人生では居場所を見失ってさまよってしまうこともありますが、女性として自立するうえではそういう経験もときには必要なこと。そこで、今回ご紹介するのは、愛に翻弄されながらも成長していく女性を描いた話題作です。それは……。NYの日本人コミュニティが舞台の映画『MAKI マキ』!【映画、ときどき私】 vol. 200ニューヨークにある日本人高級クラブでホステスとして働くマキ。英語も話せないままアメリカ人の彼氏を追いかけて日本を飛び出したが、いまはクラブのボーイであるトミーと同棲していた。クラブ内での恋愛は禁止されていたため周囲には秘密の関係。しかし、マキはトミーとの子を妊娠していたのだった。そんなマキの異変に気が付いたのは、クラブのママでもあるミカ。トミーに不信感を募らせ、動揺していたマキをいたわり、優しい言葉をかけていたが、実はミカにはある思惑があった。はたして、マキの運命はどうなってしまうのか……。ananweb読者たちと同世代の女性が主人公ということもあり、興味を持っている人もいるかと思いますが、今回は本作の舞台裏などについて、こちらの方にお話を聞いてきました。それは……。イラン出身のナグメ・シルハン監督!新鋭女性監督として注目を集めているシルハン監督ですが、本作が長編2作目。これまで日本に10回ほど来たこともあるという日本通の監督から見た日本の魅力や撮影秘話などについて、語っていただきました。―今回は日本人女性が主人公で、アメリカの日本人コミュニティが中心に描かれていますが、このストーリーはどのようにして生み出されたものなのでしょうか?監督私自身がイラン出身のアメリカ育ちということもあり、アメリカに住んでいる外国人の気持ちがよくわかるというのがまずありました。あとは、昔から日本映画が大好きで、日本の文化にも興味があったので、「これを映画の題材にすれば、もっと日本に触れることができるんじゃないか」と思ったんです。―そういった思いもあって、あえてアメリカに住むイラン人ではなく、日本人を描こうと思ったのですか?監督1作目でカナダに住むイラン人の物語を撮っていたこともあり、同じようなものを作るのはおもしろくないなと感じていたというのもありますね。そのうえ、アジアのなかで、私にとって一番興味があったのが日本。自分で研究することによって、とても勉強になると思いましたし、私はチャレンジすることが大好きなんです。―同じ異国に住む女性として、マキに自身の経験などを反映したところはありましたか?監督半分くらいはそういう部分もありました。でも、マキのように「自分が何をしたいのかわからない」といった経験はみなさんもしているんじゃないでしょうか?それは海外か自分の国に住んでいるかは関係なく、そういう思いを抱いている人はたくさんいるはずです。権力を振りかざす女性は世界中どこにでもいる―原田美枝子さんが演じるクラブのママであるミカは、権力で他人を支配するような女性でしたが、モデルになった人もいたのでしょうか?監督ママさんみたいな人はいろんなところにいますよね(笑)。リサーチのために日本のホステスクラブにもたくさん行き、いろいろな方と出会いましたが、こういう女性はけっこういるんだなと思いました。「こういう女性」というのは、50代、60代で権力を振りかざしていたり、「権力者になりたい」と思う女性のことですが、日本だけでなく、どこに行ってもいるものですよ。私が昔住んでいたイランやイタリア、フランス、そしてアメリカで出会った数々の女性をイメージして書きました。だから、私も人生ではたくさんのママさんに会っていますね(笑)。ちなみに、フランスにいたときにあるプロダクションの会社で働いていましたが、そこのボスが女性で本当にママさんと同じような動作や話し方をする人でした。それから、そういう女性はなぜかだいたい若い男の子が好きなんですよね(笑)。―では、世界中にいるミカのような女性を集結して描いたんですね(笑)。監督そうですね。だから、ある意味この作品は、ママさんのような女性に対するリベンジみたいなものかもしれないです(笑)。でも、私はこの作品のミカは好きなキャラクターなので、嫌いではないですよ。―私も海外に留学していたときに、どの国にも日本人のコミュニティがあることを知りましたが、監督の目にはどのように映っていましたか?監督日本人はコミュニティという名の“巣”を作って、そのなかに集まっているという印象を受けました。たとえば、アメリカのホステスクラブにいる日本人女性のなかには、2~3年アメリカにいても英語がしゃべれない人もいましたが、巣のなかにいるだけで外のことを知らずに帰国する人もいるんですよね。そういう人たちは、いったいどういう利益を求めて海外にいるんだろうと思いながら、見ていたこともありました。今回の撮影で日本人の心に近づくことができた―以前、監督はニューヨークで日本人コミュニティと親しくしていたこともあったそうですが、その際に驚いたことなどがあれば教えてください。監督一番印象に残っているのは、グループのなかに入ろうとしても、日本人以外はなかなか入れないようなところがあることですね。でも、この映画を作るにあたって日本人のエキストラの方もたくさんいたので、この作品のおかげで少しずつ日本人の心に近づいていくことができたと思います。―ちなみに、イラン人のコミュニティというのは、どのようなものですか?監督もちろんイラン人コミュニティもどこにでもありますし、同じように自分たちだけで固まって、楽に感じている人もいますよ。だから、これは日本人特有なことではないと思います。―監督は日本がとても好きだということですが、師匠であるアミール・ナデリ氏の影響で日本に興味を持ち始めたのですか?監督ナデリ監督に会う前から、日本の映画をたくさん観ていましたし、日本の音楽も聴いていたので、日本にはとても興味がありました。なぜ日本に惹かれたかというと、非常に深いところで物事を見ていて、芸術的にも繊細であるにも関わらず、ひけらかすことなくすごく控えめで、デリケートなところを感じたからです。―今回、日本のキャストたちと仕事をしてどのように感じましたか?監督まず、ミカ役の原田美枝子さんとお仕事ができることはとても光栄なことであり、とても楽しみなことでもありました。というのも、以前の作品でも、今回の作品でも、出演者はほとんど素人で、原田さん以外はプロの俳優が少なかったからです。だからこそ、「偉大な監督たちとお仕事をしている原田さんと一緒にできるんだろうか」みたいなことを思ったりもしました。でも、原田さんはとても素晴らしい方なので、現場ではたくさんのことを学ぶことができたと思います。原田さんがいたからこそ、この作品ができた―確かに、ベテランである原田さんが存在するだけで、そのシーンに緊張感が走って重みを増すような感じはありました。監督劇中では舞台のような雰囲気を感じる場面もありましたが、それは原田さんの大きな存在感があったからこそ。彼女のパワーのおかげでそういったシーンを撮ることができたと感じています。今回、原田さんには事前に脚本も読んでもらいましたが、最初から参加すると言ってくださいました。そのあと、出資集めやキャスト選びに時間がかかり、撮影に入るまで1年近く間が空いてしまったのですが、原田さんは一度もやめると言うこともなく、ずっと待ってくださったのです。それは私にとっては大きなことでしたし、一番のいい思い出でもあります。原田さんがいたからこの作品ができたところもあるので、まるで天使のような存在でした。絶対に良い映画になると信じてくれた原田さんのおかげで、とても心強かったです。―マキ役のサンドバーグ直美さんとトミー役のジュリアンさんは長編映画初だったそうですが、キャスティングしたきっかけを教えてください。監督まず、マキとトミーはセットで考えないといけないと思っていました。つまり、何よりもこの2人のケミストリーが合わなければ、すべてが壊れてしまうと感じたからなんです。今回は先にジュリアンと会いましたが、そのときに「あなたに合いそうなお友達はいない?」と何となく聞いたところ直美を呼んでくれました。その後、2人と初めてカフェであった瞬間、「この2人だ!」と確信してお願いすることにしたんです。ポルノ映画と勘違いされて追い出されそうになった(笑)―今回は、低予算ということもあり、短期間の撮影では難しいことも多かったと思いますが、一番苦労したのはどんなことでしたか?監督クラブでの撮影はとにかく大変でした。というのも、本物のホステスクラブを借りていたので、私たちが撮影することができたのは営業以外の時間でのみ。そのため、営業が終わる朝5時に入って、夕方の6時までに終わらせないといけなかったので、セッティングしては元に戻すというのを毎日繰り返していました。それが本当にきつかったですね。あとは、マキが別荘に行くシーンも、1本分の映画と同じような内容を3日間で撮らないといけなかったので、違う意味で大変だったシーンです。とはいえ、全部大変でしたね……。―そのなかで、何かハプニングが起きたりしたことはなかったですか?監督実は、マキのアパートは友達から借りていたのですが、そこのオーナーがポルノ映画を撮っていると勘違いして、追い出しにきたことがありました(笑)。どんなに違うと言っても、わかってもらえず、毎日のように言われ続けて大変でしたね。原田さんもいたので、とても恥ずかしかったです。「絶対に負けない」という気持ちを受け取って欲しい―この作品を通じて、ananwebを読む日本の女性たちにも感じて欲しいことがあればメッセージとしてお願いします!監督若い人たちに伝えたいのは、がんばればどんな願望も手に入れられるんだという勇気を与えられる映画だということ。それは「絶対に負けない」という思いを持ったマキやトミー、そしてミカからも感じることだと思いますが、カメラの後ろにいるスタッフたちも同じような気持ちでこの作品を作ったので、そういうところはみなさんにも感じて欲しいと思っています。女性の持つ強さを感じずにはいられない!大人の女性として新たな一歩を踏み出すことの大切さを感じさせてくれる本作。欲望と孤独が渦巻く大都会ニューヨークで、愛を求めて生きる女性の姿に、思わず自分を重ね合わせてしまう人もいるはずです。それぞれの思いが交差する予告編はこちら!作品情報『MAKI マキ』11月17日(土)より、ユーロスペースほか全国順次ロードショー配給:ユーロスペース
