まるで遠い星に辿り着いた恋人たちのような、儚くもロマンティックなひとときを描いたラブソング、「サービスエリア」。吉澤嘉代子さんの曲作りはいつもタイトルから決めるそうで、非日常感のあるサービスエリアを舞台にときめきのある曲を作りたかったという。夜のサービスエリアを舞台に描く恋人たちの儚いロマン。「サービスエリアって行き先でも帰る場所でもない魅力的な場所ですよね。生きている中で、魔法にかかったような幸せな時間って何回かあると思うんですけど。恋人と辿り着いた夜のサービスエリアで、今なら世界が終わってもいいと瞬間的に思うような曲を書きたかったんです」最高に幸せ、と感じている一方で、それが永遠に続くわけじゃないとどこかで分かっているから“滅びのキスでこの世の息を止めて”なんてフレーズが差し込まれている。彼女が生み出す音楽はいつも文学的で、その物語にどっぷり浸れるのがリスナーの醍醐味。「昔からごはんを食べるときにも本を読んでいて怒られたりするほど小説をたくさん読んでいたんです。同時に、日常生活の中でも浸りグセがあって(笑)。例えば古い建物に社会科見学に行くと、歩きながらそこで働いていた人の気持ちになっていたり。自分ではない別の誰か、別の物語の登場人物になることに憧れがあったんです。それが今、音楽を通して表現できているのかも」生身の自分が大声で歌うなんて本当は恥ずかしいと言う。だからこそ曲の物語の主人公になれたら思い切り自由になれる。今作のカップリング曲「曇天」は私立恵比寿中学に提供した作品のセルフカバー。楽曲提供の際は「やっぱり、そのほうが一番興味を持っていること、夢中になって歌えるような内容で書きたいなと思うから」と、なるべく歌い手に寄り添って制作をする。「『曇天』ではちょっと大人なエビ中を書きたかったので、ファンの方が聴いたらヒリヒリと胸を痛めるくらいの内容だったかもしれません。今回、自分が歌うのであれば、もっと主人公を曇天の向こうに導けるような優しさを込めてセルフカバーしたいなと思って歌いました」今年はレコード会社の移籍と30歳を迎えた新たな節目でもあり、ときめきを追求し続ける吉澤さんの音楽制作は今後も更に充実したものになりそうだ。『サービスエリア』。表題曲はムードたっぷりの生楽器と打ち込みのシンセが織りなす、夜のドライブが似合うサウンド。【初回限定盤(CD+DVD)】¥2,500【通常盤(CD)】¥1,200(ビクターエンタテインメント)よしざわ・かよこ1990年、埼玉県生まれ。2014年にデビューし、ドラマ『架空OL日記』の主題歌「月曜日戦争」を書き下ろす。他アーティストへの楽曲提供や歌唱参加も多数。※『anan』2020年12月2日号より。写真・小笠原真紀取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2020年12月01日謎が謎を呼ぶ学園サスペンス『先生を消す方程式。』で、エリートクラスの副担任・頼田朝日(よりたあさひ)を演じている山田裕貴さん。当初は、爽やかで生徒からも人気が高い役どころだったはずが…!?予測不可能!? な学園サスペンスで、田中圭さんと共演中!「ドラマを見てくださってる方にはわかってもらえると思うんですが、彼をひと言で表すとサイコパス!諸悪の根源みたいな人です(笑)。生徒一人ひとりの家庭環境や性格を徹底的に分析して攻めていく感じは、ロジカルに考えることが好きな僕と似ています」普段、弱音を吐かないという山田さんでさえ、本作ではさまざまな難しさにぶつかっているそう。「まず、台詞量の多さですね。ABEMAで配信中のフライングドラマを含め、ものすごいボリュームで。今日の撮影でも、台本15ページ分も喋ってきました(笑)。だからこそ生まれるスピード感も魅力ですが、役者としては必死です。逆にひと言だけのシーンでも、表情や仕草、声色によって、どう意味を持たせたらいいのか。そして、どこまでなら、秘密を明らかにしていいのか…。そんなギリギリのバランスを探りながら演じています」主演であり、同じクラスの担任役の田中圭さんとは、3回目の共演。「実は、圭さんから初回を見た直後に『やりすぎたかもしれない。考えて、修正するわ』とLINEがきたんです。僕は全然そうは思わなかったんですが、いつも素敵な芝居を見せてくれる圭さんでも凹むことがあるのかって。そのくらい難しい脚本だし、役者も迷子になってしまうことがあるので、現場のみんなで圭さんを支えられたらと思っています」鈴木おさむさんが書くスリリングな物語という迷路に、視聴者もどんどん巻き込まれていくが、誰しもが気になっているのが、その黒幕!「僕は、物語の住人である頼田の気持ちになって脚本を読み進めていたこともあって、『こうだろうな』と思っていた結末は、当たっていました。フライングドラマも見てもらえば、頼田がどう考えて動き、何を伝えたいのか、より深くわかるはず。でも、視聴者の方々は、なかなか予想できないんじゃないかなあ。犯人がわかってから、さらに『これ、ハリウッド!?』と言いたくなる衝撃が待っていますから。みなさんの考察を楽しみにしています!」『先生を消す方程式。』名門私立高を舞台に、謎多き担任と高IQ生徒、そして先生同士のバトルが繰り広げられる。毎週土曜23:00~、テレビ朝日系にて放送中。本編に先立ち、ヒントがちりばめられたフライングドラマもABEMAで好評配信中!やまだ・ゆうき1990年9月18日生まれ、愛知県出身。2011年『海賊戦隊ゴーカイジャー』でデビュー。朝ドラ『なつぞら』など話題作に出演。公開待機作に映画『ヒノマルソウル』『東京リベンジャーズ』『燃えよ剣』など。※『anan』2020年12月2日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2020年11月30日最初に映画『佐々木、イン、マイマイン』の台本を読んだ時、面白すぎて、その世界観に飛び込めるのか不安になったという萩原みのりさん。同世代の役者たちが集まって生まれるお芝居合戦が楽しい。「主人公の悠二(藤原季節)と私が演じたユキは同棲をしているものの、恋愛は終わってしまっているという繊細な関係性。恋愛を経て生まれる感情や、長年一緒にいた二人の空気感を果たして説得力を持って演じられるだろうか…と考えました。でも今まで悩みをさらけ出してきて、一切カッコつけないでいられる季節くんとならいけるんじゃないかと思ったし、悠二が季節くんならユキは私がやるしかないと確信しました」藤原さんとは上京したての18歳の頃、ワークショップで知り合い意気投合。以来、兄のように慕っている存在だという。本作は、俳優の細川岳さんが内山拓也監督に「この映画が撮れないのなら俳優をやめようと思う」と持ち込んだ実話をもとにしたもの。細川さんの高校時代のクラスメイト、佐々木(細川岳)の話だ。「ユキ役は岳くん直々のオファーで、彼もまた、もともと付き合いのあった役者です。初めて見かけたのは、数年前のあるオーディション会場。その後、私の主演映画を観に来てくれた時に『すみません、名前を教えてください!』って逆ナンみたいなことして(笑)。だって、初めて観た時のお芝居があまりにも魅力的で、この役者さんを知らないといつか後悔するって思っていたから。この物語は、男の友情を描いた青春映画です。とはいえ佐々木の人柄や人生などを含め濃く深く描かれ、簡単には語れない。女子校だった私は、男子たちのじゃれ合うシーンも可愛くて仕方なかったり(笑)。女性でもきっと興味深く観てもらえるはずです」若手実力派の役者が多く出演し、萩原さんもそのひとり。「作品を重ねるごとに自信もつき、最近はお芝居を楽しめるようになったし、同世代の役者たちが集まって生まれるお芝居合戦がすごく楽しい。ようやく人に『今ちょっと忙しい』って言えるようになったけど、これがいつ終わるかわからないから、あまり大きな声では言えません(笑)」『佐々木、イン、マイマイン』俳優を目指しているが鳴かず飛ばずの日々を送っている27歳の悠二。ある日、高校の同級生と再会し、高校時代に存在感の強かった佐々木と、仲間たちの日々を思い起こす…。11月27日より全国公開。©「佐々木、イン、マイマイン」はぎわら・みのり1997年3月6日生まれ、愛知県出身。主演ドラマ『Memories~看護師たちの物語~』(BS日テレ)が放送中。代表作は主演映画『転がるビー玉』。来年公開予定の映画『街の上で』にヒロインで出演。※『anan』2020年12月2日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・早川すみれ(KiKi inc.)ヘア&メイク・石川奈緒記インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2020年11月29日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、女優の髙橋佳子さんです。「芯の強さを感じる松岡茉優さんに憧れています」と語る髙橋さんの素顔に迫りました。表現の幅をグンと広げて、今後は女優として演技に挑戦!モデルとして活躍中の髙橋さん。今後は、演技にも意欲的。「まだ表情や動きに慣れず、戸惑うこともあります。私自身が思っていることを口に出せないタイプなので、オープンに話す役や、男性をたぶらかすような悪女役にいつか挑戦してみたいです」。クールな見た目からは想像できないギャップも。「暗い人に見られがちですが、お喋りですし、オヤジギャグも言っちゃいます(笑)」。30歳までに実現したいことも意外!「パラグライディングをしたい。海外で綺麗な景色を見ながら空を飛びたいです」12時間やることもあるクロスステッチ。没頭できてストレス発散に最高。夢中になりすぎて体が痛くなります(笑)。筒井康隆さんの本が好きで集めています。読むのが難しいものもあるけど、鋭い表現や刺激的な文章がクセになる!1日でやかん1杯分のドクダミ茶を飲みます。水筒に入れて現場に持参することも。便秘が解消して肌荒れも治りました。たかはし・かこ1998年生まれ。ライフスタイル系コスメブランド『OSAJI』のビジュアルモデル他、モデルとして活躍。今後は女優活動にもご注目。Instagramは@kako_takahashi※『anan』2020年12月2日号より。写真・小笠原真紀取材、文・上野三樹(by anan編集部)
2020年11月28日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「データ紛失」です。僕はDTMで音楽制作をしています。すべてパソコン上の作業です。なので、データの管理はとても大事。もっとも重要なことのひとつです。でもデビュー前の僕は、一切のバックアップをしていませんでした。USBに完パケのミックスデータだけを保存していて、当時はそれでいいと思っていたのです。でも実は、ひとつひとつの楽器のオーディオファイルを取り出せるパラデータというものがあって、それが残っていないと再度、制作を続けたり、ミックスやマスタリングをすることもできないんです。デビュー前、すべての楽曲データが入っているパソコンのOSをアップデートしたら音楽ソフトが立ち上がらなくなったことがありました。これはどうすればいいんだろうといろいろ調べたら、工場出荷状態に初期化したら直りますと言われました。でも当然ですが、初期化したらすべてのデータがなくなります。つまり、そのとき僕は、初期化によって、当時所持していたすべての音源の元データを失ってしまったんです。これはかなりショックでした。立ち直るのにだいぶ時間がかかりました。だから、僕にはデビュー以前の音源データがありません。曲数でいうと500~600曲くらいでしょうか。まだ形になっていない作りかけのものがほとんどですが、結構な痛手です。過去の楽曲を掘り起こして制作することができませんし、昔の音源を再ミックスしてリリースすることも不可能になってしまいました。なので、それ以来しっかりバックアップをとるようになりました。とにかく保存です。1音打ち込んだらショートカットキーの「コマンド+S」を押すくらいこまめに保存しています。常に指はキーボードの「S」上に置くくらい気を使っています。