サッカーU-24日本代表やJリーグで活躍中の若き司令塔・田中碧選手(川崎フロンターレ)。3月29日のアルゼンチン戦でさらに存在感を強めた田中選手の『anan』独占インタビュー(2019年)を特別公開致します。一昨年、昨年とJ1リーグ2連覇(2019年当時)を達成した常勝軍団・川崎フロンターレ。田中碧選手は、何十倍もの競争率を勝ち抜いた強者が集う同クラブアカデミーからの生え抜きだ。トップチーム昇格後はデビュー戦で初得点し、記念グッズも発売され、まさに「エリート街道」をひた走る。だが、順風満帆かといえば、「18歳の時に引退を考えるほど追い込まれた」そうで、「先輩の助言が重荷に感じた」時期も。自分に打ち克つべく、課題を書き出し試合で成功体験を重ね、今や東京オリンピックを担うU‐22(2021年現在はU-24)日本代表になるほどの存在に。「MFという役割は、FWのような派手さはありませんが、僕を起点としてゴールが生まれるので、パス回しなどを見てほしい」努力家で負けず嫌い。アスリートならではの性格が垣間見えるが、自称「恥ずかしがり屋」。「点は決めたいけれど、目立ちたくないんです。友達がわちゃわちゃしてるのもそっと見ていたいし、休日はずっと家にいたい」とはいえ遊びに誘われれば全力で楽しむ。今は先輩とのゴルフが「超面白い」し、同期とは「恋バナで盛り上がる」と頬を緩ませる。「デートはどこがいいとか、そんな話題です(笑)。尊敬できる女性に惹かれますね。たまに天然なところがあると、キュンとします」夢を尋ねると「フル代表はもちろん、いずれはヨーロッパに移籍し、チャンピオンズリーグで優勝すること」と即答。チームカラーのサックスブルーから代表の藍色、そして未知なる色へ。変わりゆく「碧」を見守り続けたい。©KAWASAKI FRONTALEたなか・あお1998年9月10日、神奈川県生まれ。ポジションはMF。U‐22日本代表(※)。自慢のパーツは「大きなお尻!」。「ぜひ注目してください(笑)」※2021年現在は、U-24日本代表。※『anan』2019年11月6日号より。写真・小笠原真紀取材、文・伊藤順子(by anan編集部)
2021年04月10日この春からお子さんがサッカーを始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか。サッカーを通して身に着けてほしいものは何ですか?運動能力をアップさせることだけでなく、心も成長させてくれるサッカー。サッカーを通じて子どもがどう変わっていくか。前回に引き続き、シンキングサッカースクールのコーチたちに聞きました。サッカーをすることで身につくは自分で考える力、チャレンジする精神、それ以外にも社会に出るまでに身に着けたいスキルがたくさんあります。ぜひご覧ください。(取材・文:前田陽子)サッカーで身につくこととは(写真は少年サッカーのイメージ)<<前編:サッカーを通じて「自分で考えて動く力」が身につく理由とは?■チャレンジする力がつく親御さんが子どもに求めることのひとつにチャレンジ精神があります。菊池コーチは「サッカーはミスが多いスポーツで、ミスが起こるのはチャレンジをしているから。そして、ひとつひとつのミスにその都度落ち込んでいては練習や試合は進まないので、すぐに気持ちを立て直して次のチャレンジをする必要があります。チャレンジを続けることで得られる成功体験が次のチャレンジにつながります」とサッカーは常にチャレンジの連続であることを教えてくれました。プレイをすることは=たくさんのチャレンジをすること。そして成功をして、褒められる・認められるという経験をすると、授業などでも手を上げて発言ができる子になれるはずです。■周囲に気配りができるようになるまた、サッカーはボールのあるところ以上に、ボールを持っていない人の動きが重要です。自分がボールを持っている選手の守備をしているなら、その選手に注目しながら、反対側にいる相手選手とチームメイトの動きも考えなければなりません。彼らが何を考えどんな動きをしようとしているのかを想像することがいいプレイにつながります。「ピッチ上で日々、チームメイトや相手選手が何をしようとしているのか、何をしたいのかを考えるようになると、ビッチの外でもお友だちの思いを想像することができるようになります。それによってどう声をかけよう、どう動いてあげようという気配りが生まれます」と柏瀬コーチが子どもたちの変化を明かしてくれました。■負けず嫌いになって集中力も高まる近頃の学校生活では平等が基本で勝ち負けのシチュエーションは多くありません。けれどスポーツには勝ち負けがあり、勝ちたい、負けたくないという気持ちが自然と芽生えてきます。「大人の世界には順位があります。子どものころからサッカーを通じて勝ち負けを経験することは、いずれ必ずためになります。また、勝つためや上達のためには目標を立てる必要があります。目標に向かって何かを取り組むときの子どもの集中力や爆発力には本当にすごいもの。普通ではちょっと無理だろうと思えるほどの力が発揮されます」と菊池コーチ。普段家庭では見せない顔を、ピッチ上では見せてくれることをコーチたちは知っています。■自分の意見が言え、話の折り合いをつける力がつくまた、チームスポーツでは、自分の気持ちや意見を伝える必要があります。話し合いができるようになるには、自分に自信がつくことが必要。チャレンジをして、成功体験を積むと自分を表現できるようになります。プレイ中には、引っ張ったり、押したりという小さなトラブルもよく起きます。点を取り合うスポーツなので、理不尽と感じる場面もないとは言えません。ピッチ上にはコーチも監督もいないので、そこを話し合うのも子どもたちです。さまざまなシチュエーションを経験することで、話し合いができるようになり、折り合いの付け方がわかるようになります。サッカーはチームメイトとの話し合いを通じて、考えて意見を言う力が付きます(写真は少年サッカーのイメージ)■学校外の友達ができるスクールなどに入ることの利点として、学校とは違うコミュニティのお友だちができることもひとつです。「多少、学校でイヤなことがあってもスクールに行くことで気分転換ができたり、悩みの相談ができたりします。居心地がいいことばかりではないかもしれませんが、いろいろな価値観、いろいろな立場の人と知り合えるのは、社会に出る前の経験としてとても素晴らしいことだと思います」と菊池コーチ。■自分の意見が言え、話の折り合いをつける力がつくさらに、スポーツにはルールがあり、守ることが大原則。ルールの大切さが理解できるようになると、生活面でもルールが守れるようになります。また、あいさつをする機会も増え、自然とあいさつも出来るようになります。「子どもたちは大好きなサッカーをするために時間をどのように使うのがいいのかを考えて、実行していますね。スクールでは練習前に宿題をする子もたくさんいます。高学年になるころには、どう1日を過ごすと快適なのかを考えて、時間をコントロールする子も多いです」と菊池コーチがスクール生の様子を教えてくれました。サッカーにはプレイを通じて子どもが成長できる要素がたくさんあります。そのベースは子どもたちがサッカーを楽しむこと。そのためにコーチたちも日々切磋琢磨しています。スクール生の親御さんからは「子どもたちの扱いがとてもうまくて安心して通わせられます」という嬉しいご意見もたくさんいただいています。そんなコーチたちの元でサッカーをはじめてみませんか?考える力が身につくサッカースクール「シシンキングサッカースクール」の詳細はこちら
2021年04月09日この春からお子さんがサッカーを始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか。数あるスポーツの中からサッカーを選んだ理由は何でしょう。サッカーを通して身に着けてほしいものは?それらはご家庭ごとに違うかもしれません。運動能力をアップさせることだけでなく、心も成長させてくれるサッカー。サッカーを通じて子どもがどう変わっていくかを、日々子どもたちと触れ合っているシンキングサッカースクールのコーチたちに聞きました。楽しんでプレーしたりチーム活動をするなかで体力やコミュニケーション力など、様々な力が自然と身に付くサッカーの魅力を存分にお伝えします。お子さんのサポートに役立ててください。(取材・文:前田陽子)サッカーで身につくこととは(写真は少年サッカーのイメージ)■楽しく身体を動かしながら運動能力が高まる子どもにとってのスポーツの魅力は「身体を動かすことの楽しさや勝つことの喜びなど、スポーツの楽しさが体験できること」とコーチたちは口を揃えます。その中でも「サッカーはボールひとつがあればできるスポーツ。バスケットボールのように手でボールをつくのは子どもには難しく、野球は複雑なルールがありますが、サッカーはボールが蹴れればOKというシンプルさです。遊びの延長のようにできるので、子どもの最初のスポーツにぴったりです」と黒滝コーチは言います。加えて、サッカーは身体全てを使うスポーツで、前後にはもちろん、横にも斜めにも走り、ジャンプもして、スローインでは手も使います。ボールを蹴りながら走ることを筆頭に、バックステップを踏んだり、相手を追いかけたりという非日常の動きの連続。その動きを続けることで、五感で察知したものを判断して筋肉を動かす過程をスムーズに行う、コーディネーション能力も身に付きます。■ボール遊びもままならない現代だからこそまた、暑くても寒くても一年中行うのもサッカーの特徴。持続的に運動するので自然と体力がつき、風邪などを引きにくくなります。近所の公園では遊具も限定され、ボール遊びもままなりません。スクールに入ればコーチたち大人が見守っているという安心安全な環境も得られます。外で遊ぶ時間が減っている現代だからこそ、オンラインではなく実際に人と会って一緒に運動することで得るものがたくさんあるはずです。■「ごめん」「ありがとう」が言える子になる、周りを思いやる力がつくサッカーは圧倒的にミスの多いスポーツで、誰かに補ってもらったり、誰かを助けたりしなければ成り立たちません。常にチームメイトはもちろん、対戦相手のことを考えてプレイしなければならないので、最初はひとりよがりのプレイばかりでも続けているうちに協調性が身に付きます。また、自分も仲間もミスをすることが当然なので、ありがとう、ごめんねが自然と言えるように。自分を反省して、感謝する心が育つのです。そういったことを重ねてチームメイトや周囲の人を思いやれる子になります。■常に状況が変化するスポーツだから、自分で考えて判断する力がつくサッカーは、野球のようにセットポジションに入るという場面がなく、プレイが切れるタイミングがありません。ピッチにいる間は常に状況が変化し、その場面場面で瞬時に最善の判断をしなければなりません。助言を求める時間はないので、ドリブルをするのかパスをするのか、右に行くのか左に行くのかなどを自分で判断することを繰り返し行います。「日常生活でも、朝と昼、昼と夜では状況も変わります。いつも同じ判断でいいという場面は滅多にありません。状況を判断してどうすればいいのかを常に考え、最善だと思う判断ができるようになりたいですよね。サッカーをすることで、判断力、決断力、そして行動力が身に付きますよ」と柏瀬コーチが普段の生活での変化を教えてくれました。サッカーは常に自分で考えて動くスポーツ(写真は少年サッカーのイメージ)大人になるにつれ、自分で考えて行動できることの大切さを実感する保護者の方も多いと思います。それらは、ある年齢に達したらいきなり身につくものではありません。子どもの頃から徐々に身に着けさせることが必要です。プレーが途切れず常に自分で考える事が習慣化されるサッカーを通じて、自分で決めて行動できるようになるのです。そして、ミスのスポーツなので仲間にフォローしてもらう場面も多いため、自然と「ごめん」「ありがとう」が言えるようになり、相手を思いやることができるようになります。学校でも社会でも活きる力をつけることができるスポーツなのです。お子さんの「楽しい」を応援しながら、人間的な成長をサポートしてあげる参考にしてください。考える力が身につくサッカースクール「シシンキングサッカースクール」の詳細はこちら
2021年04月07日敵は己にあり。韓国代表に3-0で完勝したSAMURAI BLUEが『FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選』モンゴル戦に臨む。日本代表はここまで『アジア2次予選』4試合を終えて全勝、勝点12でグループF首位なのはもちろん、相手に1点たりとも許していない。対するモンゴルは1勝5敗で5位とグループ最下位に沈む。前回のホーム戦は2019年10月10日・埼玉スタジアム2002に消化。日本がボール保持率72%、シュート数41本、被シュート数0本と圧倒的な内容で6-0の大勝をマークした。韓国代表を寄せ付けなかった日本代表がモンゴル代表に苦戦するとは考えにくい。しかも試合が新型コロナウイルスの感染状況によりモンゴルでの開催が困難となり、無観客とは言えホームで行われるのであればなおさらだ。森保監督は格下と戦う際、モチベーションの源がどこにあるかが重要だと説いた。「対戦相手によって、自分たちのモチベーションを与えられるのではなく、我々はどういう目的・意義で戦っているか再確認して向かっていかないといけない。韓国戦は親善試合だが、モンゴル戦はW杯出場、その先の目標に向かって2次予選突破という目標の途中にある試合。我々が目標とすることを達成するには常に個人のレベルアップとチームのレベルアップが必要。それは対戦相手にレベルアップしてもらうことではない。自分たちがもっと強くなる、もっとうまくなるためには自分たちで高い志を持ってやることが重要。今コロナ禍や自然災害で困っている方々のために励ましのエールになるような試合をしたい。もう一度応援してくれている人々のために何をしなくてはならないかをという目的を確認して試合に臨みたい」また指揮官は今回のモンゴル戦ならではの難しさも口にした。「第1戦は6-0という結果を踏まえると格下相手と思われるかもしれないが、ここは絶対に勝たないといけない相手。勝って当たり前と思われるチームとの対戦ほど難しいことはない。自然とモチベーションが高まる韓国戦の後の難しさもある」韓国戦からある程度メンバーを入れ替えるのか問われると、森保監督はこう答えた。「大きく変えようとは今のところは思っていない。韓国戦で成果と課題を得て、どうやってレベルアップしていくか突き詰めていきたい。変えるポイントはコーチ陣と話し合っている。前回の結果を踏まえるとメンバーを大幅に変えて、選手たちを使っていきたいと思うが、軸をしっかり持って公式戦を勝ち抜いていくことを考えたい」システム変更についてはこう述べた。「基本的には韓国戦でやった形でスタートしたい。試合の中で変えた方がいいと思えば3バックに変えるかもしれない。じつはそこ迷っていると言うか。3バックをやるのもありかなと思っているし、選手をどう使えばいいか、いろいろな考えが巡り巡っている。前回は6-0で勝ったが、選手たちが試合の中で個々のやり方を100%発揮する、チームとしてもしっかり機能できるようにお互いが意思統一しながら戦う、選手たちが戦うインテンシティを相手に合わせるのではなく、内向きのモチベーションをもって、選手たちがピッチ上で戦ってくれた結果が6-0につながったと思う。今回も選手たちが内向きのモチベーションを発揮してくれることを望んでいる。そして応援してもらっている方々に、『じゃあ私も、じゃあ俺も明日からがんばろう』と思ってもらえるような試合にしたい」森保一監督(C)JFA監督と同様に選手たちにも油断はない。韓国戦の手応えを得た選手たちはモンゴル戦へ向けて気を引き染めた。「(トップ下か左サイドのどちらのポジションがやりやすいかとの質問に)どっちでもプレーできるが、トップ下が一番プレーしやすい。でもチームでも左でも右でもプレーしているし、どこでもチームに貢献したい。(遠藤航&守田英正のボランチについて)頼もしかった。航くんはボールを奪って攻撃をビルドアップしてくれる。守田もボールをさばきながら攻撃参加を積極的にやってくれた。ふたりの特徴が攻守で重要な存在になっていたと感じた。(鎌田大地とのコンビについて)僕はどっちかと言えば中でプレーしたいタイプなので、大地と被らないようにしたいと話していたし、互いにポジション気にしながらプレーした。割とうまくいった部分はあるかなと手応えを感じた。特に大地のポジションのところはこっちがカウンターする時、そこのスペースをうまく使って、ゴールにつながった部分はあった」(南野拓実)「(韓国戦での負傷について)今はもう大丈夫、休んだおかげで大丈夫。今はしっかり準備ができている。(引いて守る相手への攻撃について)日本が常にボールを支配してプレーできると思うので、前の選手が早く1点取ることによって楽に試合できると思う。早くゴールを取りたい。スペースがなくても近い距離でプレーできる選手ばかりなので、そんなに心配していない。(トップ下のプレーについて)トップ下は自分に合っているポジション、ゴールとかアシストは出続けるために必要。ただ自分が絶対という感じにはならない、パスしてチャンスになるならパスをするし、チームが勝てるようにやることが一番大事。トップ下ではなくても、自分のできることは最大限やる。そこまでの気負いはない。うまく回りの選手を使えて、うまく使われる側にもなれるというのが将来的な特徴になってくると思う。僕自身はもうひとつ下のポジションをしたいので、自分が将来的に上のクラブでやるために必要なことにトライしている。守備も運動量も必要だし、現代フットボールでは中盤はすべてできないといけない。ほかのトップ下と違って、そこまで多くゴール取る選手ではない。周りをうまく使って、ラストパスも出せる、そこまでゴールにこだわりすぎていないのも特徴」(鎌田大地)「(韓国戦の評価)ほかの選手とコミュニケーションが取れない中、チームとして高いパフォーマンスができたのは自信になったし、何よりも3-0で勝ててよかった。(柴崎岳について)岳くんには素晴らしいものがいろいろある。守備の部分では負けていないと思うが、攻撃のセンスや一本のパスで刺すというのはまだまだ僕に足りていない。勝ち負けはわからないが、岳君に負けないように攻撃の部分はもっともっと伸ばしていかないといけない。(遠藤について)僕と考えが似ている。守備では奪いに行くタイミングとか似ている。航くんに少し後ろを見てもらって、僕が前へ行くのはお互い共有できている。ビルドアップでも距離が離れたり近すぎることもなく、お互いの距離がすごくよかった。思い切って飛び出した時もカバーに入ってくれるので、不安がない。(モンゴル戦へ向けて)相手のレベル云々ではなく、親善試合ではなく、公式戦。やるサッカーが変わるわけではないが、結果へのこだわり、プレッシャーを楽しむことが必要。韓国戦でやったプレーをベースにして、僕のところでファールが多かったり、低いところで奪われたりすることがあったので、そこを修正していかないといけない」(守田英正)「(守田について)もともといい選手だし、前に代表でやった時から知っているし、守備でしっかり潰せるし、ボール動かすところ似ている。韓国戦ではお互いにいい距離感でプレーできたと思うし、攻守の面でもお互いのポジションを見ながら立ち位置を変えてやることができた。どっちがやりやすいとかはなく、岳でも守田でもフィーリングは悪くなかった。(モンゴル戦に向けて)今回のメンバーを見ても自分の年齢も上になったので、チームを引っ張っていく存在にならないとという認識はある。もう、結果がすべて。予選は勝ち進んで、本大会で結果を残すことにフォーカスしないといけない。明日、相手によって変わらずに、韓国戦と同じようにやれるのか。相手は気にせずに、どうすれば自分たちのパフォーマンスを高く出せるか意識していきたい」(遠藤)モンゴル戦に臨む日本代表メンバーは以下の通り。【GK】1西川周作(浦和)、12権田修一(清水)、23前川黛也(神戸)【DF】22吉田麻也(サンプドリア / イタリア)、19佐々木翔(広島)、2松原健(横浜FM)、13山根視来(川崎F)、4畠中槙之輔(横浜FM)、20中谷進之介(名古屋)、3小川諒也(F東京)、16冨安健洋(ボローニャ / イタリア)【MF】8稲垣祥(名古屋)、7江坂任(柏)、6遠藤航(シュツットガルト / ドイツ)、14伊東純也(ヘンク / ベルギー)、10南野拓実(サウサンプトン / イングランド)、11古橋亨梧(神戸)、5守田英正(サンタ・クララ / ポルトガル)、17脇坂泰斗(川崎F)、21川辺駿(広島)、9鎌田大地(フランクフルト / ドイツ)【FW】15大迫勇也(ブレーメン / ドイツ)、18浅野拓磨(パルチザン / セルビア)『FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選』日本代表×モンゴル代表は3月30日(火)にはフクダ電子アリーナにてキックオフ。仕様の模様はフジテレビ系列にて生中継。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)
