『NO MORE 映画泥棒』のキャッチコピーでおなじみの、映画館でのみ上映される映画盗撮防止キャンペーン啓発CM。2007年に初めて上映されてからというもの、何度かバージョンを変えて…もといCM内で映画を盗撮する『カメラ男』が早期釈放され続けているため、2020年まで上映され続けてきました。そして、カメラ男の何度目かの早期釈放を受け、『NO MORE 映画泥棒』CMの最新作が上映されることが決定!全国の映画ファンから歓喜の声が上がっています。新CMはハリウッド級のアクションテイストに!?新バージョンが作られるのは2014年以来、6年ぶり。CM内では、映画を盗撮しようとする悪役にもかかわらず、世間ではヒーロー的人気を誇る『カメラ男』が、最新作をTwitter上で公開しました。|◎|≫ .。oO(新CM解禁でございます❗️)映画業界を盛り上げるためのこのTwitterなどの功績が認められ、私、この度、早期釈放されたのでございますが、つい悪い癖が…。そんなわけで、私、 #カメラ男 と #パトランプ男 さんとのハラハラドキドキの逃走劇をご覧くださいませ。 #映画館に行こう pic.twitter.com/UXusUDtK44 — 映画泥棒(ことカメラ男) (@eigadorobo) July 16, 2020 まるでアクション映画のような逃亡劇…!カメラ男が狭い小道を縦横無尽に逃げ回るシーンは、見応えたっぷり。しかし、最後は映画の盗撮を取り締まる『パトランプ男』に捕まるのでご安心ください。【ネットの声】・もう映画泥棒そのものを映画化してほしいくらいかっこいい。・映画を観る時に、一番ワクワクするといっても過言ではないくらい好き。・カメラ男に会うために映画館に行っているようなもの。新型コロナウイルス感染症にともなう緊急事態宣言が解除されてから、続々と全国の映画館が営業を再開しています。しかし、自粛前と比べて客足はまだまだ少ないのが現状です。今回の映画泥棒の最新CMは、遠のいた客足を回復させるきっかけになることでしょう!感染対策をしたうえで、ぜひカメラ男のスリル満点な逃亡劇を映画館の大画面でご覧ください。[文・構成/grape編集部]
2020年07月17日映画関連4団体で構成されている「映画館に行こう!」が映画館で上映している『NO MORE映画泥棒』の新CMを製作。本日7月17日(金)より公開される映画『今日から俺は!!』にて上映がスタートする。2007年8月30日から施行された「映画盗撮防止法」を広く告知・浸透させるため、映画の上映前にキャンペーンCMの上映と、劇場内でのキャンペーンポスターを掲出している「映画館に行こう!」実行委員会。前回のキャンペーンCM映像の製作からは6年近く経ち、ダウンロード刑事罰化が浸透したことや、外国人の映画鑑賞者の増加に伴い、新CMの製作に至った。また、英語・中国語・韓国語の3カ国語字幕の視認性を高める事に加え、「G」「PG12」「R15+」「R18+」の4つの映倫のレーティングをよりよく知ってもらい、映画は安全・安心に鑑賞できることを強くアピールしたいという意図もあるとのこと。前回の逮捕後、獄中で罪滅ぼしにと始めた映画業界を盛り上げるためのTwitterなどの功績が認められ、早期釈放されたカメラ男。しかし映画への愛が強すぎるあまり、またしても映画館で盗撮しようとしてしまったところ、常に監視を怠らないパトランプ男が発見、バトルが再燃する。これまでにないスピード感とスケールで描かれるシリーズ5作目は、1作目からCMを手がける『映画刀剣乱舞』の耶雲哉治監督が演出した。カメラ男の後ろ姿がダンス姿以外では今回初登場。前作に続き、ポップコーン男とジュース男も一瞬出演している。さらに、今回初めてカメラ男が屋外でハリウッド映画さながらアクションを披露。カメラ男は「今回こそは!と、トレーニングにトレーニングを重ねた私の身のこなしにご期待ください!」とコメントを発表している。<コメント>●カメラ男今回こそは!と、トレーニングにトレーニングを重ねた私の身のこなしにご期待ください!●パトランプ男何度も捕まっている懲りないカメラ男の事はすべてお見通しです。映画泥棒は絶対に逃がしません!『NO MORE映画泥棒』新CM7月17日(金)公開『今日から俺は!!劇場版』にて上映開始※「映画館に行こう!」実行委員会は、日本映画製作者連盟、外国映画輸入配給協会、モーションピクチャー・アソシエーション(MPA)、そして全国興行生活衛生同業組合連合会の4団体で構成されており、映画人口2億人を目標に、「夫婦50割引」や「映画盗撮防止キャンペーン」など様々な施策を展開しております。
2020年07月17日本日7月16日(木)から、DOKUSO映画館にて、若手映画監督の登竜門ともいわれる映画祭「ぴあフィルムフェスティバル」が行う自主映画コンペティション「PFFアワード」の歴代入選作品が配信される。「DOKUSO映画館」とは、月額980円(税込)でインディーズ映画を観放題できる、 日本最大級のインディーズ映画配信サイト。第1弾となる7月16日からの配信では、山口優衣監督の『雨のやむとき』や、松浦真一監督の『子どものおもちゃ』など、PTTFアワード2019年から2015年の入選作品約70本をまとめて上映する。特設ページでは、人気映画アドバイザー・ミヤザキタケルによる“気になる映画”が紹介されているため、迷った方は参考にしてはいかがだろうか。なお、第2弾配信は今年秋ごろを予定している。「PFFアワード」入選作品一挙配信第1弾特設ページはこちら: ●PFFアワード2019(第41回ぴあフィルムフェスティバル 2019年9月7日~21日開催)準グランプリの山口優⾐監督『⾬のやむとき』、 審査員特別賞のキヤマミズキ監督『くじらの湯』はじめ11作品を配信。●PFFアワード2018(第40回ぴあフィルムフェスティバル 2018年9月8日~22日開催)】グランプリの工藤梨穂監督『オーファンズ・ブルース』、 準グランプリの川尻将由監督の『ある日本の絵描き少年』、 審 査員特別賞の池田昌平監督『川と自転車』、 石井達也監督『すばらしき世界』など12作品を配信。●PFFアワード2017(第39回ぴあフィルムフェスティバル 2017年9月16日~29日開催)準グランプリの松浦真一監督『子どものおもちゃ』、 審査員特別賞の杉本大地監督『同じ月は見えない』、 藤田千秋監督 『狐のバラッド』はじめ12作品配信。●PFFアワード2016(第38回ぴあフィルムフェスティバル 2016年9月10日~23日開催)準グランプリの岩切一空監督『花に嵐』、 審査員特別賞の井樫彩監督『溶ける』、 ⾸藤凜監督『また一緒に寝ようね』はじめ18作品を配信。●PFFアワード2015(第37回ぴあフィルムフェスティバル 2015年9月12日~24日開催)グランプリの杉本大地監督『あるみち』、 審査員特別賞の猪狩裕子監督『嘘と汚れ』、 山元環監督『ゴロン、バタン、キュー』、 籔下雷太監督『わたしはアーティスト』など15作品を配信。※上記作品を、来年3月までに全3回にわたって歴代入選作品を一斉配信。
2020年07月16日新型コロナの感染者が再び増えていることを受け、カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサムが、ロサンゼルスを含む19の郡で、本日より最低3週間は映画館のオープンを禁止した。ほかに、レストランの屋内席、美術館、動物園なども営業が禁止される。ひと足先に、バーには再び営業停止命令が出ている。映画館に関して、ニューサムは、先月なかばに一度、再開を許していた。しかし、新作がないこと、また最終判断は郡のトップが決めることから、ロサンゼルスを含むほとんどの郡で、映画館はまだオープンをしていない。最初の公開となる新作は7月31日公開のラッセル・クロウ主演の『Unhinged』で、大手チェーンは今月末に徐々に再開し、『TENET テネット』や『ムーラン』が待ち構える8月に備えるつもりだった。ニューサムのいう「最低3週間」は、つまり最低でも今月22日までということ。その通り22日にオープンできれば今の予定で問題ないが、状況次第では、すでに延期に延期を繰り返してきたこれらの作品の公開日がさらにずれる恐れもある。文=猿渡由紀