僕は、性格的にどこか抜けているところがあって、こういうことがないと気を抜いてしまうので、今となっては、あれはいい勉強だったな…と思っています。これを読んで怖いなと思った方は、本当に本当に気をつけてくださいね。仕事でさまざまなデータを取り扱う方だとか、学生さんでもパソコンでレポートを書いている方などいると思います。一瞬の気の緩みや、思いがけない負荷でパソコンが落ちることもあります。そんなときに、取り返しがつかないことにならないように、とにかくデータはこまめに保存&バックアップをきちんととること。忘れてはいけない作業です!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系)火曜レギュラー。『「劇場版ポケットモンスター ココ」テーマソング集』を12/23にリリース。※『anan』2020年12月2日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月27日幸福論。妙にドキッとさせられる題名のこの舞台、現代能楽集X『幸福論』~能「道成寺」「隅田川」よりは、能の『隅田川』と『道成寺』から着想を得て書き下ろされた2本の現代劇からなる作品。「元宝塚トップスターという肩書からか、お金持ちや元女優の役をいただくことが多いんですね。でも私は、そのイメージを崩すというか塗り替えていきたいと思っているんです。いまの自分は、ヒロインっていう年齢でもなければ、誰かのお母さんというにも中途半端。でもこの年齢だからこそ演じられる役もあるんだって、いますごく感じているんです」「隅田川」で瀬奈じゅんさんが演じるのはカウンセラー。「この舞台のお話をいただいた時、演出の瀬戸山(美咲)さんが当て書きでやりたいとおっしゃられたんです。正直、最初は悩みました。演じるのが嫌なわけではなく、観る方に役の中の人物ではなく“私”として見えてしまうとしたら、それは役者としてどうなんだろうっていうのが気がかりで。でもそれを家族に話したら、『あなただから伝えられることもあるんじゃない?』って言われて。実際、完成した台本は私の経験も含め女性たちの思いをリアルに描いてくださっていて、何の疑いも躊躇もなく取り組めています」一方の「道成寺」では、小説教室で教えている作家役に。「この作品のなかで生徒から、結婚していないあなたにはわからないということを言われるシーンがあるんですけれど、まさに役者もそうですよね。でも体験していようがいまいが、勉強したり想像力を働かせたりするのが仕事。だから遠慮なく演じていきたいなと思っています」こちらは家族を主軸とした物語。「私が絡むのは父親である高橋和也さんだけなんです。この役に関しては、父親の人生観や考え方を引き出す道具だと思っています。私自身のことはおいておいて、その役割をきちんと果たせたらと思っています」これも役割に徹したのか、ドラマ『今日から俺は!!』の三橋の母親役の“オバチャン”ぶりに驚かされた。「流れに身を任せる感じで引き受けちゃったけれど、すごく楽しかったです。いまの私にもう“イメージ”みたいなものって必要ない気がするんです。自然な自分でいられるようになれたのは…年の功なのかな」現代能楽集X『幸福論』~能「道成寺」「隅田川」より運命的に出会う3世代の女性たちを描いた「隅田川」。恵まれた家族がさらなる幸福を激しく求める「道成寺」。2作を通じ、現代における本当の幸福とは何かを問いかける。11月29日(日)~12月20日(日)三軒茶屋・シアタートラム作/長田育恵(弐「隅田川」)、瀬戸山美咲(壱「道成寺」)演出/瀬戸山美咲出演/瀬奈じゅん、相葉裕樹、清水くるみ、明星真由美、高橋和也、鷲尾真知子一般7500円ほか(税込み)世田谷パブリックシアターチケットセンター TEL:03・5432・1515(10:00~19:00)撮影:ヤン・ブースせな・じゅん1974年4月1日生まれ、東京都出身。出演作に、ミュージカル『ラ・マンチャの男』、ドラマ・映画『今日から俺は!!』など。近年は社会貢献活動も精力的におこなっている。※『anan』2020年11月25日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・藤原リカ(ThreePEACE)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年11月21日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ご褒美」です。よく女性が「がんばったご褒美」として自分のためにエステに行ったり、ちょっといい鞄やアクセサリーなんかを買ったりするというのを目にします。僕はそういう「ご褒美」を自分のためにわざわざ考えることってないなぁって思います。実際に、念願だったさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブを終えたあとも、とくにこれといったご褒美はなかったように思います。ぶっちゃけると、スタッフとの打ち上げもしていませんから。もう、たまアリ終えて1年以上たっていますが、パーッと打ち上げてさえいないわけです。でも、僕的にはそれがいいんです。だって、がんばったご褒美においしいお寿司やお肉を食べに連れていってもらったりしたら、もうそれは食べるほうが主になるじゃないですか。「おいしい」ことに目的がいってしまう。僕は、おいしいものを食べられるのはもちろんうれしいんですが、何か自分で自分を褒めたいようなことがあったら、家でひとりでじっくり浸りたいんです。たまアリのあとも、終わったら即実家に帰って、部屋でひとりで寝ているときに、ついに達成したんだって、じわーっと感動が蘇っていちばん幸せでした。そういう時間を持てることのほうが僕にとっては贅沢なことのように感じています。それで言うと、もうひとつ思い出深いのが、たまアリ終わってちょっと長めのお休みをいただいたときに、地元の幼馴染みと遊んだことかもしれません。一緒に近所のリサイクルショップで漫画を全巻一気買いして、そのあとファミマでエナジードリンクとファミチキをおごってあげて一緒に食べて。で、なんか帰る途中にやったこともないのに勢いでパチンコに寄って。でも、全然やり方わからんからすぐに終わっちゃって、「もう二度とやらん」と家に帰って漫画を読んだだけの日。多分、総額2万円くらいの出来事ですが、音楽のことも考えず友達と好きなことだけして…。そういう時間が僕にとって贅沢であり、がんばったご褒美なのかもと思いました。ご褒美は、自分にとって幸せであればいいわけで、金額の問題じゃない。そのためには、まずは自分にとっての幸せが何かを知っていることが大事ですよね。僕にとっての幸せは、友達とオンラインゲームしたり、一緒に遊んだりすること。だから、やっぱりご褒美は、それが気兼ねなくできる時間を持てることだなって思いますね。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月25日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月20日ただ今、大ブレイク中のずん・飯尾和樹さんがソロ初登場!お笑いに対する思いをお聞きしました。地獄のようなことも全部笑いで浄化できる。――『アンナチュラル』をはじめ、映像作品への出演作も増えていますが、芸人と俳優のスイッチの切り替えはあるんですか?飯尾:作業として、リハがあるかないかの違いくらいですね。役者のみなさんはすごい!さっきまで何パンが好きかという話題で盛り上がってたのに、本番になった瞬間、石原さとみちゃんとか「この紫色の血は殺人の…」って、ちゃんとお芝居できるんですけど、僕だけパンの話の余韻を引きずって「飯尾さん、ニヤついてます!」って指摘されちゃいました(笑)。――綾野剛さん&星野源さんW主演の『MIU404』の取材で、星野さんが「飯尾さんが台詞にないことを延々と喋ってくれて、アドリブで返すのが楽しくて。いつまでもやっていたかった」と仰ってました。飯尾:本当に!?嬉しいなあ。『MIU』の時は、綾野剛くんがまず「会えてよかったです」なんて、こちらをのせるようなことを言ってくれたんですよ。「綾野くんちの剛くんが、この俺に会いたかったのかあ」とニヤけてメイクして、本番では、僕が興奮しちゃってリハとまったく違うことを好き勝手やったことに対して、源くんが全部返してくれましたね。――多方面でご活躍してますが、この先に目指すことは?飯尾:バカバカしいお笑い番組をやりたいですね。出川(哲朗)さんとザ・バラエティの収録で泥まみれになって、風呂に入りながら「楽しかったね。どう編集されるんだろうな」って話したりすると、そんなふうにワクワクできる番組を、テレビでやりたいなあって。古いと言われるかもしれないですけど。――配信番組ではないんですね。飯尾:東野(幸治)さんにやりたいことを話すと「そういう時代じゃないよ」と笑いながら言われます。東野さんは、すでにすごい経験を積み、結果を残していますけど、僕はキャイ~ンが30歳前後でやっていた仕事をようやくやれている感じなんですよ。まだ消化しきれていないから、テレビに夢中なのかもしれないですね。――外出自粛期間中はメディアを問わず、お笑いで気持ちを和らげた人は少なくないはずです。飯尾:お笑いは免疫力を上げるらしくて、相方のやすと「これはスベるわけにはいかないな」って決意したんですよ。翌日にスベりましたけどね!ただ、お笑いは、失敗もうまく発酵させれば、醤油にも味噌にも、日本酒にもワインにもできるんですよね。地獄のようにスベったことも、子供時代のトラウマも、笑いとしてすべて浄化されるんです。いいお・かずき1968年12月22日生まれ、東京都出身。‘90年、浅井企画に所属。2000年、お笑いコンビ「ずん」を結成。現在、『これって私だけ?』『パパジャニWEST』『さんまのお笑い向上委員会』など、レギュラー多数。声優に挑戦した『映画 えんとつ町のプペル』が12/25公開。エッセイ『どのみちぺっこり』、カレンダー「まいにち、飯尾さん」が発売中。※『anan』2020年11月25日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2020年11月18日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「譜割」です。譜割とは音符に対して、歌詞の一音一音をどういう配分で置いていくかを考えていく作業です。基本は、メロディラインの音符ひとつに対して1文字。ですが、それに限らず音便(発音上、語中・語尾の音が他の音に変化すること)によっては2音、ときには3音流し込んだほうが気持ちいい場合もある。例えば僕の「なにをやってもあかんわ」を聴いていただくとわかりやすいと思います。冒頭の歌詞「もうなにをやってもあかんわ」は、単純に文字数で言えば13文字です。しかし、このメロディの音符の数は8音。「もぅ・な・に・を・やっ・ても・あかん・わ」と割っています。「っ」や「ん」などのほか、「かきくけこ/さしすせそ/たちつてと」などは子音である「k」「s」「t」の音だけでの表現も可能です。「く」=「ku」とはっきり発音すれば1音カウントになりますが、「クッ」と「k」の音だけで母音を崩し圧縮することが可能です。と、専門的になってしまいますが、僕はけっこうこの譜割にこだわるタイプです。でも、J‐POPでは譜割を意識せず無理やり言葉を入れたり、2音あるのに1文字しか入れていなくて気持ち悪い…と思う曲もたまにあります。でも気持ちよく譜割が入っていることが正解ではなく、逆にバランス悪くいびつに入っていることで記憶に残る場合もあるので、どれが正解ということはありません。僕は歌詞に意味を持たせず音運びの良さだけで歌詞を作ることがあり(「スペツナズ」「XXL」など)、そういう楽曲で「譜割が気持ちいいね」と言っていただけると、わかってもらえたとすごくうれしい気持ちになります。今、僕が耳にしてもっとも日本語の譜割が巧みやなと思うのは、R-指定さん。ダントツで流し込みがうまいです。