2018年11月16日12月28日公開の映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の完成披露試写会が12日、都内で行われ、大泉洋、高畑充希、三浦春馬、渡辺真知子、竜雷太、綾戸智恵、佐藤浩市、原田美枝子、前田哲監督が出席した。第35回大宅壮一ノンフィクション賞・第25回講談社ノンフィクション賞のダブル受賞を果たした渡辺一史原作の『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』を、『ブタがいた教室』(2008年公開)などの前田哲監督が映画化した本作。難病を患って身体が不自由にもかかわらず、自由気ままに生きた鹿野靖明と、そんな真っ直ぐな生き方をする彼に会って変わっていく人々の姿を描く。主人公の鹿野靖明さんは実在の人物で、同じ北海道出身の大泉洋が熱演している。主演の大泉は「皆さんと北海道で1カ月間過ごしましたが、最初は素敵なタイトルで一体どんなお話なのかと興味を持って台本を読みました」と撮影前の本作に対する印象を語り、「鹿野さんがあそこまでわがままをいったのか、鹿野さんが目指していた社会、日本がどうあればいいのかという思いも込めて彼がどう行動していたのか、見終わった後に伝わればいいと思います」と話した。鹿野に最初は反発したものの、良き理解者になっていく新人ボラ・美咲役の高畑は「美咲という役がお客様の目線に似た役でした。最初は鹿野さんのわがままをこの野郎と思いますが、終わる頃には鹿野さんのことが大好きになっていく映画だと思います」とアピールした。映画のタイトルにかけて、「◯◯なのに◯◯かよ」というお題で◯◯を埋めて共演者の意外な一面を披露するコーナーも。「ランニングなのに止まるなよ」と回答した大泉は「私の役は太る訳にいかなくて、ダイエットしていたんですが、撮影は北海道でしたから美味しいご飯を食べてもらいたいと思って皆さんと一緒にご飯を食べました。食べた後にランニングをしてたら、春馬くんと高畑さんが走りたいと言って一緒に走ったんですよね。でも高畑さんは10m走ると止まる訳ですよ。全然長く走ってくれなかったな~」と暴露すると、名指しされた高畑は「かなりマイペースなランニングでしたね。すみませんした」と恐縮しきり。また、佐藤浩市について大泉が「撮影の前乗りでゴルフして、撮影して、帰りにゴルフをするという。浩市さんがゴルフをする日は晴れて、撮影は雨。言った言葉が『やっぱり俺さすがだよな』と。本当に何しに来ているのか分かりませんでしたよ。夏の北海道の撮影だったから来てくれたと思います」と明かして客席は大盛り上がり。すると佐藤は「休みの日は何やっても良いんだよ!」と自分の行動を正当化して再び笑いを誘っていた。映画『こんな夜更けにバナナかよ 悲しき実話』は、12月28日より全国公開。
2018年11月13日俳優の大泉洋が11月12日(月)、都内で行われた主演作『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』の完成披露試写会に登壇。ウケを狙った不可解な舞台挨拶の演出に「こんな小ボケ、テレビにのらない(放送されない)よ」と苦笑していた。■ツッコミのタイミング奪われ、あきれ顔の大泉さん大歓声を浴びて、ステージにあがる際、スタッフからマイクの代わりにバナナを手渡された大泉さん。本来なら「舞台挨拶のマイクがバナナかよ」とツッコミを入れたいところだが、その隙もないまま、スタッフがバナナを回収し、本物のマイクを手渡したため、大泉さんは「このタイミングで取り換えるなら、本当に要らないボケ。バナナを持ったまま、しゃべり出すくらいのことは考えていた」とあきれ顔だった。実話を基に、筋ジストロフィーを患いながら、病院を飛び出し、自分で大勢のボランティアを集め、風変わりな自立生活を始める鹿野靖明(大泉さん)の生き様を描いた。舞台挨拶の演出について、ひとしきりダメ出しを続けた大泉さんだったが、本作については「鹿野靖明さんの愛おしいワガママが、皆さんにどう受け止めていただけるか。観終わった後に、このタイトルがどう心に響くか楽しみにしております」と真摯に語っていた。■故郷の北海道ロケは太る?大泉さん「おいしいものが多いので、ついつい」舞台挨拶には主人公を支えるボランティアを演じた高畑充希と三浦春馬、共演する渡辺真起子、竜雷太、綾戸智恵、佐藤浩市、原田美枝子、メガホンをとった前田哲監督が登壇した。映画は大泉さんの故郷である北海道で、約1か月にわたり撮影。役柄上、太れない大泉さんだったが、「やっぱり、おいしいものが多いので、ついつい食べてしまった」。体型維持のため、ランニングを欠かさなかったというが、「高畑充希ちゃんが『私も走りたい』って言ってくれて。でも高畑さんは10m走っては、すぐ止まるので、そのペースに合わせるのが大変だった」とここでも苦言。ちなみに三浦さんも一緒に走ったといい、気分を盛り上げるため、スマホから「爆風スランプ」の名曲「Runner」を流していたのだとか。その三浦さんは「力をもった素敵なキャストの皆さんとご一緒できる幸福感でいっぱいでした」と本作の撮影をふり返っていた。『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』は12月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話 2018年12月28日より全国にて公開予定©2018「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」製作委員会
2018年11月12日渡辺一史さんの書籍「こんな夜更けにバナナかよ筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」を原作とした映画「こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話」が2018年12月28日(金)に全国ロードショー。主人公「鹿野靖明」さんの闘病、周囲の人々との関わりが実話をもとに実写化されました。映画「こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話」全国ロードショー大泉洋さんも初挑戦の難役主人公「鹿野靖明」は筋肉が徐々に衰えていく難病“筋ジストロフィー”を12歳で発症。顔と手以外が自力では動かせず介助が必要な状態にもかかわらず、よく喋りワガママながらも周囲に愛される男性でした。周囲のボランティアたちと心を通わせていきますが、突然倒れ命の危機を迎えてしまいます。鹿野さんと同じく北海道出身の大泉洋さんが主人公を演じますが、車イス・介助を受ける人物を演じるのは今作が初めてだったそう。役作りのため、最大10kgにもなる減量をし、撮影に挑みました。原作は渡辺一史さんの書籍原作は“大宅壮一ノンフィクション賞”と“講談社ノンフィクション賞”をダブル受賞した書籍「こんな夜更けにバナナかよ筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」で、介護や福祉の現場でも読まれる渾身のノンフィクション作品。人間的自由を求めた重度の身体障害者と、学生や主婦などのボランティアたちとの日常や、衝突を描いています。名立たるキャスト・スタッフで盛り上げる高畑充希さん主人公「鹿野靖明」のボランティアとして登場する女子大生「安堂美咲」役は高畑充希さんです。鹿野に一目惚れされアプローチを受けたり突然のワガママに走り回ったりと、振り回される日々を送る中で心を通わせていきます。三浦春馬さん美咲の恋人の「田中久」を演じるのは三浦春馬さん。鹿野から“一目惚れした美咲に代わりに愛の告白をしてくれ”と頼まれてしまい困惑する医学生ボランティアを演じます。監督に前田哲さん・脚本に橋本裕志さん“命”をテーマにした作品を多く描いてきた前田哲さんが監督、「テルマエ・ロマエⅡ」を手掛けたことでも有名な橋本裕志さんが脚本を担当します。脇を固めるキャストも必見萩原聖人さんや渡辺真起子さん、竜雷太さん、綾戸智恵さん、原田美枝子さんといった名立たる俳優陣が脇を固めます。映画「こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話」作品詳細公開日2018年12月28日(金)スタッフ監督:前田哲脚本:橋本裕志ほかキャスト大泉洋高畑充希三浦春馬萩原聖人渡辺真起子宇野祥平韓英恵竜雷太綾戸智恵原田美枝子ほか原作渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」(文春文庫刊)その他詳細公式HP:「こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話」オフィシャルサイト映画「こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話」を見に行こう病と暗く重く向き合うのではなく、明るく自由奔放に生きる鹿野の姿。大泉洋さんならではの笑顔で彩られた作品は必見です。
2018年10月29日小川絵梨子が演劇芸術監督に就任した新国立劇場。新シーズンのオープニング作品として、カミュの『誤解』が文学座の新鋭・稲葉賀恵の演出で上演される。原田美枝子、小島聖、水橋研二、深谷美歩、小林勝也という実力派キャストが揃う稽古場に足を運んだ。【チケット情報はこちら】田舎町でホテルを営むマルタ(小島)とその母親(原田)は、客を殺害し金品を奪うことを繰り返していた。ある日、男性客が現れ、母娘は格好の獲物と見るが、実は彼は20年前に家を出たマルタの兄・ジャン(水橋)だった…。まずは冒頭、マルタと母親が、男性客がジャンだと気づかぬまま、殺害を計画する場面。カウンターなどの入り組んだセットは一切なく、シンプルに腰かけがあるのみ。雨音が響き、床はくすんだ木の板が敷きつめられ、中央には灰色の薄い幕が掛かっており、マルタが「雨ばかりの町、影の国」と語る雰囲気そのまま。殺す気満々のマルタに対し、母親は乗り気になれないようで疲れた表情を見せる。母娘のなんとも暗い“綱引き”が展開するが、とはいえ、もはや後戻りできないことは母親も承知している。「そうだね、殺さなくてはいけないだろうね」とつぶやく姿が印象的だ。稲葉が「いい意味で観客のイメージを裏切ると思う」と語る原田と小島。シーツを畳んだり、繕ったりという日常の仕事に勤しみつつ、淡々と殺人について相談する姿は背筋をヒヤリとさせる一方で、どこかユーモラスだ。続いて、ジャンと、その妻・マリア(深谷)のシーン。財を成し、その幸せを母と妹にも分け与えようと故郷に戻ったジャンだが、彼女たちに素性を自ら明かそうとはしない。そんな彼の態度に疑問を呈するマリア。冒頭の母娘のやり取りとは対照的な、既に幸せを手にしているふたりは、“バカっぽさ”さえ感じさせるほど明るく、それがまたその後の“悲劇”を予感させる。稲葉は俳優陣と相談しながら、少しずつ、少しずつ細かいニュアンスや動きを詰めていく。特徴的なのは「前と全然違うこと言いますけど…」「ちょっと極論ですが」などと前置きし、180度異なるやり方や、不自然な間の置き方など様々な芝居を貪欲に試していくこと。このスタンスにつられるように俳優からも様々な提案が。そして、忘れてはならないのが小林勝也演じる老いた使用人の存在。黙々と働くこの男、セリフは少ないのだが、稲葉は数年前にこの戯曲に触れ、この使用人の最後のセリフがずっと心に引っかかっており今回、本作の上演を強く希望したという。どのような道筋を経て、衝撃のラストに辿り着くのか―?「カミュがこれを書いた時期は大戦が続き、自分ではどうしようもない世界が広がっていて、人々が不条理というものを発見した」と稲葉。一方、いま本作を上演する意味について「いまは、不条理をみんながわかった上で“じゃあどうしようか?”と考える時代。今いる場所を逃げ出せない人たち、帰ってきたのに受け入れてもらえない人たちという構造は、今の時代に通じる」とも。現代の観客にこの不条理がどう響くのか楽しみだ。『誤解』は10月4日(木)より開幕。取材・文:黒豆直樹
