多くの女性の抱えている悩みのダントツ一位が「彼がどう思っているかわからない」というもの。カップルの問題のほとんどは、自分が言いたいことを相手に言っていないこと、相手の言いたいことをきちんと聞いていないことが原因で起こっていると断言できるぐらい、みなさんこの問題で悩まれています。「察してほしい」という期待ほど裏切られるものはないのに、ついついわかってくれているんじゃないか、という淡い期待を抱いてしまうんですよね。結果、お互いの気持ちが理解できないまま不満だけがどんどん募っていってしまい、結局別れてしまうケースも非常に多いのです。長く付き合っていたカップルが別れた瞬間に、彼氏の方が次の彼女とあっさり付き合って結婚して、残された元彼女が阿鼻叫喚する、といったような問題の原因はほぼ100%、このディスコミュニケーションを放置してしまったことが原因なのです。■なぜ察してほしいは通用しないのか?例えば上記のような問題だと、傍からみてると彼氏がひどい人間のように思えますが、実際は彼女の方にも問題が有るケースが多いのです。彼女側は大抵の場合こう言います。「彼が不満に思っていることがあるのは<わかっていた>」と。わかっていただけで、その話はしてなかったのかと聞けば、「してなかった」と。逆に彼氏の言い分を聞いてみると「そういう<雰囲気は出してた>のに、彼女が自分の気持ちを聞いてくれなかった」と、こういうわけです。■雰囲気で伝わるなら言葉はいらないもし何も語らずに相手が自分の気持ちを察してくれるのなら、人間には「口」も「言語」も存在しなかったでしょう。自然界の中では人間は非常に非力です。助け合っていかなくては生き残ることができませんでした。ですから協力し合うために「言葉」を発達させ、コミュニケーションを進化させてきたのです。なのにどうして、言葉に出さずに円滑なコミュニケーションが築けると思ってしまうのでしょうか。■察してほしいの裏側にある心理これは何も恋愛に限った話ではなく「察してください」っていう態度取る人全員に当てはまる話なのですが、「無理」なのです。ハッキリ言って。どう頑張ってもあなたの思っていることを口に出さない限り、相手は自分のことを理解してくれることはありません。まして雰囲気であなたの気持ちを推し量ろうとするなら、逆に間違った解釈に取られてしまい損をすることにもなりかねないのです。それでも「察してほしい」と願ってしまうのは、「こんなこと言ったら嫌われるかな?とか重いかな?」思ってしまうからなのではないかと思います。でも安心してください。仮にあなたが本音を切り出して、めんどくさい・重いと感じる相手なら、そもそも今後お付き合いしていくのが難しい相手なのです。むしろ早めにわかって得なのでガンガン自分のことを話したらいいのではないかと思うのです。(もちろん独りよがりなコミュニケーションはよくありませんが)恋人を失うかもしれないという不安のあまり、別れに繋がるかもしれないリスクが取れない。それはあなたが嫌いな、「管理職という立場にしがみついて責任を背負うリスクを取りたがらない上司」とやってること同じです。■話さないのも罪ですし、聞かないのも罪です。自分の思っていることを伝えないのも、相手が思っているであろうことを聞かないのも、二人の関係性を築いて行くということに関しては、同じぐらい罪の重いものです。ぶつかってもいいし、すれ違ってもいいので、まず会話です。1に会話、2に会話、3,4も含めて、5に会話です。会話ができないカップルの末路はいつだって、破局なのです。(川口美樹/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年12月27日マンション管理士とはマンション管理士とは、その名称通り、マンション管理のスペシャリストのことをいいます。主業務には、マンション管理組合の運営や相談、住民との権利関係調整、また大規模修繕の計画立案などがあります。マンション運営におけるコンサルタントともいえるしょう。マンション管理士は国土交通省管轄の国家資格者です。そのため、マンション管理士になるには国家資格である「マンション管理士試験」に合格し、指定登録機関である(公財)マンション管理センターに登録する必要があります。マンション管理士は「名称独占資格」といわれる分野の資格であることから、登録をしないと「マンション管理士」と名乗ることができません。しかし逆にいえば、資格を取得・登録しさえすれば、誰でも「マンション管理士」を名乗れるということになります。つまり、マンション管理士としての実務経験を積む環境が少ないということです。先述したように、マンション管理士はマンションのプロでコンサルタントといえます。そのため実務経験からの知識が豊富な点に魅力があり、それを証明するための資格(看板)であるといえます。なので、マンション管理士にマンション運営のコンサルなどを依頼する際には、必ずそのマンション管理士の経歴をチェックしましょう。管理業務主任者とはマンション管理士と似て非なる資格に、「管理業務主任者」といったものがあります。管理業務主任者とは、管理の前提となる管理受託契約の重要事項説明から、受託した管理業務の処理状況のチェック及びその報告までのマンション管理のマネジメント業務を行う者をいいます。マンション管理業者には事務所ごとに、また30管理組合につき1名以上の管理業務主任者の設置が義務付けられています。マンション管理士は「名称独占資格」でしたが、管理業務主任者は「必置資格」であり、「独占業務」があります。管理業務主任者の独占業務4つ管理受託契約前の重要事項説明重要事項に関する書面への記名・押印管理受託契約にかかる契約書への記名・押印管理事務に関する報告重要事項説明や契約書への記名・押印が主な仕事といえます。不動産(宅建業)取引のプロである「宅地建物取引士(旧:宅地建物取引主任者)」と同じ分野資格といえます。管理業務主任者はマンション管理専門の契約プロといえます。難易度的にいえば、管理業務主任者よりもマンション管理士の方が難しいといわれています。また管理業主任者を取得すれば、マンション管理士試験の一部免除が得られるので、マンション管理士を目指す前に、ステップアップとして管理業務主任者の取得に励む方が多いです。
2017年12月07日男性と二人っきりで飲みに行くこと、みなさんはどれくらいの頻度でありますか? そして、その相手はいったいあなたとどんな関係の男性? あなたは軽いノリや飲み友だちのつもりで接していても、実は向こうはあなたを遊び目的でみているかも!? 男がお持ち帰り対象の女性についしちゃう行動をこっそり聞いちゃいました!文・オリ子男が「お持ち帰りしたい」女にだけする行動「次の店行こう!」すぐ2軒目に行きたがる「お持ち帰りしたいなって思うときは、1軒目の『まだ食べ足りないな』っていうタイミングで、2軒目に移動する。最初の店でおなかいっぱいになったらそのまま帰られちゃいそうだし、ちょっと物足りないなってことで次の店に誘える口実になる」(25歳・営業)「もっと一緒にいたいなって思える子には、2軒目に誘います。翌日の朝仕事がない金曜の夜とかにあえて誘って、そのまま……も想定しての2軒目への誘い」(28歳・銀行)男子は狙っている子に対しては必然的にもっと一緒にいたいなという思いもあるため、1軒目で長居をせず、さくっと2軒目に誘導する傾向があるようです。さらに、金曜の夜に誘われて、2軒目、3軒目と誘われたら相手は完全にあなたを狙っている男のはず! 好意を持っている相手ならラッキーサインですが、そうでない場合は、終電を逃す前にしっかりとさよならをしましょう。オトナな女は、安売りしちゃだめですよ!2軒目以降は、ホテルのバー「一夜限りの女の子と行くバーと泊まるホテルはだいたい決まっている。食事して、移動してオシャレなホテルのラウンジで飲んだ後、『もう疲れたから泊まってかない?』ってそのままホテルに誘いやすいので」(42歳・管理職)「男が2軒目以降でホテルのバーに誘ってきたら、それはもうその後の目的はひとつでしょ」(37歳・会社経営)特にリッチな男性からの回答で多かったのが、お持ち帰りはホテルのバーで飲んだ後、ホテルでそのままパターン。若い男性はラブホを使用しがちですが、お金にも余裕のある男性は、ホテルラウンジのオシャレなバーで女性をいい気分にさせて、そのまま……を狙っているパターンが多いようです。女性はなんだかんだムードにも弱い生き物ですよね。2軒目がホテルのバーだったときは、その後の展開も想定しておきましょう。全部おごってくれる「その晩狙ってる子には、支払わせない。その夜、なんとなく誘いづらくなるから。割り勘だと友だち感というか距離ができる気がする」(31歳・経営)「一緒にいたいなって思う子には絶対おごる。それに、終電を逃させるために、『タクシー代も出すから付き合ってよ』とか言っちゃいますね。実際は、その夜のホテル代を出す気でいますが(笑)」(33歳・その他)みなさんは、男性におごられることに抵抗はありますか? 男性は、お持ち帰りしたい女性にはたいていお金を払わせません。特に、「いいよ、おれそれなりに稼いでるから(笑)」という男性は、自己顕示欲も見え隠れし、要注意人物かもしれません。逆に、全部おごられるのを申し訳なさそうにする女性に対して「次回おごってくれたらいいから」と、そのつもりがなくても優しく言ってくれる男性や、「じゃあ1000円だけ」と女性を気遣って少しでも払わせてくれる男性はジェントルマンな傾向が高いようです!また、終電を女性が気にすると、「タクシー代くらいだすよ」と言ってくる男子もたまにいますよね。あれ実は、タクシー代を出す気がないわけではないものの、酔わせて、タクシーで帰るくらいなら、近くのホテルに……と誘導を狙っている男子もいるので甘い言葉にはご注意を。男子はいくつになってもハンター。特に、二人っきりの金曜の飲みにはご注意をワンナイトラブも珍しくない時代ではあるものの、大切な体を預ける相手はしっかり選びたいですよね。恋多き男性は経験も豊富ですし、想像以上に打算的に女性を飲みに誘うようです。女性としては友だちや人生相談のつもりで飲みについていっても、実はエッチな目で見られていることも。オトナの女たるもの、賢くおごってもらい、安売りをしないのが一番良い選択。あまり気ごころ知れない男性との2人のみの際は、ご注意を!(C)milosducatiMilan_Jovic/Gettyimages(C)gilaxia/Gettyimage
2017年11月22日元SMAPの稲垣吾郎が21日、自身のブログを更新し、インターネットテレビ局・AbemaTV『72時間ホンネテレビ』(11月2日~5日)で21年ぶりに共演した元メンバーでオートレーサーの森且行への思いをつづり、反響を呼んでいる。稲垣は「『これからも応援してくれてるファンの為にも笑いと感動をよろしくね、吾郎ちゃん。あ、ゴロちゃんだ』ホンネテレビ終わりで来た森君からの温かいメールの一部」と番組終了後に森から送られてきたメールの一文を明かし、「嬉しかった」とコメント。また、森がSMAPに在籍していた当時も振り返り、「無邪気で猪突猛進な人間に見えるが、実は人一倍繊細な優しい心で周りを見ていたんだね」と記し、「長い月日を経て、こうしてまた再会出来るなんて夢にも思ってなかった」と稲垣。「ステージは違うけど夢を追い求める者同士、これからもNAKAMAとして頑張っていきましょう」などとメッセージを送った。稲垣の森への思いに、「吾郎さん、森君への温かい言葉、感動しました」「心温まる文章、じーんときて、ほっこりと、温かい気持ちで、胸がいっぱいになりました」「吾郎さんの森くんに対する思いに心が優しくなりました」「吾郎さんの森くんへの思いのこのブログにただただ感動してます」「吾郎さ~~ん泣けます、号泣です。これからも素敵なNAKAMAで!!!!!!」「本当に素敵なNAKAMAですね」とファンは感動。また、「ごろちゃんと森くんの絆の強さに、涙が止まりません」「ゴロちゃんと森君の新旧中間管理職コンビ最高です」「素敵な関係森くんと吾郎ちゃんの関係性…」と2人の絆に対するコメントや、「森くんのメールの一部 胸が熱くなりました 森くんの優しさが伝わってきます」「森くんからのメール…感動です何でも器用に出来る人…っていうイメージでしたけど、本物に思いやり、の人ですね」と森のメールに感動したという声も上がっている。
2017年11月21日「60歳のときに受け取った約1,500万円の退職金のうち、住宅ローンの残高850万円を一括返済し、残りは、若いときから夫婦の夢だったスペイン旅行と、オーロラツアーがついたカナダ旅行に。38年間、働き続けた“自分へのご褒美”だったんです」 こう語るのは、5年前に食品メーカーを定年退職したAさん。Aさんはその後、65歳まで“継続雇用制度”で働き、今年から世帯で月20万年ほどの年金受給者となったが……。 「このまま平均寿命まで生きたとしても、子どもへの援助、住宅修繕費、自分の介護費用などもあり、毎月5万円ほど赤字に。とても年金だけでは生活できません。老後資金がまったく足りないことがわかった今、退職金に手を付けずに、運用しておけばと、夫婦で口論ばかり。悠々自適な暮らしは無理。これから、また働かないといけません」 Aさんはこう後悔を口にしたーー。 年金の支給額が引き下げられるなかで、老後を支える役割が増している退職金。ところが、退職金の平均支給額が、大企業の場合、10年間で500万円以上も減少している。『退職金貧乏』(祥伝社新書)の著者で、久留米大学の塚崎公義教授が解説する。 「バブル崩壊後、不況に陥っていた20年ほど前に、日本の会社の体質が大きく変わりました。それまで“従業員の共同体”だった会社が、欧米のように“株主のもの”というグローバルスタンダードになっていったのです。つまり会社の利益は従業員へ分配されるより、株主への配当が重視されるようになった。結果として、従業員の長期雇用や、退職後の生計を支える目的で、当たり前のように定着していた退職金制度も、その額も、見直されるようになりました」(塚崎教授・以下同) グローバル化により、勤続年数で給料が上がっていく賃金制度が見直され、成果主義が導入された。退職金についても、その成果主義が浸透しているという。 「これまでの退職金は、退職時の基本給から算定されていましたが、現在は役職や業績に応じたポイント制が主流になっています。実績を上げた社員には有利ですが、管理職になれずに、業績を上げられなかった社員は低く抑えられてしまうのです」 ’08年の世界的金融危機「リーマン・ショック」の影響を受け、退職金の支給額がガクンと減少。「この状況が上向くことはない」と塚崎教授。 「この10年間で多くの会社が『継続雇用制度』や『再雇用制度』を導入しています。会社側としては『再雇用してやるんだから、多少退職金が下がってもいいだろう』ということ。働く側にとっては、公的年金が出るまで勤められるから、退職金を低く抑えられても文句を言えませんしね。また、安定していると思われる公務員でも、ここ数年は、退職手当の支給水準が引き下げられています。そのうえ、企業年金に相当する『職域加算』が廃止され、社会保険料も引き上げられて、いわゆる“公務員特権”がなくなっているのです」 退職金が出ても浮かれることなく、夫婦でしっかり“老後不安”に取り組むーーそんな姿勢が大切なようだ。
2017年11月16日バットマンがワンダーウーマンと共に、“世界最速の男”フラッシュら、オンリーワンな特集能力を持った超人たちをスカウトし、最強超人チームを結成する『ジャスティス・リーグ』。このたび、バットマン自らが超人を募集するスペシャル動画が公開された。『バットマン VS スーパーマン ジャスティスの誕生』のザック・スナイダーが監督、マーベルスタジオ『アベンジャーズ』シリーズを手がけてきたジョス・ウェドンが脚本を務めるという、夢のタッグが実現した本作。このたび公開されたのは、日本語吹き替え版でバットマンの声を務める小原雅人のナレーションによる映像。これによれば、年齢・経歴不問、服装・髪型自由、未経験者大歓迎と、かなり間口の広い求人…かと思いきや、実は“超人限定”の募集告知。“ジャスティス・リーグ”のリーダーで、超人スカウト計画の中心人物であるバットマンが、迫りくる大きな脅威に対して、ここ日本から新しい仲間を募るためにしかけたものだ。本作でバットマンが集めたジャスティス・リーグのメンバーは、それぞれ、かなり個性的。戦闘経験ゼロの世界最速ヒーローのフラッシュや、姉御肌で最強美女戦士のワンダーウーマン、荒くれものだが海の王アクアマン、そして全身デジタルデバイスのサイボーグなど、クセのつよいヒーローばかりが集まっている。バットマンを演じたベン・アフレックは、「彼は究極の一匹狼だったが、いまはリーグを結成するという使命がある。でも初めは上手くいかないんだ」と語り、超人スカウト作戦の難しさを語る。さらに「それぞれにパワフルで個人行動に慣れていて、性格もバラバラなヒーローたちを協力させるのはとても大変なんだ。意気投合するヒーローもいれば、衝突する者もいる。そんなグループをまとめていくのは簡単なことではないんだよ…」と、慣れないリーダーという立場の心境をしみじみとコメント。これまで闇の戦士“ダークナイト”として、闇に紛れながら孤独に戦ってきたバットマンだが、リーグを組んだ以上、チームのまとめ役に就かなければならない。はるばる山や海をこえて訪ねて行ったのに門前払いをくらったり、自分よりもはるかに年下の新人に「あなたの能力は何?」とぶしつけな質問を投げつけられたりと、散々な苦労をして“ジャスティス・リーグ”を結成したが、その後のマネジメント業務も苦労の連続のよう。しかも、バットマンの能力は、基本的には鍛えられた人間と同じ。しかし、監督のザックはそこが本作を面白くするポイントの1つだという。「バットマンは凄いガジェットを持っていて、ダークナイトだけど、所詮は人間なんだ。本作のバットマンが面白いところは、“彼はチームに何をもたらすことができるのか?”ということだね」と語っている。オンリーワンの能力を秘めたヒーローたちのコンビネーションや、圧倒的なアクションもさることながら、“管理職”となったバットマンの活躍にも注目だ。『ジャスティス・リーグ』は11月23日(木・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジャスティス・リーグ (原題) 2009年、全国にて公開
