10年のシングルマザー期間を経て再婚と出産をした私。15歳、11歳の娘たちに年の離れた妹ができました。事情があって夫とは別居中のため、現在ワンオペで毎日忙しく目まぐるしい日々を送っています。年の離れたきょうだいを育てることになり、良い面もあればつらい面もあることに気がつきました……。久々に子どもたちと向き合える日々長女が5歳、次女が1歳になったころ、前の夫と離婚しました。その後、シングルマザーとして10年間、家事や育児、仕事に追われて過ごしてきました。そんな毎日でしたが、お付き合いをしていた今の夫との間に妊娠。三女の産休と育休を機に、久しぶりに子どもたちと過ごす時間ができました。 何よりよかったのが、長女と次女との時間ができて話をゆっくり聞いてあげられるようになったこと、学校行事に参加できるようになったことです。長女は幼少期のころから反抗的で、何かとバトルの日々でしたが、産休や育休に入って一緒に過ごせるようになってからは穏やかになりました。反抗期が落ち着いたのではなく、きっと10年間の寂しさが心のモヤモヤとなって反抗的になっていたのだなと感じました。 ワンオペなのにママは3人?シングルマザー時代は時間のない毎日だったので、私が家事をしたほうが早く、長女や次女にはあまり手伝いをさせてきませんでした。そのため、子どもたちは家事が大の苦手。ひとまず三女の出産を機に、洗濯機の使い方やごはん作りを教えてみました。すると、2日程は頑張ってみたようですが、結局ごはんはコンビニや宅配で済まし、洗濯物ものはためておいても着替えはあるので問題ないとのスタンスに……。 しかし三女が笑顔を見せたりハイハイを覚えて近寄ったりするようになると、長女と次女は三女にメロメロになって家事のモチベーションが変わってきました。率先して家事や三女の面倒を手伝ってくれるようになったのです。三女もそんなお姉ちゃんたちが大好きで、私よりもお姉ちゃんがいいというときや、お姉ちゃんの抱っこで寝るということも増えていきました。 困ったことは……かなりの歳の差で妹ができたことは、子どもたちの成長にとってよかったと感じているのですが、経済面では良いとは言い難い状況です。長女の児童手当は終了し、高校は私立のため学費などが高いのです。仕事復帰に欠かせない保育園は、保育料がかかります。私の住んでいる地域では、2人、3人目は減額などがあるのですが、姉妹の年の差がありすぎるので三女は第一子扱いに……。それらの結果、毎月の学費と保育料を合わせると10万円以上がかかります。3人の子育てにはこんなにお金がかかるのか……と嘆いてしまいます。 今回の私の出産に関しては、そもそも再婚に否定的な身内から反対の声も受けました。しかし、ワンオペで大変なことも多いとはいえ、子どもたちと協力して過ごす日々の中で、子どもたちの大きな成長を感じています。たくさん話し、たくさん関わり、たくさん協力できるようになった私たち家族は一層絆が強くなったように思います。長女や次女も三女という妹の存在をとても喜んでいて、今では反対していた身内までも三女を可愛がってくれるようになりました。経済的には厳しくなりましたが、これからも四苦八苦しながらも子どもたちと協力して、心豊かで前向きな未来になるよう過ごしていきたいと考えています。 ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。 著者:星野美月年の差3姉妹を育てるアラフォーママ。保育士資格や幼稚園教諭免許を保有。夫とは週末婚のためワンオペで育児に奮闘中。育休を機に、民間資格を取得したりWebデザインを学んだりなど新たなスキル開拓にも熱意を燃やしています。
2022年07月23日4歳の長男が通っている英会話教室。お迎えのときに先生から、息子がお友だちのかばんを踏んでしまい、中に入っていたプラスチック製の筆箱が割れてしまったことを知らされました。故意ではなかったようですが、親としては冷や汗もの。お友だちにけががなかったのでひとまず安心しました。息子本人はというと、「わざとじゃないし」と言う始末。ちょうどお友だちのママがお迎えにきたので謝罪をしました。するとそのママの対応が……。 とにかくまず、謝罪ちょうどお友だちのママもお迎えに来られたので、先生から再度状況を説明してもらい、謝罪しました。それまでは、会ったらあいさつと軽くお話をする程度の仲だったママ。とても理解のある方で、「わざとではないですし、本当に気になさらないで」と言ってくださいました。 初めての破損事件だったこともあり、そのときは、息子と一緒に口頭でただ謝罪することしかできませんでした。息子は、常に元気が有り余っているタイプの男の子。教室でも暴れていたのでしょう。本当に申し訳ない気持ちになりました。 誠意を見せなければ帰ってきた夫に事件を報告。現金を渡す? 文具券を渡す? 何が正解かわからない私たちは、保育士の友人たちに相談しました。気持ち程度のお菓子で良い、同じ物を買って返せば良いという意見。「確かに……。」と思いましたが、気が動転して、「弁償します」という簡単なひと言が出てこなかった私。お相手の連絡先もわからず、今さら同じものを入手することはできません。となると、お菓子が妥当なのか。 息子とは、ベッドの上で事件のことを振り返りました。お友だちの物を踏んではいけないこと、大切な筆箱を割られてしまったお友だちの気持ちを考えてみること、などを話しました。自分の好きなおもちゃを壊されたらどう? と聞くと、本人も自分がしてしまったことの重大さに気が付いたようでした。 有名店の焼き菓子を手に悩んだ結果、やはり現金はやり過ぎという考えに至り、次のレッスンまでに有名店の焼き菓子を調達。子どもの好きそうなクマのクッキーなどを選びました。レッスン終了後、お友だちのママを呼び止め、2度目の謝罪とよく言い聞かせたことも報告しました。 ママは、「逆に気を遣わせてしまってすみません。壊れる物を入れておかないほうが良いですね」と、なんとこちらのフォローまでしてくれました。とても素敵な方で、いつかもし逆の立場になったとき、私もこうしたいと思う程の神対応。勉強になりました。 お友だちの物を壊してしまったり、お友だちにけがをさせてしまったり。子育てをしていくなかで故意ではないにせよ、わが子が加害者になる可能性があるということを改めて思い知らされました。親も子どもも誠意を持って対応することが大切だと実感。一歩一歩、共に成長していこうと心に決めたのでした。ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:鬼頭いちか4歳と1歳の男の子の母。パワフルな義両親と敷地内同居中。夫は単身赴任中。貿易関連の資格を多数保有。
2022年07月20日初めての育児に神経が過敏になっていた私は、正解がわからないことで息子をほめるよりも叱ることのほうが多かったように思います。そんな私を救ってくれたのは、幼稚園の先生が見つけてくれた息子の長所でした。息子の動きが止まらない!生まれたときから体が大きかった息子は、すくすくと成長し、歩き始めたころにはかなりやんちゃになっていました。同じ月齢の子と比べて体力があり、結構な距離をお散歩しないとお昼寝ができないほどでした。元気なのはいいことだと思いつつも、毎日のこととなると……。 それに他の子は絵や字に興味を持っているのに対して、息子は体を動かさない遊びは好きになれない様子で、もしかしたら発達に問題があるのではと考えてしまうこともありました。 ダメ出しばかりしてしまう自分に自己嫌悪「走らないの!」「ダメって言ったことをしないの!」「おとなしくして!」。息子の行動を制限することばかり言ってしまい、私自身が反省する日々が続きました。 発達に関してプレ保育で相談してみたり、幼稚園へ通い始めたら椅子に座っていられるだろうかと何度も母に相談したりしたのを覚えています。今思えば息子の良くない面ばかりが目に付いていたのは、入園を前にして母親として私の不安が強かったのだと思います。 幼稚園の先生が見つけてくれた息子の長所そんな息子を叱ってばかりの私を救ってくれたのは、幼稚園の先生からの言葉でした。毎月出席カードに先生がコメントを書いてくださるのですが、あるとき先生が書いてくださった言葉に目からウロコが落ちました。 「息子くんは、自分で目標を決めてそのために努力できるところが素晴らしいです」。……確かに、考えてみると息子はよちよち歩きのころから公園に行くとなれば自分の足で最後まで歩く子で、幼稚園に入って鉄棒にはまってからは逆上がりができるようになるまで何度も練習し、今では空中逆上がりもできます。私が息子の遊びの一環としてとらえていたものを、先生は努力と評価してくれたのでした。 それからというもの、息子の行動を安心して見守ることができるようになりました。すると、息子がちょっと失敗してしまったときも「ダメでしょ!」ではなく、「頑張ったね!」と評価してあげられるようになりました。今では胸を張って「息子の長所は努力ができるところです!」と言うことができます。これからも息子の努力と成長を見守っていきたいと思っています。 「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/Michika著者:田丸あかね現在、小学校1年生と幼稚園年中の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年07月18日私は9歳と1歳の姉妹を持つ母です。内向的な長女は、小学校に上がるまで家族以外に「ありがとう」をなかなか言えませんでした。なにかもらっても黙ったままの長女に私は「なんて言うの?」と言い、言えないと「どうして言えないの?」と責めていました。しかし、叔母と長女のやりとりを見て、私は激しく後悔しました……。いつも通り長女は「ありがとう」が言えなかったのですが、私はあることに気付いたのです。「ありがとう」を言えない長女長女は家族には自然に「ありがとう」を言えるのですが、小学校に上がるまで家族以外にはなかなか言えませんでした。例えば、近所の人からお菓子をもらうとき、長女は何も言わないし受け取ろうともしません。 私が「なんて言うの?」と言っても長女は黙ったままなので、相手の方が「いいよいいよ~食べてね」と気を遣って長女に渡してくれました。こういった場面のあとは、私は長女に「何かもらったらお礼を言わないと。どうして言えないの?」といつも責めるように言っていました。 お正月の出来事わが家は毎年お正月になると、親戚の家に皆で集まり新年のあいさつをし、共に食事をします。長女が年長のころのお正月も集まりがありました。その際、もちろんお年玉の受け渡しもするのですが、毎年そのやりとりに緊張感を持っていた私。 この日は親戚の家に行く道中で「○○はもう年長さんなんだから、何かをもらったらありがとうを伝えるのわかってるよね?」と私は長女に念押ししました。そして親戚の家であいさつをし、お年玉の受け渡しが始まりました。 叔母の言葉元小学校教諭の私の叔母が「はいどうぞ」と長女にお年玉をくれました。しかし長女はいつものように黙ったまま受け取ろうとしません。そのうえ、普段人前では泣かない長女が急に泣き始めました。すると叔母は「○○ちゃんはほんまにありがとうと思ってるけど、恥ずかしくて言われへんだけやんなぁ。おばちゃんわかってるよ」とやさしく言ってくれました。 その言葉を聞いて恥ずかしくなった私。道中に「ありがとう」を念押しした理由は、 長女のためでなく、自分自身が「ちゃんと子どものしつけをできている母親」に見られたかったからだと気づいたのです。長女に泣くほどプレッシャーをかけていたことに、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 叔母はたまにしか会わないのに長女の気持ちを汲み取ってくれていました。私はいつも一緒にいるのにそれができていなかったと反省。「ごめんね」しか言う言葉がありませんでした。それからの私は世間体よりも長女の気持ちを考えるようになりました。現在の長女は「ありがとう」だけでなく、初対面の方ともあいさつを交わせるようになっています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:石井ゆうき9歳と2歳の女の子のママ。秘書として時短勤務。お金にまつわることに興味があり、FP2級の資格を取得。家計管理・資産運用に生かしている。
2022年07月17日私の父親は、気に入らないことがあるとすぐに怒鳴り散らしたり暴力をふるったりする人でした。特に子どもに求める学力のレベルが高く、勉強が原因で叩かれることが当たり前の家庭で育ちました。自分が親になってみて、反面教師にしようと思うことがたくさんあります。 年齢以上のレベルを求める父父自身は家庭の事情でレベルの高い学校に通うことができなかったため、子どもである私と弟に過剰な期待をかけていたようです。 5歳になってひらがなが読めるようになると、新聞を毎日読み上げさせられるようになりました。大人が読む物ですから、もちろん漢字にふりがなはふっていません。漢字の読み方がわからないと1度は教えてくれますが、2度目に同じ漢字が読めないと頬を平手打ちです。小学校4年生くらいまで続いたと思います。つらくて泣きながら読みました。 弟への罪悪感私は女の子だったので、まだ手加減していたようです。男の子には容赦がなく、2歳下の弟は私よりも高い学力レベルを要求され、さらにひどい暴力をふるわれていました。恐ろしいのはそれが当たり前になってしまっていたことです。 私は進学し、弟よりも先に家を出ました。私がいなくなった家では、父のターゲットは弟ひとり。どんなにつらい目にあったことだろうと思います。しかし、当時の私は進学できた安心感と家を出られるうれしさで、弟のことなど考えていませんでした。その罪悪感は、今でも持ち続けています。 母親との喧嘩がつらい一方、母は子どもに声を荒げたことがなく、とてもやさしい人でした。父と母の立場は対等だったようで、父は子どもには日常的に手を上げましたが、母を叩いているところは見たことがありません。母はよく父と大きな声で口喧嘩をしていましたが、それでも子どもへの暴力を止めることはできませんでした。慣れてしまっていたのだと思います。 子どもの私は、両親の喧嘩が嫌でたまりませんでした。2人は「親の責任」を果たすために、ののしり合いながらも一緒に生活し、弟が成人したあとに離婚しました。子どものせいにしないで、自分たちの責任でさっさと別れたらよかったのにと思います。 親ですから尊敬できる部分もあります。しかし、しつけと称して暴力をふるったこと、子どもへの過剰な期待、毎日のように起こる夫婦喧嘩という点に関しては、確実に毒親だったと思います。私は子育てに関して、何があっても絶対に暴力をふるわないこと、子どもの前で夫婦喧嘩をしないことの2つだけは、絶対に守ろうと思っています。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/まっふ著者:武田沙季子自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年07月15日あなたのお子さまは、失敗を怖がっていませんか?「幼少期に “失敗力” をつけるべき」と話すのは、著書に『成功したいなら「失敗力」を育てなさい』がある、教育ジャーナリスト・中曽根陽子氏です。中曽根氏によると、失敗力とは「失敗を恐れず挑戦する力」「失敗にくじけない力」のこと。今回は、この「失敗力」について考えていきます。失敗を過度に恐れる若者が増えている失敗を過度に恐れるあまり「マニュアル依存」や「指示待ち傾向」が強まっていると、日本の若者たちに危機感を抱いているのは、『伸びる子どもは○○がすごい』著者で心理学者の榎本博明氏です。榎本氏が調査したところによると、若者が失敗を恐れる理由は以下のようなものでした。先生の指示に従って動けば間違いないし、勝手に動いて叱られるのは嫌なので、自分たちは失敗しないように先生のサポートに頼るようになったのではないか。言われた通りにやっていればうまくいくのなら、あえて自分からチャレンジする必要もないし。(引用元:榎本博明(2019),『伸びる子どもは○○がすごい』, 日本経済新聞出版.)では、いつから若者は失敗を恐れるようになってしまったのでしょう。どうやら、その原因は彼らの幼少期にあるようです。榎本氏は著書のなかで、その主な原因をふたつ挙げています。【原因1】親の過剰なサポートが子どもから失敗経験を奪っている思考錯誤する時間を与えず、親が先回りして指示やアドバイスをしてしまうため、子どもは失敗経験を積むことができない。【原因2】「失敗による挫折感を与えない教育法」が推奨されている子どもたちが失敗して傷つくことを防ぐために、学校や塾では懇切丁寧な指導が行なわれている。また、子どもがポジティブな気分になるような言葉がけが多い。つまり、親だけでなく学校や塾の先生までもが、子どもが失敗しないようにと “過保護な環境” をつくり出しているというのです。