2021年03月30日・こんな完璧な1分間の黙とうは、見たことがない。・最大限の感謝を送ります。・ありがとう、日本。2021年3月26日、東京スタジアムで行われたサッカー『U-24』の日本 VS アルゼンチンの試合でのワンシーンに、そんな称賛と感謝の声が寄せられています。アルゼンチンのスポーツ誌が報じた、日本の『敬意』同日の試合前、2020年に亡くなった、サッカー界のレジェンドでアルゼンチンの元代表ディエゴ・マラドーナさんと、同じくアルゼンチン元代表であり代表指揮官も務めたアレハンドロ・サベーラさんへの黙とうがささげられました。NO, NO TENÉS EL VOLUMEN BAJO. Así fue el respetuoso minuto de silencio en homenaje a Diego Armando Maradona y Alejandro Sabella, en la previa del amistoso Sub-23 entre Japón y Argentina. Lo vivís por TyC Sports. pic.twitter.com/ENx55xhXk4 — TyC Sports (@TyCSports) March 26, 2021 1分間にわたる黙とうの様子はアルゼンチン本国でも報じられ、一部の現地スポーツメディアは『とても衝撃的な瞬間』『実に友好的』と伝えています。試合上、敵対するチームの相手であっても、選手個人に対するリスペクトを忘れない姿勢は、まさにスポーツマンシップといえるでしょう。なお、同日の試合は0-1でアルゼンチンが勝利。試合に負けた日本代表チームではあるものの、スポーツマンシップを忘れず、敬意をあらわす姿勢に、惜しみない讃辞が寄せられました。[文・構成/grape編集部]
2021年03月27日サッカールールの基本ともいえるのが「ハンドの反則」です。サッカーに詳しくない人でも手を使ってはいけないということは知っているのではないでしょうか。一方で、ハンドの反則の細かいルールまでは把握していない人は多いはずです。この記事では、ハンドの反則についてその概要や定義について解説します。ハンドとはハンドとは、正しくは「ハンドリング」といい、ボールを手や腕で扱うことを意味します。サッカーでは、ゴールキーパーやスローイン時など一部を除いて手を使用することは禁止されています。ちなみに、サッカーではハンドと似たような言葉に「ハンドオフ」というものがあります。こちらは、腕を使って相手との距離感を保つことであり、ハンドの反則とは関係ありません。ハンドの反則を犯すととどうなる?もしハンドの反則を犯してしまうと、相手に以下のいずれかがあたえられます。通常のハンド:直接フリーキック自陣ペナルティエリア内でのハンド:ペナルティキックゴールキーパーの自陣ペナルティエリア内でのハンド:間接フリーキック直接フリーキックとは、フリーキックで蹴ったボールが直接ゴールに入ると得点が認められるフリーキックです。また、間接フリーキックは、蹴ったボールが直接ゴールに入っても特典は認められません。ゴールに入る前に他の選手がボールに触れていれば得点となります。なお、ハンドの反則を犯すと、場合によっては退場を命じられることもあります。例えば、相手チームの得点や決定的なチャンスをハンドによって阻止した場合は、レッドカードが出され退場になります。ハンドの定義ハンドの定義は、これまでどこからどこまでをハンドとして扱うのかその基準が抽象的でしたが、2020/21の競技規則からその定義が明確になりました。日本サッカー協会の競技規則によると「脇の下の最も奥の位置までのところ」までが腕の範囲としてみなされる、つまりハンドとして扱われるということです。ハンドになるとき・ならないときここでは、ハンドの反則について、どういったときに反則として扱われるのか、逆にどういったときには反則にならないのか解説します。ハンドになるときハンドの反則になるのはボールを手や腕で扱ったときです。具体的には、以下のようなことを行うと反則となります。手や腕で意図的にボールに触れたとき手や腕を使って得点したとき(偶発的な場合を含む)手や腕に触れた直後に得点するもしくは得点のチャンスを作り出したとき(偶発的な場合を含む)手や腕を使って不自然に体を大きくしてボールに触れたとき手や腕が偏りも上の高さにある状態でボールに触れたときこれらの行為は、ハンドの反則が取られるため注意が必要です。ハンドにならないとき手や腕を使っていても、以下のような場合はハンドの反則は取られません。選手自身の頭もしくは体から直接触れる別の競技者の頭または体から直接触れる手や腕は体の近くにあるものの体を不自然に大きくしているわけではない倒れている選手が体を支えるために手や腕が体と地面の間にある「頭もしくは体から直接触れる」とは、例えば胸トラップをしたボールがそのまま腕に当たっても反則にはならないということです。ただし、攻撃側の選手がトラップしたボールがあたると反則を取られます。また、「手や腕が体と地面の間にある」とき、手や腕が体から縦方向や横方向に伸びている場合は、ハンドをとられる可能性があります。ゴールキーパーのハンドサッカーの中で唯一手が使えるポジションであるゴールキーパーですが、自陣ペナルティエリア外で手や腕を使うと他のフィールドプレイヤー同様ハンドをとられ、相手に直接フリーキックが与えられます。ただし、自陣ペナルティエリア内でハンドの反則を犯した場合は、ペナルティキックではなく間接フリーキックが与えられます。自陣ペナルティエリア内でゴールキーパーが犯すハンドとしては、味方のバックパスを手で扱うといったことが挙げられます。まとめ今回は、サッカーのハンドの反則に関してその概要から、反則となる具体的な例などについて解説しました。ハンドの反則は、実は細かい部分まで競技規則によって規定されており、ハンドになるケースとならないケースがあります。ぜひ今回の内容を参考に、ハンドに対する理解を深めてみてください。
2021年03月22日サッカーの練習をする際は、練習着を着用するのが一般的です。一方で、練習着と一言で言ってもその種類は様々です。そこでこの記事では主なサッカーの練習着の種類と選び方について解説します。サッカーを始めたばかりのお子さんをお持ちの保護者など、練習着を探している方はぜひ参考にしてみてください。サッカーに欠かせない練習着サッカーの練習は、練習着を着用して行うのが一般的です。遊びや自主練などであればサッカーはどのような服装でも行えますが、チームで練習をする場合などは練習着を用意しましょう。チームによっては指定の練習着があったり、練習試合用のユニフォームの着用を指定していたりするケースもありますが、多くのチームでは、練習着は任意で選択できます。練習着の種類練習着と一言で言っても、その種類は様々です。ここでは、練習時に必要となる主な練習着の種類について解説します。プラクティスシャツプラクティスシャツは、練習の際に着用するトップスのことです。基本的にはユニフォームと同じような肌触りですが、ユニフォームとは違って背番号などは記載されておらずシンプルなデザインとなっています。夏に使用できる半袖タイプはもちろん秋冬などに使える長袖タイプのものもあります。チームの練習頻度にもよりますが、毎日練習があるような場合は3、4枚ほど用意しておくといいでしょう。プラクティスパンツプラクティスパンツは、練習用のハーフパンツのことです。伸縮性や耐久性に優れているものが多いため、下半身の動きを邪魔することなく高い強度のプレーが行えます。商品によってはプラクティスシャツと上下セットで販売しているものもあるため、セットで購入しておくと便利です。ソックスサッカーのソックスは、すね当てを着用する関係からロングタイプを着用するのが一般的です。プロ選手などの中にはショートソックスを履いて練習しているケースも見られますが、足元の安全を守るためにも、ロングソックスを購入してください。また近年では、滑り止め機能がついた高機能ソックスも販売されています。プレミアリーグなどをはじめとする欧州のプロサッカー選手が履いていることで知られるトゥルーソックスなど高機能ソックス着用すれば、スパイク内でソックスがずれにくくなるため、プレーの際にしっかりと踏ん張ることができます。滑り止め機能がついた高機能ソックスはいろんなメーカーから発売されています。スパイクの中でソックスがずれてしまう、と言った場合はこちらの購入を検討してみるといいでしょう。アンダーウェアアンダーウェアとは、プラクティスシャツの下に着用するインナーのことです。プラクティスシャツ自体は、体の上からそのまま着用しても構いませんが、アンダーウェアを着用することで、練習時の快適さがアップします。例えば、夏用のアンダーウェアなら吸汗速乾性能を備えているものが多いため、汗をかいてもすぐに乾き、不快感を感じることは少なくなるでしょう。また、冬用のアンダーウェアは、保温性能を備えているものが多く、温度低下を軽減してくれます。ピステピステは、プラクティスシャツやアンダーウェアの上から被って着用できるアウターのことです。寒い日の練習や雨の日などに着用するのが一般的です。ピステはウィンドブレーカーと似ていますが、ファスナーがついていないため、プレー中にボールがファスナーにあったって痛い思いをすることがありません。また、非常に軽くコンパクトにたためるため、持ち運びしやすいのも特徴です。サッカーの練習着の選び方練習着は自由に選んでも問題ありませんが、いくつかのポイントを押さえておくことで、より効率よく練習着が選べます。ここでは、具体的な選び方のポイントについて解説します。機能性から選ぶ練習着によっては、様々な機能を備えているため、機能性から選ぶことができます。例えば、吸湿性や速乾性、通気性などを備えている練習着であれば、快適な状態で練習に取り組めるでしょう。逆に特に機能を備えていない練習着を着用すると、汗を吸い込んだままなかなか乾かず、シャツが体にくっつき不快な状態で練習することになるでしょう。機能性は練習の質にも少なからず影響するため、ぜひチェックしてみてください。動きやすさ練習着を選ぶときは、動きやすさは重要なポイントとなります。ジュニア世代やキッズ世代の練習着を購入する場合、「すぐに成長するから少し大きめのものを!」と考えるかもしれませんが、大きすぎると動きにくくなるため、練習に支障が出る恐れがあります。そのため、練習着を選ぶときは動きやすさを考慮してジャストサイズを選ぶようにしましょう。ただし、ピステに関しては重ね着をすることになるため、少し大きめのサイズを選ぶことをお勧めします。デザインやブランド自分の好きなデザインやブランドの練習着を購入するのも1つの方法です。アディダスやナイキと言った定番ブランドから、近年ではスボルメやアスレタといった新興ブランドも人気を集めています。自分の好きな練習着を着れば練習時のモチベーションもアップするでしょう。まとめ今回は、サッカーの練習着の種類と選び方について解説しました。練習着の種類は様々ですが、プラクティスシャツ・パンツ、ソックスは最低限必要となります。また、冬場の練習はピステを用意するなど防寒対策も忘れてはいけません。ぜひ今回の内容を参考に練習着を選んでみてください。
2021年03月21日サッカーは足を主に使用するスポーツであり、キックは非常に重要なものです。この記事では、サッカーのきっキュの種類について解説します。どのようなキックがあり、どういった特徴があるのか解説しているのでぜひ参考にしてみてください。サッカーのゲームで使用する主なキックの種類サッカーのゲームでは様々なキックを使用します。ここでは使用する機会の多い主なキックについて解説します。インステップキックインステップキックは、足の甲でボールを蹴るキックです。足の甲は足の中でも硬い部分であるため、強くて速いボールを蹴ることができます。そのため、シュートやゴールキック、ロングパスなどキック力が求められる場面で使用するのが一般的です。インステップキックは力強さこそありますが、細かいコントロールは難しいキックであるため、狙いすましたキックをしたいときなどには適していません。インサイドキックインサイドキックは土踏まず周辺を中心とした足の内側で蹴るキックです。主に近距離のパスを出す際に使用されるキックで、サッカーの基本とも言えるキックとなっています。インサイドキックはキックの際にボールに触れる面が大きいためコントロールしやすい点が特徴です。一方で、インステップのようにパワーやスピードのあるキックには適していません。インフロントキックインフロントキックは、足の親指の付け根付近で蹴るキックであり、インステップキックとインサイドキックの中間的なキックだと言えます。浮き玉を蹴る際などにも使用されるため、ロングキックはもちろんコーナーキックやフリーキックの際などにも使用されます。また、カーブをかけやすいのもインフロントキックの特徴です。アウトサイドキックアウトサイドキックはインサイドキックとは逆で、足の外側、薬指付近で蹴るキックです。走りながらそのままボールを蹴ることができるキックであり、外側に逃げていくようなボールが蹴れるため、相手にとっても対応しにくいキックだと言えます。インサイドとは違い、ボールに力を加えるのが難しいため、最初のうちは蹴りにくさを感じるかもしれませんが、慣れてくれば長距離のパスを出す際にも使用できるようになるはずです。トゥーキックトゥーキックとは、つま先で蹴るキックです。キックの際、ボールに触れるのはつま先のみであり、接地面が少ないことからコントロールは難しいと言えます。一方で、インサイドキックやインステップキックのように、足を大きく振らなくてもキックできるため、密集地でパスを出したいときなどに活用できます。また、モーションが小さい分相手は予測しにくいため、シュートの際にゴールキーパーの意表をつくこともできるでしょう。キックのポイントここでは、キックをする際のポイント、上達のためのポイントなどについて解説します。キックのフォームに注意サッカーを始めたばかりの小学校低学年の子どもなどは、キックの正しいフォームを把握していないため、間違った蹴り方を身につけてしまう恐れがあります。間違ったフォームは、ボールが思ったように飛んでいかなかったり、カーブがかかってしまったりすることもあるため注意が必要です。プロのキックを真似してみるなど、キックの上手い人を参考にしてみるのも1つの方法です。キックの上達は繰り返し行うことキックはいきなり上手くなることもなければ、急激にスキルがアップするような練習メニューもありません。上達するためには、日々の練習でコツコツと繰り返しキックを行うことが大切です。このとき、ただなんとなく蹴るのではなく、足を踏み込む位置やボールに触れる部分、力加減などを毎回意識しながら蹴るようにしましょう。まとめ今回は、サッカーのキックの主な種類について解説しました。キックと一言で言ってもその種類は様々であり、それぞれの特徴を理解してプレーすることが大切です。試合の状況に応じて適切なキックがいつでもできるように、日々キック練習に取り組んでみてください。
2021年03月19日サッカーノートを書き始めようとしたものの、何を書けばいいのかわからない、という人は多いのではないでしょうか。この記事では、サッカーノートの書き方について解説します。どういった内容を書くのか具体的に解説しているのでぜひ参考にしてみてください。サッカーノートの概要サッカーノートとは、普段の練習や試合などの記録や自分のプレーの振り返り、課題や目標を書き込むノートのことです。その日のプレーはどうだったのか、どのようなアドバイスを受けたのか、自分で感じたことなどを書き込むのが一般的です。中村俊輔選手や本田圭佑選手といったプロ選手もサッカーノートを使用していたというエピソードもあるため、馴染みのある人も少なくないでしょう。ノートは特に決められたフォーマットがあるわけではなく、市販のノートやアプリなど、好みに応じたツールを使用して作成します。サッカーノートの書き方サッカーノートの書き方は特に決まっているわけではないため、自分の書きたいことを好きな形で書いても構いません。ここではサッカーノートに書かれることの多い内容とその書き方について解説します。参考にしてみてください。その日の練習内容を書くサッカーノートの主な使い方の一つが、練習内容の記録です。その日どのような練習を行ったのか、その練習はどういった目的をもって行われたのか、自分の出来はどうだったかと言ったことを記入します。また、練習中に受けたアドバイスも書き込んでおくと、次に同じ練習をした時に役立ちます。練習や試合の目標を書くサッカーノートは、普段の練習や試合の目標を立てる際にも利用できます。普段の練習や試合の記録をノートに書き込んでいれば、自分が今どのようなプレーを苦手としているのか、どのようなことをコーチやチームメイトから求められているのかが見えてくるはずです。そこで浮かび上がってきたことを目標として書いておき、練習の前や試合の前にチェックしておけば、課題に向き合いながら試合や練習に取り組むことができるでしょう。小学校低学年の場合小学生、特に低学年となると、自分の課題を的確に把握し目標を立てることは簡単ではありません。そのため、シンプルな目標を立ててください。目標は、後になって振り返りがしやすい形で設定するのがポイントです。例えば「今日の試合では1点取る」「今日の試合は無失点で抑える」などです。逆に「今日は頑張る」というような抽象的な目標だと、後になって振り返りが行いにくいため、注意してください。できたこと・できなかったことを書く練習や試合でできたこと、できなかったことを書くこともできます。できなかったことを書く場合は、なぜできなかったのか、次はどういった点に注意するのかなどについても書くことができれば、次回以降に自分がやるべきことが明確になるでしょう。また、自分のプレーを振り返っていると、どうしてもできなかったことばかりになってしまいますが、できたことも必ず書くようにしましょう。できなかったことばかり書き込むノートは、書いていて楽しいものではないため、ノートを書くことがネガティブなものになってしまいます。書くときの注意点サッカーノートは特に書き方にルールなどはありませんが、書く際にはいくつかの点に注意する必要があります。そこでここでは具体的な注意点を2つ紹介します。継続して書くサッカーノートは、練習や試合のたびに必ず書くようにしてください。継続して書くことで、自分の成長の過程がわかり、自分の課題や目標が明確になります。今日は面倒だから書かない、今週分は週末にまとめて書くといった形はとらず、必ずその日のうちに書くようにしましょう。書くことを保護者が強制しない小学校低学年の子どもだと、自分の意思ではなく保護者が半ば強制的にノートを書かせているケースも少なくありません。しかし、やらされる形でノートを書くと、熱心に書くわけではないため、あまり役に立たない形だけのサッカーノートになりかねません。サッカーノートは、子どもが自ら書くことが大切であるため、強制はしないようにしましょう。まとめ今回は、サッカーノートの書き方について解説しました。書き方にルールはありませんが、練習や試合の振り返りや自分の目標の確認、できたこと・できなかったことの確認などを書くのが一般的です。選手としてもっと成長したいとい人はぜひサッカーノートを取り入れてみてはいかがでしょうか。
