歌舞伎俳優の片岡愛之助(44)が29日、自身のブログを更新し、28日に行った女優の藤原紀香(45)との結婚披露宴についてファンに報告した。愛之助は「皆様の大きな愛により無事、『披露の儀』を終える事が出来ました。感謝の気持ちでいっぱいです」と報告。「昨日ファンの皆様に報告しようと思ってましたら書いている途中で、寝落ちしちゃいました」と明かした。そして、ケーキ入刀の写真とカメラ目線の2ショット写真を公開。紀香の打ち掛けについて「本手描き友禅の作家、秋山章先生が作ってくださったものですが、松島屋の松をふんだんにいれてくださり、感動しました」と感激し、ウエディングケーキについては「友人のケーキデザイナー、鈴木ありささんがに作ってくれました僕が六代目なので六段にして貰いました」と説明した。また、「大黒摩季さんがこの日の為に二人の歌を作ってくれたり、京都祇園の芸妓さん方の、本物の『手打ち』を眼の前で見られたのは初めてでしたし、本当に素敵な『手打ち』を披露してくださいました!!」と続け、「皆々様方に感謝しております」と感謝。「おって、ダイジェストなどでご報告も考えていますので、お待ちください」と伝えた。
2016年09月29日歌舞伎役者・片岡愛之助が30日、都内で行われた十月花形歌舞伎『GOEMON 石川五右衛門』製作発表記者会見に出席した。同作は2011年に初演、愛之助演じる大泥棒・石川五右衛門が、実はスペインの血を引くハーフでフラメンコを踊るという設定が話題を呼んだ。2013年10月の大阪公演ではアイドルグループ・タッキー&翼の今井翼が五右衛門の父・カルデロン役を務め、さらに今回は五右衛門の古い友人・霧隠才蔵と二役を演じる。今回の設定について愛之助は、2013年の公演時も「希望としては、翼くんに二役やっていただきたかった」と背景を説明した。今井は、すでに出来上がった舞台に新しく出演すること、また稽古の短さなどから「一役でやらせて欲しい」と辞退。愛之助は「え~もったいない」と思い「次回は是非」と約束、2016年の再演が決まった際に、今井から電話で「こないだ辞退しておきながらですけど、今回はぜひ二役をやりたい」と申し出があったことを明かした。前回に引き続きフラメンコも披露するが、愛之助はフラメンコの「頭を動かさず、足を動かす」という部分が、歌舞伎や日本舞踊で行う動きと似ていると指摘。「パワーアップしたフラメンコを見ていただきたい」とアピールした。また愛之助は、アイドルグループ・SMAPの解散発表直後に放送した、フジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』(毎週月曜21:00~21:54)に出演したことで話題となっていた。収録は発表の直前となったが、「非常に久しぶりなので、ワイワイと、僕のつまらないクイズに付き合ってもらって。楽しかったですよ、僕らはみんな」と感想を述べた。同グループの解散については「皆さんで決めたことですから」とコメントを控え、「僕も残念と思ってるうちの一人ですけど、それぞれのこれからのご活躍もありますから、またどこかで共演できたら」と希望をつないだ。さらに、メンバーの香取慎吾が番組内で披露した「石川五右衛門」の扮装について「慎吾ちゃんの完成度の高かった五右衛門、驚きました」と感心。「『その頭どうしたの?』って言ったら、『作った』って言ってましたからね」と楽しそうに振り返り、「今回の舞台も出ていただきたかったくらい」と絶賛した。
2016年08月30日歌舞伎俳優の片岡愛之助(44)が15日、自身のブログを更新し、SMAPの解散について再びコメントした。15日放送のフジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』(毎週月曜22:00~22:54)の人気コーナー「BISTRO SMAP」にゲスト出演する愛之助は、「解散のニュースを見るたびに、SMAP解散の現実に言葉が出ません」とつづった。そして、「SMAPとしての皆さんとご一緒させて頂きました事感謝です」と共演できたことについて感慨深げにコメント。「そんな思いを抱きながら今日も精進致します」と記した。愛之助は14日にもブログで、「SMAPが解散とは、衝撃でした」と率直な思いを告白。「久しぶりにみんなに会えたので、収録は凄く楽かったです!!!!!」と『SMAP×SMAP』の収録を振り返り、「是非観て下さいね」と呼びかけた。
2016年08月15日歌舞伎俳優の片岡愛之助(44)が14日、自身のブログを更新し、SMAPの解散に言及した。15日放送のフジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』(毎週月曜22:00~22:54)の人気コーナー「BISTRO SMAP」にゲスト出演する愛之助は、「SMAP×SMAP観てね」というタイトルで更新。「SMAPが解散とは、衝撃でした」と率直な思いをつづった。そして、「久しぶりにみんなに会えたので、収録は凄く楽かったです!!!!!」と収録を振り返り、「是非観て下さいね」と呼びかけた。番組では、女優の藤原紀香との新婚生活についてぶっちゃけるほか、「プロフィールクイズ」では意外な一面を告白。現在出演中のNHK大河ドラマ『真田丸』の撮影裏話も明かす。
2016年08月15日タレントの石塚英彦が、15日に放送されたテレビ朝日系バラエティ番組『あいつ今何してる?』(毎週水曜19:00~19:56)に出演し、中学時代の同級生に「当時から笑いの天才」と絶賛された。学生時代から「笑いを取ることに命をかけていた」という石塚。番組には、中学時代の「缶蹴りの際に転んで鎖骨を折った同級生」がVTRで登場し、勉強ができたので一流企業で出世しているのではないか…と石塚が予想していた通り、気象庁で地震の研究者になっていた。そんな彼が、当時に石塚とやっていたというギャグを再現。さらに、石塚について「当時から笑いの天才で、体を使って笑わせたりして天性の勘を持っていた」と証言し、「ウケがイマイチだった時のリアクションまで考えていた」というエピソードも明かした。次週22日の放送は3時間スペシャルで、浅香唯、宮藤官九郎、高嶋ちさ子、高橋茂雄(サバンナ)、浜口京子の5人がゲスト。宮藤は、修学旅行先の京都で一緒にナンパしたという同級生のエピソードを明かし、あることがきっかけで絶縁してしまったという友人も登場する。
2016年06月15日タレントの石塚英彦が、きょう15日に放送されるテレビ朝日系バラエティ番組『あいつ今何してる?』(毎週水曜19:00~19:56)に出演し、学生時代から「笑いをとることに命をかけていた」と明かす。この番組は、ゲストの学生時代の同級生の"今"を調査していくもの。石塚は、学生時代から笑いに対するこだわりが人一倍強かったといい、「笑いをとることに命をかけていた」と振り返る。そんな石塚の同級生としてVTRに登場するのは、一緒にクラスで笑いをとっていたという人物。石塚がかつてやっていたというあるギャグを披露するが、石塚本人は、その思い出話を石塚が突如否定しだす。笑いに命をかけていたという石塚は「こんなクオリティのものを当時の自分がやる訳がない」と力説。同級生の思い違いだったのか、真相が明らかになる。
