<専門家インタビュー> 睡眠時無呼吸症候群の治療に使われる持続的自動気道陽圧ユニット(CPAP)のほとんどが海外の製品で占められる中、人工呼吸器メーカーの草分けとして1984年に創業した株式会社メトランは、株式会社小池メディカルと共同で国産第1号となる「ジャスミン」を2006年に開発・販売しました。その開発の経緯と最新機種JPAP(ジェイパップ)のコンセプト、そして睡眠時無呼吸症候群治療のあるべき姿について、株式会社メトランの創業者であるトラン・ゴック・フック(新田一福)会長にお話をうかがいました。【トラン・ゴック・フック(新田一福)氏】 株式会社メトラン会長株式会社メトランがCPAPを開発するようになったきっかけそもそも株式会社メトランがCPAP治療機器を開発するようになったのは、当社の製品を販売していた株式会社小池メディカルからの依頼がきっかけでした。私たちの開発技術力を高く評価してくれていた小池社長から、CPAPは海外の製品しかないので、ぜひ国産のCPAP装置を作ってほしいと頼まれ、二つ返事でお引き受けしたことが発端だったのです。特許だらけのCPAP開発の壁を乗り越えた国産第1号ところがいざCPAP機器の開発を始めてみると、実に奥が深いということがわかりました。もちろん、それはどの領域にも言えることではありますが、ことCPAPに関しては非常に多くの技術が特許で押さえられていました。しかも国内メーカーの製品がなかったため、それらの特許はすべて欧米で取得されており、そのことが大きな壁となっていたのです。 そこで私は、メトランの現・代表取締役社長である中根伸一君がスタンフォード大学で研究していたニューラルネットワークのことを思い出しました。スタンフォード大学はニューラルネットワークの研究では世界でもレベルが高いことで知られています。彼の卒業論文のテーマは気道の閉塞をニューラルネットワークで検知できるというものでしたが、このテクノロジーを使えば特許に関係なく独自のCPAP装置が作れるということがわかり、ようやく国産第一号という形で世に出すことができたのです。睡眠時無呼吸症候群の患者として自分が使うために開発したJPAP当時は、なんとかして要求された仕様通りのものを作り、いろいろな患者さんに使ってもらうというところからスタートしました。しかしその後、自分が検査を受けて睡眠時無呼吸症候群と診断されたとき、私は「それなら患者として自社の製品を使える!」と思いました。そして、競合相手の製品を知るため、他社の製品も片っ端から自分で試してみようと考えたのです。 日本で買えない製品は、アメリカで6年ほど仕事をしていたときの知人を介して、インターネットのサイトで入手しました。ベッドの周りにはありとあらゆるCPAP装置やマスクが置かれ、私の寝室はさながら実験室のようでした。毎晩違う機械を使っては、朝起きた時に「これは気持ちよく起きられた」「これはダメだ」と、それぞれの製品の長所・短所を徹底的に比較・研究しました。 今回開発したJPAPは、その研究を元に医師たちと議論をしながら、「自分が使うための機械」として開発したというところがあります。ですから、私が現時点でベストなものを作ったと思っていても、一方ではいいと思わないという意見も出てくるかもしれません。また、それまでのメトランの製品は、使う人のことをそこまで突き詰めて考えて作っていなかったという反省もあります。CPAPの良し悪しは「呼吸仕事量」で決まるCPAP装置の良し悪しを判断する指標のひとつに、私たちの専門用語で「呼吸仕事量」と呼んでいるものがあります。私たちが普段呼吸しているときには周りにいくらでも空気があるので、息を吸ったからといって周囲の圧力が下がることはありませんが、CPAPではマスクをつけ、機械を通して呼吸をサポートしてもらうことになります。ですから、たとえばスーッと息を吸うときに機械がサポートしてくれるとより楽に息を吸うことができます。 このサポートの仕方が適切でないと、息を吸おうと思ってもガスが入って来ないので息が吸えなくなりますし、息を吐こうと思ったときに機械が制御して圧を下げてくれないと余分な力が必要になります。つまり、呼吸仕事量がよくない機械は患者さんにとって使いづらいものとなってしまうのです。このことは人工呼吸器を扱ってきた我々メトランにとっては当たり前のことですが、睡眠時無呼吸症候群の領域では医師も含めてあまり議論されていません。患者さんの使い心地が軽視されているCPAP治療私は、CPAPを使うからには快適な睡眠を提供できなければ意味がないと考えています。私が初めて睡眠時無呼吸症候群の治療を受けたとき、最初の3ヶ月は眠くて仕方がありませんでした。CPAPを使っているのになぜこんなに眠いのだろうと思って医師に尋ねたところ、寝ている間に足がピクピクと動く病気、つまり周期性四肢運動障害があるから薬で治療をする必要があるという説明を受けました。 しかし、私にはどうも納得がいきませんでした。そこで自分でいろいろ考えてみると、たしかにCPAPのおかげで物理的に気道の抵抗を下げることができ、無呼吸は起こらなくなりましたが、脳は休んでいないのではないかと思ったのです。CPAPに加温・加湿が必要だという間違った常識CPAP治療では、圧力を発生させるブロアーと呼ばれる機械や加湿器を通して空気を送り、マスクをつけてそれを吸う必要があります。しかし、いろいろと調べてみたところ、加湿器がないと湿度が与えられないというのはおかしいのではないかと思いました。 一般的には寝室の平均湿度はだいたい50〜60%ですから、それよりも少しだけ余分に湿度を与えれば、普段我々の身体が感じている空気の温度や湿度に近い状態が保てるはずなのです。人間の呼吸器は本来、素晴らしい加温・加湿の仕組みを持っている鼻から吸い込んだ空気は鼻腔で乱流を起こし、粘膜から湿度と温度が与えられます。気管支に達するときには、ほぼ体温に近い温度に暖められ、湿度もほとんど100%の状態です。気管支が十分に潤っているおかげで、繊毛がバクテリアや細菌、ゴミなどを痰として体外に排出でき、マイナス数十度の外気を吸っても死なないのです。これは人間の持っている素晴らしい加湿・加温器の機能であるといえます。 一方、手術をするときには気道を確保するために人工呼吸器で気管内に挿管をします。気管内にビニールチューブを入れると、鼻腔から肺に至る呼吸器粘膜が持っている加湿・加温性能がすべてバイパスされてしまうため、もしも人工呼吸器から加湿していないドライガスを入れると人は死んでしまいます。ですから、人工呼吸器の加湿器は37度の温度と100%の湿度を厳密に維持することが求められます。 しかし、これに対して睡眠時無呼吸症候群の場合はマスクを使っています。つまり、鼻の機能はそのまま生きているので、基本的には加温・加湿の必要はありません。 ただし、圧をかけて空気を送り込むと通常の呼吸時よりも少し流速が速いので喉が渇きます。ですから、その分だけ少し湿度を補えば済むのですが、海外のメーカーのアプローチの仕方はそうではありません。今述べたような患者さんの状況に基づいて開発するのではなく、「呼吸補助」には当然のごとく「加湿器」と「ヒーターで温める」ということがセットになっているのです。暖めた空気を一晩中吸っているとかえってよく眠れない?深部体温との関係マスクで吸っているところへ30度に加温された空気を送るのは、私自身は決して良い方法だとは思いません。たしかに暖められた空気が入ってくると気持ちよく感じるという人もいます。私もそのことは否定しませんが、朝まで一晩中30度の熱い空気を吸っていたら、私個人の感覚としてはとても寝ていられません。 そこで私がいろいろな文献を調べてみたところ、眠っているときの深部体温が起きているときよりも0.5〜0.7度下がらないと脳が休めないという論文を見つけました。海外製のCPAP装置はどれも30度ぐらいに加温した空気を送るようになっていますが、私たちが開発したCPAPは加温していない常温のままで空気を送っています。たしかに使い始めに暖かい空気を吸うと、そのときは気持ちがいいと感じますが、8時間の睡眠中ずっとそれが続いてもいいというわけではないというのが私の考えです。開発者から見たCPAP治療の課題私はこれまで主に小児や未熟児用の人工呼吸器の開発に携わってきましたが、残念ながら人工呼吸器を自分で使ってみて確認することはできませんでした。ところが自分が睡眠時無呼吸症候群(SAS)であることがわかり、患者としてCPAPを使う立場になってみると、様々な問題があるということがわかってきました。 たとえば病院で患者さんにCPAPの機械を貸し出すと、次の月に受診するまでの間、患者さんが実際にどのように使っているのかということがわかりません。 CPAPは機械やマスクによってその最大圧力の設定を調整する必要があります。CPAPの治療における様々な問題睡眠時無呼吸症候群の治療に携わっている医師がCPAPのことをよく知らされていないというケースも珍しくありません。人工呼吸器にしてもCPAPにしても、医師が経験を積む機会がまだ少なく、特にCPAPの分野では、海外の大手メーカーも機械のアルゴリズムを絶対に教えないようにしています。 私は先日、ある医師から教育講演を依頼されたとき、自社製品のアルゴリズムを全部公開しました。そうしなければCPAPの機械が実際にどのように制御されているのかということが医師にわからないからです。現状では、それを理解しているのは医療機器販売会社の社員だけですが、肝心のところは公開していないというのが実際のところです。CPAP治療からドロップアウトした患者さんのリスクとは現在、CPAP治療からドロップアウトする患者さんは30%以上と言われています。睡眠時無呼吸症候群の患者さんはおよそ40万人とされていますから、その30%というと12万人になります。一方で、睡眠時無呼吸症候群の治療を受けないと、30%の人が将来糖尿病になるというデータもあります。 つまり、40万人のうち治療を拒否した人たちが30%いて、そのうちの30%、3〜4万人の人たちが糖尿病や高血圧になるということです。これは社会的にも極めて大きな問題です。なぜそれほど多くの患者さんがドロップアウトするかというと、睡眠時無呼吸症候群の治療をしている医療機関であっても、メーカーから提供される情報が十分でないことなどから、CPAPの使い方を正しく理解されていないところが多いからだと思います。睡眠時無呼吸症候群の治療はどうあるべきか私は知り合いのある先生のところで、患者さんにCPAPの機械を渡すときの様子を実際に見せてもらったことがあります。 暗い部屋に入るとベッドで患者さんが横になっていました。先生はCPAPの機械をつける前に、左右の鼻がどれくらい詰まっているかなど、患者さんの状態を細かくチェックしていました。普通はなかなかそこまで調べないのですが、患者さんの鼻の状態がどうなっているかわからないと、用意したマスクが合うかどうかもわかりません。多くの医療機関では販売会社の社員が持ってきたものをただ言われるままにつけるだけなので、患者さんがどう感じているのかわからないのです。 普段よく眠れていないせいか、患者さんはCPAPの機械をつけると5分ほどで眠ってしまいましたが、その場には患者さん本人だけでなく、奥さんにも一緒に来られていました。その先生は患者さんのベッドパートナーにも必ず来てもらうようにしているそうです。 先生は患者さんが眠ってから30分ほど経ったところで、いきなりAC電源のコードをコンセントから引き抜いて、もしこうなったらどうすればいいと思いますか?と奥さんに尋ねました。なぜそんなことをするかというと、地震などの災害が起きて停電になったときの対応をベッドパートナーの方が知らないと困るからです。そのために、患者さんだけでなくベッドパートナーの方にも使い方をすべて説明してからCPAPの機械を渡すのです。患者さんや医師のためにメーカーとして行なっている取り組み私は今後、呼吸仕事量を測るモニターを商品化して医師が使えるようにしたいと考えています。そうすれば患者さんが楽に呼吸できているかどうか、人工呼吸器のように波形ですべてモニターすることができます。そういったことを考えていかなければ、最終的に患者さんのQOL(生活の質)を高めることにつながりません。 メトランで考えている治療というのは、患者さんのQOLを含めたものです。未熟児用の人工呼吸器で言えば、ただ赤ちゃんが退院できればいいというのは医療の仕事ではありません。その赤ちゃんが後遺症のない人生を送れるようにすることが本当の意味での治療なのです。今までの治療は赤ちゃんが命を落とすことなく退院するということが目標だったのですが、私の考えは違います。 睡眠時無呼吸症候群の治療装置も未熟児用の人工呼吸器と同じように、単に呼吸が止まらないというレベルの製品を作るというのは、私たちメトランの目指すところではありません。患者さんはマスクをつけて眠るという煩わしさを我慢して治療をするのですから、その犠牲に対してもっと快適な眠りを提供し、脳がしっかりと休めるような睡眠体験が得られるようにするべきです。私自身が患者として自社製品を使っているからこそ、睡眠時無呼吸症候群の治療を今後そのレベルまで引き上げていかなければならないと考えています。 今回開発したJPAPが目指すところも同じです。目的は呼吸が止まらないようにする治療ではありません。本当に大切なのは快適な睡眠、快適な生活が送れるということです。そのために私はもっと快適な機械をこれからも作っていこうと考えています。
