以前もお話ししましたが、家づくりには、ハウスメーカーや工務店選びのポイントになる、「標準設備」の確認が必須です!今回は、我が家が工務店を決める時に、「この設備が付いているのはポイント高いな」と思った家の中の設備についてご紹介したいと思います。ハウスメーカや工務店によっては最低限の設備しかついていないこともあります。欲しい設備をつけていくとガンガンとオプション料金が上がっていく、なんとことも珍しくありません。一方で、最新の設備や便利な設備が、ハウスメーカーや工務店の標準設備の場合、追加のオプション料金があまりかからず、結果的に安上がりになった!ということもあります。各ハウスメーカーや工務店の標準設備によって、最終的な金額は大きく変わってくるので、自分の希望の設備が揃っているかはとっても重要なのです!NOBU / PIXTA(ピクスタ)※【後悔しない家づくり】過去の記事を読む■ 1.ホームセキュリティーfreeangle / PIXTA(ピクスタ)え、そんなに重要?と思われる方も多いかもしれませんが、我が家はこの”ホームセキュリティーが付いている”というのは、かなりメリットが大きかったです!一戸建てに住むのが初めてだった事もあり、正直最初は怖かったのです。マンションの場合、ほとんどオートロックなどのセキュリティシステムが整っているのに、なぜ一戸建てにはあまり普及していないのか、不思議で仕方ありませんでした。一戸建ての方が色々な意味で、セキュリテイは必要だと思います。実際、一戸建てに住んでからも、セキュリティ設備があると安心感が全く違いました!セキュリティについては賛否両論あるかと思いますが、標準設備で付いているのはラッキーでした!■ 2.床暖房ブログの読者さんからも「床暖房を設置しようか悩んでいます、実際使っていますか?」という質問をよくいただくのですが、我が家では床暖房をフル活用しています!むしろ、今年の冬はエアコンをほとんど付けておらず、床暖房だけで生活していました。特に、マンションや団地などの集合住宅から一戸建てに引っ越す場合、冬の床の冷たさにはビックリすると思います。どれだけ断熱性能が上がったといっても、やっぱり一戸建ての床は寒いです!(実際、一戸建て1年目の冬は、底冷えにかなりビックリしたのを覚えています)我が家はガス式の床暖房なのですが、1日中床暖房を付けていても1か月のガス料金は8,000円台と、驚くほどの高さではありません。ですので、ガス代を気にして床暖房をつけるか悩んでいるのであれば、それほど心配ありません!ちなみに、標準設備で床暖房が付いていない場合、設置するのに数十万円かかるので、付いているのと付いていないのとでは金額も大きく違います。■ 3.浴室乾燥&ミストサウナ浴室乾燥も使う家と使わない家があるかと思います。我が家の場合、雨の日の洗濯物を干したり、早急に乾かしたい物を干したり、一年中大活用しています。浴室のカビ防止にも、もちろん有効です。ミストサウナについては必需品ではありませんが、ちょっとした贅沢な気分を味わえる設備です。■ 4.玄関の親子ドア大体は玄関ドアというと、”片開きドア”が普通だと思います。我が家の工務店は、珍しく標準設備が”親子ドア”でした!これ、そんなに重要ではないように思いますが、玄関ドアが親子ドアだと、不思議と玄関が広く感じ、ちょっとした高級感を味わえます!それと、”片開きドア”より開口範囲が広いので、家具など大きな荷物の出し入れがしやすいのもポイントです。あえて「親子ドアにしたい!」とは思っていませんでしたが、標準設備であれば嬉しいですね!■ 5.食洗機もう、食洗機なしの生活は想像出来ないくらい便利ですね!食洗機に食器を入れるだけで、勝手に洗い物をしてくれるなんて、改めて考えるとすごいと思いませんか?そのうえ節水にもなるなんて、食洗機付けない選択肢はないかと。でも、これが標準設備で付いていなかったりすると、悩んでしまいますよね!標準設備で付いているのがベストですが、もしなくても追加で付けても損はない設備の一つだと思います。■ 住宅設備で住み心地は大きく違ってくる!今は、便利な住宅設備がたくさんあります。すべてを付ける必要も、最新のものを付ける必要もないかと思いますが、ライフスタイルに合った設備を活用する事ができれば、日々の生活のしやすさは全然違ってきます。ライフスタイルに合ったベストな設備は、チェックしておくのがオススメです!※【後悔しない家づくり】過去の記事を読む
2018年04月08日地震速報の音が鳴るたび「地震対策をしなきゃ!」と思っても、家具の耐震補強となると、大掛かりな印象が先行して後回しにしてしまいがちです。いつかはやりたい家具の地震対策。引っ越しや部屋の模様替えのタイミングでついでにやってしまうのはいかがでしょうか。耐震補強をしている家は全体の半分以下大型地震が続くようになってから耐震補強をしている家庭は増えているそうで、内閣府大臣官房政府広報室の調べ(※)でも、「家具・家電などを固定し、転倒・落下・移動を防止している」と答えた人は、全体の40.6%となっています。(総数1894人複数回答)とはいえ、半分以上の家庭はまだ耐震していないことになります。小さな子どもや体の自由が利きにくい人がいれば、なおさら早めに対策したいところ。そんなとき、引越し見積り比較サイトの〔引越し侍〕さんから「家具や家電を移動させる引っ越しや部屋の模様替えのタイミングは、地震対策を行うチャンスですよ」というアドバイスをいただいたのです。※〔大地震に備えている対策世論調査/内閣府大臣官房政府広報室〕やっておくべき3つの地震対策引っ越しや部屋の模様替えなどで家具を移動するタイミングなら、たしかに“ついで”に地震対策できそうです。具体的に、何からどんな風に始めるのが良いか、引越し侍さんにお聞きしたところ、とくにやっておくべき“3つの対策”があるとのこと。1.安全第一の家具配置万が一家具が倒れたとき、どのように倒れてしまうか想定して配置します。たとえば長方形の家具なら、面積がもっとも広い面が下になって倒れます。また、仮に倒れたときに避難経路を塞がないかの確認も大事です。そのため、仮に倒れたときにドアなどの避難経路を塞がないかの確認が大切です。子ども部屋の場合は、就寝時お子様のベッドの上にタンスなど大きな家具倒れてこないか、ベッド付近に勉強机があれば、机上の小物が落ちてこないかをなどを想定します。あわせて、倒れた家具が出口を塞いでしまって非難が遅れてしまうことのないように家具を設置することが大事です。2.家具の転倒を防止する家具と壁をL字金具で固定するのがベスト。このとき、壁のなかにある桟(さん)という骨組みと家具を固定することが大事ですが、壁に桟がなかったり、コンクリート壁だったり、賃貸物件の条件で固定NGだったりすることもあります。その場合は、耐震用の突っ張り棒で家具を天井で支えます。家具が転倒した場合の想定だけでなく、家具自体の転倒防止対策も必要です。転倒防止用品はホームセンターなどでも販売しています。3.ハザードマップや避難場所の確認最寄りの避難場所と、浸水地域や危険な場所などがわかるハザードマップを確認します。ハザードマップは、居住区市町村のホームページにあります。また、避難場所は確認するだけでなく、家族と共有しておきます。実際に避難場所まで一緒に行ってみたり、家族そろって日ごろから意識したりしておきます。定期的に家族で防災訓練をしておくと、いざというときの冷静な判断や非難につながります。家族みんなでいざというときのための話し合いをするにも、引っ越しや部屋の模様替えは良いタイミングになりそうです。●ライター力武亜矢〔引越し侍〕
2018年04月06日住宅の購入を考えている方の中には、やはり一から自分の思い通りに建てることができる注文住宅にしたいとお考えの方も少なくないと思います。しかし、注文住宅では住宅ローンの利用ができないからと諦めている方もいるのではないでしょうか?諦める必要はありません。建売住宅や分譲マンションの購入時より多少複雑になりますが、土地の購入時からローンを利用することが可能です。今回は注文住宅を建てる際の住宅ローンの利用方法をご説明します。住宅ローンは建物が完成していないと組めない!?住宅ローンは基本的に建物が完成していないと利用することはできません。住宅ローンは高額な融資となりますから、借りた人がローンを返済できない場合に備えて、金融機関は住宅ローンを組む際に、土地と建物を担保とするための抵当権設定登記を必須としているからです。土地と建物をセットで販売する建売住宅や分譲マンション購入の場合は、決済時に建物が完成しているため、住宅ローンが組みやすくなりますが、注文住宅の場合、建物の完成前に土地の購入費用や、建築費の着工金・中間金の支払いが必要になるため、建物完成後の融資実行では間に合いません。そのため、「つなぎ融資」や「土地先行融資」と呼ばれるローンを利用することになります。正式な住宅ローンが実行されるまでの「つなぎ融資」つなぎ融資とは、正式な住宅ローンの融資が実行されるまでのつなぎとして利用するローンです。このため住宅が完成し、正式な住宅ローンの融資が実行された時点で、つなぎ融資分を清算します。つなぎ融資で注意する点は、つなぎ融資が実行される際に金利と事務手数料が借入額から差し引かれるため、不足する金額は用意しておく必要があること。また、無担保ローンとなるため、金利が高くなることです。つなぎ融資の金利は金融機関によって異なりますが、2.5%~3%程度が多いようです。つなぎ融資の利点は、必要に応じて土地購入時や建築費の着工金・中間金と3回程度融資が可能なことです。※事務手数料は金融機関によって異なりますが、新生銀行・楽天銀行では108,000円になっています。土地代だけ先に融資を受けたい人は「土地先行融資」土地先行融資とは住宅を建てる際、土地代だけを先に融資が受けられるローンです。建物への融資は建物が完成した時点で実行されます。融資の条件は金融機関によって異なりますが、工務店の正式な見積書や図面などの提出を求められることもあり、ある程度建築プランが決まっていなければならい場合が多いようです。また、土地と建物で2回のローン契約(事務手数料が2回かかる)をすることになります。注意点は住宅ローンよりも金利が高く設定されていること(契約時点の金利が適用される)、土地先行融資分の返済は建物が建つ前から始まるため、家が建つまでに賃料(賃貸住宅に住んでいる場合)とローンの返済が重なってしまうことなどです。土地先行融資の場合、土地の購入費を融資してもらえる制度のため、建築費の着工金や中間金は自己資金が必要になります。土地は所有しているけれど建築費用の融資を受けたい人は「すまいとマネープラン」既に土地は所有していても、建築費用の着工金や中間金の支払いに融資を受けたい場合に利用できるローンが「すまいとマネープラン」です。「すまいとマネープラン」は株式会社ERIソリューションが金融機関と提携し、工事の着工前に融資が実行される制度です。融資されたローンは信託口座に預けられ、工事の進捗状況を調査して出来高払いで支払われます。出来高払いのため、請負業者の了承を得ることが必要になります。つなぎ融資が不要なため、金利や事務手数料は発生しませんが、信託口座設定料60,000円と支払いごとに支払い金額の1%の手数料が必要になります。メリットは建物の完成保証が付いているため、請負業者にトラブル(倒産など)があっても安心なこと。注意点は、融資が実行された翌月からローンの返済が開始されることです。「すまいとマネープラン」は一般的に建築費の融資を目的に利用する制度ですが、土地を購入する場合は、土地先行融資をセットにすることも可能になっているようです。土地購入費用は信託銀行を通さず土地の売主に直接支払われます。条件などは各銀行によって異なるため、提携銀行に確認が必要です。※「すまいとマネープラン」の提携金融機関は、埼玉りそな銀行・スルガ銀行・ソニー銀行・千葉銀行・八十二銀行・三井住友銀行の6行。以上のように、注文住宅を建てるため利用できるローンはいくつかありますが、金融機関によっては扱っていないこともあり、利用条件も様々です。目的に合ったローンの方法を選び、利用可能な複数の金融機関をリサーチして、条件や金利・事務手数料などを比較検討し、ご自分に合った無理のないローンを選ぶようにしましょう。
2018年03月10日住宅ローンを借りるとき多くの人はメガバンクやネットバンク、住宅金融支援機構などで金利面などを比較して住宅ローンを検討する人が多いでしょう。しかし、多くの人が見過ごしている住宅ローン借入先があります。実は、見過ごされがちなのは「地方銀行」なのですが、地銀で契約すると、人によってはメガバンクやネットバンク、住宅金融支援機構などよりも有利に住宅ローンを契約することができます。地銀は見過ごされがちな、優良な住宅ローン提供業者そもそも地方銀行とは、そのそれぞれのエリアに本社を構える銀行となっており、「横浜銀行」や「千葉銀行」「京都銀行」や「静岡銀行」など銀行の名前にも地域名が付されているような銀行になります。これらの地方銀行から住宅ローンを借りる場合には、他のメガバンクなどと同様に、まずは銀行の窓口に赴き、そこで住宅ローンの相談を行うことができます。実はファイナンシャルプランナーである筆者も関西の地方銀行である「京都銀行」で自身の住宅ローンを契約しています。筆者の例ではネットバンクはもちろん、メガバンクから住宅金融支援機構まで様々な銀行や金融機関の住宅ローンを検討しましたが、総合的に最も良いと考えたのが地方銀行である「京都銀行」であったため、京都銀行で契約をすることになったのです。それでは、具体的に地方銀行の住宅ローンがどのような点でメリットがあるのかをご紹介します。【メリット1】対面でコミュニケーションができるので、安心&便利地方銀行の一つ目のメリットとしては対面でのコミュニケーションが出来る点です。もちろん、これはメガバンクや住宅金融支援機構などでも同じように対面でコミュニケーションができるため、地方銀行に限ったメリットではありませんが、これは大きな点です。特に住宅ローンの契約などの場合、審査に必要な書類だけでなく、抵当権を入れる際の手続きや火災保険に関する書類など住宅ローンを契約する際に必要な書類は非常に多くなっています。これらの膨大な書類を一つ一つ揃え、確認をするためには対面でコミュニケーションをする方が便利です。ネットバンクの場合には、郵送などで書類のやりとりをすることが多くなりますが、「どこに判子を押すのか」「どの書類が必要なのか」を随時メールなどで確認をするのはストレスにもなります。そういった意味ではまず、対面で住宅ローンのやりとりが出来るという点が大きなメリットとなります。【メリット2】臨機応変な対応をしてくれるそして、二つ目のメリットが地方銀行ならでのメリットである「臨機応変な対応をしてくれる」という点です。具体的な臨機応変メリットとしては、不動産会社などへの支払いのタイミングを分けて融資をしてくれる点にあります。特に筆者の場合だと注文住宅を建築したため、支払いのタイミングが数多く分断されてしまっていました。まず「土地を購入したとき」に土地の支払い、注文住宅を契約したときに「契約金」を払うだけでなく、住宅が半分程度できあがったときに「上棟金(中間金)」。そして、建物が完成したときに支払う「完成金」、庭などの外構を作ったときに支払う「外構費」そして最後に引き渡しを行うときの「引き渡し金」と合計で6回も支払いを行わなければならなかったのです。このような場合、メガバンクなどの場合には建物に抵当権を入れてからでないと、住宅ローンを下ろせないため、最後の「引き渡し時」しか住宅ローンを支払ってくれなかったのです。そのため、メガバンクで契約を行う場合には、正式な住宅ローンが決裁される前に各支払毎に「ブリッジローン」が必要となり、そのブリッジローンの金利や手数料などが割高となってしまったのです。しかし、地方銀行であれば全ての地方銀行が対応してくれる訳ではありませんが、住宅ローンに積極的な地方銀行であれば、ブリッジローンの必要がないようにその都度ローンを決済してくれる銀行もあります。実際に筆者はこの地方銀行の柔軟な対応のおかげでブリッジローンの会社に支払う手数料や割高な金利分を含めて100万円近くの金額を圧縮することに成功しました。【メリット3】金利も低めで手数料も安いまた、柔軟な対応だけが地方銀行のメリットではありません。実際に金利も低めで手数料も安くなっていました。筆者の例ではメガバンクの提示してきた金利や手数料よりも地方銀行の方が安くなっていました。ただし、ネットバンクの金利や手数料と比べるとネットバンクの方が安かったのですが、中間金決裁などの臨機応変な対応や対面で住宅ローンの手続きが出来る手軽さを考慮して、地方銀行と住宅ローンを契約することになりました。最後にこの記事では、多くの人が見過ごしがちな「地方銀行」の住宅ローンについてを解説しました。地方銀行の場合、銀行によっては住宅ローンなどに力を入れていないような銀行もありますので、本記事で紹介したメリットを全ての地方銀行が実現出来るわけではありません。ですが、地域によってはメガバンクよりも強い地方銀行などであれば、この記事で紹介をしたようなメリットを得ることができるケースもあるため、現在住宅ローンを検討している人は地方銀行も選択の一つに検討してみはいかがでしょうか。
2018年03月07日賃貸併用住宅は住宅ローンを利用しながら収益用物件を購入することができるので、一般的な投資用のローンを使って購入するアパート経営よりも金利が低い分、毎月のローン返済が少なくなるというメリットがあります。しかし賃貸併用住宅は建築費がかかるため、自分で新築から建てようとすると、初期費用が非常に高くなってしまいます。そんな時に考えたいのが中古の賃貸併用住宅の購入です。中古物件の賃貸併用住宅を購入することで、購入額を抑え、各種のリスクを減らせるでしょう。しかしなかなか市場には出てこない希少価値の高い物件でもあります。では中古の賃貸併用住宅物件は一体どのように探せばいいのでしょうか。(1)専門の収益物件サイトで探すまず最も手軽な方法として考えられるのは収益物件を多数掲載している専門サイトで探すことです。収益物件を専門として掲載しているサイトと、一般的な住宅情報サイトの何が違うかというと、収益性を表す数字である「利回り」が掲載されている点になります。利回りが掲載されている物件は、以前から賃貸物件とし運営されていたということです。物件の内装や設備に関しては、事務所向け、店舗向け、また普通の賃貸住宅としてのものなど様々ですが、中には入居者に貸し出すだけではなく所有者の自宅も兼ねている物件も掲載されています。こういった専門サイトであれば一般的な住宅情報サイトで検索するよりも手早く収益性のある物件を見つけられ、さらに利回を見ながら比較検討できます。(2)二世帯住宅を購入して改装する賃貸併用住宅は建築費がかかるためにどうしても絶対的な数が少ないです。そこで既存の一般的な物件を賃貸併用住宅として活用することを考えてみましょう。最も賃貸併用住宅に転用しやすいのは二世帯住宅です。二世帯住宅は一つの建物内に2つの世帯がそれぞれ生活できるように独立して造られています。玄関、風呂、キッチン、トイレなどの日常生活を送るために必要な設備が別個設けられているのです。そのため自宅として利用する部分と賃貸物件として利用する部分、それぞれ特に設備追加やリフォームなどを行うことがなく、そのまま別の世帯に貸し出せます。特に完全分離型式の二世帯住宅であれば購入して即座に貸し出すことができるでしょう。一方で二世帯住宅の中にも玄関を共有しているもの、風呂を共有しているもののなど、一部の設備を二つの世帯で共有しているものもあります。そういった物件の場合はリフォームをしないと建物内に別の世帯に住んでもらっても、自宅と完全に隔離できません。購入前にはきちんと他人が自分の同じ家の中に住むということを意識して、それぞれのプライバシーの確保に気を配るようにしましょう。(3)アパートを改装して、一部を自宅にする二世帯住宅の場合は普通のファミリー向け物件を改装して賃貸物件に転用する形式になりますが、逆に今度は賃貸物件であるアパートを一棟購入し、その一部を自宅として活用する方法を考えてみましょう。この場合既存の賃貸用の部屋は特にリフォームする必要もなく、スムーズに貸し出せます。例えば1階に4部屋。2階に4部屋の賃貸物件が入っている場合、1階の4部屋はそのまま貸し出し、2階部分は自宅として活用することになります。中古の一棟アパート物件は非常に数が多く市場に出ているため、賃貸併用住宅を探すよりも選択肢が豊富であり立地や価格帯など自分たちの条件にあったものを選べます。ただし自宅部分に関しては、不要なキッチンや風呂、壁などを取り除き大幅な間取り変更などリフォームが必要になります。そのためある程度の改装費用は用意しておかなければいけません。賃貸部分はそのまま貸し出せるのですぐに家賃収入を得られることもありますが、大幅なリフォームが必要な場合は下の住人に迷惑がかかります。そこでどの程度のリフォームを予算内でできるか、また物件内の住人に迷惑をかけずにリフォームが行えるのかなど、しっかりとチェックしてから物件を購入しましょう。さらに賃貸併用住宅で住宅ローンを使うには自宅部分が建物全体の面積の50%以上ではないといけません。家賃収入を増やすために賃貸物件部分を多く残しておきたいという人もいますが、自宅部分を建物面積の50%パーになるように、リフォームプランを練りましょう。賃貸併用物件はそれほど数が多くないために、自分の条件にマッチする物件がなかなか見つからない時もあります。そういった時は二世帯住宅や一棟アパートを賃貸併用住宅に転用するといった方法を考えてみましょう。そうすればぐっと選択肢の幅が広がります。
