日本一の暑さを誇る埼玉県熊谷市ーー。強い日差しを照り返す道路に、黄色い菊の花だけが、くっきりと浮かび上がる。供花したのは、’09年、この場所で自動車にひき逃げされ、亡くなった小関孝徳くん(享年10)の母・代里子さんだ。「命日の9月30日を迎えるたび、“事件は風化し、逮捕が遠のいているのでは”と、不安を感じます」事故から10年を迎える今年の命日は、特別な意味を持つ。「自動車運転過失致死罪の時効が成立してしまいます。しかし、いまだに犯人につながる物証や目撃情報はありません」こう着状態とも思われる捜査。事故の際、息子は泣いていたのか、助けを求めていたのかーー。「その日は、孝徳が放課後、塾と書道教室に行く日でした。教室までの送り迎えはいつも車だったのですが、その日はたまたま自転車を利用することになって。朝、孝徳が登校するときは『いってらっしゃい。気をつけてね』とふだんどおり、送り出したと思います」週末には一緒にJリーグ観戦に行くことになっており、孝徳くんはとても楽しみにしていた。仕事が終わり、試合を見ながら食べるお弁当の材料を買って、代里子さんが帰宅するとーー。「孝徳の自転車が見つからないんです。いつもは帰っている時間なのに。ハッとして携帯電話を見ると、知らない番号から着信履歴がありました。その番号に電話すると『すぐに病院に行ってください』『1人で来ないでください』と言われて……」病院に到着すると、入口には警官が。孝徳くんがすでに警察に搬入されていることを聞かされ、その意味を感じ取った。「そのときのことは、よく覚えていません。ただ、地べたに座り込んで、同行してくれた同僚と警察官に抱え上げられたと思います」遺体の確認は孝徳くんの通う小学校の校長先生や担任がしてくれた。「後頭部の損傷が激しく、『対面したらお母さんが一生傷ついてしまうので、見ないほうがいいのではないか』と、何時間も話し合われたようで。私は身につけていたもので確認しました。すると、腕時計が、プレゼントした腕時計と同じで。それで、孝徳で間違いないということになったんです」自宅には報道陣が取材に訪れた。しかし、事件のことを口にする気持ちにはなれない。「20日くらい家から出られませんでした。事故の詳細も警察からは聞かされず、目撃者がいないこと、物証が少ないことなどを知ったのは報道からです」そんななか、“自分も、何かの手がかりが見つけられれば”という母の思いが現場に足を運ばせた。「ここに立てば何かがわかるのではないかと。事故から3週間たった10月21日に、初めて事故現場で、通る車のナンバープレートを調べました。“あの道は、地元以外の人は通らない”と思っていたけれど、実際は熊谷以外の地域や他県の車も通るんです。立って見ているだけではダメだと、翌日にはメモ帳を持って、通行車のナンバーを記録しはじめました」1人で立ってメモを取っている代里子さんを見て、およそ30人のお母さん友達が手伝ってくれた。「3カ月間、毎日、事故があった時間帯の夕方6時30分から7時10分まで路上に立って、ナンバー、ドライバーの性別、どちらに曲がるかを調査しました」雨の日も、風の日も。そして季節が初秋から冬に移り変わったある日は、青年が、温かいお茶を差し入れてくれたこともあった。定期的に現場に立ち続け、のべ10万台の通行車を記録した。「協力してくれる人が多いときは、事故現場の道を通る車が向かう先を16のルートに分かれて調べ、熊谷市や近隣の行田市、深谷市などを中心に、目撃情報を募るチラシを配る場所も決めました」わが子を亡くした苦しみに向き合うため、犯罪被害者の会に出席したこともある。「そこでは検挙された犯人への憎しみや思いが話されていました。でも、うちのケースは犯人が捕まっていない。犯人が近所の人なのか遠方の人なのか、若いのか高齢なのか、男性なのか女性なのかもわからない。犯人を憎むスタートラインにも立っていないんです。よく『犯人に対して、どう思われますか』と聞かれますが、『逮捕されたら答えられます』としかいえなくて……」こう着状態が続くなか、時効まで1年を切った昨年10月、警察が、証拠品であり大事な形見でもある孝徳くんの腕時計を紛失していることが発覚。「思わず、『え?何でですか』と聞きましたが、『捜したけど、ないです』という返答だけでした」責任者は、いまだに処分をされていないという。「形見をなくされた憤りがあったし、“本当は初動捜査もちゃんとしていなかったんじゃないか”という不信感も生まれました。でも、逮捕できるのは警察しかいません。全力で捜査してほしい」代里子さんは、今年1月にブログを開設して、情報提供を呼びかけている。「どんなささいな情報でも寄せてください。事故が発生して10年、犯人は遠く離れた他県で生活しているかもしれない。はっきりした事情もなくいきなり引っ越しをした人、運転していた車を廃車した人を知っている方は教えてください。事故について以前警察に話をしたことがある方も、再度、お聞かせください」
