スマホやガジェット依存から抜け出すために、少しの間、手放す時間を設けるデジタルデトックス。IT企業の役員をしながらガジェット系YouTube配信をしている中山晴菜さんが実践している、楽しみながら心身の健康もキープするデジタルデトックスのルーティンを教えてもらいました。ぜひ参考にしてみてください。ガジェットマニアが毎日デジタルデトックスを行う理由とは?毎日、SNSやゲーム、動画視聴などで片時もスマホが手放せない日々。楽しいけれど、人間関係のストレスや睡眠の質の低下などのデメリットも同時に感じているかもしれません。そういったかたは無理のない範囲でデジタルデトックスを取り入れてみるのもよさそうです。今回はIT企業の役員を務めながらも、YouTubeなどでガジェットに関する情報発信を行っている中山晴菜さんに、日々実践しているデジタルデトックスを聞いてみました。中山さんは、ガジェットマニアでありながら、毎日、デジタルデトックスのルーティンがあるそう。その理由とは?中山さん便利で生活を豊かにするガジェットたちは、私のポジティブの源でもあり、楽しむレベルでは必要なものです。しかし依存レベルが高くなってしまうと他人や世の中の意見に振り回されがちになり、自分のカラダや心の声が聞こえにくくなり、メンタルも弱ってきます。実は、昨年までは1分1秒を争う忙しい生活を送っていた結果、突然糸が切れたかのようにやる気がなくなり、自分を責め、メンタルが不安定になった時期もありました。そんなとき、デジタルデトックスを日常に取り入れることで、素直にありのままの自分で生きられるようになったのです。もはやデジタルデトックスはカラダと心の健康を保つのに欠かせません。ーーデジタルデトックスは、忙しくガジェットに囲まれる現代人にとって必要なようです。中山さんはどんな取り組みを行っているのか、毎日のルーティンと効果を教えてもらいました。中山さん流デジタルデトックスのルーティン3選ーー中山さんが実践している朝・食事中・入浴中のデジタルデトックスを教えていただきました。【朝活】ウォーキング、筋トレ、瞑想、ヨガーー朝は、ウォーキング、Voicy(音声配信プラットフォーム)配信、瞑想、ヨガを実施しているそう。朝活の流れはこちら。5:00起床5:15ウォーキング30分間と筋トレ15分間6:00Voicyライブ配信10分間+収録配信30分間6:50瞑想10分間7:00ヨガ10〜15分間中山さんまずは健康的なカラダづくりとメンタルケアのためにウォーキングと筋トレを行い、次にVoicyライブ配信を行っています。ライブ配信はデジタルと触れ合いますが、自分の言語化能力を高めるための大切なルーティンです。そして瞑想は呼吸を深め、姿勢を正し、精神を安定させるために実践。脳の休息をとることで、仕事の生産性を高めるようにしています。ヨガは全身の血流や姿勢改善、柔軟性を高めるために行っていて、カラダと心がリフレッシュできます。朝活のデジタルデトックスの効果ーー朝活でデジタルデトックスを行うことにより、どんな効果が実感できているのでしょうか?中山さん以前までは、朝活の最中もオーディオブックやラジオを聴いたりして、常にインプットをしていました。ところが起きてからずっと脳が休まることなく、いつも焦った状態のまま仕事に向かうことに。小さなミスを連発したり、集中できなかったりしていました。そこで朝活はできるだけ「脳を休める」ことを意識するようにしたところ、以前のようにセカセカすることがなくなり、心にゆとりが生まれました。始業後の集中力も高まり、以前よりも正確に早く作業を進められています。日々の成長も実感しやすくなり、自己肯定感も上がっています。【食事中】マインドフル・イーティングを実践!ーー一人で食事するときには、スマホなどを触らず、食べる瞑想「マインドフル・イーティング」を行っているそうです。マインドフル・イーティングのやり方味や香りにしっかりと注意を向け「ていねいに、味わって食べる」ことがポイント。(1)30秒、目を閉じて、心のなかで「この食事を通して、自分の体に栄養をいただきます」とつぶやく。(2)目の前の料理をじっくりと観察する。(3)一口、ゆっくりと口に入れる。目を閉じて、食材から味がしみ出てくるのを十分に楽しみながら、「これ以上はできない」というくらい何度も何度も咀嚼して、ゆっくりと飲み込む。食事中のデジタルデトックスの効果中山さん仕事柄、人と食事する機会が多いので、そのときは人との会話を存分に楽しみますが、一人でランチに行くときや夜に家で一人で食事するときには、マインドフル・イーティングを行うよう、心がけています。以前は仕事やスマホ、動画視聴などの「ながら食い」が当たり前で、使われている食材や味も思い出せないレベルだったんです。マインドフル・イーティングに取り組むようになってからは、素材の味がダイレクトに感じられるようになり、少量でも満足感が得られるようになりました。いつも適量の食事で、カラダも軽く、集中力も保てるので、イキイキと活動できる時間が増えました。【入浴中】キャンドルを灯して、リラックスーー続いては夜の入浴中。キャンドルをつけてゆったりカラダと向き合うデジタルデトックスの時間にしているそうです。中山さん以前はスマホを持ち込んで湯舟で動画を見ていましたが、キャンドルを持ち込むようになりました。きっかけは、週2回通うほど大好きなサウナです。サウナは脳を「思考感覚」に切り替えることで雑念を消し、自律神経を整えてくれるので、夜は深く眠ることができ、次の日の集中力は驚くほど高くなります。家での入浴タイムも、サウナと同じように脳を休めて心のリフレッシュの時間にしたい、という思いで実践しています。入浴中のデジタルデトックスの効果中山さんエプソムソルトを入れて柔らかくなったお湯に浸かって、ゆらゆら揺れるキャンドルに意識を向けます。過去への執着や未来への不安を手放し、今ここに集中すること。忙しい現代人でもすぐに取り入れられるマインドフルネスの考えです。また夜は寝付きの良さと、眠りの質の高さを感じています。以前までは布団に入ってから1時間ほど眠れずiPhoneを触ってしまうこともありました。入浴法を工夫してからは、あっという間に眠りにつきます。そして深い睡眠の時間も長くなりました。おかげで朝早くてもスッキリ起きられます。ーー朝活、食事中、入浴中のデジタルデトックス、気になる効果の実感のコメントを見ると、どれも実践したくなりますよね。ピンときたものがあったなら、ぜひ自分の心身の健康のためにも一度試してみましょう。Information<教えてくれた人>中山 晴菜(なかやま・はるな)さんガジェット インフルエンサー、株式会社ターン・アンド・フロンティア 取締役。同社で営業・マーケティング・エンジニア部門を統括する業務の傍ら、Voicyでのラジオ番組やYouTubeチャンネル「いまさらチャンネル」での情報発信活動にも力を入れている。動画再生回数200万超のわかりやすいガジェット解説が話題。<筆者情報>椎原茜ライター。記事を通して、読者の方々に役立つ情報を知ってもらい、ハッピーかつ快適な生活を送っていただきたいという思いで執筆中。(C) ronstik/AdobeStock文・椎原茜
2024年04月25日福岡市の「学びのカフェ天神」で開催1月12日(金)、ヨガインストラクターの山口香苗氏によるセミナー「【初心者むけ】マインドフルネス・瞑想 -自分自身と向き合う穏やかな時間-」が開催される。同氏は全米ヨガアライアンスRYT500、全米NLPプラクティショナー、アロマテラピー検定1級である。会場は福岡県福岡市中央区にある「学びのカフェ天神」で、受講料は1,000円となっている。また、「学びのカフェ天神」では、セミナーカードを8,000円で販売。セミナーカードを使用すれば、1講座1,000円のセミナーを10回受講できる。自分自身と向き合うことで内面への気づきを日常生活ではいつも頭の中をさまざまな思いが飛び交い、仕事や人付き合いなどに対する感情が整理されることなく渦巻いている。マインドフルネス瞑想では、「今ここにある自分」「今この瞬間」に集中し、頭の中に浮かんだことを評価したり、判断したりせずに観察するトレーニングでもある。集中力や学習力、記憶力、判断力の向上や、ストレス軽減、感情コントロール、心と体の健康改善、自信がつくなどの効果が期待できるという。日時: 1月12日(金) 14:00~15:20場所: 渡辺地所福岡駅前ビル9階福岡県福岡市中央区渡辺通4-9-20受講料: 1,000円(学びのカフェ天神のサイトより引用)(画像は学びのカフェ天神のサイトより)【参考】※【初心者むけ】マインドフルネス・瞑想 -自分自身と向き合う穏やかな時間- - 学びのカフェ天神 -福岡/天神セミナー
2024年01月04日人見ルミ 著『認知行動×マインドフルネス 働く人のためのメンタルコントロール』2023年9月12日刊行株式会社あさ出版(代表取締役:田賀井弘毅、所在地:東京都豊島区)は人見ルミ著『認知行動×マインドフルネス 働く人のためのメンタルコントロール』 を2023年9月12日(火)に刊行いたします。自分の力でメンタルをコントロールして生活の質を上げるために本書では、最先端の心理学である認知行動療法を活用して、根拠のない思い込みや誤った認知を取り除き、マインドフルネスを活用して自分のメンタルを整える方法を解説します。ウェルビーイングの必要性がうたわれている現代、高いレベルのパフォーマンスを目指す方や心身の調子を整えたい方に向け、メンタルを自分でコントロールして、自分の本来持っている才能や力を発揮できるようにするための具体的な方法をお伝えします。また「感情を楽しくコントロールする方法」について本田健 氏との対談も掲載しています。※以下本文より抜粋編集自分の感情とうまく付き合う方法①認知行動療法▲「感情」の大元の「思い込み」「捉え方」に注目イライラや怒り、不安、落ち込みなどネガティブで辛くなりやすい「感情」と上手に距離をとって付き合っていく方法です。「感情」という反応が起きる大元の「思い込み」に注目をするのが特徴です。マインドフルネスと並行して行うとより効果的であり、近年、精神科領域の臨床現場で多くの人の心身を癒し、復活させ、科学的な立証を次々に打ち立て進化しているメソッドです。あなたを苦しめる極端な思い込み=認知の歪みを認識する普段の生活で実際に起こった「事実」と、自分の「解釈」は異なります。この違いを見分けることができると、「私のことを嫌っているに違いない」「いじめられている」などといった決めつけを防ぐことができ、さまざまなことを受け入れやすくなります。典型的な認知の歪み(一部を紹介)マイナス化思考……どんな出来事も、マイナスの出来事にすり替えてしまう例)こんなにトントン拍子でいくということは、このあと何か嫌なことが起きそうだ。全か無か、白黒二者択一思考……物事を両極端に分けて決めつける例)パートナーに対して、何か揉めたときにすぐに「私なんていない方がいいのね」「じゃあ離婚しましょう」などと思う。自分の感情とうまく付き合う方法②マインドフルネス▲思考や感情をありのままに観察今から約2500年以上前に仏陀が悟りを開いたときの瞑想法「ビパッサナ瞑想」にルーツがある、思考や感情をありのままに観察する手法です。良いとか悪いとか、判断せずにただ「こういうことが起きているんだ」とありのままに受け止め、感情や思考を川の流れに乗せていきます。多くの科学的エビデンスも紹介され、シリコンバレーの企業、 グーグルやメタ、ナイキなどでも導入されています。呼吸を整え、心を整えるマインドフルネス(マインドフルネスの手法の一部を紹介)緊張やストレスが多いとき、呼吸は浅くなります。このとき意図的に呼吸をゆったりと吐くことで心を穏やかにするのが、「呼吸法」です。怒りをしずめる90秒の呼吸法①鼻から5秒で吸って1秒止めて、 10秒で吐く(苦しいと感じる人は6〜7秒でもOK)。②目を閉じて、5で吸って、1秒止めて、約10秒で吐く。たった3セットでちょっと気分がふんわりして眠くなるような感じです。6セット90秒やると良いでしょう。書籍情報表紙タイトル:働く人のためのメンタルコントロール著者:人見ルミページ数:240ページ価格:1,650円(10%税込)発行日:2023年9月12日ISBN:978-4-86667-398-1書籍紹介ページ: amazon: 楽天: 目次CHAPTER1「認知」が私たちを振り回すCHAPTER2自分の「認知」のクセを知るCHAPTER3自分の「思い込み」を外すCHAPTER4外部からのアプローチで「認知」を変えるCHAPTER5心を整えて自分で感情を選択するCHAPTER6人間関係のストレスを減らす方法著者プロフィール人見ルミ(ひとみ・るみ)著者:人見ルミマインドフルネス企業研修トップ講師CBTカウンセラーTBSニュースレポーター、テレビ東京お天気予報キャスターを経て報道ディレクター に転身。「中村敦夫の19時発」など担当。数々のTV番組を手がけるも心身ともに疲弊し29歳で単身インドへ渡航。インドの師匠のもと、本場のヨガ・瞑想・イ ンド哲学などマインドフルネスのエッセンスを1年半学び、ストレス軽減法やメンタルコントロール方法を身につけ、生き方の価値観が変わる。 帰国後、(株)船井メディアの会員誌の編集長に就任。取材を通じて出会った約 800名を超える一流の著名人や経営者の仕事ぶりや人生の成功エッセンスに触れ、事業を成功に導き、常務取締役に就任。2013年、マインドフルネスを中心としたコンテンツで、仕事・家庭・人間関係をイキイキとした人生に変える方法を伝えるべく(株)サンカラを設立。代表取締役に就任。 現在、大手上場企業から外資系企業、中小企業、省庁、自治体など、マインドフル ネスや認知行動療法を取り入れた企業研修の実績ではトップクラス。早稲田大学人間科学部卒業。マインドフルネス学会所属。CBTストレスカウンセラー(認知行動療法)、ヒプノセラピー資格取得 。【報道関係各位】『認知行動×マインドフルネス メンタルコントロール』リリース.pdf : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月08日瞑想を取り入れて心身の不調をやわらげよう2023年9月27日、宝島社から『心がととのう瞑想クッションBOOK』が発売されます。監修は禅僧・精神科医の川野泰周氏が務めています。同書では、心身ともに最高にととのうためのマインドフルネス瞑想法を紹介。日常に瞑想を取り入れることで、集中力アップや気付きレベルの向上、心身の不調をやわらげることなどを目指します。特別付録の空気式瞑想クッションが付いて販売価格は2,530円です。クッションのサイズは直径280mm、材質は本体がPVC、起毛素材がレーヨンとなっています。宝島CHANNELで予約を受け付けています。現代を生きる人のためのマインドフルネスを提供川野泰周(かわのたいしゅう)氏は1980年生まれ、神奈川県横浜市出身です。2011年から建長寺専門道場で3年半禅修行を行い、2014年から横浜市にある臨済宗建長寺派林香寺で住職とて活躍しています。2015年に慶應義塾大学医学部医学科を卒業。精神科医・心療内科医でもあり、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック副院長を務めています。著書には『精神科医がすすめる 疲れにくい生き方』などがあります。(画像は川野泰周オフィシャルサイトより)【参考】※宝島CHANNEL※川野泰周オフィシャルサイト※Amazon
2023年09月04日プラネタリウムで開催されるウェルネスイベントAWAKEMEは2023年7月23日(日)、コニカミノルタプラネタリアTOKYO DOME1において、ウェルネスイベント『AWAKEME 夏休みスペシャル!~星を学ぶ!星と遊ぶ!プラネタリウムで親子マインドフルネス~』を開催します。同イベントはAWAKEMEとコニカミノルタプラネタリアTOKYO共催の人気企画第6弾で、美しく輝く星空の下で、親子でできるストレッチ&ダンス、カエルの呼吸法、星座ヨガなどを楽しみます。開場時間は10:30、開催時間は11:00から12:00までの予定です。会場となるコニカミノルタプラネタリアTOKYO DOME1の住所は東京都千代田区有楽町2丁目5-1 有楽町マリオン 9階、チケット代はおとなが3,500円、こどもが2,000円となっています。小学校4年生以上が対象です(小学生は保護者同伴)。チケットはPeatixにて販売しています。こどもチケットのみプラネタリアTOKYO内にあるカフェ「Cafe Planetaria」の特別メニューがついています。マインドフルネスの教育への普及を目指す同イベントには、MELONインストラクターでマインドフルネスコーチの川井千佳氏が登場します。川井氏はUCLA社会科学部を卒業後、大手教育出版社に勤務。現在は「感情を味方につけて仕事の成果につなげるプロ」として活躍しています。(画像はコニカミノルタプラネタリアTOKYOより)【参考】※Peatix※AWAKEMEオフィシャルインスタグラム※川井千佳オフィシャルインスタグラム※コニカミノルタプラネタリアTOKYO
