今年、デビュー15周年目を迎える中島美嘉の新曲「Forget Me Not」が、織田裕二&吉田羊の競演で贈る『ボクの妻と結婚してください。』の主題歌に決定!本作のメガホンをとったのが、中島さんのデビュー作ドラマ「傷だらけのラブソング」を手掛けた三宅喜重監督であることから、実に15年ぶりの再タッグが実現した。テレビ業界で働く敏腕放送作家が余命宣告を受け、愛する家族の未来のために、妻の「最高の結婚相手」を探しだす…。そんな、ある男の一風変わった“エンディング・ノート”は、樋口卓治による2012年刊行の同名小説。斬新な設定や心温まる物語が支持され、世代を問わずまさに究極の恋愛バイブルとなった。主演は「ようやく自分のやるべき作品と役柄に出会うことができた」と語る、4年ぶりの映画出演となる織田さん。本作では、愛する妻と子の幸せを願い突き進む“強さ”と、いつ尽きるとも分からない自分の命に翻弄される“弱さ”を併せ持つ主人公・三村修治を熱演する。修治の妻、三村彩子役には話題作が続く吉田さん。余命僅かな修冶の「思いつき」と真摯に向き合い、覚悟を決めて夫に寄り添うヒロインを演じる。さらに、修冶の見初めた「結婚相手」伊東正蔵役には原田泰造、修治の良き理解者で結婚相談所を経営する知多かおりには高島礼子と、まさに実力派俳優陣が勢ぞろい。そんな涙なしでは観られない新しい形のラブストーリーを描いた本作で、メガホンをとったのは、『阪急電車 片道15分の奇跡』(’11)、『県庁おもてなし課』(’13)などを監督し、繊細な人間ドラマの描写が高く評価されている三宅監督。実は、2001年に中島さんの歌手&女優デビュードラマ「傷だらけのラブソング」をプロデューサーとして手がけていた。今年、初の3か月連続アルバムリリース、初のアコースティックツアー開催、初の夏フェス出演、そして新プロジェクトMIKA RANMARUの初ツアー開催決定など、デビュー15周年で精力的な活動が話題を呼んでいる中島さん。今回の楽曲「Forget Me Not」は、「ORION」「Always」など、中島さんの数々のヒット曲を手掛けた百田瑠衣の作詞・作曲、アレンジには武部聡志という最強の布陣により心に響く壮大なバラードに仕上がっている。大切な人の幸せを一途に願う、強い絆で結ばれた愛を歌った楽曲と映画の化学反応に、期待していて。<以下、コメント>■中島美嘉この映画のお話をいただき、題名をきいたときは悲しいイメージの曲だから私なんだ、と思いました笑でも、内容を聞き歌のイメージをきいたとき誤解していた、と感じました。ただ、悲しいだけではない、こんな「温かい悲しい」がある事を教えてもらいました。こんな素晴らしい作品に参加できたこときっとずっと誇りに思うと思います。皆様に感謝します。この曲は、映画のストーリーをもとに作っていただいた曲なので映画と一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。■監督:三宅喜重中島美嘉さん、優しくて切なくて、大切な人を思う気持ちが心に響く素晴らしい主題歌を有難うございます。いまから15年前、私は「傷だらけのラブソング」という連続ドラマのヒロインオーディションをしました。そのオーディションに合格して見事ドラマのヒロインを演じ切り、歌手デビューを果たしたのが中島美嘉さんでした。あれから15年、いままた彼女とこうして仕事ができ、映画『ボクの妻と結婚してください。』で彼女の歌声が聞けると思うと本当にうれしく思いますし、ワクワクします。ぜひ大切な人と見てほしい映画になりました。本当に素晴らしい主題歌をありがとう!■プロデューサー完成した映画を観たときに、最後に流れる曲は中島美嘉さんという歌姫以外考えられないと思いました。中島さんの歌い上げる伸びやかな歌声が、映画に華やかな彩りを添えてくださっています。映像だけでは表現し難い“切なさと温もり”を最後に流れるこの曲が完成させてくれました。『ボクの妻と結婚してください。』は11月5日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年08月24日(Photo by Flickr)今、海外を中心に「さまざまな性」をテーマにした絵本が増えている。 幼い頃、誰もが読み親しんだ絵本。 そんな絵本を通して、子どもや大人に「性」を考える機会を作る試みを追った。 性的マイノリティへの理解が課題の現代社会(Photo by Flickr)昨年ある大学生が、自分が同性愛者であると友人にばらされる「アウティング」を苦に、自殺したという悲しい事件が日本で起きていたと分かった。 今年に入り裁判に発展し、友人たちが「同性愛者は生理的に受け付けない」という類の発言をしていたことや、大学側の対応の実情が明らかになった。 同性愛者のカミングアウトの難しさ、アウティングによる精神的苦痛が浮き彫りになり、ネット上では議論が起きている。 このように、日本ではまだ性的マイノリティの人々の存在が「当たり前」として受け入れられていない。 大学生のような若い世代においてさえもこの現状である。 その原因の一つに、テレビなどのマスコミやインターネットで性的マイノリティの人々を「イジる」風潮が根強く残っているという点があるのではないだろうか。 それを当たり前のものとして受け入れてしまえば、その風潮が普通だという認識のまま、大人になってしまうのも無理はない。 日本だけでなく、世界でもLGBTQだという理由で、人々がいじめや偏見の対象になってしまうような理解の薄い地域は沢山ある。 世界で注目される「性についての絵本」で、幼いころから性を知ろう(Photo by Flickr)しかし今、日本や世界の出版業界で、「絵本」でこの現状を打破しようという動きがある。 そのうちのいくつかをご紹介しよう。(Photo by Amazon)今年4月に、子供向けの「性」について知る児童書、『いろいろな性、いろいろな生きかた』が出版された。 全3巻で、多様なセクシュアリティの現状や悩み、すべての人が生きやすい社会について訴えている。(Photo by Amazon)邦訳版も出版されているオランダの絵本『王さまと王さま』は、お姫様に興味を示さない王さまが、花嫁候補の付き添いでやってきた王子に恋をする物語だ。 「王さま同士が結ばれるおとぎ話もあっていい」というメッセージが伝わってくる。(Photo by goodreads)LGBTへの関心が高い北欧スウェーデンで出版されている絵本『Blompojken(お花の男の子)』。 この作品の主人公はスカートを履き、花冠をつけた男の子だ。 周囲から「ヘンだ」「強く、たくましくなれ」といわれる男の子を、「ありのままのあなたですてきなんだよ」というメッセージが優しく包む。 こうした絵本を通じて子どもの頃から性の多様さを知るのは、「いろいろな人がいて当たり前」という考えを持つ上でとても大切なことだ。 さらに、現に自分の性に悩みを抱えていたり、いじめの標的になっていたりする子どもたちの心の支えにもなるのではないだろうか。 まだ間に合う。大人が読んでも遅くはない(Photo by Flickr)絵本は決して子どもたちだけの物ではない。 子どもに伝わるように言葉を選んで書かれた文やイラストだからこそ、大人の心にダイレクトに刺さるメッセージがある。 「多様なセクシュアリティ」という大きなテーマを私たち大人がどのように知り、受け入れ、伝えていくべきなのか、その一つのツールとして、絵本があってもいいのではないだろうか。 日本ではまだ出版数の少ないLGBTQについて描かれた絵本だが、多様性への理解が問われる現代において、その需要は増していくだろう。 via. Huffingtonpost,産経ニュース,BUZZFEED この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「結婚」も「性別」もない時代 「ゴールデンウィークをレインボーウィークに!」初夏を感じさせるような日々がつづく東京。連休に合わせて「Tokyo Rainbow Pride2015」が開催中された... ーBe inspired!Texted by Minori Okigaki
2016年08月24日待ちに待った夏休み!いつもよりも親子で過ごす時間がぐっと増える夏休みに、山や海へ遠出して過ごすのも良いけれど、お家でひんやりかき氷を食べながらまったりした一時を満喫することも素敵な夏の思い出になるはず。そこでFASHION HEADLINEでは、夏休みに大人も子供も楽しめる絵本を、本を愛する書店の皆さまに聞きました!目で見て楽しめるアートブックのような絵本、思わず声に出して読みたくなる絵本、頭に残るリズミカルな絵本、じっくり読める絵本など、より感性を豊かにしてくれる個性豊かなラインアップ。連載第1回目の今回は、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」がオススメする4冊をご紹介します。『ジャリおじさん』(大竹伸朗/発売:福音館書房)毎日海を見て暮らしていたジャリおじさんは、鼻の頭にひげが生えている。そんなジャリおじさんが、ある日突然、海に背を向けて歩き出す…。「ジャリジャリ」という挨拶、ページいっぱいのシュールな絵、そして突飛なストーリー。日本を代表する現代美術作家である大竹伸朗による絵と、リズミカルな語感。この斬新な絵本にぴったりハマれば、きっと何度も開くお気に入りの1冊に。『ジャリおじさん』大竹伸朗『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』(絵:岡崎乾太郎 文:谷川俊太郎/発売:クレヨンハウス)「ぴぴぴー ぴぴーぷ ぷーぺー ぴぷぺぺぺ」思わず口に出して言いたくなってしまう、「ぱぴぷぺぽ」でできたふしぎな言葉たち。とっても単純だからこそ、どのように読むか、読む人の数だけ新しい音が生まれるはず。親子でも、おともだちとでも、声に出して読みたい1冊。そしてなんと言っても造形作家の岡崎乾次郎が描く、カラフルなツノの生えたふしぎな生き物がキュート。『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』絵:岡崎乾太郎 文:谷川俊太郎『水の生きもの』(絵・文:ランバロス・ジャー 訳:市川恵里/発売:河出書房新社)なんと、インドの工房にて1冊1冊シルクスクリーンで刷られた手作りの絵本。手漉き紙から伝わる温かさには、1枚1枚ページをめくる幸せがつまっている。インド伝統の民俗絵画、ミティラー画の手法で描かれる細やかな線、次々に現れるサカナやカニたちの表情は異国情緒たっぷり。ぜひ親子で一緒にページをめくりながら読んで頂きたい作品集のような絵本である。『水の生きもの』ランバロス・ジャー(Rambharos Jha) 訳:市川恵里『ドミトリーともきんす』(高野文子/発売:中央公論社)絵本、というより漫画に近いのですが、ぜひ夏休みにおすすめしたい1冊。実在の科学者たちが、もし学生寮「ドミトリーともきんす」に住んでいたら?という架空の設定で描かれたもの。朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹が学生となって登場し、様々な場面で彼らの言葉や著書が紹介される。決して難解ではなく、シンプルな絵と相まって「読んでみたい」「もっと知りたい」と感じられる1冊。さらにその先に続いてゆく読書のためにも、時間に余裕のある夏休みに読んでみては。小学生以上のお子様にはもちろん、大人の方にもおすすめ。『ドミトリーともきんす』高野文子
