ピエール瀧容疑者の逮捕を受け、当該出演箇所を撮り直し、差し替えることが発表されていた映画『居眠り磐音』。この度、奥田瑛二が代役として“宍戸文六役”を務めることが正式発表された。松坂桃李が主演を務める時代劇『居眠り磐音』。今月14日に、「ピエール瀧容疑者の逮捕を受けて、関係者で協議の上、当該出演箇所を撮り直し、差し替えることと致しました。」と映画ウェブサイトが発表し、その後の動向に注目が集まっていた本作。そんな中、配給元の松竹が「映画『居眠り磐音』宍戸文六役のキャストについて」という書面にて、「この度、宍戸文六役として奥田瑛二さんにご出演頂く事が正式に決定したことを、ここにご報告致します。」と発表した。本作は、“平成で最も売れている時代小説”シリーズとして多くの時代小説ファンの心を掴んだ佐伯泰英の最高傑作にして初の映画化作品。松坂さんが時代劇初主演を務め、新境地を見せているほか、Wヒロインの木村文乃&芳根京子、柄本佑、杉野遥亮、佐々木蔵之介、陣内孝則、谷原章介ら豪華キャストが揃う。瀧容疑者が演じた宍戸文六は、関前藩国の家老という役どころだ。なお、本作の公開日は予定通り。『居眠り磐音』は5月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:居眠り磐音 2019年5月17日より全国にて公開©2019映画「居眠り磐音」製作委員会
2019年03月29日第92回キネマ旬報ベスト・テン表彰式が10日に都内で行われ、安藤サクラ、柄本佑ら受賞者が登場した。『万引き家族』で主演女優賞を受賞した安藤サクラは、「どうしよう、うまく話せなくなっちゃった」と動揺を見せる。出産直後に撮影したという同作について「今までだったら背負っていたような、自分が大事にいつも持っていたものが、産後なくなったというか」と明かし、「一個、でかいものを出産とともに出したという感じがあって。これからもあの状態にはならないかもしれない。すごくおおらかな生き物でいたような気がして、なんだかちょっとどんな爆弾が飛んできても、ふわっと入れた気がします」と語った。妻である安藤の様子を見守っていた柄本佑(主演男優賞)は、「なんて言えばいいんだ」と苦笑し、関係者への感謝で言葉を詰まらせる場面も。さらに「昨年母(角替和枝)が亡くなりまして、直接は報告できませんでした」と振り返る。「きっと会場のどこかにいると思います。うちの母の口癖は『なんでもない日、万歳』でした。さすがに今日は、『なんでもなくない日、万歳』と言って喜んでくれていると思います」と笑顔を見せた。W受賞ということで改めて夫婦で並んだ2人だが、「もう一生ないから!」と涙を見せた安藤を、柄本が「ちょっと待て、夫婦で泣いてると、写真出るぞ!」となだめる。安藤は涙ながらに「ちゃんとしてなきゃいけないかなと思ったんですけど、もうお祭り騒ぎだからいいかなと思って」と訴え、柄本は「そんな目で見られても……!」と動揺していた。しかし、司会者が柄本に話を振ると、安藤は泣きながらも「そういうのはいいんです、男は」とその場を制していた。また、サプライズで安藤の父・奥田瑛二からの「旦那が賞をもらったことを何よりも何よりも一番喜んでいるのは、安藤サクラだと思っています。2人の日々の精進の結果だと思っています。父もまだまだガンガン攻めていきます。いやあ、エネルギーをありがとう、乾杯!」というコメントが読み上げられると、安藤は「ここまでくると恥ずかしくなってくる」と苦笑。同社のバックアップに、「賄賂とかは渡していないです。そこまでお金はございません」と弁解し、会場を笑わせていた。○受賞一覧&登壇者日本映画作品賞:『万引き家族』桑田靖(フジテレビジョン)外国映画作品賞/外国映画監督賞/読者選出外国映画監督賞:『スリー・ビルボード』マーティン・マクドナー監督 代理:平山義成(20世紀フォックス映画)文化映画作品賞:『沖縄スパイ戦史』三上知恵監督、大矢英代監督・個人賞主演女優賞:安藤サクラ主演男優賞:柄本佑助演女優賞:木野花助演男優賞:松坂桃李新人女優賞:木竜麻生新人男優賞:寛 一 郎日本映画監督賞:瀬々敬久 代理:川瀬陽太日本映画脚本賞:相澤虎之助/瀬々敬久 代理:坂口一直(スタンス・カンパニー)読者選出日本映画監督賞:是枝裕和監督 代理:依田巽(ギャガ)キネマ旬報読者賞:立川志らく特別賞:樹木希林 代理:内田也哉子
2019年02月10日映画雑誌「キネマ旬報」が主催する「2018年 第92回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が2月10日(日)、文京シビックホールにて行われ、受賞した安藤サクラ、柄本佑、木野花、松坂桃李らが登壇した。安藤サクラ、柄本佑との受賞に号泣!安藤さんは読者選出日本映画監督賞も受賞になった、是枝裕和監督の『万引き家族』での主演女優賞を受賞、柄本さんは『きみの鳥はうたえる』、『素敵なダイナマイトスキャンダル』、『ポルトの恋人たち 時の記憶』と3本の主演映画から、堂々の受賞となった。私生活で夫婦であるふたりがそろって主演俳優の賞を受賞するという快挙に、観客も登壇陣も湧きに湧き、司会者の呼び込みでふたりが共に立つと、感激のあまり安藤さんがボロ泣きの展開に。柄本さんが主演男優賞を獲ったときのことを聞かれると、安藤さんは「もう…それがうれし…」と号泣。困惑顔の柄本さんが「夫婦で泣いているの、写真出るぞ!」と制するも、安藤さんは「ちゃんとしていなきゃいけないかなと思っていたんですけど、こんなお祭り騒ぎないからいいかなって」と泣きながら言葉を紡いだ。そのやり取りを何とも温かい表情で眺めていた木野さんは「もらい泣きした」と言い、松坂さんも「夫婦っていいなって思った!サクラさんも佑さんも僕にとって心の許せる友だと勝手ながら思っていて、(「キネマ旬報」の)最新号の表紙、舞台の本番中ですけど楽屋に飾っています(笑)」とふたりへの祝辞に代えていた。さらに、安藤さんの父・奥田瑛二から「夫婦でW受賞おめでとう。とてもとても喜んでいます!」などのサプライズコメントが寄せられると、柄本さんは満面の笑みを見せるも、安藤さんは、「ちょっとここまでくると恥ずかしくなってきた(笑)」ともじもじ。「キネマ旬報が、柄本家、安藤家をあれしているのではなく、賄賂とかを渡していないので(笑)。正式な受賞だと改めて言わせていただきます」と最後は笑いで締め、さらなる拍手喝采を受けていた。「キネマ旬報ベスト・テン」は、アメリカのアカデミー賞よりも長い歴史を持つ映画賞で、その年を代表する作品や映画人を多面的に選び出している特徴を持つ。年齢や所属の幅も広い映画を多く観ている選出者が、当年の映画界の実勢を反映することから、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価を業界内外からも受けている。松坂桃李の強い想い「この役は誰にも渡したくない」助演男優賞を受賞したのは、2018年度の賞レースの“常連”といえる松坂桃李さん。白石和彌監督によるやくざ映画『孤狼の血』にて、役所広司演じる大上刑事の相棒となった新人刑事・日岡をエネルギッシュに演じ、観客を魅了した。作品をふり返り、松坂さんは、「白石監督始め、役所広司さんなしでは日岡はできませんでした」と感謝を込める。出演にあたっては、マネージャーから委ねられた部分もあったと話し、「ゆだねてくれることがうれしいと同時に、この役は誰にも渡したくない、と思ったんです。絶対にやり遂げてやるというか、現場に立って、日岡をしっかり演じ切りたいという思いがありました。参加することもできて、ありがたい賞までいただいて、本当にうれしいです」と、時折、声を震わせながら強い想いと感謝を明かしていた。さらに、創刊100周年を迎えた本年より、多くの映画人の業績を讃え、先達への敬意と感謝の意を表すべく特別賞が新設され、2018年9月15日にこの世を去った樹木希林に進呈され、代理で内田也哉子が受け取った。そのほか、表彰式には、新人女優賞の木竜麻生、新人男優賞の寛 一 郎、キネマ旬報読者賞の立川志らくも出席した。(cinamacafe.net)
2019年02月10日奥田瑛二(68)が朝の連続テレビ小説「まんぷく」(NHK総合)に出演すると2月7日に発表された。96年「ひまわり」と07年「どんど晴れ」といった朝ドラに出演している奥田だが、実の娘・安藤サクラ(32)のヒロイン作品に出演するのは初めてのことだ。各メディアによると奥田が演じるのは、元食糧庁の長官で食品業界に大きな影響力を持つ衆議院議員の土井垣隆三役。安藤との絡みはなく登場シーンも少ないが、制作統括のチーフ・プロデューサーは「強烈な説得力とインパクトがほしいと思い、お願いした」と告白。奥田も今回の出演についてこうコメントしたという。「まさか、まさか……『まんぷく』に呼ばれてビックリ!演じてビックリ!疲れた、笑った……僕の心はまんぷくだ!!」奥田は3月上旬に登場する予定。Twitterでは、まさかの親子共演を喜ぶ声が上がっている。《親子共演、凄過ぎる演出の遊びゴコロが好きだわ》《間違いなくディープインパクトですよ!》《なんだったら柄本家の皆様にも総出で!!是非》「安藤さんが小学校の学芸会で主役を射止めた際、奥田さんは演技指導をしたそうです。『学芸会みたいな芝居をしてるんじゃない!』と思わず叱ったともいいます(笑)。いっぽうで安藤さんが本格的に女優を志したころには、あえて手を差しのべませんでした。そうすることで、自発的に安藤さんは自らの道を切り拓いてきたのです。大女優となった娘との国民的ドラマでの共演は、奥田さんにとってさぞ意義深いものでしょう」(テレビ局関係者)
2019年02月08日「これまで、個性の強いコワモテな役が多くて。もっと人間らしく、心の中をさらけだすような役を演じたいと思っているところに、照屋監督から今作のオファーをいただきました。“目”を褒められるのは、役者にとって殺し文句。その場で、出演を決めました」そう語るのは、映画『洗骨』(2月9日全国公開)で主演を務める奥田瑛二(68)。監督と脚本を手掛けた照屋年之(ガレッジセールのゴリ・46)は、「奥田さんの目の奥にある悲しみに惹かれました」と言って、奥田を口説いたという。洗骨とは沖縄諸島の西に位置する粟国島などに残っている風習。風葬された死者が骨だけになったころ、近親者の手で骨を洗ってもらうことで、この世に別れを告げるのだ。奥田演じる信綱は亡き妻の洗骨を通じて、生きる気力を取り戻していく。「信綱の気持ちにたいへん共感しました。しかし、妻を失ってから、その大切さに気付いても遅い。僕は約5年前から妻(エッセイストの安藤和津)への感謝の気持ちを言葉で示すように心掛けています」(奥田・以下同)かつて不倫したい男ナンバーワンと称された奥田。気弱で情けないダメオヤジを演じても魅力的だ。「撮影初日は、照屋監督に『かっこいい奥田瑛二が残っています』と言われました。封じ込めたはずなのに……と思いつつ沖縄の風を感じていたら、“いろんなことを考えるのはやめよう”という気持ちになって。その気持ちのままカメラの前に立ったら、OKが出ました」今年の3月18日で69歳を迎えるが、その色気は衰えるどころか増すばかりだ。「色気を保つためには、オスであること。顔やスタイルに関係なく、野生が必要なんです」目下、奥田の心を独占しているのが、長女・安藤桃子と次女・安藤サクラのもとに生まれた孫たち。「娘が、『私たちの10倍も孫がかわいいと周りに言ってるんですって?』と嫉妬するほど、溺愛しています(笑)。僕が孫の青春映画を撮るには、少なくともあと12年は生きなければならない。今はそれが生きる糧ですね」
