宮藤官九郎作・演出、瑛太主演の舞台「サンバイザー兄弟」が11月13日(日)に開幕。初回上演を前に報道陣向けの会見が開催され、宮藤さん、瑛太さんに、増子直純(怒髪天)、三宅弘城、皆川猿時、清野菜名、りょうらが顔を揃えた。宮藤さんによる“ロックミュージカル”大パルコ人シリーズの第3弾。2033年、新たな年号が“素敵”となった未来の池袋を舞台に、かつては“池袋サンバイザー兄弟”と恐れられた2人が、ヤクザの組を立て直すべく、バンドを組むことにし…。この日は序盤、瑛太さん演じる光が清野さん演じるセーラー服の少女・ぬめりを連れ、“兄貴”こと金目の出所の出迎えに行くくだり、りょうさん演じる極道の妻がクラブでカラオケの歌を披露するシーンなどが公開された。作・演出、そして出演もしている宮藤さんは本シリーズをロックミュージカルとしていわゆるミュージカルではなく「ロックな気持ちでなおかつ、ギャグあり、ストーリーもありというところを目指している」と説明。特に、今回の主人公の兄弟については「ブルースブラザーズを下敷きにしてて、それを日本の池袋に置き換えたら、根拠はないけど(笑)、ヤクザでサンバイザーがいいんじゃないかと思いました。そうしたら、一発で直感的に瑛太くんと増子さんのコンビを思いつきました」と明かす。宮藤さんは瑛太さんと増子さんに「男同士の暑苦しい兄弟愛を表現してくれと言い続けていた」とのことだが、瑛太さんは「今回、控え室も増子さんとご一緒させていただいたんですが、増子さんの自伝をいただきました。増子さんがアイパーにしている横で読んでますけど、果てしない!計り知れない人だなと感じてます。いま、高校時代を読んでますけど、モテてる時期です(笑)」と明かす。舞台初挑戦となる増子さんは「安請け合いしちゃいけないなと身に沁みてます(苦笑)」と言いつつも「瑛太くんとは飲みに行って、兄弟愛が深まってます!」と自信をのぞかせた。今回、キャスト陣はそれぞれ、経験の有無にかかわらず、楽器に挑戦しており、りょうさんはピアノ、清野さんはギターを演奏する。瑛太さんはバンドをバックに歌声も披露しており、宮藤さんは「素晴らしいです」と太鼓判を押す。瑛太さんは「これまでもライブの経験はありますが、ここまで舞台で歌うのは初めて。技術的なところは増子さん“兄貴”に教わってます。昨日もゲネプロがありましたが、始まるとアドレナリンが出てきます」と楽しそうに笑っていた。「サンバイザー兄弟」は12月4日(日)まで池袋サンシャイン劇場、12月8日(木)から12月18日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、12月21日(水)から23日(金・祝)まで仙台サンプラザホールにて上演。(text:cinemacafe.net)
2016年11月13日公開初日を迎えた映画『ぼくのおじさん』の初日舞台あいさつが3日、東京・有楽町の丸の内 TOEIで行われ、松田龍平、真木よう子、大空利空、宮藤官九郎、山下敦弘監督が出席した。芥川賞作家・北杜夫が持ち前のユーモアを発揮して1972年に発表した同名小説を、『天然コケッコー』(2007年公開)や『苦役列車』(2012年公開)などを手掛けた山下敦弘監督が映画化した本作。春山家に居候しているグーダラなおじさん(松田龍平)と甥っ子・雪男(大空利空)の凸凹コンビが騒動を巻き起こす。演じたグーダラなおじさん役について主演の松田は「グーダラなんですが、行動力はありますよね。ハワイに行くのに懸賞で全力を注ぐところとか(笑)。台本を読むと想像力に限界があって『大丈夫かな?』と思いましたけど、始まったら妙な雰囲気で『面白いんじゃないの』と思って段々とテンションが上がっていきました」と振り返り、コンビを組んだ大空利空については「映画で雪男はしっかりしているんですが、本番ギリギリまではしゃいでいて、それがいい雰囲気というかほっこりしたムードを作ってくれました。スタッフ全員が雪男の存在を気にしてたけど、僕のことなんか気にしてませんでしねた。そういうムードが良かったと思います」と話した。一方の大空は「普段はあまりしっかりしてないんです(笑)」と茶目っ気たっぷりで、舞台あいさつに登場したハワイアン航空の関係者からハワイ島コナ行きの往復航空券をプレゼントされて「ありがとうございます!言葉が出ませんね。すごくうれしいです!」と無邪気に喜びを爆発させた。本作のマドンナとも言えるのが、日系四世のエリー役を演じた真木よう子。「彼女は明朗快活で私にそのようなイメージがないから、お話を頂いた時は第7候補ぐらいじゃないのかな? という疑いがありました」と笑いを誘うも「マドンナの役は女優として一度はやってみたいと思っていたので、2つ返事でOKしました」と待望のマドンナ役に満足げ。また、松田が演じたグーダラなおじさんが恋愛対象かと問われて「現実的に考えると経済面が問題になってきますが、嫌いではないです」と明かしていた。
2016年11月03日俳優の松田龍平が11月3日(木・祝)、都内で行われた主演作『ぼくのおじさん』の初日舞台挨拶に出席。兄の家に居候する“おじさん”役に挑み「(長男なので)次男を演じるにも、想像力に限界がある。僕にとって挑戦で、自分なりのおじさん像を追求した」と語った。児童文学の金字塔として知られる「ぼくのおじさん」を実写映画化。原作者の北杜夫がモデルとなった“ぼく”こと甥っ子の小学生4年生・雪男と、松田さん演じる“おじさん”がハワイで珍道中を繰り広げる。舞台挨拶には松田さんをはじめ、雪男を演じる子役の大西利空、共演する真木よう子、宮藤官九郎、山下敦弘監督が出席した。松田さんが演じる“おじさん”は大学の臨時講師で、理屈っぽい性格。万年床に寝転がって漫画ばかり読み、大人なのに小遣いをくれないばかりか、自分をダシに義姉から小遣いをもらおうとするという役どころ。「ぐうたらですけど、ハワイ行きの懸賞に全力を注いだり、カレー屋のクーポンが使えずショックを受けたり、結構すさまじい」と苦笑していた。また、共演した大西くんについては「映画の中心にいて、ほっこりしたムードを作ってくれた」と感謝の意。山下監督も「利空に助けられた面が大きかった。相手役のセリフまで全部頭に入っていて、現場で変えると『なんで変えたんですか?』とツッコまれることも。利空以外の大人たちが、全員子どもっぽかった(笑)」と若き天才を絶賛した。真木さんは、“おじさん”が一目ぼれするハワイ育ちの美女を演じ、「明朗快活な女性で、私にそういうイメージないですから、きっと第7候補くらいかと疑った」のだとか。山下監督が「そんなことないです!」と力説すると、「こういうマドンナ的な役は、1度やっておきたいと思っていたので、二つ返事でお受けした」と役柄そのままの笑顔を見せた。一方、“ぼく”の父親で“おじさん”の兄を演じた宮藤さんは、ハワイロケに参加できず、悔しそうな表情。役柄とはいえ、息子と弟の仲良しぶりを目の当たりに「やっぱり傷ついた」と話していた。『ぼくのおじさん』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ぼくのおじさん 2016年11月3日より全国にて公開(C) 1972 北杜夫/新潮社(C) 2016「ぼくのおじさん」製作委員会
2016年11月03日●監督も気づかないくらい自然に、立ち姿から変えた作家・北杜夫の小説を実写化した映画『ぼくのおじさん』(11月3日公開)。小学4年生の雪男と、雪男の家に居候をしている"インテリぼんくら"なおじさんが、日本で、ハワイでユーモラスなやりとりを繰り広げる。"漫画原作・ベストセラー&大宣伝至上主義"の邦画界とは離れた存在であるこの作品で、愛すべき"おじさん"を演じる松田龍平と、『もらとりあむタマ子』、『味園ユニバース』など、どこかだめな人を愛すべき人に描く山下敦弘監督に、今作についての話を聞いた。○「ダメなおじさん」の説得力――今回、しっかり者で作文の上手な雪男、そしてインテリで屁理屈を言う居候のおじさん、2人のやりとり、行動が作品の魅力をつくりあげていきますが、おふたりは雪男とおじさん、どちらのタイプが近いと思いますか?山下:僕は、今となってはおじさんですかね。――例えば、おじさんのこういうところに共感したとか。山下:そう思うと、ないですかね。やっぱり雪男かもしれないです(笑)。おじさんは、あまりにも自分にないものばかりですね。松田:僕はどちらかといったらおじさんかな? 旅行先に着いて早々、迷子になってしまう感じ。何回か経験があります。山下:財布とか、落としてますよね。松田:財布も何回か落としてますね。たぶん、おじさんも「最終的にどうにかなる」と思ってるタイプなんじゃないかなと思います。――それでは、仕事の面では、お互いどのような印象でしたか? 今回が初めてのタッグになるかと思いますが。山下: 最初は、龍平くんの「おじさん」像を相当作りこまなければいけないと思っていたんですけど、だんだん、おじさんにしか見えなくなってくる感じがありました。今思えば、さすがですよね。失礼ですけど、すごく考えて演じてくれていたのかなって。『ぼくのおじさん』を映画にするにあたって、ある種の不安やチャレンジみたいな部分について、考えるところは近いんじゃないかと思ったので、同じ感覚で相談できた感じがありました。――松田さんは実際、いかがでしたか?松田:撮影に入る前にいろいろ考えて、撮影に入る頃には、一旦考えたことを忘れてから臨みました。ひとつあったのは、おじさんは屁理屈を言うことが多かったから、そこに説得力を持たせられたら、というくらいでしょうか。――居候のおじさんだけど、哲学者らしいところを見せる、ということでしょうか?松田:というよりも、おじさんの説得力について考えるところから、キャラクターができてくるという感覚です。おじさんはただの居候だからこそ、それでも周囲に許される術みたいなものを持っていないといけないのかなと。今回演じたおじさんは、呆れられながらも、なんだかんだうまいことやっているような気がしました。ものごとの元凶はおじさんにあるのに、やりあってしまったお義姉さん(寺島しのぶ)が結局「いいかげんにしなさい」とお兄さん(宮藤官九郎)に怒られるような、うまい立ち回りをしているんですよね。あとは佇まい、歩き方も、今回は意識しましたね。山下:立ち姿も、独特でしたね。見慣れちゃったけど、たしかに龍平くんの他の作品と全然ちがう立ち方でした。編集していて気付くんですよ。僕の中にもイメージはあったと思うんですけど、時間が経って編集してみると、「龍平くんが勝手にやってくれてたな」ということはありましたね。●1日10時間しか撮影できないハワイロケ○ハワイロケに「浮かれてはならない」――今回、後半パートはずっとハワイロケというのが驚きでした。撮影をされていて、日本と違いはありましたか?山下:ハワイでは、雪男役の(大西)利空が、より子供らしくなりましたね(笑)。すごくハワイを楽しんでいる利空を見ると、疲れてた僕らにエネルギーとして跳ね返ってくる感じがありました。「よかったなあ」と思いながら、僕らは「酒飲もっか」みたいな(笑)。あとはハワイだと、規定があって10時間しか撮影ができないんですよ。日本にいると、期間中は集中して撮影するんですけど、ハワイでは生活の時間と撮影の時間が均等にありました。最初は「もっと撮れるのに」と思っていたんですが、終わる頃には「これはこれでいいな」と思いましたね。日本は詰め込みすぎなのかな。――松田さんはいかがでしたか?松田:ハワイで浮足立たないようにしなきゃと気を引き締めていました。日本パートと半々で撮っていたので、ハワイに行って映画の雰囲気が変わってしまわないようにと思って。でも、日本での撮影で、ちゃんと”雪男”と”おじさん”の関係性ができあがっていたから、ハワイというロケーションを素直に感じながらも、変わらない2人でいられたと思います。山下:やっぱりハワイって魅力的ですよね。だから「浮かれてたまるか」と構えちゃったのはありますね。でも1~2日は、もう少し素直にはしゃいでも良かったかもしれない(笑)。――ちなみにハワイのお土産などは買われたんでしょうか。山下:コナコーヒーとマカデミアンナッツを大量に買いました(笑)。――劇中でも、コナコーヒー農場が舞台になりますが、やっぱりおみやげもコナコーヒーなんですね。松田:ちょうど、農園での撮影があったので、僕もコナコーヒーを買いましたね。山下:みんな買ったんじゃないかな?松田:農園にあるんですよね、販売所みたいなところが。山下:その場では飲み放題みたいになっていて。日本で飲むとすごく高いから、撮影中はガンガン飲んでました。貧乏性ですよね(笑)。○おじさんと雪男は、ボケとツッコミ――山下監督は、映画の中でも少しダメな人を描くことが多いのかなと思いまして、今回もおじさんは愛すべき"ダメな人"に描かれているように感じました。山下:好きですね。ダメな人の方が、人間くさいからだと思います。ただ今回は、もちろんダメなおじさんではあるんですけど、原作の北杜夫さんの独特の品や知性がにじみ出ている部分が、今までとは違ったと思います。ある意味、いちばんダメなのかもしれないですけど(笑)。でも、雪男くんというキャラクターがいるから、思いっきりできたという部分はありますね。おじさんはまったく反省も成長もしないので、普通は作品として成立しないんですけど、雪男くんとのバランスで、ここまでダメなおじさんができました。松田:雪男とのバランスは、すごくありましたよね。映画の中でおじさんが何を言っても、雪男に見透かされていて、すぐに雪男の心の声が入ってくる。――ボケとツッコミのような関係性でしょうか。松田:そうですね。だからもし、雪男のナレーションがなかったらどう見えるのか(笑)。ダメなおじさんが、居候の家庭の中で、淡々と猛威をふるってるように見えるかもしれません。山下:一方的に(笑)。けっこういやな映画かもね(笑)。――心の声オフバージョン、観てみたいですね。山下:オフバージョン、きついなあ(笑)松田:おじさんが甥っ子たちとの動物園の約束をなんとなく断ったり、変なおみやげを買ってきたり、それをツッコミなしにひたすら観るという。おじさんの客観性が見えてくるのかもしれませんね。山下:雪男も冷たい子供に見えるでしょうね(笑)松田:たしかに(笑)山下:「言えばいいのに」みたいな。松田:心ではいろいろ思ってるのに、じーっと……。山下:見てるだけ(笑)。雪男の声に救われてたんですね。■映画『ぼくのおじさん』担任のみのり先生(戸田恵梨香)から、学校の作文コンクールの宿題を課せられた小学生のぼく=春山雪男(大西利空)。居候しているぼくの"おじさん"(松田龍平)は大学の非常勤講師。哲学を週に一コマ教えているだけで、いつも万年床でゴロゴロして、猫のニャムよりも働かない。おまけに超貧乏でケチ、ドジで運動神経もゼロ。雪男は、そんなおじさんを題材に『ぼくのおじさん』という作文を書くことにする。11月3日公開