2020年07月02日COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の蔓延に伴う休館から、緊急事態宣言の解除を受けて各地の映画館が順次営業を再開するなか、日本映画製作者連盟、外国映画輸入配給協会、モーションピクチャー・アソシエーション(MPA)、全国興行生活衛生同業組合連合会の4団体で構成される「映画館に行こう!」実行委員会が6月30日、2020年のキャンペーン実施を発表。東京・TOHOシネマズ日比谷でキックオフ会見を行い、アンバサダーに就任した俳優の役所広司が出席した。「大変光栄なこと。何せ長年、映画館には世話になっているので」と挨拶した役所は、「(アンバサダーは)苦手な役目ですが、自分で役に立つことがあれば」と意気込み。「これまでも映画界はいろんなピンチをチャンスに変えて、優れた作品を生み出してきた。コロナショックを乗り越えて、より豊かで誇らしい映画界になるよう頑張っていきたい」と決意を新たにし、「ぜひ油断せず、マナーを守って、映画を安心して楽しんでいただければ」と映画ファンにメッセージを送った。また、コロナ禍での俳優業については「人と触れ合うことで成立するし、仕事のエネルギーにもなるので、それは(同業者の)みんなが苦労しているみたいですね」と語り、「やはり映画館で見る映画は別物。覚悟と努力があれば、こんな状況でも優れた作品や才能は生まれると信じている」と熱弁していた。実行委員会では今夏「映画館に行こう!」をスローガンに、映画館での安心、安全のための取り組みのアピール、そして大スクリーンで鑑賞する、映画本来の楽しさをアピール。役所を筆頭に、映画業界人10人によるリレー動画をYouTubeで展開するほか、各種SNSでも、映画館体験の素晴らしさを発信していく。会見には役所に加えて、岡田裕介氏(「映画館に行こう!」実行委員会顧問・一般社団法人日本映画製作者連盟会長)、松岡宏泰氏(「映画館に行こう!」実行委員会委員長)が同席。「何より映画が面白くないとお客様が来てくださらない。8月上旬には(話題作が)揃ってくる」(岡田氏)、「安心して映画館に行こうと思ってもらえることが一番重要。安全に運営するガイドラインを遵守しながら、すばらしい環境で(映画を)楽しんでいただき、また映画館に戻ってきてもらえるサイクル作りの後押しができれば」(松岡氏)と映画業界再興の一歩に期待を寄せていた。取材・文:内田 涼役所広司からのメッセージ「映画館に行こう!」キャンペーン2020公式YouTubeチャンネル
2020年06月30日カリフォルニア州で、映画館がビジネスを再開できることになった。早ければ今週金曜日にもオープンが可能だ。しかし、この日に全部の劇場が再開するわけではない。具体的にいつオープンを許すのかは、各郡のトップの判断にまかされているからだ。州内の感染者の半分以上を出しているL.A.郡や、再開にとりわけ慎重な姿勢を取っているサンフランシスコ郡は、ほかより遅れてのオープンになると思われる。ひとつのシアターに入れる観客の数は、普段の定員の25パーセント、最大でも100人まで。他に、州によるガイドラインには、シートには使い捨てのカバーをかけ、上映が終わるごとに架け替える、チケット販売機や窓口などをまめに殺菌することなどが挙げられている。ポップコーン、ドリンクなども、できるだけ事前にオンラインで予約購入してもらい、劇場では受け取るだけにするよう提案されている。現在、アメリカでは新作が何もなく、焦ってオープンする理由はとくにない。劇場側は、『TENET テネット』や『ムーラン』が公開される来月下旬までに、入場可能な定員が50パーセントまでに増えることを強く願っている。文=猿渡由紀
2020年06月10日おとな向け映画ガイド映画館再開!新作は粒ぞろいです。ぴあ編集部 坂口英明20/6/7(日)イラストレーション:高松啓二緊急事態宣言の解除を受けて、待ちに待った新作映画の公開が、6月1日から映画館で始まりました。6日までで20本、今週末12日、13日にはさらに20本以上の作品が封切られます。各館、座席間を離すなど、鑑賞方法に気を使いながらのリスタートですが、映画館のスクリーンで作品を味わうのは、やはり格別の高揚感があります。しかも今回のロードショー内容たるや、素晴らしい!のひとこと。そのなかで、これはという4本をご紹介します。粒ぞろい! オススメです。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』オルコットの名作小説『若草物語』の4度目の映画化です。久しぶりの、オーソドックスで優雅なアメリカ映画を堪能してください。19世紀後半、ニューイングランド地方に住む四姉妹の成長と青春を描いた作品。先日、1949年版がBSで放送されていましたが、ジューン・アリソンや若き日のエリザベス・テイラーなど当時大人気のスター女優が出演する青春文芸作品でした。今回も、いま最も輝いている女優、シアーシャ・ローナンを主役の次女ジョーに、『美女と野獣』で不動の人気を得たエマ・ワトソンを長女役に起用するなど、ハリウッドの王道を行く作り。特に、シアーシャ・ローナンは観てるだけで幸せな気持ちにさせてくれます。見どころのもうひとつは、ていねいに再現されたセットデザイン、衣装やインテリア、小道具の数々。米アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞したのも納得です。細部にまでこころ配りのある、見事な作品です。『お名前はアドルフ?』ドイツ映画。まさにおとな向きの知的な、それでいて大笑いしてしまう、珠玉のコメディです。元はフランスのお芝居だったそうですが、ドイツで映画化すると、また意味あいが違います。舞台は、ライン川のほとりにある、現代ドイツ文学を教える大学教授のおしゃれな邸宅。妻の弟夫婦に待望の赤ちゃんが生まれるということで、お祝いの宴が始まります。ゲーム感覚で子どもの名前を当てっこしていると、とんでもない事態に。なるほど、舞台劇の映画化。すべてセリフのやりとりで進行します。名前をめぐって、哲学、歴史、文学の大論争。そのうち、それぞれの思いや秘密が吹き出して、さらに修羅場に。家の中での自粛疲れで、プチストレスに襲われていた今だからでしょうか、ここまでぶちまけられると、観終わって何故かスッキリもします。首都圏は、6/6(土)からシネスイッチ銀座他で公開。中部は、7/24(金)から名古屋・伏見ミリオン座他で公開。関西は、7/10(金)からテアトル梅田他で公開。『罪と女王』デンマークはフィンランドと並んで、世界一幸せな国といわれていますが、そんな国の、アンモラルな映画です。その辺が面白いのです。弁護士で、児童保護を専門とする女性が主人公。医者の夫、幼い双子の娘もいて、幸せな生活を送っていたのですが、やや素行の悪い、夫と前妻の間にできた17歳の少年を家にひきとったところから、ほころびが生じ始めます。彼を立ち直らせようとしているうちに、関係を持ってしまうのです。映画のすごさはここからで。過ちが発覚しそうになるや、彼女は、極めて残酷な大人の対応をし、自分の立場を守ろうとする行動にでるのです……。これまで観たことのない展開の映画です。女性監督メイ・エル・トーキーの、デンマーク・アカデミー賞(ロバート賞)作品賞など世界中で映画賞を受賞した作品です。首都圏は、6/5(金)からヒューマントラストシネマ有楽町他で公開。中部は、6/27(土)から名古屋・名演小劇場で公開。関西は、6/5(金)からシネ・リーブル梅田で公開。『コリーニ事件』大物実業家がベルリンのホテルで、銃で撃たれて死亡するシーンで始まります。犯行理由について沈黙を続ける犯人。事件の弁護をたまたま引き受けたのは新米弁護士の主人公。特に社会正義に燃え、という意識も、野心もそれほどない、普通の青年です。勝てる見込みのない裁判でしたが。調査を始めると、ある事実が浮かび上がります。それは……。ドイツのベストセラー小説を映画化した、現代のドラマですが、歴史ミステリーであり、後半は裁判劇。殺人事件が歴史を掘り起こし、戦後ドイツが隠してきた事実につきあたるこのドラマの展開はスリリングで、おとな向け一級エンタテインメントです。犯人コリーニ役は、マカロニ・ウェスタンの伝説のヒーロー、フランコ・ネロ。これがめちゃ渋いんです。