2021年03月18日サッカー選手として成長するには、試合や練習だけでなく、日々の取り組みの振り返りをすることが大切です。その際に活用できるのがサッカーノートです。この記事では、サッカーノートの概要からノートに記載する内容まで解説します。ぜひ参考にしてみてください。サッカーノートとは?サッカーノートとは、日々の練習や試合の記録、プレーの振り返りや感じたこと、課題などを記録する日記のようなものです。練習内容やコーチからのアドバイス、個人的に感じたことなどを書き込むのが一般的となっています。チームによってはサッカーノートを書いて提出し、監督やコーチがコメントをするといったことを行っているケースもあります。また、プロとして活躍する選手たちの中でもサッカーノートを利用している人たちは少なくなく、中村俊輔選手や本田圭佑選手がサッカーノートを書いていたことは有名です。このようにプロも使用するなど、サッカーノートはサッカー選手にとって身近なものだと言えます。サッカーノートを書くメリットサッカーノートを書くと様々なメリットが得られます。ここでここでは、具体的なメリットを3つ紹介します。その日の振り返りができるサッカーノートを活用すれば、その日の練習や試合の振り返りができます。練習内容や試合結果などはその日のうちは覚えているかもしれませんが、翌日になると記憶が曖昧になっているケースが少なくありません。また、コーチやチームメイトから受けたアドバイスを正確に覚えていない、というケースもあるでしょう。練習内容やアドバイスを覚えていないと、その次以降の練習や試合で同じミスをする可能性が出てきてしまいます。そのような時にサッカーノートがあれば、練習内容やアドバイスを書き残しておけるため、忘れることなく振り返ることが可能になります。アドバイスを踏まえて練習や試合に取り組めれば、選手としての成長スピードもアップするでしょう。良いプレーの再現性も高くなるはずです。課題が明確になるサッカーノートにその日の試合や練習でできなかったことを記録しておけば、自分の課題が明確になります。できなかったこと、もっとスキルアップしたいことを記録し、練習前にチェックしておけば、その日の練習で行うべきこともはっきりとするため、練習に対する意識も高まるでしょう。自分自身の成長記録になるサッカーノートを継続して書き続けていけば、自分の試合や課題が書き残されていくため、自分自身の成長記録になります。数年前のサッカーノートを見返したとき「あの時はこんなことに悩んでいたのか」「今ではこのプレーは得意なプレーになっている」など自分の成長を確認することもできるでしょう。サッカーノートを書くときのポイントサッカーノートを書く時にはいくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、具体的なポイントを2つ紹介します。継続して書くサッカーノートはとにかく継続して書くことが大切です。「今日は眠いから書かなくていいや」となると、ノートを見返した時に前回の練習で何ができたのか、どういったアドバイスを受け、次の練習では何を意識してプレーするのかといったことがわからなくなります。何ページもびっしりと書く必要はありませんが、練習や試合のたびに必ずノートを書くようにしてください。ネガティブな内容ばかりにならないようにサッカーノートを書いていると、ネガティブな内容が多くなることが少なくありません。もちろんできなかったことや反省点は記録しておくべきですが、その日の試合や練習でうまくできたことも少なからずあるはずです。悪いことばかりを書き込むノートになると、書くモチベーションも上がりません。ネガティブな内容だけでなくポジティブなものも書きましょう。ノートは市販のものでOKサッカーノートは決まったフォーマットがあるわけではないため、市販のノートを使用しても問題ありません。書店などにはサッカーノート用のノートが販売されていますが、必ずしもそのノートでなければサッカーノートが書けないわけではないため安心してください。メモアプリなどに書き込んでも構いません。自分のやりやすい方法で行いましょう。まとめ今回はサッカーノートの概要から具体的なメリット、作成時のポイントなどについて解説しました。日々の記録を書いておくことで、プレーの振り返りが行えます。振り返りを行い、自分の課題を把握することは選手として成長するためには欠かせないことです。ぜひサッカーノートを書く習慣を取り入れてみてください。
2021年03月17日これからサッカーを始めようと思っている子には、シューズやウエアなどの道具の用意とともにサッカーノートも用意していただくことを勧めます。少しサッカーが上達してからでもいいのでは?低学年では早すぎない?と思っている方もいるかもしれませんが、サッカーノートは考える力をつけてくれるのでプレーの上達にもつながるのです。サッカーノートはサッカーの上達をサポートするもので、元日本代表の中村俊輔選手や本田圭佑選手なども子どものころから書いていました。サッカーノートをつけると、子どもにどんな変化があるのかを、サカイクサッカーノートの開発に携わったしつもんメンタルコーチの藤代圭一さんに話を聞いてみました。(取材・文:前田陽子)サッカーノートを書くことで思考が整理され上達につながるので、サッカーを始めた時からの習慣にしたいものサカイクサッカーノートお得な12冊セットを期間限定で販売中!【3月18日19時まで】>>■サカイクサッカーノートは質問に答えるだけで、自然とサッカーがうまくなるサッカーは自分でその場その場で考え、最善のプレイを選んでそれを実行するスポーツ。監督やコーチから「考えてプレイしろ」と言われることもたくさんあります。ですが、サッカーを始めたばかりで考える経験をしていない子どもにとって、ピッチで瞬時に考えてそれを表現するのは難しいものですよね。その練習のためにサッカーノートが役立ちます。「真新しいノートを一冊用意して、さあ書いてみよう!と思っても、何を書いていいかわからないですよね。サカイクサッカーノートには、質問という形式で書く項目が配置されているので、それに答えるだけ。サッカーを始めたばかりで初めてのノートという子どもにおすすめです」と藤代さんは言います。ノートは「どうしてサッカーをはじめましたか?」という質問から始まります。今の自分を書き出すページが用意されているのです。「サッカーを続けていくと好きで始めたのに、いろいろと評価をされることが増え、誰かから良く思われたい、うまくならなければだめだという感情が生まれ、サッカーをつまらなく感じる子が出てきます。サッカーを好きという気持ちを忘れてしまうんですね。振り返ったときにサッカーを始めた時の新鮮な気持ちを思い出してもらいたいという思いを込めて、最初にこの質問を用意しました」と藤代さんが開発の意図を教えてくれました。サッカーを続けていくと、先発に選ばれる、セレクションに受かるなど誰かに評価される場面も多くなり、サッカーが辛いと感じることも出てきます。ずっと続けるために"好き"は最強のモチベーション。その思いを忘れない工夫がされているのです。今日の「自分」を知るページ※拡大できます■振り返りと目標設定はセットで。練習の質が向上し、技術面でも上達するサッカーでは練習や試合ではたくさんの失敗と成功をします。練習や試合のたびにサッカーノートを使ってなぜ失敗したのか、どうして成功したのかを振り返ることを習慣化すると良いそうです。振り返りをしないと今日は運がなかった、たまたまうまくいっただけで終わってしまい、悪かったプレイを繰り返し、良かったプレイも再現できません。結果、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるというムラのある選手になってしまうのだと藤代さんは教えてくれました。振り返りをすると、うまくいったことも含めて次に生かすことができます。また人は悪いことを指摘されると何もやりたくなくなりますが、うまくいったことを見つけられるとできなかったことにも目を向けることができるもの。「適切な振り返りをすると気持ちに余裕が生まれ、視野が広がります。サカイクサッカーノートは最初にうまくいったことを探すことを質問として用意しているので、自然とその後に改善点にも気づけるはずです」と藤代さん。練習や試合が終わったらサッカーノートを書いて、次の練習や試合の前にそのノートを見返す習慣が大事です。前回どんなチャレンジをしたのか、どこがうまくいって、何がダメだったのかを整理せずに練習や試合をしても、目的がないままになってしまいます。練習や試合の課題を決めると集中力も高まり、やる気も出て、練習の質も高まり、いいプレイが出来るというサイクルが出来ます。そのためにどんな時にどんなことを感じたのかをノートを見て確認し、課題や目標を考えましょう。サッカーノートを書くことで思考の整理ができ、サッカーにより深く取り組めるようになるのですサッカーノートを書くことで、思考の整理ができると同時に、自分のことがわかります。人は周りの人のことは知ろうとしますが、自分を知ろうとはなかなかしません。特に低学年の子どもでは、普段からご家庭でそのような習慣があればできるかもしれませんが、ほとんどの子はそういった意識はしていないでしょう。自分のことを客観的に振り返ることで頭の中が整理され、新たなチャレンジに向かうことができるようになるのです。■完璧に記入しなくても大丈夫。三日坊主でも継続できればOK練習や試合の後、毎回ノートに記入する習慣ができるのが理想です。そういう習慣になってほしいと願う親御さんも多いでしょう。サッカーノートを使うことで自分がなりたい姿と現在のギャップを感じられ、自分がなりたい姿になるためにどうすればいいか考えて、努力することができます。ですが、ノートを書くことが子どもにとってやらされている、やらなければいけない事(=義務)になると続けられません。「連続と継続は違います。親御さんは連続365日やってほしいと思っていると思いますが、1週間に3日しか書かないけれど、翌週また3日間と三日坊主を繰り返して、1年間続けられればそれでもいいと思います。子どもには日々新しい好奇心が芽生えていきます。その中でやるべき理由がよくわからないものを続けるのは無理なこと。完璧にやろうとせず、1日10分だけなどと時間を区切って、時間内に書けた分だけをやるのでも十分です」と藤代さんが続けるコツを教えてくれました。時間を区切るのは、そうすることで「ここまで書こう」と言うよりゲーム性が生まれるためだそうです。10分間で書けたところまでとして良いのだとか。1日目はたいして書けなくても、続けていくと書ける分量も増えていきます。時間を区切ると集中力もUPするそう。サカイクサッカーノートには、楽しく続けれるようにいろいろな工夫がされていますが、取り組み方にゲーム性を加えるとより継続しやすくなるということです。楽しくサッカーを続けることが何より大切ですが、「何となく」続けるのと常に自分の現在地を知り、思考しながら続けるのでは、取り組みの深さもコーチの指示の理解も変わってくるもの。いきなり真っ白いノートを渡しても、子どもたちが自ら書き出すのは難しいので、思考を引き出すガイドがたくさん仕掛けられたサカイクサッカーノートを使って、お子さんの上手くなりたいをサポートしてみませんか。サカイクサッカーノートお得な12冊セットを期間限定で販売中!【3月18日19時まで】>>藤代圭一(ふじしろ・けいいち)一般社団法人スポーツリレーションシップ協会代表理事。教えるのではなく問いかけることでやる気を引き出し、考える力を育む『しつもんメンタルトレーニング』を考案。全国優勝チームや日本代表選手など様々なジャンルのメンタルコーチをつとめる。2016年より全国各地に協会認定インストラクターを養成。その数は350名を超える。選手に「やらせる」のではなく「やりたくなる」動機付けを得意とする。新刊に「教えない指導」(東洋館出版)がある。「教えない指導」出版感謝企画 2つの特典紹介>>
2021年03月04日元スペイン代表で2018年からは日本のヴィッセル神戸でプレーし昨年1月の天皇杯を最後に現役を引退したダビド・ビジャさんが、この度、著書『ダビド・ビジャのサッカー講座試合で活躍するために大切な11科目』の発売を記念し、オンラインセミナーを開催しました。引退後はプロ選手としての経験を生かした『DV7サッカーアカデミー』を設立。現在は世界7カ国で展開し、2020年から日本でも始動しています。今回のトークショーでは、これまでの選手としての経験とこのプロジェクトで日本の子どもたちと関わって感じていること、選手を伸ばすために大事なことや、親とのかかわり方など日本のサッカーキッズ&保護者に向け、 サッカーがうまくなるために大切なことを、 技術と心得の両面から率直なお話をきかせてくれました。オンラインで日本の子どもたち、保護者へのアドバイスを送ってくれたダビド・ビジャさん■身体が小さくても焦らなかったのは両親の言葉のおかげ小さいころからサッカーが大好きで、家の中でもボールや紙を丸めてボール代わりにしたものを蹴って食器を割ったりして母親に叱られたこともあるというビジャさん。子どもの頃から周囲より身体が小さかったものの、所属していたチームではずっとゴールを量産し、エースだと思っていたといいます。しかし、13~14歳ごろになると周囲が大きくなりフィジカル面で不利になり、モチベーションが下がったこともあるそう。そんな時に救ってくれたのがご両親の言葉だったといいます。「小さい選手がいつまでも小さいわけではない」と常に声をかけてくれて、焦りを感じないようにしてくれたのだそうです。それで「小さくても自分がほかの選手に勝てるものは何か」と考えてプレーするようになり、自信をつけていったのだそう。海外のクラブチームでは、毎年同じメンバーが昇格するわけではなく、何人かはふるいにかけられチームを去ることが珍しくありません。競争が激しくなるほど選手は孤独を感じるのだと語ってくれました。そして「親はグラウンドの外で支えてあげて。頑張る子どもへ愛情をかけてほしい」と保護者へのアドバイスを送りました。また、保護者がサッカーの内容に口を出すと子どもが混乱することにも言及。「指導者はサッカーを教えるためのライセンスを持ち勉強している。親はコーチより上の立場で要求しないでいただきたい」と、コーチへのリスペクトを持ってほしいと参加者たちに訴えかけました。■サッカーは自分だけではできない。ボールを持ってない時間が大事イベントの終盤では読者から事前に募集した質問に答える時間も。その中には技術に関する質問もあり、「ドリブル、パスなど個人技を身につけるためにはどうしたらいいか」という選手からの質問には「ドリブルもパスも大切なトレーニングだけど、それができるからといって試合で活躍できるかは別。試合の中ではボールを持つのは2分、あとの88分はボールがないところのアクションです。メディアではボールを持った時のアクションがフォーカスされるので、選手も父母もそれが大事だと思いがちですが、実際は88分のほうが大事だと気付くことができるか。仲間や相手の位置、ボールとの関係など複合的な動きが重要なのです」とアドバイスを送りました。FWをしている選手からの「裏に抜けるタイミングが難しい」という悩みには、「裏に抜ける動きは自分だけでどうこうできる訳ではないので一番難しい。チームメイトのパスのタイミング、相手DFの動きがある。多くの失敗を繰り返してタイミングを見つけ出すものなのです。そのためにはチームでの練習が大事です」と、サッカーは個人技の繰り返しではなく、チームでの連携が何より大事なのだと語りました。■日本の子どもは個人プレーに走りやすい日本の子どもたちの印象については、ビジャさんだけでなくこの日参加した「DV7サッカーアカデミー」のアレックスコーチも「勤勉でまじめ。指導者の指示をインプットして練習で出そうとする」と称賛。まじめで勤勉、言われたことはしっかりできるけれど、「遊び」がなく相手に読まれやすいのも日本のサッカーの課題とも言えますが、アレックスコーチは「チームプレーの理解が低く個人プレーに走りがち」なのも課題だと指摘。ビジャさんも言っているように、試合の中では一人がボールを持つのは90分中2分程度とすれば、チームメイトと連携して動ける思考や動きを身につけるよう意識するのが大事なのです。また、試合を観ることもサッカー上達につながるので、家でできるサッカー上達の習慣としてあらゆる試合をたくさん観ることだとビジャさん。チームごとに特長があるので「このプレーすごい」「このプレーは自分もできるかも」というプレーを見つけてほしい、試合を見る習慣がある選手は強い。と選手たちにアドバイスを送りました。■夢は子ども自身が叶えること。親はサポートを子ども時代にたくさん両親にサポートしてもらい感謝しているというビジャさん。現在は自身も父親として子どもをどうサポートするか、という質問には「自分は子ども時代に幸せだったので、自分の父母のようになりたい。『子ども時代、幸せだった』と思っているようにしたい」と自身のスタンスを語りました。最後に日本の保護者に向けて、日本の選手の多くが世界で活躍できるポテンシャルがあることや、子どもたちの夢は子ども自身が叶えるものであり、親は(手を出しすぎず)サポートする存在であってほしいことなどのアドバイスを送り、コロナ感染が落ちついたらまた日本に行って子どもたちと会いたい。との希望を語ってイベントを終了しました。送迎などの行動におけるサポートだけでなく、フィジカル差で負けてモチベーションが落ちたり、競争の中で孤独を感じたりしながらも大好きなサッカーを頑張り続けるわが子の心をサポートし続けたビジャさんのご両親のスタンスは、保護者の皆さんも参考にしたいものではないでしょうか。