2016年08月13日夏ならではの遊び場といえば、海や川といった水辺ですよね。きらめく水面と照りつける太陽、熱い体をひんやりさせてくれる海や川が大好きな子どもも多いことでしょう。今回はそんな海や川を題材にした絵本を 絵本ナビ 協力のもとご紹介!「海の中はどうなっているの?」「どんな生き物がいる?」という疑問にこたえ、見る機会の少ない川の始まりと終わりの描写など、子どもたちの「そうなんだ!」という反応が引き出せる絵本を集めてみました。■チリとチリリ うみのおはなし作・絵:どい かや/出版社:アリス館 「チリとチリリ うみのおはなし」(絵本ナビ紹介ページ) チリとチリリが自転車にのっていきついたのは海の中! ピンク色のサンゴの迷路、海藻でできた入り口、貝殻のソファ、魚たちの華麗なダンスショー…。各シーンが色鉛筆による優しいタッチで描かれています。まるで竜宮城のようなその場所に思わず「行ってみたいな~!」と親子でつぶやいてしまうかも。2人がお土産にもらった宝物も気になります!■スイミー 小さなかしこいさかなのはなし作:レオ・レオニ/訳: 谷川 俊太郎/出版社:好学社 「スイミー 小さなかしこいさかなのはなし」(絵本ナビ紹介ページ) 「昔、読んだことがある」という人も多い名作。スイミーが赤い魚たちの目となるシーンは強烈な印象を残し、勇気あるスイミーに元気をもらえる絵本です。けれど、見どころはそれだけではありません。仲間たちが食べられ、ひとり生き残ったスイミーの孤独や虚無感、その後に出会うさまざまな海の生き物たち、この世界のすばらしさ…。文字だけではなく、絵にもスイミーの心境の変化がしっかりと描かれているので子どもと一緒にママにも新しい発見がありますよ!■絵巻えほん 川作:前川かずお/出版社:こぐま社 「絵巻えほん 川」(絵本ナビ紹介ページ) 上流から下流へ、人の暮らしの中をゆらゆらと流れていく川。いろんな場所にいろんな人が住み、それぞれの時間の中で暮らしている様子が、つながった絵巻物で楽しむことができます。川はときには洪水といった災害を引き起こすなど、荒々しい一面も垣間見せます。川と一緒に行く、海までの旅。見るたび、新しい視点がひとつ増えるような、そんな絵本です。 ■かわ作・絵:鈴木 のりたけ/出版社:幻冬舎 「かわ」(絵本ナビ紹介ページ) 源流から河口にいきつくまで、145種類の生き物が登場します。リアルな描写が絵本という域をこえて、図鑑のようです。水や魚の視点で話が進んでいくのも、とてもユニーク。ページを開くたび「次はなんだ?」と、わくわくする子どもの表情が見られるかもしれません。小さな流れが集まって大きな流れとなり、上流、中流、沼や池や田んぼを通り過ぎて下流となり、河口にいきつく。「うちはどこ? 中流? 下流?」など川のそばに住んでいるご家庭ならではの問いかけが聞けるかもしれませんね。■ピンク、ぺっこん作:村上 康成/出版社:徳間書店 「ピンク、ぺっこん」(絵本ナビ紹介ページ) ピンク色のひれをもつ「ピンク」というヤマメが主人公のこの絵本には、1日の出来事が生き生きと描かれています。生き物にとっては日常的な食物連鎖を感じさせるシーンには、ただの絵本にはない緊張感もあり、子どもがどんな表情をするか気になってしまう一幕も。でも、きれいな夕暮れに生きていく強さと明日への希望を感じさせる、生命力あふれる1冊です。毎年楽しみにしている夏のレジャースポットは、どこ(誰)を視点にするかでいろんな楽しみ方があるようです。今年の夏は絵本を読んで、新たな発見をしてみませんか?データ協力: 絵本ナビ
2016年07月28日子どもにぴったりの絵本を探すとき、どんなテーマで選ぶことが多いですか? 「車が好きだから乗り物の絵本」「動物好きだから動物が主役の絵本」など、ジャンルを決めて絵本探しする人も多いですよね。でも、たまにはテーマにこだわらず、子どもの心をキャッチする一冊をプレゼントしたいもの。そんな人は色をテーマにしてはいかがでしょう。今回は夏にぴったりな水色(青色)を題材にした絵本を 絵本ナビ 協力のもとご紹介します。 ■みず ちゃぽん作:新井 洋行/出版社:童心社 「みず ちゃぽん」(絵本ナビ紹介ページ) たくさんのしずくに、それぞれ表情が描かれたみずの絵本です。ぴちゃ、ぽと ぽた ぽしゃ、ちょろちょろー、じょぼぼぼー! など、水の音と形がおもしろく、優しく表現されています。落ちた瞬間の、みずの表情がなんともいえず良い表情で、思わず笑ってしまうことも。水色と白というシンプルなカラー展開がいさぎよく、子どもが五感で楽しめる絵本となっています。■しずくのぼうけん作:マリア・テルリコフスカ/絵:ボフダン・ブテンコ/訳:内田 莉莎子/出版社:福音館書店 「しずくのぼうけん」(絵本ナビ紹介ページ) この本は水の性質をわかりやすく、ストーリー仕立てで解説する科学絵本です。ひとしずくの水が長い旅の途中で氷になったり、蒸発したり、雲や雨になったり…。勉強しているというより、一緒に冒険を楽しみながら水の変化を感じられるので、知らないうちに「水はこうなる」という知識が身についていくかもしれませんね。■ふねくんのたび作:いしかわ こうじ/出版社:ポプラ社 「ふねくんのたび」(絵本ナビ紹介ページ) ふねくんは小さな町に住む男の子から手紙を預かり、大きな町に住む女の子に届けます。嵐にも負けず、きれいな星空や虹を楽しみ、朝日に輝く海を渡って、ついに目的地に到着! 船がテーマの乗り物絵本ですが、見開きページは圧巻! 広い空、どこまでも続く海、そのどちらも鮮やかな青色で描かれ、気持ちを明るくしてくれます。男の子だけじゃなく、女の子にもおすすめの1冊です。 ■あめかな!作・絵:U.G.サトー/出版社:福音館書店 「あめかな!」(絵本ナビ紹介ページ) 実際の雨粒のように、しずくのリアルさが新鮮な絵本。とことんシンプルでありながら、雨の姿をさまざまに表現しています。グラデーションがかった深みのある色彩は、年齢を問わず、惹きつけられるものがあるようです。見るたびに創造力をふくらませてくれるような、良い意味で「赤ちゃんらしくない」アート作品といえます。■みずいろのぞう作・絵:nakaban(ナカバン)/出版社:ほるぷ出版 「みずいろのぞう」(絵本ナビ紹介ページ) みずいろのぞうは、自分が並べた石ころをキッカケにして、遠くへ旅することを決めました。途中には出会いがあり、それぞれの決断と別れが訪れます。「自分を探す旅である」というメッセージを絵本を通して感じますが、同じように「誰もが選べる自由」を持っていることにも、また気づかされます。1人きりになっても前に進むことを決めたぞう。どんな感想を抱くかは、読む人によって違うかもしれませんね。同じ色でも元気や明るさをもらえたり、優しさやいたわりを感じたりと違いがあるものです。今回は水に関連したものが多かったですが、その内容はさまざま。色をテーマにした絵本選び、ぜひ実践してみてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2016年07月21日『6才のボクが、大人になるまで。』のリチャード・リンクレイター監督の新作映画『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』が秋に日本公開されることが決定した。その他の情報ある家族の物語を、同じキャストで12年に渡り撮り続けて完成させた『6才の…』で数々の映画賞に輝いたリンクレイター監督が「あの12年間の続きになるような、大人の扉を開けるひと時を描いている」というのが新作『『エブリバディ・ウォンツ・サム…』だ。1980年の夏を舞台に、野球推薦で大学に入学することになったジェイクの新学期直前の3日間を描いた作品で、ブレイク・ジェナー、ゾーイ・ドゥイッチ、グレン・パウエル、タイラー・ホークリンらが出演する。『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか今秋ロードショー
2016年07月14日雨の多い季節は「また今日も雨~?」と、うんざりしてしまうお子さんも多いですよね。でも、雨の日ならではの楽しみ方もちゃんとあります。しとしと、ザーッという音の変化や雨だから出会える生き物たち、スニーカーとは違う長靴の感触、雨のにおい。今回は 絵本ナビ 協力のもと、「雨の日もけっこういいかも」そんな気持ちにさせてくれる、雨の日絵本をご紹介しましょう。■あめ ぽぽぽ作:ひがし なおこ/絵:きうち たつろう/出版社:くもん出版 「あめ ぽぽぽ」(絵本ナビ紹介ページ) 黄色の雨がっぱ、黄色の傘、黄色い長靴のぼくはママと雨の日の公園へ。雨の音が歌のようにやさしい響きとなって、キラキラ落ちてきます。よく見ると雨粒には表情があり、ひとつひとつに命があるみたい…。雨に会いに、雨がうたうのを聞きに、外に出てみたくなる1冊です。■雨、あめ作:ピーター・スピア/出版社:評論社 「雨、あめ」(絵本ナビ紹介ページ) 雨が降ってきた瞬間にうれしそうに家をとびだす、おねえちゃんとおとうと。水たまりにじゃぶじゃぶつっこんだり、傘をひっくりかえして雨粒を集めたり、雨の日の楽しみ方を文字ではなく、読み手に想像させてくれる絵本です。読み始めは「こんなにめちゃくちゃに遊んで…」と、うなってしまうママも「子どものころ、こんな遊びしたかったなぁ」と自分の幼少時代を思い出し、目を細めてしまうかもしれませんね。■ぼく、あめふりお作・絵:大森 裕子/出版社:教育画劇 「ぼく、あめふりお」(絵本ナビ紹介ページ) てるてるぼうずだけれど自分のまわりでは雨がふってしまう、ふりお。「おひさまに会いたい」と、ひとり旅にでるも、雨、雨、雨….。そんなときに出会った、雨の大好きな女の子。ふたりでたくさん遊ぶうちに、ふりおは女の子が大好きになりますが…。ふりおがした最後の決断に胸がしめつけられますが、おひさまのような女の子との出会いは、いつまでも色褪せないと思える1冊です。 ■あめふりさんぽ作:江頭 路子/出版社:講談社 「あめふりさんぽ」(絵本ナビ紹介ページ) 幻想的にも見えるさわやかな水彩画は、雨というテーマにぴったり。雨の日に出会うものたちに、自分の持ち物をさしだす女の子。その思いやりに心がじんわり癒されます。雨の日を楽しんだ後に待っている、雨上がりの景色にも感動してしまうでしょう。■バムとケロのにちようび作:島田 ゆか/出版社:文溪堂 「バムとケロのにちようび」(絵本ナビ紹介ページ) 几帳面できれい好きの犬のバムと、いたずら好きなカエルのケロ。愛嬌たっぷりの2ひきの物語が人気の「バムケロ」シリーズ。雨の日の「にちようび」は、おやつに揚げるドーナツの数にびっくり! ちらかった部屋を片付けて、ドーナツを手にゆっくり本を読もうとしたら… 。キャラクターの持つ愛らしさが存分にあふれる、子どもに人気の絵本です。雨の日は家の中にいることも多いですよね。そんなときこそ、今回ご紹介した雨の日絵本の出番です。読み聞かせで「雨の日ってつまらない」というイメージを「雨の日って特別かも」に変えるチャンス! 親子で一緒に、雨の日を楽しんでみてはいかがでしょうか。データ協力: 絵本ナビ
2016年07月14日梅雨どき、お天気が雨ばかりだと「お出かけできなくてイヤだなぁ」と思ってしまうもの。でも、雨が降ってうれしそうにしている生き物や、雨の日の思わぬハプニングをテーマにした絵本もたくさんあります。そうした絵本を読めば「意外と楽しめるかも」と雨の日のイメージが変わっていく子もいるかもしれません。今回は雨の日の生き物たちを主役にした絵本を 絵本ナビ 協力のもとご紹介します。雨なのになんだかわくわくする…! そんな気持ちにさせてくれる絵本です。■あめふり 改訂版作・絵:まつい のりこ/出版社:偕成社 「あめふり 改訂版」(絵本ナビ紹介ページ) 0歳の赤ちゃんから楽しめる字のない絵本は、読み聞かせの必要がなく、眺めたい時間の分だけ子どものペースに合わせることができます。また、読むたびに物語を自由につくれるのもこの絵本のいいところ。雨がふって喜んだり、あわてたり、こわがったり…。生き生き動く動物たちに感化され、雨の日がちょっと好きになれるかもしれません。■のんびりつむりん あめのひいいな作・絵:おおいじゅんこ/出版社:教育画劇 「のんびりつむりん あめのひいいな」(絵本ナビ紹介ページ) のんびりしている、かたつむりの「つむりん」。つむりんの家族は、みんなのんびり屋さんです。かたつむりにとって雨の日は「いい天気」! ふんわりとしたイラストと優しい文章が心をあたたかくしてくれます。雨の日にはかたつむりを見かけたことのある人もいますよね。この絵本を読んだ後は「パパやママはどこかな~?」など、見つけたかたつむりの家族を探してみたくなるはずです。■あめのもりのおくりもの 作・絵:ふくざわ ゆみこ/出版社:福音館書店 「あめのもりのおくりもの」(絵本ナビ紹介ページ) 大きなクマと小さなヤマネ。見た目には正反対の2ひきが織りなす、心あたたまる絵本シリーズです。今回の舞台は雨の森。雷が苦手なクマくんのために、森に咲いたあじさいの花ととってこようとするヤマネくん。でも洪水をおこした川の中にヤマネくんが落ちてしまって… というストーリーは、少しハラハラする展開もありますが、お互いを思いやる2ひきの姿に胸打たれる人が続出! 大人も楽しめる1冊となっています。 ■かえるのおでかけ作・絵:高畠 那生/出版社:フレーベル館 「かえるのおでかけ」(絵本ナビ紹介ページ) 雨なのにカツバーガーをもって、うきうき気分で出かける、ちょっと変わった「かえる」のお話。傘もささないから、すぐに全身びしょぬれで「大丈夫?」と思ってしまいますが、雨の日を楽しそうに過ごす姿を見ているうち「ああ、かえるは雨の日が最高の日なんだ」と納得。ダイナミックなイラストと、人間とは正反対な反応を見せる様子がおもしろく、お気に入りの1冊にする子も多いはず。読み聞かせが、大人のカチカチに固まった頭をやわらかくするいい機会にもなりそうです。■あかいかさ作・絵:ロバート・ブライト/訳:清水 真砂子/出版社:ほるぷ出版 「あかいかさ」(絵本ナビ紹介ページ) 赤い傘だけ赤色で、あとは白黒で描写されたシンプルでクラシカルな絵本です。女の子が開いた傘の中に「ぼくも(わたしも)いれて」と次々はいってくる動物たち。女の子の傘は、それに合わせてどんどん大きくなっていきます。雨の中、ひとりじゃなく、みんなで傘の中にはいるのはとても楽しそう! 傘ブームがきているお子さんにもおすすめです。雨がふるとなぜか憂鬱になってしまう人は、今回ご紹介した絵本をぜひ読んでみてください。雨の日を喜び、生き生きと活動している生き物たちを目にすれば、きっと自分にも雨の日ならではのお楽しみが見つかるはずです!データ協力: 絵本ナビ
