ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の戯曲を、さまざまな演出家がそれぞれの色合いで上演するプロジェクト「KERA CROSS」。2019年に鈴木裕美が『フローズン・ビーチ』を上演したのに引き続き、第二弾となる今回は生瀬勝久が『グッドバイ』を手がける。『グッドバイ』はもともと、太宰治による未完の遺作『グッド・バイ』をもとにKERAが描き出した作品。2015年に仲村トオル、小池栄子らをキャストに迎えて上演され、読売演劇大賞の最優秀作品賞等も獲得している。コミカルでスピーディな会話の応酬とスタイリッシュな美術や振付。演劇の面白さが詰まった名作舞台だ。さらに今年2月には成島出監督による今作の映画化作品も公開を控えている。闇の商売で儲け、たくさんの愛人をもつ色男の雑誌編集者・田島は、心を入れ替えて愛人たちと別れる決意をする。そのために怪力で大食いの美女・キヌ子と手を組むが……。今作では藤木直人が田島を、ソニンがキヌ子を演じる。さらに真飛聖や入野自由、小松和重といったバラエティに富んだキャストが顔を揃え、生瀬自身も出演する。『橋を渡ったら泣け』『楽屋〜流れ去るものはやがてなつかしき〜』といった作品で演出を務めてきた生瀬。KERA作品には『祈りと怪物〜ウィルヴィルの三姉妹〜』や『陥没』など、いくつも出演している。役者として体感してきたKERAの作品を、演出家としてどのように料理するのか、その手腕に期待したい。本日1月11日・12日(日)に東京・かめありリリオホール、1月16日(木)に山形市民会館 大ホール、1月18日(土)に新潟・長岡市立劇場 大ホール、1月21日(火)に広島JMSアステールプラザ 大ホール、1月23日(木)に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、1月28日(火)に香川・レクザムホール 小ホール、1月30日(木)・31日(金)に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、2月2日(日)に福島・パルセいいざか、2月4日(火)から16日(日)まで東京・シアタークリエにて上演。文:釣木文恵
2020年01月11日大泉洋と小池栄子のW主演で、太宰治の未完の遺作が喜劇として生まれ変わる『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』が、2020年2月14日(金)より公開。この度、大泉さん&小池さんの“嘘”の夫婦に水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江らが入り乱れる予告篇が解禁された。原作は、昭和の文豪・太宰治の未完の遺作を鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲「グッドバイ」。第23回読売演劇大賞最優秀作品賞に輝いた喜劇を、なぜか周囲の女性たちに好かれる“ダメ男・田島周二”に大泉洋、“パワフル女・永井キヌ子”に舞台版と同様、小池栄子を迎えて映画化、監督は『八日目の蝉』で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた成島出が務める。この度解禁となる予告篇では、田島は愛人たちと別れるために、キヌ子は金のために嘘(にせ)夫婦を演じる計画を企み、数多の愛人とグッドバイ(お別れ)していく様子が映し出されている。想いを花言葉にのせて語る儚げな花屋(緒川たまき)、奥様に会えて嬉しいと言ってのける挿絵画家(橋本愛)、優しい口調できつめの診察をするクールな女医(水川あさみ)と、ひと癖もふた癖もありそうな愛人たちとのやり取りが笑いを誘う。順調に思えた計画だったが、疎開中の正妻(木村多江)が現れたことで一変。嘘(にせ)夫婦を演じていた2人の関係にも変化が生じ、田島が「好きだー!」とキヌ子を押し倒すも、逆にキヌコの怪力によって二階から突き落とされてしまう場面も!さらに、総金歯で絵に描いたような成金になった清川(濱田岳)、なぜか喪服を着て楽しげに舞い踊る愛人たち、豪快に笑う作家・連行(松重豊)、そして窓越しでキヌ子に「グッドバイ」とささやく田島…。うまくいくと思っていた計画に田島もキヌ子も振り回され、しまいにはやらなきゃよかったと後悔!?個性豊かなキャラクターたちが織り成す、ドタバタ人生喜劇に期待が高まる映像となっている。併せて解禁されたポスターには、「別れの言葉が教えてくれる、ホントの気持ち」というコピーに、太宰を彷彿とさせるポーズをとった困り顔の田島、そんな田島を笑みの溢れる柔らかい眼差しで見つめるキヌ子、引き止めるように手を差し出す愛人たちに加えて、オールバックに全身白スーツの清川、企み顔の連行、怒りに満ちあふれた水原(皆川猿時)とキャラクターたちが切り取られている。『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』は2020年2月14日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月29日映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』が、2020年2月14日(金)より新宿ピカデリー他にてロードショー。太宰治の未完の遺作が「人生喜劇」に生まれ変わり映画化映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』は、“昭和の文豪”太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」を喜劇として生まれ変わらせた戯曲「グッドバイ」が起点。過去に舞台化され、第23回読売演劇大賞最優秀作品賞に輝いた作品が、『八日目の蝉』『ソロモンの偽証』の成島出監督によって映画化される。“ダメ男”が愛人と別れるために“嘘夫婦”企画主人公は、文芸雑誌の編集長として働く田島周二。妻・田島静江と離れて暮らしていることをいいことに、気がつけば何人もの愛人を抱えている“ダメ男”だ。このままではいけないと、愛人たちと別れる決心をしたものの、優柔不断なため、なかなか彼女たちを前にすると別れを切り出すことができない。困った田島周二は、金にがめつい担ぎ屋・キヌ子に、女房を演じてくれと頼み込む。男は、女と別れるため、女は、金のため。こうして、二人の“嘘夫婦”の企みがはじまった。大泉洋“ダメ男”役に主人公・田島周二役には、映画『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』『恋は雨上がりのように』など出演作が続き、現在ドラマ「ノーサイド・ゲーム」で活躍をみせる大泉洋。脚本を読んでいるときから、作品に夢中になり、マネージャーに「面白い!ドキドキする!こういう作品に出たかった!」と連絡したと語る。“実は美人”金にがめついキヌ子は小池栄子“嘘夫婦”の妻役・永井キヌ子には、小池栄子。舞台版で同役を演じ読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞した小池は、劇場版でもガサツで小汚いけれど、実は美人というパワフルなヒロインを演じ切る。田島周二を取り巻く愛人たち大泉洋演じる田島周二を取り囲む愛人役には、人気女優が集結。クールな女医・大櫛加代を水川あさみ、挿絵画家の水原ケイ子を橋本愛、儚げな花屋の青木保子を緒川たまきが担当する。木村多江が妻役、松重豊が“嘘夫婦”を企てるまた、離れて暮らす妻・田島静江を木村多江、田島を尊敬する編集部員・清川伸彦を濱田岳、“嘘夫婦”の計画を提案する作家・漆山連行役として松重豊が出演。さらに、皆川猿時、田中要次、池谷のぶえ、犬山イヌコ、水澤紳吾、戸田恵子が顔を並べ、70年以上の時を経て“人生喜劇映画”として生まれ変わった、太宰治の未完の遺作に命を吹き込む。成島出監督に関しては、「演出が面白く、いつも笑っていました」と大泉がコメント。W主演となる小池栄子も、「本当に映画化してくれるんだと驚き、そんな監督の熱意が嬉しく、ホントに頭が下がる思いでした。また、成島さんがコメディを撮るというのも新鮮だなとワクワクしました。」と話している。【作品情報】映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』公開日:2020年2月14日(金)出演:大泉洋、小池栄子、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江、皆川猿時、田中要次、池谷のぶえ、犬山イヌコ、水澤紳吾、戸田恵子、濱田岳、松重豊監督:成島出原作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(太宰治「グッド・バイ」より)音楽:安川午朗脚本:奥寺佐渡子
