歌舞伎座「六月大歌舞伎」第三部『ふるあめりかに袖はぬらさじ』に出演する坂東玉三郎、喜多村緑郎(思誠塾岡田役)、河合雪之丞(遊女亀遊役)が都内で取材に応じ、意気込みを語った。有吉佐和子の原作で、昭和47年の文学座公演での初演以来、杉村春子による主人公・お園が当たり役として繰り返し上演され、昭和63年からは玉三郎に受け継がれてきた名作舞台。平成19年(2007年)12月、歌舞伎座でついに歌舞伎として初上演され、豪華キャストの競演が話題を集めた。「今は明るい話がいいんじゃないかと思った。深刻にさせないで、人生をしみじみと感じさせる」と演目の魅力を語る玉三郎は、有吉氏の作風について「洞察力が深く、世の中を俯瞰している目がある。芝居上では良いも悪いも、肯定も否定も何も言っていないんですね。笑いの中で転がっていきながら、日本のありようの神髄を突いている」と分析。「有吉先生がお望みになるか分かりませんが、歌舞伎座で演じられるのは良いことだと思いますし、先生は古典様式を使った現代作家でもあるので、歌舞伎座には合うと思います」と話していた。『ふるあめりかに袖はぬらさじ』芸者お園=坂東玉三郎撮影:岡本隆史緑郎・雪之丞とは、両名が研修生時代からの長い付き合いだといい、玉三郎は「気楽にやってもらいたい。昔から一緒なので、何とも特別感もなく、(劇団)新派に移籍したということで、共演できなかったのが不思議」とコメント。「帰ってくればと思うほどで(笑)。僕たちには垣根はないし、いつでも一緒にできればいいなと。役者の数も減っているので、これがいいきっかけになれば」と今後の共演にも意欲を見せた。緑郎の歌舞伎座出演は『修禅寺物語』以来8年ぶりで、「とにかく突然のことでしたが、心の底からうれしい。魂がひどく震えております」と緊張しきり。玉三郎の“気楽に”発言には、「いやあ、気楽というわけには」と苦笑いしつつ、「いい意味で気を抜いてということで」と決意を新たに。移籍によって「いろんなジャンルに触れる機会になったし、視野が広がった。勉強不足も痛感した」といい、「(新しくなった)歌舞伎座に立ち、どう変わるのか、自分自身としても楽しみ」と期待を寄せた。また、『東海道中膝栗毛』以来6年ぶりの歌舞伎座出演となる雪之丞も「緊張と震えが止まらない思い」と心境を明かし、「女方として大々先輩ですから、お稽古場でも本番中でも細かく教えていただけるんですが、また1年生のように勉強させていただける。大切なお役ですし、しっかりお稽古を重ねていきたい」と背筋を伸ばしていた。取材・文=内田涼写真提供=松竹(株)<公演情報>「六月大歌舞伎」2022年6月2日(木) ~27日(月) 東京・歌舞伎座※休演:9日(木)、20日(月)第一部午前11時~第二部午後2時15分~第三部午後6時~※開場は開演の40分前を予定
2022年05月24日新型コロナウイルスによって未曾有のパンデミックが日本を襲った2020年。東京オリンピックを控え正念場を迎える2021年だが、芸能界にも背水の陣で臨む人たちが。昨年は東出昌大(32)、アンジャッシュ・渡部建(48)といった人気芸能人の不倫が次々と発覚。本誌は第一線への帰還を目指し、再起に励む不倫有名人の姿を目撃している。そこで、貴重な写真とあわせて、自らの不貞ですべてを失った有名人たちの“その後”を振り返りたい――。■東出昌大の謝罪会見に付き添ったのは……唐田えりか(23)との不倫が発覚してから今月で1年を迎える東出昌大。日本中から非難を浴びるなか、沈黙を貫き続けた東出がついに口を開いたのは3月17日。ナレーターを務める映画のイベントに出席した東出は、そのまま“謝罪会見”を敢行。しかし質問には「お答えできません」を連発し、さらなる非難を浴びる結果に。まさに踏んだり蹴ったりな東出だが、会見には心強い“味方”がいた。東出の実母だ。騒動後、埼玉県の実家での“隠遁生活”を送っていた東出。この日、会見を終えた東出は会場に同伴していた実母の運転する車でそのまま実家へ。実家到着後、記者が声をかけると東出は「本当にすみません……」とだけ言葉を残し、そのまま消えていった――。■渡部はイクメン化で“亭主関白”卒業へ6月に複数女性との不倫が発覚したアンジャッシュ・渡部建。多目的トイレに女性を呼び寄せ、金銭を支払って肉体関係を持つといった“ゲス”な内容から、高い好感度を一瞬ですべて失うことに。しかし妻の佐々木希(32)は、関係継続を選び、家族再生の決断をする。そこで仕事を失った渡部は、大黒柱となった妻のためイクメン化。“外出する際の時間や場所”を佐々木に報告する“ホウレンソウ”を徹底するように。そして、8月には佐々木と息子と3人で100円ショップに向かう姿を本誌は目撃。これまで高級料理を食べ歩くなど贅沢ずくめだった自身に対する“贖罪”だったのかもしれない――。■喜多村緑郎は妻に電話で号泣し……昨年2月、鈴木杏樹(51)との不倫が発覚した新派俳優の喜多村緑郎(52)。元宝塚のトップスターで妻の貴城けい(46)は鈴木に慰謝料を請求するという報道もあり、関係修復は絶望的と見られていたが、実際は違うようだ。喜多村と親しい舞台関係者はいう。「報道後、喜多村さんと杏樹さんは関係解消を決意。喜多村さんは不倫を本当に後悔しており、貴城さんに泣きながら電話することもあったそうです。貴城さんは当初、ショックから入院していたそうですが、徐々に快復。すべて元に戻って夫婦円満ということでは決してありませんが、喜多村さんがいない間に自宅にバレンタインのプレゼントを置いておく程度には関係は戻りつつあると聞いています」■瀬戸大也、渡辺謙…不倫“された側”の妻たちの行動最後に不倫を“された側”の妻たちの行動も紹介しておきたい。17年3月に夫・渡辺謙(61)の年下ホステスとの不倫が発覚した南果歩(56)。自身の乳がん闘病中に不貞を行われていただけに南の心労も相当なものに。一時は直後に控えていた主演ドラマの降板も考えるほどで、クランクアップ時には号泣したという。そんな南を支えたのが同世代の女優仲間だ。同ドラマの打ち上げで共演した草刈民代(55)、清水ミチコ(60)に励まされながら談笑する南の姿を本誌は目撃。その左手薬指に指輪はなく、翌年5月には離婚を決断したのであった。東京五輪で金メダル筆頭候補として将来を嘱望されていたにも関わらず、昨9月に不倫を暴かれてしまった競泳の瀬戸大也選手(26)。現時点では離婚を選択していない妻・優佳さんは、先日放送されたバラエティ番組で「めっちゃ怒りました。蹴り上げました」と瀬戸への怒りを告白。そんな優佳さんを昨年12月、本誌は自宅前で目撃。しかし、その左手薬指には指輪がはめられていなかった。優佳さんが出す結論は果たして――。
2021年01月16日薬物事件や、コロナ禍での飲み歩きなど、スキャンダルが次々と発覚した2020年の芸能界。とくに今年は、好感度の高かった芸能人による“まさかの”不倫が世間を騒がせた。そこで「女性自身」では2020年に報じられた有名人の不倫で、“どの不倫が最も許せなかったのか”を募るアンケートを実施。12月15日から12月20日までの期間中に、1,602票の回答を得た。果たして、不名誉なランキング1位に輝いたのはどの不倫だったのか?■第1位渡部建(48)多目的トイレ不倫[657票/41%]2位の東出昌大(32)と得票率わずか4%差で1位となったのは、アンジャッシュの渡部建。美人女優の筆頭格・佐々木希(32)と結婚しているにも関わらず、多目的トイレなどで複数人と不倫。行為後に1万円を渡していたこともひんしゅくを買った。その後、報道から約半年後に行われた謝罪会見では記者からの質問にはっきりと答えないことも多く、およそ100分にわたり平謝り。また、矢継ぎ早に質問を投げかけた報道陣に対しても、批判の声が上がった。アンケートでは、女性を「モノ」扱いした行為に非難が集中。お昼の情報番組のMCなどでクリーンなイメージがあったからこそ、世間の風当たりも強かった。「渡部氏は女性にお金を渡したからチャラみたいな風潮があるけど、口封じのためでしょ。女性を見くびって馬鹿にしすぎ。姑息な手口が垣間見るが、恨みを買わないために徹底してましたね。頭いいわ」(30代女性)「いい人のように振る舞っていたにも関わらず、ゲスの極みであり、再びテレビ等で人目に触れることがあれば、起用した番組も神経を疑う。