その結果、「失敗経験が乏しく、失敗に対する免疫がないため、いざ失敗すると立ち直れないほどの痛手を負う若者」が増えてしまったとのこと。現代は先の読めない時代です。榎本氏は、そんな予測不可能な時代において、「失敗を恐れていたら前に進むことができない」と断言しています。そこで次項からは、子どもの “失敗力” を育てる方法をご紹介しましょう。「失敗力」を育てる方法&「失敗体験」が必要な理由失敗力はどう育てればいいのか?子どもの頃の失敗体験はなぜ必要なのか?教育の専門家、5人の意見を見てみましょう!■「悪い先回り」ではなく「いい先回り」を!(岩立京子氏)幼児教育・保育の専門家で東京家政大学子ども学部教授の岩立京子氏は、親の「悪い先回り」が子どもから失敗経験を奪っていると言います。「悪い先回り」とは、親があからさまに手出し口出しをすること。親がなんでもかんでも手伝ってしまうと、子どもから「失敗経験」や「学びのチャンス」を奪ってしまうことにーー。また、子どもには子どもなりのプライドがあるのです。そのプライドによって、子どもは親に反発し、やろうとしていたことを途中で投げ出してしまうかもしれません。岩立氏は、親は「いい先回り」をすべきだとしています。「いい先回り」とは、「成功率を上げるお膳立て」のこと。たとえば、料理をお皿に盛りつける手伝いの場合、使いづらい長い菜箸ではなく、子どもでも扱いやすいトングを用意するといったことです。ほかにも、子どもが洗い物をするときは、割れにくいプラスチックの食器を用意したり、床が濡れてもいいようにビニールシートを敷いたりなども、「いい先回り」なのだそう。少し面倒に感じるかもしれませんが、子どもの成長のために「いい先回り」をしたいものですね。「いい先回り」について、もっと詳しく!↓↓↓『子どもの失敗の機会を奪う「悪い先回り」を今すぐやめて、「いい先回り」をするための工夫とは?』■子どもに失敗をさせまいとするのは、親が安心したいだけ(中曽根陽子氏)「子どもに失敗させまいとするのは、親が “安心したい” だけ」ーーそう言いきるのは、前出の中曽根氏。変化が著しい時代社会では、「学歴をつけておけばいい」「〇〇をやらせておけばいい」といった安全策が見つからないため、親自身が不安で仕方がないのだと中曽根氏は言います。しかし、わが子が “失敗さえしなければ” 、「私の子育てや家庭教育はうまくいっている!」と、親は安心することができるのです。けれど、まったく失敗を経験しないまま大人になってしまった人間は、ちょっとした困難にぶつかっただけでも挫折してしまいます。困難にぶつかって一度は落ち込んだとしても、そこから学び、再びその困難に立ち向かうようなたくましさは、失敗を乗り越える経験からしか学ぶことができません。中曽根氏は、「親元にいるときの子どもの失敗なんて、大人から見ればたいしたことではない」と言っています。ですから、子どもにはどんどん失敗をさせて、失敗を乗り越える経験を積ませてあげてください。「失敗を乗り越える経験」について、もっと詳しく!↓↓↓『任せて、失敗させて、考えさせる。「困難を乗り越える力」を伸ばすには、放っておくのが◎』■親が見ているところで、子どもに “失敗させてあげて” (田中博史氏)失敗を恐れないチャレンジ精神旺盛な子どもに育てるために、親が知っておくことは「子どもとの適切な距離感」だと話すのは、元筑波大学附属小学校副校長の田中博史氏。田中氏によると、「いまの親と子どもとの距離はとにかく近すぎる」のだそう。親がすぐに「転ばぬ先の杖」を差し出してしまうので、子どもが自分で考えたり失敗したりする機会は減っているとのこと。にもかかわらず、子どもは、親から「最初から成功しなければならない」と強いられています。これでは、失敗が怖くて挑戦なんてできません。そこで田中氏は、「親が見ているところで子どもに “失敗させてあげて” 」とアドバイスをしています。子どもが中学生や高校生になってしまったら、きっと「失敗」に立ち会う機会は激減するはず。でも幼少期なら、まだ親の目が届きます。ですから、親が手を差し伸べられる時期に、「失敗して、立ち上がる経験をさせる」のです。もし子どもが勇気を出してなにかに挑戦しようとしているならば、「うちの子は成功するかな?失敗をするならどんな失敗をするかな?」とニコニコとしてただ見ていてあげればOK。公園などで遊ぶときは、自分の子どもがまわりの子どものなかでどのように関係性を築いていくのかを観察してみましょう。「子どもとの適切な距離感」について、もっと詳しく!↓↓↓『子どもを大きく成長させる、人間関係における失敗。親が知るべき「子どもとの距離感」』■子どもに「親の失敗体験」を話してあげましょう(井戸ゆかり氏)発達臨床心理学・保育学・児童学が専門で東京都市大学人間科学部教授の井戸ゆかり氏は、親と子が強い信頼関係で結ばれていて、「親が子どもの安全基地」になっていれば、子どもは「失敗してもいいのだ」と考えることができると述べています。もしなにか問題が起きても「お父さんとお母さんのところにいけば大丈夫」という安心感が、子どもの挑戦意欲を高めるのです。また、「失敗してもいいんだよ」と、親が子どもに教えることも大切です。たとえば、子どもがお皿を割ってしまったとき、「お父さん(お母さん)も小さい頃にお皿を割ったことがあるよ」と自身の失敗談を話してあげましょう。すると子どもは、「たとえ失敗しても挑戦を続けることで、いつかお父さんやお母さんのような人間になれる」と、失敗を恐れないようになります。当たり前ですが、「失敗した経験」がない子どもは、「失敗を乗り越える経験」もすることができません。井戸氏は、そのような子は失敗経験のある子に比べて、弱い人間に育ってしまうと危惧しています。「子どもが失敗したときはチャンス!」と考えられるようにしたいものですね。「失敗を恐れない力の育て方」について、もっと詳しく!↓↓↓『「失敗を恐れない力」の育て方。子どもに「挑戦したい!」と思わせる、効果抜群な言葉かけ』■子どもの「やり抜く力」を育むなら “格好悪い親” であれ!(ボーク重子氏)子どもの「やり抜く力」を育むなら “格好悪い親” であれ!そう言うのは、ライフコーチのボーク重子氏です。ボーク氏の娘であるスカイさんは、全米の女子高生が知性や才能、リーダーシップを競う「全米最優秀女子高生コンクール」で見事優勝しています。スカイさんの幼少期、ボーク氏が意識していたのは「親の失敗をシェアする」ということ。ボーク氏が成功より失敗をスカイさんに見せてきた理由は、「失敗は通過点」「失敗してもやり直しができる」「ひとつの方法がダメなら、ほかの選択肢や可能性を試せばいい」ということを伝えたかったから。失敗経験のある子どもは、「やり抜く力」や「回復力」が育ちます。一方、失敗経験のない子どもは、「やり抜く力」も「回復力」ももっていないので、たったひとつのテストの結果でポキッと心が折れてしまうこともあるのです。子どもには、どんどん親の失敗を見せましょう!ロールモデルである親が失敗を見せることで、子どもは「失敗は悪いことではない」と学ぶのですから。「やり抜く力の育て方」について、もっと詳しく!↓↓↓『子どもが親の失敗から学ぶもの。「やり抜く力」を育むなら“格好悪い親”であれ』大学入学はゴールではない!人生は大学に入ったあとも続くどの専門家も、子どもの成長に失敗体験は必要だと言っていますね。「奇跡の公立小学校」と呼ばれる大空小学校初代校長の木村泰子氏も、子どもの頃の失敗体験が社会に出てから役に立つとしています。社会に出ていろいろなことにぶつかったとしても、それまでに「失敗したらやり直せばいい」「ピンチはチャンス」「失敗は宝物だよね」という経験が体中に染み込んでいたら、心が折れることもないはずです。失敗が挫折につながったり、二度と立ち直れなくなってしまうことではなく、失敗したら「どうやり直そうかな」「やり直せばいいだけだよね」と思えるように。この経験を、この力を子どものうちに存分につけたいですね。(引用元:木村泰子(2020),『10年後の子どもに必要な「見えない学力」の育て方』, 青春出版社.)そして木村氏は、自身の経験から、「大人だって失敗してもいい」と強調しています。大人が失敗してやり直す姿を子どもに見せてあげればいいのです。子どもは親の鏡。子どもに一番影響力のある親が「失敗を隠さずに暴露」することで、子どもは挫折に強くなるそうですよ。また、「人生は大学に入ったあとも続く」と、大学入学をゴールとする子育てに警鐘を鳴らすのは、前出の中曽根氏。そして、その中曽根氏との対談で、「潰れない程度の失敗を数多くして、できれば社会人になる前にいろいろミスをしておくことが大事」と話していたのは、対談当時に開成中学・高校校長を務めていた柳沢幸雄氏です。もしなにか子どもが失敗したとしても、「この小さな失敗が成長につながる。次のチャレンジにつながる」と考えましょう。柳沢氏は、親が「小さな失敗に収まってよかった」と考えられることが大切だとアドバイスしていますよ。***このコラムを執筆中、子どもに「水曜日の練習着は水色じゃなくて黒だよ!お母さん、間違えないでよ」と言われてハッとしました。学校から帰宅してすぐに習い事に行くため、タオルや水筒、練習着などは、家で待つ筆者が用意することが多かったのです。これはまさに、田中氏の言う「親と子どもの距離が近すぎる状態」ではないか……。そこで翌日からは練習着だけでなく、水筒もタオルも用意することをやめました。すると、文句を言いながらも自分で準備をするようになったのです。タオルを忘れる日もありますが、忘れた翌日は入念に持ち物チェックをしています。「子どもの失敗体験は成長につながる」を体感した出来事でした。こう書き出してみると、自分自身が「過保護な親」だと気づかされますね。これからは、「悪い先回り」ではなく「いい先回り」ができるようにしていきたいものです。(参考)榎本博明(2019),『伸びる子どもは○○がすごい』, 日本経済新聞出版.中曽根陽子(2016),『成功したいなら「失敗力」を育てなさい』, 晶文社.木村泰子(2020),『10年後の子どもに必要な「見えない学力」の育て方』, 青春出版社.STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの失敗の機会を奪う「悪い先回り」を今すぐやめて、「いい先回り」をするための工夫とは?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|任せて、失敗させて、考えさせる。「困難を乗り越える力」を伸ばすには、放っておくのが◎STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもを大きく成長させる、人間関係における失敗。親が知るべき「子どもとの距離感」STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「失敗を恐れない力」の育て方。子どもに「挑戦したい!」と思わせる、効果抜群な言葉かけSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもが親の失敗から学ぶもの。「やり抜く力」を育むなら“格好悪い親”であれ
2022年07月15日生きる上でなくてはならないお金。だからこそ、子どもには正しい知識を身につけてほしいと願うものです。でも、親である私たちはお金について学校で習う機会が少なかった世代。お金に対して、苦手意識がある方も多いのではないでしょうか。「お金の知識に自信がなくても、大丈夫。お金の教育は “生きる力を育むこと” で、“知識”よりも先に伝えるべき大切なことがあるんです」と話すのは、金融教育ディレクターの橋本長明さん。日本銀行出身でお金についての講演も多数おこなっている橋本さんですが、「じつは私も資産運用は苦手で…」と苦笑い。親しみやすい人柄とポジティブなわかりやすい解説で、2月に上梓された 『すてきな相棒! おかね入門』 (リトルモア 刊)も評判をよんでいます。そんな橋本さんに、家庭でいつからどのようにお金の教育をしたらいいのか、2回に渡ってお話を伺います。前編の今回は、 親が知っておくべきことや4つの基礎教育についてです。橋本長明 プロフィール金融教育ディレクター、ブランディングディレクター、選曲家ほか。東京生まれ。大学卒業後、日本銀行入行。静岡支店、情報サービス局、金融広報中央委員会事務局、調査統計局などに10年在籍し退職。日銀では、学校教育における金融教育の概念作りや「金融教育元年」事業に注力したほか、広報、ブランディング、景気分析などを経験。その間、いろいろな個人活動で人々と出逢い、現在は金融教育やブランディングを軸とした講演・執筆活動、企業や個人のブランディング、銀行の金融教育企画・運営、選曲家/DJ、ISETANの企画など、人や社会が楽しくなり、何かを考えるきっかけを創る活動をしている。文化服装学院特別講師、日本FP協会会員。「お金の教育」とは “生きる力を育むこと”この春から高校の授業で “債券” や “投資信託” が教えられることになった、というニュースはご存知ですか? じつは2020年には小学校、2021年には中学校ですでに新たな金融教育がスタートしています。このタイミングでお金の教育をはじめなきゃと考えるご家庭も多いかもしれません。でも、何からはじめていいのか悩みますよね。「“お金の教育”というと、イメージで投資や資産運用など、金融商品やお金を増やすテクニックの話に偏りがち。でも、そもそもお金自体に価値はありません。だって無人島にお金を持っていってもただの紙切れで、何の役にも立ちませんよね。お金は、使う場所があってこそ機能するもの。あくまでいまの経済社会のなかで役立つ “便利な道具”なんです。まずそこをきちんと理解したうえで、その道具=お金を使ってどんな夢や目標を叶えたいか、どんな暮らしをしていきたいかを考えることが重要です。それを理解していないと、お金だけを追い求めたり詐欺に関与してしまったり、人生が大きく狂ってしまいます。まずはお金とは何か、そのお金を使ってどうなりたいかをお子さんといっしょに考えてみましょう!」選曲家/DJの顔も持つ橋本さんのご自宅兼オフィスには、大切にしているレコードやアートが並ぶ。大好きで集めているという愛らしい鳥モチーフのオブジェも。もともと先進国の中では遅れをとっていた日本の金融教育。しかし、キャッシュレス社会でお金を使う実感が乏しくなるなか、成年年齢が18歳に引き下げられて、高校生のうちからクレジットカードや住宅ローンが組めるようになったことなどから、金融教育の授業が必修化されました。また、少子高齢化が進み、自分たちで資産形成しなくてはならない状況が差し迫ってきていることから、幼い頃から金融リテラシーを身につけて、お金の管理をできるようにしておくことが重要視されるようになってきました。「そういう時代だからこそ、自分の軸をしっかり持って、将来叶えたいことは何なのか、そのためにお金がどれだけ必要なのか、その必要な分をどうやって稼ぐかという思考プロセスを経ることが大切。たとえば、子どもが“大金持ちになりたい!”といったら、“何のために?”と問いかけてみましょう。その答えが、“お菓子がたくさん食べたいから!”でもいいんです。自分がどうなりたいか、そのために何が必要かを考えると、社会の仕組みを知ろうとするし、どういう社会にしていきたいかを考えることにもつながります。また、その過程で決断する力も育まれていくはずです。お金の教育は、広義にいえば“生きる力を育む”こと。日本の金融教育プログラム(金融広報中央委員会<事務局:日本銀行情報サービス局内>)でも掲げられているんです」基礎教育 1:お金の価値観まずは、お金そのものには価値はなく、道具であるという認識を持たせること。つぎに、その道具を使って自分はどうなりたいのか考えること。そしてその過程を経てから、金融教育の基礎教育である4つの分野「お金の価値観」「お金を使う」「金銭管理」「お金を稼ぐ」をマスターするといいそう。「お金の価値観では、お金自体に価値はないと覚えてもらうことです。1万円札の場合、製造費用は約22円。国の信用で1万円となるが、戦争・紛争などで紙屑のようになることも。一方、お金には『価値交換、価値尺度、価値保存』という3つの大変優れた機能を有した、経済社会にはなくてはならない便利な道具。生きるため、夢や目標を叶えるために必要であり、道具であるお金を追い求める人生はおかしいんです」金融広報中央委員会では、小学生から高校生まで年代別に教えるべき金融教育の目標をまとめています(※)。金融広報中央委員会(事務局:日本銀行情報サービス局内)とは、政府や日本銀行、地方公共団体や民間団体等が協力して、中立公正な立場から、暮らしに役立つお金の情報提供や、金融教育の支援をおこなっている団体。橋本さんは日本銀行時代にこの委員会にたずさわり、まだ身近ではなかったお金の教育に親しみを持ってもらえるようブランディングに尽力するなど、いまの金融教育のベース作りに注力しました。