何が父を失踪に向かわせた?家出してから初めて父が母に電話すると、ホームシックになっている孫の様子を見に東京にいると言う。そしてさらに母は、「飛行機で帰るとお金がかかるから東京まで迎えに来て… 一緒に鹿児島に帰りましょう」と父に言うのだった…。子どもが巣立った後、夫婦の危機に直面した父と母、そしてそれを知った子どもたちの心情を描く家族の再生物語。■前回のあらすじ長女から孫の様子を見て来てほしいと頼まれ、母は上京したと言う。そして父に、「飛行機だとお金がかかるから、迎えにきて」とお願いするのだった。どうやらこれを仕向けたのは、長女だったようで…。■久しぶりの対面!■1年後には…父の家出から1年後…、劇的に症状が落ち着いた母は念願の北海道旅行へ行けました! 病院の先生から許可ももらい、万全の状態で夫婦旅行を楽しんだそうです。(東京へ行ったときは、先生の許可もなく薬も足りなくなったのですごく怒られたそうです)短いようで長い父の家出…。最初は体感で描いていたので、「3ヶ月くらいかかったよな~」なんて思いながら描いていましたが、途中でもらった父の日記を見ると、1ヶ月で鹿児島へ帰って来ていました! 父の行動力すごいっ!最後まで読んでいただきありがとうございました!
2023年12月17日皆さんは、家族と喧嘩した経験はありますか?今回は「家族」にまつわる物語を紹介します。※この物語はフィクションです。イラスト:進撃のミカ『厳しい母の本音』母と2人で暮らしている、小学生の主人公。家が貧乏だったため、母はいつも働いていました。そのため母に遊んでもらった記憶はなく…。主人公は、いつも母から「勉強しなさい」と言われていました。そんな厳しい母に、少しうんざりしていた主人公。ある日、友人が家に遊びに来たときのこと。主人公と友人がゲームをしていると、母に「遊ぶ暇があるなら勉強しなさい」と叱られてしまいました。その後、母と喧嘩になり「ママなんか嫌いだ!」と告げた主人公。その翌日…。学校で…出典:進撃のミカ慌てた様子の担任から「お、お母さんが倒れたって…!」と告げられました。母は過労で亡くなってしまい、主人公は絶望の淵に落とされてしまいます。しかしその後、母からの手紙を見つけた主人公。そこには主人公の大学資金のために必死で働いていること、主人公のことを愛していることが書かれていたのです。その手紙を読んだ主人公は号泣。母からの愛を感じ、前を向くことができたのでした。手紙に書かれていた本音母に厳しくされ、喧嘩をしてしまった主人公。しかし母の本音を知り、愛情を感じたエピソードでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(Grapps編集部)
2023年12月14日りささんの母はうっかりしたところが多く楽観的な人で、自分のミスは人のせいにしがち。そんな母でしたが、母なりに娘を愛する気持ちは伝わって来ていたため、りささんは母を憎めずにいました。一方で父はそうは思わず、母の行動が原因で夫婦喧嘩が絶えず起こります。この日、高齢の祖母のいつもと違った体調の崩し方にりささんは危機感を覚え、母へ祖母を病院へ連れていこうと相談しますが、病は気からと一刀両断されてしまいます。自分が祖母を気にかけておこうと決意したりささんでしたが、その夜中に衝撃の事態が起きてしまうのです。その夜、私はトイレに行きたくなり深夜に目覚めました。寝ぼけまなこを擦りながら、トイレに行くついでに祖母の様子も見ておこうと思ったのですが……?もう疲れちゃったよ… すぐさま祖母は救急車で病院へと運ばれ、心不全ではありましたが一命を取り留めました。このことをきっかけに、両親の夫婦仲は急激に悪化。数年後、祖母が亡くなった後に離婚となりました。 その後、りささんと母は2人暮らしに。りささんは成長するにつれて、母が人の気持ちを察したり、空気を読んだりといったことが苦手な気質であることを理解します。 高校を卒業し、働き始めたりささん。仕事をしている間は、うつを発症した母のことを忘れることができていました。そんなある夜、高校時代の同級生・ゆうたに食事に誘われ断った際、今までに感じたことのない動悸とめまいを感じます。早く帰って休もうと帰路を急ぎましたが、たどり着いたわが家では、母が知人を呼んで大騒ぎしていました。母のことや自分の居場所がないことに心が疲れてしまったりささんは思わず家を飛び出し、吐き気を感じながら嗚咽を堪えるのでした。 心休まる場所がないというのは、誰にとってもつらいことでしょう。母の面倒をみなければならない責任感と、どうして私がという気持ちに押しつぶされそうになるりささん。家から離れることで、少しでもりささんの心が回復してほしいと願うばかりですね。>>次の話著者:マンガ家・イラストレーター てにくまちゃん。
2023年12月05日今回は、物語を元にしたクイズを紹介します!クイズの解答を考えてみてくださいね。 ※この物語はフィクションです。イラスト:モナ・リザの戯言母の事故料理人として自分の店を持つ夢のため、奮闘する主人公。専業主夫の夫と母と3人暮らしをしています。夫のサポートに日々感謝して幸せに暮らしていたのですが…。母が事故に出典:モナ・リザの戯言ある日、母が交通事故に遭ってしまいます。なんとか一命を取りとめたものの、車椅子生活になった母。夫のサポートを得ながらなんとか暮らしていけそうだと思っていた矢先…。夫の態度に変化があらわれはじめ…。問題さあ、ここで問題です。事故後、夫の態度はどのようになったでしょう?ヒント事故前の夫は優しく、頼りになりました。みなさんは答えがわかりましたか?正解は…出典:モナ・リザの戯言正解は「態度が明らかに悪くなった」でした。そのうち夫は家事もサボりがちになり…。夜遅くまで出歩くようになってしまったのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(lamire編集部)
2023年12月03日今回は、物語を元にしたクイズを紹介します!クイズの解答を考えてみてくださいね。帰り道で母を見かけ…主人公は母と妹と3人で暮らしている小学4年生です。ある日、学校から妹と一緒に帰っていると、母を見かけました。「今日は早番だよ」と母から聞いていた2人は「母と帰れる!」と喜びます。しかし母は男性と一緒にいたため、主人公は様子をうかがうことに。男性の名前を聞く出典:エトラちゃんは見た!男性の名前を聞いた主人公は「お母さん、どうして…」と…。動揺してしまうのでした。ここでクイズ母と話していた男性の正体は誰でしょうか?ヒント!主人公が知っている名前でした。母と一緒にいた男性は…出典:エトラちゃんは見た!正解は…正解は「家族を捨てた元父親だった」でした。男性は主人公たち家族を捨てた元父親だったのです。母と一緒にいた男性の正体を知り、主人公たちは絶句してしまいます。しかし、電話で親しげに話す母の姿を見て心が揺れる主人公たちなのでした。イラスト:エトラちゃんは見た!※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(Grapps編集部)
2023年12月01日皆さんは、家族関係で悩んでしまったことはありますか? 今回は非常識な家族の話とともに、そんなときの対処法をアンケートをもとに紹介します。※この物語はフィクションです。イラスト:モナ・リザの戯言母を追い出し実家を奪おうとする兄夫婦主人公の母は、庭付きの広い家に1人で住んでいます。しかし年齢的にも家の管理をすることが難しくなってきました。主人公は家を売却し、もっと住みやすい所への引っ越しを提案します。それを聞いた兄夫婦は家を手放すことに猛反対。兄夫婦は母の家を奪い、母を追い出そうとしてきたのです。心無い兄夫婦の言動に腹が立ち、母と暮らすことを決意する主人公。結果的に、兄夫婦の思惑通りに進んでしまったのですが…。後日兄夫婦が「母さん、戻ってこないかな?」と言ってきます。出典:モナ・リザの戯言どうやら広い実家を自分たちで維持しきれなくなったよう。「掃除や家事をする人がいないから帰ってきてほしい」と手のひらを返してきたのです。身勝手すぎる兄夫婦の提案に「勝手すぎる!」と怒る主人公でした。こんなとき、あなたならどうしますか?母を守る身勝手な兄夫婦に大切な母を任せるのは心配なので、できれば自分が母のことを守りたいですね。家をとられてしまうのは不満かもしれませんが、自分や母に迷惑がかからないのであれば家は諦めようと思います。(30代/女性)きつく叱る母を追い出した兄夫婦のことは許せないので、きつく叱ります。兄弟関係なので縁を切るのは難しいですが、その後は距離を置きます。(20代/女性)今回は非常識な家族の対処法を、みなさんのアンケートをもとに紹介しました。もし同じような出来事があったときは、ぜひ参考にしてみてください。※こちらの記事はみなさんから寄せられたアンケートをもとに作成しています。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(lamire編集部)
