2周年を迎えたLITALICO発達ナビ、ユーザーの皆さんの声を募集しました!Upload By 発達ナビ編集部LITALICO発達ナビは2016年1月26日、発達障害ポータルサイトとしてオープン!本日2018年1月26日で2周年を迎えました。会員数も2018年1月26日現在、10万人を超え、多くのユーザーの皆様にご利用いただいています。ココで現在、発達ナビにはどんなサービスがあるか、見てみましょう!【タイムライン】…ユーザーさんが自分の気持ちや日々の出来事をつぶやき、ほかのユーザーさんと交流できます【みんなのアンケート】…テーマや質問に回答。みんなの回答も見られるコーナーです【Q&A】…ユーザーさんが自分の聞きたいことや悩みを質問。投稿に対して他のユーザーの回答が集まります【コラム】…当事者ママの体験談や専門家のコラム、発達障害についての概説コラムやニュース記事が読めます【コミュニティ】…「共通の趣味や話題がある人とつながりたい」ユーザー同士が交流できるコーナーです【親子のヒント】…子どもの困りごとに関して、臨床心理士や作業療法士の専門家がヒントを紹介!イラストもたっぷりで対処法がわかります。【施設情報】…発達が気になるお子さまが利用できる全国の施設が検索できるコーナーです。ほかのユーザーさんがどんなふうに発達ナビを使っているのか、どこが気に入っているのか、気になっている人もいるのではないでしょうか?今回は2周年を機に、ユーザーの皆さんのお気に入りのサービスや活用法を「みんなのアンケート」で聞きました!アンケートの回答から、いくつかご紹介します!Upload By 発達ナビ編集部【発達ナビ2周年!】発達ナビでのお気に入りのサービスを教えてください!「私は一人じゃない!」発達ナビで会えるみんなとのつながりが心地いい出典 : 会員さん同士の交流を楽しめるタイムラインやコミュニティの機能。「ここに来れば仲間がいる」そう感じて、育児で孤軍奮闘しているとき、仕事で疲れたとき、たあいのない会話をして笑ったり、日常の小さな報告をしているとの声をたくさんいただきました。コミュニティ、Q&A、タイムラインをみて、みんな真剣に生きている姿勢、パワーをひしひしと感じ、自分1人ではないと、力をもらってます。タイムライン。真夜中のテンションで書くとおかしな事になりそうなので実況はしませんが子供が夜中に起きた時に更新されていくのを見て孤独ではないのだな、と勇気づけられています。みんなのアンケートやタイムラインが好きです。皆さんからの投稿を読み、私だけではない…と思え気持ちが楽になります。何度も読み返してます❤️発達ナビに登録して8ヶ月ほど。はじめは「親子のヒント」の続きが見たくての登録だったけど、利用し始めると、「タイムライン」が興味深い。あとは「Q&A」。勉強になる。やっぱり好きなのはタイムラインとQ&Aです。出会いの場であり、気付きがあり、それから息子の成長記録。気持ちを分かってくれる仲間がここにいる。ここでの繋がりが、すごく力になっています。「ココでだけは本音が言える」自分の気持ちを吐き出せる場所に出典 : 普段は弱音を吐かずに頑張っているけれど、発達ナビでは「疲れた」「悩んでいる」そんなふうにちょっとネガティブなことや愚痴、本音を言っても大丈夫、そんなふうに感じているユーザーさんも。交流するユーザーさん同士が、いろんな人の立場や気持ちを尊重して寄り添える。そんなタイムラインやQ&Aの風通しの良い雰囲気が、みなさんの本音を引き出しているのかもしれません。なかなか定形の方たちには理解して頂けない悩みや気持ちを理解して下さる方がここにはいるという事。これが1番大きいです。勉強させて頂ける事が大変多く有り難い存在です。タイムライン辛い気持ち、本音を遠慮なく吐き出せるところ。初めてこのサイトを利用して、本音をぶちまけたら多くの方が嫌な顔せずに共感して下さってホッとしました。使い方を誤らないようこれからもちょくちょく色んなことを書いていきたいですタイムラインや他のコミュニティーに参加させて貰い、他愛ない会話や時には愚痴、悩み事を相談させても頂きました。慣れないせいか、自分自身のコミュ力にも落ち込み、私の特性上にも初めの時にはリタリコでも気を遣い過ぎていた時期、勝手ながら私のコミュニティーを作らせて貰い、主に呟き場やリアルな本音を吐き出す場所として利用させて貰いました。「知りたい情報がココにある」知識を得るのに活用中!出典 : コラムや親子のヒントでは、専門家によるコラムや、子どもの困りごとに即した対処法をわかりやすく紹介しています。また、当事者や保護者のリアルな体験談コラムは、「うちの子もおんなじ!」という共感や「そういう接し方もあるんだ!」という発見があると人気です。かなしろにゃんこ。さんのマンガは、息子本人の障がい受容の助けに大変お世話になりました。m_ _mかなしろにゃんこ。さんのマンガを見たがるので、「これを見たいなら、お母さんの話を真剣に聞きなさい」と言って、自閉症スペクトラムとは何か、ADHDとは何か、あなたにも同じようなところがあるけれど、苦手なことをほったらかしにしないで、ちゃんと向き合わないといけない。と話しました。ムダなプライドを、私が色々言って下手に刺激するよりも、かなしろにゃんこ。さんの息子さんのリアルなお友達との対応やエピソードの方が、本人のSSTの復習や同学年の子との接し方のヒントになっているようです。楽々かあさんさんは、私はぺアトレを受けたのですが、小学校高学年になってからでしたので、効果はあるにはありましたが息子本人にも難しかったですし、自分の思考改革にもすごく時間がかかりましたし、今もガチガチなので、具体的で効果的な声掛けの復習や気づきに大変お世話になっています。「コラム」が好きです。息子の症状に見合うような内容のコラムであれば尚のこと。そうでなくとも、知らぬ情報が出てきていることも多いので、ここへきてまず最初に開くのは「コラム」と決まってます(^^)息子が未就園の頃は「親子のヒント」に本当~に助けられてました。いまは「コラム」が一番のお気に入りです。以前は「ADHDブログマンガ」とかで検索していろいろ読んでましたが自分で検索するとどうしても当たり・ハズレがあるのでコラムで良質なブログがまとめて読めるのはとてもイイ!です。子どもが成長してることに気づいた!出典 : 「親子のヒント」を利用しているうちに、息子さんの成長に気づいたという嬉しい回答もありました!久しぶりに「親子のヒント」のページを覗いてみたけど、はじめてここにきたときに読みたかった「発語・会話」のページ、今見てみると、読みたいテーマが変わっていることに気付きました。そっか、息子が出来ることが増えたから、読みたいものも違うんだ!そうやって間接的に感じた息子の成長です。「どうしたらいい?」気軽に聞ける!回答で新たな考え方に気づく!出典 : 【Q&A】私もアンサーを書かせて頂く事があるのですが、他の回答者の方の答えがとっても、役立っており、私の拙い回答以上に得るものが大きいです。また、質問されていた時は元気がなかったユーザーさんが、他の方の質問には回答者として、しっかり親身に答えているのをみて、元気になったんだなぁーと勝手に嬉しくなったりしています★「みんなのアンケート」さりげないテーマに沢山の方から色んなアンサーが出る…って言う所を楽しく感じています。当事者・家族・関係者…それぞれ事情は違えど「発達障害」て繋がり、一人一人違う答えや反応があることに面白さを感じています。支援機関や病院などでは受けられないアドバイスや新たな発見があります。先生や支援の方に言いにくい事や相談しても分かってもらえない事に気づいてくれました。自分が神経発達症でよかったとは思わないけど自分がADD.ASD ではなかったら発達のことも含めて色んな方とお話しが出来なかったと思います。「発達ナビにあったらいいな」と思うサービスのアンケートもUpload By 発達ナビ編集部発達ナビにあったらいいな、というアイデアも募集しています!よりよいサイトを目指して。3年目の発達ナビにもご期待ください!2周年おめでとうございます(⌒▽⌒)やっぱり、コラムが一番見ますけど、Q&Aや、コメントが付くと「お知らせ」で知らせてくれるなど、利用者目線な作りがお気に入りです。少しずつでも確実に、使いやすく探しやすく紹介しやすいサイトへと改良を重ねて下さっているスタッフさんには頭が下がります。これからも宜しくお願いします(∩_∩)アンケートでは使ってくださっている皆さんの活用法や感想などの嬉しいご意見や、「こうしてほしい!」というご意見もたくさんいただきました。まだまだアンケートでは皆さんのご意見を募集中です!ユーザーの皆さんのお役にたてるサイトを目指して、発達ナビではたくさんのコラムやニュース、サービスをお届けしたいと考えています。3年目を迎える2018年も、どうぞよろしくお願いします!
2018年01月26日大人気の絵本『はらぺこあおむし』のカフェが、1月18日に期間限定で銀座にオープンする。「はらぺこあおむしのフレンチトースト」TM & © 2018 Eric Carle LLC.「はらぺこあおむしカフェ」は、“色彩の魔術師”と評される絵本作家エリック・カールが創り出す、鮮やかな色彩の魅力を“食”で表現するという世界初の試みに挑戦。絵本『はらぺこあおむし』のアートの世界に入り込んだような、賑やかでワクワクする雰囲気を感じられるデザインの店内で、“食べることの楽しさ”をテーマにグルテンフリーのキッズメニューや、産直の旬の果物を取り入れた体に優しく遊び心のあるメニューが登場。また、赤ちゃん連れの方には無料で離乳食を提供する。「おひさまのプレート」TM & © 2018 Eric Carle LLC.「かようびのプレート」TM & © 2018 Eric Carle LLC.イベント期間中は、カフェ限定のキービジュアルが施されたオリジナルマグカップを手に入れることも。世界中でここにしかない、エリック・カールのアートと食の融合を楽しんで。【店舗情報】はらぺこあおむしカフェオープン日:2018年1月中旬予定場所:サンデーブランチ住所:東京都中央区銀座2丁目2-14 マロニエゲート銀座1 4階
2017年12月01日子ども用の絵本を選んでいるとき、なつかしいキャラクターを見つけて思わず手にとってしまうことはないでしょうか。大好きすぎていつも手元におき、何度も読み返していた絵本。そこにはキュートで愛らしいキャラクターたちの姿があります。今回はママも大好きだった「愛されキャラ」のでてくる絵本を集めてみました。■とおくがみえるね、ムーミントロール作:トーべ&ラルス・ヤンソン/訳:当麻 ゆか/出版社:徳間書店 「とおくがみえるね、ムーミントロール」 「ムーミンのおはなしえほん」第6弾。登場するのは一卵性双生児のちいさな2人組「トフスラン」と「ビフスラン」です。トゥーティッキに借りた望遠鏡をなくしてしまったムーミンは、この2人があやしいと疑うのですが…。独特の世界観があるムーミンですが、その絵はとってもかわいらしく、目にやさしい色彩がゆったりした気持ちにさせてくれます。心をなでるようなムーミンママのアドバイスも子を持つママにとっては印象的。深呼吸して読みたくなる、あったか絵本となっています。■しかけえほん ピーターラビットのおはなし作:ビアトリクス・ポター/訳:きたむら まさお/出版社:大日本絵画 「しかけえほん ピーターラビットのおはなし」 マグレガーさんの畑には、はいらないこと。おかあさんからきつくいわれていたのに、いたずら好きのピーターは畑にはいってレタスをむしゃむしゃ。そこをマグレガーさんに見つかってしまい…。世界中で愛される名作を「しかけ絵本」で楽しめるのがこちら。つまんだり、めくったりと手を動かしながら読み進めていくことで、ハラハラ、ドキドキの逃走劇をピーターラビットと一緒に体験している気分が味わえます。絵本が誕生するキッカケとなったのは、作者が5歳の少年にあてて書いた絵手紙のなかの「お話」だったといいます。遊び心たっぷりの作者の人柄を感じさせるエピソードですね。■チャーリー・ブラウンなぜなんだい?― ―ともだちがおもい病気になったとき ―作・絵:チャールズ・M・シュルツ/訳:細谷亮太/岩崎書店 「チャーリー・ブラウンなぜなんだい?― ―ともだちがおもい病気になったとき ―」 白血病で入院したジャニス。スヌーピーと仲間たちは病気について、さまざまな疑問がわいてきます。「どうして?」「なぜ?」子どもにとって病気は、目に見えないわけのわからないものではないでしょうか。病気になった子、心配する子、そうではない子。病気をとおして、立場が違う人の気持ちがあらわになるので「ちょっと難しい」と感じるママやお子さんもいるかもしれませんが、物語のなかで「答え」を真剣に探そうとする登場人物たちに、ハッとさせられる瞬間があるかも。ときどき、とぼけた姿で登場するスヌーピーが物語にぬくもりを与えてくれています。■アニメおさるのジョージ アイスマイルーム原作: マーガレット・レイ&ハンス・アウグスト・レイ/訳:山北 めぐみ/翻案:ジュリー・ティボット/出版社:金の星社 「アニメおさるのジョージ アイスマイルーム」 雪がつもった日、イグルーという雪のいえをつくることにした子ざるのジョージ。雪のブロックで土台を仕上げたら、ドーム状に積み上げて完成! その日はそこで眠ることにしたけれど、寒すぎて眠れないと思ったジョージは…? トホホな結末になりそうだからやめておこう、といった選択肢がジョージにはありません。ジョージの魅力はその好奇心だけでなく「自分でやってみる」という行動力にありそうです。やりたいこと、気になったことをジョージがそのまま代わりにやってくれる。「おさるのジョージ」シリーズはいたずら好きな悪友(笑)をもっている気分にさせてくれますね。■バーバパパのこもりうた作:アネット・チゾン タラス・テイラー/訳:山下 明生/出版社:講談社 「バーバパパのこもりうた」 どんなものにも自由に体のかたちを変えられる、フランス生まれの「バーバパパ」。ママと7人の子どもたちからなるバーバパパファミリーシリーズのなかでも、特に人気があるのがこちらの絵本。人間の赤ちゃん、アリスのお世話をすることになったファミリーは、ゆりかごやベビーバスに変身して子育てをお手伝い! 個性豊かで仲良しなキャラクターたちが赤ちゃんのお世話を楽しそうにする様子は、子育ての秘訣をのぞき見ているよう。その献身的な姿に「うちにもバーバパパファミリーがいてくれたら…」とうっとりしてしまうママもいそうです。ミルクのあげ方、お世話の仕方が分かりやすく、ユニークに描かれているので、これから兄弟ができる予定のお子さんにもおすすめですね。今回ご紹介したキャラクターたちは、関連商品やグッズなどを街なかで目にする機会も多く、誕生してから長く愛されてきたキャラクターでもあります。小さいときに感じたワクワクやトキメキを、わが子にも感じてもらえたらうれしいですね。