2019年09月12日これまでシリーズ累計160万部突破し、映画化もされた「孤高のメス」が、WOWOW連続ドラマとして2019年1月より放送される。この度、主演を務める滝沢秀明の外科医姿をとらえたポスタービジュアルが公開となった。大鐘稔彦の代表作である「孤高のメス」は、これまで2010年に堤真一主演、『ソロモンの偽証』の成島出監督で実写映画化もされ、高い評価を受けている。そしてこの度、WOWOWにて初のドラマ化として「連続ドラマW 孤高のメス」の放送が決定した。本作で主演を務めるのは、『こどもつかい』で17年ぶりの出演と、初の主演に抜擢され、ほかにもドラマや舞台で最前線を走る滝沢さん。今回公開されたティザーポスターでは、患者を救うという信念に満ちた力強く凛々しい眼差しと、自身初となる外科医役の新鮮な白衣姿も披露。滝沢さんの精悍な表情も印象的な1枚となっている。本作の監督を務めるのは、「シグナル 長期未解決事件捜査班」「連続ドラマW 石の繭 殺人分析班」の内片輝、脚本には「連続ドラマW アキラとあきら」「連続ドラマW 沈まぬ太陽」の前川洋一が抜擢された。また、現在絶賛撮影中の現場から、撮れたてホヤホヤの特報映像も完成し、明日29日(土)からWOWOWにて放送開始予定。こちらの映像も放送でぜひチェックして。「連続ドラマW 孤高のメス」は2019年1月よりWOWOWプライムにて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年09月28日自己アピールが過ぎる女性は男性から敬遠されがちです。所謂「出たがり女子」にならない為に、超えてはいけない境界線を知っておきましょう。自分の思い独走状態例えばあなたが、今朝通勤中にとても面白い体験をしたとして、合コン中にその話をしたい、お目当ての彼に笑ってほしい、けれど今は全く違う話題で大盛り上がり。でもでも、絶対自分の話の方が面白い…!こんな時、あなたならどうしますか?「てか、それより!」この言葉が発せられた時、おめでとうございます、あなたは立派な出たがり女です。足並み揃ったみんなの空気を追い越して、一人で独走してしまう。出たがり女と言われる人は、自分の「したい」を優先しがちです。好かれる人間であるためには、周りとの歩調を合わせることがとても重要です。主人公気取りは嫌われるSNSで、自らの自撮りをアップしまくる女性。いくら欧米化が進んだとはいえ、日本にはまだまだ女性に対して「おしとやか」を美とする風潮があります。まるで自分がネット界の主人公にでもなったかのように次々と投稿する写真に、世の男性は少し引き気味…。"人気のイベント参加しました!某有名人と知合いです!"こんなミーハー丸出しな投稿していませんか?自分の存在をアピールしたいという欲求が液晶画面から溢れ出そう!求めてられていない積極性、それが人々の思う「出たがり」へと変わっていってしまうのです。自分アピールは程ほどに!男を立ててる自分が好き男性陣を誉めたり、気を使えているアタシ美しい…。男性に足しての過度なヨイショ行為は逆効果です。「こんなに気を使えてるアタシ凄くない?」そう言ってもらいたい気持ちは周りにしっかりと伝わってしまいます。相手に花を持たせる時はさり気なく。向こうが後から気づくぐらいがベストです。いかがでしたか?当てはまる部分があった方は注意が必要。出たがり女になってしまう境界線の見極めは難しく、ついつい踏み越えてしまいがちです。自分が周りと同じ歩幅で歩けているか少し後ろを振り返ってみて、もし少しでも相手を置いてけぼりにしていると感じたら、少しスピードを緩めてみましょう。誰かと隣り合って進む事も決して悪くは無いと思いますよ。
2017年09月07日公開初日を迎えた映画『ちょっと今から仕事やめてくる』の舞台あいさつが27日、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、福士蒼汰、工藤阿須加、小池栄子、吉田鋼太郎、成島出監督が出席した。公開初日を迎えたこの日は、第1回目の上映後に主演の福士蒼汰らキャスト陣と成島出監督が登壇して舞台あいさつ。タイトルにかけて「俳優を辞めたら何をする?」という質問に、小池は「私は人と話すの好きなので、カウンターだけのスナックのママをやってみたいですね。色んな人生相談とか受けてみたいです」と回答すると、福士は「毎日行って人生相談したいと思います(笑)」といい、自身については「(俳優の)仕事を辞めたら、海外を回るのが好きなので、世界一周をすると思います」と答えると、横にいた吉田から「貯金あるんだ?」と質問されると「ある程度は(笑)」と応じて会場の笑いを誘った。終始笑いが絶えない舞台あいさつだったが、最後に成島監督が「この2人(福士と工藤)と撮影の5カ月前に初めて会いましたが、正直最初はキツいかなと思いました。そこから5カ月間、1日も休まず僕にしごかれながら、青山くん(工藤)のように潰されそうになったけど、本当に頑張りました。真面目に褒めたことがなかったので、皆さんの前でお礼を言いたいと思います」と福士と工藤に労いの言葉を掛けると、2人は感極まって涙した。成島監督の言葉を受けた福士は「厳しくご指導していただいて大変だと思いましたが、やり甲斐があって楽しかったから、自分も辞めずに走っていけたと思います。僕を役者として育ててくれたのは成島監督。これからの役者人生、今の気持ちは一生忘れないと思います。成島監督に出会えたことは大きな財産になりました」と感謝し、工藤も「監督は役者としてどうすればいいのか、愛を持って教えてくれました。次に監督の作品に出してもらう時は、監督を助けられる役者になって恩返しがしたいです」と成島監督に約束した。長時間労働やパワハラ、自殺といったテーマを扱い、社会人の共感を誘った北川恵海の同名小説を映画化した本作。ナゾの男・ヤマモトに福士蒼汰、ブラック企業に勤めるサラリーマンの青山に工藤阿須加が演じたほか、青山を追い詰めるパワハラ上司役に吉田鋼太郎や黒木華ら実力派俳優が勢揃いして現代社会の闇を描き出す。
2017年05月28日映画『ちょっと今から仕事やめてくる』の初日舞台挨拶が5月27日(土)、都内にて開催され、主演の福士蒼汰、工藤阿須加、成島出監督らが登壇。福士さんと工藤さんが成島監督からのサプライズに感極まり、涙を流した。同作は、累計70万部を突破した北川恵海氏による同タイトルの小説を原作とするヒューマンドラマ。『八日目の蝉』で「日本アカデミー賞」最優秀監督賞、最優秀作品賞を受賞し、『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』でも高い評価を受けた成島さんが監督・脚本を務めた。原作とはまた異なるクライマックスが用意され、いま社会でもがいている若者、そしてその親たちに贈りたい“希望”の物語を描く。トークが終わったあと、MCから、成島監督から特別に福士さんと工藤さんの2人に伝えたいことがあると告げられた。成島監督はマイクを持つと「初日を迎えることができました」と言葉にし、2人とは、撮影開始の5か月前に初めて会ったことを振り返った。続けて、「正直、最初は、無理、…きついかなと思ったのです」と、当時の2人には同作への参加が厳しいのではと感じたエピソードを紹介した。成島監督は「2人を相当、追い詰めました」といい、撮影が始まるまでの5か月間、恐らくは1日も休まずにしごいたことを回顧。「潰れそうになったこともあったと思います」といい、「本当に頑張ってくれました。今日、ようやくみなさんが目にしたものは、それの成果です」とファンに誇らしげに呼び掛けた。さらに、成島監督は「我々の世界では、ひと皮むけると“俳優が脱皮する”というのですが、この2人にとって、この作品がそういうものになったと思います。それは僕のおかげということではなく、本当に2人の努力だと思います」と2人を称えた。「これから日本映画界を背負っていく俳優が今日ここに誕生したと僕は思っています」とも。「息子みたいな年なので、親バカみたいなことを言っちゃいましたけど」と照れていたが、2人と熱い抱擁を交わした。成島監督の言葉を受けた福士さんは、マイクを持つも、こみ上げてくる思いが大きく、言葉が見つからない様子。会場からは「がんばれ!」、「ファイト!」、「深呼吸して!」などの温かい声援が飛んだ。福士さんは、「確かに、5か月前から指導していただいて、大変だなとはもちろん思っていましたが、やりがいがありましたし、楽しかったので、止まらずに走って行けたのだなと思いました」と回顧。「僕を役者に育ててくれたのは成島監督だなと思います。これからも、僕は役者人生を歩んでいくと思いますが、今の気持ち、今の役者としての心というものはたぶん一生、忘れないのだろうなと思います。10年、20年たってもずっと役者を続けている中で、今回の作品で成島監督に出会えたことは僕の大きな財産になったと思います。ありがとうございます」と涙をこぼしながら、感謝を言葉にした。工藤さんも、ゆっくりと言葉を噛み締めるようにして、「最初にこのお話を頂いたときに、正直、不安しかなく、本当に自分の中でもどうしてよいのか分からないときに、最初から最後まで僕と福士君のお父さんのようにずっとそばにいてくれ、そして、役者として生きていくためにどうすればよいかということを、本当に愛を持って教えてくれました」と成島監督との日々を回顧。涙を見せながら、「本当に感謝の気持ちしかありません」といい、「でも、これから、この映画で成島監督に引っ張って頂いて、助けて頂いたので、2人で前に話したことがあると思いますが、次に、成島監督の作品に出させて頂くときは、僕らが、監督を助けられるような役者になって、いつか必ず、成島さんに恩返ししたいと思っています。本当にありがとうございました」と感無量の様子で語った。イベントには共演の小池栄子、吉田鋼太郎も出席。映画『ちょっと今から仕事やめてくる』は全国にて公開中。(竹内みちまろ)■関連作品:ちょっと今から仕事やめてくる 2017年5月27日より全国東宝系にて公開(C) 2017 映画「ちょっと今から仕事やめてくる」製作委員会