2023年11月28日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女のこだころ.さんは4人家族と父方の両親の6人暮らし。3歳の時に両親が離婚し、おばあちゃん子として育ちます。無職の父は、りーと名乗る18歳の女性と再婚。継母となる彼女は気性が激しく嫉妬深い性格で、実母の写真を燃やしたり子どもに容赦なく手をあげたりしますが、母の実家のお金目的で月1の面会が許されるように。しかし母にも新しい男性の存在ができ、子どもの妊娠を機に実母との面会は途絶えます。母と会えなくなっても祖母がいつも支えてくれました。しかし、中学になるとこだころ.さんも反抗期を迎え、祖母を遠ざけるように。ほとんど家に帰らなくなり、高校も受験せず通信に通いながらバイト生活。ある日、預けていた免許の貯金にまつわるトラブルでイライラしていたこだころ.さんは、心配してくれる祖母に辛く当たってしまうのですが、祖母はその後脳梗塞で倒れて植物人間となってしまうのでした。半年後、車の免許を取得したこだころ.さんは家を出ます。月に何度か祖母に会いに病院に行き、いろんな報告をして以前よりも祖母といる時間が増えました。ある日、仲の良い友人に祖母のことを話して共感してもらうも心にモヤモヤを抱えてしまい、気づけば祖母のいる病院へ。友人に対して卑屈な反応をしてしまった自分を責め、祖母の隣で泣いていると話せない祖母が大きな声を出して目には涙を浮かべていました。その後、入院費が払えなくなったため祖母は自宅看病に。こだころ.さんは付き合っていた彼氏について行き県外暮らしとなり、2年が過ぎていました。そこへ叔母からのメールが届きーー。 いつか来ると思っていたお別れでも、すぐには受けいられない…… 叔母からのメールには、祖母が前日息を引き取り、葬式があるから帰ってくるようにというメッセージが。 いつかはお迎えがくるとはわかっていたものの、それを受け入れることができないまま実家へ。お葬式が終わった夜は祖母の隣で寝て、最後のお別れをすることに。自分の結婚式を見るって約束したのにと話しかけながら、こんな約束をしました。「私、絶対幸せになるって約束するね」 翌日、火葬場で待っている間、家族が泣くなか自分だけ泣けず、冷たい人間なのかと思っているうちに火葬炉が開けられると、そこには祖母のお骨と機械の心臓弁がありました。カチカチと鳴る祖母の心臓の音、大好きだった祖母の音。その音とともに祖母とのいろんな想い出が一気によみがえり、涙が流れるのでした。生前、祖母はマンガを描いているこだころ.さんに大きくなったら自分のことを描いてねと話していましたが、こだころ.さんはこうして祖母のマンガを描き上げその約束を果たすことができました。 その後、父の暴力が原因で父とりーは離婚し、父と祖父は2人暮らしに。こだころ.さんはいろんな別れや出会いを経験し結婚、子どもを授かり幸せに暮らしていると言います。ある日、昔の思い出が夢に。お母さんについての作文が宿題ですが、自分にはお母さんがいないから書けないと悩んでいると、祖母がこう言いました。「あなたには2人もお母さんがいるんだよ。それって他の誰よりもすごいことなんだよ」「他の誰よりも幸せものなんだよ」そこで目が覚めました。 昔のやり取りを思い出し、横で寝ているわが子に目をやり心の中で話しかけます。「おばあちゃん違うよ」1人目の母は実母、この世に自分を産んでくれました。2人目の母は継母、18歳から家計を支えてくれ中学も卒業させてくれました。そして、3人目の母は祖母、こうして今自分が幸せなのはすべて祖母のおかげ。こだころ.さんはそれぞれの母に感謝し、大好きな祖母にお母さんになってくれてありがとうとあたたかい気持ちでいっぱいでした。 ◇◇◇ 祖母が病院から自宅看病になり2年。いつか別れのときがくることはわかっていましたがすぐには受け入れられず、お葬式はあっという間に終わり火葬場でみんなが泣いているときには涙が出なかったこだころ.さん。ですが、火葬炉から出てきた機械の心臓弁を見ると一気に現実に引き戻されると同時に、祖母との思い出も一緒にあふれ出して涙が流れました。 祖母はこだころ.さんの結婚式を見るという約束は叶いませんでしたが、大きくなったら祖母のマンガを描くという約束と、絶対幸せになるという約束は、こだころ.さんがしっかり果たすことができました。 それは、この夜に産んでくれた実母がいて、10代という若さで家計を支え学校を卒業させてくれた継母がいて、そばにいて愛情を与えてくれた祖母がいて。大切な3人の母がいたおかげで叶えることができたのです。一時は人を恨んだり、愛情が疎ましくなったりして道を外れそうになったこともありましたが、こだころ.さん自身もわが子という愛しい存在ができて、それぞれの母の気持ちも深く理解できるようになったのではないでしょうか。今のこだころ.さんの幸せを天国の祖母もきっと喜んでくれているはずです。 著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月21日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女のこだころ.さんは、4人家族と父方の両親の6人暮らしで3歳の時に両親が離婚。おばあちゃん子として育ちます。無職の父はある日、りーと名乗る18歳の女性を連れてきて再婚。気性が激しく嫉妬深い性格のりーは、実母の写真を燃やしたり子どもに容赦なく手をあげたりしますが、母の実家のお金目的で月1の母との面会が許されます。しかし母にも新しい男性の存在ができ、やがて子どもの妊娠を機に産みの母との面会は途絶えます。母と会えなくなっても祖母がいつもやさしく支えてくれました。しかし、中学になるとこだころ.さんも反抗期を迎え、祖母を遠ざけるように。ほとんど家に帰らなくなり、高校も受験せず通信に通いながらバイト生活。ある日、預けていた免許の貯金にまつわるトラブルでイライラしていたこだころ.さんは、心配してくれる祖母に辛く当たってしまうのですがーー。「うるさい!ほっといて!」まさかこれが最後の会話になるとはーー。脳梗塞で倒れた祖母は病院に運ばれ、駆けつけた叔母から祖母は娘である自分や息子よりもこだころ.さんのことを心配していたと聞かされました。祖母はなんとか山場を乗り越えますが、医師から意識は戻ることはないと告げられるのでした……。 話せなくなったけど、以前よりも祖母と一緒にいる時間が増えーー 命を繋ぎ止め、目を開いていて声も出せるものの、話せない植物人間状態となってしまった祖母。 それから半年が経ち、車の免許を取ったこだころ.さんは実家を出ました。月に何度か祖母に会いに病院へ行き、いろんな報告をしました。返事はなくても話を聞いてくれていると感じていて、以前よりも祖母と一緒にいる時間が増えました。 ある日、仲の良い友だちに祖母の話を聞いてもらうと共感をしてくれるも、自分と祖母の関係性とは一緒にしてもらいたくないとモヤモヤした感情を抱えるのでした。友人と別れてからもモヤモヤが消えず、気づくと病院に足を向けていました。祖母の元へ行くと、こだころ.さんの感情は爆発。「今日、友達にひどいこと思っちゃったよ。ばーちゃと話したいよ…抱きしめてほしい…」 祖母が倒れてから初めて涙を流しました。すると、祖母が急に大きな声でしゃべり始め、その目には涙を浮かべていました。祖母が懸命に返事をしてくれたんだと思うと胸が熱くなり、絶対幸せになろうと思えました。その後、入院費用が払えなくなったため祖母は自宅に戻り、祖父が祖母の世話をすることに。耳が聞こえず限界があるため、りーもお世話をしてくれることに。 彼氏ができたこだころ.さんは、県外に行く彼についていくことにしました。2年後、まだ県外にいたこだころ.さんは、叔母からのメールを受け取ります。メールには、祖母が前日の夜息を引き取ったことが告げられていました……。 ◇◇◇ 最後の会話は八つ当たりをしてしまい苛立ちをぶつけた状態。それ以前も、祖母を遠ざけて素っ気ない態度の日々でした。会話ができなくなって初めて存在の大切さを痛感。返事はなくとも何かあると報告しに行き、それまでよりも一緒にいる時間が増えたこだころ.さん。祖母のことを共感してくれた友だちに卑屈に反応してしまい、またそんな反応の自分を責めたこだころ.さんの救いはやはり祖母でした。悲しみや反省などいろんな感情が爆発して祖母のそばで涙を流していると話せない祖母が懸命に大きな声を出してくれ目には涙。必死に励ましてくれていることが伝わります。このとき言葉はなくても、こだころ.さんと祖母の気持ちが以前のように通じ合えたのは切なくも心に迫るものがありますね。 次の話著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月20日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女として育ったこだころ.さん。4人家族と父方の両親の6人暮らしで3歳の時に両親が離婚。おばあちゃん子として育ちます。無職の父はある日、りーと名乗る18歳の女性を連れてきて再婚。結婚前はやさしかった彼女も、家計を支えるようになると一変。嫉妬深い性格のため実母の写真を燃やしたり、実母の連絡先のメモを破り捨てたりしますが、交換条件のもと月1で母との面会を許されるように。しかし母に新しい男性の存在ができ、複雑な気持ちになるこだころ.さん。やがて男性との子どもの妊娠を機に産みの母との面会は途絶えます。