2023年1月30日に明らかになった、ロックバンド『シーナ&ロケッツ』の鮎川誠さんの逝去。鮎川さんは2022年5月にすい臓がんで余命宣告を受けていましたが、「心配をかけたくない」という理由から病名の公表をせず、治療を続けながら全国ツアーを行っていたといいます。日本を代表するロックバンドの一員として、素晴らしい音楽を届けてきた、鮎川さん。ファンやさまざまなアーティストから、惜しむ声が上がりました。鮎川誠の『ロック葬』の会場が変更鮎川さんの通夜と葬儀は、2015年に亡くなった妻のシーナさんと同様に、ファンが参列できる『ロック葬』が行われることが発表されていました。同年2月1日、鮎川さんの娘であり、モデルや画家として活動をしている、鮎川陽子さんが『ロック葬』についての情報を更新。当初予定されていた場所から会場が変更され、東京都世田谷区の葬儀場『星かげの迎賓館』になったことを明かしました。葬儀の会場、こちらに変更されているので、どうぞよろしくお願いします!!間違って下北の方にいかないよう願っていますどうかいっぱい拡散してくださると嬉しいです... pic.twitter.com/iycOCwKPzX — 鮎川陽子 ☮️ (@yobecom) February 1, 2023 『ロック葬』の実施は、この発表の3日後である同月4日。やむを得ない事情があり、急きょ会場の変更を告知することになったとのこと。陽子さんは「会場を間違えないよう、くれぐれも気を付けてください」と呼びかけました。『シーナ&ロケッツ』のマネージメントを行う『ロケットダクション』は、『ロック葬』について「どうぞ当日は、遠い世界に旅立つ鮎川誠に会いに来て、最後の別れの言葉をかけてあげてください」とコメントしています。きっと当日は、多くの人が鮎川さんに感謝の気持ちを伝えに来ることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年02月02日葬儀には厳かな気持ちで出席したいもの。ですが、時には不測の事態が起こり、厳かさが吹き飛んでしまうこともあります。中原るん(nkhrrun)さんは、父方の祖父の葬儀に出席した際の出来事をInstagramで紹介。暑がりな弟が、冬用の喪服を着て行ったところ、心の中で祖父に謝罪する事態になったといいます。中原さんが違和感に気付いたのは、自席で焼香をする『回し焼香』用のセットを弟に渡した時。弟が熱心に指をすり合わせるため、あまり面識はなくとも、祖父の冥福を心より祈っているのかと思います。しかし実際は、滝のように汗を流していた弟の指に、抹香がくっついて取れなくなっていたのです!気付いた中原さんは、必死に笑いを我慢したのですが、振り向いた弟の額に抹香が付着しているのを見て、限界に。葬儀中に吹き出したのを咳でごまかすしかなかったのでした。もしかしたら、葬儀中に笑うと、悲しみに浸っているほかの出席者からの心証は悪くなってしまうかもしれません。ですが、きっと故人本人は、プチハプニングを一緒になって笑ってくれていることでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年01月16日幼稚園の年中になったわが子。親戚に不幸があったため、葬儀の一連の流れを初めて体験することになりました。わが子にすれば、ほとんどの人が知らない人。初めて出会う知らない人たちへの好奇心でいっぱいです。そんな葬儀の最中にわが子が取った行動について紹介します。初めて出会う親戚の人たちに大興奮親戚に突然の不幸があり、わが子も葬儀に参列させてもらうことになりました。いつもと様子がおかしいと感じていたわが子は長いお経に我慢ができなくなり、周りにいる知らない大人たちに手を振ったりジェスチャーでアプローチをし始めました。 周囲の人の興味をひきたいため、やめさせようとすればするほど大人しくしてくれません。長時間静かにすることは幼稚園児に難しいことではあるけれど、周りに迷惑をかけるわけにもいかず、最終的にはわが子を連れて会場の外へ出ることに。 初めての納棺に参加再び会場の中で納棺が始まり、不幸があった家族の方からわが子も納棺に参加することをすすめていただき、参加することに。故人の顔を拭いて、遺体をきれいに飾って大事な物を棺に一緒に入れてあげることをわが子に伝えました。 わが子は納棺の意味をある程度理解してくれたようで、わが子が棺にきれいに花を並べている様子を見ていた家族の方からも喜んでもらえたようでした。 初めての火葬に参加翌日、火葬にも参加。わが子は知らない親戚の人たちにも慣れ、火葬の待ち時間の間には周りの方々からたくさんかわいがってもらっていました。そして遠慮したのですが、収骨も参加。もうすぐおしまいと思ったとき、葬儀場から帰るため遺影をもった人へ近づきわが子が、遺影の顔を突然タッチ。 わが子の想定外の行動に驚いた私は子どもと一緒に家族の方へ「すみません」とすぐに謝り、許してもらうことができました。あとでわが子に遺影をタッチした理由を聞いたところ、「もうお家に帰るから、幼稚園でお友だちとタッチするみたいにタッチしたんだよ」とのことでした。 小さな子どもが長時間大人しくしていられないのは仕方ないことですが、今回のことを通して公共の場で過ごすときのルールなど、子どもの成長とともに少しずつ教えていかなければならないなと強く感じました。今回は葬儀周囲の人に迷惑をかけたりと、いろいろなハプニングがあり、反省しなければならないこともありましたが、親子で参加したことで改めていろいろなことを考えるよい機会になりました。 監修/助産師REIKO著者:松本さなえ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年11月25日誰かがこの世を去ることは、その人の家族や友人にとっては、とてもつらいことです。しかし、旅立つ本人は残された人たちに「あまり悲しまないでほしい」と思う場合もあるのかもしれません。葬式で配られたカードの中身が…?2022年10月、アメリカのテキサス州に住む81歳のジョディ・ぺリマンさんが亡くなりました。海外メディア『TODAY』によると、ジョディさんはがんを患っていて、同年の夏頃から体調が急に悪くなり始めたといいます。ジョディさんが息を引き取った後、孫のグレイシーさんは大好きな祖母の葬式に参列。その葬儀の席で参列者全員に、カードが配られました。封筒には『from Jodie(ジョディより)』の文字。すると、そのカードを開いた人たちが次々と笑い始めたのです。これが、グレイシーさんがTwitterでシェアした実際のカードの写真です。Received this at my grandmas funeral. What an icon. pic.twitter.com/EhxhzHJfoZ — gracie perryman (@qrracie) October 18, 2022 カードにはふざけたポーズをしたジョディさんの写真と、『Let’s Keep In Touch!(これからも連絡を取り合いましょうね)』のメッセージが。その下には、亡くなった人の霊と交信するための文字盤『ウイジャボード』が描かれていたのです!生前のジョディさんは、陽気でユーモアセンスにあふれた女性だったのだとか。そんな彼女の人柄を知る参列者たちはみな、カードを見て「彼女らしいね」と大笑いしたそうです。この写真には「レジェンドだ」「最高のおばあさんに乾杯」「私も自分のお葬式でマネさせてもらう」など、ジョディさんの面白さを称賛する声が集まっています。ちなみに、後日グレイシーさんはその『ウイジャボード』で実際にジョディさんと会話をしようと試みましたが、ダメだったそうです。カードについていた『ウイジャボード』はただの絵で、本物ではなかったとのこと。実はジョディさんは同年8月に自身のFacebookで、この『ウイジャボード』のアイディアを予告していました。きっと彼女は愛する人たちに、笑顔で見送ってほしかったのでしょう。思惑通りに参列者たちを笑わせたジョディさんは、空の上でガッツポーズをとっていたかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2022年11月15日日常では何かと理不尽なことも多く、モヤモヤするような出来事はありませんか? 今回は実際に募集したそんなモヤモヤを吹き飛ばしてスカッとさせてくれるエピソードをご紹介します!地元の会社で…葬儀関係の現場で、葬儀当日のご遺族の対応をする仕事をしていました。そこではベテランがマイルールを横行させていて、毎回のように、トラブルが起こる職場でした。私自身は「とにかくお客様のご意向を大切に」と考えて、丁寧に仕事をしていると、現場を仕切るベテランに「グズ」だの「のろま」だのと言われました。私は耐えられずに数年で離職。偶然、辞める前にベテランが私に横行しているところを私の知り合いが見られていたらしく、たちまち噂に。その会社は地元の葬儀社だったのですが、会員だった人は元々私の知り合いが多く、噂を聞いて心配の連絡をくれました。そして「そんなにヤバい会社では落ち着いて葬式を頼めない」となり、ほかの会社に乗り換えていったそうです。結果的に、会員1人あたり100万円以上の葬儀がなくなったことに。地元の人間を雇うなら、そういうリスクも考えて運営していかないと、こんな風に足元をすくわれるんだよ、と思った出来事でした。(女性/パートタイマー)あなたの周りでもこんなこと、ありませんか?人に対して嫌な態度を取る人は、放っておいて正解かもしれませんね。反面教師として、自分は周りの人に対して優しくありたいものですね。以上、スカッと体験談でした。次回の「スカッと体験談」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。"
2022年11月07日スリランカで営まれた葬式の会場での出来事が話題になっています。バティカロア地方に住む56歳のピータンバラム・ラジャンさんが、急病で亡くなりました。ピータンバラムさんの葬儀の日、家族や友人たちは故人を悼み、悲しみに打ちひしがれます。するとそこに、1匹のサルが現れたのです。優しくしてくれた男性に最後のお別れをするサルウェブメディア『The Dodo』によると、生前のピータンバラムさんは動物好きで知られ、オナガザル科のハヌマンラングールのメスに毎日食事をあげていたそうです。ピータンバラムさんの葬儀場にやってきたのは、彼がかわいがっていたそのメスザルでした。A monkey paying tribute at the #funeral of its master in #Batticaloa . #truelove . pic.twitter.com/Yf3XjRYXwc — Aslaw CC (@effay123) October 19, 2022 ピータンバラムさんが眠る棺の縁に座ったサルは、何度も彼の顔に触れたり、自分の顔を近付けたりしています。サルは「ねえ起きて」というように、ピータンバラムさんの腕をつかんで揺り動かしました。『#truelove(真実の愛)』というハッシュタグ付きでTwitterに投稿されたこの動画は、多くの人の涙を誘ったようです。・これは泣ける。感動的なシーンだ。・かわいそうに…。このサルは主人を失いたくないのだろう。・心が温かくなるね。動物はいつだって主人に対する感謝や愛情をもっているんだよ。ピータンバラムさんはこのサルに食事を与えるだけでなく、いつも愛情を込めて接していたのでしょう。棺に眠る彼の顔に何度も触れる様子から、サルがどれほどピータンバラムさんのことが大好きだったのかが伝わってきますね。サルが示したピータンバラムさんへの感謝や愛情は、きっと彼に届いていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年11月03日私は4回出産を経験しましたが、妊娠中や産後に身内に不幸があり、葬儀がおこなわれることがありました。まさかの出産予定日直前に夫の祖母が亡くなり、臨月の状態で葬儀への参列をどうするべきか悩んだことも。また、次男が生後2カ月のときには義父が他界。小さい子どもを連れて葬儀に参列することになったのですが……。ここでは、妊娠中や産後に葬儀があった際、私がどのように対応したのかをお話しします。まさかの出産予定日に葬儀が……私は長女の出産予定日1週間前に、2歳の長男を連れて実家に帰っていました。すると、実家に帰って2日後に夫の祖母が危篤という連絡がありました。今動くべきか悩みましたが、夫はもちろん、私まで本当にかわいがってもらっていたので、どうしても会いたくて病院へ行くことに。その後、義祖母は息を引き取り、まさかの出産予定日に葬儀が執りおこなわれることが決まりました。 義両親や親戚も、私が臨月ということは知っていたので、無理に参列しなくてもいいと言っていただきました。ただ、本当にお世話になった義祖母と最後のあいさつがしたいという気持ちがあり、夫や母と相談することに。 お通夜だけ参列することに夫は義祖母にとっては初孫で長男ということもあり、本当にかわいがられていました。その義祖母をきちんとお見送りしたい気持ちと、私に何かあったらすぐに動かないといけないことから、臨月の私には安静にしておいてほしいと夫から言われました。 けれど、私も最後に会いたいと言うと、お通夜だけということで話がまとまったのです。おなかの大きい私はなんとか入るサイズの黒い服を探し出し、長男を連れて、母と一緒にお通夜へ。ただ、本当に義祖母にあいさつだけをして、短い時間で帰ることにしました。 出産予定日より1週間遅れて出産結局、出産予定日当日に陣痛は来ず。その後、祖母の初七日が終わった1週間後に陣痛が来ました。長男は夫の実家にあずけ、長女を出産。義祖母のことが一段落するタイミングだったので、夫も無事出産に立ち会うことができました。あのとき無理に動いてお葬式まで参列していたら周りに迷惑をかけていたかもしれないと思うと、あの判断は間違っていなかったと思います。 それから時が経ち、次男を授かり出産。次男が生後2カ月のときに義父が亡くなり、葬儀がありました。