ある日、同学年の子どもが集まるイベントに参加した1歳5カ月のたまお君とママ。ひとりだけ様子が違うたまお君を見て、だんだん心配になってきました。息子の発達に不安を覚えたママが療育に通う決断をするまでの体験談マンガです。たまおくんだけ立てないことに落ち込みながら帰宅したママ。成長には個人差があるとわかっていても、不安になってしまいます。パパに相談しても「2歳まで歩かなくても、今歩ける子なんていっぱいいるでしょ」と言うだけ。ママは他の子と比べて足が細く、しゃがむことができないたまおくんのことが心配で仕方ありません。1歳半健診を前に療育センターに連絡することにしました。 いつになったら見てもらえるの…? ※健診 早速、療育センターに電話をしてみたママ。電話口で1歳健診で言われたこと、発話について、伝い歩きはできるかなど、あらゆることを聞かれました。 ひと通り答えたものの「書類を送るので、今話したことを記入にして返送をお願いします」と言われてしまい、拍子抜けのママ。今回の電話で面談の予約は取れず、書類を送付後にようやく予約を取れるそう。「正直、二度手間…」と思いましたが、言われたとおりに書類を提出しました。 たまおくんが1歳半になったころに、ついに療育の初回面談が。何度目だろう……と思いつつ「自力で立てず、歩けない」ということを説明。10分ほど問診し、「次回は医師が面談します」と1カ月後の面談の予約を促されます。 早めにたまおくんの症状を相談したいと思っていたママのモヤモヤは、結局消えませんでした。 ◇◇◇ 同じことを何度も聞かれ、事が進まなくてモヤモヤしているママに共感した方もいらっしゃるのではないでしょうか? 医師と面談することができず残念でしたが、ママの気持ちが早く晴れることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター くら
2023年06月21日娘・まるちゃんと、息子・たまくんの年子を育てている丸田さん。これまで大きな病気や事故もなく、健康に育ってきた子どもたち。ところがあるとき、まるちゃんの下腹部にぽっこりするものを発見。この時点ではまさか手術までする大ごとに発展するとは夢にも思っていませんでした。娘・まるちゃんが3歳半のころ、いつも通り子どもたちをお風呂へ入れていた丸田さん。すると、まるちゃんの下腹部の片方だけがふくらんでいることに気づいて……!? 「痛い?」突然娘の体に“ぽっこり”が現れて…!? いつものようにお風呂へ入っていた丸田さん親子。たまくんとおもちゃの取り合いになって泣くまるちゃんをなぐさめながら丸田さんが体を洗おうとすると、あることに気づきました。まるちゃんの下腹部の片方だけが、“ぽこっ”と出ていたのです。 「まるちゃん、ここ痛い?」。丸田さんが聞くと、「痛くないよ」と答えてまったく気にしていない様子のまるちゃん。固くもないその“ぽっこり”に疑問を抱き、しばらくは気にしていたものの、お腹の“ぽっこり”は現れませんでした。 数カ月が過ぎ、まるちゃんが4歳になるころ。ようやくトイトレが進み、補助便座に座ったときのことでした。また“ぽっこり”が現れたのです。 お腹の下の方で足の付け根に近い部分に現れた“ぽっこり”を指差し、丸田さんが痛みがあるか聞くと、まるちゃんは笑顔で「ないよー」と答えました。ホッとした丸田さんでしたが、まるちゃんがその“ぽっこり”を手で押すと……なんと引っ込んでしまいました。 だんだんと不安になってきた丸田さんが“ぽっこり”について考えていると、“ぽっこり”が出てきたときのある共通点に気づいたのでした。 「そけい部」とは、足の付け根にある溝の内側を指し、おなかで言うと下腹部にあたります。痛みやアザなどの症状があればすぐに病院を受診しようと思いますが、痛みもなく娘さん自身も気にしている様子がないため、丸田さんもこの時点では手術するような大ごとになるとは思っていなかったと言います。ただ、そけいヘルニアという病気は、放置しておくと命に危険が及ぶ「かんとん(そけい部で飛び出した腸が隙間にはまったまま、戻れなくなる状態)」になる可能性があります。 そのため、そけいヘルニアの症状がある場合は、痛みの有無にかかわらず、早めに病院を受診するようにしましょう。監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生 著者:マンガ家・イラストレーター 丸田マノ
2023年06月21日ある日、同学年の子どもが集まるイベントに参加した1歳5カ月のたまお君とママ。ひとりだけ様子が違うたまお君を見て、だんだん心配になってきました。息子の発達に不安を覚えたママが療育に通う決断をするまでの体験談マンガです。1歳5カ月のたまおくんにお友だちができればいいと思い、児童センターのイベントに参加しました。 イベント当日は、たまおくんとほぼ同じ月齢の子どもが大勢集まり、ダンスをしたり、ボーリング遊びをしたり楽しそうです。 そんな中、たまおくんママには気になることが。それはたまおくんだけが、自力で立てないこと。実際の光景を見て落ち込んでしまい、そのことを夫に相談すると……。 パパと意見が合わない たまおくんだけ立てないことに落ち込みながら帰宅したママ。成長には個人差があるとわかっていても、不安になってしまいます。 パパに相談しても「2歳まで歩かなくても、今歩ける子なんていっぱいいるでしょ」と言うだけ。 ママは他の子と比べて足が細く、しゃがむことができないたまおくんのことが心配で仕方ありません。1歳半健診を前に療育センターに連絡することにしました。 ◇◇◇ ママのたまおくんを思う気持ちも、パパのおおらかなところも、どちらも大事ですよね。わからないことや心配事があるときは、外部に相談してみるのも1つの手です。ママの行動力に拍手です。 著者:マンガ家・イラストレーター くら
2023年06月20日4歳の娘・ちひろちゃんが幼稚園を拒否し、病院で不登園の診断を受けることに……。幸せな日々を壊したパパのせいで娘は不安な状態になり、むかえた入園の先で起こったことは?夫の不倫や家出で不安定な家庭状況で入園したものの年少のうちは楽しく幼稚園に通っていたちひろちゃん。しかし年中に上がり、だんだん幼稚園を拒否するようになってしまいます。ちひろちゃんに何が起こったのか、幸さんは悩み原因を探っていきます。 ちひろちゃんが生まれてすぐに夫は突然家を出て行き、共通の友人との不倫が発覚……。その後、「良いパパになってちひろや幸に償うから!」という夫の言葉を信じて許しましたが、夫の不安定な性格は変わらず。 そんな父親と接しているちひろちゃんにも、あまり良くない変化が……。お母さんに執着し、情緒不安定になってしまったのです。そんな中、幼稚園に入園することになり…… 楽しい幼稚園生活がスタート! 夫との関係がうまくいっていない中で、幼稚園の入園準備がスタート。親子面談でお父さんのことを聞かれたちひろちゃんは、「今はいないから知らないもん」と答え、先生を動揺させました。 その後、幸さんが夫との関係など家庭の事情を先生に説明すると、「大変な思いをされましたね。ちひろちゃんが楽しく過ごせるようにサポートしますね」とやさしい言葉をかけられ、安心した幸さんでした。 4月になり、無事幼稚園に入園したちひろちゃん。お母さんと離れるのが寂しくて泣いてしまうちひろちゃんでしたが、担任のえみ先生のおかげで徐々に泣かなくなりました。 先生や友だちとの関係も良く楽しく過ごしていましたが、年中になり問題が生じるのでした。 ◇◇◇ 家庭の事情を理解し、幸さん親子をサポートしてくれる先生たちと出会えてよかったですね。楽しそうなちひろちゃんの姿は、お母さんにとって何よりもうれしいはず。年中でも穏やかな生活が送れるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター 幸
2023年06月20日穏やかな妊娠期をイメージしていたみかんさんでしたが、実際はそんなわけにもいかず、育休や里帰り出産についてなど考えることは山積みです。そんなみかんさんの、妊娠が判明する少し前から始まる妊娠記録です。夫婦喧嘩の最中、体の不調を感じて妊娠検査薬で調べてみると「陽性」。次第につわりや出血の症状に見舞われます。妊娠初期、突然の出血に「もしかしたら」という思いもありましたが、祈るような気持ちで病院へ向かうと、エコーで赤ちゃんの元気な姿が確認できました。結局、原因はわからないままでしたが、出血も数日後には止まって無事に妊娠10週に突入。母子健康手帳とマタニティマークをもらい、妊娠しているという実感がわいてきました。しかし、それと同時に考え始めないといけないこともあって……!? 夫婦というチームで育児がしたい ※検診→正しくは「健診」となります。 赤ちゃんの心拍が確認できて、母子健康手帳ももらい、少しは安心して過ごせるようになったみかんさん。夫は早くも性別を気にしている様子。しかし、その前に「どこで産むか」「どんな分娩方法にするか」など、決めなくてはいけないこともたくさんあります。夫は「無痛でいいじゃん!」と軽く提案してきますが、そもそも無痛出産はどこでも対応してくれるわけではありません。まずは産む場所から決める必要があることを伝えると、夫は「里帰りしたらいいじゃん」と、里帰りしないほうが不思議といった様子で、まるで他人事のような反応にモヤモヤしてしまいます。 実はみかんさん、夫には育休を取得してもらって、夫婦というチームで最初から育児をするのもアリじゃないかと考えていました。それを提案してみると、夫は険しい表情に……。どうやら、みかんさんの提案を全面的に叶えることは難しそうです。自分は保育園に入れられるまでは仕事を休まないといけないことがほぼ決まっているのに……。 安定期を目前にして、出産についてより具体的に考え始めなくてはいけないことも増えますよね。最初から育児に関わってほしいと思っていたみかんさんと、里帰りを提案する夫。メリット・デメリットはもちろん、考え方もそれぞれだと思いますが、大事なのは夫婦で納得したうえで決めること。それぞれが抱える不安や心配事をクリアにできる話し合いができるといいですね。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もちみかん
2023年06月20日穏やかな妊娠期をイメージしていたみかんさんでしたが、実際は夫へのイライラを抱えながら、育休や里帰り出産についてなど考えることは山積み。妊娠が判明する少し前から始まる、みかんさんの妊娠記録です。夫婦喧嘩の最中、体の不調から妊娠を疑ったみかんさんは、妊娠検査薬で調べてみると「陽性」。夫は喜んでくれたものの、次第につわりや出血の症状に見舞われます。妊娠がわかって大喜びの夫とは対照的に、ちゃんと育ってくれるのかどうか、喜びよりも心配が大きいみかんさん。つわりで体調が安定せず、つらい日々を過ごしていたある日、生理のような出血がありました。「もしかしたら……」と、悪い事態ばかり考えてしまい、不安でたまりません。すぐに病院に電話をして、翌日受診すると……!? 毎日トイレに行くたびに不安… 祈るような気持ちで診察を受けたみかんさん。医師の「ちゃんと赤ちゃんいますよ」という言葉を聞いて、これまでの緊張が解けて思わず涙があふれてきます。でも、まだ妊娠初期の不安定な時期。何が起こるかわからないし、「たとえ何かあったとしても、薬などでは防ぎようがないこともある」ということでした。そして、「今はとにかくできるだけストレスを溜めず過ごすように」と言われて帰ってきたみかんさん。夫は「お疲れ様」と、やさしく迎えてくれました。 その後も出血が続いたものの、結局原因がわからないまま数日で出血は止まりました。「今日も大丈夫だった」と、祈るような気持ちで出血の有無を確認する日々を過ごし、ついにみかんさん夫婦は母子健康手帳とマタニティマークを受け取ったのでした。 まだ自分が妊娠しているという実感がわきにくい妊娠初期は、ちょっとした体の変化もすごく不安になってしまいますよね。心身ともにナイーブな時期ですが、赤ちゃんが元気に育っていることが何よりの喜び。母子健康手帳を手にすると、あらためて幸せを実感する人も多いのではないでしょうか。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もちみかん
