続いてご紹介するのは、スタジオジブリ制作、米林宏昌監督による『思い出のマーニー』です。2014年公開の作品ですから、多くのペルル読者にとっては、大人になってから劇場公開されたジブリ映画だと思います。 舞台は北海道の田舎にある海辺の町。主人公・佐々木杏奈は、少し内気な12歳の女の子。ぜんそくの持病を持つ彼女はおとなしい性格で、学校ではクラスメイトたちから孤立しています。養母の頼子は、感情を表に出さない杏奈のことを、「あの子…いつもふつうの顔なんです」と心配し、その原因が血のつながらない親子関係にあるのではないかと悩んでいました。夏休みの間、この海辺の町にある親戚の家に、療養をかねて滞在することになった杏奈。そこで彼女は、不思議な少女・マーニーと出会うのですが…。 『思い出のマーニー』(米林宏昌監督/2014年公開)© 2014 Studio Ghibli・NDHDMTK ★印象的な名セリフ「私は私がキライ」「あんたはあんたのとおりに見えてるんだから」本作の特徴のひとつは、主人公の女の子・杏奈が、おとなしくて少し影のあるキャラクターだということ。どちらかというと、明るくて活発なヒロインが多い印象のジブリ映画のなかでは、異色です。学校では同年代の女子に上手くなじめず、家庭では養母との関係に悩む彼女。冒頭で「私は私がキライ」と語る杏奈のモノローグは、触れるものすべてを傷つけてしまいそうな、思春期の繊細な心情を表しています。そして、もうひとつのセリフ「あんたはあんたのとおりに見えてるんだから」は、杏奈が言い合いになった女子から投げ掛けられるキツイひと言。思春期の自意識過剰さから、自分を肯定できない少女の葛藤が、痛いほど伝わってくるセリフです。 夢と現実が入り混じるファンタジックなストーリー展開北海道の田舎にやって来た初日、杏奈は部屋のバルコニーから美しい湿地を見渡し、この風景をひと目で気に入ります。絵を描くのが大好きな彼女は、湿地でスケッチを楽しみます。ふと見渡す先に、古い西洋風の屋敷を見つけた杏奈。何度かスケッチに出かけるうちに、この屋敷に暮らすひとりの少女と出会います。かつて外国人の別荘だったという屋敷に、今は誰も住んではいないはずなのですが、杏奈は「マーニー」と名乗るその少女と交流を深めていきます。夢と現実の境界があいまいな展開ゆえに、杏奈とマーニーの交流シーンは、現実離れしたファンタジックな美しさに満ちています。それは、大人になる前の少女が、心の奥に深く下りて行き自分と向き合う、そんな心象風景を表現しているかのよう。夢に出てきたのとそっくりな少女=マーニーの正体とは?という問いは、杏奈の生い立ちとともに、映画の最後で明かされるため、ここで詳細に触れるのは避けておきます。しかし、結末を知った後でも、本作は観客さまざまな解釈の余地を残しているように思えます。あの夜、出会ったマーニーの姿は、こうなりたいと憧れる自分の理想像の投影でもあるのかもしれないと…。 種田陽平による映画美術が物語を彩るまた、細かいところまで描き込まれた映画美術も、見逃せない要素のひとつ。本作の映画美術を務めたのは、日本のみならず世界で活躍する美術監督・種田陽平氏。杏奈が暮らすことになった家の、手作り感あふれる内装や外観。マーニーが暮らす石造りの西洋風屋敷の造形、壁に飾られた雑貨ひとつをとっても、物語を理解する手助けとなってくれます。そして、マーニーと杏奈が出会う、夜の湿地の風景。月明りに照らされた海でふたりがボートをこぐシーンは、静謐で本当にきれいです。作品全体のテーマと世界観を凝縮したこのシーンは、まさに作品の肝。普段人には見せない心の傷や、自己の内面と向き合う作業は、時に孤独を伴う。それでも最後には明るい表情で未来を見つめる杏奈の姿は、あなたにどう映るでしょうか。 【DVD発売情報】 『思い出のマーニー』(米林宏昌監督/2014年製作)【発売元】 ウォルト・ディズニー・ジャパン【価格】4700円(税別)© 2014 Studio Ghibli・NDHDMTK
2018年04月22日米粉というものをご存知でしょうか?米粉はお米から出来ている小麦粉のように粉末状のもので、小麦粉の代わりに使用することもできます。この米粉は小麦粉に比べ低GIの食品であり、脂肪がつきにくく肥りにくいとされているのが特徴です。近年、健康食品やダイエットに利用できる食品としても注目を集めていて、米粉だけでなく、玄米粉も登場しています。うまく米粉を使って、少しでも肥りにくい食生活にチェンジしていきましょう!ポイントは低GI食品食品を食べるときに注意したいのがGI値です。GI値は、食品を食べたときに血糖値が上がりやすいかを示していて、GI値が高いものほど急激に血糖値が上がります。急激に血糖値が上がるほど、脂肪として蓄積しやすくなることから、太りやすい食材になるとされているのです。逆に、GI値が少しでも少ない食材を選ぶことで、同じ量食べても肥りにくくなり、ダイエットにもつなげていくことができるでしょう。米粉の方が低GIで肥りにくい小麦粉に比べて米粉はGI値が低く、急激な血糖値の上昇を抑えることができます。また、小麦粉ほど後を引いてたくさん食べたくなる軽さがなく、どちらかというと粘り気があってもっちりとしています。こういった点から、小麦粉ではなく米粉を使用した健康食品やダイエット食品も増えてきていて、米粉自体の販売も増加しているのです。米粉は肥りにくいだけでなく美味しいので、ぜひ食卓に取り入れてください。米粉に変えられるメニュー普段は小麦粉を使っているけれども米粉に変えても美味しい、むしろ米粉の方が美味しい時すらあるメニューをご紹介します。米粉の特徴はもっちりとした粘り気ですので、少しもったりとした料理の方が、米粉チェンジにむいています。逆に、軽さが求められるような料理にはむいていません。例えばパンケーキはもっちりとしていても美味しいのですが、お好み焼きの小麦粉をそのまま米粉に変えると、あまりうまくいかない場合もあります。米粉に変える場合は、調理法を少し工夫するなどすると、より美味しくいただけるでしょう。シチューのルーを米粉で作成シチューのルーを小麦粉から米粉に変えると、よりシチューがもったりとコクが出て美味しいのでおすすめです。いつもはバターと小麦粉を炒めて、そこに牛乳を少しずつ注いでとろみのあるシチューのもとを作っていると思いますが、小麦粉を米粉に変えることで、米粉シチューに変身させることができます。基本はいつも小麦粉を入れているところを、米粉に変えるだけですので、手順はいつも通りです。味付けもいつもコンソメならコンソメ、塩だけなら塩だけで、いつも通りに作りましょう。カレーのルーも米粉とカレー粉でカレーのルーも米粉とカレー粉で作成できます。カレー粉と米粉を炒めて、少しずつ豆乳などを混ぜてとろみを出しましょう。うまくカレーのルーができたら、これを利用していつものようにカレーを作ればいいだけです。とろみとコクのある、美味しいカレーが出来上がります。カレーの辛さはカレー粉の量で調整することができます。自分好みのカレーを作りましょう。ホットケーキは米粉でもっちりホットケーキは米粉で作っても非常に美味しいので、おすすめの料理です。通常小麦粉と砂糖、卵、牛乳などを混ぜて作るところを、小麦粉を米粉にチェンジ!米粉は小麦粉よりももちもちした食感になるので、食べごたえがあり、いつも2枚食べているとしたら、1枚で十分お腹いっぱいになるくらいの満足感が得られます。米粉を玄米粉にすると、さらにミネラルも豊富で美味しく食べることができるでしょう。もちもちした食感で満足感が増して、いつもよりも少ない量で満足できる点も、米粉の利点です。小麦粉を米粉にチェンジしてダイエット!小麦粉を米粉にチェンジして、健康的にダイエットしましょう。基本は小麦粉を使っていたところを米粉に変えていくだけ。お菓子作りの時は、その他の材料の分量調整が必要になるので、米粉用のレシピを参照しながら作って行くと失敗がないでしょう。上級者は米粉のパンに挑戦してみて!低GIを意識して、上手に痩せましょう。
2018年04月20日スタジオポノック最新作『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』が、2018年8月24日(金)全国公開。スタジオジブリ作品『思い出のマーニー』(2014)や『借りぐらしのアリエッティ』(2010)を手掛けた米林宏昌が、2014年末にジブリを退社した後、西村義明が設立したスタジオポノックでの監督第1弾作品となる映画『メアリと魔女の花』は、女優・杉咲花を声優に迎え大きな話題を呼んだ。そんなスタジオポノックが新プロジェクト“ポノック短編劇場”を発足。第1弾として展開するのが2018年夏に公開となる『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』だ。作品は3つの物語で構成される。米林宏昌が紡ぐのは、カニの兄弟の冒険ファンタジー。『火垂るの墓』の監督を務めた高畑勲の右腕として活躍した鬼才・百瀬義行は、母と少年の愛と感動の人間ドラマ「サムライエッグ」を、そして宮崎駿監督作品の中心を担ったアニメーター・山下明彦が、見えない男の孤独な闘いをスペクタクルアクションで魅せる「透明人間」をそれぞれ描き出す。共通するのは「ちいさな英雄」がテーマであること。映画『メアリと魔女の花』で華々しいデビューを飾ったスタジオポノックの新しいプロジェクトに期待が高まる。【詳細】ポノック短編劇場『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』公開日:2018年8月24日(金)配給:東宝(C)2018 STUDIO PONOC
2018年03月30日子どもから大人まで幅広い世代に支持され、興行収入32.9億円という大ヒットを記録した『メアリと魔女の花』のブルーレイとDVDが、いよいよ3月20日(火)に発売される。これを記念して、本作の脚本家・坂口理子よりコメントがシネマカフェに到着。メアリの魅力について、脚本家ならではの視点で語ってもらった。本作は、スタジオジブリを退社した米林宏昌監督が、ジブリ作品の『思い出のマーニー』に続きプロデューサーの西村義明と2度目のタッグを組み誕生した、アニメーション制作会社「スタジオポノック」の第1回長編アニメーション映画。原作は1971年に描かれたイギリスの女流作家メアリー・スチュワートによる児童文学。かつて魔女の国から盗み出された“魔女の花”を見つけ、一夜限りの不思議な力を手に入れた主人公メアリを、若手実力派女優の杉咲花が声を務めた。「メアリがメアリのままで出来ることにこだわろうと」普通の女の子として、自分の力で前へ踏み出していくメアリ。坂口氏が脚本を書く上で気をつけたことは、「最終的には、『何も持たないこと』です。メアリがメアリのままで出来ることにこだわろうと思いました」と明かす。「彼女が、すべての魔法を失って普通の女の子に戻ってしまったとしてもできることは何か?それはきっと誰にでもできること、だけれども、たったひとつ『小さな勇気』がなければできないこと…そのひとつの答えとして導き出したのが、大切な人と手をつなぐこと、でした」とふり返る。「完璧なヒロインからはほど遠いからこそ」共感できるまた、メアリという女の子に共感できるポイントについて、「まずは、自分に満足していない、ということです(笑)。変わりたいとは思っているけれども、どうしたらよいかわからず、退屈で、不満でいっぱいで、あげくの果てに、ほめられて有頂天になって大きな間違いをしでかしてしまう…そんな完璧なヒロインからはほど遠い彼女だからこそ、ごく身近な誰かだったり、あるいは自分自身の中にも見え隠れしている存在のように感じてもらえるのではないでしょうか。もしそうだとしたらとても嬉しいです」と語る坂口氏。メアリが“小さな勇気”を持って、自分の力で失敗や困難に立ち向う姿が丁寧に描かれている本作。彼女にはコンプレックスがあり、大きな失敗を犯すものの、それでも、それを乗り越えていくところに観る者は共感する。それが、本作の魅力の1つなのだ。ワクワクドキドキの大冒険と、失敗や悩みに自らの意志で変わる“出会いと希望の物語”。そんな本作ブルーレイに収録予定のボーナス映像には、実際に背景画を描くスタッフの姿を収めた「ZERO CULTURE スピンオフ 密着500日『メアリと魔女の花』」や、主題歌「RAIN」を手掛けた「SEKAI NO OWARI」×米林宏昌・西村義明 SP対談をはじめ、インタビュー映像やメイキング映像などが盛りだくさん。