2017年05月27日5月27日公開の映画『ちょっと今から仕事やめてくる』の先行プレミアム上映会が21日、東京・内幸町のイイノホールで行われ、コブクロの小渕健太郎と黒田俊介、福士蒼汰、工藤阿須加が出席した。長時間労働やパワハラ、自殺といったテーマを扱い、社会人の共感を誘った北川恵海の同名小説を、成島出監督が映画化した本作。ナゾの男・ヤマモトに福士蒼汰、ブラック企業に勤めるサラリーマンの青山に工藤阿須加が演じたほか、青山を追い詰めるパワハラ上司役に吉田鋼太郎や黒木華ら実力派俳優が勢揃いして現代社会の闇を描き出す。そんな本作の主題歌「心」を歌ったコブクロの小渕健太郎と黒田俊介が冒頭に登壇し、オーケストラをバックに主題歌を熱唱。その後に福士蒼汰と工藤阿須加が加わってトークショーが繰り広げられた。コブクロのパフォーマンスを間近で見た福士は「僕は個人的にコブクロさんの大ファンで、学生の頃からよく聴いていて『太陽』は心に響いてすごく好きでした。『心』もすごい心に響いた曲で、僕も聴いていて歌いたいと思いました」と感動した様子。一方の工藤も「僕は家族が全員好きで、父(工藤公康)なんて寝る前にかけて朝までかけているんです。『心』は映画にマッチしていて、さらに映画の世界に引き込んでくれる曲。本当に感動しました!」と絶賛していた。福士は本作で大阪弁にチャレンジしているが、大阪府出身の黒田が「大阪弁すごく良かったんですが、こんなにシュンとした人いてない!」と笑いを誘いつつ、「これだけ大阪弁をキレイに喋っているのはすごいなと思いましたね」と賞賛すれば、褒められた福士は「本番のギリギリまで方言指導の方に教えてもらいながらやりました」と謙そん。また、劇中で吉田鋼太郎扮する上司・山上からパワハラを受けた工藤は「吉田さんは本当は優しい方なんです!近くで怒鳴られた時に唾が飛んだんですが、カットがかかった後に『阿須加くん!ごめんね!』と言ってくれてむちゃくちゃいい人でした」と劇中のキャラクターとは違うことを必死にアピールしていた。映画『ちょっと今から仕事やめてくる』は、5月27日より全国公開。
2017年05月22日俳優の福士蒼汰が5月9日(火)、主演作『ちょっと今から仕事やめてくる』の完成披露試写会に出席。「自分が木だとしたら、根っこが全然ないまま育ってしまった」と葛藤を明かし、「今回、根っこを伸ばす方法を教えていただいた」と成島出監督に感謝を示した。さらに「役者として育てていただき、(現場が)楽しいなと思えるようになった。自分にとって、ターニングポイントになった作品」と強い思い入れ。劇中では関西弁にも挑戦しており、「普段の自分とはかなり違う役柄。根底にある明るさやエネルギーをいかに表現するか悩みましたね」とも語っていた。都内で行われた完成披露試写会には、福士さんと成島監督をはじめ、共演する工藤阿須加、黒木華、小池栄子、吉田鋼太郎が出席。第21回電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞に輝いた北川恵海氏の同名小説を映画化し、原作とは異なるクライマックスで、働く人すべてにエールを送る。上司のパワハラに悩まされ、疲労のあまり、電車にはねられそうになった若手サラリーマンの隆(工藤さん)は、幼なじみを名乗る関西弁の男・ヤマモト(福士さん)に救われる。ヤマモトの温かな人柄に接し、持ち前の明るさを取り戻した隆は、ある日、墓地行きのバスに乗るヤマモトを目撃。不審に思い調べると、ヤマモトが3年前に自殺していたことが判明し…。福士さんと工藤さんは、今回が初共演で「さわやかで元気。ハキハキしていて、イメージ通り」(福士さん)、「すてきな笑顔を拝見して、『こりゃ、女の子はやられるなあ』と思った」(工藤さん)とお互いの印象をコメント。親睦を深めるため、工藤さんの家で“たこ焼きパーティー”が開かれたそうで、工藤さんは「たこ焼きを作る役目ですか?あっ、僕です」と即答。福士さんは「僕はそれを見ていました」とふり返っていた。『ちょっと今から仕事やめてくる』は5月27日(土)から全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ちょっと今から仕事やめてくる 2017年5月27日より全国東宝系にて公開(C) 2017 映画「ちょっと今から仕事やめてくる」製作委員会
2017年05月09日●アリーナツアー辞退の真相広島から上京して一人暮らしをする娘のために、父が家を探す。女優・石井杏奈(18)が娘役でヒロインを、落語家の柳家喬太郎が初主演で父役を演じる映画『スプリング、ハズ、カム』(2月18日公開)は、そんなシンプルな物語だ。娘は亡き母が愛したひとりの男性として父を見直し、父は娘の自立を受け入れて「さようなら」を覚悟する。隣室に変な男がいないか警戒する父。そんな父が一人で生活することを心配する娘。互いに思いやりながらもなかなか胸の内を明かせない親子の機微が、広島弁の掛け合いから滲み出る。E-girlsのパフォーマーとして活躍する一方、女優としてもオファーが殺到してる石井。2014年、E-girls初の単独全国ツアーを辞退すると発表したことは、多くのメディアが取り上げた。苦渋の決断をしてまで出演した映画『ソロモンの偽証』(15年)は、第58回ブルーリボン賞新人賞という形で報われる。高校進学と同時に一人暮らし。石井はさまざまな局面で、自ら進むべき道を選んできた。自分で決める。勇気のいる選択の"決断力"を育んだのは、どのような親子関係だったのか。映画の健気な娘の姿、翌年に復帰した全国ツアーのステージ上での笑顔から、そんな疑問がふとよぎる。インタビューで、その"決断力"の源に迫った。――とても心が温まる作品で、あらためて自分と父の関係性を振り返ってしまいました。ありがとうございます。この作品を撮影する同じ時期に一人暮らしをはじめまして、家具とか食器を親が一緒に選んでくれました。台本を読むときにそんな親の姿と重ね合わせて読みましたが、実際の撮影になると、喬太郎さんを自分の父に重ねるのではなくて、璃子としての家族がそこにはあったと感じました。作品を観ても自分じゃないような、璃子と父・肇さんの空間を客観的に観ることができました。――最近は準備をして臨む作品が多いみたいですね。今回は広島弁の練習や、喬太郎さんとの距離を縮めるためにキャッチボールをしたと聞きました。そうやって徐々に役に近づいていくわけですね。そうですね。璃子は奇抜でもなく強烈でもない役で、お芝居の中で感情がむき出しになるようなこともありません。そこをいかに自然なお芝居、自然な距離感で作品を観た方々に受け入れてもらえるかを考えていたので、そういう意味でも今回の稽古はとても大事でした。喬太郎さんと初めてお会いした時、これからのことを考えるとドキドキして緊張したんですが、不思議と安心感もありました。隣にいると落ち着く、私にとっては父親のような存在でした。稽古をするたびに緊張もどんどんほぐれていって、即興芝居の稽古の時は本当の父親のようでした。――「普通」の女性を演じることは難しいとよく聞きます。石井さんと年齢も同じ役でしたが、そのあたりはいかがでしたか。広島をちゃんと観光したことがなかったので、璃子が住んでいた街を観ておくためにもマネージャーさんと広島を観光しました。家の目の前に川が広がっていて、こうやって登校したのかなと想像してみたり、電車に乗って市内を見に行ったり、広島焼きを食べに行ったり。それから、璃子が志望する成城大学も見学しました。そういう体験を重ねていって、璃子という役柄をつかめていった気がします。――そういう役作りをしようと思ったきっかけは?『ソロモンの偽証』です。もともと、他の作品でも役作りはしていたんですけど、『ソロモンの偽証』では物語の背景まで考えました。そこがいちばん大きな役作りだったなと思います。――そこでの経験が今、生かされていると。本当に濃い日々でした。1カ月の稽古後に3カ月の撮影。オーディションも入れると約半年あって、公開まで丸一年ぐらい『ソロモンの偽証』と向き合っていました。監督も直々に指導してくださって、つらいときや悩みもたくさんあったんですけど、終わったころにはそれを全部忘れるくらいの達成感があったんです。涙が出てしまうほどの思い入れがあったので、大きな作品だったなと思います。――苦労のかいあって、第58回ブルーリボン賞新人賞を受賞しましたね。本当にうれしかったです。『ソロモンの偽証』があったから、いろいろな考え方が変わりました。役作りの仕方も教わったので、そこで学んだことがすべてではないんですが、今までいろいろやってきた作品の中でいろいろなことをちょっとずつ積み重ねていくと、どんどん新しい世界が見えてきました。幅も広がって、作品に挑む前に自分で考えたりできるようになりました。――カメラの前だけではない事前準備も、役者の仕事の1つなんですね。台本を読むことは一人でもできることで、よくするためには自分が徹底的に読み込めばいいと思うんです。でも、喬太郎さんや吉野(竜平)監督と稽古する場は、予定を合わせてくださったからこそコミュニケーションを取ることができる。そういう場を設けてもらえたことがとてもうれしかったです。貴重な機会だからこそ、全力で距離を縮めようと思いました。――どちらも大事だったわけですね。高校進学と同時に一人暮らしの寮生活を始めたそうですが、考える時間も増えたのでは?はい、たくさん増えました。高校に入るタイミングは、私にとっては節目であり区切りでした。「ここから新たな生活をスタートさせたい」という思いもありました。一人暮らしは自分の意志でしたが、家を出てからはさびしくなって1カ月に1回くらいは帰りたくなります(笑)。――『ソロモンの偽証』の撮影と重なった時期だったと思うんですけど、E-girlsのアリーナツアーを自ら辞退されました。勇気のいる決断だったと思います。ツアーに出る出ないは大きな決断だったので、いろいろな人に聞きました。聞いたというか、不安で不安で誰かに聞いてほしかっただけなのかもしれません。でも、結局は自分で決断しないといけないんです。結論が出なかった時、成島出監督から「君はスタート地点で一歩出ていたけど、みんな頑張って追いついて、追い抜こうとしている。ここで止まっていていいのか?」と問いかけられたんです。それを聞いた時に、自分がもし今のままツアーと『ソロモンの偽証』を並行してやっていたら、きっと中途半端になってしまうなと……。周りの方々にも失礼なことだと思って決断しました。●離れたからこそ見えた、家族とE-girls――劇中でインド人に道を聞かれて、「Please follow me!」と呼びかけて道案内するシーンがありました。ツアー辞退から翌年復帰されてあらためて思ったことは? 「follow me」に関連して(笑)。ありましたね(笑)。久しぶりのツアーは本当に楽しかったです。リハーサルはすごく大変なんですけど、本番でステージに立つとファンもメンバーもみんな笑顔で、やっぱり、ここが好きなんだなと思いました。