9月1日は防災の日。各地では、さまざまな防災訓練が実施される予定となっている。東京都交通局では、地震を想定した防災訓練を実施。また、資生堂は本社機能のある汐留オフィスで、首都直下地震発生を想定した防災訓練を行い、初めて「帰宅困難者受け入れ訓練」を実施する。東日本大震災以降、日本ではこれまで以上に防災対策に目が向けられてきた。そうした中、今年の5月末に発生した小笠原沖地震の際に、都内各所でエレベーターが停止し、混乱が生じたというニュースは記憶に新しいだろう。なぜ、あの時多数のエレベーターが停止したのか? また、実際に災害が発生した際、エレベーターはどのように作動するのか?8月31日に、三井不動産はオフィスビルの空室を活用した防災体験会を西麻布三井ビルにて実施した。通常は見学が難しい災害発生時に起こるオフィスビル内の各種設備の状況を再現した訓練となり、災害発生時のエレベーターの動きや救出方法について説明があった。○エレベーターの管制は3パターン災害発生時、エレベーターは災害の種類によって、動き方が変わる。災害の種類は大きく分けて、「地震」「火災」「停電」である。機械室の地震感知器が一定地を超える振動エネルギーを感知すると、エレベーターは最寄りのフロアで止まり、ドアが開くようになっている。そうすることで、エレベーター内での閉じ込めを防ぎ、乗客の安全を確保する。厳密な仕組みとしては、P波(初期微動)を感知した時点で、S波(本震)がくる前に、最寄り階に乗客を避難させるという。その後、S波が一定基準以下の安全性が認められた場合、エレベーターは1分後に自動復旧するという。これが、一定基準以上となった場合は、エレベーターの保守会社による安全確認後に復旧するという流れになる。小笠原沖地震の際に多数のエレベーターが停止したのは、一定基準以上の振動を感知したためである。火災発生時には、エレベーターは避難階に着床してドアが開くことになっている。避難階は、多くの場合はビルの1階などにあたるという。停電が発生した際は、電源が専用バッテリーもしくは非常用発電機に切り替わり、最寄りのフロアまで移動してドアが開かれる。とはいえ、エレベーターの故障などにより、中に閉じ込められてしまった場合はどうするのか?例えば、高層ビルなどにある、通常エレベーターがとまらない途中階でストップしてしまった場合、エレベーターの扉を開けても壁になっているため、脱出することができない。このような場合は、隣にエレベーターを横付けして、救出するという。また、エレベーターとフロアに段差が生じた状態で停止してしまった場合は、外側からドアを開けて救出する。三井不動産では、60cm以下の段差の場合は、エレベーターの保守会社を待たずに、ビルスタッフ2名以上で救出ができることになっている。これは、35年以上前から、エレベーター会社の講習を受け続けていることから、特別に救出にあたる許可が出されているのだという。○自動仮復旧機能を備えた新しいエレベーター一定基準以上のS波を認知したエレベーターは、エレベーターの保守会社による安全確認が済むまで復旧することができない。つまり、大型の地震が発生した際は、各ビルのエレベーターはストップし、小笠原沖震災の時のように、高層階で足止めをくらってしまう人が多数発生することになるだろう。保守会社は、病院などの公共機関から安全確認を行っていくため、民間施設などは復旧までかなりの時間がかかることが予測される。このような問題から、最近では自動仮復旧機能を備えたエレベーターの開発が行われているという。この機能は、地震でエレベーターが緊急停止しても、エレベーターがゆっくり各階を往復することで必要な諸機能を自動判断し、異常がないと判断した場合は自動復旧する仕組みとなっている。小笠原沖地震の際には、1~2分で自動復旧したという。三井不動産が展開する「三井のオフィス」では、高層以外のビルについても、構造的に可能な建物は順次導入していくとしている。○「三井のオフィス」の防災機能「三井のオフィス」では、自動仮復旧機能を備えたエレベーターだけでなく、そのほかにも防災対策を行っている。例えば、非常用発電機の稼動時間を72時間稼動に強化している。東京都の帰宅困難者対策条例では、従業員向けに3日分の食料などを備蓄するように推奨されている。この条例を受け、「三井のオフィス」では主要ビルの非常用発電機を48時間稼動から72時間稼動への長時間化に向けた、備蓄燃料の増強を進めており、3日間オフィスで待機する人が問題なく過ごせるような対策を行っているという。また、入居しているテナント向けに、1日分の飲食料も用意している。断水した場合には、一部のビルでは井戸を掘削し、地下水を汲み上げて使用できるような仕組みも用意されている。***「天災は忘れた頃にやってくる」と言われるが、いざという時に、防災に対する正しい知識があるかどうかで、動き方や心持ちが変わってくるだろう。防災訓練を受けたことがないという方や、ずいぶん受けていないという方は、ぜひ防災訓練に参加してもらいたい。
2015年09月01日センチュリーは27日、「感震ブレーカー」と「感震ライト」をセットにした地震災害防災用品「地震火災の見張り番@home」を発表した。9月1日から発売し、価格はオープン、店頭予想価格は2,916円(税込)。防災の日(9月1日)に発売となる地震災害防災用品。震度5強相当の揺れでブレーカーの通電を遮断する「感震ブレーカー」と、震度3相当の揺れで自動点灯する「感震ライト」で構成されている。「感震ブレーカー」は、ブレーカースイッチにアタッチメントを取り付け、重り玉と台座をセットして使う。震度5強の地震で重り玉が落下し、その自重でブレーカースイッチを下げる(ブレーカーをオフ)ことで電気火災を予防する。アタッチメントはフレキシブル構造なので、ほとんどのブレーカーに取り付け可能。「防災製品等推奨品マーク」を取得しており、内閣府の「感震ブレーカー性能評価ガイドライン」にも準拠している。台座の本体サイズはW30×D30×H50mm、重り玉は直径27mmで重量は約60g、アタッチメントの本体サイズはW22×D25×H20mm。「感震ライト」は振動検知機能を内蔵しており、震度3相当の揺れで自動点灯するLEDライト。ブレーカーが落ちて明かりを確保したいときや停電時に有効なアイテムで、約5分以内に次の振動を検知しなければ自動で消灯する。電源には単3形乾電池×3本を使用。ホルダーが付属するので、壁面などへ簡単に設置できる。またハンディLEDライトとしても使えて、明るさは2段階で調整可能。本体サイズはW47×D25×H93mm、重量は約50g(電池含まず)。
2015年08月27日東日本大震災以降、地震はもちろん火山活動など自然災害が増えています。それらが原因で、建物や家財に被害を受けた場合に備える保険が「地震保険」です。万が一の時、生活再建に向けた一時資金として頼りになるお金ですが、その保険料は急速にアップする傾向にあります。○まずは地震保険の基本を理解しておこう地震保険とは、地震や噴火またはこれらによる津波を、直接または間接の原因とする火災、損壊、埋没、流出などによって、保険対象に生じた損害について保険金が支払われるもの。地震が原因で火災に遭った場合は、火災保険ではなく地震保険から保険金が支払われます、ただし火災保険とは異なり建て替えなどの費用を保障するものではなく、被害の程度を全壊、半壊、一部損の3段階に区分し、保険金額の一定割合(100%、50%または5%)を受け取ることができます。要するに建物や家財を再建するための資金というより、生活再建に向けた一時金と考えた方がわかりやすいかもしれません。地震保険は火災保険とセットで加入することが義務付けられているため、住宅購入時など火災保険に新規加入する際に併せて加入する人がほとんど。阪神・淡路大震災、所得税の地震保険料控除制度の開始などによって加入率は徐々に上がり、2013年度は新たに火災保険を契約する人の約6割は加入しています。しかし、全世帯から見るとまだ加入率は3割程度にとどまっているのが現状です(下図)。大地震がひとたび起こるとその被害は甚大で、損害を保障するには多額の費用が必要になります。ということは、民間の保険会社では支払い切れなくなるかもしれません。そこで巨額の損害を伴う大地震が発生しても契約者に保険金が支払われるよう、地震保険は民間と政府が共同で運営しています。だから地震保険は、どこの保険会社で加入しても保険料は同じ。でも、だからといって、すべての住宅の保険料が同じではありません。地震保険の保険料は住所地(都道府県ごと)の地震リスクと建物の構造によって決まるシステムになっていて、最も安いケースと高いケースでは実に5倍近くも保険料に差があるのです(下図)。○2014年7月の15.5%アップに続き、2017年からさらに上がる東日本大震災では1兆2000億円を超える保険金が支払われ、生活再建に大きく役立ったといわれています。持続可能な制度にするためには保険料の支払い余力を確保する必要があり、これまでも何度か保険料率は改訂されてきました(下図)。2017年1月から予定されている保険料率の値上げ幅は全国平均で19%。2014年に15.5%値上がりしたのに続く大幅アップで、3年程度の間に30%以上も値上がりすることになります。巨大地震の被害予測などを反映すると保険料が上がることは仕方がないのかもしれませんが、家計にとっては大きな負担であることは間違いありません。保険料以外の変更点としては、損害区分がこれまでの3区分から4区分に。半損が2つに分けられ、全損に近い40%以上50%未満の損壊の場合は保険金の支払い割合が60%に引き上げられます(下図)。○少しでも地震保険料を安くするには?地震保険には「建築年割引(10%)」「耐震等級割引(等級により10%~50%)」「免震建築物割引(50%)」「耐震診断割引(10%)」があります。新規に加入する場合は、まず保険対象となる建物が、該当する割引はないかをチェック。重複して適用することはできませんから、最も有利なものを選んで利用しましょう。既に加入している人は、保険期間の確認を。地震保険は最長5年ですから、残りの期間によっては途中解約をして加入し直した方が有利な場合があります。保険期間の残りが多く、保険料を1年ごとに払っている人はまとめ払いを検討してみるのも有効です。<著者プロフィール>鈴木弥生編集プロダクションを経て、フリーランスの編集&ライターとして独立。女性誌の情報ページや百貨店情報誌の企画・構成・取材を中心に活動。マネー誌の編集に関わったことをきっかけに、現在はお金に関する雑誌、書籍、MOOKの編集・ライター業務に携わる。ファイナンシャルプランナー(AFP)。