2017年11月08日こんにちは。コラムニストの鈴木かつよしです。エコノミストによって想定される“程度の差”こそあれ、「必ずやってくることだけは間違いない」と言われているのが“東京オリンピックが終わった2020年秋以降の不景気 ”です。五輪特需の終了で雇用が減り、建築・不動産バブルが弾け、五輪までに目いっぱい世界に発信した“和のテイスト”商品が市場にあふれて飽和状態になります。今回、筆者は経済学士(慶大)の端くれとしてパパとママのみなさんに、「避けることのできない2020年からの不況にいかに備えたらいいのか」についてお話ししたいと思います。一緒に考えましょう。目次備え1:急激な雇用の減少に備え“手に職”をつけ磨いておく備え2:磨いた職人技もAIが奪おうとするなら、技術に人間的付加価値を加えましょう備え3:投資よりも貯蓄重視で堅実に●備え1:急激な雇用の減少に備え“手に職”をつけ磨いておく筆者がこの原稿を書いている2017年の9月現在、東京の周辺にはたしかに仕事はあります。その多くが非正規の仕事であることは別にしても、雇用がないよりは全然マシな状況であることは言うまでもありません。雇用があるのはそれもそのはずで、森記念財団・都市戦略研究所が試算した“東京五輪開催までに新たに生み出される延べ121万人の雇用”がいよいよその“宴もたけなわ”の状態になりつつあるからです。ほんの6~7年前はとにかく仕事そのものがなくて困っていた若い人たちも、今ならホテル・観光・不動産・建築・飲食・接客・交通・運送・和装・土産物など、どの分野であっても職に就くこと自体で困ることはありません。現政権の支持率のポイント数がピーク時の半分以下に下がった今でも、18歳から29歳までの若者の間でだけは68%の高水準を維持しています(6月3日・4日実施のJNN世論調査より)。この理由は、自分たちより6つ7つ年上の先輩たちと違って「自分たちは“就職だけはある”状況にいる」ことへの一定の評価に由来するものだろうと筆者は考えます。その雇用が、オリンピックの終了と同時に消える ことになるわけです。そしてさらにめぐりあわせの悪いことには、2020年は国民の4人に1人が45歳以上になる年だと言われています。主に若い人たちが就く“現場の仕事”が減ると同時に、45歳以上になってきたパパ・ママ世代の人たちが本来受け持つべき“管理職”のポストも奪い合い の状況になります。こういった状況に直面するのが明らかな2020年に備えて働くパパ・ママのみなさんが特に身につけておくべき能力は、統率力とか人を束ねる力といった空気をつかむようなものではありません。「英語と中国語でお客様とコミュニケーションができる」とか「物流倉庫のようなロジスティックなシステムのメンテナンスや設計ができる」などといったような、具体的に何かができる“腕前”であり、簡単に言うなら“手に職をつけておく”ということだろうと思うのです。●備え2:磨いた職人技もAIが奪おうとするなら、技術に人間的付加価値を加えましょうしかしながら、そうやってパパ・ママ世代が必死になって磨いてきたいろいろな分野における“技術”や“腕前”をも、人工知能(AI)がだんだんと凌駕する ようになってくる。2020年はそういう年だとも言われています。名人芸のように早く正確にレジを打つスーパー・パートのママの職人技も、2020年には相当程度まで電子式の自動レジに取って代わられていることでしょう。卸・小売業におけるカリスマ営業マンや販売員の仕事なども、膨大な量の情報を瞬時にディスプレイしてみせるAIにはいずれ敵わなくなり、奪われるであろうと言われています。そこでせっかく腕を磨いてこられたパパ・ママのみなさんへの筆者からの提言は、「磨いてきた職人技のような優れた技術に、さらに“人間的”な付加価値を加えて AIも追いつけないレベルにまで機能展開しましょう」というものです。レジの達人ママであれば、「自動レジなんてあたしにはムリ」と言う高齢者のお客様たちが、ホッとし安心するような気配りと話術を磨いて数少ない“人力レジ”の担当の座を死守しましょう。カリスマ営業マンのパパであれば、情報量の部分はむしろAIに任せてしまって「それでも私はこちらの商品を推す」的な感性と哲学で業績をさらに伸ばすことにチャレンジしてみてください。●備え3:投資よりも貯蓄重視で堅実にさて、そうはいっても“それでも抵抗しきれない”のが五輪終了後の2020年問題です。ここ最近のオリンピックは開催都市が大会終了後にほぼ“必ず”深刻な経済不況に陥っています。これは経済ジャーナリストの荻原博子さんが折に触れて指摘していることでもあるのですが、唯一の例外が1996年に開催された米国・アトランタでのオリンピックです。そのころの米国は1990年代のIT革命の真っ最中で“五輪後不況”の負の影響をカバーして余りあるほど“次の時代の基幹産業”が暴れまくり、米国経済を根っこのところから押し上げていたのです。残念ながら今のわが国にはそこまでパワフルな次世代産業も成長戦略も存在しません 。であるとするならば、2020年以降に必ずやって来る深刻な不況に備えてパパとママがやっておくべきことは何でしょうか。筆者は荻原さんが近著『10年後破綻する人、幸福な人』の中でおっしゃっていることにそのヒントがあるような気がしています。荻原さんはこの本を通して概ね次のようなことをおっしゃっています。・2020年秋以降の“東京五輪後不況”の到来は残念ながら不可避・そのとき、急激な雇用減で一時的に職を失うリスクは誰にでもある。現金の備えが大事である。・リスク回避の手段としての“投資”はあまり奨めない。このままデフレが続くにせよインフレになるにせよ、最も堅実なのは現金による貯蓄である。デフレが継続するのであればお金は現金で手元に持っておくのが一番得 であるし、現時点でわが国に近々ハイパーインフレが到来する確率は低い。・不動産は“投資”を目的には購入しないこと。東京五輪後のマンションなどの相場価格の暴落を想定すると、投資目的の不動産購入は一般の庶民が手を出すべき分野ではない。ざっとこんなところですが、いかがお感じになられますでしょうか。ちなみに筆者の場合は大筋において荻原さんと同意見です。パパ・ママ世代にはこれからも子どもを育てていく責任がありますから、荻原さんが警鐘を鳴らしているような点を心の片隅にとめて、必ずやってくる2020年秋以降の不景気に備えていただきたいと思います。【参考文献】・『10年後破綻する人、幸福な人』荻原博子・著●文/鈴木かつよし
2017年09月26日厚労省が「精神・発達障害者しごとサポーター」の養成を決定出典 : 精神障害や発達障害のある人が働きやすい職場作りを促すべく、厚生労働省は今秋から「精神・発達障害者しごとサポーター」の養成講座の開催を決定しました。企業の経営者や管理職、人事部といった人材に限らず、広く一般従業員を対象にした講座です。実際に職場の同僚となる人たちに、精神・発達障害に関する知識や必要な配慮について学んでもらうことで、より身近で具体的な支援体制を作ることを目的としています。「今年度内に2万人の受講およびサポーターの養成を目指す」(厚生労働省)とのことです。毎年、厚生労働省が発表している「障害者雇用状況の集計結果」によると、精神・発達障害者の雇用は2006年から年々増加しています。そのような中、厚生労働省は精神障害者の雇用義務化に伴ない、今年5月に民間企業に義務付けている障害者の法定雇用率の段階的な引き上げを決めました。今まで以上に精神・発達障害者の雇用機会が増え、その人数も増えることが予想されています。一方で、厚生労働省が行った2013年の障害者雇用実態調査によれば、精神障害者の平均勤務年数は約4年。身体障害者のそれが約10年であることと比べても、職場の定着率は高いとは言えません。主な理由は「職場の人間関係」にあると考えられています。例えば、同調査では、精神障害があり、転職を経験した人のうち、半数以上は転職の理由を「個人的理由」だと回答しています。さらに具体的な理由を複数回答で選択してもらうと、「職場の雰囲気や人間関係」と答えた人が33.8%と最も多い結果となりました。こうした状況を受け、「職場の同僚がその人の障害特性について理解し、共に働く上での配慮をしていくことが重要であろうと考え、人事担当者や障害者雇用担当者を中心に行っていた従来のセミナーに加えて、一般の従業員の方を主な対象に、精神障害、発達障害に関して正しく理解いただき、職場における応援者=精神・発達障害者しごとサポーターになっていただこうと考えました」(厚生労働省障害者雇用対策課)とのことです。厚生労働省は約4,300万円の予算を拠出し、今秋から随時、講座を開催していく予定です。誰が講座を受けられるのかこの講座は、企業の雇用者であれば、誰でも受講可能です。受講時間は2時間程度で、特に企業は受講や受講人数を義務付けられてはいません。有志による受講となっています。修了者には「精神・発達障害者しごとサポーター」として、パソコンにはることができるステッカー(写真)や首からかけるストラップなどの「精神・発達障害者しごとサポーターグッズ」の進呈が予定されています。Upload By 発達ナビニュース精神・発達障害者しごとサポーター養成講座では、具体的に「精神疾患(発達障害を含む)の種類」、「精神・発達障害の特性」、「共に働く上でのポイント(コミュニケーション方法)」を学びます。これらの内容について75分程度の講義で学んだ後、15分から45分程度の質疑応答を行う構成となっています。養成講座の講師は普段から、精神・発達障害のある方の就労支援をしているハローワークの職員が担当します。精神・発達障害者サポーターの役割は?出典 : ここで、改めて理解しておかねばならないのは、「精神・発達障害者しごとサポーター」は特別に何かの義務や責任を負う資格ではないということです。サポーターになったら、「○○をしなければならない」といったことは決まっていません。また、しごとサポーターは障害のある特定の同僚を一人で支援しなければならないといったものでもありません。確かに、精神・発達障害者しごとサポーターがいることで、職場で精神障害のある人や発達障害のある人が働く上で、周囲から正しい理解や配慮が受けられるようになり、より働きやすい職場に変わっていくことが期待されます。しかし、障害の有無にかかわらず、共に働くことができるような職場の実現のためには、精神・発達障害者しごとサポーターに特別な役割を求めるのではなく、講座を受けていない方も一緒に職場の雰囲気作りにかかわっていくことが大切です。精神・発達障害者サポーターに関する問い合わせ先企業に勤めている方であれば、勤務先や身近身近に精神・発達障害者で働いている方がいなくても、誰でも講座に参加できます。「ぜひ参加したい」と思われた方はお住まいの地域の都道府県労働局にお問い合わせください。講座は、厚生省があらかじめ指定した会場で行われるものだけでなく、講師が事業所を訪れて行う「出前講座」も用意されています。出前講座に関しても、問い合わせ先は地域の都道府県労働局となっています。養成講座では、精神・発達障害について学ぶだけでなく、精神・発達障害者を雇用する上での実際の困りごとについて質問したり、ハローワークの精神保健福祉士や臨床心理士などの専門家に相談するきっかけを作ったりできます。以下のサイトで、養成講座に関する各地域の問い合わせ先を確認できます。より詳しい情報や、なにかわからないことがあれば、気軽に問い合わせてみましょう。障害者雇用対策施策紹介事業主の方へ|厚生労働省しごとサポーター養成講座リーフレット
2017年09月25日娘の部屋からなにやら不穏な音…高校1年の終わりごろから高校2年の夏頃にかけて、娘はイライラを繰り返し自分の部屋でよく暴れていました。Upload By 荒木まち子女子とはいえ、それなりの破壊力。その結果壁はこうなりUpload By 荒木まち子ドアはこうなるUpload By 荒木まち子ビ・ン・カ・ン母の勘違い「今日は機嫌が良いな」とか「今日は不穏な感じだからそっとしてうおこう」など娘の顔色を窺う日々を続けるうちに、私は娘の部屋から聞こえる物音に敏感になっていきました。ナーバスになりすぎて時にはこんなことも(笑)Upload By 荒木まち子娘の切実な思い、「好きで暴れているわけじゃない!」障害に対する配慮がなされた環境にいても、日々の生活の中では思春期ならではの避けられないストレスもあります。「学校の行事前には見通しが立たず不安になる」「大人に注意されるのが嫌」「友達関係が思うようにいかない」などなどです。娘はかかりつけの主治医にも相談をして、教えてもらった様々な方法を試しました。それは「好きで暴れているわけではない、自分でもなんとかしたい!」と思う娘の必死な気持ちの表れでもあったと思います。Upload By 荒木まち子Upload By 荒木まち子親以外の信頼できる大人の存在が大切親の言うことには反抗的でしたが、医師のアドバイスと同様に「相性の合う学校の先生」など「自分が信頼する親以外の大人」の意見はすんなり聞き入れる傾向が娘にはありました。Upload By 荒木まち子担任がすべてを担う小学校とは違い、高校では本人の希望に添い、副担任、養護教諭、学年主任、支援コーディネーター、進路指導専任、管理職の先生など様々な先生が複数で関わる体制が出来ています。子ども自身が相談内容によって相談する先生を選ぶことが出来る。これは思春期の子どもを持つ親としても心強く嬉しいことです。娘は自ら校長面談を希望したこともありました。しかし…それでも感情のコントロールが難しかった娘。ある晩ついに家を飛び出してしまったのです。もう、どこへでも行ける年齢…母を襲う、えも言われぬ不安小・中学生ならそれほど遠くには行けないでしょうが、娘はもう高校生。携帯やチャージ式のプリペイドカード、ある程度のお金を持っているのでどこへでも行くことができます。電車に乗って夜の繁華街へも行くことも可能です。娘が家を飛び出したのは午後8時。我が家には小学生の息子がいるのでその子をひとり家に残して、探しに行くことも出来ません。「もしなにかあったら…」と不安な気持ちを募らせながらも私は家で娘からの連絡を待ちました。1分が1時間に感じられる…。ヒリヒリした胸中のさなか、一通のメールが!事故にあってないかしら?もしかしたら祖父母の家に行ったのかしら?色々な事を考え悶々としている私の携帯にメールがきたのは一時間後のことでした。「娘さんは公園にいます」なんと、メールの送り主は小学生のころ学習支援とSSTの家庭教師をして下さっていたY先生からでした!指導を卒業した今もお付き合いは続いていましたが、この時改めて娘と恩師の強い絆に感謝せざるをえませんでした。このような心から信頼する先生と繋がりを持てている娘はとても幸せであるな、と強く感じたのです。周囲の無理解やいじめに苦しんでいた頃、娘を救ってくれたY先生は“どんな状況でも必ず理解してくれる”と娘が絶対の信頼を寄せている唯一無二の存在です。外に出たものの、行くあてがない娘は自宅近くの公園から先生にメールをしたのだそうです。Y先生から私宛に、「今、あなたが帰る場所は家です、と伝えました。駅前で少し気分転換をし、気持ちを落ち着かせたら帰るそうです。」と連絡が入りました。せき止めていた不安な気持ちが一気に解けるような内容のメールでした。娘はY先生のメールから暫くして帰宅し、自分の部屋に直行、就寝したのでした。翌日感情を爆発させた直後はとても落ち込む娘ですが、暫くすると鼻歌を歌ってお風呂に入ったり、何事もなかったようにけろっとして話しかけてきたりします。これは発達障害の子どもに多く見られることのようで、爆発を目の当たりにしたこちらの気持ちが置いてきぼりになることが度々あります。なので親には(さっきの混乱はなんだったのか?)とモヤモヤが残ります。この翌日も休むことなく登校したのり。帰宅後は黙々とパソコンで何かを検索していました。そして暫くして私に聞きました。「ねぇ、こども食堂の場所、知ってる?」こども食堂は、地域の大人が子どもに無料や安価で食事を提供する場所であることは私も知っていました。しかし、それ以上のことはよくわからなかったので、娘と一緒に調べました。こども食堂は地域の大人が子どもに無料や安価で食事を提供する、民間発の取り組み。貧困家庭や孤食の子どもに食事を提供し、安心して過ごせる場所として始まった。(中略)最近は、地域のすべての子どもや親、地域の大人など、対象を限定しない食堂が増えている。食堂という形を取らず、子どもが放課後に自宅以外で過ごす居場所の中で食事を出しているところもある。娘は前日の先生とのやり取りの中で、こども食堂の事を聞いて興味を持ったのだそうです。本人の意思を大切にするこの時期、娘は親や周りの大人に物事を決められることをとても嫌がっていました。「こども食堂」が今の娘の居場所に相応しいかはわかりませんが、私は娘自身が自分で居場所を見つけたいと思う気持ちを尊重したいと思っていたのです。また、娘があてもなく夜の街を彷徨うより、こども食堂に行く方がずっと安心だとも思っていました。「児童相談所に、こども食堂のことを電話して聞いてごらん」と提案時間はもう17時を過ぎていました。役所の相談窓口はもう終了している時間です。私は17歳の娘が相談できる場所の一つに「児童相談所」があることを伝えました。そして、「こども食堂が市内にいくつかあるのは知ってるけど、詳しいことは私もわからない。近くのこども食堂の場所と開催日時を知りたかったら、児童相談所に電話して、<自分が17才だということ>、<居場所としてこども食堂を利用したいということ>を伝えれば、きっと教えてくれると思うよ。」と話をしました。娘は電話が得意ではありません。初めての人と話すと緊張してなかなか言葉が出ません。順序建てて話すことも苦手です。それでも娘は児童相談所に自分で電話し、近くのこども食堂の連絡先を教えてもらい自ら参加の申し込みをしました。地図を読むことが得意ではない娘は、当日迷う事がないよう事前に場所の下見にも行きました。自分の意思がはたらく時、苦手なことにもチャレンジできる娘の姿は、見違えるようなとてもたくましい姿に見えたのです。~続く~