自分が出ていない時、客席から「E-girlsって輝いているなぁ」と客観的に思っていて、自分もその場に立って同じように輝けるのか不安もありました。でも、そういう不安とは関係なく、何よりも「楽しい!」というのが一番でした。――石井さんの出演CMを観るために、お父さんは大きなテレビを買ったそうですね。口には出さないけど、そういうところで応援してくれている気持ちが伝わりますね。そうなんですよね。普通に話したりはするんですけど、私の仕事に対する父の本音を聞いたことはなくて、全部母伝えで聞いています(笑)。テレビ買ったと聞いて、家に帰ってそれを見た時、家に合わない大きさでびっくりしました(笑)。そういうのは父の面白いところです。すっごく優しくて、お母さんに怒られるとかばってくれました。両親の中で取り決めみたいなのがあったみたいで、片方が怒っている時、もう片方は怒らないみたいにしていたようです。――良いご夫婦ですね。最近のご活躍も喜んでいらっしゃるのでは?そうですね。東京国際映画祭に出させて頂いた時に、両親もこの作品を観てくれました。映画の感想はあまりなかったんですけど、私が写ったポスターの前に父が立った写真が送られてきました。メッセージは「良い作品だね」ぐらいだったのですが、そういう距離感がすごく落ち着きます。――離れてみたからこそあらためて分かった。はい。あらためて家族が好きなんだなと思いました。今までは自分や友だち、仕事を第1に考えてしまうことがあったんですが、こうして離れると、自分がお仕事をするのは家族のためでもあるんだなと思います。自分が明るく元気でいると家族も喜んでくれるし、お母さんも「子供が元気でいることが一番」と言っていました。自分が笑顔でいることが家族の安心につながる……本当に自分は家族っ子なんだと思いました。――この映画の中には家族だからこそ言えないことや言いづらいことが描かれていました。ここに残しておきたい言葉はありますか。直接言えたことはないですが、誕生日や母の日のような記念日に、兄妹全員から、渡したりしています。これからは「親がここまで育ててくれたこと」への恩返し期間になると思うんです。親が喜んでくれるように、今のお仕事をがんばっていきたいです。「当たり前」から「ありがたみ」に気づいて、これからは感謝の気持ちを形にして伝えていきたいなと思います。――『ソロモンの偽証』というハードルを越えて今があるとおっしゃっていましたが、今後についてはどのようにお考えですか? あらためて、「女優とE-girlsの両立」について今の思いをお聞かせください。『ソロモンの偽証』の時から少し環境が変わりました。「自分が集中できる方に集中する」という選択肢を事務所の方がくださったんです。自分がすべき仕事を自分で決める。そういうふうに集中できるようになって、それが今の両立にもつながっています。私が出た作品が世に出された時に、E-girlsのことも知ってくれる人が一人でも増えるように、E-girlsとお芝居が互いに貢献し合えるような、そんな相乗効果を生み出せる存在になりたいです。――さて、そろそろお時間です。今回の作品、良いタイトルですね。スプリングハズカム、春が来た。そうですね(笑)。タイトルは万年筆で私が書いた文字です。春はいろいろな感情になる季節で、そんな春を象徴している作品です。どんな気持ちの人が見ても温かくなります。悲しい、うれしい、切ないとかいろいろな感情が交ざっているんですが、どこかスッキリする映画になっているので、ぜひ観てください。■プロフィール石井杏奈(いしい・あんな)1998年7月11日生まれ。東京都出身。身長163センチ。O型。小学2年生からダンスをはじめ、13歳の時に2011年2月から行われた「EXILE presents VOCAL BATTLE AUDITION3~For Girls~」で選出され、E-girlsメンバーに最年少で加入した。女優としても活躍し、映画『ソロモンの偽証:前編・事件/後編・裁判』(15年)、映画『ガールズ・ステップ』(15年)で第58回ブルーリボン賞新人賞を受賞。今年は、『ブルーハーツが聴こえる「1001のバイオリン」』(4月8日公開)、『たたら侍』(5月20日公開)の公開を控えている。(C)「スプリング、ハズ、カム」製作委員会
2017年02月25日結婚相手との出会いを調査したランキングで、いつも1位を獲得するのが「職場」です。今回は、職場恋愛が多い理由についてお話します。 見れば見るほど好きになる「ブスは3日で慣れる」という言葉を、誰でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?人は同じものにくり返し触れることで、最初はあまり好きではなかったものをだんだん好きになるという習性があります。つまり、最初は別に何とも思っていなかった人でも、毎日くり返し見ているうちにだんだんよく見えてきたり、何かいいな、と思うようになる可能性は高いということ。例えば、事務所が売りたい芸能人をCMやドラマなどにたくさん出演させていると、グングン人気が上がっていく現象が起きます。これは、心理学でいうところの「単純接触効果」と呼ばれるもの。これらの心理をふまえると、あまりテレビを観ない人がブレイク中の芸能人に良い印象をもっていなかったり、かっこいい♡と思っている自分の彼氏を周りはそう思わない、ということが起こるのも納得です。 目が合うと好きになる好きだから見てしまう、と考える人は多いのではないでしょうか。確かに、好きな人や気になっている人を目で追ってしまうこともありますよね。でも実は、人は自分を見ている相手のことを好きになりやすいようです。つまり、毎日一緒に仕事をしたり会話したりしている相手にはこの作用が働きやすい、ということ。何とも思っていなかったのに、何度も目を合わせてるうちに気になる存在になっていたということは珍しくありません。他にも、長い時間を一緒に過ごすためギャップを目の当たりにする機会がある、ということも理由の1つ。「視線」や「ギャップ」は、恋に落ちるキーワードとしてもよく出てきますよね。もしかすると、少しイメチェンをして出勤しただけで、ただの仕事仲間だと思っていた同僚との恋が始まるかもしれませんよ!
2016年12月21日福士蒼汰主演で贈る映画『ちょっと今から仕事やめてくる』。この度、本作の公開日が来年5月27日(土)に決定し、併せて予告編&ポスタービジュアルが解禁された。仕事のノルマが厳しく、精神的に追い詰められていた青山隆(工藤阿須加)。疲労のあまり隆が駅で意識を失い倒れるところに、電車が来てはねられそうになってしまう。すんでのところで隆を救ったのは幼なじみと名乗る男だったが、隆には彼の記憶がまったく無い。大阪弁でいつでも爽やかな笑顔をみせる謎の男・ヤマモト(福士蒼汰)と出会ってからというもの、隆は本来の明るさを取り戻し仕事の成績も次第に上がってゆく。そんなある日、隆はヤマモトが深刻な表情で墓地行きのバスに乗車するところを見かける。不審に思った隆がヤマモトについて調べてゆくと、何とヤマモトは3年前に自殺していたことが分かる。それではヤマモトと名乗る、あの男は一体何者なのか――?原作は、「第21回電撃小説大賞」メディアワークス文庫賞を受賞した、50万部突破の北川恵海による人気小説。監督・脚本は、『八日目の蝉』『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』の成島出が手掛け、原作とは異なるクライマックスが用意されているという。主演の福士さんが最大の魅力である謎の男・ヤマモト役、就職した会社の厳しいノルマとパワハラに心身ともに疲弊した若者・青山役に工藤阿須加のほか、黒木華、小池栄子、吉田鋼太郎といった豪華キャストが集結している。このほど到着したのは、本作初の本編映像となる予告編。青山が駅で電車にはねられそうになるところを、ヤマモトが間一髪で助けるシーンや、2人が交流していくシーン、さらに黒木さんや小池さんも登場する。今回、福士さんは大阪弁に初挑戦しており、「久しぶりやな!俺や!ヤマモトや!小学校以来ちゃうん!?」という大阪弁のセリフも映像で確認することができる。東京出身の福士さんにとっては難易度の高い大阪弁。演じるのあたり、横山やすし・西川きよしのDVDや、テレビで関西の芸人を注意して見て撮影に臨んだそう。そんないままでとは違う、大阪弁を話す福士さんに注目してみて。『ちょっと今から仕事やめてくる』は2017年5月27日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2016年12月14日「第21回電撃小説大賞」メディアワークス文庫賞を受賞した北川恵海の人気小説、「ちょっと今から仕事やめてくる」の映画化がこのほど決定。主演には福士蒼汰が抜擢され、共演には工藤阿須加、黒木華、小池栄子、吉田鋼太郎といった豪華キャストで贈ることも分かった。仕事のノルマが厳しく、精神的に追い詰められていた青山隆(工藤阿須加)。疲労のあまり隆が駅で意識を失い倒れるところに、電車が来てはねられそうになるが、隆の幼馴染みを名乗る男に助けられる。しかし隆には彼の記憶がまったく無かった。大阪弁でいつでも爽やかな笑顔をみせる謎の男、ヤマモト(福士蒼汰)と出会ってからというもの、隆は本来の明るさを取り戻し仕事の成績も次第に上がってゆく。そんなある日、隆はヤマモトが深刻な表情で墓地行きのバスに乗車するところを見かける。不審に思った隆がヤマモトについて調べていくと、何とヤマモトは3年前に自殺していたことが分かる。ならばヤマモトと名乗る、あの男は一体何者なのか――。50万部を突破し、現在もさらに売り上げを伸ばしている人気小説を原作とした本作は、『八日目の蝉』で「日本アカデミー賞」最優秀監督賞、最優秀作品賞を受賞し、『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』でも高い評価を受けた成島出が監督・脚本を務め、原作とはまた異なるクライマックスが用意されている。いま、社会でもがいている若者、そしてその親たちに贈りたい“希望”の物語を描く。