2016年06月15日東出昌大、窪田正孝、小松菜奈、片岡鶴太郎が街を守る“ヒーロー”となる『ヒーローマニア-生活-』。先週末に公開初日を迎え、若者を中心とする熱狂的なファンから早くも話題を呼んでいる本作の公開トークイベントが、5月10日(火)に開催された。ダメダメなフリーター役で初めてのコメディに挑戦した東出さん、“若者殴り魔”の異名を持つサラリーマン役の片岡さん、豊島圭介監督、さらにスペシャルゲストとして「ダチョウ倶楽部」(肥後克広、寺門ジモン、上島竜兵)の3人を迎え、あの伝説的“熱々おでん”ネタも披露されたという今回のトークイベント。“熱々おでん”の元祖である片岡さんは、「オレたちひょうきん族」以来、実に約四半世紀ぶりに名人技をお披露目し、東出さんと豊島監督もついネタに巻き込まれるという思わぬ事態にも進展しまった。この日、会場には本作の観賞を心待ちにしている観客たちが集結。東出さん、片岡さん、豊島監督は、割れんばかりの拍手に包まれながら登壇した。初のコメディで主演を務めた東出さんは「お集まりいただき、ありがとうございます。今日は『ダチョウ倶楽部』さんも来るので、皆さん楽しんでいってください」、劇中で超キレキレのアクションを披露している片岡さんも「還暦を超えてアクションをやるとは思っていなかったです。この作品を通して新たな道が切り開けたかと思います」と、それぞれあいさつ。また、本作の企画から公開に至るまで5年の歳月を費やしたという豊島監督は、「今日はご来場ありがとうございます。5年前に企画を始めて、東出さんをはじめ素晴らしいキャストの方々に出演していただくことになり、夢の企画が実現しました。こうして皆さんに観ていただけることが非常に楽しみです」と、熱い想いを語った。そして、アクションコメディの本作をさらに盛り上げるべく、スペシャルゲストとして登場した「ダチョウ倶楽部」の3人は、観客とハイタッチや握手をしながら登場。リーダーの肥後さんが、“TURUSI-MA”のリーダー・中津を演じた東出さんについて「彼はまさしくリーダーです!ダメなリーダーが一番良い、ダメダメからちょっと変わると、そのギャップに女子がキュンキュンする。たぶん東出さんは僕を意識して演じていたんだと思います(笑)」とコメントすると、東出さんも「役作りの際に参考にさせていただきました(笑)」とノリノリで返答。寺門さんは、片岡さんのアクションについて「鶴さんは若いころボクシングをやられていたので、アクションのキレが違う。還暦を超えたアクション俳優としてやっていけるんじゃないか」と賞賛を贈った。そう褒められた片岡さんは、おもむろに劇中で使用していたカナヅチを取り出し、その腕前を見せようと上島さんに一撃。冗談抜きで痛がる上島さんが怒って片岡さんに詰め寄り、一触即発の雰囲気になるかと思いきや!最後にキスをして、仲直りするお決まりのひと幕もあった。イベント中盤では、“アクション”と“リアクション”は紙一重ということにちなみ、「ダチョウ倶楽部」のリアクションの歴史をスクリーンで振り返ることに。“熱湯風呂”“逆バンジー”の解説に続き、“熱々おでん”の文字が映し出されると、舞台袖からなんと実際に“熱々おでん”が登場!上島さんが「俺は絶対やらないからな!」と言い張ると、肥後が「わかった。じゃあ、俺やる!」とこれまた定番のネタの予感…寺門さん、片岡さん、豊島監督に東出さんも「じゃあ、俺やる!」とそれに続き、最期には上島さんが「じゃあ、俺やるよ!」と言うと、「どーぞ、どーぞ」と全員に手を向けられ、お馴染みのギャグを全員で披露した。その後、寺門さんに羽交い絞めにされた上島さんが“熱々おでん”の餌食になると、スクリーンが突然切り替わり、そこには片岡さんがかつて披露した“熱々おでん”の写真が。片岡さんは、あの「オレたちひょうきん族」でビートたけしとのコントから生まれたネタというエピソードを明かすも、ネタの披露を求められると「これはもう『ダチョウ倶楽部』さんに預けた芸ですから」と全力で拒否。すると、またもや肥後さんが「じゃあ、俺やる!」から「どーぞ、どーぞ」のギャグが再び繰り広げられ、羽交い絞めになった片岡さんは「せめて選ばせてくれ、しらたきなど濡れものはダメ。乾きものの卵で…」と懇願。しかし、「リアクション芸って、やるなってことをやるものなんですよ。大先輩に申し訳ない…」と返された片岡さんは、濡れもので“最も熱い”とされるしらたきの餌食に!とはいえ、あまりの熱さに暴れて倒れこむ片岡さんのリアクションは身のこなしのキレも抜群で、“熱々おでん”ネタ元祖の意地を見せつけた。これには「ダチョウ倶楽部」の3人も「勉強になりました」と深々と頭を下げ、ベテラン勢の熱過ぎるコメディ指南を目の当りにした東出さんも、「こんなに笑った舞台挨拶は初めてです」とコメント。ところが、イベントの終了間際、上島さんの振りで豊島監督と一緒に“熱々おでん”ネタに巻き込まれることになった東出さん。「まさか、こんな舞台挨拶になるとは思いませんでした(笑)」と思わず本音を漏らすも、「でも、この映画もバカバカしくて僕は好きなんです。愛すべきバカたちが出てくる映画って近年あまりないと思うので、何も考えずに観ていただき、観終わった後で明るい気持ちになって帰ってほしいです」と、映画にかけたメッセージを観客に贈る。東出さんまで体を張った演出に、劇場は終始爆笑に包まれ、まさに本作らしい、バカバカしくも勇気にあふれる(?)トークイベントとなった。『ヒーローマニア-生活-』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年05月11日歌舞伎俳優の片岡愛之助(44)が14日、オフィシャルブログを更新し、同日発売の週刊誌『週刊文春』が報じた「隠し子のDNA鑑定を要求した」とする疑惑についてコメントした。愛之助は、「いつも応援して下さってる皆様へ」と題し、「御心配をおかけして申し訳ございません」と謝罪。先月末に女優・藤原紀香(44)との結婚会見を開いたばかりの愛之助だが、「今の時期に突然のことで」とつづり、「しかも事実とかけ離れた記事の内容が出ており」と記事内容を否定した。さらに「僕自身 大変驚いております」と吐露。「この件に関しましては、弁護士を立て以前より話をさせて頂いております」とし、「今後も仕事に励み精進していく所存です。何卒宜しくお願い致します」と呼びかけている。『週刊文春』の記事によると、愛之助は結婚会見の翌日、5年前に発覚した隠し子の母に弁護士を通じてDNA鑑定を要求。"怒りの告発"として、その母のインタビューが掲載されている。
2016年04月14日アーティストの片岡メリヤスによる新作個展「モーターショー」が、5月13日から29日まで東京・中目黒のギャラリー・ボイルド(VOILLD)にて開催される。片岡メリヤスは、ぬいぐるみを中心に機械仕掛けの動くおもちゃや光るおもちゃ、小さな家具など幅広い作品を制作し続けるアーティスト。優しくかわいらしい表情をもった作品群は、大人になりいつの間にか忘れてしまっていた子供の頃の遊びや夢を描く楽しさを思い出させてくれる。また、現在活動休止中のバンド・むせいらんのベースボーカルでもあり、14年末からは漫画『片岡おへんろ』を販売するなど漫画家としても活動している。今回開催される展覧会では、タイトルでもある“モーターショー”をテーマに、ミニ四駆やチョロQ、ラジコンカーなどを土台に制作された動く作品を中心に展示。その他、ライトや壁掛け、彫刻などの立体作品を含めた約50点が発表される。また、会場では展示作品をはじめ、バッジやステッカーなどの限定グッズも販売される予定だ。【イベント情報】「モーターショー」会場:VOILLD住所:東京都目黒区青葉台3-18-10 カーサ青葉台地下1階会期:5月13日~29日時間:12:00~20:00(土・日曜日は18:00まで)休館日:月曜日入場無料
2016年04月09日女優の藤原紀香と歌舞伎俳優の片岡愛之助が、そろって結婚を報告した。2人は3月31日夜にそれぞれのブログを更新し、結婚したことを報告。藤原さんは同日行われた会見をふり返り、「とても緊張していましたが、終始、リードしてくれたので安心でした」とつづった。藤原さんは、愛之助さんの仕事に臨む真摯な姿勢を尊敬し、周りへの気遣いや優しさ、穏やかな内面に惹かれるようになり、「共に時を重ねることで、私自身も一人の女性として自然体でいられるようになりました」という。そんな愛之助さんと「互いにこれからの人生を共に過ごしていきたい」という気持ちから結婚を決意したと明かした。今後については“梨園の妻”として夫の健康面や仕事をサポートすることを再優先にするとし、自身の芸能活動はできる範囲で行うとのことだ。一方の愛之助さんも、沢山の人々から祝福を受け「結婚は、こんなに素敵なものなのだと実感しました」としみじみ。「夫婦だからこそ 喜びだけでなく、伴侶の苦しみや痛みもすべて受け入れ、分かち合えるそんなふたりになりたいと思います」と結婚生活への意気込みをつづった。(花)