もう一度、たっぷりと作品の世界観に浸ることができそうだ。『メアリと魔女の花』は3月20日(火)よりブルーレイ&DVDで発売。先行デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開© 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2018年03月18日アニメ界のアカデミー賞とされる第45回アニー賞が3日(現地時間)、ロサンゼルスで発表され、ディズニー/ピクサーの『リメンバー・ミー』が長編作品賞を始め、候補になった全部門を受賞した。日本から片渕須直監督の『この世界の片隅に』と神山健治監督の『ひるね姫~知らないワタシの物語~』が長編インディペンデント作品賞にノミネートされていたが、同賞は全9部門で候補になっていた『The Breadwinner』(原題)が受賞した。受賞スピーチには声の出演をしたアンジェリーナ・ジョリーも登壇し、監督や製作者、共演者と喜びを分かち合った。米林宏昌監督の『メアリと魔女の花』は脚本賞とプロダクションデザイン賞2部門で候補になっていたが、残念ながら受賞はかなわなかった。最多11部門ノミネートで全部門を受賞した『リメンバー・ミー』。メキシコを舞台に、1年に1度だけ亡くなった家族と再会できるといわれる「死者の日」をテーマにした少年の物語で、3月4日(現地時間)発表の第90回アカデミー賞での長編アニメーション部門での受賞に向けて弾みがついた。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:この世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会ひるね姫~知らないワタシの物語~ 2017年3月18日より全国にて公開(C) 2017 ひるね姫製作委員会メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2018年02月04日anan人気連載「美女入門シリーズ」1000回の節目に、林さんからanan読者に愛のメッセージが届きました!美女入門シリーズが、なんと一千回を迎えることとなった。一年に四十九週分。千を四十九で割ると約二十。なんと二十年以上もこのエッセイを書いていたことになる。その前のシリーズを入れるともっと長い。一時中断したこともあったが、これほど長く書いてこられたのも、ひとえに読者の皆さんのおかげである。本当にありがとうございます。最近対談で、若い女優さんやタレントさんに会うと、かなりの確率で、「お母さんが、ハヤシさんのアンアンのエッセイを読んでいました」と言われる。ありがたいことだ。私としてもよくもまあ、この長きにわたってダイエットとおしゃれについて書いてきたものだと感心する。中にはひどい人がいて、「ネタのために、ずっとデブでいるんでしょ」などと言う。が、私が憶えている限り、五回くらいはダイエットに成功してます!「すっかりスリムになったマリコさん」とグラビアに出ているのである。最後は七年前ぐらいだと憶えている。今より十数キロは痩せていた。が、この時はクリニックへ行き、クスリ(といっても食欲抑制)で痩せたため、皆から大ブーイング。「顔が土気色になっている」「ものすごくフケた」と言われ、私は落胆した。「なんだ、痩せてもちっともキレイにならないじゃないの」この失敗例が、その後の長い肥満人生を決定づけたといってもいい…。まあ、それはそれとして、このエッセイを書いていたから、お洋服もうんと買い続けた。それなりに流行やおしゃれには気を遣った。しかしファッショナブルにはほど遠い私。仕事や遊びでマガジンハウスの女性編集者と会うたびに、「世の中には生まれつきセンスがある人がいるんだ」という事実にぶつかる。そういう人たちが、ファッション誌の編集者になるのだ。さりげないニットの着こなし、アクセのつけ方…などとても真似出来ない。私は一生ムリ。おしゃれでキレイな女性になることは、私の見果てぬ夢で、だからこそずっと「美女入門」を書き続けられたのであろう。そしてここで育まれた友情も私の大切な財産である。編集者のテツオは結婚しないまま、出世階段をかけ上がっていった。今やマガジンハウスの取締役だ。テッちゃん、長い間一緒に遊んでくれて本当にありがとう。読者の皆さまもありがとうございました。※『anan』2018年2月7日号より。
2018年02月01日チョコとコーヒー、紅茶を一緒にいただくのもいいけれど、チョコとお酒を組み合わせてみるのはいかがですか?艶っぽい化学反応が生まれます。2018年冬、注目のチョコを選んでいただいたのは、チョコ専門メディア「チョコレートくんのチョコラボ」を主宰する、チョコ探検家のチョコレートくん。渋谷のワインバー「bar bossa」のマスター林伸次さんとふたりで、チョコとお酒のマリアージュを提案していただきました。■チョコとお酒のマリアージュ、おすすめの楽しみ方マリアージュの考え方は大きく3つあります、と林さん。・合わせるもの同士に足りないものを補う・合わせたときに両方が高まる相乗効果を狙う・合わせることで3つめの新しい味を生み出す3つの考え方を頭の片隅に置いて、自分が「このふたつは相性がいい」と感じるチョコとお酒の組み合わせを選んでみてください。「マリアージュの楽しみ方はいろいろ。ぼくはチョコ好きなので、チョコから食べてチョコが溶けかかったときに、お酒を飲むようにしています。お酒好きな人だとお酒を口に含んでから、チョコを食べる場合も。順番を変えるだけでも味わい方は変わります。冷たいお酒は、チョコが溶けづらいため、チョコが8〜9割溶けたころに飲むと、チョコとお酒双方の味や香りをしっかり楽しめると思います」(チョコレートくん)以下に4種のチョコとお酒のマリアージュを、おふたりのコメントと共にご紹介します。■Le petit bonheur(ル・プティ・ボヌール) ラフランス&アマンドバニラティー緑が「ラフランス&アマンドバニラティー」、ピンクが「完熟もも&レモン」薄く繊細なチョコレートのコーティングが特徴。かじるとみずみずしいラフランスがさらりと溶け出す。バニラティーの優しい香りがふんわり鼻を抜けた後、チョコが時間差で溶け始め、カカオの美味しさが口のなかへ幸福に広がる。ラフランス&アマンドバニラティーの組み合わせで、チョコ単体でマリアージュを堪能できる逸品。こちらのチョコに合わせるお酒は……グラン・マルニエ(Grand Marnier)「コニャックにビターオレンジの蒸留エキス分を加え、オーク樽で熟成させて作られたリキュールです。パリのカフェではトニックウォーターで割って飲んだり、大人向けのデザートとして食後にストレートでいただいたりすることが多いです。ラフランスの繊細な香りとアーモンドっぽさが、オレンジの皮の苦味と合うかなと思って選びました。合わせると、口の中で新しいデザートが生まれる感じ」(林さん)「口の中でチョコが7〜8割溶けた後、グラン・マルニエを口に含むと、力強さがやってきます。そのあと甘みがまろやかに広がっていきますね。というのも、お酒の強さに負けないくらい、チョコの甘さが残るから。オレンジの爽やかさとラフランスのみずみずしさ……フルーティーな味わいが複雑になっていくのも楽しい。チョコとお酒がうまく協調し合うマリアージュですね」(チョコレートくん)バーには必ず置いてあるグラン・マルニエ。洋菓子店でも使われるメジャーなリキュールで、手に入りやすいのも嬉しいですね。■Le petit bonheur 完熟もも&レモン甘酸っぱいジューシーな桃に、レモンの苦味を持たせた酸が後から追いかけてくる。こちらのチョコに合わせるお酒は……ドランブイ(DRAMBUIE)「スコッチとはちみつのとろりとしたリキュールです。はちみつとレモンは相性が良いですよね。はちみつの甘さはチョコの強い酸味に負けないかな、とも思って選びました」(林さん)「DRAMBUIEは“THEはちみつ!”という感じのお酒ですね。重さもあります。溶けたチョコと合わさると、はちみつをかけたチーズを食べているみたい。鼻抜けはレアチーズケーキみたいです。これはびっくりするマリアージュ」(チョコレートくん)チョコはカカオを発酵させて作ることから、チーズやヨーグルトなどと同じ「発酵食品」でもあります。そのため組み合わせるお酒によって、口の中で「レアチーズケーキ」といった味わいが誕生することも不思議ではないのです。なんとも奥深い世界……!■フレンチブロードチョコレート コスタリカダークチョコレート80%カカオ重厚感のある香りや味わいが魅力のコスタリカ産カカオをたっぷり使用。フルーティな酸味から始まり、チョコレートクッキーを思わせる風味が最後に登場し……というように、風味の移り変わりを楽しめる面白い1枚。こちらのチョコに合わせるお酒は……シーバス・リーガル(CHIVAS REGAL)「チョコが繊細なので、何を合わせようかけっこう悩みました。いろいろ試してみると、お酒のほうが強くなりすぎたので、最終的に選んだのはシンプルで繊細、品の良さもあるシーバス・リーガル。少量入っているスモーキーフレーバーも、チョコの邪魔にならないかなと思いました。どちらかと言うと、消極的なマリアージュ。チョコとお酒を合わせるというより、双方が寄り添う感じでしょうか」(林さん)「シーバス・リーガルの青りんごのような爽やかさとチョコの酸味がうまく反応し、面白いコラボレーションになります。お酒のパワーが強いので、少しずつ飲むのが良いでしょうか。スモーキーフレーバーが少々、というのもポイントですね。一瞬“葉巻っぽい”味わいのあるチョコと合わさって、いいバランスを引き出します。チョコのアーモンド感を押し上げてくれるのも良いです。深く考えさせられるマリアージュですね」(チョコレートくん)溶けていくにつれ、さまざまな味わいに変化していくチョコ。それにお酒を合わせることで、味わいがより繊細に変わっていくのを感じ取れるはずです。■ディック・テイラー クラフトチョコレート キャラメライズアーモンドシナモンと砂糖でキャラメリゼしたカリッと香ばしいアーモンドと、カカオ分73%のダークチョコレートを合わせたチョコ。マダガスカル産カカオの強めな酸味、チョコ自体のやわらかさも特徴。本商品のように、ナッツやオレンジピール、焙煎したカカオを砕いたカカオニブなど、味に立体感が出るものを混ぜ込むのが、ビーントゥバー界でトレンドになっている。こちらのチョコに合わせるお酒は……バニュルス(Banyuls)「南フランスのデザートワインです。発酵途中でブランデーを足して、ぶどうの甘さがしっかり残っているのが特徴。ロースト香も楽しめます。ぶどうの酸味とチョコに含まれるシナモン、アーモンドが合うかなと思いました」(林さん)「ぶどうの甘さがチョコと合っています。飲んでいるとアーモンドの香りが立ち上り、アーモンドとぶどうで完成形に。このチョコは溶けるスピードが速いので、チョコが8割くらい溶けたタイミングでというより、アーモンドの香ばしさがマックスになった瞬間を狙って、お酒を口に含んでみると、美味しさが最大限に出てきそうです」(チョコレートくん)■チョコとお酒のマリアージュを楽しんでチョコのプロとお酒のプロが提案する、チョコとお酒の相性のいい組み合わせ、試してみてはいかがでしょうか。チョコとお酒のマリアージュは自由。自分がときめくマリアージュを考えてみてください!「私が楽しむバレンタイン」特集のページはこちらからご覧いただけます。チョコレートくんプロフィールチョコレート探検家/コンビニで買えるチョコレートから、専門店のものまで幅広いカテゴリーで美味しいチョコレートを追い求める。チョコレートの評価についてはチョコなだけに甘め。チョコレート好きが高じでチョコレートブランド「ショコラ ドゥ シマ」を立ち上げる。林伸次さんプロフィール1969年生まれ、徳島県出身。1997年、渋谷のワインバー「bar bossa(バールボッサ)」をオープン。「cakes」で「ワイングラスのむこう側」を連載中。著書に『ちょっと困っている貴女へ バーのマスターからの47の返信』などがある。noteでも毎日コラムを発信している。/池田園子Photo/タカハシアキラ