2019年02月08日藤原竜也と蜷川実花監督がタッグを組んだ未体験サスペンス『Dinerダイナー』。この度、本作の公開日が7月5日(金)に決定し、初の本編映像となる特報が到着。さらに、窪田正孝、斎藤工、小栗旬ら超豪華俳優たちの出演が明らかになった。今回到着した映像では、「俺は、ここの“王”だ!」と言い放つ藤原さん演じるボンベロのシーンからスタート。ナイフを持ち、調理する場面も見られ、蜷川監督による色彩美溢れるダイナー(食堂)の一部がついにお披露目された。また、ダイナーに集う強烈な“殺し屋”として窪田正孝、本郷奏多、武田真治、斎藤工、佐藤江梨子、金子ノブアキ。さらに、小栗旬、土屋アンナ、真矢ミキ、奥田瑛二が出演していることが本映像で明らかになった。超豪華なキャスティングに、まさかの全員“殺し屋”という衝撃的な発表だが、詳しい役柄などはまだベールに包まれたままだ。さらに、蜷川監督が撮った藤原さん演じる天才シェフで元殺し屋・ボンベロのビジュアルも公開。血まみれのビジュアルからは、これまでにない強烈なキャラクターを匂わせる。『バトル・ロワイアル』や『るろうに剣心』シリーズでも特異な殺人鬼を演じている藤原さんだが、このボンベロを演じるには最初は戸惑いもあったそう。しかし、クランクアップの際には「何でもありなキャラクター。僕としてはすごく気持ちのいいキャラクターに仕上がった」と自信を見せている。『Dinerダイナー』は7月5日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:Dinerダイナー 2019年7月5日より全国にて公開©2019 映画「Diner ダイナー」製作委員会
2019年02月05日藤原竜也が主演する、蜷川実花監督の最新映画『Diner ダイナー』(7月5日公開)特報が5日、公開された。同作は平山夢明による冒険小説『ダイナー』を実写映画化。殺し屋専用のダイナーにウェイトレスとして売られる羽目になってしまったオオバカナコの前に現れたのは、元殺し屋で天才シェフの店主・ボンベロ(藤原)。極限状態の最高にブッとんだ世界が繰り広げられる。この度本編初解禁となる特報映像は、藤原演じるボンベロの「俺は、ここの"王"だ!」と歌うように叫ぶセリフから幕が開き、蜷川監督による色彩美溢れるダイナー(食堂)の一部が明らかになる。ナイフを手に不気味で圧倒的な存在感を放つボンベロと、今はまだ全貌が見えないキャラクターたち。ダイナーに集う強烈な"殺し屋"を演じるのは窪田正孝、本郷奏多、武田真治、斎藤工、佐藤江梨子、金子ノブアキ、さらに、小栗旬、土屋アンナ、真矢ミキ、奥田瑛二ら日本映画界を代表する本格派の豪華俳優たちとなった。殺し屋たちの役柄、ビジュアル、そしてヒロインともいえる役柄の"オオバカナコ"に関してについては今後明らかになっていく。
2019年02月05日アンアン読者にとっては、お父さんと同世代であろう奥田瑛二さん。“渋みのある大人の男”のイメージがありますが、実は’80年代には、“トレンディドラマ”と呼ばれた若者の恋愛模様などを描いたテレビドラマで、女性たちをメロメロにした過去があるのです…。――30年以上ずっと“かっこいい奥田瑛二”をキープしてこられたのに、2月に全国公開の映画『洗骨』では、情けなく、かっこ悪い男性を演じていますね。そう。僕が演じた信綱という役は、最愛の妻を亡くし、酒に溺れ、世捨て人のように暮らしている男。ここ5~6年よく演じていた、検事や刑事、会社の重役といった役とはまったく違うタイプの男。まあね、年齢的にそういう役回りなんだろうけれども、恫喝したり、あるいは経済や政治に関する専門用語をバーッとまくしたてたりすることが多くて、こっちは年をとるのに覚えるセリフはどんどん増えるわけだから、正直ちょっと疲れちゃってさ(笑)。それで一昨年の夏に、“もうそういう役、やーめた”って思ったの。それで今後は、父親でもいいし、もちろんジジイでもいいんだけど、人の心にある喜びや悲しみ、痛みに寄り添うような役柄をやろうって決めて。そんなときにこの話をいただいた。脚本を読んですぐに監督に会いたいって思って、渋谷のルノアールで話を聞いたんだよね。――照屋年之監督、ガレッジセールのゴリさんですね。うん。笑えるところがあって、切なくなって、また笑えてまた涙が出て。読み終えたとき、それこそ珠玉のため息が出たんです。脚本を読んで、自分から監督に会いたいと思ったのなんて、それこそ25年ぶりくらいじゃないかなぁ。それで「なんで僕なんですか?」って聞いたんですよ、監督に。――監督はなんと?「目です」、と。――ほう…。その時点で、“こいつ、俳優を殺しに来やがって…”って脳裏で思ったんですけど(笑)、さらに続けて「奥田さんの目の奥にある眼差しには、悲しみと切なさがあるのがいい」と。おいおい、倍かけて口説いてきてるよって。もう僕が女性だったら、すぐに相手のものになっちゃうくらい、すごい口説き方だったんです(笑)。承諾して、家に帰る道すがら、今まで積み上げてきた〈俳優・奥田瑛二〉を取っ払うんだろうなぁと思いつつ、自分を再構築したいと思っていたところだったから、もう一度原点に立ち返るのにはすごくいいタイミングだったんですよ。――作品の舞台は沖縄の粟国島。そこで奥田さん演じる信綱は、家に閉じこもって酒浸りの日々を生きているわけですが、先ほど「人の痛みに寄り添う役をやりたかった」とおっしゃいましたけれど、ここまで情けない男を演じることに、躊躇はなかったんですか?まったくなかったよ。ファーストシーン、信綱はケツのたるんだダルダルのブリーフにくたびれたランニングで登場するんだけど、衣装合わせのときに伸び切ったブリーフをはいたらさ、「おぉ~、これだこれだ!」って。自分はもちろん監督も、いわゆる〈奥田瑛二〉を崩していくことが、結構楽しかったんだと思います(笑)。――奥田さんがここ最近演じてきた役柄として挙げたのは、検事や刑事といった職業でしたが、信綱はもはや職業もない“ただの沖縄の離島の男”ですよね。役作りのアプローチは異なりますか?うん、違うね。まず、その役に対しての責任の度合いが違うんだよな。そこに生きている人を演じるって、すごく責任が大きいんだよ。もちろん検事をやるときにも、実際に検事の方にお会いして話を聞いて、リサーチを重ねるわけだけど、信綱のような男はもっと土着性が必要になる。なんだろうね、その土地に溶け込む才能っていうのかな。今回は1か月ちょっと粟国島や沖縄本島に住んでロケをしたんだけど、島の土、風、自然、人々、すべてに好奇心を持って近づき、そのあとは一切考えないようにして、ネイティブの空気感を身につけるんだ。こういう役は形より、心を掴むことが大事。そういう意味では、今までで最も難しい役どころだったかもしれないね。おくだ・えいじ1950年生まれ、愛知県出身。’79年『もっとしなやかに もっとしたたかに』で映画初主演。’86年のドラマ『男女7人夏物語』を機にブレイク。’89年の映画『千利休 本覺坊遺文』で日本アカデミー賞主演男優賞を受賞。映画監督としても活躍しており、’06年『長い散歩』でモントリオール世界映画祭でグランプリを含む3冠を受賞した。『洗骨』死んだ人を一度土葬あるいは風葬したあと、縁深き人たちの手により骨をきれいに洗うという風習、“洗骨”。4年前に妻を亡くし、沖縄の粟国島で世捨て人のように暮らす信綱の元に、島の外にいる娘と息子が帰ってくる。家族の思いがすれ違う中、洗骨の日が近づいてきて…。共演に、筒井道隆、水崎綾女、筒井真理子ら。沖縄で先行公開中。2月9日より、丸の内TOEIほか全国公開。※『anan』2019年2月6日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)インタビュー、文・河野友紀(by anan編集部)
2019年02月01日今年も多くの偉大なスターが、たくさんの思い出をわれわれに残してこの世を去った。そんな故人と親交が深かった方々から届いた、愛あふれるラストメッセージを紹介。題して、「大好きなあなたへ最後のラブレター」――在りし日の姿に、心からの哀悼の意を表して。■朝丘雪路さん(享年82・女優・4月27日没)、津川雅彦さん(享年78・俳優・8月4日没)へ。奥田瑛二(68・俳優)お別れの会で津川さんと朝丘さんの写真が並んでいるのを見たとき、思わず「なんだか不思議な感じがしますね」と声をかけてしまいました。それくらい一緒にいる姿を周りに見せないご夫婦でした。でも、津川さんの事業が立ち行かなくなったとき、それを助けたのはほかでもない朝丘さんです。津川さんは、泣きながら「ありがとう、雪江(朝丘さんの本名)」とおっしゃっていましたね。その場にいた僕は、お2人が強い信頼関係で結ばれていたことを知っています。僕と津川さんの付き合いはもう40年以上。弔事を読ませていただくことになり、筆をとったものの、思い出が次々とあふれ出してきて、どうにもまとまらない。カミさんには「ちゃんと紙にしたためなさい」と言われたんですが、どうしてもできませんでした。なんせ、本が一冊書けるくらいの思い出がありますから。だから当日、遺影を前にして心に浮かんだことを、そのままお別れの言葉にさせてもらいました。その日の夜。家族が寝静まった後、僕は部屋で一人、スコッチを飲んでいました。すると、津川さんのいろいろな表情や楽しかった思い出が頭に浮かんできて。気付いたときには、涙がぼろぼろとこぼれていました。訃報を聞いてから、思い切り泣いたのはそれが初めてのことです。そうそう。僕の弔事を聞いた多くの人たちから「まるで津川さんが乗り移ったみたいだった」と言われました。きっと津川さんは「俺はまだここにいるぞ!」と言いたかったんだと思います。