2016年04月01日福満しげゆきの人気漫画を東出昌大、窪田正孝、小松菜奈、片岡鶴太郎らで実写映画化する『ヒーローマニア-生活-』の特別映像が公開になった。4人それぞれが“マニア”を演じる本作で、片岡鶴太郎が扮する“カナヅチマニア”に焦点を当てた内容になっている。『ヒーローマニア』特別映像ヘタレなフリーターの中津(東出)と、身体能力が高い土志田(窪田)、情報収集能力に長けたカオリ(小松)、そして“若者殴り魔”の異名を持つ日下(片岡)の4人は、あることをきっかけに出会い、町を守る自警団を結成する。社会が裁ききれない小さな悪事に天誅を下していく彼らの行為は、次第に市民の賛同を得るようになるが…。片岡が演じる日下は、定年間際のサラリーマン。娘を溺愛する一方で、夜になると人知れず町に出没し、“若者殴り魔”として秩序を乱す若者を成敗していた。中津に誘われて自警団のメンバーになるが、事態は予想もしない方向へと動き出す。特別映像では、日下が“悪”を懲らしめるため、拳ではなく“正義のカナヅチ”を両手に、軽やかに戦う姿が登場する。自宅にカナヅチ持ち帰り、扱い方を練習して撮影に臨んだという片岡。本作のメガホンを執った豊島圭介監督は、日下役は「正義と狂気を持ち合わせる難しい役どころ」といい、「カナヅチを使ったアクションも必要になる日下役は、演技がうまくアクションも吹替えなしでできる片岡さん以外考えられなかった」と明かす。片岡は「還暦になってのアクションは非常に嬉しかったです。もちろん不安もありましたが、楽しみながら撮影に入りました」と当時の心境を語っている。『ヒーローマニア-生活-』5月7日(土) 全国ロードショー
2016年04月01日歌舞伎俳優の片岡愛之助(44)と女優の藤原紀香(44)が30日、結婚した。所属事務所がFAXを通じて発表した。書面では、「本日3月30日、歌舞伎俳優・片岡愛之助と女優・藤原紀香は婚姻の手続きをいたしましたことを、ご報告させていただきます」と発表。明日31日に都内ホテルで2人で記者会見を行うと伝えた。2人の交際は、昨年5月に週刊誌『女性セブン』(小学館)が報じ、その際に愛之助は友人であると否定。2013年から交際してきたタレント・熊切あさ美との破局も明らかにした。ところが、熊切がテレビ番組で「別れ話になったことはない」と訴えたことから騒動へと発展。その後、8月に愛之助と紀香はそれぞれブログで交際を宣言した。当時のブログで愛之助は「以前の報道時はいい友人関係であり、藤原さんサイドに多大なご迷惑をお掛けし、お詫び方々 深い話をするようになり徐々に距離が縮まり、それらの逆風を乗り越える相談をする中で次第に〝絆〟のようなものが生まれ、互いに大切な存在であることに気づきました」と説明していた。紀香は、2007年にお笑いタレント・陣内智則と結婚し、2009年に離婚。愛之助は初婚となる。
2016年03月30日「僕たち、久しぶりの再会なんですよ」「6年ぶり」と笑い合うのは、片岡信和と桑野晃輔。4月に上演する舞台『人間風車 Jnapi produce』で重要な役を演じるふたりだ。ミュージカル『忍たま乱太郎』の初演(2010年)以来の共演となる。舞台『人間風車』チケット情報映画『パコと魔法の絵本』の原作者であり『ダブリンの壁つきカビ人間』でも知られる後藤ひろひとの代表作ともいえる本作。2000年には生瀬勝久、斉藤由貴、阿部サダヲら、2003年には永作博美、入江雅人、河原雅彦らと錚々たるキャスト陣で上演されてきた。その作品を若手俳優たちが演じたらどうなるのか――という挑戦から、オリジナルにアレンジを加え、従来とは異なる新しい生命を吹き込む。演出は朗読劇『私の頭の中の消しゴム』『しっぽの仲間たち』の脚本・演出を手掛ける岡本貴也。本作の主演、売れない童話作家・平川を演じる片岡。物語のキーパーソンで知的障害のあるサムを演じるのは桑野。「平川って終盤では友人や恋人に裏切られて、その憎しみのシナリオを勢いで書いたら現実になってしまうっていう人なんですけど。でもそれまではどこか幸せそうに見えるんですよね。楽しく生きていた人間なのかな」(片岡)「サムは平川先生の大ファンで、先生と恋をする女優の弟でもあるんですけど。先生から聞く物語を再現してしまうことで物語が転がっていく役どころです。これが僕がやるサムだよっていう像を伝えられたら」(桑野)名だたるキャストが演じてきた本作。「(前作は)敢えて見ないようにしています。僕、影響受けやすいし、なぞってしまうかもしれないので。素直に台本を読んで演じることから始めてみるのが僕はよさそうだなって。きっと、初めて観る人もいれば、この作品を知っていて、役の重みも知っていて、比較して観る人もいると思うんです。でもそういうことを意識するより一生懸命やるだけだよね」(片岡)「そうですね。僕らでしかできないものって絶対あると思うので。そこは演出の岡本さんを信じてみんなで作っていきます。それがなにかの1ページになるように作っていけたらなと思っています」(桑野)「これまでとはまた別の、僕たちだけの『人間風車』を稽古で作っていきます。『人間風車』ってどういう意味なのかとか、わからないことも今はたくさんあるので。そういうのを全部舞台上で伝えられるように、届けられるように、がんばります!」(片岡)舞台『人間風車』は4月6日(水)から12日(火)まで、東京・六行会ホールにて。取材・文:中川實穗
2016年03月15日「僕たち、久しぶりの再会なんですよ」「6年ぶり」と笑い合うのは、片岡信和と桑野晃輔。4月に上演する舞台『人間風車 Jnapi produce』で重要な役を演じるふたりだ。ミュージカル『忍たま乱太郎』の初演(2010年)以来の共演となる。舞台『人間風車』チケット情報映画『パコと魔法の絵本』の原作者であり『ダブリンの壁つきカビ人間』でも知られる後藤ひろひとの代表作ともいえる本作。2000年には生瀬勝久、斉藤由貴、阿部サダヲら、2003年には永作博美、入江雅人、河原雅彦らと錚々たるキャスト陣で上演されてきた。その作品を若手俳優たちが演じたらどうなるのか――という挑戦から、オリジナルにアレンジを加え、従来とは異なる新しい生命を吹き込む。演出は朗読劇『私の頭の中の消しゴム』『しっぽの仲間たち』の脚本・演出を手掛ける岡本貴也。本作の主演、売れない童話作家・平川を演じる片岡。物語のキーパーソンで知的障害のあるサムを演じるのは桑野。「平川って終盤では友人や恋人に裏切られて、その憎しみのシナリオを勢いで書いたら現実になってしまうっていう人なんですけど。でもそれまではどこか幸せそうに見えるんですよね。楽しく生きていた人間なのかな」(片岡)「サムは平川先生の大ファンで、先生と恋をする女優の弟でもあるんですけど。先生から聞く物語を再現してしまうことで物語が転がっていく役どころです。これが僕がやるサムだよっていう像を伝えられたら」(桑野)名だたるキャストが演じてきた本作。「(前作は)敢えて見ないようにしています。僕、影響受けやすいし、なぞってしまうかもしれないので。素直に台本を読んで演じることから始めてみるのが僕はよさそうだなって。きっと、初めて観る人もいれば、この作品を知っていて、役の重みも知っていて、比較して観る人もいると思うんです。でもそういうことを意識するより一生懸命やるだけだよね」(片岡)「そうですね。僕らでしかできないものって絶対あると思うので。そこは演出の岡本さんを信じてみんなで作っていきます。それがなにかの1ページになるように作っていけたらなと思っています」(桑野)「これまでとはまた別の、僕たちだけの『人間風車』を稽古で作っていきます。『人間風車』ってどういう意味なのかとか、わからないことも今はたくさんあるので。そういうのを全部舞台上で伝えられるように、届けられるように、がんばります!」(片岡)舞台『人間風車』は4月6日(水)から12日(火)まで、東京・六行会ホールにて。取材・文:中川實穗
2016年03月15日女子野球選手の片岡安祐美とタレントの春香クリスティーンが、世界の大家族のもとで花嫁修業に挑戦した。3月19日(21:00~22:55)に放送されるBSジャパンの特別番組『仰天! 世界の大家族 総勢 198人のビッグファミリーに独身なでしこが密着!』で、その模様が放送される。この番組は、未婚の女性芸能人が世界各地の大家族を訪れ、大忙しの母親代わりとなって、子育てや家事を手伝うという内容。文化も習慣も全く異なる環境で、大家族ならではの苦労や現地特有の文化に戸惑いながらも、女性として成長していく"花嫁修業ドキュメントバラエティ"だ。片岡は、198人からなるインドの世界最大級の大家族に密着。この家族の中ではルールがあり、掃除、洗濯などを38人の妻たちが分担して行っている。その指揮を執る75歳の古株・ザシアンギさんのもとで"花嫁"として家事に挑戦。一家は一晩の食事で、ジャガイモ約50kg、米約20kgを平らげ、学校を経営しているほか、養鶏所など多くの施設と土地を所有しており、そのワイルドさについていけない片岡はドタバタ修行となる。「"198人家族"という世界スケールの『大家族』を目の当たりにして、はじめは戸惑いました」と正直に吐露する片岡。家事についても、「人数が人数なので全てがケタ違い」。それでも「お母さんにとって、家族が多いということは大変」としつつ、「家族が多ければ多いほど、楽しいこともたくさんある」と新たな発見もあったようだ。一方の春香は、14人の子どもを持つオーストラリアの大家族を訪問。隣家まで車で10分もかかるほどの広大な牧場を、家族だけで運営しているビッグファミリーのルールに驚きながらも、7歳から32歳までの子どもたちを育てるパワフルな夫妻の「家族への思い」に涙を見せる。そんな光景を前に、春香は「テレビでよく見かける『日本の大家族とは全く違う家族のあり方に衝撃を受けました」と感想。また、「オーストラリアの自然の中で、家族だけで暮らしている彼らのライフスタイルは、私たち日本人にとって興味深いことでいっぱい!」と感心しながら、番組を「おそらく皆さんの想像を良い意味で裏切る展開になる」「できれば私と同じ世代の女性にもぜひ」と呼びかけている。
