首都圏の美術館では12年ぶりに開催される宮島達男の大規模個展『宮島達男 クロニクル 1995−2020』が、千葉市美術館の開館25周年記念として12月13日(日)まで開催されている。宮島達男は、LED(発光ダイオート)のデジタル・カウンターを使用した作品で、世界的に高く評価されている現代美術作家。1980年代より、「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」という 3 つのコンセプトに基づき、これまで30ヶ国250ヶ所以上で作品を発表してきた。作品のモチーフであるデジタル数字は命の輝きをあらわしており、0 が表示されず、1から9の変化を永遠に繰り返すことで、人間にとって普遍的な問題である「生」と「死」の循環を見る者に想像させる。同展では、「クロニクル(年代記)」をテーマに、1995年から2020年までに発表された約40点の作品を展示。LED作品をはじめ、パフォーマンス映像、アートと社会を結ぶプロジェクトのほか、宮島が近年構想してきた「不確定性」をテーマとした 2020 年の最新作、海外でしか発表されていなかった日本初公開の作品や、杉本博司、李禹煥、河原温ら、千葉市美術館が所蔵する作品とコラボレーションした作品が紹介される。また、自分の死ぬ年月日を想像して入力する《Deathclock》や、CG による数字が空間を自由に飛び回る《Floating Time》など、美術館でしか体験できない作品に参加することもできる。作家本人による講演会やアーティストトークなど関連イベントも開催。25年にわたり宮島が追求してきた多様な表現と通底するメッセージに、あらためて対峙してみてはいかがだろうか。【開催情報】『千葉市美術館拡張リニューアルオープン・開館25周年記念 宮島達男 クロニクル 1995−2020』12月13日(日)まで千葉市美術館にて開催【関連リンク】千葉市美術館( )宮島達男《地の天》1996年 千葉市美術館蔵 Photo by Nobutada Omote宮島達男《Counter Skin on Faces》2019/2020年 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery Photo by Siliang Ma宮島達男《Innumerable Life/Buddha MMD-03》2019年 Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE Photo by Nobutada Omote宮島達男《Innumerable Life/Buddha MMD-03》(部分)2019年 Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE Photo by Nobutada Omote宮島達男《Counter Voice in Chinese Ink》2018/2020年 Courtesy of Akio Nagasawa Gallery Photo by Siliang Ma宮島達男《Life (le corps sans organes) - no.18》2013年 Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE Photo by Ken Adlard
2020年09月23日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回は、日本現代美術のスター作家6人(展示順に、村上隆、李禹煥、草間彌生、宮島達男、奈良美智、杉本博司)の軌跡をたどる「STARS展」へ行ってきました。■「STARS展:現代美術のスターたち−日本から世界へ」2021年1月3日まで六本木・森美術館にて開催中本展は作家の貴重な初期作品と最新作を展示しており、作家たちの歴史を負うことができます。最初の展示室は村上隆さんの作品群です。壁に広がる大きな2作品は本展のために描かれた新作。とにかくパワフルな世界観に圧倒されます。次は李禹煥さんの展示室です。白の砂利が敷き詰められていて、一転してとても静かな空間。まるで時が止まったかのよう。草間彌生さんの展示室には中央に、’60年代ニューヨークを拠点にしていたころの立体作品が。水玉模様で知られる草間作品ですが、それ以外の作品にも触れられる内容です。どんどん進んでいくと暗闇のなかでライトが発光。LEDを使った作品で知られる宮島達男さんの展示室です。3・11の犠牲者の鎮魂を祈るインスタレーションがありました。そして奈良美智さん。かわいくて毒っけのある作品群とあってか、多くの方が写真を撮っていました。本展は一部を除いて写真撮影が可能なのです!最後は杉本博司さん。四季折々の美しさが収められた江之浦測候所の映像作品は浄化作用があるのか記者はすがすがしい気持ちに。レジェンドが集結した本展。現代美術とはなんぞや……といった初心者(記者もそう)にも楽しめる見応えたっぷりの展覧会でした。「女性自身」2020年9月22日 掲載
2020年09月14日5月26日(火)より予約制でリニューアルオープンした京都市京セラ美術館。6月2日(火)からは開催中の『コレクションルーム春期』『杉本博司瑠璃の浄土』(「東山キューブ」にて開催)に加え、リニューアルオープンを記念した展覧会『京都の美術 250年の夢最初の一歩:コレクションの原点』が開幕、9月6日(日)まで開催される。コロナウイルス感染症対策のため、開幕が延期となっていたが、再展示されることとなった。「京都の美術 250年の夢最初の一歩:コレクションの原点」は、1933年に「大礼記念京都美術館」という名称で開館して3年目にあたる、1935年に開かれた展覧会「本館所蔵品陳列」と同じ出品作品47点が並ぶ。この展覧会で見ることができる作品の多くは、1920年代~30年代前半に制作されたものだ。京都画壇に代表されるような日本画、いろいろな素材の彫刻、陶器や漆器などの工芸、といった作品が展示されている。同じ時代の京都という町に、こうした幅広いジャンルのクリエイターたちがいたことに気付かされる。展示室で心が弾むのは、80年以上経った今見ても、彼らが残した作品のモチーフや色がとても新鮮に感じられるからだろう。展示室の一角では、当時どのようにして作品が収蔵に至ったかという記録資料もあり、興味深い。京都の美術の流れは、現代まで脈々と流れている。それを紹介する展覧会も、今後開催が予定されている。その始まりを、この展覧会で今一度感じ取ってみてはいかがだろうか。なお観覧は事前予約制で、同館の予約専用サイトか電話で前日までに受け付ける。6月19日(金)より京都府外にお住まいの方も入館可能だ。美術館へ行く際には、各自でマスクを着用するなど感染症対策をお願いしたい。最新の情報は美術館ウェブサイトで確認してほしい。【関連リンク】 京都市京セラ美術館( )岡田三郎助《満州記念》1933年京都市美術館蔵石本暁曠《在りし日の黙雷禅師》1933年京都市美術館蔵奥村霞城《漆器 鷺の図手箱》1934年京都市美術館蔵菊池契月《散策》1934年京都市美術館蔵津田信夫《英雄闘志 鋳銅軍鶏置物》1934年京都市美術館蔵五代清水六兵衞《大礼磁仙果文花瓶》1926年京都市美術館蔵太田聴雨《種痘》1934年京都市美術館蔵
2020年06月02日今年2020年3月にリニューアルオープン予定だったが、新型コロナウイルスの影響により開館延期となっていた「京都市京セラ美術館」。ついに5月26日(火)から、京都府民に限り、展覧会ごとの事前予約制で見ることができる。5月26日から観覧できるのは、本館南回廊1階の「コレクションルーム 春期」と、新たにオープンする新館「東山キューブ」での「杉本博司 瑠璃の浄土」のふたつの展覧会だ。「コレクションルーム」とは、美術館が収集してきた、3700点を超える近代以降の京都の美術作品から構成された展示室のこと。季節に合わせて、年4回の展示替えが行われる。5月26日〜 6月21日(日)は春期の展示となる。京都画壇、近代から現代と時代を超えて、日本画、油彩画、彫刻など幅広い作品が並び、見ごたえたっぷり。なお、夏期展示は、6月25日(木)の開始を予定している。開館記念展「杉本博司 瑠璃の浄土」は、5月26日~10月4日(日)まで開かれる。これまで杉本は、世界的に評価の高い、高度な技術とコンセプトに基づいた作品を発表してきた。この展覧会では「京都」「浄土」「瑠璃―硝子」をキーワードにした作品や、杉本が蒐集する考古遺物等を見ることができる。観覧には当面事前予約が必要。予約は5月22日(金)午前10時より同館の予約専用サイトと電話で受け付ける。美術館へ行く際には、各自でマスクを着用するなど感染症対策をお願いしたい。最新の情報は美術館ウェブサイトで確認を。【関連リンク】 京都市京セラ美術館( )
2020年05月22日展覧会「飄々表具─杉本博司の表具表現世界─」が、京都の細見美術館にて開催。臨時休館に伴い休止していたが、2020年5月26日(火)から再開し、会期を延長して9月6日(日)まで開催する。杉本博司が見せる“表具”の世界《ジオラマ》《劇場》《海景》といった写真シリーズで知られる現代美術作家・杉本博司。その活動は写真だけにとどまらず、建築や庭園、古今東西の古美術の蒐集など多岐にわたる。「飄々表具─杉本博司の表具表現世界─」は、京都市京セラ美術館オープンに伴う連動企画。杉本の視点から、“表具”をテーマとした展示を行う。表具とは、布や紙、織物の骨董“古裂(こぎれ)”などを用いて作品を掛軸などに仕立てることだ。表具は美術品を保護し、引き立てるのみならず、古裂それ自体も鑑賞されるものとして愛好されてきた。杉本は古裂を用いて自身の作品や蒐集品を表具に仕立てており、これらは「杉本表具」と呼ばれている。写真や蒐集品を「杉本表具」として展示そうした表具を取りあげる本展は、全2部での構成。第一部では、《華厳滝図》をはじめとする自身の写真を、掛軸や屏風、額といったさまざまなフレームで飾った作品を展示する。続く第二部では、細見美術館の所蔵作品と「杉本表具」をあわせて紹介。 白髪一雄の《墨筆抽象画》やアンディー・ウォーホールの《罐鈴汁缶》などを、杉本ならではの感性で表具へと仕立てた作品を、細見コレクションとともに楽しめる。展覧会概要展覧会「飄々表具─杉本博司の表具表現世界─」会期:2020年5月26日(火)再開~9月6日(日) ※会期延長※当初、2020年4月4日(土)〜6月21日(日)を予定していたが、4月9日(木)から5月25日(月)まで全館臨時休館。5月26日(火)より再開。※展示再開後は、引き続き前期展示。展示替えスケジュールは、細見美術館公式ホームページにて告知。※細見美術館再開に伴い、アートキューブショップ、カフェキューブも5月26日(火)より営業再開。営業時間は10:00~16:00(L.O. 15:30)。※茶室「古香庵」・トラットリアenは、当面の間臨時休業。会場:細見美術館住所:京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3TEL:075-752-5555開館時間:10:00〜16:00(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜日入館料:一般 1,400円、学生 1,100円※団体受付は不可。
2020年03月07日2020年の話題といえば何と言ってもオリンピック。東京が世界中から今まで以上に注目を集める今年、日本の文化を発信するべくアート界もスペシャルなイベントや展覧会が目白押し。今からチェックしておくべきトピックをまとめてお届けします!※新型コロナウイルスの影響により、各展覧会の会期が大きく変更されています。詳細は各展覧会の公式HPなどでご確認下さい。【TOPIC1】東京都はアートにも全力投球!歴史に残る2020年にすべく、東京都は文化の面でも大奮闘。「Tokyo Tokyo FESTIVAL」と銘打ち、芸術文化都市東京の魅力を伝えるアートイベントやパフォーマンス、舞台芸術などが東京中で開催される予定だ。そのなかでも注目したいのは「TOKYO SENTO Festival 2020」(5月26日~9月6日)と現代アートチーム・目 [mé]による「まさゆめ」プロジェクト(夏開催)。「TOKYO SENTO Festival 2020」は、漫画家・文筆家のヤマザキマリらアーティストが銭湯のペンキ絵を描き下ろすなど、銭湯を舞台にしたカルチャーイベント。「まさゆめ」は、ぜんぜん知られていない一般人の顔を巨大化させて東京の空に浮かべるという、シュールきわまりないアートプロジェクト。昨年12月まで開催されていた千葉市美術館の展覧会「非常にはっきりとわからない」も記憶に新しい、目の新しい試みは成功するのか。ぜんぜん知らない人の顔が空に浮かんでいた時、人類はどのようなリアクションを取るのか。すべてが楽しみだ。【TOPIC2】世界のみなさんへ、日本の宝を大公開!!『法隆寺金堂壁画と百済観音』歴史に残る2020年にすべく、日本もまた文化の面でも大奮闘。東京にやってくる外国人観光客も大満足するであろう、日本のお宝をあますところなくご開帳してくれる予定。3月に東京国立博物館で開催される特別展『法隆寺金堂壁画と百済観音』(3月13日~5月10日)では、法隆寺の国宝、百済観音が23年ぶりに東京で公開。また、1949年で焼損してしまった金堂のかつての姿を迫ろうとする試みも同時に展開する。『国宝 鳥獣戯画のすべて』そして、7月に同じく東京国立博物館で開催される特別展『国宝 鳥獣戯画のすべて』(7月14日~8月30日)では、国宝の鳥獣戯画全4巻全場面を一挙に公開するという史上初の試みが行われる。どちらも混雑必至の展覧会になりそうなので、夜間開館や平日などを狙って行ってみよう。【TOPIC3】海外の有名美術館から名品が続々と集結!『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』海外の美術館の名品が揃う「美術館展」は2020年も大人気。3月に国立西洋美術館で開催される『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』(3月3日~6月14日)や、4月に東京都美術館で開催される、『ボストン美術館展 芸術×力』(4月16日から7月5日)など、ボリュームたっぷりの展覧会が開催される。そのなかでも、『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』は大注目!約200年前に開館して以来はじめての、大規模な所蔵作品展を行う。そのため、展示される61作品はすべて初来日。ティツィアーノにフェルメール、ベラスケスにゴッホまで、ビッグネームばかりがドドドっと押し寄せてくる。『ボストン美術館展 芸術×力』また、1月に開館するアーティゾン美術館で7月から開催される『クロード・モネ ̶ 風景への問いかけオルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画』(7月11日~10月25日)も注目。印象派の名品を多く所有する3つの館が共同で企画するクロード・モネの回顧展は、これまでとは異なる形の「美術館展」になりそうだ。【TOPIC4】美術館オープン&リニューアルオープンラッシュアーティゾン美術館2020年は美術館のリニューアル&開館ラッシュ。まず、東京・京橋のブリヂストン美術館改め、アーティゾン美術館が1月18日(土)に開館。展示面積を拡大し、現代美術の企画展も行うなどパワーアップが予告されている。3月21日(土)には、建築家の青木淳が改修を手がけた京都市美術館が京都市京セラ美術館としてリニューアルオープン。青木は館長にも就任し、今後は刺激的な企画展が期待される。4月11日(土)、青森県弘前市の弘前れんが倉庫美術館が開館。建築家・田根剛が日本で初めて手がける美術館として注目されている。そして5月28日(木)には東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が、新設の美術館棟に移転し装いも新たにSOMPO美術館として開館する。SOMPO美術館それぞれの美術館は、最新の展示方法を積極的に取り入れ、見る人を楽しませるしかけもたっぷり用意。いまから開館が待ち遠しい!【TOPIC5】現代アートを牽引するふたりのアーティストが熱い!ピーター・ドイグ《ガストホーフ・ツァ・ムルデンタールシュペレ》2000-02年油彩・キャンバスシカゴ美術館蔵 (c)Peter Doig. The Art Institute of Chicago, Gift of Nancy Lauter McDougal and Alfred L. McDougal, 2003. 433. All rights reserved, DACS & JASPAR 2019 C3006近年、ますます盛り上がりを見せている現代美術のフィールドでは、今世界的に注目を集めるふたりのアーティストの個展が開催される。東京国立近代美術館で2月から開催される『ピーター・ドイグ展』(2月26日~6月14日)は、どこか不安定で、甘く、幻想的な風景を描く画家、ピーター・ドイグの日本初個展。