「中学 受験」について知りたいことや今話題の「中学 受験」についての記事をチェック! (12/14)
実際のところ、成績優秀なお子さんたちは、小学校の低学年から一定した学習習慣をキープしているのでしょうか? 一流大学の付属や名門私立など、超難関中学の入学試験に合格したお子さん、そして公立中学でトップの成績をおさめるお子さんのママたちへの聞き込み調査第二弾として「小学校の低学年の時に、公文などの学習系習い事、通信教育はやっていたか?」そして「進学塾へはいつから通っていたか?」という質問を投げかけてみました(第一弾はコチラ)。実際どうなのかを聞いてみた! 公文は?通信教育は?ちゃんとやっていた?第一弾の質問「学校の宿題はやっていたか?」に対して「やらないことはなかった。」との回答がほぼ100%でした。では、公文などの学習系の習い事、通信教育はどうなのでしょう? ざっくばらんに本当のところを聞いてみました。結果…みなさん「こどもちゃれんじ」などの通信教育は幼稚園・保育園の頃からやっていて、進学塾に通うまで続けていたそうです。幼稚園で提携している「計算」や「ひらがな・漢字」の教室に継続して通っていたという回答のほか「公文に通わせていた」という方が多く、なかには「そろばん教室」に通っていたというお子さんも。みなさん、学校の宿題だけではなく、お教室の宿題やドリルを毎日のようにやっていたそうです。もちろん、通信教育や公文をやっていれば、必ずトップの成績や難関中学合格という結果を出せるものではありません。でも、学習習慣がなくて難関私立に合格したという方が「ゼロ」だという事実は、とても興味深いと思いませんか? つまり、幼稚園や小学校低学年の頃からの積み重ねは、難関中学合格実績に大きく関与していることは確かだと言えそうです。中学受験用の塾にはいつから?「中学受験用の塾にいつから通っていたか?」という質問に対して、一番早かったのは小学校3年の新学期からという回答で、多くの方は小学校4年から通われていたようです。小学校5年の新学期からという返答も数名からありました。このお子さんたちは、それぞれ都内一流大学の付属中学に合格されています。そして、先述のように、それまでは公文、または通信教育の中学受験講座を受けていたそうです。つまり、お子さんがすでに学習習慣を持っていて学力を発揮しているのであれば、進学塾に通い始めるタイミングは遅めでも十分であると言えそうです。今回、筆者の娘の同級生に、都内有数の難関中学に合格された方がとても多かったので、その結果からなにか見えるかもしれないと、聞き込み調査をしてみました。もちろん、今回の結果が学習法の正解なのかどうかはわかりませんが、中学受験を考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2018年08月28日ウーマンエキサイトで人気連載中のちゅいママさんの記事 「小学生の進学塾通いは“かわいそう”!? 教育ママはつらいよ」 で、進学塾通いに関するアンケートを実施。小学生に「進学塾に通わせること」について、さまざまな意見が集まりました。■子どもの塾通いを考える人が多数今回のアンケートで一番多数だったのが、お子さんを塾に「時期がきたら通わせるつもりがある」と答えた人の37%。そして、実際に「通わせている」と答えた人と合わせると68%にのぼり、塾に通う、通わせたいと考える人が多いことがわかりました。しかしながら、ちゅいママさんのエピソードのように、アンケートでも塾通いしている子に対して「かわいそう」と言われた経験があるママが多く存在。子どもが塾に通っている人が多いなか、なぜ世間からは「かわいそう」と言われてしまうのでしょうか?Q.子どもを塾に通わせてますか?時期がきたら通わせるつもりがある 37%通わせている 31%通わせてない 22%通わせるつもりがない 6%その他 4%■塾に通わせるのはかわいそうなこと?ちゅいママさんが周囲から言われた「塾に通わせるなんてかわいそう」という意見。「勉強ばっかしていないで運動したほうがいいぞ」「子どものうちに遊ばないでいつ遊ぶの」などと声を掛けられたそうです。ちゅいママさんは記事のなかで、「例えば毎週末野球の練習に明け暮れていると聞くと、“健全な子”という印象を誰もが抱きますが、毎週末進学塾で勉強していると聞くと、とたんに違った印象になってしまうのはどうしてでしょう」と、疑問を投げかけます。そんな彼女の声に共感するコメントが、アンケートからは多数集まりました。同じ習い事でもサッカー、野球、水泳などに力を注いでるのと、勉強に力を入れているのとでは、周りからの反応が違うように感じられました。なぜか、塾に行かせてる、勉強をさせていることは「かわいそう」というようなこともよく聞きました。机に向かうことより、体を動かす方が良いと認識されているようで塾通いさせている親としては肩身が狭い思いです。「自分たちが決めたことだから」と心に強く思っていても、どうしてもネガティブに受け取ってしまった言葉にママも子どもも傷ついてしまうことがあります。そんな孤独な気持ちはなかなか紛らわせないのかもしれません。■塾に対してなぜ反対なのか小学生が塾に通うことに対して、反対の立場をとる人はどういった意見なのでしょうか。小学生のうちから、帰宅が22時、それからご飯にお風呂、塾の課題をすませ、寝るのが1時2時なんて話を耳に挟み…。脳も体も成長期するときに睡眠時間が足りないのはいかがなものかと。塾に通うならば、子どもが無理せず、本人が自分の時間を持てる範囲が良いと思います。子どもだってストレスがたまりますから。勉強も大事ですが、友達とのふれあいも大事だと思います。勉強も遊びも、程よくが良いと思います。塾に通い始めたら「塾がないと勉強できなくなってしまう」のでは、と思います。家でもじゅうぶん学校以上の学習はできるかなと。「塾で追い込んで偏差値高い学校に入っても、結局塾に行き続けないと学校の勉強に追い付けないよね」と主人と話しています。塾だけで多感な時期を終わらせてほしくないなと思っています。さらに、身体を動かすことについては、スポーツ系の習い事までする必要はないけれど、「やったほうがいい」という意見も。勉強は基礎が大事だと思うので、必要であれば塾など活用して勉強ができる環境を作ってあげることは大切だと思います。ただ、外で遊ぶことは丈夫な身体を作ったり心身ともに成長する上で大切だと思うので、バランスよくできるのが理想だと思います。子どもの個性や環境など難しいとは思いますが。塾に対して否定的というよりは、「適度に勉強と運動、そして遊び、睡眠といったことが子どもの成長には必要」という考えを持っている人が多いことがわかります。■子どもと親にとって、塾の利点とは?一方、塾に通わせているママや、これから塾に通わせたいと思っているママは、どんな部分に「塾の利点」を感じているのでしょうか。また、どのような目的や位置づけで利用しているのでしょうか。都内在住、1人娘で現在5年生。私とダンナの意見はまったく違います。私は中学受験する、しないに関わらず、高学年になったら塾に通わせる考え。ダンナと意見が衝突して勝手に塾に申込み通わせて早2年目に。娘は、学校とは違う環境で学べて、目標を持っている人と関わるのことで刺激があって楽しそうです。成績上昇の成果は出ていないですが。最初は勉強でつまずくと学校がつまらない場所になってしまうから、「わからないを作らない」を目的に始めました。わからないがなくなると、子どもは「もっと先へ行くとどうなるんだろう?」と興味があることは「自分のわかる範囲で突き詰めよう!」に変わっていきました。勉強をさせるために通わせていると思われがちですが、わからなくてつまらない学校の授業をずっと受けている子どもたちの方がかわいそうだ、と私は思います。うちは転勤族で都会と田舎をいったりきたりしています。子どもがこれからの人生を選択するときの選択肢を狭めないためにどこの町に行っても一定の学力を保つために学習塾を役立てたら良いなと思います。上記以外にもママの考える塾のメリットは次のようなものがありました。・他人に合わせず自分のペースで勉強を進められる・ほかの学校の友だちができ、学校以外に世界を広げられる・学校の勉強のフォローができる塾に通わせる理由は、「中学受験」だけが目的ではないようです。■塾通いを躊躇してしまう理由塾通いに魅力を感じるものの、行かせることを躊躇(ちゅうちょ)するという意見もありました。子どもの体力と、送迎する私の体力、下の子とのバランスの取り方ができるか心配です。塾に通うこと自体は、中学受験をするなら必須だと思うので、かわいそうとか言っていられないですよね。今小3です。地域的にまわりのお友だちはほぼみんな中学受験をする予定で塾に通っている。けれど、うちは経済的な余裕がなく通わせてあげられないし、中学受験もさせてあげられない。「中学受験しない子はまともな人生歩めない?」みたいな気分になってしまって、子どもに申し訳なく思ってしまいます。塾に通わせてあげられる家庭がとてもうらやましいです。小学生の塾通いはお金がかかるだけでなく、送迎や子どもへのフォローなど、親の負担がかなり大きく、そのため行かせるのを迷うママも多いことがわかります。なかには「塾開始の年齢を遅らせる」、「家庭で勉強をフォローする」といったことで家計、ママ、子どもの負担を少しでも減らすことを考えているママも。小学生の塾通いは子どもだけではなく、親もそれなりの覚悟を持って臨まないと続かないのかもしれません。■塾に通わせることになったキッカケ塾通いをいつから開始するかも悩むところ。実際に子どもを塾に通わせているママは、どんなキッカケで始めたのでしょうか? また、塾を始めようとしているママはどんな見通しを立てているのでしょうか。小2の算数でつまづき始め、私も本人も「これじゃいかん!」と思った矢先だったので、やる気のあるうちに始めました。私自身が算数が本当に苦手だったので、通わせて良かったと思うことが多々あります 最近の小学校の算数は昔より考える記述式が多く、また中学校の内容を6年生でやるので難易度が上がっています。わからなければ先生に聞けるし、お友達と競いながら成長できるからメリットはたくさんあると思います!うちの地域では、小学4年生にもなると塾に通い出す子がたくさんいるようです。とくに中学受験するわけではなくてもみんな通わせていたりします。わが家はいま小学2年生の子どもがいて、中学受験も視野に入れているので後々塾に通わせようと思っています。私の意見としては、最近の子は習い事の数がとても多いなぁとは感じています。今回のアンケートで意外に多かったのが、「本人が希望したら行かせる」という意見。「本人がやる気にならないと…」という思いがあるようです。一方で塾通いに関しては、子どもの勉強の様子を見て「わからないことが増えてきたな」と感じたタイミングや、中学受験を見据えた時期に、「親が決める」という意見も。親が決めることに難色を示す人もいるなかで、一番子どもの様子をわかっている「親が必要と判断したら必要だと思う」という意見もありました。もちろん、塾に行ってみて本人がどうしてもイヤな場合は、子どもと話し合うことが必要となってきます。塾の何がイヤなのか。ほかの塾ならいいのか。ちゅいママさんの長男くんのように、「最初はイヤがったのに、楽しくなってきた」ということもあります。よく子どもの様子を見ながらどうするか家族で考えていけたらいいですね。■「かわいそうかどうか」は誰が決める?アンケートをとおして、小学生の塾通いについてはいろいろな意見があることがわかりました。しかし、ママたちを悩ませるのは、「賛成」「反対」といった白黒ハッキリと分けることができるものではないようです。塾に反対だからといって、それは「勉強することに反対」なのではありません。塾に通うことで生活リズムが崩れるのではないか、子どもが好きなことをする時間がなくなるのではないか、といった心配が“かわいそう”という言葉に結び付いているようでした。塾通いが結果的に良かったかどうかは、今すぐに結論が出るわけではありません。子どもがかわいそうかどうかは、周りが決めることではない。幸せかどうかの基準がそうであるのと同じで、周りの反応は気にしません。私は、習い事(スイミング、そろばん、習字、ピアノ)に行き、学習塾に2ヶ所通っていましたが、そんなに嫌ではなかったですし、いまでは感謝しています。自分で行きたいと言ったから、行きたくないときも休ませてもらえませんでした。でも、継続する事の大切さ、自分の責任というものがよくわかった気がします。子どもの頃の私からすると、塾に行かせてもらえるなんて、うらやましいです。もしかしたら、きちんと親に気にかけてもらえる、将来を考えてもらえている、それが一番うらやましいのかもしれません。教育ママと言われようが、ガリ勉に見えようが、家族が笑って幸せに暮らしていることが、一番良いことだと思います。いろいろなことがあっても、自分を嫌いにならず、家族のことも大好きであれば、他人からの意見は気にしなくてもいいと思います。親も子どもも迷ったり悩んだりしながら、前に進んでいくんだと思います。周りからの意見によって悩んでしまったとしても、子どもの気持ちや夫との方針をすり合わせながら、それぞれの家庭ならではの方向性をもっていけばいいのではないでしょうか。「何を」「どういった手段で」がんばるのか。子どもの個性も、親の考え方も、それぞれ違っていてあたり前で。それを忘れずに、相手に寄り添い意見も参考にしつつ、適度な距離感で付き合っていけるといいですね。Q.子どもの塾通いについて、ご意見があれば教えてください回答数:92(アンケート集計期間:2018/7/12~2018/7/15)
2018年07月26日「ちょっと勉強してみようかな」、「何か資格でも取ってみようかな」。ふと芽生える気持ち、ありませんか?でも家事育児に忙しく、結局何もせずに過ぎてしまう…。そんなママにお勧めしたい、ちょっと珍しい「調味料検定」。第1回の中上級(名人)合格者でもある筆者が紹介します。「調味料検定」ってなあに?「調味料検定」は、しょうゆ・みそ・酢・塩・砂糖など、調味料の種類や効果、活用法、文化や歴史にいたるまでを網羅した検定試験。今年9月に第3回を迎えるこの検定は、誰でも受験可能で、会場は東京・大阪・名古屋の3カ所。初回の協力企業が成城石井(第3回は北野エース)ということもあり、受験者には食品業界の方も含まれていたようですが、受験会場には、まさに“あんふぁん世代”の主婦層も見受けられました。“通”(初級)・“名人”(中上級)の2レベル制、合格すると立派な賞状がもらえます。予想以上に大きかった3つのメリット「資格を取る」という目的以外に、この検定を取得して得たメリットを紹介します。1)料理の腕があがること間違いなし料理のキーポイントととも言える調味料。正しい知識を持って使うと、素材を生かしたおいしい料理に仕上げられるようになります。また、調味料というとその"味"ばかりに注目しがちですが、もうひとつ大切なのは、その"効果・効能"。いわゆる「さ・し・す・せ・そ」の順番は、調味料の基本特性を反映したもの。調味料検定の勉強をすれば、食材を早く柔らかくしたい、上品な照りを出したい、そんな時のベストな使い方をマスターできるようになります。おうちの料理が格段においしくなって、家族みんなが笑顔に。2)家事効率アップが実現できた塩・酢や麹などの調味料をうまく使いこなし、下ごしらえの効率化や保存食の活用ができるようになって、料理の時短に成功。勉強したことよって、こういう改善が実感できるのはとても嬉しいこと。浮いた時間に、ご褒美のコーヒータイムができました。3)調味料の細かな違いを説明できるようになった幼い頃、母とスーパーで買い物中、本みりんを探していた母に、「あったよ~!」とボトルを抱えていった私。でも、「これはみりん風調味料、本みりんとは違うの。ほら、お値段も違うのよ」と、さらりと言われてがっかりした記憶がよみがえってきました。当時は「え?何で?」とほとんど理解できませんでしたが、このテキストを読んで納得。他にも、干ししいたけの「どんこ」と「香信」の使い分け方、市販のコーヒー飲料の「無糖」「低糖」「微糖」の表記基準などまで、知っていそうで実は曖昧な認識も正しく説明できるようになりました。試験が終わってもずっと愛用できる「公式テキスト」受験対策は、よくまとまった内容のテキスト一冊のみで対応可能。調味料に関するトピックスやコラムも充実していておもしろいです。コンパクトなA5サイズで持ち運びも楽々。子どもの習い事を待っている間や小児科の待ち時間など、すきま時間を有効活用しましょう。試験に合格した後も、ずっと手元においておきたいと思うほどお気に入りの本。キッチン脇において料理中にちょっと見返したり、家庭の本棚に置いて実用本として共有しても良いですね。娘にも引き継いでいきたい一冊です。ママ業に役立つ資格は他にもたくさん!忙しい子育ての合い間にも、資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。<文・写真:フリーランス記者石川友美>