2017年09月22日公認心理士法が施行されました!出典 : 年9月15日 公認心理師法が施行され、心理職初の国家資格「公認心理師」が誕生しました!これまで日本国内の心理職は「臨床心理士」という民間資格が信用度の高い心理職の資格とされてきました。新たに生まれた公認心理師は、広い領域で働くことのできる汎用性の高い資格となることが予想されます。公認心理師 |厚生労働省大学で公認心理師となるために必要な科目や、国家試験の方法について記された「公認心理師法施行規則」も公開されています。公認心理師法施行規則公認心理師についての詳細は、下記のコラムを参考にしてください。現在、自ら命を絶ってしまう人が年間約2万人もいる社会において、医療・保健の分野だけでなく職場や学校教育の現場でも、カウンセリングをはじめとする心のケアの重要性が高まっています。そのような中で、国家資格である「公認心理師」の誕生は多くの人が待望していた資格といえるでしょう。今後の動向に、注目してゆきたいと思います。
2017年09月15日●20代の頃に「新人類世代」と言われて私は「キレる17歳世代」と言われて育った。同世代による少年凶悪犯が、この言葉を生み出すきっかけとなったらしい。その後も時代背景をもとにした「~世代」は数多く考案され、中でもドラマ化までされた「ゆとり世代」は広く世間に認知された世代名だったのではないか。AKB48、モーニング娘。、ジャニーズ、吉本印天然素材など300組以上の振り付けを指導してきたコリオグラファーの第一人者・夏まゆみ(55)が今年6月に著書『教え子が成長するリーダーは何をしているのか』(サンマーク出版)を出版した。6万部を突破した2014年の前著『エースと呼ばれる人は何をしているのか』以後に講演依頼が増え、そこで質問されることの多くが「部下の指導」についてだったという。きっと「~世代」のことについて触れているに違いない。本を手に取った時はそう思ったが、年齢間のギャップについては触れつつも、どのページを開いても「~世代」の文字を見つけることはできなかった。テレビやネットではこの「ゆとり世代」のみならず、「最近の若者」の傾向が論じられることも度々目にする。しかし、夏まゆみは「指導者側の悩みは少し別のところにあるのでは?」という大きな問いかけと共に、リーダーとしてのあるべき姿を分かりやすく解説している。注目を集める人物に会いに行き、その人柄と言葉に触れるインタビュー連載「話題の人」の第2回。夏まゆみの「リーダー論」、そして「世代を言い訳にしない理由」とは。○「血液型」「世代」で相手を考えない――出版後の反響はいかがですか? 教え子を成長へと導く上で、「人を育てる上での言葉の使い方」「優秀なリーダーとして認められるための大原則」が分かりやすくまとめられていました。自分が言いたい言葉ではなく、「自信を与える言葉」「道を示す言葉」の"成長言葉"の重要性が説いてありました。本当にさまざまで、「タイムリーな内容ですごく助けになりました」とおっしゃる方もいれば、「とても言葉を大事にしていらっしゃるんですね」という方も。確かに言葉は大事なんですが、要は「指導者としてどうあるべきか」なんです。実は第2章がいちばん大切で、そこには「成長言葉」を生み出す大原則が書いてあります。「関係づくり」「環境づくり」と「観察力」が何よりも重要であることを、分かりやすく多くの方に伝えるために具体例を示すという意味で、教え子に対してのいろいろな言葉を挙げています。親しい友人からは「こんな良い上司はいない」という感想もありました(笑)。それから、上司に渡したくても渡せないという人も。すでに指導者になった方だけでなく、これからリーダーになり得る少し若い層の方にも読んで欲しいです。――2014年に著書『エースと呼ばれる人は何をしているのか』を出版してから講演依頼が増えたそうですね。前著はタイトル通り、「エース」についての内容です。何よりも驚いたのは、依頼された講演では「エースになる方法」ではなく、「エースを育てる方法」について求められることが多かったんです。特に企業のマネージメントを担う方や、人事部の方からのオファーがほとんどでした。驚いたと同時に、それだけ悩んでいらっしゃる方が多くいることも知りました。――それが今回の著書につながったと聞きました。それまで、周囲で育成に悩む人を感じることは?私の「厳しい指導者像」をどこかで知ってくださった方もいらっしゃって(笑)、ある飲食店に行った時にそこのシェフから「店員がすぐに辞めてしまうんですよ……」と打ち明けられたこともありました。エステサロンでは、お化粧品を販売している美容部員の方から「すぐに泣いて辞めてしまう」と相談されたことも。上司からは「怒って教えてはダメ」と言われ、上司と部下の板挟みで悩む方も多いようです。「今の若者は打たれ弱い」とかおっしゃる方は多いですが、「世代」のせいにしてはいけないのかなと思います。――ご自身でいろいろな世代の方を指導されてきたからこその結論ですね。時代や世代のせいにするのはよくないと思います。私たちが20代の頃も「新人類」と言われた記憶があります。やっぱりいつの時代でもその時代の若者を「世代」に当てはめようとするんですね。この『教え子が成長するリーダーは何をしているのか』を通してそういう点も変えていけたらいいですね。――自分は「キレる世代」と言われて育ちました。この本には、「~世代」とは一度も書かれていませんね。きっと時代背景を表した言葉なのでしょうが、私は統計学のようなもので教え子を片付けたくない。基本的には一対一のやりとりなので、血液型のような考え方や世代別の傾向で相手のことを考えないようにしています。●"飲みニケーション"の盲点――一方で育成や指導に答えが見つからない時、そういう括りに逃げてしまいたくなる気持ちも理解できます。そうですね。私もそこに逃げたくなる時はあります。世の中のニュースやテレビ番組もそうですが、世代ごとにネーミングすると分かりやすく、面白くなる。ただ、それは人の成長につながったり、それぞれの在るべき姿につながるとは思えないので、世代で考えることは避けています。もちろん私自身、年齢のギャップを感じることはあります。でも、そんな彼らをどうやって成長させるかをまずは考えます。――そういう考えもですが、「指導」に関してはずっと自問自答されてきたんですか? 今回のような本を手に取ったり、誰かのアドバイスを求めたりすることはなかったのでしょうか。全くありませんでした。これまでの自分の仕事が「開拓者」のような役割が多かったからだと思います。道がないところに道を作っていくのはかなりハードです。しかも、そこに名前が残らないと、誰が作ったのか分からない道をいろいろな人が歩くことになってしまうので、きちんと名前も残していきたい。でも、開拓者であることは決して嫌いではなくて、どうやら人が作った道を楽々と歩きたくないタイプみたいです(笑)。分かりやすく言うと、自分の中に「逆境スイッチ」みたいなものがあって、つらければつらいほど大きなスイッチが入ります。これはきっと、自分の大きな「使命感」からくるものです。以前、別のインタビューで自身の職業を聞かれ、私は「立ち上げ屋」と答えたんですが、「人を育てる仕事」に携わっていたいと思っています。○飲みに行きたくない理由は「私も同じ」――社会人になる前、管理職とは「偉い人」だと漠然と思っていました。今回の著書では、部下との関係づくりがうまくいかない原因の多くがリーダー側にあって、「リーダーが部下を格下と見なしているせいで関係が深まらない」「上下関係をそのまま人間関係に持ちこもうとすると、なかなかうまくいかない」と指摘されています。ここに気づいたのは、どのようなきっかけだったんですか?OLを経験したこともあるんですが、今でも周りを見渡すとそう感じます。「格下」と見なしている人、結構いると思いませんか? そこから信頼関係は生まれませんし、何よりも信頼関係ができていない状態のやりとりは、寂しくないのかなと。互いの関係がどんどん希薄化してもったいない。組織や仕事としての上下関係はあってしかるべきだけど、「人として」は一緒、対等なんだと私は思いたい。Vリーグの監督さんたちにご講演をさせて頂いた時、互いの距離感や世間で言われているセクハラという言葉に戸惑っておられました。そこも関係性がしっかりしていたら、セクハラにはならない。たとえば上司と部下の関係において、上司が課題についてのやり直しを指示した場合、信頼関係があれば部下は「なぜダメだったのか」と前向きに考えます。それがないと、「パワハラだ!」と逃げるしかなくなってしまいます。――その話にもつながりますが、上司と部下のお酒の交流についてはどのようなお考えですか? "飲みニケーション"とも言われています。あってもいいとは思いますが、それが全てではないとも感じます。上司側は、部下のことについて社内だけでは分からないことを知ろうとしているわけですよね。これが部下側も「知ろう」とする思いがあればいいのですが、それを部下側が求めてなかったりもする。そんな中でお酒によって距離を縮めようとするのは、正しいとは思えません。本来、指導者にとって大切なことは、距離を保って観察すること。お酒で交流することは絶対ダメということではなくて、それで安易に距離を縮めようとすることに私は不安を感じます。『教え子が成長するリーダーは何をしているのか』にも書きましたが、「お腹痛いの?」とか「調子どう?」とか簡単な言葉で声を掛けて反応をうかがったり、飲みに誘っても必ず観察したり、そこは絶対に怠ったらダメです。飲みに誘ったときはお互いをさらけ出して交流をはかることもよいと思いますが、飲みに行ったことで部下のことを分かったつもりになったり、信頼関係ができたと勘違いしたりすることはとても危険です。――ご自身でそのような経験があったんですか?劇団に所属している頃、先輩から飲みに誘われたら全員が参加していました。それは、飲みの場で座長が演技についてのダメ出しをしてくれるから。私たちはそこにダメ出しを求めていたんです。その後、自分が振付師になって、ある演出家から飲みに誘われた時に「行きたくないな」と思ってしまうことがありました。振付の打ち合わせをやるんだったら、お酒がなくてもできますよね。その時に私が「行きたくない」と思った気持ちは、別に今の若い世代の方々に限った話ではなくて、私も同じなんですよね。「最近の若者は飲みに行かない」と言われる原因は、そこに目的や必要性、興味を見出せないからなんじゃないかな。●高橋みなみが覚醒したワケ――今回、この本を通してすべてにおいて「謙虚」であることが起点になっているような気がしました。「謙虚さ」については、どう思われますか?人はいくつになっても謙虚であるべきだと思います。残念ながら謙虚じゃない人もたくさん見てきましたが、やっぱり人として素敵じゃないし、傾聴力を持っていない人の方が多いように思います。たとえばダンスの世界だと、自分に自信を持ったままの生徒はそれ以上、絶対に伸びません。実は、20代前半で劇団に入った時の私がそうでした……。周りの子たちと比べても、自分には「センスがある」と思い込んでいました。ある時、一人の後輩が入団してきました。その子はとても努力家で謙虚でしたが、ダンスは下手だった。だから、その後輩の存在をまったく気にしていませんでした。でも、ある時ふと見たら、ダンスがすごく上達していたんです。自分の価値観が揺さぶられるほどの衝撃でした。もちろん、センスがある人が人一倍努力すればさらに上達するわけですが、その後輩から学んだのは「努力はセンスに勝ることがある」ということ。そこから必死に練習しました。○高橋みなみの成長秘話「15分の自由時間」――第4章では、「努力は報われると思うか」のアンケートで「そう思う」が30代以下のわずか十数%だったことにも触れられていました。一方、夏さんの教え子の一人、高橋みなみさんは「努力は必ず報われる」と常々おっしゃっていましたね。そのことについては、ちょっと責任を感じています。彼女の発する言葉ですし、私がとやかく言うことではないかもしれませんが、彼女たちを指導していた時、私はそれを言い続けてきたので、彼女のその言葉を聞くたびに、もうそろそろ別の考えでもいいんだよと解放してあげたくなります。――高橋さんはこの本の実例として何度も登場します。部下の育成においてもっとも重要なのは、先ほどの大原則を踏まえた上での「成長言葉」。AKB48メンバー全員に向けてのダメ出しを真っ先に自分のことと置き換えられる思考は、「成長言葉の申し子」と言ってもいいような気もしました。彼女はなぜここまで成長することができたのでしょうか?要因はたくさんありますが、すべてを自分のこととして捉えていたことが大きかったと思います。私が全体に伝える「成長言葉」と、一人ひとりに伝える「成長言葉」を分けていても、彼女にとっては全部が自分のこと。普通、全員に向けられた言葉は、自分が当てはまらなかったら「私のことじゃないんだ。よかった」などと気にもかけませんよね。彼女は、自分以外の人が叱られている時も、そこから何かを学び取って自分の成長につなげようとする意識がある子です。そしてもうひとつ。恥をかくことを恐れない。課題を与えた際、それに取り組む姿勢において、いろいろなタイプがありますが、彼女は陰で努力しつつ、人前でも練習を怠らなかった。人前でできない自分をさらけ出し、努力し続けるその姿を目の当たりにして、他のメンバーも、納得しないはずはない。私はダンスのレッスン中、「15分の自由時間」を与えることがあります。あえて、「休憩」とは言わず。もちろん休憩もしていいんですが、自分ができないことに向き合う時間に当てることもできる。そこで高橋は、ずっと人前で練習していました。陰の努力を積み重ねてうまくなった子は、モーニング(娘。)含めてたくさんいます。でも、彼女の場合は人前でやって信頼を得ていった。だから、総監督にもなることができたんだと思います。――頭では分かっていても、なかなかできないことですよね。芸能界は特殊な業界です。「自分がどうなりたいか」と明確な目標を掲げて入ってくる人もいれば、たまたま受かって入る子もいます。残り続ける人たちには、「強い意志と覚悟」があるのではないでしょうか。○なぜ本にまとめるのか?――あとがきには、ご自身で培ってきたものをこうして言語化することについてのメリットが書かれていました。今後の活動において、どのように生きてくると考えていますか?編集の方に感謝するところなんですが、私は誰からも教わらず、無意識に独自の方法で指導にあたってきました。学生時代はリーダー的なポジションになることも多かったですが、それも無意識のこと。23歳の時に演者としてこの業界に入って、24歳で振付指導をする機会をいただきました。そして、幸か不幸か、私が教える人たちはみんなダンス未経験の人たちだったんですよね。その時に言葉が必要になってきて、自分が考えて何かを伝えないといけない状況へと追い込まれたわけです。それがずっと続いて、自分が気づかないうちに養われたものがありました。私はいつの間にか、「人を読む」ようになってしまったんです。これがお仕事上ではすごく役に立ちました。最近でも若い子を指導する機会に、「相手を読む」ことで掛ける言葉を変えています。あるテレビ番組で、「どうして教え子の気持ちが分かるんですか?」と聞かれ、私としては自然とやっていたことだったので「見ればわかるでしょ」と言ったところ、なぜ分かったのかを番組上説明したいとスタッフの方に言われました。そんなことが本当に増えました。自分が感じ取ってきたこと、自然と行ってきたことを言葉にするのは、頭をかきむしるぐらい大変なこと。人を育てる職業に就いているのにその方法論を分かりやすく伝えることができなければ、人を育てる人間として失格です。そういう番組や今回の『教え子が成長するリーダーは何をしているのか』もそうですが、自分が培ってきたものを言葉にすることはとても大切なことだと思っています。■プロフィール夏まゆみダンスプロデューサー、指導者。1962年、神奈川県生まれ。1980年に渡英以降、南米、北米、欧州、アジア、ミクロネシア諸国を訪れ、オールジャンルのダンスを学ぶ。1993年には、日本人で初めてソロダンサーとして、ニューヨークのアポロシアターに出演。1998年、冬季長野オリンピック閉会式の振り付けを考案、指揮した。NHK紅白歌合戦では、20年以上にわたってステージングを歴任。コリオグラファーの第一人者として、これまで吉本印天然素材、ジャニーズ、モーニング娘。、宝塚歌劇団、AKB48、マッスルミュージカルなど、300組以上を指導。2014年に出版した『エースと呼ばれる人は何をしているのか』(サンマーク出版)は、6万部を超えるヒットを記録した。