今回の映画化決定と共に、キャストも発表! 主演で最大の魅力である謎の男・ヤマモトを演じるのは、連続テレビ小説「あまちゃん」で一躍全国区となり、「恋仲」や『ストロボ・エッジ』に続き、12月公開予定の『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』や来年公開予定の『曇天に笑う』と公開を控えている福士さん。これまで世の女性を胸キュンさせてきた彼だが、今回はその爽やかな笑顔で社会に疲弊する若者の人生を絶望から希望へと導く。そして、就職した会社の厳しいノルマとパワハラに心身ともに疲弊した若者・青山役には、「ルーズヴェルト・ゲーム」や連続テレビ小説「あさが来た」などヒット作に出演し続ける注目の若手俳優・工藤さん。そこそこ名の通る都内の大学をストレートで卒業し、中堅の印刷関係会社に就職したが、物語の始まる勤務1年目の秋にはもう、気力・体力ともに“ゼロ”の状態で残業と休日出勤をくり返しているという人物だ。今回の主演抜擢に、演じる役柄について「幽霊のような、また神のような謎の存在でとても魅力的」と語る福士さんはこの役を演じるにあたって、「人を惹きつける"何か"を出せればと思いますが、難易度が高いのは大阪弁です。監督にお勧めして頂いたやすしきよしさんのDVDや、テレビで関西の芸人さんを注意して見るようにして、ひたすら染み着くように頑張ります」と意気込んでいた。一方工藤さんは「今回この役を頂けたことにプレッシャーを感じますが、同時にとても嬉しく思います」と喜び、自身の役柄について、どこか近いものを感じると話す工藤さんは「喜怒哀楽をしっかり表現できたらと思っています。そして、青山という役と向き合いながら自分らしさを出せたらと思います」と語った。2人はお互い初共演ということで、「とても真面目で前向きな方だなという印象があります。工藤さんとのシーンがほとんどなので、2人で作品の空気を作れたらと思います」(福士さん)、「福士さんとの芝居の掛け合いを楽しみながら、日々集中して成島監督の現場に挑みたいと思っています」とそれぞれ共演を楽しみにしているようだった。また2人のほかにも、営業部のエースで、青山の職場での先輩・五十嵐美紀役に、『小さいおうち』『母と暮せば』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞するほか、「重版出来!」で初の連続ドラマ主演を務めるなどいま最も勢いに乗る女優・黒木さん、謎の男ヤマモトの過去を知る人物・大場玲子役に、『八日目の蝉』『草原の椅子』など成島組には欠かせない小池さん、青山を追い詰める部長・山上役に、今回初の成島組参加となる吉田さんが出演する。映画化決定に原作者の北川さんは「最初は余り知られていなかった本作が、読者をはじめ、たくさんの方の応援により少しずつその輪を広げていった様子は、まるで子供の成長を見守っているようで感慨深いものでした」と語り、キャストの福士さんや工藤さんについては「主演がいまをときめく福士蒼汰さんに決まったと聞いたときは『ヤマモト、お前も出世したなあ』と驚きました。とてもとても美しい方ですので、魅力的なヤマモトになるだろうとワクワクしています。工藤阿須加さんは、意志の強いまっすぐな瞳が非常に印象的な方だと思っていました。そんな工藤さんが弱々しい青山隆をどう演じてくださるのか、いまから楽しみでなりません」と期待のコメントを寄せた。なお、本作の撮影は来月8月から9月まで、東宝スタジオや都内近郊、そして海外などで行われる予定だ。『ちょっと今から仕事やめてくる』は2017年初夏、全国東宝系にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年07月29日ベストセラー作家・宮部みゆきの傑作ミステリーを前後編2部作で映画化。昨年全国公開され大ヒットした『ソロモンの偽証』。20日の「前篇・事件」地上波初放送に続き「後篇・裁判」が27日(金)、「金曜ロードSHOW!」でこちらも地上波初放送される。「前篇・事件」はクリスマスの朝、ある男子生徒の遺体が雪に埋もれた校庭で見つかり、警察は自殺と断定するが“殺人”の目撃者を名乗る者からクラスメイトを告発する告発状が学校に届く。過熱するマスコミ報道に無力な学校や親を見て、もう大人たちに任せておけないと生徒たちが学校内裁判を開廷する…という展開。今夜放送の「後篇・裁判」では開廷された学校内裁判の模様が描かれていく。前代未聞の生徒だけの校内裁判の被告は告発状によってクラスメイト殺害の嫌疑がかけられた問題児。校内裁判の提案者である藤野涼子は検事として彼の有罪を立証しようとする。対するは他校生ながら裁判に参加する神原和彦。さまざまな思惑が絡み合う中、真相を究明しようと彼らは奔走。そして裁判は思いもよらぬ人物の偽証で幕を閉じる。偽証の果てに彼らが見たものとは……。監督は『聯合艦隊司令長官 山本五十六』や『八日目の蝉』の成島出。中学生キャストたちは「日本映画最大規模」と言われた約1万人のオーディションで選ばれた33名の精鋭。6月公開の映画『クリーピー 偽りの隣人』の主演も控えた藤野涼子は本作の役名を芸名とし女優デビューしている。ドラマ「精霊の守り人」などで知られる板垣瑞生、「E-girls」のメンバーでもある石井杏奈、清水尋也、富田望生、「まえだまえだ」の前田航基、望月歩らがフレッシュに熱演している。その脇を固める大人キャストには佐々木蔵之介、永作博美、尾野真千子、黒木華らこちらも実力派俳優陣が集結した。金曜ロードSHOW!『ソロモンの偽証 後篇・裁判』は27日(金)21時~日本テレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:ソロモンの偽証前篇・事件 2015年3月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会ソロモンの偽証後篇・裁判 2015年4月11日より全国にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会
2016年05月27日ベストセラー作家・宮部みゆきの最高傑作といわれる同名小説を2部作で映画化、昨年3月に公開され大ヒットした『ソロモンの偽証 前篇・事件』が20日(金)、金曜ロードSHOW!で地上波初放送される。物語はクリスマスの朝、雪に埋もれた校庭で見つかったある男子生徒の遺体。警察は自殺と断定するが、“殺人”の目撃者を名乗る告発状が学校に届く。告発されたのは彼のクラスメイト。マスコミ報道が過熱する中、あまりにも無力な学校と親。もう大人たちに任せておけないと、生徒たちは学校内裁判を開廷することに…というもの。主演は本作が女優デビュー作となった藤野涼子。藤野さんは2014年「日本映画最大規模」とも言われた本作のオーディションで約1万人の中から主人公の藤野涼子役に抜擢され、役名がそのまま芸名となったことも話題となった。藤野さんのクラスメイトとなる中学生役のキャスト33名も同じく1万人オーディションで選ばれた精鋭。『アオハライド』の板垣瑞生、「E-girls」のメンバーでもあり『ガールズ・ステップ』で主演を務めた石井杏奈、『渇き。』の清水尋也など次世代の才能が勢ぞろい。撮影時は夏だったが酷暑のなか体育館での撮影に冬服で挑んだという彼らに対し、涼子の父親を演じた佐々木蔵之介は公開当時の舞台挨拶で「1万人を背負って立っている“覚悟”があった。毎日、全身全霊で芝居をぶつけてくるのに心打たれていました」と称賛の声を送っていた。また佐々木さんのほか、夏川結衣、永作博美、小日向文世、黒木華、尾野真千子ら日本映画界が誇る豪華俳優陣が大人キャストとして脇を固める。また『聯合艦隊司令長官 山本五十六』などで知られる成島出監督のもと『八日目の蝉』チームが再結集、この大作を描き上げた。金曜ロードSHOW!『ソロモンの偽証 前篇・事件』は日本テレビ系で20日(金)の21時~の放送。(笠緒)■関連作品:ソロモンの偽証前篇・事件 2015年3月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会ソロモンの偽証後篇・裁判 2015年4月11日より全国にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会
2016年05月20日今年はどんな一年でしたか? 今年を振り返り、一年の無事を感謝して、神社仏閣に足を運んでみてはいかがでしょう。でも、人気のあの神社、お寺は遠くてなかなか行けない… という人は、まずはガイドブックで行った “つもり” のエア詣出を楽しんでみては。写真やイラスト、音、映像を通して神聖な気分にひたれる神社仏閣のガイド本をご紹介。師走の忙しい時期だからこそ、心からリフレッシュしたい、という女性にもおススメです。“おうちで高野山気分” にひたる「お経ブック」今年話題となった、高野山開創1200年。記念すべき一年だけあって、高野山では様々なイベントも行われました。私も秋に参拝しましたが、秘仏のご開帳をはじめ、アート、音楽、さまざまな催しが開かれていて、歴史を刻んできた聖地は、エキサイティングな気配に包まれていましたよ。そんな高野山を、イロハのイから知ることができる本がこちら。『心を整える高野山のお経 CDブック』です。高野山の歴史から、お経って何? という基本的なことまで、初心者向けにわかりやすく解説しています。とくに面白いのは、お経は聞くだけで心を落ち着けてくれるので、毎日の暮らしの中で「ちょっと元気がない、やる気を出したい、悩みがある」という時にも活用しましょう、というお経のサプリ的な解説。この本には、高野山の人気寺院、一乗院の朝のお経が聞けるCDが付録で付いていて、自宅にいながら高野山の朝勤行に参加した“つもり”になれます。お香を焚きながら、心静かに聞けば、すっと清々しい気持になれそう。「バガボンド」の作者、井上雄彦さんとエア詣出?!また平成25年に平成遷宮を行った、伊勢神宮、出雲大社。これらの神聖な空気を、漫画『バガボンド』の作者、井上雄彦さんがスケッチとともに紹介する『承』も、初心者の私たちにはおススメ。とくに気持いいと感じるのは、神宮を散策する井上さんの観察眼を通して、森の気配、命ある樹々の存在感が伝わってくること。「長い時間を生きる樹々に包まれる静かな時間は、私たちに命の一部を生きていることを思い出させる」という言葉には共感しました。美しい写真や躍動感あふれるスケッチから、自然に生かされている私たちに気づくことができます。漫画とはまた違った、井上さんの優しい言葉の数々は、女性にも読みやすくさらりと読めます。 付録のDVDには、伊勢神宮、出雲大社、諏訪大社とその周辺を散策する井上さんを追いかけた動画を収録。神社の森の中の鳥のさえずり、虫の声を聞いていると、本当にそこを歩いているような不思議な気分に。「人間の心を鎮め、自分の内側へと向かわせる空気に満ちている場所」と井上さんが言うように、神社というスピリチュアル空間には、私たちの心から余計なものを洗い流し、自分の奥にある意識を高めてくれるような気持よさがあるのかもしれません。そして、「いざ、神社へ出かけよう」という時には、こんなガイドブックもあります。神社だけじゃなく、周辺のグルメ情報も満載。師走の忙しい時期だからこそ、スピリチュアルな本でほっと一息、心の安らぎを味わってみては。