私はもう動ける状態だったので、長男の妻としてバタバタしながら、次男への授乳やお世話をして本当に大変でした。 妊娠中や、小さい子どもを連れての葬儀は本当に大変です。特に妊娠中となると、地域によっては風習があり、生まれてくる子どもに影響があるかもと心配されることもあります。私の場合は運良く4回とも家で陣痛が始まりましたが、急な葬儀の対応なども含め、妊娠中は自分の体調を考え、ベストな状態を整えておくことが大事だと思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年09月18日幼稚園の年中になったわが子。親戚に不幸があったため、葬儀の一連の流れを初めて体験することになりました。わが子にすれば、ほとんどの人が知らない人。初めて出会う知らない人たちへの好奇心でいっぱいです。そんな葬儀の最中にわが子が取った行動について紹介します。初めて出会う親戚の人たちに大興奮親戚に突然の不幸があり、わが子も葬儀に参列させてもらうことになりました。いつもと様子がおかしいと感じていたわが子は長いお経に我慢ができなくなり、周りにいる知らない大人たちに手を振ったりジェスチャーでアプローチをし始めました。 周囲の人の興味をひきたいため、やめさせようとすればするほど大人しくしてくれません。長時間静かにすることは幼稚園児に難しいことではあるけれど、周りに迷惑をかけるわけにもいかず、最終的にはわが子を連れて会場の外へ出ることに。 初めての納棺に参加再び会場の中で納棺が始まり、不幸があった家族の方からわが子も納棺に参加することをすすめていただき、参加することに。故人の顔を拭いて、遺体をきれいに飾って大事な物を棺に一緒に入れてあげることをわが子に伝えました。 わが子は納棺の意味をある程度理解してくれたようで、わが子が棺にきれいに花を並べている様子を見ていた家族の方からも喜んでもらえたようでした。 初めての火葬に参加翌日、火葬にも参加。わが子は知らない親戚の人たちにも慣れ、火葬の待ち時間の間には周りの方々からたくさんかわいがってもらっていました。そして遠慮したのですが、収骨も参加。もうすぐおしまいと思ったとき、葬儀場から帰るため遺影をもった人へ近づきわが子が、遺影の顔を突然タッチ。 わが子の想定外の行動に驚いた私は子どもと一緒に家族の方へ「すみません」とすぐに謝り、許してもらうことができました。あとでわが子に遺影をタッチした理由を聞いたところ、「もうお家に帰るから、幼稚園でお友だちとタッチするみたいにタッチしたんだよ」とのことでした。 小さな子どもが長時間大人しくしていられないのは仕方ないことですが、今回のことを通して公共の場で過ごすときのルールなど、子どもの成長とともに少しずつ教えていかなければならないなと強く感じました。今回は葬儀周囲の人に迷惑をかけたりと、いろいろなハプニングがあり、反省しなければならないこともありましたが、親子で参加したことで改めていろいろなことを考えるよい機会になりました。 監修/助産師REIKO著者:松本さなえ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年02月03日同居していた義父が亡くなったときのお話です。親戚がたくさん集まり、葬儀に関わる準備の真っ最中にタイミング悪く生理がきてしまいました。とても忙しく動き回るしかなかった状況と生理が重なり……。 仕事中に連絡が届いて…ある日の仕事中、義父が危篤との連絡が! 急いで義父が入院中の病院に駆けつけたあと、まもなく義父は亡くなりました。悲しみに暮れるなか、葬儀屋さんの手配から親戚への連絡など、すべての準備を夫と私がおこなうことになりました。 当時、中学生を筆頭に5歳の末っ子までの三兄弟を育てていたわが家。子育て中のドタバタした日常の中に、義父の葬儀の取り決めも加わり、慌ただしい日々が始まりました。 おなかの違和感義父が亡くなった日、ろうそくとお線香を絶やさぬよう見守りをして、ほぼ眠らぬまま朝をむかえました。朝ごはんの支度をしていたら、なんとなくおなかに鈍痛を感じ……嫌な予感がしてトイレに駆け込むと、やはり生理が! 予定日まではまだ1週間以上あったのですが、忙しさで周期がズレてしまったのだと思いました。 私は「体調が悪くならなければいいなぁ」と願いながら、親戚たちの対応に追われて動き回っていました。疲れを感じても、なかなか座って休むことはできません。そのうちにキリキリとおなかが絞られるようなひどい生理痛がきてしまいました。私は、鎮痛剤を飲みながらなんとか気を確かに頑張ろう!と気力のみで動きました。 葬儀の日葬儀の日は生理3日目。座ったり動き回ったり、何より移動が多く運転することもあって経血漏れが気になって仕方がありません。 しかも、生理の影響でおなか周りが少しむくんでしまい、ジャストサイズの礼服のワンピースがすんなり入らず、ガードルで締めて頑張って着ました。いつもとはまったく違う環境のせいか、締め付けたガードルのせいかわかりませんが生理痛がいつもよりひどく……。鎮痛剤を6時間ごとに飲んで、「弔問客に失礼のないように」の気持ちでなんとか乗り切りました。 葬儀が終わってから約1週間ほど過ぎ、生理は終わりましたが体調はなかなか戻らず。しばらくの間、疲労感と貧血のフラフラとした感覚に苦しめられました。義父の葬儀という大事なときに、必死で動いた結果、無事にやりとげられたので後悔はありません。しかし、生理中に無理をして動いてしまうと、回復するまでにとても時間がかかりつらい思いをするということを、身を持って知りました。 著者/優木まり監修/助産師 REIKOムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!
2022年01月29日「みなさんのなかには、『葬儀社には、ぼったくられる』とか『お葬式は最低でも数百万円かかる』と思っている方も多いかもしれません。90年代のバブル期は特に、一般的なお葬式の費用が数百万円で、見積もりもアバウトということもありました。そんな業界の悪いイメージが消えないのでしょう」こう話すのは、『日本一笑顔になれるお葬式 ~大切な人が亡くなる前に知っておきたい葬儀の本当のハナシ~』(扶桑社)の著者で、葬儀社「小金井祭典」社長の是枝嗣人さん。特に意識して事前に準備をしている人を除けば、身内を見送るお葬式を出すことは「突然手配しなければならないこと」という印象を持つ人がほとんどではないだろうか。「葬儀社に言われたとおり、あるいは、ご遺族の方もよくわからないまま『ご近所の〇〇さんのときと同じくらいのお葬式にしてください』というと、葬儀社によっては金額がどんどん加算されてしまうことでしょう」(是枝さん・以下同)だが、バブル崩壊やリーマンショックなどで長引く不況により、親の供養に多額の費用をかけた団塊世代が、自分たちが見送られるときは「子どもたちに迷惑かけたくない」と、身内だけの「家族葬」や通夜を省いた「一日葬」を希望するようになってきたという。「さらには、ネット葬儀社が格安葬儀を売りにしたり、全国一律のパック料金で、スマホで見積もりができるなど、昨今は手軽なプランが増えていることは間違いありません」そんななか「ひとつ間違えば、一度しかない故人とのお別れが、とても残念な結果になるケースもある」と是枝さんは指摘する。「まず、お葬式にどの程度のお金をかけるかというのは、葬儀社のスタッフ数=人件費や、棺などの材質や造りなどの品質の関係で大きく変わることを覚えておいてください」たとえば、スマホでお葬式の価格を調べると、大型スーパーなどが参入してきていることもあり、「全国均一価格」という表示がみられるようになってきている。「ネットで『9万円』(火葬式のみ)と書いてあるのと、最寄りの葬儀社さんで『30万円』と言われるのとでは、どちらを選ぶでしょうか。しかし9万円のほうでは、まず『人件費』と『品質』が省略されていると考えていいでしょう」実際、どんなケースでその“省略”が起き、どんな不便が発生してしまうのだろうか?「たとえば、当社では火葬式の基本プランで『18万円』というものがございますが、この場合は、棺は8万円程度のものを入れさせていただきます。しかし、ネットで『9~10万円』と書かれている場合は、棺にはおそらく2~3万円くらいしかかけていないと思われます」是枝さんの小金井祭典での棺代「8万円」に対して、ネットは格安で「2~3万円」。棺はご遺体とともに「どうせ火葬してしまうんだから……」という考えもなくはないが、「棺の品質には、大きな差が出てくるものです」と是枝さんが言う。「国内メーカーと外国メーカーで、まず違いが出ます。国内メーカーであればどこで製造されたかたどることができますが、外国メーカーだと追跡できない場合が出てくる。棺の建て付けが悪かったり、蓋がピッタリ閉まらない、目が痛くなる接着剤が使われている、などという場合もある。挙句には、森林破壊につながる伐採をされた木材のこともあるというんです」製造者を追跡できない=それだけ責任の所在がハッキリしない商品となる。建て付けが悪いなどの棺に当たってしまった場合、故人が“安眠”できるものなのだろうか……。お葬式を執り行おうとする遺族は、どうしても判断力が鈍りがち。送った後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することのないような選択を、いまのうちに考えておくことも大切かもしれない。
2021年12月25日「何か最後にできることはないか」葬儀の準備をしている時、故人のことを想って遺族は心を砕きます。「思い出の品を持たせたい」との想いから、納棺(のうかん)の際に個人の愛用品を入れることもあるでしょう。ですが、棺に入れられる副葬品には、ある程度の縛りがあります。例えば、金属など燃えない素材が使用されている物は、入れることができません。あきらめきれず、「なんとか棺に納められないか」と思う…そんな人情に寄り添うお店があります。旅立ちの際に、持たせることができる杖さまざまなニーズに応える杖を取り扱っている、つえ専門店『つえ屋』。実用性やデザイン性に富んだ杖から、吹き矢などが入った遊び心あふれる『仕込み杖』まで用意しています。故人と遺族のためを想った杖も販売しているということで、実物を見に行ってきました。並んでいたのは、ビニールを被った白と黒の杖!近付いてみると、軸には『南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)』や『南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)』、『般若心経(はんにゃしんきょう)』の文字がありました。『つえ屋』の従業員に話をうかがうと、こちらは『天国の杖』という、火葬の副葬品にできる杖とのこと!普通の杖の場合、燃やせないパーツが使用されていることが多いのですが、こちらの杖は燃やしても問題なし。燃えやすいカエデで作られており、ネジなども使用されていないそうです。杖は3種類で、白木と、黒の艶ありタイプと艶なしタイプ。白木の軸には、直接故人へのメッセージが書けますよ。黒色か白色かは好みでよく、宗派で分けているわけではないとのことです。杖を納棺するのは一般的?杖先に、金属不使用で燃やせることを明記筆者の祖母も、亡くなる前には杖が必要な状態に。ですが、葬儀の際に「杖を棺に入れる」という考えが頭に浮かびませんでした。杖を納棺することは一般的なのかを従業員に尋ねてみたところ…。従業員:「納棺で杖も一緒に入れるかどうか、地域に偏りがある」とかはあまり感じませんね。ただ、葬儀社さんによっては、旅支度で白装束のほか、杖が最初からついているところもあるのですよ。「故人は浄土へ巡礼する」と考える宗派では、手甲や足袋、ふくらはぎをサポートする脚絆(きゃはん)などとともに、杖も旅支度のセットに入っています。ですが、時代が移り変わり、すべて装備した状態での葬儀も減っているのかもしれません。最近では、白装束ではなく故人の好きだった服装で見送ることもあります。さらに若い世代は、浄土への巡礼のことを聞いたことがあっても、人からいわれて思い出すくらいの記憶になっている可能性も。習わしのほか、純粋な気遣いから杖を納棺しようと考える人が増えていきそうです。杖を見ていると、天国の杖のほかにもう1種類、遺族に寄り添う杖を発見。ビニール袋から取り出して、見せてもらいました。大切なメッセージは杖の中ありがとうを贈る杖軸に『ありがとうの杖』と書いてあります。周囲に置いてある天国の杖と雰囲気が違うため、従業員に聞いてみると…おもむろに持ち手を外します!中から出てきたのは、小さな巻物でしょうか。いろいろな仕込み杖を扱っている『つえ屋』らしい仕掛けです。広げると、1枚の白紙になりました。天国の杖も白木なら軸にメッセージが書けますが、ほかの人にメッセージを読まれることが前提になってしまいます。周囲の目線があると、書けない言葉もありますよね。こちらは杖の中に収納するタイプなので、安心して想いを書くことができそうです!副葬品に手紙を入れる人は珍しくありません。杖と手紙の両方を納棺しようと考えているのなら、一体型のこちらの杖を選ぶという選択肢もあります。便せん1枚分くらいの幅があるため、想いをしたためるのにちょうどよさそうでした。故人がメッセージ入りの杖を持って旅立つ…「ずっと一緒なのだ」と思うと、込み上げるものがあります。従業員の話によると、副葬品の杖を生前に買っておく人もいるそう。好きなタイミングで用意してもいいものなのかもしれません。旅立ちに杖が入用な時は、専用の杖があることを思い出したいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年07月02日私は生理2日目が最も経血量が多く、経血漏れを経験したことがあります。また、長時間ナプキンを交換できず不安を感じたこともありました。そんな私が中学生のとき、祖父の葬儀前日に生理に! 葬儀当日が生理2日目となることに不安を抱いていると、叔母がある驚くような提案をしてきたのです。 叔母の提案は意外なものだった!