スコットランドのエジンバラで生まれ、トリニダード・トバゴとカナダで育ち、ロンドンの大学を卒業したという経歴のドイグは世界中から注目されている画家のひとりだ。また、金沢21世紀美術館の屋外設置作品《カラー・アクティビティ・ハウス》 などで知られるオラファー・エリアソンをフィーチャーした『オラファー・エリアソン』展(3月14日~6月14日)が東京都現代美術館で開催される。オラファー・エリアソン《The volcano series》より 2012年 (c)2012 Olafur Eliasson参考図版ふたりとも、これからさらに勢いをますであろうアーティスト。今年、展覧会をしっかりチェックしていれば5年後、10年後にちょっとした自慢ができるはず。【TOPIC6】どうするどうなる未来の建築!?へザウィック・スタジオ《ヴェッセル》2019年(完成)ハドソン・ヤード(ニューヨーク)Photo courtesy: Michael Moran for Related-Oxford東京は2020年夏を目標にどこもかしこも空前絶後の建設ラッシュ。スポーツの祭典に関わった建築家たちにも注目が集まっている。東京シティビュー・スカイギャラリーで4月から開かれる『ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築』(4月8日~6月14日)は、ロンドン五輪で聖火台を設計したほか、グーグル新社屋、上海万博の英国パビリオンなどを設計した建築家、トーマス・ヘザウィックをフューチャー。2023年竣工予定の「虎ノ門・麻布台プロジェクト」でも一部のデザインに関わる彼の取り組みを紹介する。隈研吾《V&A Dundee》2018東京国立近代美術館では、東京五輪開催のタイミングに合わせ、7月に『隈研吾展(仮称)』(7月17日~10月25日)を開催。新国立競技場の設計に参画するなど、様々な名建築を手掛けた隈の真髄にアプローチしていく。嬉しいことに、ふたりの作品は東京で実物を見ることができる(ヘザウィックのプロジェクトは2023年竣工予定ではあるが)。機会があれば、実際の建築物も展覧会とともに合わせて鑑賞してもらいたい。【TOPIC7】芸術祭は今年も元気『ヨコハマトリエンナーレ2020』芸術祭と社会のあり方を考えさせられた2019年に引き続き、2020年も芸術祭が全国各地で開催!今年は『さいたま国際芸術祭2020』(3月14日(土)~5月17日)、『房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス』(3月20日~5月17日)、『ヨコハマトリエンナーレ2020』(7月3日~10月11日)、『東京ビエンナーレ2020』(7月12日~9月6日)など、関東地方で開催される芸術祭が多いのが嬉しいところ。日帰りで様々な芸術祭を巡ってみよう。自然をたっぷり堪能したい場合は『北アルプス国際芸術祭2020』(5月31日~7月19日)、『奥能登国際芸術祭2020』(9月5日~10月25日)へ。今回も、自然も食も芸術も楽しめるしかけがたっぷり用意されている。また。12月スタートという『札幌国際芸術祭』(12月19日〜2021年2月14日)にも大注目。あえて冬、あえて雪の季節に開催時期をずらすと、芸術祭やアーティストたちの作品、開催イベントはどのような変貌を遂げるのか?ぜひ現地で確かめてみたい。【TOPIC8】人気作家をいっぺんに見られる! 福袋な展覧会『STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ』草間彌生《ピンクボート》1992年詰め物入り縫製布、ボート、オウル90×350×180 cm所蔵:名古屋市美術館ブームになっている現代美術。でも、だれから見ればいいのかよくわからない……。というときは、複数名の作家を取り上げた展覧会をおすすめしたい。森美術館で4月に開催される『STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ』(4月23日~ 9月6日)は、奈良美智や杉本博司、村上隆に草間彌生など現時点での現代美術のスターが集まる展覧会。豪華なベストアルバムのような、とても健全なラインナップは誰と行っても盛り上がりそう。また、国立新美術館で3月よりはじまる『古典×現代2020―時空を超える日本のアート』(3月11日~6月1日)は、川内倫子や鴻池朋子、しりあがり寿に横尾忠則ら、これまた一流のアーティストらが集まる展覧会。しかも、それぞれのアーティストが刀剣や花鳥画、葛飾北斎や曾我蕭白らと向き合い、新しい作品を作り出していくという、興味深い試みを行う。『古典×現代2020―時空を超える日本のアート』2つの展覧会を見るだけで10名以上の作家の作品に触れることができる。そのなかからお気に入りの作家を見つけ、検索し、自分の世界を広げていく2020年にしてみよう。【TOPIC9】鎌倉時代から現代まで、ファッションの歴史をたどる!2020年は“装い”に関する大型展覧会が2つ開催される。東京国立博物館で4月に開催される特別展『きもの KIMONO』は、タイトルのとおり、着物の歴史や変遷について、鎌倉時代から現代まで通覧する展覧会。信長や秀吉、家康らが袖を通した着物も展示されるほか、国宝《婦女遊楽図屛風(松浦屛風)》や菱川師宣《見返り美人図》など、昔のおしゃれさんが登場する屏風や浮世絵も展示。昔のファッショニスタたちをさまざまな角度で見ていける展覧会だ。そして、国立新美術館で6月に開催される『ファッション イン ジャパン1945-2020』は、第二次世界大戦後から現在までのファッションを俯瞰する展覧会。こちらは衣服に加え、写真や雑誌、映像などもあわせて展示する。2つの展覧会を見ていけば(明治から昭和初期が抜けているけど)、日本の服飾史をざっと辿っていける、またとないチャンスだ。【TOPIC10】葛飾北斎ブームの到来??映画『HOKUSAI』(C)2020 HOKUSAI MOVIE2020年の3月頃より、日本国旅券、つまりパスポートのデザインがリニューアルされる。表紙は現在と同様なままだが、見開きごとに葛飾北斎の《冨嶽三十六景》の各作品を採用し、全ページ異なるデザインとなる斬新なもの。世界的にも著名な「神奈川沖浪裏」や「凱風快晴」、「山下白雨」はもちろんのこと、「五百らかん寺さざゐどう」や「隅田川関屋の里」など渋い作品もパスポートのなかに登場する。長いフライトの途中、することがなくてパスポートを眺めているうちに北斎に魅了する人々が続出する……かも。また、90代まで生きた葛飾北斎の生涯を、柳楽優弥と田中泯のダブルキャストで綴る映画『HOKUSAI』が初夏に公開予定。大きな展覧会の予定はないものの、2020年は北斎ブームがやってくる……かも。いずれにせよ、2020年は北斎の名前がいつもよりも多く聞こえてくる年になることは間違いない。構成・文:浦島茂世
2020年01月03日Jリーグを代表するビッグクラブ・浦和レッズのFW・杉本健勇選手にインタビューしました。恋愛観からご両親のこと、仲がいい選手についてや将来の夢まで、知られざる素顔をたっぷりと語ってくれました。とろけそうなショットとともにご堪能ください!写真・黒川ひろみ 文・伊藤順子女性も嬉しいけど、男性に応援されたいです澄んだ青空に陽光が穏やかに差し込む昼下がり。普段よりやや長引いた練習を終えて、汗を滲ませた浦和レッズの選手のみなさんが続々とクラブハウスへ戻っていきます。そのなかで、練習見学のファン、サポーターの方々からひと際視線を注がれていたのが、今季セレッソ大阪からレッズに移籍したフォワード(FW)の杉本健勇選手。187cmの長身に爽やかなルックス、多くの女性がメロメロになるのも頷けます。ーーどこからどう見てもカッコいいですね。モデルさんのようです。いえいえ、「モデルをやれるでしょ」と言われることもありますが、もっとカッコいい人は世の中にたくさんいます。女性に応援していただけるのも嬉しいですけど、正直言えば、男の人から言われるほうが嬉しいです。僕、子どもの頃は太っていたんですよ。小3の時に交通事故で大怪我をしてしまい、長い入院生活ですっかり運動不足になってしまったんです。それで、ダイエット目的でサッカーを始めました。いざやってみたら楽しくて、そこから今に至ります。だから、僕がぽっちゃりした体型じゃなかったら、サッカーに出合えていなかったですね。ーーいまのスラリとしたスタイルからは想像もできません。これまで東京ヴェルディや川崎フロンターレでプレーされた時期もありましたが、セレッソ大阪の下部組織からそのままトップチームに行かれ、長年セレッソ大阪で活躍されていました。今季、クラブも環境も激変しましたが、いかがですか。関西から関東ということで、最初は慣れるのに大変でしたけれど、今はもう大丈夫です。浦和レッズのサポーターのみなさんはとても情熱的で、いつも支えてもらっていると感謝しています。大阪ももちろんいいですが、こちらにはこちらの良さがありますね。クリスマスは南野と扇原の3人で食事をしていましたーー練習後はどう過ごされていますか?基本的に体のケアに努めています。ジムでトレーニングして、ほぼ毎日、めっちゃ大好きなお風呂やサウナに行きますね。こっちに来てからいろいろ巡って、お気に入りを見つけたんですよ。一般の方が僕を見て驚かれることもありますが、なんせ毎日行っているので、多くは顔見知りのおじさんです。あとは、SNSでファンの方々とやり取りもさせてもらっています。ーー個人でおやりになっている会員制のSNSですよね。はい、改めて応援してくれているかたの存在に助けられています。その部分は、SNSをやる前よりもすごく感じられますね。サッカー選手としての僕も、その冠を取っ払った「杉本健勇」も応援していただけるのが嬉しいです。まだ始めたばかりで、いろいろなご意見をいただくのは仕方ないと思っています。ただ僕は、入会してくださっている方々のありがたみをすごく感じていますね。ーーピッチ上では時に感情を爆発させる姿も拝見しますが、普段はとても物腰柔らかな印象です。せっかくなので、ananwebでも素顔の「杉本健勇」を見せてください。まずは、交友関係から。仲良しの選手は?クラブで言ったら、後輩の橋岡大樹選手や岩武克弥選手、先輩だと長澤和輝選手とよく一緒にいますね。クラブ以外ですと、小林祐希選手(ベフェレン所属)とはヴェルディの頃一緒に住んでいたこともあり、昔からの友人です。ーー以前取材した横浜F・マリノスの扇原選手も仲がいい選手に杉本選手を挙げられていましたが?あ~(笑)。あの記事はたまたま読みました。彼は僕より1歳年上なんですが、僕は「扇原」と呼び捨てにしているくらい仲がいいです。小5、6のときに出会って、セレッソでも一緒にプレーをしていました。先輩ですけれど親友ですね。去年のクリスマスは、中学の頃から遊んでいた南野拓実選手(ザルツブルク所属)と会う約束をしていたのですが、そこに扇原も呼んで3人で食事をしました。好きな女性には尽くすタイプですーー豪華な3人ですね! 何を話していたのですか?クリスマスなのに3人で過ごすのって何か変だねって(笑)。あとは、サッカーのことはもちろん、懐かしい話や恋愛の話題もしたり。扇原は僕からしたら、むちゃくちゃ天然なんですよ。でも、そう言うと、僕のほうが天然と返されるんです(笑)。ーー北川航也選手(ラピド・ウィーン所属)からは「南野選手は意外と天然でモテると思う」とお聞きしたことがあります。となると、3人揃って天然!?南野はちょっと違うかもしれないです。彼のことを僕はクレバーと呼んでいるくらい、けっこう頭がキレると思いますね。彼がセレッソにいた頃は、女性といるところなんて想像できなかったですが、いまは……どうなんでしょうね(笑)。ーー南野選手も、すごくモテそうなイメージです。いや、「女性ファンが多い=モテる」ではないですよ。あれだけ素晴らしいプレーをするのだから、サッカーを知っている人からモテるのは当然なんです。別のところでモテるのが真のモテだと思うんですよね。僕が女性だったら、南野と付き合いたいかどうか?……言葉を濁しておきます(笑)。ーーではズバリ、当の杉本選手はどうなのでしょうか?僕は、彼女にめちゃ尽くしますよ。何事も思いやりが大事だと思っていて、ちょっとしたサプライズをするのが好きなんです。1日1回、普段やらないことをやってみるんですね。例えばマッサージをしたり、洗いものをしたり。でも、こう言うといつもは何もやらない男と思われそうですけど(笑)。とにかく、彼女の喜ぶ顔が見たいんです。ーー理想のデートコースは?おもろないかもしれないですけど、相手の行きたい場所に連れていってあげたいです。だから、彼女の行きたいところが理想のデートコースですね。ーーサプライズといい、果てしなく優しいですね。昔から、父に「女性に優しくしてあげなさい。絶対に手を上げるな」と言われていました。実際、父も母に優しかったですし、そうやって小さい頃からすりこまれていたので、男は女性に対して紳士であるべき、と思っています。結婚はすぐにでもしたいけど、彼女は…ーー昨年2018年に放送された『日本サッカー新時代 ~2018年への旅~』(テレビ朝日)では、「おかんの料理が1番」とおっしゃっていました。母親は大好きです。シンプルに感謝しかないですし、一番大事な存在であり、反抗期もなかったので、昔から何でも話してきました。ーーそう思ってはいても、恥ずかしくて言葉に出せない男性も多くいそうです。そこまで断言されると、恋人をお母さまと重ねて見てしまいそう?おかんみたいな人がいい、とは思わないです。そこは全然関係ないですね。僕は、いろいろな経験をしてきている女性に惹かれます。なので、年上の人に魅力を感じることが多いです。でも、絶対こういう人がいい、というこだわりはないですね。ただ、僕はふたりきりの時間も大切にしたいですが、友人、後輩や家族と過ごす時間も大好きなので、そうした場に快く行ってくれる社交的な女性がいいですね。ーー結婚願望は?結婚はずっとしたいと思っています。子どもが大好きなので、子どももほしいと思いますし、相手さえいればすぐにでもしたいです。ーーそれはつまり、いまお相手はいない、ということですね! ファンの方は大喜びしそうです。ほんまですか(笑)。でも、死ぬまでともに過ごすことを考えると……結婚はもちろんしたいですが、多分僕はできないタイプだと思うんですよ。細かいことを言ってしまうと、妻となる人に料理を作ってもらうとして、味が好みじゃなかったとしてもそれはかまわないんです。僕、温度にめっちゃうるさいんです。熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいままで食べたいんです。ここに母親を出してしまうのですが、おかんは手際がものすごく良くて、僕が食べたいと思ったときにできたてをパッと出してくれるんです。だから、僕は料理ができたらすぐに食べたい。でも、家族ができて、僕だけさっさと食べるのなんて、おかしな話ですよね? だから、そんなことを言っているうちは、結婚は無理かなと(笑)。絶対的な選手になります!ーー杉本選手といえば、ファッションリーダーとの呼び声も高いです。最近は見られませんが、かつてはInstagramで私服を公開されていましたね。服はすごく好きですね。雑誌を見て、カッコいいと思うファッションをマネしています。だから、きれいめなモノからイタリアっぽいスタイル、モード系とジャンルを問わず着ています。さらに好きなのは、眼鏡です。眼鏡は、形や色など、それによって違う自分を表現できると思います。眼鏡ひとつで印象がガラリと変わるから、いろいろな自分を見せたいと思いますね。あと、肌のお手入れをけっこうしているので、スキンケアが趣味でもあります。ーーおしゃれといい、スキンケアといい、美意識の高さに驚きです! では、そんなイケメンすぎる杉本選手から見てカッコいいと思う選手は?川崎フロンターレの家長昭博選手ですね。顔もプレースタイルもカッコよくて好きです。僕はどちらかというと男くさいタイプが好みです。ーー杉本選手や家長選手を見るために観戦するのもいいですよね?僕のことは置いておいて、女性は基本カッコいい選手から入っていいと思います。サッカー選手は男前が多いですからね。だから、女性のみなさん、顔からガンガン入ってください! そこからサッカーを好きになってもらえればありがたいです。ーー観戦に行ったら、杉本選手のどんなプレーに注目すべきですか?攻撃的なポジションなので、ゴールに直結するプレーを観ていただきたい。特に、ヘディングには自信があります!ーー最後に、夢を教えてください。年単位でいっぱいあるんですよ。そのためには、目の前のことをクリアしないといけません。まずは、「浦和の漢になる」ですね。いろいろな意味を込めて、このクラブで活躍して、絶対的な選手になりたいです。もちろん、日本代表になることも目標です。前回のW杯も悔しい思いをしましたし、その時から次も出たい、と強く思っています。「浦和の漢になる」は杉本選手だけの願いではなく、チームメイトやサポーター、浦和レッズを取り巻く多くの方々の想いでもあります。重圧を追い風にして、炎のごとく赤く熱いプレーを見せてください。今後のさらなるご活躍をいっそう楽しみにしています!
