3歳の長男はこだわりが強く、物事の順番などを気にする性格で、そのルーティーンが崩れることを嫌います。繊細、几帳面だなと親としては見守っていましたが、保育園に通い出したら見守るだけではいけないので、自分の思い通りにいかないときもあることを教える必要が出てきました。思った通りにできないことを、真剣に教えた父親の体験談を紹介します。 登園ルーティーン、崩れる!息子は保育園に登園するだけでも、こだわりがたくさんあります。 靴の履き方、履く順番、玄関を誰が開けるのか、車のドアを誰が開けるのか、どの扉から開けるのか、どの扉に誰が入るのか、たくさんの指示が息子から出てきます。保育園に着いてからも、それはそれは細かい決まりがたくさんあり、それを1つずつミスのないように親も気をつけます。 ある日次男を先に教室に預けて、その後に長男と次男がタッチする流れがあるにもかかわらず、先生が急いで次男を抱えたまま部屋に入ってしまいました。 次男とタッチできなかった長男は、「タッチしたかった! できなかったー!」と、廊下で泣きながら暴れました。 全力共感、作戦検討!ここからが息子への語りかけタイムです。自分の焦る気持ちは排除し、長男の気持ちを理解することに全力を注ぎます。まずは共感です。「嫌だったね。タッチしたかったね。残念だね」⋯⋯これを、本気で気持ちを込めて伝えます。「パパも、悲しいよ!」と。そして、私にも反省点があれば反省します。「パパも、先生に最後にタッチさせてください、って言えばよかったね」と、自分の落ち度も伝えます。 そこから、対策を考えます。「じゃあさ、どうしたらいいかね。今日は失敗しちゃったけど、明日はどうしようかね?」と。ここまで言うと、「明日はパパ、ちゃんと言ってよ」といったように、明日の作戦を答えてくれました! 作戦成功! 絆深まる!次の日は朝から作戦決行です。「今日はパパ、先生にちゃんと言うから、長男もタッチするんだよ! 忘れずに集中しよう!」と、半分遊びながら登園しました。この日もいくつものルーティーンをこなし、いざ次男の教室へ。 そして、作戦通りパパと長男の流れるようなコンビネーションで無事にクリアしました! そこから長男を預けるまでの時間は、仲良くお互い感謝しながらよかった点の褒め合いです。言ったことが伝わり、ましてや褒めてもくれるだなんて、また長男の成長を感じました。思っていた以上に、大きくなっていました。 怒らないことを意識し始めてから1カ月強。体感として、驚くほど長男と会話ができるようになりました。 もちろん説得がうまくいかない日はありますが、次の日にはできたりするので、潜在的に親の言葉は届いてるのだなと感じています。 これからも、決して感情的にならずに対等に接し続けていきたいです。 監修/助産師REIKOイラストレーター/大福著者:高橋ともゆき男の子2人(3歳と2歳)のパパ。普段は会社員で、妻は短時間勤務で働く共働き夫婦。育児、家事について最近ブログを始める。ライティングスキルを勉強中!
2022年11月19日子どもがひとりで立てるようになり、少なからず自分の意思が出てきて、できることが増えてくる1歳ごろ。お手伝いなどもしてくれるようになる一方で、いたずらや言うことを聞いてくれないことも増えました。このころは子どもへの伝え方、叱り方、夫との子どもへの接し方の違いに悩んだ時期でもありました。 手をあげると子どもも同じように…ついカッとなって手が出そうになってしまったり、実際に手を出してしまったり……。私は子どもをどうやって叱ればいいのかわかりませんでした。また当時、次男を妊娠していたこともあって精神的にも不安定で、ちょっとしたことでイライラしやすくなっていました。 しかし、手をあげることが多くなると、次第に子どもも同じように怒りを暴力で表現するようになってしまいました。ほかの子を叩くことはありませんでしたが、怒っているときに私や夫を叩くようになっていきました。 夫との話し合いこのままではダメだと思い、子どもを叱るときにはまずは冷静になるように意識して接するようにしました。しかし、夫も子どもを叱るとき、つい手が出てしまうタイプ。最近、子どもが私に対して暴力的になってきてしまっていることなど、子どもの日ごろの様子を夫に話し、子どもへの接し方について夫婦できちんと話し合うことにしました。 だんだんと変わっていった私も夫も、子どもへの接し方を意識して変えていくうちに、子どもが怒ったときも物や人を叩くことが少しずつなくなっていきました。子どもは親の接し方でこんなにも変わるのだと実感しました。 もし万が一、子どもに間違ったことを覚えさせてしまっても、あきらめなければ自分次第で軌道修正することは可能なのだと思います。 私も夫も親として至らないところばかりですが、これからも子どもに教えてもらいながら、一緒に成長しつつ育児に向き合っていきたいと思います。 イラスト:imasaku著者:小鳥遊美代二児の母。2歳年上の夫と2歳差兄弟、インコ2羽と暮らしている。好きなものは麻雀と読書、子どもを産んでからは育児本を読むのが楽しみのひとつ!妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2022年11月18日イライラしているときに、子どもが何かをやらかしてしまった……。そんなとき、私はカッとなって、子どもを叩いてしまったことがあります。そのときに思った気持ちとその後の行動、どう子育てをしていくのか考えさせられた経験をお伝えします。 子どもを叩いてしまった…私は子どもを毎日のように叱っています。その日は、3歳の長女が1歳の次女を物で叩いたことが原因でした。幸いなことに、次女はケガをしませんでしたが、いつもよりイライラしていた私はカッとなって長女を叩いてしまったのです。 そのときの子どもが泣いている状況と背中についた赤い手跡に、ただただ申し訳ないという気持ちと、やり過ぎてしまったという罪悪感だけが残りました。 叩いてしまったあとの長女への対応罪悪感に苛まれ後悔しましたが、長女を叩いてしまったことは事実です。私は冷静になってから、泣いている長女の目をしっかりと見て、なぜこんなことをしたのか聞き、妹に物を投げてはいけないと説明をして妹に謝らせました。 そのあと、「痛かったね、ごめんね」と私も手をあげたことを謝りました。そして「〇〇ちゃんも同じように痛かったと思うよ」と言うとその日以降、長女は妹に手を出さなくなりました。 改めて考えた子育てのことその夜、帰宅した夫に、私はその日にあったことを伝えました。「人はどうしても感情や気分で怒ってしまう。けれど、子どもに対しては怒るのではなく、“やったことに対して叱る”ことをしていこう」と夫は私に言いました。 私は夫の言うことに納得し、この日の出来事を反省しました。そして何よりも子どもを叩かないでいいような教育と環境づくりが大切だということに気付かされました。 子どもを叩いてしまった経験があると、その後罪悪感に苛まれることがあります。しかし、後悔しても叩いてしまった事実は変わりません。そのため、その後の行動や、これからどうするかということが私は1番大事だと思いました。 イラストレーター/大福監修/助産師 REIKO著者:鳥居香咲三姉妹の母。夫の両親と二世帯同居にて、子育て生活を楽しんでいる。現在は自身の経験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年11月17日保育士の中田馨さんが、子どもを叱るときの「言ってはいけないNGワード」について詳しく教えてくれました。「早くしなさい!」や「また散らかして!」などついつい言ってしまう言葉もたくさんありますよね。中田先生が子どもを叱るときの効果的な言い換え方法をいくつも教えてくれています。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。毎日子どもと生活していると、どうしても叱らなければいけない場面が訪れます。子どもを叱るって本当に難しい! と実は私も思っている一人。それは保育所の子どもたちもそうですし、もう中高生になった自分の子どもを叱るときもそうです。 叱るときに大切なことはいろいろありますが、私が大切にしているのは3つ。子どもの目を見て叱ること。そして、子どもの感情に影響されないこと。また、自分の感情は平たんでいることです。今回は、子どもを叱るときに思わず言ってしまいがちな言葉と、その言い換えの方法をご紹介します。 “また”○○したのね!子どもは、何度言っても同じことを繰り返しします。例えば、「また指を吸って!」「また、意地悪して!」「また、散らかして!」などあるかもしれませんね。しかし、大人が何か指摘されるときに、「また」と言われるとどうでしょう? 「また、テレビばっかり見て!」と言われたら? 「いやいや、さっきまで家事をしていて、今やっと休憩するところよ。“また”なんて決めつけないで」と思いませんか? 子どももきっとそう思っているはず。なので、言い換えてみましょう。 ・「また指を吸って!」⇒「指をはずそうね」 ・「また、意地悪して!」⇒「どうして○○したのかな?」 ・「また、散らかして!」⇒「ママ、お願いがあるんだけど。ここを片づけてくれると嬉しいな」 上記はあくまで一例です。子どもにして欲しい行動を具体的に伝えたり、子どもの気持ちを聞くとよいでしょう。 “早くしなさい!”「早く~しなさい」の“早く”は、親が思わず使ってしまう言葉の第1位かもしれませんね。「早くこっちに来なさい」「早く食べなさい」「早く着がえなさい」「早く寝なさい」などなど、年齢が高くなるごとに“早く”を言うことが増えてきます。 それはどうしてでしょう? それは、子どもがだんだん自立してきて自分でできることが増えてきたことを親自身が知っているからではないかと思います。しかし、思ったようには子どもが動いてくれない。そのため“早く”と言ってしまうのです。思ったように子どもが動いてくれないということは、親としては自分が思った通りに動いて欲しいわけです。しかし、親と子どもは別の生き物。思ったように動いてくれるはずがありません。 実は私もわが子には“早く”と言ってきた母親の一人です。でも、あるとき息子に言われたんです。「ボクは一生懸命早く動いているんだ!!」ってね。そこで気づいたんです。「そうだった。私は数十年人生経験があるけれど、この子はまだ数年しか生きていないんだ」と。大人は新幹線。子どもは普通列車。と思って、今以上に子どもを待ってみてください。その上で、言い換えをしてみましょう。 ・「早くこっちに来なさい」⇒「準備はできた?」 ・「早く食べなさい」⇒「よく噛んで飲み込んでね」 ・「早く着がえなさい」⇒「ズボンを履こうね」 ・「早く寝なさい」⇒「そろそろ寝る時間だから寝るよ」 言い換えるときは、今の状況をたずねてみたり、子どもにして欲しい行動を具体的に伝えるといいでしょう。 実は先日、中2の娘に「明日何時に起こしたらいい?」と聞いたときに指摘されました。「毎晩、“ホンマに起きてよ”って言うのやめてくれへん? 腹立つねん」と。最近の娘は、何度起こしても起きなくて手を焼いているので、口癖になっていたんですね。いやあ、反省しましたね。叱る場面じゃないにしても、普段思わず子どもに言ってしまっている「NGワード」は他にもありそうですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月17日乳児期には笑顔で見守っていた娘の指しゃぶりも、卒乳して1歳半を過ぎたころから「そろそろやめさせるべき?」と悩み始めました。幼稚園へ入園する3歳までにはやめさせようと指吸い防止グッズや絵本を試してみましたが、どれも劇的な効果はなし。「もうすぐ5歳、来年は年長なのに……」あきらめかけていたとき、パパのあるひと言でその日から指吸いを卒業できました。赤ちゃんのころから四六時中……娘は、赤ちゃんのころから昼夜問わず指を吸っていました。おしゃぶりを与えることはなく、乳児期は指吸いについて注意しませんでした。そして、1歳半ごろから指吸いの注意をし始め、幼稚園入園までにやめさせることを目標にしていました。 対策として、2歳前ごろには子どもが舐めても害がない、爪噛みや指しゃぶり防止のマニキュア(おもちゃなどの誤飲防止に使用される安息香酸デナトニウムという苦味成分を配合した物)を爪に塗りました。舐めた瞬間は“苦い”という顔をしましたが、舐め続けてしまうため効果はありませんでした。 いよいよ幼稚園の入園が迫った3歳目前に、指吸いをやめるように促す絵本を購入。大きくなった娘にとって指吸いは恥ずかしいこと、やめたほうが良いことと認識させる効果はありましたが、やめることはありませんでした。 無意識の睡眠時は何をしてもダメ……幼稚園入園後は、幼稚園から帰宅した昼間に手持ち無沙汰なときは指吸いしている姿が見られましたが、徐々に昼間は指を吸うことがなくなりました。 ただ、本当に厄介だったのは夜間の指吸いでした。入眠の際は布団をかぶって隠れて指を吸い、完全に熟睡しているときも指を吸い……。こちらがそっと口元から指をはずしても、またすぐに吸うのでとても困りました。また、就寝中に指を吸うことで寝起きの娘の口臭は最悪……。指の臭いもひどいものでした。 爪噛みや指しゃぶり防止のマニキュアも、指吸いをやめるように促す絵本もほとんど効果がなく、指吸いをしているところを発見したら口頭で注意するしか術がない……。昼間は吸わなくなっても寝ているときは注意することもできず、無意識なので指がはずれなくて半ばあきらめていました。 5歳目前にやめたのはアニメのおかげ!?あと1カ月で5歳の誕生日を迎えるというころ。幼稚園の友だちから「乳歯が抜けて永久歯が生えてきた」という声が聞こえ始め、いよいよ睡眠中の指吸いをやめさせなければ歯並びに影響が出る、と焦っていました。 そんなとき、娘がハマっていたアニメの中に、嫌われ者の出っ歯のキャラクターがいました。パパが娘へ「娘ちゃん、かわいいのにこのまま指を吸い続けたら●●みたいな出っ歯になっちゃうよ」と言いました。これを受けて娘は「嫌だ! もう吸わない、やめる!」と宣言。 私は正直、「そうは言っても無意識だし、吸うんだろうな」と思っていました。ところが、その日の夜は一切指を吸っていませんでした。寝起きで口臭と指のにおいを確認しても無臭! その日を境に夜間も指を吸うことがなくなりました。 言葉がわかるようになったころから私は、娘に「前歯が出てしまうからやめようね」と指を吸い続けるとどうなるか具体的に説明して指吸いを注意していましたが、娘には響いていませんでした。パパの「●●みたいな出っ歯になっちゃうよ」のひと言は、出っ歯のイメージがわきやすく、そうなりたくないと思わせたようです。そのおかげで“指を吸わない”という強い決意が固まり、無意識だった夜間の指吸いを卒業することができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:寺田梓地方在住で、幼稚園へ通う5歳の娘を育てる母。フリーランスの編集・ライターとして在宅勤務をしている。監修者・著者:助産師 松田玲子
