「もうすぐ新年度が始まります。決意も新たに、『お金をためよう』『ためなきゃ』という方も多いと思います。’17年の家計調査でも“貯蓄を増やす”動きが表れています。働く世帯の世帯年収は、物価を加味した実質で、前年より0.7%、わずかながら増えています。ですが、生活費に当たる『消費支出』は0.5%増にとどまります。代わって増えているのは金融資産です。なかでも預貯金は、前年より7.4%増えました(総務省・2人以上の世帯)」 こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。ただ貯蓄は、最初は勢いよく始めても、続けるのがむずかしいもの。そこで荻原さんが、忘れていても貯蓄できる“仕組み”を教えてくれた。 「会社員の方は、まず『社内預金』を始めましょう。給与からの天引きですから“使えないお金”と割り切れます。社内預金の特徴は、0.5%以上という高金利です。なかには、今でも利率3%という会社があるそうですよ。これを利用しない手はありません。社内預金の次は『財形貯蓄』を検討しましょう。これも天引きですから、始めると“勝手に”たまっていきます」 財形貯蓄には、住宅・年金・一般と3種類あるが、住宅か年金がおススメだと荻原さんは言う。 「通常、預金の利息には20.315%の税金がかかります。ですが、住宅財形か年金財形なら、元本550万円までの利息は非課税です」 とはいえ、社内預金や財形貯蓄の制度がない会社は、たくさんある。そうした会社に勤めている人は、自分で仕組みを作ろう。 「まず、給与が振り込まれる銀行で『自動積立定期預金』を申し込みます。これは毎月決まった日に、普通預金口座から、指定した金額を自動で積み立ててくれるものです。1度申し込むと、あとは一切手間がかからないので、使い勝手は給与からの天引きと変わりません。積立日は、給料日の翌日などを指定するといいでしょう、給料から、あらかじめ貯蓄を確保しておいて、残ったお金で生活費をやり繰りする“先取り貯蓄”が実践できます」 ここで注意してほしいのが、多少の金利差は気にしないということ。 「積立定期預金は原則、1月の積立金は翌年1月に、2月の積立金は翌年2月にと、1年経過ごとにそれぞれ利息が付きます。毎月の積立金が1万円だとしたら、利率0.01%で1年後の利息は1円、利率0.1%で10円です。この差より、預け替えの手間がかからないことを優先したほうが、貯蓄を長く続けられてお金がたまると思います」
2018年03月09日住まいをおしゃれに保つには「モノを増やさない」が一つのキーワードになっていますよね。とはいえ、いつの間にか増えてしまうのが悩みどころ。そこでおすすめなのが「レンタル」です。モノを所有せず、必要な時にだけレンタルをするーー。ミニマムな暮らしのヒントをご紹介しましょう!目指すはミニマリスト!モノを所有しない暮らしとは?本当に必要なものだけを残し、いらないものを処分する断捨離がブームになったのは記憶に新しいところ。モノへの執着から離れることでスッキリとした暮らしを楽しむ人が増えています。最近では車の他に、洋服やバッグなどをレンタルするサービスも増え、“買わずに借りる”ライフスタイルが注目されています。これも、大量生産、大量消費の社会から発生した新しいライフスタイルの一つと言えるかも。とくに狭小スペースでの暮らしが求められる日本では、共感する人も多いのでは?シェアリングエコノミーの時代が到来そんな、必要なものを最低限だけ持つミニマリストをターゲットに急成長してきたのが「シェアリングエコノミー」です。総務省の情報通信白書では「個人等が保有する活用可能な資産等を、インターネットのマッチングプラットフォームを介して、他の個人等にも利用可能とする経済活性化活動」と定義されています。……って、なんだか難しいですね。わかりやすい例を身近なところで探してみると「カーシェア」。週末の短時間しか車に乗らない、エリア的に駐車場台が高いなどの課題を抱えている人々が注目しはじめ、いまではすっかり市民権を得たサービスです。レンタカーを借りるよりもクイックでスムーズ!こういったサービスが着目されるようになった2015年は「シェアリングエコノミー元年」と呼ばれています。最近では、港区に〔自転車シェアリング〕のユーザーが増えていて、街で赤いレンタルサイクルを颯爽と走らせる人をよく見かけるようになりました。短距離の移動なら、電車やタクシーよりも自転車の方が早く到着することってありますよね。港区自転車シェアリング海外のリゾート地では、レンタルサイクルをアクティビティ感覚で利用する人はいました。日本でもそんなシーンが街中で見られるようになったのも「シェアリングエコノミー元年」以降と言えるかも。インテリアにこだわりたい!だからこそレンタルを選ぶのが賢い♪自分にとって必要なものだけを持つ、所有しない暮らしに憧れはあっても、“自分らしさ”まで失ってしまっては生活が味気なくなってしまいます。例えば、「インテリアにだけはこだわりたい!」という人は多いことでしょう。でも、「良いものを」という視点で選ぶと、決して安い買い物ではない家具。また、「お店で見て気に入った家具なのに部屋に置いてみたらしっくりこなかった」「使っているうちに飽きてしまった」「DIYやリノベーションで部屋の雰囲気を変えたら、家具が合わなくなった」というケースも多々あります。だから買い換えまで踏み切れない……。〔ディノス・セシール〕社の「家具とライフスタイルに関する意識調査」(※)によると、身の回りのもので購入して所有したいと思われているものを順に見ると「寝具用品」が62%、「衣服類」が49.3%、「テーブル・机」が48.2%、「家電」が48%という結果。家具の中でも「ソファ」を買いたい意向を持つのは39.1%で、結構少ない!?であれば、家具レンタルサービスの利用意向を聞いてみたところ、新品家具であれば4人に1人が「利用してみたい」(24.4%)と回答。新品家具のレンタルは、「モノを所有しない生き方」にとって、一つのアクションとなりそうです。※ディノス・セシール「家具とライフスタイルに関する調査」20〜60代の男女10,000人/2017年9月26日発表〔flect〕の一例:キャビネットそこで注目なのが、昨年登場した、新品家具をレンタルできるサービス〔flect(フレクト)〕です。家具のレンタルサービスは海外ではポピュラー。日本でも同様のサービスが増えつつありますよね。ソファやダイニングテーブル、ベッドなど、暮らしを彩る家具をレンタルできるこのサービスは、新品の家具を使いながら購入の検討をすることができます。レンタル期間は最長で24ヶ月。購入に至らなくても、期間が終了したら新たに家具をレンタルすることも可能。これなら初期費用も抑えられ、レンタルをしながら部屋の模様替えを楽しむことができます。〔flect〕の一例:ソファ。憧れの大きなソファを我が家にお出迎えできる!〔flect〕の一例:ベッド。寝てみないと使い心地がわからず、店頭では選びにくいものの代表例。レンタルで使用してじっくりと試すことができます。〔家具レンタルサービス flect(フレクト)〕をさっそくチェック♪モノを所有しないことで叶う、自由で豊かな暮らしこれまで、生活必需品として「購入が当たり前」と考えられてきた家具ですが、暮らしに合わせてレンタルすることで初期費用を抑えることができます。予算の関係であきらめていた憧れのデザイナーズ家具だって、レンタルなら部屋に迎え入れることができますね。自分にとって本当に必要なものだけを持つ、ライフススタイルに合わせてモノをレンタルする暮らしには“所有しない豊かさ”があります。モノがあふれていた生活より、かえって豊かに、自分らしく生きられる……。そんな新しい価値観の鍵になるのが、買わずに借りるレンタルという手段。家具を購入する前に、レンタルという新しい選択肢を検討してみませんか?●ライターねこりょうこ
2018年02月22日空前のペットブームが到来したと言われている近年。総務省が毎年行っている家計調査によると、年間のペット関連費が拡大傾向にあります。こういった背景には賃貸物件の供給過剰が挙げられており、特に首都圏を中心にペット相談可能物件が増加しています。そんな状況の中で、近隣住民とのトラブルが絶えないことも問題視されています。平成25年に行われた「マンション総合調査」では、トラブルの発生原因としてペット飼育が22.7%を占めています。そこで今回は、これらの問題を対処するための方法を解説します。ペット相談可能物件におけるトラブル事例少子高齢化が進む社会の中、賃貸物件の借り手が減少している背景からも、ペット相談可能物件が増加しています。とは言っても、動物に対する価値観の違いなどから、トラブルに発展してしまうケースも少なくありません。ペットを飼育する前に、しっかりと問題の原因を理解しておきましょう。鳴き声などの騒音飼い主にとっては可愛いと思えるペットでも、鳴き声がどうしても気になってしまう住民が存在するのは確かです。しっかりと躾が行われていれば無駄吠えも少ないですが、難しい場合はトレーナーなどに依頼することも検討した方が良いでしょう。また走り回る音に敏感な人もいますので、防音マットを敷くなどの対策を検討することもおすすめします。ニオイ生物にとって、ニオイは付き物です。しかしながら、ペットが放つニオイを異臭と捉えられても不思議ではありません。「排泄物」であれば、毎日の散歩や専用のトイレを用意しておくことで回避することができます。