●アニメ版を100回以上見た週刊少年ジャンプにて2003年の連載開始以降、絶大な人気を誇り、累計発行部数5,100万部を超えアニメ化も好調な漫画『銀魂』。パラレルワールドの江戸を舞台に、”天人”と呼ばれる宇宙人が登場し、攘夷戦争で白夜叉と恐れられた銀時が主人公として活躍する。とにかく「なんでもあり」で、関係者も「こんな漫画はなかなかない」という同作が、最終章に入った今、満を持して実写映画化、7月14日から全国で公開される。マイナビニュースでは『銀魂』に関わる男性たちへの連続インタビュー企画「男達の銀魂道」を実施。今回は福田雄一監督に、映画化で目指したところについて聞いた。○良いところは踏襲したい――映画『銀魂』、試写で拝見して、アニメ版も意識されてるのかなと思ったんですが、いかがですか?アニメ、めっちゃ意識してます! 多分、100回以上見ていると思います、本当に。クランクインしてからも見ているし、撮影が終わってからも見てますね。――そんなに見られていたとは! どういう理由があったんですか?やっぱり、良いところは真似したいということだけです。実写だからアニメと一緒じゃいけない、原作と違わなきゃいけない、というわけでもないと思うんですよ。アニメと実写の違いがあるから、同じことをしても同じにはならないわけじゃないですか。アニメ映画(『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇)という良い見本がある以上、良いところを踏襲して悪いことは一つもないだろうと思いました。僕がアニメを見て良いと思ったところは絶対ファンにとっても良いはずだし、銀魂を知らない人にとっても良いはずだと信じていたので。映画版もテレビ版も見て、結構混ざってると思いますが、映像的なことも、音楽的なことも、視覚効果も、ありとあらゆることをすごく参考にさせていただきました。「アニメに似せてんじゃねーよ」という人は、いないじゃないですか。そう言われたら、こちらも「じゃあ何をして欲しかったんだ?」と思うから、支持してもらえるだろうと思い、かなり見ました。――なるほど。とはいえ空知先生も「漫画のノリをうまく実写にアレンジしてくれた」おっしゃってました。空知先生は、初めて会った時にいろいろと「こうしてくれていいんですよ」と言ってくださったんですよ。極端な話だと「別に神楽は『〇〇アル』って言わなくていいですよ」とか。「新八のツッコミ方は今風ではないと思うので、アレンジしてほしい」とか、いろいろ言っていただいたんですが、自分のものに押し込む気はさらさらなかったので、基本的には「原作のいいところはそのまま映画にさせていただきます」という話をしました。●大作でも「いいじゃん」という気持ち○ファンの反応が楽しみ――今、ビジュアルにしても予告にしても試写の感想にしても、すごくファンの皆さんが好意的に受け入れてくれていますよね。そこは生意気を言えば「受け入れてくれるだろうな」という自信はありました。それは多分、僕がちゃんと原作が好きだからで、自分が好きなものは裏切れないじゃないですか。ビジュアルを一人一人公開していく中で、「うわーだめかも」と思ったことって、一回もなかったです。正直。――原作も終盤となり、いろいろな過去なども明らかになっていますが、それを踏まえて撮った部分はあったんですか?そこは意識しすぎると良くないとは、思っていましたね。僕も「実はこうだった」ということを知っているけど、それを色濃く出すことの意味はあまり感じませんでした。やっぱりどれだけ『銀魂』を知らない人が楽しんでくれるかが逆に勝負だと思っていたので、知らない人でも楽しめるというテンションのものとしてやっていくのが、間違いないと思いました。――でも本当に、最初に予想してたよりも原作に忠実な実写版でしたよね。本当にファンの方が見て、なんて言うか楽しみですね。「忠実じゃねーかよ!」という文句の言い方もあるのかなって(笑)。だとしたらもう、おかしいぞ!? 何して欲しかったんだ!? と言いたい(笑)。結局、実写化のブーイングとしては「原作と違うじゃん!」「アニメと違うじゃん!」というのが大半な訳じゃないですか。「一緒じゃねーかよ!」という怒られ方も面白いかなと(笑)。○全てを包み込んでくれる作品――今回は福田監督のメジャー作品第1作ということで、予算も今までよりアップしたというお話ですが、今までと違う部分などはありましたか?違った感じでやっちゃうと負けるなと思ったので、この大作をいかに『ヨシヒコ』と同じ気持ちでやるのかが勝負だと、常に思っていました。予算も時間もあるしキャストもいるしという中で、大作という意識を持たずにふざけ、ちゃんとやるところはちゃんとやり、という意識を常に自分に持たせるという感覚です。――『勇者ヨシヒコ』と同じ気持ちというのは、突き詰めるとどういう気持ちなんでしょうか?絶対に面白い、笑えると思ったところを譲らない、ということだと思います。そこは、いろいろあるんですよ、難しい問題が付きまとってくるんです(笑)。でも頑として譲らないし、いい意味で力を抜いて撮る。大作だからそんなことしちゃいけないという意識を持たない。別に大作だけど、「いいじゃんこんなことしちゃって」という気持ちで撮る。――忖度しない、みたいなことでしょうか。そうですね。大作って意気込んでたら、佐藤二朗にあんなに自由にさせないでしょう(笑)。――菜々緒さんも素で笑ってしまったり。正直あの菜々緒の素笑いは編集でなんとかなると思ったんですよ。でも、無理だった(笑)。あれはミスです! 正直ミスです。でも、それもいいかなあと思って(笑)。包み込んでくれる作品だと思うし、結果オーライです。※「男達の銀魂道」、次回は沖田総悟役の吉沢亮さんにお話を伺います。●【プレゼント】福田雄一監督直筆サイン入りポラ福田雄一監督の直筆サイン入りポラを抽選で2名にプレゼントします。○応募要項■応募期間:2017年7月13日から2017年7月20日23:59まで■内容:福田雄一監督サイン入りポラプレゼント■当選人数:2名様■応募方法1.マイナビニュースエンタメch公式Twitterをフォロー2.ハッシュタグ「 #マイナビニュース福田監督ポラプレゼント」と、本記事タイトルとURLを付けてツイート(コチラをクリックするとツイートリンクに飛べます)。当選者には応募締め切り後、マイナビニュースエンタメch公式Twitterからダイレクトメッセージにて、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)を伺います。※ダイレクトメッセージ送信後48時間以内にご連絡のない場合や、フォローを外された場合(その場合ダイレクトメッセージを送付できません)は当選を無効とさせていただきます。■当選条件日本国内にお住まいの方 応募にあたって以下を必ずお読みください。応募には以下の「個人情報取扱いについて」に同意いただく必要があります。「個人情報取扱いについて」に同意いただけない場合はプレゼント抽選の対象となりません。(1)個人情報取扱いについて:マイナビでは個人情報保護マネジメントシステムを構築し、正しい個人情報の取扱および安全管理につきましてできるだけの体制を整え、日々改善に努めています。当社が運営するマイナビニュースにおいて、読者の皆様からお預かりする個人情報は、プレゼントの発送などに利用いたします。(2)開示等、個人情報の取り扱いについてのお問い合わせ:株式会社 マイナビ ニュースメディア事業部 編集部 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビル news-reader@mynavi.jp(3)個人情報保護管理者:株式会社 マイナビ 管理本部長 personal_data@mynavi.jp
2017年07月13日岡田麿里が初監督を務めるアニメーション映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』が、2018年2月24日(土)に公開される。『あの花』の岡田麿里 初監督作品『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『心が叫びたがってるんだ。』などの脚本で知られる岡田麿里が監督・脚本を務める本作。これまでは脚本という形で、少年少女たちのもどかしい青春を細やかな心理描写で描いてきた彼女が、監督としてデビューする。見た目の変わらぬ女の子と歳月を重ねていく男の子、2人の絆を描く主人公は、10代半ばで外見の成長が止まり、数百年生き続ける、通称“別れの一族”と呼ばれるイオルフ族の民マキアと、幼くして両親を無くした普通の男の子・エリアル。『さよならの朝に約束の花をかざろう』は、時間とともに色合いを変えていく、2人の絆の物語だ。監督・脚本の岡田麿里は、「人と人とのふれあいが織りなす、出会いと別れの物語。誰もがいつかの自分を重ね合わせられるような、じんわりとした温かさのある作品を目指しています」と本作について述べている。スタッフアニメーション制作を担当するのは、これまで多くの作品で岡田麿里とタッグを組んでいるP.A.WORKS。また、『タクティクスオウガ』や『ファイナルファンタジータクティクス』、『ニーアオートマタ』などのゲーム作品でキャラクターデザインを務めた吉田明彦がキャラクター原案を、『機動警察パトレイバー the Movie』『GHOSTINTHESHELL/攻殻機動隊』などで知られる川井憲次が音楽を担当する。主人公に石見舞菜香、そのほか入野自由、茅野愛衣ら豪華声優陣主人公のマキア役は、今年デビューを果たし「クジラの子らは砂上に歌う」など既に多数の作品からオファーを受ける大型新人・石見舞菜香。そしてエリアル役は『千と千尋の神隠し』でハク役、「キングダム ハーツ」シリーズで主役のソラを演じるなど幅広い役柄をこなす入野自由が務める。そのほか、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき、細谷佳正、佐藤利奈、日笠陽子ら錚々たるメンバーが集結する。監督・脚本 岡田麿里によるコメント岡田麿里は制作のきっかけについて、下記のように語っている。「今から五年前。P.A.WORKSで脚本を担当した作品のイベントがあり、その楽屋で堀川社長に『岡田さんの100%をさらけだした作品を、いつか見てみたい』と言われました。阿呆な私はその言葉を完全に真に受け、悶々と考えました。『作品で自分をさらけだすって、どういうことだろう?』アニメーション制作という多くの人がかかわる共同作業の世界で、堀川社長の言葉を実現しようとするなら、すべてのセクションに最初から最後まで関わるしかない。私は堀川社長に、監督をやらせてほしいとお願いしました。緊張しすぎて、口の中がからからになったのを覚えています。この『さよならの朝に約束の花をかざろう』は、脚本家の視点としてずっと書いてみたかった物語です。監督として、その先にある映像や音などにも触れさせてもらえることになり、大きな喜びと同時にプレッシャーもあります。それらを乗り越えられるのは、作品に参加してくれるスタッフのおかげです。憧れていた素晴らしいクリエイターの先輩方、尊敬し信頼できる同世代の仲間たち、新しい刺激をくれる力ある若者たち。慣れない仕事に迷惑をかけてばかりの私を、真摯な仕事と熱意で支えてくれる皆と、長い時間を共に過ごし話し合いを重ねて。あがってくる素材をチェックするたび、子供の頃の夏休み、アニメ映画を見て『すごい!』と前のめりになった気持ちが蘇ってきます。画面をこえてどこまでも、見知らぬ世界が続いていくようなあのときめき。まだ制作過程ではありますが、素晴らしいスタッフの力で、ちっぽけな私の100%などゆうに飛び越えた作品になると確信しています」コラボカフェ開催公開日の2月24日(土)より、東京・立川市のオリオン書房立川ノルテ店に併設される本棚珈琲とのコラボレーションカフェが開催される。展示内容は、キャラクターデザイン・総作画監督の石井百合子とキャラクター原案・吉田明彦による設定資料、メインアニメーター・井上俊之による原画、twitterで公開中のスタッフによるカウントダウン応援イラストや、パラパラと紙をめくってキャラクターの動きを楽しむパラパラ動画など。その他にも制作時に使用した作画参考資料が並べられる。また、同日発売の公式設定資料集や公式美術画集ほかグッズ販売も予定している。ストーリー縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。絶望と混乱の中、イオルフ一番の美女レイリアはメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリムは行方不明に。マキアはなんとか逃げ出したが、仲間も帰る場所も失ってしまう…。虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。少年へ成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆―。ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。詳細映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』公開日:2018年2月24日(土)監督・脚本:岡田麿里副監督:篠原俊哉キャラクター原案:吉田明彦キャラクターデザイン・総作画監督:石井百合子メインアニメーター:井上俊之コア・ディレクター:平松禎史美術監督:東地和生美術設定・コンセプトデザイン:岡田有章音楽:川井憲次音響監督:若林和弘アニメーション制作:P.A.WORKS主題歌:rionos「ウィアートル」(ランティス)キャスト:マキア/石見舞菜香エリアル/入野自由レイリア/茅野愛衣クリム/梶裕貴ラシーヌ/沢城みゆきラング/細谷佳正ミド/佐藤利奈ディタ/日笠陽子メドメル/久野美咲イゾル/杉田智和バロウ/平田広明■「さよならの朝に約束の花をかざろう」オリオン書房立川ノルテ店 本棚珈琲コラボカフェ -ダレルの店出張所-日時:2018年2月24日(土)10:00オープン ※無休、終了日未定場所:オリオン書房 立川ノルテ店 本棚珈琲住所:東京都立川市曙町2-42-1 パークアベニュー3F営業時間:10:00~20:00(L.O.19:30)©PROJECT MAQUIA