2016年10月30日2015年に、市川海老蔵と中村獅童が出演した「六本木歌舞伎」。その第1作『地球投五郎宇宙荒事』(宮藤官九郎書き下ろし)に続き、第2弾の上演が決定した。演出は前作に続き“日本一忙しい映画監督”の異名をとる鬼才・三池崇史、脚本は多才な肩書を持ち、超売れっ子マルチタレントのリリー・フランキー。演目は三池崇史が一度舞台で演出をしている『座頭市』。「海老蔵の代名詞とも言える眼力を封印」してしまうという三池らしい趣向にあふれた作品だ。六本木歌舞伎 チケット情報さらに三池からの熱望により、寺島しのぶの出演が決定。歌舞伎界を牽引する海老蔵と、日本を代表する女優 寺島しのぶ。平成7年の新派特別公演以来22年ぶりの共演となる。それぞれの強い個性がぶつかり合う豪華な顔合わせに期待がかかる。以下、出演者からのコメント。●市川海老蔵(出演)三池監督とは映画で以前からご一緒させていただいておりますが、二年前の六本木歌舞伎で初めて歌舞伎公演での演出もして頂き、私自身、新鮮な気持ちで取り組ませていただきました。今回テーマの座頭市は、勘三郎さんが勝新太郎さんと座頭市についてお話されたことを教えてくださり、その印象が強烈だったのでいつか自分もしてみたいと思っていました。そして、今回初めてご一緒させて頂きますが、脚本はリリー・フランキーさん。どのような変化球が来くるのか楽しみです。こちらも準備をしておかないと、と思っています。そして、何と言っても幼馴染みのしのぶさんが六本木歌舞伎に参加してくださり、共演出来る喜びがとても大きいです。私も精一杯勤めさせて頂きますので、どうぞよろしくお願いいたします。●寺島しのぶ (出演)リリーさんが書いて三池さんが作り海老蔵さんと久しぶりにお芝居できることを楽しみにしております。リリーさんにはリリータイムがあっていつ台本が出来上がってくるのかスリルにあふれていますが当て書きをしてくださるとのことなので楽しみです。みんなでいろんな知恵を振り絞って最高のエンターテイメントにしたいと思います。●リリー・フランキー (脚本)市川海老蔵の座頭市。演出、三池崇史。六本木歌舞伎。そして、寺島しのぶ。こんな傾き(かぶき)まくった歌舞伎がおもしろくないはずがない。まだ、脚本を書いていない私が思うのだから、間違いない。●三池崇史 (演出)歌舞伎の超人たちと六本木で暴れることになろうとは…。しかも『座頭市』。心して臨みます。楽しみにお待ち下さい。六本木歌舞伎 『座頭市(仮)』は、2017年2月4日(土)から2月20日(月)まで東京・EX THEATER ROPPONGIにて上演。チケットぴあでは、10月26日(水)昼12時よりWEB先着先行「プリセール」を受付。
2016年10月25日宮藤官九郎作、いのうえひでのり演出の劇団☆新感線最新作『Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』が10月19日、大阪のフェスティバルホールで開幕した。平安時代の吸血鬼(生田斗真)がビジュアル系バンドのヴォーカリストとして現代に蘇り、愛するかぐや姫の生まれ変わりを探し求める時空を超えた物語。2016年劇団☆新感線夏秋興行 SHINKANSEN☆RX 「Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~」チケット情報体操競技の床に例えるなら、助走して捻って回って踏み切って、パーンと空中で大技を決めた瞬間パカッと「どこでもドア」が開き、着地後にはまったく別世界が広がっていた、というような。文字通り予測不可能な展開なのだ。物語は海外のB級ホラー、特撮、SF、時代劇、Vシネマ、純愛…など複数の映画をザッピングしながら、同時にテレビやCMもチェックするような感覚。「帰ってきたぜ、オオサカー!」の掛け声に、観客も総立ちで応える音楽フェスタイムまで盛り込まれ、盆と正月をいっぺんに味わうような気分。そんな縦横無尽な脚本を舞台化したいのうえ演出は、まるでマジックでも見るようで。映像や照明、舞台装置を効果的に駆使し、ダイナミックに観客を劇世界へと誘っていく。芸達者な劇団員らは、宮藤の視点でより灰汁を煮詰めたようなキャラ付けが一周回って新鮮にも感じられ、何より豪華ゲスト陣が破天荒な役柄を存分に楽しんでいる様子が一層お祭りムードを盛り上げる。効果音に合わせ変顔も厭わない生田だが、ここぞの場面では、心底かっこいい!と見惚れてしまう、人目を惹く美貌は本物。ヒロインの小池栄子は、人知を越えた役柄を体当たりで演じる、硬軟自在な手数の多さに舌を巻く。同じく、カメレオン的活躍で複雑な設定と役柄に説得力を持たせる中村倫也。妖艶さを湛えた視線で観客の心を射抜き、抜群の演技力で物語を牽引していく、もう一人の主役と呼びたい存在だ。さらに、妖しくもキュートな魅力でファンタジー要素を担う篠井英介。地元関西が生んだアイドルグループ、ジャニーズWESTの神ちゃんこと神山智洋は、劇団初参加にして大健闘。登場の度に爆笑をさらい、本領発揮のダンスも披露。限られた場面にもばっちり爪痕を残している。かくして、見所満載の物語は、劇的な幕切れを迎える。今こそ「千年前から愛してる」の告白が、深く切なく胸に突き刺さる。愛を語る男女の声、視線、佇まい、そしてあの決着の付け方――。いのうえ美学が結実したシビれるほどの光景に、万雷の拍手が沸き起こった。公演は、10月31日(月)まで大阪・フェスティバルホールにて上演中。チケットぴあWEBサイトでは、当日引換券を発売中(※受付は先着順)。取材・文:石橋法子
2016年10月21日10月25日(火)より開催される「第29回東京国際映画祭」のJapan Now部門で行われる「監督特集 岩井俊二」の記者会見が、10月4日に行われた。この日は、岩井俊二監督を始め、椎名保(東京国際映画祭 ディレクター・ジェネラル)、安藤紘平(「Japan Now」部門プログラミング・アドバイザー)が登壇した。昨年新たに設立された「Japan Now」部門。いま一番海外に発信したい監督にスポットを当てる本部門では、今年国内外で幅広く活躍し、アジアで絶大な人気を誇る日本を代表する岩井監督を特集する。本部門のプログラミング・アドバイザーの安藤氏は「『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見たときに日本人に生まれて誇らしいと思ったからです。岩井監督は岩井美術と呼ばれる独特な美意識をもって現代の若者の姿を描く稀有な監督ですが、今回の作品を見てその力をさらに上げたな、と思いました」と今回の特集開催決定の経緯を説明した。本部門では、今年公開された『リップヴァンウィンクルの花嫁』を始め、『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』、『Love Letter』、『スワロウテイル』、『ヴァンパイア』といった5作品を上映。これにあたって岩井監督は「こういう機会だと、リラックスして映画ファン・映画批評家の方たちと向き合い、一緒に映画を楽しめるので嬉しいです。劇場公開の時には言い知れぬプレッシャーがあり、楽しめないので。バケーションに近い感覚があります」とコメント。今後、中国との合作は?という問には、「すでにプロデュースという形で携わり、いまもいくつか関わっております。中国だけでなく、日本もふくめ映画市場が広がり、盛り上がる方が、アート映画の居場所は作りやすい。そういう意味で可能性があると思います」と回答。また、アニメーションの制作を続けていくのか?という質問には、「現在、実はミュージッククリップを作成中で、実写とは全く勝手が違うのですが、(アニメーション制作を)もの凄くやりたい!と思っています」と明かし、「『花とアリス殺人事件』はヨーロッパでも公開されていて、ヨーロッパの人は、自分をアニメーション監督だと思っている人もいて(笑)。このままヨーロッパの人たちにも知っていただきたいですね」と語った。なお、映画祭の上映後のQ&Aに参加するゲストに、『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』の宮藤官九郎監督、現在大ヒット公開中の『君の名は。』を手掛けた新海誠監督、『ダゲレオタイプの女』の黒沢清監督らが登場することも発表された。「第29回東京国際映画祭」は10月25日(火)~11月3日(木・祝)の期間で六本木ヒルズ、EXシアター六本木(港区)ほか都内の各劇場および施設・ホールにて開催。(cinemacafe.net)
2016年10月05日宮藤官九郎さんが作・演出を手掛ける、抱腹絶倒のシリーズ『大パルコ人』に、清野菜名さんが参加する。「宮藤さんの作品って、笑いの着目点が本当にしょーもなくて、すごく愉快。そこにくすぐられるんです。以前にご一緒した現場でも、毎日が楽しすぎて、ずっと爆笑してたんで、今回も楽しみで仕方ないです」以前の現場とは宮藤さんの監督映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』。あれ?清野さん出てた?と思った方もいるはず。映画での、終始真っ赤な顔色の鬼メイクで中指をおっ立て過激に挑発しまくる邪子の姿と、目の前の清野さんとのギャップ…激しすぎます。「そうですよね。何も知らずに観に行った友達が、最後まで私だと気づかなかったくらいですし(笑)。でも、ああやって素顔が出ないほうが自分らしいというか、恥ずかしがらずにはっちゃけられるというか…」とはいえ、もともとティーン誌の専属モデル出身。正統派美少女として恋愛作品へのオファーもあるはず。「なんででしょう…。ちょっと変わった役が多いのは、きっと自分はそっちじゃないってことなんだと思います。いま映画で普通の女子高生をやっていますが、面白くやらなくて平気かなって心配になるくらい」多少戸惑いつつも、笑いに果敢に挑もうとするアグレッシブさが、宮藤作品と相性がいいのかも!?「1幕目だけ台本を読んだのですが、元気で何でもすぐ信じちゃう、いい意味でバカな役。まるで友達と会っている時の自分みたいで、仕事場でしかご一緒してないのに宮藤さんに見透かされている気がしました。あまりにバカで衝撃的なシーンもありますけど、戸惑いよりどうやろうかっていう期待のほうが大きいです。お芝居している時、相手と見えない感情のぶつかり合いができる瞬間がときどきあるんですよ。どんな役でもどんな作品でも、それができた時が今すごく楽しいんです」◇せいの・なな1994年生まれ、愛知県出身。'14年の映画『TOKYO TRIBE』で注目され、『ウロボロス』や『コウノドリ』など、数々のドラマに出演。10月公開の映画『金メダル男』にも出演。ブラウス¥16,000(Antigravite TEL:03・3461・2807)◇かつて“サンバイザー兄弟”として恐れられた兄(増子直純)と弟(瑛太)。逮捕されていた兄が恩赦で釈放され、組を立て直すためにふたりはバンドを組むことになり…。11月13日(日)~12月4日(日)池袋・サンシャイン劇場作・演出・出演/宮藤官九郎音楽/上原子友康(怒髪天)出演/瑛太、増子直純(怒髪天)、三宅弘城、皆川猿時、清野菜名、少路勇介、よーかいくん、篠原悠伸、上川周作、りょうS席9500円A席8500円ヤング券5500円(25歳以下対象、要証明書)すべて税込みパルコ・ステージ・インフォメーション TEL:03・3477・585812月8日~18日に大阪、21日~23日に仙台公演あり。※『anan』2016年10月5日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・末吉久美子ヘア&メイク・細野裕之(PUA NA PU)インタビュー、文・望月リサ