2015年12月27日アイエスアイはこのほど、ATM種類別の引出手数料を即時比較して節約できるiPhoneアプリ「SocialATM」の提供を開始した。料金は無料。○6行、10ATMに対応ユーザーは、お金を引出す前に同アプリを使用することで、銀行キャッシュカードについて、現在時刻~1時間後までのATM種類別の手数料を確認することができる。これにより、手数料が安いATMを選ぶことが可能となるという。サービススタート時は60通りの検索パターン(キャッシュカード6行×ATM10種類)に対応。Googleの施設情報サービスとも連携し、「手数料マップ」機能では現在地周辺の手数料が安いATMを調べる事ができる。また、引出しに加え、預入れの手数料検索にも対応している。スタート時の検索対象キャッシュカードは、ゆうちょ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行。検索対象ATMは、前述の6行のATMに加え、セブン銀行ATM、ローソンATM、E-net、イオン銀行ATMとなる。
2015年07月31日「EXILE」のAKIRAが、総務省消防庁の全面協力のもと主演を務める7月7日(火)スタートのドラマ「HEAT」。このほど、ドラマに引き続いてAKIRAさんが主演を務め、大規模特殊災害の現場で命をかける日本最高峰の消防部隊を舞台にする映画『DRAGON』(仮)の製作が決定した。本作『DRAGON』(仮)は、石油コンビナート・化学プラントなどでの火災や爆発といった、大規模な特殊災害の現場で、命をかけて立ち向かう男たちのスペクタクル・エンターテインメント。人命のみならず、それぞれの絆、そして国土を守ろうとする彼らの愛と勇気、厳しい訓練の中で衝突しながらも徐々に育まれる友情と団結、常に危険と隣り合わせの彼らを取り巻く家族や恋人の想いを、つぶさに描き出していく。このメディアミックスプロジェクトは、総務省消防庁が本作でも描かれる「エネルギー・産業基盤災害即応部隊(ドラゴンハイパー・コマンドユニット)」を創設したことをきっかけにスタート。プロジェクト原作として、ある勇敢な消防士の死をめぐり、遺された者たちの葛藤と再生を描いた小説「ファイアマンの遺言」(秦建日子/角川文庫)が6月20日(土)に発売され、7月7日(火)からは、エリートビジネスマンが仕事のために潜入した町の消防団で人間的な成長を遂げていく姿を描く連続ドラマ「HEAT」がスタートする。今回の舞台となる“ドラゴンハイパー・コマンドユニット”とは、東日本大震災の教訓を踏まえ、石油コンビナートや化学プラントなどのエネルギー・産業基盤の被災に備えて、緊急消防援助隊に創設された特殊災害対応に特化した精鋭部隊。この名称は、江戸時代の消火道具「竜吐水(りゅうどすい)」にちなんで名付けられている。監督を務めるのは、『アンフェア the movie』の小林義則。脚本は、『ソロモンの偽証』や日本アカデミー賞「最優秀監督賞」を受賞の『八日目の蝉』で知られる成島出が執筆する。主人公・池上タツヤを演じるのは、ドラマと同じくAKIRAさん。ドラマでは、街の再開発を画策する不動産会社のエリートビジネスマンが消防団に入団する設定だが、映画ではどのような形で登場するのか、ドラマの行方がポイントとなりそうだ。AKIRAコメント小説、ドラマ、そして映画と、この壮大な消防プロジェクトの一員として主演をさせていただけることの重大さを改めて痛感しています。同時にドラマ「HEAT」への気持ちもより引き締まりました。まずはドラマで、“絶対に諦めない”という信念を持つ池上タツヤという人物像を深く濃く築きあげて、映画に繋げていきたいですね。僕自身、こういった作品に携わることによって、規模の大小は関係なく災害に対する防災意識は高くなりました。このプロジェクトを通して、消防士・消防団の仕事への興味や防災への関心を、皆さまと共に意識していければと思います。総務省消防庁や東京消防庁をはじめ、たくさんの方々にご協力いただいている感謝を胸にドラマも映画も盛り上げていきたいですね。不動産会社のエリートビジネスマンのタツヤが、どのような立場で「ドラゴンハイパー・コマンドユニット」に携わることになるのか。皆様にはドラマの行方にご注目いただきつつ、プロジェクトの集大成となる映画にもご期待ください!『DRAGON』(仮)は2016年・春よりクランクイン。(text:cinemacafe.net)
2015年07月05日PFF(ぴあフィルムフェスティバル)が企画・制作し、自主映画の名作群を上映するイベント「夜のPFF 課外授業 入門! インディペンデント映画」が5月30日に、東京・テアトル新宿で開幕。この日はPFF出身で、今年『ソロモンの偽証』前後編が連続公開された成島出監督が出席し、当時の思い出や映画監督を志すきっかけを明かしたほか、映画監督を目指す若者に「やりたいことを思いきりやって、自分の個性を見出して」とエールを送った。その他の写真「新しい才能の紹介・発見・育成」をテーマに、1977年より続いているPFF。当時23歳だった成島監督は第9回ぴあフィルムフェスティバル(1986年)にて、緑色の性器を持つ女みどりと、彼女を愛する3人の男を描いた『みどり女』が高く評価され、映画業界の門をたたくことになる。「上映会の打ち上げで、審査を務めていた大島渚監督から『君なら、映画監督になれるよ』って言われて」(成島監督)。その後は助監督、脚本家として経験を積み、遅咲きながら2004年公開の『油断大敵』で監督デビューを果たした。「今はテレビやハリウッド映画の影響なのか、若い人たちがつくる作品も均一化していて、上手だけど突き抜けていない印象がある。プロも含めてですけどね。だから、自主製作では下手でもいいから、思いきり。そこから個性が見えてくるはずだから」と成島監督。最新作『ソロモンの偽証』について「ある人が『高速道路を逆走するような映画』だと評してくれた。一番の褒め言葉で嬉しかった」と貫いた個性に胸を張った。トーク後には『みどり女』、同じ1986年に映画ファンを熱狂させたPFF入選作『いそげブライアン』、1990年に矢口史靖監督が放った衝撃作『雨女』を8mm映写機で上映。『みどり女』は140分の長編作品のため、上映途中にフィルムの掛け替えが行われ、来場者は当時の雰囲気を味わった。また、成島監督に多大な影響を与えたジョン・カサヴェテス監督の『アメリカの影』の貴重な35mmフィルム上映も行われた。夜のPFF 課外授業 入門! インディペンデント映画開催中~6月5日(金)連日21時上映会場:テアトル新宿
2015年06月01日注目のイットガールが登場する新連載。第3回のゲストは、公開中の映画『ソロモンの偽証』の主役に約1万人の候補から抜擢された藤野涼子さん。実はこの芸名、同作で演じた役名そのままだといいます。「この映画に出るまで演技経験がほぼなかったんです。だからこそ、作品を通して得たものが大きかった。その収穫と、支えてくれた人たちのことを忘れないためにも、この名前を頂くことにしました」。実生活では、この春から高校生に。「この前、学校終わりに初めてひとりで映画を観に行きました。気楽でいいですね、ひとり映画って。趣味のひとつになりそうです!」◇ふじの・りょうこ2000年生まれ。宮部みゆき原作の2部作映画『ソロモンの偽証』で本格デビュー。初主演とは思えない落ち着いた演技が話題。趣味はヒップホップダンス、テニス。◇DVDのコレクション。「成島出監督から頂いた『ローマの休日』が特にお気に入りです」◇小説も大好き。「伊坂幸太郎さんや山田悠介さんの作品にハマリ中。ミステリーが好き」◇高校に入ってコスメにも興味を持つように。お気に入りは『ロクシタン』。※『anan』2015年5月27日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子