2021年02月12日サッカーを始めたばかりのお子さんをお持ちの保護者の中には、ボールを購入しようとしている人もいるでしょう。サッカーには様々なボールのサイズがあります。この記事では、サッカーボールのサイズについて解説します。小学生はどのサイズが適切なのか、ボールを選ぶときにはどういった点に注意すべきなのか、などについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。ボールのサイズは年齢によって異なるサッカーボールには、1号球から5号球まで5種類のサイズがあります。しかし、1号と2号はサインボールやリフティングボールとして利用するのが一般的であり、試合で使用するのは3号球以上となります。そして、年齢に応じて使用するボールのサイズが異なるため、ボールを購入する際はお子さんの年齢を考慮する必要があるでしょう。引き続き、ボールのサイズと年齢の関係について解説します。3号球3号球は、主に幼稚園児~小学校低学年が使用するボールです。競技用のボールとして最も小さいサイズで、非常に軽いため、小さい子どもでも扱いやすくなっています。なお、規格は以下の通りです。周囲:58〜60cm直径:19cm重量:300〜320g4号球4号球は主に小学生年代で使用されるボールです。普段の練習や公式戦などでもこのサイズが使用されています。これからサッカーを始める小学生のお子さんがいる場合は4号球を購入するといいでしょう。なお、将来的には5号球を使うことになりますが、小さいうちから5号球を使用すると怪我に繋がる恐れもあるため、4号球を購入するようにしてください。なお、規格は以下の通りです。周囲:63.5〜66cm直径:20.5cm重量:350〜390g5号球5号球は、中学生以降で使用するボールです。高校や大学、社会人、プロもこの5号球を使用するため、一般的なサイズのサッカーボールというと5号球のことを指していると考えてください。なお、規格は以下の通りです。周囲:68〜70cm直径:22cm重量:410〜450gサッカーボールの選び方ここからは、サッカーボールを選ぶときのポイントについて解説します。スポーツショップに行くとたくさんのサッカーボールが置いてあります。どれも同じように見えるかもしれませんが使用目的によって違いがあるため、参考にしてみてください。使用するグラウンドを考慮サッカーボールには、大きく分けて土用と芝用があります。このボールはそれぞれ土での使用、芝での使用を想定して作られているもので、土用を芝のグラウンドで、芝用を土のグラウンドで使用すると、ボールが跳ねすぎたり逆に跳ねなかったりするので注意が必要です。なお、土用のボールは衝撃に強い素材を使用しており、固いグラウンドで使用しても傷みにくくなっています。一方の芝用は伸縮性のある素材を使用しており、跳ねやすく作られています。検定球かどうかサッカーボールの場合、サッカー協会やサッカー連盟が規定している規格を満たしているボールには「検定マーク」がつけられています。JFA検定球はJFA(日本サッカー協会)の規格を満たしているボールで、FIFA検定球はFIFA(国際サッカー連盟)の規格を満たしているボールです。JFA検定球でもFIFA検定球でも検定マークがついていれば、ボールの品質が信頼できる証拠になります。そのため、練習や試合などでも安心して利用できるでしょう。公式試合では検定球を使用することが求められているので、購入の際に検定球であることを確認しましょう。今回は、サッカーボールのサイズの概要とボールを選ぶときのポイントについて解説しました。小学生の使用するサイズは4号球です。年齢に応じてボールのサイズが定められているため、5号球を小学生のうちから使用するのは避けるようにしてください。また、ボール選びの際は、使用するグラウンドを考慮し、検定マークの入っているものを選ぶようにしましょう。
2021年01月29日職場でU‐8以下の子どもたちを指導することになったけど、自分自身はサッカー経験なし。初めてサッカーをする子たちばかりだけど、楽しんで基本が身に付くような練習はある?とお悩みのコーチよりご相談いただきました。長くサッカーを続けるためにも、サッカーに出会う時期の楽しさは大事ですよね。現在低学年や未就学児に指導されている方も池上さんのアドバイスを参考にしてください。これまでジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、この年代への指導で大事なことをお伝えします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<何をやっても楽しそうじゃない子のテンションを上げる練習を教えて<お父さんコーチからの質問>こんにちは。職場の幼稚園、小学校低学年でボランティアコーチをしています。自身はプレーの経験は無く、元2級審判員です。今は3級で現役です。これまでも何回も聞かれているかもしれませんが、サッカーが初めてのこの年代に楽しみながら基本を教えるには、どうすれば良いでしょうか?<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。メールに「サッカーが初めてのこの年代に楽しみながら基本を教えるには、どうすれば良いか?」とありますね。ご相談者様がおっしゃる「基本」とは、ボールを蹴る、運ぶ、止めるといった主には個人スキルを想像されていると想像します。しかしながら、サッカーは自分以外の仲間がいますね。その仲間とパスをつなぎながら、相手にボールを取られずシュートまでもっていく。そしてゴールを狙う。それがサッカーです。たとえ幼児だろうと、指導はそこから入ってほしいと思います。ところが、未就学児や小学校の低学年にミニゲームをしてもらうと、団子になります。特定の子どもだけがドリブルをし、他の子が追いかけて行くような場面が多く、ボールを扱う子どもが限られてしまいます。そのため、ボールを扱えるように、止める、蹴るを体験できる対面パスやコーンドリブルの時間が増えていく。そんな傾向があります。■「まだ団子サッカーで仕方がない」ではダメ先日、千葉県柏市サッカー協会からの依頼で、セミナーを開きました。その際に町のクラブの方から、団子サッカーをどう解消したらいいか?といった質問がありました。多くの方が「まだ幼稚園だから団子で仕方がない」と考えているようです。しかし、そのままにしておかないでください。そこからどうサッカーにつなげるか。指導者の方に対策を立ててほしいのです。仲間とつないでいくのが当たり前のこと。それがサッカーだという認識を持てるよう子どもを育てる必要があります。団子サッカーを卒業させようと考えた場合、子どもたちに「団子にならないようにしよう」とか「団子にならないで広がって」と指示することが少なくありません。ところが、言っても、言っても、団子になってしまう。指導者は途方に暮れます。■団子サッカー解消のためにどうすればいいかでは、どうするか。まずは、子どもたちに、自分たちがどんな状況になっているかを理解してもらいます。「いま、どんなふうになってる?」問いかけると、子どもなりの意見が出てきます。「○○君は僕の味方なのに、僕のボールを取りに来る」「人がいっぱいいるから前に行けない」2、3人だけでなく、みんなに尋ねてみてください。そういうことを認識させることが大事です。そのあとで、「なるほど。みんなそんなことを感じているんだね。じゃあ、どうしたらいいかな?」とまた問いかけます。そして、それぞれが「みんな広がってみる」とか「空いてる人にパスする」と、対策が出てきたら、「じゃあ、そこに気をつけてやってみよう」とまたミニゲームをやらせます。子どもですから、もちろんすぐに「自分で気をつける」ことはできません。が、やりながら、コーチからも、考える材料になる問いかけをします。「味方の近くにいるのと、遠くにいるのとでは、どっちが相手からボールを取られないかな?」そんなふうに話し合いながら練習を進めてください。そのとき、決して答えを言わないでほしいと思います。■手取り足取り教えることが指導ではない以前、私が日本人コーチの佐伯夕利子さんが所属するスペインのビジャレアルの5歳児たちのミニゲームの動画を見せた時のことです。幼児でもパスをつなげることを見せて、「ここまでに育てるのに2~3年かかるそうです」と話したら、参加していた方がこうおっしゃいました。「私はそんなに我慢できません」日本の指導者は、どうも早く結果がほしいようです。コーチが我慢する、しないの問題ではないことを理解してほしいものです。子どもたちにサッカーがどんなスポーツかを教えるには、前述したようにやり取りしながら理解を深めていく「時間」が必要不可欠だということをわかってもらえないでしょうか。「コーチがこんなに言ってるのに、どうして君たちはやらないの?」「やらないから上手くならないよね」そんなふうに責めたり、手取り足取りして教えることが指導だと思っていませんか?子どもたちを「一日も早くうまくしなければ」と思っていないでしょうか?何かができたら、次はこれというふうに、進み具合を大人のほうで決めて、そこに当てはめようとしてしまう。そこに追い付けない子どものことを心の中で否定したり、成長をあきらめていないでしょうか?指導に決まったマニュアルはありません。いま、目の前の子どもは上手くできないかもしれません。ただ、大人の目には見えないけれど、前述したように考えさせる指導をしていけば、子どもは日々何かを獲得するはずです。ビジャレアルの子どもたちも、そのようにしてサッカーの認知度を上げたのだと考えます。■サッカー経験がなくてもできる、子どもたちが自分で考えるようになる「問いかけ」また、「上手くなってもらうには、どんな声がけをしたらいいですか?」という質問をよく受けます。すでにお伝えしたように決まったマニュアルはないので、こう声をかければ上達する、という魔法の法則はありません。あるとすれば、いまのどう?うまくいった?というような問いかけです。子どもが自分で考え始めるきっかけになる問いかけは、別にベテランでなくても、サッカー経験者でなくても、誰でも聞けます。考え方を理解してもらえれば簡単なことです。ただし、この問いかけを続けるには、そういうことが必要であることを大人のほうがきちんと理解していなくてはいけません。ミスパスを「それはミスだね」とだれにでも言えますが、それは指導ではありません。そういったことを理解してもらわなくてはなりません。■問いかけと対話を重ねて子どもたちの視野を広げてあげるミスパスがあれば、「いま、誰にパスしようと思ったの?」と聞くことができるコーチになってください。「だってあそこに味方がいたんだもん」「右に味方がいたから」と答えれば、「じゃあ、左にいたのは見えた?」と尋ねる。そうすれば、「じゃあ、右も左も見られるといいね」となります。その次に「両方見ました」と言ってくる日が来ます。そのときは、じゃあ、その選択はどうだった?となります。対話だけをみても、その子どもが進化しているのがわかるかと思います。選ぶのはその子の権利。コーチの役目は、視野を広げてあげることなのです。池上正さんの指導を動画で見る>>■「こっちでしょ」コーチが答えを教えると、ほかの可能性を見逃す(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)「こっちでしょ」と一つの答えだけをコーチが教えてしまうと、見逃すものがいっぱい出てきます。サッカーをより楽しくするためには、どこがいいかな?と子どもがワクワクしながら考えられること。それができる環境を指導者が保証してあげることが重要です。そうすると、よりサッカーを楽しむためには、視野を広げるんだ、という結論になります。より楽しくなるよね、という考え方をもって子どもに接してください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年01月22日昨今、子どもの「ヘディング禁止」が話題になっています。2020年にイングランドサッカー協会(FA)は「11歳以下は原則ヘディング禁止」を打ち出し、アメリカは以前から、年令によるヘディング禁止(制限)を掲げています。ヘディングが成長期の子どもの頭や身体に及ぼす影響はどれほどなのでしょうか?理学療法士として医療現場でリハビリテーションに携わり、「サッカーにおけるヘディングの累積曝露と慢性外傷性脳症に関する最近の知見」という論文を発表した、臼井直人さんに話を聞きました。(取材・文:鈴木智之)少年サッカーでヘディングは禁止した方が良いのかを伺いました(写真は過去のサカイクキャンプで浮き球のコントロールの練習をする子ども)■ヘディングは健康障害の原因になるのか自身も「お父さんコーチ」として、千葉県松戸市の少年団でコーチをしている臼井さん。小学4年生を担当しており、理学療法士としての知見を活かしながら、サッカーの指導にあたっています。少年期のヘディングの是非について、臼井さんは「大前提として、ヘディングと健康障害の因果関係ははっきりとはわかっていません」と前置きをした上で、次のように話します。「イングランドでガイドラインが出たのは 『The New England Journal of Medicine』という世界一影響力があると言われている臨床医学ジャーナルの中で『プロサッカー選手が高齢になったときに、認知症やパーキンソン病など、脳の神経変性疾患で死亡する頻度が3.5倍高かった』という研究結果が出たことに依ります。明確な因果関係は定かではありませんが、おそらくヘディングが影響しているのではないかと考えられています」■ヘディング後、頭痛が続いたら注意幼少期から繰り返しヘディングをすることで、脳へのダメージが蓄積されることは想像に難くありません。なかでも問題視されているのが、子どものヘディングです。「ヘディングでは、頭部の質量が小さいほど、衝撃が大きくなることが分かっています。子供や女性では、男性に比べ頭部の質量が少なく、頭部を支えるのに十分な筋力が備わっていないため、ヘディング時に頭にかかる衝撃は、大人の男子サッカー選手よりも大きくなります。アメリカの論文によると、中学生や女子サッカー選手の約半分の選手が、ヘディング後に頭痛を経験していることが明らかになりました。選手は『ヘディングをすると頭が痛くなるのは当たり前』と思っているかもしれませんが、そのまま継続してプレーしている現状は問題視する必要があると感じています」転んで頭を地面に打つ、頭同士がぶつかることなどで脳振盪が起きますが、子どもの場合、ヘディングをすることで軽度の脳振盪になることもあるそうです。「子どもの場合、ヘディングによって数日間頭痛が続いたケースや、2、3週間も健忘症が続いたケースも報告されています。そのようなことが起こり得ることは、知っておく必要があると思います。サッカーの試合の後に頭痛やめまいが続く、目がかすむ、家で落ち着きがないという子に関しては、症状が治るまで待ってプレーを再開したり、ヘディングを禁止するといった対応は、少なくとも必要なのではないかと思います」実際のところ、ジュニア年代の子どもに対して「ヘディング禁止」したほうがいいのでしょうか?「練習ではノーバウンドのボールやGKからのキック、クロスボールに対しては、ヘディングをしない方がいいと思います。イングランド(FA)のガイドラインは『18歳頃までは、徐々に回数を増やしながら行う』となっていますが、クロスボールやパントキックを繰り返しヘディングすると、短期的に記憶力が落ちます。記憶のテストをすると、ヘディングをする前と後では明らかに点数が落ちるという研究結果があるんです」実はこのような目に見えた症状が現れない脳振盪は「亜脳振盪」と呼ばれ、日本ではほとんど知られていませんが、アメリカでは10年以上も前にメディアに取り上げられ定着している概念なのだと臼井さんは教えてくれました。ロングキックやクロスボール、シュートに対するクリア時のヘディングの衝撃は大きく、誰しも頭がジーンとしたり、ズキンとした痛みを感じたことがあるのではないでしょうか。「シュートに対するクリアやクロスボールは頭への衝撃が強く、即時的な記憶や注意力、思考スピードの低下が生じます。このヘディング直後の記憶力の変化は、脳の防衛反応とも言われており、このような亜脳振盪を長年繰り返すと、脳の障害に繋がる可能性があると言われています。そのため、そのようなシチュエーションは練習で行わない方がいいと思います。ただし、スローインのボールをヘディングするなど、ワンバウンドしたボールに対するヘディングは OK です。衝撃は小さいですからね」頭部に対する衝撃に目を向けることは、子どもの身体を守ることにもつながります。「ジュニア年代でヘディングの練習をするときは、高学年になるまで待って、柔らかくて軽い3号球を使うと良いと思います。それと、正しいフォームを意識することも大切です。ヘディングは髪の生え際のところにボールを当てて、インパクトの瞬間まで目を開いて、ボールをしっかりと見ます。そのヘディングの仕方をマスターすれば、衝撃は少なくなります。ジャンプヘッドや横から来たボールは難しいのですが、無謀なヘディングにならないように、基本を知っておくことが大切です」■ヘッドギアをつけてヘディング練習をする方が衝撃が増える子どもたちが「ヘッドギア」をつけてサッカーをしている姿を見かけますが、ヘッドギアをつければ、ヘディングの衝撃を受けずに済むのでしょうか?「ヘッドギアはあくまで、硬いものと衝突する際に、頭を保護するためのものです。つまり、ヘディングの衝撃を守ってはくれるものではありません。ちなみに、ヘッドギアを付けてヘディングをする方が、頭にかかる衝撃は増えるというデータもあります。そのことからもわかる通り、ヘッドギアをつけてヘディングをするのはやめたほうがいいと思います」ヘッドギアが効果を発揮するのは、地面や頭同士など、硬いものと接触するときです。試合中にヘディングの機会がほとんどない10歳以下や、フットサルなどのミニゲームなどでの装着は理にかなっており、場面を選んで上手く使用していくと良いでしょう。「アメリカでサッカーの脳振盪に関する国際会議があり、『ヘッドギアはヘディングから頭を守るためにするものではありません』と注意喚起がされています」■大人が知っておくべきヘディングの注意点ジュニア年代はなるべくヘディングをしない。するなら柔らかいボール(3号球など)を使う。ヘッドギアはヘディングから頭部を守ってくれるものではない。脳振盪の症状を教育し、症状が現れた場合はコーチに報告をする。これらをコーチを始めとする大人が理解し、実行することで、子どもたちの身体を守ることにつながるでしょう。次回の記事では、子どもたちに増えている「シーバー病」や「腰椎分離症」にならないためのアドバイスをお伝えします。臼井直人(うすい・なおと)理学療法士・腎臓リハビリテーション指導士<所属>医療法人社団嬉泉会 嬉泉病院 リハビリテーション科 科長順天堂大学 大学院 医学研究科 腎臓内科学所属の嬉泉病院 リハビリテーション科では、腎臓病患者のフレイルや、心肺機能と自律神経障害、リハビリテーションなどの臨床研究に取り組んでいる。学会学術集会では優秀賞などを受賞、その他、論文・著書・学会発表など多数2020年9月には論文「サッカーにおけるヘディングの累積曝露と慢性外傷性脳症に関する最近の知見」を発表「サッカーにおけるヘディングの累積曝露と慢性外傷性脳症に関する最近の知見」はこちらで閲覧できます>>