ラップの部分もそうですし、サビでメロディをつけつつ言葉のフックを作るのとか、めちゃくちゃ気持ちいい音選びをされていて、これはテクニックというよりも元々持っている勘の良さ、センスではないかなと。あとは、SUSHIBOYSのファームハウスくんもいいなと思います。ラッパーの方々は日本語を既存の概念で捉えすぎないから、面白い表現がいろいろできるのではないでしょうか。洋楽にある音の取り方、韻の踏み方などを日本語の中にもうまく活かせている方々に魅力を感じます。言葉の選び方に興味を持って聴くと、また音楽の聴き方の幅が広がると思うのでおすすめです。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月18日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「曲の終わり方」です。ひとつの曲はイントロから始まってアウトロで終わります。僕はこのアウトロを作ること=曲をどう終わらせるかに、むちゃくちゃコンプレックスがあります。なぜなら、僕の中で終わらせ方が2パターンしかないからです。ひとつが「ジャーーーーン」って終わるやつ。もうひとつが「ジャーーーーン、ダダン」で終わるやつ。この2パターンでここまでやってきました。あと、最近になってフェードアウトして終わるという手法も取り入れたので、やっと3つに増えました。メジャーデビューしてもう4年半。けっこう経ちましたが、これまでこの3つですべての楽曲を乗り切ってきました。なんで終わり方の手法が増えないかというと、僕はパソコンを使って、“DTM”で音楽を作っています。いつも作業の最初に、だいたいの絵コンテみたいなものを作るんです。簡単なイントロを作り、平メロ、サビ、落ちサビはこんな感じで…と全体の構成を考えて、終わり方はまだラフコンテやし、とりあえずドラムのキックとシンバルを置いとこか、となります。で、そこから肉付けをいろいろしていくのですが、サビをこだわって、イントロはもっと工夫して…とやっているうちに気づくと締め切り間近になっている。歌詞も考えないといけないし、譜割の調整もしないと…、と作業がどんどん追いつかなくなってくる。そうなると、アウトロにとりあえず置いといたドラムとシンバル、「最初のままだけどまあええか…」と、どうしてもなってしまうんです。ほかのミュージシャンの方、どうですか。そうなりませんか?個人的には、どうにかしたいと思っている案件です。また終わり方これやん…と自分でも呆れているんですが、これまで誰からも「岡崎くん、終わり方もっと工夫できないの?」とはわざわざ言われなかったので、手数が3つから増えません。かっこいい終わらせ方を開発したいと思う一方で、もういっそのこと終わらせない、というのはどうか?という考えにたどり着きました。曲はずっと続いていて、終わらせるのは聴き手の役割にしてしまうという、聴いている人がミュートするとか次の曲に飛ばすとかしないと終わらない。そんな曲があってもいいのではないか…。現実的ではないでしょうか。でも、それくらい曲の終わり方を考えるのは難しいです。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。10月より、『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月11日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月09日通算選抜回数トップを誇る乃木坂46の中心メンバー、高山一実さん。作家としても活躍する彼女の素顔に迫ります。乃木坂46の特徴は、中身も美しいこと。メンバーになって、それを知れたことがアイドル好きとして幸せです。――アイドルになる前は剣道一筋だったとか。その頃のことも少し伺えますか。高山:剣道は10年やっていました。太っていたし見た目も全然かまっていなくて、その反動でアイドルに憧れたっていうのはあると思います。稽古がほんっとにキツかったから、剣道に比べたらどんな仕事もツラくないです。当時は気づかなかったけど、今思えば「愛のあるムチ」でしたね。愛のない暴言とは違う、自分を鍛えて成長させてくれるものだったと、大人になってわかりました。ただ、そのムチがめちゃくちゃ痛かった(笑)。このあいだ、剣道部の友だちが「仕事でキツイことない?抱え込まないでね」と連絡をくれたんです。で、「掛かり稽古(2人一組で激しく打ち込む稽古)に比べたら、全然大丈夫」って返したら「たしかに~」って(笑)。――2年前に初めて執筆された小説『トラペジウム』はアイドルを目指す女の子の物語ですね。読みごたえがあって最後はグッときました。骨太な文体も魅力的です。高山:ありがとうございます。女の子たちが仲間を集める設定はざっくり決め、あとは書きながら進めて、完成までに2年以上かかりました。書き始めたのは4年くらい前。自分の思いを書き留めたメモを見たり、学生時代の出来事を思い出しながら書いていたんです。それで書き終えて読み返してみたら、文化祭の描写とか、けっこうよく書けているなと思って。その一方で、「せっかくなら難しい言葉を使いたい」というカッコ悪い幼さが見えて絶望もしたんですけど(笑)、それも含め、あの頃ならではの作品だと思いますね。今書いたらまた違うものになる気がします。――「アイドルで作家」という肩書を得たことについては、どう思われていますか。高山:時期も良かったし、アイドルだから書けたのだと思っています。書く機会をもらえたことも、内容もそうです。書きながら何度も壁にぶつかって「誰も読んでくれないだろうな…」と、ネガティブにもなりました。でもアイドルの自分が書くことで、本に興味のない人が本を手に取るきっかけになるかもしれないと思い直して、書き上げることができました。私、ずっと書くことに苦手意識があったんです。でも小説は、書いたものに共感できない人がいても、誰か一人にでも刺さってくれたらいい。そう思ったら気持ちがラクになって。私にとって、自分の思いや書きたいことを嘘をつかずに表現できるのが小説。自分らしい表現を見つけて「文章を書くのが好き」と言えるようになったのが、すごく嬉しいです。――作中の〈初めてアイドルを見た時思ったの。人間って光るんだって。〉という東ちゃんのセリフが印象的でした。あれは、高山さんの実体験ですか?高山:まさにそうです。シチュエーションも同じ感じですね。深夜、テレビでアイドルが歌っているのを見ていた時、本当に発光しているみたいに輝いていて「すごいものを見てしまった!」と。深夜だから伝える相手がいなくて、でもその気持ちを残したくてSNSに書いたと思います。高校生の時です。――アイドルが光を放つというのは、乃木坂46のメンバーを見ても思うものなんでしょうか。高山:今言った光とはちょっと違うけど、メンバーの光を一番感じるのは卒業ライブの時。同じステージに立って、卒業する子を斜め後ろから見ていると、その後ろ姿がめちゃくちゃ光る瞬間があるんです。顔は見えないけど、背中がすっごく輝いて、すっごく遠くに見える。その光は、肩の重荷が取れたきれいな光の子もいれば、葛藤した末の未来への意志を感じさせる強い光の子もいて、みんな全然違うから、それがまた良くて。あの景色はなんていうか本当に、毎回泣いちゃうんですよね。――一緒に頑張ってきた仲間だから見える光なんですね。もうすぐ白石麻衣さんも卒業されますね。(取材は10月中旬)高山:ほんとに、まいやんが卒業したらどんな気持ちになるんだろ…。想像もできないですけど、文章になら残せるかも。――ぜひ書いてください!高山さんは乃木坂46に入って、アイドル観って変わりましたか?高山:内側も美しいと知れたのが大きいですね。それまでアイドルの本当の姿は、仲が悪いとかぐちゃぐちゃしているとか(笑)、見せたらマイナスになるイメージを勝手に持っていたんです。でも、うちのグループはみんな本当にいい子で、「え、こんなに中身までもきれいなの?」って。それに気づけたことは、いちアイドル好きとして幸せなことだなと思います。――最後に、これから叶えたいことを教えてください。高山:やっぱり、いつか卒業ライブをやりたいですね。アイドルになってからずっと持ち続けている目標なんです。道重さゆみさんの卒業ライブに行った時、客席が一面ピンクのサイリウムの世界だったのがすごく印象に残っていて。私は水色が好きだから、サイリウムで水色に染まった景色が見たい。それが今一番叶えたいことです。たかやま・かずみ1994年2月8日生まれ。千葉県出身。1期生。最新の25thシングルまで、通算選抜回数トップを誇る乃木坂46の中心メンバー。2018年に『トラペジウム』で小説家デビューし20万部を記録。番組で乃木坂一のやさしい人に選ばれ、また滑舌の悪さをいじられる愛されキャラでも。今春からクイズ番組『Qさま!!』のMCに就任。レイヤードワンピース[WEBストア限定]¥24,000(ラグナムーン/ラグナムーン ルミネ新宿 TEL:03・3344・3223)左耳イヤカフ¥20,000右耳イヤカフ¥13,000(共にe.m./e.m.表参道店 TEL:03・5785・0760)※『anan』2020年11月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・高垣鮎美(LOVABLE)ヘア&メイク・江原理乃インタビュー、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2020年11月09日トップアイドルで、作家で、人気番組のMC。華やかな肩書を得ても、いたって謙虚で誠実。剣道一筋の生活から一転、夢を叶えた高山一実さんがアイドルになって9年間で見てきた世界とは。アイドルとして輝くすべを模索してきたけど深く考えるの、もうやめました。ここ数年、アイドルの枠を超えた活躍を見せる高山一実さん。穏やかでちょっとおとぼけ、かつ凛とした輝きを放つ“かずみん”に迫ります。――今年はコロナ禍の影響が大きかったと思いますが、ご自身のなかで変化や気づきはありましたか。高山:26歳という自分の年齢を俯瞰して、今後を考えるきっかけになりました。今の状況でこれをするためには何が必要かとか、毎日あれこれシミュレーションして。乃木坂46に入って9年なのですが、年々居心地が良くなってきていて、無意識のうちに挑戦やリスクを避けていたなあとも気づきました。――そういう意味では、『Qさま!!』のMCになったのはいいタイミングだったかもしれませんね。半年ほど経ちましたが、感想を聞かせてください。高山:もともと私はクイズが大好きで『Qさま!!』は憧れの番組だったんです。だから最初の収録がもう、本当に感動して。出演者のみなさんの空気感、スタッフさんの熱量、作問システム、リハーサル風景…、すべてが想像以上でした。でも問題は2回目から。いろいろ考えすぎるようになってしまったんです。私のクイズに関するコメントはクイズファンからしたら「知ったかぶり」になるかもとか。各チームや対戦の見どころを伝える時は、たくさん出演者の方がいるなかで、どなたかに絞って話すのは失礼かなとか…。年上の方がほとんどなので、上から目線にならない言葉選びも難しくて詰まってしまうことがあって。――MCの立ち位置もですし、「好き」ゆえの難しさがありそうです。高山:もう純粋に「好き」だけじゃない気持ちです。クイズの世界は本当に奥が深くて、知れば知るほど魅力を感じます。まだ反省ばかりだけど、チャレンジしながら成長していけたらと思っています。あと『Qさま!!』をやらせていただいて気づいたことがあって。クイズに関わる人はクイズに詳しいほど、そしてそれを語るほどレジェンドになるんです。でも、アイドルはそうじゃないなあと。――どういうことでしょう。高山:たとえば、求められる要素を知り尽くしているアイドルがいても、その人が人気が出るとは限らないし、詳しいと語るほど「でも自分は売れてないよね?」みたいに突っ込まれると思うんです。知っていることが必ずしも武器にならないというか。――なるほど。では高山さんは「こうしたら人気が出る」みたいなことはあまり分析しない?高山:アイドルとして輝くには何をしたらいいか、ずっと考えながらやってきたので、ある程度はわかっています。