2015年08月19日海上保安庁は8月18日、南海トラフ巨大地震の想定震源域における、東北地方太平洋沖地震後の海底の移動速度を捉えることに初めて成功したと発表した。同庁は海溝型巨大地震の想定震源域において、プレート境界の固着状態を把握するため、海底の動きを長期にわたって観測している。特に、南海トラフ付近では東北地方太平洋沖地震後、観測点を増設し観測体制を強化し、静岡県沖から宮崎県沖にかけての15カ所で観測を実施してきた。今回、2017年6月までの約4年間に蓄積した観測データを解析した結果、陸側のプレートが2~6cm/年移動していることがわかった。今回の調査成果は、8月21日に開催される地震予知連絡会で報告される予定で、将来発生が懸念される南海トラフ巨大地震の長期評価に役立てられるとともに、地震被害の軽減に貢献することが期待される。
2015年08月19日被害想定や対策が有識者会議で行われるなど、将来的に起きる可能性が指摘されている首都直下型地震。東日本大震災後、地震の危険や発生時の行動について子どもと話す機会が多くなったという話も聞く。ここでは、マイナビニュース会員のママ限定で、「地震に備え、子どもに日ごろから言い聞かせていることはありますか」とアンケートをとってみた。○「地震に備え、子どもに日ごろから言い聞かせていることはありますか」はい 47.0%いいえ 53.0%○どのような内容を伝えていますか・「もし別々の場所にいたときに地震が起こった時の集合場所は確認してある」(38歳 / 生保・損保 / 事務系専門職)・「机の下に隠れる」(31歳 / 医薬品・化粧品 / 事務系専門職)・「周りに大人がいれば指示をもらいなさい。大人がいなければ、広い場所に出なさい」(30歳 / 医療・福祉 / 専門職)・「自分の身は自分で守る」(28歳 / 食品・飲料 / 技術職)○(「いいえ」の回答者に)その理由を教えてください。・「特に地震のおきる地域ではないから」(27歳 / 小売店 / 営業職)・「あまり地震の多い地域ではないから」(39歳 / 医療・福祉 / 専門職)・「親自身も具体的にあまり考えていないので」(49歳 / 主婦)・「学校の避難訓練に任せているから」(31歳 / 自動車関連 / 事務系専門職)・「子どもを自由に育てたい」(30歳 / ホテル・旅行・アミューズメント / 営業職)地震に関して子どもに日ごろから言い聞かせていることがあると答えた人は47.0%。その内容で目立ったのは、「机の下に隠れなさい」といったことと避難先についてだった。今回のアンケートでは、地震に備えて日ごろから子どもに言い聞かせていることはないと答えた人が53.0%と過半数となったが、その理由で多かったのは「まだ小さいので」といった内容。それ以外では、奈良県や北海道在住の回答者から「地震が起きる地域ではないから」という理由が挙がっていた。調査時期: 2015年6月4日~2015年6月8日調査対象: マイナビニュース会員(ママ限定)調査数: 100名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年08月12日海洋研究開発機構(JAMSTEC)は8月8日土曜日に、「南海トラフ広域地震防災研究プロジェクトシンポジウム ~南海トラフ地震被害軽減のための研究戦略と課題~」と題したイベントを開催する。同シンポジウムは、将来発生が危惧される南海トラフ巨大地震へ備える研究を理学・工学・社会科学の連携で実施し、防災・減災対策へ繋げることを目指すもの。基調講演には、国土交通省国土地理院の越智繁雄院長が「災害に負けない国づくり~幅を持った社会システムの構築を~」と題した講演を行う予定のほか、名古屋大学減災連携研究センター 特任教授で海洋研究開発機構 招聘上席技術研究員でもある金田義行氏を進行役としたパネルディスカッションなども開催される予定。会場は東京都千代田区神田錦町の学士会館。開催時間は14時~17時30分(開場13時)で、定員は250名となっている。入場はJAMSTECのWebサイトからの事前登録が必要だが、当日、定員に満たない場合は、当日席も用意されるということで、8月6日の時点でJAMSTECによると、まだ席はあるということであったので、将来発生が予測される南海トラフ巨大地震に向けて、どういった防災対策を検討しておくべきか、といったことに興味がある人は参加してみると良いだろう。○開催概要開催日時:2015年8月8日(土) 14:00~17:30(開場13:00)会場:学士会館 210号室住所:東京都千代田区神田錦町3-28定員:250名(入場無料)参加方法:JAMSTECのWebサイトにて事前登録が必要(登録なしでも当日参加は可能)申し込みWebサイト:
2015年08月07日今年4月に発生したネパール大地震を特集した番組『検証・ネパール大地震』が、14日22時からドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」で放送される。同番組では、ネパール大地震に関して、地震学の専門家による分析や震動実験、被災者の独占インタビューや救助隊が撮影した映像を交え、地震が起きたメカニズムを検証。観測衛星からの地震前後のデータをもとに、断層に生じた地殻変動の調査、巨大な遠心分離機での同規模の地滑りシミュレートなど、さまざまな分析結果を専門家が解説。そのほか、地震の前兆から予知する早期警報システムなど開発中の最新防災技術なども紹介する。2015年4月25日、ネパールの首都・カトマンズ近郊でマグニチュード(M)7.8の大地震が発生した。死者は8,500人を超え、負傷者は数万人に上る。インドと中国の間に位置するカトマンズでは、1934年にもマグニチュード(M)8クラスの地震に見舞われ、1万7,000人以上が亡くなった。過密な人口、耐震性の低い建物、軟弱な地盤、防災への準備不足などから地震に対する脆弱性が指摘されていたが、今回の犠牲者の大半は建物の倒壊が原因だった。番組では被災者の壮絶な体験談も記録している。学生のアラティ・カタワルさんはその日、友人と献血をするために寺院に向かっていて、広場についたところで倒壊した塔の下敷きになった。がれきの重みが全身にのしかかり、隣から聞こえていた子どもの叫び声が止まった時に、「家族にもう一度会いたかった」と自身も死を覚悟した。薄れる意識の中で聞こえた「今、助けてやる」の声。地震発生から5時間後、救助隊は必死で土砂を取り除いていた。搬送される際に同行者の有無を聞かれ、友人の名前を伝えたが安否は不明。自身は救われたものの、友人が亡くなったと知ったのは地震発生から4~5日後だった。ラシミラ・アワルさんは倒壊した自宅の前で必死に叫んでいた。「赤ん坊と娘を救出して!」。隣人と救助隊が懸命にがれきの中を捜索し、22時間後に赤ん坊のソニットちゃんが救出され、娘も一命をとりとめた。ラシミラさんは「私たちを窮地から救ってくれました」と近所の人々やネパール軍に感謝する。地震発生から5日、生存者の救出は絶望的と見られていた中、7階建てのホテルのがれきから少年が救出される。15歳のペンバ・ラマくんは脱水症状に陥りながらも、濡れた布を絞って水分をとり、命をつないだ。3度目のエベレスト登頂に挑戦していたタレント・なすびはベースキャンプに滞在しているところで被災。その後に無事帰国し、迫り来る雪崩を撮影した映像が話題になっているが、同所にいた500人以上の登山者はなすびと同じように恐怖に震えた。時速300キロの雪崩は大量の雪と岩を押し流し、キャンプ一帯を破壊。被災した登山者は「全てが雪に覆われてめちゃくちゃな状態でした」「キャンプの200メートル下で発電機を見つけました。これが私たちの頭上を越えていったと思うとゾッとします」と当時の状況を伝える。街は揺れ、山間部では地滑りが発生。歴史ある首都は戦場のような惨状で、市内の病院は治療を求める患者であふれた。少なくとも18人の登山者が雪崩の犠牲となり、エベレスト史上最悪の惨事となった。今回の地震を経験した人々は大きなショックを受け、世界最高峰の登頂を夢見ていた登山者の一部も、いまだにその衝撃から立ち直れないという。友人を亡くしたアラティさんも「もう二度と彼に会えません」と悲しみに暮れていたが、自身が生きるチャンスを得たことで、立ち直るきっかけを自ら作ろうとしている。涙ながらに「友達の名前の慈善団体を立ち上げて、無料の学校を開きたいです。彼の名前がついた学校です……」と語るアラティさん。同番組は「人々は極限状況の中、地震への恐怖を抱きながらも前へ進みます」というナレーションと共に、赤ちゃんを抱える主婦の「今は悲しくても明るい未来を信じています」という言葉で結んでいる。『検証・ネパール大地震』は14日(22:00~23:00)のほか、18日(25:00~26:00)と24日(6:00~7:00)にも再放送される。(C)2015 Discovery Communications, LLC.