2019年08月29日Zoff(ゾフ)は、スタイリスト・カメラマンの熊谷隆志と初のコラボレーション。「Zoff×takashi kumagai」のアイウェアを、2019年4月26日(金)に、アウトレットを除くZoff全店舗で発売する。「Zoff×takashi kumagai」は、男女の枠にとらわれず、着る服も選ばない、自由なスタイリングを楽しめるサングラスシリーズ。7型全24種類を展開する。明るいレンズカラーに軽やかな透明感のプラスチックフレームを組み合わせたラインと、レンズにさりげなくミラーコートを採用したメタルのライン、マグネットでカラーレンズ部分を簡単に取り外すことができ、メガネとサングラスの2WAYで1日中使用できる「NIGHT&DAY」ラインを揃える。80年代を彷彿とさせるフレームシェイプや、モダンにアレンジしたボストンシェイプ、額から流れる汗が目に入りにくいようにスウェットバーを施したモデルなど、アメリカンヴィンテージを都会的にアレンジしたデザインの、バリエーション豊かなラインナップを展開する。【詳細】「Zoff×takashi kumagai」サングラス発売日:2019年4月26日(金) ※発売日は型により異なる。取扱店舗:Zoff全店舗(アウトレット除く)、Zoffオンラインストア価格:7,500円~9,500円+税(Zoff NIGHT&DAY仕様は標準レンズ代込み)種類:7型全24種類【問い合わせ先】ゾフ・カスタマーサポートTEL:0120-013-883(平日10:00〜18:00)
2019年03月25日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。猫や花を、明るい色彩とシンプルなタッチで描いた画家の熊谷守一氏。今年4月。没後40年を記念して東京では回顧展が開催され、熊谷夫妻の日常を描いた映画『モリのいる場所』も5月に公開。ロングランヒットとなった本作が、ブルーレイ&DVDに!■『モリのいる場所』Blu-ray&DVD11月22日発売。DVD・4,104円、Blu-ray〈特装限定版〉・5,616円(価格は全て税込み)。発売・販売元:バンダイナムコアーツ約30年、自宅の庭からほとんど出ずに植物や生物たちを観察するモリ先生こと熊谷守一氏を山崎努さんが、そしてその妻・秀子さんを今年9月に亡くなった樹木希林さんが演じています。老夫婦の日常に大きな事件はあまり起こりません。お手伝いさんや近所の人との交流が淡々と描かれています。この作品で山崎さんと樹木さんは文学座での出会いから56年の時を経て、初共演となったそう。つえ2本をつきながらも、時に素早く力強く歩くモリ先生を崎さんはユーモラスに。そして秀子さんを、樹木さんはあのとぼけた感じで自然に表現します。圧巻なのは、ラスト間際の2人の会話シーン。飄々と生きてきたように見える夫婦でも、お互い楽しいことばかりではなかったはず。戦争という時代背景も含め、各々が通ってきた道に思いをはせてしまいます。風が吹くと、庭に茂る美しい草木がささやき、虫が鳴く。そして、懐かしい昭和の木造家屋……。特別な日常ではないのに、見ると心が癒され、樹木さんの在りし日の姿が心に染みる作品です。
2018年11月26日黒柳徹子が司会を務める長寿トーク番組「徹子の部屋」の5月16日放送回に、映画に引っ張りだこの樹木希林がゲスト出演。私生活から、公開を控える映画について、そして終活まで…最初から終わりまで笑いの絶えない、様々なトークが繰り広げられた。冒頭、「ロックンローラーの夫・内田裕也さんとは結婚45年、それと同じくらい別居してらっしゃるということですけども…」と黒柳さんから紹介を受けると、笑顔で登場した樹木さん。まず、黒柳さんが「すっごくいいわね」と絶賛する樹木さんのファッションについて、自身で運転もする行動派の樹木さんが自宅で転倒し額に青痣を作ってしまった話。そして「Suicaってどういうの?」とSuicaを知らなかった黒柳さんに、「あなた知らないの?」とSuicaを使いこなす樹木さんが説明する場面も。そんなやりとりに視聴者からは「Suicaを知らない徹子さんはさすが。しかしおふたりの遠慮無しの会話は凄い!!」「テレビで自分のお財布からSuicaを出す人を初めて見ました」「黒柳徹子さんと樹木希林さんの会話が可愛い。Suicaカードの会話してる」「希林さんが黒柳さんにSuicaの説明してるのマジDopeすぎ」といった声が。そして、トークは自身のお墓や葬儀などを考えているという“終活”へ。今回の映像を「『徹子の部屋であの方今年お亡くなりになりましたわね』っていうときに出して頂いて…」と樹木さんが話し始めると、黒柳さんが「私は先になったらあなたがね(笑)でもあなた何言うかわからない、あなたにやっていただくのは嫌だわ。私はちゃんとやるわよあなたのお葬式はね」と言い、それに対し樹木さんも「そうだわね。私も保証できない」などといった掛け合いが繰り広げられた。また、樹木さんと内田さんの“離婚しない不思議な夫婦関係”についても度々トークが繰り広げられ、2016年放送の夫婦揃って登場した“珍しい”映像も。黒柳さんが「絶対別れないってあなた仰ったわよね」と問うと、樹木さんは「嫌でしょそんな女」と笑うも、“45年の結婚生活”については「ありがたかった」と素敵なひと言がこぼれた。さらに、娘・也哉子と俳優・本木雅弘との子どもで樹木さんの孫にあたる3人の写真も登場。