二度と目にしたくない」(50代女性)■第2位東出昌大(32)唐田えりか(23)と3年愛[586票/36.6%]映画で共演した唐田えりかと約3年もの間、不倫関係にあった東出。結婚生活は約5年なので、結婚している期間の半分以上は不倫状態にあったことになる。のちに離婚した杏(34)の妊娠時からの不倫と、子供が3人いながらの行為に、非難が殺到した。不倫発覚後、初めての公の場では「唐田さんが好きなのか、杏さんが好きなのか」と問われ、「申し訳ございませんが、お相手のこともあるので、また私の心の内をここで話すことは妻を傷つけることになるので話せません」と、回答。渡部と違って、気持ちまで移ってしまった結果と、不倫相手・唐田えりかによる匂わせの数々に対しても批判が多かった。「自分自身、杏さんと同じく双子を育てています。杏さんは芸能人ですし、育児環境などは一般人に比べて違いはあるといえども育児、仕事と想像以上に大変な日々を送っていたと思います。そんな状況下で夫のこういった不倫は本当に信じられない」(20代女性)「記者会見が最悪だった。潔さも無くただの保身。汗かいて髪もべたついててつつかれないように平謝り。ここも計算してるのか、人間味が感じられない。本心が最後までわからなかった。本当に好きな人はあのとき誰だったのか?はっきり言って欲しかった」(40代女性)■第3位瀬戸大也(26)子供お迎え前の白昼ラブホ[148票/9.2%]3位は競泳選手として東京オリンピックでの活躍が期待されていた瀬戸大也。足立区の休憩4,600円のラブホテルで不倫相手と密会していた。密会の後、外車から国産車に乗り換えて子供のお迎えに向かうという、人道に反した行為が世間の逆鱗に触れることに。子守をしてくれる優しい夫だと思っていた妻を裏切る行為となった。「不倫した後に子供の迎えに行ってることが信じられない。子供がかわいそう。そんな不倫相手をさわった後の手で子供の純粋な手を握るなんて。それに奥さんは食事から生活スタイルまで全てに気を配ってらっしゃったそうなので裏切り方がひどすぎる。なんであんなこと出来たのか不思議でならない」(30代女性)「性的欲求を抑えられないのは男だからと理解できないわけではないが、その後に子供を迎えに行って罪悪感はないのだろうか……。妻は家事に育児に仕事にと忙しいと女を忘れてしまう。それぐらいに妻は忙しい姿が見えないのか!と思います。アスリートとしての経験が不倫とは情けない。子供達に夢と希望を与えるべき立場なのに…」(50代女性)■第4位近藤真彦(56)略奪5年不倫[81票/5.1%]ジャニーズ事務所の“長男”という立ち位置にも関わらず、25歳下の女性社長を当時同棲中だった彼氏から奪い、5年間にもわたり不倫を行っていた近藤。不倫がばれても「揉み消せる権力を持っている」と豪語していたという、傲慢な態度も反感を買った。また、過去のスキャンダルに触れた回答も目立つ結果に。「未だに中森明菜の事を許せないから。自分に力があると勘違いしてる」(50代男性)「年数が長い。ジャニーズ年長者としての謝罪は?会見は?」(40代女性)■第5位宮崎大輔(39)別居不倫&暴行騒動[41票/2.6%]妻との別居中にアスリートが集まる合コンに参加し、気に入った元新体操選手の深瀬菜月(26)と不倫&同棲。不倫旅行中、酔ったのち深瀬に暴行し、逮捕された。離婚調停中だったこともあり、不倫行為そのものより女性への“暴力”が許せないという意見が目立った。「不倫よりも自分より弱い女性を暴行することが許せない」(30代女性)「スポーツ選手なら力も強そうだし、笑顔に騙された感じがする」(30代女性)第6位は4年ぶり2度目の不倫が報じられた宮崎謙介(39)が36票でランクイン。相手はSNSで知り合った医療従事者だった。第7位は既婚者であることを隠し合コンに参加し不倫していた、BUMP OF CHICKENのベース・直井由文(41)だった(16票)。続いて第8位には熊本地震被災地でのボランティア中に不倫し相手へのモラハラも報じられたブラザートム(64)と、葉山の高級リゾートへの不倫旅行が報じられたZeebra(49)が同じく13票で並び、第10位は鈴木杏樹(51)とのキスやハグ、ラブホテルに消えていく様子を報じられた喜多村緑郎(51)で11票だった。■30代以下と40代以上で意見が割れた!渡部一強かと思いきや、年齢で分けて見ると、30代以下の1位は東出。40代以上の1位は渡部という結果だった。東出を1位に選んだ30代以下の意見には“本気の恋が許せない”といった内容が目立った。「正直浮気ならまだ許せる。じゃなくて本気っぽさが滲み出てるのが嫌だ」(30代女性)「東出さんの場合、共働きで子供も双子で普通の子育てより大変なときに、恋愛のような不倫をしていたから。しかも映画の共演者で恋愛シーンもあるし、テレビに出る方なので杏さんのダメージが大きいと思いました」(30代女性)そして、渡部を1位に選んだ40代以上からは“計算された行為が許せない”といった意見が多く書き込まれた。「相手(女性)に対しての愛やリスペクトがない」(50代女性)「子供のために多目的トイレ使ったことあるはずなのに、あんな行為する?って思いました。普通なら思いつかないことを思いつく頭の良さなんでしょうか(笑)。ずる賢さ、計算された行動が裏目となりましたが、そういう方なんですよ。テレビには出てもらいたくないし、出てこなくても他がいるので、これ以上見たくない」(40代男性)■世間が不倫に怒る理由は「家族への裏切り」また、本アンケートでは、それぞれ選んだ不倫に対して「許せない理由」を選んでもらった。(複数回答可)結果、「不倫を許せない理由」で上位を占めたのは、「妻や子ども、家族を裏切ったから」(1,129票)、「よき夫、よき父親アピールで世間をだましたから」(573票)だ。「そもそも不倫はしてはいけないから」という理由は、483票で3位にとどまった。つまり、妻やまだ小さい子どもを裏切り、よい夫を世間にアピールしていた、渡部と東出が頭1つ抜けた原因といえる。裏切った妻の顔が世間に浸透していることも、大きな理由といえそうだ。「清純なイメージがある人ほど、そのギャップによって悪い人に見えてしまう」(20代女性)という意見に象徴されるように、「不倫」というイメージからかけ離れた人物が、より世間からのバッシングを受けるということもわかった今回のランキング。だが、どんな形であれ、そもそも不倫はいけないこと!しっかり反省して、宮崎元議員のように繰り返さないことがいちばんだ。
2020年12月31日「今週のびっくりニュースはねぇ……髪の毛!バッサリ25センチほど切ったんです。(中略)ショートヘアのおかっぱになっていますので、完全にクレラップの女の子と同じヘアスタイルです!」清純派女優として人気だった鈴木杏樹(50)のラジオDJぶりは意外にハイテンションだ。現在、鈴木のレギュラー番組は週に1本、ラジオ番組『オールナイトニッポン MUSIC10』(ニッポン放送)の火曜日担当分のみとなっている。「2月に劇団新派の俳優・喜多村緑郎(51)との熟年不倫が発覚し、もう1本のレギュラーだった『SUZUKIハッピーモーニング・鈴木杏樹のいってらっしゃい』(ニッポン放送)は、降板を余儀なくされました。不倫の影響に加え、新型コロナウイルスの感染が拡大したこともあり、彼女は週1回の仕事以外は家にこもって“贖罪生活”を続けているようです。番組中は明るくふるまっていますが、精神的に不安定になることもあるのでしょうか。5月には放送中に涙ぐんでしまうこともありました」(芸能関係者)彼女の長年の女性ファンも心配しているという。「もちろんコロナの影響もあるのでしょうが、彼女の話題は水耕栽培で九条ねぎを育てているとか、クローバーを育てていたら四葉のものを発見して大喜びしたとか、“内向き”のことばかり。きっとまだ不倫騒動から立ち直っていないのでしょうね」鈴木を心配していたのはファンばかりではないようだ。彼女は’13年2月に医師だった夫と死別しているが、舅や姑らともずっと交流を続けていたという。だが亡き夫の弟はこう語る。「鈴木さんとは、法要とか節目などでもお会いしていました。しかし(不倫)騒動以降は特にこちらに連絡はきていません。私たちもそれぞれ心の中では心配しておりましたが……。さすがに母とも、あまりそういう話もできませんし……」ちなみに冒頭のコメントは、7月7日に生放送されたもの。「右手のほうの中指には今日は七夕なので星に願いをと思って星のシールをつけてみました!」あいにくの曇り空で星の見えぬ夜、彼女は何を願ったのだろうか。「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載
