是枝裕和監督の『三度目の殺人』がコンペティション部門に出品され、北野武監督の『アウトレイジ 最終章』がクロージング上映された第74回ヴェネチア国際映画祭。このほど、メキシコが生んだ映像の魔術師ギレルモ・デル・トロ監督が放つファンタジー・ロマンス『The Shape of Water』(原題)が、最高賞にあたる金獅子賞を獲得したことがわかった。舞台は1962年、アメリカと旧ソビエトの冷戦時代。清掃員として、政府の極秘研究所に勤めるイライザ(サリー・ホーキンス)は孤独な生活を送っていた。だが、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に“極秘の実験”を見てしまったことで、彼女の生活は一変する。人間ではない不思議な生き物との、言葉を超えた愛。それを支える優しい隣人らの助けを借りてイライザと“彼”の愛はどこへ向かうのか…。本作は、『パシフィック・リム』『パンズ・ラビリンス』などの世界的ヒット作で知られる、メキシコの巨匠デル・トロ監督によるファンタジー・ロマンス。ひとりの孤独な女性と、水の中で生きる不思議な生物との超越した“愛”を描き、公式上映の際には映画祭の会場は興奮のるつぼに!イタリア現地時間9月9日、日本時間10日未明に行われた授賞式で、見事、金獅子賞の栄冠に輝いた。メキシコ人監督の金獅子賞受賞は、史上初。孤独だが、慈愛に満ちた女性イライザを演じたのは、『ブルージャスミン』『パディントン2』のサリー・ホーキンス。彼女を支える優しい隣人には『扉をたたく人』のリチャード・ジェンキンス、イライザと恋に落ちる生き物に息吹を与えるのは『パンズ・ラビリンス』でもデル・トロ監督とタッグを組んだダグ・ジョーンズ。また、冷徹な政府の調査官に『ノクターナル・アニマルズ』のマイケル・シャノン、そして、イライザの頼もしい同僚に『ドリーム』のオクタヴィア・スペンサーと本年度アカデミー賞ノミネート俳優が扮し、観る者を未知の世界にタイムスリップさせる。類まれなる美しさをたたえた映像世界で描かれた、空想をも超える純愛と覚醒に、世界が喝采を贈った本作。ファンタジー映画の新たなる金字塔として、早くもアカデミー賞ノミネート確実との声も上がっている本作に、引き続き注目していて。『The Shape of Water』(原題)は2018年、日本公開。(text:cinemacafe.net)
2017年09月11日米BOX OFFICE MOJOは9月8日~9月10日の全米週末興業成績を発表した。今週トップを飾ったのは、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』。テレビ映画化されたこともある、スティーブン・キングの代表作を、『MAMA』のアンディ・ムスキエティ監督が映画化した作品で、2位以下を大きく引き離す週末興収1億1,715万ドルを稼いだ。不可解な児童失踪事件が相次ぐ米メイン州デリー。「ペニーワイズ」と名乗る奇怪なピエロの存在が、小さな田舎町を恐怖のどん底に引きずり込んでいく。2位も初登場の『Home Again(原題)』。『ハート・オブ・ウーマン』、『恋愛適齢期』などで知られる脚本家で映画監督のナンシー・マイヤーズの娘ハリー・マイヤーズ・シャイヤーが脚本と監督を手掛けた作品だ。リース・ウィザースプーン演じる離婚したばかりの2児の母親が、新たな人生のスタートのためにロサンゼルスへ移住し、3人のカリスマ的存在の若い男性を同居人として迎え入れたことから始まる奇妙な家族生活と騒動を描く。3週連続トップを守った『The Hitman’s Bodyguard(原題)』は4週目にして3位に転落。以下『アナベル 死霊人形の誕生』、『Wind River(原題)』、『フェリシーと夢のトウシューズ』も初登場2作品に押されて、それぞれ2ランクずつ順位を下げた。7位『スパイダーマン:ホームカミング』は前週と変わらず。2ランクダウンの8位『ダンケルク』など以下のラインナップはランクを落としてはいるもの、前週と変わらずトップ10内に留まった。
2017年09月11日「カメラに愛されているんだよね…」――。嬉しさと感嘆、そして、演出家として何も付け加えることがないことへの悔しさが混ざったような口調で是枝裕和監督は語る。その視線の先にいるのは『三度目の殺人』で、『海街diary』以来の是枝作品への出演を果たした広瀬すず。わずか数年で、その姿を見ない日はないほどの人気女優となった。是枝監督の目に、彼女の成長や変化はどのように映ったのだろうか?是枝監督のオリジナル脚本による本作は、殺人事件を巡るサスペンス。弁護士・重盛(福山雅治)は、解雇された工場の社長殺害の容疑で逮捕され、ほぼ死刑が確実の三隅(役所広司)の弁護を担当することになる。裁判に勝つためには真実など二の次というスタイルの重盛だったが、二転三転していく三隅の供述や被害者遺族との関係に翻弄され…。果たして真実はどこにあるのか?広瀬さんは被害者の娘で、三隅と意外な接点を持つ咲江を演じている。『海街diary』の撮影時から数えると、約3年。10代のうちに再び、是枝組への参加がかなった広瀬さんは「(『海街』が)ちょうど高校に入るときで、今回は高校卒業のタイミング。この感じは、“いま”しかないんだなと感じた」とふり返る。咲江は、事件の被害者の娘であり、常識で考えれば、容疑者の三隅は彼女にとって、父を殺した憎むべき存在。だが、咲江はある秘密を三隅にだけは打ち明けるなど、事件前から三隅と接点があり、事件の様相が大きく覆る事実が徐々に明らかになっていく。是枝監督が今回、カメラに収めようとしたのは「黒すず(笑)」。脚本を書いた是枝監督から見ても、非常に難しい表現が必要とされる役柄だった。「内面に抱え込んでいる感情、その表現の仕方が今回はすごく複雑なんです。(感情を)秘めたまま、爆発させないから。語尾だけでいろんな感情を見ている人間に感じさせないといけない」。だが、そんな難しい役柄にもかかわらず、是枝監督から見て、広瀬さんの演技は「(一発目から)完璧だった」という。「今回は現場で微調整もほとんどしてない。『これだ』というものが最初から出てきてるから。役について話したのは、最初に『この(咲江の)母親(斉藤由貴)は、被害者意識でできていて、娘は被害者なのに、むしろ加害者意識を自分のアイデンティティとして持っている。対照的な母娘なんだ』ということくらい。(広瀬さんは)現場で台本を開かない。セリフが入っているというより、役が入っているから、(台本の)文字に戻らなくてよかったんでしょうけど…。それにしても大したものだと思います」。『海街diary』のときは15歳。是枝監督独特の手法で、台本を渡されず、現場で是枝監督が口頭で広瀬さんにセリフを伝え、相手が何を言い、どんな行動をするかもわからない状況で演じた。その後、『ちはやふる』の小泉徳宏監督、『怒り』の李相日監督など、異なる監督の下で、様々な役柄を演じてきた。そんな広瀬さんから見た是枝組とは?「構えなくていいというか…。前回、セリフも知らず、どんなシーンを撮るのかもわかっていないから、フラットな状態で現場に行けて、それがやりやすくて自分にすごく合っていたんですよね。そのフラットな感じが、今回もあったんだなと感じます。安心感みたいなものがすごくあるんですよね」。加えて、今回、すんなりと咲江という役柄に入れたのは、彼女に対して感じる、距離の近さも大きかったという。「(思いを)言葉にしないで抑えるという役は、これまであまりなかったけど、元々、自分はそっちの性格なので、似ていると思うし、感覚がわかるんですよね。そういう意味で、気持ちが楽でした。どちらかというと、いつもの言葉にする役のほうが大変なので」。「あんまり、“才能”という言葉は使いたくないけど…」と前置きしつつ、是枝監督が口にしたのが、冒頭で紹介した「カメラに愛されている」という言葉。例として挙げたのが、カメラが福山さん演じる重盛の視点で、ドラッグストアの棚越しに咲江を追いかけるという、セリフのない短いシーン。「撮影の中で、いろんな瞬間の偶然があるんです。風が吹いたり、陽の光だったり、それは狙ってできるものじゃないんですけど。ドラッグストアをひとりでぶらっと歩き、ちょっとだけ目線が動き、小さく何かをつぶやく。そのひとつひとつの仕種のタイミングも素晴らしいんですけど、一歩間違えると全然、うまくいかないんです。カメラと役者と、棚のコラボだから、どんなに演技がうまくても、棚をも味方につけないといけない。いや、冗談じゃなく、本当に(笑)。こればっかりは、持ってるものなんですよ」。もちろん、自然現象や棚だけではなく、ほかの共演陣とのやりとりにおいても、彼女の存在感はしっかりと画面を通して伝わってくる。特に印象的なのが、斉藤由貴さんとの母娘のシーン。是枝監督曰く斉藤さんは「やってみないとわかんないタイプ(笑)」。同じシーンでも毎回、テイクごとにセリフはおろか、感情のピークの持っていき方さえも、変わってしまうのだという。まさにどんな球種が投げられるのか、わからない相手とのキャッチボールだが、広瀬さんは見事に全てを受け切った!広瀬さんはこうふり返る。「本当に斉藤さんは、何を発するのかわかんない(苦笑)。台本を読んで、セリフもわかってるんですけど、何が飛んでくるのか…。咲江の、お母さんに対する見方や感情もあるんですけど、(斉藤さんの)ひとつひとつの仕種が見たくないものだったり、『なんでそんな目ができるの?』という視線で…。一緒にやってて怖かったです」。なぜ、このタイミングで再び広瀬さんと?そんな問いに、是枝監督は「僕は、(広瀬さんを)成長と共に撮り続けていきたいって思ってる。『是枝さんは、もういいかな』って嫌がられない限りね(笑)」と語る。何が是枝監督、いや、多くの映画監督にそう思わせるのか?「そりゃもう、女優としてのポテンシャルの高さを引き出したいという、演出家の欲を掻き立てる対象なんじゃないですか?(自身が撮ることで)もっと出てくるんじゃないか?って」。あと1年足らずで広瀬さんは20歳を迎えるが、是枝監督は早くも「20代のどんなすずを撮ろうかな?って考えてます」と笑う。学生から大人の女性、母親…いったい、どんな広瀬さんの“いま”を切り取ってくれるのか?楽しみに待ちたい。(photo / text:Naoki Kurozu)