2016年02月25日第28回東京国際映画祭内にて、来る10月26日(月)、「歌舞伎座スペシャルナイト」として黒澤明監督作『虎の尾を踏む男達』のニュープリント上映と、歌舞伎俳優・片岡愛之助による歌舞伎舞踊が披露されることがこのほど決定した。今年も10月22日(木)~31日(土)に開催される東京国際映画祭。今回決定した「歌舞伎座スペシャルナイト」は、昨年より映画祭の新たな試みとして実施され好評を博し、今年も実施される運びとなった。2回目となる今年は、日本映画の巨匠・黒澤明監督が歌舞伎十八番の内「勧進帳」を題材に、第二次世界大戦前後に企画・撮影した『虎の尾を踏む男達』を、ニュープリント、英語字幕付きで上映。終戦の年1945年に完成された本作は、日本の検閲官により7年もの間封印されていたが、一部のGHQ担当官たちの政治を超えた芸術に対する理解によって、上映禁止を解除された経緯をもつ作品である。本作の上映前には、歌舞伎のみならずテレビや映画、舞台で幅広く活躍する片岡さんによる歌舞伎舞踊「雨の五郎」を上演。「雨の五郎」は、歌舞伎ならではの艶やかな口説きや、豪快な立ち廻りなどの見所満載の演目として、歌舞伎通からはじめて歌舞伎を観る人でも楽しむことができる。また、当日は江戸時代から歌舞伎鑑賞での楽しみの一つであるお弁当が、「歌舞伎座スペシャルナイト」特製のスペシャルメニューとして提供される。戦後70年の今年、国境を越えて愛された日本映画の名作と歌舞伎舞踏が堪能できる一夜をぜひチェックしてみて。「歌舞伎座スペシャルナイト」は10月26日(月)、第28回東京国際映画祭内にて開催。(text:cinemacafe.net)
2015年09月14日2008年にテレビ朝日系列で放送された『炎神戦隊ゴーオンジャー』のゴーオンブルー役で俳優デビューを果たした片岡信和が、自身の誕生日である7月30日にファースト・ミニ・アルバム『birth』を発売することが明らかになった。片岡信和は、異色の戦隊モノとして注目された『炎神戦隊ゴーオンジャー』のゴーオンブルー役で親子2代からの絶大なる支持を得て、その後も『京都地検の女』(2012年)や『広域警察』(2013年)、『聖母・聖美物語』(2014年)などさまざまなドラマに出演し、現在はテレビ東京系の『L 4 YOU!』にレギュラー出演中。そんな片岡の誕生日である7月30日に、生誕30年を記念してファースト・ミニ・アルバム『birth』がベルウッド・レコードより発売される。ファンクラブイベントでは、自ら作詞・作曲した楽曲をピアノの弾き語りで披露。甘く切ない声で綴られるメロウなメロディとセンシティブな歌詞で聴く者を魅了しており、ファンの間で彼の楽曲の音源化が長く望まれていたという。俳優業の傍らでピアノレッスンやボイストレーニングに勤しみ、全曲の作詞・作曲を手がけたミニ・アルバム『birth』には、ピアノ弾き語りで披露してきたラブ・バラードを中心にして、30歳の片岡信和の"過去~現在"が詰め込まれている。初回限定版(5,000円/税込)には、「うそつき」のMVと『birth』ができるまでのオフショット映像を収録した「DVD」と、撮り下ろし写真+未公開思い出の写真とともにセルフヒストリーが書き下ろされた「スペシャルブックレット(全24ページ)」が同梱。通常盤(2,000円/税込)には、片岡本人による「セルフライナーノーツ」も封入される。また、現在YouTubeの公式チャンネルでは、「うそつき」のMV(short ver.)も公開されている。
2015年07月20日私は中学校の修学旅行で金閣寺と銀閣寺の両方を訪れて以来、長いこと銀閣寺の方が好きだった。だから大学時代の4年間は銀閣寺の近くに住んだ。金閣寺の"バブリー"(という言葉がありました)な感じがキライだった。何もキンキラキンにしなくても……。○世の中がキンキラキンになってもいいところが、先だって次男と共に15年ぶりくらいに金閣寺を訪れた。すると私が歳をとったせいか、金閣寺もそれなりに良いなと思った。学生時代から一周回って味わいを感じるようになったのだ。足利義満があえて金箔を張ったのも、往年の秀吉がキンキラ金を愛したのも、「儚い夢」といいますか……ワビサビというよりはセツナとでも呼ぶのだろうか。ところが40年ほど歳の離れたうちの次男は、金閣寺にはあまり興味を示さなかった。むしろ子供ウケしなさそうな詩仙堂のコケに興味を示したので驚いた。コケですよコケ……。私は子ども時代には恐らくコケには全く興味を示さなかったと思う。普通にキンキラキンの金閣寺を面白がって興味を示しただろう。何が言いたいかというと……。私は1970年生まれだ。正直なところ私よりも上の世代の、バブル世代的な「元気いっぱい夢いっぱいみんな仲良く頑張ろう!」(かなりデフォルメ)のノリは好きではなかった。ところが、最近、自分より下の世代の方々の相対的人数が増えてくるにつれ、そうしたキンキラキンなノリに対して、ある種の刹那的な魅力を感じてきたのだ。私よりも若い世代があまりにワビサビやコケ好きだったりすると、もう少し世の中がキンキラでも良いのかなと。一周回ってそんな風に思うように。そんな単純な話でもないが……こういうのは単純に話した方が面白い。金閣寺と銀閣寺とでは、どちらが好きですか?<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサー等を経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2015年4月より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。
2015年06月18日最近大学の教職員になった私の身の回りには、大学生の就活に関する情報が飛び交っている。○テクニックよりも、不条理に臨めるか私はまだ教職員の経験は浅いので、あくまで採用する側の視点だが、正直なところ、全国統計がどうだろうと、就活本が何を書こうと、採用する側は結局のところ「この人と一緒に働きたい(働いてもいい)」と思う学生を採用する。その上で、最低限の学力(時に学歴や学ぶ態度全般)でスクリーニングされたり、見えない天井があったりする。採用に際しては採るも落とすも建前(理由)というものは大事だし。エントリーシートや面接における細かな技(テクニック)は、昔からいくらでも存在するのだが、いくらテクニックを駆使したところで、「マジメで優秀で"根"は良いけれど、コミュニケーションコストのかかる面倒な学生だから、一緒に働きたくない」と思われたらアウト。逆に「妙に理屈っぽくて空気よまないで面倒そうなやつだけど、1人くらいこういうのがいても面白い」と思われればOK。何とも不条理で予測がつかない。傾向も対策も本質的にはあまり役に立たない。相手側(企業側)の判断が優先される(もちろん最終的に行くか行かないかは自分の責任ですが)。就活に限らず、社会やビジネスって、普通はそういうものではないだろうか。だから、テクニックよりも、そこの不条理に対して自分がどういう工夫で臨めるかを正面から考えた方が良い。ということを、真摯に理解して欲しいのだけど、一般的な社会の不条理さを理解しない人や、直接は就活と関係なさそうな人たちは、シンプルな話をやたらと複雑に解説したりして結局、学生の気持ちを混乱させたりしている。厳しい言い方かもしれないけど、あなたの学校の名前だけみて会いもしないで、ふるい落とそうとする企業ももちろん沢山あるでしょう。あなた自身が悩んでも、考えても解決しない不条理はたくさんある。大切なのは「出会えた相手の想定の範囲内で相手から好かれる(信頼される)」こと。シンプルだけどそういうこと。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサー等を経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2015年4月より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。