2023年06月19日4歳の娘・ちひろちゃんが幼稚園を拒否し、病院で不登園の診断を受けることに……。幸せな日々を壊したパパのせいで娘は不安な状態になり、むかえた入園の先で起こったことは? 不登園はパパのせい? ある日、4歳のちひろちゃんは幼稚園を拒否するようになってしまいます。ちひろちゃんが幼稚園を嫌がるようになってしまったのか、原因を考える幸さん。振り返ると夫にも原因があるのでは?と思うように。 ちひろちゃんが生まれてすぐに夫は突然家を出て行き、共通の友人との不倫が発覚……。その後、「良いパパになってちひろや幸に償うから!」という夫の言葉を信じて許しました。 しかし、夫の不安定な性格は変わらず、自分の都合でキレたり、良い父親アピールをしたり幸さんを困らせます。そんな父親と接しているちひろちゃんにも、あまり良くない変化が……。お母さんに執着し、情緒不安定になってしまったのです。 ◇◇◇ 子育てで大変な思いをしている幸さんと、小さなちひろちゃんを置いていくなんて、あまりにもかわいそうです。幼くても親の雰囲気を察知することを、夫に理解してほしいものです。1日でも早く、ちひろちゃんが元気を取り戻すといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター 幸
2023年06月19日穏やかな妊娠期をイメージしていたみかんさん。しかし、実際は夫へのイライラを抱えながら、育休のことや里帰り出産など考えることは山積み。妊娠が判明する少し前から始まる、みかんさんの妊娠記録です。夫婦喧嘩の最中、体の不調から妊娠を疑ったみかんさんは、妊娠検査薬で調べてみると「陽性」。喧嘩中の夫に検査薬を見せることに。喧嘩中に陽性反応が出た妊娠検査薬を差し出して、夫がどんな反応をするのかと思っていましたが、感染症の検査結果と勘違いするという予想外の展開。でも、うれしいサプライズをきっかけに長引いていた喧嘩が終わり、無事に仲直りもできたみかんさん夫婦。早くも性別が気になったり、周りに報告したくなっていて、喜びを爆発させている夫とは対照的に、考えることがたくさんあって不安も多いみかんさん。その後、病院で無事に妊娠を確認できましたが……!? ついにお互いの両親へ報告 ※現在、医療現場では「未熟児」という呼び方はされておらず、「低出生体重児」が正式名称となります。 病院で妊娠していることを確認し、ホッとしたのもつかの間……。ほぼ同時につわりが始まったみかんさん。何かが無性に食べたくなったり、吐いてしまったりと、体調が安定せずつらい日々を過ごします。つわりはつらかったものの、妊娠の経過は順調だったため、ついにお互いの両親へ電話で報告をしました。妊娠・出産でさまざまなトラブルを経験していたみかんさんのお母さんは、喜びよりも心配が大きい様子でした。 そんなある日、生理のような出血があることに気づきます。「もしかしたら」という可能性は常に頭にはあったけれど、実際にイレギュラーな場面に遭遇すると、動揺を隠せません。なんとか病院へ電話をして、翌日の午前中に受診することを決めたみかんさん。もうダメかも……とネガティブに考えてしまい、不安でたまりません。夫が「きっと大丈夫だ」と励ましてくれる声に、「うん」と答えるのが精一杯でした。 つわりは人によって症状も期間も違うので、ただ耐えるしかないのがつらいですね。ただし、状況によっては治療が必要な場合もあるため、つらい症状が続く場合は医師に相談しましょう。体の変化も初めてのことばかりで、体の異常が見られたらなおさら不安だと思いますが、まずはすぐに受診し、周りを頼りながら不安を一つひとつ取り除いていきたいですね。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もちみかん
2023年06月18日穏やかな妊娠期をイメージしていたみかんさん。しかし、実際は夫へのイライラを抱えながら、育休のことや里帰り出産など考えることは山積み。妊娠が判明する少し前から始まる、みかんさんの妊娠記録です。夫婦喧嘩をきっかけに続いていた険悪なムードの中、トイレで出血に気づいたみかんさん。翌日は出血がいつもより少なく、さらにその次の日には出血が止まっていました。「これはもしかして妊娠……?」と思い、さっそく妊娠検査薬を試すと……。なんと「陽性」を示すマークが! 意を決して喧嘩中の夫に差し出したもちみかんさん。すると、夫の反応は……!? 正直なところ今は喜びより不安が大きい 陽性反応が出た妊娠検査薬を差し出して、夫がどんな反応をするのかと思っていましたが、感染症の検査結果と勘違いするという予想外の展開でした。でも、うれしいサプライズをきっかけに長引いていた喧嘩が終わり、無事に仲直りもできました。 「性別はどっちかなぁ」「早く周りに言いたいなぁ」と、夫はうれしそうに話していますが、まだ病院に行っていないみかんさんは、ちゃんと育ってくれるのかという不安が大きいことを夫に告げます。「大丈夫だ」と夫は言いますが、みかんさんはそこまで楽観的になれず、何があるかわからないので安定期までは周りに話さないようにお願いしておきました。 「安定期」と一般的に言われる時期までは、まだ2カ月以上もあります。妊娠中に食べてはいけないもの、初期に注意すべきこと。産院選びから分娩方法まで、考えなくてはいけないことが山ほどあります。不安や心配は尽きないけれど、「とにかく今は自分たちの元へやってきてくれた命に素直に感謝しよう」と思うのでした。 命を授かることは本当に素敵なことですが、それによって生活は大きく変わっていくもの。考えることや視点も変わっていき、不安も出てくるところだと思いますが、まずはみかんさんのように今この瞬間の幸せを嚙みしめて、これから始まる新たなステージでの原動力にしたいですね。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もちみかん
2023年06月17日結婚して2年、なかなか子宝に恵まれず2年間不妊治療に通い続け、2度の化学流産を経験。不安と喜びの妊娠期間を過ごし、やっと会えた息子。 次の日、小児科の先生から告げられた言葉は、出産したばかりの私にはあまりにも衝撃的でした。 念願の妊娠、出産! だけど…結婚後、なかなか子宝に恵まれず、不妊治療に通い始め、タイミング法をおこなっていましたが、2度のつらい化学流産を経験しました。「神様があきらなさい」と言っている、と本気で思っていました。 半分あきらめながらも治療を続け、超音波検査で赤ちゃんの入った袋が見えたときの感動は、今でも忘れられません。2回化学流産したこともあり、妊娠中はちゃんと育ってくれるか不安でしたが、特に問題なく順調に経過し、あっという間に出産を迎えました。 初めてのことでもうろうとしながらも、無事に出産。夫も立ち会ってくれ、私たちにとって忘れられないものとなりました。病室に戻り2人で喜んでいたのですが、息子の呼吸が安定しないため、保育器で様子を見ることに。私も夫も不安でしたが、それ以上に生まれてきてくれてやっと会えた喜びのほうが大きく、次の日からの母子同室を楽しみにしていました。 ところが、次の日の朝、医師から「午前中いっぱい様子を見て、大学病院に転院するか決めます」と言われ、祈るような気持ちで午前中を過ごしました。息子に何が起こっているのか? どういう状況なのかわからず不安でいっぱいでした。お昼前、小児科の先生から告げられた言葉は、私たち夫婦にとって衝撃的なものでした。 大学病院で検査?「呼吸が安定しません。専門の所で見たほうが安心なので、今から転院しましょう。 それと、染色体異常の可能性があります。検査をしたほうがいいでしょう」。 言葉が出ませんでした。昨日まで、生まれてきてくれたこと、不安だけど楽しみな育児、「早く抱っこしたい」と夫と2人で話していたことが、なんだか夢のようでした。 それから、1時間もしないうちに救急車が来て息子は大学病院へ。夫も手続きのため、追いかけるようにして大学病院に行ってしまい、産婦人科の病室で部屋にひとり。あまりの展開に状況が飲み込めず、泣くことしかできませんでした。 しばらくして戻ってきた夫とは、何を話していいかもわからず、2人ともお互いに心配かけまいと「大丈夫、きっと大丈夫」と声を掛け合うことしかできませんでした。 それから退院まで、できる限り搾乳して昼から夕方まで息子のいる大学病院に会いに行き、産婦人科に戻って休むを繰り返していました。 おっぱいは張って痛いのに息子はそばにおらず、他の人の赤ちゃんの声で眠れない……。入院中、先生やスタッフのみなさんにとても良くしていただいたのですが、ひとりで産婦人科に入院していることがとてもつらかったです。 検査結果は…息子よりひと足先に私が産婦人科を退院し、3日後に大学病院を息子が退院することに。 息子の退院の時点では検査結果は出ておらず、後日結果を聞きに行くことになりました。 初めての育児、丸1日を息子と初めて過ごすことに不安もありましたが、何より息子を抱きしめることができて、うれしかったです。 慣れない育児に悪戦苦闘しながら、毎日はあっという間に過ぎていき、息子が生まれて1カ月後、大学病院に検査結果を聞きに行く日が来ました。 夫婦2人とも眠れぬ夜を過ごしたかと思います。 結果は「21トリソミー(ダウン症候群)」でした。 先生がいろいろ説明してくれたことがほとんど耳に入らず、帰りの車の中では、ただぼんやり外を眺めていました。 本当に自分の息子がそうなのだろうか? 何かの間違いでは? そんなことを延々と考えていたような気がします。 息子はもう生後3カ月を迎えました。 正直、今でも結果を完全に受け入れることができているかは自分にはわかりません。ですが、800〜1,000人に1人の確率でしか生まれない「ダウン症候群」。そんな息子に選ばれた私は、息子が教えてくれること、息子からしか学べないことがきっとあり、私しかできないことがきっとあると思い、毎日の子育てに奮闘しています。 涙が出ることもあるけれど、「私が今悩んでも不安が息子に伝わるだけ。息子が思い悩んだときに一緒に悩んで考えよう」と思い、前向きに育児に取り組んでいます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/みいの 著者:塩田 沙織現在、3カ月の息子の育児に奮闘中。育休前は、介護福祉士として病院勤務。
2023年06月13日夫と息子さんと暮らすママであるさきさん。さきさんが「幸せすぎて怖い」と思うのは、自身の過去の経験が影響していました。さきさんが高校3年生のころ。母は帰らぬ人となってしまいました。 これまで母に振り回されることも多かったさきさん。そのため、このとき最初にさきさんが感じたのは、驚きや悲しさではなく、安堵だったと言います。「ようやく私は自分の人生を歩める」という気持ちでした。 倒れる母を目にして、感じたことは… 「私は、本当に幸せになってもいいのだろうか……」そんな、さきさんの思いに心がギュッと締め付けられてしまいます。 これから、夫と息子と3人で歩むさきさんの日常が、素敵なものでありますように。そして、さきさんが不安に恐れることなく、何気ない日常の幸せを、ありのまま受け止められる日がきますように。 著者:マンガ家・イラストレーター まめねこ