2022年11月16日「毒親」という言葉が世間一般に知られるようになってきましたが、私の父も祖父母も毒親でした。子どものときは本当につらい思いをし、その毒親ぶりは今でも夢に出てきて夜中に飛び起きてしまうほどです。しかし、捉え方を変えれば彼らは立派な反面教師。今回は毒親育児を反面教師にしている私の経験をお伝えします。祖父母からの言葉がけを反面教師に私は物心ついたときには祖父母に育てられており、実の両親の顔を知りませんでした。今でも、なぜ両親がいなかったのかはわかりませんし、知りたくもありません。それでもやさしい祖父母に育てられて、めでたしめでたしといきたいところでしたが、決してそういうわけにはいかなかったのです。 祖父母はとても恩着せがましく、口癖のように「お前は本当は施設行きだったのに」と言ってきたのです。これは今思い出してもつらい言葉です。そのため、私はわが子には毎日のように「生まれてきてくれてありがとう」と伝えるように心がけています。 お風呂は週1、おかずはスーパーの総菜のみ祖父母は戦争時代を生きた人だったためか、今の人と感覚がズレているところがありました。その最たる例がお風呂に毎日入らないことです。どんなに汗をかいても週1回しかお風呂に入れてくれませんでした。 また、祖父母は2人ともごはんを作ることができないからと毎日スーパーの総菜を与えられました。そのため、私にとってのおふくろの味はスーパーの総菜なのです。 これらの経験から、私はどんなに疲れていてもわが子を毎日丁寧に入浴させ、手作りの料理をおなかいっぱい食べさせるように努めています。 父が帰ってきてからは恐怖政治が始まるそれでも、小学生のときにフラッと父が帰ってきてお風呂などの衛生面は改善されました。ところが、この父親もとんでもない人でした。思い通りにならなければ乱暴な言葉で怒鳴って言うことを聞かせようとするのです。その怒り方は本当に常軌を逸していて、とても恐ろしいものでした。 父はたまに家に立ち寄る程度の存在だったのに、怒鳴り散らすためだけに現れることもあって、父がいると気が休まりませんでした。私はこの父の恐怖政治を反面教師に、むやみに大声を出さず、諭すように叱ることを心がけています。 私自身は毒親にはなるまいと努めてきたためか、わが子はのびのびと育っています。昔のつらい思い出を振り切れる日はなかなかこないと思いますが、子育ての反面教師として毒親との思い出を利用すれば、親としての道を踏みはずすことはないだろうとプラスに考えるようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて専門家や専門機関に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku著者:鏡 環2歳の息子の母。現在第二子妊娠中。元高校教員。うつ病と闘いながら夫と二人三脚で育児に励む。
2022年11月14日アジア人がいないブラジルのとある地域で、日本人である私とイタリア系ブラジル人である夫から生まれた娘の子育てをしています。ある日、母親である私が外国人であるために、娘が幼稚園で友だちからからかわれてしまいました。そのときとった娘の行動に私は驚きました……。アジア人がいない地域に暮らして私はブラジル人と結婚し、ブラジルで子育てをしています。ブラジルには異なる人種、異なる民族の間に生まれた子どもがたくさん住んでいます。さまざまな外見をした人がいるためアジア人だから差別されるということはありません。 しかし、私が生活している市は白人種が9割を超えるところで、アジア人はおそらく私以外いないところ。差別ではありませんが、娘も私も道を歩けば人からジロジロ見られることが珍しくありません。 幼稚園で娘がからかいにあうそんな地域で、私は5歳の娘を育てています。ある日娘を幼稚園に迎えに行ったときのこと。娘のクラスの担任の先生が「今日お友だちと喧嘩してしまって……」と教えてくれました。聞けば娘のクラスの男の子が、釣り目ポーズをしながら日本人なまりがある私のポルトガル語の発音をまねして娘をからかったとのこと。 住んでいるのは外国人がほぼおらず、アジア人への釣り目ポーズが侮辱的意味をもつと知らない人が多い地域。娘をからかった男の子も、たいした意味もなくしたのだろうと思いました。 しっかり言い返した娘先生によると、そんな男の子に対し娘はこう言い返したそうです。「私のママのポルトガル語はなまってる。だけどポルトガル語だけじゃなく、日本語も英語も話せる! あなたが話せるのはひとつだけでしょ? それでなんで私のママがからかえるの?」と。 ただ怒ったわけではなく、しっかりと言い返したのです。ちょっと前までからかわれたらプンプン怒るか泣くか程度しかしていなかった娘の堂々とした振る舞いに、娘の成長を感じました。 相手のお母さんからの電話その日の夜、娘をからかった男の子のお母さんから電話が。男の子が釣り目ジェスチャーをしたのは、家でそのポーズをしながらアジア人のことを話していた(親である)自分たちの責任であること、そのポーズが侮辱と受け取られるとは思わなかったこと、からかったことを男の子にしっかり注意したことを話してくれました。娘をからかった男の子自身もそのご家族も、しっかり何がダメだったのか理解し、謝罪してくれたのでとても安心しました。 今回のことを通して、娘が自分の意見をしっかりと言える強さをもっていることに感動を覚えました。アジア人がいない地域で育っている娘は、これからもからかいを受けることがあるかもしれません。これからも娘が強く生きていけるように、娘が自信を持てるような子育てをしていきたいと思いました。 監修/助産師REIKO著者:レイトン 愛加5歳の娘を育児中。現在はブラジルに移住しており、海外での子育てと仕事の両立に奮闘中。大学卒業後、ずっと経理の仕事をしており、ブラジルで独立して事務所を構えることが直近の目標。いつか子どもと世界旅行をするという野望も!
2022年11月13日保育士の中田馨さんが、子どもを叱るときの「言ってはいけないNGワード」について詳しく教えてくれました。子どもを叱らなくてはいけない場面、どうしてもありますよね。自分に余裕がないとついついキツい言葉を子どもに言ってしまい、反省する……なんてことも育児の中ではあるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。毎日子どもと生活していると、どうしても叱らなければいけない場面が訪れます。子どもを叱るって本当に難しい! と実は私も思っている一人。それは保育所の子どもたちもそうですし、もう中高生になった自分の子どもを叱る時もそうです。 叱る時に大切なことはいろいろありますが、私が大切にしているのは3つ。子どもの目を見て叱ること。そして、子どもの感情に影響されないこと。また、自分の感情は平たんでいることです。今回は、子どもを叱る時に思わず言ってしまいがちな言葉と、その言い換えの方法をご紹介します。 片づけないなら“捨てるわよ”「おもちゃを片づける」は、どのおうちでもあるあるのお悩みかもしれません。「片づけてね」という声かけを何度しても聞いてくれなかったら「とほほほほ」となってしまいますね。だから思わず、「片づけないなら、捨てるわよ!」と言ってしまう気持ち、分かります! 分かります! しかし、これは“脅し”のようになってしまい、子どもの心に悪影響を与えてしまうことにもなり兼ねないのです。子どもにとっては「大切なおもちゃが捨てられる!!」とビックリしてしまいますね。 子どもに片づけてほしい部分はどこでしょう? そんなことを考えてみながら、「片づけなさい!」を違う言葉で言い換えをしてみましょう。 「今、あそんでいないおもちゃを片づけてほしい」⇒「使っていないおもちゃをおもちゃ箱に入れよう」 「これから予定があるから、全て片付けてほしい」⇒「そろそろお出かけするから片付けようね」 遊んでいるとき、“次のおもちゃ(遊び)に移るときには、今まで遊んでいたおもちゃを片づける”ことが基本。家事をしながらでも子どものあそびが変わったときは、「ブロック片づけてからパズルをしようね」と声かけをしていきましょう。それが習慣になると、自分でできるようになっていきます。低年齢のお子さんは、まだ自分ひとりでは片づけることができないので、親も一緒に片づけるようにしましょう。 “ダメ!”子どもが危ないことをするときに必要な言葉は「ダメ!」ですね。とにかくその危険な行動をやめてほしいときに使うにはよいのですが、例えば電車の中で騒いだとき、公園で順番のルールを守らなかったとき、「お菓子を買って!」と駄々をこねたときなど、何でもかんでも使ってしまいがちになるのもこの「ダメ!」です。では、「ダメ!」ではなく違う言葉で言い換えをしてみましょう。 ・電車の中で騒いだとき⇒小さな声でお話ししてほしい。と伝える。 ・公園で順番のルールを守らなかったとき⇒○○ちゃんの後ろに並ぼうね。と伝える。 ・「お菓子を買って!」と駄々をこねたとき⇒今日は、お菓子を買わない日なの。と伝える。 もちろん、どれもこの言葉だけでは納得いかないこともあるでしょう。その場合は、また別の言葉でしてほしいことや決まり事を伝えます。「ダメ」をたくさん使い続けていると「ダメ」では、子どもが反応しないようになります。「ダメ」は危険なことが起きたとき(起きそうなとき)のとっておきの言葉として残しておきましょう。 実は先日、中2の娘に「明日何時に起こしたらいい?」と聞いたときに指摘されました。「毎朝、“ホンマに起きてよ”って言うのやめてくれへん? 腹立つねん」と。最近の娘は、何度起こしても起きなくて手を焼いているので、口癖になっていたんですね。いやあ、反省しましたね。叱る場面じゃないにしても、普段思わず子どもに言ってしまっている「NGワード」は他にもありそうですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月13日現在、5歳と2歳児の子育てをしています。家族でファミリーレストランに行ったとき、隣の席に案内された年配の女性が長男をひと目見るなり店員さんを呼び、「席を替えてくれない?」と言ったのです。とても悲しく、複雑な気持ちになった体験をお伝えします。 楽しみにしていた家族での外食長男が2歳のときの話です。共働きだったため、休日くらいはゆっくりしようと週末は外食になることが多かったわが家。子連れの外食は周りへの迷惑を考え、ファミリーレストランなどのできるだけファミリー層が多い店舗を選択していました。 幸いにも長男も食事中は騒いだりせず、大人しい性格だったので、安心して外食を楽しめていました。もちろん、ぐずったり騒いだりしたらお店を出ないといけないと思っていましたが、そんなことは一度もありませんでした。 「席を替えてほしい」の言葉にびっくりその日も、いつも行くファミリーレストランで夫と長男の3人で食事をしていました。注文が終わって待っているとき、隣の席に年配の夫婦のお客様がいらっしゃいました。席に案内され一度は着席したのですが、奥様らしき方がすぐに店員さんを呼びました。そして、長男のほうを見ながら「子どもの隣の席はちょっと……」と伝えたのです。 席の間隔が近かったため、話している会話はすべて聞こえていました。もちろん長男は大人しく待っていて騒いだりしていません。今までそんな経験はなかったため、とても驚き悲しくなりました。 子どもの隣は騒いでいなくても迷惑?結局、ご夫婦は空いている席に移動されました。もしかしたらご夫婦は静かにお話をしたく、過去に子連れの家族が隣席で嫌な思いをした経験があったのかもしれません。「いつ騒ぐかわからない子どもの隣は嫌だ」と思った可能性もあります。 しかし、私は子どもと一緒の外食には人一倍気を使っているつもりだったため、とてもショックでした。それは、子どもというだけでうるさい、迷惑だと決めつけられたようで、自分の子育てが否定された気持ちになったからかもしれません。 人によってはささいな出来事かもしれませんが、当時は本当に悲しくて悔しい気持ちになりました。反面、子連れでの外食中に笑いかけてくれる人、話しかけてくれる人、応援してくれる人もたくさんいます。