東京都・墨田区の「たばこと塩の博物館」は、日本の細密工芸である「根付」を中心に、日本の精美な工芸品の歴史と文化を紹介する特別展「細密工芸の華 根付と提げ物」を開催する。会期は、4月2日~7月3日 10:00~18:00(入館は17:30まで(月曜休館)。会場は同館 2階特別展示室。入館料は、大人・大学生:300円/小・中・高校生:100円/満65才以上:150円。同展は、江戸時代~現在まで、象牙・鹿角・木などの素材を用いて作られた「根付」をはじめ、印籠やたばこ入れなどの「提げ物」、さらには根付に関する文献資料なども合わせて展示しながら、これら日本の精美な工芸品の歴史と文化を紹介する特別展。江戸時代に制作された「古典根付」から、明治・大正・昭和時代前期ころまでの「近代根付」、昭和時代中期以降に制作された「現代根付」まで、象牙・鹿角・木などさまざまな素材を用いて作られた「根付」約370点を、形態や題材(中国・日本の故事、霊獣、動植物など)で分類して展示される。また、近代根付の巨匠・森田藻己(もりたそうこ/1879~1943年)の作品13点や、兄弟弟子の大内玉藻や藻己の弟子の作品も合わせて展示されるほか、根付の研究者でありコレクターでもあった高円宮憲仁親王殿下が所蔵されていた現代根付10点も合わせて紹介される。さらに、巾着、印籠、たばこ入れなど、さまざまな形や素材の提げ物が約80点展示されるとともに、「根付」本来の用途や歴史的背景についても紹介されるという。このほか、江戸時代中期に活躍した刀装金工や根付師57名を紹介する稲葉通龍(いなばつうりゅう)の名著「装剣奇賞」の手稿本、初版本、後版本も展示され、同書に掲載されている根付師の手がけた作品や絵画なども合わせて紹介されるということだ。
2016年03月02日「ダッチベイビー」をご存知ですか?アメリカでは60年の伝統があるパンケーキなんです。最近では日本にもお店が上陸したり、その他のお店でも味わうことができたりと人気。パンケーキといえば、フライパンやホットプレートでつくるものというイメージがありますが、ダッチベイビーは「スキレット」という鉄製のフライパンを使ってオーブンで焼きあげます。見た目も特徴的ながら、外はカリッと、中はモチっと新食感のパンケーキ。また、デザートとしてもおかずとしても楽しめるのもダッチベイビーの特徴。今日はそんなダッチベイビーレシピを5つ、ご紹介します。おうちでつくってカフェ気分を味わっちゃいましょう!■1:基本のダッチベイビーまずは基本のダッチベイビーから。生地をつくる前にはスキレットをオーブンに入れて予熱しておくことを忘れないでくださいね。スキレットを持っていない方は、ケーキ型の内側にバターを塗ることで応用できますよ。筆者はニトリでスキレットを498円で購入。1つあると、とても便利ですのでおすすめです。【材料】(15~18センチのスキレット1台分)卵1個薄力粉30g牛乳50cc砂糖小さじ1/3バター10g(焼く時用)粉砂糖適量バター、レモン、メープルシロップお好みで【作り方】(1)スキレットを入れた状態でオーブンを200度に予熱する。(2)ボウルに薄力粉をふるい入れ、砂糖を入れて泡立て器で軽く混ぜる。(3)真ん中にくぼみをつくり、牛乳を入れてしっかり混ぜて、続いて溶きほぐした卵を加えてさらに混ぜる。(4)予熱ができたらスキレットを取り出し、バターを入れて溶けたら生地を流し入れる。200度のオーブンで15分焼く。(5)粉砂糖をふって仕上げる。食べるときにお好みでバターを塗ったり、レモンをしぼったり、メープルシロップをかけたり味の変化を楽しみながら食べます。特にレモンをしぼるのはダッチベイビーの特徴なので試してみてくださいね。■2:アイスのせダッチベイビー基本のダッチベイビーを焼き上げたら、食べる直前にアイスクリームを載せます。熱々と冷たさの組み合わせ、そして溶けたアイスクリームがバニラソースのようになるのもおいしいんです。基本のダッチベイビー同様に、レモンやメープルシロップなどをお好みでかけて楽しみましょう。もちろんチョコソースをかけたり、フルーツを添えたり、応用の仕方は無限大です!■3:いちご&生クリームのダッチベイビー基本のダッチベイビーに、お好みでカットしたいちごとホイップした生クリームをのせて。ダッチベイビーと生クリームのおいしい組合わせに、いちごの甘酸っぱさがアクセントになって、いくらでもパクパク食べられちゃうおいしさです。いちごだけではなく、ブルーベリーなどをミックスしたらとってもおしゃれでリッチ!冷凍のベリーミックスをうまく活用するのもいいかもしれません。■4:生ハムサラダダッチベイビーこちらも基本のダッチベイビー生地から作ります。ダッチベイビー生地はほとんどお砂糖が入っていないので、しょっぱいものと組み合わせてもおいしいのです。仕上げに粉砂糖のかわりに、粉チーズをたっぷりとかけて。どっさりとミックスリーフをのせて生ハムをトッピングして、もう1度粉チーズをかけてできあがり。お好みでオリーブオイルと塩、あるいはマヨネーズやシーザードレッシングなどをかけて召し上がってください。ゴーダチーズなどを擦りおろしてかけると濃厚な感じが増しておいしいですよ!■5:ほうれん草&ベーコンダッチベイビー焼き上がった基本のダッチベイビーに、炒めたほうれん草とこんがりと焼いたベーコンをのせて。塩胡椒やマヨネーズをかけたりして、お好みの味で楽しんでください。炒めたほうれん草とベーコンを載せたあと、とろけるチーズをのせてもう1度オーブンで少し焼くのもおすすめです。まるでオムレツを食べているような気分!ソーセージや他の野菜など、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてください。*ダッチベイビーはオーブンに入れて焼くだけなので、失敗いらず。他にもシナモンやチョコソース、ジャム、ソーセージなどお好みのアレンジを探してみてくださいね。(文/料理家・まつながなお)
2016年02月24日漆器は、英語でJAPANと称されるように、日本美を象徴する工芸品。輝きを放つのではなく輝きを内包した光沢感が、器に上質さや品格をまとわせている気がします。江戸初期までは貴族や大名の道具であった漆器ですが、江戸時代中期には一般市民にも普及。各藩では、漆工芸を奨励。江戸以前より産地だった、輪島、山中、越前、飛騨、会津などは、より漆工芸が盛んになります。日本橋のたもとにある「黒江屋」は、元禄二(1689)年に創業の漆器店。徳川家や諸大名の御用達だったという黒江屋では、数百万は下らない蒔絵の文箱や作家ものの茶道具を見ることができます。とはいえ店内にならぶ漆器の多くは、今の暮らしに気軽に取り入れられるもの。普段使いの漆器を提案する老舗「黒江屋」にて漆器の良さや選び方を教えていただきました。まず器の生地には、木製と木粉樹脂製があります。丈夫なうえに厚みがあるので修理が可能な木製漆器。木製(くり抜き)加工で作れないデザインや軽さが持ち味の木粉樹脂製漆器。一般的には、木製よりも木粉樹脂の素地のほうが、価格はお手ごろです。ただ、塗りの回数や工程の複雑さによっては、木粉樹脂が高いことも。どちらにも良さがあるので、使い方にあわせて選んで欲しいと言います。また木製の漆器の良さは、熱伝導率が低いため、熱いものをいれると冷めにくく、冷たい氷水をいれると氷が溶けにくく水滴がつきにくいこと。さらに抗菌効果が高いため、昔から料理を重箱に詰めるのは理にかなっていたとか。はじめて漆器を選ぶ場合には、産地や価格の比較ができる専門店を訪ねてみるのがおすすめ。自分で使う器ならばお好みで決めればいいけれど、贈り物にする場合には決まりごとがあるのでプロにご相談を。また生地が木製か木粉樹脂は、一見するだけではわかりにくいもの。だからこそ、そんなことまできちんと話してくれるお店ならば安心ですね。 お弁当箱からコーヒカップまで、暮らしになじむ漆器たち工芸品から普段使いの器までさまざまな漆器をあつかう黒江屋で、大人女子たちに人気がある漆器をいくつかご紹介いただきました。値段もお手ごろな拭き漆の椀は、普段使いの汁椀として人気。器を彩る木目があたたかい雰囲気を醸しだします。モダンなのにほっこり感があるマグカップ。持ち手つきですが、熱伝導率が低いのでカップ部分を手で持っても大丈夫。同じデザインで大・小のサイズがあります。ギフトにすることが多いカップ&ソーサー。最近は、マットに仕上げたシンプルなデザインも人気だとか。塗りのコーヒースプーンは、金属のスプーンと違って匂いがうつらないのでコーヒー好きにはおすすめ。日本酒好きならば道具にもこだわりたいもの。塗りの片口でさしつ、さされつ、の休日はいかが?もちろんお酒だけではなく、お惣菜を盛り付けてもステキです。会社に手作り弁当を持参する弁当男子が増えている昨今、注目アイテムが塗りの弁当箱。漆器は抗菌効果も高いのでお弁当箱にぴったり。いいお弁当箱に詰めると、おかずがおいしそうに見えるから不思議ですね。つけおき洗いはNG、洗剤で洗って水きりすればOKお手入れが大変そうな漆器ですが、最近では食器洗浄機で洗える漆器も多いそうです。普段使いの器であれば、洗剤で洗って水きりだけしっかりすれば大丈夫。ただし塗りハゲや変形しやすくなるので、つけおき洗いだけは避けること。思った以上にお手入れもラクなのです。特別な日の器と気負わず、汁椀やマグカップを日々の暮らしにとりいれてみませんか。取材協力/ 黒江屋 東京都中央区日本橋 1-2-6黒江屋国分ビル2F03-3272-0948営業時間 9時00分~18時00分土・日曜、祝日休み