2017年07月09日ラストシーン、舞台が暗転した瞬間に、待ちきれないような大喝采が会場を包む。演劇集団キャラメルボックス『スロウハイツの神様』が、7月5日、東京・サンシャイン劇場にて開幕した。キャラメルボックス『スロウハイツの神様』チケット情報原作は、辻村深月の同名人気小説。アパート“スロウハイツ”を舞台に、オーナーである脚本家の赤羽環と、住人である小説家チヨダ・コーキ、そして友人たちの共同生活が描かれてゆく。10年前、自分の小説を模した集団自殺事件が発生し、インタビューで答えた言葉がきっかけでバッシングを受けたコーキ。休業を経て復活したコーキと知り合った環は、スロウハイツでの生活にコーキを誘う。すでに活躍している環とコーキ以外は、画家、漫画家、映画監督と皆クリエイターへの夢を持つスロウハイツの住人たち。そこへ小説家志望の少女・加々美莉々亜が新たに加わったことから、少しずつその生活に変化が現れる……。原作は文庫本で上下2巻という大ボリュームで、群像劇の側面が強い。今回2時間の舞台にするにあたり、脚本・演出の成井豊が取った方法は、物語の主軸となっている「赤羽環とチヨダ・コーキ」のエピソードを中心にする、というもの。序盤こそただの住人同士に思える環とコーキだが、徐々にふたりがどういう関わりを持っていたか、莉々亜は何者か?などさまざまな謎が明かされてゆく。ふたりのドラマに焦点を絞ったことで、ミステリー的要素を解き明かす楽しさもより強調された印象だ。特に些細なセリフが伏線になっていたことが一気に明かされ、環とコーキの“本当の過去”が判明する終盤のカタルシスは凄まじく、劇場のあちこちからすすり泣きが聞こえるほど。観終わった後に「もう一度観たい」と思う人も多いのではないだろうか?また、この作品の登場人物は皆、過去に傷を負ったり、何かしらの秘密や葛藤を抱えている。そのエピソードはときに重く、人間臭く、苦さを残すものもある。しかしシリアスなエピソードの中でも、俳優たちが見せるコミカルな場面がフッと心を軽くしてくれるのは、舞台版ならではの強みと言えるだろう。劇中で、チヨダ・コーキの作品は中高生は夢中になるが、大人になるといつしか手に取らなくなる「いつか、抜ける」ものである、ということが強調される。そしてコーキ自身もそれを良しとしている、と。でも、たとえ作者自身がそう思ったとしても、作品に救われる人は確かに存在する。そして想いは“届き”、新たなバトンを紡ぎ続ける……そんな希望に満ちたラストシーンに、エンターテインメントにこだわり続けてきた劇団の矜持が、どこか重なる。この作品は、「創作物」を愛するすべての人へのエールでもあるのだ。公演は7月16日(日)まで、東京・サンシャイン劇場で上演される。取材・文:川口有紀
2017年07月07日ついに『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』が7月1日に公開され、週末2日間で興行収入10億4,827万1,900円をマーク!これは『美女と野獣』の初週末2日間の動員を越える、2017年洋画No.1ヒットとなった。そんな本作を手がけたヨアヒム・ローニング監督にインタビューし、ジョニー・デップの魅力をはじめ、驚くべきポール・マッカートニーのキャスティング秘話について聞いた。本作では、海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)の過去を知る最恐の敵・海の死神サラザール(ハビデル・バルデム)が解き放たれ、壮絶な復讐劇が繰り広げられる。これまでも親子の絆のドラマが織り込まれてきた『パイレーツ』シリーズだが、今回はその極みともいえるエモーショナルな結末が用意され、予想外に涙腺を刺激される。本作を手がけたのは、第85回アカデミー賞の外国映画賞にノルウェー代表作品としてノミネートされた『コン・ティキ』のヨアヒム・ローニングとエスペン・サンドリムというノルウェー人監督コンビだ。本作では、ジャック・スパロウの叔父アンクル・ジャック役で、元ビートルズのポール・マッカートニーがキャスティングされたことでも話題騒然。ヨアヒム・ローニング監督のインタビューで、その驚くべき経緯も明かされた。――『コン・ティキ』はノルウェー映画史上最高の製作費がかけられ、最大のヒット作となった映画でした。『パイレーツ~』も同じ海洋ものということで、その経験は活かされましたか?確かに『コン・ティキ』の規模はノルウェー最大だったけど、作品の規模を『パイレーツ~』に換算すると、ケータリング代くらいにしかならないんだ(苦笑)。もちろん、最高の人たちといっしょに作品を作るという意味では変わりない。『コン・ティキ』ではスタッフも少なくて、ポスターも自分で作ったくらいだから。――アンクル・ジャック役にポール・マッカートニーのキャスティングが決まった時の感想を教えてください。ポールが「イエス」と言ってくれた時はドキドキしたよ。実はもともとキース・リチャーズ用に書かれた別のシーンがあったのだけど、今回オーストラリアで撮影したから、キースのスケジュールが難しくなってしまったんだ。――キース・リチャーズはジャック・スパロウの父親キャプテン・ティーグ役。ジャック一族は最強です!そうだね。ジャックの家系は世界で最もクールな家系ということさ。それでジョニーと話し合って、今回その家系をさらに掘り下げようということで、何人かの名前をリストアップしたんだ。そのいちばん上に名前があったのが、サー・ポール・マッカートニーさ!――ポール・マッカートニーへ出演交渉をされたのはジョニー・デップだったそうですね。実はジョニーのスマホにポールの番号が入っていたんだ。だからそのままジョニーがポールにショートメールを送ってくれた。そのやりとりが数日間行われていく中で、そのメッセージの内容が、どんどん海賊がしゃべっているような感じになっていった。それを見たとき、ああ、ポールはきっとやってくれると確信したよ。――現場でのポールはいかがでしたか?彼は世界で最もアイコン的なミュージシャンといっても過言ではない。彼はプロフェッショナルだけど、人当たりがすごくいいし、台詞も全部頭に入れてやってきてくれた。リバプールのアクセントの直しはもちろん、衣装を着たり、メイクをしたりと、海賊になることを心から楽しんでくれた。でも、考えてみたら、彼が映画のなかで誰かを演じるのなんて久しぶりだったはず。彼は大いに作品に貢献してくれたよ。――ジョニーとポールの共演シーンはしびれますね。もともとスマホに番号があったことからわかるように、ジョニーとポールは以前に仕事をしていて、お互いのことを知っている友人関係だった。でも、ポール・マッカートニーといえば、“ナイト”の称号を得ている人だし、すごく存在感がある。彼と仕事ができるチャンスなんてそうそうないから、特別なことだったとは思う。現場でのポールとジョニーはかなり相性がよく、台詞のやりとりも事前にすり合わせて、とても楽しそうにやっていたよ。――また、本作は『パイレーツ~』シリーズ始まって以来の感動作になっています。特にどんなことにも動じないジャック・スパロウが、初めて憂いを帯びた表情を見せるシーンが印象的でした。ジャックは100%ジョニーが作り出した素晴らしいキャラクターだ。ジャックとジョニーは、ほとんど同じ人間じゃないかと思えるような部分もあるし。ただ、普通の主人公は何かを経験して学んでいくけど、ジャックは成長するタイプのキャラクターではないから、実はなかなか難しい部分もあるんだ。今回5本目を制作するにあたり、彼の違う一面を見せたいと思った。少しだけ、ジャックの薄い皮をむいて見せようとしたんだ。だから、魔法のコンパスを手放した後、運に恵まれずに戸惑う彼がいるし、最後に予想外の出来事で悲しい表情も見せている。もちろんジャックの「なるようになるさ」という性格が変わることはないけど、ジョニーもジャックの少し違う側面を掘り下げようとしてくれたよ。■プロフィールヨアヒム・ローニング1972年5月30日生まれ、ノルウェー出身の映画監督。『バンディダス』 (06) 『ナチスが最も恐れた男』(08)、『コン・ティキ』(12)を同郷のエスペン・サンドベリとのコンビで監督。『コン・ティキ』は第85回アカデミー賞や第70回ゴールデングローブ賞の外国映画賞でノルウェー代表としてノミネートされた。(C)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2017年07月06日この間、“女性のような声”を出した男子生徒に対し、小学校教諭が「誰だオカマは」と揶揄したというニュースを耳にした。今でこそ「オカマ」という言葉が肯定的な意味で使われるようになってきているが、“女性的な男性”を馬鹿にするような、その教諭の言葉の使い方が問題だったのだ。セクシュアルマイノリティに対する理解は日本社会で少しずつ広まってきているものの、学校現場で認識が足りない教育者の言動が目に余ることがある。それとは問題が少し異なるが、学校という狭いコミュニティで起きるセクシュアルマイノリティの問題をテーマにした作品が、今回のレインボー・リール東京で公開されるという。1987年 石川県出身/東京都在住。大学卒業後、イベントの制作会社にて勤務。退職後、ニューシネマワークショップにて映画制作を学ぶ。現在はフリーランスのイベント/映像ディレクターとして活動中。 【作品歴】『time』(2014年製作)・第12回NHKミニミニ映像大賞 120秒部門グランプリ・福岡インディペンデント映画祭優秀賞 『尊く厳かな死』(2015年製作)・新人監督映画祭コンペティション・中編部門準グランプリ・福岡インディペンデント映画祭企画賞 『カランコエの花』(2016年製作)・第26回 レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜入選第26回 レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜入選作品『カランコエの花』※動画が見られない方はこちら【あらすじ】ただ、あなたを守りたかった。とある高校の2年生のクラス。ある日、唐突に『LGBTについて』の授業が行われた。だが、他のクラスではその授業は行われておらず、生徒たちに疑念が生じる。「うちのクラスにLGBTの人がいるんじゃないか?」 生徒らの日常に困惑が広がっていく… Be inspired!(以下、Bi): 映画を撮り始めたきっかけを教えてください。 映像の勉強をしたいと思い学校を探していましたが、どこも学費が高く困っていました。そんなとき、映画監督の育成をしている(学費が格安の)学校を見つけ、入学を決めたことから映画を撮るようになりました。Bi: セクシュアルマイノリティをトピックにした『カランコエの花』を撮ろうと思ったきっかけは何ですか? いつかLGBTQを題材に映画を撮ろうとは思っていたのですが、納得のいく企画ができず、なかなか踏み出せずにいました。そんななか、仲間と企画会議をしている際に「LGBTQを題材に映画を撮りたいけれど、センシティブな題材なので気軽に手をつけられない」と話をしたところ、「その考え方がそもそも差別的だよね」と仲間から指摘を受け、なるほど、と思いました。私自身、セクシュアルマイノリティに対して寛容であると自認していたつもりですが、こうした過剰な配慮で当事者の方に被差別意識を与えてしまっていたこともあったのではないか、と。 そこで、LGBTQ当事者を主として描くのではなく、それを取り巻く周囲の人間にフォーカスを当て、彼らの過剰な配慮によって翻弄されていく当事者の様を描いた作品を撮ろうと決め、本作を作りました。Bi: 同作を撮るうえで、どのようにセクシュアルマイノリティの現状をリサーチしましたか? 上述のようにLGBTQ当事者の周囲の人間を主として描いているので、一旦リサーチをほぼ行わず脚本を作りました。その後、当事者の方に実際に脚本を読んでいただき、どう感じたかご意見をもらいながら作品に磨きをかけていきました。 Bi: 学校というコミュニティで起きるセクシュアルマイノリティの問題をどう捉えていますか? 大人になると、居心地の悪い環境から逃げたり、避けたりすることも選択肢の1つとして当たり前にありますが、学校はそうもいかない。ある種、強制的に集められたコミュニティのなかで、嫌でも生活していかなければならない。そういった意味で学校は、LGBTQに限らず様々なマイノリティの方にとって悩ましい環境であろうと感じています。Bi: 同作を通して伝えたいこと、考えて欲しいことは? 社会はまだ、セクシュアルマイノリティの方とどう向き合っていけばいいのか手探りの段階なのだと思います。「接し方が分からないが、傷つけてしまいたくはない」、故にどうしても腫れ物に触るかのように、過剰にケアしてしまうのだと。 しかし実際は、当事者は特別扱いされることを求めている訳ではない。ただ自分の気持ちに正直にありたいだけなのだということを、本作を通じて感じていただければと思います。Bi: 映画は社会の問題に対して何ができると思いますか? 映画の魅力の1つに、“作品中の世界を疑似体験できること”があると思います。「百聞は一見に如かず」という諺にもあるように、体験に勝る学びはない。社会問題について問題提起やメッセージの発信をしたいのであれば、映画ほど有効なメディアはないのではないか、と考えています。中川監督が言うように、日本社会ではセクシュアルマイノリティの人々を傷つけまいと思うあまり、彼らを過剰に特別扱いしているのが現状だ。そんななかで私たちはどう接したらいいのだろうか。実際の学校生活で起こり得そうな『カランコエの花』のストーリーは、鑑賞した多くの人にとって身近なセクシュアルマイノリティの人と“本当はどう接すればいいのか”を考えるきっかけとなるのかもしれない。 インタビュー企画の第1段は、今話題のバンドnever young beachのMV等を制作し、レインボー・リール東京ではセクシュアリティを越えた「人を愛することの普遍性」を描いた映画『春みたいだ』が入選したシガヤダイスケ監督。こちらも合わせて読んで欲しい。<第26回レインボー・リール〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜>主催:レインボー・リール東京運営委員会、NPO法人レインボー・リール東京開催期間:2017年7月8日(土)〜14日(金)@シネマート新宿2017年7月14日(金)〜17日(月・祝)@スパイラルホール(スパイラル3F)今回インタビューを行なった監督の作品が鑑賞できる「レインボー・リール・コンペティション 2017」は、スパイラルホールにて7/17(月・祝)16時から開催されます。上映される短編映画のなかから観客の皆さんの投票でグランプリが決まります。ぜひご参加ください。Text by Shiori KirigayaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!なぜ「ゲイ」が題材はタブーなのか。ある若手監督が「愛の普遍性を描いた映画」で日本人に訴えたいこと。 「ゲイやレズビアンなどのセクシュアルマイノリティをテーマにした映画」と聞いて、どんなものを思い浮かべるだろうか?“セクシュアルマイノリティの人は性に対して開放的”という偏見は現...