2020年06月07日皆さんは映画配給会社の存在をご存知だろうか?配給会社は、洋画の場合でいうと、まず映画を発見することから始まり、その作品を買いつけると、日本全国の映画館に上映を依頼。さらに宣伝して映画を公開すると、その後はソフト化やVODやテレビ放送までトータルで手がける。いわば映画業界の黒子的存在だ。小規模映画館<ミニシアター>を守るための“ミニシアター・エイド基金”や、“Save The Cinema”など、支援を求めるアクションが起きたことからも分かるように現在、映画業界は苦境が続く。それは独立系配給会社も同じこと。その中で、このコロナ禍を乗り越えるべく、独立系配給会社が新たな独自の試みとして“Help! The 映画配給会社プロジェクト”をスタートさせた。発起人を代表して映画配給会社セテラ・インターナショナルの代表取締役社長、山中陽子氏に話を聞いた。映画を観に来てくださいとお願いすることもできない。こんな心苦しいことは初めてまずはじめに、山中氏は映画配給の仕事を手がけて32年。このような事態に見舞われるのは当然ながら初めてだった。「映画館が閉まってしまい、映画を上映することができない。長くこの仕事をやっていますが、こんな状況に直面したのは初めてです。私どもの会社の話ですと、3月27日(金)から配給作品『最高の花婿 アンコール』の公開が始まりました。ところが続く土日は映画館が閉まってしまい、その後は平日のみ10日間営業はしましたが、外出自粛要請下でしたのでお客さんはほとんどいらっしゃらない状況で……。考える間もなく、いきなり苦境に立たされた感じでした。 LES FILMS DU PREMIER - LES FILMS DU 24 - TF1 FILMS PRODUCTIONただ、厳しい現状はその少し前からすでに始まっていました。映画館もいつ営業停止になるか分からない。でも、正式に劇場が閉まることが決まらなければ、こちらとしては公開に向けて宣伝を進めていくしかない。とはいえ、新型コロナウィルスの感染が拡大する中で、映画を観に来てくださいと積極的に謳うことはできない。不要不急の外出は避けましょうとされている中で、“多くの人に集まってください”と言っているようなものですから。ひとりでも多くの方に届いてほしいのに周知できない。好きな映画を勧められない。こんな心苦しい気持ちになったのも初めてですね」劇場収入のウェイトが大きいミニシアター作品。それが途絶えるのは死活問題劇場での公開がストップすること。これは独立系映画配給会社にとって死活問題であることを明かす。「大手配給会社と比べると、独立系配給会社は収益の多くを映画館収入から得ています。その映画館は、全国のミニシアターです。私どもが手がける世界各地の作品だったりアート系の作品というのは、最近ではテレビの地上波で放送していただくことはほとんど期待できません。CS放送や配信サービスでかろうじて取り上げていただけるぐらいです。DVDなどのソフトに関しても、今はなかなか売れない厳しい時代。ですから、本当に劇場収入のウェイトが大きいんです。配給会社は映画の権利を買い、それを宣伝し、公開して皆さまに作品をお届けします。1本の映画を届けるまでに大体半年ぐらいかかります。この間、支出はあっても収入はありません。劇場公開が始まってようやく収入を得る。先頃まで映画館は閉まっていましたが、いったい映画館収入がどうなっているのか、もう怖くて考えられません(苦笑)」現在、少しずつ映画館の再開が始まった。だが、席数の制限、コロナが完全に終息していない現状では映画館から遠ざかる人も少なくない。これは映画館に限らず、一度遠のいてしまった客足はそう簡単には元どおりに戻らない。となると、以前のような集客はなかなか望めないのが現実。やがてやって来るのではといわれる“第二波”“第三波”も想定すると、長期戦を覚悟しなくてはいけない。そこで独立系配給会社が集まり立ち上げたのが、“Help! The 映画配給会社プロジェクト”だ。映画館が閉まっている今、私たちの“映画”を観てもらうには配信しかない 2018 Constantin Film Produktion GmbH独立系配給会社が始めた見放題映画配信パック。言い方は好ましくないかもしれないが、これはコロナ禍が与えてくれた、珠玉の映画セレクション。これほどの名作に一挙に出会える機会はそうそうない。まずは、どんなラインナップなのか、覗いてみてほしい。そして、さまざまな映画を届けてくれる独立系配給会社の存在に想いを寄せてほしい。取材・文:水上賢治関連情報Help! The 映画配給会社プロジェクト公式note: 公式Facebook: 公式twitter: アップリンク・クラウドHelp! The 映画配給会社プロジェクト
2020年06月03日新型コロナウイルスの感染拡大により臨時休業を余儀なくされていた映画館が、5月25日の緊急事態宣言の解除を受け、6月1日(月)から随時営業再開されている。そんな中、映画館へと再びファンをいざなうプロモーション映像「映画館で会いましょう」がYouTubeで公開された。参加映画館は、アップリンク渋谷、シネクイント・ホワイトシネクイント、シネマヴェーラ渋谷、イメージフォーラム、ユーロスペースと、いずれも渋谷にあるミニシアター。映像には、人通りの少ない渋谷の街並みから始まり、それぞれの映画館の外観、シートやスクリーン、再開に向けて掃除や除菌にと動き回る映画館スタッフたちの姿など、各映画館の個性が伝わるショットが収められている。本映像を企画したのは、金子大地&石川瑠華がW主演した長編映画1作目『猿楽町で会いましょう』が6月5日からホワイトシネクイントで公開予定だった児山隆監督。今回のプロモーション映像を通して、映画館のある日常が戻り、映画業界が再び賑わうことを願い、その想いを映像にした。そして、『猿楽町で会いましょう』にも出演し、『東京喰種 トーキョーグール【S】』や『おいしい家族』などに出演してきた俳優で「MEN’S NON-NO」モデルの柳俊太郎が本企画に賛同、ナレーションを務めている。完成した映像は、映画館でも流れるよう準備中だという。(text:cinemacafe.net)
2020年06月01日新型コロナウイルス感染拡大のよる緊急事態宣言が解除されたことを受け、全国の映画館が再開に向け動き出している。そんな中、全国の興行組合が会員の全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)が、映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防のためのガイドラインを発表。5月28日に記者会見が開かれ、佐々木伸一副会長が出席した。本ガイドラインは、日本政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえ、川崎市健康安全研究所所長で新型コロナ対策専門家会議のメンバーでもある岡部信彦氏の意見を反映して作成された。佐々木氏は、映画館は興行法などの各種法令によって、従来から感染症対策で一定の空調設備の整備が義務付けられていることを強調。一定時間での強制的な換気がなされていることを挙げ、「3密」のうちの1つ、密閉はあらかじめ解消されていることを指摘した。さらに密集を避けるための措置として、座席の前後左右を開け、ロビーなどの行列や混雑が想定される場所では、人と人の間隔を2メートルを目安に整列する工夫を求めていくとのこと。また、出演者などによる舞台挨拶、応援上映などの特殊な上映形態は当面の間行わないよう要請する。これにより、全国に映画館は基本的に座席販売数は最大でも50パーセントになる。また、各回上映ごとにスクリーン内の消毒のための時間を設けねばならず、上映回数も減らして対応する必要がありそうだ。全興連は、映画館の安全性と感染防止策の周知のために幕間に30秒ほどの映像を作成、各映画館に配布したそうで、合わせて映画館の安全性アピールのためのキャンペーンを広く行っていくという。佐々木氏は、東京都のロードマップにて映画館がステップ2に入れられていることに触れ、「都民の文化的生活を維持するために必要な場所として美術館や博物館が挙げられ、ステップ1で開館できるとされたが、映画館はステップ2。我々は映画館も美術館や博物館と同様、文化的生活に必要な場所だと思っている。行政がそれを決めてしまうのは怖いことだ」と苦言を呈し、東京都に対して抗議したそうだ。また、佐々木氏は劇場上映と配信の関係にも触れ、「映画館は作り手に対して最も大きなリターンを出せる場所であり、そこを守ることは製作者を守り、利益を還元することにつながると自負している。映画館を守ることは映画文化を守ることになる」と語り、映画産業全体における映画館の大切さも訴えた。さらに、「全興連は映画館の他、演芸場なども含めた興行場の団体。それ以外のライブハウスなども同じエンタメ興行として一緒にやっていけることがあれば連携していきたい」とこの危機を乗り越えるため、エンタメ業界の垣根を超えて連帯を呼びかけた。ウィズコロナにおける全国の映画館、および興行場は、当面の間ガイドラインに沿ったものになるだろう。予め感染症防止のための空調設備が整えられていることは心強いが、100パーセント感染の防止を保証するものではない。しかし、“文化的生活”を送る上で、映画館をはじめとした興行場は必要不可欠な場所だ。その場所を守るためにも、安全性を高めるためにも、興行場を訪れる観客の協力が今後は必要不可欠になるだろう。取材・文:杉本穂高参考: 映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン()