また最近では体臭やふん尿のニオイを抑えてくれる成分配合のドッグフード/キャットフードも発売されています。規則違反「ペット相談可能」と謡っていても、最低限の規則が設けられています。オーナーによっても内容は異なりますが、それらを無視することで他の住民に迷惑をかけることにも繋がります。「友人から預かった」などの一時的な場合でも規則違反になってしまいますので、最悪の場合は退去を通告されてしまう可能性も考えられます。近隣住民とのミスマッチをなくすために賃貸物件に住んでいる誰もがストレスなく過ごしていくためにも、近隣住民とのミスマッチをなくしていく必要があります。当然その中には、最低限のマナーを守る必要もありますが、その他で考えられる対処方法を解説します。動物嫌いな人への対処ペット相談可能物件では、もちろん許可が下りればペットを飼育することが可能です。しかしながら、近隣住民の全員があなたのペットを受け入れてくれるわけではありません。中にはその姿を見ただけで、嫌悪感や恐怖感を抱いてしまう人もいます。トラブルに発展させないためにも、そういった人たちへの配慮も必要になってきます。イヌを散歩する際も、単にリードをするだけでなく、他の人と一緒になるエレベーターなどを避けるなどの対策も考えた方が良いでしょう。ペット共生型マンションどうしても可愛いペットと一緒に暮らしたいと考えている人には、ペット共生型マンションをおすすめします。入居者の誰もがペットと暮らすことを前提としており、共用部や住戸内にはペットのための設備が整っています。他にも、オーナーや管理会社がペットのための各種サービスを提供してくれるなど、ペットと一緒に暮らしたい飼い主に最大限の配慮がされています。入居者間でペットに対する共通理解があるため、上記で挙げたトラブルに発展しにくくなっています。まとめペットが「好きな人」と「苦手な人」では、価値観に大きな差が生まれてしまいます。こうしたミスマッチを少しでも埋めていくために、飼い主はさまざまな配慮をしていく必要があるでしょう。また中にはペット入居を前提とした「ペット共生型マンション」も増加していますので、そういった物件を検討してみるのも良いのではないでしょうか。
2018年02月16日「神田うのさんが、奇妙なメールを友人に送りまくっているようです……」 そんな困惑の声が編集部に寄せられた。セレブタレントでおなじみの神田うの(42)だが、メールは意外な内容だった。《香港の風水専門家によれば》として、こう綴っていたのだ。 《今年2月のような月は、私たちの人生の間に2度と来ないといいます。なぜなら月曜日が4日、火曜日が4日、水曜日が4日、木曜日が4日、金曜日が4日、土曜日が4日、日曜日が4日で構成されているから。すべての曜日が4日で構成されているのです》 友人たちに送られたメールは“今年2月がまたとないチャンスである”と強調されていた。 《このような2月は、823年に一度発生します。これが、とてつもない“長者”を呼びます。最低5人にこの内容を送れば、4日以内にお金が到着するでしょう。中国の風水によれば、これを読んでから11分以内に送らなければならないといいます》 しかし823年に一度どころか、昨年2月も月曜日から日曜までのすべてが4回あった。さらに来年も同じく、すべての曜日が4回ずつで構成されている。 このような迷惑メールによる被害は後を絶たないという。受け取った人が複数の知人に転送していくことで、ねずみ算式に広がっていく。“チェーンメール”とも呼ばれており、総務省も注意を呼び掛けている。ITジャーナリストの三上洋氏はこう語る。 「チェーンメールが厄介なのは、拡散が“善意”のもとで行われること。今回の風水メールもそうですが、『友人が幸せになるために送ってあげないと!』と思って転送してしまう。“送ることが迷惑である”という認識がない。そこが、いちばん厄介だと言えます」 うののメールも《みなさま、お金持ちになりましょう!》と締めくくられている。 「うのさんは“根がまっすぐ”なので、人のことを疑うよりもまず信じるタイプ。そこが彼女のいいところなのですが、過去には信頼していたベビーシッターに裏切られて窃盗の被害にあったこともありました。家族同然の付き合いだったシッターさんを、うのさんは信じ切っていたんです。それだけに、ショックも大きかったそうです」(芸能関係者) 15年6月に本誌がスクープした、うののベビーシッターによる窃盗事件。自宅から無くなった金品は、全70点で3千万円だった。だが不審に気づいてから、事件が表面化するまでには1年近くもかかっている。 それだけ“まっすぐ”な彼女だからこそ、今回も善意でメールを送ってしまったのだろう。 だがチェーンメールの転送は、意外にも多くの危険をはらんでいるという。前出の三上氏がこう続ける。 「チェーンメールの問題は、3つあります。まずは単純に、迷惑をかけてしまうこと。2つめは、デマの原因になること。一昨年の熊本地震の際に、『動物園からライオンが逃げた』というデマがTwitterで拡散した事例がありました。そして3つめが、実社会に影響を与えてしまうことです。いま述べたライオン事件では、動物園に電話が殺到してしまいました。結果、元の送信者は偽計業務妨害の容疑で逮捕されています」 ましてや、うのは芸能人。与える影響も大きい。そして彼女自身にも、思わぬ悪影響を及ぼしかねない。 「今回のメールには『4日以内にお金が届く』と書いてありますから、それを信じた人との間でトラブルになる可能性もあるでしょう。そのことが原因で友達を失ったり、信頼を傷つけてしまうことにもなりかねません。また今回のメールがもし金儲けの一環だとしたら、うのさん自身に火の粉がふりかかる危険性もあります。有名人であればメールを信じてしまう人も多いはず。その影響力の大きさを、認識しなければなりません」 トラブルに巻き込まれないためにも、怪しいメールには十分気をつけてほしい。
2018年01月30日(大阪府泉佐野市「黒毛和牛 衝撃の切落し1.75kg」) 故郷や応援したい地方に寄付ができるふるさと納税は、実質自己負担2,000円で税金対策になり、返礼品をもらえるとあって活用しないと損!とはいえ、’17年4月に総務省が豪華な返礼品を控えるよう“お達し”を出したことで、返礼品の還元率が寄付額の3割以下に制限され、パソコンや自転車などの高額商品、金銭類似性が高い商品券やプリペイドカードなどがNGに。 「確かに一部で変更はありましたが、より使いやすく、魅力は依然高まっています。昨年4月から大きく変わったのは、自治体側が税金の使い道をより明確にするようになったこと。返礼品もこれまでのようにお得感だけでなく、地域の魅力をアピールするものを増やしたり、寄付者目線になっていたりするんです」 そう教えてくれたのは、日本最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を企画運営するトラストバンクの宗形深さんと田中絵里香さん。’08年4月にふるさと納税がスタートして、ちょうど10年。 返礼品の還元率が3割以下に制限されてから、“お得感”が減ったかといえば、実はそうでもないらしい。その地域では安くても、都会では手に入れにくかったり、高くついたりするものは送料を考えても、ネットで買うより断然お得だという。 年末に駆け込みで申し込む人も多いふるさと納税だが、人気の返礼品は品切れになっていることも多い。一年を通して“いつ”“何を”申し込むのが“お得”かを、あらかじめ知って、計画を立てておきたいところ。そこで、1月~6月までの狙い目とオススメの“豪華返礼品”を紹介! ■1月の狙い目は「定番品」 定番品の肉やスイーツ、加工品をチェック。さくらんぼ(6~7月ごろ配送)、もも(8~9月ごろ配送)、ぶどう(9~10月ごろ配送)など、フルーツの先行予約も始まる。 オススメ:大阪府泉佐野市「黒毛和牛衝撃の切落し1.75kg」寄付金額・1万円以上。 ■2月の狙い目は「旬の魚介類」 旬のカニや貝類といった魚介類が充実。フグや牡蠣、キンメダイなど高級魚も狙い目。漁師直送の返礼品セットに、旬の高級魚が入っていることも! オススメ:高知県須崎市「船上神経締め鮮魚ボックス」寄付金額・1万円以上。 ■3月の狙い目は「フルーツ先行予約」 競争率の高いマンゴー(6~8月ごろ配送)やメロン(5~6月ごろ配送)などの先行予約が続々開始!新生活に向けたタオルや食器など生活用品も増える時期。 オススメ:宮崎県日向市「日向完熟マンゴー」寄付金額・1万円以上。 ■4月の狙い目は「レアもの、定期便」 年度替わりで自治体が返礼品を入れ替えたり、新しく加えたりする時期。人気集中ですぐになくなるレアな返礼品や定期便をゲットしやすい。 オススメ:北海道登別市「無添加極上エゾバフンウニ塩水パック」寄付金額・1万円以上。 ■5月の狙い目は「旬のフルーツ」 路地栽培のいちごが狙い目。さくらんぼやメロン、ブルーベリーなど、旬のフルーツが増える。「増量」「詰め合わせ」など、お得な返礼品を探しやすい。 オススメ:香川県三木町「さぬきひめ(いちご)2.1kg」寄付金額・1万円以上。 ■6月の狙い目は「野菜」 産地直送で新鮮そのものの夏野菜がたっぷり入った返礼品が期待できる。こだわり農家の無農薬野菜や、名産の珍しい野菜にも出合えるかも。 オススメ:千葉県鴨川市「南房総・鴨川の朝採れ野菜セット」寄付金額・1万円以上。 多くの自治体が返礼品の新規入れ替えをするのが、新年度が始まる4月と、9月および10月なのだとか。返礼品が充実する月もあるので、数量限定の珍しいものが登場する可能性も。