2016年07月10日『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』以来、4年振りに帰ってきた織田裕二待望の主演作『ボクの妻と結婚してください。』。この度、本作のポスタービジュアルが解禁された。テレビ業界で働く敏腕放送作家、三村修治が余命宣告を受け、愛する家族の未来のために、妻・彩子の「最高の結婚相手」を探しだすという物語。本作は、樋口卓治による同名小説を実写映画化するもので、原作は斬新な設定と心温まる物語が支持され、世代を問わず究極の恋愛バイブルとなった。監督には、『阪急電車 片道15分の奇跡』『レインツリーの国』などを手掛け、繊細な人間ドラマの描写が高く評価されている三宅喜重。キャストには、主人公・三村修治役の織田さんをはじめ、修治の妻・三村彩子役には、初主演となる映画、連続ドラマが続々と決定し、いま最も輝く女優・吉田羊。さらに、修冶の見初めた「結婚相手」伊東正蔵役を原田泰造が、結婚相談所を経営する修治の良き理解者、知多かおり役を高島礼子が演じるなど、まさに実力派俳優陣が勢揃いしている。このほど公開されたのは、イチョウの木々が美しく印象的なポスタービジュアル。少し肌寒くなったこの秋の風景の中で寄り添いながら、視線を交わすのではなく、同じ未来を見つめるかのような織田さんと吉田さん演じる修治と彩子2人の姿が描かれており、本編を観た後に心地よさが残る、“希望”をテーマにした本作にピッタリの1枚に仕上がっている。『ボクの妻と結婚してください。』は11月5日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2016年06月29日絵本原画コンペティション「ブラティスラヴァ世界絵本原画展(BIB)」について、その歴史と功績を紹介する展覧会「BIB 50周年 ブラティスラヴァ世界絵本原画展―絵本の50年 これまでとこれから―」が、7月9日から8月31日まで、うらわ美館館(埼玉)で開催される。スロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで2年ごとに開催される「ブラティスラヴァ世界絵本原画展(略称 BIB=Bienial of Illustrations Bratislava)」は、現在のチェコ共和国とひとつの国、チェコスロヴァキアであった1965年にユネスコと国際児童図書評議会の提唱によって創設された世界最大規模の絵本原画の国際コンペティション。1967年に第1回目のBIBが開かれた。そして、2015年秋には記念すべき第25回目が開催され、創設50周年を迎えた。同コンペティションは、実際に出版された絵本の原画を審査の対象にすることを特徴にしており、芸術性の高い作品や、実験的でユニークな作品が集まることでも知られる。また、BIBの創設は、戦後日本の絵本文化が大きく花開こうとしていた時期にあたり、過去のBIBにおいて日本の絵本は毎回のように受賞し、高く評価されてきた。81タイトル、約300点の絵本原画を展示する本展は2部構成。第1部では、創設50年の節目を迎えた国際コンペティション「BIB」について、その歴史と功績を辿る他、BIBの歴代参加作品の中から「日本の絵本の歴史50年」を振り返り、過去半世紀の歴代“日本選抜”作品を紹介する。会場では、長新太の《キャベツくん》をはじめ、赤羽末吉の《スーホの白い馬》、田島征三の《ちからたろう》、丸木位里・丸木俊の《日本の伝説》、井上洋介の《まがれば まがりみち》、酒井駒子の《金曜日の砂糖ちゃん》、荒井良二の《うちゅうたまご》などが展示される。さらに、絵本のイラストレーションの最新動向を紹介する第2部では、昨年秋に行われた第25回BIBのグランプリ作品をはじめとする受賞作品および、日本からの出品作品を公開し、絵本の今、そして絵本のこれからを期待させる新鮮な表現や独創的な試みにフォーカス。会場では、準グランプリの「金のりんご賞」受賞の栄誉に輝いたミロコマチの《オレときいろ》をはじめ、松本大洋の《かないくん》、ローラ・カーリンの《あなたがつくる世界》《アイアンマンー鉄の男》、エレナ・オドリオソーラの《フランケンシュタイン》などが展示される。会期中には、自由に工作したり、絵を描いたりできる創作コーナーが設置される他、図書館ボランティアによる絵本の読み聞かせ会、学芸員と一緒に展示室を巡り、本物の作品を前に子供や親子で会話しながら楽しむ美術鑑賞ツアーなどが行われる予定だ。イベントの詳細やスケジュールについては、うらわ美術館の公式サイトで確認出来る。なお、本展は、うらわ美術館を皮切りに10月29日から12月11日まで岩手県立美術館、2017年1月4日から2月26日まで千葉市美術館、2017年4月8日から5月28日まで足利市立美術館、2017年7月8日から8月27日まで平塚市美術館と、国内の美術館5館を巡回する予定だ。【イベント情報】「BIB 50周年 ブラティスラヴァ世界絵本原画展ー絵本の50年 これまでとこれから―」会場:うらわ美術館住所:埼玉県さいたま市浦和区仲町2丁目5番1号 浦和センチュリーシティー3階会期:7月9日~8月31日時間:10:00~17:00※土、日曜日は20:00まで※入場は閉館の30分前まで料金:一般610円、大高生410円、中小生無料休館日:月曜日(7月18日は開館)、7月19日
2016年06月28日「今日はこれを着ようね」「イヤイヤ!」「そろそろ行こうか」「イヤイヤ!」…。魔のイヤイヤ期が到来すると頭の中では「冷静に」と思っても、ついイライラしてしまいますよね。いつも以上に手間がかかり、うまくことが運ばない子育て中、ちょっと絵本でひと息いれてみてはいかがでしょう。子ども自身に問いかけたり、子どもへの接し方について考えさせられたりする、おすすめの絵本を編集部が厳選! ぜひ参考にしてみてください。■にゃんこちゃん えほん(4) いやいや にゃんこ絵・文:ひがしくんぺい/出版社:復刊ドットコム 「にゃんこちゃん えほん(4) いやいや にゃんこ」(絵本ナビ紹介ページ) お風呂がきらい、あるいはすぐに入ろうとしない子におすすめのお風呂絵本。最初はお風呂を嫌がっていたにゃんこも、ちょっと不気味な魔法使いのおばあさんがやりたい放題してきて…。冒頭で登場する石けん遊びのシーンに心奪われつつ、お風呂に入る気持ち良さをわかりやすく伝えてくれます。■いやだいやだ作・絵:せな けいこ/出版社:福音館書店 「いやだいやだ」(絵本ナビ紹介ページ) 主人公のルルちゃんはどんなことにも「いやだいやだ」。そんなルルちゃんにママも「いやだいやだ」することに。大好きなおやつも、たいようさんも「いやだいやだ」になったら、ルルちゃんはどうする? 読み手に問いかけたまま、物語は終わります。ママの感じ方や子どもの受け取り方も実にさまざま! 多くのレビューがあるので「どんな子どもに」「どうなってほしいときに」読むといいか、参考になりますよ。■スージー・ズー いやいやウィッツィー作・絵:スージー・スパッフォード/訳・文:三原 泉/出版社:BL出版 「スージー・ズー いやいやウィッツィー」(絵本ナビ紹介ページ) 人気の愛されキャラクター、スージー・ズーのシリーズです。今回の主役は「イヤイヤ」ばかりするウィッツィー。首をぶんぶんと振るシーンがとてもかわいらしく、イヤイヤすること自体が楽しくなっている様子が、自分の子どもと重なって見える人もいるのでは? 仲間たちが「どうしたら一緒に遊べるかな?」と考えるところに優しさを感じてほっこり…。子どもへの接し方として、ひとつの参考になるかもしれませんね。 ■だめだめママだめ!作:天野 慶/絵:はまの ゆか/出版社:ほるぷ出版 「だめだめママだめ!」(絵本ナビ紹介ページ) ママが子どもに「だめ!」と言い聞かせる絵本なのかな? と思いきや、実際は真逆のお話。ある日突然、部屋は散らかしっぱなし、食べたいものだけ飲み食いして、服もはちゃめちゃ、気の向くままに行動するママに…。そんなママにぼくは何度も「だめー!」と叫ぶ始末。読み聞かせをされた子どもたちは「ママがこんなことするなんて!」という驚きとわくわく感でいっぱいに! 立場を逆転させたおもしろさの中に、感慨深さがある1冊です。■おばけのやだもん作・絵:ひらのゆきこ/出版社:教育画劇 「おばけのやだもん」(絵本ナビ紹介ページ) やだやだする子にまとわりつくおばけ「やだもん」のお話です。とりつかれると、ちょっと目つきの悪い「やだもん顔」になってしまうところが笑えます。子どもにとってはちょっぴり恐ろしいのか、やだもんにとりつかれないように「イヤイヤ」が少しだけおさまった! という子もいるよう。やだもんの「駄々っ子」探しは今日も続いているようです。「イヤイヤ」するのがとにかく気に入っている子、こだわりがある子、わがままを言いたい子…。イヤイヤ期を経験していないほうが珍しいですし、ママ自身も子どもの頃、きっとこの「イヤイヤ期」を通ってきたはず。「今はそういう時期」と割り切る潔さも必要かもしれませんが、子どもの心によりそった絵本を選ぶことで、心境の変化が見られることも。ゆるりと子どもの「イヤイヤ期」をやり過ごす、手助けの1冊となりますように。データ協力: 絵本ナビ
2016年06月16日『ライフ・イズ・ビューティフル』や『リトル・ダンサー』に続く、戦時下の父と息子の絆の物語として全米に大きな感動をもたらした映画『リトル・ボーイ小さなボクと戦争』が、8月27日(土)より全国公開されることが決定。その予告編映像が到着した。第二次世界大戦下、アメリカ西海岸の小さな町。8歳の少年ペッパーは背が低く“リトル・ボーイ”とからかわれていた。数少ない楽しみは、唯一の“相棒”である父親との空想ごっこと、父親の大好きなマジックを一緒に見ること。兄のロンドンが徴兵されることを除いて、平穏な日々は続くと思っていた。だが、ロンドンは徴兵検査に引っかかり、代わりに父親が戦場に駆り出されることに。心の支えである父親の不在に絶望するペッパーだったが、何とかして戦場から父親を呼び戻そうと司祭に助けを求めた彼は、“すべて達成すれば願いが叶う”というリストを授けられる。だが、いちばんの難題は、街のはずれ者の日本人と心を通わせることだった。小さなペッパー少年の、戦争からの“父親奪還大作戦”が始まった――。戦場に向かった父を呼び戻すため、8歳の少年が日本人との交流を通じて成長していく姿を描いた本作。広島に投下された原子爆弾が、“LITTLEBOY”と呼ばれていたことを知ったメキシコ出身のアレハンドロ・モンテヴェルデ監督と脚本家のぺぺ・ポーティーロは、父子の愛を軸に、少年の視点で戦争と平和、そして戦時下の差別を描き出す。古き良きアメリカの記憶を描いた、人気画家ノーマン・ロックウェルの絵の世界に影響を受けたというモンテヴェルデ監督は、そのエッセンスをふんだんに盛り込み、愛らしいユーモアたっぷりに物語を紡ぎ出すことに成功。メキシコを代表する映画業界賞である「ルミナス賞」では、2015年度作品の最高賞、最優秀監督賞、期待される俳優賞の3賞を受賞した。予告編では、そんな懐かしさや温かみがあふれる世界観と少年ペッパーが奮闘する姿がなんとも微笑ましく、ほっこりさせられながらも、人生において大切なことを考えさせられる“壮大なおとぎ話”を垣間見ることができる。父を戦地から呼び戻すため、ひたむきに頑張るペッパー少年役は、オーディションを受けにきた兄弟の付き添いで来ていたジェイコブ・サルヴァーティが監督の目にとまり、選ばれた。演技経験がほとんどないとは思えない、彼がなりきったペッパー少年の姿には、観る者の心を動かす不思議な魅力がある。また、ペッパーの母親役にはアカデミー賞に2度ノミネートされた『博士と彼女のセオリー』などのエミリー・ワトソンが務め、戦時中、国に残された女性を優しさと気品をもって演じている。少年が父奪還のために助けを求める司祭役には、『フル・モンティ』で英国アカデミー賞を受賞、『エターナル・サンシャイン』『グランド・ブダペスト・ホテル』のトム・ウィルキンソン、少年に自分を信じるきっかけを与えるマジシャン役に『シンデレラ』のベン・チャップリン、町のはずれ者同士である少年との絆を育む日本人役には、『HACHI 約束の犬』で主演リチャード・ギアの親友を演じ、『レーガン/Reagan』(原題)では中曽根康弘元首相を演じることが報じられたケイリー=ヒロユキ・タガワなど、多彩な顔ぶれが脇を固めるのにも注目だ。『リトル・ボーイ小さなボクと戦争』は8月27日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月12日子どもといっしょに絵本を読む時間は、親子の絆を深める大切なひととき。でも、同じ絵本ばかりで飽きてしまう、どんな絵本を買えばいいかわからないとお悩みの方もいることでしょう。そんなときは、絵本カフェがオススメです。バラエティ豊かな絵本がそろうカフェなら、お気にいりの1冊と出会えるかも。東京と神奈川のステキな絵本カフェを紹介します。■ティール・グリーンinシード・ヴィレッジ(東京都大田区)閑静な住宅街にあるかわいらしいお店。エントランスには四季を感じさせる花が咲きほこり、心おどります。店内に入るとたくさんの絵本が! 「本との出会いをここちよく」をモットーにつくられた空間には、国内外選りすぐりの絵本や児童書が集められています。よく見ると小さなテーブルとイスが置かれたコーナーがあり、子どもがお気に入りの絵本をゆっくり読むことができます。