あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは新たに「パートナー(夫婦関係)」「進学、受験」などを追加しました!その他「祖父母や親戚関係(帰省含)」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」「自傷」「学習」「不登校」なども引き続き募集中です。パートナーなどとの意見の相違、受験や進学での予期せぬトラブル、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年10月05日睡眠時間がどうしても一定しないわが家の凸凹兄妹の妹、いっちゃんは小さいころから眠るのが苦手で、眠ってもしばしば些細な物音などで目を覚まします。小学生になると、入眠に苦労するのは変わらずですが、一度眠ると深く眠り込むようになりました。一旦眠り込むと起こしても起きないのです。当然、学校は遅刻してばかりです。Upload By 寺島ヒロ睡眠の記録を取ってみると…実は母親である私自身、睡眠障害があり毎日覚醒する時間が遅れていく睡眠サイクルがあります。それで「もしや」と思い、いっちゃんの睡眠記録をつけ始めました。実際に眠った時間だけではなく、眠いと言い出した時間、眠ったがちょっとだけ起きた時間、起床した時間を詳細に記録していくと、「1〜2時間ずつ睡眠時間が後ろにずれていく」ことが分かりました。Upload By 寺島ヒロ小学校5年生から不登校に小学校低学年のうちは、起きると学校に行っていたのですが、4年生ぐらいになると、「11時を過ぎるとお昼ごはん食べに来たの?と、からかわれるから行かない!」と言って昼からは行こうとしなくなりました。いっちゃんの睡眠時間は9時間。朝から活動しているのは月の半分ほどです。5年生から次第に行かない日が増え、6年生のときにはついに1/3ほどの出席率となり「不登校」となりました。また中学校も、コロナで休校が続いたこともあり、ほとんど行くことができませんでした。「勉強は好き」進学先を探すけど…高校へは進学したいと希望していたいっちゃん。睡眠時間を固定しようと試みましたがうまくいかず、結局、通信制の高校に通うことにしました。志望校はいっちゃん自身がネットで検索していくつかの学校と比較検討して決めました。通信制の高校、実際に通ってみるとUpload By 寺島ヒロ部活動も部活ごとにslackがあって、娘は美術部に入っています。slackではお題を出し合ったり、作品をアップしたり、絵を描くときのツールの使い方など交流も盛んで「Twitterとかより突っ込んだ感想をもらえる!」と、喜んでいました。通信制の学校というと、家で1人でテキストを開いて…というイメージだったけど時代は変わったな…と思います。睡眠サイクルは固定できないまま「通信の学校いいなー」「大学もこうだったらいいのにー」という娘。高校生活を心から楽しんでいるようです。睡眠の問題が解決したわけではないので、これから進学や就職をどうするかなど、悩みは尽きませんが…今あっての未来。心配し過ぎることなく、今を大切に過ごしたいと思います。執筆/寺島ヒロ(監修:井上先生より)学校の始業時間は決まっているので、睡眠に問題のある子どもさんの場合、それに合わせようとすると、本人だけでなく親御さんもとても苦しくなってしまうと思います。高校では、始まりの遅い昼夜間の高校や通信制などが選択肢になってくると思いますが、いっちゃんには通信制がすごく合っていたようですね。通信制も学校によってはさまざまな活動をオンラインで提供しているところもあります。また対面出席を重視しているところもあります。子どもさんに合った学校を選択するため、オープンスクールや説明会に子どもさんと一緒に参加してみるのもよいかもしれません。
2022年09月27日ASDがあり、不器用さから運動が苦手な息子。縄跳びが跳べなくてーー3歳4ヶ月のときにASDの診断がおりたわが家の小2息子。感覚過敏もあり、物事を0か100かで考える白黒思考なところがあります。目の前にあることについ夢中になってしまい、感情コントロールが難しく、自分の予想と少しでも違うとすぐに泣いたり怒ったりしてしまうこともありますが、だじゃれと本を読むことが好きで、甘えん坊なところが可愛いです。発達性協調運動症(発達性協調運動障害)の診断はおりていませんが、息子は不器用さのため運動が苦手です。そんな息子が学校の授業で特に苦戦していたものがあります。それが、縄跳びです。わが家では、入学式の翌日から母子同伴登校をしています。登校初日から教室にいられなかった息子を見て、先生に母子同伴登校をお願いしました。息子が小1のときのある日、息子が体育の授業を受けている様子を見ていたときのことです。その日は音楽に合わせて縄跳びをする授業。しかし準備運動中に「できない!もうやだ!」と縄跳びを地面に投げつけて泣いてしまう息子の姿がありました。Upload By ユーザー体験談運動が苦手な息子は縄跳びを回しながら跳ぶことがまだできません。その上、息子は、失敗することや人よりできていないことへの抵抗が強く、「跳べなくても大丈夫」と先生が言っても納得できず癇癪につながってしまっているようでした。それに加えて、全校で行う『縄跳び集会』の日も迫ってきていました。朝の時間の20分ほどで行う、5・6年生が主催の「みんなで縄跳びを楽しみましょう」という会なのですが…このままでは息子は跳べないままその日を迎えてしまいます。見かねて縄跳びの特訓を始めたけれど…跳べずに癇癪をおこす息子を見かねて、その日から家でも縄跳びの練習を始めました。息子は幼稚園年長のときにOTの先生から教えてもらった、持ち手の長い縄跳びを使って跳んでいました。市販の縄跳びの持ち手に、ラップの芯を継ぎ足したものです。回した縄を跳び越えることはできるのですが、体全体に力が入っているので、練習を始めても10分ほどですぐに疲れてしまいます。「あーもうだめだ。疲れたー」となってしまい、できるようにはなりたいけれど、跳び始めると疲れて諦める、という様子でした。特性から先の見通しを持ちづらいので、縄跳び集会の日に向けて練習を重ねるというような意識もなかなか持てません。ただ、ルーティンになると、毎日10分くらいの練習をコツコツ続けることができるので、毎日縄跳びの特訓を行いました。ですがやはりなかなか跳べるようにはなりませんでした。考えた末に編み出したのは…「エアー縄跳び!」どうしたらいいのか…考えた私は、縄跳びの持ち手から縄の部分をはずし、持ち手だけを息子に渡しました。名付けて『エアー縄跳び』!縄がないので絶対に引っかかりません!先生にお願いして学校でも使わせてもらうことに。先生も「すごくいい!それもちゃんと手首の練習になってます!」とほめてくれました。息子は喜んでエアー縄跳びを手に、縄跳び集会に参加することができました。目立ってしまうかな?と心配をしていたのですが、クラスメートからからかわれたりすることもなかったようでした。Upload By ユーザー体験談不思議そうに見ている子はいましたが、特に声をかけられることはなかったようです。上級生の中にも、縄跳びを忘れてきてジャンプだけをしている子もいたので、あまり目立たなかったのかもしれません。ただ、あとから「それなあに?」と私に聞いてくるお友達がいました。そんなときは、息子を知ってもらうチャンスなので、縄跳びが苦手でこれを使っていること、跳べないと悲しくなって泣いてしまうことなどを話しました。そして「いつも○○さんが、そうやって気に掛けて優しくしてくれるから、本当に助かる」と感謝を伝えました。あれから1年たち、小学2年生になった息子。今年も全校で『縄跳び集会』がありました。やっぱり今も縄跳びは苦手で跳べない息子に、「またエアー縄跳び使ったら?」と提案すると、「大丈夫大丈夫!跳べるふりをしてジャンプしてるから!」と言い、普通の縄跳びを持ち、跳べないながらも曲に合わせてリズムよくジャンプして笑顔で参加できました。「跳べなくても大丈夫」と自分で納得することができるようになったのです。小学校入学のころから今を振り返って小学校に入学し、4月にあった最初の全校集会のとき、息子は図書室の前の廊下の窓から、みんなの様子を見るだけでした。私はその姿を見て「息子は、この学校の中でたったひとり、校庭に並ぶこともできない子どもなのだ」と、切なくなりました。1年生の夏までは、付き添い登校はするものの、息子が教室に入ると私は別室で待機していました。息子は、感情コントロールがうまくいかずに途中で教室を飛び出してしまうことも多くありましたが、教室で付き添っているわけではないため、その理由や様子が分からず対応に困っていました。Upload By ユーザー体験談そこで担任の先生にお願いすると、私が教室に入ることを快諾くださり、2学期ごろからは息子の隣で一緒に授業に参加できるようになりました。できないことはサポートしたり、イライラしたり過敏になっていたりして無理そうなときは教室を退室させてもらったりし、先生と友だちには息子の思いを代弁して関わりを支えたりしてきました。2年生の今では、ほぼ教室で過ごし、出られない授業は別室で課題をこなしたり図書室で本を読んだりして、授業選択制のようにさせてもらっています。教室では、私が息子の隣に座ってノートをとる手伝いをすることもあれば、教室の後ろの椅子に座って、見守るだけのこともあります。教科やその日の息子の気分によります。縄跳びを跳べなくても、楽しそうな息子の姿を見て、そんな日々のことを思い出しながら、校庭でみんなと一緒に同じ場所にいられること、楽しんで活動をできていることに感動しました。先生方の言葉を胸に。息子の成長と母の願い。学校の先生方が繰り返し私におっしゃる言葉があります。「人とくらべない。前の自分とくらべる」です。通常学級での日々、定型発達のクラスメイトの中で息子と過ごしながら「人とくらべない」ことは、私にとってときに修行のようでした。それでも、先生方はいつも息子の「今」を見てくださいます。「今、つらくないか」「今、安心して過ごせているか」「今、サポートできることはないか」私は就学前は、息子の将来のことばかりを心配する母親でした。成長が1ミリずつのような歩みに感じてしまい、くじけることも多い日々でした。しかし、先生方が息子の「今」を大切にしてくださるので、「今」がずっとつながってこの先の未来があることに気づくことができました。息子には、「人が好き」と思えるように成長していってほしいです。それから、みんなよりできない自分に落ち込むことも多いのですが、苦手なことを気にするのではなく、「これもできる」「あれもできる」と、できるコトに目を向けて、自分に自信を持ってほしいと願っています。Upload By ユーザー体験談イラスト/keikoエピソード参考/たいせーママ(監修:三木先生より)「エアー縄跳び」からのご本人の適応具合が素晴らしいですね!子どもが気になっている部分は外から見ても分からないことも多いので、このようにどんな方法でも一度試してみることはとても大事です。また「将来」は「今」の積み重ねですので、「今」を大事にする目線も持ちたいものです。周りの大人がしっかりそこにフォーカスすることで、子ども自身も「今」の大切さを感じられるようになると良いですね。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは新たに「パートナー(夫婦関係)」「進学、受験」などを追加しました!その他「祖父母や親戚関係(帰省含)」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」「自傷」「学習」「不登校」なども引き続き募集中です。パートナーなどとの意見の相違、受験や進学での予期せぬトラブル、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年09月25日「Meiji.net」は、総合大学ならではの個性豊かな教授陣が時事問題を広く深く解説する情報発信サイトです。最新の更新予定をお知らせしますので、ぜひご覧ください。■Meiji.net( )「すべての子どもに、たくさんのキャンプを体験してほしい」 概要近年、キャンプがブームと言われています。その背景には、家族や仲間で行くレジャー型のキャンプだけでなく、ソロ・キャンプや、より原始的な環境を楽しむキャンプなど、キャンプが多様化していることがあります。さらに、キャンプの教育的側面も研究が進んでいると言います。この話題について詳しく解説します。ポイント■「野外教育、多様なニーズのための自然体験活動」を研究テーマとする吉松梓准教授が執筆。■自然環境の下で活動するなど、学校の教室では学べないことが体験できる「組織キャンプ」は、日本において社会教育と学校教育の両輪で発展してきたと解説。近年ではキャンプによる心理社会的効果が実証され、不登校の子どものサポートにも繋がると論述。日々の暮らしを豊かにする経験を子どもの頃から重ね、キャンプの活用を身につけていくことが理想的だと提言。■記事構成すべての子どもに、たくさんのキャンプを体験してほしい●組織キャンプの3つの効果●不登校の子にとっても貴重な体験になる●貧困家庭の子にも参加してもらえるように執筆教授プロフィール吉松 梓(明治大学 経営学部 准教授)■研究分野:野外教育学、臨床心理学■研究テーマ:野外教育、多様なニーズのための自然体験活動■主な著書・論文「冒険教育プログラムを導入した長期キャンプにおける不登校生徒の身体性回復のプロセス」(『体育学研究』63巻(2)811-826頁・2018年)「第5章 冒険教育とカウンセリング」(『野外教育入門シリーズ第5巻 冒険教育の理論と実践』杏林書院・2014年)Meiji.netとは~大学とは何か?~ 知識を深めたい。視野を広げたい。感性を磨きたい――。大学とは、好奇心を抱くすべての人たちに、大きく開かれた学びの場であると考えています。“Meiji.net”は明治大学の研究や人材などを通じて社会に貢献していく、大学初の情報発信サイトです。総合大学ならではの個性豊かな教授陣が専門的な知識と独自の視点で分析した、バラエティーあふれるトピックスが満載。あなたの疑問と明治の学問は、ここでつながっています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月21日もしコウが「学校に行きたくない」と言い出したらどうする?Upload By 丸山さとこ息子のコウは小学4年生で診断を受けましたが、3歳児健診の時点で神経発達症(発達障害)の可能性は指摘されていました。そのころはASDの可能性が高いと言われており、実際に保育園での様子などを見ていると、社会性の低さを感じることはしばしばありました。小学校に入学してから人間関係などのトラブルが起こりそうな予感もあったため、小学校入学前には「もしコウが『学校に行きたくない』と言い出したらどうする?」と不登校についての話し合いを夫としていました。「学校に行きたくない」とコウが言うときは、まずは理由を聞いて対応するように努めています。ですが、「難しい状況が長く続くなどして見通しが持てないようであれば、コウの心身の状態を見つつ不登校を選ぶ可能性はあるだろう」と、夫と私は考えました。学校に通うことで得られるものは、大雑把に分けて二つあると思います。一つは学習の機会。もう一つは他者と関わり社会性を育む機会です。小学校の時間割や教科書を見ると、小学生は本当に忙しいなと感じます。これだけの密度を家庭で再現したら、バトルに次ぐバトルで生傷が絶えない毎日になりそうなのでそこはあきらめるとして、近いものを用意することはできるかと考え、いくつか案を用意しました。学校に行かないことを選んだとしたら?まず、学習は通信教育(タブレット学習アプリ)と簡単なドリルを利用すると、親子共々負担が少なく続けやすいのではないかと考えました。通信教育であれば全教科通塾するより費用が抑えられます。授業動画は停止したり繰り返し視聴したりすることが可能なため、コウもマイペースに理解を進められそうです。Upload By 丸山さとこ候補としていたいくつかのタブレット学習アプリでは、回答の答え合わせが自動で行なわれるのもよい点だなと思いました。私もコウも負担が減りますし、答え合わせのミスもなくなります。また、コウは視線を往復させて物を見たりノートに字を書いたりすることが苦手なのですが、その点でもタブレット学習は助けになると感じました。苦手なことをさせようとすると毎日バトルが絶えなくなるだろうことは予想がついたので、学習に関してはとにかく『コウも私も無理なく、できる範囲で』をモットーに進めていこうと思いました。もしコウと私に余力があれば、通信教育と合わせて1教科だけ個別指導の塾に行くのもよいかと思い、数か所で体験授業を利用してみました。自習室がある塾の場合は、手の空いている先生がいらっしゃれば質問もできるため、自宅学習で分からなかったことも聞けるのがよいなと思いました。比較的手段が数多く用意されている学習機会に比べると、『同世代の子どもの中でコミュニケーションなど社会性を学ぶ機会』は用意するのが難しいなと感じました。集団の中にいたとしても、集団塾のような環境では横の繋がりが生まれにくいかもしれません。かといって、テーブルゲームなどを通じてコミュニケーションを学ぶ場のようなものは通える範囲にありませんでした。そのため、コウが好きなことの中で比較的ほかの子どもとの関わりも生まれそうな、プログラミング教室や英語教室を候補としました。Upload By 丸山さとこまた、『登下校での徒歩移動や体育の授業がなくなることで運動不足になるのではないか』と思ったことから、当時通っていたスイミングスクールも継続して通うとよいのではないかという話になりました。もし「同級生に会うから嫌だ」ということであれば、やや遠方のスイミングスクールに週1で通おう…と決めました。定期的に通える習い事の場を用意することで、私とコウが離れる時間を持つことも大事だろうなと思っていたのもあります。Upload By 丸山さとこまた、社会科見学や家庭科などの主要5教科以外の学習や体験については、レジャー施設やイベント会場へ行くほか、家事の手伝いをするなど日常生活を通じて補うことにしました。優先したいことは何だろう?私は小学生のころ、いじめやからかいなどのトラブルにより学校へ行くのがつらいときがありました。両親はそんな私を見て「しばらく学校お休みする?」と言ってくれましたが、「学校は行くものだから」と言って通い続けました。当時の私は登校することの苦しさと同時に、学校を休むことへの不安も抱えていました。「もし休んだとしてその間の学習はどうする?休んでいる間に問題が解決する手立てもないのに休んで、事態は良い方に変わるのかな…」という不安や疑問を解消できないまま不登校を選ぶことは、そのときの私にはできませんでした。Upload By 丸山さとこそのため、コウが学校生活でつらそうなときには『しばらく学校お休みしてみる?』の提案ができるよう、「安心して学校を休むための対処」について大まかに案を出しておきたいなと考えています。それらの案が、親子共に安心材料になればいいなと思います。コウは小学校中学年のころに行き渋りが続いたことがありました。朝からあまりにも暗い顔をしてぐったりしている日は、「熱はありませんが疲れが溜まっているようなので、今日は休養させたいと思います」と学校に電話してお休みすることもありました。そうしてたまに休んだりしつつもゆるっと登校を続けたコウは、現在中学生になりました。今のところ「中学は楽しい!」と言い毎日元気に通っていますが、いつ調子を崩すか分からないなと思っています。場合によっては『元気だけど学校は合わないので行きたくない』というケースもあるかもしれません。Upload By 丸山さとこ学習アプリ・習い事・体験施設・家事など、『不登校を選んだとき』を想定して候補にあげた活動は学校に通いながら行えるものがほとんどです。そのため、学校に通っていた今までの間にもいくつか生活に取り入れています。今後コウが不登校を選んだ際は、学校に通わない日常を「今の生活の延長上にあるもの」として移行していけるといいなと思います。そして、もしその選択が「学校に通えないほどコウが疲れた結果」なのだとしたら、まずはゆっくり休むことを優先できたらいいのかな?と思っています。執筆/丸山さとこ(監修:鈴木先生より)不登校のお子さんのほとんどは音に対する不安があります。特に自閉スペクトラム症で音過敏のあるお子さんは教室がうるさいとそこにいるだけで苦痛なのです。学校の先生と相談してイヤーマフや耳栓など音に対する工夫をするといいときもあります。さらに喘息・アトピー性皮膚炎のようなアレルギーや、朝起き不良・立ち眩み・車酔いなどの症状がある起立性調節障害を併存している場合は不登校になる率が高くなります。これらは投薬によってコントロールできるのでかかりつけ医に相談して早めに対処することをおすすめします。自閉スペクトラム症に対して先生や生徒が無理解だと学校へ行く楽しみがなくなるばかりか、いじめのターゲットにもなりうるので、校長先生や教育委員会とも連携して早めの対策が必要です。不登校の初期はなるべく行かせるようにしますが、慢性的になった場合は無理やり行かせずオンラインや習い事でサポートし、できるだけ学習をおろそかにしない工夫が必要となります。高校へ入学できて最終的に自立・就職できればいいわけですから…。
2022年09月21日「わがまま」ではない、感覚過敏の困りごとを当事者が言語化ーー『感覚過敏の僕が感じる世界』服が痛い、給食が食べられない、白い紙がまぶしい、テーマパークが苦手…、周囲に理解されづらく、自覚することも難しい感覚過敏の特性。特に、自分の不快感を言語化することが難しい子どものころは、感覚過敏による特性が「わがまま」ととらえられてしまうことも少なくありません。この本の著者は、発達ナビに体験エッセイを執筆している加藤路瑛さん。自身も聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの感覚過敏があり、12歳のときに親子で起業、13歳のときに「感覚過敏研究所」を設立し、現在は当事者として感覚過敏の啓発や対策商品の開発、感覚過敏の研究などを行っています。自身の経験から、感覚過敏の困りごとを言語化し、対策方法、周囲の対応などについて書いているのがこの本です。視覚過敏のある方も読みやすいよう、紙の色、文字の色、フォントにも配慮されており、視覚的にも読みやすい一冊となっています。この本は、さまざまな感覚の困りごとについて理解するための一つのツールになるのではないでしょうか。特に周囲に感覚過敏の当事者がいらっしゃる方は、どのような配慮が必要か、どうすれば不快な刺激を取り除くことができるのか、についてのヒントが得られるかもしれません。「死なないで、どうか生きてください…」生きづらさを抱えた子どもたちに樹木希林さんが遺した言葉ーー『9月1日母からのバトン』9月1日は、最も子どもの自殺数が多い日であるといわれています。2018年に逝去された俳優、樹木希林さんは生前、生きづらさを抱えた子どもたちに思いをはせ、たくさんの言葉を遺していました。樹木希林さんの娘、内田也哉子さんは「もったいない、あまりに命がもったいない…」という樹木さんの病床でのつぶやきに感化され、現状を知りたい、そして樹木さんからのバトンを引き継ぎたいという思いで、本書を著しました。この本では、不登校新聞の取材に応じた時の樹木さん、不登校に関するトークセッションに登壇されたときの樹木さんの言葉に加えて、内田さんと不登校当事者の方や不登校支援に携わる方との対談の内容が掲載されています。樹木さんと内田さんの語りを通して、不登校について、生きづらさについて、子どもたちが自ら命を絶ってしまうことについて、生きる意味について、一緒に考えることができる一冊となっています。「自分も”自閉症”だったなあ」とつぶやく樹木さん。周囲とのずれを自覚しながら最期まで自分らしく生き抜いた樹木さんの言葉にぜひ触れてみてください。子どもたちが今を生き抜く希望を持てるようにするためにはどうしたらよいのか、樹木さんや内田さんが望むように、いつか9月1日が子どもたちにとって絶望の日ではなくなるためにはどうしたらよいのか、考えるきっかけになるのではないでしょうか。「ちょっと変わった学生」と「せんせい」が過ごした日々ーー『発達障がいを生きない。』これまで、人生に大きな影響を与えてくれるような素敵な先生に出会ったことはありますか。「自分は周りの人とどこか違う」「周囲になじめない」そんな悩みを抱えたとき、それを理解し受け止め、心が楽になるような言葉をかけてくれる先生に出会えたら、「生きづらかったこの世界」の見え方が少し変わるかもしれません。この本の著者Aju(あじゅ)さんは、大学の講義で永浜明子先生、通称「せんせい」と出会います。せんせいは、周囲になじめないと悩むAjuさんの特性をよく理解し、「無理してなじまなくていい」「無理して授業に参加しなくていい」と声をかけてくれます。そんなせんせいとAjuさんは、次第に仲を深め、ある時から10年余り一つ屋根の下で生活するようになります。Ajuさんは22歳のとき、「自閉スペクトラム症」と診断されます。Ajuさんとせんせいが歩んできた、葛藤の日々。その先に見えてきた自分らしい生き方とは…?Ajuさんとせんせいが過ごした日々から、「障害って何?」「特性とうまく付き合うには?」「自分らしく生きるには」といった問いに対する自分なりの答えが見えてくるのではないでしょうか?発達障害当事者の方だけでなく、当事者とかかわる方々にもおすすめの一冊です。「あそび」を通して子どもの発達をサポートする放課後等デイサービスのあり方とはーー『放課後等デイサービスの豊かなあそびと発達支援: 個別支援の充実と地域での自立に向けて』今や全国に約14,000箇所存在するといわれている放課後等デイサービス。実際に利用されている方も多いのではないでしょうか。この本では、身近な存在になりつつある放課後等デイサービスの役割や、支援者に求められること、地域共生社会に向けた取り組みなど、幅広い視点から放課後等デイサービスについてまとめられています。またこの本では「見る、聞く、触れる、嗅ぐ、味わう」といった五感に加え、姿勢を保持する「平衡感覚」、体の動きをコントロールする「固有覚覚」など日常生活に必要な基礎感覚を整えるための体を使ったあそび、さらには子どもの学びや社会体験につながるようなあそびなど、子どもの発達を促すさまざまな「あそび」が幅広く紹介されています。放課後等デイサービスで働いている方、子どもの発達を促すトレーニングに興味がある方、子どもの感覚について悩みを抱えていらっしゃる方などさまざまな方におすすめの一冊です。