2020年07月17日4月20日。コロナ禍による緊急事態宣言のもと、ひっそりと静まり返った東京・銀座で、老舗弁当店「木挽町辨松(こびきちょうべんまつ)」は最後の日を迎えていた。社長・猪飼信夫さん(67)は、70代が目前に迫るなか「元気なうちに、店を誰かに譲りたい」と考えていたところだった。昨年夏ごろから、事業譲渡の計画を進め、それも大詰めというタイミングでコロナが重なり、あえなく白紙化。辨松の味とのれんを後世繋げることが、コロナの影響でできなくなったのだ。辨松の弁当の味は、152年間不変。美食家で知られた作家・池波正太郎、新派の女形・喜多村緑郎や花柳章太郎、作家で俳人の久保田万太郎など、木挽町辨松の味を愛した著名人は数多い。猪飼さんは、特に印象深かった思い出を語ってくれた――。「何と言っても、うちをひいきにしてくれたのは、歌舞伎俳優の方たち。あるときテレビでね、好物を聞かれた坂東三津五郎さんが『歌舞伎座の前、前』ってうちのことを紹介してくれてね。あれはうれしかったな。これから京都公演なんてときも必ず寄ってくださって。『新幹線で食べるんだよ、これが楽しみなんだよ』って」たくさんの歌舞伎俳優のなかでも、「思い出深いのは中村勘三郎さん」と猪飼さんは振り返る。「勘三郎さんがお好きだったのは、赤飯じゃなくて、白いご飯のほうの“懐石弁当”でしたね。また、まだ勘三郎さんが幼くて、勘九郎を襲名して間もないころ。お父さんの十七代目の勘三郎さんの楽屋に、うちの叔父が弁当を届けたことがあったんですよ。そのときね、楽屋の入口に出てきて、『ちょっと待ってね、ちょっと待ってね』って叔父に言うんだって。お弟子さんがお財布を持ってくるまで待ってくれってことだったみたいだけど。『その姿がかわいくって』と、叔父はよく言ってましたよ。幼い時分から、そういう気遣いの人だったからね。勘三郎さんって人は、人の誘いを断わんないんだって。どんなに疲れてても、遅い時間でも、誘われたらお酒飲みに行ったり麻雀しに出たり。だから体、壊しちゃったんじゃないかな、と思うな。勘三郎さんに最後に弁当を届けたのはご葬儀の真っ最中、読経のときでした。亡くなってすぐに注文が来てご自宅に配達したんだけど……、僕より3つも下だったからね……、残念でしかたない」辨松閉店の報道では松本白鸚、中村芝翫、中村獅童などなど、そうそうたる顔ぶれの名優たちが、コメントを寄せた。「(尾上)右近さんなんて『嘘だろ!』と言って、うちを惜しんでくださったって。そんなこと聞くとね、本当にありがたいと思いますね。女優のうつみ宮土理さんもね、《やめちゃうの残念だけど、いままでありがとう》って、わざわざ自筆のお手紙をくださいました。そうやってね、ごひいきにしてくださった皆さんが『おいしかった』『ありがとう』と言ってくださるのが何よりうれしいですよ。最終日にもね、これまでほぼ毎日買いに来てくれた女性のお得意さまが、『これからどうしたらいいの?』って言うんですよ。そんで、涙こぼしながら『いままでありがとう』って。これには、僕もグッときました。本当なら、こっちが感謝の言葉を述べなきゃなんないのにね。皆さんからそうやって『ありがとう』と言われて、ああ、辨松の社長やってきて、ここまで全うしてきてよかったなと、本当にそう思いましたよ。それにしても……。ここまで静かな銀座は初めて。まるでゴーストタウンだ」閉店の日、4月にしては冷たい雨がそぼ降るなか、猪飼さんと幹部ら3人が店頭に姿を見せた。そして、万感の思いをかみしめるように、歌舞伎座に向かって深々と頭を下げる。こうして木挽町辨松は、152年という長い歴史に幕を閉じた。「女性自身」2020年5月26日号 掲載
2020年05月18日女優の貴城けい(45)が13日、オフィシャルブログを更新し、夫で俳優・喜多村緑郎(51)の不倫騒動を謝罪した。先月6日発売の週刊誌『週刊文春』で、女優・鈴木杏樹(50)と喜多村の不倫が報じられ、貴城のブログは1月18日以降、更新が途絶えていた。貴城は、「皆様、なかなかブログを更新できずごめんなさい。そして今回はお騒がせしてしまい大変申し訳ございません」と謝罪の書き出しから、「ファンの皆さんの温かいお手紙やコメントが何よりも力と励みになりました」とファンのありがたさを改めて実感した様子。「早くみんなに会いたいと前向きに思える様にもなって来ました」と少しずつ元気を取り戻しているようで、「自分らしさを出せる場所! 自分自身、一生懸命に積み重ねて来た事だけが、真実に繋がっているはず」と自らに言い聞かせ、「深呼吸をして、自分軸を保ち焦らずに今後の事をしっかりと考えていきたいと思っております」と決意を新たにする。そして、「辛い時に寄り添ってくれた事、忘れません」と感謝し、「これから又、ありったけの愛でお返ししていきます」と誓う貴城。「ありがとうございます。そしてこれからもずっと宜しくお願い致します」と呼び掛け、4月17日に上演される舞台『シスター』に出演することを告知しながら、「この『シスター』は3年前にやらせていただきました。再びこの役に挑戦できる事に縁を感じます。台本を開いた時に私自身の3年分の経験や環境がプラスされ、血となり肉となり、又違った感情やイメージが湧きました。今の私が表現する『シスター』を観ていただきたいです」と気合いをみなぎらせている。
2020年03月13日鈴木杏樹(50)との不倫関係が『週刊文春』で報じられた劇団新派の俳優・喜多村緑郎(51)。連日、喜多村には批判の声が寄せられているが、ある舞台関係者によると“一連の報道で真実と違うことも多い”と悩んでいるという。「もちろん全て彼の責任。それでも噂に尾ひれがつきすぎていると。たとえば、杏樹さんの謝罪コメントは喜多村さんが指示して書かせたと一部で報じられていましたが、連絡を一切絶ったので書かせられるわけがありません」新春の舞台『明日の幸福』の楽屋に訪れた貴城けい(45)に「邪魔だ、出て行け」と怒鳴り、その声が廊下まで聞こえたという報道もあった。「あの日は貴城さんの母親もいらしていて2人は遠慮して彼の楽屋に入ろうとしなかったんです。この劇場は廊下が狭く、彼は『邪魔だから入りなさい』と2人を招き入れた。『出て行け』とは真逆です。この前日の舞台に関してスタッフには怒ったようですが、なぜ貴城さんを怒鳴ったとすり変わったのか。奥さんに手を上げたことなんか一度もないと聞いています」また、喜多村のもう一人の“不倫相手”と一部で報じられている尾上松也(35)の妹・春本由香(27)との関係についても、事実と異なる部分が多すぎるという。「今の緑郎さんが言っても説得力は限りなくゼロですが、本人は『ない、ない、ない』と全力で否定していました。彼はモテるので、ほかの劇団内の女優さん全員と噂を立てられていますよ(苦笑)。春本さんに『俺の子を産んでほしい』と言ったと書かれていますが、あれは皆が集まる飲みの席で、誰かが“緑郎さんは声がいい。春本さんも清元の祖母の才能を受け継ぎ声がいい。2人の子供ができたらすごいはず”と言っていた話が歪曲されて伝わってしまったそうなんです」(前出・舞台関係者)彼が劇団新派に移籍したのは4年前。古参劇団員には彼を面白く思っていない人がいるという。「彼が来た当時のお稽古は自分の出番が終わるとお菓子を食べたり、その場面に関係ない者同士でおしゃべりしたり、ゆるい雰囲気でした。それをある人から公演中に指摘されてしまったそうなんです。とても口惜しく思った喜多村さんはあるとき、たまりかねて稽古中に『ちゃんと稽古見ろ!』と劇団員を一喝した。若い人たちの多くはやる気になったのですが、疎ましく思った者もいたんでしょう。あれで敵をつくってしまったのかもしれません」(演劇関係者)「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載