2018年02月01日糖質控えめのお米の秘密2月1日(木)、株式会社ブルボンより、糖質控えめのごはんが炊ける 『低糖質ごはん米』が発売される。この商品は、新潟県産の「高アミロース米」を100%使用している。高アミロース米とは、デンプンを構成する高分子のひとつで、穏やかに消化される特徴のある「アミロース」を25%以上含んだもの。一般的なお米よりも穏やかに消化・吸収される。同社と新潟大学の研究によると、この高アミロース米は水を多く加えて炊飯することで、日本人好みの硬さと粘りのあるごはんになることがわかった。少ないお米をおいしく炊飯今回発売される『低糖質ごはん米』は、指定の吸水量で炊飯することでごはんに含まれる水分量を上げ、重量当たりの糖質量を少なくする。付属する専用の計量カップでお米の量を量り炊飯器の目盛りに合わせた水を加えると、ちょうど良くおいしいお米が炊けるのだが、一般的なお米よりもたっぷりの水で炊き上げるため、お米の量は23%もオフできるというのだ。概要発売はまず通信販売のみとなり「ブルボン オンラインショップ」にて取り扱う。価格は5kgで3,456円(消費税・送料込み)。低糖質の食卓には避けざるを得ないと思われていたお米だが、この『低糖質ごはん米』があればそれも不要。お腹も心も満足する低糖質な食事を、もっと楽しむことが出来そうだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース
2018年01月31日毎日食べているお米、最近はブランド米や地域によって味わいや香りが変わったお米があって、食べ比べも楽しめるくらいですね。お米大好き日本人としてはうれしい限り、ちなみに私はゆめぴりかとササニシキが好きです。ですが、ダイエットという視点で見ると、実は品種によって太りやすい太りにくいお米があるって知っていましたか?毎日食べる”主食”だからこそ!毎日食べているお米、細菌はブランド米や地域によって味わいや香りが変わったお米があって、食べ比べも楽しめるくらいですね。お米大好き日本人としてはうれしい限りですよね。ですが、ダイエットという視点で見ると、実は品種によって太りやすい太りにくいお米があるって知っていましたか?毎日食べる主食だからこそ、賢く選んで、少しでも体型維持に努めたいですよね!!お米の種類によって変わる”太りやすさ”お米の種類によって太りやすさが変わるのは、実はお米に含まれる糖質の多さによるものです。お米には糖質やでんぷん質が含まれていて、基本的にもち米のような粘り気の強く甘みのある品種の方が太りやすくなっています。美味しいお米代表のコシヒカリは、粘り気があって甘みが強いので、人気ですが、ダイエットにおいてはちょっと不利かもしれません。もち米から出来ているおもちも、ダイエット時には控えめにしておきましょう。逆にダイエットに向いているのは、粘り気が少なく甘みの少ない品種です。あっさりした味わいなので、おかずに合わせやすいのも利点ですね。よく噛んで食べることができる玄米も品種に関わらず、おすすめできます。「粘り気がなく」、「噛みごたえがある」、このふたつがダイエットにおすすめ品種です。”あっさり”とした味わいのお米がおすすめ!ダイエット時におすすめなのは、あっさりとした味わいのお米です。イメージ的にはさらさらとして、お米としての食べごたえが少ないものほどよいでしょう。その分、おかずは高たんぱくで、野菜もたっぷりととることができます。煮物やみそ汁などといった和風のおかずと合わせて食べると、よりバランスがとれてよいでしょう。ダイエット時には揚げ物よりも、脂を使わない調理法のおかずの方がむいています。「ササニシキ」と「ひとめぼれ」はあっさり2強!!さて、おすすめのおコメの品種と言えば、やはり「ササニシキ」と「ひとめぼれ」でしょうか。このふたつは旨みが強く、人気の品種ですが、あっさりとしていて、粘り気や糖質は少なめです。そのため、ダイエット時にはおすすめのの品種と言えるでしょう。「コシヒカリ」や「ゆめぴりか」のような甘みのある品種の人気に押され、スーパーでは手に入りにくくなってきていますが、ネット購入も可能ですので、ダイエット時にはこのふたつの品種に切り替えてみるとよいでしょう。いつもと違ったお米の味を楽しめて楽しいかもしれませんよ。この他にも新たな品種が次々と出てきて、ブランド米として人気を博しています。あっさりとしてお米の旨みを堪能できる品種を見つけたら、そのお米はダイエット向きな品種かもしれませんね。糖質の量など調べてみるとよいでしょう。「タイ米」や「雑穀」もダイエット向き感触からさらさらとしている「タイ米」やミネラルや栄養素が豊富な「雑穀」を混ぜたりするのも、ダイエット時にはおすすめの方法です。タイ米は、やはりタイ料理に合わせた方がおいしいので、ぜひ、タイ料理のレシピと一緒に楽しみましょう。雑穀は複数種類がありますが、通常の白米に混ぜるのであれば、押し麦やハト麦のような、少し噛みごたえや感触を楽しめるもののほうがおすすめです。雑穀は、ダイエット時の栄養補給にもなりますので、日常的にご飯に混ぜる習慣をつけておくと、美容効果も得られてとてもよいでしょう。クロマイのような古代米も、ご飯の雰囲気が変わってとても美味しいですよ。太ると思って”ご飯を抜く”のは厳禁!お米は炭水化物であすので、確かに摂りすぎると脂肪として蓄積されやすい性質を持っています。ですが、炭水化物は大切なエネルギー源ですので、太ると思ってご飯を抜くのは厳禁です。とくに、米は小麦などに比べると血糖値の上昇が穏やかにすみますので、炭水化物の中では、ダイエット向きの存在です。毎食きちんととって、必要なカロリーを摂取しましょう。また、ご飯を食べる際には、野菜や魚もきちんととって、バランスの良い食事を心がけましょう。無理な食事制限をして、痩せたものの肌はボロボロなんて、絶対に避けるべきです。毎日食べるものだから、”うまく選んで”賢く痩せよう!お米は毎日食べる主食です。だからこそ、なんとなくではなく、賢く選んで、健康的に痩せましょう。これまで食べたことのない品種にトライしてみるのも、食の楽しみが広がってよいかもしれません。雑穀や玄米をごはんに混ぜて炊く方法も手軽でおすすめです。ちょっとしたカロリーコントロールと、栄養のプラスに、ぜひ、お米をうまく利用していきましょう。よく食べ、よく動き、健康美を手に入れよう!!※筆者の個人的見解です。効果・効能を保証するものではありません。
2017年12月26日杉咲花や神木隆之介らが声で出演を果たしたことでも話題となった、米林宏昌監督作『メアリと魔女の花』のブルーレイとDVDが、2018年3月20日(火)よりリリース、7日(水)より先行デジタル配信がスタートすることが明らかに。併せて予告映像も到着した。本作は、スタジオジブリを退社したプロデューサー・西村義明が、新たに立ち上げたアニメーション制作会社「スタジオポノック」の第1回長編アニメーション映画。ジブリ作品の『思い出のマーニー』に続き、米林監督と2度目のタッグを組んで今年夏に公開された本作は、禁断の“魔女の花”の力で魔女となった少女メアリの奇想天外な大冒険と、やがて”小さな勇気”を持って自分の力で失敗や困難に立ち向う姿を描いた“出会いと希望の物語”だ。またキャストには、メアリ役を数々の映画賞を総なめにし話題となった杉咲さんが、メアリと冒険をともにする少年ピーター役を神木さんが演じたほか、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、佐藤二朗、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶら日本映画界を代表する豪華キャスト陣が集結。「SEKAI NO OWARI」の書き下ろし主題歌「RAIN」も注目を集め、興行収入32.9億円という大ヒットを記録した。そして本作は日本だけにとどまらず、海外100か国・地域での配給が決定し、さらにアニメーション界のアカデミー賞ともいわれる第45回アニー賞で脚本賞と美術賞でWノミネートされ、年明け早々に発表されるアカデミー賞ノミネートにも期待が高まっている。そんな中、本作が「ブルーレイ」と「DVD」、「4K Ultra HD」、そして「デジタル配信」で登場!ブルーレイにはアウターケース、DVDはリバーシブル・ジャケットが初回限定特典として付属。さらに、ファン垂涎のコレクターズ・エディション:4K Ultra HD+ブルーレイ(数量限定)には、メアリが偶然見つけた「呪文の神髄」が表紙になった三方背ケース入りで、4K Ultra HDとブルーレイの2枚組のほか、50Pの特製ガイドブック、完成台本(縮小版)、米林監督描き下ろしアートが同梱されている。『メアリと魔女の花』ブルーレイ&DVDは2018年3月20日(火)リリース。先行デジタル配信は3月7日(水)開始。(cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年12月19日お米を擬人化した“米(コメ)ディ”『RICE on STAGE「ラブ米」~Endless rice riot~』が11月17日に開幕。それに先駆け初日会見と公開ゲネプロが行われ、会見にはひのひかり役の田村升吾、ささにしき役の星乃勇太、ネリカ役の健人、平山役の川上将大、白瑞光役の白柏寿大、兄鴨役の滝口幸広、演出家の村井雄が登壇した。舞台「ラブ米」チケット情報本作は、今年4月にアニメが放送され、WEBコミック「GANMA」でも連載中の、独特な世界観が人気を集める「ラブ米」の初舞台化。穀立(こくりつ)稲穂学園を舞台に、アニメでお馴染み“ひのひかり”や“ささにしき”らメジャーな米の5人組「ラブライス」、舞台オリジナルキャラクターの“ネリカ”ら陸稲米(おかぼまい)の5人組「ST☆RICE(スターリッス)」と、“白瑞光”ら古代米の3人組「GAZEN BOYS(ガゼンボーイズ)」、そして合鴨農法に必須の「合鴨ブラザーズ」によってストーリーが繰り広げられる。脚本・演出・作詞は、国内外で評価の高い劇団「KPR/開幕ペナントレース」の村井雄。会見では村井が「不条理な面白いアニメが原作なので、舞台も不条理な作品に仕上げようと思ってやってきました。現実社会のほうが不条理なことがあったりもするので、お客様の心に響くのではないかと思います」と挨拶。田村は「村井さんをはじめキャスト一同でつくり上げてきたものを舞台上で炊き上げるだけです!僕たち粒揃いのお米を、グルメ(=観客)の皆さんに味わっていただければ」とお米役ならではの意気込みを。星乃も「ささにしき役として、錦を飾らせていただきます!」、健人は「雨の日も風の日もお米として必死に育ってきました!」、川上は「今までに見たことのない米(コメ)ディです!」、白柏は「グルメの皆さんが元気になってくれたら!」、滝口は「炊き上げたアツアツのお米のような作品になったと思います!」とそれぞれお米らしい米(コメ)ントを述べた。ステージとショーの2部構成となる本作。1部のステージは、原作のポップな世界観と村井ならではのシュールさが混ざり合った、2.5次元作品ではなかなかない間(ま)と空気感。各キャラクターの個性は強烈だが絶妙な温度で演じられており、最後まで目が離せない独特の魅力を放っていた。また、台詞には「米(マイ)ッたね!」「みんなまとめて炊いてやる~!」など米ダジャレが大量に組み込まれるほか、アニメの主題歌でもある米米CLUB「浪漫飛行~ラブ米ver.~」の歌&ダンスなど、“米”に次ぐ“米”の世界。原作ファンはもちろん、シュールなコメディ好きにもオススメだ。2部のハーベストショーは、打って変わってポップなショーで盛り上がる時間。ぜひペンライトを用意して。11月26日(日)まで東京・品川プリンスホテル クラブeX にて上演中。取材・文:中川實穂(C)RICE on STAGE「ラブ米」