2017年09月11日世界最高峰の写真家集団「マグナム・フォト」に在籍する写真家で、映画作家のレイモン・ドゥパルドンの人生を辿ったドキュメンタリー映画『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』。このほど、ヌーヴェルヴァーグの巨匠エリック・ロメールの映画撮影現場の様子を収めた本編映像が、シネマカフェに到着した。フランス写真界の巨匠にして、ドキュメンタリー映画監督のレイモン・ドゥパルドン。5月に開催された第70回カンヌ国際映画祭でも、最新作『12 jours』(’17)がスペシャル・スクリーニング部門で上映されるなど、現在も第一線で活躍し、多大な尊敬を集めている。本作は、ドゥパルドンが40年以上に渡って世界中を旅して撮りためたフィルムを、妻であり、映像作品の製作・録音を担当してきたクローディ―ヌ・ヌーガレとともに1本の映画として綴った共同監督作品。2012年にはカンヌ国際映画祭の後、東京国際映画祭でも上映された。まるでドゥパルドンの人生のハイライト集であると同時に、「旅」を通じて新しい自分と愛すべきものを発見するという、普遍的な「人生の旅」を描いたドキュメンタリー。アルジェリア戦争やプラハの春などの歴史的事件の映像や、ドゥパルドンの生い立ちからロマンス、またライフワークとして現在も撮り続けるフランスの日常風景は、まるでドゥパルドンによる“ガイドブックには載らない”世界旅行記ともいえる。また、その映像には、アラン・ドロンやジャン=リュック・ゴダール、ネルソン・マンデラの姿なども収められている。このたび到着した本編映像は、共同監督を務めたクローディーヌが、ヌーヴェルヴァーグの巨匠エリック・ロメールの元で働いていたころの貴重映像。クローディーヌは『緑の光線』(‘85)の撮影現場にて、ロメールが主演のマリー・リヴィエールやキャストらと仲良く戯れている姿を8mmカメラ「スーパー8」で撮影。その一方で、「毎晩“緑の光線”の撮影に挑んだ」というナレーションとともに、録音技師として働くクローディーヌの姿も映し出されている。そして映像は、ドゥパルドンが出会ったばかりのクローディーヌの姿へと移り、彼女を撮影し続けるドゥパルドンの姿にクローディーヌの笑みがあふれる様子も伺うことができる。公私にわたる伴侶・クローディーヌとの出会いについて、ドゥパルドンは「クローディーヌに出会うまで私は内向的な性格だった。しかし彼女と出会って性格も変わり、映画を喜びとして撮り続けることができるようになったんだ。彼女がいなければ、いまでもつまらない映画を撮っていたかもしれない」と語っている。言葉がなくても伝わってくる2人の愛に、観る者の心にも暖かい陽が差すような映像となっている。『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』はシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)
2017年09月10日高良健吾が“5股”借金ダメ男を、城田優が異色の“ヒロイン”を演じる、伊坂幸太郎原作のWOWOW「連続ドラマWバイバイ、ブラックバード」。このほど、その“グッド・バイ”ストーリーの一端が明らかになる特報映像が公開された。伊坂作品初の連続ドラマ化として注目を集める本作。惹かれた女性すべてと付き合ったことから5股をかけてしまい、5人の女性たちに別れを告げることになる主人公を、世代きっての実力派の高良さん、そのお目付役となる規格外の“ヒロイン”を城田さんが演じている。このほど、不思議な縁で出会う2人をとらえた初映像がついに公開。まずは、頭から布袋をかぶせられ、両手を縛られた3人の男が薄暗い空間で佇むシーンからスタートする本映像。その布袋がはぎ取られると、殴られた顔があらわに…。不安に怯える表情を見せる男は星野一彦(高良さん)。隠し撮りした女性の写真ファイルを乱雑にめくりながら、「5股とはすごいねぇ、びっくりだよ」とトリッキーな表情で星野に毒づくのは、お目付役の怪女、繭美(城田さん)。なんと「身長3m、体重200kg」と言ってのける。そして、謎に包まれた“あのバス”。囚われた5股男・星野の最後の願いとはいったい…!?気立てのよさそうな笑みが印象的な星野、妖艶な横顔のシルエットがさらなる想像を掻き立てる、繭美。ジャズが流れ、異国情緒漂う幻想的な風景は、ロードムービーを彷彿とさせる映像となっている。本作で監督を務めたのは、『ひゃくはち』(’08)で映画監督デビュー、2012年公開の『宇宙兄弟』が大ヒットとなり、昨年は夭折した天才棋士・村山聖の生涯を描いた『聖の青春』が各映画賞を席巻した森義隆。本作について、森監督は「一ファンでもある伊坂幸太郎さんの傑作小説をお預かりし、プレッシャーはありました」と明かしながらも、「『こんなに面白い物語、どう撮っても面白くならないわけがない』と開き直り、主演の高良健吾、城田優とともに、どっぷりと伊坂ワールドに浸かり切った2か月間は、本当に創造的で楽しい時間でした。2人の才能が生み出した“5股男”星野と“怪物女”繭美は、他のドラマでは絶対に出会うことができないと断言できるほど、痛快無比で、個性的で、魅力的な凸凹コンビになったと思います」と、高良さんと城田さんの化学反応に太鼓判。さらに、“別れ”の物語である本作について、「“別れ”のときに訪れる、悲しさとも、寂しさとも、切なさとも形容できない感情は、人生というものの答えでさえあるかもしれません。5股男と怪物女のお別れ珍道中を通して、人生のヒントがたくさん詰まった、宝箱のようなドラマに仕上げたいと思います。伊坂先生。原作よりも面白いドラマになってしまうかもしれません!(汗)」と、自信を込めて語っている。「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」は2018年、毎週土曜22時~WOWOWプライムにて放送(全6話 ※第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2017年09月09日『X-MEN』のスピンオフ映画『X-Force』(原題)の脚本と監督にドリュー・ゴダードが決定した。木曜日(現地時間)、「Fox」が明らかにした。ゴダードはマット・デーモン主演の『オデッセイ』の脚本を手掛け、2016年のアカデミー脚本賞にノミネートされた経験を持つ。現在42歳のゴダードは、2002年から「バフィ~恋する十字架~」、「エンジェル」などで脚本家としての経験を積んできた。「デアデビル」、「ザ・ディフェンダーズ」では製作総指揮としても活躍。映画監督デビューは2012年、クリス・ヘムズワースらが出演したホラー映画『キャビン』だった。この映画ではジョス・ウェドンと脚本を共同執筆している。『X-MEN』のキャラクターを主人公とした映画を展開していくことに前向きな「Fox」は、来年4月13日にジョシュ・ブーン監督の『X-MEN:The New Mutant』(原題)、6月1日にデヴィッド・リーチ監督の『Deadpool 2』(原題)、11月2日にサイモン・キンバーグ監督の『X-MEN:Dark Phoenix』(原題)の3作品の公開を予定としている。『X-Force』の公開日は明らかになっていない。ゴダード監督は、同作の撮影前に、「Fox」が製作、クリス・へムズワースとジェフ・ブリッジスが出演する『Bad Times at the El Royale』(原題)の監督とプロデュースを行う。(Hiromi Kaku)
2017年09月08日マーク・ウェブ監督映画『ギフテッド』が、2017年11月23日(木・祝)より全国の劇場で公開される。『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督作『ギフテッド』は、『(500)日のサマー』でセンセーショナルなデビューを飾ったマーク・ウェブ監督最新作。チャーミングな映像と心に響くセリフで、“自らの手で作る家族”の素晴らしさを描くヒューマンドラマとなっている。ストーリーフロリダに暮らす、ちょっと変わった2人と1匹の家族。7歳の生意気ざかりのメアリーと、彼女の叔父でシングルのフランク、そして“歴史上一番すごい猫”のフレッドだ。互いがいるだけで、毎日が記念日のように楽しい時間は、メアリーが学校へ行くことになり揺らぎ始める。彼女には、生まれながらにして数学の天才的な“才能=ギフテッド"があったのだ。フランクはメアリーの英才教育を頑なに拒むが、そこへ縁を切ったはずのフランクの母親が現れ、彼からメアリーを奪おうとする。歴史を変える才能の開花か、愛する者と生きる人生か。果たして、メアリーにとっての本当の幸せは?悩めるフランクには、メアリーの母である亡き姉から託された“ある秘密”があった…。主演にクリス・エヴァンスメアリーを育てる叔父フランク役を演じるのは、マーベルのアメコミヒーロー『キャプテン・アメリカ』の実写映画化シリーズで主役のキャプテン・アメリカを務めてきたクリス・エヴァンス。そして、生まれながらにして数学の天才的な才能を持つメアリー役には、子役界の新星マッケナ・グレイスが抜擢された。そのほか、リチャード・カーティス監督作『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』で主人公の母親役を演じたリンゼイ・ダンカン、女優としてだけでなく、ディズニーアニメ『ズートピア』などで声優としても活躍するジェニー・スレイト、『ドリーム』のオクタヴィア・スペンサーらが出演している。作品情報映画『ギフテッド』公開日:2017年11月23日(木・祝)監督:マーク・ウェブキャスト:クリス・エヴァンス、マッケナ・グレイス、リンゼイ・ダンカン、ジェニー・スレイト、オクタヴィア・スペンサー© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