2017年09月13日アメリカの宇宙開発史を陰で支えた、知られざる3人の黒人女性たちを描いた『ドリーム』。本作で、夢の実現に向け奔走する彼女たちの前に立ちはだかるのは、NASAの職員たち。「こんな上司・同僚いるいる!」と時代・国境を超え共感を呼ぶに違いない(!?)、彼女たちの職場環境に迫った。1960年代の初め、ソ連との宇宙開発競争に遅れを取っていたアメリカは、国家の威信をかけて有人宇宙飛行計画“マーキュリー計画”に乗り出す。NASAのキャサリン・ジョンソン、メアリー・ジャクソン、そしてドロシー・ヴォーンは、差別や偏見と闘いながら、宇宙飛行士ジョン・グレンの地球周回軌道飛行を成功させるべく、奔走するのだが…。全米では公開から11週連続でランキングTop10入りを果たし、日本でも40億円超えの大ヒットとなった『ラ・ラ・ランド』を上回る興行成績を記録した本作。舞台となるのは、1960年代初頭、有色人種への差別が色濃く存在していたアメリカ。当時、まだコンピューターが十分に発達していない時代に、ずば抜けて優秀な頭脳を認められ、“計算手”として、黒人女性として初めて宇宙特別研究本部に配属された主人公キャサリン(タラジ・P・ヘンソン)。オール白人男性の職場で待ち受けていたのは、渡される資料は重要な箇所が黒く塗りつぶされ、大事な情報が巡るはずの会議には「黒人女性だから」という理由で参加させてもらえないという状況。それでもキャサリンはめげることなく、試行錯誤しながら、目の前にある自分にしかできない高度な計算を次々とこなしていく。また、ほとんど管理職と同じような仕事をこなしているドロシー(オクタヴィア・スペンサー)も、昇進を望み、上司ミッチェル(キルスティン・ダンスト)にかけ合うものの、「黒人グループには管理職を置かない」との一点張り。すげなく却下されてしまうが、黒人女性初の管理職として、また、コンピューターが人間の計算にとって代わる未来を展望して、彼女はひたむきに闘い続けていく。さらに、鋭い観察眼で設計に携わるメアリー(ジャネール・モネイ)も、その才能に見合った評価をしてもらえず、上司には「君が白人男性ならエンジニア希望かね?」と問われるも、「別に。もうエンジニアですから」と、強気の反撃で折れることなく夢の実現に邁進。必要な学位を取得するために、白人だらけの学校の門をたたく。いままでに居なかったタイプの優秀な新入りに何かと突っかかる同僚、無自覚な偏見から正当な評価を与えてくれず、出世の道を閉ざす上司など、この作品に登場する困り者たちのように、あなたの周囲にも思い当たる人がいたりして…?それでも、自分の能力を信じ、ひたむきに前進し続ける彼女たちの姿は、きっとあなたの背中を押し、勇気と大きなヒントを与えてくれるに違いない。『ドリーム』は9月29日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ドリーム 2017年9月29日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開(C) 2016Twentieth Century Fox
2017年09月11日モテを狙っているつもりなのに、逆に男から嫌煙されてしまう……なんて、“残念な女”が辿る道。モテテクは、適度に上手に使ってこそ効果を発揮するものです。今回は、女子がやりがちな“あの口調”についてお話します。文・並木まき【その努力ムダです! 実は「モテを逃している」痛い女の特徴 #3「ゆったり口調」の女】飲み会でのゆったり口調は一利もなし!?テンション高く自分のことを話す、飲み会中の男性陣。男A:「俺さ、サーフィン好きなんだよね! 20代からずっとハマっててさ。今度みんなで海でもどう?」男B:「海いいよなぁ! 俺も好きなんだよ。いいね! このメンツで今度行こうぜ」そんな中……、女A:「わぁ~。海♡いいねぇ~。私も海、だぁい好き♡」甘ったるい口調で、語尾を伸ばしながら話す女子が会話にジョイン。ゆったり話すとモテると勘違いしている女子は意外と多く、本人は意図的にこのような話し方をしているのでしょうが、正直これ、ただ男性陣の会話テンポを乱しているだけ……。テンポ良く会話を楽しみたいときに、ひとりだけ“おっとりちゃん”がいると「その場のペースが乱れて嫌だ」というのが男性の本音なのです。“空気が読めない子”認定され、一気に非モテに陥ります。落ち着いた話し方をする女性は、確かに男性から人気です。しかし、テンポを無視して、常にゆったり話されると疲れる!というのも男性の本音なので要注意。「ゆったり話す女が苦手」と言う男は決して珍しくないいったいなぜ……?「計算している感じがしてゲンナリする。特に、管理職とかそれなりのポジションについている女性が、飲み会の場でタラタラした話し方をしているのを見ると、仕事ではそんなはずないし“わざとだろ?”とイライラしてしまいます」(40代男性・経営者)「10代、20代前半くらいの若い子が、甘ったるい話し方をしているのは、まだ可愛いと思えるんですけどね。アラサー・アラフォーの女性がそうしていると、わざとらしい。“私って可愛いでしょ?”とアピールしているように見えて疲れます……」(30代男性・不動産系会社員)要するに、わざとらしさが見えると一気に非モテに転落するのです。心地良いコミュニケーションができてこそ、相手からの好感度も上がるのです。自身の年齢やキャラクターに合わないモテテクは、痛々しく見えるだけなので封印したほうが良いでしょう。ラブラブタイムのゆったり口調は大歓迎!「でもね、ふたりきりの時に上手に甘えてくれる子は大歓迎。まったりムードの時にサバサバ話されても“あれっ?”と思っちゃうし、そういう時はむしろゆったり口調がいいね」(前出の40代経営者)飲み会などのオフィシャルな場での、ゆったり口調には鬱陶しさを感じる男性でも、お互いの家などプライベートの場では大歓迎とのこと。その場の空気を読んで、意図的に口調を変化させるのはむしろ好印象というわけです。TPOをわきまえることが、恋愛勝者になる秘訣!ゆったり口調=非モテというわけではありませんが、わざとらしさが垣間見えると一気にゲンナリされてしまいます。モテを狙った話し方をするにしても、TPOの見極めを誤ると間違った努力になってしまうのでご注意を。(C) TORWAISTUDIO / Shutterstock(C) Syda Productions / Shutterstock(C) Leszek Glasner / Shutterstock
2017年09月10日*画像はイメージです:月22日、大手転職サイト「転職会議」に事実無根の投稿をされたとして、徳島市の企業が高松市のプロバイダー「STNet」に対し、投稿者の名前・住所などの開示を求めていた裁判が高松地裁で行われました。 ■発端は従業員を名乗る人物の書き込み事の発端は、「転職会議」のサイト上で、従業員を名乗る人物が徳島市の企業について「ワンマン社長」「管理職の能力が低い」などと投稿したこと。企業側はこの書き込みが「事実無根」「誤った投稿は採用活動の妨げになる」として、昨年10月、東京のサイト運営会社に対し投稿者のIPアドレスを開示するよう請求。主張が認められ、アドレスの開示を受けました。IPアドレスを解析した結果、投稿者が高松市のプロバイダー「STNet」を利用していることが判明。企業はより詳細な情報を求め、高松地裁に投稿者の住所や氏名などの情報を開示するよう請求します。「STNet」側は争う姿勢を見せましたが、高松地裁は企業側の主張を認め、「名誉が毀損されたことは明らか」として、「STNet」に情報を開示するよう命じました。 ■今後はどうなる?気になってくるのは、今後この事案がどうなるのか。インターネット問題に詳しい法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士に、ご意見を伺いました。「プロバイダが控訴しなければ、情報が開示されることになります。その後は、当該企業が”話し合いたい”という趣旨のコメントをしているようなので、話し合いが行われることになるのではないでしょうか」(清水弁護士)控訴をした場合、判決は維持されるでしょうか。「判決を見ているわけではなく、あくまで報道を前提にすると、本件では判断が覆る可能性もあるのではないかと思います。名誉毀損となるためには社会的評価の低下が必要になります。“管理能力はない”という点については社会的評価の低下があり得るとしても、ワンマンであるということは必ずしもマイナス評価を受けるわけではなく、リーダーシップがあるといったプラスの意味で捉えられる余地もあり、必ずしも社会的評価の低下があるとは言えない、とされるのが一般的ではないかと思われます。また、仮に社会的評価の低下があるとしても、違法性阻却事由があれば名誉毀損にはなりません。本件のような意見論評型の名誉毀損の場合は、人身攻撃に及ぶなど意見・論評としての域を逸脱したものでないこと、が違法性阻却事由の一つとなりますが、”管理能力はない”という点は一般的な感想レベルといえるもので、人身攻撃に及んでいるということはできないからです」(清水弁護士) 今回高松地裁がプロバイダーに開示命令を出しているため、控訴がなければ情報を開示する必要がありますが、現在報道されている内容などを総合すると、今回の判決について、争う余地もあるようです。今後の展開が注目されますね。 *取材協力弁護士:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)【画像】イメージです*Dmitry A / Shutterstock
2017年08月26日「私のような脚本家ではなくても、女性の人生とは『自分のシナリオをつくること』なのだと思います。悩みやピンチを迎えたときに、『自分をいちばん大切にする』ことができる女性は、たとえいつ命を終えても『悔いなき人生だった』と胸張って言えると思うから……」 こう話すのは、放送を重ねるごとに、50代女性を中心に共感の声が増している人気ドラマ『定年女子』(NHK・BSプレミアム)の脚本家である田渕久美子さん(58)。田渕さんは、これまでにも大河ドラマ『篤姫』や『江』など、数々の名作を手掛けてきた。 『定年女子』で久々の主演を務めているのは女優の南果歩(53)。商社の管理職を務めていたものの「役職定年」(=役職がなくなること)を言い渡され退社し、再スタートを切った深山麻子を演じている。長女・葵は「デキ婚」して出産。夫・聡と離婚してシングルの麻子は、53歳の若いおばあちゃんとなる。人生が動き出す麻子は、なんと「23歳年下」の商社マン・町田啓太に見初められ、3カ月の「交際お試し期間」に突入する。 そんな話題のドラマ『定年女子』の制作秘話を田渕さんが明かしてくれた。 「ドラマ『定年女子』の主人公・麻子は、19年前の夫の不倫が許せず離婚し、シングルマザーとして過ごします。その撮影を前に、意気込んでいた南果歩さんだったのですが……」 そんな南を襲ったのが、「夫・渡辺謙の不倫報道」だった。 「撮影に入る前、彼女は本当に暗い顔で元気がありませんでした」 南は報道があった今年3月以降、公の場に姿を見せず沈黙を貫いていた。彼女にとって、それは一時「出演辞退」も考えたほどの大きな“アクシデント”だった。田渕さんは冷静にその悩みを受け止めて、南に次のようなアドバイスを送ったのだという。 「このドラマをやるために、これまでもいろいろな経験があったんじゃないの?この役は絶対にあなたしかできないし、後のことは、撮影が終わったら考えればいいじゃない。そう、きっと撮影が終わったら、あなたは変わっているはずだから!」 そう伝えると、うつむいていた南はフッと顔を上げて、「あっ、そうか!」と口にしたという。 「そのとき、彼女に何かがひらめいたんでしょうね。『やろう』と決意したような強い表情が印象的でした」 そしてクランクインすると、田渕さんの“予言”どおり、南はみるみるうちに、麻子という主人公になりきっていったという。 「撮影が進むにつれて、表情がどんどん明るくなっていって……。『南果歩』という俳優さんが『変化していく姿』を間近で見させていただくことができました。まさに、南さんは夫でも誰でもない、『自分を中心にすること』がこのときからできるようになったんでしょう。あのとき、出演をあきらめないように勧めて、本当によかったと思っています」 「南果歩」というひとりの女優の“危機”を救った田渕さんは、ドラマ制作中のことを振り返ってこう続ける。 「クランクアップしたあとの南さんは、本当に吹っ切れた感じの笑顔でした。とてもきれいでしたね」 今回の騒動について、南は「私の人生の一ページだったと笑顔で語れるような“腹のくくり方”ができた」と言えるまでになったという。田渕さんは『定年女子』に込めた思いを次のように語る。 「仕事、夫婦&男女関係、子育て、子離れ、親の介護……。50代女性はさまざまな問題を抱えています。そこで起きるトピックスをちりばめた理由は、『女が持つ独特の直感を家族のためだけに費やさないでほしい』=『自分を最優先に生きてほしい』という私の願いがあったからなんです」
2017年08月25日「あんなに美人なのに、なんであの人は結婚していないんだろう?」と不思議に思うことってありますよね。余計なお世話以外のなにものでもないのですが、美人がいつまでも独身だと、どうしても好奇心から気になってしまうものです。今回、20代〜40代の女性たちに、「あなたの周りにいる美人なのに結婚していない人にはどんな特徴がありますか?」と質問してみたところ、 いくつかの共通点がありました。そこで、多く挙がった回答をご紹介したいと思います。●(1)仕事ができる『うちの職場の美人上司は40歳で独身です。見た目も20代と言ってもわからないほど若々しいし、年上からも年下からもモテています。でも仕事が大好きで、「恋愛より仕事!」っていうのが口癖。仕事ができてそこらへんの男性以上に稼げているから、結婚にメリットが感じられない みたいです。だから、40歳で独身でも、ちっとも本人に悲壮感はないし、私たちも「そういう生き方もカッコイイ」って思っています』(20代女性/会社員)仕事にやりがいを感じていたり、仕事を生きがいにしていたりする管理職の独身美女は多いようです。美人で仕事ができて十分に稼げていたら、確かに結婚する意味やメリットが感じられないかもしれませんね。自分のスペックがそこまで高いと、それに釣り合うような男性はなかなかいないのも現実なのでしょう……。●(2)ダメ男にばかり引っかかる『私の友達はすごく美人で頭もいいし性格もいい。学生時代から目立ってました。でもあまりに完璧すぎて、男性からすると高嶺の花みたいで、アプローチしにくいみたい。よほど自信がないと告白できないんでしょうね。とはいえ、彼女は自分から告白するようなタイプでもなく、恋愛には奥手。で、言い寄ってくるのはちょっと変わった人というか変な男ばかり 。押しに弱いのでそのまま付き合うのですが、結局DVにあったり浮気されたりお金を貸して返してもらえなかったりと、さんざんな恋愛ばかり。なぜかダメ男ばかり引き寄せちゃうんですよね。気付けばもう38歳。早くちゃんとした男性と幸せになってほしいです』(30代女性/専業主婦)なぜかダメ男にばかり引っかかってしまう女性や、ダメ男にばかり惹かれてしまう女性っていますよね。「性格がいい」ということなので、そういうダメな人を見ると「私がなんとかしなきゃ」と思ってしまい、放っておけないのかもしれません。もしくは、やはり普通の男性には手が出せない高嶺の花であるがゆえ、物怖じしない変わった男性ばかりが寄ってきてしまうのか……。いずれにせよ、友達としては心配ですよね。紹介できるような男性がいればいいのでしょうけど、そう簡単なものでもないのかもしれません。●(3)理想が高い『今年で43歳になる友人は美人で昔から男性にチヤホヤされてきた。そのせいか、誰かと付き合ってもちょっと嫌な部分が見えるとすぐに振ってしまう。「我慢して付き合うよりもっといい男を見つけたほうがいい」って。30代半ばくらいまではそれでもずっと彼氏が途切れることなくいたんだけど、30代後半くらいからは彼女の理想に合う男性と知り合うことすら難しくなっちゃったみたい。去年から結婚相談所に登録して条件に合う人を探しているけど、男性側から年齢ではじかれる って嘆いてた。それでなくても条件が「初婚で30代〜40代前半、年収1,000万円以上、顔は平均以上、太っていない人」って恐ろしく高いのに、相手が見つかるとは思えない……』(40代女性/会社員)男性と付き合っても、「この人しかいない!この人を逃したら次はない!」という焦りが美人にはないもの。「この人よりもっといい人がいるはず」と上を見すぎて次から次へと男性を振り、結局40代半ばで未だに独身……という美人な女性を私も知っています。かといって、相手に求めるレベルを下げることもプライドが許さないようです。いくら美人でも、40歳を過ぎてしまうとどうしても男性からのアプローチは受けにくいもの。スペックの高い男性は既に結婚していることが多いですし、婚活の場では40代の男性だって20代の女性をターゲットにしているくらいです。引く手あまただった若いうちに一人の男性を選べていたら良かったのに……と人ごとながら思ってしまいます。●(4)気が強い『職場にすごく美人な女性がいますが、とにかく気が強い。自分の思い通りにならないと気が済まない たちで、いろいろ波風を立てています。黙っていればお人形さんのようにきれいだけど、その我が強い性格のせいで職場の男性陣からは敬遠されていますね。美人でも特別かわいいわけでもないけど愛嬌のある女性のほうがモテています。付き合うくらいなら気が強くてもいいだろうけど、結婚となるとキツいんじゃないでしょうか』(30代女性/パート)美人は周りからチヤホヤされて育つことが多いため、何でも思い通りにいくことが多かったのでしょう。すべての美人がそうではありませんが、このようなタイプだった人はいくつになっても自分の思い通りにいかないと気が済まない性質になってしまっている可能性があります。職場でそういった態度をとるくらいですから、きっと彼氏の前ではそれ以上なのでしょう。それでは男性も結婚を考えられなくなってしまいますよね。----------顔に自信がなくモテて来なかった人は、彼氏ができると「この人を逃すものか!」と思い、彼氏を大切にするため早く結婚できるとよく言います。しかし、美人はまた次の人がすぐ見つかるので、一人に執着する必要がありません。そのため、「別にこの人じゃなくてもいいや」「もっといい人がいるはず」と思っているうちに結婚のタイミングを逃してしまう、というパターンが多いのかもしれません。そう考えると、美人じゃなくてよかったと思えるのは私だけでしょうか……。●文/パピマミ編集部●モデル/SAYA
