アニメやゲーム、漫画、玩具…と子どもたちの間で大流行している「妖怪ウォッチ」。12月20日(土)公開を控える『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』では、すでに劇場前売券販売枚数は66万枚突破するなどいまや大人も巻き込んだ社会現象となっている本作。そんな本作に、大人から子どもまでみんなに愛されるお笑い界のレジェンド・志村けんを始め、歌舞伎界から片岡愛之助、アイドル界から「AKB48」島崎遥香がゲスト声優として参加することが決定した。夏休みのある日、近くの森で白い奇妙な生き物「ウィスパー」に遭遇した主人公・ケータ。不思議な時計「妖怪ウォッチ」をウィスパーから渡されたケータは、その日から街のいたるところに現れる妖怪たちが見えるようになる…。様々な妖怪が引き起こす、様々な出来事。ケータは困ったことを引き起こす妖怪を説得したり、時には戦って問題を解決し、そしてその妖怪と友達になる。そんな、妖怪たちを見ることができる腕時計こそが「妖怪ウォッチ」なのだ。映画のストーリーは、ある日、寝ていたケータの腕から光を放ち突然消えた妖怪ウォッチを取り戻すため、ケータとウィスパー、ジバニャンとフユニャンは、60年前の過去の世界にタイムスリップし、そこで出会う強大な敵に立ち向かう――。今回発表されたのは、物語の鍵となる最強と謳われる妖怪・マスターニャーダ役に志村けん、ケータたちの前に立ちはだかる怪魔たちを束ねるモトジメ様・ウバウネ役に片岡愛之助、ケータのおばあちゃんの若かりし頃の姿・ユキッペ役に“ぱるる”こと島崎遥香。神秘のエネルギー「ホース」を使いこなす伝説の猫老師を演じることになった志村さんは「物語の鍵を握る妖怪の役なので、どんな声で演じればいいのか分からなかったのですが、私がコントでやる“おじいちゃん”“おばあちゃん”のような声でいいとのことだったので助かりました(笑)。“バカ殿様”も“変なおじさん”も妖怪みたいなものですけどね(笑)」とコメント。本作が初のアニメ声優という片岡さんは「『妖怪ウォッチ』は本当に人気があって驚きました!すごく楽しいですね!『ウバウネ』という僕の演じさせていただく役が、悪者のしかもお婆さん(笑)!?って、ちょっと衝撃を受けましたが、個性的なキャラクターでぜひ出演させていただきたいと思いました。アニメ声優は初めての経験でしたので全て難しかったです。でも段々楽しくなって、自然に『ウバウネ』になっていきましたね(笑)」と収録を楽しんでいる様子だ。また、弟が「妖怪ウォッチ」のファンという島崎さんは「このお仕事のことを聞いたときはすごく嬉しかったです!でも、初めての声優のお仕事なので緊張したし、方言で話す女の子の役なので、すごく難しかったのですが、とても楽しかったです。今度は妖怪の役でも出てみたいですね(笑)ジバニャンより人気がでちゃいそうな(笑)」と新たな役柄にも意欲を燃やしていた。『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』は12月20日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月08日タレントの志村けん、歌舞伎俳優の片岡愛之助、人気アイドルグループ・AKB48の島崎遥香の3人が、12月20日に公開されるアニメーション映画『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』のゲスト声優に起用されることが8日、明らかになった。本作は、現在、小学生を中心にゲーム、アニメ、玩具とクロスメディアで展開され、爆発的な人気を誇っている『妖怪ウォッチ』初のアニメーション映画。劇場前売券販売枚数はすでに66万枚を突破しており、これまで展開されたコンテンツ同様に期待の高さがうかがえる。映画では、突然消えてしまった「妖怪ウォッチ」を求めて、ケータとウィスパー、ジバニャンとフユニャンがタイムスリップ。60年前の過去で「妖怪ウォッチ」誕生の物語がはじめて明かされることになる。志村けんが演じるマスターニャーダは物語の鍵を握る妖怪で、神秘のエネルギー「ホース」を使いこなす伝説の猫老師。どんな声で演じればいいのかわからなかったという志村は「私がコントでやる"おじいちゃん"、"おばあちゃん"のような声でいいとのことだったので助かりました」と安堵しつつも、"バカ殿様"も"変なおじさん"も妖怪みたいなものですけどね。とても面白い映画になりそうです!」と期待を寄せている。子供向け作品としては、今年7月に公開された特撮映画『仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯(カップ)!』への出演も記憶に新しい愛之助は、ケータたちの前に立ちはだかる怪魔たちを束ねるモトジメ様・ウバウネ役を担当。アニメ声優初挑戦について「個性的なキャラクターでぜひ出演させていただきたいと思いました。初めての経験でしたので難しかったです。でもだんだん楽しくなって、自然に『ウバウネ』になっていきましたね」と振り返り、「妖怪ウォッチ」が消えてしまった原因である、悪の親玉を難なく演じることができたという。そして、ケータのおばあちゃんの若かりし頃の姿であるユキッペを演じる島崎は、愛之助と同じくアニメ声優初挑戦。自身の弟が『妖怪ウォッチ』を大好きなこともあり、「このお仕事のことを聞いたときはすごくうれしかったです」と喜びをあらわに。方言で話すユキッペに難しさを感じつつも「とても楽しかったです。今度は妖怪の役でも出てみたいですね。ジバニャンより人気がでちゃいそうな」と意欲を見せていた。なお本作のエンディングでは、TVアニメでも大人気の楽曲にあわせて、観客も一緒に歌って踊れる企画も決定。12月公開へ向けて10月より振り付け動画をネット配信していくという。(C)LEVEL-5/映画『妖怪ウォッチ』プロジェクト 2014