2020年03月10日「貴城さんは弁護士と相談して、“夫が悪いのは当たり前。でも私が人生に大きな打撃を受けたように彼女も同じ試練を受けるべき”と杏樹さんに慰謝料請求することも考えているそうです」(スポーツ紙記者)劇団新派の俳優・喜多村緑郎(51)との不倫を『週刊文春』に報じられた鈴木杏樹(50)。それから約1カ月、喜多村の妻で、元宝塚のトップスター・貴城けい(45)が3月3日の『文春デジタル』では、杏樹への怒りを“慰謝料請求”という形であらわにしたと伝えられている。喜多村と貴城の離婚は秒読みとされるなか、本誌は喜多村夫妻と親しい関係者に匿名を条件に独自に接触。2人の今の夫婦関係、そして杏樹との顛末を聞いた。「まず、2人の不倫関係が発覚してから、喜多村さんは一切、杏樹さんに連絡をとっていません。杏樹さんはひどくショックを受け、自分の仕事上のデメリットも考え別れることを決めたそうです」喜多村当人は2月末まで東京・新橋演舞場の舞台『八つ墓村』に出演していた。だが、裏ではひどく落ち込んでいたという。「稽古の合間を縫って関係各位に頭を下げて回った。5日間ほとんど眠れずに幕を開けたそうです。“これまでの生涯でいちばんつらい出来事だ”と肩を落としていました。多くの人に迷惑をかけたことを心から悔いていましたね」自業自得とはいえ「舞台に立っているときだけ現実から逃れられた」という。貴城と喜多村の夫婦関係は今、どうなっているのか。『週刊文春』には「私の人生を返して」と恨み節を語った貴城だが……。「緑郎さんが何度も貴城さんに連絡してもいまだに返事はないそうです。あまりにも連絡がこないので、泣きながら電話をかけたこともあったようです」(前出・夫妻と親しい関係者)不倫報道後、貴城は心労のため入院したという。ただ、連日、謝罪の意を訴え続けたためだろうか。喜多村の気持ちは少しずつではあるが、貴城にも伝わっているという。「彼女の心身は少しずつではありますが、回復してきています。外出できるまで元気になっているようです。ある日、緑郎さんが自宅に帰ったらバレンタインのプレゼントが置いてあったそうです。彼女はチョコレートが食べられない緑郎さんのため、毎年イワシやサバの缶詰を贈っていたとか。今年も、渡しそびれたプレゼントが置いてあったそうです。先日も家に帰ってみると、汚れ物が洗濯してあって、畳んで置いてあった。部屋も掃除されていたそうです。自分の洋服などを取りに戻ったようなのですが、本当に愛情がなかったら、そんなことはしないでしょう」(前出・夫妻と親しい関係者)断絶の時期から、夫を“赦した”とはいえ、夫婦はまだ不倫報道後一度も会ってはいないという。「貴城さんは、夫婦の今後の話し合いは自分の体調が回復して、かつ夫の仕事が一段落してからと考えているようです。あえて連絡を取らないでいるのは、緑郎さんにお灸をすえたいからでしょう。もう少したったら連絡をとるつもりのようです」“まさかの離婚回避”だが、2人の本心はどうなのか。3月上旬、東京都内の自宅マンションから出てきた喜多村を直撃した。――貴城さんと関係修復が進んでいるという話がありますが?喜多村は黙ったまま、深く一礼して去っていった。その表情は少しほほ笑んでいるようにも映った。「心ない報道がなされるのも、“自分の不徳のいたす限り”と本人は反省しきりです。土下座をしてでも奥さんと話し合い、今後をきちんと決める。そのうえで杏樹さんにもきちんと謝罪する。ファンには“精進して芸で返していく”と神妙な顔で話していました」(前出・夫妻と親しい関係者)夫婦の最終結論まで、まだ時間はかかりそうだ――。「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載
2020年03月10日女優・鈴木杏樹(50)が3月4日に、ラジオ番組『オールナイトニッポン MUSIC10』(ニッポン放送)に出演。2月6日の『週刊文春』で俳優・喜多村緑郎(51)との不倫交際が発覚したこと件について、謝罪した。報道後は番組を4週にわたって欠席していた鈴木。冒頭で「この度はお騒がせしまして、本当に申し訳ございませんでした」と謝罪すると、「イヤな思いや不愉快な思い、残念な思い、傷つけてしまったり、裏切られたような思いをさせてしまった方々に心からお詫びいたします」と声を震わせた。そして「たくさんのお仕事関係の皆さまに、多大なご迷惑をおかけしてしまいした。本当に申し訳なくて、心の底から反省しております。(中略)全ての皆さまに心からお詫び申し上げます」と、何度も反省の弁を繰り返した。最後は「多くの皆様にご迷惑おかけしてしまうようなことは、もう二度とないようにこれからの人生を心して歩んでまいりたいと思います」と声を詰まらせながら結んだ。約1カ月ぶりに復帰を果たした鈴木に、リスナーからは応援の声が上がった。《鈴木杏樹さんのお声が久しぶりに聴けて嬉しかった》《おかえりなさい。水曜日はやっぱり鈴木杏樹さんです》《頑張って!》いっぽうで鈴木は、出演した舞台公演に花束や励ましのメッセージをファンから贈られたことについて「生きていく自信を失っていたので、本当にありがたかった」ともコメントした。「喜多村さんの妻で元宝塚歌劇団の貴城けいさん(45)は、不倫のショックから憔悴して入院しました。現在も療養中とのことです。鈴木さんは深く反省しており、喜多村さんとの交際を断つ決心をしました。ですが貴城さんは、鈴木さんを『許すことができない』として慰謝料請求も考えているようです」(芸能関係者)そのため、こんな声も上がっている。《杏樹さんは復帰したらしいけど、奥さんは、、?》《いや涙ながらにって泣きたいのは奥さんだからね。生きていく自信を失ったって悲劇のヒロインですか》《杏樹さん。生きていく自信を失った?って、貴城さんが言いたいと思うよ》
2020年03月05日元衆議院議員の宮崎謙介氏と妻の金子恵美氏が26日、都内で行われた韓国ドラマ『ダーリンは危機一髪!』DVDリリース記念イベントに登場。過去に不倫騒動を経験している宮崎氏が、女優の鈴木杏樹との不倫が報じられた俳優の喜多村緑郎について言及した。宮崎氏は2016年2月、妻・金子氏の妊娠中に女性タレントとの不倫が発覚。議員を辞職したが、離婚せずに夫婦で不倫騒動を乗り越えた。女優の唐田えりかとの不倫が報じられた俳優の東出昌大に対して、ダイヤモンド・オンライン上で手紙を発表し、自身の経験を踏まえて夫婦関係修復の方法などアドバイスを送った宮崎氏だが、報道陣から「喜多村さんに手紙は?」と聞かれると、「ちょっとあの人は性質が違いますよ。私は、『別れる別れる』っ言って女性を口説く人は軽蔑しています。男らしくない。それは詐欺ですからね」とバッサリ。「『家庭を持っていますよ』って言ってドーンといくならまだしも」と話した。金子氏から「男性の方は笑ってるけど女性はたぶん軽蔑してる」とツッコまれるも、宮崎氏は「女性もそっちのほうが良くないですか? 『別れるから』って言いながら別れない男よりも、どうだって構えているほうが…」と報道陣に同意を求めつつ、「喜多村さんはダメ」と指摘した。シウォン(SUPER JUNIOR)とイ・ユヨンが夫婦役を演じた本作は、女刑事ミヨン(イ・ユヨン)と結婚してしまった天才サギ師・ジョングク(シウォン)が、自分の正体を必死に隠しながらも妻を守るため国会議員になるべく奮闘する物語。宮崎氏は「主人公が他人とは思えなかった。自分を見ているような感じでした」と自身と重ねていた。
2020年02月26日女優の鈴木杏樹(50)との不倫が発覚した俳優の喜多村緑郎(51)が16日、東京・新橋演舞場で開幕した劇団新派特別公演「八つ墓村」(3月3日まで)に出演した。喜多村は今月6日発売の「週刊文春」で不倫が報じられて以降、報道陣の前に姿を見せたのはこの日が初めて。各スポーツ紙によると、劇場入りする際、乗り込んだタクシーの窓は閉めたまま。終演後はタクシーの窓を開けたものの、報道陣に向かってお辞儀を連発したが、言葉は発しなかったという。「不倫発覚後ですら、周囲に逆ギレするぐらいだったようだが、報道陣が集まっているのを見て、ようやく現実を突きつけられたのでは。そのことが当日の演技にも影響を与えたと思われます」(演劇担当記者)喜多村は同舞台で、探偵の金田一耕助のほか、過去から現在につながる悲劇の発端になる重要人物など3役を演じたという。一部スポーツ紙によると、騒動の影響があったのか、終盤に金田一が謎解きをするシーンではセリフを噛んでしまい、カーテンコールでは目をやや潤ませていたという。「渦中の人物が出ている公演のチケットは飛ぶように売れることが多い。そのため、今回、松竹は喜多村さんの騒動でチケットの売り上げが伸びると期待したが、17日から千秋楽の公演のチケットはまだどの公演も完売になっていない。もともと、劇団新派は観客の年齢層が高く、歌舞伎役者から転身して16年に入団した喜多村の名前も、まだまだ一般には浸透していないんです」(前出の演劇担当記者)喜多村は18日に都内でトークショーを行う予定だというが、自らの醜聞より、まだまだ自らの演技に励む必要がありそうだ。