2017年07月05日自主映画界で活躍してきた25歳の気鋭監督・二宮健の商業映画デビュー作『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTYーリミット・オブ・スリービング ビューティー』に、園子温監督のAmazonオリジナルドラマ「東京ヴァンパイアホテル」などで注目を集める桜井ユキが映画初主演。高橋一生がその恋人役を務めることになった。小さなサーカス団でマジシャンの助手をしているオリアアキ(桜井ユキ)、29歳。女優を夢見て上京してから10年。サーカスに入団したころは若く美しかったアキも、30歳を目前に、生きる目標すら見失い、モラトリアムな日々を繰り返していた。アキはステージの上で、マジシャンの催眠術にかかるふりをする。体を浮かされ、剣に刺され、催眠状態を演じているうちに、妄想と現実の境界が揺れ、自分が生きてきた人生の軌跡、過去の疑問と屈折が彼女の中を駆け巡る。やがてアキの精神状態は、現実と妄想の2つの世界を行き来するうち、徐々に摩耗していく。そして2つの世界の境界が壊れようとしたとき、アキの人生再生がはじまる…!?中学時代から40本以上の自主映画を作りつづけ、『SLUM-POLIS』(‘15)、『MATSUMOTO TRIBE』(‘17)など、発表される作品が立て続けに注目を浴びる二宮監督の、満を持しての商業映画デビューとなる本作。現実と妄想の目まぐるしい交錯を描くオリジナル脚本も自ら手がけ、緻密な映像で見せる高揚感に満ちた世界観は、これまで誰も見たことのない挑発的な作品となった。物語の主人公・オリアアキは、29歳の売れない女優であり、毎日、小さなサーカス団でマジシャンの助手をしているが、ルーチンワークのように繰り返されるのは、催眠術にかかるという演技。やがてアキの精神は徐々に摩耗し、いつしか現実と妄想の境界が破たんを迎えようとする中、唯一、美しい思い出として恋人・カイトとの時間だけ残る。そのアキを演じるのは、本作が映画初主演となる桜井さん。石井岳龍監督の『ソレダケ/that’s it』、三池崇史監督の『極道大戦争』、さらに園監督の『新宿スワン』『リアル鬼ごっこ』と日本映画界が誇る鬼才監督の作品に立て続けに出演し、2016年にはドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」にも出演。最も勢いのある女優の1人としてアツい視線を注がれており、本作が描く特異な世界観の中でも鮮烈な演技を披露する。そして、アキの恋人・カイトを演じるのは、いま最も女性を熱くする男として大河ドラマ「おんな城主 直虎」、次期朝ドラ「わろてんか」、映画『blank13』『嘘を愛する女』など話題作が目白押しの高橋さん。その柔和な魅力が、スタイリッシュな映像美の中でひと際光るはずだ。そのほか、成田凌、満島真之介らの出演も見逃せない。過去と現在、現実と妄想。観る者を縦横無尽の世界に引き込んでいく力強い映像で綴るのは、意外にも人間の根源に迫る骨太のヒューマンドラマ。今後の続報にも、注目していて。『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』は10月、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2017年07月03日「彼が飛行機の隣の席に座っていても距離があって寂しいって感じ。背中にへばりついて眠るのがいちばん気持ちいい。そういう気持ちになったのは彼が初めてなんです。こんなに夫婦がいいって思わなかったわね。彼はこんな人がいるのかとびっくりするほど善良な人。そういう人に出会ってしまったということなんですよね」 こう語るのは、女優で映画監督の桃井かおりさん(66)。桃井さんは、’04年に54歳でハリウッドに挑戦するために渡米。大作『SAYURI』(’05年)に登場する“置屋のおかみ役”をオーディションで獲得し、以来、アメリカのみならず、ドイツやメキシコなど世界各国の映画に出演している。最近では、イッセー尾形さんと夫婦役を演じるラトビアと日本の合作映画『ふたりの旅路』が、6月24日に公開されたばかり。 私生活では’15年、64歳のときにアメリカで音楽関係の会社を経営する、同い年の日本人男性と電撃入籍して話題になった。熟年婚を始めて2年。現在はロスで夫婦ふたりで暮らしている。そんな暮らしに愛しさを感じてたまらないという。 「実は彼とは9歳からの知り合い。親同士も仲よくて。何十年も会っていなかったけどロスで再会しました」 長年、独身生活を謳歌してきた桃井さんが、結婚に踏み切ったのはなぜなのか。 「その後付き合うようになって『一緒に住んでます』って、彼のお母様に報告に行ったら、『結婚するの?』とか『お墓に入ってくれるの?』とか聞かれてね。最後に、『夫婦ってね、老後がいいのよ』って言われたんです。その一言が、心に染みて。ちょうど、人と人とのつながりを求めていた時期だったからかもしれない。そのとき初めて、そうか籍を入れるのか、って“結婚”を意識し始めたんです」 桃井さんは、夫との出会いを“運命”だと感じている。 「私、自分ひとりでも食べていけるくらいの財力はあったし、ボーイフレンドもいたから、いままで結婚する必要性を感じたことがなかった。ずっと一緒にいたら疲れるから、さっさと家に帰ってくれる人のほうがラクでいいな、って。別れた人たちとご飯を食べられる女でしたから。前に付き合った人を並べて『いまの彼です』って紹介したこともあった。そんな私がいまのダンナさんと暮らして、自分がこんなにかわいくて無償の愛をささげられる女だってことを発見したんです」 公私ともに順風満帆の桃井さんだが、これからひとつかなえたいことがある。 「1年で5本映画を撮ったりしていたものだから、もう少しふたりでゆっくりする時間がほしいと思うんです。庭に植えたバラがいま、一面に花を咲かせています。花束にして友達のところに持っていけるくらい咲いたし、レモンの木にも実がなったし、なんかこの生活をもっと味わわないと、と思っちゃう。しばらくはいい仕事が来ても休みたいもんね。愛犬が元気なうちに、トレーラーでも借りてふたりで旅行したいな、とか」
2017年07月01日「私、54歳からアメリカでひとり暮らしをしたんですけど、それまで、ずっと親と暮らしていたから『普通に生活するって、こんなに大変なんだ』ってことに遅ればせながら驚いたわけ。結婚してからもそんな普通の生活の大事さをかみしめています」 そう話すのは、女優で映画監督の桃井かおりさん(66)。桃井さんは、’04年に54歳でハリウッドに挑戦するために渡米。大作『SAYURI』(’05年)に登場する“置屋のおかみ役”をオーディションで獲得し、以来、アメリカのみならず、ドイツやメキシコなど世界各国の映画に出演している。最近では、イッセー尾形さんと夫婦役を演じるラトビアと日本の合作映画『ふたりの旅路』が、6月24日に公開されたばかり。 私生活では’15年、64歳のときにアメリカで音楽関係の会社を経営する、同い年の日本人男性と電撃入籍して話題になった。 「家にいるときは毎日、食事も作っていますよ。夫は、バーベキューのときに肉くらいは焼いてくれるけど、基本的に料理はできません。でも、『お皿どこ?』なんて聞かれるのも面倒だから、手伝ってもらうより、自分でやっちゃうほうが早いのよ」 いまの本業は“主婦”だと言う桃井さん。現在はロスで夫婦ふたりで暮らしている。桃井さんは、公開中の『ふたりの旅路』で、不慮の事故で愛娘を失い、’95年の阪神・淡路大震災で最愛の夫を亡くした女性、ケイコを演じている。舞台は、’90年代に旧ソ連から独立を果たした北欧のラトビアと神戸だ。 「独立を勝ち取るために、不条理な弾圧を受けても立ち上がったラトビアの人々と、震災で大切なものを失っても、力強く復興した神戸の人々の間には、共通点を感じます。この映画では、最愛の人を失っても、その人との“思い出”は育てることができるという“希望”を伝えたかった。私、’16年に『フクシマ・モナムール』というドイツ映画で、福島の帰還困難区域に暮らす元老芸者を演じたんです。そこで津波のシーンをそのまま描いて悲劇をなぞっても、見ている人たちの救いにはならないんじゃないかって疑問を感じたの。映画で傷を完全に治すことはできなくても、観ている間は安らげるようなものにしたいと思いましたね」 見た目には復興している神戸や、復興しつつあるように見える福島だが、「心は折れたままになっている人もいるのでは」と、桃井さんは気遣う。だから、「阪神・淡路大震災を描くまでにも、20年という歳月が必要だった」という。 「監督とは、『人は死んだら、すべて失われるんだろうか』という問いかけを、構想段階からしていました。たしかに亡くなった相手に触れることはできないけど、“感じる”ことはできる。愛する人との思い出や印象は、相手が死んだからって喪失するものじゃなくて、逆に育てることもできる。思い出には、過去だけじゃなくて“未来”があってもいいんじゃないか、って」
2017年07月01日人気脚本家・岡田惠和が書き下ろした舞台「ミッドナイト・イン・バリ~史上最悪の結婚前夜~」の製作発表が行われ、出演者の栗山千明、溝端淳平、浅田美代子、中村雅俊、脚本の岡田惠和、演出の深川栄洋が登壇した。今回、タイトルが映画「ミッドナイト・イン・パリ」に似ていることから、“パリ”ではなく“バリ”を舞台にした作品であることをアピールしようと、キャストは伝統的なバリの衣装で登場。南国ムードの中、終始和やかに会見が行われた。舞台「ミッドナイト・イン・バリ」チケット情報本作は、バリでの結婚式を翌日に控えた男女が織りなす“ハイスピード毒舌ラブコメディ”。現在放送中のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」や「最後から二番目の恋」など数多くの名作ドラマを手掛けてきた岡田のオリジナル戯曲となる。演出は、映画監督として『白夜行』や『神様のカルテ』など数々の作品を手掛け、テレビドラマ「ボクの妻と結婚してください」でも岡田とタッグを組んだ深川が担当。深川は舞台初演出となる。岡田は「とても濃い、4人のみの会話劇を、自由に書かせていただきました。笑って、泣いて、楽しめる。そして女とは、男とは、夫婦とは、みたいなことが観ているうちにじんわりくる舞台になると思います」とコメント。深川は「4人とも膨大な台詞量で、覚えるだけでも大変だろうなと思います…が、もっと大変にしてみようと思っています(笑)。歌、演奏、踊りをぶっこんでみようかなと。何が起きるかわからない舞台を毎日繰り広げられると思います」と話しキャストを驚かせた。栗山は「5年ぶりの舞台なので、それだけで緊張しております」と話しつつ、本作について「それぞれの欠点がとても人間らしく、愛されるキャラクターとして描かれている作品だと思います。本当に面白い作品だからこそ、きちんと演じて、楽しんでいただけるように努めたいです」と意気込む。溝端は「とってもチャーミングな4人の話で、笑いどころも、ハートフルな場面もある。気楽に楽しんで、笑いながら帰っていただける舞台になるんじゃないかなと思います」と話した。浅田は「よく考えたら18年ぶりの舞台で、今さら緊張しています。ただ、私の初舞台は芸術座(本作が上演されるシアタークリエの前身)だったので、初心に戻った気持ちでがんばりたいです。稽古がとても楽しみ」とニッコリ。中村は「僕は舞台はほとんどやってこなかったので、非常に緊張しております。映画『60歳のラブレター』でご一緒した深川監督はとても才能のある方で、また一緒にやれる喜びがあります」と期待を寄せた。公演は9月15日(金)から29日(金)まで東京・シアタークリエにて。その後、静岡・愛知・大阪・福岡など全国12か所を巡演する。取材・文:中川實穗