「会うとき嬉しい?」と黒柳さんから聞かれると、「嬉しくない」とまさかの返答。そして「孫に嫌われてる」「プレゼント一度もあげたことない」と驚きの発言も!現在75歳の樹木さんは、『わが母の記』『あん』『海よりもまだ深く』など女優として話題作に出続け、また先日は、祖母役で出演した是枝裕和監督作『万引き家族』が、第71回カンヌ国際映画祭「コンペティション」部門に正式出品され注目を集めている。そんな樹木さんが出演し、5月19日公開となる画家・熊谷守一をモデルにある夏の1日を描く『モリのいる場所』(沖田修一監督)についても話が及ぶ。名優・山崎努と夫婦役で樹木さんが初共演することで話題を呼ぶ本作。樹木さんは「まさか山崎さんと同じ作品に出られるとは…とてもありがたかった」と出演した感想を明かし、「いまどき珍しい映画」だという本作について、また画家・熊谷氏について展開されていた。Twitterでは、「徹子と樹木希林すでに面白い。そして2人ともおしゃれ」「今日の徹子の部屋は樹木希林さん!なんか…カフェでお茶してるおばあちゃん達を横目に見てる感じ…」「徹子の部屋、今日のゲスト樹木希林さんなんだけどすごく面白い」「結婚45年で別居43年ってのがまた凄い」「おふたりの会話面白い」「黒柳徹子×樹木希林って凄い」「神々の戯れの様相」「今日の #徹子の部屋 が神回!! 嘘偽りのない二人の会話の掛け合いが、もう…面白すぎる」と放送開始直後から2人のトークに魅了される人のコメントが寄せられた。(cinemacafe.net)■関連作品:モリのいる場所 2018年5月19日よりシネスイッチ銀座、ユーロスペース、 シネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国にて公開© 2017「モリのいる場所」製作委員会
2018年05月16日日本を代表する名優・山崎努と樹木希林に、加瀬亮、吉村界人ら世代を超えた豪華キャストが脇を固める映画『モリのいる場所』。このたび、本作に登場する主人公モリの3度のごはんをまとめた特別映像がシネマカフェに到着した。主人公のモリこと熊谷守一は、庭を愛し、30年間ほとんど外に出なかったことで知られる実在の画家。画商や近所の人でにぎわう茶の間、大勢でたべる夕ご飯。ちゃぶ台に縁側、黒電話。人と人との距離がいまよりも近く感じられる昭和の暮らしと、50年以上をともに過ごしてきた老夫婦の絆、心豊かに充足した人生のある夏の1日を描き出す。■庭とつつましい暮らしを愛した老画家とその妻の食卓は…?モリは一見、かなりの偏屈に見えるが、実は食べることが大好き!歯が1本もなくても、はさみやキャンバスはさみをフル活用して、固いベーコンやフランスパン、みかん、たくあんなども食べていたという逸話の持ち主。このたび届いた、モリ家の朝昼晩のごはんをまとめた特別映像でも、その様子が伺える。朝はアジの開きを七輪で焼き、お昼はお隣さんが「カレー作りすぎちゃった」と持ってきたので、急きょカレーうどん。しかし、モリはぜんぜん食べられない。そして、夜は夜で、姪の美恵ちゃんが買いすぎたお肉ですき焼き、ビフテキと実に豪華な食卓となる。朝食こそ家族3人での食事だが、お昼はご近所さんや毎日通ってくるカメラマンとその助手らも混じり、夜に至ってはお肉が大量のため、工事現場の若者たちを招いてワイワイ、がやがや、大いに飲み食いする大宴会。だが、そんなときでもモリはひとり黙々と食べる…といった光景が繰り広げられる。そんなモリ家の様子には、自然体の着こなしやライフスタイルで人気を集めるスタイリストの伊藤まさこ氏も「土、台所、陽だまり、風、木々、畳、洗濯物…映画の中からなんとも言えないいい匂いがたくさんしてきた」とコメント。モリのキャラクターと昭和の空気感が溶け合った、いまにもごはんの匂いがしてきそうな特別映像となっている。『モリのいる場所』は5月19日(土)よりシネスイッチ銀座、ユーロスペース、シネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年05月12日ヘタウマ絵で人気の画家、熊谷守一の展覧会が東京国立近代美術館で開かれています。そのルックスや生き方などから “超俗の画家” とも呼ばれた彼の作品は、シンプル&ユーモラス。見ているだけで何とも幸せな気持ちになれちゃうアート展をご紹介します!なごめるアートがいっぱい!『没後40年 熊谷守一生きるよろこび』【女子的アートナビ】vol. 96この展覧会は、熊谷守一(1880~1977)の没後40年を記念する大回顧展。97歳まで生きた画家の代表作《猫》をはじめ、絵画やスケッチ、日記など250点以上が集まっています。ゆるカワな絵で人気を博した熊谷画伯、ルックスが個性的で、20年間ほとんど自宅から外に出ることなく絵を描いていたことから “超俗の画家” とも呼ばれていました。いかにも自由気ままに生きてきた画家のようにも見えますが、実はかなりの苦労人。岐阜県に生まれた熊谷は東京美術学校(現・東京藝術大学)を卒業後、故郷に戻って材木を扱う仕事などにつきます。その後ふたたび上京し、友人の援助を受けながら作品を制作。