昭和女子大学(理事長・総長 坂東眞理子:東京都世田谷区)国際学部英語コミュニケーション学科 重松優(専任講師)のゼミで2月2日、災害への備えを考える授業を行います。防災関連企業を外部講師として招き、同じ敷地内にあるテンプル大学ジャパンキャンパス(学長 マシュー・ウィルソン、以下TUJ)の学生と、防災備蓄食「アルファ米」を体験し、災害への備えについて日米の学生が英語でディスカッションを行います。本セミナーに参加するのは、昭和女子大学国際学部英語コミュニケーション学科重松ゼミの3年生19人と、TUJの学生10名。近年、気候変動による自然災害が増加し、防災への関心は世界的に高まっています。今回の授業では、地震や洪水など自然災害の多い日本において、隣接する2つの大学の学生が日米それぞれの視点で議論を交わし、いつ起こるかわからない自然災害への備えについて考えます。◆ 実施概要【日時】2月2日(木)15:15~16:15【会場】昭和女子大学3号館2S03(東京都世田谷区太子堂1-7-57)【外部講師】有限会社西谷西谷友里氏(英語コミュニケーション学科・2008年卒)創業274年有限会社西谷の9代目。防災士等の資格を活かし「ENJOY BOUSAI」をキャッチフレーズに、画期的な防災ボックスを企画・販売尾西食品株式会社アルファ米 * を手がける長期保存食の大手企業* アルファ米:お米を一旦炊いてご飯の状態にした後、急速乾燥させて保存可能にした食品【当日の流れ】15:15-15:20イントロダクション(TUJ学生に外国での非常食の備えについて質問)15:20-15:30非常食の調理15:30-15:45待ち時間の間、レクチャー(西谷様、 尾西食品様)15:45-16:00試食・各テーブルで感想や海外に広めるためには何が必要か等について議論16:00-16:10各テーブルから全体へ話し合った内容の共有16:10-16:15まとめ本セミナーに対して取材のご希望がありましたら、広報部までご連絡ください。昭和女子大学ホームページ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年01月24日昭和女子大学 (東京都世田谷区:理事長・総長 坂東眞理子) は、昭和女子大学専門職大学院 (福祉社会・経営研究科) の来春開設を記念し、11月23日にシンポジウムを開催します。専門職大学院は、社会人の学び直し=リスキリングの機会を提供し、経営的見識とマネジメント力を備えた専門職人材の育成を目指して、2023年4月に新しく開設します。シンポジウムでは、社会の問題解決のため、人材養成の必要性と、ステークホルダーが交流し人材を生み出す場の重要性について、各界の有識者の知見をお話しいただきます。2023年4月 専門職大学院開設記念シンポジウム 競争から共創へ、目指す社会と人材育成~学び直し・リスキルによる社会課題への取り組み~【日時】2022年11月23日(水・祝)13時~14時30分【形式】オンライン (Zoomウェビナー)・無料【内容】◇開会あいさつ・問題提起:競争から共創へ昭和女子大学 理事長・総長坂東眞理子◇基調講演競争から共創へ:変わる経営理念と人材育成花王株式会社 取締役会長澤田道隆 氏◇講演(1)共創が生み出す社会イノベーション:社会課題への取り組み一般財団法人 社会変革推進財団 専務理事・昭和女子大学大学院 兼任講師青柳光昌 氏◇講演(2)~共創の社会実装~専門職が変革したマネジメントの在り方福祉社会研究専攻 福祉共創マネジメントコース 在学生 加藤恵理子氏(慶應義塾大学病院看護部長)「共創」によって勝つ企業間「競争」:サーバントリーダーシップと心理的安全性がもたらす組織改革福祉社会研究専攻 福祉共創マネジメントコース 修了生 田中勇三 氏 (デルタ航空アジア太平洋地区空港本部本部長)◇コメント「共創」で変わる福祉社会:生活機構研究科 福祉社会研究専攻 教授高橋学◇専門職大学院の役割と魅力:グローバルビジネス学部長・教授今井章子◇まとめ:生活機構研究科 福祉社会研究専攻 教授粕谷美砂子◇閉会あいさつ:昭和女子大学 学長小原奈津子◇入学試験に関する説明:生活機構研究科 福祉社会研究専攻 教授飛田史和総合司会:生活機構研究科 福祉社会研究専攻 教授伊藤純【申込】以下のURLからお申込みください。(11月21日締切) 同日開催 - 第11回アカデミックカンファレンス「越境する実践」~ステークホルダーと協働する実践と考察~日時: 2022年11月23日(水・祝)14時30分~16時30分形式: 昭和女子大学とオンラインのハイブリッド申込:以下のURLからお申込みください。(11月20日締切) 内容: 講演・ディスカッション・「組織外チームと『共動』するヒントを探る」福島赤十字病院 菅野直樹 氏・「官民協働の実践~困難女性新法と陸前高田市の体験から~」前陸前高田市福祉部長・福祉事務所長 齋藤晴美 氏・「医療観察法におけるステークホルダーへのアプローチ」東京都立松沢病院 阿部和弘 氏・「高齢者虐待における協働実践~支援者間の葛藤を超えた協働を目指して~」かわさき社会福祉士事務所 川崎裕彰 氏20221111_昭和女子大学.pdf : 昭和女子大学ホームページ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年11月11日昭和女子大学 (東京都世田谷区 : 理事長・総長 坂東眞理子) は、世田谷キャンパス内3号館1階に新しくカフェ「CAFE 3」をオープンしました。キャンパスでは0歳児から大学院生までが学び、ブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウ昭和(BST)や米州立テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)を併設し、年代や国籍問わず多彩な人が行き交います。カフェは、「3rd Place」=憩いの場=として、人々が語り合う交流の場となっていきます。◆ CAFE 3 の概要【 場所 】3号館1階、オープンテラス付き【 営業時間 】11時~17時 (月~金)【 メニュー 】コーヒー・ソフトクリーム200円、Latte Drink 300~340円、フローズン390円などスイーツ系ドリンクが充実【 コンセプト 】環境デザイン学部環境デザイン学科田村圭介教授と卒業生でインテリアデザイナー片島奈緒非常勤講師が設計。大学の中心にある3号館は「人が行き交うベストポジション」(田村教授)。緑広がるスーパーグローバルキャンパスに、人々が集い、語りあう拠点を作りました。【 名 前 】応募総数303件から、環境デザイン学科三星安澄特命講師の「CAFE 3 (three)」に決定しました。自宅(第1の場所)や教室(第2の場所)とは別の居心地いい場所を意味する「3rd place」、3号館、本学がある三軒茶屋など「3」に思いを込めています。【 特 徴 】カフェの運営には学生がアルバイトとしてかかわります。人見記念講堂、光葉博物館の来場者など、一般の方もご利用いただけます。取材などでお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。昭和女子大学ホームページ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年10月03日平野紫耀(King & Prince)主演の金曜ドラマ「クロサギ」に、人たらしでクセ者の“シロサギ”白石陽一役に山本耕史、平野さん演じる黒崎の最大の敵役に坂東彌十郎の出演が決定した。「世の中には三種の詐欺師がいる。人を騙し、金銭を奪うシロサギ。色恋を餌にするアカサギ。そしてこの世で一羽だけ、シロサギとアカサギだけを餌とし喰らう最凶の詐欺師がいる。詐欺師を騙す詐欺師――その名は、クロサギ」本作は2022年の現代を舞台に、詐欺によって家族を失った主人公が“詐欺師を騙す詐欺師=クロサギ”となって、本当の「敵」を探し出し打倒していく物語。山本耕史演じる人たらしの詐欺師・白石陽一は、大企業のみを標的とする“シロサギ”。人当たりが良く、詐欺師に最も必要な“人から信頼される”スキルがずば抜けている。しかし実際は何を考えているか分からない、まさに“クセ者”。“シロサギ”を標的とする黒崎にとって白石は敵となる人物だが、2人にはある共通点があり、意外な関わり方をしていくことになる。本来であれば相反する“クロサギ”黒崎と“シロサギ”白石。2人の関係性が、どのような化学反応を生むのかにも注目だ。詐欺師・白石陽一役山本耕史そして、黒崎の最大の敵である大物詐欺師・御木本を演じるのが坂東彌十郎。御木本は、黒崎が父親の仇としてずっと追い続けている大物詐欺師。黒崎の父に詐欺を仕掛けた張本人で、警察関係者にもその名が知れ渡っている。黒崎が“シロサギ”の情報を買っている桂木敏夫(三浦友和)とも懇意にしているようだが、その正体は謎に包まれている。果たして、黒崎はどのように御木本へ近づいていくのか――。黒崎VS最大の敵・御木本の最終決着は本作の大きな見どころになる。御木本役坂東彌十郎白石役の山本さんといえば、近年では「恋はつづくよどこまでも」(2020年1月期)や「この恋あたためますか」(2020年10月期)での“理想の上司”役の好演が記憶に新しい。そんな山本さんが、クセ者の“シロサギ”としてどのような怪演を見せるのか。初共演となる平野さんと繰り広げる“詐欺師同士”の狡猾な騙し合いにも注目。山本さんは「一癖も二癖もある役を演じた2022年。何だか巷では『胡散臭い俳優・山本耕史』と言われている模様…。そこにTBSからのドラマオファー! どんな役だ?! また胡散臭いのか?! いやそんなハズはない! もう胡散臭い役なんてそうそう無い! 今年の締め括りとして、最後に正直者の役なのか?! そんな意気込みで今回のドラマに参加!」を決めたら、なんと「クロサギ」。「先にドラマのタイトルを聞いとくべきだった…」と語る。一方、御木本役の坂東彌十郎は、歌舞伎俳優として約50年のキャリアを持つ“歌舞伎界の名バイプレーヤー”。近年は俳優としても活躍の場を広げており、現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でのおちゃめな役柄が大いに話題となっている。TBSドラマへの出演は、ゲストとして登場した「MIU404』(2020年)以来となり、TBS連続ドラマのレギュラー出演は今回が初。「主人公のクロサギが復讐をする為にずっと追い続けている、物語の中で重要な役どころ。現場の皆さんのお力を借りながら、とことん憎まれ続けていけるようにしっかりと勤め上げたいと思っています。クロサギと御木本の騙し合いを是非お楽しみください」とコメントを寄せた。そんな坂東彌十郎演じる御木本が、黒崎の最大の仇としてどのように君臨するのか。緊迫感あふれる黒崎との最終決着にも期待が高まる。金曜ドラマ「クロサギ」は毎週金曜22時~TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2022年09月16日昭和女子大学 (理事長・総長 坂東眞理子:東京都世田谷区)では、学生のキャリアデザインを社会人女性にサポートしてもらう「社会人メンターネットワーク」を運営しています。9 月 1 日から「社会人メンター」の秋募集を開始します。社会人メンターの支えによって、「2022 年実就職率ランキング」(大学通信、7 月 19 日発表)で卒業生 1,000 人以上の女子大学で 12 年連続 1 位を達成しています。*実就職率=就職者数÷(卒業者数-大学院進学者数)×100社会人メンター制度とは本学卒業生に限らず 3 年以上の就業経験がある社会人女性に、学生との個人またはグループ面談などを通じて、卒業後のキャリアプランやライフスタイルについて相談に乗っていただきます。2011 年に創設した本学独自の制度ですが、本学以外の出身者が約 4 分の 3 を占め、20 代から 70 代まで幅広い世代の多彩なキャリアを持つ女性約 370 人が登録しています。