2017年06月30日9月15日から公演される舞台『ミッドナイト・イン・バリ~史上最悪の結婚前夜~』の制作発表が28日、都内で行われ、栗山千明、溝端淳平、浅田美代子、中村雅俊、脚本の岡田惠和、演出の深川栄洋が出席した。同舞台は、現在放送中のNHK 朝ドラ『ひよっこ』など人気ドラマの脚本を手掛けている岡田惠和によるオリジナルのシナリオを、映画監督の深川栄洋が演出を担当した作品。バリで結婚式を翌日に控えた派遣社員の加賀美幸子(栗山千明)とフリーターの木暮治(溝端淳平)、幸子の母・敏子(浅田美代子)と治の父・久男(中村雅俊)が、リゾートホテルの一室で赤裸々に言葉をぶつけあいながら、ある驚きの結末を迎えるというシチュエーション・コメディとなっている。5年振りの舞台となる栗山は、深川から「毎日事件が起きるような舞台になれば」というコメントを聞いて「5年ぶりということだけでも緊張しているのに、ヤバイなと今から思っています(笑)」と話しつつ、「素敵な共演者の方々に支えていただきながら楽しくお芝居を出来たらなと思っています」と気合は十分。続けて「それぞれに欠点があるような役どころで、その欠点がとても人間らしくて愛されるキャラクターとして描かれているストーリーだと思います」と見どころを紹介しながら、「脚本が本当に面白いからこそ、きちんと演じて皆さんに楽しんでいただけるように務めたいと思います」と意欲を見せた。結婚式前夜の模様を描く同舞台。それに絡めて自身の結婚観を問われた栗山は「ないですね(笑)。式は大変そうだと思いますし…」とあっさり。そんな栗山に対し、かつては吉田拓郎と結婚して離婚した浅田は「マリッジブルーになりました。若かったし、これでいいのだろうかと思いましたね」と赤裸々に告白し、そのマリッジブルーは「(離婚の)予感が正しかった?」という報道陣の質問に「そういうことじゃなくて(笑)。みんな(マリッジブルーに)なるって言ってましたよ」と上手く受け流していた。舞台『ミッドナイト・イン・バリ~史上最悪の結婚前夜~』は、9月15~29日(21日は休演)に東京・有楽町のシアタークリエ、10月3日に静岡・富士市文化会館 ロゼシアター、10月5日に愛知・愛知県芸術劇場、10月7・8日に大坂・サンケイホールブリーゼ、10月10日に福岡・久留米シティプラザ、10月12日に鹿児島・鹿児島市民文化ホール第2、10月14日に山口・ルネッサながと、10月17日に岡山・岡山市民会館、10月19日に愛知・豊川市文化会館、10月22日に新潟・りゅーとぴあ、10月24日に岩手・岩手県民会館、10月29日に千葉・印西市文化ホール、10月31日・11月1日に石川・北國聞赤羽ホールにてそれぞれ公演される。
2017年06月28日「交際発覚から1年が経ちますが、満島さんと永山さんの関係に“危機”が訪れているそうなんです……」(芸能関係者) 7月29日公開の映画『海辺の生と死』で共演している満島ひかり(31)と永山絢斗(28)。共演をきっかけに交際へと発展した2人。そんな思い出深い映画の公開を目前に、冒頭のような“不穏な声”が聞こえてきている。 「最近、『永山さんが荒れているみたい』という声を聞くんです。あるときは永山さんが『俺はもうダメだ』と言っていたという話、またあるときは彼がふさぎ込んでいたという話。もともと彼には役柄に入り込むストイックなところがあるのですが、後で『満島さんとの関係がうまくいっていないらしい』との噂を聞いて妙に納得しました」(前出・芸能関係者) 熱愛が発覚したのは、昨年5月。満島のマンションに永山がお泊りする様子を、『FLASH』が報じた。昨年1月に満島は映画監督の石井裕也氏(34)と離婚。つらい時期を支えたのが、3歳年下の永山だったという。だが家族公認状態だった2人は、昨年7月から“遠距離生活”に。永山がNHK朝ドラ『べっぴんさん』撮影のため、大阪で暮らし始めたのだ。 「それでも2人は東京と大阪を頻繁に行き来して愛を育んでいたそうです。しかし昨年10月から『べっぴんさん』のオンエアが始まり、永山さんは撮影に没頭。満島さんも舞台『かもめ』の稽古が始まったため、会える時間が少なくなっていきました」(テレビ関係者) そうして会えない時間が続くなか、2人の間に亀裂が生じる“半年前のある事件”が――。 「昨年12月上旬、満島さんと永山さんが大ゲンカしたんです。お互い何とか時間を作って、ようやく会う約束をしていた。なのに永山さんがそのデートを大遅刻してしまったのです。永山さんは前日も夜遅くまで撮影だったらしく、寝坊してしまうのも仕方ないのかもしれません。しかし満島さんは『やっと会える』と、朝から楽しみにしていました。そのため『もう待つ女は嫌!』とばかりに怒りを爆発させてしまったそうです」(前出・芸能関係者) 2人の関係が“微妙”な状態のまま、満島はドラマ『カルテット』(TBS系)に出演することに。永山も『べっぴんさん』は2月にクランクアップしたが、3月からNHKドラマ『みをつくし料理帖』に出演している。やきもきしながらの “すれ違いの日々”が続いた。 「このときも“復縁”のため、今年4月ごろに旅行へ出かける計画を立てたと聞きました。しかし2人の仕事が切れ目なく続き、計画も中止になってしまったそうなんです。結局2人の“亀裂”は埋まらず、すでに破局してしまったとも聞きました」(前出・芸能関係者) 永山が荒れていたというのは、ちょうどこのころ。だが2人を知る関係者はこう明かす。 「6月上旬に永山さんと会ったのですが、『最近も食事をした』と嬉しそうに話していました。2人とも超多忙なので、物理的に会える時間は多くないかもしれません。ただそれでも今までどおりお互いをリスペクトし合う関係を続けています。今も破局はしていませんよ」 11月で32歳を迎える満島は永山との思い出の映画『海辺の生と死』について「人生観を揺るがすような作品」と語っていた。その公開が、2人の絆を再び固くしてくれるのだろうか。
2017年06月27日7月21日(金)~23日(日)の3日間限定で上映が決定している『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』が、6月25日(日)第6回茅ヶ崎映画祭にてワールドプレミア上映が実施された。そしてこの度、本作に出演する神木隆之介と野村周平の写真が公開。また新たなキャストとして、賀来賢人、須藤理彩、安田顕らの出演が決定した。『パーク アンド ラブホテル』で日本人初となるベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞を受賞した熊坂出監督の最新長編映画『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』 。本作は、音楽探訪記でありつつ、同時に音楽伝記であり、音楽文化史でもあるという、ほかに類を見ない異彩を放つ作品だ。製作のきっかけとなったのは、茅ヶ崎出身の洋楽ポップスの一流プロモーターにして、日本一のレコードコレクターである宮治淳一。小中学校時代、桑田佳祐と同級生だったという宮治さんは、「サザンオールスターズ」の名付け親としても知られる。数々の音楽人を輩出し、多くの文化人とも所縁の深い土地である茅ヶ崎の芸能史を自らの手で執筆・編纂するという作業を、数年前から密かに始めていた宮治さん。昨年桑田さんが還暦を迎えるにあたって、茅ヶ崎と芸能との関係性、その謎を探る映像作品を製作し、桑田さんにプレゼントしようと思い立ったのだという。そして、映画監督の熊坂出、より多角的に茅ヶ崎を捉えていく上で日本を代表する人類学者中沢新一、この2人に協力を依頼し映像作りが開始された。本作では、宮治さんにとって運命の分岐点となった、桑田さんとのある出来事が後半に描き出されるのだが、そのドラマではなんと、宮治さんの学生時代を神木さん、桑田さんの学生時代を野村さんが演じている。さらには、広瀬すず主演の『ちはやふる -結び-』では新キャストとして出演することが決定している賀来さん、「最後の弁護人」「救命病棟24時」など様々なドラマに出演する須藤さん、「下町ロケット」「嘘の戦争」「小さな巨人」などに出演する安田さんをはじめとした豪華な俳優陣やミュージシャンが、様々なキャラクターとなって登場することも決定した。先日行われたワールドプレミア上映では、映画の内容がほぼ明かされていない状態にも関わらず、発売されたチケットは即完、満席御礼での初披露に。上映前には主演の宮治さんと熊坂出監督の舞台挨拶が行われ、服部信明茅ヶ崎市長が特別ゲストとして登壇。宮治さんは「茅ヶ崎は、加山雄三さんや桑田佳祐さんを始めとする、無から有を生む人を多く輩出する街。土地の力ということだけではなく、この映画は様々な角度で、その謎に迫ります」と映画について語り、見どころについては「普段、なにげなく通りすぎるところに実は歴史があり、それが現代に生きている。そういったことが感じられることが、この映画の素晴らしいところだと思う」とコメント。熊坂監督は「茅ヶ崎の枠を越える、どんな人が見ても面白い映画、何かを感じられる映画にするということに、終始こだわって作り上げて行きました」と思いを明かし、「強いて言えばラスト10分。とても面白いことが待っていますので、どうかラスト10分まで、我慢して観てください」と見どころを話すと、場内は笑いに包まれていた。『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』は7月21日(金)~23日(日)3日間限定でTOHOシネマズ六本木ヒルズ/TOHOシネマズ新宿ほかにて夏祭り特別上映。(cinemacafe.net)
2017年06月26日ギレルモ・デル・トロ監督の蒐集物を紹介する展覧会の公式ガイドブックの邦訳版が、2017年7月7日(金)より限定3,000部で発売される。『パシフィック・リム』や『クリムゾン・ピーク』などの作品を手掛けた映画監督ギレルモ・デル・トロ。怪物やモンスターなど奇妙奇天烈な物品を“荒涼館”と呼ばれる自宅に蒐集していることでも知られ、その特殊な蒐集物を披露する展覧会「ギレルモ・デル・トロの怪物の館」がロサンゼルス・カウンティ美術館とミネアポリス美術館にて開催され、大きな話題を呼んだ。展覧会の公式ガイドブックを邦訳した本書には、荒涼館に飾られた物品の写真や、デル・トロ自ら選び抜いた各美術館所蔵の作品、デル・トロへのインタビュー、怪物論などの論考が収録されている。さらに、日本版オリジナルコンテンツとして、ホラー漫画家の伊藤潤二が描き下ろしたイラストとインタビュー、翻訳者による展示会レポも加わり、充実の内容となっている。なお、残念ながら日本での開催は未定だが、展覧会は2017年9月30日(水)から2018年1月7日(日)まで、カナダのオンタリオ美術館にて開催されることが決定している。今後も注目されること間違いなしのギレルモ・デル・トロの世界を本書で体感してみては。【詳細】「ギレルモ・デル・トロの怪物の館 映画・創作ノート・コレクションの内なる世界」発売日:2017年7月7日(金)価格:3,800円+税サイズ:A4 168ページ オールカラー発行元:DU BOOKS
2017年06月24日先日、フィル・ロードとクリス・ミラーが監督を降りたことが明らかになった『スター・ウォーズ』のスピンオフ映画。「ハン・ソロ」をテーマとしたこの作品の新監督に、ロン・ハワードが決定した。「starwars.com」で「ルーカスフィルム」の社長キャスリーン・ケネディが正式に発表している。ハワード監督は、1973年に「ルーカス・フィルム」が製作を担当したジョージ・ルーカス監督作『アメリカン・グラフィティ』に俳優として出演、1988年にルーカス原案の『ウィロー』の監督を経験しており、「ルーカス・フィルム」とは古くからの付き合い。キャスリーンは『ハン・ソロ』映画には素晴らしい脚本、キャスト、スタッフがそろっていること、最高の映画を作ろうと全員が意欲を燃やしていることを伝え、7月10日(現地時間)から再び撮影が始まることも明かした。『21ジャンプストリート』、『LEGO(R) ムービー』などのコメディ色の強い映画を手掛けてきたフィル&クリスは、「クリエイティブ面での意見の相違」を理由に監督を降板。「Evening Standard」紙によると、2人は『ハン・ソロ』の映画にもユーモアやアドリブ的要素を取り入れたいと考えていたが、プロデューサー兼脚本家のローレンス・カスダンとキャスリーンから反対されたとのことだ。(Hiromi Kaku)