2015年06月11日私がメーカーのサポート部門で勤務していた頃の話。その職種に就くまでは、あまり一人ひとりの「顧客」に接する機会は少なかったため、自分自身がまずは「顧客目線」に変わらなくてはと思った。その心がけ自体は決して悪くはなかった。そして、いま思うとこっ恥ずかしくなるくらい「顧客目線で……」「顧客志向の……」という言葉を連発していた。○顧客の声を代弁していただけだった?何でこんなクレームがおこるの? 何ですぐに解決できないのか?「顧客のために」「顧客ニーズ」が何よりも大切に決まっているじゃないか!?「お客様のご意見」至上主義だったことがある。ところが……ほんの数カ月もナマの顧客の声に触れ続けると顧客ニーズといってもいろいろあることがわかる。一つ一つの声が必ずしも顧客全体の声とも限らない。ごく一部の「大きな声」(目立つ顧客)だけが伝わってくることもある。そして、「顧客の声が一番大事」だと言い放っていた自分のことを、単に「顧客に喜んで欲しい」という自己満足に過ぎないのではないか?自分自身が「顧客の声」を代弁することで、社内外に対して「承認してほしい」という欲求なのではないか? 「顧客の声が大事」などということは誰でも言えることなのではないか?など少し後ろめたく思いはじめた。また、自分が声高らかに「顧客が大事」と唱えたために、そこに"プチ権力"が生じていたことにも気づく。社内のステークホルダーを顧みないで「顧客! 顧客!」と自分が叫ぶと、その声のために振り回される自分以外の人たちが生まれてくる。一方で、どうにも動かない社内を何とか動かそうとする目的で、「顧客の声を利用する」というパワーの使い方、テクニックを覚え、「顧客の声」を効果的に利用し始めるようになる。「自分のために」なのか「顧客のために」なのかが、目的と手段が時として逆転して自分でも分からなくなってくる。極端な話だが、コストや人的リソースと時間さえかければ、顧客満足はいくらでも高められることができる。ただしある一定以上のリソースを投入してしまうと、会社が存続し得ない(つまり……儲からないのでツブれる)こともわかってくる。自分自身が売上とコスト管理に責任を持ち始めると、さらに顧客満足に対する見方がシビアになってくる。今まで自分がいかに売上に責任を持っていなかったかに気がつく。「企業が存在すること」が「顧客のためになる」というのが最も良いことであり、「存続しないこと」がもっとも顧客に対する裏切りになるということなども考えるようになる。純粋で真っ直ぐだった時の「顧客志向」の気持ちとは一味違った「顧客志向」になる。多種多様な「顧客の声」の全てを満たすことはできないという、ごく当たり前のことに普通に気が付いてくると、急に肩の荷が降りたような一皮むけた気持ちになる。最大多数の顧客に期待値以上の満足感を手頃なコストでいつでも感じてもらうにはどういう仕組みにしたらよいか。その上で、少し尖ったスペシャルなサービスで特別な体験をしてもらい話題にするにはどうすればよいか。最悪な事例だけは作らないよう、イレギュラーな案件が発生した場合には迷わず特別な対応を即断するための仕組みはどうすればいいか。「問い」に行き着くまでに相当な遠回りをしたりもすることもあるが、その分だけ「答え」を導き出すまでにはあまり時間がかからなかったりすることもある。「問い」に行き着くまでがいつだって難しい。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサー等を経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2015年4月より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。
2015年05月28日たまに買い物に訪れる雑貨店での話。最近持ち歩かねばならないカード類が増えたので、この日はカードが多く入る新しい二つ折りのサイフを買いたいと思っていた。○店員さんはなぜ別の商品をすすめたのか?今回はとにかくカードが入れられる枚数がポイントだった。メーカーや材質などにはこだわらず予算内でなるべく多くのカードが収納できればよいと思い店内を探した。30分ほど探し回ったところ16枚入るサイフがあった。値段もお手頃だったので、これを買おうと思い店員さんを呼んできてもらった。私:これください店員:カードが多く入るお財布をお探しですか?私:はい。最近持ち歩く枚数が増えて。別々に分けるのも面倒なので。店員:例えば12枚でよろしければ、こんなのもありますよ。お値段も少しお安めです。こちらよく売れていますよ。私:ありがとうございます。でも今回はカードの枚数が多く入らないと買い換える意味がないんです。今使っているのも10枚は入るので。店員:そうでしたか。失礼しました。では在庫を確認して参ります。こんな感じで会話は進んだ。結局、私は当初の品を手にした。それから2週間ほど経った。今思うと、あの時、なぜ店員さんはあえて安くてカードの収納枚数の少ないサイフをわざわざ私に薦めたのだろう? なぜそのように私が思ったかというと、私が買った商品はカードの収納力は十分なのだが、とにかく使いにくかった。10枚以上のカードをこのサイフに入れて二つに折りたたむと、相当の分厚さになる。パンツの後ろポケットに入れにくいし出しにくい。さらに、買った時には柔らかくて手触りがよいと感じた皮革だったが、じっさいにポケットやカバンから出し入れする時に滑りが悪くてサイフの形体が歪んでしまう。つまり、見た目や値段や機能はともかく、使い心地などはあまり「お薦め」の品ではなかったのではないだろうか。とはいえ、客である私がすでにその気になっているものを、あえて悪く言ってまで買うのを思いとどまらせるというのも店員さんとしてはおかしな話である。そこまで買わないように「お薦め」するのならば、そもそも店で売らなければいいのではないか……という話にもなる。このあたりは店員さんとしても難しいお客さんとのコミュニケーションになる。店員さんがなぜわざわざ他の商品を「お薦め」したのか、私がもう少し意を察して「何かこの商品に使いにくいところなどありますか?」などと、やんわりと聞いていれば、店員さんももう少し突っ込んで「お薦め」の理由を言ってくれたのかもしれない。「売れないモノ」の理由は意外とシンプルなのかもしれない。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサー等を経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2015年4月より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。
2015年05月21日日本人の寿命が今よりも大分短かった頃の話。典型的な日本のサラリーマン像は、学校を卒業後、社会人として企業に入社。その後、定年退職まで1つの企業に勤め続けた。○平均寿命が延びるとどうなるのか社長や役員にまで昇進する人は稀だが部長、課長までは多くの場合は昇進する。人数に違いはあれども部下を持つようになる。社内での権限も増えていく。やがて定年を迎えると退職金を得る。子会社などに出向してさらに役員になったりというケースもあるが、多くは年金暮らしになる。すでに子供は成長し、家のローンは完済している。余生を夫婦で過ごしやがて一生を終える。「定年」というものが社会人としての「アガリ」であった。もちろん今でもこうした「アガリ」を迎える人は少なくない。一方で、いつの頃からか日本人の平均寿命も延びた。70代から80代へ。90代になっても健康でお元気な方は多い。企業は定年を徐々に60歳から65歳に引き上げつつある段階ではある。だが65歳で定年を迎えたとして、以降、90歳まで元気で生きたとすると25年間も生きることになる。一方で、旧来のような終身雇用型の企業ではなく外資系企業などを中心に、退職までの間に何回かの転職を経験する人も増えてきた。こうした企業では年功序列型の組織体型ではないことが多い。