2019年12月01日「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」が、六本木の森美術館にて、2020年7月31日(金)から2021年1月3日(日)まで、事前予約制で開催される。 なお、当初は2020年4月23日(木)から9月6日(日)までの会期を予定していたが、変更となった。草間彌生や村上隆、奈良美智など6名のスターが集結「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」では、現代美術界において国際的に活躍するアーティスト6名を特集。登場するのは、反復性を特徴にポップな色彩でかぼちゃや草花を表現した作品を手がける草間彌生、生産を否定し、ものや素材そのものを提示する「もの派」の李禹煥(リ・ウファン)、数字が変化するデジタルカウンターのインスタレーションを発表する宮島達男。そして、美術史の文脈を汲みつつサブカルチャーを基盤とする作品制作に臨み、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)などファッションブランドともコラボレーションしている村上隆、子供や動物など権力構造から逃れた存在を描く奈良美智、コンセプチュアルな写真作品をはじめ、建築、伝統美術、古典芸能など幅広く表現活動を行う杉本博司だ。まさに“現代美術のスター”である6名がそれぞれ辿ってきた軌跡を、初期作品と最新作を中心に紹介する。アートファンにも現代美術初心者にもおすすめ超大物アーティストの作品が一堂に会し、大型インスタレーションや迫力の映像など、体感型の作品展示も行われる「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」は、アートファンはもちろんのこと、現代美術初心者にもおすすめ。国際的な評価を受ける、第一線で活動するアーティストの活動歴や作品を、一度に目の当たりにできる。日本の現代美術が海外に受容されるまでさらに、1950年代から今日まで、海外で開催された主要な日本現代美術展に関する資料も展示し、時代ごとの評価軸や系譜を辿る。展示写真や当時の批評などから、日本発信の現代美術が、海外にどのように受け入れられていったのか、見て取ることができる。詳細展覧会「STARS展:現代美術のスターたち──日本から世界へ」会期:2020年7月31日(金)〜2021年1月3日(日)〈事前予約制〉※当初は2020年4月23日(木)~9月6日(日)を予定していたが変更会場:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階開館時間:10:00-22:00(火曜日のみ17:00まで、なお9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで)※入館は閉館30分前まで※会期中無休入館料:一般 2,000円、学生(高校・大学生) 1,300円、子供(4歳~中学生) 700円、シニア(65歳以上) 1,700円※料金はいずれも税込※本展チケットで展望台東京シティビューにも入館可(スカイデッキを除く)※スカイデッキへは別途料金が必要※来館に際しての注意事項は、美術館ウェブサイトにて確認※入館は事前予約制(詳細は美術館ウェブサイトへ)【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年11月03日女優の杉本有美(30)が、今年7月に離婚していたことを、写真家・萩庭桂太氏の公式サイト「萩庭桂太 YOUR EYES ONLY」を通じて発表した。杉本はサイトに掲載されたインタビュー内で、「実は今年7月、離婚しました」と報告し、「今回このYEOに出していただいたのも、離婚という事実をちゃんとファンの皆さんにお伝えしたかったからです」と同サイトでの発表に至った経緯を説明。「相手が一般の方なので、大々的に発表するわけにもいきませんし、事務所と何度も話し合った上で、この場をお借りして皆さんにお伝えすることにしました」と補足し、「今後、このことについては、何もお話する予定はありません。ご理解いただけるとありがたいです」と呼び掛けている。また、インタビューでは女優に転身した際に「いくら頑張っても、グラビアアイドルがやっているとしか思ってもらえない」と悩んでいたことを告白。自信を失った結果、事務所を離れ、結婚を機に人生初のアルバイトも経験したという。その後、舞台のオファーがあったことをきっかけに、フリーランスを経て、昨年4月に新事務所に所属。女優としての決意を新たにすると共に、「今の私にしかできない形で、やっていければ」とグラビアにも意欲を示している。杉本はファッションモデル、グラビアアイドルとして活躍し、『炎神戦隊ゴーオンジャー』(08~09・テレビ朝日系)をはじめ、月9ドラマ『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(09・フジテレビ系)、連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』(10)、大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』(11・NHK)に出演するなど女優としても活躍。2016年12月に一般男性との結婚を発表していた。
2019年10月28日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、女優の杉本愛里さんです。リアリティ番組で、本気で恋愛できるとは…想定外でした!『セブンティーン』専属モデルとして活躍し、AbemaTVの人気番組『オオカミちゃんには騙されない』にも出演。ますます注目の存在に。「出演が決まった時は“カメラの前で素でいられるかな”なんて思ったけど、気付いたら普通に恋愛していました(笑)。街でよく声をかけてもらうようになり、インスタのフォロワー数は10倍も増えたんです!多くの人に見ていただいたことを日々実感しています。目標は幅広い役を演じられる女優になること。サイコパスのような、ヤバい役にも挑戦したいです」毎日でも余裕で食べられます。ラーメンが大好物。なかでも、『一蘭』の細麺の豚骨がドンピシャ!写真が趣味。カメラは気分で使い分けます。デジタルとフィルム両方使用。カメラ友達がいて、よく撮り合っています。マーベルに激ハマりしてしまいました!アイアンマンを見つけて嬉しくて駆け寄ったら、腕に激突しました(笑)。すぎもと・あいり2000年生まれ。「ミスセブンティーン2016」グランプリ獲得。デジタル写真集「PROTOSTAR杉本愛里vol.2」発売中。近況はInstagram(@12_airiyade_21)で。※『anan』2019年10月30日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2019年10月26日女子憧れのハイジュエリーメゾン、カルティエの現代作品に焦点をあてた大規模展覧会が東京・六本木の国立新美術館ではじまりました! ジュエリーや時計だけでなく、展示会場そのものも美しく幻想的。うっとりするようなアート空間が楽しめる話題の展覧会、その見どころをご紹介します!二度と見られない!?個人所蔵の作品が集結!【女子的アートナビ】vol. 161『カルティエ、時の結晶』では、カルティエで制作された宝飾品や時計などのうち、1970年代以降の現代作品に焦点をあてて紹介。展示作品約300点のうち、半数近くが通常公開されることのない個人所蔵作品です。展覧会の会場構成を手がけたのは、新素材研究所の杉本博司さんと榊田倫之さん。木や石などの素材を使い、伝統的な職人さんたちの技術と最新技術を合わせて生み出されたデザインは、まさに空間のアート。展示室すべてが芸術作品のような美しさです。まずは時計からスタート!それでは、会場に入ってみます。入り口で出迎えてくれるのは、巨大な時計のインスタレーション。1908年製造の時計を逆行化させたもので、杉本博司さんの作品です。序章『「時の間」ミステリークロック、プリズムクロック』では“時を刻む芸術品”といわれる目の錯覚を利用した時計「ミステリークロック」などが展示されています。この空間デザインを担当された新素材研究所の榊田さんは、「広い空間で小さな作品を見ていただくため、空間的な抑揚や視線の移ろいなどにも考慮した」とコメント。とっても幻想的な展示室です。仏師とカルティエがコラボ!?続く第1章『色と素材のトランスフォーメーション』では、素材づかいや色彩の観点からみたカルティエの表現方法に着目。ティアラやネックレス、イヤリングなど、心ときめく作品を見ることができます。また、ネックレスが飾られているデコルテ部分のトルソーにも注目してみてください。これは仏師の方が今展のために彫ったとのこと。仏像は宝飾類を身につけていることが多く、宝石のもつ悠久の時間を表現するのにぴったり。それで仏像づくりのプロである仏師にトルソー制作を依頼したそうです。使われている素材は、屋久杉や神代杉など日本の伝統的なもので、ほのかに木の香りも楽しめます。ぜひ、ゆっくり時間をかけてご覧ください。石と地球の空間も!第2章『フォルムとデザイン』では個性的な形をした作品を展示。この空間は大谷石などの石で構成され、洞窟のような雰囲気の中で素朴な石と貴石のコラボを楽しめます。また、最後の第3章『ユニヴァーサルな好奇心』では、世界のさまざまな文化や自然から着想を得たカルティエ作品を展示。地球に見立てた大きな展示ケースの中に、アジアやアフリカ、エジプト、さらに花や昆虫などからインスピレーションを受けた個性的な作品が並んでいます。伝統を守りながら、新しいデザインや可能性に挑みつづけるカルティエ。その美の世界を心ゆくまで堪能できる展覧会です。どうぞお見逃しなく!会場構成:新素材研究所(c) N.M.R.L./ Hiroshi Sugimoto + Tomoyuki SakakidaInformation会期:~12月16日(月)※休館日は毎週火曜日(10月22日(火・祝)は開館、10月23日(水)は休館)時間:10:00 ~ 18:00※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで会場:国立新美術館 企画展示室2E料金:一般 ¥1,600/大学生 ¥1,200/高校生 ¥800/中学生以下無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年10月19日京都市美術館がリニューアルし、京都市京セラ美術館として2020年5月26日(火)に開業。尚、2020年6月18日(木)までは入館を京都府在住者に限定し、事前予約制による入館制限・入館者の体温チェックを実施する。また、6月19日(金)以降は、京都府民限定を解除し、全ての人を対象に前日までの事前予約制にてオープンする予定だ。「京都市京セラ美術館」としてリノベーションリニューアルを手がけたのは、建築家の青木淳と西澤徹夫。新たなコンセプトを掲げ、歴史的美術館建築の、画期的な大規模リノベーションを実施する。「東山キューブ」現代アートなどに対応敷地の北東には、現代アートに対応する高機能な最新設備を備えた展示スペース、収蔵庫、バックオフィス、屋上庭園を備えた「東山キューブ」を新設。現代アートのほか、アニメーションやコミック、ファッション、建築、デザインなど、現代の文化芸術シーンを紹介していく。屋上庭園「東山キューブテラス」からは、雄大な東山を眺めることが可能だ。コレクションルームも新設また、本館の南回廊1階には、コレクションルームも新設。日本画、洋画、彫刻、版画、工芸、書といった近代以降の京都の美術作品を収蔵する3,600点超のコレクションから、四季に合わせた選りすぐりの作品を展示する。さらに、このコレクションルームでは、年間展示計画を事前に発表。いつ訪問すれば見たい作品を見られるのかを事前に把握することができる。スロープ状の広場「京セラスクエア」美術館前には、スロープ状の広場「京セラスクエア」が誕生。開放的な空間を創出することで、日常的な憩いの場となるとともに、アート作品の展示やパフォーマンス、イベントなどの屋外活動も実施することができる。オープンスペースの日本庭園「日本庭園」は、誰でもくつろぐことのできるオープンなスペース。折々に、様々な音楽・光・アートのイベントなどを開催する。カフェやミュージアムショップもさらに、美術館正面のエントランスの左右にカフェとミュージアムショップが開業。