「ねぇ、どうしてママの絵だけ線があるの?」買い物中、娘が鞄から出して見せてくれた絵が少し気になった。横に〝ママ〟と書かれた似顔絵には何故か2本のかすれた線。〝パパ〟と書かれた似顔絵はまん丸で点が3つ。風邪をひきやすい娘の似顔絵には、四角いマスクのようなものが描かれていた。娘:「え?だって、ママのおかおにはね~、せんがあるんだもん。」私:「こんな線あるかなー?」娘:「あるよ。おくちのよこにちゃんとあるもん。よくみてごらん?じぶんで」私:「……」細い腕を上に挙げているだけの似顔絵かと思ったら、まさかのほうれい線。流石にちょっとショックだったので、今日の夕ご飯はちゃんちゃん蒸しにしようかな……。【材料】作りやすい分量(約3人分)・ 生鮭:3切れ(250~300g程度)・ えのき:1/2パック(正味100g程度)・ 人参:小さめ1本:(正味100g程度)・ キャベツ:1/8玉(正味300g程度)・ コーン:適量(50g程度)・ 柚子:1個(直径約4cm/70g程度)・ にんにく:1片【調味料】・ 酒、みりん、味噌:各大さじ2杯ずつ・ バター:あればお好みで適量(20~30g程度)・ 塩:適量(※塩鮭の場合は不使用)【材料や道具選びのポイント】・ 柚子は皮も使うので、極力無農薬のものを使用して下さい・ 塩鮭を使用する場合は塩を使わず、味噌の分量も適量減らして下さい・ 野菜やキノコは他のものでも代用可。(代用する場合は香りや味が強すぎないものがおすすめ)※ 行程1で使用する器やバットは、耐酸性のある陶器やステンレス製のものを使用して下さい。(耐酸性の低い発泡スチロール製のトレーや樹脂、プラスチック製のものを使用すると変質する場合があるため注意。フライパンや鍋も、鉄やアルミ製など酸に弱いものは念のため使用を避けて下さい。)【主な栄養成分と効能】キャベツや柚子(特に果皮)にはビタミンCが豊富で、風邪予防にピッタリ。人参に含まれるカロテンと鮭に含まれるアスタキサンチンには抗酸化作用があり、美肌などのアンチエイジング効果が期待できます。1.まず柚子の表面をたわしなどでよく洗い、飾り用に皮の黄色い部分を剥き取ります。(柚子の強い香りが苦手な人は、皮無しでもOK)終わったら水平方向に半分に切ります。鮭は洗ってぬめりや鱗を落とし、ペーパーで水気を取ります。塩(一切れに対し一つまみ程度)と柚子の半量分の果汁を絞りかけ、全体的に馴染ませます。(骨取りはこの時点でしてもOKですが、食べる直前にしたほうが取りやすいです。)常温に戻すため、終わったらそのまま室内に置いておきます。2.コーンはよく汁をきり、野菜とキノコは食べやすい大きさに切ります。人参はいちょう切りか半月切りに、キャベツは芯を薄く切ってから全体をざく切りにします。柚子の皮は千切りに、えのきは1/3の長さに切ってからほぐして下さい。3.フライパンか広めの鍋に野菜を広げ、上に鮭をのせます。(鮭は汁気をペーパーでよく取り除いてからのせて下さい。)終わったら酒とみりんを上から回しかけます。(水分が多い葉物野菜→根菜類→キノコ類の順で重ねると、焦げ付きにくく火も通りやすくなります。)4.蓋をして、弱火で10~15分程蒸し焼きにします。その間に、味噌とすり下ろしたにんにくを耐熱皿に入れておきます。加熱が終わったら蓋を開けて煮汁をすくい、味噌に適量加えて溶きのばします。(すくうときはフライパンを少し傾けて下さい。最終的にケチャップくらいの固さになればOK)5.鮭を中心に味噌をかけてバターをのせたら蓋をして、さらに5分ほど加熱します。器に盛り、残りの柚子を絞って回しかけたら、皮を飾って完成。鮭をかるく解し、混ぜてから食べて下さい。余った場合は、焼きうどん等の具にしても美味しくいただけます。ちゃんちゃん蒸しで娘は風邪予防、私はアンチエイジング。柚子の程良い香りと酸味が、野菜と鮭の旨味をより引き立ててくれます。しかも鮭はパサつかず、ふっくらジューシーで感動。栄養バランスも良く一度に沢山作れるので、時間があまりない人も是非作ってみて下さいね。ライター:なめっこ星人
2016年10月15日話せない子でも大丈夫。サインで意思を伝えるコミュニケーション方法Upload By モンズースーマカトン法は、言語やコミュニケーションに問題のある子どものために、英国で開発され、世界の40ケ国で使われている言語指導法です。マカトン法によって、言語理解、音声表出、コミュニケーション意欲の向上がうながされます。理解言語にくらべて表出言語に問題のある場合には特に効果的です。 By モンズースー長男の通っている支援の幼稚園や、見学に行った支援学校では、簡単な手話のようなサインをよく使っていました。言葉が出ない子や遅い子でも、このジェスチャーを使って、コミュニケーションをとっていました。マカトン(マカトン法)というのは、ことばや精神の発達に遅れのある人の対話のために、イギリスで考案された手話法をルーツにしたコミュニケーション法です。手話よりシンプルなサインで伝えるもののようですが、幼児や手先が器用でない子には難しいサインもあるようで、学校のオリジナルや家庭のオリジナルのサインもあると聞きました。Upload By モンズースー絵カード(会話が難しい人のための、コミュニケーションツールの1つ)も、気持ちを伝える方法の1つですよね。思い返せば、言葉が遅かった長男が言語療法を受け始めた頃、私は話せるようになって欲しいとばかり考えていたのですが、長男には話すより、見て理解する合図の方が習得しやすかったようです。なかなか言葉が出ない長男でしたが、1度言語療法を受けただけで、習ったばかりの合図を家でも使っていました。このことがきっかけで、伝えることが楽しくなったのか、少しずつ言葉が増え、自分の意思を伝えようとすることも増えていきました。後から聞いたら、この合図も手話やマカトンではなく、療育先のオリジナルでした。言葉以外のコミュニケーション方法もあるのですね。その子によって1番使いやすい方法は違うかもしれませんし、成長によってその方法は変わっていくかもしれません。でも、まずは親子など、身近な人とのコミュニケーションで、本人が分かりやすいサインを決めて使うのも、1つの方法なのかな・・・と思いました。絵カードについて教えてください
2016年10月14日「LOVEもみ」と聞くと「え!? アダルト!?」と思うかもしれません。「メオトークって健全なメディアじゃなかったの!?」そうです、メオトークは「夫婦ふたりで生活を創るライフスタイルマガジン」です。共同生活が長くなるとトキメキやスキンシップが減ってしまいがち…愛する人とふたりで創るハッピーライフには身体の触れ合いがとっても大切!! ふたりの時間をより健やかなものにする、それが「LOVEもみ」なのです。「LOVEもみ」レッスンを受けてきた夫とはお付き合いも含めてそろそろ10年目に突入する筆者。ここ最近は忙しくて一緒に過ごす時間が少なくなってきました。貴重なふたりの時間をもっともっと濃密にするべく、「LOVEもみ」認定講師のカシス先生によるレッスンをうけてきました!「LOVEもみ」考案者OLIVIAさんの新刊「世界でいちばん幸せなおうちセックス」を持つカシス先生。カシス先生は介護福祉士を経て、現在は保健室の先生をされています。「LOVEもみ」のレッスンには整体師やセラピストなど、身体に関わるお仕事をされているかたが多いんだとか。たかがセックス?されどセックス?「なんでわたしたちがセックスレス夫婦に?!」によると、約半数の夫婦がセックスレスだといいます。セックスレスの原因はほんの些細なことかもしれませんが、その「小さなすれ違い」の積み重ねが重大なコミュニケーション不足に繋がってしまっているのかも。「恋の賞味期限は3年?パートナーにずっと恋をし続ける方法」でも書いたように、しあわせ物質「ドーパミン」はセックスをしているときに大量分泌されるのです。肌と肌の触れ合いってめちゃくちゃ大事!!カシス先生も、自身のセックスレスをきっかけに「夫ともっとふれあいたい」という想いで「LOVEもみ」を始めたそう。実際に習得してみると、セックスだけではなく「人を安心させる触れかた」を学べたとのこと。パートナーと「触れ愛」を通してラブラブに!!「最高に気持ちがいい!感じるセックス、飽きないセックス」「誰も教えてくれなかった飽きないセックス」などを著書にもち、アロマセラピストの経験もあるOLIVIAさんが考案した「LOVEもみ」。OLIVIAさんの公式サイトにはこんな風に紹介されています。(一部抜粋)恋人、家族のみならず、まわりのみんなとラブラブになっちゃうLOVEもみ。パートナーの健康管理や愛を深めるスキンシップ・コミュニケーションは、「花嫁道具」としても必須アイテム。LOVEもみ講座は、受講生から「究極の花嫁修業」と呼ばれています。引用:ラブコミニュケーションのプロが伝授する技をもってすれば、セックスレスも解消できるかも!?「LOVEもみ」の基本タッチは3つでは、簡単に「LOVEもみ」の基本タッチを紹介しましょう。「ソフト・ランディング」はじめるときに相手のカラダにご挨拶しましょう。いきなりガシっと触ると相手をビックリさせてしまいますしムードがないので、とにかく「そっと」はじめます。「エアーイン・タッチ」いきなりエロティックなムードは御法度です。手のひら全体を使って相手の身体にタッチします。手のひら全体で相手のぬくもりや身体の線を感じましょう。手のぬくもりが伝わると相手も安らぎます。「センシュアル・タッチ」お互いの緊張がほぐれてまったりしてきたら、いよいよ少しだけエロティックに。指の腹が触れるか触れないかのギリギリラインでそーっと触れましょう。まったく圧をかけなくても、指先の熱が相手に伝わります。カシス先生いわく、どのタッチも相手の呼吸に合わせることが大切なんだとか。焦って先に進めないこと。相手の準備ができていないと感じたら、じっくり時間をかけて心をほぐすこと。あくまで筆者の感想ですが、「LOVEもみ=セックスではなく、触れ合ってぬくもりを感じることを目的とする。セックスに向かうまでの心地よい入り口。」という気持ちで挑むといいんじゃないかと思いました。次回は実際にレッスンをうけている様子を交えながら、効果的かつナチュラルなスキンシップ方法をレポートします!! レッスンをうけた筆者が夫に「LOVEもみ」を試してみた感想もお届けしますのでお楽しみに!!関連書籍&リンク・ラブライフアドバイザー、夫婦コミュニケーションアドバイザー、LOVEもみ考案者「OLIVE」公式サイト・「愛され女子は知っている 世界でいちばん幸せなおうちセックス♥︎」ライター:金延さえ
2016年10月13日「卒婚」という言葉、みなさまご存知でしょうか?「結婚を卒業する」。あれ、それって「離婚」…?でも離婚とは違うらしいんです。最近、学業以外に「卒業」って言葉みんな頻繁に使いすぎ!普通に「退職」「脱退」とかでいいじゃん!と謎の怒りを持っていたわたしに、この「卒婚」という言葉は全くもって理解できませんでした。卒婚とは?「卒婚」。わたしはこの言葉をミセス向けの雑誌で見つけました。わたしが知らないだけで、メジャーな言葉なの?と思って早速検索。Google検索では約 9,090,000 件ヒット(2016年9月末現在)。またサジェストには「卒婚」まで入れると、続いて「意味」「ブログ」「加山雄三」などのキーワードが出現。最近の言葉かと思ったら、すでに2004年にフリーライターの杉山 由美子氏が『卒婚のススメ―後半生もハッピーに生きるため結婚のかたちを変えてみる』という本を出版していました。そして加山雄三氏は、奥様がNYへ移住し「卒婚」したと、2014年に女性週刊誌に報じられていました。申し訳ございません。わたしが無知でした。「卒婚」とは、籍は抜かずに法律上は夫婦のまま、結婚から卒業することだそう。調べるまで、「事実婚」の反対のようなもの?と思っていたのですが、籍はそのままですし、別居する夫婦も入れば同居のままと、卒婚スタイルは夫婦それぞれ自由とのこと。卒婚という言葉を調べていくうちに、「熟年離婚」を回避する形で生まれた「卒婚」が、子育てが一段落したシニア世代だけはなく、40代でも選択をするひとが出てきたように思いました。どういう流れで卒婚するの?卒婚を提案するのは妻からが多いそう。夫として、妻としてのそれぞれの役割を卒業するという「卒婚」。お互い自由に、そして精神的にも経済的にも自立して生きるための選択肢のようです。またシニア世代より下の世代だと、奥様がお店を構えたもののご主人が転勤となったのがきっかけで卒婚する夫婦や、親の介護が必要となり、そちらで手一杯となったために卒婚を選ぶというケースもある様子。なかには夫と離婚したいけど、子どもの受験で片親は不利というウワサを聞いて奥様だけ「精神的卒婚」をしているというケース、夫と姑にほとほと愛想がつきて離婚を見据えた「卒婚」をしているかたもいるようです(それは「卒婚」というより「仮面夫婦」なのでは……)。卒婚っていいもの?たしかに「卒婚」は新しい夫婦のスタイルと言えます。ですが定義が人それぞれで、また受け止めかたも違います。卒婚を自由だと捉えるひとも、中途半端だと捉えるひとも、いやまだ「家族」として縛られていると考えるひともいるでしょう。実際わたしも「えー、さっさと離婚か別居したらよくない?え、同居でも卒婚ってありなの?なんじゃそりゃ」と思っていましたから。しかしいざ離婚となれば、長い夫婦生活でできた共有の財産も多くなり、手続きも大変。時間も精神力も多く取られてしまうのであれば、卒婚は一時的にストップさせる手段となります。それにたとえ母親がいきなり「熟年離婚よ!」と言い出したときにも、「まぁ、慌てず卒婚からはじめてみれば?」という言葉をかければ、家族全員が冷静になる時間もできて、娘・息子世代も慌てずにすむかもしれません。また先の独立や介護のケースのように、「夫」や「妻」の役割から一時的に解放され、誰にも気を使わずに「経営者」や「娘」という役割にだけ集中できるのもメリット。病気やケガなどいざというとき、法律上は「夫婦」ですから、安心感もあるでしょう。卒婚は今だけ?ただ、女性が活躍する社会、イクメンなど男女の役割が区切られなくなってきた現代で、あと30年も経てば、「妻(夫)としての役割から開放されたい、だから卒婚したい!」という声の理解者は少なくなりそうな気もします。女は家事を、男は仕事をという価値観のなかで結婚した世代の夫婦が、現代の新しい考え方に合わせるためのひとつの方法が卒婚であり、若い世代が使ってしまうと、上の「仮面夫婦では?」というような、ひずみが起きるのかもしれません。調べてみるまでは全く理解できないスタイルでしたが、いろいろ調べていると、卒婚もたしかにひとつのスタイルなのかもしれない、そう思い始めました。みなさんは「卒婚」についてどう考えますか?ライター:三谷 アイ