でもわかったところで「自分にこれはできない」というのが結局出てきてしまうから、深く考えるのはやめました(笑)。昭和のアイドルは設定が細かく練られて好きな色まで決まっていたと聞いて、その時代がうらやましいと思ったこともあるんです。でもよくよく考えると、私は演技ができないし、本音が言葉にも態度にも出ちゃうから、キャラ設定を守れないだろうな、とか。――キャラといえば、高山さんはオーディションからかなり目立っていたと聞きました。巧みなトークで笑いをとったり、急に俳句を詠んで驚かせたり…。高山:あはは。私は変わったことをするのが昔から好きで。本当は、山口百恵さんや道重さゆみさんのようなアイドルに憧れていたんですけど、大人数のグループを考えた時、自分は王道でいっても無理かなというのもあって。オーディションの時は、周りと違うことをしようとしか考えていなかったですね。「この中の誰かがアイドルになるんだ!」と思ったら、ミーハー心がうずいて、みんなが自己PRの練習をしているなか話しかけに行って写メを撮ったり。ひとりだけおかしかったと思います(笑)。――その気負いのなさもよかったのかもしれませんね。高山:でも最初はそういうことを好きでやっていたのに、過剰になってしまった時期があって。本当はやりたくないのに、目立つために不本意だけどやる、みたいな。その時期は全然楽しくなかったし、うまくいかなかったですね。――今は素に近いですか?高山:そう思います。でも素に近いからこそ、振る舞いを批判するようなコメントを目にすると、けっこう傷つきます。キャラを演じていない分、本来の自分にダメ出しされた気になって落ち込んでしまうんですよね。たかやま・かずみ1994年2月8日生まれ。千葉県出身。1期生。最新の25thシングルまで、通算選抜回数トップを誇る乃木坂46の中心メンバー。2018年に『トラペジウム』で小説家デビューし20万部を記録。番組で乃木坂一のやさしい人に選ばれ、また滑舌の悪さをいじられる愛されキャラでも。今春からクイズ番組『Qさま!!』のMCに就任。レイヤードワンピース[WEBストア限定]¥24,000(ラグナムーン/ラグナムーン ルミネ新宿 TEL:03・3344・3223)左耳イヤカフ¥20,000右耳イヤカフ¥13,000(共にe.m./e.m.表参道店 TEL:03・5785・0760)※『anan』2020年11月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・高垣鮎美(LOVABLE)ヘア&メイク・江原理乃インタビュー、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2020年11月09日共通の趣味であるオンラインゲームで親交を深めることおよそ2年。ついに待望のコラボレーションを実現したビッケブランカvs岡崎体育。岡崎体育(以下、岡):「いつか一緒にやりたいね」と言い合うのってけっこうミュージシャン同士の社交辞令あるあるなんです。でも、それをその場限りの言葉にしないで、行動に移してくれたのはビッケさん。ビッケブランカ(以下、ビ):僕、そういうのイヤなんです。やると決めたらちゃんと行動しないと。最初の一歩を踏み出すのは得意なのでレーベルと話して正式なオファーを体育さんにさせていただきました。岡:引っ張ってくれてありがとう。ビ:体育さんはいっつも空気を読みますからね。京都の方だから。壁が一枚二枚の先に障子が三枚も四枚もある。オンラインでサッカーゲームしている時だって、実際にフットサルやろうよって話になってから実現するまでに何年かかった?岡:……それも2年くらい?ビ:それだって僕が日時決めてコートを予約してやっと実現したんすよ。岡:でも僕、シューズと審判の笛も買ってちゃんと準備してたで。――互いのことを「きつね」「たぬき」と呼び、違う個性でありつつ音楽へのシンパシーをハッピーなダンスミュージックに落とし込んだ「化かしHOUR NIGHT」。昔話のように“同じ山を目指した”2匹のケモノは“まるで透明な鏡を見てるみたい”によく似ていた。茶化しながら、“こうやって何十年もばかしていたいね”と歌う二人の友情がくすぐったくも愛らしい。岡:聴き心地いいポップさと今っぽい四つ打ちテックハウス。その絶妙なブレンドはアレンジを担当してくれたビッケさんならでは。一緒に制作をして、いざやるとなったらの集中力のすごさに驚かされました。ビ:まず、体育くんが作曲してくれて、それを踏襲しながらトラックを作りました。ビッケブランカと岡崎体育、それぞれのらしさが出ていると思います。この二人でしかできないことができたよね。大きい音で聴いてほしい。デシベル勝負です。岡:ビッケさんはいつも全力、本気なのがめっちゃ素敵なんです。本当に熱い男。ゲームをしていてもめっちゃ熱い台詞言ってくれるし。ビ:ゲーム内で体育くんを助けられなかった時ね。思わず「守れなかったー!」って叫んじゃった。岡:それ、映画の主人公が言うやつやんと思いました。――当初、実は二人でバラードを作ろうとしていたという裏話もちらり。岡:なんとなく、卒業ソングを作ろうという話になったんだよね。ビ:だけど、持ち寄った曲が単独でよすぎて合わせられないぞって(笑)。岡:でも、いつかバラードもやってみたいよね。ビ:だから、正式に二人の活動名を決めてやっていこうよ。“ライクアニマルズ”っていうのはどう?岡:……なんか、プロレスラーのリングネームみたいでイヤ!楽しい二人の“ばかしあい”。まだまだ、当分は終わらなそうだ。ビッケブランカ1987年生まれ、愛知県出身。2016年メジャーデビュー。ドラマ挿入歌の「まっしろ」やSpotifyのTVCM曲「Ca Va?」が大きな話題に。得意のゲームを活かしたeSportsストリーマーとしての活動も注目を集めている。おかざきたいいく1989年生まれ、京都府出身。2016年、アルバム『BASIN TECHNO』でメジャーデビュー。TV、映画など俳優活動やバラエティ出演などマルチな活躍も。本誌で「岡崎体育の体育ですけど、オンガクです。」を連載中。ビッケブランカと岡崎体育それぞれのvocal onlyバージョンも収録。二人のトークを存分に味わうオーディオコメンタリーも。『化かしHOUR NIGHT』【CD+DVD】¥2,000【CD ONLY】¥1,000(avex trax)※『anan』2020年11月4日号より。写真・小笠原真紀取材、文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月03日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「誰かに歌ってもらうこと」です。すでにニュースにもなっていますが、12月25日に公開されるポケモン映画の最新作『劇場版ポケットモンスター ココ』のテーマソングを担当しています。全部で6曲も書き下ろさせていただき、映画のシーンに相応しいさまざまなアーティストの方々に歌唱のお願いをしています。なかでも、メインテーマである「ふしぎなふしぎな生きもの」は絶対にウルフルズのトータス松本さんにお願いしたい!これ、トータスさんに歌ってもらえないんだったら、俺はこの仕事を降りる!と、半分本気で思ったくらい、この人しかおらんと思ってお願いしました。快く引き受けてくださったトータスさんには本当に感謝しかありません。キャリアでいったら超がつくほどの大先輩です。こんな30そこそこの若造の曲を、よっしゃ、歌ってやろうと参加してくださったトータスさんの心意気、めちゃくちゃありがたかったです。なので、僕も120%の力で楽曲制作しました。僕のキャリアハイのひとつとなる楽曲になったのではないかと思います。今回、なぜトータスさんにメインテーマをお願いしたかというと、矢嶋(哲生)監督から、「この映画では、全国の父ちゃんを泣かせたいんだ」というのを伺っていたからです。僕の知る限りで、もっとも父ちゃん感のあるアーティストがトータスさんだった。男っぽさと包容力。まさに理想の親父です。なので、レコーディングのときも、監督の言葉をそのままトータスさんにお伝えしました。そして、さすがトータスさん、見事に歌ってくださり、僕の理想通りの一曲に仕上がったと思います。映画音楽を制作することは僕のひとつの夢でもありました。自分のやりたいことをやるよりも、ひとつの作品の一部分として裏方に徹する。監督が実現したい世界を音楽から手助けすること。それを素晴らしいミュージシャンの方々と一緒にできることは、本当に贅沢で幸せなことだなと思います。また、自分の名義で誰かに歌っていただくことは初めての経験でしたが、誰かに曲を提供するのとはまた違った感覚なのだなと改めて感じました。提供曲と違い、最終的なクレジットは岡崎体育です。最後の最後まで見届ける責任があるし、せっかく客演で参加してくださった方々の顔に泥を塗らないようにしないといけない。ひとりきりでやるのとは、また違うプレッシャーがあるんだなと勉強になりました。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。10月より、『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年11月4日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年11月02日「ずっと『お兄ちゃんか弟が欲しいな』とは思っていました。2人姉妹で育ったからか、男のきょうだいに憧れがあったんです。それが、まさか一気に3人もできるなんて。弟たちと一緒にテレビゲームやトランプをして遊ぶだけで新鮮ですし…もうかわいくてしょうがないですね」と、嬉しそうに話してくれた有村架純さん。地上波の連続ドラマとしては約2年ぶりに主演を務める『姉ちゃんの恋人』がいよいよスタートする。この作品で有村さんが演じるのは、女手一つで3人の弟を養う“肝っ玉姉ちゃん”という役どころ。とってもかわいい弟が、一気に3人もできました(笑)。「私の演じる安達桃子は、とにかく何事に対しても一生懸命な性格の持ち主。事故で両親を亡くしたその日から、『幼い弟たちをどうにかして育てなければ』という責任感を持って向き合ってきました。“肝っ玉”というと、気が強いイメージが最初に浮かびますが、その根底には愛情というものが必ずあるはず。だからこそ、家族のために生きていく決断をした桃子のことは一人の人間として尊敬できますし、とても筋の通った女性だという印象を持ちました」そんな桃子の愛する“イケかわ3兄弟”を演じるのは、高橋海人さん(King & Prince)、日向亘さん、南出凌嘉さん。クランクインから1か月以上が経ち、家族の息はすでにぴったりだとか!?「長男役の海ちゃんはいつも言い間違いが多いのが面白いですね。このあいだも、『心が折れる』を『鼻が折れる』と言っていて思わず笑いました。作品をきちんと成立させることはもちろんですが、『この子たちの役者としての未来のためにも、たくさんの人にドラマを見てもらわなきゃ…!』という、不思議な使命感すら今は芽生えてきています(笑)」仲良し家族の日常を描いたホームコメディであり、同時に恋愛ドラマでもある今作。いつも強気な桃子のどこか初々しい恋模様にも注目を。「桃子は恋の駆け引きは絶対にできないタイプですが、素直でまっすぐな姿に背中を押される人は多いはずです。ぜひ応援してください!」『姉ちゃんの恋人』ホームセンターで働く27歳の桃子はある日、職場で出会った吉岡真人(林遣都)に恋に落ちて…。連続テレビ小説『ひよっこ』を手掛けた脚本家・岡田惠和さんと有村さんの再タッグにも注目。毎週火曜21時~カンテレ・フジテレビ系にて放送。初回は10月27日。ありむら・かすみ1993年2月13日生まれ。兵庫県出身。2021年は主演映画『花束みたいな恋をした』をはじめ、『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』『太陽の子』など出演作の公開が多数控える。