2020年05月29日ヨーロッパ企画初のオリジナル長編映画『ドロステのはてで僕ら』が、公開を予定している映画館への応援企画として、ぴあのライブイベント動画配信「PIA LIVE STREAM」& 「uP!!!」にて、6月5日にオンライン上映会を行なう。本作は、京都を拠点に活動を続け、毎年の本公演では1万5千人を動員する人気劇団ヨーロッパ企画が、劇団として取り組む初のオリジナル長編映画。雑居ビルのカフェを舞台に、2分先の未来が見える“タイムテレビ”を巡る騒動を描いたエクストリーム時間SF。原案・脚本は、上田誠。監督は、ヨーロッパ企画の映像ディレクター、山口淳太が務める。ヨーロッパ企画のメンバーはもちろんのこと、ヒロイン役で朝倉あきが出演する。4月25日より公開を予定していた本作。新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言で公開が延期となっていたが、6月5日より京都シネマから試運転上映をスタート。下北沢トリウッドでも、営業再開後すみやかな上映開始を予定している。「『ドロステのはてで僕ら』オンライン上映会 @PIA LIVE STREAM & uP!!!」は、この映画を公開する全国の映画館への応援企画として実施されるもの。本編上映前には原案・脚本の上田誠、山口淳太監督、キャスト全員によるオンライン舞台挨拶が行われる。オンライン鑑賞者には、メイキング映像を視聴できる特典も。なお、今回のオンライン上映会は、京都シネマを含むこの映画を公開する映画館を支援する仕組みとなっており、視聴券購入時に、全国15館のうちから支援したい映画館を選択して購入する形となる。自宅で最新作の映画を楽しむことができるだけでなく、映画館を応援・支援するユニークな試みとなっている。日々変わる状況に合わせて、映画館での舞台挨拶やトークイベント実施なども長期的に行われていく予定。“じわじわ封切りキャンペーン” のキックオフにあたり、上田誠、山口淳太より、下記のコメントが寄せられている。上田誠「じわじわ封切りキャンペーン」です。ポップコーンをたとえばパーンと勢いよく開けて中身が飛び散るぐらいの勢いも楽しいですけど、じわじわ封切るのも芳香が徐々に漏れて素敵なものです。そうしたって今回の映画は風味が逃げないと思うし、じわじわ封切って、すこしずつ長く楽しんでいただけるような上映をしていこう、と決めました。下北沢トリウッドと京都シネマの2館で、まずは試運転上映。そして「PIA LIVE STREAM」と「uP!!!」でもオンライン上映会をやります。おうちで『ドロステ〜』をご覧になれ、それは映画館を応援する仕組みにもなってます。まずはこれでじわっ、ぐらいです。ここからまだまだ各地や色んな方法で、じわじわじわじわやっていきます。山口淳太リモート会議を重ね、「じわじわ封切りキャンペーン」をやることになりました。『ドロステのはてで僕ら』を、全国の皆さんに安心してご覧いただきたい。そのためには、できる限りゆーっくり長ーく上映するのが一番だと。そこで!この「じわじわ」です。まずは、製作・配給である下北沢トリウッドと、ヨーロッパ企画と数々のイベントを行ってきた京都シネマの2館で、試運転上映を行います。5.1chの没入感にご期待ください。そして新たな試み、「PIA LIVE STREAM」と「uP!!!」で一日限定のオンライン上映会を行います。お家で楽しんでいただくことができ、さらには映画館を応援できる仕組みとなっています。まずはこのじわじわ封切りをお楽しみください。そしてSNSなどで感想や思いを発信していただけると嬉しいです。ついに始まります!️「『ドロステのはてで僕ら』オンライン上映会 @PIA LIVE STREAM & uP!!!」6月5日(金)19:00-(今回のオンライン上映会は、この映画を公開する映画館を支援する仕組みとなっております。視聴券購入時、15館のうちから支援したい映画館をご選択いただきます)■本編上映前に原案・脚本:上田誠、監督:山口淳太、出演者全員によるオンライン舞台挨拶あり■鑑賞者限定でメイキング映像が視聴できる特典あり■アーカイブ配信期間(日時):オンライン上映イベント終了後~2020年6月6日(土) 23:59生配信の視聴を購入済の方はそのままアーカイブ配信をご覧いただけます。また配信期間中、何度でもアーカイブ視聴可能です。【PIA LIVE STREAM】■視聴券は1,800円でご購入いただけます。■視聴方法は配信日当日に購入履歴にてご案内します。PIA LIVE STREAMチケット: 【uP!!!】■auスマートパスプレミアム会員の方は通常1800円のところ1200円で視聴いただけます。■uP!!!での視聴をご利用の際は、事前にauスマートパスプレミアム会員への入会、又はauIDの登録が必要となります。視聴券は1,800円でご購入いただけます。視聴方法は配信日当日に購入履歴にてご案内します。uP!!!:
2020年05月23日オンライン映画館「STAY HOME MINI-THEATER powered by mu-mo Live Theater」(SHMT)にて、齊藤工総監督『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のオンライン体感上映、『TOKYO TELEWORK FILM』第2弾として2作品が併映されることが決定した。5月15日(金)19時より本格始動するオンライン映画館「SHMT」。ここで5月21日(火)夜行われるオンライン特別上映では、まず、『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』オンライン体感上映として、2月21日の劇場公開以来、上映館のアップリンク渋谷・吉祥寺にてラッパー・狐火による劇中ライブなど新しい映画上映を試みていた<体感上映>のテレワーク版を上映。狐火さんがリモートで劇中のラップパートをライブ配信するほか、飯塚貴士監督が自身の人形アニメーションパートの舞台をコロナ禍の“STAY at HOME”の世界に置き換えて脚本を新たに執筆、それを斎藤さんら声の出演者によるテレワーク・アフレコ生配信により、特別上映する。また、斎藤さんが “STAY at HOME”をテーマに日常化するテレワークを舞台にした映画企画「TOKYO TELEWORK FILM」より、斎藤さんと永野によるドッキリ企画の#2『潜入!限界集落!』と、伊藤沙莉、大水洋介(ラバーガール)、酒井健太(アルコ&ピース)が出演するリモートドラマ、#3『HOME FIGHT』の2作品もプレミア上映。『潜入!限界集落!』は、一般の方のオンライン飲み会に斎藤さんと永野さんが参加するドキュメント。『HOME FIGHT』は、各々の自室にいる兄と妹が、オンラインで会話する様子を映し出す。さらに、齋藤監督パートを秋山ゆずき、平子祐希(アルコ&ピース)など同じ出演者でコロナ禍に置き換えアップデートした新作『コ◯ナNAPLY+-ANCE』が撮了したそう。「SHMT」にて5月末に上映される予定だ。齊藤監督は「日々刻々と事態が変化して行く中、柔軟性と速度感とクオリティが問われる映像及び映画業界。ある種、新型ウィルスが我々にくれたこの機会を如何にフルで活かすか。その一つの答えが清水監督の『ホームファイト』と言うリモート兄妹の作品に宿っていると思います。伊藤沙莉さん、大水洋介さんの才能が迸ります。そしてまるで生放送ドラマ?映画『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』のオンライン生配信版。映画の完成は常に最新の上映と言う史上稀に見る"更新スタイル"の映画ならではのin the コロナのオンラインバージョン。更には『COMPLY+-ANCE』のアップデート新作『コ◯ナPLY+-ANCE』も絶賛仕上げ中です」とそれぞれの作品について語り、「皆様、急激なオンライン化×映画を是非目撃して下さい」と呼びかけている。「『COMPLY+-ANCE コンプライアンス』オンライン体感上映+TFF #2 プレミア特別上映」は5月21日(火)21時~STAY HOME MINI-THEATER powered by mu-mo LIVE THEATERにて生配信。※料金:1,800円(特別料金)webチケット/当日券のみ(上映開始5分前まで販売)(cinemacafe.net)