ミュージアムカフェ「エンフューズ(ENFUSE)」では、京都の地場の食材や手法を取り入れながらアレンジを加えたメニューや自家焙煎コーヒー、スイーツの他、岡崎公園で楽しめるピクニックセットなども提供される。ミュージアムショップ「アートラボキョウト(ART LAB KYOTO)」は、美術出版社やミュージアムショップ・ナディッフ(NADiff)、銀座 蔦屋書店などを擁するCCCアートラボが運営する新業態。ビームス創造研究所が監修したオリジナルグッズや展覧会グッズ、美術書籍から、京都の伝統文化を楽しめる限定商品や、アパレルブランドとコラボレーションしたファッションアイテム、スイーツまで、多彩なラインナップを取り揃える。開館記念展「杉本博司 瑠璃の浄土」新館「東山キューブ」では、「杉本博司 瑠璃の浄土」を2020年5月26日(火)から10月4日(日)まで開催。大型カメラを用いた写真作品を制作するとともに、古今東西の古美術などの蒐集、建築、舞台演出など幅広い創作活動を行う杉本博司の、京都の美術館における初の大規模展となる。世界初公開の大判カラー作品シリーズ「OPTICKS」や、ガラスにまつわる作品、考古遺物などが展示される。「京都の美術 250年の夢」本館では、開館記念展として「京都の美術 250年の夢」を開催。江戸後期に活躍した伊藤若冲や与謝蕪村、円山応挙にはじまり、明治から昭和にかけて京都画壇を盛り上げた竹内栖鳳や上村松園、小野竹喬、福田平八郎など、全国から集めた京都の美術の名作を揃える。尚、当初は3部構成での展示を予定していたが、臨時休館に伴い展示構成をまとめて再編。「京都の美術 250年の夢 最初の一歩:コレクションの原点」として、2020年6月2日(火)から9月6日(日)までの期間、再展示される。【詳細】京都市京セラ美術館 リニューアルオープンオープン日:2020年5月26日(火) 10:00※5月26日(火)~6月18日(木)は、京都府内在住者限定で事前予約制による入館制限を実施。京都府外在住者が予約をした場合はキャンセル扱いとなる。※6月19日(金)以降は、京都府民限定を解除。全ての人を対象に、7月5日(日)まで事前予約制にてオープン。※事前予約制実施期間中は、前売券、招待券などを所持していても必ず事前予約が必要。住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124TEL:075-771-4334(受付時間 / 12月28日〜1月2日を除く9:00〜17:00)FAX:075-761-0444受付時間:9:00〜17:00■事前予約制 詳細〈京都府内在住者限定 事前予約〉事前予約対象期間:2020年5月26日(火)~2020年6月18日(木) ※月曜は休館受付開始:2020年5月22日(金)~ ※6月9日(木)以降の予約受付は、6月4日(木)10:00〜受付開始。〈限定解除後 事前予約〉※京都府以外在住者含む全ての人が対象事前予約対象期間:6月19日(金)〜7月5日(日) ※月曜は休館受付開始:6月11日(木) 10:00〜〈各期間共通 事前予約詳細〉※複数の展覧会の観覧を希望する場合は、それぞれの展覧会について事前予約が必要。定員:展覧会30分ごと(10:00〜17:00の間)に50人 ※観覧時間は1時間以内。予約方法:予約専用サイト、電話(TEL:075-761-0239)予約受付期間:観覧日の前日まで※ウェブサイトは24時間受付(ただし、受付開始日は10:00から受付開始)、電話は10:00~18:00までの受付。※予約専用ウェブサイトは、期間によってURLを変更。※先着順。定員になり次第、受付を終了。※申込時に予約者及び同伴者全員の住所、氏名、電話番号の確認あり。※予約者を含めて4人まで受付可能。団体申込不可。※館内ではマスク着用。風邪の症状がある場合、入館不可。※最新情報はウェブサイトを確認。※開館予定などは変更の場合あり。■「京都の美術 250年の夢 最初の一歩:コレクションの原点」※第1部から第3部の3部構成としていた展示内容を変更し、展示を予定していた作品の一部を総集編としてまとめて展示。会期:2020年6月2日(火)~9月6日(日)※未公開になった「最初の一歩:コレクションの原点」の再展示※5月29日(金)より公式ウェブサイトにて事前予約受付開始。事前予約対象期間:6月2日(火)~ 6月7日(日)会場:本館 北回廊1階■杉本博司 瑠璃の浄土期間:2020年5月26日(火)~10月4日(日)会場:新館 東山キューブ
2019年09月23日“パンケーキ王子”杉本悟プロデュースのパンケーキショップ「ベリーファンシー(VERY FANCY)」が表参道に新店を2019年9月11日(水)オープンする。なお、同店舗は2020年5月までの期間限定店となる。日本全国から海外まで、年間200軒以上のパンケーキを食べ歩き、“パンケーキ王子”の愛称で知られる杉本悟。パンケーキの魅力を知り尽くした彼がプロデュースするパンケーキ専門店「ベリーファンシー」では、自家製チーズを練りこんだ風味豊かな生地を1枚1枚丁寧に焼き上げた、ふわふわ半熟の新食感パンケーキを味わえる。メニューは、既存のパンケーキメニューをベースに表参道ならではのオリジナルレシピメニューを追加。さらに様々なコンテンツとのコラボレーションも展開予定だ。オープンに際して、9月26日(木)から10月15日(火)まではMILKFED.と、10月17日(木)から11月10日(日)まではSUPER☆GiRLSとコラボレーションする。なお、表参道店では、「ベリーファンシー」初の事前予約制のオンラインシステムを導入し、“行列の出来ないパンケーキ店”を目指す。【詳細】ベリーファンシー 表参道オープン日:2019年9月11日(水)※2020年5月までの期間限定店住所:東京都渋谷区神宮前5-3-8 AF Lohas St.Bidg 2FTEL:080-3113-5135営業時間:11:00〜22:00定休日:不定休価格帯:1,000~1,999円席数:46席
2019年09月08日今季、J1に昇格した松本山雅FCの若きストライカー・杉本太郎選手にお話をうかがいました。2016年までいた鹿島アントラーズとの違いやご自身の性格、恋愛観まで杉本選手の知られざる素顔に迫ります! 見るほどに溜息が漏れる美しいお顔と合わせてたっぷりとご堪能ください。写真・黒川ひろみ 文・伊藤順子華麗なテクニックでボールを操る杉本太郎選手!俊敏な動きかつ巧なドリブルで活躍中のミッドフィールダー(MF)・杉本太郎選手。間近で拝見すると、日本人離れした端正なマスクに瞳がとても美しく、ス~ッと吸い込まれてしまいそう。(笑いながら)全然かっこよくないです、僕、純日本人ですよ。ーーいま笑顔を見られてホッとしています(笑)。噂によると、取材はあまりお好きではないとか?相手によりますが、話すことがあまり好きじゃないんですよね。仲がいい人といても、話を聞くことのほうが多くて自分のことはあまり話しません。ですが、性格は控えめなほうではないです。かといってクールでもない。単にマイペースで人見知りなだけで、いろいろ話しかけてくれたり、いじってくれたりするのは好きですね。ーーでは、バンバンお聞きします! いじられキャラということですか?そういうことでもないです(笑)。でも、以前いた鹿島アントラーズでは、バーベキュー中にプールに落とされたりと、みんながすごくいじってくれたんです。でも、松本山雅では、この(人見知りな)性格もあってあまり話さないので、みんな近寄ってきてくれないですね……。ーーちょっと寂しそうな気も……。別に寂しくないですよ(笑)。僕がこういう感じなので、それはそれでいいと思っています。ーー今季移籍されたばかりですし、もう少し時間が経つと関係性が変化してくるかもしれませんね。……仲良しの選手をお聞きしてもいいでしょうか?若手の選手と一緒にいることが多いです。1年目の榎本樹選手(取材後、ザスパクサツ群馬に期限付き移籍)や山本龍平選手らと家でよくUNOをしています。恋愛絡みの話題も出ますね。変わらず自分のことは話しませんけど、よく聞いています。告白もデートも、男がリードするものーーならば、ご自身の恋愛について教えてください。好きなタイプは?僕がひねくれているというか、わかりづらい性格をしているので、素直な子がいいですね。好きな子には、自分から告白しますよ。男がするものじゃないですか?ーーそうしてほしいですが、言いたくても女の子の反応が怖くて、状況をうかがい続ける男性も多いみたいです。何回かデートを重ねるということは、気持ちがあると僕は確信するので、そこではっきりと告げますね。付き合ってからのデートの内容や場所なども、僕がリードしますよ。それは男がやらないとと思っています。ーーカッコいいです! では杉本選手と2回以上デートできたら、進展ありと女子は思ってしまっていいのでしょうか。そうとも限らないです(笑)。過去に複数回デートをしても、ちょっと違うのかもしれないと思い、告白を留まったことがあるので。女の子に関しては、何回もデートに付き合ってくれるということは僕の印象はいいのかなと解釈しますが、自分の気持ちは絶対とは言えないかもしれないです。(笑)ーーそういうところに、マイペースな性格が影響しているのかもしれませんね。「(付き合うなら)お前とは絶対嫌だ」と男性の友人に言われます(笑)。自分でも、僕に合わせるのは大変だなと思いますよ。モテ期を問われたら、中学時代ですね。当時学年で一番かわいい子と付き合うことはできましたけれど、自分の性格に難ありなので(笑)、いまは全然モテません。それでも、結婚願望はあるので、理解してくれる人がいればいいですね。有村架純さんのような女性らしい雰囲気の人が好きーー好みのルックスは?井川遥さんや柴咲コウさん、長澤まさみさんが、キレイだな~と思います。いつまでも変わらぬ美しさでいてくれる人がいいですね。ーーすべて年上の女性ですね。同世代でいうと、少し年上になりますが、有村架純さんかな。愛らしいお顔も素敵ですが、女性らしい体つきというか雰囲気に惹かれます。昔はスリムな子が好きでしたが、最近は健康的なスタイルの人が魅力的に感じますね。ーー理想のデートコースを教えてください。お昼にカフェで待ち合わせをして、ランチを食べて、映画を観て……いや、映画はやめます(笑)、海へ行って夕焼けを見て、夜飯を食べて、最後は星空を見に行きます。長野には、阿智村という星がきれいに見える名所があるんです。そこで、ゆったりと満天の星を眺めたいですね。ーー最高すぎるデートプラン! 女の子はメロメロになりそうです。では逆に、杉本選手がキュンキュンする女性のしぐさなどは?汗をかいて何かを頑張っている姿にグッときます。テレビで高校野球をやっていて、マネージャーの方が映っているのを見て思いました(笑)。あと、小さい子の面倒を見ているときの女性が好きですね。でも、わざとらしいのは残念に思ってしまいます。(笑)日本代表を狙っていますーーサッカーを始めたのは、小1の頃にお姉さんのお友達から、学校のサッカークラブに誘われたことがきっかけなのだそうですね。運動神経がいいほうだったので、初練習でも手ごたえがあったというか。褒めてもらえたりもしたので楽しいと思って始めました。サッカーの魅力は、体を張ってゴールを決めて、体を張ってゴールを守ること。そのせめぎ合いがやる側も観る側も楽しいと思うんです。また、広大なコートでやるスポーツであり、動きも激しいので、爽快感や躍動感を味わえるのも醍醐味だと思います。ーーサッカーは11人でやるものですが、そのなかでも、改めて杉本選手が担う役割を教えてください。僕の強みは、小柄を活かして、狭いところでパスをもらっても、すぐ前を向きドリブルで仕掛けられること。そこから、ゴールに結びつくパスを出したり、時には直接ゴールをしたりと、チャンスメイクを求められています。着実に結果を出していきたいですね。ーーその先にあるのは?最近、若い選手が海外のクラブから注目されて移籍するケースが多く出てきました。僕もタイミングが合えば、いずれは海外で挑戦したい思いはありますね。そして、もちろん日本代表になることも狙っています。そのためにはやっぱり結果が大事。いま活躍中の代表クラスの方々は、Jリーグで数字を残して海外へ行き、そこでも数字を残されている人たち。なので、僕も結果を意識して引き続き頑張っていこうと思います。ーー心に残っている言葉をお聞きしたら、「え~、なんやろ。“ない” でいっか」と即答した杉本選手。それでも、その後の撮影中にずっと考えていてくれたようで、取材の終わりに「『自信と慢心は紙一重』でお願いします」と答えてくれました。自信を持ってもおごり高ぶらない。その言葉を胸に、今後もより大きなステージへステップアップされていくことでしょう。麗しい瞳の先に描いている景色を私たちにも見せてくださいね!