2018年03月04日中古物件を購入したり、持ち家をリノベーションしたい......。家族も家づくりに参加できるDIYを取り入れれば、コストも下がりそうだし、なにより愛着のわく家になりそうですよね。そもそも、リノベーションでDIYを取り入れることって、どの範囲で可能なのでしょうか?そこで今回は、数多くのリノベーション事例に携わってきた〔ブルースタジオ〕の石井健さんに、リノベーションの基本的なプロセスから、リノベーションにDIYを取り入れるためのポイントや注意点を伺いました!まずはリノベーションの基本的な流れを押さえよう!〔ブルースタジオ 〕石井健さん——中古物件や持ち家のリノベーションを検討している方にとって、まず気になるのがリノベーションのプロセスです。物件探しから始める場合、基本的にはどのように進めていくものなのでしょうか?石井健さん(以下石井さん):物件探しから始める方は、リノベーションを手がける会社に相談するところから始めます。マンションの場合、1年間で供給された新築の戸数より中古マンションの成約件数の方が多くなってるんです(※)。つまり中古マンションの人気が高まっているんですね。また、リノベーションの会社も増えていますよ。その中でも最近は、コンサルタント的に物件探しや資金計画から考えるところから始めて、デザインをして、工事を経て、納品というところまでを一貫して手がける「ワンストップサービス」を提供するところが多いです。一方で、持ち家のリノベーションを考えている方は、自分が気に入っているデザイナーや、工務店に直接頼む場合もあると思います。——リノベーションは素人が参加できない印象がありますが、DIYを取り入れやすい業者もあるのですか?石井さん:ありますよ。最近では、工事ができるだけではなく、デザインや備品の提供、物とそれにまつわる道具も一緒に提案してくれるような、DIYも取り入れやすい新しいスタイルの工務店も増えてきています。※:出典「首都圏マンション市場動向2016年(年間のまとめ)」(株式会社不動産経済研究所)予算が足りない!コストダウンのためにDIYを取り入れるなら?リノベーション時に、書棚を設置できるスペースのみを作った例。棚は受け渡し後に家主がDIYで作ったのだそう。(提供:ブルースタジオ )——リノベーションにDIYを取り入れる場合、コストを下げることは可能でしょうか? 石井さん:基本的に、DIYを取り入れることはアリなのですが、まずはじめに言っておきたいのが、必ずしも「DIY=安くなる」という訳ではないということです。「道具」「技術」「時間」この3つが足りないと、金額的にも労力的にもコストがかかりすぎてしまい、高くついてしまう場合があります。逆に、DIYをするメリットは「経験」にあります。家がどうやってできているのか、その作る過程に参加しながら、ものづくりを楽しむ。これを経験していれば、長く住む家にメンテナンスが必要になったとき、プロではなく自分たちでやる、ということもスムーズにできるのではないでしょうか。ちなみに海外では修繕費が高いので、家のメンテナンスはDIYが当たり前、トイレの修理もお手のもの、なんていう家庭も多いですよ。また、DIYを取り入れて「安くする」ためには、プロがやる施工の範囲と、自分たちがDIYでやる範囲をあらかじめ線引きしておくことが重要になってきます。例えば部屋の壁ひとつとってもそうです。断熱材を入れて……という作業は難しくても、ペンキや漆喰を塗ることなら自分たちでできるという場合は、ペンキを塗る一歩手前のところで引き渡してもらうようにしてもらうといいでしょう。リノベーション後に家主がDIYで取り付けた収納棚。(提供:ブルースタジオ )石井さん:さらに、コストがかかりやすいのが収納家具です。特に造作家具は時間も費用もかかります。DIYを取り入れてコストを下げるなら、壁に取り付けられる形だけ作ってもらって、そこに合わせて自分たちで作っていく方法がいいでしょう。時間の確保が難しい方も、収納家具であれば、少しずつ作り足して行きやすいのではないかと思います。道具の使い方や、技術がわからない場合は、最近ホームセンターやDIYショップでワークショップも開かれているので、そういったものに参加するといいですよ。〔DIYFactory〕なんかはいい例ですね。もし知り合いや近所にDIYが得意な人がいたら、その人達と一緒にDIYをして技術を身につけていくのもいいと思います。プロに任せた方がいいところは?法律にも注意!——DIYの腕に自信があったり、仲間がいるという方の中には、ほぼ最初からリノベーションをしてみたい!という方もいると思います。その場合、ここだけはプロに任せたほうがいいという注意点はありますか? 石井さん:法律の面でも絶対に素人がやっていけないことが電気工事です。日本の場合は資格が必要なので、無資格の人が配線を繋いだり、分電盤をいじったりということはできません。防火や採光、換気に関わることも同じくプロに任せましょう。一方で、高い技術を要するという意味でプロに任せたほうがいいのが、木材のフローリング。多少の隙間が気にならなければDIYで問題ありませんが、きれいに貼るのは意外と難しいんです。あとは、「見えないところ」もプロに任せたほうが安心ですね。骨組みや配管などは、壁で隠してしまうので、そこの施工が甘いと、水漏れなどのトラブルが起きることも。壁で隠しているので、それを取り外して修理するとなると、かなりの手間になってしまいます。〔ブルースタジオ 〕が設計したDIY可能な賃貸住宅《鵠ノ杜舎》(提供:ブルースタジオ )——DIYを取り入れる場合、業者選びの注意点はありますか?石井さん:材料の持ち込み(施主支給)の対応が大丈夫かどうかなど、DIYをどの範囲でやるか決めて、あらかじめ可能かどうか、そのプランを相談してから業者を決定したほうがいいと思います。持ち込みOKのところもあれば、NGのところもありますから。——結婚式のプラン決めと似ていますね。石井さん: そうですね。特に大手のリノベ会社は難しい場合が多いです。〔ブルースタジオ〕で頼む場合は?〔ブルースタジオ 〕が手がけた賃貸物件《Hut》は、自由度高くDIYできる。(提供:ブルースタジオ )——それでは、数多くのリノベーションを手がけてきた〔ブルースタジオ〕に任せた場合、どのようなことができるのでしょうか?石井さん:もちろんリノベーションにDIYを取り入れたい方は大歓迎です。〔ブルースタジオ〕では、先ほどいったように、「何のためにDIYをするのか」というDIYをする目的と、コスト面、施工現場との関係が円滑になるように、コントロールをしていきます。(提供:ブルースタジオ )石井さん:もし賃貸住宅も考えているなら、そういったDIYをしやすい賃貸物件を選んでみるのもおすすめですよ。壁を塗装したり、壁紙を貼ったり、棚の設置や、ビスを打つなど、かなり自由度が高いDIY可能の物件や、オーナーに事前相談すればDIYが可能になる物件も取り扱っています。自分らしいリノベ+DIYに挑戦してみよう♪石井健1969年福岡県生まれ。1992年武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。ブルースタジオ執行役員/建築家・不動産コンサルタント。日本のリノベーション・シーンの黎明期より数多くリノベーションデザインを手掛け、その傍らメディアへの露出、執筆活動も行うなど、活動内容は多岐に渡る。リノベーション+DIYは、必ずしもコストを抑えられる訳ではないようですが、リノベーション時にDIYをしやすい状態にしておけば、自分の手で家を作り上げていく楽しみができるかもしれませんね♪自分が持っている道具や、技術のレベルに合わせて、どの範囲でDIYを取り入れるかを決めることで、自分らしい家づくりをスムーズに行うことができそうです。賃貸でもDIYを楽しめる物件も増えてきており、気になるところ。ぜひ挑戦してみましょう!〔ブルースタジオ 〕ウェブサイトはこちら●ライター宇治田エリ
2018年03月01日「リンネル」が住宅をプロデュース株式会社宝島社が発行する女性誌「リンネル」が、住宅のプロデュースを行うことが発表されました。南欧風住宅メーカー、カーサプロジェクト株式会社からの依頼を受け実現したものです。「心地よい暮らしと装い」をメインテーマに、背伸びをせずに自分らしく暮らすための情報を発信する同誌が、その世界観を詰め込んだ住宅を作るプロジェクト。北欧のデザインと機能美が散りばめられた、誰もが快適に暮らせる住宅を目指しています。目指すは人が集う家「リンネルコラボハウス」には、水回りに施されるタイルやフリースペース、多機能な広いエントランスなど、これまでの住宅の概念にとらわれない「リンネル」らしさが満載。家族や友人がついつい集まりたくなる、居心地の良い家を理想としています。コラボハウスの詳細については、2018年2月20日発売の「リンネル」4月号に掲載中。今後の展開にも注目です。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社宝島社のプレスリリース(PR TIMES)
2018年02月24日住宅ローンの繰り上げ返済とは、住宅ローンを契約していた返済計画を前倒して返済をすることで利息の支払額を抑える方法のことです。 この住宅ローンのの繰り上げ返済の方法には2種類の方法があります。それぞれの方法によって、利息の削減の効果が異なる一方で、今後の返済計画も大きく変わりますので、自分自身のライフスタイルにあった方法を選びましょう。まず、一つ目は、月々の返済額は同じ額のまま、残りの返済期間を短くすることによって利息の支払い額を抑える「期間短縮型」があります。 そして二つ目が、残りの返済期間は同じ期間のまま、月々の返済金額を少なくすることで利息の支払額を抑える「返済額軽減型」の2種類があります。どちらの場合でも、当初住宅ローンを契約していた際に予定されていた支払利息よりは金利負担を減らすことができます。それでは具体的に「期間短縮型」と「返済額軽減型」のそれぞれの繰り上げ返済の方法を解説し、どちらの方がより多くの利息の支払い額を減らすことができるのかや、それぞれの繰り上げ返済の方法のメリット・デメリットを解説していきます。月々の返済額がラクになる「返済額軽減型」返済額軽減型は、繰り上げ返済をした金額を毎月の返済額に充当する方法になります。つまり、毎月の返済額が少しずつ安くなるようになるため、利息の減少額も少なくなるのです。例えば、住宅ローンの金額が1,000万円で10年のローンがあった場合、100万円の繰り上げ返済を返済額軽減型で行ったとします。その場合1年目の返済額から10年目の返済額までが毎月均等に安くなるのです。そのため、実質的に「前倒し」で返済できている期間や金額としてはあまり多くはありません。返済額軽減型のメリットとしては、やはり月々の返済が楽になるという事で生活面が楽になるのが最大のメリットです。特に住宅ローンの返済は毎月固定の金額になるため、その返済額を少しでも低くすることができれば生活面でも余裕が出てきます。また、繰り上げ返済を行ったばかりの場合は貯金を取り崩しているケースもあるため、生活に余裕がないケースが多くなっています。そのようなことを踏まえると、返済額軽減型は月々の返済額をラクにしてくれながら、住宅ローンの利息の総支払額も軽減される、バランスの良い繰り上げ返済の方法といえます。大きく返済額を減らせる「期間短縮型」次に月々の返済額は変えずに期間を短縮する期間短縮型について解説をします。期間短縮型については繰り上げ返済分を残りの借入期間から短くする方法です。例えば、住宅ローンの金額が1000万円で10年だと仮定した場合、繰り上げ返済で100万円を「期間短縮型」で返済した場合には、毎月の返済額は変わらい代わりに約1年ほど返済期間が短くなります。つまり、この「期間短縮型」の場合は繰り上げ返済を行った100万円の金額の約10年分の金利を丸ごと支払う必要がなくなるのです。その結果、小分けで毎月少しずつ安くする「返済額軽減型」と比べると利息の支払い額を大きく減らせるため、期間短縮型の方が有利になるのです。次に期間短縮型のメリット・デメリットについて解説します。期間短縮型のメリットについては何といっても金利の削減効果が大きいことです。大きく利息の支払い額を減らすことができるため非常に有利に住宅ローンの返済を進めることができます。一方で期間短縮型のデメリットとしては、月々の返済額は変わらないことから繰り上げ返済をしているにもかかわらず生活面での余裕はあまり生まれてきません。むしろ、住宅ローンの繰り上げ返済をする際に貯金を取り崩すことがあるため、期間短縮型で返済をすると一気に家計に余裕がなくなってしまうデメリットがあります。繰り上げ返済をするときは住宅ローン減税のタイミングも考えよう!また、繰り上げ返済をするときにはここで紹介をした繰り上げ返済の方法だけではなく、繰り上げ返済のタイミングも考えましょう。というのも、繰り上げ返済を行った場合には期間短縮型や返済額軽減型のどちら場合でも「住宅ローン減税」の減税額が少なくなってしまうため、注意しましょう。住宅ローン減税は、その年末の住宅ローンの残額が減税の基準になります。そのため住宅ローンの残高が多ければ多いほど減税額も多くなり、住宅ローンの残高が少なければ少ないほど減税額も少なくなるのです。これらの点を踏まえて、住宅ローン減税を使うといくら減税されるのか、そして繰り上げ返済をすることでいくら金利の支払額が減るのかをシミュレーションを行って、繰り上げ返済を行うようにしましょう。また、一般的には住宅ローン減税には10年間という期間がありますので、その10年を超えたタイミングで一気に繰り上げ返済をするのが最も有利なタイミングと言われています。ただし、人によっては住宅ローン減税の減税額をフルに使えていない人などもいるため、自身がどれだけ住宅ローン減税の恩恵を享受出来ているのかなどを確認するようにしましょう。最後にこの記事では繰り上げ返済の方法である「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類を解説しました。また、「期間短縮型」の方が金利の支払いを大きく減らせて有利に繰り上げ返済ができると解説してきました。ただ結局のところ、期間短縮型の方が支払計画が大変になりますので、どちらの方法がトクするのか、損をするのかと言うわけではありません。「期間短縮型」の方が早く多額の住宅ローン分を返済しているため、利息の減少額も多額になっているに過ぎません。そのため、どちらがトクなのか、損なのかではなく、自分の人生設計においてどちらが良いのかという軸で「期間短縮型」と「返済額軽減型」を選ぶようにしましょう。
2018年02月23日「念願だったマイホームをいよいよ購入したい!」そんなときに考えるのが住宅ローンですよね。もともと、住宅ローンの借り主の多くは夫でした。しかし共働きが一般的である今、さまざまな借りかたがあるのをご存知ですか?今回は「共働き夫婦のため」の住宅ローンについてご紹介します。 1. 共働き夫婦の住宅ローンは3種類共働き夫婦の住宅ローンには、「連帯保証」・「連帯債務」・「ペアローン」があります。主の債務者を「夫」としたこの3つの特徴は以下のとおり。連帯保証夫婦の収入を合わせた「収入合算」で、夫が住宅ローンを組む債務者となり、妻が連帯保証人になります。夫の返済が滞った場合は、妻に返済の義務が生じます。連帯債務夫婦の収入を合わせた「収入合算」で、夫が主債務者となり、妻が連帯債務者となります。住宅ローンを夫婦で借りる形になるので、夫婦どちらも同額の返済義務を負うことになります。ペアローン夫婦がそれぞれ別の住宅ローンを組みます。夫のローンの連帯保証人は妻となり、妻のローンの連帯保証人は夫となります。返済が滞った場合は、連帯保証人に返済の義務が生じます。 2. それぞれのメリット・デメリット3種類の借りかたのメリット・デメリットをご紹介します。 連帯保証メリット一人では借りられない額の住宅ローンも、収入合算することで借りられるデメリット住宅ローン控除は債務者だけが受けられる団体信用生命保険は債務者だけが加入できる住宅ローンを借りた分の所有権は債務者のみ※団体信用生命保険とは、住宅ローン専用の生命保険のことです。債務者が返済中に死亡したり、高度障害状態(介護が常に必要など、日常生活が極めて困難になった状態)の際に、保険金として住宅ローンの残額分が金融機関に支払われます。つまり、この場合は連帯保証人に万が一の事があっても、保険金は支払われません。 連帯債務メリットひとりでは借りられない額の住宅ローンも、収入合算することで借りられる住宅ローン控除が夫婦ともに受けられる所有権はそれぞれ持つことができる必要な書類や手数料は1人分だけデメリット団体信用生命保険は債務者だけが加入できる(夫婦加入が可能のローンもある)民間金融機関では取り扱っている金融機関が極めて少ない ペアローン メリット夫婦それぞれ住宅ローン控除が受けられる団体信用生命保険も夫婦それぞれ適用される所有権はそれぞれ持つことができるデメリットローンを2本組むため、作業と諸費用が倍になる離婚したときに、名義や残高処理等が複雑・片方が死亡した場合、自分の分のローンは残る(※ただし、団体信用生命保険に特約をつけることで、夫婦どちらかが死亡した際に住宅ローンの残高がなくなることも可能。金利等や名称は取扱金融機関によって異なります) 3. 「片方の収入がなくなった」「離婚した」ときは住宅ローンは30年近くも一緒に払っていくもの。一方で、暮らしていく上で必ずしも収入が一定とは限らないのが「夫婦」ですよね。夫婦で住宅ローンを考えているのなら、必ずそういったことも話し合った上で決めるようにしましょう。子育てに専念したいから仕事をお休み、またはパートなどにしたいとき、はたまた離婚したら、それぞれの借りかたはどのように変化するのでしょうか。妻が育休・仕事を辞めた「連帯債務」と「ペアローン」の場合妻が税金を納めていないと住宅ローンの控除が受けられません。育休の場合は復帰すれば再び受けられるようになりますが、仕事をセーブすると控除額も少なくなります。さらに妻が退職した際には、夫が妻名義の分も返済することになるため、贈与税の課税対象となる恐れも。それを避けるために登記の持分変更をしたり、住宅ローンの借り換えをすることも可能ですが、手間も費用もかかります。離婚した離婚をしても、住宅ローンの契約に変更はありません。連帯保証の場合元夫の支払いが滞ると、連帯保証人である元妻に返済請求が届きます。連帯債務の場合元夫と元妻どちらも、借り入れ全額の債務を負うことは変わりません。また住宅ローン名義は解消されないため、家を独断で売却できません。ペアローンの場合自分がローンを支払っていても、元夫もしくは元妻の住宅ローンの返済が滞ると、連帯保証人である自分に返済請求が届きます。離婚が決まったら、上記のことを避けるために家を売却して住宅ローンを完済させる、ペアローンは1つのローンに借り換えをするなど、夫婦で話し合っていく必要があります。 ひとりでは希望額が借りられなかったとしても、共働き夫婦で住宅ローンを契約することで借入額を増やすことができます。ただし、「妻が働けなくなる」「離婚する」などの理由で、多く借りられたローンによって支払いが苦しくなってしまうといったリスクがあることを忘れてはいけません。「夫婦で住宅ローンを」と考えているのなら、さまざまなパターンを想定しながら、夫婦に合った借り入れ方法を選択してくださいね。 参照: 共働き夫婦のための住宅ローン講座(1)我が家はどうする?基本編共働き夫婦が賢く住宅ローンを借りる方法団体信用生命保険(団信)の特約は付けるべき?扶養に入っても住宅ローン控除は受けられる?退職の可能性視野に選択共働き夫婦の住宅ローン共稼ぎ世帯に人気の収入合算・ペアローン。デメリットが多いって本当?