2020年02月17日女優の鈴木杏樹さん(50)が俳優の喜多村緑郎さん(51)と不倫関係にあったと、週刊文春が報じました。杏樹さんと喜多村さんは昨年の舞台での共演がきっかけで知り合い、交際関係に発展。その際に妻で元タカラジェンヌの貴城けいさん(45)とも挨拶を交わしていたそうです。当然、貴城さんは激昂。ひどくショックを受けてるとコメントを発表し、泥沼の形相を見せています。しかしながら今回の不倫。スクープから数日たってみると、リアクションが男女で分かれているように感じます。女性の多くは、杏樹さんに対して批判的。一方の男性は、杏樹さんに対して比較的寛容なのです。それは一体、なぜなのか。2つのキーワードから紐解きます。■「独り身になるつもりでいると聞いていた」は、したたかなのか?今回の報道で注目すべきは、謝罪コメントに載っていた杏樹さんの言葉です。「独り身になるつもりでいる」彼女は喜多村さん側のコメントを信じて交際してしまったと、謝罪とあわせて弁明していたのです。それに対して女性陣は「奥さんに配慮を欠いているコメントだ」と非難しているのに対して、多くの男性は「遊ばれちゃったんだなーという印象」と杏樹さん側にかなり優しい印象です。どうしてこうもリアクションが割れるのかというと、1つは生物としての特徴もあるのかなと思います。女性はもともと、生物として多数の男性と交われない(一度にたくさんの子孫を残せない)という特性から、一人のパートナーとの安心安全な関係性をのぞみます。そして関係が危ぶまれたときはパートナーよりも関係を脅かす存在、つまり浮気相手に対して怒りを抱きやすいといわれています。今回の件も自分の立場を養護するとも取れる発言に、女性陣は厳しく待ったをかけています。「奥様に配慮が足りないような気がする」といったコメントを投げかける方もいました。しかし奥様への配慮なんて、そもそも不倫する時点でないのです。■“未亡人”という言葉の強い威力を感じる不倫案件いっぽうで多くの男性から「(杏樹さんが)遊ばれちゃったのかなーという印象がある」といった、同情的なコメントが目立ちました。たしかに遊ばれたのかもしれませんが、不倫男が“離婚をほのめかす発言“をするのはよくあること。それだけで遊ばれたと見るのは、正直甘い。ではなぜ男性陣は、鈴木杏樹という女性に甘くなるのでしょう。もちろん、もともとの好感度も影響しているとは思います。ただどうしても“未亡人”というキーワードからくるイメージが、男性の優しい反応を誘発しているような気がしてなりません。杏樹さんは2013年、婚姻関係だった夫と死別しています。それ以降は浮いた話もなく、粛々と真面目にやっていたように見える彼女。好感度がうんと高まり、さらに寂しさを感じさせる要素です。そのため不倫をしたとはいえ、世の男性たちが優しい言葉をかけたくなってしまったのかもしれません。とはいえ奥様の怒りコメントも出たことで、泥沼の様相を呈している本件。「すべて自分の責任」と言った喜多村さんは果たして本当に責任を全て背負い、収束へ向かわせることができるのでしょうか。(文・イラスト:おおしまりえ)
2020年02月17日2月6日発売の『週刊文春』が報じた鈴木杏樹(50)の不倫愛。彼女が「4千円ラブホ」でデートした不倫相手・喜多村緑郎(51)は、国立劇場歌舞伎俳優研修所出身の苦労人だった。「研修生時代は家賃1万円のアパートに住み、水道を止められ、公園で体を洗ったことも。主食は国立劇場の食堂の200円の定食で、白米に塩やソース、醤油をかけて食べていたそうです。30歳を過ぎて、ようやく食べられるようになったと安堵していました」(舞台関係者)いっぽう、22歳で女優デビューし、ドラマ『あすなろ白書』(フジテレビ系)でブレイクした鈴木は、CM14本に出演してCM女王に輝くほど、一躍超売れっ子に。「杏樹さんは高校時代にスカウトされ、イギリス留学して歌手デビューするなど、華やかな人生を送っていました。ですから、海岸にシートを広げてコンビニで買った軽食を食べたり、4千円のラブホで過ごしたりすることが逆に新鮮に映ったんでしょう」(前出・舞台関係者)この関係者によれば、喜多村は近年、夫婦仲に溝ができていたという。「確かに2~3年前から喜多村さんの結婚生活はうまくいっていないと聞いています。聞けば、奥さんは実家に戻って自宅に帰ってこないことも多かったそうです。彼も杏樹さんと親密になるなかで身勝手に“違う人生”を思い描いていたのかもしれません」杏樹をよく知る仕事関係者も、こう証言する。「7年前に旦那さんと死別してしばらくしてから『自分の今後の人生を、ようやく考えられるようになった』と話していたことがありました。『このまま、今後私1人で生きていくのかな?』と淋しさを感じることも多くなっていたようです」夫婦問題研究家・岡野あつこさんは言う。「死別の場合、再婚せず、いい思い出を残して独り身で過ごす人は多いです。次の恋愛に移るとしても死別から5年以上はかかるのが一般的ですね」岡野さんは「不倫は絶対に許されないこと」と断じる一方で「死別した女性は恋愛に疑いを持ちにくい」とも説明する。「離婚と違って男性の“ネガティブな部分”を見ていないので、男性を信じやすく騙されやすい面があります。だから不倫男の常套句『妻とうまくいっていない』、『もうすぐ離婚する』といった言葉も信じやすい傾向があるんです」彼女の50歳という年齢も大きく関係しているのではという。「40代ではまだ感じなかった“衰えていく自分”を意識する年齢なんですね。自分の中で人生の焦りを感じて“女性としてこのまま誰とも付き合わず、人生を終えるのか”と考えてしまうんです。『もう一度、恋を……』という心境になったのかもしれません」悩む2人が出会い、禁断の恋にのめり込んでいったのか……。「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月11日2月6日発売の『週刊文春』で、鈴木杏樹(50)との不倫が報じられた喜多村緑郎(51)。彼が妻・貴城けい(45)と結婚したのは、7年前の13年1月のことだった。「07年に舞台で共演した2人は5年後に再会して“運命”を感じたそうです。彼は『女性、異性というより何だか家族のような懐かしさを感じて、この人と結婚すると直感した』と話していましたね。貴城さんも同じように感じていたと聞きました」(舞台関係者)2人が結婚した同じ年の2月に、杏樹は15年間連れ添った医師の夫・山形基夫さん(享年56)と死別している。「ドラマの撮影中に腸閉塞で倒れた杏樹さんの手術を担当したのが山形さんでした。名医として知られていましたが、肝臓の疾患が見つかり、渡米先の病院で手術する直前に亡くなりました。彼女は憔悴しきっていました。ただ、葬儀では『皆さんが長生きしてくださることが夫にとっていちばん嬉しいことだと思います』と医師の妻としての矜持を示していました」(芸能関係者)夫の死から2年後、杏樹は雑誌のインタビューで“困難の乗り越え方”をこう語っている。《“人”の存在が大きかったです。つらいことが起きたとき、1人ぼっちではどんなに頭で考えても無理。支え寄り添ってくれる人がいるから、前向きになれる(中略)。いざというときに手を差し伸べてくれる人こそが真の救世主。でも、そういう人はそんなに多くありません。だから、だれかにとってのそういう人になれたらいいな、と思ってます》(『Pumpkin』15年6月号)テレビ局関係者は言う。「杏樹さんは昨春、大きな転機を迎えました。