私が中学生のとき、祖父に肺がんが見つかりました。そして、思ったよりも進行が早く、数カ月であっという間に亡くなってしまったのです。お葬式の前日、私は両親と祖父母の家へ行きました。悲しい気持ちを抑えながら、棺のなかで眠っている祖父にお線香をあげていると、急におなかに痛みが……。 急いでトイレに行くと生理になっていました。「なんでこんな日に生理が……。しかも、いつも2日目の経血量が多いのに、長時間になる明日の葬儀を乗り切れるのかな……」。私はひとまず母と叔母に生理がきたことを報告し、長時間ナプキンが替えられないのが不安なことを話しました。すると、叔母は私に「明日はおむつをはいて参加したら?」と提案をしてきたのです。 意を決し、大人用のおむつをはいてみた!思わぬ叔母の提案に私は、「おむつ=赤ちゃんがはくもの」というイメージが強く、「もう中学生なのにおむつをはくのは……」と抵抗がありました。 しかし、叔母も生理だったようで、「大人用のおむつならたくさん吸収するから葬儀の間だけなら替えなくても大丈夫よ。私も明日はくから、ね、一緒にはこう」と言ってくれたのです。そした叔母の「一緒にはこう」という言葉で、私もおむつをはいて葬儀に参加することを決めました。 最初は不快感。しかし…私が赤ちゃんのときにおむつをはいたときのことなど覚えているはずもないので、葬儀当日は初めてはいた「大人用おむつ」の感覚に違和感しかありませんでした。おむつ特有のもこもこ感がとにかく不快で、「本当にこれを数時間もはいて過ごすの?」とげんなりしてしまいました。 しかし、スカートをはいていたからか、2時間も経つころにはおむつの感覚にも慣れ、私はいつも通り過ごせるようになっていました。「ナプキンと違って頻繁に替えなくても漏れないし、ズレていないか気にする必要もない!」と、いつのまにか、普通のナプキンより快適に過ごせていたのです。 帰宅後、叔母に「おむつを脱いでパンツにはき替えよう」と声をかけられるまで、おむつをはいていることなど頭からすっかりなくなっているほど、おむつの存在を忘れていました。脱いだおむつを見てみると、まだ経血を吸う余裕があるようにすら感じたのです。 いつも通りナプキンのまま参加していたら、大切な祖父の葬儀に集中できなかったかもしれません。今はショーツ型ナプキンもあるので、今後長時間ナプキンを替えられない状況がきたら、使ってみようと思います。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO--------著者/佐藤里桜
2021年05月10日4月9日、99歳で亡くなったエディンバラ公フィリップ殿下。17日にウィンザー城で執り行われる葬儀には、高位王族から退いたヘンリー王子(欧米圏での愛称はハリー)がどのような形で参列するのか、注目が集まっている。The Guardianによると、エリザベス女王は棺の後に着いて王族が行進する際、ウィリアム王子とヘンリー王子が並んで歩かぬよう指示したという。英王室メンバーは序列が厳しく定められており、葬儀の行進の際もそれは同様だ。まず先頭にフィリップ殿下の4人の子どもたち。つまり、チャールズ皇太子、アン王女、アンドルー王子、エドワード王子だ。その後ろに通例であればウィリアム王子とヘンリー王子が並ぶはずだが、女王の意向で間に従兄弟のピーター・フィリップスを挟み、3人で歩くことが決まったようだ。また、今回王族が軍服ではなく喪服を着用すると宮殿が発表したことについても様々な憶測が飛び交っている。公式行事において、王族は軍服を着用することが多く、今回もアンドルー王子が軍服着用の許可を願い出たとDaily Mailが報じた。アンドルー王子は未成年に対する性的虐待で有罪となった故ジェフリー・エプスタイン受刑者と交友関係にあり、自身にも買春疑惑が取り沙汰されたため公務から引退し、軍の名誉称号を剥奪された。ヘンリー王子も高位王族から引退した際、殿下(His Royal Highness)の称号と共に数々の軍の役職を失っている。アンドルー王子に軍服を着用を許せば、海軍関係者や国民から不満が噴出することは避けられない。また、アフガニスタンの従軍経験がありながら、もはや軍服を着ることができなくなったヘンリー王子1人が喪服では恥をかかせることになるため、王族全員が喪服を着ることにしたのだと同紙は伝えている。宮殿の広報担当者はは全ての差配に女王が署名済みであると発表。葬儀の参列者リストも予め公表済みだ。こちらに一部を抜粋する。1エリザベス女王2チャールズ皇太子3コーンウォール公カミラ夫人4ケンブリッジ公ウィリアム王子5ケンブリッジ公キャサリン妃6サセックス公ヘンリー王子7ヨーク公アンドルー王子(チャールズ皇太子の弟)8ベアトリス王女(アンドルー王子の長女)9エドアルド・マペッリ・モッツィ(ベアトリス王女の夫)10ユージェニー王女(アンドルー王子の次女)11ジャック・ブルックスバンク(ユージェニー王女の夫)12ウェセックス伯エドワード王子(チャールズ皇太子の弟)13ウェセックス伯ソフィー夫人14ルイーズ・ウィンザー(エドワード王子の長女)15セヴァーン子爵ジェームズ(エドワード王子の長男)16アン王女17ティモシー・ローレンス(アン王女の夫)18ピーター・フィリップス(アン王女の長男)19ザラ・フィリップス(アン王女の長女)20マイク・ティンドール(ザラの夫)21スノードン伯爵デイヴィッド(故マーガレット王女の長男)22サラ・チャット(故マーガレット王女の長女)
2021年04月16日最愛の家族との別れはつらいもの。せめて最期は、顔を合わせて後悔なくお別れをしたいものです。シャンプー(@shampoo0325)さんがTwitterに投稿した漫画をご紹介します。おじいちゃんと仲がよかった投稿者さん。子供の頃から、おじいちゃんと親しく過ごしてきました。どんな時でも助けてくれるおじいちゃんは、投稿者さんにとってヒーローでした。しかし、おじいちゃんは亡くなってしまいます。コロナ禍で行う葬儀東京で暮らしていた投稿者さんは、「葬儀には参加しないでほしい」といわれてしまいます。親族は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を懸念したのでしょう。テレビ番組では、GoToトラベルキャンペーンを利用して旅行に出かける人たちの様子が取り上げられていました。直接顔を合わせることができない投稿者さんのために、姉が葬儀をテレビ電話で中継することに。テレビ電話での葬儀に複雑な心境姉のテレビ電話によって、葬儀場の雰囲気も細かく伝わってきました。テレビ電話越しにおじいちゃんの遺体を見た投稿者さん。最期に伝えたい言葉は…。姉に託した伝言とは(7/7) pic.twitter.com/mWQedITGSx — シャンプー@飼い主 (@shampoo0325) March 17, 2021 姉に託した伝言を聞いて涙を流す投稿者さん。どんな状況でも大好きなおじいちゃんに何を伝えたいかが大事だと気付きます。この出来事は、投稿者さんにとって一生忘れられない別れになったそうです。投稿を読んだ人たちからは、「涙腺崩壊」「『いいね』を1万回押したいぐらい」などの声が寄せられていました。コロナ禍という、これまでと違う環境で思う通りにできないこともあるでしょう。その中で、出来るだけ後悔のないように毎日を過ごしたいと改めて思いますね。[文・構成/grape編集部]
2021年04月01日幼稚園の年中になったわが子。親戚に不幸があったため、葬儀の一連の流れを初めて体験することになりました。わが子にすれば、ほとんどの人が知らない人。初めて出会う知らない人たちへの好奇心でいっぱいです。そんな葬儀の最中にわが子が取った行動について紹介します。 初めて出会う親戚の人たちに大興奮親戚に突然の不幸があり、わが子も葬儀に参列させてもらうことになりました。いつもと様子がおかしいと感じていたわが子は長いお経に我慢ができなくなり、周りにいる知らない大人たちに手を振ったりジェスチャーでアプローチをし始めました。 周囲の人の興味をひきたいため、やめさせようとすればするほど大人しくしてくれません。長時間静かにすることは幼稚園児に難しいことではあるけれど、周りに迷惑をかけるわけにもいかず、最終的にはわが子を連れて会場の外へ出ることに。 初めての納棺に参加再び会場の中で納棺が始まり、不幸があった家族の方からわが子も納棺に参加することをすすめていただき、参加することに。故人の顔を拭いて、遺体をきれいに飾って大事な物を棺に一緒に入れてあげることをわが子に伝えました。 わが子は納棺の意味をある程度理解してくれたようで、わが子が棺にきれいに花を並べている様子を見ていた家族の方からも喜んでもらえたようでした。 初めての火葬に参加翌日、火葬にも参加。わが子は知らない親戚の人たちにも慣れ、火葬の待ち時間の間には周りの方々からたくさんかわいがってもらっていました。そして遠慮したのですが、収骨も参加。もうすぐおしまいと思ったとき、葬儀場から帰るため遺影をもった人へ近づきわが子が、遺影の顔を突然タッチ。 わが子の想定外の行動に驚いた私は子どもと一緒に家族の方へ「すみません」とすぐに謝り、許してもらうことができました。あとでわが子に遺影をタッチした理由を聞いたところ、「もうお家に帰るから、幼稚園でお友だちとタッチするみたいにタッチしたんだよ」とのことでした。 小さな子どもが長時間大人しくしていられないのは仕方ないことですが、今回のことを通して公共の場で過ごすときのルールなど、子どもの成長とともに少しずつ教えていかなければならないなと強く感じました。今回は葬儀周囲の人に迷惑をかけたりと、いろいろなハプニングがあり、反省しなければならないこともありましたが、親子で参加したことで改めていろいろなことを考えるよい機会になりました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:松本さなえ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年02月12日ビジネスマナーやテーブルマナーなど、世の中にはさまざまな『マナー』が存在します。本来マナーとは、人との関係性や物事の進め方、さらにはその場の秩序を守るためにあるもの。しかし、近年では思わず首をかしげてしまうような『謎マナー』なるものも出ているといいます。例えば、2019年頃にネット上で話題を呼んだ「とっくりでのお酌は注ぎ口を使ってはいけない」というマナーは、「何それ?」「捏造するな」などと議論を呼びました。そして2020年、『喪服に黒タイツはマナー違反』に対して異を唱えるツイートが投稿され話題になっています。現役の僧侶がコメント冠婚葬祭には身なりや所作など、さまざまなマナーがあります。話題となった『喪服に黒タイツはマナー違反』は、タイツはカジュアルすぎるから…という理由からだそうで、同様のマナーを紹介するサイトも確かに存在します。喪服のタイツ論争がネット上で白熱する中、日蓮宗の六尺法師(@6SYAKU_HOUSHI)さんの投稿が注目を集めました。僧侶として申しますと、タイツのデニールがいくつだろうと全く問題ありませんのでご安心下さい。お決まりの「マナー講師こと失礼クリエイター」さん方の余計なお世話です。無視して下さい。これからの季節は冷えますので、ぜひ暖かいお召し物でご参列下さい。寒そうだと仏さまも心配されるでしょう。— 六尺法師|本朝沙門日眼 (@6SYAKU_HOUSHI) November 3, 2020 「仏事の多くは儀式ですので、最低限のマナーは必要でしかるべきですが、それ自体が『苦』になってしまってはいけません」と語る、六尺法師さん。『喪服に黒タイツはマナー違反』に異を唱える投稿が目に留まり、僧侶という立場上「そんなマナーは、ない」という思いから自身の意見を発信するに至ったのだと、六尺法師さんは続けます。お寺側、僧侶側から、今回のような『出所不明のマナー』は不要だとはっきりと伝え、女性に限らず、多くの人が仏事で感じている『苦』がなくなればと思います。そう語る六尺法師さんの投稿は、冠婚葬祭時の『謎マナー』に悩む人たちの共感を呼び、「ありがとうございます」「僧侶の人が。もっと広めてくださったら大変助かります」と感謝のコメントが続々と寄せられています。『謎マナー』のように、自分の行動が制限され、かえって窮屈な思いをするようでは本末転倒。マナーが求められる意味はなんなのか…六尺法師さんの投稿は、改めてその理由を考えるきっかけになったのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2020年11月06日2020年2月頃から、日本で新型コロナウイルス感染症の流行が始まりました。同時に、マスクの需要も高まりマスク不足や、買い占めが問題に。しだいに、布マスクや機能性に優れたマスクが続々と登場し、売り切れの店は減っていきました。葬儀に白は失礼!?トンデモマナーに困惑感染対策をきっかけに、マスクは日常の中で手放せないものとなりました。そんな中、「葬儀に白のマスクは失礼。黒色のマスクにするべきだ」といった声が一部ネット上であったようです。愛知県名古屋市にある西田葬儀社(@nishida_gosougi)は、この呼びかけにTwitter上で苦言を呈しました。葬儀で黒マスクにする必要はありません。白マスクでご安心ください。そもそも葬儀が黒という考えはほんの100年前に外国をまねたもの、むしろ古来からの日本の葬儀の色は白です。@nishida_gosougiーより引用葬式は喪服が黒ということもあり、白色は失礼になると思ったのかもしれません。しかし、日本古来の葬儀の色は白色であり、黒は外国の様式をまねたものだというのです。さらに、動画でも分かりやすく説明をしていました。西田葬儀社は「白い喪服だと汚れが目立ってしまうことから、汚れを目立たせないために黒が広まったのであり、そもそも黒マスクの黒にこだわる必要がない」と断言。また、日本は昔から白を神聖な色とみなしており、「黒マスク着用がマナー」ということは一切ないといいます。