2017年09月08日●映画の社会的な面に反応があった『トウキョウソナタ』で第61回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞したほか、何度もカンヌ映画祭に作品が正式出品されている黒沢清監督。最新作である『散歩する侵略者』もまた、カンヌ映画祭で世界に発信されることとなった。誰もが名前を知りながら、実態についてはあまり知られていないカンヌ映画祭だが、映画監督にとっては「嬉しさと不安」が半々の特殊な場だという。『散歩する侵略者』は、劇団「イキウメ」の同名舞台を実写映画化した作品だ。ある日、自分の夫(松田龍平)が”侵略者”となって帰ってきた妻(長澤まさみ)や、”侵略者”と出会ってしまったジャーナリスト(長谷川博己)が、自分の立場を選択しながら物語が動いていく。人間から概念を奪うという独特な設定を持ったこの侵略サスペンスは、カンヌでどのように捉えられたのだろうか。○カンヌの反応は?――第70回カンヌ国際映画祭 「ある視点」部門に正式出品された『散歩する侵略者』ですが、現地での反応はいかがでしたか?みなさん真剣にご覧になっていたようですね。楽しい娯楽映画的な要素もふんだんに入れて作っているつもりではありますけど、こういう内容ですから、作品の訴えている社会的な面を真剣にとらえようとされている感じでした。――日本の反応とは違いそうでしょうか?キャスティングが豪華なので、日本だと次々と有名な方が出てくることに目に奪われるかもしれないですね。内容的には日本の方が見ても複雑で考えさせられる要素があると思うんですが、きらびやかな感じがするので、娯楽映画として素直に受け取ってくれるのかなという気がします。――何度もカンヌ国際映画祭に参加されている黒沢監督ですが、カンヌには身が引き締まる感覚などありますか?他の映画祭と比べて特殊と言いますか……ただお祭りのようにみんなが映画を楽しみにしてくれているだけじゃない、厳しい目があります。みんなが批評家ですから「ダメなものはダメと言ってやる」「どこか弱点を見つけて攻撃してやる」という緊張感が映画祭全体に漂っています。世界の批評の目にさらされるのは、何度行っても複雑な感じですよね、作っている方としては。呼んでおいてひどいこと言うのか! と(笑)。――嬉しいと同時に不安というような……。半々ですね(笑)。嬉しいは嬉しいんですけど、何を言われるんだろうという不安もあります。誰からも非難されないような無難な作品は逆に、最初から選ばれないんですけどね。ある種の社会性を持っている作品や、従来の作り方と違った作り方をしている作品は、同時に攻撃の対象にもなるから、怖いですよ。カンヌはギリギリのところでどちらに転ぶか、判定が難しい作品を好んで出してくるので、うまくいけば全く新しい映画が出たと言われることになります。そういう意味では刺激的な映画祭ですね。●「ダメなものはダメと言う」緊張感○映画表現の醍醐味を――現地ではっとした意見はありましたか?取材でもやはり、カリカチュアライズされているとはいえ「現代の日本はこういう状況にあるのか」という質問は多く受けました。みんながあまり何も言えず、でもある種の危機が迫っていて、どう訴えていいかわからない危機的状況にあるのか、というようなことです。――今回は侵略者が人間の「概念を奪う」という独特なシーンが出てきます。この表現にいたるまで難しそうだなと思ったのですが、いかがでしたか。難しかったです。とても秀逸なアイディアだと思ったんですが、舞台上では「この作品ならではのルールなんだな」と成立しているものが、映画では現実的に何が起こっているのか、実際の家の中や街角で表さなければならない。いろいろ考えたんですけど、概念とは何かってわかんないですね(笑)。科学的には説明しないことにしました。ただ、重要な概念を奪われると、人はなぜかスッキリして解放されるというふうにしました。それがこの映画のルールだとなるべく早めに理解してもらえれば嬉しいです。「概念、もらった」と言われると、へなへなとなって涙が出ちゃった、そして自分の中が変わっている……という。――演劇のお客さんはルールを飲み込むことに慣れているけど、映画だとまたもう少し観ている人の感じ方が違うかもしれないですよね。そこは実写映画という表現独特のリアリティで、舞台やアニメとも違うところですよね。舞台だと日本人が外国の作品をやってもOKですから、羨ましいですよ。映画で日本人が金髪のカツラつけて日本語をしゃべって、外国人という設定だったら、誰一人真面目に見ないですよね。わかっていても、「それは嘘でしょ」と指摘されてしまう。現実じゃないとわかっていながら、常に現実と見比べながら受け取られてしまう。でもその分うまくやると、記憶の中で本当に現実に起こったんじゃないかという錯覚も起こせるんです。それが映画作りの醍醐味で、空から攻撃が来るシーンをうまく撮れば、本当にそんな攻撃が起こったように、その瞬間は迫真の表現として伝えられる。それが映画ならではの表現だと思います。(C)2017『散歩する侵略者』製作委員会
2017年09月08日『あん』『光』などを手掛け、世界で高い評価を受ける河瀬直美監督が、生まれ故郷である奈良県を舞台に、世界三大映画祭全てで女優賞を獲得したフランスの名女優ジュリエット・ビノシュと、日本が世界に誇る俳優・永瀬正敏をW主演に迎え、新作映画『Vision』を製作することが決定した。世界中を旅しながら紀行文エッセイを執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ジュリエット・ビノシュ)。とあるリサーチのため、アシスタントと共に奈良の吉野を訪れ、杉の木立が連立する山間で生活をしている山守の男・智(とも)と出会う。2人は言葉や文化の壁を超え、次第に心を通わせていく。ジャンヌはなぜ自然豊かな神秘の地を訪れたのか。山とともに生きる智が見た未来とは――。全編奈良で撮影を敢行する本作は、世界中を旅して紀行文エッセイを執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌと、自然豊かな神秘の地・吉野の山々を守る山守の男・智が出会い、言葉や文化の壁を超え、心を通わせていく物語。本作製作の発端となったのは、ジュリエット、永瀬さん、河瀬監督、映画への愛で長年トップを走り続けるランナーたちが、今年5月の「第70回カンヌ国際映画祭」で運命的な出会いを果たしたことに始まったという。河瀬監督は、「今年のカンヌでジュリエット・ビノシュに出逢い、彼女とともに『映画』を創りたいと思った瞬間から、全ての準備がパズルのピースように次々と奇跡的にはまっていき、カンヌから帰国して3か月ほどで、ゼロからの企画がこうして立ち上がりました」と話し、「ジュリエットの映画に対する姿勢とフレームの中の存在感は圧倒的です。彼女もやらなければいけない映画という使命と運命を感じてくれていて、日本の奥深い森に来るのは永年の夢だったと聞きました。これからの撮影が楽しみです」とコメントしている。今回W主演を務める1人、ジュリエットは1994年に日本公開された『トリコロール/青の愛』で「第50回ヴェネチア国際映画祭」で女優賞を受賞、1997年日本公開の『イングリッシュペイシェント』で「第47回ベルリン国際映画祭」女優賞、2011年日本公開『トスカーナの贋作』での「第63回カンヌ国際映画祭」女優賞受賞など、世界三大映画祭全てで女優賞を受賞。フランスのレオス・カラックス監督やイギリスのアンソニー・ミンゲラ監督、また、イランのアッバス・キアロスタミ監督といった各国を代表する名監督らと名作を世に輩出するフランスの名女優。そして、もう1人本作の主演を務めるのが、アメリカ、イギリス、台湾など、世界中の監督からも愛され続け、海外作品を含め90作品以上の映画に出演、まもなく出演数は3桁に達しようとしている日本が世界に誇る俳優・永瀬さん。2014年に公開された台湾映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』では、中華圏以外の俳優では史上初となる「金馬奨最優秀男優賞」にノミネート、また『あん』『パターソン』『光』での「カンヌ国際映画祭」で3年連続上映は、日本人俳優として史上初となり、大きな話題になった。ジュリエットは「フランスで河瀬監督の作品は非常にリスペクトされていて、彼女が紡ぐ表現方法などとても独特で素晴らしいと感じていました。私は昔から、日本の、特に地方を訪れてみたいと思っていました。その土地に住んで、その地域の人たちの生活に触れてみることを夢見ていましたが、今回、その夢が叶いましたね」と念願の撮影だと言い、「今作の撮影で、実はハリウッド映画の撮影に入っていたのですが、自然のタイミングに合わせスケジュールを調整しました」と告白。一方、永瀬さんは「今年のカンヌ国際映画祭で偶然にも出逢った3人が、僅か3か月後同じゴールを目指し未来へ向かっている…。日本を代表する、フランスを代表する、と言う肩書きにはもはや収まらない河瀬直美監督とジュリエット・ビノシュさんと共に、しっかりとその未来を見つめたいと思っています」と意気込みを語っている。『Vision』は2018年、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年09月08日アニメーション映画監督・新海誠のデビュー15周年を記念して、開催される「新海誠展 -『ほしのこえ』から『君の名は。』まで-」の記者発表会見が9月7日(木)、会場となる東京・六本木の国立新美術館で行われ、新海誠監督が挨拶に立った。「光栄であると同時に、少し居心地の悪い気もしますね」と恐縮しきりの新海監督。「アニメーションは集団製作なので、展示物の多くは、スタッフが描いてくれたものも含めた結果なんですね。ですから、『新海誠展』として1人の名前を冠していただけるのは、申し訳なさもあります」と本音を明かした。また、「いま思えば、『ほしのこえ』も『君の名は。』も、僕が作らなくても、別の誰かがあのタイミングで作っていたような気がします。自分でも不思議ですが、時代とたまたまリンクしたのでしょうか」とも。「この展示を通して、『どうしてあのとき、あの作品を作ったんだろう?』という問いへの答えが、自分でも発見できるかもしれません」と話していた。昨年公開の『君の名は。』が、国内外で旋風を巻き起こした新海監督の軌跡を、絵コンテ、設定、作画、美術、映像をはじめ、 世界観を体験できる造形物など、貴重な制作資料を通じて、紹介する本展。国立の美術館で、現役アニメーション映画監督の展覧会が開かれるのは今回が初となる。国立新美術館は『君の名は。』のデートシーンに登場する“聖地”でもある。個人制作で商業デビューを飾った短編『ほしのこえ』から、初の長編作品にして毎日映画コンクールで受賞した『雲のむこう、約束の場所』、『秒速5センチメートル』、『星を追う子ども』、『言の葉の庭』『君の名は。』を1章から6章にふり分け、世代や国境を越えて多くの人々を惹きつける“新海ワールド”の魅力に迫る。音声ガイドを務めるのは、『君の名は。』で主人公・立花瀧を演じ、自他共に認める“新海ファン”の神木隆之介。新海監督は「彼の声でどんな風に、僕の作品を解説してくれるのか。それを聞くのが、とにかく楽しみです」と期待を寄せていた。すでに静岡・大岡信ことば館、長野・小海町高原美術館で開催され、ついに開館10周年を迎えた東京・国立新美術館へと巡回。同館はほかの会場より広い2,000平米もの展示空間になるため、巡回展での展示内容に加え、特別にキュレトリアルチームを結成し、初公開を含む制作資料類が多数盛り込まれる。また東京会場の後、来年1月より札幌、福岡などを順次巡回予定となっている。国立新美術館開館10周年『新海誠展 -「ほしのこえ」から「君の名は。」まで-』は11月11日(土)~12月18日(月)国立新美術館(東京・六本木)にて開催。※休館日:毎週火曜日(text:cinemacafe.net)