2019年08月31日国立新美術館では、企画展「カルティエ、時の結晶」を10月2日から12月16日まで開催。カルティエ(Cartier)の1970年代以降の現代作品を展示する。ネックレスカルティエ、2018年ゴールド、ダイヤモンド、アフガニスタン産エメラルド、スピネル、ガーネット、ターコイズ、オニキス個人蔵Vincent Wulveryck © Cartierカルティエの作品は1995年、2004年、2009年の展覧会を通して日本で紹介されてきた。1989年以降、日本だけでなく世界各国の主要美術館においてそのコレクションが展示紹介されてきたことは、数あるメゾンの中でも特筆されることだ。過去におけるこうした展示は、いわゆる「カルティエ コレクション」の歴史的な作品を対象としてきたが、今回は1970年代以降の現代作品に光を当て、その創作活動における革新性、現代性、独自性を、メゾンが築き上げてきた創作の歴史を背景に表現する世界でも初めての試みとなる。テーマは「時の結晶」。「時間」を軸に、「色と素材」、「フォルムとデザイン」、「ユニヴァーサルな好奇心」という3つの章で、カルティエのイノヴェーションに満ちたデザインの世界を探求する。壮大な時間を経て生成され奇跡的に見出された宝石と、世界各地の文化や自然物など万物から着想を得たデザインが、卓越した職人技術によって結実したカルティエの宝飾。それは世界の縮図であり、地球や文明との時空を超えた対話であるといえる。時間を自由に往来し、素材に秘められた可能性を探求することによって、色彩や線、フォルムなど、伝統を継承しつつも、常に宝飾界に新しい風を吹き込み続けるカルティエの想像力に満ちた美の秘密を紹介する。会場構成を手掛けるのは、新素材研究所 / 杉本博司と榊田倫之。「旧素材こそ最も新しい」という理念のもと、伝統的な職人の技術と最新技術とを融合させ現代的なディテールで仕上げる彼らのデザインが、「時」を意識し回遊する展示空間を創出し、新たな鑑賞体験を提示する。【展覧会情報】カルティエ、時の結晶会期:10月2日〜12月16日会場:国立新美術館 企画展示室 2E住所:東京都港区六本木7-22-2
2019年04月29日20年末で活動休止し、それぞれの道を歩む嵐の5人。その背中を追いかけるかのように、ファンもまた聖地巡礼の旅に出ていた!全国に点在する嵐ゆかりの神社のほか、ドラマや映画、CMやPV撮影で訪れた地にもファンは足を運んでいるという。14年2月放送の『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)で5人が訪れたのは、千葉県千葉市のフルーツランドとけ観光いちご園「エーアト・ベーレ」。活動休止発表会見の後には「もう一度行きたい!」という問い合わせが殺到していた。「撮影中、嵐のみなさんは『個人だとなかなかこういうところには来られない』と言って、楽しそうにいちご狩りをされていました。5人の座った椅子は今もハウスの休憩所にあります。ファンは『〇〇くんの椅子だ!』と言って、座っていかれます」(スタッフ)また昨年10月発売のシングル「君のうた」のPV撮影で使われたのは、東京墨田区の「すずやカフェ」。以降は全国からファンが訪れているが、最近は寂しげな表情の女性もみられるという。昨年11月から始まった20周年5大ドームツアー「ARASHI Anniversary Tour 5×20」のパンフレット撮影スポットも、聖地に。現代美術作家の杉本博司氏(70)の手掛けた神奈川県小田原市の建築施設「江之浦測候所」で、今もパンフレットを片手に訪れるファンが多い。そして最後は沖縄県国頭郡の「ハートロック」。ハート型に見える岩で、5人が14年に放送されたJALのCM撮影で訪問。その後はファンのみならず、誰もが訪れる観光スポットになっている。「昔は1日に2~3人くらい、年間1,000人ほどが来る程度でした。しかしCM放送後は、年間80万人ほどが来るようになりました。半年後には台湾をはじめ、中国や韓国からもファンが来るように。最近も訪れる人が増えています。改めて嵐のすごさを感じました」(今帰仁村観光協会関係者)嵐の5人を心に感じながら、ファンの巡礼はこれからも続く――。
2019年02月18日日本文化が織り込まれた和菓子が、いま欧米諸国でも注目されている。美食大国であり、お菓子の国であるフランス・パリで、人びとに愛される和菓子店や和菓子職人から和菓子イベントまで、パリの和菓子を訪ねてみた。柚子やきな粉が定番の味にパリで好まれる和菓子の魅力とは? 日仏友好160周年記念として、7月から来年3月までフランス・パリを中心に開かれている日本文化の祭典「ジャポニスム2018」。伊藤若冲や琳派の展示会、野村万作・萬斎と杉本博司による能舞台、野田秀樹演出の舞台、石野卓球によるテクノイベント、など魅力的なイベントが日々繰り広げられている。日本文化の祭典『ジャポニスム2018』の一環で開催された「和菓子ライブパフォーマンス」。訪れたフランス人たちに大好評だった美しい上生菓子©️ 青木 悠一/Studio Lazuliジャポニスム2018の参加企画として、和菓子文化を伝える実演イベント「和菓子ライブパフォーマンス」がパリ市内で開催された。全国和菓子協会の認定団体・チーム和菓子を代表する三人の和菓子職人が、上生菓子からおはぎやどら焼きまで、さまざまな和菓子づくりを披露した。実演をするのは、全国和菓子協会の認定団体・チーム和菓子の匠©️ 青木 悠一/Studio Lazuli参加者の目のまえでどら焼きを焼き、浮島竿流しをつくる©️ 青木 悠一/Studio Lazuli会場は、フランスでは誰もが知るグラン・セザール(料理高等専門学校)「フェランディ」、そして日本でも有名なブーランジユリー「ポワラーヌ」。料理ジャーナリストやパティシエ、MOF認定のシェフを招いた「フェランディ」では、人びとは上生菓子の美しさや繊細さに驚き、素材や作り方を質問する光景が見られた。授業の合間に参加したフェランディの生徒は興味津々フェランディで指導するMOF有資格ブノワ・ニコラ氏も和菓子を味わう©️ 青木 悠一/Studio Lazuli「ポワラーヌ」では、店のご常連や地元のひとが詰めかけて、練り切りやどら焼きを試食。またヘルシー食材として大豆の人気は高いため、きな粉のおはぎにも注目が集まった。「ポワラーヌ」のパンを買いきて、イベントに参加するひとも©️ 青木 悠一/Studio Lazuliきな粉のおはぎを実演。フランス人の和菓子職人シャルロットさんの通訳もあり、質問が飛びかう©️ 青木 悠一/Studio Lazuliそして和菓子のお供は、お茶ではなくコーヒー! 和菓子にあうことで知られる、日本のコーヒーAGF®「煎」とともに、和菓子×コーヒーという新たな組み合わせでおもてなし。最近パリのカフェでもドリップコーヒーが注目されていて、人々はハンドドリップで淹れた「煎」を愉しんでいた。繊細な和菓子の味を引き立てる、香り高く爽やかな味わいのAGF®「煎」©️ 青木 悠一/Studio Lazuli来訪者の姿に「昔より餡に抵抗が少なくなった気がする。油脂を使わない、ヘルシーなデザートとして和菓子を理解するひとが増えてきました。抹茶はもちろん、柚子やきな粉には一般のひとたちも興味を持っています」とチーム和菓子リーダーの清水利仲さん。美しさとヘルシーさで注目される和菓子。近々、有名和菓子店のパリ出店もあると聞く。小さく甘い日本文化は、食の都フランスでどのような存在になっていくのだろうか。秋日和と名付けられた干菓子や飴菓子。暦や風物を織り込んだ小さく甘いアートは、フランス人の心をとらえていた©️ 青木 悠一/Studio Lazuli取材・文/森 有貴子<プロフィール>江戸の老舗や職人などの取材が多く、相撲、歌舞伎、落語と江戸文化好き。オンラインマガジン「暮らしとおしゃれの編集室」(主婦と生活社)にて「大人の江戸あるき」というコラムを連載中。2019年から和菓子連載を予定。
2018年11月25日東京・品川の建築倉庫ミュージアムでは、企画展「新素材研究所・ -新素材×旧素材-」を、2018年10月21日(日)から2019年1月14日(月・祝)までの期間で開催する。本展は、現代美術作家・杉本博司が建築家・榊田倫之と共に2008年に設立した建築設計事務所「新素材研究所」の10年にわたる活動を、建築模型や写真、特徴的な素材などの展示を通して紹介するもの。「旧素材こそ最も新しい」という理念のもと、古代や中世、近世に用いられた素材や技法を、現代にどう再編して受け継いでいくかという課題に取り組む「新素材研究所」。建材はカタログからは選ばず、骨董から産業資材まで独自の視点で見立てた素材を日頃から集め、それらを設計に生かした空間を作っている。「新素材研究所」のシグネチャーデザインである敷瓦をデザインに使用した会場では、約8件の代表的なプロジェクトを、杉本博司の撮影した竣工写真と模型を中心に紹介するほか、「新素材研究所」が実際に使用している代表的な古材や廃材などの素材を展示する。そのほか、「新素材研究所」発足前の杉本博司の初の建築作品である〈護王神社〉再建プロジェクトに使用された素材と同一材で精緻に製作された竣工模型、2017年に構想から20年をかけて開所した小田原文化財団の複合施設〈小田原文化財団 江之浦測候所〉の模型と杉本の代表作品〈海景〉も合わせて紹介する。【開催概要】企画展「新素材研究所・ -新素材×旧素材-」開催期間:2018年10月21日(日)〜2019年1月14日(月・祝)会場:建築倉庫ミュージアム 展示室A(東京都品川区東品川 2-6-10)開館時間:火〜日 11:00〜19:00(最終入館18:00) 月曜休館(月曜が祝日の場合翌火曜休館)入館料金:一般 料金 3,000円、大学生/専門学生 2,000円、高校生以下 1,000円(展示室B観覧料および新素材研究所作品集を含む)※障害者手帳の所持者とその付添者1名は無料。※それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等の提示が必要。【問い合わせ先】建築倉庫ミュージアムTEL:03-5769-2133
2018年09月03日東京・千代田区丸の内3丁目に誕生する「丸の内二重橋ビル」に、商業ゾーンとして同ビル地下1階から2階に「二重橋スクエア」が11月8日開業。日本初出店や新業態の店舗を含む、選りすぐりの25店舗がオープンする。丸の内と有楽町の結節点に位置する「丸の内二重橋ビル」は、富士ビル、東京商工会議所ビル、東京會舘ビルの3棟を一体建て替えすることにより誕生する、文化、交流、観光などの機能を備えた新しい複合ビル。その中でも商業ゾーン「二重橋スクエア」には、本物志向のファッションからこだわりの飲食店舗まで、飲食17店舗、物販7店舗、サービス1店舗の計25店舗が出店する。地下1階のコンセプトは「Downtown Marunouchi~新たな丸の内の食文化を発信する“ダウンタウン”~」。オフィスワーカーや来街者の五感を刺激する、個性あふれる店舗が並ぶ。薩摩地鶏を炭火で焼きあげるこだわりの焼鳥を提供し、福岡で人気を博す「焼き鳥 松元」を始め、大阪の「鶴橋 お好み焼・鉄板焼 オモニ」、福岡の「長浜鮮魚卸直営店 博多 魚助」などの“東京初出店”店舗が登場。さらに、「bar à vin ROTI」や「焼肉MARUGO」などの“新業態”店舗や、地方名店・東京繁盛店など、エリア就業者や来街者の方々のランチ・カフェ・ディナーで日常的に使うことのできる飲食店舗とサービス店舗が集う。大阪・鶴橋に50年以上店を構える「鶴橋 お好み焼・鉄板焼 オモニ」フレンチをバール感覚で楽しめる、フレンチ鉄板焼き「bar à vin ROTI」丸の内仲通りの新たな顔ぶれとなる、カフェ等の飲食店舗を含んだ路面店舗が構成する1階は、「Urban Gallery~華やかで上質感あふれる、都会のギャラリー~」をコンセプトに、周辺のビルとの連続性を活かしながら、丸の内のメインストリートのさらなる魅力を醸成する。イタリアを代表する高級紳士服ブランドである「エルメネジルド ゼニア(Ermenegildo Zegna)」がビジネスウエアからカジュアルウエア、レザーグッズ等、ライフスタイルを彩るコンセプトショップを出店する他、フレンチトラッドシューズの雄として、世界中のセレブリティを魅了する「J.M.ウエストン(J.M.WESTON)」が南青山に次ぐ東京都内路面店2号店かつ、今年の7月にパリにオープンしたJ.M.ウエストン シャンゼリゼ店に次ぐアジア初のコンセプトショップとして出店する等、ハイセンスなファッション店舗がオープン。「エルメネジルド ゼニア」では、メイド トゥ メジャーサービス「ス ミズーラ」で自身のライフスタイルに合わせた一着を仕立てられるほか、コットンレザーアイテムやスニーカーといったカジュアルアイテムもラインアップ。「J.M.ウエストン」は、フランス人建築家のジョセフ・ディラン(Joseph Dirand)が手がけたアール・デコ調の店内にシューズをはじめスモールレザーアイテムなどが並ぶほか、シューズのメンテナンスも行なっている。その他、フレグランス販売50周年を記念して国内5店舗目の直営店オープンとなる「ディプティック(diptyque)」や、素材や縫製など細部にまでこだわった着心地のよい上質なカジュアルを提案している「フォーティファイブ・アール(45R)」、モデルの桐島かれんがクリエイティブディレクターを務めるライフクラフトブランド「ハウス オブ ロータス」も出店。国内5店舗目のオープンとなる「ディプティック」の店内の床には、同ブランドのオードパルファン「OPONE(オポネ)」のボトルと同じく金継ぎからインスピレーションを得たデザインのタイルが敷かれている。「フォーティファイブ・アール」の店舗デザインは日本の現代美術作家・杉本博司によるもの。銅板を使用した壁や屋久杉のカウンターが印象的な店内に、ブランドの象徴でもあるインディゴアイテムなど着心地にもこだわったアイテムが並ぶ。「ハウス オブ ロータス」は、コンセプトストアやキオスクといったイメージの下、雑貨をメインとしたブランドを象徴するようなアイテムをピックアップし展開。丸の内店限定でロータスプリントのオリジナル風呂敷なども販売される。同じく1階には、世界的に著名なフランス人パティシエ、ピエール・エルメ(Pierre Hermé)が日本上陸20周年の節目に、選りすぐった日本の素晴らしいものを東京・丸の内から世界へ発信する世界初のコンセプトショップ「ピエール・エルメ」がオープン。この他、カリフォルニアのスターシェフ、デイビット・マイヤーズ(David Myers)が手掛ける「ADRIFT by David Myers」、パリ15区で人気のオーナーシェフ、ティエリー・ブランキ(Thierry Blanqui)によるネオビストロの東京店「Le Beurre Noisette」など、本物志向のカフェ・レストランが登場。丸の内仲通りに大きくテラス席を設置し、ランチ・ディナーだけでなくカフェタイムも営業。多様な顔ぶれの店舗が、四季折々豊かな表情を見せる丸の内仲通りのさらなる賑わいを創出する。2階は、「Marunouchi Resort~テラスに降り注ぐ光、都会の中のリゾート~」がコンセプト。テラス席を併設した上質な空間が、記念日やお祝いなど大切なハレの日シーンや接待・宴席などのビジネスシーンを演出する。1978年創業のシカゴ発ウェットエイジングステーキハウス「モートンズ ザ ステーキハウス(Morton’s The Steakhouse)」と、ロンドンの話題店“ハッカサン”や“パーク・シノワ”を手掛けた世界的プロデューサー、アラン・ヤウ(ALAN YAU)による点心レストラン「YAUMAY」が日本初上陸。両店舗に設けられたテラス席からは豊かな緑が気持ちのいい丸の内仲通りの景観を始め、丸の内の冬を彩るクリスマスイルミネーションも楽しむことができる。「モートンズ ザ ステーキハウス」では、名物プライムポーターハウス(680g 1万9,000円)をはじめ、最高級品質の熟成肉を500度以上の温度で一気に焼き上げる極上のステーキを提供。ステーキの他にもシーフードをメインにしたメニューなども豊富にラインアップしており、200種類以上のワインとともに楽しめる。商業ゾーンに出店する全25店舗は以下の通り■地下1階都内初出店: 鶴橋 お好み焼き・鉄板焼きオモニ、都内初出店: 蕎麦処 草八、焼肉 MARUGO、築地青空三代目、bar à vin ROTI、ビューレックス SKY/コンディショニングサロン Re:kyu、CAFFE & BAR PRONTO、都内初出店: 長浜鮮魚卸直営店 博多 魚助 、恵比寿 土鍋炊ごはん なかよし、Ta-im、ぬる燗 佐藤、大連餃子基地 DALIAN、都内初出店: 焼き鳥 松元■1階ジェイエムウエストン、45R、日本初出店: ADRIFT by David Myers、diptyque、日本初出店・新業態: Goldwin、ラコタハウス、ハウス オブ ロータス、日本初出店・新業態: ピエール・エルメ、Le Beurre Noisette、新業態: エルメネジルド ゼニア■2階日本初出店・新業態: YAUMAY、日本初出店: Morton’s The Steakhouse 最終更新:11月6日【店舗情報】二重橋スクエア住所:東京都千代田区丸の内三丁目2番3号オープン日:11月8日