2017年10月10日~良薬口ににがし〜危険ドラッグを吸って車を運転し、事故を起こした事件が重なりました。事故に巻き込まれ、亡くなった方達もいました。自分の欲望を満たすだけならまだしも、まったくの他人を巻き込んでしまうのは、絶対許されるものではありません。危険ドラッグも、麻薬や覚せい剤と同様に、ほんの一瞬だけ快楽を得られても、あとはバカの廃人として長い一生を棒にふるのです。食事も同じです。好き放題に食べたいものばかりを食べて、健康でいたいというのはムシが良すぎます。「おいしいものは糖と脂でできている」というCMがありましたが、そのとおり!「良薬口ににがし」というように、身体に良いものは、おいしいものばかりとは限りません。ある程度は粗食を心がけることも大切です。私も玄米のご飯を食べていますし、お肉はあまり食べないようにして、野菜をたくさん食べるようにしています。これから食慾の秋を迎えます。あれも食べたいこれも食べたいという欲望もわかりますが、その快楽は一瞬だけです。それより長い一生の方を考えて、身体に良いものを取捨選択して、そして、腹八分をお忘れなく。
2017年09月04日ハーフタレントのタメ口に対する議論が白熱している。 発端は8月22日の東京スポーツの記事中で、ビートたけし(70)が「ローラとかがタメ口キャラで当たっちゃったらしくて、タメ口で変な生意気な口きけばウケるみたいで、そのやり方でいいと思ってるんだよね。(中略)オレはそんなの許さない」と語ったことだ。 たけしの意見に対し、俳優の坂上忍(50)は24日のフジテレビ系「バイキング」で「僕は100%賛成。タメ口使われたら、生放送でも説教します」「だって失礼だもん。キャラとはいえ」と賛同。タメ口で話すハーフタレントたちを強く批判した。 これを受けて、ネット上では「でも結局ローラのタメ口は許してるじゃん、人によって態度を変えるのはどうなんだろう?」「坂上忍がバイキングで共演してる森泉もタメ口だけど、説教してるの見たことない」「嵐の二宮もタメ口だけど誰も怒らない」など、タメ口でも許される人と許されない人がいるとの声があがっていた。 さらに「ローラは愛嬌があるからタメ口でも許せるけど、他のタレントはイラッとくる」「タメ口でも相手を尊重してる感じがあれば腹は立たない」「結局、キャラとして面白いかどうかでは?」と、論争が巻き起こっている。 また別の角度からの意見として「自分より立場が弱い人に押し付けるのは違う」という声や「多様性を受けいれられなくなった時点で老害」「1歳違うだけで必死に敬語を使うような文化は日本の悪習では」など、上下関係を重んじすぎる日本の文化自体に閉塞感を覚えるという声も――。 他人が敬語を使うかどうかをいちいち気にしない、寛容な社会でありたいものだが……。
2017年08月26日「睡眠時無呼吸症候群かもしれない」そう思ったとき、どの病院を受診すればよいのでしょうか?インターネットでは睡眠時無呼吸症候群の診療に対応していると書かれたホームページが多く見られますが、診断に欠かせない検査の内容は医療機関によってかなり違いがあるようです。検査の重要性と病院選びのポイントについて、駒ケ嶺医院 睡眠呼吸センター長の髙﨑雄司先生にお話をうかがいました。【高崎雄司(たかさきゆうじ)先生】駒ヶ嶺医院睡眠呼吸センターセンター長元東海大学健康科学学部教授、元日本医科大学第4内科助教授、日本睡眠学会評議員・認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医睡眠時無呼吸症候群を治療する患者さんは増えているか?睡眠時無呼吸症候群に関する情報はここ10年くらいでかなり増えました。受診するきっかけが非常に増えたことによって、たくさんの方たちが治療を受けていることはたしかです。しかし、一部の方は、情報が届かないなど様々な理由で未受診のまま放置しているととらえています。受診しなければならない方たちはまだまだ多くいるに違いないと考えています。病院を選ぶポイント:インターネットの病院探しについて最近は、インターネットで調べて医療機関を受診する方が多くなっています。ホームページなどで睡眠時無呼吸症候群の治療ができると書いている医療機関はいたるところにありますが、患者さんにしてみれば、どうやってインターネットの情報から選べばいいのかわからない方がほとんどだと思います。インターネットで見て、自宅で簡易な検査ができるところがいいと考えられる方が多いかもしれません。しかし、検査をしていくうちに、最終的には泊りがけで終夜睡眠ポリグラフの検査をしなければならなくなる方もたくさんいらっしゃいます。ですから、本来は最初から幅広い検査ができる医療機関を受診されたほうがよいのではないかと思います。病院を選ぶポイント:睡眠時無呼吸症候群の診断方法について現在、睡眠に関する検査を受けることができる医療機関はたくさんあります。しかし、たいていの場合は呼吸が止まっているかどうかということだけをみるような簡易な検査が主体で、睡眠の質に関わる詳しいところまで調べているわけではありません。検査の結果、息が止まっている主な原因は気道がふさがっていることだろうと診断されると、多くの場合は持続陽圧呼吸療法(CPAP)で治療するという流れになっています。しかし、本当は病像が隠されていることが少なくありません。ですから、本来であれば当院の睡眠呼吸センターで行なっているような終夜睡眠ポリグラフ検査をしっかり受けていただいたほうがよいと考えます。病院を選ぶポイント:日本睡眠学会の認定検査技師が検査我々の睡眠呼吸センターでは、日本睡眠学会の認定検査技師が終夜睡眠ポリグラフの検査を担当しています。他の施設でも臨床検査技師が睡眠の検査を行ない解析を行う場合があると思いますが、一般的には終夜睡眠ポリグラフ検査の経験があまりない施設が大多数を占めています。当院で行なっている検査では、患者さんが検査を受けている間は担当の検査技師が朝まで別室で検査データをモニタリングしています。たとえば寝返りをうって電極(センサー)が外れそうになったらまたつけ直すということもしますし、検査中に起こった出来事や患者さんからの訴えなどについてもすべて記録して残しています。そういったことも含めてきちんとした検査を行えば、それだけ正確な診断ができると考えます。大きな病院も含めてたいていの場合は、患者さんの身体にセンサーをつけるなど検査に必要なことはひと通り検査技師が行なったとしても、そのあとは病棟の看護師などに引き継いで帰ってしまいます。看護師は基本的に他の入院患者さんをみているため、終夜睡眠ポリグラフの検査で何か異常があっても対応できない場合がありますし、検査の内容も詳しくはわかりません。そのため、朝になって検査が終わってみると、一部のデータがきちんと取れていなかったというようなことが起こる可能性があります。過去に他の施設で統計を取ったみたところ、終夜睡眠ポリグラフのセンサーからのシグナルが途絶えてしまったために患者さんが寝ている部屋に入ってセンサーをつけ直すなど、検査中に担当の検査技師が何らかの対応をしている頻度は約50%でした。つまり、検査技師が朝までモニタリングをせずに帰ってしまった場合には、約50%の確率で完全な検査ができていない可能性があるということになります。病院を選ぶポイント:検査データの解析は自動解析よりもマニュアル解析我々の睡眠呼吸センターでは、検査データの解析をマニュアルで行なっています。それはなぜかというと、自動解析が必ずしも正確ではないということがよくわかっているからです。また、時間ごとに細かくステージ判定などを行う必要もあるのですが、そういったことをしっかり行なっている施設はかなり少なく、日本睡眠学会認定の102の医療機関(2016年7月1日現在)の中でも、おそらく半分ほどもあるでしょうか?患者さんがインターネットで病院のホームページを調べただけでは、これまで話してきたようなポイントはなかなか判断できません。その施設でできる検査の内容を明らかにした上で、できない部分については他の専門施設に紹介するという形をとっているのであれば、ある程度信頼してもよいでしょう。しかし、自分のところでできる範囲の検査だけで診断をつけてしまうと、患者さんが必ずしも適切な治療を受けられないということにもなりかねません。それぞれの医療機関においても、単に終夜睡眠ポリグラフの検査ができるということを示すだけではなく、本当はその内容まで開示すべきと考えます。たとえば日本睡眠学会の認定検査技師が朝までついて検査を行っていますということを明示していれば、その病院はそこまできちんとやっているということですし、逆に言えば明示していない施設はそこまで対応していないということになります。やっていないものをやっているとは言えませんから、そうすれば患者さんにとって病院を選ぶひとつの目安となるのではないかと考えます。本格的な検査ができる医療機関は限られているのが現状我々のような詳しい検査ができる医療機関がどこにでもあるかというと、実はそれほど多くはありません。夜勤に対応してくれる検査技師も必要ですし、人手や手間の部分でどうしてもできないというところもあります。本当はそのような場合にどこかに相談できるようなシステムがあればよいのかもしれませんが、現在の状況ではまだなかなか難しいところです。日本睡眠学会で医療機関を認定するとき、その医療機関でできる検査の内容をあまり厳格にしてしまうと、認定医療機関の数が限定されて診断が停滞してしまうということにもなりかねません。検査の質を上げようという努力もしなければなりませんが、一方では睡眠医療を普及させなければならないという面もあるのです。もしも患者さんの近くに本格的な検査が可能な医療機関がなければ、一般的な治療をされているところでまず診てもらい、睡眠時無呼吸症候群の治療へ進むということになります。たとえば中年以降で、明らかに肥満が原因で閉塞性の睡眠時無呼吸症候群が起こっていると思われる場合は、治療が開始されるとすぐにCPAPの適応になる方が圧倒的に多いので近くの医療機関で診てもらって構いません。しかし、そうではない場合には、本来は睡眠専門の施設で診てもらうことが望ましいと考えます。