2016年02月18日究極のリップスティック「ルージュ・ジバンシイ」の限定セットパルファム ジバンシイは、リップスティック「ルージュ・ジバンシイ」シリーズの限定商品「ルージュ・ジバンシイ 京都 エディション セット」を2016年2月5日(金)より発売する。「ルージュ・ジバンシイ」は、すべての女性を美人にする究極のリップスティック。一塗りでまるでメイクアップアーティストがメイクをしたような、鮮やかで美しいセミマットな仕上がりの唇を実現する。京都でパリのアーティストが出会った「箔工芸」ジバンシイのアーティスティック ディレクター、ニコラ・ドゥジェンヌが日本の京都を旅して出会ったのは金箔のアート・箔工芸。箔工芸作家・裕人礫翔とニコラは意気投合し、大胆な限定アイテムが生まれた。今回発売される「ルージュ・ジバンシイ 京都 エディション セット」は、シルバーメタルと本革レザー、そして金箔のアートが施された美しいリップスティックケースとなった。また、裕人礫翔が施すアートはすべて手作業。ふたつとして同じ物がないデザインはまさしく芸術作品ともいえる。全世界で限定600セット限定同製品は、全世界600セット限定生産。ルージュ・ジバンシイ現品5本セットとスペシャルケースのセットで38,000円(税抜)となっている。(画像はプレスリリースより)【参考】・ジバンシイ ニュース・LVMHフレグランスブランズ プレスリリース/PR TIMES
2016年02月06日Googleは26日、世界中の美術館やアーカイブから展示やコレクションを検索できるサービス「Google カルチュラルインスティテュート」において、日本の工芸作品を世界に紹介するコンテンツ「Made in Japan: 日本の匠」を公開した。「Googleカルチュラルインスティテュート」は、世界中の美術館やアーカイブから、600万点を超える美術作品や歴史的文献を閲覧できるGoogleのサービス。アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館、フランス・パリのオルセー美術館、そして東京国立博物館など、世界各地の1,000以上の美術館や博物館が参加している。このたび公開された「Made in Japan: 日本の匠」では、立命館大学アート・リサーチセンターや青森県庁を始めとする6つの施設の協力により、西陣織や京薩摩、九谷焼、輪島塗など、日本の各地に眠る82種類ものさまざまな伝統工芸品を高画質の画像で公開されているほか、それらにまつわる歴史や制作過程などが丁寧に紹介されている。また、同サイト内に表示される日本地図のポイントをクリックすると、その地域の工芸品にアクセスすることも可能。なお、言語は日本語と英語で提供されており、日本文化に関心のある海外のユーザーも楽しむことができる。
2016年01月26日Googleは26日、文化や芸術をオンラインで保存する取り組み「Google Cultural Institute」にて、日本の工芸品を世界に向けて紹介するプロジェクト「Made In Japan:日本の匠」を開始した。「Made In Japan:日本の匠」では、西陣織や京薩摩、九谷焼、輪島塗など、さまざまな日本の工芸品を展示するプロジェクト。立命館大学アート・リサーチセンターや青森県庁など6施設の協力を仰ぎ、27都府県から工芸品82種をオンライン展示する。工芸品は高画質の写真や動画、テキストで閲覧できるほか、作品の歴史や制作過程といった、背後のストーリーの紹介にも重きをおいた。展示は工芸品個別のページから閲覧できるほか、日本地図上で表示された産地をクリックすることでも表示できる。○歴史や素材、制作工程も紹介Google Cultural Institute統括責任者のアミット・スード氏は、京都「西陣織」のファンだという。しかし、長い間、西陣織の素材や制作の様子など、西陣織にまつわる背景のストーリーについて、情報が少ないこともあり、英語での理解が難しかった。今回公開した「Made In Japan:日本の匠」は、写真や動画、テキストなどで、工芸品そのものだけでなく、その工芸品にまつわる歴史や素材、開発過程、現在の状況といった"ストーリー"を理解しやすいことが特徴という。これにより、海外向けに単に日本の工芸品を紹介するだけでなく、より多くの人が西陣織の着物がどういう意味を持つものなのか、理解できるようになる。アミット氏によると、一つの国にフォーカスして、有名・無名の工芸品と、そのストーリーを紹介するようなデジタルアーカイブは初だという。イタリアにフォーカスした「Made In Italy」というコンテンツもGoogle Cultural Instituteで展示しているが、こちらは農業にフォーカスしたもので歴史や制作過程といったストーリーの紹介もなく、「全く別のもの」とする。○「今、頑張っている工芸品を取り上げたい」文化財や工芸品のデジタル化を進める立命館大学アート・リサーチセンター客員協力研究員で、京都女子大学の前﨑信也氏は、今回のプロジェクトに関わった中心人物の一人。「Made In Japan:日本の匠」の内容について、工芸品を制作する過程の写真がほぼないことなどから、「とにかく綺麗な画像を見られる」ようにし、そして「どのようなプロセスで、どんな材料で作られているか、ぱっと見てわかるようなサイトを作る」ことを目指した。「Made In Japan:日本の匠」内の各展示は、高解像度写真とテキストで構成され、一部展示には動画も使われる。プロジェクトは2015年夏頃から開始し、博物館や美術館といった施設と協力し、展示品の写真や動画の提供を受けたり、工芸品を撮影したりした。展示品の選定はGoogle側でなく、協力パートナーが担当するが、明確な基準は設けない。今後、「Made In Japan:日本の匠」を見た、工芸品関係者からの展示希望も受け付ける。第1弾となる82種の工芸品は、海外向けを視野に、「日本文化を海外に発信するときに注目されるもの」を選んだ。展示のオファー自体は100程度行っているが、時間的な制約があり、(夏頃から始まったプロジェクトのため)提供開始に間に合うとして進められたものが展示されている。前﨑氏は「地域のおじいさん一人でやっているところも入れようと思った。今、頑張っている工芸品を取り上げたい。玉石混交でもいいと思っている。今後、何を発信していくかが大事だ」と、今後の展望を語った。公開は26日から。対応言語は日本語、英語。展示する工芸品は下記の通り。
2016年01月26日何かとサインで済ます欧米とは異なり、契約ごとには判子が必要な日本。江戸時代のことわざにも「印形(いんぎょう)は首とつりかえ」と言われ、判子は命の次に大事なものとされてきました。そんな諺が生まれるほど、庶民にまで判子が浸透した江戸時代。世の中が安定して、商業も発達するなかで商取引やお金の貸し借りなどの契約の証書には、必ず捺印が求められるようになります。暮らしのなかで欠くことのできない道具となった判子。庶民の判子には、細工のしやすい柳から硬くて丈夫な黄楊まで、木の枝が用いられてきました。黄楊はもちろん、桜、竹、山椒、お茶の木、灯台躑躅(ドウダンツツジ)、などさまざまな木の枝を使い、世界にひとつしかない手彫りの判子を作ってくれるお店があります。酉の市で有名な浅草・鷲神社の近くに店を構える「伊藤印房」。2代目の店主・伊藤睦子さんは、東京都優秀技能者として認定された腕の立つ判子職人です。彼女が父の跡をついで判子職人として活躍しはじめたころ、業界には機械化の波が押し寄せます。そんな折、知人の箒職人から「お茶の木で作る判子がある」と聞き、自然木を素材にするとおもしろいかも! とひらめきます。木々に詳しい夫に頼み、お茶の木を獲ってきてもらい、試しにと作ってみたところ、なんとも素朴で味のある判子ができあがりました。その判子に「干支のうさぎを彫ってみたらかわいいかな」と、うさぎからはじまり十二支や花、動物などを彫るうちに話題になり、“小枝判子”名づけます。「うちの猫を」「御神輿を彫って欲しい」「孫の顔を」などオリジナルの依頼にこたえるうちに、どんどん絵柄も増えていったそう。趣味の判子としてだけではなく、絵柄の横に名前を彫ると銀行印として使えるのもうれしい。サイズや絵柄内容にもよりますが、依頼後2~4週間ぐらいで仕上がるそうです。気になるお値段はサイズにより異なりますが、銀行印に使える1本(1.2cm前後)だと大体¥10,000程度(税別)です。干支、猫、兎、お地蔵さん、ほっこりかわいい絵柄判子春生まれだから桜、竹が好きだから竹、この形がいいから躑躅、と素材を選ぶことができる小枝判子。自然木なので、その形はひとつとして同じものがないことが大きな魅力です。木の形に応じて、いろいろな絵柄のアイデアが沸くという伊藤さん。そんな伊藤さんのアイデアから生まれた定番判子をいくつかご紹介します。漢字やひらがなで描かれた十二支シリーズは、飾り物として購入する人も。十二支あるので、これから年賀状の彩りには困ることがなさそうですね。昔から変わらず人気がある猫柄。後ろ姿、横顔、肉球、などの猫のかわいらしい部分を表現した猫シリーズ。猫好きには、たまりません。今年の干支である、お猿さんもいろんな表情が揃います。生まれ年の干支柄に名前を彫って欲しいという依頼も多いとか。うさぎ、お地蔵さん、りんご、鳥などの絵柄判子はいくつあってもいいですね。プロポーズで渡すため判子づくりワークショップを訪れる男子も!伊藤印房では、お店でワークショップを開催しています。手ぶらで判子づくりを体験できるとあって、大人女子にも大人気だそう。なんとプロポーズ時に渡したいと、彼女(未来の妻)の判子を作りにやってくる男子も少なくないとか!? 婚姻契約にむけて判子を贈るのは、なんだか理にかなっていますよね。浅草寺に参拝して甘味処でほっこりして、手彫りの判子を作って、夜は名物どじょう鍋で粋に一杯! そんな楽しそうな浅草散歩コースが浮かんできます。お気に入りの自然木や絵柄の判子は、新たな年の運気アップにつながりそうですね。伊藤印房東京都台東区千束1-19-403-3873-0489営業時間 8時30分~18時30分 不定休 *ワークショップ(¥3,000/材料費込)は電話予約必須。