2018年05月04日Upload By 楽々かあさんこんにちは。『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者、楽々かあさんこと、大場美鈴です。まずはご報告。うちの「あの」長男が、無謀にも約一年間の自宅学習で中学受験に挑戦し、第一志望の中高一貫校に無事、合格しました!小学校時代、字を書くのが苦手で、ノートもロクに書けなかった長男。漢字は何回書いても覚えられないし、得意なハズの算数もミスばかり。折角やった宿題は提出し忘れ、持ち帰ったテストはくっちゃくちゃ!成績表はC評価の「がんばりましょう」ばっかり…。そんな発達凸凹男子の彼の強い希望が叶ったこと、そして、受験勉強をきっかけに「おれ、勉強好き〜」と、今は言えるようになったことが、私は何より嬉しいんです。今回、親子で一緒に歩んだ日々を振り返りながら、「みんなと同じ」学び方が合わない子や、発達凸凹の差が大きい子が「勉強が好きになる」勉強法…そして、しんどい時期の乗り切り方などを、息子にインタビューを敢行!前・後編の2回に分けて、彼自身の言葉で語ってもらいました(文責・インタビュアー:製造責任者・母)。好きなことを入口にした、ボクの勉強法出典 : かあちゃん(以下、母):まずは、第一志望合格おめでとうございます。長男・◯太郎(以下、長男):Thank you!母:(笑)じゃあ、まずは志望校に合格した、今の素直な気持ちは…?長男:1つは嬉しいという気持ち。もう一つは「勉強大丈夫かなぁ」という不安もある。母:なるほど、中学での勉強に対する不安もあるんだね。第一志望の学校、すごく気に入ってたけど、どういうところが良かったの?長男:教育に新しい方法を取り入れてるトコと、明るい感じがしたこと。あと、おれの好きなカレー屋さんが近くにあったから!母:…いや、確か校則で「買い食い禁止」だから、まっすぐ帰ってネ(汗)。でも、かあちゃんも、小規模校でチャレンジ精神を大事にする校風だし、全校でICT導入済みで、すごくキミの個性にピッタリだと思う。自分に合った学校への希望が叶って、本当に良かった。Upload By 楽々かあさん母:じゃあ、具体的に勉強のことを聞くよ。キミは受験勉強を始めたのが正直かなり遅かったけど、そこからすごくがんばれたし、勉強楽しそうになったよね。「勉強ができるようになった」「楽しくできるようになった」その理由は…?長男:…とにかく歴史が楽しかったから。歴史に興味を持てたのは、かあちゃんが買ってくれたPCゲーム「信長の野望」とかがきっかけで!母:(笑)ソレだね。キミは元々PCゲーム大好きだから、「信長の野望」にすぐハマったよね。自分の好きなことからまず入っていって、そこから他の勉強にも広がっていったね。長男:他の普通のゲームでも、例えば、おれが前から大好きな「マインクラフト」でも、世界遺産の歴史的な建造物を再現して作ったりすれば、それは立派な学習になる。母:なんでも工夫次第で活かせるよね。それに、自分の好きなことや興味のあることだと、結構集中できるかな?長男:うん!母:でも、これだけだとゲームで遊んでるだけになっちゃうでしょ?ただのゲーム好きな子が「もっといろんなことを知りたい」って思えるには何が必要?長男:やっぱり、最初のうちは、興味を持てそうなところからやって…興味の輪を広げる!母:「興味の輪を広げる!」いい表現だね、これ。長男:おれは、歴史で興味を持ったけど、これはあくまで一例だから。例えば、算数の分数が好きな子もいれば、理科の元素記号とかが好きな子もいる。だから、まず自分の好きなことからやる!それで、自分の形に合うものからはめていく。母:ほうほう、ちょっとイメージを図に書いてくれる?Upload By 楽々かあさん長男:それぞれの子でいろんな形と穴があって、自分の持っているピースもそれぞれ違うから。だから、自分の好きなものから、ドンドン順番にはめていって、そして最後に、最初はあんまり興味持てなかったことも、埋めていくっていうか…。母:好きなものが広がると、興味も広がっていくよね。キミの場合は「信長の野望」が入り口で、そこから歴史全体が好きになって…長男:そう、戦国時代から…次が同じ武士つながりで、室町・鎌倉・幕末と明治維新とか、プラス江戸時代とかって感じで、次に日本の地理とか…。最初は1コだった「勉強の拠点」が、どんどん広がっていって…。母:なるほど!「信長の野望」と同じで、自分の拠点が増えて領土が広がっていくんだね。まずは歴史を一国制覇したら、地理でも「信濃川」「越後平野」とか、旧国名に因んだ地名は自然と覚えちゃうし、戦国モノは漢字もいっぱい出てくるもんね。長男:そう、漢字も見慣れる。社会を制覇したら、他のところにも勢力を広げる。母:興味が持てれば、勉強は全然苦にならない?長男:うん。母:でも、やっぱり問題集解いたり、「墾田永年私財法」とか覚えることも必要でしょ?(笑)それも嫌じゃない?長男:うん!興味持てれば!「マインクラフト」公式サイト「信長の野望」30周年記念サイト:GAMECITY(コーエーテクモゲームス)Upload By 楽々かあさん母:あとは「体験する」っていうのが、大事だよね。長男:そう!実際に見て、やってみる!まずは、地元の城とか、近所の郷土資料館とかでもいい。それで、実際に体験したら、思ったことをまとめる。ただ見ただけだと「楽しかった〜」で終わっちゃって、ただの観光になっちゃう。母:じゃあ、更にそれを勉強に活かすにはどうしたらいいの?長男:家族に「こういうところが面白かったんだよ」って話す!これだったら家族も、お土産より喜ぶ。母:人に話すって凄く大事だね、アウトプットするの。長男:そう、ノートに絵を入れて描いたり、家族に話して、外側に自分の考えをまとめる。母:実際に甲冑着てみると「もし戦場に出たら、こんな凄い重いのを着て、素早く動けないな」みたいなことも分かったよね。長男:映画だと、普通に歩けているように見えるけれど、あれはプロだから。それか、軽い素材でできてるのかも。実際の戦国時代で身軽に動けてるのは、相当鍛えてるからだと思う。だから、「実際どうなのか」自分で確かめる。火縄銃の実演見学も、空砲でもあんなにすごい音がしたらねえ…実際の戦場では火薬バンバンつめてさ、もっともっとスッゲー音がすると思う!!(瞳キラキラ)Upload By 楽々かあさん母:ああいう音は、体験しないとわからないね。長男:「どんくらい凄い音なのか」とか、まず行く前に予想立てる。母:おお、いいね。長男:城の天守閣からの景色はどんなか…「めちゃめちゃキレイだろう」みたいな予想。火縄銃の音は「スピーカー音30くらいかな」とか。で、実際見た後で、やっぱり「景色高くて怖かった」とか「スピーカー音50位だった」とか。あと本の図では、城のお堀があんまり深くなさそうだったけど、実際は予想以上にめちゃくちゃ深かったとか。実際に感じたことをまとめるといい。母:感覚が敏感なキミは肌で感じ取るのが得意だろうし、更にそれを人に話すのは、すごく◯太郎に合った勉強法だと思う。自分で体験してみないと分からないことは沢山あるよね。それからキミの場合、実際体験したことは、テストでも結構覚えてられるんじゃない?長男:そう結構覚えてる。本だけだと受験用の勉強はなおさら難しい。YouTubeとかの面白動画だったら、覚えるのはカンタンだけど。母:(笑)。やっぱり「楽しい」と思えるかどうかが大事かな?理科の実験もいろいろやってみたけど、家ですべての実験ができるわけじゃないよネ。長男:例えば爆発の実験とか、危険なのは動画で見る。でも、スチールウール燃やす程度だったら、ウチでスグできる。母:そうだね。スチールウール燃えるの、キレイだったね。あとは、YouTubeで塾の先生とかが、面白く分かりやすい解説動画を沢山UPしてたよね。そういうのも含めて「ひたすら問題集を解く」じゃなくて、自分に合った方法で勉強したのがすごく良かったなと思う。長男:結局、勉強の中で一番大事なのは、「興味の輪」を広げられるか、広げられないか、だとおれは思う。受験勉強中に本当につらかったのは、過去の記憶。出典 : 母:じゃあ逆に、この一年間で一番つらかったことを聞いてもいい?長男:……学校。母:うーん、やっぱりそうかあ。学校の何がつらかったかな?長男:もう、ずーっと前に、他の子に言われたヤなこととか…。母:そうだね。何年も昔のことを、ちょっとしたキッカケで何度も思い出しちゃうんだよね…。かあちゃんも、見ててつらかったけど、勉強してる最中に急にイヤな体験を、よく思い出してたよね…。長男:イヤな体験は「忘れようとしても忘れられない」みたいな、そういうのがある。母:そうだね。特に、受験勉強を始めて最初の三か月くらいは、ヤなことしょっちゅう思い出して、一旦ストップしたり…◯太郎にはつらい時期だったと思う。やっぱり、勉強に興味が持てても、いろいろ気になる事があると、余計に集中力が落ちたり、ミスが増えたり、ぼーっとするのが増えちゃうように思うんだよね。長男:うん…。出典 : 母:でも、多分◯太郎と同じように、学校でイヤなことがあって、勉強に集中できなかったり、「学校行きたくないなあ…」なんて思ってる子は結構いると思うんだけどネ。かあちゃんはネガティブなことも、決して思っちゃダメなワケじゃなくて「そういう時どうしたらいいか」が大事だと思う。キミはどうしてきたっけ?長男:うーん。おれは「スクールカウンセラーの先生に話す」とかした。母:そうだね。スクールカウンセラーの先生と、何度も相談させてもらったよね。長男:思い切って話した。母:そうすると、少しスッキリしたりする?長男:する。母:じゃあ、カウンセラーの先生は、どんなカンジで話を聴いてくれたのかな?長男:フレンドリーに話してくれた。あと、相談しながら一緒に給食食べてくれたし。だから、相談するのは「ちょっと恥ずかしい」とか、「初めてだから、よく分かんない」って利用しない子は多いかもしれないけど、友だちだと思って一回やってみるといいと思う。それでも不安な時は、親にも一緒について行ってもらうとか。母:慣れるまでの最初の何回かは、かあちゃん隣にいたもんね。それだと安心して相談できたかな?家の中だけじゃなくて、学校にも味方がいたのは、キミに取って大きいことだったかな、と思う。長男:そう、そう。一緒に勉強してくれた母と、いつも通りにしてくれた家族。出典 : 母:では、キミが勉強してる時、家族や周りの人が「してくれてよかった、助かったこと」ってある?長男:まず、かあちゃん。ずっと一緒に毎日勉強につき合ってくれてありがとう。母:そっか(照)。一緒にやったこと自体が、よかったんだね。長男:それから、弟と妹ととうちゃん。一緒にゲームしたり、フツーに息抜きしてくれて、今まで通りに接してくれたこと…うん。そしてMy dog は癒し。ぺろぺろしてね、おやつをねだってきてね、カワイイ。母:そうか。他の家族はいつも通りだったのが、かえって気が楽だったかな?長男:うん!それから勉強も、休憩を挟んで、朝・昼・夜に分けて、ちょこちょこやるのがいいと思う。母:まぁ無理しすぎないと言うか…集中できる時間も個人差あるもんね。キミはあんまり、毎日何時間も続けて勉強だと、ちょっと負担が大き過ぎるから「それはやめよう」って思ってた。成長期にしっかり睡眠を取るのも大事だしね。長男:それに、遊ぶのも大切なことだから。おやつ食べたりさ。そういう時間を作る方が、より集中しやすいと思う。母:うん、そうだね。じゃあ一旦、おやつタイムにしよう!(笑)その子に合った学び方なら、できる子は沢山いる…!出典 : この一年間での、自分の学び方に合わせた主体的な勉強は、多感な少年の心も成長させてくれました。そして、例え今、お子さんの学校の成績がイマイチでも、それはその子の本当の「学力」を表しているのではないと思います。「自分に合った学び方なら、勉強ができる子は沢山いる!」…私はそう、心から確信しています。☆次回「後編」では、長男が生意気にも、現在の日本の教育制度について思うことを正直に語ります。お楽しみに〜!大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』2017年/刊/ポプラ社