2017年11月20日絵本は、わんぱくな子どもが食いついてくれる魔法の書籍です。読んでいるときは、しっかり大人しく聞いてくれることが多いのではないでしょうか。でも、同じ絵本ばかり読むと飽きられてしまい、ちゃんと聞いてくれません。だからと言って、新しい絵本をたくさん購入しては、出費もかさみます。今回は、そんなお悩みを抱える方に「飛び出す絵本の作り方」をご紹介します。製作開始!の前に作り始める前にやらなくてはいけない重大な作業があります。それは「物語を作ること」、そして「ページ割り」です。せっかくの絵本作り!やっぱりオリジナルストーリーに挑戦したいという気持ちが湧き上がると思います。ですが、最初の数冊はストーリーが決まっている一般的な作品を作る方がオススメです。物語を決めたら、どのページに何のシーンを入れるか「ページ割り」を決めましょう。今回は、誰もが知っている「桃太郎」を製作します。絵本に直接描いてもいいけれどそれではさっそく作り始めていきましょう。用意する材料はこちら。【材料・道具】●白紙の絵本(画用紙などにホチキスするだけでも代用できます)●画用紙●和紙●のり●カッター●はさみ●色鉛筆●油性ペン絵心に自信がある方は、直接絵本に絵を描いてもOKです。ですが、絵心に自信がない方や、失敗したくない方は、別の画用紙にキャラクターパーツを作って貼っていく方がオススメ。このやり方ならば、失敗も減りますし、立体感が増します。この様に、鉛筆で下絵を描いて、はさみやカッターで切り取ります。鉛筆の線がパーツに残っていると手作り感が増してしまいます。そのため、内側をカットするか丹念に消しゴムで消しておきましょう。切り取ったパーツは絵本に貼って行きます。簡単にできる!飛び出す貼り付けかたここからは肝心な飛び出す仕掛けをご紹介します。まずは一番簡単な、飛び出す貼り方について。紙の弾性を利用し、草が飛び出している様に感じられます。飛び出させたいパーツの下側に糊付け部分をつけ、点線のところで折り込みます。下部に糊付けするだけで、自然に立ち上がります。この仕組みは小さいパーツ向けのギミックです。飛び出し方に強弱をつけたいときはこの飛び出すしかけも作るのは簡単です。おばあさんのパーツを作り、後ろ側から紙でバネを作ります。長方形に切った画用紙を、アルファベットの「Z」型に折り込み、片方をパーツ、片方を絵本に貼り付けます。開けた瞬間に、ビヨンと浮き出します。より飛び出した感じを出したい際には、Zの折り込む回数を増やすといいでしょう。同じパーツを何枚も重ねるだけで立体感が出る!続いては、より立体的にに感じる方法をご紹介します。先ほどの仕掛けはページの全体に散らして作れますが、見開きの中心部では立体感が減少します。そこで、中心部分できれいに見られる仕掛けを作ります。まず、桃になるパーツを複数枚作成します。今回は、8枚ほど切り出しました。パーツを半円に折り込み、糊付けしていきます。画用紙と絵本の側面を糊付けすることで、両ページに立体的に桃が広がります。あとは、この桃の間から赤ちゃん桃太郎が飛び出る様にすれば完成です。迫力の大きい仕掛けは縦に作ろう!絵本というと横に開くものが多いですが、迫力のあるの飛び出し方を演出したいときは、縦型がオススメです。今回は、一番の見所となるシーンでこの方法を使いました。それは、桃太郎が鬼を成敗するシーンです。まず、仕掛けを作りたい2ページの大きさに合わせて画用紙をカットし、本と同じように半分に折り込みます。続いて、折り目を付けたところからハサミを入れます。切り込みに差をつけることで、仕掛けに遠近感をつけることができます。桃太郎の着物は和紙を使って少し華やかに。桃太郎の腕や足などの細かいパーツはわざと余白を残してます。動きのあるパーツは破損しやすいので、この様に一部残しておくのがオススメです。子どもの没入感を増やすために登場人物を家族にしても良さそうですね。実際に貼り付けてみると、この様な形に。桃太郎と鬼に高低差がついているので、本を軽く開いたり閉じたりするだけで桃太郎が動いている様に感じられます。実際に子どもの反応をみると、手作りしているときから興味しんしんで、いつもよりも喜んでくれました。さいごに定番の物語をベースにしながらも、学んで欲しい人生の教訓や、楽しい話を盛り込むことで、既製品にはない一冊が出来上がります。なにより、オリジナルな絵本は子どもの記憶にも残りやすいです。今回ご紹介したもの以外にも、動く絵本や手触りを楽しむ絵本など、自作絵本は工夫するだけでおもしろいものがいろいろつくれます。今回ご紹介した飛び出るギミックも添え、ぜひオリジナル絵本にトライしてみてくださいね。
2017年11月11日発達ナビ編集長・鈴木悠平のオススメ本発達ナビでは秋の読書週間に合わせて様々な方におすすめの本を紹介いただきました。しめくくりに、発達ナビ編集長の鈴木悠平が、発達ナビのユーザーの皆さんにご紹介したい本をピックアップしました。『イラスト図解 発達障害の子どもの心と行動がわかる本』北海道の「こころとそだちのクリニックむすびめ」院長である、児童精神科医の田中康雄先生の著書。表紙にある”「困らせる子ども」は、「困っている子ども」です。”のメッセージの通り、発達障害のある子どもたちの側に寄り添い、さまざまな特性を持つ子どもたちが、身の回りの出来事をどのように感じて、どうして困ってしまうのかを、イラスト付きでやさしく解説しています。学術的な難しい専門用語はほとんど使われておらず、発達障害についての前提知識がなくても簡単に読み進めることができます。発達障害について知りたい、子どもの行動の理由を知りたいといったときの「はじめの一冊」としてピッタリな本です!『ぼく、アスペルガーかもしれない。』著者の中田大地さんは、2001年北海道生まれ、本書執筆時はなんと8歳!小さいころから音や光に対しての過敏性が強く、集団行動にも難しさがあったことから、小学校進学時は特別支援学級で学ぶことを選択。自分の目や耳はどんな風に感じているのか、自分はどんなことが得意で、どんなことが辛いのか…日常の一つひとつの体験を、中田さんが自分自身の言葉で語っています。”しっかり働ける大人になるために僕はもっと、自分のことを知らなくてはいけない。”ーー主治医の先生やお母さんたちとの対話を通しながら、自分自身のことを知り、学校の中でみんなと一緒に学び過ごしていくためには何が必要か学んでいく中田さん。子ども自身の目線から発達凸凹の大きいお子さんの感じる世界が描かれた貴重な本です。続編の『僕たちは発達しているよ』(2010年, 花風社)、『僕は、社会(みんな)の中で生きる。―お家で、学校で、アスペルガーの僕が毎日お勉強していること』(2011年, 花風社)もぜひあわせてどうぞ。『わが子の発達障害告知を受けた、父親への「引継書」。』首都圏在住、資源・エネルギー関連の会社に勤める著者の白山宮市さん。次女が自閉症スペクトラムの診断を受けてからのご自身の経験をもとにした、父親による、父親のための父親業務「引継書」です。企業で長く働いてきたビジネスパーソンならではの喩えとして、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合に、損害を最小限に食い止め、いちはやく事業の継続・復旧を図るために策定されるBCP(事業継続計画)になぞらえた、FCP(家庭生活継続計画)の策定を白山さんは提唱します。わが子の発達障害診断・告知を受けた瞬間の心の動揺や落ち込み、そこからの立ち直り、夫婦間の対話や家庭内での役割分担の決定、職場への説明や立場・働き方のギアチェンジ、療育等の社会資源の利用や学級・学校選択などなど…発達障害のある子どもを育てる上でどうしても避けられない保護者への負担・困難を受け止めつつも、家族とともにいかに歩んでいくかを、冷静な筆致で叙述しています。体験談をベースにしつつも、発達障害のある子どものいる家庭がたどる道筋や利用できる社会資源などが俯瞰してまとめられており、どちらかというと構造的で体系的な理解を好む人が多いと言われる父親(男性保護者)読者にとって非常に参考になる書籍だと思います。鈴木悠平プロフィールUpload By 発達ナビ編集部1987年生まれ。東日本大震災後の宮城県石巻市におけるコミュニティ事業の立ち上げ、コロンビア大学大学院での地域保健政策の研究を経験した後、株式会社LITALICO入社。発達支援教室「LITALICOジュニア」での指導員、「LITALICO研究所」の立ち上げ・運営業務等を経験したのち、発達障害に関するポータルサイト「LITALICO発達ナビ」( ) の編集長に就任。NPO法人「soar」( )理事も務める。
2017年11月10日ライター・鈴木希望さんのおすすめ本フリーライターの鈴木希望さん。ご自身と息子さんがともにASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けており、発達ナビでも体験を綴ったコラムを連載中です。そんな鈴木希望さんに発達ナビユーザーにおすすめの本を4冊教えていただきました。子育てや家事に疲れた時、親子で本を読む時間をつくってみてはいかがでしょうか?『妖怪ウォッチ』「言わずと知れた人気漫画。主人公のケータ君が様々な妖怪と出会い、友達になるというストーリーなんですが、人々を困らせる妖怪と話してみると、実は「誰かを困らせたいわけではなく、妖怪自身が自分の性質や能力の取り扱いに困っている」というパターンが多いんですね。『あ、これ、発達障害当事者の状況に似ているな』と。妖怪たちの吐露を聞いたケータ君が、『でもそれってこんなふうにいいところもあるよ』とリフレーミングしたり、『それをこういうふうに活かしたらどう?』とアドバイスするんですね。なので、『ああ、これは多様性受容の話なのだな』と私は理解しています。基本はギャグ漫画ですけれど、そのように観点を変えて読んでみると面白いかもしれません。」(鈴木希望さん)「発達障害について理解が深まる本を教えてください」と聞いたところ、鈴木さんが教えてくれたのは意外にも妖怪をテーマにした漫画『妖怪ウォッチ』。『コロコロコミック』で連載中の、大人気ニンテンドー3DSゲームを原作とした漫画です。小学5年生のケータが森の中で「妖怪執事」のウィスパーと出会い、妖怪ウォッチを手に入れたことから物語は始まります。妖怪ウォッチをつけると、見えないはずの妖怪が見えるようになります。悩んだり、イタズラで人を困らせたり、そんな妖怪たちとケータは友達になり、問題を一緒に解決していき…。かわいいキャラクターとわかりやすいストーリーで、子どもに大人気のコミック。2017年11月28日に最新刊14巻が発売予定です。『このあとどうしちゃおう』「おじいちゃんの楽しげなエンディングノートを見つけた男の子が、それを読みながら、どんな気持ちで記したのかと想像を巡らす、楽しくて、ちょっぴり切ないお話です。死に関して語ることって、何となく重いというか、タブーのような雰囲気がありますが、生きることと地続きで、誰しも経験するものですよね。だから、生きることの大切さを語ることと同様に、死についてももっと気軽に語る機会があってもいいよね、とこれを読んで私は感じました。この絵本をきっかけに、8歳の息子とはもちろん、老親とも『このあとどうしちゃおう』『いきているあいだはどうしちゃおう』と話し合う機会が増えました。」(鈴木希望さん)『りんごかもしれない』『ぼくのニセモノをつくるには』に続く、ヨシタケシンスケさんの大人気絵本シリーズ「発想えほん」の第3弾。今回のテーマは「死」。重いテーマですが明るい絵柄でからっと読めるので、子どもから大人まで、家族みんなで考えるきっかけにもなる本です。『子育ては、泣き・笑い・八起き 妊娠・出産・はじめての育児編』「新潟を拠点に活動されている子育てエッセイストさんのご著書。出産1年未満でシングルマザーになり、不安だらけの時期にこの本の元になった『どーいんソレ…!』に出会い、とても救われました。自分に高いハードルを設定しがちで、キャパシティー以上のことをしがちな私は、新米お母さん時代のちゃいさんの姿に自分を感じて、タイトル通りに泣き笑い。ついつい『自分ってダメな親だなぁ…』と思ってしまいがちなお母さん、お父さんには是非、『あなたはとっても頑張っているんだよ!』というちゃいさんのメッセージを感じていただきたいです。」(鈴木希望さん)地元・新潟のフリーペーパーで子育て漫画エッセイを連載しているちゃい文々さん。小学生の女の子、中学生の男の子を育てるシングルマザーとしての奮闘の日々を明るく綴ります。はじめての妊娠から出産、子育てまで、かわいい子どものために頑張ろうとするけれど、なかなかうまくいかずイライラ…。そんな体験をするパパ・ママは少なくないのではないでしょうか?そんなとき、この本は重すぎる子育ての負担を“キャパ・リュック”としておろす方法を提案してくれます。百点満点の育児じゃなくても大丈夫、そんな気持ちになれる一冊です。『逃避めし』「仕事に行き詰まったときや、締め切りが迫っているときの現実逃避として、作った料理を綴った、吉田戦車さんの食エッセイです。計量もせず、ありものでデタラメな料理をするのが私の趣味。そのワクワク感が詰まったこの本が大好きで、繰り返し読んでいます。料理にまつわる思い出や日常の記録も味わい深く、プロが作らないような名もない一品や毎日の暮らしが愛おしくなってきます。」(鈴木希望さん)『伝染るんです。』などで知られる漫画家吉田戦車さん初の料理エッセイ。締め切りを目前になぜか作ってしまう料理「逃避めし」を描き下ろしのイラストたっぷりに語っています。鈴木希望さんプロフィールUpload By 発達ナビ編集部1975年新潟県生まれのシングルマザー/フリーライター。側頭葉てんかんとは生来の付き合い。2009年生まれの息子が発達障害の可能性があると指摘を受け、調べたところ、後日親子揃って自閉症スペクトラム(旧アスペルガー症候群)と診断されました。発達ナビでコラムを連載中。
2017年11月09日精神科医・山科先生におすすめの本を聞きました!精神科医で中央大学教授の山科満先生。クリニックでの診察・カウンセリングも精力的に行い、臨床現場と心理学教育をつなぐ臨床研究に取り組んでいらっしゃいます。発達ナビのコラムの監修者としてもご活躍いただいています。そんな山科先生に、精神医学についての理解を深められる2冊を伺いました。いずれも豊富なエピソードと筆者の深い洞察力で、一般の読者でも興味を持って読める、おすすめの本です!『「こころ」の本質とは何か統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ』「この挑戦的なタイトルに惹かれて発刊間もない頃に偶然手に取り、以来私にとってバイブルとなった本です。発達障害に向き合うにあたっての「考え方」を教えてもらいました。発達障害に関する臨床経験も知識も、今よりもずっと乏しかった頃は(今でも多いとは言えませんが)、私はほとんどこの本を頼りに臨床を行っていました。学部の1年生の授業でもテキストとして使っています。」(山科満先生)学習院大学教授の滝川一廣さんは『子どものための精神医学』(医学書院)や『家庭のなかの子ども 学校のなかの子ども』(岩波書店)などの著作でも知られる児童精神科医です。2004年に刊行された本書では、統合失調症、自閉症、不登校の3つを取り上げ、「こころ」の本質とは何かを考えます。「こころの病は決して異常ではなく、人間のこころの本質のある現れである」という考えに立つ滝川一廣さん。自身が臨床の現場で感じたことやエピソードなどを交えながらわかりやすい筆致で語られ、精神医学の入門書としても読みやすい本です。『火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者』「著名な脳神経外科医(にして著述家)による患者のインタビューを元に構成された本ですが、タイトルになっている「火星の人類学者」とは、『我自閉症に生まれて』で有名なテンプル・グランディンの話です。彼女は自分を「火星からやってきた人類学者」に喩え、周囲の出来事を徹底的に観察分析し、頭の中にデータベースを構築することで適応力を向上させていったのだと説明しています。大学生まで生き延びたアスペルガーとおぼしき人にこの本を読んでもらうと、「自分のことだ」と言われることがしばしばあります。(山科満先生)『レナードの朝』でも知られる脳神経科医サックス博士が出会った7人の患者についてのエッセイで、全米で大ベストセラーとなった本です。自閉症のある動物学者テンプル・グランディンをはじめ、トゥレット症候群の外科医、色彩感覚を失った画家など、障害が才能となって開花した人が登場します。サックス博士は7人と診察という形で交流を重ね、そのエピソードと彼らそれぞれへの理解を深い洞察力を持って描いています。障害とその人の個性や才能との境目はどこにあるのか、そもそも境目はあるのだろうか…様々なことを考えさせてくれるエッセイです。山科満先生プロフィールUpload By 発達ナビ編集部山科満(やましなみつる)中央大学文学部教授。精神科医,臨床心理士。専門は青年期精神医学、精神分析的精神療法。大学教員となって,発達障害傾向ゆえに不適応に陥っている若者の多さに驚き,発達障害と本腰を入れて向き合うようになった。山科満さんのページ|LITALICO発達ナビ