2016年01月22日「伝統工芸品」は、美術館で観賞するだけではありません。デパートの物産展やインターネットで入手できる、手ごろな価格の伝統工芸品も多くあります。こまめに手入れしながら使用する伝統工芸品は、まさに一生ものです。職人が丹精こめてつくりあげた工芸品は、美しさと実用性の両方を兼ねそなえています。装飾品ではなく、毎日の生活で使える伝統工芸品をピックアップしました。■さめてもおいしい、曲げわっぱの弁当箱はじめに紹介するのは、「曲げわっぱ」です。曲げわっぱとは、うすく削った板を円形状に曲げてつくる箱のこと。材料は、杉やひのきが一般的で、木目を生かしたデザインと、素朴な手ざわりに魅了されます。風合いだけでなく、機能性のよさも見逃せません。天然素材のため、なかに入れるごはんや、おかずが傷みにくいのです。軽くて持ちはこびやすいのはもちろん、食材が硬くならずに、おいしくいただけるのはうれしいですよね。木材の持つ水分を保持する性質や、弾力を利用してつくりあげる曲げ物。それは、わが国の風土と日本人の器用な手先を活かした、暮らしのなかの芸術品だといえるでしょう。アルミやプラスチックの弁当箱を使っている方は、ぜひ一度曲げわっぱを試してみてください。■使いこむとあめ色になる、柘植(つげ)の櫛日本髪を結うときのイメージが強い「柘植の櫛」。絵巻物や美人画では、なめらかな髪をとかす場面は定番です。とくに舞妓さんが持っているような柘植の櫛は、手になじみやすく、使い心地がよいのが特徴です。木材のなかでも、粘り気が強く割れにくい柘植は、櫛や将棋の駒に最適です。静電気がおきにくく、手や頭皮の体温と油分が伝わることで、長い時間をかけて美しいあめ色になります。毎日使っていると、持ち主にあわせて少しずつ櫛の歯先が削れてきます。本人の髪質や頭皮のカーブに沿って変化していくため、オーダーメイドのようなぜいたくさが味わえます。皇室御用達としても知られる京都の老舗「十三や」や、素材のよさに定評がある鹿児島の「喜多つげ製作所」がオススメです。ロングヘアや髪が多くて太い方は、大ぶりで目の荒い櫛を選ぶといいでしょう。ボリュームアップさせたい方は、目の細かいタイプを選ぶのがコツです。はじめに荒い櫛でおおまかな汚れを取りのぞき、次にこまかい櫛を通すと、頭皮のマッサージにもなり、髪もつややかになりますよ。■肌触りのよい化粧筆チークパレットを購入すると、付属のブラシがついています。近年では、どこの化粧品メーカーも品質が向上して、初心者でも簡単にグラデーションがつくれるようになりました。美意識の高い女性なら、自分専用の化粧筆をそろえたいものです。よい筆はムラなく粉をふくむことができ、肌ざわりがやさしいのがうれしいところ。手の角度や力加減を変えるだけで、淡い色からあざやかな色彩までを自由自在に発色させることができます。意外ですが、書道の筆をつくる職人が製作しているものに多くの良品が見受けられました。広島の「熊野筆」や「白鳳堂」は、いずれも毛質がよく品ぞろえが豊富です。ヤギやリスのやわらかな毛は、皮膚にやさしく、メイクの仕上がりがあかぬけます。日本の風土と伝統がはぐくんだ職人技を、ぜひ毎日の生活に取りいれて活かしたいものですよね。
2016年01月17日東京都・二子玉川の静嘉堂文庫美術館は、俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一にまつわる書画工芸を一堂に展示する「金銀の系譜 ― 宗達・光琳・抱一をめぐる美の世界」を開催している。会期は12月23日まで(月曜休館、ただし11月23日は開館し、翌24日休館)。開館時間は10:00~16:30。入館料は一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料。同展は、修理を終えた国宝・俵屋宗達「源氏物語関屋・澪標図屏風」、重要文化財・尾形光琳「住之江蒔絵硯箱」(後期展示:11月25日~12月23日)の2点を公開するとともに、宗達・光琳・抱一にまつわる書画工芸の数々を一堂に展示するもの。「源氏物語」の第十四帖「澪標」と第十六帖「関屋」を題材とした同作は、宗達の作品中、国宝に指定される3点のうちのひとつとなる。絵具の剥落や画面の亀裂等の損傷がみられたため修理が行われ、約10年ぶりに公開されるということだ。また、重美の尾形光琳「鵜船図」、酒井抱一「波図屏風」をはじめとする同館所蔵の琳派の名品が一堂に展示され、「波図屏風」付属書簡・自筆句稿『軽挙館句藻』など、門外不出の抱一自筆資料をはじめ、関連版本もあわせて公開される。そのほか、制作から約300年を経て劣化がすすんでいた重要文化財・尾形光琳「住之江蒔絵硯箱」が修理後初公開される(展示期間:11月25日~12月23日)。「住之江蒔絵硯箱」は、本阿弥光悦作の硯箱を模して制作したものと知られており、光悦の特色をよく受け継ぎながらも独自の創意を加えた光琳蒔絵の頂点を示す名作と言われている。また期間中、自然光によって様々な表情を見せる国宝「曜変天目(稲葉天目)」重要文化財「油滴天目」や、松花堂昭乗「勅撰集和歌屏風」や重文の野々村仁清「色絵吉野山図茶壺」、原羊遊斎「雪華蒔絵印籠」など、琳派の画家たちを取り巻く同時代の優品もあわせて紹介される。また、関連企画として、京都美術工芸大学学長・河野元昭氏による講演会「これであなたも琳派通!」が開催される。開催日時は11月21日13:30~。参加費無料、ただし当日有効の鑑賞券が必要となる。
2015年11月19日京都の伝統工芸をリードする若手後継者ユニット「GO ON(ゴオン)」によるトークイベント「伝統の未来を語らう、食と工芸の饗宴。」が10月27日に開催された。会場となったのは、京都市左京区にある下鴨神社境内の直会殿(なおらいでん)。安政三年(1856年)創業の老舗、下鴨茶寮の料理がイベント後半に登場し、京都の伝統を一層色濃く演出した。当イベントは、架空の人物“チャーリー・ヴァイス”により招待された粋な大人の男性のための企画。音楽、料理、写真などの多彩な趣味を持つチャーリー・ヴァイスは、各国を旅しながら交友関係を広げる遊びの達人だ。伊勢丹新宿店メンズ館8階には、彼が各地を回りセレクトした商品を販売するショップとギャラリーがあり、これまでも書道家や料理家など、旅の道中で出合った友人らと様々なイベントを開催してきた。そのチャーリーが、今回ゲストに選んだのが「GO ON」の6名。メンバーは、元禄元年創業のる西陣織「細尾」の細尾真孝氏、竹工芸をファッションやインテリアにまで発展させた「公長齋小菅」の小菅達之氏、「ドン・ペリニヨン」公認の高野槙シャンパンクーラーで世界に名を馳せる木工芸「中川木工芸 比良工房」の中川周士氏、茶筒作りの上で日本一の歴史を持つ「開化堂」の八木隆裕氏(当日は石場亮輔氏が代理で出席)、平安時代からの伝統を受け継ぐ金網細工「金網つじ」の辻徹氏、およそ400年もの歴史を誇る「朝日焼」の16代目・松林佑典氏。いずれも明日の京都の伝統工芸を担う、若き才能ばかりだ。トークセッションでは、チャーリー・ヴァイスの生みの親で下鴨茶寮の店主でもある小山薫堂氏と、ザ・リッツカールトン京都のコンシェルジュ・小山明美氏がファシリテーターを務め、京都の伝統の未来について「GO ON」メンバーがそれぞれの立場から意見を交わした。その中で特に大きなキーワードとなったのが、「センスが良く目利き力のあるお客の存在」だ。これまでの京都の伝統工芸の発展を振り返ると、深い愛情を持って無理難題を求めるお客によって、作り手の技術が磨かれたてきたという経緯がある。今後伝統を守る上で、こうした文化をけん引するお客の存在は必要不可欠。小山氏も「センスの良いお客をいかに育てるかが一番の課題」と感想を述べた。その後は、参加者らのテーブルに「GO ON」のメンバーが別れて座り、食事を楽しみながら互いに意見を交わし親交を深めた。参加者の一人、60代の経営者の男性は「若い伝統工芸士の活動や思い、物事のとらえ方を直接聞けたことが一番の収穫。若い世代の台頭に刺激を受けました」と喜びの声を寄せている。また、イベント終了後も「GO ON」のメンバーと参加者らが名残惜し気に談笑する風景からも、イベントの充実度が伺える。この日の参加者は、いずれもチャーリー・ヴァイス同様、粋で遊び心ある男性30名。イベントを機に交友を深めた彼らは、今後も“センスと目利き力を備えたお客”として京都の伝統を守る担い手になることだろう。
2015年11月12日ワイス・ワイスは、アートディレクターに「キギ」、販売協力にプロダクトブランド「D-BROS」を迎え、"赤いマル"をモチーフにデザインされた伝統工芸の新ブランド「UMEBOSI(ウメボシ)」を展開することを発表した。その第1弾として、グラスやフロシキ、バッグなど5産地14商品を発売する。販売開始は10月16日。場所は東京都・六本木のWISE・WISE tools(東京ミッドタウンガレリア3F)。「UMEBOSI」は、日本人にとっての"食べられる伝統工芸"的な存在である「梅干し」に現代の息吹をふきこむように、今日の生活につなげる新しい取り組みとして商品開発を行うブランド。アートディレクターに若い世代から絶大な支持を受ける「キギ」を迎え、従来のイメージを一新するクリエイティブな伝統工芸をより多くの人たちに届けるべくスタートした。販売協力は、キギが長年携わるプロダクトデザインプロジェクト「D-BROS」が担当する。今回、その第1弾として発売されるのは、伝統的な"花切子"で描いたモチーフに、新たな技術"漆硝子"で赤いマルを鮮やかに絵付けした「UMEBOSIグラス 江戸切子」(東京都、長野県)、堅牢な木曽漆器の遺伝子を深く受け継ぐ「UMEBOSIグラス 漆」(東京都、長野県)、京都の老舗工房・スギシタの捺染技法により、鮮やかな色合いの大胆な図柄を生かした風呂敷「UMEBOSIフロシキ 手捺染」(京都府)、米沢織の"細番手・手染め"の特長を活かした技術で織り上げた生地で制作された「UMEBOSIバック/ポーチ 米織」(山形県)、極細の糸で織り上げられ、畳むとコンパクトになる「UMEBOSIシルクウールストール 手捺染」(山梨県)といった、5産地14商品。どれも日の丸を思わせる"赤い丸"をモチーフとしたデザインとなっている。また、商品の価格は「UMEBOSIグラス 江戸切子」が各9,000円、「UMEBOSIグラス 漆」が1セット3万円、「UMEBOSIフロシキ 手捺染」が6,000円、「UMEBOSIバック」が1万8,000円、「UMEBOSIポーチ」が7,500円、「UMEBOSIシルクウールストール 手捺染」が4万6,000円(価格はすべて税別)。なお、10月25日 13:30~15:00には、東京ミッドタウン・カンファレンス(ミッドタウン・タワー4F)において、「日本とつながる 未来とつながる UMEBOSIプロジェクトとは?」と題したトークセッションが開催される。出演は、ファッションジャーナリストの生駒芳子氏、キギの植原亮輔氏と渡邉良重氏、ワイス・ワイス代表の佐藤岳利氏。参加希望者は、Tokyo Midtown DESIGN TOUCHの事前予約ページより申し込む。申し込み期限は10月21日 11:59まで。参加費無料。