2017年08月19日本当に実現しているかどうかはさておき、近年、「女性の活躍推進」「女性が輝く社会の実現」「女性のキャリアアップ推進」など、働く女性を応援しようとする動きが見られるようになってきました。でも、そういった言葉や風潮に違和感を感じる、という人も少なくないでしょう。「結婚や出産をしても女性が管理職になれる環境を」「すべての女性が活躍できる社会に」などと言われて、自分はそんなの目指してないのに……と焦りを感じる女性もいると思います。そこで今回は、女性の社会進出やキャリアアップが叫ばれる中で、違和感を感じる女性たちの声をご紹介したいと思います。●(1)産後はパートでほどほどに働きたいのに……『私はまだ独身で正社員として働いています。近いうちに結婚も出産もしたいですが、そのときに今と同じように働きたいとは思ってません。子どもが小さいうちは専業主婦として子育てに専念したいし、子どもが大きくなってからも経済的に逼迫していなければ週何日かのパートで十分 だと思っています。もともと働くことで自己実現とか成長とかを目指しているわけではなく、生活のために働いているだけなので……。そういう私からすると、「産後も女性がキャリアを積みやすく」とか「女性の管理職を増やす」とか言われると、正直困惑するというか、私はそんなもの望んでないからそっとしておいてと思ってしまいます』(20代女性/会社員)働く女性の誰もが管理職を目指してバリバリ働きたいと思っているわけではありません。プライベートを大切にしながら(むしろプライベートを重視しながら)ほどほどに働きたいと考える女性だってたくさんいます。十分な収入さえあれば、結婚後は家庭に入って夫をサポートしながら子育てに専念したいと考える人だって少なくないでしょう。そういった考えの人からすると、あまりに「女性活躍」を叫ばれると、「“女性”と一括りにしないで。私は仕事にやりがいを求めてないんだから……」と焦りを感じてしまうかもしれません。●(2)専業主婦だって社会貢献して輝いているのに……『私は10年ほど専業主婦をしています。別に働きたいけど働けなかったというわけではなく、自分と家族の意思で専業主婦になりました。後悔もしていないし、専業主婦として家族を支えていることに誇りを持っています。でも、女性の活躍推進とか女性が輝く社会の実現とか言われると、女性はみんな専業主婦にならずに社会に出て働けと言われているよう で違和感を感じます。社会が認めてくれないだけで、専業主婦だって立派に社会貢献していると思うし、輝いていると思うのに、なんだか悔しいです』(30代女性/専業主婦)どうしても働く女性や産後に仕事復帰をして活躍する女性が注目されがちですが、専業主婦だって立派な労働です。にも関わらず、その頑張りが認められないどころか、共働き家庭が増えてどんどん肩身が狭くなる一方……。専業主婦であることが怠けているかのように揶揄されてしまうことすらあります。本来、自分がどのような人生を歩みたいかは自分で好きに選択していいはず。しかし、「女性の社会進出」を奨励する動きが大きくなればなるほど、“専業主婦”という選択肢は選びづらくなってしまうのではないかと不安に思う声もあるようです。●(3)女性にどこまで頑張らせるのかと呆れてしまう……『女性が活躍できるように働きやすい環境を作っていくとか言っても、結局はこれから人口がどんどん減っていくから、労働力を確保するために女性にも男性と同じように家事・育児をこなしながら社会でバリバリ働いてほしいってことですよね?「子どもをたくさん産め」「社会に出てバリバリ働け」って、女性をどれだけ過酷な状況に追い込もうとしてるの? と呆れてしまいます。私には今子どもが二人いますが、主人の帰りは深夜近いため、家事や育児はすべて私がやっています。それなのに仕事まで管理職を目指してバリバリ働けなんて言われたら、とてもじゃないけどムリですね』(40代女性/パート)少子高齢化が進んでいる影響で、女性にはたくさん子どもを産んでもらいたい、将来の労働力としてどんどん活用していきたい、という思いが見えてしまうからこそ、「女性が活躍しやすい社会に」と言われても素直に受け止められない、という人も多いようです。また、女性に社会に出て働いてもらいたいのであれば、男性の労働環境(時間外労働時間の大幅な短縮や育児休暇の積極的な取得など)も整えていく必要があります。そうしないと、結局夫の帰りが遅いため家事も育児も女性がこなし、なおかつ社会でバリバリ働かなければいけない……という状況に陥ってしまいかねないからです。----------「女性」と一括りにされてしまうことに嫌悪感を抱く人は多いようですね。多くの女性が働きやすい環境や社会を作っていってもらえるのは大変喜ばしいことではありますが、すべての女性に「バリバリ働け」というプレッシャーを与えることだけは避けてもらいたいところ。さまざまな働き方、さまざまな生き方を認め、キャリアを積みたいと望む人には道がひらけるような環境を作っていってほしいなと思います。●文/パピマミ編集部●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2017年08月10日そろそろ就学前健診の時期。お子さんについて特別な心配事がある保護者は不安な気持ちでいっぱいかもしれません。今回は、特別な教育的ニーズのあるお子さんが小・中学校で受けられる支援のひとつ、「通級指導」について、川崎市教育委員会・支援教育担当者に話を聞きました。通級指導教室ってなに?入級の対象となるのは、言語面の課題(発音に誤りがある、話す時につっかえたり同じ音を繰り返したりする、知的な遅れはないが読み書きや会話に苦手さがある等)、情緒面の課題(場に応じたコミュニケーションが苦手、感情や行動のコントロールが苦手等)、聞こえの課題(難聴、聞こえの課題からくる人とのかかわり方の難しさ等)があるお子さん。通常の学級に在籍しながら、その子の特性にあった個別の指導を受けることができ、毎日の授業や給食など、ほとんどの時間を通常のクラスで過ごし、一人ひとりに応じた頻度で通級指導教室へ通います。通級の先生は、それぞれの特性やニーズに合わせた「個別の指導計画」を作成し、その計画に沿って指導をしています。先生とマンツーマンで学習する個別学習室。気が散りやすい特性に配慮したシンプルなお部屋。入級までのながれ小学校では、お子さんが通級指導教室での指導の対象となるか検討するまでに、通常の学級の中で以下のようなキメ細かい対応をしています。1.まず、クラス内で工夫できることを考え実施する担任の先生と児童支援コーディネーター(=川崎市立小学校において、担任を持たず、校内の特別支援教育・児童指導・教育相談の窓口となる教員)が相談し、座席の配慮、絵や写真等目で見て分かりやすい資料の提示、気が散る原因にもなる掲示物や装飾物を減らす、ノートのマス目を大きくする等の具体的な方法を実施する。2..校内委員会で個別指導を検討し実施する管理職、児童支援コーディネーター、養護教諭、各学年の特別支援教育担当等から組織される「校内委員会」を開き、校内の先生が協力して複数で指導したり、別室でその子がつまづいているところを指導したりすることを検討し、実施する。3.通級指導教室への入級を検討する1・2だけでは充分な効果が得られない場合、通級指導教室での指導の必要性を検討する。どんな先生が指導をしているの?通常の学級の担任や特別支援学級の担任だった先生が通級指導教室の先生になったり、逆に通級指導教室の先生が通常の学級や特別支援学級の担任になったりします。これにより、多くの先生の通級指導教室についての理解が広まるというメリットがあります。通級指導教室の先生は専門性も求められますので、様々な研修会に出席したり、自分たちで研修を企画したりして、知識・スキルを積んでいます。さらに特別支援教育についての専門的な資格を取得する先生もいます。どんな場所で、どんな指導をしているの?通級指導の目的は、日常の生活の困難さを軽減することです。最終的には、すべての時間を通常の学級で過ごすことができるよう、計画的に指導をしています。正しい発音のための口の動かし方、安心して会話できる話し方、語彙を増やす学び方、椅子の正しい座り方、授業中の発言の仕方、柔らかい言い方、友達や先生との適切なコミュニケーションのとり方など、ソーシャルスキルトレーニング(=SST。周りの人とよい関係を築き、社会に適応するために必要なコミュニケーション能力を養うこと)など、一人ひとりの課題に合わせた指導(=学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養うことを目標として学校で行われる教育活動)を行います。5、6人の小集団で学ぶグループ学習室。先生お手製の楽しいスライドや、ゲームを通してコミュニケーションの取り方を学びます。保護者参観では調理実習をすることも。小学校内とは思えない充実したプレイルーム。実際に子どもを通わせている保護者に聞いた、通級のメリットは?お子さんを通級に通わせている保護者にも率直な意見を聞きました。・在籍校に通級があるため、音楽室や体育館に移動するのと変わらず時間のロスがない。運動会など学校行事の時も通級指導教室の先生が巡回し、様子を見守ってくれる。・担任と通級指導教室の先生が連携し合うことで、子どもへの支援が手厚くなる。・通級指導教室に通わせているママ同士が知り合いになれて、発達障害についての知識も増え、子どもへの接し方も変わった。同じ悩みを共有できるママ友と話すことで、親の気持ちも安定した。・子どもの机の中に中傷するようなメモが入っていたことがある。在籍クラス・通級指導教室、両方の担任の先生に相談したところ、通級の先生が手の空いた時に子どものクラスに顔を出してくださるようになった。「大人が頻繁に見ていると分かればイタズラもできなくなる。先生たちは悪質なイタズラは許さない、という姿勢を見せることが大事。」と言ってくださり、心強く思った。・子どもは通級指導教室が大好き。自分を理解し、向き合ってくださる先生がいることが、通常の学級で頑張るパワーになっている。保護者・担任の先生・通級の先生・子ども、4者で力を合わせ、退級に向けて頑張っている。いい意見が多い一方、改善を望む声もありました。・通級指導教室はすべての小学校に設置されているわけではない。うちの子も少し遠くの小学校内の通級指導教室に通っているため送迎が必要。共働きの家庭だとここが問題になります。・晴れていると自転車でサッと移動できるけど、雨の日はバスを乗り継がなければならず、1時間の通級指導を受けるために、在籍校の授業を2時間以上抜けることになってしまう。・毎週1時間決まった時間にいなくなるため、クラスメイトの目が気になる。他の子の理解を得られるかどうか、担任の先生の配慮が必要になる。・高学年になってから通級指導教室に通い始めた。勉強も難しくなってくるため、授業を抜けるのは不安。低学年のうちに通い、学年が上がったら退級できるとよかった。川崎市では、「保護者・学校・通級指導教室」が連携し、温かい支援を行っていることがよく分かりました。支援体制は各自治体によって異なるので、現在悩みがある人は、まずは幼稚園や保育所、学校の先生に相談してみてください。取材協力:川崎市教育委員会川崎市通級指導教室<文・写真:フリーランス記者森藤理絵>
2017年07月27日宇仁田ゆみさんのマンガ『パラパラデイズ』は、アニメの制作現場を描いた作品。自身の作品がアニメ化されたこともあり、その制作現場に興味を持つようになったという宇仁田ゆみさん。「みなさんすごく強くて聡明な方々で、心惹かれるものがあったんです。この人たちが働く世界として物語を構築していくなら、自分にももしかしたら描けるかもと思いました」『パラパラデイズ』の主人公は、10年少々キャリアがあり、作画監督を任された八嶋くん。いわゆるお仕事マンガは、新人が成長していく過程をメインにしたものが多いだけに、中堅の奮闘ぶりは、ある意味新鮮だ。「会社などで働いていると、自分は新人のつもりでもあっという間に下の人が入ってきますよね。ある程度仕事を続けているとどんな職業でもすぐにそういう立場になるし、そこからが仕事の本番のような気がするので、いろんな方の心に届くように描けたらいいなと思って、中間管理職的な主人公にしました」人に教えることが苦手だと思っている八嶋くんの言動や考え方に、思わず共感してしまう人も多いはず。「目の前にある仕事を自分でやってしまうのが一番早いのはわかっているけど、職場と自分の未来のために少し回り道をしなきゃいけないこともありますよね。かといって本当に時間がなくて自分で『おりゃー!』とやっつけてしまわないと、絶対に終わらないときも。そういうせめぎ合いや選択も描いていきたいです」キツいイメージのあるアニメの現場だが、登場人物たちの姿を通して働くことの意味を考えさせられる。「一日中好きなことと向き合って、収入や評価を得られる楽しさもありますが、好きなことによって心や体がむしばまれる可能性も。楽しさとつらさのバランスのとり方を、各キャラクターで匂わせられたらいいですね。アニメーターさんは基本的に作品ごとに職場や周りのメンバーが変わっていくので、その辺りも楽しみにしていただけたら嬉しいです」『パラパラデイズ』作画監督を任された八嶋くんの前に気になる絵を描く後輩が現れたり、尊敬する先輩が出戻ってきたり。夢を追うことの楽しさとつらさを丁寧に描いた奮闘記。小学館552円(C)宇仁田ゆみ/小学館うにた・ゆみマンガ家。アニメ化もされた『うさぎドロップ』、大家族ストーリー『よっけ家族』、子育てエッセイ『ソダテコ』、眠りがテーマのコメディ『ねむりめ姫』などがある。※『anan』2017年7月19日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2017年07月16日最近、出世欲のない男性が増えている……そんな気になる話を耳にしました。株式会社クロス・マーケティングが行なった「若手社員の出世・昇進意識に関する調査」によると、出世したくない20~30代は6割にものぼるそうです。しかも、積極的に出世したいと思っているのはほとんどが20代。年を取り、30代になるに従って、出世願望はだんだん薄れていくというデータも出ています。ということは、結婚して子どもができ、パパとなっても、出世を嫌がる男性がいるのかも……?そう思ってリサーチすると、案の定出てきました。出世欲がなさすぎる夫に悩んでいるママたちの声!今回は彼女らのホンネをもとに、出世欲のない夫への対処法を考えていきましょう。●(1)夫が出世せず、ローンが組めない『ウチの夫、管理職試験を毎回辞退してくるんです。「出世したところで、仕事は増えるのに給料は増えない。むしろ残業代がつかなくなるから、収入は減ってしまう。出世するメリットが何も感じられない」というのが彼の主張。でも、ヒラのままだとローンがなかなか組めない んですよね。夫がいつまでも出世しないから、ウチはいまだに賃貸住まい。ママ友の間でも肩身が狭くて……』(30代女性/パート/2人のお子さんのママ)出世することのメリットがないと断言するご主人なんですね。業務負担や収入面だけを見れば、確かにそうなのかもしれません。しかし、出世して係長や課長、部長などの肩書がつくと、社会的な信用度がグッと上がります。ローンの審査にも、こういった肩書の有無が関係していると言われていますよね。また、社内で突然の業務改革が行われ、人員が大幅に削減されるとしましょう。平社員と役つきの社員、どちらが先にリストラ対象になるか……答えは明白ですよね。このように、大きな視点で見れば出世にメリットが全くないとも言いきれません。ご主人がそのあたりをどう考えているのか、一度話し合ったほうがよさそうですね。●(2)イクメンなのは嬉しいけれど……『「上司はみんな、仕事ばかりしていて幸せそうに見えない」。ウチの夫の常套句です。責任と労働時間を増やしてまで、仕事に人生をかけるつもりはない。定時に帰って、家族で過ごすほうが幸せだって 。嬉しいやら情けないやら、複雑な気持ちです』(20代女性/主婦/2人のお子さんのママ)この方のご主人は、毎日定時に退勤し、まっすぐ家に帰ってくるんだそうです。2人のお子さんをお風呂に入れ、家族みんなで夕食を囲むのがご主人の生きがいとのこと。正真正銘のイクメンで、話を聞くに羨ましい限り……と思いきや、社内での評価はとても低いそう。収入も入社時からほぼ増えていないのが奥さんの悩みでした。考えてみれば、家の中でイクメンとして活躍できるのも、子どもが小さいうちだけです。子どもたちが中学生、高校生になり、子育てに手間よりお金がかかってくるころ、家庭のバランスがどうなってしまうのか。一抹の不安はありますね。●(3)いつまでも現場に出られる?『出世するとスタッフ管理がメインになる。それがイヤなんだそうです。「俺はずっと現場にいたい。一生現場で働いてたい」って、ちょっと聞く限りはカッコいいかもしれないけど、年をとったときに今と同じ働き方ができるのか 、すごく不安ですね』(30代女性/会社員/ひとりっ子のママ)おっしゃる通りです。若いうちはキツい現場仕事も問題なくできるでしょう。長い時間働くことで、収入面をカバーすることだって難しくありません。でも、40代、50代になったとき、果たして同じように働く体力があるかどうか。もしも体が動かなくなってきたら、現場では「使えない人」扱いになってしまいます。長く勤めてきた場所で厄介払いされてしまうのは、ご主人本人にとってもつらそうですね。●出世欲がない夫に妻ができることここまで、3人のママたちの悩みを紹介してきました。出世欲のない夫とはどのように接したらいいのでしょうか。独身や子なしならまだしも、子持ちの世帯で生活していることを考えれば、ご主人の姿勢を放置しておくわけにもいきませんよね。いろいろな方法があるでしょうが、ここではご主人のキャリアプランを一緒に考える ことをおすすめします。ご主人が、今後のキャリアをどのように設計しているのか。また、一家が問題なく生活していくためには、いつ・どれくらいの収入が必要になってくるのか。具体的な数字を提示し、明確なビジョンを作っていきましょう。将来設計ができてくれば、ひたすら「出世したくない」と言い続けていたご主人も、「ここまでの昇格はOK」「これ以上はNG」のように態度が変わってくるかもしれません。また、収入を世帯全体で考え、妻が大黒柱を担うという選択肢も出てくるかもしれません。ただし、出世欲がなくてもプライドはあるのが、男性の難しいところです。ご主人のプライドを傷つけないように、言葉を選んで話をすすめるのが正解です。----------いかがでしたか?ご主人の出世欲のなさを、ひたすらガマンしたり嘆いたりしているだけでは「良妻」とはいえません。広い視野を持ち、夫と家庭をうまくプロデュースできるのが、これからの時代のよき妻、よき母なのではないでしょうか。【参考リンク】・若手社員の出世・昇進意識に関する調査 |株式会社 クロス・マーケティング()●文/パピマミ編集部●モデル/藤沢リキヤ、福永桃子