投稿にはたくさんのコメントが寄せられていました。・マスクの色よりも故人を悼む気持ちのほうを大切にしてほしい。・こういうとんでもないマナーはどこから生まれるのだろう…。・白装束っていいますもんね。黒マスクは見つからないし。日常の過ごし方が変わると、これまで気にしていなかったところにも悩みや不安が出てくることでしょう。このように、はっきりと専門の人が教えてくれると安心できますね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月04日「親が死んで、はじめて互助会で葬儀費用を積み立ていることを知って……積み立てていたお金は戻ってくるのかしら」(50代主婦)「葬儀社が運営する互助会で、親は30万円満期の積み立てをしていたようですが、いざ葬儀となると会員用コースは、見栄えも悪く、花もない。あれよこれよとオプションをつけられてしまい、結局のところ葬儀費用はその5倍もかかってしまいました」(40代主婦)葬儀や結婚式でかかる費用のために、月払いでお金を積み立てておくことができる、冠婚葬祭互助会(以下、互助会)。戦後間もないころに、共同でお金を出し合い、会員同士で助け合う“相互扶助”の考えに基づいて作られたシステムだ。主に自社式場を持つ大手葬儀社が運営しており、加入契約数は現在2,280万件以上。全国で5人に1人が利用している計算だが、冒頭のような苦情やトラブルが絶えないという。兵庫県の葬儀組合が立ち上げた「互助会問題を考える会」事務局長の永島敏幸さんは、続出するトラブルについてこう語る。「いまでも、全国から毎月10件前後の相談を受けます。戦後にできたサービスですから、会員は減り続けるいっぽうですが、互助会は会員から集めた会費を運用し、斎場の建設費や維持費、人件費に充てたりしています。そこで、会費以外の収入を稼ごうと、葬儀費用を高くつけたり、高額な解約手数料を請求したりと、横暴な営業が行われることもあるんです」そこで、「考える会」に届くよくあるトラブルと、その解決法を永島さんに教えてもらった。【ケース1】親が入会していた互助会に電話してもつながらない互助会に毎月3,000円を満期まで積み立てていた70代の親を持つAさん。親の葬儀を執り行うため互助会に電話してみたがつながらない。もしや倒産し、積み立てたお金がパーになったのでは……?「じつは、互助会が倒産した、というケースはほとんどありません。ただ、葬儀社は吸収合併を繰り返しているため、会社名や電話番号が変わることもありえます。互助会に入会していることが確実であれば、『全国冠婚葬祭互助会連盟』(全互連)か『全日本冠婚葬祭互助協会』(全互協)がデータを持っているはずですから、頼ってみましょう」【ケース2】途中解約をしたいと伝えたが、とりあってくれない8年前に互助会の契約を結んだ70代のBさん。近所の葬儀場を使いたいと気が変わり、解約することに。手続きの書類郵送をお願いしたが届かず、半年が経過して困っている。「“解約渋り”はよくあるパターン。催促の電話をしてもたらい回しにされることもあるようです。まったく進展しない場合は、互助会問題の管轄である経済産業省の相談窓口や消費生活センターに事態を説明しましょう」解約の際は、積立額の全額返金ではなく、約款に定められた解約手数料が差し引かれる。「手数料は平均して15%とかなり高額。昔は25%という互助会もザラにあったので、経産省の働きかけによって、これでもマシになったのですが……」【ケース3】積立額ではとうていまかなえない葬儀費用を要求された父親から「50万円を互助会で積み立てている。いざというときは、それで葬式を」と聞いていた長男のCさん。積立金で葬式ができると安心していたが、実際には、「祭壇は80万円から。料理も増やしたほうがいい。棺もランクアップできる」とオプションがかさみ、優待価格どころか、追加で150万円を請求された。「まず、葬儀費用を全額まかなえる互助会プランはほぼありません。ただ、互助会を運営する葬儀社に、望んでもいない100万円単位の豪華な式を挙げさせられたという苦情は後を絶ちません」結婚式と違い、急を要する葬式は、業者の言われるがままになりがちだ。「事前に互助会に出向き、葬儀の見積もりを出してもらうことがいちばんの対策です。地方で家族葬を行う場合は、総額80万円程度の葬式が一般的でしょう。見積もりを拒んだり、“心配しなくて大丈夫ですよ”などと濁すような互助会は、いざ葬儀となったとき態度が急変することもありますので、解約してしまってもいいかもしれません」親がせっかく積み立てたお金をムダにしないように、まずは入会の有無の確認を。
2019年08月21日最近は、葬儀関連の費用が全体的に縮小傾向にありますが、それでも相当な額のお金が必要になるものです。特に「お墓購入」は費用負担が大きく、早めに下調べや準備を始めておきたいもの。「お墓の購入費用の相場は?」「購入するまで、どれくらいの時間がかかるものなの?」「お墓の相談は誰にすべき?」……など、たくさんの疑問があります。そこで、お墓購入の実態調査をもとに、お墓に関する様々な疑問にお答えします!■ お墓の購入費用で最も多かったのは100万円未満一般的に、お墓を購入するにあたって必要な費用は、お墓の土地代となる「永代使用料」と石材店で支払う「墓石費用」で、合わせると数百万円になります。monjiro / PIXTA(ピクスタ)ただし、土地や石のタイプによって、価格は大きく前後します。ライフエンディングの総合サイト「ライフドット」の「お墓購入の実態調査」によると、「実際にお墓の購入にかかった費用」では「100万円未満」と回答した方が25.0%ともっとも多い結果となりました。続いて「100万円以上~150万円未満」が23.1%、「150万円以上~200万円未満」が16.6%、「200万円以上~250万円未満」が17.5%。250万円以上になると少数派になりますが、300万円や400万円以上かけたという人も一定数いることが分かりました。お墓にかかる費用は相場が分かりにくく、場合によっては数百万円の差が出ることも。費用の分布を参考に、どれくらいのお金をかけるか、あらかじめ予算をしっかり考えておきましょう。monjiro / PIXTA(ピクスタ)■ お墓を建てるにあたって相談しておきたい人は誰?お墓は残された家族が管理をしたり、親から子へ受け継いでいくものというイメージがあります。個人で完結するものではないため、周囲に相談して決めるという人がほとんどのようです。「お墓の購入に関して誰に相談しましたか?」という質問には、「伴侶(夫or妻)」という回答が56.5%と1番多く集まりました。Rina / PIXTA(ピクスタ)次に多かったのが「父母」で50.0%、さらに、「兄弟・姉妹」(34.1%)、「親戚」(23.7%)、「子ども」(14.0%)の順になりました。「ネット(専門家、掲示板など)」という回答も11.7%あり、現代ならではの動きを感じます。【IWJ】Image Works Japan / PIXTA(ピクスタ)広くいろんな人に相談して進めていくと、情報収集もはかどりそうです。■ 「検討から購入までにかける時間」は長・短の2パターン!次は「検討から購入までにかかった期間」について見ていきましょう。一番多かった回答は、「3か月以上~6か月未満」で25.3%。また、「1か月以上~3か月未満」が21.8%、「1か月未満」が21.1%と、短期間で決定する人も多くみられました。一方で、半年や年単位で検討する人は、3割以上にもなります。manoimage / PIXTA(ピクスタ)どうやら、1か月程度の短期即決タイプか、半年から数年かける長期長考タイプの2パターンに別れるようです。■ お墓探し、我が家の場合は「費用の捻出で大慌て!」我が家では「お墓、どうする?」とふとした会話がきっかけで、4年前に墓地探しをスタート。いろいろな情報を集めるうちに、トータル300万円以上もかかる可能性が出てきて、調べれば調べるほど夫婦で大慌てになりました。freeangle / PIXTA(ピクスタ)子どもの教育費に住宅ローン、車の購入費用など家計に余裕のない中で、それまで考えもしなかった出費が湧いて出たため、焦ったものです。墓地の場所については、予算との兼ね合いはもちろんありましたが、「海が見る所がいい」「すぐに墓参りに行けるように近くがいい」など、いろいろな意見が出てなかなかまとまらず、暗礁に乗り上げた時期もありました。Masamitsu / PIXTA(ピクスタ)幸い、時間だけは十分にあったので、いろいろな人に相談しながらじっくり検討。約2年かけて、ようやくお墓が完成したのでした。Rina / PIXTA(ピクスタ)お墓を作るには、やはり早めの準備が大切だと思います。葬儀は突然のことでも手配が可能ですが、お墓は情報収集から土地の契約、墓石の注文、作成、設置と、完成までとても長い時間がかかります。「四十九日を過ぎても納骨する場所が決まらない」なんてことになると、気持ちも落ち着きません。また、一回限りで終わる葬儀と違い、お墓はその後もずっと残るものですし、お墓参りや管理で通う必要もあります。葬儀と一緒に慌ててお墓を決めると、後々、大変な思いをすることになる可能性も。時間をかけて後悔のないようにしっかり準備をしておきたいものですね。【参考】※お墓の費用 約5割が150万円以下で購入、購入前に知っておきたいのはお墓の管理法、「ライフドット」が「お墓購入」に関する実態調査を実施
2019年04月10日人の死は避けて通れるものではなく、“その日”は突然やってきます。身内の死は大変なショックですが、実際は悲しみに暮れる間もなく、葬儀の準備が慌ただしく始まります。何から手をつけていいのか分からず、後になって「ああすればよかった」と後悔するよりも、あらかじめ葬儀にまつわる知識を知っておくと、いざとうとき心強いのではないでしょうか。某大手葬儀会社に20年間にわたって勤務し、「考える葬儀屋さんのブログ」の管理人でもある赤城啓昭さんの著書『子供に迷惑をかけないお葬式の教科書』(扶桑社)より、葬儀に関するお役立ち情報をお届けします!■ 亡くなってから葬儀までにやるべき3つのことakiyoko / PIXTA(ピクスタ)身内に不幸があったとき、遺族がまず行うことは葬儀の手配です。滞りなく葬儀を進め、故人を無事に見送るまでには、たくさんの事柄を1つ1つ決めていかなくてはなりません。手順を大きく分けると、以下の3つになります。その1. 「安置場所」を考えるその2. 「お墓」のことを考えるその3. 「葬儀社」のことを考える例えば1の「安置場所」ですが、葬儀を行うまでに場合によっては数日かかることもあり、その間、どこでご遺体を保管するかが問題になってきます。持ち家なら自分の判断で決められますが、賃貸だと管理人への報告が必要になり、連絡がつくまで待たなければならない可能性も出てきます。sasaki106 / PIXTA(ピクスタ)霊安室が葬儀社や火葬場、病院などにあれば借りることもできますが、有料だったり受け入れ数に限りがあったりと懸念すべき点があります。とにかく細々と決めることや手配することが多い葬儀。“理想”のお葬式を上げるには、まず何よりも準備が大切ということです。葬儀の手順を詳しく見ながら、どんな準備が必要なのか確認しておきましょう!詳しくは記事をチェック!現役葬儀会社社員”に聞く!突然身内が亡くなった時にすぐやるべき3つのこととは?■ 遺族が迷惑する「遺言」3つのケースkokano / PIXTA(ピクスタ)親の死に直面したときに一番困るのは、葬儀から遺産まで何をどう処理すべきなのか分からないことではないでしょうか。Fuchsia / PIXTA(ピクスタ)そんなとき「遺言」があると、故人の遺志を尊重しながら事後処理を行うことができます。最近は人生の最後の整理を自分で行う「終活」が注目されており、遺族が困らないように「遺言」をきちんと残しておく人もいます。しかし、遺言の中身があやふやだと、逆に混乱を招いてしまう事態にもなりかねません。遺族を困らせる遺言の3つのケースがこちら。その1. 「資産」など何を残したのかが不明瞭その2. 周囲の了解を得ていないお葬式や散骨、延命措置についての希望その3. そもそも遺言をどこにしまってあるのかわからない…遺言やエンディングノートを書き残すときに押さえておきたいポイントとは?詳しくは記事をチェック!“現役葬儀会社社員”に聞く!遺族が本当に困った「遺言」3つのケースとは?【参考】『子供に迷惑をかけないお葬式の教科書』赤城啓昭・著(扶桑社)
