ASDの兄、新しい環境で大学生活をスタートUpload By 寺島ヒロ子どものころから、できることとできないことの差の大きかった息子です。高校3年生になっても「早起き」「雑事を何かのついでに片付けること」「スケジュールを覚えておいて実行すること」が著しく苦手だったので、これは一人暮らしは無理と判断。合格した大学のなるべく近く...歩いてたやすく通える範囲にアパートを借り、当面は私がついて行って自活への道を探ろうということになりました。ええ、最初は息子と私2人だけで引っ越し、1年もすれば私は夫や娘の住む大分に帰ってくるつもりだったんです。ところが、大学進学というものを理解していなかった娘が「お兄ちゃんもうおうちに帰ってこないの?ヤダ!私も行く!!」と言い、タイミングよく失職していた夫が「置いてかないでよ!」と言い...なぜだか家族全員で引っ越すことになってしまいました。Upload By 寺島ヒロそれまで予定していたのは2DKの部屋だったのですが慌てて3LDKの部屋を探したり、荷造りが膨大なことになったりと大変でした...が、息子もなんとか第一志望の大学に合格し、家族で新生活をスタートさせました。遅まきながら「いずれは全部一人でやるのよ!」といいつつ家事を教えているところです。大学生活の最初のハードル、『履修登録』さて、「大学進学と同時に一人暮らし」というプランは早々に放棄していたので、身の回りのことはゆっくりでいいと思っていたのですが、大学生活の中には”締め切り厳守で提出する必要があるもの”が結構あります。私が特に心配していたのが「履修登録」...大学では学ぶ授業を学生が自分で選び、登録手続きを行う必要があるのですが、これが発達障害のある学生さんには難しいと聞いていたのです。というか、実は私も大学生時代に履修登録や単位計算が出来なくて留年したことがあるのです!目の前の紙に書いてある計算問題を解くことはできても、息子があんな手順の多い複雑な作業を締め切りを意識しながら自力でこなせるとは思えませんでした。Upload By 寺島ヒロでも支援課にいけば大丈夫!でも支援課にいけば大丈夫!息子の通う大学には、学生支援課の中に『障がい学生支援室』があり、大変細かい支援をしてくれるのです。私はこのことを昨年のオープンキャンパスに参加して知りました。オープンキャンパスの会場に、障害のある受験生向けの入学後の支援について相談できるブースがあったのです。まだ願書も出していない時期なのですが、履修登録や、課外学習でのフォローなどについて既に相談して、詳細なカルテを作ってもらっていました。なお、この時点では匿名での作成でした。合否に影響するのでは…?と思われないようにするための配慮のようです。Upload By 寺島ヒロ登録の実作業のフォローや、キャリア形成を視野に入れた授業の取り方のアドバイスはもちろん、「起立性調節障害があり朝早く起きる自信が無いので、2時限目からの授業でなるべく賄いたい」「実習や課外授業は出来るだけ多く経験したい」などのワガママな希望も聞いて必要な手続きを指示してくれます。奨学金の申請も書類の書き方から丁寧に教えてくれました。※支援課で受けられるサポートは大学によって異なるので、それぞれの大学の情報を調べてみてくださいね。Upload By 寺島ヒロまさに"大学生活の駆け込み寺"!障がい学生支援室などのおかげで、学校生活が思ったよりスムーズに進められるようになった息子。自分の欲しいものを自由に自分のお金で買いたいという事と、将来仕事をする時のため、お給料をもらう経験をしたいという事で、会場設営などのアルバイトも始めました。駅から離れている場所には私が車で送迎しますが、駅の近くの現場だとひとりで電車に乗って仕事に行きます。ほんの半年前には電車の乗り換えも不安で、大学に歩いて通える範囲にアパートを借りたことを思うと、なんだか感動してしまいます。現場で指示を受けながら瞬時に的確に動くのは、息子にとってはなかなか大変なようですが、今のところ大きな問題もなくやれているようです。アルバイトや、大学の授業での様子については、また折に触れレポートしていきたいと思います。
2020年01月24日母娘旅のはじまりUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ優しい空港警備員さんの気遣いのおかげで、無事に入場ゲートを確認。少し時間もあったので、一休みすることにしました。思いもよらぬストレートな質問に考えさせられる...Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ私がヘルプマークの着用を娘に勧めたのは、トラブルがあることを「認知してもらう」ことで、聴覚過敏があるためイヤーマフをしている娘が冷たい視線を浴びることなくノビノビできたらと思ったからです。これまで、イヤーマフのことを聞かれるたびに、私が説明し理解してもらってきました。ですが空港で、こんなにも真っ直ぐで温かい質問を受けた私は、どう答えていいものか、しばらく黙り込んでしまったのです。「例えば座り込んで動かない...とか、顔色が悪く様子がおかしいといったときは、他の体調不良のお客様と同じように、持病を伺ってもいいと思いますよ」とは言ったものの、それは「何か起きてしまったときの措置」というだけで、「ヘルプマークを付けている人になにができるのか」という答えではないように思います。ヘルプマークを付けている人に何かしらトラブルが起きてからでなければ、手助けできないということなのか?...とも考えました。ヘルプマークには、はっきりとした効力はないように思いますが、ヘルプマークのことをわからないながらも電車の席を譲ってくれたら私は涙が出るほどうれしいです。そして、今回のようにわからないことを真っ直ぐ聞いてくれることも、母としてすごく嬉しかったです。「私にできることってなんだろう」と思ってくれている人に出会えたことは、おそらく私も娘も一生忘れないと思います。
2020年01月23日3/8 (日)に「LITALICO発達ナビ まなびフェスタ2020」を開催します!2020年1月で4周年を迎えるLITALICO発達ナビは、15万人を超える会員さまにご利用いただけるサイトに成長しました。昨年ご好評いただいた「LITALICO発達ナビ子育てフェスタ2019」に続き、今年もユーザー参加型のイベントを開催します。今年のイベントテーマは、発達ナビのコンテンツでもユーザーの皆さまの関心が高い「まなび」です。発達が気になるお子さまにとって「子ども一人ひとり」学び方は違います。ご来場いただいた保護者の皆さまに将来に向けて前向きになれる体験をご提供するため、専門家による講演やパネルトーク、発達が気になるお子さまのくらしを支える企業の皆さまとの出合いの機会や、ユーザーの皆さま同士の交流の場をご提供したいと考えています。~プログラムのご紹介~■まなびをテーマに、子どもの発達やその支援についての理解や知識を分かりやすく得られる「特別講演・パネルトーク」■発達ナビユーザーにぴったりの商品・サービスを提供する企業・団体の「ブース」■まなびの支援や子育てに役立つさまざまな「ワークショップ」■保護者の方同士がご交流いただける発達ナビ編集部主催「グループトーク」などこれから開催までの間、複数回に分けてイベント情報をご提供します。第1回の今回は、「特別講演・パネルトーク」についてお届けします。お子さまのまなびのヒントに!「特別講演・パネルトーク」発達ナビの特別講演・パネルトークでは、保護者の皆さまの「まなび」に関する悩みや疑問についてお応えできるような内容を企画中です。今回は、ご登壇いただく皆さまをご紹介します。Upload By 発達ナビ編集部保護者の皆さまが感じられている疑問や不安に寄り添い、日々の子育てのヒントになるようなお話を予定しています。田中康雄先生(こころとそだちのクリニック むすびめ 院長。国立精神・神経センター精神保健研究所児童・思春期精健部 児童期精神保健研究室室長、北海道大学大学院教育学研究院 名誉教授を経て現職。著書:『「発達障害」だけで子どもを見ないで その子の「不可解」を理解する』、『ADHDとともに生きる人たちへ: 医療からみた「生きづらさ」と支援』他多数)参考:田中康雄先生発達障害のあるお子さまの保護者2人による具体的なエピソードをもとに、田中康雄先生とまなびについて考えていく内容を予定しています。ゲスト田中康雄先生(こころとそだちのクリニック むすびめ 院長)橋口亜希子さん(橋口亜希子個人事務所代表・発達障害を手がかりとしたユニバーサルデザインコンサルタント。厚生労働省社会保障審議会障害者部会委員、内閣官房ユニバーサルデザイン2020心のバリアフリー・街づくり分科会委員、一般社団法人日本発達障害ネットワーク事務局長などを歴任し、現職。著書:『そのママでいい発達障害の子を育てるあなたに贈る43のエール』)参考:橋口亜希子さん古山真紀子さん(長女(中2、ASD・ADHD・LD)、長男(小5、ASD・ADHD・LD)、次男(4歳、グレーゾーン)を育てる保護者。岡山で、発達凸凹のお子さまや保護者をサポートする活動を行う「ぴいさぽ」を運営)参考:古山真紀子さん学校での生活、特別支援、先生とのやりとりのコツなど学びの場面にまつわるお話などを予定しています。阿部利彦先生(星槎大学大学院 教育実践研究科 教授。星槎大学附属発達支援臨床センター長。専門分野:学校カウンセリング、特別支援教育。著書:『見方を変えればうまくいく!特別支援教育リフレーミング』、『見方を変えればうまくいく!発達が気になる子の子育てリフレーミング』、『これだけは知っておきたい 発達が気になる児童生徒の理解と指導・支援: 多様性のある子どもたちのあしたのために』など多数)参考:阿部利彦先生ほかにも、展示販売ブースでは、保護者の皆さまやお子さまの「まなび」をサポートする多様な商品・サービスをもつ企業に出展いただきます。ワークショップでは、子育てに役立つ保護者さま向けのコンテンツから、お子さまが楽しめるプログラムまでご用意する予定です。来月の続報をお楽しみに!前回のイベントの様子はこちら!事前予約制!2月中旬に申込み受付開始予定「発達ナビ まなびフェスタ2020」は、全プログラム無料・プログラムごとに先着順の事前予約制です。申し込み受付開始は<2月14日(金)12:00>を予定しています。ご多用のことと思いますが、ぜひ3/8(日)のご予定を空けて申し込み開始をお待ちください!【日程】2020年3月8日(日)10:00-17:00【対象】発達の気になるお子さまの保護者さま・お子さま【料金】無料(ワークショップなども無料でご参加いただけます※要事前予約)【会場】大田区産業プラザPiO(京急蒲田駅より徒歩3分)東京都大田区南蒲田1-20-20大田区産業プラザPiO出展パートナー企業さま募集中!当日は、企業さまの出展ブースやワークショップ、講演コーナーをご用意しております。お子さま一人ひとりに合った多様な学びを知る・体験する機会を一緒につくっていただけるパートナー企業さまを募集中です。ご興味がある企業ご担当者さまは、以下メールアドレスまでお問い合わせください。【お問い合わせ】h-navi-ad@litalico.co.jp
2020年01月23日広汎性発達障害の娘の友達関係は...広汎性発達障害の娘(小学3年生)は、小学2年生の時から特別支援学級に在籍しています。現在は、国語と算数以外の時間を交流学級で過ごしています。特別支援学級所属になった当初、私は友達関係のことを心配していました。特別支援学級にいることでからかわれたり、いろんなことで少しずつ配慮されることを「特別扱い」と言われるんじゃないかと不安だったのです。しかし、実際の友達関係は私の想像と違いました。わが家には、幸運なことに娘の友達がよく遊びに来ます。今回は私が見た、娘と友達の様子を紹介したいと思います。言い間違いを優しく訂正。娘はまだまだ「て・に・を・は」や、言葉自体の言い間違い、使い間違いがよくあります。そんな時、娘の友達は…Upload By SAKURA言い間違いをバカにすることなく、優しい口調で教えてくれます。これが娘にも合っているようで、私が言ったら反抗してきそうな指摘を、友達だと素直に聞いていました。そんな関係がありがたく、いつも私はお礼を言っています。勘違いも笑ってくれる。娘は、言い間違いも多いですが、聞き間違いも多いです。知らない言葉もたくさんあるので、他の友達同士が話している会話を聞き間違えて、違う意味で捉えてしまったりすることがあります。Upload By SAKURAそんな時も娘の友達は、笑ってくれます。笑うといってもバカにする感じではなく、その場の和みとして捉えてくれた笑いで、娘の聞き間違いひとつで、みんなが長時間笑っていることもあります。聞き間違いがあって大丈夫、そう思うと安心して見守ることができます。人と違うことをしても受け入れてもらえる。遊びの中でも、周りをみたり、場の空気に合わせて行動を選んだりすることが少し苦手な娘。周りと比べて、突拍子のない選択をしてしまうことがあります。Upload By SAKURAあまりに周りとかけ離れた選択をしても、それはそれとして楽しんでくれる友達。娘の特性や性格をわかってくれているような、その言葉かけに驚いてしまうこともあります。好かれている安心感。親がついつい助け舟を出したい場面もあるのですが、普段から仲良しなこともあって、思ったよりなんとかなっていることもあります。Upload By SAKURA私たちがいろんな面で娘に対して不安に感じることは、友達の中ではもしかしたら大したことないのかもしれないと感じることができました。親としてできることは…社会に出ていく前の人間関係の勉強になる学校生活…。友達とのコミュニケーションは私にとってかなり心配となる部分でしたが、娘は思ったよりも楽しそうにやれているようでした。学校ではどうか…担任の先生に聞いてみても、仲良しグループ内での様子は変わらないようで、他の子たちがうまく娘をカバーし、サポートしてくれるようです。私が娘の友達関係で気を付けていることがいくつかあります。1つは…友達が遊びに来るという提案をなるべく断らないこと。近くで友達との関係性を見たい私にとって友達が来てくれることはありがたいので、友達が「あーさんの家に行きたい!」と言ってくれた時や、娘が「友達連れてきてもいい?」と言った時、私はよろこんで「いいよ」と言うことにしています。もう1つは…お礼を忘れないこと。娘に普段から「友達にお礼を忘れないように」と話すことはもちろんですが、娘が助けてもらった時は、その場で私からも娘の友達にお礼を言うようにしています。「いつもありがとうね」「優しいから嬉しいよ」「助けてくれてありがとう」と言葉にしています。そうすることで、"友達の親"という立場からほんの少しだけ近づくことができています。おかげで、子どもたちの世間話や遊びに誘ってもらえることもあります(笑)いい友達に恵まれていることに感謝しつつ、何か起こった時にはサポートできるよう、引き続き出過ぎず…見守っていきたいと思います。
2020年01月22日未然に防ぎたいトラブル...弁護士がまとめた事例と対策『事例で学ぶ発達障害の法律トラブルQ&A』発達障害のある人が生活していく中で、当人同士では解決できないトラブルが起こったとき、法律に照らし合わせて解決するとどうなるか、34の事例とQ&Aの形で分かりやすくまとめられた書籍が発売されました。発達障害のある人のトラブルを多く扱う弁護士、鳥飼康二さんの著書です。お金や仕事、恋愛でのトラブルから、「いじめ被害にあった場合」「合理的配慮を学校に求める」など学齢期に起きる可能性のあるものまで、当事者にとっても保護者にとっても他人事ではない事例が並びます。法律に関する内容ときくと難しそうに感じますが、法律の解説、解決のヒントが易しい言葉で書かれているので、専門知識がない人にも読みやすい書籍です。トラブルは未然に防ぎたいもの。読んでおくと、トラブルを防ぐために日常生活の中で気をつけたいポイントも見つけられそうです。わが子に合った手立てを考えるヒントがたくさん!『発達障害&グレーゾーンの小学生の育て方』発達ナビユーザーに向けて実施したアンケートから、ニーズの高かったお悩みについて、どのように考えて対応していくとよいかを紹介している書籍です。鳥取大学大学院教授の井上雅彦先生が監修しています。ユーザーアンケートがもとになっているので、取り上げられているお悩みは家庭生活から対人関係に関する内容まで、小学生の生活の中で困りごととしてあがりやすいものばかり。「やることの優先順位付けや時間配分が苦手」「同じ質問や確認を何度もする」「人と協力して何かをすることが難しい」など、気になる内容が並んでいます。それぞれのお悩み事例につき3つの対策が提案されていますが、それらはあくまで例であり、お子さんに合う方法はこの3つ以外のものかもしれません。本に書いてあることを参考にしながら、ご自身のお子さんの得意や苦手にあわせたサポート方法はどのようなものか、考えていくきっかけとなる一冊です。当事者であり支援者でもある。だからこそ伝えられるメッセージ。『こちら、発達障害の世界より』自閉スペクトラム症とうつ病の当事者であり、支援者でもある著者の難波寿和さんが、当事者・支援者の2つの目線からみた発達障害の世界についてまとめています。子どものころから生きづらさを感じていた難波さんが、発達障害であると診断されたのは大人になってから。診断を受けたあと、支援者として仕事を続けるかどうか葛藤した胸中、二次障害のこと、再び支援者として活躍するようになるまで...当事者としての日々が赤裸々に綴られています。後半には支援者として活躍する難波さんの支援に対する思いや自身のライフハック術が紹介されています。根底に当事者としてのスタンスがあるためとても具体的で支援者としての信念も伝わってきます。最後には当事者に向けてのやさしいメッセージも書かれており、当事者がみる世界を改めて捉え直したいときに読みたい一冊です。育児で絶望した日々を経て、後輩ママたちへ伝えたい『そのママでいい発達障害の子を育てるあなたに贈る43のエール』発達障害のある人やその家族が生きやすい社会になるよう活動している、発達障害コンサルタントの橋口亜希子さん。前向きに社会に向けて発信を続ける橋口さんにも、過去には子育てに悩み辛い日々を過ごしていた時期がありました。過酷な日々の中で抱えた葛藤や、気になった周りの人の目。現在はイキイキと活動している姿が印象的な橋口さんは、壮絶な毎日からどのように前を向いていったのでしょうか。そのきっかけとなった人との出会いやお子さんからの言葉、現在に至るまでと、20年の子育ての経験がありのままに綴られています。現在の活動に込める思いや原動力などにも本の中で触れており、その中にも1人のママとしての経験、後輩ママへの思いが溢れていることが分かります。辛いことや不安が尽きない日々の子育てに悩んでいるママたちを包み込み、勇気づけてくれるような一冊です。