2017年06月23日Netflixオリジナル映画『オクジャ/okja』のポン・ジュノ監督が来日を果たし、6月22日に都内で記者会見を開催。カンヌ国際映画祭では“Netflix論争”を巻き起こした本作。ジュノ監督が「100%、創作の自由が与えられる」とNetflixで映画を撮る魅力を熱弁した。本作は、ミジャという少女が巨大な多国籍企業に追われる親友の“オクジャ”という巨大な動物を守るために、冒険を繰り広げる壮大な物語。この日は、主演女優のアン・ソヒョンも出席した。本作は第70回カンヌ国際映画祭の長編コンペティション部門にノミネートされたものの、Netflixでのストリーミング配信優先で劇場公開されない作品がコンペ参加にふさわしいのかなど、“Netflix論争”に発展。「映画の定義とは?」との物議を醸した。ジュノ監督は「映画の製作者として、一般論として映画を定義することは難しさも感じる」と口火を切り、「たくさんの人が大きなスクリーンの前に集まって、一緒に笑ったり、泣いたりしながら観るのは、依然として映画を観る最も美しい形だという考えに変わりはありません」と告白。しかし「現在はテクノロジーの驚くべき発展において、家でも素晴らしい環境で映画を鑑賞することもできる。デジタルストリーミングで家で映画を観るのもひとつの形ではないかと考えている」と時代の流れとともに、鑑賞方法も変化していくものだと話す。さらに「1960年代にもテレビが登場したことによって、映画はもう終わったと恐怖感を表す人々もいた。でも実際はそうはならず、テレビと映画は共存している。同じように、デジタルストリーミング方式も、平和的に映画と共存していくと考えている」とコメント。そのためには「カンヌでもそうでしたが、規定や規則について、映画産業に携わっている方々がこれから整備していくべき」と課題を口にした。近年、マーティン・スコセッシ監督をはじめ、世界的クリエイターがNetflixでの映画製作に乗り出しているが、Netflixで映画を撮ること魅力については「大きな予算の作品であっても100パーセント創作の自由が与えらえて、コントロールできる環境がある。それは既存のスタジオではなかなか叶えられないこと」とジュノ監督。「スコセッシ監督のような巨匠も創作の自由への渇望があるからこそ、Netflixが提供する条件に魅力を感じるのだと思う」と作り手にとって最高の環境を与えてくれると話し、本作についても「ストリーミング用なのか、劇場でどれくらい公開されるのかを念頭において作業したわけでない。いままでやってきたやり方で映画を撮った」と胸を張っていた。Netflixオリジナル映画『オクジャ/okja』は6月29日(木)よりNetflixにて全世界同時配信開始。(text:cinemacafe.net)
2017年06月22日若きハン・ソロを主役とした『スター・ウォーズ』の新作スピンオフ映画から、監督のフィル・ロードとクリス・ミラーが降板した。撮影は今年2月から始まっており、監督たちとキャストの仲睦まじい集合写真がSNSに掲載されていただけに、驚きの展開だ。「The Hollywood Reporter」によると、撮影期間はまだ数週間残っており、夏の終わりには再撮影も予定されているというが、公開予定日の2018年5月25日(現地時間)に変更はないという。ルーカスフィルムの社長キャスリーン・ケネディは「フィル・ロードとクリス・ミラーは才能豊かなフィルムメーカーで、素晴らしいキャストとスタッフを集めてくれました。しかし、この映画におけるクリエイティブ面での見解が私たちとは異なることが明らかになり、別々の道へと進むことになりました。新しい監督はまもなく発表します」と声明を出した。フィル&クリスも、降板を「残念だ」とし、「僕らは通常、『クリエイティブ面での相違』というフレーズは好きではないんだけど、今回に限っては的を射た表現だね。キャストやスタッフの世界レベルの最高な仕事ぶりにはとても誇りに思っている」とコメントしている。(Hiromi Kaku)
2017年06月21日水谷豊(64)の初映画監督&主演作「TAP THE LAST SHOW」が、17日から全国88スクリーンで公開された。初日舞台あいさつに出席した水谷は、約40年間にわたり構想を温め続けてきた作品とあって「ついにこの日がやってきたという思いです」と感無量だった。 「製作にかかわったのは、水谷が主演をつとめる『相棒』シリーズの東映とテレビ朝日。『相棒』で水谷にたんまり稼がせてもらっている両社としては、企画持ち込まれたら断れるはずがない。公開規模からすると、異例の宣伝費がかけられたといいます」(映画業界関係者) 同作は、足に大けがを負って引退した水谷演じる元天才ダンサーが主人公。岸部一徳(70)演じる劇場オーナーから閉館を飾る最後のショーの演出を依頼され、ある若者の踏むタップによってかつての情熱を取り戻していく姿が描かれている。 「公開初週の週末興行成績が発表されましたが、公開スクリーンが少ないこともあってかトップ10入りはならず。興収の割に業界内の評価は高いのですが……」(映画ライター) 「構想40年」を全面的に押し出し、水谷のあふれんばかりの情熱をアピールしている同作。しかし実は、メガホンをとる決意をさせたのは日本でも大反響を呼んだあの名作だったという。 「劇中では水谷が若手タップダンサーたちに対し、ステッキを振り回して鬼の形相でしごくのが見どころ。そのシーンについて水谷は15年に日本で公開されアカデミー賞で5部門を受賞した『セッション』を見て衝撃を受けメガホンをとる後押しになったことを周囲に明かしています。たしかによくみると『セッション』で主人公のジャズ・ドラマーが音楽学校の鬼教師にしごかれるシーンを連想させるシーンもあります」(前出・映画業界関係者) 「セッション」は日本公開後時間をかけて話題なっただけに、水谷の監督作も今後映画ファンの間で話題になりそうだ。
2017年06月20日ロシアが推進する国際文化プロジェクト「ロシアン・シーズン」と、その一環として行われる「トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017」の記者会見がロシア大使館にて行われた。会見には、ロシア連邦副首相のオリガ・ゴロジェツや映画監督のアンドレイ・コンチャロフスキー、ヴァイオリニストでシベリア最大の芸術祭「トランス=シベリア芸術祭」芸術監督のヴァディム・レーピン、ボリショイ・バレエのプリンシパルであるスヴェトラーナ・ザハーロワとデニス・ロジキンらが出席。会場は華やかな雰囲気に包まれた。「トランス=シベリア芸術祭」チケット情報既に今春からスタートしている「ロシアン・シーズン」についてゴロジェツ副首相は「このプロジェクトは110年前に行われていたものですが、1929年に途絶えてしまいました。これを復活させるにあたり、次は日本の東京で行うということに、疑問の余地はありませんでした。日本の42都市において、250以上のイベントを行います」と説明。ラインナップには舞台、音楽、美術、映画に関する様々な催しが並ぶ。中でも最大の目玉は「トランス=シベリア芸術祭 in Japan 2017」として上演される「アモーレ」。ザハーロワがユーリー・ポーソホフ振付『フランチェスカ・ダ・リミニ』とパトリック・ド・バナ振付『レイン・ビフォア・イット・フォールズ』とマルグリート・ドンロン振付『ストロークス・スルー・ザ・テイル』という3つの現代作品を踊るもので、昨年5月にイタリアで初演されたばかり。ザハーロワの夫でもあるレーピンは「この芸術祭は、著名人も参加すれば若い世代も参加する、とても多面的なものです。日本でも様々な人を巻き込んでいきたいですね」と語る。『アモーレ』公演に続いて、そのレーピンがヴァイオリンを演奏し、ザハーロワと夫婦共演する『パ・ドゥ・ドゥ for Toes and Fingers』も予定。古典から現代作品まで多彩な演目が披露される。両プログラムの中心的存在であるザハーロワは「『アモーレ』はまだ生まれてから1年しか経っていない新しい企画。構成する3つの作品の間にはアモーレ(愛)という見えない糸が存在しています。私とレーピンが共演する『パ・ドゥ・ドゥ~』では美しく雰囲気の良い公演を楽しんでいただきたい。レーピンの音楽に対する責任感にはいつも感銘を受けますし、彼の理想的な音楽は理想的な踊りを促してくれます。ふたりに流れる特別な感情には、他とは比べ物にならないものがありますね」。司会者から、ザハーロワとレーピンは日本で知り合ったことが紹介され、ふたりして顔をほころばせる一コマも。また、ザハーロワと共に、『アモーレ』でド・バナ作品を、『パ・ドゥ・ドゥ~』で『ライモンダ』グラン・アダージョを踊るロジキンは、5月にバレエ界のアカデミー賞とも言われるブノワ賞を受賞した注目のダンサー。「ロシア・バレエを愛してくださる日本の皆様の前で再び踊ることを楽しみにしています」と述べた。「トランス=シベリア芸術祭」は9月26日(火)より29日(金)まで東京・オーチャードホールにて。取材・文:高橋彩子
2017年06月19日俳優の山田孝之が17日、都内で行われた主演映画『映画 山田孝之 3D』(6月17日公開)の公開記念舞台挨拶に、芦田愛菜、松江哲明監督、山下敦弘監督とともに登場した。同作は、テレビ東京系ドキュメンタリードラマ『山田孝之のカンヌ映画祭』をきっかけに生み出された。「山田孝之」とは何者なのか、思考にダイブする、脳内スペクタクル3D映画となる。『山田孝之の東京都北区赤羽』『山田孝之のカンヌ映画祭』、そして『映画 山田孝之 3D』と、作品を続けてきた松江&山下両監督。山下監督は「最初は赤羽の山田くんを記録するところから始まって、振り回されていろんなことがあった3年間。いろんな景色を見せてもらって。カンヌにも行けたし、今日はTOHOシネマですごい景色を見せてもらった」と振り返った。松江監督は、自分たちのことを「教室のすみでこそこそ男子が変なことしゃべってるグループ」と表し、「テレ東さんで深夜で放送していただいてて、こそこそ話が、いつの間にか学校の集会の、全校生徒いる前で立たされている感じというか」と分析。独特な感覚を表現した。また山田の魅力について、山下監督は「力があるというか。山田くんに見つめられて説得されると、その瞬間は正しいと思うんですよ」と心境を吐露。「でも帰り、家の前あたりでなんかおかしいって気づくんですけど、半径5mくらいの時はそれが正しいと思わせる山田力というか。それをずっと感じてて、そこがすごい」と淡々と、しかし熱を込めて語ると、客席も納得した様子だった。一方、松江監督は同作を通して「一人一人、自分と山田孝之がつながる瞬間がある」と明かす。松江監督は「人によっては、自分の中にも山田孝之の部分があるというか。そこが、山田くんが18年間俳優をやってて、特別な位置にいるところかな。面白いことをしていることのヒントがありました」と述懐。「そういうところが、伝えたかったところです」と、同作に込められたテーマを説明した。
2017年06月18日向井理と斎藤工がW主演を務め、ベストセラー作家・池井戸潤の“幻の長編”と呼ばれていた原作をドラマ化する連続ドラマW「アキラとあきら」。本作に、連続ドラマW「沈まぬ太陽」の主演で記憶に新しい上川隆也が、重要な役どころで加わることが明らかとなった。本作は、自らの意志で人生を選んできたエリートと、自らの能力で人生を切り開いてきた天才、2人の“宿命”を描くヒューマンドラマ。大企業の御曹司として、約束された次期社長という“宿命”にあらがう階堂彬(向井理)。父の会社の倒産、夜逃げなど過酷な“運命”に翻弄されながらも、理想を育んだ山崎瑛(斎藤工)。2人の人生は、何かに導かれるように交差する。幼少期から青年期にかけて、誰もが経験する人生の選択。反抗、親友との別れ、肉親の死、初恋、受験、就職、成功、挫折…。人生のキーワードを盛り込みながら、バブル経済とその崩壊、激動の時代を背景に、重厚な人間ドラマが展開する。日本有数の大企業「東海郵船」の御曹司というエリート、彬役には、自ら企画した映画『いつまた、君と ~何日君再来(ホーリージュンザイライ)~』の公開をまもなく控える向井さん。父の会社の倒産、夜逃げなど苦難の道を歩んできた天才、瑛役には、俳優として『昼顔』が公開中、映画監督としては初長編作『blank13』により「第20回上海国際映画祭」新人監督賞にノミネートされるなど活躍目覚ましい斎藤さん。そのほか、小泉孝太郎、田中麗奈、賀来賢人、松重豊、石丸幹二ら豪華キャストが集っている。なお、大幅な加筆修正が加えられ、5月に徳間文庫より刊行された原作「アキラとあきら」は即重版が決定し、早くも大反響。ドラマでは階堂彬が主軸に、原作では山崎瑛が主軸にストーリーが展開されており、ドラマを見ても原作を読んでも楽しめる内容という。そんな本作で、ドラマ終盤、命運をかけた彬(向井さん)と瑛(斎藤さん)の2人の前に立ちはだかるキーマン、沢渡裕行役を上川さんが演じることが明らかに。上川さんと池井戸作品といえば、杏と共演した「花咲舞が黙ってない」シリーズ以来、2年ぶりの出演。さらに上川さんは、2016年に放送され、その年のギャラクシー賞や東京ドラマアウォードでの受賞などでも話題となったWOWOW開局25周年記念連続ドラマW「沈まぬ太陽」で主人公・恩地元を熱演したことも記憶に新しい。