2023年06月06日持ってきたはずのお財布がない!爆発寸前!?ゲームセンターで「う~~!」とうなりだす息子自閉スペクトラム症の息子が、見通し不安で大パニックを起こしたのは、当時小3だった息子と一緒に、ショッピングセンターへ行ったときのことです。その日は「ゲームコーナーにあるアーケードゲームをする」「ゲームは自分のお小遣いでやる」と家を出る前に約束をしていました。ですから、自分のお財布を持ってきている…はずでした。ですが、ゲームセンターについてお財布を出そうとしたところ、ないのです…!なんと息子は家に自分の財布を忘れてきてしまったのでした。息子はそれに気づくと「う~~!」と声を出し、パニックを起こしかけました。「このままではいけない、大暴れしてしまう!」と慌てた私は、「お金は貸してあげるから、大丈夫だよ」と息子に伝えました。すると、それならゲームはできると納得してくれたようで、なんとか不穏な様子はおさまりました。そして息子は予定通りのやりたかったアーケードゲームを楽しむことができました。もうちょっとでパニックを起こすところだった…、これにて一件落着…と、ほっとしたのもつかの間、次は母の用事である買い物に付き合ってもらうため、食料品売り場へ移動すると、再び息子の様子があやしくなってきました。Upload By ユーザー体験談食品売り場でじだんだ。帰ろうとしても連れ戻される私。どうすればいいの⁉ゲームが無事終わったあと、食品売り場で買い物をしていたところ、息子はだんだんと苦しそうな表情を浮かべ、やがて叫びたいのを我慢しているといった様子でじだんだを踏みだしました。さっきのゲームセンターでは、「お財布を忘れた」ことがパニックの原因だったと思います。でも今はなぜ?わからないままお惣菜売り場につき、そこで「なに買おうか?」と聞いたのですが返事はありません。この様子だと買い物はせず帰った方がいいなと感じた私は、「じゃあ、帰ろう」と食品売り場から出て、駐車場へ向かおうとしました。ですが息子はそんな私の服の袖をつかんで、お総菜売り場まで連れ戻すではありませんか。お惣菜売り場でなにかしたいことがあるの?なにか欲しいものがあるのかな?と思って、「じゃあ、これ買おうか?それともこっち?」と尋ねても、やっぱりなにも答えず、ただじだんだを踏む息子…。その後も帰ろうとしては連れ戻され、ということが繰り返されました。これ以上パニックがひどくなって、大声を上げたり突然走り出したりしないようにしなければと、私は努めて冷静に息子の様子を観察しました。これはなにか買わなければ帰れないなと思い、私は「じゃあこれね」とお惣菜を一つ選んで会計、息子を刺激しないよう注意しながら、ようやく車に戻ることができました。それまで周りを気にする余裕はありませんでしたし、何か言われたりもしなかったですが、ようやく車に乗ると「あんなに大きい子が駄々をこねて」とか「お母さんがしっかりしないから」とか思われていたんじゃないかと不安になりました。ついに来た大パニック!車の中の大絶叫!そして家からの逃亡!あとは家に帰るだけ…と思った私でしたが、そこからがその日最大の修羅場でした。ショッピングセンターから家までの10分あまり道のり、息子は車の中で全力で泣き叫び続けたのです。言葉ではなく、とにかく泣きながらギャーギャーと叫んでいました。耳が痛いほどの絶叫の中、私はとにかく事故を起こさないようにしなければと自分に言い聞かせ、必死に運転して帰りました。Upload By ユーザー体験談なんとか家に到着すると、息子はまだ怒ってはいたものの、騒ぐのを止めてくれました。家の中に入り、息子のパニックの原因であろう財布を見つけようと思った私。「お財布どこに置いたか覚えてる?」と聞いたところ、玄関から「バタン」という音。息子が外に出てしまったのです!慌てて外に出ましたが、もう息子の姿は見えず、探しても見つからず…。しばらく時間がたったあと、息子はスッキリした顔で戻ってきました。無事に帰ってきてくれてよかったとホッと胸をなでおろしながら「どこへ行ってたの?」と聞いたのですが、なにをどう聞いてみても、最後まで教えてくれませんでした。私は息子が帰ってこなかったら、外でパニックを起こしてしまったら、と不安な気持ちで探し回っていたので、とにかく無事に家に戻ってきてくれたのだから、とそれ以上聞くことはやめました。本人もパニックの原因はわからず…。スクールカウンセラーに言われたこと落ち着いた息子に、パニックになった原因はなにか聞いてみたところ、「ゲームはできたのに、なんでパニックになったのかわからない」とのこと。また、車の中での記憶はないと言っていました。私もなぜ息子があそこまで怒ったのか、原因はわかりませんでした。後日、スクールカウンセラーにこの話をしたところ、「予定の変更が苦手で、『自分のお金でゲームをやる』や『買い物するはずだったのに、買い物せずに帰ろうとした』ことがパニックに繋がってしまったのかもしれませんね」と言われて、なるほどと腑に落ちました。Upload By ユーザー体験談なんとかお財布を忘れたという予定変更を乗り越えても、ストレスがたまっていたのでしょう。買い物をしている間、息子はなかなか買うものを決めず、またカゴに商品も入れない私の様子に「いつになったら買い物は終わるんだ」「ちゃんと買い物はするのか?」と不安を感じて、爆発してしまったのかもしれない、そう思いました。その後もゲームセンターへ行くのに同じような忘れ物をして、何度かパニックになったりしましたが、徐々に自分で折り合いをつけられるようになりました。まず、お金は忘れても親から借りればいいと思えるようになったようで怒ることはなくなったのですが、ゲームに使うカードや太鼓を叩くバチを忘れたときは、親から借りられないので「う~~っ」とじだんだを踏んでいました(さすがに、大声で泣き叫ぶことはしなくなりました)。それが、中学生になったころから、このような忘れ物をすると私に「ここで待ってるから、買い物してきて」と告げて、自分でその辺をウロウロしてクールダウンできるようになり、やがてカードを忘れても「カードがなくてもできるゲームをやる」、バチを忘れたら「太鼓に付いてるバチの方が、使いにくくて練習になるから、今日はこれで練習する」と、考えを変えられるようになり、忘れ物をしても大丈夫になってきました。Upload By ユーザー体験談14歳になった今は…また新たな問題も出てきたけれど中2になった今でも「入れたはずのカードがない。絶対に入れたはずだ!」と不穏になることはありますが(車の中に落ちていました)、大騒ぎすることはありません。一方、中学生になって落ち着いたかと思いきや、しばらくは環境が変わったストレスからか、宿題が思うようにいかなくて、ノート数十ページにわたってグチャグチャに書きなぐったり、朝の準備がうまくいかなくて、家を飛び出してどこかへ行ってしまったりしました。宿題のプリントをハサミで切ってしまったこともあります。落ち着いてきてはいますが、まだまだ不安なところも当然あります。ですが、以前に比べると、大分落ち着きましたし、自分で折り合いをつけたり、代わりの案を考えたりすることができるようになってきました。今後は、気持ちよく周囲を頼ったり、頼られたりができて、そして困っている人が居たら助けてあげられる優しい人に成長していってほしいな、と思っています。イラスト/keikoエピソード提供/なまちゃん(監修:井上先生より)突発的な出来事で予定が変わってしまったり、見通しが立たないことによる不安やパニックも年齢を重ねるごとに徐々にコントロールできるようになってきているんですね。お母さまのおかげで、気をそらせたり、少し我慢したりすることで成功体験も得られてきているのだと思います。自分だけで解決するのではなく、お母さん以外の人で先生や支援者と一緒に考えて乗り切れる体験を少しずつ積んでいけるとよいと思います。
2023年06月03日「幸せすぎて怖い」という悩みを抱えるママ・さきさん。そう思う理由とは?自身のお子さんの知育体験や、ママから寄せられたお悩みをマンガ化しInstagramに投稿しているまめねこさん。まめねこさんの元に寄せられた体験談の中から、「幸せ恐怖症を、知っていますか?」をご紹介します。夫と息子と3人で幸せな日々を送るママ・さきさんの心の内を描いたエピソードです。さきさんは「今が幸せすぎて怖い」という悩みを抱えています。 夫、息子と過ごす普通の幸せな日常。その“ふつう”を失ってしまうのでは……と思うと不安に駆られてしまいます。 もし、幸せな日常を失ったら… 「幸せすぎて怖い」「ふつうの幸せを急に失ったら」――。夫と子どもと暮らすさきさんがそう感じているのには、彼女の幼いころの経験が影響していました。最愛の母を突然亡くしてしまったことがあるさきさん。だからこそ、何気ない日常の中で「何が起こるかわからない」と感じてしまっているのかもしれません。 皆さんは、さきさんが感じている、「普通の幸せ」を失うことへの不安や恐怖を覚えたことはありますか? 著者:マンガ家・イラストレーター まめねこ
2023年06月03日おっとりキャラの末っ子、次男ウッシーヤの幼少期わが家は母である私・ワッシーナを筆頭に、家族全員が個性いろいろな発達凸凹タイプです。それぞれの特性をキャラクター化しており、動物の顔をしています。たとえば、末っ子の次男ウッシーヤは、牛のキャラクターです。これは彼がなにをしても動作がゆったりしているところを表現しています。Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ(※)わが家の当事者キャラクターは、外出のときは透明なヘルメットを身につけています。このヘルメットは「パニック対策の工夫」を表現しています。パニックになると呼吸困難のような状態になるので、ヘルメット=工夫で身を守っているという設定です。Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ赤ちゃんのころのウッシーヤは、よく寝る子でした。あまりにも長い間、身動きひとつせずに寝ていることに、ふと気がつきました。私は急に不安になって、ティッシュペーパーを1枚つかむとベビーベッドに走りました。呼吸が止まっているのではないかと怖くなったのです。ウッシーヤの顔の前にティッシュをかざすと、小さく揺れるのが分かり、安心しました。私は安心のあまり、その場にへたりこみました。思わず「生きてて、よかったぁ」とひとりごとを言うと、夫がすぐ後ろに立っていることに気がつきました。ふと見あげると彼は恐怖で凍りついています。「頼むから、そんな心臓に悪い確認のしかたはやめてくれないかな」夫の真剣な顔を見て、つい苦笑してしまいました。発育がゆっくりすぎて不安がどんどん積み重なるその後、ウッシーヤはハイハイをして立ちあがり、よちよち歩きだし、少しずつ言葉が出るようになりました。でも1歳ごろになると、上の3人の子どもたちと比べて発育がゆっくりすぎるということが気になっていました。Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイウッシーヤは誰にでも抱っこをされるので、てっきり人見知りをしないタイプの子どもだと思いこんでいました。いまにして思えば、彼は緊張で固まっていたのです。私はウッシーヤの微妙な表情の変化に気づいていませんでした。また、ウッシーヤは喘息でした。でもゼーゼーと苦しそうにしながら、笑っているのです。小児科のお医者さんから「お母さん、気をつけてね。この子は、かなり苦しいはずなのに顔に出ないから」と言われました。でも忘れっぽい私は、気をつけることができませんでした。家族で食事をしているときは、子どもたちがそれぞれその日の出来事やテレビのことなどをおしゃべりして、にぎやかに過ごします。でもウッシーヤだけは会話に加わりません。様子を見ていると、幼いから会話に加われないというよりも、人と話すこと自体に関心がないように見えました。食事をしているとき以外は、ずっと指しゃぶりをしていました。指しゃぶりの間はずっと誰とも目が合わず、なにを考えているのか分かりませんでした。指しゃぶりをやめさせるために、ウッシーヤの指にカラシをぬったり、彼の好きな植物図鑑などで気を引いても効果がありませんでした。Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ日がたつにつれ不安になってきた私は、保育園でウッシーヤを担当してくれていた保育士さんに「ウッシーヤは発達障害なのでは?」と質問してみました。なにしろ今から20年以上前のことなので情報もあまりなかったのです。すると保育士さんは少し考えてから「お母さん、きっと大丈夫ですよ」となだめるように答えました。その表情から、とにかく安心させてあげたいという気持がくみとれました。保育士さんの気配りには感謝でしたが、不安は消えませんでした。夫ラクマは広告マンとして独立開業したばかりで忙しくて、ほとんど子育てに関われませんでした。私も夫の仕事の手伝いをしなければならないはめになって、ますます忙しくなりました。ウッシーヤの発達のことは、すごく気になりながらも日々の生活に流されていました。いまにして思えば、子育てのSOSの出し方がまるで分かっていませんでした。もしいまの私が当時の自分にアドバイスをするとしたら、知人や友人に手あたりしだい相談するようにと言ってあげたいです。Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ私と夫ラクマは、子どもの個性を尊重してくれる少人数制の学校を探し続けていました。というのも私は不登校になった経験があり、きっと子どもたちも人の多い学校は苦手ではないかと考えたからです。そんななか、保育園から高校までオールイングリッシュで教えてくれる、少人数制クラスの小さなミッションスクールを見つけ、4人の子ども全員を転校させました。長年思い描いてきた理想的な学校でした。ウッシーヤは当時3歳でした。いろいろな国からやってきた先生や生徒の中で、最初は肌の色の違う大人を見るだけで怖がって泣いていました。