2020年01月21日計54名様に!日々のお子さんとの関わりに役立つ書籍をプレゼントしますLITALICO発達ナビでは、書籍レビューコラムや新刊情報コラムにて、発達障害や子育てに関する書籍の情報をお届けしています。今回は4周年を記念して、発達ナビユーザーの皆さまに書籍をプレゼント!各出版社様にご協力いただき、さまざまな種類の書籍が集まりました。ぜひ興味のある書籍を選んで応募してください!4周年書籍プレゼントキャンペーンの応募期間は、2020年1月31日(金)まで。下記の応募要項を確認の上、ぜひ奮ってご応募ください!【応募要項】■ご応募はお1人様1回までです。■当選した方には、書籍の送付先をお伺いするため2月14日(金)までにメールにてご連絡いたします。ご応募の際は必ず受信確認ができるメールアドレスをご入力ください。※ご連絡が取れない場合、期日までに送付先情報がいただけない場合には、当選は無効となります。■個人情報取扱の注意事項にご同意の上お申込ください。お申込いただいた時点で同意いただけたとみなします。子育てや支援の考え方について考えたいときに読みたい7つ多くの発達障害の方を診てきた精神科医の田中康雄先生が、日々お子さんや親御さんと関わる中で大切にしている考え方に触れることができます。医師として診断名をつけることはもちろん大切ですが、診断名でその子を捉えるのではなく、一人ひとりの思いに目を向けてその子や家族に合った関わり方を一緒に考えることを大事にする田中先生。その姿勢は保護者や支援者としての子どもたちとの関わりにもヒントを与えてくれそうです。富山県砺波市にある「みやの森カフェ」は、さまざまな人が訪れ、誰にとっても居場所になります。障害の有無も老若男女も関係なし。海外からきた人も不登校の人も...みんなが「カフェのお客さん」という共通点でつながり、心地よいコミュニティが形成されていきます。福祉でもない、支援でもない、新しい形の居場所はどのように成り立っているのでしょうか。その魅力と可能性が詰まった一冊です。感情や行動を自分自身でうまくコントロールできない子どもたちを支援する際に必要とされる、子どもの心理を読み解く理論やアプローチ方法を、仮想事例を用いて分かりやすく解説している専門的な書籍です。子ども本人との向き合い方から、生活の基盤となる家族や地域環境との関わり方といった環境へのミクロアプローチ、社会システムのあり方のようなマクロ環境へのアプローチまで幅広い視点から説明されており、支援者がより質の高い支援を提供するために知っておきたい知見が詰まっています。発達ナビでコラム連載中のかなしろにゃんこ。さんの著書です。ADHDと軽い自閉症スペクトラム障害があるリュウ太くんの、「キレやすい」「イライラしやすい」「おしゃべりが止まらない」といった行動にずっと悩まされていたかなしろさん。その行動の理由を、大人になったリュウ太くん本人が語ってくれています。前川あさ美先生(東京女子大学教授)の解説も交え、「行動の理由や背景」を解き明かしていきます。どうして?と頭を抱えてしまうような行動があっても、その背景を理解した上で関わることで、きっと子どもは成長してくれる...かなしろさんの楽しい漫画とともに、発達障害のわが子との向き合い方を学んでみてはいかがでしょうか。発達ナビでもコラムを好評連載中の寺島ヒロさんの、発達障害のあるお子さん2人とのエピソードがまとめられたコミックエッセイです。大変なこともたくさんある日々の中でも、好きなこと・得意なことはのびのびと取り組ませ、できないこと・苦手なことは理由を探しながらあたたかく見守る様子は、読んでいてほのぼのとした気持ちになれます。子どもたちのありのままを受け止めて楽しむ寺島家のお話は、肩の力を抜くことの大切さに気づかせてくれそうです。発達ナビユーザーへのアンケートから、ニーズの高かったお悩みについての考え方を紹介している書籍です。監修は鳥取大学大学院教授の井上雅彦先生。日常生活、学校生活、人間関係など、小学生はさまざまな場面で困りごとに直面します。その際、どのように子どもと向き合いサポートしていくのがよいか、その答えは1つではありません。本の中では3つの対策が提案されています。複数のサポート方法に触れながら、ご自身のお子さんにはどんなサポートが合っているのかを考える参考にしてみてはいかがでしょうか。二次性徴でのからだの変化の大きさや、女子グループ特有のコミュニケーションの複雑さなどから、女性が抱えるストレスは思春期前後から大きくなっていく場合があります。周囲から見えにくく自分自身でも認識が難しいこうした困難について、この本では、「からだ」「こころ」「関係性」の3つの軸から理解し、支援していくことが提案されています。発達障害のある16人の女性たちの実際の支援事例が紹介されており、当事者、保護者、支援者がどのように困難を理解し、サポートを受けてどのように変化していったかを事例を通して知ることで、現在またはこれから思春期に入る女の子のサポートを考えるヒントが得られそうです。支援方法を学べる事例やワークが詰まった書籍発達ナビでもコラムライターとして大人気の、かなしろにゃんこ。さんの著書。話す・聞く力を身につける「イイトコサガシ」のソーシャルスキルのワークショップの内容が、かなしろさんと長男リュウ太くんが実際に参加した様子の漫画とともにまとめられています。会話力を伸ばすためのワークとそのポイントが分かりやすく解説されており、家庭でも支援の場でも実践できそう!2017年に刊行された書籍『発達が気になる子の脳と体をそだてる感覚あそび』(合同出版)で紹介されている68の遊びがさらに明確化・具体化され、支援の際に活用しやすいカード型で発売されました。カードには身体のどの感覚・機能を伸ばすかや、遊びに必要な人数・場所などがアイコンで分かりやすく記載されており、子どもの得意不得意や環境に合わせて取り組む遊びを選択できます。各カードにはQRコードもついていて、動画で遊びの流れが確認できるので、保護者や支援者がどのように遊ぶか事前に確認し、より適切な支援を行うことや、遊び方のモデルの提示がスムーズにできることも特徴です。コミュニケーションが苦手という人でも、「この場面ではこうする」というような、状況に合わせて「うまくいくスキル」を身につけられれば、楽しく過ごせたり、自立や就労に繋げることができたりする場合も。この本では「声の大きさの調整」「困ったときに助けを求める方法」など苦手な子どもも多いスキルがワークになって紹介されています。ワークには子ども自身が考えて記入できる欄もあり、子ども自身も取り組みやすい設計になっています。支援者向けの指導のポイントやQ&Aページもあり、子どもがスキルを獲得するためのヒントがたくさん詰まった一冊です。発達が気になるお子さんを育てたり支援したりする中で、「どんな支援が必要なのか」と不安に思う場面もあるかもしれません。そんなとき、子どもの発達の段階と現状の課題が把握できると、接し方を考えやすくなります。この本では、その子の発達段階や困りごとを”見える化”するシートとその活用方法が紹介されています。見える化した子どもの様子は、子育てや支援の見通しを立てる際にはもちろん、専門家に相談する際の情報共有に使用することも。著者は特別支援教育コーディネーターの安部博志先生。教育現場で実際に使用しながら、専門的な知識がなくても活用できるようアップデートを繰り返して刊行されています。性の行動に関して正しい知識を身につけることは、自分の身を守るためにも他者を傷つけないためにも大切です。そんな性の行動に関しての知識を、発達障害のあるお子さんでも学びやすいよう具体的な指導方法とともにまとめた書籍です。月経指導用グッズ、性感染症の液体実験、恥じらいやマナーの学習用カードなど指導に使用できるアイディアも多数紹介されており、性教育の実施に活用できます。子ども自身が考えられる4コマ漫画形式のワークもあり、日常の中で遭遇するかもしれない問題を学んでおく際にも役立てられるので、支援者だけでなく保護者が読んでも参考になる一冊です。さまざまな感情がうまれる毎日の中で、自分の感情とうまくつき合うことが難しい子どももいます。そして感情との向き合い方の中でも、どのように感情を言葉にすればよいかが分からなかったり、感情のコントロールが苦手であったりと、困りごとの種類も多様です。この本では、場面ごとに自分や他者の感情に気づき、感情を調整すること、友達とうまく関わることなどの方法やコツを学ぶことができる50ワークが、さまざまな場面設定に合わせて紹介されています。お子さんが気持ちを大切に育んでいけるよう、一緒に読み、活用してみましょう。将来就職できるのか、ひとりで生活していけるのか――大人になる前に身につけて欲しいことはたくさんありますが、どのように教えていけばよいのでしょうか。本書では、思春期の子どもに身につけてもらいたい身だしなみや家事、お金やスケジュールの管理、コミュニケーション方法などの具体的なスキルの教え方が紹介されています。また、家庭学習、ゲームや動画サイトの閲覧など気になる人が多いテーマについて、実際のご家庭での取り組みやエピソードを紹介するなど、実用的な内容を多数取り上げていることも特徴です。悩みや子育ての難しさに寄り添いながらも、将来に向けて踏み出す保護者をサポートしてくれます。お子さんの日々の学習をもっと学びやすく!苦戦するお子さんも多い時計の読み方を、特別支援学校教諭が日々の指導の中で作成した教材をもとにスモールステップで学べるワークです。短針、長針をステップを分けて読む練習をしたり、前半はメモリの数字が細かく振られていたりと、段階にわけた補助も活用しながら理解を深めることができます。「がんばりシール」「ごほうびカード」もついており、お子さんの達成感を大切にしながら学習をすすめられそうです!視覚に障害のある子どもたちを教える教員で構成される日本視覚障害社会科教育研究会がつくった、使いやすい工夫が詰まった「みんなの地図帳」。必要な情報だけに絞り、色使いも配慮しているのでシンプルで見やすく、また図の読み方を身につけやすいレイアウト設計にもこだわっているため、情報を探し出すのが苦手な方でも使いやすいデザインになっています。1ページあたりの情報量は減らされていますが、小学校と中学校の学習内容はすべて記載されており、学校の学習にも活用できます。
2020年01月20日そうだ!家を建てよう。子どもが産まれてからずっと賃貸の集合住宅で暮らしていた私たち家族。むっくんが年中さんになり、就学を意識したところ、環境の変化に弱いむっくんを転校させることは避けたいという思いが大きくなり、小学校入学前に生活拠点を落ち着けようと動き始めることになりました。当時はマンションもいいよねーなどのんきに考えていましたが、5歳と2歳の激しい男子との生活はとにかく賑やか。「跳ぶな座れ!」「走るな歩け!」「追いかけっこ禁止!」「アリさんの声~!!」と叱ってばかり。更に休日はうるさくて自宅で過ごせず、朝から晩まで車で彷徨うように…今の暮らしは私がツライ!静かにしなさいって叱りたくない!と追い詰められ、一軒家を建てることになりました。Upload By ウチノコ住宅メーカーを考える予算、性能、デザイン、標準仕様、工期など様々な選択基準はあると思いますが、我が家は災害に強いことを一番に考えました。被災したとしても我が子は避難所で長く生活することが難しいと考え、できれば災害時も自宅で安心して過ごせることや、仮に大きく被災しても災害後に早期住居再建ができるかどうかも大切でした。住宅再建には住宅メーカーの力が不可欠ですし、広い地域での災害の場合はメーカーの組織力も必要だと考え、災害時の対応が早く、実績もあるメーカーから選択することに決めました。Upload By ウチノコ設計にあたり、私たちのコンセプトは「子どもが叱られない家」でした。子どもたちと過ごせる時間はそう多くはないので、私たちが老いた後に住みやすい家ではなく、子どもが楽しく過ごせる家に焦点を絞りました。遠い未来のことはわからないので、その時リフォームすればいいや!の心意気で、現在の困りごとをできるだけ解決できるよう考えました。困りごとを意識した住宅設計Upload By ウチノコ我が家はもともと音への配慮があるメーカーを選んだので、標準仕様のみで何か追加したわけではないのですが、・窓に複層ガラス・外壁に遮音効果のあるものが採用してある、気密性もある住宅です。実際住んでみてとても静かで驚いています。以前の賃貸では窓を閉めても子どもたちの声が漏れていましたが今はそんなこともなく、屋外からの音も以前より静かになりました。Upload By ウチノコ出かける前などに、興奮して勝手に外へ飛び出してしまうことが危険だったので対策を取りました。・玄関ドアはサムターン(ドアの内側に取り付けられている、施錠・解錠用つまみ)を外して・手動開錠ではなく電子錠を採用・更にドアを開けると警報音が鳴るようにこれらは防犯仕様ですが、逃走防止にも役立っています。また、間取りでもリビング階段を取り入れ、リビングを通らないと外出できないように設計しました。Upload By ウチノコドアが凶器の我が家。むっくんは力加減が苦手なため、ドアに走り込んで正面衝突したり、勢いよく閉めた所に弟が挟まったりする怪我が頻繁に起こるので、・室内ドアは全てガラス面が少なく・扉がゆっくり閉まるソフトクローズ機能付きの引き戸で統一割れることもなく、力をかけてもゆっくり閉まるので以前より安心です。また、好奇心旺盛な兄弟は窓からの落下事故が心配でした。そこで・2階の子ども部屋の窓には一時的に柵も設置窓の高さにも、気を使いました。・大きく開放できない滑り出し窓を多く採用・窓の高さも高めに設計・それでも心配な窓には内格子を装着珍しい内格子ですが、落ちないので安心できています。Upload By ウチノコ前項と同じく、力加減が苦手で行動が激しいため、どうしても色々壊すことが多いむっくん。・壊れても諦めがつくよう、屋内の壁紙や床などに高価なものは使用しませんでした・また家具は少なめに・インテリアも必要最低限にして壊れるものを減らしました・きっと何かされる壁紙は汚れの取れやすい素材の白の無地で統一壁の下地は白なので、破れても剥がされても目立ちません。実際もうやらかしていますが、白色なら市販の補修材があるのでとても助かっています。・更に火災保険で家財にも補償をつけ・子どもが壊したテレビなどの家電も補償対象にそれだけでもいくぶんか心穏やかに過ごせています。Upload By ウチノコ次回につづきます次回は子どもたちの少しだけ未来に向けて意識したこと、更に新しい家での予想外の効果について書いていこうと思います。
2020年01月17日安静にさせたい母vs遊びたい子どもの終わりなきバトル!インフルエンザなどの感染症が流行るこの季節。感染してしまった時、発熱・咳・鼻づまり・倦怠感などの症状で辛い頃はグッタリとして静かなコウです。辛くてグズグズすることもありますが、少なくとも“横になって休むこと”はしてくれるので助かります。問題は、高熱が微熱まで下がったりして「ちょっと辛いけれどまぁまぁ動ける」レベルまで回復してきた頃です。Upload By 丸山さとこUpload By 丸山さとこコウは「寝てるの飽きた!遊びたい!」と起きようとするし、私は「いや、まだ治りかけだから!」と寝かせようとするしで、両者共に一歩も譲らない激しい戦いになりがちです。最終的には「微熱は平熱ではない」「発熱後は体力を消耗している」と安静を迫る私が半ば強引に寝かしつけるパターンが大半ですが、バトルが激しすぎる時にはしばらく放置することもあります。“病み上がりのわずかな体力が尽きるのを待つ”パターンです。疲れ始めてきた頃を見計らって「少し横になって、また元気になったら遊ぼう。」と寝かしつけると、コウも横になった時に「あ、楽だ。」と感じることで割合すんなり体を休めてくれます。とはいえ、インフルエンザにかかったり風邪をひきこんだりする度にバトルをするのは不毛です。何かよい方法はないか…と考えた結果、コウにも“体内で起きているバトル”を理解してもらうことになりました。Upload By 丸山さとこ戦うべきは、親子ではなくウイルスと免疫!ということで…親子でバトルしている場合ではない、戦いは現場(体内)で起きているんだ!というわけで、人体図鑑やDVDを一緒に見ることで“体内で起きているバトル”をコウに理解してもらいました。図鑑好きなコウは「図鑑に書いてある」というだけで一定の信頼感をもって受け入れてくれるので、大分話がスムーズに進むようになりました。また、DVDに収録されたCGによる動画は、体内で起きていることをイメージしやすくしてくれました。実際の細胞を撮影した動画はリアリティによって説得力を与えてくれて、コウは「本当にこうやって体を守っているんだね!」と興奮した様子で見ていました。Upload By 丸山さとここうして免疫のしくみを知ったコウは、自由帳が免疫の絵でいっぱいになるくらい免疫のことが好きになったのです。“何のために安静にするのか”を知ることUpload By 丸山さとこそうして、コウは“僕の体が頑張るために”安静にできるようになりました。横になっていても眠れないと「ヒマ~」と起きてきてしまうことも多いのですが、そういう時はDVDや音声絵本などを楽しみながら横になるようにしています。Upload By 丸山さとこそれでも彼なりに“頭も含めて休むこと"を忘れないように意識しているらしく、「頭を使わないようにして休んでないとね!」と自ら目を閉じることもあります。「血液を脳にばっかり集めて酸素や栄養を使ってたら、全身の免疫細胞達は『今はこっちに回してほしいな~』って困っちゃうよね。」とうれしそうにしている彼にとって、“僕”と“免疫細胞”は助け合う仲間のような感覚なのかもしれません。インフルエンザシーズンまっただ中の今!そんな“コウと免疫細胞達”による免疫バトルに加勢するべく、加湿器に給水し空気を入れかえながら、「手は洗った?」「水分とってる?」と声をかける毎日です。Upload By 丸山さとこ