2017年11月07日アナログゲーム療育アドバイザー・松本太一さんに発達ナビユーザーへのおすすめ本を聞きました!松本太一さんは、アナログゲーム療育アドバイザー。ボードゲームやカードゲームなどを使って発達障害のある人のコミュニケーション能力を楽しく高めるという「アナログゲーム療育」の開発者です。全国で研修や講演を行う傍ら、発達ナビでもコラムを発表しています。今回は、松本さんに子育てをしている発達ナビユーザーに読んでほしい本を教えてもらいました!『子どもへのまなざし』「子育てのバイブルとして多くの親御さんに読まれています。「子どもの発達」と親の役割について、これほど平易に書かれた本は他にありません。」(松本太一さん)著者は児童精神科の医師として40年以上活躍された故・佐々木正美さん。自閉症のある方への支援プログラム「TEACCH(ティーチ)」を日本に紹介、普及に尽力されたことでも知られています。乳幼児期は子どもの人間としての基礎となると考える佐々木さんが、あたたかな視点で語る育児書です。佐々木さんには多くの著書がありますが、語りかけるようなわかりやすい言葉で書かれたこの本は特にパパママに長く愛されています。「これでいいのかな?」「がんばっているのにうまくいかない」と子育てに悩んだときに開いてみてはいかがでしょうか?『赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア: 自分を愛する力を取り戻す〔心理教育〕の本』「トラウマやフラッシュバックに悩まれている思春期以降のお子さんとその親御さんに読んでほしい。思い出したくない記憶とどう向き合うか、わかりやすく具体的に解説されています。」(松本太一さん)みんなが知っている『赤ずきんちゃん』に登場するオオカミと赤ずきんちゃんの物語仕立てでトラウマについてわかりやすく説明しています。トラウマに苦しむ人や家族が理解しやすいように工夫されていますが、その内容は、トラウマの仕組みからフラッシュバックへの具体的な対処法、家族や支援者の具体的な支援法まで、具体的かつ網羅的に紹介されています。『勇気づけて躾ける―子どもを自立させる子育ての原理と方法』「別名「対人関係の心理学」とも言われるアドラー心理学に基づいた子育てを、豊富な事例とともに解説。子どもの自主性を尊重した親の関わり方や、兄妹の間に働く心理の解説は、子育てに新しい視点を与えてくれるはず。」(松本太一さん)子育てに悩むパパ・ママにおすすめの本として挙げてくれたのがこの本。アドラー心理学はオーストリアの精神科医アルフレッド・アドラーが築いた心理学です。アドラー心理学では「人間は、分割できない個人という全体として、目的に向かって行動する」と考えます。「子どもが言うことを聞いてくれない」「自主性を身につけてほしい」と悩むパパ・ママも多いのではないでしょうか?この本ではアドラー心理学をもとに、子どもへの理解や自由をどう教えるかなどを紹介しています。『教育心理学講義』「「心理学のモーツァルト」と呼ばれた天才ヴィゴツキーの30歳の著作。「教師が100で生徒が0」という前提の一方的な知識教授に偏った教育は時代遅れであり、教師は子どもが自ら学ぶ環境を整える調整者であるべきだという彼の主張は、この本の出版から90年後を経て今なお先進的。」(松本太一さん)松本さんが愛読する座右の書として教えてくれたのが旧ソ連の天才心理学者ヴィゴツキーの名著。ヴィゴツキーは唯物弁証法の立場から現代心理学を方法論から問い直し、批判しました。この『教育心理学講義』は師範学校で行われた教育心理学の講座をまとめたもので、1926年に刊行されました。37歳という若さで亡くなったヴィゴツキーですが、今もなお世界中の心理学者に影響を与えています。松本太一さんプロフィールUpload By 発達ナビ編集部松本太一(まつもとたいち)フリーランスの療育アドバイザー。カードゲームやボードゲームを用いて、発達障害のある子のコミュニケーション力を伸ばす「アナログゲーム療育」を開発。各地の療育機関や支援団体で、実践・研修を行っている。東京学芸大学大学院障害児教育専攻卒業。教育学修士。NPO法人グッド・トイ委員会認定おもちゃインストラクター
2017年11月06日スクールカウンセラーの池田先生に聞いた、発達ナビユーザーへのおすすめ本!発達ナビでコラムを連載している池田行伸先生。スクールカウンセラーとしての豊富なご経験の中から、印象的だった保護者や子どもへの支援を紹介しています。コラムの具体的な事例やさまざまな立場への支援を参考にしている発達ナビユーザーもお多いのではないでしょうか?今回は池田先生に、保護者や支援者など、子どもとかかわる大人に読んでほしい本と、愛読している本を教えていただきました!『子どもに障害をどう説明するか―すべての先生・お母さん・お父さんのために』「障害を理解していない人に話す話し方がよくわかる。子どもを傷つけない言い方で子どもに説明する方法のヒントが得られる本。」(池田行伸先生)「障害について子どもにどう説明したらよいのか」「障害って何?と子どもに聞かれたらどう答えたらよいのか」そんな悩みを抱える保護者や学校の先生も少なくないのではないでしょうか?本書では、障害をどのように説明するか、特別支援学級の教師である相川さんと東北大学教授の仁平義明さんがわかりやすく具体的に答えます。『夜と霧』「ユダヤ人強制収容所の体験が書かれている。希望の持つ意味を教えてくれ、困難に向き合うときの知恵と勇気を与えてくれる。」(池田行伸先生)池田行伸先生が愛読書として挙げてくださったのは、フランクルの『夜と霧』。ユダヤ人精神分析学者が自身のナチス強制収容所での体験を綴った世界的名著です。原著の初版は1947年。日本では1956年に霜山徳爾が訳し、2002年に新版として池田佳代子訳が発行されています。池田行伸先生プロフィールUpload By 発達ナビ編集部池田行伸(いけだゆきのぶ)國學院大學人間開発学部子ども支援学科教授特別支援教育士スーパーバイザー上智大学文学部卒業上智大学大学院修了博士(心理学)専門は神経心理学。現在は國學院大學人間開発学部子ども支援学科教授、佐賀大学名誉教授。特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)の資格を持ち、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校のスクールカウンセラーを歴任している。人が生まれて発達していく過程の概略、性格・人格・人格の偏りの概略が学べる本です。
2017年11月04日ライター・林真紀さんに聞いた、発達ナビユーザーにおすすめしたい本!林真紀さんは、発達ナビでコラムを連載するママライターさん。発達障害のあるお子さんを育てる中での発見を、林さんならではの目線で分析したコラムが人気です。介助犬や音楽療法など、新しい話題をいち早く紹介してくれる、情報収集のアンテナの高さにも定評があります。そんな林さんに、ご自身が読んで子育てに役立ったり、励まされた本を教えていただきました!『自閉症児のための明るい療育相談室』「『生活編』『遊び編』『お友達編』『ことば編』『行動編』『学校編』に分けて、自閉症の子どもの特有の行動について応用行動分析(ABA)の観点からアドバイスが書かれています。ある行動に対して、奥田先生と小林先生の二人がそれぞれ分析を加え、異なるアドバイスを提示。それぞれのやり方のどちらが自分の子どもに適しているか、あるいは別の方法があるのではないかと考えながら読み進めることができます。また、行動の背後にある原因を分析することで、社会生活上の問題を解決していこうという応用行動分析の方法論は、発達障害ではない子どもの子育てにも役立ちます。取り上げられている子どもの行動が、乳幼児期のものから学童期まで幅広いため、何年もの間繰り返し手にとって読んでいます。」(林真紀さん)林さんが発達障害をテーマにした本として、まず挙げてくださった本書。著者は、発達障害のある子どもと家族を支援する心理臨床家・奥田健次さんと筑波大学名誉教授の小林重雄さん。お二人とも行動療法が専門の専門行動療法士、臨床心理士です。この本では、行動療法の立場から、自閉症の子どもを育てる上での悩みや困りごとと対処法が54も紹介されています。わかりやすいQ&A形式で解決のヒントを探ることのできる本です。『発達障害の子の立ち直り力 「レジリエンス」を育てる本』「発達障害の子どもを育てるときに、何を目標にして育てれば良いのか分からなくなるときがあります。例えば、特性を克服することが大切なのか、あるいは特性を踏まえたうえで支援することが大切なのか…。そんな悩みに押しつぶされそうだったときに出会ったのがこの本。「レジリエンス」という言葉は聞きなれない言葉ですが、簡単に言えば「心のしなやかさ」、つまりつらいことがあれば落ち込むが、それを引きずらずに立ち直って元気になれる力のことを言います。頑丈に見えて、無理をして負担が蓄積してボキッと折れてしまう心ではなく、ときには折れたり曲がったりするけれど、また立ち直る心のことを「レジリエンスのある心」と定義づけています。この本では、発達障害の子どもが「強い心」ではなく「しなやかな心」を持つことができるように育てるにはどうしたら良いのか、そのための親の関わり方について書かれています。発達障害の子育てについて新しい視点を与えられた本でした。」(林真紀さん)林さんのコメントの通り、レジリエンスとは「復元力・回復力」と訳される心理学の用語で、自分が困難や逆境にあるときに、対応し克服する力のことです。近年、発達障害をはじめ、さまざまな分野で注目されている考え方です。本書では、発達障害のある子どもがレジリエンスを身につけるためのステップをわかりやすく、身近な具体例で紹介しています。パパママにもわかりやすいイラスト図解が豊富で、読みやすいのも特徴です。『ふしぎだね!?ADHD(注意欠陥多動性障害)のおともだち 』「ADHDの子どもの行動の特性や困り感について、いくつかのパターンに分けて漫画で紹介しています。さらに、そんな子どもたちに対してどのような手助けや声かけをしたら良いのかについても、イラストで分かりやすく説明してくれています。子どもにも十分分かる構成になっているので、当事者の子どもはもちろん、その兄弟姉妹、それからクラスメイトの子どもにもおすすめです。」(林真紀さん)親子に読んでほしい本として林さんが教えてくれたこの本は、様々な学校でのトラブルの場面を、カラフルなイラストやマンガで子どもにもわかりやすく取り上げています。「自分勝手」「らんぼう」などと誤解されてしまうこともあるADHDの子どもがどうしてその行動をしたのか、その背景とともに対処法を紹介しています。『毎日かあさん』(コミック)「西原理恵子さんの漫画を読んだとき『あ、子育てってもっと適当にやっちゃっていいんだ』と肩の力が一気に抜けました。そして、小さい頃から割と手のかかる子だった西原さんの息子さんの姿に、我が息子の姿を重ねながらいつも読んでいました。その息子さんも、高校生になって一念発起して猛勉強し、海外留学。成田空港でアメリカへ旅立つ息子さんを見送りながら、『たった16年しか育ててないのに』『男の子は 急に 走る』という西原さんの言葉に号泣でした。我が家の手のかかる息子も、10年たったらこんな風に逞しく飛び立っていくのかもしれない、と励まされる思いでした。」(林真紀さん)子育てに疲れた時・悩んだ時に林さんがおすすめするのが、2017年6月に完結するまで毎日新聞で16年にわたり連載された西原理恵子さんの漫画。第8回文化庁メディア芸術祭賞、第9回手塚治虫文化賞、第40回日本漫画家協会賞などを受賞。アニメ化や映画化もされているので、ご存知の人も多いかもしれません。漫画は西原家を舞台に、息子・娘との日常をかあさんこと西原さんの目線で描いています。子育て中のパパママなら共感間違いなしの笑えるストーリーはもちろん、泣けるエピソードに愛読者も多い大人気漫画です。林真紀さんプロフィールUpload By 発達ナビ編集部林真紀(はやし まき)翻訳者/ライター。3歳のときに自閉症スペクトラム障害、ADHDと診断された小学校一年生の息子を育てる現役ママライター。発達ナビの連載コラムで活躍中。林真紀さんのページ|発達ナビ
2017年10月30日井上雅彦先生に聞いた、発達障害のある子を育てるパパママにおすすめしたい本!鳥取大学の井上雅彦教授は「応用行動分析学(ABA)」の専門家。発達ナビでは「親子のヒント」や「発達障害のキホン」コラムの監修などを担当しています。発達障害のある子どもや保護者への支援経験も豊富な井上先生に、子どもへの接し方や障害への理解が深まる本を紹介していただきました!『つながろ!―にがてをかえる?まほうのくふう』「自分の苦手なことに工夫をしたり、得意に変えていくことが絵本で学べる本です。発達障害があるないに限らず、多くの親子にぜひ読んでほしい本。」(井上雅彦先生)友達のまいちゃんには発達障害がある。どんなふうにしたらまいちゃんや、先生やクラスのみんながわかりやすくなるのか、どうしたら苦手なことがなくなるのか、「まほうのくふう」を考えよう…子どもへの説明にも使えるわかりやすい絵本です。発達障害とはどんなもの?苦手なことはどんなこと?という障害への理解はもちろん、当事者だけでなく、先生やまわりの友達も一緒に困りごとを解決するヒントがつまったインクルーシブ絵本です。『家庭で無理なく対応できる 困った行動Q&A: 自閉症の子どものためのABA基本プログラム4』「親御さんが一番気になり、またストレスを感じるのが困った行動ではないでしょうか?自傷やこだわりなどがある時、おうちで無理なく解決できるヒントをわかりやすく紹介しています。」(井上雅彦先生)「応用行動分析学(ABA)」とは発達障害児療育のベースになっている理論のひとつです。行動の背後にある原因を分析することで、その子の困りごとを解決していこうとする考え方です。本書は家庭でもできるABAについて、具体的に書かれたシリーズの4冊目。保護者が特に困る癇癪や感覚過敏、自傷などへの対処法がわかりやすく紹介されています。『発達障害の子とハッピーに暮らすヒント―4人のわが子が教えてくれたこと』「堀内さんは、発達障害のあるお子さん4人を育てたお母さん。子育てのコツや工夫が満載です。堀内さんが子育ての中で経験則から発見し、得られた知見は研究や教育原理で得られる示唆とも一致すると思います。」(井上雅彦先生)アスペルガー症候群、ADHD、LDという発達障害の診断を受けている4人のお子さんを育てる堀内さん。本書では、それぞれ特性やタイプの違うお子さんとの毎日の奮闘から編み出した「こんなふうにしたらいいんだ」という工夫を紹介しています。こだわり、パニック、不登校…小学校入学以来、堀内家はさまざまな“問題”に直面しますが、タイトル通り、ハッピーに暮らそうと前向きな堀内さん。勇気と子育てへのヒントがもらえる本です。井上雅彦先生プロフィールUpload By 発達ナビ編集部井上雅彦(いのうえまさひこ)鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授応用行動分析学自閉症支援士エキスパート井上研究室ホームページ井上先生が監修したコラムはコチラ!|発達ナビ