2023年07月06日お風呂は誰にも邪魔されず、本来の自分に立ち返れる“聖域”。忙しい時こそ、お湯に浸かりひと息つきながらマインドフルネス入浴法を実践して、身も心もすっきり。瞑想に最適なバスルームで日々の心のメンテナンスを。睡眠と入浴を専門とし、公認心理師でもある小林麻利子さんが考案した「マインドフルネス入浴法」。「一人になれるお風呂で照明を消してたっぷりお湯をため、全身浴で脱力した状態で呼吸を意識。副交感神経が優位になりやすいこの状況で10分間、呼吸と心に向き合う瞑想を行う入浴法です」温かなお風呂の中はマインドフルネスを実践するのに絶好の場所。「やり方は“整う”(4分)“想う”(5分)“結ぶ”(1分)の3ステップ。10分では足りないなら20分までなら延長OK。それ以上浸かると、交感神経が刺激され血圧が上昇するなど、リラックス効果が半減する可能性も。就寝1時間~1時間半前には浴槽から出ましょう。慣れるまではアラームを使っていいですが、穏やかなメロディを選ぶこと。ただしスマホは浴室に持ち込まず、脱衣所などに置いて。それだけでもその後の眠りの質が格段に変わります」基本のお風呂ルールRULE 1浴室の照明は暗めに設定。交感神経を刺激するストレスとなる浴室の照明は消そう。脱衣所の照明のみつけるか、キャンドルやお風呂用の防水ライトの明かりだけに抑えることで、リラックス効果が高まり、入浴後の睡眠の質もアップ。RULE 2首を“面”で支えて、浮遊感を味わう。入浴中は頭をバスタブのふちに預け、お尻を前へスライドして首や肩を脱力。首との間に隙間ができる場合はバスピローやタオル、ポリ袋にお湯を入れて輪ゴムで留めた“お風呂枕”などを用意して。RULE 3常に呼吸に意識を向ける。鼻から吸って口から吐くのが基本。また体を脱力させて呼吸することで、息を吸う時は体がふわーっと浮き、息を吐くと同時に体が沈んでいく“浮遊感”を得やすい。その体感に意識を向けつつ呼吸を続けよう。入浴前髪を洗いながら頭皮の血流を巡らせる。入浴前に髪を洗うのが、マインドフルネス入浴法の鉄則。「頭皮の血流を良くしておくと脳が酸素を含んだ血液で満たされ、思考が巡りやすくなりリラックス状態にスムーズに移れます。また髪が長い人などは頭皮用ブラシを使うのもおすすめ。さっと洗えて血流アップを促せます。お風呂では決して頑張らず、楽に過ごすよう心がけてください」STEP1“整う”時間(4分)目を閉じて、10秒1セットの呼吸に集中する。お風呂に入ったら4秒かけて鼻から息を吸い、6秒かけて口から息を吐きつつみぞおちまで浸かり、落ち着いたらさらに肩まで。肩~頭を後方に預けて面で支えたら、“整う”。「今ある息を吐き切り、鼻から息を吸う。その時に肺、次にお腹が膨らむイメージを持つと、上半身が自然に水面へ浮かびます。その後も息を吸って浮き、吐いて沈む。後者のほうが長くなるように。怖くなければ目をつぶりましょう」STEP2“想う”時間(5分)呼吸はキープしたまま、自分の心と向き合う。マインドフルネスに集中しやすい状態に整ったら、いよいよ“想う”にシフト。「ただ頭によぎることに考えを巡らせるだけだと、ネガティブな思考になりやすく“ご自愛”にはなりません。“想う”は過去でも未来でもなく今の心に向き合う時間にしたい。以下で紹介するようなアプローチで、頭に浮かぶ今日の出来事を振り返り、思いを馳せてください。たとえスマホが気になっても“スマホを気にしてるな~”と自覚したら否定せずに自分の呼吸に戻る。この繰り返しです」・不安や悩みも、なるべくポジティブな方向に考える。【ミラクル・クエスチョン】将来に不安を感じた時に。寝ている間に自分が抱える全ての問題が解決されたとして、翌朝どんなふうに過ごしているか。奇跡を手にした自分=理想像を具体的に想像して。【ストレングスモデル】「どうせ私なんて」と思ってしまった時に。あえて“友達がいる”“努力家”など自分のストレングス(強み、能力)に着目すると、それを活用して実行する思考に切り替わる。【ピーク・エンドの法則】思考が堂々巡りになった時に。今日うまくいったこと、そのために自分がどんな工夫をしたかを丁寧に思い出す。今日あった良かった出来事の振り返りで、悩みを上書き。・ツボを押したり、呼吸法を変えて、心を整えても。【呼吸再調整法】感情的になったら体を楽に。3秒かけて息を吸い、「リラーーックス」と声に出しながら息を吐き、4秒息を止める。声を出しつつ吐くと脱力しやすく体の力みも解ける。【「労宮」のツボを押す】対人関係でストレスを感じた時に。手を握った時に中指の先が当たる位置にある「労宮」を、反対の手の親指の腹で4秒間圧をかけ、3秒かけてリリース。左右各3セット。【体全体で音を感じる】誰とも話したくない時に。呼吸をゆったり続けながら、海の波音などの自然音や、スローな曲調のクラシックやジャズを再生。耳ではなく体全体で音を感じるイメージで。STEP3“結ぶ”時間(1分)上体を起こし、浴槽から出る準備をする。マインドフルネス入浴法の〆となる“結ぶ”。「マインドフルネス状態のまま現実に戻るとギャップがあるので、“結ぶ”を通していつもの自分に戻ります。頭をバスタブのふちから上げ、体をゆっくり伸ばしたらまぶたをゆっくりと開けて、普段通りの呼吸に戻り、その音に耳を澄ませましょう。これで完了です」入浴後最後にやさしく体を洗う。浴槽を出て体を洗ううえでもポイントが。「お湯に浸かるだけでも汚れの半分は取れ、炭酸水素ナトリウム配合の入浴剤を使うとさらに取れるという研究も。入浴後で皮膚も柔らかくなっているので、皮脂の多い部分だけボディソープで洗えば基本的には十分です」こばやし・まりこ睡眠改善インストラクター、SleepLIVE株式会社代表取締役。公認心理師の資格も保持。著書に『「わたし」と向き合う1日10分のお風呂習慣 小林式 マインドフルネス入浴法』(MdN)など多数。※『anan』2023年6月21日号より。イラスト・susu取材、文・門上奈央(by anan編集部)
2023年06月14日心と身体と丁寧にじっくり向き合おう!インターナショナルマインドフルネスセンターは、『マインドフルネス・コンパッション・ヨーガ(Micoful Yoga)講師養成講座(三期生募集2023年1月)』を2023年1月21日から開催します。同講座は、やさしさといたわりを自分自身、そしてまわりにもその気持ちを向けていく「マインドフルネス・コンパッション・ヨーガ」講師を養成することを目的としており、講師は井上清子が務めます。募集人員は20名、受講料は198,000円。Zoomを活用して、オンラインで実施されます。申し込みは、インターナショナルマインドフルネスセンターのホームページにて受け付けています。たっぷり学べる100時間『マインドフルネス・コンパッション・ヨーガ(Micoful Yoga)講師養成講座(三期生募集2023年1月)』は、「クラス:3時間×10回(30時間)」「ピアグループ:3時間×10回(30時間)」「最終審査(40時間)」で構成されます。クラスの開催日は1月21日、2月4日、2月18日、3月4日、3月18日、4月1日、4月15日、5月13日、5月20日、6月3日で、開催時間は各日9:00から12:00まで。ピアグループの開催日は、グループごとに日程を調整して実施されます。(画像はインターナショナルマインドフルネスセンターより)【参考】※インターナショナルマインドフルネスセンター
2023年01月14日「気付くとつい過去のことを考えている」「いろいろ考えてしまって、余計不安になってしまう」。そんな風になること、ありませんか。こうした状態を解消するのに有効として、いま流行のきざしを見せているのが、「マインドフルネス瞑想」です。心を「今」に向けるマインドフルネス瞑想で気持ちが楽になる私たちは、日頃、過去や未来のことばかり考えて、自分で不安やストレスを増幅させてしまっていることが少なくありません。こうした「心ここにあらず」の状態から抜けだし、心を「今」に向けた状態をマインドフルネスといいます。そして、瞑想によって、このマインドフルネスの状態をつくりだすのが「マインドフルネス瞑想」です。「マインドフルネス瞑想」は、雑念を手放して呼吸に注意を向ける「集中力の瞑想」、自分の中で起こっている思考、感情、記憶や周囲の物音、明るさ、暖かさなどに注意をパノラマ的に広げる「気づきの瞑想」で構成されます。この「マインドフルネス瞑想」を日常的に実践している30~40代の働くママ100名を対象に行ったアンケートでは、98%が「マインドフルネス瞑想をおこなうことで、気持ちがラクになる実感がある」と回答。マインドフルネス瞑想は、あわただしい現代に生きる私たちが自分に立ち返るよい時間だと言えそうです。実は難しい?マインドフルネス瞑想ところがこのマインドフルネス瞑想は、「やりづらさを感じたことがある」と答えた人が84%にのぼっています。「雑念が消えない」(44%)、「うまくリラックスできない」(40%)、「マインドフルネスの状態になるのに時間がかかる」(39%)などの理由から、瞑想にスムーズに没入できないことで、やりづらさを感じる人が多い様子がうかがえます。さらに、「マインドフルネス瞑想」をおこなうにあたっては、「準備などを含めて時間がかかると感じる」人が75%、「自分のやり方が正しいか不安に感じている」人が83%にのぼっています。より手軽に、正しいやり方で「マインドフルネス瞑想」ができる方法が求められていると言えそうです。パルック LEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」がマインドフルネス瞑想をサポートこれから「マインドフルネス瞑想」をはじめたい方や、さらに質を高めたい方におすすめなのが、2022年9月1日(木)に新発売されたパナソニックの新製品、パルック LEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」です。同製品は、シーンにあった快適なあかりを提供するほか、光と音でセルフケアの新習慣を提案しています。そのひとつが、新機能である「マインドフルネスモード」(※特許出願中)です。光のゆらぎ、照明器具に搭載のスピーカーから流れる音楽(瞑想曲)、そして音声ガイドを通じて、「マインドフルネス瞑想」ができる環境を整えます。「マインドフルネスモード」は、専門家監修のもと、「深呼吸」、「集中力の瞑想」、「気づきの瞑想」、「普段の生活への復帰」の4つのフェーズで構成。約7分の「ノーマルコース」、約5分の「ショートコース」の2種類があり、その日の気分や予定にあわせて時間を選択することが可能です。いずれも10分未満のコースであるため、1日のちょっとしたすき間時間に「マインドフルネス瞑想」をおこなうことができます。また、ゆらぎのあかりや瞑想曲が連動しているため、あれこれ準備をする必要がないのもポイント。さらに、音声ガイドを搭載しているため、やり方が不安な初心者の方でも手軽にはじめることが可能です。「ライフコンディショニングシリーズ」は、マインドフルネス瞑想を習慣にしたいけれどなかなかうまくいかないという人の強力なサポーターになってくれそう。もしかしたら、これまでより深い瞑想状態に入れるかもしれませんよ。【参考】※パルック LEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」スペシャルサイト
2022年09月01日パナソニック株式会社から、“くらしを整えるあかり”を新提案する高品質ステレオスピーカー搭載・Wi-Fi®対応のパルック LEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」が、2022年9月1日(木)より発売された。流行のきざしを見せている「マインドフルネス瞑想」同製品は、光と音でくらしを整える「ライフコンディショニング」を、あかりの新たな価値として新提案する照明器具で、新機能としてゆらぎのあかりや瞑想曲を取り入れた「マインドフルネスモード」を搭載している。「マインドフルネス瞑想」は、雑念を手放して呼吸に注意を向ける「集中力の瞑想」、自分の中で起こっている思考、感情、記憶や周囲の物音、明るさ、暖かさなどに注意をパノラマ的に広げる「気づきの瞑想」で構成されており、流行のきざしを見せている。この「マインドフルネス瞑想」を日常的に実践している30~40代の働くママ100名を対象に行ったアンケートでは、「マインドフルネス瞑想」をおこなうことで気持ちがラクになる実感があるかという質問に対し、98%が「ある」と回答。実践者のほぼ全員が「マインドフルネス瞑想」をおこなうことによる気持ちの変化を自覚していることがわかる。また、「マインドフルネス瞑想」を取り入れることで「QOL(生活の質)があがったと感じる」という人も同じく98%にのぼっている。「マインドフルネス瞑想」を手軽にはじめられる「ライフコンディショニングシリーズ」これから「マインドフルネス瞑想」をはじめたい方や、さらに質を高めたい方におすすめなのが、2022年9月1日(木)に新発売となったパナソニックの新製品、パルック LEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」だ。同製品は、シーンにあった快適なあかりを提供するほか、光と音でセルフケアの新習慣を提案。そのひとつが、新機能である「マインドフルネスモード」(※特許出願中)だ。光のゆらぎ、照明器具に搭載のスピーカーから流れる音楽(瞑想曲)、そして音声ガイドを通じて、「マインドフルネス瞑想」ができる環境を整える。「マインドフルネスモード」は、専門家監修のもと、「深呼吸」、「集中力の瞑想」、「気づきの瞑想」、「普段の生活への復帰」の4つのフェーズで構成。約7分の「ノーマルコース」、約5分の「ショートコース」の2種類があり、その日の気分や予定にあわせて時間を選択することが可能。いずれも10分未満のコースであるため、1日のちょっとしたすき間時間に「マインドフルネス瞑想」をおこなうことができる。日々の忙しさから離れて自分と向き合う時間を作りたい人や、新しいセルフケア習慣を作りたい人は、マインドフルネス瞑想にチャレンジしてみては。【参考】※パルック LEDシーリングライト「ライフコンディショニングシリーズ」スペシャルサイト
2022年09月01日株式会社サンガ新社(所在地:宮城県仙台市、代表取締役:佐藤 由樹)は、仏教とマインドフルネスの総合誌『サンガジャパンプラス』を2022月7月21日(木)に新創刊しました。『サンガジャパンプラス』は、「同時代×仏教」というコンセプトを掲げ、現代の様々な問題に仏教の視点から切り込み、掘り下げていく総合誌です。創刊号の『サンガジャパンプラス Vol.1』では「なぜ今、仏教なのか」を中心テーマに、思想家の内田樹氏、政治学者の中島岳志氏、そして評論家の松岡正剛氏や、宮崎哲弥氏をはじめとした当代をきっての知識人、言論人の方々からご寄稿いただきました。それに加えて、現代日本の仏教においてアクチュアルな言葉を発し続ける多くの仏教僧にもご登場いただいています。初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老、臨済宗円覚寺派管長の横田南嶺老師、曹洞宗禅僧の藤田一照師、曹洞宗僧侶の青山俊董老師、僧侶で芥川賞作家の玄侑宗久師などの、同時代に向けた、生きた「刺さる言葉」が満載です。創刊号は、472ページ、2,750円(税込み)の大ボリューム、特別価格でお届けいたします。『サンガジャパンプラス Vol.1』・オンラインサンガ: ・Amazon : 『サンガジャパンプラス Vol.1』表紙■『サンガジャパン』について『サンガジャパン』は、出版社・株式会社サンガが2010年3月に創刊した仏教雑誌です。初期仏教・テーラワーダ仏教を中心に扱いながらも、日本の大乗仏教から世界の仏教まで宗派を超えて仏教を扱い、日本の仏教界に新しい風を吹き込んできました。僧侶、研究者、作家をはじめとした各界の著名人の方々に誌面にご登場いただき、仏教の力の鮮やかな広がりを様々なかたちで探究していきました。現代社会の様々な課題に仏教の知見を掛け合わせて考察を深める特集を組み、仏教関係者はもちろんのこと、一般の幅広い方々にもご愛読いただき、2020年11月までで「36号+別冊5号」の合計41号の『サンガジャパン』がこの世に誕生しました。10年以上にわたり刊行を続けてきた『サンガジャパン』でしたが、2021年1月27日に株式会社サンガが経営悪化により事業停止になりました。そのため『サンガジャパン』の刊行もストップすることになってしまったのです。しかし、株式会社サンガを解雇された元社員二人が、事業停止したサンガの復活を志したところ、本当に多くの方々からクラウドファンディングでのご支援をいただきました。そのご支援を支えにして、2021年7月21日に、それまでの取り組みを引き継ぐ新会社「株式会社サンガ新社」を設立することができました。そして、そのサンガ新社が設立1周年を迎えた2022年7月21日(木)に、新創刊号となる『サンガジャパンプラス Vol.1』が発売開始しました。新創刊号の特集企画と掲載記事を以下にご紹介します。472ページに込められた同時代の仏教の力をぜひ受け取ってください。◆巻頭企画創刊号の巻頭では、スリランカ初期仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老による特別語り下ろしを掲載しました。また、臨済宗円覚寺派管長の横田南嶺老師と、曹洞宗国際センター前所長で長くアメリカで坐禅の指導をされてきた藤田一照師による対談も収録しました。〔特別語り下ろし〕・アルボムッレ・スマナサーラ | ブッダの教えから見た平和論-なぜ人は争ってしまうのか?〔スペシャルトーク〕・横田南嶺×藤田一照 | これからの修行 これからの仏教◆特集「なぜ今、仏教なのか」『サンガジャパン+』創刊号の特集テーマは「なぜ今、仏教なのか」です。2022年、世界は戦争やパンデミックに直面し、さらには環境問題や地域間格差など地球規模で人類史的な変化が起きています。