新型コロナウイルスの感染状況により、相談はオンラインまたは対面で実施しています。就職活動に不安をもつ学生が増える中、ロールモデルとなる社会人女性との出会いの重要性は増しています。社会人メンターの方々からは、「学生へアドバイスすることで初心に戻るきっかけとなり、自身を振り返ることができる」と評価されています。2022 年秋期 社会人メンター募集募集期間: 9 月 1 日(木) ~ 9 月 16 日 (金) 必着対象者: 3 年以上の社会人経験を持つ女性。就業継続の有無・年齢は問いません。応募方法: 社会人メンターネットワークホームページ内「応募フォーム」「自己紹介書」選考方法: 書類審査および面談審査任期: 1 期 2 年(更新あり)詳しくは「昭和女子大学 社会人メンターネットワークホームページ」をご確認ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年09月01日永野芽郁が若き女性CEO役を務める新ドラマ「ユニコーンに乗って」に、坂東龍汰、前原滉、青山テルマが出演することが分かった。本作は、永野さん演じる教育系スタートアップ企業「ドリームポニー」の若き女性CEO・佐奈のもとに、ある日突然、会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマン・小鳥智志(西島秀俊)が部下として転職してくることに。そんな中、仕事に恋に奮闘しながら、夢に向かって真っすぐ生きる主人公たちの成長を描く大人の青春ドラマとなっている。今回新たに発表となった3人が演じるのは、「ドリームポニー」で働く個性豊かな同僚たち。坂東さんが演じるのは、小鳥と同じ日に面接を受け、高いプログラミング能力をかわれ、採用される現役大学生の森本海斗。会社の新サービス立ち上げの中核を担う海斗だが、人とのコミュニケーションに難があり、時々、チームの空気を悪くしてしまう不器用な一面もある。坂東さんは「クセがすごく強いキャラクター」と自身が演じるキャラクターについて説明し、「どのように演じるか考える時間も楽しくて、挑戦と思いドキドキしています!」と心境を明かす。森本海斗役の坂東龍汰前原さんが演じるのは、佐奈や須崎(杉野遥亮)と共に「ドリームポニー」を立ち上げた創業メンバーのひとり、栗木次郎。のほほんとしたお調子者だが、視野が広く、須崎が佐奈へ想いを寄せていることも昔から気づいており、応援するキャラクターだ。「登場キャラクターもそれぞれクセが強くて、素敵な現場になりそう」と期待した前原さんは、「人がチャレンジしていく姿とか、人がチャレンジしていく途中で壁にぶつかったり、それを乗り越えたり、皆さんにもあると思うので、それを経験してきた人も、そうじゃない人も、楽しめるドラマになっていると思います」とコメントしている。栗木次郎役の前原滉また、連続ドラマ初レギュラー出演、本格演技初挑戦となる青山さんが演じるのは、帰国子女で語学堪能なプログラマーで、「ドリームポニー」のアイデアブレインの一人でもある夏井恵実。ムードメーカーであり、はっきりとした性格だ。青山さんは「みんなが火曜日の10時にこのドラマを観て、水曜日がより楽しくなったり、仕事や恋愛、いろんなことを頑張れてチャレンジできる、そんなドラマにしたいと思っているので、楽しみにしててください!」とメッセージを寄せている。夏井恵実役の青山テルマ火曜ドラマ「ユニコーンに乗って」は7月より毎週火曜日22時~TBSにて放送予定。(cinemacafe.net)
2022年05月31日歌舞伎座「六月大歌舞伎」第三部『ふるあめりかに袖はぬらさじ』に出演する坂東玉三郎、喜多村緑郎(思誠塾岡田役)、河合雪之丞(遊女亀遊役)が都内で取材に応じ、意気込みを語った。有吉佐和子の原作で、昭和47年の文学座公演での初演以来、杉村春子による主人公・お園が当たり役として繰り返し上演され、昭和63年からは玉三郎に受け継がれてきた名作舞台。平成19年(2007年)12月、歌舞伎座でついに歌舞伎として初上演され、豪華キャストの競演が話題を集めた。「今は明るい話がいいんじゃないかと思った。深刻にさせないで、人生をしみじみと感じさせる」と演目の魅力を語る玉三郎は、有吉氏の作風について「洞察力が深く、世の中を俯瞰している目がある。芝居上では良いも悪いも、肯定も否定も何も言っていないんですね。笑いの中で転がっていきながら、日本のありようの神髄を突いている」と分析。「有吉先生がお望みになるか分かりませんが、歌舞伎座で演じられるのは良いことだと思いますし、先生は古典様式を使った現代作家でもあるので、歌舞伎座には合うと思います」と話していた。『ふるあめりかに袖はぬらさじ』芸者お園=坂東玉三郎撮影:岡本隆史緑郎・雪之丞とは、両名が研修生時代からの長い付き合いだといい、玉三郎は「気楽にやってもらいたい。昔から一緒なので、何とも特別感もなく、(劇団)新派に移籍したということで、共演できなかったのが不思議」とコメント。「帰ってくればと思うほどで(笑)。僕たちには垣根はないし、いつでも一緒にできればいいなと。役者の数も減っているので、これがいいきっかけになれば」と今後の共演にも意欲を見せた。緑郎の歌舞伎座出演は『修禅寺物語』以来8年ぶりで、「とにかく突然のことでしたが、心の底からうれしい。魂がひどく震えております」と緊張しきり。玉三郎の“気楽に”発言には、「いやあ、気楽というわけには」と苦笑いしつつ、「いい意味で気を抜いてということで」と決意を新たに。移籍によって「いろんなジャンルに触れる機会になったし、視野が広がった。勉強不足も痛感した」といい、「(新しくなった)歌舞伎座に立ち、どう変わるのか、自分自身としても楽しみ」と期待を寄せた。また、『東海道中膝栗毛』以来6年ぶりの歌舞伎座出演となる雪之丞も「緊張と震えが止まらない思い」と心境を明かし、「女方として大々先輩ですから、お稽古場でも本番中でも細かく教えていただけるんですが、また1年生のように勉強させていただける。大切なお役ですし、しっかりお稽古を重ねていきたい」と背筋を伸ばしていた。取材・文=内田涼写真提供=松竹(株)<公演情報>「六月大歌舞伎」2022年6月2日(木) ~27日(月) 東京・歌舞伎座※休演:9日(木)、20日(月)第一部午前11時~第二部午後2時15分~第三部午後6時~※開場は開演の40分前を予定
2022年05月24日どんな役もしなやかに演じ分ける坂東龍汰さん。初のW主演を務める映画『フタリノセカイ』では、トランスジェンダーの真也役に挑む。オファーを受けた時の心境を「難しい役だと思いました」と打ち明ける。性を超えたカップルを通じて、形にとらわれない愛を描き出す。「W主演ということにも驚きましたけど、女性の体で生まれながら男性として生きることを望む、FtMの役ということで、僕には胸もないし、男性の骨格で生まれてきたので、リアリティという意味で大丈夫なのか、FtMの方が演じないとダメなんじゃないかと」難役への理解を深めるため、クランクインまでにさまざまな体験を重ねた。自身がトランスジェンダーである、飯塚花笑(かしょう)監督と話し合いを重ねたこともそのひとつ。「真也が性の違和感に気づき、自分に向き合うと決めて、“大変”という言葉でまとめていいのかはわからないですけど、いろんなことを乗り越えようとした10年を、短い撮影期間で表現しなければいけなくて。撮影前の1か月間は、何度となく監督とお話しさせていただきました。その中で、監督からブラジャーをつけて生活してみてほしいと言われて実際につけて人前にも出てみたんですが、なんとも言えない不思議な感覚になりました。特殊造形で胸を作ってもらい、つけた時の重さを感じられたことも大きかったですね。監督には、トランスジェンダーの方たちが集まるバーにも連れていってもらったんです。そこではざっくばらんにたわいもない話を楽しくして、みなさんの雰囲気に触れることができました。バーのお客さんからも監督からも言われたんですけど、僕の声がいいんですって。高くも低くもないミックスボイスが、FtMの方と近いみたいです。そうしたことを重ねながら、もちろん調べた知識も大事ですが、頭で考えるよりも体で感じたことを役に活かそうと思うようになりました。このような役作りのアプローチは初めてでしたが、FtMの当事者ではない僕が、極力嘘なく、表現するにはどうしたらいいのか。そうした迷いはクリアにしてから現場に入れました」真也が、会った瞬間に恋に落ち、いずれ結婚して家族を作りたいと願う相手・ユイは、女性の体で生まれ、性自認も女性。真也への想いと彼が抱える事情の狭間で葛藤する役を演じるのは、ドラマ『ボイスII 110緊急指令室』などで注目されている片山友希さん。「片山さんのリクエストで、真也とユイのようなカップルにお会いして、お話しする機会を監督が作ってくれたんですが、お二人ともすごく明るく幸せそうだったんです。この作品を通じて、愛にはいろんなあり方があって、それぞれが素敵なんだと気づかされました。どんな愛でも、二人が幸せなら、それが本物の愛なんだと。それは愛に限らず、仕事もそう。形や理屈にとらわれず、これまでに演じたことのない役に挑戦していきたいです」『フタリノセカイ』写実家の弁当屋を手伝うトランスジェンダーの真也は、保育園勤めのユイと出会い、恋に落ちる。やがて同棲を始めた二人だったが、その先には乗り越えなければいけない、厳しい現実があった。1月14日より全国順次公開。©2021 フタリノセカイ製作委員会ばんどう・りょうた1997年5月24日生まれ、北海道出身。2017年、俳優デビュー。翌年『花へんろ 特別編 春子の人形』で主演。放送中のドラマ『真犯人フラグ』に出演。今年、映画『峠 最後のサムライ』が公開予定。※『anan』2022年1月12日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)ヘア&メイク・浅井美智恵インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2022年01月11日11月の歌舞伎座『吉例顔見世大歌舞伎』の第二部で、十世坂東三津五郎七回忌の追善が行われる。追善狂言は『寿曽我対面』、三津五郎襲名披露の際に初役で務めた曽我五郎時致を、長男の坂東巳之助が同じく初役で務める。「(尾上)菊五郎のおじさまはじめ、父の先輩方、父と一緒にやってきてくださった先輩方、皆さまがお顔を揃えてくださること、そして歌舞伎座で追善をさせていただけること、ただただ感謝しかありません。父が遺してくれた大事な機会ととらえて曽我五郎を勤めさせていただきます」と語る。曽我五郎のこしらえで撮影された写真パネルを前にして、「常ならば舞台稽古の日に初めて衣裳を着け翌日が初日となりますが、初役ですから、舞台稽古より前に衣裳を着けさせていただけてたのは勉強になり、ありがたかったですね。また五郎としての形、ポーズもいろいろしてみて、なるほどこういうことかと、少し役が見えてくるような感じがしました」と語る。「役については(尾上)松緑の兄さんに教わっています。五郎という役には、思っていた以上に約束事、決まり事がこんなにちりばめられているのだなと改めて思い知りました。どの役でもそうですが、基本的な部分を大切にすることは父の芸風でもありましたので、そこを守っていくことが父の追善になると考えています」曽我兄弟の敵討ちを題材とした歌舞伎の様式美あふれる演目だ。中でもこの曽我五郎は荒事の役の典型であり、力強く美しい見得の数々や、どこか稚気も感じさせる若者の力強さが魅力だ。三津五郎も過去3度にわたり、曽我五郎を勤めている。「父から言われたのは、“荒事は小難しいことを考えちゃいけない。”ということ。父を討った工藤祐経に対して常に怒りをまっすぐに向けていることが大事だと。もちろん気を付けるべきことは他にもあります。でもあれこれ考えずにできるようになるまで稽古をしなくちゃいけない。そういう役だと思っています」『寿曽我対面』(H23.1新橋演舞場)左から、化粧坂少将=坂東巳之助、大磯の虎=中村雀右衛門、曽我五郎=十世坂東三津五郎(c)松竹曽我五郎という役どころについては、父とのこんな思い出も。