2016年10月13日夫婦ってなんだろう?そんな問いにヒントを与えてくれたのがニューフォイルから出版された写真詩集「メオトパンドラ」でした。写真家のキッチンミノルさんが雑誌「AERA」で共働き夫婦を追って連載。自身も被写体となった詩人の桑原滝弥さんが100組の夫婦を厳選し、詩を添えて紹介されていました。今回は詩人桑原滝弥さんの先行出版ライブの様子と合わせて本書を紹介します!10年先の未来を見つめて撮る、雑誌「AERA」の人気連載から生まれた写真詩集 キッチンミノルさんは雑誌「AERA」で7年間、350組の共働き夫婦を撮影してきました。その中から、桑原滝弥さんが100組を選び詩を書き下ろし一冊に。写真家のキッチンミノルさんはすべての夫婦に「視線の先に10年後の家族の風景があると思ってください」と言って撮影。それぞれの夫婦は見る方向もバラバラだったり真顔だったり。そのアンバランスさが、夫婦の日常を覗かせてくれるような気がしました。同じ空気を持つ夫婦は一組もない。「ほかと違ってもいい」という安心感を覚えました。桑原滝弥という詩人が放つエネルギー原宿クロコダイルにて自作の詩を朗読する桑原さん8/28に行われた桑原滝弥さんのライブ会場で、写真詩集が先行販売されました。桑原さんはスキンヘッドに柄シャツを羽織る、お洒落な男性という印象を持つかた。しかし、詩を聴いているとどことなく『女性』的な部分も感じさせる。イベント後もスタッフを労い、お客さんにも柔和な笑みを向けるなど、丁寧に人と接する姿に優しさを感じました。「メオトパンドラ」に添えられた詩も、桑原さんが写真を見て率直に感じた“人”への気持ちが綴られていて、まるで家族の一員になったかのような感覚を覚えました。夫婦ってなんだろう?に対する答えとは写真家のキッチンミノルさん(左)、詩人の桑原滝弥さん(右)「夫婦ってなんだろう?」 もちろん十人十色なので、正解はありません。でも、本書に出てくる100組の夫婦、お二人があとがきで描いている夫婦像などから「あ、理想の夫婦像だ」「うちに似ているかも」が見つかるかもしれません。筆者は結婚の経験はないですが、この写真詩集を通して夫婦とは、『二人でありながら一つでもある。一人ずつ別個として存在しながらも、一共同体でもある』ということを感じました。無理に形式的に相手に寄り添わずとも、個でありつつ結びついていられるから夫婦なのかもしれません。夫婦ってなんだろうって思った時に、オススメの一冊です。『メオトパンドラ』(ニューフォイル)ライター:村上彩乃
2016年10月06日こんにちは。前回は、私たちのイメージがどのように出来上がっているかについて紹介しました。今回からは具体的にそんなかたがたの相談を元に、具体的にコーチングの技術を知っていただければ幸いです。「コーチングは、ゴール設定に始まり、ゴール設定に終わる」。ゴール設定とは、とても大切なパート。今回のテーマは「転職」。例を元に、転職を考えたときに役立つゴール設定について紹介しました。周りの人のことは、良く分かる「転職を考えている」先日、そんな相談を受けました。「仕事は楽しいけれど、どこか満足できない」「上司はエネルギッシュで会話も楽しい。でも感情的で、思いやりに欠けるところがある」「同僚たちは会社が求めることでなく自分が気になることだけをやっていて、一緒に仕事していても一体感を感じない」ほかにも、「取引先の営業担当者は……」とか「お客さまは……」という例がたくさん出ました。こうしたお話し、皆さんもよく耳にしませんか?私たちは自分にふさわしくない環境を、周りの人のことで説明します。でもそれを咎める必要はありません。僕はそのかたにこのようにお話ししました。「なるほど、少しですが状況が分かってきました。それが転職かどうかは別にして、何かを変えたら上手く行きそうですね」不満を持った=課題を感じたということ。つまりは、次に進む足がかりを得ている、ということです。話を聞いた私たちは、相手の話をどう受け止めて、どのような考えかたに変えて、前に向いてくれるかを考える。そこが大きな分かれ道になっていきます。「次に進む」、実はそれは自分を変えること「ところで、本当にやりたいことは何ですか?3年後や5年後はどうなっていたいです?」僕がそう聞いてみると、そのかたは少し口ごもってしまいました。「周りがこうしてくれれば……」、不満は課題感、周りが変わってくれたら自分は何がやりたいのか、どうなりたいのか……私たちは、意外に自分のことは分かっているようでわかっていません。「向き合えていない」が正しいかも。とても仕事に対する意欲が高いこのかたのように、自分自身のことには向き合えていない場合が多いのです。みなさんは如何でしょうか。満足していない現状はいくらでも言えますよね。では、これから先何年先でも「やりたい」と思えることが頭に浮かびますか? 実はこれが、コーチングでいうゴール設定に繋がります。自分と向き合って、ゴールを見つけましょう「いまのお仕事は、好きなことのように見えますが……間違っていませんよね?」「いまのお仕事をしていて、お客さんや同僚、上司部下など『人とかかわること』に楽しさを感じますか?それとも契約がとれた、などの『達成感』に楽しさを感じそうですか?」「何が起きれば、楽しいと感じることが増えると思いますか?」「そのために、いまご自身で勉強しないと足りないな……と気付く知識や経験はありませんか?」「いま、始めるのは足りないと感じている知識や経験をつけることではないですか?」こうした会話を続けていき、一緒にやりたいことを考えていました。そのうち、「これがやりたいのかもしれない」と見つけられ、スッキリしていただけました。答えはいつも、コーチにあるのではなく、みなさん自身の中にあるのです。気付いていただくことがコーチの役割なのです。ゴールははっきりさせましょう私たちが生き甲斐をもって生きていくうえで、ゴール設定はとても大事なことです。行き先がはっきりしているから、乗る電車がはっきりしているから、朝起きる時間も着ていく服も決まるのと同様に、人生のゴールがはっきりしているから一瞬一瞬の判断や行動が決まるはずなのです。ゴール設定はパートナーとの会話、家族とのコミュニケーション、職場でのコミュニケーションすべてに影響してきます。思い出してください。今回紹介した相談者のかたが「周りのこと」を話していたことを。多くの場合、私たちは周りに目がいきがち。そして、そんな周りから自分のポジション、環境を考えるのです。であれば、ゴールをしっかり設定した人の周りには、自然にゴールを持つ人が増えてくるとも言えるかもしれません。そして、ゴールは人それぞれ違います。私にとっては素晴らしいゴールも、パートナーにとっては別のゴールがあるはずです。一人ひとりがゴールをもって生き甲斐を感じて毎日を過ごしていれば、周りへの不満より、自分への不満が目につくようになるでしょう。「これをやるためには自分の何が不足しているのか」、不足を埋めようと努力していけば、周りには「あの人、何かいいね」と思ってもらえるようになるかもしれません。次回は、ゴール設定をするうえで押さえたいポイントについて触れていきます。ライター:伊藤 邦彦
2016年09月30日「1回経験したから大丈夫!」と思いきや、実は1人目と同じようにはいかない2人目の妊娠。妊娠毎につわりも変わるように、2人目はつわりがひどかったり、切迫早産になったという人も少なくありません。今回は2人目を考えるかたに向けて、妊娠前中にやっておいたほうが良いことをピックアップしました。1. 上の子と遠出や旅行をする2人目が0歳の1年間はなかなか遠出ができません。特に海やプール、スキー場など暑さ・寒さの厳しい場所は諦めることが多いです(中にはキッズスペースありのスキー場もあります)。また、我が家の場合、2人目の子は大のチャイルドシート嫌い。30分以上乗ってられず、ヤンチャでもあるので長時間電車や新幹線などにも乗れません。1歳半になり少しは落ち着いてきたものの、それでも移動に2時間以上かかる場所への旅行はまだ難しい状態。他にも大型テーマパークなど0歳児を連れていきにくい場所には、上の子を積極的に連れていっておきましょう。2. 時短家電購入の検討我が家は2人目妊娠中に食洗機を購入しました。「食器を洗う時間がもったいない。2人いたらこの時間に上の子と触れ合えるのでは?」と考えたのですが、購入してみて「なんでもっと早く買わなかったんだろう」と後悔しました。現代は家電次第で、省ける家事も多くあります。他にもお掃除ロボットや乾燥機など、あればママがラクになるものはありますよね。値段の高さから躊躇することもありますが、昔と違って核家族な分、機械に頼ることは必然的な流れ。親子のふれあい時間を増やすためにも、買うなら早めをオススメします。3. 宅配サービスの検討子ども1人と2人では、忙しさが全く違います。2人目妊娠中や産後、子どもが病気になってしまった時など、食事を作るだけでも体力と時間がなくなることがあります。今は宅配サービスでお弁当を宅配してくれたり、炒めるだけで調理できるキットを扱っているところもありますから、利用しない手はありません。2人連れての買い物は予想以上に大変。もしもの時まで考えた宅配サービスを選んでおくと後が楽になります。パパを家事育児に巻き込むママ1人で子ども2人を見るのは、1人のときよりも大変さが2倍以上に増えますから、パパには今まで以上に活躍してもらう必要が出てきます。とはいえ、産後にパパに協力してもらうのではちょっと遅いでしょう。1人目の育児にあまり参加しておらず何もできないパパに教えるとなると労力が必要。おっくうになりがちですが、妊娠中のほうがまだママの心身に余裕があります。「もう1人増えるから」という理由で、家事や育児にパパをうまく巻き込んでいきましょう。パパが育児家事に参加する良いチャンスでもあります。ほかにもつわり期や産後など、上の子が外遊びをしたくても外に連れていけない時期があります。パパに協力してもらうのも良いですが、ジャングルジムや部屋の中で運転する車など、室内遊具を誕生日などでセレクトしておくと安心です。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月27日「夫を立てる」という言葉が嫌いだった。女系家族で代々婿取りの家に生まれ、中学で父を亡くしその後は母子家庭育ち、さらに女子高女子大卒の筆者。ザ・女の世界で生きてきたため女性が何でもやるのは当たり前だったし、世間でいう「夫や跡取り長男を敬う」的な空気とは無縁だ。だからだろう、長男である夫と結婚して男優位な義実家のムードに心底ビックリしたし、夫を立てる友人を見ると未だに驚く。そう、私は夫を立てることができないのだ。夫婦はフィフティフィフティ夫婦間に差はない、と思っている。今はフルタイム、パート、専業主婦など様々なライフスタイルを持つ妻が多いが、どれが偉いなんてない。人にはそれぞれ適性があり、自分の適性を生かしてさえいれば、妻が何をしていようと夫婦はあくまでフィフティフィフティだ。同等の関係なのに、なぜ妻が夫を立てないといけないのかわからない。元々の性格もお世辞を言うのも下手で、まず思いつかないタイプ。甘えるよりも甘えられるほうがラクだし、甘え下手でもある。「人を立てる」なんて、ガラじゃないのだ。最初のうちは「女性は結婚すれば家事、育児、親戚付き合い…って負担が増えるのに、何で夫まで立てないといけないの。もうこれ以上頑張れないよ…」という暗い気持ちさえ出てきていた。しかし暮らしていくうちに「夫を立てたほうが自分も家族もラクかも」と気付いたのだ。毎日のほほんと暮らしたいそれに気付いたのは、男女の性格差を意識してからである。あくまで我が家比だが、男性は気分転換がうまくなかったり、何かと神経質だったり、プライドが高い割に自信をなくしやすかったりし、前を向くのにとても時間がかかることもある。ここにフォローを入れて家庭を明るくするのが女性の役目なんだなぁ…と気付いた。ほっておけば家庭の雰囲気自体が暗くなってしまう。「妻は家庭の太陽」とはよく言ったものだ。これは何も、夫や子どものためだけではない。毎日のほほんと過ごしたい筆者としては、一緒に過ごす人も明るくノンキでいてほしい。夫をフォローして前向きになってもらうことで、自分も毎日のほほんと暮らせる。ギスギスしていた夫婦関係も言動が丸くなるように感じるし、ほんのたまには、家事の手伝いなど現実的な効果もあるのだ。立てるより、小さな感謝を立てる必要性がわかってきたものの、急に褒めるなんてできない。それに「立てる」という言葉は違う気がするのだ。それよりも「小さいことへの感謝を言葉にする」「小さな長所も認めて言葉にする」ほうがしっくりくる。まずは会話を増やした。単純なことだが、「『言わなくてもわかってもらえる』と思っていてもわかってもらえてないこと」が多く、そこで夫婦関係に問題が生じていることに気づいたのだ。他人同士だからこそ、何でも何度でも話すべきである。不思議と会話が増えることで、夫に感謝を伝える心の余裕も生まれた。「会話が少ないから言えなかった言葉がある」ということにも気付いた。とってつけたような褒め言葉は言えないが、「助かった」「ありがとう」「◯◯してくれてよかった」「◯◯が得意だよね」なんて日常会話で出てくるようになった。これが私なりの最大限の「夫を立てる」ことだとわかったのだ。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月26日みなさん、夫婦一緒にお風呂って入ります?実は一緒にお風呂に入っている夫婦と、入ってない夫婦とを比べると、「夫婦の円満度」にびっくりするぐらいの差が出ているんです!そろそろ秋の行楽シーズンがやってきます。夫婦で温泉旅行を考えているかたにも嬉しいデータを見ていきましょう!夫婦でお風呂って入っていますか?まずどのぐらいの夫婦が一緒にお風呂に入っているのでしょう?夫婦風呂することがある…41.2%一緒に入ることはない…58.8%半々、というところでしょうか。ちなみに頻度としては、「一緒に入る」方の3割程度のかたが月に1回は夫婦で入浴しているそう。また、なかなかお子さんがいると夫婦二人で…というのは難しいかもしれませんね。夫婦でお風呂に入ることが夫婦円満に繋がる?一緒に入らない理由は「ひとりでゆっくり入りたい」「お風呂が狭く感じる」など。