若くして重要なポジションに就き高水準の給与を得ても、以降の雇用が安定しているとは限らない。ポジションや待遇がいつまでも上がり続けることは稀である。すると、どこかのタイミングで自分なりに社会人としての「アガリ」を見つけなければならない日がくる。仮に65歳よりも早く55歳で「アガリ」のポジションが自分なりに見えたとする。しかし、以降80歳までは25年。90歳までは35年間もある。まだまだ「アガリ」と呼ぶにはあまりにも早すぎる。こう考えると、従来のように学生から社会人になる歳を起点として一直線に社会人として成長し「アガリ」のポジションに向かっていくという発想自体を考え直した方がよい。連続的なキャリアを積んでいくよりも、あえて「非連続的」な経験を踏んでいく方が長い人生には向いている。例えば……社会人としての最初の20年間は日本で経験を積む。次の20年は海外で働く。その後の20年は再び日本で生活を送り80歳を迎える。あるいは、20年間は良き組織人として。その後の10年は起業家として。以降の10年は良き投資家として生き、最後の20年は慈善活動を行う。あるいは、「学ぶ10年」「創る10年」「教える10年」「書く10年」……など。多くの人にとって「一生」を表す時間が長くなってきた。その時々の自分の生き方に明確なテーマ性をもたせると、ダラダラと毎日をムダに過ごさないですむ。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサー等を経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2015年4月より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。
2015年05月14日最近、小論文の書き方を聞かれる。小論文は感想文とは違う。感想や経験など自分が思ったことや体験を書くものではない。ある事柄について自分の意見やそのように自分が考えた理由を書く。○出題者の意図を想像する感想文の「◯◯だった」「◯◯だと思う」「◯◯して楽しかった」という表現に対して、小論文は「私は◯◯だと考える(という意見を持つ)」「なぜならば……」「◯◯だからである」など論理的な根拠を必ず書く。小論文の場合、作文や感想文と違い「自由に何でも書いていい」というケースは少ない。必ず何らかの「お題」が与えられる。関連資料が添付されている場合も多い。まず、出題者がなぜ、この「お題」と「資料」を与えたのか、客観的に読み(汲み)取れるといい。例えば「環境問題」に関する「お題」が出されたとする。「環境を守ることは大切だ」「自然環境を守ろう」という「一直線」の小論文を出題者は求めていない。そこには思考の葛藤がないからだ。環境保護が大切なことはもっともだ。しかし、環境保護を促進することで経済の発展が損なわれるかもしれない。「出題者はこの両面について最低限書いてもらいたいと思っているだろう」とまずは意図を想像してみる。「落ちないため」の小論文では、奇想天外な面白い発想力を求めているわけではない。発想が面白いかどうかなどは採点者が客観的に採点できないからだ。「落ちないための小論文」は「採用されるための「企画書」とは異なる。独創性や企画力ではなく、あくまで一般的な「常識力」「発想力」「バランス感覚」「思考力」などが試されていると思った方がよい。その上で「表現力」の出番となる。表現力といっても決して名文を書こうと思わないほうがいい。伝えたいことが正しく伝わればよい。(1) 小論文のテーマは何か(これから何を書くか)について(2) A(普通に誰もが考える)という意見について(3) Aとは異なるBという(反対の)意見について(4) AとBの意見を踏まえたCという自分の意見について(5) 補足、例外、結論小論文といっても様々なタイプがある。必ずしも決まった形式が正しいわではない。「起承転結」というお決まりの展開が常いふさわしいとも限らない。しかし、与えられた「お題」に対して、出題者の意図を読み取り、最低2つの異なる賛否の別れる意見述べ、その上で自分の意見を述べる。一見シンプルだがこの方法だと大きく失敗はしない。私流の「落ちない」方法である。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサー等を経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2015年4月より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。
2015年05月07日東京都・竹橋の東京国立近代美術館は、鮮烈な色彩、大胆にデフォルメされた形、力強い筆使いの画風で知られる日本画家・片岡球子の展覧会「生誕110年片岡球子展」を開催している。会期は5月17日まで(月曜休館、5月4日は開館)。開館時間は10:00~17:00(金曜は20:00まで)。観覧料は一般1,400円、大学生900円、高校生400円、中学生以下無料。同展は、代表作約60点によって球子の画業をたどるとともに、遺されたスケッチ、資料類約40点もあわせて展示するもの。球子がどのように眼の前の世界と向き合い、どのようにその世界をとらえたかを示すことで、作家の芸術の本質に迫るとともに、その今日的意味を探る構成となっている。球子の制作は対象をじっくりと観察し、対象を咀嚼するかのように、自分の眼に映るものを自分の感覚に引きつけ、独特の色使いと形のとらえ方によってつかみ取るという。歴史上の人物のように眼の前に存在しない対象を描く場合も同様にして捉えられ、現代を生きる人間として描かれる球子の歴史人物画は、他の作家たちが描くものとは全く性格が異なっている。さらに、晩年には裸婦という新たな主題に取り組み、その形や重量感を線と色彩によってとらえようとする態度からは、描くことの意味を常に問い続ける球子の意欲がうかがえるという。球子のこうした姿勢は、創立当時の日本美術院の作家達の制作態度にも通じるものがあるということだ。また、関連企画として、球子の教え子である国立国際美術館長・山梨俊夫氏による講演会「片岡球子の破格と正統」が開催される。開催日時は5月2日14:00~15:30。聴講は無料で、申込不要となっている。
2015年04月27日「最近、おすすめの書籍を聞かれることが多い。しかしいつも答えに困ってしまう。私は書籍を読む量は人より多いと思うが、一冊あたりの書籍を読む時間がとにかく短い。"速読"とまでは言えないが"斜め読み"をしているのだ。○自分なりの読書法特に時事ネタに関する書籍やベストセラーの作品などは"旬"であることが大切なので、今流行っているものを半年後に読んでもあまり意味がない。「まえがき」「目次」「あとがき」「本文」の順で1冊あたり15分から30分程度で"サクッ"と読み通す。さらに時間がない時などは「あとがき」「目次」「本文」「まえがき」の順番でとにかく目だけは通すようにする。しょせん、この程度の"乱読"が多いので「おすすめ」を聞かれても答えに困ってしまうのだ。もっとも、全てが全てこんな読み方のわけではない。ちゃんと読むべきだと決めた書籍は、分量や難易度にかかわらず時間をかけて読み込むいわゆる"精読"をする。さらに、しつこいくらい何度も繰り返し読む。"精読"する書籍は、多くの場合、自分の全くの専門外の内容や、定番の古典のことが多い。日頃、法律関係の書籍などは読まないが、芦部信喜の「憲法」は何度も精読した。小説や随筆もあまり読まないが「枕草子」と「カラマーゾフの兄弟」などは繰り返し読む。文化人類学なども詳しくはないが、レヴィ=ストロースの「悲しき熱帯」は今でもたまに読見込むことがある。野性的、本能的な思考を越え、まるで悪霊にでも憑かれたかのように乱読する自分の姿はあまり感心できたものではないが、とはいえ別に何か罪や罰が与えられるわけでもない。乱読と精読という二重の基準で書物を読んでいるうちに、時に自分が読んだ書籍に登場するフレーズやセリフが、ごちゃごちゃになり話の構造がわけが分からなくなることなどもあったりする。我ながら非常にをかしい。新しく進学進級した方々には、自分なりの読書法をぜひ構築してもらいたい。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日 東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサー等を経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2015年4月より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。