7年間レギュラーを務めてきたドラマ『相棒』(テレビ朝日系)と、8年間務めた情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)をともに卒業。レギュラー出演はラジオ番組のみになってしまったんです。旦那さんとの死別後は仕事に打ち込んでいましたから、心の整理にも時間がかかっていたようです」2人の不倫愛のきっかけは、昨年10月の京都・南座の舞台『道頓堀ものがたり』での1カ月にわたる共演だった。「舞台の打ち上げから親しくなり、交際に発展したのは昨年末。当初は喜多村さんが杏樹さんの女優としての魅力を力説していました。照れる杏樹さんに“妻とは別れるから”と情熱的に口説くようになっていったのです」(舞台関係者)夫を失い長年続けていた仕事を卒業した杏樹にとって、喜多村は手を差し伸べてくれる“救世主”のような存在に映ったのだろうか。「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月11日「杏樹さんは今回の不倫報道が出る直前までは再婚も考えるほど、喜多村さんに惹かれていました。ただ、今回の報道で周りの人たちから“冷静になって”と厳しく諭されていました」(杏樹の知人)2月6日発売の『週刊文春』が報じた鈴木杏樹(50)と俳優・喜多村緑郎(51)との不倫愛。1月末の昼下がり、千葉県内の海浜公園にビニールシートを敷き、コンビニで買ったパニーニを並んで食べる2人。人目もはばからずキスした1時間後、杏樹自らが運転する高級外車で休憩4千円のラブホテルへーー。数時間後、2人は行きつけのイタリアンレストランで夕食もともにした後、お互いの家へと帰っていったという。「同誌では約2週間前も都内のビジネスホテルで朝まで過ごし、手を繋いで別れる姿まで報じています。喜多村さんは、元宝塚歌劇団宙組のトップスター・貴城けいさん(45)という妻がありながら、杏樹さんと暮らすマンションまで探していたそうです」(スポーツ誌記者)6日の夕方、2人はそれぞれ謝罪コメントを発表した。《今年に入って、お相手から独り身になるつもりでいるというお話があり、お付き合いを意識するようになりました。しかし、まだお別れが成立していない現状、今回の軽率な行動を真摯に反省し、今後皆様にご迷惑をおかけすることのないよう慎みます》(杏樹)《今回の出来事は全てわたくしの責任です。今後は、もう一度一から自分を深く見つめ直します》(喜多村)不倫発覚で、杏樹は15年半続けてきたラジオのレギュラー番組『鈴木杏樹のいってらっしゃい』(ニッポン放送)を降板した。一時は“略奪愛でも再婚したい”と愛を渇望していた杏樹だが、今回の不倫報道で事情は一変した。「年明けの舞台で杏樹さんは禁断の恋の相手の妻である貴城さんと挨拶も交わしています。すでにそのころには“冷静な判断”ができなくなっていたようです。『週刊文春』の直撃取材に貴城さんは『人生を返してほしい』と涙ながらに語っていました。彼女の心の傷は大きく、喜多村さんとしばらく会うつもりはないそうです。貴城さんのご両親も“宝塚のトップまで取った娘の顔に泥を塗るようなことをして!”と喜多村さんに激怒しているそうです。このままでは離婚することになるでしょう」(前出・舞台関係者)前出・杏樹の知人は、彼女の現在の心境をこう代弁する。「本人も情熱のまま走りすぎていたとようやく感じて、深く反省したと聞いています。もう彼との交際を続けることはないと思います」「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月11日既婚者である和泉洋人首相補佐官(66)と、シングルマザーである大坪寛子厚生労働省大臣官房審議官(52)の不倫疑惑。「週刊文春」が昨年12月に2人の“京都デート”を報じたことで明らかになったものだが、さらに文春は2月6日発売号で、2人がインド出張に行ったとき、“コネクティングルーム”といわれる内部の扉でつながっている部屋に泊まっていたという続報をうった。2月7日に行われた衆議院予算委員会で、大坪氏がこの疑惑に応えた。質問したのは、立憲民主党の早稲田夕季衆議院議員(61)。税金を使った出張中の不倫疑惑とあって、議場では「税金だぞ」「どこが出張だ!」というヤジが飛んだ。早稲田議員は週刊文春の報道をもとに、2年前のインド出張の際、2人が“コネクティングルーム”に泊まったこと、そしてそのフロアに泊まったのが和泉氏と大坪氏と、和泉氏の秘書官だけで、他の出張メンバーは別のフロアに泊まったことを指摘した。それに対して、大坪氏は出張が公務であることを強調したうえで、こう答えた。「和泉秘書官は体調を崩されて、官邸のなかで倒れられたことがあります。救急搬送されまして、入院加療をしばらく受けられていたことがございます。もともと公務なので行く予定でしたが、その際に秘書官の方から相談を受けております。現地の医療体制とか、機内の医療の整備について、いろいろと確認をしたり、そういったやり取りがありました。その際に、秘書官から連絡を受けられる場所ということで、和泉補佐官の部屋を秘書官と私とで挟む形で万全の体制をとった」部屋に泊まったことは認めた大坪氏。彼女は医師から官僚に転身した経歴を持つ。通例では、首相補佐官には医師は同行せず、緊急時には現地の医療機関に頼るのだが……。大坪氏の言うことを素直に受け取れば、現地インドの医療体制が信用できないから、自分が一肌脱いだということなのか。さらに、大坪氏が過去に行ったミャンマー、インド、中国、フィリピンの出張はすべて、和泉氏と一緒だったのではないかと指摘されると、「(専門分野の)ヘルスケア関係のものに関しては、私が同行することもございますし、他のものが同行することもある」と正面から答えなかったが、一緒だったことについて異存はないよう。早稲田議員に4回の出張がすべて“コネクティングルーム”かと問われると、こんな言い訳。「部屋の配置については、基本的には、外務省が作ってくださる配置に従っている。すべてどうであったかは、細かいところは記憶にありません」自分の上役にあたる男性の部屋と、内扉でつながっている部屋に泊まる経験なんて、滅多にはなさそうなもの。他にもそういうことがあったら覚えていそうなものなのだが……。一方、外務省の担当者はインドのホテルの部屋割りが「補佐官室からの指示であったこと」を認めた。東出昌大(32)と唐田えりか(22)、鈴木杏樹(50)と喜多村緑郎(51)の不倫が世間を騒がしているが、大坪氏と和泉氏の不倫疑惑には税金が使われた疑いがある。やつれたようにも見えたが、質問に対してよどみなく答えた大坪氏。野党は和泉補佐官を国会に呼ぶことと、出張に関する書類をすべて開示することを要求している。
2020年02月07日2月5日、女優の鈴木杏樹(50)が俳優の喜多村緑郎(51)と不倫関係にあると週刊文春で報じられた。2人は昨年10月の舞台共演を経て関係が深まり、今年1月にデートしているところを目撃されている。SNSでは報道当初、人気女優の不倫報道に批判的な声もある一方で“意外な反応”もみられた。《鈴木杏樹綺麗だし仕方ない》《不倫しても好きな女優であることは変わらない》《不倫より、むしろ50歳でこんなに綺麗なことにびっくり》対して、東出昌大(31)と不倫関係にあった唐田えりか(22)への世間の風向きは大きく違っていた。報じられた直後から、ネットでは唐田への批判コメントが続出。特に唐田が撮影しSNSに投稿した東出の写真など、いわゆる「匂わせ行為」が話題となり炎上状態に。その後、唐田はインスタグラムのアカウントの削除や出演ドラマの降板等を余儀なくされていた。そのため、鈴木と唐田の不倫を対比するようなコメントも上がっていた。《子供の有無、匂わせ、挑発でだいぶ印象変わる》《鈴木杏樹より唐田えりかの不倫の方が腹立つの好感度の差かな?》連日の報道のなかで目立った、鈴木と唐田に対する温度差。相次ぐ芸能人の不倫報道への議論はまだまだ続きそうだ。