2018年01月17日故郷や応援したい地方に寄付ができるふるさと納税は、実質自己負担2,000円で税金対策になり、返礼品をもらえるとあって活用しないと損!とはいえ、’17年4月に総務省が豪華な返礼品を控えるよう“お達し”を出したことで、返礼品の還元率が寄付額の3割以下に制限され、パソコンや自転車などの高額商品、金銭類似性が高い商品券やプリペイドカードなどがNGに。 「確かに一部で変更はありましたが、より使いやすく、魅力は依然高まっています。昨年4月から大きく変わったのは、自治体側が税金の使い道をより明確にするようになったこと。返礼品もこれまでのようにお得感だけでなく、地域の魅力をアピールするものを増やしたり、寄付者目線になっていたりするんです」 そう教えてくれたのは、日本最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を企画運営するトラストバンクの宗形深さんと田中絵里香さん。’08年4月にふるさと納税がスタートして、ちょうど10年。返礼品の特徴も大きく変化しているという。 「ふるさと納税のいいところは、寄付金として納める税金の使い道を、自分の意思で決められることです。これまでも“子育て支援”や“高齢者ケア”“環境保全”などの項目から選べたのですが、最近、さらにパワーアップして、具体的なプロジェクトへの寄付を募る『ガバメントクラウドファンディング』を実施する自治体が急増しています」(田中さん) ガバメントクラウドファンディングとは、地域の問題を解決するために自治体がプロジェクトを立ち上げ、賛同する人から寄付を募るもの。使い道が具体的かつ明確になっているため、寄付するお金が何に使われるかを知りたい人の関心を集めている。 たとえば、貧困家庭の子どもに食料を届けるプロジェクトを立ち上げた佐賀県では、寄付者は返礼品を受け取る代わりに、子どもたちに直接、寄付ができるのだ。このようにふるさと納税のシステムを利用して寄付を募るプロジェクトを、さまざまな自治体が採用し始めている。 ■佐賀県「さが・こども未来応援プロジェクト」 貧困や困難を抱える子どもたちを救済するプロジェクト。「子どもの居場所に食材をプレゼントコース」(1万円)を選べば、佐賀県産のお米やお肉を返礼品として受け取る代わりに、子どもたちへ提供することができる。 ■千葉県館山市「『沖ノ島』復興プロジェクト」 昨年10月の台風21号で多くの被害を受けた沖ノ島。20種類以上のサンゴが生息するなど豊かな自然が残っているが、遊歩道の決壊や大量の漂流ゴミで、現在は立ち入り禁止に。1万円以上の寄付で館山の花やスイーツセットが返礼品に。 ■愛媛県松山市「小説『坊ちゃん』の舞台道後温泉本館を未来に遺したい!」 国の重要文化財に指定されている道後温泉本館。寄付金は、築123年で老朽化している施設の修理や、近い将来予測されている南海トラフ地震への備えに使われる。1万円以上の寄付で優待券や松山市内で使えるクーポンなどが返礼品に。 ■新潟県新発田市「パラアスリートを夢の舞台へ!次に夢を実現したい障がい者を応援!」 障がい者スポーツ支援プロジェクト。集められた寄付金は本番に使用する用具一式の購入やメンテナンス費用、国際大会遠征費用、障がい者スポーツ発展のために活用される。1万円以上の寄付で「月岡温泉旅館感謝券」などが返礼品に。 ■山梨県身延町「しだれ桜の里づくり事業」 身延高校の生徒が町長に「身延町をしだれ桜の里にしたい」と提案したのがきっかけ。3万円または5万円以上の寄付で、住所や名前入りの「プレート」設置、町内施設の無料優待や割引特典のある「里人の証」(有効期限5年間)が返礼品に。 前出の宗形さんは、ガバメントクラウドファンディングについてこう語る。 「’17年には66件のプロジェクトが立ち上がり、これまでに26億円以上の寄付が集まりました。今年は100件を超える見込みです。税金の使い道を指定して応援できることが、ふるさと納税の魅力になってきていますね」(宗形さん)
2018年01月17日(山形県三川町「天然モクズガニ」) 故郷や応援したい地方に寄付ができるふるさと納税は、実質自己負担2,000円で税金対策になり、返礼品をもらえるとあって活用しないと損!とはいえ、’17年4月に総務省が豪華な返礼品を控えるよう“お達し”を出したことで、返礼品の還元率が寄付額の3割以下に制限され、パソコンや自転車などの高額商品、金銭類似性が高い商品券やプリペイドカードなどがNGに。 「確かに一部で変更はありましたが、より使いやすく、魅力は依然高まっています。昨年4月から大きく変わったのは、自治体側が税金の使い道をより明確にするようになったこと。返礼品もこれまでのようにお得感だけでなく、地域の魅力をアピールするものを増やしたり、寄付者目線になっていたりするんです」 そう教えてくれたのは、日本最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を企画運営するトラストバンクの宗形深さんと田中絵里香さん。’08年4月にふるさと納税がスタートして、ちょうど10年。 返礼品の還元率が3割以下に制限されてから、“お得感”が減ったかといえば、実はそうでもないらしい。その地域では安くても、都会では手に入れにくかったり、高くついたりするものは送料を考えても、ネットで買うより断然お得だという。 年末に駆け込みで申し込む人も多いふるさと納税だが、人気の返礼品は品切れになっていることも多い。一年を通して“いつ”“何を”申し込むのが“お得”かを、あらかじめ知って、計画を立てておきたいところ。そこで、7月~12月までの狙い目とオススメの“豪華返礼品”を紹介! ■7月の狙い目は「冷たいスイーツ」 アイスクリームなど、冷たいスイーツが狙い目。意外と知られていない“ご当地スイーツ”を探す楽しみも。下半期に向けて返礼品を入れ替える自治体もある。 オススメ:北海道豊富町「とよとみ牛乳ソフトクリーム」寄付金額・1万円以上。 ■8月の狙い目は「秋のフルーツ先行予約」 秋の収穫に向けて、巨峰やサンシャインマスカット(9~11月ごろ配送)、りんご(9~11月ごろ配送)、柿(9~10月ごろ配送)など予約が増える。8月末ごろからチェックしておこう。 オススメ:栃木県栃木市「栃木市岩舟産巨峰2kg」寄付金額・1万2,000円以上。 ■9月の狙い目は「新米」 北海道から九州まで全国的に新米が登場。期間限定や数量限定のものも多いので、小まめに確認を。還元率も高く、スーパーで買うと重いお米が送られてくるのもうれしい。 オススメ:新潟県魚沼市「魚沼産コシヒカリ特別栽培米5kg」寄付金額・1万円以上。 ■10月の狙い目は「感謝券」 レジャーに使える感謝券をチェック。返礼品の中には、地元のよさを知ってもらおうと、温泉、宿泊施設やスポーツ体験、歴史散策ツアーなどのチケットも豊富。 オススメ:神奈川県湯河原町「湯河原温泉ふるさと納税宿泊ギフト券」寄付金額・3万円以上。 ■11月の狙い目は「リッチ商品」 年末の駆け込み前に、返礼品の追加が増えてくる。まだ余裕があるので、お歳暮やクリスマスディナー用の豪華返礼品や高級おせちの予約などを、じっくりと。 オススメ:山形県三川町「天然モズクガニ(生きたまま発送)」寄付金額・1万円以上。 ■12月の狙い目は「鍋セット、おせち」 寄付率が最も高い月で、返礼品が続々と追加される。集まりが多い時期だけに、鍋セットやおせちなどが見逃せない。ただし、すぐに売り切れる返礼品も多いので注意。 オススメ:高知県奈半利町「キンメダイの鍋セット」寄付金額・1万円以上。 行楽シーズン前には、地域を訪れて土地の魅力を知る「体験型」の返礼品に注目が集まるそう。実用的な感謝券は、旅行シーズンに使えるタイミングで申し込みを。
2018年01月17日「1万円で15キロもらえたお米が10キロになったり、お肉の量が減ってしまったりしたこともあって、それまで頼んだことのなかった北海道のアイスクリームを選んだら、量は多いし、びっくりするほどおいしかった!魅力的な返礼品はまだまだあるんですね」 こう驚くのは、5年間ふるさと納税を続けている東京都在住の主婦・中塚幸代さん(46)。故郷や応援したい地方に寄付ができるふるさと納税は、実質自己負担2,000円で税金対策になり、返礼品をもらえるとあって活用しないと損!とはいえ、’17年4月に総務省が豪華な返礼品を控えるよう“お達し”を出したことで、返礼品の還元率が寄付額の3割以下に制限され、パソコンや自転車などの高額商品、金銭類似性が高い商品券やプリペイドカードなどがNGに。 「確かに一部で変更はありましたが、より使いやすく、魅力は依然高まっています。昨年4月から大きく変わったのは、自治体側が税金の使い道をより明確にするようになったこと。返礼品もこれまでのようにお得感だけでなく、地域の魅力をアピールするものを増やしたり、寄付者目線になっていたりするんです」 そう教えてくれたのは、日本最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を企画運営するトラストバンクの宗形深さんと田中絵里香さん。’08年4月にふるさと納税がスタートして、ちょうど10年。 返礼品の還元率が3割以下に制限されてから、“お得感”が減ったかといえば、実はそうでもないらしい。冒頭の中塚さんは「その地域では安くても、都会では手に入れにくかったり、高くついたりするものって多いですよね。送料を考えても、ネットで買うより断然お得です」と、返礼品の魅力を語る。 つい還元率やボリュームばかりを気にして、返礼品を選びがちだが、“地域流通品”や希少価値のある“名産品”が、直接、送られてくるのは、確かにかなりお得! 「全国流通に乗らないブランド米やフルーツが、地域の魅力を伝えるための返礼品として、数多く出ています。また、その地域まで出かけないと食べられない郷土料理が、加工されて返礼品となっていることも。『なかなか手に入らないものを見つける楽しさにハマった』という声を、最近よく聞くようになりました」(田中さん) 「魚が丸ごと届いてもさばけず困った」「量が多すぎて使いづらかった」といった寄付者からの声を反映するべく、自治体側も工夫を重ねている。小分けタイプやレシピ付きなど、使いやすい返礼品が増加中なのが、その証しだ。 「岩手県北上市には野菜セットにシールを付けたユニークな返礼品があります。これは『子どもたちに野菜を好きになってほしい』という地域の生産者の思いから。ふるさと納税を通して、生産者は直接メッセージを届けられる。作っている人の思いも一緒に受け取れるのが、返礼品の魅力となっています」(宗形さん)