人類の歴史において、それらの困難は絶えたことがないと言ってよいかもしれません。様々な分野で可視化されていく問題を、仏教の視点から考えていきます。・内田樹 | これからの社会に必要なコモンと仏教・中島岳志 | なぜ今、利他なのか・プラユキ・ナラテボー | 辻ッター説法 ブッダから学ぶ、コロナ時代の歩き方・青山俊董 | 古道を訪ね不易の一点を常にする 人類のこと、病のこと、修行のこと・玄侑宗久 | 新しい時代に求められる仏教と日本の課題・ヨンゲ・ミンギュル・リンポチェ[聞き手]藤田一照 | 世界の危機を乗り越える瞑想の力・チャディ・メン・タン | サファリングから世界平和へ◆サンガ新社設立記念コラム「私たちの幸福とは」「株式会社サンガ新社」設立にあたり、多彩な識者の方々に「サンガ新社設立記念コラム」をご依頼しました。テーマは、「私たちの幸福とは」です。今という時代の中で生み出された18人のご執筆者による「仏教と幸福」についての叡智の結集をお届けします。・アルボムッレ・スマナサーラ | 「サンガ」に学ぶ幸福のメカニズム・前野隆司 | 生きとし生けるものに学ぶ幸福のかたち・熊野宏昭 | 生命コンシャスの道・末木文美士 | 一〇〇年後の幸福・鎌田東二 | 新生サンガ設立に寄せて 仏教は世界を救うか?・橋爪大三郎 | 幸福を支える仕組み・松本紹圭 | 「安養」というウェルビーイング・山下良道 | 矛盾から始まる新しい次元へのジャンプ・田口ランディ | 幸福について what belongs to me. (Randy Taguchi)・佐々涼子 | 遅効性のくすり・石川勇一 | ブッダの正法が日本に根づくために・島田啓介 | 幸福への不可能な接近・浦崎雅代 | ハイ・アパイ(無畏施)-怖れなきことのプレゼント・中村悟 | オンラインサンガ=私たちの幸福・藤野正寛 | 体験的理解に関する対話を積み重ねるためのプラットフォーム・宮崎哲弥 | 汎仏教的価値の価値・藤田一照 | 足下に見出される涅槃寂静・松岡正剛 | 再生サンガの船出に向けて◆Zen2.0 2021 A NEW EARTH空からの開花(Space to Flourish) 新たな文明を共に創造する2021年9月に禅とマインドフルネスの国際カンファレンス「Zen2.0 2021」が臨済宗建長寺派総本山・建長寺で開催されました。『サンガジャパンプラス』では、開催日に建長寺で取材させていただき、プログラムの一部を記事としてまとめました。・藤田一照×中野民夫 | 新たな地球をひらくリベラルアーツ・山田博×竹倉史人 | 縄文の森―生命感覚の再起動・伊藤亜紗 | 「さわる」と「ふれる」がひらく利他の世界・松本紹圭×ジェレミー・ハンター | アンビエント仏教の力 わたしたちの未来と共に生きる・前野隆司×サティシュ・クマール | 内なるエコロジーの探究・武井浩三[聞き手]宍戸幹央+三木康司 | 「恐れと不安」から「愛」で循環する経済をマインドフルシティ鎌倉から◆連載・松本紹圭 | Post-religion 対談[第1回]ヴィパッサナー瞑想は心の掃除 [ゲスト]想田和弘・山下良道 | 令和の時代の「仏教3.0」 シーズン(4)・アチャン・ニャーナラトー | 問いとダンマ アチャン・ニャーナラトー師法話会の質問より 第1回 誰にもフェアな「カンマ(業)の法則」『サンガジャパンプラス Vol.1』新創刊のご案内<書籍概要>タイトル: サンガジャパンプラス Vol.1編者 : サンガ新社編集部価格 : 2,750円(税込)発売日 : 2022年7月21日(木)ページ数: 472ページ仕様 : A5判、ソフトカバーISBN : 978-4910770109発行元 : 株式会社サンガ新社URL : オンラインサンガ Amazon ■会社概要商号 : 株式会社サンガ新社代表者 : 代表取締役 佐藤 由樹所在地 : 〒980-0012 宮城県仙台市青葉区錦町2丁目4番16号8階設立 : 2021年7月21日事業内容: 出版事業、セミナー事業、コミュニティ構築及び運営・管理事業、オンラインコンテンツ企画・制作・販売事業資本金 : 200万円URL : コーポレートサイト オンラインサンガ 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】株式会社サンガ新社TEL : 050-3717-1523MAIL: info@samgha-shinsha.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月10日マインドフルネスプロジェクトは、プログラム参加者のアンケート結果から、レジリエンスとダイエットに対するマインドフルネスの有効性について報告します。調査報告◇レジリエンス■プログラム名称:レジリエンス・トレーニング「FLEX」レジリエンス・トレーニング「FLEX」は、変化に適応する力を高めるプログラムです。コロナ禍で多くの方が様々な変化に直面しています。予期せぬ事態、ストレスのかかる状況、逆境や困難、変化や危機は避けては通れません。レジリエンスは、まさに今、求められる心のスキルの1つです。■日程:2022年4月16日、23日、30日、5月20日(各回3時間)■アンケート結果レジリエンス 12項目調査睡眠以外の11項目が、受講前に比べて改善しました。変化率の大きかったものは、コンパッション(+0.75)、ストレスマネジメント(+0.75)、集中力(+0.63)となっております。どれもレジリエンスには欠かせない心のスキルです。コンパッションは、レジリエンスの源となる人とのつながりを作り出します。ストレスマネジメントが上手になると、変化への適応力を高まります。集中力が高まることで、コントロールできることに取り組むことができるようになります。ストレスの捉え方と自己効力感結果的に、ストレスの捉え方が変わりました。ストレスに対して無力だと感じていた人はいなくなり、ストレスに対して有力だと感じる人が増えました。ストレスに対しての自己効力感の高まりを示しており、変化や困難な状況に見舞われても、自分は対応することができると認識できるようになったということでしょう。また、ストレスが自分の人生にとって有害だと思う人はいなくなり、有益だと思う人が増えました。ストレスは健康を害し、自分にとって悪いものと捉えられがちですが、実はストレスには良いストレスと悪いストレスがあります。ストレスそのものを適切に理解することができれば、ストレスは自分にとって意味があることだと理解することができるようになり、ストレスはむしろ自分にとって有益であると考えられるように至ったのでしょう。これらの結果は、前述アンケートのストレスマネジメントが改善した結果(+0.75)と付合しています。レジリエンスの高まりレジリエンスが高まったかどうかについては、7名中6名が「高まった」と回答しています。この要因として考えられるのが、前述の12項目の改善により、物事の捉え方が変化したこと(7名中6名が「変化した」と回答)、自分についての理解が深まったこと(7名中6名が「深まった」と回答)が挙げられます。物事の捉え方が変わることで、自分の行動の選択肢が増えます。自分についての理解が深まることで、自分の感情や思考、自分にとっての大切な価値観に気づくことができるようになります。■考察今回のアンケート結果から、マインドフルネスがレジリエンスに有効であることが確認できました。特にボディスキャンは有効だと考えられます。FLEXにおいても、ボディスキャンは最も多く実践の機会を作っています。身体知を高めることで、自分のストレスの状況や感情の動きにより微細に気づくことが可能となります。ここに認知的なアプローチを加え、体のメッセージをいかに読み解くか、感情とどのように向き合うかについての視点を増やしていくことができるようになっていきます。結果的に、アンケート結果に見られるようにストレスに対する捉え方が変わり、ストレスを味方につけられるような解釈が生まれていきます。また、コンパッションを育むことで、レジリエンスの源となるつながりが生まれ、孤立感が和らぎ、逆境に向き合う体制を整えることができるようになっていきます。つながりが生まれれば、ネガティブな状況においても恐怖感が鎮まり、行動する勇気が湧いてきて、将来に希望を持つことができるようになっていきます。マインドフルネスの実践は、神経可塑性を通じて、脳の機能と構造を変化させることが広く知られています。今回のアンケート結果は、そのことを裏付けていると考えられます。参加者の脳に変化が生じ、レジリエンス回路が生まれていると言えるでしょう。レジリエンスに関する調査報告の詳細: ◇ダイエット■プログラム名称:マインドフル・ダイエット「MB-EAT」MB-EATは、マインドフルネスを活用した食行動問題の長期的解決を目指すプログラムです。満足感や満腹感、味覚といった身体からのサインにマインドフルに耳を傾けることを学びます。意志の力や自己コントロールに頼るのではなく、種々の感情や身体からのサインに対する気づきを高め、同時に食べ物のカロリー量や栄養素についての客観的情報を活かすという、まさにバランスの取れた選択=知恵を獲得しようとする方法です。■日程(8週間+フォローアップ:各回2時間半)第1回(2021年):6月11日、18日、25日、7月2日、9日、16日、23日、30日、9月3日第2回(2022年):1月7日、14日、21日、28日、2月4日、11日、18日、25日、4月1日■アンケート結果体調変化プログラム参加前に比べて、体調は変化したかという質問に対しては、「とても良くなった」4名、「良くなった」6名、「変わらなかった」3名となっています。体重変化体重は、「3キロ以上減った」3名、「3キロ未満減った」7名、「変わらなかった」1名、「3キロ未満増えた」1名となりました。MB-EATは単なるダイエット・プログラムではなく、健康的にライフスタイルを整えていき、結果的に体重が減少する内容となっていることを裏付ける結果となりました。課題に対して参加者の課題に対して、大変参考になった8名、参考になった5名、と課題解決への糸口になった結果となっております。内なる知恵と外なる知恵、マインドフルネスの実践と体系的に網羅的に学びを深めることによって、それぞれの課題に対して、適切なアプローチができた結果と考えられます。■考察「マインドフルネスが、なぜダイエットに効果があるのか」よく質問されます。MB-EATでは、2つの答えを用意しています。1つは、満腹感や満足感、胃の膨らみ具合など自分の体の状態にマインドフルに気づくこと、もう1つは、1食を丁寧にマインドフルに食べることで本当に必要な量に気づくことです。この2つのことを体と心で体感するために、様々な瞑想の実践をプログラム内で学びます。また、どのような食事が健康的であり、自分にふさわしい栄養バランスなのかを栄養学の側面から知識を学び、その知識をいかに実践に活かすことができるのかを学んでいきます。今回のアンケート結果から、参加者の方がご自身の体に向き合うことで、体の状態に気づくことができるようになったり、自分が本来食べる分量に気づくことができるようになったり、食べることそのものに対する考え方に変化が現れたりしたのは、まさに上記のアプローチを参加者が学習した結果と言えるでしょう。MB-EATでは、ストイックな食事制限をしたり、極端な偏りのある食事をすすめるようなことはありません。各人の生物学的個体差があることを前提に、それぞれにふさわしい食事の分量やバランスを8週間のプログラムを通じて、自分自身で学び取っていきます。シェアリングは、その経験を参加者全員で共有し、自分との共通点や相違点を見出す機会となり、学びをより一層深めていくことにつながったと考えられます。MB-EATは単なるダイエット・プログラムではなく、健康的にライフスタイルを整えていき、結果的に体重が減少する内容となっていることを裏付ける結果となりました。MB-EATは、リバウンド率が低いことで知られています。今回のプログラム参加者の変化が、継続しているかどうかを定点観測していく必要があるでしょう。そのために、MB-EAT参加者は、3ヶ月おきのフォローアッププログラムに参加することができます。フォローアッププログラムに関する追跡調査については、別途報告したく考えております。ダイエットに関する調査報告の詳細: 【会社概要】名称 :マインドフルネスプロジェクト代表者 :伊藤 穣所在地 :神奈川県秦野市メール : info@mindfulness-project.jp 設立 :2018年2月6日取引銀行:横浜銀行事業内容:(1)人材開発及び組織開発研修プログラムの提供(2)健康経営、人材開発及び組織開発のコンサルティング(3)経営者向けエグゼクティ・コーチング(4)マインドフルネスとEIの研究調査 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月29日マインドフルネスプロジェクト(神奈川県秦野市、代表:伊藤 穣)は、マインドフルネスの基本プログラム「SEED」をリリースします。SEED 6月開催SEEDは、基本的なマインドフルネスの理論と実践を学ぶプログラムです。脳科学や心理学をベースとした理論と瞑想やジャーナリングなどの実践でプログラムは構成されています。呼吸編、体編、心編、人間関係編にテーマを分け、それぞれ集中力、ストレスマネジメント、自己認識、コミュニケーションについて学びます。はじめてマインドフルネスに触れる人はもちろん、すでにマインドフルネスについて学んだことのある方や、実践経験者も対象にしております。それぞれの経験に応じて、学びを深めていただけるようにプログラムを構成しております。マインドフルネスの応用範囲は、非常に多岐にわたります。その鍵はエモーショナル・インテリジェンスにあります。SEEDは、マインドフルネスを切り口としてエモーショナル・インテリジェンスの入門編の位置付けにもなっております。☆目的☆マインドフルネスを日常生活や仕事に活かし、エモーショナル・インテリジェンスの基本を身につけ賢く生きる☆効果☆・注意を制御し集中力が高まる・感情との向き合い方を学びストレスマネジメントができるようになる・共感力を高めコミュニケーションが滑らかになる・エモーショナル・インテリジェンスの基盤となる自己認識が深まる☆内容☆・理論:脳科学と心理学の知見を基にマインドフルネスとエモーショナル・インテリジェンスの基本となる「注意」「感情」「思考」「共感」について学びます。・実践:集中力を高める呼吸瞑想、ストレスマネジメントのボディスキャン、自己認識を深めるジャーナリング、コミュニケーションを円滑にするマインドフルリスニングを実践します。・シェアリング:参加者同士の交流を通じた気づきのシェアリングにより学びを深めます。SEED カリキュラム☆特徴☆企業向けの研修で得られたノウハウを盛り込み実践的な内容となっており、その効果は企業の現場で確認されています。参加者自らが様々な気づきを得られるようデザインされた、実践体感型プログラムです。自らの心と体を使って実践する豊富なワークや演習が用意されています。1/3が理論編、2/3が実践編で構成されています。☆日時☆第1回:9時~12時:6月26日(日曜日)第2回:9時~12時:7月24日(日曜日)☆定員☆ 20名 (最小催行人数4名)☆金額(税込)☆ 3,000円☆こんな方にオススメ☆・マインドフルネスの理論と実践を学びたい・集中が続かず仕事や生活の質が低下している・コロナ禍でストレスが溜まっている・人間関係がギクシャクしてしまう・エモーショナル・インテリジェンスに興味がある☆申込☆6月開催: 7月開催: 【SEED開発の想い】マインドフルネスがマスメディアやウェブメディアで取り上げられることが多くなってきました。また、学術領域での研究も進み、医療、教育、ビジネスなど様々な分野でマインドフルネスが活用されるようになってきました。マインドフルネスの認知度が段々と高まってきたことを嬉しく感じます。同時に、マインドフルネスを発信する組織や人も増え、様々なプログラムやワークショップが散見されます。マインドフルネスプロジェクトでは、質を重視して提供することがとても大切だと感じております。質の高いプログラムを提供するために、企業向け研修でいただく様々なフィードバックをプログラムの設計開発に活かすよう心がけております。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月17日働きたい女性を応援する「学びのカフェ天神」5月21日(土)、福岡県福岡市中央区にある「学びのカフェ天神」で、セミナー『マインドフルネス「瞑想」 ~自分の心を“今ここ”に戻し、自分自身の静かな中心を見出しましょう~』が開催される。講師はヨガフェスタ横浜講師で、ホテルルートイングランティアヨガ講師、心のアドバイザー、大牟田市にて「和Yoga」を主宰している長谷川恭子氏である。受講料は1,000円となっているが、「学びのカフェ天神」では、セミナーカードが8,000円で販売され、このカードの場合、1講座1,000円のセミナーを10回受講できる。自分自身の静かな中心を見出すマインドフルネス忙しい日々の中、つかの間の休息で、少しゆっくりしたいと思っても、頭の中ではついつい考え事をしてしまう。考え事をやめようと思っても、無意識の頭の中で喧噪状態が続くことになる。現代社会には情報があふれ、人間関係も複雑化。ストレスはたまるばかりである。この日のセミナーでは、あふれかえる現代社会の情報から一旦離れ、頭の中で渦巻いている不安や否定、自分自身への評価などを静かに落ち着かせるマインドフルネス「瞑想」がレクチャーされる。ストレスが解消し、心の平穏と充足感が得られ、集中力、洞察力、直観力、創造力が高まり、快眠効果も得られるセミナーとなっている。日時: 5月21日(土) 14:00~15:20場所: 渡辺地所福岡駅前ビル9階(天神ロフト横)福岡県福岡市中央区渡辺通4-9-20費用: 1,000円(学びのカフェ天神のサイトより引用)(画像は学びのカフェ天神のサイトより)【参考】※マインドフルネス「瞑想」~自分の心を“今ここ”に戻し、自分自身の静かな中心を見出しましょう~ - 学びのカフェ天神 -福岡/天神セミナー