2017年10月27日食欲の秋、スポーツの秋、そして読書の秋ですねぇ。今日は、うちの真逆な兄弟への絵本の読み聞かせ術(術というほどのものではない…)をお伝えしたいと思います。■絵本好きの長男、全く興味のない次男わが家の長男は生まれた時からおっとりで、絵本を読んでもらうのが赤ちゃんの頃から大好きでした。私に限らず、読み聞かせ会などに行っても、周りの子たちが動き回る中、1人じっと座って読み聞かせに聞き入っているので、お友達からも羨ましがられたものでした。そんな長男のおかげで、毎晩寝る前に絵本を読むのもとても穏やかな入眠儀式になっていて、それが当たり前だと思って4年間漫然と読み聞かせていたところ…。同じように赤ちゃんの頃から見せてみても、次男はびっくりするほど絵本に興味を示さない!!■次男を絵本好きにするために試行錯誤本棚から絵本を投げ落とす、ページをひたすらめくりまくる、カバーをビリビリにやぶる…。それが、絵本を使った彼なりの遊び方です(涙)。でも、2人同時に寝かすためには、できれば一緒に絵本を楽しんでほしい。次男に「絵本を読むって楽しい!」ということを知ってほしい。そんな母のエゴにより、次男を絵本好きにさせるための試行錯誤が始まりました。結果としては、どれも正解でした。じっと動かずに絵を見ながら読み聞かせる母の声を聞くだけ、というのが苦手な次男(というかそれが普通ですよね)には、「真似しやすい音」「体験型」そして「動きがある」ということが楽しめるポイントだったようです。特に大げさに声の抑揚をつけたり絵本を動かしたりすると、キャッキャと喜んで、今では暇を見つけると自分でお気に入りの絵本を出してきて、ごにょごにょ言いながら眺めるほど絵本が好きになりました!!そして今や…。好きな絵本をいち早く取って母の膝を占領するのが目的みたいになってきたので、1人一冊ずつ好きな絵本を読んだ後、2人を無理やり膝に座らせて、大小の仲良しなクマが出てくる『かぼちゃひこうせんぷっくらこ』という絵本を、2人の名前に言い換えて読んでいます。すると不思議と、ムギュムギュになって座りながら仲良く最後まで聞いていられるし、その後も穏やかに眠りにつけるようになりました。無理に絵本を好きにさせる必要はありませんが、もし絵本嫌いな子に、楽しんでもらいたいなぁと思われる方は、よかったら試してみてくださいね。
2017年10月24日大人になると、とんと絵本を読まなくなる人も多いのではないでしょうか。でも短い文章と長くないストーリーのなかには、人生経験を積んだ今だからこそ「奥深さ」を感じる絵本があるもの。また小さいころ読んだときは何てことなかったのに、大人になった今読んでみたら心にずしんと響いた… なんてケースもあるようです。今回は読み終えたあとで、じっと物思いにふけってしまう。そんな絵本をご紹介します。お子さんも楽しめる内容なので、ぜひ親子で読んでみてくださいね。■ときめきのへや作:セルジオ・ルッツィア/訳:福本友美子/出版社:講談社 「ときめきのへや」 モリネズミのピウスは森や海や町のなかで見つけたものを持ち帰り、宝物としてへやにかざりつけています。その宝物を見に大勢の人たちがやってきました。でも「どうしてこれが?」とみんなから首をかしげられ…。一見、なんてことのないように思えるもの。でもそれは、ある人にとってはとても大切で、思い出のつまったものかもしれません。誰かの普通が、ほかの人にも普通であるとは限らない。そんなことを改めて教えてくれる一冊です。大切なものを失ってしまったら、心は元気をなくしてしまいます。自分にとって大切なものが何なのか、考えるキッカケを与えてくれるかもしれませんね。■たまご作・絵:ガブリエル・バンサン/出版社:BL出版 「たまご」 ある日突然姿をあらわした大きなたまご。なぜここにあるのか? なかに何が入っているのか? 謎のたまごは人々の好奇心を刺激し、魅了します。ストーリーの進行とともに次々と浮かんでくる疑問。その答えは本のなかにはないようです。読み手によって色を変えるカメレオンのようなこちらの絵本はボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、産経児童出版文化賞美術賞を受賞しています。文章のない絵本ながら、力強く木炭で描かれた迫力あるイラストに圧倒される一冊です。■オオカミくんはピアニスト作・絵:石田真理/出版社:文化出版局 「オオカミくんはピアニスト」 ひとりぼっちのピアニスト、オオカミくんのもとにある日届いた手紙。そこには「ピアノを聴かせてください」とありました。送り主に会うため、オオカミくんは出かけます。道すがらいろんな動物たちに出会い、ピアノを演奏するオオカミくんは孤独というせつなさを背負いながら、演奏によって人を楽しませる喜びを知っていきます。1人だけれど、1人じゃない。そんなことを絵本を通して感じる人が多いようです。「明るく、にぎやかな絵本が好きだけれどこの絵本は特別!」というお子さんもいるようですね。■すきまのじかん作・絵:アンネ・エルボー/訳:木本 栄/出版社:ひくまの出版 「すきまのじかん」 昼と夜の境目。そこに存在する「すきまの時間」はあるとき、よあけのお姫さまに恋をします。ゆうぐれどきにあらわれる、ほんのわずかなすきま時間が美しく感じられるこの作品は、時間に追われていると感じている人こそ、不思議な物語の世界観に魅了されてしまうかもしれません。大判の絵本ながら、ユニークなデフォルメと繊細さが感じられるイラストはストーリーにぴったり。「そろそろ、すきまのじかんかな?」とお子さんと話題にするのも楽しそうですね。■絵本で出会う星の王子さま原作:サン・テグジュペリ/訳:工藤 直子/出版社:ひさかたチャイルド 「絵本で出会う星の王子さま」 小さな星に暮らす王子さまがある日出会ったきれいなバラ。一生懸命お世話をしているのに、バラはわがままばかり。うんざりした王子さまは旅に出ることにしました。いろんな人との出会いのなかで、あるときキツネから大事なことを教わって…。小さなお子さんにも読めるよう、やさしいことばで紡がれた世界中で愛されるサン・テグジュペリの名作。王子さまが出会うものが何を意味するか、それは大人になればばるほど自分に近いものとして捉えられるようになるのではないでしょうか。これまでを振り返って、感慨深い気持ちになる人もいるかもしれませんね。気になる絵本はありましたか? 読み進めていくうちにハッとしてしまう人もいるかもしれません。読んだあと、お子さんと「どう思った?」など感想をいいあうのもおもしろそう。「なんだか最近、いっぱいいっぱいだなぁ」というパパやママにもぜひ読んでほしいです!
2017年10月10日絵本って、子供だけのモノと思っていませんか?―――いえいえ、大人だって十分楽しめるんです。■チェコは絵本大国って知ってた?意外と知られていないかもしれませんが、チェコは絵本大国。どこか懐かしいような素朴さや温かさ。色彩豊かなダイナミックなイラスト。洗練されたデザイン。さまざまなタイプがあり、そのどれもが人気です。かつて共産主義時代に、比較的表現の自由が許されていたのが、子供向けの絵本やアニメーションだったそうです。きっと、子供たちに向けた愛情で溢れているのでしょうね。日本でも、たくさんのコレクターがいるんですよ。■「ロボット」の生みの親、チャペック兄弟がつくる絵本チェコの国民的作家であるカレル・チャペック。「ロボット」という言葉を世界へ生み出した人物として有名です。その兄ヨゼフ・チャペックは、カレルが書いた作品の装丁や挿絵を描きました。カレルの『子犬のダーシェンカ』という写真絵本や、ヨゼフの『こいぬとこねこは愉快な仲間』などは日本でもよく知られています。他にも、たくさんの日本語版作品が出ています。ほのぼのとした素朴なお話は、大人の方にこそ手に取ってもらいたいものばかり。■チェコを代表するイラストレーター、ヨゼフ・ラダのつくる絵本続いて紹介するのは、チェコでは知らない人はいないほどの国民的イラストレータであるヨゼフ・ラダの作品。こちらも日本でたくさん目にすることができます。田園風景や動物など、素朴な絵柄と優しい色合い、チェコらしいなと思わせる作品です。彼の故郷、Hrusice(フルシツェ)はチェコの観光名所でもあります。■ズデニェック・ミレルがつくる絵本――日本でもお馴染みの「もぐらくん」もぐらの「クルテク」は、日本でも大人気ですね。「クルテク」シリーズは日本語版も出ていますし、アニメ化もされています。そんな「クルテク」の生みの親、ズデニェック・ミレルの作品は、世界中の子供に届けたい、という思いからあまりセリフが入っていません。その代わり、子供が大好きな色や音を作品に反映しています。かくいう私も、チェコ語がわからない頃から、子供たちと一緒に楽しんでいました。■幻想的な挿絵が美しいオタ・ヤネチェックの絵本こちらは、グリム童話『眠れる森の美女』のチェコ語バージョン。オタ・ヤネチェックの幻想的なイラストが美しいの一言。ふんわりとした独特の作風、日本にもファンが多いです。■おしゃれなタッチのアドルフ・ボルン画家としても有名なアドルフ・ボルンの作品は、ユーモラスでもあり、シュールさも感じさせます。モダンでおしゃれな絵をよく見つめていると、やっぱり大人向けのような気もしてきます。コミックスといっても、日本の漫画とは少し異なりますが、漫画家としても有名です。『ツォウルとツォウレック』という猫の漫画や『ビーテクとなかまたち』(日本語訳版あり)は、チェコでは知らない人はいないほど有名な作品です。■やみつきになるチェコ絵本こんなに愛らしいイラストを目にしてしまうと、大人でもつい手に取ってしまいませんか?その反面、チェコ絵本は、挿絵を画家が描いているものも多く、日本の絵本と比べるとリアルすぎてギョッとしてしまうものもあります。つい、目が離せなくなりませんか?チェコの絵本は、子供の絵本というより、まさに芸術本。お土産やプレゼントにもおすすめですよ。
2017年09月04日個性豊かな作品たち!夏休み作品展出典 : 一か月以上におよぶ夏休みももう終わり。夏休み中に子どもたちがつくった作品のシェアを募集したところ、たくさんの投稿がありました!この記事で紹介する作品はほんの一部ですが、リンク先ではすべての作品を見ることができます。発達ナビに関わる3人の審査員の講評も併せてお楽しみください!編集長賞Upload By 金裕珍(発達ナビ編集部)まず初めに、発達ナビ編集長である鈴木悠平からの表彰です!出典 : 編集長賞に輝いたのは、wajimakiさんのお子さんが作った「埴輪」です!「埋蔵文化センター見学に行ったあとに作った自前の…笑」とのことです。さん埴輪とは渋いチョイスですねぇ。見た目のインパクトもさることながら、お母さんのwajimakiさんが書かれているように、埋蔵文化センター見学に行ったあとに自分で作ったというエピソードが素敵です。よっぽど印象に残ったんでしょうね。「何かを作って表現したい!」という気持ちが高まるのは、やっぱりこういう、本人にとって強い印象に残った経験をしたときが一番だと思います。きっと文化センターにはお土産に出来合いのミニ埴輪とか、キーホルダーやクリアファイルとかも売っていたんじゃないかと想像します。でもやっぱり、自分で作りたかったんですよねぇ。埴輪って、土から作るものですもん。これからもそのDIY精神を大切に、自分が作りたいものをどんどん作ってほしいですね!岸田CTO賞Upload By 金裕珍(発達ナビ編集部)続いては、岸田CTO賞の発表です。LITALICOの執行役員CTOとして、お子さん向けのアプリやサービス開発を手がける岸田崇志のお気に入り作品は…出典 : プルメリアさんのお子さんが作った「ダイオウイカ」です!プルメリアさんは、作品制作の詳しいエピソードと共に投稿してくださいました。「深海生物が好きな小1の息子と取り組んだ工作、ダイオウイカです。それぞれの足には、空気を入れて膨らませたり、ゴムや針金やペーパー芯が入っていたりと、動く仕掛けあり。うちの子は不器用なので、作品を巨大にして作業しやすくする作戦でいきました。これまでの私の人生で、ダイオウイカや深海生物なんて、全くの無縁だったけど、息子が目をキラキラさせて色々教えてくれるので、私自身の世界も広がります。夏の楽しい思い出をありがとう。」プルメリアさんまるで本物かと見間違うかのようなダイオウイカでとても驚きました。素材の選定と場所によって素材を変える工夫が表現力として素晴らしく、まさに深海生物だ!という雰囲気が出ています。中が青いペットボトルのフタを使うセンスもなかなかです。きっとクリエイティブな視点で日常生活でアンテナを張っているのでしょうね。ダイオウイカの特徴の2本の触腕も先まで特徴を捉えていて素晴らしいなと思います。海で泳いでいる姿を想像して水族館にいった気分になれました。素晴らしい作品をありがとうございます!井上先生賞Upload By 金裕珍(発達ナビ編集部)最後に、発達ナビの監修も務める、鳥取大学大学院教授の井上雅彦先生からの表彰です!出典 : 井上先生賞は、おかみさんのお子さんが作った「ダンボールフェラーリ」が受賞!段ボールでつくったとは思えないリアリティで、ひときわ存在感を放っていました。おかみさんルマン仕様でしょうか?曲線的なボディラインやライトのバランス、ホイールや車内のディテールの細やかさ、色合いもあえてフェラーリレッドでなく白を選択するなど、随所にお子さんの「入れ込み」が感じられます。好きなものを作る時は、きっと時間を忘れ、すごく集中できる至福の時間なのでは、と思いました。製作中の様子や車について熱く語ってくれる様子が目に浮かぶようです。リアウイングがなぜないのかをいつか教えてください。おめでとうございます!これからも熱い作品を作ってください。まとめ出典 : いかがでしたか?想像力に富んだ子どもたちらしい、個性豊かな作品たちですよね。どの作品を見ても、細部にまで宿っているこだわりから、子どもたちの頑張りがひしひし伝わってきます!また、作品を紹介する親御さんたちの文章にも、子どもに対する愛情が感じられ、とても温かい企画になりました。皆さん、ご協力ありがとうございました!