2017年08月10日眠っている間に呼吸が止まってしまう病気として近年注目されている「睡眠時無呼吸症候群」。呼吸の異常が起こる原因には中枢性と閉塞性の2種類があります。空気の通り道が狭くなっていびきや無呼吸が起こる閉塞性睡眠時無呼吸症候群は広く知られるようになってきましたが、中枢性睡眠時無呼吸症候群はまだあまり知られていません。中枢性睡眠時無呼吸症候群について、駒ケ嶺医院 睡眠呼吸センター長の髙﨑雄司先生にお話をうかがいました。【高崎雄司(たかさきゆうじ)先生】駒ヶ嶺医院睡眠呼吸センターセンター長元東海大学健康科学学部教授、元日本医科大学第4内科助教授、日本睡眠学会評議員・認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医 睡眠時無呼吸症候群には閉塞性と中枢性の2種類がある睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断にあたっては、終夜睡眠ポリグラフ(PSG)という検査をして睡眠時の呼吸と睡眠の質を調べ、無呼吸や低呼吸と呼ばれる異常な呼吸の発生頻度と睡眠の障害の程度から総合的に診断をします。このときに起こる無呼吸のパターンには、大きく2つのものがあります。それが閉塞性(へいそくせい)と中枢性(ちゅうすうせい)です。閉塞性と中枢性のそれぞれの違いとは?閉塞性の睡眠時無呼吸症候群は、呼吸をするときに鼻から入って肺に至る空気の通り道の中で、気道のどこかが狭くなったりふさがったりすることによって無呼吸が起こるものであり、その閉塞が解除されれば呼吸が再開します。閉塞性の睡眠時無呼吸症候群が起こる原因としては、扁桃腺が大きいことや骨格的にあごが小さく空気の通り道が狭いことなど、のどの周囲の構造による問題のほか、肥満のため首の周りに脂肪がついて圧迫されるなど、さまざまな理由があります。一方、中枢性の睡眠時無呼吸症候群は、頭の中の脳幹(のうかん)にある呼吸中枢というところから出される「呼吸をしなさい」という命令が、一時的に途絶えるために息が止まってしまうものです。中枢性睡無呼吸症候群の原因は?中枢性の睡眠時無呼吸症候群の場合の脳からの呼吸命令が一時的に途絶える原因としては、心臓が悪くなって血液を循環させる機能が低下する、いわゆる心不全によるものがもっともよく知られています。脳の中には血液中に含まれる二酸化炭素の量と酸素の量が正常かどうかということを感知するセンサーの働きをしている部分があり、その情報によって呼吸中枢が呼吸の命令を出しています。血液中の二酸化炭素が多くなってくること、逆に酸素の量が少なくなってくることなどで、呼吸が大きくなって肺での酸素の取り込みや二酸化炭素の排出を正常化するのです。ところが、呼吸によって実際に酸素と二酸化炭素の入れ替えをしている肺の動きと、血液中の二酸化炭素の量を感知している脳のセンサーの間にはいくらかの時間差が生じます。特に心臓が悪くなって血液の循環が悪くなると、二酸化炭素量の情報の脳センサーへの伝達に遅れが生じ、それが原因となって最終的には呼吸が止まってしまうことがあります。中枢性無呼吸症候群を引き起こす病気の典型的なものは心不全ですが、そのほかにも腎不全や脳の病気などによっても呼吸の異常が起こることがあります。たとえば脳血管障害などによって呼吸中枢にかかわっている脳の一部分が傷つくと、そのことが原因で無呼吸が起こることがあるのです。閉塞性に比べて中枢性の発症頻度がどれくらいあるのかということは正確にはよくわかっていませんが、おそらく10分の1程度あるかないかといわれています。中枢性睡眠時無呼吸症候群のもうひとつの原因とは?中枢性の睡眠時無呼吸症候群を引き起こすのは心不全などの重篤な病気ばかりではありません。たとえば、なかなか寝付くことができず少し寝ては目がさめるということを繰り返し、睡眠の質が悪化すると呼吸を調節する働きそのものが不安定になってしまい、そのために無呼吸が起こるようなケースのほうがむしろ多くみられます。しかし、このようなケースの多くの場合は治療の対象にはなりません。治療の対象になるのは先に述べたように心臓や腎臓が悪いケースか、もしくは脳血管障害が起こったために異常な呼吸を引き起こしているような場合に限られます。中枢性睡眠時無呼吸症候群の治療中枢性睡眠時無呼吸症候群の治療では、心不全が原因であればまず心臓に対する薬がしっかりと使われているかどうかということが一番重要です。血管を拡げて血圧を下げることで心臓への負担を減らすためには、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬などが用いられます。心臓の働きを助ける強心薬としてジギタリス製剤という薬を使うこともあります。また、できるだけ心臓に負担をかけないように生活習慣を改善することも大切です。これらがきちんと行なわれているにもかかわらず異常な呼吸が出る場合は、呼吸のほうに注目して治療をしていくことになります。具体的には、夜間在宅酸素療法もしくは持続陽圧呼吸療法(CPAP)を行います。これは鼻や口に装着したマスクから圧力をかけて空気を送り込み、呼吸を助ける方法です。閉塞性と中枢性を併せ持つ睡眠時無呼吸症候群たとえば、構造的にのどが狭くなっている方に無呼吸が起こった場合でも、それがすべて気道の閉塞によって起こっているというわけではありません。ある一部分は中枢性の原因による場合もありますし、またある一部分は閉塞性と中枢性の中間型のような形で出ることもあります。患者さんの病態が中枢性かそれとも閉塞性かということは、そのどちらが主体であるかということから診断します。したがって、のどが狭いことが主因であった場合には閉塞性ということになります。しかしそうではない場合、心臓が悪い方たちの一部では、脳からの命令が途絶えたことによる睡眠時無呼吸症候群もたしかに多いのですが、気道の閉塞による睡眠時無呼吸症候群も起こっているという部分があります。ですから、純粋な意味で閉塞性や中枢性と呼べるようなケースは実際にはあまりないともいえるでしょう。中枢性睡眠時無呼吸症候群も年齢とともに増加閉塞性、中枢性どちらの睡眠時無呼吸症候群も年齢とともに増えていきますが、その理由はさまざまであり、何かこれといって主体となるようなものがあるわけではありません。ただし、加齢によって脳からの呼吸の命令そのものがある程度弱くなることもあるため、そのことが影響しているという可能性はあります。閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状は?閉塞性の睡眠時無呼吸症候群のほうが症状は出やすいはずなのですが、それでも本人がまったく自覚していないということは少なくありません。10〜20年というような長い期間をかけて少しずつ悪くなるため、なかなか自分自身の身に異常が起こっていると気づかないのです。しかし、家族や周りの人たちから見ると、TVを観ていてもすぐに居眠りをしまうなど、明らかに普通ではないとわかる場合があります。ですから、周りの人がこのような異常に気づいたときには医療機関に相談するようにしてあげるとよいでしょう。中枢性睡眠時無呼吸症候群の症状は?中枢性の場合も、たとえばもともと心臓が悪い方の場合、ご家族が体調を気遣って注意していると、ときどき息をしていないことがあると気づくことがあります。しかし閉塞性の場合と違って特にいびきもかいていないので、見過ごされることがありえます。しかし、さらに悪くなってくると、心臓に負担がかかりすぎているため横を向いて寝ることもできなくなる場合があります。そこまで悪くなるとさすがに自分自身でも何かおかしいのではないかと思い、病院で検査を受けるという方もいるようです。睡眠時無呼吸症候群を治療せず放置すると閉塞性であれ中枢性であれ、睡眠中に無呼吸が起こった後、呼吸を再開するときには脳が起こされてしまいます。それが何度も繰り返されると睡眠の質が悪くなり、日中に眠気を催すということになります。睡眠時無呼吸症候群を治療せずに放置していた場合、まず問題になるのはこうした日中の眠気が解消しないことによる生活の質の低下です。しかしそれ以外にも、睡眠中に何度も起きたり寝たりを繰り返すため心臓に相当の負担がかかるということも見過ごすわけにはいきません。このような状態を放置していると、最終的には心筋梗塞や脳梗塞などを起こすことがありえます。つまり、閉塞性の睡眠時無呼吸症候群を放置すると心臓が悪くなり、また心臓が悪いと中枢性の睡眠時無呼吸症候群を悪化させることにもつながるのです。
2017年08月10日呼吸を大切にした健康促進サポートを展開する「BREATHTRANT(ブレストラン)」代表でもあり、ヨガインストラクターの資格を持つ沖知子さんに、呼吸やヨガについて御指南いただくこのコーナー。今回は、ANGIE女子なら誰もが気になる呼吸と美容の関係について伺ってきました。実は、呼吸が美肌づくりやアンチエイジングにも関係しているって知っていましたか?リラックスできないと老化が進行!深い呼吸をすることで、体の各所に十分な酸素が行き渡って代謝が上がり、体内の循環がよくなります。つまり、毒素が体内に溜まることなく、便秘や肌荒れにもなりにくい状態に。逆に呼吸が浅いと、体のさまざまなところに支障が出るので要注意です。「深い呼吸はリラックスするという意味でも大切です。活動時に優位になる交感神経ばかりが活発に働いていると、リラックスできずに活性酸素が大量に出てしまい、細胞を傷つけてしまいます」(沖さん)細胞が傷つくということは老化が進んでしまうこと。深い呼吸と共にリラックスすることを心がけましょう。幸せホルモンで身も心もハッピーに呼吸がシミやシワなどに直接的に働きかけることはないものの、呼吸を深くすることで心もコントロールでき、イライラしたり怒ったりすることが少なくなると言われています。心の状態はライフスタイルにも影響を与えるので、心が安定してポジティブな時は暴飲暴食をしたり、内に閉じこもったりすることなく、結果として身も心もヘルシーでいられるのです。また、呼吸は「幸せホルモン」とも呼ばれる「セロトニン」の分泌にも関係しているのだとか。「呼吸のように一定のリズム運動を続けることで、精神を安定させる『セロトニン』という脳内神経伝達物質の一種の分泌が活性化されます。呼吸で心が安定すると体調も安定し、ひいては生き方も豊かになります。また、セロトニンの分泌をより促したいなら、誰かと何かをしたり、触れ合ったりと人とコミュニケーションをすることも有効です。」(沖さん)寝る前の習慣にしたい腹式呼吸一日のうち、一番長いリラックスタイムは睡眠です。良質な睡眠をとるためにも、寝る前に休息時に働く副交感神経のスイッチを“ON”に切り替えておきましょう。おなかを意識して深い呼吸をする腹式呼吸がおすすめです。「座ったままでもできますが、慣れていないと体が反ってしまいがちなので、仰向けがやりやすいでしょう。寝る前に行うと、スーッと眠りに入っていけますよ」(沖さん)1. おなかに両手を置き、おなかの動きを感じる2. 鼻からゆっくり息を吐ながら、おなかを背中の方へ近づける。3. おなかを風船を膨らませるように、鼻からゆっくり息を吸う。※2~3を数回繰り返します。イライラは美容の大敵!呼吸を味方にして、幸せホルモンも良質な睡眠もたっぷりとってキレイになっちゃいましょう。沖 知子(Oki Satoko)Profile株式会社ブレストラン代表取締役。モットーは「健康第一、一生笑顔」。2007年からヨガを始め、2014年に資格取得後、呼吸と動きを連動させたフローヨガをメインとしたフリーのインストラクターとして活動。多くの企業向けヨガを担当する。2016年にはミス・ワールドファイナリストに選抜され、「ミス・ヨガ」を受賞。2017年から株式会社ブレストラン、代表取締役を務める。取材協力:バレエスタジオ「J・Alysson」
2017年05月23日「私たちは、ふだん無意識に呼吸をしていますが、口で吸うか、鼻で吸うかにより、その質は大きく異なります。たくさん酸素を取り込める呼吸が、“健康にいい呼吸”といえるでしょう」 こう話すのは、池袋大谷クリニック院長の大谷義夫先生。大谷先生は、呼吸器内科の専門家としてこれまで数多くの患者を診てきた。そんな大谷先生が、懸念しているのが、口呼吸をしている人が年々増えているということだ。 「鼻呼吸では、鼻毛や鼻腔の粘膜が、不衛生な外気やウイルス、細菌、花粉、ほこり、PM2.5といった異物の侵入をブロックしてくれます。また、冷たく乾いた外気を、適度に温めたり、湿らせてくれたりもするのです」 次に扁桃が異物をブロック、さらに、線毛(※気道や肺にある毛のようになっている組織)が異物をキャッチと、フィルター機能が何重にも働いている。 「しかし口で呼吸をすると、まず鼻で異物をブロックすることができなくなりますし、乾燥のために線毛の働きが弱くなります。フィルター機能が十分に働かないために、異物を体内に取り入れてしまうことになるのです。その結果、花粉症やアレルギー性鼻炎や、ほかのさまざまな疾患を引き起こしてしまいます」 口呼吸をすると、口の中が乾きやすくなり、虫歯や歯周病、口臭の原因にもなる。歯周病の原因菌は動脈硬化を引き起こすなど、全身へ悪影響を及ぼす。さらに睡眠中の口呼吸は、大きないびきの原因となり、睡眠時無呼吸症候群のリスクも高める。睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、心臓病、糖尿病など、さまざまな合併症を招くという。また、鼻呼吸に比べ、口呼吸は息が浅くなる。 「息が浅いと体は十分に酸素を取り込めず、体の末端にまで、酸素がゆきわたりません。その結果、イライラしたり、頭痛や肩こり、冷え性などが起こりやすくなります」 大谷先生によれば、口呼吸で浅い呼吸が続くことは酸素不足の状態を続けているようなもので、“万病のもと”なのだという。 「逆に鼻呼吸により、息が深くなると、体の隅々まで酸素がゆきわたり、免疫力もアップします。さらに鼻呼吸で深い呼吸を心がけることで腹筋や横隔膜が鍛えられ、姿勢がよくなります。正しい姿勢はスタイルもよく見せてくれますから、一石何鳥にもなりますね」 私たちは通常、1分間に15回、1日に2万回、一生となると実に6億回の呼吸をするという。無意識に行っている呼吸の一回一回が、実は、私たちの体調を左右しているともいえる。 「最近は、スマホやパソコンを長時間使う人が増えていますよね。こうした人たちは前傾姿勢になりがちです。しかし前傾姿勢だと、胸が圧迫され、口呼吸で浅い呼吸になりやすくなってしまうので要注意です」 ゆっくり息を吐いて、鼻から吸う。呼吸改善で“体も心も健康な春”を目指そう!