2020年01月16日授業中は床にゴロン!気が向いたときしか勉強しなかった息子Upload By かなしろにゃんこ。ADHDと広汎性発達障害がある息子のリュウ太は小学校では勉強らしい勉強をやらずにきました。なにせ授業中は廊下が友だちでゴロンですから、やってもいいかな~♪と気分がのったときだけ授業を受けるという気ままな子です。そんな状態ですから、中学に進んでなんでも自主的!に行うことを求められるようになると、勉強についていくことができなくなっていきました。テスト勉強ももちろんほとんどやらず、テストで平均点を取ることも難しくなりました。テスト前、「勉強しなさいよ」と声をかけると、部屋の中から「今やってるよ!」と返事が返ってきていました...が、本当はやっていなかったと思います(笑)周囲は受験対策を始める時期...うちの子のやる気スイッチが見つからない(涙)Upload By かなしろにゃんこ。中1のときだけ理科担当の担任の先生がテスト前に朝の特別授業をしてくれたので理科だけは平均点を獲得しましたが、他の教科はボロボロですよ…あはははは…(涙)テスト前に息子は「寝る間も惜しんで勉強しないといけないなんてオレにはムリ!勉強はやらない!」と”勉強を一生懸命やらない宣言”をしやがりまして、以後本気で勉強に向き合うことを避けていました。とは言っても、中2の冬頃になると周りは少しずつ高校受験の準備をはじめます。一緒に遊んでいた子も塾に通いはじめるし、家庭教師をつける子もいたり...うちも受験前に何もしないのはさすがにマズイだろうと家庭教師や英会話教室なども挑戦しましたが、やる気スイッチが発動しなくてどれも長続きしませんでした。勉強が面白くないのは先生の教え方が悪い、教材がわかりにくいなどと難癖をつけ...やる気がないときは全身の力が抜けて床に寝転がり、数時間充電しないと何もできず...好きなことでは記憶力が良くても、その他のことでは短期記憶も苦手で...Upload By かなしろにゃんこ。塾に通わせようにも、こんな息子の特性を理解してもらわないと授業にもならないので、大手の素晴らしい個別指導塾でもダメなんじゃないかしら?どうやって受験対策をしたらいいのやら...と悩んでいました。そこで地域の先輩ママに相談したところ、個人宅で小さな塾をしている方が近くにいることを知りました。息子の同級生のママが先生をしている塾でした。Upload By かなしろにゃんこ。落ち着きのない子でも見てくれるというので、見学に行って息子が発達障害であることや特性を話して相談したら、「それでも大丈夫ですよ!本当は男の子は小学校5年生から受験の準備をはじめたほうが受験問題をきちんと理解できるようになるんですけど、受験までにやれるところまで頑張りましょう!」と言ってくださり、通ってみることになりました。救世主は意外にも近くに...!Upload By かなしろにゃんこ。その個人塾は、息子にはぴったりの塾でした。静かな場所だとそわそわしてしまい、誰かと話したくなってしまう息子。授業中に他の子に話しかけてしまうことが度々あったのですが、個人塾の先生はそんな息子の特性に合わせ、プリントをする間はイヤホンで音楽を聴いて良いという特例のルールを設けてくれました。Upload By かなしろにゃんこ。それに、何かやらかしたときに感情的に話す息子に対して、先生は落ち着いた口調で必要なことを短く言葉にして伝えてくれる方だったので、イライラした気持ちが打ち消されていったと息子は言います。力を力で返すのではなく吸収してくれるような先生で、息子にぴったりでした。あぁこの塾があって良かった、ADHDの気性の荒い子でもなんとかなった!と思えました。テスト前は臨時で授業を開いてくれたり、塾をさぼっていないか親が確認できるようにメールもいただけたりして、親子でなにかと助かりました。親も子もストレスフルな受験期...理解ある先生にお任せできてよかったUpload By かなしろにゃんこ。おかげで苦手感があった数学に自信がついてきて、その後、車の整備士を目指すための専修高校に進んだ息子は、必須の数学を学ぶ際に挫けないですんだようです。大手の有名塾にも憧れましたが、息子には個人塾が合っていたのかもしれません。いろいろ悩みましたが、口コミから息子にぴったりのところに出会えて、本当によかったなと思います。今は発達障害がある子を専門にみてくれる塾もできてきました。いい塾が増えましたね♡反抗期の子どもと受験のアレコレでぶつかって疲れる毎日です。親子だけでどうにかしようとせず、理解のある先生にお任せすることで心の負担が軽減できました。
2020年01月14日神奈川県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報ブロッサムジュニア相模原城山教室では、お子さまの特性と保護者様のご要望に応じて作る個別プログラムと、得意を伸ばし不得意にも自然に取り組めるような感覚統合・ごっこあぞび等の集団プログラムが実施されています。個別支援では、支援の様子をモニタリング可能。土日や長期休暇も預かり支援実施。保護者様の負担を軽減し、お子さまとともに安心して利用できるアットホームな施設として、ご家庭と環境への支援を行っています。神奈川県の放課後等デイサービスをもっと見る神奈川県児童発達支援事業所Upload By 発達ナビ施設情報ブロッサムジュニア読売ランド前教室では、お子さまに合わせたマンツーマンで行う個別プログラム、そして感覚統合・知育・運動等様々な集団プログラムを行っています。また、保護者に対してご家庭での接し方・見守り方の提案を行ったり、関係機関にお子さまの様子や課題を共有して積極的に連携とったりするなど、きめ細やかな対応をしています。土日や長期休暇も利用可能です。療育を通して、自尊感情を高め、社会の中に飛び出していけるようサポートしています。Upload By 発達ナビ施設情報ブロッサムジュニア相模原城山教室では、「早期療育を大切にする」という観点から、感覚統合・知育・運動等、豊富な集団プログラムと、一人ひとりに合わせ心身機能面・行動面・生活面をサポートしながらの個別療育を行っています。3つの教室がある為、個別と集団の療育両方を受けることができます。個別支援では、療育の様子をモニタリングすることも可能。土日や長期休暇も預かり可能です。日々のスモールステップを大事にしながら「ほめて伸ばす」を大切に療育に取り組んでいます。神奈川県の児童発達支援事業所をもっと見る三重県児童発達支援事業所Upload By 発達ナビ施設情報エンジョイキッズでは、平均台やエアトラックを使った体を動かす運動療育のほか、直感・ひらめき・瞬間記憶・右脳教育等も取り入れながら、子どもたちの得意を伸ばし、苦手なことへも挑戦できるよう支援しています。個別療育では保護者の方も一緒にお越しいただき、些細な出来事の共有や支援方法の統一などを大切にしています。希望があれば、幼稚園・保育園へ訪問し連携会議も実施。専門的な知識を持つスタッフが、子どもの視点で楽しみながら学べるプログラムを提供しています。三重県の児童発達支援事業所をもっと見る大阪府放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報就労準備型放課後等デイサービス Be Smile Collegeでは、中高生を対象とし、将来働くことを目的とした支援を行っています。実際の現場で使えるような実践トレーニング、基礎学習やPCトレーニング、ビジネスマナー講座等、就職につながるさまざまな支援を行っています。スタッフは福祉経験のみならず、英語や数学、情報の技術等のスキルも身につけています。また、同法人内にある就労移行支援・A型各事業所と交流したり、研修などに積極的に参加したりして支援スキルを向上させています。大阪府の放課後等デイサービスをもっと見る「もっと施設の情報を詳しく知りたい!」「見学をしてみたい!」と思ったら、WEBからもお問い合わせが可能です。施設情報ページでは、掲載されている施設の情報を地域ごとに検索して見ることができますよ。
2020年01月10日4周年を迎えたLITALICO発達ナビ!発達が気になる子の保護者や支援者の居場所にUpload By 発達ナビ編集部LITALICO発達ナビは2016年1月26日、発達障害ポータルサイトとしてオープン!2020年1月26日で4周年を迎えます。・発達障害について分かりやすく伝えるメディアに・発達が気になるお子さんの保護者や支援者の皆さんが悩みや不安の解決のヒントを見つけられるように・日本の、世界のどこに住んでいても仲間と出あえる場所にそんな想いで、運営してきました。現在、会員数は15万人を超え(2020年1月8日現在)、多くのユーザーのみなさまにご利用いただいています。発達ナビには、今年度スタートした新しい機能の「ダイアリー」をはじめ、様々な機能があります。■ダイアリー子育ての記録や日々の想いを綴ることができる日記機能。公開範囲を選ぶこともできます。新たにハッシュタグ機能もつき、キーワードでの検索もしやすくなりました。悩み事のヒントを他のユーザーの皆さんの投稿から見つけたり、仲間を見つけやすくなるハッシュタグ機能も、ぜひ活用してください■タイムラインユーザーさんが自分の気持ちや日々の出来事をつぶやき、他のユーザーさんと交流できます■みんなのアンケート発達ナビからのさまざまなテーマのアンケートに参加。他の回答も見られるコーナーです■Q&Aユーザーさんが自分の聞きたいことや悩みを質問できます。投稿に対して他のユーザーさんから回答が集まります■コラム当事者ママの体験談や専門家のコラム、発達障害についての概説コラムやニュース記事が読めます■コミュニティユーザーさん同士が交流できるコミュニティがたくさんあります■親子のヒント子どもの困りごとに関して、臨床心理士や作業療法士の専門家がヒントを紹介!イラストつきで対処法が分かります■施設情報発達が気になる子どもたちが利用できる全国の施設が検索できます4周年を迎え、さらに機能の充実を予定しています。2,000を超える掲載コラムをより検索しやすくする準備も進めています!発達ナビに出あって、どう変わった?ユーザーアンケートから2020年の元旦から、発達ナビではユーザーの皆さまにアンケートを行っています。「発達ナビに出あって、どう変わった?」「発達ナビがどんな風だったらもっと使いやすい?」というテーマのアンケート、皆様から、さまざまな声をお寄せいただきました!その一部をご紹介します。リアルな世界にはくつろげる居場所はなかったり、違和感ばかりを感じていたけれど…。コラムなどで様々な知識を得ることができたり、ダイアリーやタイムライン、Q&Aなどで他の保護者の皆さんの意見や体験談を知ることで、一人じゃないと勇気づけられ、お子さんとの関係もよくなった、という方もいらっしゃいました。毎日かかってくる学校からの電話。クラスのお友達の家に謝罪や、壊してしまった物の弁償。大騒ぎや、耳を防いで座り込む姿で授業に参加出来ていない姿を見る授業参観…。リタリコ発達ナビに出会い、自分だけが悩んでいる世界から、視界が拡がり大袈裟かも知れないけれど、独りじゃないって感じる事が出来ました。一生懸命に言い聞かせ○○しなさいってガミガミな母から、息子の気持ちを聞き解決策を一緒に考える母に成長出来たのも、リタリコ発達ナビのお陰です。学校で、初めてやる事への不安。家に帰ってからの母のガミガミ。息子からしたら、くつろげる場所も無く拷問の様な日々だったに違いありません。あの拷問の日々から、脱出して、息子の成長も相まって、現在は、内服薬が無くても、何一つパニックになる事や大きなトラブルは無い状態迄に成長しました。(のっぺさん)発達ナビで一番助かっているのは、同じような方の声をたくさん見ることができることです。同じような質問を見ても、大手検索サイトの回答はいわゆる「定型の子」向けの教科書的なものが多いと感じます。その点、こちらでは「発達に難がある子」向けの回答なり体験談だったりするので、参考度合いが全然違います。これだけ同種の母が集うところも少ないのでは?今では、PC立ち上げてまず開くのがこちらのサイトになりました。苦労しているのは自分だけではない、といつも勇気をもらっています。(Reiさん)基礎的な知識を深める内容から、実体験を元に書いていただいたたコラム、そしてみなさんのタイムライン。一人として同じはなく人それぞれの特性がある中、悩みながらも前進されている皆さんの存在に勇気をもらっています。自分ひとりではとても調べきれない色々な事がここに集約されていて、大変助けられています。(ゆっきーさん)気持を書き出すことで整理でき、落ち着くことができるという方も多くいらっしゃいます。新しくリリースした「ダイアリー」は、子育て記録として、仲間との交流ツールとして、活用いただけています。気持ちを吐き出す場所。日記にだったり、Q&Aだったり。誰かに聞いてもらっていると思う事に救われる。書いたり読んだりしてるうちに気持ちが落ち着く。(にこにこぷんさん)ダイアリーしか活用できてないですが、コラムもとってもお勉強になっています。周りに話せないことをたくさん書かせて頂いて、共感して頂けていいね!をもらい「自分でだけ悩んでるわけじゃない」と思えます。(ルーシーさん)実生活でも、発達ナビでユーザーの皆さんからの後押しで大きな一歩を踏み出せたという人も。一番大きな変化は、発達グレーというやつかも。と疑い、学校へそう伝えているものの、専門機関へ繋ぐ勇気が持てず、また繋げる方法も分からず居ましたが、こちらで皆さんに背中を押して頂き、学年主任の助言を得て、小4の2学期になって初めて市の専門機関と隣市の児童精神科受診に繋げる事ができた事です。大きな一歩でした。(ヒヨコさん)発達ナビユーザーとの交流の中で、お子さんのペースを大切に、自分らしく成長していければ…と自然と思えるようになってきたという声も寄せられました。心の拠り所ができました。身近な人達には愚痴りづらい事もこちらでは吐き出せるし、皆さんからアドバイスも頂けます。子供の事も今までは、定型に近づけたい!と言う気持ちが強かったのですが、LITALICOさんに出会い、気持ちを大切にしてこの子のペースで成長していけば良いんだ。と変わりました。今まで、一人で悩み孤独だった気持ちが少し癒されたように思います。同じように悩み試行錯誤している仲間がいる!と勝手に思わせてもらい、頑張る気力にしています。(はむはむさん)変わったこと…意識でしょうか。一年と少し前の私は思いやりの気持が持てるようになって欲しいと息子に望んでいたけど、今は自分らしく生きられるようにと願っています。上っ面しか見てなかったなと思います。リタリコのおかげで理解が深まりました。受診予約を待たずして的確なアドバイスをたくさんもらえたり、どんな時間帯でも吐き出せたり、交流させてもらえたり、本当に助けられています。(ニナさん)いつでも寄り添ってくれる仲間、戦友に出あえたという声もたくさんありました。リタリコに登録した頃の息子は深夜3時まで眠らないか深夜3時に起きるか、しかも私を巻き込む形のこだわり有り、という状態でした。どんな破天荒な時間にタイムラインを更新しても5分以内にハートがつくリタリコで顔も知らない戦友に出会えました。ありがたい事です。(ロレスカトックスさん)ナビに出会えて変わった事は、一人で抱え込まずに助けられたり、支えられたり、理解されない悩みに理解されたり、本当に嬉しい世界ができた事。リアル世界もこうであって欲しい。(梛丹さん)同じように子育てに悩みながらも懸命に子育てをする仲間だからこそ、ダイアリーのコメントも、Q&Aやコミュニティでのやりとりも、あたたかで思いやりある言葉であふれています。こうした思いあえるつながりが、社会の中でもあたりまえになるように。みなさんの寄せてくださった言葉から、発達ナビも、もっと発信をしていきたいと思いました。これからの発達ナビ、どんな機能や運営を期待する?機能や取り組みについても、ご意見をたくさん寄せていただきました。その中から一部をご紹介します。発達ナビでは、年に1回行うフェスタのほか、企業の皆さんとのコラボイベントや、りたりこ研究所等が行うワークショップのご案内など、様々なリアルな場で集えるイベントも実施しています。そうしたイベントにご参加いただいた方からもご意見を頂きました。参加させて頂いたイベントではVR体験を受けさせて頂き、瑠美の感覚の一部を知る事ができました。VR体験については、色々な子供に触れ合う事がある人たちを中心に、どんどん体験をして、理解が広まれば良いと思います。また、VRが難しい人向けに普通の画面でも体験できるようなものがあれば、小学校等の道徳に役立てられるのではないでしょうか。(飛竜 翔さん)新機能のダイアリー等への機能改善のご提案もいただいています。ダイアリーは、より使いやすくなるよう、順次機能開発を行っています。ダイアリーでは、記事の削除、投稿途中の書き込みの自動保存や、投稿月ごとにみられる機能等の準備も進めています。ご期待ください。ダイアリーの、公開非公開切り替え機能が便利で重宝しています。上書き編集で対応していますが、記事の完全削除ができるといいかなと思います。(まどからさん)やコミュニティで、長々とコメントを書き込んでいざ投稿って時に真っ白になって消えてしまう時が多々あり心が折れそうになった事があります。あれってどうにかなりませんか…(モジャ子さん)検索性やコンテンツへのご意見もいただきました。既存コラムの検索しやすくるす取り組みを行っています。また、動画コンテンツなどコンテンツの幅も広げていますが、こうした新しいコンテンツにもアクセスしやすいサイトにリニューアル予定です。息子が今後色々な壁にぶつかることが出てきても、何かの打開策は何も知らなかった時からすれば、安心して見つけられそうです。今後もつぶやける環境の継続と、年齢別での悩み相談や解決法、選択肢の数々なんかを検索しやすく見られたらなと思っています。(ゆきさん)専門家の方に質問できるコーナーがあれば嬉しいです。あとは、「こういうケースにはどう対応しているか?」などをたくさんの例が知りたいので、アンケートをもっと充実させてもらえたら嬉しいです。カサンドラについてはコラムが一件あった様に思いますが、ここに登録している親、本人のケアについてももっと取り上げてもらえたら、心が救われる親が増えて、結果、子どもに良い影響が出るのでは?と思っています。(らららさん)知的障害が無いと、公的支援も少なく、対応方法を相談センターも、病院も誰も教えてくれません。でも、本人も家族も支援を必要としています。少しでも、不登校になる子ども減るように。自分の夢をあきらめずに、進んでいけるような環境があったらと思います。(上記にともなう情報や参考事例などがあるとたすかります)(ひーちゃんさん)今年度より配信スタートした動画コンテンツでは、アンケートで募集した皆さんからの質問を専門家にインタビューし、ご紹介する企画なども行っています。今後は、ダイアリーなどを活用して、より双方向型のコンテンツを作っていくことができたらと考えています。発達ナビでは、今後も幅広いコンテンツをご用意し、さらに皆さんそれぞれにとって必要な情報をより簡単に見つけられる仕組みを準備しています。ぜひ4周年を迎えた発達ナビにご期待ください。さまざまなSNSアカウントでも情報発信中!発達ナビでは、FacebookやTwitterのほか、InstagramやLINEなどのSNSでも情報を発信しています。ぜひ、活用してくださいね。インスタグラム皆さんの「発達ナビに出あって変わったこと」「変わるといいなと思っていること」をシェアしてください発達ナビを活用いただくことで変わったこと、変わるといいなと思っていること、まだまだ募集中です!をぜひお寄せください。「発達ナビと出合って変わったこと」「こんな風に使っています」「こんな機能があったらうれしいな」etc…シェアの方法は2つ!ダイアリーでシェアいただく、もしくはアンケートにご回答いただく形で受付ます。ダイアリー投稿の場合は・公開範囲を「全員に公開」にする・タイトルに【4周年アンケート】を入れる形でご参加ください!