※『anan』2020年10月28日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・齋藤ますみヘア&メイク・百地優里子インタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2020年10月25日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「弟子」です。いつか弟子をとってみたいです。クラシック音楽の世界では誰かに師事するなどあると思いますがJ-POPでは弟子の概念はあまりない。だからこそ、岡崎体育がJ-POPにおける師弟制度を採用したい。イメージは、Jリーグの京都サンガ F.C.が実践する選手育成のためのスカラーアスリートプロジェクト。第一線で活躍するプレーヤーや監督、スタッフが高校生たちに直接指導をするプログラムがあるのですが、これを僕自身もやってみたいんです。本気でメジャーデビューしたい、音楽で生計を立てたいと思っている人に、今まさにミュージシャンとして活動している自分の姿を通して、その経験やノウハウを伝えられたらいいなと思いました。また、誰かに教えることで、自分のこれまでの活動や考え方を言語化できるのもいいなと思っています。そういう機会がないと、あらためて考えることができなそうなので。教えるために、自分の考えや取り組み方をまとめて、果たしてそれがちゃんと伝わるのか。それを受けて、デビューを迎える弟子が誕生するのか。やってみたいです。じゃ、どうやって弟子をとるのかというと、道場を構えるわけにもいかないですから、そこはソニーミュージックに新しい部門を発足させたいですね。あくまで窓口はソニーミュージックです。弟子の生活費とか鍛錬に必要な機材やステージなどもレコード会社側に支援いただいて。僕はできるだけ責任を負わないでいい立場で師匠としてどんと構えていたい。そして撮影現場などに弟子が来てくれて、僕の身の回りの世話などしてくれたらうれしい。お茶とかサッと出してほしい。憧れます。レコード会社がプロジェクトとして取り組めば、師弟制度がJ-POP業界でも当たり前になっていくかもしれない。僕の弟子は屋号の「岡崎」が使えますから、何十年後かには「今週のヒットチャート、岡崎が4人も入ってるやんけ」となるかもしれない。「いや、ビッケも6人おるで」とか「米津家も相変わらずすごいな~」とか。そういう家系図のようなつながりがオーディエンスに見えるようになるのも面白そうですよね。……って、米津くんは間違いなく弟子はとらなそうです。名前はもっとも師匠らしいんですけどね。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。10月より、『おはスタ』(テレビ東京系 月~金曜7:05~7:30)の火曜レギュラーとして出演中!※『anan』2020年10月28日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月23日昨年メ~テレの深夜枠で放送され、カルト的人気を集めたドラマ『ヴィレヴァン!』は、あのサブカル書店・ヴィレッジヴァンガードを舞台にした青春コメディ。第2弾となるドラマ『ヴィレヴァン!2~七人のお侍編~』の放送開始に先駆け、まさかの!?映画も公開。そこで主人公の杉下啓三を演じる岡山天音さんに、映画版の魅力を直撃!サブカルに触れてこなかった人でも何かしらの出合いがあるはず。「ドラマのシーズン2放送決定と映画化の話を同時に聞いたんですが、ドラマは想像がついても、映画…はて?って感じでした(笑)。でも、ドラマのシーズン1が自分の中でものすごくいい思い出だったし、杉下はじめ一緒に働くみんながその後どうなったのかが気になっていたから、続くと知ったら嬉しくてしょうがなくて。“待望の”ではなく“まさかの映画化”と言われるぐらい、一見するとバカバカしくてニッチな内容ですが、ヴィレヴァンで扱っている漫画なんてまさに日本代表のカルチャーになりつつあったりして、もはやサブカルの線引きもわからなくなっていますよね。サブとはいえど、普遍的でもあるんじゃないかな」物語は、この世からサブカルが消えてしまったことに気づいた杉下が、バカバカしくて愉快な日常を取り戻すべく戦うという内容。「今までサブカルに触れてこなかった人でも、こんなカテゴリーに熱狂している人がいるんだと知ることで、何かしらの出合いに繋がるいいきっかけになるんじゃないかな」キャストはドラマに引き続き、店長の川上(滝藤賢一)、小松(森川葵)、今中(最上もが)、山本(本多力)、岩瀬(柏木ひなた)、権藤さん(平田満)などいつものメンバー。「みんなすごく優しくて、撮影でどんなにヘロヘロでも、隣の人は疲れていないかと意識を向けられる人ばかり。ふとした瞬間に『ねぇねぇ』って話しかけられるし、次の日にはその話した内容なんて忘れちゃうような心地のいい関係で、そして役も演じる本人たちもキャラが立っているので楽しいです。本多さんは圧倒的ムードメーカーで、なぜか本多さんに対しては全員オフェンスになるんですが、どんな球でも必ず打ち返してくる優しさとセンスを持っている。滝藤さんはセリフが多くて役でめちゃくちゃ喋るんですが、役じゃない時もそれ以上に喋って体力も半端なくて、3人ぐらいいるんじゃないかと思ってます(笑)」漫画好きの岡山さんは、そもそもヴィレヴァンが大好きだそう。「撮影中は、なんとか閉店までにあれを買う、というタイミングとの戦い。他では品切れになっていた漫画『バララッシュ』の最新刊がちゃんとあったりして、さすがヴィレヴァンでしたね。映画に登場するアイテムで気になったのは“池の水サイダー”かな。味は美味しいんだけど、めちゃくちゃ臭くて、しかもフタを開けて『クセっ!』てセリフがあったんだけど、フタをひねっただけでもう臭くて、はえーな!って戸惑いました。そんな面白アイテムが登場するのも見どころの一つです」『リトル・サブカル・ウォーズ~ヴィレヴァン!の逆襲~』バイト募集条件の“かめはめ波が撃てる人”が消えていることでこの世からサブカルが消えたことに気づく杉下。そして壮絶なバトルが始まる。監督/後藤庸介脚本/いながききよたか10月23日(金)全国ロードショー。©2020 メ~テレおかやま・あまね1994年6月17日生まれ、東京都出身。2009年ドラマ『中学生日記 転校生シリーズ』にて俳優デビュー。出演映画『おらおらでひとりいぐも』『ホテルローヤル』がこの秋公開予定。プルオーバー¥25,000パンツ¥25,000シューズ¥45,000(以上CULLIN/シアン PR TEL:03・6662・5525)※『anan』2020年10月28日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・稲田涼子ヘア&メイク・相川裕美インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2020年10月21日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「死ぬまでにやりたい100のことリスト」です。以前から作っていた「死ぬまでにやりたい100のことリスト」がついに完成したので先日、ツイッターで公開してみました。結構、反響があって63番目に書いた「岡崎慎司選手とサッカーをする」では、実際に岡崎選手からレスをいただいたり、48番目に書いた「ホストクラブに行く」でも、現役ホストの方から連絡があったりしました。そもそもは、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが共演した『最高の人生の見つけ方』という映画に出てきたバケットリスト。余命6か月の彼らが人生でやりのこしたやりたいことをリストにしていて、それを僕も真似して、短い人生の中でやりたいことは何かと考えてみることにしたんです。始めたのはデビュー前の2013年です。最初に書いた大きな願いは「作曲家になる」と「さいたまスーパーアリーナでワンマンライブをする」でした。その2つともすでに叶えているって、かっこよすぎると思いませんか?ほかにも「Eテレでレギュラー番組を持つ」とか「RIJF(ロック・イン・ジャパン・フェスティバル)のグラスステージでライブをする」なども、最初のころに書いていたので、すでに叶えていることが本当にうれしい。ここまで大きな願いを叶えていることで、俺はなんでもできるぞ!と自尊心を得られたこともあって、前向きにリストを追加していくことができ、今年ついに100個を考え切ることができました。リストを見た方々からは自分も真似してやってみたいと、たくさんのコメントをいただきました。実際、やって公開している人も多いです。自分がやりたいことに対してモチベーションを持って取り組めるようになると思うので、まだの方はぜひトライしてみてください。リストの作り方のコツは、できるだけ項目を抽象化せず具体的に書くことですね。たとえば「人に優しくする」だと、判断基準がどこにあるか難しくてどのタイミングで達成といえるのかわかりにくい。まず具体的なこと、さらに数字をつけると目標化しやすいです。リフティング100回とかアルバム30枚とか。あとは、1~20番は仕事のこと、21~40番は私生活、41~60番は行きたい場所とかカテゴリーを分けてみると作りやすいかもしれません。まあ、とにかくみなさんやってみてください。自分がやりたいことを100個見つけるって、意外とめちゃくちゃ大変ですから!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。ビッケブランカさんとのコラボシングル『化かしHOUR NIGHT』(avex trax)が、10/28発売に!※『anan』2020年10月21日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月18日連続ドラマW『セイレーンの懺悔』でWOWOW“連続ドラマW”初出演にして初主演を務めた新木優子さん。報道のタブーに切り込み、真実を問うことをテーマにした中山七里による同名原作小説は、“ドラマ化は不可能”といわれてきただけに、注目が集まっている。自分と違う価値観や感覚でも、一度インプットすることが大事。「社会問題や事件の核心に迫るのが得意なWOWOW作品での主演は、期待に応えられるかの緊張や不安もある半面、やりがいも感じて嬉しかった。真実を追求することの奥深さや、そこに迫るためのダークな部分をしっかり演じて見せたいという一心でした」物語は、女子高生の誘拐殺人事件をきっかけに、新たな事件が巻き起こるノンストップサスペンス。「私が演じるのは、テレビ局の看板報道番組の記者で入社2年目の朝倉多香美。多香美は、必死ながらも新人として見られたくないとか、大先輩に食らいつき張り合いながら仕事をしたい、という強気な性格で正義感も強い。ただ、次第に多香美の過去の背景が明らかになっていき、その正義感はもとから持っていたものではないとわかった時は、正義にもいろいろな形があることを知りました。私自身、普段は報道の世界との接点がないので、報道記者ってきっと大変な仕事なんだろうな…ぐらいに思っていたんですが、演じてみると想像以上に大変で。スクープを取りに行くのはもちろん、現場から戻ったらすぐに原稿を書き、時には現場でマイクを手にレポートすることも。臨機応変に全ての仕事をしているとなると、寝る時間なんてなさそう。役作りはそういう生活サイクルも考えてまだ新人らしさが残るシンプルなメイクや、家に帰れない時のことまで考えた服のコーデなど、見た目のリアルにもこだわりました」リアルといえば、ライバル記者・三島奈那子(高梨臨)との間で繰り広げられる女同士の争いもかなり本格的なんだとか。「多香美がミスして奈那子に責められるというシーンでは、高梨さんの責め方がまるで実在する人物なんじゃないかってぐらいリアルでした(笑)。私自身、女同士のバチバチには立ち向かわずに『ああ、なるほど』って受け止めちゃうタイプなので…。でもお芝居をする上で、自分と違う新しい価値観や感覚でも、一度インプットすることを大事にしているんです」実力派俳優たちが脇を固めた上で、全4話というのは少々物足りない気もするが…。