2018年01月17日こんにちは。エッセイストの鈴木かつよしです。わが国が歴史上例をみないほどの少子高齢化社会になってからもうかなりの年月が過ぎましたが、少子化対策はいっこうにこれといった成果を上げられていません。それもそのはずで、今や働く人の半数近くにのぼる非正規雇用の人にとって結婚や出産は「自分には考えられないほど非現実的な贅沢」 になってしまっているからです。内閣府の少子化対策案をみてもそういった点についての認識が甘く、これでは少子化に歯止めがかかるはずはありません。今回は、「本当の少子化対策とは非正規雇用の人が結婚できるようにすることである」という視点に立って、これから結婚してママやパパになりたいと願っている非正規で働く独身者のみなさんと一緒に考えてみたいと思います。●「正社員への転換制度の拡充」と政府は言うけれど……雇用の非正規化が少子化に拍車をかけていることに国が気づいていないとは言いません。内閣府の少子化対策案の中にも「正社員への転換制度の拡充」はちゃんと謳われています。ですが、ひとたび動き出してしまった労働の非正規化の流れをそう簡単に止めることができるのでしょうか?現実問題として、飲食業や各種のサービス業に象徴されるような労働集約型の業界では、その企業の命である商品の提供を実際に手がける現場のスタッフのほとんどが非正社員です。正社員は、「ごく一部の、頭で働く人」と「人生の時間の大半を会社に捧げてくれる人」に限られているというのが実態。ほんの一握りの正社員の他は、会社の経営状態によっていつでも雇用を打ち切ることが出来るという体制を、わが国の企業はこの20数年かけて確立したのです。2018年4月には法改正によって5年以上有期雇用で働いてきた人は無期に転換できるようにはなりますが、5年に満たない人は逆に「今のうちに雇止めしておこう」といった姑息な対策の対象になりかねません 。こんなおいしいシステムを、今さら企業経営者は手放すでしょうか?●どこからどう見ても“生活できない時給”で本当にいいのか?独身の女性が非正規雇用の独身男性を結婚相手として対象外にしてしまう理由は、上で述べたような「いつクビを切られてもおかしくない雇用の不安定性」の問題の他にもう一つ、「どこからどう見ても生活が成り立つわけがないほど安い時給」の問題があります。国税庁が2017年9月28日に発表した直近の民間給与実態調査によれば、非正規雇用労働者の平均年収は172万円でした。月収に換算すると14万3千円。1,000円にも満たない時給で働いている人がほとんどなのですから当然といえば当然です。自立して生活できるはずがありませんよね。いっとき東京などで盛んに言われた「最低時給1,500円を企業に義務化すべき」という意見は、「中小企業が潰れてしまう」「単純労働をするだけの人にそんなに払うべきでない」などといった理由からトーンダウンしてしまった感がありますが、本当にそうでしょうか?単純な筋肉労働だって立派な労働であり、職業に貴賎はありません。何よりも、真面目に働いている人が自立した生活を営むことが出来ないような対価で人を雇う ことそのものに倫理上の問題はないのでしょうか?●非正規雇用の人が結婚できるようにしなければ社会そのものが持続できない明治大学の教授で社会学博士の安藏伸治(あんぞう しんじ)氏は機会あるごとに、「少子化が止まらない原因は結婚できない人がおそろしい勢いで増えているからだ」という趣旨の指摘をしています。筆者もそう思います。本当の少子化対策とは結婚できた人にたいして施すものではなく、結婚できないでいる人が結婚できるようにすること なのです。この対策こそ急いで実行しないことには、残念ですがわが国の社会そのものが持続できません。若者の貧困問題に詳しいNPO法人代表の藤田孝典(ふじた たかのり)氏もこの立場に立ち、「多くの独身者にとって手の届かない贅沢になってしまった結婚・出産を彼らの元に取り戻す方法」として、次のような対策が不可欠であると述べています。1.雇用形態にかかわらず自立した生活を営むことが可能な賃金を保証すること2.教育にかかる費用を抜本的に下げること3.住宅にかかるコストを下げ、独身者が親の実家に頼らなくても恋愛・結婚にふみきれる環境を作ること実質的な可処分所得を増やすこといかがでしょうか。筆者も全く同感です。総務省統計局が行った就業構造基本調査の直近データによると、時給換算した正社員の平均収入は20代後半では1,500円程度ですが30代半ばには2,200円台に乗り、40代になると2,600円以上になっています。これに対して非正規雇用労働者は何年働いてもどんなに熟練しても時給900円台 が普通です。非正規でも様々な仕事の現場を支えている真面目に働く人に1,500円程度の時給を支払うことがそんなに躊躇すべきことなのでしょうか?親がある程度の経済力を持っていないと高等教育を受けられない現実。住宅ローンを組むことができる階層の人だけを見た持ち家中心の住宅政策。こういったもの全てを藤田さんが指摘するようなものに改めて行くべきでしょう。筆者は安藏博士や藤田さん同様、非正規で働く独身者の人たちが恋愛や結婚や子どもを持つことを現実的な夢として見ることができる世の中 にならなければわが国の未来はないと考えています。●参考文献:『実効性のある少子化対策のあり方』小峰隆夫・編、安藏伸治他・著2015年、経団連出版●ライター/鈴木かつよし●モデル/香南
2017年12月26日「公立病院の赤字のほとんどに、税金が投入されています。総額で年間5,000億円にもなります。じつは2年前に同様の調査をしたときより増えている。病院数や病床数が減っているのに、税金投入額が上がっていることに、疑問を感じざるをえません」 こう語るのは、平成27年度の総務省「地方公営企業年鑑」を基に算出した、全国自治体病院の純医業収支額、同収支率をWEBサイト「病院情報局」に掲載している、ケアレビュー代表の加藤良平さんだ。調査対象は全国の公立病院(独立行政法人を除く)793施設。このうち、純医業収支で黒字を計上したのは、わずか27施設しかなかったのだ。97%が赤字という驚くべき数字になる。 「公立病院は、昔から赤字が多いと言われていましたが、税金が投入されるため、実際の経営状態は“見えづらかった”といえます。『純医業収支ランキング』は、病院収入から一般会計負担金等(税金など)を差し引いた純医業収支を独自に算出しています。純医業収支は弊社の造語ですが、純粋に医療だけの収入で、どれだけ病院が“自立”できているかを可視化できます」(加藤さん) もちろん、過疎や僻地などで、不採算部門である救急や小児科、周産期医療を担っていくのは、公立病院の使命であり、ある意味“必要な赤字”とも言える。だが、医療ガバナンス研究理事長で、内科医の上昌広さんは厳しい。 「人口の多い都市に目立ちますが、経営努力を怠り、何ら対策を打たないまま“不必要な赤字”を累積させる病院も非常に多いのです」(上さん) 公立病院がなぜこれほどの赤字体質に陥ったのか。「まずはマネジメント能力の欠如です」と指摘するのは、NPO法人「公的病院を良くする会」理事で、医業経営コンサルタントの阪本俊行さんだ。 「公立病院の場合、事務方は役所からの出向組。非常に優秀でも、病院経営の専門家ではありませんし、2〜3年で配置換えがあります。しかも病院が赤字経営でも、他会計からの繰入金(税金など)という名の“仕送り”があるので、自分の給料が減る心配はなく、むしろ年功序列で上がり続けます。結果、民間病院よりも人件費率が高くなる傾向があるのです」(阪本さん) 国際医療福祉大学大学院教授の武藤正樹さんは、全国の公立病院が抱える問題の解決にはマネジメント能力のあるトップの存在がキーになると語る。 「たとえば事業管理者に経営を委託する“地方公営企業法全部適用”のケースでは、事業管理者の権限と責任で経営を行います。’07年に適用した青森県立中央病院では、管理者の院長が先頭に立って優秀な医師を呼び込み、医師数を100人から130人に増員。経営改革に成功しました」(武藤さん) 非公務員型の効率的なマネジメント体制を作るには、独立行政法人化も一つの手段だ。前出の阪本さんが解説してくれた。 「大阪府では府立5病院を独法化したところ、全体で130億円あった赤字を、5年間で半分くらいまで減らすことができました」(阪本さん・以下同) 埼玉県の志木市ですすめられた民間譲渡も、今後は増えていくケースだという。 「公立病院時代の給与体系を民間病院並みにすることで、人件費が下がります。さらに医薬品や委託業者にかかるコストを抑えるため、『病院食がおいしくなった』などのサービス向上にもつながります。民間が担うことで、経営状態の健全化が期待できるケースも多いのです」 もちろん、過疎地など人口は少なくても、地域に必要な病院はある。それは赤字であっても残す必要があるだろう。ただし、住民の“合意”が前提だ。 「病床削減や、地域の介護事業者との連携をとるなどした機能転換、廃統合などの検討も必要になると思います」