2022年09月12日成長の早い4歳娘、外出時に夫と男子トイレに入ったら…わが家の6歳娘は読書家で図鑑が大好き。おしゃべりで人見知りしないけどちょっぴり臆病な女の子です。成長が早く、同年代の子と比べても昔から身長が大きいほうでした。今は年長ですが、身長がすでに125センチあることもあって、小学2年生くらいに間違われることもあります。そんな娘が4歳のときに外出先で夫とトイレに行ったときのお話です。私が仕事ということもあり、土日は夫と娘の2人で出かけることの多いわが家。その日も夫と娘は近所のショッピングセンターに遊びに行っていました。おむつが外れたとはいえ、まだトイレの介助が必要な年齢。夫は娘のトイレ介助のため、一緒に男子トイレへ入りました。すると、トイレにいた小学生くらいの男の子が娘のことを不思議そうに見たあと、一緒にいたお父さんに「なんであの子は男子トイレを使っているの?」と質問をしたそうです。その男の子のお父さんは「親が良いって言ってるんだからいいんじゃない?」と言っていたそうですが、そのとき初めて夫は娘がほかの子どもより成長が早いことに気づき、ハッとしたようです。4歳でも小学生に間違われることもあった娘。そんな娘が男子トイレを使っている様子は、ほかの人から見たら違和感があったのでしょう。Upload By ユーザー体験談言われて気づいた、娘が男子トイレに入る「違和感」娘が通っている保育園は、新設されたばかりで娘が1番上のクラス。そして娘のクラスは2人しかいないという環境でした。そのため、夫も私も娘の成長が早いことを理解しているつもりでしたが、周りからどう思われているかまで自覚できていませんでした。Upload By ユーザー体験談私と夫はようやく危機感を覚え、夫と娘だけのお出かけでお店で使うトイレは多目的トイレを使うことに決めました。娘にも「服に隠れている部分は人前で見せてはいけないし、男子トイレに入るのもやめたほうがいい。自分の身を守るためにも、これからは多目的トイレを使おうね」と伝えました。Upload By ユーザー体験談5歳で思春期早発症疑いと言われた娘。身体の成長についてどう話す?娘は5歳のときに保育園の内科検診で思春期早発症疑いと言われ病院で検査を受けました。結果は診断できず(異常点はない)でしたが、それから半年に1回の検査を受けています。娘は人体や臓器の本が好きなところがあります。図鑑などから、子宮や卵巣などの働きや赤ちゃんがどうやって育つかなどの知識も得ています。普段から、娘から身体についてのことや、本を見ていて疑問点を質問されたときにはしっかり答えようと努力しています。思春期早発症は早ければ小学1年生から生理が来ると聞きました。生理について教えるのも早いほうがいいだろうと考えていますが、娘は臆病なところがあるためタイミングを見極めており、まだちゃんと話せてはいません。胸が大きくなっていく変化の話はお風呂に入っているときに「なんで私とお母さんの体は違うの?」という質問をされたときに話しました。娘はその話だけで怖がっていたので(胸が大きくなりはじめる時期にはシコリができて、ぶつかると痛みが出るときもある…と話をしたら怖くなってしまったようです)怖いことではないんだよ、ということをゆっくり伝えていきたいと思っています。まだまだ今後も起こるたくさんの第二次性徴。いろいろな変化を怖がらずに、些細なことでも相談してもらえる親子関係を築いていきたいです。また、今後娘自身が適切な行動を取れるような価値観や習慣を育てていくためにも「自分のプライベートなところは隠す必要がある」「隠すことが身の安全を守る」ことの重要性についても教えていかなければならないと強く思いました。Upload By ユーザー体験談イラスト/keikoエピソード参考/つむつむママ(監修:井上先生)第二次性徴が訪れる時期は一人ひとり異なります。学校でも性教育の授業はありますが、 一人ひとりの身体の変化の自覚は異なるため、理解や受け止め方もさまざまになりがちです。同性の親が女の子であれば身体の変化や、生理の知識や対応方法、年齢に応じた異性との接し方などオープンに話せるようにしておくと良いですね。つむつむママさんのように一緒にお風呂に入るような習慣があると話題もふりやすいかもしれません。あまり先取りしすぎて親子で不安になるのも良くないので焦る必要はありませんが、先輩の親御さんの話を聞いてみるのも良いかもしれません。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは新たに「パートナー(夫婦関係)」「進学、受験」などを追加しました!その他「祖父母や親戚関係(帰省含)」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」「自傷」「学習」「不登校」なども引き続き募集中です。パートナーなどとの意見の相違、受験や進学での予期せぬトラブル、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年09月10日家庭での教科学習まずはわが家の学習について…なのですが「学習」と言ってもさまざまな「学習」があり、子どもは何をしても学びに繋がると私は考えているので、ここでは少し言い方を変えて「教科学習」についての話をしてみようかと思います。わが家は学校へ行かない選択をした当初から家庭での教科学習を続けています。子どもの心の状態によって教科学習を家庭で続けるかどうか、慎重な判断が必要なケースもあるかと思うのですが、むっくんの場合は教科学習を続けたいという本人の強い希望があったこと。また教科学習を続けることが本人の安心感に繋がると判断できたことから、毎日短時間ですがゆる~く母と一緒に学習を続けることに決めました。しかし親子での教科学習はただでさえ難しいものです。その上、むっくんにはもともと得意と苦手の大きな差、感情のコントロールの難しさ、完ぺき主義などのこだわりもあり、間違えるとキレる、難しいとキレる、苦手だとキレる。初めて習う事に対しては不安からキレる。私がイラっとすれば共鳴してキレる!これは本当のほんとうに難しい!!学習支援に関して私は素人なので、家庭教師など外部の力に頼りたいものの「先生」に対してよいイメージがないむっくんは外部の人を怖がって絶対に嫌だと拒否。仕方がないので私が頑張るのですが、当然うまくできず、何度もぶつかり、やめたくなることもありました、投げ出したこともあります。それでもむっくんは泣きながら、キレながら、おれは絶対勉強する!と頑張ろうとするのです。あるとき「おれがキレても暴れても、お母さんだけは諦めないで!」と言われ私も腹をくくりました。Upload By ウチノコ本気で教科学習と向き合ってみると、本人のWISCなどから見えてくる数値の凸凹、聴覚や視覚言語などの認知特性、同時処理や継次処理などの認知処理様式、情報の入出力方法の情報処理過程など、さまざまなことを考慮して行う必要があることが見えてきました。そういった視点を私が持てたことで、最近では教科や単元の得手不得手に合わせて教材を変えるなどの工夫ができるようになりました。さらにその日の調子で変わる取り組める分量の見極めや苦手な部分をカバーするさまざまな方法や道具。それらを考えて学習プログラムを組めるようになったことで、2年目にしてようやく学習ペースが安定しキレることも減ってきたように感じています。当初の教科学習の目的は「むっくんの心の安定」でしたが、元気になった今は「本人の特性を考慮した学習スタイルの確立」に変わりました。学びたい気持ちが強いのに、自分に合う方法が多数のあり方と違うことがむっくんの苦しさの一つだと私は感じています。だからむっくんに合う学習方法を見つけ出すこと。そしてむっくん自身が自分に合う学習方法を模索する力をつけること。それがとても大切なことのように思うのです。むっくんはそれさえ確立できれば一人で歩いていける子だから、その日まで私がそばで伴走を続けていけたらと考えています。Upload By ウチノコ家庭外との繋がり私たちの場合、学校へ行かない選択後も本が好きなむっくんの希望で図書の授業に私と一緒に参加する学校の部分利用をしていました。それなりに楽しく通っていましたが、一年経ったころからむっくんが「不登校を選んだ友達が欲しい」と言うようになり、フリースクールの利用を開始。そこではいろいろな経験ができるうえ私の付き添いも不要だったので、むっくんと少し離れる時間が欲しい私の気持ちも考慮して、完全不登校に切り替えてフリースクールを優先することに決めました。現在は週に1~2日楽しそうに通っています。あまりに楽しそうなので「もっと通う?」と聞くと「おれは毎日行くと疲れてしまって楽しいとこも楽しくなくなっちゃうから、今のペースがちょうどいい」と話してくれて。彼の想いを尊重しながらちょうどいいペースを模索しています。Upload By ウチノコまた、1度離れた学校ですが今年度の先生が熱心な方だったことから、現在は週に1度担任の先生とタブレット通話の時間を取って繋がりを保っています。むっくんが学校へ行きたいと言うことはありませんが、現在の先生との信頼関係が育っている様子が見られ親以外の大人との関係性が作られていくことをとてもうれしく感じています。さらに、オンラインで好きなことの習い事も始めました。怖がっていた外部の人から学ぶことになり私はハラハラしましたが、こちらも理解ある先生と繋がることができ、とても楽しそうに取り組んでいます。むっくんが不登校を選んだ最終的なきっかけが運動会の練習への不信感だったこともあり、むっくんは「先生」に対して良いイメージを持っていませんでした。それが今、さまざまな大人と関わる中で「先生」にもいろんな人がいること、いろんな教え方があり、いろんな学び方ができることを体験することができています。この経験は今後、彼の視野を広げることに繋がっていくようにも感じています。Upload By ウチノコ過去を振り返って現在、私たちはとても穏やかな日々を送っています。家庭という安全基地に身を置き、頑張れそうなときに自分のタイミングで外の世界と繋がるホームエデュケーションを選択したことで、これまでの私やむっくんの困り感やしんどさが噓のようになくなりました。むっくんに集団生活を強いていたころの困り感は、フィットしない環境に無理に適応させようとしたために起こった部分もあったのだと痛感しています。合わない場にどうやってフィットさせるかばかりではなく、何故フィットしない環境に身を置かねばならないのかという視点の転換も大切なことなのかもしれません。毎日楽しそうに生き生きと暮らすむっくんを見ていると、決まったカリキュラムで、年齢に合わせて一律に進めていくよりも、本人の成長を待ち、本人が進めると感じたタイミングで次のステップに進んでいく現在のスタイルの方がむっくんは幸せを感じられることがよく分かります。関わりに難しさのある子どもだからこそ、これからもたくさんの人の手を借り、たくさんの場所へ行き、彼のペースや気持ちを尊重しながら大切に関わっていこうと思っています。執筆/ウチノコ(監修:初川先生より)ホームエデュケーションを組み立てるまでの試行錯誤、工夫、そして穏やかな生活に至ったプロセスのシェアをありがとうございます。家庭で教科学習を進めるのはなかなか難しいものです。保護者が教えると、お子さんも学習と日頃の仲良しな関係との切り替えも難しく、「分からないからやりたくない」となり、一生懸命教えてくれる保護者からすると「せっかく頑張って教えてるのに!」となり、もめてしまう話を相談場面でもよく聞きます。ウチノコさんがそうされたように、知能検査などで認知発達の特徴が分かっている場合にはそれを活かすのがまずは得策だと思います。検査を施行した心理士などに、検査結果を学習に活かす方法をぜひ聞いてみてください。図書の時間やフリースクールなど、むっくんの意見を聞きながら柔軟に体制を変化させたのも素敵ですね。そして担任の先生とのやりとりや、オンラインでの習い事など、当初では考えられなかったような展開も起きているようですね。人との出会いが何かを変えることがある、「好き」は苦手を超えることがある(興味のあるものなら「先生」に習うことも耐えられる)。これはむっくんだけではなく、いろいろなお子さんにも通じるところですね。さまざまな経験を通じて、むっくんが「いろいろな大人がいる」など世界が広がっていること、何よりだなと感じます。
2022年09月06日重度の知的障害がある娘は水が大好き!ある冬の日…重度知的障害がある娘には「水が大好き」という特性があります。水が好きすぎて水を見ると引き寄せられていってしまうけれど、危険の予知が難しいので、溺れてしまう事故にも気をつけなくてはいけません。Upload By ユーザー体験談まだ娘が3歳ぐらいだった、冬のある日のことです。そのころとても忙しい仕事に就いていた私は、帰りが深夜になってしまいました。その日は夫に子守を頼んでいました。午前0時過ぎ、自宅のドアをそっと開けると、ただならぬ気配を感じました…。わが家は玄関をあけると階段があり、2階の廊下に続いています。その廊下に、人の気配が…!?Upload By ユーザー体験談なんとそこにはずぶ濡れの娘が…!娘にはかなりの睡眠障害もあるので、おそらくうまく寝つけなかったのでしょう。パパもきょうだいも寝てしまい、一人で起きていた娘はつまらなくなって、大好きな水があるトイレに行ってしまったのです。そして、大好きなタブレットと大好きな水のコラボでうれしくなってしまったのでしょう。頭をトイレに突っ込んでみたり、タブレットを水に浸けて遊んでみたりしたのだろうと思います。Upload By ユーザー体験談身体が冷え切っていた娘。申し訳ない気持ちでいっぱいに真冬の夜中です。きっと1時間以上水遊びをしていただろう娘の体は冷え切っていました。急いで風呂場に連れていき、熱いシャワーをかけてよく洗いました。そして、「事故にならなくてほんとうによかった」「早く帰ってこられなくてごめんね」と娘に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。夫に翌朝その出来事を話したらびっくり。まったく気づかなかったそうです…。Upload By ユーザー体験談もうこのようなことを起こさないように…それ以来、自信をなくした夫は娘を夜見てくれることはなくなってしまいました(頑張っても睡魔に負けて、娘より先に寝てしまうので)。私はその後、深夜残業にならない仕事に転職をしました。そして家を建てることになったときは、もう絶対事故が起きないように!と、鍵も動線も工夫した、安全対策を考え抜いた設計にこだわったのは言うまでもありません。イラスト/SAKURAエピソード参考/あっきー(監修:三木先生より)気をつけていても、思いがけない事故は起こってしまうものです。鍵や動線を工夫されるなど、システム面を整えることも重要ですね。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年09月04日通常学級入学後、勉強につまずくことが多くなった娘わが家の小2娘。普段は明るくてお友達も多いのですが、小学校の通常学級に入学し、ほどなくして勉強でつまずくようになってきました。その内容はと言うと…まずは書きとり。書きとりの内容が間違っている、丁寧に書けていない…など最高で5回程学校で訂正をさせられたそうです。次に算数。ケアレスミスでなどでひっ算を10の位から先に引いてしまったりして間違えることが多かったようでした。娘は自分が思い描いている字がかけなかったり、回答が間違っていて指摘されたりなどが重なりいつもイライラしているようでした。担任の先生に相談をしたところ、丁寧に指導はしてくれてましたが少し内容を簡単にしてほしいとお願いしても、特別扱いはできませんの一点張りでした。なので、宿題などは家で回答を確認し、間違えを修正していたのですがそれもまた娘の癇癪の引き金となり…。Upload By ユーザー体験談宿題の間違い訂正が娘の癇癪の引き金となり…宿題は私の母(娘にとっての祖母)が見てくれていたのですがここ間違ってるよと言うと、鉛筆を折り、泣いて寝転がり、母を蹴飛ばすようになってしまいました。3歳の妹に他害も見られるようになり…。基本は力加減を見て落ち着くのを待っているようにしていたのですが、あまりにに酷いときは仲裁に入り、少し別の部屋でクールダウンさせたり、頓服を飲ませたりしました。親としてもそんな娘を見るのはとてもつらく、癇癪を起こして暴れる娘を見るたびに穏やかだったころの娘はもう戻ってこないのかなと思い悲しい気もちになりました。Upload By ユーザー体験談癇癪は酷くなる一方…児童精神科受診を決意して娘の癇癪は酷くなる一方…とうとう毎日祖母を叩くようになったのを見て、私は娘を児童精神科へ受診させることを決めました。幼稚園や学校では指摘されることはなかったのですが、元々落ち着きがなく娘が小さなころからADHDがあるのではないかと思っていたこと、あとは診断が出ないと、担任も変わってくれないだろうという思いがありました。診断の結果、娘にはASDとADHD、反抗挑発性症、統合失調症(疑い)の診断がおりました。ASDは想定外だったので正直驚きました。ただIQが高いので10歳代で落ち着いてくるだろうと言われました。その後私は教育委員会が行っている相談機関に相談し、学校との間に入っていただき、先生に宿題の緩和や、過度の書き直しや間違い訂正などはなるべく控えてもらうようになどの対応ををお願いしました。相談したのは市が運営している子ども支援室。担当の方が学校まで出向き、担任と校長とにお話をしてくださり、難航はしましたが学校も診断がおりたことも加味して対応をしてくれました。Upload By ユーザー体験談ASD、ADHDなどの診断がおりた娘。宿題問題はどうなった?娘も小2になり、担任も変わったということもあり、書き取りは漢字だけを書くプリントと送り仮名だけを書くプリントのどちらかを選べるようにしてくれました。算数は、計算カードなどの場合はカードだけでなくプリントに計算を印刷してくれたものも渡してくれて、どちらかを選べるようになり、どうしても気分が乗らず、宿題が途中になってるときは免除してもらえるようになりました。家での宿題は相変わらず癇癪が起きますが、同時期に通いだした放課後等デイサービスでは、量を少なくしたりなどの配慮をしてもらいながらですが、少しずつ宿題ができるようになりました。放課後等デイサービスは娘に合っているらしく、今は週に4回楽しく通っており、娘の心の安定にも繋がっているのか親としてもとても安心しています。また、学習障害の疑いもあるとのことで、近々詳しく診断をしてくれる病院を受診する予定です。娘の件で担任とも何度も面談を行い、たくさん話をし、とにかく娘にいい方法を一緒に考えていきましょうという話になりました。学校、放課後等デイサービス、家庭と連携をして娘の特性に寄り添っていけるような環境をつくっていければと思っています。Upload By ユーザー体験談イラスト/taekoエピソード参考/みんみ(監修:三木先生より)お子さんに合った対応をしてもらえるようになるまで、いろんなご苦労をされたのですね。学校とも緻密なコミュニケーションが取れるようになって、過ごしやすくなったのではないでしょうか。環境調整をするためにしないといけないことが多くて大変かもしれませんが、その努力が実を結んで良かったです。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年08月28日夏休み明けに増えると言われている不登校や行き渋り。子どもにどう寄り添う?一般的に不登校とは、児童が病気やケガなど特別な事情がないのに長期間学校を休み続ける状態を指します。不登校になる原因やきっかけは子どもによってさまざまですが、早期解決できるか長期化させてしまうかは周囲の対処法によって大きく左右されると言われています。夏休み明けに増えるといわれている不登校や行き渋り。子どもに「学校へ行きたくない」と言われたら、保護者としてどんな言葉をかけて、どのように寄り添ってあげれば良いか悩んでしまう方も多いと思います。今回はそんな「不登校、行き渋り」について発達ナビの連載ライターさんやユーザー体験談などを集めました。腹痛、不眠…ADHD息子、夏休み明けの登校渋り。解決したのは意外なきっかけで…ADHDと広汎性発達障害(ASD)があるリュウ太さん。2学期がスタートすると、夏の疲れや、生活サイクルをなかなか戻せないせいか朝から気分が憂うつそうでお母親のかなしろにゃんこ。さんも悩んでいました。しかしある日、母の寝坊で事態が好転して…!「学校は怖い」と言う不登校息子。家庭でどう過ごしていたの…?本人の語る当時の心境などもADHDと自閉スペクトラム症の診断のある小学3年生のむっくんは小学1年生の秋から不登校を選び、この秋で丸二年になります。不登校を選んだときの簡単な経緯と、現在の心境、不登校直後の様子や家庭での体験学習などを紹介します。悪口、仲間外れ、いじめのストレスで自傷ーー不登校を選んだわが家12歳のころに自閉スペクトラム症の診断を受けており、相手の気持ちを考えたりすることが苦手な娘さん。正義感が強いこともあり、友達相手にしなくてもよい指摘をしてしまいトラブルなども度々…年齢が上がるごとにそれがいじめへと発展してしまい…。不登校の子どものサポート方法が分かる保護者向け無料セミナー!【9/10開催】休み明けで登校渋りがある、1学期は頑張って学校へ行くことができていたけれど、2学期からバテてしまっている…。そのようなお子さまもいらっしゃるのではないでしょうか。不登校のお子さまの心の状態から、家庭でどう向き合ったらいいのか?今後どうしたらいいのか?専門家などから詳しい情報を得られ、さらにその場で質問もできるオンラインセミナーを【9/10】に開催します!そのほか不登校、行き渋り関連コラムはこちら!