でも、きょうだいが全員一緒の学校なので、ウッシーヤが困っているときなどは、すぐにきょうだいが手助けできていました。たとえばウッシーヤが不安がって泣いているときは、すでに高校生になっていた長女ニャーイが助けに行くことができましたので、何とか過ごすことができていました。その後ウッシーヤが小学生になり、さらに困ったことが次々に起きるとは、このときは知る由もなかったのでした…。執筆/ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ(監修:初川先生より)ご家族皆さんを動物のキャラクター化して語られていて、とても面白く拝読しました。それぞれの特性を客観視できているからこそのキャラクター化なのかなと感じます。さて、次男ウッシーヤくんの20年以上前の幼少期について、今の話であればそれが発達のつまずきのどんな状態か分かることは多くあるかもしれないですね。この20年の間で、発達障害や発達のつまずきについての認知度は飛躍的に伸びました。ただ、「子育てのSOSの出し方を知らない」のは、もしかしたら20年経ってもあまり変わっていない面はあるかもしれません。相談先が増えた、相談された側の知識が増えたのはあるにしても、どう相談したらいいのか、どうSOSを出していいのかは、忙しい子育てや仕事、家事の中で後回しになっていくこともあり、どうしたらいいか分からないと同じように感じている読者の方もいらっしゃるかもしれないですね。ワッシーナさんの助言は「手あたり次第に相談する」。これも1つのいい方法ですね。ウッシーヤくんが小学生になった後のお話も楽しみにしています。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年06月01日主人公さくらさんが仲良しのママ友ヨワ美さんとは、同じ年の息子の健診で出会い、そこから意気投合して関係を深めていきます。ところが、ひょんなことからヨワ美さんと距離が生まれ、そしてついに大嫌いになってしまう話。モモさんの知人による体験談です。ヨワ美さんとは別の幼稚園に通うことを決意したさくらさん。新たな幼稚園ライフがスタートします。幼稚園選びのシーズンになり、さくらさんはヨワ美さんと同じ幼稚園にするか、別の幼稚園にするか迷っていました。ヨワ美さんに電話で相談してみましたが、もうすでにボス子さんたちのママ友の輪ができていることを知ります。また前のようにヨワ美さん親子との楽しい幼稚園ライフを想像していたけど、「もう以前とは違うんだ」と悟ったさくらさんは、自分たちの行く道を決めたのでした。そして、無事入園式も終え、いよいよ息子レンゲくんの幼稚園生活が始まり……!? 「あれ?うちの子大丈夫かな…?」だんだん不安に… 新しい環境にも順応し、自分の世界で楽しんでいる息子レンゲくんですが、あまりにも自由な姿を見て心配になってきたさくらさん。幼稚園の先生に相談しますが、「大丈夫ですよ」と明るく答えてくれてホッとします。 そして、いつしかさくらさんにも趣味の合う新しいママ友ができました。「この幼稚園を選んでよかった」と、心からそう思えたのでした。 とくに初めての育児では、つい他の子と比べて不安になってしまうことはあるかもしれません。気にしすぎもよくないですが、子どものことで心配になったときは、さくらさんのように先生に相談してみるのもいいですね。著者:マンガ家・イラストレーター モモ
2023年05月25日次男の妊娠が判明したとき、当時1歳10カ月だった長男は非常に活発で落ち着きがなく、言葉の発達も遅かったため、私は非常に手を焼いていました。このままでは、次男が生まれてきたらキャパオーバーになってしまう……。そんな不安を抱えていた私は、里帰りする実家近くの保育園に長男を預けることにしました。その結果……。妊娠した私の不安次男の妊娠が判明したとき、喜びの次に私の頭に浮かんできたのは長男のことでした。当時1歳10カ月で、非常に活発で落ち着きがなかった長男。外でも中でも常に走り回っており、捕まえようとする私の手を振りほどいて、どこまでも全力でダッシュするような子どもでした。また、言葉の発達が遅く、当時は単語を発することはありませんでした。 もちろん望んでいた第2子の妊娠でしたが、このように意思疎通が難しい長男と、生まれてくる赤ちゃんの子育てをうまく両立できるのだろうかと、私は不安を感じていたのです。 里帰り先の保育園の一時保育へ私は当時地元から遠く離れた県に住んでいました。そして、長男の出産のとき同様、里帰り出産をすることに。私の両親は働いているため、次男の妊娠が判明した数週間後、実家から歩いてすぐの保育園に長男の一時保育を申し込みました。 その保育園は私たちが里帰りしている間、平日はほぼ毎日長男を預かってくれるとのことで、ほっとひと安心。長男は預け始めて数日間は泣いていたもののすぐに慣れ、保育園生活を楽しんでいました。 長男に起きた変化保育園に通い始めて1カ月が経ったころ、私は長男のある変化に驚かされました。それは少しずつ単語が出始め、なんと2語文まで話すようになっていたことです。言葉の爆発とはこのことか、と私は思いました。私と両親は長男とようやくまともにコミュニケーションがとれるようになり、とても喜びました。 うれしい成長は他にもあります。あれだけ落ち着きがなく常に走り回っていた長男が、人と手をつないで歩けるようになったのです! ほかの親子が当たり前のようにしているこの行動を、私は長男が2歳半のときに初めて実現することができました。これは保育園の集団生活の賜物だと、私は感じていました。 ママ友の反応私たちが約3カ月の里帰りを終えるころには、長男はたどたどしくではあるけれど、3語文を話せるようになっていました。そして里帰りから帰ると、長男のことをよく知っているママ友たちに「◯◯(長男)ちゃんがしゃべってる!」「座ってる!」「手をつないで歩いてる!」とびっくりされました。 私はママ友たちのその言葉を聞いて、「長男を一時保育に通わせていなかったら、今ごろ次男を抱っこしたまま、走り回る長男を追いかけ回して大変だったかもしれない……」と思わずにはいられませんでした。 私は長男を一時保育に預けて、集団生活の力を改めて感じました。集団生活には良い点もあれば悪い点もあるのかもしれません。しかし、私は長男を成長させてくれた先生方やお友だちにとても感謝しています。長男の言葉や社会性の発達に悩んでいた私ですが、今は集団生活を経験させて本当によかったと思っています。今後も集団の中で、たくさんのことを吸収していくことを願っています。 監修/助産師 松田玲子著者:今岡めい6歳と4歳の超わんぱく兄弟を育てるママであり、フリーライター。「子育てで一番大切なのは母親が笑顔でいること」「幼児期最大の英才教育は遊びである」をモットーに掲げ、日々テキトー育児を繰り広げている。
2023年05月25日サッカーキャンプに行かせてみたいけど、親元を離れてのキャンプは不安、ほんの数日で本当に成長するのかわからない、など迷っている方にサカイクキャンプ参加者のエピソードを公開。今回は過去に2回、サカイクキャンプに参加してくれた、徳島県在住のコウスケくんとお母さんに「参加した理由」「参加したことで得たメリット」「成長できたところ」などを伺いました。「興味があるけど迷っている......」という方は、ぜひ参考にしてみてください。(取材・文鈴木智之)サカイクキャンプでトレーニングに励むコウスケくん<<関連記事:「楽しい」から何度も参加したくなるサッカーキャンプの内容■技術を高めるだけなら地元で十分。親がどうしても「サカイクキャンプ」に行かせたかった理由過去に2度、サカイクキャンプに参加したことのある、徳島県在住のコウスケくん。Jグリーン堺で行われたキャンプに、小学1年生のときに参加しました。キャンプに参加した理由を、お母さんは「サカイクキャンプのことは前から知っていて、ずっと行かせたいと思っていたんです」と話します。「サッカーの技術を高めるのであれば、地元のスクールに通ったり、チームの活動でもできると思うのですが、サカイクキャンプで大事にしている『考える力』は、実際に体験してみないとわからないし、そのような環境に身を置くことでしか経験することができないんじゃないかと思っていたので、ずっと行かせたいと思っていました」■低学年のうちから「考える力」などを大事にサッカーしてほしかったお母さんは「小学校低学年など、小さいうちから、『考える力』を始め、サカイクキャンプのライフスキルで学べるような気持ちを持って、サッカーをしてほしかった」と言います。コウスケくんは毎日サッカーをするような"サッカー小僧"だそうで、お母さんは「好きなサッカーを通じて、いろんな経験をして楽しんでもらいたいという気持ちがありました」と話します。コウスケくんに「サッカーのキャンプがあるけど、行ってみる?」と聞いたところ、即答で「行く!」と答えたそうです。お母さんは「サッカーキャンプが何かもわからないまま、大好きなサッカーが毎日できるんなら行く! みたいな感じでした」と笑顔を見せます。■キャンプに向かう車の中では、表情も暗くなったが......サカイクキャンプに行かせたいお母さん、行きたいコウスケくん。そこに何の障壁もないように見えますが、キャンプに向かう車中、コウスケくんは不安な表情を見せていたそうです。「最初に参加したときは私も不安で、コウスケも当日まではすごく楽しみにしていたんですけど、いざ向かう途中の車内ですごく暗くなって......。この子、大丈夫かなと思いました。半泣きというかずっとソワソワしてて」小学1年生で、初めて親元を離れる経験をしたコウスケくん。2泊3日の短期とはいえ不安もあったようです。「コウスケには『大好きなサッカーができるから楽しんでおいで。なんかあったら、コーチが助けてくれるよ』と言って送り出しました」お母さんは、Jグリーン堺のグラウンドでトレーニングをするコウスケくんの様子を見守っていたそうです。「いざ参加してみたら、すごく楽しそうでした。小学1年生なので、心配なことの方が多かったのですが、集中してサッカーをしてて、一生懸命コーチの話を聞いているのを遠目で見ながら、なんかいいなと思いました」自分で考えて行動する力がつくサカイクサッカーキャンプとは>>■普段はサッカーのことを聞いても「知らん」だったのに、キャンプ後の車中では堰を切ったように......3日間のキャンプが終わり、お母さんの顔を見たコウスケくん。車に乗り込むと、涙を流し始めたそうです。「寂しかったのか、ボロボロ泣き始めました。私が『寂しかったの?』と聞いたら『寂しかったけど、めっちゃ楽しかった』と言いながら、嬉しいのか寂しいのかわからない涙を、帰りの車中でずっと流していました」普段のサッカー活動では、「どんなことがあった?」と聞いても、「知らん」「わからん」といった答えが多かったコウスケくん。しかしサカイクキャンプの帰り道では、2泊3日で体験してくれたことを、たくさん話してくれたそうです。「キャンプであったことを思い出しながら話してくれて、こんなに喋れるんだと思ったぐらい、いろいろなことを教えてくれました。それだけで、行かせた甲斐があったなって。十分だなと思えました」サカイクキャンプを終えて、車で徳島県の自宅についたときには「サカイクキャンプのコーチに会えないのが寂しい」「キャンプで出会った友達に会えないのが寂しい」と話していたコウスケくん。寂しさを紛らわそうと、キャンプで配布された、サカイクのサッカーノートを常に持ち歩いていたそうで、お母さんは「すごく良い思い出になったみたいです」と目を細めて言います。■キャンプに参加してサッカーがもっと好きになったコウスケくんは「サカイクキャンプに参加して、サッカーがもっと好きになったし、上手くなった」と笑顔を見せます。お母さんから見ても、サカイクキャンプで成長を感じたところはあったそうで、「一人で参加して3日間やりきれたことや、コーチや年上のお友達に認められたことで、自信がついたのかなと思います」と話してくれました。ライフスキルの部分では「サッカーに行くときの用具を、自分で準備するようになった」そうで、オフザピッチの成長も感じている様子でした。■親が見てほしいところをしっかり見てくれるキャンプお母さんは、サカイクキャンプに興味があるけど、参加を迷っている人に向けて、次のようなメッセージをくれました。「U-8のときに行って経験することと、U-10、U-12のカテゴリーで行って経験することは違うと思います。コーチたちも、年代に沿った接し方をしてくれますし、親にとって、見てほしいところをしっかりと見てくれます。迷っている人は行ったほうがいいです。迷っている時間がもったいないです(笑)」今後も、サカイクキャンプに参加するつもりのコウスケくん。お母さんとしても、コウスケくんの成長に寄り添って、様々な経験をさせてあげたいそうです。サカイクキャンプでは、子どもたちの成長を第一に考えて指導をするコーチ陣のもと、参加者同士のコミュニケーションをたくさんとる、ライフスキルのカリキュラムも用意されています。普段とは違う経験ができる、2泊3日の短期キャンプに参加してみてはいかがでしょうか。お子さんはもちろんのこと、親子間のかけがえのない思い出も増えることでしょう。自分で考えて行動する力がつくサカイクサッカーキャンプとは>>
