【石子と羽男 第8話 感想】明かされた石子と綿郎の過去 なぜ敬語を使うのか…
良い店だからこそ皆に知ってもらいたいという思いと、隠れ家でありたいという思い。それぞれが店を思う結果のすれ違いだった。
しかし知ってもらうのはそう容易いものではなかった。店に来たのに入れなかったと悪評レビューする人が増え、沙月達は後悔していた。
そして沙月が投稿削除を受け入れ、レビューは削除される運びとなったが、店舗情報自体の削除はできないと言われてしまう。
ここからの巻き返しの糸口…。石子が目をつけたのは世間の注目度の高さだった。
いざ法廷。
全ての弁論が終わった後、羽男がこう切り出す。
「私は知る権利があるように、知られない権利もあるのではないかと思っています」
一人ひとりに合った料理とお酒をつくり、喜ばせたい。そして客を守るために、情報が広がらないでほしいという香山の思いを代弁する羽男。
「目の前のお客様を、幸せにしたいということはいけないことなのでしょうか?」
3話と同じように、石子と羽男の掛け合いが重なり合う。見物人だった視聴者を、当事者にする。
今一度、皆様に考えてほしいという『皆』は情報社会にいる『私たち』だ。
今回は、世間の知りたいを上手く利用し、企業相手に負けそうになることで世論を味方につける狙いだった。