2022年04月28日コロナ禍で行動が制限されて、一喜一憂。在宅勤務になったという人もいるかもしれません。孤立しがちな状況でも、人とつながりたい。でも、人間関係の面倒くささはしんどい。感染も予防したい。そこで、人付き合いのプレッシャーがないけど孤独じゃない、世界も広がる。そんなオンライン上で生まれる上手な人間的距離についてルポします。突然のコロナ禍で自由に行動できず、人間関係、住む場所、仕事の進めかたや時間の過ごしかたを見直された方もいらっしゃるかもしれません。私の場合は、東京から地元へUターン。それで、ちょっとなんか寂しいなぁとも思っていたんです。人付き合いって難しい。とはいえ、新しい人間関係を築こうとガシガシ向かうパワーはありません。適度な距離感を保てる、自分に合った人間的距離を大事にしたい。コロナ禍というのもあるけど、そもそも人間関係って難しいから。厚生労働省の調べでも、個人的な理由で仕事を辞めた人の理由として、「職場の人間関係が好ましくなかった」が女性の1位、男性の2位だといいます(令和3年上半期雇用動向調査の概況―厚生労働省より)。わかるな。さらに私の場合、1年ほど前に顔面マヒになって緊急入院したんです。退院後も後遺症が残って、1年間、通院しました。そのあいだは笑顔がつくれない、うまく食事ができないこともあり、人と会うのもおっくうに。当たり前だと思っていた、健康で自由に動ける時間には限りがあることがすごくリアルになりました。それで「誰とどう過ごしたいか」を見つめ直したのが、Uターンのきっかけです。だから適度な距離感があって、無理がなくつながれる関係性を求めているのがホンネ。さらには、興味があることを一緒にできたり深められたりする相手なら尚いいなとワガママにも思っていたんです。オンライン上のつながりを求め、迷子になる。写真・本永創太そこでオンライン上のゆるいつながりを求め、まずは無料のサービス探し。スタートは、LINEのグループチャットでした。韓国コスメが好きなので詳しい人とつながってみたいと、K-Beauty好きのコミュニティに参加してみたんです。個人的な肌悩みからオススメを聞いてみたところ…。ものの2~3分で4人の方からコアな商品紹介がずらり。お得に購入できる方法まで教えてもらえました。登録者は1,000人ぐらい。顔も名前も性別も年齢も知らない人たちです。美容部員さんに相談すると、なんとなく「買わないと」と気を遣いますが、グループチャットだとなんのしがらみもない。気楽です。しかもヘビーユーザーのリアルなオススメとあり、購入してみたら大当たり!住んでいる場所や自分の属性とは関係なく、新しい人の考えやアイディアとつながれるって面白いなぁと実感したんです。知人からは、オンラインサロンも勧められました。有名どころでは、キングコング西野亮廣さんのオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」や中田敦彦さんの「PROGRESS」など。ともに月額980円とリーズナブルです。素敵だと思ったのですが、いずれも主な交流の場はFacebook。ちょっとSNS疲れ気味な私にはハードルが高いです。また、もうちょっと少人数で、関わったり関わらなかったりという浮遊した感じを求めるところもあり、断念しました。ではオンライン上で新しいことを学んだり、何かを獲得したりするというよりも、誰かとホッと息抜きできるような場もあるのかな?そう思っていたときに、習慣化プラットフォーム「ネスト」と出合ったのです。習慣化プラットフォーム「Nesto(ネスト)」とは?写真・本永創太英語でネスト(nest)は、鳥や昆虫の巣。隠れ家や安心できる住まいのことです。つまり、自分の大切にしているものが守られる場所のこと。「Nesto」は2021年2月、習慣化プラットフォームとして藤代健介さんがスタートしました。ちなみに藤代さんは、共同生活プロジェクト「Cift(シフト)」の立ち上げ人。渋谷や京都のシェアハウスで一つ屋根のもと暮らし、価値観を共有しながら過ごす。そこで生まれる血縁や婚姻関係にとらわれない、新しい関係の「拡張家族」という提案をされてきました。しかし新型コロナウイルスのパンデミックを経験。そして藤代さんが注目したのは物理的な空間にとらわれない、時間で結びつくという関係性です。時間といえば、ミヒャエル・エンデの『モモ』という本を読んだことはありますか?時間どろぼうに盗まれた時間を取り戻してくれた、モモという女の子の話です。時間をどろぼうされない有意義な過ごし方というと、働いたり、学んだり、自分磨きしたりすることも大切です。人に気を遣ったり、役割を務めて果たせることもたくさんあります。でもそれだけでは、素の自分であれる時間が失われてしまうかもしれない。だから、自分の心や体に向き合ったり、物思いにふけったりする時間も必要じゃない?そんな思いを込めて、「Nesto」はスタートしたんだそうです。仕組みは? どんな人が集まるの?「Nesto」の軸になるのは、リズム(習慣)です。リズムというのは、決まった時間に決まったことをすること。写真・本永創太リズムのラインナップは、さまざまです。たとえばランニングや頭倒立(骨逆立ち)などの体を動かすものから、茶瞑想や触れる瞑想(セルフタッチ)などのリラックス系やジャーナリングや随筆などの自分の心の動きに向き合うもの。また、英語シャドーイングやニュース、SNS発信といった学び系、野草のいけばなやぬか床の手入れなどの生活を彩る習慣などもあります。4月には、31種類のリズムを開催予定。一回の長さは15分から45分ぐらいで、定型はありません。たとえば茶瞑想や触れる瞑想(セルフマッサージ)などの軽く手順を教えてくれるリズムもあれば、随筆やジャーナリングのリズムでは、書くテーマが与えられた後は、ビデオオフで黙々とセルフワークします。写真・本永創太主催するのは、お世話役の「ホスト」といわれる人たち。ホストは、ボディワーカーや僧侶、アプリ制作会社の社長、デザイナーに編集者とさまざま。ホストをする道のプロだったり、職業は別だったりと、幅広いバックグラウンドを持つ人たちです。彼らが瞑想だったり、SNS発信だったり、茶会だったり、散歩だったりと、「自分がごきげんでいるための習慣」を一緒に行う場をzoom上にもうけます。私が参加したリズムには、ホストを含めてだいたい3〜8人ぐらいが集っていました。少人数だから、相手も自分の存在も濃い感じ。男女比は、平均して3:7ぐらいでした。写真・本永創太関わり方としてはビデオ顔出しで発言してもいいし、ミュートで画面もオンにしなくても大丈夫。朝早くや夜遅めに開催されるリズムの場合、部屋着に素顔のこともあるので、そのあたりを気遣わなくてよいのは助かります。人の温もりは感じたくても、声すら出したくない日もあるし。そして最後に感想や気づきを話し合うリズムもあれば、「バイバイ〜」と解散するものもあります。話し合いの時間があっても、そんな気分じゃなければ、そのまま退室してもOK。気になる費用。気になる費用は、入会金は無料(※2022年3/23時点)。月会費は、5,478円(6か月だと4,378円/月)です。でも14日間のお試し期間中に解約すれば無料(※2022年3/23日時点)。最初に自分に合うかどうかを試してから、お金を払うかどうかを決められるのは安心ですね。開催中のリズムには、何種類何回参加しても月会費は変わりません。だから無料期間中になるべくいろいろなリズムに参加してみて、ぴったりなものを見つけてから入会するかどうか判断したらいいと思います。あいまいさを、あえて残す関係性が新しい。気をつけておきたいのが、リズムは集う全員にとって「ごきげんな時間」ということ。レッスンや教室ではありません。ホストからちょっとしたコツや手順は教えてもらえても、彼らが指導したり、参加者の上達を気にしたりする必要はありません。基本的にセルフワークが中心です。つまり役割から自由で、少しあいまいさが残された関係性です。どこか管理されることに慣れ、答えがすぐわかったり、なにかを獲得することが良いとされがちな私たちには、ちょっと戸惑うかもしれません。そこで、講義やスクール形式でガッツリ新しいことを教わりたいという人には、しっくりこないかもしれません。またホストが卒業し、代替わりするリズムもあり、特定のホスト狙いの人は、当てが外れるように感じるかもしれません。けれども、・なにか習慣化したいことがあって、一人で続けるのはちょっと心細い。・予想や期待を超えた気づきや出会いに身を委ねてみたい。・誰かとゆるく結びつきながらも、自分と向き合う時間をつくりたい。そんな人には「Nesto」の自由さが、心地よいと思います。強要されないから、つながれる。身近な遠くのご近所さん。その関係を言葉で表せば、大事にしているものとオンライン上の時間でつながる、身近な遠くのご近所さん。そう実感したのは、随筆のリズムに参加したときのことです。参加者は男女半々で6人。「明日の私の予定」というテーマが与えられました。そしてそれぞれzoom動画をオンにせず、ミュートで黙々と書いていたんです。「随筆だしね」と赤裸々に綴っていると、「大丈夫な人は、書いたものをシェアしましょう」となりました。そして全員がzoomのチャットで共有し出して…。焦りました(見せなくてもまったく問題ないのですが…)。自分が書いたもの(しかも見せるつもりがなかったもの)を見せるというのは、本当の自分のある一面をさらすことになります。怖いです。でも、「実際に会わないし、まいっか」と、流れに身を委ねてみることにしました。そして修正液でグシャグシャになった文章をスキャンして送ると、「修正液いいですね」「あの香りを思い出しました」という温かいコメントがチャット画面に続々。溺れそうなところを救ってもらえたような気がしました。修正液の香りに心が響いてくれたという彼女に、「同じ匂いがする人だな」とも感じました。とはいえ、彼らは顔が見えない、声も聞こえない、どこで何をしている人かもわからない人たち。「Nesto」には、職業などをあまり積極的に開示しないなどのクレド(行動指針)があるからです。その理由は、社会的な枠組みから自由になって、個々の体験にハマり込むため。社会的な属性ではなく、ただそこに居るという存在でつながり合うためです。けれども、同じテーマを同じ時間に書き合った者同士という、手応えある結びつきを感じたんですね。それは素の自分でありつつも、集団との調和が感じられる時間でもありました。そんな関係のなかでは、自分の設定した(人間関係では)「すべき」や「せねば」という枠組みからも、少し自由になれる気がします。思うに人間関係で疲れるのは、良い人とか悪い人とか、正しいとか間違っているとか。社会的な役割に自分を合わせることに少しくたびれてしまうからではないでしょうか。そしてお気に入りのYouTuberに惹かれるのは、彼らの社会的な正しさというよりも、その人がその人自身を突っ走るときに放たれる命の輝きに吸い寄せられるからではと思います。心地よい人間的距離には、コントロールしない・されないこと。そこで私が少し暮らしていた、カリフォルニアにあるタサハラ禅センターを建立した鈴木俊隆老師の言葉を思い出しました。ちなみにこの禅センター、アップル創業者の故スティーブ・ジョブズも修行したところ。人をコントロールするいちばんよい方法は、存分にふざけてもいいんだよと言ってやることだ。そう言われた人は、広い意味でコントロールされた状態になる。羊や牛をコントロールするには広々とした牧場に放してやればいいが、それと同じことだ(『書けるひとになる! 魂の文章術 』)。無理して変わらなきゃいけない人間関係は、しんどい。そうでなく、そのままの自分でよければ、ホッとつながることができる。人と一緒のときにしか感じられないぬくもりもあります。程よい距離感を保ちながら結びつく、身近な遠くのご近所さん。その関係の先にあるのは、自分自身との調和です。コロナ禍でオンライン上の付き合いというオプションが定着したからこそ、より自分らしい人間的距離を見つけられたとしたら…。今の自由が効かないこの体験もまた、きっと無駄にはならないと思います。土居彩編集者。『マキワリ日記』運営。マガジンハウスにて『アンアン』『ハナコ』などの雑誌編集にかかわった後、渡米。カリフォルニア大学バークレー校心理学部で幸福心理学を学ぶ。その後2年間のアドレスホッパー生活を送り、アメリカの禅センターやエサレン研究所などで暮らす。帰国した現在は、書くことと感じることで深いホンネとつながる「傾聴ジャーナリング」を指導。文・土居彩
2022年03月27日学生にさまざまな体験の機会を提供する「課外講座プロジェクト」を行っている明治学院大学では、今年度、話題のマインドフルネスを体験できる、学生向け講座を企画・実施しています。マインドフルネスはアメリカなど海外ではあらゆる分野で活用されており、心身の疲労対策、集中力や判断力の向上に役立つとされています。日本でも企業の研修やプロスポーツのトレーニングなどにも取り入れられつつあり、今回、コロナ禍で思うような学生生活が送れず、ストレスがたまる学生への一助として、学生向けの講座を行うこととなりました。講座は全4回(2月~3月)で、白金キャンパスにて対面で行われています。講義と実践形式で、マインドフルネスの効果を体感しながら、日常で簡単に使える方法を伝えています。4回すべて違う内容で行いますので、学生たちは毎回新しい手法を知り、楽しみながら参加しています。無理なく実践を継続できるよう、受講者の特典として、マインドフルネスのプログラムを開発・提供している株式会社Melonのオンラインプログラムを、講座開催中の約2カ月間、無料で利用できます。さまざまな動機を持つ学生たちが申し込み、受講しています。すでに開催した第1回(2022年2月10日)は大雪の影響で6名の参加にとどまりましたが、第2回(2022年2月21日)には約20名が参加しました。マインドフルネスは、コロナ禍の対策の1つとしてだけでなく、SNS疲れをしている学生にも有効であると考えられます。また、授業でのプレゼンやゼミ発表など人前で発表するとき、クラブ・サークル活動の大事な場面など、大学生活でのあらゆるシーンで活用されるのではないかと考えています。明治学院大学 マインドフルネス課外講座●宮本 聡介学生部長・心理学部教授からのメッセージ「ストレス低減効果が世界中で認められているマインドフルネスですが、日本ではまだまだ浸透しているとはいえません。そんなマインドフルネスを多くの学生に知ってほしく、講座を企画しました。コロナ禍が続く今、誰もがつい鬱々としがちですが、マインドフルネスにより、学生が自分自身の力で心を健やかに保ち、充実した日々を送れるよう、講座が活用されることを期待しています。」明治学院大学では、コロナ禍前は年間20講座以上、課外講座を行ってきました。現在も可能な限り実施しており、今後も学生のことを第一に考え、心に寄り添う課外講座を実施いたします。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月01日マインドフルネスプロジェクトでは、マインドフルネスの実践の場「目覚めのマインドフルネス」を2020年8月から2021年12月まで毎朝20分間、オンラインで無料提供しました。この度、マインドフルネスの実践前後の変化について、参加者にアンケートを取りましたのでその結果をご報告いたします。昨今、コロナ禍で経験したことのない感情や思考に悩み、ストレスレベルが高まる人が増えました。このような状況の中開始した「目覚めのマインドフルネス」の参加者の中には、1年以上継続して参加している人もいれば、週5日参加する人もいました。それぞれのライフスタイルに合わせ参加できる現代人に寄り添った“マインドフルネス実践の場”です。■内容・2020年8月~2021年12月・月曜日~金曜日、毎日20分間(午前7時~7時20分)・ガイド瞑想(集中瞑想、観察瞑想、ボディスキャン、セルフコンパッション、コンパッション等)・テーマのお話・ガイド1名(マインドフルネスプロジェクト 伊藤 穣)・zoomで接続■人数・参加登録者数は200名・日々の参加者は15名程度・アンケート回答者は19名・アンケート有効回答数は15名(3名は調査時点で不参加、1名は全項目に5をつけ異常値と判断し除外)参加状況■アンケート方法・2021年12月に実施・参加者の主観的評価・各項目に対して参加前後の変化を5段階で評価■アンケート項目1.(集中力)参加前に比べて、注意が逸れた時に気づき現在に注意を戻すことができる2.(思考の観察)参加前に比べて、自分の思考に気づくようになった3.(感情の観察)参加前に比べて、自分の感情に気づくようになった4.(感情マネジメント)参加前に比べて、衝動的に反応する前に立ち止まれるようになった5.(ストレスマネジメント)参加前に比べて、ストレスな状態の時に自分自身を意図的に落ち着かせることができるようになった6.(自己受容)参加前に比べて、自己批判が減り、自分のことを受け入れられるようになった7.