2023年05月23日母子分離不安(分離不安症)とは?子どもが母親などの愛着対象から離れることに対して不安を感じることを「母子分離不安」と言います。発達段階でこのようなことは誰にでも起こることですが、不安感が長期間続いたり、身体的症状(腹痛・頭痛など)、精神的症状(引きこもり・無気力になるなど)、さらに通園・通学拒否などが見られる場合、「分離不安症」と診断される場合もあります。このコラムでは、・母子分離不安の相談場所、対応方法・母子分離不安のあらわれる年齢・母子分離不安の原因は「愛情不足」?・母子分離不安のときによくあらわれる症状・母子分離不安と発達障害の関連性など、母子分離不安にまつわるギモンから、子どもに母子分離不安がある保護者のお悩みや困りごとなど専門家の先生のアドバイスを交えてご紹介します。【発達ナビQ&A】母子分離不安の悩み、相談場所や対応方法は?発達ナビのQ&Aコーナーでは、子育てに関する疑問や知りたいことを質問するとほかの発達ナビ会員の方々が実体験などをもとに答えてくれます。母子分離不安に関する質問とその回答をご紹介します。■新たに児童精神科の医師を受診しましたが、話もろくに聞かない先生でした。最近、母子分離不安の症状で登校を嫌がるようになってきており(中略)息子の現状をしっかり見てくれて相談できる場所が欲しいのですが、現在の福祉施設の担当医も、こちらが希望すれば母子分離不安についても診ていただけるのでしょうか?出典:こちらの質問には以下のような回答が寄せられました。分離不安は、学校での事なら学校の先生と相談なさったほうが良いかと思います。学校に行く事で、親と離れる。家から出なきゃいけないなど不安感が強くなっているからですよね。普通級在籍ならば、特に。個別に対応するというのは学校側としても難しい事もあると思うので、対応を話し合ったほうが良いです。(略)出典:母子分離不安に関するギモンと体験談をもとにした回答をご紹介いたしました。・相談先1. 保健センター市区町村ごとに設置された、地域の健康づくりの場です。保健師が常駐しており、子どもの発達に関する相談に乗ってもらえます。医療機関や療育施設の紹介をしてくれる場合もあります。2. 子育て支援センター子育て家庭の支援に特化している機関です。自治体運営や医療機関に委託運営されており、保健師または看護師が相談に乗ってくれます。中には、療育指導を実施している子育て支援センターもあるので、お近くのセンターに問い合わせてみましょう。3. 児童相談所都道府県ごとに設置されている、児童福祉を専門とした機関です。医師、児童心理士、児童福祉士がおり、相談に乗ってもらえます。4.病院上記の相談機関では、病院を紹介してもらえることもあります。その場合は、紹介された病院へ行くことをおすすめします。相談機関を介さずに病院へ行く場合は、かかりつけの小児科、または児童精神科を受診してみましょう。5.療育施設、発達支援センター子どもに対しては療育施設や発達支援センターで相談することも可能です。6.学校お子さんが小学生の場合は、学校のスクールカウンセラーに相談するのも良いでしょう。・未就学児のお子さんの対応方法園の先生と連携し、別れの場面をできるだけ短くします。離れて泣いてしまうときに、気をそらせるお気に入りのおもちゃなどを準備しておくと、不安を和らげることができます。いつまで離れるのかの見通しを伝えておくのも良いでしょう。・就学児のお子さんの対応方法お子さんの気持ちを聞きましょう。親御さんと離れるのが不安な気持ちを言語化できた場合には、〇〇と感じるんだね、と気持ちを受け止めましょう。しかし、その気持ちに振り回される必要はありません。不安な気持ちを少しずつ減らすためにはどうしたら良いか、お子さんと一緒に話をしてみましょう。教室まで一緒に行く→学校の正門まで親御さんと一緒に行く→通学路の半分まで一緒に行く、と少しずつ段階を踏みながら不安はあっても、母子分離できたという経験に繋げていくのが大切です。Upload By 発達障害のキホン【小児科医に聞く】母子分離不安とは?小学生でも起こる?親の愛情不足?発達障害との関連性などここまで発達ナビのQ&Aコーナーに寄せられたギモンを中心にご紹介しました。ここからは、小児科医の藤井明子先生に見通し不安になる原因や、家庭や学校での対応のコツについてお答えいただきます。(質問)小学2年生になる息子ですが、母子分離不安で一緒に登校をしています。周りの同級生を見てもみんな一人で登校をしています。母子分離不安はどのくらいまでに見られる症状なのでしょうか。(回答)母子分離不安は集団生活に入る乳幼児期から学童期にかけて発症することが多いです。分離不安の症状が改善するスピードはお子さんによって違います。一緒に登校して、少しずつ親子でいる時間を短くし、段階を追っていきます。学校の先生や、スクールカウンセラーとの連携を十分にとることをお勧めします。お子さんの不安を和らげるために、親御さんからお子さんへのケアしていくのが一般的です。親御さん自身も、いつまで症状が続くのか、心配になることもあると思います。そのため、親御さん自身がカウンセリングを受けることもあります。Upload By 発達障害のキホン(質問)母子分離不安は親の愛情不足が原因と聞きました。本当なのでしょうか?(回答)お子さんの不安の感じ方は、お子さんそれぞれによって違います。分離不安症状があるお子さんへは、不安をケアしていく必要があります。しかし、それは、「愛情不足」というわけではありません。親御さんの過干渉や甘やかし、親御さん自身の不安になりやすい性格が、お子さんとの関係に影響を及ぼすことはあります。親御さん自身が育ってきた環境などが影響していることもあるため、親御さん自身がカウンセリングを受けることをすすめることもあります。Upload By 発達障害のキホン(質問)3歳の子どもがいますが、母親の私が側を離れるとすぐに号泣してしまいます。母子分離不安を疑った方がよいでしょうか?(回答)3歳のお子さんでは、母親から離れて泣くからといって、母子分離不安と判断しなくても良いでしょう。これまで、母親と離れる機会も少なかったのもあるかもしれません。きょうだいが生まれた、転居して転園した、両親が離婚した、などの環境の変化をきっかけに症状が出ることもあります。母子分離の場面で、なかなか泣き止まない、母にしがみついて離れられない、家庭で一人でいることができないといった症状が代表的です。それらの症状が4週間以上続くと、「分離不安症」と診断されます。Upload By 発達障害のキホン(質問)子どもに母子分離不安があります。母子分離不安がある場合、発達障害もあるのでしょうか。(回答)発達障害のある子どもは、対人コミュニケーションを取るのが苦手で、見通しが持ちにくかったりする状況で臨機応変に対応するのが難しく、不安になりやすい特性があります。母子分離不安があるから発達障害があるとは限らないのですが、コミュニケーションがとりにくい、感覚過敏がある、多動衝動性があるなど、発達障害のような症状も認められる場合には、専門機関に相談しましょう。Upload By 発達障害のキホン母子分離不安についての関連コラムはこちらコラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月22日主人公の新庄さんは小学生の息子2人を育てるママ。子ども会の会長をクジで決めることになり、会長を引き受けることになりました。1年間3人のママ友と協力して運営するはずが、新庄さんの悩みの種になっていき……。変わり者のママたちと、新庄さんはやっていけるのでしょうか? ある意味強運の持ち主だった…!? 町内会の子ども会の会長をクジで引き当ててしまった新庄さん。役員を担当することになったママたちと顔合わせをし、最初こそ和気あいあいとした雰囲気でした。 しかし、新庄さんにはある不安が。それは息子の保育園時代から知り合いだった松子さんの存在です。何かと仕切ったり、余計なメールを送ってきたり、いろいろと困ったことがありました。 そして、早速自己紹介や連絡先の交換を提案するなど、仕切りたがりの性格が出ています。会長としての仕事はもちろん、松子の存在が新庄さんを不安な気持ちにさせるのでした。 ◇◇◇ 役員のお仕事は大変なこともあるので、保護者のチームワークが必要になると思います。4人で助け合って1年間を乗り越えられるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター 新庄アキラ
2023年05月15日不登校の歩き方は一人ひとりにある。1万人の当事者、親たちの言葉と語りーー『不登校の歩き方』少子化が進むなかでも不登校の小中学生は毎年増え続け、文部科学省によると2022年には全国で24万人、コロナ禍の自主休校など潜在的な不登校をあわせると30万人になると言われています。本書は、1万人を超える、不登校を経験した子どもたちや保護者の語りの記録から生まれ、不登校の悩みと質問に加え専門家のアドバイスがこの一冊に詰まっています。本書では、不登校に対する基本的な考え方や関わり方、子どもをより深く理解するためのヒント、昼夜逆転やネット・ゲーム依存への対応、きょうだいへの配慮、学校とのつきあい方、発達障害と不登校、進路問題など、多岐にわたる内容が取り上げられています。不登校は子どもからのSOSかもしれません。親は「不登校になってしまった」という言い方をする場面もありますが、これを「不登校になることができる」と考えてみると、子どもの見方も少し変わってくることも。親にとって不登校は困ったことかもしれませんが、子どもにとってはプラスの面もあると本書では書かれています。本書は、不登校で傷ついた子どもたち、そして、わが子と共に傷つき、悩み苦しみ疲れはてた親にとって「あわてない、せかさない、くらべない」ための処方箋のような一冊になるのではないでしょうか。子どもの心に寄り添う、ゆかいでホッとするお話ーー『がっこうのてんこちゃんはじめてばかりでどうしよう!の巻』この春、新1年生として小学校に通い始めている子どもたちもたくさんいることでしょう。授業や給食、クラスメイトなど、初めてのことだらけの学校生活。楽しい気持ちと同じくらい、不安やドキドキを毎日感じているのではないでしょうか。本書は『ツレがうつになりまして』の著者、漫画家・イラストレーターのほそかわてんてんさんが、そんな子どもたちに寄り添うお話をユーモラスな絵と文で綴った一冊です。本の主人公「てんこちゃん」は、初めてのことがとっても苦手。学校が始まり、クラス全員の前で自己紹介をすることになりましたが、緊張して何も言えなくなってしまうエピソードのほか、お弁当や遠足のお話などが全部で5話入っています。初めての学校で、誰もが経験する不安を「てんこちゃん」が少しずつ乗り越えていく姿を描いた本書は子どもたちの心に寄り添い、安心感を与えてくれることでしょう。絵と文が一体化しているので読みやすく、親子での読み聞かせはもちろん、子どもが自分で読むファーストブックにもおすすめです。日常生活、職場での困りごとに対する対処法が盛りだくさんーー『女性の発達障害 困りごとにどう向き合うか』発達障害は、男性よりも女性の方が症状が目立ちにくいことから、診断が遅れたり、診断されないまま成人してしまう人も多いと言われています。特に女性は、家事や育児など、家庭内での役割を任されることがまだまだ多い社会であり、その中で特有の負担、生きづらさを感じることも少なくないと考えられています。本書では、そんな発達障害がある女性たちが抱える悩みや生きづらさについて、具体的なアドバイスが提供されています。特に、「女性なのに」という視線、社会で求められる女性像とのギャップが、発達障害がある女性たちを苦しめることもあります。