2018年09月27日車イスの人生を、愛のままに、ワガママに生きた男の“笑いと涙の実話”を大泉洋主演で映画化する『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の公開日が12月28日(金)に決定。併せて、特報とティザービジュアルが解禁となった。■コミカルな特報&ティザービジュアルこの度、解禁となった特報映像では、大泉さん演じる鹿野が「ラーメン!」、「新聞読む」、「背中かゆい」…とワガママを連発。ボランティアの田中(三浦春馬)と美咲(高畑充希)が終始振り回される映像はタイトル通りコミカルな仕上がり。これまで様々な個性豊かなキャラクターに扮してきた大泉さんだが、今まで見たことのない表情で鹿野さんを魅力いっぱいに演じている。また完成したビジュアルには、“ワガママでおしゃべりで自由”に生きた鹿野さんの姿を感じさせる大泉さんが、いかにも気難しそうな表情を見せている。そして鹿野さんに振り回され、バナナを持ちながら「この人、サイテー?!」と怒りの表情を見せる高畑さんと、「もう勘弁してください!!」と困惑の表情を浮かべる三浦さんの表情が、ストーリーへの興味を引くものになっている。■佐藤浩市の出演も決定!鹿野を支えるボランティア役として三浦さんと高畑さんのほか、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平が出演。また鹿野の両親役には峰竜太と綾戸智恵、鹿野の病状を見守る医師役に原田美枝子、看護師役には韓英恵が決定している。そして今回、田中の父親で大手病院の院長・田中猛役として佐藤浩市が出演していることが明らかとなった。跡取り息子が勉強よりもボランティアに励むことに厳しい態度で接しながらも、鹿野を助けるために協力していく医師を演じる。笑いと涙に溢れる真実の物語は、この冬一番の感動作として日本中をあたたかく包み込む。『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』は12月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年08月24日連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK総合・月〜土8時)で、登場するやいなや視聴者をざわつかせた律(佐藤健)の妻・より子。「反響がすごかったです(笑)」そう話すのは、より子を演じる石橋静河(24)。彼女は、石橋凌&原田美枝子夫妻の娘。15歳のときアメリカとカナダにバレエ留学し、帰国後はコンテンポラリーダンサーとして活動していた彼女が、両親と同じ役者の道を志したきっかけは何だったのか?「留学先で初めてちゃんと芝居を見たとき、そのおもしろさに気がつきました。日本では、映画や舞台からなるべく遠くにいたくて、全然見てこなかったので。帰国後、アルバイトをしながらダンスを続けていたんですが、もっとおもしろいことがしたいと悶々としている自分がいて。ちょうど邦画を見始めたこともあって、少しずつ役者をやってみたいと思うようになったんです」(石橋・以下同)両親も「やりたいなら頑張りなさい」と背中を押してくれたという。「芝居はダンスと通じるところもあるけど、まだまだ勉強が足りません」と言うものの、昨年、初主演作『映画夜空はいつでも最高密度の青色だ』で第60回ブルーリボン賞新人賞をはじめ数々の新人賞を受賞。最新作の映画『きみの鳥はうたえる』(9月1日公開)でもその才能を存分に発揮している。「踊ったり歌ったりして、1人ミュージカルです(笑)。映画の世界観にどっぷりつかって、のびのびと演技することができました」最後に、彼女は今後の目標をこう語る。「両親から得られるものがあれば参考にして。あとは、目の前の役と地道に向き合っていくだけです」
2018年08月15日大人気漫画「透明なゆりかご」がドラマ化!原作は発達障害当事者としても知られる沖田×華さんUpload By 発達ナビニュース2018年7月20日にドラマ「透明なゆりかご」がスタートします。累計325万部超の沖田×華さんの大人気コミックのドラマ化で、主演は清原果耶さん。町の小さな産婦人科を舞台に命を見つめていく物語です。原作者の沖田×華さんは発達障害当事者でもあり、ご自身の体験を綴ったエッセイ漫画の作者としても知られています。沖田さん自身が学生時代に産婦人科でアルバイトをした経験を生かし、時に明るく、時に切ないそれぞれの命の物語がみずみずしく描かれます。「不器用でコミュニケーションが苦手」という自身の特性とともに生き、仕事に向き合おうとする主人公アオイの成長と、娘との距離を感じながらも見守る母史香の親子の関わりにも注目です。 ドラマ10「透明なゆりかご」小さな産婦人科を舞台に、命との出会いと別れを描くUpload By 発達ナビニュースドラマでは、幸せな出産ばかりでなく、中絶や死産といった産婦人科での命との別れも描かれます。重いテーマですが、原作漫画のふんわりと優しいタッチを失わないように心がけたという製作陣、これが連続ドラマ初主演となる清原果耶さんらキャストの演技と繊細なストーリー…。見た人それぞれの心に深い印象を与えつつ、一筋の光が感じられるドラマです。■7月20日放映の第1話のあらすじ看護師見習いとして「由比産婦人科」へやって来たアオイ(清原果耶)がいきなり中絶手術の現場を目撃します。衝撃を受けながらもはじめて出産にも立ち会い、産まれて来る赤ちゃんの生命力に心を揺さ振られたアオイ。院長の由比(瀬戸康史)、看護師の紗也子(水川あさみ)・榊(原田美枝子)らが妊婦ひとりひとりに向き合う中、田中さん(安藤玉恵)という女性が訪れる。彼女はいわゆる未受診妊婦で、出産直後に失踪してしまう…。番組の詳細はこちら【番組名】ドラマ10「透明なゆりかご」(NHK総合)【放送日時】2018年7月20日から毎週金曜(連続10回)22:00〜※再放送 NHK総合 毎週水曜 午前1:30〜(火曜深夜)【出演】 清原果耶瀬戸康史酒井若菜マイコ葉山奨之野村麻純淵上泰史水川あさみ原田美枝子【脚本】安達奈緒子【音楽】清水靖晃【主題歌】 Chara「せつないもの」
2018年07月20日高畑充希が草刈正雄の“上司”を演じ、「ジャニーズWEST」小瀧望らも出演する2時間スペシャルドラマ「68歳の新入社員」が6月18日(月)今夜放送される。■あらすじ本作で高畑さんが演じる工藤繭子(28)は、前職での実績を買われてヘッドハンティングされ、いまは老舗の和菓子会社・羊堂本舗で新規事業開発を引っ張るバリバリのOL。若手社員5人からなる“チーム工藤”を率いている。最初に手掛けたキャラクターグッズがヒットしたため社内の期待も大きく、見えないプレッシャーにさいなまれる日々を送っていた。そこに突然、草刈さん演じる68歳の新入社員・仁井本和夫が部下として配属されることに。和夫は羊堂本舗を定年まで勤めあげ引退生活を送っていたが暇を持て余し、次第にサラリーマン時代の仕事への意欲がむくむくと湧き上がっていたなか、若社長からの声かけで復帰を決意。繭子は仁井本が自分より40歳も年上だと知りあ然、さらにスマホを持たずタブレットも知らない仁井本に途方に暮れる…。年齢も性別も立場も経験も違う40歳差の上司と部下というコンビは、度重なる困難に打ち勝って最強のパートナーへと成長を遂げることはできるのか――というストーリー。■高畑充希の恋人役に「ジャニーズWEST」小瀧望キャストには、高畑さん、草刈さんの脇を固める味のある俳優たちが勢ぞろい。「ジャニーズWEST」としての音楽活動のほか『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』や「もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~」などで俳優としても急成長中の小瀧さんは、繭子と同い年で同棲中の恋人・小野諒を演じる。自宅の1階でカフェを営むかたわら、オブジェなどを作る芸術活動もしている“癒し系男子”に扮する。また『世界から猫が消えたなら』や「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」の原田美枝子が和夫を支える妻・文子役で出演。そのほか羊堂本舗の営業部長・戸田浩司に宮川一朗太、羊堂本舗の若社長・岡崎健吾に丸山智己、羊堂本舗の営業部員・向井豊に竹森千人、「チーム工藤」メンバーとして内田健司、金澤美穂、安田啓人、大狸ぽんぽこ(シンプル)、羊堂本舗の69歳の新入社員・須藤稔に笹野高史。40歳差のコンビとどう絡み、彼女たちの成長をどう見守るのか、期待が高まる。「68歳の新入社員」は6月18日(月)21時~カンテレ・フジテレビ系で放送。(笠緒)