2018年08月10日フランス・ヴェルサイユ宮殿の現代美術プロジェクトとして、日本の現代美術作家・杉本博司の展覧会「SUGIMOTO VERSAILLES 展(仮)」を、10月16日から翌2019年1月20日まで開催する。©château de Versailles Thomas Garnier Vue arienne du Temple de l’amour au domaine de Trianon2008年より、ヴェルサイユ宮殿では年一回、国内外のアーティストによる展覧会を企画。2008年にジェフ・クーンズ(Jeff Koons)、2009年にグザヴィエ・ヴェイヤン(Xavier Veilhan)、2010年に村上隆、2011年にベルナール・ヴネ(Bernar Venet)、2012年にジョアンナ・ヴァスコンセロス(Joana Vasconcelos)、2013年にジュゼッペ・ペノーネ(Giuseppe Penone)、2014年にリー・ウーファン(Lee Ufan)、2015年にアニッシュ・カプーア(Anish Kapoor)、2016年にオラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)、そして2017年にはグループ展「Voyage d’Hiver/冬の旅」を開催し、それぞれの作品とヴェルサイユ宮殿、庭園との間に独自の対話を生み出してきた。第11回目となる、2018年の招聘作家に選ばれた杉本博司は、かつて王族のプライベートな場所として用いられていたトリアノン離宮を選び、主にプチ・トリアノンのフォリー(装飾的建築)および庭園にて作品を発表する。ルイ14世によって作られたこの区域には、グラン・トリアノンと呼ばれる大理石の宮殿が建てられた。その後、ルイ16世王妃、マリー・アントワネットがヴェルサイユ宮殿での窮屈な生活から逃れるため、この区域を改造し、プチ・トリアノンを隠れ家として用いるようになり、この地にフォリーや劇場、そして村里まで有するロマンティックな庭園を作らせた。杉本博司は、ヴェルサイユを象徴する場所のひとつであるこのトリアノン離宮を初めて使用し、アート、建築、ライブパフォーマンスで構成される展覧会を行う。Versailles Sugimoto 9434 ©Tadzio「ヴェルサイユに杉本博司を招聘することは、この偉大なる日本人アーティストの特異性を形成する折衷主義を迎え入れることでもあります。ルイ14世からナポレオン、マリー・アントワネットからオルレアン公へと受け継がれ、それぞれの時代の創作を生み出してきたトリアノン離宮が初めて使用され、杉本博司が現代的な解釈をもたらします。『ジャポニズム 2018』が開催される今年、ここヴェルサイユにて、杉本は日本とフランスの文化的関連性を明示するのです」と、ヴェルサイユ宮殿美術館館長カトリーヌ・ぺガールは語っている。杉本博司は、「私のアーティストとしての活動は2次元を扱う写真から始まった。その後使いにくい美術館空間での展覧会という難行苦行を重ね、自らが望む3次元空間を創出する為に建築家となった。3次元空間が出来てみると、その空間に時間の要素を加えた演劇に興味が向いていった。私のアーティストとしての一生は予定調和へと向かわずに支離滅裂へと向かっているようだ。この与えられた機会に感謝し、私自身を整理して、私の活動をどのように統合できるかを検討することにした」とコメントしている。キュレーションは、ヴェルサイユ現代美術展キュレーターであるアルフレッド・パックマン(Alfred Pacquement)と、パリの現代美術館パレ・ド・トーキョーの館長であるジャン・ド・ロワジー(Jean de Loisy)が務める。また本展覧会情報は、CHÂTEAU DE VERSAILLES公式HPでも確認できる。【展覧会情報】SUGIMOTO VERSAILLES 展(仮)会期:10月16日〜2019年1月20日会場:CHÂTEAU DE VERSAILLES
2018年08月02日今週末から始まるゴールデンウィーク、今年は何をして過ごす?都内近郊、また各地でも話題のアート、写真展が開催中。GWお出かけまとめ「フードフェス6選」に続いて今回は、ちょっと遠出して、もしくは思い切って旅行がてらに行きたい! 話題のアートスポットを全6ヶ所ご紹介します。都内近郊、神奈川方面にお出かけ◆アンディ・ウォーホルから奈良美智まで、平塚美術館で総勢51作家の現代アートに触れる(〜6/17)平塚市美術館で、田口弘が収集した国内有数の現代美術コレクションを展示する「21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで」が開催中。実業家の田口は現代美術コレクターとも知られ、東京都現代美術館、損保ジャパン東郷青児美術館でも過去に展覧会を開催。2010年にはコレクションをまとめた作品集『グローバル・ニュー・アート タグチ・コレクション』(美術出版社)も出版している。本展では、アンディ・ウォーホルや奈良美智、マシュー・バーニー、杉本博司、村上隆...など総勢51作家の作品が公開される、かなり見応えのある展覧会である。ジョナサン・モンク《アフタースプラッシュ》2006年 / © Jonathan Monk & untilthen, Paris◆ブルーノ・ムナーリ日本最大の回顧展が葉山で開催中(〜6/10)ブルーノ・ムナーリの多岐に渡る創作活動を約320作品から体感することのできる日本最大の回顧展。内約150点が日本初公開となる作品で、未来派に関わっていた時代の作品や晩年の絵本原画など、これまで日本であまり知られてこなかったムナーリを知る絶好の機会!《読めない本》試作 1955年、パルマ大学CSAC / © Bruno Munari. All rights reserved to Maurizio Corraini srl. Courtesy by Alberto Munari今年も開催、京都の国際写真祭「KYOTOGRAPHIE」◆「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2018」、“UP”をテーマに国内外の気鋭のアーティストが作品を展示(〜5/13)京都で開催中の「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2018」、第6回目となる今年のテーマは“UP”。ジャン=ポール・グードの国内初個展を始め、シャネル・ネクサス・ホールからの巡回展となるフランク・ホーヴァットの写真展、前衛華道家・中川幸夫の作品展、そして中川作のオブジェにキュレーター片桐功敦が花をいけるインスタレーション、深瀬昌久の国内初の没後回顧展など、一日では回りきれ無いほど見所が満載だ。Jean-Paul Goude, Grace revised and updated, painted photo, New York, 1978 / © Jean-Paul Goude◆蜷川実花が“京都”と“花街”を撮り下ろした約120作による写真展(〜5/13)ジェイアール京都伊勢丹7階に隣接する美術館「えき」KYOTOで開催中の蜷川実花写真展。本展では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事も務める蜷川が、2年以上の月日を掛け、京都に真っ向から挑戦した約120点の作品が初公開されている。伝統の美学の粋が蓄積された“花街”と、四季折々の美しい“景色”、それら作品群が作り出す華麗な「京の幻想四季絵巻」をその目で確かめて。©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery旅行も兼ねてアートを堪能◆草間彌生の生誕の地、松本で集大成となる展覧会が開催中。その見どころは? (〜7/22)草間彌生の生誕の地、長野県・松本にある松本市美術館にて「草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて」が開催されている。1957年に渡米するまでの貴重な作品を始め、2009年からスタートし製作枚数が550枚を超えたという最新シリーズ「わが永遠の魂」より世界初公開も含まれる日本初公開作品約30点や、ミラールーム、南瓜のオブジェなど、総数約180点の作品から草間彌生の世界を体感できる。《大いなる巨大な南瓜》2012年時の展示風景より / ©YAYOI KUSAMA◆アートにのぼせろ! 道後温泉に「道後オンセナート 2018」がオープン(2019/2/28)愛媛県松山市の道後温泉の旅館やホテル、商店街など道後各所を舞台としたアートフェスティバル「道後オンセナート 2018」。2014年の初開催以来、2回目を迎える今回は、2014年より継続公開中の作品や常設作品を含め、大巻伸嗣、蜷川実花、梅佳代、三沢厚彦など約25名による作品を見ることができる。三沢厚彦「Animal 2017-01-B2(クマ)」 / ©ATSUHIKO MISAWA / Dogo Onsenart 2018→→ゴールデンウィーク中開催のイベント情報をもっと見る。
2018年04月25日今週末4月21日、22日に向けたニューなトピックスをまとめてチェック!スタートした展覧会や今週末だけのイベント、発売の限定アイテム、期間限定ショップなど...今週末は何をする?週末だけのパンのお祭り◆21日、22日は千葉県最大級のパンフェス「柏の葉パン&ビアフェスタ2018 パンの時間」へ。総勢53店舗のパン屋が集結◆22日の日曜日は「にこたまパンまつり」へ。老舗パン屋から世田谷エリアの地元パン屋まで約30店のパンを食べ尽くそう押さえておくべきアート展の開催情報◆スヌーピーミュージアム閉館前最後の展覧会...「ともだちは、みんな、ここにいる。」がいよいよ始まる。スヌーピーとチャーリー・ブラウンのエピソードを描いた最古の原画も公開にスヌーピーミュージアム最終回 「FRIENDSHIP IN PEANUTS ともだちは、みんな、ここにいる。」メインビジュアル / © Peanuts Worldwide LLC◆女優のんがアーティストとして初の個展を開催! コンセプトも展覧会タイトルも本人が考案した本展ではペイント、立体、自作衣裳などがお披露目に◆約300匹のこいのぼりが国立新美術館に泳ぐ「こいのぼりなう! 」開催中展示風景:「こいのぼりなう! 須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション」国立新美術館 2018年 / 画像提供: 国立新美術館◆アンディ・ウォーホルや奈良美智、マシュー・バーニー、杉本博司、村上隆...総勢51作家の現代アートに触れられる展覧会が平塚市美術館でスタートマシュー・バーニー《Ms. グッドヤー》1995年 / © Matthew Barney◆表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京でフランスを代表するアーティスト、ベルトラン・ラヴィエの個展エスパス ルイ・ヴィトン東京でベルトラン・ラヴィエの個展「Medley」開催 / LA BOCCA SUR ZANKER 2005 © Adagp, Paris 2018話題沸騰のコラボアイテム、限定アイテムが発売に◆ユニクロ×JW アンダーソンがいよいよ発売された! みんなが狙っている注目アイテムは何?◆ルイ・ヴィトンのポップアップストアが渋谷のGAP跡地にオープン。1階は限定含めたメンズの2018年秋冬メンズ・プレコレクションを販売。2階は山縣良和ら4人のアーティストによる「ヴィヴィエンヌ」フィギュアを展示鈴木親の写真展が各地で◆鈴木親の個展「晴れた日、東京」では、花、東京の⾵景、染谷将太などのポートレート等約30点を公開鈴木親 Chikashi Suzuki 2011 C-print 28.5 x 16.0 cm / © Chikashi Suzuki, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA◆二子玉川のザ・ノース・フェイス スタンダードで鈴木親が撮った臼田あさ美や奥野瑛太の写真「somewhere」を展示。20日19時からは奥野も招いた鈴木によるトークショーも
2018年04月20日文豪・夏目漱石や、日本文化に関する随筆を多数発表してきた白洲正子さんといった著名人の趣味としても愛されてきた能楽。能楽協会によると、江戸時代初期には「能の謡を習う」ということが一般に広まっていたそうで、その繁栄ぶりは現代のカラオケ文化にも例えられるほどなのだとか。江戸時代から現代まで、長きにわたってお稽古事としても続く「能」には一体どんな魅力があるのでしょうか。今回は、お稽古ごととしての能の魅力について、プロの能楽師として忙しい毎日を送るかたわら、素人のお弟子さんの指導を行う谷本健吾さんにお話を伺いました。シテ方観世流能楽師の谷本健吾さん。シテ方とは、能のシテ(いわゆる主役のこと)を演じるほか、地謡(コーラス)、後見、大道具作成なども行う。(撮影:今村綾子)■声と身体をつかう、能のお稽古お稽古ごととしての「能」の魅力とは。(撮影:今村綾子)――まずはお稽古の内容について軽くお聞かせください。谷本さん:普段お弟子さんにお教えしているのは、能の「謡」と「仕舞」になります。「謡」では能の台本である「謡本」を使用してその詞章を謡うこと、「仕舞」では能の舞における基本的な所作(型)を学ぶことで、能の基礎的な発声と身体の使い方を身に着けていきます。――どんな方がお稽古にいらっしゃるのでしょうか。谷本さん:能の稽古というと、能をよく観る方や詳しい方が始められるとイメージされるかもしれませんが、お稽古を始める時点では「あまり能を見たことがない」という方も意外といらっしゃいます。例えば、ご家族が昔お稽古していた関係で家に謡本があったから習ってみようと思った方や、お子さんで能面が好きだからということで、始められた方など、きっかけは人によってさまざまです。年代としては10代のお子さんから、大人では20代~80代までとかなり幅広いですね。仕舞の稽古は、能の舞の基本所作(型)を学ぶことから始まる。(撮影:今村綾子)■世にも贅沢な発表会、社中会とは――「習い事」として始める以上、やはり何かしらステップアップがあるのでしょうか?谷本さん:年に1回、社中会というおさらい会を開催しています。社中会では、これまで学んできた謡や仕舞を発表していただくわけですが、ひとりで舞台に立つのではなく、「謡」の発表でも「仕舞」の発表でも、一番メインの「シテ(*1)」の部分はお弟子さんに務めていただき、まわりの"役"は、玄人能楽師がつかせていただいています。(*1)シテ……いわゆる主役のことを指す。主に亡霊や神など人間ではない超自然的なものを演じることが多く、能面を着けて演じられることが多い。