(コンパッション)参加前に比べて、家族や同僚が弱っている時、手伝ったり助けたりしようとするようになった8.(コミュニケーション)参加前に比べて、他人と関わる時、相手の感情に気づいていると感じるようになった9.(生きがい)参加前に比べて、有意義な人生を送っていると感じるようになった10.(楽観性)参加前に比べて、肯定的な感情経験をするようになった11.(優先順位)参加前に比べて、最も重要なことの優先順位をつけることができるようになった12.(睡眠)参加前に比べて、睡眠の質が改善した■アンケート結果参加者が参加前後で変化を感じた上位3項目は、「生きがい」「自己受容」「楽観性」となっております。次に「思考の観察」「感情の観察」と続きます。アンケート結果<1位「生きがい」>マインドフルネスの実践が自己認識を深め、自分にとって大切なことに気づいたり、生きる意味や目的が明らかになり、有意義な人生を送っていると感じられるようになった結果と考えられます。テーマトークでは、著書「夜と霧」を取り上げたり、生きがいに関わる問いかけや自分にとって大切なことに関わる問いかけを繰り返し行ったことが、自己認識を深めることにつながったと考えられます。<2位「自己受容」>自己受容は、自分自身をありのままに受け入れることであり、マインドフルネスの1つのテーマです。セルフコンパッションの実践で共通の人間性に気づいたり、自分自身への思いやりを届けることができるようになり自己受容が高まったと考えられます。<3位「楽観性」>楽観性はコロナ禍のような状況において大切な心のあり方です。テーマトークで、脳の傾向としてネガティビティバイアスがあることや物事の捉え方は1つではなく複数あることを伝えたり、ネガティブな感情の対処法に関わる実践により楽観性が高まったと考えられます。<4位「思考の観察」 5位「感情の観察」>思考の観察と感情の観察は、上位3項目を高める上で欠かせない心のスキルであり、集中瞑想や観察瞑想、ボディスキャンなどのマインドフルネスの実践の結果と考えられます。<最下位「睡眠」>睡眠が最下位なのは、朝行っているためと考えられます。■参加頻度参加者の中には、週1回のペースで参加する人もいれば、週5回参加する人もいます。参加頻度に応じた変化に対する影響を見てると、参加頻度が高いほど変化の度合いも大きいことが分かります。12項目中10項目において、週4回以上参加している人は、そうでない人に比べてより大きく変化を感じている結果となりました。両者の差が大きいのは、睡眠(Δ=0.89)、感情マネジメント(Δ=0.72)、ストレスマネジメント(Δ=0.67)、の項目となっています。参加頻度による比較■参加期間参加者の中には、1年以上参加している人もいれば、1ヶ月未満の人もいます。期間に応じた変化に対する影響を見てると、参加期間が長いほど変化の度合いも大きいことが分かります。12項目中10項目において、7ヶ月以上参加している人は、そうでない人に比べてより大きく変化を感じている結果となりました。両者の差が大きいのは、睡眠(Δ=0.73)、集中力(Δ=0.70)、感情マネジメント(Δ=0.68)、コミュニケーション(Δ=0.68)の項目となっています。参加期間による比較■考察本調査では、参加頻度が高いほど参加期間が長いほど、実践の効果があることが分かりました。週4回以上、6ヶ月以上でより顕著に変化が現れる結果となりました。同調査で、週3回以上、2ヶ月以上でも変化に差が表れている結果を得ておりますが、母数に偏りがあり信頼性が低いと判断したため結果を公表することを控えました。より保守的な観点から本データを調査結果として報告します。マインドフルネスの効果が現れるのには、個人差があることに留意する必要があります。筋トレと同様に、心のトレーニングで効果が得られるようになるまでには、相応の時間と頻度が求められます。逆に言えば、定期的に継続的にトレーニングを実践することで、効果が現れてくるということになります。神経可塑性が促されるプロセスによるものです。本調査結果は、これらのことを裏付ける結果となりました。本プログラムでは、様々な実践に取り組んだ結果、広範囲に渡って効果を確認することができました。集中瞑想は、集中力や自己受容、思考の観察、感情の観察に有効です。観察瞑想は、思考の観察や感情の観察、感情マネジメント、楽観性、自己受容、コミュニケーションに有効です。ボディスキャンは、ストレスマネジメントや感情マネジメント、コミュニケーションに有効です。セルフコンパッションは自己受容や楽観性、ストレスマネジメントに、コンパッションはストレスマネジメントやコンパッション、コミュニケーションにそれぞれ有効です。また、テーマトークでは、様々な話題にふれ、アンコンシャスバイアスやオートパイロットのような心の癖、習慣的、衝動的な反応、ネガティブな感情の対処方法などについて、解説をしました。これらの解説が、生きがいを見出すこと、楽観性を培うこと、ストレスマネジメント、コミュニケーションに寄与したと考えられます。■現在2022年1月より、目覚めのマインドフルネスは「Compassion for the Earth」に生まれ変わりました。「Compassion for the Earth」はチャリティイベントで、「瞑想をすることが社会貢献になる」試みであり、マインドフルネスとコンパッションの実践の場です。■「Compassion for the Earth」概要【日程】月曜~金曜 @6時50分~7時10分 土曜、日曜はお休みです。【内容】月曜日~木曜日はガイド付き瞑想です。金曜日はガイドなしの瞑想です。月に1回程度、質疑応答や気づきのシェアリングがあります。【全額寄付】本ウェビナーの参加費は全額、神奈川県秦野市近郊の自然保護活動や第一次産業の活動支援に寄付させていただきます。3-4ヶ月ごとにある程度資金がまとまり次第、寄付していきます。寄付先や資金使途については寄付者の皆さまにご報告いたします。【社会的意義】本イベントで参加者は、自分の心を調える時間を過ごすだけでなく、寄付を通じて、自然環境の保護や農の営みに関わる活動に参加することができます。マインドフルネスとコンパッションが、心の中の自分という種を育て、自分らしい花を咲かせ、本来の自分を取り戻すきっかけとなるように、本イベントに参加することが地球らしい自然を取り戻すきっかけになることを信じております。【金額】ご希望の金額でお申し込みくださいませ。現在、経済的に困難な状況の方は、無料でご参加いただけます。お気軽にメールにてお尋ねください。Mail: info@mindfulness-project.jp 【申込】 ■マインドフルネスプロジェクト( )「心でつながる社会」というビジョンを掲げ、科学的に有効性が確認されているマインドフルネスやエモーショナル・インテリジェンス(EI)の研修プログラムを提供している。リーダーシップやエンゲージメント、ストレスマネジメントなどの組織開発、人材育成プログラムを展開。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月20日「共にいる」心理サポートスペースは、心理カウンセラーのよろずつよし初の電子書籍『「マインドフルネスで効果を感じない人」が読む本』(税込900円)を2021年11月3日にAmazonのKindleストアにて発売しました。発売後、11月9日には、Amazon Kindleストアの売れ筋ランキング(他Kindle本、人文・思想及び心理学の各部門の売れ筋ランキング)無料トップ100で1位を獲得しました。この書籍では、今この瞬間と共にいて自分を受容する独自の方法を25年以上続けた著者が、自身の苦難を乗り越えてきた体験を基に、今この瞬間と共にいる方法により、自分の人生を受け容れ、楽しく自分らしい人生を生きる方法を解説しています。マインドフルネスであまり効果を感じていない方へ、今この瞬間にいるということの大切さのメッセージとなっています。Kindle本表紙画像【本書をすすめる理由】本書は、今この瞬間と共にいるということを、日々の生活の中で実践するために書かれたものです。マインドフルネスという言葉が、昨今、多くのメディア等で取り上げられています。Googleやインテルなど、欧米の有名企業が能力向上のトレーニングとしても取り入れています。マインドフルネスの意味は、「今、この瞬間を判断せずに、あるがままにいること」ということです。しかしながら、やってみても今一つよくわからない、効果を感じないという人がいるかもしれません。そんな方々のために、本書では、今この瞬間にいるための方法、今この瞬間にいるということはどういうことなのかを探求しています。現在は、新型コロナウイルスや温暖化による異常気象、地震など環境的なことにおいても、或いは日々の生活での人間関係の問題など社会活動においても、自分を苦しめるような出来事が、いつどこで起こるかわからない時代です。そのような状況下において、自分を自分らしく保っていられる方法の一つとしてマインドフルネスがあります。にもかかわらず、いざ実践してみて、マインドフルネスに効果を感じられない人の理由は、次にあげられることかもしれません。・そもそも今この瞬間にいるということはどのようなことなのか?よくわからない・マインドフルネスを頭で効果があるか判断してしまう・マインドフルネスのワークを、しなければならないという義務で行っている・現れている自分の体験に対して、もっと良い体験ができたのでは?と現状を受け容れることができない本書では、マインドフルネスという言葉に固執せず、「今この瞬間と共にいるということ」の大切さを解説しています。今この瞬間を生きることは、過去の記憶や未来への不安、心配に煩わされずに、毎日の生活をシンプルに心穏やかに生きることです。マインドフルネスに関心がある人だけでなく、すべての人が心穏やかに日々を生きるために、その方法を著者自身の体験を通して解説しています。【本書の特徴】(1)著者自身の体験により、今この瞬間と共にいる方法が示されている(2)マインドフルネスに効果を感じない人へ、そもそも今この瞬間と共にいることとは何かが示唆されている(3)従来の問題を解決するというやり方ではなく、問題と共にいることによって、人生の問題をシンプルに受け容れていく方法が示されている(4)自分の人生に現れてくる出来事を受け容れることにより、自分の人生の最高の専門家は、自分であるということを理解することが示されている【本の章立て】第一章 今この瞬間と共にいることの新たな発見・問題提起(社会活動上の問題に対して僕たちはどのように解決しているか?)・従来のアプローチとの違い(三次元的問題解決アプローチvs超時空的人生フローアプローチ)・いかにして今この瞬間にいるとわかるのか?(判断基準)・今ここと現れとは何か?第二章 今この瞬間と共にいる方法・純粋な気づきについて・人生フロー「今この瞬間と共にいる」ために欠かせない認識第三章 今この瞬間と共にいる方法の実践・気づきを実際の生活に取り入れる手順・著者自身の体験・真の問題解決とは?意識の二重構造で無意識のシーソー状態から抜け出す方法・たとえどんな事があっても、自分をみじめにさせない「共にいる自分観察アプローチ」の方法・「自分の人生の最高の専門家」の条件とは?【参照】「マインドフルネスで効果を感じない人」が読む本|よろずつよし|心理学|Kindleストア|Amazon 【著者プロフィール】よろずつよし 心理カウンセラー小学校から高校まで野球一筋。高校野球部の上下関係の厳しさ理不尽さに嫌気がさし、別の方向に進むが見つからず、自己探求のマーヤの中で迷う。気が弱く、言い返せず、周囲と馴染めず、厭世的になったが、大学生で、呼吸法に出会う。その後、サラリーマン生活となるが、ブラック企業等での理不尽な境遇やパニック症状を乗り越えた経験から、「しなければならないことは何もない。自分の人生の最高の専門家は自分自身」という考え方にたどり着く。様々な心理療法や精神世界の手法を学び、今この瞬間と共にいるというノンデュアル(非二元)の方法を基に独自のワークと、すべての出来事はOKであるという人生フローの考え方で心理サポートを行う。【本書に関する対談動画】 「マインドフルネスの効果的活用法 ~真に今この瞬間を生きるために~」行動心理コンサルタント 鶴田豊和氏ゲスト:心理カウンセラー よろずつよしFacebookライブ画像【お客様からのお問い合わせ先】「共にいる」心理サポートスペースURL : TEL : 090-9640-4263E-MAIL: tomoniiru153@gmail.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月01日David Treleavern氏を招いてInternational Mindfulness Center Japanがトラウマ・センシティブ・マインドフルネスの第一人者であるDavid Treleavern氏を招いたウェビナーを2021年12月5日(日)13:00-15:00に開催します。International Mindfulness Center Japanは、日本国内おける科学的エビデンスに基づくマインドフルネスの普及のために設立された団体です。危険性を最小限にウェビナーでは、近年注目のマインドフルネスを実践する中で、指導者が側がどのようにトラウマに苦しんでいる人に配慮し、最善のケアを行うことができるのか、最新の実証研究に基づいて紹介します。強力な利点を活用学校や心理療法の現場でもマインドフルネスが活用される中、新たな研究では、マインドフルネスの介入がトラウマ生存者に悪影響を及ぼす可能性も示唆されています。ウェビナー瞑想がトラウマ経験者の調節障害を引き起こすメカニズムや、トラウマ性ストレスの症状を認識する準備、最新の実証的研究について知り、より有効的にマインドフルネスを活用し実践に役立てる内容です。(画像はプレスリリースより)【参考】※International Mindfulness Center Japan公式HP
2021年11月24日福岡・天神で開催 女性のためのセミナー9月25日(土)、福岡県福岡市中央区渡辺通にある「学びのカフェ天神」で、セミナー『マインドフルネス「瞑想」 ~自分の心を“今ここ”に戻し、自分自身の静かな中心を見出しましょう~』が開催される。受講料は1,000円となっている。講師はヨガフェスタ横浜講師で、ホテルルートイングランティアヨガ講師、心のアドバイザー、大牟田市にて「和Yoga」を主宰している長谷川恭子氏である。「学びのカフェ天神」では、自分を磨きたい、自分らしく働きたいという女性の学びの場としてセミナーを開催。また、セミナーカードが8,000円で販売され、このカードがあれば、1講座1,000円のセミナーを10回受講できる。洞察力・直観力・創造力も高めるマインドフルネス現代社会では、時間に追われ、休息するべき時間でも、つい仕事や家事のことを考えてしまったり、わざわざ探さなくてもいい情報を求めてしまったりする。頭の中では喧噪状態が続き、過去や未来のこと、不安感などのネガティブな感情、他者からの評価などが頭を駆け巡ることになる。時には力を抜き、自分の外にあるものの力や支えを借り、自分自身をゆるす時間も必要なのである。マインドフルネスは「“今ここ”にただ集中している心の在り方」であり、自分の力を最大限に発揮でき、自分の中に幸せを見つけ出し、幸せをつかめる状態のことである。セミナーでは、ストレス解消、心の充実、快眠などの効果が期待できるマインドフルネスを身につけることができる。日時: 9月25日(土) 14:00~15:20場所: 渡辺地所福岡駅前ビル9階(天神ロフト横)福岡県福岡市中央区渡辺通4-9-20費用: 1,000円(学びのカフェ天神のサイトより引用)(画像は学びのカフェ天神のサイトより)【参考】※マインドフルネス「瞑想」 ~自分の心を“今ここ”に戻し、自分自身の静かな中心を見出しましょう~ - 学びのカフェ天神 -福岡/天神セミナー
2021年09月09日「瞑想」 で自分自身の静かな中心を見出そう5月22日、福岡市中央区で、セミナー『マインドフルネス「瞑想」 ~自分の心を“今ここ”に戻し、自分自身の静かな中心を見出しましょう~』が開催される。会場は自分磨きや自分らしく働きたい女性を応援する学びの場「学びのカフェ天神」。講師はヨガフェスタ横浜講師で、ホテルルートイングランティアヨガ講師、心のアドバイザー、「和Yoga」主宰の長谷川恭子氏であり、受講料は1,000円となっている。休むことを自分に100%許すひととき仕事にプライベートに、何かと忙しい現代社会では、あらゆる方向からの情報があふれかえり、穏やかな気持ちでいるつもりでも、知らず知らずのうちに頭の中で考えごとをしてしまいがちである。考えてもどうにもならないことから離れ、時には脳を休ませる必要がある。この日のセミナーでは、「“今ここ”にただ集中している心の在り方」であるマインドフルネスを身につけることができる。歯を食いしばるのではなく、力を抜いて、身をゆだね、自分の外にある支えや力を借りる練習を行い、休むことを自分に100%許すひとときを過ごすことができる。日時: 5月22日(土) 14:00~15:20場所: 渡辺地所福岡駅前ビル9階(天神ロフト横)福岡県福岡市中央区渡辺通4-9-20費用: 1,000円(学びのカフェ天神のサイトより引用)(画像は学びのカフェ天神のサイトより)【参考】※マインドフルネス「瞑想」 ~自分の心を“今ここ”に戻し、自分自身の静かな中心を見出しましょう~ - 学びのカフェ天神 -福岡/天神セミナー