2016年09月28日宮藤官九郎作・演出のオリジナルロックオペラシリーズ“大パルコ人”。2009年のメカロックオペラ『R2C2 (アールツーシーツー)~サイボーグなのでバンド辞めます!~』、2013年のバカロックオペラバカ『高校中パニック!小激突!!』に続いてついに第3弾が上演される。大パルコ人③ステキロックオペラ『サンバイザー兄弟』と題して贈るのは、瑛太と、ロックバンド「怒髪天」の増子直純がヤクザの兄弟となって描かれる物語。歌に乗せて、今度はどんなバカバカしさが繰り広げられるのか!?【チケット情報はこちら】瑛太と増子のキャスティングの理由を宮藤は、「前回の『高校中パニック!小激突!!』を観に来てくれたなかで、感じのいい、接しやすいふたりを選びました(笑)」と冗談めかして打ち明ける。だが、何が飛び出すかわからないこのシリーズ。確かに、どんなことにも応えてくれるという信頼が必要そうだ。実際、応える側になるふたりも、柔軟な構えを見せる。まず、舞台で歌を披露するのはこれが初めてという瑛太は、「今年の2月に、原田芳雄さんの追悼ライブで歌わせてもらったんですけど、手が震えて仕方ありませんでした。だから、不安はありますけど。楽器も弾くのかなと思うと大変ですけど。でも、練習をいっぱいしたいと思います」と前向きだ。片や、芝居の経験が少なくこれが初舞台となる増子。「今年50歳になったんだけど、50にして新しいことをやれるのが楽しみだよね。音楽は自分がやることが全部正解だけど、芝居は自分の解釈が正しいわけじゃないというのも面白い。『それ違うよ』って叱られたい(笑)」このふたりを真ん中に据えることで宮藤のなかに浮かんだのは、『ブルース・ブラザース』の世界。「めちゃくちゃなことをやるんですけど、ふたりはそれが正解だと信じて突き進み、周りが巻き込まれていく。そんなバカ兄弟にしたいなと思ったんです」。そこで生まれたのが、かつて“池袋のサンバイザー兄弟”と恐れられた伝説のヤクザの兄弟が、衰退した組を立て直すためにバンドを始めるという突拍子もない筋立てだ。「思い切りバカになりたいですね。普段できないことができるから僕はお芝居が好きなんです。だから思い切りはじけたいと思います」と瑛太が言えば、「バカバカしいことにお金と労力をかけられるのはそれこそステキなこと。無駄なものこそ芸術だからね」と、増子もバカに徹する覚悟はできている。そして、「音楽とお芝居が合わさってバカみたいでっていうものが、とにかく大好きなんです!」と宮藤。作り手自身が楽しいと思うものを自由に純粋に追求していく。そうして生まれるものが楽しくないわけがない。東京公演は11月13日(日)から12月4日(日)サンシャイン劇場にて。その後大阪、仙台を巡演。なお、チケットぴあでは、東京・大阪公演は9月15日(木)午前11時まで、仙台公演は9月21日(水)午前11時までそれぞれ先行抽選プレリザーブを受付中。取材・文:大内弓子
2016年09月14日主演・松田龍平×山下敦弘監督のタッグで贈る『ぼくのおじさん』。この度、本作の予告編が公開された。学校の作文コンクールの宿題を課せられた小学4年生のぼく=春山雪男。「自分のまわりにいる大人について」というのがテーマ。居候しているぼくの“おじさん”は、大学の臨時講師で哲学者を自称するものの、万年床に寝転がってマンガばかり読み、ときには僕をダシにお母さんからお小遣いをもらうこともある大人。雪男は、そんなおじさんを題材に作文を書くことにするが…。本作は、本当に困った大人だけどどこか憎めない“おじさん”と、子どもとは思えないしっかり者の少年、可愛らしい凸凹コンビが織りなす冒険物語だ。原作は、芥川賞作家・北杜夫が持ち前のユーモアを存分に発揮し、和田誠のイラストと共にいまもなお幅広い世代に愛され続ける同名作。キャストには、“おじさん”役に松田さん、甥っ子・雪男役に大西利空。“おじさん”が一目惚れするマドンナに真木よう子。そのほか、戸次重幸、寺島しのぶ、宮藤官九郎、キムラ緑子、戸田恵梨香ら実力派豪華キャストが集結している。このほど到着したのは、「ぼくのおじさんは、ぼくの家で一番役立たずの居候だ」というぼくのセリフから始まる予告編。映像ではダメダメなおじさんの日常が描かれ、“インテリにしてぼんくら”と紹介されるおじさんが、義理の姉(ぼくのお母さん)から怒られ「ワォ」と反応する姿には思わず笑いも。あるときそんなおじさんも恋をする。一目惚れした女性を追いかけてハワイへ行くも、そこでも珍道中が繰り広げられることに。雪男からは「少しは反省しなさいよ」と叱られ、和菓子屋の御曹司の青木からは「あなたにはエリーは任せられない」と言われてしまう。このどうしようもないおじさんの恋の行方は…?おじさんと雪男の恋と冒険の旅、一体どんな展開になるのかますます楽しみになってくるようだ。『ぼくのおじさん』は11月3日(木・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年09月14日内村光良が「Hey! Say! JUMP」の知念侑李とW主演を務める、初の原作・脚本・監督作『金メダル男』。このほど、知念さんが演じる中学時代の主人公に大きな影響を与える、新人アイドル役の清野菜名によるスペシャルPVが解禁となった。内村さんと知念さんが、あらゆる競技・活動の“1等賞”を目指す主人公・秋田泉一を演じ、ヒロインの木村多江ほか、ムロツヨシ、土屋太鳳、平泉成、宮崎美子、笑福亭鶴瓶ら超豪華“金メダル”級のキャストが起用された本作。今回解禁となったのは、そんな豪華キャストの中でもひと際輝きを放つ、清野さん演じるアイドル・北条頼子による劇中歌「私のサンクチュアリ」にフィーチャーした特別映像。映像には、80年代の歌番組を思わせる歌唱シーンのみならず、内村監督自ら手掛けた楽曲誕生の打ち合わせの様子から、清野さんのダンスレッスン、レコーディングの様子までを収めたメイキングも網羅されている。清野さんが演じた“北条頼子”とは、数多くの部活動でことごとく1等賞を獲り逃し、人生初の“挫折”に悩む泉一が、中学生時代に偶然付けたTV番組「ザ・トップテン」で第10位にランクインしていた新人アイドル。彼女の歌う「私のサンクチュアリ」の歌詞にすっかり感化された泉一は、すぐさま立ち上がり、自ら学校の中庭に部室を立て「表現部」を設立して再起を図ることに。この泉一の人生に思わぬ転機を与えた楽曲「私のサンクチュアリ」は、内村監督自らが作詞・作曲を手掛け、清野さんへの振り付け指導にも積極的に参加。これまで、園子温監督の『TOKYO TRIBE』、押井守監督の『東京無国籍少女』、宮藤官九郎監督の『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』と話題作に次々出演し、さまざまな役柄でアクションをはじめ、圧倒的な存在感を示してきた清野さんは、本作では完璧に“昭和のアイドル”を熱演!汗だくになりながらも笑顔で何度もレッスンを重ね、内村監督の期待に見事に応えている。本映像の冒頭では、クランクインのおよそ2か月以上前の2015年7月22日、内村監督51歳の誕生日に行われたマセキ芸能社・会議室での打ち合わせにて、「私のサンクチュアリ」のメロディを、「キーボードがマセキになかった」という残念な理由からまさかの鍵盤ハーモニカで披露し、「前半が正統派、後半が山口百恵風」というこだわりのイメージを語る内村監督の姿が映し出される。無事、収録後には握手とハイタッチを交わした内村監督と清野さん。彼女に対して「いや~頑張りました」と、労いの言葉をかけた内村監督は、「可愛い。もう、可愛いです。フルコーラスで使おうかなと思っているぐらい。上映時間が二時間半超えるね(笑)」と、清野さんを大絶賛。仕上がった曲「私のサンクチュアリ」についても「良い歌です!!」と自信の表情を浮かべており、一方の清野さんも、「皆さんが本当に優しいし、私をのせてくれたので、どんどん楽しくなりました。家にいるときも口ずさんじゃうぐらい良い曲だな~って思いました!」と、曲への思い入れを笑顔で明かしている。そんな内村監督渾身の楽曲と清野さんの新たな魅力が詰まった歌唱シーンは、劇中でも必見の場面。そのこだわりの一端を、こちらから覗いてみて。『金メダル男』は10月22日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年08月31日俳優・生田斗真が都内で行われた主演舞台『SHINKANSEN☆RX Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』のフォトコール及び囲み取材に、共演の小池栄子、中村倫也、神山智洋(ジャニーズWEST)とともに出席した。14日未明に、ジャニーズ事務所の先輩であるSMAPの解散が発表されたが、生田は「もちろん僕は事務所の後輩ではあるんですけど、その前にSMAPのファンなので、すごく残念というか、寂しい気持ちがありますね」と沈痛な面持ちで受け止めた。生田は「報道があった日から、時が止まってしまったような気がしていて。少しでも時間が空くと、SMAPのことを考えてしまう日々ですね」と辛い気持ちを語り、「日本の国民の皆様が知ってる情報しかわからないんですけど、本当にもう、SMAPの皆さんがいないと、僕はこの仕事をしていないし、ここにはいない」と、偉大な先輩の影響の強さを説明。さらに「日本の芸能の世界で前人未到の地にいる皆さんなので、到底理解できないところに達していると思います」と慮った。また、神山は「僕が生まれる前から大活躍されてたので、正直驚きました」と率直に心境を語った。「ニュースで知った時に一人やったんですけど、声出して驚きました」と、当時の状況を明かし「ジャニーズ、芸能界を代表するアイドルグループで、手の届かない雲の上の存在だったので、驚きました」と、衝撃の強さを繰り返した。舞台『SHINKANSEN☆RX Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』は、脚本家・宮藤官九郎が生田のために書き下ろし、劇団☆新感線作品の中でも「メタルマクベス」「五右衛門ロック」のように生演奏による楽曲を多く披露する「R」シリーズとして公演。生田は平安時代から生きるヴァンパイア役として、ヴィジュアル系ロックバンドのボーカルとして想い人の生まれ変わりを探す。
2016年08月17日日本全国の一般の人々の姿にスポットを当てロケ映像とメインMCの所ジョージ、サブMCの佐藤栞里とゲストのトークで送るバラエティ「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」。その8月10日(水)今夜放送回に俳優の神木隆之介が出演する。神木さんといえば子役時代から様々な作品に出演。「探偵学園Q」のキュウや「11人もいる!」での大家族の長男役をはじめ、2012年に公開され主要映画賞を総ナメした『桐島、部活やめるってよ』や、2015年に人気コミックを映画化し、佐藤健とのW主演が話題になった『バクマン。』、また今年6月に公開された宮藤官九郎監督作『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』もヒットを飛ばした。さらに『千と千尋の神隠し』や『ハウルの動く城』『借りぐらしのアリエッティ』などジブリ作品を筆頭に『サマーウォーズ』など数々の人気アニメーション作品で声優を担当するなど幅広いジャンルで活躍中だ。そんな神木さんだが「スペシャルゲストクイズ」コーナーでは街の人から「光合成したら溶けちゃいそう」「コスプレしていそう」など本人も驚くイメージが続出。さらに会場が騒然となるまさかの事態が。何が起きたのかは放送で。また偶然選んだ山で、登山者から山登りの魅力をズバリ聞くという「日本列島 テッペンの旅」は北海道の樽前山(たるまえさん)へ。早朝5時半に現れた出勤前の“朝活”登山者や、山でプロポーズされたという“山ガール”が登場する。「名前の旅」では「林さん」をテーマに大ヒットドラマ「リーガル・ハイ」などドラマや映画の音楽を数多く手がける人気作曲家の林ゆうきが登場。実は作曲家だがピアノ初心者で譜面が書けず、学生時代は男子新体操の選手だったという異色の経歴を持つ林さんの作曲法とは!?林さんが音楽を手がける映画『青空エール』の作曲現場にも密着する。神木さんも唸った映像と音楽の表裏一体の関係は必見。おなじみの人気企画「ダーツの旅」は香川県庵治町へ。四国最北端に位置し瀬戸内海に面した“魚と石”の町・香川県庵治町にはなぜか発泡スチロールを背負ったおじいさんや番組スタッフを信用しないおじさんをはじめ、ダンスが得意で東京に憧れる女の子やお笑いが大好きなおじいちゃんなど愉快な町人がいっぱい。スタジオには庵治町から新鮮なカンパチとハマチも登場。脂の乗った刺身にゲストも大喜び。今回ゲストで登場した神木さんが声優を担当する映画『君の名は。』が8月26日(金)より全国東宝系にて公開。同作は『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』などで知られ、次世代の宮崎駿、ポスト細田守と称される新海誠監督の最新作で、夢の中で“入れ替わる”少年と少女の恋と奇跡を描く。千年ぶりとなる彗星の来訪を1か月後に控えた日本。山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉(上白石萌音)は憂鬱な毎日を過ごしていた。