――一番おいしいところは弟子がやって、しかも玄人の能楽師さんがサポートしてくださると。それは贅沢ですね。谷本さん:習っていただく以上、楽しむことももちろんですが、ご自身の成長を実感していただきたいとも思っています。素人のお弟子さんでも、本物の能舞台で、玄人の能楽師の謡を浴び、いままでの成果を発表するということは、能を習う醍醐味かもしれませんね。社中会に向けてひとつ目標が定まると、やはり目に見えてレベルアップされることがわかります。お弟子さんのそうした姿を見守れることは、教える側として大変楽しいことです。また、仕舞であれば、囃子方という楽器奏者がついて行う「舞囃子(まいばやし)」、もっと進めば、能を一番舞うこと(能の作品を一曲上演すること)もできるようになります。能を上演するときには、ご自身以外の出演者はすべて玄人の能楽師で、能面や装束も本物を着けていただくことになります。能を上演するとなると正直それなりに費用も必要になってきますので、もちろん強制ではありませんが、能を一番舞うことで初めてわかることもあることも事実です。清水の舞台から飛び降りる気持ちでいつか挑戦してみていただきたいとは思っています。■玄人として能に携わるということ――素人でも能を上演できる……なんだか遠い世界に感じられます。ところで、能楽師である谷本さんにとっては「能を演じること」は日常かと思います。普段どのようなことを考えて演じていらっしゃるのでしょうか。谷本さん:そうですね……正直能を舞うということは大変に苦しいことなんです。見ていると「ゆったりしているな」と思われるかもしれませんが、能面をかけると視野も狭く、10キロや20キロもある装束を着けて舞台の上で舞うということは、実際苦しいです。能を演じるのは決して楽なことではない。それでもなお、続ける魅力がそこにはある。(撮影:今村綾子)――苦しい……それでもなさるのは一体なぜなのでしょうか。谷本さん:それでも……私の場合はやはり幼い頃から楽屋に出入りさせていただいて。鬘や装束がずらりとならんだ楽屋の風景、そしてそれを着ける大人たちを見て、いつか自分もあれに触れてみたいという憧れがずっとあったんでしょうね。能面や装束にも触れることができるようになった今でも、銕之丞家(*2)に所蔵されている憧れの装束や能面で舞える機会があれば、やはり嬉しいと思いますし、自分の師匠や尊敬する能楽師の先生方と一緒に舞台に立たせていただければ、舞台を終えたあとに幸せな時間だったと実感することもあります。ただ、我々がやっていることは一生勉強していくことなので。1回の公演を無事に終えられたらそこで完成、ということはないですね。続ける動機は……能が好きだからの一言に尽きるのですが、やはり670年続いてきたものを後の時代に継続すると言う責任は、少なからずあると思います。家に子どもができてからは、将来子どもたちが能楽師になりたいと言ったときに、少しでも良い環境で能を続けられるようにするのも、親である自分の役割だという思いも強くなりましたね。(*2)銕之丞家…江戸時代中期に観世宗家より分家した観世銕之丞家。現在、本拠地は東京・南青山の銕仙会能楽研修所にある。舞台での谷本さん。幼い頃の憧れがあって、いまに続いている。(能『松風』、撮影:駒井壮介)――お素人さんの能の稽古は、そうした玄人の方々が歩む芸道の一端にふれるものなのかと想像しました。谷本さん:そうですね……稽古を始める前と後では、確実に能の見方や感覚は変わると思います。私たち玄人は自分の師匠に普段の稽古で褒められることはありません。独立後も、そのときの舞台であったり、自分のレベルに応じて師匠や先輩方からご注意やアドバイスをいただきます。芸の道に携わるということは、終わりのないものを追い続けることでもあるのだと思います。お弟子さんに教える際は、できる限りその方の特性を見て、それぞれに合った指導を心がけています。ひとつ基礎である所作(型)を覚えたら終わりではなく、それができてようやく手の角度であったり、微妙な感覚を伝えることができる。本人にも自分の成長を実感してもらいたいので、時には厳しめに伝えることもあります。……こういうことをお話しすると怖がられてしまいそうなので、あまり言いたくはないのですが(笑)。それでも、お弟子さん方がひとつ社中会を終えて、「もっと前に進みたい」「いつかまた能をやりたい」と研鑽を積んでいくのは嬉しいことです。わかりやすいものが優先される時代だからこそ、能のように、一歩進んでようやく次の一歩に進めるというものの魅力を、身をもって伝えていきたいと思っています。■能が新しい好奇心の扉を開いてくれる――最後に、能をご覧になったことのない方に一言いただけますか。谷本さん:能は謡と舞だけで完成するわけではなく、囃子や能面、装束などありとあらゆるものがあって成立するものです。さまざまな要素があるから難しいと思われるかもしれませんが、わからないと感じたことが新しい好奇心の扉を開くこともあります。お稽古に限らず、まずは一度お越しになっていただいて、実際に見て、体験していただければと思います。■この方にお話を伺いました谷本健吾シテ方観世流能楽師故谷本正鉦の孫。八世観世銕之亟(人間国宝)、九世観世銕之丞に師事。銕仙会所属。四歳にて初舞台。これまでに「乱」「石橋」「道成寺」「望月」等を披く。国士舘大学、明星大学にて非常勤講師を勤める。Facebook::稽古のお問合せは下記まで。公益社団法人 銕仙会内 谷本健吾TEL:03-3401-2285(平日10~17時)mail:info@tessen.org(撮影:今村綾子)■谷本健吾さんご出演の公演情報杉本博司企画・監修「Noh Climax」日本を代表する現代美術作家杉本博司氏が所蔵する能面、屏風を使用し、能を新しいかたちで演出する公演。伝統芸能にも造詣が深い杉本氏の能面コレクションと、それに対峙する10人の若手能楽師のパフォーマンスが期待される。1月27日(土)午後1時開演、午後5時開演全2回公演、東京渋谷、セルリアンタワー能楽堂にて。チケット申込みは、チケットぴあ専用ページより。成田美名子画業40周年記念「花花能」漫画『花よりも花の如く』(白泉社)の作者、成田美名子氏の画業40周年を記念した能公演。作中で主人公・憲人が演じた演目が上演される。2018年2月11日(日)午後1時開演2018年2月12日(月・祝)午後1時開演2018年2月13日(火)午後7時開演全3公演。東京銀座、GINZA SIXの観世能楽堂にて。谷本さんは13日に、源頼光と土蜘蛛の闘いを描いた能『土蜘蛛』でシテの土蜘蛛の精を務める。チケットの申し込みは銕仙会の公式HPからも可能。
2018年01月23日ミラノで1月13日に行われたリック・オウエンス(Rick Owens)のパーティーでパリ在住の日本人アーティスト、池田亮司がソロパーフォーマンスを行った。2017年12月15日よりミラノのトリエンナーレ美術館(TRIENNALE DI MILANO)で開催されているリック・オウエンスの回顧展「SUBHUMAN INHUMAN SUPERHUMAN」(~3月25日まで開催)を記念して行われた今回のパーティーは、ミラノファッションウィークメンズの2日目深夜にミラノ市郊外でスタート。「SUBHUMAN INHUMAN SUPERHUMAN」 / © OWENSCORP会場エントランスでは白馬、会場内ではDJをバックにペリコン(扇子)を持った全裸の巨漢男性パフォーマーがお立ち台の上で踊るというアナーキーな演出。会場内は回顧展でも使用されている超白色レーザーをリングロープのように走らせ、白と黒だけのリック・オウエンス・ワールドに、ゲストたちが続々と集まった。会場にはジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)のデザイナー柳川荒士の姿も見られた。会場エントランスでゲストを出迎える白馬パーティー会場風景90年代から活動する池田亮司は電子音楽アーティストとして、日本ではダムタイプでの活動を始め、杉本博司、伊藤豊雄など建築家とのコラボレーションでも知られている。現在はパリに拠点を移し、ヨーロッパ、アメリカを中心にテクノ、エレクトロ系のフェスやイベントでライブを発表している。リック・オウエンスとはこれまでから交友があり「友だち」(池田)。クローズドな場ではパフォーマンスをすることはあったものの、公式の場では今回が初めてのイベントとなった。池田亮司12時を過ぎてからスタートしたライブパフォーマンスは、巨大スクリーンとクラブのサウンドシステムを使った、シークエンスとホワイトノイズの洪水。図らずも、前々日にフィレンツェで開催されたピッティ・ウオモで行われたアンダーカバー(UNDERCOVER)とタカヒロミヤシタザソロイスト(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)のショー同様に、その未来感、デジタル表現が日本人によってイタリアでプレゼンテーションされるという2018年のスタートとなった。Text: Tatsuya Noda
2018年01月22日東京・六本木の森美術館で、「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」が2018年4月25日(〜9月17日まで)にスタートした。前日に行われた内覧会より本展の見どころをレポートしよう。建築家・建築史家の藤本照信が監修する本展では、日本の建築を読み解く鍵と考えられる「可能性としての木造」「超越する美学」「安らかなる屋根」「建築としての工芸」「連なる空間」「開かれた折衷」「集まって生きる形」「発見された日本」「共生する自然」と9つの特質で章を編成し、機能主義の近代建築では見過ごされながらも、古代から現代までその底流に脈々と潜む日本建築の遺伝子を考察する。レポートする上で特筆すべきはなんといっても圧倒的な展示ボリューム。100のプロジェクトに400を超える点数で、古くは縄文時代の住居から、現在進行中の建築物や未来の計画案など現代建築までを一挙に紐解いている。紹介されている建築家の名を挙げれば、フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)や丹下健三、黒川紀章、安藤忠雄、磯崎新、隈研吾、杉本博司、SANAA......建築プロジェクトには、平等院鳳凰堂(1053年)、厳島神社(1241年)といった世界文化遺産から古代出雲大社本殿や伊勢神宮正殿、東京オリンピック国立屋内総合競技場(1964年)、日本武道館(1964年)から、現代に建てられた豊島美術館(2010年)や、東京スカイスリー(2012年)、ラ コリーナ近江八幡 草屋根(2014年)、台中国家歌劇院(2016年)などの建築まで......といった網羅具合だ。中でも、「建築としての工芸」のセクションで紹介されている、千利休作と伝えられる現存する茶室建築として日本最古の国宝・待庵は必見だ。京都で実物の待庵を見たことがある人も多くいらっしゃるだろうが、ここでは、ものつくり大学が原寸スケールで再現した模型を、間近で見るだけでなく中に入ることができる。本展の監修者である藤本氏の「千利休は、炉の位置、床の間、腰壁に貼られた紙、障子とそこから入る光、たった2畳のスペースにどこをとっても直しどころのない、完璧かつ芸術的な場を作り出した」という語りにもあるように、用の美を秘めた日本建築の遺伝子を実感すれば、普段は無意識的な日本人としての遺伝子が目覚めてくるだろう。「連なる空間」セクションで紹介されている丹下健三自邸(1953年)は、1/3スケールの巨大模型で再現されている。丹下健三は、広島平和記念公園(1954年)、大阪万博記念公園(1970年)など、戦後の国家的プロジェクトを牽引した建築家。1/3とはいえど、宮大工の技術により実物と変わらない高精度で作り上げられた模型はさらに、タブレットPCを通じて当時の様子が伺える写真とともに鑑賞することもできる。デジタル技術とのコラボレーションといえば欠くことのできない、ライゾマティクス・アーキテクチャーが作り上げた日本建築の原寸スケールを3Dで体験できる空間だ。「Power of Scale」と名付けられたこのインスタレーションでは、レーザーファイバーと映像により、桂離宮や中銀カプセルタワーなど日本建築の空間概念が大小様々なスケールで原寸再現され、鑑賞者はその空間の中に入り込んでダイナミズムを体感することができる。あまりにも見応えがあるので、小休憩を兼ねて展示の中間に設けられたブックラウンジにもぜひ注目していただきたい。ここは、戦後のモダニズム建築時代を牽引してきたデザイナーたちの名作家具で構成されており、丹下健三研究室が設計したマガジンラック付ベンチを囲むように、剣持勇や長大作、大江宏のデザインした椅子が並び、それらに腰掛け書籍を閲覧したりして過ごすことができる。現在では美術館に所蔵されているものも多く、普段手に触れることさえできない名作たちだが、今なお現役で使用されている希少な家具を集め、本来の機能のまま使用ができる大変貴重な機会である。過去に類を見ないこの大掛かりな建築をテーマとした展示により、日本の過去と現在だけでなく、未来像が今ここで照らし出される。【展覧会情報】建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの会期:2018年4月25日〜9月17日会場:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階時間:10:00〜22:00(火曜10:00〜17:00、いずれも入館は閉館時間の30分前まで)入館料:一般1,800円 学生(高校・大学生)1,200円 子供(4歳〜中学生)600円 シニア(65歳以上)1,500円最終更新: 5月2日
2017年11月25日それぞれのスポーツで鍛え抜かれた、アスリートの勲章ともいうべき肉体美を、フォトグラファーが独占シューティング!披露してくれたのはセレッソ大阪のフォワード・杉本健勇さんです。カラダと向き合ったら、結果がついてきた。「カラダで一番自慢できるところ?身長ですね。家族の中でも俺ひとりだけ飛び抜けてデカい。子供の頃、めっちゃ、飯、食ってたからですかね!?」どんだけ食べてたんですか!?と思わず、ツッコミたくなる杉本健勇選手は、身長187cm。FIFAワールドカップ ロシアを来年に控え、ついに日本代表に名乗りをあげた、フィジカルの強さとテクニックを兼ね備えた貴重な大型ストライカーだ。そのサッカーキャリアは、カラダの話抜きには語れない。そもそも、競技にハマったきっかけが、「小学生の時、サッカーをやって痩せたから」。そして、ここ1~2年の目覚ましい進化の要因が、まさにそこにある。生来のマイペースが災いしてか、同世代の活躍を横目になかなか結果が出せない中、自分を変えるべく、本格的なトレーニングを始めたのが、2年半ほど前。「3か月ぐらい経った頃から、徐々に自分のプレーで違いを感じられるようになって。カラダのキレであったり、相手ディフェンダーを背負った時の強さだったり……。そう感じるのと同時に、結果もついてくるようになった。“早く、やっといたら”とも思いますけど、それもまた、自分らしいんで。ただ、カラダづくりの大切さは、後輩にも伝えていきたいと思っています」今では、カラダに敏感になり、トレーニングの過不足が、プレーしていてもわかるほど。「ほんとは上半身も、もっとゴリゴリに鍛えたいんですよ。でも、サッカーをやるうえで、筋肉がつきすぎてもいい結果は出ないので。だから、引退したら、もっとごっつくしますよ」えっ、目指すは、選手よりマッチョな指導者ですか!?「今は、ですけど、指導者になることは考えていなくて。サッカーしかしてこなかったので、燃え尽きるまでサッカーをやったら、一度離れて全然違う世界も見てみたい。ファッション関係にも興味がありますし」実は、おしゃれ男子ひしめく蹴球界でも有数のおしゃれ好き。「服と靴と時計は、めっちゃこだわりがあります。靴は50 ~60 足。服はものすごくたくさんあります。結婚したら?やめないですよ。絶対、無理。その分、俺が稼ぐからって言います」愛嬌のある話しぶりに気さくな人柄がのぞく。私服姿もモデルもかくや、のカッコよさだけど、「試合になると人が変わる」という闘志たぎるフィールドでの雄姿には敵わない。このカラダをキープして、ワールドカップの舞台でも吠える姿をぜひ!すぎもと・けんゆう1992年11月18日生まれ、大阪府出身。セレッソ大阪のユースからプロ入りし、現セレッソ大阪のフォワード。昨季14得点を挙げ、チームのJ1 昇格に貢献。キリンチャレンジカップ・ハイチ戦で代表初ゴールを決める。日本テレビが毎年11月に実施している「カラダWEEK」キャンペーン。その企画の一つとして、昨年に引き続きトップアスリートたちの「カラダ写真展」を開催。今年はananが撮影した、「筋肉美」がテーマの“アスリートのカラダ”が、大きな写真で鑑賞できます。「なりたいカラダ」「理想のカラダ」「憧れのカラダ」に触れれば、カラダのために何かしたくなるかも!日程/2017年11月6日(月)~11月17日(金)時間/10:00~18:00※月~金曜のみ開催場所/汐留・日本テレビタワー2階ロビー料金/入場無料※『anan』2017年11月1日号より。写真・わたなべよしこインタビュー、文・齋藤優子(by anan編集部)