2015年10月07日フラワーアーティスト、ニコライ・バーグマン(Nicolai Bergmann)の展覧会「伝統花伝」が、9月22日から25日まで東京・丸の内のシャングリ・ラ ホテル 東京で開催されている。24日、ニコライ・バーグマン本人が作品を紹介する内覧会が行われた。シャングリ・ラ ホテル 東京で6年ぶりの開催となる同展では、人間国宝の作品をはじめとする、日本の伝統工芸や美術作品と自身のフラワーアートの融合を試みたニコライ。会場には、陶芸家、金工作家、人形作家、ガラス工芸作家など、様々な工芸作家の作品からインスピレーションを得たり、実際に作品の一部として用いて制作した50点以上の新作が披露されている。以前より、実際に日本各地で活躍する様々な工芸作家の元へ訪れてきたというニコライは、「フラワーデザインを通して、それぞれの作家たちのクラフトマンシップを感じてもらえる展覧会にしたいと思った」と語る。中には、江戸時代から受け継がれた牡丹流水模様の小袖から、ニコライ自身がコレクションとして所有している器を用いた作品も展示され、日本の美意識を敬愛するニコライならではのエスプリが随所に感じられる内容となっている。工芸品を彩る生花を中心とした植物は、普段見慣れた栗やススキなどから、珍しいパイナップルオーキッドという蘭など多種に及ぶ。「会期中の4日間、生花を用いた作品を維持させることも私にとって挑戦の一つでした」と話すニコライ。4、500本のワイヤーに唐辛子を一つ一つ手作業で繋いだり、葉を一枚一枚貼り付けたりと繊細な工程を経て生み出された一つの作品に対し、2、3名が1日掛かりで携わり、約50名のスタッフ総出で会期前日に一気に仕上げられたという。そんな儚さの一方で、植物の強い生命力も感じることができる、和×洋が融合したニコライの新しい美の世界が体感できるものとなっている。また、会場には特設のミュージアムショップも開設。シグニチャーであるフラワーボックスの「伝統花伝」限定版など、スペシャルアイテムも販売している。【イベント情報】ニコライ・バーグマン展示会「伝統花伝」会場:シャングリ・ラ ホテル 東京 27階住所:東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館会期:9月25日まで時間:10:00~19:00(最終日は16:00閉場)料金:800円(高校生以下無料)
2015年09月24日Nicolai Bergmann Flowers & Designは、デンマーク出身のフラワーアーティスト・Nicolai Bergmann(ニコライ・バーグマン)の展覧会「伝統花伝」を開催する。会期は9月22日~25日。開場時間は10:00~19:00(最終日16:00閉場)。会場は東京都・丸の内のシャングリ・ラ ホテル 東京 27階。入場料は800円(高校生以下無料)。ニコライ・バーグマンは、1998年の来日以来、北欧のスタイルと日本の繊細な感性を組み合わせたフラワーデザインを確立し、東京都を中心に店舗を構えるフラワーアーティスト。2014年、太宰府天満宮で開催された同盟の展示「伝統開花」では、陶芸品、着物、博多人形といった伝統工芸品とのコラボレーションを実現したという。今回の展示では、人間国宝の作品をはじめとした伝統工芸品や美術作品と日本文化をテーマに、50点以上の新作を披露。期間中、同ホテルにてニコライ氏自身によるフラワーパフォーマンスを披露するディナーイベントも予定している(9月24日 19:00~21:00、チケット:3万6,000円/サービス料込、税別)。なお、チケットの販売はNicolai Bergmann各店舗、チケットぴあ、イープラスで行われるということだ。
2015年09月07日1940年代より南アフリカの伝統料理として愛され続けて来た「Bunnychow(バニーチャウ)」。ロンドン・ソーホーの一角に、この伝統料理を現代風にアレンジして提供するレストランが登場し、話題となっている。料理と同じ名前を冠した、このレストラン「Bunnychow」は2013年にフードトラックの店舗としてオープン。その後、数多くのポップアップショップが並ぶロンドンのショッピングモール「BOXPARK Shoreditch」への出店を経て、2014年に晴れて実店舗としてオープンした。この「Bunnychow」という料理は、パンの中身を丸々くり抜き、その中にカレーを中心とした具材を詰め込んだもの。ソーホーの店舗で味わえるメニューは、バリエーション豊かに展開されている。伝統的なマトンカレーの入った「Durban Bunny」、チキンとトマトを使用した「Chakalaka Bunny」、カリフラワーなどの野菜を使用し、スパイシーサウスアフリカンソースで味付けされた「Veggie Bunny」、豚肉をじっくり煮たピリ辛の「Piri Piri Pork Bunny」などが楽しめる。お好みでピクルス、卵、チーズなどのトッピングを追加可能。ラムのリブや、ぐるぐるに巻かれたボーアウォースソーセージ、果物や野菜がふんだんに使用されたプレスジュースやカクテル、特製チョコレートなど他のメニューも充実している。また2015年、イギリスの最も革新的な朝食に送られる賞「Most Innovative Breakfast UK」を朝食メニューである「Full English Bunny」で獲得した。この「Full English Bunny」は通常のくり抜いたパンの中に、イギリスの朝食を彷彿とさせるカリカリに焼かれたベーコン、目玉焼き、ソーセージなどが詰め込まれ、ユニークなメニューで話題を集めた。日本進出の予定はなさそうだが、まだまだ知名度は高いとはいえないこの「Bunnychow」は、サンドイッチやハンバーガーとも違う手軽に食べられるグルメとして、ここ日本でも十分に好まれそうだ。※本記事は (引用元:に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。
2015年08月31日光岡自動車は、富山県の伝統工芸品「井波彫刻」とコラボレーションし、インテリアに井波彫刻を施したコンセプトカー「ビュート トヤマ(Viewt TOYAMA)」を、8月22日・23日に開催される『第41回井波彫刻まつり』で発表・展示する。ビュート トヤマは、地元富山の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい、という思いから、富山の伝統工芸品である井波彫刻や越中和紙と共演したコンセプトカー。コンパクトセダン「ビュート」のインテリアに、富山県の伝統工芸品をあしらった究極の"Made in TOYAMA"となっている。オプション装着された「クラシックインパネ」のウッドタイプパネル部分には、富山湾越しに見る3,000m級の立山連峰の雄大な景色で有名な雨晴海岸の絶景などを、井波彫刻の「欄間」の技法で制作した木製パネルを装着。同じく富山の伝統工芸品である「越中和紙」を使用した木製の一輪の花やパーセルボードが華を添え、富山県の魅力を全国に向けて発信する。同社は今後、富山のみならず北陸、ひいては日本の魅力を世界中に発信し、皆が元気になれるような「地域の産業が持つ魅力を再発見出来るコラボレーションカー」を企画していきたいとのこと。ビュート トヤマが発表・展示される『第41回井波彫刻まつり』は、富山県南砺市の井波彫刻総合会館にて、8月22日・23日に開催。車両展示に関しては、8月30日まで行われる。ビュート トヤマの発売については検討中。