2018年11月24日「ここ10年で葬儀の仕方にも大きな変化が表れてきましたね。身内だけで葬儀をするなど、簡略化が進み、かつ多様化してきています。これは、正社員が減って、企業が参列に参加しなくなり、香典の額が下がり、費用的に厳しくなったことも一因です」 こう語るのは、日本における地域の葬儀の違いを考察した『葬式格差』(幻冬舎新書)の著者・島田裕巳さん。葬儀に関するサービスを行っている「鎌倉新書」の’17年の調査によると、葬儀費用は全国平均で約178万2,000円だったという。葬儀に200万円近くかかってしまうというわけだ。とはいえ、同調査では、’15年は約183万9,000円、’13年は約202万9,000円だった。葬儀にかかる費用は低くなっているようだ。さらにお墓についても……。 「すでに持っている人はいいですが、これから買うには高いし、維持費も大変、おまけに場所も足りない。持つことが厳しい時代になってきています。後継者がいなかったり、地方にお墓だけ残ってしまい、『墓じまい』する人も増えています」(島田さん) 確かに、島田さんが指摘するように、葬儀やお墓にかける余裕がなくなってきたのかもしれない。 葬儀もお墓も必要ないという人には、「粉骨・散骨」という方法がある。焼いた骨を自分で2ミリ以下に砕いて(粉骨)、散骨可能な場所にまけば0円で済む。とはいえ、遺族が自分で粉砕するのは心理的にも難しい場合が多いだろう。散骨も自治体などの条例によって禁じられている場所もあるため、違法行為になってしまうこともある。 それならば、と「まごころ粉骨」(千葉県千葉市)の舘山文成さんは言う。 「うちでは、粉骨だけなら1万2,000円、散骨も含んだコースはまくのが東京湾北部であれば、2万5,000円(税込み)、沖縄近海であれば、3万5,000円(税込み)で済みますよ」 電話やメールで申し込むと、送骨セットが送られてくるので、お骨を入れて送るだけだ。また、こちらでは、粉骨しているところに立ち会うことも可能だという。 「きっかけは、父の遺言で散骨したことですね。粉骨業者はどこも粉骨しているところを見せてくれず、違和感を覚えて。なので、ご遺族様が安心できるよう、粉骨しているところも見学できます」 ’15年11月に始めたころは1日1件程度だったが今や1日10件ほどの申し込みがあるほど人気があるそう。 「死んだらすべて終わりと、考えているオレは、亡くなってしまった人よりも、生きている人が大事。だから葬式や墓には関心がありません」 そういまどきの葬儀事情に“ゆるっと”賛成するのは、本誌人生相談でおなじみ蛭子能収さん。 「ところが、オレの女房は、葬式や墓参りを重要視する。亡くなった人に優しいけど、ピンピンしているオレには、小遣いもくれないし、どこか冷たいんですよね……。葬儀では緊張するあまり笑ってしまうオレにとっては、重々しい葬式よりも、簡略化されることは何よりです」 蛭子さんはお墓も必要ないという。 「散骨は賛成です。オレの墓は、故郷の長崎から埼玉に持ってきましたが、そこに入るつもりはありません。というか、オレの亡きがらはそのあたりの土手に放っておいてもらってもいいですよ。日本では、これからも人がどんどん死んでいきます。今のような墓を建て続けていけば、日本中が墓地だらけになってしまいます。墓の代わりに、名前を書いた紙を部屋に貼って、それを見て『思う』だけでもいいと思いますよ」 そして、蛭子さんはこう続ける。 「あの世に行ったら魂も意識もなくなると思っているから、墓は生きている人の自己満足か、これまでやってきたから、続けないといけないと思っているだけですよ。そろそろお金をかけて葬儀をしたり、墓を建てたりするだけでなく、いろんな“弔い方”が出てきてもいいですね」
2018年06月01日「ここ10年で葬儀の仕方にも大きな変化が表れてきましたね。身内だけで葬儀をするなど、簡略化が進み、かつ多様化してきています。これは、正社員が減って、企業が参列に参加しなくなり、香典の額が下がり、費用的に厳しくなったことも一因です」 そう話すのは、日本における地域の葬儀の違いを考察した『葬式格差』(幻冬舎新書)の著者・島田裕巳さん。葬儀に関するサービスを行っている「鎌倉新書」の’17年の調査によると、葬儀費用は全国平均で約178万2,000円だったという。葬儀に200万円近くかかってしまうというわけだ。とはいえ、同調査では、’15年は約183万9,000円、’13年は約202万9,000円だった。葬儀にかかる費用は低くなっているようだ。さらにお墓についても……。 「すでに持っている人はいいですが、これから買うには高いし、維持費も大変、おまけに場所も足りない。持つことが厳しい時代になってきています。後継者がいなかったり、地方にお墓だけ残ってしまい、『墓じまい』する人も増えています」(島田さん) 確かに、島田さんが指摘するように、葬儀やお墓にかける余裕がなくなってきたのかもしれない。それならばいっそ、できる限り安く故人を送る方法はないものか。本誌編集部で調べてみた。 最近、問い合わせが増え、注目されているのが「東京斎場ねっと」(埼玉県富士見市)による、通夜や告別式を省いた葬儀プラン「直葬」10万5,000円(税別)だ。病院など、亡くなった場所からそのまま火葬場へ運び、炉前で5~10分ほどお別れし、火葬する(火葬料金は別途)。半日程度で終了する。 同社では、告別式のみ用意した「一日葬」21万円(税別)、通常の通夜と告別式を入れた「二日葬」31万5,000円(税別)などもあるが、同社の代表・菱沼輝幸さんはこう語る。 「東京だけでいうと、利用率は直葬タイプが7割、1日タイプが2割、2日タイプが1割と、圧倒的に直葬が多いですね。ただ、あまりにあっけなく、終わった後に戸惑われる方もいるので、昨年、お別れする時間を別室にて1~2時間もうけ、お焼香できる「お別れ葬プラン」も作りました。こちらは、お別れする部屋代など、別途かかりまして、15万8,000円(税別)です」 直葬には通常、読経がない。それは少し寂しいと感じる人もいるだろう。そんな人には、お坊さんの読経をネットで頼める「みんれび」(東京都品川区)の「お坊さん便」を使うという方法もある。’15年にAmazonで法事・法要時に僧侶を手配するサービスを始め、葬儀関連のあり方に一石を投じた会社だ。葬儀の読経サービスは自社のネットで、’13年よりスタートしている。 申し込み方法はネットを見て電話で申し込むだけ。価格は(戒名の授与も含む)5万5,000円(税別)だ。 「お付き合いのあるお寺がない方や、お値段がわからず不安という声が多くなって始めましたが、好評いただいています」(広報・高田綾佳さん)
2018年06月01日日曜日(現地時間)、3月14日に亡くなったスティーブン・ホーキング博士の葬儀がケンブリッジ大学の教会で営まれた。葬儀の始まりにはホーキング博士が生きた76年分の人生を表す76回の鐘の音が鳴らされたという。「The Sun」紙によれば、『博士と彼女のセオリー』でホーキング博士を演じ、ケンブリッジ大卒の後輩でもあるエディ・レッドメイン、同作でホーキング博士の最初の妻を演じたフェリシティ・ジョーンズ、「クイーン」のギタリストで天文学者のブライアン・メイら500人が葬儀に出席。エディは旧約聖書の「伝道の書」の1節を引用して弔辞を読んだそうだ。過去、役作りのためにホーキング博士と出会い、特別な絆を結んだエディ。エディがホーキング博士を演じてアカデミー主演男優賞を獲得した際、ホーキング博士は「『博士と彼女のセオリー』でぼくを演じてアカデミー賞を獲ったエディ・レッドメイン、おめでとう。きみをとても誇りに思うよ」とFacebookで称賛した。ホーキング博士は火葬後、ウェストミンスター寺院に埋葬される。同寺院にはイギリス出身の世界的な科学者アイザック・ニュートンやチャールズ・ダーウィンも眠っている。(Hiromi Kaku)■関連作品:博士と彼女のセオリー 2015年3月13日より全国にて公開© UNIVERSAL PICTURES
2018年04月02日(写真提供:ニッセイエコ) 「参列者が自動車に乗ったまま、受付でタブレット端末を使って記帳、香典を預け、焼香もできるという参列システムが昨年12月に長野県の葬儀場で開始されました。“全国初のドライブスルー葬儀”と話題になったこのシステムは、車内の参列者が焼香する模様が葬儀場内のモニターで映されるため、喪主や参列者に『誰が焼香に来たのか』がわかるということでも注目されたんです」 そう語るのは、葬儀・お墓・終活コンサルタントで、社会福祉士の吉川美津子さん。厚生労働省によると、現在の日本の死亡数は年間130万人を超え、’30年には160万人を突破すると推計されている。それに伴う葬儀業界の人手不足や墓不足で、マンション型の自動搬送式の納骨堂なども登場した。 そんな合理化が進むなか、ITツールを使った“ハイテク葬儀”が増えているという。ドライブスルー葬儀を導入した長野県の冠婚葬祭会社、レクスト・アイ社長の荻原政雄さん(67)が次のように話す。 「昨年12月に新オープンした葬儀場『上田南愛昇殿』に導入しました。長野県は長寿県で、高齢の方には足腰の不自由な方も多い。車の乗降も大変だという方のなかには、『人の世話になるのは申し訳ない』と友人・知人などの葬儀出席をあきらめる方も多かったんです」 そこで、考案されたのがドライブスルー葬儀だった。 「車内から火を使わない電熱式の焼香ができるので安全です。焼香の様子は、後部座席の方もカメラで中継されますので、車内全員のお顔を喪主に見せることができます」 だが、ドライブスルー葬儀の“合理化”には批判的な声が多かったという。 「ええ、『窓越しに焼香なんて、不謹慎じゃないか』などというクレームがたくさんありました。ネットの書き込みはさらにひどく……。でも最近は、『この形式でなければ、参列できなかったよ』という声も増えてきました」(荻原さん) 参列方式がハイテク化する一方、なんとロボットが読経するシステムを作った企業がある。神奈川県のプラスチック製品製造会社、ニッセイエコIT事業部マネージャーの船木修さん(52)はこう語る。 「当社では毎年2回、社内の物故者慰霊祭を催しています。そこで、ソフトバンクさんのロボット『ペッパー』に住職の代わりに般若心経を唱えてもらう企画をしました。すると思いのほか出来がよく、社員からも好評でした。そこで感触を得て、レンタルサービス化を目指しました」 そして’17年8月、実用が可能な段階になり、プレス・リリースを出したのだが……。 「それを伝えるネットニュースなどに書き込まれたコメントは、『ロボットがお経なんて、冒涜だ!』『不謹慎だ』と、ほぼ批判的なものでした」 しかし、グループ会社に葬儀社を持つ同社の船木さんには志がある。 「現在、檀家さんの寺離れが進んでいますが、“ペッパー導師”がお寺に足を運ぶきっかけになってほしいと考えています。お坊さんのサブ、つまり副住職として置くことで、檀家さんのお子さんにも興味を持っていただけるのではと。お寺に親しみを持ってもらう手伝いをしたいんです」(船木さん) 残念ながら、まだ寺での正式な導入はなく、本格デビューはお預けだという。 葬儀に合理化や新たな演出法をもたらしている、IT技術によるハイテク化。だが、それを不謹慎だと考える人も多い。前出の吉川さんはこう考える。 「たとえば、段々飾りの祭壇も、戦後にメーカーが始めたもので、伝統的なものではなかったのです。批判される理由もわかりますが、新しいことを創造していくことは発展的でいいと思います。かつては家単位で『わが家の供養』の定型があったのですが、昨今は価値観が多様化し宗教観も変わってきています。そのため、業者も100社あれば100通りの開発商品を出すという流れになっている。ただ、業者側はIT化や効率化よりも前に、まず介助スタッフの増員や葬儀場のバリアフリー化を優先させるべきだと思います。ハイテク葬儀には賛否両論あるでしょうが、それを家族で話し合い、『弔い』について考えるきっかけにすることができれば、有意義ではないでしょうか」
2018年01月25日アリアナ・グランデが22日、自身のマンチェスター公演の際に起こった爆破により死亡した22人の葬儀費用を負担すると申し出たようだ。マンチェスター・アリーナでのアリアナの公演が終わった直後、くぎ入り爆弾とみられるものが爆発し、死者22人、負傷者59人が出ており、アリアナは命を落とした被害者の家族と連絡をとり、葬儀の費用を負担するかたちで追悼の意を示したい想いを伝えたという。アリアナの最新情報を伝えるツイッターアカウント「@ArianaDailyWW」は23日夜、「アリアナのニュース:アリアナが昨夜亡くなった被害者の家族に連絡して、アリアナは葬儀費用を支払うもよう」とツイートしている。アリアナ側はこの件について正式に認めてはいない。また、アリアナはこの爆破テロで死亡した人々に対する敬意を払うためにイギリス、ベルギー、ポーランド、ドイツ、スイスを回る予定の「デンジャラス・ウーマン」ツアーの延期を発表した。アリアナ側は「マンチェスターの惨事を受けて、命を落とした人々に敬意を閉める意味で今後状況を考慮できる状態になるまでアリアナ・グランデの『デンジャラス・ウーマン』ツアーを延期します。今週のロンドンO2公演、6月5日のスイス公演までのすべてのショーをキャンセルします」と声明を出している。アリアナは現在、この困難な時期を家族と一緒に過ごすためにアメリカに戻っている。(C)BANG Media International
2017年05月26日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。今わが国では、葬儀の形やお墓というもののあり方が変わってきています。何代にもわたって同じ土地に住み続けるわけでもなく、生涯独身で生きてきたためお墓を守ってくれる子どもがいるわけでもなく。非正規雇用で働いているので100万円もするお墓を亡くなった親のために買ってあげる余裕もなく……。少子高齢化と相対的貧困の増加に伴って、亡くなった人のために家族がお墓を作るということをしない「ゼロ葬」と呼ばれる葬儀のあり方 が急速に広がりつつあります。今回は最新の葬儀事情をご紹介しながら時代とともに変わる供養の形について考えてみたいと思います。●ゼロ葬とは何か、どのような種類があるのかまず、『ゼロ葬』とは何でしょうか。一般的にその語源は宗教学者の島田裕巳先生が提唱してきた『ゼロ死』すなわち、「死んだら何も残さずゼロになるのがいい 」という概念に由来すると考えられています。ゼロ死には「死んでも葬式をあげない 」ゼロ葬儀と、「死んでもお墓は作らない 」ゼロ墓の2つの要素がありますが、最近は葬儀やお墓の業界でそれらを包括して『ゼロ葬』と呼んでいるようです。では、ゼロ葬にはどのような種類があるのでしょうか。ゼロ葬儀とゼロ墓の両面からみてみましょう。●(1)直葬(「ちょくそう」または「じかそう」)一般的な火葬式の手順にあるお通夜も葬儀も告別式も省略し、ご遺体を安置した後は火葬場に直行する形式のことです。関東地方では今や全体の4分の1がこれにあたる と言われています。●(2)遺骨引き取り拒否火葬場によっては遺族が遺骨の引き取りを拒否できるところがあります。その後のお墓等の心配をすることもないため、島田先生は元々はこれを「究極のゼロ葬」としています。●(3)預骨通常は火葬場からの引き取りを拒否できない遺骨を、葬儀会社に一時的に預かってもらうサービスのこと。非正規雇用の増加等に伴い、100万円前後の費用がかかるお墓を購入する経済的余裕のない人が増えているため、数万円の保証金でお墓が用意できるまで遺骨を預かってもらえるこのサービスの利用者は増加しています。