2021年05月12日音声で学ぶ瞑想法瞑想・マインドフルネスアプリ「Relook」が、現役の住職で精神科医でもある川野泰周氏の協力によりRelook瞑想オールスタープロジェクトの第2弾をリリースします。Relookは現代人の多くが抱える不眠やメンタルバランスの乱れを改善するため、音声ナレーションを使ったガイドで瞑想・マインドフルネスについて学ぶという、新しいアプローチのアプリケーションです。目的別に300種類以上の瞑想コンテンツを、医師の協力のもと制作しています。クラブハウスでの公開対談もRelook瞑想オールスタープロジェクトの第2弾は、同アプリの有料コンテンツの1つとして新たらしくリリースされるものです。「精神科医の禅僧が教える 心と体の休め方」を題材に毎日1回10~15分間の音声ガイドで瞑想やマインドフルネスの方法解説するだけでなく、瞑想・マインドフルネスの歴史についても学ぶことができます。日々の暮らしにマインドフルネスを取り入れ、1日10分でも心と体にゆっくりと向き合うことで、自分や他者を労い、慈しむ心を育むコンテンツです。同プログラムの公開を記念した川野泰周氏とRelook代表によるオンライン対談が3月27日(土)20時にクラブハウスにて開催されます。(画像はプレスリリースより)【参考】※「Relook」公式メディア
2021年03月14日40代半ばに入り、不安、体の痛み、不眠などさまざまなストレスが原因と思われる心身の不調に悩まされていました。病院に行かずに自分で対処できるのではないかと考え、マインドフルネスのメソッドを毎日の生活に取り入れてみました。マインドフルネスとの出合いは1冊の本私は45歳のときに、部下の採用基準のなかに感情を理解し問題解決に生かす「エモーショナルインテリジェンス(感情知能) 」を取り入れたいと考えていました。関連の書籍を調べるうちに、マインドフルネス手法を活用した人材開発プログラムを開発したGoogle社の『サーチ・インサイド・ユアセルフ』という本に出合いました。それは私自身が体の不調を自覚しており、どうしても陥ってしまう負の感情や考え方をいかにしてコントロールするか、ストレスをどう低減するかと、さまざまな方法を実践していたときでした。これまでヨガやジョギングなど、体を動かすことは積極的にしてきましたが、マインドフルネスという一見スピリチュアルな気がする言葉は、実は脳科学研究に基づいた科学的手法であり、うつ病などの治療にも使われていることをこの本により初めて知りました。毎朝マインドフルネスで頭を空っぽに不調の解消のために毎朝軽くヨガをおこなってから、マインドフルネスの瞑想方法を紹介したYouTubeビデオを流しながら、10~15分ほど横になって瞑想をおこないました。このビデオでは、音声指示に従い呼吸や体に注意を向けていく訓練をします。途中で話しかけられたりして、最初はビデオの指示に集中することが難しかったので家族にも協力してもらい、集中できるように早朝、家の屋上でおこないました。マインドフルネスのビデオはさまざまな種類があるのですが、前述のビデオを選んだ決め手はインストラクターの声が耳に心地良いこと、そしてその内容や指示が理解しやすいことなどです。その結果、続けて2週間ほどでマインドフルネス瞑想中は、何も考えない「現在の呼吸をする自分」に集中した状態を作り出すことができるようになりました。そして、次第に仕事前に感じていた緊張や不安などが減り、目の前の一つひとつの仕事に取り組む集中力も高まっていきました。いろいろな方法を試してみると朝おこなうマインドフルネス瞑想が生活に定着し、効果を実感していくうちに、夜も頭をスッキリさせてから寝たほうが良いだろうと考え、夜寝る前にも試してみました。けれど夜に瞑想をすると途中で眠ってしまうことが多く、リラックスはできても「何も考えない脳」を作り出すマインドフルネス訓練の効果があったかどうかがわかりませんでした。そこで試してみたのが、食べることに意識を集中する「マインドフルネス・イーティング(食べる瞑想)」や「マインドフルネス・ウォーキング(歩く瞑想)」です。食べる瞑想により、昼間簡単に済ませていたランチを、「意識して選ぶ、集中して噛む、飲み込む、味わう」ようになり、これまでよりも体の中に入れる物と入れ方(内容、時間、量)を考えながら食事をするようになりました。歩く瞑想は、帰宅後の夕方や週末の朝に、自然の中で周囲の景色を見ながら一歩一歩に集中しておこないました。これは歩くという有酸素運動と、マインドフルネス瞑想が同時にできる一石二鳥のメリットがあります。続けてみると頭がスッキリとして運動にもなり、心や気分も良くなるなど効果がハッキリ感じられます。まとめマインドフルネスは、常に悪いほうに考えてばかりの私の脳をリラックスさせることができただけでなく、学校でマインドフルネスやヨガの訓練を受ける機会のある子どもたちにも効果があったようです。最近わが家では、家の中で喧嘩や言い合いが始まったら、双方が離れて大きく呼吸を5回してみることをルールにしているのですが、怒りや不安などの感情を理解し、家族がお互いに思いやりの感情が持てるようになりつつあるのではないかと思います。コロナ禍による新しい生活様式のなかでも、自己の感情をコントロールしたり、相手への思いやりを持ち続けることは大切だと感じています。今後もマインドフルネスを日常のさまざまな場面に取り入れていきたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2021年01月10日突然やってくるフラッシュバック。心のざわつきをどうにかして年相応に穏やかにしたいと悩んでいました。過去への後悔と未来の不安に心を占領されがちなら、マインドフルネスが良いと聞き、実際に試してみた体験談です。フラッシュバックに悩まされて子どものころから落ち着きがない性格だった私。三つ子の魂百までとはよく言ったもので、今でもどーんと構えるということが苦手です。何か生活に異変があると、すぐに浮足立ってしまうのです。そんな私が、アラフォーになってまでよく悩まされているのが、昔の嫌な思い出のフラッシュバック。といっても、たいしたトラウマではなく、あのときあんなこと言わなければよかっただの、もっとこうすればよかっただの、問題としては小さなこと。しかし、思い出すとじっとしていられないような恥ずかしさと後悔に身悶えしてしまうのです。こんな話をふと昔の同僚である友人にしてみたら、「私も経験ある」と同意してくれました。そして、彼女が言ったのです。「私はマインドフルネスを取り入れてから、心が落ち着くようになったわ」と。「今ここ」を意識するマインドフルネスマインドフルネスは、「今」「この瞬間」を大切にする生き方のこと。マインドフルネスの実践方法としての瞑想は、世界中の名だたるIT企業などで取り入れられています。私はビジネスパーソン向けの手段かと思っていたのですが、友人いわく誰でも気軽にできるとのことでした。友人の説明は非常にシンプルでした。私たちは今この瞬間を生きているときも、大半は過去や未来のことを考えており、特に過去の失敗や未来の不安に心を奪われがち。その状態を脱し、「今ここ」に意識を向ける状態に自分を保つことが「マインドフルネス」なのだと。私は「『今ここ』に意識を向けたら、心のざわざわが落ち着くの?」と尋ねました。すると、マインドフルネスのための瞑想は心と脳の筋トレのようなもので、続けるうちにフラッシュバックが来ても、すぐに平静な自分を取り戻すことができるようになると言うのです。アラフォーらしい落ち着いた心の在り方を求めていた私には、とてもすてきに思えました。フラッシュバックに落ち着いて対応できたマインドフルネスに興味を持った私は『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方すき間時間で始めるマインドフルネス』(文響社)という本を読み、まずは瞑想の3ステップを実践してみました。足裏を付け、背筋を伸ばして椅子に座り、目を閉じる(半眼でも良い)息を吸いながら「今息を吸っている」と考える息を吐くときに「息を吐いている」と考える瞑想中、雑念が浮かんで来たら「今ここ」と唱えて意識を今に戻す、雑念が浮かぶのは悪いことなどという判断を手放すことが重要、5~10分から始めると良いなどと書いてありました。実際に瞑想をおこなってみると、案外5分が長く、たまっている仕事や家事のことが頭を占領しそうになります。そのたびに「今ここ」と唱えて目を閉じました。マインドフルネスとしてはうまくいっているのか正直わかりませんでしたが、深呼吸して座るというのは生活のいい区切りになるので、1週間ほど続けていました。そんなある夜、食器を洗っているときにフラッシュバックがやってきたのです。「やだやだ!」と乱暴に首を振りかけて思い出しました、そう、今こそ「今ここ」に戻るとき……! 一呼吸おいて「今ここ」と唱え、瞑想のときの気持ちを思い出しながら、食器を丁寧に洗い続けました。判断を手放すのが大切だとわかっていましたが、今までと違って大人の対応ができたと心のうちでニンマリしたのでした。まとめマインドフルネスの定義を正しくとらえてじょうずに活用できているかはわかりません。しかし、心が乱れたときにさっとマインドフルネスな視座を持ち出せれば、そもそも恥ずかしさで身悶えるような言動をしないで済むのだと思っています。普段からマインドフルネスを意識していれば、たしかに生活に効果は現れてくるのだろうと解決の糸口をつかんだ気持ちでした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2020年10月29日日常の空き時間に“今に集中する”マインドフルネスを試してみて。感情や雑念に流されない、平穏な気持ちを取り戻せる。心を落ち着かせて、脳を休める方法。「マインドフルネスは“今に集中”するためのトレーニングです。心が落ち着かせ、脳を休める方法ともいえます」と、日本でメソッドの紹介を行う、荻野淳也さん。たとえば、何か物事に取り組もうとしたとき、それに反してさまざまな感情や雑念が湧くことがあるが、まさにそれが今に集中できない状態。感情や思考がとっ散らかっているため、ストレスの原因となり、心を疲弊させるという。「そんな心のざわつきを、“今この瞬間”に注意を向けてクリアな状態にするのがマインドフルネス。自分の内面で起きていることに気づく力が養われるため、一時的な感情や雑念に流されることが少なくなります」いろいろなトレーニング法があるが、今回は一日中、すき間時間に簡単に行えるものを紹介。「長時間行うより、毎日短時間で行うことが大切。続けると集中力が高まり感情をコントロールできるようになるので、穏やかな気持ちが保てるようになります」マインドフルネス基本の瞑想。椅子に腰掛けて骨盤を立て、脚は組まずに地面に足裏がついていることを意識して座る。背骨の一本一本がまっすぐスッと伸びるイメージで、背筋を伸ばし、肩を3~4回回して胸を開く。両手を膝の上にのせる。目を閉じるか半眼にしてゆったり構える。呼吸は鼻から吸って鼻から吐き出し、吸うときにお腹が膨らみ、吐くときにお腹が凹む腹式呼吸でゆったり行う。マインドフルネスの基本瞑想がこちら。毎日5~10分、3週間ほど続けると変化が感じられるという。今回紹介する、すき間マインドフルネスとともに試してみて。【朝/起床後】朝起きたら「今から始めるよ!」と自分にスイッチを入れるために、朝一番の“チェックインの合図”を行う。朝の慌ただしさに流されないように、一日の始まりを強く意識する自分だけの“チェックインの合図”を行おう。伸びをする、窓を開けるなど、何でもOK。植物を育てて毎日水やりをする。余裕がなくなると周囲に目を向けることが難しくなる。ゆとりを保つために、植物を育てるのはおすすめ。その際、土や葉、芽や蕾の状態などもじっくり観察。洗顔は洗うことだけに集中する。洗顔時は洗うことだけに集中し、洗顔料を泡立てたり、お湯で洗い流す心地いい感覚に意識を向けて。「この後をしなくちゃ」と、次の行動は考えないように。天気予報ではなく、空の様子から天気を感じる。外の空気を吸って空を見上げ、自分の体で天気を感じ取ってみて。雲の形や空気の湿り気、風の流れなど、五感をフル活用すると自分の体の感覚にも敏感になれる。花の香りをたどりながら散歩する。忙しいと視野が狭くなり、日常の些細な変化に気づけなくなる。散歩中、道端の木々や花の香りに意識を向けて。かすかな自然の匂いに五感も研ぎすまされていく。朝/通勤時信号待ちの間、深くゆったりした呼吸を1回だけ行う。信号待ちのわずかな時間も、マインドフルネスのプチ瞑想が行えるチャンス。1回だけでもいいので、鼻から吸って鼻から吐く呼吸を深くゆっくり行おう。通勤電車やバスに乗っている間、つり革が揺れる音に耳を傾ける。イライラしがちな満員電車やバス。つり革が揺れる音など、普段気に留めないものに注意を向けると気持ちが切り替わり、負の感情から意識を切り離せる。出社後~勤務中エレベーターの中で、呼吸の数を数える。エレベーターの中は、沈黙を保てる場所。目的階に着くまでの時間、自分の呼吸の数を数えて落ち着きを取り戻そう。限られた短い時間だからこそ、集中力も高まる。メールを送る前に深呼吸する。イライラしているとメールも感情的な文章を送りがち。送信する前に一度呼吸を深める習慣をつけておくと、気持ちのリセットにもなり一石二鳥。ドアの開け閉めは両手でする。何気ない行動も丁寧に行うと、心のありようが変わる。ドアの開け閉めは片手でなく、両手を使って。応用編として、相手に物を渡すときに両手で行うのもよい。待ち時間は「神様がくれた貴重なすき間時間」だと思う。仕事相手からのリスケやドタキャンで生まれた突然の空き時間。イライラするのでなく、「神様がくれた心を整える時間」と発想を変えて、今やるべき作業に集中。荻野淳也さん一社マインドフルリーダーシップインスティテュート代表理事。マインドフルリーダーシップ、コーチングなどを軸に企業支援や講演会を行う。著書に『がんばりすぎない休み方』など。※『anan』2020年9月9日号より。イラスト・山中玲奈取材、文・小沢緑子(by anan編集部)
2020年09月05日梅雨入り宣言はもうすぐですが、日に日に湿気が強くなりムシムシした日が増えてきました。それにつれて、「なんだか、気分が上がらない」「憂うつで、やる気が出ない」という人もいるのではないでしょうか。実は、梅雨どきは憂うつになりやすいのです。今回は、精神科医で心を平安に保つ「マインドフルネス」の著書が多数ある藤井英雄先生に、梅雨どきの憂うつ気分を避ける方法を教えていただきます。文・藤井英雄梅雨どきに憂うつになりやすい理由は?©Antonio Guillem / Shutterstockこの記事を書いている時点では、2020年の東京地方の入梅は6月10日~11日だそうです。沖縄と奄美、九州南部と四国はすでに梅雨入りしました。この時期、心身の不調に悩む人が多いのではないでしょうか? 頭痛、肩こり、神経痛などの身体症状とともに、「なんとなく気分がすぐれない」、「ユウウツだ」、「眠れない」といった方が多く外来を訪れます。この時期、うつに悩む人が多くなるのはなぜでしょう?低気圧+湿度が高いという気象条件等により、自律神経が乱れることが知られています。心身一如といって、心と身体は密接に関係していますから、身体(自律神経)が乱れれば心もまた乱れてしまうという事なんでしょう。また、梅雨時期には日照時間が減少することも、うつの原因として重要と考えます。日照時間が減るとうつになる傾向があるとの研究があります。雨が降るので外出がおっくうになり、さらに今はコロナのために外出をひかえることで、より太陽の光をあびる時間が減ってしまいます。幸せホルモンを自分で出す方法朝の早い時間に太陽の光をあびて脳のセロトニンスイッチを入れることは、うつを予防するうえでも夜間の良眠のためにもとても重要と言えるでしょう。セロトニンとは別名幸せホルモンともいわれている脳内ホルモンです。セロトニンの減少は、うつの原因として重要視されており、うつ病の治療でもセロトニンを増やす効果がある薬が使われているくらいです。その観点から私がお勧めしているのは朝の散歩です。夜明けから朝の7時くらいまでの間に外に出て、日の光を浴びながら30分ほど散歩をするとセロトニンの分泌が増加するのです。雨の時はどうしましょう? たとえ曇りや雨でも外光を取り込むことで、セロトニンスイッチを入れるだけの十分な光を浴びることができると言われています。もしも散歩ができない時は? カーテンと窓を開けて日の光を浴びるだけでも効果はあります。逆に夜遅くまでスマホやパソコン、蛍光灯の光を浴びていると眠れなくなるので注意が必要です。夜は早めに電気を消して暗くし、眠るようにしましょう。「今、ここ」に集中することで変わる!もう一つ大切なことが考え方の癖です。心配事があると、ついそのことばかりを考えがちです。頭の中が心配事でいっぱいになっていれば、せっかくの朝の散歩も台無しです。たとえ雨でも「今、ここ」の散歩を楽しむことで、梅雨の時期に多くなるうつ病を防ぎましょう。なお、散歩にかぎらず「今、ここ」でしていることを楽しむことは『マインドフルネス』と言ってメンタルヘルスの極意でもあります。「今、ここ」に集中することで、自分のネガティブ思考を客観視して手放し、ネガティブ感情を癒すとても素晴らしいツールです。たとえば心が「今、ここ」を離れてしまうと、散歩をしているのに「雨が降って憂鬱だなあ」とか「あの案件はうまくいかないかも」などとつい考えて憂うつになってしまいます。そんな時は心を「今、ここ」に結び付けるために、自分は「雨が降って憂鬱だと考えている」「あの案件はうまくいかないかもと心配している」などと、自分で自分に実況中継しましょう。すると、心配事を客観視して、一歩引いた冷静さを取り戻すことができます。するとほっと一息ついて「今、ここ」の散歩を楽しむゆとりも出てくるでしょう。それがマインドフルネスの効果です。つい憂うつになりがちな梅雨ですが、太陽とマインドフルネスのパワーで心の健康を取り戻しましょう。©Antonio Guillem / Shutterstock©ESB Professional / ShutterstockInfromation著者プロフィール藤井英雄(ふじい・ひでお)心のトリセツ研究所・精神科医/医学博士。マインドフルネス歴25年の実践を通じてネガティブ思考を克服した自らの経験をもとに指導を開始。わかりやすい指導には定評がある。マインドフルネスとメンタルヘルスに関する著書多数。