2017年12月07日「公立病院は、昔から赤字が多いと言われていましたが、税金が投入されるため、実際の経営状態は“見えづらかった”といえます。『純医業収支ランキング』は、病院収入から一般会計負担金等(税金など)を差し引いた純医業収支を独自に算出しています。純医業収支は弊社の造語ですが、純粋に医療だけの収入で、どれだけ病院が“自立”できているかを可視化できます」 こう語るのは、平成27年度の総務省「地方公営企業年鑑」を基に算出した、全国自治体病院の純医業収支額、同収支率をWEBサイト「病院情報局」に掲載している、ケアレビュー代表の加藤良平さんだ。調査対象は全国の公立病院(独立行政法人を除く)793施設。このうち、純医業収支で黒字を計上したのは、わずか27施設しかなかったのだ。97%が赤字という驚くべき数字になる。 「赤字のほとんどに、税金が投入されています。総額で年間5,000億円にもなります。じつは2年前に同様の調査をしたときより増えている。病院数や病床数が減っているのに、税金投入額が上がっていることに、疑問を感じざるをえません」(加藤さん) もちろん、過疎や僻地などで、不採算部門である救急や小児科、周産期医療を担っていくのは、公立病院の使命であり、ある意味“必要な赤字”とも言える。だが、医療ガバナンス研究理事長で、内科医の上昌広さんは厳しい。 「人口の多い都市に目立ちますが、経営努力を怠り、何ら対策を打たないまま“不必要な赤字”を累積させる病院も非常に多いのです」(上さん) 公立病院がなぜこれほどの赤字体質に陥ったのか。「まずはマネジメント能力の欠如です」と指摘するのは、NPO法人「公的病院を良くする会」理事で、医業経営コンサルタントの阪本俊行さんだ。 「公立病院の場合、事務方は役所からの出向組。非常に優秀でも、病院経営の専門家ではありませんし、2〜3年で配置換えがあります。しかも病院が赤字経営でも、他会計からの繰入金(税金など)という名の“仕送り”があるので、自分の給料が減る心配はなく、むしろ年功序列で上がり続けます。結果、民間病院よりも人件費率が高くなる傾向があるのです」(阪本さん) こうした“お役所体質”は、コスト意識にも反映されている。 「医薬品や医療機材に関して、価格のリサーチが甘いんです。入札制度で割高の見積もりを出されても、相場がわからないから“言い値”で契約することになります」(阪本さん) とくに公立病院と民間病院では、建設に関して、その価格差が顕著に表れる。 「1床あたりの建設費用は、民間なら700万円、国立病院で1,600万円、公立病院なら2,000万円といわれています。1床あたり約3倍もの違いがあるのです」(阪本さん) にもかかわらず、「無駄に豪華にしたがる」と語るのは、元公立病院の産婦人科医だ。 「以前、病院建て替えをしたときのことです。患者さんがわざわざ診察室を移動せず、陣痛が起きてから分娩、回復に至るまでを過ごせる『LDR』という医療施設を数千万円使って作ったのですが、ほとんど稼働せず、今では臨時部屋だそうです。医師からは当初より『必要ない』という意見が出ていましたが、聞き入れられませんでした。ほかにも、ワンフロアに医師用、看護師用と、二十数個の会議室を作ろうとしたり。理解できないことが多かった」(元公立病院の産婦人科医) このように公立病院は明確なビジョンや理念がないため、魅力的な病院が作りづらいのが現状だ。前出の上さんが言う。 「公立病院の場合、何となくすべての診療科を扱いますが、どれも中途半端で二流止まりの診療になってしまう傾向が強い。専門性においては、公立病院は民間病院に、もはや太刀打ちできません。その地域にどんな医療が求められているのか、代替の利かない魅力のある病院作りをしなければ……」(上さん・以下同) 何の対策も講じなければ、今後は消えていく公立病院が増加の一途をたどるだろう。 「地域に病院がなくなれば、救急車のたらい回しが頻発し、孤独死も増えます。そんな社会を、誰が望むでしょうか」 地域の公的病院をどのように存続させるのかーー。市民が正しい判断をするため、経営状況のブラックボックス化は避け、可視化されていかなくてはならない。
2017年12月07日たまプラーザは、東急田園都市線たまプラーザ駅を中心に横浜市青葉区内に広がるエリアで、通称「たまプラ」として沿線住民に親しまれています。たまプラーザ駅の開業は1966年で、「たまプラ」としての歴史は比較的新しいエリアです。東急田園都市線内では、渋谷と中央林間のちょうど中間に急行停車駅として位置し、渋谷から半蔵門線に直通のため、主に都心へ通勤する人々のベッドタウンとして機能しています。また、隣駅のあざみ野は横浜市営地下鉄ブルーラインの発着点となっており、横浜駅方面にもスムーズに移動できます。「たまプランヌ」が集う洗練された高級住宅街1983年にTBS系列で放送されたテレビドラマ「金曜日の妻たちへ」では物語の舞台となり、新興のお洒落な高級住宅街として知名度を高めました。現在もその洗練されたイメージは健在で、住みたい街として高い人気を誇っています。港区白金エリアで暮らす主婦を俗に「シロガネーゼ」と呼称するのに対抗し、最近では「たまプランヌ」なんて言葉も存在しており、住むことにステータスを感じる人々も多いようです。買い物も子育ても。ファミリー層が安心の街づくりたまプラーザの玄関口となるのが、駅に直結の「たまプラーザテラス」です。ファッション、グルメ・フード、雑貨、書店が揃い、雨の日でもショッピングや食事に不自由しません。フードコートや授乳室もあるので、ベビーカー連れのママたちもゆったりと過ごすことができます。1階にはイベントスペース(通常は子どもたちの遊びの広場)とステージがあり、定期的にイベントが開催されています。駅北口方面には東急百貨店とイトーヨーカドー、さらに西側にはケーズデンキ、南口には東急ストアとドラッグストアがあり、生活必需品を揃えるにも不自由しません。また、大病院は少し離れますが、各種クリニックも充実しています。歩道には街路樹がつづき、毎年冬になるとイルミネーションが施され、春には桜並木が楽しめます。また、街中を歩いているとゲームセンターやパチンコ店などの娯楽施設や、淫靡な雰囲気漂う店はほとんど見受けられません。たまプラーザ周辺は東急電鉄による都市計画に基づいて発展してきましたが、ファミリー層の子育てへのモチベーションがひときわ高い地域としても知られています。そのため、青少年の健全な育成に支障をきたす恐れがあるイメージの店舗は、安易な出店を阻まれるのでしょう。教育熱心な住民の、高級住宅地としてのプライドが、こうして洗練された健全な街づくりを守ってきたのです。▲横浜市青葉区美しが丘公園▲横浜市青葉区美しが丘公園独り身にはちょっと厳しい?たまプラーザは、子育てしやすい街としてファミリー層に高い人気を誇っていますが、単身者が暮らす環境としては、やや厳しい点が多いと言えます。まず駅周辺は商業施設が充実して買い物に不便はありませんが、住宅地に入ると一気にお店の数は少なくなります。強いて言えば、コンビニが点在しているぐらいでしょうか。そのため気軽に自炊を続けたい単身者にとっては、買い出しが億劫に感じられるかもしれません。また、仕事帰りに一人でさっと夕飯を済ませられる定食屋のような飲食店が少ないのも、単身者には不便な点として挙げられます。そして夜間は、住宅地に入るとほとんど人通りはありません。筆者は帰宅途中に國學院大学の脇を通っていましたが、終電の時間でなくてもほとんど人が歩いておらず、小走りで帰った記憶があります。治安の良いイメージが強いたまプラーザですが、特に女性の一人暮らしについては、心細い面もあるかもしれません。バスは充実の交通網。電車は「通勤地獄」で有名たまプラーザ周辺はバスの交通網が充実しています。駅を起点に、東急・小田急・京成・川崎市営など複数のバス系統が利用可能です。また、成田空港、羽田空港、東京ディズニーリゾートまでそれぞれ1本で行けるシャトルバスも運行しています。このあたりは元々丘陵地帯でアップダウンが激しく、徒歩や自転車で少しの遠出をするにも体力を消耗します。そのため、自家用車以外の選択として、バスは必要不可欠な交通手段であるといえるでしょう。▲平日の駅前バスロータリーはバスを待つ人々で行列します電車の話題では、東急田園都市線は首都圏の混雑路線ランキングでもワースト上位に食い込む「通勤地獄」路線として知られており、動画投稿サイトには、その混雑の凄まじさがわかる沿線ホームの風景がたびたびアップロードされています。国土交通省による「東京圏における主要区間の混雑率」(平成28年度)によると、朝7時50分から8時50分の間の池尻大橋駅から渋谷駅までの電車の混雑率は、なんと184%という調査結果が出ています。