2015年06月13日自宅で大地震にあったら、大きな揺れがおさまった後は、どう行動するべきでしょうか? 地震そのものでの被害はなくても、その後の2次災害で命を落としてしまうこともあります。特に、小さな子どもを抱えて安全に行動するには、しっかり準備をすることが必要です。まさかの時に備えて、地震直後に想定される危険をシミュレーションしてみましょう。■地震直後は、冷静に被害状況を把握しよう地震直後は、以下の3つのステップで、自宅の状況を把握してください。1.大きな揺れがおさまったら、まず、けがをしていないか確認します。2.次に避難路を確保します。割れたガラスや倒れた家具、食器棚や戸棚の中身が床中に散乱しているかもしれません。靴や厚手のスリッパで足を保護した上で、玄関ドアや窓など避難路を確保し、余震で閉まらないよう、紙などを挟んでおきます。3.火を消し、ガスの元栓を閉めます。もし出火していたら、落ち着いて消火にあたりましょう。消火剤や家庭用の消火器などを火の元の近くに置いておくと、初期消火に効果的です。もしも消火できずに燃え広がってしまったら、すぐに避難します。煙を吸い込まないよう口や鼻を覆い、低い姿勢ではうように移動します。無事に外に脱出できたら、周りの人に大声で火事を知らせ、協力して消火に当たりましょう。都市部では、地震直後は、消防車はすぐに来ません。普段から自治会の防災訓練に参加したり、自宅周りの消火設備を確認したりしておきましょう。そして、いざという時に助け合えるよう、近所の人とは顔見知りになっておきたいものです。■万が一閉じ込められた時のための対策法もし出火していたり、大けがをしてしまったりしていたら、玄関を開けに行く余裕はないかもしれません。子どもを抱っこしながら障害物だらけの床を移動するのは時間もかかります。そう考えると、前もって玄関ドアを耐震化しておくと安心です。特にマンションなどのスチールドアは震度5からゆがむといわれ、震度6では開けるのに200kg以上の力が必要になります。賃貸でも簡単な取り付け工事で耐震化できるグッズがあるので、大家さんに相談してみてはいかがでしょうか。ドアとドア枠の間に低摩擦材で特殊加工をしたプレートを取り付けるタイプ(注1)や、金属製ローラーが入ったボックスを、ドア内側の上部に取り付けるタイプ(注2)などがあり、低予算でドアを耐震化できます。また、バールを1本備えておくと、腕力のない女性でも、ドアをこじ開けたり、ガラスをたたき割ったり、家具を壊したりしての脱出や救助がやりやすくなるのでおすすめです。(注1) 貼るだけで耐震ドア アケルくん (注2) 耐震用ドア開閉補助装置 デレル8 ■すぐに避難は× 家の外にも危険がいっぱい安全を確保できたら、すぐに避難所へ行きたくなるかもしれませんが、大地震の直後、むやみに出歩くのは危険です。電柱が倒れたり、看板などが落下したり、ハンドルを取られた車による事故、ビルの倒壊、ガス漏れ、火災、地割れ…このほか、予期できない危険もあります。テレビ、インターネットやラジオなどで正確な被害状況を把握し、津波や土砂崩れ、火災や倒壊の危険などがなければ自宅に留まって様子を見ましょう。子どもが幼稚園や保育園にいる時間であれば、一刻も早く迎えに行きたいと思うかもしれませんが、無事を信じて、状況が落ち着くのを待ってから慌てずに行動しましょう。避難やお迎えに行く時は、ヘルメットと防じんマスク、手袋、底が厚い靴、長袖の服などで全身を保護し、傘などで地面を突いて、地割れがないか確認しながら歩きます。途中で火災を見かけたら周りの人に知らせましょう。小さい子どもと一緒に移動する場合、いつどんな危険があるかわからないので、ベビーカーは使わず、抱っこが安全です。幼稚園や保育園に着いたら、帰宅するかどうか慎重に判断します。今通ってこられた道も、帰りは通れないということもあるかもしれません。場合によってはその場に留まることや、そのまま避難所へ行くことを考え、貴重品と最低限の水や食糧を持って出るようにしましょう。■ブレーカーを落としてから避難しよう地震直後は停電するので見落としがちですが、復旧過程で、電気が再び通じたときに火災が起こることがあります。「通電火災」とよばれ、重い家具などに圧迫されていたコードが加熱されることや、スイッチが入ったままの加熱するタイプの家電に、再び電気が流れることで火事になります。火元はガスだけではありません、ブレーカーは必ず落として避難しましょう。また、地震後は空き巣被害が増えるので、戸締りはしっかりと確認。割れた窓ガラスはふさぎ、カーテンは閉めましょう。■地震直後は、家族としばらく会えない覚悟を離れた家族の安否が気になるかもしれませんが、地震直後はしばらく会えないことを覚悟しておきましょう。子どもにも、すぐには迎えに行けないが、安全になったら必ず行くからね。と普段から言い聞かせておきましょう。災害用伝言ダイヤルなどを利用したり、集合場所を具体的に決めておいたり、連絡方法についてあらかじめ家族で話し合っておくことも大切です。心配ごとを減らし、目の前の危険に冷静に対応できるよう、日ごろからしっかり準備しておきましょう。
2015年06月05日25日(現地時間)にネパール中部で発生した大地震の被災者支援の輪がスターたちの間に広がっている。死者が2,000人を超え、余震が続く惨状に、ネパール出身のファッション・デザイナー、プラバル・グルンは直ちに寄付サイト「Crowdrise.com」上で自身が立ち上げた支援団体「Shikshya Foundation Nepal’s relief fund」のページを作り、義援金を募っている。これにデミ・ムーアやジェームズ・フランコ、セス・ローゲンらがいち早く賛同し、Twitterのアカウントで情報を拡散させている。ほかにもヘイリー・スタインフェルド、オリヴィア・ワイルド、ミシェル・モナハンなどもプラバルのサイトを紹介し、26日夜(日本時間)には95,000ドル(約1,130万円)を超える義援金が寄付されている。また、「ワン・ダイレクション」、ゾーイ・サルダナ、ノーマン・リーダス、ピンクといったセレブたちも「Save the Children UK」や「UNICEF」など様々な団体を通しての寄付を呼びかけている。(text:Yuki Tominaga)
2015年04月27日4月25日12時頃(日本時間同日15時頃)、ネパールの首都カトマンズより北西約80kmを震源とする地震が起きた。米地質調査所(USGS)の発表によると地震の規模はマグニチュード7.8で、同国政府は26日、死者が2,663人に達したと発表。カトマンズでは建物が崩壊するほか地割れも発生するなど、景色も一変した。現在ではカトマンズの国際空港は再開し、インドや中国のほか、日本からも救助隊が現地に向かっている。(c)Flickr/Mapbox筆者は地震が起きる2カ月前に、ネパールを訪れていた。通りからはクラクションがけたたましく鳴り響き、車とバイクが入り乱れながら走り抜ける。かと思えば、街のど真ん中に野生の猿も姿を現すなど、言ってみれば混沌としている中で人々は規則的な生活をしている、という印象を受けた。しかし、そんな日常の風景すら、今はもうない。深い哀悼の意を表し、在りし日の美しいカトマンズの風景をお伝えしたい。○常時でも電気や水が不足この4月17日より計画停電時間が週59時間から週47時間へと短縮されたが、それでも地域別に時間帯を変えて、1日6~7時間程度の停電となる。なお、飲食店や高級ホテルなどでは自家発電で対応しているため、計画停電中でも電気がまかなわれている。また、ネパールにおいては水も切迫しているため、家庭によっては割高になるものの、給水車を呼んで水を購入している。日本人からすると電気も水も足りないと思うと不安で仕方がないだろうが、「ネパールの人々はどこかおおらかな気持ちで生活を送っている」と、ネパール在住の日本人女性は教えてくれた。しかし、これらは常時のネパールでのことだ。CNNによると、現地では食料や水が不足しているほか、停電が断続的に続いているという。○カトマンズが世界に誇る世界遺産カトマンズには「カトマンズの谷」と呼ばれる国内最大の盆地があり、この一帯は1979年にユネスコより世界遺産(文化遺産)に登録されている。古くから交易・文化の要衝であったほか、ヒンドゥー教と仏教が共存する独特の宗教文化を育んできた。そんな高尚な場所かと思いきや、周囲にはひなたぼっこをしている人々や、すぐ隣では野菜や衣服など日用使いの品々がずらりと並んだ市場が立っているなど、現地の人々にとって日常に馴染んだ場所になっているようだ。カトマンズの谷内のダルバール広場は旧王宮に面しており、周囲には生き神・クマリが暮らす館や、ヒンドゥー教と仏教が共存する寺院、宗教的な伝統芸術なども多く存在している。これら伝統建築は老朽化が問題視されていた上に今回の地震が発生したため、渓谷内の建物の中には全壊してしまったものもあるようだ。また、ダルバール広場から歩いてすぐのところにあるダラハラの塔は、今回の地震で足場を残して崩壊してしまったという。○ネパール最大のチベット寺院カトマンズの谷としてともに世界遺産に登録されたネパール最大のチベット仏教の巨大仏塔(ストゥーパ)「ボダナート」は、ダルバール広場から車で15分程度の場所にある。中心にはブッダのお骨(仏舎利)が埋められているそうで、この世界のチベット仏教の中心地に、巡礼に訪れるチベット僧の姿も多く見受けられた。四方を見渡すブッダの目が描かれた塔の頂からは五色の祈祷旗「タルチョー」が風にあおられ、神秘的な風景を作り出していた。このストゥーパをチベット仏教用具「マニ車」を手に持って時計回りに巡る。ストゥーパの周辺にはお土産屋やカフェなどが立ち並んでおり、チベット僧以外にも、観光客でにぎわう場所となっている。しかし、今回の地震でこのストゥーパにも、亀裂が生じたという。ネパール情報を発信しているカトマンズ在住者のツイッターには、「被害の大きい場所の写真をツイートしているが、こういうのは部分的で、カトマンズ市内壊滅というわけではないので、心配しないでください」という声もある。日本政府もネパール政府からの要請を受け、国際緊急援助隊・救助チームを派遣しており、Yahoo! JAPANでは「Yahoo!基金」にて緊急支援募金を実施している。同募金では寄付額と同額をYahoo! JAPANからも寄付する仕組みになっている(Yahoo! JAPANからの寄付金上限は2,000万円)。詳しくはホームページを参照。※記事中の写真は2015年2月時のもの