2017年09月07日アニメーション映画監督の新海誠が9月7日(木)、東京・六本木の国立新美術館で行われた「新海誠展 -『ほしのこえ』から『君の名は。』まで-」の記者会見に出席。会見後の取材に応じ、『君の名は。』に続く次回作について「現在、製作中」と認め、思いを語った。――次回作について、現在どのような状況か教えてください。「おかげさまで『君の名は。』がロングランとなり、プロモーションがひと段落したのが今年2月。その後、3月から企画を立ち上げました。いまちょうど半年が経ち、脚本ですとか、美術設定を進めている時期です」――どのようなテーマになりますか?「いまの時代にどういう映画を作るべきか、この半年間ひたすら考えています。大変悩んでいる毎日です。もちろん、まさにそれが次回作のテーマになっています。具体的な内容については、なかなかお話できませんけど、やっぱり『君の名は。』と同じく、若い人のために映画にしたいと思っています。その気持ちは変わらないですね」――新海監督にとって、作品を届けたい“若い人”とは?「地震は起こるし、雨はやまないし、ミサイルはバンバン飛ぶし…。でも、それは彼らの責任じゃないわけですよね。僕らが若いころに比べても、よりハードな時代で育っていかざるをえない。そんな彼らが、“押し付けられた”環境で、どんな風に将来を歩んでいくんだろう。どう乗り越えるのか、あるいは壊すのか…。そういう視点で、いま物語を作っています」――その上で、どんな作品になりそうですか?「だいたい子どもにとって、大人って役に立たない存在なんですけど、中年である僕が、彼ら若者にどんな映画を作れるんだろうって(笑)。大変抽象的ではあるんですが、いまの若い子たちが『これは自分たちの物語なんだ』『自分たちに何か語ってくれる作品なんだ』と思ってもらえる作品にしたいですね」昨年公開の『君の名は。』が、国内外で旋風を巻き起こした新海監督の軌跡を、絵コンテ、設定、作画、美術、映像をはじめ、 世界観を体験できる造形物など、貴重な制作資料を通じて、紹介する『新海誠展 -「ほしのこえ」から「君の名は。」まで-』。国立の美術館で、現役アニメーション映画監督の展覧会が開かれるのは今回が初となる。本イベントは、個人制作で商業デビューを飾った短編『ほしのこえ』から、初の長編作品にして毎日映画コンクールで受賞した『雲のむこう、約束の場所』、『秒速5センチメートル』、『星を追う子ども』、『言の葉の庭』そして『君の名は。』を1章から6章にふり分け、世代や国境を越えて多くの人々を惹きつける“新海ワールド”の魅力に迫る。国立新美術館開館10周年『新海誠展 -「ほしのこえ」から「君の名は。」まで-』は11月11日(土)~12月18日(月)国立新美術館(東京・六本木)にて開催。※休館日:毎週火曜日(text:cinemacafe.net)■関連作品:言の葉の庭 2013年5月31日より全国にて公開(C) Makoto Shinkai/CoMix Wave Films
2017年09月07日ベルギー王室御用達のラグジュアリーレザーグッズブランドのデルヴォー(DELVAUX)が、最新限定コレクション「ミニチュア・ベルジテュード」(全7種/各9万1,000円)の発売を記念したフィルムを公開している。デルヴォーのアイコンバッグであるブリヨン(Brillant)と同コレクションで展開される同フィルム。映画監督であるジャコ・ヴァン・ドルマンを迎え、コレクションのひとつひとつの真髄を表現するベルギーの都市7つを訪れ、それぞれのアイテムの気まぐれな世界と魅力を体験できる。また、同コレクションは、ブリヨンが誕生した1958年ブリュッセル万博博覧会の開催地「ブリュッセル」、アバンギャルドなファッションの中心地「アントワープ」、ルネ・マグリットの作品から着想を得た「ヘント」、国際的で洗練された海岸沿いのリゾート地「クノック・ヘイト市ザウテ」、有名なベルギーワッフル発祥の地「リエージュ」、ベルギーグルメで有名な街「ナミュール」、そして、ビーチの女王であり王でもある「オステンド」といったベルギー各都市の名前を冠している。Delvaux Miniatures Belgitude by Jaco Van Dormael 動画引用元:(Minimal-Bean to Bar chocolate-オフィシャルYouTube : )
2017年09月07日ダーレン・アロノフスキー監督映画『マザー!』。2018年1月19日(金)に日本公開が予定されていたが、2017年11月に公開中止が発表された。『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督最新作『レクイエム・フォー・ドリーム』『ブラック・スワン』などで知られるダーレン・アロノフスキーによる最新作で、彼は監督&脚本を担当。アロノフスキー監督ならではの緻密な心理描写とスリリングなタッチで、誰にも予想不可能な展開を描く、サイコ・ミステリーとなっている。『マザー!』ストーリー郊外の一軒家に住む一組の夫婦は、ある夜に突如現れた不審な訪問者によって、穏やかな生活が一転する。翌日も次々と現れる謎の訪問者たち、そんな招かれざる客たちを拒む素振りを見せず次々と招き入れる夫の行動に、妻は不安と恐怖を募らせる。訪問者の行動は次第にエスカレートし、常軌を逸した事件が相次ぐ中、彼女は妊娠し母親になるが、そこで想像もつかない出来事が待ち受ける。すべては現実なのか?それとも彼女の妄想なのか…?主演にジェニファー・ローレンス×ハビエル・バルデム主演を務めるのは、『世界にひとつのプレイブック』でアカデミー賞主演女優賞に輝いたジェニファー・ローレンス。彼女は、『マザー!』について次のように話した。「監督が誰かということ。そしてストーリーに共感できるか、チャレンジ精神を刺激されることも大切です。演じることに恐れを感じないようならやってもつまらないですから。マザー!には重要な深いメッセージがあり、私たちが目指していた作品に仕上がったと思います。」また『ノー・カントリー』でアカデミー助演男優賞を受賞したハビエル・バルデムも出演する。ジェニファーが着こなすディオールのドレスジェニファー・ローレンスは、ニューヨークのプレミアでディオール(Dior)を着用。劇中の衣装を思わせる純白のドレスで登場した。作品情報映画『マザー!』※2018年1月19日(金)に日本公開が予定されていたが、2017年11月に公開中止が発表された。監督:監督・脚本:ダーレン・アロノフスキーキャスト:ジェニファー・ローレンス、ハビエル・バルデム、エド・ハリス、ミシェル・ファイファーほか原題:Mother!(C) 2017 Paramount Pictures. All rights reserved.
2017年09月07日この夏、漫画原作を実写映画化したパターンでは相当な話題作だった『ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない 第一章』が、公開後に“本編のそこそこの尺”を切り取って世に出してしまうというなかなかの捨て身な宣伝展開をするなど、いまだ日本では漫画原作の実写映画化の際にはハラハラする出来事も少なくない。その点、アメリカ映画界ではアメコミ原作映画の実写映画化がファンの歓待で始まって終わるイメージが強く、その最新作を“待望の”という表現で素直に紹介していいほど。特に8月25日に日本でも公開となった『ワンダーウーマン』は全世界待望レベルのメガヒットを記録中で、事実ファンもファン以外も大歓待で迎え、新星ワンダーウーマンに惜しみない賛辞を贈る。とにかく、凄まじい人気だ。8月14日時点で全米興行収入は402,201,085ドル(約442億円/1ドル110円)を超え、世界レベルの興行収入でも797,101,085ドル(約876億円)を突破しているほどで、先日来日を果たしたパティ・ジェンキンス監督は、女性監督として歴代ナンバーワンの興行収入を獲得した映画監督として名を残すことに。そして興収面だけでなく、主人公のワンダーウーマンのタフなキャラクターや世間知らずのチャーミングな姿が女性層を中心に支持を集め、全米では2017年の最多Tweet映画となっているのだ。そういう話題作ではあるものの、ストーリーの大枠はいたってシンプルだ。主人公は、女性だけの島で育ち、男性を見たことさえない好奇心豊かなプリンセスのダイアナ。ある時、偶然現れたパイロット風の男スティーヴ(クリス・パイン)と出会ったことで外の世界の存在と“戦争”を知ったダイアナは、人々の争いを止めるため最強の美女戦士、ワンダーウーマンとして立ち上がる。彼女の目的は無益な争いを繰り広げている人間たちの戦争の阻止であり、そのために生まれ育った故郷も捨ててしまう。無償の愛がモチベーションになっている感動的なストーリーに、“アメコミ史上最高傑作”との呼び声がかかるほど。ワンダーウーマンは善の象徴のようなキャラクターだけに、彼女のキャラクターが大勢の共感を集めるほど説得力に満ちている根拠は、演じるガル・ガドットの魅力による部分が大きい。来日したジェンキンス監督も、「ワンダーウーマンは優しさや思いやりや愛情深い要素を彼女自分の中に持っているけれど、ガル・ガドットの最高なところは、そういうものを彼女自身が資質として持っているところなの。皆、ワンダーウーマンをタフにしようとするけれど、わたしはそういうことをしなくても、すでにガルは自信家でタフだから必要ないと思ったの」と諸手を挙げて大絶賛。ワンダーウーマンを演じるべくして生まれたようなガル・ガドットの勇姿を観て、新たなスーパーヒーローの誕生を実感するはずだ。そのガル自身も、「この役は本当にすごいの。あらゆる愛、思いやりや真実、正義、平和を表現している。彼女を好きにならない理由なんてどこにもないの。正直言って、ワンダーウーマンを作り出し、この映画がこんなに成功したのは、ここにいるファンのみなさんのおかげだと思っているわ。そして、このすばらしい役と演じる機会を与えてもらったことにとっても感謝しているとしか言えないわ」と7月のコミコンでコメント。キャラクターと演じ手の魅力が重なり合い、それを演じる本人も観ている観客も、皆が愛する唯一無二のスーパーヒーローとなったと言っていい。夏映画のラストとして、こういう『ワンダーウーマン』のような素敵な映画が待っていることのシアワセを映画館で存分に噛みしめてもらいたい。(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2017年09月05日最新作『オン・ザ・ミルキー・ロード』を携え、来日を果たした“映画界の反逆児”エミール・クストリッツァ監督が9月3日(日)、都内で行われたプレミア試写会に出席。映画の見どころを語ったほか、観客とのQ&Aに臨み、主演も務めた本作をアピールした。戦争が終わらない国を舞台に、運命の出会いを果たしたミルク運びの男・コスタ(エミール・クストリッツァ)と美しい花嫁(モニカ・ベルッチ)が、壮大な「愛の逃避行」を繰り広げる本作。『パパは、出張中!』『アンダーグラウンド』で2度のカンヌ国際映画祭パルム・ドールに輝き、ベルリン国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭でも受賞歴をもつクストリッツァ監督にとっては、9年ぶりの長編劇映画となる。