2017年03月23日質問:血圧が高め、お酒を飲み過ぎると「ヒーフーヒーフー」と急に呼吸が変わります。私の父(66歳)ですが、毎日晩酌をし、ひどい時は昼から飲みます。血圧も高く薬を飲んでいますが、飲み過ぎると「ヒーフーヒーフー」と急に呼吸が変わります。原因が何かわかりませんが、この呼吸をすると心臓や息が止まってしまうのではないかと、時折心配になります。そのようなことが頻繁に起こるようになってくるのは、やはり心臓が弱ったり、血管に異常が発生してきたりしているからでしょうか?埼玉県:もちもちさん(36)回答:飲酒と心臓の関係についてお答えします。――アルコール摂取と心臓の関係お父さまがお酒をたくさん飲まれた時の、呼吸の変化に関するご相談ですね。確かに、呼吸がいつもと違う感じになったりすると心配になりますよね。お酒を飲み過ぎて様子が変わるということであれば、単に加齢によって肝臓のアルコールの代謝機能が落ち、いわゆるお酒に弱くなった状態とも考えられますが、確かに心臓の機能が落ちて、そのような呼吸がしにくい状態になっていることも考えられます。心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしており、このポンプが十分に機能しなくなると肺の中に水がたまり、肺水腫と呼ばれる状態になります。このような状態になると、寝ている時は息苦しく、身体を半分起こすと楽に感じる症状(起坐呼吸といいます)や、夜中に突然息が苦しくなって、ハアハアあえぎながら目が覚めてしまい身体を起こさないと息ができなくなる発作(発作性夜間呼吸困難)を起こすことがあります。お父さまはこのような症状はないでしょうか。肺水腫の状態では気道が狭くなり、喘鳴(ぜんめい:ぜいぜい、ひゅうひゅうというような呼吸の音)が聞こえ、心臓喘息(急性心不全)と呼ばれる症状が見られることもあります。呼吸音の変化が心不全によるものであれば、全身の倦怠感や尿量の減少、体重の増加なども見られることがあります。また、腎臓の機能が非常に低下している場合や、糖尿病をお持ちで突然悪化が見られた場合には「代謝性アシドーシス」と呼ばれる状態になり、呼吸状態が変わることがありますし、もちろん肺の病気などでも喘鳴は聞かれることがあります。もし、お父さまにお酒を飲んだ時の呼吸音の変化だけでなく、体重や尿量の変化、横になった時に息苦しく感じる、といった症状も併せて見られるようでしたら、早急に内科の受診をおすすめします。<お酒は適量を守ってください>これらの症状が見られない場合でも、ご年齢的にも定期的に病院を受診して健康状態をチェックしておかれるとよいと思います。お酒に関しては適量を守ること、少なくとも週に2回は休肝日を設けられることをおすすめします。どうぞお大事にしてくださいね。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日「睡眠時無呼吸症候群」(SAS)という病気の名前が近年、テレビや新聞などで紹介されることが多いですが、自分がひょっとするとこの病気である可能性があるのではないかと不安に思っている一方で、医療機関を受診するまでには至っていないという人々が実は少なくないのではないでしょうか。 睡眠時無呼吸症候群のタクシー運転手が主人公株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:ダニー・リスバーグ)は、睡眠時無呼吸症候群について一般の人々でも容易に理解できるよう、その影響の深刻さや治療内容などについて啓発する動画を制作し、同社のウェブサイトで2016年11月1日から公開しました。動画では、SASと診断されたタクシー運転手が主人公で、SASと診断されたときの心情なども描いています。 睡眠時無呼吸症候群になると交通事故のリスクが高まるSASを含めた睡眠障害による経済損失は、年間3.4兆円に上ると言われています。これは、日中の眠気や集中力の低下などから作業効率が下がることと、欠勤・遅刻・早退をしがちであること、交通事故のリスクが高まることなどから推計されています。 睡眠時無呼吸症候群への取り組みは重要なリスクマネジメント国土交通省では、SAS対策の一環として、自動車運送業者におけるSAS対策マニュアルを策定しており、交通・輸送業界では、従業員向けにSASのスクリーニング検査を導入する企業も増えています。たとえば、日の丸交通も社員のSAS検査を推奨している事業者の一つ。交通事故や労働災害のリスクを考えると、企業によるSASへの取り組みは、重要なリスクマネジメントの一つといえそうで、同時に組織全体の生産性の向上にもつながります。動画は、以下の同社ブランド・ウェブサイトで見られます。「Healthy Japan(ヘルシージャパン) 」 URL: www.philips.co.jp/sasinfo Photo by Oleksii Leonov
2016年12月08日ダメな呼吸方法は、健康はもちろん美容にも悪影響が!街では早くもクリスマスツリーを見かけるようになって、朝の空気もしっかりと冬を感じる季節になりました。さて、今日は『呼吸』についてお伝えしようと思います。普段は何気なくしている呼吸ですが、少し意識を向けてみると実はスゴく身体に良いことはご存知でしょうか?「呼吸を制するものは健康を制する」とまで言われる呼吸。たとえば肩こりや頭痛、疲れが取れづらい方に共通なことは……呼吸が浅いこと。呼吸が浅い状態というのは、酸素をしっかり体に取り込めていないので、血行不良になり、疲労物質を体に溜め込みやすくなるので、健康にはもちろんお肌にも良くないのです。 体に良い影響を与える呼吸法を身に付けるためのコツ!では、深く、体にも良い呼吸のコツとは?兎にも角にも、まずは息を吐くことからスタートしましょう!口から吐ききったら、鼻から息を吸います。「呼吸をしてみましょう」と言うと頑張ってたくさん吸おうとする方が多いのですが、読んで字のごとく呼吸の『呼』の字は、息を吐くことですから、まずは息を吐いて〜それを吐き切ってみると、その後は自然とたくさん吸うことができます。呼吸のやり方を難しく感じたら、深呼吸してみればいいのです。深い呼吸をしていくと背中も動かすことになるのでコリが取れやすくなって、血流が上がり、体がポカポカしてきます。 “深い”呼吸法には、体に良い作用が他にもたくさんある!深い呼吸時にインナーマッスルを意識すると『肋間筋(ろっかんきん)呼吸』とも呼ばれるものになり、体に対しての作用は、以前流行った『ロングブレスダイエット』と同じ作用になります。肋間筋呼吸の主な作用は、・横隔膜が大きく動き、自律神経に働きかけられる・体が活性化する・体がポカポカする・むくみがラクになる・眠りが深くなる・代謝が上がるなどなど。呼吸をしていないときはないのですから、呼吸に意識を向けることは、思い出したらいつでもどこでも簡単にできる体の調整法ですのでオススメです。スピリチュアルでよく言われる『宇宙の法則』も基本はアウトプットのようですから、『肋間筋呼吸』を思い出したらぜひやってみてくださいね。
2016年12月03日呼吸は、生きる上で欠かせません。また、肺は臓器の中でもとりわけ大切な部位です。しかしながら、日常生活で呼吸や肺について意識的考えたりケアをしたりはしないのではないですか?今回は良い呼吸を考え直し、良い空気を体に取り込むことで健康に過ごす方法をご紹介します。「深い呼吸」がもたらす体に良い効果・気持ちを落ち着かせことができる・痛みを取り除くことができる・気持ちが明るくなり笑顔になる・リンパの働きを良くする・血液循環を改善する・毒素を排出しデトックスできる・消化を良くする呼吸の質を上げるために意識すること1.深く呼吸をする時間を持とう深呼吸をする習慣を持ちましょう。ヨガをすると深い呼吸をすることができます。ゆっくりと呼吸をして体に空気が入っていくのを感じてみて下さい。2.姿勢を正そう背中をまっすぐ伸ばして猫背を治してみて!見栄えが良くなるだけでなく、呼吸もしやすくなります。3.ビタミンDを摂取しよう体内にビタミンDを積極的に取り入れてみて。太陽を心地よく浴びて日光を感じることで、私たちの体は自然とビタミンDを生成するようにできています。4.意識的に水を飲もう保水をすると、肺は元気になります。肺が元気になると、より空気を取り込むことができるのです。5.適度な運動を心がけよう体を動かす事は、ダイエット効果以外にも意味があるのです。良い空気を取り込むことができるため、健康の保持ができます。6.塩分を控えよう塩分をたくさん摂ると、イライラやむくみの原因になりる、健康に悪いです。少しずつ量を減らしてみましょう。7.タバコをストップしようタバコは肺に悪く空気を取り込みにくくするだけでなく、ガンのリスクも高めます。美容に悪い事は周知の事実ですよね?これらの習慣で、良い空気を体に取り込み、健康に過ごしましょう!
2016年10月23日毎日、家事に追われて子どもに泣かれてイライラするし、「なんだか息苦しい」というとき、ありますよね。そういうときは、呼吸が浅くなったり、雑になったりしているそうです。授乳服のモーハウス青山店で開催された「子育て呼吸法」の講座に参加してきました。呼吸を味方につける呼吸法とは?呼吸法講師のやぎはしすみこさんによると、呼吸法を身につけて、呼吸を味方にしていると、日常生活のさまざまな場面で活用できるそうです。「呼吸を味方にする」って、どういうこと?「身体に不調を感じたり、心が乱れたりすることは誰にでもありますよね。そういうときに、呼吸を味方にしておくと、心身の調子を整える力を発揮してくれるのです」とやぎはしさん。やぎはしさんが呼吸法に出会ったのは、現在3歳の次女がお腹にいるときだったそうです。「出産後も呼吸法を続けるために、育児に呼吸法を取り入れざるを得なかった」というやぎはしさんですが、「呼吸法を取り入れることで子育てがとても楽になり、『子育て呼吸法』としてママ達に伝えています」とのこと。講座では、ママの心と体をいたわり、子育てが楽になる呼吸法を教えてもらいました。まずは、呼吸を意識。次に「数える呼吸」で呼吸と対話!「味方になってもらうためには、あいさつをして、相手をよく知ることですよね。まずは、自分の呼吸を見つめてみましょう。息は鼻か口からゆっくりと吐き、鼻から吸います。目は開けていても、閉じていてもいいのですが、目を開けている方が、雑念が入ってこない人が多いですね」というわけで、講座ではみんなで1分間、呼吸に集中しました。「自分の呼吸が意識できたら、次は3分間、呼吸を数えながら息をします。ポイントは、吸うことよりも、吐くことにより意識を向けて、最後まで吐き切ること。この『数える呼吸』は、自分の呼吸と対話することにつながります。できれば毎日3分間、『数える呼吸』の時間を取ることが理想ですが、忙しいときは、呼吸を10回数えるだけでも効果がありますよ」「見つめる呼吸」で、身体をいたわる!毎日睡眠不足で疲れているママのために、身体をいたわる呼吸も教えてもらいました。「東洋医学の『気血』という言葉がありますが、身体の不調を感じる部分に気持ちを向けると、エネルギーとなる血が集中して、自然治癒力を発揮してくれます。身体の細部に目を向けるという意味で、『見つめる呼吸』と呼んでいます」。講座では、まずは2分間、指に意識を向けながら『見つめる呼吸』の体験をしました。「両手を広げて、1本ずつ指に意識を向けながら呼吸をします。親指を見つめながらひと呼吸、人差し指を見つめながらひと呼吸、と順番に意識を移していきます。指の末端まで血が通うので、冷え性にも効果があります」。確かに、2分間、呼吸をしながら指から指へ視線を行ったり来たりしていると、指の先がじんじんしてくるから不思議です。「もちろん、指だけでなく身体のすべての部分に有効です。寝る前に、お布団の中で頭、額、眉間、目というように、順番に体の部位に意識を向けながら呼吸を続けます。寝つきが悪い人も、すーっと睡眠に入っていけますよ」子育て中だからこそ活かせる「子育て呼吸法」呼吸法を子育てに活かせる場面を教えてもらいました。・呼吸法で手当て「たとえば、子どもが『お腹が痛い』と訴えたら。子どものお腹に手を当て、手のひらに意識をしながらゆっくりと呼吸を繰り返します。さすったりする必要はなく、手のひらを介してじんわりと何かが伝わる感覚で、優しく手を触れておいてあげるだけで大丈夫。『治ったでしょ?』などと聞かなくても、しばらくたつと、子どもの方から『もう大丈夫』と言って、離れていきますよ」・呼吸法で読み聞かせ「絵本は『声を出す呼吸法』にぴったりです。読み聞かせでは、ゆっくり息を吐きながら文章を読み、苦しくなるぎりぎりまで息継ぎをしないでがんばってください」講座では、『あいうえおうた』(谷川俊太郎著)をみんなで読みました。参加者からは「棒読みになってしまう」という感想もありましたが、「慣れてくると声が出しやすくなり、普通の呼吸よりも抑揚が出しやすくなります」とやぎはしさん。・子どもの泣き声に合わせて呼吸「子どもの泣き声を聞いていると、イライラすることもありますが、泣き声に合わせて呼吸をしてみると、うるさく聞こえなくなり、心が落ち着いてきますよ」・怒る前に、ひと呼吸「子どもに、夫に、イラッとする瞬間、爆発しそうになったら、その前に『ふー』っとゆっくり息を吐いてみましょう。怒りを手放すことができます」毎日必ずしている呼吸を味方につけて、心身を整えることができれば理想的ですね。身長176㎝のやぎはしさんは、モデルでもあります。「呼吸法を続けていると、体に軸ができるので、姿勢がよくなったり、スタイルがよくなったりしますよ」とのこと。子育て中はエクササイズをする余裕もありませんが、呼吸法でスタイルもよくなるなんて! しかも、費用いらず。ぜひ実践してみてくださいね。取材協力カメラマン・モデル・呼吸法講師やぎはしすみこさんモーハウス青山店<文・写真:フリーランス記者鯰美紀>