本作には同じ制作チームが再集結しており、クライマックスで重要な役どころとして登場する上川さんに注目だ。連続ドラマW「アキラとあきら」は7月9日(日)22時よりWOWOWプライムにて放送(全9話、※第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2017年06月16日アンドリュー・ガーフィールドが主演を務め、本年度アカデミー賞作品賞、監督賞を含む6部門にノミネート、見事2部門を受賞した『ハクソー・リッジ』。このほど、主人公の実在の人物デズモンド・ドスを演じたアンドリュー、彼の上官を演じたサム・ワーシントン、恋人のドロシーを演じたテリーサ・パーマーの3人が、メル・ギブソン監督について語った動画インタビューが解禁された。ヴァージニア州の田舎町で育ったデズモンド・ドスは、第2次世界大戦が激化する中、陸軍への志願を決める。先の大戦で心に深い傷を負った父からは反対され、恋人のドロシーは別れを悲しむが、デズモンドの決意は固かった。だが、訓練初日から彼のある“主張”が部隊を揺るがす。衛生兵として人を救いたいと願うデズモンドは、「生涯、武器には触らない」と固く心に誓っていたのだ。上官と仲間の兵士たちから責められても、その意志は変わらない。軍法会議にもかけられるが、思いがけない助けを得て主張を認められたデズモンドは、ついに激戦地の“ハクソー・リッジ”へと赴く――。本作のメガホンをとり、自身も10年ぶりにアカデミー賞監督賞にノミネートされたメル・ギブソン。12歳で家族と共にオーストラリアへ移住。1979年、ジョージ・ミラー監督に見出され『マッドマックス』に出演し、世界中から一躍注目を浴びた。その後、『リーサル・ウェポン』など数々の大ヒット作に出演、監督第2作目『ブレイブハート』でアカデミー賞作品賞、監督賞をはじめとする5部門に輝いた。2004年には製作、監督、脚本を手掛けた『パッション』がR指定映画としては最高の興行収入を記録、アカデミー賞で3部門にノミネートされる。06年、同・音響録音賞ほか3部門ノミネートの『アポカリプト』で全米初登場第1位を記録した。それから10年あまり、幾多もの苦難を乗り越えて完成した本作で、世界各国の映画賞に輝き、鮮やかな復活を遂げた。ギブソン監督は、武器を持たずに戦場へと向かい、75人もの負傷兵を救ったドスの人生に魅了されたが、ドス本人は映画化を断り続けていたという。「映画化の許可を求めても、ドスは何年もの間繰り返し断ってきた。彼は、真の英雄は大地に眠る人たちだと主張していた。しかし、映画の世界は架空の英雄であふれている。そろそろ真の英雄を称賛してもいいのではないだろうかと僕は考え、作りあげた」とギブソン監督は語る。映像では、そのギブソン監督が「ドスを演じられる唯一の俳優」と太鼓判を押すアンドリューが、「(ギブソン監督は)“映画作りは楽しくない”と言いつつ、絶対に楽しんでいると思う」と話し始める。「彼自身がすばらしい俳優でもあるから、彼に見守られていると強い安心感がある」と、俳優出身の監督だからこその信頼感を強調、「監督に全てを委ねられる感覚がとても重要だ。でも俳優が全身全霊をかけて演技するには、監督に愛情と配慮が必要なんだ。そうでないと自分をさらけ出せない。それができる監督は物語も大切にする。メルのすばらしさは言葉では語り尽くせない」と、本作の撮影において全幅の信頼をギブソン監督においていたことを明かす。また、ギブソン監督が「キャリア史上最高の演技」と絶賛するオーストラリア出身のサムは、ドスと対峙するグローヴァー大尉を演じている。「メルの出演作や監督作を観て育った。だから最初は尻込みしたよ」とサム。「彼は映画製作において驚くべき感性を持っていて、映画監督としてとても柔軟な人だと分かった。気軽に演じさせてくれるのに どの監督よりも指示が的確だ」と鮮やかな演出手腕に言及。そして「20年前に聞きたかったよ」と微笑んでみせた。「何をどうしたいのか、弱さや繊細さも理解している。そして適確な導き方を心得ているの」と語るのは、ヒロインを演じたテリーサ。彼女もまたオーストラリア出身で、テレンス・マリックの『聖杯たちの騎士』やルーク・ブレイシー主演の『X-ミッション』など、幅広いジャンルの作品でキャリアを伸ばしてきた注目の女優だ。3人のキャストが語る通り、俳優として圧倒的な存在感を放ってきたメルは、監督として演技者の心をつかむ鮮やかな演出手腕を見せている。10年振りの最新作は、戦争の常識を塗り変えた男デズモンド・ドスの真実に臨場感たっぷりに迫っており、観る者を圧倒させるはずだ。『ハクソー・リッジ』は6月24日(土)よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハクソー・リッジ 2017年6月24日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開(C) Cosmos Filmed Entertainment Pty Ltd 2016
2017年06月14日女優のジェニファー・ローレンスの乗った飛行機が10日、緊急着陸を強いられたようだ。ジェニファーの乗った飛行機はケンタッキー州ルイビルからの出発後、地上3万1,000フィートの時点でエンジンの1つが故障し、パイロットが緊急着陸を試みている間にもう1つのエンジンまでもが停止してしまったという。飛行機はニューヨークのバッファローで無事、緊急着陸に成功し、多数の緊急車両が駆けつけたものの、ジェニファーに怪我はなかったとE!ニュースに発表されている。現在、映画監督のダーレン・アロノフスキーと交際中のジェニファーは、親類を訪れた後にこの不運に見舞われていたという。ジェニファーは最近、メディアの注目を避けた生活を送っていたものの、先日にはプライベートで訪れたストリップクラブでの画像がネットに流出したことで注目を浴びていた。その画像の中でジェニファーは泥酔した様子で、ポールダンスをしている姿が捉えられているが、後に楽しい時間を過ごしていたのは事実であるため、自身の行動を謝罪するつもりはないとのコメントを出していた。(C)BANG Media International
2017年06月13日『パーク アンド ラブホテル』で日本人初となるベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞を受賞した熊坂出監督の最新長編映画『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』。この度、本作が6月25日(日)の「第6回茅ヶ崎映画祭」でのワールドプレミア上映を皮切りに、7月21日(金)から23日(日)の3日間限定で全国主要12都市15館にて夏祭り特別公開されることが決定した。本作は音楽探訪記でありつつ、同時に音楽伝記であり、音楽文化史でもあるという、ほかに類を見ない異彩を放つ作品。製作のきっかけとなったのは、茅ヶ崎出身の洋楽ポップスの一流プロモーターにして、日本一のレコードコレクターである宮治淳一。小中学校時代、桑田佳祐と同級生だったという宮治さんは、「サザンオールスターズ」の名付け親としても知られる。数々の音楽人を輩出し、多くの文化人とも所縁の深い土地である茅ヶ崎の芸能史を自らの手で執筆・編纂するという作業を、数年前から密かに始めていた宮治さん。昨年桑田さんが還暦を迎えるにあたって、茅ヶ崎と芸能との関係性、その謎を探る映像作品を製作し、桑田さんにプレゼントしようと思い立ったのだという。そして、映画監督の熊坂出、より多角的に茅ヶ崎を捉えていく上で日本を代表する人類学者・中沢新一、この2人に協力を依頼し映像作りが開始。その映像を見た桑田さんは、そのサプライズプレゼントに大いに感銘を受けたそう。そして、それぞれのアプローチで始めた作業が徐々に進んでいく中、両人ともやはり茅ヶ崎を代表する音楽人のひとりである“桑田佳祐”の存在を掘り下げていかざるを得ないことを感じ始める。茅ヶ崎をたどることで、桑田さんへと行き着き、さらにその先に日本人の心までも垣間見るという、予想もしなかった方向へと導かれていくことを予感した2人は、さらにこの作品を発展させ、『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』というひとつの映画作品として今回完成させた。また、加山雄三へのインタビューも敢行し、高校生時代の宮治さんの記憶をもとに、ドラマチックな結末へとつなげるべく、桑田さんの出演による衝撃的な結末シーンも撮影されているという。さらに、人気若手俳優の2人、神木隆之介と野村周平も出演している。第6回茅ヶ崎映画祭特別招待作品『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』は6月25日(日)13:00開演、15:45開演の2回上映。(※チケット一般販売は6月12日(月)より開始、先着順)『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』「3日間限定<夏祭り>特別上映」は7月21日~23日(日)それぞれ19時開演。(※チケットは6月26日(月)から受付開始)(cinemacafe.net)
2017年06月12日●人は簡単に手のひらを転がらないTSUTAYAが主催するプロ・アマ問わずの映画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」(以下TCP)。受賞作には最低でも5,000万円の製作費が用意されるという破格の"映画愛"は業界内で話題となり、毎年数多くの作品が寄せられている。3回目を迎える今年も、いよいよ応募期限が迫ってきた(WEBエントリー締め切り:6月13日/企画書など郵便物送付締め切り:6月16日必着)。マイナビニュースでは、昨年受賞した4人に接触。受賞作の制作前に受賞の喜びや過程、そして"映画愛"を掘り下げた。最後となる第4弾は審査員特別賞を受賞した箱田優子氏(35)。実はこの賞、当初の予定にはなかった文字通りの「特別」枠で、誰よりも受賞を驚いていたのは箱田氏自身だった。「私はそんなドラマチックな人生を送っていない」映画を観ていて、どこか他人事のように感じてしいた自分。そして、地元・茨城への言い知れぬ感情。その2つが重なる。受賞作『ブルーアワー(仮)』は、都内の映像会社に勤務する33歳の女性が主人公。あることがきっかけで、"大嫌い"な地元・茨城に帰郷することになる。子供の頃に思い描いていた「正しい大人」になれていないことを自覚しながらも、家族との溝やしがらみにうんざり。やっぱり田舎は嫌いだ――。人生の夜明けなのか、日暮れなのか。そんなブルーアワーの中で生きる女性の機微を描く。箱田氏は、CMディレクターとしてこれまで数多くの女優を演出。麻生久美子、木村文乃、トリンドル玲奈、前田敦子、本田翼……表現が制約されるCMで、その一人ひとりと独自のやり方で向き合ってきた。そして、『この世界の片隅に』で"のん"の存在に心を激しく揺さぶられ、"ブルーアワー"の表現の場として選んだのが「映画」だった。エネルギーの源は、「自分が消費されること」。箱田氏に作品作りの喜びと思いを聞く。○にじみ出る"アレ"にみんな気づいている――今回の審査員特別賞は、もともと予定していなかった受賞枠でした。壇上でも戸惑っていらっしゃいましたね(笑)。詳細を聞けたので安心しましたけど、その時はぼやーんとした状態でした(笑)。喜んでいいのやら、何なのやら。手伝ってくれたみんなには、一応報告しました。「何かを受賞したよ」って(笑)。――審査員の鈴木京香さんがかなり長めのコメントをされていて、しかもなかなかの高評価でした。今までお話したことがなかったのですが、本当にありがたかったなと。他の方にコテンパンにやられていたら、壇上で泣いて帰っていたかもしれません(笑)。――映画を観ていると、作品によっては「自分とは別世界だから」と冷めてしまうことがある。何となく感じていたことを言い当てられた感じがしました。ありがとうございます。ちょっと形は違いますが、子どもの頃を振り返ると、図工の時間とかも同じような感情を抱いていたのかなと。私、すごく絵が上手だったんですよね。「子供らしい絵」が好きではなかったのですが、コンクールで受賞するのはだいたいそういう絵。私は小賢しい子だったので、「子供らしいってこういうことでしょ?」みたいに描いていました。個性があるってうらやましい。