2015年04月23日4月から大学で教鞭を取らせて頂いている。その昔、自分が教わる側だった時は、授業に出席する際に予習などはしなかったと思う。それが、自分が教える側になると教科ごとに事前準備をして臨まないといけない。教鞭をとるというのはこれほど大変なことだったのかと、今になって恩師の顔を思い出し改めて感謝する。自分でやってみて初めて気が付くことというのは何かと多い。○「知らない」ことに気づくことところで、先日、広島空港でアシアナ航空機による着陸事故があった。航空機の事故が起こるとニュース番組には航空評論家が出演し、事故原因など分析する。専門家の解説を聞くと、まだまだ世の中には私の知らないことが多いのだと感じる。そもそも航空機がどういう原理で飛ぶのか。どうやって着陸するのか。パイロットと管制官はどういうやりとりを日々行うのか。私が航空機を将来操縦することは100%ないので、こうした情報は知らなければ知らないで済む。自分の日常生活には何ら困らない。だから、専門家が解説するような、彼らにとってはごく当たり前の知識や経験であっても、当事者ではない我々にとっては知らないことさえ知らないことが多い。実際にはほとんどがそうした情報なのだろう。そういえば、大手ファーストフードチェーンが不祥事を起こし、消費者から厳しい意見が寄せられた。これはは当然のことである。もっとも、消費者に混じり厳しいコメントを寄せる専門家の中には、ひょっとして彼らは実情を知らないのではないかと思うような意見もあった。例えば「鶏肉は国産を使うべきだ」という意見だ。そのチェーンが消費する年間の鶏肉の量と日本の国内総消費量を比較すれば、安易には国内調達するべきとは言えない。決して無理とは言わないが、他の中小チェーンとは消費規模が異なる。仮に市場調達などしたら需給バランスが崩れ価格急騰を招きかねない。何でもただやってみれば良いというわけではない。一方で、やってみなければわからないことは確かに存在する。知らないというのは決して悪いことではないが、知らないことは知らないことだと、まずは気がつくとよい。そしてできることならば、自分自身が一度でもチャレンジして経験してみるといいのだ。特に若いうちには。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。(現 株式会社東京片岡英彦事務所 代表取締役)主に企業の戦略PR、マーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2011年から国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。2013年、一般社団法人日本アドボカシー協会を設立代表理事就任。
2015年04月16日統一地方選挙が近づいてきた。だが事前の雰囲気は今ひとつ盛り上がりに欠ける。現職の首長への複数の政党の"相乗り"が多かったり、共産党の候補と現職候補との一騎打ちだったりするので「選択のしようがない」ということもあるのかもしれない。○苦渋の選択ビジネス(マネジメント)との関連であえて考えてみる。ビジネスをしていく上では、日々何らかの決断を行い、結論を出して前に進んでいかないといけない。必ずしも最善ではないことが明らかな選択を迫れることも頻繁にある。恐らく「最善ではない選択」ではないが、いまこの場で選択(決断)しないことで「最悪の事態になる」可能性がある場合など、時間の制約がある場合には、苦渋の選択を迫られることが日常的にある。選挙の場合も私は同じように考えている。必ずしもこの政党、この候補者に投票することがベストとは思えない。自分が投票したところで何かが変わるとも思えない。自分の一票で当落や優勢劣勢が変わるわけでもない。ただ、今自分が選択しないことが、いつか「最悪の事態になる」可能性はある。だから今決断をしないといけない。イギリスの元首相チャーチルの有名な「民主政治は最悪の政治形態である。これまで試みられた他の形態を除いては」という言葉の意味をふと思い出す。「よりまし」な方に投票することが必ずしも良いことかと問われれば、そうとも言い切れない。しかし、投票しないことがベストの選択かと問われれば、それだけはないと断言できる。いま世界中で民主主義や民主政治が劇的に変わろうとしている。日本はまだまだ「よりまし」なのかもしれないが、民主主義というのは、かくも面倒くさい制度なのだ。「最悪な事態にならない」ことを願いつつ投票には必ず行こうと思う。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。(現 株式会社東京片岡英彦事務所 代表取締役)主に企業の戦略PR、マーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2011年から国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。2013年、一般社団法人日本アドボカシー協会を設立代表理事就任。
2015年04月02日NHK連続テレビ小説「マッサン」の3月20日放送回の平均視聴率が25.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。28日の最終回ではさらに高視聴率になるのか注目されている。マッサンを見ていて気になったことがある。玉山鉄二が演ずるマッサンが、それほど魅力的な人物には感じられないのだ。○マッサンの魅力は「没頭力」堤真一演じる大将のような人間的な深みや懐の深さがあるわけではない。風間杜夫演ずる熊さんのように豪放磊落で人間味が溢れでる愛すべき人物像でもない。ウイスキー製造に没頭するマッサンの姿は、強いリーダーシップを発揮する理想の上司像などともほど遠く、命に関わるような大きな苦労を乗り越えたタフな精神の持ち主というわけでもない。とはいえ、これといった大きな人間的な欠点がある主人公でもない。少なくともドラマ上では、人間としての大きな葛藤や苦悩などはあまり感じられない。本来であれば、視聴率を獲得しない理由にもなる。ではなぜ、高視聴率を記録しているのか。エリー役のシャーロットや泉ピン子、小池栄子などの脇役の力量ももちろんあるが、それ以上に、マッサンの人生に特別大きな心の葛藤がないところが、逆に淡々と今の時代の雰囲気には良いのではないかと思うようになった。旧来では、時代の波に翻弄されて浮き沈みを繰り返すドラマチックな人生こそが、連続ドラマならでは「大きな物語」の魅力であり高視聴率につながる所以でもあった。一方で、宮崎駿監督の「風立ちぬ」の主人公の二郎などもそうであったが、どこか時代の荒波とは常に距離感があり、冷静で淡々とものづくりの世界に生きる男性主人公の姿に、言葉にはなりにくい"今の時代ならでは"の魅力があるのではないだろうか。モバイル端末やソーシャルネットが普及した今日では、とかく私達の生活の時間は「細切れ」に細分化される。なかなか1つの事柄に集中して時間をとることが難しくなった。マッサンの持つ魅力とは、今の時代には失われつつある、ひとつのことに打ち込むチカラ、すなわち"没頭力"。そして、あまり周囲の空気を読み過ぎて振り回されない"スルー力"、すなわち"かわす"チカラとでもいえるのだろうか。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。(現 株式会社東京片岡英彦事務所 代表取締役)主に企業の戦略PR、マーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2011年から国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。2013年、一般社団法人日本アドボカシー協会を設立代表理事就任。