母と会えなくなっても意外に寂しくなかったのは、祖母がいつもそばでやさしく支えてくれ、ときにわがままも反抗もすべて受け止めてくれたからでした。こだころ.さんが小6のとき、借金のため住んでいた家を追われることになったこだころ.さん一家。中学生になると、友人や恋愛など一気に人間関係が広がったこだころ.さんは、祖母の存在を無視するように。中2で彼氏ができると家にほとんど帰らなくなります。高校受験はせず通信に通いながらバイトに明け暮れ、居酒屋で働き始めたこだころ.さん。免許を取るためにりーにバイト代とは別に預けていた免許費用を返すように伝えると、ないけど誰かから借りるから大丈夫と言われ苦手なりーの父に頭を下げてお金を借ります。このことでムシャクシャしていたため、祖母に辛く当たってしまうのですがーー。 まさかこれが祖母との最後の会話になるなんて…… バイト漬けの日々でこだころ.さんの体を心配する祖母に八つ当たりをしてしまいます。まさか、これが最後の会話になるとはーー。 翌日、祖父の声にならない叫びで目が覚めると救急車が到着。呆然としていると、父とりーが病院に向かいました。祖母は脳梗塞で倒れ、2〜3日が山場と医師から告げられ、こだころ.さんも病院へ。駆けつけていた叔母が教えてくれました。「ばーちゃはいっつも会うたび私ちゃん(こだころ.さん)のことを心配してたよ。ママや私に助けてあげてっていつも電話してたよ。娘の私や息子なんかよりあなたを心配してたのよ」祖母は起きることはありませんでした。仮眠のため家に戻ると、祖父が泣いていました。耳の聞こえない祖父は祖母が倒れて苦しんでいるときも気づくことができず悔しくて泣いているんだろうと感じたこだころ.さん。 もし、祖父の耳が聞こえていたらーー。助かったのかもしれないと複雑な気持ちになるも、それは祖父自身が一番強く感じていると思うと悲しい気持ちに。祖母は山場を乗り越えたと医師に告げられますが、同時に意識は戻ることはないと宣告され、祖母は一命は取り止めたものの植物人間状態になったのでした。 ◇◇◇ 祖母は自分の娘よりも誰よりも、こだころ.さんのことを一番に心配していました。反抗期を迎えてそれまで祖母へ辛くあたっていたこだころ.さんは、祖母に謝る機会を失いました。「明日、謝ればいいや」「明日、お礼を言えばいいや」誰しも、明日や次があるからと思って先延ばしにすることがあると思いますが、必ずしも明日が来るとは限らないので、後悔をしない日々を送ってほしいと語るこだころ.さん。その日のことはその日のうちに。身近な家族だからこそ、素直な気持ちを伝えるのは、簡単なようで実践は難しいことでもありますが、こだころ.さんとお祖母さんのエピソードを見ていると、今一瞬この時を大事にしないとということを強く感じますね。 次の話著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月18日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女として育ったこだころ.さん。4人家族と父方の両親の6人で暮らしていましたが、3歳の時に両親が離婚。おばあちゃん子として育ちます。母は家を出ていき、無職の父は家を空けることが多く、その後再婚。ある日父が連れてきた、りーと名乗る18歳の女性が新しい母となりました。結婚前はやさしかった彼女も、一家の家計を支えるようになると一変。嫉妬深い性格のため実母の写真を燃やしたり、実母の連絡先のメモを破り捨てたりしますが、交換条件のもと月1で母との面会を許されるように。しかしその母に新しい男性の存在がーー。父以外の人といる母を受け入れることができないこだころ.さん。やがてその男性との子どもが誕生。複雑な気持ちでいっぱいで心から母にお祝いできませんでした。そんな傷心のこだころ.さんをやさしく見守る祖母はいつでも側で支えてくれ、わがままも反抗も丸ごと受け止めてくれるのでした。 思春期を迎え、大好きな祖母に辛くあたってしまう私…… こだころ.さんが小6のとき、借金で住んでいた家を手放し転校を余儀なくされ友だちとも別れることになりました。 中学生になると、友人や恋愛と人間関係も広がり成長していくことで、祖母の作ってくれるお弁当を恥ずかしく思って断り、祖母の話を無視をするように。中2で彼氏ができて1年のほとんどを彼の家で過ごし、たまに荷物を取りに家に帰ると必ずこだころ.さんを心配する祖母が迎えてくれるも、素っ気なく対応。 そうして中学で家に帰らなくなり、高校は受験せず通信に通ってバイトに明け暮れる毎日。りーには生活費と免許のためのお金も保管してもらっていました。4年付き合った彼氏と別れ、居酒屋で働くことにしたこだころ.さん。父を知る居酒屋のマスターにグチを聞いてもらったり、常連さんと顔見知りや友だちになったりと、世界がどんどん広がって行きます。 免許の貯金が目標額に達したので、りーに預かってもらっていたお金を返してもらうように言うと、「それならないよ」とひと言。両親がお金に汚く正しい管理ができないことはわかっていたはずなのに信用した自分の甘さと、借りるから大丈夫とりーの罪悪感もない態度を腹立たしく思いました。その免許のお金を貸してくれたのはりーの父親でしたが、彼は血のつながっていないこだころ.さんはお墓は別だからねと平然と言うような人物。りーに感謝するように言われ、免許のために仕方なく笑顔で感謝を演じ、この出来事でイライラ状態に。 そんな時に祖母がバイト漬けのこだころ.さんを案じて声をかけますが、そのやさしさに八つ当たりをしてしまいます。「ばーちゃはお前が心配なんだ。それだけはわかっておくれ」どんなときも、どんな態度も受け入れてくれる祖母。まさかこれが最後の言葉になるとは思いもしませんでしたーー。 ◇◇◇ やさしい祖母が大好きだったこだころ.さん。しかし、中学生になると人間関係もどんどん広がっていき思春期や反抗期ということもあり、祖母の愛情がわずらわしいと思うようになっていました。素っ気ない態度や八つ当たりも、それだけ心を預けられる相手だからこそできたという証なのだと思います。反対に、免許のお金を貸してくれたりーの父親は信用できない人物だからこそ、本心と切り離して感謝の笑顔を演じられたのではないでしょうか。 次の話著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月17日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女として育ったこだころ.さん。4人家族と父方の両親の6人で暮らしていましたが、3歳の時に両親が離婚。おばあちゃん子として育ちます。母は家を出ていき、無職の父は家を空けることが多く、その後再婚。ある日父が連れてきた、りーと名乗る18歳の女性が新しい母となりました。結婚前はやさしかった彼女も、一家の家計を支えるようになると一変。嫉妬深い性格のため実母の写真を燃やしたり、つい実母の話を口にしたこだころ.さんの髪の毛を引っ張ったりとその激しい気性を隠しません。それを見かねた祖母はある日……。祖母は実母の電話番号を教えてくれ、姉妹はりーがいないときを見計らって電話をかけます。電話口で母に会いたいと泣く娘にこれまで接触をしぶっていた実母も了承し、りーに内緒で母の実家で会うことに。一方、りーは父との子どもを出産。育児で家にいるため母と会うことができず隠れて電話をするも、りーに見つかり連絡手段を絶たれます。2人目の子どもを出産後、しばらくしてりーから交換条件のもと月1回なら母に会ってもいいと言われて喜ぶのですがーー。 父以外の人といる母を見たくなかった。もう私は邪魔なの? 月1回の母との面会を許され数年後、遠方にいる友だちに会うため母に車で送ってもらう際に、見知らぬ男性も同乗。挨拶するように言われますが、父以外の人といる母を受け入れたくないため、無反応で返しました。 それから数カ月後、姉妹を焼き肉に連れてきてくれた母が妊娠を報告。姉につられておめでとうと口にしますが、本音は複雑な気持ちのこだころ.さん。喜びでいっぱいの母はこれから出産に入るのであまり会えなくなるが良い子でいてねという言葉に、母にとって自分はいらない存在だと感じてしまいます。 しかし、思ってたより悲しくなかったのは祖母の存在があるからでした。蚊に刺されて腫れ上がり眠れない時に庭のアロエを塗ってずっと付き添ってくれ、生理や料理のこともやさしく教えてくれました。母にするようなわがままも反抗もすべて、いつもあたたかく受け止めてくれる祖母。そしてこだころ.さんが小6のころ、借金で我が家を失うことになるのでしたーー。 ◇◇◇ 父が再婚したときは4歳で物心つくかつかないかの頃だったからか、それとも母はやはり特別な存在だったからか、母の新たな男性が受け入れられなかったこだころ.さん。決していらない子どもということはないはずですが、思春期ということもあり喜び全開で母から会えなくなるけどと言われると、どうしても置いてけぼりの気持ちになりますよね。わがままも反抗も丸ごと受け止めてくれる祖母がいて、思ってたより悲しみが少なかったようなのは安心しますね。 次の話著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月16日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女として育ったこだころ.