2020年05月15日上海ディズニーランドや中国・香港の映画館などが営業を徐々に再開する中、イギリスの映画館の営業再開は7月4日以降になるという。先日、イギリス政府が外出制限を緩和する計画についての詳細を50ページに及ぶ書類で発表。それによると、映画館はパブや美容院などと同じ「レジャー施設」に分類されており、最終段階の「第3段階」において「7月4日以降に」営業再開の許可が出る。こうした事業は新型コロナウイルス感染のリスクが高いため、今週中に発表されるという「Covid-19セキュア・ガイドライン」を遵守しなければならない。イギリス国内の全ての映画館は3月16日の週から営業を中止している。国内の90%の映画館を運営する「UKシネマ・アソシエーション」は、先週政府に対し、「6月末までに営業再開を許可してもらうよう働きかけた」と「Variety」誌に明かしていた。政府が計画書を公開した後は、「6月末までに営業再開できるように準備を重ねていたので、7月4日あたりなら万全の態勢です」と語っている。とはいえ、営業が再開しても、制限のある中での上映が予想され、客足もすぐに戻るとは考えにくい。同社は状況が「通常」に戻るまでは引き続き政府の金銭的なサポートが必要だと主張した。(Hiromi Kaku)
2020年05月12日Amazonが、世界最大の映画館チェーンAMCに興味を示している。イギリスのThe Daily Mailが報じた。それを受け、アメリカ時間月曜日、AMCの株価は40%もアップした。そうでなくても巨額の投資で負債を抱えていたAMCは、新型コロナで映画館が閉鎖して以来、将来の見通しが暗かっただけに、これは朗報だ。ヨーロッパにも劇場チェーンを所有するAMCのオーナーは、中国のワンダ・グループ。ワンダは、この報道を否定しているという。だが、過去にはNetflixがアメリカの中規模劇場チェーンThe Landmarkの買収を試みたこともあり、ありえない話ではない。AMCを含むアメリカの映画館チェーンは、7月には全米でビジネス再開できることを願っている。文=猿渡由紀
2020年05月12日文:平辻 哲也 (連載「発信する! 映画館」から)新型コロナウイルス感染防止による緊急事態宣言下、ネット上にオープンしたのが「仮設の映画館」だ。Netflix、Amazon Prime Videoなど映画を配信するサービスは多数あるが、明確に違うのは、新作映画として劇場公開するはずだった作品を上映し、映画館と収益を分けること。5月2日からはドキュメンタリー作家、想田和弘氏の最新作『精神0』が初日を迎えた。「仮設の映画館」は、『精神0』の想田監督と配給会社「東風」が協議の上、生まれた仮想映画館だ。コロナ禍で映画館の閉館が続けば、ミニシアターだけではなく、配給会社、製作者も窮地に陥ってしまう。そんな危機感から着想された。通常、配給会社が配信権を持っていれば、収益は配給会社の取り分となるが、これを全国の映画館で上映したと仮定して、プラットホームの使用料などを引いた後に残る収益を、劇場と配給とで5:5で分配。実際の映画興行と同じ仕組みを採用。独自のプラットホームではなく、オンライン試写などでも使われる映像配信サービス「vimeo」のシステムを使うことで、低コストかつスピーディーな“開館”を実現した。現在、ミニシアター救済のためのさまざまな取り組みがなされる中、ユニークな“映画館”として注目を浴びている。「(クラウドファンディングで基金を募る)ミニシアターエイドは素晴らしい企画だと思います。既に2億円以上のお金が集まり、いくつかの映画館は潰れないで済むと思います。コロナ禍がいつまで長引くか分からない中、映画館をサポートできないかと考えました」。こう話すのは、このポータルサイトの運営会社「東風」の木下繁貴代表。これまで『人生フルーツ』や『さよならテレビ』など良質なドキュメンタリー作品を多数ヒットに導いた立役者だ。4月8日にこの構想を発表すると、ムヴィオラ、ユナイテッドピープル、シマフィルム、ノンデライコ、ニコニコフィルム、サンディの7社が参加を表明し、福島県双葉郡広野町の人々の姿を追ったドキュメンタリー『春を告げる町』、マレーシアの名匠ヤスミン・アフマド監督の最高傑作『タレンタイム〜優しい歌』など11作品がラインナップされ、映画館も全国54館(5月1日現在)が参加。作品選びの間口が広くなったことで、より多くのミニシアター映画ファンがアクセスしたくなる仕掛けになっている。鑑賞料金は映画館の一般料金と同じ1500〜1800円。利用者は上映劇場を選択することから始める。『精神0』の場合は、北は北海道のシアターキノ、南は沖縄の桜坂劇場まで35館。トップページには各劇場の外観、ロビー、ロゴなど写真が並べられていて、劇場名をクリックすると、vimeoの各リンク先に飛ぶ。各ページには、映画館の紹介文、所在地、座席数が掲載されている。支払いにはクレジットカードか、PayPalを利用。TV、PC、モバイル端末、タブレットに対応しているので、ほとんどの人が問題なく観られるはずだ。公式サイト()プロフィール平辻哲也(ひらつじ・てつや)1968年、東京生まれ、千葉育ち。映画ジャーナリスト。法政大学卒業後、報知新聞社に入社。映画記者として活躍、10年以上芸能デスクをつとめ、2015年に退社。以降はフリーで活動。趣味はサッカー観戦と自転車。
2020年05月10日アップリンクが運営するオンラインの映画館「アップリンク・クラウド」にて、ファッションデザイナーのアニエスベー監督作『わたしの名前は…』を、5月7日より、10日間限定で全世界無料配信中。(c)Love streams agnes b. Productionsこれまで数々の映画や映画祭をサポートしてきた“映画が大好き! ”なアニエスべーが、アニエス・トゥルブレという本名で初監監した『わたしの名前は…』は、10年以上前に彼女が新聞で読んだ、とある事件の記事を元に少女とトラック運転手の交流を瑞々しいタッチで描いたロードムービー。(c)Love streams agnes b. Productions(c)Love streams agnes b. Productionsヴェネチア国際映画祭、ニューヨーク映画祭、アブダビ映画祭等に出品され、日本では2015年に劇場公開。映画関係者やファッション関係者だけでなく、多くの人の心を掴み、話題を呼んだ作品だ。(c)Love streams agnes b. Productions(c)Love streams agnes b. Productions(c)Love streams agnes b. Productions本作の無料配信サイトは、アップリンクが運営するオンライン映画館「アップリンク・クラウド」。アニエスベー監督作『わたしの名前は…』こちらのリンク()から。5月17日23:59まで視聴可能。また、この企画の他にも「外出しなくても映画は観れる! 」をコンセプトに、3ヶ月間2,980円で映画作品を楽しむことができる配信キャンペーンや、全国の映画館を支援できる『ホドロフスキーのサイコマジック』のオンライン先行上映などを行っている。ぜひ、合わせてチェックしてみて。>>オンラインの映画館「アップリンク・クラウド」についての記事はこちら
