第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督)が作品賞に輝いた。韓国映画が同賞を受賞するのは初めてとなる。文字通り「歴史が動いた」と感じた映画ファンも多いはず。ハリウッドの資本が一切入らない韓国映画が作品賞に加えて、監督賞、脚本賞、そして当然ながら国際長編映画賞も受賞し、映画界最大の祭典であるアカデミー賞に見事“寄生”したわけで、第92回にして訪れた歴史的快挙は、これからも多くの人々の記憶に残るはずだ。投票権をもつ会員の大幅増に伴い、選択肢の幅がより広がったともいわれる近年のアカデミー賞。一方で、その投票システムにより“平均的に優れた作品”が選ばれる傾向も強かっただけに(だから『1917 命をかけた伝令』が本命だった)、一癖も二癖もある『パラサイト 半地下の家族』の主要部門受賞はやはり驚くべき結果だった。メキシコ映画『ROMA/ローマ』が快進撃を続けながら、作品賞は『グリーンブック』に落ち着いた昨年とは大違いである。ひとつ見えてきたのは、現代社会の急速な変化を目の当たりに、「自分たちも変わらなければ」とようやく重い腰をあげた、アメリカの映画業界の意識改革だ。多様性をトレンドとして持ち上げ、やり過ごそうとしていた“支配層”の思惑は崩れ、多様性こそが主流である時代が到来した現代。それを受け入れなければ、映画の未来がないことに、彼らも気づき始めているのだろう。『パラサイト 半地下の家族』の快挙の裏で、ハリウッド黄金期を懐かしむ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(10部門候補で2部門受賞)、ポン・ジュノ監督も敬愛するマーティン・スコセッシ監督のNetflix映画『アイリッシュマン』(9部門10候補で無冠)といった話題作は、大きな勝利を収めることができなかった。映画界が視線を注ぐべきは輝かしい過去ではなく、不穏な現代、そして不透明な未来であり、『パラサイト 半地下の家族』にこそ、それらが映し出されていたのだ。一夜にして起こった映画界の地殻変動は2020年も継続するはずだ。今後の課題は、やはり女性映画監督に対して、いかにチャンスを与えるか。今年の授賞式では、女性の存在感が発揮されるシーンが多かったが、その裏には女性監督が1人もノミネートされなかった監督賞への痛烈な批判があった…。こうして、変化の道を歩みだしたアカデミー賞。今後、『パラサイト 半地下の家族』のシナリオがそうであったように、アカデミー賞にも予想もつかない展開が待ち構えているとすれば、映画ファンはそれを大いに期待すべきだろう。(text:Ryo Uchida)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2020年02月10日現地時間10日、第92回アカデミー賞受賞式が米ロサンゼルスのドルビーシアターで開催され、『ジョーカー』のホアキン・フェニックス(45)が主演男優賞を獲得した。PEOPLE誌が受賞の際のスピーチについて報じている。’93年、19歳の時に敬愛する兄リヴァーさんを突如失い、長く失意の底に囚われていたホアキン。兄と比較されながらも、俳優として確かな実力を備えていた彼は、ハリウッドでの存在感を徐々に強めていった。しかし’08年、「俳優を引退してラッパーになる」と宣言し、表舞台から姿を消す。寝耳に水の展開に家族や友人はうろたえ、ファンは悲しみ、メディアは奇行を繰り返すホアキンを追いかけ回した。2年後、ラッパー宣言に始まる一連の行動が、ケイシー・アフレックが監督を務めるフェイク・ドキュメンタリー『容疑者ホアキン・フェニックス』(’10年)の“仕込み”であったことが明かされる。2年もの間周囲を完全に騙したホアキンは、各方面からの怒りを買い、扱いにくい“お騒がせ俳優”というレッテルを貼られてしまう。そんな過去もあって、受賞した場合はステージで何かしでかすのではないかと心配するファンもいたが、過去の自分と向き合った真摯なスピーチを披露した。「僕はこれまでずっと悪党でした。自分勝手で、時に残酷で、一緒に仕事をするのが難しい人間でした。今ここにいるたくさんの人々に感謝します。2度目のチャンスを与えてくれたことに。そして、自分が最高の状況にあるときにこそ、人は助け合うべきだと思います。過去の過ちを取り消すときにではなく、お互いの成長を助け合うとき、お互いを教育し合うとき、お互いを贖罪へと導くときに。これこそが最高の人間性です」そして目に涙を浮かべ、声を詰まらせながら「兄が17歳の時、この歌詞を書いたんです。愛をもって人を助けよう、そうすれば平和が訪れる、と」。兄リヴァーさんの遺した言葉を引いて、ステージを後にした。
2020年02月10日『パラサイト 半地下の家族』が英語以外の映画として史上初の作品賞を受賞、会場全体が歓喜に沸いて幕を閉じた第92回アカデミー賞授賞式。結果的に多様性を印象づけた今年を象徴するように、レッドカーペットはカラフルで光るドレスで華やいだ。『ジュディ 虹の彼方に』で主演女優賞を受賞したレネー・ゼルウィガーは「アルマーニ・プリヴェ(Armani Prive)」のカスタムで、白いシークインのドレス。前哨戦でも常に肩を見せるデザインを着ていたが、締めくくりとなる晴れの日もワンショルダーで片方だけスリーブのあるスタイルをチョイスした。『マリッジ・ストーリー』で助演女優賞を受賞したローラ・ダーンも「アルマーニ・プリヴェ(Armani Prive)」。デコルテ周りに黒の装飾を効かせた淡いピンクのノースリーブだ。ジュエリーは日本のブランド「NIWAKA(俄)」のもの。授賞式の追悼コーナーでビートルズの「イエスタデイ」を歌ったビリー・アイリッシュは「シャネル(Chanel)」の白のツイードのスーツで登場。前面にロゴがいくつも入ったジャケットもパンツも、彼女らしいオーバーサイズのデザインだった。着飾ることでメッセージを伝える、という方法を選んだのはナタリー・ポートマン。「ディオール・オートクチュール(Dior Haute Couture)」の黒とゴールドのケープドレスは落ち着いたデザインだが、グレタ・ガーウィグ(『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』)やルル・ワン(『フェアウェル』)、ローリーン・スカファリア(『ハスラーズ』)など、オスカーにノミネートされなかった女性監督たちの名前が刺繍してある。ナタリーは「私なりのやり方で、素晴らしい仕事を評価されなかった女性たちを知らせたかったのです」と語った。『スキャンダル』で助演女優賞候補だったマーゴット・ロビーは「シャネル(Chanel)」のミッドナイトブルーのドレス。胸元を飾るタッセルが付いたブローチとリボンをあしらったカフスリーブでエレガント。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で主演女優賞候補になったシアーシャ・ローナン、助演女優賞候補のフローレンス・ピューはともに鮮やかな色が印象的なドレス。シアーシャは「グッチ(Gucci)」の黒とラベンダー・カラーのドレス。実は黒のペプラムの部分は先日開催の英国アカデミー賞授賞式で着たドレスに使用したのと同じ生地。持続可能性に配慮した選択だ。フローレンスは「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」。ウエストをベルトでマークするデザインで、サンダルも同色でコーディネートした。カラフルな装いでは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で、レオナルド・ディカプリオ扮するリックに感銘を与える天才子役を演じたジュリア・バターズのピンクのドレスも。「クリスチャン・シリアーノ(Christian Siriano)」のデザインで、ボリュームある袖と、サンドイッチを忍ばせた小さなバッグがアクセントになっていた。今年は光る素材を使ったドレスが人気で、女優賞に主演と助演でWノミネートされたスカーレット・ヨハンソンは「オスカー・デ・ラ・レンタ(Oscar de La Renta)」のシルバーのサテンドレス、プレゼンターを務めたブリー・ラーソンの「セリーヌ(Celine)」のドレスは12万個のシークインと11万個のガラスビーズをあしらったデザイン。同じくプレゼンターのレベル・ウィルソンも「ジェイソン・ウー(Jason Wu)」ゴールドのドレス。オープニングにビリー・ポーターとパフォーマンスを披露したジャネール・モネイは「ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)」のシルバーのドレス。フードがついたAラインのドレスには16万8000個のスワロフスキー・クリスタルが使用された。ちなみに昨年、タキシードとドレスを合体させたスタイルで話題をさらったビリー・ポーターはイギリスのデザイナー、「ジャイルズ・ディーコン(Giles Deacon)」のドレスをチョイス。