しかし、一方で遺骨を預けたまま音信不通になる遺族が急増しており、問題になってもいます。なお『東京都公園協会』では、都民対象に何か所かの霊園で遺骨一時預かりの制度を設けています。●(4)迎骨遺族も高齢で思うように動けないといった場合、NPO法人のスタッフが遺骨を引き取りに来てくれてお寺の合同墓地などに運んで埋葬してくれるサービスのこと。費用は数万円と交通費程度 ですが、非営利活動が中心のため問い合わせが殺到しているようです。●(5)送骨遺骨を郵送ないし特別な宅配便で送るだけで業者がしかるべき合同墓地等に遺骨を埋葬してくれるサービスです。次に紹介する「散骨」も散骨業者に届ける方法が郵送や運送便であるなら送骨の一種であると言うことができます。●(6)散骨遺骨を粉末状にした後、海や山中等に撒く葬送の方法です。法務省の見解では、『節度をもって行われる限りは違法性はない』とされ、自分で段取りするよりは専門の散骨業者に依頼した方がずっと簡単であり一般的です。また陸地での散骨はさまざまなトラブルの原因となるおそれがあるため、今はほとんどが海洋散骨 です。また、遺族が乗船して海洋散骨に立ち会う場合は全体で数十万円の費用が見込まれるため、業者に一任して散骨してもらうケースが増えているようです。その場合の費用はおよそ5~6万円 といったところのようです。●なぜゼロ葬なのか、その時代的背景は?ゼロ葬がどのようなもので、どのような種類があるかについてはだいたいお分かりいただけたかと思いますので、次に、今なぜゼロ葬なのか、その時代的背景とはどのようなものなのかということについて考えてみましょう。経済思想史的な視点で見ますと、農林水産業という第一次産業があらゆる産業の中心であった時代から産業革命によって社会が工業化し、工業従事者の夫とそれを家庭内で支える妻と2~3人の子どもたちという「核家族」が社会の構成単位の中心となった20世紀まで、人間はその時代に合った形の家族を作ることで生きてきました。しかし、わが国では今世紀に入ってから、超高齢化で高齢者の身体機能が相当程度衰えた後も何年も生存し続けること、それに伴う介護や医療の必要性と、それにかかる高額な費用の問題。グローバル化で国外のフロンティアを開拓し尽くしてしまった資本主義が“非正規労働者”という低コストのフロンティアを国内に政策的に作り出したこと、それに伴う貧困層の増大。こういった諸々の“資本主義の限界”が家族という生活単位の勤続疲労と“ゼロ葬の時代”を生み出したと言うことができます。今はもう先祖代々の田畑を耕すためにずっと同じ土地に住み続ける必然性があるわけでなく、子どもたちは非正規雇用なので100万円もするお墓を買うくらいなら自分たちが生きるために使いたいですし、見栄を張るような相手もいないので立派なお葬式を出す必要などありません。だいたいお墓を買ったところで独身の子が多いですから、いずれお墓を守る人もいなくなります 。しかも昔と違って今の宗教は貧しい人たちの心の拠り所ではなくなり、どちらかというと恵まれている人たちの権威と親和性のあるものとなっていますので、宗教色のある供養の形にこだわる気持ちもありません。ざっとこのような理由から、ゼロ葬は今のわが国にあって“当然の弔いの形”になりつつあるのだろうと考えることができるでしょう。●ゼロ葬にするのは経済的な事情が全てではない? 積極的な理由でゼロ葬にした人たちおしまいに、ゼロ葬ないしゼロ墓にするのは何も「経済的に厳しいから」という事情ばかりではなく、ある意味積極的な考え方をもってそうする場合もあるというお話をして締めくくりたいと思います。日本の有名人でも本人や遺族の意思でお墓を作らずに散骨された人が数多くいます。落語家の立川談志さん、作家の山本七平さん、女優の沢村貞子さんや乙羽信子さん、深浦加奈子さん、俳優・歌手で戦後の大スターだった石原裕次郎さん、演歌歌手で宇多田ヒカルさんの実母である藤圭子さん、ザ・ドリフターズの荒井注さんなど、あげたらきりがありません。顔ぶれを見ると何となく共通点が感じられ、筆者には“なくなってからまで偶像のようにあがめられることは本意ではない”的な気概を感じさせる人たちばかりに見えます。こうして見てくると、経済的な事情でゼロ葬を選ぶ人も、金銭的な問題ではなく自分や家族の考え方でゼロ葬を選ぶ人もあり、ゼロ葬は今のわたしたち日本人にとって「しっくりくる」供養のあり方になりつつあるような気がいたします。みなさんはどうお感じになりますでしょうか。【参考文献】・『0(ゼロ)葬ーーあっさり死ぬ』島田裕巳・著●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/神山みき(れんくん)
2017年04月25日日本の通夜や葬儀にはさまざまなマナーが存在しています。しかし、通夜や葬儀に参列する機会はそこまで多くないため、参列をする予定が決まってから急いでマナーを確認する方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、通夜や葬儀に関するマナーをまとめました。今回ご紹介するマナーを身につけ、安心して通夜や葬儀に臨めるようにしましょう。■通夜や葬儀に参列する際の基本的なマナーを確認まずは、通夜や葬儀に関する基本的なマナーを押さえておきましょう。【着用するもの】通夜や葬儀の服装に関しては、男性も女性も喪服が基本となります。ただし、通夜に限っては男性は黒系のスーツ、女性は地味な色合いのスーツやワンピースでも問題ありません。なお、黒であればどのような服でも良いというわけではなく、光沢のある派手な服は避ける必要があります。アクセサリーについては、男性は結婚指輪と腕時計以外は着用を避けます。女性の場合も派手なアクセサリーはマナー違反となるので、イヤリングもしくはネックレスのいずれかを選びましょう。なお、デザインについては白のパールが使用されたものが望ましいとされています。コートなどの防寒着では、殺生を連想させる革と毛皮を避けることが大切です。また、コートを着用する際には、会場に到着する前に脱いでおくようにしましょう。【時間に関するマナー】通夜も葬儀も、基本的に遅刻はマナー違反となります。特に故人との最後のお別れとなる葬儀は、遅くても20分前には会場に到着するようにしましょう。通夜についても、一般的には開始10分前に到着することが望ましいとされています。ただし、通夜は故人が亡くなった当日に開かれることもあるので、「時間内に到着することがどうしても難しい」という場合には多少遅れても問題はありません。開始から30分ほどの遅刻であれば焼香をすることも可能なので、多少遅れても会場に向かうようにしましょう。【遺族との関わり方】故人と親しい間柄であった場合は、遺族の方々に対して軽く挨拶をします。ただし、故人の死因を尋ねたり、世間話を持ちかけたりするなどの言動は控えるようにしましょう。故人と特に親しい間柄でなかった場合は、遺族の方々に挨拶をする必要はありません。通夜や葬儀に足を運び、受付においてお悔やみの言葉を簡潔に述べるだけで気持ちは伝わります。【仕事関係の通夜や葬儀の場合】取引先やお得意様の方など仕事関係の方が亡くなった場合には、受付で名刺(右上に「弔」の文字を記載したもの)を渡すことがマナーです。名刺に記載されている本人が参列をする場合には、本人が参列したことを伝えるために名刺の左下を手前側に折り込むようにしましょう。なお、代理人が参列をする際には名刺を折り込む必要はありませんが、代理人の名刺の右上に「代」の文字を記載することがマナーです。【宗教や宗派に合わせる】これまで通夜や葬儀に参列した経験がある場合でも、それだけで安心してはいけません。通夜や葬儀の形式は、故人の宗教や宗派によって大きく異なるためです。日本では仏式が一般的ですが、神式やキリスト教式の通夜や葬儀では、香典袋の書き方などのマナーが異なります。そのため、故人の宗教がわかっている場合には、その宗教に関するマナーをきちんと身につけておきましょう。■通夜・葬儀での正しい作法を身につけよう通夜や葬儀に参列をする際に、「焼香のやり方がわからない」「数珠の使い方がわからない」などの声は多く聞かれます。焼香と数珠は、通夜や葬儀で重要な意味合いを持つものなので、これらに関するマナーもきちんと身につけておきましょう。【焼香の作法】焼香をする際には、まず遺族と僧にゆっくりと一礼をしてから、遺影に合掌と一礼を行います。そして、右手の親指と人差し指、中指の3本の指で抹香をつまみます。抹香をつまんだら右手を額の前まで上げた後に、指を静かに擦る要領で香炉へ抹香を落とします。この動作を1回~3回ほど行い、遺影に合掌をしてから一礼をする方法が一般的とされています。焼香の際に特に注意が必要になるのは、焼香の「回数」です。同じ仏式の葬儀であっても、宗派によって適切な焼香の数は異なるので注意しておきましょう。故人の宗派がわかっている場合には、事前にその宗派の焼香のやり方を調べておくことが望ましいです。【数珠の作法】通夜や葬儀において、数珠は合掌をする際に使用します。左手にかけて右手を添える形で合掌をするか、もしくは両手にかけて合掌をする方法が一般的です。ただし、数珠の使い方も宗派によって細かい違いが見られるので、可能であれば事前に確認をしておくことが望ましいでしょう。なお、焼香の際には数珠を左手の親指と人差し指の間にかけて、体の前に差し出す姿勢を取ることがマナーです。数珠を使用しない場合も、同じように左手の親指と人差し指の間に数珠をかけるようにしましょう。■通夜・葬儀での挨拶におけるマナー通夜と葬儀では、遺族への挨拶にも注意をする必要があります。挨拶をするタイミングによって遺族にかけるべき言葉は少し異なるので、以下では適切な挨拶を各シーンに分けてご紹介していきましょう。【受付での挨拶】会場の受付では、喪主や遺族の方に対して軽く一礼をするだけで問題ありません。挨拶をしたい場合には、「この度はご愁傷様です」のように軽く挨拶をする程度にとどめましょう。なお、受付から開式までの間に挨拶をする際にも、簡潔にお悔やみの言葉を述べることが大切です。遺族の方々をできるだけ気遣いたい場合は、「何かお手伝いできることはございますか」のように声をかけましょう。【故人と対面をする際の挨拶】遺族に許可を得て故人と対面をする場合にも、きちんと挨拶をするようにしましょう。対面後に「ありがとうございました」とお礼を述べることはもちろん、遺族を思いやる言葉も忘れてはいけません。具体的な言葉としては、「穏やかなお顔ですね」「安らかに眠っておりますね」などが挙げられるでしょう。【通夜ぶるまいでの挨拶】地域によっても異なりますが、基本的に通夜ぶるまいでは賑やかに会話をするべきではありません。遺族の方々と会話をする場合には、お悔やみの言葉など必要最小限の挨拶にとどめて、遺族の方の話を聞くように意識しましょう。さらに通夜や葬儀の挨拶では、「忌み言葉」を避ける必要があります。下記の言葉は忌み言葉に該当する恐れがあるので、挨拶の際には使用を控えるようにしましょう。・生死を連想させる言葉…「生」がつく言葉、「死」がつく言葉など・同じ発音が連続する言葉…たびたび、重ね重ねなど・続くことを連想させる言葉…再三、続いてなど・不吉な数字…四や九が含まれる言葉通夜や葬儀において忌み言葉はマナー違反とされるので、例えば「亡くなる」や「逝去」のように、普段とは少し異なる言葉を使用することが一般的です。遺族の方々への挨拶を予定している方は、上記でご紹介した忌み言葉が含まれないように一言一句確認しておきましょう。■マナー違反に注意!通夜・葬儀のNG集上記でご紹介した以外にも、通夜や葬儀ではするべきではない言動がいくつかあります。以下では、通夜や葬儀で特に注意したいNG言動をご紹介していきましょう。【数珠の貸し借り】数珠を忘れたからと言って、気軽に貸し借りをする行為は望ましくありません。数珠は各個人が持つものであり、持ち主の分身といった意味合いを持っているためです。なお、数珠はもちろん持参することが望ましいですが、ないからと言って深刻なマナー違反にあたるわけではありません。数珠を忘れても焦らずに、故人を悼むこと以外は考えないようにしましょう。【私語】これは当然とも言えるマナーですが、通夜や葬儀において私語は厳禁です。故人との思い出や生前の様子など、故人に関する話も基本的にはNGとなるので注意しておきましょう。喪主や遺族に対する挨拶と同じように、参列者同士の挨拶も軽くとどめることがマナーとされています。【自分から挨拶に向かう】挨拶の準備をしたからと言って、喪主や遺族の方々に自分から挨拶に向かうべきではありません。通夜や葬儀は故人を悼む場ですし、挨拶に向かうことで遺族の方に余計な負担をかけてしまう恐れがあるためです。受付以外で挨拶をする際には、遺族の方との距離が偶然近くなったタイミングなど、自然な流れで行うようにしましょう。また、仮にそのようなケースであっても、黙礼をすれば挨拶をする必要は特にないとされています。【焼香をしてすぐに退席をする】通夜や葬儀は、基本的に終わるまで在席することが望ましいとされています。そのため、焼香が済んだからと言ってすぐに退席をするべきではありません。やむを得ず退席をする場合には、遺族や受付の方々に「本日はこれで失礼いたします」と一言添えてから会場を後にします。退席をする具体的な理由については、特に相手方に伝える必要はありません。■通夜・葬儀に参列する際に持っていくべき物通夜や葬儀に参列する際には、いくつか持参するべき物があります。前述では適した服装について軽く触れましたが、「小物類」も忘れてはいけません。そこで以下では、通夜や葬儀で必要になる小物について解説していきましょう。【香典】香典とは、香の代わりに霊前に供えるお金のことです。故人との間柄や年齢によって適した金額は異なりますが、通夜や葬儀では3,000円~100,000円前後のお金を香典袋に入れて、受付で渡すことが一般的なマナーとされています。また、宗教や宗派によって適した香典袋が異なる点にも注意が必要です。