催されるイベントで公開予定。
2013年09月06日