町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!!」そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。見慣れない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。戸惑いながらも、念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。「不思議な夢…」。一方、東京で暮らす男子高校生、瀧(神木さん)も、奇妙な夢を見た。行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。彼らが体験した夢の秘密とは。出会うことのない2人の出会い。少女と少年の奇跡の物語がいま動き出す――。スタッフには『心が叫びたがってるんだ。』などで知られる田中将賀をキャラクターデザインに、『千と千尋の神隠し』などスタジオジブリ作品で活躍した安藤雅司を作画監督に迎え、神木さんのほか、上白石さん、長澤まさみ、市原悦子など豪華な声優陣がそこに声を加えることで生まれた感動的な映像は必見だ。「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」は8月10日(水)20時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2016年08月10日映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』のヒット御礼舞台挨拶が7月25日に都内劇場で行われ、宮藤官九郎監督と桐谷健太が映画を見終えたばかりの観客の質問に答える形でトークを展開した。宮藤監督が本作の舞台挨拶に登壇するのはこれで40回目!観客の中にも既に劇場で複数回、鑑賞しているという人も多く、質問もかなりマニアックなものもが。特にこの日は、桐谷さんも登壇するということで、あるファンからは桐谷さんに対し(桐谷さんが演じた)COZYが時折、お腹を出しているのは、同じく宮藤監督の脚本によるドラマ「タイガー&ドラゴン」で桐谷さんが演じた“チビT”を意識したのでは?という鋭い質問が飛んだ。桐谷さんは、実際には特にチビTを意識したものではなく、衣裳の伊賀大介さんの発案によるものだと説明。「伊賀さんが『アメリカンな感じ、80年代っぽい古めの雰囲気で行こうよ』と言って、(Tシャツを)切って結んだんです」と語り「僕だけお腹が出ているので、(緑色のメイクで)塗るのに時間がかかりました」と裏話も明かした。ちなみに「タイガー&ドラゴン」は桐谷さんにとっては初めて出演した宮藤脚本作品。今回の主演の長瀬智也と共演したのも「タイガー&ドラゴン」が初めてで、今回は、それ以来の再共演となった。「(宮藤脚本作品は)『流星の絆』、『吾輩は主婦である』も出てるし、『木更津キャッツアイ』もちょこっと出てますけど、宮藤さんが監督をする作品は実は今回が初めてなんです」と感慨深げ。初めて受けた宮藤演出について「毎日が楽しすぎて、何も考えずに現場に行き、そこで思いついたオモロイことをやろうという感じで、ノンストレスの楽しい毎日でした!」と充実感を漂わせる。宮藤監督は桐谷さんについて「自由度が高く、台本にない部分をやってくれるし、それで長瀬くんも神木(隆之介)くんも変わるので、すごくよかった」と現場での臨機応変な対応力、アドリブのパワーを讚えた。ちなみに桐谷さんの起用については「(『ソラニン』や『BECK ベック』でドラマーを演じており)ドラムを叩けるのは知ってたから、たぶん、やるだろうと(笑)。あとは長瀬くん、神木くん、清野(菜名)さんとのバランス?学ランを着てるイメージもあったし、ドラマーと言ってもあまり神経質ではなくてガサガサしてるタイプを思い浮かべていた」と明かした。この前日に行われた舞台挨拶では、宮藤監督と共に、本作で神木さん演じる大介の精子(※宮藤監督曰く“ガマン汁”)を演じた中村獅童が登壇したが、この日のトークでもこのシーンが話題に!桐谷さんが「神木くんの精子は中村獅童さんだったんですね…(笑)」としみじみと語り、会場は爆笑に包まれた。宮藤監督はこのシーンを「虚無感」という言葉で説明し、桐谷さんも、その言葉に深くうなずき「男性はみんな、大介のような気分に…」とガマン汁について熱く語ろうとするも、ここで舞台挨拶は終了の時間に。現時点では、この舞台挨拶が本作の最後のプロモーションとなっており、それが“ガマン汁”の話題で終わるという、宮藤監督作品らしい(?)まさかの幕切れとなった…。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ 2016年6月25日より全国にて公開(C) 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年07月26日地獄を舞台にした青春ロック映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』の大ヒット御礼舞台挨拶が7月24日(日)、都内で行われ、本作が4作目のメガホンとなる宮藤官九郎監督と、「がまん汁」役で出演する歌舞伎俳優の中村獅童が出席した。全身タイツ&白塗りというがまん汁スタイル(!?)で登場した獅童さんは、「一生に何度もできる役じゃない。役作りでは先走り感と、その中にある透明感を大切にしました」と真面目コメント。登場シーンはほんの一瞬で「4日前に新宿の映画館で、お金を払って妻と見たんですけど、もう少し出番が長いのかなと思っていた」と表情を曇らせた。宮藤監督が脚本を手がけた映画『ピンポン』、ドラマ「木更津キャッツアイ」などに出演した経験はあるが、監督作品への出演は初めてで「宮藤さんは『いつか、獅童くんを主役に映画を撮りたい』って言ってくれるんですが、いつになったら、俺主役の映画を撮ってくれるのか…。がまん汁だけに、いまががまんのしどころですね」と恨み節も。ちなみに、獅童さんの奥さんは宮藤監督のファンだそうで「最初は出演を喜んでくれたが、役柄を伝えたら苦笑いしていた」と明かした。一方、オファーを出したはずの宮藤監督は「獅童さんが本当に現場に来ちゃって、どうしょうかなと思った」となかなかの無責任コメント。それでも「実は獅童さんの周りに、何十台もカメラを置いて、結構ハイテクな撮影をしているんですよ。日本ではあまりない方法じゃないですかね」と苦労を語り、「撮影時間は15分くらい?あとはムダ話を30分くらい」と話していた。修学旅行中の事故で地獄に落ちた高校生が、地獄農業高校の軽音楽部顧問でロックバンド・地獄図(ヘルズ)を率いる赤鬼キラーKからギターの猛特訓を受け、現世への転生に挑む。公開から1か月を迎え、動員98万1,372人、興収12億8,987万2,200円のスマッシュヒットを記録している。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ 2016年6月25日より全国にて公開(C) 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年07月24日『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』の舞台挨拶が7月19日(火)に開催され、宮藤官九郎監督、清野菜名、皆川猿時が登壇。この日は宮藤監督の誕生日でケーキが用意されたが、なぜか大人計画の三宅弘城が乱入!思わぬサプライズに会場は盛り上がりを見せた。この日は、映画を観終えた観客からの質問に宮藤監督らが答えたが、中にはすでに本作を5回観たという筋金入りのツワモノも!宮沢りえ、中村獅童といった豪華俳優をどうやって口説き落として本作に出演させたのか?という質問に、宮藤監督は「ちゃんと台本を渡してお願いしましたよ。マーティン・スコセッシのように『これが君の役だ』と伝えて『分かった』と言ってもらいました(笑)」と明かす。特に獅童さんに関しては、映画を観た観客の中でも「どこで出てた?」と話題となるほどのチョイ役、しかも下ネタがらみの役柄となったが、オファーの後にわざわざメールで「一生懸命、演じさせてもらいます」と連絡が来たとか。皆川さんは、地獄のガールズバンドのメンバー・じゅんこを演じているが、脛の毛を剃ってバンド少女役を熱演!この剃毛に関して、同時期に出演していた「大人計画」の舞台では「毛深い狼男のような役(笑)」を演じており、宮藤監督によると「剃るか剃らないかで、同じ事務所内で“ヘア論争”が起きた」とのこと…。皆川さんは、もしもこの役で日本アカデミー賞の優秀助演賞を受賞したら?との問いに「助演女優賞であればもらいます」と宣言し、会場は爆笑に包まれていた。この日は、宮藤監督の46歳の誕生日だったが、なんと清野さんのお父さんもこの日が誕生日で、しかも生まれた年まで全く同じそうで、壇上でその事実に気付いた清野さんも、宮藤監督もビックリ!そんな宮藤監督のために特製ケーキが運び込まれたが、そんな中、客席の最前列には、帽子とメガネにマスクで微妙に変装した謎めいた男が…。彼の手には「宮藤くん、誕生日おめでとう」と書かれた垂れ幕が握られていたが、これが宮藤さん、皆川さんと同じ「大人計画」所属で、宮藤監督の『少年メリケンサック』などにも出演している三宅弘城!映画スタッフも事前には知らされていなかった、三宅さん個人による文字通りの完全サプライズ。宮藤監督は「ヤバいストーカーの人かと思った(笑)。さすがに誕生日当日だから、何かあるだろうとは思ってたけど、ケーキかと思ったら…(笑)」と驚いた様子。三宅さんは「映画は観てないんですけど…(笑)」とこの舞台挨拶のためだけに来たことを明かし、宮藤監督は「(スタッフの仕込みではなく)勝手に来たの?頭おかしいんじゃない(笑)」とあきれつつも笑みを浮かべていた。なお、本作は公開3週間(7月18日時点)で観客動員数は91万8千人を突破。興行収入は12億円超を記録している。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ 2016年6月25日より全国にて公開(C) 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年07月20日俳優・生田斗真が主演し、三池崇史監督がメガホンを取る映画『土竜の唄』シリーズの2作目となる『土竜の唄 香港狂騒曲』が12月23日に公開されることが決定し、俳優・瑛太ら新キャストが19日、発表された。原作は、高橋のぼる氏が漫画誌『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載している同名コミックの"チャイニーズマフィア編"。香港を舞台に、主人公の潜入捜査官・菊川玲二が、前作『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』(14年)以上に困難な任務に挑む。前作は、2016年1月にフジテレビ『金曜プレミアム』で地上波初放送。ラストには、生田から「続編制作決定」のサプライズメッセージが放送されていた。前作に続き主演となる生田のほか、新たなキャストも発表。玲二を追うエリート警察官・兜真矢(かぶと・しんや)役の瑛太、玲二の最終ターゲットである数寄矢会会長・轟周宝のまなむすめ・迦蓮(かれん)役の本田翼、キレると手がつけられないはぐれヤクザ・桜罵百治(さくらば・ももじ)役の古田新太、チャイニーズマフィアのヒットマン・胡蜂(フーフォン)役の菜々緒が出演する。さらに前作からは、仲里依紗、上地雄輔、遠藤憲一、皆川猿時、堤真一らが登場。脚本も、宮藤官九郎氏が続投して務める。生田は、「宮藤官九郎、悪乗りしたな~っていうくらい、笑った台本。前回以上に熱気・集中力を感じた三池組」と現場の興奮を矢継ぎ早に報告。「玲二を再び演じられるとは思ってもなかったので、新たな挑戦の毎日が楽しかった」と感激を示す。また、「新キャストの、瑛太さんや古田さんとの立ち回り、女性陣とのあんなことやこんなこと、毎日がクライマックスのような撮影で、全部印象的な日々でした」と振り返っている。一方の三池監督は、「この映画の面白さはもはや、事件だと思う。しかも、美しい事件」と自信たっぷり。「ジェンダーフリーなガチバトル。恋の花が咲き乱れる潜入捜査のイバラ道」と見どころを挙げ、「生田斗真がヤバい。いや、出演者全員がヤバい。特に瑛太はマジでヤバい。古田新太はもともとヤバい。だからこの映画はヤバい」と猛烈にアピールし「映画館で手に汗握って鼻血ブーしようぜ!」と呼びかけた。映画公式サイトでは、派手なポスタービジュアルと特報も公開中。後者は、銀幕に舞い戻った玲二が真矢と相対する様子や新登場の女性キャラクターたちのセクシーな姿も捉えた映像となっている。(C)2016「土竜の唄」製作委員会 (C)高橋のぼる・小学館