2017年08月31日発達ナビのタイムラインが新しくなります!Upload By 発達ナビ編集部いつも発達ナビをご利用いただきありがとうございます。7月12日にリリースした、発達ナビの新しい「タイムライン」。もうご利用いただいておりますでしょうか。リリース後にも、ユーザーの皆様から多数のご意見・ご要望を頂戴し、ご期待に応えるべくアップデートを続けて参りました。投稿を表示するしくみだけでなく、デザインやボタンなどにも変更を加え、さらに見やすく使いやすくなっています。新しいタイムラインでは、自分がフォローしているユーザーさんの最新の投稿がされるだけでなく、事前に登録した「知りたい情報」を、各公式アカウントからお届けします。また、発達ナビで注目されているユーザー投稿も表示されるようになっています。気になるユーザーさんを見つけたら、投稿の右上にあるフォローボタンからすぐにフォローをすることが可能です。(この機能の利用の有無は「マイページ」の「設定変更」、「タイムライン設定を変更する」から変更することができます)自分に合った情報をより簡単に見つけることができるようになりましたので、ぜひご利用ください。(※2017年6月以降に発達ナビへ登録を行った方は、現在お使いのタイムラインと変更ありません。)新しいタイムラインを使うには?発達ナビへログインすると、「タイムラインが新しくなります」という表示が出ているので、「新しいタイムラインを始める」をタップ/クリックしてください。Upload By 発達ナビ編集部表示される画面で、あなたの「知りたい情報」をタップ/クリックして選択します。ここで選択した項目に応じて、タイムラインに情報が配信されるようになります。Upload By 発達ナビ編集部これで設定は完了です!新しいタイムラインが使えるようになりました!新しいタイムラインに関するQ&A今までのタイムラインは、フォローしているしていないに関わらず、すべてのユーザーさんの投稿が表示されていました。新しいタイムラインでは、フォローしているユーザーさんの投稿や、自身が選択した「知りたい情報」に関係のある投稿が優先的に表示されます。求めている情報を、より受け取りやすくなる仕組みです。新しいタイムラインでは、フォローしているユーザーさんの投稿が中心に表示されるほか、発達ナビで注目を集めているユーザー投稿も表示されます。注目されているユーザー投稿の表示については、こちらから設定を行うことが可能です。また、以前交流のあったユーザーさんの一覧なども表示されるので、気になるユーザーさんを見つけたときは、積極的にフォローしていきましょう。Upload By 発達ナビ編集部新しいタイムラインでは、注目のユーザーさんや、タイムラインで注目されているユーザー投稿も表示されます。表示されるユーザーさんをフォローすることで、新しいユーザーさんとつながることができます。もちろん、Q&Aやコミュニティの投稿から、他のユーザーさんをフォローすることも可能です。また、次の章で説明する、ユーザー検索機能でも、他のユーザーさんを見つけることができます。「知りたい情報」は最初の設定が終わった後でも、「マイページ」の「設定変更」から変更を行うことが可能です。新しいタイムラインへは9月4日(月)に自動で移行いたします。ただし、「検索」のページの「新着の投稿」から、以前のタイムラインと同様にすべてのユーザーの新着投稿を見ることができます。ユーザー検索機能について(会員限定機能)「検索」ページから、他のユーザーさんを検索することができるようになりました。これにより、自分と共通点のあるユーザーさんを簡単に見つけることが可能になりました。この機能は会員限定のため、発達ナビに登録しているユーザーのみ利用できます。Upload By 発達ナビ編集部その他の機能について特定のユーザーの投稿をタイムラインに表示しない、または自身の投稿を特定のユーザーから見えないようにする「ブロック機能」を追加しました。詳しくは FAQをご覧ください。りたりこ)発達ナビFAQより気軽に、より便利に!出典 : 新しいタイムラインでは、これまで以上に欲しい情報を手に入れやすくなっています。またこれまで通り、日常の出来事を気軽に投稿することもできますので、ぜひご利用してみてください。今後とも発達ナビをよろしくお願いいたします。発達ナビ運営事務局
2017年08月29日自分が子供の頃、好きだった絵本。お母さんが読んでくれて楽しかった絵本。我が子のお気に入りの絵本。ママたちの実際のエピソードと合わせてご紹介していきます。第3位五味 太郎さんまず第3位にランクインしたのは、五味太郎さん。「子どものころ、絵が好きで読んでいました。日本語が好きになったのはこういった知育絵本からかもしれません。特に『ことわざ絵本』はユーモアのある絵でわかりやすく説明してあり、何度も読み返した覚えがあります」(31歳女性/妊娠7ヶ月)「『正しい暮らし方読本』。ちょっとひねっている内容がおもしろい。自分が子どものころにとても興味を惹かれた」(32歳女性/お子さん2歳)「『あかのほん』。分かりやすいし、テンポよく読めて、絵のインパクトも抜群なので。(33歳女性/妊娠中/お子さん2歳)」など、個性ある絵のテイストや、お話の面白さに魅かれる方が多いようです。target="_blank" rel="noopener">target="_blank" rel="noopener">きんぎょが にげた (幼児絵本シリーズ)第2位かがくい ひろしさん第2位には、2007年発売の「だるまさんが」をはじめとする「だるまさん」シリーズの作者、かがくいひろしさんがランクイン!「『だるまさんシリーズ』は、繰り返しで分かりやすい。絵が柔らかい」(28歳女性/お子さん5ヶ月)「『だるまさんが』は、絵本を読みながらからだを揺らしたり、子どもと一緒に楽しめる」(33歳女性/お子さん11ヶ月)など、絵のテイストや、小さな子どもにも楽しめる「ストーリーの良さ」「面白さ」が人気のようです。target="_blank" rel="noopener">target="_blank" rel="noopener">だるまさんが第1位エリック・カールさんアメリカの絵本作家、エリック・カールさんが第1位!!「『はらぺこあおむし』が好き。自分も小さいころに好きだった絵本を、今自分の子どもに読んであげられることって、とっても素敵なことだと思うからです」(37歳女性/お子さん4ヶ月)「『はらぺこあおむし』は、デザイン、ビジュアル、表現力、感性が刺激される」(34歳女性/妊娠7ヶ月)など、「はらぺこあおむし」の人気が高く、特に独特の「絵のテイスト」に魅力を感じている方が多いようです。target="_blank" rel="noopener">target="_blank" rel="noopener">はらぺこあおむし エリック=カール作読み継がれる名作、新しい名作あなたのお気に入りの絵本作家はランクインしていましたか?♪他にもたくさんのママの声が届いているのでご紹介します。target="_blank" rel="noopener">【やさいさん】(tupera tupera:学研)「tupera tuperaさんは妊娠前からも好きな作家さんでしたが、他にも好きな作家さんがいたのですぐに手に取って買う絵本ではありませんでした。ですが「やさいさん」を息子に読み聞かせると大喜び!その様子を見てから家にはtupera tuperaさんの絵本やグッズがたくさん揃うようになりました♪」(24歳女性/お子さん6ヶ月)target="_blank" rel="noopener">【うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん】(ディック・ブルーナ:福音館書店)「私自身が祖母を好きだったのもあり感情移入できる作品なのですが、ブルーナさんのシンプルなイラストやストーリーの中に、深い意味を感じられます」(42歳女性/お子さん0歳、1歳)target="_blank" rel="noopener">【もうぬげない】(ヨシタケシンスケ:ブロンズ新社)「子ども目線で話が進んでいき、思いもよらない展開になるのが面白くて大好きです」(29歳女性/お子さん4ヶ月/2歳)target="_blank" rel="noopener">【ぐりとぐらシリーズ】(中川李枝子:福音館書店)「毎晩寝る前に読んで楽しんでいます。ぐりとぐらシリーズは、お話の中に歌が入っているので、読み手によって拍子が変わるのが子どもには楽しいようです。読んであげているうちに息子が話を覚え、オリジナルのリズムで歌ってくれたのが楽しかったです」(30歳女性/お子さん1ヶ月/4歳)ママが子どものころに読んだ絵本から、近年デビューした作者の作品まで、バラエティに富んだ絵本タイトルと、エピソードが挙げられました。【調査概要】・調査方法:妊娠・出産・育児サイト「ベビカム」で調査(インターネットのフォームより回答)・調査対象:妊活中、妊娠中、育児中の方・実施期間:2017年5月31日~6月6日実施・有効回答数:289件【調査内容】・選択肢: 自由回答・調査項目: 絵のテイスト、ストーリーの良さ、面白さ、テーマ性・ランキングの集計方法: 選択肢の中で回答者が「もっともよく利用する」と答えたものを、多かった順にランク付けしています。また、選んだブランドについて、「よく利用する」理由を、各「調査項目」の中から1つ回答してもらい、そのパーセンテージをグラフで示しています。情報提供元:ベビカム
2017年07月19日ひとつのストーリーの中で喜怒哀楽を感じたり、さまざまな “体験” をすることができる「絵本」。あなたのお気に入りの絵本はありますか?気になるあの人のおすすめの絵本、子育てについてインタビューします!■タレント 関根麻里 さんプロフィール1984年、東京都出身。インターナショナルスクールからアメリカのエマーソン大学に進学。飛び級し、優秀な成績にて首席で卒業。大学卒業後、芸能活動を本格的に開始。明るく元気なキャラクターと英語が堪能な語学力とマルチな才能でバラエティ、ラジオ、ナレーション、舞台などで活躍中。2015年女児を出産。1児のママ。父はタレントの関根勤さん。Instagram: @marisekine HP: (浅井企画)■子どもの頃は「おふざけ」が大好きな活発少女―― 麻里さんといえば「元気で明るい」という印象があるのですが、小さい頃はどんなお子さんだったのでしょうか? 関根麻里(以下:関根):元気で活発な子どもでしたね。おふざけが大好きで、父としつこく遊んでは母に「落ち着いて!」とよく言われていました。 ―― 想像通りのとても楽しい親子関係ですね(笑) 関根:なんだかんだいつもふざけていました。よく「かえるのうた」を父と一緒に歌ったのですが、父が「合唱しよう!」というと、私はわざとずらしてうたい出し、父が「輪唱しよう!」というと、わざと一緒に歌い出したりして。―― 一方で、図書館に足繁く通う「絵本大好き少女」だったとお聞きしました。絵本にまつわる想い出はありますか? 関根:いろいろな絵本を読みました。図書館で絵本や紙芝居も借りていました。寝る前には、父や母に昔話などをよく読んでもらいました。私がふざけて自分の手を絵本の文字の上に重ねると、父が「すると、そこに手がありました……って、ちょっと! お話と関係ないじゃない!」などとツッコミを入れながら、脱線しつつ楽しく読んでもらいました。 ―― その中でも、印象に残っている絵本やお話はありますか?関根: 『もちのまと』 という絵本です。余るくらいのお米を収穫できる村があって、だんだん稲を大切にしなくなり、最後には餅を作って的にして矢で射てしまうんです。そうすると、その餅が白鳥になって飛び去り、やがてその村や長者は滅びてしまったというというお話です。お米を粗末にしてはいけないという大切な教訓を学べる話なのですが、これを読むと、なぜか途中で眠くなってしまい、最後まで読むのに何日もかかかりました。それ以来『もちのまと』というキーワードを聞くだけで、反応して笑っちゃいます(笑)好きな絵本はたくさんあるんですが、その中から挙げると、加古里子さんの 「だるまちゃんとてんぐちゃん」 シリーズは、いろいろな種類の道具が出てきて、絵を観察するのがおもしろくて好きでした。―― 麻里さんは語学がお得意ですが、絵本を通じて外国語にも触れていたのでしょうか。 関根:英語の絵本は、学校の図書館で毎日借りて読んでいました。あと、当時はカセットテープ付きの本を借りて、音楽と絵本を楽しんでいました。とても気に入った英語の歌の本は、図書館で借りて全ページをコピーして、色を塗って楽しんでいたほどです。 ――絵本が大好きだったという麻里さんですが、いまはもうすぐ2歳になる娘さんと図書館のおはなし会にも行かれるとか。 関根:季節にあった絵本や、大型絵本、紙芝居やエプロンシアターなど、さまざまな種類の絵本やお話に触れることができるので、おはなし会にはよく参加します!図書館にお出かけして、お嬢さんと一緒に色々な絵本に触れているという麻里さん。ご自身の少女時代、そして、大人になった今もたくさんの絵本を読んでいるという絵本ツウです。 ■関根麻里さんの「おすすめ絵本」3冊麻里さんが普段からお子さんに読み聞かせている絵本の中から、お気に入りの3冊を教えていただきました。▼1:『だるまさん』シリーズ今、娘が好きなのが、かがくいひろしさんの『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』 です。体を横に揺らしながら、娘と一緒に読んでます。娘は「手」「目」「毛」をこの絵本から覚えました。『だるまさんと』の中に「いちごさんとペコッ、メロンさんとギュー」という場面が出てくるのですが、ペコッ、ギューと読みながら、一緒にやってます。(麻里さん) 『だるまさんシリーズ「が・の・と」(3点セット) 』 作・絵: かがくい ひろし出版社: ブロンズ新社こんな絵本:ページをめくると......あらら、びっくり! 大わらい! さて、おつぎは......? 0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたびわらいの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな「だるまさん」シリーズ。(ブロンズ新社サイトより)▼2:『Dr. Seussシリーズ The Cat in the Hat』子どもの頃、英語の本は、Dr. Seussの本をたくさん読みました。おサルやゾウなど動物たちが登場することが多いのですが、言葉のリズムとコミカルな絵がとても面白いです! (麻里さん) 『Dr. Seussシリーズ The Cat in the Hat』 作・絵: Dr.Seuss出版社: Random House Books for Young Readersこんな絵本:楽しいストーリーとライムの効いたリズム感あふれる文章が、アメリカでも大人気。全61ページ、220語の重要単語を使った文章でつくられた子どもはもちろん大人でも楽しめる英語絵本。▼3:『キャベツがたべたいのです』図書館のおはなし会で、この本に衝撃を受けました! ストーリーの展開がシュールで、私は声を出して笑ってしまいました。大人も楽しめる絵本だと思います。(麻里さん) 『キャベツがたべたいのです』 作・絵:シゲタ サヤカ出版社:教育画劇こんな本:忘れたくても忘れられないあの味をもう一度! チョウチョたちが、たどりついたのは一軒の親切な八百屋さん。果たして彼らの願いはかなうのでしょうか?!めくるめく展開、面白さいっぱいの絵本。(教育画劇サイトより) ■尊敬する母のような「母」になりたい ―― 子育てをする日々で「大切にしていること」とは何でしょうか? 関根:娘が生まれて、生活が子ども中心になり、なんでも娘のことを第一に考えるようになりました。そんな中で、家族みんなが毎日元気に楽しく過ごすことが大切だと実感しています。―― ご自身が母という立場となり、お父様やお母様との関係に変化はありましたか? 関根:そうですね、父との間で変わったことは、呼び方くらいです。「じいじ」と呼ぶようになりました。父は孫にデレデレで、すでに娘にコントロールされているんです。じいじは、なんでも言うことを聞いてくれると見抜かれてます(笑) 尊敬する母は、私の目標ですね。どんな時でも支えてくれる、私もそんな「母」になりたいです。娘ともお互いに尊敬しあえる関係が作れたらいいなと思います。■「育児」は「育自」! 子育てから自分も学ぶ麻里さんは、「育児」は「育自」でもあると、助産師さんに教えてもらったのだと言います。日々の子育ての中で、いまそのことを強く実感しているのだとか。 最近娘さんは、何かをすると必ず「できたー!」とうれしそうに言い、でんぐり返しをひとりでした時も「できたー!」と言って、何度も繰り返してやっていた、という可愛らしいエピソードも教えてくれました。 子育てをしながら日々経験すること、その中で気がつくことのすべてが学びだという麻里さん。さらに素敵な女性へと変化する麻里さんに注目です。