2018年06月18日1998年6月。世界三大コンクールのひとつ、チャイコフスキー国際コンクールの声楽部門を制したソプラノの佐藤美枝子。優勝に限らず、3位以内に入賞した日本人声楽家はいまだに彼女だけだ。10月1日(月)に東京・紀尾井ホールで優勝20周年記念のリサイタルを開く(ピアノ=河原忠之)。【チケット情報はこちら】コンクール参加を決めたのは、開催のわずか半年ほど前。「松本美和子先生からやっとお許しが出て、それから受験できるのはチャイコフスキーだけでした」。急遽ロシア語の発音を学ぶところから始めた。おそらくは短すぎる準備期間。しかし一次予選で大きな手応えを得る。今回の演奏曲にもあるチャイコフスキーの歌曲《子守歌》のあと、客席の大拍手が鳴り止まず、次の曲を歌い始めることができなかった。「実はこの曲の最後の高いラ♭の弱声を克服できたのは、モスクワに入ってから。それからは、いくらでも長く延ばせるぐらい自信を持って歌えました」。そこで喝采を浴びて気持ちも乗った。ところが予期せぬ困難も。二次予選通過後、事務局の不手際で、事前に登録済みの本選の2曲のうち1曲を変更させられたのだ。代わりに指定されたリムスキー=コルサコフのアリアを中1日の急ごしらえで暗譜。それでも栄冠を獲得したのだからすごい。もう1曲の本選曲《ルチア》の狂乱の場の圧巻の素晴らしさは、当時発売された実況CDでも聴くことができる。彼女の代名詞とも言えるコロラトゥーラの超絶技法を駆使するこの難曲は、もちろん秋のリサイタルでも聴ける。今回の選曲は、自分の表現、自分の声の色に徹底的にこだわった。「叙情だったり、激しさだったり、自分が今できることを最も出せる曲を選びました」。声の色やニュアンスだけで情景が浮かぶような表現者になりたい。高校時代にマリア・カラスのレコードで衝撃を受けて以来、その思いは変わらない。「ずっとそれを追い求めて、できることの幅も広がって自信もついて来たけれど、まだまだ勉強。たぶん歌手人生が終わっても、自分の生徒たちにそれを求めてゆくことになるのだろうと思います」もうひとつ、今回の大きな挑戦だというのが声質とレパートリーの拡大だ。彼女が最も得意とするのは、ソプラノの中でも一番軽いレッジェーロの声質のレパートリーだが、年齢とともに声はふくよかに、重くなってゆく。今回はその重い声のための曲も加えた。「レッジェーロが歌えなくなってレパートリーを変えるのではなく、常に両方を歌えるような歌手でいたい。今年、オペラ《夕鶴》を歌わせていただいて、そのイメージが具体的に見えて来ました」つまり、《ルチア》や《ラクメ》のようなレッジェーロの歌と、《ノルマ》や《エフゲニー・オネーギン》のような少し重いソプラノの歌の両方が並ぶ。両者をどう歌い分けるのか、あるいはどう共通の表現で聴かせるのか。20周年の集大成のリサイタルはまた、さらなる円熟に向けての新たな地平を拓く機会にもなりそうだ。取材・文:宮本明
2018年06月06日女優・高畑充希がベテラン俳優・草刈正雄の上司を演じることで話題のスペシャルドラマ「68歳の新入社員」に、「ジャニーズWEST」の小瀧望と原田美枝子の出演が決定した。リーダーとして新規事業開発を引っ張るOL・工藤繭子(28)に高畑充希、40歳も年下の上司に忠誠を誓う心優しき“68歳の新入社員”に草刈正雄が好演する本作。今回、小瀧さんが演じるのは、高畑さん演じる繭子と同い年で同棲中の恋人・小野諒。諒は自宅の1階でカフェを営むかたわら、オブジェなどを作る芸術活動もしている“癒し系男子”だ。また原田さんは、“68歳の新入社員”和夫を支える妻・文子を演じる。「もみ消して冬」『プリンシパル』などに出演する小瀧さんは本作の役柄について、「前に演じたのがすごく熱くてウザいヤツで、その前が俺様系モテ男子でしたからね(笑)。こんなナチュラルな役をやったことがなかったんで、すごく新鮮に楽しんで演じることができました。いつもは、現場ですごく固くなって緊張しているはずなんですけど(笑)。役のおかげもあるのかリラックスしてできたかなという感じがしますね」と語り、初めてとなる高畑さんとの共演については、「最初のクランクインが、いきなりデートのシーンやったので緊張はしていたんですけど。お互いに大阪出身ということもあって、話すネタはいっぱいあって、現場で結構おしゃべりさせて頂いています。前からお芝居がすごい素敵な方やなって思っていたので、こうやって間近で見られるのもありがたいですね。強弱とかトーンとか、セリフの間とか盗めたらなと思って見ています」とコメントした。さらに「僕的な願望は、原田美枝子さん演じる文子さん世代、そして高畑充希さん演じる繭子さん世代からの支持を多く集められればなと思ってます(笑)。見どころとしては、“リアル彼氏感”。諒が男を見せる瞬間もありますし、二人の行く末を最後まで、ちゃんと見届けて頂ければありがたいです」とメッセージを寄せている。高畑さんは小瀧さんとの撮影をふり返り、「小瀧くんは、甘い顔立ちと声が諒くんにぴったりで、優しくて優しすぎてちょっぴり頼りない、今の働く女性の理想の彼氏を体現してくれていました。2人のシーンも多かったですが、楽しく撮影できました」と話した。和夫より年下だが、肝心なところで手綱を握るしっかり者の妻・文子を演じる原田さんは草刈さんと40年ぶりの共演だったようで「草刈さんはなんと約40年振りの共演で、懐かしさと年を経て再会した楽しさがありました。登場人物それぞれ魅力的なので、見て下さる方それぞれ、感情移入できるのではないでしょうか。私の役は思ったことを何でも口にしてしまう奥さんですが、愛情も深く、楽しんでいただけるのではないでしょうか?」と語った。そんな原田さんとの共演に草刈さんも「原田さんとは前にも共演したことがあったのですが、もう一度共演したいとずっと思っていました。願いがかなって、嬉しくて!ただただ、撮影を楽しみました!」と喜びを語っていた。スペシャルドラマ「68歳の新入社員」は2018年6月、フジテレビ系全国ネットにて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年05月16日映画『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』が、2018年12月28日(金)より全国ロードショー。車イスの人生を生きた男の笑いと涙の実話『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』は、渡辺一史による書籍『こんな夜更けにバナナかよ筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』を実写化した作品。書籍は、大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞している。幼少期から難病にかかり、車イスと介助がないと生きていけない体となった鹿野靖明と、彼を支えながら共に生きたボランティア達と家族の実話を描く。ときには度を超えるワガママぶりを見せながらも、自らの夢や欲に素直に生きた鹿野靖明を取り巻く笑いと涙の物語が繰り広げられる。主演は大泉洋12歳で筋肉が徐々に衰える難病・筋ジストロフィーを発症しながらも、信じられないバイタリティで人生を駆け抜けた最強のワガママ&愛され男・鹿野靖明を演じるのは、鹿野と同じく北海道で生まれ育ったという共通点を持つ俳優・大泉洋。『恋は雨上がりのように』『騙し絵の牙』『焼肉ドラゴン』など、数々の話題作に出演している。大泉は初めて車イスと介助を受ける役に挑戦。最大10キロまで減量して撮影に臨んだ。高畑充希、三浦春馬も出演鹿野のボランティアとして参加し、心を通わせていく女子大生・安堂美咲を演じるのは、『DESTINY 鎌倉ものがたり』に出演し、『旅猫リポート』では声優も務めた高畑充希。美咲の彼氏で、医学生の田中久を演じるのは、『アイネクライネナハトムジーク』にも出演する三浦春馬。物語の軸となる3人を演じる大泉×高畑×三浦は、本作が初共演となる。また、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平が鹿野を支えるボランティアの役を演じ、竜雷太、綾戸智恵は鹿野の両親を、原田美枝子が主治医、韓英恵が看護師を演じるなど、豪華キャストが集結する。主題歌はポルノグラフィティの「フラワー」主題歌は、ポルノグラフィティが映画のために書き下ろしたバラード「フラワー」。花の持つ凛とした強さ、そして美しさが綴られた歌詞は、主人公とリンクする部分も多く、物語に彩りを添えている。監督は前田哲、脚本は橋本裕志監督は『ブタがいた教室』『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』など、「命」をテーマに描くことをライフワークとする前田哲。脚本は、『いぬやしき』『映画 ビリギャル』『テルマエ・ロマエⅡ』なども手掛ける橋本裕志が担当する。ストーリー札幌で暮らす鹿野靖明は幼少から難病の筋ジストロフィーを患い、車いす生活。体で動かせるのは首と手だけで、介助なしでは生きられないのに病院を飛び出し、ボランティアたちと自立生活を送っていた。夜中に突然「バナナ食べたい」と言い出すワガママな彼に、医大生ボラの田中は振り回される日々。しかも恋人の美咲に一目ぼれした鹿野から、代わりに愛の告白まで頼まれる始末!最初は面食らう美咲だが、鹿野やボラたちと共に時間を過ごす内に、自分に素直になること、夢を追うことの大切さを知っていく。そんなある日、鹿野が突然倒れ、命の危機を迎えてしまう…。詳細映画『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』公開日:2018年12月28日(金)より全国ロードショー監督:前田哲脚本:橋本裕志出演:大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平、韓英恵・竜雷太、綾戸智恵/原田美枝子原作:渡辺一史『こんな夜更けにバナナかよ筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』(文春文庫刊)