2022年08月27日自閉スペクトラム症のある娘、友達トラブルからのいじめが発覚!?現在21歳の娘。12歳のころに自閉スペクトラム症の診断を受けています。相手の気持ちを考えたりすることが苦手な娘。正義感が強いこともあり、友達相手に指摘しすぎてしまい、友達から反論されると言い返せず、パニックや癇癪を起こす、というトラブルを度々起こしていました。娘の小学校はクラス替えもない小さな学校です。しかもクラスの半分程は幼稚園から一緒で長いと8年間一緒に過ごすことになります。小さいころからトラブルをよく起こしていた娘は幼稚園でも仲間外れになることも多くありました。年齢が低いときはそれでも翌日には仲良く遊べていたりしていたのですが、年齢が上がるにつれ、だんたんといじめへと変わっていきました。先生のいるところでは仲のいいふり、いないところで娘1人に対し、複数の生徒から娘の行動や言動を責め立てられたり、気づくように陰口をたたくなどされていたようです。私がそれに気づいたのは娘が小5のとき。夜中にすすり泣く娘に気づきいじめられていることが発覚したのです。Upload By ユーザー体験談娘がいじめられていることを学校に話したけれど私は急いで学校へ出向き話をし、担任に相談をしました。クラスみんなで仲良くしようと伝えてもらい、お互いさまだと仲直りの場をつくってもらい、一見すると大丈夫なように感じていました。一旦は解決したようにも思いましたが、小6のときに再発しました。当時、小6と小5の生徒同士の仲がよくありませんでした。しかし、娘は近所の小5の女の子と仲良く、よく一緒に過ごしていました。それが気に入らなかったのでしょう、朝登校するときに同級生に取り囲まれ嫌がらせを受けることが続いたようです。Upload By ユーザー体験談いじめはどんどんエスカレートしていきました。仲直りをするふりをしてメールで3人(娘、Aちゃん、Bちゃん)で遊ぼうと連絡が来たと思ったら、Aちゃんから「その日行けなくなったから、Bちゃんと2人で遊んで」と連絡、それならBちゃんと2人で遊ぼうと思ったらすぐにBちゃんからも「行けなくなった」と連絡が。結局「やっぱり娘ちゃん抜きで2人で遊ぶね」と言われ、娘がショックを受けている様子をAちゃんとBちゃんは一緒に見て楽しんでいるようでした。Upload By ユーザー体験談いじめのストレスでとうとう学校から呼び出しがこのようなことが続き、とうとう娘も参ってしまい、ある日学校で自分のお腹を殴ってしまったようです。スクールカウンセラーの先生の話だと、キャンプのためのジャガイモの収穫をしていたときに、娘の触った芋は汚いから嫌だと悪口を言われた直後に、自分のお腹を殴り始めたとのことでした。Upload By ユーザー体験談そのようなことがあり、私は再度学校へ。何度も話し合いをしましたが学校側からは「担任も病んでしまっています」「あまり話を大きくするとお母さんも保護者間でやりづらくなりますよ」などと言われました。解決する道筋も見えず、落胆しました。これ以上通わせられない!不登校を選択このまま登校を続けさせたら娘は潰れてしまうかもしれないと思い、私は無理して登校させることをやめました。そして、市がやっている教育支援センターに通わせることを決めました。支援センターでは簡単な勉強、ゲーム、工作などを行い、また夏休みにはキャンプもありました。娘は学校へのしがらみがなくなり、とてもホッとした様子でした。結局いじめ問題は解決しないまま娘は小学校を卒業しました。地元の公立中学へ行くことはやめ、私立中学を受験をし、環境を変えた娘。元気に登校はできましたが、やはり友達関係は難しく、中学に行っても度々友達トラブルを起こすことはありました。娘は小さいころからとても感情的で私自身、「なんで…」と、娘を気持ちの面で突き放してしまうことがありました。娘との関係をどうにかしたいと思う反面、向き合い方に悩んでもいたことも事実です。もう少し違う関わり方もできたのではないかと、今なら思います。それでもやはり、小学校へ無理して行かなくていいと判断したこと、中学受験をさせたことは、間違ってはいなかったと思っています。現在の娘に当時の心境を聞いてみて現在娘は21歳。やっと娘と向き合うことができ、当時の話などもするようになりました。やはりいじめは娘にとってもとてもつらかったようです。「お母さんに学校に行くことを止めてもらったことで、とても気持ちが楽になった」「教育支援センターはとても楽しかったけれど、本音としてはやっぱり普通に小学校に通って、卒業したかったな」となどと話してくれました。今でも全てを吐き出せている訳ではないようですが、その後高校生になり、いじめていた子たちに偶然会ったときも、当の本人たちは全く娘のことを覚えておらず、「苦しんでいるのは自分だけ?」と、とても複雑な気分になったようでした。今の娘との関係も、あのとき無理に学校に行かせずに教育支援センターで安心して過ごせる居場所をつくってもらい、しんどい中をなんとか乗り越えてきたからこそあるものなのかな?そうだったらいいな、と感じています。イラスト/SAKURAエピソード参考/るみちゃん(監修:井上先生より)2013年に政府はいじめ防止対策推進法を制定しました。娘さんのいじめに関する問題が起きたちょうどそのころではないでしょうか。学校の対応はこの法律に照らせば全くよくないもので、学校の協力なしにこのまま通学させても娘さんにとって良くないという判断は適切だったと思います。学校でのつらい出来事を誰かに相談できることがいじめの防止のための第一歩となります。思春期の時期は、親を苛立だてるような言動をしてしまうことも多いと思いますが、家庭で子どもが先生や友達の愚痴を言ったり、弱音をはいたりできるように聞いてあげることが大切です。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年08月21日私がスクールカウンセリングを受けるようになったきっかけスクールカウンセリングを受けるきっかけになったのは、担任の先生に勧められたからでした。ゆいが小5のときに特別支援学級に移るにあたって学校の先生方と打ち合わせをする中で、何かの助けになるかもと紹介されたのです。それから月に一度、外部から来られるスクールカウンセラーの先生とお話しすることになりました。長女に障害があると分かった小5の時期は夫が単身赴任中だったので、すべてのやり取りを私独りでやりました。正直なことを言うと「私が頑張らないと」と変に気を張っていたため、反動で疲れてしまうこともありました。そんなとき、カウンセラーの先生に長女の発達の話以外にもちょっと愚痴を吐いたりして、私の癒しにもなってくれていました。Upload By 吉田いらこあるとき、スクールカウンセラーの先生に娘の将来の不安を語ったら…あるとき、スクールカウンセラーの先生に将来の不安を語ったことがありました。小学校卒業後は地元の公立中学へ進学し、そこの特別支援学級にお世話になることは決めていましたが、そのあとの進路について悩んでいました。もちろん本人の意向が第一なのですが、長女の場合は進路選びにも大人のサポートが必要だと思ったのです。でもありがたいことに、住んでいる地域には障害のある子どもが通うことのできる学校の種類がとても多く、かえって迷う結果になっていました。特別支援学校、単位制の学校、通信制の学校、定時制の学校、その他独自のコースを持つ私立高校も入れると選択肢はあまりにも膨大です。学校選びはどうしたらいいのだろうと混乱していました。さらにその先の就職も不安でいっぱいでした。障害があると分かるまでは子育てのゴールを「子どもの自立」と定めていましたが、わが子は将来食べていけるのか?独り暮らしできるほどのお金を安定して稼ぐことができるのか?(これは障害の有無は関係なく難しい問題かもしれませんが…)考えない日はありませんでした。Upload By 吉田いらこそんな漠然とした不安を先生にまくしたてた私。それを聞いた先生には笑われてしまいました。そして先生はこう仰ったのです。「そんなに将来が不安ですか?将来も大切ですが、その前に中学校生活をどう考えているのですか?」私は一瞬固まってしまいました。先生は続けてこう仰いました。「中学校は小学校とは全然違いますよ。勉強は今までとは比べ物にならないくらい難しくなります。それに人間関係も同じです。女の子は特に人間関係が複雑になっていきますよ。障害のあるなしに関わらず、悩みを抱えて学校に通わない選択を選ぶことは大いに考えられます。小学校でも行き渋りが見られましたし、中学に入って不登校を選んだ場合、その後の進路は大きく変わっていきます。高校進学や就職のことを心配するより、今は中学校に3年間ゆいちゃんが楽しく通えるかどうかを気にかけたほうがいいと思いますよ」先生の話を聞いて私は放心状態になってしまいました。正直なところ、私は義務教育後の進路の心配しかしていなかったのです。そこまではクリアできると何の疑問もなく考えていたことに初めて気づきました。中学時代での過ごし方次第で、進学も就職もしないという可能性もあったのに。心配事は何年も先のことではなく、目の前にありました。なんだか現実をちゃんと把握することができていなかったのだなと反省してカウンセリングを終了しました。Upload By 吉田いらこショックを受けた私が気づいたことはその後、勤務先で中学生のお子さんがいる方たちと話す機会がありました。その中で不登校の話題が上がり、現在は不登校になっても無理に学校に行かせることはしない家庭が多いということを教えていただきました。以前にも書きましたが、私は登校を渋る長女を私自身の都合のために無理やり学校に行かせたことがあります。これは良くなかったのだと反省しました。Upload By 吉田いらこ先生の言葉にはショックを受けたけれど、自分の頭の中が古い価値観で止まっていることが分かって一つ道が明るくなった気がしました。これからどうなるか分かりません。不安でいっぱいです。けれど、本人の気持ちに寄り添うことは忘れずに子どもの思春期を迎えたいと思っています。執筆/吉田いらこ(監修:井上先生より)このスクールカウンセラーの方はかなりきつい言い方をされたと思いますが、全てのカウンセラーがそうではありません。おそらく、地域の中学校でのスクールカウンセリングもされていてその現状もご存じの上での話だったのかもしれません。とは言え、指摘されている点は子どもさんの現状に照らして今どうすれば良いかに焦点をあてられています。中学校の特別支援学級は小学校と異なり各教科ごとに先生が変わります。また、学校によっては複数の小学校から一緒になることも多く、人間関係も大きく変化します。場面緘黙があるお子さんの場合は特に周囲の人たちの理解と環境ごとの配慮が必要になると思います。多くの先生方の共通理解が得られるように小学校と中学校そして必要があれば支援機関の専門家・保護者を含めた支援会議を入念に準備しておくと良いと思います。
2022年08月20日無料の参加登録受付中!不登校のお子さまやご家族へ届けたい、オンラインセミナーが9/10(土)に開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラム学校へ行きたがらない。家にずっと引きこもっている。勉強もしないまま過ごして大丈夫だろうか、今後はどうすれば…。2学期になり、長い夏休みも終えて学校へ行きづらくなってしまったお子さまへどう向き合ったらいいのか、今後のことをどうしたらいいのか、ご不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。発達ナビでは不登校のお子さまとそのご家族に、ご自宅で情報を得られる機会をお届けするために「不登校サポートセミナー」を開催します。・日時:9/10(土)13:00~16:25(予定)・参加費:無料・形式:Zoomウェビナー配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください。・内容:専門家講演、不登校のお子さまを応援する企業によるセミナー※企画調整中のため、今後変更となる場合もございます不登校サポートセミナーの内容をご紹介不登校のお子さまと過ごす中で、どう関わったらいいのか、そしてこの先どうなっていくのか、不安な気持ちでいる方もいらっしゃると思います。サポートのゴールは、お子さまによってさまざま。また、お子さまとの関わり方も状況によって変化していきます。まずはお子さまの心の状態を理解し、見通しを持って適切なサポートとつながっていくことが大切です。今回は、公立の学校でスクールカウンセラーを務める臨床心理士の初川久美子先生にご登壇いただき、不登校のお子さまの心の状態に合わせた関わり方やサポート方法についてお話しいただきます。講演中にチャットで質問も可能。セミナー後半の回答コーナーで初川先生にお答えいただきます。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム講師:初川 久美子先生臨床心理士・公認心理師/東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム文科省が定めている「出席扱い制度」をご存じですか?自宅学習の努力を認めることで、いつかまた学校に行きたいと思ったときのために、学習の遅れを最小限にしておけるようつくられた制度です。この制度を活用すれば、不登校で学校を休んでいても、家庭学習を出席扱いにして、その先の進路などの選択肢を広げていける可能性があります。制度を利用するには、いくつかの条件を満たした上で、在籍する学校と交渉・連携していくことが重要です。本セミナーでは、のべ700名以上が出席扱いになった実績のある、無学年式オンライン学習教材「すらら」の担当者が、 本制度利用の具体的なルールや、すららを使って出席扱いとなった事例、最新情報などをご説明します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム「学校の仕組みが合わない」「夏休み明けで行き渋りになっている」そんなお子さまにむけて、「オンラインフリースクールSOZOW」をご紹介。子ども一人ひとりの「好き」を起点に、自己肯定感を育む学校外の居場所としていま注目されています。代表は、LITALICOの元・執行役員。LITALICOワンダーで、デジタルを通して、不登校や発達特性のある子どもの可能性を解き放ってきた経験者です。当日は代表に加え、現場担当者も登壇して「ゲームばかりしている」「感受性が強くて新しいことに取り組むことが苦手」など実際にあったお子さま事例も含めてお話しします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム不登校や引きこもりがちなお子さまがいるご家庭向けの勉強会です。復学や居場所など、学校に行かない選択をした子へのサポートや、中学以降の進路の選択肢について解説します。・不登校支援の選択肢フリースクールや訪問教室など、不登校のお子さまへの支援の選択肢や選ぶ際のポイントを解説します。・中学以降の進路の選択肢義務教育以降の高校進学の選択肢として、通信制・サポート校や高等専修学校、チャレンジスクールなど、不登校に理解のある進路を幅広く知ることができます。・教育にまつわる準備教育資金やお子さまの自立後に必要になってくる費用など、現実的な準備についても解説します。講師:井上欣永大学在学中は教職課程にて教師を目指しながら、特別支援学校にて知的障害・自閉症・ダウン症児の自立支援活動に従事。個人・組織のコンサルティング業界で培った心理学の考え方をベースに、人生に安心を提供できるLITALICOライフへ。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。
2022年08月19日むっくんが不登校を選ぶまで――これまでの経緯私たちは小1の秋から不登校を選びました。不登校に踏み切るまでのお話は以前のコラムにまとめています。当時のむっくんは大人に気持ちを伝えることが難しく、私たちも本人の様子を観察することで気持ちを汲み取る必要がありましたが、最近では当時感じていたいろいろな気持ちを言葉にして教えてくれることが増えてきました。「学校はとてもうるさくて疲れること」「学習で理解できていることを何度もやらなければならないつらさ」「上級生にからかわれた嫌な思い出」「友達に対する先生の学習指導が納得いかなかったこと」「突然予定が変わる不安」「いろんなことをじっと待たなければいけない不快感」「自分の発言や行動を周囲の人たちがどう感じているのか分からないという不安」「ほかの生徒が叱られている様子を見たこと。次は同じように自分が怒られるのではないかと心配で仕方なくなること」「何故これをやるのか教えてもらえないこと。質問しても納得する答えがもらえないこと」「なにもかも、勝手に決められてしまうこと」そういうものすべてひっくるめて「学校は怖い」ということ。むっくんの当時の心境は?むっくんがぽつり、ぽつりと話す当時の思いからは、彼は私たちが思うよりずっと繊細に周囲の様子を見聞きし、感じ取り、彼なりに考え、彼なりの努力をしながら、小さな心を痛めていたことを改めて知らせてくれます。学校へ行かない理由は単純なものではなく、ちいさな綻びがたくさんたくさん積もった結果だということが感じ取れます。話を聞けば聞くほど「彼には学校というシステム自体が合わない。どれだけ配慮があろうとつらさを感じてしまうだろう。だから行かない選択が彼の心を守ることにつながるのだ」と潔く思えているのが現在の親としての正直な気持ちです。休校があった年の新1年生なので、むっくんが小学校へ通った時間は約2ヶ月半。本人は学校へ通っていたころを振り返り「少しだけ行ったから、学校がどんなところか知ることができた。行ったから、知れて。知ったから行かないって決めることができた。だから少しだけど行ってよかったんだよ」と話しています。Upload By ウチノコ不登校選択後の家庭での様子むっくんは不登校を選んだ当初、精神的に不安定で私から離れられない、外出を嫌がる、夜眠れない様子などが見られました。そのため初期のころはとにかく無理せずゆっくりと、心と体が休まるように過ごしました。むっくんの周囲の大人は、私や夫をはじめ祖父母に至るまで彼の不登校を肯定的に捉えているので、家庭や家族が安全基地として機能することができました。また、学校へ行きたくないと話してから不登校の決断までも早かったので、無理をさせた時間が短かったことも幸いしたのか、むっくんは半年程度でそれなりに元気を取り戻すことができました。元気を取り戻してくると「暇だな~、なんかすることない?」と活動を求めることが増えていきました。そのため、私たちは学校が担っていた役割を今後どう担保していくか、ということを考えるようになりました。学校へ行ってくれたら正直な話、私は楽に過ごせます。だけど、再び学校へ戻ることを求めると、むっくんはまた心を壊してしまうと感じていました。そこでここからはホームエデュケーション(家庭を拠点に、子どもを尊重しながら、社会の資源を生かして学ぶこと)を目指していくことに決めたのです。Upload By ウチノコ家庭での体験学習最初に家庭をベースに取り組んでいくことにしたのが【体験学習】になります。【体験学習】といっても、なにか特別なことをするわけではありません。本人がやりたがることができるように、環境を整えたり、一緒に活動したりするだけです。普段の過ごし方は以前まとめたコラムがあるので参照してみてください。もともとむっくんはとても好奇心旺盛な人なので、次から次へいろいろと手を出していろんなことを楽しんでいます。中途半端感は否めませんが、楽しそうにくるくる動くむっくんを見ていることはうれしくもあります。特に料理に関するスキルが良く伸びていて、最近では私にお昼ご飯をつくってくれたり、弟のおやつを手作りしてくれたり。毎日好きなことをして過ごすうちに、こんなことを知っているんだ、こんなことできるようになってたんだと驚かされることもあり、何をしても学習になり、いろいろなことをどんどん吸収して成長していくのだなぁと感じています。さらに最近では、公営施設が行う子ども向けのイベントや公開講座などにも参加できるようになり体験の幅も広がってきました。子ども向けの講座は探せばたくさんあるので、本人の「好き」を大切にいろんな体験を積むことはそう難しくないのだと感じています。Upload By ウチノコ執筆/ウチノコ(監修:初川先生より)むっくんにとって、学校というシステムが合わない。本人の語りや様子をふまえ、ウチノコさんがご決断されたこと、さまざまな考えが逡巡したことと思いますが、ご家族みなさんが今はむっくんの不登校という選択を肯定的に捉えていらっしゃるとのこと何よりです。不登校になった当初は精神的に不安定になるお子さんは多くみられます。まずは休養を取られたこと、とてもよかったと思います。「暇」と言い始めるのが元気が回復してきた証拠なのはその通りです。体験学習を中心に過ごしているのもいいですね。むっくんは公営施設での子ども向けイベントに参加できるのですね(それは何よりです!)。家庭の中だけでは経験しづらいこともあるので、そうした催しをうまく利用できるといいですね。また、学校というシステム(セッティング)には合わなかったということですが、学校教育は膨大な内容を提供してくれる装置である側面もあります。学校ではどんなことを扱っているのかという視点も、大人の側は持っておくのもよいと思います。自分の生きるこの世界にはさまざまなもの・こと・不思議があるのだということを、さまざまな観点・視点から提示し、その中でお子さんが興味関心を持つものを見つけられるといいなと思います。