さらに30代女性は「恥ずかしい」「体型が気になる」と答える傾向が見られます。しかし!一緒にお風呂に入る夫婦と、入らない夫婦では「夫婦の円満度」に大きな差がでているのです!Q:夫婦の円満度に点数をつけるとしたら?・夫婦風呂をする…77.4点・夫婦風呂をしない…59.2点16.2点も差が開いていますね!しかも「夫婦円満度は100点」と答えた人も、「する」人は19.2%だったのが、「しない」人は7.3%とこちらも12.1%もの開きがあります。夫婦風呂のメリットとして挙げられているのが、「スキンシップが取れる」「夫婦の会話が楽しめる」ということ。夫婦二人だけコミュニケーションが取れることが、夫婦の円満度に繋がるようですね。奥様を「夫婦風呂」に誘うには?しかし、先にも書いたように女性には「恥ずかしさ」がハードルとなっています。夫婦風呂をしたい、けれどもどう誘ったらいいものか…とお考えの男性陣に、とっておきの言葉をお教えしましょう。これです。「電気とガス代の節約になるから一緒にお風呂入ろうよ」ポイントは「節約」実は、女性は夫婦風呂のメリットについて、「スキンシップがとれる」よりも、「電気・ガス・水道代の節約になる」と捉えている人が多いのです!女性って現実的!主婦として考えると、一緒に済ませてしまえば電気代はもちろん、お湯が冷めたときの炊き直しが不要なのでガス代は浮きます。これは奥様もグラっとくるのでは?いっそ旅行!それでもグラっとこない奥様には、こちらを。「温泉旅行へ行こう」旅行先で人気の温泉地は、草津、由布院、箱根など。さらに夫婦で楽しむのであれば、「満点の星が見える温泉」「海の沈む夕日が見える温泉」などのシチュエーションも人気です。最近は泊まりではなくても日帰り温泉も人気。秋の行楽シーズンまえ、夫婦温泉デートを検討してみては?また最後に、面白いデータをご紹介します。夫婦風呂をするならここに注意して!「夫婦で一緒にお風呂に入っていて、パートナーにやってほしくないことは?」という質問に、女性はご主人に対して1~3位は「お湯・シャワーを出しっぱなしにする」、「しぶきを飛ばす」「かけ湯をせず湯船に入る」などのマナー系。一方、男性が奥様にしてほしくないことは、1位は「会話の内容が愚痴ばかり」、次に「かけ湯をしない」、3位は「ムダ毛を処理する」…。お風呂で愚痴もムダ毛もすっきりさせたい!という女性に対して男性は「やめてくれ!」と思っているよう。女性よりも男性のほうがロマンチストなのかな?という結果でした。※データ出典:ゲンナイ製薬会社調べライター:三谷 アイ
2016年09月25日そろそろ肌寒くなってきたので衣替えをかねて大掃除をしていると、懐かしい物を発見しました!!「育児ノート」と「保育園の連絡帳」です。読み返すと、小さかったわが子の姿が昨日のことのように蘇り…掃除はそっちのけに読み返してしまいました。まだたった数年前のことなのに、子どもの成長って本当に早い!!そんなときふと思ったのが、「保育園の連絡帳」がなかったら「育児ノート」で我が子の成長の記録はとまってしまっていたんだなあ…ということでした。「「保育園はかわいそう?」そんなことないと思えるエピソード集」バックナンバー第1回:保育園は子どもが初めて「年齢のちがうお友だちから学ぶ」場所第2回:保育園で 「たくましい先輩ママに学ぶ」ことがある第3回:保育園は子どもの価値観を広げる場所第4回:「お給食はママの味方です!!」第5回:保育園でできる“つながり”は一生の宝物第6回:お誕生日は保育園に行くべき!?張り切って記録した「育児ノート」新生児のころは「育児ノート」をつけていたというママは多いと思います。めちゃくちゃズボラな筆者も、出産した病院から「育児ノート」を贈呈されたため、生後半年頃までこまめにつけていました。新生児の1日は同じミッションの繰り返し。1時間かけて母乳をあげ、げっぷをさせてオムツを交換、少し寝たと思ったらまた1時間後に「おっぱいちょうだい」。おっぱいをあげるかオムツを替えるかで1日が過ぎていきます。そのため、「いま処理をしているウンチは本日何度目のウンチなのか」「これは何度目のおっぱいタイムなのか」「子どもと自分の睡眠時間はどのぐらいなのか」が分からなくなってしまいます。「育児ノート」は、「おっぱいタイムの記録」「ウンチ・おしっこの記録」「睡眠時間の記録」から、「予防接種のスケジュール」まで管理できるのでとっても便利でした。あとから読み返すと涙が出ちゃう「育児日記」体調・スケジュール管理に便利な「育児ノート」ですが、あとから読み返して1番「書き残していてよかった!!」と思えるのが、ノートの隅に走り書きしている「育児日記」でした。「はじめてお散歩したけど、ずっと寝ていた」「ウンチがなかなか出なくて辛そう…」「テレビを見て笑った!!」など、子どもの成長記録だけに留まらない、育児中の喜びや弱音まで書いてあります。ボロボロの育児ノートには育児の「ぼやき」が満載!! そんな素晴らしい「育児ノート」も、子どもの成長とともにだんだん書かなくなっていきます。子どもがハイハイをしだし、歩き出した頃にはもう日記を書いている余裕はありません。おっぱいやウンチの回数も安定してきて、記録をつけなくても生活できるように。外でのわが子の成長が見られる「保育園の連絡帳」そこで活躍するのが保育園の連絡帳。筆者の場合は生後7ヵ月から保育園のお世話になっていたため、そのころから毎日の記録はすべて連絡帳に書いてあります。保育園の先生が書いてくれる日々の記録は、親目線ではない「第3者から見たようす」のため新しい発見も多いもの。「玉入れの玉を持つのがイヤで、手を後ろに組んでお友だちが投げるのを見ていました」「“いーとまきまき”のおうたを楽しそうにずっとうたっていました」「お給食を1番に食べ終わりました。『ぜんぶおいしかった』と教えてくれました」などなど…親と一緒に過ごしている時間には見られないようすや、日々の成長がたっぷり記録してある連絡帳。あとから読み返すとわが子の成長がありありとイメージできます。成長の記録は期限付き保育園に通わせていなければ、「育児ノート」までで成長の記録がとまっていたかもしれません。日々の思い出というのは忘れがちなもの。読み返すことができるというのはとっても貴重です。保育園の先生は忙しいだろうに、毎日こまめに書いてくれて頭があがりません。しかし残念なことに筆者のお世話になっている保育園では年少さんから連絡帳ではなく、「登園したらシールを貼るノート」になってしまいました。子どもが自分でお話しできるようになったので、先生が毎日の記録をつけることもないのでしょう。息子は毎朝シールを貼るのを楽しみにしていますが、卒園まで連絡帳を書いてもらいたかったなあ…なんて思っています(笑)。「「保育園はかわいそう?」そんなことないと思えるエピソード集」バックナンバー第1回:保育園は子どもが初めて「年齢のちがうお友だちから学ぶ」場所第2回:保育園で 「たくましい先輩ママに学ぶ」ことがある第3回:保育園は子どもの価値観を広げる場所第4回:「お給食はママの味方です!!」第5回:保育園でできる“つながり”は一生の宝物第6回:お誕生日は保育園に行くべき!?ライター:金延さえ
2016年09月24日悩み相談の中でも、アドバイスしやすいものとしにくいものがありますよね。特に女性の場合、難しいのが結婚や妊娠、子育てなどのテーマ。相手と自分の立場によって(未婚か既婚か、子なしか子持ちかなど…)、言いかたやどこまで言うべきかの判断も非常に難しいところがあります。今回は、その境界線の考えかたについてご紹介します。どの立場にいても難しい筆者は既婚で子持ち。個人的には「30代で結婚しないとヤバい」というような、人間を単純に比較する思考を持ち合わせていません。母子家庭育ちだからでしょう、自分がマイノリティな環境で育っているので、両親揃っている家族とは比較したら違うことばかり。次第に比較をやめていきましたし、特に結婚ほどモロ感情・性格・相性…という「目に見えない、形にできない」ものほど、比較すべきではないと思っています。それでも、既婚・子持ちといえばよくネットなどで「既婚友人のアドバイスがムカつく」と言われる立場。「上から目線」と捉えられたり、「既婚者が言うことだからね」と意見をまともに聞き入れてもらえないこともあります。アラサーを過ぎてからは、どの立場にいても女子は悩み相談が難しくなってくると感じています。そこで心がけてきたのは、以下のことでした。アドバイスしないまずはアドバイスをしないことです。相手の話をよく聞いていると、「自分はどうしたいか」「何を言ってほしいか」という答えは相手自身が持っていることが多々。話を聞いているうちに、本人もそちらの方向へ話を持っていきます。アドバイスしたくなるときもありますが、それが「相手にとってのベストタイミング」かはわかりません。「アドバイスをしても結局話は聞かず、言われたのと同じ失敗をしてやっと聞く耳を持った」という経験が筆者自身にもあり、話を聞いても実際に体験しなければ納得できないところが人間にはあります。相手のタイミングを見守るのも、友人の務めのひとつでしょう。言うことで分かることとはいえ、一方で友人がいつも同じことで悩んでるけど何も行動せず、タイムリミットも近そうだという場合もあります。相手のためを思えば、やっぱりアドバイスすべきという場合もあるでしょう。そういうときにはアドバイスも大切。大切なのは言いかた・表現です。「こうすべきでしょ」などの断定的な表現や、上から・下から目線と取られそうな表現には気をつけます。あくまで中立的な立場で、相手を思う言葉も付け加えて伝えましょう。そこで相手が話を聞き入れるか、それとも距離を置かれるかは、友人関係の分かれ道。信頼関係が築かれていればその後も関係は続きますし、それが別れるタイミングだったということもあります。分かれ道となると悲しいものですが、言わないでユルく関係を続けていても、いずれ分かれ道はやってきます。あとは自分の発言に自信を持てるかが大事。相手のためを思った発言だと自信が持てれば、後悔することはないでしょう。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月21日夏も終わり、秋が近づいてきました。この夏は高校野球だけでなくオリンピックもあり、テレビでスポーツ観戦を楽しんだかたも多いのではないでしょうか。テレビでスポーツ観戦をしていると、一流選手の表情を見ることができますよね。コーチングは突き詰めるとマインドの使いかたです。スポーツ選手がどう心を持っていき、パートナーたちと関わっているのかを考えてみたいと思います。自分のイメージは、自分が決めている……でも…私たちのこころは、実は自分自身で思い込んでいることがほとんどです。自分で自分がどんなことが得意で、何が苦手か、どんな人間かを決めている。実は得意なのかもしれないけれど、「苦手だから……」なんて思ってしまうのです。これをコーチングでは<ブリーフシステム>と呼びます。実は、こうした思い込みは成長していく中で親や先生などに教えてもらったことがほとんど。つまり、自分の長所や苦手なところ……自分で決めているようで、実は人からそう言われて思い込んでいるだけとも言えます。それでは一流選手たちはどうなのでしょうか?ランキングや過去の対戦成績を参考にはしても、囚われないようにコーチが見守っています。誰かに負けた姿ではなく、ベストを出している姿を思い描いていく。これが理想を現実に変える原動力にもなります。活躍する選手たちに共通すること活躍している選手たちに共通しているのは、「自信がある」という点。これは自分の思い込みを“変えていく”という心持ちの現れでもあります。「いまの自分でも良い」、こう考えることも大事なのですが上手く行っていないことがあるならそれは誤魔化しかもしれません。一流の選手たちは、苦手があれば克服し、「すべて上手くやる」。そんな心持ちで挑んでいるのです。もっと身近、家族とのコミュニケーションに照らして考えてみましょう。「こんなことをやりたい。でも家族がいるから……」こうした相談をよく受けるのですが、パートナーが反対するから、まわりの人がこう言うから、こうした理由で諦めているかたがいらっしゃいます。ここで思い返してください。あなたを止めるのは“誰か”ではなく“あなた”なんです。「誰かが言うから」と外に理由を作っていては「変えよう」という想いはわきませんが、「ダメだと思っているのは自分」と置き換えてみればどうでしょう。「なんとかできるかも……」、少しだけでもそう思えませんか?みなさんのブリーフシステムを前向きなものに変えましょう。コーチングの知識は、こうした前向きな気持ちを“維持”していくために役立ちます。それは一流選手のコーチも同じですね。ドリームキラーになってはいませんか・・・さて、“パートナー”について考えてみましょう。「こうした思い込みは成長していく中で親や先生などに教えてもらったことがほとんど」、つまりあなたがパートナーの得意不得意を決めてしまっている可能性もあるということです。パートナーが何かやりたいことがあり、みなさんに相談したとします。それに対して「あなたには無理なんじゃないの」、そんな一言を言ってしまったとします。その一言が心からのものであっても、パートナーは前向きになれなくなってしまいます。もちろんこれは親子関係でも同じ。「そんな難しい学校、受かるわけないじゃない……」「朝もちゃんと起きられないのに、そんなこと出来るわけないでしょう……」など。否定してしまっていませんか?こうした否定がパートナーのブリーフシステムになってしまいます。こうした存在は“ドリームキラー”と呼ばれていますが、みなさんはそんな存在にならないでください。その代わり、優秀なコーチになってください。パートナーや家族が悩んでいたら、バンと背中を叩く。たとえ「無理そうだな」と思っても、気持ちをグっと押さえて「きっとできるよ」と応援してみる。これが優秀なコーチの出発点です。自分を変えるために必要なこと最後にどうすれば、自分を変えることができるのか……その答えは、「しっかりと自分のイメージをつくって維持をしていくこと」です。コーチングでは「ゴール設定」と呼んでいます。パートナーに応援してもらいたいと思うのであれば、自身がどう変わるのか、その結果何が良くなるのか……そのイメージをしっかり持って相手に伝えることが大事です。それが出来れば、パートナーの同意を得ることに大きく前進するでしょう。まずは、みなさんご自身が、自分の理想像を頭に描くことから始めてください。次回は、そのゴール設定の方法について、詳しくご説明していきたいと思います。ライター:伊藤 邦彦