2017年10月31日「2018ミス・インターナショナル日本代表選出大会」が30日、都内で行われ、兵庫県出身で東京大学の3年生・杉本雛乃さん(20歳)が日本代表に選ばれた。ミス・ワールド、ミス・ユニバースと並び世界3大ミス・コンテストの一つに数えられるミス・インターナショナル。来年行われる世界大会への出場権を賭けた日本代表選出大会がこの日行われ、書類審査および予選会を勝ち抜いた32人の候補者たちが華やかなステージに登場。着物・水着・ドレス姿でアピールして美しさを競い合い、現役東大生の杉本雛乃さんがグランプリを獲得した。名前を呼ばれて、うれしさのあまりに涙をこぼした杉本さん。開口一番「まずはこのような素敵な賞をいただき、それと同時にこのような素敵な場所に立たせていただき、本当に感謝しています」と喜びを語り、「一緒に頑張ってきたファイナリストのみんな、セミナーを支えてくださったスタッフの皆さん、この大会をよりよくさせるために本当にたくさんの方の力があったと思っています。私から代表してお礼を言わせてください。また、誰よりも私を支えてくれた両親には本当に感謝しています」と話した。同コンテストに応募した理由については「もうすぐ社会に出ていく中で、何か1つ自分の限界に挑戦したいというか、努力して絶対に1位を目指してやり続けることを学生時代の最後に出来たらと思い、この大会に応募しました」と説明し、来年開催される世界大会に向けて「これから1年間、たくさんのサポートを受けながら精一杯努力し、来年の世界大会では誰よりも輝けるように努めたいと思います」と意気込んだ。杉本さんは現在、東京大学の3年生で、物理工学を専攻しているという。「今は教室で基礎力をつけて物理の基本を学んでいます。4年生から研究室に配属されると思いますよ」と明かしつつ、将来の目標を「大学院に進学し、研究に進みたいと思っています」と回答。気になる芸能界への進出には「今のところ考えていません。(東大卒の)菊川怜さんは本当に素敵な方だと思いますが、私は違った形で私らしさを出せたらなと思っています」と否定的だった。なお、2015準ミス・インターナショナル日本代表には、第2位に東京都出身の藤田絵梨さん(22歳)、第3位に埼玉県出身の高橋かなさん(23歳)、第4位に神奈川県出身の齋藤コスモ(25歳)、第5位に東京都出身の森井ステファニー彩さん(21歳)さん、特別賞のビューティースキン賞に大分県出身の赤星佳奈さん(25歳)、ハッピースマイル賞に沖縄県出身の冨士京香さん(21歳)、WEBジェニック賞に神奈川県出身の笹田華純さん(20歳)をそれぞれ選出。また、グランプリの杉本さんはパーフェクトボディ賞のダブル受賞となった。
2017年10月31日冬至光遥拝隧道 / ©小田原文化財団/Odawara Art Foundation写真家であり伝統芸能や古美術にも造詣が深い現代美術家の杉本博司が、私財を投じた一大プロジェクト「小田原文化財団 江之浦測候所」が、構想から施工まで20年を経て、10月9日から一般公開をスタートした。相模湾を一望する丘の上に広がり、写真作品や古美術品を展示するギャラリー棟や茶室、光学硝子舞台など複数の建築を持つ「江之浦測候所」の見どころを紹介しよう。丘の斜面から迫り出すように設計され、客席からは硝子舞台が水面に浮いているように見える「光学硝子舞台」の壇上に上がった杉本は「ここから見える海の景色は、子どもの頃に見た私の原風景です。江之浦測候所は、“世界や宇宙と自分との距離を測る場所”という意味を込めて「測候所」と名づけました。ここには、私が個人的に集めてきた古美術品を多数展示していますが、そうすることで“古代的な感性”を現代によみがえらせることができたらと思っています」と語った。「光学硝子舞台」に設置されたローマ円形劇場の遺跡を再現した観客席からは、水平線をバックに風を感じながら舞台を観ることができ、さらに、そのすぐそばには、冬至の日の出の軸線に合わせてつくられた約70メートルの隧道(「冬至光遥拝隧道」)が通っている。江之浦測候所には、このように自然と芸術が織り成す絶景が“観測”できる作品(装置)が点在しているのだ。「冬至光遥拝隧道」と対を成すコンセプトで造られた「夏至光遥拝ギャラリー」は、自立する37枚の硝子板を窓に使用した建築で、夏至の朝、海から登る太陽光が数分間に渡ってこの空間を駆け抜けるよう設計されている。100メートルのギャラリー内には、杉本の代表作である「海景」シリーズが展示され、先端部には相模湾を見渡せる展望スペースが併設されている。江之浦測候所に移築・再建された建造物や石塔、石などはすべて杉本の蒐集品であるが、杉本曰く「江之浦測候所を造っていく過程で、物が自ずから自分の置かれるべき場所に集まってきた」のだそうだ。室町時代に建てられ、東京の根津美術館から寄贈・再建された「明月門」、江戸城石垣に使われていた巨石を据えて造った「石舞台」。また、茶室「雨聴天」の庭にある「石造鳥居」は、山形県小立部落にある重要文化財指定のものに準じて作ったものだという。開館直前に手に入れた法隆寺の若草伽藍礎石など、造園の隅々にまで杉本の美意識が徹底されているので見逃せない。歴史的遺物と最新の建築技術が融合されて完成した「小田原文化財団 江之浦測候所」は、これからも進化していくことだろう。この空間をどのように運営していくか、との質問に対し杉本は「使っていきながらどうするかを考えます。寿命と資金が続く限り、より多くの作品を造っていきたいです」と子供のように無邪気な笑顔を浮かべて語った。【施設情報】小田原文化財団 江之浦測候所住所:神奈川県小田原市江之浦362-1開館:4~10月=1日3回(10:00、13:00、16:00)/11~3月=1日2回(10:00、13:00) ※定員制休館日:水曜日(2018年2月より、火・水曜日休館に変更)料金:3,000円(中学生未満入館不可)入館方法:完全予約制(公式サイトより予約)
2017年10月14日杉本彩(女優・49以下、杉本)「お久しぶりです!夏先生とは、頻繁にメールでやり取りをしていますけれど、実際にお会いするのは、連載が決まったとき以来ですね」 夏緑(漫画原作者以下、夏)「そうですね。『しっぽの声』の反響も大きいそうで、少しほっとしています」 ネコノミクスなど、いまもペットブームのさめやらぬ日本。特にペットショップで販売されている子猫の価格は高騰しており、希少種になると100万円以上の値がつくという。だがその陰で、売り物にならなかったり、売れ残ったりした犬や猫たちは人知れず処分されている。 そうした愛玩動物たちの現実を生々しく描いて話題を呼んでいるのが漫画『しっぽの声』(小学館『ビッグコミックオリジナル』連載中)だ。原作担当は夏緑、作画担当は、ちくやまきよし。小栗旬主演でドラマ化された漫画『獣医ドリトル』も手がけたコンビだが、今回はさらに動物愛護活動に長年尽くしてきた杉本彩も協力している。 夏「杉本さんは小さいころから、動物といっしょに生活していたんですよね?」 杉本「そうですね。捨てられた猫を引き取って飼い育てることを続けていました。だから、本当に家族同然だと思っています。大人になってからも、猫の保護活動を続けていたのですが、あるいたましい事件が起こって……」 夏「『ひろしまドッグぱーく』(’05年に経営破綻で閉園した犬のテーマパーク)ですね」 杉本「たくさんの犬たちが衰弱した状態で発見され、また敷地には40匹以上の死骸が埋められていたんです。報道にショックを受け、すぐに広島に飛びました」 動物たちを襲っているさまざまな問題を知った杉本は、活動を広げていき、’14年2月には公益財団法人動物環境・福祉協会Evaを設立した。’15年には、協会の代表として、動物愛護の啓発イベントで講演したが、その姿を見ていたのが現・ビッグコミックオリジナル編集長の中熊一郎氏だったのだ。 夏「中熊編集長もかなりの愛犬家なんです」 杉本「中熊編集長には、『動物たちの現状を改善するために何か新しい企画をやりたいと考えているので、そのときは協力してほしい』と、おっしゃっていただきました。そして昨年、新しくスタートする漫画のなかで殺処分問題なども取り上げたいので、原作に協力してほしいというお話があったんです」 夏「ちょうど13年間続いた『獣医ドリトル』の連載が終わっていたこともあり、私たちが『しっぽの声』を担当することになりました」 本誌記者「杉本さんは具体的にはどのように漫画制作に携わっているのですか?」 杉本「私たちが持っている資料写真を提供したり、現場で見聞きした情報や、受けた相談例などを夏先生にお話ししたりしています」 夏「そのお話をもとに、私が原作を書いています。テレビドラマでいえば、脚本のようなものですね。特に、実際に動物保護に携わっている方たちのエピソードを伺っていると、どんどんストーリーが広がっていきます。杉本さんのおかげで、かなり早い段階でキャラクターも固まりました。実は杉本さんご本人をモデルにしたキャラもいるんですよ(笑)」 杉本「え!誰ですか?」 夏「主人公の1人の天原士狼(※動物保護シェルターを運営している男性)です」 杉本「うれしいです!いつも士狼に共感しながら読んでいるんです。すごく芯の強い男性ですよね」 夏「初めて杉本さんにお会いしたとき、あまりにおきれいなので驚きました。でもそのいっぽうで、動物のことを話しているときは、笑顔なのにそれがとても怖いのが印象的で……。『そうか。この人は、動物たちを取り巻いている環境をすごく怒っているんだな』って感じたんです。そういった“怒り”を漫画でも表現していきたいです」
2017年09月03日4月20日、銀座中央通り沿いに、新たに銀座エリア最大の商業施設「GINZA SIX(ギンザ シックス)」がオープンした。今回の【映画ではじめるデートプラン】は、いま最も旬なスポット「GINZA SIX」の館内で、カップルにおすすめのスポットをピックアップしてご紹介!GWの映画デートプランの参考にして。GWにおすすめの映画は、エマ・ワトソン主演で贈るディズニー作品の実写版『美女と野獣』。魔女の呪いによって野獣の姿に変えられてしまった美しい王子。その呪いを解くためには、魔法のバラの花びらがすべて散る前に、野獣が誰かを心から愛し、そして愛されなければならない──。そんな野獣の前に現れたのは、聡明で進歩的な考えを持つ美しい村の娘ベル。その出会いは、はたして奇跡を生むのか…?本作は、1991年のディズニーのアニメーションの完全実写化したもの。華やかなドレスを身にまとったベルと野獣が二人の舞踏会でダンスを踊るシーンは世界中の人を魅了して止まない名シーン。“真実の愛”とは何なのか。かけ離れた二人が紡ぐロマンスに、今よみがえる不朽の名作をご堪能あれ。華やかでゴージャスな気分に浸れる映画を観た後は、のんびり銀ぶらデートを楽しもう!ちなみに銀座で『美女と野獣』を観るなら、有楽町寄りの「TOHOシネマズ日劇」が最も近い。お出かけ前に上映時間をチェックをしてみて。銀座の新しいアイコンにふさわしい大規模複合施設「GINZA SIX」。まず驚くのが規格外のスケールだ。館内には241店舗ものブランドが出店し(その半数以上の121店舗が旗艦店、日本初12店舗、世界最大級4店舗、新業態65店舗、銀座初83店舗、日本最大級35店舗)、屋上には日本の四季が楽しめる4,000平方メートルもの屋上庭園「GINZA SIX ガーデン」、地下には日本の伝統芸能の拠点「観世能楽堂」を擁すほか、オフィスやツーリストサービスセンター、そしてパブリックアートなど、ワールドクラスクオリティの施設と設備が集積しているのだ。訪れるだけでゴージャスな雰囲気とその規模感に圧倒されてしまう「GINZA SIX」。一日で見てまわるのは難しいので、カップルにおすすめなスポットのみをピックアップ! まず6F「銀座 蔦屋書店」だ。銀座店では、「アートのある生活」を提案し、「アート」と「日本文化」を主題として、世界一のアートブック集積を目指すほか、江戸文化に光を当てて、東京カルチャーも発信していく。高さ6メートルの書架には、アーティな書籍がずらり並び、独立したギャラリースペースもあって、アート販売や重さ約40キロの「BIG BOOK」など珍しい作品もみられる。5月末までは、杉本博司氏、名和晃平氏、蜷川実花氏の作品が展示されているなど、飽きずに居られるので待ち合わせ場所としておすすめ。次は、ライフスタイル雑貨を扱う店舗が入っている4Fへ。おとなのための新しいPLAZA「#0107 PLAZA(オトナプラザ)」や「CIBONE」からスピンアウトした新たなショップ「CIBONE CASE」、デザイン会社「DRAFT」のプロダクトブランド「D-BROS」など、既存の店舗とは一線を画す新たなコンセプトや空間設計を展開するショップが揃っていてウィンドウショッピングするだけでも楽しいはず。「#0107 PLAZA」内には、「ベジタブルスペシャル」(1080円)や「ジンジャー・キャロットジュース」(870円)、「フルーツミクスチャー」(810円)などのコールドプレスジュースや「コーヒー」(430円~)、焼菓子などを提供するスタンドバーも併設されているので、ぜひ立ち寄ってみて。スタンドは、可愛いクマのキャラクターが目印。食事処としては、日本食を中心に「GINZA SIX」ならではのラグジュアリーな高級店が多いので、もう少しカジュアルにと考えるならば、あえてレストランには入らず、B2Fのグルメ&スイーツフロアで、弁当やパン、スイーツなどをテイクアウトして、晴れていれば屋上庭園で食べてもいいし、お持ち帰りして続きはお家デートを楽しんでみてもよいかも。お弁当といっても粒ぞろい。明治創業の老舗「荻野屋」のお弁当をはじめ、「Soup Stock Tokyo」などを手掛けるスマイルズの新業態で、素材にこだわった海苔弁専門店「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」の海苔弁、発酵熟成肉の専門店がNYスタイルのサラダと進化系サンドウィッチをコラボさせた世界初の新業態「meat&green 旬熟成」のデリ、ベーカリーには「Viennoiserie JEAN FRANCOIS」や「ル・ブーランジェ・ドゥ・モンジュ」など、ハイクラスなテイクアウトメニューが揃う。またショップで購入したボトルワインを、カフェ&バー スペースで飲める「ワインショップ・エノテカ」や、炊きたての土鍋ご飯と季節の料理をいただける「旬菜三山」など、いくつかの店舗ではイートインスペースを併設している店舗もある。東京初出店となる「辻利」では、銀座店だけの特別メニュー「辻利ソフト 濃い茶」をテイクアウトできるスタンドもあるので、甘党の彼氏彼女は併せてチェックを!『美女と野獣』は4月21日(金)より全国にて公開中。(text:Miwa Ogata)■関連作品:美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年04月27日