冒頭から「私の最新作にして、最後のフィルム…ではないこの作品を観てくださって、ありがとう。ぜひ、次回作も期待してください」と茶目っ気たっぷりに挨拶したクストリッツァ監督。他監督の作品で俳優としても活躍するが、自身のメガホン作で主演を務めたのは初めてで、「もう2度と自分の作品では主演しない。監督は観客の代表でなければいけないし、役者との精神的な往来に本当に苦労した」とふり返った。クストリッツァ監督の作品の大きな魅力といえば、動物たちが披露する人間顔負けの“演技”。その演出法を問われると、「人間と同じ。しっかり食事を与えれば、いい演技をしてくれる」と即答し、会場の笑いを誘っていた。本作にも主人公がまたがるロバや、相棒ともいえるハヤブサ、犬や羊が登場。コスタが熊に口移しでオレンジを食べさせるシーンは、CGなしで撮影されている。日本を含めて、世界をとりまく緊張状態が、新たな段階に進んだともいえる現状について「ますます現実とフィクションの境目がわからなくなってきている。明日、何が起こるかは誰にもわからないし」と持論。「人類のあるべき進化が勝利し、世界が救われることを望んでいるよ。映画がすばらしいのは、観終わった後に自分の可能性を広げられること。だから、私も映画を作っているんだ。映画館に行くことは、病院の精神科に行くより、良いことだしね(笑)」と映画がもつ意義と、作り手としての信念を語った。『オン・ザ・ミルキー・ロード』は9月15日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:オン・ザ・ミルキー・ロード 2017年9月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2016 LOVE AND WAR LLC
2017年09月04日俳優/脚本家の宅間孝行が主宰するエンターテインメントプロジェクト「タクフェス」の4年ぶりの新作舞台『ひみつ』の発表記者会見が開かれ、宅間をはじめ、戸田恵子、松本利夫(EXILE)、福田沙紀らキャストが登壇。新作の内容が明らかになった。【チケット情報はこちら】宅間は、「かつて映画監督の堤幸彦さんから、『ふたりで漫才の芝居をやってもらったら、僕が映画化したい』と言っていただいたことがありまして。映画化してもらえるんだったら、やってみようと(笑)」と戸田に主演をオファーした理由を明かした。本作では、戸田、宅間、松本が3人姉弟、福田が戸田の娘を演じる。姉弟漫才師“虹色渚ゴロー”として活躍する本橋渚(戸田)と五郎(宅間)。マネージャーでもある末弟の八郎(松本)に支えられ、人気絶頂だったある時、渚と五郎に運命を一変させる出来事が起こり、渚は娘の山之内夢(福田)と離れ離れで生きることに。夢の知らなかった本橋家の“ひみつ”が明らかになっていく。戸田は、「ひとりっ子の私は姉弟の役をいただけるだけでうれしくて。千秋楽にはどつき合いができるような兄弟になりたい」と意気込みを語った。戸田と福田は、タクフェスに出演するのはこれが初めて。「いろんな方から、ついにタクフェスに出るんだねと声を掛けていただきました。この“ついに”がどういう意味なのか?」と戸田が話すと、福田も「どんな稽古、舞台になるのか、いまからドキドキしています」と期待に胸を膨らませた。また、「何十年も舞台をやってますけど、初共演の方ばかり」とベンガルが明かすように初顔合わせも多い。新たな化学反応も楽しみだ。すでに台本に目を通したというキャストたちは、「涙が止まらなかった」と声を揃えた。東風万智子は「いいお話と一言で言うことのできない、切なくて悲しい部分もあり、とても深いお話だと思った」と感想を話すように落涙必至の内容のよう。福田は「こんなに涙が止まらなかったのは初めて。その衝撃を忘れずに最後まで突っ走っていけたら」と意気込みを語った。また、タクフェスに出演するということは、“お酒”も重要のようで、第2弾『夕 -ゆう-』に出演した山崎静代(南海キャンディーズ)が「この舞台でお酒に目覚めて、一戦一戦強くなっていった」と明かすと、EXILEのメンバーでレモンサワーを2500杯飲んだ伝説を持つ松本は、「10都市のレモンがなくなると思います(笑)」とコメント。それを聞いた宅間が、「昔は酒、酒って言ってましたけど。いまはそんなでもないですよ、ねぇ?」と助け舟を求めたが、「そんなですよ」と山崎が即答。舞台の外でも盛り上がりそうだ。タクフェス第5弾『ひみつ』は、10月19日(木)鹿児島公演よりスタートし、全国10都市で開催。東京公演は、10月31日(火)から11月12日(日)まで池袋・サンシャイン劇場にて上演。チケット発売中。取材・文:門 宏
2017年09月01日六本木の街を舞台にした一夜限りのアートの饗宴「六本木アートナイト 2017」が9月30日(土)~10月1日(日)の2日間開催される。六本木アートナイトとは?生活の中でアートを楽しむ新しいライフスタイルを提案する「六本木アートナイト」は六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館をはじめとする六本木の街の様々な場所に、アート作品のみならず、デザイン、音楽、映像、パフォーマンスなどを含む多様な作品を点在させ、街中で非日常的な体験を作り出していく。本イベントは2009年より始まり今回で8回目。昨年の延べ鑑賞者数は63万人にのぼった。今回のテーマは「未来ノマツリ」今回のテーマは「未来ノマツリ」。六本木アートナイト実行委員長・南條史生氏は(森美術館 館長)、「美術館の中ではなく六本木の街で行うアートイベントとして、大勢の人が楽しむことができる“祭”のようなイベントにしたいという意味が込められています。」と話す。ここ数年、各地で開かれる音楽フェスティバルやアートフェアも広く“祭”と位置付けられ、ひとつのコミュニケーション・プラットフォームとなっている。蜷川実花の世界観が六本木に展開!今回、メインプログラム・アーティストには写真家・映画監督として幅広く活躍する蜷川実花氏を迎え、この瞬間にしか見ることのできない美しく妖艶な世界が披露される。また、今回初の試みとなる「東南アジア・プロジェクト」では、東南アジアのアーティストが“祭”をテーマに地域のコミュニティメンバーと共同した作品を発表するなど、国内外で活躍する気鋭のアーティストが集結する点も注目だ。人々が集い非日常的な体験を共有することができるスペシャルな2日間、ぜひ六本木の街へ繰り出してみたい。■「六本木アートナイト 2017」概要日時:9月30日(土)10:00~10月1日(日)18:00<コアタイム>9月30日(土)17:27(日没)~10月1日(日)5:36(日の出)※コアタイムはメインとなるインスタレーションやイベントが集積する時間帯場所:六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、国立新美術館、六本木商店街、そのほか六本木地区の協力施設や公共スペース入場料:無料(但し、一部のプログラム及び美術館企画展は有料)南條史生×蜷川実花トークイベント:9月30日(土)21時~、参加無料(text:cinemacafe.net)
2017年08月31日レイチェル・ワイズが主演を務め、ホロコーストを巡る歴史的裁判の行方を描く『DENIAL』が、邦題『否定と肯定』として12月8日(金)より全国公開されることが決定。レイチェルが演じた実在の歴史学者で、本作の原作者デボラ・E・リップシュタット本人が10月末に来日することも決まった。1994年、米ジョージア州アトランタにあるエモリー大学で、ユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタットの講演が行われていた。彼女は自著「ホロコーストの真実」で、イギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィングが訴える大量虐殺はなかったとする“ホロコースト否定論”の主張を看過できず、真っ向から否定していた。ある日、アーヴィングはリップシュタットの講演に突如乗り込んだ挙句、名誉毀損で提訴という行動に出る。異例の法廷対決を行うことになり、訴えられた側に立証責任がある英国の司法制度で戦う中、彼女は“ホロコースト否定論”を覆す必要があった。彼女のために、英国人による大弁護団が組織され、アウシュビッツの現地調査に繰り出すなど、歴史の真実の追求が始まった。そして、2000年1月、多くのマスコミが注目する中、王立裁判所で裁判が開廷。このかつてない歴史的裁判の行方は――。この裁判は、欧米でセンセーショナルに報道され、議論を巻き起こし続けた。ときに世論には、虚偽であっても個人の感情に訴える者が強い影響力を持ち、客観的な事実は軽視される社会的風潮がある。「ホロコースト」という最大にして最悪の世界史を題材とした本作は、歴史の真実を知り、伝えるという普遍的なテーマから、現代に生きる我々に対し警鐘を鳴らす。昨年のトロント国際映画祭にも正式出品された。主人公となるユダヤ人歴史学者・リップシュタットには、『ナイロビの蜂』でアカデミー賞助演女優賞に輝き、その後も国際的に評価の高い映画監督の新作に次々と出演するレイチェル。自身のルーツにユダヤ人の血が流れる彼女は、撮影前にリップシュタットに何度も会い、リップシュタットの思考や信念に留まらず、彼女の特性や性格まで把握し、演技に臨んだという。また、ホロコースト否定論”を主張し、彼女と対決する歴史学者には、『ハリー・ポッター』シリーズでも知られ、『ターナー、光に愛を求めて』でカンヌ国際映画祭男優賞に輝いたティモシー・スポール、年長弁護士にはトム・ウィルキンソンという老練した名優が競演。さらには、大ヒットドラマシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」のジム・モリアーティ役や『007スペクター』の悪役Cで知られるアンドリュー・スコットも出演しており、豪華英国俳優たちの集結に目が離せない。そして、現在もアトランタのエモリー大学で教鞭をとる原作者のリップシュタットが、10月末に来日決定。映画の公開にあわせ、翻訳本が11月17日、ハーパーコリンズ・ジャパンより刊行予定となっている。『否定と肯定』は12月8日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年08月31日大好きで大好きで、それをせずにはいられない。そんな自分にとって最も大切な何かにいち早く気がついて、努力し、才能を発揮しているNEXTジェネレーション。その中の一人、監督としても、女優としても、映画界が注目する若き才能・小川紗良さんをご紹介。作品をお披露目する時の達成感がたまらない!高校生の頃にモデルを始め、現在は女優、映画監督として活躍する小川紗良さん。