さん。4人家族と父方の両親の6人で暮らしていましたが、3歳の時に両親が離婚。母は家を出ていき、無職の父は家を空けることが多く、その後再婚。おばあちゃん子として育ちます。実母と継母と祖母、こだころ.さんを育ててくれた3人の母にまつわる実話をもとにした物語です。ある日父が連れてきた、りーと名乗る18歳の女性が新しい母となりました。結婚前は優しかったりーですが、家に入ってからは厳しく一変。スナックで働いて一家の家計を支えることになり、誰も彼女に逆らえず……。サバサバしているけど嫉妬深い一面もあるりーは、祖母がこだころ.さんに内緒で見せてくれた実母の写真を燃やしたり、運動会のお弁当の時間にふと実母の話をしたことで激怒し髪の毛を引っ張ったりと激しい気性を隠しませんでした。 実母と会えるわずかな時間。それが心の支えだったーー こだころ.さんを不憫に思った祖母は、りーがスナックの時間を見計らってある人物の電話番号を手渡してくれました。電話番号の相手は実母。もちろん、りーには内緒なので彼女がいないときにかけるよう言いました。姉にも伝えて一緒に電話をかけると、母は電話口で泣いていました。母の声を聞いてうれしさと会いたさで泣いてしまうこだころ.さん。 接触をしぶっていた母が会ってくれることに。りーが家を出る夜8時から10時まで母の実家で会うというわずかな時間でしたが、こだころ.さんにとってはうれしい時間。母の実家には母方の親族がいて、曽祖父は毎月多めのお小遣いを渡してくれました。娘が実母と会っていることを知っている父は何も言いませんでしたが、娘がもらってくるそのお小遣いを当てにしていたのです。 数カ月後、りーが父との子を出産。こだころ.さんに妹ができました。その日から「ママ」と呼ぶことを課し、名前で呼ぶと罰金に。りーが育児で家を空けることがなくなり、実母に会える機会を失った姉妹はこっそり母に電話をかけますが、その会話を子機で聞いていたりーに電話番号を書いた紙を破り捨てられ、祖母のメモも捨てられることに。母に会いたいこだころ.さんは、記憶を頼りに電話をかけますが、繋がることはありませんでした。 その後2人目の子どもが誕生。働き手のりーが動けず借金がかさみ、毎日借金の取り立ての電話がかかってくるだけでなく、祖母は友人からもお金を借りることに。狭い田舎ではその噂はすぐに広がり祖母は落ち込みますが、いつも教えてくれた言葉がありました。「いつも笑顔でいると、いつか必ず幸せがやってくるから」 1年後、りーが姉妹を呼び出し、月1回なら実母に会ってもいいと言うのです。学校に必要なものは買ってもらい、お小遣いをもらったら家に入れるという交換条件が目的でした。とはいえ、子どものだころ.さんにとってはうれしいことに変わりありません。数年後、遠方の友だちに会うため母に車で送ってもらうのですが、車には知らない男の人も乗っていてーー。 ◇◇◇ 借金取りからの取り立てが絶えず、祖母が友人にまでお金を借りなければいけない状況。実母や実母の親族からもらったお小遣いを当てにされていたことは悲しいですが、火の車だった家計を支えるには背に腹は変えられなかったということでしょうか。でも父は明らかに家のことに使わず、自分のために使っていましたよね。しかし、継母のことを名前で呼んでしまったら罰金というのはお金がないという事情を悪用したルールにしか思えませんよね。 次の話著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月15日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女として育ったこだころ.さん。4人家族と父方の両親の6人で暮らしていましたが、3歳の時に両親が離婚。母は家を出ていき、父は家を空けることが多く、その後父は再婚。おばあちゃん子として育ちます。実母と継母と祖母、こだころ.さんを育ててくれた3人の母にまつわる実話をもとにした物語です。働き手の母が出て行き、父は無職。祖母のパート代と耳の聞こえない祖父の障害手当てが頼りの貧乏暮らしに。酒乱の父は、お酒を飲んでいるそばにいるこだころ.さんが粗相をすると容赦なく手を上げ、そんな時は祖母のもとへ行き抱いて慰めてくれました。ある日、父はりーと名乗る18歳の女性を連れてきて、やがて彼女と再婚することになりーー。 結婚してから厳しくなった継母、寄り添う祖母 結婚前はお菓子やおもちゃをくれ、優しかったりーですが、籍を入れてからは豹変。スナックで働き家族を養ってくれるりーには誰も逆らえず、サバサバしているものの謝らない、嫉妬深い性格ということもあり、祖母にとっては苦手な存在のようでした。 こだころ.さんが小学生になり、学校から帰ってくると祖母は電話をしており、相手に戻ってきてくれと頼んでいました。ある日、祖母がこっそり母の写真を見せてくれ、母にそっくりなこだころ.さんに辛いことがあっても自分が守ると話し、こだころ.さんは祖母の言葉の意味が理解できませんでしたが、次の日祖母が見せてくれた母の写真はりーが燃やしてしまい、祖母はこだころ.さんを抱きしめて謝っていました。 また、こんなこともありました。運動会のお弁当の時間、何かの拍子で母の話をしたこだころ.さんに激怒したりーは髪の毛を引っ張り、先生たちに必死に止められという事件。こだころ.さんはあまりに辛かったためか、この記憶は大人になって聞かされるまで封印されていました。後に母からこの話を聞かされ、当時は母も運動会を見にきていたようですが、りーが怖いのと別れた身だから助けられなかったと告白。それでも守ってほしかったというのがこだころ.さんの本音。 そんな継母りーとの辛い日々のなか、祖母はスナックのバイトでりーが家にいない時を見計らって、こだころ.さんに電話番号のメモを渡してくれました。誰の番号なのでしょうか? ◇◇◇ 結婚してから人が変わったりー。まだ10代で家族の生計を背負っていた彼女を思えば、厳しくなることは当然なのかもしれません。しかし、母の写真を焼いたり、子どもの髪を引っ張るのはいくら嫉妬深いとはいえ、小学生のこだころ.さんには辛い記憶であり、大人になるまで封印されていたほど傷ついたのではないでしょうか。それでもこだころ.さんが思っていたのは、実の母に助けてもらいたかった……。家を出て行った母、家族を養うりー、なぐさめてくれる祖母。それぞれの立場や気持ちもあって、難しいですが、子どもは守ってもらいたいですね。 次の話著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月14日10代で結婚した両親のもとに生まれ、2人姉妹の次女として育ったこだころさん。4人家族と父方の両親の6人で暮らしていましたが、3歳の時に両親が離婚。母は家を出ていき、父は家を空けることが多く、その後父は再婚。おばあちゃん子として育ちます。実母と継母と祖母、こだころさんを育ててくれた3人の母にまつわる実話をもとにした物語です。こだころ.さんは母が21歳、父が23歳の時に誕生。父の母親である祖母は、髪がふわふわ、顔は鏡餅のように白くて丸く、こだころ.さんにいろんなことを教えてくれました。 母が出て行き、いつもやさしい祖母。そこへ新たな女性が…… 産みの母は働いていてほとんど家におらず、父は無職。女好き、酒好き、タバコ好き、そして酒乱と世間一般から見ればかなりの毒親でしたが、幼いこだころ.さんにとって父は家にいてお菓子もくれる大好きな存在。 しかし母にとってはそれが許せず離婚に。姉7歳、こだころ.さん3歳の時に、父と母どちらかを選ぶという選択に迫られ、父と答えた姉。母は家を出て行き、父はさらに家を空けるように。そんな姉妹を支えてくれたのが父方の両親。こだころ.さんはやさしい祖母が大好きでした。 母という働き手を失った一家はお金に困るように。頼れるのは、祖母のパート代と耳が聞こえない祖父の障害手当て。食事はおかずがない日もありました。 あるとき、父がお酒を飲み始め、幼いこだころ.さんはおつまみ目当てで父のそばを離れず、誤ってお酒をこぼしてしまい、父から叩かれ罵声を浴びせられます。泣きながら祖母のもとへ向かい、祖母の腕で泣くこだころ.さん。リウマチを患っている祖母の心臓には人工の心臓弁が入っていて、それがカチカチ鳴る音が安心できて大好きでした。 その後、めずらしく早く帰ってきた父は若い女性を連れていました。りーと名乗る女性が来てからは、それまで父と一緒に寝ていたこだころ.さんの寝場所は祖母の隣に変わりました。りーはお菓子やおもちゃをくれるのでこだころ.さんはすぐ好きになり、父はりーと再婚するのでした。 ◇◇◇ まだ小さかったこだころ.さんは、世間一般的にはいい父親でなくても家にいてやさしくお菓子をくれる父が大好きだったというのがリアルで切ないですね。7歳で父か母かの選択に迫られたこだころ.さんの姉。幼い姉妹にとって、家を出ていく母は冷たいように感じますが、大人になってみると無職の夫と子ども、夫の両親をひとりで支えていた当時の母の苦悩もわかる気がしますよね。再婚した継母のりーと家族がうまくいくことを祈るばかりです。 次の話著者:マンガ家・イラストレーター こだころ.