小さな中庭をはさんだところにあるカフェスペースでは、白壁の落ちついた空間で絵本を読みながら、大人も子どももゆったりとお茶を楽しめます。人気メニューは、くるみのクッキー(3コ)180円、紅茶ゼリー280円。紅茶とコーヒーは450円~。キッズメニューのジュース(リンゴ・オレンジ)120円~もありますよ。中庭やカフェスペースではさまざまなイベントも開催されています。お話の会やコンサートのほか、お絵描きやフェルト教室などのワークショップも毎回大盛況です。絵本の取り寄せや郵送もしてくれるので、読みたい絵本があればたずねてみてはいかがでしょう。ティール・グリーンinシード・ヴィレッジ東京都大田区千鳥2-30-1tel.03-5482-7871open.11:00~18:00月・第2火定休東急多摩川線 武蔵新田駅より徒歩約4分■うみべのえほんや ツバメ号(神奈川県横須賀市)海の色をおもわせる水色の扉をあけると、たくさんの絵本と物語のキャラクターたちが迎えてくれます。まるで絵本の世界にトリップしたような雰囲気。ここは、常時1,000冊以上の絵本が置いてある絵本専門店。子どもから大人まで楽しめるものばかりです。ドリンクやフードを注文したら、カフェスペースで自由に絵本を読めます。販売もしているため、気にいった絵本をおうちに連れて帰ることもできます。小さな子ども用のイスや絵本の話にあわせて遊べる木のおもちゃもあり、幼い子どもも飽きずに楽しめそう。料理やスイーツはすべて手づくり。キッシュとスコーンのランチセット(サラダ・スープ付き)850円、全粒粉・くるみ入りワッフル(バニラアイス・生クリームのせ)600円、カスタードプリン310円が人気です。挽きたての豆を1杯ずつハンドドリップで淹れる香り高いコーヒーや、授乳中のママも安心して飲めるカフェインレスのデカフェもありますよ。2階は木のぬくもりが心地よいギャラリーになっていて、絵本の原画展やおはなし会、絵本作家さんのイベント、ワークショップなども開催されています。 うみべのえほんや ツバメ号神奈川県横須賀市津久井1-24-21tel. 046-884-8661open.10:00〜19:00水・木定休京急線 津久井浜駅より徒歩約1分絵本は子どもの脳や情緒の発達にとてもいいと言われています。最近では、大人への癒やしの効果も注目されています。育児や家事、仕事でハードな毎日を送るママにはもちろん、忙しい女性たちにとって心の栄養スポットになりそうです。
2016年06月10日子どもに絵本を読んでいるうちにグッときて、思わず涙ぐんでしまったことはありませんか? 「ママって泣き虫!」と、子どもから言われることもあるように、涙を誘うツボは大人のほうが多く持っているのかも…。そこで今回は 絵本ナビ の人気順に涙腺が思わずゆるむ「ママが泣ける絵本」をご紹介します。ハンカチの準備はよろしいでしょうか(笑)。■おへそのあな作:長谷川 義史/出版社:BL出版 「おへそのあな」(絵本ナビ紹介ページ) 世のママたちから「あの日の感動がよみがえる」と圧倒的な支持を集める1冊。お腹の中にいる赤ちゃんは産まれるその日まで、ママのおへそからみんなの様子を見ています。もうすぐ弟か妹が産まれてくるねと、この絵本を読み聞かせたことで、上の子がお腹の子どもに話しかけるようになったというママも。赤ちゃんからの最後のひとことが気になりますね。■おこだでませんように作:くすのき しげのり/絵:石井 聖岳/出版社:小学館 「おこだでませんように」(絵本ナビ紹介ページ) いつも怒られているぼくが何もいわないのは理由があるんだ。叱られて、怒られて、七夕の日に短冊にかいた「おこだでませんように」。どうしていつも怒られるようなことばっかりするの? と思ってしまう私も、子どもの立場になってみると「なんで怒られなきゃならないの?」と真逆の感想を抱くことにハッとさせられます。できなかったことじゃなく、どう思ったか、どう感じていたかを知ろうと思えるママになりたい! と強く思う秀作です。■100万回生きたねこ作・絵:佐野 洋子/出版社:講談社 「100万回生きたねこ」(絵本ナビ紹介ページ) 知っている人も多い、深く心に刺さるロングセラー。自分より大切なもの、その存在を持っていることこそが幸せだった、と気づける絵本です。人生とは、この絵本と同様、「本当の幸せとは何か」を探し続けることなのかもしれませんね。子どもが自分と同じ大人になっても、いつまでもそばに置いておきたい1冊です。 ■ちいさなあなたへ作:アリスン・マギー/絵:ピーター・レイノルズ/訳:なかがわ ちひろ/出版社:主婦の友社 「ちいさなあなたへ」(絵本ナビ紹介ページ) 子どもの成長はあっという間。毎日ぺったりとくっついていた赤ちゃん時代から、何でもひとりでできるようになり、そこからいつかは巣だっていく。ママ自身がそうだったように、子どももまた自分だけの道を歩いていきます。命の流れをシンプルに描いた様子は寂しいようで誇らしい! 感慨深い1冊です。■あかり作:林 木林/絵:岡田 千晶/出版社:光村教育図書 「あかり」(絵本ナビ紹介ページ) 家族の優しい時間に灯されてきた、あたたかいろうそくの灯。心を和ませる灯に見守られながら成長していく女の子。反比例するように小さく小さくなっていくろうそくに、なんともいえない切なさを感じながら、「ありがとう」とささやきたくなる1冊です。出産してから涙腺が弱くなった、とよく聞きますが、実際に私もそうなりました。命の尊さ、子どもの成長、幸せの存在…。絵本のことばはどれも優しく、あたたかいものばかりです。読み聞かせ中も「きょとん」としている、小さなお子さんをお持ちのママも、泣ける気持ちを子どもと共有できるようになるときが待ち遠しいですね。データ協力: 絵本ナビ
2016年06月09日外では仕事を頑張ってくれるパパですが、家の中では散らかしっぱなし、いつでもマイペース…。そんなパパに対して、思わずキツい言葉を言ってしまうことはありませんか? でもそれでは、パパが傷つくだけでメリットはないようです。ママが自慢したくなるパパになってもらうためのヒケツを池内ひろ美さんに聞きました。お話を聞いたのは池内ひろ美さんいけうち・ひろみ夫婦・家族問題評論家。著書に「読むだけで『いい夫婦』になる本」(講談社文庫)など多数。「妻によるDV」を扱った著作のほか、離婚から結婚、恋愛、夫婦・家族・親子、教育に関わる作品を発表し続けている。6つのシーン別言いがちNGワードをチェックその一言がパパをめげさせているかも?イラッときたときこそ、言葉遣いを改める良いチャンスです!シーン1ママが忙しいのにテレビやゲームゴロゴロしていられていいよね!嫌みではなく理想の姿を言葉にしてパパをその気にさせる嫌みを言われてもパパは反省しません。「そんなに言うなら、意地でもゴロゴロしてやるさ」、これがパパの心境です。パパの頭には、自分のプライドを傷つけた「ゴロゴロしている」という言葉が残り、その姿を実現する方向にいってしまうんですね。この特性を逆手に取って、理想の姿を口にしてみましょう。例えば、「ママ友にあなたのこと、〝休日でもポロシャツ姿で、さっそうとしてるわね〞って言われちゃった!」と言えば、パパの脳内は「俺ってさっそうとしてる」モードになります(笑)。その姿を実現するため、自然と行動が伴うはずです。シーン2片付けない、服を脱ぎっぱなしだらしない! 片付けてよ!片付けは自分のためと割り切って手を抜くのも夫婦円満のヒケツパパが片付けないのは、散らかっていても平気だから。一方、ママが片付けたいのは、自分にとってきれいな部屋が快適だからですよね。「家族のために片付けてるのに、私ばかり苦労している」と思うから腹が立つので、「片付けは自分のため」と捉えてみませんか。そこまで割り切るのはなかなか…と思うかもしれませんが、これも夫婦円満のヒケツ。「自分のため」と思えば、忙しいときや疲れているときは手を抜くことができます。自分が手を抜けば、人の手抜きを許せる余裕ができます。自分にも相手にも完璧を求めず、許し合える関係でいきましょう!シーン3たまに手伝うとすごくエラそう私はいっつもやってますけど!「ありがとう」と言ってパパの承認欲求を満たせば自然に回数が増えるはずたいていの男性は、母親が家事をし、父親が仕事をする姿を見て育っています。「家事は女性の役割」と思っているパパにとっては、10回のうち、たった1回手伝っただけだとしても、これは偉業。誇らしい気持ち・褒められたい気持ちでいっぱいになっています。「私はいつもやってるのに」「それくらいで偉そうに」と言いたい気持ちはぐっと我慢して、まずはそのサービス精神にお礼を言いましょう。パパの承認欲求を何より満たしてくれるのは、ママからの「ありがとう」です。手伝うたびにいい気持ちになれば、自然と回数も、2回、3回…と増えると思いますよ。シーン4複数のことを同時にこなせないどうしてできないの!?やり方を具体的に伝えてパパに新しい行動パターンをインプットする私たち女性は、子どもを抱っこしながら電話に出て、やかんが沸いたら火を止め、宅配便が来たらハンコを押して…と、同時に複数のことをこなせます。けれど男性は一度に1つのことしか処理できません。子どもを抱いている間に宅配便が来たら、「誰か来たぞー」と、ママを呼ぶはめになってしまうんです。そんな時は、できないことを怒るのではなく、「子どもを抱っこしながら出て」と言いましょう。取るべき行動を具体的に言葉にすることで、パパの中には「抱っこしながら出ればいいんだ」という新しい行動パターンがインプットされていきます。シーン5何回教えても家事のやり方が違う何度言ったら分かるの?プライドを傷つけずにパパが自分で気付ける方法で伝える例えば、パパに食器洗いを任せたとき。終わった後の流し台がビショビショになっていたとしても、まずはお礼を言いましょう。その上で、ママの満足いくやり方をどう伝えるかですが、毎回直されるとやる気が下がってしまうので、3回のうち2回はこっそりママが拭きます。そして残りの1回は、あえてパパの見ている前で拭くことで、「俺がビショビショにしちゃったんだな」と気付けます。子どもに対するのと同じように「何もかも教える」という姿勢はパパのプライドを傷つけるだけ。頼りにされるからこそ、頼りがいのあるパパになっていくのです。シーン6子どもより自分を優先させるちょっとは子どものことも考えてよ!ママがパパのことを優先させればパパは子どもを優先させる少し厳しい言い方になりますが、これは普段、いかにママがパパを優先していないかの現れ。ママは子どもに対しては、「すごい!」「できたね!」と褒めるのに、パパのことは褒める必要がないと思っているからです。けれど、パパだって手伝ったら褒められたいし、疲れていたらいたわってもらいたいもの。けれど、誰も自分のことを褒めてくれないから、自分で自分を優先せざるを得ないんです。ママにはぜひ「おうちの中ではパパが一番」という姿勢でいてもらいたいですね。そうすれば、パパの方にも自然と子どもを優先させる余裕が生まれるはずです。Q1パパに対してキツい言動を取ることがありますか?Q2子どもの前でパパを否定する言葉を言いますか?<あんふぁん読者アンケート>※2016年3月2日~4月12日WEBアンケート、有効回答数1019人パパへの陰口と収入へのダメ出しは絶対禁句前ページで6つのNG例を紹介してきましたが、一緒に暮らしていれば、腹が立つことがあるのは当然。ダメと分かっていても、ついキツい言い方をすることもあると思います。ただ、絶対に避けてほしいのは、次の2つです。1つは、子どもの前でパパの陰口を言うこと。ママとパパはもともと他人ですが、子どもは、ママとパパから半分ずつ血を分けている存在です。例えば、「パパってうそつきね」というセリフは、子どもには「あなたの体の半分はうそつきだ」と言われているのと同じことです。このように育っては、自己評価が低くなり、自尊心も育ちません。もう1つは、パパの給料や収入にダメ出しをすること。「だらしがない」や「子どものことを考えない」という言葉はまだ、パパにとっては逃げ道のあるダメ出しです。なぜなら、「だって片付けや子育てはママの仕事でしょ」という言い訳が成り立つから。でも、給料が安い・収入が低いという指摘は、パパの本分へのダメ出しになります。あなたが働いていてもいなくても、パパの誇り・存在意義をも深く傷つけるので、決して口には出さないでください。夫婦はお互いの鏡「ありがとう」の気持ちを忘れずにここまで読んだママの中には、「私が家事も育児も頑張っていることに対しては、パパは当たり前と思っているのに、私だけパパを気遣うなんておかしい」と思う方もいるかもしれません。それでは質問ですが、ママはパパの給料日に「ありがとう」と言っているでしょうか?給料が入るのは当たり前と思っていませんか。夫婦は鏡のようなもの。「パパがお礼を言ってくれれば、私だってお礼を言うわよ」とママが思っているとしたら、パパの方も同じように思っていると考えてください。だから、「パパ、いつもお仕事ありがとう」と言えば、「ママも、家事・育児ご苦労さま」と返ってくるはず。文句や嫌みを言うのはエネルギーを使うし、眉間にシワが寄って、確実に〝ブサイク〟になっているはず(笑)。笑顔で「ありがとう」と言えば、5文字で済んで簡単だし、美容にもいい。出し惜しみしているのはもったいないですよ。結婚前は誰だってサービス精神旺盛な男性だった「うちのパパは何もやってくれない」と思っているママは、結婚前を思い出してください。パパはあなたを振り向かせるため、必死にサービスをしてくれませんでしたか?あなたはそれに対して「ありがとう」の言葉を惜しみなく言いませんでしたか?それがいつからか、ママからのお礼がなくなり、パパのサービスは空振りに終わり、結果「うちのパパは何もしてくれない」という事態になっているわけです。あなたが結婚相手に選んだ人なんですから、パパのサービス精神は隠れているだけです。その意欲を引き出すのはママ自身。やってもらったら「ありがとう」とお礼を言うこと。頼むときは「ごめんね、お願い」と添えることです。最後にもう1つ、私が夫婦円満のコツだと考えているのは「関心を持って、干渉はしない」こと。関心というのは、「仕事が大変そうだね」とねぎらったり、パパの趣味を一緒にやってみたりすることです。一方、仕事の内容にまで余計な口を挟んだりするのが干渉です。大事なのは、相手の問題と自分の問題とをきっちり分けつつ、相手への気遣いは忘れないこと。夫婦円満な家庭を築いていきましょう!監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustration/HARANIKU Tsuyako