2014年10月08日大坂の陣をテーマにさまざまなイベントが目白押しの「大坂の陣400年天下一祭 冬の陣2014」が10月1日開幕した。『大坂の陣400年天下一祭』の関連チケット情報大阪城公園で行われた出陣式には、大阪府・松井知事、大阪市・橋下市長、実行委員長の橋爪紳也のほか、特命応援隊長を務める和田アキ子と、副隊長・堺親善大使の歌舞伎俳優、片岡愛之助、武将隊・大坂RONIN 5が登場。甲冑姿で登場した和田アキ子は「皆さんに聞くと甲冑は重いらしいけど、なんにも感じないんですよ」と笑いを誘いながらも「改めて大阪に帰ってくると懐かしいとういう思いと、やっぱりこれは盛り上げなアカンで!って気持ちがフツフツ沸いてきましたね」と隊長としての意気込みを語り、また片岡愛之助も「大阪のごった煮のパワーを見ていただきたい」と語った。「大坂の陣400年天下一祭 冬の陣2014」では、戦国時代にタイプスリップして400年前の気分を体験できる「侍ミュージアム・武将ホール」や、収容人数1000名を越えるイベント会場「西の丸ドーム」。さらには展望台からの街並み・風景にタブレットをかざして当時の両軍の軍勢配置を把握できる「大坂の陣AR」など様々なイベントが開催される。
2014年10月02日恐怖漫画の第一人者・楳図かずおの初監督作『MOTHER マザー』が9月27日(土)に公開を迎え、楳図監督を始め、主演の片岡愛之助、舞羽美海、真行寺君枝が都内劇場で舞台挨拶に臨んだ。楳図作品の“原点”と言える楳図監督自身の母親の存在にスポットを当て、ホラー仕立てにした本作。漫画家・楳図かずお役を愛之助さんが、楳図の母の“謎”を調べる新人編集者を舞羽さん、そして楳図の母を真行寺さんが演じている。おなじみの赤白ボーダーシャツで登場した楳図監督は早速「グワシ!」で挨拶。登壇したキャスト陣を見やり「みなさんにしっかりとお芝居で表現していただき、いい映画になったと満足しています!」と自信満々に語る。楳図監督にとって本作の公開は初の監督作のお披露目であると同時に、1995年に連載を終了した漫画「14歳」以来、実に19年ぶりとなるオリジナル新作の発表となる。楳図監督は「漫画や映画というものを超えた、『14歳』と地続きの僕の中の新作。『14歳』以来、19年ぶりにみなさんに見ていただいてやっとひと息つけたなという感じです」と晴れ晴れとした表情を見せる。陽気な楳図監督の挨拶に愛之助さんもニッコリ。「いつも監督は現場でもこんな感じでホラー映画を撮ってる気がしませんでした」とふり返る。本作の楳図かずお役を始め、仮面ライダー、ドラマ「半沢直樹」のオネエの官僚など映像作品では“独特”の役柄を演じる機会が多いが、自らこの点に言及し「三谷幸喜さんに『普通の映画には出ないの?』と言われました(笑)」と告白。それでも、本作を観た三谷さんからは「普通の映画おめでとう」という祝福(?)メールが届いたそうで嬉しそうにニッコリ。また、楳図作品が自らの主戦場である歌舞伎と「共通するところが多い」とも。「女性が美しく“美”というものを意識しているところ。『グワシ』などの決めポーズは歌舞伎で言う見得(みえ)ですよね?本作にも随所に歌舞伎と共通するところがあり、すんなり入れました」と明かす。舞羽さんは、宝塚の娘役のトップから楳図作品のホラーヒロインへと華麗な(?)転身を遂げたが「まさかやるとは…(笑)」と苦笑しつつも、「現場に入るとアクションが多くて、走ったり転んだりでした」とふり返る。そして「妖しくて、美しくてスクリーンから“キレイ”がはみ出るよう!」(楳図監督)、「こんなお母さん、美しすぎませんか?」(愛之助さん)と監督&主演俳優をして言わしめるほどの妖艶な美を見せつけた真行寺さんは「子どもの頃から楳図作品のファンで、『へび少女』は19歳まで頭から離れずトラウマだった」と語り、「この映画は私にとっての先生へのリベンジです!」と不敵な笑みを浮かべていた。舞台挨拶の締めはやはり、監督、キャスト、そして観客で一斉に「グワシ」!愛之助さんの「先生はやり残したことがあるそうです」という言葉に、楳図監督は「かなり大きなシーンを(削った)。あのシーンがあったら200点だったんですが…」と少し残念そう。愛之助さんは「『MOTHER 2』でぜひやりたいと思います!」と早くも続編への意欲を口にし、会場は拍手に包まれた。『MOTHER マザー』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:マザー 2014年9月27日より全国にて公開(C) 2014「マザー」製作委員会
2014年09月27日日本を代表する鬼才漫画家・楳図かずおが27日に東京・新宿ピカデリーで行われた初監督作『マザー』の初日舞台あいさつに登壇した。映画は亡き母親をモチーフにした自伝的ホラーで「僕にとっては『14歳』から地続きになった、19年ぶりの新作。よくできた映画になった」と手応え十分だった。『マザー』初日舞台挨拶その他の写真本作は、鬼才漫画家・楳図と、彼の自叙伝を担当する女性編集者が、死んだはずの楳図の母の怨念が引き起こす怪奇現象に襲われるというホラー。楳図自身が脚本も手掛け、独特な作風に強い影響を与えたとされる実母との思い出を掘り下げた。舞台あいさつには楳図“監督”をはじめ、主人公である楳図を演じる歌舞伎役者の片岡愛之助、編集者を演じる元宝塚歌劇団雪組の舞羽美海、楳図の母親役を務めた真行寺君枝が出席した。初のホラー作品に挑んだ愛之助は「現場ではずっと笑いっぱなしで、まったくホラー感がなかった。『まことちゃん』世代なので、出演できて本当に嬉しい」と感激しきり。「歌舞伎と楳図先生の世界は、美の集大成という点で共通している。『グワシ!』は歌舞伎の見得と同じですし」と持論を展開し、「実は監督が、この映画でやり残したことがあると聞いている。ぜひ『マザー2』でそれが実現できたら」と続編に意欲を示した。宝塚退団後、初のヒロイン役に挑んだ舞羽は「映像作品は初心者。でも、監督がこと細かに描いてくださった絵コンテが演技の参考になった」。15年ぶりの映画出演を果たした真行寺は「若い頃に読んだ『へび少女』がトラウマになっている。今回は楳図先生へのリベンジのつもりで演技に臨んだ」と話していた。『マザー』公開中取材・文・写真:内田 涼