これまで2作の自主制作映画で脚本、監督、編集、主演を務めており、マルチな才能に注目が集まっている。「初めて映像を撮ったのは高校生の時。文化祭の記録を撮って、みんなに喜んでもらえたのが快感で、やみつきになりました。監督に主演と、1人で何役もやっているのでスマートに思われがちですが、決してそんなことはなく、頭の中はカオス(笑)。今は3作目を準備中。今度は出演せず、監督に徹するつもり。大学で先生からアドバイスを受けながら、プロットを練っているところです」小川さんは現役の大学生でもある。この“先生”とは、小川さんが通う早稲田大学で教鞭をとる映画監督の是枝裕和さん。「是枝先生は私の大きな目標。国内外で高く評価され、数々の海外映画祭に出品している先生を見て、私も海外に目を向けるようになりました。今年初めて、主演を務めた『イノセント15』という映画で韓国の全州国際映画祭に参加したんです。刺激的な経験で、視野が広がりました。いつか自分の監督作を引っさげて海外の映画祭に参加することが、今の夢です」おがわ・さら1996年生まれ。監督作品『BEATOPIA』が9月8日まで開催中の音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB 2017」で公開中。来年公開の映画『リバーズ・エッジ』に出演。ブラウス¥19,000オールインワン¥29,000(共にポルテデブトンTEL:03・6277・2973)※『anan』2017年9月6日号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・白男川清美ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ)取材、文・間宮寧子(by anan編集部)
2017年08月31日芥川賞作家・柴崎友香の恋愛小説を、東出昌大主演で映画化する『寝ても覚めても』。8月25日(金)に無事クランクアップを迎えた本作から、濱口竜介監督のコメントが到着。さらに、追加キャストとして瀬戸康史、山下リオ、伊藤沙莉、渡辺大知、仲本工事、田中美佐子ら豪華俳優陣の出演が発表された。ミステリアスな自由人・麦(バク)と、優しくて誠実なサラリーマン・亮平という、全く違う2人の役柄を東出さんが演じ、新進女優として注目を集める唐田えりかがヒロイン・朝子役を務める本作。熱い注目を集める本作の脇を固める俳優陣が、このほど一挙に発表された。亮平の会社の後輩でクールな串橋には、ドラマ「先に生まれただけの僕」、映画『ナラタージュ』『ミックス。』と出演作が続々と待機し、秋に舞台出演も控える瀬戸さん。朝子のルームメイトで女優の卵・マヤに、ドラマ「定年女子」、映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』など幅広く活躍中の山下さん。朝子の親友・春代を、連続テレビ小説「ひよっこ」や映画『獣道』の若手実力派・伊藤さん。麦に家を貸している友人・岡崎を、ロックバンド「黒猫チェルシー」のボーカルであり、俳優や映画監督としてもマルチな才能を発揮している渡辺さんが演じるなど、旬のキャストが顔を揃える。さらに、朝子を優しく見守る岡崎の母親・栄子として、時代劇ドラマ「伝七捕物帳 2」、映画『ミックス。』の公開が控える田中さん、主人公たちを繋ぐ重要人物・平川役に仲本さんの出演も明らかとなり、個性豊かな名優による強力な布陣となっている。本作はつい先日、8月25日にクランクアップを迎えたばかり。濱口監督は「まず、本当に面白い原作があって、「この人たちしかいない」と思える、とても素晴らしいキャストが集まった現場でした。役者さんたちの間に生まれた信頼関係が、お互いの魅力を引き出してくれたと思います。何より、主演の東出さんが献身的に、撮影のすべてを支えてくれました。東出さんの存在があったからこそ、ヒロインの唐田さんの輝きが増しました。自分の眼の前で、カメラの前で、とても素晴らしいことがたくさん起きた撮影でした」とコメントし、充実した撮影の日々をふり返っている。日本映画界で注目を集める気鋭・濱口監督をして「原作の大切な部分も、映画の中にしっかりと残せたと思っています。きっと、この上なく面白い映画になるでしょう。それをちゃんとお届けできるよう、これから頑張ります。期待してお待ちください」と自信をのぞかせる本作。個性豊かな俳優たちが織りなす人間模様を、楽しみにしていて。『寝ても覚めても』は2018年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年08月31日大ヒットとなった『君の名は。』などを手掛けるアニメーション映画監督・新海誠のデビュー15周年を記念して、「新海誠展 -『ほしのこえ』から『君の名は。』まで-」が東京・六本木にある国立新美術館にて11月11日(土)より開催されることが決定。国立の美術館では、現役アニメーション映画監督の展覧会は今回が初となった。新海監督は、2002年に短編アニメーション『ほしのこえ』で商業デビューし、『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』などを手掛け、昨年公開された『君の名は。』は、日本だけでなくアジア圏を始め世界中で公開され、旋風を巻き起こした。そんな世代や国境を越えて多くの人々を惹きつける作品を生み出してきた新海監督。本展は、新海監督のその軌跡を貴重な制作資料である絵コンテ、設定、作画、美術、映像を始め、 世界観を体験できる造形物などを通じて紹介。個人制作の『ほしのこえ』から、初の長編作品にして毎日映画コンクールで受賞した『雲のむこう、約束の場所』、『秒速5センチメートル』、『星を追う子ども』、『言の葉の庭』『君の名は。』を1章から6章にふり分け、新海誠アニメーションの魅力に迫る。なお、本展は6月より静岡・大岡信ことば館にてすでにスタート。9月から始まる長野・小海町高原美術館を経て、東京・国立新美術館へと巡回。そして、開館10周年となる国立新美術館はほかの会場より広い2,000平米もの展示空間になるため、巡回展での展示内容に加え、初公開を含む制作資料類が多数盛り込まれるという。また東京会場の後、来年1月より札幌、福岡などを順次巡回予定となっている。国立新美術館開館10周年『新海誠展 -「ほしのこえ」から「君の名は。」まで-』は11月11日(土)~12月18日(月)国立新美術館(東京・六本木)にて開催。※休館日:毎週火曜日(cinemacafe.net)
2017年08月28日9月15日から公演される舞台『ミッドナイト・イン・バリ~史上最悪の結婚前夜~』の公開稽古が28日、都内で行われ、栗山千明、溝端淳平、浅田美代子、中村雅俊が出席した。同舞台は、現在放送中のNHK 朝ドラ『ひよっこ』など人気ドラマの脚本を手掛けている岡田惠和のオリジナル作品を、新鋭の映画監督として注目を集めている深川栄洋が演出を担当。バリで結婚式を翌日に控えた派遣社員の加賀美幸子(栗山千明)とフリーターの木暮治(溝端淳平)、幸子の母・敏子(浅田美代子)と治の父・久男(中村雅俊)が、リゾートホテルの一室で赤裸々に言葉をぶつけあいながら、ある驚きの結末を迎えるというシチュエーション・コメディとなっている。この日公開されたのは、全編の舞台でもあるリゾートホテルの一室で4人が一同に集まるシーン。その後に記者会見が行われ、主演の栗山は「こういう形での公開稽古は初めてなのですごい緊張しました」と身を引き締めながら、5年ぶりの舞台出演に「久しぶりすぎてまだ馴染んでない気がします。体力作りもそうですが、舞台に慣れていければと思っています」と課題も。とはいえ、演出の深川から求められた長セリフの早い語りを、稽古の段階から難なくこなしており、そんな栗山の姿に中村は「セリフの量がすごく多いんですよ。特に2人(栗山と溝端)はものすごいスピードで喋るのがミッション。ちゃんとこなしてましたよ」と太鼓判を押した。同舞台のテーマでもある「結婚」にちなみ、理想の結婚式を問われた栗山は「結婚式は大変そうっていうイメージが先行してしまって、みんなで普通に食事するぐらい気楽な方がいいかな」とジミ婚が理想だという。すると既婚者の中村が「大変な思いをするから離婚しなくなるんだよ」と注意するも、中村と目を合わせた浅田が「(離婚を)しちゃいました(笑)」と自虐コメントで笑いを誘っていた。舞台『ミッドナイト・イン・バリ~史上最悪の結婚前夜~』は、9月15~29日(21日は休演)に東京・有楽町のシアタークリエ、10月3日に静岡・富士市文化会館 ロゼシアター、10月5日に愛知・愛知県芸術劇場、10月7・8日に大坂・サンケイホールブリーゼ、10月10日に福岡・久留米シティプラザ、10月12日に鹿児島・鹿児島市民文化ホール第2、10月14日に山口・ルネッサながと、10月17日に岡山・岡山市民会館、10月19日に愛知・豊川市文化会館、10月22日に新潟・りゅーとぴあ、10月24日に岩手・岩手県民会館、10月29日に千葉・印西市文化ホール、10月31日・11月1日に石川・北國聞赤羽ホールにてそれぞれ公演される。
2017年08月28日主演女優も美しくパワフルだが、作品を手掛けた監督も美しくパワフル。そんな幸せな組み合わせにより、『ワンダーウーマン』は生み出された。しかも、映画を誰もが観た、築き上げられた作品世界、その中で活躍する主人公を愛さずにはいられない。それが『ワンダーウーマン』であり、魅惑のヒーロー、ワンダーウーマンことダイアナだ。「私自身、すっかりダイアナに惚れ込んでいるの」と、パティ・ジェンキンス監督は微笑む。「彼女は愛と思いやりに溢れていて、戦いをなくすために戦っている。間違いなく善人ね。その一方、善悪では片づけられない世の中の複雑さも十分理解している。それでも正しいことをしようと一生懸命なの。私はもともとワンダーウーマンが大好きで、ずっと憧れていた。そして、ガル(・ガドット)に出会ったとき、彼女となら思い描くワンダーウーマンが作れると思ったの。ガルは女優としてだけでなく、人として本当に素晴らしい。だから、彼女自身の善良さがにじみ出るようにしたかったし、私は彼女の素晴らしさをキャラクターに注ぎ込むだけでよかった」。女性戦士たちの暮らす島に生まれ、島の外を知らずに育ったダイアナはやがて力を覚醒させ、外の世界に目を向け始める。そんなとき彼女の前に現れるのが、男性パイロットのスティーブだ。ワンダーウーマン誕生譚に大きく関わる男性を、クリス・パインがクリス・パイン史上最もチャーミングに演じている。「現在、クリスのキャリアは興味深い段階にあると思う。(『スター・トレック』シリーズの)キャプテン・カークを演じてすごく有名になったけど、その分レッテルも貼られているわよね。温かくて、面白くて、頭がよくて、格好いいクリスにとって、スティーブを演じることは彼自身の様々な魅力を生かすチャンスだったと思うわ。