2016年06月08日あなたは、お子さんに絵本の読み聞かせをしていますか?働くママは「毎日忙しくて、そんな時間はないわ!」と思うかもしれませんね。しかし、普段お子さんとゆっくり接する時間が少ない働くママにこそ、絵本の読み聞かせをおすすめしたいのです。絵本の読み聞かせは、子どもに対してたくさんの良い影響をもたらしてくれるからです。今回は、絵本の読み聞かせが子どもに与えてくれるメリットについてご紹介します。想像力や知的好奇心、表現力が育まれる 絵本を読んでもらいながら、子どもたちは「次のページではどんなことが起こるかな」「このとき、主人公はどんな気持ちでいるのだろう」と、わくわくどきどきしながら、さまざまな思いをめぐらせています。この積み重ねが、子どものイメージ力や想像力を育んでくれるのです。また、絵本を読んでもらうことで、まだ自分の知らない世界や物事に対して「これは一体何だろう」「これはどういう意味だろう」という知的好奇心が生まれます。また、絵本で使われている言葉や、イラストの表情やポーズなどを真似ることで、子ども自身が自分の気持ちを伝えるときに必要な表現力を身につけることもできます。社会常識や優しさ、思いやりの気持ちを学ぶことができる絵本という世界を通して、子どもは社会勉強をします。「こういうことをすると周りの人が困る」「お友達と楽しく遊ぶためには、約束や順番を守らなくてはいけない」などの社会的なマナーや 挨拶の仕方や、トイレの使い方、四季の行事などについての常識を、絵本を通じて子どもに学ばせることができます。また、絵本は「お友達が悲しい思いをするような意地悪な言葉は使わない」「困っている人がいたら、助けてあげたい」など、誰かのことを思いやる気持ちや優しい心、善悪を判断する道徳心を育てるお手伝いをしてくれます。絵本を読みながら「○○ちゃんはどう思う?」などと子どもと会話していくことによって、子どもは自分の頭と心を働かせて常識やマナー、道徳心を身につけていくことができます。そして、幼い頃に知らず知らずに育まれた常識やマナー・道徳心は、やがて子ども自身の社会適応力につながっていくのです。絵本の読み聞かせは学力の基礎となる親が子どもに絵本を読み聞かせてあげると、子どもはお話を最後までしっかりと聞く集中力を身につけるとも言われています。この集中力は、人の話をよく聞ける能力でもありますので、幼稚園や小学校での先生からのお話も注意深く聞き、行動できる子どもになるのです。また、親がさまざまな種類の絵本を読み聞かせることで、子どもは多種多様な語彙に触れることができます。語彙力がある子どもは、自然と国語力や読解力が伸びていくのです。読解力は、国語だけでなく数学や科学などの問題を解くための基礎にもなるものですから、絵本を読むことが、子どもの全体的な学力を伸ばす可能性を高めるとも言えるでしょう。子の「読解力」は成長してからつけようと思っても、そう簡単に身に付けられるものではありません。幼い頃から、親が絵本を読み聞かせ、子どもがその内容をイメージしたり、理解したりすることを繰り返し行うことが「読んで、理解する力」を育てるのです。子どもの未来のためにも読み聞かせをしよう最近は共働き家庭も増え、子どもは保育園や学童から帰ると急いで食事をとり、お風呂に入って、ろくに親子のコミュニケーションも取らないまま、慌しく就寝するというケースも多いようですね。「甘えたい盛りの子どもに寂しい思いをさせているのではないか」と心配しているママは是非、寝かしつけ前の20分か30分間、子どもと寄り添ってスキンシップしながら絵本を数冊、読み聞かせてあげましょう。このたった20~30分の絵本を通じた親子の触れ合いが、子どもの自己肯定感を高め、EQ(情動)の発達につながるからです。EQとは「心の知能指数」「感情調整能力」とも言われており、社会的に成功したり、人間関係を円滑にしたりするのに必要不可欠なものです。慌しい毎日の生活の中で、たった数十分だけだったとしても「親が自分のために優しく本を読んでくれた」ということで、子どもはしっかり親の愛情を感じ、自己肯定感を高めることもできるはずです。EQも自己肯定感も、子どもたちが幸せな人生を歩むためにはとても大切なものと言われています。忙しいママにこそ、絵本の読み聞かせをおすすめします。
2016年06月02日いつの時代も子どもたちに愛され続ける「はたらく乗り物」。電車や工事車両などシリーズ化された乗り物絵本は本屋さんでも大人気! たくさんの種類があるので「どれを選べばいいの?」と悩んでしまうママもいますよね。そこで、編集部イチオシの「男の子が大好きな乗り物絵本」をご紹介! 見たことのない、わくわくする景色を楽しめるものや、生活を便利にする、はたらく車たちのリアルな描写など、存分に乗り物が楽しめる絵本を厳選してお届けします。■おでかけ版 新幹線のたび with English作・絵:コマヤスカン/出版社:講談社 「おでかけ版 新幹線のたび with English」(絵本ナビ紹介ページ) 青森から鹿児島まで、はるかちゃんとお父さんの日本縦断の旅にお供できる1冊。まるで新幹線の車窓風景のように、地形や山々、湖、半島などが解説付きで楽しめます。旅行が難しいときには旅行した気分になれますし、子連れ旅行のガイドブックにもおすすめです!■しんかんせんでいこう 日本列島 北から南へ作・絵:間瀬 なおかた/出版社:ひさかたチャイルド 「しんかんせんでいこう 日本列島 北から南へ」(絵本ナビ紹介ページ) 北海道から九州までつながった新幹線! この絵本では、はじめから読むと北海道→九州、おわりから読むと九州→北海道と、どちらから読んでもつながるように書かれており、出発地の異なる2通りの新幹線の旅を楽しむことができます。新幹線だけでなく、各地の在来線や私鉄まで細かく描かれている、電車好きにはたまらない絵本です。■どうろこうじのくるま作・絵:こわせ もりやす/出版社:偕成社 「どうろこうじのくるま」(絵本ナビ紹介ページ) はたらく車好きの子どもにとって、車には「まえ」「うしろ」「よこ」と、それぞれ違った魅力があるようです。アームの先についた「バゲット」や「うんてんせき」「ナンバープレート」など役割の説明もあり、正確に描かれた車体がとてもクールでかっこいい! と、ママたちからも高い評価を得ているようです。 ■くうこうで はたらくくるま作・絵:こもり まこと/出版社:教育画劇 「くうこうで はたらくくるま」(絵本ナビ紹介ページ) 飛行場には飛行機だけでなく、給油車にトーイングカー、空港バスなど、たくさんのはたらく車がいます。こうしたはたらく車のサポートがあってこそ、飛行機も安全に飛び立つことができるんだ、と学ぶことができますね。パイロットを目指すお子さんにもぴったりです!■おやすみ、はたらくくるまたち文:シェリー・ダスキー・リンカー/絵:トム・リヒテンヘルド/訳:福本 友美子/出版社:ひさかたチャイルド 「おやすみ、はたらくくるまたち」(絵本ナビ紹介ページ) 乗り物好きな子どもを興奮させることなく眠りへと誘う「おやすみ絵本」。昼間は元気に働く車も、日が沈むころには仕事を終え、お気に入りのぬいぐるみを抱っこして、布団をかけてスヤスヤ…。「僕(私)と同じように車たちも眠るんだ!」と驚く子どもに、ほっこりさせられるかも。優しいタッチのイラストと、眠りにつこうとする車たちの様子に自然と眠気をさそわれる… そんな1冊となっています。今回ご紹介した乗り物が登場する絵本には、子どもの好奇心を刺激する内容がたくさん盛り込まれています。好きなものを楽しみながら、自然と知識が身につくのは親としても喜ばしいことですよね。細かな部分がわかりやすいように描写を繊細にしたり、あらゆる角度からの表情をとらえてみたり、絵本を読んだ後で乗り物が「もっと好きになる」お子さんも少なくないはず! 乗り物好きになる最初の絵本にもおすすめです。データ協力: 絵本ナビ
2016年06月02日最初のうちは大人の手を借りてばかりだったのに、いつのまにかいろんなことができるようになる子どもたち。私たち大人にも、できないことができる瞬間を後ろからそっと見守る日がやってきます。そこで、 絵本ナビ 協力のもと、編集部が子どもの「やってみよう!」をうまく育てる絵本を探してみました。きっと、子どものやる気を引き出す1冊となってくれるはずです。■そっと作:瀧村 有子/絵:まるやま あやこ/出版社:PHP研究所 「そっと」(絵本ナビ紹介ページ) 3歳の「りっちゃん」はママのまねがしたくてたまりません。牛乳を運ぶとき、猫を抱っこするとき、うまくできなくてがっかりする「りっちゃん」。加減のわからない子どもが「そっと」やるってとても難しいことなんだなぁ、と改めて感じさせてくれる1冊です。どんどん「そっと」がうまくなるりっちゃんですが、がっくりきているときの表情も愛らしいですよ。■ようちえんにいきたいな作:アンバー・スチュアート/絵:レイン・マーロウ/訳:ささやまゆうこ/出版社:徳間書店 「ようちえんにいきたいな」(絵本ナビ紹介ページ) ひよこのピヨくんはようちえんに通うことを夢見ていました。でも、いざ行くとなるとなんだか不安に…。初めての場所、初めての体験はドキドキするし、心配にもなりますよね。自分の羽をバッグにしのばせて、子どもに安心と勇気を与えたお母さんの気持ちがよくわかり、ママはなんだか涙ぐんでしまう1冊。入園前の読み聞かせにもおすすめです。■まかしとき!作:くすのき しげのり/絵:のしさやか/出版社:フレーベル館 「まかしとき!」(絵本ナビ紹介ページ) お手伝いがテーマの「子どものやる気」を応援してくれるこちらの絵本は主人公・ななえちゃんの愛嬌たっぷりの関西弁がクセになる1冊です。うまくいかなくたって、気持ちはちゃんと伝わるもの。家族への愛情がたっぷりで、いつのまにか、ななえちゃんの家族の一員になったような気分が味わえます。 ■ななちゃんのおきがえ作:つがね ちかこ/出版社:赤ちゃんとママ社 「ななちゃんのおきがえ」(絵本ナビ紹介ページ) おばあちゃんから届いたすてきなカーディガン。「僕たち、私たちも一緒に着て!」とタンスから飛び出してくる洋服たち。まだ上手におきがえできないななちゃんはころんだり、前後ろ逆に着てしまったり…。悪戦苦闘しながらも、すてきにコーディネートしていきます。洋服にきちんと「くん」「さん」「ちゃん」と名前をつけてあげる様子もほほえましい! おきがえを練習中のお子さんと一緒に、ななちゃんを応援しましょう!■その気になった!作:五味 太郎/出版社:絵本館 「その気になった!」(絵本ナビ紹介ページ) なりたいものになりたいから、形からはいってみる。そうしたら見事「その気になった!」でも、その気になっただけじゃあできないこともある。簡単な文章に、深い意味が隠されている大人もしみじみする1冊。「自分」がしっくりくる最後の場面は、気持ちがすうっと落ちるところに落ちた気分になります。「自分」があるから「その気にもなれる」のかもしれませんね。初めはうまくいかなくて不安になり、回り道もたくさん。でも、やってみたらもう怖くない。新しい発見や、感じたことのない喜びを絵本の中の子どもたちは経験することができたようです。それもこれもみんな「頑張ったから」。子どもが頑張ったそのときは、いつでもめいいっぱい抱きしめてあげたいものですね。データ協力: 絵本ナビ