2014年09月27日年齢も体型も違う。顔の輪郭だって全然違うはずなのに、ジッとよく見ているとこの2人、不思議とそっくりに思えてくる。これぞホラー?いや楳図ワールドの魔法か…?数々の名作漫画を世に送り出してきた奇才・楳図かずおとその初監督映画『マザー』で主人公、その名も漫画家・楳図かずお役を託された歌舞伎俳優・片岡愛之助。不思議な巡り合わせで監督と主演俳優としてコンビを組んだ2人が改めて本作の魅力や撮影の日々について語った。1955年のデビュー以来、ホラーを始め、SF、ギャグにラブストーリー、青春ドラマまでジャンルを横断して作品を発表し、「漂流教室」「おろち」など多くの作品が様々な形で映像化されてきた。だが今回、楳図さん自身が初めて監督を務めるにあたり、自らの作品を実写化するのではなく、“漫画家・楳図かずお”を主人公にした自叙伝的なストーリーが展開。楳図さんの創造の原点と言える母との関係を軸に切ない愛の物語と恐怖が現実と幻想のはざまで繰り広げられる。――まずは率直な疑問。自身の“分身”とも言うべき主人公・楳図かずお役を愛之助さんにオファーした理由は?楳図:最初は歌舞伎俳優さんをということは全く考えてなかったんです。どなたにしようかと考えているときに、(周囲に)「愛之助さんはいかがですか?」と提案されて、あ!それは面白いなと。想像してなかった分、(自身のイメージとの)違いが生まれ、役に幅が出来る。(愛之助さんは)なかなか明るい感じだし、僕自身を演じてもらう上で、あまり特殊なクセがあるのもよくないので…。愛之助:先生、残念ながら世の中からは、この役は“独特”と思われています(苦笑)。先生はそう感じていないかもしれませんが、間違いなく独特です。僕も周りに『すごいね』と言われますし、『独特なところ行ったね』という会話が巷で繰り広げられています(笑)。楳図:でもそれが面白い!観る人に『あの人か、そりゃそうだね』と思われるよりも、なりそうもないところに焦点を当てていくのが、もの作りの苦労であり、醍醐味です。――では愛之助さんは、この“独特”なオファーをどのように受け止めたのか?愛之助:僕らは先生の漫画で育った世代ですからね。「え?まさか自分が…」と思いました。でも最初は、先生の半生を描く自伝のような映画と聞いて即、お断りしたんですよ。「無理ですよ!似てないでしょ!先生のように細くないし、全然違いますから」と。愛之助:その後「楳図かずおという漫画家の役を演じてください」と言われ、それならやらせていただきたいとお返事しました。――美少女、女の“美”への情念、蜘蛛にへび女…映画には楳図作品の様々なモチーフが登場し、恐怖を彩る。楳図さんが考える“怖さ”とはどのようなものなのか?楳図:単純に驚かせるだけならお化け屋敷でいいんです、やにわに何かが出てくるとたいていは驚きますから簡単です。角を曲がるとそこにいたり、トイレで下からのぞいていたり、ありえない状況で何かが現れると怖いものなんですが、そういうのばかりでは質が低くなっちゃう。今回の映画では、もっと人間性を追及したところを根拠にして怖いことが起きるようにしています。人間が持つ深い、どうしようもない、追い詰められた状況から生まれる恐怖――それは今後、ホラー界が追及していくべき恐怖だと実感しました。――歌舞伎の世界でも「怪談」などで見られるように“恐怖”は大きな主題であり、愛之助さん自身、いくつもの怪談話に出演しているが、そんな愛之助さんの目に楳図作品の恐怖はどのように映ったのか?愛之助:どこまでが本当で、どこからが嘘なのか?映画の中で僕が演じた“楳図かずお”にしても、経歴は本物だし、ご両親の遺影代わりに緑と赤の皿を飾ってらっしゃるのも本当なんですよ。そういう嘘と本当が分からないままに並べて描かれていて、僕らは先生に弄ばれている感じがするんですよね。楳図:そのうち世間で『楳図かずおって実は片岡愛之助らしいよ』って言われるようになりますよ(笑)。愛之助:それが一番のホラーかもしれませんね(笑)。――愛之助さんから見た撮影現場での「楳図かずお監督」について尋ねると、強い信頼の思いと共に、漫画家・楳図かずおだからこそ可能な、並みの映画監督には思いも寄らない発想力について明かしてくれた。愛之助:作品に注がれるパワーが並大抵でじゃないんですよ。この細い体のどこから?というほどのエネルギーと信念――「私はこのストーリーでこう撮りたい」という固く強い信念でもって、現場が進んでいくんです。あと、先生がご自身で絵コンテを描いてくださるんですが、当然ですがこれがまた上手い(笑)!何をどう表現してほしいかというのが一発で伝わってくるから非常に楽でしたね。楳図:あんまり考えてないんですよ。その場で勝手に言ってるだけ(笑)。そうやって話していく中で新しいことを思いつくことはありますね。喋っている内に『そうかもしれない』と自分で喋ってることにビックリしちゃったり(笑)。愛之助:あふれ出てくるというのは才能でしょうね。ただ、ちゃんと先生は考えてらして、映像表現の中で漫画家である先生の“思い”が表現されているんですよ。気づきましたか?僕が劇中で着ている赤と白のボーダーの幅がシーンごとに変わっているんです。衣裳合わせで何パターンもボーダーを着せられたんで「何でこんなにたくさん?」と思っていたんですが、劇中の楳図が「戦おう!」という気持ちの時は幅が大きくて、弱気の時は幅が狭いんです。それは漫画の世界の表現であって、映像の世界では思いつかないというか、僕らの感覚で言うと、途中で服の柄の幅が変わるってNGでしょ(笑)。それを考えつくのは先生が漫画家だからですよ。――あの独特の筆使いで楳図さんが生み出した迫力のキャラクターは楳図作品の大きな魅力であるが、実写映画として製作する以上、“絵”という大きな武器を使うことはできない。それでも、完成した映画は漫画とは表現は違えど、紛れもなく“楳図ワールド”全開である。それは、楳図さんの頭の中に映画作品としての本作の強烈なイメージが思い描かれていたからに他ならない。