※金融広報中央委員会「 金融教育プログラム 学校における金融教育の年齢層別目標 」(2021年3月改訂版)基礎教育 2:お金を使う前出の 金融教育プログラム でも、小学校低学年では“ものやサービスを購入するとき、お金を払う必要があることを理解”とあります。そしてもうひとつあるのが、“実際にものやサービスを購入する”こと。これが基礎教育の「お金を使う」にあたります。「使う」とは、「消費」と「投資」、そして「浪費」の3つに分類できます。くわしくは後編で!「実際にお金を使う経験をさせるときは、現金を使うことがポイントです。実際のお金に触れて人とやりとりしないと、リアルな体験にはなりません。また、お金を使って何かを購入する前に、それは自分にとって必要なもの=ニーズ(needs)なのか? 欲しいもの=ウォンツ(wants)なのか? ニーズ or ウォンツを考えさせるのが大切です。たとえば、鉛筆。勉強に使うために足りない分を買うならニーズ、鉛筆の絵柄が気に入って家にあるのに買うならウォンツになります。それを考えることで無駄づかいを防ぐことができるし、ウォンツなら我慢しようかと問いかけることもできます」基礎教育 3:金銭管理ニーズかウォンツかを考えてお金を使ったり、お小遣いやお年玉でもらったお金を貯金しようなどと自分で決断できるようになったら、「金銭管理」を学ぶチャンスです。金銭管理にはお小遣い帳が最適。ロードマップでは小学校中学年(3~4年生)から実践することが推奨されています。お小遣いの学習では、子どもたちの将来の健全な金銭管理能力を養うほか、「お金は無尽蔵なものではなく、働く対価としてやってくる」、「我慢することの大切さ」、「目標に向かって努力すること」など、道徳的なこと、社会における大切なことを学ぶことができます。「お小遣い帳って大人でも挫折することがありますよね。正確につけようと神経質になるよりも、お金を使ったら記録するという習慣をつけることが大切。スタート時期はいつからでもいいので、1年間を目標につづけてみてください。私が監修した お小遣い帳 には、最初に今月の夢や目標を書く欄があったり、ニーズ・ウォンツの記載もできるようになっているので、お子さんとの対話のきっかけにもなるはずです」基礎教育 4:お金を稼ぐお小遣い帳をつけるようになるとお金の出入りがひと目でわかるようになるので、「お金を稼ぐ」ことについても興味が沸いてくるかもしれません。ここでいうお金を稼ぐとは、お金を得るにはどんな手段があるかを知ったうえで、働き方を考えること。そして働くとは、お金を稼ぐためだけではない。働く時間は、人生の多くを占めることになるから、その多くの時間を使って、単にお金を稼ぐだけではもったいないよね! という話に繋げていきます。(これについては、後編でご紹介します)。実際に子どもがお金を稼ぐことはなかなか難しいのですが、お手伝いのお駄賃(対価)としてお金をあげるというルールを決めているご家庭もあるのではないでしょうか。「アメリカではお手伝いを報酬制にしている家庭も多いですよね。働いた対価としてお金がもらえるということを幼いうちから体現できるのはいいこと。お金をあげないとお手伝いをしなくなるかもと心配される親御さんもいるようですが、子どもって頼りにされたり人の役に立つのがうれしいもの。たとえお金を渡し忘れても続けてやってくれているという声はよく聞きます。もしお手伝いが適当になってしまったり、逆に回数をねだられる不安があるなら、ひと月にこれだけやったらいくらというサブスク制にするのもおすすめです」次回の 後編 では、具体的に子どもにお金に関する質問をされたときにどう答えるべきかや、 親がした方がいい行動・NGな行動 について、Q&A形式でご紹介します。 「すてきな相棒! おかね入門」 橋本長明 著(リトルモア刊) 日本銀行出身・金融教育ディレクターの著者が今こそ伝えたい、「おかね」との付き合い方。おかねの知識やマナーから、経済のしくみ、将来の自分を思い描くヒントまで授業形式でさまざまなワークをこなしながら、楽しくポジティブに学べる本です。今までにない切り口で、子どもも大人もいっしょに考える「おかねってなに?」。取材・文/佐々木彩子 撮影/村上未知(*を除く)
2022年07月12日フランスで2児の子育てをしている私は、仕事人間だった義父の息子に対する一言一言がストレスでした。1歳半で歩き出し、もうすぐ3歳になる長男はバイリンガル教育中の影響もあるためか言葉は遅く、おむつもとれていません。そんな長男に、義父は会うといつも「お前は本当にノロいな! もっと喋らなきゃ。おむつをつけて幼稚園に行くのか」と意地悪に長男をからかうのです。我慢できなくなった私はついに義父に物申してしまいました……!長男の様子長男の性格は穏やかで、いつも周りをよく見て観察しています。もうすぐ3歳ですが、お友だちや私たち親の行動を観察してマネすることはあっても「ぼくもしなきゃ!」と焦ることはなく、いつもマイペース。 もうすぐ幼稚園が始まるのに、おむつがなかなか外れなくて焦っている私があれこれ努力する様子を見て、ケラケラ笑っています。言葉はフランス語と日本語の2カ国語教育のせいか、まだあいまいで理解できる単語も少ないです。 許せない義父の言葉そんな長男に義父は今までも「まだ歩かないのか! 同い年の従弟はもう歩いているぞ」と歩き始める1歳半まで言い続けました。そして、今では「まだこんにちはも言えないの? 教えなきゃダメだ」「3歳になってまだおむつなんて。幼稚園ではおむつつけてくれないぞ」と、会うたびに長男をからかうように声をかけるのです。 私は「義父がこの子を育てているわけではないのに。しょっちゅう会うわけでもないのに嫌味がひどい」と以前から不満をもっていました。そして……。 大反撃の私夫の実家に遊びに行ったとき、長男をからかう義父に私は不満が爆発してしまいました。そして義父に、「保育士さんが、歩き始める平均年齢は生後16カ月から18カ月と言っていました。幼稚園の面談でも、多くの子どもが幼稚園に通うようになっておむつが外れると聞きました。言葉もうちは2カ国語で育てているから息子は覚えづらいんだと思います。成長は早ければいいということではなく、息子は息子のペースで育ってますから」と反撃しました。 すると義父は、「いやいや、かわいくて言ってるだけだから」と言葉を濁していました。私は思っていたことが伝えられて心がスッキリした気がしました。 今までの義父の言葉に対する不満が大爆発した私。毎回マイナスの言葉を長男にかける義父が許せませんでした。かわいくてからかうという義父の気持ちも、わからなくもないけれど、そのたびに息子が傷ついてしまいます。今回、保育士さんが言っていたと、専門家の知識を伝えると、結局義父は育児に詳しくはなく、他の身近な子どもと比べて言っているだけだと改めて気づきました。それ以降、義父は長男に対する言葉に気をつけてくれるようになり、マイナスなことは言わなくなり、平和に過ごせています。はっきり自分の意見を言うことも大切だと思った出来事でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2022年07月12日泣き止まないお友だちにおもちゃを譲る決断をした優しい息子。でも、ママはモヤモヤがおさまらず……。「大切にするね」と約束した、思い出のおもちゃ。でも、優しい息子はお友だちのためにそれを譲ってあげた。その決断を褒めてあげたいけど、モヤモヤが止まらないママは……。 大切なおもちゃを… 3人でお祭りに行った思い出に、と買ってあげたおもちゃ。大切に思っていたのは私だけなの?おもちゃを譲ったのに「結果オーライ」ってどういうこと? こういうとき思い出に執着してしまうのは、大人のほうだったりするのかもしれません。本当は優しい心で対応した息子を褒めてあげたいところだけど、どうしてもモヤモヤしてしまう……。その気持ち、すごくわかる気がします! 次回、ついにモヤモヤを息子にぶつけてしまったママは……!? 著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2022年07月11日2歳児の息子くんのトイトレに奮闘中のパパの記録。良かれと思って褒め倒したら……。Instagramにて、ご自身の育児体験談や日常のヒトコマを紹介しているグッドスリープ(@good.sleep7416)さんの、息子くんのトイトレで苦労したというエピソードをご紹介します!息子とトイレ2歳の息子にトイレトレーニングに余念がないパパ。「出たね〜!やったね〜!」上手くできたことを褒め倒したら、意外な事態に……!? パパに褒めてもらったのがよほど嬉しかったのか、すっかり“頻の尿”になってしまった息子くん。可愛らしいけど、さすがに28回は多すぎですね……(笑)! 著者:マンガ家・イラストレーター グッドスリープ
2022年07月10日長男が5歳のころに起こったあるトラブル……。こんなとき、貴方ならどうする?現在小3長男、年長長女、3歳次女の育児に奮闘中のオニハハ。さん(@onihaha3)。今回は、長男のイチくんが5歳の頃に起こったという、お友だちとのおもちゃをめぐるトラブルを短期連載にて紹介します。「それー ほしいよぉおぉ!!」ある日、長男の持っていた買ったばかりのおもちゃを見て、突如号泣き出した仲の良いお友だちのシュンくん。シュンくんママが諌めてくれるかと思いきや、予想外の展開に……!? おもちゃトラブル こんなことになるなんて… 「そのおもちゃが欲しい」と、なかなか泣き止まないシュンくん。このような状況って、結構あるあるだと思うんです。こんなとき、どうすればまるく収まるのか悩んでしまいますよね。心のやさしいイチくんは「おもちゃを譲る」ことを決断しましたが、ママはモヤモヤ……。次回、まさかのシュンくんママの発言に怒り心頭!? 著者:マンガ家・イラストレーター オニハハ。
2022年07月10日息子は年少クラスから幼稚園に入園しました。親から見てもマイペースな息子。また、おもちゃの貸し借りでは思い通りにならないとかんしゃくを起こす始末。私は息子が初めての集団生活にうまく馴染めるのかが気がかりでした。入園して半年が経ったころ、異年齢保育がはじまりました。3学年まとめてクラス分けをするというものです。すると息子は……。 入園当時はとにかくマイペース息子が幼稚園に入園する前に私が抱えていた心配事は、初めての集団生活でお友だちとうまく馴染めるのか? ということでした。入園前までの1年間は新型コロナウイルスの影響により自粛生活が続いていたこともあり、同世代のお友だちとコミュニケーションをとる機会も少なかったのです。 もちろんみんな同じ状況下ではありましたが、息子の性格はかなりマイペース。おもちゃの貸し借りも思い通りにならないと、かんしゃくを起こすことも……。幼稚園で集団生活を学ぶことで、成長に繋がればいいなと思っていました。 少しずつ息子に変化が…入園して半年が過ぎたころ、それまで幼稚園のことを聞いても様子をあまり話してくれなかった息子の口から、お友だちの名前がよく出てくるようになりました。そして通わせている幼稚園では、このころから異年齢保育という3学年まとめてクラス分けをし、きょうだいのように接するという保育が始まりました。 すると息子は「お兄ちゃんと手をつないでお散歩したの」「お兄ちゃんはこんなことができたの」と、幼稚園での様子を楽しそうに話してくれるようになったのです。 その変化は習いごとでも幼稚園の生活で少し心の成長があったことをうれしく思っていたころ、その変化は習いごとのスイミングでも見られたのです。さまざまな年齢の子どもたちがコーチと一緒にレッスンを受けているなか、自分よりも小さな女の子の手をひいて歩く息子の姿が……。 レッスンが終わったあとに話を聞くと、プールサイドで準備をするときに自ら小さい子の手を引き、やさしく話しかけていたとのことでした。コーチから「今日はお兄ちゃんとして頑張っていたね!」と褒められ喜んでいる息子を見て、自分がしてもらってうれしかったことを、今度は自分がやろうと思ってくれていることに大きな成長を感じました。 幼稚園でお友だちにうまく馴染むことができるのか? と心配していたことは取り越し苦労だったなと感じるほど、半年の間に息子はたくさん学び成長していました。もちろんまだまだ子育ての不安は尽きないけれど、息子の心の成長をしっかり見届けて、良いところはたくさん褒めてあげたいと感じた出来事でした。ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:伊藤 美里3歳の男児の母。多忙な夫との3人家族で、ほぼワンオペ育児を楽しんでいる。料理と子どもが好きで、食に関する情報や自身の子育て経験を中心に執筆活動中。
2022年07月09日子どもたちの祖父母はどちらも孫には甘いです。しかし、私の両親はハッキリ叱るときは叱るのに対し、義両親は注意さえしません。そのことがわかっている子どもたちは、義両親の前では私も厳しく言わないのをいいことに調子付き、次第に態度がエスカレートしていくのです。すると決まって義両親に言われる「ある言葉」がストレスに……。義実家に行くのが嫌になってしまった体験談です。 「やさしい」義両親と調子に乗る子ども義両親は「嫌われたくない」の一点張りで絶対に子どもたちを注意しません。叱るのは親の役目、甘やかすのは祖父母の役目、という考え方なのです。私もその考え自体には共感するのですが、子どもたちだけで訪問しているなど親の目がないときはさすがに注意してほしいと思ってしまいます。 また、普段やさしい義両親に言われることで、子どもたちは良い意味でのショックを受けて、注意を受け入れる気になるのではと期待をしてしまうときもあります。 空気を悪くしない程度に注意するものの子どもたちが騒ぎすぎたり危険なことをしたりすれば叱るのは親である私の役目です。それは当然なのですが、義両親が一緒にいるとき、特に義実家にいるときなどは子どもは聞く耳を持ちません。「じいじとばあばがいいって言ってるもん」のひと言で流そうとします。実際、私が何か言うたびに「まあまあ、それくらいいじゃない」と義両親が声をかけるのです。本気で叱り飛ばしては場の雰囲気を悪くしてしまうという遠慮が私にあることも、子どもに見透かされているのかもしれません。 義両親に決まって言われるこの言葉顔を合わせてからしばらくすると必ず義両親、特に義母から言われるフレーズがあります。「今の若い人は叱らない育児なんでしょう?」「私の母(義母の母、故人)は、同居していた孫(夫の従妹)の子育てが甘い、全然叱らないって溜息ついていたわ」と言うのです。親である私が甘い、叱らないことを責めるニュアンスが感じられ「申し訳ありません」と言うしかありません。たまにであれば聞き流せますが、毎回必ず言われるので正直うんざり。子連れで義実家に行くのが苦痛になりました。 最近では義両親のコメントに対してはモヤっとしつつも「昔の親は厳しかったですよね~」「お義母さんも厳しかったんですか~?」と論点をずらし、義母の子育てエピソードを拝聴する流れに持っていくことで適当に流しています。「申し訳ありません」と謝るよりも、むしろ会話がはずんで楽しい時間になるような気がしています。 作画/ぐら子著者:川木みさ7歳差の1男1女を子育て中。英検1級、児童英語指導者TEYL取得。海外サイトの翻訳や子育て体験談の執筆活動中。