もちろん、すごく難しい役でもある。スーパーヒーローであるワンダーウーマンに対し、スティーブは人類を代表するキャラクターだから。年齢を重ね、戦争や世の中に疲れたスティーブの前に、ヒーローが現れる。そのヒーローは地球を救いたいと言うけど、彼は簡単なことじゃないと諭す。人間の抱える苦悩や恐れなど、いろいろなことを象徴している役どころでもあるの」。ジェンキンス監督は撮影を通し、ガルやクリスと「世の中で一番の大親友になった」そうで、ガルとは「もう4回くらい、プライベートで旅行に出掛けているわ(笑)」とのこと。一方、クリスとも「暇を見つけては一緒に食事をし、『今度は何を作る?』と話し合っている」という。そんな絆が生まれたのだから、すでに次なるプロジェクトが動き出していても不思議はない。クリスとジェンキンス監督は、“ブラック・ダリア事件”を題材にしたTVドラマで再びタッグ予定。「これから先、ガルやクリスとは何度でも一緒に作品を作っていきたいわ」と目を輝かせる。また、シャーリーズ・セロンにオスカーをもたらした『モンスター』、シーズン1の第1話を手掛けた「THE KILLING」、ジェニファー・アニストンらと共に監督を務めた「ファイブ ある勇敢な女性たちの物語」と、これまでは女性の物語を扱うことが多かったが、「クリスと作品を撮り続ければ、そう指摘されなくなるわよね(笑)」とも。女性の物語を手掛けてきたのは、「共感できる物語が、たまたま女性の物語だっただけ」と分析する。「フェミストの映画監督と思われることもあるけど、自分ではそう思わない。男性の監督が男性を主人公に20本の映画を作ったとしても、指摘されないでしょう?もちろん私は女性だから、女性の目線で物語を捉えている部分はあるだろうけど。『ワンダーウーマン』のおかげで、女性を主人公にした作品の依頼も舞い込むと思う。でも、オープンな気持ちでいるわ。物語が面白ければ何でもいいの。例えば、歴史上の男性の偉人が描かれることは多いけど、女性の偉人は意外と描かれていない。そういうのも撮ってみたいわね」。「私自身、多くの映画に影響を受けてきた」と語るように、映画への愛はもちろん深い。ジェンキンス監督にとって、映画は「大きなもの」だそうだ。「これまで見たことのないようなものを見せてくれたり、大きなものを突きつけてくるのが映画。そんな映画との出会いを子どもの頃から繰り返し、ここまで来たの。映画って、まだまだ若い芸術でしょう?音楽や文学に比べて、歴史が浅い。けれど、映画はいわば総合芸術で、言葉があり、音楽があり、人がいる。すごく大きなものよ。映画からインスピレーションを受けるということは、そのすべてから影響を受けることでもあるの」。影響を受けた作品を1作だけ訊くと、「私の中にずっと残っている1本」と言い、1978年にクリストファー・リーヴ主演で製作された『スーパーマン』を挙げる。「7歳のときに初めて観て、興奮して、泣いたわ。スーパーマンとロイス・レーンが2人で空を飛ぶシーンが、驚くほどロマンティックだったの。もしかしたら、あのとき感じた気持ちを観客と共有するために、私は映画監督を続けているのかもしれないわね」。(text:Hikaru Watanabe/photo:Nahoko Suzuki)■関連作品:ワンダーウーマン 2017年8月25日より全国にて公開(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLC
2017年08月28日“ゴッド・ファーザー・オブ・パンク”と呼ばれ、カリスマ的な人気を誇るロックンローラー、イギー・ポップ。そして、音楽にこだわりながら独自の世界を作り上げてきた映画監督、ジム・ジャームッシュ。かねてから親交が深かった2人のコラボレーションが実現した、イギー率いる伝説のロックバンド「ザ・ストゥージズ」の歴史を紐解くドキュメンタリー『ギミー・デンジャー』が9月2日(土)より公開される。このたび、本作についてジャームッシュ監督が語るインタビューが到着した。1967年、ミシガン州アナーバーで結成されたバンド「ザ・ストゥージズ」。過激で危険なフロントマン、イギー・ポップを中心にバンドは活動を始めるが、その型にハマらない音楽はキワモノ扱いされる。だが、そんな彼らにいち早く注目したのは、イギリスで人気絶頂だったデヴィッド・ボウイだった。ボウイに呼び寄せられ、彼らは渡英。その後、たった3枚のアルバムを残し、74年にバンドは解散する――。「セックス・ピストルズ」「ニルヴァーナ」「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」など後の音楽シーンに多大な影響を与え伝説となった「ザ・ストゥージズ」。現在では、パンクやオルタナ・ロックの出発点となったバンドとして再評価され、2010年にはロックの殿堂入り。ロックの歴史のなかで、“最低のバンド”から“最高のバンド”となった稀有な存在だ。ジャームッシュは、1日10時間に及ぶイギーへのインタビューを敢行。メンバーや関係者にも取材を重ね、完成までに8年もの月日を費やした。本作のきっかけは、旧知の友人でもあるイギー自身からの依頼だったという。「僕はイギー・ポップの大ファンだけど、なんといっても『ストゥージズ』の子どもだ。オハイオで育ったストゥージズ・キッド。だからまず『ストゥージズ』ありきなんだ」とジャームッシュ。そのためには「まず、僕は自分の気持ちをある意味ブロックしなければならなかった。僕のヒーローであり、アイドルである人とのコラボレーションであるという考えをね」と語り、彼との距離感についても言及する。そして、でき上がった本作は、通常のドキュメンタリーとはひと味異なり、コラージュのようであり、アニメーションも取り入れた独創的な作品となった。「僕はゴシップやプライベートを掘り起こす類のドキュメンタリーが大嫌いなんだ。無礼だし下品だし、本人を食い物にする、そういうものに興味をかき立てられない。だから。メンバーのプライベートを詮索して明かすようなものにはしたくなかった」とジャームッシュ。「それからコラージュのような映画のスタイルにした理由は、何かしら『ストゥージズ』の音楽に近いものを作りたいと思ったから。ワイルドで、とっ散らかっていて、ファニーでエモーショナルで、強烈で心に刺さるような。そういう映画にすることは決して生易しいことではなかったけれど、ベストを尽くしたつもりだよ」と、自信たっぷり。映画の中には、未発表の映像も数多く含まれている。「『ストゥージズ』に関する素材というのはとても限られたものであり、しかもそれらはファンにとってはすでに馴染みの、よく知られたものばかりだった。だからプロデューサーのカーター・ローガンや、もちろんジム(ジェームズ・ニューエル・オスターバーグ・ジュニア/イギー・ポップの本名)自身が協力してくれて、いろいろな知人にあたって、あらゆるものをかき集めた。だから、映画には当時のテレビ・コマーシャルやニュース映像や、『ストゥージズ』のたくさんの写真や未発表のフッテージなどが使用されている」と明かす。「それらを編集のアフォンソ・ゴンサルヴェとアダム・カーニッツが巧みに構成してくれたんだ。もっともこれらの権利を得るのにほとんど1年かそれ以上掛かった。だから多くの人の助けを得た、とても複雑な作業だったよ」と、ジャームッシュはどこか誇らしげにふり返っている。『ギミー・デンジャー』は9月2日(土)より新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2017年08月27日スティーヴン・ソダーバーグ監督映画『ローガン・ラッキー』が、2017年11月18日(土)に全国の劇場で公開される。主演を務めるのは、チャニング・テイタムとアダム・ドライヴァー。「オーシャンズ」シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ監督復帰作長編デビュー作「セックスと嘘とビデオテープ」でカンヌ国際映画祭における最高賞パルム・ドールを獲得、その後も、ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットら豪華キャストの共演でヒットを記録した「オーシャンズ」シリーズなど、数多くのヒット作を手がけてきたスティーヴン・ソダーバーグ。しかし、ジュード・ロウが主演を務め、『ローガン・ラッキー』にも出演するチャニング・テイタムも登場するサイコスリラー映画『サイド・エフェクト』(13)を最後に、突如映画業界からの引退を発表していた。本作は、ソダーバーグ監督最新作であるとともに、記念すべき映画業界への復帰作でもある。全米最大のカーレースの裏側で繰り広げられる、現金強奪計画本作の舞台となるのは、アメリカ全土で絶大な人気を誇るカーレース「ナスカー(NASCAR)」。不運続きのジミーとクライドのローガン兄弟は、爆弾に関して天才的な技術をもつ囚人ジョーを脱獄させ、全米が夢中になるレースの最中に、その売上金すべてを金庫から盗もうと企てる。全米最大のカーレースの裏側で繰り広げられる現金強奪を描く、コメディー/クライム・エンタテインメントとなっている。チャニング・テイタム×アダム・ドライヴァー×ダニエル・クレイグジミー&クライド・ローガン兄弟を演じるのは、これまで多くの作品でソダーバーグとタッグを組んでいるチャニング・テイタムと、『スターウォーズ/フォースの覚醒』での活躍が記憶に新しいアダム・ドライヴァー。そして、囚人ジョー役には、「007」シリーズ第24作目『スペクター』を含むシリーズ4作品に出演している、ダニエル・クレイグ。同シリーズで魅せた紳士的なスタイルとは打って変わって、本作ではクレイジーな囚人役を披露する。そのほか、映画『テッド』シリーズでモーションキャプチャ、声優に加え、脚本・監督・製作も担当したセス・マクファーレン、『バットマン ビギンズ』のケイティ・ホームズ、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のキャサリン・ウォーターストン、『ミリオンダラー・ベイビー』のヒラリー・スワンク、『マッドマックス怒りのデス・ロード』のライリー・キーオら豪華キャストが出演する。作品情報映画『ローガン・ラッキー』公開日:2017年11月18日(土) TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー監督:スティーヴン・ソダーバーグ出演:チャニング・テイタム、アダム・ドライヴァー、ダニエル・クレイグ、ヒラリー・スワンク、ライリー・キーオ、ス・マクファーレン、ケイティ・ホームズ、キャサリン・ウォーターストンほか原題:Logan Lucky© 2017 Incarcerated Industries Inc. All Rights Reserved.