楳図:そうですね、最初から(イメージが)出来上がっていたものもあるけど、やりながら気づいたことも多かったです。(映画監督の仕事は)大変な重労働ですね。愛之助さんに演技していただいている撮影だけが全てじゃない。その前後の仕事――絵コンテを描いたり、編集したり音楽を入れたりという全てをやらないといけない。ただ、僕もいままでいろんなことをやってきて、そうした経験が活きたなとも思います。――自身の思い出や過去の作品の世界観をベースにして作り上げた物語だが、それ以外でイメージの元となったり影響を受けた作品などを尋ねると、こんな答えが返ってきた。楳図:僕はあまり、映画を観る方ではないんですが、好きな映画は『ローマの休日』なんです。ある時、引っ越しをすることになって、部屋にあったものをいっぱい捨てたんですよ。本にレコードにCDと必要ないものをどんどん捨てた後に残ったのは童話集と昔話の本でした。そのとき「あぁ、これこそが僕の本質なんだな」と気づきました。『ローマの休日』もどちらかというと昔話や寓話に近いですよね。なぜ僕が童話が好きかというと、始まったかと思うと数ページで結末が出てきて明快だから(笑)。この映画『マザー』もある意味で、明快で分かりやすいけど、掘り下げていくと、人間の生き方、ひとは死ぬ時どうなるのか?いろんなリアルにぶち当たり、様々なことを含んでいることが分かって来ると思います。「勉強になりました!」――。御年78の漫画界の巨匠は初の映画監督という経験について、何度もこの言葉を繰り返した。それは、謙虚さからだけでなく、新たな発見や刺激を心の底から楽しみ、喜んでいるがゆえに発せられた言葉だろう。最後に、再びメガホンを握る可能性を尋ねると「物語がよくできていないままに作品を作るのは、もの作りでやってはいけないこと」とあくまでストーリーありきと条件を示しつつも強くうなずいた。楳図:そうなったら、楳図かずおの役はまた愛之助さんで!愛之助:喜んで!シリーズ化を目指しましょう!楳図:松竹は『男はつらいよ』シリーズもあったし、そのパターンで行きましょう(笑)。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:マザー 2014年9月27日より全国にて公開(C) 2014「マザー」製作委員会
2014年09月26日独特の作風で“信奉者”と呼ぶにふさわしい熱烈なファンを持つ漫画家・楳図かずおが初めてメガホンを握った映画『マザー』がまもなく公開となる。自身の著作を原作とするのではなく、自叙伝的に自らの創作の原点を描いた本作で主人公の漫画家・楳図かずおを演じたのは歌舞伎役者の片岡愛之助。今年公開の日本映画の中でも随一の異色のタッグを組んだふたりに話を聞いた。その他の写真怪奇ホラーにSF、ギャグ漫画まで幅広いジャンルで展開する楳図ワールドはどのようにして生まれたのか? 楳図の母親の存在に焦点を当て、ホラー仕立てでその“謎”を解き明かしていく。なぜ楳図かずお役に愛之助を選んだのか? 楳図は「最初は全く考えていなかった」と明かすが、愛之助の名が候補に挙がると「それは面白い!」と感じたという。「出演する役者さんも物語も『そりゃそうだよね』と思われるものではなく、なりそうもないところに焦点を当てて作っていく。それがものづくりの苦労であり醍醐味。そこに違いや幅の広がりが生まれるんです」。「先生の漫画で育った世代」と自認する愛之助にとっても“楳図かずお役”は寝耳に水だった。「え? まさか自分が…という感じで、即お断りさせていただきました。先生のように細くないし似てないしムリですよ! と。でも先生を演じるのではなく『楳図かずおという漫画家を演じてほしい』と言われ、それならと出演させていただいたんです」。数々の著作同様に本作もまた「恐怖」を描いている。「お化け屋敷がそうだけど、単に脅かすだけなら簡単。角を曲がった所にいたり、トイレで下からのぞいていたり、ありえない状況でやにわに何かが出てくれば怖いんです。でもそればかりじゃ質が低い。より人間性を追及したところを根拠にして生まれるものこそ本当に怖いんだと今回、実感しました」と楳図は本作の怖さに手応えを口にする。愛之助も歌舞伎でいくつもの怪談物に出演してきたが、楳図作品の独特の怖さをこう表現する。「どこまで本当なのか? (役の)楳図かずおの経歴、ご両親の遺影代わりにお皿を飾っているのも本当の話なんです。では何が嘘なのか? 分からないままに僕らは弄ばれているんです(笑)」。一度見たら忘れられないあの画風とはまた異なる映像による表現の中に、しかし「楳図ワールド」はしっかりと継承されている。『マザー』9月27日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開取材・文・写真:黒豆直樹
2014年09月26日出演俳優がご当地に到着したことを船でお披露目する、歌舞伎独特の伝統行事「船乗り込み」が5月29日に福岡市の中心部を流れる博多川で開催され、「六月博多座大歌舞伎」に出演する坂田藤十郎、市川染五郎、片岡愛之助らが顔を揃えた。『六月博多座大歌舞伎』 チケット情報江戸時代に始まったと言われている「船乗り込み」だが、現在では大阪と福岡だけで実施。福岡では博多座開場の1999年から行われており、今年で15回目。初夏の風物詩としてすっかりお馴染みの光景だ。今年は晴天にめぐまれ、沿道は約3万人という多くの見物客で賑わった。「六月博多座大歌舞伎」に出演の俳優13名と、公募で選ばれた市民約20名らが、キャナルシティ博多横の清流公園から手こぎ船10隻に分乗。色とりどりの幟をはためかせながら小舟がゆるやかに進みだすと、橋の上や沿道から紙吹雪がまかれ、詰めかけた見物客から大きな歓声が沸いた。鐘や太鼓、笛のお囃子が響く中、熱心なファンは船を追いかけ、お目当ての俳優が現れると「山城屋っ!」「高砂屋っ!」など屋号で声援と拍手をおくり、俳優は和やかな笑顔で手を振り応えていた。途中、船上で口上が述べられ、博多リバレインまでの約800メートルの道のりを終えた。下船後、博多座の隣にあるリバレインで行われた式典で、坂田藤十郎は「今日も温かい拍手を頂いて有難い。博多座に来ると歌舞伎役者になってよかったな、と本当に思う。千穐楽まで大入り満員が続きますように」と挨拶。母親が福岡市出身の市川染五郎は「私の身体には博多の血が半分流れています。第2の故郷と思っている特別の場所・博多に、もっともっと歌舞伎が根付くように頑張りたい」、5年ぶりの博多座出演となる片岡愛之助は「昼夜ともに大きな役を演じさせて頂いてます。夜の部では本物の水を使った演目もあります。ぜひ劇場でご覧ください」とそれぞれ意気込みを語り、歌舞伎開催前のイベントを華やかに彩った。「六月博多座大歌舞伎」は6月26日(木)まで博多座で開催。チケットは発売中。