今は、見知らぬ人たちが隣席を気にしながら食事をする可能性があるなら、先に席を移ってもらって逆によかったのかなと思うようになりました。また、子どもには外食時には周りの迷惑にならないように、マナーをきちんと守らせようと改めて意識することができた体験でもありました。 作画/和田フミ江監修/助産師 松田玲子著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2022年11月13日現在、5歳と2歳児の子育てをしています。家族でファミリーレストランに行ったとき、隣の席に案内された年配の女性が長男をひと目見るなり店員さんを呼び、「席を替えてくれない?」と言ったのです。とても悲しく、複雑な気持ちになった体験をお伝えします。 楽しみにしていた家族での外食長男が2歳のときの話です。共働きだったため、休日くらいはゆっくりしようと週末は外食になることが多かったわが家。子連れの外食は周りへの迷惑を考え、ファミリーレストランなどのできるだけファミリー層が多い店舗を選択していました。 幸いにも長男も食事中は騒いだりせず、大人しい性格だったので、安心して外食を楽しめていました。もちろん、ぐずったり騒いだりしたらお店を出ないといけないと思っていましたが、そんなことは一度もありませんでした。 「席を替えてほしい」の言葉にびっくりその日も、いつも行くファミリーレストランで夫と長男の3人で食事をしていました。注文が終わって待っているとき、隣の席に年配の夫婦のお客様がいらっしゃいました。席に案内され一度は着席したのですが、奥様らしき方がすぐに店員さんを呼びました。そして、長男のほうを見ながら「子どもの隣の席はちょっと……」と伝えたのです。 席の間隔が近かったため、話している会話はすべて聞こえていました。もちろん長男は大人しく待っていて騒いだりしていません。今までそんな経験はなかったため、とても驚き悲しくなりました。 子どもの隣は騒いでいなくても迷惑?結局、ご夫婦は空いている席に移動されました。もしかしたらご夫婦は静かにお話をしたく、過去に子連れの家族が隣席で嫌な思いをした経験があったのかもしれません。「いつ騒ぐかわからない子どもの隣は嫌だ」と思った可能性もあります。 しかし、私は子どもと一緒の外食には人一倍気を使っているつもりだったため、とてもショックでした。それは、子どもというだけでうるさい、迷惑だと決めつけられたようで、自分の子育てが否定された気持ちになったからかもしれません。 人によってはささいな出来事かもしれませんが、当時は本当に悲しくて悔しい気持ちになりました。反面、子連れでの外食中に笑いかけてくれる人、話しかけてくれる人、応援してくれる人もたくさんいます。今は、見知らぬ人たちが隣席を気にしながら食事をする可能性があるなら、先に席を移ってもらって逆によかったのかなと思うようになりました。また、子どもには外食時には周りの迷惑にならないように、マナーをきちんと守らせようと改めて意識することができた体験でもありました。 作画/和田フミ江監修/助産師 松田玲子著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2022年11月13日私の住む地域では入園前におむつがはずれていなければならない園が多いことを知りました。息子は1歳半のころからトイレトレーニングを始めていましたが、3歳前になってもまったくおむつがはずれる気配がありません。そこで強制的なおむつはずしに出ましたが、なかなかうまくいかない日々。ある日、私の怒りは爆発してしまいました。しかし、うまくいかないのには理由があることを知って怒ったことを後悔しています……。夏に家の中でおむつを強制的に外した1歳半のころからトイレトレーニングをしていましたが、3歳前になってもおむつがとれる様子のなかった息子。ネットの体験談や友人から、「夏は室内で何もつけないでいるといい。部屋の中でおもらしはしてしまうけれど、子ども自身それが嫌で1カ月でおむつはずれができるようになる」というアドバイスがあり、3歳前の夏ごろそれを決行しました。 おむつもズボンもはかないことに対してはなんの抵抗も見せず、むしろ快適そうに過ごしていた息子でしたが、アドバイスとは裏腹に、2週間経っても3週間経っても自らトイレに行くことが成功することはなく、リビングでおもらしをしてしまうという日々が続きました。 日中はおむつからおむつパッドに変更家でのおもらしがまったくなくならないまま2カ月が過ぎたころ、少し肌寒くなってきました。そこで、何もはかないトレーニングは諦めて、おむつからおむつパッドに切り替えました。おむつパッドはおむつと違って、1回おしっこやうんちをしただけで子どもが不快感をおぼえると友人から聞いたからです。 トイレに行くことを促されると、タイミングが合えばトイレでおしっこやうんちをすることができるようにはなってはいましたが、自分ではタイミングが掴めていなかった息子。おむつパッドからおしっこが染み出すことが多々ありました。そうこうしているうちに、気づけばおむつはずれに1年以上かかっていました。私はストレスが溜まっていき、息子の失敗を責める回数も増えていきました。 ショッピングモールのトイレで怒りが爆発ある日ショッピングモール内で、おむつパッドからおしっこが染み出していることがわかり、急いでトイレへ駆け込みました。1年以上のおむつはずれの失敗の日々にストレスが頂点に達していた私は、「なんでできないの! なんでわからないの!」と息子を責め立ててしまいました。 涙目で私の顔を見ながら、小さな声で「ごめんなさい……、ごめんなさい……」と謝り続ける息子。その言葉で私は、なんでこんなに小さな子どもを責めているんだろうとハッとしました。そして同時に息子の心を深く傷つけてしまったと後悔しました。 理由があったことを知って……幼稚園選びが始まったころ、ある幼稚園説明会で「おむつははずれていたほうが良いと思う親御さんが多いと思いますが、焦らないでください。このころはまだ膀胱が未発達な場合があって、本人ではどうしてもコントロールがきかないこともあるんですよ」ということを教えてもらいました。 息子は体も標準より小さかったのでこの説明はとても腑に落ちました。そして私は説明会後からは精神的にラクになっておもらしをしても責めることはまったくなくなりました。おもらしをしても怒られないことで息子もリラックスした様子になり、それから3カ月後のある日、突然トイレに完璧に行けるようになったのです。 息子の発達を見定めることなく、おむつはずしのトレーニングを1年以上強制したことは、親のエゴだったと反省しています。子育て中うまくいっていないときに、自分だけでなんとかしようと頑なになることは良くないことなのだと気づいた出来事。おむつが完全にはずれた3年たった今でも、思い出しては私は「ごめんね」と息子に思うのでした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:大井絵衣5歳男児の母。「楽しく子育てがしたい!」がモットー。台所育児を実践中で、息子が1歳のころから毎日夕飯を一緒に作るのが日課。自身の育児経験を中心に、子育て関連の記事を多く執筆中。
2022年11月12日2歳7カ月になる長男。2歳半を過ぎるころから、機嫌が悪くなることが多くなり、私が大きな声を出して叱ることが増えていきました。ある日、6カ月の次男がギャン泣きしているときに、長男が次男に対して驚くべき行動をしていたことに気づき私はビックリ! 長男を叱っても、次男が泣けばその行動を繰り返してしまうのです……。長男の心の成長期長男の怒りは「成長の証」だと思うようにして、長男が大声を出して怒り始めれば、落ち着いた声で目線を合わし「落ち着いて、大丈夫だから」と声をかけるようにしていた私。しかし、まだ生後間もない次男の世話もあり、私自身に心の余裕がないときは大声を出す長男を叱ってしまうことも……。 いたずらばかりする長男を叱る日が続いたある日、私がキッチンで洗い物をしていると、ぐずり始めた次男が急にギャン泣きをしたのです。 長男の驚くべき行動私は「何ごと!?」とリビングに駆け寄ると、泣いている次男に向かって長男が無言で、人差し指と親指の爪を次男の頭に立てていたのです! 私は長男の行動に驚いて「やめなさい! 何してるの!?」と長男を怒鳴りました。 長男はすぐにその行動をやめ、ギャン泣きをしている次男を凝視。そして私自身は長男の想像もしない行動に焦ってしまい、「爪を立てるなんて痛いでしょ!」と激怒すると長男は泣き始めてしまいました。 長男への対応を見つめ直した私夫に長男の様子を話すと「次男に嫉妬してるのかも。最近ママは次男ばかりかまっているから」と。夫の言葉に私ははっとしました。赤ちゃんの次男はかわいくて笑顔で対応しているのに、家でいたずらばかりする長男には叱ってばかりいた自分に気づいたのです。 それからは、次男が寝ている間は長男と2人きりで遊んだり、本を読んだりする時間を増やしました。すると、長男が次男に怒鳴ることが減っていったのです。 長男は今もなお、次男が大声で泣くと怒鳴ったり頭皮に爪を立てることも時々見られますが、私は落ち着いて長男に注意して説明するようにしています。長男は「いけないこと」をしていると理解している様子なので、今後も2人に危ない行動がないか観察しながら、長男に対しては心の安定が持てるように接していきたいと思います。 監修/助産師REIKO著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2022年11月12日幼稚園の満3歳児クラスに通い出した長男。長男は言葉の発達が遅い方で、私は長男がお友だちに手を出してしまわないか心配していました。そしてその不安は的中してしまい、私はお友だちのお母さんに謝罪しようとしますが……。長男に関する私の心配事長男は2歳10カ月のときに、幼稚園の満3歳児クラスに入園しました。前年の暮れに私が次男を出産したため、長男を家庭でみるより幼稚園に行かせたほうがお互いにとって有意義だと思ったからです。 しかし長男は言葉の発達が遅い方で、2歳半まで単語を話すことができませんでした。そのため入園後にお友だちとうまくコミュニケーションがとれなかったときなどに、手を出してしまったらどうしよう、と私は心配していました。 恐れていた事態が発生1学期早々、その不安は的中してしまいました。長男とお友だちが物の取り合いから喧嘩に発展し、長男が手を出すどころか、お友だちの腕を噛んでしまったのです。私は担任の先生からの電話でその事実を知り、すぐそのお友だちの保護者に電話をして謝罪しようと思いました。 しかしその保護者の連絡先を知らなかったため、先生に連絡先を教えてほしいとお願いしました。すると個人情報保護の観点から、連絡先を教えてもいいか、まずは相手の親に確認しますと言われました。ごもっともと思い、私は先生に確認を頼み、連絡を待ちました。 謝罪を断られてしまい…しばらくすると先生から電話があり、そのお友だちのお母さんは「お互いさまだから気にしないでください」と言っていたとのことでした。つまり謝罪を断られてしまったのです。私はどうすることもできず、そのときはお言葉に甘えることにしました。そして私は長男を叱り、何がいけなかったのかを説明し、もうしないと約束させました。 しかしその後も、他のお友だち2人を噛むという行為を長男はやってしまったのです。そのときもまた謝罪しようとしたのですが、2人のうち1人のお母さんには、1度目と同じ理由で断られてしまいました。もう1人のお母さんとは以前から仲がよかったため、ひとまずメールで謝罪しました。 相手のお母さんの気持ちと私の気付きするとそのお母さんは「わが子が同じことをしたらもちろん厳しく叱って謝罪するけど、こういうことはお互いさまだし、もうしっかり謝ってもらったんだから気にしないでね」と言ってくれたのです。そのとき私は気付きました。 もし長男と自分が逆の立場になったとしたら、相手がきちんと謝罪してくれさえすれば気にならないのではないか、と。けれどもそれはあくまで被害を受けた側が言うことであって、加害側の親子はしっかりと謝罪しなければならないと、もちろん思います。いずれにしても、長男と私はお母さん方の寛大な心に救われました。 幸い、長男がお友だちを噛んでしまうことは2学期以降なくなりました。私はこの出来事から、悪いことをしてしまったときは誠心誠意謝罪するという、ごく当たり前のことの重要性を再認識することができました。同時に、人を許すという寛大な心を持つことの大切さも教わったのです。これからはこの学びを子どもたちに伝えていこうと思っています。 監修/助産師REIKO著者:今岡めい6歳と3歳の超わんぱく兄弟を育てるママであり、フリーライター。「子育てで一番大切なのは母親が笑顔でいること」「幼児期最大の英才教育は遊びである」をモットーに掲げ、日々テキトー育児を繰り広げている。