2018年02月20日「賃貸併用住宅」という形態の住宅をご存知でしょうか?アパートと自宅が合体した住宅のことを指し、多くの場合は1階がアパートのように個別の賃貸物件、2階以上を自分の家として使用するケースが多いです。賃貸併用住宅は自宅に住みながら家賃収入が得られるために、毎月の住宅ローンを家賃収入から返済できるだけではなく、家賃の金額によっては手残りが出て、家を買ったのに収入が増えたこともあり得る大変家計に優しい住宅なのです。そこで賃貸併用住宅のメリットや選び方、そして住む時の注意点などについて触れていきたいと思います。1.賃貸併用住宅は、住宅ローンが利用できる賃貸併用住宅は家賃を得られるだけではなく、金利の低い住宅ローンを利用して賃貸物件を購入できるメリットがあります。一般的にアパートやマンションなどの投資用物件を購入する時は、住宅ローンの融資は受けられず、金利の高い投資用ローンを利用して物件を購入します。住宅ローンは国民に対してできるだけ安い価格で住宅を購入してもらうことを目的としたローンなので、金融機関も利益度外視の側面があります。しかし投資用ローンは収益を出すことが目的なので金融機関も金利を高めに設定してきます。また返済期間も住宅ローンのように長期間にすることが難しいので、毎月の返済額はどうしても大きくなってしまいます。しかし賃貸併用住宅ならば自宅面積を建物の半分以上とすることで、住宅ローンを利用できます。マイナス金利の現在ならば、住宅ローンを金利1%以下で利用できます。一方で投資用ローンの金利はマイナス金利の現在でも3%程度は支払わなくてはいけません。同じ3,000万円を25年融資で借りたとしても、金利0.8%は約11万円、3%では約14万2千円と、毎月3万円以上も返済額が違うのです。2.賃貸併用住宅を買う時は新築が良い?中古が良い?賃貸併用住宅を購入する時は新築物件が良いのか中古か良いのでしょうか。結論から言えば建築費用のかからない中古物件の方がお得です。賃貸住宅併用住宅の欠点として、建築費が高くなることが挙げられます。それは賃貸併用住宅の場合、風呂やトイレ、キッチンといった設備を各居室に設けなければいけないからです。坪単価といえば普通の住宅であれば50万円以下でも家を建てられますが、賃貸併用住宅の場合、坪単価70万円は覚悟しなければいけないでしょう。中古住宅で賃貸併用住宅を買う場合、中古販売時の建物の評価額は単純に物件の構造や築年数で算出されることも多いので、住宅部分の価値は建築費用が高かったものでも一律に計算されやすいです。そのため価格面のメリットが非常に大きくなるのです。もちろん新築物件ならば家賃を高く設定できるメリットもありますが、住宅ローンを利用するだけに、年収次第では物件購入費分の融資が受けられないこともあります。それよりも普通の住宅と変わらない相場になる中古の賃貸併用住宅を購入した方が良いでしょう。3.賃貸併用住宅に住む時の注意点賃貸併用住宅は住むときにいくつか注意点があります。自宅の下の階に家族以外の世帯が住むことになるので、それぞれのプライバシーが確保できるような間取りや設備を心がけましょう。自宅部分の玄関と賃貸部分の玄関はできるだけ、方角が異なるようにしたほうが良いです。そうすれば大家と入居者が頻繁に顔を合わせることもなく、ストレスを感じずに済みます。また駐輪場を設けるときも自宅の駐輪場とは別に設けるようにしましょう。防音にも気を配らなければいけません。賃貸併用住宅の場合1階に入居者がいるので、2階に住む自分たちの騒音が下の階に聞こえてしまうことがあります。特に小さなお子さんがいる家庭では、2階の足音が1階にドンドンと響いて下の入居者が迷惑に感じ、退去してしまうことも多いのです。もちろん1階のそれぞれの部屋の壁による防音も必要ですし、逆に自分たちが入居者の騒音でストレスを感じることもあります。互いのプライバシーを配慮し、ストレスをなくすために賃貸併用住宅を建てる、もしくは中古をリフォームする時は、普通の戸建てよりも特に防音に気を配りましょう。賃貸併用住宅に興味はあるものの、宅の中で他人が生活していると思うと、どうも落ち着かないと感じる人もいるでしょう。賃貸併用住宅を購入するときには、特に防音に気を配らなければいけません。そういった点をカバーできるのであれば、賃貸併用住宅は、家賃収入でローンを返済できる上に、金利の低い住宅ローンを利用できるので、一気に生活を楽なものにしてくれます。
2018年01月31日住宅の購入予算を算出するためには、毎月返済額と住宅ローンの借り方(条件)がそれぞれ必要になります。この記事では、実際の住宅ローンのシミュレーションを行い、購入予算を設定・確認していきます。1. 住宅ローンシミュレーションを使ってみよう今回はフラット35のホームページにある、「毎月の返済額から借入可能金額を計算」するシミュレーション機能を使います。まずは次のページを開いてください。フラット35「毎月の返済額から借入可能金額を計算」(図1)フラット35の住宅ローンシミュレーション①毎月返済額小数点第1位まで入力できます。今の住宅費などから考えて、返済に無理のない金額を入力しましょう。②融資金利適用金利のことです。ここでは①の毎月返済額が完済時まで変わらない場合の借入可能額を算定したいので、「全期間固定型」の金利を入力しましょう。③返済期間返済期間は、それぞれの状況に応じて変わってきます。定年時の年齢から今の年齢を引いた年数を入れてみるのもひとつの方法です。まだ決まっていない段階であればとりあえず「35」を選択しましょう。④返済方法特に理由がなければ、「元利均等」のままにしておきましょう。上記項目をすべて入力・選択したら、「計算する」をクリックすると、図のように計算結果が表示されます。(図2)試算結果※各種数値は次の条件をもとに設定しています。毎月返済額:9.7万円/金利:1.800%/返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※シミュレーション結果の詳細は、こちらのフラット35のページをご確認ください。借入額のシミュレーションはできたでしょうか。大切なのは「毎月返済額」と「金利」を自分で判断し、入力できているかどうかです。2. 購入予算=「頭金」+「住宅ローン借入額」借入額が分かれば、後は頭金分をプラスすれば購入予算が算出できます。(図3)購入予算の設定方法(住宅ローン利用時)頭金についてはこれまで説明をしてきませんでしたが、購入予算を決定するうえで、非常に重要になります。また、これまで「購入予算=物件価格」という前提で話をしてきましたが、家を買う場合は、物件価格とは別に住宅取得にかかる諸費用・税金が存在します。頭金は、これらの費用を除いて算出するようにしてください。3. 住宅ローンは「借りられる額」ではなく「返せる額」まず、知っておいてほしいこととして、住宅ローンは「借金」であり、利息がつく分、総返済額は借入額よりもかなり高くなるということを忘れないでください。実際に家探しを始めると、どんどん条件のいい家に目がいって、これまでに経験したことがない数千万円という単位の買い物ゆえに冷静な判断ができなくなり、高額なローンを組んでしまいがちです。現在の仕組みでは高額なローンを借りることも意外とできてしまいます。しかし、住宅ローンは「借りられる最大額」ではなく、「返せる額」を借り入れるということを、基本的な考え方としてください。ここまで、家探しを始める前に最低限必要と思われる住宅ローンの知識・情報を、購入予算の設定と関連付ける形で説明してきました。実際の物件を探し始める前に住宅ローンを学んでおくことの大切さが、多少なりとお分かりいただけましたでしょうか。まだまだ、住宅ローンのすべてを説明できているわけではありません。物件探しをしながらも、さらに住宅ローンへの理解を深めて、納得のいく商品プランを見つけていただければと思います。また、今から金融機関のホームページを見ることやシミュレーションの使い方に慣れておくこともお勧めします。
2018年01月30日ローコスト住宅とはローコスト住宅とは、比較的安い価格で販売されている住宅のことをいい、ハウスメーカーが建てることが多いのが特徴といえます。一体どのぐらい安いのでしょうか。住宅を建設する場所にもよりますが、一般的な住宅の坪単価相場は80~90万円ほどです。しかし注文住宅は、なんと坪単価30万円~60万円が価格相場となっています。なぜ、このような格安相場で住宅を販売できるのでしょうか。それは住宅の建築費用として重要な「3つの要素」に理由があるのです。ローコスト住宅の秘密は「3つの要素」にある!?「3つの要素」とは、「材料費」「人件費・広告宣伝費」「諸経費」といった、いわゆる建築費用のことを指します。これら3つの要素を抑えることで、ローコスト住宅の坪単価を30万円~60万円と格安にすることが可能なのです。材料費人件費・広告宣伝費諸経費イメージしにくいのは、3つの目の「諸経費」でしょうか。これは比較的シンプルな間取りにして、また部屋数を少なくするなどをしてコスト削減効果を狙っています。削るところはとことん削って建てられるローコスト住宅ですが、そのメリットは何でしょうか。ローコスト住宅のデメリットとメリットローコスト住宅のメリットを説明する前に、まずはデメリットについてみてみましょう。デメリットには2つあります。デメリットユニット(キッチン、バス、トイレ)のグレードが低いこれはローコスト住宅の前提条件ともいえます。断熱性・耐火性・耐久性・耐震性・遮音性などが優れていないしかし中には上記2つのデメリット要素が優れているものもあります。たとえば、リビングや寝室に床暖房があるIHクッキングヒーターなどオール電化に対応している国で定められた「長期優良住宅の認定」を受けた住居であるなどが挙げられます。これらのような要素があれば、それはそれでメリットの1つともいえます。メリット格安で住宅が建てられて「これ以上にメリットなんてない」と思うところですが、最大のメリットは他にあるのです。それは、「建て替えのしやすさ」にあります。ローコスト住宅は比較的安く家を建てることを念頭とした住宅であり、そのため設備や性能が優れていないのが前提であると先述しました。つまり住宅に耐久性はなく、「一生この家に住む」といった人向けの住宅ではないといえます。しかし逆にいえば「子どもが大きくなるまではこの家でいいか」など、ライフスタイルに合わせて住まいを変えていくといったスタンスをとるのであれば、非常に優れているといえます。これが最大のメリットといえるでしょう。どこに頼めばいい?ここまででローコスト住宅の定義やデメリット・メリットについてみてきました。家探しで苦戦する要因として、「業者探し」があると思います。そこで、考えられる業者を紹介して最後にしたいと思います。ローコスト住宅を依頼するにあたって考えられる業者は以下の3つが挙げられます。ハウスメーカー大手メーカーは、上記で挙げた「3つの要素」のうち「人件費・広告宣伝費」「諸経費」に費用を掛けている傾向があります。「材料費」でお金が掛からないから安心、と思ってはいけません。外構工事費などを「諸経費」に加算してくる場合もあるので、注意が必要です。工務店上記1で挙げたハウスメーカーは全国展開しているのが特徴的ですが、工務店は地域密着型が多いといったのが特徴的といえます。そのためフットワークが軽いといったメリットはありますが、ハウスメーカーほどの資金力はないので「材料費」などにお金を掛けることができず、品質の悪い材料となる場合もあります。もちろんすべての工務店というわけではないので、営業担当マンなどに確認するのが良いでしょう。建築設計事務所建築士が在籍する建築設計事務所なら、設計はお手並みのものなので安心して依頼することができるでしょう。しかし建築士は基本的に設計・施行監督が主な仕事で、施行に関しては下請け業者に依頼する場合がほとんどなので、理想とはすこしズレる可能性も否めません。まとめローコスト住宅を依頼する場合は、設計と設計確認は「建築設計事務所」とし、施行は「工務店」に依頼するのがベターといえるでしょう。「一般住宅を買うほどお財布には余裕がないけれど、子育てをするためにも戸建て住宅には住みたい!」といった方にはお勧めのスタイルといえます。今後のライフスタイルを考慮しつつ、検討してみてはいかがでしょうか。
2018年01月22日住宅ローンを借りる際に重要な条件である「金利」ですが、金利の利率をあいまいにしたままでは、いつまでたっても実際の購入予算を算出できません。購入予算はこの後、住宅ローンシミュレーション機能を使って算出します。ここでは、住宅ローンの条件として設定する金利の利率をどのように決めるのかを見ていきます。1. 銀行のホームページでよく見る住宅ローン金利下の図は、架空の住宅ローン会社「A社」が提示している住宅ローンに関するプラン例です。1つの会社で提供している住宅ローンは、複数あることが大半です(※10以上のプランがあることも珍しくはない)。下の図は、そのなかから代表的なプランをピックアップしました。まずは、図の見方を説明します。(図1)「住宅ローンプラン例」①金利タイプ変動金利型、固定金利期間選択型、全期間固定金利型の3種類がメジャーなもの。返済期間中の金利が変わるのが変動金利型、変わらないのが全期間固定金利型、一定期間は変わらないのが固定金利選択型。②適用金利店頭金利から引き下げ金利を引いたもので、実際の貸し出しにおいて使用される金利(利率)。③店頭(表示)金利各金融機関が本来設定している基準となる金利(利率)。引き下げられる前の金利で、定価のようなもの。④引き下げ金利店頭金利からの引き下げ率のこと。引き下げ率は条件によって変わるため、幅表記か、図のように最大での引き下げ率が記されている。引き下げ金利によって②の適用金利が決定する。2. 毎月返済額が分からなくなる金利タイプとは住宅ローンを選ぶとき、最初に確認しなければならないのは①の金利タイプです。金利タイプは以下の3つに分けることができます。金利タイプの選び方には様々な考え方がありますが、今回は購入予算を設定するために金利を選ぶという視点で、金利タイプを考えてみたいと思います。変動金利型借入期間中、半年ごとに金利が変わるため、現時点では金利が変動した場合の毎月の返済額は分からなくなる(※1)。固定金利期間選択型借入期間中、あらかじめ決まっている期間は金利が変わらないため、その期間は毎月の返済額は変わらない。該当の期間が終了したら、その時点の金利で改めて変動金利型か固定金利期間選択型を選ぶ(※2)ことになるため、現時点では途中から毎月の返済額が分からなくなる。全期間固定金利型借入期間中、金利が変わらないため、現時点で借入期間中の毎月の返済額がはっきりと分かっている(※3)※1:変動金利型の返済額は、借り入れから5年間は金利の変動にかかわらず一定のままというルールがある。※2:ごく一部の金融機関で、一度変動金利型を選ぶと再び固定金利期間選択型を選べない商品がある。※3:実際の金利が決定するのは、多くの金融機関では融資実行日になる。金利タイプごとの返済イメージを図で表してみましょう。(図2)金利タイプごとの返済イメージオレンジ色は毎月返済額が分かっていて、変わらないところです。「?」の部分はそのときにならないと金利が分からず、毎月返済額もいくらになるか算出できない期間になります。変動金利は金利だけを見るといいように思いますが、先の見通しが立てられないというデメリットがあります。3. 将来の金利が分からないと予算は設定できないお手元に不動産広告のチラシがあれば、それを手に取ってみてください。売買用のチラシでは「毎月返済額●●円。家賃並みの支払いで家が買える!」といった文句が踊っています。その際、毎月返済額を算出するために必要な住宅ローンの金利は、ほとんどの場合で利率が最も低い金利タイプの「変動金利」を使っています。変動金利が悪いわけではありませんが、将来の金利動向が分からない変動金利を使って算出した“現時点での”毎月返済額が、あたかも返済期間中ずっと続くようなイメージで表現されることは、誤解を与える可能性があります。また、こうしたチラシで目にした情報をもとに、安易に購入予算を設定してしまったらどうなるでしょう。金利の違いが返済額に与える影響は、これまでの記事で確認したとおりです。金利の上昇、返済額の増加を想定していない購入予算の設定をしてしまっていたら、リスクは現実のものとして襲いかかってきます。購入予算の算出には、リスク管理の面から全期間固定型の金利を設定するようにしましょう。(図3)予算設定に使える金利、使えない金利
2018年01月20日住宅ローンを利用して家を買う場合に必要な住宅ローンの条件のひとつである「金利」が総返済額や毎月返済額にどのような影響を与えるのか、実際の数値を使って見ていきたいと思います。1. 総返済額に占める利息の割合まずは、住宅ローンを利用する場合の総返済額に占める元金と利息の割合を見てみましょう。(図1)「住宅ローンの借り入れと返済の内訳」※各種数値は、次の条件をもとに設定しています。金利:1.800%/返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。図を見ると分かるように、3,000万円を金利1.800%、35年返済で借りた場合の総返済額は4,046万円です。利息額は1,046万円なので、総返済額の25.9%。つまり、返済額のうち4分の1は利息分ということになります。このように長期間借り入れをする住宅ローンの場合、総返済額に占める利息額の割合はかなり大きくなります。金利が高くなればさらにその割合はさらに増すので、わずかな金利差も無視できません。2. 金利でここまで変わる!借入額別の総返済額一覧下の図は、借入額別・金利別の総返済額を計算したものです。総返済額から借入額を引いたものが、利息額になります。同じ借入額でも、金利によって総返済額がずいぶん違うことが分かります。(図2)「借入額別・金利別の総返済額(単位:万円)」※各種数値は、次の条件をもとに設定しています。返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。3. 総返済額を毎月返済額に置き換えて確認金利による総返済額への影響を体感できたでしょうか。次は、実際に自分が住宅ローンを利用することを前提に、この表を活用してみましょう。総返済額(借入額+利息額)だけを見ても、無理なく返済できるかどうか判断は難しいので、上の表の総返済額に毎月返済額を追記しました。今度は、現時点で想定している毎月返済額を中心に表を見てください。(図3)「借入額別・金利別の毎月返済額(上段)と総返済額(下段)(単位:万円)」※各種数値は、次の条件をもとに設定しています。返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。毎月返済額がほぼ同じでも、金利との組み合わせ次第で借入額・総返済額に様々な可能性があることが分かったでしょうか。この表を見て、「とにかく金利が低いにこしたことはない」と考える人も多いと思います。「住宅ローン=金利の低い商品」を求めることは、あながち間違いではありません。ただし、金利の低さだけを追い求めて住宅ローンを選ぶと大きなリスクが生じます。このリスクは購入予算の設定にも影響するため、家探しの最初の段階で把握しておかないと、後戻りができなくなるほど危険をはらんだものなのです。【訂正】サブタイトルの一部に誤りがありましたので修正いたしました。