2021年01月20日崖っぷちサッカーチームと町のピンチを救うため、男たちの代わりに女性が立ち上がるハートフルコメディ『クィーンズ・オブ・フィールド』の日本公開が決定。ポスタービジュアルと予告編も併せて公開された。サッカーが盛んな町、北フランス・クルリエール。90年の伝統を誇る名門チームSPACの試合中にまさかの乱闘騒ぎが起き、なんと主要メンバーの男性たちが出場停止となってしまう!?このままでは残りのリーグが戦えずにチームは崩壊、町にも大打撃が訪れてしまう。そんな彼らの窮地を救ったのは、奥様たち。チームを、そして町全体を救うために専業主婦、シングルマザー、セレブ妻、女子高生達も次々と立ち上がった。家事や育児に代わりサッカーを始めることになった彼女たちに待っていたものとは――。また予告編では、乱闘騒ぎで選手全員が出場停止となってしまうシーンからスタート。そこでチームを救うため、主婦たちが立ち上がる!経験もない彼女たちが練習する様子や、ユニフォームに着替え試合する場面も登場。しかし、そう簡単にうまくなるはずもなく…。コミカルなシーンも挿入され、観ればきっと元気が出る作品に仕上がっていることを予見させる映像となっている。主演を務めたのは、『コーラス』などに出演、フランスを代表する俳優カド・メラッド。さらに、フランスで将来有望な女優に送られるロミー・シュナイダー賞を受賞したセリーヌ・サレット、『TAXi ダイヤモンド・ミッション』のサブリナ・ウアザニ、女子サッカーのフランス代表として89試合に出場しているコリン・フランコも出演。監督は、フランス映画界注目のモハメド・ハムディが務めた。そして、主婦チームとそれを支える夫が笑顔で写るポスタービジュアルも完成した。『クィーンズ・オブ・フィールド』は2021年春、イオンシネマほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年12月25日日本舞踊協会が映像作品公演『地水火風空 そして、踊』を製作し、2021年1月2日(土)よりPIA LIVE STREAMにて配信されることが決定した。コロナ禍により舞台での上演に制限や制限がかかり、先行きの見えない不安に晒されている日本舞踊家。そんな中、公益社団法人日本舞踊協会が『地水火風空 そして、踊』を通じて長い歴史を持つ日本舞踊の魅力を発信する。作・演出を務めるのは、スーパー歌舞伎やラスベガスでの歌舞伎海外公演の振付など多方面で活躍する尾上流家元。若手日本舞踊家の藤間爽子が主演を務め、演奏・作曲・プロデュースと多岐に渡る活躍で知られる藤舎貴生が音楽を担当。作品のラストには、自身が作曲した「幸魂奇魂」を新たにリミックスした楽曲が使われる。この度、日本舞踊協会は作品のコンセプトを表現するため、オールロケ撮影を敢行。松本白鸚の祈りを神々しく描く冒頭では東京・乃木神社、潔斎のシーンは、奇跡の清流と言われる高知県仁淀川で、そして今回ロケ撮影の中心となったのは、世界的な現代美術作家杉本博司氏が設立した神奈川県・小田原の江之浦測候所だ。芸能の原点回帰ともいえる祈りに焦点をあて、踊り・音楽・豊かな自然が織りなす新感覚の映像舞踊作品『地水火風空 そして、踊』に期待してほしい。<作・演出尾上菊之丞コメント>「私たち日本舞踊家にとって、五大や五輪と言われる五つの要素、地・水・火・風・空の他にもう一つ、『踊』という要素が生きていくために必要である。」これこそが作品タイトル「地水火風空そして、踊」に込めた思いです。日本の踊りは古来より五穀豊穣や子孫繁栄、病気平癒といった人々の祈りと願いを、人間の身体を通して表現し神仏に捧げたものです。踊りの原点ともいえる祈りと願いを、映像芸術として観客の皆さまに届けることに挑戦しました。踏みしめる足は大地を鎮め、祈りの跳躍は炎を揺らす、突き上げる手は風を呼び込み、流れる水に清められた乙女は、天女となって空高く舞い上がる。そして、私たちはまた踊りだします。【公演概要】公益社団法人日本舞踊協会 映像作品配信公演『地水火風空 そして、踊』配信日時:2021年1月2日(土)12:00〜1月15日(金)23:59配信メディア:PIA LIVE STREAMチケット:3,500円(税込)※チケットの購入には、会員登録(無料)が必要です※別途チケット発券手数料がかかりますチケット販売期間:2020年11月21日(土)12:00~1月14日(木)23:59チケット購入ページ: 出演者:雨乞いの乙女・天女 / 藤間爽子神官 / 市山松扇、花柳寿楽、若柳吉蔵、僧/猿若清三郎、西川大樹、花柳寿美藏、若柳里次朗雨乞いの乙女たち / 花柳喜衛文華、花柳笹公、花柳秀衛、坂東はつ花、藤間眞白、藤間蘭翔田植え踊りの男たち / 花柳輔蔵、花柳昌鳳生、藤間豊彦、藤間涼太朗祭司 / 松本白鸚
2020年12月22日サカイクで開発した「サッカーノート」。早速、お使い頂いた子どもたちやコーチ、保護者から「ノートをたくさん書くようになった」「ノートをもとに、考えてプレーするようになった」と、うれしい感想が届いています。宮城県仙台市で活動する「ラセルバロイFC」も、サカイクサッカーノートを使ってくれているチームです。小学校低学年の子どもたちは、サカイクサッカーノートを使うことで、どのようにプレーが変わってきたのでしょうか?小学1、2、3年生を担当する、岡田尚コーチにうかがいました。(取材・文:鈴木智之)<<サッカーノートの書き方が分からない子、初心者もスラスラ書けるサカイクサッカーノートの使い方■低学年でも書く量が増えたラセルバロイの低学年は、今年からサカイクサッカーノートを使い始めたそうで、岡田コーチは「質問形式になっているので、書きやすくなっていますよね。そのおかげで、書く量も増えました」と笑顔を見せます。なかでも「自分で自分を評価するところを始め、質問に対して考えながら書くところや、コーチや保護者がコメントを書く欄があるのがいい」と感じているようです。「このノートを使うようになってから、子どもたちが『コーチ、コメント書いて』って感じで、毎回提出するようになりました。コメントはコーチだけでなく、保護者も書けるようになっているので、すごく熱心に書いてくれるお母さんもいます」岡田コーチはそう言って、小学2年生の子が書いたノートを見せてくれました。そこには「前回の学びや発見は何がありましたか?」という質問に対し「パスを出すときは、なるべく走らせる」。「試合や練習が終わったとき、どうなっていたら最高ですか?」という質問には「みんなで、これは良かったよ。これはもう少し頑張ろうと言い合えていたら最高」といった答えが書かれていました。ノート誌面※画像をクリックして拡大できます「質問があるので、子どもは考えやすいですし、それによって書く量も増えています。保護者の方も、お子さんが書いた内容から『今日はこんな練習したんだな』『こんなことを考えてプレーしたんだな』と知ることができるので、評判はいいですね」■わが子の考えを知ることができ、親子コミュニケーションに役立つ今年はコロナの影響で、保護者は送迎のみとなり、練習や試合の見学はできませんでした。ですが、サッカーノートがあるおかげで、練習や試合の内容がわかるようになり、コミュニケーションツールとしても役に立ったようです。「保護者の方も、熱心にコメントを書いてくれるんです。このお母さんはすごいですよ。お子さんが書いたことに対して『今日のくやしかった気持ちを忘れないで、これからも一生懸命練習しよう』『サッカーは一人で攻めても、守ってもうまくいかないことを学びましたね。うまくゲームができないとき、自分にはどんなことができるかを考えてプレーしてみよう』など、すごく前向きなコメントを書いてくれています」親御さんのコメント(許可をいただいて掲載しています)※画像をクリックして拡大できますコーチや保護者からコメントを書いてもらうことで、子ども自身も書くモチベーションにもなっているようです。岡田コーチは、ノートを読んでコメントを書くときには「思考やイメージを掘り下げられるように書くことを心がけています」と言います。「たとえば『うまくいかなかったことはなんですか?』という欄に、子どもが『ドリブルシュート』と書いたときは、『どうすればドリブルとシュートがうまくいくかな?』など、より深く考えるためのコメントを書くようにしています」■書くことでコーチのアドバイスが頭に残るまた、「練習中に言ったことを、ノートに書いておこうね」とアドバイスもしているそうです。「ノートに書くことで頭に残りますし、見返したときに『こういうこと言われたな』と思い出すことができます。練習で何を言われたかを覚えていないときは『恥ずかしがらずに聞くんだよ』と言っています。実際に『なんでしたっけ?』と聞きに来る子もいるので、そこでまたコミュニケーションがとれますし、復習にもなるのでいいかなと思っています」サカイクサッカーノートを使うことで「書く量がすごく増えた」と話す岡田コーチ。子どもたちは練習前に「始まる前に書こう」のページにある「試合や練習が終わったときに、どうなっていたら最高ですか?」「そのためにどんな工夫をしますか?」を書き、練習や試合後に、自分でどれぐらいできたか、点数をつけるそうです。「練習や試合の後に、自分で自分のプレーを振り返って、これができた、できなかったと自己評価するのはすごくいいと思います。ほかにも『どんなプレーが記憶に残っていますか?』という欄にイラストを描いている子がいたので『イラストと一緒に文章を入れると、後で見返したときにわかるよ』と言ったら、文章も書いてくれるようになりました」■サッカーノートを書くようになって、考えてサッカーするようになった岡田コーチは「サッカーノートを書くことで、考えてサッカーをするようになった」と成果を口にします。「練習前にノートに書いたことを、練習中に意識して取り組み、練習後にどうだったかを振り返るという流れができました。それによって、考えて取り組むようになったと思います」多くの質問や書くための工夫が施されている、サカイクサッカーノート。ラセルバロイFCは小学1年生から使用し、幼稚園年長の子も「コーチ、書いたから見て」と言って見せにくるそうです。低年齢時からサッカーを言語化し、考えてプレーすることを習慣化することで、プレーにも変化が現れることでしょう。「サッカーは楽しいもの。大人になってもやり続けてほしい」と話す岡田コーチ。考えてプレーする土台を作るためにも、サッカーノートは欠かすことのできないアイテムになりそうです。【詳細】子どもたちが自ら進んで書き出す、たくさん書けるようになるサカイクサッカーノートの表紙デザインなど
2020年12月10日サッカー人口は年々に増加し、身近なスポーツとして多くの人が触れてきました。幼い頃からボールを蹴ってきた子どもたちも増え、1993年に開幕したJリーグの発展によって競技の裾野が広がったと言えます。「プロサッカー選手」になりたいと口にする小中学生も少なくなくありません。多くの親御さんたちが子どもたちの夢を応援しています。では、プロサッカー選手になるために何が求められるのでしょうか。今回はU-19日本代表監督を務める影山雅永監督にお話をお伺いしました。(C)松尾祐希■個人技=足元の技術、ではない昨年のFIFA U-20ワールドカップでは日本を2大会連続でベスト16に導いた影山監督。2年半の月日をかけてU-18世代からチームを強化し、その中で多くの選手と接してきました。大人の入り口に立つ高校生、初々しさが残るプロ1年目の選手や飛躍を遂げようとする若手です。彼らと幾度となく膝を付き合わせ、成長を見守ってきました。各年代のトレセンスタッフやアジア諸国で育成年代の指導に携わってきた過去の経験を踏まえ、プロサッカー選手になるためには技術面とメンタル面に必要な資質があると言います。まず、技術面では何が重要なのでしょうか。影山監督は言います。「日本サッカー協会の基本的な考えとして、個人の能力を磨く指針を持っています。そう提唱すると、『個人技ばかりを磨いてどうするんだ』と言われる場合も少なくありません。ただ、私たちは個人の能力を技術だけだと思っていません。状況の認知や技術を発揮する術も含めて個人の能力だと考えているからです。スペインでは『チーム戦術を小学校年代からやっている』という方がいらっしゃるかもしれませんが、(国として)別の指標も持っています。(ジュニア年代の)試合も7対7で行なっていて日本とは異なりますし、リーグ戦のレギュレーションも違います。僕らも勝たせたいのでチーム戦術を取り入れるべきなのかもしれませんが、それよりも小学生や中学生に対しては大人になってから役立つような、個人として持っている力をもっと引き立てるような指導をしていくべきだと思います。もちろん、チーム戦術も将来的には大事。だけど、個人の力を伸ばすためにも早い段階から個人戦術を磨いてほしいのです。個人と戦術で比べるわけではありません。状況を判断する。技術を出す。点を取る。ボールを奪う。個人戦術を将来につながるように磨いて欲しいですね」■日本の指導において、技術よりも意識させるべきこと個人技という言葉に踊らされず、1人で戦う術を身に付ける。ただ、個人戦術を含めた個の力を伸ばす作業は子どもたちのメンタリティーにも影響されます。だからこそ、影山監督は指導者のスタンスが重要だと言います。「子どもたちが意識するだけではなく、指導者が意識させることが大事です。社会性なども含めてこれまでの日本には、自分で意見を出して議論して考えて言葉を発する日常があまりありませんでした。海外では自分の考えを持つことをすごく重要視されていて、何か物事に対して自分の意見を言うのは当たり前。逆に持っていないことが恥ずかしいことですらある。それが日常の会話の中にあって成り立っています。海外では自分としての考えを述べることを日常からトレーニングしているので、日常からそのような会話が自然と生まれます。ですが、日本ではあまり見られません。子どもたちが指導者の顔を見ながらプレーすることがよくあると思います。『何をしたらいいの?』と選手が訴えれば、指導者が解決策を教える。それで止められると『次はどうしたらいいの?』と選手が聞けば、指導者は『次はこうしよう』と伝えます。どんどんそうやって教えて行く。でも、サッカーは得点を取って、得点を取られないようにするスポーツです。サッカーの原理原則を考えながら、指導者が子どもたちに考えさせるように投げ掛けるべきで、他の国以上に意識させなければいけないと私は思います。」■子どもたちの心を焚きつけて本気にさせることが大事手取り足取り教えるのではなく、意見を自ら出し、自分で解決をする。そうした能力を習得するのは簡単ではありません。では、影山監督は子どもたちとどのようにして向き合うべきだと考えているのでしょうか。「トレーニングで自主性を育めれば良いですが、簡単ではありません。そのためには『ゴールを奪う』『ゴールを守る』といったサッカーの原理原則を踏まえ、子どもたちの心を焚きつけるべきではないでしょうか。日本では黙っていると、グラウンドに来た子どもたちはボール回しを始めてしまいます。また、遊びの中でミニゲームしても簡単にはシュートを打ちません。なぜならば、周りからひんしゅくを買うからです。そういうスタンスを子どもたちに伝えていくのは時間を要するので、指導者として導いてあげる必要があるかもしれません。勝利至上主義とは違います。得点を取る。得点を取られたくない。相手からボールを取りたい。相手からボールを取られたくない。本質の部分を焚きつけて、子どもたちをもっと本気になってやらせるべきだと考えています」このように藤枝東は人間的成長を促しながら、かつてのような高校トップを目指しています。同じ高体連で2019年プレミアリーグ王者の青森山田高校らとはまだまだ実力差があると小林監督は感じているそうですが、藤枝東らしく文武両道を貫き、自主性や自立心を生かしながら進化を遂げていければ理想的。そうなるように今後も高いレベルに突き進んでいくつもりです。■指導者が教えるから闘争心が失われる子どもたち本来が持つ本能をいかに引き出し、闘争心を焚き付けられるか--。長年、育成年代の指導に携わってきた影山監督は歳を重ねるに連れて薄れていくと感じているそう。しかし、これはサッカーを教え過ぎることで生まれる弊害でもあると感じています。「闘争心は持っておかないといけません。幼稚園や小学校の低学年の子を集めてサッカーをやると、ゴールを目指して必死にプレーします。倒れてもまた立ち上がってシュートを打ちますし、一生懸命ボールを追いかけます。それは生まれた国が関わっているわけではなく、子どもが本来思っているやりたいことなんです。逆に指導者が教えることで失われる部分かもしれません。特に守備に関してはボールを奪いに行く子どもに対して、『相手に外されてはいけない』と言う時があります。ボールを取りに行くポイントを理解しないといけませんが、ボールが取れるのに飛び込まないで我慢する大人のサッカーを教え込んでしまう場合も少なくありません。闘争心を持ってボールを奪う。自然とやっていれば学べることを学べなくしているのは指導者の責任かもしれません」■内田篤人さんが感じた日本とドイツのサッカーの違い現在、日本を飛び出し、欧州のトップリーグでプレーする選手が増えてきました。海外で活躍する選手が成功している理由の1つはプレーの強度やコミュニケーション能力に長けていたからでもあります。現在U-19日本代表でロールモデルコーチを務める内田篤人氏もその1人です。影山監督は言います。「僕らのチームでコーチをしてくれている内田篤人氏はドイツで初めてプレーした時に『別のスポーツかと思った』と言っていました。身体の大きさも違うし、スピードも含めて能力が高い選手が集まっているから感じた違いかもしれませんが、ボールを取る部分に関してはプレーのインテンシティがまるで違います。外国人の指導者は日本に来ると必ず言及しますし、過去に日本代表監督を務めた外国人監督も『そこを高めなければいけない』と言っていました。ぶつかることを否定して、サッカーはもっと綺麗にやるもの。日本は世界で言われているサッカーとは少し異なる育ち方をしてきたのかもしれません。コミュニケーションもそうです。海外では自分の意見を言います。一歩間違えると日本では生意気に取られてしまうかもしれませんが、意見を言うのは当然で言わないことが罪となる場合もあります。海外でプレーしている日本の選手はそういう環境に身を置いているので意見を言えます。意見を聞いて、ディスカッションする。2018年のFIFAワールドカップ・ロシア大会の時も西野朗監督(現・タイ代表監督)が発信しなくても、要求し合うことが日常になっていたと聞きます。なので、子どもたちに思っていることを言うことは大事だと思いますし、指導者は自然とそれができる環境を整えることが大事だと感じています」■久保建英や齊藤未月が持つ、自ら発信する力はどうやって身に付いたのか今まで影山監督が接した選手の中にも自発的に行動する選手がいたそうです。それが久保建英選手や齊藤未月選手です。「久保建英選手は練習で周りと同じ形でメニューを消化しませんでした。違う発想を持っているので、『それをやらなきゃダメですか?』と聞いてきます。他の選手がトレーニングの意図や方法を理解していない場合もあるので、『最初は周りと同じようにやって、手本を示してくれ』と言っていました。彼はスペインで過ごしていたので、相手が考えていないことをやろうという思考を持っているのかもしれません。また、前回のU-20ワールドカップでキャプテンを務めた齊藤未月選手は自分の意見を持っていましたね。チームに対してもこうしたいというのをハーフタイムや試合前に必ず言っている。子どもたちが自発的に発信できることはそうそうないので、周りにそれを求めていた大人がいたのかなと感じます」本来持っている本能を呼び起こしながら、いかにサッカー選手として成長して大人になっていくのか。指導者はその手助けをするために子どもたちと向き合っていくべきなのかもしれません。影山雅永(かげやま・まさなが)福島県の磐城高校を経て筑波大学に入学。同期の井原正巳氏(現・柏レイソルヘッドコーチ)、中山雅史選手(アスルクラロ沼津)らとプレーし、卒業後は古河電工(現・ジェフユナイテッド市原・千葉)に入団。Jリーグでも活躍し、1995年は浦和レッズ、翌年はブランメル仙台(現・ベガルタ仙台)に籍を置いた。引退後は筑波大学の大学院で学び、1998年にはワールドカップに初出場した日本代表で対戦国のスカウティングを担当。その後はケルン体育大学などで学び、2001年からはサンフレッチェ広島でコーチを務めた。以降はアジア各国でA代表や育成年代の監督を歴任。2009年からはファジアーノ岡山のヘッドコーチに就任し、翌年からは監督として指揮を執った。2017年からはU-18日本代表監督(U-20ワールドカップを目指すチーム)となり、昨年5月のFIFA U-20ワールドカップ・ポーランド大会ではチームを2大会連続となるベスト16入りに貢献。現在はU-19日本代表監督として、来年開催予定のFIFA U-20ワールドカップ・インドネシア大会を目指している。(取材・文・写真:松尾祐希、JFA)