2018年12月28日山田孝之初の全面プロデュース作品『デイアンドナイト』の公開を記念して、来年1月11日(金)よりシネマート新宿スクリーン1にて、山田さんが出演する映画の特集上映が行われることが分かった。「FRIDAY AND NIGHT SHOW」と題されたこのイベントでは、山田さんが出演した作品の中から、人間の内面に迫る厳しい心理描写が描かれる作品、個性豊かなオリジナル作品など、厳選された3作品をそれぞれ一夜限りで上映する。なおチケットは、シネマート新宿の窓口とオンラインにて販売中だ。気になる上映3作品は以下の通り。●1月11日上映『凶悪』(2013年公開)白石和彌が監督を務め、その年の国内映画賞を席巻した衝撃のノンフィクション映画『凶悪』。死刑囚の告発をもとに、ジャーナリストが闇に葬られようとした殺人事件を暴き出し、犯人逮捕へと導いた顛末を綴った新潮45編集部編「凶悪-ある死刑囚の告発-」(新潮文庫刊)の映像化だ。本作で山田さんは凶悪事件の真相を追う主人公のジャーナリスト・藤井を熱演。死刑囚・須藤をピエール瀧が演じたほか、池脇千鶴、リリー・フランキーら豪華キャストが出演している。●1月18日上映『ミロクローゼ』(2012年公開)山田さんが1人3役を演じた奇想天外なラブ・ファンタジー『ミロクローゼ』(石橋義正監督)。失恋した3人の男たちが繰り広げる奇想天外な冒険を、全3部のオムニバス構成で描いた。出演には、山田さんのほかにもマイコ、石橋杏奈、原田美枝子、奥田瑛二ら。●1月25日上映『その夜の侍』(2012年公開)劇作家で演出家の赤堀雅秋が、自ら書き下ろした戯曲を映画化した初監督作『その夜の侍』。理不尽なひき逃げ事故で最愛の妻を亡くし、喪失感や葛藤を抱えた主人公が、刑務所から出所した犯人に復讐をしようする物語だ。妻の復讐を誓う主人公・中村健一を堺雅人が、主人公と対峙する残忍で狂気的なひき逃げ犯・木島を山田さんが演じた。ほかにも、綾野剛、谷村美月、高橋努、安藤サクラ、新井浩文らが出演している。<「FRIDAY AND NIGHT SHOW」イベント概要>日時:・1月11日(金)21:00~『凶悪』・1月18日(金)21:00~『ミロクローゼ』・1月25日(金)21:20~『その夜の侍』場所:シネマート新宿 スクリーン1(新宿区新宿3-13-3新宿文化ビル6F)料金:1,200円(税込)均一販売場所:12/28(金)12:00よりシネマート新宿6F窓口・オンラインにて販売開始『デイアンドナイト』は2019年1月26日(土)より全国にて公開。※1月19日(土)秋田県先行(cinemacafe.net)■関連作品:その夜の侍 2012年11月17日より全国にて公開© 2012「その夜の侍」製作委員会ミロクローゼ 2012年11月24日シネクイントほか全国にて順次公開© 2012「ミロクローゼ」製作委員会凶悪 2013年9月21日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2013「凶悪」製作委員会デイアンドナイト 2019年1月26日より全国にて公開 ※1月19日秋田県先行公開©2019「デイアンドナイト」製作委員会
2018年12月28日ミステリー小説『うちの執事が言うことには』が実写映画化。King & Princeの永瀬廉主演で、2019年5月17日(金)に全国公開される。人気ミステリー小説『うちの執事が言うことには』実写化原作のミステリー小説『うちの執事が言うことには』は、2014年3月に角川文庫にて刊行されるや、個性豊かで魅力的なキャラクター達が繰り広げる独特の世界観が人気を集め、瞬く間に9巻までシリーズ化された作品。2017年3月には、新シリーズの『うちの執事に願ったならば』もスタートした他、小説だけに留まらず、コミックス化も遂げている。上流階級、社交界、執事、ミステリーの要素が詰め込まれた、シリーズ累計発行部数75万部を超える話題作だ。ストーリー日本が誇る名門・烏丸家の第27代当主となった花穎(永瀬廉)は、18歳にして既に飛び級で大学を卒業する程の頭脳明晰、しかも色彩に関して特別な能力を備えている。突然の引退を宣言した先代当主の父・真一郎は行方がわからず、急ぎ留学先から戻ってきてみると、そこにいたのは幼少時代から全幅の信頼を寄せる老執事・鳳ではなく、新しい執事だという仏頂面の見知らぬ青年・衣更月蒼馬(清原翔)だった。父・真一郎が遺した突然の発令により、不本意ながらも衣更月と主従関係を結ぶ羽目になった花穎。まだ自覚が足りない若き当主・花穎と、仏頂面で新米執事・衣更月との関係には、ビミョーな空気が流れる。そんな中花穎は、招待された芽雛川(めひながわ)家次男のバースデーパーティーで、ある事件に巻き込まれる。親しげに近づいてくる大学生にして起業家の赤目刻弥(神宮寺勇太)とは何者なのか?さらに、次々に起こる不可解な出来事・・・烏丸家に上流階級の陰謀が降りかかる。花穎と衣更月は、烏丸家を守り抜くことができるのか―。キンプリ永瀬廉が映画初主演主人公の名門・烏丸家第27代当主の烏丸花穎を演じるのは、2018年に「シンデレラガール」でデビューしたアイドルグループ・King & Princeの永瀬廉。当主としては未熟だが、頭脳明晰で色彩に関しては特別な感知能力を持っている、唯一無二のキャラクターを繊細に演じ、映画初主演に挑む。清原翔&神宮寺勇太はじめ豪華キャストまた、永瀬演じる花穎の新執事・衣更月蒼馬役は、雑誌「MEN’S NON-NO」のモデルとして活躍しながら俳優業もこなしている清原翔が務める。また、物語の鍵を握るミステリアスなキャラクターである、パティスリー「アントルメ・アカメ」のオーナー、赤目刻弥を演じるのは、永瀬と同じくKing & Princeの神宮寺勇太。その他、奥田瑛二や吹越満、村上淳、原日出子、優希美青、神尾楓珠、矢柴俊博が出演。豪華俳優陣が集結し、上流階級ミステリーの世界観を盛り上げる。監督は、廣木隆一・富岡忠文・平山秀幸・西川美和・李相日などの監督作品に助監督として参加し、映画『白鳥麗子でございます!THE MOVIE』やWEBドラマ「火花」も手掛けた久万真路。脚本は、『ツレがうつになりまして。』『グラスホッパー』『追憶』も手掛けた青島武が担当する。主題歌はKing & Prince「君に ありがとう」主題歌は、永瀬廉の所属するKing & Princeが歌う「君に ありがとう」。映画『うちの執事が言うことには』 のために書き下ろされた楽曲だ。自分を成長させてくれた大切な人への感謝を綴った内容にな っており、花穎&衣更月の2人が数々の事件を通して築いていく信頼関係を彷彿とさせる歌詞と、爽やかなメロディが作品を彩る。詳細映画『うちの執事が言うことには』公開日:2019年5月17日(金)出演:永瀬廉(King & Prince)、清原翔、神宮寺勇太(King & Prince)、優希美青、神尾楓珠、矢柴俊博、村上淳、原日出子、吹越満、奥田瑛二原作:高里椎奈「うちの執事が言うことには」(角川文庫刊)監督:久万真路脚本:青島武主題歌:King & Prince「君に ありがとう」(Johnnys’ Universe)配給:東映
2018年12月24日アイドルグループ・King & Princeの永瀬廉主演の映画『うちの執事が言うことには』(2019年5月17日公開)の追加出演者が28日、明らかになった。同作は、高里椎奈による同名小説を実写映画化。シリーズ累計35万部を売り上げ、コミックス化もされている。英国帰りのメガネ男子で、社交界の名門・烏丸家第27代当主となる主人公・烏丸花穎(永瀬)が、青年執事・衣更月蒼馬(清原翔)とともに、烏丸家を襲うピンチに立ち向かう。今回明らかになったのは、名門・烏丸家に集う個性豊かなキャラクターたち。永瀬演じる若き当主・花穎が幼いころから絶大な信頼をよせる烏丸家の前執事・鳳役は、奥田瑛二が演じる。また花穎の父で、第26代烏丸家当主、突如自身の引退を表明した烏丸真一郎役として吹越満が出演する。烏丸家の使用人たちの面々としては、ハウスキーパー兼料理人・雪倉叶絵役の原日出子、雪倉家の長女で母の病欠時にハウスキーパー代理として烏丸家に仕える雪倉美優の優希美青、雪倉家の長男で美優の兄、ハウスキーパー代理を務める雪倉峻役の神尾楓が出演。さらに烏丸家の明るいムードメーカー、運転手・駒地役の矢柴俊博、ぶっきらぼうだが仕事は完璧な庭師・桐山役の村上淳と、実力派が揃った。この出演者陣に、映画初主演となる永瀬も、撮影終了後「皆さん経験が豊富でめっちゃ勉強になりました。この映画をやらせてもらうにあたって『全部吸収したい』と宣言していたんですけど、ベテランの俳優さんたちから自分の範囲で学べることはすべて学んだつもりです」と語った。
2018年11月28日お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史が、25日深夜に放送されたニッポン放送『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(毎週木曜25:00~)で、NHK連続テレビ小説『まんぷく』で主演を務める女優の安藤サクラを「天才」と絶賛した。岡村は「遅ればせながら…安藤サクラ、天才だと思います。恥ずかしいんですけど、それほど注目してなかったんですよ。で、『まんぷく』を見て『この人、天才かも』と思って」と、『まんぷく』の演技に衝撃を受けた様子。「だんだん『まんぷく』を見てて、可愛いらしいなあと思って」と話した。そして、「内田有紀さんとか松下奈緒さんとかおられる中、安藤サクラ可愛いぞって。そう思って見ると、あのオープニングもめっちゃ可愛いねん。最後の『ダダダダダッ』で、あんなポーズも可愛いなあって思って」とタイトルバックのポーズを絶賛。「僕だからもう、これから安藤サクラさんの作品を全部見ようと思ってるんですよ」と宣言した。また、「みんな知ってんのかな? お父さんが奥田瑛二さん。どんどん調べていったら、おじいちゃんのお父さんが、犬養毅なんですって。絶対すごやん」と紹介し、「だから皆さん、安藤サクラさんぜひ注目してみてください。あの人は天才だと思う、本当に。すごいと思う」と魅力をアピールした。