2018年01月19日家を買う場合、ほとんどの人は住宅ローンを利用しますが、住宅ローンについて調べ始めるのは、家探しの終盤、物件がほぼ決まってからというケースが多いようです。結論から言うと、これでは遅すぎます。住宅ローンの知識・情報は家探しの最初、購入予算を決める段階から必要です。1. 借入額よりも重要な返済額住宅ローンを利用して家を買う場合、購入予算は「頭金」と「住宅ローンの借入額」の足し算によって決まります。考え方として初めに購入予算があって、それを「頭金」と「住宅ローンの借入額」に分解していくのではなく、まず「頭金」と「住宅ローンの借入額」を明確にし、2つを足したものが購入予算になるというものです。家探しはその予算をもとに行います。住宅ローンは、端的に言ってしまえば借金です。借りた金額(借入額)に対し発生する利息額を合わせて返済しなければなりません。つまり、住宅ローンではいくら借りたかよりも、いくら返すのかという「返済」の指標が重要になるのです。返済額には、返済する総額(総返済額)と毎月の返済額があります。(図1)「住宅ローンの借入額と総返済額の違い」※各種数値は、次の条件をもとに設定しています。借入額:3,000万円/金利:1.800%/返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。3,000万円の住宅ローンを借りる場合を例に考えてみましょう。金利と返済期間については一般的なものを使用していますので、現段階ではそういうものとして考えてください。上図のように金利1.800%、返済期間35年でローンを組んだ場合、借入額は3,000万円でも、利息が約1,046万円上乗せされ、実際に返済する金額(総返済額)は4,046万円にもなります。今、現金ならば3,000万円で買える家でも、全額ローンだと4,046万円で購入することになってしまうということです。そして、その返済は35年など、かなり長期にわたって行われるものです。さて、例では借入額3,000万円、利息額1,046万円、総返済額4,046万円という3つの金額が分かりました。住宅ローンを借り入れる場合、その返済を無理なく行えるかが重要なポイントになります。では、この3つの金額を見て、無理なく返済できる金額かどうかを判断することはできるのでしょうか?2. 返済の程度を判断できる「毎月返済額」借り入れた住宅ローンが無理なく返済できるかどうかを判断するには、どのような数値があればよいのでしょうか。借入額3,000万円は、「みんなそのくらい借りているような気がするけど、自分たちに適切かどうかは分からない」といった認識でしょうか。総返済額が4,046万円と言われても、すぐにはピンと来ませんね。では、毎月の返済額が97,000円と言われたらどうでしょう。それなら今の住宅費と比較できるので、毎月払えるかどうか分かりやすいのではないでしょうか。住宅ローンを利用して家を買うときは、自分にとって無理のない毎月の返済額がいくらなのかをはっきりさせ、借り入れにあたっての判断基準として使えるようになっておくことが大切です。(図2)「無理なく返済できるかを判断するために必要な数値」3. 毎月返済額は同じなのに借入額が減る?住宅ローンの借入額が適正かどうかは、毎月の返済額を基準に判断すべきであることを説明してきました。ところが、毎月の返済額が同じでも、住宅ローンの選び方によっては借入額自体が変わるということが起こります。住宅ローンの借入額が変わってしまったら、購入予算の設定にも影響が出てきます。(図3)「住宅ローンの違いによる購入予算の変化」※各種数値は次の条件をもとに設定しています。返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。この図は毎月の返済額を97,000円とし、返済期間35年でローンを借りた場合に、借入額がいくらになるかを計算したものです。金利が1.800%の場合の借入額は3,020万円になります。では、金利が2.400%になるとどうなるでしょうか?借入額は2,754万円と、266万円もの差が生じることになります。この例では毎月の返済額が同じでも、金利2.400%の住宅ローンBで借り入れをした場合、購入予算が266万円もマイナスになってしまう可能性を示したものです。いったん整理をしてみましょう。家を探すには購入予算の設定が不可欠ですが、その購入予算の設定に必要なのが住宅ローンの借入額です。借入額を算出するには「毎月返済額」と「住宅ローンの諸条件(返済方法・金利・返済期間等)」の2つの情報を前もってそろえておかなければなりません。この順番を間違えると、物件価格ありきで返済計画に無理があるようなローンを組んでしまう、不動産屋さんに勧められるままに提携ローンを組んでしまうケースも出てきてしまうのです。
2018年01月18日住宅性能評価書とは住宅性能評価書とは、「住宅性能表示制度」に基づいて国(国土交通大臣)に認定された第三者評価機関が、住宅の性能について評価したものをいいます。住宅性能評価を受けた物件は、住宅性能が安全であると評価されたことになり、またこれには2つの段階が存在します。1つめが設計段階に住宅性能を検査する「設計住宅性能評価」で、2つめが建設段階に住宅性能を検査する「建設住宅性能評価」です。この制度が導入されたことで、様々な工法によって建設された住宅の性能を一律に評価することができるようになりました。さらにこれによって、私たち一般消費者でも性能評価を受けた物件を容易に比較検討できるようになりました。物件を比較検討するためにも、どのような項目で何について評価されているのかを知る必要がありますね。今回は「設計住宅性能評価」について具体的にみていきましょう。「設計住宅性能評価」10項目住宅性能評価では、以下の10項目を評価します。構造の安定地震などの影響による建物の「倒壊耐久度」や「損傷の受けにくさ」を評価します。等級が高いほど地震などに対して強いことを意味します。等級1の評価でも、大地震(震度7相当)が起きても倒壊することはないとされているので、住宅性能評価を受けていればまず安心といえるでしょう。このほかにも、台風など様々な自然災害に関する評価があります。維持管理・更新への配慮排水管・水道管・ガス管の点検、清掃・修繕のしやすさを評価します。温熱環境暖房や冷房を効率的に稼働するために、壁や窓の断熱性能を評価します。 等級が高いほど、省エネルギー性に優れているといえます。劣化の軽減柱や土台の劣化の進行を遅らせるための対策を評価します。光・視環境東西南北及び上方の5方向について、窓の開閉範囲や採光量などを評価します。空気環境接着剤などを使用している建材から発散するホルムアルデヒドが、シックハウス症候群の原因のひとつとされています。その危険性がないかを評価します。また換気設備が整備されているかも評価の対象となっています。音環境主に共同住宅の場合に多い評価項目で、上・下・隣の住戸からの反響音について評価します。選択表示事項(オプション)なので、申請者が評価対象とするか否かを選択することができます。火災時の安全住宅内で火災が発生したときの避難のしやすさ、隣の住宅が火災のときの延焼のしにくさなどについて評価します。耐火性のある外壁・床・屋根であることや、火災報知器などの設置状況、避難・脱出経路が確保されているかなどがこれにあたります。防犯対策外部開口部(ドアや窓など)について、防犯上有効な建物部品や雨戸などが設置されているかの侵入防止対策を評価します。高齢者への配慮高齢者や子供が暮らしやすいよう、バリアフリーの程度を評価します。1~4は必須項目で、5~10は選択項目です。住宅性能評価書を受けた物件のメリットとは最後に、住宅性能評価書を受けた物件のメリットについてご紹介します。国(国土交通大臣)の登録を受けた第三者機関による評価だから安心!(公平に性能をチェックしてくれている)住まいの性能評価の見方が、等級や数値で表示されているため分かりやすいトラブルが生じても専門機関(指定住宅紛争処理機関)が対応してくれるフラット35(住宅ローンの一種)でも適用可能!資産価値が維持しやすく査定に有利なため、中古売却がしやすいまとめ物件数はたくさんありますが、やはり耐震性などに優れた物件の方が良いですよね。物件選定で迷ったときは、住宅性能評価を受けている物件かどうかが、ひとつの判断材料になりそうですね。安心・安全な住まい環境を維持するためにも、ぜひ、住宅性能評価書を参考にしましょう。
2018年01月14日住宅ローンは一般的に借り入れの金額が大きくなることから長期間の返済を余儀なくされてしまいます。例えば、住宅金融支援機構が提供するフラット35などは35年間返済を行うことになりますが、それだけの長い間安定して返済を行わなければなりません。病気、リストラ、減給などの予期せぬ理由によって、返済計画に支障が生じてしまうようなこともないとは限りません。住宅ローンを延滞・滞納してしまった場合にはどうなってしまうのでしょうか?住宅ローンの延滞・滞納後の流れ延滞・滞納を行ってしまった場合の流れは以下のようになります。住宅ローンの返済期間中には、一時的に住宅ローンの返済用の口座の残高が少なくなってしまっていて引き落としが行われないなど、返済の滞りが生じてしまう場合があります。最初の1回程度の滞納に対しては銀行などの金融機関も「入金が確認できなかったので、確認してくださいね」というような入金が行えていないことに対する支払い請求程度で済みますが、その通知を無視して延滞・滞納から2~3ヶ月経過すると請求書から催告書へと変わります。催告書に変わるとどうなるのでしょうか?催告書では、これ以上延滞・滞納を行うと期限の利益といって住宅ローンの分割返済を認めないという内容になります。この催告書を無視して延滞・滞納から3~6ヵ月経過してしまうと期限の利益喪失通知が届き、返済期日が先であったとしても一括返済を行わなければなりません。期限の利益喪失通知が到着してからは、代位弁済通知といって住宅ローンを契約した際の保証会社が銀行に対して代わりに返済を行ったという通知書が届きます。保証会社が返済を行ってくれたからといって返済がなくなるわけではなく、返済先が銀行から保証会社に変わることになります。保証会社が代位弁済を行ってしまうと、保証会社は建物を競売にかけることによって返済を肩代わりした分を回収しますが、いきなり競売が行われるわけではなく、まずは保証会社から競売を開始するための競売開始決定通知が届きます。競売開始決定通知が届くとどうなってしまうのでしょうか?競売と競売を防ぐための任意売却とは?競売開始決定通知が届くと、いよいよ住宅ローン対象の物件が競売にかけられることになってしまいます。競売にかけられてしまうと以下のようなデメリットがあるので注意が必要です。・普通に売却する場合によりも安く買いたたかれてしまう。・競売が行われてしまうと出ていかなくてはならなくなる。競売開始決定通知が届いてから実際に競売が行われるまで6ヵ月程度の期間がありますが、その間に何とかして競売を防ぐ方法はないのでしょうか?競売を防ぐ方法として任意売却を行うという手段が挙げられます。任意売却によるメリットは以下の通りです。・リースバック方式によって住み続けることができる。・競売よりも高い価格で売却できる可能性が高い。任意売却によって購入した人が同意してくれた場合には、賃料を払うことによって住み続けることが可能になります(リースバック方式)。任意売却は保証会社の許可を得る必要があるので、なるべく早く申し出た方が良いでしょう。まずは銀行に相談してみる住宅ローンは契約当時の世帯年収などを基準にして返済計画を立てますが、必ずしも返済計画通りに返済が進むとは限りません。体調を崩してしまったことによって一時的に返済が滞ってしまったり、出産による産休や退職して育児に専念するために専業主婦になったりなど様々な理由によって返済計画に支障が生じる可能性があります。一時的に支障が生じた場合にはどうすればいいのでしょうか?まずは銀行に現状を伝えることをおすすめします。銀行からすれば信頼して住宅ローンの契約を行ったにもかかわらず、独断で延滞・滞納を行われてしまった場合には、後から理由を伝えたとしても配慮の余地がありません。しかし、返済計画の支障が一時的な理由である場合には、返済計画の見直しによって一時的に返済額を引き下げてくれるなど、競売を免れることができる可能性があるため、まずは銀行に相談してみましょう。まとめ住宅ローンの延滞・滞納を続けた場合には、住宅ローンの対象の物件を競売で失ってしまうことを覚悟しておかなくてはなりません。しかし、延滞・滞納を行ってしまったからといって即座に競売が行われるわけではありませんので、延滞・滞納に陥ってしまったとしても放っておかずに、任意売却やその他の解決策を模索するようにすることができるので、まずは銀行に相談など解決策を検討するようにしましょう。
2018年01月12日住宅性能評価制度には2種類ある住宅の性能品質を確保するため、国は指定機関である住宅性能評価機関に住宅の性能を客観的に評価するよう法律で定めています(住宅の品質確保の促進等に関する法律)。これを「住宅性能評価制度」といい、2段階に分けることができます。1つは「設計住宅性能評価」で、2つめは「建設住宅性能評価」です。「設計住宅性能評価」設計住宅性能評価とは、「設計段階での住宅の検査」を意味します。つまり住宅が未完成時点のものであるため、設計図をもとに検査を行います。検査を受けるかどうかは、住宅の建築時点で決める必要があるので、注意が必要です。「建設住宅性能評価」建設住宅性能評価は、「完成段階での住宅の検査」を意味します。完成時点の住宅を検査するのですが、設計図と照らし合わせながら行うのが特徴といえます。そのため、事前に「設計住宅性能評価」の検査を受けておく必要があるので、この点に注意が必要です。住宅性能評価でチェックする項目は全部で10コあります。住宅性能評価には10コある構造の安定(地震・風・積雪に対しての建物の強さを評価)劣化の軽減(柱や土台の劣化の進行を遅らせるための対策を評価)維持管理・更新への配慮(排水管・水道管・ガス管の点検・清掃・修繕のしやすさ)温熱環境(建物の冷暖房を効率的に行う為の断熱などの省エネ対策を評価)火災時の安全(火災の早期発見のしやすさ、外部からの延焼に対する耐火性を評価)光・視環境(室内の明るさを、部屋の広さに対する窓の大きさの割合で表示)空気環境(室内への有害物質の発散量、換気対策を評価)音環境(開口部の遮音性能や、共同住宅の上下又は隣接する住戸への音の伝わりにくさを評価)防犯対策(犯罪者が住宅に侵入しないよう、開口部に対策がとられているかを評価)高齢者への配慮(高齢者や子供が暮らしやすいよう、バリアフリーの程度を評価)1~4は必須項目で、それ以降は選択項目となっています。住宅性能評価を受けるメリットは、2種類とも似たところがありますが、今回は「建設住宅性能評価」のメリットを中心にご紹介していきます。建設住宅性能評価を受けた物件のメリット地震保険の割引が効ある(10~50%の割引)民間から借入れる住宅ローンの金利が優遇されるトラブル紛争解決の専門機関が、1万円という破格で対処してくれるまとめ今回は建設住宅性能評価を中心にご紹介してきました。建設住宅性能評価は、設計住宅性能評価も兼ねていることから、業者に手抜き工事をさせない手段ともいえ、この点が最大のメリットといえるでしょう。安心・安全な暮らしを実現するためにも、設計段階からの検査を行うようにしましょう。
2018年01月10日住宅インスペクションとは?「住宅インスペクション」という言葉をご存じですか?これは、建築士による建物のインスペクション(検査・調査)のことです。売却を検討している売主や購入を検討している買主が中古住宅に対し、住宅インスペクション(住宅診断)を依頼することで売買後のトラブルを軽減するメリットがあります。平成28年宅地建物取引業法改正でより身近になる「住宅インスペクション」平成28年宅地建物取引業法改正で「住宅インスペクション」に関する規定が平成30年4月1日に施行されます。施行されると今までの中古物件売買はどう変わるのでしょうか?今までインスペクションは、売買の中であまり知られておらず、一部の意欲的な宅建業者や売主、買主が利用するのみでした。今回の宅地建物取引業法改正では、「媒介契約」「重要事項説明」「売買契約」の3つのタイミングで、建物状況調査(これがいわゆる住宅インスペクションを指します)に関する内容が追加となりました。この改正で、宅建業者は売主・買主に建物状況調査について説明をし、利用を促すことで、安心して取引のできる環境を提案してもらえます。中古物件の売買時に売主や買主が「住宅インスペクション」の存在や価値を詳しく知らなくても、宅建業者のほうから調査提案がされるようになったということですね。媒介契約売主・買主はそれぞれ宅建業者から建物状況調査の制度の説明、業者の紹介をされます。具体的には・・・売主・買主は宅建業者から宅地建物取引業法に基づく、建物状況調査の制度や内容について説明を受け、希望するかどうかを聞かれます。実施を希望する場合には、宅建業者からインスペクションを行う検査業者を紹介され、宅建業者の中継ぎの元、インスペクションの実施の手続きを行います。重要事項説明買主は建物状況調査の結果を宅建業者から説明を受けます具体的には・・・買主は購入を検討している物件が建物状況調査を実施しているかどうか宅建業者から説明を受けます。説明を受けるのは1年以内に行った検査内容になります。検査を実施している場合には、重要事項説明に添付された「建物状況調査の結果の概要」という書類に基づいて、物件に劣化があるかどうかなどの説明を受けます。売買契約売主・買主は、宅建業者から物件の現況についての書面の交付を受けます具体的には・・・建物状況調査を行った場合には、基礎、外壁等の現況について売主・買主が相互に確認した内容が売買契約書に記載されます。調査の対象は中古の住宅・戸建て住宅・分譲マンション(一部屋)・アパート一棟(小規模)・マンション一棟(大規模)※新築の住宅、土地・商業ビルなどの住宅以外の物件は対象外です建物状況調査は建築士が行います建物状況調査の実施は調査に係る一定の講習を修了した建築士が行います。建物に精通した建築士が検査を行うことで、より安心が深まります。建物状況調査の検査内容は?出展:国土交通省「改正宅地建物取引業法の施行に向けて参考資料」「構造耐力上主要な部分」および「雨水の浸入を防止する部分」が検査対象です。設備の動作確認や、住宅以外の部分の検査は一般的には行われません。構造耐力上主要な部分とは:建物自身の重さや建物内にある物の荷重を支え、風や雪、地震の揺れなどの外からの力に対抗するような、建物の基本となる部分のこと(柱・基礎など)雨水の侵入を防止する部分とは:外部から雨水が入ってくることを防止するための、住宅の部分のこと(屋根・外壁など)具体的な検査箇所<外部>・バルコニー・屋根・外壁・基礎など<内部>・土台・床・内壁・天井など※木造戸建てや鉄筋コンクリート造共同住宅など物件の種類により検査項目は異なります建物状況調査ですべての劣化がわかるわけではないので注意建物状況調査は、実施することで物件の状態がより詳細に把握でき、安心な取引につながりますが、この検査だけですべての劣化事象があきらかになるわけではありません。建物状況調査はあくまで検査をする者が通常歩行可能な範囲から、目視や計測で行う「基礎的な検査」となりますので、例えば壁の裏側など、住宅を一部壊さないと確認できないような箇所は検査を行うことができません。また検査結果を受けた内容から、さらに詳細な検査や、補修・修理を行うかは売主または買主の判断になります。建物状況調査を実施するメリット<買主>・検査で建物の状態を把握して購入できるので安心・劣化部分がわかるのでリフォーム費用が積算しやすい・保証付物件なら万が一の時にもさらに安心<売主>・物件のトラブル発生リスクを軽減でき、安心して引き渡すことができる・「検査済の安心な物件」として、 買主から選ばれやすくなる気になる建物状況調査の実施費用負担は?基本的には建物状況調査の実施を申し込んだ売主または買主が費用を負担します。ただ、中古住宅のインスペクションの認知が広がり宅建業者が負担するケースも増えているようです。説明を受けた際に費用面の負担について相談してみてください。2018年(平成30年)4月より開始となる建物状況調査の制度。中古物件の売買の際は、ぜひ賢く活用し、安心でスマートな取引につなげましょう。上記の内容は2017年12月現在のものです。情報提供・監修:ジャパンホームシールド株式会社