2018年04月26日加瀬亮やマシ・オカ、藤谷文子、原田美枝子といった日本人キャストが参加し、日本が舞台になることでも話題のAmazonオリジナル・ドラマシリーズ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」シーズン4。このたび、主人公の破天荒な指揮者ロドリゴを演じるガエル・ガルシア・ベルナルが、日本でのロケや新シーズンの展開について語るインタビュー映像がシネマカフェに到着した。本作は、実在するプロのオーボエ奏者ブレア・ティンドールがクラシック業界の裏側を赤裸々に綴った自叙伝的小説「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル~セックス、ドラッグ、クラシック~」を原作とした人気ドラマシリーズ。昨日発表された第75回ゴールデン・グローブ賞でも、3年連続でテレビの部コメディ/ミュージカル部門の作品賞にノミネート。ガエル自身も第73回の同賞で主演男優賞に輝いており、『モーターサイクル・ダイアリーズ』『バベル』『NO』『ネルーダ大いなる愛の逃亡者』など数々の映画作品とともに、彼の代表作の1つとなっている。今回配信されるシーズン4では、ロドリゴ(ベルナル)とヘイリー(ローラ・カーク)の関係が公になったことで新たな物語が展開。ヘイリーがオーボエ奏者としての区切りをつけ、指揮者としての自分を確立しようと奮闘する一方で、ロドリゴはインスピレーションを持ち続けようと模索。やがて、ヘイリーたちとともに日本を訪れることになる様子だ。届いた映像では、「おはよう! こんにちは! こんばんは!」と、まず日本語であいさつするガエル。日本での撮影は順調であることをアピールし、「個人的にも僕はこの撮影が大好き」とニコニコ。気になるシーズン4では「新しいことが始まってロドリゴとヘイリーの関係が進展します」と語り、日本では「面白い演奏やコンテストのシーン」があるとか。さらに「ロボットとか、抹茶とか、サイケデリックなこと」が待ち受けていると明かしている。Amazonオリジナル「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」シーズン4は2018年2月16日(金)よりAmazonプライム・ビデオにて見放題独占配信開始。シーズン1~3はAmazonプライム・ビデオにて配信中。(text:cinemacafe.net)
2017年12月12日11月28日、渋谷・Bunkamuraオーチャードホールで原田知世のデビュー35周年ツアーは千秋楽を迎えた。この日は原田の50歳の誕生日。彼女は観客に向かってこう語りかけた。 「皆さん、これからもいっしょに歩んでください」 だがその胸のなかでかけ巡っていたのは、いっしょに歩むことが叶わなくなった人との思い出だったかもしれない。故郷長崎で暮らしていた実父・聰さんが亡くなったのは、今年の初めのことだったという。享年90――。 原田知世は’67年11月28日に長崎県長崎市で、4人きょうだいの末っ子として誕生した。父・聰さんは建築会社を経営しつつ、“原田左斗志”という号で俳人としても活動。原田は42歳のときに新聞のインタビューに、父についてこう語っている。 《俳句がまさにそうですけど、短く表現された言葉が、受けとめる人によって、ふわーっと膨らんだりしますよね。(いっしょに)旅行に行ったりしたときに言葉の意味や使い方を教えてもらったり。父は今も一番の相談相手です》 事前に渡されたメロディから、言葉を削ったり磨いたりすることにより、歌詞を生み出していく彼女にとって、父は頼りになるアドバイザーでもあったのだ。 本誌は2年前に父・聰さんを電話で取材している。実はこの取材の数年前に聰さんの長男であり、原田より10歳年長の兄が逝去していた。 「(長男が亡くなったのは)とても寂しいですが、娘たちが東京で、それぞれ頑張ってくれているのが、私の励みになっているんです……」 長崎の原田家の知人は言う。 「聰さんが体調を崩したのは、2年ほど前からだったと思います。今春に亡くなる前は、ずっと入院されていました。本人のご意向もあったようで、葬儀も想像していたより小規模なものでした」 バースデーライブの前日の夜、本誌は原田が自宅からほど近いマンションに入る姿を目撃している。 「そこはお姉さんの貴和子さん一家が住んでいるマンションと聞いています」(原田家の別の知人) 姉妹水いらずの誕生会で語り合ったのは、長崎から見守り続けてくれた父の思い出だったに違いない。
2017年12月05日プロ・アマ問わず映像クリエイターと作品企画を発掘するTSUTAYA主催プログラム「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2017」の最終審査会が16日、東京・恵比寿ガーデンプレイスで行われ、これまでB’zのミュージックビデオや任天堂・スプラトゥーンのCMなどを手掛けてきた映像ディレクター・針生悠伺氏(33)がグランプリとIMAGICA賞をW受賞した。同プログラムは今年で3回目を迎え、最終的に採用された3作品にそれぞれ5,000万円以上の製作費が用意される。今年は4月20日から6月13日までの応募期間で268企画が集まり、7企画が最終審査に。この日、ファイナリストの7人はプレゼンテーションを行い、女優・原田美枝子ら審査員8人が各賞を選定した。今回は協賛社によるIMAGICA賞(副賞:ドローンカメラ)も設けられた。針生氏の受賞作『2/1イチブンノニ(仮)』は、主人公の医師・秀夫が、心臓移植が必要となった息子を救うために、ドナーとして培養された"クローン息子"を育てる物語。子育てを放棄していた秀夫にとって、突然はじまった息子との二人暮らしは悪戦苦闘の日々だったが、本当は愛してはいけないクローン息子への愛情が次第に芽生えてしまう。壇上で「ありがとうございます」と笑顔を見せる針生氏。3年前、今回と同じテーマでショートフィルムを企画し、完成後に子どもが生まれたという。「その時に作ったショートフィルムはちょっと暗くて。もっと命のことを深く考えて愛のあるテーマにしないといけないと思って、自分なりにがんばって磨き上げてきた大事な企画」と経緯を説明し、「子どもは1歳半なんですけど大きくなったら見せられるようにがんばって作りたいと思います」と父親としての抱負も述べた。そのほか、準グランプリはウエダアツシ氏(映画『リュウグウノツカイ』監督・脚本・編集など)の『モータープール(仮)』と片岡翔氏(映画『1/11じゅういちぶんのいち』監督・脚本など)の『ザ・ドールハウス・ファミリー(仮)』、特別賞には土橋章宏氏(映画『超高速!参勤交代』脚本など)の『水上のフライト(仮)』が受賞した。
2017年11月16日「TOKIO」の松岡昌宏が、9月25日(月)放送の「ドラマ特別企画 名奉行!遠山の金四郎」で主人公の遠山金四郎を演じることが明らかに。稲森いずみ、加藤雅也、中原丈雄、神山智洋(「ジャニーズWEST」)、渡辺麻友(「AKB48」)、平田満、原田美枝子、北大路欣也ら豪華俳優陣を共演に迎え、3時間のスペシャル版で放送する。これまでTBSでは、遠山金四郎を主人公にしたナショナル劇場「江戸を斬る」シリーズを7回放送し、西郷輝彦が5回、里見浩太朗が2回金四郎を演じた。TBSのドラマに金四郎が登場するのは、里見さんが出演した1994年以来23年ぶりとなった。そして今回、東映京都撮影所にて8月27日(日)、お白洲でのお裁きシーンの撮影が行われ、金四郎の桜吹雪の刺青を初めてお披露目。松岡さん演じる北町奉行の金四郎は、金次と名乗って江戸の街に出没し、庶民の希望や不満を聞いて政道に反映。明るく気さくな金次は、人々から金さんと呼ばれて慕われており、奉行所にいては出会わない悪事にも遭遇する。金四郎が奉行として悪事を裁くとき、悪者は知らぬ存ぜぬと白を切るのだが、実は金四郎が金さんだったと驚きの種明かしがあり、悪人は観念させられるというのが「遠山の金四郎」のストーリー。桜吹雪の刺青は金四郎が金さんであるという決定的な証拠で、桜吹雪の登場は番組最大の見せ場。そんな金さんのシンボル、桜吹雪の刺青を描くには、その面積により2時間から4時間かかるという。右肩と腕の刺青だけを見せるお白洲シーンでは2時間を要し、金四郎が入浴するシーンでは、背中にも一面の桜吹雪を描くため4時間もかかったそう。お白洲シーンを撮り終えた松岡さんは、「桜吹雪を背負ったとき、うれしくて久しぶりに写メを撮りました。桜吹雪を背負うとその重さが感じられて、そんな思いがお白洲での裁きのセリフにつながるのだと思います。桜吹雪の力を借りながら、お白洲シーンを撮りきりました。この場面を番組の最大の山場だと考えて収録してきたので、撮影を終えてすがすがしい気持ちです」と心境を明かし、「誰もが知っている遠山金四郎役を僕が演じるとは夢にも思っていなかったので、ウソだろうというのが話を聞いての第一印象です」とコメント。また自身の時代劇デビューは16歳のとき、松方弘樹主演の「大忠臣蔵」だと言う松岡さんは、当時をふり返り「このときたくさん勉強させていただきました。その松方さんが演じた遠山金四郎を演じられることは何かご縁を感じます。僕は時代劇の大ファンでたくさんの先輩方の金さんも見ているので、金さん像が頭に入っています。それを引き継ぎながらどうやって自分らしさを出そうかというのがこの作品の工夫のしどころです」と語った。そして、「地上波での時代劇放送は少なくなっている昨今、3時間のドラマを放送できるのは大きなチャンス」と話す松岡さんは、「こんなに面白い作品があるぞと皆さんにお知らせして、金さんを知らない若い世代にもご覧いただきたいですし、時代劇ファンの方々には懐かしくご覧いただきたいと思います」と多くの人たちに観てもらいたいと語っている。「ドラマ特別企画 名奉行!遠山の金四郎」は9月25日(月)20時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2017年08月29日『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』が5月13日(土)に、物語の舞台である新宿、渋谷にて先行公開を迎え、主演デビューを飾る石橋静河、池松壮亮、石井裕也監督が舞台挨拶に登壇した。最果タヒによる話題の同名詩集を石井監督が自ら映画脚本家。昼は看護師、夜はガールズバーで働きながら、生きづらさを感じる美香と彼女が運命的に出会った日雇い労働者の慎二の姿を通じて現代社会を切り取る。この日はあいにくの天気にもかかわらず、劇場は満席。これには石井監督、石橋さん、池松さんも感激の面持ち。石橋さんは、石橋凌と原田美枝子の次女で、数年前に女優業を始め、本作が初主演作。「本を読むところから挑戦でした。『これどういうこと?』『わかんない』ということばかりでしたが、見たことがない景色がある気がした」とふり返る。石井監督は石橋さんについて「実力って意味では、天才・池松壮亮の足元にも及ばないけど、“新人”ってところは魅力で、新人であるが故の奇跡を起こしてくれたと思います」と語る。