しかし生活は苦しく、戦争や家族の死などの試練が彼を襲います。そんななかでも描き続け、おなじみのシンプルな画風を確立したのは60代になってから。代表作といわれる作品の多くは晩年に描かれています。花も餅も超シンプル!熊谷作品の特徴は、明るい色彩とシンプルな形。例えば《ハルシヤ菊》という作品は花びらが何枚もあるキク科の花を描いたものですが、花の部分が単純な円形になっています。まるで目玉のようにも見えて、何ともユーモラス。また、地面には花と同じような円い形のカタツムリも描かれています。《伸餅》もたまらなくシンプル。3個の餅と包丁が1本描かれているだけなのですが、とても印象に残る絵です。餅はそれぞれ微妙に形が異なり、さらに白い絵の具を塗る筆の方向なども変えて奥行きが出るようにしているとのこと。シンプルなものほど絵にするのは難しいといわれますが、餅をこれほど味わい深く表現できるなんて、熊谷画伯、やはり只者ではございません。代表作はゆるカワ猫!熊谷守一の代表作といえば、《猫》。見ているとほっこりしてくる作品です。さらりと描いた絵のように見えますが、猫の骨格や体の特徴などが正確にとらえられていて、技術的にはかなりハイレベル。シンプルな絵なのに猫のやわらかさまで伝わってきます。この作品を描いたのは、彼が85歳のときでした。会場では、ほかにもさまざまな猫作品を見ることができます。考え抜かれたヘタウマ素朴な作品が多いため、もしかして熊谷画伯ってちょっとヘタ…? と思ってしまうかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。展覧会では若いころに描いた裸婦像や肖像画なども展示されていますが、デッサン力の高さに驚かされます。重厚な油彩画から次第に明るくシンプルな画風に変わっていきましたが、ただ単純化したのではなく、色彩学などの科学的根拠に基づいてヘタウマ画風を確立。例えば《稚魚》という作品では青地の背景に赤い魚を描くことにより、色彩の効果で魚が動いて見えるように計算されているとのこと。ヘタウマの背景には画家のさまざまな努力と工夫が盛り込まれていたようです。会場では油彩画のほかに水墨画や書も展示。特に、即興で仕上げられたという書が何とも味わいがあり、画家の人柄が伝わってきます。この展覧会は3月21日まで開催。ぜひ足を運んで熊谷画伯の魅力に触れてみてくださいね。Information会期:~3月21日(水・祝)休館日:月曜日(ただし 2月12日は開館)、2月13日(火)時間:10:00 ~ 17:00(金、土曜日は20:00まで、入館は閉館30分前まで)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー料金:一般 1,400円/大学生・専門学校生900円/高校生 400円/中学生以下無料
2018年01月14日名優・山崎努と樹木希林の初共演で話題を呼ぶ『モリのいる場所』。画家・熊谷守一をモデルに沖田修一監督がメガホンを取る本作の新キャストとして、若手演技派俳優・吉村界人をはじめ、加瀬亮、光石研、青木崇高ら豪華俳優陣の出演決定、「昭和49年懐かしのお茶の間」の風景とともにコメントが到着した。■あらすじ時流にも無頓着、自分のやりたいことだけに夢中になる画家の守一、通称モリは94歳。ともに人生の荒波を乗り越え、ちょっと変わった夫との暮らしを楽しむ妻・秀子76歳。自宅の庭には草木が生い茂り、たくさんの虫や猫など、モリの描く絵のモデルとなる生き物たちが住み着いている。守一は30年以上、じっとその庭の生命たちを眺めるのを日課にしていた。普段、モリは妻の秀子と2人の生活をしているが、毎日のように来客が訪れる。若い写真家、温泉旅館の主人、隣人の佐伯さん夫婦、郵便屋や画商や近所の人々、そして、得体の知れない男…。今日もまた、モリとモリを愛する人々の、可笑しくて温かな1日が始まる。■若手からベテランまで!追加キャスト発表山崎さん(80)と樹木さん(74)の初共演が話題となっている本作に、このほど、20代から60代までの個性豊かな俳優たちの出演が発表された。モリに惚れ込み、モリの写真を撮ることに情熱を燃やすカメラマン・藤田に、沖田監督と同世代で現在の日本映画を牽引する演技派・加瀬亮(42)、その藤田のアシスタントとして現場に連れてこられた鹿島に、TVドラマ「僕たちがやりました」で一躍注目を集め、『ビジランテ』『サラバ静寂』とこれからの日本映画を支える気鋭監督とのタッグが続く若手演技派の吉村界人(24)の出演が決定。さらに、経営する温泉旅館の看板を描いてもらうためにやってくる朝比奈に、多数の映画・TVで名バイプレイヤーとして大活躍する光石研(56)、熊谷家の隣のマンション建設のいかつい現場監督・岩谷に、『るろうに剣心』シリーズ、『雨にゆれる女』の青木崇高(37)、マンション・オーナー水島役に、映画に舞台にと才人ぶりを発揮する吹越満(52)、熊谷家の家事を手伝うモリの姪・美恵ちゃんには、名舞台女優・池谷のぶえ(46)、そしてモリの家に入り浸る画商・荒木役に、沖田組常連のきたろう(69)など、とびきり個性的で魅力的なキャストが勢ぞろい!