2020年02月07日女優の鈴木杏樹(50)が俳優の喜多村緑郎(51)と不倫交際していることが、2月5日に『文春オンライン』で報じられた。喜多村には、13年に結婚した妻で元宝塚歌劇団宙組の貴城けい(45)がいる。鈴木は同年に夫の山形基夫さん(享年57)と死別していた。スポニチアネックスによると、貴城は鈴木に対して「人生を…返してほしい」と吐露したという。鈴木と喜多村は報道を受けて、6日に所属事務所を通じて謝罪コメントを出した。喜多村は鈴木との関係を認め、こうコメントした。「今回の出来事は全てわたくしの責任です。今後は、もう一度一から自分を深く見つめ直します。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。いっぽう、鈴木はこうコメントした。「今回、報道されております、喜多村緑郎さんとは、昨年10月の舞台で共演させていただきました。その後、舞台の共演者の皆様とお食事をご一緒させていただきました。」と経緯を説明。続けて「今年に入って、お相手から独り身になるつもりでいるというお話があり、お付き合いを意識するようになりました。しかし、まだお別れが成立していない現状、今回の軽率な行動を真摯に反省し、今後皆様に御迷惑をおかけすることのないよう慎みます」そして、「この度の事で、たくさんの関係者の皆様に多大な御迷惑をおかけいたしました。本当に申し訳なく、心からお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした」と締めくくった。この鈴木の謝罪コメントが物議を醸しているのだ。ハリセンボンの近藤春菜(36)は7日に、レギュラー番組『スッキリ』(日本テレビ系)でこう発言した。「一番大事なことは、喜多村さんの奥さんにどう謝罪するべきかだと思う」とし、「喜多村さんから『独り身になるつもりでいると聞かされた』ということを書くことで、いっそう奥さんが傷つくことになる」と指摘した。ネットでも鈴木に対して苦言が上がっている。《鈴木杏樹さんの件、謝罪文に 相手が別れるつもりってほのめかしてたからってとこいらなかったよなあ。 自己保身しつつ相手の奥さんに爆弾投げつけてる辺りがなんかもーしたたかというか それで喜多村さんも自分が全部悪いって言っちゃってるから結局鈴木さん守ってるような形にもなっちゃってるし》《鈴木杏樹のコメント、事務所の人なんで誰も止めなかったんだろ。。あんなこと言うなんてイメージダウンは必至だし、それに、相手の奥さんは浮気のことこの報道で知って、さらにこのコメントを聞いたら…死にたいくらい辛いと思う…ほんとに余計な一言だったよ》《鈴木杏樹にはがっかり「別れるつもり」なんて不倫や二股きっかけの常套句じゃん》謝罪文を出したことで、一層ひんしゅくを買ってしまったようだ。
2020年02月07日海の上で生きたピアニスト──。映画にもなったイタリア文学『海の上のピアニスト』を、ピアノ・朗読・芝居による音楽ドラマにした舞台が熱望の声を受け再演する。天才ピアニスト・ノヴェチェントを演じる北翔海莉は「またあのピアノが聴ける。あの空間に行けると思うと嬉しい」と喜びを語った。【チケット情報はこちら】初演は3日間のみの公演だった。「前回は稽古と本番を合わせても短期間で、不思議なピアノの空間のなかで夢を見ているうちに終わっちゃった感覚でした。でも今回はしっかり稽古できるし、演出やキャストにも変化があり、また違った舞台になります」親友のトランぺッター役がいくつかの登場人物を演じ、ノヴェチェントの物語を語るという構成になる。北翔にとってはほぼ一人芝居だ。そのぶん、ノヴェチェント自身である北翔と、彼の音楽を奏でるピアノ・大井健の関係が濃くなり、表裏一体のような存在として際立つ。「大井さんと私はニコイチ。ふたりでひとりの人間を演じます」また、会場によって出演者や美術セットが異なる。トランぺッター役は、博多・京都公演では中村匡宏が、東京公演では喜多村緑郎が担う。「人が変わると同じ台本とは思えない。中村さんは大井さんと『鍵盤男子』というデュオを組んでいて、積み重ねてきた信頼関係があり、ピタッと合うんです。ひとりとふたりではアレンジも変わるので、ノヴェチェントの台詞にあるように“奏でられる音楽って無限なんだな”と実感します。喜多村さんは初演でもご一緒していて、なにより安心できる役者さん。信頼して懐に飛び込んでいます」。中村、喜多村、それぞれ台詞の端々まで違うというのも、キャストが変わる面白味だ。朗読と大井とのピアノの連打が見どころの音楽バージョン、喜多村の芝居部分がブラッシュアップされる芝居バージョンの違いが興味深い。当初、男性のノヴェチェントを演じることに疑問もあった北翔。「彼は陸に降りたことがない。男でも女でもないピュアな心の持ち主なので、性別が偏らないように演じることに意味があるんだと腑に落ちました」。音楽に乗せて、天才ピアニストの一生が語られていく。「ジャズ、子守唄……曲のジャンルが全部違っていて、歩んできた人生をちゃんと表現できる音楽なんです。作曲家の中村さんが天才!(笑)どの曲も好きなのですが、ノヴェチェントが8歳の時と大人になった時で、同じ曲を歌うんです。歳を重ねても、純粋でウブで無垢な目の奥の輝きが同じままで歌うことを大切にしたいです」公演は11月13日(水)・14日(木)・15日(金)東京・東京芸術センター天空劇場にて。取材・文:河野桃子
2019年11月08日日本のアガサ・クリスティとも呼ばれる山村美紗。彼女の原作『京都西大路通り殺人事件』をもとに2006年に京都・南座で舞台化され、大ヒットとなった『京都 都大路謎の花くらべ』が、このたびバージョンアップして新橋演舞場に初登場。8月3日に幕を開けた。京都の街を隅々まで、そしてこの古都の光と陰を知り尽くしていた山村ならではの傑作。原作を生かした人間関係やトリックはもちろん、さらに大劇場での舞台ならではのダイナミックで意外な展開も期待できそうだ。脚本・演出は、劇団新派の芝居に欠かせない齋藤雅文。江戸川乱歩の『黒蜥蜴』や横溝正史『犬神家の一族』を劇化し、高い評価を得ている。出演は波乃久里子、喜多村緑郎、河合雪之丞と、テレビ、映画、舞台で活躍する中村梅雀、山村美紗を母に持つ山村紅葉、そして新派初登場となる長谷川純。京都・祇園のクラブ「牡丹」でホステスの桃子が、自宅で服毒自殺したという知らせが飛び込んでくる。女流人形師の歌乃や日本画家の沢木というふたりの芸術家が取り合うほど、モデルとして魅力ある女だった。はたして本当に自殺なのか、密室殺人の可能性は?八月新派公演 山村美紗サスペンス『京都 都大路謎の花くらべ』8月3日~17日(土)新橋演舞場文:五十川晶子
2019年08月04日新橋演舞場で上演される「八月新派公演 山村美紗サスペンス 『京都 都大路謎の花くらべ』」の製作発表が、6月24日、コートヤード・マリオット銀座東武ホテルにて行われた。この公演について主演の波乃久里子をはじめ、喜多村緑郎、河合雪之丞、中村梅雀、山村紅葉、長谷川純、脚本・演出の齋藤雅文が意気込みを語った。【チケット情報はこちら】原作は、山村美紗のミステリー小説「京都西大路通り殺人事件」。「京都 都大路謎の花くらべ」は、2006年9月に京都・南座で“山村美紗没後十年追悼”として初演した。その後「京都 都大路迷宮の恋めぐり」と改題して2015年10月に南座で上演されているが、劇団新派で、また新橋演舞場で公演が行われるのは初めて。今回は江戸川乱歩の「黒蜥蜴」、横溝正史の「犬神家の一族」に続く、“新派ミステリーシリーズ第3弾”と冠して届ける。以前の上演では、“都会の昭和初期ロマン”や“戦後まもない地方の旧家”を描いたが、今回は現代の京都・祇園町が舞台だ。祇園のクラブ「牡丹」に、ホステス・桃子死去の報せが届く。桃子の自宅の部屋には鍵がかかったままだった。彼女を偲ぶ会には、「牡丹」のママ・美保子(波乃)をはじめ、芸妓の小春(山村)やベンチャー企業社長・山田(長谷川)ら常連客が訪れるが、警察の服毒自殺との判断に皆は疑問を持つ。やがて節分となり、花街での習わしである“お化け”で仮装をして皆が「牡丹」に集まると、第二の密室殺人が起こる。皆が疑心暗鬼となる中、新たな殺人が起こって……。会見では、「齋藤先生の台本が楽しい。早く稽古に入りたい」と波乃が語ると、脚色・演出の齋藤が「ハロウィンパーティーを模した花街の節分会“お化け”の場面で、全員歌って、踊ってもらいます。4曲やるぞ!」と大胆な演出プランを発表。出演者が色めき立つ中、齋藤は「緑郎さんが“僕は踊らないですよね?”と聞いてきましたが、全員踊ってもらいます」と念押しし、会場は笑いに包まれた。本シーンの振付は和洋併せた形で、尾上菊之丞に依頼するという。作者の長女でもある山村紅葉は、山村美紗作品の困難さをこう語る。「細工のできない状態で、遠くの客席から見ても理解できるトリックにするのが舞台化の難しいところです。さらに母の作品は場面転換が多く、南座では回り舞台でシーンを分け、花道や橋も使って、問題をクリアしていきました」。また作者の生前、舞台化は実現しなかったそうで、「新派の舞台は母も好きだったので、私もやっと親孝行できたかな」と感慨深げに語った。「八月新派公演 山村美紗サスペンス 『京都 都大路謎の花くらべ』」は、8月3日(土)から17日(土)まで東京・新橋演舞場で上演される。チケットは発売中。取材・文:横山由希路