「『対面』の五郎は初役ですが、踊りの会では『草摺引』の曽我五郎を踊ったことがあります。同じ曽我五郎ですし荒事の代表的な役柄という意味では共通するものがありますので、荒事の体の使い方をいろいろ教わりました。その会の時に父が僕の化粧を直してくれたことがありました。”なんか変だな、なぜだろう”と左の眉毛をずっとずっと直していて、”あ、右だったか”とまた右も直し始めて、結局両方のとも眉毛がすごく太くなってしまったという思い出もございます(笑)」また三津五郎は常々こんなふうにも語っていたという。「父は本当に歌舞伎や歌舞伎舞踊をするための体つきで、手足の長さ、顔の大きさとバランス、実におさまりのいい体形でした。父に比べれば、僕はいわゆる現代人の体形です。羨ましいなと何度も思いました。実力がどうこうという以前に体形は変えようがありません。でもその父から、”僕は君のようには背が高くないし手足も長くない。だから基本的なことは教えられるけれど、僕にも教えてあげられないことがある。大事なのは自分の身体を十分に使って、良い形を見つけて表現することだよ”と。そんなふうに言ってもらったときは僕自身救われる思いでした」五郎のこしらえをした巳之助の写真を目にすると、やはり三津五郎の面影が重なる。「父の生前からよく似ているとは言われていました。それが正直居心地が良くない時もありましたが、亡くなってみると諦めというか開き直りというか、”そりゃそうですよね”と(笑)。似ていると言われることに、こそばゆさが薄くなってきたのかもしれません」『寿曽我対面』曽我五郎=坂東巳之助 (c)松竹昨年の3月以降、コロナ禍の影響で出演を予定していた公演が次々に延期・中止となっていったことについては「なにしろ正体のつかめていない未知のウイルスですので、一つ所に人を集めてお芝居をごらんいただくというのは難しいだろうと。現状は落ち着いてきましたが、でもこれが終息していくかどうかはわかりません。どんなに僕らが十分に対策をして舞台に立っても、お客様に”何を押しても劇場へお越しください”とは、やはりまだまだ言えないですよね」と率直に語る。「ステイホーム中には2歳になる長男とは公園で遊んだりしていました。思いがけず一緒にいられる時間が増えました。ただ、家族でも楽屋へは入れない状況が1年以上続いています。僕らの子供の頃といえば楽屋で過ごしながら、衣裳さんが通ったり、化粧する人が隣にいたり、モニターから舞台の音が聞こえたり。その中で育ってきたわけです。初御目見得や初舞台でも、本当に初めて出会う大人たちに囲まれて舞台に放り出されたわけではありませんでした。でも今の子供たちにはその下地を作ってやれない。全然知らない大人たちに囲まれていきなり舞台に立たされる、それはお客様に対しても本人たちに対しても、やってはいけないことだと思っています。なので今はまだ初御目見得などについて語るには厳しい状況だと思っています」おしまいに、追善の演目となった『寿曽我対面』について、改めてその魅力を語った。「小林朝比奈のように突拍子もない見た目の人は出てくるし、役柄も実にいろいろなタイプが登場します。決まり事もいろいろありますが、歌舞伎に詳しい方も、ご覧になってまだ日の浅いお客様にも楽しんでもらいやすい。先人たちが長く守って続けてきてくれた演目の強みだと思います」『吉例顔見世大歌舞伎』は11月1日(月)より11月26日(金)まで。取材・文:五十川晶子公演情報『吉例顔見世大歌舞伎』2021年11月1日(月)~2021年11月26日(金)会場:東京・歌舞伎座
2021年10月23日日本映画のレジェンド、篠田正浩監督が坂東玉三郎を主演に泉鏡花の世界を映像化した『夜叉ヶ池』が、今年のカンヌ国際映画祭クラシック部門(カンヌ・クラシックス)で上映される。この度、本作のBlu-rayが本日7月14日に発売された。『夜叉ヶ池』は、幻想文学の礎を築いた泉鏡花の原作を、『梟の城』や『スパイ・ゾルゲ』などで知られる巨匠・篠田監督が、1979年に取り組んだ意欲作。女方の坂東玉三郎が初めて映画に出演し、村に暮らす女性・百合と夜叉ヶ池の竜神・白雪姫の二役を演じて妖艶な世界を表現。さらに加藤剛、山﨑努、丹阿弥谷津子が出演している。日本の特撮技術の基礎を築いた特撮監督の矢島信男の指揮のもと、大船撮影所のステージを大改造して作ったセットで、50トンもの水を使い大洪水シーンは圧巻。クライマックスの洪水シーンの撮影のために、ブラジルのイグアスの滝やハワイを始めとする海外ロケも敢行された。当時、本作を観たマーティン・スコセッシ監督は、篠田監督への手紙の中で、「玉三郎の演技と、あなたが彼を素晴らしく演出した手法に魅了された」「玉三郎が演じた百合を超えるのは、玉三郎が演じた夜叉ヶ池の白雪姫の他にない」と絶賛している。この度発売されるBlu-rayには、1979年劇場公開時のポスターデザインのポストカード、1979年劇場公開時のプレスシート縮刷版が封入される。また現在、ユーロスペースで42年ぶりに本作がリバイバル公開され、レトロスペクティブ「篠田正浩監督生誕90年祭 『夜叉ヶ池』への道 モダニズム ポップアート そしてニッポン」が開催、各地で順次公開される予定だ。「篠田正浩監督生誕90年祭 『夜叉ヶ池』への道 モダニズム ポップアート そしてニッポン」開催期間:2021年7月10日(土)〜30日(金)上映劇場:ユーロスペース上映作品:『夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版』『私たちの結婚』『涙を、獅子のたて髪に』『乾いた花』『暗殺』『心中天網島』『無頼漢』『沈黙 SILENCE』『化石の森』『はなれ瞽女おりん』※その後全国各地で順次公開予定Blu-ray『夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版』発売中価格:6,380円(税込)封入特典:・1979年劇場公開時のポスターデザインのポストカード・1979年劇場公開時のプレスシート縮刷版発売・販売:松竹※山崎努の「崎」は「たつさき」が正式表記
2021年07月14日「Snow Man」ラウールが映画単独初主演を務めた『ハニーレモンソーダ』より、ラウールさんが演じる三浦界の親友、友哉(濱田龍臣)と悟(坂東龍汰)の場面写真がシネマカフェに到着した。レモン色の髪がトレードマークの学校の人気者である界。彼の良き理解者で親友の高嶺友哉と瀬戸悟は、クラスメイト。そこに、羽花(吉川愛)と界の元カノ・芹奈(堀田真由)、悟の幼なじみのあゆみ(岡本夏美)が加わり、6人でいつメンとなるのだ。今回到着した場面写真に写る大人びた性格の友哉は、界だけでなく、いつメンみんなのことをよく分かっており、羽花や芹奈の相談相手になることも。自分の本心に気づけていない界に対して、さりげなく助言をする場面もあり、界と羽花の恋を後押しするキーパーソンのひとり。また、独り言のような話し方をするところが特徴的でもある。対して明るく天真爛漫な性格の悟は、みんなの盛り上げ役。恋愛に関して疎いようで、幼なじみのあゆみが片想いをしていることにも全く気がついていない。また、何かを隠して羽花らに冷たい態度を取る界を気遣い、悟ならではの行動をとる、界や羽花らを見守る存在だ。場面写真では、海辺にいる友哉と屋上にいる悟のそれぞれのカットに加え、屋上での2人のワンシーンも切り取られている。羽花との関係に悩んでいる界に、さりげなく助言をする友哉に対して、助言の意味がイマイチ分からない鈍感な悟。2人のキャラクター性が感じられる場面となっている。そして本編では、そんな男子3人の高校生らしい掛け合いも必見だ。『ハニーレモンソーダ』は7月9日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ハニーレモンソーダ 2021年7月9日より全国にて公開(c) 2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会(c)村田真優/集英社
2021年06月09日十八世中村勘三郎のチャーミングな鰯賣の猿源氏に、坂東玉三郎のたおやかで気品あふれる傾城蛍火実は丹鶴城の姫。幸福感と笑いに包まれた三島由紀夫の名舞台『鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)』が、シネマ歌舞伎となってお目見えする。俳優の息遣い、手の動き、表情、衣裳のディテールや小道具の質感、そして客席のライブな雰囲気に至るまで、臨場感たっぷりに再現するシネマ歌舞伎。映像作品なのに、生の舞台とはまた異なる“観劇空間”として人気だ。坂東玉三郎(C)松竹坂東玉三郎は自身が出演した舞台をシネマ歌舞伎として観てみて、「改めて“好いなあ”と思うんです」としみじみと語る。「他のシネマ歌舞伎の作品『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』や『刺青奇偶(いれずみちょうはん)』にも同じように感じますね。私たち俳優は、舞台の上でその時はどれほど感情こめて芝居していても、どこか客観的で、技術的、意識的にお芝居をしているものなのです。お客様がついてきてくれているかな、尺八だけでここの場面が何分持つかな、などそういうことを頭のどこかで考えながらお芝居している。それに私も哲明さん(十八世中村勘三郎)も、芝居の最中はお互いをじっくり真正面から見るわけではありません。でもシネマ歌舞伎となったものをこうやって改めて観てみると、ふたりの間の、特に哲明さんの情緒がとても現れているのが分かります」。さらに十八世中村勘三郎について、「ああいう俳優には二度と巡り会えないのではという思いがあります」という。「先代の勘三郎(十七世中村勘三郎)さんと哲明さん、親子二代で同じ作品、同じ役を当たり役とされていて、どちらもお客様にとても喜ばれているでしょう。それも哲明さんが十七代目のひな型をなぞっているのではないですしね。これはどちらが良い悪いではなく、荒事のような型で演じていく作品ではなくて、感情の機微、自分の中からしか出てこない情緒、そういうものが必要なこのお芝居で、二代続けて当たり役というのはめったにないこと」と感慨をこめる。シネマ歌舞伎『鰯賣戀曳網』チラシ玉三郎と勘三郎のふたりの息があまりにもぴったりで、その時そこに偶然生まれてきた言葉のように見える場面も。「(アドリブは)全くありません。哲明さんはアドリブで思いついたことを型にすることがありますよ。でも彼は、その動きが生まれた必然性を型にできる俳優でした。たとえば(蛍火と一緒に猿源氏が座敷に上がる場面で)、私がすっと上がる、哲明さんはそれまでのやり方を変えて『ここ、ピョンッと上がってもいい?』と。それがとても自然で可愛いんですね。幕切れでふたりが花道に座り、観音様に心を込めてお礼を言うことにしたのも、単にさよなら公演だからではなく、観音様のお導きでふたりが出会えた、だから手を合わせて感謝するのだと。彼は戯曲の情感を読める人でしたね」時には舞台の上で“つっ走ろうとする”勘三郎にブレーキをかけることもあったという。「たしかに、ありました(笑)。ただ、平成中村座やコクーン歌舞伎も拝見しましたが、彼がアドリブでつっ走って笑わせたりしても、他の俳優さん達のそれとは違います。他の方だと行きっぱなしで見ていて醒めてしまうこともあるのですが、哲明さんは役が崩れない。役の本当の部分をしっかりと考えている。それはきっと幼い頃から修行して身に着けた”作法”なのでしょうね」3人だからこそ生まれた濃密な空気またシネマ歌舞伎ならではの、映像に封じ込められた共演者たちとの濃密な空気についても、「平たい言葉で言えばあうんの呼吸。お互い尊敬しあう者同士が醸す空気が、にじみ出ているのではないでしょうか。哲明さんにしても(片岡)仁左衛門さんにしても、幼い頃から一緒に舞台に出ていていますが、私生活ではお食事ですら3度くらいしかご一緒したことがありません。お互いに言わず語らずのうちに、馴れ合いにならないようにと考えていたのでしょう。先代の勘三郎さん、十三世(片岡)仁左衛門さん、うちの父(十四世守田勘彌)と、それぞれ教育法が似ていましたし、その中で修行した3人だから自然に生まれた空気なのかもしれません」と語る。このシネマ歌舞伎をきっかけに歌舞伎の魅力を知り、劇場に足を運ぶようになる人も少なくない。「演劇って歌舞伎でも、日本人の好きなシェイクスピアでも、基本的にお話が飛躍しているものですよね。たとえば『ロミオとジュリエット』。牧師さんから仮死状態になる薬をどうやってもらうのか。亡霊がそう言ったからといって、ハムレットはどうして敵討ちなんてできるのだろう。能楽にしても旅の僧の前に霊が時空を超えてやってきて、夜が明けたからさよなら……とかね。こういった飛躍を楽しめるかどうかが、お芝居を好きになれるかどうかの分かれ道かもしれません。ただ、この飛躍した物語によって人間の魂が劇場の中で立ち上がっていく、それを感じたくて皆さん劇場へ通うのだと思います」この『鰯賣戀曳網』は三島由紀夫の戯曲の中でも珍しくハッピーエンドでおとぎ話のようなラブストーリー。運命に導かれて出会う蛍火と猿源氏に、玉三郎と十八世中村勘三郎の深い信頼関係がフワリと重なる。不安な気持ちに陥りがちの今だからこそ、幸せに満ち溢れたこの作品に注目したい。6/4全国公開取材・文:五十川晶子