2015年04月27日NTTドコモは、緊急地震速報などを通知する「エリアメール」を5カ国語に対応させた。利用するには、「エリアメール」アプリのアップデートが必要となる。「エリアメール」は、気象庁が配信する緊急地震速報や津波警報、国・地方自治体が配信する災害・避難情報を、回線混雑の影響を受けずに受信できるサービス。今回新たに、緊急地震速報と津波警報のメッセージが英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語に対応した。端末の言語設定に応じた言語でメッセージが送られてくる。対応OSは、Android 4.1以降。アップデートは「dメニュー」から行える。なお、iPhoneとドコモケータイは非対応となっている。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年04月13日地震科学探査機構(以下、JESEA)が運営する公式ニコニコチャンネル「MEGA地震予測チャンネル」にて、地震予測情報を伝える『週刊MEGA地震予測』のブロマガ配信が3月4日よりスタートした。「MEGA地震予測チャンネル」は、測量工学の世界的権威である東大名誉教授・村井俊治氏が顧問を務めるJESEA発行の地震予測情報『週刊MEGA地震予測』を配信する公式チャンネル。同情報は、国土地理院が全国に設置している電子基準点(GPS受信局)のデータを利用し、JESEA独自の解析方法で地震の前兆を捉え、地震予測情報として提供するもので、各メディアの注目も集めている。今回、JESEAは公式ニコニコチャンネル「MEGA地震予測チャンネル」にて、この予測情報を有料ブロマガ『週刊MEGA地震予測』として配信スタート。チャンネルを登録すると、同機関による地震予測情報が毎週水曜日にブロマガ形式で届き、昨今頻発している地震についての情報をいち早く知ることができるという。チャンネル登録料は月額216円。なお、今後は動画コンテンツなどの公開も予定されている。
2015年03月12日日本損害保険協会はこのたび、3月に仙台で開催される第3回「国連防災世界会議パブリック・フォーラム」に参画し、<地震保険フォーラム「大震災の後に…」~見て、聴いて、話して、大震災後も続く生活について考えよう!~>で、地震保険の普及促進と理解促進を呼びかけると発表した。このフォーラムでは、2014年度の同協会の地震保険広報活動の広報キャラクター「知花くらら」さん(モデル、国連WFP日本大使)を特別ゲストに迎え、テレビCMの撮影で東日本大震災の被災地を訪れた際に生活再建を目指す人たちの姿などを見て感じたこと、知花さんの被災地の子どもたちに対する活動などについて話してもらうトークセッションを行う予定だという。また、住宅修繕のボランティア活動を行っている東北大学の学生サークルからの活動報告や、寸劇を交えた地震保険に関するパネルディスカッションなども予定している。○開催概要日時:3月14日(土)14時~16時(予定)場所:TKPガーデンシティ仙台ホールB(仙台市青葉区中央1-3-1 AER21階)プログラム申込方法:同協会ホームページの特設サイトから申し込む
2015年02月03日スマートニュースは27日、同社が提供するニュースアプリ「SmartNews(日本語版)」において、日本気象協会と連携し「地震速報機能」を追加した。Android版、iOS版問わず利用できる。「地震速報機能」は震度4以上の大規模な地震が発生した際、地震情報が「SmartNews(日本版)」に配信される機能。情報は、日本気象協会が運営する天気予報専門サイト「tenki.jp」から提供されたもので、トップチャンネル等への記事掲出、詳細情報の表示のほか、号外プッシュ通知としてユーザーに届けられる。なお、「地震速報機能」について、大規模な地震発生後、数分以内に情報を配信することを目的としており、「緊急地震速報」とは異なるとしている。(記事提供: AndroWire編集部)
2014年11月28日○地震保険の付帯率は年々上がっている!2013年度末の地震保険の付帯率(当該年度中に契約された住宅の火災保険契約に地震保険契約が付帯している割合)は全国平均で58.1%。東日本大震災前の前年、2010年度末の48.1%と比べると、10ポイント増えています。地震の被害の大きかった岩手県、宮城県、福島県は次の通りです。これは、東日本大震災をきっかけに地震保険の認知度が高まり、地震被害に対する備えの必要性を真剣に考え、行動する人が増えた証と言ってもいいかもしれません。わが国は、面積は世界の1%にも満たないのに、世界の約10%の地震が発生する「地震大国」。日本にいる限り、いつでも、どこに住んでいても起こりうる地震に対して、私たちは、命を守ることのみならず、被災したあとの生活再建の方法のひとつである「地震保険」についても、知識を身につけ、加入を検討したほうがよいでしょう。○火災保険では、地震や津波による損害は補償の対象外マイホームに住んでいる人の多くは、火災保険には加入しているでしょう。火災保険は、火災や落雷、破裂・爆発、風・ひょう・雪災、水災、盗難、水漏れ、破損、汚損など、建物や家財に起こりうる多種多様な損害を補償する保険です。しかし、地震・津波・噴火によって生じた損害に対しては免責、つまり、保険金は支払われません。地震や津波、噴火の損害に備えるには、火災保険だけでなく、別途地震保険にも加入する必要があるのです。○どの保険会社から入っても地震保険の補償内容・保険料は同じ火災保険は、さまざまな損害保険会社が多様な商品を販売しており、商品によって補償内容や保険料はマチマチです。いっぽう地震保険は、単独で加入することはできず、必ず、火災保険に付帯する形で加入しなければなりません。そのため、火災保険と地震保険は同じ保険会社から加入することになります。ただ、地震保険は、どの保険会社に申し込んでも、所在地や建物の構造などの条件が同じならば保険料や補償内容も同じです。なぜなら、甚大な損害をもたらす恐れのある地震や津波、噴火の損害補償は、民間の損害保険会社が単独で対応するのが難しく、政府が制度に関与して一定の制約を設けているからです。なお、地震保険は、火災保険と同時に申し込む必要はなく、火災保険を契約したあとからでも申し込みをすることができます。○地震保険の補償額は火災保険よりも小さいため、保険金で建物や家財を元に戻せない地震保険の対象は住居と家財に限定されており、生活に直接関係ない工場や事務所などの建物は対象外となっています。また、生活に関わる家財でも、30万円を超える貴金属や宝石、骨董品などは対象外です。保険金額は、火災保険で契約した保険金額の30%~50%の範囲で決めることができますが、建物は5,000万円、家財は1,000万円の上限が設けられています。つまり、火災保険よりも小さい補償額しか設定できない仕組みになっているのです。この背景には、甚大な被害に対する補償には制限を加えざるを得ないという事情があります。【火災保険・地震保険加入(例)】上の例において、地震以外による火災で住宅・家財が全損した場合、火災保険からは建物の保険金3,000万円、家財の保険金1,000万円が支払われ、受け取ったお金で建物も家財も元に戻すことができるとしましょう。しかし、地震に伴う火災で住宅・家財が全損した場合に地震保険から支払われる保険金は、建物1,500万円、家財500万円です。これではとても建物、家財を元に戻すことはできません。つまり、火災保険と地震保険とでは性格が根本的に異なっており、火災保険は「建物や家財を元に戻すための保険」、地震保険は「当面の生活を支えるための保険」なのです。○地震保険の保険金の支払いは、損害の程度に応じて3通り火災保険の保険金は、契約時に設定した保険金額や時価を限度に実際の損害額が支払われるのが原則ですが、地震保険の場合は、損害の程度に応じて「全損」、「半損」、「一部損」の三段階の基準を適用し、以下の保険金が支払われます。なお、「全損」、「半損」、「一部損」の損害の程度は、建物、家財ごとに定められています。○地震保険の保険料は高い!?地震保険の保険料は、所在地や建物の構造によって決まります。2014年7月以降の契約分からは料金が改定され、全国のほとんどの地域で保険料がアップしました。【都道府県別の地震保険料一覧<建物>(改定後)】たとえば、東京都内の住宅で建物の保険金額を1,500万円にする場合、耐火構造の場合の1年間の保険料は30,300円(20,200円×1,500万円 / 1,000万円)、非耐火構造の場合は48,900円(32,600円×1,500万円 / 1000万円)になります。