2014年06月04日3月1日に3万人超を動員して開催された「第18回東京ガールズコレクション 2014SPRING/SUMMER」では、TGC公式通販であるドコモのd fashionのステージに、歌舞伎役者の片岡愛之助やお笑い芸人のハリセンボンが登場し、ユニークなショーが繰り広げられた。ショーは3部構成。「パリ」「NYの夜」「東京」をテーマに、「レッセ・パッセ(LAISSE PASSE)」「デュラス アンビエント(DURAS ambient)」「ミイング(ing)」など人気ブランドの春の新作を、芹那や道端アンジェリカ、藤井リナら日本を代表するモデル達が着こなした。「東京」のパートでは、 片岡愛之助と水沢アリーが「シュープリーム・ララ(Supreme.La.La.)」のコレクションを着てキャットウォークを披露し会場を沸かせた後、ハリセンボンの箕輪はるかと近藤春菜が、赤いリップがポイントのメイクに、チェックのパンツやトレンチコートなどのトレンドファッションをまとってランウエイに登場。TBS系で放送中の「ニンゲン観察バラエティ『モニタリング』」に出演している彼らは、その後のトークで「もしハリセンボンが東京ガールズコレクションに潜入したら・・・気づく?気づかない?という企画だった」と明かした。ショー後に水沢アリーが再び登場。d fashion では、ショーで紹介されたアイテムを購入できる他、TGCをより楽しむコラボコンテンツを用意しており、そのナビゲーターを水沢が務めている。例えば、dトラベルでは、水沢がオススメする旅行やグルメスポットなどを紹介。dゲームでは、期間内に特設ページでTGC限定アバターを無料で獲得できる。dミュージックでは、TGC出演アーティストの特集がされており、近日中にファッションショーのステージミュージックも配信する予定。更に、dヒッツでは、TGCオ リジナルプログラムを配信している。dビデオでは本日グランプリが決定するミス東京ガールズコレクショ ンの裏側に密着したスペシャル映像が近日中に公開。dクリエーターズでは、水沢ら人気モデルがデザインしたスマホケースをプレゼントする企画が実施されている。これらのコンテンツへは、ドコモの携帯では、「dマーケット」から「dファッション」をクリックするだけでアクセスでき、ドコモ以外は、「dファッション」で検索可能。パソコンからもアクセスできる。
2014年03月02日市川猿之助と片岡愛之助が初日を迎えた1月2日、東京・浅草公会堂で『新春浅草歌舞伎』鏡開きを行った。「新春浅草歌舞伎」チケット情報毎年若手花形が出演することで人気の興行。猿之助は亀治郎時代に12回出演、猿之助襲名後初めて浅草に登場する。猿之助は「浅草歌舞伎へご恩がえしの意味も込めて、今回出演させていただきます」と挨拶。ずらり居並ぶ若手俳優を指して、「彼らがこれからの浅草歌舞伎を背負って立っていきます。どうか、今まで以上に熱い声援を彼らに贈っていただけますよう」と呼びかけたあと、後ろ手にしていたものを眼前に広げると、観衆は大爆笑。広げて見せたのは若手人気俳優・中村隼人のカレンダーだ。「劇場で売っております。2600円です。これを僕は売りにやってまいりました」と会心の笑顔だった。一方の愛之助は「毎年卒業と言いながら、去年も今年も出演させていただいてます」と挨拶。ドラマ『半沢直樹』でオネエ言葉の国税局検査官役で大ブレイクした昨年を「紅白歌合戦の審査員にも出させていただくなど、すごくうれしい年になりました」と振り返りながら、「今年はオネエも卒業して片岡愛之助へ立ち返って頑張りたいと思います」と笑顔で新年の抱負を話した。今年の新春浅草歌舞伎は猿之助が『上州土産百両首』『博奕十王』、愛之助が『義賢最期』『新口村』に出演する。公演は1月26日(日)まで東京・浅草公会堂にて。
2014年01月07日次代を担う花形が顔を揃える7月の歌舞伎座公演「歌舞伎座新開場柿葺落 七月花形歌舞伎」に向けて、市川染五郎、尾上松緑、片岡愛之助、尾上菊之助の4人が6月14日、東京・銀座のGINZA KABUKIZA 地下2階「木挽町広場」でトークイベントを行った。まず、4人は「歌舞伎座が開場して4・5・6月と、皆様のおかげでとても盛り上がっている中、初めての花形歌舞伎です。大先輩の方々がいらっしゃいますが、僕たちの世代で歌舞伎座を支えていく意気込みで舞台を勤めます」(市川染五郎)、「先輩の方々がこけら落としを頑張って盛り上げていただきました。そこに私たちも乗せていただいて、いい舞台を勤めます。幸い頼もしい仲間たちがいるので、3人の尻馬に乗って、おいしい思いをさせていただけたら」(松緑)、「旧歌舞伎座のさよなら公演は2年近くやっていましたが、私は1度も出ませんでした(笑)。今月初めて出させていただいて感動しています。7月は先輩方が築いていらっしゃったものを受け継いで、頑張っていきたい」(愛之助)、「染五郎さん、松緑さん、愛之助さん、同世代の人たちで幕を開けることができるのをうれしく幸せに思っています。私たちの世代が盛り上げられるよう頑張っていきたい」(菊之助)とそれぞれ挨拶。「七月花形歌舞伎」で上演するのは、昼の部『加賀見山再岩藤(かがみやまごにちのいわふじ)』、夜の部『東海道四谷怪談』の2演目。それぞれ岩藤、お岩と、女性の幽霊が出てくる怪談物の名作を通し上演する。