2023年11月13日皆さんは、家族の行動を不審に思ったことはありますか?今回は「母と親しげな謎の男」を紹介します。イラスト:エトラちゃんは見た!母をよく思えず…高校3年生の主人公は、母のことをあまりよく思っていませんでした。その理由は、主人公が幼稚園のころにさかのぼります。ある日、父が家にいないときに見知らぬ男がやってきて…。再会を喜ぶ母と男出典:エトラちゃんは見た!母は男を喜んで招き入れたのです。その後も男は父の不在時にだけ訪れて、母と親しげにしていました。その様子を見た主人公は、母が男と浮気をしているのではないかと疑い始めます。それから主人公は成長するにつれて母を避けるようになったのです。そんなある日、大学の進路のことで両親と口論になった主人公。主人公は口論になった勢いで母が浮気していることを父の前で打ち明けました。ところが主人公が母の浮気相手だと思っていた男は、父の弟だったことが発覚。父は弟と性格が合わなかったため、会うことを避けていたのでした。一方、父の弟と意気投合し、家に招いて英語を教わっていた母。そのことは父も知っていたようです。誤解が解けた主人公は母と和解するのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(Grapps編集部)
2023年11月03日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。しかし、きちんと服薬できていなかったせいか、病状は不安定に。普通の日もあれば、被害妄想が激しい日もあり、そんな母の姿に、わたしちゃんは疲弊していきます。わたしちゃんが小学生5〜6年生のころ。母が病気であることも、不幸であることも、自分に責任があるかのような罪悪感を抱いていたわたしちゃん。体に大きな穴が空いているような感覚が大人になっても消えず、欠如感を感じていました。 「やさしいお母さんがよかった。我慢ばっかりするのいやー」と苦しんでいたわたしちゃんは……。 悪化する母の病状とわたしの胸にあいた穴 ※訂正:(誤)運動方→(正)運動法 体に穴があいたような感覚のまま、中学生になったわたしちゃん。家のことを必死に隠し、通学していました。 妄想が頻出したり、日常生活が困難になったり、病状は安定せず、入退院を繰り返す母。わたしちゃんは、家族への関心から目を逸らすように趣味に没頭し、学校でも自分の存在感を消すことで自分を守ろうとしていました。 大人になったわたしは、中学生のわたしちゃんに、小学生のころの気持ちに耳を傾けるよう語りかけます。 「私もみんなみたいに大事にされたい!」「私のこと見てほしい!」 自分自身を振り、涙する中学生のわたしちゃん。 「無理なダイエットに夢中になることで、つらい気持ちを忘れたかったの……」 小学生時代のわたしちゃんである、“インナーチャイルド”の声を振り返ることで、生きづらさを抱える過去の自分に寄り添いたいと考えた大人になったわたし。その作業を繰り返していく中で、「本当は母が好きなんだ」ということに気づき、認めることができました。 もし今、亡き母を目の前にしたら、小学生のわたしちゃんが伝えたいことは何か……。 「笑ってよ、お母さん」 わたしちゃんは心から母の幸せや、笑顔を願っていました。 「数少ない母とのいい思い出を大事に握りしめていたんだな」と気づき、純粋で愛情深いやさを持っているわたしちゃんを、愛おしく感じる大人になったわたし。 呪いのように感じていた苦しい気持ちが外れるような感覚を覚えるのでした。 つらかった母との思い出を振り返り、当時感じていたことを深く考えることで、苦しさから開放された大人になったわたし。幼少期のわたしちゃんは、ただただ純粋に、母が大好きで母に愛されたかっただけだったんですよね。 母からの愛情を十分に感じることがなかったわたしちゃん。大人になる過程でも苦しい思いをしたようですが、“現在のわたし”が幸せに暮らしていることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月11日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。しかし、きちんと服薬できていなかったせいか、病状は不安定に。普通の日もあれば、被害妄想が激しい日もあり、そんな母の姿に、わたしちゃんは疲弊していきます。ある日、突然家に訪ねてきたわたしちゃんの友だちを怒鳴りつけ、追い出した母。わたしちゃんは驚きますが、何よりも自分の友人関係まで壊されてしまうのではと、とても悔しい思いをします。 不安定な母の病状に振り回され、「安心できる場所を一生懸命探すしかなかったのに、自分の世界も壊されたよう……」と感じていたわたしちゃんは……。 大人になっても消えない心の傷 家族で車で出かけることになったある日。車に乗り込む前に、「行かない!」と怒り出した母を置いて行った父。 置いてきぼりの母を車内から見たわたしちゃんは、罪悪感を抱いていました。 大人になったわたしは、「たくさん罪悪感を持っていてつらいよね。大変な家庭だけど、お母さんに愛があるわたしちゃん」と、当時の自分を振り返ります。 「お母さんの病気も、不幸も、わたしちゃんはなーんの責任もないんだよ」 そして、「親が幸せであることって、大事ですね」と、大人になったわたしは感じていました。 このころのわたしちゃんは、自分の体に大きな穴が空いてしまっている感覚がありました。 欠如感を感じ、さまざまなことが“自分軸ではない”という感覚でした。 趣味に没頭しても、友だちと過ごしても、恋人ができても、自分の家庭ができても埋まらない感覚。 何を手に入れても、常に寂しさがつきまとっていました。 「この穴がなければ、もっと幸せで活躍していたかも……」 大人になったわたしが穴を覗いてみると、「やさしいお母さんがよかった。我慢ばっかりするのいやー」という声が聞こえてきます。 「自分の声を大事に拾うといろいろなことに気づけるようになった」 大人になったわたしは、「胸の空洞は、知識や経験で埋まるものではなく、たくさん我慢していた気持ちに気づいて、認知のゆがみを直すことで、ちょっとづつ埋まってきている」と感じているのでした。 母の症状の変化に一喜一憂し、時に罪悪感すら覚えていたわたしちゃん。どんな状況でも、母に対して愛情があったからこそ、わたしちゃんは苦しい思いをしていました。子どもは親の姿を見て育ちます。「親が幸せであることは大事」とありますが、その通りですね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月10日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、以前より穏やかな姿が見られるようになりました。「このままよくなって、普通のお母さんになるかも……?」と期待していたわたしちゃんですが、そんな気持ちもすぐに裏切られてしまいます。服薬をきちんと続けられなかったせいか、被害妄想の症状が再発した母。期待していた分、再び奇行を繰り返す様子にショックが大きかったわたしちゃんは、「自分だけが不幸」という気持ちにさいなまれてしまいます。 不安定な病状の母に振り回されるわたしちゃんは……。 尋ねてきた友だちの母親に対して…!? ※訂正:(誤)気嫌→(正)機嫌 ※訂正:(誤)同志→(正)同士 不安定な母の病状。普通の日、無気力の日、被害妄想が激しい日など、ころころと変わる母の様子に、わたしちゃんは振り回されていました。 「友だちと遊んでくる」と出かけようとするわたしちゃんを普通に見送る日もあれば、泣いて止めてくる日もあり、日によって違う母の態度に疲れてたわたしちゃん。 「どういう反応されるかわからないから、なるべく関わらないように……」 そんな気持ちで過ごしていました。 自分を表現するのが怖くなってしまったわたしちゃんは、大人になってからも、他人の反応に敏感になります。 家庭環境が影響し、人に対して、“苦手なタイプ”と感じることが多くなってしまうのです。 ある日、よく家に遊びに行く間柄のお友だちのお母さんがわたしちゃん宅を尋ねてきました。 お互いの親も含めて出かけたことがあるような関係性でしたが、突然訪れた友人のお母さんに、キレた母。 「私の働くコンビニでクリスマスケーキを予約できるよ! いかがですか?」 「いらないっ!」 キレながら思い切り扉を閉めた母に、「わたしの友だちのお母さんなのに……断るにしてもなんであんな風に……!」と、母を責めるわたしちゃん。 しかし、母は反省する様子は全くありません。 「驚き……不信……悔しい……恥ずかしい……」 さまざまな思いが入り混じるわたしちゃん。大人になったわたしは、「自分の友人関係まで壊されるようで、本当に嫌だったよね」と振り返ります。 家庭環境が複雑な中、一生懸命探した自分の世界を壊されたようで、わたしちゃんはとても嫌な思いをするのでした。 自分の母が友人の母に、感情的にキレているところを目の当たりにしたわたしちゃん。病気の影響で不安定な精神状態にあった母ですが、思春期のわたしちゃんにとって、とてもつらい出来事ですよね。 冷静に過去を振り返れるようになった、大人になったわたし。幼少期につらい思いをしていた分、少しでも穏やかに過ごせていることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月09日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。