筆者はかつて毎朝たまプラーザから、この時間帯の渋谷方面行き電車を利用していましたが、会社に着く前に体力消耗で抜け殻状態と化していました…。三軒茶屋に着く頃には360°おしくらまんじゅう状態、スマホを見ることもできないほどでした。それだけ混雑していると乗客同士で何かしらトラブルがあるようで、数分の遅延は日常茶飯事です。帰宅ラッシュは朝ほど激しくありませんが、渋谷発の電車は乗客でぎゅうぎゅう詰めでした。席もなかなか空かず、仕事で疲労困憊の日には堪えました。たまプラーザ駅は急行の停車駅であるのは利点ですが、凄まじい通勤ラッシュが日常であり、それに耐えられるかどうか、住む前に検討と覚悟が必要かもしれません。「お受験」選択は当たり前?富裕エリアゆえに高まる教育熱毎朝たまプラーザ駅のホームで電車を待っていると、多くの種類の学校制服を着た中高生、中には小学生の姿を見かけます。総務省のデータを基にした調査会社の発表によると、実はたまプラーザが位置する青葉区は、神奈川県内でも世帯年収がトップであり、それに伴い私立中学への進学予定者の割合も他の自治体を大きく上回るという結果が出ています。それゆえに子どもの教育へのモチベーションは高く、駅周辺には学習塾や幼児教室が多く見られます。小学生については、出勤する親と一緒に都心の私立小学校へ通っている場面もよく目にしました(あんなに幼いうちから超満員電車が日常だなんて…と、東北の田舎出身の筆者にはカルチャーショックでした)。2013年にはたまプラーザ駅から2つ隣駅の江田に慶應義塾横浜初等部が設立され、沿線のお受験ブームにまた新たな波が生まれているようです。ただ、たまプラーザの近隣に実家をもつ筆者の知人によると「自分も中学受験したが、他の地域よりも親たちの気合の入れようが半端ではなかった」と話していました。「子どもの学業や成績にはあまり捉われず、のびのびと育てたい」という教育方針のご家庭や、勉強が苦手な子どもたちにとっては、肩身が狭くなるような場面が多い土地柄かもしれません。都心志向もありながら、洗練された街並みの中、安心して子育てに専念したいというファミリー層にお勧めしたいエリアです。合わせて読みたい神奈川エリアで探す住みたい街情報⇒川崎・横浜に住みたい!神奈川で探す子育て環境も教育も充実した街まとめ
2017年12月01日こんにちは、ファイナンシャル・プランナーでライターのyossyです。2016年、”みまもり家族制度”事業を行う大手だった公益財団法人日本ライフ協会が公益認定取り消し・破綻という事態に陥り、利用者や利用検討者に衝撃が走りました。しかし、なぜみまもり家族制度のような事業が必要とされるのでしょうか。また、今後どのように活用していけばいいのでしょうか?●独り身高齢者の身元保証サービスいわゆる”みまもり家族”制度などの身元保証サービスというのは、主に下記のようなことを請け負ってくれる事業のことを指すことが多いです。日本ライフ協会以外にも、近しい事業を実施している企業・団体がたくさんあります。・賃貸住宅の更新や転居、入院、福祉施設への入所等に際して必要な身元保証の代行・困ったときに頼れる窓口・万が一の場合の対応や葬儀に関する手続きの代行高齢者向けの見守りサービスは、さまざまな企業・団体が実施していますが、身元引受人や葬儀・死後の手続きの代行までやっている部分に特徴があるといえるでしょう。はじめに100万円前後の費用が発生するケースも 少なくありません。親族・配偶者に先立たれてしまい、身元保証人がいない高齢者は多くいます。総務省によれば、平成28年時点で総人口に占める高齢者(65歳以上)の割合は27.3%。今後ますます高齢化が進み、「何かあったらどうしよう」と不安を抱える人が増えてくるでしょう。そういった不安を解消してくれるうれしいサービスなんですね。●成年後見制度とは成年後見制度というのは、自分自身が判断力を失ってしまったときのために後見人を立てられる制度 です。判断力がある人向けの”任意後見制度”と、すでに判断力が失われてきている人向けの”法定後見制度”があります。勘違いしやすいですが、後見人は、正常な判断ができなくなった本人に代わって契約行為などを行う人なので、身元引受人とは異なります。しかし、やむを得ない事情があれば、後見人がいることで入院等が認められるケースもあるようです。正常な判断ができなくなる前に、まずこちらの検討をしておきたいところですね。●信頼できる団体・企業、必要なサービスを「不安だから」という理由で急いで契約をしてしまうケースも多いようですが、初期投資額が高額なことも多いため、落ち着いて冷静に選びましょう。・賃貸住宅の保証のみ行うサービスを利用する・緊急時の駆け付けのみ行うサービスを利用する・万が一のときのために死後事務委任契約をしておくといった方法もあります。検討の結果、総合的にサービスを受けた方がいいと判断すれば、身元保証サービスを利用するといいでしょう。高齢者に必要とされる身元保証サービス。非常にうれしいサービスですが、慎重に比較検討したいですね。【参考リンク】・総務省|統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)(PDF)●ライター/yossy●モデル/貴子
2017年11月16日こんにちは、保育士ライターのyossyです。インターネットが普及して久しく、パパ・ママのなかでSNSを利用している人の割合も高いでしょう。総務省の調査によると、例えばFacebookの場合、利用率は約35%。実名利用率はそのうち約85%です。SNSに子どもの写真を上げて公開する人も多いようです。でも、問題はないのでしょうか?改めてネットのマナーを考えてみましょう。●(1)子どもの写真アップは慎重に子どもの顔写真を特に限定もせず一般公開、もしくは見知らぬ人にまで公開してしまうのはリスクが高い です。最悪なケースとして、その写真を見て誘拐犯の標的にされてしまう可能性もあります。自分の子可愛さに、「いい写真が撮れた!」「みんなに見せたい!」と思う気持ちもわかりますが、インターネットで一度でも公開してしまうと、完全な回収は不可能 。ダウンロードされて誰かの手元に残り続けてしまう可能性があります。そして、悪意ある人も世の中にはいるのです。そのことを十分に理解して、ブログやSNSなどでの写真の公開は慎重に行いましょう。●(2)他人が写り込んでいる写真は特に慎重に!「自分の子の写真は公開してもいい」という判断をしたとしても、友達の子を含めて他人が写り込んでいる場合には、加工するなどして特定できないようにする必要があります。公開する場合には、必ず本人・保護者の確認を取りましょう。「インターネットには公開したくない」と考える人もいます。顔だけではなく、名前もNG。下の名前や服装だけでも、特徴的な名前・洋服だった場合には特定される恐れがあります。名札等が写っていないかなども含め、十分に注意したいですね。●(3)背景や文面から住所が特定できないかを考慮して例えば、店舗の看板や拝啓、物件・学校・幼稚園の一部などから、住んでいる地域、住所が特定されてしまうことがあります。住所がわかってしまうと、幼稚園生、小学生などの生活パターンは想像しやすいものですから、不審者に待ち伏せされてしまう可能性も。十分気を付けましょう。考えたくはないものですが、残念ながら悪意ある人も存在します。そして、インターネットが普及して便利になった昨今、不審者にとっても情報を得る手段が増えている のです。自分だけではなく、子どもが標的にされることも多いです。また、写真には思いがけず他人が写っていることも多いので、知らずに人に迷惑をかけることがないよう、十分に気を付けたいですね。【参考リンク】・総務省|SNSの利用率●ライター/yossy●モデル/大上留依
2017年11月15日こんにちは、ライターのyossyです。2017年に入って以降、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関連するニュースが連日報道されています。8月29日の早朝には、ミサイルが北海道の襟裳岬上空を通過して太平洋に落下するという事態が起き、Jアラートが発動されました。しかし、『通過したようだが、Jアラートが鳴らなかった』といった不安を覚えた人もいるそうです。有事に備え、Jアラートの仕組みと設定方法を解説しましょう。●Jアラートは、消防庁から送られる警報システムそもそも、”Jアラート”というのは、『全国瞬時警報システム』のこと。気象庁や内閣官房からくる重要な情報を、素早く国民に伝えるために整備されたものです。・気象関連情報(津波、地震、噴火、竜巻、特別警報等)・武力攻撃関連情報(弾道ミサイル、テロ等)などの伝達に使われます。2014年には全市町村にJアラート受信機が整備。2016年には各自治体の職員の手を介さずにJアラートによる配信をする整備が完全に整いました。何かあった際には、屋外スピーカーや戸別受信機等から警報が流れることになるというわけです。ただし、その都度その都度、対象となる地域にしかJアラートは配信されないため、全国一律に同じ警報が流れるわけではない ことに注意が必要です。8月29日のミサイルに関するJアラートも、対象地域は北海道、宮城県、山形県、岩手県、新潟県、栃木県、福島県、秋田県、群馬県、茨城県、長野県、青森県でした。それ以外の地域に住んでいる場合は、Jアラートは鳴らなかったのです。●携帯電話、スマートフォンの場合、設定によっては鳴らないまた、携帯電話、スマートフォンでJアラートを受信したい場合、きちんと設定をしていないと対象地域でもJアラートが鳴らない可能性があります。