2017年11月21日今夏、全国公開されたスタジオポノック第1回長編作品『メアリと魔女の花』。現在、韓国にて開催中の第22回釜山国際映画祭(BIFF)でも上映された本作で、主人公メアリ役を演じた女優の杉咲花が、今後アジアでの活躍が期待される俳優に贈られる「marie claire Asia Star Awards」の「フェイス・オブ・アジア賞」を受賞した。『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林宏昌監督が杉咲さん、神木隆之介、天海祐希、小日向文世、満島ひかりら豪華俳優陣をキャストに迎え、禁断の“魔女の花”をめぐる物語を描いた本作。現在開催中の第22回釜山国際映画祭(BIFF)ではワイド・アングル部門のアニメーション・ショーケースにて招待を受け、米林監督、プロデューサーの西村義明、そして杉咲さんが参加していた。北米はじめ世界公開が決まっている本作は、韓国の劇場公開(配給:CJ E&M)は12月を予定しており、10月13日にはソヒャンシアターセンタムシティーにてプレミア上映された。米林監督は「韓国で今日が初めてお客さんに観てもらう機会だと聞きました。皆さんの反応が楽しみです。メアリは韓国のアニメーターにも沢山助けてもらいました。優秀でとても感謝しています。12月に公開になると聞いていますが、多くの人々に見ていただけることを願っています」とコメントし、大きな反響を受けていた。そして、このたびメアリ役で参加した杉咲さんに、「marie claire Asia Star Awards」の「フェイス・オブ・アジア賞」が授与。同アワードは、釜山国際映画祭とファッションマガジン「marie claire」共同主催のイベントで、アジア映画界で最も注目される俳優を紹介するグローバルな授賞式での快挙となった。杉咲さんは、「私が大好きな『メアリと魔女の花』という作品で、この映画祭に参加させていただいたことが出来てすごく光栄に思っています。私はアジアの作品が大好きなので、ここに来れたことも幸せですし、いつかチャンスがあれば作品に参加できるように、これからももっと頑張っていきたいと思います」と喜びを表現、「本当にありがとうございました。カムサハムニダ」と韓国語でも感謝を述べていた。『メアリと魔女の花』は全国にて公開中。「釜山国際映画祭2017」は10月21日(土)まで開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年10月16日今年で25周年を迎える、日本最大規模の子ども国際映画祭「キネコ国際映画祭2017」が、11月2日(木)~11月6日(月)の期間、109シネマズ二子玉川、iTSCOM STUDIO&HALL 二子玉川ライズを中心とした会場で開催される。今年は映画祭期間中に初の野外上映を実施!11月4日(土)二子玉川兵庫島公園にて『メアリと魔女の花』が上映される。「キネコ国際映画祭」とは1992年に渋谷でスタートした子ども国際映画祭で、子どもたちが映画を通じて世界の芸術や文化に触れ、子どもたちの夢や希望を育むきっかけとなる映画の上映に取り組んでいる。また子どもだけでなく、大人も楽しめる充実した作品ラインナップが揃っているのも特徴だ。今回、25周年特別企画として映画祭期間中、初の野外上映の実施が決定。作品は、今夏話題作として注目を集めたアニメーション映画「メアリと魔女の花」。当日は、米林宏昌監督と西村義明プロデューサー、メアリちゃんも会場に登壇予定。ほかにも、ドイツ映画に焦点を当てた「ドイツ・フォーカス」のプログラムや、キネコ名誉賞などを新たに設け、中央広場での賑やかなテントイベントなど、25周年の「キネコ」ならではの集大成として史上最大級に賑やかな映画祭となるようだ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年10月12日9月9日(土)今夜放送の「SWITCHインタビュー達人達(たち)」はこの夏大ヒットした映画『メアリと魔女の花』の監督、米林宏昌と国内外のコンクールで数々の優勝歴を誇るパティシエの辻口博啓が登場。同郷でもある2人がその「仕事術」について語り合う。異なる分野で活躍する2人の“達人”がクロスインタビュー形式で対談する本番組。番組の前半と後半でゲストとインタビュアーが“スイッチ”してそれぞれの「仕事の極意」を語り合う独自のスタイルが視聴者に新しい感動をよんでいる。同じ石川県の出身であり、大学在学中にアニメの楽しさに目覚めスタジオジブリに入社した米林さんと、実家が和菓子店ながら小学3年生のときに友達の誕生日会でショートケーキと出会ったことからパティシエの道を進むことになった辻口さん。米林さんは2014年に退社するまでスタジオジブリで宮崎駿監督のもとでアニメーターとして『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』『ゲド戦記』などの作品に携わった。その後2010年公開の『借りぐらしのアリエッティ』で長編初監督。2014年には第2作となる『思い出のマーニー』を監督し第88回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされるなど、次世代のアニメーション監督としても脚光を浴びるようになり2015年、スタジオポノックを設立。今年長編第3作となる『メアリと魔女の花』を世に送り出した。そんな米林さんが会いたいと熱望したのが国内外のコンクールで数々の優勝歴を誇るパティシエの辻口さんだ。東京・自由が丘のモンサンクレールのほかコンセプトが異なる13ブランドを展開。海外店舗「モンサンクレール ソウル」もオープンさせたほか連続テレビ小説「まれ」では製菓指導を務めた。番組の前半ではそんな辻口さんが生まれ故郷・石川県の七尾市に開いたスイーツのミュージアムを舞台に、辛酸をなめながらも、素材にこだわり見た目も楽しいスイーツで現在の成功を勝ち取るまでの辻口さんの人生を米林さんがひもとく。後半では辻口さんが米林さんのスタジオを訪ねて、美しいアニメを生みだす繊細な動きへのこだわりから、若手を育てる難しさまでその「仕事術」に迫る。「SWITCHインタビュー達人達(たち)」は9月9日(土)22時~NHK Eテレで放送。(笠緒)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年09月09日東京スカイツリータウン・ソラマチにて2017年9月15日(金)から11月5日(日)までの期間、米林宏昌監督作映画『メアリと魔女の花』をイメージした「ガーデンサンドカフェ 東京スカイツリータウン・ソラマチ店」をオープンする。2017年8月4日(金)から9月2日(土)まで表参道で開催していた「ガーデンサンドカフェ」が大変好評だったため、第2弾のオープンが決定。店内は、作中に登場する魔法大学「エンドア大学」モチーフの内装となっていて、まるで作品の中に迷い込んだかのような気分に。表参道店にはなかった新メニューが続々と登場。目玉は、人気メニュー「ガーデンサンド」を5段も重ねた「ガーデンサンド 5MAX 」だ。こちらも「エンドア大学」をモチーフに、映画に登場するマダムのめがねやほうきが添えられている。エビフライや鴨肉などがサンドされた、具だくさんな一品。他にも、たっぷり野菜がヘルシーな「ガーデンサンド」の新フレーバー「ガーデンサンド ベジタブルチーズ」、飲み終わったグラスを持ち帰ることの出来る「スーベニアシルエットいちごオレ」や、ほうきに見立てたチュリトス「フラナガンのほうき」など楽しいメニューを提供する。また、10月からはハロウィンフェアを開催予定。仮装して来店した人にキャンディをプレゼントしたり、10月31日(火)には参加型イベントを行ったりする。更に、カフェ限定グッズや、ハロウィン仮装にぴったりな新商品「メアリのカチューシャ」を販売する。【詳細】メアリと魔女の花 ガーデンサンドカフェ 東京スカイツリータウン・ソラマチ店開催期間:2017年9月15日(金)~11月5日(日)営業時間:10:00~22:00(21:00ラストオーダー)定休日:施設に準ずる開催場所:東京スカイツリータウン・ソラマチ4階住所:東京都墨田区押上1-1-2価格例:・ガーデンサンド 5MAX 5,980円+税・ガーデンサンド ベジタブルチーズ 1,290円+税・スーベニアシルエットいちごオレ(ICE/HOT) 1,490円+税・フラナガンのほうき(シナモンシュガー・ココア) 各370円+税・メアリのカチューシャ 1,400円+税※子ども用【問い合わせ先】TEL:03-3622-5577※9月15日(金)から使用可能
2017年09月09日7月8日(土)より公開中の米林宏昌監督作『メアリと魔女の花』。この度、本作の公開を記念して映画をイメージした「ガーデンサンドカフェ」が8月4日(金)~9月2日(土)の期間限定で東京都・港区のレンタルスペース「hanami」表参道にて開催されることが決定した。7年に一度しか咲かない、かつて魔女の国から盗みだされた禁断の“魔女の花”。一夜限りの不思議な力を手にしたメアリは、雲海にそびえたつ魔法大学「エンドア」への入学を許可されるが、メアリがついたひとつの嘘が、やがて大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく――。本作は、『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林監督の最新作であり、監督が最も得意とする精緻で美しい背景美術と圧倒的なアニメーションで、まさに静と動が融合した夏のエンタテインメント超大作。ヒロインで魔女の国で大冒険を繰り広げる元気な少女・メアリを杉咲花が演じるほか、神木隆之介、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、大竹しのぶら豪華俳優陣が出演している。今回オープンするのは、作品の世界観を表現したレンガ調の可愛らしいカフェ。作中登場する魔女世界の最高学府「エンドア大学」の入り口にある「マダム噴水」のオブジェや、森をイメージした巨大なディスプレイの前で、不思議な花「夜間飛行」を持って写真が撮れるフォトスポットなど、作品の世界に入り込めるスポットがあるほか、米林監督がこのカフェのために描いた、ここでしか見られないメアリのイラストも飾られている。メニューは、メアリが出会う“ほうき”が盛り付けられた「ガーデンサンド チキン&たまご」、2つの魔法にチャレンジできるドリンクや、グラスを持ち帰ることができるシルエットミルクティなどを用意。また、噴水マダムの指人形や、木いちごと白桃のジャム、ランチトートバッグなど、カフェ限定グッズも販売される。映画を観た後はぜひ、こちらにも立ち寄ってみて。「メアリと魔女の花 ガーデンサンドカフェ」は8月4日(金)~9月2日(土)まで、東京都・港区のレンタルスペース「hanami」表参道にて開催。(11時~21時/20時ラストオーダー※日曜日のみ 18時30分クローズ/17時30分ラストオーダー)『メアリと魔女の花』は全国東宝系にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年08月04日大ヒット上映中の米林宏昌監督最新作『メアリと魔女の花』公開記念 「ガーデンサンドカフェ」が、期間限定で8月4日(金)より表参道にオープンします。まるで魔法世界に迷い込んだようなカフェにおじゃまし、ワクワクするようなメアリにまつわるメニューをいただいてきました。■入口でお出迎えするのは、あの劇中シーンの再現まず、入口で出迎えてくれるのは、魔法世界の最高学府「エンドア大学」の「マダム噴水」のオブジェ。そう、校長マダム・マンブルチュークが噴水のようになって現れ、メアリがびっくりするあの劇中シーンをほうふつさせます。店内は、メアリが引っ越してきた赤い館のようにレンガ模様が施されていたり、窓際に美しい庭が広がっていたりして、緑あふれる空間になっています。■「ほうき」がトッピングされたメニューが愉快メアリにまつわるメニューは見ているだけでウキウキ気分に。野菜とジューシーなチキンをサンドした 「ガーデンサンド チキン&たまご」(1,340円・税別)や、 「サーモンといくらのクリームパスタ」(1,340円・税別)、ボリュームたっぷりの 「まんぷくプレート」(1,440円・税別)には、メアリが出会う「ほうき」がトッピングされています!■魔法の花「夜間飛行」のスイーツ! あの猫もトッピング劇中で登場する 魔法の花「夜間飛行」を思わせるフルーツがトッピングされたデザート類も魅力的! 木いちごジャムとたっぷりクリームがついた 「ふわふわパンケーキ」(1,480円・税別)や、食べ進むうちに味と食感が変わる 「にぎやかプリンパフェ」(840円・税別)もおすすめ。それぞれに猫のティブやギブもちょこんと乗っています!また、カフェ限定グラスをお持ち帰りできるドリンク・メニュー 「スーベニアシルエットミルクティ」(1,490円・税別)は、メアリや、ティブと夜間飛行のラテアートが施されていて、思わずほっこり。さらに色が変わったり、虹が出てきたりする 「魔法のレインボーティーソーダ」(690円・税別)という不思議なドリンクは、メアリのように魔法を使った気分になれるイチオシメニューです。■米林宏昌監督も感激「まるで作品の世界観!」ちょうど今日は、『メアリと魔女の花』を手掛けた米林宏昌監督が来店し、その場でスラスラと、メアリとピーターのイラストを描いてくれました。これはすごい! こちらカウンター内に飾られているので必見です。監督はカフェについて「かわいいですね。こうやって作品の世界観のなかにいられるのは不思議な気持ちです」と、とってもうれしそう。さらに監督は、外側の窓に描かれた美術監督・久保友孝の画にも感激されていました。店内には、『メアリと魔女の花』のオリジナルグッズやカフェ限定グッズなどもたくさん販売されています。ちょうど夏休みということで、お子さんといっしょに映画を観た後で立ち寄って、その世界観にたっぷりと浸ってみてはいかがですか?メアリと魔女の花 ガーデンサンドカフェ東京都渋谷区神宮前5-3-8 期間:8月4日(金)~9月2日(土)営業時間:11:00~21:00(20:00ラストオーダー)※日曜日と9月1日(金)、最終日のみ 18:30クローズ(17:30ラストオーダー)定休日は施設に準ずる予約専用サイト: 【『メアリと魔女の花』インタビュー】