2022年07月08日娘が2歳のころ、もぞもぞと股を触っているのを発見。保育士をしている私は、幼児の性器いじりについてある程度認識があったので、しばらく様子を見ていました。しかし、日を追うごとに頻度がエスカレートしてしまって困惑。試行錯誤しながら娘の性器いじりに対応した体験談をお伝えします。 性器をもぞもぞ…突然、股を触ってもぞもぞする行動が始まった娘を見て、最初はお尻がかゆいのかなと思っていましたが、明らかに性器を触って得る感覚に満足している様子でした。特に、寝るときや暇なときにしているのです。私は保育士をしているので幼児の性器いじりは過去に見たこともあって、特段驚かず、あまり言い過ぎないようにしようと思いました。もぞもぞ始めたときは、気を紛らわすために遊びに誘ったり、股が赤くなってしまったときはやさしく「触りすぎると赤くなっちゃうから、あんまり触らないように気をつけようね」と伝えたりしました。 保育園でも性器いじりが…3歳になるころ、保育園の保護者面談で性器いじりについて指摘されました。そのころ、家ではたまに見かける程度だったのですが「保育園でもしてるの!?」と頻度が増えていることにショックを受けました。しかし、先生も「直接は言わず、さりげなく遊びに誘ったり、寝るときは手を握ってあげたりしています」と言ってくれて、私と考え方が一緒だったので安心しました。それから、保育園と二人三脚で様子を見ていくことにしたのです。 娘への関わり方と伝え方を変えると…!暇を持て余すと性器いじりが始まるため、私は娘が満足する関わり方を考えてみました。娘はお手伝いが好きなので、料理や掃除の手伝いをお願いすることに。また、「ママがごはんを作っている間、ぬり絵をして待ってて」など、具体的に遊びを提案してあげました。すると、娘は進んで動くようになったり、自ら遊びたいものを探すようになったりして、暇で性器をいじることが少なくなってきたのです。いじっているのを見かけたときは、少し離れたところから「〇〇ちゃん、ちょっと来てくれる?」と用事をお願いしたり、あまり頻度が多い場合は「ここは大事なところだからあんまり触ったらだめだよ」と理由を伝えたりしたところ、年齢的な成長もあいまってか、だんだんと頻度が減少。小学校に入学する前にはほぼしなくなりました。 ついイライラして強く注意してしまい、私に隠れていじるようになったときには「どうしたらいいの?」と八方ふさがりになった気分に。しかし、一度肩の力を抜いて娘への関わり方を考えたところ、気持ちに余裕が生まれ落ち着いて対応できるようになりました。私の関わり方が適切だったのかはわかりませんが、結果的に功を奏してホッとしました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/さくら著者:坂本ひろ子1児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年07月06日孫が大好きな義母。息子もよく懐いていて、休みのたびに「ばあばのお家に行く!」と言っていました。とてもありがたいのですが、息子への甘やかしが気になってくるようになり……。義母と険悪にならないように、甘やかしをやめてもらった私の体験談をご紹介します。 甘やかします宣言!夫はひとりっ子だったので、義母にとって孫は息子ひとりだけです。そのためもあって、義母は生まれてからずっと息子をかわいがってくれています。義実家に行くと「この家にいるときは、甘やかすけど許してね」「今日だけだから、特別だし」と言って、息子が欲しがるお菓子やおもちゃをたくさん買ってくれていました。 あるときは、「欲しそうに見てたから」という理由でおもちゃを買ってくるほど。義実家に行くのは月に1、2回ほどでしたので、私も「かわいがってくれるおじいちゃん、おばあちゃんがいてくれてよかった」と思っていました。 衝撃的な光景その後、2人目の子どもができ、夫は息子と2人だけで頻繁に義実家へ行くようになりました。おかげで私は下の子のお世話に集中することができ、ありがたかったです。しかし数カ月後、下の子を連れて義実家に行くと衝撃的な光景を見ることに……。 「先に息子君へごはんをあげるわね」と言った義母が、テレビアニメを見ながら自動車のおもちゃに乗って部屋をぐるぐると走り回る息子に、スプーンを持って追いかけながら食事を与え始めたのです! あまりの光景に絶句当時息子は4歳で、幼稚園にも通っていました。園や家では自分でごはんを食べることもできています。以前も義実家ではテーブルで食事をしていました。あまりの光景に夫へ「いつもこうやって食べているの?」と聞くと、夫は「そうだよ~。こうじゃないと食べないし」と何が悪いのかわからない様子。 私がいない間、このスタイルが定着したようでした。さすがに行儀が悪すぎると思い、意を決して義母にやめてもらうようにお願いすることに。 わかってくれた義母義母にお願いするときに、あらたまってではなく、できるだけさり気なく伝えるように心がけました。雑談をしているときに、「そういえば、食事の仕方ですがおもちゃに乗りながら食べるのはちょっと……」「お義母さんも手間がかかって大変じゃないですか?」と伝えると、「やっぱりちょっと甘やかし過ぎたかしらね」と言って私の意見を尊重してくれたのです。 実は、義母自身も少し行儀が悪いと感じていたようでした。次からは食卓について自分で食べさせることを約束してくれました。その後も夫と息子の2人で義実家に行くことはありますが、きちんとテーブルについて自分で食べているようです。 これからも義母に言いにくいことでも、マナーに関わる点はきちんと伝えていこうと思っています。息子をかわいがってくれるのはありがたいのですが、母親としてどうしても譲れないラインがあることを実感しました。 作画/やましたともこ著者:山本加奈子2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年06月29日私には8歳と4歳の娘がいます。次女は手をおまたにあてて体をピーンとさせたり硬直したりしています。ネットで調べて、自慰行為ではないかという結論に。子どもがそんなことをするなんて、と私は驚き、ショックを受けました。私は医師に相談することに……。 1歳半健診で相談次女は1歳半前から、眠りにつく前やテレビを見るために寝転んでるいるとき、手をおまたにあてて硬直することがありました。足をピーンと突っ張り、体中に力が入っているのです。「何が原因だろう?」とネットで調べてみたところ、幼児自慰ではないかという結論に。「え、子どもがそんなことするの!?」と驚きました。 ちょうど1歳半健診があったのでそこで相談してみると、「性的な意味はなく成長とともにやらなくなることもある。少し意識を逸らしてみよう」と医師に言われました。 3歳児健診で再び相談自慰行為に気づいてから1年以上たってもやめる気配はなし。おまたから手を外してみるものの、「別にいいでしょ」という顔をしてまた触っています。そこで再び3歳児健診で相談してみることにしました。 診察していただいた医師によると、自慰行為は無理にやめさせる必要がないとのこと。怒ったりすると隠れてするようになったり、性に対する罪悪感を持ったりするようになる可能性があるそうです。 また、直接性器に触れていないため、バイ菌が入る可能性は低いのであまり気にする必要はないということ。そして幼稚園に通い始めれば、暇な時間も減るので触ることは少なくなるだろうとのことでした。 性教育って難しい医師には自慰行為を無理に止める必要はないけど、やって良い場所とだめな場所は区別できるようにした方がいいと言われました。そこで、次女に「お外ではおまたは触ってはだめだよ」と伝えたら、「どうして外ではだめなの?」と聞かれました。「恥ずかしいからだよ」と答えても納得せずに質問の嵐。 「大事な場所だからだよ」と言ったものの、どうして外でおまたを触ってはいけないかの説明は容易ではありませんでした。幼児にですらうまく説明できなかったので、思春期に入ってからの性教育はもっと難しいのだろうと、今から不安になりました。 次女は幼稚園に通い始めた今でも自慰行為をしています。いつまで続くのだろうと不安な気持ちになります。悪いことではないとわかっていても、体がもっと大きくなってから自慰行為をする姿は、なんとなく見たくないように思います。また機会があれば医師などの専門家に尋ねて対応していきたいと思っています。ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:小川恵子8歳と4歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。
2022年06月29日20世紀最高の物理学者と称されるアルバート・アインシュタインは、「想像力は、知識より大切だ」と言い、喜劇王として知られるチャールズ・チャップリンは「人生でなによりも大切なのは、創造力だ」と言っています。「想像力」と「創造力」。どちらの力も伸ばしてあげたいと願う親御さんは多いはず。では、これからの社会で重要になってくるのは、どちらの「 “ソウゾウ” 力」なのでしょうか?今回は、「想像力」と「創造力」について考えます。「想像力」と「創造力」の違いは?「想像力」と「創造力」はどちらも同じような場面で使われますが、じつは意味が異なることをご存じですか。まずは、「想像力」と「創造力」の違いを詳しく見てみます。■想像力とは「心に思い描く力」想像力とは「心に思い描く能力」(新レインボー小学国語辞典)。英語では「imagination(イマジネーション)」です。世界的ベストセラー『ハリーポッター』シリーズの著者、J・K・ローリング氏は、「想像力とは、存在しないものを描き、生み出す、人間特有の能力」と述べています。つまり、経験していないことや、現実にはないものを、自分の頭のなかに思い描く力ということ。想像力はビジネスの世界でも注目されています。全日本空輸株式会社(ANA)は、「相手のことを想像する習慣、一歩先のことを想像する習慣が気づかいにつながる」として、想像する習慣を重視しています。また、「部下や取引先の人間関係にも想像力は欠かせない」と経営コンサルタントの小宮一慶氏が述べているように、想像力はビジネスリーダーの資質としても必須なようです。■創造力とは「新しいものをつくり出す力」創造力とは「新しいものをつくり出す能力」(ブリタニカ国際大百科辞典)。英語では「creativity(クリエイティビティ)」です。子どものこころ専門医の坂野真理氏は、創造力について「自分で考えてゼロからなにかをつくり出す力」としています。創造力が発揮される場面というと、工作やブロック遊びなどをイメージする方が多いかもしれません。しかし、それだけではないようです。坂野氏によると、創造力がある人は、「与えられた指示通りに動くだけでなく、自分で問題意識をもって試行錯誤しながら価値を生み出すことができる」とのこと。そしてまた、創造力も将来社会で必要となる力です。「変化に柔軟に対応できる、創造性のある人が、世界で求められている」と断言しているのは、人事コンサルタントで株式会社人材研究所代表取締役社長の曽和利光氏。AIなどのテクノロジーが台頭すればするほど、「イノベーションを生み出す原動力」となる「創造力をもった人材」が必要となってくるのです。このように、想像力と創造力は異なる概念ですが、ふたつの力は密接に関わり合っています。「自由な発想に基づく想像力があるからこそ創造力が発揮され、また自分でいろいろなものを創造していくなかで想像力が育てられていく」と坂野氏が言うように、子どもにとって想像力と創造力はどちらも欠かせない、大切な能力なのです。となれば、どちらの力も伸ばしてあげたいと思うのが親心。想像力と創造力を伸ばす方法を紹介します。子どもの「想像力」を伸ばす3つの方法「どんな子どもも生き生きとした想像力をもって生まれてくる。しかし使わなければ、筋肉が衰えるのと同じように、鮮やかな想像力も次第に色あせてしまう」と言っていたのは、ディズニーランドの生みの親、ウォルト・ディズニーです。子どもの想像力が失われないように――子どもがもっている想像力をもっと伸ばす方法をご紹介します。想像力を伸ばす方法1:本を読む本を読むことで想像力は培われます。書評家として活躍する豊崎由美氏は、その理由を「本には映像がないため、想像力を伸ばすことができる」と話しています。映像がないからこそ、「物語の世界をより理解するために、頭のなかで挿絵をつくって想像しようとする」のだそう。また、読書で得られる疑似体験も想像力を高めます。現実では出会えないさまざまな世界や人物を知ることで、子どもたちの想像の世界が広がるのです。想像力を伸ばす方法2:ごっこ遊びをする前出の坂野氏は、「ごっこ遊び」をすすめています。葉っぱをなにかに見立てたり、動物になりきったりと、ごっこ遊びには想像力を高める要素がたくさん詰まっているのです。その際、ごっこ遊びに使うおもちゃの数は少なめにしましょう。トレド大学の児童発達学研究チームによると、「おもちゃは少ないほうが、子どもはより長い時間集中して遊び、探究心や想像力を発揮しやすくなる」そうですよ。想像力を伸ばす方法3:「イメージ会話」をする親子の会話を工夫して、想像力を伸ばすことも可能です。たとえば、法政大学文学部心理学学科の渡辺弥生氏は、「あの雲、なにに見える?」などと問いかける、「イメージ会話」を提案しています。想像力の芽生えは、イメージすることから始まるそう。会話のコツは、保護者自身が子どものイメージの世界に入り込むこと。景色を見ながら、「あの大きな石はなにに見える?」「空から〇〇が降ってきたらどうする?」など、イメージを促す声かけを心がけてみましょう。子どもの「創造力」を伸ばす3つの方法イノベーションを起こし続けた、アップル共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏。彼の考える「創造力」とは、「一見すると関係のないように見えるさまざまな分野の疑問や課題、アイデアやひらめきを上手につなぎ合わせる力」でした。枠にとらわれない創造力を育むために、次の3つの方法を参考にしてみてください。創造力を伸ばす方法1:芸術に触れるジャズピアニスト・数学者・STEAM教育者として活躍する中島さち子氏は、「五感を磨いて創造性を育むべき」と強調します。親子で美術館を訪れ、好きな作品について語り合う、楽器やダンスを習うなど、子どもが芸術に触れる機会をたくさんつくってあげましょう。実際に、コロンビア大学芸術教育センターの調査では、「芸術の授業を多く受けている生徒ほど、創造性が高い」ことが報告されていますよ。創造力を伸ばす方法2:「落書き」する精神科医で作家の樺沢紫苑氏、精神医学者のスリニ・ピレイ氏は、記憶力や創造力を高めるとして「落書き」をすすめています。ピレイ氏によると、落書きは「脳のリラックス状態」と「脳の集中状態」が同時に起こる動作なのだそう。真逆とも言える脳の状態が、ずっと続くわけですから脳が鍛えられるのも納得です。ホワイトボードなどを用意して、「なにを書いてもOK!」な、のびのび落書きスペースを家のどこかにつくってみてはいかがですか。創造力を伸ばす方法3:瞑想(マインドフルネス)エラスムス大学の研究で、「1日10分程度のマインドフルネス瞑想には創造性を高める効果がある」ことがわかっています。Googleなど大手企業も生産性向上のために瞑想を取り入れていることからも、その効力は確かと言えそうです。精神科医で禅僧の川野泰周氏が推奨する、子ども向けマインドフルネスは以下です。ぜひ親子一緒にやってみてくださいね。呼吸を感じる瞑想仰向けになり、お腹の上にぬいぐるみやクッションを載せます(大きめでふわふわしたものが◎)。ぬいぐるみが上下する様子を観察しながら呼吸を繰り返します。お腹がよく見えるように、低めの枕を使うといいでしょう。呼吸のみに意識を集中します。最後に、想像力と創造力のどちらにも必要なものがあります。それは「空白の時間」。ライフコーチのボーク重子氏の娘さんが通ったアメリカの名門小学校では「毎日20分の空想」(=空白の時間)という宿題があったそう。想像力と創造力を伸ばしたいなら、忙しすぎるスケジュールは大敵。子どもが「ぼーっとできる時間」を、1日のどこかで確保してあげてください。***想像力も創造力も、特別な能力ではありません。たとえば、子どもが砂場で山をつくるのも、大人が冷蔵庫にある食材でパッと料理をつくるのも、想像力と創造力があるからこそ。そしてどちらの力も、心がけ次第でいくらでも高めることができるのです。(参考)ベネッセ教育情報サイト|創造力はなぜ大切?鍛えるにはどうすればいい?保護者ができるサポートもembot|子どもの「想像力」は普段の遊びで伸ばす!embot|「創造力」の意味とは?「発想力」とは違うもの?YAHOO!ニュース|「ソウゾウ力」と聞いてどんな能力を思い浮かべますか〜意味は異なるのに混同される「想像力」と「創造力」伸芽’sクラブ|子どもの共感力とは思いやり。子どもの思いやりを育てるには何が重要?日経doors|ジョブズも実践「マインドフルネス」ってどんな効果が?東洋経済オンライン|信用されない人は「1秒」の想像力が足りない ANA社員が段取りに力を入れるワケ東洋経済オンライン|ジョブズは「創造性とは繋ぐ力」と考えていた クリエイティブな教育が日本の未来をひらく東洋経済オンライン|「勉強が苦手な子」と「得意な子」の決定的な差 「寝たいときは寝る」ほうが非常に効率的だ学校法人文化学園 文化学園大学|想像力と創造力を生きる力に東洋大学 LINK@TOYO|書評家・豊崎由美が語る、本の楽しみ方。「本は想像力を培うもの」ダイヤモンドオンライン|優れたリーダーに必要な「想像力」、いつでも簡単に磨ける方法とはラッセル・マインドフルネス・エンターテイメント|海外では常識?教育現場でも導入されているマインドフルネス 自宅で子どもと実践HELiCO|子どもと一緒にできる「マインドフルネス」実践法プレジデントオンライン|「習い事は2つまで」全米最優秀女子高生の母が15のお稽古を試していきついた結論加藤紀子(2020),『子育てベスト100―「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』, ダイヤモンド社.スリニ・ピレイ 著, 千葉敏生 訳(2018),『ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法』, ダイヤモンド社.