2022年08月18日10代の子どもたちに知ってほしい法律の知識ーー『こども六法ノベルその事件、こども弁護士におまかせ!』「法律は、難しくてどこか冷たいイメージがある」「法律でなんでも解決できる」…法律に対してどのような印象を持っているでしょうか。法律は、決して万能ではありませんが、正しく学ぶことでさまざまな理不尽な問題に対抗するための武器になります。この本は、中学1年生の主人公・久家祐樹(くげ ゆうき)と「こども弁護士」である高校2年生の姉・智紘(ちひろ)が「くげ法律事務所」に訪れるさまざまな相談者と関わり、法律の知識や思考力を駆使し、事件解決に向けて奮闘するという話です。いじめ、ブラックバイト、デートDVなど、10代の子どもたちが知っておきたい大事なテーマが盛り込まれています。10代の子どもたちが理不尽な問題に巻き込まれてしまう機会が増えている近年、自分や友達の身を守るためにも、法律に関する正しい知識を身に着け、ときには「法律家を頼る」という選択肢を持つことも大切です。夏休みにお子さんと一緒に、「もしこういう問題が起きたときはどう対処しよう」と考えてみるのもいいかもしれません。当事者の視点から「なぜできないのか」を知るーー『発達障害 「できないこと」には理由がある!』「集団行動ができない」「危険な遊びがやめられない」「運動や細かい作業ができない…」発達障害のある人は、得意なこともたくさんある反面、その特性から「苦手なこと、できないこと」がいくつかあります。この本の著者は、発達ナビで連載を持つ、かなしろにゃんこさん。かなしろさんの息子さんのリュウ太くんにはADHDがあります。20代になったリュウ太くんが、小学生のころのことを思い出して「なぜできなかったのか」「できないためにどう感じたのか」を語ってくれた内容がこの本にまとめられています。この本を通して、当事者の視点を少しでも知ることができれば、お子さんの行動や言動への理解がより深まるかもしれません。保護者の方だけでなく、発達障害に関わるさまざまな職業の方におすすめの一冊です。悩んでいるのは自分だけじゃないーー『マンガで読む 学校に行きたくない君へ: 不登校・いじめを経験した先輩たちが語る生き方のヒント』夏休み明けは不登校になりやすい時期であるといわれています。勉強や友人関係など何らかの問題でつまづいてしまったり、環境に適応できなくなったりしてしまうことで、突然学校に行けなくなってしまうこともあるかと思います。この本の著者は、自身も不登校の経験がある漫画家の棚園正一さん。数々の著名人に不登校当事者がインタビューを行った前作に引き続き、今作ではキンタロー。さん、宮本亜門さん、サヘル・ローズさんなど、実際に不登校やいじめを経験した著名人の体験談が紹介されています。テレビで明るい姿を見せてくれるあの方々にも過去にはさまざまな葛藤や悩みがあったことが分かります。「こんな悩みを抱えているのは、学校に行きたくないと思うのは、自分だけじゃない」と知ることで少しでも気持ちが楽になったり、これからの人生を生きる上でのヒントを得られるかもしれません。この時期におすすめの一冊です。多様な子どもたちが受け入れられる保育とは?を考えるーー『「インクルーシブな保育」導入のススメ』多様性やインクルーシブという言葉が当たり前になってきた近年。しかし日頃の生活の中で本当に多様性は実現されているのでしょうか。本当に多様な子どもたちが受け入れられる社会を作るためにはどうしたらよいのでしょうか。この本の著者は、玉川大学教育学部乳幼児発達学科の教授であり、学校法人育愛学園の理事長、式の森幼稚園の園長も務める若月芳浩先生。この本では、法律や歴史、障害観、保育の課題など幅広い視点から、「多様な子どもたちを受け入れるインクルーシブな保育とはどのように実現されるのか」について述べられています。低賃金、業務の多さ、長時間労働などによる保育士の人材不足といった現場の課題が可視化されつつある中で、多様な子どもを受け入れる体制をつくりつつ、保育者にとっても働きやすい現場をつくるにはどうしたらいいのか、そのヒントをこの本が与えてくれるかもしれません。就学前に学習の基礎となる力をはぐくみたいーー『ひらがなコグトレ』「小学校に入学したら勉強についていけるのだろうか…」そんな悩みを抱えている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。この本では、就学してから必要になるひらがなを用いた、小学校での学習に必要な力をはぐくむことを目的としたトレーニングが紹介されています。てんつなぎ、かがみひらがな、ひらがなつなぎなど、文字や記号の形を正確にとらえるための力をはぐくむトレーニングにより、ひらがなを書く力や学習の基礎となる「知覚力」「想像力」「注意力」を高めることが期待できます。もちろん、子どもに適した学習方法はその子の特性などによりさまざまですが、「ひらがなコグトレ」はその一つの選択肢になるかもしれません。小学校に入る前の準備運動として、お子さんとこの本のトレーニングに楽しく挑戦してみてはいかがでしょうか。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2022年08月17日運動が苦手で不器用なグレーゾーン(境界知能)娘おっとりした性格で、インドア派、発語や言葉の理解などもゆっくりだった娘。そんなグレーゾーンの娘に境界知能の診断がおりたのは小4のころです。娘は不器用(発達性協調運動症)なことも合わさり、運動が大の苦手!鉄棒は前回りは可能ですが、逆上がりはできません。跳び箱も踏切るタイミングが取れずに3段以上は飛べず、跳び箱の前で立ち止まってしまいます。プールも25m泳げず、バタ足で最高20m程度泳げるくらいです。うまく身体の力が抜けないのか、泳いでいるとお尻が出っ張ってしまい背浮きができず、クロールをすると、どんどん水に潜っていってしまいます。小4、小6のときの担任がこのような娘の特性への理解があまりなかったこともあり、無理にクロールで25m泳がせようとして溺れそうになったこともあります。Upload By ユーザー体験談そんな娘なのでもちろん自転車にも乗れません。出かけたい場合は私の運転する車に乗りますし、中学は徒歩通学ということもあり自転車に乗る必要もないので、娘も私も乗れないことを気にしていませんでした。補助輪をつけて練習していたころもあったのですが、進んで練習したがるようなこともなく、補助輪を取ってから土手を転げ落ち、田んぼに突っ込んだ経験などがトラウマになっているのか、「上手く乗れないので嫌になった」という気持ちもあると思います。中1になったある日…娘に試練が!ですが先日、授業の一環として秋に自転車に乗り近隣の特別支援学校へ交流に出かけることになったというのです。担任の先生から「自転車に乗れない人はいますか?」と聞かれ、娘はクラス全員の前で挙手をすることになり…さらには先生から「練習しておくように」と言われました。みんなの前で挙手させられ、恥ずかしい思いをしたそうです。ただ、「練習しなくてはいけない」という強い気持ちはそこで芽生えたようです。Upload By ユーザー体験談さらには、入部した美術部でも自転車に乗りスケッチに出掛けたり、体育祭&文化祭の看板や横断幕を作成するために学校外へ自転車で出かける可能性もあります。娘は早速自転車の練習を始めました。Upload By ユーザー体験談自転車の練習を始めたけど…前途多難でしかし、練習してもやはり不器用さや身体の使い方の下手さにより公道を走行できるレベルに達さず…。こぎ出してしまえば何とかなるのですが、肝心のこぎ出しが上手くいかないことや、ブレーキ操作が上手くいかず、危険な思いをする度に、自転車=難しい・怖い・練習が嫌だ…と負のループに。久しぶりに大きな運動公園に連れて行き、練習した際も、サッカー場の周囲を1周はできましたが、やはりこぎ出しとブレーキ操作、シフト(ギア)チェンジがうまくいかずに、2周目で土手から転げ落ちてしまい、やる気がなくなってしまいました(そしてフェンスに激突し、自転車の前輪を交換する羽目になりました…)。Upload By ユーザー体験談家の近くの公道(アスファルト)を50mくらい、往復するときは実際は片道25mくらいしかこげていない状態ですが、30分程度練習すると娘ももう練習をやりたくなくなってしまうようでした。ですが、交流授業までになんとか乗れるようになりたいという思いはある…。私が仕事から帰った土日は声掛けをすると30分程度は自転車の練習に取り組むようになりました(平日は部活や宿題、習い事などもありやる気にならないそうです)。練習の結果、なんとかサッカー場の周囲1周だけは走れるようになりました。娘もそれが自信につながったようですが、公道を走るとなるとまだまだ不安です。自転車に乗れなくても…母の想い結局、現在もまだ自転車に完全に乗れていません。特別支援学校との交流授業までに乗れるようになれたらとは思いますが、母としては絶対に乗れないといけないとは考えていません。娘はおっとり、まったりした性格ですが、自己肯定感が低い訳ではありません。そこは変わりなく成長してほしいです。苦手なこと(他者に言葉で困りごとを伝えるなど)は、娘に合う方法を試行錯誤しながら良い対応方法などを見つけられるようにサポートをしたり、アドバイスをしていけたらと思います。また、娘の得意なこと(物の場所の記憶や人と違う着眼点を持っていること、黙々と同じ作業に飽きずに取り組めること)もたくさんあるので、そのような部分を伸ばしていき、上手く社会で自立した生活をしていってほしいと願っています。イラスト/taekoエピソード参考/ヒヨコ(監修:三木先生より)一生懸命頑張っておられるんですね。苦手なことでも繰り返し取り組めるのは、自己肯定感が維持されているからかもしれません。学校の先生の提案にもくじけずに前向きに取り組んでいる姿勢は、ぜひ評価してあげたいですね。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年08月07日自閉スペクトラム症のある娘、嘘をついてお金を得て12歳のころに自閉スペクトラム症の診断を受けた娘。相手の気持ちを考えたり、自分の気持ちを伝えることが苦手でいつもイライラとストレスを抱えており、私もそんな娘にどのように接したらいいのかを悩んでいました。娘が中学1年生のある日、私の父(娘にとっての祖父)からある相談を受けました。話を聞いてみると、なんと娘が父から何度もお金をもらっていたことが発覚!最初はお小遣い程度だったのが、そのうち欲しいものができたら父に言えばお金くれるという認識に…。その都度金額は違いましたが、だんだん額が上がり、1万円以上を要求することもあり、友達にも「おじいちゃんに言えばいつでもお金をくれる」と言っていたようでした。Upload By ユーザー体験談私が娘に注意をしても効果はなく…あまりに頻繁になってきたので、何度も父には「娘がお金が欲しいと言ってきても断ってほしい」とお願いもしました。しかし、父も可愛い孫には厳しく言えなかったようで、結局いくら娘にお金をあげたのか…私の方でも把握できなくなってしまいました。一体何のためにそんなにもお金がいるのか…父に聞くと「遊びに行く」「参考書を買う」など言っていたようですが、娘を問い詰めると「アイドルのCDを買うのに使っている」との答えが…。金銭トラブルを注意すると、目の前で自傷なんと娘は男性アイドルにのめり込み、そのアイドルと握手をしたりチェキなどを撮るためにCDを大量に購入していたのです!父を半ば騙す形でお金を要求して、そのようなお金の使い方をするのはよくないことだと何度も話をしました。娘自身も自分が悪いのは重々承知しているのでしょう。しかし何度も私に責められ、都合が悪くなった娘は「もうじゃあ死ぬ!」、「死ねばいいんだ!」「死にたい!」などと叫び、自分の首を両手で締め始めたり、「飛び降りてやる!」と自宅の2階から飛び降りようとしたりと危ない行動を起こし始めました。Upload By ユーザー体験談もともと癇癪などを起こしやすい娘。こうなってしまうと暴れて私だけではどうにもすることができません。夫にも協力してもらい馬乗りになって制止することで精一杯でした。言葉でのフォローなども逆効果になってしまうため、娘自身が落ち着くまでそっとしておくことしかできませんでした…。友達とのトラブル、そして学校でも起きた自傷行為娘のトラブルは家だけではなく学校でも。ある日担任の先生から「娘さんが休み時間に手首を切ったのですぐ学校に来てほしい」と電話がありました。学校から連絡あったときは息ができなくなるほど震え、動揺した気持ちのまま学校へ向かったのを覚えています。トラブルを起こすことはある程度予測できていたものの、予想以上のことが起き、どうしよう、どうしようと混乱をしていました。学校に着くと、娘は職員室の隅の方に座っていました。バツの悪そうな顔をしていたものの、少し時間も経っていたので落ち着いている様子でした。学年主任の先生と担任の先生が慌てることもなく、丁寧に娘に寄り添ってくださってくれました。手首の傷も収納式の簡易バサミだったので、軽く傷がついた程度でした。一体原因は何なのか…。話を聞いてみると友達とのトラブルのようでした。トラブルの相手は当時娘が一番仲の良かった友達。何かのきっかけで友達とトラブルになり、同じく「死ぬ!」と叫んだ所を、友達から「死ぬ気もないくせに」などと言われ、パニックになり、ハサミで自分の手首を切りつけてしまったとのことでした。当時の娘は、友達のことが好きなのに、わざと悪口をSNSのグループに書き込むなど、トラブルの素を自分でつくり、相手の気持ちを試すような行動が多く見られました。Upload By ユーザー体験談トラブルを起こしても、落ち着いたあとは何事もなかったような様子になる娘。毎回トラブルを起こしては友達に謝らず、時間の経過とともに元に戻っている様子を見て私はため息がでました。担任の先生には娘の特性は伝えていましたが、「学校では特性以前にダメなものはダメ、生徒同士のトラブルは生徒同士で解決する、保護者は傍観者」という体制を取っていただきました。これ以外にも娘は幾度となくトラブルを起こしましたが、このスタンスは親の心労も減り、とてもありがたく、そんな学校の対応のおかげで幾多のトラブルも乗り越えられたのではないかと思っています。トラブルを乗り越えて…21歳になった娘の想いこのように中学時代はトラブルばかり起こしていた娘。私自身も娘とどう向き合っていいのか分からず、頭では理解しているのに、抱きしめてあげることも、受け入れてあげることもできずに出口のない真っ暗なトンネルの中にいるようでした。しかし、そんな娘も成長するにつれてだんだんと変化が。21歳になった今、ようやく娘と対話できるようになり、これまで会話もなかったのがうそのようになんでも相談してくれるようになりました。日常のなんでもない会話をしたり、当時を振り返り「あのときはこうだった」「こんな気持ちだった」などと2人で振り返ることもできるようになりました。娘が中一だったあのとき…それ以前からも、もっとしっかり娘と向き合えていたら…と今更ながら思います。娘は今、保育士をしていますが、困り感のある子どもたちに寄り添える保育士になりたいと言っているのを聞き、とても嬉しい気持ちになりました。21歳と言えば、世間的にはすでに自立している年齢なのかもしれないですが、私としては関わりを避けてきた10年以上もの時間を今補うことができ、とても楽しい日々を過ごすことができています。Upload By ユーザー体験談イラスト/taekoエピソード参考:るみちゃん(監修:三木先生より)行動の枠を作るのは大切なことなので、学校の対応はとても良かったと思います。また、発達特性のあるお子さんは情緒的に幼いことが多いため、だいぶ大人になってからやっと自分の気持ちを語れるようになることも多いです。それまでの我慢はとても大変ですが、繰り返しものごとの是非とあるべき姿を伝え続けることも重要になるでしょう。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年07月24日二次障害にならないように「二次障害にならないように」私はたびたびこの言葉を投げかけられました。医師から、支援員さんから、療育先から、発達障害に関する本から。発達について学ぶたびにこの言葉はついて回りました。子どもが小さなころはもっともだと思っていました。だって子どもには幸せでいてほしいから。大人になって手を離れたあとも、できる限り幸せを感じながら生きていってほしいから。「二次障害」なんて響きだけでも恐ろしい。ならずにすむならなってほしくない。そのために私にできることを頑張ろうと、ずっとそう思ってやってきました。それでも思うようにいかない育児。学んで、工夫して、自分の感情をコントロールして、頑張って頑張って頑張って。だけど、やっぱり声を荒げずはいられない日もあります。心無い言葉を浴びせてしまうことだって、不適切なかかわりと分かった上で、それをせずにいられない瞬間もあります。周囲の無理解から子を身を挺して守ったきたつもりだけど、どんなに頑張ってもどうにもできないこともありました。Upload By ウチノコ私は成長していく息子の中に「傷」が隠れていることを知っています。私がつけたかもしれない、私が守れなかったからかもしれない「傷」です。いつからか「二次障害にならないように」と言われるたびに、私は苦痛を感じるようになりました。まるでそうなったら「おしまい」と言われているようで、そうなったらどうしようという不安が膨らんでしまいます。私の努力が足らないのだと。私の学びが足りないのだと。親なのに子どもを不幸にするのかと。お前は親失格だと。そんなふうにその言葉を受け止めてしまいます。だって私が「適切なかかわり」通りにできていないことを一番よく知っているのは、私自身だからです。二次障害の中へ息子は小1の秋から不登校を選びました。不登校は資料によっては「二次障害」に分類されることもある状態です。そして私自身も若いころに鬱や適応障害の経験があります。その根底にたくさんの理由がありました。その中には生まれ育った環境に起因する認知の歪みもあったと思います。周囲の不適切なかかわりもあったと思います。もし、私に発達障害の診断があれば、私はきっと「二次障害を起こしている人」というカテゴリーに含まれるのでしょう。二次障害にならないように頑張ってきたけれど。気づけば私たちは二次障害の中にいたのです。Upload By ウチノコ昔、私が鬱と診断されたとき。悩むし、苦しいし、生きることがつらくて仕方なくなったこともありました。そして今も息子とのことを悩みながら、日々試行錯誤しています。どちらも「もがく」という表現がしっくりくる時間のように感じています。それでも、その日を境に「おしまい」になんてなりませんでした。楽しいことも幸せなことも変わらずたくさんありました。そして、それと真摯に向き合う中でたくさんの「気づき」を得ることができています。苦しいこともあるけれど、充実した大切な時間だとも感じています。息子と私が、私たちらしくあるためにどうしても必要で通らないといけない時間のようにも思うのです。通り過ぎたと思うから、そう言えるのかもしれません。だけど、あの時間を私は後悔していません。あのおかげで、自分の生きづらさに気がつけました。生き方を変えることができました。少々のことは乗り越えられる力を得ることができました。そして今、息子との不登校生活に悩みもあるけれど、そんな悩みも吹き飛ぶくらい楽しいことがたくさんあります。そう思えるのも、若いころに苦しんだ時間があったからだと思っています。幸せにいきていくために「二次障害にならないように」この言葉に呪いを感じてしまうのは、私なりに必死で子どもと向き合っているからなのかもしれません。だけど私は「二次障害にならないように」するために発達障害を学んでいるわけではありません。適切なかかわりへの努力をしているわけではありません。愛おしい息子たちが、幸せな人生を送ることを願い、祈り、そのために自分にできることを模索するために努力しているのです。発達障害のある子は「二次障害」を起こしやすいかもしれません。だけど大切なことは「二次障害にならないこと」ではなく、この先何が起こっても、どんな目にあったとしても。たとえ二次障害を起こしたとしても。それでも幸せを感じ生きていけるように、人間としての確かな基盤を子どもともに作りあげていくことではないでしょうか?私はそろそろ「二次障害」という言葉に怯えることから卒業したいと思っています。そのために「二次障害にならないように」という言葉は「何があっても幸せに生きていくために」と、私の中で言い替えることにしています。それは、何が起ころうと子どもを愛し続け、絶対に支えていく覚悟を決めるという一つの受容の形だと思っています。Upload By ウチノコ執筆/ウチノコ(監修:初川先生より)「二次障害にならないように」という言葉がウチノコさんにとっては重くのしかかる言葉と感じられることのシェアをありがとうございます。二次障害にならないように、悪い子にならないように、不登校にならないように、引きこもりにならないように…世の中にはこうした良かれと思っての言葉、留意しておく観点としての言葉はたくさんありますね。ただ、「○○しないように(○○にならないように)」という目標はあまり上手な目標設定ではありません。どうしたら○○にならないか、という方法が確立していないこともあり、ただただ委縮してしまうリスクの方が高いだろうと感じます。○○にならないようにと委縮して、必要以上に厳しいまなざしでお子さんのことを見てしまったり、ご自身を律したり、そうした展開に陥りやすい気がします。そういった意味で、「幸せに生きていくために」という目標は、あるかかわりや出来事を振り返る際に、それは幸せに近づくかどうかを体感で確かめながらやっていける視点のように感じます。二次障害の予防に関して言えば、環境に子どもの側を合わせて無理させすぎることを防ぐということが大きなポイントとしてあるでしょう。そもそも二次障害の前にある発達障害も、環境との兼ね合いで問題行動や本人・周囲の困り感が出てくるという側面も大きいですね。お子さん本人に無理を強いると、二次的に問題が現れるということです。そういう意味で、ウチノコさんがむっくんとともに、もがきながら適切なかかわりを模索されたり、環境調整されたり、それ以前に発達障害というものを学んだりすることは、まさに二次障害の予防的な手立てといえます。用意された環境に適応して生きていくことがすんなりできる人もいるのでしょうが、工夫や配慮がないとなかなか適応できないから、あるいはウチノコさんの言葉でいうところの「幸せに生きていく」ために、環境やかかわりと、お子さんのありようとのすり合わせをしていくことはどうしても模索的・探索的になります。そうした日々の模索・探索の中で、これでいいのか、無理させないようにとはいえ、もう少しできることはあるのではないか…など悩むこともあると思います。適宜、心理や教育、あるいは医療の専門家などにご相談しながら、保護者の方が「よし、これで大丈夫」と思いながらやっていけるといいなぁと思います。