2020年12月02日日本サッカー協会(JFA)の松田薫二グラスルーツ推進グループ長が、賛同パートナーを訪問し、どんな取り組みを行っているのかを聞くこの連載。今回登場するのは、千葉県木更津市に拠点を置く、房総ローヴァーズ木更津FCです。クラブの代表を務めるのは、ジュビロ磐田などで活躍した、カレン・ロバートさん。木更津に素晴らしいグラウンドを建設したカレンさんに「施設の確保」を始めとするクラブ設立の背景、グラスルーツの活動について伺いました。(取材・文鈴木智之)リコプエンテFCが自前のグラウンドを作った理由とは......<グラスルーツ推進6つのテーマ>■カレン・ロバートさんが育成年代のクラブを設立した理由松田:房総ローヴァーズ木更津FCは、JFAのグラスルーツ推進・賛同パートナー制度の中の「施設の確保」「引退なし」「女子サッカー」「障がい者サッカー」「社会課題への取り組み」の5つに賛同してくれています。カレン・ロバート(以下カレン):はい。松田:今回の対談では、なぜクラブを作ろうと思ったのか。そしてグラウンドや施設をどのようにして作ったのかなど、賛同パートナーの方々の参考になるような話を聞かせていただければと思います。カレン:はい。よろしくお願いします。松田:元Jリーガーが育成年代のクラブを作り、グラウンドまで作ってしまったというケースは、あまり聞いたことがありません。カレンさんはオランダやイングランドなど、海外でのプレー経験も豊富なので、ヨーロッパの影響を受けたのかなと推測しますが、クラブ設立のきっかけは、どのようなものだったのでしょうか?カレン:僕は茨城県の土浦市で生まれて、小学3年生まで、つくば市でサッカーをしていました。その後、小学4年生から中学生(ジュニアユース)までは柏レイソル、高校では市立船橋でプレーさせてもらい、千葉県にお世話になりました。松田:レイソルジュニアで全国優勝、レイソルのジュニアユースでは全国3位、市立船橋でも全国優勝をしていますね。カレン:すごく良い環境でサッカーをさせてもらっていたんだなと、プロになって改めて感じました。ヨーロッパでプレーする中で、将来のことを考えていたときに、漠然とですけど「千葉県に恩返しがしたいな」と思い立ち、すべてはそこから始まりました。そのときは、縁もゆかりもない木更津にクラブを作るとは思いませんでしたけど(笑)■野球人口の多い木更津にクラブを作ることになったキッカケカレン:船橋市にJクラブがないこともあって、最初は船橋市でスクールを立ち上げて、少しずつ積み上げていこうと考えていました。それで2013年に千葉県の佐倉市や白井市で、市立船橋時代の仲間とスクールを始めて「5年以内に自前のグラウンドを持ちたいね」という話をしていました。松田:サッカー関係者にとって、グラウンドの所有は、誰もが描く夢ですよね。カレン:そうしたらあるとき、木更津に良い物件があることを知りました。それがイオンモール木更津です。将来的にはクラブチームを作りたかったので、フットサルコートを3面作ることができるのは魅力的だなと。グラウンドは大きい方がいいですから。僕はそれまで、木更津には行ったこともなかったのですが、「イオンモールができるのだから、木更津は今後伸びるんじゃないか?」と思い、グラウンドを作ることにしました。松田:イオンモール木更津のフットサルコートは、カレンさんというか、ローヴァーズが作ったのですか?カレン:僕が現役時代に貯めたお金と、銀行からお金を借りて作りました。土地はイオンモールに借りています。広さはフットサルコート3面でソサイチができるぐらいです。松田:木更津は野球のイメージが強いですが、サッカー熱はどうなんでしょう?カレン:木更津には高校野球の名門、拓大紅陵高校や社会人野球チームなどがあり、野球が盛んな土地柄です。ただ、サッカースクールやクラブを作り、運営していく中で、地域の人達の熱意を感じています。じつはサッカーの需要も高かったのだと思います。子ども達はすごくピュアで、身体能力が高いんです。他の地域の人達に「木更津の子って、足が速いよね」「身体が大きいよね」と言われることも多いです。しっかり育てれば、面白い選手が出てくる土壌はあると思っています。2020年10月にオープンしたローヴァーズドリームフィールド■実力がある選手にはチャンスを与えられるクラブにしたい松田:ローヴァーズにはどのカテゴリーがあるのですか?カレン:まずはジュニアユースを作り、ジュニアは去年、U‐9、U‐10のチームを作りました。それとユース、社会人があり、女子は小1~小6まで募集しています。松田:女子も含めて、カテゴリーは多岐に渡りますね。こんなクラブにしたいというイメージはありますか?カレン:オランダで見てきたものを再現したい気持ちがあります。具体的には、若手育成型のクラブです。オランダはとくにそうですが、日本のように年功序列ではなく、アヤックスでは、ハタチそこそこの選手がキャプテンをしています。それでチャンピオンズリーグで活躍していて。日本ではまずありえないですよね。松田: 実力主義ですね。オフト(元日本代表監督)がヤマハにいた時はそうでしたね。ちょうどその頃、私はヤマハにいたのですが、大卒の22、3歳の選手がゲームキャプテンをしていました。オフトはオランダ人なので、考え的に通じるものがあるのかもしれません。カレン:サッカー選手は、若ければ若いほど価値があります。ヨーロッパに行って、それを気づかされました。将来的には、若い選手を海外に送り出すクラブにしたいです。そのためには、環境も含めて投資をしていくつもりです。■地域に根ざしたクラブを目指す松田:トップチームは Jリーグを目指しているのですか?カレン: J1、J2を最初から目指すのではなく、近い目標としてはJ 3入りを考えています。僕はイギリスでもプレーしましたが、地域に根づいた街のクラブが各駅にあって、5000人、1万人程度のスタジアムに人が集まって、すごく良い雰囲気なんですよね。ローヴァーズがそうなれれば良いですし、そこから先は木更津の方々や地元の企業さんが「上を目指そう」と言ってくれるのであれば、全力で応えたいと思っています。松田:話を聞いていると、すごく現実的で進め方がよくわかっているなと感じました。ヨーロッパでご自身の目で見て、経験しているのが大きいんでしょうね。カレン:僕はJ 2でもプレーしましたが、練習場などの環境が整っていないところもまだまだ多いです。クラブを作るにあたり、まずはそこをクリアにしたいと思いました。今年の10月にオープンした「ローヴァーズドリームフィールド」(人工芝グラウンド)を作ることができたのは、かなり大きかったと思います。
2020年12月01日日本サッカー協会は、サッカー大好き芸人のミキのおふたりを司会に迎え、サッカー日本代表戦を前にインスタライブを開催。ゲストの大黒将志選手も交えて弾丸トークが炸裂しました。カズ、中田ヒデ、俊輔など歴代の名選手をはじめ、乾、香川、南野、久保、鎌田、三好といった海外でプレー中の選手に関するエピソードが満載!その模様と、日本時間11月18日(5:00キックオフ)のメキシコ戦や東京オリンピックのキーマンなどを語ってくれた、ミキさんのインタビューをお届けします。文・伊藤順子サッカー大好き芸人・ミキが大黒将志選手とインスタライブを開催©JFA/PR11月13日、サッカー日本代表パナマ戦の直前に行われた日本サッカー協会のインスタライブ、題して「ミキと”夜ふかし&朝活”で11月のサッカー日本代表戦を応援しよう!」。司会は人気芸人ミキのおふたり、ゲストに元日本代表で現在も活躍中の大黒将志選手をお迎えして、サッカーにまつわるさまざまなトークが繰り広げられましたが、みなさんご覧になりましたか? 「見逃した!」という方々のために、ここでは選りすぐりのシーンをご紹介(現在JFATV≪YouTube≫でも公開中)。加えて、ミキのおふたりにお聞きした、パナマ戦観戦後の感想や11月17日開催(日本時間18日5:00キックオフ)の強豪メキシコ戦予想など、ananwebだけの独占コメントもお伝えします!カズ、中田、乾、香川…名選手のあれこれエピソード!パナマ戦キックオフの1時間前となる午後10時。ライブは、JFAハウスのロビーから、ミキさんのハイテンショントークで始まりました。サッカー経験者でいまもなおサッカーが大好きというおふたり。特に弟の亜生さんは、西日本選抜に選ばれるほどの実力の持ち主で「高校の時に、乾貴士選手(エイバル)とマッチアップしました。レベルが全然違くて、監督に『無理です、速いです』と訴えました。なんで、あのスピードのままワンタッチでいけるのか…」と当時を回顧。このコメントに対し、2005年に代表初選出、ドイツW杯では途中出場ながらもアディショナルタイムで決勝点を挙げた伝説を持つ、ゲストの大黒選手も「乾選手はコントロールが良くてとにかく速い。彼がセレッソ大阪にいた時は、香川真司選手も在籍していて、このふたりからワンツーで持っていかれました」と大絶賛。その流れから、大黒選手がこれまで出会った記憶に残る選手や代表時代の話題に。まずは、「おしゃれだと思う選手は?」の問いには、大黒選手(以下、大黒) カズさん(三浦知良選手、横浜FC)。三浦淳寛さんもおしゃれだな、と思います。ーー次に、「モテると思う選手は?」と聞かれると、大黒 ガンバ大阪時代の1つ上の先輩で、稲本潤一選手(SC相模原)ですね。昴生 あ~、僕、奥さん(モデルの田中美保さん)が好きで、インスタフォローしてるんですよ!亜生 僕も奥さん好きです! 稲本選手は、やはり学生の頃からモテていたんですか?大黒 いや、あまり大きな声で言えないですけど、プロに入ってからモテていましたね(笑)。ーーそして、「人として素晴らしい選手は?」には、大黒 カズさんは全てにおいて見本となる人ですね。レディファーストだったり、当たり前のことをさらっとやるんです。僕がPKで失敗した時も、「次も同じコースに絶対蹴らなきゃダメ」と言ってくれて、それで僕はリベンジできたんですよ。カズさんのあの言葉があっての成功だと思っています。あと、カズさんは夜がすごく早くて、夕方の5時半くらいに寝ているらしいですよ(笑)。ミキ (笑)ーーほかに、「相性のいい選手は?」という質問では、サッカーマル秘テクも披露。大黒 中田英寿さん、中村俊輔選手(横浜FC)、遠藤保仁選手(ジュビロ磐田)ですね。中田さんはパスもタイミングもはやくて、さらにボールを持っていない時に、2、3手先のことを読んでいるんです。亜生 それは大黒選手もそうだと思います。先日テレビに出られていたのを拝見しましたけど(TBS系『炎の体育会TV』)、誰だかわからないよう覆面でプレーされていて、ボールをもらう前の動作が明らかに周囲と違っていました。大黒 ボールを持っていない時の動きは、ガンバ大阪のユース時代に教えてもらいましたね。プロでもわかる人はそう多くないかもしれません。僕も、それまで自分の好きなプレーばかりしていましたが、このことを教われてラッキーだったと思います。いまも現役を続けられているのは、このおかげかも。それくらい重要な動きだと思いますね。大黒選手が解説「19歳でそこまでできるとは…」久保建英選手のスゴさーー新型コロナウイルスは、ありとあらゆる分野に他大な影響を及ぼし、それはサッカー界にも。移動が困難な現状のなか行われることになった今年の代表戦のメンバーは、すべて海外クラブに所属する選手が召集されました。昴生 Jリーグと海外の違いは?大黒 ピッチの状態が違いますし、外国人のなかに日本人が入るのでコミュニケーションが大事になりますよね。こんな状況のなかではありますが、代表を海外組が占めるようになったのはすごいことだし、僕は良いことだと思います。昴生 日本で期待する選手は?大黒 Jリーグなら三笘薫選手(川崎フロンターレ)ですね。あのクリスティアーノ・ロナウド選手(ユヴェントスFC)の若き頃を彷彿させる手足の長さが印象的。ドリブラーでありながらシュートもうまい。たいていドリブルが上手な選手ってそれだけで満足してしまうことが多いですが、三苫選手はちゃんと決めていますからね。昴生 久保建英選手(ビジャレアルCF)はどうですか?大黒 即興でプレーできるのがすごい。目の前だけじゃなく、キーパーに対してフェイントをしていたりと、相手のことがよく見えていますね。19歳でそこまでできる選手はなかなかいないですよ。昴生 (現在久保選手は、ビジャレアルCFに期限付き移籍中だが)今後もし(移籍元の)レアルに戻ったら、(レアルに日本人が在籍するなんて)ちょっと前までは夢の話でしたけど、いまレアルには中井卓大選手もいて、これでピッチで戦うとなったら…夢が広がりますねぇ!©JFA/PR選手の素顔を見られる! 代表密着動画「Team Cam」を全員べた褒めーーこれまでにないことといえば、代表練習やそれ以外の選手の様子が、代表活動期間中毎日JFATV(YouTube)で配信されている「Team Cam」という日本サッカー協会(JFA)の代表密着動画。ライブでは、このダイジェストも流れました。昴生 森保一監督の熱意ある話し方だったり、吉田麻也選手がいいムードメーカーだったり。選手同士の会話やミーティングの様子なんてなかなか見られないですよ。みんなスタイルいいなぁ。大黒 (食事の風景で)西さんというシェフのペペロンチーノがおいしいんです。亜生 シュート練習はみんなうまくて、すぐ入るから、めちゃおもしろい。これ、もっと見たいわ。昴生 こういうのがあったらいいなと思うものをやってくれて、ありがたいですね。ーーそして、あっという間に時間は流れ、パナマ戦のスタメン発表に。大黒選手の注目は、鎌田大地選手(フランクフルト)。「彼がサガン鳥栖にいた頃からすごいと思って見ていました。最近は、得点力が出だしてとても楽しみ。シュートもスルーパスもうまい」と期待を寄せました。対して亜生さんは、三好康児選手(アントワープFC)を挙げ、「中盤の柴崎岳選手との絡みを見てみたい」とコメント。また、メキシコ戦は日本時間11月18日の朝5時キックオフと早朝スタートのことから、亜生さんは「録画して観いや、と言われますが、そこのモチベーションが違うんですよ!」と生で観ることの重要性を力説。昴生さんも「観るなら(リアルタイムで)じっと観たい。飲み物を取りに行ったとき、日本に点が入ったら俺のせいやと思ってしまう」と持論を展開し、続けて「昔、ハーフタイムでおかんが違う番組かけて、そしたら後半が始まっててしかも点を決められて…おかんのせいってなるもん」と亜生さん。このやり取りに、「よくわかります」とコメントする視聴者の方々もいました。最後は、「配信が1時間じゃなく2時間あったら~!」と名残惜しそうに叫びながら、ライブは無事終了。パナマ戦の結果はご存知の通り、1-0(南野拓実選手によるPK)で日本が勝利しましたね。それでは、ここからは、ananwebだけ! ミキのおふたりへのインタビューです!いよいよ11月18日朝5:00からメキシコ戦! 久保、南野の活躍は?観戦を終えたミキのおふたりに、試合の感想や東京オリンピックのオーバーエイジ枠、日本時間11月18日に行われるメキシコ戦の予想などをお聞きしました。ーーQ. パナマ戦の感想を教えてください。昴生 3バックからのスタートと今までスタメンで見たことなかった選手が見られたので最初からワクワクでした。メンバーが変わっても無失点が続いてることが素晴らしいし、メキシコ戦に期待が高まるなと思いました。亜生 3バックで板倉滉選手(フローニンゲン)とオフェンスに三好選手が入ってワクワクしました。後半、遠藤航選手(シュトゥットガルト)が入って、どんどん縦パスが通って、攻撃にテンポが出て見ていて楽しかったです! 贅沢を言わせてもらえば、流れの中での得点も見たかったです!ーーQ. スタメン出場した久保建英選手について、エピソードやプレーの感想を教えてください。昴生 以前、チョコプラさんと一緒にいるのを見て、チョコプラさんに少し嫉妬しました(笑)。パナマ戦では、後半遠藤選手からの前線へのパスでチャンスをいくつか作っていたので、代表初ゴールは近いなと思いました。ワールドカップもそうですけど、来年に迫る東京オリンピックでは、日本を背負って金メダルに導いてほしいです。そこで大ブレークして、ビッグクラブで活躍するのが目に浮かびます。亜生 まだ彼が幼く、天才少年と言われていた頃からいろいろテレビで見てきました。当時から僕は目をつけていました。彼がボールを持つと何かをやってくれるというワクワク感があります! ぜひゴールを決めてもらいたい。特に、右サイドから切り込んでのミドルシュートを見たいです! 東京オリンピックでは、日本にメダルを持ち帰ってきてほしいですね。ーーQ. PKを決めた南野拓実選手についてもお願いします。昴生 パナマ戦は、さすがエース、決めてくれると信じていました。10番に相応しい活躍だったと思います。メキシコ戦ももう任せました。亜生 昔、大阪の街で見かけたことがあります。イケメンですぐ気づきました(笑)。パナマ戦は、前線からのプレスがすごくて、スタミナもすごい。ずっと走ってはりましたね! メキシコ戦も勝利に導いてほしいです。ーーQ. 東京オリンピックについて。オーバーエイジ枠で出場してほしい選手を教えてください。昴生 カズさんです。僕は小さい頃からの憧れの選手でヒーローなので、ぜひカズさんに出場して日本を金メダルに導いてもらいたいです。亜生 柴崎岳選手(レガネス)。チームに安定感が出ると思います。これを機にビッグクラブへ行ってほしい。ーーQ. メキシコ戦で期待している選手とその理由を教えてください。昴生 冨安健洋選手(ボローニャ)です。高さでセットプレーからのヘディングゴールを期待したいです!現在、FIFAランク11位のメキシコ(2020年10月22日時点)を相手に、海外組オンリーの日本はどう立ち向かうのか。万全に体調を整えて、18日は早起きして応援しましょう!取材、文・伊藤順子