これに家財の地震保険料も加えると、家計の負担はかなり大きくなります。ただし、保険料には割引の仕組みがあり、免震建築物割引、耐震等級割引の一部は、2014年7月から割引率が拡大されました。また、長期契約(2~5年)をした場合は、期間に応じて保険料が割安になる仕組みもあります。なお、地震保険は5年を超える契約をすることはできません。【長期契約の保険料】たとえば、1年更新の契約で5年間に支払う保険料の総額よりも、5年の長期契約にして5年分まとめて支払ったほうが、合計で約10%安くなります。さらに、地震保険の保険料は、所得控除の対象となり、所得税、住民税が一定の範囲で軽減される税制優遇制度があります。【制度の概要】○地震保険は入るべし!!地震大国の日本で、いつどこで起きるとも限らない地震や津波、噴火による損害に対して、火災保険から保険金が払われない以上、地震保険にはできるだけ加入したほうがいいでしょう。マイホームに住んでいる方は建物と家財の地震保険に入り、賃貸暮らしの方は家財の地震保険に加入するようにしましょう。これまで述べたように、地震保険の保険金は決して十分な額ではなく、保険金だけで元の生活に戻ることはできません。また、毎年支払う保険料の家計負担もバカになりません。しかし、万が一の事態に、被災した後の当面の生活資金に保険金を充てることができることはとても心強いでしょう。○執筆者プロフィール : 中村宏(なかむら ひろし)ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。(株)ベネッセコーポレーションを経て、2003年にFPとして独立し、FPオフィス ワーク・ワークスを設立。「お客様の『お金の心配』を自信と希望にかえる!」をモットーに、顧客の立場に立った個人相談やコンサルティングを多数行っているほか、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿などで生活のお金に関する情報や知識、ノウハウを発信。新著:『老後に破産する人、しない人』(KADOKAWA中経出版)メルマガ「生活マネー ミニ講座」(平日・毎日)→
2014年11月19日愛媛県は、東日本大震災を受け、南海トラフ地震に備えた「愛媛県道路啓開計画」を策定した。同計画は、東南海・南海地震等の広域災害が発生した場合、県の災害対策本部要綱に基づき土木対策部および地方本部土木対策班が被災状況に即応して、救援・救助活動を支える緊急輸送体制を早期に確保するためのもの。さまざまな情報を盛り込んだ「道路施設現況等情報地図(愛媛県道路啓開サポートマップ)」を活用し、道路啓開することを目的としている。サポートマップには、“基礎情報”として道路の現況などを記載。そのほか、“拠点情報”として災害対策拠点、災害拠点病院など、“障害情報”として耐震化が未対応の橋梁など、“位置情報”として主要交差点名などが盛り込まれているとのこと。なお、「道路啓開」とは、ガレキなどを除き簡易な段差補修を行うことで、緊急車両だけでも通行できるよう救援ルートを確保することをいう。東日本大震災では、発生直後から展開された「くしの歯作戦」による道路啓開で、震災後1日で東北道・国道4号の縦軸ライン、4日後には被災した沿岸部への横軸ライン15ルート、1週間で海岸部の縦軸ルートを確保。早期復旧のための緊急輸送体制の確立に高い効果があったという。これを受けて、同計画では、伊方原発の事故発生も想定し、ステップ1(609km)、ステップ2(512km)、ステップ3(588km)の合計1,709km、3段階の啓開路線を設定。これを同県版「くしの歯作戦」としている。詳細は、同県公式ホームページを参照(のこと。
2014年04月14日2011年3月11日に起こった東日本大震災。それ以来、防災などに対する意識は非常に高まっているといえる。しかし、余震を含め、大きな地震は何度も起こっている。この繰り返し発生する地震による家の耐震性能は大丈夫なのだろうか。東日本大震災においては、本震災の揺れは約6分間。その間に大きな揺れが2回発生している。これは、建築基準法の想定を上回る状況だという。この繰り返しの地震によって起こる住宅の「ゆれ疲れ」に対する備えはどうすればいいか。大和ハウス工業 総合技術研究所 建築技術研究室 住宅工法開発グループ グループ長の山内正康氏に話を聞いてみた。○繰り返す地震に対する住宅の備え――繰り返す地震によって家屋はどういった影響を受けますか?過去20年間に震度7の巨大地震は3回発生しています。東日本大震災においては、震度7の本震の後、約2カ月間に、震度6弱以上の余震が4回発生しています。一般的な住宅は、大地震を受けることで、外装材や内装材が損傷する場合があります。また、地震によっては構造体も損傷し、補修が必要な場合もあります。さらに、複数回にわたって繰り返し大地震を受けることで、建物の構造体の損傷が少しずつ拡大し、耐震性能が徐々に低下していく可能性があります。その後、さらに大地震を受けると、倒壊にいたる可能性がでてきます。――なんだか難しいですね。家がどんどん弱っていく感じでしょうか? 「ゆれ疲れ」としてはどうでしょう? では、どうやってこのゆれ疲れ物件を見極めればよいでしょうか? もしくは今の自宅についてのゆれ疲れ度などは測れるのでしょうか?簡単な方法としては、建物の状態を定期的に調べておくことで、地震の前と後でどれぐらい建物がダメージを受けたかを推測することができます。例えば、内装壁仕上げ材(クロス等)の切れや割れの状況から、建物のダメージがある程度は推測できます。また、扉の開閉がきつくなったり、襖と枠の隙間が上下で大きく違うといったことから建物が傾いている可能性がわかります。やはり信頼できる専門家に依頼して耐震診断を受けるほうが確実です。――地震に強い家を選ぶにあたって、耐震性能の見方や、注目すべきポイントはなんでしょうか?耐震性能は、まず、全ての構造部材(基礎、柱、梁、接合部など)の強度が確保されていることが前提になります。その上で、耐力壁(地震に耐えるために必要な特別な壁)が必要以上かつバランスよく配置されているかがポイントになります。ただし、これは専門的な知識がないとわかりにくいことです。一般の方に住宅の性能を分かりやすくする表現するため、2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」にて、「住宅性能表示制度」の運用が開始されました。耐震性能には3段階の耐震等級が設けられています。耐震等級1(建築基準法と同じ強さ)、耐震等級2(建築基準法の1.25倍の強さ)、耐震等級3(建築基準法の1.5倍の強さ)の3段階です。当社の戸建住宅は耐震等級3を標準にしています。――「ゆれ疲れ」に弱いとわかってもすぐ家を建替えるのは難しいという人が多いと思います。今の家でのゆれ疲れ対策、もしくは家のケアはどうすればいいでしょうか?直接的な対策ではないですが、耐震補強することで地震に強い家にすることができます。耐震補強せずにできる地震対策には、建物上部の軽量化があります。これにより建物が地震から受ける力を軽減できます。具体的には、屋根材を重い瓦から軽いスレートに葺き替えることがお勧めです。また、2階や3階に置いてある重量物(家具や大量の書物など)を1階に下ろすことも有効です。しかし、万全を期すためには、耐震診断を受けて、必要に応じて耐震補強することをお勧めします。補助金制度や所得税控除もあるので検討してみてはいかがでしょう。一方で、耐震性能を維持するには、構造部材を劣化させない(腐らせない、錆びさせない)ことが必要です。そのためには、防水・防錆・防腐・白アリ対策などが重要になりますので、定期的に点検・補修を受けることをお勧めします。また、外壁材に隙間がないか、床下に水が溜まっていないか、土台が腐ったり錆びたりしていないかなど、ご自身で確認してみるのもよいと思います。繰り返す地震によって起こる住宅の「ゆれ疲れ」。地震の多い日本では、ますますその対策が重要になってくる。いかに住宅に対する損傷を最小限にとどめるか……今後の地震対策においては重要なポイントになってくるだろう。
2013年12月16日大きな地震のとき、壁に飾っていた絵が落ちてフローリングに穴が開いた、冷蔵庫の上のトースターが落下してキッチンフロアに傷がついたなど、フロアや壁紙、ガラスなどの破損はよくある現象です。ではその修理代は、また、被害が大きて部屋が使えなくなったときはどうなるのでしょうか。「快適で安全な一人暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザーで宅地建物取引主任者である穂積啓子氏にお話を伺いました。■自然災害での破損は、貸主が修理回復する――賃貸住宅の場合、地震が原因でフローリングなど部屋のどこかを破損した場合、修理代は誰が負担するのでしょうか?穂積さん:地震だけではなく、台風や雷、大雨などの自然災害による被害の場合は、修理代は全額、貸主が負担します。借り主の故意や過失ではなく、借り主の責任ではないことが原因で破損した場合は、民法で「貸主に修理義務がある」と定められています。――借り主と貸主の間でトラブルになるという話も耳にします。穂積さん:借り主が「貸主に義務がある」ということを知らない、貸主がそれに便乗して修理代を払うように迫る、といった事例はあるようですが、それは違法です。借り主は、「自分で修理せねば」などと思い込まず、貸主や管理会社、仲介時の業者などに相談してください。――被害が大きくて、貸主が修理できないことはありませんか。