2017年07月12日夏の気配を感じたら、もう七夕の季節。おりひめとひこぼしのお話を聞いたことのある子もいることでしょう。でも七夕のお話にはテーマやストーリーが違うものもあるようです。そこで今回は七夕にちなんだ絵本をご紹介! 満天の星空を想像しながら読むと、よりいっそう楽しむことができますよ。■もうおねしょしません作:寺村 輝夫/絵:いもと ようこ/出版社:あかね書房 「もうおねしょしません」 保育園に通っているねずみのちゅうこ。七夕の飾りをつくる前の晩におねしょをしてしまい、しょんぼり…。お願いごとを書けずにいましたが、その晩におほしさまがあらわれて、ちゅうこはある決意をします。机にむかっての作業や友だち同士のやりとりなど、幼稚園や保育園に通っている子どもたちには身近に感じられるシーンも多くあって共感しやすい内容も好評のようです。ふんわりとした愛らしい動物たちのイラストにも癒されますね。■たなばたまつり作・絵:松成 真理子/出版社:講談社 「たなばたまつり」 近づいてきた七夕まつり。たんざくに願いごとを書こうとやってきた、たーくんとお姉ちゃんのさきちゃん。まだ字が書けないのでたんざくにお姉ちゃんの顔を書いた、たーくん。それをみて「いいねえ」とうれしくなるお姉ちゃん。ほほえましい2人のやりとりは、胸をあたたかくしてくれます。町のみんなは広場にある笹の枝にたんざくを飾ります。みんなの願いごとは空にとび、星にとどく… というストーリーはとてもロマンチック。こんなおまつりがあったらぜひ参加してみたいと思える作品です。■七夕の月作:佐々木 ひとみ/絵:小泉 るみ子/出版社:ポプラ社 「七夕の月」 作品の舞台は仙台の七夕まつり。飾りをつくることで、長くおまつりを見守ってきたおばあちゃん。その孫・和也と同級生のアキは2人で「仙台七夕まつり」を調べることにしました。そしてむかえたおまつり当日の朝、少年たちはある奇跡を目の当たりにすることに…。毎年おこなわれているおまつりには実はさまざまな人々の想いが込められていて、長く受け継がれてきたものであることに気づかされる一冊です。小学生になってからの読み聞かせにおすすめ!■たなばたプールびらき文:中川 ひろたか/絵:村上 康成/出版社:童心社 「たなばたプールびらき」 「天の川で泳いでみたい」という願いをかなえるべく、おりひめとひこぼしが空へ子どもたちをご招待…!? 天の川でプール開きという前代未聞な経験ができるなんて、うらやましい…! 子どもたちは流れ星にのって天の川までひとっとび。いよいよ… となっても、その前にしっかり準備体操をおこなう様子に思わず笑みがこぼれます。子どものやわらかい頭にぴったりな、スケールの大きいユーモアあふれる七夕絵本です。■たなばた再話:君島 久子/絵:初山 滋/出版社:福音館書店 「たなばた」 七夕といえば年に一度しか出会えないおりひめとひこぼしの切ない恋愛ストーリーが一般的には知られていますよね。けれど、中国の話をもとにしたこちらの七夕絵本は家族の絆をテーマにしています。もの悲しさもあり、小さなお子さんにはちょっと難しい内容かもしれませんが、美しく幻想的なイラストには心動かされるものがあります。天の世界の神秘的な雰囲気のなか、親子でしっとりと物語にひたれる絵本です。七夕絵本といっても込められたメッセージはさまざま。スタンダードなお話とは少し異なる、印象的な内容の絵本をご紹介しました。今年は絵本を片手に、夜空をながめてみるのもいいかもしれませんね。
2017年06月30日子どもたちは知りだがり。だからどんな疑問だってすぐに口にします。「どうやって赤ちゃんはできるの?」「どうしてママにはおちんちんがついてないの?」そんな性にまつわる問いかけに困ってしまったことはないでしょうか。正しく、わかりやすく伝えたい。でもまだ早いかな? さまざまな気持ちが交錯しますが、そんなときはぜひ絵本の力を借りてみてください。今回は子どもたちに「やさしく性を伝えてくれる」をテーマに絵本を選んでみました。あかちゃんはこうしてできる作:ペル・ホルム・クヌーセン/訳:北沢 杏子/出版社:アーニ出版 「あかちゃんはこうしてできる」 デンマークの性教育絵本であるこちらは、なんと世界35ヵ国で翻訳出版されています。内容は受精、妊娠、胎児の成長、出産といったどれも説明が難しいものばかり。知らなければ当然のように疑問を抱く子どもたちに、この絵本はありのままの真実を素直に届けてくれます。「小さなころに母が読んでくれたおかげで、保健の授業で性教育について教わるときにもとまどいを感じることがなかった」というママもいるように、わかりやすく正しい性の知識を楽しみながら身につけられると評価も高いようです。おちんちんの話作:やまもとなおひで/絵:ありた のぶや/出版社:子どもの未来社 「おちんちんの話」 先生やママたちからの「男の子の性教育の絵本がほしい」という声をもとにつくられたのがこちらの絵本。思春期直前までの男子に「自分の体に目を向け、責任をもってほしい」という願いが込められ制作されました。性別の差となるペニスの存在、その機能。さらには自慰といった大人への成長過程にまつわる性情報も網羅されています。小さなうちは理解するのが難しい内容ですが、思春期前の息子をもつ親にとっては大きなサポートブックとなってくれそうです。性とからだの本(5) 女の子のからだ、男の子のからだ監修:大島 清/構成:本田睨/文:本田睨/構成:久道 健三/文:久道 健三/出版社:偕成社 「性とからだの本(5) 女の子のからだ、男の子のからだ」 小学校高学年からおすすめしたい性の絵本。生物の体は女であるメスが基本となっています。では、基本となるメスからどうやってオスができたのか。性はそもそもどうやって決まっているのか。基本がメスである理由は…? など、次から次にわいてくる疑問のひとつひとつをしっかりと解消してくれる一冊。思春期におこる心と体の変化や避妊、病気のことまで多岐にわたって性教育を学ぶことができる、貴重な性教育本です。女の子のからだの絵本文:北沢 杏子/絵:今井 弓子/出版社:アーニ出版 「女の子のからだの絵本」 それほど男女の見た目に違いのなかった幼少期。それが思春期になると女の子の乳房はふくらみ、わき毛や性毛が生えてきます。外だけじゃなく、体の内側でも変化が起こるこの時期の子どもに、この絵本は「大丈夫」「なにも恥ずかしいことなんかないんだよ」とやさしくささやいてくれます。Q&A形式で聞いてみたいと思う疑問にしっかり答えていくので、友だち同士で見るのもおすすめ。成長にともなう体の変化やしくみをすんなり受け入れ、理解するのに役立つ本です。男の子のからだの絵本文:北沢 杏子/絵:今井 弓子/出版社:アーニ出版 「女の子のからだの絵本」 「女の子のからだの絵本」の男の子バージョンがこちら。男の子は思春期になると声変わりがスタートします。それからわき毛や、性毛が生えてきて女の子とは違った変化を感じることができます。外性器とぼっきのしくみや射精のこと。体のなかで起こる変化を女の子バージョンと同じくQ&A形式で紹介。なぜ体は成長にするにつれ変わっていくのかといった大きな疑問も含め、性を意識し始める子ども自身の不安をやわらげてくれる…。そんな絵本です。性が違うことは、とても不思議なことですね。「なぜだろう?」という子どもの疑問によりそいながら絵本を読み、一緒にお話ししてみましょう。そうした親子の時間は性に対するとまどいや恐れをなくし「大丈夫なんだ」という安心感を子どもに与えてくれるはずです。
2017年06月08日ママと比べてパパが子どもたちとふれあう時間はそう多くない、というご家庭も多いのではないでしょうか。仕事が忙しいときこそ、一緒にいる時間は大切にしたいものですよね。そこで今回は、父と子のふれあいをテーマにした絵本を集めてみました。過ごす時間が短くても、子どもはパパからの愛情をきちんと受け取っています。この絵本を読めば今以上にパパのことが大好きになるかもしれませんね。うちのパパは ウルトライックメン作:きむら ゆういち/絵:にしうち としお/出版社:小学館 「うちのパパは ウルトライックメン」 うちのパパはなにかに似ている。もしかして、パパはウルトラマン!? いつでも一生けんめいなパパは「ウルトライックメン」として今日も地球… ではなく、ぼくたち家族を守ってくれています。家族のみんなが熱を出してしまったときもパパはずっと看病して、バイキンたちと戦ってくれました。ウルトラマンじゃないけれど、子どもにとってパパは誰よりもかっこいいヒーロー! 「いつもありがとう」をいいたくなる絵本です。 みてろよ!父ちゃん!!作:くすのき しげのり/絵:小泉 るみ子/出版社:文溪堂 「みてろよ!父ちゃん!!」 今度の運動会は活躍できる気がする。だから父ちゃんに見にきてほしい。でも棟梁のお父さんは仕事で見にいくことができません。やるせない、くやしい、どうして? いじけるアキヨシでしたが、運動会の前日にテントを点検するお父さんの姿を見て、気づくものがありました。もやもやをバネに「みてろよ!」と走るパワーにかえたアキヨシ。父と子の絆を感じられる一冊です。えいっ作:三木 卓/絵:高畠 純/出版社:理論社 「えいっ」 ポップコーンを買いにまちへとやってきた、くまの親子。お父さんが赤い信号にむかってステッキをふりあげ「えいっ」というと、なんと信号が青に! ほかにも信号が黄色になったり、空に星が出たり…。お父さんのステッキは魔法の杖みたいです。でもくまの子はそのからくりに気づきます。そしてお父さんにむかって「ぼくのいちばんすきなひとをだすよ」と玄関のベルをならして…。なんともほのぼのとした親と子のストーリー。お父さんのオシャレな洋服にも注目してみてくださいね。あそぼう あそぼう おとうさん作:浜田 桂子/出版社:福音館書店 「あそぼう あそぼう おとうさん」 「ねえねえ、お父さん。遊んで」といわれ、なにをしようか考え込んでしまうお父さんも多いかもしれません。こちらの絵本はそんなときにぴったり! 両足でたって足の間に子どもをねかせたら、両手をつかんで「5、4、3、2…」のかけ声でグーンと子どもの体をひきあげます。おんぶにだっこ、かたぐるま…。小さなうちだからこそできるじゃれあいを思い切り楽しめる一冊。新しいおもちゃを買ってあげたり、時間をとってお出かけしたりしなくても家のなかで十分に子どもとふれあうことができると教えてくれる絵本です。パパ、かばになる作:安江 リエ/絵:飯野まき/出版社:偕成社 「パパ、かばになる」 今日はお母さんがお出かけしているから、ごはんもお風呂も寝るのもパパと一緒。夜ごはんを食べておふろにはいっていたら、突然お湯がもりあがり、ざばっとダイナミックにでてきたのはなんとカバになったパパ! 背中に子どもたちをのせて大きな口をあけてみせたり、でんぐりがえししたり…。カバになったパパと遊ぶお風呂時間は、最高に楽しそうです。「明日はパパとお風呂にはいる!」なんて子も増えるかもしれませんね。父親は母親とはまた違う愛情表現で子どもたちを楽しませたり、はげましたりしてくれます。大好きなパパと一緒に絵本を読む時間を、子どもたちはきっと楽しみにしてくれるはずです。
2017年06月02日誰かに伝える感謝の気持ち。「ありがとう」は人をあたたかく、やさしい気持ちにする魔法の言葉ではないでしょうか。けれど、まだ小さなうちは「ありがとう」がどんなものか、どんなときにいえばいいのか、いまいちピンとこないこともありますよね。そこで今回は「ありがとう」にちなんだ絵本を集めてみました。絵本の登場人物たちと一緒に、ありがとうの気持ちを感じてみましょう!ありがとまと作:わたなべ あや/出版社:ひかりのくに 「ありがとまと」(絵本ナビ紹介ページ) 水色のアイマスクと手袋に黄色のマントをひるがえし、困っている野菜たちを助けるニューヒーロー。それがトマトマン! 泥だらけになってしまっただいこんちゃん、木から降りられなくなってしまったブロッコリーちゃん、池におもちゃを落としてしまったたまねぎちゃん。ピンチを救ってくれたトマトマンにみんなは感謝の言葉を伝えます。「ありがとう」ってどんな気持ちかな? を考えるのにピッタリな一冊。野菜の名前もついでに覚えることができますよ。おさるのジョージ イルカさんありがとう原作:マーガレット・レイ&ハンス・アウグスト・レイ/訳:山北 めぐみ/翻案:ボラナ・グレク&アレッサンドラ・プレジオーシ/テレビアニメ脚本:ジャスティン・トリー& レイ・ランクフォード/出版社:金の星社 「おさるのジョージ イルカさんありがとう」(絵本ナビ紹介ページ) 仕草が愛らしいおさるのジョージシリーズの一冊。海へやってきたジョージは友だちのマルコと一緒に砂浜に宝物をうめることに。でも潮が満ちてきて、宝物は海の底へ…。「ひきしお」「みちしお」「月のいんりょく」といった説明が難しい話も自然にストーリーに盛り込まれているのがうれしい! 知りたがりのジョージと一緒なら、遊びながら世の中の不思議を感じることができそうです。ありがとうっていいもんだ作:森山 京/絵:ささめや ゆき 「ありがとうっていいもんだ」(絵本ナビ紹介ページ) 公園にいく途中、ころがってきたボールをひろってあげたブタの子。いわれた「ありがとね」の言葉がかっこよくて、自分もマネしてみたくなりました。でもうまくいかず、行き違いで友だちにそっぽをむかれてしまって…。「ありがとう」をかっこよくいいたかっただけのブタの子。やさしいイラストとほっこりするストーリーに、子どもではなく自分があたたかい気持ちになれたという人も。自分が伝えたい「ありいがとう」の気持ちが見つかる一冊。ありがとうもぐらのゲンさん作:内田 麟太郎/絵:古川 麻澄/出版社: 童心社 「ありがとうもぐらのゲンさん」(絵本ナビ紹介ページ) 自信がなく、恥ずかしがり屋の子牛のモー。そんなモーの前にあらわれたもぐらのゲンさん。遠くにいるお母さんが病気だと知ったモーは会いにいきたいと願いますが、道中通らなければならない夜の森はとってもおそろしい。でもモーは決心します。ゲンさんはモーをそばではげまし、ずっと声をかけ続けてくれました。頼もしく、動じないゲンさんと一緒に過ごしたことで自分に自信がもてるようになったモー。子どもの「自己肯定感」を高めるにもおすすめの一冊。あいしてくれてありがとう作・絵:宮西 達也/出版社:ポプラ社 「あいしてくれてありがとう」(絵本ナビ紹介ページ) 涙なしに読めないと話題の「ティラノサウルスシリーズ」第7弾がこちら。穴のなかに閉じこもっていたひとりぼっちのティラノサウルスのもとへ、ある日あらわれた目の見えないパウパウサウルス。2匹の間には確かな友情が芽生え、楽しい時間を過ごします。けれど、パウパウサウルスの目が見えるようになって…。愛されるだけじゃなく愛すること。先入観なく人をみること。気持ちを伝えること。一瞬の出会いで人生はかえられること。絵本から受け取るメッセージは人それぞれですが、誰しも胸に残るものがあるはずです。助けてくれてありがとう、そばにいてくれてありがとう、愛をありがとう。いったほう、いわれたほう。その両方を幸せにしてくれるのが感謝の言葉なのかもしれませんね。データ協力: 絵本ナビ