2018年01月09日年末調整・確定申告の時期になると気になるのが、控除による節税方法や関連するお得な制度です。住宅関連の中では「住宅ローン控除」がよく知られた制度ですが、ほかにも意外と知られていないお得な制度や控除があるようです。住宅購入やリフォームを検討している人は、対象となる制度や条件などをチェックしてみましょう。(1)中古住宅の購入でも利用できる「住宅ローン控除」住宅関連の制度でも多くの人が利用している「住宅ローン控除」は、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利負担の軽減を図るための制度です。一定の要件を満たした場合、年末の住宅ローン残高または住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除され、10年間で最大400万円(長期優良住宅の場合は最大500万円)が控除されます。所得税から控除しきれない場合は住民税から一部控除されます。また、中古住宅の場合でも新築の場合の要件に加え、耐久年数もしくは耐震基準といった中古特有の条件をクリアすれば、10年間で最大200万円(長期優良住宅などの場合は最大300万円)の控除を受けることができます。(2)夫婦共働きなら住宅ローン控除が夫婦で受けられる「ペアローン」「ペアローン」は共働き夫婦がそれぞれの名義で住宅ローンを組む場合に、二人とも住宅ローン控除を受けることのできるローン制度で、互いに相手の連帯保証人となります。住宅ローン控除が一人ずつ受けられることは大きなメリットですが、それぞれローンを組むため、契約時などの事務手数料は2倍かかってしまいます。また、夫婦の一方が仕事を辞めるなどした場合には、返済自体が厳しくなる可能性もあるため計画的に組みたいところです。(3)目安年収510万円以下の人が対象の「すまい給付金」「すまい給付金」は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を緩和するために創設した制度です。取得する住宅の床面積が50平米以上などの条件をクリアした場合、消費税率8%の2017年12月現在だと、収入額510万円以下の人を対象に最大30万円(消費税率が10%になった場合は収入額が775万円以下の人を対象に最大30万円)が給付されます。収入額によって給付される額は異なり、例えば、消費税率8%の場合、収入額425万円以下だと最大の30万円、425万円超え475万円以下だと20万円、475万円超え510万円以下だと10万円が給付されます。※収入額はあくまで目安のため、給与所得者のいわゆる「額面収入」ではなく、市区町村が発行する課税証明書に記載される都道府県民税の所得割額に基づき決定されます。(4)工事費用の10%の控除を受けられる「住宅特定改修特別税額控除」「住宅特定改修特別税額控除」は、一定の省エネ改修工事、バリアフリー改修工事または三世代同居対応改修工事を行った場合に、標準的な工事費用の額の10%相当額が、その年分の所得税額から控除されるというものです。それぞれ工事限度額(それに応じた控除限度額)が設定されており、対象となる工事も指定されています。また、バリアフリー改修工事では申請できる特定の個人の条件も設定されています。(5)断熱改修やエコキュートの導入には「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」「住宅省エネリノベーション促進事業費補助金」とは、住宅の省エネ化を図るリノベーションを促進するために、省エネ性能が高い高性能建材(ガラス、窓、断熱材)を用いた断熱改修などを支援する国の制度によって交付される補助金です。省エネ性能が高い高性能建材では、一戸あたり補助対象費用の1/3以内もしくは150万円のいずれが低い金額、戸建て住宅での家庭用蓄電などの蓄電システムでは、定額5万円/kWhもしくは補助対象費用の1/3または50万円のいずれか低い金額、エコキュートなどの高効率給湯機の導入では、補助対象費用の1/3以内もしくは15万円のいずれが低い金額が補助金額の上限となります。ここまで、住宅関連のお得な制度と控除を紹介してきましたが、知っていると知らないとでは、支払わなければならない金額がだいぶ変わってくるようです。事前に情報を確認し、賢い住宅購入・リフォームを実現しましょう。
2017年12月27日住宅展示場に行くのは、家の購入を現実的に検討し始めてから?実は住宅展示場では、子どもも楽しめるいろいろな催しやイベントが開催されていて、長期休み中のお出かけにもピッタリ!お正月も、様々な住宅展示場で楽しいイベントが開催されているよう……!?東京都内には多数の住宅展示場があります。実際に一戸建ての購入を検討している方も、「どういう観点で選べばいいか」「実際に展示場に行ったら、何をチェックすればいいか」、ぜひ確認してみてくださいね。住宅展示場に行くメリット・デメリット住宅展示場に行く最大のメリットは、1か所で複数メーカーの物件を見られることです。体力面を考慮すると、1日で回れるのは3棟ほど。事前に下調べをして、どのメーカーの住宅を見たいのか、絞り込んでおくのが得策です。反対に、デメリットは展示されているのが一般的にフルオプションのハイグレード仕様であること。気に入った設備などがあれば、「これは標準装備か、それともオプションなのか」と確認することを忘れずに。過剰な演出に舞い上がってしまわない、冷静な判断力が必要です。住宅展示場でのチェックポイント住宅展示場に建てられているのは主に、「こんな家に住んでみたい!」と願望を詰め込んだような、オプション盛り盛りのモデルハウス。もちろん、足を踏み入れて物件の雰囲気を五感(第六感も!?)で感じることも大切ですが、他にもチェックしておきたいのは、営業担当者の知識や人柄、相性です。複数のメーカーに同じ質問をぶつけてみたら、その企業の方針・姿勢が垣間見えるかもしれません。正直に予算を伝え、「この金額でどの程度の家が建てられるのか」「他社とは違うセールスポイントはどこか」など、多少踏み込んで聞いてみましょう。きっと自然と「ぜひここにお願いしたい」というメーカーが見つかるはずです。子どもと行きたい住宅展示場住宅展示場ではセミナーやショー、体験教室、アトラクションなど、様々な催しが行なわれています。今回は、東京都内の住宅展示場と冬休みシーズンのイベントをまとめました。ぜひご家族揃って住宅展示場で楽しい時間を過ごしてみてくださいね。サンケイ西新井総合住宅展示場所在地:東京都足立区梅島3ー32サンケイ西新井総合住宅展示場内電話番号:03-3840-7300営業時間:10:00~18:00西新井住宅公園所在地:東京都足立区栗原1-7電話番号:03-3850-3050営業時間:10:00~18:00環七・加平ハウジングギャラリー所在地:東京都足立区加平1-4-8電話番号:03-5849-2420営業時間:10:00~18:00イベント:1/2~21 モデルハウス総選挙111キャンペーン板橋高島平ハウジングステージ所在地:東京都板橋区高島平7-2-1電話番号:03-6909-9402営業時間:10:00~18:00定休日:年中無休詳しくはこちらデザインスタジアム葛西住宅公園所在地:東京都江戸川区北葛西2-11-25電話番号:03-3804-4569営業時間:10:00~18:00ハウジングギャラリー江戸川所在地:東京都江戸川区中央4-21電話番号:03-5678-5053営業時間:10:00~18:00定休日:年末年始イベント:1/2-21 モデルハウス総選挙111キャンペーン馬込ハウジングギャラリー所在地:東京都大田区北馬込2-12電話番号:03-5743-6550営業時間:10:00~18:00定休日:年末年始環八千鳥住宅公園所在地:東京都大田区千鳥3-12-1電話番号:03-3758-4988営業時間:10:00~18:00環八蒲田住宅公園所在地:東京都大田区新蒲田1-12電話番号:03-3733-3304営業時間:10:00~18:00葛飾・金町ハウジングギャラリー所在地:東京都葛飾区金町1-19-5電話番号:03-5876-9830営業時間:10:00~18:00定休日:年末年始イベント:1/2~21 モデルハウス総選挙111キャンペーン王子住宅公園所在地:東京都北区王子4-28-9電話番号:03-3912-1377営業時間:10:00~18:00赤羽ハウジングステージ所在地:東京都北区赤羽北2-33-3電話番号:03-5993-1331営業時間:10:00~18:00定休日:無し詳しくはこちらスマートハウジング豊洲まちなみ公園所在地:東京都江東区豊洲6-1-9電話番号:03-5534-8551営業時間:10:00~18:00TBSハウジング渋谷東京ホームズコレクション所在地:東京都渋谷区神宮前5-53-7電話番号:03-3409-6966営業時間:10:00~18:00詳しくはこちら東京都新宿住宅展示場所在地:東京都新宿区西新宿4-36電話番号:03-5351-6718営業時間:10:00~18:00定休日:水曜日詳しくはこちら浜田山住宅公園所在地:東京都杉並区高井戸東3-36-35電話番号:03-3332-8032営業時間:10:00~18:00本所吾妻橋ハウジングギャラリー所在地:東京都墨田区吾妻橋3-8-6電話番号:03-3625-7898営業時間:10:00~18:00定休日:年末年始イベント:1/2~21 モデルハウス総選挙111キャンペーン錦糸町住宅公園所在地:東京都墨田区錦糸4-18-7電話番号:03-6456-1800営業時間:10:00~18:00駒沢公園ハウジングギャラリーステージ1所在地:東京都世田谷区駒沢5-10電話番号:03-5758-6170営業時間:10:00~18:00定休日:年中無休オークラランド住宅公園所在地:東京都世田谷区桜3-24-8電話番号:03-3706-3481営業時間:10:00~18:00ABCハウジング成城住宅公園所在地:東京都世田谷区成城1-4-1東宝スタジオ内電話番号:03-5494-1555営業時間:10:00~18:00定休日:水曜日(祝日は営業)詳しくはこちら朝日新聞総合住宅展示場ハウジングプラザ瀬田所在地:東京都世田谷区瀬田5-20電話番号:03-3707-3352営業時間:10:00~18:00駒沢公園ハウジングギャラリー ステージ2所在地:東京都世田谷区深沢4-6電話番号:03-5758-3436営業時間:10:00~18:00定休日:年末年始駒沢公園ハウジングギャラリー ステージ3所在地:東京都世田谷区深沢4-26電話番号:03-5758-3437営業時間:10:00~18:00定休日:年末年始石神井住宅公園所在地:東京都練馬区下石神井1-8-4電話番号:03-5393-5507営業時間:10:00~18:00練馬ICハウジングギャラリー所在地:東京都練馬区谷原5-28-30電話番号:03-5935-6630営業時間:10:00~18:00練馬住宅展示場所在地:東京都練馬区豊玉北3-19電話番号:03-3948-6533営業時間:10:00~18:00西東京・小平住宅公園所在地:東京都小平市花小金井3-40-1電話番号:042-420-10223営業時間:10:00~18:00ABCハウジングハウジングワールド立川所在地:東京都立川市泉町935-1電話番号:042-527-1321営業時間:10:00~18:00定休日:水曜日(祝日は営業)詳しくはこちら仙川駅前住宅公園所在地:調布市仙川町3-1-17電話番号:03-5969-8761営業時間:10:00~18:00ABCハウジング八王子住宅公園所在地:東京都八王子市大谷町234電話番号:042-644-1657営業時間:10:00~18:00定休日:水曜日(祝日は営業)詳しくはこちら町田森野住宅公園所在地:東京都町田市森野5-7-25電話番号:042-729-1312営業時間:10:00~18:00朝日新聞総合住宅展示場ハウジングプラザ三鷹所在地:東京都三鷹市大沢3-2-37電話番号:0422-31-3578営業時間:10:00~18:00詳しくはこちら武蔵野ハウジングスクウェア所在地:東京都武蔵野市西久保3-1-25電話番号:0422-53-0931営業時間:10:00~18:00詳しくはこちら
2017年12月26日コーポラティブ(Cooperative)には、「共同の」「組合の」といった意味があります。つまりコーポラティブハウス(以下、コープ住宅)とは、共同で購入・建設された住宅のことをいいます。コープ住宅の歴史コープ住宅の歴史は、産業革命の最中、労働者が資本家に対抗して、生活物資の共同購入から住宅建設・幼稚園運営などを行ったのがきっかけで誕生しました。日本では1921年に住宅組合法が制定され、以降、約35,000戸の住宅が建設されました。聞きなれない法律だと思います。それもそのはず、この法律は1972年に廃止されました。というのも、1950年に住宅金融公庫が設立され、個人に直接持ち家向け融資を展開したために、住宅組合法はその意義を失いました。また1958年には財団法人日本労働者住宅協会(1967年に日本勤労者住宅協会に改組)が発足し、それらの協力で1975年までに約65,000戸の住宅が供給されました。現在では、主に民間のプロデュース会社によって、大都市圏を中心にコープ住宅が建設されています。コープ住宅の特徴自由設計である一般の分譲マンションなんかでは、間取りやデザイン、仕様などはデザイン会社が決めてしまいます。しかしコープ住宅は、共同住宅でありながら注文住宅のように、個々の理想の住まいを実現できるといった特徴があります。こだわりを貫ける料金プランコープ住宅はその名の通り、自分たちで土地を仕入れて、間取りやデザインを設計します。つまり土地取得費用、建築工事費用、設計費用、企画・調査・予備費など、これらの予算を自由に設定することもできるのです。またモデルルーム(広告宣伝)の設置を行う必要もないので、その分の費用を好きな部分に投資することができます。良好なコミュニティ形成理想を同じくする仲間とともに、住宅を設計していくコープ住宅では、建設後も仲間たちとの深い交流が期待できます。安全・安心な生活が実感できるでしょう。1つだけ注意したいこと自分たちの理想とする住まいを実現できるコープ住宅は、想像しただけでもわくわくしますね。しかし気を付けたい点が1点。それは、もし共同開発したコープ住宅を売却する場合、仲介業者によっては割安の査定価格がつけられることが考えられます。自由度の高い設計は、裏を返せばそれに見合ったニーズが必ずしも高いとはいえないからです。売却における資産価値を考慮すると、コープ住宅は市場的には反響が良くない物件となってしまいますが、そもそもコミュニティ性を重視した物件のため、上手に修繕計画を立てていくことが肝心であるといえます。