2018年10月26日「つい1年ほど前まで、喜怒哀楽の感情を失っていたのですが、いまはテレビも心から笑って見られるようになりました」瞳を輝かせて笑顔で話すのは、エッセイストの安藤和津さん(70)。夫は俳優・映画監督の奥田瑛二さん(68)で、長女・桃子さん(36)は気鋭の映画監督。そして次女・サクラさん(32)は女優で、平均視聴率20%超えと絶好調の朝ドラ『まんぷく』のヒロインだ。そんな一家を支えてきた安藤さんだが、母・昌子さん(享年83)の介護でうつとなり、母を見送った後も“介護うつ”状態で過ごしてきたという。10月18日にはその壮絶な介護の内実をつづった新著『“介護後”うつ』(光文社・1,300円+税)を出版。すっかり“うつ抜け”した安藤さんが、13年にわたる介護の日々を初めて振り返った――。母・昌子さんが83歳で亡くなったのは、’06年4月。満開の桜に囲まれての旅立ちだった。「見送った後がむしろ危険だといわれますが、まさにそうで、介護うつは終わらなかったんです。24時間母中心だった私が生きる軸を失った寂しさ、無気力感に覆いつくされていた。燃え尽き症候群でした。洗濯物はたためない、冷蔵庫にはカビが生えた瓶詰めや干からびた野菜。『介護後うつ』でしたね」(安藤さん・以下同)相続や名義変更の煩雑さに加え、映画製作に進出した夫が、お金をだまし取られて負債を抱え、その金策に追われる重圧も、介護後うつをひどくしたのではないかと振り返る。「遺品も穴のあいた靴下ひとつ捨てられず、ものではなく思い出さえあればいいと思えたのは、2年前のことです」その間に起きた大きな出来事といえば、娘たちの自立と成功、そして、孫の誕生である。「桃子は監督として独立し、サクラは女優デビューしました。娘たちが自分の道を見つけてくれたことが、生きる励みになったと思う」新しい命も誕生した。「3歳と1歳の2人の孫の存在がいま、私のなかではすごく大きい。介護と育児に共通するのは『おむつ替え』ですが、介護は死に向かって粛々と続けていく作業。でも育児は、躍動していく命を育んでいける。グレーだったキャンバスに鮮やかなピンクや黄色が塗り重ねられていくんです」そして訪れたのが、昨年クリスマスの“うつ抜け”だったという。「お笑い番組を見ていたとき『アハハ』と大笑いしていることに気づいて、自分でビックリ!それはまるで、胸につかえていた黒いカタマリが『ポンッ』と音を立てて抜けて出ていったようでした。うつ抜けには特に『これ』という要因はありませんでしたが、母の死から孫の成長へと、人の命がつながっていく流れが見えたのは大きかった」その“うつ抜け”から得たヒントがあるのだという。「うつになるのは、生真面目で、人に尽くすタイプの人が多い。いま介護うつに悩まされている人も、『奥さん』とか『嫁』『娘』の『~しなければいけない』という枠に捉われすぎないでほしい。介護する側が『100%の介護』を目指すのはよくないんです。私が介護される側になったときは、娘たちの手は絶対にわずらわせたくない」娘たちには「私がボケちゃったら無理せず、すぐに介護施設に入れてね」と伝えた。それを聞いた2人は「でもボケたら『なんで施設に入れるの!』って怒り出すでしょ」と笑いつつ、「うん、うん」と、神妙な顔つきだったという。「親にとって大事なのは、子どもの幸せ。娘たちに負担はかけたくないので、『施設に入れて、体が悪くても好きなものは何でも食べさせて!痛み止めはガンガン打って!』と言ったら、大笑いしてました」
2018年10月26日「つい1年ほど前まで、喜怒哀楽の感情を失っていたのですが、いまはテレビも心から笑って見られるようになりました」瞳を輝かせて笑顔で話すのは、エッセイストの安藤和津さん(70)。夫は俳優・映画監督の奥田瑛二さん(68)で、長女・桃子さん(36)は気鋭の映画監督。そして次女・サクラさん(32)は女優で、平均視聴率20%超えと絶好調の朝ドラ『まんぷく』のヒロインだ。そんな一家を支えてきた安藤さんだが、母・昌子さん(享年83)の介護でうつとなり、母を見送った後も“介護うつ”状態で過ごしてきたという。10月18日にはその壮絶な介護の内実をつづった新著『“介護後”うつ』(光文社・1,300円+税)を出版。すっかり“うつ抜け”した安藤さんが、13年にわたる介護の日々を初めて振り返った――。「ある日、番組で共演したベテラン女優さんに言われたんです。『背中がおばあさんみたいに丸まっているわよ』って。私が55歳のころ、母は寝たきりになり、24時間介護が必要に。ベッドに横たわる母の背に、前かがみになって手を回して抱えますから、背中から首にかけて猫背の状態でガチガチに凝り固まってしまう、“介護首”状態でした。介護首は、いまも完治していません」(安藤さん・以下同)母・昌子さんは26歳で安藤さんを出産し、シングルマザーとして、東京で料亭を経営していた。「母は気丈な人でしたが、60代後半から病的なほど激しい気性になり、暴れるようになった。ズボンやストッキングが『うまく脱げない』とイライラしてハサミで刻んでしまったり、リモコンを投げつけて壊すのも日常茶飯事で」孫の桃子さんやサクラさんが連れてきた友人を見て、「ずいぶんと太ったコね」などと口にしてしまう。さらには得意だったはずの料理の味つけが明らかにおかしくなった。サクラさんが中1の2学期には、こんな事件も――。「母が毎日、娘につくっていたお弁当を、私にもその日、持たせてくれました。しかしお昼に蓋を開けると、ほうれん草のしらすあえは腐っていて、しらすはカビだらけ……。帰宅したサクラに聞くと、『おばあちゃまがつくったお弁当、最近いつも腐っていて、味もヘン。雑巾を絞った手で、おにぎりを握っているの』と、我慢していたものを吐き出すように、大粒の涙をボロボロ流したんです……」ついには、生理用品を手に下半身裸のままヨチヨチ歩いてきて、「ねえ、これ替えて」。放ってはおけないほど、状態は悪化していた。検査の結果、意外な事実が判明した。テニスボール大の脳腫瘍が見つかり、「いつ死んでもおかしくない」という診断を受けたのだ。「その脳腫瘍の影響で、やがて老人性うつ、認知症を発症してしまった。感情のコントロールが利かない母は、私が記憶している愛情あふれる母ではなくなっていました。憎らしい、鬼のような存在になっていたんです」そんな状態にもかかわらず、夫や娘は、大きな慈しみをもって向き合ってくれたという。「施設や病院か、在宅介護のどちらを望むか聞くと、みんな『絶対、ウチ!』と即答してくれた。夫は『在宅介護には費用がかかるけれど、僕たち夫婦が頑張って仕事すれば、なんとかなるよ!』って。うれしかった、心強かった……」
2018年10月25日「昨年クリスマス、お笑い番組を見ていたとき『アハハ』と大笑いしていることに気づいて、自分でビックリ!それはまるで、胸につかえていた黒いカタマリが『ポンッ』と音を立てて抜けて出ていったようでした」こう話すのは、エッセイストの安藤和津さん(70)。夫は俳優・映画監督の奥田瑛二さん(68)で、長女・桃子さん(36)は気鋭の映画監督。そして次女・サクラさん(32)は女優で、平均視聴率20%超えと絶好調の朝ドラ『まんぷく』のヒロインだ。そんな一家を支えてきた安藤さんだが、母・昌子さん(享年83)の介護でうつとなり、母を見送った後も“介護うつ”状態で過ごしてきたという。10月18日にはその壮絶な介護の内実をつづった新著『“介護後”うつ』(光文社・1,300円+税)を出版。すっかり“うつ抜け”した安藤さんが、13年にわたる介護の日々を初めて振り返った――。「脳腫瘍の影響で、やがて老人性うつ、認知症を発症してしまった。感情のコントロールが利かない母は、私が記憶している愛情あふれる母ではなくなっていました。憎らしい、鬼のような存在になっていたんです」(安藤さん・以下同)そんな状態にもかかわらず、夫や娘は、大きな慈しみをもって向き合ってくれたという。「施設や病院か、在宅介護のどちらを望むか聞くと、みんな『絶対、ウチ!』と即答してくれた。夫は『在宅介護には費用がかかるけれど、僕たち夫婦が頑張って仕事すれば、なんとかなるよ!』って。うれしかった、心強かった……」そう振り返る安藤さんの目が、みるみる潤んでいく。実際、奥田さんは献身的に介護に参加。トイレで母の血圧が急に上がって倒れこんでしまったとき、ちょうど帰宅した彼は、義理の母をおんぶして寝室まで運んだのだという。「夫は62キロでしたが、74キロもあった母をおんぶして、汚物まみれの母のお尻を素手で抱えて、洗浄までしてくれた。娘たちもおむつ替えを手伝ってくれたし、血ではなく心のつながりで『ひとつの家族になったんだ』と実感しました」家族の愛に包まれながらも、安藤さんは母の介護に、仕事以外のほとんどの時間を費やしていくようになる。夜は夜で15分おきに「かづさ~ん」と呼ばれ、「1日わずか2時間」と睡眠不足でフラフラになりつつ、泣きながら明け方まで付き添うことに。しかし過労から、ドクターストップがかかり「24時間体制のヘルパー」にお願いするしかなくなった。ところが母がヘルパーのミスで転倒して1カ月入院。その後「要介護5」と寝たきり状態になってしまったのだ。「当時、映画製作に進出した夫が、お金をだまし取られて負債を抱え、家計はどん底でした。介護費に加え娘たちの学費もかかる。心身ともにボロボロの私でしたが、仕事しないわけにはいかなかった」幾重にも降りかかる困難。ある日、庭の木を眺めながら、「あの木で首をつったら楽になるって、毎晩のように思っちゃうのよね」。そうつぶやいた安藤さんを心配した娘たちが家族会議を開き、「お母さん、それはヤバい」「お母さん、変だよ」というほど、追いつめられていた。その後、心療内科で「介護うつ」と診断されたが、処方された薬のうち服用したのは最低限の睡眠導入剤だけだったという。「よく、『いつごろからうつだったんですか』と聞かれるんですが、それがハッキリしないのも、うつです。母の病気も自分のうつも、現実を受け入れたくない思いで蓋をして、後手に回ってしまった」当時のことは断片的にしか覚えていない。「仕事の打ち合わせ中に急に涙が止まらなくなったり、生放送でまったく言葉が出てこなくなってしまったり。収録にも、何度も遅刻してしまいました。料理をつくろうと冷蔵庫を開けても、ハンバーグも生姜焼きも、どんな手順でこしらえるのか思い浮かばず……」母・昌子さんが83歳で亡くなったのは、’06年4月。満開の桜に囲まれての旅立ちだった――。「見送った後がむしろ危険だといわれますが、まさにそうで、介護うつは終わらなかったんです。24時間母中心だった私が生きる軸を失った寂しさ、無気力感に覆いつくされていた。燃え尽き症候群でした。洗濯物はたためない、冷蔵庫にはカビが生えた瓶詰めや干からびた野菜。『介護後うつ』でしたね」
2018年10月25日「2週目で福ちゃんは『私、楽天家なんです』と言うんですけど、自分がハッピーになれるよう自然に脳内で変換する女性で、福ちゃんを演じることで、名前のとおり、福に近づいていく時間を共有している感じです」そう語るのは、初週平均視聴率21.9%と過去5年の朝ドラで最高のすべり出しを見せた『まんぷく』でヒロイン・福子を演じる安藤サクラ(32)。取材中も福子を彷彿とさせる明るさが印象的だ。育児をしながらの撮影、子連れの初ヒロイン……と話題になったが、オファーがあった当初、安藤自身も「出産したら母親は育児に専念しないといけないと思っていた」そうで、「このタイミングでできるわけがないと思っていたから、お話がきたときはすごく悔しかった」と話す。しかし、出演を決めたのは家族からの言葉だったそう。「印象的な言葉は家族全員からそれぞれありました。義理の母(角替和枝)からは「これをやらないんだったら、事務所も仕事も辞めちゃいな」と。柄本のお父ちゃん(柄本明)とうちのお父ちゃん(奥田瑛二)からの『なんでそんな一大事みたいな顔しているの?やればいいじゃん』という言葉も心強かったです」(安藤・以下同)夫の柄本佑(31)に相談したときには、「できると思って、前向きに考えてみたら?」と言葉を掛けてもらったそう。まさに家族に後押しされながらの出演となった。「毎週台本が来るのが楽しみです。この間、萬平さん(長谷川博己)と一緒にいたら、台本を読みながら『おもしろくて、やばい』って爆笑していて、なんて幸せな作品なんだろうって思いました」物語は戦争という時代背景が大きく関係してくるが、天真らんまんな福子が戦争をどう乗り越えていくかが見どころになりそう!