2016年09月29日口または舌でパートナーの性器を刺激する性行為のことを「オーラルセックス」といいますが、若い世代では、性交渉の際に、このオーラルセックスを行うカップルが多いといわれています。オーラルセックスには妊娠の心配はありませんが、性感染症(STD)が性器から口にうつったり、口から性器にうつったりすることは十分にあり得ます。この機会に、オーラルセックスと性感染症に関する正しい知識を身につけましょう。○オーラルセックスで感染しやすい病気は?オーラルセックスで感染するリスクのある性感染症には、主に次のようなものがあります。・クラミジア感染症クラミジア・トラコマチスという菌が原因で起こる病気です。初期には症状がほとんどなく、進行すると不正出血や性交痛が起こることがあります。症状がないままに炎症が進んで卵管の癒着が起こり、不妊症の原因となることも少なくありません。主に性行為による粘膜や体液の接触で感染し、オーラルセックスで喉や口の中に感染することもあります。・淋(りん)菌感染症淋菌という菌が引き起こす病気です。感染すると、おりものの増加、下腹部の痛みなどの症状が起こることもありますが、無症状のこともあります。放置すると、将来、不妊や流産などの原因になることも。クラミジア感染症と同様、主に性行為の際に粘膜や体液と接触することで感染しますが、近年は特に、オーラルセックスで喉に感染するケースが多いといわれています。・性器ヘルペス原因となる単純ヘルペスウイルスには1型と2型があり、1型は主に口内と唇、その周辺に、水疱(すいほう)や潰瘍(かいよう)という形で現れます。一方の2型は、主に外陰部に発症します。従来、性行為によって感染するのは2型が多かったのですが、近年は、オーラルセックスをするカップルが増えている背景もあり、外陰部にヘルペスの症状が出る場合でも、1型であることが多いといわれています。ヘルペスの場合、粘膜や体液はもちろん、皮ふからでも感染する可能性があるため、セックスやオーラルセックスのほか、キスで感染する可能性もゼロではありません。・梅毒感染者の体液や血液に触れることで梅毒トレポレーマという菌が感染し、外陰部のしこりや潰瘍(かいよう)、足の付け根のリンパ節の腫れ、全身にできる発疹などの症状が現れます。感染力が強く、セックスやオーラルセックスのほか、キスや輸血、体液のついたタオルや下着から感染する可能性もゼロではありません。・HIV感染症(エイズ)HIVとは「ヒト免疫不全ウイルス」のことですが、感染しても10年ほどはほとんど症状が出ません。進行して、発熱や体重減少、悪性腫瘍などの症状が出てきた状態を「エイズ」と呼びます。主にセックスやオーラルセックスにより、粘膜や体液が接触することで感染しますが、血液からも感染するため、注射の回し打ちや輸血などでも感染する可能性があります。○大切なパートナーにうつさないために「妊娠しないから安全」と誤解しがちなオーラルセックスですが、上記のような性感染症になるリスクはあります。症状が出ない、あるいは軽い場合、気づかずに相手に病気をうつしてしまうこともあるでしょう。セックスのときにコンドームをつけるように、オーラルセックスの際にも性感染症対策をすることは必要です。具体的には、オーラルセックスの際に、男性の性器にコンドームを装着する、女性の性器にラップをかぶせるといった方法があります。ただし、性器ヘルペスのように皮ふ接触でも感染する可能性のある病気については、性器にコンドームやラップをしても完全に防ぎきることはできません。感染が疑われるときは、検査を受けるとともに、オーラルセックスやキスを含め、性行為を控えた方がいいでしょう。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 星合明医師星合勝どきクリニック 院長1986年獨協医科大学・医学部医学科卒業。1992年獨協医科大学大学院卒業。同年獨協医科大学付属病院産婦人科臨床助手。1994年より獨協医科大学産婦人科教室非常勤講師。その後、文京区星合産婦人科病院副院長を経て2001年2月より、東京都中央区勝どきにて「星合勝どきクリニック」を開設、医長を務める。
2016年09月13日呼吸とは、単に「息を吸う・吐く」ということだけではなく、筋肉や関節、内臓や免疫、循環、体と心のすべてに対する根本的な用途として関わってくるもの。『なにもしていないのに調子がいい ふだんの「呼吸」を意識して回復力を高める』(森田敦史著、クロスメディア・パブリッシング)の著者は、そう主張します。13歳でクローン病という腸の難病(特定疾患)を患い、チック症、自損、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・腰椎椎間板ヘルニア、両股関節骨折、関節の炎症や変形など、数々の病気を経験してきたという人物。壮絶というしかありませんが、そんななか、ある呼吸の仕方で苦痛が和らぐことに気づいたのだとか。そして呼吸を整えて過ごすと、ひどかった症状は1年も経たないうちにほとんどなくなってしまったというのです。しかもそれ以来、15年以上、症状が出ることはなく、仕事のパフォーマンスも上がったのだというのですから驚きです。そんな経験があるからこそ、著者は「息を吸って、吐く」ことの意義を強調します。ただそれだけの呼吸に、体調や体質、仕事のパフォーマンスに関わる多くの情報が隠れていると断言するのです。そして重要なのが、自分の呼吸の幅をつかむこと。そのために大きな意味を持つという、「5つのステップ」をご紹介しましょう。■1:自分の呼吸のエリアを知るやり方は簡単。まず、息をはなから吸えるだけ吸ってみてください。しかも胸式・腹式といった意識はなくし、自然呼吸法で自然に吸うというのです。そして、「もう吸えない」というところまで吸ったら、今度は口から「スーッ」と、もうこれ以上吐けないというところまで空気を吐く。この作業でわかるのは、これ以上吸えないという「最大吸気点」と、これ以上吐けないという「最大呼気点」。この呼吸幅が、自分の呼吸のエリアだというわけです。■2:呼吸による「脹らむ力」と「しぼる力」をつかむ次にもう一度、同じように息を鼻から吸ってみましょう。吸えば吸うほどに体の内側から外側に張るような力、つまり「脹らむ力」を感じるはず。吸いきったところは、その脹らむ力のピークです。そして今度は、ゆっくりと口から「スーッ」と吐いていく。すると体が脹らむ力の分だけ、息が自然に出ていくわけです。少しずつ吐いていくと、脹らむ力が弱くなっていき、やがて自然に息が履けなくなります。そして、一定以上吐いていくと、下腹部がへこみ、体がしぼむような力を感じるといいます。吐けば吐くほど、しぼむ力は強くなり、吐ききったところがその力のピーク。感じたのは、呼吸による「脹らむ力」と「しぼむ力」、そしてその強弱。この力をいかに繊細に感じ取れるかが、自分の体を知る上で重要だといいます。■3:脹らむ力としぼむ力の切り替わり、中心をつかむ息を最大吸気点まで吸い、吸いきったところからゆっくり吐いていきます。吐いていくに従い、脹らむ力は弱くなり、どこかの時点で脹らむ力を感じなくなり、自然に息が出て行かなくなり、それ以上吐くとしぼむ力が働きはじめるのだとか。その切り替わりポイントが「中心」なのだそうです。■4:呼吸エリアを4分割する次は呼吸エリアを、1~4までに4分割するステップ。息を吸いきったところと、息が自然に出ていき、脹らむ力を感じなくなったところの中間が上半分の中心。感覚としては、胸や肩に張る力を強く感じるところ(エリア1)、脹らむ力は感じるが胸や肩に張る力をそれほど感じないところ(エリア2)の境あたり。そして、自然に出ていく息がなくなったところから、ほんの少し吐いてみます。すると、しぼむ力が少しだけ働き、肩や胸、背中の力がふっと抜ける感覚が来るそうです。そこがエリア3。そこからさらに吐いていくと、下腹部がへこむような力が働きはじめ、そこから履けば履くほどに息を吸いたくなる欲求が強くなるといいます。そこがエリア4。この「下腹部がへこむような、しぼられるような力が働きはじめるところが、呼吸の下半分。すなわちエリア3とエリア4の境だというわけです。■5:呼吸エリア3の上限と下限をつかむところで私たちはふだん、どの呼吸エリアで吸ったり吐いたりしているのでしょうか?体調や体質に大きな影響を与えるため、これは極めて重要なポイントだと著者は強調します、そして答えから先にいうと、人間にとって、もっとも体に負担をかけない呼吸エリアは「エリア3」なのだそうです。息を吸って、脹らむ力を感じ、そこから自然に吐けている最終地点が上限。これ以上履こうとすると、意図的に履かなければならないところだそうです。別な表現を用いるなら、体が脹らむ力を感じなくなったところ。そして、吐いていく息でお腹がへこむような、しぼられるような力が生まれる手前が下限。この下限と上限の間の呼吸エリア3が「呼吸のニュートラル」。これは体に負荷を与えずに、適度な体の緩みが実現できるところ。精神にも落ち着きをもたらす、自然治癒力がもっとも働きやすい呼吸状態の場所だとか。だからこそ、「日常のなかでこの上限と下限のエリアを起点として呼吸できているか?」ということが重要になってくるのだそうです。*呼吸エリア3を意識することは、日々のコンデイションを整えるために重要。そこで、この5ステップを実践し、感覚をつかんでみてはいかがでしょうか?(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※森田敦史(2016)『なにもしていないのに調子がいい ふだんの「呼吸」を意識して回復力を高める』クロスメディア・パブリッシング
2016年09月11日暑い所と冷房の効いた涼しい所の行き来による寒暖差や夏休みの生活リズムの乱れなどから、自律神経のバランスが崩れると、心身共に疲れを感じやすくなります。自律神経のバランスを整える自律神経系は、ホメオタス維持の為、意志とは関係なく常に働いています。主に内臓や皮膚に分布し、心臓、消化器、血管、汗腺などの働きを調整し、2つの相反する作用を持つ交感神経と副交感神経があります。交感神経は、身体を活発に働かせ、副交感神経は、睡眠、休養の時に働き、この2つはバランスをとりあっています。バランスが崩れると自律神経の不調は、この二つの神経系のバランスがとれなくなった時に、疲れる、良く眠れない、汗をかきやすくなるなどの症状が現れます。自律神経の不調は、ストレス、気候、ホルモンバランス、性格などからストレスを受け続ける事が引き金になります。現代は、ストレスを感じやすく交感神経が活発になりがちです。副交感神経の働きをUPさせ、ストレスを開放し、自律神経のバランスを整えましょう。呼吸と生活リズムを整える呼吸と生活リズムを整える事は、自らを整えるだけでなく、周り(自然)と調和する事に繫がります。ゆったりとした呼吸、動作、自然と調和した生活リズムを心がけると、肉体的な疲れやイライラなど精神的な疲れが軽減されます。現代人は、呼吸が浅くて速いと言われています。浅い呼吸は、精神的なストレスや運動不足で気が上がっている状態です。イライラすると呼吸が浅くなるので、呼吸をゆったりさせ、気を下げるように意識しましょう。呼吸は、自律神経の働きと密接に関係し、特に呼気(吐き出す息)は副交感神経の働きを高めます。長く深く吐く事を意識して、心身共にリラックスしましょう。疲れていたり嫌な事があると、下を向き呼吸が浅くなります。吐く事は浄化を促すので、嫌な事があったら呼吸と共に吐き出しましょう。笑顔でいると副交感神経がUPし、免疫力が高まると言われています。疲れたり、嫌な事があった時こそ口角を上げ、リラックスしていきましょう。
2016年09月09日睡眠時無呼吸症候群という睡眠障害をご存知ですか? 読んで字の如く、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。この状態を放っておくと、日中に強烈な眠気を引き起こして、事故の発生原因になる可能性もあります。実際に、それが原因で起こる交通事故のニュースは後を絶ちません。今回は睡眠時無呼吸症候群に注目します。話題になったお笑いタレントのインスタグラム先日、あるお笑いタレントのインスタグラムが話題になりました。睡眠時無呼吸症候群の検査を受けたという内容で写真をアップしていたのですが、その写真が顔にたくさんのセンサーを取り付けられているユニークなものだったからです。この検査法は「終夜睡眠ポリグラフ検査」と呼ばれるもので、具体的な方法は病院に一晩泊まり、脳波や心電図、呼吸の状態などを計測するセンサーを取り付けて眠るというもの。痛みなどの体への負担はなく、ただ眠るだけで検査をすることができるので、睡眠時無呼吸症候群が気になっている方は、ぜひ一度、専門の病院やクリニックで受けてみてください。とはいえ、睡眠時無呼吸症候群は自覚症状がないとされているので、自分ではなかなか気づかないかもしれません。でも、この状態が続くと、さまざまな負担がかかるようです。睡眠時無呼吸症候群と眼圧の関係睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が一時的に止まってしまう病気です。ただ、すぐに呼吸が再開するので、息苦しくなって起きることなどはあまりないため、自分では気づきにくいと言われています。無呼吸中に眼圧が低下していた最近の研究では、睡眠時無呼吸症候群の患者は呼吸が止まっているときに眼圧が低下していることが判明しました。北海道大学の研究チームがスイスの会社が開発したコンタクトレンズ型の眼圧計を使って、睡眠中の眼圧を計測するという実験を行ったそうです。同時に睡眠ポリグラフ検査で睡眠の状態も観察し、呼吸と眼圧の関係をチェックしたところ、無呼吸の状態では眼圧が低下することがわかったと言われています。視覚神経障害も……通常、呼吸を止めると眼圧は上昇すると言われています。ところが、今回の研究では、無呼吸の発作が起こると胸腔内の圧力とともに眼圧が低下するということを突き止めたと言います。北海道大学の研究チームは、眼圧が下がることの弊害についても触れています。無呼吸発作のときには血中酸素飽和度が低下するため、脳内の酸素が少なくなります。その結果、視覚神経障害が引き起こされる可能性があるそうです。緑内障との関係は?じつは、睡眠時無呼吸症候群の患者は目の病気である緑内障になるリスクが10倍も高いという報告があります。緑内障とは、眼圧などが原因で、暗点と言われる見えない場所が発生するなどの症状が出る病気です。これまでは睡眠時無呼吸症候群の患者は、無呼吸発作によって眼圧が高くなるので、緑内障になるリスクが高くなるという見方がありましたが、今回の研究では異なる見解が報告されました。この研究結果によって、今後は睡眠時無呼吸症候群と緑内障の関係が解き明かされる可能性があるとして、期待を集めています。子どもも睡眠時無呼吸症候群に……睡眠時無呼吸症候群は大人だけでなく、子どももなる可能性がある病気です。その遠因になるのが、子どもの口呼吸という指摘があります。口を開けて呼吸をする子どもは下アゴが狭くなり、それによって舌が喉を圧迫することがあります。結果として、睡眠時無呼吸症候群に繋がる場合も考えられるのだとか。口呼吸をしている子どもがいたら、鼻呼吸を促すようにしましょう。鼻呼吸がうまくできない場合は、鼻づまりなどの問題があるかもしれないので、一度病院に連れていってあげてください。睡眠時無呼吸症候群は深い睡眠を妨げます。子どもが満足に睡眠をとれないと、成長ホルモンの分泌量が少なくなり、成長を遅らせる原因にもなりかねません。大人がしっかり見守ってあげたいですね!photo by acworks