本書では、発達障害の基礎知識から始まり、家事、買い物、恋愛、人間関係など、日常生活、職場での困りごとや発生しやすいトラブルに対する具体的な対処法が紹介されています。この本の最終章では、自分をいたわり、自己肯定感を高める方法についても言及されています。あらゆる状況に対する具体的な対処法を知っていても、日常的に自分を責めてしまう癖があったり、リフレッシュ方法を知らなかったりすると、根本的な生きづらさは解消されないままになってしまうかもしれません。自分自身の心身の状況に向き合い受け入れることが、生きづらさをやわらげるための第一歩になるのではないでしょうか。本書は、当事者だけでなく、その家族、支援者などにもおすすめの一冊です。具体的な改善策をーー『マンガでわかる!「わたし、発達障害かも?」生きるのがラクになる「話し方」あります』本書は、発達障害と診断を受けた人やグレーゾーンの人、「自分は発達障害かもしれない」と思っている人が困りがちなコミュニケーションにおける問題について、具体的により現実的に改善していく方法として、精神科医ゆうきゆう先生の「心理メソッド」を漫画家jamさんのマンガで描いた作品です。「伝えることは1つ」に絞る、雑談や会話を途切れさせない「質問」のコツ、話す割合は「相手7:自分3」がちょうどいいなど、人間関係を円滑にする「コミュニケーションスキル」について解説されています。また、仕事がスムーズになる「報・連・相」の基本や、職場で使える「話す力」や「分かりやすい指示をもらうための工夫」、疲れやすい方に向けた「休憩の取り方のコツ」などのアドバイスも書かれています。本書の大半はマンガで構成され、困りごとやスキルなど項目ごとに描かれているので、自分が読みたいページから気軽に読むことができます。困りごとや苦手なことの改善策を一つひとつ具体的に知ることで、日々の生きづらさや不安が軽減されるヒントとなるのではないでしょうか。『発達障害のペアレント・トレーニング簡易版: プログラムの進め方と運営のコツ』「ペアレント・トレーニング」とは、保護者の方々が子どもとのより良いかかわり方を学びながら、日常の子育ての困りごとを解消し、子どもの発達促進や行動改善を目的とした保護者向けのプログラムです。もともと、知的障害や発達障害のあるお子さまを持つご家庭向けにアメリカで1960年台に開発されましたが、現在は幅広い目的や方法で展開され、多くの種類があります。本書は、ペアレント・トレーニングを効率的かつ効果的に行うための支援者のための実施マニュアルです。日本で広く普及している種類の1つ「精研式ペアレント・トレーニング」の従来10回程度のプログラムを、本書では全6回に凝縮。少ない回数で効率的に開催できるように工夫されています。第1章ではペアレント・トレーニングの基本を、第2章では全6回の実施の流れを「ねらい」「教示例」「ポイント」に分けて詳細に解説。また、ファシリテーターから参加者へ向けた効果的な言葉かけや、よく出る質問とその対応などもリアルに描かれ、実施のイメージがつかみやすい内容となっています。さらに、当日に提示するスライド資料の例も豊富に紹介され、巻末には「ワークシートとホームワーク」やパンフレットなど運営に役立つ資料も収載されています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月14日モラハラ夫と15年の結婚生活を送ったのち、離婚したRINさん。波乱の結婚生活をマンガで語ります。バツイチの彼と入籍すると、穏やかな人だと思っていた彼は、RINさんをバカにしたかと思えば、退職と転職をくり返し、挙句には借金も……。やがてRINさんは長男を出産します。ある日突然、夫は自分の店を開いて商売をしたいと言い出しました。RINさんは呆れつつ、ローンの支払いが滞納している家を手放すこと、実家で同居すること、お金はお母さんに借りることを条件に了承しました。RINさんのお母さんは夫の態度に不安を覚えたものの、渋々OK。同居生活が始まりました。同居生活が始まると、RINさんのお母さんたちは戸惑います。RINさんの夫は居候の身だというのに、家の中で下着姿で過ごしているのです。お母さんがズボンを買って渡しても履いてはくれず、お母さんはイライラを募らせていました。 やがて夫は開店準備をはじめようとしますが、準備するにも夫にはお金がありません。すると夫は……!? お金がないのに…!? 店舗契約の初期費用はRINさんのお母さんに借りました。けれども他の準備は貯金を使い果たしてしまい、カードローン払い! 不安で仕方ないRINさんをよそに、ガンガン購入する夫。まだ夫に対して「好き」という気持ちが残っていたRINさん。イラつきつつも、夫が楽しそうにしている姿を見るのはうれしくもありました。 お店のオープン日が近づいてくると、なにやら夫が電話で怒鳴り散らしています。 「ごちゃごちゃ言ってないで花輪手配しろよ!」「オープン日は親戚連れて昼頃に来いよ!」「ご祝儀を忘れるなよ!」 夫は自分のお母さんに花輪の手配と、オープン日に親戚を連れてくることを強要していたのです。声を荒げる夫に思わず口出しするRINさんでしたが、夫に聞く耳はありませんでした。 ◇◇◇ モラハラ夫さんに振り回されるRINさんですが、このころは若さゆえか、好きという気持ちが残っていたのだとか。それにしても実のお母さんにも罵声を浴びせるモラハラ夫さん。花輪、ご祝儀などを強要してしまうとは……。言動に困っているのはRINさんだけではないようですね。 著者:マンガ家・イラストレーター RIN
2023年05月07日私には6歳と2歳の子どもが2人いますが、下の子を妊娠して以来の約3年間、夫と性生活がありません。私としてはもう一生しなくても良いかなと思っています。まだ夫とそのことについて話したことはありません。 性生活のない状態になった理由付き合い始めたころから、夫はあまり性行為に関して積極的ではありませんでした。頻度は月に1回ぐらい。夫はガツガツ感がまったくない草食系、理系男子です。その後結婚し、長女を妊娠するまで月に1回ぐらいのペースは続きました。私は多くないなと思っていましたが、特に不満もありませんでした。もともと2人とも淡白でしたが、2人目の妊娠を望んだときはなかなか赤ちゃんができず、頻度を増やすしかない状態に。完全に排卵日周辺を狙った作業で、前戯もほとんどなく痛かったです。妊娠がわかったときには、「もう毎月頑張らなくても済む」といううれしい気持ちにすらなりました。 不満はないが不安はある私自身は性行為がないことに納得しています。しかしながら、たまにネットや雑誌で夫婦の夜の営みの大切さを謳う記事をみると、少し焦ります。性行為をしないことは夫婦として健全ではないのか、夫は私を女として見られないのではないかと不安になってしまうのです。しかし、性行為をしないからといって私たち夫婦は仲も良く、夫はとても誠実な人なので、他の人と……ということも絶対にありえません。お互い不満はなさそうなのでこれはこれでありなのかなとも思っています。 今後もきっと性生活はないけれど完全に性行為がないことについて、夫にどう思っているのか聞いたことはありません。それで「しようか」ということになるのも微妙だし、「もう一生する気はありません」と宣言されても傷つくからです。夫の性格からして、この先夫から何かを言ってくることもないでしょう。 このまま一生女として求められることがないかと思うと少し寂しい気もしますが、求められたとしても戸惑うと思います。 現在、私は下の子と、夫は上の子と寝ているので、寝室を共にすらしていません。私たち夫婦は今後もずっと性生活はないと思いますが、ずっと仲良しではいたいです。手を繋いだり肩を揉み合ったり、ちょっとしたスキンシップはできるだけとっていきたいなと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 作画/まきこんぶ著者:山本加奈子2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年05月03日見通し不安のある息子、苦手な「避難訓練で」大パニック!ひきつけを起こしてしまい…息子はこの春で小学2年生になります。診断はありませんが、日々の急な予定変更や、幼稚園で毎年あったクラス替え、小学校入学、時間割の書き忘れで次の日の予定が分からない…など見通しが立たなくて不安になったり、癇癪やパニックにつながってしまうことが多々ありました。これまでで一番印象に残っているのは、幼稚園のときの避難訓練です。息子の通っている幼稚園では、毎月1回避難訓練がありました。息子は、サイレンの大きな音が苦手で、毎回涙目になりながら参加していました。避難訓練は、夏休み前までは先生が事前に予告してくれるのですが、子どもたちが園生活に慣れてくる9月からは、いざというときのために予告なしで行うようになりました。年少のころ、初めて予告なしの避難訓練が行われた日、突然の大きな音と状況に息子は大パニックになってしまい、ひきつけを起こして倒れてしまいました。「本当の火事じゃないから大丈夫だよ」など先生が何度も伝えてくれたそうなのですが、なかなか落ち着くことができず、次の日から「避難訓練はある?」と毎日聞いてくるようになりました。Upload By ユーザー体験談園としては引き続き子どもに予告しないという方針だったようなのですが、担任の先生と相談し、息子には避難訓練の日を事前にこっそり教えることになりました。Upload By ユーザー体験談年長になっても避難訓練が怖い!息子が見つけたまさかの「法則」とは?息子の「避難訓練が怖い」は、年長の秋ごろまで続きましたが、徐々に理解できるようになったのか、避難訓練の度に泣くことはなくなりました。そのころに先生と相談して、ほかのお子さんたちと同じように避難訓練があることを事前に伝えないことにしました。年長になり、ひきつけを起こして以来2年ぶりに予告なしの避難訓練が行われた日、息子はパニックになることなく過ごせました。「避難訓練はもう怖くないの?」と聞いたら、先生からは予告していないはずなのに「今日避難訓練やるって分かった」というのです。詳しく聞いてみると「先生が朝の遊び時間を短くする日に避難訓練をする」という法則を見つけ出し、先に心構えをしていたようなのです。Upload By ユーザー体験談実際に避難が必要になったとき、息子は大丈夫?自分なりに解決策を見つけて大パニックを起こさなくなった息子の様子に成長を感じたものの、これは避難訓練慣れしただけなのでは?実際の避難が必要な状況になったときに果たして息子は大丈夫なのか…?と、私は逆に不安になりました。私がそんなことを考えていると、避難訓練を克服した息子は、いろいろ説明してくれました。「サイレンがなったら、おしゃべりをやめて先生の話を聞くんだよ」「地震だったら、〇〇に避難するんだよ」「〇〇が火事になったら、〇〇に避難するんだよ」「逃げる場所が変わることもあるから、そのときは先生の話を聞かなきゃだめ」Upload By ユーザー体験談実際に避難が必要になったとき、見通しは立ちにくく、大人でも冷静でいられるかは分かりません。息子は、パニックを起こすかもしれません。でもこうして長い時間をかけて先生がていねいに伝え続けてくれたことは、いざというとき、息子が落ち着くためのヒントになってくれるのではないかと思います。イラスト/カタバミエピソード参考/カワカワ(監修:鈴木先生より)誰でも非常ベルの音はうるさくて嫌なものです。ASDと診断されたお子さんは感覚過敏があり、特に音過敏が多くみられます。運動会のピストル音、打ち上げ花火の音、車のクラクション音など突発的な音が嫌いです。あらかじめ分かっていても、いつ音が鳴るか不安で仕方がない場合は耳栓やヘッドホンをするなどの対処が必要です。実際に避難が必要になったときは自分で耳を抑えながら逃げるしかありません。一般のお子さんは徐々に慣れていきますが、ASDのお子さんは「慣れる」ということが難しい場合が多いということを理解する必要があります。初めに怖いと思ったらずっと怖いが続いてしまうのです。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年04月30日発達障害のある子どもの「見通し不安」は日常や学校生活でも発達障害があるお子さんやそのご家族の中には「急な予定変更が苦手で、癇癪を起こしてしまう」「見通しが立たないと強い不安を覚え、パニックになってしまう」など「見通し不安」でお悩みの方も多いのではないでしょうか。発達ナビのQ&Aコーナーでも「見通し不安」に関する相談や疑問が数多く寄せられています。