2016年09月20日「覆面調査員(ミステリーショッパー)」とは、お店のサービスを総合的に評価する役割の人。一般客を装ってお店を利用し、数多くのチェックリストにもとづいてお店の清潔度、接客態度、商品やサービスの質、雰囲気などを評価し、最終的な結果を各店舗にフィードバックするわけです。そしてタイトルからもわかるとおり、『日本一の覆面調査員(ミステリーショッパー)が明かす100点接客術』(本多正克著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は覆面調査の第一人者。飲食店、小売店、サービス会社などから幅広く依頼を受けており、「調査したことのない業界はない」といえるほどだといいます。つまり本書ではそうした実績を軸として、「感じがいい」といわれる接客術を紹介しているのです。■評価は働いている年数に比例しない著者は本書で、あるスーパーで覆面調査を行ったときのことを明かしています。そのお店で働いている人は、正社員はもちろん、アルバイト歴数十年の方、はじめたばかりの高校生までさまざま。しかし何度か調査を行っているうち、おもしろいことに気づいたというのです。それは、お客様からの評価が、働いている年数に比例しないということ。経験が浅くても評価の高い人もいれば、長年やっていても評価の低い人もいたということです。■たった15度のおじぎで差が出る!もちろん仕事についていえば、長年やっている人のほうが高いレベルのことができるでしょう。とはいえお客様の満足度は、長年やっているからといって必ずしも高いとは限りません。たとえばお客様は、働きはじめてまだ5カ月の高校生アルバイトに高い評価を与え、7年もやっているベテランに低い評価を与えたそうなのです。なぜ、そのようなことになったのでしょうか?著者によれば、それは「たった15度のおじぎの差」。アルバイト5カ月目のスタッフは、レジでひとりひとりのお客様に「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」といいながら、ていねいにあいさつとおじぎをしていたのだといいます。まだ5カ月目で、自分は未熟な点が多いと自覚していたために、一生懸命だったのだろうと著者は分析しています。一方、経験の長いスタッフは、お客様と目を合わせることなく、あいさつも頭だけペコリと下げる程度だったのだとか。■お客様は頭の下げ方にも敏感であるお客様のなかには、だらだらと作業されるのを嫌う方もいらっしゃるもの。しかし、単にスピードが速ければいいということでもないはず。あいさつもなく、商品を乱暴に入れられたのでは、やはりいい気持ちはしないからです。つまり、頭だけペコリと下げる人と、ていねいに頭を下げる人なら、後者のほうがよい印象を与えるのは明らか。お客様は、頭の下げ方をも敏感に感じ取っているもの。だからこそ、たった15度のおじぎの差は、想像以上に大きいということです。■もう15度だけおじぎを深くすべしそこで著者は読者に対し、「自分の仕事を振り返ってみて、なんとなくあいさつをしていませんか?」と問いかけています。いうまでもなく、もし「とりあえずのあいさつ」になっていたり、あるいは頭を下げずに声だけであいさつをしたり、逆に、頭だけをペコリと下げるだけだったりするのであれば、とても損をしているということになります。だからもう15度だけ、おじぎを深くしてみることが大切だというのです。なお別の側面から見てみても、あいさつというのは、「自分ではやっているつもり」というケースがよく見られるのだそうです。たとえばあるレストランで著者が接客教育を行っていたとき、ひとりの若い男性スタッフが、ほとんどおじぎをしていないことに気づいたのだそうです。ところが、そのことを指摘しても、本人にはまったく自覚がなかったというのです。そこで仕事の様子をビデオで撮影し、本人に見てもらったところ、自分ではおじぎをしているつもりだった彼は、自分の仕事の様子を見てとても驚いていたとか。そして自分の姿を客観的に見ることで、ようやく自分のおじぎの仕方がよくなかったことを自覚し、「もう15度深く頭を下げるように」という言葉の意味を理解してくれたのだといいます。■おじぎをセルフチェックしてみようそんな経験があるからこそ、普段の仕事の様子を客観的に見てみることが重要だと著者は主張します。方法は簡単。スマートフォンなどで動画を撮ってもらい、それをチェックすれば、普段どのようなおじぎをしているかを客観的に見ることができるわけです。「たった15度の差」だと思うかもしれませんが、その差が満足度の大きな差として表れてくるもの。著者はそう断言します。ちょっとしたおじぎの違いでそこまで印象が変わってしまうのですから、意識して取り組むべきかもしれません。*ミステリーショッパーとしての自身の経験をベースとしているだけに、本書での著者の接客に対する考え方には強い説得力があります。人と接する仕事についている人は、目を通してみるべきだと思います。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※本多正克(2016)『日本一の覆面調査員(ミステリーショッパー)が明かす100点接客術』ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016年09月19日長い妊娠期間を経て、我が子が生まれた瞬間…その喜びは他の何にも代えがたいもの。「新たな家族を迎えて幸せな家庭を築いていこう」そう決心するはず…ですが夫婦生活において夫が最も注意すべきは妻の産後という、このタイミングなのです。 産後、妻に避けられているように感じる?出産した後、妻が目を合わせてくれず、コミュニケーションも最低限のものしかできない。ましてや夜の営みなんて…そんなことを感じている旦那さんは多いのではないでしょうか。「産後クライシス」という言葉もあるように、出産後の亀裂から夫婦仲が悪化していき、離婚に至ってしまう…そんなケースも少なくありません。「子育てが忙しくストレスが溜まっているのだろう」程度に軽く考えてはいませんか?こうした妻の「産後うつ」の症状は、実は出産によるホルモンバランスの急激な変化が原因なのです。女性の体内で起きていること妊娠中の女性の体内では、プロゲステロン(乳腺を発達させる、子宮筋の働きを調整するなど)やエストロゲン(胎児の成長に合わせて子宮を大きくする、母乳の通り道である乳管を発達させるなど)などのホルモンが盛んに分泌されます。しかしこれらの女性ホルモンは、産後急激に分泌量が減少します。代わって活発に分泌され始めるのが、プロラクチンというホルモン。プロラクチンは母乳を生成する役割を持つ、とても重要なホルモンです。ひとつ注意が必要なのは、このプロラクチンがそのまま妻の体調不良に作用するというわけではなく、ホルモンバランスの変化が原因であるということ。ホルモンバランスの変化によってイライラしたり感情的になるなど、産後うつになりやすくなります。不足しているホルモンを補っていく、という方法を選ぶことが大切なのです。夫がするべきこと不足した女性ホルモンは、1. 大豆イソフラボン・ビタミンB6・ビタミンEを多めに摂取し、バランスのいい食事を取ること2. ウォーキングなどの軽い運動をする3. 気分転換ができる趣味をし、ストレスを解消するなどの方法で補うことができますので、妻の様子に不安を感じたらぜひ夫婦で実施してみてはいかがでしょうか。また産後の妻と共同生活を送る旦那さんがまず第一にすべきことは、こうした妻の変化に気付き、その変化の原因を正しく理解すること。その理解の上で、家事・育児のサポートをしたり、相談に乗ったりすることで妻との関係に良い影響を与えるはず。些細なことで喧嘩になったり、理不尽なことで文句を言われたりと、辛いことも多いでしょう。ですが、「ホルモンバランスの変化のせい」と割り切れば、大目に見ることができるかもしれません。子どもを育てる、ということはとても大変。こうした妻の変化に対応することも子育ての一環だと捉えることが、「産後クライシス」を乗り越える第一歩につながるはずです。ライター:メオトーク編集部
2016年09月17日「お父さんからも言ってやってよ!」と、妻からお願いされたことはありませんか?子どもの叱りかたにも方法があり、誤った方法では子どもにとってよくないこともあります。父としての威厳を保つためにも、子どもにとって良い方法で叱りましょう。むやみやたらに叱ることは避けようまず前提として、父がむやみやたらと叱ることは避けたほうがいいかもしれません。基本的に子どもを叱るのは母の役目。家庭によって異なりますが、これは母のほうが子どもと接している時間が長いことが多いために子どもの日常的な間違いに気づきやすいからです。また、父と母の家庭内での役割がはっきりと分かれているほうが、子どものメンタルヘルスに良好であるともいわれています。では、父親がしつけの面でどういった役割を果たせるのかというと、子どもに「事前に」してはいけないことを伝えておくこと。例えば、家族で電車に乗る用事があるとき、乗車する前に「電車の中は人がたくさんいるから、騒いだらいけないよ」と注意しておくのです。すると、車内で子どもが騒いでしまった際に、母は「さっきお父さんもダメって言ったでしょう?」という風に言うことができ、叱ることによる効果が上がります。どうしても叱らなければならない場合は?しかし、ときには父としてどうしても子どもを叱らなければいけない場面も出てくるでしょう。例えば、他人を傷つけてしまったときや自分を傷つけてしまったときは必ず叱らなければなりませんよね。実は幼児期にきちんと叱られなかった子どもは攻撃的になる傾向がある、という実験もある(『「学力」と「社会力」を伸ばす脳教育』澤口俊之著より)ので、適切な場面で叱ることは大切なことです。叱る際には“怒る”と“叱る”をしっかりと区別することを意識しましょう。感情を剥き出しにして怒っても、子どもには響きません。まず1~3語ほどで一喝してから、何がダメなのかという理由をはっきりと説明することで、子どもは怒られた理由をきちんと理解することができます。また、暴力に訴えない、できるだけ簡潔に叱る、言ったことが矛盾しないようにする、人格否定をしない、叱った後のコミュニケーションを疎かにしない…などの点にも注意し、子どもが叱られただけでなく、改善する努力ができるような環境を作りましょう。子育てをする上で、子どもを叱ることは決して避けられません。適切な叱りかたはそのまま適切な子育てに繋がりますから、叱ることは子どもとのコミュニケーションの一環だと捉え、効果的な方法で行うことを心がけましょう。ライター:メオトーク編集部
2016年09月16日『モルガン・スタンレー 最強のキャリア戦略』(カーラ・ハリス著、堀内久美子訳、CCCメディアハウス)は、モルガン・スタンレー資産管理部門のバイスチェアマンであり、キャリアアドバイザーによる著作。自分のコンテンツ(=売りとなるもの)の見つけ方、成果貯金(=信用・評判・強み)を使ったさらなる成果の出し方、そして人間関係貯金(=昇進するために必要な人間関係)の貯め方と効果的な使い方を解説しています。そして著者は、本書を通じて多くのビジネスパーソンが、景気や社内政治の状況に振り回されることなく、成功の高みへと登っていくために必要な対策と手段を見つけられることを願っているのだとか。今日はステップアップについて書かれた第1部のなかから、「成果貯金」という考え方をご紹介したいと思います。■成果をあげて得た信用が成果貯金に成果貯金とは聞きなれない言葉ですが、著者によればそれは、職務をきちんとこなし、個々の仕事ですぐれた成果をあげることで生じる信用や評判、強みのこと。「予想より早く仕事を終えた」「求められている以上の分析や考察を加えた」「創造的で明快、建設的な方法で情報を提示した」など、常に期待される以上の結果を出すと、「成果という貨幣」の貯金ができるという考え方です。つまり、成果貯金=(知性+経験+効果的な実行)×頻度となるわけです。ウェブスターの辞書では、「貨幣」は「交換の媒介物として流通しているもの」と定義されているそうです。つまり評判がよく、すぐれた成果を上げたという実績があれば、それと「交換」できるものを持っているということになるのです。それは、誰もが就きたがる社内のポスト、昇給、上級幹部への紹介、意思決定会議で尊重される発言権、大きな取引で担当チームに加わること、顧客の前でプレゼンテーションする機会、ミスをしたときの埋め合わせをするチャンスなど。■成果貯金がなければ前進できない!著者によれば成果貯金はきわめて有益で、なににも代えられないもの。組織内で政治力がなく、特に際立った地位でもない場合には、特に重要になるといいます。なぜなら駆け出しのころは、どんな組織にいたとしても、その種の力は持っていないものだから。そこで新しい組織に入ったら、早いうちに点数を稼ぎ、成果貯金を手に入れることが大切。具体的には、与えられた仕事をきちんと実行し、その仕事ぶりを上司とまわりの人に認めてもらう必要があるわけです。成果貯金がなくては、昇進もなければ、組織内での認知度を上げるような任務に抜擢されることもないからです。そして成果を出したことは、上司か、もしくは組織内で信用と権限を持つ人物に承認してもらうことが必要。そうして初めて、成果貯金に価値が生まれるからです。いくら自分で素晴らしい仕事をしたと思ったとしても、誰もそれに気づいてくれなかったり、組織が努力や仕事を評価してくれなかったりしたら、昇進や昇給、異動のチャンスのきっかけとはなりません。上司が成果を認める機会や方法はさまざまですが、重要なのは、自分が組織に対してしたことが、組織内の人から評価され、期待どおりかそれ以上の成果を出したといわれること。■新環境で成果貯金を手に入れる方法組織に新人が入ると、その人の品定めがはじまるのは人の世の常。そして「新しい環境に馴染むのに苦労している」とか、「よそよそしい」と思われたりしたら、成果貯金をはじめる前から成果という貨幣価値が下がることになるのです。また、はじめにあまりミスをしすぎると、期待以下の人間だと決めつけられ、場合によっては「組織にふさわしくない」という烙印を押されることも。人はすぐに思い込みや決めつけをするものなので、一度誤解を受けると自分の貨幣価値が傷つき、貯金が難しくなりかねないということ。そこで新しい仕事をはじめたり、新しい環境に入ったりするときは、必ず最初の24時間から48時間で手早く点数を稼げる方法を見つけたほうがいいと著者はいいます。そして同時に、「約束は小さく、成果は大きく」の考え方を実践することも重要。つまり、どんな仕事であっても、求められたことより大きな成果を出すよう努力すべきだということ。たとえば上司から「午後2時までに仕事を上げるように」といわれたら、午前11時までに仕上げるようがんばってみる。ある企業に関する調査報告を作成するようにいわれたら、その企業の最大の競合企業についても調べ、簡単に2社の比較分析をしてみる。そうした努力をするのです。まったくなじみのない環境や業界に入った場合、簡単に成果貯金をはじめるには、自分の仕事について知的で鋭い質問を同僚に投げかけてみることだといいます。一緒に働く人に、そうした“考えさせるような質問”をすれば、自分が仕事についてよく検討し、どうすれば成功するかを考えていることが伝わるから。つまり、「きちんと仕事をする人なのだろう」という認識と期待が生まれるわけです、*このように、著者の主張は力強く、そして明快。そのすべての方法論が日本の企業でのビジネスに応用できるとは限らないかもしれませんが、それでも役立つ部分は多いはずです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※カーラ・ハリス(2016)『モルガン・スタンレー 最強のキャリア戦略』CCCメディアハウス