2016年07月18日~口から毒を入れれば病気になる〜 現代の子供が昔の子供に比べて虚弱体質になったと言われて久しいですが、これは食生活の変化が大きく影響しています。人間の細胞の基は食生活にあります。子供の頃から、お水やお茶ではなく、炭酸飲料や人工飲料などを飲み、ジャンクフードやインスタント食品などの不健康極まりない食品や栄養の偏った美味しいものばかりを食していたら丈夫な身体になる筈がありません。大袈裟でも何でもなく、口から毒を入れているのですから、病気や虚弱体質になって当然。子供にはしっかりとした栄養バランスのあるものを食べさせて、ジャンクフードや人工飲料を過剰に与えない。大人も同じく、健康で若く美しく長生きしたいのなら、腹八分目である程度粗食に徹し、フルコースや喫煙を含め、食欲をコントロールできる強い意志が必要です。また、身体に良い物は“良薬口に苦し”と言って、決して美味しくはないけれど、日常的に食していれば健康で長生きができます。苦あれば楽あり、これも正負の法則なのです。
2016年06月30日一流プロスポーツ選手をサポートするトレーナーの著者株式会社池田書店は、2016年5月13日(金)に「1日5分横隔膜呼吸で「やせ体質」になる/著:牧野講平」を発売しました。著者である牧野講平氏は、フェンシングの太田雄貴選手や、スキージャンプの高梨沙羅選手、メジャーリーガーの前田健太選手などのトップアスリートや、モデル、俳優、歌手などのサポート経験のあるトレーナー。「太らない」「疲れない」「痛くない」同書籍は、そんなプロトレーナーである著者が提唱する1日5分、呼吸と姿勢を整えることで「太らない」かつ「疲れない」体になれる「横隔膜呼吸」の方法をまとめたもの。1日5分の呼吸で、太りにくい体質を手に入れることはもちろん、肩こり、腰痛、ひざ痛も改善するとのこと。生きている上で必ず毎日行っている「呼吸」を5分意識するだけ、という手軽さは失敗続きのダイエッターでも続けることができるかもしれない。書名: 1日5分横隔膜呼吸で「やせ体質」になる価格: 本体850円(税抜)著者: 牧野講平(まきの こうへい)(画像はプレスリリースより)【参考】※1日5分横隔膜呼吸で「やせ体質」になる/株式会社池田書店
2016年05月31日眠っている間に呼吸が止まる『睡眠時無呼吸症候群』という恐ろしい病気がありますが、実は起きている間にも無呼吸症候群を引き起こしている人が多いと言われています。『電子メール無呼吸症候群』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?実はPCユーザーの80%がこの症状を発症している可能性がある と言われており、デスクワークなどでPCに触れる機会が多い現代ではたくさんの人が無自覚にこの『電子メール無呼吸症候群』を経験しているそうです。この記事を読んでいる方の中にも、思い当たる人はいるのではないでしょうか。今回は、『電子メール無呼吸症候群』についてお話ししていきます。●スマホやPCの操作中に呼吸が止まることを指すこの『電子メール無呼吸症候群』を最初に唱えたのは、元アップル役員でコラムニストとして活躍しているLinda Stoneさん。自身がメールの最中に呼吸が止まっていることに気づいて記事にしたことから広く知られるようになったそうです。“電子メール”という言葉がついていますが、この症状を発症するのはメール時だけではなく、ブログを書いていたりSNSにコメントを書き込んでいたりするときにも起こります 。集中してタイピングをしている間に発症することが多いとされ、スマホをいじっている間に引き起こされるケースもあるようです。●電子メール無呼吸症候群が体に及ぼす悪影響電子メール無呼吸症候は医者にかかって薬をもらえるような正式な病気ではありませんが、体に及ぼす影響は大きいとされています。呼吸が止まると自律神経が乱れるため、頭痛や吐き気、イライラ、緊張、不眠などの睡眠障害 などを引き起こす恐れがあります。また、睡眠時無呼吸症候群と同様に、動脈硬化のリスクが高まるともいわれています。他にも、肥満や高血圧などの生活習慣病と関連しているとの指摘もあります。●電子メール無呼吸症候群を引き起こしやすい人の特徴4つ電子メール無呼吸症候群になりやすい人には共通する特徴があります。以下の項目に当てはまるという人は、知らず知らずのうちに呼吸が止まってしまっているかもしれません。●(1)猫背デスクワークをしていると、いつの間にか猫背になってしまっているという人も多いと思います。猫背の姿勢だと呼吸器が圧迫されて呼吸が浅くなる傾向にある ため、呼吸が止まりやすいのです。とくに朝から晩までPCに向かって作業をしているという人は長時間呼吸が止まっている恐れがあるので注意が必要です。●(2)メール・SNSをする頻度が高いメールやブログ、SNSなどを頻繁に利用する人は集中して文字入力をする時間が多くなるので、無呼吸になっている可能性が高いです。また、そうしたツールを使って外部とのコミュニケーションをとるとストレスを強く感じる機会が多くなる ので、呼吸が止まりやすくなると言われています。●(3)緊張した状態で作業することが多い人は緊張をすると呼吸が浅くなる傾向にあるので、過度の緊張を強いられる職場などで働いている人も注意が必要です。“作業への集中+緊張” で無呼吸状態を引き起こしやすくなります。●(4)スマホ・PCを一日中触っている当たり前の話ではありますが、一日中スマホやPCを触っているという人は“電子メール無呼吸症候群”を発症しがちです。PCで動画を見たり、電車の中でスマホゲームをしたりといったリラックス時にも呼吸が止まっていることがある ので注意が必要です。●電子メール無呼吸症候群の改善方法2つ無意識のうちに呼吸が止まっているなら改善のしようがないじゃないか!と考える人もいらっしゃると思いますが、そんなことはありません。以下のことに気をつければ電子メール無呼吸症候群を克服することができます。●(1)姿勢を正して深呼吸するクセをつける電子メール無呼吸症候群には、姿勢の悪さと呼吸の浅さが関係していますから、その両方を改善する必要があります。姿勢を正す場合は、天井から糸で頭のてっぺんを引っ張られているような感覚 でやるといいです。深呼吸は、具体的に何秒吸って何秒吐いてといったことは考えずに、とにかく大きく呼吸をすることを習慣づけましょう。日頃からそういったことに注意していると、自分がどんなときに無呼吸になりがちかという傾向が見えてきます。毎日意識することが大切ですよ 。●(2)ストレスをためないようにするストレスを強く感じているときは呼吸が止まる傾向にあるので、なるべくストレスをためないように工夫することが大切です。メールやSNSなどで批判されたときは真っ向から勝負せずにスルーする 、長時間のデスクワークに疲れているようなら立ち上がってストレッチをする、など自分なりのストレス解消法を見つけていきましょう。----------いかがでしたか?この記事を書いている私自身も、途中で何度か呼吸が止まっていることに気がついてスハスハと深呼吸を繰り返しました。無意識のうちに起こっている現象なので対処が難しいところではありますが、自分なりの工夫で克服するようにしたいですね。●文/パピマミ編集部
2016年05月22日【ママからのご相談】家族みんな同じ寝室で寝ているのですが、夫のいびきがひどくて私も子どもも困っています。睡眠時無呼吸症候群の恐れもあるのでは、と心配もしています。大きないびきは何か関係あるでしょうか?●A. 症状が気になるときは速やかに医師のチェックを受けましょう。こんにちは。ご相談ありがとうございます。ママライターのmomoです。大きないびき、家族に迷惑がかかるのはもちろん困りますが、ご主人の健康面でも気になりますね。今回は睡眠時無呼吸症候群のチェックポイントや診断方法、治療方法などを耳鼻咽喉科の専門医に聞いてみましたのでご紹介します。●睡眠時無呼吸症候群のポイントやなりやすい人まず睡眠時無呼吸症候群とされる定義を先生に伺いました。先生によると、睡眠時無呼吸症候群と診断される人は・睡眠時に呼吸が10秒以上止まってしまう・呼吸量が通常の半分以下(低呼吸)で、それが10秒以上続く・上記2つの合計が1時間に5回以上あるなどの特徴があるとのこと。原因としては多くがのどの筋肉が緩んで舌の根本が気道に落ちてしまうことにあるようです。睡眠時無呼吸症候群になりやすい人の特徴としては・もともと鼻炎がある人・あごが小さい人・舌が大きい人・首に脂肪が多くついている人などがあげられます。生活習慣病も睡眠時無呼吸症候群を引き起こすきっかけになってしまうようです。日頃の生活習慣を改善することが大切でしょう。●睡眠時無呼吸症候群の診断方法睡眠時無呼吸症候群とはどのようにして診断するのでしょうか。先生によると、『問診や質問紙への評価。その後自宅で夜間睡眠中の呼吸状態を調べるために、携帯型の簡易睡眠時呼吸モニターをお渡しして診断します 。自宅でできない場合は一晩施設に入院して脳波や睡眠状態、呼吸や脈拍などを調べる終夜睡眠ポリグラフィーを行うこともあります』とのことでした。いずれにせよ一晩見れば何らかの診断がつきそうですね。●睡眠時無呼吸症候群の治療法睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、どんな治療法があるのでしょうか。先生によると、『軽症の人はマウスピースを装着し治療します。下あごを前に出した状態で固定するようにします。重症の人は“CPAP治療” 。睡眠時に機械から装着した鼻マスクに空気を送り、気道を広げる方法があります。上記の治療方法ができない場合は鼻やのどを手術して治療する場合もあります。鼻やのど、あごの形によって治療法も人それぞれ違うので、まずは病院へ相談するようにしましょう』とのことでした。気になることがある場合には今後の健康のためにも、早めに受診するようにしましょう。“いびきがうるさい=睡眠時無呼吸症候群”とは限りませんが、可能性としてはもちろん否定できません。まずは本人にも伝えることと病院へ相談することが大切ですね。●ライター/momo(ママライター、元モデル)
2016年05月15日女性が健やかに、美しくあることは家族と社会を明るく照らす、温かい光のようなもの。だからいつも労わり、丁寧に磨いてキラキラと輝いていたいのだけど、家事に仕事に周囲とのお付き合いにと忙しく、自分のケアに手が回らないことも多いですよね。まわりを照らす光のような美しさは、内から溢れる生命力を抜きにしては語れません。そして、ストレスに満ちた社会でそれを保つには、内から外から支えてくれる植物の力が欠かせないことを、日々実感しています。植物には人にとって有用な、解明しきれないほどの成分が含まれていて、薬草を用いた治療は長く医療の中心でした。今ある症状には瞬時に、根本の要因には包括的に働きかける植物の力は、性質的に揺らぎやすい女性にとって、心地よく頼もしいおまもりのような存在。私たちの体に備わった生命力が息を吹き返す「植物のおまもり」と、その力を余さず受け取り、心と体がどんどん楽になっていく「元気ときれいのための基本の知恵」を、このコラムを通してお伝えできればと思います。■「呼吸」することは、細胞を元気にすること第一回は、体の根本である細胞を元気にし、ケアの効果ときれいのレベルをぐんと高める「呼吸」について。ご存じのように私たちの体は、ひとつひとつの細胞が栄養と酸素を材料にエネルギーを作ることで成り立っています。細胞に十分な栄養と酸素が行き届いていれば体は滞りなく機能するのですが、酸素が不足すると細胞の力が衰え、あらゆる機能が低下して胃腸や自律神経、ホルモンのアンバランスなどへと繋がっていき、きれいと元気に影が射します。そして、酸素不足のままではどんなケアをしても、本来の効果が得られないのです。現代社会は様々な要因で呼吸が浅くなりやすくて、私たちは気づかないうちに酸欠が常態になっている可能性があります。だから、きれいと元気を保つためには何よりもまず、鼻からの深い呼吸でたっぷりの酸素を取り込むことが重要なのですが、わかっていても常にコントロールするのは難しいもの。■心地いい香りが自然と呼吸を深くするそんな時こそ、植物の出番です。脳は「心地いい」と感じると、それを積極的に取り込もうと体を機能させますから、シチュエーションや時間帯に脳が喜ぶアロマを利用し、 “体が自然と呼吸したくなる” 環境を作ってあげればいいのです。例えば、私が実践しているのはこんなこと。 ■朝の頭をすっきり・クリアに 「ユーカリ」朝は頭をすっきりとクリアにしてくれるユーカリのエッセンシャルオイルをオーガニックコットンのマスクに1、2滴垂らし、香りが消えるまで芳香浴。電車やオフィスでもまわりに気づかれずにできますし、オーガニックコットンの温もりによるリラックス効果と相まって、自然と呼吸に集中できます。打ち合わせや会議の前、風邪を引きそうな時にも重宝。私が使っているのはパリのエルボリストリー(ハーブ専門薬局)のものですが、日本で買うなら「フィトサンアローム」や「パーフェクトポーション」がおすすめです。■午後の眠気には「カレンドラ マッサージオイル」ランチの後、14時から16時までの眠くなりやすい時間帯には、穏やかなリフレッシュ効果をもたらすレモンと、ストレスをやわらげ呼吸器系をサポートしてくれるリツェアクベバを配合した 「ヴェレダ」の「カレンドラ マッサージオイル」(100ml ¥2,600/2016年4月27日発売)。500円玉大くらいを手にとって、顔の前で両手をこすりあわせながら甘酸っぱい香りを楽しみ、そのあと首筋とデコルテにゆっくりとさするようになじませます。体温でやわらかに立ち上る香りが続き、気持ちを明るく、肌をなめらかに整えてくれる一石二鳥の方法。■夜、リラックスモードへの切り替えにそして夜、家に帰ってリラックスモードにスイッチを切り替えたい時に使うのは、鎮静と浄化作用を兼ね備えたアロマスプレーです。その日の気分や体調によって2種類を使い分けていて、ひとつは樹齢250年以上(!)の青森ヒバから抽出した蒸留水と精油から作られた「Cul de sac - JAPON」のルームスプレー(100ml ¥2,600)。まるで森の中にいるかのように空気と心を浄化してくれ、深い深い落ち着きをもたらしてくれます。もうひとつは、フィトテラピー(植物療法)とナチュロパシー(自然療法)を学んだ女性が立ち上げたブランド、「ソテディ」のアロマスプレー「ピュリファイミスト」(8ml ¥2,700)。マグノリアやミモザ、ベチパーなどをブレンドした奥行きのあるフローラル系、うっとりするほど美しい香りです。どちらも自分のまわりにシュッとするのはもちろん、ピロースプレーとして使うのもおすすめで、心地よく眠りにつけ、寝ている間も深い呼吸を期待できます。こんなふうに、「しなくちゃ」ではなく「心地いいからしたくなる」と思うアイテムを選ぶのも、ケアを続け、効果を得るために大切なこと。私のケースをヒントにしていただきつつ、自分の呼吸が自然に深まる香りを、ぜひ見つけてみてくださいね。 ・ヴェレダ/ヴェレダ・ジャパン tel.0120-070601 ・Cul de sac - JAPON/Cul de Sac tel.03-6412-8083 ・ソテディ/ナチュロパシー・ジャポン tel.03-6447-7272