2018年04月29日思いついた。アメリカに行こう。出典 : 成人になってからADHDと診断された私は、言葉で語りつくせないほどの生きづらさを抱えて日々を過ごしてきました。中でも生きづらさのピークだったのが大学生時代です。厳しい受験勉強を乗り越えて、やっと掴んだ自由な生活だと思ったのに、その自由に翻弄されることになりました。私が通っていた大学では、「変わっている」ということが許されないという暗黙の了解をひしひしと感じる日々でした。そこで私の特性(周囲の話を聞かずに喋ってしまう、思ったことをそのまま口に出してしまう等)は周囲から嫌われる原因となり、いつしか「マシンガントーク」「毒舌」「言葉のナイフ」といったあだ名をつけられ、人間関係が良好とは言い難い日々が続きます。当時の私は、大学を中退したいと思うほどに追いつめられていました。けれども、中退して何をするのか、別の大学を受験し直したとしても、またうまくいかないに違いない…と、鬱々とすることになります。そして考え抜いた私は、一旦学生生活の仕切り直しをする決意をしました。アメリカの大学に、1年間留学することに決めたのです。異国の地で周りにかけられた言葉は…出典 : 私のアメリカ留学生活は、大学寮でスタートしました。大学寮では2人部屋になり、ルームメートと寝食をともにすることになります。今まで一人部屋で自由気ままに生活してきた私にとって、ルームメートが常にいる生活はなかなか大変でした。四六時中一緒に生活していると、当然お互いに不満や要求も出てきます。ルームメートは遠慮なく不満や要求を私に言ってきましたが、私はグッと我慢して言わないようにしていました。日本の大学で「言葉のナイフ」というあだ名をつけられ、散々嫌われた思い出がどうしても引っかかっていたのです。しかし、ある日、どうしても我慢ができないことがあり、「前から思ってたんだけど…」とおそるおそるルームメートに話をしました。そのときのルームメートの言葉が忘れられません。"I can’t read your mind!!" (私、あなたの心は読めないわよ!)そのとき、初めてルームメートと深く話をしました。そして、彼女が言ったのです。「言わないで分かってもらおうとするのは、日本の文化なのかもしれない。でも私は、口に出して言ってもらわないと、何も分からない。約束してね、ここにいる間は、心にためないで、全部話して。さっきも言ったけど、私はあなたの心は読めないから。」このときの私の衝撃たるや凄まじいものがありました。それまで「思ったことを言い過ぎる」と注意され続けて嫌われてきたのに、ルームメートは私に「思ったことは全部話して」と言うではありませんか。このときの彼女の言葉。"I can’t read your mind!!"は、今でも私の中で鮮明に記憶しています。日本では散々だった私が、「社交性がある人」と言われて出典 : 自分のマイナスの特性が、ここではプラスに評価される!?私はしばらく混乱しました。世界がまるであべこべになってしまったのです。「だからダメなんだ」と日本の大学でダメ出しをされ続けてきたことが、アメリカでは「そういうあなたが好きよ」と言われることが多かったのです。その後も、同じ授業を履修していたクラスメイトに、こんなことを言われました。「あなたは表情が豊かでとても可愛い。」これも私には衝撃でした。小学校の頃から、私は「感情がすぐに顔に出るから良くない」と周囲から注意され続けてきたのです。けれども、自分を客観的に見る力に欠けていた私は、「感情が顔に出る」という状態が良く分かりませんでした。心の底から、どうやったら感情を隠すことができるかも分かりませんでした。他人からそう言われるのが嫌で、作り笑いをするようになり、怒っているときに限ってゲラゲラ笑っていたりしたものです。けれども、クラスメートはそんな私に、「表情が豊か」という言葉をくれたのでした。今まで忌み嫌われ、治せ治せと言われてきた特性が褒められる滑稽さ。常にカルチャーショックを受ける続ける日々が続きました。そして、ある授業で、教授が私についてこう話したのです。「彼女は、"sociable"の代表みたいな人だからね」クラスメートたちも、うんうん、と頷いて笑っています。"sociable" とは「社交的な」という意味があります。そうです。 「マシンガントーク」で「毒舌」で「言葉のナイフ」と言われて嫌われ続けた私は、「社交的な人の代表」とまで言われるまでになりました。そして帰国までの1年間、私は素晴らしい仲間と先生たちに囲まれて留学生活をおくることができたのです。世界は広い。日本のあの大学の小さな仲間内の評価が全てではない。日本に帰国する飛行機の中で、ただそんなことを考えていました。そして、母になった今。出典 : 悩みで押しつぶされそうだった私にとって、あの1年間の留学生活はその後の人生の大きな支えとなりました。周りのネガティブな評価にくじけそうになったときには、アメリカ人の友達が言ってくれた言葉を思い出し、ポジティブな言葉に置き換えてみました。20歳のときの経験が、その後の20年を支えてくれたのです。そして先日、ある大学教授の発達障害に関する講演会に行ったときのことです。講演者の先生がこう言ったのです。「相手が年長であろうと偉い人であろうと、ズバズバと思ったことを言ってしまうのがASDの方の特性なわけですが。この特性は、アメリカなどでは、割とウェルカムなんですよね。ですから、問題になりにくいし、ご本人もそれが原因で生きづらさを感じることはあまりない。つまり、発達障害は実は社会との関連なんですよ。」この講演を聞いたときに、私は自分を支え続けてくれた20年前のアメリカでの経験が蘇ります。発達障害は社会との関連。まさにこの言葉を、私は20年前に体感していたのでした。だからこそ、今、発達障害児の息子を育てていても、私は全く悲観的になることはないのです。 それは、息子が心地よいと感じられる場所は、この世界には必ず存在していると信じているから。そして、私たちの周りも、今や教育環境も発達障害への理解も大きく変わりつつあるから。今この場所が辛いとしても、それを全てだと思わないことの大切さを、私はあのとき学んだのです。
2018年03月29日子どもが入学、進級するとすぐに直面するのがPTAの役員決め。どうやって決めるの?どんな役員や委員があるの?学校に行く頻度は?など心配なお母さんも多いのでは?小3・小1の子どもを持つ筆者が、今年度経験した「学年委員」についてお話しします。小学校のPTA役員の決め方役員の決め方は、くじ引き・立候補・互選など学校によってさまざまですが、私の子どもの学校は入学時の「事前登録制」。入学式後、児童と先生が退場したのと入れ替わりにPTA本部役員(会長・副会長・書紀・会計)が体育館に来て「登録用紙」が配られました。娘の学校は子ども1人につき1回(=1年)各種委員会の役員をすることになっているため、「何年生で何の委員をするか」をその場で記入し、提出。そのような手続きがあることは事前には知らされていませんでした。「何の委員をしますか?」と聞かれても、それぞれの委員が具体的にどのような仕事をするのか、学校に行く頻度は?求められるスキルは?などサッパリわからず、新1年生の保護者は困惑。子どものクラスごとに決められた場所に座っていて、立ち歩ける雰囲気でもなかったため、ママ友と一緒に同じ委員をやりたいと思っているお母さんは慌ててスマホを出して連絡を取り合っていました。登録した学年になると「あなたは今年度○○の委員を希望されています」というお手紙がきます。そして、年度初めの学年懇談会で対象者が前に呼ばれ、定員に対して希望者多数の場合はジャンケン(負けた人は登録し直し)、定員に満たない場合はその場で追加募集があり役員が確定、という決め方でした。私は現在1年生の息子の分として、学年委員をしています(ジャンケンで勝ちました)。3年生の娘の分が残ってしまっているため、4・5・6年生のどこかで消化しなければなりません。子どもが高学年になり、役員と受験が重なると大変ですし、仕事を始める方も多いため、低学年で済ませたい、というお母さんがほとんどです。実際にどんな仕事がある?学校に行く頻度はどの程度?つい先日、息子の分の「学年委員」の活動が終わりました。PTA役員で学校に行ったのは1年間で全8回、それぞれ1〜3時間程度でした。まずは4月に学年委員の顔合わせ。1年生の先生方も同席し、自己紹介後、委員長より活動内容についての説明がありました。その他、年に2回のPTA総会(5月と2月)に出席。1年生対象の「交通安全教室」、1年生の保護者対象に行われる「給食試食会」の主催が年に1回ずつ。学校近隣の清掃、ベルマークの分別、各学年の図書コーナーの本の整理整頓を年に3回行いました。PTA役員のメリットとデメリット実際にPTA役員を体験したことのあるお母さんにメリットとデメリットを聞いてみました。メリットについては、「学校で思いがけず子どもに会った時にとても喜んでくれた」「学校での子どもの様子を見られるので安心」「先生と話す機会も多く、学校が身近に感じられた」「他の学年のお母さんとも知り合えたので、これから経験する修学旅行、塾選び、中学受験のことなど相談できるようになった」「お世話になっている学校やママ友の役に立てたと思うと嬉しい」という声が聞かれました。本部役員をしていた高学年ママからは「運営委員会では校長先生をはじめ職員のお話を直接聞ける機会も多いです。改善してほしい自分の意見を言ったりもできます」という声も。デメリットについては、「特にデメリットはなかった」という回答が多数でビックリ。「強いて言えば…」と前置きしたあとで「緊張しやすいので、行事の司会など人前でしゃべるのは大変でした」「一度も集まりに来ないし、最初から最後まで連絡がつかないメンバーもいました」とのことでした。小学校のPTA事情は各学校によってさまざま。入学予定の小学校に知り合いの先輩ママがいたら、事前にアドバイスをもらっておくと安心ですね。<文・写真>フリーライター:森藤理絵
2018年03月15日突然襲ってくる、負の感情の波に翻弄されるリクUpload By ひらたともみ少し前のことですが、高校が決まりつつある頃、リクはまた独り、うつうつとした感情の渦の中にいました。時々、なにかに取りつかれたように、不平不満を吐き出すのは体調のせい。突然、ケガした際に接触した同級生を逆恨みしだすことも…!いつもは恨んだりしていないのに、急に負の感情の大きな波に襲われてしまうのです。頻繁にある激しい頭痛と疲労感からか、リクは寝言でまで「どうしてこんな体になっちゃったんだ…」と言うほどでした。Upload By ひらたともみ中学も残すところ1カ月…というとき、リクの周りの友だちは、目の色を変えて受験に取り組んでいました。親から期待され、塾で喝を入れられ、目指すものに近づこうと、皆、必死の形相です。そんな時期だというのに、リクは、早々に受験勉強ができなくなり、思っていた未来に向かう切符すら手にいれることができなくなりました。イライラするのは後遺症のせいだとわかっていても、口からでてくる悪態は、本心ではなく、なにかスッと別人格に取りつかれてしまう瞬間があるようです。でも、少し時間が経つと、憑きものが取れたかのように「自分はなにを言ってしまったのだろう」と自己嫌悪を繰り返す日々。「自分の言葉で、周りの人たちは傷ついたり怒ったりしている?おかしい、変だ、なんだ?こいつらなんで怒ってるんだ?」と、自分の放つ言葉や態度に不安を感じていたのです。心のモヤモヤを学校の先生に打ち明ける…「みんなに僕の後遺症を知ってほしいんだ!」Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ病気や障害に、なんら恥ずかしいことはないと思ってはいるものの、思春期の受験真っ只中で、周囲に公表するのはどうだろうか…迷惑ではないだろうか…と、私ひとりで躊躇していたのですが、リクは誰にも促されることなく、ストレートに「知ってほしい」と学校に告げました。「ありのままの自分を受け入れてもらえる」ことが、リクの心の支えにUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみさて、後遺症を公表したリクですが…リクの言う通り、なにも変わっていない様子です。嫌悪されることも特別扱いもなく、「今まで通り」でいてくれています。つまりそれはリクの言う「本心ではないことを言ってしまうこともある」という特性をわかってくれているんだと思います。リク自身、後遺症があることをすべて受け入れられているわけではありません。でも、どんなに嘆いても体の状態が変わるわけではない…。そんな自分を丸ごと認めてもらえる友達の存在が、リクを支えています。友だちに、ありのままのリク受け入れてもらえている…それが、母としても、心からうれしいのです。
2018年03月13日突然訴え始めた、ある異変とは…無事高校受験を終えたLD息子のリク。進学高校も決まり、一息ついたころ、リクはある異変を頻繁に訴えるようになりました…。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみそれは頭痛。風邪のような症状もなく、静かに横になっていると治まっていくという、なんとも「怠け病」にも似た頭痛ですが、なにせ「高次能機能障害」を抱えた身でもあるため、病院でみてもらうことにしました。くも膜下出血の後遺症は、高次脳機能障害だけではなかった!?Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ検査の結果、「脳脊髄液減少症」という病気ではありませんでしたが、頻繁に起こる激しい頭痛の正体が、くも膜下出血で転倒した際の脳震盪による後遺症だったとは!しかも、この症状は、珍しいものではなく、数カ月から1年以上続く人もいるそうです。「脳脊髄液減少症」ではなかったけれど…Upload By ひらたともみ脳がデリケートだということは、なんとなく知ってはいましたが、そこにダメージが加わると、こんなにも症状がでるのか!と思うほど。私とリクにざまざまな難題を与えてくれます…。中学校にも理解をお願いし、コマメな連絡に助けられてはいるものの、眠り続けるリクが心配すぎて、後遺症についてPCで検索する手が止まらなくなったり、今までは見向きもしなかった脳機能の専門書を取り寄せたり。いつまでたっても不安と恐怖から解放されずにいます。ですが、私も母親の端くれたる身!そのうち心臓に毛が生えて、大きな海原に舟を出す覚悟と根性が備わるはずだと思うのですが…。まだまだ凹んでしまうことも多いけれど、リクのあっけらかんとした表情に、日々励まされています。
2018年02月27日想定外の「3校合格」。選択の自由に困惑するわが家は…Upload By ひらたともみ年明け早々、立て続けに受けた私立高校。どこかに合格すればいいかな?と思っていたところ…まさかの3校すべて合格!ケガをする前までは、県立高校が本命でしたが、くも膜下出血の後遺症による高次脳機能障害と診断されたリクには、これ以上の勉強は難しいだろうと判断。合格した3校から、進学する高校を決めようということになったのですが…。合格した3校ではなく…「オレ、普通科に入りたい!」Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ「リクって、普通科にそこまでこだわっていたっけ?」正直、そこまでの思いを感じたことがなかった私は、当然ながらあんぐり…。むしろリクには、パソコンを使う情報処理科のほうが、断然向いていると思うのですが。でも、目から炎、頭から湯気!ってくらいの気迫がでてしまったリクのことを、誰も止めることができず…。たった数日で「前言撤回!」。高次脳機能障害ゆえの、起伏の激しさよ(涙)Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ高次脳機能障害の診断をもらったとき、病院の先生がこの障害の厄介な面として「気分や行動の浮き沈みが激しいこと、虚言ともとれる本心ではない発言を繰り返すこと」があるとおっしゃっていました。障害による脳の誤作動のために、少し振り回されてしまいましたが、ようやく進路も決まりわが家も落ち着きを取り戻しました。受験勉強から解放されたリクは、県立受験の友だちより、ひと足先にのんびりしています。そして兄と同じ高校に進むリクですが、改めて入学案内をすみずみまで拝読。はぁ~、やっぱり、私立高校の学費は高い!!ありがたいことに(?)、まだまだ伏せる暇もなさそうです…。LDと高次脳機能障害という二重苦の中、リクが頑張って勝ち取った「合格」。私もますます頑張らねば!と決意を新たにするのでした。
2018年02月14日いよいよ受験シーズンですね。今回は、7年前、我が家の長女が高校受験を控えていたころのお話です。娘の息抜きのフリについ乗りすぎな私…。どうでもいいことにはスイッチ入りやすい親子です(笑)でもほんとにね、受験て人生を決めるものではないと思うんです。あくまで一つの通過点。分岐点。合格という結果だけが目的ではなくて、受験の目的は何か、を考えることが大事かなと。どの道を通っても行きたいところは目指せるし、途中で目指す方向が変わることだってあるし。どこに身を置いたとしても、何歳になっても「今、ここからどうする?」が大切なのかなと思うのです。これから受験を迎える方、どうぞベストを尽くせますように!