2022年11月10日保育士の中田馨さんが、子どもの褒め方や叱り方について教えてくれました。実はあなたのおこなっているその褒め方や叱り方、実はNGかも……!? ぜひ参考にしてくださいね!こんにちは! 保育士の中田馨です。1日子どもと過ごしていると、子どもを褒める場面、叱る場面が何度も訪れると思います。今回は、子どもを褒めるとき、叱るときに意識してほしいことをお話しします。 実はNGな褒め方 「すごい!」だけ「すごいね!」と褒めてばかりいませんか? 「すごい」という言葉を使ってはいけないわけではありませんが、必ずしも子どもは「すごい!」と言われたいわけではありません。 例えば、カラフルな絵を描いてママに見せに来たとします。このとき「すごいね!」だけだと、何がすごいのかが分かりませんよね。そのため、こんなときは「たくさんの色を使って描けたね。何色がある? 赤、青、黄色、緑。たくさんあるね。ママ、この絵が好きだなあ」と具体的にママが感じたことを言葉にするのです。 では、苦手な食べ物を食べられたら? 「ブロッコリー食べられたね!」。段差のある所からジャンプしたら? 「高いジャンプだったね!」。すごいと褒めてもいいですが、その前後に、ママの感想も付け加えてください。子どもは、より満足するはずです。 実はNGな褒め方 できたところだけ褒める子どもを褒める場面は、実は生活のさまざまなところに潜んでいます。子どもが「できた!」ことばかりに意識を向けず、普段の何気ない生活のなかでも見つけてみましょう。 例えば、ブロックであそんでいるとします。集中してあそんでいるときは、そっとしておいてもいいですが「その車、〇〇ちゃんが作ったの? カッコいい形だね」など、さりげなく子どもが作ったものを褒めることができます。 また、すでにできるようになっていることは、なかなか褒められなくなっていませんか? 例えば、妹が、食後の食器を台所まで持ってきてくれたら「ありがとう、助かるわ」と声をかける。でも小学生の兄が持ってきたときは持ってくることが当然だと思っているので「は~い」ぐらいのそっけない返事。親は新たにできるようになったことにどうしても目が行きがちですが、できるようになっていることにも目を向けると、子どもにかける声かけがまた変わってくるかもしれませんね。 実はNGなり方 「ダメ」だけ「ダメ!」という言葉、使ってしまいますよね。私も、わが子には思わず使ってしまうことがありました。「ダメ」だけじゃ「ダメ」って分かっているのに……。そう、「ダメ」だけだとあまり効果がありません。なぜかというと、子どもが、何が「ダメ」なのか分からないからです。「ダメ!」と大きな声で言われると、一瞬「ビクッ」として子どもの動きは止まると思いますが、それだけでは親の気持ちが伝わりません。触ってほしくないものを触ろうとしたら? 「見てるだけにしてね」と、ママがしてほしい行動を言葉にして伝えます。 私は「ダメ!」は、本当にしてほしくないことを子どもがしたときのための、とっておきの叱り文句だと思っています。「ダメ! そんなことしたら、ママ本当に悲しい!」と感情込めて叱るときのね。そのため普段の生活のなかでは、「ダメ!」ではなく、別の言葉に置き換えられないか? を考えてみてください。 実はNGな叱り方 「〇〇しない」「〇〇しなさい」「〇〇しない」の否定、「〇〇しなさい」の命令もよく使ってしまう言葉です。否定の言葉の例でいうと、「ベビーカレンダーのサイトで、私のプロフィール写真見ないでくださいね」と言われると、「え? 何で? めっちゃ見たい!」という気持ちになるのではないでしょうか。大人も「〇〇しないで」と言われると逆にしてしまいたくなるものです。 そのため、走ってほしくない場面で走ったら「走らない」ではなく「歩いてね」とママがしてほしい行動を言葉にして伝えましょう。 同じように、命令の言葉の例でいうと、座ってほしい場面では「座りなさい」ではなく「座ろうね」が良いでしょう。言葉を言い換えるだけで、親のイライラも軽減されるように思います。 昔あったわが家でのそのエピソードをご紹介しましょう。親子でハイキングをしていて、車も走る細い道を歩いていた時の事。幼い私は父母と少し離れて対向車線側を歩いていたそうです。私が、父母の方へ道を渡ろうとしたときに車が走ってきて父は思わず「走るな!」と言ったそうです。でも、私は、走って父母の方へ。幸い間一髪で車とはぶつからなかったのですが、「あのとき、“止まれ”と言うべきだった」と何年経っても父の心に恐怖が残っていました。 褒めるときも叱るときも、共通点としては「子どもと目と目を合わせて声かけする」と言うこと。「ママはちゃんとあなたのことを見ているよ」と子どもに伝えるためにも大切です。著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月09日時間に追われているときや心に余裕がないとき、マイペースに行動する子どもの姿を見ると、イライラして「早く!」「もっと急いで!」と強めに言ってしまうことはありませんか?本当は「早く!」なんて急かしたくない、大人の都合で子どもを振り回したくない、わが子のペースを優しく見守ってあげたいのに――。今回は、そんな悩みを抱えるすべての親御さんに向けて、「早く!」を言う前にできること、そして「早く!」の代わりに使いたい声かけ例をいくつかご紹介します。「早く」という言葉は子どもの自己肯定感を下げる朝出かける前にノロノロと準備していたり、予定が詰まっているのに寄り道しながらゆっくり歩いたりと、子どものマイペースさにイライラする親御さんは少なくないと思います。そしてつい、「早く早く!」「急いで!」と子どもに言ってしまうのではないでしょうか。しかし、「早く!」と言いすぎると、子どもの人格形成に影響を及ぼすことがあるようです。発達心理学を専門とする白百合女子大学教授の秦野悦子氏は、「『早く!』という言葉がけは、子どもの自己肯定感を下げてやる気を奪うだけ」と苦言を呈しています。幼児期は「自分でやりたい!」という気持ちが高まりますが、当然ほとんどのことは上手にできません。それなのに、具体的なアドバイスをすることなく、「早くして!」「急いで!」と言い続けてしまうと、子どもの自主性や自己肯定感は育まれないのだそう。それ以外にも、「自分で考えなくなる」こともデメリットとして挙げられます。家庭教育研究家の田宮由美氏によると、「『早く』『急いで』と言われると子どもは考える余裕を失い、とりあえず親に急かされている行動を終わらせることのみを考えるようになる」のだそう。その結果、勉強なども落ち着いて取り組めなくなり、自分で考えること自体が苦手になってしまいます。また、「早く!」と言われすぎると「指示待ち族になる」と述べるのは、家族カウンセラーの宮本まき子氏です。「『早く!』のあとは、たいてい『〇〇しなさい!』と親の要求や指示、命令が続く」と宮本氏が指摘するように、結局「早く〇〇してほしい」のは大人の都合。子どもが思い通りに動いてくれないことに、親がいらだちを感じているだけなのです。そして親の指示や命令に従ってばかりいると、子どもはいずれ自分で考えて行動を起こすことが困難になってしまいます。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家である加藤俊徳氏は、脳科学の観点から「早く!」の危険性を述べています。加藤氏によると、「『早くしなさい!』という指示は、『いまやっていることを、時間をかけずにやりなさい』ということを意味する」のだそう。これは、「脳をたくさん使わず、ちょこっとだけ使って、いまやっていることをパパッと終わらせなさい」と指示しているのと同じです。つまり、「早く!」と急かせば急かすほど「脳の情報処理が簡略化される」ということ。加藤氏によると、時間をかけて物事に取り組むことで、情報が長いあいだ脳に留まるため、脳の成長につながるのだそう。考える力や集中力を身につけるには、処理にかかる時間が長くても、丁寧に行動することが大切なのです。加藤氏は、「遅いからといって親が手を出してしまうと、子どもの脳の活動の機会を奪ってしまうことに。焦らず見守ってあげましょう」とアドバイスしています。【状況別】「早く!」と言いたくなったときの対処法日常生活のなかで、「早く!」「急いで!」と言ってしまう場面はたくさんありますよね。そこで、「早くの代わりに言うべき言葉」「早くを言わずにすむ方法」「早くを言いたくなったときの思考の切り替え方」を、シチュエーション別に解説していきます。■「早く起きなさい!」睡眠の専門家でもある小児科医・成田奈緒子氏は、朝に無理やり起こされて、子どもが不機嫌になるのは当然だと話します。そんなときは、「子どもが絶対にご機嫌になる大好きなもの」を与えるのがおすすめです。そもそも朝起きられないのは、睡眠時間が足りていないから。寝る時間が遅い子は、その時間まで夢中になる大好きなもの(テレビやゲームなど)があるのではないでしょうか。成田氏は、それを朝にもってくるとよいと言います。「朝起きたら好きな動画を1本観られるよ」「朝食に大好きなバナナを食べようね」など、朝起きる楽しみを用意してあげましょう。■「早く準備して!」「あと5分で出発するよ。わかってる?」と子どもに聞けば、「わかってる」と答えるものの、急いで準備する様子が見られない……。教育評論家の親野智可等氏によると、子どもは「5分」という言葉の意味はわかっていても、その5分がどれくらい短いのか、自分はどれくらい急ぐべきなのか、ということまではわかっていないのだそう。そこで、子どもの行動を促す方法として親野氏が提案しているのが「模擬時計」です。卓上のアナログ時計の横に「画用紙に描いた時計の絵」(模擬時計)を並べます。模擬時計には、食べ終わる時間・歯磨きをする時間・着替え終わる時間などを描き、「本物の時計と絵の時計が同じになるまでに食べ終わってね」と声かけをしましょう。時間が可視化されるので、子どもの行動をスムーズに促すことができますよ。■「早く着替えて!」「子どもは何をするにも大人の2〜3倍は時間がかかる」と言うのは、東京家政大学子ども学部教授の岩立京子氏。とはいえ、着替えくらいはテキパキしてほしいのに……と親はイライラしますよね。ですが、岩立氏によると、「のんびりした子の多くは、人の顔色を見たり人に左右されたりせずに、落ち着いてマイペースで行動できる」とのこと。まずは、「〇〇ちゃんはお着替えが丁寧にできるんだね」とよさを伝えたうえで、「今日はいつもよりちょっと早く着替えられたね」とほめてあげましょう。目標に応じて行動の仕方を調整できるようになるそうですよ。■「早く食べて!」偏食だったり、そもそも食べることに興味がなかったりと、子どもが食事に集中しないのはよくあることだと、保育士で育児アドバイザーのてぃ先生は言います。そんなときは、てぃ先生が提案する “ちょっとした工夫” を試してみてください。たとえば、小さなメモ用紙にその日のメニューを書いて、「今日のご飯のチケットだよ。それを渡すとハンバーグが出てくるよ」とチケット制にしたり、おかずを小さく切り分けてお皿に並べ、「試食どうですか~?」とスーパーの試食ごっこをしたりと、遊びの要素を取り入れてみましょう。すると子どもはおもしろがって、パクパク食べてくれることもあるそうですよ!■「早く選んで!」お子さんに「好きなお菓子をひとつ買ってあげるから、自分で選んでね」と伝えたものの、たくさんのお菓子を前にしてなかなか決められない様子にイライラして、「もうこれでいいよね?」と勝手に選んでしまうことはありませんか?白梅学園大学子ども学部教授の増田修治氏は、子どもの頭が一番働いているのは “悩んで考えているとき” だとし、親は「子どもの考える時間」を保証する必要があると強調します。「自己選択して生きている」という実感をもつことができると、子どもの自己肯定感はぐんぐん育っていくそうですよ。■「早く宿題しなさい!」親から「早く宿題しなさい!」という言葉が出る段階で、子どもはするべきことに気持ちが向いていません。それなのに無理やり行動させると、子どもは始める前から「嫌だな」という気持ちになり、しぶしぶ動くくせがついてしまうと言うのは、教育家で見守る子育て研究所所長の小川大介氏です。小川氏によると、子どもは「最初の一歩が一番腰が重くなる」とのこと。そこで、まだ余裕がある段階で「あとどれくらいで始めるの?」と問いかけてみましょう。そして時間が迫ってきたら、「机に向かおうか」など、ひとつの行動を促す声かけをするとよいそうです。***「早く!」「急いで!」は日常的に使ってしまいがちですが、あまりにも頻繁に子どもに向けて言っていると、今度は子ども自身がお友だちや兄弟に対して待つことができなくなり、相手に急ぐことを要求するようになってしまうと増田氏は言っています。時間や気持ちに余裕がなくなりそうなときこそ、深呼吸して落ち着いて見守ってあげるべきなのかもしれませんね。(参考)PHPのびのび子育て 2021年6月特別増刊号, PHP研究所.all about 暮らし|行動が遅い子どもへの適切な対応法は?「早く」「急いで」の弊害PHPのびのび子育て 2021年3月特別増刊号, PHP研究所.加藤俊徳 著,吉野加容子 著(2014),『脳を育てる親の話し方』, 青春出版社.STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「幼児の睡眠問題」を“たった1週間”で解消する方法東洋経済オンライン|「はやく」と言わず子どもを動かす魔法の時計PHPのびのび子育て 2020年10月特別増刊号, PHP研究所.てぃ先生(2020),『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』, ダイヤモンド社.STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの自己表現力を伸ばし、自己肯定感を高める「親子コミュニケーション」プレジデントオンライン|「『早くしなさい』と言えば言うほど、遅くなる」子供が急に動き出す“最強のフレーズ”