2016年04月04日『呼吸で心を整える』(倉橋竜哉、フォレスト出版)の著者は、日本マイブレス協会代表理事。「セルフコントロール」と「呼吸」の関係性を研究して呼吸法を体系化し、「マイブレス式呼吸法」を開発したという「呼吸のプロフェッショナル」です。その人の息づかいを見れば心の状態がわかり、「ストレスに強い人なのか?弱い人なのか?」「身のまわりが整っている人なのか?散らかっている人なのか?」といったこともわかるのだとか。心と体の状態は呼吸に現れるもの。だから逆に呼吸を意識的に変化させれば、心と体の状態を変えること可能になる。それが、著者の提唱する「マイブレス式呼吸法」なのだそうです。「誰でもできる」「いつでも、どこでもできる」「お金をかけずに、簡単にできる」と三拍子揃ったマイブレス式呼吸法のなかから、数えて呼吸するだけで集中力が高まるという「数える呼吸」にスポットを当ててみましょう。■「数える呼吸」とは?数える呼吸は、心を鍛えるトレーニングに最適な呼吸法。そしてその効果は、筋トレの効果を思い浮かべると理解しやすいといいます。スポーツジムでダンベルを使って筋肉を鍛えると、強靭でしなやかな肉体をつくることができます。同じように、「数える呼吸」を通じて「心の筋トレ」をすれば、自分の意思でなにかをやり遂げたり、誘惑に振り回されなくなったり、多少のストレスでは折れない心をつくることができるというのです。この、数える呼吸ですることは、呼吸の回数を数えることだけ。しかし、大切なポイントがあるそうです。それは、できるだけ余計なことを考えないということ。ただひたすら、呼吸の回数を数えることに意識を集中するのです。そんなとき、想念や雑念が浮かんできてしまうのは仕方のないこと。ただし、それらは受け流すようにするべき。なにか気になることを思い出したとしても、「それはいったん横に置いて、呼吸の回数を数えることに意識を剥けよう」と意識を戻すべきだというわけです。筋トレは、重いものを持ち上げたり降ろしたりすることで筋肉を鍛えますが、数える呼吸では、頭に浮かぶ想念を、「浮かんだら受け流す」ことを繰り返す。それが、心の筋肉を鍛えることになるのです。■「数える呼吸」の仕方姿勢は、座った状態でも、立った状態でもOK。継続して取り組むことで成果が出るので、最初から無理をしないことが大切だといいます。背筋は、前かがみになったり、後ろにもたれたりしないようにすることがポイント。上半身が腰にきちんと乗っている状態にするのがベスト。胸を張るべきでないのは、背筋をピンと伸ばしすぎて胸を張ってしまうと、呼吸しづらくなったり、腰を痛めたりしてしまうことがあるから。座っているときは、手のひらを上向けにして膝の上に。立っているときは、手のひらを前に向けましょう。そして目を開けて一点を見つめ、呼吸は吐くところからスタート。ゆっくりと息を吐き、十分に吐き切ったら2、3秒だけ息を止めます。その状態から、力をふっと抜いてやると、自然と息が入ってきます。そのとき、無理に吸わないように。自然に入ってくるだけでいいそうです。息を吐くときは、口からでも鼻からでも大丈夫ですが、息を吸うときはできるだけ鼻からにしましょう。口から息を吸うと、空気が乾燥している時期などは喉を痛めるおそれがあるからです。■「数える呼吸」のコツ数える呼吸は、次の3つを頭に置いて始めます。(1)息は吐くところからスタートし、毎回きちんと吐き切る(2)できるだけゆっくり、細く長く息を吐く(3)呼吸の回数を数えることに意識を向けるもしも途中で他のことに気を取られ、回数がわからなくなってしまっても、わかるところまで戻れば大丈夫。最初は想念がたくさん頭に浮かんできますが、それが普通なので安心してくださいと著者。最初は10回くらいからスタートし、慣れてきたら毎回5分、あるいは10分と時間を増やしていくようにしてください。なお初心者の場合、10回をおよそ2、3分で終えることができるといいます。たったこれだけのことで無駄が省くことができるので、「やることが少なくなる」「作業が早くなる」「忙しいと感じなくなる」などのメリットがあるのだそうです。*本書では、他にもさまざまな呼吸法が紹介されています。もちろん、どれも難しくないものばかり。日常生活に取り入れてみれば、いつもの日常がより心地よくなるかもしれません。(文/書評家・印南敦史)【参考】※倉橋竜哉(2015)『呼吸で心を整える』フォレスト出版
2016年01月25日仕事をしていれば避けては通れない「プレゼンテーション」。人の前で話すのが苦手、気が重い、と思う方も多いのではないでしょうか。けれど良く考えてみると、聞いている人はあなたを見ているわけではなく、あなたの持っている情報、考え、アイデアを聞きにくるということ。もしお金を払ってジャズやピアノのコンサートに行って、奏者がすごく緊張をしていてうまく演奏できなかったら、あなたは何と思うでしょう。そうです、プレゼンでは緊張はするけれど、絶対にそれをほかの人に分らせてはいけないのです。今回は、呼吸と感情の関係と、プレゼンに使える呼吸のコツをご紹介しましょう。心を掴む、呼吸の「間」とは私は「呼吸」と「感情」についての長年研究をしてきましたが、不安感が高くなると呼吸数が早くなり、その呼吸の速さは人の特性に依存していることがわかりました。つまり、不安傾向が高い人は呼吸の数も多いということです。呼吸数が早くなるとどうなるか、というと早口になってしまいます。そう、言葉と言葉の「間」の時間が短くなってしまうのです。それは、自分の言葉を自分の耳で聞く、という時間が少なくなるということ。それは聞いている人にも当てはまります。聞いている人も話についていけなくなってしまうのです。優れた弁論者や政治家の話し方にはリズムがあり、間の取り方がうまい、といいます。話し上手の人の言葉のリズムは、聞き手を引き込み感動を呼びます。言葉が人の耳に届く時に間を与えることで、そこに聞き手の理解と感情が入り込んでくる。そして次の言葉への期待感を湧かせるのです。話し手と聞き手の呼吸のパターンが一致し、多くの人の心がまとまっていく瞬間。大勢の人で歌を歌ったり、唱えたりということは言葉やリズムを介して「呼吸が合う」ということにより「心が合う」ことへつながるといえます。 大切なのは、常に “自分のリズム” で呼吸をすることではどうすれば呼吸をコントロールできるのでしょうか。まずプレゼンの前に自分の呼吸に意識を向けてみましょう。浅く、早くなっているはずです。手は冷たくなり、不快な汗を感じているかもしれません。でも呼吸に集中します。大きく息を吸い、ゆっくりと吐ききり、そこで呼吸を一旦止めてみます。そして目を閉じ、目と目の間に気持ちを集中させます。そしてゆっくりと呼吸を再開します。プレゼンで一番恐れていることは、何でしょう? 途中で頭が真っ白になるんじゃないか、質問に答えられないのではないか、ということです。でもこの発表内容を一番勉強して、調べてきたのはあなたですからもし質問がわからなければ、逆にあなたはどう思われますか、と質問すれば良いことです。また頭が真っ白になることはありません。あなたのリズムで呼吸をしていれば大丈夫。元来呼吸をする目的は酸素(O2)を取り入れ、二酸化炭素(CO2)を吐き出し、体内のCO2を一定にすることが目的です。過呼吸になるとこのCO2が排出しすぎてしまい、手がしびれたり、頭が真っ白になってしまったりします。そして逆にCO2が体内に溜まりすぎると息苦しく感じてしまいます。 プレゼン中の「呼吸」のコツとは?体内のCO2を一定にする為に意識せずに呼吸を調節するのは脳の下部の延髄という部分です。面白いことに話をしている時は上位の脳が優位に働いて下部の呼吸を押さえています。話をしている間は息を止めているか、もしくは息を吐きながら話をしています。息を吸いながら話すことはできませんね。試してみると分ります。ですから、話を終えてから、大きく息を吸ったり、吐いたりするのは話している間にできなかった呼吸の仕事を一気に代償しているのです。O2を取り入れ、溜まったCO2を吐き出し、普通の状態へ戻すためです。プレゼンの途中、話の流れが途切れるところでひと呼吸おいて、自分の呼吸を整えてみましょう。息を止めていたり、吐ききった状態で話を続けていると息苦しくなってきます。息苦しさから早く言い切りたいと思い早口になったり、語尾が小さくなってしまいます。そのような話し方は相手にも息苦しさを感じさせてしまいます。“伝える”ということは、「言葉」と、あなたの心を示す「呼吸」という2つの要素がとても大切です。もしかしたら「言葉」よりも「呼吸」をうまく使うことで、人の心を掴むことができるかもしれません。
2016年01月13日最先端のトレーニングに注目!株式会社ティップネスが展開するフィットネスブランド「ティップ.クロス TOKYO」の渋谷・新宿・池袋全3店舗にて、【呼吸】【心拍トレーニング】【バイクエクササイズ】をテーマにした3つの新プログラムが導入される。同社は、効率を追求し最先端のメソッドを取り入れた、本物志向のプログラムだと胸を張っている。アスリートも取り入れる最新メソッド【呼吸】にフォーカスを当てた「BREATH BODY CONTROL」は、トップアスリートも実践する最先端メソッド。呼吸に関連する筋肉のほぼ全てが姿勢を保つ機能を持っていることに着目、呼吸を改善することが正しい姿勢を引き出し、最大のパフォーマンス発揮を可能にする。体幹部も鍛えられ、美しいウエストラインへと繋がっていくのだという。心拍数を管理しながら行う【心拍トレーニング】にも注目。心拍数という具体的な数値を指標にした強度設定ができるため、安全で効率的なトレーニングだ。同社は従来のサーキット形式レッスンに心拍トレーニングを導入し、「HRサーキット」として進化させた。モニターで自分の心拍数値や効果的な心拍ゾーンをチェックしながらトレーニングができ、視覚的な楽しさもアップする。音楽に合わせれば楽しさ倍増!音楽と【バイクエクササイズ】を融合させた「FUSiON CYCLE」は、インストラクターが専用ミキサーを使ってリアルタイムで音楽をコントロールするという斬新なサイクルプログラム。バイクエクササイズの「入門編」程度のトレーニングになるので、体力や自転車のスキルに自信のない人でも楽しく体を動かすことができる。運動や活動量が落ちてしまうこの季節こそ、最新のトレーニングプログラムで効率的にエクササイズしてみては。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社ティップネスプレスリリース・プレスリリース/PR TIMES