甘えたい盛りの幼少期、母親とまともに意思疎通できない状況に、つらい思いをしてきたわたしちゃん。クラスメートとの家庭環境の差を実感したり、素直に気持ちを吐き出せない生活に、ストレスが重なります。 小学校高学年のころは、太っていること、歯並びが悪いこと、肌が荒れていること、分厚いメガネをしていること……。見た目に劣等感を持つようになり、「家庭環境も悪い上に、醜いなんて不幸!」と感じ、「世の中は不公平だ」という気持ちが強くなっていったわたしちゃんは……。 少女の淡い期待は… 母が退院後しばらくすると、以前までケンカばかりしていた父と普通に会話し、メソメソはするものの怒鳴ることもなく、家事もするようになります。 穏やかな母の様子に、「もしや……このままよくなって普通のお母さんになるかも……?」とわたしちゃんは、期待していました。 しかし、淡い期待もつかの間。「こうしないと地震が起きるんだ」と、険しい表情でテーブルを叩く母の姿を目にします……。 服薬を続けられなかったせいか、妄想などの症状があらわれ、病状が悪化した母。期待していた分、ショックも大きかったわたしちゃんは、期待すること自体が怖くなってしまいます。 このころわたしちゃんは、人は誰しも、“幸せのコップと不幸のコップ”を持っていると感じていました。 「わたしの不幸のコップは満タンなのに、幸せのコップは空っぽだ。他の人は逆なのに!」 誰かが請け負わなければならない不幸があるとするなら、「他の人の不幸のコップに入ってね」と思い、自分が見舞われた小さな不運に対しても、「他の人の不幸のコップがもう少し増えたっていいじゃない!?」と、考えるように。 大人になったわたしは、「毎日つらい気持ちを我慢してたから、自分だけが不幸で損をしている気分がしちゃうよね」と、当時のわたしちゃんに寄り添います。 「どんなふうに感じる気持ちも、わたしちゃんの気持ちだからね」 やさしいわたしちゃんも、黒い感情を抱くわたしちゃんも、どれもわたしちゃんの気持ち。 「そんなふうに思っちゃダメ!」と思わずに、認めてあげることでラクになったと、大人になったわたしは感じるのでした。 幼少期の経験から、黒い感情にも目を背けず、認めてあげることで気持ちがラクになったと話す、大人になったわたし。過去を振り返ることでさまざまな気づきを得て、自分を責めず、自分らしく生きていく糧を身につけていきます。 皆さんは、幼少期の苦い思い出から学んだことはありますか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月08日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃんは、母を信頼することができず、態度が一変した母に、怒りを感じるように。小学5〜6年生のころ、家ではゲームをして現実逃避していたわたしちゃん。夏休みには明け方までゲームをしていたため、急激に視力が落ちてしまいます。 クラスメートが家族との夏休みの思い出を話し合う様子を横目に、「自分だけが不幸」と感じていたわたしちゃん。クラスメートとうらやむ気持ちを我慢したり、諦めたり……。 そして、「自分は悪くない。親のせい」と、母を恨まなければやってられない状況に陥っていました。 醜い姿の自分に… 小学校低学年のころ、唯一覚えている家族で外食した思い出。珍しくわたしちゃんのわがままを聞いてもらい、ファミレスに出かけました。 「私、これがいい!」 「え!? そんな高いもの頼むの!?」 入院する以前に陽性症状があった母は、メニューを見ながら驚き、わたしちゃんが選んだメニューを否定しました。 「自分はお金をかけてもらう価値ないんだって思っちゃうよね」 大人になったわたしは、当時のわたしちゃんの思いを振り返ります。 「いろんな思いを受け止めてほしかったね。自由にわがまま言っていいんだよ」 このころのわたしちゃんは、「他人に不満に思われない程度に、思いを抑えなければならない」と感じるように。 「『自分なんて……』という無価値感が植え付けられた出来事」と大人になってから振り返ります。 小学校高学年のころ、劣等感を抱くことが多くなったわたしちゃん。太っていること、歯並びが悪いこと、荒れている皮膚、分厚いメガネ……さまざまなことが重なり、「私って、すごく醜い……!」と思っていました。 「家庭環境が悪い上に、醜いなんてまさに不幸」 「親が生活や食事に気をつけてくれていたら、大丈夫だったかも」と悔しさを感じていたわたしちゃん。「自分は不幸、世の中は不公平だ」という気持ちが強くなっていくのでした。 「自分は醜い」と感じていた当時のわたしちゃんに、「そんなことないぞー! 絶望しないでー!」と語りかけた大人になったわたし。「どんな姿でも大事なわたしちゃんだよ」と、前向きな言葉をかけました。 大人になったわたしが当時のわたしちゃんを励ましたように、思春期に感じる見た目のコンプレックスは一時的なものなのかもしれません。もし、子どもが自身の容姿で悩むことがあれば、寄り添う気持ちを忘れずに、自分に自信を持てるような言葉をかけてあげたいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月07日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母は、治療のため入院することに。その後、退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。騒いでいた母とは一変し、やさしく語りかけてくる母に、戸惑いを感じていたわたしちゃん。 涙もろくなっているようで、わたしちゃんが初潮を迎えたことを黙っていたと知り、「教えてよ……」と涙するほど。 今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃんは、母を信頼することができず、態度が一変した母に、怒りを感じるようになっていました。 子どもらしく甘えたいだけ 夏休みのある日、顔が赤くなり、痛みを感じるようになったわたしちゃん。 「お願いだから病院に行って」と涙ぐみながら懇願する母に背中を押され、渋々病院に行くことに。 ひとりで訪れた病院で、医師から病状の説明を受けるも、小学生のわたしちゃんは理解することができませんでした。 「大人に一緒に来てほしかったよねー!! 子どもなんだからもっと大人に頼りたかったよね」 そう振り返る大人になったわたし。 わたしちゃんは、困っているとき、子どもらしく気持ちを出したり、頼ったりしたいと願っていました。 このころ、つらい状況から現実逃避をするため、ひたすらテレビゲームをしていたわたしちゃん。夏休みにいたっては、朝方までゲームをしていることも。 夏休み明けの教室では、「海に行った」「家族で遊園地に行った」など、クラスメートが夏休みの思い出を話し合っていました。 「いいなぁ。みんな夏休み楽しく過ごして……」 ゲームばかりしていたせいか、視力が落ち、黒板が見にくくなっていたわたしちゃん。 「視力が落ちているのもショックだったよね。皆んなの夏休み、うらやましくて、なんかずるいって思っちゃうよね」 大人になったわたしは、「自分だけが不幸な気がしてつらかったよね」と、当時のわたしちゃんに寄り添います。 クラスメートをうらやむ気持ちから、我慢、諦め、そして「自分は悪くない」とわたしちゃんは、周りを恨む気持ちが強くなっていくのでした。 小学生ながらひとりで病院を受診したわたしちゃんは立派ですね。しかし、「子どもらしく周りの大人に頼りたかった」と感じさせてしまう環境は、小学生には酷な現実です。 わたしちゃんがつらい状況で生活している中、家庭の外でサポートできる大人がいなかったのか、考えてしまいます。皆さんは幼少期のころ、家族以外に、心を許せて頼れる大人は周りにいましたか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月06日わたしは、赤ちゃんポストで産まれた…。産まれてすぐ赤ちゃんポストに投函された女の子。すぐに看護師が駆け付けると、赤ちゃんはご機嫌そうに笑っていた。しかし、ポストの外では、母親と思われる人物がうずくまって泣いていて…!?自身の幼少期を、現在高校生のみかんさんが漫画化。自らの実体験を知ってもらうことで、望まない妊娠や子どもの社会問題を世の中に伝えたい。少しでも出産する母親や赤ちゃんにとってやさしい世界になってほしい…。そんなみかんさんの願いが伝わってくる物語。赤ちゃんポストの現状や存在意義、養護施設や里親制度などで子どもたちが直面するトラブルについても考えさせられる…!※この作品は、実体験を漫画化した作者みかんさんの許可を得た上で掲載しています■前回のあらすじ赤ちゃんポストに入れられたときのこと。すぐに医療従事者に連絡が行き、看護師がニコニコしている赤ちゃんを発見したそう。そしてポストの外に出てみると、母親と思われる人物が震えていて…。■去って行った母■赤ちゃんポストとは…熊本県の病院にある「こうのとりのゆりかご」に預けられたみかんさん。母親と思われる人物は泣きながら、「娘をお願いします」と言って去って行ったそうです。母の行動で動き出したみかんさんの人生。しかし、この時名前はなかったそうで…。次回に続く「わたしは赤ちゃんポストで産まれた子」(全37話)は12時更新!