スカート部分はバッキンガム宮殿にインスパイアされたデザインだという。昨年の授賞式で見せたハーネス・スタイルも衝撃だったティモシー・シャラメは「プラダ(Prada)」のネイビーのアンサンブルで、今年も攻めの姿勢を崩さず。ノータイに白シャツの上に羽織ったジップアップのジャケットに「カルティエ(Cartier)」のヴィンテージのブローチをアクセントにした。タイカ・ワイティティ監督が脚色賞を受賞した『ジョジョ・ラビット』で主役のジョジョを演じたローマン・グリフィン・デイヴィスと親友ヨーキー役のアーチー・イェーツも出席。タキシード姿で元気いっぱい取材に応じる姿が微笑ましかった。シャーリーズ・セロンの「ディオール・オートクチュール(Dior Haute Couture)」、オリヴィア・コールマンの「ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)」 、作曲賞を受賞したヒドゥル・グドナドッティル(『ジョーカー』)の「シャネル(Chanel)」など、ダークな色使いに構築的なデザインの大人のクールな装いも目を引いた。また、歌曲賞候補の「イントゥ・ジ・アンノウン」(『アナと雪の女王2』)の歌唱パフォーマンスで、イディナ・メンゼルとともに世界各国の“エルザ”の1人としてステージに立った松たか子は、レッドカーペットには着物姿で登場。淡いピンクの総絞りに松の刺繍、母から譲り受けた帯だという。(text:Yuki Tominaga)
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が作品賞に輝いた。韓国映画が同賞を受賞するのは初めて。作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4冠を達成した。まさにアカデミー賞の歴史が“激動”した一夜となった。アカデミー賞史上初、といえば『パラサイト 半地下の家族』は作品賞と国際長編映画賞(昨年まで外国語映画賞)の同時受賞も達成。これは昨年、旋風を巻き起こしたNetflix映画『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)も成し遂げることができなかった快挙だ。また、カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールを受賞し、アカデミー賞の作品賞も手にするのは『マーティ』(第28回/1955年)以来2作目。こちらも、記憶に留めておきたい記録である。監督賞を手にした際のスピーチで、ポン・ジュノ監督は「映画を勉強していた若い頃、最も印象に残ったのは『個人的なことこそが、もっとクリエイティブなことだ』という言葉。それは、偉大なるマーティン・スコセッシによるものでした。わたしはスコセッシ監督の作品で、映画を学んだのです」と同じ監督賞候補に挙がった名匠に最敬礼。また、以前からポン・ジュノ監督の作品を高く評価していた、同じく監督賞候補のクエンティン・タランティーノへの感謝も惜しまなかった。俳優部門はオスカー前哨戦にならい、サプライズなしの結果に。主演男優賞をホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)、主演女優賞をレネー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』)、助演男優賞をブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)、助演女優賞をローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』)が順当に受賞している。作品賞を『パラサイト 半地下の家族』と競い合った『1917 命をかけた伝令』は撮影賞、録音賞、視覚効果賞の3部門を受賞。やはり、全編ワンカット(のように見える)撮影が高く評価され、名撮影監督であるロジャー・ディーキンスが2度目のオスカー獲得を果たした。一方、9部門(10候補)にノミネートされていたマーティン・スコセッシ監督のNetflix映画『アイリッシュマン』は無冠に終わった。【第92回アカデミー賞主な受賞結果】作品賞:『パラサイト 半地下の家族』監督賞:ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』主演男優賞:ホアキン・フェニックス『ジョーカー』主演女優賞:レネー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』助演男優賞:ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』助演女優賞:ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』国際長編映画賞:『パラサイト 半地下の家族』(韓国)脚本賞:『パラサイト 半地下の家族』脚色賞:『ジョジョ・ラビット』撮影賞:『1917 命をかけた伝令』編集賞:『フォードvsフェラーリ』美術賞:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』衣装デザイン賞:『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』メイク・ヘアスタイリング賞:『スキャンダル』作曲賞:『ジョーカー』歌曲賞:『ロケットマン』視覚効果賞:『1917 命をかけた伝令』長編アニメ映画賞:『トイ・ストーリー4』文:内田 涼
2020年02月10日月曜深夜の映画番組「映画天国」。その2月10日(月)放送回は2016年に公開され大ヒット、アカデミー賞6部門受賞を果たした『ラ・ラ・ランド』をオンエアする。ハリウッド女優を夢見てロサンゼルスにやってきたミア。彼女はカフェでアルバイトをしながらオーディションに挑戦し続けているが、何度受けても落ちてばかり。そんなミアがクリスマスの夜、偶然通りかかったレストランのピアノ演奏に魅せられる。演奏していたのはジャズピアニストを目指すセブことセバスチャン。セブは店長の選曲に従わず自分がこだわるジャズをひきクビになったところで、声をかけようとしたミアを無視しお店を出ていってしまう。最悪の出会いをした2人だがその後何度も偶然の出会いを重ねるうちに互いに惹かれ付き合い始めるのだった。セブのアドバイスでミアは一人芝居の脚本を書くように。一方のセブはお金を稼ぐため昔の仲間のキースのバンドに参加する。お互いの夢を支え合い励まし合いながら愛し合っていた2人はいつしかすれ違いはじめて…という本作。ミア役には本作で第89回アカデミー賞主演女優賞を受賞したほか、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『女王陛下のお気に入り』ではアカデミー賞助演女優賞にノミネート。『ゾンビランド:ダブルタップ』も話題となったエマ・ストーン。セブ役には『マネー・ショート 華麗なる大逆転』や『ブレードランナー 2049』。史上初めて月面を歩いた宇宙飛行士ニール・アームストロングを演じた『ファースト・マン』などのライアン・ゴズリング。監督はアカデミー賞助演男優賞、編集賞、録音賞に輝いた『セッション』をはじめライアンと再びコラボした『ファースト・マン』も大きな反響を呼んだデイミアン・チャゼルがメガホンを取った。映画天国『ラ・ラ・ランド』は2月10日(月)深夜25時59分~日本テレビでオンエア。(笠緒)
2020年02月10日インディペンデント・スピリット賞が発表された。作品賞に輝いたのは、『フェアウェル』。この部門のほかの候補作は、『マリッジ・ストーリー』『名もなき生涯』『アンカット・ダイヤモンド』『Clemency』だった。主演男優賞は『アンカット・ダイヤモンド』のアダム・サンドラー、主演女優賞は『ジュディ 虹の彼方に』のレニー・ゼルウィガー。助演男優賞は『ライトハウス』のウィレム・デフォー、助演女優賞は『フェアウェル』のチョウ・シュウチン。監督賞は『アンカット・ダイヤモンド』のベニー&ジョシュ・サフディ、脚本賞は『マリッジ・ストーリー』のノア・バームバック。国際映画賞は『パラサイト/半地下の家族』だった。文=猿渡由紀『フェアウェル』4月10日(金)公開