iPhone(iPhone4S以降)であれば、「設定」画面から「通知」を開き、「緊急速報」をオンにすればOK。Androidの場合でも、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、ワイモバイルといった大手事業者の場合、対応機種であれば緊急速報メール(エリアメール)の受信が可能です。各事業者HPで確認してみましょう。いわゆる格安スマホの場合は、iPhoneの場合は原則受信が可能 。その他の場合は機種によって異なります。●アプリのダウンロードしかし、機種での設定ができなくても、「Yahoo!防災速報」というアプリ(無料)をダウンロード することで情報が配信されます。また、なかには、自治体独自でメール配信サービスを行っている場合も。公式HPをみてチェックしてみるといいでしょう。有事の際は、情報が行き届くかどうかで生死がわかれることもあります。初期設定は多少面倒に思うかもしれませんが、ぜひ情報が手元に届くように設定しておきたいですね。【参考リンク】・内閣官房国民保護ポータルサイト|北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達について・総務省消防庁|国民保護室・国民保護運用室・総務省|スマートフォンアプリ等による国民保護情報の配信サービスの活用●ライター/yossy●モデル/貴子
2017年11月06日日本の政治についてあなたはどれくらい知っているだろうか。「親しみが感じられない」「なにから知識を身に付けていいかわからない」と思う人は少なくないだろう。なんせ日本の若者の投票率は32.6%。この投票率の低さから日本の若者の政治への関心の低さや一人の投票で何かが変わるわけではないという諦めの姿勢がうかがえる。政治が身近じゃない。2014年に行われた第47回衆議院議員総選挙では、60代の投票率68.3%だったのに対し、20代の投票率は32.6%であった(参照元:総務省)。若者が政治について積極的でないという事実が一目瞭然だ。最近では若者の投票率をあげるため、人気のアイドルやタレントを啓蒙イメージキャラクターに起用し、選挙を身近に感じてもらおういう動きも見られている。しかし、それらに本当の効果があるのだろうか。それをきっかけに自分にとっての政治に対する意見や民主主義を考える人がいるとは率直に言って考えづらい。自分なりの意見をしっかり持たずして投票し、その時の投票率が上がったところで意味がない。政治への関心や意見を持つ時というのは、身近で共感のあるスピーチを聞いた時、他者と社会の問題について語り合うことができた時などであろう。#BUD09で呼びかけられたある集いPhoto by WOODDY政治を遠く感じていた若者たちにとって、SNS上で呼びかけられたり集められた集いはちょっとした好奇心をそそり気軽に参加できる身近なものとして捉えられるだろう。今回のようにSNSから発信されるものが政治への関心や参加の高まりをつくり、国民の政治への態度を変えていくかもしれない。そしてそれは現在の日本の民主主義を変える大きな一歩となり、一人ひとりが社会の問題を自分に関係のある問題として考えるきっかけとなるだろう。
2017年10月17日DECENCIAはこのほど、「睡眠」に関する調査結果を明らかにした。同調査は9月22日~25日、30代~40代の女性480名を対象にインターネットで実施したもの。秋は、夏より良質な睡眠がとれると思うか尋ねたところ、82%が「はい」と回答した。良質な睡眠がとれると感じる季節はいつか尋ねると、「秋(9月~11月)」が最も多く、次いで「春(3月~5月)」、「冬」(12月~2月)、「夏(6月~8月)」となった。睡眠時間は充分であるかという質問に対し、58%が「いいえ」と回答した。睡眠時間が不十分である理由を尋ねたところ、「ストレスを感じている」が40%強で最も多く、次いで「すぐ目が覚めてしまう」「枕などの寝具があわない」「趣味に時間をかけている」「手足の冷えがある」が続いた。平日の睡眠時間について聞くと、「6時間~7時間未満」「5時間~6時間未満」が多かった。総務省の調べによると、男性よりも女性の方が睡眠時間は短く、年々睡眠時間の減少がみられる。30代~40代女性は、厚生労働省推奨睡眠時間(30代:7時間、40代:6.5時間)よりも少なく、睡眠不足であることがわかった。次に睡眠時間による肌状態について調査した。目の下(目頭付近部分)で、充分に睡眠をとった場合(8時間)と睡眠不足(3時間)の場合で比較をしたところ、睡眠不足の場合は、小じわや毛穴が目立つことがわかった。充分に睡眠をとった場合は、キメがあり小じわが目立たない状態となっている。同社によると、良質な睡眠のカギは、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の分泌を増やすことであるという。トリプトファン(アミノ酸)とビタミンB6を含む肉や魚、大豆製品などを摂取するなど、メラトニンを増やす食事が有効であるとのこと。そのほか、刺激の多い食事や胃に負担をかける食事、明るい寝室など、メラトニンを刺激しない生活習慣も大事だという。
2017年10月13日「今年は平年より涼しく過ごしやすい気候ですが、値上げの予定が目白押し。家計的には厳しい秋になりそうです。たとえば、鰹節。世界的な不漁などの影響で、9月出荷分から、はごろもフーズは5〜25%、マルトモは7〜11%、にんべんは10月から10〜25%、値上げします。はごろもフーズは、カツオを原料とするツナ缶も、9月から6〜7%値上げしました。日清オイリオは、10月からオリーブ油を10%以上値上げします」 そう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。今年の夏は関東や東北地方でも、記録的な日照不足に見舞われた。東京では21日連続、仙台では36日連続で降雨が観測され、農作物への影響が心配されている。 「野菜はすでに、値が上がり始めているものもあります。8月の最終週は、レタスが前の週より22%値上がり。平年と比べても18%高くなっています(農林水産省発表)。米は、’17年産の早場米は『平年並み』か、平年より『やや良い』収穫量(同省発表)ですが、9月下旬からの収穫しだいでは、高騰につながる可能性もあります」 ため息が漏れる状況だが、荻原さんは「家計は工夫して、やり繰りしていきましょう」と話す。秋の値上げラッシュに対抗する術を荻原さんが教えてくれた。 【1】ストック品のチェック 「値上げ目前だからといって、やみくもに“買いだめ”に走るのはよくありません。特に、鰹節やツナ缶、オリーブ油など、賞味期限の比較的長いものは、ストックのあるご家庭が多いと思います。まずストック品をチェックし、今あるものから、ムダなく使いましょう」 【2】買い物にはメモを持って 「『まだあるのに、買っちゃった』。そんなムダを防ぐためにも、買い物メモは大切です。買い物をしたら、レシートを冷蔵庫に貼りましょう。レシートには、買った商品が記載されていますから、使い切ったものには線を引きます。つまり、線が引かれていない商品は在庫あり。レシートを見れば、買った日もわかりますから、急いで消費するものも一目瞭然です。そして、このレシートが在庫リストになっています。これを見ながら買い物をすれば、ムダな重ね買いが防げます。レシートを持ち歩きたくない方は、携帯電話で写真を撮って出掛ければいいでしょう」 【3】ネットショッピングの利用 「アメリカのマサチューセッツ工科大学では、日米中など10カ国を対象に、ネットと実店舗との価格差を調査しました(’14〜’16年に実施)。その結果、日本はネット価格が実店舗より平均13%安いことがわかりました。価格差が10%以上あったのは、10カ国中、日本だけです。割安なネットショッピングの利用は、年々増えています。総務省の調査によると、ネットショッピングを利用した世帯は全体の34.9%。前年同月より6.8ポイント増えて過去最高です(’17年9月発表)。ネットショッピングは、家で在庫を確認しながら買い物ができることもメリットです。何より、自宅までの配送は、高齢になるほどありがたいサービスだと思います。買い物がつらくなる前に、一度試してみてはいかがでしょう。ただし、ネットショッピングには送料が必要です。送料を含めた料金を、必ず確認してください」 値上げはきびしいものだが、ストックの見直しや適正な買い物量を再検討するなど、買い物習慣を見直すチャンスにしたいものだ。