2022年06月28日現在、6歳と3歳のやんちゃな男の子2人を育てています。長男は1歳のときから保育園に預け、3歳で幼稚園に入りました。長男はお友だちが関わるケガを2回したことがあります。そのときの相手の親の対応や、私の気持ちを含む体験談をご紹介します。 お友だちに噛まれた!集団行動が始まってケガの心配をしていましたが、長男はもともと大人しい性格ということもあり、無茶なことをしてケガをすることはほとんどありませんでした。そんな長男でしたが、1歳で入った保育園でお友だちに手を噛まれてしまう出来事が! 先生のお話では、同い年のお友だちとおもちゃの取り合いをしたときに、相手の子が長男の手を噛んでしまったそうです。保育園の方針で、相手は教えられないとのことでした。 幸いケガ自体は大したことがなく、長男もあまり気にしていなかったので「まぁ、子ども同士だしこういうこともあるなぁ」と思いました。しかし、その数日後、再度同じお友だちに手を噛まれてしまったのです! 噛み癖のあるお友だちどうも噛み癖のあるお友だちがいるようで、正直「また!?」と思いました。「自分の子どもがお友だちにケガをさせられる」ということに慣れておらず、戸惑いも……。それから数日後、園の交流会があり、夫と参加することに。そこで「K君のご両親ですよね?」と話しかけられたのです。 その方たちは長男を噛んだお友だちのご両親でした。基本的には双方の親に伝えないそうですが、「直接謝罪したい」と園に申し入れたそうです。「申し訳ありませんでした」と謝ってくださり、園や家での対応法を説明してくださいました。まさか直接謝罪されるとは思わず驚いてしまいましたが、「ご両親がこれだけきちんとした方たちなら大丈夫だろう」と夫婦で安心。実際にそれ以降、ご両親や先生たちのフォローのおかげか、長男が噛まれることはなく園生活を過ごすことができたのです。 今度はこちらが加害者に!長男が幼稚園に入り、またケガのトラブルが……。今度は長男が鬼ごっこで走っているときに、止まっているお友だちにぶつかってケガをさせてしまったのです。相手の子は大した傷ではないということでしたが、気が気ではありません。先生には「園でのケガは園の責任なので……」ということで相手の親は教えてもらえませんでしたが、長男本人から相手を聞くことができました。 そこで、園でお会いしたときに相手のママに「この前はすみませんでした。大丈夫でしたか?」と謝罪。幸い快く謝罪を受け入れてくださったのでよかったです。 保育園、幼稚園共に「子ども同士のケガは園の責任」というのが基本方針でした。とはいえ、相手から直接、謝罪が聞けてよかったです。同時に、ケガをさせた相手にも謝ることができてよかったと思います。いろいろな状況があるので「ケガをさせたら相手に必ず謝罪すべき!」ではなく、状況に応じて対応していきたいと感じました。 監修/助産師 松田玲子イラスト/みいの 著者:竹内優実6歳と3歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2022年06月27日「地頭がいい」と聞くと、どのような人をイメージしますか?語彙が豊富な人、頭の回転が速い人、話していて楽しい人などが思い浮かぶのではないでしょうか。そもそも、「地頭」とはなんなのでしょう。ちなみに辞書では次のように説明されています。大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう。(引用元:デジタル大辞泉|じ-あたま〔ヂ-〕【地頭】)つまり、地頭の良し悪しはテストの点数だけで判断できるものではないのです。そしてじつは、地頭は、まわりの環境次第でぐんぐん伸ばすことができます。わが子の地頭をよくしたいと考えている親御さんは、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。今回は、専門家の意見を参考にしながら、 “地頭がいい子” の5つの特徴をピックアップしました。お子さんはいくつ当てはまりますか?地頭がいい子の特徴1:観察力がある教育デザインラボの代表理事である石田勝紀氏によると、地頭のいい子は、未就学児のうちから「人はなんのために生きているの?」などと哲学的な質問をぶつけてくるのだそう。たとえば普通の子どもなら、「この虫の名前はなに?」「魔女ってなに?」など、大人への質問はシンプルかつ具体的です。しかし地頭のいい子は、幼いうちから哲学的、抽象的な質問をしてくるのだと言います。抽象度の高い質問ができる子は、俯瞰で物事を眺める習慣が身についています。つまり、観察力が優れているのです。石田氏によると、「地頭のいい子は、勉強と日常のボーダーが曖昧」なのだそう。それは、勉強以外の時間にも多くのものを観察して思考しているという状態を指します。子どもの地頭をよくしたいなら、このように学びのスイッチが常にオンになっているのが理想的です。そのためにも、日常的にさまざまなものに興味をもたせるように働きかけるといいでしょう。どんなに小さなことでも、身の回まわりのものに興味をもっているとすべてが学びにつながります。観察力を鍛えるには、「いつもとは違う」ことに気づかせるクイズを出すのがおすすめ。「今日のカレーにはいつもとは違う具が入ってるよ。なーんだ?」「(模様替えをして)お部屋のなかがいつもと違うと思わない?どこが変わったかわかるかな?」 ポイントは「子どもの探究心をくすぐるようなクイズを出してあげること」だと石田氏は言います。ただし、そこで返ってくる答えが間違っていても、責めたりあきれたりしないように注意してください。「なるほど~」「そう思うんだね」と楽しく会話が続くような声かけを意識しましょう。地頭がいい子の特徴2:判断力がある私たちを取り巻く環境は、日々変化しています。特に近年では、社会の仕組みや価値観を大きく揺るがすような出来事が頻繁に起こり、そのつど柔軟に対応する力が求められています。脳科学者の茂木健一郎氏いわく、「地頭の良さは『変化に適応できる』ということ」なのだそう。この「変化への適応」というのは、ただ流れに身を任せることではありません。変化する状況に対して、自分はどうすればいいのかを考えて、判断できる力がついているという意味です。幼児教室講師を経て、親子向けの食育プログラムを提供している高橋未来氏は、たくさんの親子と接した経験から「頭のいい子」と「地頭のいい子」には決定的な違いがあると言います。それは、偏差値の高い学校へ通っているいわゆる「頭のいい子」が教えられているのは、「正解に最短でたどり着く方法」であるのに対し、「地頭がいい子」は「正解を見つける機会を提供されてきた」という点。地頭がいい子の親に話を聞くと、子どもにたくさんの遊びを体験させるなかで、「あなたはどう思うの?」の問いをとても大事にしていたそうです。「今日着る服は、これにしなさい」と一方的に決めたり、子どもがレストランでメニューを見ながら迷っているときに「まだ決められないの?ハンバーグでいいよね」と勝手に選んだりと、本人が考える機会を奪っていませんか?子どもの地頭を鍛えたいと思うなら、子どもの判断を急かさず、たくさんの考える機会を与えましょう。自分なりの「正解を見つける機会」が多ければ多いほど、思考の幅が広がり、判断力が育つそうですよ。地頭がいい子の特徴3:知的好奇心が旺盛家庭教育研究家の田宮由美氏は「『どうして?』を突き詰めていく姿勢が、地頭を鍛えることにつながる」と述べています。さらに教育評論家の親野智可等氏も、「地頭がいいなあと感じる子は、知的好奇心が旺盛なことが多い」と指摘しています。わざわざ「勉強するぞ!」と意識せずとも、日常生活や遊びのなかで、「これはどういうことなんだろう?」「どうしてこうなったんだろう?」と好奇心が刺激される場面が多く、さらにその繰り返しによって知的に鍛えられた結果、地頭が育まれていくのです。「親が『子どもを伸ばすためにいい環境を整えよう』と、意識しているのといないのとでは大きな違いが出てくる」と親野氏が述べるように、知的好奇心を育む環境づくりで最も効果的なのは、 “本物体験” を与えてあげること。虫や草花に興味があるのなら、野山など自然に囲まれた場所へ連れて行ったり、遠出するのが難しければ、ベランダで植物や野菜を育てたりするなど、とにかく「本物に触れる機会」を用意してあげましょう。親野氏によると、「一度でも本物体験をすると、『知識の杭(くい)』ができる」のだそう。たとえば、子どもが魚に興味をもち始めたとき、水族館へ連れて行ったり、スーパーの鮮魚コーナーで一緒に買い物をしたり、図鑑や動画などで魚の姿を眺めたりすることで、記憶や心に「魚」という杭ができます。すると、生活のなかで目や耳にする魚に関する情報が自然に引っかかるようになり、知識がどんどん蓄積されていきます。地頭がいい子は、この「知識の杭」がたくさんあるのです。地頭がいい子の特徴4:努力ができる「『地頭がいい』と思うのは、愚直にひとつのことを続けられ、成功するまで諦めずに何度でもトライできる人間」と話すのは、遺伝についての著書を数多く出している、東京大学名誉教授の石浦章一氏です。石浦氏は、多くの東大生を見ていくなかで、「ほとんどの学生の遺伝子や脳の機能は平均的」としながらも、「そのなかで優秀になれるかどうかは、結局『努力できるかどうか』」だと気づいたと言います。教科書には出てこない、地頭が試されるような問題に直面したとき、最適な答えを導き出せるかどうかは「応用力」にかかっています。それまでの自分の知識や経験を総動員して、「これとこれを組み合わせたらどうだろう」「このケースではこの結果が出るから、違う方法を試してみよう」というように、身につけた知識を判断材料にして有効に活用できる人こそが、「地頭のいい人」なのだそう。その応用力を発揮するには、豊富な知識が必要不可欠なのです。たくさんの知識を得るためには、飽きずにコツコツ学ぶ姿勢が求められます。その努力ができれば、地頭は飛躍的に鍛えられるでしょう。親は「もっと頑張りなさい!」と努力を強要するのではなく、「1週間前よりも進んだね」「前回よりも上手にできるようになったね」と言うべきだと石浦氏は強調します。子どもには、「一生懸命に頑張ってやれば成果がある」と実感させてあげましょう。地頭がいい子の特徴5:コミュニケーション能力が高い地頭の良さを判断するのに、「コミュニケーション能力の高さ」も重要です。脳科学者の瀧靖之氏によると、「地頭がいい人はコミュニケーション能力が磨かれている」のだそう。他人とコミュニケーションをとることは意外と頭を使います。「コミュニケーション能力が高い人は、常に頭のなかで考えながら発言している。これこそ『地頭がよい』ということ」と瀧氏が指摘するように、相手に合わせたテーマ選びや間のとり方、リアクションなど、地頭の良さが如実に表れるのがコミュニケーション能力なのです。また前出の田宮氏も、地頭の良さは「その場の空気を読むことができ、人と打ち解けやすいコミュニケーション能力の高さ」から感じ取れると述べています。空気を読めるのは、まさに観察力の高さゆえ。「洗濯物を取り込んで」とだけお願いしたのに、畳んでタンスに収納するといった行動ができてしまうような子は地頭がよいと言えます。少ない情報からその先を推測できる力があるからこそです。このような行動を自然とできる子は、間違いなくまわりの人と上手にコミュニケーションがとれるのだそう。ただし、もしお子さんがコミュニケーションが苦手でも、決して「地頭が悪い」というわけではありません。「機会を増やして慣れていくことで、コミュニケーションも円滑にできるようになる」と瀧氏が話すように、年齢性別関係なくたくさんの人と触れ合う機会をつくってあげましょう。そうすることで、確実に地頭が鍛えられます。***数値では測れない「地頭の良さ」を伸ばすための方法をまとめました。どれも決して難しいことではありません。日常のちょっとした声かけや環境づくりを工夫するだけで、着実にお子さんの地頭を鍛えることができます。ぜひ試してみてくださいね。(参考)デジタル大辞泉|じ-あたま〔ヂ-〕【地頭】石田勝紀(2020),『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード(小学校1年生~小学校6年生対象)』, ディスカヴァー・トゥエンティワン.日経DUAL|地頭のいい子は観察力が違う視点を変える親の声かけ日経DUAL|茂木健一郎「理三を目指すような子には育てるな」日経xwoman Terrace|頭の良さと地頭の良さは違う。幼児教育の現場で見た、地頭の良い子の育て方東洋経済オンライン|「地頭のいい子」は家庭内の習慣でつくられる!日経DUAL|親野智可等子どもの地頭を育てる「知識の杭」City Life News|地頭を鍛えるための“好き”を見つける日経DUAL|地頭の良さは良心の遺伝子しだい?それとも環境?KIDSNA STYLE|子育て×脳科学④地頭の良さやIQの高さは育むことができる【てぃ先生×瀧教授】
2022年06月27日これは、娘が4歳のときのお話です。娘と同じクラスの男の子Aくんのママと仲良くなりました。家が近く迎えの時間も同じだったので、自然と一緒に毎日帰るように。Aくん親子と休日に遊んだとき違和感を覚えた出来事と、その後の付き合い方にどう影響したかをお話しします。 Aくんのママは節約ママ?同じ保育園に通う、娘と同年齢のAくんという男の子がいました。家が近く、お迎えの時間もかぶることが多かったので、よく一緒に帰るうちにAくんのママとも仲良くなっていきました。ある日、いつものようにAくんのママと保育園から一緒に帰っているときに子どもの洋服の話に。 Aくんのママは、「基本全部おさがり。保育園帽子も。キャラクターものなんて高いだけだから絶対買わないけど、唯一サンタさんのプレゼントとしてあげてる。お菓子も基本的に自分のしか買わない」と言っていて、節約しているのかなぁ……という、印象でした。 他の子のジュースを横取りするAくん保育園が休みの日に、娘とAくん、同じクラスの男の子とそのママたちで昼食を持参して遊ぶことになりました。お昼の時間になり、Aくんは早々に食べ終わり「足りない! 」と言いましたが、Aくんのママは「これでいいって言ったのAなんだから、買わないよ」と言いました。 公園の向かいにはコンビニもあったのですが、Aくんが他の子のサンドイッチを「これ食べる~」と勝手に手を付け出しても、Aくんのママは「ありがとうって言った? 」と言うだけ。 お昼ごはんを食べ終わり、みんなで遊び始めたときにAくんが「ママ、水筒のお茶なくなった! ジュース欲しい! 」と言っても、Aくんのママの返事は「公園の水飲んでな! 」と言い、それ自体は理解できるのですが、Aくんが他の子のジュースを勝手に飲んでいても知らんぷりなのです。 その後、Aくんのママとの付き合いは?Aくん親子とファミレスに行ったとき、娘はチョコペンでパンケーキに絵を描くタイプのお子様セットを頼み、Aくんはオムライスのお子様セットを頼みました。それぞれ注文した物がテーブルにきて、娘はチョコペンで1枚のパンケーキに顔を描き食べていました。するとAくんが娘のチョコペンに直接口をつけて吸ってしまいました。そのときもAくんのママは苦笑いをするだけで止めようとはしませんでした。 せっかくの楽しい遊びの場でも、また同じようなことが起きるとモヤモヤするので私はAくん親子とは休みの日に遊んだりするのはやめることに。Aくんのママとは保育園の帰りに会うママ友という付き合い方が私にとってはちょうどよかったです。 他のママがAくんのママに対してどう感じていたかはわかりませんが、私はAくんが他の子のジュースや昼食を横取りしても、知らんぷりというAくんのママの態度にずっとモヤモヤ……。それからAくん親子と休みの日に遊ぶことはなくなりました。保育園から一緒に帰る、帰り道で話をするのは楽しかったので、卒園までAくんのママとの付き合いは続きました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 作画/山口がたこ著者:吉川 みきな14歳女の子と4歳男の子、0歳の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。