事前に宗教や宗派を調べておくことが望ましいですが、わからない場合には「御霊前」と記載された香典袋を用意しておきましょう。【ふくさ】ふくさとは、香典袋を入れて持ち運ぶための袋のことを指します。香典袋をそのまま鞄から出して渡す行為はマナー違反とみなされるので、必ず香典袋はふくさに入れるようにしましょう。また、ふくさを用意する際には「色」に注意を払う必要があります。一般的に通夜や葬儀では、紫色や藍色、緑色、灰色などのふくさが望ましいとされています。【ハンカチ】必ず必要になる物ではありませんが、ハンカチも持参するべき物と言えるでしょう。通夜や葬儀では色物のハンカチはマナー違反とみなされるので、白もしくは黒のハンカチを用意します。また、派手なデザインのハンカチは避けて、基本的には無地などフォーマル用のハンカチを持参するようにしましょう。【数珠】前述でご紹介した数珠も忘れてはならない小物です。ただし、仏式以外の通夜や葬儀では数珠は必要がありません。仏式の通夜や葬儀に参列をする際には、可能であれば宗派を事前に調べておき、各宗派に適した数珠を用意するようにしましょう。【傘】雨天の場合には傘が必要になりますが、傘に関しても派手なデザインは避けるべきです。黒や藍色、灰色など地味な色合いであり、余計な装飾が施されていない傘を選ぶようにしましょう。このように、通夜や葬儀で持参するべき物は少なくありません。基本的には派手な色やデザインを避けて、殺生を連想させる素材が使用されていない小物を選べば問題ないでしょう。また、上記の小物に加えて「鞄」の選び方にも注意を払いたいところです。鞄に関しては色が黒であり、布もしくは革で作られたものを選ぶようにしましょう。鞄の種類については男性はクラッチバッグ、女性はハンドバッグを選ぶことがマナーとされています。「鞄が小さくて持ち物が収まりきらない」という場合には、コンパクトサイズのサブバッグを使用する方法がおすすめです。特に女性の方は荷物が多くなりがちなので、事前に全ての持ち物を確認しておき、ひとつのバッグに収まりきらない場合はサブバッグをきちんと用意しておきましょう。■まとめ通夜や葬儀は、あくまでも故人を悼むために設けられる場です。そのため、参列者自身が目立つ必要はなく、ふさわしい格好で適した振る舞いをしなくてはなりません。不安を感じている方は今回ご紹介したマナーを参考にして、会場でどのような振る舞いをするべきかイメージしてみましょう。また、直前になって慌てないように、持ち物を細かくチェックしておくことも大切です。
2017年03月08日親族など近しい人物が亡くなると、その遺族は通夜や葬儀を開くケースが一般的です。しかし、通夜や葬儀は頻繁に開かれるものではないので、「通夜と葬儀の違いがわからない」「告別式とは何が違うの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、通夜と葬儀、告別式の各特徴についてご紹介していきます。■通夜、葬儀、告別式の違いって?通夜と葬儀、告別式は、いずれも近しい人物が亡くなった際に開かれる儀式を指します。ただし、各儀式はそれぞれ異なる意味合いを持っているので、まずはその違いから理解していきましょう。【通夜】通夜は故人を葬る前に開かれる儀式です。故人と親しかった親族や知人などが集まることで、邪霊から故人の体を守ることが本来の目的とされていました。しかし、現代ではこの通夜の目的も少しずつ変わってきており、葬儀や告別式に出席できない方のために、「最後のお別れの場を設ける」といった目的で開かれるケースも見られます。このような変化により、近年では通夜が夜通し開かれるケースは減ってきており、数時間のみ開かれる「半通夜」が増えてきています。通夜の時間はケースによって異なりますが、半通夜の場合は1時間~3時間程度が一般的です。【葬儀】葬儀は通夜の後に開かれるケースが一般的であり、主な目的は「故人の冥福を祈ること」です。実際の葬儀では故人の冥福を祈るために、僧などを読んでお経を読んでもらいます。ただし、葬儀は信仰する宗教によって形式が大きく異なり、故人や喪主の宗教に合わせて参列をすることが基本的なマナーとなります。近年では単に宗教に則って開くだけでなく、家族葬など故人の生前の希望を実現する形で開かれるケースも増えてきています。【告別式】親族や知人などの参列者が、故人に最後のお別れをする儀式のことを告別式と言います。こちらも宗派などによって形式は異なりますが、日本では参列者全員が故人に対して焼香をするケースが一般的です。近年では、上記で挙げた葬儀と告別式を同時に行うケースも少なくありません。そのため、葬儀と告別式の間に明確な違いはなくなってきており、単に葬儀という場合は告別式を含むケースも多いので注意しておきましょう。■通夜の種類とそれぞれの特徴と流れ上記でご紹介した通夜には、いくつかの種類が存在しています。いずれの種類も目的は変わりませんが、具体的な流れが異なるので以下でしっかりと確認しておきましょう。【仮通夜】親族だけでなく知人が参列する通夜も多く見られますが、中には家族だけで通夜を開く場合もあります。このように特に親しい人物のみで開かれる通夜を「仮通夜」と言い、仮通夜では基本的に親族以外の人は参列しません。実際の仮通夜は、故人の遺体を病院から自宅へと運んでから開かれます。また、中には知人が自宅へと尋ねるケースも見られますが、長居は避けることがマナーとされています。死因を尋ねることもマナー違反とされているので注意しておきましょう。近年では、遺体を病院から自宅へと運ぶことが減ってきたので、仮通夜が開かれるケースも減少してきています。ただし、病院によっては病院内で仮通夜を行えるので、「どうしても」という場合は病院に相談をしてみましょう。【本通夜】親族はもちろん、それ以外の知人も一般的に参列が認められている通夜のことを「本通夜」と言います。単に「通夜」という場合は、この本通夜を指すケースが一般的です。宗派や家庭によっても異なりますが、本通夜は通常1時間程度で終わる場合が多く、読経のために僧を迎えて開かれます。読経は30分~1時間ほどであり、その間に参列者は順番に焼香をします。僧の読経や法話などが済み、喪主が参列者に対して挨拶をすると本通夜は終了です。【通夜ぶるまい】本通夜が終了すると、参列者に対して飲食がふるまわれます。これを「通夜ぶるまい」と言い、喪主や親族が参列者に対して感謝の意を示すために開かれます。通夜ぶるまいでは、たとえお腹がすいていなかったとしても、食事に箸をつけることがマナーとされています。また、地域によって出される食事やマナーには違いが見られるので、各地域のマナーに合わせることが大切です。一般的に通夜ぶるまいは1時間ほどで終了するケースが多く、1時間経過した頃に喪主が挨拶をして終了となります。■葬儀の種類とそれぞれの特徴と流れ葬儀も通夜と同じように、複数の種類が存在しています。特に近年は葬儀の種類が増えてきており、喪主や親族は金銭面やスケジュール、参列者などを想定した上で、都合の良い葬儀の種類を選ぶことが大切です。以下では、主な葬儀の種類と特徴を解説していくので、ご自身のシーンに適した種類を見極めてみましょう。【一般葬】親族だけでなく故人の知人や同僚など、一般の参列者が多く集まる葬儀のことを「一般葬」と言います。葬儀の中で最も一般的な形式であり、大規模な葬儀になる点が特徴的です。進行については宗教儀礼が中心になるケースが多く、僧がお経を読んでいる間に参列者が焼香をします。読経や焼香が終わると僧が法話や説教を行い、喪主が挨拶をして終了となります。【家族葬・密葬】故人と親しかった親族のみを集めて、執り行う葬儀のことを「家族葬」や「密葬」と言います。ただし、家族葬や密葬の参列者に細かいルールは存在しておらず、特に親しかった知人が家族葬に参列するケースも見られます。家族葬や密葬は規模が小さいので、喪主や遺族の負担を大きく抑えられます。「故人の冥福をゆっくりと祈りたい」「故人とのお別れの時間を大切にしたい」などと考えている方に向いている種類と言えるでしょう。具体的な流れに関しては、一般葬と大きな違いはありません。【直葬】特別な会場を用意せず、火葬場で故人とお別れをする方式のことを「直葬」と言います。一般参列者に対しての葬儀は行われないので、ほかの葬儀と比べると規模は小さくなります。直葬のメリットは、遺族の経済的負担や身体的負担を抑えられることです。ただし、その反面で一般参列者が参列できないというデメリットがあるので、故人の知人にはあらかじめ説明をしておく必要があるでしょう。また、お布施や戒名に関しても事前に菩提寺と話し合っておくべきです。トラブルが生じやすい形式なので、事前に一般参列者と菩提寺などの理解を得ておくことが大切なポイントです。【社葬・団体葬】主に会社や団体に向けて執り行われる葬儀のことを、「社葬」や「団体葬」と言います。会長や社長など、重要な役職に就いている方が亡くなった場合に開かれることが多い葬儀です。社葬や団体葬は、ほかの葬儀に比べると大規模になりやすい特徴を持っています。広い会場も必要になるので、費用が多くかかる点には注意をしておきたいところです。なお、一般葬と社葬を同時に執り行う方式は「合同葬」と呼ばれており、合同葬ではさらに規模が大きくなるでしょう。具体的な流れについては、一般葬と大きな違いはありません。【生前葬】本人が亡くなったタイミングではなく、生きている間に葬儀を開く形式を「生前葬」と言います。生前葬では本人が喪主を務めるので、本人が希望する通りの葬儀を生前に実現することができます。生前葬の流れは基本的に自由ですが、生前葬は一般的に広く普及している形式ではないので、喪主は参列者への配慮を忘れてはいけません。参列者を困惑させないように、葬儀の目的や流れなどを事前に知らせておく必要があるでしょう。【市民葬・福祉葬】喪主や親族の中には、「経済的な部分で葬儀を開くことが難しい」と悩んでいる方もいることでしょう。そのような方々に対して、市区町村などの自治体がサポートを行って執り行われる葬儀のことを「市民葬」や「福祉葬」と言います。市民葬や福祉葬は、喪主が住んでいる自治体で利用できる可能性があります。経済面でお悩みの方は、お住まいの地域の情報を一度調べてみましょう。なお、市民葬や福祉葬の流れについては、シンプルな形式のものが主流となっています。上記でご紹介した以外にも、流れが特に決められていない「自由葬」、海や川などに遺骨を散骨する「自然葬」などさまざまな種類があります。葬儀の必要性に迫られた場合には、故人や親族などの意志をしっかりと確認した上で、多くの方が納得できる形式を選ぶことが望ましいでしょう。■宗教ごとの通夜・葬儀の違い葬儀の内容は、故人や親族が信仰する宗教によっても大きく異なります。世界にはさまざまな宗教が存在していますが、以下ではその中でも主な3つの宗教について葬儀の特徴をご紹介していきましょう。【仏式葬】自宅や会場に僧を招き、読経や説教などをしてもらう方式が「仏式葬」です。日本においては最も一般的な形式であり、熱心な仏教徒でなくても仏式葬を選ぶケースは珍しくありません。仏式葬を執り行う場合は、葬儀社や菩提寺に事前に連絡を入れて、葬儀の流れや会場を決めていきます。ただし、天台宗や真言宗などの宗派によって葬儀の内容が異なる可能性もあるので、時間に余裕のある場合は信仰する宗派の形式を事前に調べておくことが望ましいでしょう。【神式葬】主に神社などの神官が執り行う葬儀のことを「神式葬」と言います。一般的には、故人の自宅などに神官を招いて執り行われるケース、葬儀場などの会場で執り行われるケースが多くなっています。神式葬の流れは仏式葬に似ていますが、焼香や香典などいくつか違いが見られます。神式葬では焼香の代わりに、玉串を供える「玉串奉奠(たまぐしほうでん)」を行います。また、香典の代わりに「御玉串料(おたまぐしりょう)」を包む点も仏式葬との違いです。【キリスト教式葬】キリスト教式葬は一般的な葬儀場や神社などではなく、教会で葬儀が執り行われます。参列者が讃美歌を歌う点、焼香の代わりに献花を行う点などが特徴的であり、神父を中心に進行していきます。ただし、キリスト教式葬も宗派によって内容が異なるので注意が必要です。例えば、プロテスタント系では葬儀と告別式が一緒に執り行われますが、カトリック系では葬儀と告別式が明確に分けられています。ほかにも通夜祭や前夜祭の有無、神父の呼び名なども宗派によって異なるので、キリスト教式葬に参列する予定の方は事前に確認しておくことが望ましいでしょう。上記の中でも、日本人の約9割は仏式葬を執り行うとされていますが、中には宗教に縛られない葬儀を執り行うケースも見られます。そのような葬儀は「無宗教葬」と呼ばれており、特に細かいルールなどは決められておりません。無宗教葬では僧や神父などを呼ぶことはなく、喪主と参列者によって葬儀が進行していきます。葬儀を開くとなると、親族や知人だけでなく参列者も事前に準備をしなければなりません。上記の宗教による違いを理解した上で、適切な準備を進めるようにしましょう。■通夜と葬儀どちらに参列するべき?「通夜か葬儀のどちらかにしか参列できない」といった経験はありませんか?もちろん、可能であれば通夜と葬儀の両方に参列することが望ましいですが、仕事などの都合で参列が難しい場合もあるでしょう。前述でご紹介した通夜と葬儀の目的から判断すれば、このようなケースでは葬儀に参列することが望ましいと言えます。ただし、現代では通夜と葬儀の目的が少しずつ変わってきており、葬儀に参列することが難しい参列者のために通夜が開かれるケースも多いので、どちらに参列しても大きな問題にはならないでしょう。どちらに参列するべきかを決める上で特に注意しておきたいのが、通夜と葬儀の時間です。近年の通夜は1時間~3時間の短時間で終わるケースが見られますが、葬儀(告別式)に関しては基本的に日中執り行われます。その点に注意をして、参列する儀式を決めるようにしましょう。なお、香典を渡すタイミングに関しても、通夜・葬儀のどちらでも構いません。通夜にも葬儀にも参列することが難しい場合には、後日弔問した際に渡すか、それが難しければ郵送で渡すことを検討してみましょう。■まとめ今回ご紹介した通夜と葬儀は、いつ必要に迫られるのかわからない儀式です。準備不足に陥ると心身ともに疲れ果ててしまうので、可能であれば必要に迫られる前に情報収集をしておくべきでしょう。種類による違い、宗教や宗派による違いをしっかりと理解した上で、余裕を持って準備を進められるよう知識をつけておきましょう。