■吉村界人&加瀬亮らコメント到着『南極料理人』をはじめ『キツツキと雨』『横道世之介』『滝を見にいく』『モヒカン故郷に帰る』など、国内外で高い評価を受ける沖田監督作品への出演について、キャストたちは「詩人のまどみちおにも通じるような熊谷守一の宇宙に興味をもっていたので。監督はじめ、今回参加するいろんな人の感じ方を知りたくて出演を決めました」(加瀬さん)、「熊谷×沖田×山崎×樹木。この魅力全開なスクエア映画を断る俳優はいません!現場では、最高に幸福な時間が流れておりました。有難うございました!」(光石さん)とコメント。今回、初の沖田組参加となる吉村さんは、監督の印象を「技術からは学ぶことができないその人の話し方や動きを、甘受してくださる方でした。僕は僕でいいんだと、思えました」と語り、山崎さんとの共演について「絶え間ない緊張感がありました。僅かですがお話させていただいたときに、僕は到底、聞くだけで精一杯でしたが、初心だけは、忘れたらいけないんだ。という感覚だけは感じました。それは、心も行動も。気構えが素晴らしかったです」と感銘を受けた様子。樹木さんに対する「生きていてお会いしたことないくらい稀有な方でした。映画、音楽、恋、仕事の話をしました。とても大切な時間になりました。ただ僕のことをジュリーと呼んでいましたけど…もう一度ご一緒したいです。必ず」というコメントからも、世代を超えた出演者たちの化学反応がうかがえる。また、山崎さんとの共演も出演の決め手になったという青木さんが「リラックスして関係性を探っていけたのでとても楽しかったです。樹木さんが現場で色んなアイデアを出されていたのが印象的でした」と撮影時を振り返っているほか、「まず、台本をいただいて、自分がどの役をやるのかは気にせず一度読んでモリの魅力に胸がきゅっとなり、二度めに樹木希林さんとの共演シーンがあると知り、お尻の穴がきゅっとなりました」(吹越さん)、「沖田監督の世界にどっぷり浸かることができる喜びで参加させていただきました。現場での誰よりもワクワクしている様子の監督に接して、ますますファンになりました。」(池谷さん)、「沖田監督が好きだから」(きたろうさん)とコメントを寄せるなど、数々の作品へ出演を果たしてきた名俳優たちも、沖田監督独特の世界観と、それを支える山崎さん・樹木さんの名タッグに惚れ込んでいるよう。12月1日から熊谷守一の没後40年・大規模回顧展がはじまるなど、映画ファンのみならず美術ファンからも熱い注目が集まる『モリのいる場所』。人と人との懐かしく温かいつながりを描く本作を楽しみにしていて。『モリのいる場所』は2018年5月よりシネスイッチ銀座、ユーロスペース、シネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年12月07日被写体をストレートに捉える写真が心をつかむ、写真家の熊谷直子。初の本格作品集『赤い河』(TISSUE PAPERS刊)の刊行を記念した展示が、12月4日まで吉祥寺のブックオブスキュラ(book obscura)にて開催中。「これは私の人生だけど、誰かの人生でもある」作品集『赤い河』は、愛、肉、死、光、命--遠く離れて暮らす母親を定期的に撮影しながら、生まれては消え、出会っては別れてゆく私たちを確かに繋ぐもののことを考えた、東日本大震災以降の6年間の記録。数々のアーティスト、俳優のポートレートで活躍してきた写真家・熊谷直子の、完全にパーソナルな初の本格作品集だ。「2011年東北での震災をきっかけに気仙沼に足を運ぶようになった。同年、11月離れて一人で暮らす母がクモ膜下で倒れ認知症になり施設で暮らし始める。毎日泣き崩れていた私に『自分の人生を生きなさい』と優しく声をかけてくれたのは気仙沼のお母さんだった。その言葉はまるで実母が私に語りかけているかのようにすっと私の身体に染み渡り、そしてこんな感情が私の中に生まれてきた。『生まれてきて死んでゆくそれは誰しもに与えられた平等なこと過去は変えられないしましてや未来のことなんてわからない だとしたら目の前にあるこの人生をとことん生きてやろう』過去6年間のそんな思いを、すっと掬い取り出来たのがこの写真集『赤い河』です。ぜひゆっくりとした時間の中で見て欲しいです。できれば朝の光の中で」(熊谷直子氏コメント)流れゆく先にある風景、因果の奔流に弄ばれる我々がそれでも自ら選びとり、繋げてゆく風景を見てみたい--、熊谷のそんな思いを込めた展示が並ぶ。11月26日にはオープニングレセプション、12月2日には熊谷が「作品から濃厚な生の匂いがする」と敬愛する写真家・野村恵子をトークゲストに迎え、「生と死、そして女性であること」などお互いの表現に通底するテーマについて語るトークイベントも開催。トークイベントはメールにて事前予約制(申込先:bookobscura@indoorbooks.jp 担当:黒﨑)。「熊谷トークイベント」と題し、参加者名、人数、ご連絡先を明記の上、申し込み。 参加費は当日支払い。【イベント情報】つむぐ会期:11月20日~12月4日時間:11:00~20:00会場:book obscura ブックオブスキュラ住所:三鷹市井の頭4-21-5 #103定休日:火曜日*12月2日はトークイベントのため、17時クローズオープニング レセプション会期:11月26日時間:15:00~20:00入場無料、予約不要熊谷直子 × 野村恵子(写真家) トークイベント会期:12月2日時間:18:00~20:00定員:30名参加費:1,000円(ドリンク代込み)【書籍情報】『赤い河』写真:熊谷直子刊行:TISSUE PAPERS80ページ/257×182mm発売:2017年4月価格:3,000円