2020年02月10日「第92回アカデミー賞」の授賞式が10日(現地時間9日)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターにて開催され、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が作品賞を受賞した。同作は、全員失業中で“半地下”住宅で暮らす貧しい一家と、“高台の豪邸”で暮らす裕福な社長一家という、相反する2つの家族の出会いから想像を遥かに超える展開へと向かっていく物語。アジア映画がアカデミー賞作品賞を受賞するのは今回が初めて。なお、同作は作品賞のほか、脚本賞、国際長編映画賞、監督賞も受賞し、最多4冠に輝いた。作品賞は、『パラサイト 半地下の家族』のほか、『フォードvsフェラーリ』、『アイリッシュマン』、『ジョジョ・ラビット』、『ジョーカー』、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』、『マリッジ・ストーリー』、『1917 命をかけた伝令』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』がノミネートされていた。WOWOWプライムでは、2月10日21時から「第92回アカデミー賞」授賞式の字幕版を放送。
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、作品賞にポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が輝いた。英語以外の作品が作品賞を取るのはアカデミー史上初。韓国映画としても初受賞となる。今年のアカデミー賞では作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞、美術賞、編集賞の計6部門にノミネートされ、4冠を達成。作品賞と国際長編映画賞(昨年まで外国語映画賞)を同時に受賞するのは、アカデミー賞の歴史において初めてとなる。昨年、旋風を巻き起こしたNetflix映画『ROMA/ローマ』(アルフォンソ・キュアロン監督)も成し遂げることができなかった快挙だ。また、カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールを受賞し、アカデミー賞の作品賞も手にするのは『マーティ』(第28回/1955年)以来2作目となる。前述のカンヌ国際映画祭のパルム・ドールを皮切りに、ニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、シカゴ映画批評家協会賞、シアトル映画批評家協会賞、ワシントン映画批評家協会賞などで作品賞を受賞。SAGアワード(全米俳優組合賞)では、最高賞にあたるアンサンブル・キャスト賞にも輝いていた。ステージには『パラサイト』のスタッフ&キャストが集結し、「想像もしたことがないことが現実となりました、本当にうれしいです。いまこの瞬間に、意味のあるタイムリーで象徴的な歴史が作られていると思います」とアカデミー賞への感謝を述べた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、主演女優賞に『ジュディ 虹の彼方に』のレネー・ゼルウィガーが輝いた。レネーはこれまで主演女優賞に3度(本作と『シカゴ』『ブリジット・ジョーンズの日記』)ノミネートされたほか、『コールドマウンテン』では見事第76回アカデミー賞助演女優賞を受賞。主演女優賞を手にするのは、これが初めてとなる。数々のヒット作に出演し、トップ女優に君臨した時期もあったが、その後は低迷期を迎え、自ら映画業界から距離をとった時期も…。それだけに、全盛期を過ぎたミュージカル女優のジュディ・ガーランドが“再起”をかけて、命がけのロンドン公演に挑む姿を描いた『ジュディ 虹の彼方に』は、女優レネー・ゼルウィガーにとっても、まさに復活のステージとなった。自らもジュディ・ガーランドの大ファンと語るレネーは、正式なリハーサルの1年前からアメリカで歌のコーチとトレーニングを開始。その後、音楽監督のマット・ダンクリーと一緒に4か月のリハーサルを行い、ジュディの動き全てをマスターし、圧倒的な存在感を見せつけた。ゴールデングローブ賞(ドラマ部門)、英国アカデミー賞、全米俳優組合賞、放送映画批評家協会賞、各都市の映画批評家協会など、オスカー前哨戦でも快進撃を続け、堂々のオスカー受賞を果たした。受賞コメントオスカー像を手にしたレネーは「特別なコラボレーションであり、意味のある経験を私の人生においてできました。美しい映画に出演できてうれしく思います」と感謝のコメント。さらに「この1年間、ジュディ・ガーランドについて様々なことを話してきました。私たちはヒーローによって団結することができるということが分かりました。ジュディ・ガーランドはこのように祝福されることはありませんでしたがこの瞬間、レガシーを祝福するものであると考えています。この賞はあなたに差し上げたいと思います」とジュディへの想いを口にした。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジュディ 虹の彼方に 2020年3月6日より全国にて公開© Pathé Productions Limited and British Broadcasting Corporation 2019
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、主演男優賞に『ジョーカー』のホアキン・フェニックスが輝いた。『バットマン』の最凶ヴィランとして知られるジョーカーの誕生秘話を、原作のDCコミックスにはない映画オリジナル脚本で描いた本作。ホアキンはコメディアンを夢見る心優しき青年アーサーが、さまざまな理不尽にさいなまれ、ついには悪のカリスマへと変貌する過程を生々しく熱演。およそ24キロの減量にも臨み、心身ともに“堕ちていく”姿をスクリーンに焼き付けた。その衝撃的な演技は、ヴェネチア国際映画祭で本作がお披露目されると、観客や批評家を圧倒し、映画は最高賞にあたる金獅子賞を獲得。ホアキンもゴールデングローブ賞(ドラマ部門)、英国アカデミー賞、全米俳優組合賞、放送映画批評家協会賞、各都市の映画批評家協会など、オスカー前哨戦において、ほぼ負け知らずで主演男優賞を受賞していた。そんなホアキンはこれまで、アカデミー賞には主演男優賞に3回(本作、『ザ・マスター』『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』)、助演男優賞に1回(『グラディエーター』)ノミネートされ、今回が初めてのオスカー獲得となった。ジョーカーといえば、『ダークナイト』でジョーカーを演じ、その後急死したヒース・レジャーが、第81回アカデミー賞助演男優賞を受賞している。今回、ホアキンが栄冠に輝いたことで、主演と助演の違いはあるが、架空の同一キャラクターを演じた別々の俳優が、オスカー像を手に入れるというレアケースを生み出した。受賞コメント壇上に上がったホアキンは「本当に感謝していますし、自分が他の候補者よりも優れているとは思っていません。僕はすばらしい映画人生を送ることができました。なぜなら、俳優として、私たちは“声なき者”の声を代弁する機会を得ているからです。男女の平等、人種やジェンダーに対する差別、そして地球環境まで、今の世界にはまだまだ問題が山積みですが、それらは愛情や思いやりを持っていけば、解決できるのです」と想いを吐露。さらに「私自身も俳優として、良からぬ態度や言動をとったこともあり、扱いにくかったと思いますが、それでも第2のチャンスを与えてくれて、感謝しています。思いやりと愛情を持てば『変化のためのシステム』を開発することができると信じてます。お互いに助け合い、協力することで、人類は良い方法に向かうことができるのです。最後に亡くなった兄(リヴァー・フェニックス)の言葉を残します。『英知が救う先にこそ、平穏な世界があるのです』」と語ると会場からは拍手が沸き起こった。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、監督賞に『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督が輝いた。受賞コメントではマーティン・スコセッシ監督、クエンティン・タランティーノ監督に対する感謝を述べた。今年のアカデミー賞では作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞、美術賞、編集賞の計6部門にノミネートされており、ポン・ジュノ監督は初ノミネートで、監督賞を受賞した。韓国人の映画監督として、初めて同賞を手にする快挙を達成。なお、1月に発表された第25回放送映画批評家協会賞授賞式では、サム・メンデス(『1917 命をかけた伝令』)とともに監督賞を同時受賞している。映画はセレブ一家の豪邸に、家庭教師、家政婦、運転手として潜り込み“寄生(パラサイト)”を試みた貧しいキム一家が、そこで想像を絶する悲喜劇に巻き込まれる姿を描いた。共同脚本も手がけたポン・ジュノ監督は、学生時代に家庭教師のアルバイトをした経験があるといい、昨年末に来日した際「他人の私生活を覗き見る奇妙な感覚…。それが映画のアイデアの源泉になっている」と語っていた。