2015年05月26日PFF(ぴあフィルムフェスティバル)が企画・制作し、自主映画の名作群を上映するイベント「夜のPFF 課外授業 入門! インディペンデント映画」がテアトル新宿にて、5月30日(土)より一週間連続で開催される。その他の画像PFFは、“新しい才能の紹介・発見・育成”をテーマに、1977年より続いている映画祭。作品のジャンルや上映時間、応募資格など一切制限を設けない世界最大級のコンペティションを中心に、貴重な過去作の上映や関連イベントなどさまざまなプログラムが展開されている。本イベントは、多彩な日本のインディペンデント映画の歴史を紹介するもので、手探りながらも映画づくりに傾ける、“純粋な情熱”を窺い知ることができる。初日は、『八日目の蝉』で日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した成島出監督の1986年PFF入選作品『みどり女』が8mm映写機で上映され、ゲストとしても登壇。また、監督おすすめの自主映画ジョン・カサヴェテス監督の『アメリカの影』や、『ウォーターボーイズ』で人気を博した矢口史靖監督の『雨女』などをオールナイトで楽しめる。続いて6月2日(火)は、同劇場のレイトショーで連日満員を記録した山戸結希監督の少女映画『おとぎ話みたい』が英語字幕で上映されるほか、6月3日(水)は、卒業制作が東映系全国公開され、自主映画界にあらたな歴史を刻んだ石井岳龍(聰亙)監督のロック映画『狂い咲きサンダーロード』がラインナップに。ゲストには、監督とともに同作を創りあげたカメラマンの笠松則通氏が登壇する予定で、製作時の知られざるエピソードも聞けそうだ。今回のラインナップは、ジャンルは違えども、どれも自主映画界を代表する名作ばかり。監督たちの歴史を辿り、その魅力に触れてみてはどうだろうか。夜のPFF 課外授業 入門! インディペンデント映画5月30日(土) ~6月5日(金)連日21時上映※初日オールナイトは22時30分会場:テアトル新宿
2015年05月07日女優の藤野涼子が4月11日(土)、役名デビューを果たした主演作『ソロモンの偽証後編・裁判』の初日舞台挨拶に登壇。成島出監督から卒業証書を受け取り、「たくさん成長させていただいた。これからも藤野涼子として頑張っていこうと思います」と決意表明した。宮部みゆきが作家生活25年の集大成として執筆に9年をかけた超大作を2部作で実写映画化。ある男子生徒の転落死をきっかけに、保身に走る大人たちや無責任なマスコミに反旗を翻し、14歳の中学生たちが“校内裁判”を開くという前代未聞のミステリーが、『後編』でついに“閉廷”する。藤野さんは「前編でモヤモヤさせてしまった分、今日はスッキリしていただけましたか?これで終わってしまうのは、さみしい気持ちもある」と瞳を潤ませ、心境を語った。東京・新宿ピカデリーで行われた初日舞台挨拶には藤野さんと成島監督に加えて、共演する板垣瑞生、石井杏奈、清水尋也、富田望生、前田航基、望月歩、佐々木蔵之介、夏川結衣が出席。この日の卒業証書授与式はサプライズだったため、“生徒たち”の感動もひとしおの様子だった。主人公・涼子の両親を演じた佐々木さんと夏川さんは、藤野さんに花束を手渡し「親子として会うのは今日が最後だけど、今後も“涼子”と呼べるのは嬉しいし、同じ俳優同士として仕事できるのを楽しみにしている。実際、涼子が現場を引っ張り、僕ら大人たちが支えられた。誇りに思っている」(佐々木さん)、「涼子はもちろん、ここにいるみんなが本当によく頑張りました。今日はみんなの緊張が、こちらにも乗り移っちゃって…」(夏川さん)と“親心”を見せていた。『ソロモンの偽証前編・事件』『ソロモンの偽証後編・裁判』は全国で公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソロモンの偽証前篇・事件 2015年3月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会ソロモンの偽証後篇・裁判 2015年4月11日より全国にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会
2015年04月11日宮部みゆきのミステリー小説を、『八日目の蟬』(2011年)で日本アカデミー賞を総なめした成島出監督が2部作として映画化した『ソロモンの偽証』。前篇『ソロモンの偽証 前篇・事件』が公開中だが、『ソロモンの偽証 後篇・裁判』の4月11日(土)の公開に先立ち、後篇の先行上映が4月4日・5日に行われた。5日には、主演の藤野涼子、共演の板垣瑞生、成島出監督が、新宿ピカデリーで舞台あいさつを行った。『ソロモンの偽証』は、転落死した同級生の死の謎を巡り、中学生たちが隠された真実を暴こうとするサスペンス映画。1万人の中から主演の座を勝ち取った藤野涼子が、役柄と同じ芸名で鮮烈に女優デビューを果たした。板垣瑞生は、後篇のカギとなる神原和彦役を演じた。藤野は「いちばん最後のシーンでは、表現することの難しさを知りました。300人の傍聴人の前で思いを伝えることは、かなり難しかったです」と告白。「何度もNGを出し、何でこんなに演技ができないんだろうと思ったけど、監督やスタッフさんのおかげで、自分でも納得のいく演技ができたと思っています」と充実感あふれる表情を見せた。板垣は「(裁判のシーンでは)最初から最後まで回しっぱなしだったので、300人いるなかで、ひとかみすると最初からやりなおし。プレッシャーがすごくて辛かったです」と撮影の苦労を吐露した後「こうやって(劇場を)回らせていただいて、いろんな方々に出会えて幸せでした。人生で1回、経験できるかどうかの映画に出演できてうれしいです」と喜びを語った。成島監督は、2人について「実は一昨年の11月にオーディションをやり、ワークショップを始めた時、この2人の演技力は最下位でした」と振り返りながら「ただ、2人の真っ直ぐな眼差しと真っ直ぐな心に賭けてみようと。多くのスタッフから反対されたけど、この2人で成立しないなら映画は止めようと思いました。見事にやりきってくれて感謝しています」と藤野たちを称えた。また、監督は「原作者の宮部(みゆき)さんは、言っておきますが、ものすごく気に入ってくれました」とアピールした。『ソロモンの偽証 後篇・裁判』は4月11日(土)より全国公開。
2015年04月07日1万人の中からオーディションでデビューを勝ち取った女優・藤野涼子が主演する、宮部みゆき原作の映画『ソロモンの偽証 後篇・裁判』(4月11日公開)の予告動画が13日、公開された。事件の発生から、"真実"を暴くために子どもたちが立ち上がる姿を描いていた『ソロモンの偽証 前篇・事件』に続く今回の予告動画では、「何があっても、最後までやり抜くって決めたから」と、涼子が強い決心を父・剛(佐々木蔵之介)に宣言。続いて学校内裁判の映像とともに、剛の声で「本当のことがわかったら、お前も傷つくかもしれない」というメッセージが流れる。果たして"本当のこと"とは、そしてその真実の先に"希望"はあるのか…。本作は、ミステリーの名手・宮部みゆきの同名小説を、『八日目の蟬』(2012年)で第35回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した成島出監督が映画化したもの。中学校を舞台に、同級生の死体が発見される事件からスタートする本作で生徒たちを演じるのが、約1万人の候補者から選び抜かれた新鋭たち。前編は7日から公開されており、主演の藤野涼子が本作で初めての演技に挑戦。役名での芸能界デビューを果たした。前代未聞の生徒だけの校内裁判がついに開廷。被告は、告発状によってクラスメート殺害の嫌疑がかけられた問題児。校内裁判の提案者である涼子は検事として、彼の有罪を立証しようとする。対するは、他校生ながら裁判に参加する神原和彦。さまざまな思惑が絡み合う中、真相を究明しようと彼らは奔走する。そして、裁判は思いもよらぬ人物の"偽証"で幕を閉じる。偽証の果てに、彼らが見たものとは―。(C)2015 「ソロモンの偽証」製作委員会
2015年03月13日ベストセラー作家・宮部みゆきの最高傑作と謳われている長編推理小説を「前篇・事件」「後篇・裁判」2部作で映画化した『ソロモンの偽証』。現在『前篇・事件』が公開されている本作から『後篇・裁判』の予告編が公開された。宮部みゆきの原作を基に『八日目の蝉』の成島出が監督を務める本作。中学生キャストには、役柄と同名の藤野涼子を主演に、板垣瑞生、「E-girls」のメンバー・石井杏奈、清水尋也、富田望生、「まえだまえだ」の前田航基、望月歩らが好演。その脇を固める大人キャストに佐々木蔵之介、永作博美、尾野真千子、黒木華ら実力派俳優陣が集結している。前代未聞の生徒だけの校内裁判、遂に開廷。被告は、告発状によってクラスメート殺害の嫌疑がかけられた問題児。校内裁判の提案者である藤野涼子は検事として、彼の有罪を立証しようとする。対するは、他校生ながら裁判に参加する神原和彦。さまざまな思惑が絡み合う中、真相を究明しようと彼らは奔走する。そして、裁判は思いもよらぬ人物の偽証で幕を閉じる。偽証の果てに、彼らが見たものとは―――。今回公開された予告編では、真実を暴くために立ち上がる姿を描かれていた『前篇・事件』から一変、『後篇・裁判』では「何があっても、最後までやり抜くって決めたから」と強い決心を胸に、傷つきながらも嘘に隠された衝撃の真実を追い求める涼子たち姿が映し出される。子どもたちが自らの手で執り行うこととなった学校内裁判で明らかになる真実とは?後篇への期待感をさらに高める予告編をこちらからご覧あれ。『ソロモンの偽証』<前篇・事件>は公開中、<後篇・裁判>は4月11日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソロモンの偽証前篇・事件 2015年3月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会ソロモンの偽証後篇・裁判 2015年4月11日より全国にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会