2021年05月22日映画『弱虫ペダル』のBlu-ray&DVDが本日3月10日に発売となった。それを記念し、永瀬廉、橋本環奈、坂東龍汰の3人が、Blu-ray&DVDでの作品の見どころを改めて語る、特別フリートーク映像が公開された。本作は累計2500万部突破の大人気スポーツ青春漫画『弱虫ペダル』を実写映画化した青春ドラマ。全国レベルの強豪校・総北高校自転車競技部を舞台に、高校生の熱い青春を描いた物語だ。主人公・アニメ好きの高校生・小野田坂道役をKing & Princeの永瀬廉が主演を務め、同じ自転車競技部の仲間として伊藤健太郎、坂東龍汰、竜星涼、柳俊太郎、菅原健ら人気上昇中の俳優陣が本気で自転車競技に挑み、CG一切なしの走行シーンが大きな話題となった。長い自粛期間を経て、2020年8月14日に公開されるや否や「CG無しで自転車を漕いでるなんて凄い!」「自転車に乗りたくなった!」「原作読んでたけど感動したし元気出た!」と映画を待ち望んでいたファンのみならず、原作・アニメファンからも絶賛の声が。公開されたトーク映像の抜粋は以下となっている。永瀬「(おすすめのみどころは)意外とお風呂のシーンとか」橋本&坂東「あはははっ!(意味深に笑う)」永瀬「チーム総北のワチャワチャ感がギュッと詰まってるよね」坂東「ワチャワチャしてたね」永瀬「(あと)うまいこと隠れてるよねぇ(意味深に)」坂東「ギリギリだったからね(意味深な身振り)」永瀬「ソレも含めてワチャワチャ感をもう一度見てほしいかな」■リリース情報『弱虫ペダル』Blu-ray&DVD3月10日(水)発売<豪華版(初回限定生産・3枚組)>Blu-ray:(本編BD+特典DVD1+特典DVD2) 価格:6,700円+税(本編DVD+特典DVD1+特典DVD2)価格:5,800円+税特典映像:本編DISC・予告 / TVCM集特典DISC1・ビジュアルコメンタリー、公開記念特番特典DISC2・本編メイキング、イベント映像集外装特典:特製ケース<通常版>価格:3,800円+税全ての小売店舗・ECサイトにて豪華版オリジナル特典「総北高校 生徒手帳風メモ帳」付(豪華版のみ / 全9色 / 詳細は公式HPへ)特典映像:予告 / TVCM集
2021年03月10日「熟年離婚」という言葉が流行語になり、いわゆる老後を前にした夫婦関係のあり方に注目が集まったのは、かれこれ15年ほど前になるだろうか。近年、そのあり方はさらに細分化し、「離婚未満」を選ぶケースが増えているという。そこで、昭和女子大学理事長の坂東眞理子さんに話を聞いた。著書『老活のすすめ』のなかで、人生100年時代の新たな生活提案をしているが、婚姻関係の多様化も自然な流れだそう。「夫婦のカタチはそれぞれ。特に60歳を過ぎたら、夫婦はベッタリでなくてもいいのです。私は常々、人間関係には距離が大切と言っていて、車間距離ならぬ“人間距離”ですねーー近すぎれば衝突してしまうし、常に目の前にいられたら煩わしく、自由を奪われた気になる。けれど、離れすぎれば関係そのものが絶たれてしまいます。長年連れ添った夫婦も同じこと。新婚当初は一心同体、なんて思ったかもしれませんが、上手に関係を続けるためには、互いにとって心地よい距離が必要なのです」離婚を選ぶ夫婦がいる一方で、いくつになってもラブラブな夫婦もいて、さらにその間には無数の婚姻のカタチがある。「夫・妻という役割を捨て、同居人として互いに得意なことをする」「同じ家に住みながら、関わりを持たない家庭内別居」「休日だけ別々に過ごす、あるいは一緒に過ごす」など、じつにさまざまだ。「残り数年なら我慢もできるでしょうが、人生100年時代、ここから40年は長すぎますよね。相手に不満があるなら、きちんと伝えるべきです。ただし、爆発させるのは考えもの。多くの場合、夫は妻の不満に気づいていないので伝わりづらく、自分自身も疲れますから、小出しにして様子を見るほうが得策です。もしかしたら、相手も距離をとりたいと思っているかもしれないし、そうであれば合意を得やすいですよね」そして何より、心地よく暮らすには経済的な安定が不可欠だ。「日本の家庭は妻がお財布を握っている、なんていわれますが、資産となると別で、家も夫名義の場合が多いですよね。妻は、今日の大根を買う自由はあっても、資産を動かす自由はない。経済と気持ちを天秤にかけ、相手の譲歩を引き出しながら、妥協できることは妥協することも必要です」それでも別居を選ぶなら、用意周到な準備が必要になる、と話すのはかがりび綜合法律事務所の野条健人弁護士だ。「最近の相談で目立つのが、夫のモラハラです。モラハラという概念が広く知られるようになったのも一因ですが、残念ながら、無意識な夫は多い。『養ってもらったくせに生意気を言うな』『オレ様にたてつくな』という感覚です。世代的にも妻を家来だと思っている男性は多いので、妻の言葉には耳を傾けないし、譲歩しません。愛情ではなく支配欲ですね。ただ、そういう人は案外、権威には弱いので、法律を使って譲歩を引き出す手があります。必要に応じて弁護士に相談してください。いずれにしても、経済的に破綻しないために証拠を集めておくこと。不倫にしてもモラハラにしても、用意周到な準備が必要です」「女性自身」2021年1月19日・26日合併号 掲載
2021年01月20日「熟年離婚」という言葉が流行語になり、いわゆる老後を前にした夫婦関係のあり方に注目が集まったのは、かれこれ15年ほど前になるだろうか。近年、そのあり方はさらに細分化し、「離婚未満」を選ぶケースが増えているという。かがりび綜合法律事務所の野条健人弁護士は、次のように話す。「50~60歳というのは、子育ても終え、次のステージに向けて立ち止まる人が多い時期。もちろん不倫問題もありますが、それも含めてあらためて夫との関係を見直した結果、離婚を選択する女性が増えるようです」最近増えているというのが、今までとは違った婚姻のカタチを模索するケースだという。2年前に「夫源病」と診断され、最近のテレビ番組で「卒婚している」と語った上沼恵美子さんもそのひとりだ。「卒婚」とは、婚姻関係は続けつつ、夫婦が互いに干渉することなく、個々の人生を歩んでいくカタチのこと。上沼さんは「私は本宅に、夫は同じ市内のマンションに住み、週に2回、食事をしに来る。結婚というのは同じ電車に乗ったということ。新婚のときはお互いを見つめているが、そのうち違う景色を見始め、さらに好きなことをし始めるが、それでいい。でも、同じ列車」という趣旨の発言をした。また、将来的に離婚を視野に入れ、そこに向けてお互いが準備をしている「エア離婚」というカタチを発表して話題になったのは、小島慶子さんだ。夫に「こんな人とは老後を過ごせない」と告げたなど、赤裸々な告白に驚いた人も多いだろうが、準備期間があるのは、お互いに利点が多そうだ。ここで、昭和女子大学理事長の坂東眞理子さんにも話を聞いた。著書『老活のすすめ』のなかで、人生100年時代の新たな生活提案をしているが、婚姻関係の多様化も自然な流れだという。「夫婦のカタチはそれぞれ。特に60歳を過ぎたら、夫婦はベッタリでなくてもいいのです。私は常々、人間関係には距離が大切と言っていて、車間距離ならぬ“人間距離”ですねーー近すぎれば衝突してしまうし、常に目の前にいられたら煩わしく、自由を奪われた気になる。けれど、離れすぎれば関係そのものが絶たれてしまいます。長年連れ添った夫婦も同じこと。新婚当初は一心同体、なんて思ったかもしれませんが、上手に関係を続けるためには、互いにとって心地よい距離が必要なのです」類人猿研究学者によれば、そもそも恋愛関係が続くのは長くて4年なんだそう。「ほかの動物ならば、そのときが終われば自然と別れていきますが、人類はそうではありません。なぜなら多くの場合、子育てのためにパートナーがいるほうが、メリットが大きいからです。夫は協力なんてしてくれなかった、ワンオペで苦労してきた、という方も多いでしょうが、裏を返せば、経済的な心配がないから子育てに集中できた側面もあるはず。そう考えると、子育てを終えたあとは次のライフステージに立っているので、一緒にいる必要はなくなるわけです。それにお互い、家族のためにじゅうぶん頑張ってきたわけですから、これからは自由にやりたいことをして過ごしていいのです。妻に求められてきた“従順さ”“耐え忍ぶ美徳”などは、現代の女性には必要ありません」離婚を選ぶ夫婦がいる一方で、いくつになってもラブラブな夫婦もいて、さらにその間には無数の婚姻のカタチがある。「卒婚」「エア離婚」のほかにも、「夫・妻という役割を捨て、同居人として互いに得意なことをする」「同じ家に住みながら、関わりを持たない家庭内別居」「休日だけ別々に過ごす、あるいは一緒に過ごす」など、じつにさまざまだ。坂東さんによると「正解はなく、大切なのは、自分は何がしたくて、何がイヤなのか、きちんと立ち止まって考えてみること。そして適切な距離を知り、心地よく暮らせる方法を見つけること」だという。「女性自身」2021年1月19日・26日合併号 掲載