穂積さん:建物の補修が難しくて居住もできなくなった場合は、賃貸借契約は自然消滅となります。その場合は、借り主による「原状回復等の義務」ももちろん解除されます。契約時に支払った敷金や、保証金の返金率分は全額返還されます。また、「1室だけが使えなくなった」、「風呂場は使えないがほかの部屋は使える」という場合は、貸主は使えない部分の家賃を減額する義務もあります。その上で、使えない部分の修理回復を行うことになります。■借り主は、被害にあったらすぐに家主に伝える義務がある――「地震発生時には貸主に傷について言い出しにくく、退去時に伝えたことでトラブルになった」という例があります。どう考えればいいでしょうか。穂積さん:これは最もトラブルになりやすいパターンです。こういう例があります。「ノートパソコンが机から落下して、壁紙が破れてフローリングに傷ができた。しかし借り主はパソコンの修理で頭がいっぱいで、家主に伝えることをしなかった。3年後の退去時に、『あの地震のときの傷です』と言ったところ、『確かな証拠はあるのか』と疑われ、『原状回復の義務』として、敷金から修理代を差し引かれた」これは、貸主が、「本当に地震のときの傷なのか?」と疑った例ですが、この場合は、借り主側に原状回復の義務が生じる、つまり借り主が弁償することになりがちです。というのも、賃貸契約書には、「入居中、物件が破損、損傷した場合はすみやかに申し出てください」という項目があります。報告が遅れたり、未報告だった場合、その損傷の原因が、故意、過失、事故、災害などの判断がつかなくなるからです。契約前に借り主が仲介業者から受ける「重要事項説明」でも、説明を受けているはずです。借り主は、「災害や事故で破損したときは、即座に貸主に報告する義務がある」ということをしっかり覚えておき、実行しましょう。報告を受けた貸主側は、すぐに破損個所を確認し、できるだけ早く修理に取りかかる義務があります。何かがあればお互いに義務が生じるわけですが、それを怠るとトラブルに発展しやすくなります。――とは言っても、借り主は自分の身の回りのことを整えるので精一杯で、すぐに報告できないこともありそうです。穂積さん:よくあると思います。「重要事項説明」の際に、仲介した不動産会社がきちんと、これらのことを説明したかどうかという問題もあります。何よりも、災害が起こったときはまず、貸主や管理会社は、借り主に対し、「被害はありませんでしたか」と聞いて歩き、安否と被害の有無を確認するべきです。借り主も、「部屋を大事に使う。何かあればすぐに届けよう」という意識を持つと、後々のトラブル回避につながるでしょう。――ありがとうございました。「自然災害による破損では、借り主は修理回復する義務はないが、すぐに貸主に報告する義務がある」。地震、台風、雷、大雨など、次々と自然災害が起こる昨今、賃貸住宅に暮らす上で重要な情報です。監修:穂積啓子氏「安全で快適な一人暮らし」、「女性の安全な暮らし」をテーマとして活動する不動産アドバイザー。宅地建物取引主任者。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(藤井空/ユンブル)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月22日大きな地震のとき、壁に飾っていた絵が落ちてフローリングに穴が開いた、冷蔵庫の上のトースターが落下してキッチンフロアに傷がついたなど、フロアや壁紙、ガラスなどの破損はよくある現象です。ではその修理代は、また、被害が大きて部屋が使えなくなったときはどうなるのでしょうか。「快適で安全な一人暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザーで宅地建物取引主任者である穂積啓子氏にお話を伺いました。■自然災害での破損は、貸主が修理回復する――賃貸住宅の場合、地震が原因でフローリングなど部屋のどこかを破損した場合、修理代は誰が負担するのでしょうか?穂積さん:地震だけではなく、台風や雷、大雨などの自然災害による被害の場合は、修理代は全額、貸主が負担します。借り主の故意や過失ではなく、借り主の責任ではないことが原因で破損した場合は、民法で「貸主に修理義務がある」と定められています。――借り主と貸主の間でトラブルになるという話も耳にします。穂積さん:借り主が「貸主に義務がある」ということを知らない、貸主がそれに便乗して修理代を払うように迫る、といった事例はあるようですが、それは違法です。借り主は、「自分で修理せねば」などと思い込まず、貸主や管理会社、仲介時の業者などに相談してください。――被害が大きくて、貸主が修理できないことはありませんか。穂積さん:建物の補修が難しくて居住もできなくなった場合は、賃貸借契約は自然消滅となります。その場合は、借り主による「原状回復等の義務」ももちろん解除されます。契約時に支払った敷金や、保証金の返金率分は全額返還されます。また、「1室だけが使えなくなった」、「風呂場は使えないがほかの部屋は使える」という場合は、貸主は使えない部分の家賃を減額する義務もあります。その上で、使えない部分の修理回復を行うことになります。■借り主は、被害にあったらすぐに家主に伝える義務がある――「地震発生時には貸主に傷について言い出しにくく、退去時に伝えたことでトラブルになった」という例があります。どう考えればいいでしょうか。穂積さん:これは最もトラブルになりやすいパターンです。こういう例があります。「ノートパソコンが机から落下して、壁紙が破れてフローリングに傷ができた。しかし借り主はパソコンの修理で頭がいっぱいで、家主に伝えることをしなかった。3年後の退去時に、『あの地震のときの傷です』と言ったところ、『確かな証拠はあるのか』と疑われ、『原状回復の義務』として、敷金から修理代を差し引かれた」これは、貸主が、「本当に地震のときの傷なのか?」と疑った例ですが、この場合は、借り主側に原状回復の義務が生じる、つまり借り主が弁償することになりがちです。というのも、賃貸契約書には、「入居中、物件が破損、損傷した場合はすみやかに申し出てください」という項目があります。報告が遅れたり、未報告だった場合、その損傷の原因が、故意、過失、事故、災害などの判断がつかなくなるからです。契約前に借り主が仲介業者から受ける「重要事項説明」でも、説明を受けているはずです。借り主は、「災害や事故で破損したときは、即座に貸主に報告する義務がある」ということをしっかり覚えておき、実行しましょう。報告を受けた貸主側は、すぐに破損個所を確認し、できるだけ早く修理に取りかかる義務があります。何かがあればお互いに義務が生じるわけですが、それを怠るとトラブルに発展しやすくなります。――とは言っても、借り主は自分の身の回りのことを整えるので精一杯で、すぐに報告できないこともありそうです。穂積さん:よくあると思います。「重要事項説明」の際に、仲介した不動産会社がきちんと、これらのことを説明したかどうかという問題もあります。何よりも、災害が起こったときはまず、貸主や管理会社は、借り主に対し、「被害はありませんでしたか」と聞いて歩き、安否と被害の有無を確認するべきです。借り主も、「部屋を大事に使う。何かあればすぐに届けよう」という意識を持つと、後々のトラブル回避につながるでしょう。――ありがとうございました。「自然災害による破損では、借り主は修理回復する義務はないが、すぐに貸主に報告する義務がある」。地震、台風、雷、大雨など、次々と自然災害が起こる昨今、賃貸住宅に暮らす上で重要な情報です。監修:穂積啓子氏「安全で快適な一人暮らし」、「女性の安全な暮らし」をテーマとして活動する不動産アドバイザー。宅地建物取引主任者。その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た!~部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子東京書籍1,155円)に描かれました。同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。(藤井空/ユンブル)
2012年11月22日大和ハウス工業は3日、戸建て住宅建設予定地での地震発生確率や予測震度などのリスク情報を即時に提供する地震危険度評価ツール「ココゆれ」の本格運用を開始した。同サービスは、任意の地点を選択入力することで、5年先から50年先まで5年単位の震度(5弱以上~6強以上)地震の発生確率と、当該地点付近の断層情報(予測震度・距離・深さ・マグニチュード・発生確率)を解析。約30秒で結果を表示できるツール。解析データには、防災科学技術研究所「地震ハザードステーション」が公開した、全国の地震活動・震源モデル等のデータを活用。最新のデータが公開され次第、随時更新していくという。データの乱用を避けるためインターネット上などでの一般公開はされておらず、同社で住宅購入の相談を行った際などに閲覧できるという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月06日日本気象協会は24日、「日本地震マップ」の大幅なリニューアルを行った。同サイトは、アプリ開発を手掛けるコラビットとの業務提携により、地震活動をアニメーションで表示する情報サイト。今回のリニューアルでは、従来の特徴であるアニメーション表示を継承しながら、地震の規模だけでなく発生回数や最大震度などの情報を追加した。地震の活動状況をグラフで表示することで、日常の地震活動を直感的に理解できるよう見やすさを追求。