2018年10月22日お笑いコンビ・オードリーの若林正恭と春日俊彰がパーソナリティを務めるニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』(毎週土曜 25:00~)が、10月で放送10年目に突入する。この連載では、番組に携わる構成作家のチェ・ひろし、奥田泰、藤井青銅、ディレクターの石井玄、そしてパーソナリティのオードリーにインタビューをする他、番組密着やイベントレポートも行う。第2回は、構成作家の奥田泰にインタビューを実施した。○オードリーとの出会い――奥田さんがオードリーさんの番組につかれたきっかけをお聞かせください。芳樹さん(宗岡芳樹)がディレクターの頃に、ネタコーナーを強くしたいとなって、声をかけてもらいました。――確かに奥田さんはナイナイさんのオールナイトニッポンで常連のハガキ職人でしたよね。芳樹さんとは元々接点があったのですか。芳樹さんが営業から制作に異動になって、『チュートリアルのオールナイトニッポンR』で最初に仕事をしました。その後、ナイナイさんの番組本の制作で一緒にじっくりやらせてもらって、という感じです。――オードリーさんの番組につかれた時期はいつですか。13年の1月です。サンドウィッチマンさんがゲストに来られたスペシャルウィーク(12年12月12日放送)の後の、切りが良いタイミングでしたね。前任の長永(拓也)さんと入れ替わりでした。――オードリーさんとはその以前から接点があったのですか。お2人は覚えていないと思うんですけど、『ヤンピース』(ニッポン放送/06年~08年)という番組に作家として入っていたんですが、若手芸人だけがゲストで来る1週間があって来ていただきました。――以前からご存じだったんですね。オードリーさんへの印象は、ラジオに携わる前と後で変わりましたか。こういう印象だと最初から決めつけていたわけではないので、あまりないですね。ただ、春日さんがあんなに人見知りだとは思いませんでしたけど(笑)。無言でずっといられる方ですしね。○ブース内で"基本しゃべらない"理由――奥田さんは放送中、オードリーさんと一緒にブースに入られています。放送ではよく奥田さんの笑い声が聞こえてきますが、例えば「オチ前で笑わないように」など、意識していることはありますか。それは思うんですよ。春日さんのツッコミの前に笑わない方がいいなとか。我慢することもありますが、素直に面白いと笑っちゃいますね(笑)。若林さんは、僕らにしか分からないことをたまに言ったりするんですよ。さっきの楽屋の話が前提だったり、あとは同世代だからこそ分かることだったりとか。――奥田さんとオードリーさんの2人は同年代ですよね。若林さんも春日さんも微妙なラインをついてくるんですよ(笑)。『キン肉マン』の話でも「ヘル・ミッショネルズ」とかは俺らの世代でもパッと出てこないワードなんです。「ネプチューンマン」や「ビッグ・ザ・武道」とかはすぐ出てくるんですが。そこがちょっと面白いというか、聞いたら絵が出てくるんで、思わず笑っちゃいますね。――他の番組ではブースの作家さんが補足的にしゃべることもあったりしますが、奥田さんはほとんどしゃべられないですよね。そこは意識されているのですか。そうですね。そっちの方がいいと思ってますし、基本しゃべらないですね。ただ、言った方がいいときは、オンエアで聞こえる声じゃなく言ったり、書いたりはしています。例えば、「ここからはありでここからはなし」と名前を挙げていくトークをたまにするじゃないですか。そういったときは、2人が後から見ながらしゃべれるように、言ったことを僕がパーッと書き留めますね。○放送前、春日俊彰が必ず行う"仕事"――フリートークの内容について、お2人から事前に相談されたりするんですか。いや、トークには一切かかわらないです。ただ、若林さんとは本番前にしゃべっていますけどね。だからトークは生放送で全部初めて聴くんですよ。――若林さんとはどんなお話をされているんですか。ここでは言えない話が多いですね(笑)。――春日さんとは話されないんですか。「しんやめ」(コーナー「死んでもやめんじゃねーぞ」)を持っていて、「お願いします」だけです(笑)。春日さんだけ会議室が別なんですが、春日さんの仕事として、お菓子の袋を全部開けるという作業があるので、それは今でもやってもらっています。だから1回はこっちの会議室に必ず来られますね。――そんなルールがあるんですね(笑)。どういう経緯でそうなったんですか。分からないです。昔からそうなんですって。春日さんが全部袋をガンガンガンって開けていきます。だからお菓子を食べたくても、春日さんのところに行って、「すみません、開けてもらっていいですか」と言いにいきますね(笑)。○採用されやすいネタメールとは――話は戻りまして、ブースに入られる以外に、作家としてどんなお仕事をされているか、お聞かせください。主なところではネタメールの最初の粗選びですね。やはり一定レベルに達したものでないと、放送にはのせられないので。そこまで絞ったものを若林さん、春日さんにお見せします。後は本人たちがに好きなように選んでもらえばいいと思っているので。――どんなメールを省くのか、基準があればお聞かせください。まず、放送に適してない表現のあるものですね。後はお2人に合ってない内容のものです。例えば下ネタは読む人によって使えるワードが変わるので、「しんやめ」で春日さんが言って大丈夫かどうか、判断します。おぎやはぎさんなら言ってもいいけど、他の芸人さんだとキツイことがあるじゃないですか。――確かに、おぎやはぎさんの2人が言うから、許されていることもありますよね(笑)。それと芸能人ネタであれば、他のラジオやテレビのバラエティでよくネタにされる人は、新しい触れ方であればはじかないですね。例えばクロちゃんなどをネタにしても、どうしても後追いになってしまうので。後は、言い回しが長すぎてキレが悪すぎるものやオチが先にきちゃってるものでなければ、基本的にははじかないです。――となると、あまり作家側では省かないんですね。こっちの趣味、僕が好みかどうかでははじかないです。だから客観的に見て成立さえしていれば、お2人に持っていきます。――オードリーさんは放送前、ご自分たちでかなり選ばれているんですね。そうですね、2人とも選んでいますよ。芸人さんのラジオのよくある光景だとは思いますね。――それでは最後に、『オードリーのオールナイトニッポン』は10周年イヤーに突入しましたが、奥田さんの中でこの番組はどういう位置づけですか。ブースで好きなように笑って、1週間をリセットする感覚ですね。だから日曜日は仕事がないとうれしいです(笑)。
2018年10月19日ジャンルにとらわれずに多方面で活躍する3人のゲストが、それぞれの立場から自由気ままに語り合う「ボクらの時代」。その10月14日(日)放送回に俳優の井浦新、成田凌、奥田瑛二が登場。20代、40代、60代を代表する3人が語り合う。1998年、是枝裕和監督作『ワンダフルライフ』で役者としてデビュー。その後「HiGH&LOW」シリーズや「アンナチュラル」などの演技で大きな注目を集める井浦さん。モデルとして活躍する傍ら2014年に俳優デビューし、大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や『コード・ブルー』シリーズなどで若手の筆頭株となった成田さん、『64 -ロクヨン-』前後編や「大貧乏」など数々の作品に出演する奥田さん。それぞれ20代、40代、60代の代表的な存在として精力的に活動する3人だが、今年3月に公開された映画『ニワトリ★スター』で共演している。同作は主人公のくたびれた大麻の売人・草太役を井浦さんが演じ、全身タトゥーの赤髪モヒカン色欲狂いの若者・楽人役に成田さん、草太の父親役で奥田さんが出演。井浦さんと成田さんは同作での役作りのために共同生活をした間柄だという。同じ作品でつながり関係性を持った共演者たちが再び集まり語り合う今回の「ボクらの時代」。果たしてどんなトークが展開されるのか、ファンならずとも注目の30分になりそう。井浦さんの映画最新作となる『止められるか、俺たちを』は現在公開中。井浦さんが師匠と仰ぐ故・若松孝二監督率いる“若松プロダクション”を舞台にした物語で、井浦さんが若松監督役で出演。主演には門脇麦を迎える。また成田さんは出演作『ビブリア古書堂の事件手帖』が11月1日(木)より、『スマホを落としただけなのに』が11月2日(金)よりそれぞれ公開となる。『ビブリア古書堂の事件手帖』は過去にはドラマ化もされた人気コミックを原作に、黒木華と野村周平のW主演で映画化。成田さんはマンガ専門のネット販売を行う青年・稲垣を演じる。『スマホを落としただけなのに』は2017年に「このミステリーがすごい!」大賞の“隠し玉”として発売された同名小説をベースに、北川景子主演で身近な落とし穴に潜む現代の新たな恐怖を描くサイバーミステリー。北川さん演じる麻美が頼るセキュリティ会社勤務のSE、浦野善治を成田さんが演じている。また奥田さんは岡田准一と西島秀俊が共演、現在公開中の『散り椿』に出演している。「ボクらの時代」は10月14日(日)午前7時~フジテレビで放送。(笠緒)
2018年10月13日映画『万引き家族』で演技が世界的に評価された女優・安藤サクラさん(32)が、ついに連続ドラマ小説『まんぷく』(NHK)に主演として登場した。朝ドラ99作目にして、初めて育児をしながら撮影に挑むヒロインとなった、サクラさん。インスタントラーメンを生み出した夫婦の物語を、明るく逞しく演じている。「サクラが3~4歳のころ、彼女を見ていて、確信したの。ああ、この子は女優になるって」こう語るのは、サクラさんの母でエッセイストの安藤和津さん(70)。その直感は鋭かったが、シャイなサクラさんがその思いを口にすることはなかった。サクラさん誕生のころ、俳優で映画監督の父・奥田瑛二さん(68)は、大ヒットドラマの常連だった。しかし、そんな父の背中を見るまでもなく、サクラさんは生まれながらに、自分の道を一直線に見定めていた感がある。サクラさんは5歳で、父の舞台を見て、指をさしてこう言ったのだ。「ちゃくちゃん(サクラちゃん)あれになる!」奥田さんの思いは複雑だった。「あちゃ~と思った。女優にはならないでくれ。お願いだからって」(奥田さん)奥田さんは、自分のつらい下積み時代の経験から、娘たちを女優にだけはしたくなかったのだ。だが、父の願いもむなしく、幼稚園のお遊戯会から、サクラさんはその才能の片鱗を見せ始めていた。小学校5年の学芸会で『夕鶴』の主役オーディションに受かった。このとき、奥田さんは和津さんに頼まれて、サクラさんの演技指導をしている。「15分だけだぞ。正座してお願いしますと言わなきゃダメだ」と、言って始まった稽古は気づけば20分、30分と過ぎていった。「いや、そうじゃない。違う。小学生みたいな芝居してるんじゃねえよ!」小学生のサクラさん相手に、奥田さんは熱くなった。気づけば1時間半がたっていた。「バカヤロー!学芸会みたいな芝居してんじゃねぇんだよ!」ついにサクラさんが、「だってこれ、学芸会だも~ん」と泣きだした。しかし、このときのサクラさんの演技は後々まで語り草になった。「先生方みんな泣いたんですって。それに妙に色っぽかったのよね(笑)」(和津さん)サクラさんが秘めた思いをぶつけてきたのは、高校卒業のころだ。両親の部屋で、正座をしたサクラさんは、神妙な声でこう言った。「お父さん。お話があります」「うん。なんだ」「女優になりたいんです」シーンとした沈黙がしばらく続いた。奥田さんは観念し、サクラさんにこう言い渡した。「わかった。OKを出す。しかし、何も助けてやることはできない。自分で道を切り開く。そこだけは胆に命じて、親を頼らない」奥田さんはその夜、いろんな思いが錯綜して、眠れなかった。「親の七光り」などと言われるが、七光りで親が面倒を見た子どもが潰れていくのを、奥田さんはその目で何度も見ていた。「生き残るのは、親が手を出さなかった二世です。