2016年07月19日生田斗真主演で公開された『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』の続編タイトルが『土竜の唄 香港狂騒曲』に決定し、12月23日(金)に公開されることが明らかになった。また、本作からの新キャストに、瑛太、本田翼、菜々緒らが出演することも分かった。交番勤務のダメ巡査・菊川玲二(生田斗真)はある日突然クビになり、潜入捜査官すなわち“モグラ”になることを任命され、日本一凶悪な犯罪組織・数寄矢会に潜り込んだ。“クレイジーパピヨン”こと日浦匡也(堤真一)と兄弟の契りを交わし、何度も死にかけながらも合間にちゃっかり童貞を卒業、ケーサツである身分もなんとか明かさず生き抜いた玲二。最終ターゲットである数寄矢会会長・轟周宝(岩城滉一)は挙げられなかったものの、傘下の阿湖義組組長・阿湖正義の引退、若頭補佐・月原旬の逮捕までは漕ぎつけた。しかし、思いもよらず日浦組若頭に就任してしまった玲二は、極道の世界へさらに深く潜っていくハメに!その頃、正義感溢れるエリート警官・兜真矢(瑛太)が警視庁組織犯罪対策部課長に就任。警察官とヤクザの癒着撲滅をモットーに掲げる兜は、菊川玲二の逮捕に向けて動き出す。そんなこともつゆ知らず、轟周宝からビッグミッションを言い渡される玲二。それは、極悪非道のチャイニーズマフィア・仙骨竜の撲滅、そして、轟周宝とその娘にして奇跡の処女・轟迦蓮(本田翼)のボディーガードになることだった!最終ターゲットを守らなければならないまさかの任務を与えられた玲二に、警察の中から、そして海の外から、かつてない危機が次々と襲いかかる!しかし、もっと巨大で凶悪な陰謀が水面下で動き出していることをそのとき玲二はまだ知らなかった――。監督に三池崇史、脚本に宮藤官九郎、そして主演は生田さんと最強タッグで贈る本作。前作は2014年2月に公開され、興行収入は21.9億円を記録。今年1月に地上波初披露されると、その放送のラストに生田さんから待望の「続編制作決定」のサプライズメッセージが伝えられ、大興奮のまま土竜プロジェクトは一旦地中深くに戻った。そして今回ついに本作の内容が明らかに。本作は、原作でも絶大な人気を誇る「チャイニーズマフィア編」を実写化。前作に引き続き、主演を務める生田さんをはじめ、本作からの新キャストとして、玲二を追うエリート警察官・兜真矢役に、『64 -ロクヨン-』『殿、利息でござる!』など、様々な作品に出演する瑛太さん。玲二の最終ターゲットである数寄矢会会長・轟周宝の愛娘役に「恋仲」ではヒロインを演じ、『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』にも出演が決定している本田さん。キレると手がつけられないはぐれヤクザ・桜罵百治役に、映画やドラマはもちろん、舞台やCMなど多方面で活躍する古田新太。日本語も中国語も流暢に話すチャイニーズマフィアのヒットマン・胡蜂(フーフォン)役に、現在放送中の月9ドラマ「好きな人がいること」や、大河ドラマ「おんな城主 直虎」の出演が決定し、映画にドラマにと引っ張りだこな菜々緒さんが決定!また、前作で強烈なインパクトを残した、玲二の同僚で谷袋警察署交通課婦警・若木純奈役の仲里依紗、日浦組舎弟頭・黒河剣太(通称:クロケン)役の上地雄輔、谷袋警察署署長・酒見路夫役の吹越満、潜入捜査官専属養成係・赤桐一美役の遠藤憲一、厚生労働省関東信越厚生局、麻薬取締部課長・福澄独歩役の皆川猿時、数寄矢会四代目会長・轟周宝役の岩城滉一、クレイジーパピヨンの異名を持つ日浦組組長役の堤真一も続投する。今回の決定に主演の生田さんは「土竜の唄、パワーアップして戻ってまいりました! 宮藤官九郎、悪乗りしたな~っていうくらい、笑った台本。前回以上に熱気・集中力を感じた三池組。玲二を再び演じられるとは思ってもなかったので、新たな挑戦の毎日が楽しかったです!」と撮影をふり返る。また、「お馴染みの出演者の皆さんはもちろんのこと、新キャストの、瑛太さんや古田さんとの立ち回り、女性陣とのあんなことやこんなこと、毎日がクライマックスのような撮影で、全部印象的な日々でした。ぜひ、12月23日の公開を楽しみにお待ちください!!」とコメント。また三池監督も「この映画の面白さはもはや、事件だと思う。しかも、美しい事件。ジェンダーフリーなガチバトル。恋の花が咲き乱れる潜入捜査のイバラ道。生田斗真がヤバい。いや、出演者全員がヤバい。特に瑛太はマジでヤバい。古田新太はもともとヤバい。だからこの映画はヤバい」と興奮気味にアピール。そして、「もういまからHave a Merry Christmas and a Happy New Yearだ! そう、クリスマスにお正月。映画館で手に汗握って鼻血ブーしようぜ!」とメッセージを寄せた。なお、ド派手なポスタービジュアル&特報は、映画公式ウェブサイトにて公開中。こちらもぜひチェックしてみて。『土竜の唄 香港狂騒曲』は12月23日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2016年07月19日映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(公開中)の大ヒット記念イベントが11日、都内で行われ、同作に出演したお笑いコンビ・ラーメンズの片桐仁とメガホンを取った宮藤官九郎監督が出席した。本作は宮藤監督のオリジナル最新作で、舞台に選ばれたのは地獄。地獄専属バンド・地獄図のフロントマンで、地獄農業高校の軽音楽部顧問の赤鬼・キラーK(長瀬智也)と、17歳の若さで地獄に落ち、大好きなクラスメイトに会いたい一心で生き返りを目指す、関大助(神木隆之介)の地獄めぐりの様子を描いている。6月25日から全国288のスクリーンで上映され7月10日までで、71万人を動員、興収9億5,069万円を記録している。キラーKの先輩・鬼野役を務めたほか、劇中に登場する"鬼Phone"と"鬼Pad"の制作も担当した片桐は、宮藤監督とおそろいの地獄図Tシャツで登壇。持参した実物の"鬼Phone"などを「石よりは軽く、鬼よりも軽い」と紹介しながら舞台あいさつはスタートした。宮藤監督は、片桐の出演の背景として「"鬼Phone"、"鬼Pad"ありきだった」と語る。衣装を担当したスタイリスト・伊賀大介氏から「打ち合わせの途中で『仁さんに頼んだ方がいいですよ』とアドバイスをいただいて」と振り返り、「これだけ作ってもらうのも悪いなと思って映画に出演いただこうということになったのですが、空いてた役が黄色い鬼と我慢汁だったんです」と暴露。「誰だか分かんない度で言えばいい勝負」と笑みを浮かべながら明かした。片桐は「特殊メイクに3時間かかった」と告白。これに宮藤監督は「メイク部は(片桐の)顔が派手なので、元の顔に造形で勝とうとする」とスタッフらの気合が入った特殊メイクによって奇抜な風貌が出来上がったとも話した。さらに、片桐の出演シーンは「すべてアドリブ」と打ち明け「まったくいらない役ですからね(笑)」と発言すると、片桐自身も「何のために出演したんだって役ですから」と納得した様子を見せ、会場の笑いを誘った。最後に、片桐は「地獄っていう新しいジャンルの映画が誕生しました。輪廻転生をしっかり繰り返していて、こんなにしっかりとした地獄の映画はこれまでなかった」とアピール。加えて、「泣ける映画でもあります。正面から地獄を扱っていて、大好きな映画になりました」と絶賛すると、宮藤監督はこれまで35回も舞台あいさつに登壇していることを自嘲気味に話しつつ「まだまだ僕の舞台あいさつ地獄は続きます。劇場の大きい音で見てもらうのがいい映画なので、ぜひ周りの人に薦めていただければ」と呼びかけ、大きな拍手に包まれる中、ステージを後にした。(C)2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年07月12日地獄が舞台のロックコメディ『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』の大ヒット御礼舞台挨拶が7月11日(月)、都内で行われ、宮藤官九郎監督と出演者の片桐仁が出席した。修学旅行中の事故で地獄に落ちた高校生が、地獄農業高校の軽音楽部顧問でロックバンド・地獄図(ヘルズ)を率いる赤鬼キラーKからギターの猛特訓を受け、現世への転生に挑む。先月25日(土)全国288スクリーンで封切られ、7月10日(日)時点で動員71万9,582人、興収9億5,069万9,400円のスマッシュヒットを記録している。宮藤監督にとっては4作目のメガホン作にして、初めて週末ランキング第1位に輝いた作品でもあり、「たくさんの皆さんに観ていただいて、本当にありがたいです」と感謝のコメント。一方、すでに30回を超える舞台挨拶をこなしており、「まだまだ僕の舞台挨拶地獄は続きそう。何回、挨拶させるんだと(笑)。最近は逆に、舞台挨拶グセがついてしまって」と戦々恐々だった。また、観客の質問に答える形で、輪廻転生するなら「グラビアアイドルになりたい」と宮藤監督。「書店でサイン会や握手会をやったとニュースになったり…」「この人、いつ脱ぐんだろうって思われる人」「日テレジェニックやミスマガジンを目指して」「最終的にイメージビデオを出したい」と次々野望(?)を明かしていた。キラーKの先輩で楽器ショップ店員・鬼野を演じる片桐さんは、3時間以上かかる特殊メイクで鬼になりきっており「僕、どこに出ていたか分かりました?」と客席に質問。本業に加えて、彫刻家としても活躍する片桐さんは、劇中でキラーKが愛用する“鬼Phone”“鬼Pad”“鬼ギター”の製作も手がけており、舞台挨拶では“鬼Phone”“鬼Pad”の実物お披露目も行われた。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ 2016年6月25日より全国にて公開(C) 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年07月12日松田龍平が親戚の家に居候し万年床で暮らす“おじさん”役を好演する映画『ぼくのおじさん』。この度、本作のティザーポスターが到着した。「自分のまわりにいる大人について」という学校の作文コンクールの宿題を課せられた小学生のぼく=春山雪男(大西利空)。公務員の父(宮藤官九郎)と専業主婦の母(寺島しのぶ)では面白いものが書けそうにない。居候しているぼくの“おじさん”(松田龍平)は、大人のくせに万年床に寝転がってマンガばかり読み、時には僕をダシにお母さんからお小遣いをもらうこともある大人。雪男は、そんなおじさんを題材に作文を書くことにする。そんなある日、おじさんにお見合い話が持ち上がった。乗り気でないおじさんだったが、目の前に現れたお見合い相手はハワイの日系四世で絶世の美女・稲葉エリー(真木よう子)。ぼくの心配をよそにおじさんはエリーに一目惚れ!だが、エリーは祖母が経営するコーヒー農園を継ぐためにハワイへ帰ってしまう。エリーに会いたい一心で、あの手、この手を駆使してハワイへ行く策を練るおじさんだが、ことごとく失敗。だが、奇跡が訪れ、ハワイに行けることに。おじさんと雪男はエリーを追いかけてハワイへ行くが、なぜか和菓子屋の御曹司、青木(戸次重幸)もやってきて――!?原作は、遠藤周作らとともに戦後日本文壇を代表する作家である北杜生。和田誠のイラストも併せて、いまもなお幅広い世代に愛され続ける作品だ。そしてキャストには、主演の松田さんをはじめ、おじさんと同居し見守る甥っ子・雪男役には子役の大西利空、おじさんが一目惚れするヒロインに真木よう子。さらに、戸田恵梨香、宮藤官九郎、寺島しのぶ、戸次重幸、キムラ緑子、銀粉蝶ら、実力派豪華俳優陣が脇を固めている。先日、おじさんワールド全開の特報映像が解禁されたが、今回はついにティザーポスターが到着。ポスターデザインは、和田氏が描いた原作の書影と同一の構図で親しみを感じるデザインで、インテリながら何事もだらしないボサボサ頭の“おじさん”と、整ったサラサラヘアーのしっかりものの“ぼく”との対照的なコンビが目を惹く。そして、その周りには「寝転びながら本を読むおじさん」「苦手なスポーツに挑戦するおじさん」「ブランコに乗るおじさん」など様々なシーンが散りばめられ、怠け者だけど憎めない、かわいらしいおじさんのキャラクターが伝わってくる、どこかほっこりする仕上がりとなっている。なお本ポスターは、7月9日(土)より劇場掛けされるようだ。『ぼくのおじさん』は11月3日(木・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年07月09日地獄が舞台の青春コメディ『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』のヒット御礼舞台挨拶が7月4日(月)、都内で行われ、主演の長瀬智也、共演する神木隆之介、宮藤官九郎監督が出席。同作は公開9日間で観客動員50万7,512人、興収6億7,075万1,300円を記録している。修学旅行中の事故で地獄に落ちた高校生が、地獄農業高校の軽音楽部顧問でロックバンド・地獄図(ヘルズ)を率いる赤鬼キラーKからギターの猛特訓を受け、現世への転生に挑む。地獄の赤鬼を演じた長瀬さんは「(宮藤)監督とは、これまでいろんな作品でご一緒していますが、こうした形で数字的に褒められるのは初めて。リアクションに困ります」と困惑の表情?それでも「一緒に培ってきたコメディ映画が、“鬼ヒット”してくれるのが何よりうれしい」と誇らしげだった。宮藤監督も「いままで報われないことが多かった!」