2017年08月25日ジャニーズにはアイドルとしてだけではなく、俳優としての才能にも恵まれている人がたくさんいますよね。その中でもとりわけ演技に定評があるのが元SMAPの木村拓哉さんと嵐の二宮和也さんでしょう。木村さんは“月9の帝王”という異名を持つほど数々のドラマで主演を務めてきましたし、二宮さんはクリント・イーストウッド監督の映画『硫黄島からの手紙』の主演に抜擢されるなど、国内外から高い評価を得ています。そんな二人ですが、2018年に公開される『検察側の罪』という映画でなんと奇跡の共演を果たします。役柄は木村さんがベテラン検事で二宮さんが若手検事を演じるとのことですが、この映画のすごいところは、“W主演”であること!この夢の設定に対して双方のファンからは喜びの声が多く挙がっていますが、一部では「正直実力的に○○が主演だよね」と自分が好きな方を単独主演に推す人も……。正直に喜んだらいいのに、と思ってしまいますが、正直ジャニーズきっての名俳優として活躍してきた木村さんと新進気鋭の二ノ宮さんのどちらが俳優として評価されてるか気になるのも事実……。ということで今回は、パピマミ読者の皆さんに「キムタクvs二宮和也! どっちが映画で主演を名乗るべき?」というちょっと意地悪な質問をぶつけてみました!●キムタクvs二宮和也! どっちが映画で主演を名乗るべき?・二宮和也……73%(154人)・木村拓哉……27%(56人)※有効回答者数:210人/集計期間:2017年8月18日〜2017年8月21日(パピマミ調べ)なんと!今回の調査では二宮さんが木村さんよりも多く票を獲得する結果となりました。さっそく双方を選んだ人の意見を見てみましょう!●二宮和也『どっちも好きだけど、正直俳優としてだったらニノの方がうまいと思う。いい意味でジャニーズっぽさがなくて演技に集中できる』(35歳女性/販売)『キムタクも普通にうまいしすごいと思うけど、どの役をやっても基本同じ。二宮は作品によって全然違う。アイドルとしてはキムタクが好きだけど、俳優なら二宮でしょう』(40歳女性/主婦)大人気アイドルグループ『嵐』のメンバーでもあり、俳優としても輝かしい活躍を見せている二宮さん。その演技力は、世界的演出家として知られた故・蜷川幸雄さんや『北の国から』などを手がけた倉本聰さん、ハリウッド俳優で映画監督としても活躍するクリント・イーストウッドさんなど、演技の世界で名前を轟かせる大御所たちから認められており、ジャニーズでは一番演技がうまい とも言われています。2016年には映画『母と暮らせば』で主演を務めて第39回に本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得して話題になりました。もはやジャニーズという肩書きがなくても俳優として十分やっていけるほどの実力者と言えるでしょう。今後ますますの活躍に期待したいですね!●木村拓哉『ニノも好きだけど、やっぱりSMAPという大きなグループを背負ってきた分だけキムタクのほうが貫禄がある。人生経験の差だと思うけど、個人的にはキムタクの方が断然“主演”感があるなぁ』(42歳女性/事務)『これまでの実績を考えたらキムタクでしょ!キムタクを差し置いて主演ってのは二宮にはまだ早いね』(39歳男性/IT)かつて“月9の帝王”と呼ばれ、数々のドラマで高視聴率を記録してきた木村さん。自身の代表作である『HERO』では、第1シーズンの全話の視聴率が30%を越えるほどの人気を呼び、木村さんが役柄を演じた“検事”を志望する若者が急増したとも言われています。また、『ビューティフルライフ』では最終回の視聴率が41%という驚異の記録を残しているほか、『GOOD LUCK!!』『ラブジェネレーション』などでも平均視聴率30%超えを達成しています。この当時、木村さんよりも視聴率の稼げる俳優はいなかった と言っても過言ではないでしょう。その他にも、ロン毛ブームや美容師ブーム(ドラマの影響でその年の志望者率が2割上昇)、ピアノ教室に通う男性が急増した“ロンバケ現象”など、数々の社会現象を巻き起こしました。ここまで来るともはや“生きる伝説”状態ですが、今でもその演技力を見込まれてさまざまなドラマや映画で主演を務めています。これからも日本を代表する俳優の一人として、第一線で活躍し続けてほしいですね。----------今回のアンケートでは二宮さんが木村さんに大差をつけて勝利するという結果になりました。とはいえ、本来二人の演技力を比較することなんてできません。二人が共演する夢の映画『検察側の罪』を見る際には、純粋な気持ちで楽しむようにしたいですね。【参考リンク】・【二択アンケート・結果】キムタクvs二宮和也! どっちが映画で主演を名乗るべき?()●文/ぶるーす(芸能ライター)●モデル/福永桃子
2017年08月22日『オーシャンズ11』『オーシャンズ13』などを手掛けるも、映画監督から引退していたスティーヴン・ソダーバーグが復帰した第1作目、『Logan Lucky』(原題)が『ローガン・ラッキー』の邦題でソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/STAR CHANNEL MOVIESの共同配給により、11月に全国公開されることが決定した。不運続きのジミーとクライドのローガン兄弟(チャニング・テイタム&アダム・ドライバー)は、爆弾に関して天才的な技術をもつ囚人ジョー(ダニエル・クレイグ)を脱獄させ、全米が夢中になるNASCARレースの最中に、その売上金すべてを金庫から盗もうと企てる――。本作は、プレミアム映画専門チャンネルのスターチャンネルが、映画本来の魅力の詰まった良質の作品を世界中から厳選して贈る「STAR CHANNEL MOVIES」にラインナップされている作品。映画批評サイト「ロッテントマト」では93%の高評価(8月21日現在)を得ている。また本作には、『G.I.ジョー』『マジック・マイク』シリーズのチャニング・テイタムと、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『沈黙-サイレンス-』のアダム・ドライバーが兄弟役を演じるほか、『007』シリーズのダニエル・クレイグ、『ミリオンダラー・ベイビー』『P.S. アイラヴユー』のヒラリー・スワンク、『マッドマックス怒りのデス・ロード』のライリー・キーオが出演している。『ローガン・ラッキー』は11月、TOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年08月22日フランソワ・オゾン監督映画『婚約者の友人』が、2017年10月21日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国の劇場にて順次公開される。フランソワ・オゾン監督最新作フランソワ・オゾン監督・脚本による本作は、かつてドイツ出身の映画監督であるエルンスト・ルビッチが『私の殺した男』として映画化した、モーリス・ロスタンの戯曲を大胆に翻案したオリジナルの物語。1919年の戦後ドイツを舞台に、婚約者を失った未亡人・アンナと、その婚約者であったフランツの友人と語るアドリアンをめぐる物語を描くミステリーとなっている。オゾン監督は本作で初めてモノクロに挑戦。20世紀初頭のムードをモノクロで表しながらも、時折カラー場面を織り交ぜた映像美で、映画の美しさを高めると同時に、物語の謎も深めている。ストーリー1919年、戦争の傷跡に苦しむドイツ。婚約者のフランツをフランスとの戦いで亡くし、悲しみの日々を送っていたアンナは、ある日、フランツの墓の前で花を手向けて泣いている見知らぬ男と出会う。戦前にパリでフランツと知り合ったと語る彼の名はアドリアン。アンナとフランツの両親は彼とフランツの友情に感動し心を癒されるが、アンナがアドリアンに“婚約者の友人”以上の想いを抱いた時、アドリアンが自らの“正体”を告白する。しかしそれは、次々と現れる謎の幕開けに過ぎなかった──。主演に『イヴ・サンローラン』のピエール・ニネアドリアン役には、日本でもヒットを記録した映画『イヴ・サンローラン』でセザール賞を受賞し、フランスの若手俳優の中でも突出した存在となったピエール・ニネ。『イヴ・サンローラン』では、卓越した演技力で本人の容姿と繊細なキャラクターを見事に再現した彼は、本作で多くの秘密を持つミステリアスな役柄を演じる。そして、アンナ役を演じるのは、オーディションでオゾンに選ばれたドイツ人のパウラ・ベーア。彼女は、本作でヴェネツィア国際映画祭における新人俳優賞であるマルチェロ・マストロヤンニ賞に輝くと同時に、セザール賞にもノミネートされている。作品情報映画『婚約者の友人』公開日:2017年10月21日(土)監督/脚本:フランソワ・オゾン 『彼は秘密の女ともだち』『スイミング・プール』『8人の女たち』出演:ピエール・ニネ『イヴ・サンローラン』、パウラ・ベーア『ルートヴィヒ』原案:『私の殺した男』エルンスト・ルビッチ原題:FRANTZ© Mandarin Production – FOZ – X FILME Creative Pool GmbH – Mars Films – France 2 Cinéma – Films Distribution©2015 MANDARIN PRODUCTION–X FILME–MARS FILMS–FRANCE 2 CINEMA-FOZ-JEAN-CLAUDE MOIREAU
2017年08月18日『スター・ウォーズ』からオビ=ワン・ケノービをテーマとした新たなスピンオフ映画が誕生するようだ。「The Hollywood Reporter」によると、監督候補として『リトルダンサー』や『めぐりあう時間たち』のオスカー監督スティーヴン・ダルドリーが「ルーカスフィルム」と交渉に入っているという。ダルドリー監督が契約することになれば脚本にも関わるのだそうだ。しかし、関係者はあくまでも交渉は初期段階で、脚本も存在せず、主演俳優の名前もまだ上がっていないことを強調している。オビ=ワン・ケノービの役は『スター・ウォーズ』のエピソード4から6を故アレック・ギネスが、エピソード1から3までをユアン・マクレガーが演じた。『スター・ウォーズ』のスピンオフ映画といえば、ほかにハン・ソロが主役の映画も控えている。ほとんど撮影を終えた時期に監督がフィル・ロードとクリス・ミラーからロン・ハワードに交代するという事件もあったが、こちらの撮り直しもまもなく終了。「ルーカスフィルム」はハン・ソロ、オビ=ワン・ケノービのほかヨーダやボバ・フェットの単独映画の製作も検討しているという。(Hiromi Kaku)
2017年08月18日アダム・ドライバーが“インディーズ映画の雄”ジム・ジャームッシュとタッグを組み、昨年のカンヌ国際映画祭でも絶賛された『パターソン』。その公開を記念して行われたジャームッシュ監督初期3部作の投票の結果、カンヌでカメラ・ドール(新人監督賞)を受賞した『ストレンジャー・ザン・パラダイス』が第1位となり、劇場上映が決定した。最新作の『パターソン』は、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』や『沈黙-サイレンス-』に出演し、いまや次世代ハリウッドを代表する俳優となったアダムが、“パターソン”という街に住む、バスの運転手パターソンを演じる珠玉作。「君のことを思いながらこのシーンを書いた」という監督たっての希望で、永瀬正敏が『ミステリー・トレイン』(’89)以来ぶりにジャームッシュ作品に再出演していることでも話題を呼んでいる。そこで、「もっとジャームッシュを若者にも知ってもらいたい!」と、ヒューマントラストシネマ渋谷主催で今回の投票&上映キャンペーンを実施。80年代の公開以来、現在もカルト的な人気を誇る初期3部作『パーマネント・バケーション』(‘80/卒業制作)、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(’84)、『ダウン・バイ・ロー』(’86)の中から、ファンたちが好きな1作品に投票。ジャームッシュ作品のTシャツを着た熱狂的なファンを思わせる方から感度鋭い若者たちまで、10代~60代近くの幅広い層から票を得て、最後は『ダウン・バイ・ロー』と得票数を競り合った結果、1位は『ストレンジャー・ザン・パラダイス』に決定!8月22日(火)の1夜限りの上映で、渋谷のスクリーンに公開当時の興奮が蘇る。この結果に際し、ヒューマントラストシネマ渋谷の支配人は「投票期間中は、たくさんの方にご参加いただき誠にありがとうございました。過去に某アパレルブランドで販売されたジャームッシュの作品Tシャツを着て投票してくださった方もいて、企画側の人間として目頭が熱くなりました…!イベント当日が楽しみです!」と喜びいっぱいにコメント。1986年4月19日より日本公開された『ストレンジャー・ザン・パラダイス』は、ミニシアター・ブームの草分け的作品としてロングランヒットに。ニューヨークに住む若者ウィリーとハンガリーからやって来た彼の従妹エヴァ、ウィリーの相棒エディという3人の若者の触れ合いを描く。印象的な音楽を手がけたのは、主演を務めたジョン・ルーリー。「新世界」「一年後」「パラダイス」の3部構成で、全編モノクロで撮影。35ミリ長編映画としては第1作目。同作の公開当時には、錚々たる面々からコメントが寄せられた。※1986年公開時パンフレットより転載(敬称略/順不同)■山田洋次(映画監督)とても感心しました。三人の貧しい若者たちに熱い愛情のまなざしをなげかけながら、自由への憧れをせつせつと謳った作品。素晴らしい才能です。■村上春樹(小説家)とても面白い映画で、知人にも勧めております。ゴダールをもっとポップにしたみたいな感じだけど、嫌み・臭みがないのが良かったです。■坂本龍一(ミュージシャン)ワンカット、ワンカットが昔のアルバムを見るときの様に甘酸っぱいものを漂よわせている。アメリカという国への愛、小津の反映、ウィリーたちのライフ・スタイルetc。どれをとっても好感がもてる。ジャームッシュの初期作にして、永遠の代表作ともいわれる1本。集大成的作品『パターソン』とともに堪能してみては?『ストレンジャー・ザン・パラダイス』は8月22日(火)18時40分の回のみ、ヒューマントラストシネマ渋谷にて上映。『パターソン』は8月26日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2017年08月17日