受賞コメント「さきほど国際長編映画賞を受賞して今日の仕事は終わったなと思いました」とユーモアたっぷりに語ったポン・ジュノ監督。「映画を勉強していた若い頃、最も印象に残ったのは「個人的なことこそが、もっとクリエイティブなことだ」という言葉でした。その言葉は、偉大なるマーティン・スコセッシによるものでした。わたしはスコセッシ監督の作品で、映画を学んだのです。ですから、こうして候補者として名前が並んだことだけで光栄です」と語ると、会場はスタンディング・オベーションとなり、マーティン・スコセッシ監督に向けて拍手が沸き起こった。さらに、ポン監督は「私の映画をアメリカの人が知らなかったときに、私の作品をいつもリストにあげてくれたクエンティン・タランティーノ監督ありがとうございます。愛しています。もちろん、トッド・フィリップス、サム・メンデスもすばらしい監督ですし、アカデミー協会が認めてくれるなら、このオスカー像を5つに分けたいと思うほど。」と感謝を述べた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、長編アニメーション映画賞はディズニー/ピクサー作品の『トイ・ストーリー4』が受賞した。SNS上では「大人が楽しめる」「今までより深い」と話題となった本作。シリーズ史上初の手作りおもちゃ“フォーキー”の登場や、ウッディのかつての仲間で陶器人形のおもちゃボー・ピープが『トイ・ストーリー2』以来の再登場となったこと、バイクスタントマンのおもちゃ、デューク・カブーンの声をキアヌ・リーブスが務めたことも話題となった。壇上に上がったジョシュ・クーリー監督は、「本当に感謝しています。光栄です。家族こどもたちにこの賞を捧げたいと思います」と喜びをコメント。前哨戦で注目されていたNetflix作品『クロース』や『失した体』、「スタジオライカ」のストップモーションアニメ『Missing Link』(原題)、人気シリーズの完結編『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』という強力なライバルを抑えての受賞となった。(text:cinemacafe.net)■関連作品:トイ・ストーリー4 2019年7月12日より全国にて公開©2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』が「国際長編映画賞」を受賞した。韓国映画史上初の受賞、脚本賞に続き2部門目の受賞となる。第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた、ポン・ジュノ監督作『パラサイト 半地下の家族』。韓国では動員1,000万人を突破、フランス動員も170万人を突破、全米でも昨年の外国映画興行収入第1位、歴代興行収入でも現在第7位と、各国で動員記録を塗り替える大ヒットとなっており、先日、日本でも興行収入10億円を突破した(1月27日時点)。第92回アカデミー賞では作品賞、監督賞、撮影賞、編集賞、美術賞、国際長編映画賞と6部門でノミネート。同賞ノミネート作品の中にはフランスの『レ・ミゼラブル』、スペインの『ペイン・アンド・グローリー』などが候補作として挙げられていた。■『パラサイト』ってどんな映画?『スノーピアサー』『グエムル-漢江の怪物-』のポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』は現代社会が抱える問題を内包しつつ、ユーモア、サスペンス、アクション…映画全ての要素を融合させながらツイストの効いた展開で描き切った傑作。受賞コメント「外国語映画賞から国際長編映画賞にカテゴリの名前が変わりましたよね、新しい名前に変わったこの賞を受賞できて幸せに思います」と喜びを口にした。さらに「この映画をつくった素晴らしいキャストとスタッフがここに集まっています」と語り、キャスト陣が起立すると会場からは大きな拍手が送られた。ポン・ジュノ監督は「これから明日の朝までたっぷり飲もうと思います」と受賞の喜びをユーモアたっぷりに語った。(text:cinemacafe.net)■関連作品:パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、メイクアップ&ヘアスタイリング賞に『スキャンダル』でシャーリーズ・セロンなどの特殊メイクを手がけたカズ・ヒロが見事受賞した。■『スキャンダル』ってどんな映画?アメリカで視聴率NO.1を誇るテレビ局「FOXニュース」で2016年に実際に起きたセクハラ・スキャンダルを基に、この事件を葬ってはならないと『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のアカデミー賞受賞脚本家チャールズ・ランドルフがシナリオを書き上げ、映画化が実現した本作。シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーと豪華女優が競演している。FOXニュースのメインキャスターであったメーガン・ケリーを演じるシャーリーズを本人そっくりの特殊メイクを施し、世界を驚愕させたのは『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でアカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したカズ・ヒロ。今作で通算4度目のノミネート、2度目の受賞となった。受賞コメントオスカーを手にしたカズ・ヒロは家族や友人への感謝を表すと共に、本作で主演を務めたシャーリーズに対し「素晴らしい俳優でありプロデューサーだ、あなた無しでは受賞できなかったはずです」と語った。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スキャンダル(2020) 2020年2月21日よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国にて公開© Lions Gate Entertainment Inc.
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、Netflixオリジナル映画『マリッジ・ストーリー』で敏腕離婚弁護士を演じたローラ・ダーンが「助演女優賞」を受賞した。『マリッジ・ストーリー』でスカーレット・ヨハンソン演じるニコールの離婚弁護を担当する敏腕弁護士を演じ、キャシー・ベイツ(『リチャード・ジュエル』)、Wノミネートのスカーレット・ヨハンソン(『ジョジョ・ラビット』)らを抑えての受賞となったローラ。3度目のオスカーノミネートで初受賞を果たした。■『マリッジ・ストーリー』ってどんな映画?『イカとクジラ』『フランシス・ハ』などを手掛けるノア・バームバック監督作。女優のニコールと、その夫で監督兼脚本家のチャーリーの結婚生活への葛藤と離婚に向けた心情を描いた本作。うまく行かずにすれ違う2人は円満な協議離婚を望んでいたが、これまで閉じ込めてきた互いに対する積年の憤りが露わになって衝突、離婚弁護士を雇って争うことになる。受賞コメントローラがオスカー像を手にマイクの前に立つと会場からは拍手が。ローラは「ノアは愛についての映画を作ってくれました。そして分断を乗り越えて、家族とは何なのかの映画を作ってくれました」とコメント。さらに、「ヒーローに会うことはないと思っている人もいるかもしれません。親がヒーローであれば本当に恵まれていると思います、私の父と母、ブルース・ダーンとダイアン・ラッド、私の素晴らしい両親にもこの賞を共有したいと思います。こんなに最高の誕生日をいただけてうれしいです」と感謝を口にした。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、松たか子がイディナ・メンゼルら世界各国の“エルサ”と共に「イントゥ・ジ・アンノウン」の歌唱パフォーマンスに参加した。アカデミー賞授賞式での歌唱は日本人として初となる。メイン楽曲「イントゥ・ジ・アンノウン」を手掛けたのは、前作で第86回アカデミー賞歌曲賞を受賞したロバート・ロペスとクリステン・アンダーソン=ロペス夫妻。この「イントゥ・ジ・アンノウン」は、前作で“ありのまま”の自分を受け入れたエルサが、彼女だけにしか聞こえない“不思議な歌声”をきっかけに、再び自身の“力”と向き合い、迷いを感じながらもまだ見ぬ“未知なる世界へ”と踏み出そうとする彼女の想いが溢れた曲。松さんを含めた各国エルサたちはベージュ~ピンクペールの色味で統一された衣装で登場、美しいハーモニーで会場を魅了した。松さんはレッドカーペットで本日のパフォーマンスについて聞かれると、「自分以外のエルサと一緒にいるということはそうそうあることではないのでとっても貴重な時間、不思議な奇妙な時間です。楽屋がエルサだらけでキャッキャと言ってます」と語っていた。さらに、各国のエルサたちとは「みんな、『すばらしい経験よね』って喜んでいて、明るくて、気遣い合って、プリンセスをやった人の優しさに溢れてます。なるほど、こういう人たちがやってたんだと勉強させてもらいました」と明かしていた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アナと雪の女王2 2019年11月22日より日米同時公開Ⓒ2019 Disney. All Rights Reserved