2023年10月06日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。ある日、わたしちゃんが家に帰ると、母の姿がありませんでした。父方の祖母に迎えられ、「母が入院した」と伝えられます。「悲しいだろうけど、頑張ろうな」という祖母からの言葉に、複雑な心境のわたしちゃん。母がいない平和な生活をうれしく思ってしまったり、病気がよくなるのか期待したり……。 「『悲しい』のひと言で済ませないでよ!」と祖母に怒りすら覚え、さまざまな感情が渦巻いていました。 そんな気持ちのまま、尋ねた母の入院先で……。 母の変化に戸惑う少女 母の入院先にお見舞いに行ったわたしちゃん。 「早く退院して家に帰りたい。頑張るから待っててね」と母は、人が変わったように涙を流していました。 病状の変化で、不安定な状態の母。「わたしちゃん! 家にいられなくてごめんね……」とわたしちゃんを抱きしめます。 「なんか嫌……驚き……不満……心配……」 わたしちゃんは抱擁してきた母に対し、マイナスな感情を抱きますが、それを隠していました。 「わたしちゃんが抱きしめてほしいときに全然してもらえなかったのに……急にされても素直に喜べないよね」 そして、「母が病気なことに自体に、罪悪感を持っていた」と振り返る、大人になったわたし。 「母親が心身ともに元気でないと、自分を責めるような気持ちになるのでしょうか……」 当時のわたしちゃんは、罪悪を強く持っていました。 退院した母は、陽性症状(妄想や幻覚)がおさまり、陰性症状(元気がない、意欲低下など)が出ていました。 騒いでいた母とは一変し、わたしちゃんにやさしく語りかける母に、戸惑いを感じていたわたしちゃん。 「もう生理はきた?」と母に尋ねられますが、わたしちゃんは初潮を迎えたことを隠していました。 しかしある日、ゴミ箱をあさった母は、わたしちゃんに生理がきていることに気づき、「教えてよ……」と涙を見せたのです。 わたしちゃんは激怒。 「ゴミ箱あさって人のゴミ見んなよ! 信じられない! ほっといてよ」 生理のことを母に話したい気持ちがあったわたしちゃんですが、今まで母の異常な姿ばかり見てきたわたしちゃん。相談できるはずもありませんでした。 「それなのにゴミをあさられて、生理のことが突然バレたら、恥ずかしくて悔しくて、怒っちゃうよ」 大人になったわたしは、冷静に当時を振り返ります。わたしちゃんはこのころから、母に対して怒りばかり感じるようになっていったのでした。 幼いころから積もりに積もった母への負の感情。突然、母を信頼して心を開くようなことは難しかったのではないかと、容易に想像できてしまいます。 子どもは親の反応や、態度にとても敏感ですよね。子どもに真っ直ぐな愛情を注ぐことはもちろんですが、親子だからこそ、信頼関係を積み重ねていくことが大切なのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月05日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。夏休みに父とふたり、父の実家に帰省すると、静かで普通の生活を“天国”と感じるほどでした。母の病状が悪化していると感じたわたしちゃんは、「病院に行ったほうがいいのでは」と父に相談します。しかし、父は家族と向き合おうとせず、外で女の人を作り、あまり家に帰ってこない状況が続いていました。 夫婦ゲンカも増え、母の異様な絶叫が響くわたしちゃんの家。 「お父さんにどうにかしてほしい。でも信頼できない。母の病気だけではなく、頼れる大人がいないことがつらい」 わたしちゃんが自身の状況に絶望していると……。 突然、状況が一変…!? ある日、家に帰ると母の姿はなく、父方の祖母に迎えられたわたしちゃん。 「お母さんに入院したよ。わたしちゃんも今まで大変だったな。悲しいだろうけど、頑張ろうな」 祖母にイラッとするわたしちゃん。母が入院したと聞き、なんとも言えない複雑な心境でした。 「驚き、心配、安心、喜び、不満、嫌悪……」 母がいない平和な生活をうれしく思ってしまったり、病気がよくなるのか期待したり、さまざまな感情が渦巻きます。 「『悲しい』のひと言で済ませないでよ」 大人になったわたしが振り返るように、複雑な心中のわたしちゃんは、やさしくしてくれる祖母に素直になれずにいました。 小学校高学年になると、積み重なったつらい境遇は、わたしちゃんの考え方に影響を及ぼします。 テレビや友人の家庭での不幸話に、まったく共感できず、「病気だろうが、離婚だろうが、ちゃんと母親と意思疎通できることがうらやましい。かわいそうとか思えない」と、自身の不幸と比べるようになります。 「それくらいずっと我慢してたし、つらかったんだね」 大人になったわたしが、当時のわたしちゃんに寄り添いますが、成長しても他人と比べてしまう気持ちは残っていました。しかし、大人になった今は、その気持ちごと認めるしかないのだと、わかったのです。 周りの不幸話を聞いても、「うちよりマシでしょ」と感じてしまうほど、長くつらい状況が続いていたわたしちゃん。甘えたい盛りの幼い子どもにとって、近くにいる母親と心が通じ合えないというのは、子どもが追い詰められてしまうほど苦しいことですよね。 母の入院や、家を手伝いに来た祖母の助けにより、状況が少しでも改善し、わたしちゃんの心が軽くなることを願うばかりです。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月04日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。被害妄想からお隣さんを攻撃したり、自分の服をハサミで切り刻んだり、日常的に奇行が続いていた母。そんな母に、嫌悪感を抱きはじめていたある日、わたしちゃんは友人宅で初めてホットケーキを食べます。夢中で頬張りますが、ホットケーキを初めて食べるのは自分だけだと気がつき……。「恥ずかしい……うらやましい……ずるい……もっと食べたい……うちのお母さんと違う……」「キレイななお家も、やさしそうなお母さんも、全部うらやましい」と、みじめな気持ちにさいなまれていました。友だちの家に行くたびに、友だちの家庭が羨ましくて仕方ない気持ちになっていたわたしちゃんは……。 娘の気持ちに気づかないふりをする父 ※訂正:(誤)わずらわわし→(正)わずらわしい 毎年夏休みには、父と2人、父の田舎に1週間ほど帰っていたわたしちゃん。 生活の中に、突然の大声がなく、奇行をする人がいないとうだけで、天国のように感じていました。 平和な生活は、現実のみじめさを実感する時間でもあり、「家に帰るの嫌だな」とわたしちゃんは、夜な夜な涙を流してしまいます。 「なんでうちは平和じゃないんだ?」 泣いているわたしちゃんに気づく父ですが、無言のまま。わたしちゃんは、父から反応がないことに、がっかりしていました。 「お父さんになんで泣いているかわかってほしかったよね」「ずっと、周りの大人になんとかしてほしかったよね」 大人になったわたしが振り返るように、当時のわたしちゃんは、「わたしが毎日つらい気持ちでいることをわかってほしい」と期待しながら生活していました。 そして、いよいよ母の病状が深刻になっているように思えてきたころ。病院にかかる必要性を感じ、父に相談しますが、「行こうとしないんだよな〜」と父は、のん気に構えていました。 母から「お父さんは女の人のところに行ってるから帰ってこないんだよ」と言われたわたしちゃん。 いつもの妄想なのか、事実なのか、わからずにいるものの、わたしちゃんの心に暗い影を落とす言葉でした。 夫婦ゲンカが増え、母の異様な絶叫を耳にしながら、「お父さんにどうにかしてほしい」と思っていたわたしちゃん。しかし、「他に女の人がいる」と耳にしたわたしちゃんは、お父さんを信頼できず、悲しみに包まれます。 「ちゃんと自分たち家族と向き合ってほしかった」「お父さんには逃げる場所があるけど……ひとりぼっちのような気分で本当につらかった」 わたしちゃんが“つらい”と感じていた原因は、母の病気のせいだけではなく、家族に向き合わない父や、ケンカが絶えない両親、なんとかしてくれる大人がいないこと……さまざまな状況に、絶望していたのです。 精神疾患の母がいる家庭で、「自分や家族と向き合ってほしい」と父に求めるのは当たり前のこと。わたしちゃんと同じように、父もつらい思いをしていたかもしれませんが、大人と違い逃げ場がない子どもをフォローできるのは、周りの大人だけです。最も身近な父親が、子どもからも目を背けているようで、わたしちゃんを思うと胸が痛みますね。 「なんとかしてくれる大人が必要でした」と大人になったわたしが回想していますが、家庭環境に悩みを抱えている子どもに、外の人間が何かできることがないのか、考えさせられます。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月03日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。仕事や不倫もあり、家にいないことが多かった父。母の精神疾患に理解がなく、夫婦は揉めてばかりいました。幼な心に、「両親の仲が良ければ、母の病気ももう少しよくなっていたかも」と感じていたわたしちゃん。小学3〜4年生のころには、ストレスから食に走ってしまい、だんだんと太っていきました。同じく太っていた母から、「太ってるんだから食べるのやめな!」と否定されたことで、悔しい思いをします。 太っている自覚はあったわたしちゃんは、母の言葉を受け、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされてしまい……。 幼心に芽生える劣等感 小学校中学年のころ、母の行動に対して常に嫌悪感を抱くようになったわたしちゃん。 ある日、自分の服をハサミで切り刻む母の姿を見て、兄に愚痴をこぼしました。 