2018年02月03日「やっても無駄」と自暴自棄なリク。でも、挑戦してほしい…!年が明けると、私立高校の受験が始まります。ケガをする前までは、本命は県立高校だったのですが、今となっては、正直、滑り止めと考えていた私立の3校も、難しい状況でした。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ高次脳機能障害の後遺症の診断を受けてから、リクは「勉強しても無駄」という、もっとも私が懸念していた自暴自棄になっていました。Upload By ひらたともみ「高校生にオレはなる!」と高らかに宣言したあの日から、猛勉強したにも関わらず、ケガを負って後遺症まで背負うことになったリク。確かに、やる気なんて出るわけない。やってもやってもできないという経験は、私にもあるけど、おそらくリクの「できない、覚えられない」とは、全く違うものなんだと思います。でも、ここで、受験すらしないという選択はなんだか少し違うような気がしていたのです。どうせダメなら、当たって砕けろ!やらないでのちのち後悔することになったら…それは、いつまでも治らない傷になるような気がしてたのです。私はなんとかリクを励まし、背中を押し続けました。やっぱり友だちってすごい!改めて思う、同志のチカラUpload By ひらたともみ一旦はすべてのやる気をなくしたリクも、友だちのサポートもあって、最後の奮起!受験1週間前は再び、塾で5時間、できない、わからないを繰り返しながらも眠気と戦い、ハードスケジュールをこなしていったのです。そして迎えた、受験当日。私立高校3校が、ほぼ一日おきの受験日程。3校目ともなると、疲れもピークに達しているようでした。桜が咲いても咲かなくても…結果発表の朝、不思議とワクワクしていたUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ決して順調ではなかった受験期間だったのに、私はその朝、とてもワクワクしていました。どんなトラブルがあっても、苦しみながらも、受験に向かって努力してきたリク。妹想いで、友達に恵まれて、やさしくて、音楽が好きで、センスだっていいリク。受験で人生が決まるわけではない。結果がどうであれ、きっとこれからもうまくやっていける…!…なぜそう思っていたのか自分でもわかりません。でも合格発表の日、いつものように家事をしながら、不思議とワクワクしている自分に気づいて驚きました。そして、合格!私のハグは断固拒否されましたが、合格の知らせに、とにかくうれしくて号泣しました。夫に電話で報告すると、夫はただただ「よかった…よかったな…!」と言って、泣いていたように思います…。LDで高校受験に挑戦し、最後には高次脳機能障害にも苦しめられながらの挑戦でした…。ホント、神様のいたずらが過ぎるぞ!って、感じです。さてさて、県立高校の受験…。どうするべきか…。受験日まであと2ヶ月あるものの、今のリクのコンディションを考えると、険しい道のりなので、まだまだ考えること山積です。
2018年01月30日くも膜下出血から退院したものの…息子にみられた数々の異変学校での事故で外傷性くも膜下出血になり入院した息子リクでしたが、頭痛や眩暈もおさまり、2週間ほどで退院することができました。Upload By ひらたともみ退院して数日後には学校に行けるようになったリク。このとき私立の受験まで2か月。公立高校の受験まで4か月…。受験勉強もなんとか間に合いそう!と思っていた矢先、私はリクの異変に気づき始めました。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみケガをする前のリクは、私も仰天するほどの努力の甲斐もあり、成績も急上昇。ところが、上り調子だった勉強が退院してからさっぱりわからなくなったらしく、テストの結果も過去最低更新記録の連続。常にイライラして落ち着きがなく…おまけにどこでも寝てしまうのです!テレビを見ながらウトウト、食事中にウトウト、学校でもウトウトと、とにかくすぐ眠ってしまうようになりました。それに、思春期で私にはそっけないリクでしたが、おおらかさと面倒見の良さで慕われてきたはずなのに…学校では急に暴言を吐いたり、先生に食ってかかったりと、まるで人格が変わってしまったかのようなことが続いたのです。息子の異変に疑問を持ち、病院を受診したところ…Upload By ひらたともみ「やっぱりおかしい…!」心配になってネットで検索してみると、今のリクの様子は、高次脳機能障害の特徴に当てはまることばかりでした。高校受験も控えており、私立の願書も提出済み。病院になんとかお願いをし、最短で検査してくれる専門の病院を紹介してもらうことになりました。Upload By ひらたともみ心構えしていたせいか、医師の高次脳機能障害という診断を、リクも私も落ち着いて受け入れました。息子の不安と苦しみに手を差し伸べたのは妹の真っすぐな愛情Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ不快な異変の原因がケガの後遺症だとわかるまで、リクは相当なストレスと恐怖と混乱だったと思います。くも膜下出血も収まり、日に日に回復していく頭痛や眩暈と裏腹に、脳内だけが暗い森の中で、昼夜問わず光を求めて歩くような日々…。学校で窓ガラスを割ってしまったときは、はたと我にかえったとたん、どうして自分はこんな乱暴なことをしているのだと、ガクガクと震えて泣いていたそうです。会議室に私と娘が迎えに行ったとき、リクは妹のイロハを見て、安堵の表情を浮かべていました。リクの手を握るイロハの小さな手は、兄を想い、なぐさめ、未来の展望など皆無でもいいから、共に明るく一緒に進もうと言っているようで、自然と私も涙があふれ出し泣いていました。実際のところ、医師に高次脳機能障害と言われ、リクも私もホッとしました。というのも近年、高次脳機能障害は時間をかけてリハビリすれば改善されることが多くなったそうです。高校生になれてもなれなくても、リクはリク。怒りっぽい今のリクは、いつか元の優しいリクに戻る日がくるんだと、冬の満点の空を見ながら、毎夜祈るばかりです。
2018年01月19日回復するケガとふさぎ込む心外傷性くも膜下出血で入院中の息子リク。点滴も外れ、フワフワした口調もだんだんと安定し、状態は少しずつ良くなってはいましたが…。受験まであと3か月、激しい頭痛に襲われたりと受験勉強に取り組めるコンディションではなく、そのことが息子を焦らせ、とうとう嘆くのにも疲れたのか、次第に笑わなくなっていました。そんなある日、リクの友人がお見舞いに来てくれました。Upload By ひらたともみリクは学校の友だちの気兼ねないふるまいや、屈託のない話題に、大声で笑い、ほんの数分で、こぼれ落ちるほどの若きパワーが部屋中を駆け巡っていました。それはなんだか懐かしい光景でもあり、私の心も救われたように思います。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ入院してから、ロビーに出るのはこれが初めて。歩き方もぎこちなく、息があがっているのが見ていてよくわかりました。Upload By ひらたともみつらさをこらえ最高の笑顔で友人に伝えた「ありがとう」Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみこの日友人が来てくれたことで、リクは驚くほどはしゃぎ笑い、その表情は喜びで溢れていました。勉強したいと焦り、嘆き、ふさぎこんでいたリクに対し、私は声をかけ励ましているつもりでしたが…リクにとっては軽々しく浮薄なものだったのかもしれません。ひたすら気を使ったような私の励ましは、今のリクにとって、いつも通り接してくれる友人のくれるパワーには到底かなわないものだったのです。友人達の前で、おぼつかない足取りながらも友人と肩を並べて歩くリク。それはリクの精一杯の意地でした。リクは私の知らないところでたくさんの絆をつくり育んでいました。事故後、記憶の整理や物事の理解に困難が出ている状況なので、本当はみんなの話すスピードについていくだけで必死だったと思います。それでも「友だちと歩きたかった」から見送るというリクの本心は、同情もせず、いつも通りに接してくれた友人たちへ向けた、彼なりのプライドの証なのかもしれません。15歳という粗削りな経験の中でも自分の口からふいに「幸せだ」という言葉が出てしまうほど、これまで友人達と過ごしたなんでもない日々がリクの全てであり、守りたいものであり、宝物だったのです。怖めず臆せず日常を取り戻そうとする勇敢なリクの後ろ姿を見て、子どもは親が思う以上に大人で、「うちの子がかわいそう」の愛情だけでは、もうどうにもならない年齢になったのだと心打たれた一日でした。退院まであと少し。いつか必ず、「そんなことがあったね!」と笑い合おうね!リク…!
2017年12月27日「社会がこれだけ多様性に富んだものになっている今、ひとつの型に子どもたちを押し込めるのは子どもの『生きる力』を削ぐだけでしょう」と教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さん。「一人ひとりが自分の個性に気づくようにと向けていくのが本来の教育です」と言うのは脳科学者の茂木健一郎さん。日本の教育が世界から大きく取り残されていく中、「教育とは何か?」というテーマでお二人が対談。2020年のセンター試験廃止までに「親たちが知っておくべきこと」に迫ります。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。■偏差値が「学びのアレルギー」を引き起こす茂木:僕がTwitterでこんなふうに怒ったことがあったんです。「予備校の偏差値表、『この偏差値だと、この大学』とか書いてある、あんな表を学校に貼るな! 子どもの心の傷害罪で訴えてやる!」と。そうしたら、みんなが喜んでいます。喜ぶということは、内心みんな思っているということでしょう?尾木:ひどいです! 大学名と学部名を聞いて、「ああ、偏差値あのくらいだから、俺より低い、高い」なんて瞬時に判断を下すようになっているのですから。茂木:子どもたちは、まずいご飯をたくさん食べさせられて、「もう食べたくない」という状況なんじゃないかと思います。おなかが空いたら食べますよね?子どもたちの脳が、どうでもいい情報をたくさん入れられて、もういっぱい、いっぱいになっちゃっている。アレルギーを起こしているのかな? 「学びのアレルギー」。尾木:ああっ。「学びのアレルギー」ね。それはすごく的確な表現だなぁ。■この子にとって「何」が一番大事なのか?尾木:僕が現場の教師だった頃は、「今、この子にとって何が大事か? どうするのがいいのか?」と考えて、真正面からぶつかっていきました。それが僕の教育実践スタイルだったの。茂木:尾木先生みたいな先生がもっとたくさんいたら、日本の子どもは救われるのにね。尾木:おもしろいとは思いますよ~。茂木:おもしろいし、子どもたちも、親御さんも、救われるんじゃないかなぁ。尾木:僕は、今のこの日本の現状を、どう突破するかということが一番気になりますね。茂木:教育について「理想の教育システムとは何か?」といった「議論」はよく聞きます。でも、僕が思うのは、「じゃあ、その理想の教育システムって、いつできるんですか? 10年後、20年後ですか?」ということです。いまの子どもたちは、「理想の教育システム」ではない教育を受けているという現実があります。この瞬間に、目の前にいる子どもを救えなかったら、意味がないと思ってしまうんです。教育って常に、「管理」とか「標準化」との闘いなのかもしれませんね。そういうシステムからはみ出したところを教員や親をはじめ、大人がもう少しフォローしてあげる。やろうと思えばできるはずですからね。尾木:ええ、本当に。茂木:たとえば、尾木先生がある生徒に岩波新書を毎週読めと指示した、というのは良い例だと思うんです。いまの管理主義的な教育が続いたとしても、その中でも工夫はできる。周囲の大人が、その子の個性をしっかり認めているよということを伝えればいいんです。たとえば、先生が通知表を渡す際などに、「これは、本当は違うんだよ」と言えばよい。「いまの入試制度が変わらない限り、『あなたの偏差値はここかな』という話はしなければいけないけれども、どこの学校に行ったって、一生懸命やれば大丈夫なんだよ、偏差値で人の価値が変わるわけじゃないんだよ」ということを、本人の長所とともに伝える。そういうことを言ってあげれば、それで救われることがきっとあるはずです尾木:簡単にできますよ。そこは、個人の裁量、工夫の範囲ですから。そういう大人の姿勢が大切だと思います。●尾木先生の教員時代のエピソード教員時代に、一人やたら優れた子がいたのです。「この子はすごいわ、能力を伸ばさなきゃ」と思って、1週間に一冊、岩波新書を読みなさいって言ったのです。それで、何を読んだかを全部報告させたのです(中略)やっぱり、高いレベルの学びや世界に挑戦していく、視野を広げていくというリードをこの子にはしてやらないと、変な天狗、井の中の蛙で終わっちゃうと思いました。彼にはもっと高い峰に立ってほしかった。出典: 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹 茂木健一郎/中公新書ラクレ)より抜粋 ■お父さんの教育観、お母さんの教育観茂木:昔はお父さんお母さんに、学校が偏差値とか言っていたって、そんなのうちは関係ない! っていう強さがあった。尾木:それぞれの家庭が生活に根ざした独自の伝統的な価値観を持っていたんですよね。いまは、まるで逆です。学校の価値観の中に同心円状に各家庭がストンとはまってしまっている。むしろ、家庭の方が求めている。茂木:昔の人の伝記を読んでいると、お父さんの教育観、お母さんの教育観とかがすごく感じられますよね。本当はそこがすごく大事なのかもしれない。教育再生には。■ブレない親の「個」教育が個性を伸ばす尾木:内心ではみなさんそれぞれに結構思っていることがあっても、なかなか言い出せないだけなのかもしれないですね。茂木:それを、どんどん、言っていけばいいんじゃないのかな。僕が見ていると、意外と、強い親に育てられた子どもって大丈夫な子どもが多い気がします。尾木:たしかにその通りだと思います。子どもの個性―すぐれた面も気になるところも、かくれた才能も含めて―を一番的確につかんでいるのは、何といっても親御さんなんですから。すべての子どもたちが、本当に伸び伸びと自分の持ち味を生かしながらどこまでも成長していくためには、「個別」教育が最適ですよね。個性を伸ばそう、寄り添って成長をサポートしよう、そういう発想と姿勢を意識的に強く持たないと、一斉主義や集団的指導・教育の甘言にまどわされ、巻き込まれてしまうように感じています。■「挑戦する脳」を作るためにママができること尾木:2020年には、大学入試改革を中心に据えた抜本的な教育改革が行われます。戦後7度目の改革ながら、ここまで大がかりな改革は初めて。でも、そこまでしなければならないほど、日本の教育はどうにもならない状況に来ているのです。茂木:まずは、ママたちが『当たり前』や『常識』をうのみにせず、自分のフィルターを一度通して考えてみることです。それは自分自身の思考や感覚に対する肯定でもあります。いかがでしたか? 「挑戦する脳」を作るために、いま、ママができること。それは、まずママ自身が、あふれる情報や「常識」を妄信せず、自分の頭で考えてみることのように私は感じました。■今回取材にご協力頂いた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月14日「子どものやる気、主体性を尊重したほうが、教育は良い結果が出ることが多いのです」と言うのは、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さん。一方で、「子ども達の学ぶことに対する感動や好奇心が、どうしてここまで下がってしまっているのか」と、危惧する脳科学者の茂木健一郎さん。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。そんなお二人が出版した本『教育とは何?』の中では、子どもの「生きる力」についてもお話されています。子どもの「やる気」や「主体性」。ママにとって、関心の高いキーワードなのではないでしょうか?■なぜ子どもたちは「学ぶ意欲」を失ったのか茂木:大学で教えていて、「どうしてこんなにやる気を失っている子が多いのか」と、強い危機感を感じています。僕は、それを「学力低下」だとか、「偏差値が●●の学校の生徒だからそうなのだ」みたいないい方で説明するのは、根本的に間違っていると思うのです。尾木:僕も大学で教えていて、学ぶ意欲を失った大学生が増えていることが、とても気になっていました。おそらく、中高時代に知的な学びにおけるドキドキ感をあんまり味わったことがないのではないかと思うのです。学ぶことによって、世界がパッと広がるような感じ、あの感覚、知的興奮を知らないのでしょうね。茂木:本来、すべての子どもには、知的好奇心があって、目を輝かせていたはずなんです。けれども、日本の教育を受けているどこかで、そういう心を殺されてしまった…。だから、彼らはある意味、「被害者」なんだと僕は思っています。■子どもの“好き”を応援してでは、子どものやる気にスイッチを入れるために、ママたちはどうすれば良いのでしょう?