2019年06月26日六月花形新派公演『夜の蝶』が6月6日より三越劇場で開幕した。昭和30年代、銀座で人気を二分していた実在のクラブのマダムをモデルに描いた本作。新派の女方・河合雪之丞に対し、現代演劇の女方である篠井英介が新派に初参加して、華やかな世界の裏にある意地の張り合いを舞台上で繰り広げる。出演する雪之丞と篠井に公演の見どころや意気込みを聞いた。【チケット情報はこちら】原作は1957年に発表された川口松太郎の小説で、同年7月映画化。同年10月には花柳章太郎と初代水谷八重子により舞台化され、さらに坂東玉三郎と当代水谷八重子によって再演された。今回の公演では、銀座随一の高級クラブ“リスボン”のマダムである葉子を雪之丞が、京都で舞妓あがりのお菊を篠井がそれぞれ演じ、ふたりの女方対決が見どころとなっている。雪之丞は「せっかく女方同士でやるのだから、女同士のバトルをしっかりご覧いただきたい。これまでの『夜の蝶』とは少しニュアンスが違う作品に仕上がったと思う」と話す。一方の篠井は、今回が新派初参加。「100年以上の歴史があり、日本の郷愁を誘う芝居を作り続けてきた新派。若い頃から憧れを持って観てきたので、本公演に呼ばれた時は、ちょっと怖かった。歴史と格式ある劇団に飛び込むというのはなかなか勇気のいることなので」と思いを語りつつ、「雪之丞さんや(喜多村)緑郎さんとご一緒なら助けてもらえるかなと甘えた気持ちがあった」とも。本作の見どころについては「女の戦いといっても殴り合うわけではなく、独特の皮肉や嫌味から火花が見えるところが面白い。ネタバレになるので詳しくは言えないが、映画とはまた違う、素敵なエンディングを迎える」と教えてくれた。篠井の女方としての魅力について、雪之丞は「花組芝居や翻訳劇で女方をされていることは存じ上げていた。実は公演前から、篠井さんは新派に向いているのではないかなと思っていた。日本舞踊の基礎もあるし、現代的な要素もお持ちなので。一緒に稽古をして、私の目に狂いはなかったなと思う」と話した。それに対して篠井は「そういう風にご覧になってくださっていたなら、本当に幸せ。うれしい理解者であられてくださったなと思う」と照れ、「雪之丞さんは粋で洒落ていて格好いい。葉子というこれぞ新派の女方が演じるべきお役を演じられる姿を、自分が出ていないところでは見惚れています」と返していた。ほかに喜多村緑郎、瀬戸摩純、山村紅葉らが出演する。公演は28日(金)まで。10日(月)と18日(火)の公演終了後にアフタートークあり。チケット発売中。文・取材:五月女菜穂
2019年06月07日江戸から明治へと移る時代、文明開化の訪れとともに生まれた「新派」が、創始130年を迎えて、日本ミステリー史上最大の人気作『犬神家の一族』を上演。11月1日(木)、大阪松竹座にて幕を開けた。「犬神家の一族」チケット情報本作は1950年に雑誌「キング」で連載された横溝正史の長編推理小説で、1976年に角川映画の第一作として市川崑監督により映画化されて大ヒットを記録。その後、幾度となく映画化、ドラマ化、舞台化されてきた人気作だ。戦後間もない頃、信州の財閥の屋敷を舞台に、莫大な財産を残して他界した犬神佐兵衛の遺産相続を巡る骨肉の争いを描いた本作。名探偵・金田一耕助が、過去と現在に張り巡らされた謎に挑む…。佐兵衛の腹違いの三人娘、松子、竹子、梅子を演じるのは波乃久里子、瀬戸摩純、河合雪之丞。それぞれ佐清(すけきよ)、佐武(すけたけ)、佐智(すけとも)という一人息子があり、なんとしてでも遺産を我が物にするべく目には見えない火花を散らし、けん制し合う。しかしその強さの裏にはそれぞれに“母”としての深い愛情が見える。新派を牽引する水谷八重子は琴の師匠・宮川香琴役で、物語の鍵を握る人物だ。どっしりと存在感のある演技で、謎めいた人物を演じている。私立探偵・金田一耕助には喜多村緑郎。『黒蜥蜴』『怪人二十面相』での明智小五郎に続く探偵役だ。名探偵とはいえ、ちょっと抜けたところもあるのが親しみやすく、佇まいもイメージにピッタリだ。ピリッと緊迫した空気が流れる犬神家の中で、佐藤B作演じる警察官の橘署長、田口守演じる弁護士の古館と共に、観客が安心できる存在となっている。さらに、新派には初出演となる浜中文一も、松子の息子・佐清と謎の青年・青沼静馬の二役を、熱のこもった演技で魅せる。明治時代に生まれ、その時々の風俗や人情を敏感にとり入れながら、古き良き日本の美しさを現代に伝え続けてきた新派。本作ではミステリーとしての面白さはもちろんだが、親子の情愛とそれゆえの狂気を深く描いた人間味のある作品に仕上がっている。大阪公演は11月10日(土)まで、東京公演は11月14日(水)から25日(日)、新橋演舞場にて上演。取材・文:黒石悦子
2018年11月08日江戸から明治へと変わる文明開化の時代に、歌舞伎に対して新しい時代の演劇として誕生した新派。古き良き時代の日本の情緒、風情、日本語の持つ美しさなどを大切に、明治、大正、昭和、平成と、古典の継承と新作の上演を旗印に脈々と活動を続けてきた。今年は新派創始130年。その記念の年に、映画やテレビドラマなどで有名な横溝正史原作の小説「犬神家の一族」が劇団新派に登場する。戦後間もない頃、信州の財閥を舞台に遺産相続を巡って繰り広げられる骨肉の争い。次々と起こる殺人の中、過去と現在に張り巡らされた謎に、名探偵・金田一耕助が挑む。公演に当たり、現代の新派を支える顔ぶれが勢ぞろいし、新派への想い、新作への意気込みを語った、決意と期待のこもった取材会より。「犬神家の一族」チケット情報水谷八重子、波乃久里子らが率いる劇団新派に、歌舞伎界から2016年に喜多村緑郎、翌年に河合雪之丞らが入団。新たな役者を得て、これまでに齋藤雅文の脚色・演出で江戸川乱歩の『黒蜥蜴』『怪人二十面相』を上演した。今回の『犬神家の一族』は原作に忠実に、人間を掘り下げて描く新派オリジナル。ただ、原作にはないが映画で印象的な白いマスクは登場する。また、ゲストとして橘警察署長に佐藤B作、そしてジャニーズの浜中文一は新派初参加で、松子の息子・佐清(すけきよ)と謎多き青沼静馬の二役に挑む。犬神家の長女・松子役には波乃。「この作品は、天から新派に授けられた作品としか思えない。私は映画の高峰三枝子さんの印象が強くて、美しいお顔を真似たかったんですが、無理(笑)。美から入るのではなく、もっと深い人間性を出せたら」。金田一耕助を演じるために髪を伸ばしていると言う喜多村は「子どもの頃からミステリー小説の探偵もののファンでした。今、新派に来たのは自分の人生にとって必然だったのではないかと思っています。『犬神家の一族』に新しい息吹を吹き込み、素晴らしい群像劇に仕上げたい。今回の公演を未来への新派のスタートに」。犬神家の三女・梅子には河合。「女方として、作品のスパイスにならなければと思っています。時代背景もお芝居の風情も、まさに新派のためにあるような作品。130年後も上演されているような作品に」。そして、水谷は琴の師匠・宮川香琴を演じ、物語の鍵を握る。「犬神家の被害者のような香琴。映画ではワンカット出ているかどうかなので、最後に印象に残れるように。この新派130年という年に生まれた、新派エンターテインメントという新しい路線を大事にしていきたいと思っております」。公演は11月1日(木)から10日(土)まで大阪松竹座、14日(水)から25日(日)まで新橋演舞場にて。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2018年10月22日