2020年05月07日本日5月1日より、新作映画を配信する「ステイホーム 今だけおうち映画館」が緊急始動。アップリンク配給からは『ハウス・イン・ザ・フィールズ』と『ケヴィン・オークイン:美の哲学』の2作品が先行配信されることが分かった。「ステイホーム 今だけおうち映画館」とは――「ステイホーム 今だけおうち映画館」は、動画配信事業を展開する株式会社ビデオマーケット、株式会社エムティーアイ、株式会社GYAO/ヤフー株式会社、合同会社DMM.comが、新型コロナウイルス感染症の拡大により映画館営業自粛の影響を受けている映画業界に対し、動画配信の視聴による収益を還元するプロジェクト。現在劇場公開中の作品や劇場公開終了後まもない作品を賛同会社共同で配信するというもので、各社が展開する動画配信サービス上で対象作品が視聴されると、視聴者が支払った金額の一部が映画業界へと還元されるという仕組みだ。新作映画が先行配信!今回ここで配信されることが明らかになった2作品は、2020年に劇場公開を控えていたもの。『ハウス・イン・ザ・フィールズ』(配信:5月1日~)弁護士を夢見る少女カディジャとその姉のファティマは、モロッコの山奥で暮らすアマジグ族の姉妹。自然の恩恵を受け、数百年もの間ほとんど変わらない生活を送っている。そんな日々の中、ファティマが学校を辞め、結婚することになる。カディジャは大好きな姉と離ればなれになってしまう寂しさ、そして自分も姉のように学校を卒業できないかもしれないという不安を募らせていく――。第67回ベルリン国際映画祭フォーラム部門最優秀ドキュメンタリー賞にノミネートされた『ハウス・イン・ザ・フィールズ』(原題:TIGM N IGREN)。アトラス山脈の四季折々の自然風景と、モロッコの山奥で暮らす姉妹たちの慎ましくも美しい日々の営みをありのままに記録したドキュメンタリー作品だ。価格:1900円(税込)視聴期間:2日間配信期間:5月1日(金)~5月28日(木)※4週間配信サービス:ビデオマーケット、music.jp、GYAO!ストア、DMM動画『ケヴィン・オークイン:美の哲学』(配信:5月15日~)90年代、数多のスーパーモデルやセレブを手掛けた伝説のメイクアップ・アーティストのケヴィン・オークインに迫るドキュメンタリー『ケヴィン・オークイン:美の哲学』(原題:Larger Than Life: The Kevyn Aucoin Story)。幼い頃から絵を描くことと化粧をすることで自己表現をしていた彼は、アイデンティティーを求め、そしてゲイ差別から逃れるためにニューヨークにやってきた。ファッションの世界に自分の居場所を見つけると、メイクのセンスやテクニックはもちろん、持ち前の人なつっこい性格や、どんな人にも「自分はうつくしい」と思わせるという、使命感とも言えるメイク哲学で、あっというまにトップに躍り出た。細眉、リップライナーを流行らせ、そして光と影を駆使して立体感を出す「コントゥアリング」を広めた彼の革新的なモードメイクは世界を席巻。資生堂のブランド「INOUI」の全盛期のクリエイターとして活躍したことでも知られる。しかし人気絶頂の2002年、彼は突然の死を遂げてしまう――。本作では、オークインの豊かで美しくも複雑な人生を家族、かつての恋人、友人らのインタビューや、過去の映像から探っていく。ケイト・モスやリンダ・エヴァンジェリスタ、ナオミ・キャンベル、シェールやイザベラ・ロッセリーニなど、彼のメイクの虜になったセレブリティたちが当時のエピソードを語る場面は必見。価格:1900円(税込)視聴期間:2日間配信期間:5月15日(金)~6月11日(木)※4週間配信サービス:ビデオマーケット、music.jp、GYAO!ストア、DMM動画『ハウス・イン・ザ・フィールズ』『ケヴィン・オークイン:美の哲学』は2020年、アップリンク渋谷・吉祥寺ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2020年05月01日インターネット上で映画が楽しめる「仮設の映画館」の開館日が4月25日(土)に決定。新たに配信作品も増えた。「仮設の映画館」は、新型コロナウイルスの影響で停滞している映画の経済を全国の劇場、配給会社、製作者、そして映画ファンと共に回復させるため、通常の劇場公開と並行して新作映画のデジタル配信を行う。観客は、インターネット上で観たい映画館を選択し、鑑賞料金は選ばれた映画館に分配される仕組みとなっている。最初の上映作品は、3月21日よりユーロスペースほかで公開されていた島田隆一監督の『春を告げる町』。また、5月2日(土)からは、中国で最も美しい村にも選ばれたチベット高原の秘境ギャロン地方出身の歌手ヨンジョンジャが企画し自ら主演した『巡礼の約束』をはじめ、『精神0』、『タレンタイム~優しい歌』、『グリーン・ライ ~エコの嘘~』、『どこへ出しても恥かしい人』がラインアップ。ほかにも『島にて』、『タゴール・ソングス』、『プリズン・サークル』、『タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~』が配信を控えている。また、設立の大きな理由のひとつは“映画館で映画を観るという行為を忘れないため”。少しでも映画館の暗闇を想像できるようなオリジナルマナーCMが制作。打合せや撮影、編集と全てテレワークによる協働作業で制作を行ったという。(cinemacafe.net)■関連作品:タレンタイム~優しい歌タゴール・ソングス 2020年、全国にて順次公開
2020年04月25日2020年4月現在、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)の感染拡大を受け、政府は緊急事態宣言を発令。レジャー施設や劇場は休業を余儀なくされています。特に小規模映画館(ミニシアター)は、先の見えない休業でその多くが廃館の危機にあるといいます。休業の映画館が『未来の鑑賞券』を販売横浜市中区にある『シネマ・ジャック&ベティ』は、大手の映画館で上映機会が少ない作品をジャンル問わず上映しており、多くの地元住民や映画ファンに愛されてきました。しかし、コロナウイルスの影響で来館者は減少。席数制限や衛生面の配慮などをしながら営業を続けてきましたが、緊急事態宣言を受けて、同月8日から休館することになったといいます。映画館を存続できるか不安な状況の中、苦境を乗り越えるため、同館では『ある商品』の販売を実施。すると、多くの反響があったそうです。公式サイトで紹介された商品の内容は、以下の通り。【コロナを乗り越えたい! お名前スクリーン上映 & 劇場鑑賞券】1.スクリーンにお名前を上映2020年6月1日以降の幕間の時間に、お客様のお名前を上映させていただきます。上映時期の詳細は、決定次第、メールなどでご案内します。2.劇場鑑賞券×1枚2020年6月1日以降から1年間、当館でご使用いただだける鑑賞券です。(特別料金の作品はご利用対象外となる場合がございます)3.特製ポストカード今回のためにスタッフがデザインしたポストカードに、お礼メッセージを記載して進呈させていただきます。(デザインは休館中に鋭意製作します!)シネマ・ジャック&ベティーより引用再開後に使える『映画鑑賞券』に加えて、再開後に『スクリーンに名前を掲載』『特製ポストカード』をセットにした商品を販売し、支援を呼びかけました。ネット上でも「先の時間を楽しく待てる」「がんばって」といったコメントが寄せられ、なんと同月7日に案内をしてからたった1日で700名以上が商品を購入したとのこと。その後も支援を申し出る人は相次ぎ、同月20日を持って商品の販売は終了しました。《お名前のスクリーン掲載・鑑賞券・特製ポストカード》をご購入・ご支援いただいた皆さま、本当にありがとうございました!4月20日(月)18時で、こちらの販売は終了させていただきます。皆さまに支えていただいていることを実感し、営業再開を目指して参ります。詳細↓ — 横浜シネマ・ジャック&ベティ (@cinemaJandB) 2020年4月17日 同館支配人の梶原俊幸さんは公式ブログで次のようにメッセージを寄せています。現時点で2000名以上の多くの方にご購入いただいておりまして、誠にありがとうございます。スタッフ一同、とても感謝いたしておりますとともに、大変多くの皆さまにミニシアター・町の映画館の文化・芸術的活動をご理解、ご支援いただけたものと思い、本当に心強く感じておりまして、営業再開に向けて気持ちを新たにしております。シネマ・ジャック&ベティブログーより引用また梶原さんは、コロナウイルスによって大きな打撃を受けている全国の小規模映画館(ミニシアター)への緊急支援を国に求める運動『#Save The Cinema「ミニシアターを救え!」