2020年01月09日新しい年の始まりですね!新年あけましておめでとうございます。昨年は、たくさんコラムを書くことができ、そして皆様に読んでもらえて、とても充実した一年でした。今年も、皆様の心に残るコラムが書けるように頑張りますので、引き続きよろしくお願いします。Upload By SAKURA今年1本目…ということで、お正月のお話をしたいと思います。お正月といえば、いろんな遊びがあります。私も子どもの時、お正月になると外で一日中、お正月ならではの遊びをしていました。Upload By SAKURAお正月の外遊びにチャレンジしたものの…これは、娘が小学生になる前のお正月のこと…。お正月らしい遊びをしてもらおうと、凧とコマを準備し、近所の公園へ行きました。Upload By SAKURA娘に凧があがったところを見せようと、20年以上ぶりに凧をあげる私たち。思った以上に難しく、必死になって高くあげ、娘に持たせましたが…そこまで楽しそうではない娘。凧はすぐ落ちてしまい、娘は「もうやめる」と凧を離してしまいました。それならばと、次はコマ回し。Upload By SAKURA夫は得意になり、娘にコマ回しを披露。手取り足取り回し方を教えましたが、娘がやるとなかなかうまくいかず…数回チャレンジして、「帰る」と言いました。元々、外の遊びがそこまで好きではない娘。その上、難しいと判断したらすぐにやめてしまう性格のため、結局この年で凧もコマも押し入れの奥へ片付けられてしまいました。室内の遊びなら!と思ったけれど…それから時が経ち、小学生になった娘。お正月に従姉妹同士で、かるたやすごろく遊びをしました。これなら室内だし、和気あいあいと進められるのでは?と思いましたが…Upload By SAKURA自分が負けそうになると、泣き始めてしまい、周りに気をつかわせてしまう、重々しい空気に。私がフォローしてみたのですが、結局途中で抜けてしまいました。私は、「お正月遊びには、娘の楽しめる要素がないのか…」と諦めていました。「干支って?」そんな疑問がきっかけで…小学2年生になった娘。12月に入り、「来年の干支はなんだっけ~」と主人と話していると…Upload By SAKURA娘が「干支って何?」と質問してきました。私たちが、干支の説明と、順番について話すと…Upload By SAKURA娘は学校の図書館で干支の本があるか調べ、干支の順番についてかかれた絵本を見つけ、借りて帰ってきました。そして、絵本を広げながら私に干支の順番の理由を説明してくれました。Upload By SAKURA無理に遊ばなくてもいい、好きなことで楽しむお正月。それから娘は、お正月に関する絵本を借りてくるようになりました。Upload By SAKURAそうか…お正月の楽しみ方は人それぞれ。私がお正月遊びが好きだったからといって、娘にも好きになってもらう必要はない。娘がお正月に関する本を借りて来ては読む姿を見て、これでいいんだと思いました。といっても、わが家には、娘とは対照的に外遊びを好む息子もいます。息子が3歳の今年は、凧とコマを押し入れから久しぶりに引っ張り出し、広場に行くことになるでしょう。その時は娘に無理強いせず、主人と相談し、二手に分かれようと思います(笑)Upload By SAKURA
2020年01月08日前回のあらすじ娘が18歳の時に学校主体で開催された、保護者向けの障害年金説明会をきっかけに、申請のための準備を少しずつ進めようと考えた私。役所の窓口の方にもまだ早いと驚かれましたが、少し早めに過去の記録を引っ張り出し、保護者が作成できる書類の記入に取り掛かることにしました。早めに準備ができる書類『病歴・就労状況等申立書』は障害年金を申請する際に必要な書類の一つです。医療機関に記載を依頼する診断書などには有効期限がありますが、これは請求者(本人や保護者)が作成する書類なので早めに準備しておくことができます。私は隙間時間に少しずつ作成していきました。Upload By 荒木まち子どこで区切るか『病歴・就労状況等申立書』の最初の欄は発病から初診までの間(先天性疾患は出生時から初診まで)の状況を、それ以降は期間を3〜5年に区切って書くので、私は娘の経過を、1.出生時~初診まで(娘の場合は0~2歳)2.未就園の期間3.幼稚園の期間4.小学校(低学年)5.小学校(高学年)6.中学校7.高校8.就職後に分けて書くことにしました。娘の場合、一枚では欄が足りなかったので『病歴・就労状況等申立書(続紙)』を使用しました。Upload By 荒木まち子状況記入欄に何を書くか状況記入欄には、(受診していた期間は)通院期間、受診回数、入院期間、治療経過、医師から指示された事項、転医・受診中止の理由、日常生活状況、就労状況などを書くのですが、私はそれらの他に・初診まで…親が感じていた困り事(視線が合わない。抱くとのけぞって嫌がる。手をつなぐのを嫌がる。発語が遅い。)など・就学まで…療育センタ―受診の経緯、療育内容、幼稚園での様子・学生時代…障害由来の学校での困り感、学校でのいじめの様子、感情コントロールの困難さ、支援機関との連携について・就職後…新たな環境に対する不安の強さ、精神的に不安定な様子、職場で行われている配慮などを記入しました。Upload By 荒木まち子当初「なんてサイズが大きいんだろう!」と思っていた『病歴・就労状況等申立書』用紙は、娘の20年間の困りごとで、みるみる埋まっていきました。それは「よくまあこれだけのことがあったものだ」と我ながら感心するほどで、最終的には枠内に書ききれず、割愛するエピソードがでるほどでした。手書きかPC作成か申請書類作成は手書きでも大丈夫ですが、『病歴・就労状況等申立書』と『病歴・就労状況等申立書(続紙)』は日本年金機構のHPからダウンロードすることができるので、私はエクセルで作成をしました。ここで注意しなければならないのは『病歴・就労状況等申立書』と『病歴・就労状況等申立書(続紙)』では裏面が違うということです。Upload By 荒木まち子Upload By 荒木まち子『病歴・就労状況等申立書』と『病歴・就労状況等申立書(続紙)』は、A3サイズで両面印刷をした後に、裏面の請求者署名欄に本人署名(または捺印)をする必要があります。(見本の赤丸で囲った部分)「自発的」の意味合い『病歴・就労状況等申立書』裏面には『日常生活状況』を4段階(※)の中から選ぶ項目があります。(見本の黄色枠で囲った部分)※「1」→自発的にできた「2」→自発的にできたが援助が必要だった「3」→自発的にできないが援助があればできた「4」→できなかったこの“自発的”には“すべてを自分一人で”という意味合いがあるということを知り、<着替え>の項目では一人で着替えられたとしても“自分で季節にあった服を選ぶこと”ができていなければ「1」にはならない、<食事>の項目でも食卓に出されたものを自分で食べることはできても“一人で暮らした時に栄養のバランスを考えた食事を取ること”ができなければ「1」にはならないなどの点も気をつけなければならないと思いました。なので本人が「自分でできている!」と思っていても、申立書の記入時には注意が必要です。参考になった勉強会学校での障害年金申請説明会から1年ほど経ったころ、娘が余暇支援やショートステイで利用している地域活動ホームで、保護者向けの勉強会がありました。講師は「親なきあと」相談室を主宰する、行政書士、社会保険労務士、ご自身も障害児の親でもある渡部伸さんでした。障害のある人の「親なきあと」についてのお話は、・暮らし方やお金に関すること・医療費、信託制度、成年後見人制度について・相談先や実際の事例など多岐にわたる内容でした。なかでも障害年金についてのお話は、ちょうど『病歴・就労状況等申立書』を作成していた私にとって、とても参考になる内容でした。親なきあと相談室|渡部行政書士事務所親目線は一味違う!日本年金機構(年金事務所)の方の説明会も勉強になりましたが、やはり親目線ももちあわせた先生からのお話は格別で、・『病歴・就労状況等申立書』には具体的なエピソードを書くと良い(書ききれない場合は別紙添付も可)・障害年金申請が通らなかった場合には審査請求、再審査請求などができる・働いている場合は職場からの意見書も有効など、前回の説明会では知りえなかったことを学ぶことができました。(勉強会を企画してくれた地域活動ホームに感謝、感謝です!)続く...
2020年01月07日3年前、小学5年生のときから一緒に、解決策を考えてきたUpload By 発達ナビ編集部発達障害がある音娘(いんこ・仮名)さんは、公立の中学校に通う中学2年生です。3年前から、LITALICO研究所所長・野口 晃菜(以下、野口先生)と一緒に「どんなことに困っているのか」「どうしたら解決できそうか」を考えてきました。野口先生と音娘さんが出会ったのは、小学5年生のときのこと。野口先生が訪問した小学校の校長先生に紹介されて出会いました。それ以来、毎月1回、音娘さんとお母さま、野口先生の3人で会って「今困っていること」を整理し、「どうしたらいいのか」一緒に考えています。たくさんのこだわりの背景にある要因や、そのこだわりのために彼女自身が困っていることを丁寧にひもとき、自分自身で「どうすればいいのか」を導き出せるように対話を続けます。生きづらさを抱えながらも自分の思い描く未来に向けて、支援者と一緒に考えながら少しずつ足を踏み出そうとする姿は、発達障害があるお子さんや保護者、そして支援者にとってもヒントとなりそうです。今回は、野口先生が音娘さんにインタビュー。こだわりや苦手なもの、その背景にあるもの、見出した解決策について、発達ナビにシェアしてくれました。たくさんの苦手なこと、その理由とは?音娘さんなりのライフハック方法もUpload By 発達ナビ編集部野口先生音娘さんには、どうしてもイヤだなって思うものがあるんだよね。例えば、特定の数字や、嫌なことが5回続くこと、日没の時間、冬…。イヤなことやものの理由、どういう風に対処しているのかを話してもらえるかな?まず、嫌いな数字から聞いてもいい?音娘さん24と58が嫌い。昔、24日に嫌なことがあってから24が苦手になった。24日が来ると逃げたくなる。日にちだけじゃなくて、24分も嫌い。24て数字は、「しつこい人」に見える。野口先生へー、しつこい人に見えるんだ! 24への対処法も見つけたんだよね?どういう風にしてるのかな?音娘さん24分がくるときは、時計をかくす。あとは、(24分って考えずに)23分60秒って考えて、それから15秒間息を止めて、23分75秒までタイムトリップするの。24分を秒単位まで分解して、(24分がまるまる全部あるんじゃなく)最初の15秒をカットする。24分45秒までしかない、24分は3/4しかないって考えると、イヤな感じがちょっと減る。でも、タイムトリップ中にメール受信とかをしちゃうとイヤな気持ちになる。受信履歴に24分の時間が残るのもイヤ。時計をカスタマイズできたらいいのに…。23分75秒のつぎに24分15秒がくるように。それから、58も嫌い。58分も、24分と同じ風にしてやりすごしてる。58は「声が甲高いおばさん」に見える。数字を見ていると、おばさんの声がして、細かいこと注意してくるからイヤ。朝起きて、着替えとか朝ごはん食べたりするほかに、ペットのインコに餌をあげるんだけど、インコを起こす時間や餌やりは気に入った数字(7時55分)のときにしたいし、嫌いな数字(24分や58分)の時は目をつぶって息を止めてやりすごすから、タイミングが難しくて、いつも遅刻しちゃう…。野口先生でも嫌いな数字は(秒単位に)分解して考えることでイヤな感じを減らせるようになったんだね。これは音娘さんが自分で考えた「ライフハック(生き抜くための術)」だね。Upload By 発達ナビ編集部音娘さんは、他にも「イヤなことが5回続く」のはイヤなんだよね。音娘さんうん。学校に連続5回行くのがイヤ。野口先生だから、一週間は、月・火・水・木・土・土・日、っていう風に考えているよね。曜日についての考え方をかえることで、対処してるんだね。音娘さんそう。LITALICOの人って、土曜日も働いてて大変だね。イヤなことが連続するのがイヤだから、電車に乗っているときも、急行に乗って、5駅飛ばすのもイヤ…。野口先生音娘さんは、冬も嫌いだから、冬眠したいんだよね。先生にも毎年「冬眠券」くれる。(注:音娘さんは毎年「冬眠券」をつくり、LITALICOのスタッフなどに配ってくれます。これを枕の下に入れて寝ると冬眠できるという設定です)Upload By 発達ナビ編集部音娘さん11月30日から3月5日までは冬だから冬眠する。5年前にひどい風邪をひいてずっとなおらなかったのがイヤで。寝込まないためにはどうしたらいいんだろう?って考えたとき、「冬眠すればいいじゃん」って思いついて。でも、それから毎年冬眠に挑戦するけど、どうしても次の日に目が覚めちゃう…。でも、冬眠しているって設定で…野口先生お、「っていう設定で」って初めて聞いた。これまでは「冬眠」することが音娘さんにとって当たり前って話し方をしていたけど、それを「設定」って捉えるようになったんだね!Upload By 発達ナビ編集部冬眠に毎年チャレンジするものの、挫折が続いた音娘さん。今年は「冬眠か安眠を選べる」設定にして、少しずつ折り合いをつけられるようになっています!将来に向けての不安Upload By 発達ナビ編集部中学2年生の音娘さんは、そろそろ中学卒業後の進路についても決めなくてはいけない、というプレッシャーを感じています。日々の生きづらさに加えて、将来の仕事までを見据えた進路選びへの不安は、彼女の心をしめつけているようです――。音娘さん将来のことが不安。将来の仕事を考えて進路を考えろって言われるから、仕事を決めないといけないし、ぼーっとしているとそれで一日が終わっちゃうから。何か決めたら頑張れるのかなって思うけど、明日から何したらいいか分からない。お母さま発達障害があると、将来のことを考えて高校選びしましょうって言われがちで。どんな専門性を身につけたらいいのかって…。娘は(それを生真面目にとらえてしまって)不安になっている面があるのではと。Upload By 発達ナビ編集部野口先生そんなに将来の仕事のことを今から心配しなくてもいいと思うよ。今幸せならきっと将来も幸せだと思う。どんな風だったら楽しいか考えてみよう。音娘さんチェックのスカートに胸元リボン、ブレザーの制服の高校に行ってみたい。かわいいヘアゴムで髪を結びたい。野口先生先生はアメリカの高校だったから、高校生のときに髪を染めて学校に行ったよ。先生は「アキナ、クール!」って褒めてくれた(笑)音娘さんいいな。今の学校は飾りのないゴムじゃなきゃダメだよ…。有名ブロガーになってブロガー会を開きたいUpload By 発達ナビ編集部たくさんの生きづらさを感じている音娘さんですが、自分で決めた「がんばりたいこと」があります。それが、ブログで有名になって、ブロガー会に出たいという目標。でもなかなか難しいことにも気付いているので、「それならば自分で会を開こう」と心に決めます。野口先生音娘さんは、ブログをやっているよね。どんなブログか説明してもらえますか?音娘さん「インコと住む日々」っていうブログ。基本は、インコについて書いてる。ブログにイラストを書きたくて、ペンタブも使えるようになった。参考:インコと住む日々野口先生音娘さんは、ブロガー会を開きたいんだよね?音娘さん有名ブロガーになると、選ばれた人しか出席できないブロガー会に招待されると知って、「いいなぁ」と思って会場になったホテルの外まで行ってみたことがある。(まだ自分には参加できる権利はないから)自分で企画してLITALICOの人を招待して会を開いてみたいなぁと思って。それを開きたいから、今年は冬眠をしないでおこうかって思ったりもする(注:取材時は11月)。でも、会を上手くできなかったらどうしようと思って不安になってる。野口先生じゃあ、どうすればいいか、整理してみようか。Upload By 発達ナビ編集部今年度、音娘さんは会を開くことができるのでしょうか。でも、挑戦しようと思うその気持ちも、大きな成長だと感じます。試行錯誤しながらも、前に進もうとする姿Upload By 発達ナビ編集部どうしても気になってしまうコトやモノ…たくさんのこだわりや苦手がありながらも、どうにか折り合いをつけられる方法を見つけ出し、ライフハックを試みながら成長していく音娘さん。まだお母さんと片時も離れられなかったり、がんばりすぎて呼吸ができなくなって具合が悪くなってしまったり…、困りごとはたくさんあるけれど、「好きなこと」を手掛かりに、少しずつ世界を広げていこうとしています。音娘さんとの対話を3年間続けている野口先生は、次のように話します。「音娘さんと出会ったとき、嫌悪感や不安な気持ちを音娘さんに抱かせる刺激、出来事の多さにびっくりしました。毎分毎秒嫌悪感や不安と向き合っていることを教えてくれ、その中でどうやって過ごしていくか?をこれまで一緒に考えてきました。出会ってからの大きな変化は二つあります。一つは好きなことややりたいことが増えたことです。好きなブロガーのブログを読むこと、ブログを書くこと、LITALICOに来ること、LITALICOで出会った先生たち、プログラミング。好きなことをしているとき、好きな人と話しているとき、好きな場所にいるときは、これまで毎分毎秒一緒にいた不安や嫌悪感を少し忘れることができると分かりました。そして、もう一つは不安や嫌悪感との付き合い方です。今回教えてくれたように、音娘さんなりの“ライフハック”がたくさんあります。不安や嫌悪感について、どう折り合いがつけられそうか?どう対処できそうか?をこれまでたくさんお話ししました。音娘さんの対処方法は本当にクリエイティブで私も自分が不安なときに使わせてもらっています。」野口先生と一緒に、丁寧に困りごとを整理し、どういう風にすればいいのか自分で考え、日常のなかでその「ライフハック」を試していく姿は、不器用だけれども一生懸命で、彼女のペースでゆっくり歩んでいってほしいと心から願わずにはいられませんでした。たとえ難しくても自分自身の中に「解決のための答え」はきっとある。そこに丁寧に寄りそい、一緒に考えるプロセスこそ、周りの大人が大切にしなくてはいけないのです。そしてまた、思春期らしい悩み――音娘さんが、将来への不安、進路選びでの不安を抱える様子からは、試行錯誤しながらゆっくり成長していく発達に課題がある子どもたちに、将来の仕事を決めてそこにむけてまい進するよう、早々に求めてしまう今の社会の側の課題も感じられました。撮影/鈴木江実子
2020年01月06日寒さへの対応はできている?1月になり、いよいよ寒さも厳しくなってきました。冬の間、我が家ではエアコンやガス暖房を使っています。コウも小学生になってからは「自由に使っていいよ」としているのですが、しばしば適温になっていない時がありました。Upload By 丸山さとこコウが温度設定を上げたくなった時、同じ部屋に家族がいる時は「温度上げていい?」と確認してくれるので問題ないのですが、1人で過ごしている時は「なんか顔が熱い」と言いながら暖房の効きすぎた部屋で汗をかいていたりしました。かと思えば、逆に「なんか寒い」と言いながら暖房のない部屋で薄着のまま震えていることもあるコウ。寒さに対して衣類や暖房器具で調整するのが苦手なようです。Upload By 丸山さとこ「なんか暑い・寒い」と気付く時はまだよい方で、「なんか調子悪い・疲れると思っていたら、冷えたりのぼせたりしていた」ということも多いコウです。彼にとって、気温に合わせた行動をとることは少し難しいようです。見て分かる指標を参考にUpload By 丸山さとこ"寒くなったら・暑くなったら"という感覚をたよりに行動すると丁度よい調節ができないコウには、“目で見て分かる明確な指標”を参考にしてもらっています。温湿度も表示するタイプの時計が各部屋に置いてあるので、それを時々確認した上で「室温が23℃になったら温度設定を下げる」というルールにしています。Upload By 丸山さとこ室温が23℃あって厚着もしているのに寒さを訴える時は体調不良だったりするので、室温の上限を決めることは不調の発見にも役立っています。服で調節する?それとも空調?コウは薄いTシャツ1枚の状態で暖房をつけようとすることも多かったため、「まずは服で調整して、それでもダメなら空調を入れる」というルールになっています。彼は腕がモコモコすると落ち着かないようなので、薄手の羽織りものか中綿入りのベストをいつもリビングの椅子にかけて置いています。椅子の背中に衣類がかかっている姿は少しだらしないかな…?と思うところはありますが、読書や折り紙に熱中していても席を立たずにさっと羽織れるのが良いみたいです。目線は机の上に固定したままモソモソとそでを通しているのをよく見ます。Upload By 丸山さとこ切り忘れ対策には“つける時点で”タイマーをまた、“うっかりミス”が多い私とコウは、エアコンの消し忘れを防ぐため「スイッチをいれる時点で切タイマーをつける」ようにしています。Upload By 丸山さとここの方法ですと、「何時までこの部屋を使う予定か」を考える必要があるため、見通しを立てる練習にもなります。自分で見通しを立てるのが難しければ、「夕飯までこの部屋で遊ぶなら2時間」というように目安を教えたり、ヒントを与えつつ一緒に考えたりすることも可能です。細かく考えるのが面倒であれば、就寝時間に切れるようにセットすることで「誰もいない部屋で一晩中空調がつきっぱなし」という事態は防げるので、それでよしということにしています。Upload By 丸山さとこ寒さは一番厳しい時期ですが、「冬至も過ぎて年も越して、日差しのある時間はこれから長くなる一方なんだよね。」と思うと、何となく“冬はその内終わるんだな~”という気持ちになって「寒い内に冬を楽しもう!」とすら思えてくる単純な私です。雪遊び、鍋、あたたかい部屋でのアイスに、ふわふわの毛布!冬ならではの“いいもの”をコウと一緒に楽しみつつ、空調と衣類を使って体調管理に努めて冬を乗り切りたいと思います。
2020年01月05日2020年も発達ナビは皆さまのパートナーとして進化し続けますUpload By 発達ナビ編集部新年あけましておめでとうございます。発達ナビは、皆さまのパートナーとして、2020年もお役に立つ情報を届けてまいります。また、ダイアリー機能の進化に加え、1月26日の発達ナビ4周年に合わせて、サイトのリニューアルを予定しています。より使いやすく、皆さまにとってなくてはならない存在となれるよう、2020年も進化していく所存ですので、ぜひ今年も発達ナビをご活用くださいね。1月26日は発達ナビの4歳の誕生日!皆さまの活用例をコラムに2020年1月26日は、発達ナビが誕生して4周年の日。この日を記念して、キャンペーンを行います。4周年記念プレゼント企画も予定しているほか、ユーザーの皆さま参加型のコラムもリリースさせていただきたいと考えています!「発達ナビと出合って変わったこと」「こんな風に使っています」「こんな機能があったらうれしいな」発達ナビを活用いただくことで変わったこと、変わるといいなと思っていることをぜひお寄せください!いただいたエピソードやご意見は、4周年記念コラムでもご紹介させていただければと考えています。シェアの方法は2つ!ダイアリーでシェアいただく、もしくはアンケートにご回答いただく形で受付ます。ダイアリー投稿の場合は・公開範囲を「全員に公開」にする・タイトルに【4周年アンケート】を入れる形でご参加ください!ぜひたくさんの声をお寄せくださいね!