2017年08月03日アニメーション映画『メアリと魔女の花』の大ヒット御礼舞台挨拶が7月25日(火)に開催され、メアリの声を担当した杉咲花と米林宏昌監督が観客と一緒に映画を鑑賞し、上映後には子どもたちからの質問に答えた。スタジオジブリで『借りぐらしのアリエッティ』、『思い出のマーニー』を制作した米林監督のジブリ退社後第1作。杉咲さんと米林監督は劇場で観客と一緒に映画を鑑賞し、エンディングテーマの「RAIN」(SEKAI NO OWARI)を観客と一緒に歌った。歌い終えて、改めてステージに登壇した杉咲さんと米林監督。杉咲さんは「一緒に歌うというこういう機会は初めてで、めったにない貴重な時間を過ごさせていただいて幸せです」と満面の笑み。米林監督は観客と一緒に映画を鑑賞するのは「ドキドキしていました。帰っちゃったらどうしようって…」と語ったが、「面白かったですか?楽しんでもらえましたか?」という呼びかけに温かい拍手がわき起こると安堵の表情を見せた。この日は、観客との質疑応答を実施。まずは杉咲さんが「好きなキャラクター」を観客に尋ねると、やはり一番人気はメアリ!ピーターや猫たちも人気を集めていた。ちなみに杉咲さんの一番のお気に入りキャラは「フラナガンさん」とのこと。続いて子どもたちからの質問コーナーでは「メアリのように嘘をつくことはありますか?」という質問が!杉咲さんは「ちょっと知ったかぶりをすることがあります。タクシーに乗って『○○にお願いします』と言ったら『どちらの道で行きますか?』と言われて…。『どっち』ってなんだ…?って感じだったのに『どっちがいいですかねぇ?』と知ったかぶって言ったら、ばれて『お任せください』と言われました(苦笑)」と明かし、会場は笑いに包まれた。また「メアリにとってのピーターのような大切な存在は?」という問いに「メアリは自分の命を懸けてピーターを守りに行きますが、私にもそういう存在がいて、それは家族です。最後まで味方でいてくれるのはお母さんや家族だと思っています」と語った。また、米林監督は「絵をうまく見せるコツ」を尋ねられ「難しいですね。僕も知りたい」と苦笑。「いろんなことに興味を持つことからだと思います。想像するんじゃなく、見ること。今回の映画も舞台のイギリスに行って、自然や雲や空を観察しました。まずは見て、自分の中の感動として取り入れて、正直にそれを描けば伝わると思います」とアドバイスを送った。ここで、米林監督と杉咲さんが、色紙にメアリの似顔絵を描くというサービスを実施。「絵は得意!」という杉咲さんは、髪の毛を特徴的にとらえたメアリ像を描いたが「アニメは難しいですね。(自己採点は)40点…」とイマイチ、納得がいかないようだった。最後に杉咲さんは「私にとってこの映画は、確認できる場所だと思います。メアリの姿を見て、前向きにズルをしないで頑張ってるかな?と考えることができる作品です。頑張ってるつもりでも、なかなかうまくいかないこともあるけど、結果が出るのは5年後でも10年後でもいいから、もうちょっと頑張ってみようと勇気がもらえる映画です」と強い思いを訴え、会場は温かい拍手に包まれた。『メアリと魔女の花』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月25日展覧会「メアリと魔女の花 ジ・アート展」が、2017年7月26日(水)から31日(月)まで、東京・小田急百貨店新宿店で、8月5日(土)から8月22日(火)まで大阪・あべのハルカス近鉄本店で開催される。『借りぐらしのアリエッティ』(2010年)で同年の邦画興収第1位に輝き、『思い出のマーニー』(2014年)で第88回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートを果たした、米林宏昌監督による最新作『メアリと魔女の花』。スタジオジブリの志を受け継ぐ「スタジオポノック」第1回長編映画として注目を集める話題作だ。本展では、米林監督が得意とする圧倒的なアニメーション表現と、精緻で美しい背景美術を支える貴重な制作資料が一同に集結。日本を代表するアニメーション美術監督である男鹿和雄、武重洋二らをアドバイザーに迎えた世界最高峰の背景美術スタジオ「でほぎゃらりー」と、美術監督・久保友孝による手描き美術背景を中心に、キャラクターや設定資料など、約3年間を要した映画制作の全貌を紹介する。また会場には、インタラクティブコーナーやフォトスポット、グッズコーナーも設置するほか、米林宏昌監督によるサイン会、メアリと写真撮影が出来るイベントなども開催される予定だ。スタジオポノック初となる貴重な展覧会、この機会に是非足を運んでみては。【開催概要】「メアリと魔女の花 ジ・アート展」■東京開催期間:2017年7月26日(水)〜31日(月)会場:小田急百貨店新宿店 本館11階=催事場時間:10:00〜20:30入場料:一般700円(税込)/大学・高校生500円(税込)/中学生以下無料※7月30日(日)は20:00まで、最終日は17:00閉場。※各日入場は閉場時間の30分前まで。※障がい者手帳の所持者とその同伴者1名は入場無料。※小田急ポイントカードまたは小田急レディスクラブ会員証カードの提示で入場料200円引き。(カード会員本人のみ)■大阪開催期間:2017年8月5日(土)〜8月22日(火)会場:あべのハルカス近鉄本店 ウイング館4階 第2催会場時間:10:00〜20:00入場料:一般700円(税込)/大学・高校生500円(税込)/中学生以下無料※8月7日(月)は19:00、最終日は17:00で閉場。※各日入場は閉場時間の30分前まで。※障がい者手帳の所持者とその同伴者1名は入場無料。※近鉄クレジットカード(外商カード)、KIPSカード、近鉄友の会会員証カード、ハルカスシニアパスポートを提示で、3名まで入場料を200円引き。©2017「メアリと魔女の花」製作委員会<イベント情報(東京)>■米林宏昌監督サイン会開催日時:2017年7月26日(水) 11:00~参加方法:当日、会場のグッズコーナーにて対象書籍の購入者先着50名に整理券を配布。※整理券は、10:00から配布。※整理券1枚につきサインは1冊。※都合により、イベントの内容が変更または中止になる場合あり。※詳しくは売場係員まで。■メアリと一緒に写真撮影開催日:7月29日(土)・30日(日)時間:各日 11:00~、13:00~、15:00~※各日10:00から 本館11階=催物場にて整理券を配布。(各日各回先着40組限り)※カメラは要持参。
2017年07月22日世界中から“ビューティフル”と称賛されたというスタジオジブリが培ってきた手描き美術は、制作部の解散、そしてデジタル表現の飛躍的な進歩によって、いまや失われつつある。そんな現状を危惧し2015年、筆と絵の具による背景美術を継承するスタジオ「でほぎゃらりー」は設立された。そして、同スタジオに所属する美術の久保友孝氏(『かぐや姫の物語』『思い出のマーニー』)を中心に、ジブリ作品などで手腕を発揮してきた“絵描き”たちが背景美術を手がけたのが、米林宏昌監督の最新作にして、スタジオポノック第1回作品『メアリと魔女の花』。本稿では本作品で美術監督を務めた久保氏へのインタビューを通し、同作の制作エピソードや、手描き美術の置かれた現状と可能性を追う。「確かに手描きの背景美術は、無くなりつつある状況かもしれません。そもそも、いまはカメラがデジタルなので、どうしてもデータ化する必要があり、すべてを手描きで完結させることは難しいんですね。『描き手はPCを使わない』『とにかく紙で仕上げる』というこだわりで、僕が背景を担当した『思い出のマーニー』も、結果的にすばらしい背景美術が生まれたと思います、目指す映像表現によっては手描きより、デジタルでアプローチしたほうが成功することもあると思います」。「ですから、デジタルとの共存を目指しながら、手描き美術の良さを作品に活かすことが(手描き美術の)未来につながるのではないしょうか。意外に聞こえるかもしれませんが、実は手描きのほうが、情報量が多いんです。デジタルは、結局のところピクセルの集合体。でも、手描きは紙の上に、絵の具の粒子で描いていくので、より細かい表現が可能になります。それと、これは個人的な話ですが、アナログな筆のほうが扱いやすいので、イメージを絵に伝えやすいですね」。イギリスの児童文学を原作に、7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を偶然見つけた主人公のメアリの大冒険を描いた本作。メアリが引っ越してくる赤い館村、そして魔法世界の最高学府であるエンドア大学という2つの舞台が、手描き美術ならではの奥深いタッチで表現され、幻想的な光と闇は、物語の時間経過はもちろん、メアリのうつろう心情を代弁し、観客を魔法の世界に誘っていく。「米林監督は、こちらのアイデアを尊重してくださるんですが、譲れないこだわりもお持ちで。当初、メアリの大叔母が暮らす赤い館の屋根は、かやぶきにしようと思っていたんですが、監督は『メアリにとって、ここが居心地の良い場所であってはいけない』と。スタッフが描いたイギリスの美しい田園風景にも『ちょっと、美しすぎますね』とおっしゃっていて。つまり、メアリは新天地を受け入れていないんですね。一方、エンドア大学は、おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルで楽しい世界。映画を観た子どもが家に帰って、絵を描きたくなるような造形を強く求めていましたね」。(photo / text:Ryo Uchida)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月16日夏休み映画の目玉作品『メアリと魔女の花』の米林宏昌監督にインタビュー。後編では、スタジオジブリの制作部解散後の葛藤や、新天地・スタジオポノックでの奮闘をはじめ、恩師である宮崎駿監督や高畑勲監督とのエピソードについて語ってもらいました。■スタジオジブリ退社後、喫茶店で始めた脚本作りスタジオポノックを立ち上げたのは、『思い出のマーニー』(14)で米林監督と組んだ、元スタジオジブリの西村義明プロデューサーです。>>前編はこちら言わば戦友ともいえるおふたり。また次の作品を作りたいという情熱に駆られた米林監督は、再び西村プロデューサーとのタッグを選びました。「『思い出のマーニー』制作中に、スタジオジブリの制作部が解散することが決まり、終わった後は何も見えない状態でした。でも、また映画を作ると決めてからは動くことができたんです。メアリー・スチュアートの原作を見つけ、まだ、スタジオがないから、西村プロデューサーと喫茶店で脚本を練っていきました。西村プロデューサーは不動産も探しながらの作業で、その後、脚本家の坂口理子さん(『かぐや姫の物語』)が合流し、3人で喫茶店に長時間いすわって脚本を作っていきました」■宮崎駿監督作『魔女の宅急便』とはココが違う宮崎駿監督作『魔女の宅急便』といえば、言わずと知れた傑作です。当然ながら“魔女”つながりで、『メアリと魔女の花』と比較されそうですが、米林監督は「根本的に違う作品」と言い切ります。「『魔女の宅急便』は、魔女のキキが途中でスランプに陥り、魔法が使えなくなります。その後で復活し、魔女に戻るという話です。『メアリと魔女の花』は全く逆で、普通の女の子が偶然魔法の力を手に入れますが、肝心なところで魔法の力がなくなってしまいます。