2016年01月08日『ウルトラ深呼吸で体が変わる!』(小関伸哉著、小学館)で紹介されている呼吸法は、連休明けのだるい体にぴったりです。約3万人の施術経験を持つスポーツトレーナーであり、サロン「ベアハグ」の副社長でもある著者の小関伸哉氏は、「心と体の不調は息が浅いことが原因」だといいます。また生活習慣の弊害からくる姿勢の悪さが、骨格を歪ませているとも……。でも、姿勢を正して深い呼吸をする「ウルトラ深呼吸」を取り入れれば、健康を取り戻すことができ、前向きな気分もよみがえってくるのだとか。■ウルトラポーズが基本の呼吸法ウルトラ深呼吸は、まず基本のウルトラポーズで立ちます。(1)ウルトラマンのように胸を張って立ち、腰に手の甲を当てる(2)足は肩幅に開き、足先は体の正面に対して垂直に(3)舌は上の歯の裏側につけておくこの基本ポーズができたら、次に深呼吸。(1)お腹を凹ませながら8拍かけて鼻から息を吐く(2)胸を意識し4拍かけて鼻から息を吸う(3)吸い込みきったら4拍止める(4)お腹を凹ませながら8拍かけて鼻から息を吐くこの(1)~(4)を10回(1セット)行います。1セット深呼吸を行うと所要時間は約3分です。やってみると意外と簡単。これなら続けられるかもって気になります。■ウルトラ深呼吸5つの基本ルールこの深呼吸には5つの基本ルールがあります。(1)正義の味方、ヒーローになった気分で胸を張って立つ基本のウルトラポーで立つだけで脳内ホルモンが分泌され、やる気や自信が出てくるといいます。(2)足と舌が正しいポジションにあることを確認してから行う足の位置を知ることで体の力を分散でき、舌の位置を確認することで空気を取り込みやすくなるそうです。(3)まず、息を吐き出すことからスタート!深呼吸は、新しい空気を取り込む前に、体にたまっている空気を吐き出すことが大切。(4)呼吸するときは自分のリズムで鼻呼吸息を吸うときは、雑菌に対してフィルター効果のある鼻呼吸がベスト。拍数は早さを気にせず、自然なリズムで行うとリラックス効果も向上するといいます。(5)いつでもどこでも好きなタイミングで行う理想は、ウルトラ深呼吸を毎日の自然な習慣にすること。朝できなければ、昼のすきま時間に行うなど、できるときでOK。■不調時にウルトラ深呼吸がいい理由なぜ、私たちに深呼吸が必要なのでしょう?呼吸が浅いと体に不調をきたすのは、血液の流れも悪くなってしまうからだそうです。血液が体内を滞りなくめぐっていれば問題はないものの、呼吸が浅くなる姿勢(猫背)をしていると、胸郭が狭くなって横隔膜の動きが悪くなり、肺の動きも悪くなるのだとか。すると血液の流れにも影響し、血行不良や整理不順などを引き起こします。血流が悪いと老廃物が排泄されず、冷えたり、むくんだり、栄養がいきわたらなくなるなどの不都合が出てしまうというのです。つまり、こうした不都合を解消するのがウルトラ深呼吸。深呼吸で副交感神経が優位になり、胸を張るウルトラポーズで胸郭を緩めることができ、横隔膜が動きやすくなるということです。深い呼吸を行うことで横隔膜の上下運動により、内臓がマッサージでき、全身の血行もよくなっていくのだといいます。■ウルトラ深呼吸5つのメリット(1)モヤモヤ不快な胃の膨満感が解消浅い呼吸では交感神経が優位になり、消化器系がうまく動かなくなります。しかしウルトラ深呼吸は、深呼吸とポーズの両面から胃の膨満感を解消します。(2)胃腸や子宮の冷えを改善に導く浅い呼吸の膨満感は、胃や子宮を圧迫するため冷えることに。でもウルトラ深呼吸によって血流が蘇るといいます。(3)副交感神経優位になり体がリラックスモードに「幸せホルモン」のセロトニンを活性化させて、心身をくつろがせてくれます。また息を吐くことには、デトックス効果もあるとか。(4)骨格が自然とゆるむウルトラポーズのように姿勢を正すことで肩の力が自然にゆるみ、正しい姿勢を保つことで徐々に骨格が整ってくるといいます。(5)脳から”自信ホルモン”が分泌され、心のエネルギーが蘇るウルトラポーズをとるだけで、「自信ホルモン」が分泌されポジティブになれるそうです。*これなら簡単にできるし、なにより、いつでもどこでも気軽にできるのがいいですね。体と心の両面にメリットがありそうです。深呼吸はストレス社会を生き抜くために、もっとも簡単にできる健康法。心身が疲れている方は、手に取ってみて試してみてはいかがでしょう。(文/森美奈)【参考】※小関伸哉(2015)『ウルトラ深呼吸で体が変わる!』小学館
2016年01月06日高血圧なんて自分には関係ない、他人事だと思っている人は多いのではないでしょうか。でも、自分では気づきにくい睡眠時無呼吸症候群の症状が出たときに急激に血圧が上昇している可能性もあるのだそうです。高血圧と睡眠時無呼吸症候群今年6月、オムロンヘルスケアと自治医科大学は共同研究の結果として、睡眠時無呼吸症候群と高血圧との関係について新たな事実を発表しました。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が一定時間止まってしまう病気のこと。これが血圧を上昇させ、心臓に大きな負担をかけるということが指摘されていました。今回の共同研究で明らかになったのは下記の2点。1.睡眠時無呼吸の重症度や夜間血圧の平均値が同等の場合でも、睡眠時無呼吸による血圧上昇の程度には個人差がある。2.夜間血圧の平均値が正常に見えても、睡眠時無呼吸が発生したときには、200mmHg以上に血圧が上昇する危険なタイプの高血圧がある。睡眠時無呼吸時の血圧を測定できるようになる!?急激な血圧の上昇は心臓病などのリスクを高めると言われています。今回の実験で、睡眠時無呼吸による血圧の上昇は、寝る前に降圧治療を行うことで抑えることができることもわかったそうです。オムロンは、今後さらに研究を進め、「睡眠時無呼吸を検知する血圧測定を始める試作機」を改良していき、2015年度中に製品として販売をスタートする予定としています。ちなみに、夜間高血圧の原因の1つは「メラトニンの分泌量の低下」と考えられていて、睡眠ホルモンとも呼ばれる眠りを誘引する物質、メラトニンの分泌量が低下することで体内時計が乱れ、高血圧の原因になるという説があるそうです。重病のリスクも…実際に、メラトニンを高血圧の患者さんに寝る前に投与したところ、血圧が下がったという報告も。高血圧で、かつ「眠れない」という方は、メラトニンの分泌量低下による体内時計の乱れが原因の可能性もあるので、早めにお医者さんに相談するようにしましょう。夜間に血圧が上昇する、または夜間に血圧が低下量しにくい人は心筋梗塞や脳卒中のリスクが高いとも言われています。さらに、睡眠不足の状態が続くと要注意です。普段、ほとんど気にすることのない血圧ですが、重病を招く一因にもなりかねません。健康診断の結果などは、注意して見るようにしましょう。photo by pixabay
2015年09月03日睡眠中に呼吸が止まってしまう病気、睡眠時無呼吸症候群。ひどくなると身の危険にもかかわるといわれているこの睡眠障害が、成人の気管支喘息と関係があるということが明らかにされました。その研究結果をご紹介します。睡眠障害と喘息の関係睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気のことです。ひどい場合は、心筋梗塞や動脈硬化を引き起こすこともあると言われています。また、睡眠中に呼吸が止まってしまうため、息苦しくなって夜、目が覚めることが多くなり、その結果、深く眠ることができず、日中の行動に支障が出てくる場合もあります。今年1月に睡眠時無呼吸症候群と気管支ぜんそくの間に、なんらかの関係があるという研究結果が発表されました。調査を行ったアメリカの研究者によると、「喘息にかかることが睡眠時無呼吸症候群を引き起こす危険因子になる」のだそうです。喘息は危険因子になるその研究によると、喘息にかかっている被験者のほうが健常者よりも数年後に睡眠時無呼吸症候群になる確率が高かったいうのです。ただ、「その原因が何か?」というところまではまだわかっていないようで、今後の研究でそのメカニズムが明らかになることに期待が集まっています。睡眠時無呼吸症候群は、寝ているときに症状がみられる病気なので、自分では気がつきにくいと言われています。そのため、家族など、自分以外の人に「寝ているときの呼吸がおかしい」「いびきが突然止まる」などと言われて、初めて病院にかかり睡眠時無呼吸症候群と診断されたという人も多いようです。睡眠時無呼吸症候群がもたらす危険睡眠時無呼吸症候群の人には下記のような症状が見られるそうなので、自分は大丈夫と思っている人も一度チェックしてみましょう。・睡眠中に呼吸が止まる・いつもいびきをかいている・よく夜中に目が覚める・よく寝汗をかく・起床時に熟睡感がない・日中に眠気やだるさを感じる睡眠時無呼吸症候群で怖いのは、本人に「熟睡できていない」という自覚がないことです。特に自覚のないまま日中を過ごしていることがあるので、昼間に眠気に襲われたり、集中力をかいて思わぬ事故を起こす可能性があります。実際に、睡眠時無呼吸症候群の患者は交通事故を起こす率が高いという報告もあるようです。周囲から指摘されたり、上の項目で当てはまる点が多い場合は、一度、お医者さんに相談してみたほうがよいかもしれません。photo by Lisa Marie Cannon
2015年08月09日なかなか気づきにくい病気といわれる睡眠時無呼吸症候群。でも、気づかなかったではすまされないこともあります。特に、自分の体だけでなく、身ごもっている赤ちゃんにまで悪影響が及ぶとあれば……。ぜひ、妊婦さんとそのご家族はチェックしてみてください。妊婦さんは特に気をつけたい睡眠時無呼吸症候群最近、妊娠したという方は一度、睡眠時無呼吸症候群の有無を検査してみたほうがよいかもしれません。というのは、妊婦さんが睡眠時無呼吸症候群になると、母体だけでなく、胎児にも影響が及ぶといわれているからです。睡眠時無呼吸症候群とは、夜中に一時的に呼吸が止まってしまう病気のことで、眠りが浅くなるため、日中に強烈な眠気に襲われることがあります。それだけでなく、心筋梗塞や不整脈、脳血管障害などを引き起こすリスクが高まると考えられています。睡眠時無呼吸症候群は肥満体質の人に多いといわれているので、妊娠中に急に太ったという人は、特に注意が必要です。胎児にも悪影響が妊婦さんが睡眠時無呼吸症候群になると、胎児に酸素がいきわたらなくなる危険があるといわれています。そうなると、発育に悪影響を与える可能性が高まるので、妊婦さんの家族の方で、妊婦さんが睡眠中に大きないびきをかいていたり、無呼吸の状態が続くのを感じているのであれば、早めにお医者さんに相談するようにしましょう。症状としては他にも、朝起きると頭が痛い、口が渇く、胸やけがするなどがあります。まわりの人は、元気な赤ちゃんを産んでもらうためにも、ぜひ注意して見てあげてください。一般的に、病院で診察する際は、無呼吸の状態が10秒以上続く、または、呼吸が浅くなる低呼吸の状態が1時間に5回以上認められる場合に睡眠時無呼吸症候群と診断されるそうです。お相撲さんも愛用しているCPAP睡眠時無呼吸症候群の治療にはCPAP(シーパップ)と呼ばれる、空気を送り込んで気道を確保する鼻マスクを使うことが多いようです。CPAPは基本的に病院からのレンタルで(1カ月で約5,000円)、自宅で寝る前に自分で着用します。使用したら久しぶりに熟睡できたという患者さんも多数いるのだとか。装着方法も特に難しくありません。ちなみに、相撲の力士のなかにも愛用者が多いとニュースで報道されていました。CPAPを使うのと使わないのとでは、翌日の体のキレが違うという記事も。睡眠時無呼吸症候群は本人では気づきにくい病気です。健康な赤ちゃんを生むためにも、一度寝ているときに不審な点はないかまわりの人に聞いてみてはいかがでしょうか?photo by pixabay
2015年08月03日普段眠っているとき、自分が口呼吸なのか鼻呼吸なのかを意識することはあまりないかもしれません。ただ、口呼吸を続けていると、徐々に顔がだらしなくなってしまうと言われているんです。これはなぜなのでしょうか?その原因と、口呼吸を改善するための方法をご紹介しましょう。口呼吸の原因とは?自分が口呼吸をしているのかどうかを知らない方も多いでしょう。口呼吸の方は、普段から口が開いている、唇が乾きやすい、いびきや歯ぎしりをしている、起床時に喉の痛みを感じる、といった特徴があります。とくに、日ごろから口が開いているのは自分でもわかりやすいサインです。心当たりがある方もいるのではないでしょうか?口呼吸は、ストレスによる自律神経の乱れが原因であると言われています。睡眠不足や偏食、疲労など、日常生活のあらゆる行動によって蓄積されたストレスが、呼吸の仕方に影響していると考えられているのです。まずは、自分の生活習慣を振り返り、口呼吸の疑いがないかをチェックしてみましょう。実は怖い! 口呼吸が体に与える悪影響口呼吸は、体の免疫力を低下させてしまうことが明らかとなってきました。免疫力が低下すると、病気になりやすくなり、動脈硬化や胃潰瘍といった症状を引き起こす可能性も高まります。また、口呼吸をずっと続けていることで口のまわりの筋肉が発達せず、あご部分にシワができやすくなったり、口元がだらしなくなってしまったりします。幼いころから口を開きっぱなしにしがちな方は、そのまま放っておくと体にさまざまな悪影響が出てくるかもしれません。そうならないためにも、早めの対策をしましょう。「あいうべ体操」で口呼吸改善!口呼吸を改善する手段のひとつに、「あいうべ体操」があります。これは、口の動きを「あいうべ」という4文字に合わせて動かす簡単なトレーニングです。「あ」と口を大きく広げ、「い」で口をぐっと横に広げます。「う」のときは前に口を突き出し、「べ」では思い切り舌を出して下に伸ばしましょう。これを10回繰り返し、1日に3セットやると効果的だと言われています。しっかりとトレーニングをすれば、睡眠中の口呼吸で悩んでいた方も、無意識に鼻呼吸ができるようになるはず。口元の筋肉を鍛えてキレイな輪郭を維持するためにも、ぜひ「あいうべ体操」を取り入れてみてくださいね。photo by pixabay
2015年06月19日オムロン ヘルスケアはこのほど、自治医科大学との共同研究により、睡眠時無呼吸に伴って血圧が200mmHg以上に上昇する危険なタイプの高血圧があることを明らかにした。同社では、自治医科大学 循環器内科学部門の苅尾七臣教授とともに、睡眠時無呼吸症候群の患者が睡眠中に無呼吸発作を起こすときの急激な血圧上昇に関する研究を行っている。血圧は通常朝は低く、睡眠中は落ち着くというのが一般的だが、朝の血圧が高い「早朝高血圧」や、夜間睡眠中も血圧が高い「夜間高血圧」の患者は、脳卒中などの心血管病リスクが高いことが知られている。夜間高血圧の原因のひとつには、睡眠中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」などが考えられているという。同疾患の患者は、睡眠時に無呼吸になることにより急激に血圧上昇が発生し、心臓などに大きな負荷がかかる。心血管病の発生は夜間から朝方に多いことが知られているが、この急激な血圧上昇がその強力な危険因子になると考えられている。同社と自治医科大学では、睡眠中のSp02(動脈血酸素飽和度)の低下によって睡眠時無呼吸を検知した際に血圧測定を開始し、睡眠時無呼吸に伴う急激な血圧上昇を検出する研究用試作機を共同開発した。現在、全国25施設の医療機関が同研究に参画し、900症例を超えるデータが集まっている。その結果、睡眠時無呼吸の重症度や夜間血圧の平均値は同じでも、睡眠時無呼吸に伴う血圧上昇の程度には個人差があることがわかった。また、約28%の患者が無呼吸時に160mmHg以上に上昇していること、中には200mmHg以上に上昇する危険なタイプの高血圧があることも明らかとなった。睡眠時無呼吸に伴う血圧上昇は、就寝前の降圧治療によって上昇を効果的に抑えられることも確認できた。自治医科大学の苅尾教授は、「家庭で夜間の血圧を測定することによって危険な夜間高血圧を評価し、適切に治療を行うことでリスクを低下させることができる」とコメントしている。
2015年06月15日