2017年07月13日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。今、地位のある立派な大人であるにもかかわらず“キレる”人が増えています。以前は“キレる”といったら幼児からせいぜい高校生くらいまでの子どもに特有の行為でしたが、今では通勤電車の中でも課長さん部長さん風の高そうなスーツを着た中高年がキレています。国会では大臣が、都道府県庁では知事が、職場では管理職がキレています。大人にキレる人が増えた理由については、さまざまなウェブサイトでも主に精神科医や脳科学者らによる自然科学的な分析がなされています。そういった考察はどれもある程度の納得がいくものに思えますが、ここでは筆者の専門分野である社会経済学的な視点から“地位も力もある立派な大人なのにキレる人が増えた理由”を考えます。そしてそこから、“キレるエラい人への対処法”と“理性のある、あるべき大人像”についてみなさんと一緒に考えてみたいと思います。●説明能力不足のストレスからキレていたのが、いつの間にかキレてウケる“キレ芸”に以前『週刊朝日』の対談で、社会経済学者で東京大学大学院教授の松原隆一郎先生と政治史学者で放送大学客員教授の御厨貴(みくりや・たかし)博士のお二人が、権力も地位も持っているのに“キレる”政治家が目立つようになったことについて触れ、彼らがキレてしまう理由について考察をしています。**********『自分が正しいと考えていることを上手に説明できないことがコンプレックスやストレスになっている人がキレやすい』(御厨貴、60代男性/放送大学客員教授、博士<学術>)『(本来はその人への評価を低下させるはずの)“キレる”言動がSNSの時代には(本音で語ることはいいことだのような)“盛り上がり”につながり、キレることを気にしなくなる。いわゆる“キレ芸”を意識的に利用するタイプが増えた』(松原隆一郎、60代男性/東京大学大学院教授、社会経済学者)<出典:『週刊朝日』2015年1月2日・1月9日合併号より>**********●指導的な立場にある人が堂々とキレているのだからキレていいという“開き直り”この松原・御厨両氏のような人文科学系学者による“キレる大人の有力者”に関する考察は、脳科学や精神分析を切り口とする自然科学的なアプローチよりも、ある意味で今の“キレるエラい人の増加”現象を解りやすく説明できているような気もします。大人の場合は損得勘定をしたたかに行ったうえで「自分よりもさらに上の指導的な立場にある人が世の中を思ってキレているのだから、キレることは悪いことではない。むしろキレて見せれば大衆受けするのでかえっていい くらいだ」のような自分に都合のよい“拡大解釈”と“開き直り”に走る傾向が、若い人たちよりも強いように思えるからです。2016年に全国の33の鉄道会社が発表した『鉄道係員に対する暴力行為の件数・発生状況について』の調査結果を見ますと、キレた乗客が鉄道係員に対してふるった暴力行為は2016年度には792件あった中で、23.7%にあたる188件が60代以上によるものです。その他19.3%にあたる153件は50代によるもの、17.7%にあたる140件は40代によるもので、なんと“キレた乗客による暴力事件”の60%以上は40代以上の中高年によって起きている ことがわかります。キレていたのは自制心が未発達で熱くなりやすい10代・20代・30代の青少年の人たちではなく、本来は冷静な判断力を持っているはずの立派な大人たちが“確信犯的”にキレていることを示してはいないでしょうか?●“キレるエラい人への対処法”は一にも二にも“無視”すること大人としては恥ずべきことであるはずの“キレる”行為を炎上商法的に逆利用しようとする狡い意図が中高年の中にあるのだとすれば、わたしたちが“キレるエラい人”に対して取るべき対処法は明らかではないでしょうか。一にも二にも“無視”すること です。キレるという行為は程度にかかわらず相手を威嚇し、相手の心を傷つけます。そのような手段を自分への注目を集めるために意図的に利用するなどといったことは、許されることではありません。わたしたちは、キレている大人のエラい人を見たら、とにかく一切かかわらず、反応を示さないで無視しましょう。みなさんの身近で、キレて誰かのことを口汚く罵っているような管理職や役員さんやコーチやセンセイを見たら、「哀しい人だ」とつぶやいてその人のそばを離れましょう。注目してあげることがいちばん彼らを図に乗らせることにつながります。----------いかがでしたでしょうか。つまるところは、キレて他人のことを罵ったり人格“口撃”したりしているようなエラい人のことを、わたしたちが「格好悪い!」と突き放す必要があるように思います。社会的に恵まれていない立場にある人たちが“本音”を話し大きな声を上げることは大事です。しかし、地位も力もある立派な大人が自制心なく本音ばかり打ち上げたり効果を計算したうえで“キレ芸”的にキレた態度をとることは、卑劣です。耳の痛い意見でもキレずに聞くことができて、どんなときでも“理”にかなった判断ができる。そんな「キレない大人こそが格好いいのだ」という“まっとうな感性”を、わたしたち一人ひとりが取り戻すことこそ大切なのではないか。そんな気がしてなりません。【参考文献】・『週刊朝日』2015年1月2日・1月9日合併号●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/倉本麻貴(和くん)
2017年07月04日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。数か月ほど前でしょうか、Twitterで「非正規社員はエレベーターの使用禁止」という会社があるとの投稿があり、話題になりました。するとその後、「うちの職場は非正規社員の社員食堂の利用が禁止されている」とか「非正規社員が役員クラスの人に挨拶すると管理職から怒られる」など、 明治期から戦前の身分制度を思わせるような話が相次いで投稿され、非正規社員に対して今わが国で起きている差別的な待遇がけっして珍しいものではないことが次第に明らかになってまいりました。そこで今回、筆者の周りで非正規社員として働いている人たちに、「実際にあった非正規社員差別」の例を聞くと同時に、その人たちが差別に負けないためにはどうしたらいいのか について考えてみました。理不尽な非正規社員差別を撲滅するために、ご一緒に考えてみませんか?●濡れ衣を着せる系の非正規社員差別は人として大問題筆者が聞き取りをすすめる中で意外なほど多かった非正規社員差別は、「濡れ衣を着せる」系の差別です。具体例を紹介しましょう。『個人情報が載った書類の紛失を、正社員の所属長によってアルバイトである自分のミスとして課長に報告された。本当は所属長による“うっかり忘れ”が原因だった』(30代男性、アルバイト)『「パッケージに破損がある商品を店頭に品出ししたのはパートのあんただろう」と朝礼の場でみんなの前で正社員のマネージャーから責められた。自分ではないと言ったら、「嘘をついてまで言い逃れしようとする。これだから非正規は困るんだ」と言われた』(40代女性、パート)このように立場の弱い非正規社員の人にミスの責任を押し付けたりありもしない濡れ衣を着せたりする ことは、正規だ非正規だを論じる以前に人として大問題です。その大問題が、わたしたちが思っているよりも高い頻度で日常的に起きているという感触が、聞き取りをすすめていく中で強くなった気がします。●職場の施設の利用を非正規社員にだけ不当に禁止することは法律に抵触する恐れがある「濡れ衣を着せる」系の差別以上に筆者が「多いな」と感じたのは、「正社員が自由に利用している職場の施設の利用を非正規社員にだけ不当に禁止する」という、「利用(使用)禁止」系の非正規社員差別です。下記のような事例を筆者は実際に聞き取りました。『自分の仕事場があるフロアのトイレを利用したら正社員の同僚から「派遣の人は上の階のトイレを使うのよ」と言われた。理由を聞いたら、「トイレでは派遣社員に聞かれていたら困る、正社員どうしの会話が交わされるので、派遣は正社員がほとんど利用しない上の階のトイレを使うことになってるのよ」ということだった』(20代女性、派遣社員)『無料の自動コーヒーサーバーをみんなが使っているので自分も使ったところ、「それは契約社員以上の人だけ飲んでいいの。パートさんは駄目なのよ」と注意された。パートだって同じ仕事に携わる仲間なのに、それはないんじゃないのと思った』(30代女性、パート)こういった「利用(使用)禁止」系の非正規社員差別ですが、筆者の学生時代以来の友人でもある弁護士のK氏(本人の希望で匿名とさせていただきます)に確認したところ、いずれのケースも『労働契約法20条』や『派遣法40条』等に抵触する恐れがある とのことでした。差別を被ったご本人たちにそれを伝えた結果、お二人とも勇気をもって会社のコンプライアンス室に相談し、その後トイレもコーヒーサーバーも利用できるようになったとのことでした。●経済学者が指摘する“今の日本企業の非正規社員差別は戦前回帰の『雇用身分社会』”説ところで、今のわが国の“働く現場”に存在するこのように不合理な「非正規社員差別」について、2015年の段階で一冊の本にまとめ、労働の現場から戦前のような“身分が固定化された社会”への回帰がはじまっている と指摘した経済学者がいます。関西大学名誉教授の森岡孝二先生がその人で、森岡先生は著書である『雇用身分社会』(岩波新書、2015年)の中で、戦後の民主主義社会においては「労働者階級」という言葉で一括りにできた“働く人たち”が1980年代半ば以降の雇用の規制緩和に伴って変質して行き、同じ階級の中に「正社員」「限定正社員」「契約社員」「パート」「アルバイト」「派遣社員」といった雇用形態の違いによる“身分”が生まれて行った ことを指摘しました。この『雇用身分』による収入や付き合う人、食べる物や旅行先、着る服などの違いは学歴による違いなどよりも遥かに歴然としており、なおかつそれは固定化していて、今では広く使われるようになった『格差社会』という言葉の本質はこの『雇用身分社会』であると論じているのです。森岡先生はこの著書の段階ですでに(場合によっては実際の会社名をあげて)派遣社員が社員食堂を使えない事例や正社員とパートでは使うトイレが違う事例などを紹介しながら、戦前の『女工哀史』にみられるような奴隷労働が実は今“ブラック企業”や“ブラックバイト”といった形で復活しつつある ことも指摘しています。●非正規社員差別撲滅には「当たり前のこと」が守られる世の中に戻す必要があるさて、今回のテーマである「非正規社員に対する差別を撲滅する方法」ですが、森岡先生は『雇用身分社会』の中で、「ディセント・ワーク」という概念を提唱して、雇用身分による差別の撲滅を訴えています。「ディセント・ワーク(decent work)とは、「まともな雇用」「良識ある雇用」という意味であり、すなわちそれが「まともな世の中」「良識ある社会」にわが国を戻すうえで必要不可欠だと述べているのです。森岡先生の論を筆者なりに咀嚼して申し上げるならば、具体的にはまず1,000円にすら届かないような非正規社員の人たちの時給を“まともな”時給に法律で改めることでしょう。非正規社員の人たちが1か月間フルで働いても10万円台前半の月収にしかならないような現状は、その事実そのものがすでに「政策による非正規社員差別」です。これでは「まともな生活」ができるわけがありませんし、正社員の人たちが非正規の人たちを自然と見下してしまう大きな原因の一つになってしまっているように思われます。勤務先のコンプライアンス室に訴えて設備を正社員と同じように利用できるようになった二人の実例もご紹介しましたが、20代・30代の若い非正規社員の彼らが少しでも“まともな働き方”を手に入れることができるように、筆者のようなディセント・ワークを享受してきた世代の者が彼らの勇気を後押ししてあげる ことも必要かと思います。「おかしいものはおかしい」と声を上げる彼ら自身の勇気も大切です。でも一人一人の小さな勇気ある行動をより大きなうねりにして制度を改良するところまで行かないと、非正規社員への差別を撲滅することまでは難しいような気がします。【参考文献】・『雇用身分社会』森岡孝二・著●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/香南
2017年06月20日パピマミをご覧の娘を持つパパさん!父と娘の関係というのは昔から難しいなんて言われますが、できればいつまでも仲良くしていきたいですよね?今回は、「父と娘が仲良く過ごすためにはどうしたらいいのか?」ということをコンセプトに、 父の日を前にした2017年6月9日(金)に実施された“娘を持つパパ向け”のスクールイベントのレポートをお届けします!二人の娘のパパでもあるタレントのユージさんも参加されました!●ゴールデンポイントって知ってますか?「政府が女性の管理職を3割に、と言うなら、男性の3割を主夫に」という壮大な野望をもって男性の家事育児参画を啓蒙する活動をしている専業&兼業主夫の集まり『秘密結社主夫の友』と、通販大手『ショップジャパン』がタッグを組んで企画された“娘のためのパパ家事スクール”。最初の講座は、パパ美容師でもある『ラフォンテ』の店長、立石祐二さんによる“娘のためのヘアアレンジ講座”。自分で髪を結ったことなどほとんどないパパにとって、娘の髪の毛を結うことはかなり難しいこと。しかし、これって毎日しなければいけないことですし、立派な家事の一つでもあります。もちろんママにお任せするのもいいですが、これができるようになれば、娘と一緒にいる時間がおのずと増えるし、ママにとってもありがたいことですよね。2歳と3歳の二人の娘を持つユージさんをはじめ、参加したパパたちも興味津々。立石さんによると、髪の毛を結うときにまず知っておかないといけないのが“髪の毛を束ねる場所”。『顎から耳の上を直線で結んだ延長線上にある後頭部のところが基本となって、ここを“ゴールデンポイント”と呼びます』「おお!」となぜか歓声が上がる会場(笑)。しかし、会場に用意されたマネキンを使って、すぐに実践に入るもののなかなかうまくいきません。ここでもう一つのポイント。『一気に全部まとめるのは無理なので、まずはゴールデンポイントより上の部分だけをまとめて一度ゴムで止めます。それから残りの下の方の毛を手で集めて、おおむねまとまったところですでに止めていた部分と合わせてください』「なるほど!そんなこと初めて知った!」とユージさんも真剣にマネキンと向き合います。もともと手先が器用というユージさん。さすがの仕上がりに立石さんも絶賛でした。立石さんによると、実は男性の方が手が大きいので髪の毛をまとめやすいとか。意外にもパパ向けの家事だったのですね。●温水洗浄便座は外して洗うべし!続いては、家事のスペシャリストであるライオンのリビングケアマイスター吉井和美さんによる“トイレ掃除講座”。なぜ娘のためにトイレ?それはあの名曲『トイレの神様』にもあったように、「トイレをキレイにしたらべっぴんさんになれるから!」というのもありますが、やっぱり女の子ですから水回りはキレイにしておきたいですよね。