尾木:まずは、わが子のことをよく観察して、その子の興味・関心があるものを見つけ出してあげることが大切です。以前、体操の内村航平選手のお母様に直接話を伺ったことがあるのですが、もともとご両親はサッカーか野球をやらせたかったそうです。でも、彼はそちら方面にあまり関心を示さなかった。トランポリンが好きで、跳ねたり回ったりするのに夢中になっていたから、誕生日にトランポリンを買ってあげた。そういうところから、どんどん体操にはまっていたそうです。お母様の話を聞いて、他人との比較ではなく、その子の自己決定を尊重し、大人が“個”に寄り沿うことで、子どもの力は無限に伸びていくのだと実感しました。■松岡修造さんは「がんばれ」という言葉が嫌い?尾木:また、元テニスプレーヤーでスポーツキャスターの松岡修造さんと対談させていただいたときのこと。修造さんが、「僕、『がんばれ』という言葉が一番嫌いなんですよ」と切りだされたので驚きました。「でも、いつも『がんばれ』と声をかけているじゃないですか」と言うと、「僕は自分からがんばれと言ったことは一度もないのです。本人が自分で『がんばる』と言ったときだけ、『だったらがんばれ』と言っているんです」とおっしゃった。これは、ものすごく本質をついた言葉です。錦織圭くんや萩野公介くんといった、若くして世界レベルで活躍しているトップアスリートたちの話を聞いても、自分が興味を持ったことを、自分でしっかり考えてやっていく中で、確実に成果を出しているのです。■子どもの「生きる力」を育てるために茂木:脳科学者として言いたいのは、一人ひとりの子どもの中に、必ず「個性」はあるということです。その個性を、それぞれに見いだすようにしていかなければならない。いまの教育ではそれを見いだす機会を与えられていません。一人ひとりが自分の個性に気づくようにと向けていくのが本来の教育です。尾木:日本では「一斉指導」ばかりを重視して、ちょっとでも基準からはみ出す子は白い目で見たり、排除したりしがちです。でも、大人が一方的に枠を与えそのなかで競わせていては、子どもたちの可能性を狭めることにしかなりません。これだけ多様性に富んだ社会になっている今、一つの型に子どもたちを押し込めるなんてナンセンス。そんなの、子どもの「生きる力」を削ぐだけでしょう。そうではなく一人一人の多様な個性を尊重すれば、子どもたちは大人の想像を超えてどんどん成長していくはずです。次回は、「2020年の大学入試改革までに、親が知っておくべきこと」です。■今回取材にご協力いただいた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月13日「海老蔵さんは東大には入れませんが、ハーバード大なら合格できるかもしれません」と言うのは、脳科学者の茂木健一郎さん。偏差値に重きを置く日本の教育に強い危機感をお持ちです。一方で、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんは「茂木先生が感じていらっしゃる日本の教育の『おかしさ』とその分析の的確さに驚嘆しました」と、おっしゃいます。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。そんなお二人が、日本の偏差値教育、日本の教育の未来について語った対談をまとめた『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』を出版されました。お二人の教育論、偏差値システムの問題点、そして親が家庭で何をすべきかについて、本の内容をご紹介します。■「挑戦する脳」は、本来だれにでもある「挑戦する脳」。このキーワード、ちょっと、気になりませんか? もし、物事に意欲的に取り組める脳、いわば挑戦する脳があるのなら、その育て方を知りたいものです。茂木さん(以下、茂木):人間は生まれると、やがてハイハイしたり、立ったりする。あれは、全部、挑戦です。人間は、子どものときからずっと挑戦をしています。挑戦する能力、すなわち「挑戦する脳」は、本来だれにでもあるものです。それを「挑戦しない脳」にしてしまうものは何か? それをしっかり考えてみる必要があります。僕は、その理由のひとつに偏差値に重きを置く「日本の教育システム」があると考えています。尾木さん(以下、尾木):日本の教育の癌(がん)とも言える偏差値主義について、日本人はもっと現実を直視しなければなりませんね。茂木:たとえばアメリカの入試には、偏差値の概念はありません。歌舞伎役者の市川海老蔵さんは、僕に「日本の教科書は、読んだことがない」と豪語されていました(笑)。彼は日本の最難関、東京大学には入れないでしょう。けれども、ハーバード大学なら、彼を合格させると思いますよ。彼は歌舞伎役者としては超一流ですからね。この違いが日本の教育が抱えている問題点を浮き彫りにしていると思います。■マジメに終わっている日本の教育偏差値って、そんなに悪いもの!? ママ世代にとっては、「偏差値をあげるために勉強をする」というのは、ごくあたり前の感覚。すぐにはピン!ときませんが…。尾木:僕は、何年も前から著書などで、日本の学校や教育現場は『博物館』『化石』だと言ってきました。日本の教育が世界の流れから取り残されて、20年近く経つのではないでしょうか? マジメな話として、今の日本の教育は終わっています。茂木:そもそも、人間の能力はいろんなとがり方があります。たとえば役者としてとがっている人と、学者としてとがっている人は、とがっている部分がまったく違います。こんなふうに、本来、いろいろな方向に向いている人の能力は、比べられるものではないんです。つまり「偏差値」というモノサシだけでは、人間を評価する方法としてはまったく足りないのです。■「探究科」を新設して進学校になった堀川の奇跡「人間の能力は、偏差値というモノサシでははかれない」と言われても、現実問題として、わが子は偏差値で評価されています。そうではない学校なんて、あるのでしょうか?尾木:実際に「結果を出した」という意味では、京都の市立高校である堀川高校のお話は、説得力があるかもしれませんね。堀川高校で「探究科」を新設したところ、1期生が卒業した2001年には、国公立大学の現役合格者数が106人になりました。その前年は6人だったので、「堀川の奇跡」とも言われました。その後、京都大学にも毎年30人台の合格者が出るようになり、堀川高校は京都の公立高校ではトップと言えるような進学校になっていきました。「探究」というのは、社会や身近な生活の中から生徒自ら課題を見つけ出し、実験や調査などをもとに論文をまとめ発表するという授業活動です。たとえば、琵琶湖の水を浄化するにはどうすればいいかといった調査研究を3年間続けてそれを卒論にまとめます。生徒が100人いれば100通りの探究がなされ、それを先生がサポートする。先生だけでは指導しきれないので、京都大学の大学院生などがアシスタントに入ります。■「受験勉強」をするために必要なもの偏差値主義ではない学校で、しかも受験に直接、役に立たなさそうなことをして、なぜ難関の京都大学に合格できるのでしょうか?尾木:受験勉強の土台に、「この学校で、これを学びたい!」という強い想いがあるんです。自分なりの探求を続けているうちに、「京大の○○先生の研究室に行きたい」「東大の○○先生のゼミに入りたい」というような目標を持つことになり、生徒はその目標達成のためにがんばります。偏差値の高さや有名大学かどうかではなく、自分の内側から沸いてくる強いモチベーションがあれば、何とかなるものなんです。この例からもわかるように、子どものやる気、主体性を尊重したほうが、教育というのは良い結果が出ることが多いものです。次回は、子どもの「やる気」や「主体性」について考えます。■今回取材にご協力いただいた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月12日成績の上がった通知表を手にしたまま、入院生活へ…体育の授業で事故にあい、そのまま救急車で運ばれ外傷性くも膜下出血と診断された受験生の息子リク。事故にあった日は学期末で、リクは通知表を受け取るのをとても楽しみにしていました。というのも中2までの通知表は5教科オール2だったものの、3年になって勉強に精力的に取り組むようになり、テストの点もあがっていたからです。学校から救急車で運ばれそのまま入院となったリクのかわりに学校から通知表を受け取った私は、また車を走らせ病院に急ぎました。私の胸中は、一刻でも早く、リクにこの通知表を見せたい思いでいっぱいでした。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ空腹を訴えるリクをかわいそうに思いつつも、食欲があることに少しほっとしながらこの日は病院をあとに。…本当に長い1日でした。小さいころから、リクは人よりケガの多い子でした。でも、こんなに不安になったのは今日が初めてです。昼間、不安な気持ちを抱えながら、リクが受け取れなかった通知表や置きっぱなしになってしまった勉強道具を学校に取りに行くとき、ふとリクが生まれた日のことを思い出していました。小さく産まれた赤ちゃんのリク。いっしょに産院から帰ることが出来ず、全身管だらけで数か月ガラスケースの中にいました。私は毎日、母乳を泣きながら絞り、車を走らせその母乳を届けていました。そして、ガラス越しの赤ちゃんのリクに、「元気ならばそれでいい」と心から願っていたのです。それが、成長とともに他人と比べ、言葉が遅いとか、字が読めないとか、そんな不安で勝手にイラ立つようになり…いつの間にかあの日の「元気ならそれでいい」は、もうどこかに置いてきてしまっていました。しかし今回の事故で改めて、リクが生まれてきたときの初心を思い出すことができたように思います。入院することにはなりましたが、こうして今、リクと会話ができることや、普通にお腹をすかした15歳の屈託のない姿を見ているうちに、いつのまにか私は受験云々をどこかに放り投げ、リクが産まれてきたときの「元気ならそれでいい」という気持ちでいっぱいになっていました。リクの不安が爆発、自分はいったいどうなってしまったのかとパニックに!そのまま入院となったリク。私は毎日、着替えを届けたりしながら、リクの様子を見舞っていました。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみイライラすることも、集中できないことも、頭の整理がうまくできないことも、ケガのせいではあるけれど、発した言葉は素直なリクの今の気持ちだったと思います。その溢れんばかりのリクの不安は、ただただ悔しくてどうしようもなくて、泣き叫ぶしか手立てがなかったのでしょう。お母さん、リクの悔しい気持ち、分かるよ。焦る気持ちもわかる。勉強頑張ってきたの、知ってるからね。そりゃそうだよね…。でもさ…リク…、でも‥‥…でもの続きが出てこない…。情けないけど、親として、母として、人として、どんなふうになだめていいか、どんな言葉が的確か、病院を後にしてからもずっと考えあぐねていました。今のリクの気持ちにピッタリくるような言葉をかけてあげることは出来なかったけれど。「元気ならそれでいい」本当に今、私の気持ちはそこに再び立っています…。
2017年12月12日息子の志望校とは?中学3年生の夏休み直前に、突然の告白Upload By かなしろにゃんこ。高校受験に向けて塾に通わせたりしたものの、息子は勉強に熱心ではありませんでした。中学3年生になっても「受験のことは話したくない!」と怒り出す始末で、志望校の話はまったくできない状態。当時、私と夫は、普通科の公立高校に進んでほしいと考えていました。地域には、特別教育支援のモデル校となっている普通科の公立高校があり、発達障害がある生徒もそうでない生徒にも丁寧な指導をしてくれる高校だったので、そこがいいんじゃないかと考えていたんです。中学3年生の夏休みに入る直前、ようやく息子から高校受験についての話をしてきました。実は行きたい学校が決まっていて、その学校の夏休み体験授業を申し込んだというのです。そこは自動車整備士を目指す生徒のための、私立の専修高校でした。「この学校じゃなきゃ、すぐ辞める」息子の意思は固かったUpload By かなしろにゃんこ。専修高校は、普通科の学習内容に加えて機械実習のカリキュラムもあり、両方学べる学校でした。ですが、私立です!わが家はぶっちゃけ裕福ではありませんから「ムリ――!私立とかムリ――!」なんです。でも息子は「その学校以外は行きたくない、普通科高校には興味がない!」と言います。オイオイ!親の懐事情考えろや!と先に述べた地域にある公立高校を勧めたのですが「普通科高校なんかでやりたいことない、入学しても面白くなかったらすぐにやめる気がする」と言うのです。大好きなことを学び、仲間と思う存分語り合える高校生活をUpload By かなしろにゃんこ。「親を脅す気か?」と思いましたが(笑)、息子がどうしてその学校を選んだのか聞いてみたところ…「自分と同じ車やバイクが趣味の仲間を作りたい」「普通科高校にはない車の部活動をやりたい」「今までは友達とマニアックな話ができなかったから、思いっきりしてみたい」「メカニックを勉強したい」という答えが返ってきました。確かに友達との会話では、ADHDの特性でもあるマニアックな会話をしてしまうことを避けるように、そして早口にならないようにと注意してきました。そういったことをを注意していたので、中学校では友達と仲良くやってこれたものの、本当は自分の好きな話を思う存分したかったんだネ。アツく語るところはやっぱりADHDだと感じました。息子自ら申し込む、その変化がなによりうれしかった!Upload By かなしろにゃんこ。息子は勉強は苦手ですが、好きなことでは集中力を発揮することができます。だから将来は、自分の好きな車関係の仕事をするのもいいんじゃないかと思いました。発達障害がある子は”好きなことや特技を伸ばして育てたほうがいい”ともいいますから、子どもがやりたいことを見つめたなら、それをバックアップしてあげてもいいかな?と、私も考えるようになりました。なにより、受験に無関心かと思っていたのに、自分で体験授業を申し込んでいたことがとても嬉しかったんです。自分はこの学校でやっていけそうか?体験授業を受けて確認していた息子ですが、それが相当楽しかったようで…。なんと体験授業開催の度に参加し、結局3回も受けていました(笑)ウキウキ高校生活を夢見る息子に、母は…Upload By かなしろにゃんこ。体験授業で、部活の説明も受けて帰った息子は「入学したらどの部活に入ろう?どれも楽しそう。迷う~」と学校のパンフレットを眺めてウキウキしていました。部活はすべて、車やバイクにちなんだ活動なのでマニアには興味深々でたまらないようです。そこまで専修高校に行きたいのならば行かせてあげたくなるのが母親です。志望校について言い出せなかった、本当の理由とはUpload By かなしろにゃんこ。しかし夫は、「将来の職業の幅を広げるためにも普通科高校から4年生大学に行くべき!」と考える人。しつけには厳しいですし、息子にとっては脅えるほどコワイ存在の父親です。今まで高校受験の話をしたがらなかった理由は、何も考えていなかったのではなく「絶対お父さんに反対されるから、言いたくなかった…」という理由だったと分かりました。私が説得したところで夫は反対するだろうと、夫に息子の志望校の話をできないまま、願書提出の期日が近づいてきます。それに私立の学校は入学金や授業料も高い。私自身「支払っていけるだろうか?志望校変更するべきか…」とも悩んでいました。金欠だったわが家が、どうやってお金の問題を乗り切ったか…そして息子は、どうやって父親を説得したのか…それはまた、次の機会にお話させていただきま~す☆
2017年11月28日LDでも、勉強の成果が出なくても…めげない息子Upload By ひらたともみLD(学習障害)のある息子は現在中学3年、受験生。部活に、文化祭に…と精力的に中学生活に取り組んでいましたが、勉強の方はというと、教科によっては1ケタ台のテストの点を取ってきているものもありました。しかしそれでも、たとえ課題の答えが間違っていたり、テストでなかなかいい結果がでなくても、めげずに根気強く、毎日をいつも通りにこなしていました。その姿勢と粘り強さには、感動すら覚えます。そして部活も引退になった夏休み。リクのライフスタイルに変化が出てきたのです。ウチの息子が…本当に勉強をしにカフェへ…?Upload By ひらたともみ当然ながら、本当に勉強しているんだろうか…?という疑念を抱き、時々こっそり偵察に行ったのですが…Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみまさにミラクル!結果が出だしたのです。LD検査時に言われた「開花」の可能性の話を思い出したUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ「普通科高校に入りたい」そう言ってはいたものの、正直、なかなか点数が上がらなかったリク。口には出しませんでしたが、私の中には普通科高校進学以外の道もあるだろう…と考えていました。が!それは時期尚早だったと思い知らされることに!徐々に努力が実りだし、校内順位も上がってきたのです。受験はリクにとって、人生最初の大きなチャレンジの場。今はとにかく、どういう形であれ、リクの未来に希望があればいいな、と願ってやみません。