佐藤浩市、中井貴一、緒方直人もそうですね」(奥田さん)サクラさんは、自分で調べて、ワークショップに通いだし、自分の道を黙々と切り開いていった。「こっちは人づてに、誰々のワークショップに行っていると聞いて、驚くわけですよ。本気度が増して、本人は命がけだったと思います。親としては、正直、もどかしい。手を差し伸べてやりたい。でも、何もしないで無視する強い気持ちを持たなければいけない。そこから静かなる“せつない親子関係”が生まれてくるわけです」(奥田さん)当時、サクラさんに対するネガティブな視線が実際にあった。「『あの顔で女優になるわけ?』とか『親の七光りもどこまで通用するかね』とか。ずいぶんヒドイことを言われました」(和津さん)冷たい世間の風のなか、奥田さんにできるのは、自分の作品の現場を見せることだけだった。そんなころ、奥田さん監督の映画4作目『風の外側』で、主演女優が降板する事態が起きた。クランクインまであと10日。奥田さんは、撮影を延期するつもりだったが、プロデューサーが「サクラさんはどうですか?」と提案してきた。しかし、すぐには首を縦に振れない。このとき初めて和津さんが口を出した。「サクラを主演にするのは、あなたがしたくないと断固、自分で決めたこと。それはわかる。でも、今回は、神様のプレゼントだと思って、やったらどうなの?」と。「それで腑に落ちたんですよ。これは運命的なことだなと思って」(奥田さん)奥田さんは、1人の監督として、サクラさんに出演を要請。サクラさんはそれを受けた。「最初の1週間は、現場で怒鳴りまくっていましたね。でも1週間たったら、サクラがスコンと変わって『あ、こいつ化けやがった』と、思った。残りの20日は一切、注文はつけなかった。顔が役の顔になってるし、本名のさくらというひとりの娘ではなく、女優サクラになっているのがプロの目で見えた。それからは撮影も楽しかったです」(奥田さん)その後、サクラさんは園子温監督作品『愛のむきだし』(’09年)など、話題作に次々出演。その圧倒的な存在感と演技力に、しだいに注目が集まっていった。サクラさんは、スイッチのオン、オフが明確で、自然に役に入り込み、憑依させた役からスルリと抜けて、日常生活に戻ってくるという。「ある人は『人智を超えている』と、言っていたね。僕もサクラを見習って、実践しようと思うけど、なかなかできない。役が憑依しかけたクランクイン10日前がいちばんダメなんですよ。自分で自分が制御できない。ピリピリして、パンパンに張った風船みたいになっちゃうわけです」(奥田さん)若き日の奥田さんは、そんなとき家で暴れた。ちゃぶ台をひっくり返して、亭主関白を演じたり、酒に溺れたり、ときどきは女性スキャンダルも起こしている。「そうしないと、僕は役の自分から元の自分に戻れない。ところが、サクラはピリピリしない。役の咀嚼の仕方が僕とはまったく違う。セリフを咀嚼して、血と肉にしていくスピード感があって、現実に生活している環境が、変わらない。異次元だね、あれは」(奥田さん)
2018年10月13日10月1日にスタートした、NHK連続ドラマ小説『まんぷく』。朝ドラ99作目にして、初めて育児をしながら撮影に挑むヒロインとなった、女優の安藤サクラさん(32)。インスタントラーメンを生み出した夫婦の物語を、明るく逞しく演じている。21歳で父・奥田瑛二さん(68)が監督した映画『風の外側』でデビューしたサクラさんは、数々の女優賞に輝き「異次元の能力の女優」との呼び声も高い。今年5月、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した是枝裕和監督作品『万引き家族』では主演を務め、その演技は、審査委員長ケイト・ブランシェットに絶賛された。姉の桃子さん(36)は、気鋭の映画監督。’10年『カケラ』で監督デビューし、自身の小説を映画化した『0.5ミリ』(’14年)で、数々の映画賞を受賞した。現在は、『0.5ミリ』の撮影地だった高知市に移住。昨年10月、映画館「ウィークエンドキネマM」を開館し、舞台や映画製作などを学ぶ「桃子塾」を開くなど、高知を拠点に活動の幅を広げている。映画監督と女優の姉妹。2人の天才を生み出した安藤家。2人の母でエッセイストの安藤和津さん(70)は、感受性を育むことをいちばんに考え、子どもの目線になって娘たちに接したという。「知識は後からでも学べる。それよりも、ものを感じる力をつけることが大事だと思っていました」ユニークなのは、桃子さんと4歳違いでサクラさんが生まれたときのことだ。「桃子の立場で、妹ができるとはどういうことなのか考えると、手放しでうれしいわけではないでしょ?お父さんもお母さんも赤ちゃんに取られちゃう。皆からプレゼントをもらうのは、生まれてくる赤ちゃんばっかりだし」そこで、和津さんはお祝いをくれる人たちに、「大変、申し訳ないですが、桃子に『お姉ちゃんになって、おめでとう』のプレゼントか、妹とのペアのものをいただけたら、すごくありがたいです」とお願いした。“お姉ちゃんになって、おめでとう”のお祝いの効果は絶大だった。「これがたぶん桃子のサクラへの限りない愛の発端だったような気がする。桃子もまだ4歳だったから『なんで妹ばっかり』ってなったら面白くないじゃない」桃子さんはいま、何の衒いもなくサラリと言う。「母は母性の塊、菩薩のような愛を注いでくれました。おかげで私、ずっと安藤サクラのファンクラブ会長です。幼少期からサクラには私がいる。私が守る。それが、いまもあるんです。サクラが生まれた瞬間、無償の愛を思いました。4歳で、命を捧げようと」桃子さんはすでにこのときから、母の深い愛情を受け継いでいた。サクラさん出産後、仕事に復帰した和津さんが心がけたのは、娘たちとの密度の高い時間だ。「1日最低5分は2人きりで向き合って、話をする。桃子とも、サクラとも2人っきり。それぞれ1対1で話をする。1人に集中する時間を作りました。それから毎日ワクワクすることを1コさせたの。生きていてうれしいと思うこと。“1日1笑”というのかな」和津さんの育児法は、自身の生い立ちとは逆のものだった。「私の母が忙しく働いていていつも仕事が頭にある人だったから。結構つらい子ども時代だったのかも」愛知県春日井市出身の奥田さんは、長期休暇になると、故郷に娘たちを連れていき、自然のなかで感性の幅を広げていった。意外だが、奥田さんはボーイスカウトの指導員もしていたという。塩むすびと水筒を持って、山登りをし、いとこたちと一緒にヘビやカエル、ザリガニに触れさせた。「男の子、女の子の隔てなく、自然と触れ合う。スッポンポンで池に入って、カエルの卵を頭からかぶったりしていましたよ」奥田さんは、独立プロで妥協しない映画製作を続けながら、俳優としても高い志を持ち続けている。奥田さんが主演し、ガレッジセールのゴリが、本名で監督した映画『洗骨』(来春公開)は、今年8月、ニューヨークで開催された映画祭で観客賞を受賞した。和津さんも娘たちの育児サポートをしながら、エッセイストとして多忙な日々だ。母・昌子さんの介護の後に陥ったうつ。そこから脱した経緯を『“介護後”うつ』(光文社)にまとめ10月18日、出版。桃子さんは『0.5ミリ』を高知で撮った縁で、’13年、高知県観光特使に就任。その翌年、高知市に移住し活動拠点にしてきたが、娘に続いて奥田さんも今年、県の観光特使に任命された。家族一人一人がそれぞれの場で自分の道に邁進しながら、安藤家は何か目的が見えたら集結し、いつでも一丸となれる。奥田さんはこう語る。「集結力とか才能も含めてそこは最強だと思う。コッポラ一家よりうちのほうが。クリント・イーストウッドのところも最強だろうけど、わが国では安藤家が最強だと思っています」
2018年10月12日映画『万引き家族』で演技が世界的に評価された女優・安藤サクラさん(32)が、ついに連続ドラマ小説『まんぷく』(NHK総合)に主演として登場した。朝ドラ99作目にして、初めて育児をしながら撮影に挑むヒロインとなった、サクラさん。インスタントラーメンを生み出した夫婦の物語を、明るく逞しく演じている。「朝ドラ、ヒロインのオファーが来ちゃった」サクラさんが、おどけた調子で両親に打ち明けたのは、昨年の秋ごろだった。「えーっ!すごいじゃないって私たち、叫んだんですけど、『できない』って言ったんです」と、語るのは、サクラさんの母でエッセイストの安藤和津さん(70)。俳優で映画監督の父・奥田瑛二さん(68)もうなずき、「でも本当は、背中を押してもらいたかったんだろうね」と続けた。「ものすごく、覚悟がいることだから。一時的に大阪に移住しなきゃならないし、旦那さん(俳優・柄本佑・31)や子どもをどうするかとか……」(和津さん)朝ドラ『まんぷく』は、NHK大阪放送局の制作だ。撮影期間中、東京を離れることになる。サクラさんに、NHK側から打診があったのは昨年10月の初旬。長女を出産して、3カ月ほどしかたっていないころだった。「子どもを産んだら、お仕事はほとんどしないつもりだった」というサクラさんは、うれしい以前に、念願の仕事ができないと思い、悔しさでいっぱいになったという。そこで、まず夫の佑さんに打ち明けると「できるかもしれないよ。できると思って考えてみたら」。夫に励まされたサクラさんは両親に相談にきたのだった。奥田さんは即座に勧めた。「絶対やったほうがいい。子どものことは任せておけ!じぃじとばぁばで育てたっていいんだ」和津さんも言った。「心配しないで!一日中べったり一緒にいなくても、濃い時間をしっかり持てば大丈夫」と説得。映画監督で、自身も3歳7カ月の娘を持つ姉・安藤桃子さん(36)のプッシュも効いた。「子どものためにもやってみれば」家族一丸となった支えを得て迎えた1月31日、ヒロイン決定の記者会見で、サクラさんはこう言って、涙を見せた。「このお話をいただいてから、すごくたくさんのことを考えて、たくさんの時間を使って、悩んで、覚悟を決めてきました。そうして、ここに立っていることが、なんてありがたいことなんだろうと思って、ちょっと泣けてきました」『まんぷく』のオファーを受けて以来、サクラさんは、大阪で部屋を借り、娘さんと暮らしながら、連日の撮影に臨んでいる。サクラさんは毎朝早くに起きて、娘さんにご飯を食べさせる。NHKのキッズルームにいるときは、撮影の休憩時間のたびに親子の時間も作れている。和津さんは月に一度、大阪のサクラさんと孫が暮らしている家を訪れるが、そのとき懐かしいものを見つけた。「桃子とサクラが小さいときに、DIYが好きな奥田が段ボールで家を作ってくれたんです。私がお菓子の袋を屋根や部屋の内側に貼って、子どもたちの遊び場にしていたの。遊びながらお菓子をはがして食べて、本当に楽しそうだった」それと同じ家が大阪の部屋にあったという。「サクラが作った段ボールの家は結構地味目だったけど。先日、奥田が手伝って完成させました。受け継がれているんです。自分がすごく楽しかったことを、子どもにしてあげている」そんな両親の愛情と助けに支えられているからか、毎日を心配した和津さんが「大変じゃないの?」と聞くと、サクラさんはケロリとこう言った。「東京にいるときに比べたらずっと楽。暮らしがシンプルだから。仕事と子育てだけで、日常生活の中に無駄な選択肢がないし、NHKのみなさんのサポートもあるから。旦那さんのご飯の支度も洗濯もしなくていいんだもん(笑)」とはいえ、朝ドラは長期にわたる撮影で、独身の若い女優でも泣くことの多い過酷な現場だ。しかし、サクラさんは、子育てをしながら、特別な気負いもなく、ヒロインという大役をこなしているように見えた。「子どもといて困ったら『助けて!床がクレヨンだらけなの!お母さん、ちょっと拭いてほしい!!』とか、ふだんどおり。サクラと佑って両方で主演をやっていても、何も変わらないんです。日常生活を普通に生きてる。そのまま現場に行って、現場でそれぞれ役に変わるんだと思う。そこがスゴイと思うんです」(和津さん)現在、大阪で『まんぷく』の撮影真っただ中のサクラさん。両親や姉のサポートを受けて、全国に笑顔を届け続ける!