2016年09月13日何かと突っかかっては言うことを聞かなかったり、「バカ」「ブス」などの汚い言葉を使ったり、思い通りにいかないと物を投げたり。5歳長男の行動が目に余ると思い検索してみると、5歳は一次反抗期と二次反抗期の間にある「中間反抗期」に当たるとわかりました。5歳児の反抗期は2歳の次男に比べて口が達者で感情に深みもある分、一筋縄ではいきません。今回は中間反抗期を味わって見つけた解決法をご紹介します。1. とことん話してみる「いま歯磨きして」といえば「いや、あのオモチャで遊んだ後でいいよ。すぐに虫歯にはならないでしょ」と言い返すように、「ああ言えばこう言う」状態になることも少なくありませんよね。5歳になり言語応力も上がったことですし、怒って言うことを聞かせるのでなく、一度とことん話してみましょう。話すことで親が「自分が言い過ぎている」と気づくときもあれば、子どもが「親の言うことを聞いたほうが良い」と思うときもあるでしょう。2. 「自分でやって」と自立を促す「テレビのリモコンどこ!?」「僕の着替えどれ!?」など、ちょっとしたことに怒ることが我が家ではあります。それが子ども1人でもできることなら、もう子ども自身にやってもらいましょう。「リモコンはいつも同じところに置いておけばなくならないよね」「着替えはここに入ってるから、今度から自分で出して着替えよう」と言い続け、反抗期ついでに自立してもらうことにしました。3. バカ、ブスなど汚い言葉を使ったら特に男の子は、園で聞いてきた汚い言葉を面白がって親に使うことがあります。一度はバシッと叱ってもいいですが、何度叱っても聞かないのがまたこの時期の子ども。あまり怒るのも親自身が疲れます。遊びの意味もあるので、そこまで本気で怒る必要もないでしょう。ただ「言ったら他人を嫌な気持ちにさせる言葉」とは知るべきなので、「悲しい」「嫌な気持ちになるよ」とは言い続けましょう。4. とことん物を投げる、叩くなど目に余る行動は…長男は何かあると投げたくなる衝動があるよう。他にも叩く、蹴るなど手が出てしまう子もいるでしょう。手癖の場合、注意しただけでは治らないのが難しいところです。また、特に男の子の場合、兄弟喧嘩では手が出る傾向にあります(口の達者な女の子は手が出にくいです)。長男が投げるものは彼の好きなものなので、「投げたものは使えないよ。いらないのでしょう」と言います。次男に手を出せば「自分がされて嫌なことをしないでね」と言っています。これは実体験も必要で、自身も叩かれて嫌な思いをしたり、乱暴な態度でお友達を傷つけて反省したり、親が謝るのを見て悪く思ったり…という経験も重ね、次第に手を出さないことを覚えるでしょう。5. 嫌い=好きの裏返し4歳まではプロポーズしてくれたのに、時に「ママ嫌い」というときもあります。よく様子を観察していると、「嫌いと言われてママはどんな反応をするか?」も伺っているよう。最初はショックでしたが、結局はママが1番好きで甘えたいんだなと思います。5歳になればプライドも出てきますし、他人の目を意識したり、「恥ずかしい」という感情も芽生え強まります。素直に甘えられない一面も見られる頃なんですね。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月13日ある日、もうすぐ4歳になる息子がしょんぼりしていました。「せいんせいがね、お母さんのこと、忘れものが多いねって。また忘れちゃったね、いつもなんでも忘れるねって。ぼくはさあ、困っちゃったんだよ…」「ついに、きたか」と思いました。こういう理由で息子が傷つく日がくると、ハッキリ覚悟していたわけではありませんが、なんとなく予想はしていました。前回記事:ウッカリ者のわたしが、子育てをするうえで気をつけていること。「息子が自分のことで傷ついている」思っていた以上にショックで、息子から話を聞いた日はずっと頭の隅っこがグルグルしていました。怒りの矛先は間違いなく自分だけれど、自分のことを棚に上げて息子にそんなことを言った先生にも腹が立ってしまう。どうして子どもの前で親の短所を挙げるのだろうか。とはいえ悪いのは、どう考えてもわたしです。先生だって「このお母さんはウッカリさんだ」と分かっていても、度が過ぎてイヤになっちゃうんだろうな。そりゃそうだ。先生がぼやきたくなるのも分かります。そこで、わたしは考えました。ぱっと頭に浮かんだのは以下の3つです。1. 先生に息子がしょんぼりしている事実だけを伝える。2. 先生に普段からわたしが迷惑をかけていることを謝りつつ、息子がしょんぼりしている事実も伝える。3. 息子がしょんぼりしていること、それを見てわたしも、自責と反省と怒りと悲しさでどうしたらいいのか悩んでいることを、ありのまま伝える。悩んだ結果、何も伝えないことにしました。理由はこれから同じことが何度も起きるからです。いまの時点だけを考えれば、先生に気持ちを伝えれば何かいい方向に対処できる可能性もある。先生だって育児のプロとして、自分の発したことばが息子をしょんぼりさせていることを省みるかもしれません。もちろん、わたしは忘れものをしないように日々の生活を見直す必要があります。失敗するメカニズムを見つけて対処しなければなりません。いくら苦手な分野だからといって、対処無しに開き直るのなんてもってのほか。とはいえ人生は長いのです。これから先も、息子がわたしの子どもである限り同じことは繰り返しあるはず。そのたびにしょんぼりして、わたしは息子がしょんぼりしないように道を優しく整備して…キリがありません。それってまるで、「弱者なんです!だから優しく扱ってください!」って叫びながら道を歩くようもの。そんな親子になりたいかな。絶対になりたくない。そもそも、弱者だとは思っていません。社会の対応も他人の目も、自分に都合よく変わることはない。息子には大変申し訳ないけれど、不甲斐ないなと思うけれど、本人がこの母親に慣れるしかない。うたれ強くなるしかない。すべてのものには良い面と悪い面があって、それを両方見守れるようになってほしい。ウッカリ者の母でごめんよ息子。でも、どうか強く生きてほしい。自分の弱さを隠さずに息子に「お願い」息子がしょんぼりして帰宅した次の日、わたしはこの件についてじっくりお話しする時間を作りました。あやふやにしているよりは、きっちりお話しをしたほうがいいと思ったからです。きっと幼い息子にはまだ意味が分からないかもしれません。でも、今は分からなくても、あとから思い出してもらえる可能性もあると思いました。─昨日さ、先生がお母さんの忘れもののことをキミにお話ししたでしょう?覚えてるかな?「覚えてるよ。すごく悲しかったよ。」─そうだね、悲しいよね。お母さんが忘れものばかりしていたら、キミが悲しくなっちゃうよね。お母さんが忘れものばかりして本当にごめんね。「悲しいよ。ぼくが先生に怒られちゃうんだよ。」─そうだよね、本当にごめんなさい。あのね、今から大切なお話しをするよ。難しくて分からなくても、頑張って聞いてくれるかな?─お母さんは、忘れものをしないように頑張ります。でも、これからも忘れものをしてしまうかもしれない。お母さんは覚えておくことがとてもヘタクソだから、きっとこれからも忘れてしまうかもしれない。だからね、キミにお願いがあるんだけど…お母さんのお願いを聞いてくれる?「うん、聞くよ。」─朝、保育園に行く前に、持っていくものを一緒に考えてくれるかな?もし、考えることをお母さんが忘れてしまったら、「持っていくものを考えるよ」ってキミが言ってくれたら嬉しいな。息子のおかげで忘れものが減りました。息子はわたしのお願いを聞いてくれました。母親がみずから子どもに情けないお願いをするなんて…と、自分の選択が正しかったのか未だに分かりません。ですが、息子は頼られたことが嬉しかったようで、ちょっと誇らしげに「忘れもの確認」をしてくれます。もちろん毎日できるわけではありませんが、この日以来、忘れものが減ったように思います。わたしのことですから自覚のない忘れものもあるかもしれませんが、「あ!!あれを忘れた!!」は確実に減りました。きっとこの先もずっと、何度も、息子はわたしの「ウッカリ」で嫌な思いをすることでしょう。目に見えてハッキリ分かるものではないぶん、余計にモヤモヤすることもあると思います。そういう負の側面をどうやって切り抜けたらいいのか、息子の自尊心をどうやってケアすればいいのか、課題は山積みです。今回の件も何が正解なのか分かりません。迷いながら手探りで進むしかありませんが、大切なことは「親も子も打たれ強くなること」「長い目で見ること」だと思いました。ライター:金延さえ
2016年09月12日子育てをする者ならばわかると思うが、新生児の頃から物言わぬ赤子と1日中2人きりでいると、「大人と会話したい」「育児の大変さを誰かと分かち合いたい」という欲求が湧くものだ。その思いからせっせと児童館や育児教室に出かけたり、口コミサイトに投稿したり、ママ友作りに励むママも少なくない。一方で「毎日話すのは夫のみ、子どもは3年保育より2年保育でできるだけ見ていたい」という、家庭内で十分満たされているママもいる。加えて、夫はイクメン。そんな彼女と自分の違いを、この度発見したのでご紹介したい。夫とのコミュニケーションが半端ないはじめは彼女が満たされているのも、夫がイクメンなのも、性格の違いだと思っていた。それも一理あるが、それだけじゃないのだ。その友人は見知らぬ土地で子育てを始めて丸4年。未だママ友はおらず、日中外に出ることはほとんどない。結婚前は働いていたが、いま日常生活で会話する人はほぼ夫のみ。元からそういう子だったのかというと、学生時代は友達が多く、いつも友達に囲まれていて世渡り上手な子だった。今の様子とは印象が正反対なのだが…話をしていて、あることに気付いた。その友人は、何でも夫に相談するのだ。子どもの服を買うとか、その日の夕飯のメニューとか、些細なことでも相談する。相談だけじゃない、日々起こったほんとうに小さな出来事も、夫にこまめに話している。そういえば彼女は、連絡がマメなタイプだったことも思い出した。大事なのは夫とのコミュニケーション「子どもを早く預けて自分の時間が欲しい」と願うママの多い昨今、実家が遠いながらも、2年保育でできるだけ見たいと思うママも珍しいだろう。彼女を見ていると、「夫とのコミュニケーションで満たされているから、ママ友がいなくても、子どもと1日中いても大丈夫なんだ」と気付いた。時を同じくして、児童精神科医である佐々木正美先生の著書『子どもへのまなざし』(福音館書店)にて「育児はほとんど手伝ってくれないが、日常の生活において夫とのコミュニケーションに満足を感じているお母さんは、同じように(育児の)疲労を感じにくいし、苛立ちにくいし、不安も感じにくいのです。」という記載を見た。彼女の場合夫はイクメンだが、イクメンになるのもわかる。ママと違って育児に縁遠くなりがちなパパでも毎日話を聞いていればイメージが湧きやすい。話してもらうことで「頼られている感」も上がり、より育児に手を出しやすいだろう。育児にもスキが必要じゃあ自分は?と振り返ると、元から連絡はマメではない。正直いまは夫に喋るのも面倒くさいぐらい毎日疲れている。「夫に話してもわからないだろう」「求めている答えは返ってこないだろう」と、はじめから諦めている部分もあるだろう。それでも夫に話すときは育児疲れが和らぐから、「夫婦のコミュニケーション」は侮れない。はじめから「求めている反応を求められないから」と思うのも、愚問だ。他人だから当たり前だし、話さなければ話さないだけ分かり合えなくなる。男女は違うのだから、わかってほしいなら会話を増やすべきだろう。それだけじゃない、私は何でも自分で決めたがりで、育児に関することはほぼ自分で決めてきた。どこか「育児は私には任せて」風をふかせているところがある。完璧主義で苦しむママに、多いのではないだろうか。「恋愛にはスキが必要」とよくいうが、「育児にもスキは必要」だ。妻があんまり頑張り過ぎれば夫も手を出せなくなる。まず何をどう手を出せばいいのかわからないからだ。次第に「任せておけば大丈夫」と一切手を出さなくなる。いま自分ができるのは、夫婦の会話を諦めず増やすこと、もっと自分から夫を育児に巻き込むこと。彼女を見て、そう気付いたのだ。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月10日つい最近、うちの子が4歳になりました。生まれたばかりの頃は「生後1週間」「生後1ヵ月」「生後3ヵ月」と細切れにカウントしていたものですが、子どもが成長するにつれて時間の経過がどんどん短く感じるように。あっという間にまた1つお兄ちゃんになり、嬉しい反面ちょっぴり寂しいです。お誕生日になると毎年悩むことがあります。それは、お誕生日当日に保育園へ行かせるかどうかということ。「親がお休みの日は保育園を休ませて、行事はなるべくおうちで家族と楽しんでください」という方針の保育園は少なくありません。うちの子が通う保育園も、休まずに通うことよりも、少しでも家族と一緒に過ごすことを推奨しています。「「保育園はかわいそう?」