そう思いながら育ちました。その後、美大に入りますが、そこでは「個性を出せ」と言われる。個性って何だよ、と(笑)。「お前だけのオリジナリティを追求しろ」みたいに教えられますが、美術業界って狭いんですよね。村の中の住人が十年以上入れ替わっていないような状態。そんな村で生きるつもりはないんじゃい! と思い、広告の仕事をはじめました。広告業界はきっとひらけているだろうと思っていたんですが……おやおや? という疑問も芽生えます。行きたい方向に行き、会いたい人にも会える恵まれた状況でもあったんですが、興味があった映画業界も「もしや……」みたいな予感がありました。結局、個性やオリジナリティって何だろう、と。映画も広告も好きだから観たり勉強したりするんですけど……みんな本当は「気づいて」いるんじゃないのかなって。作り手側の狙いを。映画やCM業界じゃなくても、目に触れるものってそうやって気づかれているんじゃないかなって。滲み出る「アレ」みたいな感じで。感動させたい。観客の心を突き動かしたい。作っている側の人たちは、「もっとこうすれば届くんじゃないか」と日々作戦を練るんですけど、人ってそんなに簡単に手のひらを転がらないと思うんです。想像力豊かな人はこの世の中にたくさんいるはずなのに、狭く狭く落とし込もうとしているのは、作っている側の人たちなんじゃないかとすごく思います。○やっぱり映画はすばらしい――最近、心を突き動かされた映画はありますか?『この世界の片隅に』は、観てよかったと久しぶりに思えた映画で、すべてに対して愛を感じました。大々的に宣伝されることもなく、クラウドファンディングで制作資金を集め、ようやくお客さんに届けて、作品が口コミで広まっていく。最初はそういった背景を怪訝に思っていましたが……のんちゃんが本当によかった。あの内容と今の彼女の状況みたいなのが重なっていて。「ありがとう。この世界の片隅にうちを見つけてくれて」というセリフがありますが、本当にそうだねと。きっと彼女自身が、そういうものを引きつけているんだと思います。私にとってあまりに好きな要素が揃いすぎていて。これをよしと言わずして、何をよしとするのだ! みたいな。我慢しようと思っていたんですけど、テアトル新宿近くの「かに道楽」の前で泣いてしまいました(笑)。――『ブルーアワー(仮)』も半分はドキュメンタリー。共通する部分がありますね。そうです。その方がいいのかなと。これを考えている時に映画を観たので、のんちゃんの影響はあったのかもしれないです。彼女の中でも何かが変わったはず。それって映画だからできることと言うか、映画はそういう力があるから、やっぱりすばらしい。そう思えた出来事でした。――アイデアはどのくらいの時期に浮かんだんですか?「映画を作りたいから考えよう」じゃなくて、いつかは形にしなきゃいけないと思っていました。それをどうやって描くのかはなかなか思いつかなかったんですけど。いいタイミングにこのコンペがあって、問いかけてみたら、みんなどう思うのかなと。そんなわけで、「らしい」感じの賞に収まったなと思います(笑)。――完璧な自己分析ですね(笑)。隙間産業です(笑)。●制約だらけのCMを演出すること――「映画監督になること」が目的ではない。「映画監督になりたい」ではないと思います。もちろん、作りたい気持ちはあるし、やってみたい気持ちはある。もともとは観るのが好き。でも自分が観てみたい作品がまだ作られていないから、作るしかない。今までの映像やそれ以前も、そういう発想で物作りをしてきたんです。誰かが代わりに作ってくれるんだったら、それでいいと思います。――働く場所はどこでもいい? CM、映画、ドラマ。何でもいいんだと思います。自分がやりたいことがあって、それを求めてくれる人がいて。「こういうものが観たい」と思うジャンルに携われていれば、それでいい。今それができるのが映画なんじゃないかと。それから、1つのことを突き詰めてやるというよりも、いろいろなところに足を置く方が自分としてはいいのかなと思います。――ちょっと抽象的な質問になるのですが、働く上での喜びって何ですか?人を描きたいとか、携わるものの何かを描ければいいとか、大きいところでいえばそうなんですけど、それでお金が動くことが大事。だから、私は自主映画は撮らなかったと思うんです。CMを撮っていると、「人を描くことが好きなんですね」と言われますし、「映画をやらないんですか」とも言われてきました。だからといって、自分でお金をはたいて、誰が観るか分からないショートムービーを作るの気持ちにはならなかった。それよりも、自分のアイデアに誰か乗っかってくれて出資してくれる、そういう流れの方が社会と関わって動かしている気がするんです。そうやって自分が消費されているのが好きなんだと思います(笑)。商材です(笑)。○だいたいのことはなんとかなる!――さきほど広告業界の話がありましたが、CMは制約だらけで表現の幅も狭いのでは?関わる人が多い分、いろいろな人がいろいろなことを言うのが広告です。「すごく困ったことを言われた」「クオリティーが下がってしまうかもしれない」みたいな懸念を抱く方が多いんですが、それを好転させるのが監督のポジション。アイデアを出す訓練にはすごくなっていると思います。どんなに最悪なことや理不尽なことがあっても、それを乗り越えられるアイデアを出すことで、意外と安泰だと思っていた当初のプランよりも良くなることもあるし、これはこれで良かったなと思える時もある。アイデアを出していく喜びみたいな。守りに入ることはマイナスなことばかりじゃなくて、そこからなんとか形にするのはむしろチャンス。そう思うと……ちょっとかっこいいじゃないですか(笑)。時々、びっくりすることありますよね? 大人って本当に理不尽!みたいな。そんなこといっぱいあるけど、私は揉まれまくっているので。だいたいのことはなんとかなる!――なんだか励まされます(笑)。これからの映画作りにも役立ちそうですね。そうですね。結構ひどいことも経験してきたので(笑)。だいたいのことは受け流せます。「やられたらやり返す」精神です。○今しか描けないもの――『ブルーアワー(仮)』の主人公は、田舎育ちにコンプレックスを抱いた33歳。自分も地方出身なのですが、確かに上京したての頃はコンプレックスがありました。でも、年齢と共に薄れて、今では無くなってしまいました。脚本を書くタイミングで一番抱いていた感情でしたが、このコンペに出すと決めている時と今では、やっぱりちょっと変化しています。実制作に入って詰めていくとまた変化するかもしれません。でも、この感情の微妙なゆらぎは、私が40歳になったらできないことなのかなと。今しか描けないもの。キャストもそうなんですが、それが濃く出るといいなと思います。――誰を主役に据えるかは決まっているんですか。あの人が出てくれたら、みんな観たくなるんじゃないかぁと思っている人はいるんですけど、出てくれるかは分からない(笑)。――のんちゃんしかいないんじゃないですか?そうですね(笑)。映像作品は全てそうなのかもしれないですけど、「出ている人」がすべて。対「作品」、対「監督」、対「お客さん」に対して、どういう思いでそこに立っているのか。役者さんとの信頼関係というか、私は出てくださる人に対して、基本的にすべてを認めてあげたい。だからこそ、その人のことを好きになる。嫌いなところもあると思うけど、それも含めて好きになる。きっと、作品にも表れるような気がして。キャストのことを大事に思って作っている。それが伝わるような作品にしたいです。――役者さんとどうやって信頼関係を築いていくつもりですか。撮影期間中に何かをやるというよりも、脚本もその人に合わせて書き直していきます。その人がどういういきさつで今に至っていて、何が好きで何が嫌なのか。話し合って、一緒に作り上げていきたいです。○CM炎上の矛先は?――前田敦子さん、トリンドル玲奈さん、木村文乃さん。これまで、CMで数多くの女優を演出してこられましたが、そのあたりの経験は映画作りでもいかせるとお考えですか?CMの撮影は全然時間がなくて、現場で「初めまして」で、その日に「さようなら」なんてざらにあって。「女優の内面を引き出していますね」なんて褒めてくださる方もいますが、そんなの短時間でできるわけない(笑)!私すごくウザいんですよ。他の人はあまりやらないみたいなんですが、CMに出てくださる方に手紙を書くんです。自己紹介とお願いした理由、やりたいことなどを書いてお渡しします。事前に読んでもらえると、お会いした時のやりとりもスムーズです。手紙を読まない人は、それはそれで「そういう人なんだ」というのが分かる(笑)。瞬発的にコミュニケーションを取るタイプの方もいらっしゃいますからね。CMって目にすることが多い映像なのに、そんなに簡単に撮っちゃっていいの? と思ってしまいます。多くの人は「撮れればいい」となりがちですけど、最近、炎上問題も多いじゃないですか? リスクを背負うのはクライアントや出ている人なんですよね。私なんかはバッシングの対象にならず、クライアントさん、そして演者さんがディスられる。「作ったのは誰なのか」で追い込まれることもない。それっておかしいと思いませんか? だからこそ、本人にも納得してやってもらいたいという思いがあります。――映画では、CMよりも関わる日数が増えますね。手紙も書き放題です(笑)。本当ですね(笑)。本気でウザいと言われるかもしれません。■プロフィール箱田優子(はこた・ゆうこ)1982年2月9日生まれ。茨城県出身。2005年、東京芸術大学美術学部絵画科を卒業。同年、葵プロモーション(現AOI Pro.)に入社。博報堂クリエイティブ・ヴォックスの出向を経て、2014年にAOI Pro.を退社。CluB_A所属となる。これまで、ジンコーポレーション・ミュゼプラチナム(トリンドル玲奈)、チョーヤ梅酒・さらりとした梅酒(大島優子)、パピレス・Renta!(麻生久美子)、森永乳業・MOW(木村文乃)、ハウスウェルネスフーズ・C1000(本田翼)、マイナビ・マイナビ転職(前田敦子)など、CMを手掛けた。
2017年06月10日世界的に活躍する女性映画監督ソフィア・コッポラが、「Panthère de Cartier Watch(パンテール ドゥ カルティエウォッチ)」(以下パンテール)の新コレクションを記念したスペシャルショートムービーを製作。主演を『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のコートニー・イートンが務めていることが分かった。独自のスタイルとフェミニティに象徴される「The Maison Cartier(メゾン カルティエ)」。同ブランドの、80年代の世相を反映し陽気で大胆なスピリットをまとって生まれたフェミニンウォッチ“パンテール”。30年近い時が流れ、新たに甦ったこのウォッチは、あらゆる女性独自のスタイルとパーソナリティを表現し、ウォッチ時計ではなく、ジュエリーとしての存在感を持つ。今回公開されたショートムービーの監督を務めたのは、スタイル、テイスト、そしてモダンエレガンスのアイコンとして際立った存在感を示すソフィア・コッポラ。次回作『The Beguiled』(原題)では2017年カンヌ国際映画祭にて、女性監督として56年ぶりとなる監督賞を受賞し話題となっている。コッポラ監督は、パンテール ウーマンを“エレガントで洗練された、シックでグラマラス、そして陽気でありながら色気のある女性”と捉え、ダウンタウンユニオンステーション、ジョルジォ・ナイトクラブ、ハリウッドのホテル、“フォックスレジデンス”など数日間にわたるLAでの撮影を行い、そのムードや“旅する女性”を表現した。ショートムービーに起用されたのは、モデルであり2015年公開作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で女優デビューも果たしたコートニー・イートン。魅力的で自然体なコートニーが“パンテール ウーマン”を体現し、グラマラスなパンテールの舞台を作り上げた。また、コートニーがナイトクラブに繰り出すシーンには、以前にもコッポラ監督に出演したブルックリン姉妹やアマンダ・サッダーノが出演している。「パンテール ドゥ カルティエ ウォッチ」は6月2日(金)より発売中。※一部モデルは7月、発売予定。(text:cinemacafe.net)