2016年05月26日ママが頑張っているのを知っているから、自分ができることはする。わが子の成長を間近で感じたいから、子どもとの時間を大切にする。 前回のレポート では、家事も子育ても「自分がしたいからする」、理想に近いパパたちの声を中心にご紹介しました。しかし、なかには「ママをサポートしたい気持ちはあるけれど、時間的な余裕がない」と、きまりが悪そうなパパもちらほら。実際、世の中には「平日は寝に帰るだけ」のパパは少なくないかもしれません。そんな事情は百も承知だけれど、ママだって子育てに家事、仕事をこなしている身です。だから、「もっと協力してほしい」と思うのも、自然な心の動きではないでしょうか。パパ会レポート・その2では、時間がないパパとどう折り合いをつけていくかを、パパとママ両方の声を交えながら考えてみます。■家庭での「自分の在り方」に疑問も… 悩めるパパのリアルな胸中保育園のパパ会メンバーのひとり、Eさんは、朝は保育園が開園する前に出社、帰宅は23時過ぎの毎日で、平日は子どもと顔を合わせる時間がほとんどない、と言います。「子育ても家事も、もっとやりたい気持ちはあります。妻の負担も軽くしたい。でも、時間がない。妻は理解してくれていると思いますが、それでも不満だってあるはず。家庭における自分のポジションはこれでいいのかな、という疑問は常につきまとっています」(Eさん)。また、Rさんからはこんな話も。「共働きがスタンダードになったいま、男性の育児参加や家事協力があたりまえの風潮になってきていますよね。もちろん、大切なことだし、やれる範囲でやっているつもりですが、なんでも平等は難しいのかなと。僕の場合、どうしても育児や家事は妻がメイン、僕はアシスト的な意識があって、妻ともめる火種になっています」(Rさん)。ママのことも子どものことも愛していて、自分ができることは精一杯したい。そんな思いはパパ会メンバーみんなに共通していますが、それをどのようなかたちで表せばいいのか。そのように家庭での自分の在り方を、いまなお模索しているパパも少なくないのです。■忙しいパパとどう向き合う? 先輩ママのアドバイスパパたちも、さまざまな悩みや葛藤を抱えています。そんな状況は理解しつつも、ママとしては「もっとこうしてくれたら…」と期待する部分だって、あるのではないでしょうか。そこで、実際に忙しいパパと暮らすママに、共働き生活の工夫から気の持ち方まで聞いたところ、いくつかのポイントが見えてきました。 ポイント1:スケジュールを共有する一緒に暮らしていても、お互いの1日の動きが、実は見えていないことも。そこで、パパとママのスケジュールを、子育て、家事を含めて書き出し、共有します。こうすると、お互いにサポートが必要な部分が可視化でき、話し合いがスムーズになります。ポイント2:「週末パパ」もありと割り切る平日は家にいる時間が少ないパパは、できることも限られてきます。帰宅後の食器洗いなど、パーツで頼めそうなところを「引き受けてくれたらラッキー」程度に考えておきます。それも負担そうなら、いっそ「週末パパ」と割り切って、1~2時間でも子どもを外に連れ出してもらい、自分の時間を確保するのも方法です。ポイント3:「いいとこどり」もよし、やりたいことをやってもらうママがやってほしいことと、パパがやりたいことが重なるとは限りません。とりあえずお試しでやってもらい、パパが楽しそうにできることを担当してもらうと、長続きしやすくなります。ポイント4:完ぺきを求めないパパにやってもらうことも、自分のことも、完ぺきである必要はありません。1日お皿を洗わなくても病気になるわけではない、くらいの心もちでいられると、パパにも、自分にも寛容になれます。お互いに忙しすぎて、ふたりの手ではどうしても回らない部分は、週に一度ハウスキーパーを頼むなど、他の人の手を借りることも選択肢に入れておくと、気持ちが楽になりそうです。ポイント5:不満が溜まり切る前に、小出しに解消不満を口にしすぎると、お互いげんなりしてしまいますが、溜めすぎて爆発しても大ダメージに。夫婦で定期的に話し合う時間をつくり、もう少し頑張ってほしいところ、協力してほしいところをひとつずつ解消していけると、気持ちのリセットにもつながります。 育児も家事も協力的なパパの話を聞くと、ついうらやましくなるものです。しかし、父親として求められる役割が増えつつあるいま、プレッシャーを感じていたり、やりたいけれどできない自分へのジレンマを抱えていたりするパパも、少なからずいます。今回の多くのパパの話を聞くなかであらためて感じたのが、夫婦のかたちはそれぞれで、正解はない、ということ。そして、夫婦関係のベースにお互いへのリスペクトさえあれば、それぞれの家庭の「わが家流」が見つかるのではないかと強く感じました。どんなスタイルがより自分たちらしいか、時折夫婦で話し合う時間を持つことが、大切なのかもしれません。
2016年05月12日塚田僚一(A.B.C-Z)と渡部秀の二人芝居『ボクの穴、彼の穴。』が、5月に東京・PARCO劇場で上演される。その翻案・脚本・演出を担当するノゾエ征爾(はえぎわ)に話を聞いた。舞台『ボクの穴、彼の穴。』チケット情報原作はイタリア人童話作家デビッド・カリの絵本。日本では、松尾スズキ初の翻訳絵本として注目を集めた作品だ。「戦争です!」という言葉から始まる物語は、戦場の塹壕に取り残され、穴=シェルターの中でお互いへの恐怖と疑心暗鬼にさいなまれるふたりの兵士の姿を描く。「戦争は遠いものだと思いがちですが、根っこにあるのは誰もが持っているものです。今回、現代の若者といえるふたりに集まってもらえたので、“一見遠い戦争”と“現代の若者”の融合によって、現代の設定では表出できない、人間味のようなものを舞台上に立ち上げられたらと思っています」キャストの何を見るか尋ねると「芝居より人柄」だという。塚田と渡部の印象は『陽』だと答えた。「でも絶対『陽』だけのわけがない。その奥にすごく惹かれています。素とはまた違う、根っこにあるものを役に投影したい。嘘はつかせたくないっていうのはありますね」。共に身体能力の高いふたりだが、設定は「穴の中」。身体能力を発揮する場面は少なそうだが、敢えて選んだ。「身体のポテンシャルが高いふたりの“出したいエネルギー”をどうギュッとさせるか。それによって漏れてくるものがすごくあると思うので。(フラストレーションが溜まって)何回か喧嘩があるかもしれない(笑)。でも、“いい負荷”ってあると思うんです」。渡部も「穴の中で疑心暗鬼、そんな極限状態で自分の中から出て来るナニカをみつけて舞台上で表現してみたい」とコメントを寄せた。8月7日で43年の歴史に一旦幕を閉じることになったPARCO劇場。本作は「クライマックス・ステージ」の“シーズン2”の作品として上演される。“シーズン2”では、劇場の次なる時代を担うであろうクリエイター“ネクスト世代”の作品が中心。ノゾエにとってPARCO劇場は初登壇だが、話をもらったときは「数秒止まった記憶があります。でも正直嬉しかったです。演劇人ならやりたい場所ですから」。PARCO劇場には「確固たる演劇愛を感じる」と話しつつも「最後の枠に僕を引っ張り上げてくれるのは嬉しいですけど、褪せない開拓心に感服です」と笑った。『ボクの穴、彼の穴。』は、5月21日(土)から5月28日(土)まで東京・PARCO劇場にて。チケットの一般発売は4月29日(金・祝)午前10時より。取材・文:中川實穗
2016年04月28日子どもが生まれて間もない頃、言葉が話せない息子との遊び方に悩まされる時期がありました。そんなときに私が助けられたのが「絵本」です。おすすめの3冊とともに、0歳児へ絵本を読み聞かせるときのコツや、1冊の絵本を通じて感じる子どもの成長を紹介します。■赤ちゃん絵本の定番「いないいないばあ」『 いないいないばあ(松谷みよ子あかちゃんの本) 』(文・松谷みよ子、絵・瀬川康男/童心社)発売から48年、約560万部を超える日本で最も売れている絵本のひとつ。クマやネコ、ネズミなどの動物が「いないいないばあ」をするシンプルな絵本です。私は、息子が生後2ヶ月の頃からこの絵本を読み聞かせていました。2ヶ月くらいの赤ちゃんは、まだ寝たきりの体制なので、自分も子どもの横に寝そべって読んでいました。前評判では「赤ちゃんが笑う!」と聞いていたのですが、うちの息子ももれなく「キャッキャ」と声を出して笑っていました。絵本のリズム感が楽しかったようです。私と主人は、笑わせるのに必死になって動物ごとに「いないいないばあ」の声色を変えたりしていました。2歳になった今では、自分で絵本をめくるようになりました。まだ、字は読めないのですが、単純な言葉の繰り返しなので内容を覚えているようで、ページをめくりながら「いない~いない~ばあ!」と言っては、手を叩いて喜んでいます。■いろいろな動物の赤ちゃんが登場する「たまごのあかちゃん」『 たまごのあかちゃん 』(文・神沢利子、絵・柳生弦一郎/福音館書店)「たまごの中でかくれんぼしている赤ちゃんはだあれ? 出ておいでよ」と呼びかけると、たまごの中からさまざまな赤ちゃんが出てきます。リズムの良い繰り返しの文章と、かわいくて味のある動物の絵、さまざまな鳴き声が特徴の絵本です。この絵本は、息子が生後3ヶ月ごろ、保育士の友人にプレゼントしてもらった絵本です。友人の子どもたち(当時2歳と3歳)も大好きで、何度も図書館で借りてきたと言っていました。キャッキャと笑うような絵本ではないのですが、うちの息子も「読んで~」と絵本を持ってくるときに、この絵本を抱えている確率が高いように感じます。絵にハッキリした色を多く使っているので、子どもの目にも見やすいようです。また、リズム感の良い言葉の繰り返しは、読む側としてもとても読みやすいです。 赤ちゃんのときの反応は、じっと絵本を見つめている、という感じで「興味深いのかしら」という印象でした。1歳半ごろになると、たまごから出てきたあかちゃんに「こんちゃ~(こんにちは)」とペコっと頭を下げて挨拶をするようになりました。また、2歳になった現在ではたまごの数を数えたり、「ピッピ」など鳴き声を真似たりするようにもなりました。何度も読んでいるうちに、たまごから動物が生まれるという自然の摂理を学べたり、ページごとに異なるたまごの数を数えたりと、子どもの成長を促してくれる要素がたくさん詰まった絵本だなと、あらためてよさを実感するようになりました。■体を動かして遊べる絵本「だるまさん」シリーズ『 だるまさんが 』(作・かがくい ひろし/ブロンズ新社)今、とても売れている赤ちゃん絵本のひとつです。『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』の3冊でシリーズ展開しています。内容は、愛嬌のあるだるまさんが、転んだり、伸びたり、おならをしたりするもので、とてもコミカルで微笑ましい、かわいい絵本です。最初に『だるまさんが』を読んであげたのは、息子が生後3~4ヶ月の頃でした。首がすわり始めて、少しの時間ならお座りができたので、膝に座らせて「だ~る~ま~さ~ん~が~」のリズムに合わせて横に揺れながら読んでいました。絵本に喜んでいたのが、膝の上でゆらゆらすることに喜んでいたのかはわかりませんが、その反応がとても良くて、ゲラゲラ笑ってくれていました。1歳を過ぎた頃から、さらに『だるまさんが』を大好きになった息子。だるまさんの真似をして、転んだり、伸びたりしながら絵本遊びを楽しんでいます。また、『だるまさんと』の真似をして「ギュッ」と抱きついてくれたりするので、母親にとってもキュンとくる絵本です。現在2歳の息子は、0歳のときに初めて手にした絵本を今でも喜んで読んでいます。子どもへの誕生日プレゼントや友人への出産祝いに、かわいい絵本を贈ってみてはいかがでしょうか。(あまみや<OFFICE-SANGA>)
2016年04月28日【ママからのご相談】1歳児のママです。ママ友が、3か月健診のときにブックスタートとして絵本をプレゼントされたと言っていました。私も子どもには読み聞かせをしてあげたいし、一緒に絵本を読む時間を作りたいとも思っています。でも絵本の選び方がわからなくて、悩んでいます。●A. 親の意図より、“運”と“子どもの興味”に任せるのがポイントかも!こんにちは、ライターの佐原チハルです。“ブックスタート”をはじめ、読みきかせの大切さや、子どもと“本”との出会いの重要性については、耳にすることも多いですね。一方で、興味関心の方向が多彩に存在し、また集中力も未発達な子どもにぴったりの絵本を探す、というのは、とても難しいものです。そこで今回は、「私はこうしたよ!」という先輩ママさんたちのアドバイスの声を、いくつかご紹介してみたいと思います。●初めての“絵本選び”のヒント3つ●(1)プロに任せる『司書をやっているママ友さんから聞いたオススメを全面的に採用すると決めておいた』(30代・3歳児のママ)『夫のお母さんから、「1年間、月に1冊絵本が届く」っていうプレゼントをもらった。本によって興味を示したもの・そうでなかったものの差はあったけど、本の存在がとても身近になったのはとてもよかった』(20代・3歳児のママ)“選書”は、こだわろうと思えば思うほど、知識や技術が必要 なものです。専門家や専門のサービスを頼れるというのは、たしかに心強いですね。●(2)子どもに選ばせる『子どもが読むものなんだから、子どもが選ぶのがいいと思う』(30代・2歳児のママ)子どものことは、子ども自身の興味関心・意思・選択を尊重する 、というのは、絵本選びに限らず、大切なことかもしれません。また図書館に関する用語として“セレンディピティ ”という言葉が聞かれることが多くあります。セレンディピティは「偶然に、よりよい幸運的なものと出会う」というものです。「本棚で目的の書籍を探しているうちに、より興味のある、自分にとってより必要としている本に出会えることがある」というような形で言われます。子どもたちが自分で本を探すことで、セレンディピティが起こることもまた、期待できるかもしれませんね。