プロジェクト』などを紹介し、「全国のミニシアターと連帯して、このコロナウイルスを乗り越えたい」と語りました。全国的に広がっているミニシアター支援の活動。コロナウイルスで地域から愛される劇場や店がなくなってしまうのは、とてもさびしいことでしょう。できる限りの応援をしていきたいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年04月21日新型コロナウイルスの影響で、様々な映画が公開延期に追いやられ、映画館も続々と休館になっている中、全国の小規模映画館“ミニシアター”が閉館の危機にさらされている。そこで、存続の危機に立たされている全国のミニシアターの運営継続を支援するため、「ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金」プロジェクトがスタートしている。今回のプロジェクトは、深田晃司監督と濱口竜介監督が発起人となり、MOTION GALLERY代表・大高健志など有志メンバーで立ち上げ、署名活動を通じて政府への提言を進める「SAVE the CINEMA」とも連携し映画業界を支える。また、今泉力哉、上田慎一郎、片渕須直、河瀬直美、是枝裕和ら映画監督、さらに俳優の斎藤工、染谷将太、渡辺真起子らも賛同人に名を連ねている。4月13日(月)より「MOTION GALLERY」にてクラウドファンディングがスタートしている本プロジェクト。半日で3,000万円、24時間以内に5,500万円を国内最速で突破し、現在は8,700万円を超えた。期間は5月14日23時59分までとなっており、目標金額は1億円を設定。リターンは、お礼のメッセージのみの「思いっきり応援コース」(1口3,000円から)と、2020年内まで使用可の映画鑑賞券、有志の劇場で使用できる1000円パス、フリーパスなどが含まれる「未来チケットコース」(1口5,000円から)の2種類。「コロナ禍に伴い、外出自粛の状況があと3ヶ月続いた時に、閉館の危機に直面する運営団体」を対象に、現在、66団体78劇場が参加しており、寄付の形で分配する予定。さらに4月17日まで新たなミニシアターの参加を受け付け中だ。ほかにも、車に乗ったまま大きなスクリーンで映画を鑑賞できるドライブインシアターを復活させるべく、「MOTION GALLERY」でクラウドファンディング中。8月7日23時59分まで資金を募っており、ドライブインシアターの運営資金、エンターテインメント業界、新型コロナウイルス対策基金への寄付などに使われるという。なお、第1回寄付先には「ミニシアター・エイド基金」と「COVID-19連帯対応基金(COVID-19 Response Fund)」が予定されている。(cinemacafe.net)
2020年04月15日アップリンクが運営するオンラインの映画館「アップリンク・クラウド」にて、配給作品60本を、2,980円で楽しむことができる「アップリンク・クラウド配信キャンペーン」を実施中。本キャンペーンは、2,980円で、購入日から3ヶ月の間、60本の配給作品を楽しむことができる映画のサブスクリプション。シネマやレンタルショップへ外出せずとも、映画鑑賞ができる試みだ。主な配信作品は、『アカルイミライ』監督:黒沢清、 『わたしはロランス』 監督:グザヴィエ・ドラン、『ホドロフスキーのDUNE 』 監督:フランク・パヴィッチ、『氷上の王、ジョン・カリー』 監督:ジェイムス・エルスキン、『顔たち、ところどころ』 監督:アニエス・ヴァルダ、JR、『サーミの血』 監督:アマンダ・シェーネル、『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』 監督:スティーヴン・カンター、『エヴォリューション』 監督:ルシール・アザリロヴィック、『ラッキー』 監督:ジョン・キャロル・リンチ、『デヴィッド・リンチ:アートライフ』 監督:ジョン・グエン、リック・バーンズ、オリヴィア・ネールガード=ホルムなど。また、アップリンク・オンライン・マーケット()では、寄付込みの見放題プランもスタート。現在は、5,000円コース、10,000円コースの2つの寄付込みのプランがあり、どちらのコースにも3ヶ月見放題クーポンが2つ発行される。この他にも、映画ファン必見のオリジナルグッズや、安心して映画館へ足を運び映画を観ることができるようになった時に使える「ドリンクサービス付き回数券」「トートバック付き回数券」などの販売を企画中。不要不急の場合を除き、外出自粛が望まれる今は、おうちで映画タイムを楽しもう。《アップリンク・クラウド配信キャンペーンの詳細、申し込みは下記のリンクよりチェック! 》 URL:
2020年04月06日4月16日(木)開業予定の映画館「アップリンク京都」のオープニング企画が発表された。「アップリンク京都」は、京都市中京区の複合施設「新風館」地下1階にオープンする新たな映画館。異なるデザインコンセプト計4スクリーン、215席(予定)を有し、こだわりのフードメニューなども用意。映像ギャラリー、壁面ギャラリー、マーケットも備え、映画を観ない方も楽しめる新たなカルチャースポットとなる。今回の開業に際し、オープニング特集として「見逃した映画特集 in KYOTO」と題し、113本を超える映画を一挙上映する特集を実施。歴代カンヌ最高賞から短編インディーズまで、6週間に渡って上映していく。『ホドロフスキーのサイコマジック』公開を記念した「アレハンドロ・ホドロフスキー監督特集」として『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』などの上映、『愛がなんだ』『そこのみにて光輝く』などを上映する「現代日本映画選集」、「現代アメリカ映画選集」、「LGBTQ映画選集」、「ロウ・イエ監督特集」、「カンヌ国際映画祭パルムドール選集」などが組まれている。また、オープニング作品にはカトリーヌ・ドヌーヴ出演の『アンティークの祝祭』や、『衝動ー世界で唯一のダンサオーラ』、『コロンバス』、『れいわ一揆』、『クリシャ』がラインアップ。ほかにも、ポップアップスペースでは写真展「アニエスベー:写真家、アーティストとカーディガンプレッション/...des photographes...des artistes et le cardigan pression」を開催。カーディガンプレッションの誕生40周年を記念し、1986年に開催された写真展の新しいコレクションを展開。デヴィッド・リンチやオマー・ビクター・ディオプなど14か国から招待されたアーバンコンテンポラリーのアートシーンで活躍する写真家とアーティストに、ブランドのタイムレスなカーディガンと共に“carte blanche” =白紙委任状を渡し、40×60cmに統一された大きさで自由に撮り下ろされた作品からセレクトされた約30点を展示する。「アップリンク京都」は4月16日(木)オープン。「見逃した映画特集 in KYOTO」は4月17日(金)~5月28日(木)実施。(cinemacafe.net)
2020年04月01日先週末からいくつかの省や自治区で映画館の営業が再開された中国。しかし、興行収入は1日で20万円にも満たないという厳しい結果に…。今年は『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』や『ワンダーウーマン 1984』、『ムーラン』など、大ヒットが確実視される大作が目白押しだが、いずれも新型コロナウイルスの影響で公開が延期となっている。中国の映画館は、観客に対して大人数が集まって映画館で映画を鑑賞しても安全であるということ、配給会社に対して十分な観客が見込め、価値ある映画を公開しても興行収入を得られるということを証明するのが現在の課題だ。映画市場第2位の中国でなんとか観客を呼び戻そうと、ワーナー・ブラザースが3K・4Dリマスター版の『ハリー・ポッターと賢者の石』を近いうちに公開すると告知。この動きに沿ってなのか、『アベンジャーズ/エンドゲーム』を含む『アベンジャーズ』過去4作品、『アバター』、『インターステラー』、『インセプション』が再上映されることになったという。「The Hollywood Reporter」によると、時期はDCP(デジタルシネマパッケージ)が各劇場に届き次第とのこと。人気のある旧作の公開は過去にも行い、成功を収めた。たとえば、2012年には3D版の『タイタニック』、2019年には『千と千尋の神隠し』が公開され、それぞれが1億4500万ドルと6900万ドルの興収を記録している。(Hiromi Kaku)■関連作品:アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedアベンジャーズ/エンドゲーム 2019年4月26日より全国にて公開©Marvel Studios 2019