と感激しきり。ただ、「この前、地方に行ったら、通りすがりの人から『あっ、映画観に行くよ。トゥゲザートゥゲザーだっけ?』って題名を間違われて(笑)。まだまだ、気を緩めずに宣伝しないといけないですね」と背筋を伸ばした。地獄に落ちる高校生を演じた神木さんは、「唯一無二の作品に参加できて、誇りだし幸せです」と感無量の面持ちだったが、「これだけ多くの人に、僕が拷問されている姿が見られているのは複雑…」と苦笑い。舞台挨拶では、長瀬さんらが満員の観客と一緒に映画の主題歌を熱唱する場面も。会場となった東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズが、地獄のライブハウスと化していた。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ 2016年6月25日より全国にて公開(C) 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年07月04日●宮藤監督とは「ウマが合う」1990年代後半から2000年代前半にかけてオルタナティヴロックバンド・NUMBER GIRLのフロントマンとして活躍し、ささくれだったサウンドや実直な姿勢で後進のアーティストたちに大きな影響を与えた向井秀徳。解散後は、新たにロックバンド・ZAZEN BOYSなどで活動する傍ら、『ディストラクション・ベイビーズ』(公開中)などの映画音楽も担当している。2014年には『スペース☆ダンディ』の音楽制作陣に参加、アニメ業界に進出したことでも話題を呼んだ。その向井が劇中音楽の多くを務め、宮藤官九郎監督がメガホンを取る映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』が6月より公開している。青春映画の側面を持つ本作だが、もう一つ大きな特徴を挙げるとするならば、それは音楽映画であるということだ。劇中で、地獄に落ちる関大助(神木隆之介)は、転生をかけてキラーK(長瀬智也)がフロントマンを務めるバンド・地獄図に加入。本編では、彼らのパフォーマンスも大きく取り上げられている。とは言え、それも音楽界でスターダムにのし上がるとか、メンバーが一致団結してライブを成功させる様を捉えるといったものではない。生き返りを目指して活動するという特異な設定が、特徴的なバンド描写につながっていると言えよう。そんな"音楽映画"『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』だが、驚くことに、強烈な地獄の映像が続いても、そのBGMは主張し過ぎず、物語に寄り添っている。かと思えば、バンドに焦点が当たるシーンでは、奇抜な設定を際立たせるように、エッジの立った音像がむき出しになる。多様なサウンドを生み出し、本作を音楽映画として完成させる一助を果たした向井は、NUMBER GIRL時代から、ロックバンド・グループ魂の一員としても知られる宮藤監督と関係を築いてきた。実際に、本作に至るまで宮藤監督がメガホンを取ってきた『真夜中の弥次さん喜多さん』(05年/ZAZEN BOYSの一員として)、『少年メリケンサック』(09年)、『中学生円山』(13年)といった映画は、全て向井が音楽を担当している。10年以上、共に仕事をしてきた2人。これを踏まえ、本作の音楽を制作するにあたって、向井はどのような思いを抱えていたのか、そして今彼が実感している宮藤監督との関係とは。その背景を伺った。○具体的な打ち合わせなしでも「最後はかみ合う」――本作には、すごく音楽映画の側面があると感じました。どミュージカルですね。地獄ミュージカル。――宮藤監督とは何度もお仕事されていますが、今回は監督の想像した世界観のイメージを共有するのが難しかったのではないでしょうか。長いお付き合いをさせていただいてますね。過去の宮藤さんの映画は、全部参加して、ほかにも芝居、歌舞伎とかの音楽もさせていただいてまして。コラボレーションをしていく中で、歌舞伎にしても、やったことなくて…私の引き出しの中に、まったくもってない。「どうすればいいのかな」って最初は思うんですけど、宮藤さんと「具体的にこういう風に」とまで決めなくても、うまい具合に最後はかみあう。ずっとそうだったし、今回もそうでした。宮藤さんと一緒に作っていくものに関して、私としては、間違いはないという実感があります。一言で言って、「ウマが合う」。今回も撮影前に必要な、映画の中でキモとなる曲がたくさんありまして。それを用意することから始まったんですけど、例えば作中でポイントとなる「天国」という曲。これはバラードで、分かりやすい、愛する人へ気持ちを伝えるための非常に歌詞もストレートでシンプルなラブソングなんですね。これを作らなければならない…むしろ「それありきの映画になる」くらいのもんだった。「どストレートなラブソングって、作ったことねぇなあ、できるかなぁ、どうすりゃいいんだ…」と一瞬、思いました。が、試行錯誤して「ラブソングを歌うなんて恥ずかしいとか照れがある」という風になるかなと思ったけど、純粋な気持ちで作ることができたんですよ。"照れ"なく。これは非常に自分の中で重要で、「これは良いんじゃないかな」と。そこから始まりました。――宮藤監督とはNUMBER GIRL時代からグループ魂と対バンなさっていたり、彼らのアルバムにも参加されたりしていました。10年以上の交流になりますが、本作に至るまで、バンドマン同士という関係もあると思いますし、監督とアーティストという関係もあると思います。それぞれ、どのようなお付き合いをされてきたのでしょうか。芝居、映画、歌舞伎…あと、コントをやらされるって言うね(笑)。今年(2015年)の夏もさせられましたけど、それに関してだけはさせられるって感じのイメージがある。ほかは一緒に作っていくという感覚。あとは、宮藤さんの芝居を見に行かせていただいたり、宮藤さんがZAZEN BOYSのライブを見に来ていただいたりと、そういう交流ですね。●シーンに寄り添った劇伴の狙いと宮藤監督との"部活"○長瀬智也が癖のあるガイドボーカルを完コピ - 地獄と現世では機材も変更――そんなお2人ですが、今回作られた楽曲の中で、宮藤監督らしいオーダーの仕方だったものはありましたか?これは毎度のことで、具体的な注文ってのはないんです。ただ、キーワードですね。「毎度おさわがせします」とか、そんな程度ですね。――詳細な指示なく制作されたのですね。ということは、完成した映画をご覧になって、良い意味で予想を裏切られたものもありそうですね。私が地獄図の楽曲を作りまして、それをキラーK=長瀬さんが歌うんだけども。「天誅!!」とかは、私がデモで歌ったものを、ノリとか譜割りも含めて、完コピしてくださってるんですよ。私、自分の癖で歌ったりする部分もあるんですけど、それを非常に良い形で、ノリを損なわず…と言うより、私のガイドボーカルに沿って忠実に歌ってくださって。「何で長瀬さん、ちゃんとコピってるの」って笑ってしまいました。私は歌の癖がすごくあるから、それを良い調子で再現してくださって、うれしかったです(笑)――劇中の音楽では、地獄のけばけばしい風景が続いている中、穏やかな楽曲が多かったことに驚きもありました。映画は、地獄の世界と現世の世界、2つが分かれてるんですね。全く別世界だから、その違いというのを、分かりやすくしなければいけなかった。地獄のところではおどろおどろしい和太鼓を入れたり…一方、現世のシーンでは「胸キュン青春ムービー」的ストーリーなんで、それに寄り添う形のアコースティックギターの奇麗な音だったりシンセサイザーのキラキラしたムードある音世界にしていって。楽器も大きく変えて、ハッキリ違いを出しました。○劇伴は邪魔にならずシーンに寄り添うものでなければならない――「スーサイド」という楽曲も印象強く残りました。この曲は"軽音楽部の高校生がオリジナル曲を作るならどんな風になるだろう"と想像しながら書いたと伺ったのですが、ご自身も中学時代からギターに目覚めてらっしゃって。その時の感情が曲に投影されるようなこともありましたか。ありました。作り方が分からないから、自分が知ってる限りのコードと、適当にこんな歌詞で、みたいに何となくで大体作ろうとするんです。全然、自分の中に確固たる軸を持ってない、ブレブレで上っ面な曲が出来上がってくるのですけども、「スーサイド」に関しては、そういう部分を大事にしました。――ご自身の中学時代の活動もそういった雰囲気でしたか。まず曲っぽくなればうれしいっていう、もっと無邪気なもんだったんで。どこかで聞いたことあるフレーズを乗っけてみたり、それでも何となくコードが合って、曲っぽくなってる。それだけで満足してたのはありました。それで英語っぽく歌ったら「R.E.M.ぽくなったな」とか。それだけでうれしい、そういうことなんです。――R.E.M.の名前も飛び出しましたが向井さんは、音楽的なバックグラウンドも幅広いですよね。その中から、多様なジャンルのサウンドを劇中音楽として盛り込むことができたのではないかと思います。今回の狙いはどのようなものでしょうか。劇伴は、やはり邪魔にならない音楽じゃないとダメなんですよ。邪魔にならないけど、シーンと相まって、気持ちが揺れ動かされるみたいなものになれば良いなと。主張を強くしすぎないといけない場合もあるんだけど、基本的に、シーンに寄り添う音って言うのは、鳴ってるか鳴ってないか分からない方が良いんじゃないかなと思ったり、いらねえんじゃねえかと思ったり…難しいんです。試行錯誤ですね。○宮藤監督とは"部活"の先輩・後輩――最後に、あらためて、宮藤監督とのお仕事というのを、端的に表すとどのような言葉になりますか。(深く考えて)部活。――ウマが合って、仲が良くても"部活"なんですね一応、宮藤さんは先輩ですから。同級生じゃなくて、私は後輩なんで、縦社会もありつつ(笑)。そんな部活動を続けていきたいですね。■プロフィール向井秀徳1973年10月26日生まれ。佐賀県出身。1995年にバンド・NUMBER GIRLを福岡で結成。1999年、シングル「透明少女」でメジャーデビューを果たし、海外レコーディングに励みながら、多数のライブを展開するも2002年に解散。以降もZAZEN BOYSやLEO今井とのユニット・KIMONOSを結成し、自身のスタジオ「MATSURI STUDIO」を拠点に楽曲を制作している。宮藤官九郎監督がメガホンを取った『少年メリケンサック』(09年)では、第33回日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。2015年の『第66回NHK紅白歌合戦』では椎名林檎のステージにゲストとして登場したことも話題となった。(C)2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年07月03日不慮の事故で地獄にたどり着き、赤鬼・キラーKのロックバンドに加入するはめになった高校生・大助を描く『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』。宮藤官九郎監督と大助を演じた神木隆之介が、キラーKを演じた長瀬智也とのコラボレーションを語る。地獄でロックバンド「地獄図(ヘルズ)」を結成しているキラーKを演じた長瀬さんとは、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」以来、数々のドラマや宮藤さんの映画監督デビュー作『真夜中の弥次さん喜多さん』で組んできている。以心伝心の域に達している。「今回は本当にスムーズでしたね。キラーK仕様のギター制作やレコーディングもあったりして、クランクイン前に会う機会がいつもより多かったんです。そうすると長瀬君からもいろいろ意見が出てくるし、僕も『こうしてほしい』というのを言葉で伝えられたので、撮影が始まったときには、お互い共有できてる状態でした。撮影前に長瀬君から『鬼ってどれぐらい鬼の感じですか?特殊メイクするぐらいの感じですか?』と聞かれて、いや、そうじゃないよと答えたら『僕だと分かる感じですか?じゃあ、まだ牙がフィットしてない感じとか、そういうのもありですかね』って(笑)、そのまま採用させてもらいました」。撮影現場でも互いの意見を伝え合い、新たなものが生まれることもあった。「そこで軌道修正できるんですよね。僕は僕で準備していたものがあって、こういうふうにしたい。でも、長瀬君がやってる方が面白いなと思ったら、そっちにしようかって。下準備がうまくできて、世界観が共有できてたからかなと僕は思ってます」。神木さんは01年のドラマ「ムコ殿」以来、久々の長瀬さんとの再共演となった。「小学校以来で、最初は少し恥ずかしかったです。子どものときは全く何も考えずに演じていました。当時は長瀬さんは芝居の中でも普通に、僕に接してくださっていたのですが今回は役として向き合ってくださいました。長瀬さんは長瀬さんで、僕も僕で役づくりをして、それをぶつけ合うというのが、お互い新鮮過ぎて『恥ずかしかったよね』と話していました。だけど、一度共演させていただいたこともあって、呼吸をすぐに合わせることができたと感じています」。キラーKは、地上では“近藤さん”という地味な男性だった。