2020年06月10日現代人は心身ともに疲れている!出典:byBirthつねに忙しく過ごしている現代人は、心身ともにお疲れ気味です。仕事だけでなく、プライベートでもつねにマルチタスクになっていませんか?自分では意識していなくても、同時に複数のことを考えたり、複数のことを処理したりしていることが多いものです。すると「脳」は疲れ果て、ストレスでいっぱいになってしまうことも。そのため、時には心も体も休めることが大切です。そこで今回は、疲労やストレスを緩和してくれる「マインドフルネス」についてご紹介します。マインドフルネスは短時間でも比較的簡単にできるので、身につけておけば毎日をハッピーに過ごすことができるでしょう!「マインドフルネス」とは今この瞬間に集中すること出典:byBirthマインドフルネスとは、五感を研ぎ澄まして「今この瞬間に集中する」ことです。子どもの頃は、目の前の遊びや楽しいことだけに夢中になります。しかし、大人になるにつれて脳が発達してくると、様々なことを複雑にからめ合って考えてしまうようになります。すると脳がキャパオーバーになり、大きなストレスを抱えてしまうことになるのです。それを改善してくれるのが、「マインドフルネス」です。今この瞬間だけに集中することで、余計なことを考えなくなり、物事をシンプルにとらえやすくなります。すると脳の負担が軽減され、目の前の作業に集中することで効率もアップ。心も体もハッピーになります。そのためには、いつでもどこでもマインドフルネスの状態をつくれるようになることが大切です。マインドフルネスにはいくつかありますが、たとえば目の前の食べ物に集中する「マインドフルネスイーティング」や、自分の体の感覚に意識を向ける「マインドフルネス瞑想」などがあります。世界的に有名な大企業でも採用され、社員に実践させていることで話題になりました。そのため、健康意識の高い人たちの間で注目を集めています。「今」に集中すると脳が休まってイライラ解消!出典:byBirth「今に集中する」と聞くと、集中力が必要なので「かえって脳が疲れてしまうのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、マインドフルネスには脳を休める効果があります。マルチタスクを抱えていると、一度に色々なことを考えて焦ったり、不安になったりしがちです。作業だけに集中できれば良いのですが、頭の中が雑念でいっぱいになると、疲労やストレスがたまりやすくなってしまうのです。疲労の大部分を占めるのが「脳疲労」だと言われているため、マインドフルネスで脳疲労を回復すれば心身ともにハッピーになり、イライラ解消にも役立ちます。マインドフルネスでは、今に集中することで余計な情報を排除し、好きや嫌いなどの判断を一切しないニュートラルな状態をつくります。今をありのままに感じることで自分や状況を受け入れ、冷静で安定した精神を取りもどすことができるのです。五感を研ぎ澄ます「マインドフルネス瞑想」のやり方今回は、五感を研ぎ澄ます「マインドフルネス瞑想」のやり方についてご紹介します。毎朝のルーティンにしても良いですし、仕事の合間など雑念がわいたときに実行することもできます。では、早速やってみましょう。リラックスして今に意識を向けるマインドフルネス瞑想は、できるだけ静かなリラックスできる環境で行うことが大切です。5分でも良いので、一人になれる場所で行いましょう。出典:byBirth床かイスに座った状態で、背すじを伸ばします。肩の力を抜き、リラックスしましょう。できれば目を閉じて、ゆっくりと深い呼吸をくり返します。自分の呼吸を感じるのはもちろん、聞こえてくる音や匂い、肌に感じる空気の感触などにも意識を向けてみましょう。今この瞬間、ただ自分がここに存在することを感じます。雑念がわいてきたら「今、雑念がある」と素直に受け入れ、ふたたび呼吸に意識を向けていきましょう。リラックスするためには、副交感神経を優位にする「腹式呼吸」がおすすめ。呼吸するたびにお腹がふくらんだり、へこんだりする感覚に意識を向けてみましょう。目に見えるものをありのまま観察する出典:byBirth目を閉じなくても、マインドフルネス瞑想をすることができます。何か1つをじっと見つめ、それをありのまま観察します。好きや嫌いの感情を排除し、ありのままに観察するのです。これは、人間関係にも応用できますね。人には必ず好き嫌いがあるものですが、先入観を持って見てしまうと見誤ってしまうことも少なくありません。先入観を持たずにありのまま観察するクセをつければ、意外な良さや感動が生まれてくることもあります。五感をフル稼働させて、ありのままを感じましょう。マインドフルネスでハッピーライフを!マインドフルネスの効果とやり方についてご紹介しました。マルチタスクが日常化している現代人には、マインドフルネス瞑想は必要な習慣といえるでしょう。疲れやストレスがたまると、ついイライラしてしまうことも多いですよね。そんなときは、一旦心をニュートラルにするためにも、マインドフルネス瞑想を試してみてください。心も体もハッピーになり、毎日が楽しくなっていくこと間違いなしですよ!
2020年06月09日新型コロナウイルス蔓延の犯人探しに、先進国と中国が対立したり、フェイクニュースで魔女狩りが始まったり。その根本にあるのは、命と経済の両方が守られた安心して暮らせる場所を求めている私たちの気持ち。本当は誰かを批判したり、奪ったり蹴落としたりしたいわけではありません。では、安心や信頼ができる未来創りに必要なものは? そこでは「感謝」の心が鍵を握ります。シンガポールで行われた「感謝」についての最新研究結果と、ベストセラー本『GIVE & TAKE』のメッセージを、望み通りの新しい時代をデザインする私たちに送ります。文・土居彩【マック・マインドフルネス時代の瞑想探し。「魂ナビ」が欲しい!】vol. 36先が見えない未来は、自分でデザインすればいい。先が見えない未来にどう向き合えばいい?これに対する「パソコンの父」こと天才計算機科学者のアラン・ケイの答えは、「未来を予測するのに一番いい方法は、それを発明すること」。つまり先がわからないなら、自分でそれを願いどおりにデザインすればいいということ。確かにパンデミックの先にある未来は、今私たちの決断で創られます。それはテクノ主義的な監視国家で発言の自由や安全が奪われる可能性も、また今回の台湾政府のマスク買いと分配の事例のように、情報が適切に管理されることで命や安全が守られていく可能性もあります。その方向性を決めるのが、私たちの意図や意識の力。「仏陀のナイフのたとえ話」というものがあります。ある人がナイフで人を刺して、その人を殺してしまいました。この同じ行動と結果のなかで、2つのパターンがあります。ひとつは、「奪おう」という意識で人を刺して殺したという強盗の話。もうひとつは、「救おう」という意識で開腹手術した結果、患者が亡くなった医師です。仏教の縁起では行為や結果が同じでも、意図が異なれば、全く異なる宿命を背負うことになるといいます。感謝が安心できる未来創りのコンパスになる。それなら、“奪う、奪われる”という意識がベースの「不安」「不信」「不幸」「欠乏」ではなく、“与える、与えられる”が根本の「安心」「信頼」「幸せ」「豊かさ」にチャンネルを合わせて、未来を創っていきたいですよね。そのコンパスとなる感情が「感謝の心」です。「感謝」とは、“感”という漢字が入っているように、心にありがたく”感じる”こと。頭で考えるだけではなく、胸がポッと温かくなったり、と感じることが大切です。体感することで心が開き、現実の経験として実感されていくからです。感謝が妨害したい気持ちを鎮め、協力の心を育んだという、シンガポール国立大学の新しい研究結果があります(1)。実験の参加者は、A地点からB地点までなるべく早く着く必要があるゲームをして、競争相手に勝つために阻止するか、協力するのかを選びました。このゲーム前に、参加者の何人かは感謝した出来事について書くように言われました。他の人たちはその代わりに、喜びを感じたこと、または特に感情を抱かない日課について書きました。感謝を感じると、人は協力的に。感謝の気持ちを綴った人たちは、喜びや日課について書いた参加者に比べて、競争相手の邪魔をしませんでした。実験をさらにアメリカ人参加者を使って深めたところ、感謝の気持ちを感じた参加者はそうでない人に比べてゲームで負けたあとでも、対戦者が賞金を手にするための手がかりを協力して与えたといいます。気前のよい与え手になったのです。実験では、感謝の心が共感力を育み、利己的な気持ちを緩めてくれることがわかりました。「情けは人のためならず」と、与えたものは自分に返ってくるというのが、ベストセラー本『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』のアダム・グラント博士です(2)。博士は、まず先に贈れる「ギバー(与える人)」こそが、成功する時代だといいます。一方で「テイカー(奪う人)」の餌食になって、燃え尽いて、奈落の底に落ちてしまうのも「ギバー(与える人)」。そこで、利用されるだけで終わってしまう「損するいい人」にならないために、博士が重視するのは一歩先を見て未来をデザインすること。それは、「安心」「信頼」という現実を創るために、相手の利益を理解して少し損をしても手を貸す視点を持つことです。例えば仕事を、犠牲的に身を捧げる場所としてではなく、スキルを身につけるための経験の場として捉えたら、雇用主にも自分にも有利な状況になります。例えば“世界一美味しいお茶を淹れるお茶汲み”など、素晴らしいスキルだと思います。お茶を習う授業料もかかりません。お金は使うと無くなりますが、学んだ経験は一生もの。状況や行為は同じでもこのように意識が変われば、体験も創造する未来も変わります。私たちがスイッチさえ入れたら、「安心」「信頼」に向かう未来は叶えられます。土居彩©福元卓也(Botanic Green)編集者。東京の薪割り暮らしをイラストとともに綴るブログ『東京マキワリ日記、ときどき山伏つき。』。株式会社マガジンハウスに14年間勤務し、anan編集部に所属。退職後に渡米しカリフォルニア大学バークレー校心理学部ダチャー・ケトナー博士の研究室で学ぶ。その後2年間のハウスフリー生活を行って、ウパヤ禅センターやタサハラ禅センター、エサレン研究所などで暮らす。現在は帰国し、棚橋一晃氏の著書『Painting Peace(平和を描く)』『Heart Sutra(般若心経 総合的ガイド)』(共にシャンバラ社)、小田まゆみ氏の『Sarasvati’s Gift』(シャンバラ社)を翻訳中。冷え性のコーヒー好き、グルテンアレルギー気味の焼き菓子ラバーです。参考1.Eri Sasaki,Lile Jia,Heng Yin Lwa &Mei Ting Goh(2020). Gratitude inhibits competitive behaviour in threatening interactions. Journal of Cognition and Emotion. アダム・グラント著/楠木建監訳『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』(三笠書房)
2020年05月15日みんなで協力して家にこもるSTAY HOME期間が延長されました。最適な行動を取るために、今は自分と向き合って心や体のメッセージを感じながら、自分軸をしっかりさせる大切な時間。毎日のニュースやSNSで現状を把握することは大切ですが、それに振り回されすぎると、心のバランスも意識の方向性も崩れます。そこで今回は、非日常的な世界の中で心がスッと整い、本質を見抜く力を養ってくれる3冊の本&絵本をそのメッセージとともにご紹介します。文・土居彩【マック・マインドフルネス時代の瞑想探し。「魂ナビ」が欲しい!】vol. 35マインドフルネスを欧米に広めた禅僧のティク・ナット・ハン師は、私たちが消費したものが私たちを形作っていくと言います。それは食べたものが私たちの血となり肉となるように、目にしたもの、読んだ情報も私たちの意識の奥深くに沈み、私たちを作るということです。そこで取り入れたり、発信する情報も「何が自分の栄養になるのか」と深く意識しながら、できるだけ力や喜びになっていくものと関わりましょう。自分に対して健やかな栄養を与えることは、自分だけではなく全ての人の栄養にもなるというのは、心理学者ユングが考える集合的意識という考えです。例えば、長野県で出土した縄文時代中期の土偶「縄文のヴィーナス」とシュメールの女神「イシュタル」像の姿は大変似ています。遠く離れた地で文化交流もなかったような時代に、人々がこのような女神のイメージを共有していたことは、民族や国、文化の境界線も超えて、私たち全員がアクセスできる共有の無意識、考え方や行動様式があるという現れです。つまり、集合的無意識の健康な種に水をやるような、心の栄養になる情報を取り入れることは、自分の心を整えるだけではなく、全体の心を整えるためにもとても大切なこと。それは私たちがパニックに陥らず、自分と社会全体の幸せに繋がります。そんなふうに心を整え、豊かな気持ちを感じさせてくれる3冊の本とその中の言葉が以下です。1冊目 『まがったキュウリ』戦争、娘は自殺、妻は滅多刺しに。アメリカに禅を伝えた激動の一生。あなたたちが特殊なもの、頼りにできると考えられる何かに依存する限り、独力で進んで行く十分な強さは持ち得ないでしょう。あなたたちは自分の道を見つけ出すことは不可能です。それ故、まず自分を知りいかなる標識も情報もなしに生きる強さを持たねばなりません——これが最も重要な点です。そこには真実があるとあなたたちは言います。しかしたくさんの真実があり得るのです。問題は、どの道をいくべきか、ということではありません。もし一つの方向に行くことだけを心がけ、あるいは常に標識に依存するならば、自分自身の道を見つけられないでしょう。最良の方法は、種々の標識を読みとる目を持つことです。ー『まがったキュウリ 鈴木俊隆の生涯と禅の教え』ディヴィッド・チャドウィック著 浅岡定義訳 藤田一照完訳(サンガ)より昨日までの考えや生き方が通用しない激動のとき、過酷な状況を生きた先人の人生に触れることは、大きなヒントになります。『まがったキュウリ』はカリフォルニアに渡ってサンフランシスコ禅センターを建てた鈴木俊隆老師の伝記です。老師は、故スティーブジョブズにも大きな影響を与え、サンフランシスコ禅センターのひとつタサハラ禅センターでも修行しました。写真はタサハラ禅センターにある老師のお墓へ向かう道です。彼がアメリカに渡って奮闘しながら禅の教えを広めていくその過程も感銘を受けるものですが、私が最も息を飲んだのは敗戦後に満州から命からがら友人の息子を連れて帰国するときのエピソード。先の言葉はその体験から得た、老師の学びです。満州から乗った船が目的地日本まで行かずに韓国北部で降ろされ、戦争中に他国に酷いことも行ってきた日本人なので、いつここで殺されてしまうかもわかりません。しかも港には「切符は販売しない。日本に行く船はない」と書かれた掲示板が貼られ、友人の息子を預かりながらの絶体絶命のピンチです。ところが老師はこれに落胆せず、私には「切符は販売します。日本行きの船はあります」と読めると、毎日波止場まで通いました。そしてある日「これだ」と直感した船の船長を呼び止めて交渉し、乗船許可を取って、友人の息子を連れて無事に博多港のそばに到着。港からの列車では途中3回空襲を受けながら、命からがら静岡に到着します。帰国してしばらくすると、寺に出入りしていた精神薄弱者に妻を滅多刺しにされ、殺害されてしまいます。アメリカに渡って禅を広めていると、母が殺されたショックから回復することなく娘が精神病院で自殺します。「どうして仏の道をひたむきに生きる老師にこんな悲劇ばかり起きるのか」と理不尽に感じるような悲劇がたくさん起きます。私だったらとてもじゃないけど、こんな酷いこと続きじゃ乗り切れません。先の文にある、壮絶な人生の中で老師が得たこの悟りは、人生の方向を「絶対ここから北じゃないと向かえない」ではなく、「今は東に行って、次は少し南、まっすぐじゃないけど、最終的に北を目指す」という柔軟性と正しいコンパス(在り方)を持つことの大切さ。また「絶対北だと思っていたけど、実はちょっと南でも肌に合うのかもしれない」と自分の正しさにとらわれすぎないこと。老師の生き方は、全てを自分の思い通りにしたいと苦しまず、人生を的確に捉えらる方法を教えてくれます。鈴木老師が敬愛した13世紀の禅僧 道元を生きた人として、他に江戸時代後期の僧侶、良寛が挙げられます。その人生を彼の歌とともに描いた一冊が以下です。