なお、この“子どもに選ばせる”方法については、「対象年齢 については気を使っていた」という声も同時によく聞かれました。『対象年齢って、厳密に守る必要は全然ないと思うけど、1歳児に3歳以上向けの本、みたいのは、たしかに難しいかな。子どもの気持ちも続かない』(30代・3歳児のママ)『対象年齢が上すぎるものを選んでしまって、紙の厚みや強度が足りなくて、すぐに破壊されてしまった』(20代・1歳児のママ)●(3)図書館・子ども広場を利用する『近所の図書館でやっていた読みきかせにできるだけ参加するようにしていた。家では特にしていない』(30代・4歳児のママ)『子育て支援広場が近くにあるので、毎日のように通っている。絵本の種類もたくさんあったし、よく顔を合わせるお友達もできた』(20代・1歳児のママ)図書館などの公共施設の場合、・専門の職員 に聞ける・顔見知りができやすい・無料 でたくさんの本に触れられるなど、さまざまなメリットがありますね。『読みきかせで反応のよかった本を買うようにしていた。子どもの反応がいい作品だってのが確実だし、家で私が読み聞かせるときも、私自身も読みきかせのお手本を既に聞いているので、コツがつかみやすくてよかった』(40代・2歳児のママ)----------絵本の選び方には、苦労をしている方も多いようでした。とはいえ、本に親しむ経験は、“学習”を始める基礎としても、その子の生きる力のためにも、大切になってくることがあります。いろいろな方法を試しつつ、楽しい出会いを提供してあげたいですね。●ライター/佐原チハル(フリーライター)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2016年04月17日前回 、子どもが英語力を身につけるためには、英語の絵本が必要不可欠というお話をしました。今回は英語を勉強したことのないお子さんでも楽しめる絵本を、バイリンガル育児コンサルタントの山田日弓さんにご紹介いただきます。おすすめの英語絵本&CD付き英語絵本※タイトル横のカッコ内の数字は興味を持ちやすい年齢の参考として記載していますが、どの絵本も0歳からの読み聞かせが可能です。また英語のレベルが高くないお子さんでしたら、もっと高い年齢でも利用できます。・『 Quiet Loud 』(0歳~3歳または英語初心者向け)子どもたちに大人気のシリーズ絵本です。左ページに「Quiet(静か)」なこと、右ページに「Loud(うるさい)ことが描かれています。カラフルな絵にユーモアたっぷりの内容で、大人でもクスッと笑ってしまうくらい楽しいですよ。・『 Where's Spot? 』(0歳~3歳または英語初心者向け)お母さん犬のサリーが、子ども犬のスポットを「どこにいるの?」と探します。洋服ダンスやベッドの下など、スポットがいそうなところは絵をめくれるしかけになっていて、楽しみながら読み進められます。こちらもシリーズ絵本ですので、気に入ったら別のバージョンも読んでみてください。・『 I Spy Little Animals 』(1歳~4歳または英語初心者向け)日本では『ミッケ!』というタイトルで知られているシリーズ絵本です。『ウォーリーをさがせ!』のように絵を探すゲームを楽しみながら、ボキャブラリーを増やすことができます。・『 I Spy a Dinosaur's Eye 』(4歳~8歳または英語初心者向け)同じく『I Spyシリーズ』の絵本です。『I Spy Little Animals』よりも絵が細かく、難易度が高くなっています。・『 Scholastic I Spy Phonics Fun Box Set with Flashcards & CD 』(4歳~8歳または英語初心者向け)同じく『I Spyシリーズ』で、フォニックスファンCD・フラッシュカード付きボックスセットです。・『 See you later, Alligator! 』(4歳~8歳または英語初心者向け)働き者のクロコダイルが、怠け者のアリゲーターにお手伝いをお願いします。でも、アリゲーターはさまざまな理由をつけて断り続けます。指人形がついていて、顔の部分を動かすことができる、とても楽しい本です。私が学長を務めるソレイユ広尾インターナショナルプリスクールの生徒たちは、この本のタイトルを覚えて、先生たちへの挨拶として使っています。英語圏のネイティブは”See you later, Alligator.”を「さよなら、またね」という意味で使います。日本語で言う「さよなら三角、また来て四角」のようなダジャレ感覚です。『 I Want to Be an Astronaut 』(2歳~5歳または英語初心者向け)宇宙飛行士がスペースシャトルに乗って宇宙に行くお話です。ときには宇宙に夢をはせるのもよいですね。3歳~4歳くらいになると、アニメのキャラクターが出てくる絵本も楽しめます。英語のアニメを親子で見ておくと、発音が耳に残り、絵本を読んであげやすくなるでしょう。英語の絵本はユーモアを取り入れたものが多く、子どもはもちろん大人も楽しめる点がいいですね。絵本を読む時間を、親子の大切なふれあいタイムとして楽しんでください。今回取材に協力してくださったのは山田 日弓(やまだ ひゆみ)さんソレイユインターナショナルスクール学長。東大法学部卒。米国デューク大学ロースクール修士。米国コロンビア大学プロフェッショナルフェロー。外資系企業(GE)などを経て現職に。自身の経験や、バイリンガル研究の成果を元に、バイリンガル育児コンサルタントとして活躍中。■0歳からのバイリンガル育成スクール Soleilis(ソレイユインターナショナルスクール) ■ブログ「 年収3000万円以上の子供を育てる方法 」
2016年03月29日忙しい毎日を過ごし「疲れたなぁ…」と思うとき。ふと立ち止まるように絵本を読んでみるのはいかがでしょうか?子どもの頃に親しんだ絵本も、大人になってから開くとまた違った魅力を発見できるかもしれません。絵本ならではの心に響く絵や優しい言葉は、普段見失いがちの大切なことも気づかせてくれるはず。そんな絵本の中から、オススメの作品を5冊ご紹介しましょう。独特の幻想的なタッチで、メルヘンな世界へPhoto by amazon『金曜日の砂糖ちゃん』絵本作家の酒井駒子さんが描く優しい独特なタッチの絵を充分に堪能できるのが、『金曜日の砂糖ちゃん』。表題作のほか、『草のオルガン』『夜と夜のあいだに』が収録されています。少ない色数で描かれたイラストと優しい言葉で綴られたページは、とても静寂に満ちていて、まるで映画を見ているようなゆったりと穏やかな気持ちにしてくれますよ。疲れて帰ってきた金曜日の夜に、一人静かに温かいお茶を飲みながらページを捲りたい、そんな作品です。不思議な世界へ連れて行ってくれる、映画化もされた名作Photo by amazon「かいじゅうたちのいるところ」やんちゃな少年マックスがお母さんに怒られた後、一人でかいじゅうの国を探しに行くお話。マックスがかいじゅうたちがたくさんいる国で王様になるという展開は、大人が読んでも夢中になるはず!かいじゅうたちは、みんな個性豊かな姿をしていてちょっぴり怖いけど、とっても愛嬌があって◎。そんな魅力的なストーリーとキャラクターが相まって、童心に帰って絵本の世界に引き込まれていきます。静かな気持ちで、しあわせな眠りにつける絵本Photo by アノニマ・スタジオ『おやすみなさい』静かな森で夜の時間を過ごす、動物の親子や植物たちが描かれています。穏やかな語り口で「おやすみなさい」とお母さんが繰り返してくれるような、優しい雰囲気につつまれている絵本です。ミュージシャンのカヒミ カリィさんの翻訳はリズムがよく、つい声に出して読みたくなるほど。ページをめくるごとに夜の時間を表す背景の紺色が、深い色合いになっていく表現も素敵!ベッドで読めば、静かな眠りにつくことができるはず……。大人だって勇気が欲しい!そんなときに読みたい一冊Photo by amazon『ラチとらいおん』弱虫のラチの元にやってきた小さならいおん。ラチはらいおんのおかげで、ちょっとずつ成長していきます。最初とは比べものにならないほど強くなった姿に、思わず拍手を送りたくなるほど。らいおんのキュートさにも癒されること間違いなしです!弱虫のラチに自分を重ね、らいおんの言葉に勇気づけられるはず。些細な仕事の失敗でクヨクヨしているときなどに、ぜひ読んでみて欲しい一冊ですね。働くこと以外にも、きっと大切なことがあるPhoto by amazon『フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし』フレデリックはちょっと変わったねずみ。周りのねずみたちが冬に備えて木の実などをあくせくと集めている中、フレデリックだけはじっとしていて何もしていないように見えたけど……。やがて冬が来たとき、ねずみたちはフレデリックがじっとしながら集めていた「いろ」や「ことば」に救われます。レオ・レオニの特徴ある可愛らしい切り絵で描かれたこの絵本は、生きていく上で必要なのは働くことだけではないこと、豊かになるために必要なことを教えてくれます。仕事ばかりで疲れ果てているときに、ふと立ち止まってみるために、この絵本を開いてみてはいかがでしょうか。皆さんも今回ご紹介した絵本を読んで、日々の疲れた心を癒やしてみてくださいね。
2016年03月26日スマホやタブレットで絵本が読めるサービスはいくつもあります。しかし、収録されている絵本は、昔ばなしや世界名作童話など。もちろん、それらも十分魅力的ですが、本音を言えば子どもたちが普段手にしている人気の絵本をスマホで読めたら…と思いませんか? 「いつも読んでいる絵本」がスマホで読めるそんなパパやママに朗報です。『バムとケロ』シリーズや『キャベツくん』など、市販の名作絵本がスマホやタブレット(※)で読み放題になるサービスがスタートしました。(※)PCで読むことはできません。絵本の情報・通販サイトを運営する株式会社絵本ナビが提供している「絵本ナビ プレミアムサービス」。そのサービスに、日本で初めてとなる「市販絵本のデジタル読み放題」が、2016年2月2日より新たに追加されました( プレスリリース )。サービス開始時点の読み放題作品は55作品。『バムとケロ』シリーズや『キャベツくん』『ちびくろ・さんぼ』『いろいろバス』といった、読み継がれている定番絵本や最新の人気絵本など市販の絵本が提供されています。お気に入りの絵本を持ち歩けば、お出かけ中も安心スマホの画面で見ると、少し小さく、読みにくく感じられるかもしれませんが、スマホの画面を横にすれば、じゅうぶん読むことができます。もちろん拡大もできるので、必要に応じて大きくしたり、ページ全体を眺めたりして楽しめます。月額料金は275円+税。支払いはクレジットカード、もしくは携帯料金と一緒に支払うことも可能です。また、NTTドコモの運営する「スゴ得コンテンツ」の会員であれば、追加料金なしで市販絵本の読み放題サービスを利用することができます。子どもの大好きな絵本をいつでも持ち歩けると、お出かけの不安も荷物も減って、助かりますね。・ 絵本ナビ プレミアムサービス
2016年02月06日NTTドコモは、同社提供の有料コンテンツサービス「スゴ得コンテンツ」において、絵本が読み放題となる「絵本ナビプレミアム for スゴ得」を2日より提供する。「スゴ得コンテンツ」の利用料金は月額380円(税別)。「絵本ナビプレミアム for スゴ得」は、絵本ナビが「スゴ得コンテンツ」向けに提供する絵本の読み放題サービス。電子書籍だけでなく、絵本をもとにした動画「絵本ムービー」(3月上旬配信予定)や、児童書に関するニュースやコラムも閲覧できる。サービス開始時の読み放題作品は、「バムとケロのにちようび」(作: 島田ゆか/文溪堂)や、「いろいろ バス」(作: ツペラ ツペラ/大日本図書)など55作品。毎月20から50作品が追加されていく。「絵本ムービー」は、「はらぺこあおむし」(作: エリック・カール、訳: もりひさし/偕成社)、「わたしのワンピース」(作: 西巻茅子/こぐま社)など30作品。こちらは、毎月3から5作品が追加されるという。対応機種は、Android 2.3以降、iOS 5.0以降を搭載したドコモのスマートフォン、タブレット。