2017年11月24日熊谷守一没後40年の大回顧展が、2017年12月1日(金)~2018年3月21日(水・祝)の期間、東京国立近代美術館で開催されます。スケッチや日記まで含めて200点を超える展示品が集められ、97年の人生をひたすらに生き、描き続けた熊谷の人生と、その創作の秘密に迫ります。97年の人生をひたすらに生き、描いた画家、クマガイモリカズ花や鳥や虫、何気ない庭の一角。明快な線と色で身近なものを描く作品で広く知られる熊谷守一。一見おだやかに見える作品の背後には、科学者のような観察眼と、考え抜かれた制作手法が隠れています。97年の人生をひたすらに生き、描いた画家の軌跡を存分に紹介する――それがこの、没後40年の大回顧展です。●熊谷守一とは1800(明治13)年、岐阜県恵那郡付知村に生まれた熊谷は、1897(明治30)年に上京。1900(明治33)年、東京美術学校西洋画科撰科に入学し、黒田清輝、藤島武二らに師事しました。一時帰郷して材木運搬などの仕事に就くも、再上京。二科会を中心に発表を続け、二科技塾の講師も務めます。戦争を挟んで次々と家族の死に見舞われた熊谷。戦後、明るい色彩と単純化されたかたちを特徴とする画風を確立し、97歳で没するまで制作をおこないました。熊谷は、こんな言葉を残しています。「みんなはわたしのことをすぐ仙人、仙人と呼びますが、わたしは仙人なんかじゃない、当たり前の人間です……」熊谷守一の実直な人柄が偲ばれる言葉ですね。●展覧会の構成※章のタイトルは全て仮題です●1章 画業の始まり(1910-1920年代)1900年、熊谷は東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学し、黒田清輝らの指導を受けました。授業で人体のデッサンを学び、1920年代以降の裸婦像の基礎を作ります。また、闇の中でのものの見え方を追究するなど、早くから独自のテーマにも取り組みました。1910年、故郷岐阜に戻り、材木を扱う仕事に就いたのち、再上京。山仕事の経験は生涯、作品や生活態度に影響を与えました。●2章 さまざまな模索(1930-1940年代)この時期の熊谷は、絵の具を厚く塗り重ねる技法を用いて多くの裸婦像を描きました。また、山や海に出かけて風景画を制作してもいます。こうした裸婦像や風景画の中から、くっきりした輪郭線と色に特徴付けられる戦後の作風が、次第にかたち作られていきました。この頃に描かれた膨大な数のスケッチは、戦後の作品にも繰り返し使用され、熊谷作品の土台を成すものとなりました。油彩以外に書や水墨画を手がけるようになったのも、この頃です。●3章 線と色の完成(1940-1970年代)戦中から戦後にかけ、くっきりした輪郭線と色を特徴とする、もっともよく知られた画風が完成しました。熊谷は76歳の時に体を壊し、それ以後は自宅から滅多に出ず、庭の花や虫、鳥といった身近なものを描くようになります。しかしながら実は、こうしたモチーフのいくつかは、1940年代に描かれたスケッチに登場しています。そのことからも、長期にわたってねばり強く関心を持ち続ける熊谷の制作の特徴がうかがえます。【展覧会概要】名称:「没後40年熊谷守一生きるよろこび」会期:2017年12月1日(金)~2018年3月21日(水・祝)会場:東京国立近代美術館所在地:千代田区北の丸公園3-1URL:
2017年09月01日裸婦や風景、花や鳥、そして虫。97年の人生をひたすらに生き、そして描いた画家、熊谷 守一(くまがい もりかず)の全貌を紹介する待望の回顧展が、2017年12月1日(金)より開催されることになりました。没後40年、熊谷とはどんな人物だったのか、ご紹介します。熊谷守一について熊谷守一(1880(明治13)年-1977(昭和52)年)は、簡潔な線と鮮やかな色を用いて、花や虫や動物、庭の何気ない一隅を描いた作品で知られる画家です。質素な暮らしぶりや欲のない態度から、画壇では「仙人」とあだ名された熊谷。しかし、一見穏やかな作品の背後には、科学者のような鋭い観察眼と、考え抜かれた制作手法が隠されています。●没後40年、待望の回顧展今回の展覧会は、熊谷守一の作品200点以上を集めた大回顧展です。高感度カメラで水滴を捉えたかのような《雨滴》、体温まで感じられるような《猫》をはじめとした代表作が、一堂に会します。さらに、作品の制作過程がうかがえるスケッチ、日記なども多数紹介されることになっています。97年間を生き抜いて賢明に描くとは、どういうことなのか。熊谷守一を知る人も知らない人も、この展覧会を通してきっと感じ取れるものがあること間違いなしです。展覧会詳細展覧会名称:没後40年 熊谷守一展(仮称)会期:2017年12月1日(金)~2018年3月21日(水・祝)会場:東京国立近代美術館所在地:東京都千代田区北の丸公園3-1