2020年03月27日シンガポール政府が新型コロナウイルス感染拡大を抑える対策の1つとして、国内の全ての映画館を閉鎖すると発表した。期間は現地時間の木曜午後11時59分から4月30日まで。「Variety」誌が報じた。学校や職場以外での10人以上の集まりが制限され、映画館のほかに感染のリスクが高いとされるナイトクラブ、ディスコ、カラオケも同期間中閉鎖となる。シンガポールでの感染者は火曜日の時点で558人、死者は2人。ここ数日は、海外からの“持ち込み感染”が増えているという。シンガポールは映画館に足を運ぶ人が多く、1人あたりの年間映画鑑賞回数は4回を超える。興行収入のうち、ほとんどをハリウッド映画が占め、ローカルな映画は5パーセント以下。スクリーン数は297ほどで、2019年の興行収入は約134億円(1億2100万ドル)だった。映画に関する他国の情報として、中国では先週から今週にかけて、5つの省と自治区で映画館の営業が再開。アメリカではこれまで5月までに公開予定の映画が多数延期されていたが、6月に公開予定だった『ワンダーウーマン 1984』が、8月14日に先送りすることが新たに発表された。(Hiromi Kaku)
2020年03月25日中国で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により閉鎖されていた映画館のうち、先週金曜日に486館、23日には21館増え、計507館が営業を再開したという。映画チケット販売&情報サイトの「猫眼電影」によると、営業が再開されたのは山東省、四川省、福建省、広東省、新疆ウイグル自治区の映画館。同国内には1万館以上の映画館があり、507館はわずか5パーセントに過ぎない。これらの映画館で現在上映されているのは、人気が高い国内映画『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』、最近公開されたばかりの『存在のない子供たち』などの作品6本。無料または正規価格から値引きして上映されており、先週金曜日のチケットの売り上げは2000ドル(22万円)にも満たず、福建省と広東省の映画館ではチケットが1枚も売れなかったのだという。今後2週間で新たに公開予定とされているのは、中国&ニュージーランド合作の『Into the Rainbow』(原題)などごくわずかな作品数に限られている。世界第2位の映画市場である中国。なんとか観客を呼び戻したい考えのワーナー・ブラザースは、先週木曜日、中国のSNSにて『ハリー・ポッターと賢者の石』3D・4Kリマスター版を公開すると発表。公開日は未定とのことだが、これには中国のファンたちが大喜びの声を上げている。(Hiromi Kaku)
2020年03月24日新型コロナの影響で世界各国の映画館が閉鎖する中、中国では先週末から少しずつ劇場が再オープンを始めている。先週土曜日段階で営業しているのは、500館強。中国全土の5%にも満たないが、この後も段階的に営業を再開していく狙いのようだ。これらの劇場で現在上映されているのは新作ではなく、昔の中国映画。だが、4月なかば頃には、コロナ騒ぎで中国ではまだ上映されていない『フォードVSフェラーリ』『1917 命をかけた伝令』『ソニック・ザ・ムービー』などが公開になる可能性がある。今週は、新たにニュージーランドが外出禁止令を発令し、映画館もすべて閉鎖になった。文=猿渡由紀
2020年03月24日新型コロナの影響を受け、オーストラリアでも映画館が完全にクローズとなった。スコット・モリソン首相が現地時間月曜からレストラン、バー、ジム、カジノなどを閉鎖するよう要請、その中に映画館も入っていた。すでにヨーロッパ各国や中東、アメリカの主要都市で映画館は閉鎖されている。全世界的に劇場ビジネスが消滅したのを受けて、世界興行収入は、しばらく発表されない模様。この状況がしばらく続くと、すでに延期が相次いでいるハリウッド映画の公開スケジュールに、さらなる影響が出てきそうだ。文=猿渡由紀
2020年03月23日大林宣彦監督が20年振りに故郷・尾道で撮影した最新作『海辺の映画館-キネマの玉手箱』の公開日が、4月10日(金)に決定。この度、本作の予告編が公開された。尾道の海辺にある唯一の映画館・瀬戸内キネマが閉館を迎え、日本の戦争映画特集を観ていた若者3人が、突然劇場を襲った稲妻の閃光に包まれる。彼らはスクリーンの世界にタイムリープするのだった。戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦、そして原爆投下前夜の広島へ……。そこで出会ったのは移動劇団・桜隊。歴史上では原爆の犠牲になった桜隊の未来を変えるため、戦争を知らない3人の若者は、歴史を変えようと奔走する。戦争の歴史を辿りながら、無声映画、トーキー、アクション、ミュージカルと、様々な映画表現で、大林宣彦監督の映画への情熱、平和への想いが凝縮された、大林版『ニュー・シネマ・パラダイス』ともいえる作品で、“大林的戦争三部作”『この空の花-長岡花火物語』、『野のなななのか』、『花筐/HANAGATAMI』を経た大林宣彦監督の集大成となるものとなっているという。主要キャストには、厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲(新人)、成海璃子、山崎紘菜、常盤貴子が名を連ねた。この度公開された予告編は、武田鉄矢がエノケンの名曲をカバーした主題歌『武器ウギ<無茶坊弁慶>』をバックに、様々な本編シーンが切り取られたものとなっている。”平和への思い”に賛同して集結した、小林稔侍、高橋幸宏、尾美としのり、武田鉄矢、南原清隆、片岡鶴太郎、柄本時生、稲垣吾郎、蛭子能収、浅野忠信、伊藤歩、中江有里、笹野高史、満島真之介、渡辺えり、窪塚俊介、長塚圭史らキャスト陣が登場する。予告編のラストは、山田洋次監督からのコメントも。「とにかくおもしろい。大林監督と病気を闘いながら、前作『花筐/HANAGATAMI』を上まわる作品を作られたことに、とても勇気づけられました」という、あたたかいメッセージで締めくくられている。『海辺の映画館-キネマの玉手箱』4月10日(金)公開
2020年02月13日映画製作・配給を行う「キノフィルムズ」による新映画館「キノシネマ(kino cinéma) 天神」が2020年6月11日(木)、福岡・天神の新商業施設「カイタックスクエアガーデン」内にオープンする。ミニシアター「キノシネマ」が福岡・天神に同館は、2019年4月に開業した「キノシネマ 横浜みなとみらい」、同年6月に開業した「キノシネマ 立川髙島屋 S.C.館」に次ぐ3番目の「キノシネマ」。座席数各87席の計3スクリーンを備え、ミニシアター系からファミリー向け作品まで、世界各国の作品を幅広く上映する予定だ。なお、内装は、パリのホテルをイメージしている。施設情報「キノシネマ(kino cinéma) 天神」オープン日:2020年6月11日(木)※2020年4月28日(火)を予定していたが延期となった。場所:カイタックスクエアガーデン 3階住所:福岡市中央区警固 1丁目196番地
2020年02月07日福岡市中心部に新たにできる「カイタックスクエアガーデン」に新映画館「kino cinema天神」が開業することが決定。完成イメージ写真が到着した。福岡市内の中心地・天神エリア南側のファッション・飲食店が多く並ぶ、国体通り沿いに新たにできる商業施設「カイタックスクエアガーデン」。ここの3階に新映画館が開業。kino cinemaとしては、横浜みなとみらい、立川高島屋S.C.館に次ぐ今回3番目の映画館となり、同館では3スクリーン、座席数は87席の計261席を用意。ミニシアター系作品を中心に、世界の様々な国の作品からファミリー向け作品まで幅広く上映予定だという。また内装はパリのホテルをイメージ。おしゃれな造りとなるようだ。新映画館「kino cinema天神」は4月28日(火)オープン。(cinemacafe.net)
2020年02月04日