2020年02月10日第92回アカデミー賞授賞式が2月10日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、助演男優賞には『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でゴールデン・グローブ賞や英国アカデミー(BAFTA)賞、全米映画俳優組合(SAG)賞など、多くの助演男優賞を手にしてきたブラッド・ピットが受賞。“俳優”として初めてのオスカー獲得となった。■『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ってどんな映画?1969年のロサンゼルスを舞台に、ハリウッド黄金時代の最後の瞬間を、タランティーノ製作・脚本・監督で描く本作。レオナルド・ディカプリオがハリウッドで俳優として再び栄光を取り戻そうとしているちょっと落ち目のTV俳優リック・ダルトンを演じ、ブラッド・ピットが長年彼のスタントマンを務めているクリフ・ブースを演じる。ブラッドといえば代表の映画製作会社「プランBエンターテイメント」の代表も務め、プロデューサーとしての活躍も目覚ましく、『ディパーテッド』や『それでも夜は明ける』が作品賞を受賞、そのほか『マネーボール』『マネー・ショート 華麗なる大逆転』などもノミネートされ、近年アカデミー賞常連として一目置かれている。俳優としては、『12モンキーズ』で第68回アカデミー賞助演男優賞に初ノミネート。その後、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で第81回主演男優賞にノミネート、『マネーボール』では第84回主演男優賞にノミネートされてきたが惜しくも受賞ならず。今回“俳優”として悲願の受賞となった。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞、衣装デザイン賞、撮影賞、美術賞、音響編集賞、録音賞と10部門でノミネートされている。受賞コメント「本当にすごいことです。アカデミーに、この最高の栄誉に感謝します。」と受賞の喜びを語ったブラッド・ピット。さらに、監督であるクエンティン・タランティーノに対して「映画業界、あなたがいなかったら違うものになっていたでしょう。最悪を想定しながら人の一番いいものを引き出してくれる。君の後ろを歩いていて本当に幸せでした」と感謝を口にした。さらに自身が『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の中で演じたスタント・ダブルについても言及し、「それからスタント・コーディネーターのみなさん、スタント・ダブルのみなさんに拍手を送りましょう」と語ると会場からは拍手が沸き起こった。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 2019年8月30日より全国にて公開予定
2020年02月10日日本時間2月10日に迫った第92回アカデミー賞授賞式で、松たか子が『アナと雪の女王2』の世界各国の“エルサ”と歌唱パフォーマンスに参加することが決定。日本人としては初めて同授賞式のステージで歌唱する。世界各国のエルサ役と「イントゥ・ジ・アンノウン」を歌唱!先にエルサ役イディナ・メンゼルがパフォーマンスをすることが発表されていたが、なんと今回、世界9か国のエルサ役がイディナと共に歌唱することに。日本からも高いパフォーマンス力が評価され、US本社直々のオファーで松さんが参加することが決まった。日本人がアカデミー賞の授賞式で歌唱することは初めてのこと。アカデミー賞授賞式で歌唱することに、松さんは「この度は、大変光栄な役目をいただき、感謝しております。各国のエルサ達に会える、というのは大きな喜びであり、自分以外のエルサに出会う、というのも滅多にない機会だと思います。御覧になる方々にとって楽しいひとときになるとよいなと思っています」とコメントを寄せた。メイン楽曲「イントゥ・ジ・アンノウン」を手掛けたのは、前作で第86回アカデミー賞歌曲賞を受賞したロバート・ロペスとクリステン・アンダーソン=ロペス夫妻。この「イントゥ・ジ・アンノウン」は、前作で“ありのまま”の自分を受け入れたエルサが、彼女だけにしか聞こえない“不思議な歌声”をきっかけに、再び自身の“力”と向き合い、迷いを感じながらもまだ見ぬ“未知なる世界へ”と踏み出そうとする彼女の想いが溢れた曲。アカデミー賞という映画界最高峰の式典で、イディナや松さんはじめ世界各国のエルサたちがどんなパフォーマンスをするのか期待が高まる。『アナと雪の女王2』は全国にて公開中。「生中継!第92回アカデミー賞授賞式」は2月10日(月)8時30分~二/同時通訳、21時~字幕版をWOWOWプライムにて放送。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アナと雪の女王2 2019年11月22日より日米同時公開Ⓒ2019 Disney. All Rights Reserved
2020年02月08日日本時間2月10日(現地時間2月9日)に開催される世界最高峰の映画の祭典「第92回アカデミー賞授賞式」を、WOWOWではアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターより独占生中継。案内役を務めるのは、いまや名コンビと言っても過言ではないジョン・カビラと高島彩だ。助演男優賞はブラッド・ピットで決まり?俳優として初受賞かカビラさんは2007年(第79回)から案内役を務めており、今回がなんと14回目。高島さんとのコンビは8回目となり「もうね、盤石ですから。プロ中のプロでいらっしゃるから、なんの不安もございません」(カビラさん)、「年に1回、この季節だけ、椅子を引いてくださる男性とお会いできるので(笑)。あうんの呼吸でご一緒させていただいている」(高島さん)と全幅の信頼を寄せている。そんなお二人に、今年のアカデミー賞の行方を大胆予想してもらった。――まず、助演男優賞と助演女優賞からお話をうかがえれば。前哨戦と呼ばれる各映画賞で受賞を果たしている『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラッド・ピット、そして『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーンが本命視されています。カビラ:ローラ・ダーンがすごいのは、あんな辣腕弁護士を演じているのに、嫌味が一切ないというところ。離婚裁判ですから、相手をいかに論破し、打ち負かせるかが勝負ですけど、そのセリフ回しが本当に魅力的ですよね。予想するという視点では、確かにローラ・ダーンが本命ですが、僕が推したいのは『リチャード・ジュエル』のキャシー・ベイツ。息子の無実を信じる姿に、無条件の愛を感じさせるし、何というか…、もはや聖母ですよ。高島:助演男優賞はやはりブラッド・ピットでしょうね。今年の候補者の中では、唯一、俳優としてアカデミー賞を手にしていませんし、今度は本業でと応援しています。受賞したら、自虐を交えたスピーチを披露することになるのでしょうか。色んな意味で楽しみです。本命はホアキン!見事な復活遂げたレネー・ゼルウィガーの受賞は?主演男優賞は、日本でも興収50億円突破の社会現象を巻き起こした『ジョーカー』のホアキン・フェニックスが最有力。そして主演女優賞の本命は、往年の大スターであるジュディ・ガーランドの半生を描いた『ジュディ 虹の彼方に』のレネー・ゼルウィガー。厳しいレッスンを経て、劇中の全曲を自ら歌いあげたパフォーマンスが高く評価されている。――やはり、主演男優賞はホアキン・フェニックスが決まりでしょうか?高島:これは硬いと思います。まるで悪魔の羽が生えるんじゃないかと思わせる後ろ姿…。狂気と悲しみがギュッと凝縮されていて、すごかったですよね。悪の存在ではあるんですが、思わず観客を共感させ、引きずり込む凄みが伝わってきました。カビラ:僕も本命はホアキンだと思いますね。もう1人は『マリッジ・ストーリー』のアダム・ドライバー。離婚を突き付けられた男の苦悩を演じるんですけど、演じ切ると同時に、重い絶望とは違う何かを残してくれる。妻を演じるスカーレット・ヨハンソンとの丁々発止のやり取り、そこから生まれるズレにも共感しましたね。