池松さんも「意外と石橋さん本人のことは知らない」と断りつつ「美香という人に関しては、危うくて、生きることが苦しそうで、でも純粋に生きようとまっすぐ立っていて好きです」と語る。そんな石橋さんだが、主演としての初めての舞台挨拶への緊張もあってか、質問に考え込んで沈黙することもしばしば。石井監督の現場での面白い一面について尋ねられると、しばしの沈黙の末に「ちょっと考えます…」とポツリ。石井監督は「舞台挨拶でこんな沈黙は初めて(笑)。やっぱり新人。大物が現れましたね。大型新人です!」と石橋さんの強心臓ぶりを絶賛(?)。「いまの様子で、(撮影が)フラッシュバックしました。大変でしたよ(苦笑)」と現場の様子を明かした。石橋さんは、本作について「この先ずっと心の中にある。忘れたくても忘れられない。始まりだなと思います」とその大きさを語る。池松さんは「昨今、若者に向けて作られた恋愛映画はいっぱいあるけど、そのどこにも属さない稀有な作品ができたと思います。いまをどう生きるかということ、人と人がどう繋がるかということ、そういうものを僕らもこの映画を通して探して、答えを見つけることができたと思っています」と本作への思いを吐露。石橋さんは最後に「大きな思いはあるけど、なかなか言葉にできないんですが…。この映画を撮っていて苦しかったし、いろんな人に迷惑をかけたけど、この映画に私はたくさん救われました。多くの人に届けばと思います」と語り、温かい拍手の中、舞台挨拶は幕を閉じた。『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は新宿ピカデリー、渋谷ユーロスペースにて先行上映中。5月27日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ 2017年5月13日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行、5月27日(土)より全国にて公開(C) 2017「映画夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会
2017年05月13日「原田いちごファーム」でいちご狩りを体験しよう「原田いちごファーム」は、兵庫県三田市にあるいちご狩りスポット。2015年にオープンしたばかりの新しい農園ですが、今年から一般公開でいちご狩りを始めたため、すでに多くの人々の注目を集めています。開園期間は12月中旬から6月頃まで。いちご狩りは完全予約制なので、訪れる際は事前の予約が必要となります。“原田いちごファーム ご予約はこちらから”出典:大粒でジューシー! ほっぺが落ちる美味しさの「紅ほっぺ」「原田いちごファーム」のいちご狩りは、30分食べ放題。大人は1人1,700円で美味しいいちごをお腹いっぱい食べることができます。メインの品種である「紅ほっぺ」はその名の通り、ほっぺが落ちるような食味の良さが魅力。果皮と果肉が美しい紅色をしているので、色鮮やかな見た目も楽しめます。美味しいいちごを自宅に持ち帰りたい場合は、量り売りでの購入(100gあたり250円)も可能です。天候に左右されないビニールハウス栽培なので、急な雨も気になりません。「吹上の森」で、いちごを使ったスイーツを食べよう「吹上の森」は、原田いちごファームから車で6分ほどの位置にある喫茶店です。趣のある外観、どこか懐かしさが感じられる店内は、訪れた人にほっと一息つける空間を作り出しています。メニューはいちごを使ったスイーツを中心に展開。「いちごのクレープ」(税抜750円)、「ほっこり春のいちごパフェ」(税抜850円)、「いちごのティラミス」(税抜550円)など、魅力的ないちごメニューが豊富となっています。いちご好きならきっとファンになる、美味しいスイーツが楽しめるお店です。美味しいいちごを心ゆくまで堪能したい人におすすめの「原田いちごファーム」と「吹上の森」。友人や家族と一緒に、素敵な時間が過ごせます。ぜひ一度訪れてみてください。スポット情報スポット名:原田いちごファーム住所:兵庫県三田市尼寺417電話番号:TEL 090-6986-2926 電話受付時間9:00~15:00
2017年04月21日俳優の遠藤憲一が、4月29日(土)に放送される「世にも奇妙な物語 ’17春の特別編」に出演することが決定。菅田将暉主演の「カメレオン俳優」に続き、「世にも奇妙な物語」“初”主演となる遠藤さんは、Web漫画サイト「XOY」で連載されているオムニバスミステリースリラー作品「奇々怪々」のエピソードのひとつで「妻の記憶」という作品に出演する。遠藤さんが演じるのは、接待や飲みに明け暮れ、毎晩遅くに帰宅する仕事一筋のサラリーマン・成田陽一郎。ある日、不注意で火事を起こした妻・春子(原田美枝子)が他界してしまう。ところがその葬儀の翌朝、食卓に朝食を並べる春子の姿が…。でもその姿は娘には見えないという。怨霊なのか、幻なのか…。実は生前、認知症を患っていたという春子。ごくまれに認知症患者自身の“忘れたくない”という強烈な意思によって、その記憶が残像となって時空間に定着するケースがあるという。こうして陽一郎と“妻の記憶”の奇妙な夫婦2人暮らしが再スタートするが…というストーリー。本作を「20分程のストーリーの中におっかないとかびっくりとかだけではなく、おかしみとちょっと切なさみたいなものが入っています」と説明する遠藤さん。見どころについては、「大切な人を失うということは誰でも経験しうるので、どこか共感していただけると思います」とコメント。また実際に撮影してみた感想は、「CGを使ったり、細かい作業があるので難しいですね。あと、原田美枝子さんは大好きな女優さんで、過去にも夫婦役をやったことがあるのでばっちりなんですが、今回は勝手にこっち側が喋るだけで意思疎通ができない設定なので、そのバランスが面白いと思います」と語り、「最後に“見て良かった”と思ってもらえるよう1シーン1シーン一生懸命やっています。『世にも奇妙な物語』は27年も続いているということで、その中で代表作になるように頑張りますので、ぜひ見てください」とメッセージを寄せた。プロデュースの後藤庸介は、「遠藤憲一さんの繊細なお芝居には、現場で何回も涙をこらえさせられました。思いっきり泣ける“大人の『世にも奇妙な物語』”になっていると思います」と語っており、強面の役、かわいい役、情けない役など様々な役柄に扮してきた遠藤さんが、奇妙であったかくてほろりと泣けるラブストーリーで一体どんな熱演を披露するのか楽しみだ。「世にも奇妙な物語 ’17春の特別編」は4月29日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2017年04月07日俳優の原田龍二が16日、自身のブログを更新。俳優の渡瀬恒彦さんが14日に胆のうがんのため死去したと報じられたことを受け、追悼の意を表した。原田は「大先輩」というタイトルで更新。「2006年、2012年にドラマ『おみやさん』にゲストで出演させて頂いた際に、主演の渡瀬恒彦さんに大変お世話になりました」と感謝の思いを記し、「京都の撮影所ではよくお会いし、ダンディーと鋭さが同居している魅力的な大先輩として拝見していました」とつづった。続けて、「共演した際も、暖かく厳しい目で僕の芝居を受け止めてくださり、嬉しかったことを思い出します」と振り返り、「昔から見ていた偉大な先輩…大変ご苦労様でした。渡瀬さん、ゆっくりお休み下さい。御冥福を心よりお祈り致します」と偲んだ。
2017年03月16日黒澤明監督が手掛けた1985年公開の映画『乱』が、この度デジタル修復を行い、『乱 4K』として4月1日(土)より公開されることが決定。これにあわせて、初出しビジュアルと予告編も到着した。戦国時代。猛将・一文字秀虎は七十歳を迎え、家督を3人の息子に譲ろうとする。乱世にも関わらず息子たちを信じて老後の安楽を求める父に異を唱える三男の三郎を、秀虎は追放してしまう。だが一の城と二の城の城主となった太郎と次郎は、三郎の案じた通り、秀虎に反逆し、血で血を洗う争いが始まる。その陰には、実の父と兄を秀虎に殺された太郎の正室・楓の方の策謀があった…。『乱』は、構想10年、製作費26億円をかけて挑んだ黒澤監督の晩年の最高傑作。キャストには仲代達矢、寺尾聰、根津甚八、原田美枝子、宮崎美子ら日本映画を代表する俳優たちが登場し、アカデミー賞ほか国内外の映画賞を多数受賞するなど大ヒットを記録した。そして今回、2015年に最先端技術でデジタル修復を行い、本作の圧倒的なスペクタクルと映像美を、4Kクオリティの素晴らしい画と音で楽しむことができるようになっているという。そしてこのほど公開されたビジュアルと予告編は、今回の上映のために新たにデザイン・編集した初出しの完全オリジナル。ポスタ-ビジュアルは、激しく壮大な騎馬合戦を背景に、鬼気迫る表情でたたずむ仲代さんの姿が目を引くインパクトのある作りに。また予告編では、寺尾さん、根津さん、原田さん、ピーターなど豪華キャスト陣も加わり、ダイナミックで色彩豊かな映像や、愛憎にまみれた家族同士の争いを展開する名シーンの数々が盛り込まれている。世界を代表する巨匠が自ら、「ライフワーク」だと宣言した究極の反戦ドラマ。迫力たっぷりの4Kで体験できるこの機会を、ぜひ見逃さないでいて。『乱 4K』は4月1日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか順次公開。(cinemacafe.net)