2021年01月20日自然体でいて、かつ妖麗な雰囲気を纏う次世代俳優・坂東龍汰。デビューから3年、すでに数々の名監督から起用される実力と、ファンだけでなく同期や先輩をも惹きつける愛嬌の裏には、芝居に対する、しなやかで熱い姿勢がありました。昨年、映画『弱虫ペダル』など多くの作品に出演し、今、大きな注目を集める坂東さん。小学校の頃から学校のカリキュラムとして演技を学び、俳優の道へ。「高校の卒業公演で、演じることに爆発的な快感を覚えて痺れたんです。『もっとお芝居がしたい』と震えた瞬間でした。前には、社交ダンスで生きようと思った時もありました。部を作って、北海道大会で3位になったんですよ、6組中ですけど(笑)。プロに誘われたりもしましたが、相手の子が映画監督になりたいと言うので、僕も自分の道を選びました」坂東さんが受けていたシュタイナー教育では、テレビやゲームなどが禁じられている。「電子機器類が全部ダメなんです。中学生になってからは、特別に週に1本映画を観ることが許されて。土曜日に父が借りてきたDVDを観ていました。父が選ぶのは、最初の1本こそ『七人の侍』でしたけど、『ダイ・ハード』とか『ロボコップ』とかゴリゴリのハリウッド系。最近は、松田龍平さんの『舟を編む』を観て、映画の中で生きてらっしゃる姿がとても素敵だなって。オダギリジョーさんのお芝居にも気持ちが持っていかれます」’20年は、黒沢清監督作『スパイの妻』に出演。とても大切な作品となったそう。「初号試写を観て、微力ながら作品のひとつのピースになれたように感じられたんです。試写が終わってもなかなか立ち上がれなかったほど感動して、心の底からこのお仕事を続けていきたいと思いました」この作品には、不思議な縁もあったそう。「実は高校卒業後、上京資金を貯めるために旅館で仲居として働いていたんですけど、その場所が、僕が演じた役が籠もった有馬温泉なんです。脚本を読みながら『こんなめぐりあわせがあるんだ』ってびっくりしました。現場では、何でも吸収したくて、お芝居とは別に役者さんとのコミュニケーションの時間を大切にしています。『スパイの妻』では、共演させてもらった蒼井優さんや高橋一生さんが、ご自身の経験を話してくださるのが嬉しくて、一秒も無駄にしたくなかったです」そうしたまっすぐな思いが伝わるのだろう。数々の先輩から愛されている。「プライベートでは村上虹郎、仲野太賀さん、栁俊太郎くん、夏帆さんや忽那汐里さんとお話する機会が多いですね。太賀さんが特にそうなんですけど、先輩方は『頑張って俺らについてこい』と背中で語ってくれて、本当にありがたいです。『弱虫ペダル』で共演した栁俊太郎くん、竜星(涼)くんからは、愛あるイジリをしていただいて。(永瀬)廉からは、完全に年下扱いを受けてます(笑)。同世代では、大下ヒロト、楽駆、倉(悠貴)がイツメン。飲んでは、別れ際に『負けねえぞ!』って言い合ってます。彼らとはオーディションがよくカブるんですが、尊敬し合える友達にも、用意してきたカードは明かしたくない。でも終わった途端、『ちょっとカフェ行こうよ』『どうだった?』みたいに雰囲気は元通りです」さまざまな役を演じ分ける秘訣は?「映画は、共演者の方々との本番のテイクで起こることがすべてだと思っているので、プランを決め込んで現場に行ったことは一回もないです。台本を何度も声に出して読むこともなくて。音読して台詞を覚えていた時期もあるけど、普段の会話は前もって用意しないじゃないですか。その瞬間に初めて出たトーンがリアルなのかなと思うようになったんです。声は『役者は一に声、二に顔、三に姿』という言葉もあるくらい大切。自分のいろんな声を録音したり、声の研究を始めたところで、これから突き詰めていきたいですね」夢は、世界の映画祭の舞台に立つこと。「夢を叶えることは、簡単ではないと思います。でも、真っすぐな道よりも、グネグネした道のほうが、先がまるで見えない楽しみがあるし、見えた時の感動も自分の成長も大きいはず。ためらわず一歩目を踏み出して、まだ見えない可能性を求めていきたいです」ばんどう・りょうた1997年5月24日生まれ。北海道出身。出生地はニューヨーク。高校卒業後、上京。’17年、俳優デビュー。主な出演作に『十二人の死にたい子どもたち』『閉鎖病棟』など。ドラマ『今ここにある危機とぼくの好感度について』(NHK)が4月スタート。映画『峠 最後のサムライ』が6/18公開予定。『弱虫ペダル』の影響で始めた自転車、ギター、カメラなど多趣味で、手縫いでリメイクするほどのファッションラバーでもある。ジャケット¥22,000パンツ¥13,000(共にメゾンスペシャル/メゾンスペシャル 青山店 TEL:03・6451・1660)シャツ¥22,000(アダンス/サカス ピーアール TEL:03・6447・2762)シューズ¥68,000(パラブーツ/パラブーツ青山店 TEL:03・5766・6688)ソックスはスタイリスト私物※『anan』2021年1月13日号より。写真・三瓶康友スタイリスト・藤長祥平ヘア&メイク・イケナガハルミ取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2021年01月07日歌舞伎俳優の坂東玉三郎が大阪松竹座でお正月公演「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」を上演するのを前に11月20日、京都市内で取材会を行った。公演は花道の使用を避けるなど、コロナ対策を徹底する。玉三郎は「今はどこを見てもコロナの話題ばかり。舞台ではお客様に苦しい現実を忘れていただくのが何より大事。演劇とはそういうものです」と力を込める。「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」チケット情報演目は3つ。『お年賀 口上』で幕を明け、27年ぶりの上演で初役を勤める『賤の小田巻(しずのおだまき)』、18年に新作舞踊として初披露した『傾城雪吉原(けいせいゆきのよしわら)』を上演する。口上は「幸せ感溢れるものにしたい」と、目にも豪華な内掛の衣裳を披露する趣向を考えた。京都の職人が1年がかりで仕立てたという貴重な紅い鳳凰柄のものから、『天守物語』で披露した2枚、さらに『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』で特別に仕立てた1枚の計4枚を候補に挙げる。「お客様には華やかなものをお見せしたい。口上でも充実してお楽しみいただければと考えました」。『賤の小田巻』は源義経の愛妾で、今は捕らわれの身となった静御前が主人公。宿敵・頼朝とその妻政子に舞を所望され、その席で義経の身の安全を祈願したことから頼朝の不興をかった故事に由来した人気曲目のひとつ。哀愁の中にも繊細な情趣や華麗さがある。玉三郎は「静御前が現実にどれだけ悲しんだかというよりも、その風情を見せるのが大事」と極意を語る。衣裳は格調高い唐織着流し。以前『船弁慶』の静御前で着用したものが3枚あると言い、公演中はそこから「その日の気分で自由に選んで着ようと思います」。『傾城雪吉原』は、恋人を思い春を待つ傾城が、四季折々の風情と共に、古風な趣と格式で魅せる幽艶な舞踊劇だ。玉三郎は長唄の名曲『高尾懺悔』から恨みの歌詞を抜くなどして改曲、新作『傾城雪吉原』として魅力も新たに蘇らせる。「能楽でも世阿弥らがお客様に楽しんでいただくために、昔からあったものを改曲し、目新しく華やかに見せていくことがあったと思います。長唄『高尾懺悔』が名曲ながらあまり上演されなかったのは、亡霊が四季を踊るという地味なものだったから。それを華やかにしたいと『傾城雪吉原』に仕上げました。冒頭の雪景色は『鷺娘』のような雰囲気もあり、最後は「春は来にけり」の歌詞で終わらせました」。9月からコロナ渦での公演を再開させた玉三郎。改めて観客への感謝と決意を口にする。「この状況下でお客様が前売券を買って劇場に来てくださることのありがたさ、大劇場で幕を開けられることの幸せをつくづく感じます。まずはお客様を安全第一にお迎えし、その情熱に応えたい。現実を忘れていただけるような時間を提供できればと思います」。公演は1月2日(土)から19日(火)まで、大阪松竹座にて上演。チケットは12月2日(水)午前10時より一般発売。取材・文:石橋法子
2020年12月02日「“人生の下り坂”だなんて、それは大間違い。現代の60代はまだまだ元気だもの。80歳までは“おーい、活動しよう”の老活期です」穏やかな笑顔で語るのは、昭和女子大学理事長の坂東眞理子さん。人生100年時代の新たな生き方を提案する著書『老活のすすめ』(飛鳥新社)が話題となっている。「これまで日本人は、家族のために全力で働いて定年を迎えると、いきなり“老後”へと移行していました。けれど、これからの時代は“老活期”があってしかり。働き方や人との関わり方を少し変えながら、自由にやりたいことをして過ごす時期です。一般的にいわれる『老後のために2,000万円』の貯蓄がなくたって、生活が下流になるわけではありません。体も心もまだ元気ですから、週に20時間でも、年に100万円でも、“ちょい働き”すればいいだけのこと。そして、時間に余裕ができたぶんは、自分の好きなことをして豊かな人生を味わうーーそのためにも、50代のうちから老活期を意識して“さしすせそ”の準備を始めてみましょう」■老活で意識したい「さしすせそ」【さ】さびない心を目指す体だけでなく、感情や感性までさびてしまわないように。新しい環境に身を置き、人と出会い、自分をみがき続けよう。【し】情報リテラシーを持つ情報社会だからこそ、その真偽や要不要を見極めたい。他人の情報に惑わされず、自分たち夫婦の価値観を見直そう。【す】“好き”を増やす年齢とともに心はかたくなり、“好き”や“感動”が減少しがち。意識的に好きなモノ・人を見つけ、機嫌よく暮らそう。【せ】世話をする世話をされるより、する人が幸せになる。子や孫、他人の孫(たまご)をサポートして、必要とされる人になろう。【そ】ソーシャルディスタンスを保つ人間関係は、精神的にも空間的にも適正距離を保つ。べったりでは互いに負担。親子や夫婦間でも伸び縮みさせよう。私たちの心身は加齢とともにさび、どんどん鈍くなってしまう。「だから、意識して新しい出会いを求め、つねに心はプラチナの輝きを持ち続けたいですね(さ=さびない心を目指す)。そして、情報社会においては、取捨選択する冷静さが必要。自分たち夫婦にとって何が大切か、価値観を見つめ直すことも大切(し=情報リテラシーを持つ)。価値観や好みを再確認できたら、その中に身を置いて機嫌よく過ごし(す=“好き”を増やす)、できた時間は身近な人をサポートし(せ=世話をする)、かといってべったりしすぎない(そ=ソーシャルディスタンスを保つ)。そういった意味では“定年帰農”のような暮らしも選択肢のひとつです」「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年10月30日映画『弱虫ペダル』(8月14日公開)に出演する坂東龍汰と栁俊太郎が27日、渋谷パルコ B1階 ギャラリーXで行われている「弱虫ペダル ART&MOVIE EXHIBITION」(31日まで開催)に登場し、取材に応じた。同作は累計2500万部突破の大人気スポーツ青春漫画の初実写映画化作。連載は今年で12年を迎え、アニメ・アニメ映画・舞台・小説・ドラマなど様々なコンテンツでメディアミックスされている。地元・千葉から秋葉原にママチャリで通うアニメ好きの高校生・小野田坂道(永瀬廉)が、あることをきっかけに自転車競技部に入部することとなり、そこで出会ったかけがえのない仲間たちの為に、自分の限界や壁を越え、レースに勝利するための努力を覚えていく。同所で行われている原画の展示に「すげ〜!」と目を輝かせた2人。栁は「ファンにはたまらない」と感心し、坂東は自身が演じたキャラクター・鳴子章吉の原画の前で腕を組んで同じポーズをとる。映画で使用した衣装や小道具なども展示されており、ヘルメットに貼ってある番号を見ては「これ、自分たちで貼ったんだよ」(坂東)、「すぐ剥がれちゃう」(栁)と解説も。坂東はゼッケンなどの展示に「博物館みたい!」とはしゃぎ、鳴子のロードレーサーを愛おしそうに見つめ、栁はその様子を見守っていた。2人が撮影中に撮った写真も展示されており、栁は「スタッフさんを撮る機会があまりないから、撮っていたら『使えません』って……」と苦笑。坂東が「僕がずっと撮ってるから、僕が映らないじゃないですか。寂しくて『俺も撮って』とカメラを渡したら、俺以外のスタッフさんばっか撮って、俺を1枚も撮ってくれない!」と訴える。中学1年生から一眼レフを使っていたという坂東は、総北メンバー全員が初めて揃ったシーンで撮った時の制服の写真や、永瀬と夕日の前で自撮りしてる写真など、お気に入りの写真を挙げたが、「1回、(橋本)環奈ちゃんを隠し撮りしたらめっちゃ怒られて。夕日が綺麗だった日に正式に『撮らせてください』とお願いしました」と明かし、栁が「展示されるとも決まってなかったから、単純にお趣味だと思われてたんでしょ? しょうがないよ」とフォローしていた。仲の良い2人だが、互いに好きなところを聞かれると、「うわ〜!」「あはは!!」と爆笑してガチ照れ。栁は「けっこうガンガンくるんですよ。いきなりタメ語で『やっと会えたね』とかそういうことを言う。面白いなと思って」と明かす。初めて練習した日には、互いに家が近いことが発覚し、車で来ていた栁が坂東を送り届けたというエピソードも。栁は「断れないですよ。会って2回目くらいでそんな言われたら、『無理』なんて言えない」とこぼし、「すごいバカに見えるけど、誰にでも100%みたいな、僕とかが失ってる部分を持っている。気持ちを素直に伝えるし、素晴らしい」と称賛。坂東は「僕は全員に素直に伝えるけど、あんまり受け付けてくれない人もいる。ヤナパイは包み込んでくれる。そういうところで、相思相愛ですね。優しいところが好きですね」と関係の深さを見せた。改めて、俳優人生における同作の存在について聞かれると、栁は「もう高校生役はないかなと思ってたので、久々に学生時代の熱い感じを思い出させてくれた。原作もすごく好きで、アニメも映画も全部見てて、(演じた巻は)人気あるキャラクターですし、評価されるという意味でも勝負だなと思った作品でもあります」としみじみ。坂東が「キャスト聞く前から、ヤナパイ以外、思いつかなかったです」と告白すると、「うそつけ!」と疑う栁だが、坂東は「思ってた思ってた!だから、『やっと会えたね」って」と、ここで初対面時の発言の真意を説明する。坂東も改めて「僕はめちゃめちゃびっくりしましたし、原作も、鳴子章吉というキャラクターもすごく人気で、大チャレンジ。公開していろいろな反響ももらってて、今までの自分とは違う自分が見つけられた、ステップアップの作品になったな」と熱弁。「役者としてもひとつ次のステップに進めたかもしれないと思ってるので、出会った前とは、かなり見えている世界が違う。すごく感謝してます」と締め括った。