地震の活動状況を理解することで防災に対する意識を高め、より減災に役立てられるよう狙った。利用は無料。詳細は「日本地震マップ」へ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月26日SBI少額短期保険は10月24日より、「地震リスク診断サービス」および「地震被災時自宅再建シミュレーションサービス」の提供を開始した。「地震リスク診断サービス」は、居住する「都道府県」「市区町村」を選択すると、その地域の地震危険度がSおよびAからDの5段階で評価される。地震危険度ランクは、防災科学技術研究所が発表している今後30年以内に震度6弱が発生する可能性を元に設定。危険度が高いSランク(発生確率が26%以上)、Aランク(発生確率が6%以上26%未満)、Bランク(発生確率が3%以上6%未満)、Cランク(発生確率が0.1%以上3%未満)、Dランク(発生確率が0%以上0.1%未満)に分類している。「地震被災時自宅再建シミュレーションサービス」は、加入している保険の地震補償ごとに、地震に被災し生活再建や自宅再建が必要となった場合のおおよその自己負担額が分かるようになっている。設定として、居住する「都道府県」「市区町村」「建物構造」「世帯人数」「建物の価値」「月々の住宅ローン返済額」を選択・入力する必要がある。さらに、その費用負担のために新たにローンを組んだ場合の月々の返済額についても、シミュレーションすることもできる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月25日ナオミ・ワッツが、2004年のスマトラ沖地震を描いた新作『The Impossible』(原題)で津波の深刻さを実感したようだ。2004年のスマトラ沖地震と津波に翻弄される家族の姿を実話に基づいて描いた同作で、ナオミはユアン・マクレガーと共にタイで3人の子供たちと一緒に休暇中の夫婦、マリアとヘンリーを演じている。感情面でチャレンジの連続だったという難役をこなしたナオミは、「この実話は私たちに津波がどれほど深刻なものであったかを痛感させるものだったの。これほど深刻なことがなかったとしても、人々に色々な考えや問題を提起する上でとても教訓となる話だわ」と語っている。またナオミは、劇中で自身のキャラクターを公平に演じきって、作品をより真実に近づけることに“プレッシャー”を感じたとも明かしている。「この映画に関わって、『被災者の方々はこんな経験をしたんだ。当時その方々が感じていたことに忠実であるように、その経験を尊重しなければいけない』って感じたの。それに私がこの映画でやったことは被災者の方々が経験したものとは決して同じではないけれど、できるだけ再現したいと感じたわ」。ユアンとナオミは2005年のサイコスリラー作品『ステイ』でも共演しており、もう一度ユアンと共演できたことにナオミは「幸せだった」ともコメントしている。
2012年09月24日日本で初めて地震を体験したという外国人のエピソードを紹介します。初めて地震に遭遇した外国人は何を感じ、どういう行動をとったのでしょうか。・自分がいた建物が崩れると思い、大慌てで部屋から走って外に出ました。周りは冷静でいたので、恥ずかしい思いをしました(ブラジル/女性/50代前半)・奥さんと一緒にいたが、奥さんにドア開けてとか、頭隠してとか言われたが体が全然動かず、自分もびっくりした。本当に怖いと人は動かない(マリ/男性/30代前半)とっさに頭を隠すとか、ドアを開けるとかなかなかできませんよね。足がすくむ気持ちもわかります。でも、奥さんは冷静な判断ができてすばらしいですね。・2011年3月11日の地震のエピソードです。揺れ始めた瞬間にどうしようとパニックになって、反射的にテーブルの下に隠れました。フランスでは地震災害の対応の練習をしませんので、テレビでの影響があると思います(フランス/男性/20代後半)フランスは日本みたいに避難訓練がないんでしょうか。テレビで地震対策の映像を見ておいてよかったですね。何も知らなかったら、危ないですよ。・初めて地震を体験した時は寝ていた。友達がベッドを動かしていると思ったから。大きい声で「止めてください!」と言った。誰も居ないと気づいたから、あっ!地震だ!と思った(スペイン/男性/30代前半)地震未経験だと、まさか地震が起きたとは思わないですもんね。・ちょうど自宅に居て、引っ越しの準備をしていました。急に地震が来て、思わず家のコンセントを抜きました。火事にならないように注意しました(中国/女性/30代後半)・そのときは家にいたので、外に逃げるよりも倒れたら壊れちゃうと思ったものを地震が終わるまで押さえ続けました(シリア/男性/30代前半)大切なものも守りたい気持ちもわかりますけど……あまりにも揺れがひどいようだったら安全な場所に避難したほうがいいかもしれません。まずは身の安全です!・ホームステイ先の家族が皆出掛けていて一人でいたので、とても怖かった。凍り付いて、「怖い」と叫んだ(韓国/女性/30代後半)ひとりぼっちで揺れを体験するのは怖かったでしょうね。避難訓練や非常用の準備をしていても、いざ起こったら誰もがパニックになる地震。何度も体験している日本人でもそうなるのですから、初めて体験した外国人は怖い以外何ものでもなかったでしょう。もし、地震が起きて自分のそばにどうしていいかわからず困っている人がいたら、手を取り合って助け合いましょう。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月11日日本損害保険協会は23日、地震保険広報活動を8月25日からスタートすると発表した。同協会では、地震保険について、法律に基づき国と損害保険会社が共同で運営する保険として、被災者の人の「生活再建の立ち上がり資金」を確保し、生活の安定に寄与するという大変重要な役割を担っているとし、地震保険の理解促進および普及促進は損害保険業界の社会的使命と認識している。昨年に発生した東日本大震災では、約1.2兆円の地震保険金が支払われた。この保険金は契約者の保険料から支払われているものであり、まさに助け合い・支え合いの制度となっている。広報活動では、昨年度に引き続き「イマシリ先生(声:中嶋朋子さん)」が、テレビ・新聞・ラジオ・インターネット・ポスターなどを通じて、「いま知りたい、地震保険の話。」として、地震保険の仕組みや契約方法などについて分かりやすく話すとともに、一部のテレビ・新聞では、協会長をはじめとして、各地の同協会関係者が出演し、地震保険について話すとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月24日住信SBIネット銀行は、6月28日より、同行のWEBサイトにおいてSBI少額短期保険の地震補償保険「Resta(リスタ)」の取扱いを開始したと発表した。地震補償保険「Resta(リスタ)」は、従来の地震保険のように火災保険や共済とセットで加入する必要がなく、単独で加入して地震被害に備えるほか、従来の地震保険に「Resta(リスタ)」を追加して加入することで地震保険だけでは不足する生活再建費用を補うことができるという。詳細は同行Webサイトまで。同行では、すでに生命保険、医療保険、自動車保険、海外旅行保険、ゴルファー保険、ペット保険等の取扱いを開始しており、これに今回の地震補償保険を加えることで、より幅広い保険種類の中から顧客のニーズにあわせて保険商品を選べるようになる。同行では「今後も、保険商品の品揃えを強化することで、顧客のさまざまな保険ニーズに応えていく」としている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月02日世界有数の地震大国であるわが国・日本。千年に一度といわれる巨大地震、東日本大震災をきっかけに、地震への恐怖をあらためて感じるようになった人も多いはず。このような風潮から、地震の前兆といわれる現象が起こる度に、メディアの大小を問わず話題となり、私たちの不安が高まっていくという状況が続いています。そこで、いわゆる地震の前兆現象はどこまで信頼性があるのか?東北大学東北アジア研究センターで教授を務める、石渡明先生に話を聞きました。質問は全部で8つ。地震の前兆としてメジャーな現象を挙げ、それぞれの信頼度を解説とともに、石渡先生に○△×で解答していただきました。1:地震雲信頼度:×そもそも、どのような雲が地震雲であるかという、定義・基準がはっきりとしない。地震が起きる時間・場所と、地震雲が出現するタイミング・範囲との関連性もあいまいです。2:動物の異常行動(ナマズが騒ぐ、クジラやイルカの集団座礁など)判定:△1995年の阪神大震災など、いくつかの地震が起きる直前に、動物の異常行動を観察したとの報告がありました。中国ではこのような観察をもとに、1975年の海城地震予知に成功したとされています。しかし、その後に起きた1976年の唐山地震、2008年の四川大地震などでは予知に失敗しています。3:前震(ぜんしん:本震前に起こる揺れ)判定:△東日本大震災の2日前に起きた揺れなど、いくつかの事例はあります。しかし、本震後に前震だったと判断する場合がほとんどです。群発地震が大地震の前兆であるケースもありますが、そのまま収束してしまうことも多い。いきなり本震が起きることも多いし、「これは前震だ!」と断定できる特徴がありません。4:鳴動(めいどう:大きな音が聞こえること。いわゆる"地鳴り")判定:△1872年の浜田地震や、1854年の伊賀地震などで報告されていますが、すべての地震でこの前兆があるわけではありません。