2022年11月09日保育士の中田馨さんが、子どもの食事のお悩みについて詳しく教えてくれました。「すぐに遊び食べをしてしまう」「うちの子、好き嫌いが多くて困ってる……」など、子どもの食事に関する悩みは尽きませんよね。じょうずに楽しく食事する方法についても教えてくれているので、ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは! 保育士の中田馨です。子育ての悩みの中で、上位に上がってくるお悩みのひとつに「食事」があります。食べることは「生きること」につながるので、元気いっぱい大きくなってほしい! と願うパパやママにとって重要な位置に占めることだと思います。 今回は、そんな食事周りのお悩みのお話です。 手づかみ食べさせるとグチャグチャになるんです……離乳食の進め方をみると、離乳食後期ごろから新たにスタートするのが「手づかみ食べ」。「よし! 手づかみメニューを作ってみるぞ!」と、きっとママも張り切っていることだと思います。しかし、実際に手づかみメニューを子どもの目の前に置いてみると、グチャグチャと潰すだけで、口に入れようとしない。挙句の果てに、テーブルに擦り付けたり、床に落としたり、ポ~イと放り投げたり大惨事! なんてこともあると思います。 できるだけきれいに食べさせたいので「手づかみ食べはやめておこう」と封印してしまうママもいることでしょう。しかし手づかみ食べは封印しないでください! 手づかみ食べは、赤ちゃんにとって利点しかありません! いろいろな軟らかさ、温度の食材に触れることで、手指の感覚を育ててくれます。つかんで口に入れることで、手指や口の使い方をマスターすることができます。自分で食べることで食べられた満足感を感じることができます。 テーブル周りが汚れることが気になる場合は、手づかみ食べしてOKな食材をまずは1口分だけ目の前に置きましょう。口に入れたら、次の食材を置きます。今日食べる全てを赤ちゃんの前に置くからグチャグチャになるのです。手づかみ食べに慣れるまでは、この方法で進めてみてください。 うちの子、好き嫌いが多いんです……子どもの好き嫌いは、離乳食期、幼児期のあるある問題です。色々な食材を食べてほしいという気持ちは親として当然持っているものですよね。離乳食期であれば、おかゆに混ぜたら食べてくれたり、工夫次第で食べてくれることもあると思いますが、2歳を過ぎ自分の気持ちが確立されてからはなかなか難しい時もあります。 子どもの食事で大切にしたいことは2つ。1つ目は、大人も子どもも食べ物の好みは人それぞれ。だから無理強いはしないということ。2つ目は、食べないからといって食卓からその食材を消さないこと。消してしまうと苦手な食材ではなく「知らない食材」になるからです。また、細かく刻んで食材をわからないようにしてしまうというのも、食卓から食材を消してしまうということにつながるため実はあまりよくありません。なるべく食材がわかる状態で食卓に並べてあげるのが良いでしょう。 上記を踏まえた上での対応策を2つご紹介します。子どもの好き嫌いに悩んでいるというパパやママは参考にしてくださいね。 対応①食材をほんの少しお皿にのせる苦手な食材は小指の爪くらいの大きさだけお皿にのせましょう。「食べてくれたら“ラッキー”」っという感じです。 対応②周りの大人がおいしそうに食べる周りの大人が「わあああ! コレおいしいわあ!!」と、本気でおいしく食べること。子どもに「(苦手な)ほうれん草食べなさい」と声掛けするよりもずっと効果があります。 子どもが苦手な食材は、何かのきっかけで食べてくれる日が来るかもしれません。もしかすると、ずっと苦手なままかもしれませんが、苦手な食材がいくつかあっても問題ありません。「いつか食べてくれるかもしれないな」ぐらいの気持ちで、気長に取り組んでみましょう。 食事周りのお悩みは尽きないかもしれません。我が家も中学生の娘が急に「魚キライ」になったので(ビックリ!)。いかに克服するか、気長に取り組んでいる途中ですから! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2022年11月08日「わが子には順風満帆な人生を送ってほしい」そう願う親御さんは多いのではないでしょうか。しかし現実は、人生よいときばかりではありません。困難にぶつかることもあるでしょう。そんなときに必要な力が「レジリエンス」です。専門家によると、レジリエンスがある子どもは、困難を乗り越え、どんな時代でも自分の人生を勇敢に切りひらいていけるとのこと。今回は、「レジリエンスに必要な3つの要素」と「子どものレジリエンスを育むために親ができること」について考えていきます。心の回復力「レジリエンス」は鍛えられる力だった!『ヘコんでも折れない レジリエンス思考』著者で医学博士の小玉正博氏によると、レジリエンスとは、「大きな挫折や逆境を経験しても立ち直ることができる力」で、言うなれば「心の回復力」とのこと。小玉氏はレジリエンスが注目される背景について、「先が見通しづらい時代になったことが原因」と指摘します。変化の激しい時代だからこそ、「不測の事態にもしなやかに対応する力」であるレジリエンスが必要とされているのです。小玉氏はまた、レジリエンスについて以下のように考えています。誤解されやすいのですが、レジリエンスは人生で挫折しないようにうまく立ち回るすべのことではありません。むしろ挫折の経験を前提と考えています。挫折によるダメージから本来の自分を取り戻したり、失敗を肥やしとして成長のきっかけにしたりすることが、レジリエンスの基本的な考え方です。(引用元:ベネッセ教育情報サイト|乳幼児期から育む、折れない心【前編】困難に負けない、レジリエンスとは)なるほど、レジリエンスは「挫折の経験が前提」なのですね。ということは、いままで「うちの子、失敗したらどうしよう……」「うまくできるかしら」などと悩んでいた親御さんも、「失敗してもいいじゃない。レジリエンスが育つチャンスだ」と考えられるかもしれません。欧州におけるポジティブ心理学の第一人者であるイローナ・ボニウェル氏も「レジリエンスは筋肉のように鍛えられる」と断言しているのですから。次項では、レジリエンスに関わる「折れても立ち直るための3つの要素」について、見てみましょう。「心が折れても立ち直れる子」には3つの要素が関係しているどうやら、専門家によると「心が折れても立ち直れる子」には、3つの要素が関係しているようです。それは、「気質」「環境」「学習」。ひとつずつ見ていきましょう。要素1:生まれつき備わっている「気質」東北大学加齢医学研究所助教授で脳科学者の細田千尋氏は、レジリエンスが強い人の特徴として、「楽観主義、利他主義、ユーモアがある、使命感が強い」という性質を挙げています。お子さんにこのような気質があるのなら、心が折れても立ち直れる要素があると言えるでしょう。もし、上述したような気質が備わっていなかったとしてもご安心を。発達心理学者でレジリエンスを研究する渡辺弥生氏は、気質を変えることは難しいけれど、気質以外の要素は、親や周囲の関わり方次第でいくらでも変えられると話しています。要素2:何かあったときに助けてもらえる「環境」小児科専門医でレジリエンスの専門家でもある山口有紗氏は、「子どものメンタルヘルスは、環境の影響を受けやすい」と言います。そしてその「子どもを取り巻く環境」とは「家庭・学校・地域」なのだそう。「つらいときには、家族がそばにいてくれる」「家族と、自分の気持ちについて話せる」「学校に居場所がある」などの他者とのつながりが、子どものレジリエンスを育むうえで、とても重要な要素となるようです。ライフコーチとして活躍するボーク重子氏も、安心して何度でも失敗できる環境が子どものレジリエンスを鍛え、「主体的に挑戦できる子」の土台となると述べています。子どものレジリエンスを育む過程に、親をはじめとしたまわりの大人のサポートは欠かせないのです。要素3:経験を通して身につける「学習」ボーク氏によると、「失敗できる環境がとても大事なのは、失敗経験をたくさん積むため」とのこと。「安心して失敗する」という経験を繰り返すことで、子どもは「失敗は怖くない!」と学ぶのです。失敗を恐れない心は、レジリエンスを支える大きな力となるでしょう。幼児教育が専門の京都文教短期大学教授・鳥丸佐知子氏も調査のなかで、レジリエンスが高めの学生は「生活面で経験豊かな傾向がある」「より鋭くポジティブな情動やネガティブな情動を経験する」と述べています。よいことだけではなく、「つらい」「悲しい」「悔しい」など、ネガティブな感情を乗り越える度に、レジリエンスが鍛えられていくようですよ。レジリエンスを育てる「親の関わり方」5つ子どものレジリエンスを強化するためには、日頃どんなことに気をつければいいのでしょうか。折れても立ち直れる子に備わる3つの要素を軸に、専門家のアドバイスを5つご紹介します。レジリエンスの育み方1:遊びを通して「失敗と成功」を経験させて前出の小玉氏は、「遊びはレジリエンスの土台を築くのに絶好の機会」と言います。特に幼児期から児童期にかけては、遊びを通して「失敗と成功を繰り返す経験」が、子どもの自己効力感と自発性を育みます。それがレジリエンスの土台となるのだそう。注意点として小玉氏は、親の意向や指示ではなく、子ども自身が「おもしろい」「楽しい」と感じる遊びをさせるべきとしています。 “お膳立てされた遊び” ではレジリエンスは育まれないようなので、気をつけたいところです。レジリエンスの育み方2:まずは「共感」、次に「信頼」を伝える声かけを子どもが落ち込んだり、悩んだりしているとき、「大丈夫だよ」「気にしなくていいよ」と声かけしていませんか?じつは、これらの言葉を “最初に” かけるのはNGです。日本ポジティブ教育協会代表理事の足立啓美氏は、レジリエンスを育てるには、子どものネガティブ感情を否定しないことがとても大事だと話します。まずは、「つらかったね」「その気持ち、わかるよ」と共感しましょう。子どもはその言葉に安心し、励まされます。そして、子どもの感情を受け止めたあとに、「あなたなら大丈夫」と子どもへの信頼感を示すのです。足立氏は、このプロセスが子どもの自己肯定感を育み、次のチャレンジへの原動力となり、結果的にレジリエンスへとつながっていくとアドバイスしていますよ。レジリエンスの育み方3:子どもの「強み」を “たくさん” 伝える足立氏は、著書『子どもの心を強くするすごい声かけ』のなかで、自分にしかない「強み」を知ることで、子どもの自己肯定感が上がり、レジリエンスも育成されると述べています。しかも、「強み」はひとりひとつではなく、誰でも複数もち合わせているそうなので、お子さんの「強み」をたくさん見つけてあげましょう。もし成績が下がったことで落ち込んでいるとしたら、それを責めるのではなく、「〇〇ちゃんは、お料理をよくお手伝いしてくれるよね」「ゲームが得意だよね」など、「得意なこと」や「好きなこと」などの「強み」を思い出させてあげるとよいそうですよ。レジリエンスの育み方4:「失敗できる環境」を提供したら、あとは見守るボーク氏は、子どもに「安心して何度でも失敗できる環境」を提供したら、あとは「子どもの強さを信じて見守って」とアドバイスします。問題を自力で解決する経験が、子どもの非認知能力を育てるのです。大人が先回りして救済しないことで、子どもの「レジリエンス」(=回復力)が高まります。たとえ失敗したとしても、それでも人生は先に続いていくということに気づかせてあげてください。失敗を恐れると、子どもは失敗しない範囲でしか行動しなくなります。(引用元:東洋経済オンライン|ボーク重子「安心して何度でも失敗できる環境」が子どもを伸ばす理由)またボーク氏は、「親が自分の失敗を子どもに見せること」も重要だとしています。失敗から立ち上がる姿を、ぜひお子さんに見せてあげてください。その姿を見たお子さんは、「失敗してもやり直しができる!」と感じるはずですよ。レジリエンスの育み方5:体の緊張をとることで、心の緊張も解いてあげよう「心と体は連携しているので、体の緊張をとることが、心の緊張をとることにつながる」と言うのは、前出の足立氏。足立氏がすすめる方法は、親が行なう「タッピング」と子ども自身が行なう「深呼吸」。タッピングは、子どもの背中を親が指先でトントンと軽く叩くだけ。そして、深呼吸の仕方にはポイントがあります。背筋を伸ばして、息をなるべく長く、ゆっくりと吐き出すこと。体や心のつらさや苦しさを一緒に吐き出すように行います。(引用元:足立啓美(2021),『子どもの心を強くするすごい声かけ』, 主婦の友社.)「シャボン玉を大きく膨らませるようなイメージ」で深呼吸をするとよいそうですよ。親子のスキンシップにもなるタッピングも、意識的に取り入れてみてくださいね。***「レジリエンスは、コツコツと積み重ねていくタイプのものですので、まだそばで見守れる小さいうちから、意識的に働きかけるのがおすすめ」と、公認心理師の佐藤めぐみさんは言います。まずは、子どもが「安心して何度でも失敗できる」ように、環境を整えてあげましょう。もし子どもが失敗したとしても、「この子はいま、レジリエンスを高めているのだ」と、手出し口出しをぐっと我慢したいものですね。(参考)足立啓美(2021), 『子どもの心を強くするすごい声かけ』, 主婦の友社.小玉正博(2014), 『ヘコんでも折れない レジリエンス思考』, 河出書房新書.加藤紀子(2020), 『子育てベスト100』, ダイヤモンド社.All About|子どものレジリエンスを鍛える10のコツ!逆境をはねかす力とはNHK|折れない心どう育てる?<番組内容>STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|劣等感を自尊心に!寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法CORE|レジリエンスとパーソナリティの関係(1)ベネッセ教育情報サイト|乳幼児期から育む、折れない心【前編】困難に負けない、レジリエンスとはHugkum|子どもの心を強くする「レジリエンス」の育て方。困難を乗り越える力をつけるために親ができることはプレジデントオンライン|「良かれと思ったら逆効果」メンタル不調の子どもに絶対言ってはいけない“ある言葉” レジリエンスを引き出す声かけ3つプレジデントウーマン|レジリエンスが強い人の特徴10 脳科学が教える、逆境で心折れる人と平常を保てる人の決定的な違いとはSINGA FARM|子どもの「心理的レジリエンス」を高める3つのコツとは?国立研究開発法人 国立生育医療研究センター|コロナと共-に生きる子どものこころ輪(わ)とレジリエンスの視点から-東洋経済オンライン|ボーク重子「安心して何度でも失敗できる環境」が子どもを伸ばす理由