2017年05月18日何世代にもわたって語り継がれる絵本、というものが存在します。両親が小さいころに読んでいた絵本に自分も親しみ、今度はわが子のお気に入りに…。そんな名作はそう多くありません。今回は20年以上愛され続けるロングセラー絵本を厳選して紹介します。しょうぼうじどうしゃじぷた作:渡辺 茂男/絵:山本 忠敬/出版社:福音館書店 「しょうぼうじどうしゃじぷた」(絵本ナビ紹介ページ) はしご車ののっぽくん、高圧車のばんぷくん、救急車のいちもくさん。そして古いジープを改良した、ちびっこ消防車のじぷた。小さいじぷたをみんなはバカにします。けれどあるとき、隣村の山小屋が火事になって…。誰でも自分にないものを嘆き、誰かをうらやましくなることがあります。でも自分だけができることが、きっとある。そのままの自分で大丈夫、とささやいてくれる名作乗り物絵本です。三びきのやぎのがらがらどん(大型絵本)絵:マーシャ・ブラウン/訳:せた ていじ/出版社:福音館書店 「三びきのやぎのがらがらどん(大型絵本)」(絵本ナビ紹介ページ) 体の大きさが違う3匹のヤギが草を食べて太るため、山へ出かけることに。でも途中の橋の下には不気味なトロルが…。はたして3匹のヤギは無事に橋をわたることができるのでしょうか。北欧の民話をもとにつくられたこちらの絵本は、あらあらしさとユーモラスといった相反する要素がこれでもかとつまっています。ハラハラ・ドキドキの展開はいつの時代も子どもたちを虜にしてしまうようです。かいじゅうたちのいるところ作:モーリス・センダック/訳:じんぐう てるお/出版社:冨山房 「かいじゅうたちのいるところ」(絵本ナビ紹介ページ) マックスはおおかみのぬいぐるみを着てイタズラし放題。お母さんはそんなマックスを寝室に放り込みます。するとそこはいつの間にか違う世界。かいじゅうたちの王さまになったマックスは、個性的なかいじゅうたちと一緒に楽しく過ごしていましたが…。少ない文章だからこそ活きる月の光やかいじゅうたちの表情がとても印象的。親に怒られてくやしい、さみしい、悲しい…。そんなときほんの少しの間だけ、違う世界へつれていってくれる子どものための絵本です。スイミー 小さなかしこいさかなのはなし作:レオ・レオニ/訳:谷川 俊太郎/出版社:好学社 「スイミー 小さなかしこいさかなのはなし」(絵本ナビ紹介ページ) 兄弟たちはみんな赤いのに自分だけ真っ黒のスイミー。ある日兄弟の魚たちはみな大きなマグロに飲み込まれてしまいます。逃げたスイミーは海の中にいるいろんな生き物と出会いながら、自分とそっくりな赤い魚を見つけて…。学校の教科書で読んだことのあるこちらは「1人ではできなくても、みんなとならできる」と力強く勇気づけてくれる名作。「虹色のゼリーのような」「ドロップみたいな岩から」といった表現も想像力をかきたててくれますね。おおきな木作・絵:シェル・シルヴァスタイン/訳:村上 春樹/出版社:あすなろ書房 「おおきな木」(絵本ナビ紹介ページ) 少年のそばにはいつでも木があった。木は見返りを求めない、惜しみない愛情を少年に与え続ける…。シンプルな言葉、シンプルなストーリーは読み手によってさまざまな感情を呼び起こします。リンゴの木に自分を重ね、わが子に無償の愛を与え続ける幸せを感じるのか。少年に自分を重ね、甘えてばかりだった親にしてやれたことはあるのかと自問自答するのか。「与える」ことの意味を、静かにやさしく語りかける名作絵本。誰しも読んだことのある一冊があるはず。読み返し、あのころとは違った感じ方をする人も多いようです。ぜひ、親子で不朽の名作を楽しんでみてくださいね。
2017年04月29日表紙、イラスト、ストーリー、文章…。絵本を選ぶときはさまざまな要素が決め手になりますよね。けれど「いつも似たような本を選んでしまう」という人はたまには変わった基準で本選びしてみるのもおすすめです。たとえば「製作者」に注目してみるのはいかがでしょうか。今回はラインナップのなかから有名人が製作にたずさわった絵本を厳選して紹介していきましょう。ブーアの森作:せがわきり/絵:忌野 清志郎/出版社:TOKYO FM出版 「ブーアの森」 ロックミュージシャン・忌野清志郎さんがイラストを描いたこちらの絵本は環境保護がテーマ。木登りが好きなしょうくんは危険に応じて目の色が変わる不思議な生き物ブーアに出会い、人間がしてきたこと、これからしなければならないことを知ります。環境がテーマでありながら、かたくるしさはなく少年と森の精とブーアの会話で物語が進行していくため、小さな子どもたちにも理解しやすい内容です。危機感をもちにくい環境問題について、親子で話してみるキッカケになるかもしれませんね。オルゴールワールド著:にしのあきひろ/出版社:幻冬舎 「オルゴールワールド」 舞台は700年後の地球。空に住むカンパネラ少年は地上に住む少女に恋をしたけれど、それが叶わぬものと知る。でも諦めきれない少年は50年かけてラッパをつくり続け…。お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣さんがつくったことで話題となったこちらの絵本は、なんとペン1本で描かれています。目をみはる精密なタッチのイラストと、ちょっぴり切なくてやさしさにあふれたストーリーは大人をも魅了してしまうはず!マボロシの鳥作:太田 光/影絵・文:藤城 清治/出版社:講談社 「マボロシの鳥」 お笑いコンビ・爆笑問題の太田光さんのベストセラー小説『マボロシの鳥』を影絵と融合させた人気絵本。ストーリーは5部構成になっており2つの異なる世界を軸に展開されていきます。人間の欲望、他人と自分との関わり…。内面的な部分がテーマになっていますが、そのイメージを具現化したような影絵はとても美しく、まるで画集をみているよう。藤城さんは40枚の影絵をなんと約3ヶ月で製作したという裏話もあとがきで楽しめます。お話自体は少し長めなので小学生以上のお子さんの読み聞かせにおすすめです。(デジタル)パパコ絵本 バイバイねこバイ作・歌・朗読:博多 華丸(博多華丸・大吉)/構成:川端 明成/絵:大嶌 美緒/出版社:アイフリーク 「(デジタル)パパコ絵本 バイバイねこバイ」 「パパが本当に子どもに読みたい絵本をつくろう!」という思いから生まれた、吉本興業のパパ芸人&電通クリエーターの「パパコ絵本」シリーズのひとつ。親元を離れて自分探しにでかけた「ねこまる」は「○○になれたら、よかろうもん!」と叫びながら、変身を繰り返します。「ねこまる」のモデルと朗読はお笑いコンビ・博多華丸・大吉の華丸さん。方言を使った内容に「どれだけ子どもたちに届くかなと思うところもありますが、マネしやすいフレーズなので楽しんで頂けると思います」と語っています。まわりもステキだけど、自分もステキ。そんなことを伝えてくれる絵本です。南の島の星の砂作・絵:Cocco/出版社:河出書房新社 「南の島の星の砂」 歌手、Coccoさんが製作、イラストを手がけた一冊。小さな島の暗い夜空にかがやく無数の星たちはうさぎの形をしていたり、さかなの形をしていたり…。無限の色をたたえる星たちはいつしか地上に落ちて、砂になってしまいます。けれど砂になった星たちはとてもキレイで…。Coccoさんが12色のクレヨンで描く自然の豊かさはどこかなつかしく、そして幻想的です。文章は子守唄のようにやさしく「素直な気持ちになれる」と感じる人も。子どもたちのなかには「星の砂って本当にあるの?」と思う子もいるよう。本物の星の砂をみせてあげれば、絵本のことがもっと大好きになりそうですね。有名人が製作にたずさわった絵本はまだまだたくさん! テレビなどで日ごろから親しんでいる人がつくる絵本は、読むことでその人の人間性を垣間見ることもできそうです。いつもとは少し違った選び方で絵本を楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
2017年04月20日ひねりのきいた問題で回答者を困らせる「なぞなぞ」。小さなころに親しんでいた、という人も多いのではないでしょうか。発想力や想像力の向上が期待できるなぞなぞは、頭のやわらかい子どもたちだからこそ、存分に楽しめるものかもしれません。今回は 絵本ナビ 協力のもと、おすすめの「なぞなぞ絵本」を選んでみました。なぞなぞのみせ作:石津 ちひろ/絵:なかざわ くみこ/出版社:偕成社 「なぞなぞのみせ」(絵本ナビ紹介ページ) 文房具屋さん、本屋さん、ケーキ屋さん…。昔なつかしい挿絵のなかに迷い込み、1人のお客さんになった気分にさせてくれる絵本。50問のなぞなぞの答えも、実は挿絵のなかにあります。大きなヒントが難しい問題にも挑戦しやすくしてくれるので、幼稚園の年長さん~小学校低学年のお子さんのなぞなぞデビューにもおすすめ。おばあちゃんと買い物した「あのころ」を思い出すママもいるかもしれませんね。なぞなぞえほん 1のまき作:中川 李枝子/絵:山脇 百合子/出版社:福音館書店 「なぞなぞえほん 1のまき」(絵本ナビ紹介ページ) ぐりとぐらシリーズの生みの親であるふたりがつくったこちらの絵本は、リズムを刻むような文章に、思わず歌いだしたくなります! 衣類や、衣類をしまうタンス、めだまやきといった卵料理が登場し、まるでおうちにいるかのようなリラックスした雰囲気で「なぞなぞ」とふれあえる一冊。ふわっとしたやさしい言葉と挿絵の虜になる親子も少なくありません。シマウマしましまなぜあるの?作・絵:リラ・プラップ/訳:松田 素子/出版社:アノニマ・スタジオ 「シマウマしましまなぜあるの?」(絵本ナビ紹介ページ) 登場するのは14種類の動物たち。「なぜかな? なぜかな?」と繰り返されるなぞなぞには珍解答がどんどん飛び出して、子どもとおしゃべりしながらなぞなぞを楽しめる絵本です。あくまでも、なぞなぞに読み手が参加することを大事にしており、答えは次のページではなく巻末に。読後は「子どもの意外な発想力に驚いた」なんてママもいるようです。なぞなぞのたび作:石津 ちひろ/絵:荒井 良二/出版社:フレーベル館 「なぞなぞのたび」(絵本ナビ紹介ページ) 100問のなぞなぞの答えを指し絵のなかから見つけだす『なぞなぞのみせ』と似たタイプの絵本ですが、こちらは不思議な世界に迷い込んだような雰囲気。なぞなぞがとけなくても、答えを知ったあとで挿絵から探し出す作業が楽しい! というお子さんも多いようです。絵から答えを探し出せるなぞなぞは、案外、難しさは関係ないのかもしれませんね。絵本からなぞなぞを覚えて、友だちやパパに披露してみるのもいいですね。おいしいなぞなぞ作:片山 令子/絵:久本 直子/出版社:教育画劇 「おいしいなぞなぞ」(絵本ナビ紹介ページ) ストーリー仕立てになっている絵本の主人公は、クマのハニーちゃん。誕生日のお祝いに3人の友だちがプレゼントをもってやってきて…。「いいもの もってきたんだ」「おいしい なぞなぞ あててごらん」実はこれ、お菓子のなぞなぞなんですね。ふんわりした砂糖菓子のようなやわらかいタッチの挿絵に、親子で「ほぅっ」とうっとりしてしまいそうです。なぞなぞが大好きだったママも、苦手だったママも、わが子と一緒に楽しむ絶好のチャンスです。ぜひ家族みんなで、ステキな「なぞとき」に挑戦してみてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年04月20日透きとおった瞳と小さな耳。ごろごろとのどを鳴らしながら甘える「ねこ」。ペットとして飼われている人も多いことでしょう。その愛くるしさは、絵本の世界でも健在です。今回はねこの魅力をこれでもかと味わってもらうため 絵本ナビ 協力のもと、さまざまな「ねこ絵本」を選んでみました。ねこが好きな子もそうでない子も、ぜひ楽しんでみてくださいね。11ぴきのねこ作:馬場 のぼる/出版社:こぐま社 「11ぴきのねこ」(絵本ナビ紹介ページ) おなかがぺこぺこの11ぴきのねこは、ひげの長いじいさんねこに山の向こうの湖に怪物のような大きな魚がいると聞き、湖めざしでかけます…。みんなの力をひとつに合わせて大きな魚を捕まえる姿にびっくり! 読み聞かせをしたことのあるママは「最初に小さな魚を11ぴきでわける姿」が印象に残っている人が多く、ほほえましく感じるシーンも。ちょっとユニークで、かわいらしいねこたちの冒険劇。お魚を食べた日に読んでみてくださいね。ちいさなねこ作:石井 桃子/絵:横内 襄/出版社:福音館書店 「ちいさなねこ」(絵本ナビ紹介ページ) 部屋からとびだした「ちいさなねこ」。自動車にひかれそうになったり、大きな犬に追われて木の上に逃げたり…。まるで本物の子ねこの1日を追いかけているかのよう。次はどこにいっちゃうの? とハラハラドキドキの連続です。子ねこをわが子のように感じてしまうママ、子ねこを自分とおきかえるわが子。人間の親子もねこの親子も、似たようなものかもしれませんね。丁寧で力強いイラストにも注目です。ねこだらけ作:あき びんご/出版社:くもん出版 「ねこだらけ」(絵本ナビ紹介ページ) 一見すると、ねこ図鑑。でも普通の図鑑とはなにかが違う…。ギラギラと輝きを放つ目をしたねこたちが表紙のこの絵本は、ロシアンブルーやペルシャ、アメリカンショートヘアなど世界各地の個性的なネコたちが400匹登場します。存在感の強いねこたちばかりなので、誰しも惹きつけられる1匹が見つかるはず。ぼくや私、パパやママ、友だちに似ているねこを探してみるのもいいですね。ぼくのにゃんた作:鈴木 康広/出版社:ブロンズ新社 「ぼくのにゃんた」(絵本ナビ紹介ページ) にゃべ、まにゃいた、バニャニャ、ニャッフル、ドーニャツ、ビスキャット。いつも仲良しのにゃんたは、少し風変りのねこ。でもある日、友だちがぼくにいった言葉に驚き、いなくなってしまった…。ユーモラスたっぷりでちょっと切ない少年とねこのお話は、気持ちをゆる~くさせる不思議な世界観をかもしだしています。人気現代アーティスト、鈴木康広さんの初めての絵本です。ヨクネルとひな文:LEE/絵:酒井 駒子/出版社:ブロンズ新社 「ヨクネルとひな」(絵本ナビ紹介ページ) ひなちゃんの家にやってきた、やせほそったのらねこ。からだをきれいにふいてあげると、あらわれたのは大きな青い瞳。ひなちゃんは、子ねこをそうっとだいてみます…。絵本のなかから抱き上げ、やさしく包んであげたくなる子ねこが愛らしく、自然と顔がほころびます。「ヨクネル」の名づけにもほっこりしますね。絵本なら「ねこ」の特徴や習性、種類もすんなり頭にはいってきそうです。ストーリーを読み進めるうちに「自分と似ているなぁ」と感じたり、危なっかしさにはらはらと心配になったりすることもあるかもしれませんね。魅力たっぷりのねこたちに、ぜひ会いにいってみてくださいね。