2017年03月08日急な訃報で葬儀や通夜に参列しなければならなくなった経験はありませんか?葬儀や通夜などは故人を偲ぶ場であるだけに、失礼にならないような服装やマナーが求められます。今回は、男性が葬儀や通夜で身につけるべき喪服のマナーをご紹介していきます。■男性の喪服はブラックスーツが基本!格式を合わせて遺族に配慮を喪服には正喪服、準喪服、略喪服の3つの格式があります。大切なことは自分の立場をわきまえて、どの喪服で行くべきなのかを判断することです。正喪服とは遺族が着る喪服のことをいいます。弔事では遺族よりも格式の高い服装にならないように配慮が必要なため、参列者が正喪服を着ることはありません。基本的には遺族が葬儀や告別式、1周忌で着るものと認識しておきましょう。男性の正喪服はモーニングか和装です。モーニングの場合、小物やベスト、ネクタイ、靴下などは全て黒で統一します。白べりは外しておきましょう。和装の場合には5つ紋の長着と羽織に、仙台平の袴をはくのが基本です。袴の紐は一文字結びにし、半襟や鼻緒の色は黒か地味な色にしましょう。ただし、和装の場合は小物や着るものに地域で差があるため、その地域に合わせることを最優先にしてください。インターネットなどの情報に頼るのではなく、地域の年長者の人に意見を仰いだ方がよいでしょう。準喪服は最も一般的な喪服であり、葬儀や通夜、1周忌の法事などで、遺族、参列者問わず広く着られる喪服です。近年の葬儀では遺族側も準喪服を着ていることが多くなっています。男性の場合はブラックスーツが主流で、ネクタイや靴下などの小物も全て黒で統一します。略喪服は準喪服より少し軽めの喪服で、3回忌以降の法事や急な通夜に駆けつける場合に着る喪服です。「平服で」と書かれている場合には、基本的に略喪服を着用するとよいでしょう。略喪服の場合は必ずしも黒ではなく、濃紺やグレーといった地味目の色であれば問題ありません。いずれの格式でも気を付けたいことは「光沢のない黒を選ぶ」ということです。黒はもともとおめでたい色とされ、その名残で結婚式などの慶事でも黒を着る場合が多いです。こうした慶事の場合は華やかな光沢のある黒をまとうことも多いですが、弔事の場合は華美を避けて、光沢のない黒を選ぶことが基本です。ジャケットはそれを守れば、シングルでもダブルでも構いません。スーツの中に着るシャツは白い地味なシャツを着るようにしましょう。ボタンダウンや色物、柄物などは葬儀に相応しくないとされているため、避けた方が無難です。それから男性の弔事用ブラックスーツは、価格によって黒の深さが違い、黒が深ければ深いほど価格は高くなります。安いものであれば3万円ほどで手に入りますが、高いものであれば10万円以上するものもあります。個々で見ただけではあまり差はわかりませんが、安いものと高いものを並べるとその違いがよくわかります。自分の年齢や立場などを考え、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。近年では喪服のレンタルなども可能です。■喪服の際には清潔感のある髪型が理想的男性が喪服を着る際には、髪型にも気を配りましょう。髪は耳が見えるくらいに短く切り、すっきりと清潔感のある髪型が理想的です。前髪が目にかかってしまう場合には、切るか、ワックスなどで額が見える程度に流すようにしましょう。ただし、香りの強いワックスやジェルは、弔事の場に相応しくありません。髪を整える場合には、香りのしないワックスやジェルを適度に使用し、整えるようにしましょう。特に遺族側である場合、葬儀の際にはひっきりなしに動いていなければならないため、髪型に気を配っている余裕はありません。髪型が1日中崩れない程度に整えておけるような髪型にしておくとよいでしょう。また、髪もスーツと同様に黒にすることがベストです。黒のスーツを着て目立たない程度のカラーであれば問題ないですが、明るめの茶色など派手な色のカラーリングをしている場合には、染め直すようにしましょう。シャンプーで落とせるカラーリングなども販売されているため、葬儀などの場合にはこうしたもので一時的に黒く染める方法もあります。基本的には清潔感のある控えめな髪型を心がけましょう。■喪服のときに選ぶべき小物とは?ネクタイ、靴、コート、バッグ編喪服のときにはネクタイや靴、コート、バッグなども基本的に黒で統一します。共通していることは、いずれも光沢のない黒のもので、華美な飾りや色のない地味なものを選ぶことです。ネクタイは正喪服や準喪服では、基本的に黒のものを使用します。略喪服や急な通夜に駆けつける場合は、濃紺やグレーなどの地味な色のネクタイでも構いません。ネクタイピンなどの光るものは外し、華美に見えないようにすることがマナーです。現在はコンビニエンスストアなどでも弔事用のネクタイが販売されているため、弔事用のネクタイは気軽に用意できます。社会人の常識として職場に1つ常備しておけば、急な訃報にも慌てず対処できるでしょう。ネクタイを結ぶ際には通常のスーツと同じ結び方で構いません。ただし、ディンプルは華美に見えてしまうため、弔事の場では厳禁です。普段作る人は気をつけるようにしましょう。靴はエナメルや金具などの光るものがないものを選びます。悩んだ場合にはフォーマルの度合いが高いストレートチップを選ぶとよいでしょう。ストレートチップはつま先部分の切り替えが横一文字になっている靴のことをいいます。ストレートチップには紐を通す部分が内側についている内羽根式と、外側についている外羽根式の2つがあります。弔事の際には内羽根式のものを選びましょう。色は黒で、あまり光沢のないものを選んでおくと、弔事のときだけでなく、慶事や就職活動の際にも使えるため便利です。逆にローファーはカジュアルなイメージがあるため、弔事には向きません。冬であればコートを身につけますが、コートも基本的には黒のものを着用します。黒いコートが用意できない場合にはグレーや濃紺などの地味な色でも大丈夫です。コートは会場に入る前に脱ぐことが礼儀とされているため、地味な色合いのものであればさほど問題ありません。ただし、カジュアルなデザインのものやジャンパーなどは弔事の場に相応しくないため、避けた方が無難です。また毛皮や皮素材のものは殺生を感じさせるため、弔事には厳禁とされています。男性の場合バッグを持ち歩くことはあまりないですが、もしバッグを持つ場合には派手な飾りや金具のないものであれば持っていても構いません。■喪服のときに選ぶべき小物とは?OKとNG編喪服のときには、身につけてよい小物とNGな小物があります。特に喪服ではNGな小物が多いため、よく覚えておき、いざというときに恥をかかないようにしましょう。男性の場合はあまり物を持ち歩かないため、さほど小物を持ち歩くことはないでしょう。弔事では余計なものはつけないことが理想とされているため、基本的にはブラックスーツにネクタイ等、必須のもの以外は身につけないでおけば問題ありません。ただし、マナーとして数珠とハンカチ、ふくさは持っておくようにしましょう。数珠は仏式の宗派で故人を偲び、敬意を表すために持っていきます。数珠には本式数珠と略式数珠の2つがあり、本式数珠は同じ宗派で使い、略式数珠はどんな宗派でも使える数珠です。参列する葬儀の宗派がわからない場合には、略式数珠を持っていくとよいでしょう。男性の場合は珠が大きめの数珠を持ちます。色は自分の好きなものを選んで構いません。持ち歩くときにはふさを下にして左手で持ち、座っているときには左の手首にかけておきます。ハンカチは黒か白の無地のものをポケットに入れておきましょう。もしなければ色の薄い地味な無地のハンカチにします。柄のあるものや派手な色のものは避けましょう。ハンカチは胸ポケットにチーフのように入れることは避け、ジャケットやズボンのポケットなど、見えない場所に入れます。ふくさは香典を包んでおくためのものです。基本的には黒ですが、地味な色のものであれば特に問題はありません。ふくさがない場合には、地味な色の風呂敷や白いハンカチに包んでいくとよいでしょう。ベルトの色は基本的に黒で、バックルも光らないものを選びましょう。爬虫類などのアニマル柄のものは殺生を連想させるため、弔事の場に好ましくありません。また、時計に関してですが、基本的に葬儀や通夜などの弔事の場では時間を気にしないように、時計はつけないことがマナーとなっています。もし時間を気にする必要がある場合には、ゴールドなどの光る時計は身につけず、地味で落ち着いた時計を身につけるようにしましょう。それから雨の日や雪の日にさしていく傘ですが、色のついたものや柄のあるものは基本的にNGです。もしこうした傘がない場合には、コンビニエンスストアなどで売っているビニール傘で構いません。■夏の喪服は?冬の足元は?喪服で守りたいマナー訃報は季節を問わず訪れます。そこで気をつけたいことは、夏や冬といった季節での喪服のマナーです。まず夏の弔事でのマナーですが、暑いからといって半袖で出席するのはマナー違反です。中に着ているシャツは半袖でも構いませんが、葬儀などの会場に入る前に必ず長袖のジャケットを着るようにしましょう。夏用の喪服であれば、生地も薄めに作られていますし、裏地のないものや背抜きのスーツでもマナー違反にはなりません。いくら故人を偲ぶ場とはいえ、夏の暑い葬儀の中で倒れてしまったら、それこそマナー違反です。肌が見える格好は好ましくありませんが、なるべく涼しくなるように見えない部分で工夫をしましょう。ちなみに喪服をオールシーズン用として購入する際には、オールシーズンのものよりも夏物が適しています。オールシーズンのものは夏も冬も着られるように作られていますが、生地は若干厚めです。現在は地球温暖化の影響で、気温も高くなっています。夏物をオールシーズン用として購入し、冬は中にセーターなどを着て寒さ対策をするとよいでしょう。ただし、夏用の喪服は下のシャツが透けて見えることがあります。また、冬に極寒となる地域では、寒さを考えると夏用のものをオールシーズンで使うことは厳しいです。こうした地域ではオールシーズンのものか、冬用の喪服を用意した方がよいでしょう。次に冬場のマナーですが、気をつけたい点はコートと足元です。前述しましたが、基本的にコートは会場に入る前に脱ぐことがマナーです。ただし、焼香する場所や受付が外にある場合には、その前に脱がなくても構いません。夏と同じく、冬も環境が厳しい中の参列となります。無理をして倒れては故人や遺族に失礼になるため、あまり無理をしないことが大切です。もしクロークを設置している場合には、そこで脱いで預けます。受付などで預ける場合もありますが、会場内にそのまま持っていく場合もあります。これは会場の指示に従ってください。手袋やマフラーなども同様です。なおコートは出棺のときも脱いでおくのがマナーとされています。また、冬の足元に関しては、基本的にはストレートチップやプレーントゥで、長靴やブーツは避けます。ただし、雪の深い地域では、こうした靴では歩くこともままならないことがあるでしょう。足元をびしょ濡れにした状態で葬儀や通夜の場に駆けつけることはかえって失礼になるため、雪の深い地域では無理をして長靴やブーツを避ける必要はありません。近年では葬儀ではなく、通夜のみに駆けつける場合も増えてきました。こうした場合では急に靴を用意することが難しく、地味なブーツで弔問に訪れる人も珍しくなくなっています。やむを得ない場合は、さほどこだわらなくてもよいでしょう。それから仏式ではなく、神式やキリスト教などの葬儀に参列する場合でも、基本的に上記の喪服のマナーは共通です。宗教の違う葬儀に参列するからといって、特に喪服を変える必要はありません。■まとめ弔事は何よりも遺族への配慮と、故人を偲ぶ気持ちが大切です。全体的に地味で控えめな服装が好まれるため、遺族の気持ちを考えた服装を心がけましょう。
2017年03月01日キャリー・フィッシャーとデビー・レイノルズの葬儀にメリル・ストリープ、メグ・ライアン、グウィネス・パルトロウら著名人が参列した。『スター・ウォーズ』シリーズで知られ、先月27日に心臓発作と思われる症状により他界したキャリーと、翌日に他界した母デビーの葬儀が5日に行われ、ロサンゼルスのコールドウォーター・キャニオン地区にあるデビーの自宅と隣り合わせのキャリーの自宅にハリウッドスターの数々が到着する姿が見られた。キャリーの愛犬ギャリーと弟トッド・フィッシャー、娘ビリー・ラードらの元には、ビリーの『スクリーム・クイーンズ』の共演者で恋人とも噂されるテイラー・ロートナーをはじめ、エレン・バーキン、コートニー・ラブ、エド・ベグリー・ジュニアらも駆けつけた。その中でも最初に到着したメリルは、白の花束を抱えてキャリー宅へと入って行ったそうだ。キャリーは本人の意向に沿って今週に火葬されたと言われており、その遺灰の一部は母デビーと共にカリフォルニア州バーバンクにあるフォレスト・ローン記念公園内に埋葬されることになるという。5日に行われた葬儀は非公開のものであったが、今後一般向けの葬儀も行われる予定で、メリルが弔辞を依頼されていると報じられている。日取りについては決定しておらず、メリルの弔辞も完全に決定したわけではないものの、メリルはキャリーの小説を原作とした映画『ハリウッドにくちづけ』で主演を務めたほか、デビーともとても親しかったため、2人に追悼の言葉をささげるのに適切な人物とみられている。また、マーク・ハミルら『スター・ウォーズ』の共演者も弔辞を依頼されているようで、シリーズのクリエイターであるジョージ・ルーカスも参列する見込みだ。関係者らによれば、そのメモリアルサービスでは、デビーとキャリーの代表作で使用された衣装なども展示される予定だそうだ。(C)BANG Media International
2017年01月07日