「原作と脚本を何回も読み返すと、この長さがバランスが良いと感じました。スピード感と緩急が大切なサスペンスだからこそ、4話が絶妙にしっくりくるんですよね」連続ドラマW『セイレーンの懺悔』10月18日22時より毎週日曜日、WOWOWプライムにて放送。原作/中山七里『セイレーンの懺悔』(小学館文庫)脚本/篠崎絵里子出演/新木優子、池内博之、高梨臨、甲本雅裕、濱田マリ、池田成志、高嶋政伸ほかあらき・ゆうこ1993年12月15日生まれ、東京都出身。モデル、女優として活躍中。代表作は主演ドラマ『モトカレマニア』やヒロインを務めた『トレース~科捜研の男~』、2シーズン出演した『SUITS』など多数。シャツ¥184,000パンツ¥97,000(共にTHE ROW/ザ・ロウ・ジャパン TEL:03・4400・2656)イヤーカフ、左¥12,000右¥17,000(共にRieuk)ブレスレット¥15,000(VENDOME BOUTIQUE/ヴァンドームブティック 伊勢丹新宿店 TEL:03・3351・3521)リング(シルバー&ゴールド)¥23,000(IRIS 47/Hooves TEL:03・6447・1395)※『anan』2020年10月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・高野夏季ヘア&メイク・河嶋 希(io)インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2020年10月18日「稽古がめちゃくちゃ面白くて、お金を払って観たいくらいなんです」。開口一番、キラキラした瞳で語ってくれた北乃きいさん。現在、舞台『真夏の夜の夢』の絶賛稽古中。シェイクスピアの名作を野田秀樹さんが翻案した戯曲を、ルーマニアを代表する演出家であるシルヴィウ・プルカレーテさんが手がける。日欧演劇界のトップが初タッグ。「そこに立ち会えてすごく刺激的です」日欧を代表する演劇界の巨匠同士の初タッグだが、楽しくて仕方がない様子。「プルさん(プルカレーテさんの愛称)が来日できないため、稽古場はZoomで繋いでおこなわれているんですね。毎日課題を渡されて、それぞれが家に持ち帰って考えて、翌日お昼にキャスト同士で合わせたものを最終的に見ていただくのですが、みなさんのお芝居がすごいんです。言われたことをやるのに精一杯の私と違い、先輩方は同じ場面でも何通りもやってみせるし、そこに自分なりのアイデアも付け足される。勉強になることばかりで、自分のシーン以外の場面も台本にいろいろ書き込んじゃっています」嬉しそうに開いた台本には書き込みと付箋がびっしり。「書きすぎて、何が大事かわからなくなっちゃうんですけれど…」と苦笑い。「学生時代、仕事で忙しかったのもあって勉強の仕方があんまりうまくないんです。でも好きなものに関して勉強するのは好きなんですよね。台本はオフの日も持ち歩いていて、普段何気なくスマホを見る感覚で台本も気づいたら開いているくらい」今作は、原作の複雑に絡み合った恋模様に、人間が深層に隠し持つ嫉妬や憎悪を重ね合わせ、野田さんらしい遊びを交えた喜劇。しかし、プルカレーテさんはコメディではなく、「人間の抱えるセクシュアルでダークな部分を描きたいんだそう」。「プルさんと我々で戯曲についてディスカッションすることも多いんです。野田さんがプルさんを全面的に信頼しているからできるんでしょうけれど、いまの時代に合わせて言い回しをどう変えるかとか、書かれた当時のギャグや歌をもじったセリフをどこまでカットするかとか。普段、そこまで役者が携わる現場ってないので、そこに立ち会えてすごく刺激的です。しかもプルさんが、私にはまったく想像もつかなかったような解釈の仕方で戯曲を読まれていたりする。いろんな解釈ができる野田さんの脚本もすごいと思いますし、別の演出家がやるからこその違う魅力もあるんじゃないかなと思います」舞台『真夏の夜の夢』老舗割烹料理屋の娘・ときたまご(北乃)は板前のデミ(加治)という許婚がいるが、ライ(矢崎)との恋を諦められず駆け落ちを決行。二人を追いかけるデミと彼を愛するそぼろ(鈴木)に妖精たちが絡み…。10月15日(木)~11月1日(日)池袋・東京芸術劇場 プレイハウス原作/ウィリアム・シェイクスピア(小田島雄志訳「夏の夜の夢」より)潤色/野田秀樹演出/シルヴィウ・プルカレーテ出演/鈴木杏、北乃きい、加治将樹、矢崎広ほか全席指定S席8500円A席6500 円サイドシート5000 円ほか(すべて税込み)東京芸術劇場ボックスオフィス TEL:0570・010・296新潟、松本、兵庫、札幌、宮城公演あり。きたの・きい1991年3月15日生まれ。神奈川県出身。14歳より女優として活動する傍ら、2014~‘16年には『ZIP!』でMCなども務めた。主演映画『戦国ガールと剣道ボーイ』の公開も控える。ワンピース¥169,000(アクリスプント/アクリスジャパン TEL:0120・801・922)イヤリングはスタイリスト私物※『anan』2020年10月21日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・コンテンポラリーコーポレーション チーム西インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年10月15日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「やる気」です。制作期間が続いています。やらないといけないことが増えれば増えるほど、すべてのことができなくなるってありませんか?大きく気になることがひとつあると、友達へのメールの返事も、洗濯機を回すのもできなくなる。悪循環です。やりさえすれば、2~3分で終わることもあるのですが、どうしても実行に移せない。ああ、こうやってゴミ屋敷って生まれるんやなぁと思います。みなさんは、そういうときどうやって“やる気”を出していますか?僕は、やる気が出ないときは、とにかく寝るしかないなと思って、とりあえず寝てしまいます。音楽家の作業として、どこでやる気が停滞してしまうかというと、人によってそれぞれあると思いますが、僕の場合はいつも最初の最初で悩みます。着想がとにかく大事なので、アイデアさえ思いつけばそのあとはオケをつけるとか、肉付けする、歌詞を書く作業は、スルスルと軌道に乗るんです。でも、このアイデアを出すというのが本当にしんどい。ネタ曲を得意としているので、どなたかの依頼を受けるときも、ちょっと変わったひねったテーマをいただくことが多いです。まあ、たいてい無茶振りです。「こんな、あるあるできますか?」とか「こういうものをいくつかオムニバスで構成してほしい」とか。そういうときって、なぜか打ち合わせでは「できそうっすねー」と答えてしまうのですが、家帰ってから「え、あれ、どういう意味?」となることが多く、時間がかかります。そして、僕はソロアーティストなので、要求がどんなに難しくても自分ひとりで考えてアイデアを出す必要があります。レコード会社やマネージャーなど僕のチームとして働いてくれるスタッフはいますが、さすがに曲は書いてくれない。だから、ここは踏ん張って僕がひとりで乗り越えないといけないんです。やる気が出ないとしても締め切りはやってくるので、日々がんばっています。ここ最近、岡崎体育名義でのリリースはないですし、ライブもほぼない。だけど水面下でいろんなプロジェクトが進んでいて、それぞれに対してやる気を出そうと寝て、起きて…としていますのでそれはわかってほしいです。でも、納期に追われながら、ひいひい言いつつ作業をしていると、僕も本物のミュージシャンになったものだな…とあらためて実感できて、辛い半面ちょっとうれしくもあります。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。ビッケブランカさんとのコラボシングル『化かしHOUR NIGHT』(avextrax)が、10/28発売に!※『anan』2020年10月14日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月13日女優の柴咲コウさんが、『35歳の少女』で約5年ぶりとなる民放連続ドラマの主演を務める。奇跡を信じたくなるような作品。脚本を読んで心を揺さぶられました。「脚本を読ませていただいて、心を揺さぶられました。現実にはなかなかない設定ではあるのですが、奇跡を信じたくなるようなお話だなって。これは第1話から目が離せなくなりそうだなという予感がしました」物語の中で柴咲さんが演じるのは、不慮の事故で10歳の時に長い眠りにつき、25年ぶりに目覚めた“35歳の少女”望美。「体は35歳、心は10歳という等身大の自分とは違う望美を演じるのは、お話をいただいた時からおもしろそうだなって。あえてじっくり考えたり、準備したりというよりは、もっと瞬発力や本能的なのもので表現していきたいと思っています」その設定だけでなく、望美の性格もまた、柴咲さんと差があるそう。「10歳の望美は心が外側に開いていて、クラスの中心人物のような存在。社交性があって、誰とでも分け隔てなく明るく話せる人です。でも私は真逆で、なるべく一人でコツコツ編み物とかしていたいタイプでした。なのになぜかうっかり、こんな仕事についてしまったんですけど(笑)」脚本を手掛けるのは、ドラマ『妻』以来、5年ぶりに柴咲さんとタッグを組む遊川和彦さん。「私はこのドラマのお話をいただいた時も今も、これから望美がどうなっていって、どういう結末を迎えるのかを知らないんです。だから出演を決める時の判断材料としては、遊川さんの文字の力しかなかった。遊川さんは自分が思うことをストーリーに仕立てて表現することが本当に上手な方なので、今のこの鬱屈とした世の中だったり、自分の抱えているストレスのようなものだったりを、うまく物語にのせて表現されるんじゃないかなと思います」柴咲さん自身、毎回次の台本が届くのを楽しみにしているという。「遊川ワールドというのは、人が言われたくないような核心をズバッと突いてくる。だから思い当たることがある人にとっては痛いんですけど、でもそれがいいなって。なるべくお互いを傷つけないように生きるのって、結構疲れるじゃないですか。そういう時にプシュッとガス抜きをしてくれるような感じがするんです」25年間、眠りについていた望美と違い、世の中の時間は進み、家族は離散。その時、望美は自らの周りに起きた変化とどのように対峙し、乗り越えていくのか。そんな望美の成長が物語の大きな見どころの一つ。「心は10歳というハンデを背負いながら25年分を取り返すように生きていくからには、絶対に受け身ではいられない。能動的にいろんなものを吸収しないといけないし、普通の人だったら失敗を恐れて躊躇するようなことも、望美はその知識がないぶん、飛び込んで失敗するようなこともある。でもきっとそういう経験を経て、生きていることを実感していくのかなと思います。そんなふうに成長していく望美の姿は、きっと見ている人の励みになるはず。日常の中で何かしら葛藤を抱えていたり、社会での生きづらさを感じている人にこそ見ていただきたいです」『35歳の少女』不慮の事故で長い眠りについた望美(柴咲)。25年の時を経て目覚めた彼女に突きつけられたのは、年をとった体と受け入れがたい未来だった…。出演/柴咲コウ、坂口健太郎ほかNTV系にて10月10日22時放送開始。しばさき・こう1981年8月5日生まれ、東京都出身。女優、歌手。レトロワグラース代表。山田孝之さんが発起人の短編映画製作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」で初の映画監督を務めることが決定した。ワンピース¥39,000(MES VACANCES/MES VACANCES カスタマー)ピアス¥419,000ブレスレット¥1,200,000(共にDAMIANI/ダミアーニ 銀座タワー TEL:03・5537・3336)※『anan』2020年10月14日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・柴田 圭(辻事務所)ヘア&メイク・河村夏海インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2020年10月10日緑黄色社会のニューアルバム『SINGALONG』は、とても華やかでパワフルなJポップアルバムだ。