大助は現世でも地獄でも一貫して彼をなめてかかるが、長瀬さんと神木さんのテンポよく息の合ったやりとりは実に楽しい。「近藤さんはキラーKっていう鬼になりたての、完成し切ってない状態で大助と会うんです。ちょっとまだぶれてるところが大助のキャラクターによって、引き出される。大助の鬼を怖がらないキャラクターが面白い。特に冒頭のシーンは思いましたね」と監督は言う。今回は特に、役者やスタッフから投げかけられる意外な発想を柔軟に取り入れたという。「そうですね。言われた通りにやるだけの役者さんよりも好きですね。違ったら『違う』って言えるし、僕も。何か仕掛けてくるというか、逸脱したアイデアを持ってる役者さんとなら、いくらでもそういうことできると思います」。(text:Yuki Tominaga/photo:Nahoko Suzuki)■関連作品:TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ 2016年6月25日より全国にて公開(C) 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年06月28日「ぴあ」調査による2016年6月24日、25日のぴあ映画初日満足度ランキングは、宮藤官九郎監督が長瀬智也、神木隆之介をキャストに迎えた青春コメディ『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』がトップに輝いた。2位に太田垣康男の人気漫画をアニメ化した『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』、3位に小池真理子の小説を門脇麦主演で映画化した『二重生活』が入った。その他の写真1位の『TOO YOUNG TO DIE!…』は、不慮の事故により地獄に落ちてしまった普通の高校生・大助(神木)が、ロックバンド・地獄図(ヘルズ)を率いる赤鬼、キラーK(長瀬)の鬼特訓のもと、生き返るために奮闘する様を描く。『舞妓Haaaan!!!』や連続テレビ小説『あまちゃん』など数々のヒット作を手掛けてきた宮藤監督が、3年ぶりにメガホンを執ったオリジナルストーリーだが、出口調査では「さすがクドカン!」「笑えるし泣けるしクドカンワールドが全開!」「細かいところまで面白く、小ネタ満載」「観客に余韻を与える前に次々と場面が変わっていくので飽きない」「楽しい気分が残るいい映画」などの声があがった。主演の長瀬は、宮藤監督とこれまで幾度もタッグを組んでおり、今作では1時間半もかかる特殊メイクを施し、超ハイテンションで少しバカっぽいが、ギターを弾いて歌うとカッコいい赤鬼キラーKを熱演した。「クドカンと長瀬のタッグが見たくて来た」という観客も多く期待も高かったが、「現実離れした登場人物をこなすのがうまい!」「クドカンと長瀬の相性が最高」と大好評だった。本作は“地獄”というあり得ない場所を舞台に、過激なキャラクターが登場する突飛な物語だが、大助の恋心や、師弟関係、友情といった普遍的なドラマも繰り広げられており、観客からは「全体を通してコミカルだが感動させられるところもある」「クドカン独特の美学が感じられた」「楽しさも盛り込みつつも、世の中を皮肉するクドカンの演出がよい」などの感想も寄せられた。(本ランキングは、6/24(金)、25(土)に公開された新作映画8本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』公開中(C)2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年06月27日狂言界のトップスター・野村萬斎を主演に歌舞伎界の若き大看板・市川猿之助、そして映画界からは中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市という、各界の日本を代表する俳優が競演する『花戦さ』。このほど、本作のヒロインとなる天才絵師役で、活躍著しい若手実力派女優・森川葵が出演することが決定。合わせて、坊主頭で主演に挑む萬斎さんとの2ショット劇中写真も解禁となった。16世紀後半、織田信長が本能寺で倒れたのち、天下人の座は、豊臣秀吉への引き継がれ、戦乱の時代が終わりを告げようとしていた。だが、秀吉の圧政は次第に人々を苦しめていく。そんな中、町衆の先頭に立ち、秀吉に真っ向から戦いを挑んだ僧がいた。その名は、池坊専好。華道池坊の歴史に名を連ねる“花僧”たちの中、ひときわ名手の誉れ高い専好が、天下人に対して武器としたのは、刃ではなく、命ある花の美しさだった――。超豪華キャスティングの中、野村さんが生け花に関しては天才、でも天真爛漫な一面も持つ華道家元・初代池坊専好を演じる本作。今回さらに、4月から「A-Studio」の新アシスタントや、宮藤官九郎脚本・監督作『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』が公開中で7月スタートのドラマ「遺産相続弁護士 柿崎真一」も控える、女優の森川さんが出演することになった。森川さんは、本作の脚本を手がけた「ごちそうさん」「天皇の料理番」の森下佳子の強い推薦により大抜擢。原作では描かれていない映画オリジナルのヒロイン、天才絵師“れん”を演じる。れんは、戦国の世に生きる少女で、ある出来事から人に対して心を閉ざしていたものの、萬斎さん演じる専好に助けられ、少しずつ変化していく、という難しい役どころ。現場では、日本を代表するベテラン俳優陣に囲まれる中、21歳という若さにもかかわらず、期待に応える堂々とした存在感を発揮。その森川さん演じる“れん”が劇中で描く画は、作品が大英博物館に所蔵展示される世界的アーティスト・小松美羽が担当する。森川さんは、「これまでおしゃべりな役が多かったのですが、今回は表情のお芝居で勝負するのがすごく楽しみでした。なるべく、ちょっとした表情や目の演技で表現するようにしました」とコメント。「大先輩方に囲まれて、とても不安ではありましたが、実際現場にきたら楽しく毎日撮影することができました。萬斎さんの演技を見て、時代劇でも、もっと自由に色んなことにチャレンジしてみていいんだ、堅苦しくなり過ぎなくていいんだ、ということを学びました」と語り、撮影現場をふり返った。また、花僧・専好のために坊主頭になった萬斎さんは、「(髪型に関して)去年のはじめから短い状態が続いていましたが、いまはまるで高校球児の様ですね。専好さんは花に魅入られた天才的な人で、とらえどころのない天真爛漫さは上手く表現できたと思います。生け花は初めてでしたが、花と対峙するのは楽しい時間でした。花と狂言は限られたものの中で表現するという点は似ていると思います」とコメント。初共演となった森川さんについては、「普段は、ハキハキしてますが、カメラの前では何とも言えない不思議な色気や一種のカリスマ性を感じました。役柄としても、花と絵、それぞれのアーティストとして触発・尊重しあえる同志的な関係を演じられたと思います」と明かし、その言葉に手応えを込めている。『花戦さ』は2017年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月27日2016年6月25日、26日の全国映画動員ランキングは、『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』(全国289館)が初登場で首位に立った。その他の画像/動員ランキング本作は、宮藤官九郎が監督・脚本を務め、長瀬智也、神木隆之介らが出演する青春映画。不慮の事故で地獄に落ちた高校生(神木)が、地獄農業高校の軽音楽部顧問でロックバンド・地獄図(ヘルズ)を率いるキラーK(長瀬)と出会い、ロックバンドを結成。大好きなクラスメイトへ会いたい一心でキラーKと生き返りを目指す。2位は公開10週目にして先週からワンランクアップの『ズートピア』(全国352館)。3位は『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(全国307館)。そのほか初登場8位に『日本で一番悪い奴ら』(全国178館)が入っている。全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』2位『ズートピア』3位『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』4位『貞子vs伽椰子』5位『64-ロクヨン- 後編』6位『デッドプール』7位『クリーピー 偽りの隣人』8位『日本で一番悪い奴ら』9位『オオカミ少女と黒王子』10位『64-ロクヨン- 前編』(C)2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年06月27日修学旅行中の不慮の事故で、なんと地獄に堕ちてしまった高校生・大助が、地獄にある高校の軽音楽部顧問の赤鬼・キラーKのバンドに加入し、現世への復活に挑む『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』。荒唐無稽なのに、なぜか胸に迫る瞬間がいくつもあるユニークなコメディを作り上げた宮藤官九郎監督、長瀬智也扮するキラーKとの迷コンビぶりが鮮烈な大助を演じた神木隆之介に話を聞いた。「長瀬君とハードロックとかヘビメタとかが、すごいぴったりくるなと思って。日本映画では、ちょっとあり得ないくらいトゥーマッチなキャラクターにしたいなと思ったので、地獄の鬼にしようと思ったんです」と宮藤監督は着想を語る。地獄とロックと長瀬智也。とても収まりのいい完ぺきなトライアングルの調和を乱す者として登場するのが大助だ。「もう1人の主人公である大助は、今の若者の感性で。大仰な地獄に対して『何これ?』って、淡々としてる若者がいるといいなと思って。大助は一貫してチャラい。地獄だっていうのに、全然なめてかかってる感じです。そのとき、『11人もいる!』っていうドラマで一緒に仕事をした神木君を思い出して、彼がいいんじゃないかなと思いました」。劇中の大助の言動1つ1つにイラっとさせられたと伝えると「うれしいです」と笑顔で応える神木さんは、台本を読んだ第一印象を「実は文字だけだと分からないところもいっぱいあったんです。地獄で鬼に吹き飛ばされる大助?どうやってどう吹き飛ばされるんだろう?とか、地獄のセットってどんなものだろう?という疑問が真っ先に頭に浮かびました」とふり返る。「『11人もいる!』のときもそうだったのですが、台本を見ながらたくさん笑って、最後には心が温かくなるような人間味があって。すごく素敵な作品だな、と。強くそう思いました」。2011年のドラマ『11人もいる!』では脚本家と俳優という関係だったが、今回は監督と主演俳優として現場で一緒に仕事した感想は?「本当にチャラい人だと困るけど、そうじゃないのは知ってたんで。『もっとやっていいよ』と言えたのは神木君だからです。どんなにやっても品があるから。逸脱し過ぎたときも『この後の展開があるから、ここはもうちょっと抑えましょうか』と言うと、すっとその微調整ができる。2歳からやってますからね、さすがだなと思いました」という監督の言葉に「いやいや(笑)」と神木さんは謙遜するが、宮藤さんは「それ結構、感心しましたね」と続ける。「神木君はすごく深く考えて、試行錯誤してたのかもしれないんですけど、僕にはそういうふうに見えずに、さらっとやってるように見えた。だけど、さらっとできるって、実はすごいことなんじゃないかなと思ってます」。「大助があまり考えていないような人だと思ったので、同じく考えない方がいいのかなとは思いました(笑)」という神木さん。「例えば、タイミングを狙うことも彼は絶対にしないですし。大助が『こうかな?こうか。ん、違うな。あ、こうか!』という過程があって結論にたどり着くのが、絶妙な瞬間やテンションだったりするのかなと。なので何も考えない方がいいのかなと思っていました」。「良かったです」と宮藤監督。「難しいと思うんです。これをやったら嫌悪感を覚えるぐらいのところを、そうならないっていうのが、すごい。深く役を掘り下げてるからなのかと思ってたんですけど。今、聞いたら何も考えてないらしいので(笑)、なおさらすごいですね」。大助は共学校に通うごく普通の高校生。かっこいいわけでも悪いわけでもなく、好きな女の子と仲よくなりたいのになかなかうまくいかず…という彼の日常は、子役時代から人気者だった神木さんの高校生活とはかなり差がありそうだが、神木さんは「とても普通の男子高校生でした」と言う。「1週間50円で過ごしたこともありますよ」(神木さん)「それは普通じゃないよ(笑)」(宮藤さん)と、やりとりしつつ、「テストも一夜漬けでしたし、文化祭も体育祭も楽しんでいました。モテるために徒競走で一着になりたくて、前日に公園で重りを持って走っていました。たぶん、そこまでみんな掘り下げないんです、文化祭や体育祭を。漫画のような高校生になりたかったです。その方が絶対楽しいと思っていて。恋愛コメディの通りに生きたら、その当事者になったら、絶対楽しいはずなんです」と力説。「その通りに生きてみようと思って。その通りに生きました(笑)」。「普通の高校生からしたら、それをやってくれてるのが神木君だと思うだろうけどね。普通の高校生役をやってる神木君を見て、ああいうふうになりたいなって。それをさらに神木君がやってる、もうわけ分かんないね」と笑う宮藤監督に、神木さんは「曲がってますね」と苦笑。ただ、漫画の世界の高校生に憧れるのは大助の感覚にも通じる。「大助を本当に楽しく演じることができました」。(text:Yuki Tominaga/photo:Nahoko Suzuki)■関連作品:TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ 2016年6月25日より全国にて公開(C) 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. /KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