つまり、普通の女の子に戻ってから何ができるのか?という話です」自分の力で道を切り開いていくこと。米林監督は、メアリに自分たちを重ねたそうです。「それがいちばんやりたかったことでした。スタジオジブリという魔法を使って映画を作っていた僕たちが、その魔法の力をなくしてしまった後、どんな映画を作れるのだろうかと。誰もがみんな、仲間たちや信頼関係などの魔法の力を得て生きています。でも3.11以降、本当に信じていたものの信頼が地に落ちたり、価値観が大きく変わったりしました。そんな中で自分が何をより所としていけばいいのかと考えるようになって。魔法の力を失った後、前へ一歩進もうとする勇気になってもらえたらいいなと思い、この作品を作りました」■宮崎駿監督や高畑勲監督への思い本作を手がける前に、米林監督は宮崎監督のもとへ挨拶をしに行ったそうです。「『今度こういう作品をやろうと思っています』とお伝えした時、宮崎さんは『うれしいよ』と言って喜んでくださいました。そんなことを素直に言ってくださる人なんだと改めて感動した次第です。その時はうれしかったと同時に、期待に応えなければいけないと、改めて身を引き締めました。『覚悟してやれ』とも言われたので、とにかくがむしゃらに作りました」「高畑勲監督、宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサーのお三方にはものすごく感謝しています。宮崎さんは『大丈夫か?間に合うのか?』と心配してスタジオまで来て激励してくださいました。ありがたいことです。高畑さんには、音楽面でアドバイスをいただきました。それがハンマー・ダルシマーという打弦楽器のアイデアです。実際、これまで20年間ずっと感謝してきたという思いもあるし、この映画を作れたのはお三方の力があったからだと思っています」その後、宮崎駿監督が76歳にして最後の長編アニメーション映画に取り組むという驚きのニュースが舞い込みました。米林監督は「僕は本当に楽しみです。また、宮崎さんの作品が観られるなんて。もちろん作り上げること自体が相当大変だと思いますが、その覚悟をもって次に臨まれたのだから、心から尊敬します」と熱いエールを贈ります。■子どもに「こうしなさい」とつい言ってしまうパパ・ママたちへのメッセージも最後に、『メアリと魔女の花』をお子さんと観るママたちにもメッセージをいただきました。「この作品では、“変身”が1つのモチーフになっています。壮大な変身実験の物語だけではなく、メアリやピーターも自分を変えたい、変身したいと思っているので。マダムやドクターたちは他者を変身させようとしますが、メアリたちは自分で変身したいと思っているんです。これは僕たち親と子どもとの関係に通じるところがある気がします。親は子どもに『そうじゃなくてこうしなさい』と言って、自分の思い通りに操ろうとしがちです。でも、そうではなく、子どもの気持ちを尊重し、子どもにどう向き合うべきかと考えた方がいいのかなと。ということで、パパ、ママたちもぜひご覧になってください!」>>西村プロデューサーのインタビューはこちらメアリと魔女の花2017年7月8日(土) 全国東宝系にてロードショー 「メアリと魔法の花」公式ホームページ 監督・米林宏昌がスタジオジブリ退社後の第一作目として、満を持して発表する長編アニメーション映画『メアリと魔女の花』。監督が最新作に選んだ題材は、かつて師である宮崎駿監督が選んだ題材と同じ「魔女」。あらゆる世代の心を揺さぶる夏のエンターテインメント超大作が誕生! 【声の出演・スタッフ】杉咲花 神木隆之介 / 天海祐希 小日向文世 / 満島ひかり 佐藤二朗 遠藤憲一 渡辺えり / 大竹しのぶ 原作:メアリー・スチュアート「The Little Broomstick」脚本:坂口理子脚本・監督:米林宏昌音楽:村松崇継
2017年07月14日『借りぐらしのアリエッティ』(10)や『思い出のマーニー』(14)の米林宏昌監督が、スタジオジブリを退社後、新天地・スタジオポノックで手がけた映画が、『メアリと魔女の花』です。7月8日(土)公開の本作の全貌がようやく明らかになりました!本作の主人公は明るくて天真爛漫だけど、自分の赤毛にコンプレックスを抱えた少女メアリ(声優:杉咲花)。ある日、メアリは森で7年に一度しか咲かない魔女の花「夜間飛行」を手に入れたことで、不思議な力を身につけ、そこから大冒険へと繰り出します。本作は“静”ではなく“動”。冒頭からいきなりクライマックスのような怒涛の展開で心を鷲づかみ! 空を縦横無尽に飛ぶスリリングな飛行シーン、イマジネーションあふれる魔法の数々、メアリと少年ピーターの友情のドラマや成長劇など、新たな米林ワールドが全開です。スタジオジブリファンのみなさん、ご安心ください。米林監督がジブリのDNAを引き継ぎながら、スタジオポノックの顔として挑んだ勝負作は、冒険ファンタジーのツボを押さえた快作に仕上がりました!興奮冷めやらぬ今、本作を手掛けた米林監督にインタビューし、制作裏話はもちろん、宮崎駿監督、高畑勲監督への感謝の思いについてもたっぷり語ってもらいました。>>後編はこちら ■乙女心がわかる監督が愛読していたのはあの少女漫画『思い出のマーニー』の公開後、スタジオジブリの制作部門は解散。その後、同作で組んだ西村義明プロデューサーが立ち上げたスタジオポノックで、『メアリと魔女の花』は産声を上げました。米林監督は「本当に苦しい作品でした」と穏やかな表情で言葉をかみしめます。「スタジオジブリにいる時は、たくさん優秀なスタッフ陣がいましたが、それを1から集めなければいけなかったので、制作は遅れに遅れました。しかも活劇だったので枚数もかかる。でも、内容は手を抜きたくなかった。本当に大変で、なんとか完成できたのは、いろんな方々のおかげだと感謝しています」それにしても米林監督は男性なのに、前2作同様、思春期の少女の心のゆらぎを丁寧にすくい上げています。なぜこんなに乙女心がわかっていらっしゃるのか?と聞いてみると「少女漫画で育ったからだと思います」と言われ、大いに納得。「妹が買っていた『りぼん』をずっと読んでいました。中でも池野恋さんの『ときめきトゥナイト』が好きでしたし、『耳をすませば』(柊あおい)もリアルタイムで読んでいました」とのこと。なんと、そういうことでしたか。■メアリの顔に影を入れた理由とは?魔女の服といえば黒色の印象が強いですが、メアリは赤色ベースです。ピンクの衣装もよく似合っています。「アリエッティもそうでしたが、自分の気持ちをどんどん前に進めていくような主人公なので、赤やピンクなどの暖色系の色が合うだろうと思いました」今回、目の上に影がある点は、『千と千尋の神隠し』や『借りぐらしのアリエッティ』など、ジブリ作品でおなじみの作画監督・稲村武志のこだわりでした。「今回新しい部分を入れていこうかなと。高畑勲監督が手がけたテレビアニメ『赤毛のアン』のアンの顔にも影がありましたが、西洋人の顔は彫りが深いから影ができるんです。また、今回は髪の毛もかなり立体的に描きました」■杉咲花、神木隆之介は、鉄板のキャスティングメアリ役の声優を務めた杉咲花のハマリ具合はもちろん、アフレコのスキルの高さにうなります。加えてピーター役は、すでにクオリティーはお墨付きの神木隆之介。2人とも米林監督作には2度目の参加となりました。「メアリは明るくて朗らかだけど、ドジで、ウソをつくし、調子にのりやすい。声によっては嫌われる可能性がある女の子だと思ったので、そうならない声の人にやってほしくて。杉咲さんは『思い出のマーニー』で東京から来た女の子・彩香役を、僕が想像していた斜め上くらいの声で演じてくれて、絶妙にハマったんです。それは声を入れてみて初めて発見した部分でもありました。メアリの時も実際にテストをしてみたんですが、『あ!メアリだ!』と思ったんです。今回も前回と同様に予想以上のものになって、本当にうれしかったです」ジブリ作品の声優では常連の神木隆之介について、米林監督は「もうベテランです」と太鼓判を押します。「神木さんについては、『アリエッティ』以来7年ぶりのお仕事でしたが、もう安心感がありました。現在24歳ですが、今回12歳の少年をやってもらいましたが完璧でした。実はピーターにも悩みがあり、メアリと同様に自分は変わりたいと思っている。その心の内を語るシーンも上手に演じてくれました」 >>西村プロデューサーのインタビューはこちらメアリと魔女の花2017年7月8日(土) 全国東宝系にてロードショー 「メアリと魔女の花」公式ホームページ 監督・米林宏昌がスタジオジブリ退社後の第一作目として、満を持して発表する長編アニメーション映画『メアリと魔女の花』。監督が最新作に選んだ題材は、かつて師である宮崎駿監督が選んだ題材と同じ「魔女」。あらゆる世代の心を揺さぶる夏のエンターテインメント超大作が誕生! 【声の出演・スタッフ】杉咲花 神木隆之介 / 天海祐希 小日向文世 / 満島ひかり 佐藤二朗 遠藤憲一 渡辺えり / 大竹しのぶ 原作:メアリー・スチュアート「The Little Broomstick」脚本:坂口理子脚本・監督:米林宏昌音楽:村松崇継
2017年07月13日数々のスタジオジブリ作品で原画、作画監督を担当し、ジブリ退社後は『バケモノの子』『君の名は。』といった話題作に関わった稲村武志氏が、この夏公開されるスタジオポノック第1回長編作品『メアリと魔女の花』(米林宏昌監督)で作画監督を務めている。稲村氏は1991年、スタジオジブリに入社し、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』『風立ちぬ』などで原画、『ハウルの動く城』『ゲド戦記』『コクリコ坂から』では作画監督を務めた。「宮崎さんはよく『半径3メートルにテーマや題材がある』なんてお話をしますけど、要は自分が知らないものは描けないということ。『生身の人間を描け』と。それこそがジブリ作品の根幹ですし、特に作画は、自分の実体験が反映されますから」(稲村氏)その“教え”は『メアリと魔女の花』の主人公・メアリにも色濃く刻まれている。「メアリはどんな女の子なのか?その人物像を知らないと、形にできませんから、まずは米林監督が描いたイメージボード、そしてシナリオの分析から始めました。原作はイギリスの児童文学で、舞台は魔法の世界ですが、メアリは純粋無垢で好奇心も旺盛…。つまり、現実によくいるティーンなんですね。僕自身が大学などで講義もしているので、身近に接する若者たちとの共通点も感じました。そんな風に理解を深めることで、メアリの造形も進みましたし、イキイキした主人公になったと思います」。本作を手がける西村義明プロデューサーから、スタジオポノック設立の一報を受けたのは2015年4月。稲村氏が『バケモノの子』の作業を終えるタイミングだった。米林作品では『借りぐらしのアリエッティ』で原画を、『思い出のマーニー』では作画監督補として携わっていただけに、米林監督&西村氏の“再始動”は「正直うれしかった」とふり返る。「スタジオジブリの制作部門が解散したことで、長年かけて培った大切な思想や技術が失われるのは残念だし、もったいないと僕自身も強く思っていましたから。それに米林監督には、前作の『思い出のマーニー』が少し文学的すぎて、小さい子にはちょっと難しかったという反省もあったようで、楽しく前向きな作品。それこそかつてのジブリ作品がそうだったように、子どもが純粋に楽しめるものを作りたいという気持ちがあった。ジブリの志を引き継ぎたいという西村さんの意気込みも感じましたし、2人とも新しい可能性にかけているんだなと」。目指したのは夏休みのスクリーンを彩るにふさわしい、躍動感あふれる“ワクワク”が詰まったエンターテインメント作品だ。「シナリオが完成した時点で、作画の予想枚数は10万枚(笑)。最終的には9万3,000枚くらいで収まったんですけど、ジブリの頃と変わらない物量です。でも、スタジオポノックは文字通り、ゼロからのスタート。最初はマンションの1室に、机が3つあるくらいで。生産性と品質の両立をどう実現するかずいぶん考えました。『思い出のマーニー』が静だとすれば、『メアリと魔女の花』は動。キャラクターの演技量や運動幅を大きくすることで、“抜け”がいい動きになったと思いますし、新しいスタジオが手がける作品としての新鮮さも表現できたのではないでしょうか」。