2022年11月02日交際していたころから、夫の食事マナーが少し気になっていた私。夫にそのことを指摘したこともありましたが、不機嫌になってしまうため注意することをやめました。しかし、子どもが1歳8カ月を過ぎたころ、ある出来事がきっかけで、夫が食事の仕方を改めてくれるようになったのです。 食事マナーを指摘すると不機嫌に……夫はあまりマナーを知らない大人です。使った物を元の場所に戻さない、脱いだ靴を揃えない、外出先で引いたイスを戻さないなど、小さいときに注意されなかったのかな? と思うことがしばしばあります。 結婚後、特に気になったのが食事マナーでした。米粒をたくさん残した茶碗、口を開けてクチャクチャ食べる、右手を添えないなど気になりましたが、夫自身は「何が悪いのか?」と思っている様子。食事マナーを何度も指摘したことがありましたが、不機嫌にさせてしまうため、途中から言うことを諦めました。 そんなころに私の妊娠が判明。そして月日は流れ、コロナ禍でしたが元気な男の子を出産しました。 子どもが生まれて父親の自覚が芽生える?息子が生まれ、父親の自覚が出てきたであろう今の夫なら食事マナーを改善してくれるかもしれないと思った私は、「口を閉じて食べてちょうだい。〇〇くん(息子)もまねしちゃうよ」と、1年ぶりに夫へ食事の仕方についてなるべくやさしくお願いしました。すると、またしても夫は不機嫌に……。 「ごはんを食べているときは自由にさせてほしい」と夫は言い、その日はとても重い雰囲気の食卓になりました。私はそれ以来、気になってもグッと堪えて夫に何も言わないように努めました。 息子の食事姿を見てショックを受けた夫息子が1歳8カ月を過ぎたころのことです。いつものように家族3人で食事をしていると、息子が普段ならしないような食事の仕方で、大袈裟に口を開け、クチャクチャと音を立ててごはんを食べ始めたのです。その姿はまるで夫のようでした。それを見て驚いたのは私だけではなかったようで、夫も目を見開いて息子から目が離せないようでした。 私は今がチャンスと思い、「〇〇くんがあなたの食べ方をまねしているように見える。すぐ直らないのは当たり前だと思っているから、まずは直そうとする気持ちだけでも持ってほしい」とお願いしました。すると夫は「そうだよな……。努力するよ」と素直に言ってくれたのです。 未だに口を開けて食事をしがちな夫ですが、忘れているだけで指摘すると怒らず直してくれます。夫は他にも、本来なら子どものころに学ぶようなマナーを知らないことが多く、「今まで誰にも注意されたことがない」と言うのです。しつけの大切さを改めて学ぶ出来事でした。 著者:米久 熊代1歳児男児の母。人材会社や人事の仕事を経験し、夫の転勤を機に退職。現在はフリーランスとして前職関係の仕事とライターをしながら、プレママ・新米ママ向けブログを運営中。イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター うちここ
2022年10月26日妹のとんちゃんが生まれると、長女のうーちゃんはちりさんに甘えるようになりました。ちりさんは、夜、寝るときのうーちゃんのリクエスト「座ってトントン」に応えていましたが、次第に疲弊していきました。「横になってもいい?」と言っても首を縦に振らないうーちゃん。ある日ちりさんのイライラは爆発し、力任せにトントンしてしまいました。それからしばらくして少しずつうーちゃんのリクエストが緩和され、落ち着いてきました。しかし、ちりさんは、夜は穏やかになってきた反面、日中イライラするようになってしまいます……。 怒ってしまったあと、後悔と反省をするものの、繰り返してしまうちりさん。育児書を読むことにしました。すると……!?本に書いてあった衝撃の言葉… 子どものころ、テレビアニメに出てきたネネちゃんのママ。 ぬいぐるみを殴っていたのが怖かった。けれど、ネネちゃんのママは、ああやって発散していたから子どもたちの前では笑っていられたんだ、と気が付いた。 イライラして怒っては、後悔と反省をしたものの、繰り返してしまったちりさん。 育児書を読んでみることにしました。さっそく実践してみると、難しいところもありましたが、少しだけ自分が変われた気もしました。 そして、「子どもに手を上げるくらいなら茶碗を割れ!」と書かれているのを見て、クッションをボコボコ殴ってみたところ、驚くこほど気持ちを落ち着かせられました。 「あれ? ちょっとスッキリ……」と思ったちりさん。発散することで笑ってられるんだということに気が付きました。 ◇◇◇ ストレスの発散方法は人それぞれ違いますよね。クッションをボコボコ殴るというようにイライラを何かにぶつける、あるいは、好きな音楽を聴く、スポーツをする、映画を観る、カフェに行くなど。なかなか子育て中は難しいかもしれませんが、家族に相談するなどして、悩んでいる人はもちろん、そうでない人も、ストレス発散タイムを日常に取り入れるとよさそうですね。 著者:マンガ家・イラストレーター ちり2児のママ。幼稚園の先生をしていますが、育児に悩んでいます。
2022年10月26日小さいうちから「没頭力」を身につける重要性が注目されています。「熱中しているわが子に声をかけても、反応がないことが多い」「学校の成績はいまひとつだけど、好きなことに没頭しているときのわが子は輝いている!」など、お子さんはなにかに没頭することがありますか?専門家によると、没頭力を伸ばすのに適している時期は幼児期~小学校低学年なのだとか。今回は、幼少期に伸ばしたい没頭力について詳しく解説していきます。92%の東大生が幼少期に「没頭体験」をしている「没頭力」について、東京大学名誉教授で前白梅学園大学学長の汐見稔幸氏は、「没頭体験があれば、たとえ失敗したり行き詰まったりしても、自分が本当にやりたいことを見つけたら、また没頭していくことができる」と話しています。没頭したことで得られる成果よりも、「没頭できた体験」こそがその後の人生に大きな影響を与えるようです。脳医学者・瀧靖之氏が監修する書籍『東大脳の育て方』(主婦の友社)では、「幼い頃に打ち込んでいたものや熱中していたものはあった?」という問いに、92%もの東大生が「はい」と回答したこととあわせて、東大生による幼少期の没頭体験を紹介しています。「夏休みになると毎朝4~5時に起きて一人で近くの林に虫とり。網を持って追いかけて、とった虫は家に持ち帰って図鑑で調べました。そのおかげで、何かを調べる集中力と体力、運動神経・反射神経もついた気がします」(農学部卒Kくん)「時間も忘れて絵を描くことに没頭していました。いまはそれがプレゼンの図示などに役立っています」(医学部Kさん)「ゲームが好きで、毎日のように友だちと競って、“ニンテンドウ64”をやっていました。1時間という制限時間があったので、そこでグッと集中して。それで試行錯誤すること、筋道立てて考えることを学んだ気がします」(理学系研究科Tくん)(引用元:瀧靖之監修(2017),『東大脳の育て方』, 主婦の友社.)ポイントは、幼少期に「時間も忘れて」「毎日のように」どっぷりと “ハマる” 体験が、その後の勉強や仕事にも活かされているという点です。瀧氏は書籍のなかで、熱中体験はまさに「東大生の一番の共通点」であり、「非常に知的好奇心のレベルが高いことのあらわれ」だと指摘します。瀧氏によると、「熱中体験のある子は、国語や算数、理科といった教科であっても、知らないことを知るためにはどうすればいいか、どういう人に聞けばいいのかということをよくわかっている」のだそう。さらに大人になってからも、 “勉強・仕事” と “それ以外” という線引きをしないので、どんなこともおもしろがって突き詰めたくなると言います。このように、自分の好奇心に従って物事に没頭する経験こそが、やがては将来の勉強や仕事の成果につながっていくのです。没頭力は幼少期に育てるべし!次に、没頭力が育つ時期について考えてみましょう。「脳が物事に集中するためには、神経伝達物質のひとつであるドーパミンの放出が欠かせない」と瀧氏。ドーパミンは快感や幸福感、やる気を生み出します。また、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)も集中力をサポートするのだそう。これらのホルモンは、行動したことが報酬(=ごほうび)につながることがわかると分泌しやすいため、楽しいことや好きなことには高い集中力が発揮されるのです。さらに瀧氏は、好奇心が芽生えやすく楽しいと感じることが多いほどドーパミンが放出されて、前頭葉まで達し、脳を大いに刺激すると述べています。この「脳を刺激する」ことが没頭力を育てるのに重要であると同時に、脳の発達時期に合わせて適切な刺激を与えれば、脳の働きをより効果的に伸ばすことができるのだそう。瀧氏の解説によれば、生まれてから2歳頃までは読み聞かせなど親子のふれあい、3~5歳は運動や音楽、8~10歳は語学、10歳以降は思考力を養ったり人とコミュニケーションをとったりと、脳の発達段階に応じてタイミングよく刺激を与えるのがいいとのことです。脳は、その発達段階に合わせて “脳のネットワーク” と呼ばれるさまざまな道路がつくられます。刺激を受けるほどに道路の数は増えていきますが、ある段階になると使われない道路はどんどん壊され、よく使う道路はより強靭な道路に進化していきます。だからこそ、脳の発達がピークを迎えるまでに、より多くの刺激を脳に与えて道路をたくさんつくっておくことが重要なのだと瀧氏は指摘します。そして、この “脳のネットワーク” をつくるときに一番重要なのが「好奇心」です。子ども自身から湧き出る好奇心があるからこそ、「もっと知りたい」「もっとやりたい」と物事を探究する熱中体験を生み出します。その結果、脳のネットワークをさらに広げ、脳をぐんぐんと伸ばす原動力になっていくのです。瀧氏は、 幼児期~小学校低学年あたりまでに好奇心を刺激されるようなさまざまな経験をすることで、没頭力が伸びる素地が育まれると話していますよ。幼少期に没頭力をつけるために親ができること3つ最後に、幼少期に没頭力をつけるために親ができることについて考えていきましょう。すぐに結果が表れるような即効性はありませんが、意識して日常生活を送ることで、しだいにお子さんの没頭力がアップしていくはずです。1. 「没頭できる環境」を用意する元帝京短期大学教授の宍戸洲美氏は、「子どもの集中力を高めるには、やってみたいことを自由に挑戦できる環境がとても大切」と述べています。具体的には、「子どもが熱中しているときは極力邪魔しない」「途中でやめさせようとしない」ことを意識するといいようです。「興味の方向は子どもによって違うが、没頭できるような世界に上手に導いてやれば、親が放っておいてもどんどん伸びていく」と、学習塾・花まる学習会主宰の高濱正伸氏が述べるように、親はできるだけ手や口を出さずに見守ってあげましょう。物事に没頭している、いわゆる「ゾーンに入っている」状態は、効率よく学ぶチャンスなので、中断させずに放っておきます。もし大事な予定があったり、食事や寝る時間が極端にずれたりしそうなら、「『よく描けているね』とほめてから、『ご飯を食べてから続きをやろう』と言うだけでも違う」という、教育評論家の親野智可等氏のアドバイスを参考にしてください。親野氏によると、「好きなもの、合うものが見つかったら、まずは『集中していること』を認めてあげる。そしてたくさんほめることで『自分は集中力があるんだ』と思えるようになる」のだそう。その思考が根づけば、苦手なことに直面したときも「僕(私)はできる。頑張ることができる」と前向きに取り組めるようになります。2. バーチャルとリアルをつないで「本物」に触れさせる子どもはなにかに興味をもつと、「もっともっと」と情報を欲したり、次々に浮かぶ疑問を解消したくなったりします。そのとき親がすべきことは、放っておくことでも適当に流すことでもありません。瀧氏は、「親が子どもの疑問に対して自分とは関係ない、興味もない、という態度をとると、せっかく芽生えた子どもの好奇心を摘むことになる」と厳しく指摘します。子どもに「○○ってなに?」「これってどういうこと?」と聞かれても、すべてに答えるのは不可能でしょう。しかし瀧氏によると、そんなときが “チャンス” とのこと。「お母さんはわからないな。一緒に図鑑で調べようか!」「お父さんも知らないなあ。どういうことだろう?インターネットで一緒に調べよう」と提案してみましょう。そして瀧氏は、「子どもの興味を見極めたら、図鑑や本を与え、どんどん外に連れ出して本物を見せてあげるといい」ともアドバイスしています。なぜなら、バーチャルとリアルをつなぐことで世のなかの広がりや奥深さを知り、さらに「おもしろいから次に進みたい」「どうやったら次に進めるのか」と子ども自身が考えるようになるからです。