お岩の夫・伊右衛門役の染五郎は「初めて伊右衛門をやらせていただきます。今回、上演するのは久しぶりになるのですが、「夢の場」をつけています。お岩とはそもそも夫婦であったことがよくわかる場面で、それとの対比の中で悲劇を描きます。新しい歌舞伎座になって初めて、宙乗りが昼夜の公演であります。歌舞伎ならではのスペクタクルな舞台を楽しんでいただけたら」と話す。お岩を演じる菊之助は「190年ぐらい前の作品で、私の祖先にあたる三代目菊五郎がお岩役で初演していて、生涯で9回演じている音羽屋ゆかりの演目です。最近は音羽屋とは少し縁遠くなっていたので、染五郎さんとやらせていただく機会を得て大変うれしく思います。暑い最中ではありますが、お客さまに背筋が凍る思いをしていただけるよう頑張りたい」。岩藤を演じるのは松緑。「宙乗りや早変わりがあります。猿翁の兄さんや猿之助さんではなくて、私がさせていただくというのは青天の霹靂といいますか。慣れないことばかりです。早拵えなどは、染五郎さんや菊之助さんが慣れていらっしゃるので、アドバイスをいただいていい舞台を」と話しながら、「幽霊のおっかないところからきれいになるところが眼目のひとつ。アクセントをきっちりつけて演じたい」と意気込みを語った。愛之助は『加賀見山再岩藤』でお家乗っ取りを企てる望月弾正役。司会者からの質問に「悪役は好きです。ストレスがたまらないので」と答えると、すかさず松緑から「そのままだもんな」とツッコミが入り、会場の笑いを誘っていた。
2013年06月19日市川染五郎、片岡愛之助、中村勘九郎、中村七之助が出演する『明治座五月花形歌舞伎』が5月3日、東京・明治座で開幕した。明治座五月花形歌舞伎のチケット情報次代の歌舞伎界を担う若手花形役者がそれぞれ大役に挑戦するこの公演。初日は好天にも恵まれ、開幕前には出演者による初日の挨拶と、地元の小学生へプレゼントを贈るイベントが行われ、劇場前には大勢のファンが詰めかけた。染五郎は「(新開場した)歌舞伎座に負けじと、熱い熱い舞台を勤めます」と挨拶、七之助も「歌舞伎座より料金が良心的です!」とアピールし、公演への意気込みをみせた。昼の部は勘九郎が平家方の武将・斎藤実盛を演じる『実盛物語(さねもりものがたり)』で幕を開ける。平家に仕えながらも、元は源氏の武将だったことから密かに源氏再興を願う実盛。知勇にすぐれ、颯爽とした武将という役どころを勘九郎が好演。後半、子役との芝居でみせる優しいまなざしが勘九郎の人柄を表しているようだった。続いて、染五郎が美男の若旦那・与三郎を、七之助が妖艶な美女・お富を演じる『与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)』。ふたりが一瞬にして恋におちる“見染の場”が最初のみどころだが、染五郎、七之助ともに匂い立つような美しさで客席からため息まじりの声も。人気狂言に新たなカップルが誕生した。今回は、上演機会の少ない『赤間別荘』の場を盛り込み、与三郎が斬られる件も上演。全体的に物語がわかりやすくなるよう工夫されていた。夜の部は徳川慶喜が江戸を去る前日の出来事を描いた『将軍江戸を去る』。慶喜(染五郎)が水戸退隠を延期する予定だと聞いた山岡鉄太郎(勘九郎)が、一命をかけ慶喜を説得する場面が見せ場。染五郎は将軍に相応しい気品と大きさをみせつつ、憔悴し苦悩する姿を体現。対する勘九郎は言葉のひとつひとつに熱い思いを込めて力強く語り、緊迫感のあるドラマを作り上げていた。『将軍~』の後は、うってかわって華やかな舞踊『藤娘』。七之助が可憐な藤の精に扮し、恋する女心をしっとり愛らしくみせる。特に冒頭の幕開きは、歌舞伎ならではの目の覚めるような演出で観客を魅了。場面ごとにかわる豪華な衣裳も楽しい。最後は愛之助が水の中の立ち回りで大奮闘をみせる『鯉つかみ』。東京で上演されるのはこれが初めてとあって、鯉との格闘シーンに観客も大興奮。巨大な鯉から鯉の精に扮した愛之助が現れる趣向の宙乗りもあり、見どころ満載の舞台に拍手喝采だった。公演は5月27日(月)まで。チケットぴあでは一等席の当日引換券・一般及び学割チケットを発売中。
2013年05月08日歌舞伎俳優の市川海老蔵が来年1月の『新春浅草歌舞伎』に14年ぶりに出演することが発表された。海老蔵は第1部で『寿曽我対面』の工藤祐経、初役で挑む『幡随長兵衛』の幡随院長兵衛、第2部で『毛谷村』の杣斧右衛門、『口上』、『勧進帳』の武蔵坊弁慶と全ての演目に出演する。海老蔵に現在の心境を訊いた。「浅草は若い俳優たちがやるフレッシュなお祭りであって欲しい」という思いもあり、はじめは出演を辞退したそう。だが「幡随院長兵衛はいつかはやる役。父(市川團十郎)が元気なうちに習っておきたいですから、それは今がチャンスだと思う」と前向きに答える。それでも侠客の元祖と言われ、度量の大きさをみせる長兵衛役については「気合を入れないとね。恥をかいてでも今やって、(いつかは)出てきただけで『ああ、やっぱり成田屋(海老蔵の屋号)の長兵衛だな』と思わせたい」と胸のうちを明かした。弁慶は1999年1月に同じ浅草歌舞伎で初めて演じた。「(初役の時は)すごかったんですよ、精神的に。そいういう思いに浸りながらできるのは感慨深いなと。まさかまた浅草でやらせてもらえるとは思わなかったので、一から考え直し、作り直して再構築しようと思っています」と語る。相手役の富樫は「ずっと前から一緒にやりたかった」という片岡愛之助が勤める。『口上』は「三が日なのでにらむ方向も視野に入れてます。基本は仕初式(しぞめしき)でしょうね」と話す。その来年は浅草のあと2月、3月に團十郎と一緒に『オセロー』に出演、4月以降も12月までスケジュールがぎっしり詰まっている。来年の抱負を訊くと「無事に生き延びる」ときっぱり。「(浅草歌舞伎は)『勧進帳』で締めくくれるということで、何か見つかるんじゃないか。休むよりかは出続けて(何かを)見つけたい、そして次に進もうかと」。公演は2013年1月2日(水)から27日(日)まで東京・浅草公会堂で上演。チケットは11月24日(土)より一般発売開始。