2015年08月21日日本の古きよき伝統技術をいかしたとある子ども向けブランドが注目を集めている。"21世紀の子どもたちに日本の伝統をつなげたい"という想いのもとに生まれた「0から6歳の伝統ブランドaeru」だ。離乳食用食器や産着、タオル、前掛け、玩具などの日用品を取り揃える。いずれも共通しているのは、子どもが日常的に使用するグッズに日本全国の伝統技術を取り入れ、企画・開発・デザインされているという点だ。○取っ手のない子ども用コップ各商品の中でも、特に人気なのがまずは「こぼしにくいコップ」シリーズ。福岡県の小石原焼と青森県の津軽塗りの2種類を展開し、「子どもが自然と両手で持ちたくなるように」と、あえて取っ手をつけない代わりに、指がひっかかりやすいように真ん中より少し上のあたりに段差のある独特なフォルムが特徴だ。そしてもう1つが「こぼしにくい器」シリーズ。小さな子どもが1人で上手に食べるのを応援するというのがコンセプト。同じデザインで、愛媛県の砥部焼、徳島県の大谷焼、青森県の津軽焼、石川県の山中漆器という磁器、陶器、漆器の3素材で展開している。いずれも食べ物がスプーンにのせやすいように内側に返しがある。○ふた付きの子ども用汁椀3つ目の人気商品が「はじめての汁椀」。福井の伝統産業・越前漆器でつくられた子ども向けの汁椀だ。素地が木の漆器のため、熱が直接伝わりづらいのが特徴だ。また、子どもの片手にも収まるサイズであることはもちろん、お椀を左手で支え、右手でフタの糸底を持って持ち上げるという所作を小さな子どもが学べるようにと、フタ付きの仕様になっている。ブランドを展開する和える代表取締役・矢島里佳さんは、これらの商品に込めた想いを次のように語る。「aeruの食器はすべて小さな子どもが自分1人で使えることを観点に設計されています。子どもの成長のためには、落として割ってしまうということも必要だと思います。もしも、割れない器だけで成長したら、割れることを学ぶ機会を子どもたちから奪ってしまうことになるのです。失敗をすることで、力加減や持ち方など物を大切に扱う感覚や感性を育むことができます。aeruでは、壊れてしまった器やコップを金継ぎという方法でリペアも承っており、壊れた後のことも考えています」。○物を売るだけではなく、物を通して伝える2012年3月にスタートした同ブランドだが、もともと矢島さん自身が日本の伝統産業を伝えるジャーナリストとして雑誌で連載をしていたという。しかし一方で、伝統技術の魅力を書いて伝えることへの限界も感じていたとのことだ。「全国の職人さんたちに出会う中で、こんなに魅力的な技術なのに、どうして衰退しているのかと考えたとき、やはり知る機会が少ないからではないかと思いました。そこで、子どもの頃から身近な日用品に伝統技術をいかすことで、自然と知る機会を創出することができるのではないかと思い、"伝統産業×子ども用品"のプロデュースをするブランドを立ち上げました」。立ち上げ以降、日本の伝統技術が詰まった本物志向のaeruの商品は、出産祝いなどの贈答用を中心に話題を呼ぶ。例えば、プレゼントとして贈られたものを一度使ってそのよさを知り、自宅用として他の商品も自身で購入するというリピーターも多いとのことだ。「子どもたちに贈ってくださったお客様からいただく声で多いのは、『贈ってうれしかった』というひと言です。職人さんが手作業で1つひとつ丁寧に手掛けたaeruの商品は、大人になってもずっと使える一生もの。そんな一生ものを生まれてすぐに贈ることができた喜びはひとしおかもしれませんね」と矢島さん。「例えば、『こぼしにくいコップ』シリーズは、成人後に親子でお酒を酌み交わすぐい呑みとしてお使いいただけます。お子さんと共に商品自体も成長していくことができます」とその特徴を語る。長く大事に使うこともブランドのコンセプトであることから、陶器・磁器等の金継ぎや漆の塗り直し、艶直しといったリペアにも対応している。「赤ちゃんや子どもたちのことを考えた心のこもった物づくり」を心掛ける同ブランド。1アイテムの商品開発におよそ1~3年程度を費やしているとのことだが、今夏からは「大分県から 竹細工の ベッドメリー」「愛媛県から 五十崎和紙の 紙風船」など、これまでじっくりと温めてきた新商品が続々登場する予定だ。価格はすべて税別
2015年07月24日京都で脈々と受け継がれてきた6つの伝統工芸の後継者によるユニット「GO ON」。国内外トップデザイナーやアーティスト、また名だたるラグジュアリーメゾンやセレブリティ御用達ホテルにおける数々なコラボレーションを成功させてきた彼らが、次に取り組むのは積水ハウス株式会社が手掛ける地元・京都の分譲型マンションプロジェクトだ。GO ONがコラボレーションするのは、「次の100年の豊かな暮らし」をテーマにしたハイクラスなマンション『グランメゾン京都御池通』(京都市中京区麩屋町通御池上ル上白山町)。豊かな生活を提案するというコンセプトにたがわず、単にGO ONのクリエイションを空間の設えに取り入れるだけでなく、京都という街に愛着を感じてもらおうと全4回のワークショップ(成約者・検討者対象)に彼らが深く関わると言う。「伝統を継承しながら新しいモノを発信する我々GO ONの活動と、街の魅力と調和した豊かな暮らしを提案するグランメゾンのブランドポリシーが合致。短期間で住み替えるのではなく、この街に長く暮らすための住まいづくりという考え方にも共感しました。この街で暮らすことを決めた方に価値のある豊かな生活を提案したい」と西陣織「細尾」12代目・細尾真孝氏。6月27日には、京都西陣の細尾ショールームにて “ものづくりの現場から「心地よい空間」を考える”と題した第1回目のワークショップが開催された。細尾氏と「金網つじ」2代目・辻徹氏が、京都の暮らしやものづくりへの思いを、『グランメゾン京都御池通』に入居する家族たちと語りあった。参加者からは、伝統工芸や京のしきたりなど様々な質問が飛び交い、時に真剣に時に笑いに包まれた和やかな時間に。さらにGO ONの新作品が並ぶショールームや織り機が稼働する工房など、一般には公開していない伝統工芸の場を興味深く見学していた。終了後、辻氏と細尾氏に感想を聞いてみると「僕たちの商いは、モノを買っていただいてお終いではなく、そこからメンテナンスなども含めて10年、20年にわたるお客さまとの関係がはじまっていく。だからこそ、ものづくりの思いなどを新たに京都で生活する方へお伝えすることができて本当にうれしいです」と辻氏。また細尾氏も「入居前から参加者同士、また僕たちと縁を結んでもらえることで、京都での暮らしが少しでも楽しいものになれば」と話す。2回目以降のワークショップ詳細は未定だが、GO ONの他メンバーが京都における豊かな暮らしを説く予定だ。さて日々多忙を極めるGO ONのお二人にとって豊かな時間、豊かな暮らしとは?細尾氏は「コーヒーが好きなんですが、開化堂さんの茶筒からコーヒー豆を出して淹れる。経年変化で我が家の茶筒になってきたなと思いつつ、コーヒーを飲む時に豊かな日常を感じたりします。開化堂さんの茶筒はいいですよ」と笑う。また自他ともに認める車好きの辻氏は「愛車ゲレンデヴァーゲンを運転している時は幸せだなぁと。細かい仕様は別ですが、1979年登場後にわずか2回しかモデルチェンジをしていない。不変のステータスは、ものづくりを考える参考になります。また経年変化が楽しめる車であるのも魅力のひとつ」と話は尽きない。ふたりとも対象は異なるけれど、使い手の個性や想いをまとうモノに惹かれ、それを愛しみ、変化も楽しむ、そんな京の暮らしが見えてくる。年月が経つごとに愛着や風格が増し、価値が高まっていく“ものづくり”。そんな共通のポリシーを持つGO ONと積水ハウスが挑むプロジェクトは2016年の初夏に完成予定。京都に暮らすことの価値を、実感できる住まいに期待が高まる。■積水ハウス『グランメゾン京都御池通』構造規模:鉄筋コンクリート造り・地上10階建て間取り:1LDK+N~3LDK+N販売価格:3,920万~1億2,250万円(第1期販売)総戸数:97戸、店舗1店舗
2015年07月01日東京都・新宿の伊勢丹新宿店本館は、著名なグラフィックデザイナーによって新しくデザインされ、パリのトップギャラリーにて展示された日本各地の伝統工芸品を紹介・販売する「DENTO×GRAPHIC ~デザインが繋ぐ、日本の伝統」を開催する。開催期間は6月17日~6月30日。開場時間は10:30~20:00。同催事は、2015年2月にパリのトップギャラリー「GALERIE DUTKO」で開催した「DENTO-HOUSE PARIS -2015」展の凱旋ショップ。グラフィックデザイナーの浅葉克己、仲條正義、井上嗣也、服部一成、中村至男の5人によって新しくデザインされた、こけしや漆器などの身近なアイテムや、モダンに生まれ変わった浮世絵版画から桐製のチェストまで、パリ展で紹介したバリエーション豊かな作品が展示される。また、会期中には浅葉克己による、漆蒔絵を施した涼しげなガラスのテーブルウェアの先行販売と、パリ展で人気だった漆塗りサイドテーブル「猫」(仲條正義デザイン)の受注会を行うとのこと。なお、DENTO-HOUSEは、伝統工芸に関心を注いで創作活動をする、日本のトップグラフィックデザイナーのグループ。技術の継承が難しい状態にある多くの伝統工芸品に対し、デザイナーと職人のコラボレーションで新たな伝統工芸の魅力を再発見し、歴史・技術・文化をこれからの時代へ伝えて行く事を目指している。新しい素材の掛け合わせ、新たな技法の実験など、試行錯誤を重ねて独創的で遊び心あふれるアートピースを作り出し、世界的に見て美術市場が成熟しているパリをメインに発表を行っている。
2015年06月09日ユニクロはこのほど、バングラデシュの伝統衣装をモチーフにしたウィメンズ・コレクションの販売を開始した。同コレクションは、バングラデシュの女性用伝統衣装「サロワカミューズ」を現代的なスタイルにアレンジしたもの。「シンプル・エスニック」をテーマに、ニューヨークの商品開発チームがデザインを手がけた。展開するのは、サロワカミューズの伝統的なスタイルを取り入れた「ワンピース」(3型 / 各2,990円)、「イージーパンツ」(1,500円)、「スカーフ」(1,000円)の3アイテムに、「チュニック」(4型 / 2,990円)を加えた4アイテム全9型。スカーフは1サイズ、それ以外の商品はS・M・Lの3サイズを用意。同社のチーフ・クリエイティブ・オフィサーでグローバルデザイン担当のリアン・ニールズ氏は、「このコレクションでは、サロワカミューズの特徴である繊細な刺しゅうや織り柄、鮮やかな色使いを生かしつつ、ユニクロならではのシンプルで美しいシルエットと着心地の良さを追求しました」とコメント。また、高品質な綿ドビー、ガーゼなどの天然素材を採用することで自然な風合いと軽く肌触りの良い着心地を実現させたという。さらに薄く透け感のある素材のため、単品での着こなしのほか、重ね着など幅広いコーディネイトが楽しめるとしている。取り扱い店舗は、日本を含む世界14カ国と地域のグローバル旗艦店など23店舗と一部オンラインストア。4月20日より日本・中国・香港・インドネシア・韓国・台湾では販売中。4月27日よりオーストラリア・フランス・ドイツ・アメリカ、5月下旬よりマレーシア・フィリピン・シンガポール・タイにて発売する。なお、同コレクションによる収益の一部は、働く人の未来をひらくプロジェクト「Factory Worker Empowerment Project」として、バングラデシュの縫製産業で働く女性の教育支援に使用するという。※価格は税別