2020年01月01日「ASD知覚体験ワークショップ」を通して、それぞれの場で実践できることを考えるLITALICOが東京大学の研究者らとともに取り組む「CREST認知ミラーリングプロジェクト」では、研究内容をより多くの人へ周知し、当事者の生きやすい環境づくりに役立てたいと、「ASD知覚体験ワークショップ」を実施しています。自閉スペクトラム症(ASD)者の非定型な知覚を疑似体験し、当事者への理解を深めるこのワークショップでは、東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構特任教授・長井志江先生による講義やVRを用いてASDのある人の非定型な視覚を疑似体験します。ASDのある人の非定型な知覚を知識として理解するだけでなく体感し、さらに日常の支援を振り返りながら職員同士でディスカッションをし、実際の支援の場でどう生かすかまでを考えます。宮川医療少年院での開催の背景三重県にある宮川医療少年院には、現在、中学生から21歳までの男子、約50名が入院しています。少年たちには、中度から軽度の知的障害や、発達障害、情緒面での課題があります。少年院は、家庭裁判所から保護処分として送致された少年に対し、その健全な育成を図ることを目的として矯正教育や社会復帰支援等を行う施設です。各少年院には、矯正教育の重点的な内容と標準的な教育期間を定めた矯正教育課程が設けられています。その上で、入院してくる少年一人ひとりの特性及び教育上の必要性に応じて、個人別矯正教育計画を作成し、きめ細かい教育を実施しています。国内には、現在、本院・分院あわせて49庁の少年院がありますが、「医療少年院」と名が付くのは、「京都医療少年院」と「宮川医療少年院」の2庁のみです。また、医療を専門に行う少年院と、障害に配慮した矯正教育を行う少年院の両者の機能を有する少年院としては、「東日本少年矯正医療・教育センター」があります。宮川医療少年院は、現在、医療を専門に行う少年院ではありませんが、障害に配慮した矯正教育を担っています。宮川医療少年院では、日中、教科学習から職業指導、施設を出た後の就労などにも役立てるような資格取得に向けた取り組みを行っており、特別支援学校のような教育が行われています。授業外でも、共同生活のなかでさまざまな生活指導がされています。今回のワークショップでは、1日目にはまず日々の教育指導・寮生活の中でのさまざまな生活指導に取り組む職員の皆さんが、ワークショップを通してより少年たちの特性理解をすすめ、支援をより深化させる機会として実施することとなりました。Upload By 発達ナビ編集部職員向けのワークショップには、約50名の職員ほぼすべてが参加しました。2日目は少年たちに向けて、発達障害や特有の感覚についての授業を行い、14歳~21歳までの少年たち41名が参加しました。職員対象ワークショップで、VRを通して特有の知覚を知るUpload By 発達ナビ編集部ワークショップではまず、ASDがある人に多い視覚の特性や、感覚過敏についての講義と、講義で紹介した特有の知覚について、VRを使って疑似体験をしました。今回紹介したのは、ASDがある人の中でも多くの人に共通する3つの視覚の特徴です。視覚過敏がある人は瞳孔の調整に時間がかかったり、調整がうまくできなかったりすることがあり、明るいところでの「まぶしく、真っ白になって見える」状況が、長く強く続く。人間の瞳は周辺視野に相当する網膜では色を知覚していないが、中心視野で知覚した情報を脳の中で統合することで、視野全体に色がついているように認識している。視覚過敏がある人は、速い動きのものを見たときなどにこの処理が難しくなると考えられ、今までカラーで見えていた世界が急にモノクロに変わったりすることがある。うるさくたくさんの人がいるなど動きが多くある場所だと、視覚に砂嵐のようなノイズが重なって見えることがある。そのため、周りの人の顔などもよく見えない、落ち着かないといった状況になりがちである。参考:「自閉スペクトラム症の人が見ている世界」の疑似体験で、行動の意味や困難さを理解する取り組みとは?こうした感覚について、科学的な根拠を頭で理解し、またVRで体感するという両面からのアプローチを行いました。Upload By 発達ナビ編集部講義を受け、疑似体験をした職員は、それぞれ実際の指導の場面や少年たちの感覚の過敏さなどについて具体的な事例に絡め、考えを深めていきました。グループに分かれてのディスカッションでは、支援の中でどのような配慮ができるのかなど、一人ひとりの特性を思い浮かべながら話し合いが行われていました。Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部その中で、職員の皆さんから長井先生へ、さまざまな質問が寄せられました。その一部を次に紹介します。Q.(自分は大きな声を出すのに)他の人の声は嫌と言う場合がある。なぜでしょうか?A.自分の声は予測できますが、他人の声は予測できません。ASDがある人にとって、予測ができないものは不安を感じやすいので、周りの声や物音が我慢できないとき、自分が大声で叫ぶことで相対的にまわりの音を小さく、予測しやすい自分の声だけが聞こえるようにしているのかもしれません。Q.過敏さは本人の心構えではどうにもならないのでしょうか?A.何度も経験をして慣れることで、周囲の環境が予測できるようになり、自分なりの対処法が分かってくることもありますが、外的な刺激は基本的に予測することは難しいので、心構えだけでは対応できないこともあるでしょう。ノイズキャンセリングのヘッドフォンやサングラス、蛍光灯ではなくLED照明にするなど環境を整えてあげることも大切です。Q.感情のたかぶりは、知覚の過敏さに影響するのですか?A.科学的データとしては取っていませんが、当事者へのヒアリング等から、疲れたときなどは過敏さが増すと考えられます。また、脳が興奮しているとき、脳の活動がたかまっているときには過敏症状も起こりやすいのではないかと考えています。Q.自閉傾向が強かったり、知的障害が重いほど感覚過敏も強いのでしょうか?A.自閉傾向と感覚過敏の大きさの相関関係は見つけられていません。視覚過敏・聴覚過敏は個人差が大きく、自閉傾向がない人であっても過敏性がある場合もあります。見え方とIQの相関関係は現在のところ分かっていません。Q.自閉症(ASD)がある人は瞳孔の開閉スピードが遅いということだったが、時間をかければ最終的に瞳孔の開き具合は通常の範囲になるのですか。A.調整に時間がかかるだけでなく、通常10-5の範囲での絞りが可能だとした場合、10-8までしか調整ができないという人もいます。調整能力が弱い人の場合、いつまでも眩しく感じることはありえます。Q.少年たちの中には「ものが歪んで見える」という者もいます。先生の実験の中に、歪んで見えるという例はありませんでしたか?A.私たちの実験ではありませんでしたが、統合失調症に関する他の研究で、実際に存在しないものが見えるという発表もあります。脳は、環境から入ってくる信号を単純に受け入れるだけでなく予測して見ていますが、この予測がものすごく強くなってしまうと幻覚のようなものが生じます。エッジがとても強調されて見えるという場合があることを考え合わせると、歪んだ見え方がおこる可能性もあるのではないかと考えています。3時間以上に及ぶワークショップを終え、職員の皆さんが支援にどう生かしていけると考えたのか、インタビューをしました。Upload By 発達ナビ編集部編集部(以下、――)どのような職務で、どのような支援をしていますか?永井:少年の日常生活指導、改善・更生の指導をしています。寮舎担任として、15人くらいの少年をみています。――今回のワークショップに参加して、どのような支援につながると感じましたか?生活面では、少年同士でのトラブルも多々起こりますが、中でも生活音にまつわるトラブルがよくあると感じています。音がうるさくてつらい、でも知的障害なども影響し、その原因と対処法をまわりに伝えることができないので「イライラする」という言葉でしか表現できない少年もいます。今回のワークショップを受けて、少年たちの言葉をそのままに受け取るのではなく、その裏にある「イライラする」の原因を想像しないといけないと改めて感じました。――見え方についても課題や、どのような支援が可能だと思ったか、教えてください。音であれば周りの人も理解しやすい面もあるけれど、光や見え方でのつらさはまわりも理解しづらい面もあります。見え方の違いも個人差があると思うので、どういう風に見えているのかといったことも丁寧に確認をしないといけないと思いました。ただ、少年同士となると、(物音を立てると相手がつらいということはある程度理解できるかもしれないが)「見え方にもそれぞれ違いがある、こういう環境がつらいとおもう人もいる」ということを理解させるのは難しそうだなという思いもあります。Upload By 発達ナビ編集部――どのような職務で、どのような支援をしていますか?退院後の居場所の確保や帰住先の確保などを行っています。少年たちと個別面談を行う機会も多くあります。――今回のワークショップに参加して、どのような支援につながると感じましたか?面談などをすることが多いのですが、大切な話をしていても、物音などの刺激で集中できない様子が見られることが多くあります。聴覚の過敏さや、聞き取りにくさから集中できていないのかもしれないと分かったので、面談する部屋の環境調整等、できる限り配慮したいです。見え方、聞こえ方は、どうしても「このくらい聞こえるだろう、見えるだろう」という風に自分基準になりがちですが、少年たちの特性を踏まえて対応していきたいと思いました。VR体験では、感覚の過敏さがあると、外出するのも、対人関係の形成も、しんどそうだということを体感しました。Upload By 発達ナビ編集部――どのような職務で、どのような支援をしていますか?入院してすぐの環境面の支援、退院後の帰住先の確保、保護者との調整等を行っています。――今回のワークショップに参加して、どのような支援につながると感じましたか?指導の中で、「なぜダメなのか、なぜそれをしてはいけないのか」を常に伝えていますが、こちらから伝えてもなかなか本人の意識を変えることが難しいと感じています。ワークを受けて、少年たちにこうしたことを伝える際に、本人たちがその言葉を受け止められるような伝え方も大事なのだと思いました。例えば、自分は大声で叱っているつもりはなくても、少年たちは叱られていると感じてしまうかもしれず、そうすると心を閉ざして言うことを聞きたくなくなるかもしれない――今後は、照明や声量などにも気をつけて、怖そうに見えていないか少年たちの気持ちをより想像しながら支援していきたいなと思いました。少年たちへの授業では「自己理解」をすすめてUpload By 発達ナビ編集部2日目のワークショップでは、約1時間かけて少年たち向けの授業を行いました。一部の生徒には、VRも体験してもらいました。授業では、・発達障害と感覚過敏についての基礎的な講義・ASDがある人の視覚や当事者による日常生活での困難と対処法に関する映像の視聴・自分自身の感覚や対処法に関するワークなどを行いました。少年たちも積極的に発言を行い、自分自身の感覚を改めて考え、なぜ辛さがあるのかなどの原因を考える機会となりました。Upload By 発達ナビ編集部授業のあと、少年たちは学んだことをそれぞれ言葉にして整理をしました。そこで書かれた内容の一部を紹介します。自分の感覚が理解されにくい、特異であることに気づき、困難さを抱えていた生徒たちは、感覚の過敏さの原因や、どのように対処している人がいるのかについて具体的に知ることで、気持ちが軽くなったり、自分なりの対処方法を見出したいと感じたようです。「いつも自分だけの考えだけだったので、いろいろな人がいるのだということを知りました。こういうことを教えてくれる人は今まであまりあったことがないので、すごくうれしかった反面、すごく悔しかったり悲しかったりしました。自分もそうなのですが、周りの音がうるさくてわずらわしいと思ったりしていましたが、自分だけがこんなことになってしまっているわけではないと知って正直うれしかったです。(中略)自分よりももっとひどい状況の中でしっかり対処をさがしてそれを実行している姿を見て、自分もがんばって色々なことをしなければいけないということを教えてもらったと思います」「ASDを僕も持っているのですが、聴覚が少し鋭くて、他の人が気づかない音が気になったり、そのせいで人の話に集中できないことで悩んでいたけど、僕よりも困っている方がいるんだと知れて、少し気持ちが楽になった。将来、VRのように視覚に信号を入れるのではなく、脳に直接信号を入れたり、脳に入ってくる信号を経験したりする機械というかアイテムみたいなものができればいいなと思ったし、そのようなものを作る仕事をしてみたいと思いました」感覚の過敏さがない生徒たちは、共同生活する仲間をはじめ、社会の中にはさまざまな感じ方をする人がいるのだということを認識し、どのように配慮すればいいのかを考えるきっかけになったようです。「自分の感覚とちがうのでいろいろ見て聴いてびっくりしました。(中略)自分でも考えられないような行動をする人たちがどのような気持ちで生活をしているかちょっとは学べたので、そういう人がいたら手助けできるようがんばります」「ああいう人からしたら、暴走族とか、もっとうるさく聞こえたりすると考えると、少しためらってしまいます」人はそれぞれ違うということを改めて理解し、自分自身も、周りの人も、それぞれ尊重すべき存在であることに気づく姿もありました。「(略)一人ひとり一緒ではない。自分にしかない世界を守りたい。大切にしたい。VRをしてみてパニックになることは悪いことじゃないと思いました。これからもっと理解される世の中になってほしいです」少年たちそれぞれが抱える生きにくさを改めて整理し、考えるきっかけともなったワークショップでした。CREST認知ミラーリングプロジェクトを通して、社会の理解を深めていく今回は、医療少年院という施設で、日々少年たちと向き合う職員の皆さんが、特性への理解を深め、より少年たちに寄り添う指導・支援のきっかけとなるワークショップを行いました。職員の皆さんからは、「どのような感覚のつらさがあるのかを体感できた」「声のかけ方や部屋の環境調整などに配慮したい」「ASDの有無にかかわらず、一人ひとりの個性にもっとフォーカスし、理解し、寄り添うようにする」といった声がたくさん上げられました。また、少年たちに向けては、発達障害や感覚の過敏さについての基礎的な知識と、自分自身をみつめるワークを行うことで、少年たちがそれぞれの特性を改めてみつめ、自分なりの対処方法をみつける時間となりました。知的障害や発達障害などのために、どうしてそのように感じるのか、どうしてこうした行動をとるのかを説明することが難しい少年も多くいます。生活のさまざまな場面、面談や授業の教室の環境――少しの配慮、環境調整によって生きづらさが軽減し、より支援が生きていきます。また、少年たち自身も自分なりの対処方法を身につけることで、社会の中でより生きやすくなるでしょう。CREST認知ミラーリングプロジェクトでは、今後も、学校や施設、企業などでワークショップを行っていきます。その様子を今後も報告していきますので、楽しみにしていてくださいね。
2019年12月27日すごく温厚な普段の私と自分勝手に振舞う余裕がない私出典 : 私は普段、誰かに対してほとんど怒ることがありません。特に仕事中は顕著で、周りの人が初歩的なミスをして自分が全部対応しなければいけなくなったときも「なんでこんなミスしたんだ!」というような気持ちにはならず、「ああ、こういうミスをするとへこむよね。さっさと解決して立ち直ってもらわなきゃなぁ」と思うことが多いです。自分は温厚な人間だと思っていましたが、ある日、家に帰ってから妻に対して「これ片づけるって言ってたじゃん!」とか「これとこれはやっておかないとダメだよね!」と小言ばかり言っている自分に気づきました。普段は怒ることがほとんどない自分がイライラと小言ばかり言っていることが自分でも不思議で、その日の夜、お風呂に入って色々と考えているうちにふと、子どものころの自分の怒りの表現はどうだったかな・・・と思い返していました。幼稚園時代――他人にも感情があることを知らず、気に入らないと叩く出典 : 幼稚園時代は、気にくわないことがあると怒ってほかの子を叩いたり、ほかの子が話している内容に自分が知っていることが含まれていると「それ知ってる!F1ってセナがかっこいいよね!」みたいに口をはさんで勝手に話し始めたり...とても自分勝手な子どもでした。いま考えると顔が真っ赤になるくらい恥ずかしい話なのですが、そのころの私は「自分以外の人間も感情をもっていて、自分と同じようにいろんなことを考えている」ということがまったく想像できていませんでした。そのため、自分の感情や感じたことを何も考えずに周りにそのまま表現していました。その後父にたしなめられたことで、自分以外の人間も自分と同じように感情があり、いろいろなことを考えているということを想像できるようになり、だんだん自分勝手な振舞いは減っていきました。(父にたしなめられたときの出来事は以前記事に書いていますので、気になる方はご参照ください)学生時代――自己肯定感の低下から怒りの感情をもたなくなる出典 : 他人の感情が想像できるようになった私は、小学校にはいってからは従順な生徒として生活するようになっていました。その後不登校を経験してから高専に入ってある程度年数を経るまでも、他人に対して「自分が怒っている」と感じたことはありませんでした。不登校を経験したことにより自分自身への評価がかなり低くなっていたためか、いつの間にか「自分は誰かに怒りの感情を抱いてはいけない人間なんだ」と思い込んでいたのだと思います。納得できないことがあったときには、怒る代わりに納得できるまで説明を求めて問い詰めることで解決していました。「期待しない」「とりあえず受け入れる」処世術で温厚に仕事をこなす出典 : こうして社会人になったのですが、周りの人たちには「怒らないけど余計な質問が多くて面倒なやつ」と認知されていたことと思います。それからもいろいろな経験をしてきましたが、相変わらず仕事でもプライベートでも他人に対して怒りの感情を覚えることはほとんどありませんでした。例えば新卒で入社した会社では、先輩から「いじり」という名目で「おまえならだいじょうぶだよな?」とか「テレビのアレまねしてみろよ」みたいなことを言われていたことがありました。いま考えてみると人によってはとても耐えられない状況だったとは思うのですが、私としては嫌な気持ちはありつつ「自分が話すのが下手だから輪にいれようとしてくれてるのかな」と思い、その言動を受け入れようとしていました。このころは自分自身への評価の低さに加えて、独自の処世術として「自分以外の人に期待しない」だったり「相手が言ってきたことはとりあえず受け入れてみる」という考え方をしていたこともあり、そもそも誰かに怒りという感情を抱く以前に処理していたような気がしています。人には怒りを感じない一方で――思い通りにしたいものにはイライラが募るようにしかし、人に対しては怒りを感じない一方で、パソコンやアプリなど、自分がこう動いてほしい!と思っているのにそう動いてくれないものについてはイライラすることがよくありました。私がイライラするポイントは相手に対してこう動いてほしいという希望や、こうしてくれるだろうという期待を持っていて、その通りにならなかったとき。このあたりにヒントがあったのかなと思います。身近な人にイライラしてしまう自分に気づいて自分が期待しているものが期待どおりに動いてくれないととたんにイライラしだす傾向にあることを踏まえると、最近妻に対してイライラするようになったのは、自分の中で妻との距離が近くなったために、自分自身と同じようなレベルで妻に期待してしまうことが原因なのかなと思います。この状態は妻にとってかなり窮屈な状態だと思っているので、今後どうやって改善していこうか考えているところです。今のところは以下のように振舞うことで対応しています。私が家族以外の人間関係でイライラしないのは、「人に期待をしない」考えがベースにあるから。身近な人間に対してはこの考え方をするのがなかなか難しいですが、良くも悪くも自分と妻は違う人間であることを意識して、自分が期待していることと違うことをされた場合には、なぜ妻がそのような行動をしたのかを考えたり想像したりするようにしています。そうすることで、お互いの違いを理解していくことができると考えているからです。あっ!いまイライラしてる!と、自分の気持ちに気づくことはとても重要だと考えています。そして、何に対して・なぜイライラしたのか、そのときの自分のコンディションはどうだったかなど、可能な限りで振り返るようにしています。その上で、また同じような状態になったときに、自分にも周りの人にとってもよりよい状況になるような対処法を日々考えています。ちなみに私の場合、不必要に声が大きくなっていたり、説明している理由が論理的でない感情的な発言をしていたりしたら、自分が怒っていると判断するようにしています。自分がイライラしていることに気づいたときには、そのまま妻にぶつけてしまわないようすぐにお風呂に入ったり、自分の部屋にこもったりして物理的に妻と距離をとるようにしています。私は妻よりも口ゲンカが強いため、イライラをぶつけてしまうことで妻に嫌な思いをさせてしまうのが嫌だからです。ひとりになれば誰も傷つけることなく、なぜ自分がそのときイライラしたのかをじっくり考えることができるため、個人的にはかなり安全な策だと思っています。妻からは突然怒ったように見えると思うので、原因や理由を説明しないと「理由はよくわからないけどささいなことで夫が突然怒り出した」という状況になってしまい、かなり怖いのではないかと思います。そのため、怒った理由を言語化できるときにはなるべく妻に伝えるようにしています。「リモコンがいつも自分が置いている場所とは違う場所に置かれていたから、イラッとしてしまった」のようなささいなことでも、気づいたら言語化して伝えるようにしています。こうすることで自分で自分の怒りの原因を知ることができますし、妻にもそれを知ってもらうことで、今後同じような状況になったときに自分も妻も前回とは違う振舞いができるのではないかと期待しています。自分勝手に振舞うことは甘えていることの表現なのかも出典 : 身近な人に自分のイライラをぶつけてしまうことについて、もう一つ思い当たる要因があります。私は感覚過敏のためか他人との身体の接触があまり好きではないので、小さなころから両親にべたべたくっついて甘えることはあまりありませんでしたが、「自分の考えを好きなだけ話す」ということが私にとってべたべたくっついて甘える行為に相当していたのかなと今では思います。家族も仲の良い友人も、自分の考えをしっかり聞いてくれるしその考えについてちゃんとコメントをしてくれていたので、そのコミュニケーションが安心感を生み、自分なりの甘え方になっていたような気がします。そう考えると、自分自身の期待を投影してしまい妻にイライラしてしまうということも、妻に対して「なんで自分のことをわかってくれないの!」というような、かなり子どもっぽい甘え方をしている側面もあるのかなと思っています。これは私だけの感覚で他の発達障害当事者の方はまた違う感じ方になるのかもしれませんが、物理的に近づく以外にも甘えを表現する方法があるところをご参考にしていただけますと幸いです。社会人になってから家族にもこういう甘え方をしなくなっていたので、この状況にどう対応するのが良いのか戸惑っているところです。自分なりのコミュニケーションで人との距離感を縮めようとしている自分自身の特性を把握しつつ、これから状況を改善するためにいろいろと試していってみようと思います。
2019年12月27日冬の朝は布団から出てもらうのにも一苦労ですUpload By スガカズUpload By スガカズUpload By スガカズUpload By スガカズUpload By スガカズUpload By スガカズ次の行動に移れないときは何分後なら大丈夫なのか、教えてもらうことにしています。Upload By スガカズUpload By スガカズ2年前のある冬の朝のこと。当時小1だった次男は、布団からでることを嫌がりました。私はついイライラしてしまい、ケンカに発展…。その日は学校をお休みするという結果になってしまいました。私自身のアプローチに問題があったのだと深く反省しました。お互いにとって心地よいコミュニケーションを1番に考えようと改めて思いました。また、その後ペアレントトレーニングに半年間しっかり通い、そこでBBCチャート(より良い行動のためのチャート)に出会いました。そこから、「この子には今何が難しくて、どうすれば次の行動に移せるのか」と考える癖をつけるようになったのです。朝にギスギスした状態だと、その後の学校生活に影響しやすいですよね。発達凸凹の次男には、学校生活にも課題があります。せめて、学校に行く前にはできるだけ笑顔でいてほしいと思うのです。おんぶは年相応ではないですが、こういった短時間の触れ合いでも、親子の信頼関係や心の安定にも影響していると感じることが多いので、今年いっぱいは続けてもよいかなと思っています!