2017年02月09日資生堂(SHISEIDO)トップヘア&メーキャップアーティスト・原田忠初の作品集『原田忠全部』が発売。また、それに合わせて企画展「原田忠全部展」が、2017年7月1日(土)から7月9日(日)の間開催される。2017年8月実写映画化される漫画『ジョジョの奇妙な冒険』や、伊藤英明主演で実写映画化された『テラフォーマーズ』など、人気キャラクターをヘア&メーキャップとファッションで3次元化するなどして、ビジュアル表現による無限の可能性に挑戦し続けてる原田忠。これまで、高度な美容技術と独自の世界観で、ユニークで人々の記憶に残る作品を生み出してきた。本書では、15年におよぶ過去作品から厳選された作品180点以上を収録。中には、新作撮り下ろしも。すべてオールカラ―で表現された、原田の世界観を存分に堪能できる1冊となっている。また、この作品集『原田忠全部』から、厳選した数十点を集めた企画展「原田忠全部展」が、東京・紀伊國屋書店 新宿本店で開催。会場には、『ジョジョの奇妙な冒険』のキャラクターを3次元化した、特大作品をはじめ、本書撮り下ろし作品、撮影で用いたヘアウィッグなどを揃える。また期間中は、原田本人が来場し、ヘアピース制作する実演イベントや、トークショー&サイン会も開催される。【アイテム詳細】■『原田忠全部』8,000円+税発売日:2017年1月25日(水)仕様:A4 変形、272ページ(オールカラー)発行:株式会社女性モード社<内 容>・第I章 冥闇の領域・第II章 光彩の領域・第III章 幻造の領域・第IV章 かたちと理の領域・第V章 彩色の領域・第VI章 幽世と浮世の領域・第VII章 紡ぎ編む領域・第VIII 幻像の領域章■企画展「原田忠全部展」開催期間:2017年7月1日(土)~7月9日(日)会場:紀伊國屋書店 新宿本店 4階フォーラム住所:東京都新宿区新宿3丁目17‐7入場料:無料・編み込みヘアピース制作実演日時:7月4日(火)13:00~、16:00~(各回約1時間)・トークショー&サイン会日時:7月9日(日)13:00~、16:00~(各回約45分)※イベントの参加に事前申し込みは不要。先着順での案内。※編み込みヘアピース制作実演は、来場者様多数の場合、入場制限する場合有り。※トークショー&サイン会は、定員(各回60名)に達したら、入場制限する場合有り。
2017年01月20日女優・篠原涼子が7年半ぶりのスペシャルドラマ主演で“愛し方を知らない母”と“愛され方を知らない娘”の一人二役に初挑戦する「愛を乞うひと」が、1月12日(水)今夜読売テレビ・日本テレビ系で放送となる。原作は下田治美による同名小説。シングルマザーとして娘と暮らす照恵が生き別れた弟の逮捕をきっかけに、数十年を経て、記憶の底に押し込めていた母・豊子から受けた虐待の傷に向き合うさまを描く「母娘の絆」をテーマにした究極のヒューマンドラマ。1998年には原田美枝子主演で映画化されており、映画版は日本アカデミー賞最優秀作品賞、ブルーリボン賞、モントリオール世界映画祭国際批評家連盟賞などを受賞した。今回のドラマ版では現代の照恵を軸にしつつ幼少時代の回想シーンも並行して描かれるため、主演の篠原さんは照恵役と同時に照恵の母・豊子の若き日を一人二役で演じ分けることになった。ヒロインの照恵は母・豊子から虐待を受けていた過去を持つ控えめな女性。それに対し母の豊子は結婚・離婚を繰り返して、もろい心を娘を虐げることで何とか保っていた女性。この極端なまでに対照的な2役をどう演じ分けるのか。クライマックスでは老いた豊子と照恵がスナックで対峙するシーンもあるといい「(2人の)差をつけたいなという思いで演じた」という篠原さんの演技も見どころだ。先日行われた完成披露試写会で篠原さんは、10年以上前に本作と出会い「やりたい!」と思い続けてきたことを明かし「実際虐待されている子を見たことがあり、決して他人事ではなかった。表現する側としてメッセージを送れたらいいなという思いがありました」と本作に対する想いをコメントしていた。またキャストには篠原さんのほか、照恵の娘の深草に広瀬アリス、豊子の最初の夫・文英に上川隆也、二番目の夫・武人に寺島進(友情出演)、三番目の夫・三郎に豊原功補、文英の友人・許育徳に杉本哲太、照恵の生き別れていた弟の和知武則にムロツヨシ、照恵の亡くなった夫で深草の父・裕司に平山浩行ら。また照恵の幼少期を鈴木梨央が演じる。また主題歌は中島美嘉が担当する。スペシャルドラマ「愛を乞うひと」は1月12日(水)21時~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(笠緒)
2017年01月11日石橋凌と原田美枝子の次女で、本作が映画初主演となる石橋静河と俳優・池松壮亮の2人が主演する『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』。この度、本作の超特報映像が解禁された。舞台は2017年、現代の東京。看護師として病院に勤務する傍ら、夜はガールズバーで働き、言葉にできない不安や孤独を抱えながらも、誰かに甘えることもせず日々をやり過ごす美香(石橋静河)と、工事現場で日雇いの仕事をしながら死の気配を常に感じ、どこかに希望を見出そうとひたむきに生きる青年・慎二(池松壮亮)が排他的な東京で生きづらさを抱えながら出会い、そして、恋がはじまる瞬間を描くラブストーリー。原作は、2008年、当時女性では最年少の21歳で第13回中原中也賞を受賞するなど、各メディアから「新しい表現者」としていま最も注目されている詩人・最果タヒの同名詩集。これを『舟を編む』で賞を総なめにし、その後『ぼくたちの家族』『バンクーバーの朝日』など、33歳にして長編映画12本目となる石井裕也監督が映画化を手掛ける。キャストには、主演の石橋さんと池松さんのほかにも、慎二の同僚役に田中哲司と松田龍平、さらに市川実日子、佐藤玲、三浦貴大らが脇を固めている。このほど到着した初公開となる映像は、セリフは一切なく、消費と喧騒に溢れる都会を疾走する美香と慎二の姿や、ひとり呑み込めない思いを抱えながら、懊悩する2人の姿が映し出されている。そして最後には、そんな2人が出会う瞬間が捉えられている。『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』は5月13日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行、27日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年01月07日今田耕司と女優の中条あやみがMCを務め、毎回ゲストが自分だけの第2の故郷“アナザースカイ”を訪れる旅バラエティ「アナザースカイ」の1月6日(金)今夜放送回に女優の篠原涼子がゲストで登場、かつてアイドル活動をしていた台湾を訪れ当時をふり返る。ドラマから映画へと展開した「アンフェア」シリーズや「オトナ女子」など女優として活躍する篠原さんが、ドラマの撮影で訪れたものの全く観光できなかったという台湾を満喫。念願の小籠包を味わったり、あのアニメ映画のモデルとも言われる茶屋で家族について語るほか、かつてアイドルグループ「東京パフォーマンスドール」として台湾の番組に出演していた当時の“恩人”と感動の再会を果たす。またアイドル時代、バラエティへの出演で知名度を上げた篠原さんが、かつて伝説のコント番組で共演した今田さんと再会、当時の裏話なども明かす。そんな篠原さんだが、7年半ぶりにスペシャルドラマ主演を果たす「愛を乞うひと」が1月11日(水)に放送となる。同作は下田治美の同名小説が原作で、過去には1998年に原田美枝子主演で映画化、日本アカデミー賞最優秀作品賞ほかブルーリボン賞、モントリオール世界映画祭国際批評家連盟賞などを受賞している。幼少時代に母親から凄惨な虐待を受け、愛に飢えていたひとりの女性が、本当の自分を取り戻していくストーリーで今回のドラマ版では主人公の現在だけでなく幼少時代も並行して描く。今回篠原さんは主人公の山岡照恵だけでなく、その母で幼少時代の照恵を虐待し続けた母親・陳豊子も演じて一人二役に初挑戦。物静かな照恵と攻撃的な豊子という両極端な2役を演じ分ける篠原さんに注目。山岡照恵は、高校生の娘・深草と2人暮らし。ある日、照恵は生き別れた弟・武則との再会をきっかけに記憶の底に押し込めていた凄惨な幼少時代を思い出していく。さらに、照恵は深草の後押しもあり、亡くなった父親の遺骨を探しに父親の故郷・台湾へと渡る。そして照恵は、いままで知らなかった母親の真実と向き合うこととなる――という物語。スペシャルドラマ「愛を乞うひと」は1月11日(水)21時~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。「アナザースカイ」は1月6日(金)23時~日本テレビ系にて放送。(笠緒)
2017年01月06日『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』が、2017年5月13日(土)に新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行公開、5月27日(土)に全国の劇場で公開される。2013年に映画賞を総なめにした『舟を編む』の石井裕也監督最新作。その後も『ぼくたちの家族』『バンクーバーの朝日』と、精力的に作品を世に送り出した弱冠33歳の石井監督にとって、本作は12本目の長編映画となる。原作は、最果(さいはて)タヒによる同名の詩集。最果は2008年、当時女性では最年少となる21歳で第13回中原中也賞を受賞するなど、「新しい表現者」として注目されている詩人だ。平易な言葉で綴られる彼女の詩は、これまで難解なイメージがあった“現代詩”という概念を覆し、小説では表現しきれない現代人の憂鬱や希望を浮き彫りにしていく。映画の舞台となるのは、2017年、現代の東京。看護師として病院に勤務する傍ら、夜はガールズバーで働き、言葉にならない不安や孤独を抱えながらも、誰かに甘えることもせず日々をやり過ごす美香と、工事現場で日雇いの仕事をしながら死の気配を常に感じながら、どこかに希望を見出そうとひたむきに生きる青年、慎二。その二人が、排他的な東京で生きづらさを抱えながら出会い、そして、恋がはじまる瞬間を描くラブストーリーとなっている。美香を演じるのは、石橋凌と原田美枝子の次女で、本作が映画初主演となる石橋静河(いしばししずか)。そして慎二役は、石井監督作品への出演が『バンクーバーの朝日』に続き3度目となる、池松壮亮が務める。なお、本作のエンディング曲には、2016年に結成10周年を迎えたロックバンド、The Mirraz(ザ・ミイラズ)が2013年6月に発表した楽曲「NEW WORLD」(ミニアルバム「夏を好きになるための6の法則」収録)が決定している。【作品情報】『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』公開日:・2017年5月13日(土) 新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行公開・2017年5月27日(土) 全国公開監督・脚本:石井裕也(『舟を編む』)原作:最果タヒ(リトルモア刊「夜空はいつでも最高密度の青色だ」)出演:石橋静河、池松壮亮、佐藤玲、三浦貴大、ポール・マグサリン、市川実日子、松田龍平、田中哲司エンディング曲:The Mirraz「NEW WORLD」©2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会