2020年11月16日子どもたちの「考える力」をサポートし、サッカーがうまくなるためにサカイクが制作した「サッカーノート」。質問に答えて書き進めていくことで、自分の考えを言葉にできたり、プレーのアイデアが湧いてくるのでおすすめです。そこで今回は、サカイクサッカーノートを熟知している、サカイクキャンプのコーチ陣に「このように活用すれば効果的」という使い方を教えてもらいました。ぜひ参考にしてみてください。(取材・文:鈴木智之)<<サカイクサッカーノートに込められた思い、たくさんかける工夫など制作秘話■書くことが苦手な子もスラスラ書けるサッカーノート菊池コーチはサカイクサッカーノートを「質問に答えることで、書くことがスラスラ出てくるノート」と表現します。「各ページに質問があるので、それに沿って自分で書き進められるノートです。自分の思ったことを素直に書くのが、一番いいと思います」サッカーノートを書き慣れていない場合、「何を書けばいいかわからない」という声を耳にします。そんなお子さんに対し、柏瀬コーチは次のようにアドバイスを送ります。「コーチやお父さん、お母さんにノートを見られることを前提に書くのではなく、自分はどう思ったかを、正直に書いていくといいと思います。ノートの中にある質問も、答えやすく、書きやすいものなので、できるところから始めてみましょう」菊池コーチは「サッカーノートはテストではないので、良い、悪いはありません」と話し、次のように続けます。「思ったことを素直に書く中で、1日、2日と書き進めると、内容が少しずつ具体的になり、変化が現れます。それが、考える力が高まっている証です。サカイクキャンプでも、初日と3日目のノートを比べると、見違えるようにたくさん書けるようになった子もいます」サカイクサッカーノートには、書き方の説明も記してあるので、何を書けばいいかわからなくなった場合、前のページに戻って「こう書けばいいんだ」と参考にすることができます。白紙のノートだと、何を書けばいいかわからず、戸惑ってしまうケースも見られますが、質問つきのサカイクサッカーノートは、その心配もありません。記入例※画像をクリックして拡大できます【詳細】子どもたちが自ら進んで書き出す、たくさん書けるようになるサカイクサッカーノートの表紙デザインなど■失敗の反省でなく、改善点などポジティブなことを書こうまた、サカイクサッカーノートは、開発者のひとり「しつもんメンタルトレーニング」の藤代圭一さんの「ポジティブな気持ちで、前向きに、サッカーも私生活もがんばってほしい」という想いが込められています。それも踏まえて菊池コーチは子どもたちには、「良かったことをたくさん書こう」と言っているそうです。「人間って、良かったことより、悪かったことの方が記憶に残りやすいですよね。『なんであの場面でシュートを外してしまったんだろう』とか、『自分のパスミスが失点につながった』とか。ネガティブなことを書き続けると、気持ちも下向きになってしまいます。なので、まずはできたことやコーチに褒められたことを書いてみる。その次に『こうすればできそうだぞ』など、改善点を書くといいと思います」サカイクサッカーノートには、イラストでプレーを振り返る箇所があります。サカイクキャンプのコーチ陣が「自由に書いてみよう」と言うと、「ドリブルでカットインしてシュートを打てた」「サイドでスルーパスを受けて、チャンスになった」など、子どもたちが楽しんでイラストを描いていくそうです。絵で描くことは、イメージトレーニングにもなるのでおすすめです。子どもたちが、楽しんで書き進めることができるサカイクサッカーノート。コーチや保護者の学びにも役立つようです。菊池コーチは「子どもたちが書いたノートを読むことで、自分が伝えたことが、どの程度浸透しているのか、理解しているのかという目安にもなります」と話します。「指導者としては、『自分が言ったことが、これぐらい伝わっているんだな』と確認の作業にも使うことができます。サカイクキャンプで『チャレンジ&カバー』を練習をしたのですが、子どもたちが書いたノートを見ながら『ここは伝わっているな』『ここは理解が不足しているな。使え方を変えてみよう』など自分の指導を振り返り、トレーニングメニューや伝え方を変更したこともありました」■サッカーノートを通じて会話だけじゃ伝わらない子どもの考えが分かる柏瀬コーチは「ノートを通じて、親子間でのコミュニケーションが円滑になるのも良いですよね」と笑顔を見せます。「試合中や試合後に、自分の子に対して厳しく言ってしまうこともあると思います。そこで、試合直後は厳しく言ってしまったけど、ノートには前向きな言葉を書いてあげたりすると、お子さんも親御さんの気持ちをわかってくれるのではないかと思います」柏瀬コーチの話を聞きながら、菊池コーチは「親子間のコミュニケーションに、ノートはすごく役立っています」と実体験を語ります。「ノートを見ることで、子どもがどんな一日を過ごしたのかを知ることができます。『今日のサッカー、どうだった?』と訊いても『普通』とか『勝ったよ』とか、素っ気ないことも多いのですが(笑)、ノートを見ると、どんなことがあって、どんなことを考えていたのかもわかるので、読むのが楽しみです」サカイクサッカーノートは改良を重ね、ひと足先にサカイクキャンプで導入しました。質問形式にすることで考えやすくなり、書く量も増えました。また、書き続けることで「思考力がついた」「文章の組み立てができるようになってきた」という声も聞こえてきます。「今まで、サッカーノートに何を書いていいかわからなかった子には、すごく書きやすいノートだと思います」(菊池コーチ)「ノートを書いていたけど止めてしまった子も、改めて『こうやって書けばよかったんだ!』とわかりますし、書こうという気になるノートだと思います」(柏瀬コーチ)何を書けばいいかわからなかった子達が書けるようになり、思考力アップの後押しをしてくれるサカイクサッカーノート。たくさんの子どもや保護者、コーチから好評のノートを、ぜひ試してみてください!【詳細】子どもたちが自ら進んで書き出す、たくさん書けるようになるサカイクサッカーノートの表紙デザインなど
2020年11月11日「日本オペラ振興会(藤原歌劇団・日本オペラ協会)」の来年度シーズン・ラインアップが発表された。日本のニュープロダクション(新制作)及びイタリア・オペラの名作中の名作を揃えたラインナップからは、2021年に設立40周年を迎える日本オペラ振興会の意気込みが伝わるようだ。コロナ禍の中、ステージにも客席にも新たな対応が求められる中、伝統に培われた老舗の技と施策に期待したい。詳細: そして、これらのオペラ公演を更に楽しむための試みもすでにスタートしている。オペラオンデマンド講座「オペラびとの時間」は、自宅にいながらにしてとっておきのオペラトークが楽しめる素敵な時間。クラシック界の第一線で活躍する「オペラびと」たちが披露する、あんな話、こんな思い出、とっておきのエピソードの数々が、貴重な写真や歌の映像とともに披露される60分。毎回ステキなゲストを迎えて開催されるイベントのナビゲーターは、コンサートソムリエ朝岡聡。これを体験すればオペラが100倍楽しめるに違いない。■日本オペラ振興会(藤原歌劇団・日本オペラ協会)2021/22シーズンラインアップ・2021年4月:池辺晋一郎:『魅惑の美女はデスゴッデス!』&プッチーニ:『ジャンニ・スキッキ』(ニュープロダクション)・2021年6月:プッチーニ:『蝶々夫人』・2021年9月:ベッリーニ:『清教徒』(ニュープロダクション)・2022年1月:ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』(ニュープロダクション)・2022年2月:伊藤康英『ミスター・シンデレラ』(ニュープロダクション)
2020年10月29日一般社団法人日本私立歯科大学協会は、11月8日の「いい歯の日」を前に、幅広い世代(10~70代)の男女1,000人に対して、「歯科診療」および「歯科医師」に関する意識調査を実施した。前回2016年に続く今回は、5回目の調査となる。新型コロナの影響で人々の歯科診療はどう変わったのか。注目の結果を見てみよう。新型コロナで、歯や口内の健康が損なわれやすい状況に新型コロナウイルス感染が広がっている時期(2020年2月~8月)の歯科受診・歯科定期健診に関して質問した。その結果、「感染拡大中、受診・健診を控え、現在も実施していない」人が歯科受診で19.8%、歯科定期健診で21.4%に。いずれも約5人に1人が、受診・健診を控え、現在もなお実施できないままになっている。その一方で、「緊急事態宣言発令期間中など、一時期、控えたが、現在はすでに再開・実施した(治療再開あるいは開始)」人も一定数おり、歯科受診・歯科定期健診ともに18.9%となっていた。約6割が、新型コロナウイルス感染拡大で「歯科受診・健診を控えたい」そこで、あらためて「新型コロナウイルス感染が広がっていることで、あなたは、歯科受診や歯科定期健診を受けることについて、どのように感じているか」と聞くと、61.7%が「歯科受診や健診を控えたい/できれば控えたい」と回答している。「控えたい/できれば控えたい」と回答した方(617人)にその理由を聞くと、「口をあける必要があるため、感染リスクがあると思うため」(63.2%)、「歯科医師や歯科衛生士と近い距離で治療や検査を受けるため、感染リスクがあると思うから」(54.0%)などの回答が目立った。感染を懸念して、歯科受診や健診に消極的な姿勢を見せる人が多いようだ。しかし、2020年9月時点で、歯科医院で新型コロナウイルスの感染は起こっていない。このことを知っていたかを聞いた質問では73.8%と大多数が「知らなかった」と答えている。マスクの着用が日常的になり、歯や口内の健康を損ないやすい状況にまた、新型コロナウイルスの感染が拡大後の生活変化を聞いたところ、「マスクをするようになって、笑ったり、口を大きく動かすことが少なくなった」(44.3%)、「マスクをするようになって、自分の口のニオイが気になるようになった」(39.4%)が約4割に上った。「マスクをするようになって、歯の健康や口臭を気にすることが減った」(25.4%)という人も約4人に1人という結果に。このほか、コロナ禍で、「在宅時間が増えて、間食や、晩酌など、食べたり飲んだりしている時間が増えた」人も4割以上(43.3%)おり、新型コロナウイルスの感染拡大状況下は、歯や口の中の健康を損ないやすい環境にあるといえそうだ。コロナ禍では、マスクの着用が日常的になっているからこそ、より入念なケアでリスクを回避していくのが重要と言えそうだ。【参考】※一般社団法人日本私立歯科大学協会
2020年10月21日サッカーをする子どもたちや保護者にとって、興味の対象である「トレセン」について、日本サッカー協会(JFA)ユース育成ダイレクターの池内豊さんに話をうがかいました。インタビュー後編では、トレセンの意義やオフ・ザ・ピッチでの取り組みなどをお伝えします。(取材・文:鈴木智之)日本独自の制度「トレセン」の意義とは(写真は少年サッカーのイメージ)<<前編:トレセンは日本代表への切符?どんなスキルを重視しているの?日本サッカー協会に聞いた最新トレセン事情■トレセンは日本独自の活動なぜ海外にはトレセンがないのか池内さんはトレセンの意義について、まずはこう話します。「トレセン活動の意義として、拮抗したレベルで練習や試合ができることがあります。子どもたちに『お山の大将』で満足しないように刺激を与え、勝ちか負けかどちらに転ぶかわからない相手と試合をする中で、『どうすれば、相手を上回ることができるか?』を考えるようになります。その環境を用意するのが、トレセン活動の意義のひとつです」上達のためには、レベルの拮抗した相手と試合やトレーニングをすることが必要です。その環境があれば、子どもたちは自ら考え、成長するための努力に視線を向けていきます。「ヨーロッパには、シーズンを通したリーグ戦があり1部、2部、3部とカテゴリーに分かれていることで選手のレベルに応じたリーグに参加できる環境が整っています。そして、一番上のカテゴリーである1部のクラブに、質の高い選手がいます。日本も育成年代にリーグ戦を導入し始めましたが、クラブのカテゴリー分けも含めて、整備している途中です。そのため、色々なチームに良い選手がいます。そこでトレセンを活用し、選手の発掘や刺激を与える場としています」池内さんは「ドイツには、日本のトレセンを参考にした活動がありますが、それ以外の国には存在しないと思います」と話し、その理由を「育成はクラブでするものという考えがあるからではないでしょうか」と言います。日本のジュニア年代では、リーグ戦を最優先ととらえないクラブも多く、ヨーロッパのように、リーグ戦を中心シーズンが進んでいく文化が浸透していないのが現状です。シーズンを通して、レベルが拮抗した相手との試合ができれば、一番の強化になるのですが、トーナメント形式をベースとした大会が多く、リーグ戦がカレンダーの中心になっていない以上、トレセンという日本独自の活動が広まってきたことも合点がいきます。■トレセンで実力を存分に発揮するための準備日本サッカー協会としても、トレセンをさらに有効活用できるように、リーグ戦の導入と平行して、トレセンの整備にも取り組んでいるようです。「これまで、トレセンの指導はボランティアの方々に支えられてきました。その環境を少しでも良くするために、47FA(都道府県サッカー協会)に技術の専任者を置いて、地域のトレセンのリーダーになってほしいと思っています。そこにJFAが補助金を出す形で進めていて、47FAのうち20ほどの地域で実施しています」静岡県では、すでにその制度が導入されていて、JFAのサポートを受けた専任者が指導しています。池内さんは「指導の質が上がり、選手のレベルも上がってきました。その成果が、(2019年の)国体(U‐16)での優勝にもつながっていると思います」と手応えを口にします。トレセンやセレクションなどの「選ばれる舞台」でプレーするのは緊張するもの。なかでも、経験の少ない子どもたちは、緊張して普段の力が出せないといったこともあるでしょう。そんな子どもたちに対し、池内さんは「前日や当日に何かをしたとしても、大きく変わることはありません。だからこそ、そこまでに何ができたか、いい準備ができたかが大切になります」とエールを送ります。「トレセンやセレクションで力が発揮できなかった、メンバーに入れなかったとしても『自分はこれだけやってきたのだから、後悔はない』という心理状態になれるかどうかです。プレー会場で不安を感じるのは、やり残したことがあるということ。次はそうならないように、頑張るしかありません。12歳のときにトレセンに選ばれなくても、コツコツやってきた子が追い越していく例は、たくさんあります。次のチャンスは絶対にあるし、それが報われる環境が日本サッカーにはあります」■サッカーがうまくなるために必要なことは日常生活にも関わっているトレセンではオン・ザ・ピッチのプレーに加えて、日常生活での取り組みや姿勢も大切にしているそうです。JFAのトレセン活動では、「トレセンの選手として」と題し、生活習慣の5か条を制定しています。それが、次の5つです。1:自分の物の管理に責任を持とう2:ルールを守ろう3:あいさつをしよう4:サッカー選手として、何をすべきかをいつも考えよう5:何事も積極的に!前向きに!池内さんは「自分で判断して実行することなど、サッカーがうまくなるためにすることは、実際の生活にも関わってきます」と言います。「ただし、大人が『あいさつしろ』『片付けしろ』『準備しろ』と言って、子ども自身に理解させず、形だけやらせても意味がありません。指導者に言われたから、チームのルールだからカバンをきれいに並べるのではなく、なぜカバンを並べたほうがいいのかを考え、そのために行動することが大切なのです。それができたら、ピッチの中で自分で判断して、実行したことが力になり、サッカー自体も伸びていくと思います」ピッチ内外で自分で判断し、行動すること。レベルの高い仲間と切磋琢磨すること。そのような日々の積み重ねこそが、サッカー選手としての成長につながります。トレセンはその一助になりますが、12歳の時点で選ばれなかったといって、悲観する必要はありません。子どもも保護者もそれを念頭に入れて、一喜一憂せず、自らの課題に向き合って、地道にトレーニングしていくことこそが、成長のためにもっとも大切なことではないでしょうか。池内豊(いけうち・ゆたか)現役時代はフジタ工業クラブサッカー部などに所属、1981年には日本サッカーリーグ1部で新人王を獲得。日本代表としてワールドカップ予選にも出場。引退後は名古屋グランパスエイトユースで指導者の道に進む。2007年にU-15日本代表監督に就任、2009年のFIFA U-17ワールドカップでも指揮を執った。現在はJFAユース育成ダイレクターを務める。
2020年10月12日サッカーをしている子どもたち、高学年になると「トレセン」の存在を知りますよね。チーム内で上手いと思っていた上級生がトレセンに呼ばれて行ってきた、というのを間近で見ることも増えます。プロになった選手たちも少年時代からトレセンに参加している経験を持つ選手も多く、上手くなりたい子どもたち、さらには保護者にとって「トレセンに選ばれるかどうか」は重大な関心事です。そこでサカイクでは、日本サッカー協会(JFA)のユース育成ダイレクターの池内豊さんに、トレセンの目的や選ばれる選手の特徴などをうかがいました。(取材・文:鈴木智之)トレセンでは何を見ているのか日本サッカー協会に聞きました(写真は少年サッカーのイメージ)■トレセンの目的はタイムリーに刺激を与えることトレセンとは、クラブを主とした選手育成と平行して、日本サッカー協会や都道府県協会、地区協会などが選手を選抜し、「個の育成」を目的に行う活動のことを言います。トレセンには、下から地区トレセン、47都道府県トレセン、9地域トレセン、ナショナルトレセンというカテゴリーがあり、U‐12年代から活動しています。トレセンの意義や目的について、池内氏は次のように言います。「トレセン活動自体は、30年以上前から始まっていて、12歳頃から選手をセレクトして、上を目指している子たちに、タイムリーに刺激を与えることを目的としています。(トレセン活動の最上位カテゴリーである)ナショナルトレセンでは、サッカーについての考え方などを、ナショナルトレセンコーチが選手たちにしっかりと伝え、最終的にはA代表につなげていきたいと思っています」トレセン活動の手応えについては「各地域から幅広く選手を見ることができるのは、ひとつの成果だと思います」と話します。「U‐12のナショナルトレセンから、U‐13/U‐14のエリートプログラムへの橋渡しができるようになり、エリートプログラムから、U‐15代表につながる選手が非常に多くなってきました。選手発掘の流れができてきたのは成果だと思います」■トレセンは将来を保証するものではない一方で、課題も感じているようです。それは、U‐15代表を経験した選手から、A代表へと上り詰める選手があまり見られないこと。「U‐12からU‐15までのつながりはできてきましたが、そこから上(A代表)への流れはまだまだです。私も監督をしていましたが、U‐17代表からA代表に進む選手は10%程度しかありません」これは言い換えると、12歳、15歳、17歳の時点で高い評価を受けていたとしても、将来どうなるかはわからないということです。池内氏もそこは認めていて、「U‐12のトレセンであれば、12歳の時点で良い子に刺激を与える場がトレセンであって、選ばれたからといって、将来につながる保証はどこにもありません。それは毎回のトレーニングで伝えるようにしています」と話します。「トレセンに選ばれたことで、選手や保護者が天狗になってしまうのは、我々が一番危惧することです。トレセンに選ばれなくても、悔しさをバネに頑張れば、絶対に次につながります」■「テクニック」とは判断力を伴うもの池内氏自身も、高校時代、自分以外のチームメイトのほとんどが国体メンバーに選ばれる中、選抜から漏れたことがありました。その悔しさをバネに「普段の3倍練習した」ことで、国体選抜を飛び越えて、年代別の日本代表に入った経験があるそうです。とくに12歳前後の年代は、成長による個人差が大きい時期です。