2019年12月26日弟の急激な成長。広汎性発達障害の娘(小学3年生)には、3歳の弟がいます。それぞれの成長を経て、今2人の姉弟関係は、また少し変化してきています。3歳になった息子は、いわゆる定型発達。口頭で説明してもすぐ理解し…空気を読むのもうまく…要領もよく…トイレトレーニングもあっさり終了。何事もあっという間にこなしてしまいます。ゆっくりペースの娘の育児経験しかなかった私にとって、成長っぷりは驚くものです。Upload By SAKURA特性の違い。言葉の理解力はまだまだ娘が上ではあるものの、急激に姉に追いつきつつある息子。要領がいいことに加えて、負けず嫌いな息子は、何でも「自分でやる!」スタイル。Upload By SAKURAのんびりペースで、何事もすぐ諦めてしまいがちな娘と、行動の違いも目立つようになってきました。観察が得意な息子は、姉が諦める様子を無言で見つめることもよくあります。Upload By SAKURA泣く姉をじっと見つめるその姿は、何か感じるものがあるように見えました。喧嘩はするが、仲のいい姉弟。息子が生まれた時、私たちは、息子には姉を見下したりは絶対にしてほしくないと思っていました。息子が2歳になったころから、2人は一緒に遊ぶ時間が増え、親が間に入らない会話も多くなりました。2人っきりの会話もしっかり成立するようになり、喧嘩もするけどなんだかんだで仲良くしていました。Upload By SAKURA喧嘩になっても、お互い自分の言い分のぶつけ合いをするだけで、相手のことを悪く言うことはありませんでした。息子は周りを見るのが上手なので、娘の様子に気がつくのも早く、「ねぇねぇ、いくよ~」と自主的に娘に声をかけてくれることもあり、このまま支え合ってくれるといいな~と感じていました。息子の成長で、姉弟関係に変化が…しかし、息子の成長の過程で、自己主張の時期になり…Upload By SAKURA誰に対しても順番を競うようになりました。そして、段々と娘の行動を指摘するようになってきました。Upload By SAKURA息子にとってこれは、いじわるをしようという思いがあるわけではなく、「僕、早かったでしょ?」「すごいでしょ?」というアピールなのだと思います。息子なりのコミュニケーションなのかもしれません。しかし、急かされるのが苦手な娘にとっては、言われたくない言葉…。徐々に娘は息子の声かけに不快な反応を示すようになり、加えて、弟のことを「いじわる…」「わがまま…」「もうやだ」と言うようになりました。かみ合わない、お互いの思いを微調整。それからの姉弟関係は、ちょっとかみ合わなくなり…Upload By SAKURA弟から急かされたり、いつの間にか勝負にされ、「負け」と言われ泣く娘…。そんなつもりはなかったのに、思ったものと違った反応の姉を見て、泣く息子…。どっちの気持ちもわかるだけに、どう対処したらいいか悩むこともありました。娘が急かされる言葉を嫌がるからと言って、娘を優先し、息子の言葉を必要以上に制限するのは少し違う…しかし、娘が嫌と感じる言葉は、息子にきちんと伝えて理解してもらわないといけない…。そこで私は息子に…Upload By SAKURA言葉を変えるように提案しました。すると息子は、娘を応援し始めました。Upload By SAKURA「急いで!」「早く!」「負け!」という言葉をかけてしまう前に、「頑張れ」と言ってもらうことで、娘も不快感を見せることはなくなりました。お互いの我慢を聞く。発達障害がある子は嫌なことや苦手なことも多いため、その対応に気を使います。しかしその子を優先してしまうと、きょうだい児である子に我慢を強いてしまい、不満が溜まっていきます。どちらにも気を使うため、2人を見つつ言葉を選ぶところが非常に難しく感じます。お互いが不満をもたないように、私たちは「嫌なことは言っていいんだよ」と話しています。その主張を通してあげられるかはわからないけど、お互いが嫌だと感じたことを伝え合うことで、子どもたちは自分の思いをため込みませんし、なにより私たち親がその度に子どもたちが何を不満に思っているか知ることができます。お互いが嫌なこと、その言い分、言葉に込められた意味をその度に伝え合うことが、これからの子どもたちの成長にいい影響を与えてくれると信じて、2人の成長に合わせつつ向き合っていきたいと思います。
2019年12月25日【イベント】鑑賞サポートあり!障害のある人による劇団ファマリーの公演「True Colors MUSICAL ファマリー『ホンク!〜みにくいアヒルの子〜』」Upload By 発達ナビニュース2020年7月まで開催中の、日本財団が主催する「True Colors Festival - 超ダイバーシティ芸術祭 -」。障害・性・世代・言語・国籍など、多様性があふれ、みんなが支え合う社会の実現を目指して開催されているこの催しの中では、ダンス・ミュージカル・音楽ライブ・演劇・ファッションショーなど、多彩な身体表現を生かしたイベント「True Colors パフォーミングアーツ」が展開されています。その第4弾演目として、アメリカで舞台芸術をツールに障害のある人たちの就労・自立・社会参加を実現している非営利劇団ファマリー(Phamaly)の新作ミュージカルの公演が行われます。上演されるのは有名な童話をもとにした「ホンク!~みにくいアヒルの子~」。この公演には障害のある日本のアーティストも2名出演しており、アメリカでの制作・初演を経た日本凱旋公演となります。公演当日は、公演内容についての事前解説や、開演前に実際の舞台美術を触りながら公演についての解説が聞ける「タッチツアー」など、初めてのことが苦手・ミュージカルが初めてで不安...というお子さんの鑑賞のハードルを下げる配慮も実施されます(要事前申込,申込多数の場合は抽選)。他にも、希望される方には、かんたん日本語字幕・英語字幕が表示されるタブレットを貸し出したり通路側席を用意したりなどの鑑賞サポートも(要事前申込)。英語での上演となりますが、日本語字幕がついています。お子さんのミュージカルデビューの機会にするのも良さそうです。【詳細】日時:2020年2月15日(土)/2月16日(日) 13:30開場 14:00開演(両日とも)場所:東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)東京都豊島区東池袋1-19-1上映時間:120分予定(休憩15分含む)座席:エリア指定席チケット:有料(料金の詳細はホームページでご確認ください)※両日ともにタッチツアーは12時、事前解説は13時開始。要事前申込。※「True Colors Festival」とは?あらゆる多様性があふれ、皆が支え合う社会を目指すパフォーミングアーツの祭典です。観て・学んで・参加できる、多彩なプロジェクトを展開します。【講座・セミナー】春のセミナー「自閉症スペクトラムの理解と支援」を開催Upload By 発達ナビニュースよこはま発達クリニックが、一般の方向けの「自閉症スペクトラムの理解と支援」セミナーを春に開催します。「基本特性の理解と評価」「支援の原則と実際 構造化」「問題行動とそれへの対応」の3つのテーマで開催され、具体的な支援方法についても紹介されます。支援に関わっている人も、自閉症とは何か基本から知りたいという人も、医師や専門家のお話を聞きながら学べる貴重な機会です。 ●春のセミナー詳細日時:2020年3月20日(金)~22日(日)場所:大正大学(東京都豊島区)費用:各日11,000円(税込)定員:150名(先着順)また現在、知的な遅れのある自閉症の人たちに関わる専門家や保護者を対象とした連続講座も開催しています。この講座を通して基礎知識や日常の支援に必要な情報、日ごろ支援に関わるクリニックのスタッフが大切にしている考えなどを学ぶことができます。WEBで受講する形式となっており、公開期間内であればいつでも受講可能です。●WEB講座受講期間・テーマ◇知っておきたい福祉制度や親亡き後のこと/佐々木康栄(2020年1月17日~24日開講)◇問題行動に対する対応の原則/内山登紀夫(2020年2月14日~21日開講)◇知っておくべき医学的問題~てんかん、カタトニア、薬物療法~/蜂矢百合子(2020年3月6日~13日開講)・受講料一般:単回4,400円※お申し込み方法等詳細はホームページにてご確認ください。【ニュース】日本自閉症協会が、当事者の生活や支援のあり方をまとめたDVDを発売『自閉症とともに 1〜3巻』Upload By 発達ナビニュース一般社団法人 日本自閉症協会が監修した、自閉症の人たちの生活を理解するために活用したいDVDがリリースされました。DVDは全3巻。第1巻は当事者や家族の日常をインタビュー、第2巻は自閉症の人の感じ方や学び方についての当事者や専門家による解説、第3巻は具体的な支援方法の紹介がまとめられたものとなっています。自閉症の人たちやその家族がより生活しやすくなるためには、当事者のものの見方や感じ方・学び方を知り、それにあわせて環境を整えたり的確に情報を提供したりすることが大切です。今回DVDとしてリリースされたのは、映像で観ることでその特性が理解しやすく、個々にあわせた支援が必要であることもより分かりやすいからだそう。幼児期から成人期まで実際の生活場面を観ながらその特性や学習スタイルを学ぶことができるので、支援者も保護者も、日々の支援をよりよいものにするために活用できそうです。●金額3巻セット 11,000円(税込) / 各巻 4,400円(税込)上記価格に送料が加算されます。※参考:1セット(3巻)のご注文の場合の送料は、370円(レターパック)になります。●お問い合わせ先一般社団法人 日本自閉症協会 事務局〒104-0044 東京都中央区明石町6-22 築地ニッコンビル6FTEL:03-3545-3380FAX:03-3545-3381e-mail:info@autism.or.jp※DVDのご注文は、下記HPより注文書をダウンロードの上、FAXにてお申し込みください。
2019年12月25日イヤーマフで対策ができ一安心ともいかず...?!Upload By ひらたともみ聴覚過敏の娘イロハ(8歳)。イヤーマフでひとつの大きな対策をとることができ家族ともども一安心...。しかし、小学生のイヤーマフ姿は、どうもおかしな風貌に見えるらしく、冷たい視線や疑問を投げかけてくる人もちらほら。Upload By ひらたともみ「説明することのメンドくささ」がだんだんと「嫌気」に...。私にとってイヤーマフは眼鏡と同じ。眼鏡だって、イヤーマフだって「必要な道具」だと思っている私に対し、「それはなんだ?障害?過敏症?なんだそれ?」からはじまり、挙句の果てには、腫れもの扱いするような視線を浴びることがあります。ああ...もっとイロハをノビノビとさせてあげたいなと思っていたとき、ヘルプマークを思い出したのです。Upload By ひらたともみヘルプマークとは?対象者や配布場所、受けられる配慮は?合わせて使いたいヘルプカードについても紹介!Upload By ひらたともみまだまだ知らない人が多いヘルプマークヘルプマークの裏面には記入できる欄があります。公共の場でトラブルやパニックになってしまったときに必要な手助けや対処、緊急連絡先などを書くことができます。イロハの場合は「聴覚過敏症です。大きな音や高音に頭痛やパニックを起こす場合があります。」と記入。でも実際、そこまでの内容を周りの人が見ているかどうかまではわかりません。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ私たちの祖父母世代は「見えない障害」という概念がなかったからか、ストレートに疑問を投げかけては、病気とも障害とも言い難い過敏症に首をかしげることも...。そんなときのために、私もいろいろ勉強しているつもりですが、いざ説明するとなると、これまたとても難しい...。学校やママ友たちには理解を得られたものの、まだまだ街を歩いていると「なにそれ?ヘッドフォン?」という視線が刺さります。ヘルプマークもずいぶん普及し始めたとはいえ、私たちの住む街で、このヘルプマークを下げている人は娘以外に見たことがありません。「わかってもらいたい。知ってもらいたい」という気持ちは、人一倍ありますが、悩んでも仕方のないことではないか。過敏症を含めヘルプマークも、まだまだ知らないという人のほうが、断然多いのだと思います。肝心なのは、「わかってくれても、わかってもらえなくてもどちらでもいい」と肝に銘じることだと思います。そうすることが、私にとっても娘にとっても、よりアクティブで生きやすい選択なんだと今は思っています。
2019年12月24日朝全然起きない息子...小学校時代は機嫌よく起きてもらうために試行錯誤Upload By かなしろにゃんこ。ADHDと広汎性発達障害がある息子は朝が苦手で一人で起きることができませんでした。保育園時代や小学校低学年のときは毎朝機嫌をとりながら起こしていました。少しでも怒らせるとその後ずっと不機嫌で着替えも嫌がる子です、トホホです。好きなテレビ番組がある日曜日だけは機嫌よく起きてきますが、平日の朝は何度呼びかけても布団から出てきません。というか熟睡していて呼びかけに反応してくれません。音をシャットアウトしながら寝ているのかしら?と思うほどスヤスヤ~。体をゆすったり、上半身を抱っこして起こしたりしないと起きてくれません。Upload By かなしろにゃんこ。寒い冬なんかは特に起きられず...十分に部屋を暖めておいて活動しやすいようにするなど気を配りました。しかしやっと抱き起こしても布団から出たらダッシュでヒーターの前に移り、そこから動きません。眠いし寒いしで、学校に行く気持ちができあがっていないので、顔も洗わないし服も着替えません。早く支度しなさい!と言いたいところですが...ここでガミガミ言うと学校を休みたいと言い出しかねないので、じっと機嫌がよくなるのを待つしかありません。当時は、もう学校は遅刻していってもいいか~という気持ちで付き合うことにしていました。8時半を過ぎると学校から電話が来るので、先生に「息子の気持ちがまだイマイチなので2時間目あたりに登校します」と伝える日もありました。中学生になり、自分で起きようと目覚ましをかけるようになるも...Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。中学になってやっと目覚まし時計をセットして一人で起きる練習をはじめましたが、いやいやいや~忘れっぽい特性のせいで目覚まし時計を毎晩セットできないんです。目覚まし鳴らないじゃーんこの時計壊れてる!と怒る息子。自分がONにし忘れていただけなのに、時計を無能呼ばわりしたり、物にあたり散らしたり...テストや体育祭、文化祭、音楽祭など、いつもと違うイベントのある日はちゃんと目覚ましをかけて、その音で起きられるのですが、息子に聞くと、朝起きてから活動するまで気持ちを上げることがすごく難しいのだそうで...ワクワクすることがない日は体が動かないんだとか。これもADHDの特性なのかしら?だとしたら仕方がないですから、何度も声をかけて起こしても私も疲れるだけです。なるようになれと放っておくしかありません。いつも遅刻ギリギリか遅刻をして登校していました。Upload By かなしろにゃんこ。専修学校時代、出席日数がギリギリに...!危機感を感じた息子はUpload By かなしろにゃんこ。専修学校に通っていたときも遅刻ばかり、学校に着いたら授業が終わっていて部活だけ出て帰るなんてこともあったりして、先生から「授業のコマ数が達してないからあと1日でも休んだら卒業できないぞ!」と言われる始末。そんな脅しがかかると、それまでのんびり構えていた私ももっと必死に息子を起こさないといけないかも!と思い...普段夜型で朝は睡眠の真っただ中にいる私ですが、息子が起きる時間に合わせて毎朝布団の中から携帯電話で起こしていました。それと早く睡眠に入れるように冬は湯たんぽで布団を温めて、布団に入ったら湯たんぽを布団の外に出すなど睡眠導入しやすい温度の工夫もしていました(寝る前に手足を温め、その後は手足の体温を低くして眠るという効果)。寝る2時間前に息子が湯たんぽを布団に持って行き、布団を温めていました。息子も自分の2つの携帯電話のアラーム機能を使って時間差で10回アラームが鳴るようにセットしたり、携帯電話の上に枕や布団が乗ってしまい音が聞こえづらくなってしまうのを防止するために少し高い位置に携帯電話や時計を置いたりと、「起きなくてはいけない」と自覚してからは何重にも対策をするようになりました。さらに寝る前に自分に暗示みたいに、朝〇時に起きる!と心で唱えるようにしたようで、これも息子にはけっこう効果があったようです。必ず起きなくては卒業できなくなるという緊張感、何重にも重ねた対策、起きるぞという意識。それからは毎朝起きるようになっていきました。あんなに起きられなかったのに息子が、就職後は...!?Upload By かなしろにゃんこ。そして現在は、就職をして毎朝必ず決まった時間にスッと一人で起きて出社するようになったから、驚き~!!まぼろし~??ウソのようなホントの話!急にできるようになったんです。なんで起きられるようになったのか息子に聞いてみました。すると、「学校は行っても行かなくてもどちらでもいいと感じていたから、ヤル気になるのにも身体の調子が上がっていくのにも時間がかかってた。でも仕事は賃金が発生するから、アラームが鳴るとパッと目が覚めて体が動くようになってきた!多分会社の人に迷惑がかからないようにしなきゃ!という気持ちと、オレはお金が大好き♡だし、働くことは嫌じゃないし楽しいから♡」といいます。あんなに起きられなくて保育園時代から18年間私を困らせていたのに、社会人になると急に変わることもあるんだな~と思いました。息子にとって起きる動機があることがなにより重要だったみたいです。おかげで私は夜型で仕事をすすめて、早朝にゴミ出しした後に昼前までゆっくり眠れるようになって幸せです。