そんなことないと思えるエピソード集」バックナンバー第1回:保育園は子どもが初めて「年齢のちがうお友だちから学ぶ」場所第2回:保育園で 「たくましい先輩ママに学ぶ」ことがある第3回:保育園は子どもの価値観を広げる場所第4回:「お給食はママの味方です!!」第5回:保育園でできる“つながり”は一生の宝物お誕生日に保育園を休ませてよかったこと。1歳と2歳のお誕生日は、夫とふたりでお仕事を休み、息子も保育園を休ませました。我が家は夫婦の休みが合わないことが多く、土日休みでもありません。そのせいで家族がまる1日勢揃いすることが滅多にないのです。お誕生日ぐらいは家族勢揃いで遊びたいと思ってのことでした。1歳のお誕生日は息子よりも親が楽しんだカタチでしたが、2歳のお誕生日は息子も喜んでくれました。しょっちゅう仕事を空けることはできませんが、こういう特別な日ぐらいはみんなでお休みするのもいいものです。とくにうちのような、土日休みではなく家族が揃いづらいおうちなら、子どもの誕生日ぐらいは思い切って休日にしてしまうのもアリだと思います。お誕生日に登園したら…息子がイキイキして帰宅した!!3歳のお誕生日はどうしてもお休みをとれなかったので、息子を保育園へ行かせました。家族みんなでお出かけできず、息子には悪いことをしたなあと少し後ろめたい気持ちでお迎えに行ったのですが…なんと、息子は上機嫌!!どうやら、お友だちや先生に「お誕生日おめでとう」と祝ってもらえたことがすごく嬉しかったようです。それまでお誕生日当日はお休みさせていたので知らなかったのですが、お誕生日に保育園へ行くと折り紙で作ったお花を胸につけてもらえたようです。そのお花を見た他クラスのお友だちも「お誕生日だ!! おめでとう!!」と声をかけてくれたのだと嬉しそうに報告してくれました。たしかに、お友だちみんなにお祝いしてもらえるのは嬉しいにきまっています。そんな息子を見て、来年も絶対に登園させようと思ったのですが…4歳のお誕生日は休日でした。残念なことに、4歳のお誕生日は休日でした。4歳ともなると、自分のお誕生日を指折り数えて楽しみにするように…。昨年の記憶もしっかりあるので、今年もお友だちみんなにお祝いしてもらえるのだと楽しみしていたようです。担任の先生が気を利かせて、当日ではなく前日にみんなでお祝いしてくれたようですが、本人は「ぼくの誕生日は明日だよね?」と少し不思議に思っていたようです。お誕生日は「自分が主役」になれる特別な日もちろん、たいがいの保育園は「○月生まれのお誕生日会」を月に1度まとめて開催すると思います。ですから当日に行かなくても「主役」になれる日はあります。だけど、「自分だけが主役」になれるのは、(同じお誕生日のお友だちがいなければ)お誕生日当日だけ。普段から仲良くしているお友だちも、あまり絡みのないお友だちも、みんなが「おめでとう」と言ってくれるなんて、とっても嬉しい1日になること間違いなしです。おとなだって、お誕生日になると口には出さずとも少し期待してしまうもの。筆者も打ち合わせの席で「今日お誕生日ですよね!? おめでとうございます!」と言われたらとってもハッピーです。みんなからお祝いしてもらえることは、保育園に通う子の特権かもしれません♪「「保育園はかわいそう?」そんなことないと思えるエピソード集」バックナンバー第1回:保育園は子どもが初めて「年齢のちがうお友だちから学ぶ」場所第2回:保育園で 「たくましい先輩ママに学ぶ」ことがある第3回:保育園は子どもの価値観を広げる場所第4回:「お給食はママの味方です!!」第5回:保育園でできる“つながり”は一生の宝物ライター:金延さえ
2016年09月09日『できる大人の「見た目」と「話し方」』(佐藤綾子著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、日本における「パフォーマンス学」の第一人者である著者が、「見た目」と「話し方」についてのエッセンスをまとめた書籍。パフォーマンス学とはあまり聞き慣れませんが、説明によればそれはパフォーマンスを日常生活における自己表現と位置づけた考え方。そして著者は35年間もの長きにわたり、自己表現を「科学」として研究してきたというのです。■人は34秒以上笑顔で快適になる話を聞いてくれている相手が微笑むと、自分が受け入れられたような気持ちになってうれしくなるもの。しかし逆に、無表情でただ話を聞いているだけだったとしたら、気詰まりで話すのをやめたくなったとしても無理はありません。このように笑顔には、相手の話を弾ませたり、あるいは止めたりする「言語調整動作(レギュレーターズ)」という役割があるわけです。では私たちは、人前でどのくらいの時間笑っているのでしょうか?このことについて著者は、二者間での対話の実験をしたことがあるそうです。相手と話していて「快適な会話」の笑顔の時間を調べた結果、1分間あたり平均34秒だったのだというのです。つまり半分以上の時間、相手が笑顔であれば快適に感じるということ。■意識的なスマイルの表情が大切!口のまわりの筋肉は、「あいうえお」という音と言葉の使い分けのため、縦に長くなったり、あるいは閉じたり、いろいろな形に動くもの。とはいえ、ただ話すためだけに口のまわりの筋肉(口輪筋)を動かすだけでは不十分。たとえば相手に「おもしろい話ですね」と楽しさや喜びの感情を伝えるためには、発声のための動きだけではなく、唇の両サイドをほんの少し上に引き上げる“意識的なスマイル”の表情が必要だという考え方です。笑うことに使う筋肉は、総称して「笑筋(しょうきん)」と呼ばれるそうです。つまり、口のまわり、目のまわり、頬の筋肉、これらが緩んでいるのがスマイルだということ。そして笑顔などの表情を意図的につくることが、「表情統制(フェイシャルコントロール)」。モデルさんが微笑んでいるポスターの写真を見てみると、口はたしかに笑っているのに、目が妙にキツかったりします。そんなところからもわかるとおり、楽しい気持ちがまるでないのに、表情筋を無理やりコントロールしてつくった笑顔には、わざとらしさを感じる場合があるわけです。■日本語のわからない人にも笑顔で「おはよう」「こんにちは」など日本語のわからない外国人に挨拶をする際には、にっこりと微笑みかけ、挨拶の気持ちを伝えることが大切だと著者はいいます。そんな場合は、笑顔が親しみの言葉や挨拶の代行をすることになるわけです。このような笑顔は、相手と親しくなりたいという親密欲求が出ているので、自然なります。先に触れたとおり、笑顔は秒数を守ることも大切。しかし本当に楽しいという気持ちや感謝、親しくなりたいという気持ちを込めて、すべての表情筋を動かすことがもっとも重要だというのです。■笑いと楽しい気持ちはワンセットさて、ここで持ち出されているのは、「笑い講」という日本の古い祭についての話題です。本当におもしろいことがあるわけではないのに、「ワッハッハ」と声を上げて笑うというもの。はじめはぎこちなくても、目の前の人の奇妙な顔を見たり、自分の顔も変だろうなと想像したりするうちに、だんだん本気で笑ってしまうというのです。「笑う」という動作は、喜びや楽しさ、滑稽さやおもしろさなどの感情が心のなかにこみ上げてくること。脳から表情筋に対して「動け」と命令が行き、引き起こされるのだそうです。しかし「笑い講」は、逆方向で成り立っているわけです。おもしろくなくても大笑いするうちに楽しくなり、連体感にまでつながってしまうということ。「笑い講」で使うのは、とびきり大きなスマイル。なぜなら相手と「ここはひとつ、一気に仲よくなろう」というときに、小さなスマイルでは不十分だから。ケラケラと笑う、あるいはおなかを押さえて笑い転げるくらいの大きなスマイルが有効だということです。笑っているうちに気持ちも楽しくなり、さらに笑いが広がるということ。いってみれば、「笑い」と「楽しい気持ち」は、いつもワンセットなのです。*他にも本書では、相手と共有関係を築くために必要なコツが数多く紹介されています。どれもすぐに試せることばかりなので、きっと役に立つはずです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※佐藤綾子(2016)『できる大人の「見た目」と「話し方」』ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016年09月07日良くないと分かってはいても、長年一緒にいると起きてしまうのが夫婦喧嘩。些細なことから大喧嘩に発展し、しばらく口をきかずに過ごした……なんて経験があるかたも多いのではないでしょうか。喧嘩をしてしまうことは仕方ない面もありますが、できれば穏便に終わらせたいというのが共通の認識でしょう。夫婦喧嘩の主な原因は、「態度」「お金」「姑」の3つに大別されると言います。それを踏まえて今回は、夫婦喧嘩を落ち着かせる3つの方法をご紹介します。感情的になりすぎないことそもそも、夫婦喧嘩は絶対的に避けるべきものというわけではありません。日頃たまった不満を解消するためにも規模の小さいものであればするべきです。ここで大切なのが、感情的になり過ぎないこと。規模の小さい喧嘩に抑えるためにも、あくまで冷静さを保ちながら、話し合うようなテンションで喧嘩ができればベストです。責任の所在をはっきりし過ぎないこと夫婦で共同生活を送っている限り、生活の全ては二人の協力関係によって成り立っています。そうした中で責任の所在を執拗にはっきりさせることは無意味。かえって相手が「いわれのない責任を押しつけられている」と感じる原因にもなります。特にお金関係の揉めごとではこれが起きやすいので、気をつけてください。相手の立場に立ってコミュニケーションを取ること嫁姑問題や仕事、家事での衝突……「そんなことはよくある」、「そういうものだ」、そんな風に思って話すこともなく諦めていませんか?夫婦間で起きる問題にも様々な要因があります。きちんと相手の話を聞いて、一つ一つ個別に対応していくことが大切です。前述の通り、夫婦喧嘩は不満のガス抜き程度にするのは良いこと。大きなものに発展してしまうと離婚など思わぬ結果になることもあります。些細な問題を“些細”な状態で抑えるためにも、相手の立場や考えを尊重する姿勢を持ちましょう。ライター:メオトーク編集部
2016年09月06日7月の第4日曜日「親子の日」は約6000組もの親子写真を撮影してきた写真家のブルース・オズボーンさんが提唱する「親と子の関係を見つめ直す日」です。活動開始から14年目を迎える今年は、親子の日普及推進委員会のもと「第10 回 親子大賞 授賞式」と「第 14 回 親子の日スーパーフォトセッション」を開催。今回はイベントのレポートと「親子の日」発起人であるブルース・オズボーンさん、佳子さん夫妻からのメッセージをお届けいたします。第10回親子大賞授賞式7月23日(土)、新宿にあるオリンパスプラザ東京で親子大賞の授賞式が行われました。実は「親子大賞」自体は10年前から開催されているものの、授賞式は今年が初。授賞式はいきなり2016年の親子大賞を受賞した親子の発表から始まりました。今年一番ホットだった親子は誰なのか…!?まさかのウルトラセブンとウルトラマンゼロ親子。会場では両者に受賞の感想を聞いた映像が流されました。「受賞の感想は?」「ジュワッ」「印象深い親子エピソードは?」「ダァッ」※コメント部分は字幕つきでした。ほかにも親子にちなんだエッセイや写真のコンテストも開催、受賞者にはオズボーン夫妻から賞状と景品が手渡されました。受賞者のスピーチでは、「実は、まだこのこと親には言っていなくて…怒られるかも(笑)」、「子どもに『授賞式に一緒に行こうね』と言ったら『用事があるから無理』と断られました…」といった驚きのエピソードが飛び出し、会場の笑いを誘っていました。> 親子の日 エッセイコンテスト2016 入賞作品> 親子の日 写真コンテスト2016 入賞作品「どの作品にもいろいろな家族の想いが込められていて、選ぶのが大変だった…」と語ったオズボーン夫妻。授賞式は東京のみの開催ですが、写真の展示自体は地方の写真館など様々な場所で実施していますので、みなさんも是非お立ち寄りください!!会場に展示された写真コンテスト入賞作品イベントの最後には、親子大賞の特別賞としてサックスプレイヤーの平原まことさん・歌手の平原綾香さん親子が登壇。「親子が仲良くする秘訣は?」という質問に対し、平原綾香さんは「父の影響で私も中学1年生のときからずっとサックスを吹いていたので、父は親であると同時に師匠のような存在。尊敬していたので反抗する暇がありませんでした(笑)」とコメント。そんな娘に対してお父さんは「サックスを吹いているときはすごく素直に言うことを聞いてくれるんです。歌は敵いませんけど、サックスでは勝っています!」と、“音楽”という共通項を持つ親子らしい掛け合いが見られました。親であると同時に尊敬できる存在であるというのは、親子が円満な関係を保つ秘訣のひとつなのかもしれません。> 第10回親子大賞の詳細はこちらから第 14 回 親子の日スーパーフォトセッション翌7月24日(日)、親子の日当日には写真家でもあるブルース・オズボーンさんによる100組の親子を撮影するフォトセッション。写真スタジオでの撮影というので、少しかしこまった撮影風景を想像していたのですが、会場に入ってビックリ。スタッフさんが生茶パンダのパペット、マラカスなどを使って歌ったり踊ったり…小さい子どもでもなんなくリラックスできるような盛り上がりでした。実際にメオトークの山川編集長自ら撮影に参加(きちんと予約しました)。その様子を見ていると、いい大人同士気恥ずかしいのか、当初はこれだけ距離のあった親子が…ちょっと寄りましょう!とスタッフさんからぐいぐい来るリクエスト…しかし照れる山川親子。撮影するオズボーンさんまで出てきて…最後は照れながらも肩を組むほどに!!!!さすが親子写真のプロフェッショナル…!!たった数分の間に写真を通して親子の距離をぐんと縮めることに成功していました。物理的な距離だけでなく、心の距離も縮まったようです。(お母さんの腕がかたいですが、編集長との身長差でとまどったそうです)※ブルース・オズボーンさんが撮影した第 14 回 親子の日スーパーフォトセッションの写真は、こちらからご覧いただけます。(2016年8月30日現在は準備中)発起人が語る「親子の日」について最後に「親子の日」発起人のブルース・オズボーンさん、佳子さん夫妻に今年、そしてこれからの「親子の日」について語っていただきました。今年の「親子の日」を終えてみて今年も全国から様々な想いを持った親子が集まってきてくれました。