アルバム全体を通して、歌と楽器のキャッチーな鮮やかさが響く。「自分たちの武器をちゃんと理解して、自覚的にやるべきことを表現できたアルバムだと思います。いろんな音楽をひとつのアルバムに詰め込むっていう」(穴見真吾・Ba&Cho)「各々がやりたいことを実現できた。『Mela!』で初めてブラスアレンジを入れられたり。しかも、この曲は全員が詞曲に関わってて、全員がクレジットされてるなんてなかなかない。4人それぞれやりたいことがたくさんあるんですけど、全然かぶってないんです。ハチの巣の一個一個を埋めていってるみたいな(笑)」(peppe・Key&Cho)メンバー4人それぞれが詞曲を手がけているにもかかわらず、どの曲も誰も置いていかないポップさを宿している。「活動当初は詞は(小林)壱誓が書いてて、全員が“人と違うことしてやろう”って気持ちが前に出てて。曲も詞も斜めにいきすぎてたんです。誰かがわかればいいと思ってたんですけど、それじゃ駄目だなって気付いて、曲の作り方を見直したんです。そこから私も歌詞を書くようになって、たくさんの人に届けることを意識するようになりました」(長屋晴子・Vo&Gt)「テレビで歌唱してる方たちをずっと見て育ってきたから、お茶の間に曲を届けられる存在になりたいっていうのが4人の共通項として根底にあるんです」(peppe)「長屋以外の3人は、長屋の歌に導かれてると思います。長屋の歌を初めて聴いた時から、“この歌で売れたい”って思ってた。だから、リョクシャカの強みは歌とチームワークだと思ってます」(穴見)歌の表現力も豊かになり、全員が曲作りに密に関わるというチームワークも活かされたのが、『SINGALONG』といえるのでは。「やっぱり歌が真ん中にあって、それを邪魔しないっていうのが僕ら楽器陣。歌の鳴ってないところで、楽器陣がどう歌うかっていう努力はしています」(小林・Gt&Cho)「僕の場合、長屋がボーカルじゃなかったらもうちょっとシンプルめの静かなベースを弾いてるかなって思っていて。結構歌を聴いて弾いてるので、めちゃくちゃ影響されてるんです」(穴見)「最初は演奏もみんなやりたい放題だったんですよ。とりあえずやりたいことを詰め込んで、引き算も足し算もわからないまま作ってた。でも、歌が大事だってなって、みんなの意識が変わりましたね」(長屋)ニューアルバム『SINGALONG』。映画『初恋ロスタイム』主題歌「想い人」など、全13曲収録。【初回生産限定盤・リョクシャカ詰め合わせBOX仕様(CD+BD)】¥4,091【通常盤(CD)】¥3,000【初回生産限定夏を生きた盤(2CD)】¥3,545(ソニー・ミュージックレーベルズ)りょくおうしょくしゃかい左から、peppe(Key&Cho)、穴見真吾(Ba&Cho)、長屋晴子(Vo&Gt)、小林壱誓(Gt&Cho)。2012年結成。’13年、「閃光ライオット」準優勝を皮切りに活動を本格化。’18年、ミニアルバム『溢れた水の行方』でメジャーデビュー。※『anan』2020年10月7日号より。写真・小笠原真紀取材、文・小松香里(by anan編集部)
2020年10月06日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「SNSからメジャーへ」です。このところCDデビューやリリースをせず、YouTubeやTikTokなどSNSでの発信から話題になるミュージシャンが増えています。それをひとくくりに「SNSから生まれた」と言うのはもはやナンセンスなくらい、当たり前のことになってきていると思います。10代、20代からしてみたら、この時代、自己表現したかったらそりゃ誰でもSNSで発信するやろ、と思うので、「SNSから生まれる」というのはもうごく普通のこと。それをことさら強調するのは、単純に「若者に人気がある」ということの言い換えでしかないと思います。確かに20~30年前と比べると、音楽の流行の仕方ってまったく違うのではないかと思います。従来、ミュージシャンはレコード会社がオーディションやライブ、ストリートなどでスカウトCDデビューTVやCM出演ヒットが順当な流れでしたが、今はSNSなどでのミュージシャンの発信が、直接リスナーに届いています。そこで多く反響のあったもの、話題になっているものをレコード会社があとから追って契約し、CDリリースしたりTVに出たりする。レコード会社とリスナーの順番が逆になっているんです。リスナーは、これまではTVで見たり、CDを買ったりという受け身でしかなかったけれど、今はSNSやサブスクで、自分でいいと思うものを能動的に探して、見て、聴ける時代。それがリツイートやコメントなど口コミで広がってムーブメントになっている。これは、レコード会社の在り方が問われることだと思います。だって、リスナーより耳の遅いレコード会社ってどういうことやねん、と思いますから。そして、それはレコード会社だけでなくミュージシャン自身にも言えることです。レコード会社におんぶに抱っこでは売れない時代。自分で考えて、発信をしていかないと置いていかれる。これは、前からこの連載でも言っていることですが念押しで、“今はミュージシャンが自分で自分の売り方を考える時代”になっているんです。…と、偉そうに言ってる僕ですが、僕自身は今のマネージャーの松下にライブハウスでスカウトされてレコード会社に入ったので、古い方のスタイルにギリギリいた世代。だけど、ゲーム配信やインスタライブなどSNS発信は、デビュー以降も僕が勝手に考えて自由にやらせてもらってます!おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新コンテンツ「THE FIRST TAKE FES」への出演が話題に!※『anan』2020年10月7日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年10月03日“女子キャンプ”という言葉の生みの親、イラストレーターのこいしゆうかさんが、ご自身の体験から導き出した、女性による女性のためのキャンプスタイルを提案!「女の子だけでキャンプをしてみたい!」と活動を開始し、ここ数年は、キャンプコーディネーターとしてTVや雑誌などで活躍する、こいしゆうかさん。「まずは、“キャンプ”に対するこれまでの古いイメージは思い切って捨ててほしい」と、アドバイス。「キャンプってどうしても汚い、重たい、つらいと思われがち。でも、最近のアウトドアブームでキャンプ場はめちゃくちゃ進化しているんです。温水洗浄便座のトイレがあったり、温泉付きだったり、道具のレンタルが充実しているなど、とても高規格で環境が整っています。また、ギアも女の子向けのアイテムが充実してデザインもかわいいし、軽量化されてコンパクト。今回紹介した私の基本のキャンプ9点セットは全部、一つのバックパックに収まります」本当の女子キャンプを味わいたいなら、体験の入り口で“お客さん”にならないでと、こいしさん。「キャンプ上級者に道具を全部用意してもらって、車にも乗せてもらって、テントも立ててもらって…とお膳立てされていたら、いつまでたっても招かれる側で自分で動けるようにならない。本当のキャンプの楽しみは、行く場所や、やりたいことを自分たちでゼロから百まで考えて実践すること。女性が“自立して”やるから面白いんです。自分ひとり分の荷物なら背負えるから、なんなら車がなくたってへっちゃら。電車やバスで行けるキャンプ場もたくさんあります」ソロキャングッズを揃えたら、さあ、まずはどこへ行く?「初心者向けのキャンプ場も多いです。まず、女子だけで行くのが不安なら、女性エリアが用意された長瀞オートキャンプ場がおすすめです。電車で行くなら鬼怒川温泉オートキャンプ場もいい。駅から歩いて行けますし、温泉地ですからキャンプ場が温泉付きなのも高ポイント。関東エリア以外だと青川峡キャンピングパークも推したい。こちらはキャンプ道具のレンタルが充実。熟練のスタッフさんが親切に教えてくれるので、ひとりでテントを立てるのが不安なら助けてもらったり、試したい道具について聞いたりもできます。秋は、虫も減りますし、焚き火をしても心地いい季節。キャンプを始めるには、今が絶好のシーズンなんですよ!」フィンランド製のケトル。かわいい道具で気分を盛り上げる!スパイスを小分けにして持参する。野外での料理も意外と楽しい!こいしゆうかさんイラストレーター&キャンプコーディネーター。共著の『私でもスパイスカレー作れました!』(サンクチュアリ出版)が、紀伊國屋書店の料理レシピ本大賞コミック賞に。※『anan』2020年9月30日号より。写真・小笠原真紀取材、文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年09月29日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「歌入れ」です。普段のレコーディングでは気に入った音が録れるまで何度もテイクを重ねます。とくに歌入れでは、僕はまあまあテイクを録るほうだと思います。歌がうまくないので、ピッチが外れていたとか、タイミングが合ってないなどテクニック的なところで納得するまで歌入れをします。歌入れをするときは、一気に歌うのではなく、まずAメロ、次にBメロと区切って入れていきます。細かく区切ったほうが、さらに丁寧に間違いなく歌うことができるからです。ひとつのラインにつき、だいたい10テイクずつくらいは録ってます。時にはこれが、15とか20くらいになるときも。そうなるとだんだん何が正解かわからなくなってきます。僕の場合は、周囲のスタッフをとても信頼しているので彼らのジャッジが頼り。チームみんなでいいテイクを選んでいます。こんないい環境で歌入れができるようになったのは、当然、メジャーデビューしてからです。インディーズ時代は実家でひとりで歌入れをしてました。実家で歌入れができるのは11時~14時の3時間だけ。パソコンで作業できるオケ作りはヘッドホンをしていれば深夜でもできますが、歌入れはできる時間が限られています。音を出すから夜中はできません。かといって日中も、余計な音がしない時間帯を選ばないといけない。11時ごろまでは洗濯物を干したり、掃除したりと家族の生活音が気になるし、それが落ち着いても14時を過ぎると小学生の下校が始まるのでその音に邪魔される。だから、だいたい11時から14時までがもっとも静かに音入れができる時間です。そこで急いでレコーディングするので、インディーズ時代はそんなに丁寧にテイクを重ねるなんてことはなかったと記憶しています。歌入れにもっともこだわったのは、最初のアルバム『BASIN TECHNO』ですね。こだわったというか、本格的なレコーディングが初めてだったので、慣れるまですごく時間がかかった記憶があります。このアルバムではMISIAさん、加藤ミリヤさん、AIさんなどを手がける与田春生さんとレコーディングをしたんです。ディーヴァ系を得意とする名プロデューサーの方です。歌もうまくない、田舎から出てきたようわからん兄ちゃんが歌う歌に根気よく付き合ってくれた。あらためて、歌姫要素ゼロの僕に奇跡のディレクションをしてくれたな、と思います。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新コンテンツ「THE FIRST TAKE FES」への出演が話題に!※『anan』2020年9月23日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年09月20日結成20周年となるサンボマスター。大きな節目を迎えた印象があるが、山口隆さん(唄とギター)は「3日ぐらいしかやっていないような感覚です、あまりに楽しくて」と笑う。結成20周年を迎えてもフレッシュに突き進む、3人の今をパッケージした最新EP。