2022年07月22日未来の先生フォーラム(旧・未来の先生展)2022実行委員会(東京都新宿区、実行委員長:宮田純也)は、「未来の先生フォーラム2022」(2022年8月1日(月)から7日(日)の7日間、完全オンラインにて開催)にて、8月1日(月)-7日(日)に開催されるすべてのプログラムを公開したことをお知らせします。1週間で72プログラムが実施されます。すべてのプログラムには原則として無料で参加可能です。詳細と参加申し込みは、未来の先生フォーラム2022特設サイト( )にてご覧いただけます。未来の先生フォーラム2022<プログラム概要>-8月1日(月) ・18:00-18:50【招待講演】「個別最適・協働的な学びの可能性と今後の課題」奈須正裕 先生(上智大学総合人間科学部教授)・19:00-19:50AI時代の学習を考える~成績向上にAIをどう使うか~竹内孝太朗 様(モノグサ株式会社)・20:00-20:50【招待講演】個別最適な学び・協働的な学び-テクノロジーの可能性-合田哲雄 先生(内閣府(科学技術・イノベーション推進事務局)審議官)-8月2日(火) ・10:00-11:00【招待講演】「校内英語スピーキングテストにおける現状と今後」小泉利恵 先生(清泉女子大学言語教育研究所教授)・11:20-11:50米国大学「教育学研究科」が今後の日本の英語教育にどう貢献するのか? 米国大学の最新入試事情呂敏華 様(テンプル大学ジャパンキャンパス 大学院教育学研究科 / アカデミック・イングリッシュ・プログラム(兼務)エグゼクティブディレクター)様・13:00-14:00【招待講演】「英語教育とICT活用-2030年の授業を構想する-」石井雄隆 先生(千葉大学教育学部・大学院教育学研究科准教授,同附属中学校特命教諭,理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員)・14:10-14:40生徒と学び続ける英語教師-実践的な英語力の習得に繋げる授業とTOEIC Programの活用-江原美明 先生(武蔵野大学 教育学部 教育学科 特任教授)・14:50-15:50【招待講演】「活動型英語授業を実現するアクティブイングリッシュプログラム」安河内哲也 先生(一般財団法人実用英語推進機構 代表理事)・16:00-16:30Creating effective English tests (良質な英語テストの作り方)Michael Todd Fouts 様(公益財団法人日本英語検定協会 総務部PRアンバサダー)・16:40-17:10AIアプリを使用した小学校での英語活動・授業におけるギガスクール 構想でのデジタル(アプリ)とアナログの融合授業門勝視 様(株式会社ECC)・18:00-18:50【招待講演】「英語教育改革の全体像と指導・評価-新学習指導要領に対応した英語教育を実践する-」向後秀明 先生(敬愛大学英語教育開発センター長、国際学部国際学科教授)・19:00-19:50先生と生徒のための“英語4技能対応授業”実現AIツールトレパで『英語の学びをイノベーションする』三堀将寛 様(株式会社デジタル・ナレッジ 文教ソリューション事業部シニアコーディネータリーダ)・20:00-20:50【招待講演】英語教育の意義(why)・原則(what)・指針(how):AI時代の再定義柳瀬陽介 先生(京都大学 国際高等教育院 附属国際学術言語教育センター(英語教育部門)教授)-8月3日(水) ・18:00-18:50【招待講演】「探究学習の理念と実践」池谷陽平(たいそん)先生(追手門学院中・高等学校/探究Driver(探究科主任))・19:00-19:50探求×VRで学びの体験量の増加と質の向上を目指す増田秀仙 様(SOLIZE株式会社 ビジネスインキュベーション事業部 xRクリエーション部 部長)・20:00-20:50【招待講演】「探究学習の指導と評価」西岡加名恵 先生(京都大学大学院教育学研究科・教授)-8月4日(木) ・18:00-18:50【招待講演】「GIGAスクールで何が変わるのか」平井聡一郎 先生(株式会社情報通信総合研究所特別研究員)・19:00-19:50校務支援システムは20年古い!スタートアップによる学校変革システムのビジョン(時間割の自動作成や探究学習サポートAIなど)常盤瑛祐 先生(株式会社アメグミ Founder,CEO、星の杜中高DXディレクター,非常勤講師)・20:00-20:50【招待講演】「GIGAスクールの波をうまく乗りこなす-カギは学校日常のデジタル化-」豊福晋平 先生(国際大学グローバルコミュニケーションセンター准教授・主幹研究員)-8月5日(金) ・18:00-18:50【招待講演】「Project-based Learningの理論と実践」田中茂範 先生(慶應義塾大学名誉教授、PEN言語教育サービス代表)・19:00-19:50カシオ計算機株式会社によるプログラム・20:00-20:50【招待講演】「Project-based Learningの可能性-2030年の社会を見据えて-」鈴木寛 先生(東京大学公共政策大学院・慶應義塾大学政策・メディア研究科教授)-8月6日(土) 10:00-11:00A 【招待講演】探究学習とカリキュラム・マネジメント-より豊かな学びを創造するには(田村学先生/國學院大學人間開発学部初等教育学科教授、文部科学省視学委員)B スポーツコーチング・ラボ(スポーツコーチングイニシアチブ)C テセレーションで楽しむ数学探究(日本テセレーションデザイン協会)D スクールソーシャルワーカーって何?-教師だけで抱え込まないための協働のあり方-(一般社団法人 子ども・若者応援団 教師とSSWrの会)E 「直訳では伝わらない意外な数学英語たち」著者による数学英語の話(馬場博史 先生/ドルトン東京学園中等部高等部指導教諭)11:20-12:20A 【招待講演】デジタル時代の学びと学校教育(前田康裕先生/熊本大学特任教授)B 日本版『SISU』教育の実践事例(一般社団法人マグネットプレイス)C Feel度Walkで「度」アップ(We are Generators!)D なぜ自己肯定感とウェルビーイングが個別最適化と子どもたちの未来を切り開くのか(NPO法人日本ピーススマイル協会)E 探求学習のつくり方~SDGsを自分ゴト化するために何が必要か?(こども国連環境会議推進協会)13:20-14:20A 【パネルトーク】学校教育と教育アントレプレナーシップ(炭谷俊樹先生・矢萩邦彦先生・池田哲哉先生・鹿又悟先生)B 現代の課題を扱う授業の必要性(原口栄一 先生/鹿児島市立谷山中学校教諭)C 小学校の理科実験 成功のコツ(宮内主斗 先生/理科実験の教科書作成委員会)D 自分の価値を高めて世界で活躍できる人材を育成する教育を作る(菊池章吾 様/株式会社ジプロス)E 教育現場での学習ログ活用動向と将来可能性(宮坂直 様/スタディプラス株式会社)14:40-15:40A 【招待講演】多様性が活きる教育を学校で実践するには-インクルーシブ教育とスペシャルニーズ・エデュケーション(特別支援教育)の視点で-(日野公三先生/明蓬館高校校長・理事長)B 大学入試改革と共通テスト解説(田嶋裕先生/アロー教育総合研究所 所長)C 不確実な時代を主体的に生きる力を身に付けるプロティアンキャリア教育(内田雅和先生/三田国際学園中学校・高等学校中学教頭)D かえつ有明の探究体験!(かえつ有明中・高等学校)E 3Dプリンターの魅力(関西学院千里国際中等部・高等部)16:00-17:00A 【招待講演】教育の自由と教育における自由-オランダから公教育の課題を考える(リヒテルズ直子先生/日本イエナプラン教育協会特別顧問、多様な学び保障法を実現する会の共同代表)B 探究学習をどのように評価するか-現場の実践事例-(田村幹樹 先生/青翔開智中学校・高等学校主幹教諭)C 「自殺」について~生徒・教師・保護者・地域の立場から解決策を編み出す~(学校法人創志学園 創志学園高等学校 2年生教育系探究チーム)D Compassionate Systems Framework 体験ワークショップ(Compassionate Systems Framework in Japan)E 対話や学びが深まる「問い」のつくり方講座 基礎編(こども国連環境会議推進協会)-8月7日(日) 10:00-11:00A 【招待講演】多文化共生とグローバル・シチズンシップ(辰野まどか 先生/GiFT(グローバル教育推進プロジェクト)代表理事)B ワクワク・チャレンジ・創造のゆめしま海道で夢つなぐ人になる~弓削高校魅力化プロジェクト5年のまなび~(弓削高校魅力化プロジェクト)C 「GIGAスクール」のネクスト・ステップへ~アンケートフォームとBIツールを活用した「教育データの蓄積・分析・活用」実践報告~(西村陽介 先生/草津市立志津小学校)D <困難>を抱える子どもの支援に挑む、大学内センターの取組みについて(東京学芸大学こどもの学び困難支援センター)E 幼児教育+イエナプラン=新しい学校教育~個別最適・協働的な学びの一考察~(学校法人ろりぽっぷ学園)11:20-12:20A 【招待講演】学び続ける学校づくり-みんなで描く、未来の学校・社会づくり-(木村泰子 先生/大阪市立大空小学校初代校長)B 今からできる!教師の働き方改善(乾倫子 先生・庄子寛之 先生・江澤隆輔 先生)C GIGAスクール構想×〇〇=2030年の学校教育!?(吉岡拓也 様/神戸市教育委員会事務局学校教育部教科指導課指導主事)D U29の若手が考える、今の学校の課題と理想の教育~元不登校の教員×スタンフォード進学教員~(EdFuture)E ~哲学する授業~「探究型学習」に対応したアクティブラーニングで「学習する組織」への奮闘記(ワオ高等学校)13:20-14:20A 【パネルトーク】新しい教育の形(大河内薫 先生・庄子寛之 先生・葉一 先生)B 未来の先生を支えるリーダーシップ~子供達を支える「大人の成長」に向けて~(横田洋和 様/戸田市教育委員会)C 体育DX最前線-未来の体育を創造する-(体育ICT研究会)D 対話を通じた学校づくりと先生方のチームづくり~日本の学校での取り組み実践、海外事例から学ぶ~(NPO法人 学校の話をしよう)E 働き方改革 ~部活動の完全外注への取り組み~(日野田昌士 先生・高橋孝介 先生/聖学院中学校高等学校)14:40-15:40A 【招待講演】みんなの「今」を幸せにする学校と教育行政(遠藤洋路 先生/熊本市教育長)B 「総合的な学習の時間×探究学習×キャリア教育」-学校教育における探究学習の可能性を“探究”する-(兵庫教育大学附属中学校)C 生徒の「資質・能力」を伸ばすための日々の小さなイノベーション(酒井英之 先生/元神奈川県立川崎高校英語科教諭)D 次世代博物館教育「新型コロナウイルスとSDGs(No.3)小学生がつくる~コロナとわたしたち展」成果発表(一般社団法人次世代こども教育協会)16:00-17:00A 【招待講演】未来の学校組織マネジメント(住田昌治 先生/学校法人湘南学園 学園長)B 【招待講演】生徒と先生が輝く学校づくり(妹尾昌俊 先生/教育研究家、学校・行政向けアドバイザー)C もう不登校で悩まない!おはなしワクチン(びーんずネット)D 身体で育むコミュニケーション-自己から他者へ、社会へ繋がる学び-(追手門学院中高等学校 表現コミュニケーションコース)E 未来の教育設計図-AI時代にこそ「生命知」を羅針盤に-(大迫弘和 様、松田雄馬 様)<参加お申込み>-申込ページ未来の先生フォーラム2022申込ページよりお申し込みください。 <未来の先生フォーラム2022概要>開催日:2022年8月1日(月)~8月7日(日) ※7日間時間 :(平日)18:00~20:50、(土日)10:00~17:00※8月2日(火)のみ:10:00~20:50※8月7日(日)のみ:参加者振り返り会(17:30~18:30)会場 :完全オンライン対象 :日本全国の教員・教育関係者、教育に関心のある一般参加費:無料 ※参加者振り返り会のみ 1,000円主催 :未来の先生フォーラム2022実行委員会共催 :株式会社教育新聞社協賛 :ユームテクノロジージャパン株式会社、モノグサ株式会社、株式会社SUNBLAZE、株式会社ジプロス、株式会社デジタル・ナレッジ、公益財団法人日本英語検定協会、スタディプラス株式会社、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会、テンプル大学ジャパンキャンパス、株式会社ECC、SOLIZE株式会社、カシオ計算機株式会社後援 :文部科学省、総務省、経済産業省、熊本市教育委員会、北海道教育委員会、青森県教育委員会、秋田県教育委員会、岩手県教育委員会、宮城県教育委員会、山形県教育委員会、栃木県教育委員会、群馬県教育委員会、福島県教育委員会、茨城県教育委員会、埼玉県教育委員会、千葉県教育委員会、東京都教育委員会、神奈川県教育委員会、新潟県教育委員会、富山県教育委員会、福井県教育委員会、山梨県教育委員会、長野県教育委員会、岐阜県教育委員会、静岡県教育委員会、愛知県教育委員会、三重県教育委員会、滋賀県教育委員会、京都府教育委員会、兵庫県教育委員会、奈良県教育委員会、和歌山県教育委員会、石川県教育委員会、鳥取県教育委員会、島根県教育委員会、岡山県教育委員会、広島県教育委員会、山口県教育委員会、徳島県教育委員会、香川県教育委員会、愛媛県教育委員会、高知県教育委員会、福岡県教育委員会、佐賀県教育委員会、長崎県教育委員会、熊本県教育委員会、宮崎県教育委員会、鹿児島県教育委員会、沖縄県教育委員会<お申込み>こちらからお申し込みください。 【「未来の先生フォーラム」】Facebook: Twitter : HP : Voicy : 【「未来の先生フォーラム」とは】未来の先生フォーラムは、社会の動向を理解し、自ら学び、専門性を向上させたいと願う先生たちをはじめ、教育業界の関係者が来場し、相互に学び合う日本最大級の教育イベントです。未来の先生展として2017年に初めて開催し、2日間でのべ約3,000人が参加する国内最大級の教育イベントです。本イベントでは、学校教育から生涯教育まで多彩な領域の教育について学べます。2日間のイベントは、「つながる・ひろがる・うまれる」というキャッチフレーズを据えています。本イベントを通して、来場者同士が、“つながり”、その“つながり”から知識や視点が“広がり”、新たな取り組みや知識が“生まれる”場、教育のイノベーションの場でありたいという願いが込められています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月20日元気いっぱい、幼くてママ大好きな小学生だった小学生のころは幼く、可愛かった息子。家でも学童でも工作やブロック遊びをしたり、友達と走り回って遊んだり、楽しそうに過ごしていました。そんな息子でしたが、小学4年のころから塾に通うようになり、中学受験をして、中堅の私立中学に進学しました。小学校は小規模校で1クラスしかなく、6年間持ち上がり、クラスメートとも阿吽の呼吸で、思いを伝えなくてもみんな分かってくれる、平和な6年間を過ごしました。ところが、私立中学に入ると、急に同級生が200人近くになり、クラスメートのキャラもよく分からない、友達との距離感のとり方も分からないまま、「悪いことするのも度胸試し」的なところもあったのでしょうか。ある日学校から呼び出しが…!?ある日突然、学校から呼び出しがありました。何事かと思ったら…息子がクラスメートと一緒に、学校のカフェテリアの食券を偽造をしたとのこと。もちろん学校は停学処分に。息子の通っていた学校では、停学を何度か繰り返したら退学になってしまいます。あんなに頑張って勉強して合格した学校なのに、目先の数百円のために退学になるかもしれないことをするなんて…とショックでした。面談に伺うと、担任、学年主任、副校長などの面々がずらり…。息子は、先生方に、社会で同じことをしたら刑事罰を受けるのだと諭されました。Upload By ユーザー体験談突然の停学。母は孤独を抱えて停学は1週間以上、停学期間中はもちろん保護者の見守りが必要でした。停学の間は、夕方、学校からの確認電話に保護者が出て、その日書いた反省文のレポートをファックスで送らなくてはいけません。フルタイムで仕事をしているわが家。1週間も連続して職場を休めず、祖父母にも日中来てもらい、夕方の学校からの電話タイムには間に合うよう早退する日々。入学したばかりで、学校にはママ友もほとんどおらず、ほかにも停学になった生徒はいるのか、停学になったときはどんな風にほかの親御さんは対応しているのかもよく分からないままの、孤独な日々でした。Upload By ユーザー体験談息子のWISCの結果で特性に気づきそのことをきっかけに、精神科にも相談に行きました。息子は検査(WISC)も受け、偏りが大きいことも分かりました。処理速度やワーキングメモリなどはものすごく高かったのですが、少し先の見通しを持つ力がそれにくらべると低いのだといわれました。そのスコアの差は50近くもあり、アンバランスさを指摘されたのです。息子は、「食券偽造する」⇒「ただで食べられる」⇒「得だ」という風に考えがちで「食券偽造する」⇒「ただで食べられる」⇒しかし、規則違反の行為のために「停学、退学になるかもしれない」⇒「数百円の得しても停学になるならやらないほうがいい」とまでは思い至らなかったのではないかというのです。反抗期の息子…家庭教師は辞めていき…反抗期にも突入し、学校の成績は右肩下がりで、その後も学校に呼び出されることも複数回。息子に対し、どう接したらいいのか悩みが深かった時期でした。中学受験で無理させすぎてしまったのかも、とも考えました。いっそ、退学し、転校したほうがいいのか?と思ったほどです。学業で悩んでつけた家庭教師も、あまりにやる気がなく授業態度が悪い息子に愛想をつかし、「息子さんに教えたくない」と複数人が辞めていきました。Upload By ユーザー体験談中学2年になるときに、思い切って学校のPTA活動に参加することにしました。委員会活動で学校に毎月行くようになり、ママ友もできました。学校の様子もよく分かるようになり、子どものことを相談できる仲間もでき、先生方とも話しができる機会が増え、少しずつ肩ひじ張らずに過ごせるようになって心も軽くなっていき、「口うるさくいっても、関係が悪くなるだけ」「どうしてもダメなことは、きちんと伝えよう」と思えるようになりました。結局、息子が落ち着いていったのは、高校生になってからです。それまでは、テスト前になっても置き勉している教科書を学校から持ち帰らないので、教科書や学校で使う問題集はもう1セット購入し、自宅にも置いていたのですが「お金がもったいないからもう買わないでいい」と言われたのです。