2017年12月15日二世帯住宅の定義二世帯住宅と聞くと、おそらく「親世代と子世代が同居することのできる住宅」と想像されると思います。しかし正しくいえば、「長屋」と称されます(建築基準法)。長屋とは、1つの建物に独立した住戸が連なり、これらが「敷地の外に出られるような構造」を指します。一般的な長屋では、1階建てのものが多く、それぞれの住戸が直接道路に面するよう造られています。しかし二世帯住宅のような2階建てのものに至っては、専用の階段を設けて、外に出られるような構造をとります。これを「重層長屋」といいます。昔ながらのイメージがある長屋ですが、実は最近話題の「テラスハウス」なんかも、この長屋にあたります。二世帯住宅は、法律的な定義でいえば「重層長屋」と称しますが、建物の運用上、これを「二世帯住宅」と称しています。そんな二世帯住宅は、2種類に大別することができます。二世帯住宅の種類同居型完全同居型完全同居型は、キッチンやお風呂などの設備を共有する形のことをいいます。また設備のみにとどまらず、家計簿も一括管理するのが特徴的といえます。これにおけるメリットとしては、キッチンやお風呂などの設備を2つ用意する必要がないので、住宅取得費を安く抑えられることが挙げられます。しかし同時に、そこにプライバシーがないといったデメリットも存在します。部分同居型部分同居型は、キッチンやお風呂などを部分的に共有する形のことをいいます。完全同居型と比べ、まだ多少なりとも自由の効く点が特徴といえます。たとえば表札や郵便ポスト、玄関を別共有として、リビングなどそれ以外の部屋・設備は共有とする、などがこれにあたります。別居型完全分離型ともいえるでしょうか。それぞれの住空間を別に切り分ける形をいいます。そのため、プライバシーを保つことができます。居住自体は隣り合わせなので、いつでも顔を合わせることができます。近年、このスタイルの需要が高いです。また完全分離とまではいわずともリビングのみ共有するなど、別居型でも一部の居室をシェアするスタイルも、最近では需要が高いです。親世代(子世代)と応相談したうえで、建築士や担当営業マンと打ち合わせするようにしましょう。二世帯住宅のメリット・デメリットメリット・デメリット双方において、生活面や精神面においては上記でも挙げたように想像は容易です。ここでは、少し専門的なメリット・デメリットについてご紹介したいと思います。メリット税金を軽減できる【不動産取得税の場合】たとえば中古住宅を購入し、二世帯住宅にリフォームしたいとします。通常、物件を取得する場合には「不動産取得税」というものがかかります。もしこの物件が、床面積50㎡以上240㎡以下で居宅要件を満たす場合には、1,200万円が控除されます。しかし今回のような二世体住宅にリフォームする場合は、1,200万円ではなく、なんと『2,400万円』が控除されます。かなりおトクですね!【相続税の場合】二世帯住宅の場合、相続税の課税価格の計算の特例である「小規模宅地等の特例」の適用対象となります。これにより、被相続人が自己の名義の土地を同居している子が遺産分割を整えたうえで相続し、かつ相続税の申告期限までに居住と所有を継続するとこの特例が適用され、評価額を最大80%減額することができます。デメリット売却しにくい二世帯住宅は一般の住宅よりも特殊なため、どうしても売却が難しくなります。理由としては、「間取りが特殊な中古物件」であることが挙げられます。中古物件を求めている買手が、二世帯住宅を求めているとは限りませんし、一般の住宅と比べて間取りも特殊なので、通常より買手が見つかりにくいといえます。「二世帯住宅から一世帯住宅にリフォームする」といった考え方もありますが、もとよりリフォームによって設置した機能等を撤去することはこのうえなく、生産性がないといえるでしょう。これを行うには、膨大な費用がかかるためです。まとめ二世帯住宅におけるメリットは多くありますが、それに伴ったデメリットを無視することもできません。親世代・子世代ともにストレスのかからない生活を送るには、共有部分と専有部分とをしっかりと区別するなど、話し合いを重ねて居住スタイルを決めるのが良いでしょう。
2017年12月13日60坪の住宅というとかなり大きく、普通の一戸建て住宅ではめったに見られないかもしれません。このくらいの広さだと、二世帯住宅や集合住宅となっている場合も多いでしょう。当然ですが外壁塗装を検討するなら、広い分だけかかる費用も高くなると考えましょう。ここでは、60坪の家の外壁塗装にかかる費用の目安をご紹介します。60坪の住宅って、どのくらい広いの?日本の平均的な一戸建て住宅は、4人家族の世帯で30~45坪といわれています。したがって、60坪の家を単純に考えてみると、平均的な家の1.5倍の広さということが分かるでしょう。この大きさの住宅になれば狭さはまったく感じず、理想の空間を余すところなく十分に作れる、ぜいたくなお家といえます。60坪の家で二世帯住宅の場合は、親世帯・子世帯それぞれに、キッチンやお風呂・トイレを設置したり、上下階別々に玄関を設けたりできます。また、家の中にオフィスや教室など、居住空間とは異なる用途のスペースを設けることなどもできます。廊下や玄関ホール、お風呂、トイレなども十分にゆとりを持った設計ができますから、車いすでの移動が可能なバリアフリー化にも十分対応可能な住宅といえます。先に述べた通り、この広さの家は二世帯住宅や集合住宅となっていることが多く、核家族単位で暮らす一戸建て住宅である例はほとんどないと考えてよいでしょう。60坪の住宅を外壁塗装する費用の相場は?外壁塗装のおおよその費用は、外壁の面積をもとに計算することができます。外壁の面積は「延床面積×係数(1.2~1.7)」でおおよその値を求めることができます。ここでは、係数1.2をあてはめて計算してみましょう。一般的な一戸建て住宅で60坪の場合ですと、延床面積は60×3.3平方メートル(1坪≒3.3平方メートル)ですから、外壁の面積は60×3.3×1.2となり、237.6平方メートルになります。この面積を塗装する際に、かかる費用を計算してみましょう。塗料の種類により、1平方メートル当たりの単価は異なります。代表的な塗料の単価をそれぞれ見てみると、アクリル塗料で1,400~1,600円、ウレタン塗料で1,700~2,200円。シリコン塗料で2,300~3,000円、ラジカル塗料で2,500~3,000円です。そしてフッ素塗料だと3,800~4,800円、光触媒塗料で4,200~5,000円、無機塗料で4,500~5,500円となっています。例えば単価2,500円のシリコン系の塗料を使ったとすると、塗料の代金は2,500×237.6=594,000円となります。この塗料代金に加えて、足場の設置に約150,000円、高圧洗浄に約50,000円、養生に約70,000円、下地補修に約20,000円、下塗りに約150,000円かかります。最終的には、その他諸経費がかかってきますので、合計で1,300,000円程度かかると見積ることができます。3階建ての家の場合は、2階建ての家に比べて足場を高く設置する必要がありますので、その分の費用が余分にかかってくることも頭に入れておきましょう。また、外壁の劣化が進行している場合には、補修を行う必要が出てきますので、その分費用も高くなります。外壁塗装の費用を無料で比較坪の外壁塗装で、気を付けるべきポイントは?外壁塗装の工事は、足場の設置や下地処理、下塗り、上塗りなどさまざまな行程を踏むことになるため、一般的な戸建ての住宅で数十万~数百万円と高額になります。家の補修といえば、まず内装のリフォームを思い浮かべる方も多いでしょうが、外壁塗装は内装リフォーム以上に必要性の高い工事といえます。なぜなら、内装リフォームはトイレやお風呂、キッチンなどをより便利できれいにすることを主な目的です。それに対し外壁塗装は見た目をきれいにするだけでなく、住宅そのものの耐久性を高めるために不可欠だからです。また、使用する塗料によっては、断熱や遮熱の効果もあるので、長期的な光熱費の節約にもつなげられます。外壁塗装は、美しく快適な家を維持していくために欠かせない工事です。ゆえに、技術が確かで信頼のおける業者に依頼することが大切なのはもちろんでしょう。しかし、不当に高額な工事や手抜き工事が行われるなどのトラブルも後を絶ちません。悪質な業者は、ときには脅すようなことを言って住人の不安をあおり、無理やり契約を迫ったり、不自然な値引きを行ったり、条件を付けて当日中の契約を求めてきたりすることもあります。したがって、外壁塗装を検討する際には訪問業者とすぐに契約することは避け、複数の業者に見積を取ったうえで、納得できる業者と契約することが大切になります。最近では、インターネット上でも業者から見積が取れるようになっています。さまざまな塗装業者とすぐに連絡が取れるので便利ですが、安さだけを売りにしている業者には注意が必要でしょう。手間をかけてきちんと施工すれば、通常は相場程度の費用はかかるものです。安さばかりを売りにする業者は、人件費を安くあげるために経験の浅い職人を使っていたり、塗料を薄めたり、手抜き工事をしたりしている場合があります。格安の工事にはそれなりの理由があるということを頭に入れておき、業者選びは慎重に行うようにしましょう。まとめ家を長持ちさせ、快適に住み続けるためには、外壁塗装は避けては通れない工事です。塗料の耐久年数である十数年おきには、外壁塗装が定期的に必要となります。実際に工事を依頼する際には、施工が丁寧で対応も誠実な優良業者を慎重に選択する必要があるでしょう。外壁塗装の費用を無料で比較
2017年11月19日太陽光発電設備を導入し、売電によって収入を得るためには電力会社との売電契約を結び、各ご家庭での売電価格を決定する必要があります。太陽光発電に関心をお持ちの方ならご存じかもしれませんが、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」によって定められる売電価格は年々変動していますから、次年度になれば売電価格も変わってしまいます。そこで今回は、太陽光発電の売電価格が契約によって確定するタイミングや、よりお得に売電するためのポイントをご紹介します。売電価格の確定時期はいつ?準備期間はどのくらい必要?各ご家庭に太陽光発電設備を設置し、売電価格が正式に確定するタイミングは「電力会社と売電契約を結んだ日時」ということになります。もし、今年度分の売電価格を適用したいとお考えであれば、年度末(翌年の3月末日)までには契約を結ぶ必要があります。ただし、太陽光発電設備の設置に関する手続きは思った以上に煩雑で、ご自分で行う必要がある項目は少ないにせよ、完了までにはかなりの期間を要することを押さえておくことが大切です。太陽光発電の売電価格は年々低下する傾向にあり、2017年度から2018年度に切り替わるタイミングでは1kwhあたり2円も低くなることがすでに決まっています。手続きの開始が遅れたために売電契約の締結が翌年度にずれ込んでしまい、ご自宅の売電価格が下がってしまう事態を避けるためにも、早めに準備を始めて期間に余裕を持った計画を立てましょう。ご自宅に太陽光発電設備を設置し、電力会社と売電契約を結ぶまでの過程とかかる期間は以下の通りとなります。トータルで最短でも2か月ほど、長くかかれば4か月ほどの期間となることもありますから、あとで慌てず済むよう早め早めに動くにこしたことはありません。【1.設置に関する費用の見積もり(2週間~1か月)】太陽光発電設備を取り扱う業者に、費用の見積もりを依頼します。業者単位で見積が出るまでには、2~3日ほどかかると想定しましょう。もし、複数の業者から相見積もりをとって比較検討しながら業者選びをしたい場合は、業者の確定までに半月から1か月ほどの期間を想定しておくことがおすすめです。【2.太陽光発電設備の施工業者と契約する(1週間ほど)】見積を取って業者を決定したら、施工の契約を結びます。このときに、資源エネルギー庁へ提出する書類などを作成するため、書類の完成までには5~7日ほどの期間をみておくとよいでしょう。【3.資源エネルギー庁の認定を取得する(2週間~1か月)】施工業者が申請書を資源エネルギー庁に提出し、認定が受けられるまでは半月から1か月ほどの期間を要します。認定通知書が届いてからでなければ電力会社と売電契約を締結できませんから、注意が必要です。【4.電力会社への売電申し込み→売電契約(1か月~長くて2か月程度)】認定通知書を受け取ったら、施工業者が管轄の電力会社へ認定通知書のコピーを添えて売電契約の申し込みを行います。電力会社は、受け付けた順に契約予定日を決めますが、申込が多く混んでいる時期にはかなり遅い日程にずれ込む可能性もあります。特に、年度末(3月末)は売電価格改訂のタイミングとなるため、駆け込みで申し込みが殺到する可能性があります。そのため、電力会社側でもあらかじめ申し込みの締切日が設定されることが慣例化していますから、可能な限り期日に余裕を持って申し込めるようにしておきましょう。太陽光発電の費用を無料で比較太陽光発電設備は早めに設置した方がお得?ここまでご説明した通り、太陽光発電の売電価格は年々下がっていく傾向にあります。すでに2018年度の家庭用太陽光発電の売電価格は1kwhあたり2円安くなることが決まっていますから、売電価格を少しでも高くしておきたいなら2017年度中に売電契約を済ませた方がお得になるでしょう。それに、太陽光発電設備の設置費用にも目を向けてみましょう。2011~2012年頃は売電価格も今よりかなり高額ではありましたが、設備の導入費用も現在の2倍近くかかるのが相場でした。また、設備にかかる費用がぐんと安くなった今の発電システムの方が、むしろソーラーパネルなどの性能は向上しています。そう考えれば、太陽光発電設備を安く設置できるようになり、発電効率も上がっている今がまさに検討のしどきともいえます。固定買取期間はいつまで?経過した後はどうなる?ご存じの方も少なくないでしょうが、太陽光発電設備で発電した電力を国が定めた売電価格で買い取ってもらえる「固定買取期間」は、家庭用(総出力10kW未満)太陽光発電設備の場合は電力会社との売電契約後10年間と決まっています。それを経過したあとは国による規制の対象外となりますから、各家庭と電力会社との合意によって任意の価格で売電契約をすることになるはずです。電力会社が自前で発電するコストより各家庭から電力を買い取るほうがローコストと判断すれば、引き続き売電を続けることは可能でしょう。また、2016年から始まった電力自由化によって売電先となる電力会社の選択肢も増えています。もちろん、ご自宅で消費される分の電力は引き続き太陽光発電で賄えます。もし余剰電力を売電しない選択をした場合でも、ご自宅の設備で蓄電を可能としておけばその都度電力を貯め、後から使うことができます。まとめこちらの記事では、家庭用太陽光発電設備による売電価格の確定のタイミングや、設備の導入を検討する際に主に期日の面で注意したいポイントについてご紹介しました。特に、これから設備の導入を考えている方の場合、売電契約の時期と年度末のタイミングが重なれば駆け込み契約による混雑が予想されます。手続きなどにかかる日数の目安を考慮し、十分に余裕を持って計画しましょう。太陽光発電の費用を無料で比較
2017年10月30日こんにちは、ママライターのましゅままです。住宅ローンの借り換えは、住宅ローンの返済をうまく減らしていくための重要な手段。しかし、せっかく借り換えをしたのに、やり方を間違ったために大きく損をしてしまった……なんてこともあるのです。今回は、住宅ローンの借り換えのポイントと注意点についてご紹介します。●住宅ローン借り換えポイント住宅ローンは以下の条件3つを満たす方に効果が出るといわれています。・新規借入との金利差が年1.0%以上・借入残存期間が10年以上・ローン残高が1,000万円以上現在は歴史的低金利となっており、必ずしも3つの条件を満たしていなければ損、というわけではないので、現在借りている金利より安いようなら検討の余地があります。まずは、借り換えることで経済効果がわかる、“借り換えシュミレーション”をしてみましょう。毎月の支払いが万単位で低くなり、総支払額が数百万単位で節約できる 効果が期待できることもあります。●住宅ローン借り換えの注意点3つ●(1)1つの債務に対して、債務残高が500万以上ないと借り換えられない銀行もあるペアローンで組まれている方は特に注意。銀行によっては、借り換えの際債務残高の上限を設けている ところがあるのです。たとえば、夫が債務残高500万・妻が300万という場合、妻の残高が500万に満たないため、借り換えを断られてしまう銀行が多くなってしまうのです。●(2)団信の補償は借入時より手厚く借り換えをするということは団信や火災保険もすべてリセットされることになります。当然健康状態は借入時よりも懸念材料が多くなり、疾病に対する現実味も増していますよね。金利ももちろん重要ですが、団信を借入時より手厚く、最低でも現状維持の条件 の銀行を選ぶようにしましょう。●(3)銀行のシュミレーションを鵜呑みにしない銀行は自分の銀行に借り入れをしてもらうために、借り入れ当初はとても安い金利を提示してきます。しかし、当初優遇が終わったのちは前の銀行のほうがお得な金利だった、なんて事態もありうるのです。とくに安い変動金利は、いつまでも続く保証はない ので、そのリスクも加味する必要があります。●住宅ローン借り換え体験談『ガン特約があった銀行から、金利の安さにひかれて借り換えをしましたが、借り換え先はガン特約がありませんでした。なのに、借り換え後に主人に悪性腫瘍が見つかり、ショックを受けました。借り入れ当初から20年経っていて、健康状態がまるで違う ということを思い知らされました』(50代/主婦)現在、金利はどこの銀行も安く、融資金利以外のメリットもよく検討する必要があります。また、現在借り入れている銀行に、安い他行へ借り換えるようとしていることを話し金利交渉をすると、借り換え先よりも優遇された条件に恵まれることもあるようです。『借り換える際、諸費用がいることはわかっていましたが、借り換え先の諸費用ばかり気にして、前の銀行にし支払う諸費用が盲点 でした。数万円程度ですが、完済手数料や抵当権抹消の手数料などです。購入の際同様に事前審査があり、提出する必要書類がとても多く疲れました』(40代/営業)借り換え先の銀行からは、前の銀行に支払う金額のことまでは説明してくれることは少ないので、忘れずに計算に入れておきましょう。また、単に借り換えと言っても、事前審査の手続きを踏んだのち、前の銀行のローンを借り換え先の融資でいったん全額返済するという流れをこなすので、たくさんの書類を用意し、記入し、いくつも印鑑を押す手間がかかります。『少しでも返済を楽にしようと、当初優遇金利の低さにひかれて、飛びつくように借り換えをしました。しかし、優遇金利の期間はごくわずか。それが終わると前の銀行のほうが返済額が安く済んだ 、ということが分かってしまいました』(30代/主婦)銀行の提示する当初優遇金利は、とても安く謳ってあっても、その期限が切れてからはどのように金利が上がるのか確認しておく必要があります。また、固定金利から安い変動金利に借り換えた場合、上がってしまった金利に備えられないという事態も考えられますので要注意です。●住宅ローンの借り換えは労力が必要いかがでしたか?住宅ローンの借り換えは多くの時間と労力を要します。そこまでしたのに「結局、総支払額は前のほうが少なく済んだ……」ということは防ぎたいですね。長い住宅ローンの返済は、少しでもラクにしたい!という心理が働くものですが、慎重にすすめるようにしましょう。【参考リンク】・住宅ローンの借換えをご検討のかたへ | 住信SBIネット銀行()●ライター/ましゅまま(ママライター)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年09月18日株式会社ベツダイが運営する新築規格住宅ブランド「LIFELABEL」と、アメリカンライフスタイルを軸に洋服や雑貨、インテリアなどを提案してきたセレクトショップ「FREAK’SSTORE」がコラボレーション。業界初の新築規格住宅『FREAK’SHOUSE』を開発。全国のLIFELABEL取扱店にて、2017年6月27日より発売します。