(photo / text:Ryo Uchida)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月13日スタジオポノック第1回長編作品『メアリと魔女の花』の初日舞台挨拶が7月8日(土)、都内で行われ、メガホンをとった米林宏昌監督(『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』)、杉咲花(メアリ役)、神木隆之介(ピーター役)らが出席した。スタジオジブリ出身の米林監督が3度目の長編メガホンをとる本作。イギリスの児童文学を原作に、7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を偶然見つけた主人公のメアリの大冒険が描かれる。一夜限りの不思議な力を発揮し、魔法世界の最高学府であるエンドア大学への入学を許可されたメアリだが、彼女がついたウソが大切な人を大事件に巻き込んでしまう。長編アニメ3作目のメガホンとなる米林監督は、「ゼロからのスタートで、苦労が多かったが、たくさんの皆さんの力のおかげで公開初日を迎えて、感謝しています」と感無量の面持ち。「ジブリ超えですか?そんなこと、おこがましくて言えないです。ただ、ジブリを乗り越えていければという気持ちで、作品をつくった。一歩ずつ前作よりも良くなっていければ」と背筋を伸ばした。『思い出のマーニー』に続き、米林作品に出演した杉咲さんは、「取材などで、米林監督が『ジブリという魔法が解けて』とよくおっしゃっていましたが、私はこの世界にスタジオポノックという新たな魔法が生まれたと思う」と語り、「自分にとってのコンプレックスが、ほかの人から見れば魅力や憧れになることも。メアリを演じて、そんな魔法にかけられた、うれしい気分になりました」とふり返った。一方、神木さんは、先に杉咲さんが収録したアフレコ音声を聞きながら、演技をしたといい「“花さま”に助けていただいたおかげで、ピーターを演じることができた」と感謝の意。当の杉咲さんは「花さまって、やめてください(笑)。すべては“神さま”のおかげです!」と照れ笑いを浮かべていた。舞台挨拶には杉咲さんと神木さん、米林監督に加えて、小日向文世(エンドア大学の魔法科学者、ドクター・デイ役)、佐藤二朗(エンドア大学のほうき小屋の番人、フラナガン役)、渡辺えり(バンクス役)、大竹しのぶ(メアリの大叔母、シャーロット役)、プロデューサーの西村義明が出席した。『メアリと魔女の花』は全国東宝系にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月08日米林宏昌監督の最新作『メアリと魔女の花』に、女優の杉咲花が主人公のメアリ役、俳優の神木隆之介がメアリと冒険をともにする少年ピーター役で声の出演を果たした。ご存じの通り2人とも米林作品に出演した経験があり、今回ファン待望の共演が実現した形だ。『思い出のマーニー』で好奇心旺盛な少女・彩香を好演し、公開時には同作の“第3のヒロイン”として注目を集めた杉咲さん。一方、神木さんは米林監督の長編デビュー作『借りぐらしのアリエッティ』でアリエッティと出会う病弱な少年・翔を演じた。そんな両名はインタビューが始まるや、互いを“神さま”“花さま”と呼び合い、劇中のメアリ&ピーター同様、息の合ったコンビネーションを披露。その様子に米林監督も「2人が初めて出会うシーンの演技を聞いて、冒険が始めるワクワクを感じ、これはイケると確信した」と目を細めながら、回想する。■米林監督の最新作が見られる喜びが大きい…杉咲花「また、ご一緒できる幸せはもちろん、米林監督の最新作が見られる喜びが大きいです。前作のご縁がありますし、神木さんが声を担当された『借りぐらしのアリエッティ』が(スタジオジブリ作品の中で)一番大好きなので。アフレコ前は不安もありましたが、米林監督やスタッフの皆さんの作品に対する、変わらぬ愛を感じ、自然と不安は和らぎました。私自身、メアリへの愛着が増していき、毎日楽しく、幸せな気持ちで演じることが出来たんです」「アフレコは私が先だったんですが、神木さんがピーターを演じると知り、とてもイメージが沸きました。過去に神木さんが出演された作品を、ずっと拝見していたので。実際、神木さんが演じるピーターを想像することで、メアリという女の子が引き出されたと思います。普段、自分が出演した作品は客観的に見られないんですが、今回はそんなこと考える隙もないほど面白く、(上映時間の)103分があっという間。本当にワクワクしっ放しでした」■ピーターは12歳、実年齢の半分なので…神木隆之介「ピーターは12歳なんです。僕はいま24歳なので、実年齢の半分で…。ただ、単純に年相応に演じればいいかといえば、そうでもないと思ったので、声のトーンなどは米林監督と相談させていただきました。それよりも意識したのは、ピーターの成長です。最後には、ご覧になる皆さんのピーター像が(成長を通して)変わっていれば良いなと思います。ピーターはカッコいい存在でいたいなという想いもありました」「僕自身は、(先に収録を終えた)花さまの声に甘えっぱなしでした(笑)。メアリのお芝居に反応しながら、『それでは自分は…』という組立ができました。『借りぐらしのアリエッティ』のとき、僕はまだ高校2年生くらいだったと思います。米林監督をはじめ、ジブリで働いていたスタッフの皆さんも多くて、時間が巻き戻ったような懐かしさを感じ、うれしかったです。小さな勇気が、大きな力に変わっていく。そんな背中を押してくれる作品ですし、僕自身も元気をいただきました」■魔法は目に見えないもの、一瞬で消えて無くなることも…米林宏昌監督「メアリはウソもついてしまうし、勝手にどこか行っちゃうし、失敗ばかり(笑)。見方によっては、嫌われてしまうキャラクターなんですが、前作同様、杉咲さんが僕らの想像の“斜め上”の演技をしてくれたおかげで、愛すべき主人公になった。ピーターは、本当によくできた男の子なんです。でも、心の中では『変わりたい』という気持ちがある。神木さんは少年の無邪気さ、成長の兆しという両面を見事に演じてくれました」「僕がスタジオジブリで手がけた2つの作品は、どちらも静かなトーンで、ラストに別れがあった。ですから、ジブリを去り、スタジオポノックの第1回長編作品として作るなら、どこからかやって来た主人公が、その場に定住するお話にしたかったんです。(ジブリ時代は)アニメーターとしてアクションを担当することも多かったので、ジブリで学んだことを活かし、もっとエネルギッシュで躍動的な作品を作ってみたかった。そして、最後は一歩を踏み出したくなる…。新しい環境で、動き出した自分たちに重ね合わせる部分も大きいです」「スタジオジブリを去ったことで、確かに“魔法”を失ったと言えるかもしれません。それでも作品を作りたくて、スタジオポノックという現場ができました。ちょうど折れたホウキを手に、深い霧に包まれた森に歩み出るメアリの姿と同じですね。そこで改めて『魔法って何だろう?』って考えると、それは目には見えない、信頼や信用なのではないでしょうか。震災を始め、僕らはそういうものが一瞬で消えて無くなる場面に遭遇した。それでも歩き出さなくてはいけないし、僕らにとっては作品作りだった。『メアリと魔女の花』は魔法を持たない女の子…、つまり私たちの物語なんです。ご覧になった後、一歩踏み出す勇気を感じてもらえれば、これほどうれしいことはありません」(text:Ryo Uchida/photo:You Ishii)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月07日映画『メアリと魔女の花』のチームメアリ結成トークイベントが7月5日(水)、都内にて開催され、声優を担当した杉咲花、神木隆之介、佐藤二朗、主題歌を担当した“セカオワ”こと「SEKAI NO OWARI」、米林宏昌監督、西村義明プロデューサーが登壇した。同作は、スタジオジブリ出身の米林監督がメガホンを取り、イギリスの児童文学を原作に、7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を偶然見つけた主人公・メアリの大冒険を描く。一夜限りの不思議な力を発揮し、魔法世界の最高学府であるエンドア大学への入学を許可されたメアリだが、彼女がついたウソが大切な人を大事件に巻き込んでしまう。スタジオポノック第1回長編作品となり、杉咲さんが主人公メアリ役を、神木さんがメアリと一緒に冒険を繰り広げることになるピーター役を演じる。トークでは、米林監督から、子どもをはじめ幅広い人たちに口ずさんでもらえるような主題歌を構想した際に「SEKAI NO OWARI」が頭に浮かんだエピソードが語られた。映画の制作途中に「SEKAI NO OWARI」のメンバーにスタジオに来てもらい、絵コンテなどを見てもらったうえで主題歌「RAIN」を制作してもらったそう。米林監督の言葉を受け、「SEKAI NO OWARI」のSaoriさんは「最初にオファーを頂けたという話を聞いて、スタジオポノックさんに4人で伺ったのですが」とふり返った。「プロデューサーと監督がすごい熱意で、『こんな思いで映画を作っているのです。僕らは本気なのです』ということをおっしゃって、その後に、“僕たちについてこれますか?”みたいな(笑)」と明かした。「僕たちについてこれますか?」と直接、言葉にしたわけではないそうだが、「SEKAI NO OWARI」のFukaseさんも「大きい意味ではそうでした」といい、Saoriさんは「“挑戦状だな。これは!”と『SEKAI NO OWARI』のメンバーは思いながら受け取りました」と続けた。同時にSaoriさんは、「今回の歌詞はFukase君が先に書いて、それを引き継ぐ形で私も一緒に書いたのですが、Fukase君はもう最初にスタジオポノックさんに行った帰りの車の中で、私が『歌詞、どんな感じにする?』と話しかけたら、『大丈夫、俺、もう考えているから』とピシッと言われました。そのときに浮かんでいたのだと思います」と制作秘話を披露する一幕もあった。イベントでは、出演者や関係者向けの試写会の様子も話題にあがった。Saoriさんは「私たちの前にプロデューサーさんや神木さん、みなさんがいらっしゃいました。私たちの前に後頭部が見えていて、その先にスクリーンがあったので、『どんな顔をして観ているのだろう』と。でも、見えないのですごくソワソワしていて」と告白。Fukaseさんが「後頭部の圧力があったよね(笑)」と相づちを打つと、Saoriさんは「後ろに向かって放たれていたので、緊張していました(笑)」と同意し、トークを盛り上げた。一方、「SEKAI NO OWARI」の大ファンで「RAIN」の感想を尋ねられFukaseさんに「何であんなに美しい声なのですか?」と質問していた神木さんは、「後頭部からオーラを放っていませんし、威圧もしていません」とたじたじの様子。逆に、「素敵な曲に引きこまれながら、『あっ、後ろにいるんだ』と思いました」と当日の様子を回顧。Fukaseさんは、「みんなそういう感じだったのですね」と納得した様子を見せていた。『メアリと魔女の花』は7月8日(土)から全国にて公開。(竹内みちまろ)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月05日『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』で知られる米林宏昌監督の最新作『メアリと魔女の花』完成の一報を受け、東京都武蔵野市の株式会社スタジオポノックを訪ねた。出迎えてくれたのは、本作のプロデューサーを務める西村義明氏だ。スタジオポノックは2015年、米林監督の新作映画を制作するため、『かぐや姫の物語』『思い出のマーニー』の西村プロデューサーが設立したアニメーション映画制作会社だ。スタジオジブリの制作部門解散を経て、ジブリ出身の両名が、新たなスタジオでリスタートを切る本作について、西村プロデューサーは「時代の中で作り手たちが葛藤しながら『これだけは伝えたい』というメッセージを物語の背後に据えつつ、直球勝負で、自分たちがスタジオジブリで培ったもの、愛したもののすべてを出した」と自信を示す。――では“これだけは伝えたい”こととは?「現代における“魔女の花”とは何なのか、魔法とは何なのかということは、企画の段階から考え続けてきました。自分たちが作り出した魔法に振り回されて、世界が混乱していくのを僕たちはこの間、たくさん経験してきています。何かを置き去りにしながら、忘却しながら、また同じことを繰り返していく。そこに、映画の作り手としてどう向き合いながら、大切なことを次の世代に受け渡していけるだろうか。