そして、テスト前には教科書をきちんと持ち帰ってくるようになりました。読めないほど汚い字で書いていたノート(汚すぎて読めないのでテスト勉強にも使えない)も、下手なりに読める字に変化していきました。特に高校3年生になってからの頑張りはすさまじく、自立して勉強に取り組むようになり、成績も急上昇し、学校の先生方に驚かれるほど。中学3年の頃からみてもらっていた家庭教師の先生にも「別人のよう」としみじみと言われました。息子は、精神的な成長が奥手だったのかな?と今なら思えます。おそらく、高校2年生くらいで、一般的な中学3年生くらいの精神年齢だったのかなぁ…と。現在大学生になった息子を見て現在大学生になった息子は、ときどき偉そうな物言いをすることもありますが「いつまで中2病やってるの。そういうの、カッコわるくない?」と軽くいなすと、それもそうだな、と思うようで、最近は大人同士の会話もできるようになってきました。車の免許も取ったので、助手席にのって練習に付き合うこともあります。息子の運転でドライブしていると、なんだか頼もしくて、つい数年前に悩んでいたことが嘘みたいに成長したなぁ、としみじみしてしまいます。Upload By ユーザー体験談エピソード参考/あっきーイラスト/keiko(監修:三木先生より)発達の偏りが大きい子は、見通しや精神面の成長が遅いことが往々にしてあります。そのため、年齢相応をイメージしているとギョッとするような不適切な行動を取ることがあります。周りの大人たちの温かい見守りのおかげでゆっくりと成長ができたようで良かったですね。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年07月20日今年4月に開校した東京都立小台橋高等学校は、不登校経験の生徒に対応したチャレンジスクールとして、充実した教育相談や「交流プログラム」の実践で成果を上げています。また、東京都の「TOKYOデジタルリーディングハイスクール研究指定校」として、令和の時代に開校した学校に相応しく教育活動のデジタル化を進めています。学校見学会は令和4年8月20日(土)に実施。高校選びに迷っている方はぜひご参加ください。音楽室■交流プログラム~居心地の良さナンバーワンを目指して~4月当初に人間関係つくりを円滑にするための「交流プログラム」を実施しました。入学時のガイダンスと全員の面談の後、他人とのコミュニケーションを向上させることを大きなテーマとして、最初の週は「1人での活動」、翌週は「1対1の対話」、最終週は「グループで話をする」活動を、すべての教科で行いました。各教科では、例えば国語では人の話に耳を傾ける方法、公共の時間には感情をマネジメントする、保健ではストレスについて理解することを学習しました。体験した生徒は「人とのコミュニケーションへの不安が減った」「友達ができるか不安だったけど、授業の中で自然にクラスメイトとの交流が生まれたので安心できた」等の声を寄せてくれました。■デジタル化の取り組み~クラウドサービスの活用~入学した生徒は全員2in1パソコンを購入しており、クラウドサービスのアカウントが付与されました。これにより、SNS機能があるグループウェアによる学校からの連絡や課題配信・回収が可能となり、実際に校内で活用されています。また、アプリケーションソフトを利用した共同編集により、主体的・対話的な深い学びが実現されています。生徒は所有のスマートフォンと2in1パソコンを校内Wi-Fiに接続可能です。■学校の特色を知ろう~学校説明会とホームページ~学校見学会では、スクールミッションやポリシー、校則、教育相談、ゼミナール、義務教育課程の学び直しへの工夫など、学校の特色をお伝えします。本校を第一志望に考えている方はもちろん、他校と比較している方、総合学科ならではの幅広い科目から学びを深めたい方など、見学会へのご参加お待ちしております。また、ホームページには様々な情報が掲載されています。授業の様子だけではなく、令和4年度第一次募集における「作文」の問題も確認いただけます。日時 : 8月20日(土)午前の部10:00~ 午後の部14:15~会場 : 東京都立小台橋高等学校 120-8528 東京都足立区小台2-1-31内容 : 校長挨拶、学校説明、校舎見学、個別相談(希望者制)対象 : 本校を志望している中学生の皆さん及び保護者、教育関係者申込方法: ホームページからお申込みください。7月20日(水)14:00より申し込み開始となります。■東京都立小台橋高等学校ホームページ【URL】 【学校概要】学校名 :東京都立小台橋高等学校所在地 :東京都足立区小台2-1-31課程・学科・部:定時制課程総合学科(単位制)。午前部・午後部・夜間部の三部制。校長 :杉森 共和設立 :令和4年4月概要 :「都立高等学校改革推進計画・新実施計画(平成28年2月東京都教育委員会)」により計画された都立高等学校で6番目のチャレンジスクール。【チャレンジスクール】小・中学校時代に不登校経験を持つ生徒や長期欠席等が原因で高等学校を中途退学した者等を主に受け入れる総合学科・昼夜間定時制三部制(午前部・午後部・夜間部)の高等学校で、他部履修により3年での卒業も可能とします。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月19日私立中高一貫校って、実際どんなところなの?こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回のコラムは、これから中学受験を考えている親子さんの、「私立中高一貫校って、実際どんなところなの?」という疑問を少しでも解消できるよう、うちの子たち(長男・次男)が通う私立中高一貫校を例に、お伝えしたいと思います。昨今の少子化や新型コロナウイルスの影響下にも関わらず、中学受験者の増加傾向は続いているとのこと。これは、コロナ対応でのオンライン授業などで、公立校と私立校の差が浮き彫りになった影響もあるようで、それまで中学受験を考えてこなかったご家庭も、私立進学を検討するケースが増えたから…でもあるようです。ただし、志望校の説明会などで6年間の教育カリキュラムや設備はある程度「外側から」確認することはできるのですが、「入学後の学校生活が、実際どうなのか」は、入学してみないと分からないことも多いように思います。志望校選びの際、公立小学校の環境があまり合わなかったうちの子たちの場合は、受験校の知名度や、難易度・偏差値よりも、「入ってから」の学校生活が、その子に合っているか、過剰な負担がかからないか、6年間のびのび過ごせるか、などをイメージできる情報のほうが必要でした。そこで、当時の私たちがとても知りたかった、私立中高一貫校の一日の流れや、先生方の印象や授業内容、注意点、6年間の一貫教育…などの実際を、現在うちの子たちが通う、自由な校風のある中高一貫校(以下、A中学※)を例に、可能な範囲で「内側から」ルポしたいと思います。とはいえ、私立中高一貫校は学校自体が個性的で、それぞれ独自の教育方針に基づいて運営されているため、各校によって大きく事情が異なることも多いです。うちの子たちが通う学校が「一般的」なのかは分かりませんが、あくまで一例として、イメージのご参考になれば幸いです。※A中学は発達障害・不登校傾向のある子のいわゆる「積極受け入れ校」等ではありません。では、うちの子たちが通う、A中学の一日の流れを紹介します。まずは朝の風景から。私立中学の場合、通学範囲が多岐に渡るため、徒歩通学、自転車通学、電車通学など通学手段もさまざまで、県外から通う生徒さんも。うちの子たちは約1時間弱の電車通学で、以前はラッシュ時を避けて早めに登校していましたが、今は満員電車にも慣れたようです。登校後は各教室のHR(ホームルーム)の時間に出欠確認があります(欠席の場合は保護者からネット連絡)。各自の体調の確認は体温記録アプリの入力でスグに終わります。中学からは教科担任制なので、担任の先生と顔を合わせるのはHRの時間だけ、という日も。授業時間は中学1年生から毎日7時限目まであります。ですが、帰りのHRが終わる時刻は、公立小の6時限授業後の帰りの会終了時刻とほぼ同じ。その理由は、始業前の朝学、給食の配膳、全員での掃除の時間などがなく、とても効率化されているから。ちなみに授業の合間の休み時間は、しっかり10分あります。ランチタイムは弁当持参のほか、業者による弁当販売の利用や、登校時にコンビニなどで購入するのもOK。コロナ前は購買でポテト争奪戦が展開されていたようですが、現在の弁当販売は専用アプリでの事前予約と電子マネー決済で、生徒は当日受け取るだけになりました。帰りのHRのあとの掃除は、共用部分は清掃員の方がピカピカにしてくれるので、自分たちの教室のみ、4-5人の当番制で5分程度の簡易清掃。放課後には部活動のほか、補習授業なども行われています。補習授業は任意参加がほとんどで、検定試験の対策講座や、特進コース進学希望者のための準備講座など。部活は、運動部・文化部共に、ハード系からレクリエーション系、ユニーク活動系までさまざまで、部活自体に入る・入らないも含めて選べ、途中での入退部や複数の部のかけもちもOKなので、大学のサークル活動のような印象です。一部の運動部は外部委託のコーチがいます。また、先輩・後輩の上下関係がゆるやかで、下級生が部長・副部長に抜擢されることもあるのだとか。長男・次男の帰宅時間は、部活などがなければ17時前なので、中高生にしてはかなり早いほうだと思います(部活の日も18時には帰宅)。ただし、高校生になると学校のあと、大学受験塾に行く生徒さんも多いのだそうです。公立校と同様、中学からは教科担任制になります。A中学は「フレンドリーで個性的な先生が多い」とのこと。長男は特に先生の影響を受けやすいため、教科担任の先生次第で成績も大きく左右されます。生徒の興味を引き出すことが上手い先生もいれば、例え話がマニアック過ぎて先生の話に誰もついていけない…なんてことも。私立校は学校といえど民間企業なので、公立校と違って自治体単位の人事異動がなく、正規雇用で長く勤める先生が多いようですが、自己都合による退職・休職などで入れ替わりも時々あります(たまに、夢を追いかけて旅立ってしまう先生も…)。全体的には比較的若い先生が多いため、親しみやすくて柔軟な印象を受けますが、高校課程になると専門性の高い選択科目が増え、元大学教員などの非常勤講師のご高齢の先生なども多くなります。私が特に気になっていた先生の質ですが、長男曰く「スグに怒鳴ったり、高圧的な態度の恐い先生は、ほぼいない」とのこと。これには理由があって、A中学では「生徒側が先生を評価する」仕組みがあるため、生徒に極端に不評な先生は、大抵翌年度にはいなくなっているからです。ただし、部活動等で実績がある先生や、ICT化に詳しい先生などが、突然他校に引き抜かれてしまうことも。優秀な人材の確保には一般企業と同じく経営努力が必要で、学校側もかなり苦労されているようです。授業内容は、A中学の場合はいわゆる「超進学校」ではないので、公立校と大きく異なるわけではありません。同じ教科書を使って、同じような授業内容で進んでいると思います。ただし、主要教科では習熟度別のクラス編成があって、上位クラスでは副教材を使ってガンガン先に進んだり、少し難しい発展的な内容にも取り組んでいるようです。また、よく言われるように、中高一貫校は中3で高校受験勉強をせずに済み、その分高校課程の内容に早く入るため、高3時点で余裕を持って大学受験勉強に臨むことができる…ハズです(生徒次第かもしれません)。授業のICT化はかなり進んでいると思います。A中学では、コロナ以前から全校生徒が1人1台タブレットを所有し、先生方も含め、あらゆる場面で使いこなしていたので、緊急事態宣言時の休校措置や、校内で陽性者が出たときのオンライン授業への切り替えも迅速でした。日頃から授業中に、調べ学習やプレゼンテーション、動画や写真の記録と共有、レポート作成など、タブレットは何かとよく使っています。また、宿題でも、ネット上のグループウェア経由で、教科担任からの課題が指示されネットで提出したり、回答フォームから小テストを送信したり、宿題を提出し終わると丸つけ用の解答がPDFでダウンロード配布されたりも。生徒からの質問をメールで受けつけている先生もいます。宿題はプリントやワークなども出ますが、プレゼンテーション用の動画やスライドを作成する課題などもあって、字を書くのが少々苦手な長男も熱心に取り組んでいます。また、英検などの検定試験の勉強は、個別最適化できる学習アプリを活用しています。このように、うちの子たちが通うA中学は合理的で「自由な校風」が魅力ですが、反面、生徒自身の意思や意欲次第の「自己責任」となる部分も多いです。こういった校風の学校は、特に丁寧なケアやサポートを希望する場合、志望校選びの際は注意したほうがいいでしょう。例えば、不登校傾向でしばらく学校に登校しない子がいても、学校側から、いわゆる「登校刺激」などの働きかけはないため、先生から頻繁に電話がかかってきたり、自宅訪問されることはありません(クラスメイトとはオンラインゲームなどで自発的な交流が続くことも)。勉強についていけなくなっても、自分から職員室に質問に行かない限りは、学校側が勝手にフォローしてはくれません。勉強に限らず、やる気や積極性のある子には丁寧に面倒を見てくれますが、そうでない子は放任されます(「それが気楽」という子もいるでしょう)。そのため、校風が合わなかったり、勉強についていけなかったり、対人関係のトラブルなどが解決しなかったりで、他校に転校していく子も毎年学年に数人程度いて、同様に他校からの転入生も同程度いますが、「来る者拒まず、去る者追わず」という少々ドライな印象です。また、高校課程へ内部進学せずに、中3で他校の外部受験を希望する生徒は、学校側の受験指導やサポートは期待できませんし(留学以外)、それまで内申点を意識してこなかったり、公立校との学習進度のギャップがあったり…などの面でハードルが高くなるでしょう(万が一、外部受験して不合格だった場合、元の中高一貫課程に戻ることはできないそうです)。こういった点も事前に十分理解・納得した上で、中学受験を検討したり、志望校選びができるといいと思います。その学校の「実際」を知るには、在校生や卒業生、保護者などの声を直接聞いたり、特に配慮を要するお子さんの場合は、事前面談をお願いしたり、個別相談会などで気になる点を確認してみるといいでしょう。また、その学校に直接の知り合いがいない場合は、ネットの評価や口コミ情報なども気になると思います。ただし、うちの経験上、ネットの口コミは「現在の状況と全然違った」「一部の極端な意見だった」とあとから分かることも多かったので、参考程度に留めておくのがいいように思います。うちの子達にとって、最も「この学校を選んでよかった」と私が思うのは、ユニークな長男にも、繊細な次男にも、友達や仲間ができたことです。合理的で効率化され、のびのびとした雰囲気のA中学では、入学当初はおとなしそうな子が多いように見えた生徒さん達も、過剰な負担やプレッシャーの少ない環境で過ごすうちに、じょじょに「本領発揮」していくようです。長男曰く「最初から個性的な子が多いんじゃなくて、元からその子にある個性を出しやすいんだと思う」とのこと。そのため、思春期真っ只中の中1・中2くらいの間は、特に男子生徒同士のケンカや口論、挑発行為なども多く、心配していた時期もありましたが、先生方は「自己主張してぶつかり合うことも、成長の過程」「ケンカしないより、仲直りできるほうが大事」と、おおらかに見守っていました。すると、同じメンバーで長く一緒に過ごすうちに、どの子も心身共に成長し落ち着いていくので、中3〜高校生になるころには、次第にトラブルも減っていきました。以前は長男と反りが合わなかった子も、今では仲間として気遣ったり、協力し合ったりができるようになったそうで、わが子に限らず、子どもたちの成長をとても嬉しく感じました。A中学に限らず、子どもが「自分」や「個性」について悩みながらも著しく成長する、発達の上でも大切な思春期から青年期への6年間を、安定した環境の中で過ごし、じっくり時間をかけて人間関係を築けることは、中高一貫教育の大きな魅力だと私は思います。本当にその子に合う学びの場に出会えるように…以上、うちの子たちが通うA中学を例に、私立中高一貫校の「実際のところ」をお伝えしました。繰り返しますが、これはあくまで一例であり、学校の校風や教育方針によるところも大きいので、中学受験を検討されているご家庭は、「その学校は実際どうなのか」自分の目で見て、聞いて、肌で感じて、メリット・デメリットを十分比較した上で、志望校選びをするといいでしょう。長男の話では「確かに入学前には分からないことも多いけど、文化祭とか体験授業とかに行ってみれば、必ずその学校の雰囲気っていうのが現れる。これはもう、”雰囲気”としか表現できないけど、感じ取ることはできるから」…とのこと。中学受験に限らず、お子さんが本当に自分に合う学びの場に出会えるよう、祈っています。文:大場美鈴(楽々かあさん)記事協力:長男・〇太郎(監修:井上先生より)受験というハードルがありますが、私立の中高一貫という選択肢は高校まで一定の教育環境の中で過ごせるというメリットがあると思います。DX化が進んでいる学校だと連絡帳や必要な提出物などのチェックが楽ですよね。楽々かあさんの書いておられるように、各学校によって方針や仕組みが違うので、情報収集はそこに通っている保護者の方から直接話を聞けるのが理想だと思います。大場美鈴(著),『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』あさ出版, 2020.6.27
2022年07月19日一般社団法人青少年ワークサポートセンター広島(広島市東区光町2丁目9-30-204、代表理事:杉野 治彦)は、2022年7月30日(土)14:00から広島市社会福祉協議会(会議室2)(広島市南区松原町5-1 BIG FRONTひろしま5階)で、わくサポ広島トークイベント『不登校・ひきこもりの授業』を初開催します。イベントタイトル増加し続けている小学生、中学生、高校生の「不登校」と、成人の「ひきこもり」の現状と実態を把握するだけでなく、“きかっけや原因”、そしてその“メカニズム”と“対応策・解決策”について、正しい認知と理解を促し、特別なことではなく、身近な問題として広く多くの方に知っていただくことで、暮らしやすく優しい町づくりの一助を目指す取り組みの第一歩として開催します。入場無料でどなたでもご参加いただけるトークショー仕立てのイベントです。お気軽にご来場、ご参加ください。《登壇者》代表理事 杉野 治彦一般社団法人青少年ワークサポートセンター広島代表理事 杉野 治彦特別支援学校教諭、産業カウンセラー、ジョブコーチ(第1号職場適応援助者)(略歴)広島大学教育学部卒業 障害児教育(自閉症)専攻民間企業にて人事・採用業務を10年以上経験平成19年4月 キャリアコンサルタントとして活動開始平成22年1月~平成24年6月 広島市ひきこもり相談支援センターにて相談員平成24年5月 一般社団法人青少年ワークサポートセンター広島設立平成29年12月~ RCCラジオ「おひルーム」(月1回金曜日13:10~)出演中広島県内の地方自治体や社会福祉協議会などで講演会多数おだ しずえラジオパーソナリティおだ しずえ(略歴)呉市出身のラジオパーソナリティ。広島で大学生時代にラジオDJをスタート。90年代~2000年代初頭まで広島→関西→東京と拠点をだんだん東に移し、主にFM局のDJとして活躍。2014年Uターン。同年、RCCラジオ「おひるーな」スタート。アニメ「こどものおもちゃ」での主人公や、「おじゃる丸」でしいたけ星人などの声を担当。その他、ナレーションや、舞台、映画「君がいる、いた、そんな時」出演など。高校生男子の母でもある。呉観光特使にも任命されている。《開催概要》名称 :わくサポ広島トークイベント『不登校・ひきこもりの授業』日程 :7月30日(土)場所 :〒732-0822 広島市南区松原町5-1 BIG FRONTひろしま5階広島市社会福祉協議会 会議室2時間 :開場13:30トークイベント14:00~15:30質疑・個別相談15:30~16:30定員 :30名(事前申込不要)入場料:無料BIGFRONT《トークイベント内容》1, 不登校・ひきこもりの実態の把握から8050問題への発展について2, 不登校・ひきこもりになるきっかけと原因を理解し、長期化を防ごう3, 不登校・ひきこもりのメカニズムを理解した上で、対応と解決策を考えよう4, 発達障害についての正しい理解をしよう5, わくサポ広島の取り組みと、不登校・ひきこもりの解決について《広島県の不登校の実態》出展:広島県教育委員会ホームページ広島県の不登校生の推移《会社概要》商号 : 一般社団法人青少年ワークサポートセンター広島代表者 : 代表理事 杉野 治彦所在地 : 広島市東区光町2丁目9-30-204設立 : 2012年(平成24年)5月事業内容: 生活訓練(自立支援)事業、就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、放課後等デイサービス事業、共同生活援助(グループホーム)事業、ひきこもりがちな若者サポート事業、広域通信高等学校サポート校、不登校・ひきこもりケアセンター、小中学生個別指導塾(フリースクール)事業URL : 【お問い合わせ】不登校・ひきこもりケアセンター(月-金 9:00~17:00 ※祝日除く)TEL : 0120-569-525MAIL: care@wakusapo.