遠方に住むお母さんを誘って撮影に参加してくれた娘さん、「久しぶりに親子写真を」と撮影会に参加した親子、海外出張前の記念として参加してくれた家族、病気の回復を願って参加してくれたかた。全国からサポートに駆けつけてくれた応援団も。みなさんのおかげで一日中にぎやかな「親子の日」の会場となりました。今年はとくに新聞、テレビ、ラジオ、Webなど様々なメディアで「親子の日」を取り上げていただき、たくさんの人たちに「親子の日」を知ってもらうことができてとても嬉しく思っています。これからの「親子の日」「親子」という単語は英語には存在しません。(編集部註:英語にはfamily=家族はありますが、親子はparent and child=親と子で分かれている)「親子」というのは日本の特別な言葉。この言葉のように「親」と「子」をひとつの単語につなげ命の連鎖の一体感を表す…そんな日本の文化を日本の“誇り”として海外に発信したいです。誰もが生まれて来たことに感謝できる社会になって欲しいというのが、「親子の日」に込めた願い。この願いを叶えるために、活動の場をもっと広げていきたいと考えています。記事を読んでいるみなさまへ年齢が進むにつれ、「親子」と言うとついつい「自分」と「自分の子ども」をイメージしてしまいます。でも、「自分」と「自分の親」もそうである意識を忘れないでほしいと思います。「親」のいない命はいませんから、「親子」は世界中の誰もが共有できるテーマ。世界が不安定で悲しいできごとも多い時代だからこそ、命の原点である「親子」という最も基本的なテーマについて考えることが大切です。みなさんもぜひ「親子の日」を親子の関係を見直す機会のひとつにしてください。「1+1は?」「にーっ」という掛け声にも代表されるように、最後が「い」の段で終わると口角が上がり自然と笑顔の写真を撮ることができます。親子の日の掛け声はもちろん「おやこのひー」。「親子の日」と言うだけで笑顔になれるのです。授賞式でもフォトセッションでも、会場にはそんな「親子の日」の笑顔がたくさん溢れていました。> 親子の日について詳しくはこちら:親子は自分の原点、「親子の日」を自分に自信を持つきっかけにして欲しい−−ブルース・オズボーンさん、佳子さん夫妻のインタビュー> 親子の日公式サイトライター:山口聖子
2016年09月05日なんだか近頃、夫婦の会話が減った気がする。ズバリ、倦怠期だと思う。もう夫婦の仲が冷えきっている……そんなご夫婦のみなさん!諦めるのはまだ早いです!ご主人が「愛妻家」になればすべて解決するんです。愛妻家って…なに?「イクメン」はよく聞きますが、「愛妻家」という言葉は「イクメン」に比べて影が薄いような気もします。そもそも、愛妻家ってどんなひとのことを言うのでしょう?たしかに「お宅のご主人は愛妻家ね~」なんて言われたら嬉しいけど、うちの夫は愛妻家に当てはまるの…?という奥様。自分が愛妻家になるってそんなの無理だ!と思っているご主人。『サラリーマン 妻夫木マモルの愛妻生活』を(ご主人が)読めばその答えが見つかります!サラリーマン 妻夫木マモルの愛妻生活本の監修は「日本愛妻家協会」が担当。ちなみに、お値段も1,122円、「いい夫婦」プライスというこだわり!『サラリーマン 妻夫木マモルの愛妻生活』(竹書房)この本は、結婚10年のサラリーマン妻夫木氏(35歳)が周りの友人と愛妻家を目指す、実践的な専門書。妻夫木夫婦は最近会話もなく関係は冷め切っており、「熟年離婚」も頭をよぎる日々。妻夫木氏の友人は、「それは妻がモンスター化している!愛妻家になるしかない!」と強くアドバイスします。でもいきなり愛妻家になると言っても、どうしたら……。妻夫木氏が悩んでいると、「実はオレも!」と仲間が集結。ひとりではできないことも仲間がいたら大丈夫!こうして、妻夫木氏の愛妻家になるためのクエストが始まったのです!内容は漫画とコラムで構成され、1…いえ、ゼロから「愛妻家になるため」の方法が詳しく書かれています。料理本に例えるなら“どこのスーパーで買い物するか”から書いているぐらい、本当に初歩からです。どうして妻がモンスターに?「妻は、夫婦関係が冷めてくるとモンスター化してしまう」とこの本には書かれており、妻夫木氏の妻は頭に角が生えたモンスターとして描かれています。え…妻がモンスターに見えてしまうって、それまで一体何があったの!?とツッコまずにはいられません。私はまだ結婚3年目のペーペーですが、10年も経つと女はモンスターになってしまうんでしょうか…。この奥さん、残業で帰ってきた妻夫木氏にご飯も用意していませんが…。妻夫木氏が実践していく「愛妻家の道」。まずは残業せずに早く帰ること。家事を習うこと。妻に「ありがとう」と言うこと。…妻夫木氏よ、今までこれ、してなかったんか! そらあかんわ!奥さんもモンスターになるわ!…つい素の関西弁でつっこんでしまいました。いや、もしかしたら結婚当初はしていたのかもしれない。けれども年数を重ねて当たり前になり、倦怠期を迎える。もしくは忙しくなり、余裕がなくなってそのままになってしまった…。妻夫木夫婦はそうだったのかもしれません。そんな妻夫木氏がこなしていくクエストは、女性から見ても「たしかにこれをされたら嬉しいなぁ」と思ってしまう納得の内容です。日本愛妻家協会の活動が感動的巻末にはクエストスペシャルとして、日本愛妻家協会の詳しい活動内容が掲載されています。「キャベチュー」こと「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」、愛妻の日の1月31日に花を買って早く帰る「男の帰宅花作戦」などなど…。特に気になったのが、夫婦がハグをするためにお互いの足の置く位置が書かれている「ハグマット」を使った、30代から60代のご夫婦の体験談。「恥ずかしかったけどよかった」「妻が一回り小さくなった気がしてさらに愛おしくなった」「お互いお腹が出て、年を取ったねと笑いあった」などのコメントに胸がじんわりと温かくなりました。「愛妻家」を軸とした夫婦のありかたを提案するこの本。愛妻家の定義は、きっと夫婦の数だけあると思います。だからこの本すべて実践してもよし、ポイントだけ試してもよし。カバー裏にも素敵な仕掛けがあるので、こちらは奥様から活用してもいいかもしれません。さぁ、あなたも「愛妻生活」で素敵な夫婦関係、はじめてみませんか!?日本愛妻家協会ライター:三谷 アイ
2016年09月03日突然ですが、「パートナーから愛されているなあ」と感じることはありますか!?わたしはあります。 どんなときにそう感じるかというと、朝起きて「おはよう」と言い合ったとき、夕飯を作ってくれるとき、肩をもんでくれるとき…などイロイロありますが、なかでも「ほっこり」させてくれるのは「わたしの愚痴をしっかり聞いてくれるとき」だったりします。お互いに移動が多く、一緒にいられる時間 はわずか。じっくり顔を合わせて話す機会もあまりないので、日々の連絡は LINE中心になっています。だから愚痴もLINEで聞いてもらうことが多いのですが…先日、気づいてしまったんです。実は多い? bot旦那に心当たりはありませんか!?LINEを送ったらそんなに間をあけずにお返事がくるし、ときにはやさしく励ましてくれる。うちの旦那さまってなんてマメでやさしい人なんだろう!!なんて思っていたわたしですが、どうやら違ったんです。旦那さまとのやりとりを読み返してみると…出てくるわ出てくるわ、同じことばの繰り返し!!!「かわいそうに」「そうだね」「かわいそうなさえちゃん」を乱用していることに気づいてしまいました…lonelyの綴りが間違っているのはご愛嬌 この事実があまりに衝撃的だったので思わずFacebookでつぶやいてしまったところ…「あはは、それうちと一緒ですwww」というコメントが!!Facebookにいただいたコメントでの共感は1件だけでしたが、このつぶやきを更新して以来、打ち合わせ先・飲み会の場で「うちもですよ! !」と思わぬ反響をいただくことに。そんなに世の中には「bot旦那」が多いのでしょうか!?「嫁はよく愚痴る」「夫は生返事」そういえば…「嫁がぎゃんぎゃん愚痴っている横で生返事をする夫」って、アニメやドラマではあるあるの光景かもしれません。Googleで「愚痴る嫁 生返事」と検索をしてみるとこんな結果が出ました。実際の検索結果には記事にそぐわないタイトルがあったため、一部削除しておりますなるほど、世の男性は女性の愚痴に飽き飽きしているようです…たしかにパートナーからくるLINEが愚痴やぼやきばかりだと少し「嫌だな」と思ってしまいますよね。旦那だって毎日仕事で愚痴りたくなることもあるのに、癒しであるはずの嫁からのメッセージが「つかれた」「イライラする」ばかりだとよけいに疲弊してしまうかも。そのうちもっと癒しをくれる女の子とLINEを楽しむようになっちゃうかも…愚痴るなら、面白おかしく完結に。とはいえわたしだって愚痴りたいときもあります。わたしはひとりでお仕事をすることが多いので、同僚がおらず愚痴る相手は旦那ぐらい。きっと専業主婦をされている奥さまや、出産直後のママもわたしと同じように愚痴る相手がいないかたが多いはず。愚痴を我慢していると参ってしまうので、せめて面白おかしく愚痴ってみましょう。例えば「何度も電話番号を教えてるのに、何度も聞いてくる人がいる!!いい加減イライラするんだよね」と言いたいときは、「忘れないでリメンバー昨日わたしたマイナンバー……」と昭和のJpopはたまたラップ調に言い換えてみるなんてどうでしょう!? (え?例えのセンスが悪いですって!?おだまりっ)愚痴ばかりではなく、たまには恋人時代のようなラブラブ会話も盛り込んでみましょう。筆者も、旦那さまが仕事の合間についつい読みたくなるような、かわいらしいメッセージを心がけてみようと思います♥(※LINE画面はプライバシー保護のため一部加工しています)ライター:金延さえ
2016年09月02日夫は選べるいっぽうで、選べなくてトラブルになりやすいのが義家族。特に一番関わりの多い姑との相性は大切ですよね。とはいえ、姑と価値観やタイプが違うという人も少なくないはず。顔を合わせる回数が増えるほどお互いの素性もあらわになり、ちょっとした違いにイライラなんてよくあることでしょう。筆者もお姑さんとはタイプが正反対ですが、結婚7年目にしてここだけ抑えておけばうまくいくというポイントが3つみえてきました。大切な順にご紹介します。「いかに夫が大好きか」を伝える姑の気持ちを探るには、自分たちの親世代に話を聞くのが1番。筆者の周りの親世代でも、「溺愛していた息子のところに気に入らない嫁がやってきた」という話を聞いたことがあります。そのかたの息子への溺愛度は有名だったので、どうなるものか…とその後の展開が気になっていたのですが、「高飛車で嫌な嫁だけど、結婚○年経っても息子のことが大好きみたい。あれだけ息子のことを好きなら許せる」と彼女は言っていたそうです。実は同じエピソードを、とある漫画家さんの本でも読んだことがあります。息子を持つ筆者もわかりますが、結婚当初は「息子をとられた」と姑なら思うでしょう。しかしやがて自分も歳をとり、一生息子と暮らせるわけでもないと悟ります。気に入らない嫁でも「息子のことが大好きで大切にしてくれるなら」と思うことで、姑としては割り切ることができるのです。これは裏を返せば「姑の前で夫の悪口を言ってはいけない」ということでもあります。姑の前では夫が大好きで、気にかけている様子を伝えましょう。自分を抑えない姑とタイプが違うと、自分の気持ちや素性を隠そうと努力してしまう人もいるのでは。しかしたとえば子どもができるなど、関わりが増えるほどお互いの素性はバレます。自分を抑えている期間は苦しいですし、結局あとでバレるほうが体裁はよくありません。また、自分で自分を抑えようとすると、姑に対しても厳しくなりがち。人間は自分がすることを相手にも求めますから、無意識に「私がこれだけ頑張ってるんだから姑ももっと気を遣ってよ」なんて求めるように。しかし他人を変えることは、誰にもできませんよね。結局タイプが違ってもお互い変えようはないのですから、そのままの自分でいきましょう。実母のように気にかける姑との関係は、何かと迷う場面があります。母の日や誕生日プレゼントはどうするかから、家事はどこまで手伝えばいいか…姑の性格など十人十色なところもあり、判断が難しいですよね。迷ったときは、実母にするように接することをお勧めします。実の母のように気にかけられて、イヤな思いをするお姑さんは少ないでしょう。ただし「母だったらこうしてくれるのに…」など姑と実母との反応を比較するのはNG。見返りは求めず気にかけることで、関係悪化は防ぐことができます。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月02日「配信開始から1か月で最も収益を上げたモバイル(スマホ向け)ゲーム」として、ギネス世界記録に認定された「ポケモンGO」。私もやっています。夫もやっています。私たち夫婦には、この『Pokémon GO』が「夫婦共通の趣味」となりました。それぞれ趣味はお互いひとりで楽しんでいたので、新しい発見ばかり。よく「(カップル・夫婦は)共通の趣味があると楽しい」と言いますが、それがどうしてかわかりました。共通の趣味を持つことのよさ、作りかたを考えてみました。いいこと共通の会話が増えるまずはこれ。夕食の会話は「今日はどのポケモン捕まえた?」から入ります。夫婦ともども「ポケモン世代」なのに、まったく「ポケモン」を知りませんでした。「ニャースらしき影をみたよ」「なんかぐるぐるしたやつ捕まえた」とふんわりした会話ですが、夫婦の間でいままでになかった話題です。ちなみに「なんかぐるぐるしたやつ」は「ニョロゾ」というポケモンでした。いっしょに出かけることが増えるある日、夕食を終えた夫がスマホを見て「あそこのポケストップに花が咲いている」と言いました。家の近くにはポケモンのアイテムがもらえるスポットがあります。そこにポケモンがたくさん寄ってくるアイテムを使ったひとがいたようで、いつもよりもカラフルな目印になっていました。普段、夕食後に外に出かけることはありません。しかしせっかくなので、ふたりで行ってみました。ついでにコンビニにジュースまで買いに行くという「夜の散歩」、いや立派な「夜のデート」ができました。これらはきっと「ポケモン」以外でもあることですね。共通の話題で会話が増えるのはもちろん、家の中でできる趣味でもたとえば攻略本を一緒に本屋へ買いに行くとか、道具を買いに行くとか。同じ目的のための行動が増え、夫婦としてのチーム感を高めてくれます。同じ趣味の作りかた私と夫が『Pokémon GO』を同じ趣味として楽しめている理由に「お互い知識ゼロだった」ということが強くあります。同じスタート地点から始め、同じレベルであれこれふたりで学習していく。これがとてもよかったのです。よく「彼の趣味がゲーム。ゲーム中、私はヒマで寂しい」という悩み相談に、「あなたもゲームをやってみたら」と回答されています。しかし私はこれに賛同しません。スポーツでも同じです。「彼に教えてもらえばいい」と思いますが、どちらかが「先生」と「生徒」になってしまった時点で対等の立場ではなくなり「ふたりでいっしょに楽しむ」ことはできません。それに「私は彼側に近づいてあげたのに」という思いがどこかに出てくるかもしれませんし、相手も「教えてやってるのに」という思いを持っている可能性もあります。また、上級者は上級者の楽しみがあります。「教えてあげたい!」という人ならいいのですが、教えるために初級者のレベルに合わせるのが苦手なかたもいますよね。また、その趣味の世界は没頭できる、大切な「ひとりの時間」かもしれません。そこにズカズカと入り込んでは失礼ですし…とにかくお互い気を遣ってしまうのは良くない!だから、共通の趣味がほしいと思ったときは自分が得意なもの、彼がすでに始めている以外の「まっさらなもの」をおすすめします。あくまで「ふたり同じスピードで上達できるもの」です。それが私たち夫婦にはたまたま『Pokémon GO』でした。ミーハーな気持ちで始めたのですが、大きな気付きがあってとてもよかったです。ちなみに現時点で私はレベル10です…。ライター:三谷 アイ