2018年10月11日寺岡呼人25周年プレゼンツとして、寺岡呼人、奥田民生、斉藤和義、浜崎貴司、YO-KING、トータス松本ら全員50代のフロントマンによるスーパーバンド「カーリングシトーンズ」が誕生。デビューライブを2018年9月23日(日)にZepp Tokyoで開催する全員ボーカル&ギターの異色編成、ドリームマッチ!それぞれ異なるレコード会社、プロダクションに所属していながらの結成となる「カーリングシトーンズ」。日本の音楽シーンに例を見ないロックンロールバンドと言っても過言ではないだろう。この豪華面々がバンドで担う、演奏パートも面白く、寺岡呼人(Vo.G.B.KEY.)奥田民生(Vo.G.B.Dr.)斉藤和義(Vo.G.B.Dr.) 浜崎貴司(Vo.G.)YO-KING(Vo.G.B.Dr.)トータス松本(Vo.G.)となる、ツインドラムの4人ベース、そして全員がボーカル&ギターという異色の編成だ。また自身のレパートリーのみならず、オリジナルソングまでも制作するという。今回のバンド結成は、お祭り的なオールスターゲームではなく、“本気の公式戦ドリームマッチ”なのだ。ライブ情報寺岡呼人25周年 presents カーリングシトーンズデビューライブ!開催日:2018年9月23日(日)会場:Zepp Tokyo時間:会場 17:00、開演 18:00出演:カーリングシトーンズ(寺岡シトーン、奥田シトーン、斉藤シトーン、浜崎シトーン、キングシトーン、トータスシトーンチケット:前売り 8,800円(税込)、当日 9,300円(税込)※ドリンク代別途500円<チケット販売詳細>・イープラス プレオーダー申込期間:7月28日(土)12:00~8月1日(水)23:59当落確認期間:8月4日(土)13:00~8月8日(水)20:00URL:・プレオーダー2次申込期間:8月11日(土)12:00~8月14日(水)23:59当落確認期間:8月17日(金)13:00~8月21日(火)20:00・一般発売発売開始日時:8月25日(土)10:00~※要イープラス無料会員登録。
2018年07月14日映画『止められるか、俺たちを』が2018年10月13日(土)テアトル新宿ほか全国順次公開される。監督は『孤狼の血』の白石和彌、主演は門脇麦。監督・白石和彌が自らの青春を振り返る『凶悪』で第37回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞、以後『彼女がその名を知らない鳥たち』、続編の制作も決定している『孤狼の血』などを手掛けてきた白石和彌監督。いま日本映画界で数々の作品を生み出してきている白石が、自らの青春時代を振り返る。白石が師匠とするのは、若松孝二監督。『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』などを作り上げた若松監督は“若松プロダクション”として数々の名作を世に送りだした。青春の全てを若松との映画制作に注いだ白石和彌監督は、「映画を武器に戦ってきた若松さんの声をもう一度聞きたい」と発起し、若松プロダクション映画製作を再始動させる。主演は門脇麦主演は門脇麦。映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に出演し、『チワワちゃん』『さよならくちびる』の公開も控える若き女優が、若松プロダクション助監督・吉積めぐみ役を熱演する。1969年春、21歳で、若者を熱狂させる映画を作り出してきた“若松プロダクション”の扉をたたいた吉積めぐみは、青春の全てを映画に注ぐ。小難しい理屈を並べ立てる映画監督の足立、冗談ばかり言いつつも全てをこなす助監督のガイラ、助監督で脚本家の沖島勲、カメラマン志望の高間賢治、インテリ評論家気取りの助監督・荒井晴彦など、たくさんの若者が集まる中で、若松孝二という一人の存在に魅了されていく…。若松孝二役は、若松組常連ともいえる映画『光』の井浦新が担当する。主題歌は曽我部恵一の書き下ろし「なんだっけ?」音楽は、若松孝二とも交流があった、曽我部恵一が担当。主題歌「なんだっけ?」を書き下ろし、あの時代の空気と主人公たちの情熱に寄り添ったメロディーで、映画に彩りを添える。ストーリー吉積めぐみ、21歳。1969年春、新宿のフーテン仲間のオバケに誘われて、“若松プロダクション”の扉をたたいた。当時、若者を熱狂させる映画を作りだしていた“若松プロダクション“。そこはピンク映画の旗手・若松孝二を中心とした新進気鋭の若者たちの巣窟であった。小難しい理屈を並べ立てる映画監督の足立正生、冗談ばかり言いつつも全てをこなす助監督のガイラ、飄々とした助監督で脚本家の沖島勲、カメラマン志望の高間賢治、インテリ評論家気取りの助監督・荒井晴彦など、映画に魅せられた何者かの卵たちが次々と集まってきた。撮影がある時もない時も事務所に集い、タバコを吸い、酒を飲み、ネタを探し、レコードを万引きし、街で女優をスカウトする。撮影がはじまれば、助監督はなんでもやる。「映画を観るのと撮るのは、180度違う…」めぐみは、若松孝二という存在、なによりも映画作りに魅了されていく。しかし万引きの天才で、めぐみに助監督の全てを教えてくれたオバケも「エネルギーの貯金を使い果たした」と、若松プロを去っていった。めぐみ自身も何を表現したいのか、何者になりたいのか、何も見つけられない自分への焦りと、全てから取り残されてしまうような言いようのない不安に駆られていく。「やがては、監督……若松孝二にヤイバを突き付けないと…」【詳細】映画『止められるか、俺たちを』公開日:2018年10月13日(土)テアトル新宿ほか全国順次公開出演:門脇麦、井浦新、山本浩司、岡部尚、大西信満、タモト清嵐、毎熊克哉、伊島空外山将平、藤原季節、上川周作、中澤梓佐、満島真之介、渋川清彦、音尾琢真、高岡蒼佑、高良健吾、寺島しのぶ、奥田瑛二監督:白石和彌配給:スコーレ
2018年06月19日映画『純平、考え直せ』が2018年9月22日(土)より全国ロードショー。主演は野村周平、ヒロインに柳ゆり菜を迎え、直木賞作家・奥田英朗の人気小説が実写化される。奥田英朗の人気小説、待望の実写化原作は、『イン・ザ・プール』『サウスバウンド』『ガール』など数多くの人気作を生み出してきた直木賞作家・奥田英朗の同名小説。過去に奥田英朗の作品は何度となく実写化されてきたが、『純平、考え直せ』は、映画業界が実写化を熱望しやっと実写化が決まった注目作である。主演・野村周平がチンピラ役に主演は『ちはやふる』シリーズ、『帝一の國』、『ラブ×ドック』など話題作に立て続けに出演している野村周平。これまでは爽やかでどこかやんちゃなイメージであったが、映画『純平、考え直せ』ではこれまでとは一変大人の男の魅力を見せつける。主人公は、新宿・歌舞伎町のチンピラ坂本純平。21歳、いつか〝一人前の男〟になることを夢見ながら雑用に追われる毎日を送っている。そんな純平のもとに1つの命令が下された。「対立する組の幹部の命を獲ってこい」。渡されたのは、拳銃一丁と数十万円の支度金だ。人生を覆されるほどの命令ながらも「これで一人前の男になれる」と、頑なに兄貴分や親分との仁義を守ろうとする。ヒロインは柳ゆり菜そんな純平のもとに現れたのは、柳ゆり菜演じる山本加奈。偶然、純平と出会った加奈は一夜を共にし、彼の秘密を知ることとなる。「鉄砲玉?なにそれ、ウケるね」と答えた彼女は、退屈しのぎに純平と3日間を過ごすことに。新宿を見降ろすホテルに泊まり、大好物の焼肉をたらふく食べ、思い切り笑い、そして孤独と不安を慰め合ううちに、ふたりは惹かれ合っていく…。限られた3日間を刹那に駆け抜ける若い男女が進む先に待つものとは!?純平との恋を育むヒロイン役に挑む、柳ゆり菜は、初グラビアクイーンとして人気を集め、2014年公開『うわこい』で映画初主演。新人女優ながら、本作では髪を切るシーンでは、実際に地毛を切ることを自ら申し出るなど、強い女優魂を見せつけている。その他、主⼈公・坂本純平と師弟関係になる兄貴分に『北の桜守』『去年の冬、きみと別れ』『万引き家族』などの話題作にも出演している毎熊克哉、加奈の職場の上司に岡⼭天⾳、歌舞伎町のコインランドリーで知り合うゲイの男⼦に、ドラマ『陸王』に出演していた佐野岳、純平と同じ組の仲間として、『ラブ×ドック』『虹⾊デイズ』『⾛れ!T校バスケット部』『⻘の帰り道』と2018年に公開される4本の映画に出演を果たしている⼾塚純貴が登場。その他、お笑い芸人のやしろ優なども出演し多彩なキャストが物語を盛り上げる。森岡利行監督、新宿歌舞伎町ロケ決行監督は、『女の子ものがたり』『上京ものがたり』の森岡利行。ロケは新宿歌舞伎町で敢行されたという。主題歌はthe pillows「眩しい闇のメロディー」主題歌は、オルタナロックバンドのthe pillowsが手掛ける「眩しい闇のメロディー」。2018年9月19日(水)に発売されるアルバム「REBROADCAST」に収録される。現代を生きる若者たちを激しくもみずみずしく描いた青春物語をより一層盛り上げる。ストーリー新宿・歌舞伎町のチンピラ、坂本純平(野村周平)21歳。いつか〝一人前の男〟になることを夢見ながら、組の雑用に追われる日々だ。そんな純平、ある日、対立する組の幹部の命を獲ってこいと命じられる。「これで一人前の男になれる」と気負い立つ純平は、偶然出会ったOLの加奈(柳ゆり菜)と一夜を共にし、つい〝鉄砲玉〟になることを洩らしてしまう。手元には拳銃一丁と数十万円の支度金。退屈を持て余していた加奈は、時代錯誤な純平の情熱に呆れながらも不思議な胸の高鳴りを覚え、決行までの三日間、純平と行動を共にすることに。新宿を見降ろすホテルに泊まり、大好物の焼肉をたらふく食べ、思い切り笑い、そして孤独と不安を慰め合ううちに、ふたりは惹かれ合っていく…。「鉄砲玉なんかやめて、一緒に逃げようか」と言う加奈に、「男が一度決めたことだから」と純平は聞く耳を持たない。そこで加奈はSNSに相談。すると、忠告や冷やかし、無責任な声援がネット上に飛び交い出した!加奈の想いと、ネット住人たちとの交流が、純平の決意を揺るがし始めるが、決行の日は迫り――さぁ、どうする、純平!詳細映画『純平、考え直せ』公開日:2018年9月22日(土)より全国ロードショー出演:野村周平、柳ゆり菜/毎熊克哉、岡⼭天⾳、佐野 岳/ ⼾塚純貴、佐藤祐基、藤原季節、⽇向寺雅⼈/森⽥涼花、⽊下愛華、やしろ優/下條アトム、⼆階堂智、⽚岡礼⼦原作:奥田英朗『純平、考え直せ』(光文社文庫刊)監督:森岡利行 / 脚本:角田ルミ、木村暉、吉川菜美配給:アークエンタテインメント
2018年06月05日「TOKIO」メンバーがゲストとトークを繰り広げる「TOKIOカケル」の5月9日(水)今夜放送回は、ゲストに映画『万引き家族』に出演する女優の安藤サクラと松岡茉優の2人を迎える。果たして、安藤さんと松岡さんはTOKIOとどんなトークを繰り広げるのか…!?安藤さんといえば、父親は俳優の奥田瑛二、母親はエッセイストの安藤加津、姉は映画監督の安藤桃子というクリエイティブな一家で育ち、『愛のむきだし』などで頭角を現すと『かぞくのくに』で第86回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞を、『愛と誠』『その夜の侍』で同助演女優賞をW受賞、さらに各賞を総ナメ。『0.5ミリ』『百年の恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞するなど実力派として高く評価され、秋スタートの連続テレビ小説「まんぷく」では朝ドラ初の“ママさんヒロイン”として主演を務める予定となっている。一方、松岡さんは朝の番組「おはスタ」でおはガールとして活動したのち、連続テレビ小説「あまちゃん」への出演から一気に知名度アップ。シリーズ化された人気ドラマ「コウノドリ」や大河ドラマ「真田丸」、「関ジャニ∞」錦戸亮演じる仕事ができない夫の妻を演じた「ウチの夫は仕事ができない」などのドラマから、若手俳優が集結した『ストレイヤーズ・クロニクル』、『ちはやふる』シリーズなどの映画まで多数の作品で活躍している。2人をゲストに迎えた今回は「23区23時のオンナたち世田谷編」などをお届け。「23時に世の中の女性たちはいったい何をしているのか?」をまとめたVTRを見ながら安藤さんと松岡さんがTOKIOと繰り広げる楽しいトークに注目だ。なお、『万引き家族』はリリー・フランキーが主演、安藤さん、松岡さんのほか樹木希林、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴、柄本明らが出演。『三度目の殺人』『そして父になる』の是枝裕和監督がメガホンを取った。再開発が進むなか、ポツンと残された古い住宅街。日雇い仕事の父・治(リリーさん)と息子の祥太(城桧吏)は“親子”ならではの連携プレーで万引きに精を出している。その帰り道、団地の廊下で凍えている幼い女の子・ゆり(佐々木みゆ)を目にした治は思わず家に連れて帰ってしまう。突然、子どもを連れてきた夫に腹をたてる母の信代(安藤さん)だったが、体じゅう傷だらけのゆりの境遇を察し、面倒をみることに。祖母・初枝(樹木さん)の年金を頼りに暮らすその一家は、風俗のバイトをしている信代の妹・亜紀(松岡さん)、そして新しい家族のゆりも加わり、貧しいながらも幸せに暮らしていくが、ある事件をきっかけに家族の隠された秘密が明らかになっていく――。映画『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。