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月12日自分の気持ちを言葉にするのが苦手な娘、お友達はできる?わが家の娘は現在21歳。12歳のころに自閉スペクトラム症の診断を受けています。まだ診断前の幼稚園のころから気持ちを言葉に出すことがとても苦手だったので、幼稚園でお友達ができるかどうか私はとても心配をしていました。そんな娘でしたが入園してすぐに1人の女の子(Aちゃん)と仲良くなりました。2人でごっこ遊びなどをする様子を私とAちゃんママは微笑ましく見ていました。娘にはお友達、私にはママ友ができ、そのうちほかのママ友たちともお迎え後にいろいろな公園へ遊びに行くようになりました。Upload By 発達ナビ編集部当時、娘は感情のコントロールが難しく、私の悩みの種でした。Aちゃんママにそのことを相談すると、柔道教室をすすめられました。そこはAちゃんママの旦那さんが教えていて、Aちゃんも通っている柔道教室。知り合いが教えている安心感と、「武道の精神を教えてもらえたら落ち着いてくるかも?」という思いもあり早速柔道教室に入会をしました。このようにAちゃんママは私にとってさまざまな相談に乗ってもらえるありがたい存在でした。これで娘も私も安心して園生活を送ることができる、そう思っていたのですが、そんな状況も長くは続かず…。娘がお友達をかんでしまい…!娘と違い、Aちゃんはとても口が達者なお子さんでした。会話の中での「違うよ」「そうだよ」のやり取りの中で、言葉をうまく伝えられない娘は結局口では勝てなくなり、なんとAちゃんの腕をかんでしまったのです!Upload By 発達ナビ編集部そのことを幼稚園の先生から聞いた私はただただ驚きました。そして、それがきっかけになり、娘はAちゃんと遊ぶたびにやはり口喧嘩に勝てなくなると毎日のようにAちゃんをかむように…。その当時は診断も出ておらず、私もそれが発達障害による特性などとは思わなかったので、幼稚園側も問題行動として、娘に対してかなり強い口調で、毎回かんでしまうことについて注意をしていたようでした。そして私は…Aちゃんママに毎日のように謝って下さいと謝罪を要求されるようになりました。ただひたすら毎日「ごめんね」と謝るしかなかったですし、幼稚園の先生にも「ご迷惑おかけしてすみません」と毎日謝っていました。Upload By 発達ナビ編集部あまりにも頻繁にかむので、わが子ながら正直イライラ…特に理由も聞かずに「どうしてかむの?」「なんで?」と責めてしまっていたと思います。今思えば、娘にはかなり酷い対応をしていたように思います…。通わせていた柔道教室でもトラブルがさらには通わせていた柔道教室でも、Aちゃんとトラブルになってはかんでしまうということがありました。かんでしまった事実はもちろんこちらに非があるのですが、そのことでAちゃんパパから私と娘はかなり怒鳴られてしまい、このようなことが続くくらいなら…と柔道教室は退会しました。そんなことが続き、Aちゃんママからは明らかに距離を置かれ、ほかの仲良かったママ友達も急に態度がよそよそしく変わっていきました。Aちゃんママが私のいないところで私や娘のことを悪く言っているんだな、ということも雰囲気的に分かり、私はAちゃんママやほかのママ友たちと距離を置くようになりました。居場所がない…四面楚歌の日々以前はお迎え後にはお友達みんなで公園に行っていましたが、娘を連れてすぐ帰宅することが増えていきました。「ごめんね。私がもっとうまく対応できていたらお友達とも遊べるのにね…」と考えてしまい全てが悪循環、誰に相談したらいいの?私たちにはどこにも居場所がないの?と当時は本当に四面楚歌のようでした。Upload By 発達ナビ編集部結局この幼稚園は1年で退園することにしました。幼稚園最後の日、Aちゃんママは私が見ているところでわざと私以外の仲良くしてきたママ友にプレゼントを渡し、私に見せつけているようでした。転園後、別のママ友からAちゃんママが私と娘の悪口を、かなり誇張して周りに話していたと聞き「やっぱりな…」という気持ちになりました。怒りももちろんありましたが、なによりも、とても悲しかった。ですが、私も逆の立場だったら…毎回毎回わが子に手を出すお友達がいたら…と考えると同じことをしてしまったかもしれません。そう考えるととても怖いです。その後、転園先では…当時を振りかえり娘はこだわりが強く、前の園にも愛着があった上、転園という環境変化にうまく適応できない中、写真を見ては落ち込むということが頻繁にありました。新しい園は9人しかいない小さいクラスでしたが、そのほとんどが上に兄姉がいて、すでに仲良しグループもできていたので、新しい環境に慣れるまでまた大変でした(行き渋り、駐車場に着いても降りない、園から脱走するなど…)。ですが、転園先で1年半担任をして頂いた先生がとても熱心な先生で、娘の特性としっかり向き合って下さり、娘も安心して過ごすことができたのが救いでした。当時を振りかえると、疑惑がありながらも「わが子は大丈夫。少し難しい性格なだけ…」と悩みつつも逃げてきていたように思います。今思えば、もっと早期に病院の受診などできていたら、もう少し違ったのかも?感じることも多くあります。誰にも相談できず一人で苦しんでいる方がいるなら、どんな形でもいいのでまずは誰かに相談をし、少しでもその苦しみを減らせるように一歩を踏み出してほしいと思います。エピソード参考/るみちゃんイラスト/taeko(監修:三木先生より)母子ともにご苦労されたようですが、新しい環境に慣れることができたようで、良かったです。お友達、保健所、医療など、どんなジャンルでも良いので相談することができると、楽になるかもしれませんね。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年07月10日無料の参加登録受付中!発達が気になるお子さんの成長を応援するオンラインセミナーが7/24(日)に開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラムもうすぐ夏休み!どこか浮足立つ気持ちがある一方で、お子さんと家で一緒に過ごす時間が増えることに不安もある方もいらっしゃるのではないでしょうか。今年の夏は子どもたちと何をして過ごそう?学校の宿題はやってくれるかな?きょうだいゲンカが増えたらどうしよう?そこで発達ナビは、発達が気になるお子さんとそのご家族が、ご自宅で気軽に夏休みや日々の暮らしに役立つ情報を得られる機会をお届けしよう、と考えました。それが、「オンラインサマーフェスタ2022」です。発達が気になるお子さんを応援する専門家・企業によるセミナーやQ&Aをご用意し、少しでも毎日の生活のお役に立てたらと思っています。当日は豪華14セミナーの中から、お子さんやご家族のお悩み・知りたいことに合わせてご視聴いただけます。「LITALICO発達ナビオンラインまなびフェスタ2022」開催概要・日時:7/24(日)9:30~17:30(予定)・参加費:無料・形式:Youtube Live配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください。・内容:専門家講演、発達が気になるお子さんを応援する企業によるセミナー、当日参加者限定のプレゼント抽選会※企画調整中のため、今後変更となる場合もございます専門家セミナー:発達が気になるお子さんを支える、商品・サービスのご紹介Upload By 発達ナビアライアンス プログラム宿題や生活リズム、お家で何する?お出かけはどうする?など、夏休みが始まるこの時期は気になることがいっぱい。有意義な夏休みにするためにできることについて、事前アンケートで寄せられた内容を中心に井上先生にお話しいただきます。セミナー後半には、保護者のみなさんにいただいたお悩みや質問にも回答するQ&Aタイムもご用意しています。井上雅彦 先生鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授/LITALICO研究所 客員研究員 応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム友人関係や宿題のお悩みから、おうちで過ごす時間が増えるこの時期に気になる親子の関わりまで、保護者のみなさまにいただいた事前質問を中心に、児童精神科医の三木崇弘先生にお話しいただきます。三木崇弘 先生フリーランス児童精神科医/スクールカウンセラー 兵庫県姫路市出身。愛媛大学医学部卒・東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了。早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程修了。 愛媛県内の病院で小児科後期研修を終え、国立成育医療研究センターこころの診療部で児童精神科医として6年間勤務。子どもの暮らしを医療以外の側面からも見つめる重要性を実感し、病院を退職。 2019年4月よりフリーランス。“問題のある子”に関わる各機関(クリニック、公立小中学校スクールカウンセラー、児童相談所、児童養護施設、保健所など)での現場体験を重視し、医療・教育・福祉・行政の各分野で臨床活動をしている。Upload By 発達ナビアライアンス プログラムお子さんの成長に伴い、社会性が求められ、コミュニケーションが必要とされる機会はどんどん増えていきます。では、早くからやりとりのスキルやマナーを教えるべきでしょうか?お子さんが、自分らしく自信をもって人とやりとりをし、社会参加ができるようになるためには、幼少期の「土台づくり」がとても重要です。土台づくりのために保護者はどのようなサポートができるか、さらに、保護者からのサポートはお子さんが何歳になるまで続けるべきか、青年期以降の「親ばなれ・子ばなれ」のタイミングについてもお話しします。日戸由刈 先生相模女子大学人間社会学部教授、博士(教育学) 横浜市総合リハビリテーションセンター 発達精神科外来にて20年間心理士として勤務後、同センター児童発達支援事業所「ぴーす新横浜」園長を務める。2018年より現職。公認心理師、臨床心理士、臨床発達心理士。専門家特別講演は、日本生命保険相互会社の提供でお送りします。未来をつくるのは、いつだって子どもたち。けれど、この国では多くの人が、子どもを育てることの難しさに直面しています。みんながもっと自分らしく生きられる明日を叶えるために。子どもたちが未来に向かって伸びやかに、自分の可能性をひろげることができるように。群れ全体が協力しあって子どもを育てるペンギンのように、子育ての壁や不安のない社会を、みんなで手を取り合ってつくっていきたいとの想いから、「NISSAYペンギンプロジェクト」を始動しています。子育てに頑張るすべての人を、そして子どもたちの未来を、日本生命は全力でサポートします。日本生命相互会社企業コラボセミナー:発達が気になるお子さんを支える、商品・サービスのご紹介発達が気になるお子さんの成長を応援する企業のみなさまにも協賛をいただき、多様なセミナーをお届けいたします。育児や療育、学習、普段の暮らしをより豊かにする商品・サービスをご紹介いただきますので、ぜひご期待ください!今回ご参加いただく企業のみなさまをご紹介いたします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラムトマティス®️聴覚トレーニングは60年以上の歴史を持ち、70ケ国400以上のセンターで使用されている、音楽と自身の声を使用する安全で手軽な聴覚ケアです。みみいくトマティス®️聴覚トレーニングでも、未就学児から大人まで、毎年多くの人が聴覚と心理のケアを受け、「過敏の緩和」や「聴く力の向上」につながっています。本セミナーでは、聴く力の弱さやストレス反応としての聴覚過敏、どちらもケアできるトレーニングをご紹介します。特性、目的、状態に合わせてさまざまなトレーニング方法と機材があります(一部購入も可能)。お子さんと保護者であるあなたの耳と声を育てて、学校や家庭内でのコミュニケーションを円滑にしましょう!Upload By 発達ナビアライアンス プログラム株式会社フミUpload By 発達ナビアライアンス プログラム学習教材「すらら」は、無学年方式のe-ラーニング教材。学校や塾で採用され、学習者数は、2021年10月時点で約44万人となりました。お子さん1人ひとりに合った学習が求められる時代、「無学年方式」はこれからの教材トレンドです。小学校1年生から高校3年生までが対象で、国語・算数・理科・社会・英語の5教科に対応しています。家庭学習の利用者の半数以上が不登校や発達障害のあるお子さんで、勉強に困難があるお子さんも自分のペースで楽しく学びを継続しています。2022年も是非、注目してください。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム株式会社すららネットUpload By 発達ナビアライアンス プログラムラフ&ピースマザーは、「遊びと学び」をテーマにお笑い芸人やタレント、教育分野の有識者、スポーツ選手などがさまざまなコンテンツを発信しています。動画サイトでは、ここでしか観られない限定ムービーやタッチして遊ぶとストーリーが変化する新感覚「タッチムービー」を公開中!オンライン教室は、月々たったの1,950円で授業が「受け放題」になるサービスをスタート!学校や塾とは違う、新しい学びの体験ができる教室に思う存分参加してみませんか?夏休みの困りごとを解消する企画もご用意しています!Upload By 発達ナビアライアンス プログラム株式会社ラフ&ピースマザーUpload By 発達ナビアライアンス プログラム「リップルキッズパーク」は、2009年にスタートした子ども専門オンライン英会話サービスです。オンライン完結だから、送り迎えなくおうちでレッスンを受講することが可能です。マンツーマンだから、お子さま一人ひとりのレベルや性格、習熟度に合わせた最適なレッスンが受けられます。専任講師による楽しいレッスンだから、お子さまが英語を好きになり、継続して受講ができ、結果的に英語力を上げることが期待できます。アカウントは1つでOK!きょうだい・親子でレッスンを分け合い、一緒に英会話を学ぶことができます。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム株式会社エンビジョンUpload By 発達ナビアライアンス プログラム凸凹がある子に学習の個別最適化を実現する「天神」は、インターネット不要で使えるデジタル学習教材です。幼児タブレット版、小学生版、中学生版が人気で、以下の点で評価されています。・一問一答で集中しやすい・一問ごとに誉められて楽しく学べる・類題豊富で正解するまで何度でも学べる・問題・ヒント・解説が親切丁寧小学生版では、以下の点も人気です。・音声読み上げで勉強へのハードルが下がる・動画講義を何度も繰り返せるご自宅にタブレットやパソコンを貸出する無料体験も行っています。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム株式会社タオUpload By 発達ナビアライアンス プログラムアネビーは、発達障害を「感覚の障害」ととらえています。遊びは感覚にはたらきかけるものなので、遊びで発達障害児の支援が可能になります。アネビーは、遊具メーカーとして、子どもたちが一日をいちばん長く過ごす場所の環境を、遊び=遊具の力で変えていきます。セミナーでは、公園にある遊具一つひとつに秘められた、お子さまの生活や学習の土台となる力を育む工夫をお伝えします。ぜひご注目ください。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム株式会社アネビーUpload By 発達ナビアライアンス プログラム「PAKU MOGU(パクモグ)」は、好き嫌いが多い子どもたちの完食を目指したミールキットです。15分の簡単調理で主菜と副菜の2品が完成し、付属のレシピは子どもたちが調理に参加するポイント付き!親御さんの時短調理に役立てるだけでなく、調理に不慣れな子どもたちに食に触れるきっかけを提供します。自宅での自立支援もサポートできるよう、今後もかんたん調理ができる商品設計に努めてまいります。週1日からご注文可能で、お子さまの好みに合わせて毎日2種類の献立からお好きなものをお選びいただけます。ぜひ一度お試しください!Upload By 発達ナビアライアンス プログラム株式会社ワタミ昨年から今年にかけて3度開催してきた、多様な選択肢と出合える、発達ナビの「オンラインフェスタ」。「家庭学習」「STEAM教育」「進路選び」「学用品」など、幅広い切り口で多くの専門家の方々や累計25社の協賛企業にお集まりいただき、のべ1万名を超える保護者のみなさまにご参加いただいて大きな反響を頂きました。【ご参加いただいたみなさんのコメント】・ためになるお話ばかりで、とても参考になりました。自分が具体的にどう関わっていったらいいのか、何ができるのかがハッキリし、子供と向き合うのが楽しみになりました。・すごく講演もわかりやすくて、同じような境遇の人がいて、悩んでるのは自分だけではないと少し気持ちが楽になりました。・発達障害や不登校のお子さんとの関わり方の導入として分かりやすくできており、より理解を深めたいと感じた。一つのサポートの形として、知識を得て利用していくことで母子共に窮屈のない育児になっていくのではと感じた。登壇者の方への質問や保護者のみなさん同士の交流のコメントで盛り上がったこのイベントには、事後アンケートで多くの次回開催を望む声が届きました。今夏も、保護者のみなさんの疑問や不安に寄り添ったオンラインセミナーをお届けします!ご自宅からお気軽にご参加ください。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム
2022年07月01日こだわりが強く、心配性な長男長男は現在小学2年生。年長のときに自閉スペクトラム症やDCD(発達性協調運動症)などの診断を受けました。性格は特性も関係しているのか、こだわりが強く融通が利きにくく、また慎重で真面目で過剰なぐらい心配性で、不安感も強く怖がりです。そして、独り言が多く過剰に喋る所があります。もともと優しく世話焼きな性分なので、過剰なぐらい世話を焼いたり、小言なども多い長男。学校や学童では次男の世話を焼き過ぎるぐらい焼いては、次男に「うるさい!」などと言われているようです(苦笑)。私と実母、実父との関係私と実母(子どもたちにとっての祖母)の関係はあまり良いとは言えません。私自身バツイチなのですが、離婚の際には世間体を気にして大反対、今の夫(夫もバツイチです)のことも最初から受け入れてくれず、その後生まれたわが子たちに関しても「孫だとは一切思わないし会いたくもない!」と言い張っていると実父から聞いていました。母は障害への偏見も強く、元々好き嫌いをハッキリ態度に出し、一度相手のことを嫌い!となるとそれ以降は一切受け入れないので、そもそも「会いたくない」と言っているのに、障害のある長男を受け入れてもらえるかは心配の種でした。実家が遠いこともあり、頻繁には会わないのですが、対照的に父は「会ったことがない孫であっても孫には変わらないから」と毎月仕送りをしてくれています。御礼の電話の度に子どもたちと楽しそうに話す様子を見て「父はやっぱり孫に会いたいのだろうな…」と私も夫も申し訳ない気持ちになっていました。家族旅行で実家のある県へ。そこで両親に会い…そんなある日、家族旅行で実家のある県へ行く機会がありました。仕送りしてくれている父への感謝を会って伝えたい。せっかく近くまで行くのだから、両親に孫を会わせたいと考えました。実家で会うよりも外で会う方が良いだろうと、宿泊しているホテル近くの駅で待ち合わせて、喫茶店で話すことにしました。喫茶店で自己紹介をするやいなや、定型発達の次男は当たり前のように私の両親の間に座り、うれしそうに2人と手をつなぎました。甘え上手な次男のニコニコと人懐っこい様子に、二人は「可愛い、可愛い」と目を細めました。一方長男は、様子を伺いオドオドして、私の手を離しません。父が長男に少し質問したら、関係ないことまで話し出したり、独り言を言いはじめたりといつもと違う環境に興奮気味なのか声の大きさの調節もできずにいました。Upload By 発達ナビ編集部長男がパニックを起こしてしまい…次男と夫がトイレで席を立つと、母から責めるような言葉を投げかけられました。長男の様子が気に入らなかったのでしょう。場の空気が張り詰めたキツイ感じになりました。そんな母を父は諫めてくれたのですが、長男は場の雰囲気を感じ取りパニックを起こし大声をあげて号泣してしまいました。私は長男を抱き締めて「大丈夫だよ。喧嘩じゃないからね。ママはここにいるよ」と背中をさすり続けました。Upload By 発達ナビ編集部その間もずっと母から「小さい子じゃあるまいし泣き喚いて恥ずかしい」「何話してるのかさっぱり分からないし、独り言をずっと言ってて気持ち悪い」「甘やかしてるからそうなるんじゃないの?障害だからって周りの人にも迷惑でしょう?」など厳しい言葉を言われ傷つきましたが、ただ長男の背中をさすって母の言葉をやり過ごし続けました。昔からこう言う人だからと、あきらめていたのだと思います。それを聞いていた父は、優しい口調で「ビックリしたんやなぁ。電話で毎月じぃじと話してるけど初めての土地で初めて顔合わすし、そら怖いやろう。でも、じぃじは泣いてもその顔すらもうれしいんやでぇ。それだけ大きい声で泣けるんは元気な証拠やぁ。お前もよう頑張ってるなぁ。2人を見れば分かるよ。大変やと思うけどえぇお母さんやっとる。頑張っとるなぁ」と長男の頭をなでてくれました。父が話してくれたこと夫と次男がトイレから戻ると、父が持病のかかりつけの医師に、長男の発達障害について話したときのことを教えてくれました。なんと父自身、多動傾向があり衝動性が強く、集団生活が苦手で会社を辞め自営業に転職したことや、国語はからっきしなのに、計算だけはものすごくできたというのです。医師に「ご自身も発達障害の傾向があったのかもしれませんね」と言われたと話してくれました。それを初めて聞いた母は「なんでそんなこと言い出すんよ?!そんなわけないやろ?!」と苛立って声を荒げました。父はしれっとした感じで「障害があろうとなかろうと、この子はこの子でただの個性や。それをぐちぐち言える権利が俺らにはないんやで?この子のありのままを受け入れてやらんとやろ?」と泣いている長男の手を取り何度もさすってくれました。その言葉がとてもうれしく、涙がこぼれそうになりました。Upload By 発達ナビ編集部次男も「お兄ちゃんはね、パニックになってるだけなの。優しくてね、僕の自慢のお兄ちゃんなの。だからねチクチク言葉はダメなんだよ?」と母に言うと、母は父と次男に「自分が悪いの?」と非難するような視線を送りました。父は「何も気にすることはないし、この子はこの子。しっかり育てるんやで」と笑ってくれました。母だけが納得のいかない表情をしていました。長男の優しさに触れて別れる時間となり、みんなで両親を駅まで見送りに行きました。母は数ヶ月前に足を骨折してから、骨粗鬆症もあり治りが悪く、足を引きずるようになっていました。父からも母が週5だった仕事を週3にしていることを聞いていたので子どもたちにも「ばぁばはね、足が悪いからゆっくりしか歩けないんだよ。抱っこをねだったり、手を引っ張って急かしたらダメだよ」と言い聞かせていました。父と母と手をつないで歩いていた次男がふざけて手を引っ張り駆け出そうとしたりしていたのを見て、長男が「そんなことをしてはダメ!」と強い口調で言いました。その後、母の元に駆け寄ると「ばぁば、足痛いんでしょ?大丈夫?弟がごめんね。無理しないでね」と顔を見上げ心配そうに声を掛けていました。母は驚いて戸惑うような表情をしていました。先程パニックを起こした長男の様子を見ていたので、そんな気遣いができるなんて想像できなかったのだと思います。その様子を見た父は、目を細めて微笑みながら長男の頭をなでて、母に「この子は優しい子やないか?違うか?」と言い、「ありがとうな。ばぁばを気遣ってくれたんやなぁ」と長男をたくさん褒めてくれました。母は父の言葉に目を伏せて黙って頭を垂れていましたが、「ありがとうね。心配してくれたんやね」とそのときに初めて長男と言葉をかわし、頭をなでてくれました。駅に着き、別れたあとも両親は改札の向こう側から何度も振り返り、手を振ってくれました。Upload By 発達ナビ編集部母に対して思うことすぐさま、母の認識や価値観を変えるのは難しいと思います。ですが、最後に長男の優しさに触れて、長男自身を見てくれた、と少しだけ安心しました。完全に解決したとはまだまだ言えませんが、少しばかりは母との関係も前進したのかなと感じています。エピソード提供/みぃこイラスト/SAKURA(監修:三木先生より)優しいお祖父様ですね。ご自身が苦労をされて、そしてそれを悩みながらを乗り越えられた経験のある方は、同じような困難を持つ人に受容的になれますよね。またお祖母様も長男さんと気持ちのこもったやり取りができることによって、「障害」というフィルターを外したコミュニケーションができたんですね。こういう関係を積み重ねていくことで、またみなさんの関係が良くなっていくのだと思います。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年06月28日義実家に帰省して言われた言葉わが家の娘は現在小学5年生です。特に診断などはおりていませんが、昔から切り替えが苦手だったり、集団だと指示が入りにくいなどという特性がありました。子どもが4歳のある日、私たち家族は夫の実家に帰省をしました。義実家で子どもとともに楽しく過ごしていました。ですが、このころの娘は食事をあまり食べない時期でした。そんな娘を心配して、どのようにしたら食べるようになるのかと試行錯誤をしましたがなかなかうまくいかず…それに加え共働きということもあり、私自身心の余裕がなく、しつけができていないことが問題なのかと悩んでいました。ですが、無理矢理に食べさせて娘が食事自体を嫌いになってしまったら元も子もないと思い、当時は娘の望むまま、私のひざの上でごはんを食べさせていました。Upload By 発達ナビ編集部義実家での食事の際、慣れない環境もあり今日もいつもと同様にひざの上で食事をとる娘。そんな娘を見て義母は決めつけるような物言いで「この子はいじめられるよ!ちゃんと見てあげて!ADHDかもしれないから病院にいけ!絶対発達障害だ!」と言い放ちました。普段から思い込みで決めつけることがよくある義母。何故そんなことを言われなきゃならないの?私のしつけが悪いから?発達障害はしつけが原因ではないですが、そのときの私はあまりのショックに言葉を失ってしまい、予定を早めて自宅へ帰ることにしました。Upload By 発達ナビ編集部娘が小学校入学前には…その後も娘が小学校入学前に義実家の行事の準備の手伝いで私一人で訪ねたときには、親戚と私の四人くらいでの作業中に「あの子は先生に怒られるタイプだから」などと言うことがありました。Upload By 発達ナビ編集部義母は会うたびに、娘について気になる点を私に必ず指摘してきます。実の息子である、私の夫には一切言いません。夫は仕事がとても忙しいので、元々娘のこと以外のことも、すべて私を通して話してきます。夫は義母に対してなにも言ってくれないものの、娘についての発言は不愉快に感じているようです。大事にしてくれているのは分かるけどとはいえ、義母が、私や娘のことが嫌いなわけではない、ということは伝わってきます。おそらく義母にとって、娘は自分の知らないタイプ、理解しがたいタイプの子どもなので、心配していて、それをいちいち口に出してしまうのだと思います。私の誕生日にはプレゼントをくれたり、夫と二人でしっかり家庭を築いていることに、感謝の気持ちも伝えてくれます。ですがやはり、悪気はなくてもずけずけと娘の発達に対して指摘をされることには心が壊れそうになり、悪気のない人間はたちが悪いと思ってしまう自分がいます。これからの義母との付きあい方義母に対して「こんな風に言われたら嫌だ」と伝えたら分かってくれそうな気もしますが、そもそも悪気がないので、こちらの思いが伝わるのだろうか?とも思ってしまいます。今は諦め半分ですが、娘も4歳のときとは違い、相手の言ったことを理解できる年齢になっています。もし義母が、娘に対して直接酷いことを言ったら、もう会うこともないだろう、というのが正直な気持ちです。これは私の主観ですが、子育てに関する思い込みが激しい人が比較的多い世代なのかもしれません。街中でも子育てが終わった義母と同世代の方から配慮のない言葉をかけられることが多く、悲しい気持ちになることがよくあります。義母は、娘にとって唯一無二の「おばあちゃん」です。そのおばあちゃんには「よくできた孫だから、かわいい」ではなく、特性を理解し、認め、無条件の愛を孫に与えてほしいのです。現在の娘は、特性はうっすらありつつも、いろいろと折り合いをつけながら成長していっています。苦労することもあるとは思いますが、私は今後も娘の良い部分を最大限伸ばしていってあげたいと考えています。Upload By 発達ナビ編集部イラスト/taeko※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:三木先生より)教育や子育ては、誰もが一家言もつジャンルですよね。ましてや子育てを一周した祖父母からすると、どうしても自分の意見を言いたくなるものです。しかしそれも孫かわいさゆえであることを相談者さんはしっかり理解されているんですね。一方、世代が違うと価値観や常識も違うこと、子育てに責任を持つのは親であることまで理解して見守ってくれる祖父母はなかなか多くない印象です。上手く距離をはかりながら自分なりの子育てを続けていけると良いですね。あなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年06月25日ある日、わが家にママ友家族が遊びに来て息子は現在小学2年生。3歳のときに自閉スペクトラム症と知的障害の診断を受けました。性格は真面目で優しく、面倒見も良いですが、情緒が不安定なところがあり、不安なども感じやすいです。ある日わが家に、同じ賃貸マンションに住んでいるママ友とママ友の息子くん(3歳)、と娘さん(1歳)が遊びに来ました。みんなで楽しくお菓子を食べたり、アニメを見たり、楽しい時間を過ごしていました。そのうち、ねんど遊びをしようという話に。しかし息子は「やりたくない!」と言って拒否。仕方ないので、息子には違う遊びをしてもらい、私、ママ友、ママ友の息子くんと娘さんの4人でねんど遊びを始めました。Upload By 発達ナビ編集部しかし、息子はその様子が面白くなく…構ってほしい気持ちからか突然台所からハサミを持ってきてなんと自分の服を切り出しました!Upload By 発達ナビ編集部注意が引き金になり、情緒不安定にママ友の子どもたちもいるので私は焦って「ハサミは危ないよ!使いたかったらお母さんに言ってね」と注意をしました。そうするとその注意が引き金になり、息子は情緒不安定に…先ほどまで楽しく遊んでいた表情がみるみる豹変し、「あっちいけ!来るな!」とすごい形相で私をにらんできました。Upload By 発達ナビ編集部ママ友たちの反応は…突然ハサミで服を切りだした息子を見て、ママ友は最初「うちも洋服やカーテンを切ったことあるよ」などとフォローをしてくれていましたが、息子の変わり様を見て恐怖を感じてしまったようで息子を直視することができない様子でした。ママ友の子どもたちも突然のことにびっくりしたようで、あっけにとられていました。私は息子の特性を理解していますし、情緒不安定になることもよくあることなので慣れていましたが、やはり定型発達の子どもを育てるママ友にとってはこのような出来事は「怖い」につながってしまうんだな…と思いました。ママ友にはあらかじめ息子の特性などは説明をしていましたが、やはり言葉での説明と実際に見るのでは違ったようです。私は引いているママ友に対して「驚かせてごめんね。でも現実はこんな感じなんだ。周りに発達障害の子どもがいたら、優しく見守ってほしい」と声をかけました。ママ友は「分かった」と言ってくれましたが、やはり当事者家族しか分からないことはあるんだろうな…と少し切ない気分になりました。その後ママ友一家は遠方に引っ越してしまい、それっきり疎遠となってしまいました。Upload By 発達ナビ編集部息子を育て、今思うこと現在息子は小学生になりましたが、やはり育てるには苦労の連続で大変でした。ですが、それと同時に息子はとても可愛く、愛おしい存在です。そして一番苦労をしているのは息子本人だということも理解しています。今後も私たち親が高齢になったり、親なきあと問題などで私たち家族には課題や困難がたくさんあるでしょう。それを解決するには、やはり当事者家族だけではなく、地域の方の理解や見守りなどが不可欠だと思います。障害のある人が一生を安心して暮らせるように、もっと発達障害について講演会や説明会、発達障害のある人たちとの交流会などを行い、周りの人が発達障害について理解ある環境になることを願っています。(監修:井上先生より)家に小さな子が遊びにくると、どうしてもその子たちが中心になってしまいます。最初はもてなそうという気持ちがあっても、いつもは自分の家、自分のスペース、自分のお母さんなのに取られてしまった…と次第に嫉妬してしまう気持ちが出てきてしまったのかもしれないですね。お子さん自身も、自分の予想以上に強い感情が生まれてしまい、つい衝動的にしてしまったことかもと思いました。親としては「落ち着いてから話せば分かってくれる」と思っていても、ママ友やお友達がいる手前、その場で叱らないといけないという葛藤もあるでしょう。このような避けがたいトラブルに対して、子ども自身や親御さん自身が自分のことを責めないことが大切かと思います。コラムに書いていただくことで、お子さんと親御さんにとって、成長とともに乗り越えていける経験の一つと思えるようなエピソードにしていただければと願っています。エピソード参考/こんげろイラスト/taekoあなたのエピソードもコラムになるかも?体験談募集中!保護者の方が日々子育てをする中で「こんなトラブルがあった」「こんなハプニングがあった」など悩みはつきないと思います。そんな発達ナビユーザーのみなさんの「困った」エピソードを募集しています。テーマは「反抗期・思春期」「自傷」「学習」「不登校」「ゲーム」「不器用」「ママ友・保護者」「ご近所トラブル」などに加え、今回より「パートナーや両親(義両親)、親族間トラブル」「冠婚葬祭」のお悩みも追加募集!パートナーなどとの意見の相違、冠婚葬祭でのルールが分からない、反抗期による親との言い争い、癇癪を起こして自分の頭を叩く、地団太を踏むなどの自傷行為…読み書きや計算の困りはもちろん、授業を落ち着いて受けられないなどの学習の悩み…行き渋りや不登校などの悩み…いろいろなお悩みエピソード、お待ちしております。お寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんにコラムとしてコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあるのエピソードからヒヤリとしたエピソード、SNSなどではなかなか言えないような家族やママ友とのトラブルまで。いろいろな「困った」エピソードをぜひ教えてください。
2022年06月19日発達ゆっくりな娘、初めての社会へ発達グレーゾーンの娘は去年の4月、年少さんになりました。入園した当時、娘は3歳半ごろ。単語もたくさん出始め、意思疎通がなんとなくできるようになりました。とは言えスラスラ話せるわけではなく、同じ月齢の子と比べたら明らかに発語はゆっくり。ある日、娘を教室まで送ると、子どもたちが自分の持ち物を一斉に自慢してくれました。Upload By とまぱん私は子どもたちのおしゃべりの上手さにびっくり。みんなこんなに自分の言いたいことをちゃんと言葉にできるんだ、と驚きました。それと同時に、こんなに発達の度合いが違う中で娘に友達ができるのだろうか、仲間はずれにされたらどうしよう、と一気に不安が膨らんでしまいました。入園後すぐに激しい登園渋りで疲労困憊娘の登園渋りはとても激しく、制服なんて着せられませんでした。着せられたとしても暴れる鯉状態で、紐でぐるぐる巻きにしない限り連れて行くのは無理でした。こういうときは行くのを諦め、幼稚園に休む電話をするのですがこの電話が私には苦痛で…。初めは体調不良でと言ってましたが、途中から正直に「娘が行き渋ってしまい…」と話しました。そうすると電話に出た先生は「お昼からもし来られたら来てね」と気遣って言ってくださるのですが、変に真面目な私は「お昼から行かせなきゃ!」と思ってしまい。そうしてまたお昼ごろ登園を試みてまた激しい拒否をされ、2倍の疲れを味わうのでした。幼稚園を休んで家で楽しく過ごしている娘を見て、私は複雑な気持ちになり娘に優しくできませんでした。Upload By とまぱん「みんなと同じように幼稚園へ行ってほしい」「もう娘と家に二人っきりはつらい」と…。でも娘が幼稚園を拒否する気持ちも分かります。急に親と離れて大勢の知らない人たちの中で過ごさなければいけないし、周囲の子たちは自分より成長も早くて。娘なりの疎外感、恐怖があるのかなと…。娘に寄り添おうとしてる気持ちと、幼稚園に行かないことへの焦りとで感情がごちゃごちゃでした。教室の前で大声で泣きわめく娘。そんな中、先生に助けられ…どうにか制服に着替えさせ、幼稚園に登園できた日のこと。教室の前で私と別れるときに案の定、泣きわめいてしまいました。娘は声がものすごく大きいので一気に注目の的に。ほかのお母さんからの視線が痛い….。すると先生が教室から出てきて娘に声をかけてくれました。先生「ほらとまちゃん見て、鯉のぼり大きいね~いろんな色のがあるね。とまちゃんは何色のが好きかな?」少し落ち着き始めた娘。また離れるときは泣いてしまいましたが、この時期は何度も先生に助けられたのを覚えています。Upload By とまぱん「ママも幼稚園嫌いだったよ」正直に言った私の言葉に娘は…?「幼稚園行きたくない!!」ある日いつものように登園を渋っていました。そのとき私は「今日給食ハンバーグだよ」とか「お友達待ってるよ」とか声をかけていました。心の中でこんな子ども騙しな言葉は効かないよな~と思いつつもそんな言葉しか思いつかず。こんなに嫌がってるのにハンバーグだからって行く!ってなるわけがないし、そもそもハンバーグそこまで好きではないし。「お友達待ってるよ」って言ったけど娘を心待ちにしてくれるような子がいるか分からない。そもそもお友達と呼べるような子がいないかもしれない。こういう良かれと思った言葉かけが、逆に子どもの心をえぐることもあります。私は子どものころ、こういう大人の薄っぺらい言葉が嫌いでした。なのに自分が大人になって同じことを言っている。今になると分かりますが、あのときの大人は何と言ったらいいか分からなかったんだなと思いました。私は正解の声かけが分からないので正直な気持ちを娘に言いました。Upload By とまぱんすると愚図っていた娘は急に静かに。何か考えてるようでした。そのあと、幼稚園までずっと抱っこではありましたが、その日は無事に登園してくれました。もしかしたら自分の気持ちを分かってくれたと思って安心したのかもしれません。年中さんになった今。娘の登園渋りは?現在娘は年中になり、年少のころのような激しい登園渋りはなくなりました。とは言っても毎朝「幼稚園行きたくない。今日は○○へ遊びに行きたいの!」と言ってます(笑)でもなんだかんだ制服を着ると、幼稚園に行くスイッチが入るようで。私自身も前の晩に、次の日登園させるのが苦痛で思い悩むということはもうなくなりました。登園時間に年少さんが泣いているのを見ると、とても懐かしくなります。当事者だったときは本当につらかったのですが、ほかの子の行き渋りはこんなに微笑ましく感じるものなんですね…。また、心配していたお友達関係はというと。年少の夏くらいから徐々にお友達ができたようでした。成長がゆっくりだからか娘の手助けをしてくれる女の子が何人かいて。ある日、教室まで送ったときのこと。Upload By とまぱんUpload By とまぱん教室の中にいた女の子がとまちゃんに気づき、ほかのお友達にも声をかけてくれ、何人か迎えに来てくれました。娘も少し嬉しそうな表情に。娘の行き渋りは先生だけではなくお友達にも助けられました。まだまだぐずったり喜怒哀楽の激しい娘ですが、今年は鯉のぼりを見ながら娘の成長を感じたのでした。Upload By とまぱん執筆/とまぱん(監修:鈴木先生より)登園・登校渋りの原因としては集団の多さによる視線恐怖や音過敏が多いと思います。徐々に周りの音や集団の視線に慣れたのに加え、お友達が声をかけてくれるようになったのが大きな救いだと思います。園に一人でも「味方」がいれば安心できるのです。すぐに友達やママ友をつくれる親子もいれば、1年経ってようやく仲間に入れる親子もいます。小学校の不登校も同じです。休日に近所でみんなと遊べれば、「明日また学校で遊ぼうぜ」の一言で行けるようになったお子さんもいます。注目されるのが好きなASDのあるお子さんであれば、その子の名前で声をかけてあげて注目してあげると良いですね。仲間づくりが不登校解決の一つの方法だと思います。ASDのあるお子さんは一人を好みますが、やはり不安なので誰か仲間がいるだけでその不安もとれるのではないでしょうか。仲間は同級生でなくても先生や上級生・下級生でもいいのです。
2022年06月16日こどもと見つけた小さな発見日誌
育児に遅れと混乱が生じてる !!
ムスメちゃんとオコメちゃん