2017年06月09日日本テレビの人気番組『世界の果てまでイッテQ!』の視聴率が5週連続で20%超えを記録し、話題となっていますね。番組の企画が面白いというのはもちろん、MCを務める『ウッチャンナンチャン』の内村光良さんの存在も大きなところではないでしょうか。お笑いに限らず、俳優や映画監督としても才能を発揮するなど、長きにわたって芸能界の第一線で活躍し続けています。一方、『ダウンタウン』の松本人志さんも時代を作った一人と言え、今でも多くの番組で活躍を続けていますね。そこで、パピマミ読者のみなさまに「内村光良と松本人志、まだまだ現役で面白いと思うお笑いタレントは?」 という二択アンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います!●内村光良vs松本人志! まだまだ現役で面白いと思うお笑いタレントは?・内村光良……56%(83人)・松本人志……44%(65人)※有効回答者数:148人/集計期間:2017年6月6日〜2017年6月8日(パピマミ調べ)●内村光良さんを選んだ理由『どんな番組もウッチャンがいると間違いなく面白くなる!周りの芸人さんを活かすのもうまいと思うし、これからもずっと現役でい続けるんだと思います』(30代女性/事務)『コント番組が大好きで、いつも笑わせてもらってます。下品な笑いじゃなくて万人が楽しめる笑いというのがいいと思いますね』(40代女性/主婦)お笑いでの功績はもちろん、その人柄から幅広い世代に人気の高い内村光良さん。さまざまな番組で活躍する姿を目にするものの、お笑い芸人としてガツガツとした態度を見せることはなく、その振る舞いは上品さが感じられる ほど。ベテランになってくると、番組でネタを披露することがなくなってくる芸人さんが多い中、NHKで放送されているバラエティ番組『LIFE!~人生に捧げるコント~』などでコントを続けていることも評価されているようです。ちなみに“ショートコント”という形式を作ったのは内村さんだと言われているようで、日本のお笑い界への影響も大きいと言えるでしょう。特に、周囲を活かす司会業 などにも定評があり、多くの番組をヒットさせてきた功績もあります。コント師としての実力は松本さんも絶賛するほどで、いまだ笑いに対する姿勢に衰えるところはないようです。●松本人志さんを選んだ理由『松ちゃんにかなう人はいないでしょ。ネタをすることはなくなったけど、ガキの使いでは2人のトークも復活したし、まだまだ現役から退く様子はないですよね』(40代男性/営業)『小さいころから大好きで、今も昔と変わらずに面白い!ちょっとしたコメントでも他の人は考えつかないようなことを言うし、天才だと思います。できればもう一度漫才を見たいですね』(30代女性/販売)お笑い界の頂点に君臨すると言っても過言ではない、ダウンタウンの松本人志さん。テレビで活躍する人気芸人の中にも、松本さんに憧れてお笑いを目指した という人は少なくないでしょう。また、お笑い以外に映画監督としての才能も発揮し、さまざまなことに挑戦する姿勢はいまだ健在です。先日は長年放送を続ける『ガキの使い』でのフリートーク復活 が話題となり、賛否両論あったものの多くの視聴者を楽しませました。最近ではコメンテーターとしての姿が目立つなど、コントや漫才からは離れていますが、番組内で見せるキレのあるコメントは衰えるところを知りません。もう一度、漫才やコントをする姿を見てみたいものですね。----------いかがでしたか?ライバルとして語られることも多い2人ですが、実は深い絆で結ばれているというエピソードもあり、仲の良さがクローズアップされることもあります。同じ時代を戦ってきた2人だけに、戦友・同士という思いもあるのかもしれませんね。50歳を超えて今なお現役の2人。これからもお笑い界に多くの笑いを生みだしてくれるのではないでしょうか。【参考リンク】・【二択アンケート・結果】内村光良vs松本人志! まだまだ現役で面白いと思うお笑いタレントは?()●文/ぶるーす(芸能ライター)●モデル/杉村智子(まさとくん)
2017年06月09日大人気海外ドラマ「トランスペアレント」の製作陣が新たに贈る、ケヴィン・ベーコン主演のドラマシリーズ「アイ・ラブ・ディック」が、本日 6月9日(金)よりAmazonプライム・ビデオにて見放題独占配信がスタートした。本作は、“前世紀に書かれた中で最も重要な男と女の本”(エミリー・グールド/ガーディアン紙)とも評される、クリス・クラウスによる同名小説をドラマ化。舞台は、テキサス州マーファにある華やかな文化人たちのコミュニティ。映画監督のクリス(キャスリン・ハーン)は、ホロコーストに関する本を執筆する夫のシルヴェール(グリフィン・ダン)と共にマーファを訪れ、カリスマ的な魅力を放つ大学教授のディック(ケヴィン・ベーコン)と出会う。ディックに魅了される夫婦はやがて妄想が暴走、ディックはそんな2人のイマジネーションを嘲笑し、愛や一夫一婦制に関する彼らの先入観を覆していく。ミステリアスなディックについて複数の人物の視点から語りながら、1組の倦怠期の夫婦の変遷、あるアーティストの目覚め、そして、神のように扱われるディックという作家を描いていくドラマシリーズは、2016年のAmazonコメディ・パイロット・シーズンの中でも高い評価を得た。『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『パトリオット・デイ』などのケヴィン・ベーコンが、久々に悪役やクセ者ではなく、色気ダダ漏れのカウボーイ然としたディックを演じるほか、『バッド・ママ』『トゥモローランド』のキャスリン・ハーン、『ダラス・バイヤーズクラブ』などで知られ、映画監督でもあるグリフィン・ダンといった実力派俳優たちが出演。ゴールデン・グローブ賞TV部門で作品賞を受賞し、エミー賞では主演男優賞・監督賞を獲得した「トランスペアレント」のジル・ソロウェイが本作の製作総指揮・監督を務めている。また、現在Amazonプライム・ミュージックでは本作のサウンドトラックも配信中だ。すでに海外メディアからも絶賛されており、日本でも、パイロット・シーズンとして配信された際のAmazonプライム会員からのカスタマーレビューにも、「ミステリアスな役を演じるケヴィン・ベーコンがかっこいい!」「手法が大胆だし、役者の個性が毒を持っていて、目が離せない。イケテル」「今後Dickの過去や彼への妄想が進展して危ない香りが…面白そうです」と好評が寄せられている。「アイ・ラブ・ディック」は6月9日(金)より、Amazonプライム・ビデオにて見放題独占配信中(全8話)。(text:cinemacafe.net)
2017年06月09日上戸彩との共演作『昼顔』の公開を控える斎藤工が、「齊藤工」名義で長編映画監督デビューを果たした『blank13』。この度、本作が6月17日(土)より開催される「第20回上海国際映画祭」のアジア新人賞部門に選出され、齊藤監督が「新人監督賞」にノミネートされたことが分かった。突然蒸発し、13年間行方不明だった父親の消息が判明。しかし、家族との溝が埋まらないまま、その3か月後にガンでこの世を去ってしまう。取り戻せないと思っていた13年間の空白が、葬儀当日の参列者が語る父親のエピソードで、家族の誰も知らなかった父親の真実とともに埋まっていく…。本年度のゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて観客賞にあたる、「ゆうばりファンタランド大賞(作品賞)」を受賞している本作は、放送作家のはしもとこうじの実話を基に、13年前に突然失踪した父が余命3か月で見つかったことから始まるある家族の物語。主人公・コウジ役には高橋一生、彼女役に松岡茉優、失踪した父親役にリリー・フランキー、母親役を神野三鈴が務めるなどそのほか実力派、個性派俳優陣が集結。斎藤さん自身も主人公の兄役で出演している。さらに、音楽監督は俳優・ミュージシャンとしても活躍中の金子ノブアキ、スチール撮影はレスリー・キーが務めるなど豪華揃いだ。「上海国際映画祭」は1993年から行われ、世界12大映画祭の一つにも数えられているアジア圏最大規模の映画祭。今回本作が選出された「アジア新人賞部門」は、アジア圏の新人監督作品を対象とし、アジア各国からこれからの映画界を担う才能が集結。映画祭は17日(土)に華々しいオープニングセレモニーで開幕し、26日(月)に閉幕。本作の上映は18日(日)、齊藤監督と神野さんの舞台挨拶を予定。受賞発表は23日(金)となっている。■齊藤工監督コメント『blank13』は日本特有の埋葬・葬儀身内の死に纏わる家族の距離を描いた作品だと思っていますそもそも企画段階から海外の方々からの目線を意識して切り取った作品でもあります。無理を言って火葬場の裏側の作業にもカメラを向けさせて頂いたり我々の疑問すら持たなく“そう言うもの”とやり過ごす当たり前の風習こそが作品の味わいになればと作りましたなので海を渡った反応は本作の大きな“目的”です。世界12大映画祭の一つにも数えられる権威ある上海国際映画祭<アジア新人賞部門>新人監督賞へのノミネート心から光栄に思います。『blank13』は2018年2月3日(土)、シネマート新宿にて限定公開。(cinemacafe.net)
2017年06月08日演出家・映画監督の福田雄一が6日、舞台『デストラップ』の稽古開始に対し、コメントを寄せた。同作はアイラ・レヴィンによる戯曲で、今回は翻訳・演出を福田が務める。かつては多くの作品をヒットさせたが、今は4作連続失敗しているブロードウェイの劇作家シドニー・ブリュール(片岡愛之助)が、教え子のクリフォード・アンダーソン(A.B.C-Z 橋本良亮)から届いた脚本「デストラップ」の質の高さに驚き、クリフォードを殺害し作品を奪おうと企てる。愛之助、橋本のほか、シドニーの妻・マイラ役の高岡早紀、弁護士・ポーター役の坂田聡、霊能力者・ヘルガ役の佐藤仁美が出演する。5名のキャストが初集合を果たし、福田による本格指導がスタート。早くも意気投合する姿を見せた。福田は「僕は根っからのおバカな作品より、 そういった匂いのしない作品に笑いを生み出していく方が好きなんです」と語り、「基本的にサスペンス好きでもあり、『デストラップ』を題材に選んだのは間違いではなかったと、 稽古初日の読み合わせで確信しました」と自信を見せた。愛之助について、福田は「あまり自分の中の激情を吐き出すタイプではない」と分析。「今回はストレートプレイゆえのお芝居の揺らぎ、メリハリを見せて欲しいなと。そうすることでシリアスにも、笑いにも振ることが出来ますから」と注文を寄せた。また福田は「ベタな笑いに関しては、坂田さん、佐藤さんにお任せしようと思っています」と目論みつつ、橋本について「お芝居が思いのほかピュアで、相当遊べそうな感じ」と目をつけた様子。そして「高岡さん演じるマイラで遊んでみたいとも考えていましたが、少し方向転換が必要かなと。愛之助さんが相手ならいかようにも受け止めてくださるでしょうし、まず僕は、橋本くんのいじり方をひたすら探っていこうと思います(笑)」と、稽古開始による考えの変化を語った。東京公演は東京芸術劇場プレイハウスにて7月7日23日。静岡公演は静岡市民文化会館中ホールにて7月26日、名古屋公演は刈谷市総合文化センターにて8月1日、兵庫公演は兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて8月3日に上演される。
2017年06月06日俳優の菅田将暉と桐谷健太がW主演を務める映画『火花』(11月23日公開)のティザービジュアる、及び場面写真が公開となり、同時に新キャストも発表された。同作は又吉の芥川賞受賞作で、単行本の部数は253万部を突破。お笑い芸人で映画監督の板尾創路がメガホンをとり、芽の出ないお笑い芸人・スパークスの徳永(菅田)は、先輩芸人・あほんだらの神谷(桐谷)に魅了され、「弟子にしてください」と申し出る。木村文乃が神谷の恋人でヒロインの真樹を演じる。ティザービジュアルでは、神谷が徳永の肩を組み、二人の眩しい笑顔が印象的な写真に「笑いながら、もがき倒した10年間」というコピーが記される。今回公開された場面写真では、徳永・神谷・真樹のほか、徳永と漫才コンビ「スパークス」を組む山下(2丁拳銃 川谷修士)、神谷と漫才コンビ「あほんだら」を組む大林(三浦誠己)、そして新キャストである加藤諒の姿が。加藤は徳永の後輩芸人であり、目まぐるしいスピードでスターの階段を駆け上がっていくピン芸人・鹿谷役を演じる。場面写真でも、フリップを片手にステージに立っている姿で、ネタ披露の場面を期待させた。
2017年06月06日