2022年06月26日私は6歳と2歳の息子を育てているパパです。6歳の長男は車が大好きでいつもミニカーを持ち歩いていていて、私も一緒に遊ぶこともありました。しかし長男はミニカー遊びに対するこだわりが強く、私は一緒に遊ぶことを避けるように……。そんななか、新しいミニカーを購入したことがきっかけで、長男の本心を知ることになったのです。 車好きの長男の遊び方長男は車のおもちゃが好きなのですが、その背景には実車が好きでその延長線としてミニカーが好きといった傾向があります。そのためミニカーで遊ぶ際は実際の道路を走る車を模して手で走らせたり、信号待ちで渋滞の車列を再現したりして遊びます。 しかし長男は、私が一緒に遊んでいるときにミニカーに触ったり動かしたりすると怒り、一緒に遊ぶというより私が隣で見ているのを好んでいるようでした。なかなか一緒にミニカーで遊ぶのは大変でした。 車で遊ぶことからの逃げ私も長男と遊びたい思いはあったのですが、私が触ったり動かしたりすると怒るので、うまい付き合い方がわからず困ってしまいました。次第に私は「パパ! 車で遊ぼう!」と言われてもなにかしらの理由をつけて避けるように……。 しばらくその対応をしていくうちに、長男も私が車で遊ぶことだけを避けていることに感づいたのか、車で遊ぼうと言ってこなくなり私は正直ホッとしていました。 長男の心の声しばらくして、欲しがっていたミニカーを買ってあげた日、いつものように長男はひとりで新しいミニカーと古いミニカー数個で遊んでいました。しかし長男の顔はどこか浮かない表情をしていました。具合が悪いのかなと思い「どうしたの?」と聞くと、とても小さな声を絞り出し「ちょっぴりだけ一緒に車で遊ぼ……」と私に言ってきたのです。 私はそのひと言で長男が、ほんとはパパと遊びたいのにどうして遊んでくれないんだろう……と思っているんだと直感しました。 相手の気持ちも理解する長男の気持ちに気付いた私は、「一緒に遊びたいけど見ているだけとか、車を動かしたら怒ったりするからパパは遊びたくない」とはっきり言いました。私だけでなく、友だちと遊ぶときでも一方通行な遊び方では長男のためにならないと思ったからです。 妻は「まだそんなこと言っても理解できないよ」と言いましたが、私は長男に相手の気持ちも考えて行動してほしいと思ったので言いました。すると長男は何も言わず私にミニカーを差し出してくれたのです。そしてそのミニカーで、「ここを走らせて」と指示を出してくれました。 子どもの遊びから逃げてしまっていた私ですが、遊びのなかでも教えられることはあるんだと気づかされました。嫌なことは嫌とはっきり言うこと、相手の気持ちを考えて楽しく遊ぶことを学んでほしいと願い、今は長男と時折り喧嘩もしつつ、楽しくミニカーで遊んでいます。ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:佐藤 稜6歳と2歳の2児の父。サラリーマンとして働きながら副業としてライターを目指す他にブログ記事も執筆中。
2022年06月26日4人のお子さんを出産後もテレビ出演のほか、SNSでも大人気の辻希美さんに、妊娠・出産・育児でのエピソードをインタビュー!辻希美さん(35歳)は、2007年に俳優の杉浦太陽さんと結婚。2007年に第1子となる女児・希空(のあ)さん、2010年に男児・青空(せいあ)さん、2013年に男児・昊空(そら)さん、2018年に男児・幸空(こあ)さんを出産。テレビ出演のほか、家事・育児などについて発信するSNSも大人気です。 今回はお子さん4人の妊娠・出産・子育てについて詳しくお話しをお聞きしました! 4人の妊娠・出産はそれぞれ違っていたそう。 4回の妊娠出産……大量出血で意識不明になったことも! 大変だったことで特に印象に残っているのは、第1子のときのこと。一人目を妊娠したのは19歳で、周りの友達が成人式に行ったり、遊んだりしているのに自分だけ育児をしていて……若くしての妊娠・出産だったこともあり「遊びに行けない」ということが気持ち的につらかったです。 でも体力的には、やっぱり若かったので、体のつらさはあまりなかったです。1人目は(上の子がいないから)つわり中は休むことができた分、今思うとラクだったのかなと思います。 つわりはそれぞれで、情緒不安定になることもあったし、食の好みも変わりました。 1人目妊娠中は、トマトや氷など、さっぱりしたものを食べたくなって、2人目か3人目のときには、枝豆をよく食べていました。4人目のときは、無性に辛いものが食べたくて、近所のうどん屋さんの一番辛いメニューを、多い時には週5で食べに行っていました(笑)! 妊娠中の体重は、1人目のときは6キロくらいしか増えなくて、2・3人目も10キロ以下。でも4人目は13キロ増えました! 10キロ以上増えると、産後に体重を戻すのが大変でした……! パパは全員、出産に立ち会うことができました。出産も4人それぞれ違っていて。 1人目の出産は、2日がかりで大変でした。陣痛の合間に寝て、ごはんも食べられなくて本当つらかった……! 2人目は、出産直後の出血が多くて、数時間意識がない状態が続きました。4人の中で一番出産も産後も大変でした。 3人目は、私の母と子どもたち、家族みんなで立ち会ってくれました。長女が水を飲ませてくれたり、腰をさすってくれたりしました。 1~3人目は個人病院、4人目は大きい大学病院で出産。上に子どもたちもいるので計画的に産みたかったのもあり、4人目にして初めて計画無痛分娩で出産しました。MAXの陣痛の痛みがない状態で生めたので、どうして最初からやらなかったのかな?と思ってしまうくらいやってよかったです! 出産してから、すべてが「子ども中心」へ出産して一番変わったのはやっぱり優先順位。考え方が自分中心から、すべて子ども中心に変わりました。結婚する前は自分が第一だったけど、出産してからは子どもが第一に。仕事も、子どもの生活スタイルを崩さない範囲でできるように抑えています。 私が子どものころ、私が風邪をひくと母が「代わってあげたい」とよく言っていたんですが、自分が親になってその気持ちがよくわかりました。 「子どもの成長とともに自分もできることが増えていく」子育てで一番楽しいことは、子どもと一緒に成長できること。一瞬一瞬は大変なんだけど、そのおかげで自身の成長を感じられる瞬間があります。私はもともと、りんごの皮も剥けないくらい何もできなかったんですけど、出産・育児をするなかで、できることがどんどん増えていくんです。子どもと一緒に、自分自身も育っていくことを感じられる瞬間がとても楽しいです。たとえば、食育(釣りに行って、さばき方を学んで、食べさせる)など、自分の成長とともに、子どもが喜んでいる姿を見られるときは嬉しいです。 親子でダウンしてしまったとき、頼れるのはママ友たち子育てで大変だなって思ったのは、やっぱり自分が体調を崩してしまったときですね。きょうだいが多いと、1人が体調を崩すと家族全員にうつってしまうこともあって、3カ月間家から出られないこともありました。 自分が元気だったら家事などもできるんですが、私がうつってしまうと、家事も子どもたちのお世話もままならなくなってしまうので大変ですね。 私も子どももインフルエンザにかかって40度の高熱が出たとき、最悪のタイミングで洗濯機が壊れてしまったことがあって。修理業者を呼ぶところまではできたんですけど、立ち会えなかったので、ママ友に立ち会いに来てもらったり。いろんな人と助け合いながらピンチを乗り切ってます。 子ども一人ひとりの個性を大事にする「比べない育児」子育てをするうえでルールは特にないんですが、気を付けているのは「きょうだいを比べないようにすること」。 お兄ちゃんだから、お姉ちゃんだからできるとは限らない。子どもの成長は、子どもによって違うということ意識するようにしています。 毎日「子どもがいてよかった!」 毎日、子どもたちがいて良かったって思ってます。 下の子ほど成長が早く感じて「大きくならないで~!」と思ってしまいます。子どもがいないと寂しすぎて、私が体を壊しちゃいそう(笑)。子どもがいるから自分のメンタルも体力も保てています。今はもう、子どもがいない生活が想像できないです。 最後に、ママたちへメッセージ育児をしていると、思わぬ壁にぶつかったり、子どもに対してイライラすることもあると思います。でも、子どもといられる時間は、意外と短いんですよね。小学校を卒業するくらいには、親より友達が優先になっちゃう。たくさんお喋りしてくれる時間も、くっつける時間も実はとっても短い。大変な時もあるけど、その時間も含めて大切にして、一緒に子育てを頑張っていきましょう! ◇◇◇ 辻さん、ありがとうございました! 結婚した当初はりんごの皮も剥けないところから日々努力して、今ではSNSでおいしそうな料理を発信している辻さん。子どもと一緒に成長している自分を楽しむ姿勢が素敵ですね♪profile:辻希美1987年6月17日生まれ東京都出身。2000年、モーニング娘。の第4期メンバーとしてデビュー。2004年に同グループを卒業してからはユニット活動を経て、ソロでバラエディー番組に出演。2007年に俳優の杉浦太陽さんと結婚。現在は、4児の母として育児の傍ら、TVやイベントに出演。アメブロ、インスタグラム、YouTubeで育児・家事などを発信中。 著者:ライター 廣瀬尚子二児の母。女性誌の編集を経て、フリーランスに。広告やアパレルブランドの撮影、雑誌やWEBマガジンの執筆などを手がける。
2022年06月22日幼稚園に毎日楽しく通っている娘ですが、ある日しょんぼりして帰ってきました。理由を聞いたところ、「先生から幼稚園に来ないでくださいって言われちゃった」とのこと。そんな幼稚園の先生から言われた言葉が原因で起きた、ある出来事をご紹介します。娘がしょんぼり帰ってきた幼稚園が大好きな娘は毎日楽しく通っていたのですが、ある日いつもと様子が違う⋯⋯。元気がない理由を聞いてみたところ、「先生に幼稚園に来ないでくださいって言われた」と話してくれました。 クラス全員で制作活動をしていたところ、娘を含めた数人が集団行動を乱し、困り果てた先生が子どもたちに言った言葉だったようです。私は言葉の選び方に疑問を感じましたが、あなたがしたことで先生が困ってしまったんだよ、ということを伝えました。 しかし、娘は言われた言葉だけが心に残り、状況には関心がない様子で、幼稚園に行ってはいけないと思っているようでした。 娘が幼稚園バスに乗りたがらない翌朝、スクールバスを使用している幼稚園バスの停留所へ。バスが到着して先生が迎えてくれたのですが、娘はバスに乗りたがりませんでした。 前日の出来事が原因と思い、バスに乗り合わせた先生に「昨日先生に幼稚園に来ないでくださいって言われたから行けないって言うけれど、幼稚園に行っていいですよね?」と話すと、「幼稚園に来ていいんだよ」と言ってくれたのを聞いた娘は安心したようで、バスに乗って出かけていきました。会話を振られた幼稚園の先生は、私が話した内容に少し驚いた様子でした。 担任の先生から電話がかかってきたその日の夕方、バスでのやりとりを知った幼稚園の担任の先生から電話がありました。娘には「もう幼稚園に来てもいいです」と伝え、誤解を解くように努めてくれたとのこと。けれども娘が不安を感じた「幼稚園に来ないでください」という言葉については、特に説明はありませんでした。娘に関しては、幼稚園に行ってもいいということがわかってからは、前と変わらず楽しく幼稚園に通い、担任の先生のこともとても大好きです。 実際に現場を見たわけではないし、私自身もいつもお手本のような態度や振る舞いを実践できているわけではありません。それに、先生の言い方や言葉のニュアンスの解釈が違っていたかもしれないので、あえて、なぜあんなふうに言ったのかは聞いていませんが、娘の叱り方や叱るときの言葉選びについて考えさせられる出来事でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年06月18日「うちの子は友だちとうまくやっているのかな……」と、子どもの友だち関係を心配する親御さんは少なくないでしょう。だからといって、「友だちできた?」「クラスの子と仲良くしてる?」など、過剰な声かけをしてしまうのはNGなようです。まずは、「友だちがいないこと」への偏見を捨ててみませんか。親自身が「無理して友だちをつくらなくてもいいんだ」と考えることで、子どもへの対応も変わってくるかもしれませんよ。今回は、「子どもの友だち付き合い」について考えてみましょう。「新しい友だちができるかどうか」を心配する親は多い入園・入学などで環境が変わる時期、子どもの新しい人間関係を心配している親御さんは多いようです。2016年にヤフー株式会社が実施した保護者1,804名を対象にしたアンケートによると、「お子さまが幼稚園・保育園の入園前に心配だったことはなんですか?」という項目で、「嫌がらずに登園できるか(996人)」に次いで多かった回答は「お友だちができるか(966人)」でした。また、セキュリティサービス会社の綜合警備保障株式会社(ALSOK)が2020年に行なったアンケートでも、「お子さまの小学校入学時にどのようなことに不安を感じたか」という問いに対して、「安全に通学できるか(72.4%)」に続き、「友だちはできるか(66.9%)」が上位に挙がるなど、子どもの友だち関係について不安を抱える親は多いようです。さらに、国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」が行なった、「入園・入学で不安に思うことに関するアンケート」(2022年)では、以下の回答がありました。「子どもが園や学校などで集団行動に馴染めるか」(入園時 47%・入学時 53%)「子どもに新しく仲のいい友だちができるか」(入園時 39%・入学時 54%) この調査結果から、入園時に比べて小学校入学時のほうが、子どもの友だち関係を心配している保護者が多いことがわかります。もしみなさんが「うちの子、友だちができるかな……」「仲間はずれになったらどうしよう」と考えているのなら、次にご紹介するアドバイスを参考にしてください。【未就学児】発達段階ごとに「友だちとの遊び方」は変わる未就学児の場合、親目線では「いつもひとりで遊んでいるように見える」かもしれません。しかし、子ども自身は、友だちと遊んでいるつもりだということもあるようです。詳しく見ていきましょう。■幼児は年齢や発達段階ごとに遊び方が変わります発達心理学の専門家である法政大学文学部心理学科教授の渡辺弥生氏は、幼児は年齢や発達段階ごとに遊び方が変わると話します。2~3歳頃・・・「並行遊び」が多い。近いところで遊んでいても、それぞれ黙々と自分のやりたいことをしていて、会話はあまりない。3歳頃から・・・ケンカをした経験などが生きてきて、「貸して」「どうぞ」といった簡単なルールを理解できるようになり、誰かと一緒に遊ぶ「連合遊び」に移行し始める。4歳頃から・・・相手が自分とは違う気持ちや考えをもっていると理解し始める。5歳頃から・・・相手を思いやりながら「ごっこ遊び」などができるようになる。 このように、年齢や発達段階によって、子ども自身の「遊ぶ」ことに対する認識は大きく変化していきます。たとえお子さんが友だちとうまく遊べていないように見えても、「いまは並行遊びを楽しんでいる段階なのね」「少しずつお友だちとコミュニケーションをとりながら遊び始めたみたい」と、わが子の成長をおおらかに見守ってあげましょう。■「誰と遊ぶか」より「なにでどうやって遊ぶか」が大切な時期折り紙や積み木、お絵描き、砂場遊びなど、ひとりで集中して遊んでいるわが子の様子を見て、「お友だちと “一緒に” 遊べばいいのに」「ひとりで遊んで寂しくないのかな」などと考えていませんか?青山学院大学教育人間科学部教授の坂上裕子氏は、「夢中になっているものに対してじっくり楽しむことに一生懸命な時期は、まわりの人にあまり目が向きません。それも子どもにとってはとても大事な遊びの時間」と言っています。また、さまざまなメディアで大人気のカリスマ保育士・てぃ先生によると、「乳児期から幼児期は、『誰と遊ぶか?』より、『なにを使ってどうやって遊ぶか?』のほうに興味をもつ時期」とのこと。ひとりで集中して遊び込むことで、想像力や集中力、思考力などが身につくのです。「友だちと声をかけ合いながらしっかり遊べるのは5歳くらいから。それまでは焦らず、ひとり遊びをじっくり楽しめるようにしてあげましょう」と、てぃ先生がアドバイスするように、親が勝手に不安になって「ほら、お友だちと一緒に遊びなさい」と促すよりも、集中して遊べる環境をつくってあげることが大切です。■好きなことに集中していれば、友だちは寄ってくる!てぃ先生はまた、「好きなことに熱中していると、それが魅力的であったら友だちも自然に集まってくる」と言います。つまり、子どもが楽しく遊ぶ→興味のある子が寄ってくる→一緒に仲良く遊ぶ→友だちになるということ。「友だちは遊んでいるうちにだんだんできるものです」と、保育施設の代表を務める柴田愛子氏も指摘するように、友だちとは「つくる」ものではなく「できる」もの。おもしろい遊びをしている子は、まわりの子どもからも魅力的に映ります。「ひとりでいても、楽しそうならそれでOK!」と考えてみてくださいね。親は、必要以上に心配したり不安になったりせずに、「うちの子はいま、なにに興味があるのかな?」「なにをしているときに集中力を発揮しているのだろう」と注意深く見守ってあげましょう。【小学生】ひとり遊びが好きな子もいる。