良寛もまた、人も自分も全てを許し、受け容れるという生き方を貫いた人です。2冊目 『風の良寛』全てを許し、無一文で自由に生きた良寛。良寛の時代の人々は、自然に対してはまずそれを受け入れることを考えたのであった。自然を受け入れ、堪えがたくも堪え、自然と融和して生きる。良寛という人はそれを哲学として原理化していたのだ。ー『風の良寛』中野孝次著(集英社)より良寛は、僧侶であり、歌人、書道家です。元々は出雲崎の名手の家の生まれですが、その立場を棄てて出家し、生涯寺も伴侶も持たず、扉も無いような粗末な草庵で暮らした乞食僧です。托鉢がなければ白湯でしのぎ、余るときは乞食や鳥獣に分かち与えるというその日暮らし。彼は書や歌の名手なので、その気さえあれば裕福な地主たちの世話になれたでしょうが、着物や食物を贈られても余分なものは全部返してしまうような、清貧生活を貫いた人です。名利にとらわれない良寛ですが、塩焚き小屋を借りていたころ、小屋の火事が罪のない彼のせいだと疑われ、村民に生き埋めにされそうになります。そんなピンチのときも、自己弁護を一切せずに、良寛はただ黙って暴力に耐えていたそうです。また、地元の子どもたちと鞠つきをして「成人の僧侶らしくない」と蔑まれても反論せず、ただ申し訳なさそうに首を垂れるばかり。良寛は、自分と全く違う価値観を持つ人の存在も、自分のことも丸ごと認めているのです。彼は外側のものには生きず、心の平安、自己充足のための生き方を重視しました。世間一般で価値があるとされる生産効率を上げたり、収益を増やすことよりも、ボロボロの草庵で過ごす厳しい冬に訪れた春を心から祝ったり、鳥の声に耳を傾けたりと、自分の魂と自然との一体化のなかで、深い命の源泉を感じながら生きました。良寛が愛した厳しくも豊かな自然。そのただ与え続けるという生きざまを、一本の木から触れることが出来る本があります。3冊目 『おおきな木』どこまでも与え、生命力や豊かさ、喜びにある木の生きざま。そこで おとこは えだを きりはらい じぶんの いえを たてるため みんな もっていって しまった。きは それで うれしかった。ー『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン作・絵 本田錦一郎訳(篠崎書林)男が少年、青年、老人と成長していく過程で、木はただただ男の幸せを願って、冠を作るための葉、よじ登るための幹、恋人と愛を語らうための木陰、売ってお金にするための美味しいりんご、家を建てるための枝、ついには旅に向かう男の舟のためにと身を投げ出して、その幹を与えます。自分の命を削ってまで、男の幸せを一心に願った、木からは母性愛を見ますが、それで木は幸せだったのでしょうか? 与え続ける木から、鈴木俊隆や良寛が実践しようとした無私の愛による大きな力と豊かさを感じ、心が洗われる一冊です。土居彩©福元卓也(Botanic Green)編集者。東京の薪割り暮らしをイラストとともに綴るブログ『東京マキワリ日記、ときどき山伏つき。』。株式会社マガジンハウスに14年間勤務し、anan編集部に所属。退職後に渡米しカリフォルニア大学バークレー校心理学部ダチャー・ケトナー博士の研究室で学ぶ。その後2年間のハウスフリー生活を行って、ウパヤ禅センターやタサハラ禅センター、エサレン研究所などで暮らす。現在は帰国し、書道家・平和活動家、禅研究家の棚橋一晃氏の著書『Painting Peace(平和を描く)』(シャンバラ社)、芸術家で社会活動家の小田まゆみ氏の『Sarasvati’s Gift』(シャンバラ社)を翻訳中。
2020年05月06日不安を軽減するためには、瞑想などでマインドフルネス力を養うことが効果的とは多くの研究が明かしています。でもゴールデンウィーク休みも瞑想合宿やリトリートセンター旅行はおろか、ワークショップの参加も自粛です。家にこもりながら三度の食事に洗濯に掃除と家事に追われ、気晴らしできずにストレスが爆発寸前! だったら、家の中をリトリートセンターにしちゃいませんか? メンタルヘルスの権威や禅僧が明かす、家事をこなして、シャワーを浴びて、普段の生活をマインドフルにリフレッシュして過ごすコツをご紹介します。文・土居彩【マック・マインドフルネス時代の瞑想探し。「魂ナビ」が欲しい!】vol. 34巷で良いと話題のマインドフルネス。多くの科学研究でも睡眠の質が高まったり(1)、ストレスが減ったり(2)と心の平穏に大きく役立つと言われています。毎日5分でも瞑想すればその効果は実感できるようになりますが、静かに座る環境と時間がどうしても作れないときや気分もありますよね。ところで永平寺を建立した13世紀の禅僧 道元は、修行とは坐禅のみならず、手洗いの桶の扱い方、調理、食事の作法、掃除、なんと用便の後のお尻の洗い方(!)に至るまで、日常生活のすべての行動を在るように勤めることだと説きました(3)。僧院やリトリートセンターではなくても、家の中の体験をマインドフルネスにする方法があると、痛みに関する専門家のマイケル・アムスター博士とメンタルヘルスのセラピストであるジェイク・イーグル氏は助言します(4)。私たちには頭の中の考えに囚われてしまう傾向があり、それが不安やストレスの原因につながります。そこで日常生活で経験するあらゆる感覚自体をマインドフルネスにしてしまおうというのです。ここでは例としてシャワーと料理をマインドフルネスに行うコツをご紹介します。1. 一心シャワーのススメ。起床したら、まずさっぱりとシャワーを浴びましょう。この何気ない当たり前の日常体験も、以下のポイントを抑えることで畏怖の念すら覚えるスペシャルなものに変容させられます。一心シャワーのポイントシャワーに身を滑り込ませ、腕、頭、顔、背中、そして首を打つ水しぶきの感覚に気づく。何度か体の向きを変えて、肌に触れる水しぶきの感覚を感じる。少し水温を冷たくしたり、温かくしたり、温度を変えながら、皮膚や心がどう感じるのか、その違いを味わう。水の音に耳をすませ、石鹸やシャンプーの香りを匂い、石鹸の泡が肌に滑らかに触れる感触を感じる。シャワー中に感覚が鋭敏になってきたら、息を吸って、吐いて…。深い呼吸とともに、さらに感覚を拡大させてください。さて、シャワーを浴びたら朝食作りです。イーグル氏とアムスター博士は、「料理は、典座(てんぞ)のように行って」とアドバイスします。典座とは、僧院で料理を担当する僧侶のこと。前述の禅僧、道元は『典座教訓』という指南本を書き、食材を敬い真心込めて料理を作ることの尊さは、崇高な修行であると強調しています(5)。ところで私は以前anan編集部に勤めていた頃、永平寺の副典座だった方に揚げ出し豆腐の作り方を教わり、撮影させていただいたことがあります。その際にお坊さんが「お恥ずかしいものですから」と調理で出た残飯やゴミをすべて持ち帰られたことに大変感銘を受けました。食材の丁寧な処理に加えて、そのような心遣いも調味料になり、その揚げ出し豆腐は格別の味でした。さて博士らがアドバイスする調理のコツ、また私が実際に禅センターで暮らして典座と料理して学んだ方法は以下です。2. 典座気分で料理する。僧院で暮らす典座になった気持ちで、料理の準備を食材への感謝を込めながら全身全霊で行います。今まで料理をしていて気づかなかったこと、感じなかったことを全て存分に味わって。典座風クッキングのポイントたとえ使える食材が塩と水、米だけだったとしても、それを一心に美味しく調理すると決心する。冷蔵庫から食材を出すとき、流れる空気の冷たさを感じる。野菜やフルーツ、卵の重さ、まな板や包丁も持ったときの重量を感じる。食材を切るときは、切ることだけに集中する。5mmなど幅を決めて、淡々と切っていくのもおすすめ。コンコンとまな板に響く包丁の音に気づく。フライパンに油をしき、例えば卵を落とすときはそのジュワーッという音、熱を感じる。キッチン全体に広がる香りを嗅いでみる。お皿に調理したものをまるで贈り物のように大切にセッティングする。静かに座って、十分味わいながら感謝して頂く(できれば無言で)。チョコレートを食べながら、「ジョギングに行こう」と考えるのではなく、食べる間はその味や香り、口当たりを十分に味わってください。一口の満足感も変わってきます。家事でいっぱいいっぱいでイライラが生じたり、「一体この状態がいつまで続くのだろう」と不安になったら、今何を感じているのかに意識を向けます。お皿を洗っていたらお湯の温かさや洗剤の泡の感触に十分に気づき、ゆっくり息を吸い、吐きます。掃除中に立ち止まり、遠くで聞こえる鳥のさえずりやお気に入りのBGMに耳をすませてもいいでしょう。時間も空間も目の前のことも変わらないけれど、次に行うべきリストに囚われずにふと今に立ち止まってみるだけで、お家に居ながらリトリートセンターのようなつかの間の休息を味わうことができますよ。土居彩©福元卓也(Botanic Green)編集者。東京の薪割り暮らしをイラストとともに綴るブログ『東京マキワリ日記、ときどき山伏つき。』。株式会社マガジンハウスに14年間勤務し、anan編集部に所属。退職後に渡米しカリフォルニア大学バークレー校心理学部ダチャー・ケトナー博士の研究室で学ぶ。その後2年間のハウスフリー生活を行って、ウパヤ禅センターやタサハラ禅センター、エサレン研究所などで暮らす。現在は帰国し、書道家・平和活動家、禅研究家の棚橋一晃氏の著書『Painting Peace(平和を描く)』(シャンバラ社)、芸術家で社会活動家の小田まゆみ氏の『Sarasvati’s Gift』(シャンバラ社)を翻訳中。参考1. Hulsheger U.R.et.al.(2015). A low-dose mindfulness intervention and recovery from work: Effects on psychological detachment, sleep quality, and sleep duration. Journal of Occupational and Organizational Psychology . Weistein, N. et. al.(2009). A multi-method examination of the effects of mindfulness on stress attribution, coping, and emotional well-being. Journal of Research in Personality 43. 374-385.3. 中野孝次著『風の良寛』(集英社)4. 道元著、藤井宗晢(翻訳).『ビギナーズ 日本の思想 道元「典座教訓」禅の食事と心』(角川ソフィア文庫)
2020年04月29日新型コロナウイルス対策として、3密の「密閉」「密集」「密着」を徹底的に避けよという今日この頃。肉体接触を控え、抱きしめることやキスすることはもちろん、握手もNG。スーパーのインターネット宅配も対面せずに受け取りができるサービスが開始されました。けれども私たちは心を落ち着けたり、幸福を感じるためには触れ合いが欠かせない生き物というのは多くの心理学者が明かすところです。ではどうすれば? アイスランド林野局が提案したその画期的な解決策と、その科学的根拠についてレポートします。文・土居彩【マック・マインドフルネス時代の瞑想探し。「魂ナビ」が欲しい!】vol. 33仕事はリモートワークが推奨され、名古屋の有名老舗居酒屋ではテイクアウトサービスが始まり、人気を博しているとか。都内でもスーパーに向かう10分間に、今まで見たことの無かったUberEatsの自転車便を3台見かけました。一人蕎麦をゆがいて家ですすれば、たまたま隣接した見知らぬ客と談笑したあの日が遠い過去のように感じられます。新型コロナウイルスの感染予防対策として、人との物理的な距離をとること(ソーシャル・ディスタンシング)が推奨されていますが、人間同士が離れて過ごすことによるストレスもまた問題視されています。有名な心理学者ハーロウの実験でも、赤ちゃん猿はミルクを与えてくれる針金で作られたサルのおもちゃよりも、温もりを与えてくれる柔らかい毛布で作られたサルのおもちゃにしがみつくように、長い時間を一緒に過ごしたといいます(1)。私たちにはやはり触れ合いが必要なのです。しかし今は自分の健康を守ることと同じかそれ以上に、他の人にうつさず、他の人を守ることが大切な時期です。そこで社会的ひきこもりが招く不安や苛立ちを癒すための対策として、アイスランド林野局(The Icelandic Forestry Service)が提案したのが、人の代わりに木を抱きしめるという方法(2)。東アイスランドに位置するハットルオルムススターザスコゥガルは、アイスランドで一番大きい森林面積を有する、85種類の樹種に恵まれた美しい国立公園です。そこの森林警備隊の一人、フォール・フォルフィンソンさんはストレスフルなこの時期を、木を抱きしめることで乗り切ろうとオススメしています。フォールさん 5分もあれば大変良いですよ。もし1日に5分間でも木を抱きしめることができるなら、十分です。抱きしめている間は、目をつぶってください。私の場合は幹に頬を寄せ、木の温かさとそこから流れてくるものを感じるようにしています。とてもリラックスした気持ちで、1日をスタートできますよ。だまされたと思って試してみてください。本当にそう感じられますから。確かに神社などに行って大きく立派な木があると、その神々しさにあやかりたいと、思わずその幹を抱擁したくなります。日本では森林浴という言葉がありますが、科学的にも自然から心と体に無数の利が得られるとされています。例えば48名の日本人男性を治験者とした、木々によるストレス軽減効果を立証した実験があります。彼らは二日間、森林もしくは街なかで1日12-15分程度の散歩をしました。その結果、森林の中で歩いた人たちのほうが心拍数は低く、心拍変動数は高く(*心拍変動数の高さはリラックス度の高さとストレス度の低さを示す)、アンケートの結果でもより多くの気分の良さと不安の少なさを申告されました(3)。とはいえ感染拡大防止のためにGW中も遠出は避け、家で過ごすようにと言われています。家の窓から緑を臨む環境に無く、近隣にゆったり過ごせるような神社や公園、木々や緑がない場合はどうしたらいいでしょう? その不安に対し、自然の動画を見ることでも心と体のストレス効果があるという研究結果があります。研究では治験者が幸せな気分になれる1分間の動画か、壮大な自然の1分間の動画を観ました。壮大な自然の動画を観て自然の美しさに気づき、畏怖の念を感じた人はそうでない人に比べて、より免疫機能に関連のあるバイオマーカーであるIL-6の値が低く、このことは心臓疾患、うつ病、自己免疫疾患にかかる可能性の軽減に働くとされています(4)。ところでこの新型コロナウイルスが蔓延する前には、16歳の環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが気候変動に対する大人たちの認識の甘さを、胸を打つスピーチで訴えました。ローマ法王はこのウイルスを、「環境危機に対する自然の反応」の一例だと警鐘を鳴らしましたが(5)、確かにパンデミック以降、各国が経済活動を抑制した結果としてNASAや欧州宇宙機関(ESA)の衛星画像では、二酸化窒素の排出量が激減されていることが確認できます(6)。この機会に改めて自然を目にし、触れて、その力を感じ、新型ウイルスによる不安を癒されながら、これからの自然との共生について改めて見つめ直してみませんか。土居彩©福元卓也(Botanic Green)編集者。東京の薪割り暮らしをイラストとともに綴るブログ『東京マキワリ日記、ときどき山伏つき。』。株式会社マガジンハウスに14年間勤務し、anan編集部に所属。退職後に渡米しカリフォルニア大学バークレー校心理学部ダチャー・ケトナー博士の研究室で学ぶ。その後2年間のハウスフリー生活を行って、ウパヤ禅センターやタサハラ禅センター、エサレン研究所などのスピリチュアルセンターで暮らす。現在は帰国し、書道家・平和活動家、禅研究家の棚橋一晃氏の著書『Painting Peace(平和を描く)』(シャンバラ社)、芸術家で社会活動家の小田まゆみ氏の『Sarasvati’s Gift』(シャンバラ社)を翻訳中。参考1. Harlow, H.F. (1959). Love in infant monkeys. Scientific American, 200, 68-86.2. Lee et.al. (2014). Influence of Forest Therapy on Cardiovascular Relaxation in Young Adults. Hindawi Publishing Corporation Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine. Melanie Rudd, Kathleen D. Vohs, and Jennifer Aaker. (2011) ,”Awe Expands People’S Perception of Time, Alters Decision Making, and Enhances Well-Being”, in NA – Advances in Consumer Research Volume 39, eds. Rohini Ahluwalia, Tanya L. Chartrand, and Rebecca K. Ratner, Duluth, MN : Association for Consumer Research, Pages: 262-263.5.
2020年04月22日