変わり続ける世の中だとしたら、変わらない大事なものをメアリという少女に託したいというのが、僕たちの映画の本懐です。“ジブリマジック”と言われますが、アニメーション映画は地道な作業の積み重ねです。ジブリという集団は、面倒なことにこそ大事なことがあるんだと信じて愚直に突き進んできた。あらゆるものが合理化、効率化される時代にあって、少しだけ立ち止まって、何が大事かを考えて、もがいて、シンプルに伝えるために、大人たちが何百人と集まって懸命に1本の映画を作る。そこに“ジブリの志”があると思いますし、職人たち何百人の本気が詰まっていると思っています」――「魔女、ふたたび。」というキャッチコピーの意図は?「当然、『魔女の宅急便』を連想する人が多いでしょうし、実際『プレッシャー、あるでしょ?』と問われてきましたが、魔女=ジブリ。その高いハードルだからこそ、米林監督が挑戦する価値があるだろうという思いはありました。宮崎駿監督が語った『魔女の宅急便』とは違い、今回は、魔女という題材ながら人間の物語を描こうとした。人間の少女が偶然、手に余る不思議な力を見つけ魔女になりますが、その力は仮初でしかなく、いつか消えてしまう。拠り所を失ったとき、無力な人間はどうするのか。立ち止まってしまうのか。それでも、前に進むことができるとしたら、それは何故なのか。そこに、米林監督自身が投影された新しい“魔女”の萌芽があると思ったし、この時代に作る意味があると思ったんです。懸命に生きている人たちを応援する映画。ボロボロになりながらも、立ち止まることを恐れないメアリという新しい“魔女”を描く理由はあると思いました」――メアリがそうであるように、米林監督も魔法を失った?「監督デビュー作である『借りぐらしのアリエッティ』がその年の邦画ナンバー1ヒットになり、『思い出のマーニー』が米アカデミー賞(の長編アニメーション映画賞)にノミネートされた。それが監督だけの力だったかと言えば、首をかしげる人も多いのではないでしょうか。まさしくジブリの魔法があったからこその成功であり、評価だったと思います。ところが、アニメーション監督にとって勝負といえる3作目で、彼はすべて失った。それでも『メアリと魔女の花』という作品を作ると決めた。不安で怖かったと思いますよ。ジブリ時代と同じように、環境があるわけじゃない。期待されるわけじゃない。そんな恐怖を振り切って米林監督は3年間、机にへばりついて、“いつも通り”絵を描き続けた。メアリだって魔法なんて持ってやしない。自分ではない誰かを想い浮かべて、“いつも通り”一生懸命に生きた人間です。先が見えない時代だからこそ不安なのは、映画の作り手も同じです。そこにメアリの人生が重なる。無力なメアリの一途な行動が、彼女を取り巻く不安と閉塞感を打ち破ったとき、多くの人の心に、大切な作品として届くと期待したんです」――プロデューサーとしての苦労は?「『メアリと魔女の花』の予告編が映画館で流れたとき、本当に涙が出るほどうれしかった。こんな喜びを見出せるとは思わなかったんです。正直、ジブリで映画を作っていた頃は、制作費を集めることを心配しなくてよいし、製作委員会の応援者も多かった。予告編だって『公開日も決まったし、そろそろ流れるかな』という感じでした。いま思うと、本当におこがましい考え方でした。今回も“ジブリが残してくれた恩恵”があって、多くの皆さんに応援していただいていますが、心理的には1度ゼロに戻れました。スタジオポノックの未来は考えません。作品を作るたび『大事なものとして、人の心に残したい』という気持ちだけです。それは簡単ではないけど、単純な想いです。実写やCGの表現がここまで広がった時代に、2Dのアニメーションで何を作るべきか。映画はいつも時代とともにあるし、そこに対峙し続けるだけなんだと思います」イギリスの児童文学を原作に、7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を偶然見つけた主人公のメアリの大冒険を描いた本作。一夜限りの不思議な力を発揮し、魔法世界の最高学府であるエンドア大学への入学を許可されたメアリだが、彼女がついたウソが大切な人を大事件に巻き込んでしまう…。スタジオジブリというあまりに強大な魔法と、それがもたらす恩恵と呪縛から解き放たれた米林監督と、西村プロデューサーの未来は、魔法をもたないメアリと同じく未知数。クロアチア語で「深夜0時」に由来し、新たな1日の始まりの意味が込められたスタジオポノックの時計の針は、いま進みだしたばかりだ。(text:Ryo Uchida/photo:Nahoko Suzuki)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月04日映画『メアリと魔女の花』の公開記念緊急イベント「でほぎゃらりー株主鼎談~いま、アニメーション背景を語る。~」が7月1日(土)、都内にて開催され、庵野秀明(カラー)、川上量生(ドワンゴ)、西村義明(スタジオポノック)が出席した。同作は、スタジオジブリ出身の米林宏昌監督がメガホンを取り、イギリスの児童文学を原作に、7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を偶然見つけた主人公のメアリの大冒険を描く。一夜限りの不思議な力を発揮し、魔法世界の最高学府であるエンドア大学への入学を許可されたメアリだが、彼女がついたウソが大切な人を大事件に巻き込んでしまう。ジブリ制作部門解散後の2015年にスタジオジブリの手描き美術が消えてしまうことを危惧し、背景美術スタジオ「でほぎゃらりー」を設立した庵野さん、川上さん、西村さんの3人。イベントは、「でほぎゃらりー」設立の経緯や、それぞれの出会いのエピソードなどが語られてスタートした。庵野さんの口からは「手描きはこれから状況的に厳しくなっていくと思います。デジタルのほうが効率がいいし、儲かるので。その中で、伝統工芸のようなものはなるべく残していきたい。でほぎゃらりーができたときも、『とにかく新人を採ってほしい』と」などと思いが語られた。「新人が毎年、3人でも、5人でも入って、それが10年、20年と残ってくれれば」とも。デジタルが主流になっているものの、「手描き背景という技術とそのよさというものはなるべく残していきたい」とコメント。トークでは、アニメの背景美術の精度が高ければ長回しがきくことや、アニメは不要なものを描かないなど情報をコントロールできる特性を持つこと、手描きで背景を制作する際の着眼点などが語られた。高畑勲監督と宮崎駿監督の制作方法の違いなども話題にあがり、ファンは熱心に耳を傾けた。西村さんは、美術大学の学生と話をした際に学生がグラフィックデザインなどの経験はあるものの(紙に)絵を描くことをしてきていない現状を知ったことや、一方では、ディズニーアニメーションスタジオやピクサーアニメーションスタジオでクリエーターになる人たちは絵を描いてきている人であることを指摘。「絵を描いて、絵にするという作業をしてからクリエーターになっていくという人が極端に減ってきているという現状があるような気がします」と問題提起される一幕もあった。さらに、トークでは、人工知能(AI)による画像処理ツールも話題に。西村さんが「ああいうものはどこまでいけるのですかね?」と質問すると、川上さんは「最終的には、人間ができることが基本的には全部できると思います。100年はかからないと思います。もっと早いと思いますけど」とコメント。「人間と同じような人工知能を作ろうと思うと、人間のことを学習しないとコンピューターも進化できないので、そういう意味では、もし手描きの技術がなくなってしまった未来に、それを再現することは人工知能を使ってもできない可能性が高いと思います」と続けた。庵野さんは、「(アニメの制作では手描きとデジタルを)両方混ぜることが一番いいと思います。そのためには手描きの技術を持っていないとできないです」と語っていた。『メアリと魔女の花』は7月8日(土)から全国にて公開。(竹内みちまろ)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月01日キャンディストリッパー(Candy Stripper)とアーティスト・とんだ林蘭のコラボレーションウェア「WEIRD NURSE」シリーズが登場。2017年7月14日(金)より、キャンディストリッパー原宿本店及び公式オンラインストアにて発売される。コラボレーションしたとんだ林蘭は、コラージュ・イラスト・ペインティングなど様々な技法を用いた作品を制作する、次世代アーティスト。独特でシュール、時には官能的な世界観が特徴だ。今回のウェアには顔に「A」の文字を携え、シェイクを飲んでいる“シュールなナース”のコラージュをデザインした。Tシャツはナースを大胆にあしらっており、スタンダードな2Mサイズと、ユニセックスに着こせるXLサイズを用意。またナースモチーフが散りばめられたオープンカラーのシャツは、ラフに着こなしたい一枚だ。オンラインストア限定色としてミントカラーが登場する。さらに、デイリーユースにぴったりなキャンバストートも展開。使い勝手の良いA4サイズとなっている。【詳細】「WEIRD NURSE」シリーズ発売日:2017年7月14日(金) ※オンラインストアは同日19:00〜※オンラインストアでは、6月28日(水)19:00より先行予約を開始販売店舗:キャンディストリッパー原宿本店、公式オンラインストア価格:・シャツ「WEIRD NURSE SHIRT」17,800円+税・Tシャツ「WEIRD NURSE TEE」5,900円+税・トートバッグ「WEIRD NURSE TOTE BAG」4,900円+税【問い合わせ先】Candy StripperTEL:03-5770-2204
2017年07月01日スタジオポノック第1回長編作品『メアリと魔女の花』のスペシャルトークイベントが6月22日(木)に行われ、杉咲花(メアリ役)、神木隆之介(ピーター役)、メガホンをとった米林宏昌監督(『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』)らが出席した。スタジオジブリ出身の米林監督が3度目の長編メガホンをとる本作。イギリスの児童文学を原作に、7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を偶然見つけた主人公のメアリの大冒険が描かれる。一夜限りの不思議な力を発揮し、魔法世界の最高学府であるエンドア大学への入学を許可されたメアリだが、彼女がついたウソが大切な人を大事件に巻き込んでしまう。都内で行われたイベントには杉咲さんと神木さん、米林監督に加えて、小日向文世(エンドア大学の魔法科学者、ドクター・デイ役)、佐藤二朗(エンドア大学のほうき小屋の番人、フラナガン役)、遠藤憲一(庭師のゼベティ役)、大竹しのぶ(メアリの大叔母、シャーロット役)、プロデューサーの西村義明が駆けつけた。先日、米林監督と西村プロデューサーは完成したばかりの本作を携えて、“古巣”であるスタジオジブリを訪ねたのだとか。ただ、米林監督によると「宮崎(駿)さんは、『俺は観ない』って言って、観てくれなかった」という。それでも「よく頑張った」とねぎらいの言葉があったそうで、「(スケジュールが)遅れに遅れていたので、『本当にできるのか?』ととても心配してくださった。無事に完成を報告できてうれしい」としみじみ喜びをかみしめていた。ちなみに、高畑勲監督と鈴木敏夫プロデューサーは本作を鑑賞しており、西村プロデューサーは「鈴木さんからは『ジブリの呪縛から解き放たれたお前たちは、こういう映画を作るのか。素直にのびのびと良い作品だね』と言葉をかけてくれた」「高畑さんは、そもそもファンタジー映画が嫌いなんですが(笑)、好感を持てる映画だと言ってくださった」と両氏の率直な感想を、ファンに報告していた。その上で、西村プロデューサーは「ジブリを超えようとは思っていない。米林監督にとっては勝負の3作目で、約20年ジブリで培ったものすべてを詰め込んだ。ただ面白いだけじゃなく、作る価値がある作品として、監督の“新しさ”が出ている」と強調。そんな言葉に、米林監督は「このような晴れの場に立てて、夢のよう」と感無量の面持ちだった。『メアリと魔女の花』は7月8日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年06月22日