電車に興味をもったら鉄道博物館や各地の駅を見に行く、魚に興味がありそうなら、水族館や魚釣りに連れていく、など無理のない範囲で積極的に子どもの好奇心を満たす場所へ連れ出してあげましょう。瀧氏は、その体験こそが「子どもの知的好奇心の土台になる」と断言していますよ。3. 親自身が「なにかに打ち込む姿」を見せるそして最後に、忘れてはいけないのが「親自身もなにかに打ち込む」こと。千葉大学教育学部附属小学校教諭の松尾英明氏は、「生きたお手本を見た子どもは、自分もなにかに打ち込もうと思う」と述べています。どんなに子どもに「没頭することの大切さ」を説いたとしても、親がダラダラと一日中テレビやスマートフォンばかり見ていたり、「面倒くさい」「わからないけどまあいいか」と、物事を深く追求せずにすぐに諦めてしまったりすれば、その姿を見た子どもも「それでいいのだ」と思ってしまうでしょう。瀧氏も同様に、「子どもの好奇心を育むためには、まずは親自身が好奇心をもって、趣味や勉強を楽しむことが大事」と述べています。脳には「ミラーニューロン」というまねすることに特化している領域があり、言語の習得もスポーツの上達も、模倣から始まります。ぜひお子さんの前で、親御さん自身の趣味に没頭してみてください。もし打ち込める趣味がなくても、たとえば夕飯のメイン料理に合うソースを何種類も試作するなど、日常生活のなかで没頭してのめり込めるきっかけはたくさんあります。また、「子どもにやらせたい習い事があれば、まずは親がやってみるのも手」と瀧氏が言うように、親子で一緒に楽しめる趣味を見つけるのもいいですね。しかし、「いまの時代は選択肢がたくさんあるので、没頭できるものを見失う子どもが増えている」と松尾氏が指摘するように、昔に比べて情報があふれているからこそ、夢中になれるものを見つけるのが困難でもあります。松尾氏によると、「なにがわが子を没頭させるきっかけになるかわからないので、なにも提示しないよりも選択肢を示してあげるべき」とのこと。みなさんは誰よりもお子さんのことを知っているはずです。だからこそ、「うちの子は○○よりも△△のほうが好きそう」「このなかから選べなくても、また別の選択肢を見つけてあげよう」と、お子さんに合いそうなものがわかるのはないでしょうか。ぜひ、親子一緒に没頭体験をしましょう!***そういえば私も小さい頃は没頭していたものがあったな……と、幼少期の思い出がよみがえった親御さんもいるでしょう。大人になると没頭できる時間も余裕もなくなってしまいますが、お子さんがなにかに没頭している姿を見ると、むくむくと新しいことを始めたくなるはず。親子でよい影響を与え合って、充実した日々を過ごしていきたいですね。(参考)リセマム|これからの教育キーワードは「没頭力」汐見稔幸・高濱正伸対談瀧靖之監修(2017),『東大脳の育て方』, 主婦の友社.STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの脳が集中力を発揮するメカニズム。脳がホッとする時間も必要ですCity Life News|誰もが持っている没頭力「見つける」ことが第一歩プレジデントオンライン|超集中!我が子を「没頭体質」に育てる親の共通点5
2022年10月24日Instagramなどで育児漫画を公開中の2歳女の子ママ・たきもとキウイさん。お菓子を欲しがる娘・たかたちゃん。食べられないと分かると……!?「ママのおはな、〇〇するよ!! 」観葉植物を育てているたきもとキウイさん。 「お花大事にしてね」と日頃から伝えています。この日、もっとお菓子を食べたくなったたかたちゃんは、驚きの行動にでます……! 観葉植物を人質(?)に、まさかの脅迫!でも、脅し方がやさしい♡ たきもとキウイさんも、「本当にいじわるしたら母が悲しむかなとか、嫌がるかなとか思った結果が『触っちゃうよ!』になったのかと思うと笑いが込み上げてくる」とのこと。 たかたちゃん自身もお水をあげたり葉っぱの様子を観察したりしていたから、いじわるはできなかったところが愛おしいですよね。 その後、「触っていいよ、でもやさしくね!」とたきもとキウイさんが伝えると、驚きつつ恐る恐る触ったたかたちゃん。 お花をやさしく触って、「あかのおはなきれいね」と言っていたそうですよ♪ 毎日一緒にいるとなかなか気づきにくいものですが、日々成長している子どもたち。 「人質を取るという知恵があるのかー! 侮りがたし2歳児(笑)。こんな時期が来るのかなー」 「まさかの人質! 知恵がついてきてる証拠ですね♪ しかしそんなことで負ける母ではないのだ!」 と、SNSでもその知恵に驚きの声多数。これからもどんな技が出てくるのか!? 成長が楽しみです……! 著者:マンガ家・イラストレーター たきもとキウイ
2022年10月22日当時、息子は生後9カ月。おすわりやハイハイ、つかまり立ちなど、できることが増え、行動範囲が広がってきました。成長をうれしく思う反面、子育てに行き詰りそうになることも。なかでも苦痛だったのが食事の時間です。今回は、ジッとしていられなかったわが子の食事に関する体験談を紹介します。日に日に活発になってくる息子離乳食後期に入った生後9カ月ごろ、息子の活発度は日に日に増していきました。自分の意思で移動できるようになり、引き出しやリモコンなど興味のある物に一直線。行動範囲が広がり、ますます目が離せなくなりました。 この時期で一番大変に感じた日常シーンは、食事の時間でした。体を動かすのが大好きな息子はジッとしているのが大の苦手です。案の定、食事中も椅子に座っていられませんでした。 ジッと椅子に座っていられない大人と同じ目線で食べられるよう、ハイチェアに息子を座らせていました。しかし、ジッと座って食べたことは一度もありません! 椅子の上に立とうとする、ダイニングテーブルを足で蹴るなど体を動かしていないと気がすまない様子です。 「きちんと座ろうね」と何度言ったことか……。残念ながら私の声が届くことはありませんでした。どうすれば椅子に座って食べてくれるのかが、最大の悩みでした。 ハイチェアからローチェアに変えてみた先輩ママにもらったアドバイスは、「足置きがある椅子を選ぶ」、あるいは「足が床につく椅子を使う」ことでした。そこで床に足がつくタイプの「ローチェア」に座らせてみました。 その結果、なんとある程度ジッとして食べられる時間が増えたのです。足が宙に浮いている状態で食事をしていたことも、食事に集中できない一因だったのかもしれません。 食事中は周りに興味をひくような物を置かない工夫をしました。また、絵本を読むなど、ある程度椅子に座っていられる時間もつくるように。なかなか難しいことでしたが、息子なりに少しずつ座っていられる時間が増えたように思います。 イラスト/sawawa監修/助産師 松田玲子著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2022年10月20日食べ物の好き嫌いが多い長女。玉ねぎは特に苦手で、好物のカレーやシチューも玉ねぎだけを残すのはもちろん、みじん切りにした玉ねぎも目ざとく見つけて選り分けるほどです。一方で夫は、小さいころから好き嫌いがないことが自慢。そのため、子どもたちの食べ残しに日ごろから厳しかったのですが、長女が6歳のときちょっとした事件が起きました……。長女に取り分けられた玉ねぎ夫の実家に泊まったある日のこと。その日の晩ごはんは、焼鳥屋からテイクアウトしてきた焼き鳥でした。肉好きの長女は昼から楽しみな様子。そして晩ごはんの時間、私は下の2人をサポートしつつ食べていたので、夫が長女の皿に取り分けたり「キャベツも食べなさい」などと言いながら食事をしていました。 長女の皿に苦手な玉ねぎと鶏ももの串が取り分けられたのを確認した私。「それは長女、食べないぞ~」と思いつつ、下の子のお世話で目を離し、再び長女の皿を見たときには、その玉ねぎがなくなっていたのです。 追い詰められた長女は……祖父母の前だから頑張って食べたのかな? と思い、「えらいね!」と褒めようとすると、長女の様子がおかしい……。テーブルの下に手を入れてコソコソしています。まさかと思ってテーブルの下を見ると、床に2〜3切れの玉ねぎが捨てられていたのです。 その場で大げさに指摘すると、夫が怒ったり長女が泣いたり、食事の雰囲気が悪くなると判断。長女にだけ聞こえるように「残してもいいから捨てちゃダメ」と伝えました。 厳しくし過ぎたことを反省私の小言には口答えすることもある長女。しかしお父さんに怒られることは「怖い」と感じていて、今回の出来事に至ってしまったようです。こっそり食べ物を捨てるなんて、見つけたときはとてもショックでした。それと同時に、それを怒る気持ちより「そこまで追い詰めてしまった」ことへの申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 夫にはその場では何も言わず、夜2人だけのときに話しました。夫もショックを受けた様子。「好き嫌いはよくないけれど、こっそり食べ物を捨てることはもっとよくない」というのが、私たち夫婦の共通の考えだと確認しました。そしてこれまで厳しくし過ぎたことを反省しました。 小学生になっても長女の好き嫌いは相変わらずですが、苦手な物を食べられたときは大げさに褒めて、食べられないことを責め過ぎないよう気をつけています。「好き嫌いせずに食べなさい!」「お行儀よくしなさい!」とつい言いたくなってしまいますが、「まずは食事の時間を楽しく」という方針を決めて、夫婦で厳しさと甘さのバランスを試行錯誤しています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:青倉みゆ小2長女、年中長男、3歳次女の3児の母。趣味の文房具集めと宅トレで自分を癒やしつつ、実家から離れた土地で子育て中。450gで生まれた長女は、現在元気な小学生。
2022年10月17日Instagramなどで育児漫画を公開中の2歳女の子ママ・たきもとキウイさん。娘・たかたちゃんを喜ばせようと「いいものあげよう」と言ったものの、それが数日後の大混乱の原因に……!いいものってなに…?「お〜な〜かす~いた~」とたかたちゃん。 たきもとキウイさんは、何やら『いいもの』を出してくれましたよ♪ まさか、『いいもの』が混乱の原因になってしまっただなんて……! たかたちゃんを喜ばせようとサプライズ的な発言をしたものの、あまりのおいしさに『いいもの=梨』と思ってしまった様子。 でも、数日経って急に「いいものちょうだい?」と言われたら、「いいものって何~!?」と困惑しちゃいますね。 いつもはないものだから、特別感を出して『いいもの』。確かに、梨はシーズンもので年中買えないからこそ、『いいもの』。 今しか味わえないジューシーな梨のおいしさ、いっぱい味わいましょ♪ 著者:マンガ家・イラストレーター たきもとキウイ
2022年10月15日私には7歳と4歳の娘がいます。長女は3歳のころから謝ることが苦手。プライドが高いのでしょうか。「ごめんなさいしなさい!」と言っても頑なに言わず、泣き続け最終的に不貞腐れて謝る始末。7歳の今でも妹を泣かせた、何かをこぼした、私を怒らせたときなども、「ごめんさい」が言えません。 ネットで調べてみた娘が6歳のころ、謝まれないことに悩んだ私は、どうしたら良いのかをインターネットで調べてみることに。検索をしてたどり着いた子育て掲示板には、「きちんとしつけしていないから」「親が謝らないから」「善悪の区別がついていないから」といった辛らつな内容が書かれていました。 それを読んだ私は、育て方を変えなくてはと焦りました。冷静になれば、匿名の人が集まる掲示板には厳しいことを書く人が多いということがわかるのですが、そのときは追い込まれてしまったのです。 謝るまで許さないようにきちんと謝れるようにしなくては⋯⋯と焦る私。娘が悪いことをしたときは、「ごめんなさい」と大きな声ではっきりと言うまでは許さないことにしました。しかし、怖い顔で厳しく「謝りなさい!」と怒って、素直に応じる娘ではありません。謝るように求めても、しばらく泣き続けるだけ。 ようやく言ったと思っても不貞腐れたまま、到底謝るような態度でないので、私はさらに怒ることに。結局娘がきちんと「ごめんなさい」と言うのは、寝る前になってから。ここまでくるとお互い何に対して謝っているのかすらわからなくなっています。 子育て支援者に相談をする悩んだ私は、子育て支援センターの支援者さんに相談することに。娘の状態を話すと支援者さんは「謝らせようと厳しくする必要はないのかもしれない。ちゃんと反省はしているのよ」と言いました。また、「長い時間“謝りなさい”と押し問答するのも、時間が経ってから謝らせることも、あまり意味がない」とも。 そして、「謝るタイミングだけ教えたら良いのでは?」とアドバイスされました。これまでは何が何でも謝らせなくてはと思っていた私は、この言葉を聞いてラクに。私が怒り、娘が泣くという時間がかなり短くなりました。 私は、「ごめんなさい」と言う言葉を聞くために怒りすぎていたことを反省しました。確かに、お互い意地になっているときに謝るのは難しいのかもしれません。今では謝ることを強要しなくなりました。自分が悪いことをしたと思ったときは娘にきちんと謝るよう心掛け、手本になるようにしています。7歳になった今、娘は昔よりは謝れるようになってきています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 REIKOイラストレーター/まるたまの母著者:小川恵子7歳と4歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。