地震ではなく、地すべりや山崩れの前兆であることもあります。5:地盤の隆起・沈降判定:△1964年の新潟地震など、いくつかの大地震の前に観測されており、東海地震の予知研究はこの前兆をとらえることを目的として進められました。しかし、現在のところは成功していません。東日本大震災前も、この前兆は観測されませんでした。6:井戸水や温泉の異常(水量の変化や濁り、ラドンという物質の変化量など)判定:△1995年の阪神大震災など、いくつかの大地震の前に観測されています。ただし日本では、これらの観測によって予知に成功した事例はありません。7:電波異常判定:△ギリシャでは、地電流の変化を観測して、予知に成功したグループがあります。しかし、日本を含めてギリシャ以外の国では成功していません。電波の伝わり方の変化で予知できるとする研究者もいますが、まだあまり成功していないようです。1995年の阪神大震災が起きる前に、テレビ、ラジオ、携帯電話などに雑音・不具合などの異常があったという報告は多数ありますが、2011年の東日本大震災ではあまり聞きませんね。8:発光現象判定:△1751年の越後高田地震、1930年の北伊豆地震などで報告されていますが、昼間の地震の場合は周囲が明るいので見えません。―なんと、○がひとつもないという結果に。地震の前触れとして信じられる現象は、存在しないのでしょうか。「信頼できる地震の前兆というのは、いまのところ存在しません。いずれも信頼できないものばかりです。しかし、地震の前兆らしい現象に遭遇した際には、日時、場所、方角、継続時間など、詳しい様子・状況を可能であれば写真・動画などに記録し、大学や研究機関に報告してください」(石渡先生)大地震が起こる前に、何かしらの異常現象があることは否定できないようです。しかし、それが直接地震と結びつくかどうかとなると……。地震予知に使えるかどうかという点でも「?」というのが、今回のテーマを通してわかったことでした。石渡明(いしわたり あきら)1953年生まれ。理学博士。横浜国立大学卒業後、金沢大学大学院および東京大学大学院で学ぶ。都立高校教諭を経て、パリ第六大学で助手を務める。帰国後は金沢大学理学部に勤務し、講師、助教授を経て2003年より教授に就任。2008年からは東北大学東北アジア研究センターの教授を務める。専門は岩石学・地質学で、2009年に日本地質学会賞を受賞している。 杉山忠義)
2012年07月01日昨年の3.11大震災から1年が経過しました。いまでも小規模な地震はあちこちで発生していますし、「首都直下型地震が7割の確率で……」なんてキャッチコピーが週刊誌を飾っています。いつ何があってもいいように備えておきたいものですが、みんなは地震対策を行っているのでしょうか? 聞いてみました。調査期間:2012/2/29~2012/3/4アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)Q.あなたの地震対策を教えてください(複数回答可)住居に耐震(免震)対策を施した4.9%緊急避難に備えて食糧を備蓄している28.9%緊急避難に備えて水を備蓄している29.6%家族で緊急避難場所を決めている15.2%緊急時用の連絡手段を決めている11.9%そのほか 1.9%対策はしていない 47.5%48%、約半数の人が「地震対策をしていない」という結果になりました。ちょっと驚きの数字です。ほんの1年前にあの大震災があったばかりなのにと思うと、この数字は低いのでは?普段から備えておくことがいかに難しいかの証明ですね。もっとも簡単に始められる、食糧の備蓄、水の備蓄がそれぞれ約3割。これぐらいはやっておいてもいいのではないでしょうか。みんな忘れているかもしれませんが、コンビニからミネラルウオーターが姿を消してしまったのは、ついこの間のことです。ついでにカセットコンロ、コンロ用のガスボンベも置いておくといいですね。あらためて言うことではないですが、いざというときの連絡手段、避難場所を家族で決めておくのも大事です。電話回線はパンクして使えませんでしたから、やはりインターネット経由の手段、例えば掲示板やSNSなどを、家族みんなが使えるようにしておきたいですね。その際、できるだけ接続しやすい、通信インフラの十分整備された「通信キャリア」を選ぶことも大事ですね。住居に耐震(免震)補強を行うには高額な費用がかかりますから、約5%ともっとも少ないです。しかしこれは「5%もいる」と考えるべきでしょう。転ばぬ先のつえで、準備しておくにこしたことはありませんからね。そのほかを選んで、独自の対策を答えてくれた人の意見を紹介します。●防災リュックを押し入れに用意してある(東京都/女性/30歳)必要なものが入った防災リュックを作っておこう、とよく言われます。緊急時にはそれだけ持って逃げればいいので。でもきちんと整理しておかないと、「あれ、防災リュックはどこだっけ?」みたいなことになりますよ。●耐震対策の費用を貯金し始めた(茨城県/男性/32歳)これは立派ですね。「備えあれば憂いなし!」です。最後に頼りになるのはなんと言ってもお金ですから。●重いものは床に近いところに、なるべく高い位置に物は置かない、各フロアにLED懐中電灯と携帯ラジオ(宮城県男性/30歳)普段からの備えです。宮城県にお住まいの方なので、3.11の震源に近く、昨年は大変だったことでしょう。経験に裏打ちされた対策ですね。●ガソリンを切らさない、携帯用充電器を購入(神奈川県/女性/25歳)昨年は、都内でもガソリン不足に陥って、筆者もガソリンスタンドに1時間ほど並びました。燃料を切らさないことは大事ですね。あと、携帯電話だけ持っていてもダメですね。充電器がないと。忘れがちですが、充電器も持ち出しやすいところに置いておきましょう。「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」では困ります。地震対策を行っていない半数の人たちもぜひ「準備」をしておきましょう。筆者も水の備蓄だけはやってますよ!(谷門太@dcp)
2012年06月09日JR西日本はこのほど、東海・東南海・南海地震に備えた地震・津波対策について発表した。対策費用の概算は総額1,000億円。耐震補強対策を進めるとともに津波対策も行う。とくに紀勢本線(きのくに線)の津波対策に力を入れ、迅速な避難が可能な環境を充実させるとのこと。同社は阪神淡路大震災(1995年)以降、高架橋柱や橋脚、トンネル、鉄道駅の耐震補強対策、列車の線路からの逸脱防止対策、地震計の観測体制強化などを進めてきた。しかし東日本大震災で鉄道構造物などに被害が生じ、津波発生時の早期避難も必要なことから、現在施工中の対策の継続に加え、今後発生が予想される三連動地震に備えた耐震補強対策と津波対策に取り組むことに。新幹線においては、曲げ破壊先行型の高架橋柱約2,500本、盛土約1km、鋼製橋脚約20基、駅舎など約20カ所において耐震補強対策を実施。在来線(アーバンエリア)でも、曲げ破壊先行型の高架橋柱約4,600本、駅舎など約150カ所、その他にも鉄筋コンクリート造の橋脚、無筋コンクリート・レンガ積・石積造の橋脚、鋼製橋脚で耐震補強対策を行う。対策実施期間は自社で整備できるところで5年程度、高架下を利用する関係者との協議が必要な場所ではおおむね10年を見込んでいる。紀勢本線は三連動地震が発生した場合など、非常に短い時間での津波の進来が予想されることから、迅速に避難できる環境を整える。駅への緊急地震速報および津波警報の自動放送、指令からの遠隔自動放送、地域の防災無線の整備のほか、階段や昇降設備などの避難誘導設備も整備。これらの津波対策をおおむね2年で完了したいとしている。同路線ではせん断破壊先行型の高架橋柱約420本、橋脚約150基、駅舎など約10カ所の耐震補強対策にも取り組む。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月25日気象庁は22日、緊急地震速報の使われ方について調べた「緊急地震速報の利活用状況等に関する調査」の結果を発表した。同調査は、1月30日~2月8日の期間に、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県、および過去に速報を発表した22都道府県を対象に実施。調査方法は、被災3県が郵送、そのほかの都道府県はWebで、計2,817名(郵送817名、Web2,000名)から有効回答を得た。それによると、緊急地震速報が出た後に危険回避行動を取ったことがある人は60.6%。一方、行動を取らなかった人は22.3%、行動を取ろうとしたができなかった人は17.2%で、「危険回避行動せず・できず」の合計が約4割に上った。取った行動の内容については、安全な場所に移動するなどの危険回避行動を取った人が最も多く、次いで「身の回りの人を守る」、テレビをつけるといった「情報収集」が多かった。また、あらかじめ取るべき行動を決めていた人ほど、実際の行動に結びつく傾向が強いことも判明した。一方、何もしなかった人にその理由を尋ねたところ、最も多かったのは「自分のいる場所は安全だと思った」。このほか、「これまでも大丈夫だったので、今回も大丈夫だろうと思った」「行動する時間の余裕がなかった」「何をしても無駄だと思った」「周囲の人が何も行動していなかったから」などの回答が挙がった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月23日義父母がシンドイんです!
うちのママは過保護なの?
家事分担離婚