2015年04月22日ちょっとしたことで欠けたり、うっかり割ってしまったけど、愛着があって捨てられずにしまってある陶磁器のひとつやふたつ、誰もがお持ちなのではないでしょうか。私もしかり。大事な器を金継ぎに出して修理して使っていますというアラフォーもいらっしゃるかもしれませんね。ですが、本漆や本物の金、金箔などを使った本格的な金継ぎは、完成させるまでに何か月もかかり、値も張るため、興味はあったけれども、自分ではトライできずにいました。本来の金継ぎとは、欠けたりひびが入ったり、割れてしまった陶磁器や漆器を天然の漆などで接着し、継ぎ目を金や銀、真鍮などで飾る日本独特の修理方法。室町時代に茶道の普及とともに盛んになったと言われており、修理した継ぎ目を景色に見立てて楽しむなど、割れる前と異なる表情を楽しむことができます。今回、新うるしを使い、初心者でも簡単にできて、料金も手ごろ、さらに1回の講座参加で完成という“超簡単な金継ぎ”のワークショップがあると知り、参加してみました。工程は基本3ステップ。1~2時間ほどで完成講師は、東京・荻窪にあるブックカフェ「6次元」の店主、ナカムラクニオさん。ナカムラさんは、陶磁器の研究や修復も手がけていて、自分で手軽にできる新うるしを使った金継ぎを提案。日本各地のギャラリーやカフェなどでうつわの修復を指導されています。また、「6次元」でも金継ぎワークショップや修理の依頼を受けつけているのだそう。まず用意する材料は、・エポキシパテ・新うるし・金粉(真鍮粉)・薄め液・耐水サンドペーパー 粗目と細目・細筆(0号)・絵皿・マスキングテープなど。どれも画材ショップやDIYショップなどで手に入り、全て揃えても¥3,000程度。<STEP1> 欠けや割れをエポキシパテと接着剤でつける2層に分かれたエポキシパテを指でこねて混ぜ合わせ、欠けた部分に埋め込む。ひびには押し付けて表面を平らに。割れたものは接着剤で張り付けて、マスキングテープで補強。乾いたら、接着面にエポキシパテを塗り込み、ひびの場合と同様に平らにする。パテは速乾性なので、乾かないうちに、はみ出たパテを拭き取る。<STEP2> 接合部分の表面を磨くパテが固まったら、耐水性のサンドペーパーに水をつけながら、接着面をこすり、表面を滑らかにする。和食器は本体そのものを削ってしまわないよう注意が必要。<STEP3> 新うるしで仕上げる新うるしと金粉(真鍮粉)を1:1の割合で小皿に入れ、少しずつ薄め液を加えながら混ぜる。粘り気が出てきたら、極細の筆(0号)を使って、パテの上に塗る。約2時間で、基本的には終了。1~2日置いてしっかり乾燥させてから、つやを出すため金継ぎ部分にオリーブオイルなどの植物油を塗って、柔らかい布で磨けば完成。想像していた以上に簡単にできたのにびっくり。講師のナカムラクニオさんによると、絵柄のある器は、柄と金とのコントラストを考えながら、継いでいく面白さもあるそう。さらに、本来の金継ぎの歴史やエピソードなど、新手法以外のお話もある、楽しいワークショップとなりました。ほかの参加者は、金継ぎに興味があったというアラフォー世代の女性がほとんど。「うっかり割ってしまったけれど、想い出があるので捨てられず、家族に内緒でしまっておいた」家族お揃いのマグカップや、「使うたびに、ほんのちょっとの欠けが気になっていた」大皿などを持参。仕上がった後は、自分で “金継ぎ” した器を手に、生き生きとした表情に変わったのが印象的でした。家に持ち帰り、乾燥させてからオリーブオイルを塗って磨くと艶が出ました。なんだか前より一層、愛着がわいて、テーブルに登場する機会が増えたように思います。伝統的な本漆で金を蒔くのとはもちろん仕上がりが異なりますが、普段使いのお皿やカップなら、このやり方でも満足できます。欠けやひびが気になって、しまいこんでいる愛器があったら、この簡単な金継ぎを試してみて欲しいなと思いました。なお、今回の開催場所は、伝統工芸品から現代のプロダクトまで、日本の"今"の暮らしに映えるアイテムを集めたライフスタイルショップ「CLASKA Gallery & Shop “DO”(ドー)」日本橋店。今回の「はじめての金継ぎワークショップ」は、同ショップでは初の取り組みだったといいますが、キャンセル待ちがでるほど反響が大きかったといいます。食と食卓のしつらえ、ライフスタイルを繋ぐコンテンツとして、不定期ではありますが開催を予定しているそうです。
2015年04月15日伊勢丹新宿店に日本と世界の工芸品を扱うセレクトショップがオープンする。このセレクトショップでは、稀少性の高い工芸品の魅力を現代的な感覚によって伝えるべく、国内外の作家、工房、アーティストなど約60組による作品を常時展示。3月4日から24日までオープニング企画として、九谷焼作家が絢爛な絵付けの技法を駆使した「ウルトラマン」のオブジェが出展される。この作品では赤絵や花詰技法、若草文などによって、ヒーローや怪獣のディテールが色鮮やかに描かれた。中でも、注目なのがウルトラマンで、緻密な青粒技法が彼の姿をキュートに彩っている。なお、伊勢丹新宿店では3月4日に5階リビングフロアがグランドオープンする。これに合わせて、この工芸品に特化したショップが同フロアのウェストパークに出店されることになった。写真:(C)円谷プロ
2015年01月27日セイコーウオッチは2月14日に、機械式ウオッチブランド「セイコー プレザージュ」の頂点シリーズ「プレステージライン」から、日本の伝統工芸である漆塗りを用いた新モデルを発売する。希望小売価格(税別)は、3針モデル「SARX029」が110,000円、多針モデル「SARW013」が130,000円。伝統工芸士の田村一舟(たむらいっしゅう)氏の監修となっている。金属と漆を直接結びつける製造手法と、平滑面を生み出す古来伝承の技を組み合わせたダイヤルは、多くの漆器職人が何十回も塗りと研ぎを繰り返す。希少な国産漆と職人の技により、無限の奥行きを感じさせる艶やかな漆黒に仕上げられる。製造難度が高く、一枚一枚が丹念な手作業のため、1日に15枚ほどしか仕上げられないという。3針モデル「SARX029」、多針モデル「SARW013」とも、エレガントなフォルムのケースに優美な曲線を描く金色の時分針を合わせ、時の流れに左右されない普遍的な魅力を表現。ダイヤルを覆うガラス内面には、光の反射を抑える無反射コーティングを施し、漆の美しさを際立たせた。裏ぶたはシースルーバックになっており、機械式ムーブメントのダイナミックな回転錘の動きや、精緻なてんぷの動きを見られる。ケースサイズは、3針モデル「SARX029」が外径40.5×厚さ12mm、多針モデル「SARW013」が外径40.5×厚さ13.2mm。共通仕様として、10気圧の日常生活用強化防水、JIS耐磁時計1種の耐磁性能を備える。ムーブメント仕様は以下の通り。○多針モデル「SARW013」(メカニカルムーブメント キャリバー6R27)■巻上方式 : 自動巻(手巻つき)■時間精度 : 平均日差+25秒~-15秒■持続時間 : 最大巻上時約45時間■パワーリザーブ表示機能■日付針つき■振動数 : 8振動/秒■石数 : 29石■ムーブメントサイズ : [直径]27.4mm[厚さ]6.0mm○3針モデル「SARX029」(メカニカルムーブメント キャリバー6R15)■巻上方式 : 自動巻(手巻つき)■時間精度 : 平均日差+25秒~-15秒■持続時間 : 最大巻上時約50時間■カレンダー機能つき■振動数 : 6振動/秒■石数 : 23石■ムーブメントサイズ : [直径]27.4mm[厚さ]5.0mm
2015年01月23日©ASEAN-Japan Centre海外へ旅行に来たら、その国の伝統料理を試してみるのも旅行の醍醐味の一つですよね。ブルネイの伝統料理は『アンブヤ』という料理です。サゴヤシの木の皮をはぎ、中の樹液を乾燥させて販売しています。その昔、ブルネイには主食になるようなものがなかったので、アンブヤを主食として召し上がっていたそうです。さらにこのヤシの木には、サゴウァームと言って、ヤシの木に住む芋虫がいるのですが、これをみんな食べたりもします!!(バターと炒めると、味はスィートコーンのような味になります・・)≪アンブヤの作り方をご紹介≫作り方は簡単!なようでコツがいるみたいです。 まずはお鍋にアンブヤの粉を入れ、水を少しずつ入れていきます。ある程度水で戻したら、今度は一気にお湯をそそぎ、ダマにならないようにひたすらまぜます。ここがポイント!で、お湯を入れるタイミングによって出来上がりが変わるそうです。お店の人も真剣です。だんだん透明なかたまりが見え始めてきたらほぼ完成です。あとはお好みでソースを付けて食べるだけです。ソースの種類はお店や家庭によってさまざま!フルーツを使ったものや、エビを使ったソースがあります。ブルネイ人はドリアンが好きなのでドリアンのソースが人気?です。専用のスティックを使い、巻き込むようにして食べます。味はそんなにしないのですが、ゼリーのようで、もちもちした触感が特徴で、私はこれにローカルなエビソースや小豆をつけて食べたりします。 ローカルソースをたっぷりつけて伝統料理もぜひ試してみてくださいね!その他のブルネイの情報はこちら>>