2017年06月24日楽しみ方はそれぞれ! お風呂もグランピングもボルダリングも満喫2016年9月に埼玉県・熊谷市にオープンした「おふろcafé bivouac」は、お風呂でポカポカのまま、ほっこりのんびり贅沢な休息時間を過ごせる、新しいスタイルのグランピング温浴施設です。メインとなるお風呂は、露天風呂や高濃度炭酸泉、薬湯など8種あるほかフィンランド式オートロウリュ完備のサウナがあり、男女共に無料で泥パックもできます。館内では館内着のまま、赤々と燃える暖炉を囲んだグランピングゾーンでハンモックやテント、ツリーハウスに寝そべって雑誌を読んだり、池をかたどったポンドソファや山小屋風ソファで木の幹形のクッションを背にうたた寝したり、無料の挽きたてコーヒーを味わいながらモノポリーに興じたり、ボルダリングウォールに挑戦することもできます。館内には10,000冊のコミック・雑誌や、無料PCスペースを設けたコワーキングエリア、マッサージ機、フリーWi-Fiなど、無料アイテムが充実。ボディメンテナンスで日頃の疲れも癒すまたフットケアやオイルマッサージなどの有料リラクゼーション&エステメニューも豊富なので、ボディメンテナンスして日常から解放されるもよし。館内に流れる音楽も専任の音楽セレクターが時間帯によってテンポやムードを変えているため心地よく、リラックス度は満点。おなかが空いたら、本格グリル料理がいただけるキャンピングレストランへ。日本全国の名酒を取り揃えたカフェバーもあり、心身を解き放って贅沢な時間を過ごせます。取材・文/武位教子スポット情報スポット名:おふろcafé bivouac住所:埼玉県熊谷市久保島939電話番号:048-533-2614
2016年11月01日2016年9月10日(土)、埼玉の熊谷にグランピングをコンセプトにした新感覚の温泉施設「おふろcafe bivouac(カフェビバーク)」がグランドオープンします。営業時間は10時から翌朝9時の23時間。温泉と一緒に優雅な屋内キャンプや漫画・雑誌、音楽などをゆったりと楽しめます。都内から車でわずか90分と、ドライブと温泉を日帰りで楽しみたい方にぴったりのスポットです。コンセプトはグランピング!「おふろcafe bivouac(カフェビバーク)」が9月オープン「おふろカフェビバーク」は、ユニークな日帰り温泉の運営で知られる株式会社 温泉道場が手掛ける新たな温泉施設です。「北欧のゲストハウス×トラベルカフェ」がコンセプトの温浴施設、「おふろcafe utatane(カフェ ウタタネ)」の姉妹店として2016年9月10日(土)にオープンします。場所は6月末に閉店したサイタマ健康ランド跡地です。おふろカフェビバークのテーマは、「おふろ×cafe×グランピング」。ここ数年で人気急上昇中のラグジュアリーなアウトドアスタイルが体験できる、新感覚の温泉施設です。グランピング気分が楽しめる温泉施設!館内には約5mのボルダリングウォールやテント、ハンモックが設置されており、まるでキャンプに来たような楽しい雰囲気が広がります。また、飲食ゾーンでは自分で淹れられる本格ドリップコーヒーや厚切りステーキ、コロダッチサーモンなどキャンプで定番のメニューを提供。さらにアウトドアメーカーの食器の使用やテント席の設置も予定されています。ほぼ1日中営業!暖炉の炎を見ながらリラックスおふろカフェビバークの営業時間は午前10時から翌朝9時の23時間と、ほぼ1日中です。無料スペースでは暖炉の炎を眺めながら、挽きたてコーヒーとマッサージチェアを堪能したり、1万冊の漫画と雑誌を読んだり、さらにはDJ ブースから流れてくる音楽を聴いたりと思い思いの時間が過ごせます。さらに、Free wifiとFreeコンセント、仮眠スペースも設置。温泉には高濃度炭酸泉や無料の泥パック、毎時自動ロウリュが用意されています。煩わしい日常生活をしばし忘れて、思う存分リラックスできる大人の隠れ家的スポットです。新施設詳細施設名:おふろ café bivouac(カフェビバーク)住所:埼玉県熊谷市久保島 939(旧:サイタマ健康ランド)グランドオープン:2016年9月10日(土)10:00~※9:30 よりオープニングセレモニーを実施営業時間:10:00〜翌9:00定休日:無休公式サイト:
2016年09月02日ハイアールアジアは3月19日、埼玉県熊谷市に新たなR&D(研究開発)拠点となる「ハイアールアジアR&D」の開所式を行った。このたび開所したR&D施設は、ハイアールアジアの100%子会社であるハイアールアジアR&Dが利用する。冷蔵庫、エアコンを中心とした白物家電の基礎研究や企画、デザイン、設計、製品の品質保証に関わる業務を行う拠点という位置付けだ。産学連携など外部機関との共同研究・開発を行うオープンイノベーションの場としても機能させていくという。ハイアールアジアR&Dは、グローバルに展開するハイアールグループのR&D拠点で5カ所目にあたり、敷地面積は約12,426平方m、延床面積は約14,930平方mと、世界でも最大規模を誇る。2012年に三洋電機の白物家電事業を買収し、日本法人を設立したハイアール。今回の新施設は群馬県大泉町にあった旧三洋電機時代の製作所を移転するかたちで、2013年7月に着工、2015年1月に竣工した。大泉町の施設と比較して、約1.4倍の規模となる。敷地内には、6階建ての事務棟のほか、5階建ての実験棟、2棟の別棟を有する。土地、建物、研究開発にまつわる設備機器などを含めた投資額は約70億円だ。現時点での従業員数は約200人だが、年内には300人に増員する方針でいる。○熊谷の地で、イノベーティブな製品をハイアールアジア 代表取締役社長兼CEOで、ハイアールアジアR&D 代表取締役会長兼CEOを兼務する伊藤嘉明氏が、新施設のお披露目となる開所式に登壇した。伊藤氏は「2012年に、日本の技術を世界に向けて発信するR&D拠点を埼玉県熊谷市に設置するプロジェクトがスタートした。1月14日に開催した戦略発表会では、"世界初"のプロダクトを複数発表したが、そういった製品を生み出していくというのがこの場所のコンセプト。例えば、戦略発表会で披露した一つ、液晶ディスプレイ付き冷蔵庫は、"冷蔵庫付き液晶ディスプレイ"ともいえる。このように、白物家電・黒物家電という境目はなくなっていくだろう」と述べた。また、伊藤氏は"家電"という枠組みすらなくなっていくと説明。「先述の液晶ディスプレイ付き冷蔵庫は、モノのインターネット化と呼ばれる"IoT"(Internet of Things)デバイスの一つともいえる。将来的には家電業界とその他の業界の差すらなくなっていくと考えている。こうしたイノベーティブな製品群の開発を、この地でさらに加速していく。地域に根ざしながら、グローバルカンパニーとして製品を開発し、熊谷から世界へ発信していきたい」と所信を表明した。○熊谷から世界へ発信できることを誇りに思うそのほか、開所式には自治体関係者も参列した。上田清司・埼玉県知事は来賓として挨拶。上田氏は「100カ国以上に展開するグローバル企業のハイアールが埼玉県へ進出したことに、県民を代表して歓迎の意を表明したい。技術やネットワークがこの地に結集し、新しい製品がここから生まれて、世界的に貢献していくことを期待したい」とコメントした。富岡清・熊谷市長は「ここから世界に向けて素晴らしい製品が発信されていくことを、市民として誇りに思う。産学連携をはじめ、市民との連携を深める企業として地元の中でも存在感を高めていただけるのでは。自治体としても最大限に支援をしていきたい」と語った。新拠点の開所に先立ち、ハイアールアジアは今春からプロ野球独立リーグに加盟した、熊谷市を拠点とするBCリーグ所属の球団「武蔵ヒートベアーズ」と1年間のスポンサー契約を結んだと3月9日に発表している。ハイアールアジアR&D 代表取締役社長に就任した時振玉氏も「地元の経済発展にも貢献していきたい」と述べるなど、グローバル企業ながら地域に密着した発展を目指している意向を改めて強調した。
2015年03月20日ペット可物件を紹介するポータルサイト「しっぽ不動産」では、埼玉県熊谷市の「猫付きマンション」を案内している。○猫付きマンションとは「しっぽ不動産」は、飼い主のいない猫の保護や飼育希望者への譲渡などの活動を行う「東京キャットガーディアン」がプロデュースする、ペット可物件を紹介するポータルサイト。同サイトでは、通常のペット可の物件のほか、「猫付きマンション」も案内している。猫付きマンション」とは、保護されている猫たちを、保護猫カフェから預かり、一緒に暮らすことができるマンションのこと。猫を飼うのはもちろん強制ではなく、入居者の自由。猫を希望した入居者は、キャットガーディアンが運営する保護猫カフェから、一時預かりの形で、猫(1歳以上の成猫)を引き取ることができるのだ。猫を預かっている際の食事代や医療費などは入居者負担となる。そして、もし引っ越しをした際など猫と暮らすことができなくなった際は、キャットガーディアンに猫を返すことができる(もちろん、猫をそのまま引き取ることを選ぶ人もいる)。○スーパーやコンビニにも近い今回、案内する猫付きマンションは、JR高崎線「熊谷駅」から歩いて25分の1DK。スーパーやコンビニが近く、生活しやすい。さらに、猫飼育時も礼金・敷金は必要ないので、何かと出費の多い新生活には嬉しい限りだ。押入れが付いているので、猫砂やキャットフードなど、かさばるものも収納できる。床はクッションフロア。樹脂製なので、猫がそそうをしてもシミになりにくく、拭き取りやすい。賃料は月額3万円、共益費は賃料に含まれている。礼金・敷金はなし。現在募集しているのは、2階の物件。猫との暮らしがスタートするのは、物件に入居してから。入居後、一緒に暮らしたい猫(成猫)を東京キャットガーディアンのシェルターで選ぶという流れとなっている。物件詳細は、「しっぽ不動産」で案内している。○レポート記事実際の猫マンションでの暮らしぶりについては、東京都・目黒区のマンション、東京都・中野区のマンションで、それぞれレポート記事を公開している。
2014年11月26日