「見通し通りにいかないとパニックになります。これはASDの特性?」「『〇〇されたらどうしよう。××と言われたらどうしよう』などと何かを始める前から不安が強い子どもにどう接したらいいのでしょうか」「行事があるごとに『見通し不安』になる息子、学校にどう相談したらいい?」「見通しが立たなくなると、衝動的に廊下に飛び出してしまうことがあります。学業に支障をきたすので、困っています」このコラムでは、見通し不安にまつわるギモンから、見通しが立たないことによるお悩みや困りごとなど専門家の先生のアドバイスを交えてご紹介します。【Q&A】「見通し不安」はどう対応したらいい?学校にサポートを求めるべき?発達ナビのQ&Aコーナーでは、子育てに関する疑問や知りたいことを質問するとほかの発達ナビ会員の方々が実体験などをもとに答えてくれます。見通し不安に関する質問とその回答をご紹介します。(質問)ADHDとASDがあります。自分がある程度立てた見通し通りにいかないとパニクるのですが、これはASDの特性ですか?それとも誰にもある事ですか?こちらの質問には以下のような回答が寄せられました。(回答)ADHD、発達障害当事者です。わかりますよ~パニックになりますよね。私の場合は、実際にパニック発作が起きてしまったり(脂汗だらだら、体が熱くなって呼吸もしづらく、頭がぐわんぐわんして吐きそうになる…など)、頭が真っ白になってフリーズしたり、誰かと一緒にいるときにそのような状況になると口汚く当たり散らしたり(完全に八つ当たり)してしまいます。(略)主治医によると、上記のようなパニックを起こさないよう予防するのはとても難しく、パニックを起こしてしまったことへの後悔に気を取られたり、変なこだわりが出てきてしまって対処がしづらくなってしまうので、「起こしてしまったものはしょうがない。その後のフォローをしっかりすれば周りも理解してくれるし、対処に集中できる。」とのアドバイスをいただきました。(略)質問)私の息子は4月から保育園と発達教室が進級した関係で変わりました。4月からの環境もガラリと変わったせいか、いまだに保育園と教室へ行くのを拒否します。朝起きたら、行かない嫌い行きたくないの一点張りで支度も満足にできません。(略)本人を背負って車にとりあえず乗ってもらっても脱走する恐れがありロックはもちろんかけているのですが後部座席からボンボンフロントガラス目掛けて物を手当たり次第投げ散らかしてきたりもします。(略)無理やり行きたくない場所へ連れて行かれる、と意地になっているのかもしれません。環境に適応するのは時間がかかると覚悟はしていますが、「あとどれくらい」とかの見通しが立たない中で若干、焦ってもいます。何か成功例などありましたら、是非お聞きしたいです。宜しくお願いします。こちらの質問には以下のような回答が寄せられました。(回答)4月からとなると、そろそろ慣れて欲しいという気持ちになりますよねなお、お子さんおいくつですか?イヤイヤ期も関係しないかなというのが気になった点です。もし、知的の要素もあるならば、イヤイヤ期が2歳ではなく、4-5歳ででる場合もあります。その場合は、ひとまず寄り添いそうつつ、毎日のルーチンに慣れて行くように生活の型を作っていくと少しずつ収まっていくのかなと思います。(略)ウチの長男は、不安感が強くて保育所時代は本当に大変でした。。見通しを立てることと、毎日出来るだけ生活を崩さないようにしても、保育所のちょっとした出来事や行事などで気持ちが崩れやすかったりしました。お子さんが癇癪を起こすのにも、年齢がいくにつれて収まる可能性があるかと思いますが、お子さんなりの理由があると思います。もし、日常的な生活で判りにくいならば、ペアレントトレーニングなどを受けることで、ご自身のお子さんの観察の仕方、接し方なとを知るのも1つの方法かと思います。私自身は、ペアレントトレーニングや自分自身のアンガーマネジメントをすることで、かなり対処がしやすくなりました。(略)見通し不安に関するギモンと体験談をもとにした回答をご紹介いたしました。聞いてみたい質問があればぜひQ&Aコーナーに投稿してみてください!【小児科医に聞く】どうして「見通し不安」になるの?対応のコツや学校への配慮の求め方ここまで発達ナビのQ&Aコーナーに寄せられたギモンを中心にご紹介しました。ここでは、小児科医の藤井明子先生に見通し不安になる原因や、家庭や学校での対応のコツについてお答えいただきます。(質問)発達障害のあるわが子は、見通しが立たない状況に不安になり固まってしまったり、癇癪を起こすことがよくあります。どうして「見通し不安」になるのでしょうか。成長していけばなくなるのでしょうか。(回答)A.発達障害の特性の一つに、先を見通して、その状況に応じて臨機応変に対応するのが苦手ということがあります。また、特定の感覚の過敏さのために、特定の行動パターンや環境へこだわりを認めることもあります。行動パターンや環境の変化に、対応するのが難しいことで、不安を生じます。感覚の過敏さへの対策をすることで、こだわりが和らぎ、パターンの変化にも、柔軟な対応ができるようになっていくこともあります。そのためには、事前に見通しを立てた声かけと、生じうる変化について、前もって知らせておくのも大切です。Upload By 発達障害のキホン(質問)息子は「予定通り」にこだわりがあります。普段生活しているうえで少しでも予定通りからはずれてしまうとパニックを起こしてしまいます。ルーティンはどこまで許容していいものなのでしょうか。(回答)A.どこまで許容していいかの線引きはお子さんの特性や、状況によって違ってきます。日々のルーティンも、環境の変化によって変えざるをえないときもあります。年度替りで、園の先生やクラスの場所が変わったり、引越しで登園時間が変わったりなどで、ルーティンを変えざるをえないこともあります。その場合には、ルーティンの10分の1ずつというスモールステップで、少しずつ変化させてならしていくことをおすすめしています。Upload By 発達障害のキホン(質問)来年度、入学式を控えています。不安になりがちな娘が初めての場所で、慣れない行事に参加することが今から不安です。事前に準備しておけることなどはありますか。(回答)A.入学式だけでなく、運動会、お遊戯会など、普段と違うイベントで、不安を感じられるお子さん、親御さんの相談はよくあります。入学式の場合には、学校の先生に事前に相談し、入学式の会場や、座る場所、式の長さなどを聞き、工夫できることはないか、先生と一緒に考えられると良いと思います。事前に会場を見るだけで、本番の参加は全く問題なくできるというお子さんもいました。お子さんの特性に合わせて、座る場所も隅の落ち着きやすい場所、式の全てに参加が難しければ、途中で退出するなどの工夫ができないかなど、相談してみましょう。Upload By 発達障害のキホン(質問)運動会や遠足、宿泊学習など、楽しみにするお子さんもいると思うのですが、うちの子はそういった学校行事がある度にとても不安になってしまいます。たびたびなので対応にも悩んでいます。学校にはどのように相談したらよいでしょうか。(回答)A.まずは、不安な気持ちを言葉で表せるお子さんは、不安な気持ちを言葉で出したことを、否定せずに受け止めましょう。親御さんに、気持ちを受け止めてもらったことで、不安な気持ちがありながらも、参加してみようと意欲がでるお子さんもいます。そして、参加ができたら、不安があったけれど、参加できたことに注目して、声をかけましょう。学校へは、お子さんにどのような工夫をしたら、不安が軽減できるのかを相談すると良いでしょう。行事のプログラムを、視覚的に見える形にしておき、プログラムが進むごとにシールを貼って、進捗状況を分かるようにする。参加時間を短くしてもらう。不安が強すぎる場合には、補助の先生や、親御さんが一緒にいることができるようにする。お子さんによってできる工夫はさまざまかと思います。Upload By 発達障害のキホン見通し不安にまつわるコラム発達ナビに掲載されている見通し不安にまつわるコラムをご紹介します。不安が強いお子さんの対応で大切なのは「事前の声かけ」「気持ちを受け止めること」発達障害のあるお子さんでお悩みの方も多い「見通し不安」。特性により臨機応変が苦手であったり、感覚の過敏さなどからこだわりを生じ、変化に対応するのが苦手であるなどから不安につながることがあります。「見通し不安」が強いお子さんには、事前に見通しを立てた声かけと、生じうる変化について、前もって知らせておくことが大切です。園や学校の行事など普段と違う状況で不安になるお子さんも少なくはありません。お子さんが不安な気持ちを言葉で表した場合、まずは不安な気持ちを言葉で出したことを、否定せずに受け止めましょう。受け止めてもらえたことで、「やってみよう」と思えることもあります。お子さんの特性や状況によって、できること、対応したほうがよいことはさまざまではありますが、事前に園や学校に相談することで対応ができることがあります。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年04月27日妊娠が判明してから、出産するのに必要な自分の体力や筋力に不安を感じました。そこで、毎日1時間の散歩を習慣にすることに。その習慣のおかげで、出産時や産後に助けられたことがありました。 妊娠判明後、体力・筋力が不安に…妊娠する前、ろくに運動をしてこず、出かける予定がないと外にも出ないほどインドア派だった私……。妊娠が判明して出産する瞬間を考えたとき、自分の体力や筋力が一気に不安になり、妊娠中でも継続しておこなうことができる運動を考えていました。 妊娠中は激しい運動もできないし、私はつわりがひどくただでさえ動くのがしんどいことが多く⋯⋯。ヨガやストレッチといった屋内でできる運動をしようかとも思いましたが、体が硬く断念。ハード過ぎずすぐに休憩できる運動を考え、毎日1時間以上散歩することに。1日の散歩にかける時間は、合計すると1時間から2時間ほどでした。 散歩を始めたことで生活習慣が整った今までは昼過ぎに起きてダラダラしてごはんを食べてまた寝て……といった生活をしていました。しかし、子どもが生まれてからのことを考えるとそんな生活も続けていられないなと思ったので、朝に散歩することに。毎朝太陽を浴びながら運動することで体もスッキリし、とても気持ちがいいことがわかって、最初は「赤ちゃんのため……」とおこなっていたことがだんだん楽しくなったのです。それからは進んで散歩に行くことができ、いつもと違う道を通ってみたりして、新しい趣味ができたように感じました。 出産にも役に立った…!?毎日の散歩を続け、いざ出産!となったとき、やっぱり出産は壮絶なものだと実感……。体力は想像していた何倍も必要としたので、毎日散歩をしていたけれど、全然足りない!と感じました。でも、きっと毎日散歩をしていなかったらそんなことを出産中に考える余裕もなかったのかなと、あとで思うように。また、子どもが外に出かけられるようになってからは、一緒に遊ぶのも毎日外に出かけるのもまったくおっくうではなくなっていたので、出産後もとても助かりました。 毎日の散歩で、体力・筋力をつけて生活習慣を見直すことはもちろん、今さらながら外に出る楽しさも知ることができました。これからも子どもと一緒にいろいろなところへ出かけられると思うと、楽しみが尽きません。 監修/助産師 松田玲子作画/加藤みちか著者:橋本 楓0歳女児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年04月27日息子を出産したときのこと。初めての出産にドキドキしながら夫と子どもの誕生を楽しみに待っていました。生まれる気配は感じませんでしたが、出産予定日まであと5日となった日の未明に突然破水! すぐに産婦人科へ向かいました。陣痛室へ通されたものの、まだ子宮口は開いておらず、ベッドに横たわりながら夫とたわいのない話をしていたのですが…… 出産予定日前に破水して産婦人科へ! 夜中に破水していたので私と夫は急いで病院へ。子宮口1cmだったので、陣痛室で待機することに。少しすると隣の陣痛室にも妊婦さんが到着。数分後に「死ぬ~! 何とかしろ~!」と大声が聞こえ、私と夫はびっくり。「頑張って!」と励ます男性の声と「頑張ってる! 見てわからないの?」と激怒する妊婦さんに私は「こんな壮絶なお産が待っているのか……」と不安になりました。 妊婦さんの怒鳴り声から13時間、私にも陣痛が訪れてようやく分娩台へ移動することに。分娩台は陣痛室の隣にあるため、先ほどの妊婦さんの声がよく聞こえてきます。隣の部屋から聞こえてくる妊婦さんの声から壮絶なお産がイメージされました。「まだ隣の妊婦さんの声が聞こえてくる。怖いよ……。早く産んじゃいたい!」と思っていたためか、分娩台に移動してまもなく息子が誕生。助産師さんからは「落ち着いていて、初産だと思えない」と言われました。夫はわが子の動画を撮りながらとてもうれしそう。しかしその動画にも、妊婦さんの叫び声が入っていました。 結局14時間も隣の妊婦さんの叫び声を聞いていたのですが、今振り返るとあの妊婦さんの声があったからこそ、逆に私は落ち着いて出産できたのかもしれません。夫が撮った出産の動画を見返すたびに「こんなことがあったな~」と特別な思い出になっています。 作画/CHIHIRO著者:望月陽