2015年01月15日歴史や文化への関心が高いなら、まずは日本各地の伝統芸術や美しい風景、そしてそれらを守るために尽力している人々のことを知っておきたいもの。沖縄旅行の拠点にぴったりな「ヒルトン沖縄北谷リゾート」から車で約30分の読谷村(よみたんそん)も、時を超えて守り継がれている伝統や自然をたっぷりと堪能することができる場所の一つだ。ここには、沖縄ならではの伝統芸術を生み出す数多くの作家が集まっている。まずご紹介したいのは、紅型アーティストの新垣優香さん。首里高等学校の染織科卒業後、首里流染、玉那覇紅型工房、沖縄県工芸指導所などで紅型を学んだ後に独立した彼女は、これまでに「りゅうぎん紅型デザインコンテスト」大賞を2年連続受賞しているばかりか、日本美術展覧会、日本新工芸展など数多くのコンテストでの入賞を重ねている、今注目のアーティストだ。評判は東京にまで届き、2014年には西武池袋本店や伊勢丹新宿店でも個展を開催している他、前述の「ヒルトン沖縄北谷リゾート」ラウンジにも、彼女の作品が最も目を引く場所に展示されている。南国沖縄ならではの鮮やかな色を独特の感性で操り、見る者の心をときめかせる作品ゆえ、彼女の作品を世界各国で目にすることが出来る日が必ずや訪れるに違いない。そして、大阪の生まれでありながら、旅行中に出合った沖縄の焼き物に惚れ込み、移住を決意したというのが芝原雪子さん。読谷村北窯の「與那原工房」、那覇市首里に工房を構える「陶房眞喜屋」にて修行した後、読谷村渡慶次(とけし)に「工房コキュ」を構えて独立したという。沖縄の土と釉薬(ゆうやく)を使って作る器は、シンプルながら女性らしくほっこりとした味わいが魅力。沖縄の風土とも相性がよいため、周辺のカフェなどでも彼女の器が使われている。ビタミンたっぷりの青々としたゴーヤを使った一品などは、この器に盛ることで見た目のおいしさが格段にアップするに違いない。頭の中でイメージしてみただけでも、食卓がいかに幸せなムードに包まれるかがよく分かる。飲み物を飲みやすいよう、カップのふちの薄さや角度にこだわっているのも、彼女の作品の特徴の一つ。確かに、取材時に淹れていただいた珈琲をいただいたところ、口をつけたときの安心感が別格だったばかりか、掌に伝わる優しい感触にも心が和んだ。おいしいコーヒーで幸せな気持ちになる私達取材陣の横で芝原さんは、「私のお気に入りはこれなんです」とマイカップを見せてくれる。聞けばかなりのお酒好きのようで、自宅で飲むのはもちろんのこと、作品造りの気晴らしにもしょっちゅう近隣に飲みに出掛けているよう。もはや大阪生まれとは信じがたいくらい読谷村に馴染んでいる彼女にぜひ会って話をしたいなら、直接工房を訪れるのがおすすめ。もちろん、作品も購入可能だ。不定休とのことなので、訪れる前に確認することをお忘れなく。最後に紹介するのは、読谷村高志保の「サンゴの養殖屋さん さんご畑」。10万株、120種類のサンゴと200種類以上の生き物たちが暮らすこちらのスポットでは、サンゴを始めとする海の生き物たちの生態について詳しく学ぶことが出来る。色とりどりのサンゴを見て、触れるだけでなく、「サンゴの苗作り」まで体験することで、海の命をしかと感じることが出来るため、修学旅行生などにも大人気だという。とりわけ、産卵シーズンには多くの人が訪れるため、なんと無料で開放しているのだとか。サンゴの産卵時には、沖縄の青い海が美しいピンク色に染まるというが、それを間近で見ることが出来るのだから、地元の人達もこぞって集まってくるという。もちろん、スタッフ一同、懇切丁寧に解説してくれるので、分からないことがあれば遠慮せずどんなことでも質問したい。サンゴが育む生態系を通して、美しい海と友達になれること必至だ。
2015年01月03日伝統工芸を受け継ぐ後継者たちが集ったプロジェクト「ゴーオン(GO ON)」。「中川木工芸比良工房」「朝日焼」「金網つじ」達の3者には、時代のニーズに合わせて変えていくこと、そしてこれまでもそしてこれからも変わらないことは何かを聞いた。「中川木工芸比良工房」の中川周士氏はこう答える。「私達は代々、水に強い状態が求められる桶を作り続けてきたので、木の繊維によって水に強いところを内側に、弱いところは外側にする技術がある。木の適材適所を活かしたものであれば、形、ディテール、使う場所は問わない」。事実、彼が2年もの歳月を経て生み出したシャンパンクーラー「konoha」は機能美を備えたモダンなシルエット。このシャンパンクーラーは、がドン ペリニオン(DOM PERIGNON)の公式クーラーに選定されている。木桶に込められた「用」と「美」。世界がその価値を認めたのだ。また京都・宇治で400年前から続く「朝日焼」16代目松林佑典氏は「変わらないことは、お茶の器を作り続けること。それ以外はどこを変えてもいいと思う」と答える。実際、デンマークのデザインユニット「OeO」のトーマス・リッケとのコラボレーションでは、モダンなシルエットと色彩のティーポットやカップを製作した。そこには、代々受け継がれてきた技が生みだす上品さが備わっている。GO ONについて松林氏は「物づくりにこだわるメンバーと真剣に話し合えることで、自分の次に向かう動機付けになる」と述べる。「金網つじ」の辻徹氏は「変わらないのは、脇役の品格という理念」だという。京都名物の一つである湯豆腐おいて、豆腐をすくう金網は脇役ではあるけれど、丁寧で美しい金網だからこそ、場の雰囲気を損なうことなく、そこに佇む。それが脇役の美学だ。明かりをもたらすランプは部屋にとっての主役だが、その主役も洗練されたシルエットの金網シェードがあってのこと。GO ONのショールームには、手編みの金網をランプシェードに採用した照明が灯り、和室に優しい影を落としている。GO ONメンバーの言葉に共通するのは「立ち返る哲学」があること。時代の声に答えるべく真剣に悩み、時代の変化に向き合い、試行錯誤を繰り返しながら技を磨き上げてきた先代達から受け継がれたものが、彼らを支えているようだ。古に訊き、そこから新たな道を歩んでいくGO ONの行く先にはどのような未来が見えているのだろうか。4/5に戻る。 最初に戻る。
2015年01月02日2012年、伝統工芸を受け継ぐ後継者達が集い、プロジェクト「ゴーオン(GO ON)」が始まった。それは六つの伝統工芸の未来を背負う後継者らによるプロジェクトチーム。先代からの技と思いを受け継ぐ彼らを訪ねた。メンバーは、元禄時代から織物業を営む西陣織「細尾」の細尾真孝、明治8年創業の手作り茶筒の老舗「開化堂」6代目八木隆裕、明治31年創業の竹工芸「公長齋小菅(こうちょうさいこすが)」小菅達之、起源は平安時代にまで遡るという京金網「金網つじ」の辻徹、木工芸「中川木工芸比良工房」中川周士、400年の歴史を持つ「朝日焼」16代目の松林佑典。個性の異なる若い伝統工芸の後継者6人が集い、志を掲げクリエーティブユニットGO ONは生まれた。ユニット名GO ONには、長く引き継がれてきた伝統と先代達への「御恩」の意も込められている。■GO ON設立のきっかけ数年前、それぞれの屋号で出展していたミラノサローネなどの海外展示会で、度々顔を合わせる内に「伝統工芸が子供の憧れの職業になったら」という共通の思いで、意気投合した細尾、八木、辻。2012年、GO ONで上海のラグジュアリーホテルに進出するプロジェクトが経済産業省の推進するクールジャパン戦略推進事業に採択される。それもユニット結成のきっかけの一つとなり、日本の伝統工芸の技を国内外の企業やクリエーターに提供し、これまでにない物を作り続けていくことを目的にGO ONは誕生した。細尾氏は「10回のうち9回失敗しても、挑戦を続けていく気概で進んでいきたい。世の中が早いスピードで変わっていく時代において、まだ誰も踏み込んだことのないところにみんなで挑戦したい。そのためには稼げるマーケットであること。そしてかっこ良いスタイルでいること。結果、伝統産業をクリエーティブ産業にしていきたい」と意気込む。その言葉を体現するバー空間が14年12月シンガポールに誕生した。シンガポールにオープンしたバー「ディ・ピスポーク(D.Bispoke)」では、金網つじの照明、など、メンバーそれぞれの卓越した技が集結されたインテリアに加え、彼らのビスポークアイテムを販売するショップも併設されている。細尾氏の言葉にあるように、続けていくためのビジネススキームがここで実現されている。GO ONのメンバーは、新たなプロジェクトに挑戦するか否かを“その試みが新しいか”“これまでの枠に留まっていないか”を自らに問うて決めるという。シンガポールにオープンしたバーは、彼らにとって新しいステージを作るようなプロジェクトだったのだ。2/5に続く。
2015年01月02日「ジャム ホーム メイド(JAM HOME MADE)」から、日本の伝統工芸と同社のアクセサリーをセットで提供する「JAM HOME MADE×日本の伝統手仕事」が発売された。同ブランドが日本の手仕事とコラボレーションするのは、今回で2回目。この企画から提供されるのは、三つのペアアクセサリー。江戸切子とのコラボでは、“幸せを囲む”ことを意味する八角籠目紋が、ジャム瓶とペアリング(1万9,000円)へと刻まれている。これによって、リングを身に着けたカップルに、“幸せを掴み、逃がさないように”との願いを込めた。また、頑強さで知られる波佐見焼とのコラボでは、スタッキング出来るマグカップに、ペアネックレスをセット(1万5,000円)した。これらは2人の仲が“割れにくく”、生活を共にする2人を祝福することを企図。袖師焼からは勾玉を模った箸置きが用意され、同じ形を模ったペアネックレス(1万3,000円)と共に、二つ合わせて“円(縁)になる”アイテムとなっている。「ブライダルの日本代表」を目指すという同ブランドは、歴史ある日本の手仕事とコラボレーションすることで、より広い客層へのリーチを狙うという。