――レネー・ゼルウィガーにとっては、近年の低迷を見事打破する“復活作”での受賞に期待がかかりますね。高島:そうですよね。スターとして再起にかける思いというのが、ジュディと彼女自身に重なる部分がありますよね。仕事がうまくいかず、心や体がついていかないというジュディの苦悩は、きっとレネー本人も体験しているでしょうし。演技のすばらしさはもちろんですが、歌唱も圧倒的で、実力を改めて見せてもらいました。どんな受賞スピーチを披露してくれるかも楽しみですよ。カビラ:もはや『ブリジット・ジョーンズ』のコミカルな印象はなくて、自分の弱さと向き合えない“もどかしさ”を鬼気迫る演技で表現しきっていますよね。彼女が演じる晩年のジュディ・ガーランドを通して、ショービジネスの光と闇も見え隠れしますし。うーん、やっぱり主演女優賞の本命は『ジュディ 虹の彼方に』だと思いますね。作品賞にひた走る『1917 命をかけた伝令』、はたまた『パラサイト 半地下の家族』が歴史を動かす?9作品がノミネートされた今年の作品賞で、本命と目されているのが、全編ワンカット撮影も話題を集める戦争ドラマ『1917 命をかけた伝令』。さらに『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』や『ジョーカー』、韓国映画初の候補となった『パラサイト 半地下の家族』など例年以上にバラエティに富んだラインナップとなった。――いよいよ作品賞の予想をお願いしたいのですが…。予想とは別に、応援している作品もあると思いますが。高島:そうですね。本命を予想すると、やはり『1917 命をかけた伝令』になりますね。本当に、あの臨場感はすごいの一言。戦場に引き込まれる感覚でしたし、兵士たちが味わう渇きまでも、体感できたというか。映画として新しい試みですし、撮影に至るまでの努力も、確かに高く評価されるんじゃないかと思いますね。カビラ:うーん、確かに『1917 命をかけた伝令』がフロントランナーではありますけど、僕は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を推したいですね。ちょうど映画の舞台になる1969年って、僕はホームステイで叔父が暮らすカンザスにいたので、シャロン・テートの事件は強烈に記憶に残っていて。映画としてもハリウッド最後の黄金期の息吹を伝えつつ、残照というか哀愁を描き切っている。同時に歴史を変えちゃう(笑)遊び心もあって、クエンティン・タランティーノに何かしらの功労賞を与えたいと考えるアカデミー賞会員は少なくないと思います。次回作で引退するとも言われていますし。――アメコミが原案となった『ジョーカー』、カンヌ映画祭でパルム・ドールに輝いたブラックコメディ『パラサイト 半地下の家族』といった、作品賞の歴史では“異色”といえる秀作も名を連ねています。カビラ:生中継の案内役としては、『パラサイト 半地下の家族』が歴史を動かす瞬間を視聴者の皆さんと共有したいという気持ちがありますね。それにしても、今年は作品賞候補の振れ幅がすごいですよね。戦記物もあれば、古き良き時代へのオマージュも。『ジョーカー』や『パラサイト 半地下の家族』は格差社会の断絶を描いていますし、誰もがどれかを推したくなるチョイスになっている。もしかすると、投票者も驚く結果が待っているかもしれないし、アカデミー賞は「語り継がれること」にこそ価値があると思いますから。高島:カビラさんがおっしゃるように『パラサイト 半地下の家族』が作品賞に輝いたら、まさに新しい時代の到来ですよね。アジア作品初という点も含めて、応援しています。個人的にも大好きな作品で、コメディ色も強いので最初は大笑いしているんですけど、気づいたら転がるように、引きずり込まれる…。その恐怖というか、奇妙さは『ジョーカー』にも通じるものがありますね。笑いと恐怖は表裏一体なんだなと。「生中継!第92回アカデミー賞授賞式」は2月10日(月)午前8時30分~ [二] [同時通訳]/21時~[字幕版]WOWOWプライムにて放送。(text:Ryo Uchida/photo:Jumpei Yamada)
2020年02月06日英国アカデミー賞では作品賞を含む最多7冠を獲得するなど、世界の映画賞を席巻中の話題作『1917 命をかけた伝令』。10部門にノミネートされている本年度アカデミー賞授賞式を控える中、全編ワンカット映像で展開する本作の一部が体感できる、約3分半の長尺ワンカット映像が到着した。画期的な撮影および演出が注目されている本作。全米で拡大公開を迎えるや否や、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を抑えて初登場1位を獲得し、現在も大ヒット中。現時点で、アカデミー賞ノミネートを含めて総計で50の賞、163部門で受賞&ノミネート(宣伝調べ:受賞とノミネーションの合計数)を記録しており、快進撃が続いている。今回解禁されたのは、とあるフランスの農家に辿り着いた若き伝令兵スコフィールドとブレイクが、建物内とその周りを散策する一連の様子が映し出された本編映像。ひどく荒らされた形跡の残る部屋を目の当たりにして「嫌な感じがする」と呟くスコフィールド。その空間から逃げるように建物の外へと出ると、家畜小屋の傍には呑気に草を食べる牛と、搾りたての牛乳がバケツに残され、つい先ほどまで家主が穏やかに暮らしていたことを感じさせる。そんな中、上空に2機の友軍機と1機の敵機が現れ、交戦に敗れた敵機が2人の目の前に墜落!燃え盛る機体から反射的に敵の兵士を助け出した2人だが、数々の戦場を経験したスコフィールドの「楽にしてやろう」という賢明な提案に対し、年若く心優しいブレイクは「水を持ってこい」と敵兵を助ける判断を下す…までが映し出されている。2人はこの事態を乗り越え、明朝までにミッションを全うすることができるのか!?ワンカット映像であることをすっかり忘れ、気づけば物語に没頭している驚愕の3分半が切り取られている。「使える映画技術をすべて使って、観客を戦争の真ん中に連れて行く」本作で全編ワンカット映像を完成させ、今年度のアカデミー賞撮影賞で本命との呼び声も高い撮影監督のロジャー・ディーキンスは、「引き画を入れるか、どうカメラを動かせば周囲を見渡せるか、その瞬間を強く映せるか、ワンショット撮影というのはそのバランスが肝だった。ただ2人を背後から追うだけの映像にはしたくなかった。物語を描写する方法を模索したよ」とその苦労をふり返る。解禁された映像でも分かるように追求されたワンカットのカメラワークは、観客を映画の世界へ誘うための方法として見事に作用しており、ロジャーは「観客にはワンカットの映像に気を取られずに作品を観てほしい。観客がストーリーに没頭して登場人物と一緒に体験するために作った映像だ。観客が撮影技術に気を取られるようではある意味失敗だ」とコメントを寄せている。また、英国アカデミー賞で監督賞を受賞し、アカデミー賞にも期待がかかるサム・メンデス監督は「映画は体験だ。言葉ではなく感情で観客を夢中にさせるものだ。だから私は使える映画技術をすべて使って、観客を戦争の真ん中に連れて行った。かつてない没入感だ」と、劇中の物語に没頭することに注力した映像の仕上がりに自信を覗かせており、「観客にはカメラを忘れて、彼らの感情的な決断に共感してほしい。兵士たちが何を体験し、戦争で人間に何が起こるのか、我々が作ったのは体験そのものなんだ」と、ワンカット映像で映し出される映像体験に込めた想いを明かしている。静かな空気が飛行機の墜落で一変していく一連の流れ、ロジャーによる圧巻のワンカット映像とともに、少しの会話やしぐさ、雰囲気、その場所におかれた環境から、キャラクターの個性や物語を語るメンデス特有の詩的な描写も映し出され、命がけの伝令の一部を体験することができる映像となっている。『1917 命をかけた伝令』は2月14日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:1917 命をかけた伝令 2020年2月14日より全国にて公開©2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