2015年03月13日宮部みゆきのミステリー小説を2部作で映画化する『ソロモンの偽証』の後篇・裁判の予告編が公開になった。中学生たちが自らの手で法廷を開き、傷つきながら真実を追い求める姿が描かれる。予告編映画は、クリスマスに起こったひとりの生徒の死の真相を、生徒たちが“校内裁判”を開廷して紡ぎ出していく様を描くミステリー大作。『八日目の蝉』の成島出が監督を務め、佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美、小日向文世、黒木華、尾野真千子らが出演しているが、藤野涼子ら主役の生徒たちは一般公募のオーディションで選ばれた。映像は、校内法廷に集まった生徒たちが、証言し、質問し、話し合いを繰り返す姿が描かれる。ポイントはタイトルにもなっている“偽証”だ。劇中では何者かが嘘をつき、その嘘には衝撃の真実が隠されているという。嘘をついているのは誰なのか? なぜ嘘をついているのか? 後篇では前篇で描かれた様々な謎の真相が明かされ、ラストには感動のドラマが待っているという。『ソロモンの偽証前篇・事件』公開中『ソロモンの偽証後篇・裁判』4月11日(土)公開
2015年03月13日宮部みゆきのミステリー小説を2部作で映画化する『ソロモンの偽証』の前篇が先週末から公開をスタートした。本作は試写会の段階から高評価を集めており、モニター試写会では参加者の約98パーセントが「後篇が観たくなった」と回答している。その他の画像映画は、クリスマスに起こったひとりの生徒の死の真相を、生徒たちが“校内裁判”を開廷して紡ぎ出していく様を描くミステリー大作。『八日目の蝉』の成島出が監督を務め、佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美、小日向文世、黒木華、尾野真千子らが出演しているが、藤野涼子ら主役の生徒たちは一般公募のオーディションで選ばれた。一般公開前に実施されたモニター試写会では「原作を読まずに観ましたが、とても引き込まれる。後篇を待ちきれずに原作を読みたくなる」「小説とは異なる部分があるものの、とても良い出来だった。後篇に期待」「こんなに釘付けになった映画は久々です。特に主演の藤野さんがこの作品を引っ張っている」などの声が集まり、参加者の約98.4パーセントが「後篇が観たくなった」と回答。原作を読んでいる観客も、映画でこの作品を知ったという観客も同様に「後篇を観たい」と回答しているという。『ソロモンの偽証前篇・事件』公開中『ソロモンの偽証後篇・裁判』4月11日(土)公開
2015年03月12日映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』が3月7日(土)に公開を迎え、キャスト陣と成島出監督らが舞台挨拶に登壇。本作で女優デビューを果たし役名を女優名として襲名した主演の藤野涼子が、佐々木蔵之介、夏川結衣、小日向文世らの称賛に、壇上で思わず涙を流した。宮部みゆきの長編サスペンスを前後篇二部作で映画化。中学生の生徒がある雪の日に、遺体で発見される。クラスの生徒たちは事件の真相を解き明かすべく前代未聞の学校内の裁判を開廷する。藤野さんをはじめ、中学生役を演じた板垣瑞生、石井杏奈、清水尋也、富田望生、前田航基、望月歩は劇中衣裳の制服姿で登壇。藤野さんにとっては生まれて初めての映画公開初日の舞台挨拶となった「どれくらいお客さんがいるのか?壇上に上がるまで不安でしたが、こんなにたくさんの方が来てくださって嬉しく思っています」と満員の客席を見渡し、ホッとした表情を見せた。藤野さんら学生役の俳優は、1万人の応募があったオーディションで33名に絞り込まれた、いわば“選ばれし精鋭”だが、尋常でないプレッシャーを背負い、ものすごい量の稽古を重ね、昨夏の暑さの中で、体育館での撮影に冬服で挑んだ。主人公・涼子の父親を演じた佐々木さんは「1万人から選ばれたと言われますが、、1万人を背負って立っている“覚悟”があった。毎日、全身全霊で芝居をぶつけてくるのに心打たれていました」と若きキャストたちを称賛。特に“愛娘”藤野さんの成長について「普通に一緒にお弁当を食べるところから始まって(笑)、出来上がった映画の試写を見て『こんな風に変わったのか!』『うちの娘がこんなに立派になった』という思い。娘のおかげでお父さん役をやらせてもらいました」と藤野さんへの感謝さえ口にする。母親役の夏川さんも同じ思いのようで「最初は心配でしたが、進むうちに『この子なら大丈夫』と思えるようになりました。(夏川さんが)無言で『大丈夫!』と伝えたときに、(藤野さんが)ニコッと笑うのを見て『娘がいたらこんな感じかな』と思いました。母になれてよかったです」と嬉しそうに語る。校長役の小日向さんは、最初に監督や藤野さんと顔を合わせたときは、裁判シーンなどの難易度の高さに「この映画は成立するのか?」と不安を覚えたそうだが、実際の撮影現場では「見事に変身していた」と藤野さんの成長を絶賛。「役者として演じること、役を作ることについて考えさせられました。監督の粘り強さもありますが、(生徒たちが)一緒に進んだ結果だと思います」と語った。舞台中央で、佐々木さん、夏川さん、小日向さんの言葉に耳を傾けていた藤野さんは、途中から堪えきれず、大粒の涙を頬につたわせた。最後に、もう一度マイクを握った藤野さんは改めて、成島監督、佐々木さん、夏川さん、小日向さん、そしてこの日は登壇できなかった面々も含めた32人の仲間たちへの感謝を口にし、声を震わせながら「きょうは本当にありがとうございました」と客席に向けて深々と頭を下げた。『ソロモンの偽証 前編・事件』は全国にて公開中、『後篇・裁判』は4月11日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソロモンの偽証前篇・事件 2015年3月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会ソロモンの偽証後篇・裁判 2015年4月11日より全国にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会
2015年03月08日宮部みゆきのミステリー巨編を映画化した『ソロモンの偽証 前篇・事件』(成島出監督)の初日舞台あいさつが3月7日に都内で行われ、本作に大抜てきされ役名で女優デビューを飾る藤野涼子が登壇。「演技をするのも初めてだった私が、(演じた)涼子と一緒に成長できた。今日は不安な気持ちもあったが、こんなにたくさんのお客様に観ていただけたなんて…」と感激の涙を流した。『ソロモンの偽証』舞台挨拶その他の写真舞台あいさつには藤野をはじめ、成島監督、生徒役の板垣瑞生、石井杏奈、清水尋也、富田望生、前田航基、望月歩、共演する佐々木蔵之介、夏川結衣、小日向文世が出席。クリスマスに起こったひとりの生徒の死をきっかけに、ヒロイン・涼子の呼びかけで、生徒たち自らが“校内裁判”を開廷し、悲劇に隠された真実を紡ぎ出していく。本作に続き、4月11日には『ソロモンの偽証 後篇・裁判』の公開が控えており、成島監督は「前篇はこんな終わり方をしてしまい、まずはお詫びします。後篇には奇跡的な救済が待っているので、あと1カ月待っていただき、子どもたちがたどり着いた真実を見守ってください」と呼びかけた。涼子の父親で刑事という役どころに挑んだ佐々木は、「子どもたちが全身全霊で芝居にぶつかる姿に心を打たれました。映画を観て“うちの娘”がこんなに立派になったと誇らしく思うと同時に、娘のおかげで自分がお父さん役をやらせてもらったと実感した」と藤野ら生徒役キャストの奮闘と成長に感激しきり。涼子の母親を演じた夏川も「初めて会ったときは、とってもあどけなかった涼子ちゃんが、悩み戸惑いながら、自分で壁を乗り越える姿は心強かった」と目を細めていた。『ソロモンの偽証前篇・事件』公開中『ソロモンの偽証後篇・裁判』4月11日(土)公開取材・文・写真:内田 涼
2015年03月07日ベストセラー作家・宮部みゆきが集大成として構想15年、執筆に9年を費やしたミステリー巨編を2部作で映画化した『ソロモンの偽証 前篇・事件』が3月7日(土)、『ソロモンの偽証 後篇・裁判』が4月11日(土)から全国で封切られる。クリスマスの朝に起こった同級生の転落事故をきっかけに、目撃者を名乗る匿名の告発状や、別の同級生の死亡事故などが巻き起こるなか、第一発見者である中学2年生・藤野涼子は、学校内裁判を開廷させる。真実を追求しようとしない教師や保護者、無責任な報道を過熱させるマスコミといった大人たちに反旗を翻す、いわば14歳の“勇気”を描いた本2部作は、そのまま製作サイドの“勇気”なしには実現しなかったプロジェクトといえる。邦画業界で人気コミックを「2部作で映画化」するのは、いまや珍しいことではなく、興行的に成功したものも、失敗したものもある。どちらにせよ「原作」と「主演俳優」の知名度は最低限の担保として必要で、『ソロモンの偽証』に関しても原作の知名度は申し分ない。ただ、コミックとは違い、衝撃的な事件とその背景にある人間関係の複雑さを重厚なタッチで記したミステリー小説を、2部作のエンタメ映画として映像化するのは簡単ではない。さらに、主人公・藤野涼子を演じるのは演技経験がほぼない、文字通りの新人であり“主演俳優”として前後編合わせて4時間半になる大作を背負わせるのは、異例であり無謀にさえ思える。彼女は今回の大抜擢を機に、役名である「藤野涼子」を芸名に女優デビュー。藤野を含め1クラス33人のキャストは、1年以上にわたり、全国で約1万人が参加したオーディションを勝ち抜いた新鋭が勢揃い。うち数名は、芸能事務所に所属していない。ロックバンド「U2」が初めて日本映画に楽曲を提供したことでも話題の本2部作。シリーズ作などを除くと、松竹にとっても2部作映画の配給は初めてだと言い(※『リトル・フォレスト』2部作は松竹メディア事業部が配給)、その“勇気”の結晶である『ソロモンの偽証』映画化に、いまの観客がどんな審判を下すか大きな注目が集まっている。メガホンをとるのは、『八日目の蝉』の成島出監督。佐々木蔵之介、尾野真千子らが新人俳優を盛り立てる。(text:Ryo Uchida)■関連作品:ソロモンの偽証前篇・事件 2015年3月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会ソロモンの偽証後篇・裁判 2015年4月11日より全国にて公開(C) 2015「ソロモンの偽証」製作委員会
2015年03月02日