2016年09月02日子どもが言うことを聞いてくれないのは、子育てにおいて大きな悩みの一つ。でもよく考えて見てください。ほんとうに子どもは、お母さんの言うことを全部聞かないといけないのでしょうか。ほんとうに大人の言うことが、全て正しいのでしょうか。「コドモ博士の哲学トーク」バックナンバー第1回:「朝の着替えを嫌がるのは何で?」第2回:「何でそんなに歯磨きを嫌がるの?」第3回:「怒られているときってこんな気持ち」第4回:「同じことを何度言われてもわからないワケ」第5回:「上の子にとって弟・妹なんて別に可愛くないわけ」第6回:「お兄ちゃんになるってこんなキモチ」第7回:「子どもの繊細な性格を武器にする」第8回:「イタズラって悪いこと?イタズラを考える」第9回:「どう褒められると嬉しいの?」第10回:「こんなケンカならしてもいいよ。夫婦げんかを見る子どもの気持ち」第11回:「良いママ」を目指すママに育てられる子の気持ち第12回:「逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち」第13回:「すぐに『ごめんなさい』って言えないワケ」自分の目標達成より、ママの言いつけを守るのが正解?ママ:も~片付けてって言っても片付けないし、ご飯だよって言っても食べないし。何でママの言うことが聞けないの!?K:片付けてって言えば片付けて、ご飯だよって言えば食べる。ママはそういう子が好きなの?ママ:好きというか…ママの言うことをちゃんと聞いてすぐに行動してくれたら、ママが助かるのよ。K:ママのことは困らせたくないよ。でもさ、今いいところだったんだ。あと少しでブロックで家が出来上がるところだった。それなのに急にママが「早く片付けて、ご飯よ」って言ったんだ。ねぇママ、自分の目標の達成より、ママの言うことを聞くことを優先する。それでボクはほんとうにいいのかな?何だかモヤモヤするんだよ。ママ:それでは自分のことは犠牲にして、他人の目を気にする大人に育ってしまうわねぇ。自分というものが育たないわ。K:でもママに怒られるから、結局は自分を諦めることも多いんだよ。ママの言うことは全て正しいわけじゃないK:子どもは多かれ少なかれ、親の、特にママの顔色を伺うからさ。だから時々迷うんだ。自分の気持ちを守ればいいのか、ママの言うことを守ればいいのか。ママ:なるほどねぇ。ママは子どもの気持ちを聞かないで、自分の考えを押し付けていたかもしれないわね。K:あとさ、この前はママとおばあちゃんの言うことが違ったでしょ?ボクが車のオモチャで遊ぼうとしたら、弟が横取りしようとしたとき。ママはボクに向かって「お兄ちゃんなんだから貸してあげなさい」って言って、おばあちゃんは弟に向かって「お兄ちゃんはまだ遊んでないから、お兄ちゃんが遊んでから借りようね。順番だよ」って教えてた。ボクはおばあちゃんの言葉を聞いてモヤモヤが消えたんだ。いつもママの言うことを聞いてすぐに弟にオモチャを貸してたから、モヤモヤしてたんだよね。ママ:ごめんね、あれはママも勉強になったわ。結局おばあちゃんの意見を優先したわよね。K:でも、ちょっと不安にもなった。ボクにとってはいつでもママが1番だったけど、あのときはおばあちゃんの言うことが正しかったでしょ。ママの言うことは何でも正しいわけじゃない、って不安になった。ママ:そうね…。ママはね、いつも「子どものため」を思って、話しているつもりなのよ。でもね、100%そうかって言ったら違うわ。「ママが大変だから」「ママの体裁が悪いから」って「ママのため」を考えて自己都合を押し付けているときもあるし、「疲れて頭が回らなくて言ってしまったこと」もあるし、おばあちゃんのときみたいに「ママの考え自体が間違っていた」こともある。そう考えるとママの正しさは80、70、60%…って下がる。もちろん命やケガの危険については正しいことを言ってるって自信があるんだけどね。ママはこのことを知らなかったんだわ。「無知の知」って大切ね。反抗は自分で考えるはじめの一歩ママ:実は間違えるのってママだけじゃないのよ。パパも、おばあちゃんも、お友達も、学校の先生も、偉いって言われる人でも、誰でも間違えるの。それにね、「正しさ」って人によって変わるのよ。K:じゃあボクは誰の言うことを聞けばいいの?まだ知識や経験の少ない子どものボクは困るよ~。ママ:それはあなたが決めていかないといけないのね。「いま自分は誰の言うことを聞くべきかな?」「いまの自分には何が正しいのか?」ってね。そう考えると、Kが言うことを聞かなくなったのは、ある意味自立の一歩ね。K:自分で決めて間違えたら?ママ:間違えるのが当たり前なの。全て正しいということ自体が無理なのよ。むしろ子どものことほど多くの間違いを重ねることで、正しさを見極める力がつくの。だから落ち込みすぎないで、糧にしていってくれると嬉しいな。K:ママにもサポートをお願いしたいな。ママ:まずはKの気持ちを聞くことからね。「コドモ博士の哲学トーク」バックナンバー第1回:「朝の着替えを嫌がるのは何で?」第2回:「何でそんなに歯磨きを嫌がるの?」第3回:「怒られているときってこんな気持ち」第4回:「同じことを何度言われてもわからないワケ」第5回:「上の子にとって弟・妹なんて別に可愛くないわけ」第6回:「お兄ちゃんになるってこんなキモチ」第7回:「子どもの繊細な性格を武器にする」第8回:「イタズラって悪いこと?イタズラを考える」第9回:「どう褒められると嬉しいの?」第10回:「こんなケンカならしてもいいよ。夫婦げんかを見る子どもの気持ち」第11回:「良いママ」を目指すママに育てられる子の気持ち第12回:「逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち」第13回:「すぐに『ごめんなさい』って言えないワケ」ライター:宮野 茉莉子
2016年09月01日先日、主人とお互いの友人関係について話しました。筆者の主人は保育園に通っておらず、あまり地元の友人がおりません。友人は多いほうに見えますが、幼なじみと呼べる地元の仲間はいないようです。かたや筆者には、幼なじみと呼べる友人が大勢います。どちらが良い悪いの話ではありませんが、わたしは「いないよりはいたほうがいい」派。息子にも保育園での友人を大切にしてほしいと思っています。「「保育園はかわいそう?」そんなことないと思えるエピソード集」バックナンバー第1回:保育園は子どもが初めて「年齢のちがうお友だちから学ぶ」場所第2回:保育園で 「たくましい先輩ママに学ぶ」ことがある第3回:保育園は子どもの価値観を広げる場所第4回:「お給食はママの味方です!!」幼なじみは、兄弟のような “同じ時間を生きる” つながり筆者には0歳児からや保育園からのの幼なじみが多くいます。もちろん、すべての友人といまだにしょっちゅう連絡を取り合っているわけではありませんが、SNSでもつながりがあり兄弟のような感覚です。ラッキーなことに、筆者の通っていた保育園のクラスメイトは、ほとんどが同じ公立小学校に進みました。そのため、中学・高校・大学・社会人と年齢を重ねても、ときどき会う機会があります。仲の良いメンバーとは食事に行きますし、同窓会で顔を合わせることもあります。1年前の夏にも、保育園のクラスメイト数人と同窓会で再会。お互いの子どもの写真を見せ合うと、自然と自分たちの思い出話に華が咲きました。たとえ一人っ子であっても、こういった兄弟のように話せる友人がいるのは大切なことだと実感しています。我が子のように叱咤激励してくれる、クラスメイトのパパ自分が親になってわかったことですが、0歳から毎日顔を見ている息子のクラスメイトはみんなかわいい。大げさな表現になりますが、まるで親戚の子のような感覚になります。顔を見る頻度で考えれば親戚の子よりずっと身近かもしれません。わたしも、幼少期はクラスメイトのパパやママにたっぷり叱られて大きくなりました。叱られるだけではなく、苦手な跳び箱が跳べたときや、絵の賞をとったとき…クラスメイトの親が我が子のように褒めてくれました。子どもにとって、そういった「第2の親」が大勢いることは大きな安心になるのです。思春期に助けてくれたクラスメイトのママ高校時代の一時期、筆者は登校拒否をしていました。何があったわけでもないのですが、思春期特有のモヤモヤがあり、どうしても学校に行きたくなかったのです。登校時刻を大幅に過ぎたお昼前に近所のコンビニへ行くと、幼なじみのママがパートをしていました。その幼なじみとは保育園を卒園して以来あまり仲良くなかったにもかかわらず「朝ご飯は食べたの?今日は何して過ごすの?明日も来てね」と声をかけてくれたことが、当時のわたしにとってどれだけ心強かったか。親になって思い返すと、きっとそのクラスメイトのママは、わたしのことを親戚の子のように思っていてくれていたのかなと思います。自分の子にもそんな「第2の親」がいてほしいですし、わたしも息子の保育園友だちが同じようなことをしていたら声をかけたいなと思っています。自我が芽生える前からの付き合いだからこそ歳を重ねれば重ねるほど、友人関係はどうしても同じ趣味、同じ職種の人に限られてしまいます。それに比べて保育園時代の友人は家庭の経済状況もさまざま、趣味や職種も多様。価値観が定まってからできる友人とはまた違う刺激を受けられる存在です。家族以外で、自我も固まっていない自身の子ども時代を知っている友人やクラスメイトの「第2の親」という存在は、それだけで自己肯定に繋がるとも思います。なぜなら、理屈抜きに「幼い時間を共有した人々」だから。そんな幼なじみや頼れる存在が大勢いることはしあわせなことではないでしょうか。我が子にもそういった環境を作ってあげたい、作って欲しいと思っています。「「保育園はかわいそう?」そんなことないと思えるエピソード集」バックナンバー第1回:保育園は子どもが初めて「年齢のちがうお友だちから学ぶ」場所第2回:保育園で 「たくましい先輩ママに学ぶ」ことがある第3回:保育園は子どもの価値観を広げる場所第4回:「お給食はママの味方です!!」ライター:金延さえ
2016年09月01日生涯を共にするパートナーや、自分以上に大切な我が子。最も愛する彼らだからこそ「違う価値観でも全て受け入れたい」と思うもの。とはいえ「相手の気持ちが理解できない…」なんて悩んでいませんか。理解できないあなたは、それが正解。たとえパートナーでも我が子でも、違う価値観を理解したり、受け入れる必要はないのです。自分を押し殺すのが本物の愛情?「相手を理解したい、受け入れたい」と思う気持ちはとてもステキですし、自然な感情でしょう。愛情が強くなるほどそう思いますよね。とはいえパートナーも我が子も結局は他人。性格・価値観・趣味嗜好は違って当たり前ですし、「違う相手を理解できるか、受け入れられるか」というと難しく、ほぼ無理です。それは「受け入れよう」とすると必ず自我が出てくるから。たとえば朝食はパン派のあなたに、ご飯派の夫の場合。夫のために和食を作り続けたとしても、「和食って作るの大変だし、朝から重いんだよね。美容のためにも軽くパンとフルーツで済ませたい」という自分の気持ちはいずれ出てきます。「そんなの本当の愛情じゃない」なんて意見も出てきそうですが、自分の気持ちを押し殺し、相手に従うのが本物の愛情でしょうか。お互いが自分らしく生きるのを見守ることこそ、本物の愛情だと私は感じています。最初は相手を受け入れようとしても、必ず自分の気持ちが出てきて、受け入れられないと悩むことになるのです。「受け入れる」の主役は自分、決定権も自分では、なぜ愛する相手なのに違う価値観を受け入れられないのか。それは「理解しよう、受け入れよう」とする時点で「自分本位」になっているからです。理解や受け入れるという行為は、相手を思っているようで、実際は「自分というフィルター」を通して行われます。あくまで主役は自分、決定権も自分。そこに違う価値観を通せば、どうしても自我がストップをかけます。相手を理解しようとして悩み苦しみ、「やっぱり理解できない!」となるのですね。見守り、信じようほんとうに相手のためを思うなら、「見守り、信じる」しか私たちはできません。見守り、信じる行為は、自分フィルターを通しません。相手のありのままをそのまま尊重することになります。これもまた難しいことではあります。つい口を出したくなっても、自分は何もできないからです。一見「諦め」にもみてとれるでしょう。ただ「諦める」とは仏教用語で、「明らかに見る」という意味。結局はありのままの相手を見守り、信じるのが本物の愛情ではないでしょうか。見守ることは相手のためだけでなく、自分のためにもなります。先ほどの例のように、無理して自分を押し殺す必要もないからです。自分も相手も、その人らしい人生を100%生きるために。「見守る」訓練を今から少しずつ始めてみませんか。ライター:宮野 茉莉子
2016年09月01日