吉井さんからは、本当に衝撃的な事実がたくさん語られました。まず、特に小さい子どもの場合、大人とは違って用を足すときに便器をべたべた触っていること。調査では、女の子の方がたくさん便器を触っていることがわかり、しかも、座るときに便座を握ってしまうので裏側までも手が届いているということです。なるほど、トイレ掃除はマメにしないといけないとは思っていましたが、これはキレイにしておかないといけないですね。しかも、座って用を足すと、便座の裏に尿がはねてしまうのですが、パパをはじめ男性も座って用を足す家では、便座を上げる機会がないので、汚れに気付かないケースもあるとか。余談ですが、吉井さんによると、娘が大きくなって一人暮らしをしたとき、便座の裏が汚れていることに気付かず、家に遊びに来た彼氏が便座を上げて青ざめたという話も。まだまだ先の話ですがこれはこれで参考になりました。そして、パパにとって腕の見せ所が二つ。一つ目は今では多くの家のトイレについている温水洗浄便座の掃除。メーカーによって操作の仕方は違うそうですが、ほとんどのものは簡単に外すことができるんです!そうすることで今までは届きにくかった部分も洗うことができます。さらに!意外と気づかないのが、温水洗浄便座自体の裏側。これは持ち上げないと見えないのですが、外すことは知っていてもここまでやっていない人も多いとか。また、裏側には換気フィルターもあり、そこが意外と汚れているということです。確かに力がいる作業ですからパパの腕の見せ所。もう一つは換気扇!だいたいトイレの中でも高いところにあるので、背が高いパパ向きのスポットなのですが、実はトイレの中はペーパーや服の脱ぎ着をするのでほこりが多く、換気扇をキレイにしておくこともかなり大事だそうです。そう聞くと、確かにパパが頑張った方がいいポイントですね~。●実は鬼門は“ゴム通し”だった!?ラストはショップジャパンの人気商品であるコンパクトなミシン『ヌエッタ』を使った“お裁縫講座”。もしかしたらパパにとって一番遠ざかっている家事かもしれないお裁縫。会場からは「ミシンを使うなんて中学生以来だよ」という声があちらこちらから聞こえてきました。講師は2歳の娘のパパでもあるショップジャパンの大熊賢二郎さん。今回はこれからの時期に使い勝手がいい薄手の生地を使ったスカートを作成。すでに及び腰な参加者たち(汗)。しかし、すでに裁断された生地を用意してもらったうえでの実施だったので、ハードルはやや低め。『いいですか?2回、まっすぐ縫えたら今日はOKです!』パパたちは安堵の表情を浮かべたところで、大事なことを思い出させられます。「そうだ、ミシンってまず糸をいろいろなところに通して準備をしないと縫えないんだった!」テーブルごとについてくれたスタッフの誘導もあって、意外とみんなスムーズに進んでいきます。真剣な表情で挑むパパたち。さすがの集中力を発揮して、まっすぐ縫うことはできるご様子です。もちろん、シンプルで扱いやすいヌエッタのおかげでもあるのですが。あとはウェストのところのゴムを通せば完成。ここが実は最大の鬼門だったのです!ゴム通しを使っても途中で外れる人が続出!さらに、そもそもゴムを通すスペースのことを忘れていたパパもいて、ゴム通しが通りづらい状況に陥ることも。そういえば、ミシンよりもゴム通しなんてものを使った経験はほとんどないですね……。これは意外な鬼門でした。しかし!愛する娘のためにパパたちが頑張る!何度も何度もやり直しながら「おーい!次こっちにゴム通し!」なんて声も響きながら、ようやく完成。実は普段から結構ミシンを使っているというユージさんはここでも実力を発揮。誰よりも先にスカートを完成させていました。最後はみんなで記念撮影。終了後のインタビューでユージさんは『みんな娘がいるという共通点もあるからかもしれませんが、同じ目の輝きをしていました。本当に居心地が良かった』と語り、参加者のアンケートには『続編期待してます!』や『それぞれの講座をじっくりやりたかった!』などの意見があり、大好評でした。全ては娘と末永く仲良くするために。ないがしろにされがちな父の日を前にパパたちは頑張っているのでした。●取材協力/秘密結社主夫の友●ライター/杉山ジョージ
2017年06月16日子どもが生まれて1歳に達するまでの間、取得可能な育児休業。保育園の入園時期など、さまざまな事情によって1年未満で復職するママも少なくありません。育休明けをスムーズにスタートするために準備すべきこと、また利用すべきサービスやグッズなど、経験者ママに教えてもらいました。育休復帰後に利用した家電やサービスは?・生協などの宅配サービス小さな赤ちゃんを連れて買い物に出るのが大変なママにとって、宅配サービスは基本中の基本。パルシステム、コープデリ、らでぃっしゅぼーやなどを使い分けているのはRAさん(40歳)。おむつの値段や安心食材、野菜のおいしさなどで使い分け。3人の子どもを育てるハムさん(43歳)は、大変なときは夕食食材の宅配も利用しています。・家事負担の軽減につながる便利家電帰宅してからも時間に追われるママ、家事の時短は最大のテーマでもあります!衣類を入れてボタンを押せば乾燥までしてくれる全自動洗濯乾燥機、RAさんはこれを導入して洗濯が劇的にラクになったと言います。その他、ルンバなどのロボット掃除機とハンディ掃除機・コードレス掃除機の両使いで、ちょこちょこ掃除しておくのも時短テクニック。出産前から食洗機と全自動洗濯乾燥機を使っていたうなぎいぬさん(44歳)は、これらの便利な家電を導入することで家事のハードルが下がり、夫がすんなり家事をやってくれるように。便利な家電に任せることは家事負担が減るだけでなく、夫の参加にもつながり一石二鳥のようです!・ファミサポや一時保育子どもの習い事の送迎や急な用事のとき、また自分ひとりの時間をもちたいときは、自治体のファミリーサポートや認可保育園の一時保育、ベビーシッターが便利。自分の資格取得の勉強時間にベビーシッターを利用したRAさんは、復職後も継続して利用しています。同じく育休中から子どもの習い事の送迎をファミサポさんにお願いしているのはうなぎいぬさん。信頼できるシッターさんやファミサポさんに出会えるよう、育休中から登録したり利用しておくのがオススメです。・家事代行サービス風呂場やキッチンなど、手のかかる場所の掃除は大きな負担となります。定期的に家事代行サービスを使うとよいかもしれません。RAさんは隔週で家事代行サービスに掃除を任せています。これも育休中にお試しとしてでも、利用しておくとよいでしょう。・ママ友作り子どもが生まれる前はなかなか近所に知り合いができませんが、子どもの成長とともに育児や地域の情報などを交換できるママ友が必要となってきます。「自治体の広報誌に載っている講座やママ向けの講座に参加すると、近所の参加者と知り合うことができ、復職後も心強いです」とスーチーさん(38歳)。いざというときに近所の人と助け合える関係になっておくのも、忘れてはならないポイントですね。共働き、夫の協力はどうやって得た?生協や家電、便利なサービスを利用したとしても、復職後にママ1人で日常を回すことはかなりハード。一番身近にいる夫の協力は不可欠です。ではどのようにして夫を巻き込むことができたのでしょうか?まず“夫婦での話し合い”は必須。家事と育児の分担だけではなく、互いの仕事について話し合うことも必要なようです。うなぎいぬさんは第1子と第2子のときでは夫婦の仕事のバランスが逆転。第2子のときは夫の仕事の負担が軽くなっていたので、夫の全面的な協力を得られたのだとか。「これまで夫がほとんど家事をしたことがなかったので、連休や週末で練習をしてもらった」のはひろみんさん(40歳)。復職後はママが朝ごはんを作ってから出社、その後の子どもの世話と保育園への登園は夫に任せています。ハムさんは家での仕事をすべて箇条書きにし、夫に「できそうなものはある?」と提示してみました。家事・育児の視覚化で仕事の多さに気づいてもらうことができ、また内容が明確になることで逆に夫への分担も自然に促せたようです。復職後もトータルで70%を目標に、余力を残して!最後に育休中に“育休カフェ”という復職後のワークライフバランス講座のファシリテーターをしていたうなぎいぬさんのメッセージを紹介します。「仕事、家事、子育てそれぞれで100%を目指すのは無理。トータルで70%くらいを目標にし、あとは余力として残せるくらいの気持ちでいましょう。キャリアに関しては目先のことに流されず、10年後を見すえて長い目で考えること。一時的に低空飛行となっても、飛び続けることでいつか報われる日が来ます」と、管理職でもある彼女からの心強いアドバイス。育休中にいろいろと悩んでも、実際に復職してみると、想像と違うことも多くあるのだそう。準備できることは準備をし、それ以外はあまり悩まず育休という限られた時間を満喫する!そういう心がけも大切なのかもしれませんね。<文:フリーランス記者林未香>
2017年05月23日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。東京都が2016年に墨田区・豊島区・調布市・日野市に住む小学5年生・中学2年生・高校2年生の子どもがいる家庭およそ2万世帯を対象に行った調査によると、全体の約20%に上る“生活困難層”のうち特に困難度合いの高い“困窮層”では13.1%もの子どもが「自分が価値のある人間とは思えない」と答えていることがわかりました。「同級生たちは医者や弁護士になるのが夢だと言ってるけど、うちに勉強部屋すらない自分に夢なんか持てない」。そんなお子さんを見て不憫に思っていらっしゃるパパとママへ、筆者の3人の若い友たちの話をさせていただきたいと思います。3人とも学歴や家庭環境への不安を理由に思春期には自己肯定感を持てなかったものの、「夢中になれること」「天職と思える仕事」に出合えたために人生が変わった経験を持つ人たちです。学歴や家庭環境への不安などが理由で将来を悲観しているお子さんのために、参考にしていただければ幸いです。●皆が目指す“一流大学から大企業正社員”の道でなくギター作り職人になったMさんMさん(26歳/女性)は困窮家庭というよりもむしろ、どちらかというと経済的には恵まれた家庭で育ちました。お父様は鉄道会社系の大企業に勤務、お母様は先生で、大手の食品会社で正社員として勤務するお姉様と同じように、当時高校生だったMさんも「一流大学から大企業正社員」のコースを当然行くものだろうと周囲は思っていたそうです。ところがMさん本人はけっして成績が悪いわけではないものの勉強に「夢中にはなれない」。夢中になれるのは高校の友達と組んでいたロックバンドでベースを弾くこと。でも、それを職業にして食べて行けるほど甘くないことはわかっていました。お姉様のようには褒められたり称賛されたりすることのないMさんは、『自分なんかお姉ちゃんと違って、あえて生まれてなんか来なくていい子だったんだ』と思い悩んだそうです。そんな彼女が高校3年になったころ、ふとしたことでハンドメイドのエレキギター制作技術を学べる専門学校があることを知りました。Mさんは『自分がやりたかったことは、これだ』と思い、大学には進学せずにエレキギターを作る職人を目指す ことにします。今、26歳になったMさんは、彼女を指名してギターの制作を注文してくるプロのロックギタリストのお客さんを何人か持つまでに至りました。お師匠さんのようにそれだけで食べていけるところまではいきませんが、お姉様が勤務する食品会社で契約社員として働いてもいますので、生活は問題ありません。同い年の彼と入籍する日も近いようです。●母子家庭のため塾にも通えなかったSくんは天性の数学センスを自覚してから変身Sくん(25歳/男性)の場合、中1のときにお父様が急病でなくなってからお母様がたった一人で家計を支えたため、生活は大変だったそうです。他の友達と同じように塾に行きたいなどと言い出せるような状況ではなかったといいます。しかも成績全般はけっしていい方ではなかったSくんは、塾にも行けない自分が将来ろくな仕事になど就けるわけがないと、中2の終わり頃までは自暴自棄に陥っていたとのことです。ところが中3のとき、Sくんは友達がみんな「難しい」と言う数学の問題を自分だけは誰に解き方を教わったわけでもないのに難なく解けてしまうことに気づきます。Sくんには天性の数学的センスがあった のです。そのことを自覚してからというものSくんは変わったと言っています。県立高校に進んでからは数学に関しては教科書に載っている問題では飽き足らないため、バイトで稼いだお金でより専門的な数学書を購入し独学で勉強したとのこと。Sくんは数学のアドバンテージで他の科目の点数をカバーするという方法で東京にある国立の工科系大学に合格し、4年後には世界的な通信機器メーカーに技術者として就職したのです。『あのとき自分には特別な数学の才能があるということに気づいていなかったら、今ごろ僕は愚痴ばかり言いながら生きるためだけの仕事に追われて暮らしていたと思います』。そう言うSくんも来年に予定されている海外赴任の前には、バイト先で知り合い一緒に暮らしている彼女と正式に結婚するつもりだとのことです。●親の経営する会社が倒産して高校も中退の危機。母方の祖母の激励で立ち上がったWさんWさん(28歳/女性)は高校1年生のときにお父様が経営していた会社が倒産し、貧困生活に陥りました。お母様の派遣社員としての収入だけでは家族が生きていくだけでやっと。中学校から私立の中高一貫女子校に通っていたWさんは退学して働くことを考えます。『指定校推薦で大学に行き、キャリアウーマンを目指す』というWさんの夢ははかなく散り、『もうどうでもいいわ』という気持ちになったそうです。そんなとき、ご自身だってけっして生活が楽ではない母方のおばあ様が大切な貯金からWさんの当面の学費を出してくださったとのこと。おばあ様いわく『あなたは女の子だけど大学まで行ってしっかり学問さえすれば、きっと大きな組織の管理職も務まるような人になる。それだけの器があるよ。だから高校を中退してはだめよ 』 。投げやりになりかけていたWさんは気持ちを立て直し、当初の目標通り指定校推薦を貰って女子大学で4年間学び、就職超氷河期であったにもかかわらず国内最大手の医療機器メーカーに採用され、今では昇格試験にも合格し幹部候補生として生き生きとした毎日を過ごしています。2歳の男の子のママでもあります。----------いかがでしたでしょうか。もちろん、困窮家庭で自己肯定感を持てずにいるお子さんがみんな今回ご紹介した3人のようにプラス思考に転じることができるかといえば、そういうわけではありません。むしろ、「こんなのはすごく恵まれている例にすぎない」とおっしゃる方も多いでしょう。しかし、“絶望感”に近いものから“軽い憂鬱”的なものまで程度の差こそあれ、3人が思春期の一時期に「自分なんかもう大した人生を送れっこない」と感じていたところから「自分にとって大切なもの」を見つけたことによって立ち直り、そこから先は本人たちの意思と努力で幸せをつかんでいったということは紛れもない事実です。学歴や家庭環境への不安が理由で将来を悲観しているお子さんにはパパとママから(この3人の例をストレートに話すのではなく)そんな人も実際にいたらしいよといった程度の励ましのために、参考にしていただけたらと思います。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年04月11日女子会で「こういう男の人って良いよね~!」などと盛り上がることも多いのではないでしょうか。友達などと恋の理想を語り合っているときって、楽しいですよね。でも、魅力的な彼氏を求めすぎて理想が高くなり、現実の男性とのギャップが大きくなってしまうと、恋のチャンスを見失ってしまうかも・・・。そこで今回は、男性が「恋できなくても無理ないな」と感じる理想の彼氏像についてリサーチしてきました!■1.優しい+イケメン「ボクのまわりには『優しくてイケメンな人と付き合いたい!』と言う女の子が多いんですよ。でも、かっこよくて優しい男なんてあんまりいないよね(笑)。」(IT系営業/25歳/男性)理想の彼氏像に「優しい」と「イケメン」を挙げる人は多いですよね。かっこよくて優しい男性がいたら、完璧すぎて一目惚れしちゃうこともあるでしょう。でも、性格も良ければ見た目も完璧な男性って出会うのもひと苦労ですよ。高い理想を掲げるのは良いですが、身近な男性の素敵だと思えるポイントをしっかりと見つけて好きになったほうが良いですよ。■2.長身+がっちり系「『背が高くてがっちりしている男性が好き』って子は厳しいんじゃない?ムキムキよりも細身のほうが流行ってるから、わざわざ体を鍛える男も少ないし。」(建築系営業/28歳/男性)長身でがっちり系の男性は「守ってくれそう」に見えるので魅力を感じる女性も少なくないと思います。しかし、星野源さんや高橋一生さんといった流行りの有名人のほとんどが細身の男性。こうしたトレンドがあるために、がっちり系男性はそもそも少ないようです。ただし、付き合ってから体を鍛えてもらうことはできますよね。あまり体型には執着せずに、広く男性を見たほうが視野も広がりますよ。■3.話が面白い+かっこいい「トークが面白い男性って、『外見的にモテない』から面白くなろうと頑張ったタイプの人が多いんだよ。かっこいい男性は無条件でそれなりにモテるから、面白くなる必要なんてないもんね。」(飲食系管理職/30歳/男性)イケメンの男性が一緒に居て楽しい気持ちにさせてくれたら、とても幸せな時間を過ごせそうですよね。しかし、男性がトーク力を磨こうとするのは外見に自信がないからである場合が多いため、「話の面白いイケメン」はあまりいないようです。「一緒にいて落ち着くイケメン」など、少し角度を変えたほうが出会いの機会に恵まれやすくなるかも。■4.理想が3つ以上ある「恋愛の話になったときに『どういう人がタイプなの?』って聞かれて3つ以上即答しちゃダメだよね。男が『理想が高くて面倒くさそう』と思って避けちゃうから。」(エンジニア/29歳/男性)「理想の高そうな女性は口説けなさそうだ」と思う男性は多いものです。恋人の理想像が確立されすぎていると、男性のほうが近づこうとしないかも・・・。恋が始まるためには、案外理由なんていらないもの。「これとそれをあれを持っている男性なら好きになります!」と自分で決めてしまうと、恋のチャンスを逃してしまうかもしれませんよ。■おわりに恋愛は「新しい人と付き合う」たびに経験値がたまるもの。恋を繰り返していると、「好き」と「嫌い」がわかってきて男性に対するこだわりが生まれることもありますよね。そして、「こういう人じゃないと付き合いたくない」と頑固になってしまうこともあるでしょう。でも、理想を重視しすぎると過去の経験に捕らわれて恋の可能性を広げられないかも。いちど、まっさらな気持ちで恋をしてみてください。今までとはちがった楽しさや幸せを感じられるかもしれませんよ。(ともしど/ライター)(ハウコレ編集部)(平尾優美花/モデル)(柳内良仁/カメラマン)