2015年03月26日これは私自身が気をつけていることでもあるが、私が係るPRや宣伝の業界に限らず、特定の業界に長く携わっていると、自分たちの業界ではごく当たり前だとされている習慣や常識が一般的にもよく知られているものだと誤解している時がある。○慣習の良い面と悪い面PR担当者にとっては、ごく日常的に行われるプレスリリースや記者会見について例をあげるとする。これまでの経験上、だいたいどのくらいのニュース性があれば、だいたいどのような媒体が記者会見に集まり、だいたいどのくらいのメディア露出がなされるか、おおよその想定がつく。当日から逆算して何日くらい前に準備を始め、どのくらいの規模の会場を押さえ、どういった媒体に一斉に声をかけ、どういった場合には個別に連絡をするべきか……等々、良くも悪くも事前に想像ができてしまう。この自分なりの「常識」「習慣」の延長上で物事を考えてしまう。例えば、今回は少しニュース性が弱いから早めにメディアに声をかけなければならないと考えたり、当日の「絵作り」の工夫をしないと地味な話題として他の話題性のあるニュースに埋もれてしまうと懸念したり……と先回りをして考えるクセがついている。もっとも、こうした既存の常識や慣習についての知見を持つことには、良い面と悪い面の両面がある。良い面を挙げるならば、こうしたことを知っていればこそ、事前に様々な準備や工夫をすることができる。準備や工夫をしなければ、結果としてうまくことが進まなかったであろうことも多い。一方、悪い面を挙げるとすると、よほど自分が強く意識しない限りは「常識破り」のことは思いつかなくなる。業界の慣習や常識に従うことの方が、破ることよりも基本は「楽」だ。慣習や常識というものは知らない時にこそ平気で破れる。知ってしまっているとほど、破るためにはエネルギーと覚悟が必要になる。一例を挙げる。PRの世界ではごくごく一般的な常識として企業ネタの記者会見やプレスリリースは週末は行わない慣習がある。その理由は必ずしも一つではない。絶対にダメというものでもない。従って一概に「常識」「慣習」とは言いきれないが、現にこうした傾向は強い。恐らく週末は掲載・放送されるメディアのニュース枠が少ないこと、土日は記者といえどもお休みをとるのであまり稼働してくれないことなどが理由としては考えられる。ところが、こうしたPR関係者の中では「常識」とされていることも、いったん業界を離れた視点で考えてみると、本当にこれが「常識」「慣習」なのだろうか? と思うことも多くある。緊急の場合や、あえて「常識破り」なことを仕掛けようと思えば、決してやってやれないことはない。ただし「常識破り」は「常識破り」である。必ずしもうまくいくとは限らない。このあたりの見極めが非常に難しい。人間の心などというのは実に弱いものだ。誰だってもしも失敗したら……という時のことも考える。仮に「常識」に従って何かを行った結果失敗してしまった時と、「常識破り」のことをあえてした結果、失敗した時と、どちらがより痛手が少ないかなどと考えてしまう小っぽけな心の自分もいたりする。もちろんこうした、気持ちもわからなくはない。あえて奇をてらって「常識破り」のことをする意味もない。どこまで自分が納得して、確信犯的に「常識破り」のことを行い成功させることができるか。結局のところはこの点に尽きる。逆にいえば、「常識」や「慣習」というものも、それはそれでナメられたものではない。それなりの根拠や経験値があったりする。何でもかんでも「常識破り」を狙うというのも「イヤミ」なものである。とことん自分自身で納得がいかない限り、とりあえずは「普通通り」にやってみるというのも決して悪くはない。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。(現 株式会社東京片岡英彦事務所 代表取締役)主に企業の戦略PR、マーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2011年から国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。2013年、一般社団法人日本アドボカシー協会を設立代表理事就任。
2015年03月19日企業の採用活動が3月1日から解禁となった。それにあわせて就活に関する情報が多く出回るようになった。私は就活対策のプロではないので、あまり就職活動の細かいテクニックや、統計的な数値などには明るくない。一方、採用する側の立場で採用面接携わってきた。PRやプレゼン手法については、それなりに経験を積んできた。その立場で、特に就職面接での「個性の発揮」で気になっていることがある。○個性はひとつではない誰もがいろいろな性格の側面を持つ。「ある時は○だが、ある時は△△になる」「以前は○だったが、最近は△△になってきた」簡単に自分の「個性」を一言で言い表せられない。それが普通だと思う。だが面接では短時間でこの「個性」を発揮しなくてはいけない。正確に言うと、「面接」という限られた時間(少なくても普段よりは緊張する)の中で、相手に何らかのメッセージが伝わらないといけない。その「メッセージ」はどういうものであるべきか?もちろん、自分の「ありのまま」で面接に臨む。それでダメだったら、しょうがいないという考えもある。これは「正しい」ことだと思う。就職のために自分自身を偽ることはない。とはいえ、実際に社会に出て半年も経たないうちに、「ありのまま」だけでは通用しないこともわかる。「正しい」と「通用する」とは必ずしも「イコール」ではない。自分自身を偽らない範囲で、そこそこの工夫はしてみた方がいい。どんな工夫が考えられるのか?大きく自分の「個性」を2つに分けてみる。「とがった自分」「とがっていない自分」「とがった自分」とは、10人あるいは50人に1人の自分。少し変わった自分の個性。「とがらない自分」というのは、他人にもよくある「個性」のこと。「プラモデル作りが得意」というのは普通、前者。「まじめ」というのは普通、後者となる。そして、自分が面接を受ける際に、その面接がだいたい「何倍」の倍率なのか想像してみる。1万人に1人を採用する面接なのか? 100人に1人を採用するのか? それとも5人のうち1人を採用する面接なのか? 正確な数字は誰にもわからない。ただ、この倍率の違いによって戦い方は変わってくるはずだ。「とがった自分」「とがっていない自分」の、どちらを強調するかイメージしてみる。10人のうち1人を採用する面接の場は、「とがり」はほどほどでいい。「とがっていない自分」の個性をいくつか掛け算する。他の4人と比較されて「落とされない」ことが、発信するメッセージのポイントになる。例えば、「まじめ」×「英語が得意」×「体育会系」×「ちょっとおっちょこちょいだけど好かれる」がメッセージとして伝わると、5人に1人の戦いならば残る可能性はあるかもしれない。この戦いでは、あまり不用意に「とがり」過ぎない方がよい。もっとも、1万人に1人の面接だと、これでは弱くて話にならない。類似した個性をアピールする学生が他に数百人いるかもしれない。いかに「落とされないか」ではなく、こちらはいかに「選ばれるか」がポイントとなる。「歴史小説を書いてコンクールで佳作に入賞した」×「空手部所属」×「日本の魅力についてフランス語でのスピーチを経験」×「Javaを使って実際に使えるプログラムを完成させた」もちろん業種や職種にもよる。個性の見せ方だけで全てが決まるわけではない。適性などその他の要件も重視される。ただ、これくらいの「とがり」では、1万人から1人を選ぶとなると、まだ十分に浮かび上がってはこないかもしれない。就活は誰にとってもしんどい。一筋縄ではうまくいかない。いろいろな制約や「見えない壁」も実際にはある。だから最期は胆力(人間力)がものをいう。自分の切れる「カード」はすべて利用して、ドライに整理して作戦を考えた方がいい。もっとも、これらはものすごく特別なことをしなければいけないわけでもない。社会人が、日々、行っていることだったりする。<著者プロフィール<片岡英彦1970年9月6日東京生まれ神奈川育ち。京都大学卒業後、日本テレビ入社。報道記者、宣伝プロデューサーを経て、2001年アップルコンピュータ株式会社のコミュニケーションマネージャーに。後に、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長、株式会社ミクシィのエグゼクティブプロデューサーを経て、2011年「片岡英彦事務所」を設立。(現 株式会社東京片岡英彦事務所 代表取締役)主に企業の戦略PR、マーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。2011年から国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。2013年、一般社団法人日本アドボカシー協会を設立代表理事就任。
2015年03月12日