「TOKIOカケル」は5月9日(水)23時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月09日沖縄県内で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭」(19日~22日)で21日、映画『洗骨』(2018年公開)の舞台挨拶が行われ、照屋年之監督(ガレッジセール・ゴリ)、奥田瑛二、筒井道隆、水崎綾女、鈴木Q太郎(ハイキングウォーキング)が登場した。同作は、照屋監督の短編映画『born、bone、墓音。』を原案に自ら脚本を執筆、監督も手掛け、長編映画として生まれた作品。"洗骨"とは、一度土葬あるいは風葬などを行った後に、死者の骨を海水や酒などで洗い、再度埋葬する葬制で、同作では洗骨という家族の儀式を通して、そこに至る過程での家族の思いやバラバラだった家族がひとつになってゆく姿、血のつながりや親から子へ「生命」というものがバトンタッチされつながれていく様をコミカルに描いた。全編沖縄ロケによる美しい島や海の風景も見どころとなっている。照屋監督は「実際に粟国島に行って洗骨を何度も経験したでおじいちゃんおばあちゃんから話を聞くと、先祖から命をつないでもらってるありがたさを感じているんだなというトークが聞けて、これは映画にすべきだなと。洗骨を通じて一族、家族の絆を表現したいと思った」と題材に"洗骨"を選んだ理由を説明。同作は、第40回モスクワ国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に公式招待されており、「あさって行ってきます」と話した。主演の奥田瑛二は、俳優としても監督としても海外の映画祭に参加した経験から「すごいぞ。監督への尊敬のまなざしが。役者はゴミみたいで、日本とは真逆」と証、「国際映画祭に招待作品で行かれるということはそこからもう一つの扉が開く。照屋年之という映画監督として帰ってこられるという魔法のようなこと」とコメント。また、「類まれな才能を持った監督だと思うからこそ参加させてもらった。さらにモスクワから帰られた新たなる道があり、その扉が開いたということ。楽しんできてください」と監督としての才能を絶賛すると、照屋監督は「ありがとうございます。ありがたいお言葉ですね」と感激していた。そして、照屋監督は「今回で11作目。毎回撮るたびに勉強になりますし、お客さんの反応を見るのが好きなんです」と観客に語りかけるように話し、「沖縄を舞台にすばらしい作品ができた。これだけのすばらしい俳優陣が『出てあげる』って決めていただいたことに感謝しています」と思いを語った。2009年にスタートした同映画際は、春の沖縄を代表する総合エンタテインメントの祭典。10回目となる今年は、4月19日~22日の4日間、那覇市、北中城村などで開催する。期間中は映画の上映のほか、舞台挨拶、レッドカーペット、お笑いライブ、音楽ライブ、ファッションショーなど、バラエティに富んだイベントを開催する。
2018年04月22日沖縄県内で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭」(19日~22日)で21日、映画『のみとり侍』(5月18日公開)の完成披露試写会が行われ、主演の阿部寛と鶴橋康夫監督が登壇した。同作は、小松重男の短編集『蚤とり侍』の人気エピソードを鶴橋監督自ら再構築。江戸時代の江戸を舞台に、越後長岡藩のエリート侍・小林寛之進(阿部寛)が、たった一つの失言で左遷され猫の蚤とり業を行うことになるが、裏では女性に愛を届ける裏稼業に勤しむ、というストーリーだ。上映後に登場した阿部は「ご覧になったということで、ちょっと恥ずかしいですね。濡れ場がありましたから」と照れ笑い。鶴橋監督は「どうだったですかね?」と観客に尋ね、拍手が起こると「うれしいです」と喜んだ。阿部は30年前、事務所に入って2日後くらいに開催された食事会で、社長から「すごい監督が来ている」と鶴橋監督を紹介されたことを明かし、「大竹しのぶさんや奥田瑛二が来ていて、役者さんから信頼されて愛されて尊敬されている監督がそこにいて、『阿部も将来こういう監督の作品に出られたらいいな』と言われた」と当時を回顧。そして、「今回ガッツリやるのは初めて。若い頃のその日が忘れられないので感慨深くてすごくうれしい」と語った。鶴橋監督も「阿部寛は僕の大学の後輩。彼の作品をずっと見ていますが、僕が一番のファン。『ドラゴン桜』(TBS)あたりからどんどん開花して、早く一緒に仕事がしたいと。今一緒に2人で立っているのが光栄で光栄でうれしくて」と阿部とのタッグに感無量の様子。「真面目な人で、愛の人。スタッフの人もキャストも、一日ごとに彼を好きになっていく」と人柄を絶賛した。鶴橋監督はまた、「どうですかね? いい体だと思いませんか?」と阿部の体も絶賛し、「彼じゃなかったらこの作品は成立していませんから」とも。そして、「ただただ彼に感謝しています。今並んで立っているのが不思議。今まででもしかしたら一番うれしい日だな。君はどうなんだ!? 君といるのが夢みたい」と阿部への愛を爆発させた。さらに、「この作品終わって、もう1回くらい時代劇やりたい」と阿部との再タッグを希望。阿部も「日本の誇る時代劇が京都にいくと減っているみたいで悲しい思いがある」と打ち明けた上で、「これを機にもっと時代劇が栄えてほしいと思いますし、また鶴橋さんにもお力を借りて、いろんな作品を撮っていただければと心から思っています」と前向きだった。2009年にスタートした同映画際は、春の沖縄を代表する総合エンタテインメントの祭典。10回目となる今年は、4月19日~22日の4日間、那覇市、北中城村などで開催する。期間中は映画の上映のほか、舞台挨拶、レッドカーペット、お笑いライブ、音楽ライブ、ファッションショーなど、バラエティに富んだイベントを開催する。
2018年04月21日Netflixオリジナル映画『アウトサイダー』でも注目を集める椎名桔平が主演を務め、社会の闇をえぐり出す小説で知られる相場英雄の「不発弾」をWOWOWがドラマ化。連続ドラマW「不発弾~ブラックマネーを操る男~」として放送されることが決定した。本作は、食肉偽装問題を題材にした「震える牛」、警察組織を舞台にした「血の轍」など、社会の闇をえぐり出す小説で注目を集める相場英雄の同名小説(新潮社刊)をドラマ化。7年間で1,500億円の“不適切会計”を発表した大手総合電機メーカー・三田電機産業を舞台に、その裏で暗躍するひとりの男と、彼を取り巻く人々の人間模様を描いた“連続ドラマW”らしい骨太の社会派ヒューマンサスペンスだ。主人公の金融コンサルタント・古賀遼を演じるのは椎名桔平。貧しい炭鉱町で育ち、東京の証券会社に入社、その後、ある出来事を機に欲深い人間たちへの復讐を始め、証券業界ひいては経済界の影の立役者にのし上がっていく人物を熱演。また、主人公を取り巻く人物として、財界に広い人脈を持つ三田電機産業相談役・東田章三役として宅麻伸、和装小物店を営みながら古賀と暮らす内縁の妻・村田佐知子役に原田知世、古賀を証券マンに育て上げた元上司・中野哲臣役に奥田瑛二ら実力派俳優が集結する。さらに、古賀と対峙し、“不適切会計”の真相に迫る警視庁捜査二課の管理官・小堀弓子は後日、発表される予定という。■ストーリー1,500億円もの“不適切会計”が露呈した三田電機産業の記者会見。狼狽する社長を裏で操るひとりの男がいた――金融コンサルタント・古賀遼(椎名桔平)。捜査二課の管理官・小堀弓子は、この“不適切会計”は“粉飾”であり、上場廃止にならないことに違和感を覚える。そんな中、三田電機の経営監査部長が自殺。直後、古賀は同社相談役・東田章三(宅麻伸)と密会する。小堀はこの自殺に事件性があると疑い始めていた。一方、内縁の妻・村田佐知子(原田知世)に優しい笑みを浮かべる古賀。この男はいったい何者なのか?昭和52年――金と男にだらしない母親の下、貧しい炭鉱町で育った古賀。妹を東京に連れ出したい一心で、上司・中野哲臣(奥田瑛二)にノウハウをたたき込まれ、国民証券でのし上がっていくが…。数年後、ある出来事を機に始まった古賀の復讐は、日本経済の深い地層に「不発弾」として仕掛けられていく!椎名桔平「清濁あわせ呑む男」の20代後半~50代後半を熱演まず原作を読んだという椎名さんは、「経済の世界における深い人間ドラマに感銘しました。特に主人公の古賀の、恵まれない生い立ちから、大企業を裏で支える人物になるまでの半世紀にも及ぶ紆余曲折した生き方は、私にとってとても魅力的に感じました」とコメント。演じる主人公・古賀遼の人物像について「とても繊細な面と思わぬ大胆さ、そして清濁あわせ呑む男という印象です。善悪の狭間で葛藤しながらも、強い意志を持って生きている男」と語り、そんな古賀の「20代後半から50代後半までを行ったり来たりしながらの撮影」になると言及。「いわゆる経済ドラマとか金融ドラマとかでは括りきれない、骨太な人間ドラマ」に期待を込めている。また、相場氏原作の連続ドラマW「血の轍」にも出演していた宅麻さんは、「身が引き締まる思い」と本作出演の思いを語り、初共演となった椎名さんについて「以前から『カミソリ』のような俳優というイメージがあり、共演できることをとても楽しみにしていました」とコメント。「一瞬演技とは思えない密談シーンの撮影で大企業のリアルさを俯瞰で垣間見た自分がいたほど」とも明かす。原田さんは、そんな椎名さん演じる主人公・古賀遼と20年以上連れ添う内縁の妻・村田佐知子について、「悲しみ、怒り、憎しみを抱いて生きてきた古賀にとって、疑うことなく真っ直ぐに古賀を見つめる佐知子の存在は彼の唯一の心の支え。冷酷にも見える古賀の、本来持っていた優しさや温かさが佐知子との関係の中で見えてくる。古賀という人物を描く上で彼女はとても重要な人物」と、その関わりが気になるコメント。さらに、椎名さんとは「がっぷり本格的に共演させていただくのは初めて」という奥田さん。「このドラマに身を置くこと、それは自身にとってかなりの冒険である。いざ脚本を手にし、そして演じる…七転八倒!自律神経崩壊!もはや、この役から逃げ出すことはできない。物語の展開もさることながら、金融界の用語、システム、悪夢の連続である。しかし、我が身は一つ、気合の入れどころを間違えないように、気合を入れて臨んでます」と、バブル期を生きた“同い年”の中野役について思いを込めている。連続ドラマW「不発弾~ブラックマネーを操る男~」は6月10日(日)よりWOWOWプライムにて放送開始(全6話・第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2018年03月16日2018年10月1日(月)よりスタートするNHK連続テレビ小説「まんぷく」の記者会見がNHK大阪放送局で行われ、主人公・福子役を安藤サクラが務めることが発表された。「まんぷく」は、チキンラーメン、カップヌードルを開発した実業家・安藤百福とその妻・仁子の半生をモデルに、戦前から高度経済成長時代の大阪で生きる夫婦の苦労と成功を描いていく。タイトルは物語のヒロイン“福子”と、彼女の夫で実業家の“萬平”の名前を合わせたもの。物語は事業のためには生活を顧みない夫の背中を押し、家族を引っ張っていく福子の奮闘と成長を軸に描かれる。番組制作統括の真鍋斎チーフ・プロデューサーからの紹介で会見場に現れた安藤さん。一言挨拶を求められると「いま、ちょっと感極まりそうになりました」と少し緊張した面持ちで率直な感想を吐露。続けて「このお話をいただいてからすごくすごくたくさんのことを考えて…たくさんの時間を…」と言葉を詰まらせながら話す彼女の目からは一筋の涙が。「かなり覚悟を決めてきたんですが、笑顔の絶えない撮影現場にしていきたいと心に決めています」と意気込みを告白した。2017年6月に第一子を出産した安藤さん。今回はオーディションではなく制作側からのオファーでヒロインに抜擢されたとのこと。ヒロイン役のオファーから役を引き受けるまでの経緯について安藤さんは「昨年の10月初めくらいにお話をいただいて。その瞬間はまずものすごく悔しかったんです。まさか自分にできるはずもないという気持ちでお話を聞いたので、ビックリしたのはもちろん、できないというのがものすごく悔しくて。でもどこかで嬉しさはあって、オファーの話だけでも夫には伝えようと思いました」と当時の葛藤を口にした。そして「夫に話したら、1日も経たないうちに彼が“やったら?”と言ってくれて。私自身は出産をしたら、お仕事はほとんどしないつもりでいたんです。でも夫からはやってほしいという言葉をもらって。私の両親と夫の両親にも相談しましたが、みんな本当に背中を押してくれました」と、出演を決意した裏にあった家族の支えについて語った。さらに義母で女優の角替和枝からは“この役を引き受けないなら俳優を辞めな”と檄を飛ばされ、父で俳優・映画監督の奥田瑛二からは“これは挑戦ではなく冒険だぞ。冒険に出てこい!”と励まされたことも明かすと「みんな“これから大変だ”とか“難しい”という空気を1ミリも出さずに、むしろ“なんでやらないの?”っていう空気で私の背中を押してくれたんです。それを考えたら私がここに立っているのはなんてありがたいことなんだろうと思いました」と会見冒頭で見せた涙のワケを言葉にした。また本作のヒロイン・福子役を務めることについては「福子ちゃんとしても私自身としても、まっすぐ正直でありたいと思っています。この作品に関わっている間は、私自身もいつも笑っていたいですね」と笑顔で語った。平成30年度後期・NHK連続テレビ小説「まんぷく」は、2018年10月1日(月)より放送予定。(text:cinemacafe.net)
2018年01月31日