2017年11月14日平成30年度の「東京都立高等学校募集案内」が発表。障害への合理的配慮は?出典 : 東京都教育委員会から、「平成30年度東京都立高等学校募集案内」が発表されました。全日制高校の推薦入試の場合は2018年1月23日(火)が、学力検査の第一次募集の場合は2月6日(火)・7日(水)が入学願書の受付日となります。平成30年度東京都立高等学校募集案内入学試験が差し迫ってくる中、障害のあるお子さんや保護者の皆さんにとって、受験時に特性を踏まえた配慮をしてもらえるのかが気になるのではないでしょうか。今回の記事では、具体的にどのような合理的配慮が可能か、またその申請方法などについて、都立高校の場合を例にご紹介します。「障害者差別解消法」で、受験時の合理的配慮を義務付け2016年4月に施行された「障害者差別解消法」では、障害がある志願者が公立高校を受験する際、障害による不利益が生じないような配慮について申請があれば、過度に負担にならない範囲内で合理的配慮を提供することが義務付けられました。障害者差別解消法でも定められているように、都立高校での入学試験でも障害特性に応じた合理的配慮がされています。学力検査、小論文又は作文、面接等において、検査方法、検査時間、検査会場等についての特別な措置を申請することが可能です。志願者の障害の特性等を考慮した上で、問題用紙・解答用紙の拡大、英語リスニングテストでの座席の配慮、別室受検、検査時間の延長、記号選択式での受検、ICT機器の使用、介助者(代筆者や音読者などを含みます。)の同行などが認められます。また、現住所から通学至便な全日制又は定時制の高校を志願する場合、選考の特例を申請することが可能です。合理的配慮の例としては、書字に困難がある場合:・問題用紙を拡大して記入をしやすくする・試験時間を延長する・パソコンを使用して作文問題に解答できるようにする識字に困難がある場合:・問題用紙にルビをふる・介助者が検査問題を読み上げるといったことが考えられます。車椅子を使用する場合などは、検査会場となる教室の階数や机の位置、高さなどへの配慮も申請できるでしょう。ただし、志願者の特性や都立高校側の状況によって、可能となる配慮の内容は異なるので、中学校を通して早めに申請することが大切です。なお、合理的配慮を求めたからといって受験の合否判定で不利になることはありません。都立高校受験の合理的配慮、申請手続きの締切や方法は?出典 : 申請は、在学する中学校を通して行います。まず、担任の先生に相談し、中学校長を通じて志望する都立高校の学校長へ、所定の申請書を用いて申請します。申請後、中学校・都立高校・東京都教育委員会で、志願者の特性や、中学校での学習指導の状況などを考慮した対応を調整することになります。都立高校への申請締切は2017年12月22日(金)までですが、早めに申請ができると、その分余裕をもって都立高校とのやりとりをすることができます。中学校に在籍していない場合は、都立高校入試相談コーナー(電話 03-5320-6755)まで問い合わせます。高校入学後の学校生活での合理的配慮についても相談できる?出典 : 障害がある生徒の場合、入学試験だけでなく、入学後の生活でも合理的配慮が必要となることがあります。学校生活における合理的配慮についても、志願する都立高校に事前に相談することができます。入学試験での配慮の申請に合わせて相談してみましょう。東京都以外の公立高校受験での合理的配慮の対応は?各都道府県それぞれで対応の方法や基準は異なるため、すべての都道府県で都立高校と同様の配慮があるとは限りません。詳しくは、在籍する中学校の先生を通して確認をする必要があります。子どもたちが、未来への一歩を踏み出せるように出典 : 障害があっても、その特性や困り事に応じた合理的配慮を受けることによって、自分の力を発揮して入学試験に臨むことができるようになります。志望校に合格する。そのことで、子どもたちは未来へ向かう道へ踏み出していくことができます。そのためには、自分の力を発揮できる環境をつくることが大切です。これから高校受験を控える生徒さん・保護者の方々は、まずは中学校の先生に相談をしてみましょう。
2017年11月10日秋から始まる小学校受験は、合格を目指して1年くらい前から準備している家庭が多いようです。なかでも国立附属小学校は、学費が私立に比べて安かったり、ほとんどかからなかったりする学校もあり人気があります。しかし、だれもが国立小学校を受験できるわけではありません。そんな、意外と知られていない、国立小学校の注意点をご紹介します。■「国立」なのに受験できない?国立附属小学校は各都道府県にあり、地方在住でも受験するチャンスはあります。おもに国立大学の教育学部の附属校として位置づけられていましたが、大学直属に編成されてきています。しかし、学区はエリアや通学時間によって学校ごとに決められていて、その範囲内に住んでいないと受験資格さえ得ることができないことになります。受験のために引っ越したり、子どもが生まれる前から将来を見据えて家を決めたりするママもいるほど。学区の考え方は、学校によって異なります。国立小学校の受験を考える場合は、まずは自宅が学区内にあるかの確認が必須となります。■受験に合格しても入学できない!?国立小学校にも受験があり、試験内容は行動観察や運動試験など、学校によってさまざま。受験前に傾向を知り対策する必要があります。しかし国立小学校と私立小学校の大きな違いは、基準をクリアする能力を身につけても合格できるとは限らないことにあります。なぜなら、公平を期すため国立小学校は抽選を導入する学校が多いから。抽選を突破した子だけが試験に進む学校もあれば、試験後に抽選を行う場合もあります。これに漏れたら、どんなに考査で合格しても、不合格と同じ結末になってしまいます。試験については塾などでも対策できますが、抽選ばかりは運頼み。このため、子どものがんばりを無駄にしたくないと考え、抽選がなく努力が反映されやすい私立校を選ぶママも少なくありません。私が子どものころにも、国立小学校には抽選がありました。わが家は学区内にあったので親は受験を考えたようです。しかし、父も母もくじ引きではティッシュなどの末等しか当たらないほどくじ運がなく…。これでは入学できるはずはないと、受験をあきらめたそうです。■受験番号が早いほうがいいってホント?小学校受験では、「受験番号が早いほうが有利」という説があります。私立校の場合は、その学校に入学したいという熱意を示すためといわれますが、国立の場合はどんな理由があるのでしょうか?国立小学校の場合、よくいわれることが、行動観察などをスムーズにクリアするため。そのため、できるだけ早い番号を確保しようと、親が朝早くから並ぶ光景が見られます。このウワサは本当なのでしょうか? 実際に子どもが小学校受験を経験したママたちの体験談を紹介します。●集団行動で巻き込まれないために「国立校は塾に通う子だけでなく、家が近いからと記念受験する子が少なくないと聞きました。記念受験の場合、受験対策として集団行動の練習をしていないお子さんがいるので、もし一緒のグループになってしまっうと、巻き込まれやすいと塾で教わりました。受験番号が早いほうが本気で受験を考えている家庭が多い傾向にあると言われ、本命ではなかったけど早起きして並びました」(41歳・小学校5年生のママ)●受験番号は月齢順「受付後に受験番号を月齢順に並び変える学校もあるそうで、そんなに気にしなくていいといわれました。それでも、やっぱり気になるので早く並びましたが、抽選に漏れたのでわが子は公立通いです」(40歳・小学3年生のママ)学校によって条件が異なるようですね。志望校の情報を早めに収集して、対策したいところです。■「附属」といってもエスカレーター式ではない大学の附属学校であるならエスカレーター式を期待するところですが、国立の場合はそうではありません。中学入学時はあらたに外部生が入ってくるため、全員が進学できない場合もあります。だから日々の勉強は、とても大事です。在学中に、子どもがほかの中学校に魅力を感じることがあるかもしれません。もし外部の学校を受験をする場合は、内部進学の権利が失われる学校もあるようです。また、附属高校を設けていない学校もあり、その場合は必然的に外部受験することに。志望校がどのような仕組みになっているのか、あらかじめチェックしておきましょう。■授業中に常にだれかにみられている?多くの国立小学校は、教育研究校として位置づけられています。そのため、先生が研修などで不在になる可能性も。また、教育実習や視察なども行われるため、常にだれかに見られている状態で授業を受けることが多いようです。国立小学校出身の知人に話を聞いたところ、「教室に知らない人がいることが多かった」とのこと。最初は気になったものの、次第に慣れてきたそうです。この人に見られた環境での授業は、慣れる子と慣れない子がでるかもしれませんが、えてして子どもは順応性が高いため、あまり問題にはならないかもしれません。ちなみに前述の知人いわく「公立の高校では見学者がいないので違和感があった」とのこと。また、新しい教育を実験する場でもあるので、最新の教育を受けるチャンスがあります。これはほかの学校ではなかなか体験できないことです。国立というだけでブランド化されている現状。お受験を挑戦してみたくなるかもしれません。しかし、それだけを判断材料にするのではなく、子どもの将来を考えたうえで検討したいものですね。
2017年08月12日愛するわが子にはできるだけ幸せになってほしいというのは、子どもを持つ親なら誰しも考えることではないでしょうか。熾烈な受験戦争や就職活動など年代ごとに競争が行われているだけに、心配な気持ちをもつのも仕方ないのかもしれません。しかし、親の期待が大きすぎるために、子どもがそれを負担に感じてしまうこともあります。また、あれこれと大切に育ててきたにも関わらず、子どもが思ったような成果を出せないことがあると、失望してしまう親もいるでしょう。今回は、手塩にかけて育てた子どもが期待通りにならなかった人の声と、その対処法をご紹介します。●(1)正しいレールに乗ってくれなかった『小学校受験をさせて、いわゆる人気校に入学させることができました。合格するためにお金や時間は惜しまず、そのためにさまざまな努力を続けてきたのです。しかし中学に入って徐々に成績がさがり、高校では学校に行かない日が増えてきました。最終的に不登校となり、きちんとした企業に就職するという夢は叶わなくなってしまいました。「こんなはずじゃなかった。こんな子、私の子じゃない」とまで思ってしまいましたね。普通の幸せを願っているだけだったのですが』(40代女性/パート)有名な大学を出て、一流の企業に就職し、平穏な結婚をするのが幸せだと思っている親は少なくないでしょう。しかし、子どもが自分で行った選択を尊重することも重要です。子どもの人生は子どものものであり、決して親のものではありません。親は、レールを敷いてそれに乗せるのではなく、あくまで見守ることに徹する のです。「夜更かしする」「学校を休む」「勉強をしない」というのは、すべて子どもが選んだこと。それを認めず、「親の教育が悪かった」と思い込むのは、エゴと言うほかないでしょう。たとえ親の望んだレールが一般的には正しいものだったとしても、子どもの成長には失敗することも必要なのです。●(2)身に付かなかった生活習慣『健康な体と規則正しい生活習慣さえあれば、他にはなにもいらないと思っていました。最低限のしつけができていれば外で恥ずかしい思いをすることもないでしょうし。しかし、私の思いは子どもに伝わらなかったようで、散らかし放題の部屋に暴力的な態度。一人暮らしを始めてからは外食や弁当ばかりできちんとした食事も取っていないようです。これまでの私の努力はなんだったのでしょうか……』(40代女性/主婦)わが子のこととなると、日頃の些細なことも気になってしまうという親は多いでしょう。あらゆる行動にケチをつけ、望み通りの行動ができなければ叱責する……。しかし、これを受けた子どもはどう感じるでしょうか。そもそも、規則正しい生活などをそもそも望んでいなかった可能性もあるでしょう。それに加え、押し付けられ、さらには批判までされるとあれば、反抗する気持ち になっても仕方ありません。「恩着せがましい」とさえ言えるのではないでしょうか。●(3)苦手なことが多い子どもになってしまった『うちの子は他の子どもたちより「できないこと」「苦手なこと」が多いように感じます。普通のことができないというか……。それが原因でいじめのターゲットになってしまうようなことがあれば、後悔してもしきれません。子どもをきつく叱ることも多いですが、その後「どうしてわかってくれないの?できるようにならないの?」と自己嫌悪してしまいます。かといって、褒めて伸ばすというのも違う気がして、子育てに自信がありません』(30代女性/事務)親というものは、子どもの欠点を見つけると心配になり、平穏な状態ではいられなくなります。「あれはしちゃダメ」「どうしてこんなこともできないの」という言葉は、「他のみんなができることを当然のようにやってほしい」という思いがあるからです。これは“否定”することを意味します。しつけや教育を、欠点をなくすことだと思っているから です。しかし、親の失望は子どもを次第に無力にしていきます。弱みを見つけて指摘するのは簡単です。人と違う部分を探して、それがおかしいと言うだけ。反対に、強みというものは人と違うからこそ強みなのであり、それを見つけ、良い部分だと考えることは簡単ではないでしょう。しかし、これは褒めればいいということでもありません。結果に着目して褒めることは、子どもが親の目を気にして行動することにつながるためです。大切なのは、子どものことをよく観察し、しっかりと対話することです。----------いかがでしたか?最近では毒親という言葉も注目され、親のあり方というものが考え直されているのかもしれません。安易に叱るのは簡単です。時には我慢を強いられることもあるかもしれませんが、忍耐強く向き合ってみることが大切ではないでしょうか。●文/パピマミ編集部●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年07月31日夏が終わり秋の風を感じるころ、年中さんや小学校3年生の子どもを持つママ達が、顔を合わせれば必ず出る話題なのが「小学校(もしくは中学校)受験をするか、しないか」。受験派は、この頃から本格的な受験準備に入る時期だからです。最近は受験準備のスタート時期もどんどん早くなり、受験塾は増え、知育教材やおもちゃの売れ行きは伸びていると聞きます。子どもが生まれた時から「自分の出身校に入学させたい!」と受験を考えている家庭であれば、迷いなく受験の準備となるのでしょう。しかし、「周囲に受験する子どもが多いから、うちも考えたほうがいいのかな」、「なんとなく公立の教育に不安を感じる」など、受験に対して興味はあっても、迷いや不安が多いという方が大多数でしょう。■「大変な受験」になりやすいのは?この時期から、親子関係の相談では受験関連のことが多くなってきます。その中でもよく聞かれるのが「受験準備は親も子どもも相当負担がかかると聞くので、それに耐えられるのか不安」というものです。わたしのところに寄せられた数々の相談から分析するに、「親子ともに辛くて大変な受験」に陥りがちなのは「子どもの適正より、まず志望校ありき」のケースだと思います。自分の母校だから、親が通いたかった学校だから、自宅から近くて通いやすいから、大学付属でもう受験をしなくてすむから、兄弟がすでに通っているからなど、子どもの適正を見ずに親が志望校を決めてしまう理由はいろいろです。親が通わせたい学校に合わせて受験準備をさせると、子どもの精神年齢(学力ではありません)が受験勉強に追いついていかない場合、親子ともにかなり気持ちが追い込まれるケースが多いように感じます。不安を払拭するために、塾の講座をたくさんとったり、かけ持ちしたり、個別の家庭教師をつけたりとのめり込んでも、かえって子どものやる気を失わせてケンカになり、ますます疲れて「受験はやはり大変だ」という感想だけが残ります。■受験はあくまで子育て方針を確認する一つのきっかけに小学校や中学校受験を考えることは、改めて「どのように子どもを育てたいか」を夫婦で話し合う良いきっかけになると思います。高校受験や大学受験になると、もはや親の介入する余地はほとんどないからです。まずは、子どもの学力を含めた現状を見極め、伸びしろを期待しつつ、子どもに合いそうな学校を探し二人三脚、三人四脚で受験準備を進めれば、結果がどうであっても、机に向かう習慣がついたり、興味の対象が広がったりと、いろいろな意味で子ども自身のプラスになるでしょう。私立校はそれぞれ教育方針や学問に対する理念がありますから、学校説明会などに参加すると、賛同できたり「ちょっと違うな」と感じたりと、親のほうも教育に対する気づきを得られます。そのまま地元の小中学校に進学できるのに、あえて受験するのであれば、親子初の共同作業ととらえましょう。結果より「頑張ったね!」と笑顔で終えられるよう、充実した時間としていただきたいと思います。