2017年04月08日ウソも方便と言いますが、「彼に言いづらいことを隠すため」、「心配させないため」などの理由でウソをついちゃうこともありますよね。でも、こんな反応をしていると、ウソが彼にバレてしまうかも・・・。彼から変に疑われて関係をギクシャクさせたくはないですよね。そこで今回は、男性が「ウソをついてるんじゃ・・・?」と疑う女性の反応についてリサーチしてきました!■目が泳ぐ「目が泳いでると、『動揺してんのかな』って思うよね。女性はウソをつくのが上手いって言うけど、目の動きを見ればわかる。無意識のうちに出ちゃうんだろうね。」(飲食系管理職/29歳/男性)彼に言いにくいことを隠そうとすると心が動揺しちゃいますよね。どう言おうか迷ってあたふたしていると、無意識のうちに気持ちが目に表れているかも。わざわざ言うべきでないことを、すべて彼に伝える必要はありませんし、ときには彼に隠すべきこともあるでしょう。そういう場面ではまず「心を落ち着けること」を意識してください。心の動揺は表に出さないように。■急に話題が変わる「会話中に、『なんでいま話題変わったの?』って不自然に思うこともあるよね?隠し事してるのかなって疑っちゃう。」(保険会社営業/31歳/男性)耳が痛いことに話が及んだ時には、早く話題を変えたいと思いますよね。でも、焦って話題を変えると不自然さが出て彼に疑われ、かえって深く追及されることになるかも・・・。いきなり「そういえばさ!」などと言って、急に話題を変えるのはNG。焦る気持ちをグッと堪えて、落ち着いていつも通りの自然な振る舞いを心がけましょう。■「女子だけ」とアピールする「聞いてもいないのにLINEで『女子しかいなかったから』とか言われると、逆に疑っちゃいますよね。うしろめたいことがあるのかなって。」(大学生/21歳/男性)「彼に心配をかけたくない」という気持ちで、飲み会やお出かけなどが「女子だけ」とアピールしたことのある女性は多いのではないでしょうか。でも、男性には「女子だけアピールはウソ」と疑う人も多いので要注意!浮気の心配をされそうな話題に限って、詳しく話せば話すほど不自然さが出てしまうものなので、「自分からは詳細を伝えないこと」が大切です。彼に聞かれたときには言える範囲で軽く答えて、何も言われなければさらっと流しましょう。■声がうわずる「話しているときに女の子の声がうわずっていると、一気にウソくさくなるよね。」(SE/28歳/男性)たとえば「驚いたとき」や「怒ったとき」、「焦っているとき」などのように心が動揺しているときには、声のトーンが高くなりますよね。心の動揺は声に出やすいものです。会話中の主な情報源は声です。相手の視線はあなたに注いでいるとは限りませんが、声は彼が見ていなくとも確実に情報として得られるものです。つまり、「声はもっともウソがバレやすい情報になる」と言えるでしょう。声のトーンが不自然にならないように気を付けてください。■おわりにおしどり夫婦やカップルが「お互いに隠し事をしないこと」を円満の秘訣に挙げることも多いですよね。でも、男性によっては「知りたくなかった・・・」と思うこともあるので、なんでも言い合うことが必ずしも正しいとは限りません。ウソがバレないことは大切ですが、「隠すべきこと」と「言うべきこと」を選ぶことも大切です。情報を言うか言わないか、彼の性格に合わせた接し方を選択していってくださいね。(ともしど/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年03月29日男性はデート前に悩むことが多いようです。とくに、「デートを楽しんでくれるかな・・・」と心配し、「どうすれば楽しんでもらえるか」で悩んでいるのだとか。そんなカレを安心させるためにも、デートでは積極的な印象を与えて、男性に好印象をもってもらいましょう。そこで今回は、デート中に男性が喜ぶ行動についてリサーチしてきました!■1.頑張って話題を振る「デート中は沈黙がつらいッス。ボクはあんまりしゃべるの得意じゃないんで、女子のほうから話題を振ってもらえると助かります。」(大学生/20歳/男性)男性には「しゃべりが苦手」という人だけでなく、「デートでは緊張して上手くしゃべれなくなる」という人も多いようです。デート中の沈黙は女性にとってもつらいですよね。こちらからも積極的に話題を振ってあげて、カレとの会話を楽しみましょう♪■2.デート中に楽しそうにする「女の子とデートしてるときに、つまらなそうな顔をされるとショックすぎて寝込みます。楽しませられないボクが悪いんですけどね。楽しそうにしてくれたら嬉しいです。」(建築系営業/25歳/男性)デート中には相手の態度が気になってしまうもの。男性は女性の表情や声のトーンなどを見て、「楽しんでくれているか」を判断しているのだとか。カレの前で楽しそうな素振りをして、あなたの好意的な気持ちを伝えてあげましょう。また、「楽しい!」と言葉でも伝えられるとなお良いですね!■3.オシャレを頑張る「女の子だから普段からそうしてるのかもしれないけど、ファッションとかメイクに気合いが入っていると『オレのために頑張ってくれたのかな?』って嬉しくなるよね(笑)。」(IT系管理職/30歳/男性)男性は「自分のために頑張ってくれたこと」に喜ぶ人が多いようです。とくに、「オシャレ」を頑張ってくれると、見た目にもデートに積極的な気持ちがわかりやすいので、嬉しいのだとか。ファッションやメイクは女性の「頑張りどころ」ですよね。いちばん可愛いあなたをカレに見せてあげましょう♪■4.別れ際に「LINEするね!」と言う「デートの帰り際って、男もけっこう寂しいと思いますよね。言わないですけど(笑)。だから、女の子が『名残惜しそう』にしてくれると嬉しくなります。」(飲食業/21歳/男性)デートの終わりが近づくと、「もう終わっちゃうのか・・・」と寂しくなりますよね。カレも同じ気持ちかもしれません。「寂しいな」と伝えて、名残惜しさをアピールしましょう。また、デートを今後に繋げられるか不安な男性にとっては、「帰ったらすぐにLINEするね!」と女性に言われると安心できるのだとか。カレが寂しさを感じてつらくならないように、積極的な連絡が大事ですよ♪■おわりにデート中にはドキドキ感があると同時に、“不安感”もあるものです。付き合う前や付き合いたてのデートなら、お互いに対する理解が足りず、男性が心配することも多いでしょう。カレの不安な気持ちを察して、安心させるための行動を取れれば、きっと喜んでくれるはずですよ♪(ともしど/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年03月29日皆さんは「家庭内管理職」という言葉を聞いたことがありますか?その言葉の通り、家庭の中でまるで管理職のような態度をとる人のことを指しますが、これはビジネスの世界に身を置いていた定年後の男性に多く見られる傾向にあります。仕事で人を“使う”立場にあったことからその癖が抜けず、家族に対して部下のように接してしまうのです。今回は、そんな“家庭内管理職な夫”についてお話ししていきたいと思います。●家庭内管理職な夫の特徴人生のほとんどを仕事に捧げてきたような、“仕事人間”な男性が家庭内管理職な夫になりやすい傾向にあるようです。ビジネスにおいて管理職とは、部下をマネジメントし、組織を発展させる役割を担う立場ですが、定年後に自分の存在意義を見失ってしまった男性たちは、現役時代には興味のなかった家庭の中に居場所を求めるようになります。そして家庭が“会社”、妻や子どもが“部下”といった認識となり、現役時代のように家族を管理しようと努める のです。ここで厄介なのが、本人に周囲へ迷惑をかけているという自覚がないこと。自分の采配で家庭がより良くなると信じているからこそ、高圧的な態度でリーダーとしての役割を果たそうとします。また、長年他人を“使う”立場で居続けたがために、それ以外の方法で他人と付き合う術を忘れてしまっているということも考えられます。●家庭内管理職な夫のエピソード●(1)「ご苦労」にイラッ『子どもたちも自立して夫婦二人の生活ですが、夫は典型的な“家庭内管理職”です。私がお茶を出したり着替えを用意したりしても返事は「ご苦労」だけ 。本当にイライラします。あとは「風呂がぬるい」とか「今日の飯もいまいち。PDCAというものがあってだな……」とか言いたい放題です。正直熟年離婚する人の気持ちが痛いほど分かります』(57歳女性/主婦)夫婦は対等な関係であるはずなのに、上から目線で接されるのはツラいですね……。管理職を務めていた経験から、他人を下の立場の人間として見ることが癖になっているのかもしれません。家庭の中に“ビジネス”を持ち込まれたらたまったもんじゃありません。●(2)定年後に豹変『私からすれば夫ではなく父ですが、父は現役時代は家庭のことに一切口を出さない人でした。しかし、私が大学生のころに父が定年を迎え、四六時中家にいるようになると態度は豹変。棚の埃のことからゴミ出しの細かいやり方まで、いちいち口を挟んでくるようになりました。私と母が反論すると決まって「この家は誰のものだと思ってる? 」と脅し文句。自分の父がこんな人だと思ってなかったのでとてもショックです』(34歳女性/営業)現役時代は仕事一筋で家庭のことに一切口出ししなかったという人でも、仕事を辞めて暇になると今後は家庭のことに口出しするようになる……といいケースは少なくないようです。こうした高圧的な態度がモラハラにつながり、熟年離婚という最悪の結末を迎える人たちも少なからず存在します。近年熟年離婚が増加傾向にあると言われているのは、年金分割制度が実施されたことだけが原因とは言えないでしょう。●(3)家が職場状態に……『私の父は一昨年に定年を迎えたのですが、友達がいないのか毎日家でゴロゴロするように……。私が仕事から帰れば「少し遅れるなら連絡をしろ。報・連・相を知らんのか?」だの「あいさつするのが社会人のマナーだぞ」だのグチグチ嫌味を言ってきます。母にも同様に接していて、まるで家は職場状態 。仕事から疲れて帰ってきてるのに、家でも気を張らなきゃいけないのかと鬱陶しいです』(37歳女性/事務)長年の会社勤めで他人とのコミュニケーション方法が「上から下へ」の命令口調で固まってしまっている人は、家族に対しても同じように接してしまいます。家族からしてみればまるで上司と話しているようで気持ちが落ち着きません。しかし、本人に自覚はないのでお構いなしに命令を続けるのです。こうなってしまうと家族から避けられるようになり孤立化、寂しさからさらに干渉してくるという悪循環が生まれてしまいます。●家庭内管理職な夫と上手に付き合う方法●(1)なるべく一緒に過ごさない家庭内管理職な夫は細かいことにいちいち口出ししてきたり、高圧的な態度で相手の非を咎めたりと自分の気に食わないことは全て他人のせいにします。そんな夫と一日中一緒にいたら精神がもたないでしょう。そのため、なるべく一緒にいる時間を減らすようにしましょう。自分の趣味に没頭する時間を作ったり、あるいは夫に地域の趣味サークルに参加するよう勧めてみたり……。お互いがバラバラに過ごす時間を確保するようにしましょう 。●(2)相手を変えようとしない人が変わるには、かなり長い年月が必要です。そのため、家庭内管理職な夫を昔のような優しい夫に戻そうとしてもかなりの労力が必要となります。40年以上社会で身につけた“思考の癖”を変えるというのはなかなか難しい ものなのです。そのため、はじめから夫の性格を変えようとするのではなく、「口うるさい人」と受け入れてしまうのも一つの手だと思います。ストレスというのは自分の思い通りにいかないときに発生するものです。あらかじめ夫をキャラ付けしておくことで、夫の過干渉をスムーズにかわすことができます。----------いかがでしたか?夫が定年まで家庭を守ってくれたことに感謝しない妻はいないでしょう。しかし、だからといって定年後に偉そうな態度を取られるのは我慢できないものですよね。熟年離婚という悲しい結末を迎えないためにも、家庭内管理職な夫との上手な付き合い方を学んでおくようにしたいですね。●文/パピマミ編集部●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年03月28日マーク・ウォールバーグと実録作品を得意とするピーター・バーグ監督の強力タッグで、2010年に起こったメキシコ湾岸石油流出事故を完全映画化した『バーニング・オーシャン』。今回、本作で若き作業員を演じる、大ヒットシリーズ『メイズ・ランナー』で知られるディラン・オブライエンの場面写真がシネマカフェにて解禁となった2010年4月20日、メキシコ湾沖約80kmの石油掘削施設“ディープウォーター・ホライゾン”が、海底油田から逆流してきた天然ガスの引火により大爆発を起こした。全米史上最大級の被害を出す大事故となり、施設だけでなく海上一面が“火の海”に。本作は、施設内に閉じ込められた作業員126名の運命、被害の拡大を食い止めようとする現場作業員と彼らの決死の脱出を臨場感たっぷりに描き、第89回アカデミー賞で視覚効果賞、音響編集賞にノミネートされた。主人公の電気技師マイクには、バーグ監督との『パトリオット・デイ』も控えるマーク・ウォールバーグ、その上司で施設主任のジミーには『ワイルド・スピード ICE BREAK』のカート・ラッセル、彼らの雇い主である石油会社BP社の管理職社員ヴィドリンには名優ジョン・マルコヴィッチ、さらにTVシリーズ「ジェーン・ザ・ヴァージン」でゴールデン・グローブ賞を獲得したジーナ・ロドリゲスらが共演を果たす。この豪華キャストの中、『メイズ・ランナー』シリーズ主演で知られるハリウッドの若手有望俳優株ディランが演じるのは、“ディープウォーター・ホライゾン”の若き掘削作業員ケイレブ・ハロウェイだ。安全を最優先する現場責任者の言葉に耳を貸さず、工期の遅れを取り戻そうとする石油会社の管理職社員は安全性テストの終了を告げる。早速、掘削作業が開始され、ケイレブら作業員たちは「これでもうすぐ家に帰れる」と活気づく。ところが、その夜、恐ろしい異変が生じてしまう。海底のメタンガスが猛烈な勢いで噴き上げた影響で、大量の原油が掘削フロアに漏れ出したのだ。作業にあたっていたケイレブらは一瞬にして吹っ飛ばされ油まみれに。緊急防止装置が作動せず、施設のあちこちから原油が激しく噴出する。もはや猶予なし、ついにガスや油がエンジン室に引火して凄まじい大爆発が発生、ディープウォーター・ホライゾンはまたたく間に火の海と化してしまう…。犠牲者の多くが属していた掘削チームの作業員として、身体を張った演技を披露するディランは、「これまで経験したことも見たこともないような巨大なセットで毎日撮影した。まるで夢のようだった」と撮影をふり返る。自分が演じたケイレブ本人とも対面し、実際に話をしたという。「ケイレブは大きくて力強い男だが、心根はとても優しい。12時間シフトで3週間、すごく骨の折れる危険な仕事をしていた。彼と親しくなることで、一連のつながりが見えた。あの事故が彼の人生にどのような影響を与えたのかも含めて、その経験の重要な点に触れさせてくれた」と明かす。そして、最も重要なメッセージは、「この事故のことを聞いて、ほとんどの人の頭によぎらないか、伝わっていないことがある。それは命を失った家族がいるということだ」と力を込めるディラン。突然の爆発と炎に襲われた施設に残された126人の作業員から尊い命が失われた。「11人が亡くなった。毎日海上で行われているこの仕事はとても危険だ」。また、バーグ監督は「ディランが本物のケイレブと話し、ほかの人では持ちえない洞察を得られたことは貴重だったね」と語り、そして懺悔する。「私は彼にひどいことをした。顔を泥水まみれにして、彼だと分からない。プロデューサーからも彼の顔が見えないという声が出たが、私は『それが現実だ』と」。この言葉どおり、監督が追究するリアリティのために、ディランはイケメンの素顔が泥と油にまみれるのもいとわず、献身的な熱演を披露する。まさに体当たりでタフな演技に挑んだ彼の姿に注目していて。『バーニング・オーシャン』は4月21日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バーニング・オーシャン 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2017年03月23日