2020年08月27日自粛生活が徐々に解除され、「アフター・コロナ」の世界へ向けて。世の中の価値観や働き方が見直されるなか、私たち女性はどう生きるべきかーー今こそ新たな視点を持ち、主体性を持って発言・行動するときです。そこで、コロナの時代を生き抜く女性たちへの提言。■昭和女子大学理事長、総長・坂東眞理子さん(73)「ようやく“普通の生活”に戻りつつありますが、これからは“ウィズ・コロナ”。コロナ以前とは、何かひとつステージが変わった感覚ですね」そう穏やかにほほ笑むのは、『女性の品格』の著者で、昭和女子大学理事長の坂東眞理子さん。「ソーシャル・ディスタンスが定着したように、これからは家の中でもひとりになる時間、“ファミリー・ディスタンス”が大切になってくると思います。コロナ離婚、コロナDVなどと騒がれているけれど、やはり家族でも距離が近すぎると、接触事故を起こすもの。夫も子どもも思うようには振る舞ってくれず、心がザワつくこともあるでしょう。だから、見ないでいられる時間と距離を確保することが必要です。『どうぞ、ひとりで散歩に行ってらっしゃい』と見送ったりね(笑)」それは友人関係も同じこと。「久しぶりに会って話すのはいいことだけれど、時間を区切ったり、頻度を抑えたり。ベタベタしすぎないほうが関係も長続きするし、自分の生活や心の平静を維持しやすいと思うんです。そして、家族でも友人でも、自分の価値観を押し付けないことが、ウィズ・コロナの“たしなみ”ではないかしら。コロナに対しては一人ひとり、考え方が違いますよね。これは良しあしではなくて、価値観の相違だから、そっとしておく。論争してはいけないんです。『あの人はマスクをしていない』などと気になる人もいるでしょうけれど、ならば『2メートル以内に近づかないようにしよう』と思うまで。『変えなさい』『迷惑よ』と、口出しすることではありません。正義の意識は、自分の行動に対してだけ。価値観を押し付けると、自分の心が乱れます。それよりも、自分の大事な一日を、気分よく過ごすことに専念したいですね」今日という日は、今後の人生でいちばん若い、大事な一日ーー『70歳のたしなみ』を執筆中に、あらためて気づいたのだという。「70歳になると『もう私は……』と元気がなくなり、不機嫌になりやすい。でも、今回のコロナ禍では、想定外の環境に投げ込まれて、年代を問わず多くの人が不機嫌になったのではないかしら。そんなときだからこそ、みずからを上機嫌にしていくことが大事なんです。そのためには、自分の好きなこと、夢中になれることに取り組むのがいちばん。料理でも手芸でも、『あのとき、あれができた!』という経験が自信になり、のちの自分を励ましてくれます。自力では変えられないものを見分け、受け入れ、与えられた環境の中でベストを尽くす−−ウィズ・コロナの時代は、この先きっと長いでしょうから、息切れしないように。自分の心と体を上機嫌に保って、免疫力を落とさず、毎日を一生懸命に生きましょう」「女性自身」2020年6月23・30日合併号 掲載
2020年06月16日人々の価値観が多様化する時代。他者と共に生きるための普遍的な原則となりうる規範として、“礼節”が見直され始めています。そんな“礼節コミュニケーション”を学べる本とは?日本では馴染み“礼節”がグローバルスタンダードに。“礼節=CIVILITY”を扱った翻訳本が増えている。なぜ今、アメリカで礼節が注目されるのか。『結局うまくいくのは、礼儀正しい人である』を監修した大森ひとみさんに聞いた。「アメリカは多民族社会。さまざまなルーツを持つ人たちにとってひとつの統一したコミュニケーションの土台として、他者を思いやる礼節が不可欠なのです。多様化が進む日本でも、相手目線に立った礼節ある振る舞いが見直されてほしいですね。日本のコミュニケーションは、やや表面的に感じられます。もう一歩相手に踏み込み、真正面から対峙して、時には厳しいことも言ってみて。本気でその人のことを思っての言葉なら、それを伝えることも礼節を重んじたコミュニケーションの一環だといえますし、それにより心の通い合う、強い人間関係が結べます」『結局うまくいくのは、礼儀正しい人である』P・M・フォルニ大森ひとみ・監修上原裕美子・訳人生の質を底上げする25の礼節を重んじるルール。ジョンズ・ホプキンス大学で、礼節の理論と歴史を教える教授が、競争社会で見失われつつある礼節の大切さと取るべき行動を丁寧に解説。ディスカヴァー・トゥエンティワン1500円礼節ある人になるルール1、人の話をきちんと聞く人の話を遮ったり、流して自分の話題に変えたりするのは無作法。相手が話している間は黙って、短くあいづちを打つだけにとどめ、相手に意識を集中して。2、身だしなみと仕草に気をつける外出しなくても身ぎれいでいることは、家にいる身近な人へのマナーであり愛情。また、自分では気にならない仕草も他人は気に障る可能性も。常に意識して。3、自尊心を持って自己主張する自己主張は、礼節の基本である他人への敬意にもなる。率直に気持ちを伝えず、意見や意思を濁すほうが、相手に失礼で、人間関係や信頼を損ねかねないと心得て。大森ひとみさんおすすめのもう1冊『女性の品格装いから生き方まで』坂東眞理子何度も読み返したい女性の教科書。約束をきちんと守る、友人知人の悪口を言わないといった、よき人としての規範が書かれた大ベストセラー。「時代が移り変わっても大切にしていきたい内容だからこそ、一過性のブームに終わらず長く読まれているのでしょう。すでに読んだ方も、改めて読み直し、実践できているか自らの振る舞いを点検してみて」。PHP新書720円大森ひとみさん国際イメージコンサルタント。大森メソッドアカデミー主宰。コミュニケーションスキルとしての外見力の研修などを行う。著書に『ビジネスファッションルール』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。※『anan』2020年6月3日号より。写真・大内香織取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2020年05月31日名古屋・御園座では、1月2日(木)から4日(土)まで、『坂東玉三郎 御園座新春特別舞踊公演』が催される。新春を寿ぐ華やかな舞台だ。幕開けには『お年賀口上』が付き、玉三郎が挨拶をする。舞踊の演目は地唄の『雪』『鐘ヶ岬』で、間に『三曲糸の調べ 阿古屋琴責』が入る。『雪』は、今は仏門に入った芸妓が、かつて雪の夜にひとり寂しく恋人を待ちわびたことを思い起こす姿を描く。『鐘ヶ岬』は道成寺もののひとつで、釣鐘ごと安珍を焼き殺した清姫「安珍清姫伝説」の後日談。女の執念や艶やかさを詩情豊かに浮かび上がらせる。『阿古屋琴責』は、源平合戦で平家が滅んでも、なお源頼朝の命を狙う平家方の男・景清の居場所を白状させようと、景清の子を身ごもっている遊君阿古屋を詮議する場面。源氏方の重忠が、阿古屋に琴・三味線・胡弓の三絃を弾かせ、もし「景清の居場所を知らぬ」と言うその心に偽りがあれば音が曇るはずだと耳をそばだてる。阿古屋を演じる女方にとって、舞台の上で実際に琴・三味線・胡弓をひとりで演奏する難役だが、玉三郎は1997年から阿古屋を演じ素晴らしい演奏を続けてきた。とりわけ胡弓の音色には、重忠ならずともうっとりと聞き惚れてしまう。豪華な衣裳にも注目したい。文:仲野マリ
2020年01月01日12月15日(日)オンエアの「ボクらの時代」に、歌舞伎俳優の坂東玉三郎、ボーカリストのEXILE ATSUSHI、歌舞伎俳優の中村児太郎の3人がゲスト出演。12年ぶりの本番組出演となる坂東さんと初登場となるATSUSHIさん、中村さんが語ったこととは?本番組は毎回様々なジャンルで活躍するゲストが集い、多彩な話題や事象を取り上げていくトーク番組。14歳で十四代目守田勘弥の養子となると五代目坂東玉三郎を襲名。抜群の美しさと演技力で当代一の女形として多くの人を魅了する一方、海外の芸術家とのコラボレーションや、演出、映画監督などでもその才能を発揮。多才なる活動が評価され、今年「第31回高松宮殿下記念世界文化賞」演劇・映像部門を受賞するなど、日本を代表する歌舞伎俳優となった人間国宝の坂東さん。2001年、「EXILE」のボーカルとしてデビューすると2006年からはソロ活動も開始。「いつかきっと…」などのオリジナル曲とともに数多くのミュージシャンとのコラボなどで、ボーカリストとしての自身の可能性を追求。日本人ソロアーティスト史上初の6大ドームツアーを成功させたほか、法務省矯正支援官として全国各地の刑務所や少年院への慰問活動も行っているATSUSHIさん。9代目中村福助を父に、7代目中村芝翫を祖父に持ち、2000年に6歳で6代目中村児太郎を襲名。今月2日に東京・歌舞伎座で初日を迎えた「十二月大歌舞伎」では昨年に引き続き、琴、三味線、胡弓(こきゅう)の3曲を演奏する女形の大役「阿古屋」を演じるなど次世代の歌舞伎界を担う存在となった中村さん。もともと「EXILE」の大ファンで、共通の知人がいたことをきっかけにATSUSHIさんと友人になったという中村さん。今回の共演は以前、坂東さんと中村さんが楽屋で話している際「ATSUSHIさんの歌声がいい」という話題になり、中村さんがATSUSHIさんと知り合いだったことから実現したという。収録が始まる前、ATSUSHIさんが先日初めて歌舞伎を見に行ったという話題で歓談するなど、終始和やかな雰囲気で行われた今回の鼎談。同じ歌舞伎俳優の坂東さんと中村さん、アーティスト、ボーカリストであるATSUSHIさん、それぞれ立場は違えど、表現者として同じ芸能界で活躍しているということで仕事の話に花が咲く。“どれだけ年数を重ねても、舞台に上がる前は緊張する”という話題では、それぞれ共感するところがある様子で、収録後、坂東さんが「歌舞伎俳優もアーティストも、舞台に出る前の気持ちは同じだということが分かって良かった」と収録をふり返ると、ATSUSHIさんも「(玉三郎さんは)道は違えど、芸能界の大先輩なので、貴重なお話を聞けてありがたかったです」と今回の鼎談に参加できたことに感謝。2人をつないだ中村さんは「尊敬しているおふたりと鼎談させていただいたのは、とても楽しく貴重な経験で、あっという間に時間がたってしまいました。本当に楽しかったです」と今回の収録の実現を喜んでいた。司会者がいない3人だけの自由な空間だからこそ飛び出す、ほかの番組では聞くことのできない自然体のトークを楽しめる「ボクらの時代」は12月15日(日)7時~フジテレビで放送。(笠緒)