2017年07月30日こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているメンタルケア心理士の桜井涼です。これからの時期、学校や塾などで前期面談・保護者面談などが行われます。親は、「あんなこともこんなことも聞きたい」と思いを巡らしますよね。でも、実際に先生の目の前に座ると聞きたいことが聞けなかったという人は多いようです。私は以前塾講師をしていましたので、先生として面談の場に立ったことがあります。そのときの経験を元にして、面談での質問内容のご提案をさせていただきたいと思います。●知りたいことは何かを整理して先生は面談のときに、授業態度や成績状況の大まかな部分を用意しています。親は授業態度や成績状況の話を聞くと、たいていその後は相談形式になってしまう場合が多いのではないでしょうか。相談することもすごく大切です。先生からアドバイスをもらえたりするのですから、そこはそのままで、もう少し詳しい話を聞くことができたらいいですよね。ただ、時間が15~20分と限られています。そのため、相談に進む前に子どもの状況について具体的に質問しましょう。質問したいことは、あらかじめ自宅で箇条書きにしていく ことをおすすめします。●学校での面談の場合学校での面談の場合、学校での様子や学習状況など多くのことを知りたいと思います。先生から「何か質問ありませんか?」と聞かれたときに質問しておきたい内容は以下の通りです。【質問内容】・自主勉強の内容はどうか?(ノートの使い方や学び方のズレがないか確認するため)・子どもの授業態度で先生が気になっているところは?(子どもの様子をさらに詳しく聞きたいとき)・先生が持つ子どもへの印象的な行動は?(先生がどのようにお子さんを見ているかわかります)・クラスメイトとうまくやれているか?(子どもの様子でおかしいなと感じている人は、必ず聞くことをおすすめします)----------先生たちは、“いじめ”という言葉に大変敏感になっています。そのため、面談の場では具体的ないじめの事実がない限り、「いじめはないでしょうか?」などと聞かない ようにしましょう。その代わり、「クラスメイトとうまくやれているか?」や「息子(娘)は普段、クラスでどのように過ごしているか?」などと聞いてみましょう。●塾での面談の場合学習塾も学校と同様に、時間が限られていますので、質問内容を用意して行きます。主に学習や進路に関することがメインとなります。【質問内容】・学習の進み具合と見立て(今後どのように学習を進めたら伸びるかという相談にもつながります)・志望校に入るために必要な偏差値や勉強方法の改善(子どもの弱点などを教えてもらって、家庭学習に役立てられます)・受験準備はいつから始めて、手続きはいつくらいから?(私立受験を考えている場合は、早めに聞いておきましょう)・休みを有意義にするための勉強法は?(家庭学習だけでなく、塾の活用法などを教えてもらえるでしょう)・模試が終わった後の勉強法は?(復習のやり方などを聞いておくといいです)----------塾では学習に関することがほとんどとなっていますが、家庭で気になることがある場合、塾での様子を聞いておくことも必要かと思います。教えることに関して、塾の先生も学校の先生同様にプロ です。聞いておいて損はありません(私も当時はこういった質問を受けましたし、説明もたくさんしました)。●おわりに面談に臨むときに必要なことは、「聞きたいことを具体的に!」です。家では見せない、お子さんの頑張っている姿や心配に思っていることをしっかりと聞き出しましょう。遠慮することはありません。ただ、時間に制限がありますから、質問を簡潔にして準備していってください。その方が有意義な面談となります。【参考文献】・『尾木ママの共感子育てアドバイス』尾木直樹・著●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2017年07月12日子どもの夏休み。宿題で親子ともに悩んでしまうのが「自由研究」ではないでしょうか。自由であるがゆえ、なにをテーマにするか考えてしまうのは今も昔も同じ…。そこで今回おすすめするのが「資格取得までの体験記録」。資格を知ったキッカケやその内容、自分がした勉強法などをまとめて発表できますし、子ども自身も新たな知識を身につけることができます。夏休みの間に試験が受けられるものに限定して、紹介していきましょう!■在宅受験が可能! 手指の動きで伝えられる発見「手話技能検定」手話は、手や指などを使った動作をともなう視覚言語です。「手話技能検定」は手話の技能をはかる試験で、おもに手話を習っている人や手話を使う仕事をしている人に役立ちます。小学生におすすめなのは最も簡単な7級(受験料1,750円)です。6級以上は年3回おこなわれる会場での受験となりますが、7級だけは在宅受験が可能。合格基準は指文字の基本形(50音)を覚えてゆっくり表現、あるいは読みとりができること。試験では指文字のイラストが描かれており「なにを示しているのか」を解答用紙に記入します。学習期間の目安は8時間ほどなので、早めに取り組めばそう難しくありません。80点以上が合格で、希望すれば合格級のピンバッチ(有料)がもらえます。勉強することで、言葉をかわさず手や指の動きで気持ちを伝えられる、という発見があるのもいいですね。■ネット社会に役立つ「インターネット ルール&マナー検定」ネット社会といわれるこのご時世、子どもたちに伝えるべきルールのひとつがネット利用に関するものです。「インターネット ルール&マナー検定」はネット上でのルールやマナーの知識を客観的にはかり、正しい関わり方を学べるようにした検定です。小学4年生以上の児童、中学生、高校生の生徒、保護者、教員を主な対象としていますが級などのレベル分けはありません。WEB上から無料でうけることができ、不正解の問題はくわしい解説を読むことができるので、ネットの安全な利用法をしっかり理解することができます。「こどもばん」の受検者数は18万人を超えており、中学生が授業で受検している例も多くあるよう。欲しい人には合格証(有料)を発行することもできます。親子で一緒に受ければ理解もいっそう深まりそうです。■夜空にはせる想い。星がもっと好きになる「星空宇宙天文検定」「星空宇宙天文検定」、通称「星検」は宇宙・天文に興味がある子どもに目標をもってもらい、楽しく学んでもらうための検定試験です。おすすめは星空初心者レベルの5級受験。試験の内容は星空に関することのほか、宇宙開発や生活文化に関係するものもあります。年齢制限などありませんが、先にご紹介した2つの資格と比べ、少し難しい内容となるので挑戦するにはもってこい! 公式HPでは過去の試験問題をみることができますので「実際どの程度のレベルなのか気になる…」という人は、ぜひ確認してみてくださいね。正解率70%以上で合格、受験料は3,000円です。申込み締め切りは7月23日(日)、試験日は8月27日(日)なので夏休み総まとめのチャレンジにもよさそう。勉強用の問題集はテキストとしてだけじゃなく、星に興味をもつための図書にもなりますよ。資格取得体験は、研究テーマとしてもおもしろいですよね。今回は「夏休みに挑戦できるもの」に限定してご紹介していますが、「これ、いいかも」と興味がでてきたら、他の分野もぜひチェックしてみてくださいね。※価格はすべて税込です。<参考サイト>・ 手話技能検定 ・ インターネット ルール&マナー検定 ・ 星空宇宙天文検定
2017年07月08日ウチの息子はLDっ子!Upload By ひらたともみご覧の通り、私は歳の差兄妹の母でもあります。そんな中、この春、息子2号は中学3年生。高校進学を考える時期になったのですが…。Upload By ひらたともみ息子2号には学習障害(LD)があり、読み・書き・計算のとらえ方に偏りがあり、学校の授業や受験勉強も悪戦苦闘…果たして息子は高校生になれるのか?親である私も、心配しながら試行錯誤する日々です。LDの検査って必要?ウチの息子の場合…Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみそして検査の結果は案の定……Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ息子が学習障害の検査を受けたのは、小学校6年生のとき。担任の先生の強い薦めでした。そして検査結果は案の定LDだったのですが、検査自体はLDの太鼓版を押されただけ。(あくまでも個人の感想です)どうしたらいいかは具体的には教えてもらえませんでした。また息子はなかなかLDを受け入れられず、小学校の特別支援学級にもあまり参加しないまま、小学校を卒業。中学に進学してからも、普通クラスに在籍し、個別授業も受けていません。成績は悲惨ですが、真面目な性格ゆえに珍回答ながらも精一杯、課題やテストに取り組んでいます。LDっ子の息子、高校生になれるのか!?ですが、息子もいよいよ中学3年生。部活も夏で引退になると、真剣に進路を考えなければなりません。Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみというわけで、あらためましてはじめまして。イラストレーターのひらたともみです。思えば息子がまだ小さかった頃、絵本を読み聞かせている私に息子は「どういう意味かぜんぜんわからない。」ということが多く、その都度、本のページをさかのぼって、絵を指さしながら、ひとつひとつお話を解説して読み進めることがありました。それでも、息子の「わからない」は解消されないことが多く、そのころから何となく発達の遅れを感じていたような気がします。そして、LDと診断された息子は現在中学生3年生になりました。思春期でなにもかも「うぜぇ、うぜぇ」の息子も、英単語を覚えたりしなければ高校生にはなれません。さて、息子はどんな高校を選ぶか?高校生になれるか?子どもが自分の未来を切り開く最初の一歩でもある「高校受験」を、これから発達ナビにてコミックエッセイで綴っていきます!悩めるLDっ子とそのご家族の「なにか」になれば幸いです。
2017年07月05日小学校や中学受験を考えるママにとって、一貫校や大学の附属校を選ぶかどうかは、かなり悩むところではないでしょうか。エスカレーター式なら受験の回数を減らすることができますが、メリット、デメリットはほかにもどんなことが考えられるのでしょうか。そこで、ママ自身がお受験をしたことがある人、子どもがお受験を経験したママたちに話を聞きました。■メリット1:好きなことに打ち込める息子が、エスカレーター式の学校を卒業したというNさん(58歳)。遊びたいさかりの子どもを受験させることに「かわいそう」と思う面もあったといいます。でも一定の成績をおさめることができれば、エスカレーター式で大学に進学できたため、「外部受験よりも結果的に楽だったのかも」と、思っているそうです。「受験がない余裕があるからこそ、学生時代はサッカー部で毎日がんばっていました。社会人になったいまも当時の仲間とフットサルを楽しんでいるようです。好きなことを見つけられて、友だちや先生といまでも濃い付き合いができることもあって、一生の財産を得られたのではないでしょうか」(Nさん/58歳・社会人のママ)ちいさいときに勉強で遊ぶ時間が減るのはかわいそうかもしれないけれど、その分、受験後に思いきり好きなことに打ち込める。そして、一生付き合える仲間を見つけられる。こうしたメリットもあるようです。■メリット2:留学などのチャンスが多い母親自身が、中高一貫の女子高に進学したというYさん。同じミッション系の大学の指定校推薦が多く、それを利用して大学へ進んだそうです。「私の学校からは一般入試ではとても入れないような有名大学に行けたので、受験に関してはラッキーでしたね。オーストラリアに姉妹校があり、中学生のときから毎年のように短期留学もできました。おかげで英語が好きになり、いまも勉強を続けています。娘にも同じような環境で学ばせてあげたいけれど、学費がちょっと心配です」(Yさん/39歳・小学3年生のママ)Yさんとは別に、やはりミッション系の女子高で指定校推薦を受けて、同じくミッション系の大学に進学した友人がいます。彼女がいうには「私は、中学受験していたから楽できてよかったけど、いまの自分には娘を通わせる財力がない」とのこと。いわゆるお嬢さま学校といわれるところは学費だけでなく、友だち付き合いにもお金がかかり、余裕がないとちょっと大変な一面もあるようです。■メリット3:ママ友付き合いが楽!「うちの息子は小学校受験をしました。住んでいるところはバラバラだし、公立よりも保護者会などが少ない気がします。私は働いているので、そうした行事に休みを取られずに済むのはありがたいです。また、収入や家庭環境、考え方が似ている人が集まりやすく、保育園のときよりもママ友付き合いがしやすくなったと感じています」(41歳・小学6年生のママ)子どもだけでなく、ママにとってのメリットも見逃せませんね。これを享受するには、校風を見きわめることも重要。学校説明会などでチェックしておきましょう。■デメリット1:附属校だからといって油断できないこれまでの話ではエスカレーター式という特性をうまく生かして、大学進学、留学といった先に進むメリットが語られましたが、デメリットはどんなものがあるのでしょうか。【だれもが進学できるわけではない】「私の通っていたころの附属校は、成績順に希望の学部を選べたんです。大学の花形学部である法学部や文学部は成績上位の子でいっぱい。私は高校時代に遊んでしまって成績が悪かったこともあり、内部進学するなら二部、つまり夜間しか選べなかったんです。だからといって、外部受験するなら浪人しない間に合わないし、仕方なく二部を選択しました。有名大学の附属校だからといって、だれもが希望どおりに進学できるわけではないところもあります」(39歳・小学2年生のママ)【途中で進路が変わることも】「息子は中学から大学の附属校へ。高校生になって進路を考えだしたときに、医学部へ行きたいと言い出しました。しかし、エスカレーター式の大学には医学部がないんですよ。中学受験をすれば子どもも楽をできると考えていたけど、進路が変わることだってあるわけだし、附属校だからと油断はできないものですね。正直なところ、附属校ではなく公立にすればよかったのかなと思ってしまいます」(48歳・高校2年生のママ)中学校へ進学する時点で進路が決まっている子のほうが少ないかもしれません。附属校はエスカレーター式で進学しやすいとはいえ、必ずしもそれが子どもの夢のための進学が>一致するとは限らないことも覚えておきましょう。■デメリット2:お弁当作りが大変!「小学校では給食があったので、やっとお弁当作りから解放された! と思ったのですが、私立中学に進学してからはまたお弁当作りの日々が…。駅まで車で送っていかなくてはならないし、朝はまさに戦場です!」(40歳・中学2年生のママ)私立校は給食がない場合も多いですよね。子どもはお弁当のほうがうれしいかもしれないけど、ママにとっては大変かも!?■デメリット3:おさななじみがいない…「わたしは、幼稚園から大学の附属校に通っていたので、近所に友だちがいなくて。おさななじみに、あこがれちゃいます。学生時代も基本的には同じ顔ばかりなので、一生付き合える親友もできたけど、狭い世界で生きてきたような気がしています。人間関係がうまくいかないときは本当につらかった。高校進学時に外部受験も考えたのですが、中学受験を経験して別の附属校に入ったからもったいないし、親にも申し訳なくてそのまま残りました。いいこともたくさんあったけど、嫌な部分も見てきたから子どもが希望しないなら受験させる気はありません」(39歳・3歳児のママ)私立の場合は、みんなが近所に住んでいるとは限りません。そのため、地元に友だちがいないという結果になることも…。また、人間関係がうまく築けないと、長期にわたってつらい思いをすることもあるようです。もちろん、こうしたメリット・デメリットは、公立校にもあります。どちらがいい・悪いと決めることはできないけれど、わが子に合う・合わないは事前に検討できるはず。デメリットもしっかり把握したうえで、子どもにとって最適な道を考えてあげたいですね。