2019年12月23日~未就学期から将来の就労・自立まで~上尾市主催「発達障害児家族支援講座」「発達障害児家族支援講座」(埼玉県上尾市主催)は、発達障害があるお子さんの保護者を対象に、お子さんへの支援や関わり、社会的資源について、未就学期から将来の就労・自立までさまざまなライフステージにおける支援を学ぶ講座です。2019年10月14日(祝)に行われた鳥取大学大学院教授 井上雅彦先生の基調講演をかわきりに、お子さんそれぞれの発達を育むLITALICOジュニア、就労移行支援を行うLITALICOワークス、障害のあるお子さんとご家族のライフプランのサポートをするLITALICOライフプランニングのスタッフが全4回のリレー講座を行います。発達障害のある子どもへの支援~学習支援を中心に~お子さんの発達の心配や育児の悩みをサポートする「発達障害児家族支援講座」。講座第2回目は「発達障害のある子どもへの支援~学習支援を中心に~」をテーマに、・発達が気になるお子さんへの学習支援・ ”個”と”環境”へのアプローチ・学習支援の具体例について、LITALICOジュニアのスーパーバイザー・阿部先生が登壇、紹介しました。発達が気になるお子さんが通うLITALICOジュニアでの「授業についていけない」「特別支援学級在籍だが、学校ではなかなか勉強が進まない」という学習ニーズのあるお子さんへのサポート例について紹介。各単元の予習や復習より優先するのは・学習しづらい要因は何か どうすれば学びやすいか・困ったときに何ができるか等を一緒に考えること。学習でのつまずきの背景には、一人ひとり違う困難があります。それに気づき、解決策を考えていくのです。例えば、順を追って文章を読むのが苦手なお子さんには「国語のテストでは、定規を当てて印をつけながら読むと飛ばさずに読めるね」、計算が苦手でパニックになってしまうお子さんには「算数の公式をノートの上に書いてから計算を始めてみよう」というように、お子さん一人ひとりに合わせて考え、サポートすることが大切です。続いて、“個”と“環境”へのアプローチについて説明。Upload By 発達ナビ編集部お子さんの困りごとは、周囲との相互作用によって生まれます。個とは、子ども自身にある特性。環境とは、ご家庭・教育機関・地域・配慮などの個をとりまく全てを指します。双方がうまくかみ合わないと困りごとが生まれてしまいます。お子さんが「視界がせまい」「聞き取りづらい」「不安になりやすい」場合、「正面に座る」「静かな環境を整える」「相づちを打つ・笑顔を向ける」ことで、困りごとを減らしていくことができます。このように、お子さんにフィットするように、環境面を整えていくことが大切です。「氷山モデル」についてもご紹介しました。Upload By 発達ナビ編集部今は水面下に隠れているけれど、これから表出する可能性がある困難さがあるかもしれないという考え方です。例えば、板書を写すのが遅いお子さんの場合、(板書が)見えていない・書くことが苦手・モチベーションが上がらない・文字情報の認知の困難さ・記憶の困難さ、といった可能性が考えられます。また、お子さんを褒めることで「自己肯定感を上げる」重要性についてもお伝えしました。自己肯定感が下がってしまうと、環境を整えても本人が挑戦する気持ちが生まれにくくなります。褒めるポイントがうまく見つけられないときは、「褒めるハードルを下げる」「(結果ではなく)努力していることを褒める」「困った行動をしていないことを褒める」などのコツがあります。LITALICOジュニアでは、好きや得意を活かせたり、楽しく学べたりするためにさまざまなタイプの教材を用意しています。その理由は、お子さんがいろいろな教材を試してみて、覚えやすい方法を「自分で選ぶ・決める」体験をしてほしいと考えているからです。お子さん自ら「こうやってみよう!」と思いつく状態をつくることで、自信やモチベーションのアップにつなげていきます。学習支援の講座を終えてUpload By 発達ナビ編集部今日は40名以上の方にご参加いただきました。皆さんが熱心に聞いてくださり、また講義後のアンケートでも「環境を整えることが大事だと再確認できた」「学校との面談の参考にしたい」等のお声をいただくことができ嬉しかったです。お子さまの抱える困りはさまざまなので、一人ひとりの思いや願いを大切に日々の支援に携わるようにしています。特に今回のテーマでもあった学習支援においては、ご本人にあった学び方や考え方を見つけられると「これならできる!」という自信や「もっとやってみたい!」という意欲につながります。学習面での自己肯定感が低いお子さまも少なくないですが、自分の得意な学び方を見つけて今後に活かしていってほしいなと思います。私には短期記憶障害をもつ弟がおり、講義の中で彼の学生時代や仕事上の困難さについてもお話しさせていただきました。彼自身も学校のテストや実習で大変苦労していましたが、自分に合う学び方や苦手なこととの向き合い方を見つけながら一つひとつ乗り越えています。自分なりの方法が見つかるまでは少ししんどいですが、一人でも多くのお子さまが「これならできる!」「こうすれば分かる!」という自信を見つけてほしいと思っています。
2019年12月22日知的な遅れのあるASDのある人を支援したい人へ――WEB講座をひらきます私が院長をつとめるよこはま発達クリニックでは、2020年にいくつかの講座を行います。どれも、自閉症がある人の支援の質をよりよくしていくために生かしていただきたいという思いでひらきます。今日はその内容について、ご紹介したいと思います。自閉症スペクトラムは、40年ほど前に、ローナ・ウイングとジュディス・グールドがイギリスのある地域の子どもたちを調査研究した結果から提唱された概念です。最近では、自閉症スペクトラムの概念が社会の中に広がり、正常知能域(高機能)や成人、女性の自閉症スペクトラムに注目が集まっています。年齢や性別、知的な水準によってさまざまな現れ方をする自閉症スペクトラムの支援目標や支援の実際は、多岐に渡ります。そのような中で、知的な遅れの明らかな自閉症の人たちが感じている世界を知り、彼らの困難を理解することは、わたしたちが、自閉症スペクトラムを理解し支援を考えるための基本となると考えています。そこで、知的な遅れのある自閉症スペクトラムの人たちを理解するための基本および支援の原則について、わたしたちが日頃大切にしている考えを連続講座としてまとめました。これから受講が可能な講座は、次の3つです。◇知っておきたい福祉制度や親亡き後のこと/佐々木康栄(2020年1月17日~24日開講)◇問題行動に対する対応の原則/内山登紀夫(2020年2月14日~21日開講)◇知っておくべき医学的問題~てんかん、カタトニア、薬物療法~/蜂矢百合子(2020年3月6日~13日開講)自閉症スペクトラムの人々を理解するためのエッセンシャルー本質と基本を考えるための講座です。2020年春のセミナー「自閉症スペクトラムの理解と支援」を開催私たちは、毎年夏に一般の方に向けたASDに関するセミナーを行っています。1997年に当時としては珍しい発達障害を専門にする「仲町台発達障害診療所」を立ち上げ、2000年に現在のよこはま発達クリニックに改称し、以来20年以上にわたってASD(自閉症スペクトラム)を中心に発達障害の医療と支援を行ってきました。クリニックを受診される方々を支援するときに常に大事にしてきたのは「ASD(自閉症スペクトラム)でok」、「親子で穏やかな生活を目指す」、「家族と協力して子どもを支援する」、「一人ひとりの特性や興味・関心に合わせた無理のない設定をする」、「環境を整える」ということ。そのためには、より多くの人たちの理解が必要となります。ですから、診療所開設からこれまでの間、私たちは毎年「夏のセミナー」を続けてきました。2020年は、夏にオリンピック・パラリンピックが開催される関係で時期を少しずらし、春に「自閉症スペクトラムの理解と支援」セミナーを開催する運びとなりました。私、内山をはじめ、よこはま発達クリニックに所属する6人の医師や専門家がお話をします。春のセミナーのテーマは次の3つです。◇基本特性の理解と評価/蜂矢百合子・北沢香織◇支援の原則と実際構造化/佐々木康栄・飯塚直美◇問題行動とそれへの対応/宇野洋太・内山登紀夫この3つに焦点をあて、具体的な支援の方法についてもご紹介する予定です。ぜひお越しください。日時:2020年3月20日(金)~22日(日)場所:大正大学(東京都豊島区)費用:各日11,000円(税込)定員:150名(先着順)よこはま発達クリニック
2019年12月21日障害の有無にかかわらず競える場としてスタート!「ePARA 2019」は午前10時からスタート。メインMC岸大河さんを中心にバラエティー番組のようなスタイルで進行、YouTubeでも会場の様子を配信しました。まずはゲストの紹介から。ePARA 2019アンバサダーとなった乙武洋匡さん、車いすユーチューバーの寺田ユースケさんが挨拶しました。Upload By 発達ナビ編集部ePARA 2019アンバサダー乙武洋匡さん「車いすユーザーとして生活する中では、ほかの人ができるのに自分ができないことが多くて、ストレスをためることも多少あると思うんですが、きょうは、障害の有無に関係なくプレイできるという状況を作っていただいたので、ぞんぶんに楽しみたいです!」車いすユーチューバー寺田ユースケさん「足が悪い中、昔から野球をやってきました。(子ども時代に)eスポーツがあれば、もしかしたら人生の選択肢がもっとたくさん広がっていたのかもしれないと感じています。今日も車いすの子どもたちがいっぱい来てくれているので、ゲームで活躍できる姿を見せて、選択肢を増やしてもらえたらと思います!」メインMCによる「このePARAという大会が障害者雇用につながり、社会的課題の解決や、eスポーツの更なる発展、障害がある人・ない人にとって初の共通種目として戦える、唯一のユニバーサル競技となることを目標に、ePARA 2019をここに開催いたします」という宣言のあと、大会が始まりました。「ぷよぷよ」が、チームスポーツに進化する!?午前中は「ぷよぷよ大会」エキシビションマッチ。第一回戦は、寺田ユースケさんVS 乙武さん。2人とも車いすユーザーですが、ゲームにおいては不利と見えた乙武さんの圧勝となりました。次に、鳥越勝さんVS吉成健太朗さん(国立八雲病院からのオンライン参加)の対戦ののち、ePARA主催者加藤大貴さんの「戸田市加藤家」VS夫婦で参加の「武蔵野市加藤家」と続きます。加藤家対戦では、それぞれ家族が1組になってゲームを展開。家族で1人のプレーヤーとなるスタイルは、操作ボタンをそれぞれが担当するということ。この試合は、戸田市加藤家、主催者の加藤さんの勝利となりました。加藤さんは、「私たちは4人家族なので、4つのボタンをそれぞれ担当して練習したんです。ぼくは左ボタン、ママは回転ボタン、上の子は右ボタンというように。3才の子どもはよくわからないけど、『僕もやりたい!』っていう参加したい気持ちをくんで、落下ボタン(笑)。ひたすらボタンを押し続ける役です。実は、家族とこんなふうに、ひとつの目標に向かったのって、初めてのことだったと思います。練習中、6才、3才の子どもと、妻も一緒になって『ほら右!右!』とか、『そんなこと言ってない!』とか、わいわい言いながら、家族で盛り上がるのが楽しかったんです」と話してくれました。格闘技対決!キャラクターの闘いの中に公平性が見えた!昼の休憩をはさんで、午後のゲームは「鉄拳7」。3人一組のグループが4組参加、トーナメント方式で優勝争いが繰り広げられました。Upload By 発達ナビ編集部激しい闘いを大画面で見ているうちに、画面上のキャラクターたちには、プレイヤー自身が乗り移っているような気分になります。パワーとスピード、展開の速い攻防の中でビシッとKOが決まっていく様子を見ていると、リアルな格闘技中継を見ているときと同じ感覚になります。バーチャルなものとはいえ、この動きを生み出すこと自体がすごい!と感じるのです。この大会では、プレイヤーに障害があってもなくても、それはハンデにはならない、一緒の土俵に上がって対戦することができるということに価値がある、と実感しました。Upload By 発達ナビ編集部チーム「Whereabouts」(発達障害などがある選手で結成)は、チーム全員、日ごろからゲームを楽しんでいるけれど、格闘技ゲームは初めての経験だったといいます。(実際にプレイしたのは3人、1人は控え選手)。「すぐ負けちゃってくやしかった!でも、練習いっぱいして、コマンドも覚えて、来年も参加したいです!」(カホさん)、「格ゲー以外にも、パズル系、リズム系とか参加できるゲームのバリエーションが選べたらいいなと思いました。でも、楽しかったです!」(まやさん)という感想で、次回もあったら、参加したい!と意気込んでいました。元公務員・成年後見の専門家が企画!障害があっても参加できるeスポーツ大会への思いとは?Upload By 発達ナビ編集部大会終了後、主催の加藤大貴さんにお話を伺いました。加藤さんは元裁判所書記官 。たくさんの判例を見ているうちに、高齢者の成年後見人問題に着目。「高齢者とその家族が安心して暮らせる社会を創る」手伝いをということから、「認知症等で判断能力が不十分な人を地域社会が支える仕組みづくり」を目指して、NPO市民後見支援協会理事・品川成年後見センター職員に転身しました。ePARAを企画したそもそものきっかけは?「私はふだん、障害のある人と高齢者の法律上のサポートをする、成年後見人に関する仕事をしています。そのなかで関わる高齢者、障害のある人を見ていて、みんなテレビやゲームを楽しんでいると知ったんです。何か一緒の楽しみを共有できる空間はないものかなと考えました。障害のあるなし関係なく、誰でも参加して楽しめる、そんな場をつくりたいと思って、『ePARA』というスポーツ大会を開催する運びになりました。開催できて、実際に選手同士の公平性というか、ほんとうに誰でも参加できるし、ゲームの中で対等に戦えることがうれしかったですね」ゲームは社会的コミュニケーションツールになるはず!ゲームというと、なんとなく孤独に部屋にこもってするもの、というイメージがつきまといますが、使い方・やり方次第で変わるものだった、とも加藤さんは言います。「ゲームは、デバイスやルールを工夫することで、楽しみが増すんですよね。私が家族で『ぷよぷよ』をしたように、誰かと分担して1個のプレイヤーになるということも可能。ふだんはチームスポーツじゃないゲームでも、工夫することでチームスポーツになるんです。複数人で1個のプレイヤーになる、という発想にはきっかけがありました。この大会に招待した右半身まひの女性から、「『ぷよぷよ』をやりたいんだけど、体が半分動かないから、障害のない人をサポートにつけていいですか?」と言われて、すごく悩んだんです。それって公平なの?と。じゃあ、どうしたら公平なスポーツとして成り立つのかと考えたら、そもそも複数人で分担するルールにしちゃえばいいんじゃないか、と考えました。こんなふうに、ゲームはもっと、社会的なコミュニケーションツールになるはずです。eスポーツは、コミュニケーションのスポーツだという手ごたえを、実際にやってみて感じました。」どんな人でも、「参加したい」「何かボタンを押したい」という気持ちがあれば、参加できるということを、ePARAは実証してくれたようです。さまざまな特性に合わせたケアは必要。でもそれはクリアできる問題運営上で大変だったことは、どんなことだったのでしょうか。「まずは会場選びでした。eスポーツの専門の会場は都内にいくつかあるんですが、車いすの人も入れる会場がなくて。発想を変えて、人がたくさん集まれて車いすも対応の場所として、カラオケパーティールームを会場に選びました。機材はこちらで運び込むことにして、エレベーターがあり、トイレも車いす対応というところにしたわけです。今回は、会場の広さやスタッフの人数のこともあって参加いただけるチーム数が限られていました。初めて実施して分かったことが多くあるので、ルールなども整えてもっと大きな規模で第2回を開催したいと思います。初の「ePARA」開催、そのホームページには、こんな記述があります。大会やイベントを通して世の中の人に、”困難や限界を超える精神や力”を発信し、気づきを与えより良い社会の実現を目指します。障害者雇用の場では、まだまだ働く側の「できること」を、雇う側が正しく理解していないという現実があります。でも、ePARAを見ていると、障害がある人・ない人、異なる障害がある中でも、ゲームの中では公平に競い合えることがよく分かります。また、デバイスやルールを変えたら、公平性が増すことも、加藤家対戦となった「ぷよぷよ」の例からも分かりました。障害がある人・ない人にどうしたら公平な機会を与えられるかに、ゲームの中で「気づく」ことが、障害者雇用の偏見もなくしていくことにつながっていく、ということを実感できる大会でした。第2回開催にも期待がかかります!ぷよぷよ:(販売元)株式会社セガゲームス鉄拳7:(販売元)株式会社バンダイナムコエンターテインメントTEKKEN™7 & ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
2019年12月20日発達ナビユーザーのたくさんの声を集めてできた、第1弾のコラボグッズ2019年度、発達ナビ×フェリシモによる、発達障害フレンドリーなコラボグッズ企画。この第1弾のコラボ企画では、みなさまの声を元に作った『メッシュリュックインナー』『メッシュお財布ポシェット』『タグカバーシール』『提示カードホルダー』の4つの商品がデビューしました。Upload By 発達ナビ編集部視覚優位なお子さまに向けて、忘れ物防止となるように作られたリュックインナーは、すぐに大人気に。TVで取り上げられたり、SNSでも話題となりました!2020年度、第2弾コラボ企画の実施が決定!皆さんの声をぜひお寄せください「これ、とてもいい!」「大人でもうれしい。」「さらにもっとこうなるといいな!」などたくさんのお声を受け、2020年度にも、第2弾となる新たなコラボグッズづくりにチャレンジすることになりました!さまざまな困りごとをお聞きし、よりたくさんの人たちが参加できるコラボ企画にしたいと思っています。そこで、「こんなことで困っている!」を解決できる”発達が気になるお子さまやママパパが快適に過ごせるためのグッズづくり”に関するアンケートをさせていただきます!アンケートやモニター調査などを通して、皆さんと一緒にグッズを作っていきたいと考えています。ぜひみなさんのご意見をお寄せください。アンケートへの回答は下記のボタンから!