2016年02月01日日々、迷いも不安もある24歳の青年がお寺の住職となり、自分の道を見つけていく、伊藤淳史主演の『ボクは坊さん。』。現在、ジワジワ来ている“お坊さん”ブームを後押しする(?)本作のブルーレイ&DVDが3月16日(水)にリリースされることに合わせ、伊藤さんと真壁幸紀監督からコメントが到着した。白方光円、24歳。突然の祖父の死をきっかけに書店員を辞め、四国八十八ヶ所霊場、第57番札所・栄福寺の住職になったばかり。この寺で生まれ育ったものの、住職として足を踏み入れた“坊さんワールド”は想像以上に奥深いものだった!個性豊かな僧侶との出会いにワクワクしたり、檀家の人たちとの関係に悩んだり。お葬式や結婚式で人々の人生の節目を見守るのはもちろん、地域の“顔”としての役割もお坊さんには必要。職業柄、人の生死に立ち合うことで“生きるとは何か?死ぬとは何か?”と考えたりもする。坊さんとしての道を歩み始めたばかりの光円は、試行錯誤を繰り返しながら、人としても成長していく――。本作は、糸井重里が主宰するWEBサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載されていた本物のお坊さん、白川密成による人気エッセイを『ALWAYS 三丁目の夕日』のスタッフにより映画化。実話をもとにした生きるヒントがたくさん詰まった、“お坊さん”エンターテインメントだ。主演を『ビリギャル』『劇場版MOZU』の伊藤さんが務めるほか、山本美月、溝端淳平、濱田岳、松田美由紀、イッセー尾形と豪華キャストが集結。開創1200年を迎えた高野山・奥の院で史上初めて映画撮影が敢行された。また、本作には意外なお坊さん専用グッズや心にしみいる仏教用語、さまざまなタイプの僧侶など、知られざるお坊さんの日常が満載、コミックやドラマなどでも取り上げられた“お坊さん”ブームをひそかに後押しする。<伊藤淳史コメント>この作品は、決して特別なことをたくさん描いているわけではありませんが、誰しもが送っている当たり前の日常の中の喜びや悲しみがたくさん詰まった、愛すべき映画になりました。観てくださった方々が、自分の日常とか、身近な存在の人をあらためて『感じてもらえる』作品になっていると思います。映画の中で「僕にはまだまだできないことがある」という台詞があるのですが、僕自身、いまの自分にできることは少ないけど、目の前のことをコツコツやろうとずっと思ってきたので、それをこの映画で再確認できました。悩んだり、エネルギーを使い果たしたときに、ふとこの映画を観て、癒やされたり、大切な人に思いを寄せてもらえたらうれしいです。<真壁監督コメント>「ボクは坊さん。」を映画化するにあたり、大切にした要素の一つとして、「優しさ」があります。原作が持っている読後感や、ロケ地の栄福寺の空気感が、とても優しかったので。「優しい映画を作ろう。けど優しいだけじゃつまらない。じゃあどうしよう」そうやって出来たのが、この映画です。メイキング映像でもわかると思いますが、撮影現場はとても穏やかに進んでいきました。その撮影現場の雰囲気が、そのまま映画の空気になっていると感じます。劇場でご覧になった方も、そうでない方も、肩の力を抜いて、リラックスして観ていただきたいです。見終わった後、温かい気持ちになれると思います。『ボクは坊さん。』は3月16日(水)よりブルーレイ&DVDリリース(※同日レンタル開始)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ボクは坊さん。 2015年10月24日より全国にて公開(C) 2015映画「ボクは坊さん。」製作委員会
2016年01月14日絵本の読み聞かせ中に子どもが大笑いをして「この絵本、ツボにはいってるな~」なんて思ったことはありませんか? 笑いのツボは人それぞれですが、子どもたちの笑顔を引き出そう、楽しませようと工夫がこらされた絵本はたくさん存在します。今回は 絵本ナビ 協力のもと、編集部から「笑いがとまらない! ユーモア絵本」をご紹介しましょう。1位 だるまさんが作:かがくい ひろし/出版社:ブロンズ新社 「だるまさんが」(絵本ナビ紹介ページ) ぼかしのはいった色合いが優しい気持ちを呼び起こす、だるまさんが主人公の絵本です。手足のあるだるまさんが重たそうなお腹を精いっぱい持ちあげて、お相撲さんのようにシコを踏む姿が愛らしい! その一方、笑顔でおならをする姿に思わずこちらも笑ってしまいます。特にストーリーがあるわけではありませんが、小さな赤ちゃんをも笑顔にするユーモア力のある1冊です。2位 キャベツくん作・絵:長 新太/出版社:文研出版 「キャベツくん」(絵本ナビ紹介ページ) 日本の絵本賞「絵本にっぽん大賞」を受賞している作品。おなかがすいたブタヤマさんがキャベツくんを食べようとすると「ぼくをたべるとキャベツになるよ!」といわれてしまいます。空には体のどこかがキャベツになってしまった動物たちの姿が…。独特の世界観がありますが、ブタヤマさんの「ブキャ!」という叫び声は子どものツボにはまるよう。親子で「ブキャブキャ」言い合いながら笑顔で楽しめる1冊となっています。3位 いいからいいから作:長谷川 義史/出版社:絵本館 「いいからいいから」(絵本ナビ紹介ページ) 新品のパンツをすすめられたかみなりのお父さんが「パンツまでは…」と汗をかいて恐縮する、大人もニヤッとしてしまうシーンがちりばめられています。おじいちゃん特有のおおらかさが絵本中からにじみでており、何も考えていないようで人への思いやりにあふれたあたたかさに、笑いながらじーんときてしまうことも。「物怖じしてしまうわが子も絵本のセリフを交えた『いいからいいから、またやってみよう』という言葉がけで、前向きに取り組むようになった」というレビューもありました!4位 ぶたのたね作:佐々木 マキ/出版社:絵本館 「ぶたのたね」(絵本ナビ紹介ページ) ぶたよりも走るのが遅いおおかみが主人公の絵本。追いつくことができないので今まで一度もぶたを食べたことがない…。そこで登場するきつねはかせから「もっといいものをあげよう」といわれたおおかみ。動物と研究室という異質な組み合わせが新鮮です。もらった「ぶたのたね」を植え、ぶたの木を見事に育てたおおかみは果たして無事に(?)ぶたを食べることができるのか? 何が起こるか想像もできないわくわく感に包まれる1冊に仕上がっています。5位 ほげちゃん作:やぎ たみこ/出版社:偕成社 「ほげちゃん」(絵本ナビ紹介ページ) ある日やってきた青色の不思議なぬいぐるみ・ほげちゃんは家族の一員としてみんなから愛されています。決して愛らしい見た目じゃないのに思わず手にとってしまう憎めないキャラキターのほげちゃんはある日、おうちに置いてけぼりにされてしまいます。そこでほげちゃんがとった意外な行動とは…?子どもはお気に入りでも汚してしまったり、握りつぶしてしまったりすることがよくありますよね。丁寧に扱ってあげないと、時には思わぬ反感をかっていることも。ものを大事に扱う意味を知る、キッカケになるかもしれませんね。思わず親子で笑ってしまう、ユーモアのある絵本をご紹介しました。読んで笑顔になれる絵本が見つかったら、お守りのように大事にしていきたいですね!データ協力: 絵本ナビ
2016年01月08日子どもの学力と豊かな心を育むために、絵本を読むことがいいと言われています。どんな絵本を選んで、どんな風に読んであげるのがいいのでしょうか。年齢に応じた絵本の選び方と読み聞かせ方について、発達心理学が専門の内田伸子先生に伺いました。年齢にあった絵本の選び方と読み聞かせ方「赤ちゃんには、イラストや写真が大きくハッキリしていて、色も単純なものがいいでしょう。食べ物や動物、乗り物など、身近なもので子どもの興味を引くものが描かれている絵本がおすすめです。最初のうちは絵本をめくって絵を見せるだけもよく、絵本を通した『遊び』だという感覚を大切にすることがポイントです」「かわいいニャンニャン」「ピカピカ、キレイだね」などと、解説を加えたり、擬音を楽しんだりするのもいいそうです。「3歳までは、絵本の挿絵について話すなどしてもいいでしょう。4歳になったら、絵本の言葉は吟味されていますから、それを大事に、絵本に書かれているまま読み聞かせてあげてください。5歳ぐらいになると、『大きなカブ』のような、くり返しの文章を好むようになります」年齢によって楽しみ方が少しずつ変わってくるのですね。どの年齢にも共通して大切なポイントは、お子さんのリズムに合うように、語りかけるようにして読み聞かせることだそうです。1冊の絵本をじっくり読み込むのと、たくさんの絵本を読んで多くの語彙に触れるのとどっちがいい?「語彙を得るために本を読むのではありません。本というのは、親子で手を取り合って入っていく世界なのです。親も楽しみながら、真心をこめて読んであげてください」内田先生は、絵本の持つ力について次のお話をしてくださいました。「ベッテルハイムという児童精神科医の病院に、注意欠陥・多動性障害の子どもが入院していました。遊戯療法や箱庭療法など、さまざまな治療を施しましたが、症状は軽くなりませんでした。あるとき、ベッテルハイムが絵本を持って病室に入ると、その子はパッと絵本を見ました。ベッテルハイムが『読んであげようか』と言うと、ふだんは少しもじっとしていられない子が、動かずにじっと絵を見つめお話を聞いていたのです。次の日、ベッテルハイムが来る時間が近づくと、その子は入り口を見ていました。ベッテルハイムが来ることが楽しみだったのでしょう。ベッテルハイムが来て『絵本を読んであげようか』と言うと、その子は数冊ある絵本の中からまた同じ絵本を選びました。30回くり返したそうです。30回読んであげたら、やっと次の本に興味を持った。つまり、30回かけてその本の栄養を吸収しつくしたということです。絵本には栄養があります。十分に味わわせてあげてください。子どもは何度でも『読んで』とせがみます。『昨日、読んだわよ。違うのにしましょう』ではいけないのです」子どもが求めている限り、その本を読み続けてあげるのがいいのですね。親子で絵本を楽しみながら、大切な「見えない力」と豊かな心を育んであげましょう。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2016年01月02日電車に車、バスに飛行機…。物心がついた時にはすでに乗り物が大好きだった!というお子さんは多いですよね。街中で走る乗り物を目にしてはキラキラと目を輝かせる様子に「ほんとに好きなんだなぁ…」と感心してしまうことも。そんな子におすすめしたいのが「乗り物絵本」です。ここに出てくる乗り物は電車やバス、はたらく車などさまざまですが、単なる乗り物の魅力を紹介するだけにとどまりません。乗り物に乗る人の気持ちや、先を見据えた発想力など、子ども自身に想像させるような工夫がなされています。今回は 絵本ナビ 協力のもと、編集部から「人気の乗り物絵本!」をご紹介します。1位 がたん ごとん がたん ごとん作:安西 水丸/出版社:福音館書店 「がたん ごとん がたん ごとん」(絵本ナビ紹介ページ) がたんごとん、という電車の音と「のせてくださーい」の繰り返しが耳に心地よい、赤ちゃんから楽しめる1冊です。ちょっとまじめそうな顔つきの黒い機関車がのせるのは、哺乳瓶やコップ、スプーンなど赤ちゃんも目にしたことのあるもの。読み聞かせ中は赤ちゃんも「う、う、う~」と声に出して喜んでくれます。シンプルな内容ながら、白に緑に赤や黄色など色の対比が目にも鮮やかで、昔から親しまれているロングセラー絵本となっています。2位 せんろはつづく文:竹下 文子/絵:鈴木 まもる/出版社:金の星社 「せんろはつづく」(絵本ナビ紹介ページ) 小さな子どもたちが線路をつなげていきます。途中にはさまざまな障害物が立ちふさがっていて「あきらめちゃうの?」と思いきや、「どうする?」の問いかけの後に「そうきたか!」と大人をもうならせるアイデアで線路はどんどんのびていきます。どんな方法があるか考えるおもしろさ、仲間たちと協力しながらひとつのことをやりとげる達成感など、読む年齢に応じた響き方のある1冊です。3位 おたすけこびと文:なかがわ ちひろ/絵:コヨセ・ジュンジ/出版社:徳間書店 「おたすけこびと」(絵本ナビ紹介ページ) ショベルカーにクレーン車、ブルドーザーにミキサー車…。この絵本では乗り物好きの子どもたちにとっては垂涎モノの「はたらく車」オールスターズが登場します。そして乗り物を動かすのは、小さな小さな小びとたち。割り入れて、かきまぜて、流し込んで…。一体なにを作っているのでしょうか? 働きものの小びとたちを目にして「うちにも来てくれないかなぁ」と目を輝かせる子もいるかもしれませんね。4位 ピン・ポン・バス作:竹下 文子/絵:鈴木 まもる/出版社:偕成社 「ピン・ポン・バス」(絵本ナビ紹介ページ) 郊外のやわらかな夕暮れ道をバスが走ります。停留所にとまる時はお決まりの「ピンポン」。駅前から山道の終点まで、バスは家に帰るお客さんを優しく運びます。バスから見える風景はなぜかなつかしくて、読み聞かせながらほっこりしてしまうママやパパもいるかもしれません。お年寄りのやりとりや荷物を落としてしまうシーンなど、路線バスで実際に目にする出来事が描かれ、お客さん1人1人のストーリーをも想像させてくれる、余韻深い1冊となっています。5位 でんしゃにのって作:とよた かずひこ/出版社:アリス館 「でんしゃにのって」(絵本ナビ紹介ページ) うららちゃんは、おばあちゃんに会いにいくため電車に乗ります。ふと見るとセーラー服姿の「緑のわに」がのってきました…! アナウンスが流れるたびに増えていく動物たちですが、いくら混み合ってもお互いゆずりあう姿に優しい気持ちになれる絵本です。ひとりぼっちのお出かけは不安がつきものですが、たくさんの動物たちと一緒なら寂しくありません。でも電車の揺れで、うとうとしてきたうららちゃん。きちんとおばあちゃんのいる駅で降りられるのか…、注目してみてくださいね。乗り物がますます大好きになる、そんな絵本をご紹介しました。親子のお出かけの際はぜひ、絵本のことを思い出して乗り物に乗ってみてはいかがでしょうか。データ協力: 絵本ナビ
2016年01月01日