「みんな仲良く」はNG小学校に入学すると友だち関係の問題はより複雑化することから、心配になる親御さんも多いことでしょう。しかし、友だちは親が用意してあげるものでも、親が口出しすべきものでもありません。ではどのようなスタンスで、子どもの友だち問題に向き合っていけばよいのでしょうか?■ひとりで遊ぶことが好きな子もいる数々の革新的な教育改革で注目を集めた千代田区立麹町中学校校長を経て、2020年より横浜創英中学・高等学校の校長を務める工藤勇一氏は、「ひとりで遊ぶことが好きな子どももいる」とし、「親の『友だちがいない人はダメなんだ』という価値観が、子どもたちを不幸にしている」と厳しく指摘しています。工藤氏はさらに、「友だちがいるかいないかはたいした問題ではない。大人が必要以上に気にすると、『友だちがいない自分はダメだ』と、子どものほうも気にするようになってしまう」と注意を促します。また教育学者で明治大学教授の齋藤孝氏は、「ひとりがつらい、寂しい、と思うのは『受動的なひとりぼっち』だから。自分の意思でひとりになる『能動的ひとりぼっち』になれば寂しくはない」と述べています。「好きな〇〇に熱中したい」などで、子ども自身がひとりの時間を選んでいるのなら、親が余計な心配をすべきではないのです。■友だちの「多さ」には意味がない!「最近は『友だち』という言葉が重みをもちすぎて、『友だちはよいもの』ということがもてはやされすぎている」と齋藤氏が苦言を呈するように、老若男女かかわらず、「友だちの多さ=人間的に優れている」と認識する傾向が強いようです。齋藤氏は、その原因を「インターネットやSNSの影響で、友だちの数が可視化されやすくなったから」と見ています。ですが、友だちの多さよりも「ひとりひとりの相手とどれだけいい関係が築けているか」のほうが重要なのだそう。「子どもの頃にひとり遊びが好きだったり、友だちが少なかったりするからといって、大人になってから苦労するということはない」と工藤氏が述べるように、友だちの有無で将来を案じることは意味がありません。■「みんなと仲良くしなさい」はNGワード工藤氏はさらに、「『みんな仲良く』という言葉に、多くの子どもたちが苦しめられてきた」とも述べています。大人たちはつい、子どもに「みんなと仲良くしなさい」と言ってしまいますが、実際に自分たち大人だって誰とでも仲良くはできませんよね。前出のてぃ先生も同様に、「『誰とでも仲良く遊ばなければならない』という考え方は、子どもにとってプレッシャーになる」と指摘し、「みんなと仲良くできない→(まわりの子が)お子さんのことを嫌っている→だから離れていく」と、親の思考がネガティブに陥っていないかと苦言を呈しています。わが子がみんなと仲良くすることを強制したり、仲良くできないと「うちの子は嫌われている」と不安になったりするのは、子どもにとって大きな負担になると同時に、親自身も余計なストレスを抱える原因になるそうです。もしお子さんが「自分には嫌いな子がいる」と悩んでいるようなら、次の工藤氏のアドバイスを参考にしてください。「お父さんにもお母さんにも嫌いな人はいるよ。だからといってその人に意地悪はしないし、きちんと挨拶もするし、本人に嫌いだと言わないよ」と、心と行動を切り離すこともときには必要であることをきちんと教えたうえで、「人と仲良くすることは難しいものだけど、仲良くできたら素敵だね」というメッセージを伝えてあげましょう。きっとお子さんも、「無理してみんなと仲良くしなくてもいいんだ」ということがわかるはずです。【齋藤孝氏のベストセラー『友だちってなんだろう?』】齋藤氏による『友だちってなんだろう?』には、子どもの「人間関係の悩み」を解決するヒントがたくさん詰まっています。「みんな仲良く」という呪縛にとらわれて無理をしてしまう子、学校のなかにしか自分の居場所がないと思っている子、ひとりでいることが不安でたまらない子――人間関係に悩んでいるすべての子どもたちに読んでほしい一冊です。大人が読んでもためになりますよ! ***友だちづくりについて、プレッシャーに感じているお子さんや親御さんも多いかもしれません。ですが、「うちの子、ひとりで寂しい思いをしていないかな?」と心配するよりも、「ひとりで遊ぶのが好きなのね」「数は少なくても気が合う友だちがいてくれてよかった」と考えたほうが、ぐっと心が軽くなるはず。まずはお子さんが好きなことに打ち込める環境を整えてあげましょう。(参考)ベネッセ 教育情報サイト|保育園、幼稚園の入園前に心配したことは?ALSOK|【ALSOKアンケート】いまどき小学生のお留守番事情~小学校入学時の子どもへの不安~いこーよ|入園・入学で不安に思うことに関するアンケート~入園・入学前の不安トップ3は「登園・通学のグズり」「朝の支度」「担任の先生」~PHPのびのび子育て 2020年9月号, PHP研究所.NHK すくすく子育て情報|どうする?子どもの友だちづくりFQ Kids|てぃ先生の 子育てお悩み相談室【第8回】お友達との関係が心配……てぃ先生(2020),『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の 子育てで困ったら、これやってみ!』, ダイヤモンド社.PHPオンライン衆知|友達は少なくてもいいのに…子どもを追い詰める「みんな仲良く」の呪縛タウンワークマガジン|友達がいないあなたへ。ひとりであることは悪くない。齋藤孝さんに聞く“友達”という存在について
2022年06月10日現在2歳男の子、4歳女の子、6歳男の子を育てる山田ゆいさん(仮名)の“孤育て”体験談をマンガ化。長女がまだ新生児だった頃、ワンオペ育児にくわえて、長男の嫉妬と赤ちゃん返りに悩まされる日々を送っていた。長男が赤ちゃんにいたずらするのを止めさせようと叱っても、止まるどころかどんどんエスカレートしていって……。 長男の“赤ちゃん返り”に悩まされる日々実家・義実家ともに遠く離れていて、引っ越してきたばかりで近所に気を許せる友人もいない。夫は仕事の帰りがいつも遅く、平日の育児は完全にワンオペ状態でした。 長男が2歳になった頃に2人目の娘が生まれたのですが、長男の赤ちゃん返りと嫉妬がひどく、手を焼いていました。少し目を離した隙に、まだ新生児の娘を引っ掻かいたり、叩いたりするのです。 ベビーベッドに娘を寝かせていても、2歳の子の腕は簡単に柵の隙間に入ります。目が離せないので洗い物やトイレも落ち着いてできず、手に泡がついたままいたずらを止めに行ったり、トイレにいる時ですら、ドアを少し開けて隙間から長男を見張っていました。 ついに赤ちゃんが出血する騒ぎに…ある日、いたずらが原因で赤ちゃんが血を流してしまい、長男を強く叱りました。しかし、それでママの気を引くことを覚えた長男のいたずらは、さらにエスカレートしていきました。 あの時は、とにかく娘を守ることに必死でした。手が入らないようにベビーベッドに細かいネットを設置したり、色々対策はしましたが、ワンオペでは限界があります。面白がっている息子を止めることができず、「これはもう私1人では無理だ」と思いました。 最後にたどり着いたのは…悩んだ末、地域の児童館へ相談に行くことにしました。専門家に息子への対応の仕方などを教えてもらうとともに、話を聞いてもらったことで、気持ちが少し楽になったのを覚えています。 悩みがすぐに解消されるわけではないけれど、「相談をする」「誰かに話を聞いてもらう」ことで安心感を得ることができました。孤独な子育てで追い詰められていた自分にとって、きっと一番必要なことだったのだと思います。 体験談/山田ゆい作画/Michika 著者・イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター Michika横浜に暮らす中2、小4、小3の三姉妹の母。ブログやInstagramで、漫画やイラストを描いてます。
2022年06月07日次女は1歳7カ月ぐらいからイヤイヤ期に入り、2歳2カ月の今は「自分でやりたい」「自分のペースでやりたい」の真っ盛り! 私は、毎日思う通りにいかなくてイライラ。でも、少し接し方や言い方を変えるだけでイヤイヤ期の対応がラクになりました。今回はその対応の仕方についてお伝えしたいと思います。 朝の準備の順番を変える私には次女以外に幼稚園へ通っている長女がいます。そのため、朝は姉妹と自分の身支度とお弁当の準備で大忙し! イヤイヤ期に入ってからの次女はおむつを替えるのも着替えるのも一筋縄ではいかないため、時間がかかる次女の準備からするようにしていました。逃げるので追いかけ、嫌がっているところを捕まえて無理やり着替えさせるという日々でした。しかしある日、次女にも自我が芽生えたから自分のタイミングでしたいのかなと思い、嫌だと言ったときは一旦あきらめ、他のことからするようにしました。すると、次に「着替えよう」と声をかけたときはすんなりということも。毎回うまくいくわけではありませんが、次女のタイミングも重視してあげると争いが少なくなり、お互いラクになりました。 早めに支度して遊んで待っている前述の通り、自分の思う時間配分通りに支度ができません。予定があってどこかに出かけようと思っても「自分で靴下や靴が履きたい」「鍵を閉めたい」「自分も水筒を持っていく」「バッグを持っていく」などいろいろと言い出し、それに対応してあげないとかんしゃくを起こします。予定の時間が迫っていると、私もイライラして「わがまま言わないで!」と怒ってしまいます。しかしながら、自分で何かしたいと思う気持ちは本来大切なこと。時間がかかるなら早くから準備して、早くに出かけ、着いた先で遊んだり少し遠回りして時間を調整したりするようにしてみました。これなら遅刻が避けられるし、気持ちに余裕が持てます。娘も用事の前にいつもと違う場所で少し遊べるとうれしそうです。 言い方を変える1歳半を過ぎ、自我が芽生えてからは食べ物の好き嫌いも出てきました。それでも野菜も食べてほしいのが親心。あの手この手で食べさせようとしました。そして気がついたのが、声のかけ方の大切さです。あまのじゃくな2歳児は「これおいしいから食べてみなよ」「これ食べたら元気になるよ」では見向きもしません。「◯◯ちゃんは食べられないよね、お母さんがもらっちゃおうかな〜」「このにんじんさんがお口の中に探検に行きたいって言ってるよ」「このピーマンさんを歯でぐちゃぐちゃにやっつけてみて」「お母さんが見ていない間になくなってたらびっくりするんだけどなぁ」など、挑戦心や遊び心をくすぐる言い方が良いと感じました。 イヤイヤ期の対応は大変です。毎日のことなので毎回こんなにうまくは対応できず、怒ってしまうことも多々あります。でも、なるべく気持ちに寄り添って、自我の芽生えや自尊心は大切にしてあげたいと思っています。 監修/助産師REIKOイラストレーター/大福著者:小川恵子5歳と2歳の姉妹の母。育児サークルの幹部や習い事、執筆活動など、精力的に育児を楽しんでいる。
2022年06月07日男の子を育てていると、周りから言われがちな“男児大変ね”ネタ。「体力いるわね」「いっぱい食べるから食費がかかるわね」等々。そこまでは分かるんだけど、1つだけ理解できない未知の現象が……それって本当によくある事なの!?Instagramにて育児マンガを公開中の男の子双子ママ・つつみみさん(@marukyun.twins)が疑問に感じているという、“男児あるある”を紹介します!男の子を育ててると言われがちな事男の子(双子)を見ると、よく言われる「大変ね」という言葉。大体は理解できるけど、中には「え!?」となる忠告も……。 家ボロボロ!?家をボロボロにされるって、一体どういう現象……!?男の子って、本当に家をボロボロにするものなのでしょうか?有識者(男の子ママ)の体験談がありましたら、ぜひコメントで聞かせてください! 著者:マンガ家・イラストレーター つつみみ
2022年06月05日イヤイヤ期が終わり、穏やかに過ごしていた日々も束の間……4歳を迎えた娘が再び何でも嫌だ、やりたくないと泣いたり怒ったり、かんしゃくを起こして言うことを聞いてくれなくなりました。「4歳の壁」に悩み、娘が再び落ち着きを取り戻すまで、わが家で実践した娘との向き合い方を紹介します。 今日はいいや!と割り切る日を作るやりたくない、食べたくないといった娘のワガママに対して、今までは「ちゃんと最後まで食べなきゃだめだよ」「着替えないと幼稚園に行けないよ」と注意をしていました。しかし、注意することでワガママがエスカレートするときがあったため、注意するのではなく気持ちを受け止めていくことに! 「今日はいいよ、お着替え一緒にやろう」「明日は残さず食べようね」など、声を掛けていくと、私の気持ちも娘の気持ちもラクになり、ワガママがエスカレートしたり、泣き叫んだりといった様子が少し落ち着くようになりました。 時間がかかっても娘の話をとことん聞く娘が泣いて怒ってかんしゃくを起こしたときには、気持ちが落ち着くまで待ってからとにかくじっくり話をする時間を作りました。忙しい時間に限ってワガママがエスカレートするため、家事は一旦後回し。 家事の手を止めて、きちんと向き合って話を聞くとどうしてかんしゃくを起こしていたのか、娘なりの言い分や思いを理解することができ、一方的に声掛けをするだけでなく、気持ちを共感できるようになりました。娘も話を聞いてもらったことに満足し、かんしゃくを起こす頻度も少なくなりました。 気持ちを落ち着かせる習慣作り娘はかんしゃくやワガママがヒートアップしてしまうと、なかなか泣き止まずに落ち着くまでに時間がかかり、目を見て話を聞くことすら難しいこともあります。そこで「1回お茶飲んで落ち着こう」「外に出てドライブに行こう」など、気持ちををリセットできるような習慣作りを心がけました。 飲み物を飲んだり、外に出たりするなど環境を少し変えるだけでも気持ちが切り替わり、驚くほどすぐに落ち着きを取り戻すようになりました。 娘に突然訪れたまるでイヤイヤ期のような情緒不安定な日々ですが、家族みんなで娘の成長過程の大きな壁に、焦らずじっくり向き合っていきました。まだ不安定になるときもありますが、この3つの方法を繰り返すことで「4歳の壁」とじょうずに付き合いながら生活できるようになりました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKOイラストレーター/山口がたこ著者:渡辺あや 4歳と1歳の女の子ママ。元幼稚園教諭の経験をもとに、幼児教育や英語学習関連の記事を執筆中。