2019年12月20日見るのは大好きな乗り物達。でも、実際に乗るのは…?帰省やレジャー、講習会や体験イベントなど、長期のお休みは普段よりも遠方へのお出かけが増える方も多いかと思います。Upload By 丸山さとこ私は実家が少し遠方にあり、年に2~4回は帰省で片道約5時間の電車旅をすることになります。バスや在来線はまだ数十分の乗車で済むのですが、問題は新幹線です。乗車時間が長く、景色は流れが早すぎて子どもが飽きやすいため、イライラグズグズからのパニックになりやすいのです。Upload By 丸山さとこそんな新幹線を何とか無事にやり過ごそうと、毎年小さな対策を心がけています。基本的にはおもちゃやオヤツで気をひいたりと、ごくごく普通の対応をするだけで特別な秘策があるわけではないのですが、とにかく“ストレスからの総崩れ”に気をつけて過ごすようにしています。移動中に“なんかヒマ”を作らない。Upload By 丸山さとことにかく“なんかヒマ”を作らないことが一番重要なのかなと思います。「なんかヒマ」が続いてしまうと、・なんかヒマ→移動したい→座らされる・なんかヒマ→他のオモチャで遊びたい→他にはもうないよという流れから、「こんな不自由な場所イヤだ!早く降りたい!!」とグズリが始まってしまいます。そうなってからでも一時的に気を紛らわすことはできますが、抜本的な解決(新幹線を降りる・家に帰る)はできないため、やがてパニックになるのもやむなしという状況に!そんな地獄絵図はできるだけ避けたいところです。その時の興味に合わせつつ、”NGなもの”を避ける。Upload By 丸山さとこ新鮮なおもちゃは興味を引きやすいですが、コウは「いつものアイテム」に安心しやすい子であったのと同時に「一発退場なNGポイント」も多い子であったため、できるだけ一度は触らせて反応を見るようにしていました。絵本は好きでも飽きるのが早かったため、小さい本を数種類持って行ったり、そこからクイズを出したりしていました。Upload By 丸山さとこ小さい頃はもちろん、今も有効なのは、スマホやタブレットに子ども向けアプリを入れたもの。お絵かきアプリがあると自分で線を引いたりして遊べるほか、記号や果物や動物を描いて、「さんかくは?」「ゾウは?」などと聞くことでマンネリを防ぐことができました。(目を使うので、あらかじめ酔い止めを飲ませておくようにしていました。)アイマスクやイヤーマフなどの“刺激を軽減できるもの”も、コウに試してもらった上で持っておくと親子共に安心できました。食べ物を落とさない”ひと工夫”Upload By 丸山さとこまた、パニック対策としては”食べ物をこぼさないようにすること”も重要でした。食べ物を口に運ぶ間、片手に持っている袋やテーブルの上の弁当箱を気にすることは、コウにとって難しいのです。「お菓子を口に入れようとしたら袋が傾いて中身がこぼれてしまった」「お弁当を食べている途中にお茶を飲もうとしたら、机の上をなぎ払って弁当を落としてしまった」ということはよくあることです。コウは、落としてはいけないこと自体は分かっているため「どうしよう!落としちゃった!!」「床が汚れちゃう!」「食べるものがなくなっちゃう!」とパニックになります。『そんなコウをなだめつつ床を片付けていたら足をバタつかせるコウに蹴られて、ついでにもう一つのお弁当まで落ちたりして私までパニックに・・・』という展開にならないために、“食べ物を落とさないor落としても散らからない”ためのひと工夫をするようにしています。落としにくい食べ物と、落としても大丈夫な容器で!Upload By 丸山さとこまずは、基本中の基本の対策「食事は両手で食べるものにする」のが確実に有効でした。おにぎりや具の少ないサンドイッチ、惣菜パンなどの食べ物です。カトラリーを使わずに手で掴むので、それだけでも「落としちゃった!」が減ります。おにぎらずやボリューミーなサンドイッチなどの“食べている途中で崩壊しやすいもの”は避けます。Upload By 丸山さとこおやつに対しては、容器で対策をしました。フタ付きの容器に入ったお菓子を選んだり、その空容器にボーロやラムネを入れて持ち運んだりすると、万が一床に落としても中身が大きくこぼれずに便利です。赤ちゃんのおやつケースとして販売されている中蓋付きのタッパーも有効でした。中蓋に手を入れる感覚を嫌がるお子さんもいるかもしれませんが、平気であれば便利なアイテムだと思います。(私は少し苦手で、コウは平気でした。)最後は…覚悟!Upload By 丸山さとこそれだけ対策をしてあっても、泣きぐずりやパニックでどうしようもなくなってしまうことはあります。そんな時は、とれたての魚のようになっているコウを抱えて車両連結部に行きました。「最終的には車両連結部」の覚悟を持って乗車することで、少なくとも「もう打つ手がない!どうしよう!」と私までパニックになることは減らせます。「どうしよう!…仕方ない、連結部で叫ばせよう。」となれば、白目になりつつ時間はやり過ごせます。そんな風に活きのいい魚みたいになっていたコウも、最近では自分で用意した本を読んだり編み物をしたりして時間を過ごすようになりました。その間、ずーっと「ここ面白いよ」「見て!こんなに編めたよ!」「この間ねー」と話しかけられているので、今でも“手が離せるようになりました!”という感じではないのですが、「そんなに話しかけてくれるのも今の内だけかもしれないな…」と思いながら、『ねー!お母さん!』に応えています。「思春期に入れば、『話しかけんなし!』というムード全開で離れた席に座ったりするのかな…?」などと想像しながら、今度の長期休暇の帰省に向けて準備を進めるこの頃です。
2019年12月18日ビバンセとはビバンセとは、リスデキサンフェタミンを成分とする薬の販売名で、不注意、多動-衝動性を改善させる効果があります。6~18歳の小児を対象に、2019年3月に販売承認され、2019年12月3日より販売が開始されました。6歳未満の子どもへの安全性は確認されていません。また、現時点では、本邦における成人期の適応は取得されていません。これまでにADHDの治療薬として、中枢神経刺激薬のコンサータ、非中枢神経刺激薬のストラテラとインチュニブが販売されています。ビバンセはコンサータと同じ中枢神経刺激薬に属します。かつてコンサータと同じ成分の「リタリン」について、不適切な流通や乱用者の存在が問題になりました。そのため、コンサータについては流通規制が行われています。具体的には、資格のある医師しか処方できず、調剤できる薬局も限られています。2019年12月よりコンサータの流通規制が強化され、患者さんの登録も開始されています。ビバンセについても同様の流通規制が敷かれており、加えてビバンセは体内で「d-アンフェタミン」に変わることから、覚せい剤取締法に規定する覚せい剤原料にされ、覚せい剤取締法による規制も加わっています。添付文書では「使用実態下における乱用・依存性に関する評価が行われるまでの間は,他のADHD治療薬が効果不十分な場合にのみ使用されるよう必要な措置を講じること」という記載もあります。このようにみていくと、ずいぶんと敷居の高い薬だと感じられるでしょう。日本の現状では、そのとおりです。ただ欧米では第一選択で使用されている薬剤です。最も大切なのは、正しい診断のもと適切な処方がなされ、医師の処方に従って正しく服薬すること、そして服用後の経過を正しくモニタリングすることです。これらの前提のうえで、この薬剤について詳しくみていきましょう。ビバンセがADHDを改善する仕組みビバンセは体内に吸収された後、血液中でアンフェタミンに変化します。このアンフェタミンがADHD症状を改善するのです。ADHDのある人は、脳内で神経に情報を伝える働きを担う神経伝達物質の作用が十分ではないと考えられています。特に、喜び、快楽に関連したドーパミンと、恐怖、驚き、興奮に関連したノルアドレナリンです。ビバンセは、神経と神経の間(シナプス間隙)における神経伝達物質のドーパミンとノルアドレナリンの働きを高める作用があるのです。詳しい仕組みをみてみましょう。Upload By 発達障害のキホン神経伝達物質のドーパミン、ノルアドレナリンが神経の末端から放出されると、次の神経細胞にある受容体で受け取り、それが信号となって神経伝達が行われます。このメカニズムは、神経と神経の細胞の間にある狭い空間(シナプス間隙)の神経伝達物質の濃度に依存します。神経伝達物質は、トランスポーターと呼ばれる再取り込み口から神経細胞に回収され、再利用されます。ADHDのある人では、何らかの理由で神経伝達物質の作用が少なくなっていると考えられています。アンフェタミンは、神経伝達物質を取り囲んでいるシナプス小胞に直接作用して、神経末端からの神経伝達物質の遊離を促進するとともに、トランスポーターにおける再取り込みを阻害することで、神経と神経の間(シナプス間隙)にある神経伝達物質の量を増やし、神経伝達を高めると考えられています。参考:ドパミン | 厚生労働省 e-ヘルスネットビバンセとアンフェタミンの違い出典 : ビバンセは、消化管から吸収された後、血液のなかで代謝されて、アンフェタミンになるというお話をしました。それなら、アンフェタミンを最初から服用したらいいのではないか、とお考えになるでしょう。実際に、欧米ではアンフェタミンの製剤が販売されています。しかし、ビバンセはそれ自身が薬効を持たず、代謝されてアンフェタミンになる、そのことによってアンフェタミンよりも安全性を高めている薬剤なのです。このような薬剤をプロドラッグといいます。プロドラッグとは、そのままでは体にはまったく影響を及ぼさず、体内に入って代謝されることでその効果を発揮する薬のことです。代謝を利用するため、血液中で急激に濃度が上がらず長時間効果が続くように設計されています。プロドラッグであるビバンセをもし意図的に吸入などの方法で接種したとしても何の効果も及ぼさないため、乱用のリスクが低いのです。また血液中の濃度も緩やかに変動しますから、多幸感が生じにくいのです。依存、乱用のリスクは、急激に血中濃度が上がり、急速に下がっていくときに高まります。したがって、プロドラッグであるビバンセの血中濃度の変化の緩やかさは、アンフェタミンが有している依存、乱用リスクを低めていると考えられています。依存、乱用リスクを軽減するために、もっとも重要なことは、その薬剤を本当に必要としている患者さんが定められた用量を服用するという適正使用です。医師は、患者さんや家族、学校等の情報から正しく診断する必要がありますし、患者さんは決まった用法・用量を守って服用しなければなりません。ビバンセには流通規制があり、登録されている医師のみが処方でき、登録薬局のみで調剤することになっています。患者さんをシステムに登録し、同じ患者さんが複数の医療機関でビバンセを受け取ることがないよう制度化されているのです。ビバンセの用法・用量ビバンセはカプセルの薬で、20mg、30mgの2種類が用意されています。通常は、30mgから服用を始め、70mgを上限として必要に応じて増量していきます。増量の必要があるかどうかは診察のうえで医師が判断するため、自分で増量して服用することはやめましょう。ビバンセには併用が禁止されている薬があることから、医師の診察では服用している薬を忘れずに報告してください。●モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤セレギリン塩酸塩(エフピー)ラサギリンメシル酸塩(アジレクト)※モノアミンとは、ドーパミンやノルアドレナリンをはじめとする神経伝達物質の総称のことです。ビバンセは、ドーパミンやノルアドレナリンの作用に深く関係していることから、併用すると神経の外に神経伝達物質が増えてしまい、命に関わるほどの高血圧をもたらす可能性があります。他にもビバンセを服用するにあたっては、併用に注意しなければならない薬があります。自己判断せず、必ず医師に相談しましょう。●尿のpHをアルカリ化する薬剤炭酸水素ナトリウム等※ビバンセの有効成分d-アンフェタミンは腎臓から排出されるため、腎臓で排出される分が少なくなってしまい、作用が強くなりすぎてしまう恐れがあります。●尿のpHを酸性化する薬剤アスコルビン酸等※尿のpHをアルカリ化する薬剤とは反対に、有効成分を過剰に腎臓から排出してしまうため、作用が弱くなりすぎてしまうことがあります。●セロトニン作用薬選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)セロトニン・ノアルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)三環系抗うつ薬等※ビバンセを併用することで、セロトニン作用薬の効果が強まり、セロトニン症候群を発症することがあります。●メチルフェニデート塩酸塩コンサータリタリン※ビバンセと同じ仕組みではたらく薬剤のため、作用が増強する恐れがあります。ビバンセ・添付文書ビバンセの有効性ビバンセが、ADHDに対して有効であることは国内、海外においても確立しています。また、海外のデータからは、ビバンセの効果は他のADHD治療薬よりも強力であることが報告されています。国内の6歳~18歳の小児162人を対象として、53週間にわたってビバンセを服用したグループと見た目の違わないカプセル(プラセボ)を服用したグループとを比較し、薬の効果と安全性を調べる試験が行われました。その結果、服用後1週間からビバンセのグループではプラセボを服用したグループに比べてADHDの症状が有意に改善したことが認められました。さらに53週後まで効果が減弱しないことも報告されています。ADHDの治療薬は、大きく分けて中枢刺激薬と非中枢刺激薬のふたつに分けられます。アメリカのADHD治療のガイドラインでは、コンサータやビバンセをはじめとした中枢神経刺激薬が第一選択で、非中枢刺激薬よりも優先されます。しかし、国内のガイドラインでは、中枢刺激薬と非中枢刺激薬を同列に第一選択としています。そもそも薬剤は、治療効果の強さだけでなく、症状の強さはどれほどか、どういった時間に困難がみられるか、早急に症状を改善しないといけないのか、過去にADHD治療薬を服用した際の副作用はどうか、治療費用の負担はどうなのか、身体的な状況から見て服薬に伴うリスクはどう見積もられるか、他の精神疾患を合併しているか、可能な通院頻度はどの程度か、患者の希望はどうかなど、さまざまな観点から、医師と患者(あるいは家族)とともに相談して決定していくものです。ビバンセは、効果が明確で、また、海外では第一選択に位置づけられるなど、強力な治療選択肢の一つです。しかし、ビバンセがプロドラッグであり依存リスクが軽減されているとはいっても、体内でアンフェタミンへ変化する物質であるということになりますと、患者さん側の思いとしても慎重になるでしょうし、患者さんが不安を感じる薬剤については医師も慎重になりがちです。日本では、海外に比べて厳格な流通規制を敷いていますし、添付文書にも「使用実態下における乱用・依存性に関する評価が行われるまでの間は,他のADHD治療薬が効果不十分な場合にのみ使用されるよう必要な措置を講じること」と書かれています。これらの理由から、当面はビバンセの使用は、アメリカなどとは異なり他のADHD治療薬が効果不十分な場合に限定されることになると思われます。ビバンセの副作用出典 : ビバンセの安全性を確かめる試験では172例中、154例(89.5%)で有害事象が認められました。有害事象は、その試験に参加している間に生じる有害な事象、ということで、必ずしも薬剤との因果関係があるわけではありません。特に注意が必要なのは、頻度の高い副作用、プラセボに比べて有意に高い頻度で認められる副作用です。代表的な副作用は、食欲減退 136 例(79.1%),不眠 78 例(45.3%),体重減少 44 例(25.6%),頭痛 31 例(18.0%),悪心 19 例 (11.0% )でした。成長期のお子さんですので、一番頻度も高く、ご心配になるのは、食欲減退、それに伴う体重減少でしょう。特に、薬剤が作用している昼の食欲が下がりますので、朝食や夕食、あるいは薬が切れてきた時間の間食などで補う必要があることもあります。以下に挙げる副作用は、安全性を確かめる国内外のいずれの試験でもあらわれていないため頻度は不明ですが、可能性として考えられるので注意が必要です。・ショック,アナフィラキシー・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)・心筋症(頻度不明)・依存性(頻度不明)ADHD薬の一覧表ADHDの処方薬といっても、仕組みや効き方はそれぞれ違います。Upload By 発達障害のキホンまとめADHDの治療薬として新たに承認されたビバンセについてご紹介しました。治療効果は明確な薬剤であるため、これまでの治療薬で効果が不十分であった場合の選択肢となります。アメリカと日本では、本剤の位置づけはかなり異なっています。また、日本では厳格な流通規制も敷かれています。ビバンセはプロドラッグであり、依存リスクが軽減されていますが、だから問題がないというのも間違いですし、他方でアンフェタミンだからと治療選択肢から完全に排除してしまうのも行き過ぎです。正しく知ったうえで、適切な治療を選択することが求められます。日本は海外に比べると、ADHD治療薬の選択肢は少ないものの、代表的な治療薬がそろったことから幅広い治療のニーズに応えることのできる環境は整いました。治療薬の選択を巡って、主治医と十分な意見交換をして治療を決定していくことが大切です。その際には薬物療法以外の対処についても検討し、必要に応じて両者を併用していくことが重要です。塩野義製薬株式会社・ビバンセ20mg、ビバンセ30mg・臨床に関する概括評価年12月3日薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会議事録 | 厚生労働省厚生労働省・リスデキサンフェタミンメシル酸塩製剤の使用に当たっての留意事項について Dealing with ADHD: What You Need to Know | U.S.FOOD & DRUG参考:『中枢刺激薬の依存・乱用リスクは製剤特性により軽減できるか?』 | 桑原秀徳著(臨床精神薬理.2019;22(10):983-991.)参考:『注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン第4版』| ADHDの診断・治療指針に関する研究会齊藤 万比古/編(じほう)参考:『Lisdexamfetamineの依存・乱用リスクを巡る国内の知見』| 高石久著(臨床精神薬理.2019;22(10):993-1000.)
2019年12月17日「お手伝い」は家事の全体像が見えづらい?わが家流の教え方は...子どもはお手伝いから家事の基本を学び、自らの生活に役立てていく...と、かつて聞いたことがありました。そこで私も、自分の子どもたちにはぜひお手伝いする子になってほしいと思っていました。ええ...思っていました...。しかし、我が家のでこぼこ兄妹は、調子のいいときは切れ目なく自分の楽しい活動に熱中しており、不調のときはお手伝いどころではないので、なかなかそのタイミングをつかむのが難しかったのです。Upload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロお手伝いをしてもらいつつ教えることができれば、作業もはかどるし効率的ではあるのですが、作業の一部を分担しても、自分が何をやっているのか、最終的にどうなったのかが分かりにくいようなのです。そのため、手が足りていない部分を”お手伝い”としてやってもらうというのは諦め、「やりたい!」とやってきたときには一つの仕事を最初から最後まで通してやってもらうことにしました。最終的には家事をできるようになってほしいのであって、お手伝いのうまい子になってほしいわけではないからです。効率はとても悪いですが、なんとか2人とも中学生になるころには、簡単な料理と後片付け、そしてお使いぐらいは出来るようになりました。「今やるべき家事」に気づけない凸凹きょうだいには...家事を「見える化」!現在、お兄ちゃんのタケルは19歳、妹いっちゃんは12歳です。2人とも作業自体は難なくこなすようになり、言えばやってくれるのですが、気づいて、先をみて行動することは難しく、家事ができるというレベルには至りません。ゴミ箱にゴミがいっぱいになっても捨てようとは思わないし、今から出かけるがお昼には帰るからご飯を炊いておこう...みたいなそういう見通しを持った自発的な行動が難しいのです。そこで...Upload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロよくホームセンターなどで売っている壁掛けポケットに、今やってほしいちょっとした作業のメモ書きとお金を一緒に入れておくことにしました。そうしたら、2人とも家事をちょいちょいやってくれるようになりました!家事をする気はなくもないけど、今どんな仕事が発生しているか分からなかったのが、こうしてクエストにすることで「見える化」でき、とりかかれるようになったようです。中に入れているお金は本当に小銭(10~100円ぐらい)なのですが、「そんなに入ってなくてもいいねん。ログインボーナスみたいなものだから!」と喜んでくれます。お金が目的ではないが何もないと寂しい...ということみたいです。先日、「カバンの手入れをする」というクエストをこなした後、いっちゃんが「今まで何度も土の上にカバン置いちゃダメって言われてもピンとこなかったけど、何でダメなのか分かった!汚れるからだね!」と言っていました。そのうちクエストごっこにも飽きてしまうのかもしれませんが、やめても何かいいものが残りそうな気がします。
2019年12月17日