「つながる=セッション」を楽しめる家住宅ブランドとアパレルブランドがタッグを組んで、新築規格住宅を発売するのは業界初の試み。スローガンは「THEFUNLIFE」家族や仲間、自然と家の中のどんな場所にいてもゆるやかにつながれる空間です。その場で思わずセッションが始まってしまうような、豊かな時間を過ごせる家を目指しました。住み方、楽しみ方は自由自在。ちょっとした家フェスのような感覚を楽しんだり、ウッドデッキに腰をかけて庭でホームパーティーも楽しめます。木の質感を贅沢に使った内装で、自然とのつながりを演出。アメリカのローカルハウスをモチーフに平屋部分を大胆に配置したL字のプランニングが、庭を囲むように各居室に「ゆるやかなつながり」を生み出します。About FREAK’S HOUSE家族や仲間が集うコミュニケーションスペースとして使える、L字のウッドデッキで囲まれた庭。自然とバンドのセッションが生まれるような、ゆるやかで心地いい空間です。吹き抜けを作って上下階のつながりを開放感いっぱいに演出。キッチンはちいさなカフェのようなショップ感で、暮らしの中の楽しさを感じられるデザインです。大きな窓が設置され、庭とゆるやかにつながるリビング。板塀が家の中まで続き、屋内外の連続感を生み出します。本コラボプロジェクトでは、FREAK’SHOUSEにピッタリと合うオリジナル雑貨や家具、アートなども販売します。FREAK’SSTOREにて6/27より順次販売スタート。概要本体工事価格:1,980万円(税抜)庭を囲むようにL字型にデザインされたプラン。延床面積:116.45㎡(35.22坪)床面積:1F:74.36㎡/2F:42.09㎡Pop Up Shop Information千葉県木更津市にあるFREAK’SHOUSEの1棟目のモデルハウスが、7月中旬にPOPUPSHOPとして期間限定でオープンします。家そのものはもちろん、雑貨や家具までが買える特別なショップです。また、FREAK’SSTORE店舗でも、POPUPSHOPを展開します。7月1日にOPENする渋谷店のPOPUPSHOPからスタートし、ららぽーとEXPOCITY店、名古屋店、長野店にて、POPUPSHOPキャラバンを実施予定!その他にも、全国のフリークスストア店頭で、FREAK’SHOUSEやオリジナル家具・雑貨などを紹介するコーナーが登場します。※POPUPSHOPに関する詳細情報は、FREAK’SHOUSEコラボページを御覧ください。Product Name & Logo DesignアパレルブランドFREAK’SSTOREとLIFELABELのコラボレーションによって誕生した新築規格住宅、”FREAK’SHOUSE“。FREAKとは「熱狂的な生活者」という意味で、FREAK’SSTOREのブランド名にも使われています。"自分らしいライフスタイルを送りたい”と考えている“FREAK”のための、理想の住宅です。FREAK’S HOUSEコラボページ LABEL WEBサイト’S STORE サイト
2017年06月15日自分たちの理想の住宅を作りたいという方には、一から相談しながら作れる注文住宅が向いています。しかし住宅は人生で最も大きな買い物といっても過言ではありません。実際にどのくらいの値段がかかるのか、気になるところですよね。今回はそんな方向けに、注文住宅の費用感やローンの注意点などについて解説します。■注文住宅の費用の相場とは?「注文住宅には相場がない」とさえいわれます。これはフリーオーダーならではの特徴で、好きなだけこだわりを入れられるためです。営業担当者も顧客の要求がわからないうちは「ケースバイケースです」としかいえません。とはいえ、顧客は家づくりの専門家ではありません。「ケースバイケースです」といわれても「平均的にはどのくらいなのか」気になるところですよね。つまるところ知りたいのは「自分たちにとってベストなオーダーをした大多数の人たちの家は、どのくらいのお金がかかったのか」ということでしょう。【地域別・注文住宅に使っている費用】住宅金融支援機構が実施している調査「平成25年度フラット35利用者調査」によると、地域別の注文住宅費用は以下のようになっています。全国平均:(費用総額)32,450,000円(坪単価)362,000円首都圏:(費用総額)35,510,000円(坪単価)536,000円近畿圏:(費用総額)32,890,000円(坪単価)45,9000円東海圏:(費用総額)33,680,000円(坪単価)396,000円その他地域平均:(費用総額)30,320,000円(坪単価)281,000円抜きん出て高いのが東京都(費用総額38,930,000円、坪単価812,000円)です。敷地面積が狭いためと(全国平均のおよそ2分の1)、その一方で延べ床面積は全国平均とほぼ同等であることから、階数が増える傾向があるためと考えられます。さらに東京都は土地取得費用も全国一の高さで、2015年4月から2016年3月まで、土地の売買が行われた14件の平均取得費用は41,320,000円になります。最も低いのが鳥取県(費用総額26,490,000円、坪単価257,000円)です。東京都と比較すると、平均敷地面積は2.1倍、坪単価はおよそ3分の1です。最も坪単価が低いのは、愛媛県(費用総額28,720,000円、坪単価184,000円)でした。土地が広いのが特徴で、平均敷地面積は東京都と比較すると3.2倍、全国平均の1.74倍です。鳥取県と愛媛県では調査期間中に合わせて131件の事例がありましたが、土地の購入費用はすべて「ゼロ」つまり土地代がかかっていませんでした。【注文住宅の「値切り」は原則不可能!】建売住宅と違って、注文住宅は基本的に「値引き」はできません!もし見積もりを見て「高いかも…」と感じるのであれば「何を削るか」を考えます。大抵の場合、工数や材料費を落とすことになるでしょう。特注をやめて標準仕様の中から選択するか、建材や壁紙のグレードアップを諦めるといった方法もあります。具体例としては、以下のようなコストカット案が挙げられます。・玄関前の植栽や敷石の種類を変更する(50,000円~)・寝室の床材は節有にする(100,000円~)・壁面作り付けの収納を諦める(200,000円~)・廊下を天然無垢材からフローリング材にする(300,000円~)・お風呂を在来工法のフルオーダーからセミオーダーのシステムバスにする(500,000円~)変更前後のグレードによって、調整される価格は大きく変動します。しかし唯一確実にいえるのは「安くなるのには必ず明確な理由がある」ということ。価格を調整するときは、仕様と見積もりをよく読んで、理解した上で計画を進めましょう。ちなみに「なぜ建売住宅は値引きが可能か」というと、入居者が決まっていない完成済み物件はハウスメーカーの「在庫」になっているためです。企業は一刻も早く在庫を現金化して次の商売に投資したいと考えています。売れないまま古くなっていく物件は放っておくとどんどん価値が落ちてしまうため、ある程度値引きをしても手放したい商品というわけです。一方で注文住宅は極端な話、お金で揉めたら工事をストップすることさえありえます。職人はいつでも「よい仕事」としたいと考えているものですが、それは仕事に対して正当な評価と対価をくれる人に対しての話。技能に払うお金を渋るお客様にはシビアです。■住宅ローンは間に合わない!注文住宅のローンの流れとタイミングとは?注文住宅は契約から入居まで、数ヶ月から数年単位の時間がかかります。そこで気になってくるのが「住宅ローンのタイミング」つまり「いつお金が必要になり、その借り入れや返済の準備はいつから始めるべきか」という点です。【注文住宅のローンは完成後にしか借りられない】住宅ローンは住宅の抵当権を担保にして借り入れます。ローンが返済できない状態が続くと、抵当権が実行され、住宅が競売にかけられます。そして売却したお金で借金の返済をするという仕組み。いわゆる「借金のかたに家をとられる」という状況です。金融機関ではローンの申し込みをうけると担保があるかを確認し、それが審査に通って、初めてお金を貸し出してくれます。つまり住宅ローンは、完成済みの住宅がないと借り入れることができないということです。注文住宅の場合、住宅ローンの借り入れをうけられるのは、物件が完成し、引き渡しが終わったあとということになります。【資金は住宅完成前から必要】しかし注文住宅を建てるときは、契約や着工の時点である程度の金額を支払う必要があります。具体例として、よくあるパターンを紹介します。・土地契約時に、土地の手付金(10%)を支払う・建築契約時に、建物の手付金(10%)を支払う・土地の決済(土地代の90%を支払う)・住宅の着工時に20%の手付金を支払う・上棟の時点で建物金額の30%を支払う・引き渡しのときに残金精算(建物金額の50%やその他諸費用を支払う)例えば土地代10,000,000円、建物20,000,000円の注文住宅を購入する場合、住宅ローンを使った支払いができるのは、住宅が完成してローンの本審査を通ったあと、最後の「引き渡し」のときになります。しかし実際は住宅ローンを組む前に、土地代や建築の中間費用として20,000,000円の資金が必要になるのです。すべて自己資金で支払いができる人であれば問題ありません。しかしそこまで潤沢な余剰金を持っていない人にとっては、土地や住宅の購入が決まってから、実際に担保となる建物が完成して住宅ローンの融資をうけるまでの間に必要となる資金を、どこからか調達する必要が出てきます。そこでよく利用されるのが、住宅の担保なしで借り入れができる「つなぎ融資」です。【つなぎ融資とは】つなぎ融資とは住宅ローンで返済することを前提にした融資です。住宅の契約から実際の引き渡しの期間に限ってうけることができます。住宅ローンと違って担保が不要で、融資期間中に支払うのは利息分のみ。顧客にとっては多額の中間費用を貯めなくとも家を建てることを可能にする嬉しい仕組みです。【つなぎ融資を利用した住宅ローンの流れ】つなぎ融資を利用した場合、住宅ローンの流れは、以下のようになります。1、土地を決める(土地を購入する場合はローンを組んで購入)2、注文住宅を建てる業者を決め、契約を結ぶ3、相談しながら家の設計をする4、家の間取りや形、仕様が決まったら住宅ローンとつなぎ融資を申し込む(土地のローンと同じ金融会社)5、つなぎ融資で住宅完成前に必要なお金を支払う6、工事開始(工事中に請求される金額も、つなぎ融資で支払う)7、住宅が完成する8、完成した住宅を担保に住宅ローンの審査が行われる9、審査通過後、住宅ローン開始10、住宅ローンでつなぎ融資の返済をしていく(元金のみ)11、つなぎ融資を完済したら、残った住宅ローンの返済をする上記は土地がない場合の流れです。すでに持っている土地に住宅を建てる場合、土地の部分は省きます。【つなぎ融資の注意点】つなぎ融資は、住宅ローンよりも金利が高く設定されています。現在住宅ローンの金利は非常に低く、変動金利で0.6%、35年間の固定金利でも1%程度です(2017年4月時点)。一方でつなぎ融資の金利はおおむね3%前後です。上記の具体例であった20,000,000円を金利3%のつなぎ融資で調達し180日間借りると、精算のときには利息分がおよそ300,000円になります。なお同額の20,000,000円を金利1%、35年返済の住宅ローンで借り入れた場合、180日間で支払う金利はおよそ53,000円です。実際の計算方法はもう少し複雑で、単純に比較することはできません。しかしわずかな金利の違が大きな差になることはわかってもらえるでしょう。またつなぎ融資と住宅ローンは、基本的に同じ金融機関で申し込みます。そのためつなぎ融資を取り扱っている金融機関を選ばなければなりません。もし土地を購入する際にもローンが必要なら、土地のためのローンを借りるのも同じ金融機関である必要があります。さらにつなぎ融資は住宅ローンとは違うローンなので、申込事務手数料や印紙代は別にかかります。【つなぎ融資不要の住宅ローンもある】一部の金融機関が提携している金融商品に、住宅の完成前にローンを組めるものがあります。銀行と消費者の間を取り持つサービスで、銀行に対しては「住宅の完成を保証」し、消費者に対しては「住宅の完成前に金利の低い住宅ローンを利用する」ことを可能にしたものです。利用のための手数料がかかり、提携する銀行を探す必要がありますが、つなぎ融資による日割りの利息よりも安く済む場合が多く、一考の価値があります。また物件の完成前に分割して融資をうけられる「分割実行」が可能な住宅ローンも存在します。これは一部の金融機関が取り扱っているサービスで、住宅の完成前から住宅ローンの低金利が適用されます。審査基準は厳しく、提出資料も多いため消費者の負担は増えますが、分割実行によってつなぎ融資を不要にできれば、数十万円単位での節約が可能になります。■まとめ注文住宅は考えることも決めることも非常に多く、労力のかかる一大事業です。しかし自分にとって最高の家を建てられたときの感動と愛着は素晴らしいものになるでしょう。後悔や不満の残らない家づくりのために、注文住宅の特徴やお金について理解を深め、計画的に建築を進めましょう。
2017年05月12日注文住宅で新築の家を建てることは、ほとんどの方にとって人生初の経験。最低でも3,000万円以上と大きな買い物になるわけですから、失敗のないようにしたいですよね。そこで参考にしたいのが、注文住宅購入経験者の失敗談。実際に建ててみて、住んでみて「もっとこうすればよかった」と後悔している声に耳を傾けると、成功へのポイントが見えてきます。そこで今回は、注文住宅のよくある失敗談をまとめてみました。後悔のない家づくりのために、気を付けるべきポイントをチェックしましょう。■あるある!注文住宅での失敗談実際に注文住宅を建てた方の体験談を集めてみると、特に多いのが「収納スペース」「広さ」「キッチン」「断熱性」「予算面」の5つの項目における失敗。それぞれどのような後悔ポイントがあるのか、1つ1つ見ていきましょう。【失敗談1】収納スペース使い勝手のよい収納は、快適な生活を送るために欠かせないポイント。収納で失敗してしまうとさまざまな障害が生まれるため、広さや数など慎重に検討する必要があります。まずありがちな例としては、大きすぎる収納。確かに収納スペースが広いと、たくさんものがしまえて便利です。しかし収納が大きければ大きいほど、ものは増える一方。つい「大きい収納があるから」と不必要なものまでも買い込んでしまうからです。逆に小さすぎる収納も扱いに困ってしまいます。足りなくなったら収納棚を買い足せばよいと作り付けの収納を少なくしてしまうと、棚ばかりが増え、部屋が狭くなってしまいます。家族の人数やしまうものの量に見合っているかどうかが重要と言えるでしょう。また、最近はパントリーやウォークインクローゼット、床下・屋根裏収納などがトレンドとなっていますが、実際暮らしてみると「必要なかった」「掃除が大変」という声も。流行に敏感になりすぎず、自分たちの生活に本当に必要な収納なのかどうかをしっかり見極める必要がありそうです。収納で失敗しないポイントは、必要な収納のサイズや数をじっくり検討すること、そして間取り図を見るだけではなく、実際の寸法をチェックして最終決定することです。「ここの収納にはこれだけのものが入る」と具体的にイメージしながら決めるようにしましょう。【失敗談2】広さ部屋の広さでの失敗談もよく耳にします。その多くが「リビングを広く取りすぎて、他の部分が窮屈になってしまった」というものです。確かに広々としたリビングは憧れですよね。「たくさん人を呼びたいからリビングスペースを大きく確保しよう」とリビング主体で間取りを考える方が多いようです。しかし実際はそれほど頻繁に大勢の人が来るわけでもなく、「こんなに広くする必要はなかった」と悔やむケースがたくさんあります。リビングを必要以上に広く取ってしまうと、それだけ廊下や玄関、収納、トイレといった他のスペースが削られてしまい、不便を感じる可能性があります。平面図を見ただけでは実際の広さをイメージしにくいため、担当者と相談しながら全体の利便性を意識した広さに調整しましょう。【失敗談3】キッチンキッチンは毎日家事を行う大事なスペース。失敗してしまうとそう簡単には変更がきかないため、不便なまま生活をしなければなりません。よくあるのが壁面スライド収納にして後悔するケース。一見すると非常にすっきりとしていてオシャレな印象ですが、何もかも出さないと使えないといった不便さがあり、実用的とは言えないでしょう。またキッチンの配置に関する失敗談も多いようです。動線重視でL字型キッチンを選んだものの、赤ちゃんのハイハイやつかまり立ちの時期にゲートを取り付けられず「カウンターキッチンにしておけば」と悔やむ声がたくさん。これから子供を考えている場合は、子供の安全も配慮した上で配置を考えた方が良ささそうです。【失敗談4】断熱性注文住宅と聞くと、多くの人が思い描くのが「吹き抜け」。明るくて広く感じられる吹き抜けに憧れて、リビングを作るケースが多いようです。確かに吹き抜けにすると採光性が抜群で、明るく開放的な雰囲気。何より見た目がとてもオシャレで、家全体が洗練された印象になります。1階から2階、2階から1階へと声が届きやすいため、どこにいても家族の気配を感じることができて安心感が得られることも大きなメリットです。しかし懸念すべき点は断熱性。特に注意したいのが、冷暖房の効率の悪さです。冬にリビングの暖房をつけても暖かい空気が2階へどんどん逃げていき、夏は熱気がすべて2階に滞ってしまって2階が暑すぎるといった現象が起こります。「見た目の良さで吹き抜けにしたけど、光熱費もかかるし、よいことがない」と後悔する声が多いのは、これが理由です。ただし家全体の断熱性を高めたり、採冷暖房の配置を工夫したりすれば、吹き抜けを取り入れた快適な住まいの実現も可能です。また光や空気の循環を考慮した間取りを考えれば、断熱性の問題も改善されます。それには吹き抜けに精通した実績豊富な業者に依頼することが絶対条件。何を重視するかをしっかり考えながら、断熱性を意識した住み心地のよい家づくりをプランニングするとよいでしょう。【失敗談5】予算自分で何もかも決められる注文住宅だからこそ失敗しやすいのが、予算面。事前にある程度予算を決めていても、建築プランを考えているうちにあれもこれもとこだわりが増えていき、1つ1つに予算をかけすぎて失敗するケースが多く見られます。「せっかくの注文住宅だから」「一生に一度のことだから」とこだわりすぎてしまうと、あとあとのローン返済が大変。そうならないために、こだわりたい部分にはお金をかけ、逆に削れるところはなるべく削るというように、予算にメリハリをつけることが大切です。さらに住宅本体の建築費以外にもさまざまなお金がかかることを認識しておきましょう。