2016年06月27日HKT48の指原莉乃(23)が、26日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~10:55)にゲスト出演し、第8回AKB48選抜総選挙で史上初の二連覇を達成した心境を語った。2位渡辺麻友の17万5,613票を大きく引き離し、過去最多となる24万3,011票を獲得して2年連続の1位に輝いた指原。番組内でコメントを求められると、「こういうふうに取り上げていただく場に自分がいるのがすごく恥ずかしい」と謙遜した。ゲストの宮藤官九郎(45)から「堂々としてましたね」と褒められ、ダウンタウン・松本人志(52)から「なんか慣れてきてる気がする」とイジられると、「慣れてないです!」と反論。ところが、司会の東野幸治(48)の「前日もよく寝られたでしょ?」には、照れくさそうに「はい、いっぱい寝ました」と素直に認める。松本の「今の指原にはライバルがいない。そこがもしかしたら指原のつらいところかも」という意見には「うーん」と口ごもりつつ、「今年は不安もあって。1位になった人は追いかける立場じゃないので、一気に力が弱まっちゃうんですよね」と吐露。「来年どうなるか」と三連覇の自信はないようで、「出るかどうか決めてないんですけど」と次回の出馬は未定であるとの考えを示した。一方、ワイドナ現役高校生としてゲスト出演したタレント・北村優衣(16)は総選挙の開票時に台湾にいたことを明かし、国外でも速報が流れていたことで注目度の高さを実感したという。指原が1位になったことについて周囲に感想を聞き、「女性は『すごい』『かわいいし、なんでもできる』と話してたんですけど、男性は『俺はまゆゆ派かな』とか」と男女で反応が異なっていたことを報告すると、指原は「えっ? なんで余計なこと言うの?」とツッコミながら手をたたいて喜んだ。その後、社会学者・古市憲寿氏(31)が小沢一郎代表(74)を激怒させて"炎上"したことについて「ネットは怖い。守ってくれない」「反応がダイレクトに返ってくる」と振り返ると、指原は「(批判されても)何とも思わないですけど、(総選挙で)1位になったときに『おめでとう』より批判の声が多かった時は傷つきました」と告白した。実際に指原のツイッターに寄せられたコメントを見ると、結果を不服とする声や2位の発表時に喜びを爆発させたことへのクレームが確認できる。そのほとんどが「応援してない」「誰にも投票してない」人だと言い、「それでも自分の方が幸せだと思えるから、最近は大丈夫になりました」「最初のころはすごく嫌だったし傷ついてたんです」と赤裸々に語っていた。
2016年06月26日●クイズで行けるという勝算があったテレビ局が一斉に衣替えを行う春の番組改編。今回も各局、課題の時間帯に新番組を投入したり、リニューアルを図ったりと、録画視聴が増える中でリアルタイム視聴を取り込むためのタイムテーブルを作成した。この戦略を考えるのが、"テレビ局の中枢"とも言われる「編成部」。今回は、民放キー局の「編成部長」に、春改編を総括してもらい、今後の展望についても語ってもらった。まずは、ゴールデン(19~22時)・プライム(19~23時)・全日(6~24時)の視聴率"三冠王"を走る、日本テレビ。プライム帯唯一のバラエティ新番組も堅調に推移し、圧倒的な強さを見せる日曜もさらに好調で、まさに、王者に死角なし!?(視聴率の数字は、ビデオリサーチ調べ・関東地区)――春の改編でプライム帯バラエティの唯一の新番組として『究極の○×クイズSHOW!!超問!真実か?ウソか?』がスタートしました。こちらの手応えはいかがですか?タイムテーブルの多様性を考えて、クイズ番組を置きたいとずっと思っていたんです。私はバラエティ制作出身で、日本テレビは昔から『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』や『マジカル頭脳パワー!!』など、クイズが得意な局と言われて育ってきた世代でもあるのですが、今の日テレのタイムテーブルを見ると実はクイズがない。やはり、いろんな球を視聴者の皆さまに投げないと、1週間を通して日テレを楽しんでもらえないだろうということと、うちの伝統であるクイズで行けるだろうという勝算があったので、企画開発をずっと続けてきました。そして、生まれたのが『超問!』です。ゴールデンタイムの特番で試して視聴率が13.5%とれたので、他局さんのソフトを分析して、このゾーンだったら行けるんじゃないかということで、TBSさんが強い金曜日の20時台に置きました。――スタートして、視聴率的にはいかがですか?1回目で12.2%、2回目も11%と2ケタをキープしたので、一定の成功と捉えています。あの時間帯にクイズを見たいというお客さんがいるということも再確認できたので、もっとブラッシュアップしながら、戦っていけるという手応えはあります。バラエティが当たると1クールだけじゃなく、長期的に視聴率を稼ぎながら視聴者の方に良いソフトを見てもらえるので、なんとか成功させたいです。――金曜日は今改編で夕方の『女神のマルシェ』『それいけ!アンパンマン』を午前に移して『news every.』を拡大しまたし、ゴールデンは昨年秋改編で、19時台に『沸騰ワード10』を投入していましたよね。夕方を改編して、金曜日の縦の流れ=視聴フローがすごく良くなりました。『沸騰ワード10』も、先日の放送で視聴率を2ケタに乗せましたし、課題の一つである金曜日は、形が見えてきているかなという感じです。――改編が理想的な形で、順調に結果へ結びついていますね。この2つのバラエティは、新しい有望なクリエイターに挑戦させています。『沸騰ワード10』の水嶋陽は、初めてGP(ゴールデン・プライム)帯で自分の企画を演出しているんです。『超問!』の河野雄平は、もともと『高校生クイズ』をやっていて、クイズ番組が得意なディレクターだったんです。構造が複雑ではない「2択」というどこから見てもすぐ入れる形と、プレゼンターが「回答者と視聴者を迷わせる」というところが発明品になり得ると思いまして、そこがうまくハマって2ケタに乗せているのだと思っています。――バラエティ番組の戦力が増えていくのは、心強いですね。「局の中にどれだけ数字がとれる総合演出がいるか」というのは、直接的に視聴率に関わってくるところなので、そういう人物が何人いるかが勝負だと思います。なので、なるべく若手にも勝負させて、その絶対数を増やしていきたいと思います。――ドラマの話も伺いたいのですが、4月クールは嵐・大野智さんの『世界一難しい恋』が好調でしたね。水曜22時台は、女性が共感できるドラマというコンセプトで、4月クールは大野さんがホテル社長を演じるドラマを編成し、最終回は16%を記録するなど高視聴率を獲得しました。7月も王道の"お仕事もの"路線で、北川景子さん主演の『家売るオンナ』をスタートさせます。4月の土曜21時台は、ファミリーで楽しめる『お迎えデス。』でした。7月からは『時をかける少女』で、幅広い年代に知られる有名原作を、黒島結菜さんと菊池風磨さん、竹内涼真さんという若者に人気のフレッシュなキャストが演じます。今クールも家族で楽しめるドラマになれるかなと期待しています。日曜22時30分は、M1(男性20~34歳)・M2(男性35~49歳)といった男性層にも、日曜夜に連続ドラマを楽しんでもらう枠というコンセプトですが、4月期の宮藤官九郎さん脚本『ゆとりですがなにか』は、配信でも相当数の数字になって手応えを感じています。7月は藤原竜也さん主演で『そして、誰もいなくなった』ですが、こちらもエッジの立った企画でスタートします。日曜の枠はまだ1年と少しなので発展途上ではあるのですが、3枠それぞれのブランディングと差別化が進んでいると思っています。――4月クールのドラマは、プロデューサーが初めて3枠とも女性ということで話題になりましたが、次の7月クールもそうですよね。はい。男性のプロデューサーももちろん頑張っていますが、若い女性のプロデューサーが育ってきています。そんな中で、連続ドラマの枠が久々に3枠に増えたので、男女関係なくチャンスが増え、結果的に3人が女性プロデューサーになったということです。(C)NTV●秋以降は"場が荒れる"と警戒――平日朝の情報番組『ZIP!』も、2月から民放横並びトップを続けています。この躍進の背景はどう捉えていますか?朝に明るく気持ちよくというコンセプトを外さずに、4月も「朝だよ!貝社員」という新しいアニメをはじめたり、キャラバンコーナーもセレイナ・アンさんに代わったりと、本当にいい意味でうまく番組内リニューアルを続け、視聴者の皆さんを飽きさせない工夫をちゃんとやっていると、編成としては思っています。――マイナビニュースで連載を持っているテレビ解説者の木村隆志さんが、「ネットサーフィンのようにコーナーがどんどん変わっていくテンポの良さが受けている」と分析しています。スタッフもそこは意識していると思います。長尺物でドーンと見せるだけではなくテンポが良くて、あの明るさもネット世代に親和性が高い。『ZIP!』は、ネットやデジタル展開を見据えて、次の世代の朝の番組をコンセプトに立ち上げたものでもあるので、ネットサーフィンのような見方が生理的に合い始めてきているのかなという感じもしています。――これまでフジテレビが『めざましテレビ』から『とくダネ!』『ノンストップ』への流れで視聴率トップでしたが、『ZIP!』がトップに立ったことで、後の『スッキリ!!』『PON!』への流れも良くなってきていますか?はい。『スッキリ!!』は昨年に演出が代わって、4月から出演者にハリセンボンの近藤春菜さんが加わりましたが、うちの調査で近藤さんの好感度が相当高かったんです。数字的にも好調ですし、まだまだ伸びしろがあると思っています。それと、早朝の『Oha!4 NEWS LIVE』では、お天気テロップを『ZIP!』と共通化しました。世界観を合わせたことで、朝帯の縦の流れも良くなっているという感じです。――日曜の夕方も、『真相報道バンキシャ!』が、2015年度で民放同時間帯トップに立ちました。フジの老舗アニメ『ちびまる子ちゃん』『サザエさん』の牙城を崩したのは、大きいですよね。30日曜夕方は『笑点』からの流れがもちろん良いのですが、関東ではその前の『チカラウタ』という小山慶一郎さんと羽鳥慎一さんの番組が相当良くなってきていて、先日も11.9%を獲得するまでになりました。『笑点』への流れにうまくハマったのではと思います。――その『笑点』は、新司会者に春風亭昇太さん、大喜利の新メンバーに林家三平さんが加入されました。下馬評通りに、三遊亭円楽師匠や小遊三師匠で行くのではなく、ここで昇太さんとなったところに、日テレさんの攻めの姿勢を感じました。「老舗番組のリ・ブランディング」は地上波にとって最重要な事です。歌丸師匠の最後で27.1%をとった5月22日の放送も、昇太さんの初司会で28.1%となった翌週29日の放送も、若い人がすごく見てくれたんです。年配層中心の視聴イメージがある中で、これをきっかけに若い人にも定着してもらい、そのまま『バンキシャ!』『ザ!鉄腕!DASH!!』を見てもらうという形ができてくると、いいなと思っています。現在も6週連続20%を超えています。(※6月20日現在)――金曜日も朝帯も改善して、日曜日もさらに盤石です。もう課題がないように見えるのですが…。テレ朝さんの朝帯も、流れが良くなってきています。『報道ステーション』も富川悠太アナに代わって、これからどう推移していくか。TBSさんの21時またぎ編成、CX(フジテレビ)さんの大幅改編、NHKさんも19時半にあった『クローズアップ現代』が22時に移って、20時またぎの番組ができて、『ニュース7』の層がどう流れていくのか…すごく注目しています。各局が数字を上げる施策を打たれているので、うちももっと良くしていかなければと思っています。――いろいろお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。最後に10月改編に向けての展望を教えてください。8月はリオ五輪がありますし、秋以降はテレ朝さんのスポーツ特番もかなり組まれますので、いわゆる"場が荒れる"予感がしています。10月改編では、さらに縦の流れを良くするための施策や、曜日ごとの各番組の連携などもより意識した「1週間を通して日テレを楽しんでもらう"習慣日テレ"」戦略で、日本テレビを見てもらえればと思っています。(C)NTV
2016年06月26日