2023年04月26日元女子の井上健人さんが元女子のMAKIさんをゲストに迎えたコラボYouTubeから、MAKIさんファミリーの妊活や子育てを紹介します。元女子のMAKIさんは女性と結婚し、1児のパパとなりました。「血の繋がっていない子の親になれるのか」元女子パパが抱く葛藤とは?ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。 元女子の健斗さんは女性のパートナーと、彼女の連れ子を育てている1児のパパ。 動画では、FtM(Female to Male/性自認が男性のトランスジェンダー)の健斗さん(画像左)が、同じくFtMで、最近子どもが生まれた元女子パパのMAKIさん(画像右)に、妊活や出産について質問。その様子を対談形式でご紹介します。 元女子パパ・子どもを授かりました! 健斗:MAKIがゲストで来てくれました。簡単な自己紹介をお願いします。 MAKI:MAKIです。1989年生まれ。24歳で性別適合手術・戸籍を男性に変更。家族の反対がありましたが、27歳で女性のパートナーと結婚、32歳でパパとなりました。健斗さんと出会ったのが22〜23歳くらいなので、10年くらい経ちましたね。 健斗:早いよね〜今回は、おめでたいことがあったので紹介させてください。 健斗:MAKIが、子どもを授かりました。コロナ禍での出産は、リモートでの立ち会い? どうだった? MAKI:奥さんのスマホとLINEビデオを繋いで、リモート出産でした。無痛分娩で、最後は吸引。33〜34時間かかりました。吸引時に、カメラがOFFにされてしまったので、生まれた瞬間は見られなかったです。 健斗:長かったね! 奥さんお疲れ様でした。今回の妊娠は、シリンジ法だよね?※「シリンジ法」とは:採取した精液を、シリンジ(針のない注射)を使って自分で腟に注入する方法 MAKI:はい。精子は第三者に提供してもらいました。 血の繋がっている子どもの親になれるのか…不安に 健斗:男性になるための治療を始めたばかりの時なんて、まさか自分が結婚して子どもが生まれるなんてイメージがつかなかったでしょ? MAKI:はい。子どもが生まれる前は「血の繋がっていない子の親になれるのかな……」と不安でした。 でも、今回の出産が難産で、子どもが一度NICUに入ったんです。ドクターに「子どもの状況があまり良くない」と言われた瞬間に、自分の血の気が引いていくのがわかったんです。そんな自分に気づいた瞬間に、「あっ、俺もうパパだ」と実感できました。 健斗:本能で心配したってことだよね。もう愛が溢れているね! 義父母説得に4年…妊活に対する周囲の反応は厳しかったけれど動画はここまでですが、MAKIさんに妊活に対する周囲の反応を教えてもらいました。 MAKI:最初は『そこまでして子を持つ必要はない』・『生まれてくる子がかわいそう』という理由で、妻のご両親の理解を得られませんでした。そもそも『子どもを作らないこと』が結婚の条件でした(笑)。もちろん夫婦2人での生活も幸せですが、子どもがいる家庭を築くことを夢に思い描いていました。でも、ご両親の気持ちもわかる部分もある。だからこそ、ご両親に理解してもらうのに4年間という時間をかけて、じっくり話し合いを進めていきました。そして妊活を開始しました。妊娠がわかった時は喜びしかなかったです。ですが、自分とだけ血縁関係がないので、正直不安はゼロではありませんでした。でも今ではもう血縁関係なんて気にならないくらい親子・家族として幸せに生活しています!僕たちのような形で家庭を築くことに賛否両論あるとは思います。でも、僕たち夫婦は誰よりもわが子を愛しています! いま悩んでいるトランスジェンダーの方たちに『トランスジェンダーだから結婚や子どもを持つことを諦めなければいけない』と思って欲しくない……僕たちの人生を伝えることで、皆さんの選択肢が増えるきっかけになってくれれば良いなと思います。 健斗さん、MAKIさんありがとうございました! MAKIさんの子どもへの愛情がとても伝わってきましたね。FtMパパといっても、健斗さんのようにパートナーの連れ子のパパになったケースや、MAKIさんのように精子提供等で妊活して授かるケースなど、いろいろな形があります。情報を必要としている人に、少しでも届きますように。 元女子・健斗さんが運営する「ジーピットチャンネル」では、さまざまなLGBTに関する動画が投稿されています。こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。 著者:ライター 廣瀬尚子
2023年04月25日今年で3歳になる息子が幼稚園に入園しました。発達が少しゆっくりめの息子に、幼稚園について話しても、理解していないようで……。 マイペースな息子の初登園!泣きもせず案外平気!? 末っ子の息子は少し言葉の発達がゆっくりです。幼稚園に通うことについて、何度も話したけれど、あまりまだ理解できていませんでした。 登園初日はわけがわかっておらず、慣れない帽子やかばんを嫌がりながらも家を出て、バスが来ると不思議そうに乗っていきました。登園を理解していないので、泣きもしません。 一方、私は久しぶりのひとり時間の開放感を感じたり、ふいに寂しくなったり、泣いていないかなと心配になったり……。 ソワソワして過ごしていました。 お迎えに行くと、帽子やカバンを身につけ、バスから降りてくる息子は少し大きくなったように見えました。 「おかえり」と声をかけると、息子の目から涙がホロリ。幼稚園はやっぱり不安だったようです。私の顔を見て、安心したのだなぁと胸が熱くなりました。 著者:ねこじまいもみ
2023年04月24日生後10カ月の娘と初めて2人きりで新幹線に乗ることに! お昼寝するのを見計らい乗車するも20分で泣いて起きてしまいました。私は何とか娘を泣き止ませようと四苦八苦。そんなとき、新幹線の車内で救いの手を差し伸べてくれたのは……? 不安と緊張の中、現れた素敵な紳士! 生後10カ月の娘と初めての2人きりの帰省。コロナ過の出産で人慣れしていない娘が、公共の乗り物でどんな反応をするのか、私は不安で仕方がありませんでした。平日の空いている時間帯を利用し帰省することにしましたが、できれば娘に寝ていてほしい私は、お昼寝の時間を見計らって新幹線に乗り込むことに。新幹線へ乗る前に授乳し、ベビーカーで駅構内をうろうろする作戦で娘は眠ってくれました。ホームで流れる大きなアナウンスで起きないかと不安になるも、なんとか寝たまま新幹線へ乗車することに成功。 ホッとして私もウトウトしてきた矢先、娘の泣き声でハッと目を覚まします。乗車20分ほどで、娘は見知らぬ場所に驚き大泣き。ひとまず娘を座席に座らせミルクの準備をしていると、娘の泣き声が止まりました。どうやら座席と座席の隙間から後ろの乗客を見ており、ケラケラ笑っています。後方に目を向けると、座席の隙間から年配の男性が「いないいないばぁ~」とあやしてくれていました。男性はパソコンで作業をしていましたが、娘と目が合うたびにあやしてくれ、娘も機嫌よく過ごせました。 男性は私たちが降りる1つ前の駅で降りる様子だったので、お礼を言うため私が声をかけようとしたときでした。「楽しい時間をありがとうございました。自分の子どもが小さいときを思い出せて懐かしかった。大変だろうけど、今を大切に頑張ってね。」と言い残し、男性は足早に降車。「なんて素敵なイケオジなんだ!」と、私は心の中で拍手喝采。育児の励みになる言葉をもらい、グズる娘にも前向きに接しようと思えるきっかけになりました。 ※本記事の内容は、体験談によるものです。短時間でも赤ちゃんをひとりで座席に座らせる行為は危険です。絶対に目を離さないようにしてください。 作画/うめたま堂本舗 著者:若本ふじこ
2023年04月23日ゆのさんは、娘のゆらちゃん、夫ののっぽさんの3人家族。0歳のゆらちゃんがひとりでねんねできるようになるまでに起きた育児中の悩みやトレーニング方法をマンガで紹介。1歳7カ月になったゆらちゃんは、今ではママがいなくてもひとりで“ねんね”ができるようになりました。しかし、ここに行き着くまでにはさまざまな苦労があったのです……。初めての育児や家事の両立で、毎日慌ただしい生活を送ってたゆのさん。もちろん自分の時間を確保することもできず、ゆらちゃんを抱っこする日々が続いていました。背中スイッチがなかなか攻略できず、抱っこをしていないと泣いてしまうゆらちゃん。そのためゆのさんは、1日のうちほとんどの時間をソファで過ごしていました。 しかし、このままでは、自分にもゆらちゃんのためにもならない!と思ったゆのさんは、スマホでリサーチを開始。そこである情報を発見したのです! 検索魔になった結果、あるトレーニング試すことに ※誤)擬い→正)疑い※ソファで抱っこしたままママが寝てしまうと、ソファから赤ちゃんが落ちてしまう危険があります。ママが添い寝をしながら赤ちゃんに授乳する「添い乳」などにして、赤ちゃんの安全を確保しましょう。ただし、添い乳の場合は、ママが眠ってしまうと赤ちゃんに覆いかぶさってしまったり、鼻を圧迫したりする危険もあるので、注意しておこなってください。万が一眠ってしまいそうと思ったらおっぱいから赤ちゃんの口を離し、授乳をやめましょう。 ※誤)擬い→正)疑い ゆのさんがソファ住人となってしまったのは、2つの理由がありました。 1つ目は、大泣きが怖く泣かせたくないという気持ちが大きくなってしまったから。 ゆらちゃんは、生まれたときに呼吸発作と低体重が原因で保育器の中で過ごしていました。その後無事に退院。退院したときは「やっと一緒にいられる!」とうれしくてたまらなかったゆのさん。しかし、すぐに育児の大変さを知ることに……。 おむつを替えるときに泣かれたり、授乳のときにうまくくわえさえられず泣かれたり。特に夜の寝かしつけはひと苦労でした。泣き止むと噂されている音楽をかけても抱っこしても泣き止みません……。顔を赤らめて泣く姿に「どこか痛いの?」「また息止まったりしないよね……」と不安に陥ってしまったのです。 2つ目は、少しでもラクをしたい、休みたいという気持ちが大きかったから。生後1カ月になるころ、大泣きは少しずつ減っているものの、授乳間隔は1時間ごとでした。 体を休めたかったゆのさんですが、このまま寝落ちしても1時間後には起きてしまう、ベッドに置いても起きてしまったらイチから寝かしつけだし……と、考えた末「このままでもいっか〜」とあきらめてしまったのです。 その結果、ゆのさんはソファから動くことが怖くなり、ソファ住人と化してしまいます。 そんな日々を送っていたゆのさんに体が悲鳴をあげ始めました。このままではダメだ!と思い、ゆらちゃんのねんトレを始めることを決意。 それからスマホでねんトレ方法を検索していると、「ねんトレ前に習慣や環境を整えよう」という情報を発見! 何事もやってみないとわからないよね!と、自分に喝を入れ挑戦してみることにしました。 赤ちゃんが何をやっても泣いてしまうときは、とてもつらい気持ちになりますよね。保育士さん曰く、そういうときは「今は、こういう時期なんだ」と前向きな気持ちを持つとよいそうです。そして、赤ちゃんの泣いている様子や場面をよく観察し、試行錯誤しているうちに、赤ちゃんの気持ちがわかっていくのだそう。つらいときはママひとりで抱えずに周囲に相談して、パパに育休をとってもらう、行政のサービスを利用するなど、ママが少しでも休めることができるといいですね。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター ゆの
2023年04月21日ヲタママだっていーじゃない!
ムスメちゃんとオコメちゃん
猫の手貸して~育児絵日記~