2017年06月26日「子どもの“やる気”を伸ばしたい」「口うるさくなるばかりで、どうにかなるのだろうか?」と思うことはありませんか。子どもの将来を考えている親の気持ちが伝わらず、ため息が出てしまうこともあるでしょう。では、やる気を出す方法、子どもに合った勉強法にはどのようなものがあるのでしょうか。筆者の経験をもとに、未就学、小学生、中学生とそのときどきの勉強方方法を振り返ってみたいと思います。子どものやる気に火をつけよう!まず、自分自身のやる気が出るのはどんなときなのかを考えてみましょう。目標や夢を持ったとき、認められたとき、褒められたとき、人によっては悔しいときという方もいるのではないでしょうか。私の場合は、認められ、苦労したことが報われることで達成感が得られたときに、また頑張ろうと思います。子どもたちも大人と同じです。褒められることで喜び、認められることで自信がつきます。できたという喜びや目標を達成することも自信につながります。目標は小さなものでOKです。一つひとつクリアしていくことで達成感を得やすくなります。それがつぎへのやる気につながります。失敗や悔しさも大切です。その気持ちが新たなやる気に火をつけるのです。だから、大人も一緒に悔しがりましょう。共感してもらうことで、さらにやる気が出てきます。小さなことでも親子で一緒に喜び、褒めることでやる気に火をつけてあげましょう。子どもに合った勉強法とは? 子どもを知ることから始めよう!では子どもに合った勉強法とはいったいどのようなものでしょうか。■未就学児この時期は勉強法というよりは体を動かし、思いきり遊ぶことが大切です。遊びを通して体の使い方を知り、遊び方を工夫したり楽しさを広げたりしながら、さまざまなことを学んでいます。思いきり体を動かしたあとは、絵本やお絵描きなどに集中できるようになります。この時期はのびのびと遊ばせてあげましょう。■小学生小学生になると本格的に勉強が始まります。まずは、親が子どもの勉強への向き合い方を理解することが必要です。先に遊んでから宿題をする子もいるでしょうし、宿題を終わらせてから遊ぶ子、ごはん・おふろが終わり、寝る前にやる気が出る子、朝早く起きて勉強するタイプの子もいるでしょう。それぞれ子どもたちにはタイミングがあります。親のやってほしいタイミングと子どもがやる気になるタイミングが違う場合もあるのです。子どもの勉強するタイミングを探りましょう。また、声かけのタイミングや言い方もポイントです。例えば「勉強したくない」と言ったときに、「ふーん」と親に受けながされたら、そのままやらない子もいれば、反対に勉強をし始める子もいます。いつも口うるさかった親から宿題や勉強という言葉がまったく出なくなったとき、急に自発的に勉強をし始めるという子もいるかもしれません。さまざまなパターンを試し、親に言われていやなことはなにか、親のどんな態度で勉強する気になるのかを見きわめてみましょう。■中学生中学生になると部活動が始まります。また、受験へ向け本格的に受験勉強を始める子も増えてきます。身近な友だちや先輩の意識にも変化がみられるようになりますので、そんな姿に影響され、子ども自身に自覚が生まれてくるようになります。親として、子どもがやる気をなくしてしまうような言動は避けたいですが、つい口うるさく言ってしまいけんかになることや、やる気に水を差すということもあるかと思います。思春期に入り、子どもでありながらも大人の感情が芽生えていますので、自分の置かれている立場をよく理解しています。ときには言いたい気持ちをおさえ、見守ることを心がけるようにしましょう。家庭での勉強法は?■小学生・家での勉強時間は?学校から学年別の学習時間を指定されることがあります。息子の行っていた小学校は宿題も含め「学年×10+10分」でした。1年生ならば20分間の家庭学習が必要ということになります。学校により、家庭学習に対する指導はさまざまですので、小学校からのお知らせや先生からの指導などを目安に勉強時間を考えるとよいでしょう。・宿題は?息子の小学校からは、3年生までは音読の聞き手や丸つけなどを親がやるように言われていました。親にしてみると大変でしたが、一緒にやることで子どもの意欲がみられ、親子のかかわりも深まるきっかけになったのでよかったです。親子で本を読み合うという課題も年に1回ありました。お互いに読み聞かせてもよし、同じ本をそれぞれで読んで感想を話し合ってもよしというものでした。親子で本に関心を持つことで、本を読むきっかけにすることが目的でしたが、読書は文章力、読解力など国語にかかわらず、どの教科にもつながっていくことですので、ときどき、一緒に読書をする機会を設けるのもいいかもしれません。■中学生・どんな勉強の進め方?中学に入ると自分のやり方で勉強ができるようになりますが、毎日コツコツ覚えていくことが大切です。「ノートづくり=家庭学習」ではなく、ノートを元に家で復習し覚えるようにします。わからない問題があると勉強意欲がなくなってしまいがち。わからない問題をそのままにせず、次の日などに先生や友だち、先輩に教えてもらう習慣がつけられるとよいでしょう。信頼できる相手からなら素直な気持ちで教えてもらえますので、理解しやすくなります。・いつ、どこで勉強すべき?部活動で疲れ、家ではゆっくりしたいと思うこともあるでしょう。できれば朝型勉強法に変えられるといいですね。朝型にするメリットはたくさんあります。■朝方勉強法のメリット◇朝ごはんがしっかり食べられるようになる◇受験に向けて朝から頭を働かせる習慣がつくようになる◇朝は睡眠で疲れが癒されているので、復習、暗記や問題を解くには効率がよい◇学校へ行く前の限られた時間なので、集中力がつくどうしても朝は苦手という子どももいます。その場合は、その子の一番効率のよい勉強方法を理解し、否定せずに認めてあげましょう。勉強する場所についても同じです。私の息子のように、リビングなど少し騒々しいところのほうが集中できるという子もいますので、子どもが集中できるところならば、勉強部屋でもリビングでもよいでしょう。勉強法を身につけるために塾には行ったほうがいいの? 行くならいつから?塾に関してはそれぞれの家庭で考え方がさまざまあると思います。幼稚園のときから英語や勉強の塾に行っている子もいれば、塾に行ったことがないという子もいるでしょう。その子にやる気があるのかどうかが大切ですので、まずは本人の気持ちを確認することから始めましょう。塾へ行くならいつからがいいの?子ども自身にやる気がないのに塾に入れても伸び悩んでしまうでしょうし、塾に入れることが親の安心感だけになってしまうのであれば、もったいないですね。しかし、塾をきっかけにやる気を出す子もいます。どのような塾なのか、子どもに合っているのか、ということが重要になりますので、塾に入る目的や子どもの気持ちを大切にして親子で話し合いましょう。子どもにやる気があるなら、いつから始めても成果は出ます。塾ではなにを習うといいの?ある先生から聞いた話です。「理科と社会は暗記が主なので慌てなくても大丈夫。英・数・国の3教科はわからないままでいると、ついていけなくなります」子どもの不得意教科に英・数・国があるのであれば、子どもとしっかり相談し、塾を考えてみるのもいいかもしれません。子どものやる気を育てるための親の心構え勉強は、本人にやる気があることが一番大切です。子どものやる気を伸ばすことを意識しつつ、親も子どもと一緒に喜んだり、悔しがったりしましょう。もし子どもが失敗しても、一緒に悔しがってくれる人がいるだけで励みになります。子どもにとって言うべきことと見守るべきことを見きわめ、口うるさく言うことがあっても、やる気が失われることがないようにするのもポイントです。きちんと納得できる説明をするといいですよ。じつは、このように書きながら、改めて私も実感しています。
2017年05月21日小児科外来のカウンセリング室にやってきた母娘出典 : 病院の小児科外来でカウンセリングを行っているカウンセラーの私のもとに、不登校の娘さんと母親が心理相談を受けに来ました。そのとき娘さんは中学3年生。母親の話だと中学2年生のころから学校に行き渋るようになったけれども、教師の働きかけで今は何とか相談室登校をしているとのこと。母親が説明する間、その子は一言も話さず暗い顔をして座っていました。私は「学校で何か嫌なことがあったのか」、「友だちと気まずいことでもあったのか」と問いかけましたが、無言のまま。母親は、「家で娘に尋ねても嫌なことやいじめはないと言うのです」と代弁します。医師の方では医学的処置は行わないとのことを聞いていたので、経過観察をしながらじっくり支援の方向性を探ろうと考え、「すぐには話したくないかもしれないので、時々来て状況を知らせて下さい」と言って初回の面談を終わろうとしました。しかし母親は「どこに行っても同じことを言われます。私が心配でたまらないのです。このまま一生引きこもりになるのではないかと不安です。ここで話を聞いていただけませんか」と言うのです。娘さん本人の考えは計り知れませんでしたが、母親の困り感が大きいことも鑑み、ひとまず次週も面談の予約を入れることにしました。カウンセラーと母親と娘の三者面談、しかし彼女は一言も話さず…出典 : 翌週、時間通りに母娘がやってきました。母親はこの一週間も娘の状況は変わらないことを説明してくれましたが、肝心の娘さん本人はやはり一言も発しません。母親がしゃべり過ぎるので娘さんが話さないのかと考え、母親の発言を抑えて彼女の発話を待ちました。しかしいくら待っても言葉を発しません。最後にはうなだれ、長く伸びた髪が顔を覆い、ホラー映画の「貞子」のような状態になってしまったので、「これ以上はまずい」と思い、母親との話に戻りました。親子で訪れる小児科の心理相談の時、私は特別の事情がない限り親子別々に話すことをしません。子どもは不安を抱いて訪れます。その時に親から離れて一人で知らない人と話すことは苦痛でしかないと思うからです。廊下で待たされ母親だけが診察室に通されると、そこでは自分のことを話しているに違いないが、何を話しているのか気になるでしょう。余計な不安や苦痛を子どもに与えないために親子で話すのです。まれに母親だけに伝えなければならないことがある場合は、子どもが退屈そうに見えたとき、「退屈なら廊下を歩いてきていいよ」と言って外に出します。時間的に余裕がある環境でしかできないことかもしれません。カウンセリングというより雑談?それでも続く、奇妙な3者面談出典 : そういうわけでその母娘との面談はいつも三者で行いましたが、話すのはいつも私と母親でした。それでも娘さんは毎週来ることを拒まず、一言も話さないにもかかわらず毎回1時間近くその場に座り続けていました。半年近く話しても事態が大きく変わることもなかったので、話の内容は徐々に雑談に変わっていきます。明朗快活なお母さんはニコニコしながらたくさんおしゃべりしました。よもやま話になるとつい笑いだすようなことにもなりますが、娘さんはそれでもやはり、無表情のまま。わずかでしたが相談料を支払っていただいていましたので、談笑でお金をいただくのはどうかと思い、母親に「このまま続けますか」と尋ねました。母親は「長い目で見なければいけないのは分かっているが、娘と二人でいると気が沈んでしまうので、迷惑でなければ続けさせてください」と言ったので、ひとまず継続することに。とはいえこのままずっと談笑を続けるというのも気が引けます。なにか改善のきっかけがつかめないかと、私は彼女が在籍する中学校を訪問することにしました。しかし、娘さんは中学校では人目を避けて登校し、ほとんど相談室で好きな漫画やイラストを描きながら過ごしているとのことで、変化を期待できるような情報を手に入れることはできませんでした。高校受験が迫ったある日、無言だった娘が、はじめて「やりたいこと」を口にした出典 : それからも、カウンセラーと母親が談笑するだけという、奇妙な"三者"面談が続きました。初夏から始まった面談も初冬にさしかかっていました。母親は高校進学のことを気にし始めました。私も引き受けてくれる学校があるか気になりました。そんなある日、母親が思いがけないことを話しだしたのです。「娘は、高校はイラストやデザインが学べるところにしたいと言っています。中学校で尋ねたらA高校のデザイン科があると言われたそうで、そこを受験したいと言うのですが、先生どう思いますか」。この話も三者面談の中でした。私は母親に「それは素晴らしい。本人が受けたいと言うのならぜひ受けさせるべきです」と言いました。本人が高校には行きたいと言い、志望校もはっきりと言った。母親はこのことには喜んでいましたが、実際受験するにあたっては、相談室登校で学力がきわめて不安、試験や面接に行けるかどうか、受験に失敗したらもっと落ち込みがひどくなるのではないかなど、心配でたまらないようでした。私は、「本人が自分で道を切り開こうとしているのです。今はそれを応援しましょう。失敗したらその時に次を考えましょう」と言い背中を押しました。その後。その子は自宅でも受験勉強をし、中学校では専願という受験方法を示され、無事試験会場にも行け、めでたく志望の高校、学科に合格したのです。娘さんの高校入学後も母親はしばらくの間、「また、いつ登校しなくなるか不安だから」と言い、私との心理相談にやってきましたが、不登校が生じやすい5月の連休明けまで様子を見ても特に問題は起こらず、母親も安心して心理相談を終了しました。ずっと黙っていた娘が、なぜもう一度学校に行けるようになったのか出典 : その後も娘さんが私の相談室に来ることはなく、毎日他の生徒と同じように登校し授業を受けており、部活もバスケットボール部に入り元気に活躍しているとのことでした。母親は「嘘みたい、今までのはなんだったの」とキツネにつままれたかのようでした。心理相談を続けている間は一言も発さなかった娘さんが、なぜこのように劇的な変化を起こしたのでしょうか。私が思うに、その子自身の伸びる力がもともと眠っており、表面には出ない間も、じっくりと力を蓄えていたのだと思います。不登校、相談室登校は彼女にとって不快な経験だったと思います。彼女自身もなんとかそれを克服しようと思ったでしょう。しかしなかなか克服の道が見えず、長い間ふさぎ込むことになったのだと思います。高校進学を目の前にして、やっと自分の好きなデザインを学び、本来やりたかったバスケットを行うことに道を見出し、光を見つけたのだと思います。道を見出したのは彼女自身です。それができたのはその子の成長する力によるものと思います。小学校や中学校で不登校を経験したのちに高校生になり、「休みたくなると、もうあの不登校を再び経験したくないからという気持ちになって、それで頑張って登校したんだ」と打ち明けてくれた子もいました。一人、二人ではありません。子どもたちはしっかり学んでいるのです。そしてそのような子どもの成長する力を発揮させることができたのは母親の頑張りだったのだと思います。相談室登校の娘さんを見放すことなく、少しでも効果があることは惜しまず与え続けました。それとともに母親は、娘を支え続けるために自分の心の安定も求めました。娘さんは三者面談の中で一言も発しなくても、母親の言葉、カウンセラーの言葉をしっかり聞いていたのです。自分を支えてくれる人たちの中で自分は何をすべきかを考え続けていたのでしょう。子どもは母親や家族に支えられ、母親や家族は社会に支えられるような循環が子どもたちの成長には不可欠だとの思いを深めたケースでした。
2017年05月20日◆「今できないこと」に振り回されず自分の可能性をちゃんと信じられるのが「自信」だと思いますねー吃音のきっかけを知り、浪人を余儀なくされて…その後どう向き合ったのでしょうか。岩元:それが、この行き場のない憤りや怒りは「お前ら見てろよ!!」というモチベーションになったんです。「お前ら」は一体誰なんだって感じですけど。(笑)浪人生活というのは嫌というほど自分に向き合う時間があって、徐々に「障害も環境も言い訳にしない。絶対自分に負けない。」という気持ちが湧き上がってきました。これまでにない程がむしゃらに頑張れましたね。その結果、受験した全ての国立・公立大学と難関私立大学に合格しました。ー平均評定1.5からの大逆転…岩元:いやぁ〜、本当にどうやったら1.5を叩き出せるのか自分でも不思議ですよ!!(笑)岩元:就職活動も先行き不安ではありますけど、浪人時代に培った「自分は自分に絶対負けないんだ」という心構えがあるので、きっと最後は大丈夫だと思えています。ーそういうスタンスが本当の意味の「自信」なのかもしれませんね。自分をちゃんと信じてあげられる、というか。岩元:あ〜、本当にそうだと思います。「今、何ができる、できない」なんて表面的なことに振り回されずに、自分の未来の可能性をちゃんと信じられるのが「自信」だと思いますね。それは本当に大切なことです。ーその原点が、浪人生活…?岩元:そうですね、「上手く行かなくても自分は逃げない」って信じて進めるのはあの時期があったからですね。逃げないというのは受験も就活も障害も一緒ですから、自分の基盤になったと思います。ーなるほど岩元:で、そんなきっかけをくれたのは推薦を勝手に辞退した両親なんですよね。自分が変わるための十分な時間を作ってもらったようなものだから、今は打って変わって感謝しかない、ははは(笑)。出典 : 岩元:結局ね、どれだけ人や環境を恨んでも何も変わらないじゃないですか。だから「自分の人生絶対負けねーわ!!」という気持ちを持って生きています。ー負けないって誰に?何に?岩元:「自分に」ですね!吃音だから出来なくても仕方ないって言い訳したくなる自分、障害理解の仕組みがない社会や学校が悪いって責めたくなる自分、それに「あ〜勉強めんどくせえ」って怠けたくなる自分にも…(笑)ーははは!岩元:今では自分の人生に障害があることに対しても、かなり前向きです。吃音で苦しい経験をした自分だからこそ、他の人の立場をきちんと自分なりに想像して共感して、励ましていくことができるんじゃないか、って。そんな風に捉えられるようになってからは、この吃音にも両親にも感謝しています。ま、大好きとまではいかないですけどね!(笑)◆自分の知っている常識からはみ出る人を「出来ないやつ」と社会が決めて、排除してしまうー教員を目指しているんですか?岩元:教員になりたいと思っていますけど、自分は「学習指導要領に障害についての学習を盛り込むこと」が人生の1つの目標です。今は、「30人クラスで同じように教えられない」とか「電車の中で大きな独り言をやめない」とか…自分の知っている常識や枠からはみ出る人を「出来ないやつ、変なやつ」と社会が決めて排除してしまうことが多いと思うんですね。岩元:だから自分は障害への配慮どうこうの前に、まずは「みんなが知っている枠」の部分を増やしていきたいんですよ。ー枠、ですか。岩元:深く知らなくてもいい、でも少しだけでも知識があれば「困ってるのかもしれないな」と想像することができますよね。「障害がある人もいる、でもその前にみんな同じ人間なんだ」ということを、子どものうちから学んでいけるような教育システムになれたらいいなと思っています。ーなるほど。岩元:…まぁ〜、こんな目標を持つようになったのも両親のおかげですね!なんか感謝ばっかりで悔しい!(笑)
2017年05月11日STEAM教育って何?
子育て楽じゃありません
細川珠生のここなら分かる政治のコト