「ねーあの人、自分の服をハサミで切りまくってるよ。変なのー」 すると兄からは「あの人とかそういう言い方やめろよ。あと、自分の服切ってても別にいいんじゃね?」と、母に理解を示すような言葉が返ってきました。 「もしかしてお兄ちゃんは、私と同じ気持ちじゃないの!? なんで?」 兄が味方をしてくれないことに驚き、モヤモヤするわたしちゃん。 「自分と同じように、母を責めてくれると思っていたから、お兄ちゃんから責められてショックで悲しかったよね」 大人になったわたしは、「むしろお母さんを悪く言う自分が悪い人間なのかと思い、つらかった」と振り返ります。 わたしちゃんは、同じ境遇で育つ兄に、母に対する気持ちを共感してもらいたかったのです。 また別の日、友人宅での出来事です。 友だちのお母さんからおやつを振る舞ってもらい、実物のホットケーキを初めて見たわたしちゃん。 「おいしい!」 夢中で頬張っている最中、周りの友だちが「ホットケーキ大好きー!」「わたしも! ママありがとう!」と言っている言葉を聞き、わたしちゃんは複雑な心境になります。 「恥ずかしい……うらやましい……ずるい……もっと食べたい……みじめ……うちのお母さんと違う……」 初めて食べるのは自分だけなんだと気づき、みじめな気持ちに……。 「キレイななお家も、やさしそうなお母さんも、全部うらやましかったね」 わたしちゃんは、友だちの家に行くたびに、友だちの家庭がうらやましくて仕方ない気持ちになるのでした。 自分と、友だちの家とのギャップに苦しんだわたしちゃん。大人になったわたしが、「この友だちの家のことは、強烈に覚えている」と語るように、幼いわたしちゃんにとって、とてもショッキングな出来事だったようです。 大人になっても、他者と自分を比べて、落ち込んでしまう瞬間があるかもしれません。皆さんは、幼いころや現在、友だちと自分を比べて「うらやましい」と感じるようなことはありますか? 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年10月02日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。お隣さんへ「出ていけー!」と叫んだり、ブツブツ言いながら徘徊したり……奇行を続けていた母。ついに、訪ねて来たお隣さんから苦情を言われてしまいます。言い争う大人たちを前に、恐怖を感じていたわたしちゃん。自分の家が周りに迷惑をかけていることに罪悪感を覚え、常に非難されているような感覚におびえていたわたしちゃんは……。 母の精神疾患に理解のない父 わたしちゃんの父は、仕事と不倫でほとんど家にいませんでしが、基本的には穏やかでやさしい人。しかし、母の病気には理解を示さず、揉めてばかりいました。 あるとき、「お金盗まれたりするから、3万円ちょうだい」と父にお願いした母。 父は、「盗まれるわけないだろ。急に言われてもないよ」と断りました。 すると母は、「いいから早く金をよこせと言ってるんだ!」と言って、刃物を持ち出したのです。 母の様子に焦り、手持ちのお金を差し出す父。その様子を見ていたわたしちゃんは、恐怖でおびえていました。 「お母さんが本当に刺しちゃうんじゃないかって、すごく怖かったよね」「お父さんとお母さんが仲良くないこと、とても悲しかったね」 わたしちゃんに語りかける、大人のわたし。言葉はやさしい父でしたが、家族と向き合うことはしてくれませんでした。 小学3〜4年生のころ、ストレスから食べることだけが癒やしになり、太っていったわたしちゃん。満たされない気持ちを食欲に向けていました。 あるとき、家でロールパンを食べようと手を伸ばすと、「だから太るんだよ! やめな!」と母に怒られてしまいます。 太っている母に注意されたことで、モヤモヤを抱えるわたしちゃん。 「本当は自分でも太っていることが嫌だったから、親として太らないように気をつけてほしかったよね」「わかってもらえなくて、食べたいもの食べられなくて、悲しかったね」 太っているという自覚はあったわたしちゃんは、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされることになるのです。 やり場のないストレスから太ってしまったわたしちゃんは、中学生になり、過激なダイエットをしてしまったそう。体形へのコンプレックスは、多かれ少なかれ誰しもが抱くものかもしれませんが、他人からのささいなひと言がコンプレックスを加速させる場合があります。「自分の一番の理解者」であってほしい母からの言葉は、わたしちゃんにとても大きな心の傷を負わせてしまったようです。 子どもが太っていることをコンプレックスに感じているのであれば、一番身近な存在である親が気持ちにが寄り添い、サポートしてあげられるといいですよね。 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年09月30日皆さんは、大切な人を失った経験はありますか?今回は「母との授業参観」を紹介します。イラスト:進撃のミカ母と2人暮らし主人公は母と2人暮らしの小学生です。仕事で忙しい母はいつも学校行事に参加できず、そのことで主人公は同級生にからかわれていました。そんなある日、母が授業参観に来ると約束してくれます。母にいいところを見せようと、今まで以上に勉強を頑張る主人公でしたが…。あと1週間出典:進撃のミカ授業参観の1週間前、主人公が帰宅すると深刻な顔をした祖母と叔母が待っていました。そして2人は、主人公に母が事故で亡くなったことを告げたのです。「授業参観来るって約束したのに…」と、悲しみに暮れる主人公。授業参観当日、主人公が学校に行くと…。なんと、亡くなったはずの母が「約束通り来たよ」と授業参観に現れたのです。久しぶりの母との再会に主人公は泣いて喜びます。しかし翌日になると、母は主人公に別れを告げる手紙だけを残していなくなってしまいました。その後、主人公は母が残した手紙を励みに立派な大人に成長します。そして数年ぶりに手紙を開き、あのとき授業参観に来たのは双子の叔母だったと気づいたのでした。叔母の行動が授業参観を目前にして母を失ってしまった主人公。そんな主人公を叔母の機転の利いた行動が救ったエピソードでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(CoordiSnap編集部)
2023年09月30日統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。テレビに出ている有名人を指差し、「夜になるとお母さんの首を絞めにくるんだよ」とわたしちゃんに話す母。「そんなことないと思う」とわたしちゃんが言い返すと、「本当に苦しいんだから」と、わたしちゃんの首を絞めるマネをしてきました。現実離れした母の被害妄想。わたしちゃんは、母と心を通わせることを諦め、どこか満たされない、寂しい気持ちを抱えるようになっていました。 母の奇行に心を閉ざし… 学校で運動会の玉入れに使用する玉を家庭で作ることになったとき。 病気のせいなのかは不明ですが、家事能力が低い母が作った玉は、俵型ではなく四角いものでした。 提出するのも恥ずかしさを感じていたわたしちゃんは、運動会当日、四角い玉が自分のものだとバレないかヒヤヒヤ。 「うちは、みんなと違うのかなぁ……って思うことがちょっとずつ増えたんだよね」 大人のわたしが、当時のわたしちゃんに語りかけます。 わたしちゃんは、自分の家は劣っている、恥ずかしい、知られたくないという感覚が強くなっていきました。 奇行を続けていた母の元へ、ある日、お隣さんが訪ねてきました。 「毎日毎日、いいかげんにしてください」 お隣さんからの苦情を受け、言い争いを始める大人たち。 「目の前で大人が言い合っていたら、それだけでも怖いよね。自分も含めて責められているような気がしちゃうよね……自分の家が迷惑をかけている罪悪感も、つらいよね」 大人のわたしが当時を振り返るように、わたしちゃんは、周りから非難される恐怖に常におびえるようになりました。 大人同士の口論に恐怖を覚え、「自分の家は周りに迷惑をかけている」と罪悪感を抱いたわたしちゃん。母は精神疾患を抱えているため、仕方のないことも多いのかもしれませんが、わたしちゃんは何ひとつ悪くありません。幼い子どもに罪悪感を抱かせてしまう状況に、心が痛みますね。このようなとき、周りの大人が、子どもの心をどのようにフォローすべきなのか、考えさせられます。>>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi
2023年09月29日主人公は、双子の妹と母と3人で暮らす小学4年生。そんな主人公と妹は、かわいくて優しい母が大好きでした。しかしある日、2人は母が男性と話しているところを見かけてしまい…。主人公と妹の後押しがきっかけで、自信を取り戻した母。それ以来、母は毎日欠かさずオシャレをするようになりました。そしてある日の帰り道、主人公と妹は偶然母の姿を見つけて…。≪HPはこちら≫間違いない!出典:エトラちゃんは見た!一緒に帰れるなんて出典:エトラちゃんは見た!2人きりなら最高だったけど…出典:エトラちゃんは見た!母を巡って喧嘩出典:エトラちゃんは見た!主人公が見つけたのは…出典:エトラちゃんは見た!ママ、それ誰…?出典:エトラちゃんは見た!顔はよく見えない出典:エトラちゃんは見た!仕事を早上がりした母を見つけて、大喜びしていた主人公と妹。2人とも母と2人きりで帰りたくて、小さな喧嘩を始めます。そのとき、主人公はあることに気づきました。母が見知らぬ男性と話していたのです。主人公と妹からは男性の顔は見えません。イラスト:エトラちゃんは見た!※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(Grapps編集部)
2023年09月29日