2022年10月14日私には7歳と4歳の娘がいます。2人はYouTubeを見るのが大好き! 現代っ子はみんな見ているようだし、見ている間は熱中しておとなしくて助かるな、と軽い気持ちで見せ始めました。でもそれが悩みの種に……。今回はYouTubeがわが子たちに与えた影響と、その悩みに対して取った対策についてお話ししたいと思います。 わが家のYouTube事情長女が初めてYouTubeを見たのは2歳ぐらいです。夫に子守りを任せたら、手持ち無沙汰から見せてみたそう。するとテレビ以上の、ものすごい食いつき! そのころ大好きだったアンパンマンのアニメより、ユーチューバーがアンパンマンのぬいぐるみを使って寸劇をしているような動画を好むようになりました。 次女のYouTubeデビューはさらに早く、物心ついたころから長女と一緒に見ていました。親から見ると、何が楽しいのか理解できなかったのですが……。 感じた危機感2人はEテレやアニメを見ることはなくなり、YouTubeを視聴すると表示される関連動画から、次々と自分たちが好きなものをみつけては見ていました。特に好んで見ていたのが、おもちゃを紹介するものや替え歌を歌い続けるようなものです。 数あるYouTubeの中には、おもしろいもの、子どものためになるものもあると思います。しかし、わが子たちが好きな動画はストーリー性もなく、「やばい」「すごい」が連呼されるようなもの。このままでは情緒や言語力が育たないのでは、と危機感を感じた私はYouTubeに関するルールを作ることにしました。 作ったルールわが家では、もともとテレビ画面を見てもよい時間を平日1時間、休日2時間までとしていて、2人はその時間をすべてテレビ番組ではなく、YouTubeにあてていました。しかし、Eテレや国民的アニメもたまには見てほしいと思った私は、幼稚園のお弁当がない日はYouTubeを見てもよいけれど、それ以外の日はテレビにするというルールに。 お弁当がないのは水曜、土曜、日曜の3日間だったので、曜日の概念がまだない次女のために、お弁当がない日という言い方にしていました。好きなものも見てほしいし、これからの時代はYouTubeを排除することはできないと感じたため、見て良い日も設けました。 ルールを作ったことにより、2人はYouTubeだけでなく、テレビも見るようになりました。私はいろいろなメディアをバランス良く見たほうが子どもたちのためになると考えています。現在、子どもたちは特段嫌がることもなくルールを守っています。まだ親の言うことに素直に従う時期にルール作りができてよかったです。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 REIKOイラストレーター/そら著者:小川恵子6歳と2歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。
2022年10月11日2人の娘さんを持つママ。上のお子さんはもちろん初めての子だったので、自分でもうまく対応できていなかったと思うことが多いそうです。今回は、上のお子さんが未就園児だったころの対応で、「あのときはごめんね」と思うことについてご紹介します。 口うるさく言ってしまう長女が1、2歳のころ、公園で頻繁に「危ないよ」「汚いよ」などと声をかけていました。どれぐらいが危険で、どれぐらいなら見守っていれば良いのかがわからなかったのです。なので危なくならないよう、何でも先回りして注意をしていました。 しかし、次女が公園遊びをするようになったときは、子どもが2人いるので目が行き届かなかったこともあり、あまり口出ししませんでした。次女はひとりで考えて行動し、冒険をすることからいろいろと学び、たくましくなりました。直接関係があるかはわかりませんが、口うるさく言ってしまった長女は、現在とても慎重で失敗を恐れる子です。 お姉ちゃん扱いをしてしまう次女の出産後、3歳の長女と対面したとき、体がすごく大きく感じました。この瞬間から私の中で、「長女=お姉さん」だということがインプットされたような気がします。2人目出産後は1人目の心のケアが大切という話は本で読んだり、先輩ママたちから聞いて意識はしていたのですが、どうしても「お姉ちゃんなので手伝ってほしい、我慢してほしい」と感じることが多かったのです。 歳の離れたお姉ちゃんがいる長女の友だちのお母さんが、2人に対して「まだこんなに小さいんだから」と言っていてハッとした経験があります。同じ年齢でもきょうだい構成によって感じ方が違うのだなと思いました。 先を急がせてしまう長女に対して、「ちゃんと育てなきゃ」という思いが強い気がします。何歳になっても、長女が体験することは親としても初めて体験すること。どうしても周りの子たちを参考にして、比べてしまいます。例えばもうおむつが外れた、習い事を始めたなどと聞くと、焦って長女にも「やらせなきゃ」と思っていました。 次女は長女のときの経験があるので、早めに習得させたほうが良いこと、本人がやる気が出るまで待っていたほうが良いことなど、ポイントがわかる気がします。なので次女には「先を急がせたい」と思うことが少ないのです。 2人に平等に接したいと思っているのですが、親の至らなさから長女には厳しくなってしまうことがあります。長女のほうがお下がりを使うことなく、常に新しい物を買ってもらえるなど得している面もあるのですが……。これからも長女にはうまく対応できないことがあると思いますが、私自身も勉強しながらこれらも姉妹の子育てを頑張っていきたいと思っています。 イラストレーター/まっふ監修/助産師 松田玲子著者:小川恵子8歳と5歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。
2022年10月10日子育てにはいろいろな方法があり、時代や家庭によって良いとされることやそうでないことがありますよね。今回は、私が第1子を妊娠・出産し、子育てをする中で習慣にしておいてよかったことを紹介します。子育てについて夫と情報を共有する初めて出産をしたとき、私も夫も子育て初心者でした。私の場合は妊娠中に妊娠や出産、子育てに関する情報を本やインターネットで調べたり、先輩ママから話を聞いたりしていました。一方、夫はあまり自分から情報を収集しないタイプ。そのため、妊娠中から妊娠や出産、子育てに必要になりそうな情報についてはSNSで記事を送ったり、直接伝えたりして情報を共有していました。娘が生まれてからは、娘の様子や娘に対する自分の対応をなるべく頻繁に伝えることで、一緒にいる時間は少ないけれど子育てについてお互いの意見を言い合えるようになりました。 実家の母とも子育てについて話し合う私の中でかなり苦戦したのが、実家の母との子育てに対する考え方のすり合わせです。母には母の考え方があるけれど、私が娘を産んだときとは時代が異なります。湯冷ましをあげる・あげないから始まり、娘に対するしつけの仕方など、時にはかなりキツイ言い争いになることもありました。けれど、何かあったときに頼りにする人でしたし、何度も私自身の子育てに対する考え方を伝えていくうちに 「あなたの考え方があるんでしょう」 と見守ってくれるようになりました。 友だちと子育てに対する考え方を伝え合う子どもを育てていくうちに知り合った友だちとも、子育てに対する考え方を伝え合うようにしています。そうすることで、一緒に子どもを遊ばせたときにそれぞれの家庭で大切にすることを尊重することができるからです。また 「娘は慣れない友だちには少し攻撃的である」といったことや、「子ども同士の喧嘩はできる限り見守りたいと考えている」といったことを伝えることで、子ども同士が喧嘩になってもトラブルになることなく親同士で見守ることができています。 子育てに対する考え方や方法がいろいろある中で、自分なりの考えについて周りの人に伝えることを習慣にしたところ、周りの人たちの協力を得やすくなって子育てがしやすくなりました。娘は今4歳。これからも周りの人たちと意思疎通を図りながら楽しく子育てをしていきたいです。 イラスト/ののぱ監修/助産師 松田玲子著者:ライター 吉川麻和
2022年10月03日「○○くんがぼくのことをぶつの」。幼稚園に通う5歳の息子がある日ぽつりと言ったひと言に、私は少なからず動揺してしまいました。上の娘のときは一度も聞かなかったトラブルなので、親としてどう対応すればよいのか悩んでしまった体験談です。「たたかいごっこ」との違いは?息子が出してきたお友だちの名前は、それまでにも何度か家での会話で耳にしていました。たいていは楽しく遊んだ、という内容だったのですが今回は違う様子。たたかいごっこをしていると、最近は一方的に自分ばかりぶたれる、というのです。 相手は体格のよい男の子で、口も達者な一方、息子は小柄で赤ちゃんぽさが抜けていません。果たして対等に遊べるのかな?とこれまでも疑問には思っていました。 担任の先生にはどう話す?息子は私に話して気がすんだのか、それ以降思い悩む様子も登園をしぶることもありませんでした。「心配ないかな?」と思っていたある日、同じクラスの男の子ママから「うちの子が、息子くんがよくぶたれているって言ってたのだけど、大丈夫?」と声をかけられたのです。いずれにしても子どもの話なのですべてを真に受けるわけにはいかないものの、一度担任の先生に相談する必要があると感じました。 「わが子がぶたれている」ということではなく、「最近男の子同士でたたかいごっこをしているようですが、園ではどのように指導されているのか教えていただきたい」というニュアンスで連絡帳に書きました。 「いやだ、やめて!」と「ごめんなさい」先生からは「実際に手や足が当たらないように気をつける」「万が一あたったら謝る」「行き過ぎだと教員が感じたら止めに入る」という、納得のいくお返事がありました。私自身も、「たたかいごっこ」そのものがダメだとは思っていません。ただあくまで「遊び」であって、そこには守るべきルールがあることを息子には話しました。 まず自分が傷つけてしまったら、「ごめんなさい」と言う。そして自分が嫌な思いをしたら、毅然と「いやだ、やめて!」と大きな声で伝える。そういったことを息子には言い聞かせたのです。 その後も「たたかいごっこ」の遊びは続いたようですが、一方的に嫌な思いをすることはなくなったようです。たくさんの子どもたちが関わりをもつ園では、誰しもが加害者にも被害者にもなりうることを肝に銘じました。楽しく遊ぶためにはルールがあり、それはみんなで守らなければいけないものだということを息子には理解してほしいと思っています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師REIKO著者:川木みさ7歳差の1男1女を子育て中。英検1級、児童英語指導者TEYL取得。海外サイトの翻訳や子育て体験談の執筆活動中。
2022年10月02日3歳と1歳の息子を育てている私。長男はイヤイヤ期の最盛期で自分の思うようにならないとかんしゃくを起こし、手に負えないことも多々あります。子どもの泣き声が耐えられない夫は、そんな長男を毎日叱ってばかり。ある日、幼稚園の親子参観日があり、夫が参加することになりました。すると、親子参観から帰宅した夫はまるで別人のように変化していたのです!長男を叱ってばかりの夫3歳の長男は、最近1歳の弟にいたずらをしては弟を泣かし、私たちが注意しても言うことを聞かないことが多くなっていました。甥の幼いときを見ていた私は「3歳はこんなものだろう。成長とともに落ち着くはず」と見守っています。 しかし、夫は言うことを全然聞かずにかんしゃくを起こす長男が理解できず、「長男は怠慢だ。なんでこんな性格になった? もう疲れる」と長男に大声で叱ることは日常茶飯事。私が夫に説明しても納得できないようで、私も困っていました。 親子参観から帰宅した夫そんなとき、幼稚園から課外授業の親子参観のお知らせが届きました。私は、1歳の次男を連れて課外授業は難しいと夫に相談したところ、夫が「僕が行きたい!」と言うので夫に参加してもらうことにしたのです。 しかし、喜んで親子参観に出かけたはずの夫は、すごい真剣な表情で帰宅。私は長男に何かあったのかと心配になり、長男に確認しましたがいつもと同じ様子です。「何かあったの?」と恐る恐る夫に質問しました。 学びの親子参観夫は「他の子は大人しく話を聞いていたのに、〇〇(うちの子)は全然話を聞かずに動いてばかりだった」と。私が「長男は幼稚園に通い始めて日も浅いからしょうがないよ」と伝えると、夫は「話を聞かない長男を抱きしめて説明をする先生の接し方を見て、自分の対応が良くないと気づいたんだ」と言うのです。 どうやら、夫はプロの接し方を目の当たりにして、わが身を振り返り学んで帰ってきた様子。私は「夫に幼稚園の行事に参加してもらうことは、育児をするうえで大切なこと」だと思いました。 イヤイヤ期の長男を叱ってばかりいた夫。幼稚園の親子参観で、遠くから長男の様子や先生の対応を見て、たくさんのことを学び、寛大になって帰ってきたように私は感じました。今では、長男がかんしゃくを起こしても見守ろうとしてくれています。夫にとっても初めての子育て。悩みながらも学んでいることを知り、私も一緒に学んでいこうと思った出来事でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2022年10月02日たんこんちは ボロボロゆかい
ぽこちゃんです&どんちゃんです
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