2022年06月03日歌手の鈴木亜美さんは現在、第3子を妊娠中です。出産後は、歌手活動のみならず、ママタレとしても多くのテレビ番組でも活躍する鈴木さんに妊娠・出産・育児でのエピソードをインタビュー。 芸能人・有名人ママのインタビュー連載がスタート!ママたちに人気の芸能人・有名人ママに、妊娠・出産・育児エピソードのリアルを教えてもらいました。 歌手の鈴木亜美さん(40歳)は、2016年に一般男性と結婚。2017年35歳で第1子長男、2020年38歳のときに第2子となる次男を出産。現在は第3子を妊娠中で、この夏出産予定です。 今回は妊娠中の体の変化や出産時のエピソード、出産後に変わった考え方などたっぷりお話しを伺いました。 妊娠中大変だったのは体の異変! 「長男の妊娠中は、初めてのことだらけでした。人生であんなに体重が増えたことも初めてだったので、妊娠8カ月ごろに、体重に耐えきれなくなったのか、膝が痛くなっちゃって。 でも、膝を痛めたのをきっかけに、『体の準備をしないと出産を乗り切ることができないな』と思って、家の中でできる軽い運動や散歩などを始めて、出産に備えました」 2人とも自然分娩のスピード出産!「私は2人とも自然分娩。出産はやっぱり痛かったです。長男は6時間、次男は4時間とスピード出産の安産でした。 長男の出産のときは、陣痛より破水する直前にいきみを我慢するのがつらかった……! こんなにも我慢できないものだったなんて。先生に破水をしてもらってから10回くらいいきむと産まれたので、破水してからは早かったです。 人ってこんなにも踏ん張れるんだと驚きました。『頭が出てきたよ』と言われたときは感動して、早く出してあげたいと思いました。 次男のときは、長男のときよりも時間は短かったんですけど、長く感じました。陣痛がきてからの流れを知ってしまっているからこそ、先が長いことがわかっていて、長く感じたんだと思います。 次男の出産時も先生に破水をしてもらい、そこからは一瞬のように感じました。早く産みたいという気持ちが強くて、長男の出産時以上にいきみました。夫も立ち会ったんですが、恥ずかしいという気持ちもなく、思いっきり声を出しました」 産後は考え方が一変!おしゃれさより安全第一に。「ママになってから、ものの考え方や優先順位が一変! たとえば、ママになる前までは『おしゃれな部屋に住みたい』という気持ちが強くて、インテリアもおしゃれさ重視だったんですが、産後は角のない家具に変えました。 家の中にキャラクターものは置きたくないと思っていたのに、今ではたくさんあるし、ジャングルジムまであります(笑)! 子どもの成長や住環境を考えて、引越しも数回しています。 公園によく行くので、普段のファッションは汚れてもいい服、動きやすい服を選ぶようになりました。見た目よりも子どもが優先です。考え方ってこんなに変わるんだなと、自分でも驚いています。 仕事面ではママタレとしてテレビのお仕事を頂くことが増えました。今の働き方は自分に合っていると思うので、自分のペースで活動していこうと思ってます」 「おいしそう♡」子どもの素直な反応が嬉しい「子どもの反応って、素直ですよね。自分の中で『これは良い出来だぞ』という食事をおぼんにのせて子どもたちの元へ運んだときに『わ〜!おいしそう!』と歓声が上がると、『あ~頑張って良かった』って。うれしいなって思います。 逆に、手抜きをしたときは何も言ってくれないので、それも子どもたちの素直な反応だなって(笑)。 子どもたちはいろんなことがちゃんとわかっているし、小さくても立派な人間なんだなと、ささいなことに感動するようになりました」 食事を作るときに大変だなって思うのは、子ども2人の食の好みが違うところ。長男は麺類が大好きで、お肉や野菜を飲み込むのが苦手。次男はお肉・白米・野菜と、定食のようなシンプルな味付けのものが好き。2人の好きなもののバランスを取ることが難しくて、いつも献立に頭を悩ませています(笑)。 産後につらかった睡眠不足、もう何年も戦ってます「出産後に1番大変だったのはやっぱり睡眠不足。もともと良く寝るタイプだったんですが、今の平均睡眠時間は6時間くらい。 大事な仕事の前にはしっかり寝たいと思うんですけど、そういうときに限って子どもがお漏らししたり、自分ではどうしようもできないトラブルがよく起きるんですよね。 普段寝るのは21時くらいに布団に入って、子どもたちが寝付くのは22時くらい。同じタイミングで、私も一緒に寝ることが多いです。次男はまだミルクを飲んでいるので、夜中に2回くらい起きます。続けて寝られないことも大変ですね。 長男のときは睡眠不足の状態に体が慣れなくてつらかったんですけど、最近では体が慣れたのかつらいとは思わなくなりました。 ストンと寝たいときはジムに行って体を動かしたり、整体に行ったりして、体を良い状態に整えるようにしています」 子育てのマイルールは「子どもたちを平等に見ること」 「長男と次男ががしょっちゅう喧嘩するんですけど、そういう時ってつい上の子を叱りがち。でも、しっかり原因を見極めるように気をつけています。 どうしても次男がすぐに泣いて、いじめられたように見えてしまいがちなんですが、よく見ていると先に次男が叩いて、長男はやり返しただけということもあります。 ちゃんと子どもたちを見て、次男が悪いときには叱る。そうすると、子どもたちも見られているということがわかるようになってきます。嘘の言い訳をしたときも、しっかり叱るようにしています。 上の子だから、お兄ちゃんだから、という理由で叱らないようにちゃんと見て、兄弟を平等に子育てしていきたいなって思っています」 1年間の行事を通して、成長と喜びを感じられるように 「子どもがいて良かった」と思えることは、さまざまな年間行事を通して楽しみが増えたことかな。 ママになるまで、クリスマスなどのイベントは自分が楽しむものだったけど、今は子どもたちをとにかく楽しませたいという気持ちでイベントを楽しんでいます。準備とか、やることがたくさんあって、1年中ずっと忙しいんですよ。 クリスマスやハロウィンなど、毎年変化をつけられるように試行錯誤して飾り付けしたり、子どもと楽しんでいます。 最後に、ママたちへメッセージ「産後しばらくは、孤独を感じたり、パートナーに対して不満があったり、自分だけがつらいように思ってしまったり……いろんな悩みを抱えて自分自身を責めてしまうこともあるかもしれません。 でもそれは私も経験したし、みんなが通る道だと思います。その後に楽しいと思えることや、家族がたくさんいて良かったと思える時期が来ると思うので、『みんな一緒だよ!1人じゃないよ!』と伝えたいです。 子どもがいることはとても幸せなこと。子どもたちが大きくなった姿を想像しながら、みんなで一緒に子育てを頑張りましょう!」 ◇◇◇ 産後の情緒不安定や、きょうだいがいる場合に上の子を叱ってしまうのは、多くの方が経験しているのではないでしょうか。きょうだい平等を心がけて、鈴木さんがしっかり子育てに向き合っていることがインタビューでもとても伝わって来ました。鈴木さんありがとうございました!profile:鈴木亜美1982年2月9日生まれ神奈川県出身。オーディションバラエティ「ASAYAN」(テレビ東京) を経て、1998年に歌手デビュー。2009年からは本格的にDJ活動をはじめ、国内のみならず海外でも活躍。女優としても数々の映画やドラマに出演し、近年はママタレとして、「芸能界の激辛女王」としても、バラエティ番組でも人気を博す。2016年に結婚、2017年に第1子を出産、2020年に第2子を出産、現在は第3子を妊娠中(2022年5月現在)。 著者:ライター 廣瀬尚子二児の母。女性誌の編集を経て、フリーランスに。広告やアパレルブランドの撮影、雑誌やWEBマガジンの執筆などを手がける。
2022年05月28日勉強が「できる子」と「できない子」には大きな違いがあります。それは、勉強の習慣があるかないかです。「なにを言っている。その勉強を習慣化させること自体が難しいのに!」と考える親御さんも多いでしょう。でも大丈夫。「失敗できないほど小さな習慣」「ばかばかしいほど小さな行動」からスタートすることで、簡単に学習習慣をつくることができるのです。今回は、子どもの勉強を習慣化するコツをご紹介します。数か月後、お子さまは「歯磨きするように」勉強をしているかもしれません。「できる子」は毎日同じ時間に勉強している!勉強が「できる子」と「できない子」の差は、「習慣の違い」にあるようです。子どもの学習行動、生活行動などの調査研究をしている中畑千弘氏の著書『できる子が育つ黄金の時間割』によると、未就学児~中学生までの「できる子」と「できない子」の生活パターンは、それぞれ以下のようになっています。勉強が「できる子」毎日同じ時間に勉強をしている毎日同じ時間にテレビを見ている毎日同じ時間におやつを食べている土日も平日も同じリズムで生活している 勉強が「できない子」勉強をする時間が決まっていない遊ぶ習慣が優先され、勉強をしない日もあるテレビを見る時間が決まっていないおやつを食べる時間が決まっていない土日と平日の生活リズムが違う 「できる子」は、毎日同じリズムで生活していることがわかります。勉強に注目してみても、気まぐれに勉強をしている「できない子」に対し、「できる子」は平日も休日も同じ時間に勉強しているのです。中畑氏は、この「勉強の習慣」が「できる子」をつくっていると分析します。多くの子どもにとって「勉強は苦痛」。しかし、「できる子」は、「学習を習慣にして、 “当たり前のこと” にすれば、苦痛をやわらげられる」ということを知っているのだそう。子どもを「できる子」にするならば、まずは「勉強の習慣」をつけさせたほうがよさそうです。勉強の習慣は「10歳頃まで」につけるべきでは、子どもは何歳までに勉強の習慣をつければいいのでしょう。専門家の意見をまとめました。■10歳まで(中畑千弘氏)中畑氏が計12年間、5万人以上の「勉強ができる子の学習行動パターン」を調査した結果、「勉強ができる子、受験に成功した子は、親の学力が影響しているのではなく、小さな頃からの生活習慣が影響していた」ということが判明したのだそう。そして中畑氏は、分析結果からわかる最も重要なこととして、「学習習慣は10歳までに身につけないといけない」と断言しています。■10歳まで(村上綾一氏)理数系専門塾エルカミノ代表取締役の村上綾一氏も、著書『中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること』のなかで、「10歳までに毎日必ず勉強することを習慣づける」というのが大切だと述べています。学習量や難易度は日によって変更してもよいけれど、「勉強しない日をつくらない」というのが最大のポイントなのだそう。■10歳頃まで(児玉光雄氏)右脳活性トレーニングの第一人者で、著書に『小学生を天才児に変える魔法の習慣』がある児玉光雄氏は、「10歳頃」までに勉強の習慣をつけるべきだとしています。そして、習慣づけのスタート時期については「早ければ早いほどうまくいく」と述べています。児玉氏によると、勉強の習慣は「毎日同じ時間、同じ場所で」行なうことが重要なのだとか。なるほど、10歳頃までの勉強の習慣が大切なのですね!脳科学学習塾RAKUTO代表で『勉強が好きになり、IQも学力も生き抜く力もグングン伸びる 最強の子育て』著者・福島美智子氏が、少し怖いことを言っています。勉強の習慣がない状態で “親に勉強をさせられていた子” は、「小学校中高学年あたりで勉強に見向きもしなくなる」らしいのです……。となれば、なんとしても「10歳頃までに」勉強の習慣をつけさせたいところです。やる気・気合いは不要!?習慣化を成功させる3つのコツ次に、勉強を習慣化するためのコツを紹介します。習慣化のコツ1:子どもにとって「小さすぎる行動」からスタートする「1分・5分・10分だけドリルをやる」など、お子さまにとって簡単にできそうな勉強から始めてみましょう。ベストセラー『小さな習慣』著者のスティーヴン・ガイズ氏は、人間の脳は新しい習慣を嫌うようにできているため、「最初の一歩」を脳に警戒させないよう「ばかばかしいほど小さな行動」から習慣化をスタートするのがよいと述べています。ですから、1分が難しいようなら「30秒」でも「10秒」でもOKなのです。また、ガイズ氏によると「1分だけ勉強する」といった、本人にとって小さすぎる習慣は、結果的に1分以上勉強してしまう確率が高いのだそう。しかし、「だったら明日は10分」などと目標を上げるのは厳禁です。前日の勉強がどれだけはかどっても、翌日は「本当に1分で切り上げるつもりで行動を起こす」ことが習慣化につながります。習慣化のコツ2: “毎日” 決まった時間に勉強をする。例外はなし!「朝ご飯の前」「朝、出かける前」「学校から帰ったら」「晩ご飯の前」「寝る前」など、毎日決まった時間に勉強をするようにしましょう。そして、ここで大切なのは「例外をつくらないこと」だと中畑氏は言います。親が何度か例外を許してしまうと、子どもは「今日はやらなくてもいいでしょう?この前だってよかったよね」と、さらに例外を求めてきます。ですから、土日はもちろんのこと、祖父母の家に泊まるときなども、必ず決まった時間に勉強することが大切です。ただし、状況によって分量や難易度は調整してもかまいません。村上氏によると、学習内容よりも「毎日必ず勉強する」生活リズムを崩さないことのほうが大事なのだそう。「今日は特別だよ」という言葉はぐっと我慢してくださいね。習慣化のコツ3:子どもの勉強習慣を伴走しながら見守る中畑氏は、子どもの勉強を習慣化させたいならば、「子どもと一緒に最後(10歳)まで走り抜く覚悟」が必要だと話します。と言っても、親が「勉強を教える」のではありません。勉強する子どもを「気にかける・見守る」のです。子どもに「自分だけイヤなことをさせられている」と思わせないことがポイントなのだそう。たとえば、「勉強しなさい!」と言いながら、親がテレビを見ていたり、スマホをいじっていたりしていては、子どもだって勉強する気になれませんよね。ですから、「子どもの横に座る」「家事をしながらでも、子どもの勉強を気にかける」「(子どもが朝に勉強をしているならば)親も毎朝、時間通りに家事をする」などの行動を心がけましょう。また、村上氏は、「小学5年生までは親が丸つけをする」「親が見ている前で本人が丸つけをする」といった学習習慣をすすめています。どうしても時間がとれない場合は、「週に何回か、本人が丸つけをしたテキストを親がチェックする」というスタイルでもOKです。1日3分の学習習慣が、2年2か月後には1日30分に!上述した3つのコツを読んで、「簡単そう」と感じた方も多いのではないでしょうか?学習時間は「1分」でも「10秒」でもOKですし、中畑氏の言う「親の覚悟」にしても、「子どもの横に座るだけ」「家事をしながらでもいい」とあります。であれば、勉強の習慣化は意外と簡単なのかも……と、ダメでもともと、実際に小学1年生の子どもに以下のルールで習慣づけをしてみました。習慣化のルールいつ:朝起きたらすぐどこで:リビングテーブル勉強時間:3分学習内容:通信教育の教材親の関わり方:横に座る、丸つけをする、スマホをいじらない、テレビを見ない 小学校入学直後ということもあり、勉強への熱意が溢れていたのでしょう。また、「3分」という子どもにとって短すぎる時間もよかったのかもしれません。特に問題なく、土日も含め、1週間毎日勉強することができました。そして気がついたら夏休み。なんと約3か月も勉強習慣が続いていました。また、ガイズ氏の言ったとおり、最初に決めた「3分」で勉強が終わることはなく、丸つけの時間も含めると、平均7~10分ほどの学習時間となりました。そして夏休み期間中も「例外をつくらない」という中畑氏のアドバイスを守り、祖父母の家への帰省中でも、毎日同じ時間に勉強を続けました。そのまま子どもの勉強習慣は続き、2年生の4月には学習時間を5分間に延長(実際の学習時間は10~15分)。そして、3年生になったタイミングで通信教育をタブレット教材に切り替え、学習時間も思いきって15分に伸ばしてみましたが、それでも問題なく、毎朝15~30分ほど勉強をしています。普段は落ち着きのないわが子が、毎朝30分も勉強するなんて、いまだに信じられません。「歯磨きをするように勉強する」脳の仕組み千葉大学教育学部附属小学校教諭の松尾英明氏は、「基本的に多動である子どもが、自然に自ら机に向かうようになることはない」と断言しています。しかし、学習習慣さえついてしまえば、毎日の歯磨きと同じように、「やらないと気持ちが悪い」と感じるようになるのだとか。たしかに、筆者の子どもも夏休みが終わる頃には、毎朝の勉強をすっかり「当たり前のこと」として受け入れており、そこに「やる気」や「気合い」といった感情は見られませんでした。まさに、「やらないと気持ちが悪い」という言い方がぴったりです。なぜそんな気持ちになるのか――。それは、「人間の脳は効率が大好物」だから。その仕組みを、ガイズ氏は以下のように説明しています。同じ行動を何度も繰り返すうちに、脳はそのプロセスを自動化することを選びます。何かをするときにいくつかの選択肢をはかりにかけ、結局は毎回同じ行動を選ぶのであれば、最初から何も考えずに自動的に行動するほうがはるかにエネルギーの節約になります。(引用元:スティーヴン・ガイズ 著, 田口未和 翻訳,(2017),『小さな習慣』, ダイヤモンド社.)筆者の子どもも、最初の1か月こそ「さて今日もやるか」という気持ちが見えていました。しかし、すっかり習慣化された現在は、無意識のうちにリビングテーブルに座っています。きっと、「朝起きる→リビングテーブルで勉強をする」という行動を、脳が自動化したのでしょう。欲を言えば、朝から1時間くらい勉強をしてほしいものですが、前述したように「脳は新しい習慣を警戒」します。ですから、脳に警戒されないように、毎年5~10分ずつ勉強時間を増やしていく予定です。モチベーションに頼らない「ばかばかしいほど小さな行動」から始める学習習慣を、ぜひ試してみてくださいね。***「誰かに命令されて嫌々やるのは習慣ではない。子ども自身が机に向かう。そうした習慣が子どもの以後の人生に大きな影響を与える」と松尾氏は話します。 “10歳頃まで” が勝負です。お子さまの「勉強の習慣化」を成功させましょう!(参考)note|東大に合格するような人は、歯磨きをするように勉強している中畑千弘(2008),『できる子が育つ黄金の時間割』, ダイヤモンド社.村上綾一(2016),『中学受験で成功する子が 10歳までに身につけていること』, KADOKAWA.スティーヴン・ガイズ 著, 田口未和 翻訳,(2017),『小さな習慣』, ダイヤモンド社.アスコム監修(2011),『10歳までの子育ての教科書』, アスコム.プレジデントムック(2018), 『小学生からの知育大百科』, プレジデント社.加藤紀子(2020),『子育てベスト100』, プレジデント社.Business Journal|「人の一生は12歳までに決まる」という残酷な現実プレジデントオンライン|自ら机に向かう子の親が欠かさない習慣
2022年05月26日たんこんちは ボロボロゆかい
ぽこちゃんです&どんちゃんです
子育てはフリースタイル