2020年02月06日映画『ジュディ 虹の彼方に』でジュディ・ガーランドに扮し世界の映画賞で主演女優賞を席巻しているレネー・ゼルウィガーが、本作を引っさげて来日することが決定した。ハリウッド黄金期を象徴する映画『オズの魔法使』(’39)で17歳にして一躍スターダムを駆け上がり、その波瀾万丈の人生と圧倒的なステージパフォーマンスで伝説のミュージカル女優として知られるジュディ・ガーランド。彼女が47歳の若さでこの世を去る半年前、1968年の冬に行われたロンドン公演の日々を鮮烈に描いた映画が、本作『ジュディ 虹の彼方に』だ。世界の賞レースを席巻している本作は、第77回ゴールデン・グローブ賞では『シカゴ』以来17年ぶりに主演女優賞(ドラマ部門)を受賞し、第73回英国アカデミー賞でも主演女優賞を受賞。日本時間2月10日(月)に発表される第92回アカデミー賞で主演女優賞初受賞となるか、注目が集まっている。そんなアカデミー賞授賞式直後の2月下旬、レネーの5度目となる来日が決定。ジャパンプレミアの実施も予定されている。この来日決定を記念し、レネーが劇中で歌唱する「Come Rain or Come Shine」の本編映像が到着。以前からジュディの大ファンだったというレネー。リハーサルのさらに1年前から、ハードなトレーニングに挑み全曲自ら歌唱している本作。映像ではジュディが完全憑依したかのように、ステージ縦横無尽に動き回り歌い上げる姿が切り取られている。『ジュディ 虹の彼方に』は3月6日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ジュディ 虹の彼方に 2020年3月6日より全国にて公開© Pathé Productions Limited and British Broadcasting Corporation 2019
2020年02月06日英国アカデミー賞が発表された。作品賞に輝いたのは、『1917 命をかけた伝令』。今作は、監督、撮影、ビジュアルエフェクト、美術、サウンド、イギリス映画部門でも受賞している。演技部門は、先日の映画俳優組合賞(SAG)とまったく同じで、主演男優賞は『ジョーカー』のホアキン・フェニックス、主演女優賞は『ジュディ 虹の彼方へ』のレネー・ゼルウィガー、助演男優賞は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラッド・ピット、助演女優賞は『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーン。外国語映画賞は『パラサイト 半地下の家族』、長編アニメ賞は『クロース』。ヘアメイク部門は、『スキャンダル』のカズ・ヒロ、ヴィヴィアン・ベイカー、アン・モーガンのチームが受賞した。文=猿渡由紀『1917 命をかけた伝令』2月14日(金)全国公開
2020年02月03日2日(現地時間)、ロイヤル・アルバート・ホールで英国アカデミー(BAFTA)賞授賞式が開催された。BAFTAを主催する英国映画テレビ芸術アカデミーの会長であるウィリアム王子が、例年通りキャサリン妃と共に出席。今年は「サステイナブル」(自然環境にやさしい)な衣装での来場が推奨されており、2人はそろって過去に着用したタキシード&ドレスを“リサイクル”。キャサリン妃は2012年にマレーシアを訪れた際の「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」のドレスで参加者やメディアを魅了した。受賞作品については、サム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』が作品賞を含む最多7部門受賞で圧勝。今年新設されたキャスティング賞は、『ジョーカー』のキャスティング・ディレクター、シェイナ・マーコウィッツが受賞した。主な受賞リストは以下の通り。作品賞『1917 命をかけた伝令』英国作品賞『1917 命をかけた伝令』外国語作品賞『パラサイト 半地下の家族』監督賞サム・メンデス『1917 命をかけた伝令』オリジナル脚本賞『パラサイト 半地下の家族』主演男優賞ホアキン・フェニックス『ジョーカー』主演女優賞レネー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』助演男優賞ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』助演女優賞ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』(Hiromi Kaku)■関連作品:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 2019年8月30日より全国にて公開予定ジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED1917 命をかけた伝令 2020年2月14日より全国にて公開©2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.ジュディ 虹の彼方に 2020年3月6日より全国にて公開© Pathé Productions Limited and British Broadcasting Corporation 2019
2020年02月03日WOWOW「第92回アカデミー賞授賞式」のスペシャルゲスト、「Sexy Zone」中島健人のスペシャルコメント動画第2弾が、番組公式サイトにて公開中だ。日本時間2月10日(月)に行われる「第92回アカデミー賞授賞式」を、WOWOWでは今年も現地から生中継。その前に、案内役のジョン・カビラ、高島彩、スタジオゲストの町山智浩を迎えてノミネーション内容を紹介する2月1日(土)放送の「第92回アカデミー賞ノミネーション徹底紹介」も注目。この放送を前に、中島さんからアカデミー賞授賞式への期待が高まる現地取材時のスペシャルコメント動画第2弾が到着。作品賞の予想や、昼食中の様子を映し出すほか、マーゴット・ロビーになりきって街を闊歩する『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシーンを完全再現する様子も収められている。「生中継!第92回アカデミー賞授賞式」は2月10日(月)8時30分~二/同時通訳、21時~字幕版をWOWOWプライムにて放送。(cinemacafe.net)
2020年02月02日今年のグラミー賞で5冠に輝いたビリー・アイリッシュが、2月9日(現地時間)に開催される第92回アカデミー賞授賞式でパフォーマンスを行うという。アカデミー賞の公式ツイッターが「準備はいいですか?ビリー・アイリッシュがオスカーへやってくる。ステージでスペシャルパフォーマンスを行います」とツイート。ビリーも「スペシャルパフォーマンスを見て」とツイートで告知している。先日、歌曲賞にノミネートされている曲をエルトン・ジョン、イディナ・メンゼル、シンシア・エリヴォ、ランディ・ニューマン、クリッシー・メッツが授賞式で歌うことが発表されたが、ビリーはノミネート曲には関与していない。そのため、ファンの間で「何の曲を歌うのか?」が話題に。ビリーと兄のフィニアスが共同制作した『007』最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の主題歌を披露するに違いないとファンがうわさし合っている。4月に公開となる『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の主題歌は、ビリー&フィニアスが手掛けたことは明らかになっているが、曲そのものはベールに包まれたまま。オスカーでお披露目となるかに期待が集まっている。(Hiromi Kaku)■関連作品:Bond 25(仮題) 2020年2月14日世界公開007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 2020年4月10日より全国にて公開
2020年01月30日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今回はアカデミー賞6部門にノミネートされた話題作『ジョジョ・ラビット』を紹介します。■映画『ジョジョ・ラビット』公開中物語の舞台は第二次世界大戦下のドイツ。ナチスによるユダヤ人迫害が起きていたころ。主人公の少年ジョジョはナチスシンパで、アドルフ・ヒトラーを心の友とし、青少年集団で訓練に励んでいます。母親のロージーはそんな息子の意思を尊重しながら、過酷な時代を明るく強く生きる女性。親子でつましい生活を送っていたある日、ジョジョは自宅でユダヤ人少女のエルサを見つけてしまうのです!本作のすごいところは、重いテーマなのに観賞中はわりと温かい気持ちでいられること。そのあたりは同時代を描いた名作『ライフ・イズ・ビューティフル』をほうふつとさせます。そして役柄のキャラクターがとにかくいとおしい。それを体現するキャストの演技に注目です。本作が映画初出演というジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビスくんには末恐ろしさしか感じないし、母親役スカーレット・ヨハンソンのたくましさには心打たれ、サム・ロックウェル演じる大尉のださカッコよさにはしびれました。観賞中から感情がガンガンと揺さぶられる衝撃というよりも、あとからじわりじわりと効いてくる感じ。不幸な時代を描いているけど、優しさにあふれた作品。戦争に関するニュースを耳にする今だからこそ見てほしい映画です。「女性自身」2020年2月4日号 掲載