2012年10月23日中村福助、市川海老蔵、片岡愛之助らが出演する新橋演舞場『八月花形歌舞伎』が8月4日初日を迎えた。『八月花形歌舞伎』チケット情報昼の部は、運命に翻弄される女と男の因果を描く鶴屋南北の人気作『桜姫東文章』を上演。海老蔵が扮する悪党が福助演じる桜姫を犯す大胆な濡れ場が見どころ。夜の部『伊達の十役』は2010年1月に海老蔵が演じ、40数回におよぶ早替り、迫力の宙乗りにダイナミックな大道具の仕掛けで大評判となった舞台の再演。福助と海老蔵は初日に向けて以下のコメントを発表した。■中村福助のコメント「桜姫を演じるのは、今回で2度目になります。登場人物たちが、ちょっとした歯車の食い違いから、運命の糸にたぐられるように動いていき、みんなが磁石のように吸いつけられていく。そして、全員が最終的には自分の本能で生きてしまう。人間の性(さが)を感じさせる作品で、現代にも通じるところがあると思います。ストーカー、衝動殺人、ドメスティック・バイオレンスなど。一歩間違えば、人間はこうなってしまうというあやうさが面白く描かれています。オリンピックでは、アスリート達が毎日熱い戦いを繰り広げ、多くの感動、勇気、パワーを頂いております。私たちも彼らに負けぬよう、皆で力を合わせ、熱い舞台をお見せして、お客様に感動と興奮をお届けします!」■市川海老蔵のコメント「『桜姫東文章』の権助は、父(團十郎)に習いましたが、父の権助は非常に色気があり、できるだけ吸収して父のやったようにできたらと思います。権助という役は、僕のもっている一部分と通じるところがあるので、役作りは特に必要ないです(笑)。2年半前に初役で取り組んだ作品ですが、再演させていただけることになり、死ぬ気でかかることのできる作品がまたひとつ増えた喜びでいっぱいです。(猿翁と)初共演させていただいた7月に続き、猿翁のおじさまの演出で『伊達の十役』に取り組むというのも、非常に感慨深いです。どんどん早替りしていく場面もあり、その一方で、じっくり古典として見ることのできる作品でもあります。お客様に楽しんで観ていただけるよう務めます」。公演は8月23日(木)まで、東京・新橋演舞場にて上演。チケットは発売中。なお、チケットぴあでは桟敷席と新橋演舞場の数量限定人気メニュー「うな重」がセットになった桟敷席(食事付)も発売中。
2012年08月06日小池栄子と佐藤江梨子がAV出演?ある、「とんでもない」けれど「とても興味のある」噂が流れ、世間を騒がせている。(画像:イエローキャブ公式サイトより)3月29日発売の「週刊実話」(日本ジャーナル出版)で、小池栄子と佐藤江梨子のAV出演の可能性が報じられたのだ。経営の悪化する事務所を助けるため……同記事によると、「二人が所属するイエローキャブは実質的なオーナーといわれている石川県のパチンコ業者が手を引いたことで経営が悪化。小池と佐藤は2年前から移籍先を探しており、小池に至っては業界に力があるエイベックスに知人を介して移籍を打診したが、断られた」という。そして、「経営難で目立った若手も育っていないという苦しい状況の事務所を支えるしかなく、そこに目をつけたいくつかのメーカーがすでに動いている」という内容をつづり、さらに、「小池の夫で格闘家の坂田亘が借金を抱えていることや、佐藤が昨年、歌舞伎役者の片岡愛之助にフラれてから荒れ気味であること」などを伝え、「ここで一肌脱ぐのでは......」と締めくくっている。AV出演はありえない?しかし、共にビッグネームとなり、女優としても活躍している二人だけに、さすがに事務所の経営難だからといってAV出演はないのではないかという見方も多い。ただし、そんな二人であるからこそ、噂が本当になれば、日本中の話題をさらうことは間違いないだろう。編集部 鈴木真美【おすすめニュース】AKB48前田敦子ヌード5000万円元の記事を読む
2012年03月30日大阪松竹座「二月花形歌舞伎」の製作発表が1月17日都内で行われ、出演者の市川染五郎、片岡愛之助、中村獅童が出席した。「二月花形歌舞伎」の公演情報次代の歌舞伎を担う人気花形役者による、古典の名作から新作歌舞伎まで、多彩な演目を揃える今回の舞台。3人は口々に本公演にかける意気込みを熱く語った。染五郎「今回の公演は四演目ございますが、全てに愛之助さん、獅童さんと共に出演いたします。昼の部はほぼ新作、夜の部は古典の名作、上演が途絶えていた作品と、かなりアグレッシブな作品の気がいたします。アグレッシブなエネルギーに乗っかりまして、それをパワーアップさせて、舞台上で暴れることが出来ればと思っています。『大當り伏見の富くじ』は、十年以上前からこの作品がやりたいと思っておりまして、それがやっと実現することにすごく興奮を覚えております。“歌舞伎でやったことのないことをやる、やったことのあるものはあえてやらない”ということを目標に徹底した喜劇を作りたいと思っています。2月は話題の舞台が多いですけれども、どこよりも目立つ公演を目指したいと思います」愛之助「一つ目の『慶安の狼』では野中小弥太というお役ですけども、獅童さん演じる丸橋忠弥とその時代を生き抜いていく二人の青春群像劇で、熱く演じたいと思います。『富くじ』では、傳七という侠客を、かっこよく演じたいと思います。そして夜の部の『すし屋』の権太は浅草で勤めさせて頂いて二度目でございますが、二度目というのは怖いものでございまして、うちの伯父の仁左衛門に手取り足取り教わりました。初心に返って勤めたいと思います。そして『研辰』は、初役の九市郎でございます。二月は染五郎さんが仰ったように、話題の舞台がたくさん開いておりますので負けないように、また外の寒さにも負けないように熱い舞台を繰り広げたいと思いますので、どうぞ千秋楽までよろしくお願いいたします」獅童「昼の部はまず、新国劇の作品であった丸橋忠弥を勤めさせて頂きます。『富くじ』は黒住平馬という役を勤めますが、どうやら禿げてる人で、カツラをかぶっている人という…途中でかつらがとれたり、とんでもない芝居になりそうです(笑)。大阪ですので、笑いにも厳しいですし、関西の芝居ですので、気をひきしめて劇場の皆様に楽しんでいただける芝居になれば、と思っています。『すし屋』では梶原平三をやらせて頂きますが、これは三度目でございます。『研辰』も皆で色々と相談しながら、野田版とは違った魅力の作品になればなと思います。こういった普段やらない演目ですとか、歴史上に残るといった公演で大役を勤めさせて頂くのは嬉しいことで、ゼロから作り上げていくということは大変な反面、喜びもありますし、わくわくする気持ちもあります。エネルギーと熱意と情熱とで、良い芝居を作りたいと思います」同世代の3人とあって、終始笑顔の絶えない会見。カメラマンの求めに応じ、照れながらもポーズを決め互いにツッコみあう様子に、3人の息の合った姿が垣間見えた。公演は2月2日(木)から26日(日)まで。