つい建築費ばかりに目が行ってしまってギリギリの予算を組んでいたら、結果的に照明やカーテン費用、登記費用、火災保険費用、家具や家電の新調費用などがプラスでかかり、ローンの借入額を増やさなければならなくなったケースが多いようです。そういった建築以外の費用も念頭に置いて、予算を組みましょう。そして工事途中で何らかの変更が生じるケースを想定し、余裕を持って予算プランを立てることをおすすめします。■注文住宅は間取りが命!気を付けるべきポイントとは間取りはその家の住みやすさを決める重要なもの。だからこそ慎重に決めたいところですが、実は後悔する事例が最も多いようです。「生活のしやすさを考えたはずなのに、実際に暮らしてみたら暮らしにくい…」とならないために、間取りを組む際に気を付けたいポイントをチェックしておきましょう。【水回りの位置や採光性には慎重に】キッチン、バスルーム、トイレなどの水回りの位置は、配管の関係もあり1度決めたらそう簡単には動かすことができません。安易に決めず慎重に検討しましょう。また水回りは音が発生することも念頭に置き、寝室の近くは外すなど音への配慮も忘れずに行いましょう。採光性も間取りを決める上で大切な要素。方角を見て部屋の位置や窓の位置、大きさを決めましょう。採光性で失敗すると、寒すぎる、暑すぎるといったストレスと長年付き合っていかなければなりません。そうならないためには、部屋の用途を考慮してじっくり考えることが大切です。【生活動線を意識した間取りを】人が行き来する動きをイメージしながら間取りを考えると、生活しやすい住まいを実現できます。特に生活の主要スペースであるリビングをどこに配置し、そこからキッチンや洗面所、バスルームなどへ楽に移動するにはどのような間取りが理想的かを考えましょう。よくある失敗談としては、洗面所とバスルームを2階に配置してしまったため、1階で手を洗う際はキッチンの蛇口を使わなければならないケースです。また階段をリビング内に配置したため、子供の友達が来た時にリビングが丸見えで気になるという失敗談も耳にします。さらに2階から浴室に行くにはリビングを通る必要があるため、来客中にはお風呂に入れないケースも。住み心地の悪さは一生ついて回るため、動線を意識した暮らしやすい間取りを考える必要があります。対策としては間取りをある程度決めたら、その間取りで生活する場合の動線を頭の中でイメージしてみること。朝起きて洗面台に向かい、その後キッチンで朝食をつくってダイニングに運んで食べ、トイレに向かう…というように、実際どのような動きで生活するのかをシミュレーションしてみましょう。そうすることで生活のしやすさ、不便さがわかり、間取りでの後悔を未然に防げます。また家族の動線だけでなく、来客時のお客様の動線も意識してみましょう。特に来客が多い場合は、その動線が邪魔をしていつも通りの生活を送れず、不便を感じるケースが多く見られます。少し不便だけど我慢できる範囲内と思っても、実際生活してみるとその不便さがより大きく感じられるもの。気になるところはしっかり対処して、自分や家族が快適に過ごせるかどうかを優先しましょう。【未来のことも考慮して間取りを考える】「現時点の生活にマッチした間取りを考えてしまい、将来的に間取りのリフォームが必要になった」という失敗談もよく耳にします。中でも特に多いのが「家族が増えて部屋が足りなくなった、スペースが狭くなった」というもの。注文住宅建築時点では快適な間取りでも、子供が生まれたり親と同居したり、近い将来に家庭環境が大きく変わる可能性もあります。そうなった時に「子供部屋が狭い」「トイレが1つでは足りない」「洗面所が狭い」といった不満が出てくるでしょう。建築する時期のことだけを考えて間取りを決めるのではなく、近い未来のことも考えて決めることが失敗防止に繋がります。■建売住宅は間取りの失敗が少ない!?注文住宅と建売住宅の違いとはこうして見てみると、注文住宅は自由自在に間取りや仕様を決められる反面、実際の生活をしっかりイメージできずに失敗してしまうケースが多いことがわかります。一方で建売住宅の場合はそういった失敗談は少ないようです。そもそも建売住宅と注文住宅の違いとは何なのでしょうか?建売住宅は販売会社から土地と建物を一括で購入するタイプです。すでに建物が建築済みのケースと、プランのみ出来上がっていて建物はこれから建築するケースがあります。建物が未完成の場合でも、建築プランは確定しているため、プラン通りに施工が進められていきます。建売住宅の最大の特徴は間取りや仕様が決まっているため、実際の生活をイメージしやすいことです。実物が経っている場合は家の中を見学して生活動線や家具、家電の配置を思い描きながら購入を検討できます。また建物が未完成の場合でも、具体的な図面を見たり、同じタイプの間取りの物件を見学したり、事前にしっかりと生活のシミュレーションができることが大きな魅力です。そのため注文住宅でありがちな「イメージと違う」といった失敗はほとんどありません。ただ生活スタイルや好みは人それぞれです。自分や家族にマッチした住まいを実現できる注文住宅は、理想を実現できる喜びはもちろん、作り上げる工程から楽しめます。最近では実際に建てられる住宅を、立体画像でシミュレーションできるシステムがあります。これによって家の外観から中の様子までイメージできるようになってきました。このようなツールをうまく使えば、図面とのギャップを最小限に抑えることができ、失敗を未然に防ぐことができるでしょう。また信頼できる施工業者を見つけることで、過去の事例や経験談から「この間取りは生活しづらい」「リビングは採光性を考えてここに配置するべき」など、アドバイスを受けられます。同じ目線に立って親身に相談に乗ってくれる施工業者を見つけることが、成功へのカギとも言えるでしょう。■おわりにいかがでしたか?注文住宅を成功させるためには、実際の生活を具体的にイメージして建築プランを立てること、そして信頼できる業者を見つけることが大切です。一括見積もりを利用すれば、注文住宅の実績豊富な業者、アドバイスが得られやすい優良業者を見つけられます。ぜひ一括見積もりを利用して気になることや不安なことはプロに相談し、失敗のない快適な家づくりを目指しましょう。
2017年05月12日理想の住まいをゼロから作り上げる注文住宅、憧れですよね。しかしいざ注文住宅を建てたいと思っても、土地の購入方法やプランの進め方、ローンの組み方などわからないことがたくさんあります。そこで今回は、注文住宅購入の流れや注意点を徹底解説!スムーズに計画を進められるよう、事前にしっかりチェックしておきましょう。■注文住宅を購入する際の流れ【手順1】住みたい家のイメージをクリアにするまずは「どこでどんな暮らしがしたいのか」を明確化することからスタートします。以下のポイントを1つ1つ考えながら、住まいの具体的なイメージを膨らませていきましょう。・住みたいエリア「○○区」「○○市内」「○○線沿線」と大まかなエリアが決まったら、最寄り駅までの時間や通勤・通学時間、周辺施設の充実度などを考慮して、希望する立地をさらに特定しておきましょう。・広さ家族構成やライフスタイルを踏まえながら、建てたい家の広さを考えます。もしもイメージしづらい場合には、モデルルームや建売住宅を見学してみましょう。「○○平米だとこれくらいの広さ」と体感でき、生活に必要な広さや部屋数を決めるヒントです。また庭をどうするか、駐車スペースは何台分要るかなども忘れずに考慮し、最低限必要な土地の広さを算出しておきましょう。・外観や内装についてどのような外観や内装にしたいか、ある程度イメージしておくことも大切です。こだわりたいポイントがたくさんある場合は、ただ単に羅列するのではなく優先順位をつけておきましょう。また「夏は涼しくて冬は暖かいリビング」「キッチンは対面式に」など、条件はできるだけ具体的に書き出すことがポイントです。住みたい家のイメージを明確にすることで、この後の土地探しがとてもしやすくなります。家族でしっかり話し合い、希望条件をまとめておきましょう。【手順2】資金計画を立てる次に注文住宅を建てるための資金計画を練ります。現在の貯金額を考慮した上で、用意できる自己資金額や毎月返済可能な額を算出しましょう。すると必然的に、注文住宅にかけられるトータル金額(土地代+建物代)が見えてきます。また建築費用の他に必要となるコストにも気を配りましょう。電気やガスを使うための工事費、検査機関などに申請をするための費用、さらに新居へ引っ越しする際にもお金がかかります。家具・家電を新調する場合にはその購入費も必要です。こうした費用は引き渡しまでに準備しておく必要があるため、あらかじめ頭に入れながら資金計画を立てましょう。【手順3】土地と施工会社を探す住みたい家のイメージや予算のめどが立ったら、土地を探し始めます。住みたいエリアの不動産会社に相談し、希望条件をもとに適した土地物件を紹介してもらいましょう。同時に建築を依頼する施工会社を決めましょう。一般的には、ハウスメーカーや工務店、設計事務所に依頼をするのが主流です。ハウスメーカーは実績豊富で安心、工務店は地域密着型で融通が利きやすい、設計事務所は希望を最大限具現化できるといった特徴があります。希望する住まいを実現できるかどうかは施工会社次第といっても過言ではありません。積極的に住宅展示場や実際の施工物件に足を運び、納得して任せられるところを選びましょう。また土地探しと同時期に施工会社を探すことで、希望する建築が可能かどうかを見極めながら土地を選ぶことができます。土地を購入してから「この土地にこの建築は難しい」と却下されてしまうことがないよう、同時進行で探すことをおすすめします。【手順4】敷地調査と地盤調査その土地に希望通りの家が建てられるかを判断するために、敷地調査と地盤調査が行われます。これらの調査は、施工会社経由で依頼するのが一般的です。中には費用を負担してくれる施工会社もあります。・敷地調査敷地を測量し、正確な形状を把握する調査です。具体的には登記簿上の面積と合致しているか、道路や隣地との高低差はどのくらいか、水道・ガス・電気などの配管の有無などを確認します。またその敷地にかかる法的な規制(建ぺい率や容積率、高さ制限など)についても調べられます。この調査によって、建てる際に縛りがあるかどうかがわかります。・地盤調査地盤の性質を調べることで、安全に住まいを建築できるかどうかを確認できる調査です。結果によっては追加で地盤改良工事が必要になるケースも。安全な暮らしのためにしっかり確認しておきましょう。【手順5】土地の購入・契約土地の安全を確認できたら、いよいよ購入手続きです。契約のときには一般的に手付金として土地代金のおよそ10%を支払います。この手付金は契約後に買い手側の都合でキャンセルする場合は戻ってこないケースが多いため、注意しましょう。また土地を紹介してくれた不動産会社に支払う仲介手数料や、土地購入の申請手続きの際に必要な契約印紙代なども別途かかる場合があります。土地探しの段階から、契約時にかかる費用の目安を確認しておくと安心です。ちなみに、土地代金の残りの支払い方法は、ローン返済が主流。一般的に仲介してくれた不動産会社がリードして手続きを進めてくれます。【手順6】施工会社と具体的なプランニング間取りや各部屋の広さ、内装や外観の素材、設備のグレードなど、具体的な建物プランニングを進めていきます。納得のいくまでミーティングを重ねて決めるため、最低でも3ヶ月程度要すると認識しておきましょう。【手順7】建築請負契約を結ぶ建築する建物のプランが決まったら、請負契約を行います。「工事請負契約書」「工事請負契約締結書」「見積書」「設計図書」と呼ばれる4つの書類を1つ1つ確認し、同意の上署名します。かなりボリュームがあるため、事前に写しをもらっておき、わからない点をあらかじめ確認してクリアにしておくとスムーズです。建物建築費用も土地代金と同様にローンで返済するのが一般的。金融機関によっては土地と建物をセットでローンが組める場合もあります。その方が税金面でのメリットが大きいためおすすめです。【手順8】建築確認申請から着工いよいよ着工ですが、その前に行わなければならないのが建築確認申請。建物プランが建築基準法や条例などに適合しているかの確認を受けるために、書類を役所に提出します。申請内容に問題がなければ「確認済証」が発行され、晴れて着工開始です。■【土地購入前に必読】チェックしておきたい5つのこと不動産会社から紹介してもらう土地は安全であるケースが多いですが、中には問題のある厄介な土地が紛れている可能性も。気に入った土地が見つかったら、念のため土地の登記事項証明書を見せてもらい、どんな土地なのか詳しく確認しておくと安心です。その際チェックしておきたい5つのポイントをまとめてみました。【チェックポイント1】条件の悪い土地ではないか過去に地盤沈下が起こるなど地盤に問題がある土地の場合は、事前に地盤改良工事を行う必要があり、その分費用が上乗せされます。また隣接する土地との境界線をチェックし、隣家とのトラブルが起こりやすい形状ではないかどうか確認しておきましょう。【チェックポイント2】用途地域のチェック土地には「その土地が主にどういうもので利用するか」という設定されています。建物の種類や構造、高さなどに制限が設けられているため、その土地がどういう場所なのかは事前にチェックが必要です。用途地域によって周辺の環境にもかなりの差が出ます。例えば「第一種低層住居専用地域」に分類される土地は、一般的な住宅以外を建てることが難しいエリアで、住環境としては最適です。一方「準工業地域」に分類される土地は、住居を建てることは可能なものの、環境に悪影響を及ぼす恐れのない工場が住居と混在しているエリア。多少の音や臭いといった影響は否めず、閑静な住宅地を望む場合は適していないでしょう。【チェックポイント3】接道義務のチェック土地を購入する際には「建築予定となる土地が道路に面しているか」も重要です。建築基準法では建物を建てる土地は、道路に2m以上接している必要があると定められています。接する道路も4m以上の幅が必要です。昭和25年以前に建てられた建築物はこの条件を満たしていない場合が多いため、古い建物を取り壊して更地にし、新たに注文住宅を建てる場合には特に注意しましょう。【チェックポイント4】建築条件付きの土地物件かどうか土地によっては、不動産会社と工務店がコラボして販売しているケースもあり、これを「建築条件付き物件」といいます。つまり、建築業者が限定されてしまっており、自分で業者を選ぶことができません。トータルコストが割安になるといったメリットもありますが、どこでコストを抑えているのか不透明な部分や、自分で業者を選べない分こだわりを追求した家づくりがしにくいといったデメリットも。建築家選びから自分で行いたい場合は、こうした建築条件付き物件は不向きといえるでしょう。【チェックポイント5】占有者がいる土地ではないか購入したい土地に居座る占有者がいる場合は、建物建築後もトラブルに発展する可能性があります。不当な占有者がいる物件は避けた方がよいでしょう。このような条件を事前にきちんと確認し、各項目に納得した上で土地購入の申し込みを行いましょう。そして土地の売買価格、支払い方法、引き渡し時期などを不動産会社と相談し、契約を交わします。ここで大切なのは「その土地の価格相場をしっかり調査しておくこと」です。国土交通省が定める地域ごとの「地価公示価格」、さらには国道局長が定める道路ごとの「路線価」をチェックしましょう。どちらもインターネット上で簡単に調べることができます。その土地が属する地域の価格相場を把握しておくと、価格交渉をよりスムーズに行えます。場合によっては相場よりもかなり上乗せされた価格を提示されることもあるため、慎重に下調べを行いましょう。■住宅ローンを組む際の流れと注意点土地や建築プランの売買契約を行ったら手付金を支払い、残金は引き渡し時に決済します。一般的には住宅ローンに申し込みをし、残金の資金調達するケースがほとんど。事前審査で承認が下りていればスムーズにローン契約が進み、融資してもらうことができます。ただし注意しなければならないのが、住宅ローンが実行されるのは、一般的には建物の引き渡し時点であることです。注文住宅は土地代金を先に支払うケースが多く、土地と建物をセットでローンを組めないケースもあります。また建物の「施工費用」に関してはローンに含めることができず、通常は契約から引き渡しまでの間に一括、または数回に分けて支払う必要があります。このようにそれぞれの支払いのタイミングでお金を用意できない場合は「つなぎ融資」を検討しましょう。これは住宅ローン実行までの間につなぎで融資を受けられるサービスです。金融機関によって取り扱いが異なるため、必要な場合は事前にしっかり確認しておきましょう。【2つの住宅ローンのタイプ】住宅ローンについてもきちんと下調べをし、どのローンを選んで契約するか慎重に検討する必要があります。住宅ローンは主に「固定金利型」と「変動金利型」の2つです。それぞれの特徴を以下でチェックしましょう。・固定金利型借入から返済が終わるまで、金利がずっと変わらないタイプです。金融情勢によって金利が変わらないため、借入時に総返済額がいくらになるかを把握できます。そのため返済の計画を立てやすいことも大きなメリットです。低金利のときに借り入れを行えば、将来的に金利が上昇しても返済額は変わりません。逆に金利が高めの時期に契約してしまうと、低金利時代が訪れたときにその恩恵を受けられないといった懸念点もあります。借入から返済までずっと金利が変わらないものもあれば、固定金利の期間が限定されているタイプもあります。・変動金利型金利が途中で変わる可能性があるのが、変動金利型です。金利を半年ごとに見直し、そのときの経済状態によって金利が決まります。ただ仮に金利が上がったとしても、5年間は今までと同じ金額を返済します。6年目に返済額が見直されますが、基本的に前5年間の1.25倍以上の支払金額になることはありません。市場に合わせて金利が上がったり下がったりと不安定ではありますが、低金利のときはその恩恵を十分に受けられるといったメリットがあります。逆に金利が高いと返済額が増えるため、きちんと理解した上での契約が大切です。金融機関によって取り扱いに差があるため、どちらのタイプにするかを十分に考えた上で住宅ローン契約を行いましょう。自分たちのライフプランに合わせて選ぶのがおすすめですが、迷ってしまう場合は不動産会社や施工業者に相談してみるのもひとつの方法です。業者はたくさんの事例を見てきているため、「今契約するならこのタイプがおすすめ」と的確なアドバイスをもらうことができるでしょう。■おわりにいかがでしたか?注文住宅の購入を検討している場合は、こうした手順や段取りといった流れを把握しておくと、全体像が見えてスムーズに計画を進めることができます。事前に調べておくべきことを整理して、慎重に計画を進めていきましょう。
2017年05月12日