2020年01月27日アニー賞の結果が発表された。作品賞を受賞したのはNetflixオリジナルの『クロース』。インディーズ作品賞は、Netflixが世界配信権を獲得したフランスの『失くした体』だった。日本からはインディーズ作品部門に『天気の子』『プロメア』『若おかみは小学生!』がノミネートされていた。これら3本はいずれも無冠に終わったが、意外だったのは『トイ・ストーリー4』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』、またゴールデン・グローブを受賞した『Missing Link』も無冠だったこと。『アナと雪の女王2』も、ジョシュ・ギャッドが声優部門を受賞したのにとどまっている。過去にはピクサー、ディズニーが制覇してきたオスカーの長編アニメ部門も、今年は予測が難しくなりそうである。文=猿渡由紀
2020年01月27日25日、アニメ界のオスカーといわれるアニー賞が開催され、「長編作品賞」など7部門で受賞した『クロース』を筆頭に、Netflix作品が19賞受賞という圧倒的な強さを見せつけた。日本の作品は、新海誠監督の『天気の子』が「長編インディペンデント作品賞」、「視覚効果賞」、「監督賞」、「脚本賞」の4部門にノミネートされていたが、惜しくも受賞ならず。「長編インディペンデント作品賞」には『天気の子』とともに、『若おかみは小学生!』(高坂希太郎監督)と『プロメア』(今石洋之監督)がノミネートされ、5本の候補作品のうち3本を日本勢が占めていたが、『失くした体』に受賞を譲った。授賞式では、「追悼」のコーナーで、昨年7月に起きた京都アニメーション放火殺人事件の犠牲者たちの名前がスクリーン上に映し出された。また、同スタジオの作品「バジャのスタジオ」の映像が流されたという。生涯功労賞にあたるウィンザー・マッケイ賞には、事前に発表されていた通り、2010年に亡くなった今敏監督が受賞。今監督の作品をプロデュースした丸山正雄氏が監督の代わりにトロフィーを受け取り、スピーチを行ったという。(Hiromi Kaku)■関連作品:天気の子 2019年7月19日より全国東宝系にて公開(C)2019「天気の子」製作委員会
2020年01月27日日本のみならず世界中で大ヒットした『ジョーカー』をはじめ、今年も話題となっているアカデミー賞。中でも作品賞にノミネートされる映画は毎年良作揃いで、見ごたえのあるものばかり。とりわけ今年は、近年稀に見るほど授賞式以前に劇場で鑑賞できる作品賞ノミネート作が多いことでも注目されている。マット・デイモン&クリスチャン・ベイル主演『フォードvsフェラーリ』公開中マット・デイモンとクリスチャン・ベイル、アカデミー俳優の2人を主演に起用し、歴史上最も伝説的なレースで、絶対王者フェラーリに立ち向かった男たちの奇跡のような挑戦の実話を描いた『フォードvsフェラーリ』。舞台は世界が熱狂した1966年のル・マン24時間レース。歴史を変えた、2人の男の熱い友情と、チームの絆、そして不可能に挑戦し続ける姿を描いた奇跡の大逆転の物語には共感する人が続出中。本年度アカデミー賞では作品賞のほか、編集賞、録音賞など4部門にノミネートされ、レースをテーマにした映画としては初めて作品賞にノミネートされた。さらに先日、本国で発表されたように、ディズニーとの合併に伴い「20世紀フォックス」は「20世紀スタジオ」に名称変更されるため、オープニングの「20世紀FOX」のロゴは本作で見納め。映画ファンにとってはその意味でも見逃せない1本となっている。ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホ『パラサイト 半地下の家族』公開中カンヌ国際映画祭にて、審査員満場一致で最高賞のパルムドールに輝き、各国で大ヒットとなっている超話題作。『殺人の追憶』『グエムル漢江の怪物』『スノーピアサー』の監督ポン・ジュノとソン・ガンホが4度目のタッグを組み、本作では、あらゆるジャンルを完璧に融合させながら、いま世界が直面している貧富格差への痛烈な批判をも内包した超一級のエンターテインメントとなっている。本年度アカデミー賞では、韓国映画初となる作品賞、監督賞(ポン・ジュノ)のほかに、国際長編映画賞、脚本賞、編集賞など6部門にノミネート。タイカ・ワイティティ監督、空想上のヒトラーにも『ジョジョ・ラビット』公開中『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督が、第2次世界大戦時のドイツに生きる人びとの姿を辛辣なユーモアを交えて描き、第44回トロント国際映画祭で最高賞の観客賞を受賞したヒューマン・エンターテイメント作品。本年度アカデミー賞では、作品賞のほかに、助演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、脚色賞など6部門にノミネートされている。マーティン・スコセッシ監督&ロバート・デ・ニーロ『アイリッシュマン』Netflix配信中&劇場公開中『タクシードライバー』『レイジング・ブル』など数々の名作を生み出してきた巨匠マーティン・スコセッシとロバート・デ・ニーロが、『カジノ』以来22年ぶり9度目のタッグ。裏社会のボスに長年仕えてきた殺し屋(デ・ニーロ)が秘密と暴力にまみれた自らの半生をふり返る。最新VFXで“若返った”ベテラン俳優たちにも注目。本年度アカデミー賞では、作品賞のほか監督賞(マーティン・スコセッシ)、助演男優賞(アル・パチーノ、ジョー・ぺシ)など、9部門10ノミネートされている。スカーレット・ヨハンソン&アダム・ドライバー主演『マリッジ・ストーリー』Netflix配信中&劇場公開中『イカとクジラ』『ヤング・アダルト・ニューヨーク』のノア・バームバック監督が、スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーを主演に迎え、離婚のプロセスに戸惑い、子の親としてのこれからに苦悩する夫婦の姿を、リアルで辛辣ながら思いやり溢れる視点で描いた話題作。本年度アカデミー賞では、作品賞のほか主演男優賞(アダム・ドライバー)、主演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、助演女優賞(ローラ・ダーン)ほか6部門でノミネートされている。そのほか、“全編ワンカット”サム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』は2月14日(金)から、名作小説「若草物語」をグレタ・ガーウィグ監督が新たな視点で映画化した『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は3月27日(金)からと、アカデミー賞の結果が出た後での日本公開作品も。第92回アカデミー賞授賞式は日本時間2月10日(現地時間2月9日)に開催される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:フォードvsフェラーリ 2020年1月10日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation【Netflix映画】アイリッシュマン 2019年11月27日よりNetflixにて全世界同時配信開始パラサイト 半地下の家族 2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVEDジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月25日WOWOWで生中継される「第92回アカデミー賞授賞式」のスペシャルゲストに決定している「Sexy Zone」中島健人からのスペシャルコメント動画が、番組公式サイトにて公開された。2月10日(日本時間)に行われる「第92回アカデミー賞授賞式」。WOWOWでは、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターより生中継。ジョン・カビラと高島彩が案内役を務め、中島さんがスペシャルゲスト、レッドカーペットリポーターとして河北麻友子が決定している。授賞式を控えた今回、中島さんが現地ハリウッドを取材し、最新情報を伝えるミニ番組「中島健人 ハリウッド 映画の街を行く」がもうすぐスタート。そんな放送を前に、中島さんからアカデミー賞授賞式への期待が高まる現地取材時のスペシャルコメント動画が公開中。約2分半の映像で、L.A.でアカデミー賞のノミネートをチェックする様子などが収められている。また、授賞式後放送予定の「中島健人 ハリウッドの風を探して」の番組メインビジュアルも公開された。「生中継!第92回アカデミー賞授賞式」は2月10日(月)8時30分~二/同時通訳、21時~字幕版をWOWOWプライムにて放送。(cinemacafe.net)
2020年01月24日