身体の大きさ、パワー、スピードといった部分では、成長速度や生まれ月による影響など、様々なことが関係してきます。「私自身、育成年代に何十年と携わっていますが、子どもの頃は成長に個人差があるので、見極めが難しいです。12歳の時点では、プラスマイナス5歳ほど、成長に個人差があると言われています。指導者はそれを頭に入れて、評価することが大切だと思います」サッカーには、身体の大きさや成長スピードに関わらず、高めることができるものがあります。それがテクニック(技術)です。池内氏は「成長の個人差に関わらず、テクニックを身につけることは必要です。そこに早熟、晩熟は関係ありません」と、言葉に力を込めます。「テクニックとは、技術に加えて判断を伴うものです。状況を観て、判断して、一番良いと思うプレーを選択し、そのための技術を発揮する。そのすべてを『テクニック』という言葉に込めています。ボールを止めて、蹴る動作の質を高めるのは当然のことで、サッカーは動きながら、ゴールに向かいながら、どういうテクニックを発揮することができるかが大切になります。ぜひ、動きながらのテクニックを身につけてほしいと思います」サッカーの試合中、ボールに触っている時間はほんのわずかです。テクニックに加えて「オフ・ザ・ボールの動き」も同時に身につけていくことで、試合の中で消えることなく、攻守に関わることができるようになります。「テクニックの他に大切なのは、ボールを持っていない場面(オフ・ザ・ボール)での動きの質を上げることです。具体的には、ボールに近い所での攻守に渡るサポートです。攻撃ではボールを失わないためのサポートや、相手の守備を突破するためのサポート。守備では味方が抜かれた時のサポート、ボールを奪うためのサポート。ボールから遠いところでも、ポジションをしっかりととることを含めて、ボール周辺のオフ・ザ・ボールの動きは身につけてほしいと思います」■相手との駆け引きや判断を伴う中でのシュート練習をそして何より、「シュートのテクニック」を高めることにも、目を向けてほしいそうです。「サッカーの目的はゴールを決めることなので、子どもたち全般に言えることですが、シュートのテクニックはもっと練習してほしいですね。どこにボールを蹴るかというコントロールもそうですし、相手との駆け引きや判断を伴う中でのシュートは、もっとトレーニングした方がいいと思います」技術だけでなく、判断をともなう「テクニック」を身につけること。それが将来、良い選手になるために必要なことと言えるでしょう。トレセンでは、レベルの高い仲間と切磋琢磨することで、より精度の高いプレーをするためにはどうすればいいかを考えたり、コーチのアドバイスから刺激を受けられる場になっているようです。後編では、トレセンに向けた準備やリーグ戦の意義などについて、話は進んでいきます。池内豊(いけうち・ゆたか)現役時代はフジタ工業クラブサッカー部などに所属、1981年には日本サッカーリーグ1部で新人王を獲得。日本代表としてワールドカップにも出場。引退後は名古屋グランパスエイトユースで指導者の道に進む。2007年にU-15日本代表監督に就任、2009年のFIFA U-17ワールドカップでも指揮を執った。現在はJFAユース育成ダイレクターを務める。
2020年10月08日大好きな人からの励ましや応援は大きな力になるものです。それは時に奇跡を起こすほどのパワーになることがあります。イタリアのサッカー1部リーグ『セリエA』の『ラツィオ』に所属する19歳のイレニア・マティッリさんは、2019年12月に交通事故に遭いました。同乗していた友人は命を落とし、イレニアさんは助かったものの昏睡状態に陥ってしまったのです。トッティからの激励を聞いた女性に奇跡が起きる昏睡状態が続くイレニアさんが目覚めることを祈る家族は、ある人物に彼女へ激励メッセージを送ってもらえないかと頼むことにします。その人物とは、『ASローマ』で活躍し、イタリア史上もっとも偉大なサッカー選手の1人といわれるフランチェスコ・トッティ。海外メディア『CNN』によると、トッティはこの依頼を快諾。イレニアさんに向けて「頑張れ。あきらめるな」と呼びかけるビデオメッセージを撮って家族に送ったのです。そしてそのビデオをイレニアさんの前で再生したところ、彼女に回復の兆候が見られたのだそう。ローマの病院はトッティのビデオが「イレニアさんが目覚める『カギとなる役割』を果たした」とコメントしています。数か月後、意識を取り戻したイレニアさんは筆談で「トッティに直接会いたい」というメッセージをつづりました。すると本当にトッティ本人がお見舞いにやってきたのです。 Roma fan Ilenia Matilli was left in a coma in December by a car accident in which her friend sadly died❤️ @ASRomaEN legend @Totti recorded an encouraging video message for her months ago & on Monday he was there as she emerged We are all with you, Ilenia pic.twitter.com/ffkszY0CFf — FIFA.com (@FIFAcom) September 28, 2020 トッティとイレニアさんは1時間ほど一緒に時間を過ごしたのだとか。トッティは彼女に「早く退院して、元の生活に戻れるといいね」と伝えたということです。この心温まる出来事を紹介したFIFAの公式Twitterの投稿には、イレニアさんの回復を祈る声や、代表引退後もファンを大切にするトッティへの称賛コメントが寄せられています。イレニアさんは退院したらトッティと一緒にディナーを食べることを楽しみにしているのだそう。憧れのスターとの約束は、間違いなく彼女の回復を助けるパワーになることでしょう。イレニアさんが1日も早く全快して、トッティとの再会が実現するといいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年10月07日日本プロゴルフ協会のティーチングプロのパパを持つ、りひと君は4歳の男の子。毎日朝晩ゴルフの練習をおこなっているそうです。パパが投稿しているInstagramでは、一生懸命にゴルフの練習に取り組む姿がアップされています。子どもらしいお茶目でひょうきんな一面を見せますが、ゴルフを練習しているときの顔つきはとっても真剣。たくさんの練習動画からは日々の練習の成果が感じられ、メキメキと実力を伸ばしています。 未来のプロゴルファー!? 天才キッズのパパにインタビュー! 今回は将来の活躍が楽しみな天才ゴルフキッズ、りひと君のパパに子育て論や将来どんな大人になってほしいのかなどをインタビューしました! どのような考えで子育てをおこなっているか教えてください。大きくなったときに1人で食べていけるようになってほしいと考えています。そのため、スキルを身に着けて将来自分の腕で稼ぐことができるようになってほしいとの思いから息子にゴルフを教えています。 子育て中に工夫していることは何かありますか?親が指示や命令を出すと、子どもは「やりたい!」と思う意欲がなくなってしまうと思うので、「やりなさい」と言わないようにしています。子育てを始めたころからずっと心がけています。 お子様がゴルフを始めたきっかけを教えてください。りひと君が1歳10カ月ごろ(写真) 息子が1歳半ごろに、僕が息子にゴルフ動画を見せたり、自分が打っているところを見せたりしていました。また。息子の後ろからゴルフクラブを一緒に持って打たせるなどをしていたところ、たまに自主的にやり始めたというのがきっかけです。 りひと君の1週間の練習スケジュールを教えてください。幼稚園がある日もない日も練習は10分~15分ほど、朝と夜の2回に毎日おこなっています。ゴルフで言うと、ドライバー、アイアン、パターなど決まったメニューのほか、毎回違う何かをおこなっています。″毎回違う何か”というのは、例えば目隠しをしたり、片手で打ってみるなどです。刺激を与えるためにそういった変化を常に与えるようにしています。 1日のスケジュールを教えてください。幼稚園がある日は、起床後にごはんを食べて7時45分くらいから練習をおこない、幼稚園に行きます。僕が帰宅するのが19時くらいなので、ごはんを食べてから一緒に夜練習をおこない、お風呂に入って寝ます。 普段は何をして遊んでいますか?プラレールやレゴ、ゲームで遊んだり、ポケモンやキッズラインなどのYouTube動画をiPadを見たりするほか、公園などに行ったりしています。 練習はどこでおこなっていますか?練習は自宅の室内にゴルフマットを敷いておこなっています。 現在通っている習い事などはありますか?特にありません。今後、習うかどうかはわからないですが、英語に興味があるみたいです。 練習を嫌がったときの対処法があれば教えてください。やる気がないときは「もうやめよう」と言っています。そうすると、りひとは「やる!」と言ってきて、時には泣きながら言うくらいの感じになります。絶対にやらないのは嫌みたいです(笑)。こちらが「もうやめよう」と言うことで、息子が「やる!」と言うのがわかっているので、仕向けている感じですね(笑)。 奥様のサポートやご夫婦で何か話し合っていることはありますか?妻は基本的には口はあまり出さずに見守ってくれている感じです。食事面や生活面をバックアップしてくれています。 ゴルフを通してお子様に学んでほしいことはなんですか? ゴルフはなかなか思うようにいかないのですが、人生も同じく「そんなにうまく行かないよ」ということを学んでほしいです。また、自分はゴルフを通してプラス思考になれました。例えば、ゴルフをしていて何かミスがあったとき、1つのミスに対していちいちイライラしていると流れが余計悪くなってしまいます。自分のミスも前向きにとらえて取り組むことで、次につなげることが大事だということをゴルフを通して学びました。子どもにもそういうことがわかってもらえるとうれしいです。 将来どんなふうに育ってほしいですか?たくさんの人に喜んでもらえる人になってもらいたいです。そして、人に影響を与えられるような人になってくれたらうれしいです。 このたびは、お忙しいところ取材にお応えくださり、どうもありがとうございました! これからのりひと君の成長がますます楽しみですね! 皆さんもぜひ、りひと君のInstagramをのぞいてみてくださいね。今後のご活躍をご期待申し上げます! この投稿をInstagramで見る 川村 洋介(@kawamura28)がシェアした投稿 - 2020年 9月月1日午後3時17分PDT
2020年09月16日1ヶ月間限定のキャンペーン公益社団法人 日本アロマ環境協会は、9月10日、「ナチュラルビューティスタイリスト検定」の特別企画として、9月10日(木)から10月9日(金)まで「Botanical Beauty Bar」キャンペーンを実施すると発表した。このキャンペーン用の特設サイトにて、質問形式で自分の肌質に合わせた「ボタニカル化粧水のレシピ」がチェックできる。スキンケアに役立つ植物図鑑も公開特設サイトではスキンケアに役立つ植物図鑑も公開され、オンラインショップ「AEAJ Marché」ではボタニカル化粧水の材料をオンラインで購入し、自分で手作りすることもできる。自分だけのボタニカル化粧水づくりが体験できるワークショップの情報も公開されており、主催者は全国約62ヵ所のアロマテラピーショップ・スクールなど。実施日や参加要項はワークショップ実施店舗への確認が必要だ。ワークショップをオンライン開催するショップもあるため、材料をそろえて自宅で化粧水づくりが体験できる。ナチュラルビューティの基礎を学ぶ機会にナチュラルビューティスタイリスト検定は食事、睡眠や呼吸法といった体の内側からのケアとスキンケアやヘアケアなと体の外側からのケアを学び、植物の力で、美しく健康的に輝く人を目指すための検定だ。公式テキストでの学習後、いつでもインターネットで受験可能である。専門的な情報を吸収し、日々の生活に取り込むだけでなく、オーガニック/ナチュラルコスメブランドなど美容業界で働く人も受験し、ベーシックな知識として活用さている。(画像はプレスリリースより)【参考】※公益社団法人日本アロマ環境協会のプレスリリース※「Botanical Beauty Bar」特設サイト※ナチュラルビューティスタイリスト検定のサイト
2020年09月12日スポーツの現場での暴言、暴力、ハラスメントは世界中で大きな問題とされています。7月20日、調査機関ヒューマン・ライツ・ウオッチが、来年開催される予定のオリンピック、パラリンピックに向け「日本のスポーツにおける子どもの虐待」というレポートを発表しました。これは子どものころにスポーツをしていた50人以上へのインタビュー、400人以上へのオンラインアンケート、スポーツ団体へのデータ提供などで調査を行ったもので、日本の子どもたちがいまだにスポーツの場で暴力・暴言などの被害を受けていることがわかりました。また、この問題に対する対処と予防の遅れの原因となっている制度上の不十分な点も明らかに。サカイクではこの調査結果を受け、サッカー界での現状・対策方法などについて、日本サッカー協会(以下JFA)リスペクト・フェアプレー委員会、委員長の山岸佐知子さんにお話しを聞きました。2008年度にリスペクト宣言をし、暴力根絶に向けてとりくんできたJFAの現状とは。(取材・文:前田陽子)親は「我慢が足りない」などと言ってはいけません■サッカー界は他競技に先駆けて2013年に相談窓口を設置ヒューマン・ライツ・ウオッチのリサーチを受けて、山岸さんは「正直そうだと思います」と話します。ただ、日本も少しずつ改善されているとも。JFAでは、暴力行為の早期発見と是正および再発防止をするために2013年に暴力等根絶相談窓口を設置しています。2018年に寄せられた相談総数は120件、2019年は243件と増えています。増えた要因はさまざまなスポーツでの暴力暴言が報道されたことも一因。世間が関心をよせ、暴力や暴言に敏感になったことで相談数も増えているようです。「件数が増えることは決して悪いことではありません。悩みを抱えている人が、内にこもることなく相談というアクションを起こすことができているのは、いいことだと思います。」相談内容は暴力、暴言、そのほかのハラスメントと大きく分けていて、2019年は暴力が43件、暴言が127件と暴言の相談が増えています。「手を上げることはいけない、よろしくないという認識が大分浸透してきていますが、それまでは暴力をしていた指導が暴言にシフトしている可能性もあるのではないかと考えています。受ける側からすると暴力も暴言も同じこと。特に年齢が低いお子さんにはダメージが大きいです。暴言は暴力と同等、もしくはそれ以上の凶器になってしまうと考えています」■選手の安全や安全を確保する『ウェルフェアオフィサー』JFAでは2013年からウェルフェアオフィサーの設置に取り組んでいます。ウェルフェアオフィサーの主な役割は、サッカーを楽しむために選手の安心や安全を確保すること、リスペクトやフェアプレーを推進することにあります。全試合とはいきませんが、一部の主要な試合でマッチ・ウェルフェアオフィサーを置き、試合でのチームのマナー、声かけの仕方などをアドバイスしています。ウェルフェアオフィサーは規律委員ではないので、罰則を下すことで排除するのではなく、気づきを与え自ら改善するように促すことが役目です。「仲間同士で気づいて、お互いに指摘しあってほしいです。仲間内で改善されていくことが一番いいと思っています。暴力や暴言を続けていくと、監督さんやコーチもいずれはその立場を失うことになるかもしれない。そういうことを互いに話せる環境になっていくと暴力、暴言指導なども自然となくなっていくのではないかと思います」さらに、JFAではクラブで問題が起きた時にクラブ内で解決できるようにする仕組みづくりの一環として、クラブ・ウェルフェアオフィサーの設置を推進しています。■親は子どもの話をよく聞いて、解決ができなければ相談窓口へ子どもが暴力・暴言を受けていると思っても、監督やコーチに直接話をするのは難しいところ。子どもに「あなたがいけないんじゃない?」、「我慢がたりないのよ」などの声かけは絶対にNGです。そんな風に言われたら、子どもの言葉は続かなくなってしまいます。まずは子どもの話をきちんと聞くこと。そして、問題だと感じたらJFAの暴力等根絶相談窓口へ連絡することです。相談は匿名でも受け付けて、必要であれば調査をします。相談は昨年までは電話、FAXの手段でしたが、今年からはJFAのホームページ内にある暴力等根絶相談窓口通報受付フォームから通報が出来るようになりました。「これまでにライセンスの一次的な停止などの処置をしたケースもありました。ですが、起こしてしまったことをしっかりと反省をして、心を入れ替えて再度サッカーに携わるという道もないといけないと思っています。大切なのは過ちを理解して、繰り返さないこと。そのための教育的なプログラムは必要になってくると思います」と山岸さん。■サッカーをプレーしているところに笑顔があふれるようにJFAでは、自分たちの環境を自分たちで守るウェルフェアオフィサーのような役割の人を増やしていく予定です。サッカーに暴力も暴言も必要ありません。プレーしている選手たちが笑顔でサッカーを楽しめることが重要で、そういう環境を守るのは、サッカーに携わる私たち大人です。また、指導者には暴力暴言を使って指導をしていてもいいことはないということを、しっかりと認知してもらくことが大事です。「ただし、古い体質は長い歴史の上にあるもので改善までには長い時間がかかるのではないかと思っています。コツコツと努力を続け、グラスルーツのチームまで浸透させていくことが我々の役割だと思います」■子どもたちは大人の背中を見ています山岸さんは、以前はレフェリーとして多くの試合を担当していました。そんな山岸さんから貴重なお話をうかがいましたので、ご紹介します。「サッカーはコンタクトスポーツです。当然、フェアにチャレンジしていてもコンタクトすれば倒れる場面もあります。その際にすぐに立ち上がってプレーを続けることを促すチームと、倒れたことをアピールするチームでは、特に下の年代ですが、冷静なチームの方が強いです。コーチがレフェリーに対して倒れたことをアピールすることで、選手も煽られてしまい、プレーに集中することを忘れてしまうのです。それが当たり前だと、自分たちがミスをしたりうまくいかないと人のせいにしてしまうようになります。練習の中でレフェリーにアピールするようにという指導はしていないと思いますが、子どもたちは大人の背中を見ている。せっかくいいプレーをする力も持っているのに残念です。倒れてもすぐに起き上がってプレーする習慣があるチームは、仮にその時に優勝する力がなくても、そういう習慣が身に付いている選手は年齢が上がるに連れてたくましくなり、優勝争いができるようになります。自分のやるべきことがちゃんとわかるようになるので。子どもたちは大人の様子を見て、真似ます。大人はそれを自覚して接してほしいですね。」大人になると中々自分を変えることは難しいものです。ですが、選手たちが安心、安全な環境の中でサッカーを楽しむために、JFAへの啓蒙を続けていきます。後編では指導者養成の面でどのような活動をしているのかをお送りします。日本サッカー協会暴力等根絶相談窓口対象となる行為の詳細、通報フォームはこちら>>
2020年09月08日