2014年12月29日12月26日から2015年1月6日、デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマン(Nicolai Bergmann)と日本の伝統工芸品とのコラボレーションイベントが、伊勢丹新宿メンズ館で開催される。会場は1階のメンズプロモーションスペース。同館の2015年新春のテーマは「伝統と革新」。会場では、伝統の北欧スカンジナビアスタイルを活かしながらも日本の美意識を大切にするニコライの花と、京都で伝統工芸を扱う「開化堂」「金網つじ」「公長齋小菅(こうちょうさいこすが)」という異文化のコラボレーションが楽しめる。開化堂は、日本最古の手作り茶筒を製作し、130以上の作業工程が施された茶筒を製作する創業140年の老舗だ。今回、ニコライのプリザーブドフラワーがアレンジメントされた銅製のプレシャスボックス(各3万2,000円)や、銅製のフラワーベース(10万円)などを展開する。同店6代目の八木隆裕は、「生涯に渡り使い込むことができるものづくりを継承し、茶筒にとどまらない新製品を誕生させていきたい」と語る。金網つじは、とうふすくい、茶こし、焼網などを作り、店の起源は平安時代にまでさかのぼる京金網の老舗。今回はニコライとコラボレーションするために、銅製のウェーブバスケットを用意、彼のプリザーブドフラワーを活けた作品(5万円)を誕生させた。このほか、銅製のコーヒー匙(1万2,000円)、八角のとうふすくい(4,700円)も販売する。公長齋小菅は、1898年に創業、日本で古くから親しまれてきた“竹”で作られた実用品は国内外から高い評価を得ている。会場では、竹籠に活けられたニコライの生花(1万円)をはじめ、7寸18cm角の2段重(7,000円)、孟宗竹しのぎ花生け(1万3,000円)も販売される。伊勢丹担当バイヤーは「(今回のイベントを通じて)日本古来の伝統工芸が生み出す世界観を大切にしながらも、新しい要素を取り入れ、次世代に残していくことができる“新しい価値”を伊勢丹メンズ館から発信していき、お客さまにもそれを感じて頂きたい」と話している。
2014年12月22日ライカカメラジャパンはこのほど、「ライカ京都店」にて京都の伝統工芸とコラボレーションしたオリジナル商品を発売した。今回発売される商品は、京都の伝統工芸とのコラボレーションによる、カメラバッグとレザーアイテム6種となる。「カメラバッグ HOSOO Collage」は、300年以上の歴史をもつ西陣織の老舗「細尾」とコラボレーションしたカメラバッグ。両サイドとストラップの肩当てに伝統的なコラージュの技法を用いた西陣織のデザインがあしらわれている。生地にはダブルトーンやマルチトーン、淡い色合いや深い色合いなどのカラーリングを取り入れているとのこと。デザインは、デンマークのデザインスタジオ「OeO」のデザイナーであり、ライカユーザーでもあるトーマス・リッケ氏によるもの。カラーはブラック・ブラウンの2色展開で、価格は4万6,000円(税別)。コンパクトカメラやレンズ、小物類を入れるのに適した「レザーポーチ CHISO」は、450年以上の歴史を持つ京友禅の老舗「千總」の京友禅柄プリントのシルク生地を内側に使用したもの。京友禅の柄ごとにレザーの色も異なり、やわらかい本革は使い込むほどに手になじむという。サイズはS・Lの2種で、デザインは各3種類。価格はSサイズで1万2,000円、Lサイズで1万4,000円(ともに税別)となる。
2014年12月08日美しい作品と触れあう旅は何も「界 松本」だけのものではありません。全国各地の星野リゾートでも、その土地ゆかりの伝統工芸や若手アーティストの作品などさまざまな芸術と出会うアートを感じる旅を提案。それぞれのご当地の魅力をたっぷりと味わう喜びを教えてくれます。伝統工芸美に触れる「星野リゾート 界 箱根」東京からも近い奥深い自然と温泉文化を宿す箱根。その玄関口となる湯本温泉の旧街道ぞいに位置するのが「界 箱根」。しっとりと大人の風情をまとったロケーションと日本を代表する建築家・坂倉準三による洗練されたたたずまいが箱根の色香を映し出して秀逸。ご当地の魅力として箱根の伝統工芸として知られる「寄木細工」をテーマにするのがここの特徴。食事処での器や、パブリック、客室の家具・調度品に柔らかく取り入れて、映えます。箱根の峠はかつて旅人にとって大きな難所。そんな彼らをもてなす「茶屋文化」が盛んな地域でした。「星野リゾート 界 箱根」には現代の茶屋をイメージした施設「寄木CHAYA」がゲストを迎えます。夕食後、毎晩20時からスタート。スタッフが見せる紙芝居による寄木細工の紹介を楽しんだり、人気の作家の作品を実際に器として使ってティーブレイクをしたり。アフターディナーを気ままにくつろぎながら、箱根の伝統工芸の美しさと触れあえます。箱根の寄木細工の魅力は温かみのある天然の木の風合いと重なり合う色の妙。「星野リゾート 界 箱根」では寄木コースター作り体験ができ、自分だけのオリジナルのデザインでパズルのように組み合わせる行程を楽しむことができて人気。少しくらい失敗しても大丈夫。世界にひとつだけの寄木細工はとっておきの宝物になるはずです。都心から近く何度も通っている人も多い人気の箱根。でも、まだまだ訪れたことのない場所もあるはず。それほどに箱根の魅力は奥深く多彩です。なかでも世界一級の優れたアート、美術品をそろえたスポットが充実。世界有数のピカソコレクションで知られるオープンエアミュージアムの「彫刻の森美術館」、ルノワール、モネなどの印象派の作品を集めた「ポーラ美術館」、琳派、焼物、仏像といった優れたコレクションが圧巻の2013年にオープンした「岡田美術館」など、本物のアートと出会えるのが箱根の魅力なのです。 「津軽三味線」の音色に導かれる「星野リゾート 界 津軽」 >>続きを読む 「津軽三味線」の音色に導かれる「星野リゾート 界 津軽」日本全国に点在する「界」ブランドの中で最も北に位置するのが青森県にある「界 津軽」。古くから湯治場として地元で親しまれてきた大鰐温泉というロケーションは、雪深い里山の風情と春には桜満開の弘前城がにぎわうレトロモダンな弘前文化とも密接、旅する楽しさは四季折々、多様です。そして、津軽といえばやはり津軽三味線。ときに激しく、ときにせつない音色は厳しい北国・津軽の暮らしを伝えるようでもあり、心に郷愁をかきたてます。毎晩21時、「界 津軽」の豪奢なロビーフロアにダイナミックな津軽三味線の音色が響きわたります。「ご当地楽」のアトラクションとして地元の若手アーティストによる生演奏はゲストのためだけのパーソナルなもの。その下で特訓を続けるスタッフも加わっての共演も華やか。「叩き」と呼ぶ独特な奏法によるライブは情熱的で、思わず聞き入ってしまうほどの迫力。初めて津軽三味線の音を聞いたというゲストも多く、「界 津軽」の名物のひとつになっています。そして「星野リゾート 界 津軽」のもうひとつの魅力がこぎん刺しによるデザイン演出。かつて仕事着だった麻の着物の強度と保温のため布地に細かな刺し子を施したのが津軽・こぎん刺しのはじまりといわれています。そのこぎん刺しをアートとして捉え、青森出身の若手グラフィックデザイナーの山端家昌氏によってオブジェ、意匠として配したのが「ご当地部屋」となる「津軽こぎんの間」。1棟のみの離れの客室を使用、透け感ある「こぎん障子」など斬新なアプローチで津軽の伝統工芸へのリスペクトを表現しています。「星野リゾート 界 津軽」周辺の見どころは、勇壮な約80台のねぷたが市内を練り歩く有名な弘前四大祭りのひとつ「弘前のねぷた」。毎年夏に開催されます。祭りシーズンでなくとも、実物大のねぷたが飾られた「津軽藩ねぷた村」では、津軽塗・こぎん刺・こけし・津軽焼きなどの民工芸品の制作風景を見学することができ、また、製作体験もできるのでお土産としても喜ばれます。そして、青森市内へと少し足を延ばせば、シャガールの巨大絵を体感する事ができる「青森県立美術館」も。青木淳氏の秀逸な建築デザイン、奈良美智の巨大なあおもり犬など「一度は観ておきたい」人気の美術館です。また、青森駅東口ウォーターフロントエリアに位置する複合施設のA-FACTORY。青森県産りんごのシードルや地元のさまざまな食材が楽しめ、気のきいたお土産を探すのに最適です。 著名人が愛した土地で非日常を味わう旅を… >>続きを読む アートをめぐる非日常の旅「星のや 軽井沢」軽井沢の歴史は長く、明治19年、カナダの宣教師アレキサンダー・クロフト・ショー氏がその美しい自然と四季あふれる気候に感動し、家族や友人たちと訪れたのが避暑地としてのきっかけと言われています。その後、皇室や堀辰雄、芥川龍之介といった作家・文化人、ジョン・レノンといったセレブリティたちが軽井沢を愛してきました。その中で生まれた作品、アートも数知れず。常に軽井沢は文化と美と共に歴史を刻んできました。そして、軽井沢を代表する宿として凛とした風情をまとい、存在感を際立たせるのが「星のや 軽井沢」。水辺の集落をイメージさせたたたずまいはどこか懐かしいようで、それでいて新鮮。日本のラグジュアリーを体現した宿として世界中からのゲストをもてなします。「水辺の集落」をイメージした「星のや 軽井沢」の客室は個性にあふれています。水辺を望む「水波の部屋」は清流の川に向けて広がるテラスが特徴。最も開放感あるタイプです。「山路地の部屋」は、樹木に囲まれた山肌にそったスタイル。静かな環境のため、このタイプを好むゲストも少なくありません。そして、長期で滞在するのであれば「庭路地の部屋」へ。小さな庭園を持つ戸建風の客室で、よりパーソナルな環境が魅力です。「山の懐石」をテーマにした野趣あふれる料理が登場するダイニング「嘉助」、天然かけ流しの温泉、和の素材を使った愉悦のスパトリートメントなど、施設・体験すべてにおいてどこにもない特別感を演出。地熱を利用した床暖房などサスティナブルな取り組みも高く評価されています。たまには特別な心休まる時間でくつろぎたい。そんなとき、ぜひ訪れたい癒しの宿だといえます。 特集「アートを旅する街、松本」
2014年11月28日