2016年12月30日石橋静河と池松壮亮が共演する『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』に、田中哲司、松田龍平、市川実日子らの出演が決定。また本作のエンディング曲を「The Mirraz」が担当すること分かった。舞台は2017年、現代の東京。看護師として病院に勤務する傍ら、夜はガールズバーで働き、言葉にできない不安や孤独を抱えながらも、誰かに甘えることもせず日々をやり過ごす美香と、工事現場で日雇いの仕事をしながら死の気配を常に感じ、どこかに希望を見出そうとひたむきに生きる青年・慎二が排他的な東京で生きづらさを抱えながら出会い、そして、恋がはじまる瞬間を描くラブストーリー。原作は、最果タヒの同名詩集。2008年、当時女性では最年少の21歳で第13回中原中也賞を受賞するなど、各メディアから「新しい表現者」として注目されている詩人最果氏。彼女の詩は平易な言葉で綴られ、これまで難解なイメージがあった“現代詩”という概念を覆し、静謐で透明感のある言葉の連なりで、小説では表現しきれない現代人の憂鬱や希望を浮き彫りにしている。そんな本作を手掛けるのは、2013年に『舟を編む』で賞を総なめにし、その後『ぼくたちの家族』『バンクーバーの朝日』など、33歳にして長編映画12本目となる石井裕也監督。そしてキャストには、看護師・美香役に石橋凌と原田美枝子の次女で、本作が映画初主演となる石橋さん、慎二役に『ぼくたちの家族』に続き石井監督作品2度目となる池松さんが務める。さらに、この2人を支える新たなキャストが今回決定!慎二と同じ工事現場で働く冴えない中年男性・岩下を「ST」「SPEC」シリーズの田中さん、同じく慎二の同僚で行き場のないイラ立ちを抱える智之役を『舟を編む』や来年1月放送の「カルテット」にも出演が決定している松田さん。そのほか市川さん、佐藤玲、三浦貴大など豪華かつフレッシュなキャスト陣が名を連ねる。今回本作のエンディング曲を担当するのは、今年結成10周年を迎えたロックバンド「The Mirraz」。彼らが2013年6月に発表した「NEW WORLD」が今回エンディング曲となる。アップビートの曲調に機関銃のごとく打ち込まれた歌詞がほとばしるこの名曲。石井監督たっての希望により、今回の起用が決定したのだ。「The Mirraz」のフロントマンである畠山承平は、「石井監督には何かと縁やシンパシーを感じていたので、迷わず使って欲しいと伝えました」とオファーを快諾したと明かす。楽曲はものすごくメッセージ性が強いため最初は心配していたと言う畠山さん。しかし「作品を見て、最後にエンドロールに流れる自分の曲を聴いて、ああそうか、この作品にぴったりの楽曲だったんだなぁ、と納得し、感動しました。自分でもわかっていなかったこの楽曲が持つパワーに圧倒されました」とコメントしている。またあせて美香と慎二が消費と喧騒に溢れ、ネオンが水玉のように煌めく都会の中、同じ“何か”を見つめているシーンが切り取られている本作のティザーポスタービジュアルも到着。原作の表紙を彷彿とさせながら、本作の持つ若々しく先鋭的な印象を見事に表現したデザインとなっている。『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』は2017年5月13日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行、27日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年12月27日女優の篠原涼子がこのほど、主演を務める読売テレビ・日本テレビ系スペシャルドラマ『愛を乞うひと』(1月11日21:00~)の取材に応じ、虐待シーンの裏話などを語った。このドラマは、下田治美の同名小説が原作。幼少時代に母・豊子から凄惨な虐待を受け、愛に飢えていた女性・照恵が、本当の自分を取り戻していくストーリーだ。現代の照恵を軸に、幼少時代の回想シーンも並行して描いていくが、篠原は、現代の照恵と、幼少時代の照恵の母・豊子の2役に挑戦。照恵が控えめな女性である一方、豊子は気性の激しい役柄という両極端な性格で、篠原は「先に豊子を撮ってガンガンやりたい放題大きい声で怒鳴ったりとか、身振り手振りで暴行もやっていたので、引っ込み思案な照恵は、物足りないな、みたいな気持ちになりました(笑)」と、冗談めかして語る。照恵の幼少時代を演じるのは、子役の鈴木梨央。篠原は彼女への虐待を演じたが、最初のリハーサルの時に「本当にごめんね、そんな人間じゃないんだよ」と伝えていたという。しかし、虐待シーンの気持ちの入り方を考え、本番の撮影の際は、言葉でのコミュニケーションを意識的に抑えたそうだ。それができたのは、鈴木があまりにも大人びていたからだそうで、「子供の着ぐるみに入って、実は大人なんじゃないかと思うくらい」と表現。そんな中、ケータリングが焼き肉だったときに「わーお肉だ!」と無邪気に喜んでいる様子を見て、「良かった、子供だ。うちの息子とも遊べそうだ」と、安心したことを振り返った。そして、広瀬アリスが演じる、大人になった現代の照恵の娘・深草に対しては「照恵にとって救いの立ち位置で、それを本当に見事に、ボーイッシュに演じてくださったので、自然な親子という感じに見えてるんじゃないかな」と手応え。普段の広瀬については「私と同じサバサバしているタイプだったので、すごく話が合ってて楽しかったですね」と印象を語った。同作は、1998年に原田美枝子主演で映画化されているが、「虐待をここまで見せてしまうんだということに衝撃があって、それを原田さんが抜群の演技で見せている姿に、同じ女優として挑戦してみたいという気持ちがありました」と感化されたことを紹介。当時助監督だった谷口正晃監督が、今回メガホンを取っているが、さなざまな演出プランを提案されて、「いろいろ引き出しを開けられちゃったなという感じです」と見どころを話している。重いテーマの作品だが「あんまり構えないで見てほしいですね。そして、これを見て自分のことだなと思ったときに、1人でも思い直してくれる人がいたらいいなと思います」と要望。ほかにも、ムロツヨシ、平山浩行、杉本哲太、寺島進、豊原功補、木村多江、上川隆也らが共演し、主題歌は、詞を書き下ろした中島美嘉の「Alone」となっている。
2016年12月12日女優の倉科カナが、きょう10日(19:00~20:54)に放送されるフジテレビ系バラエティ番組『ネプリーグSP』に出演。天然発言連発で、ネプチューンの原田泰造に「もうしゃべるのやめた方がいいよ」と忠告されてしまう。倉科は、Hey! Say! JUMPの山田涼介率いる月9ドラマ『カインとアベル』チームとして、桐谷健太、高嶋政伸とともに出演。しかし、キャプテンの山田も、凡ミス解答でチームの足を引っ張ることになる。対するネプチューンチームの名倉潤は「ネプリーグは"番宣をさせない"で有名やから」と断言するも、月9チームは順調にポイントを重ね、余裕が出てくるまでに。モノの割合を答えて風船を割っていく「パーセントバルーン」で、山田はネプチューンチームに「1個も割らずに終えるんじゃないですか?」と挑発するが、最終ステージで高嶋がプレッシャーからミスを連発してしまう。今夜の放送には他にも、林修、黒沢かずこ(森三中)、祐真キキ、柳原可奈子が出演。なお、ネプチューンの堀内健は、体調不良のため出演を見合わせる。(C)フジテレビ
2016年10月10日原田優一出演の音楽劇『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』が、10月5日(水)に開幕する。音楽劇『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』チケット情報音楽家・瀧廉太郎にまつわる“IF-イフ-”の物語である本作は、『故郷』『朧月夜』『荒城の月』など唱歌の中に存在する作者不詳曲の作曲に関わったとされる岡野貞一と、天才とうたわれながら弱冠23歳で亡くなった瀧廉太郎が音楽と向き合う姿を、事実を交えながら展開していく。岡野役の原田は初演からの出演。演出は再演版から引き続き板垣恭一。今回、本番まであと約1週間というタイミングの通し稽古におじゃました。感動したのは登場人物6人それぞれの芝居の豊かさだ。物語は、ドイツ留学中の瀧(和田琢磨)が暮らす部屋に、日本から仕事でやってきた岡野(原田)が訪れるシーンから始まる。誰もいない部屋をひとり見回す岡野のただそれだけの姿から、瀧への想いや再会の喜びが流れ込んできて、あっという間に気持ちを掴まれた。また、瀧が病を告白するシーンでは、それまで多くを語らなかった瀧が爆発するように感情を吐露する。その言葉は八つ当たりともいえるひどいものだが、悲しみや悔しさなど言葉とイコールにならない感情がひしひしと伝わってくる。ヴァイオリニスト・幸田幸(愛加あゆ)と瀧の間にそっと存在する恋心も、ふたりが語り合う姿を見ているだけでときめいてしまうほどかわいい。ふたりの恋から感じる瑞々しさはこの物語の潤いだと感じた。そして、コミカルさも本作の魅力。幸の世話人として瀧とも交流があるフク(星野真里)と岡野のやり取りには何度も笑わされた。他にも、岡野の酔っぱらう姿は絶品だし、役人・野口(佐野瑞樹)のお説教はどこか楽しいし、基吉(Wキャスト・白又敦/服部武雄)の笑ってしまうほどの軽薄さは魅力的。コミカルさや笑いの中にも真実や温かさがあり、どれも大切なシーンとなっている。本作は「音楽劇」だが、ミュージカルのように心情を歌うのではなく、物語の流れの中で唱歌を原田と愛加が歌うというもの。唱歌は『荒城の月』など誰もが歌ったことのあるものだが、原田や愛加の歌声で聴くと極上。ふたりの声が合わさると鳥肌が立つ。何気なく歌ってきた唱歌に感動する経験は新鮮だった。芝居と歌とピアノの生演奏が互いを高め合うかのように存在している舞台。シンプルなのに豊かで、舞台の醍醐味を感じられる本作は、老若男女問わずにオススメしたい。公演は、10月5日(水)から10日(月・祝)まで、東京・草月ホールにて。取材・文:中川實穗
2016年10月05日