2017年03月29日今年のGWは親子で絵本の世界を楽しみませんか?4月28日(金)~5月7日(日)の期間中、福音館書店「こどものとも」創刊 60 周年記念イベント「絵本とおともだち」が開催されます。会場は世田谷の玉川高島屋S・Cで、入場は無料。家族のお出かけにピッタリのイベントです。「絵本とおともだち」はどんなイベント?絵本や児童書でおなじみの福音館書店は、1956年から月刊絵本シリーズ「こどものとも」を発行しています。「こどものとも」からは700冊以上の絵本が生まれました。創刊60周年を記念し、今回のイベント「絵本とおともだち」が開催されます。絵本を読むだけでなく、さまざまな角度から体験して楽しめる企画が盛りだくさんです。大人も思わず夢中!見どころをチェック●ふれあい&体験コーナー●絵本の世界体験コーナー誕生50周年を迎える『だるまちゃん』の等身大ぬいぐるみが登場!全長約4mの『しょうぼうじどうしゃ じぷた』の実物大再現車両も展示され、いつも読んでいる絵本の世界に入り込んだ気分を味わえます。「なりきり写真館」では、大人気絵本『グリトグラ』の「たまごのくるま」に乗って撮影できますよ。●読書コーナー親子でのんびり絵本を読めるコーナーです。約500冊もの絵本がそろっていますよ。読み聞かせステージも設けられ、「多言語による読み聞かせ」や本ではなく語り手による「昔話の素話(すばなし)会」がおこなわれます。●ワークショップコーナー●絵本の工作で遊ぼう!会期中は毎日、ワークショップが開かれます。かわいい絵本キャラクターを使い、オリジナルTシャツやバッジを作りましょう。親子で工作をしませんか?※ワークショップは有料です。●ギャラリーコーナー●「こどものとも」の記念原画展示2016年度に出版された、絵本作品の原画が展示されます。原画だから分かる、優しい色合いやタッチを間近で鑑賞できます。●特別書き下ろし色紙ギャラリー人気絵本作家20人が特別に描き下ろした色紙が、作家紹介とともに展示されます。参加する作家は、『はじめてのおつかい』の林明子さんや筒井頼子さんなど。「ありがとう、子どもたちへ」をテーマに描かれた色紙は、作家たちの想いがあふれる貴重なものばかりです。●『ぐりとぐらとすみれちゃん』ものがたりができるまでステキな絵本がどのようにできあがるのか、興味がわきますね。『ぐりとぐらとすみれちゃん』(こどものとも 2000年4月号掲載)のストーリー直筆原稿、ラフ画から製本までの過程をパネル展示で解説します。子どもにも分かりやすい展示なので、親子で一緒に楽しみましょう。●イベントあの絵本作家に直接会えるかも!?人気絵本作家を招き、トークショーやサイン会、ライブペインティングをおこないます。ぜひ日程をチェックして、会いに行ってくださいね。<来場作家と日程>4月29日(土)本館 1F グランパティオ「なかのひろたか トークショー&サイン会」 ※『ぞうくんのさんぽ』の作者4月30日(日)西館1F アレーナホール(絵本とおともだち会場内)「きくちちき ライブペインティング」 ※『もじもじこぶくん』などで知られる画家・絵本作家5月5日(金)本館 1F グランパティオ「西内ミナミ トークショー&サイン会」 ※『ぐるんぱのようちえん』の作者子どもも大人も夢中になれる、絵本の世界が待っています!参加すれば、どこか懐かしく温かい気持ちになるイベントです。開催概要福音館書店「こどものとも」創刊60周年記念「絵本とおともだち」開催日時:2017年4月28日(金)~5月7日(日)10:00~19:00 ※最終入場は閉場の30分前まで)会場:玉川髙島屋 S・C 西館1Fアレーナホール料 金:無料 ※ワークショップは有料主催:玉川髙島屋 S・CURL:(玉川高島屋S・C)
2017年03月26日あれも欲しい、これも欲しい! そんなわが子に「お金はとても大切なもの」なんて話したことはありませんか? お金は大事なものだけれど、理解させるにはちょっと難しいテーマでもあります。そこで今回は絵本ナビ協力のもと「お金の価値がわかる絵本」を選んでみました。お金とじょうずにつきあう本作:ローラ・ジェフェ ローラ・サン=マルク/訳:永田 千奈/出版社:晶文社 「お金とじょうずにつきあう本」(絵本ナビ紹介ページ) 欲しいものは買えばいい。でもお金がないときは…? この絵本では「お金ってどこからきて、どこへいくんだろう」という子どもの疑問に、やさしくよりそってくれます。「働くことで得られるお金」「ものの値段と価値」「お金では買えないもの」など、難しく思える話題の説明が丁寧です。お金で買えないものの存在にも気付かせてくれる、親子で読みたい一冊。おかねのきもち作:やまもとゆか/絵:ヨシヤス/出版社:KKベストセラーズ 「おかねのきもち」(絵本ナビ紹介ページ) 著者は「カリスマ主婦トレーダー」の異名を持つ山本有花さん。自動販売機の下に捨てられていた1円玉は、ある日「あみちゃん」に拾われて…。なんとお金がキャラクターに変身! 意思を持って自分のこと(お金のこと)を話す姿はファンタジーですが、話していることは現実的。そのギャップが、奇妙なおかしさを誘います。お金の本質は、実際に「お金の気持ちになって考える」ことで実感しやすくなるのかもしれませんね。なるほど! お金のはなし著:マーティン・ジェンキンス/絵:きたむら さとし/訳:吉井 一美/出版社:BL出版 「なるほど! お金のはなし」(絵本ナビ紹介ページ) 自給自足で暮らしていた昔の人々は、物々交換をするようになり、自分の財産を記録するために粘土でおはじきのようなものを使うようになった…。大人でさえ知らない人も多いお金の誕生やこれまでの歴史が、子どもにも理解しやすい言葉で紹介されている一冊。文章だけでなく図解による説明もあるので、理解を深める手助けをしてくれます。お金ってなんだろう出版社:岩崎書店 「お金ってなんだろう」(絵本ナビ紹介ページ) お金とはいいものなのか、悪いものなのか…。人間にとってお金は、実はとても危うい存在であると教えてくれるのがこちらの絵本です。普段目にしている100円玉や1000円札はただものを買う道具ではなく、人と人をつなぐ存在であること。お金と社会が密に関係する大切さなどを伝えてくれます。まさに、お金との向き合い方を知るチャンス! 正しい使い方をしっかり教わりたいですね。買物絵本作・絵:五味 太郎/出版社:ブロンズ新社 「買物絵本」(絵本ナビ紹介ページ) たくさんの人に愛されてきた五味太郎さんワールド。今回のテーマは「お金」です。ほかと一味違うのは「お金で買えるもの」について心理的な考察をしているところです。たとえばお菓子を買うと「うれしい」と感じますが、食べ過ぎて虫歯になると治療でお金が必要になります。つまりお菓子を買うことは虫歯の治療費を買うことと同じ…? お金で買えるものには良い面もあれば、悪い面もある。買い物はいろんな感情や時間、出来事を買うことと同じなど、ものを買うことの深みを感じさせてくれる一冊です。ちょっと難しい「お金」のこと。年齢によっても伝え方を考えなければいけないテーマですが、今回ご紹介した絵本のサポートがあれば大丈夫! 子どもの好奇心を刺激しながら、楽しくお金の価値を伝えることができるはずです。ぜひ、参考にしてみてくださいね!
2017年03月15日隠れているものを見つける作業って、なんだかワクワクしますよね。「探して見つけ出す」遊びはたくさんありますが、絵本の世界にはバラエティに富む楽しい「かくれんぼ絵本」がいっぱい。まずは簡単なものから挑戦して、見つける喜びをわが子に体感させてあげましょう。みつけてかぞえて どこどこどうぶつ著:ルース・ラッセル/訳:小林 美幸/出版社:河出書房新社 「みつけてかぞえて どこどこどうぶつ」(絵本ナビ紹介ページ) ゾウ、トラ、ペンギンにオウム、カメレオン、ちょうちょ…。こちらは動物たちがたくさん登場する絵さがし絵本です。「見つかるかな?」という問いかけの文面は優しく、小さなお子さんにおすすめ。クイズの数も多くないので、ユニークなイラストをゆっくり楽しむ余裕があります。最後に「何がどこにあったか」答え合わせできるので「あれはどこにあったんだろう?」なんてモヤモヤすることもありません。絵本を読んだあとは動物園や水族館にお出かけしたくなるかもしれませんね。さがしえ12つき作:なかざわ くみこ/出版社:白泉社 「さがしえ12つき」(絵本ナビ紹介ページ) 昔懐かしい風景とともに、四季のある日本の風習や文化を学べるのがこちらの絵本。季節ごとの行事や、知識が自然と身に付くテーマ性を持った一冊です。ほのぼのとした家庭の風景に心を癒されながら、日本に根付く暮らしの様子を遊びながら知ることができます。パパやママとだけでなく、おじいちゃん・おばあちゃんとも会話しながら読むことができます。ミッケ!1作:ジーン・マルゾーロ/絵:ウォルター・ウィック/訳:糸井 重里/出版社:小学館 「ミッケ!1」(絵本ナビ紹介ページ) 色とりどりの雑貨やおもちゃの写真からお目当てのものを探すこちらは、ご存じの方も多いはず。「1」は、数あるシリーズの中でも「初心者さん向き」で見つけやすいと評判です。思いもしない場所に隠れているから集中力との勝負! この本を開くと宝物を探すように子どもたちの目が輝いてしまうので、寝る前の読み聞かせにはおすすめできません(笑)。探しものがある程度見つかったら「○○はどこ?」なんて、親子でオリジナルクイズを出し合うのも楽しいですね。どこどこ?セブン(1)著:藤本 真/出版社:自由国民社 「どこどこ?セブン(1)」(絵本ナビ紹介ページ) 同じように見える世界、でもよく見ると7つの間違いがあるんです。何気なく並べられているようで、絶妙なセンスを感じる石ころでできた「LOVE」の文字はアート作品のよう! 子どもに頼まれたけれど探すのが面倒というママも、「まるでオシャレな写真集を見ているみたい」とリラックス気分にさせてくれるのでおすすめです。表紙がかわいらしいので、ギフトにも向いています。どこ? めいろで さがしもの作:山形 明美/出版社:講談社 「どこ? めいろで さがしもの」(絵本ナビ紹介ページ) 「どこ?」シリーズの最新作! 今回のテーマは「迷路」です。部屋、森の中、水の中など、細やかに作りこまれた立体ジオラマ写真を目にしていると自分が壮大な冒険ストーリーの主人公になった気がしてきます。探しもの絵本はちょっとまだ難しいかな? というお子さんにもちょうどよく、もし探しものが見つからなくても、簡単にゴールできる迷路があるのでお遊び要素は万全。奥行きを感じさせる魔法のような配置に、ママも思わず「これはすごい…」とうなり声をあげてしまうはずです。自分で探して自分で見つける「かくれんぼ絵本」は、子どもの集中力を楽しくきたえてくれます。どちらが先に「あった!」といえるか、ぜひ親子で競争してみてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年03月08日春になると環境がガラッと変わる人も多いですよね。わが子が幼稚園・保育園、小学校に入園・入学する家庭では、名づけや指定品の準備などでバタバタしているという人も多いかもしれません。そんな準備と並行して気にしたいのが、子どものメンタルケア。「友だちできるかな?」「本当に楽しいところかな?」今回はそんな不安を楽しみへと変えてくれる絵本をご紹介しましょう。ようちえんのいちにち作:おか しゅうぞう/絵:ふじた ひおこ/出版社:佼成出版社 「ようちえんのいちにち」(絵本ナビ紹介ページ) 幼稚園ではどんなことをするのでしょう? こちらは幼稚園1日がとてもよく分かる絵本です。友だち同士で乗る通園バス、朝の外遊び、お楽しみのお弁当の時間… など、園での過ごし方が描かれているので「何をするのか分からない」不安もやわらぎます。お誕生日月の子には首飾りをかけてあげるなどのイベントも紹介されているので、入園あとの「これのことか!」という感動もありそう。今、幼稚園に通っているお子さんも共感しながら楽しめる内容です。コッコさんのともだち作・絵:片山 健/出版社:福音館書店 「コッコさんのともだち」(絵本ナビ紹介ページ) 保育園で1人ぼっちのコッコさん。うまく仲間の輪に入ることができなくて、寂しい気持ちになっています。でもある日、気の合う友だちが見つかって…。クラスに溶け込むのは勇気がいるもの。最初はうまくできなくて必要以上に落ち込んでしまうこともあるかもしれません。でも、1人お友だちができれば毎日はどんどん楽しいものに変わります。恥ずかしがりで、内気なお子さんを応援してくれる絵本です。みんなともだち作:中川 ひろたか/絵:村上 康成/出版社:童心社 「みんなともだち」(絵本ナビ紹介ページ) 卒園がテーマとなっているこちらは「みんなともだち ずっとずっとともだち」という言葉が印象的。大好きな友だちと園で過ごした楽しい時間は終わりになってしまうけれど、人とのつながりをこれからも大事にしてほしい、という願いが込められています。まだ「別れ」がよく分からない年齢でも、いつか「ずっとともだち」の意味が分かるときがくるはず。そのときまで側においておきたい絵本です。6さいのきみへ作:佐々木 正美/絵:佐竹 美保/出版社:小学館 「6さいのきみへ」(絵本ナビ紹介ページ) この絵本では、ある男の子の小学校入学までの成長の記録が描かれています。それはまるで、わが子の成長の軌跡をたどっているかのよう。子育てに悩みはつきもの。ママもわが子の育児と重ねあわせて「そうそうそう」と共感しながら、その優しい文章に思わずグッときてしまうかも。あのときの悩みも、気付かない間にかけがえのない思い出になっていることを改めて実感させてくれる絵本です。巻末には著者の方からおとうさん、おかあさんに向けたメッセージつき。卒園・入学のお祝いに贈るのもおすすめです。1ねん1くみの1にち写真:川島 敏生/出版社:アリス館 「1ねん1くみの1にち」(絵本ナビ紹介ページ) 小学校ってどんなところ? 口頭で「こんなところだよ」と教えてもらっても、イマイチイメージがわかない…。そんなお子さんにおすすめしたいのがこちら。登校、朝の会、国語、算数、休み時間と、小学校1年生の1日がリアリティを持って写真におさまっており、教室の中で起こっている小さなドラマも再現されています。ランドセルの中身や給食の内容なども紹介されているので、学校生活をのぞき見しているみたい! この絵本を読むことで「早く1年生になりたい!」と目を輝かせるお子さんも少なくありません。初めての入園、入学は緊張しながらもドキドキ・ワクワクでいっぱいになるものですよね。そんな子どもの気持ちを、優しく後押しする絵本をご紹介しました。ステキな毎日&出会いが待っていることを願っています!データ協力: 絵本ナビ
2017年03月02日