2012年01月20日1月2日、東京・浅草公会堂の正面玄関にて、初春の風物詩『新春浅草歌舞伎』の初日鏡開きが行われた。沿道には多くの報道陣と、一般客が集まり、出演の市川亀治郎、片岡愛之助、市川男女蔵、中村亀鶴らが登場、初日を賑やかに祝った。『新春浅草歌舞伎』チケット情報6月に四代目市川猿之助を襲名する亀治郎は「この浅草で“亀治郎”の名前でご挨拶するのは今月が最後です。10年間以上お世話になった浅草(歌舞伎)とも今年で一区切りです。長い間本当に育てていただいてありがとうございました」と挨拶。また「どうか僕らがいなくなってもこの若手に変わらぬ熱いご支援をお願いします。今度は彼らを育てていってください」と後輩たちを気遣う場面も。毎年のように出演している愛之助は「今回は、昼の部は犬飼現八と吉田屋の伊左衛門、夜の部は東間三郎右衛門を、力の限り務めたいと思います」と自身の役どころをアピール。また同じく浅草歌舞伎常連の男女蔵は「去年1年お休みで、また戻って参りました。オメッティーと呼んでください。1度ならず2度、3度と観に来ていただいて、オメッティーを探していただければ嬉しいです」とコメント。亀鶴は「皆さん、そろそろ亀鶴という名前覚えていただけましたでしょうか?まだメールが来る度に“つるかめさん”と読まれる方が多いのですが“きかく”と覚えておいてください」と話していた。今年は同じ浅草の地で『平成中村座』も上演されており、例年以上に賑わいを見せている中、「千秋楽まで盛り上げていきたい」と一座を代表して亀治郎が締めた。公演は1月26日(木)まで上演。チケットは発売中。
2012年01月04日映画『小川の辺』完成記者会見が6月7日(火)、都内で開催され、主演の東山紀之をはじめ、勝地涼、片岡愛之助、松原智恵子、藤竜也、篠原哲雄監督が出席。東山さんは映画の撮影が行われた東北地方への思い、家族への思いなどを明かした。藤沢周平の人気連作をまとめた「海坂藩大全」(文芸春秋社刊)の中の一篇「闇の穴」(新潮文庫刊)を原作に、親友であり妹の夫でもある男を討てと藩命を受けた武士の旅を綴った義と情の物語。東山さんは先月より、本作を携えて山形、仙台、盛岡と東北地方に足を運んできたが「撮影では、山形のみなさんをはじめ、東北の方々のお世話になりました。心をひとつにして、勇気を持っていただけるようにと回ってきました」と真摯な表情で語る。本作の撮影終了後に、女優の木村佳乃と入籍し、先ごろ第一子を授かったことが報じられたが「藤沢先生の作品には、家族の愛が多く含まれていて、発見や気づかされることが多いです。今回の震災で、目が覚めたところもありました。ごくごく普通のことが幸せで、ちょっとの幸せを大切にしていきたいと改めて感じました」と心境を明かした。本作の登場人物について「古き良き日本人の凛とした強さ、清らかな心を感じさせてくれる」と語るのは、藤沢作品初挑戦の勝地さん。東山さんとの二人旅が物語の軸となっているが、東山さんとの共演については「飲みに連れて行ってもらって勉強になるお話をいっぱい伺いました」と笑顔を見せた。この日も、東山さんが突然「勝地くん、(質疑応答を)仕切って」とむちゃぶりするなど、2人は強い絆を感じさせた。舞台公演の合間をぬって駆けつけた愛之助さんは、かつて舞台で藤沢作品の「蝉しぐれ」に出演したこともあり、藤沢さんの小説の大ファンだったという。東山さんとの激しい殺陣を披露しているが「道場に通って四苦八苦しながら勉強しました。東山さんと会わせる時間はあまりなかったんですが、東山さんは運動神経抜群ですぐに入ってきて楽しく務めることができました」と充実した表情を見せた。松原さんは美しい着物で出席。椅子に座ろうとすると隣の東山さんがすかさず手を引いてエスコートしていたが、東山さんについて、現場での芝居への取り組み方を絶賛。「(東山さんは)いつも立っていました。座っているところをほとんど見たことがなかったです」と明かした。すると、東山さんは照れくさそうに椅子から立ち上がり、会見場は笑いに包まれた。藤さんは東山さんの父親役だが「これまで家庭でも立派なお父さんだと言われたことはなかったけど、今回、立派なお父さんをやらせていただき、役者冥利につきます」と感謝。“息子”について「イメージ通りストイック。こんなに月代(さかやき)が似合う俳優はあまりいない」と讃えた。また、東山さんはこの日は残念ながら欠席となった妹役の菊地凜子の印象を聞かれ「『バベル』で強烈な印象を持っていたので、エキセントリックな方かと思っていたらすごくきちんとした自立した素晴らしい女優さんでした」と語り、菊地さん演じる田鶴との重要なシーンの撮影の日の思い出として「(その日は)僕の誕生日だったんですが、菊地さんが『東山さん、誕生日イエーイ!』と言ってくださり、僕も『イエーイ』とちょんまげ姿で返しました(笑)」と意外な“バースデイエピソード”を明かしてくれた。『小川の辺』は6月18日(土)より山形県で先行公開ののち、7月2日(土)より全国にて公開。■関連作品:小川の辺 2011年7月2日より全国にて公開© 2011「小川の辺」製作委員会■関連記事:菊地凛子が時代劇初挑戦!藤沢周平原作『小川の辺』でヒロインに
2011年06月07日