「20年前のことを思い出すと、テクノロジーは進化しているじゃないですか。でも、バンドの変化はないですね(笑)。相変わらずです」(近藤洋一・ベースとコーラス)「でも、続けることに意味があった感じは、今しています」(木内泰史・ドラムスとコーラス)サンボマスターの揺るがなさは、9月9日にリリースされた『はじまっていく たかまっていく E.P.』にもメッセージとなって詰まっている。特に表題曲にある《呪いを解きにきた》というリフレインの力強さには、救われる人も多いだろう。「ずっと歌詞について聞かれてきたんですけど、最近思うことがありまして。“僕たちが衝撃を受けた音楽の国”にずっと暮らしているからなんじゃないかなって。ロックも、パンクも、ソウルも、ヒップホップも、ジャズも。だから、そこから変わらないんじゃないんですかね」(山口)幅広いジャンルに影響を受けている彼ら。「はじまっていく たかまっていく」では、様々な音楽に向けた愛情も、めくるめく展開の中から感じられる。メッセージは不変ながら、アレンジは広がりを増しているのだ。「いつも古いものから新しいものまでレコードを買っているのが、いいのかもしれないですね。まあ、努力でもなんでもなく、バンドを組む前からやっていることですけど。あとは近藤くんと木内くんが、社会と接点を持ってくれているのがいいんじゃないんですか?僕だけだったら、原液で濃すぎるので(笑)」(山口)「この曲、こうなったらめっちゃヤベーじゃんっていう、ワクワクを求めて作りましたね」(近藤)「型にこだわりもないし、サンボマスターだからこうしなきゃいけないっていうのもなくて、今こういうことがしたい、じゃあこういう形にしたら面白いんじゃないかっていうことを、迷わずにやりたいんですよね。自分たちにブレーキをかけてしまったら、面白くないから」(木内)フレッシュな音楽性を更新しながらも、バンドらしいぬくもりが損なわれないところも彼ららしさだ。今作に収録されている「忘れないで忘れないで」も、終盤にシンガロングが響き渡る流れがたまらない。「ロックバンドをやっていたら、スタジアムでシンガロングが起きる光景を思い浮かべるじゃないですか。ずっと、そういう曲が欲しいと思っていて、やっと形になりました。でも、今はお客さんが目の前にいないから、寂しいですよ」(木内)「作為的なことは言いたくないっていうのが正直あります」と語る山口さんの言葉が頷ける通り、まっさらな思いを届けてきた彼らにとって、ライブは特別なもの。今作収録のライブ音源からも、それは感じられる。「サンボマスターは、僕の想像した遥か上を行ってしまっているので。フジロックのGREEN STAGEや、横浜アリーナに立てるなんて、3人とも思っていませんでしたからね。現実に追い付いていないところはあります。売れよう!と思ったこともないから。だから、展望としては、これからも感謝です」(山口)CDには新曲2曲に加え、「日本列島ルーツの秘蔵音源」と題したライブ音源を収録。EP『はじまっていく たかまっていく E.P.』【完全盤(CD+DVD)】¥1,980【通常盤(CD)】¥1,200(Getting Better Records)左から、木内泰史(ドラムスとコーラス)、山口隆(唄とギター)、近藤洋一(ベースとコーラス)。2000年結成、’03年にメジャーデビューし、数々の名曲を生み出してきた。’21年1月9日に「ラブ フロム サンボマスターat横浜アリーナ」開催予定。※『anan』2020年9月23日号より。写真・小笠原真紀取材、文・高橋美穂(by anan編集部)
2020年09月18日日本酒「獺祭」を使用したパフェ「獺祭のエスプーマが薫る、シャインマスカットと和梨のパフェ」が東京・小笠原伯爵邸にて、2020年10月31日(土)までの期間、事前予約制で提供される。今回登場する「獺祭のエスプーマが薫る、シャインマスカットと和梨のパフェ」は、日本が世界に誇る日本酒「獺祭」と小笠原伯爵邸のコラボレーションによって誕生する限定パフェ。小笠原伯爵邸のペストリーシェフ・四方裕次郎が考案し、フルーティーな味わいの「獺祭」に、岡山県産シャインマスカット「晴王」と千葉県産和梨を併せた贅沢な一品だ。グラスの中には、フレッシュシャインマスカットと和梨、和梨のソルベ、和梨のパンナコッタ、「獺祭」のアイスクリームをセット。「獺祭」のアイスクリームには「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分」、獺祭の酒粕、酒米・山田錦を使用した。また、食感のアクセントとして、酒米・山田錦の甘く炊いたリオレとチップをプラスしている。さらに、提供する直前に、ゲストの目の前で「獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分」を泡状に仕立てたエスプーマをトッピング。一口頬張ると瑞々しくフルーティーな獺祭ならではの香りが鼻を抜ける、大人のパフェに仕上がっている。【詳細】獺祭のエスプーマが薫る、シャインマスカットと和梨のパフェ ※事前予約制提供期間:2020年9月12日(土)~10月31日(土)提供時間:12:00~19:00提供場所:OGA BAR by 小笠原伯爵邸住所:東京都新宿区河田町10-10価格:1,650円+税【予約・問い合わせ先】OGA BAR by 小笠原伯爵邸TEL:03-3359-5830
2020年09月17日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「一発録り」です。「レコーディングで一発録りをした」なんていうコメントを雑誌のインタビュー記事などで見かけることがあると思います。みなさん、「一発録り」とは、どういうものを想像されますか?言葉の通り受け取るとバンド全員で一斉に演奏して、それ一発で決めることのように思いませんか?僕もずっとそうだと勘違いしていました。ライブのように一発で決めることを指すのだと。ディープ・パープルの名曲「SMOKE ON THE WATER」で有名なギターリフをリッチー・ブラックモアがミスピックしたけど、そのまま収録された音源があります。ああいうのを「一発録り」やなと思っていましたが、あれはライブ盤であり「一発録り」とは違うそうです。実際の「一発録り」とは、メンバー全員が同じ空間で同時に演奏していることは間違いないのですが、その演奏がたった一度きりとは限りません。僕がバンドをやっている友達に素朴な疑問として「この前、一発録りしたって雑誌で読んだけど、そんなにうまいこと演奏できるもんやねんな」と感想を述べたところ、「いや、確かに一斉に演奏はしてるけど、それを何回も録ってるんやで」と教えてもらったことで、そのことが判明しました。ファーストテイクで決めなくてはいけないわけではなく、何テイク録るかはうまくいくか次第なんです。だから、正確に言うと「一発録り」とは「一斉録り」または「一気録り」のことなんですね。ちなみに「一発録り」の対になるのが「バラ録り」です。これは、ひとつずつ楽器の演奏を録音していって、音を重ねていきます。「一発録り」のメリットとしては、一体感があるということでしょうか。バンドとしてのグルーヴを出したいなら、一斉に演奏したほうが、それが醸し出されるはずです。デメリットは、録音の難しさがあると思います。バンドの形態に合わせてマイクもたくさん立てないといけないですし、ギターとベースはめっちゃうまくいったけど、ドラムがイマイチだったから録り直ししないとあかんとか、全員の息が合ってないと難しい。バラ録りなら、それぞれのベストテイクを使えばいいわけですから、それぞれにいいところ、難しいところがあります。とはいえ、僕は常に一人きりなので、ある意味何やっても「一発録り」です。常に緊張感を持って、一人でレコーディングしております。おかざきたいいく『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の新コンテンツ「THE FIRST TAKE FES」への出演が話題に!※『anan』2020年9月16日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2020年09月14日内気な青年ボブが、一目惚れした女性ドリーンをディナーに招待したところから始まる舞台『わたしの耳』。アパートの一室で起こる、男女3人の一夜のドラマだ。「ラストまで嘘なく役の感情や感覚を持って走り抜けたい」「イギリスの戯曲だけに最初読んだ時はピンとこない部分もありました。でも、人間の感情や距離感の取り方だったり、男同士の友情に女性が入った時の感じ、そこに渦巻く感情には普遍性がある。人間の深みを描いた濃密な三人芝居で、演劇好きとしてはぜひやらせていただきたいと思いました」そう話すのは、紅一点の出演となる趣里さん。ボブは、英国での演劇留学を終えたウエンツ瑛士さん、女性慣れしていないボブが助っ人として呼ぶ先輩のテッドを、かもめんたるの岩崎う大さんが演じる。「ウエンツさんはとてもチャーミングな方だし、う大さんはすごく面白い。そこに演出のマギーさんが加わって、普段の会話からとても楽しくて居心地のいい稽古場です。この戯曲は生の感覚が大事だと感じています。マギーさんも、毎回芝居が変わってもいいから、リアクションが嘘にならないようにとおっしゃるんですが、皆さんが作ってくださる空気感が、芝居に生きてくるのでありがたいです」なかでも、ボブとテッドという真逆の男性ふたりに挟まれ、くるくると感情を変化させてゆくドリーンの様子が見どころだ。「相手の芝居を受けていく側の役でもあります。おふたりから自然に受け取るものを意識しつつ、普通の20歳の女の子の、感情が行ったり来たりする危うさを表現できればと思っています。ただ、ドリーンは、ふたりに巻き込まれながらも自分の意見を通す強さもある人。そこも日々見つけていきたいです」普段は「ちょっと変わった女の子の役が多い」という。それは、役のどんなに突拍子もない発言や行動も、そこに至る空白部分を丁寧に埋めて演じる人だからだろう。「なんでこのセリフを言うんだろうっていうのは、できるだけないようにしたいとは思っています。作家さんが書いた理由が何かしらあるはずで、そこを自分の中ですり合わせてちゃんと理解したいんです。この作品では、最後に経験したことのない感情がドリーンの中に押し寄せてきます。そこに辿り着くために、最後まで嘘なく役の感情や感覚を持って走っていきたい。このラスト、観た方によって解釈も感想も全然違ってくると思います。さすが巨匠ピーター・シェーファーだなと思います」シス・カンパニー公演『わたしの耳』クラシック音楽を愛する内気なボブ(ウエンツ)は、演奏会で一目惚れしたドリーン(趣里)を自宅のディナーに招待することに成功。女性に不慣れな彼は、社交的なテッド(岩崎)に助けを求めるが…。9月9日(水)~18日(金)初台・新国立劇場 小劇場作/ピーター・シェーファー上演台本・演出/マギー出演/ウエンツ瑛士、趣里、岩崎う大(かもめんたる)S席6500円A席4500円(共に税込み)シス・カンパニー TEL:03・5423・5906 9 月22 日(火)からは、同じくピーター・シェーファー作の三人芝居『あなたの目』も上演。しゅり1990年9月21日生まれ。東京都出身。2018年の主演映画『生きてるだけで、愛。』で日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の賞を受賞し注目を集める。近作にドラマ『私の家政夫ナギサさん』がある。トップス¥38,000スカート¥63,000シューズ¥56,000(以上TOGA PULLA/TOGA 原宿店 TEL:03・6419・8136)ピアス¥24,000(siki/siki TEL:03・6885・7489)※『anan』2020年9月16日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・岡村春輝ヘア&メイク・内田香織インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年09月11日