2019年12月14日いよいよ10月22日には即位の礼を迎える雅子さま。回復が目覚ましく、ご活躍になっていらっしゃるが、これまでなぜ16年間も苦しまなければならなかったのか……皇室に詳しい2人の識者が語り合った(司会/皇室ジャーナリスト・近重幸哉さん)。近重「雅子さまが新皇后となって5カ月が過ぎ、いよいよ10月22日には即位の礼をお迎えになります。『女性の品格』などのエッセイでおなじみ昭和女子大学理事長・総長、坂東眞理子さんと、精神科医で本誌の皇室記事にコメントしている香山リカさんに、雅子さまについて語り合っていただきます。最近の雅子さまのご様子をお2人はどう見ていますか」坂東「雅子さまは、本当に生き生きと回復されていて、とてもよかったと思っている人が圧倒的に多いと思います」香山「私は、雅子さまの回復には“助走期間”があったと思うんです。上皇陛下は、退位のご意向が報道される前に、そのお考えをお子さまたちにお伝えしていたことでしょう。それを、ご自分が皇后になることとして、雅子さまが受け入れられた時点で、はっきり気持ちが決まっていらしたことと思います。その助走期間で、ご自分でも計画を立てられてきて、『このころまでには、これをやる』というステップを満足にこなされることができていたのではないでしょうか」近重「8年前の夏から上皇陛下が、天皇陛下、秋篠宮さまと月1回定例の話し合いをされるようになりました。そこには天皇陛下が、雅子さまのご病状を上皇ご夫妻に理解してほしいというお気持ちがあったのではと思いますが」香山「天皇陛下が辛抱強く、ご両親とお話し合いを重ねることで、お気持ちがピッタリお合いになった。上皇陛下が、天皇陛下と雅子さまも努力していらっしゃるとお認めになって、それで、退位のご意向を決められた。雅子さまは、ではその日に向けて頑張ります、といった意思をハッキリされたということではないでしょうか」坂東「ご家族のお力が本当に大きかったんじゃないかと思いますね」近重「坂東さんはハーバード大学に留学体験を持っています。同じ体験を持つ雅子さまは、なぜ16年も苦しまなければならなかったのでしょう」坂東「私がハーバード大学に留学していたころ、ちょうど雅子さまはベルモント・ハイスクールにいらして、直接お目にかかる機会はありませんでしたが、当時の日本人コミュニティのなかで、雅子さまは、とても能力の高い素晴らしい方だという噂は聞いていました。ただ、学校では非常に優秀だった女性たちが、能力を発揮しようというとき、日本の職場には“見えない壁”があるんです」香山「天皇陛下は、本当に皇室を変えたいというご意思で、『あなたのような人が必要です』と、雅子さまを強く説得なさったのだと思います。おそらくご実家の小和田家のほうでも、『そこまで殿下がおっしゃってくださるんだから、きっとあなたの能力が必要とされているんだから』ということで、雅子さまは皇室に嫁がれたのでは……。ところが、皇室という場所では、やはり男子を産むことを最優先に求められたのだと思います」坂東「ご自身が力を発揮なさりたいと思っていらした国際親善の場で、十分なチャンスを与えられない。一方で周囲から期待されている役割を果たしていらっしゃらないというプレッシャーは、想像を絶するものがあったと思います」香山「当時は皇太子だった天皇陛下が『雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実です』という発言をされて、話題になりましたが、当時はモラハラという概念は浸透していなかったので、『人格を尊重しない』というのも、どういうことか理解されなかった。だから『お世継ぎを産むということを成し遂げていないのに、人格がどうとか言われても』という批判の声が上がっていた。マタニティハラスメントの先駆ですよね。いまなら大変な問題ですよ」坂東「最近になって、ようやく雅子さまは『お世継ぎを産むという期待には応えられなかったけど、それはそれで仕方がない』と、割り切られたのかもしれません」香山「そうなのでしょうね。悠仁さまも誕生されて、あるいは、ご自身もそういう年齢ではなくなっていらっしゃることで、そこはもうお考えにならなくてもいいということになった。世間の意識も変わって、お世継ぎが生まれないことを責めるという感覚は、なくなっていったように思えます」坂東「グローバルに通用する、新しい時代の皇后という役割なら私は果たせる、という自信を持ち始められたのではと思いますね」
2019年10月19日いよいよ10月22日には即位の礼を迎える雅子さま。回復が目覚ましく、ご活躍になっていらっしゃるが、これまでなぜ16年間も苦しまなければならなかったのか、そして新皇后に期待されることとは……皇室に詳しい2人の識者が語り合った(司会/皇室ジャーナリスト・近重幸哉さん)。近重「雅子さまが新皇后となって5カ月が過ぎ、いよいよ10月22日には即位の礼をお迎えになります。『女性の品格』などのエッセイでおなじみ昭和女子大学理事長・総長、坂東眞理子さんと、精神科医で本誌の皇室記事にコメントしている香山リカさんに、雅子さまについて語り合っていただきます。まず、最近の雅子さまのご様子をお2人はどう見ていますか」坂東「雅子さまは、本当に生き生きと回復されていて、とてもよかったと思っている人が圧倒的に多いと思います」香山「私は、雅子さまの回復には“助走期間”があったと思うんです。上皇陛下は、退位のご意向が報道される前に、そのお考えをお子さまたちにお伝えしていたことでしょう。それを、ご自分が皇后になることとして、雅子さまが受け入れられた時点で、はっきり気持ちが決まっていらしたことと思います。その助走期間で、ご自分でも計画を立てられてきて、『このころまでには、これをやる』というステップを満足にこなされることができていたのではないでしょうか」近重「雅子さまが苦しまれているとき、そこには常に天皇陛下が隣にいらして、お心配りをなさってきましたが」香山「陛下は一貫して、とにかく雅子さまを守り、会見のたびに『雅子も頑張っています』『私も雅子に支えられています』と、かばい続けてこられた。結果的には雅子さまの信頼を得て、登校不安の愛子さまに対してもそうでしたけど、ご家族の回復につながっていきました」坂東「苦しんでいるパートナーのことを丸ごとお認めになって、受け入れていらっしゃるハズバンドというのはなかなかいません。結婚されるときに『僕が一生お守りします』とおっしゃったのは本当だったのだと、頭が下がる思いです」近重「新天皇の即位で、秋篠宮さまが皇嗣となられました。現在の皇位継承者は、秋篠宮さまを除くと、83歳の常陸宮さまと悠仁さまだけ。女性天皇を認めるべきかどうかの議論は続いていますが」香山「女性天皇については、私は肯定的で、けっこうなことだと思います。陛下と雅子さまは、愛子さまの将来について、ストレスをお持ちなのではと思います。愛子さまは成人に近づいているのに、将来天皇になられるのか、そうでないのかを、ご自分の意思で決断できないというのは大変なことですよ」坂東「日本の歴史を振り返ってみればわかりますが、皇位継承は男系男子に限るというのは、明治政府の下級武士たちの儒教的論理なんです」香山「国民の感情としても、皇室のお子さまに対しては、ご誕生から皇室の中でお育ちになって、皆知っている方だからこそ、親しみを感じるわけです。『旧宮家の復活』を唱える声もありますが、男系といっても、私たちの知らない方を『皇族として尊敬してください』と言われて、自然な敬愛の気持ちを持てるかどうかということを考えたほうがいいと思います」近重「これからの令和の時代に、新皇后・雅子さまに期待することは」坂東「グローバルに活躍されてほしいですね。環境問題や、恵まれない子どもたちの問題など国際的な問題に関わっていかれてほしいですね。できれば英語のスピーチでいろいろ発言できる機会をお持ちになれば、素敵だと思います。天皇陛下がとても大事にされている水の問題のような環境のこととか、雅子さまも子どもの問題や南北間の貧困の問題などにご関心がおありなので、そういうことを大切になさるのは、とてもいいことですね」香山「ただ、いまのところ大丈夫そうにお見受けしますけど、ちょっと燃え尽き症候群が心配です。本当に公私の区別がない生活だと思うんですね。ご公務はもちろんですけど、個人としての時間も大切だと思います。雅子さまは、『私にいまできることは何だろう』と常に考えていらっしゃるような感じです。逆に心配になってしまいます」坂東「誰しも皆が順風満帆で生きているわけではないのですから。つらい思いをしても、また回復して元気になることができるというお手本になっていただきたいですね」香山「そうですね。私は、雅子さまは、現代の同世代の女性のいい意味でのシンボルというだけではなくて、社会の軋轢とか、女性や家族の問題を、ご自身は望んでいらっしゃらなかったにせよ、体現されてきた方で、それを乗り越えられて、自分なりに輝けるのだと、そういうお姿自体が、いろいろな人を励ますのだと思います」
2019年10月19日「私自身が70代に入って感じたことですが、現代の70代は、人生でいちばん美しい“黄金期”。かつては還暦が人生の節目とされましたが、今は70歳が新たな人生のステージへの出発点です」こう語り満面の笑みを浮かべるのは『70歳のたしなみ』(小学館)が15万部のベストセラーとなっている昭和女子大学理事長の坂東眞理子さん(73)。’06年に女性の振舞い方を説いた『女性の品格』(PHP新書)が330万部を突破し社会現象となった。本書にも、人生100年時代の後半を楽しみながら希望を持って生きるヒントがあふれている。「現代は、自分の年齢について20年前のマイナス10〜20歳と考えていい気がします。50代の皆さんも、“もう年”だから、“今さら遅い”と考えるのはもったいない。70代を“黄金期”にするために、今から始めて遅すぎるということはありません」そう話す坂東さんに、70代の黄金期を迎えるために「55歳からするべき準備」について聞いた。生き生きとした70代を迎えるには、心の持ちようが大事。一朝一夕にはできることではないので、今から心がけるべきだと坂東さんは言う。■“上機嫌”を心がける「私が好きな哲学者のアランは『上機嫌を実行していると、いっさいの事柄の展開が違ってみえてきて、いのちが活気づき人生がよいものに感じられる』と言っています。上機嫌でいることが周囲への礼儀だけではなく自分の“癒し”になります」(坂東さん・以下同)■ポジティブなことを思い出し、感謝する時間を持つ「上機嫌で生きるためにポジティブなことを思い出す時間をつくりましょう。私は毎朝、大学までの通勤途中に、神社でお参りするときに、一つは健康や仕事への感謝を込めて、もう一つ、その日思い浮かんだ、これまでお世話になった人へ『ありがとう』と手を合わせます。お寺でもいいし、お風呂でもいい。いい経験を思い出して感謝する時間を持ちましょう」■「人は人、自分は自分」「情報があふれている時代。みんな発信するのは“いいこと”ばかりです。でも人生には誰しも光もあれば影もあります。人のSNSなどを見て、『私ってダメ』と落ち込むのはバカバカしい。『人は人、自分は自分』と意識して口にすることで、自分を否定したり卑下するのをストップさせることができます」■「おめでとう。私もうれしい」と人を祝福する「身近な人にうれしい出来事があったときには、私は『おめでとう。私もうれしい』と言うことに決めています。周りの人を祝い、喜びを言葉にすることで、言葉の力が自分に還ってきて、逆に力づけられていくんです。心からじゃなくてもいい。ポジティブな言葉の力を信じて試してみては」■ネガティブになったら「今日が人生でいちばん若い日」と言い聞かせる「新しいことを始めようとすると、必ず、『遅すぎる』『私には才能がない』とネガティブワードが現れて、冒険をさせないための言い訳が目の前に立ちはだかります。私もこの春から、歌人の馬場あき子さん(91)が主宰する短歌の同人誌に参加を始めましたが、始める前には『今さら』『遅い』と、ネガティブな言葉が出てきたんですよ。そんなときこそ、『今日が人生でいちばん若い日』と思い出して自分に言い聞かせて、一歩を踏み出しました」毎朝、健康のために大学まで歩いて通勤しているという坂東さん。「歩くことは健やかに暮らすために必要です。また月に1度は使わなくなったものをリサイクルし、ため込まないことで気持ちもスッキリできます。身も心も軽くさせて上機嫌で過ごしましょう」70歳の黄金期に向けて、55歳から準備を始めませんか!
2019年09月12日「私自身が70代に入って感じたことですが、現代の70代は、人生でいちばん美しい“黄金期”。かつては還暦が人生の節目とされましたが、今は70歳が新たな人生のステージへの出発点です」こう語り満面の笑みを浮かべるのは『70歳のたしなみ』(小学館)が15万部のベストセラーとなっている昭和女子大学理事長の坂東眞理子さん(73)。’06年に女性の振舞い方を説いた『女性の品格』(PHP新書)が330万部を突破し社会現象となった。本書にも、人生100年時代の後半を楽しみながら希望を持って生きるヒントがあふれている。「現代は、自分の年齢について20年前のマイナス10〜20歳と考えていい気がします。50代の皆さんも、“もう年”だから、“今さら遅い”と考えるのはもったいない。70代を“黄金期”にするために、今から始めて遅すぎるということはありません」そう話す坂東さんに、70代の黄金期を迎えるために「55歳からするべき準備」について聞いた。■「人は必ず最後は一人になる」と、自立する覚悟を持つ「55歳は子どもも独立し一人の時間ができるころ。自分の時間を大切にしましょう。自立とは、自分で考えて選び、選んだ責任を人に押し付けないこと。家族をいいわけにしていませんか?そのためには、経済的にもある程度は自分でまかなえるようになることは必要です。パートでも続ければ、スキルが身につくでしょうし、そのための勉強をしていけば将来の財産になります。やがて人生を終えるとき『必ず最後は一人になるのだ』と自覚し覚悟を持つのも大事です。夫ロス、ペットロス、いろんなロスがありますが、一人を嫌がらず楽しめることが、品格ある70代に向けた一歩になります」(坂東さん・以下同)■新しいことにチャレンジする白地に黄色と紺のチューリップ柄のフレアワンピースでかれんな装いの坂東さん。「今日は今まで着たことのないお洋服に挑戦してみたんです。ファッションという自分の“包み紙”を新しく替えるだけで、新たな自分の可能性に気づきます。1年に1度、ブラウスやスカートなど何か1着、今までとは違うデザインや色や柄を選んでみましょう」■昔、やりたかったことに挑戦してみる新しい可能性を発見できると、一歩前へ踏み出す勇気が湧いてくる。「55歳は子どものころからやりたかったけれどできなかったことをするのにもいい年齢です。経験や関心がないことチャレンジするのは難しいですから。私の友人で、昔からボランティアに興味があった人がいました。福祉施設でボランティアを始めたのですが、高じて介護福祉の専修学校に通い、50代半ばで資格を取って公立の施設で介護の仕事を手に入れました。退職後、好きな絵を本格的に始めて、毎年入選を果たすまでになった人もいます」■お手本となるロールモデルを数人持つ「作家の佐藤愛子さん。瀬戸内寂聴さんなど90歳を過ぎて活躍されている方はたくさんいます。身近な人でいいので、55歳の皆さんからみてお手本となる、70代の人を持つのがいいでしょう。仕事はこの人、ファッションはこの人と、いい部分を“つまみぐい”して参考にしましょう」50代――「今さら」ではなく、「今から」です!
2019年09月12日坂東玉三郎が5月、日生劇場で『坂東玉三郎世界のうた』を開催する。日本の歌、シャンソン、ミュージカルナンバーなど、玉三郎自身が選んだ約20曲ほどを歌う、二部構成のコンサートだ。公演に先立って記者懇親会が開かれた。【チケット情報はこちら】「コンサートには、ひと晩のうちに色々な人生観をまとめる楽しさがあります」と、玉三郎は語る。「歌は、3~5分で世界が完結することがすごく大きい。『桜姫東文章』なら5時間半頑張ってやっとひとつだけれど、トニー・ベネットが歌った『いそしぎ(シャドウ・オブ・ユア・スマイル)』なら4分ですから(笑)。その代わり、音というより心を、歌い分けなければなりません。日生劇場の舞台にひとりで立つのは、歌では初めてなのですが、歌舞伎俳優による“下手の横好き”とならず納得していただけるよう練習します」今回は、青春時代の玉三郎のそばに常にあったという井上陽水の歌を初めて披露する点にも注目だ。「僕達の世代は、玉置浩二さんや井上陽水さんとは“切っても切れない関係”。玉置さんの歌は過去に歌わせていただきましたが、今回は陽水さんの歌を3曲ほど歌わせていただきます。恋愛ばかりではない陽水さんの歌を聴いて、その日を越せたこともありました。中でも『つめたい部屋の世界地図』は、部屋にいて旅をしたいとか、海を船で行くといった抽象的な詞がすごく良くて、当時の自分の人生とリンクするところがありましたね」その他の披露曲は決まっていないものの、『虹の彼方に』『星に願いを』『人生は歌だけ』や、ミュージカル『ウエスト・サイド物語』の『サムウェア』や『サウンド・オブ・ミュージック』の『すべての山に登れ』などが候補になっているそう。カラオケボックスにこそ滅多に行かないものの、プライベートでは様々な歌を歌い、30年近く特別舞踊公演を行ってきた八千代座にカラオケ用の部屋を作ってもらったこともあるという玉三郎。「芝居の時には声を使うのであまりできませんが、舞踊公演などでは、気の置けない仲間と歌うと気が晴れますね。桑田佳祐さんや矢沢永吉さんの歌も好きで歌ってはいるのですが、コンサートではちょっとまだ(笑)。ああいう男らしい曲が似合うようになったら、いつか挑戦するかも知れません」東日本大震災を受けて2011年5月に開いた「坂東玉三郎チャリティー・コンサート」以来、玉三郎は聴衆に歌を届けてきた。「歌の力を分かっているからこそできることです。子守唄にしても、畑仕事をしながら自分を慰めるために歌った歌にしても、魂に届けるものなのでしょうね。お客様が楽しんでくださって、生きていてよかったとか、これからなんとかなるかなとか、そう思っていただければ、歌う意味があるんじゃないかと思うんです」公演は5月28日(火)・29日(水)に東京・日生劇場にて。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子
2019年04月09日新作歌舞伎『NARUTO-ナルト-』の公開舞台稽古が3日に東京・新橋演舞場で行われ、坂東巳之助、中村隼人取材に応じた。同作は岸本斉史による人気コミック『NARUTO』を歌舞伎化。落ちこぼれ忍者のうずまきナルト(巳之助)が、うちはサスケ(隼人)らとともに、強大な敵・うちはマダラ(市川猿之助・片岡愛之助)に挑んでいく。72巻もの長さの原作だが、巳之助は今回の舞台化で「完結させるのを目標に掲げた。選りすぐってやっていくので、ノンストップで進んでいきます」と説明。全てが見どころだという。また隼人は「普段の立ち回りよりももっともっとテンポの速い、歌舞伎ではなかなかないアクション」とポイントを語る。水の中での立ち回りなどアクションシーンも多いが、巳之助は「バトル漫画なので、物語の進行にアクションが伴う。戦いでキャラクターが気持ちを交換するので、不可欠なんです」と説明した。和楽器バンドが音楽を務めることもあり、ロックテイストを取り入れた舞台に、2人の格好もまるでビジュアル系のようだと言われると、隼人は猿之助と愛之助の格好を示し「モロX JAPANですからね」と苦笑。2人の格好について「連獅子の獅子とかで使っている毛を使っていて、結構、歌舞伎にあるものを使っています」と解説した。また同じ少年ジャンプ掲載作品では、2人も出演していた「スーパー歌舞伎II『ワンピース』」の成功もあるが、巳之助は「全然違う舞台になっています。原作自体も陽と陰の違いがありますし、じっくりと物語を楽しめる濃密な作品になっています」と同作の特徴を語った。公演は8月4日〜27日、新橋演舞場にて行われる。
2018年08月03日人間国宝でもある歌舞伎女方、五代目・坂東玉三郎が今春開催する特別コンサート“越路吹雪を歌う「愛の讃歌」”の制作発表会見が、2月28日、東京銀座のブルガリ プライベート ラウンジにて開かれた。【チケット情報はこちら】このコンサートは、昨年春に開催された“越路吹雪 三十七回忌 追悼特別公演”に坂東が出演し、越路の晩年の代表作でありシャルル・アズナヴールの名曲「妻へ」を歌唱したのをきっかけに、「越路が遺した歌のバトンを次世代に引き継ごう」という熱い思いから実現することになった。坂東は、「現代の人たちにとっては新曲に近いほどの歌もございます。50年代から80年代にできた素晴らしい心の入った歌を皆様にご披露できればと思います」と抱負を述べ、シャンソンの名曲「愛の讃歌」を披露。さらに、ゲスト出演が決定している元宝塚歌劇団のトップスター真琴つばさ、姿月あさと、大空ゆうひ、水夏希、霧矢大夢、凰稀かなめ、そして、数々のミュージカルに出演する海宝直人とともに「すみれの花咲く頃」を歌い、美しいハーモニーを聞かせた。「生前の越路さんにお会いしたことのないのがとても残念なんですけど、玉三郎さんから越路さんのエピソードをお聞きするのが楽しみ」(真琴)、「大好きな越路さんの歌を歌えるのは幸せ」(姿月)など、宝塚の大先輩である越路への思いを語るなか、坂東は話に出てくる越路の歌を自身の記憶だけで披露。「玉三郎さんの越路さん愛は本当にすごいんです!」と真琴が絶賛するように、「LPを何度も聴いていたので覚えています。舞台もほとんど観てました」と越路愛は筋金入り。「舞台人になるということがどんなことなのか、越路さんの舞台裏も勉強したかった」と越路の生き方を手本としていたことも明かした。コンサートでは、アコースティック編成で、シャンソン、ミュージカルの名曲を届ける。「越路さんの歌のなかで心を動かされるものは何かと相談しながら選曲しました。皆さんと一緒に歌うところを作りたいことからメドレーもあります」と明かした。また、衣装も見どころのひとつで、「皆さん背が高いので縦線の素晴らしさが出ると思います」とニッコリ。「越路さんの魅力は一言で言えない。生で観ないと分からなかった部分を皆さんと歌うことによって、夢が見られることが大事かなと思っております」と語った。“越路吹雪を歌う「愛の讃歌」”は、4月12日(木)東京・NHKホール、5月3日(木・祝)大阪・フェスティバルホールなど、全国各地で開催。チケット発売中。取材・文:門 宏
2018年03月02日