2017年09月15日こんにちは、ライターのyossyです。皆さんは、月々どれくらいのお金を洋服に使っていますか?総務省統計局の調べによれば、2016年の単身勤労世帯の1か月の「被服及び履物」費用の平均は6,650円 。年々減少傾向にあります。洋服にはお金がかかりますし、せっかく買っても「思ったより着回しがきかなかった」「流行に流されて買ったけれどあまり好みじゃなかった」など、結局ほとんど着ないままタンスの肥やしに……ということもありますよね。また、自分のファッションセンスに自信がなく、洋服選びそのものが苦手という人も多いかもしれません。しかし、最近はそんな悩みを解決してくれるサービスが登場しています。“レンタルファッションサービス”というのをご存知でしょうか?その特徴と注意点をご紹介します。●月額料金を払って洋服を借りるサービス月額料金を支払うと洋服を借りられるレンタルファッションサービスが最近話題になっています。手元に残せる洋服の点数が決まっていて、借りたものを返却すれば違うものをまた借りられる、というのが基本的な仕組みです。大きく分けて、自分が洋服を選べるケースと、登録した情報をもとにスタイリストがセレクトしてくれるケースがあるでしょう。・返却期限なし・クリーニング不要といったメリットを掲げるサービスが多いようです。そのほかにも、「配送料無料」「全品新品」など、サービスにより特長が異なります。「○日間レンタルしている」といったように、条件を満たせばそのまま洋服をもらえる ことも多いですね。「いつもと違うスタイルにチャレンジしてみたいけれど、購入には勇気がいる」「洋服選びに自信がないから、誰かに選んでほしい」といったように、人それぞれニーズが異なりますよね。似たサービスが数多く登場していますが、それぞれサービス内容が異なりますから、自分のニーズとマッチしたものを選ぶと便利でしょう。お試しキャンペーンを実施していることもあるので、まずは試してみるという手もあります。●上手に使わないと損することもただし、数千円単位の月額料金を払って洋服を借りる(新品ではないサービスも多い)わけですから、意識して上手に使わないとかえって損をすることもあるかもしれません。手元にある洋服を返してからでないと借りられないので、タイムラグがある ことは覚悟しておいたほうがいいでしょう。また、内容をしっかり確認しないと趣味ではない洋服が送られてくる可能性もあります。新しい味方、“ファッションレンタルサービス”。それぞれ取り揃えている洋服の種類も異なりますから、興味がある人はチェックしてみてはいかがでしょうか。【参考リンク】・家計調査年報(家計収支編)平成28年(2016年) | 総務省統計局()●ライター/yossy(フリーライター)●モデル/NANAMI(RIRIAちゃん)
2017年08月31日いつの時代も嫁姑問題は消えてなくならないものですが、晩婚化が進む現代で、お嫁さんたちがそう遠くない未来に悩まされる大きな問題の一つが、義両親の介護問題です。元気なときに姑からいじめられたりひどい態度をとられたりしていたのに、年をとって動けなくなった途端、嫁が姑の介護要員にされ、さらに苦労するという話もよく聞きます。中には、義母の介護で疲れきっているにも関わらず手伝ってくれない夫に嫌気がさし、離婚に至ってしまう夫婦もいるようです。女性のためのコミュニティサイト『ガールズちゃんねる』にも、「義母の介護どう思いますか?」というトピックスが立ち、盛り上がりを見せています。●「義母の介護は施設に任せる」という人が圧倒的多数! でも問題が……トピ主さんは今、脳梗塞で倒れた旦那さんのお母さんの面倒をヘルパーさんに見てもらっているそうですが、旦那さんが長男ということもあり、いずれは自分が面倒を見なければならないだろうといいます。また、義母の介護をするためには仕事も辞めないといけなくなるそう。そこでトピ主さんは、「義母が倒れた場合に介護しようと思いますか?」と女性たちに問いかけています。この問いに対し、『施設に入ってもらう(義母の貯金などで)』『介護しませんよ。仕事しなきゃ生活もあるし』『関係ない。知らない。いじめられた相手を介護するほど私は善人じゃない』『よくしてもらってたなら少しは手伝うかもしれないけど、自分がメインで世話とか絶対に無理』『見たくないので離婚すると決めてます』『施設に入れちゃう。24時間365日考えただけで無理』『仕事辞めて介護するくらいならバリバリ働いて施設費用に当てた方がマシ』『絶対いや!施設に入れるよ。自分たちの人生を義母のせいで苦痛にしたくない』など、「介護するつもりはない」とする声が圧倒的多数でした。また、多くの人が「施設に入ってもらう」という意見でしたが、住んでいる地域によってはなかなか施設に入れず待機している人、いわゆる“待機老人”が多いのが現状です。高齢者が増えているにも関わらず、老人ホームや介護スタッフが足りていない状況だといいます。そうなると、やはり現実的にはヘルパーさんを頼んだり、夫婦で介護を行ったりすることになるのかもしれません。●介護で離職するのは8割が女性なお、総務省統計局が発表している『平成24年就業構造基本調査』によると、平成19年10月~24年9月の5年間で介護・看護を理由に前職を離職した人の割合は48万7000人だといいます。そのうち、女性は38万9000人で、全体の約8割を占めているそうです。やはり、自分の親であっても夫が仕事を辞めて介護をするよりも、妻が仕事を辞めて介護をする家庭のほうが多いということですね。一般的に男性のほうが収入が多いため、それもやむをえないのかもしれませんが、妻にとって義両親の介護は大きな負担になるでしょう。特に、嫁姑の仲が悪かった場合、相当な苦労が強いられると思います。施設に入れることができるなら施設に入れたいという人が多いのは当然ですが、お金の問題や空きがないという問題から、施設に入れることができない人もたくさんいるのが現状です。夫の両親や自分の両親に介護が必要になったとき、あなたならどうしますか?【参考リンク】・平成24年就業構造基本調査結果の概要 | 総務省統計局(PDF)()●文/パピマミ編集部●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年08月29日大好きな彼。付き合っているにしても、片思いにしても、なにかをきっかけに連絡を入れたい・・・そんなふうに思ったことはありませんか?とはいえ、「何しているの~?」と何度もLINEするのは気が引けてしまいますよね。さらに言うなら、デートのお誘いもどんなふうに誘っていいか困るもの。そこで今回は、「○○の日」にちなんで彼に連絡したり、誘ったりする方法をご紹介していきたいと思います!みなさんも彼に連絡するきっかけにしてみてはいかが?■●9/3は、『秋の睡眠の日』!睡眠で悩んでいるという方は、意外と多いもの。この日は、「ぐっ(9)すり(3)」の語呂合わせから、睡眠の日と言われているので、みなさんも、これを口実に彼に連絡を入れてみましょう!「今日睡眠の日らしいよ~○○くん、いつも寝るのって何時くらい?」「今日ぐっ(9)すり(3)で睡眠の日なんだって~」といった感じで連絡。最後に、「早く寝て明日もがんばろ~ね!」と入れれば、いいネタになるはずですよ。■●9/6は、『キョロちゃんの日』!小さな頃からおなじみの、あのチョコボール。この日は「キョ(9)ロ(6)ちゃん」のごろ合わせから、チョコボールのおいしさと楽しさをアピールする日だそうです。彼が甘党で、会う機会があるのであれば、チョコボールを持参してもいいですし、「今日キョロちゃんの日なんだって!今度チョコボール買って!笑」なんていうLINEもおすすめですよ。■●9/10は『牛タンの日』!最近では、牛タン専門店も増えていますよね。しかも、9/10は日曜日!「来週の日曜、牛タンの日なんだって~」とLINEして彼が乗ってきたら「○○のお店、気になるんだよね~!一緒行こうよ!」と繋げてみてはいかがでしょう?お財布への負担も少ない定食形式のお店であれば、学生のみなさんでも行きやすいはずですよ!■●9/20は、『ワインの日』!9月にかかわらず、毎月20日はワインの日!この日に合わせてワインのセールを行っている酒屋さんもあるようなので、彼を招待する予定があるのであれば、この日を狙ってみましょう。「今日ワインの日なんだって~ワイン好き?」と嗜好を探るところからでもいいですし、ワイン好きの彼であれば、「来週ワインの日なんだって~!どれがおすすめ?」と聞くのもおすすめですよ。■●9/30は、『そばの日』!毎月月末は、みそかと呼ばれ「そばの日」とされています。そばであれば、ランチにも誘いやすいので、「今日そばの日なんだって!おそば好き?」と先ほどご紹介したのと同じ要領で彼を誘ってみましょう。そばの日は、昔、江戸の商人が毎月月末に縁起物としてそばを食べたことが由来になっています。ですので、彼に頑張ってほしいことがあるときや、応援したいときなどには、そのことを伝えて「おそばを食べて頑張って!」と伝えるのもいいかもしれませんね。■●おわりにこのほかにも365日にはたいてい、○○の日という日が制定されています。おもしろおかしく○○の日とされている日も多いので、連絡するネタに困ったら、○○の日をネタとして活用してみてはいかがでしょう?(織留有沙/ライター)(ハウコレ編集部)(ササキミウ@M_Y_3733/モデル)(Yoshifumi Shimizu/カメラマン)参照:総務省統計局「なるほど統計学園」楽しむ/今日はなんの日?仙台牛タウンメディア掲載履歴森永製菓株式会社 - おいしく、たのしく、すこやかに
2017年08月25日InstagramやTwitter、FacebookなどのSNSは、今や私たちの生活の中にすっかり定着しています。さまざまなニュースやトレンドはSNSから収集する、という人もいるでしょう。総務省が発表している『平成27年版 情報通信白書』の「SNSの利用率」によると、最近約1年以内に利用した経験のあるSNSでは、1位が「LINE」で37.5%、2位が「Facebook」で35.3%、3位が「Twitter」で31.0%という結果だったそうです。なお、年代別に利用率を見ると、20代以下では「LINE」が62.8%、「Twitter」が52.8%、「Facebook」が49.3%となっており、何らかのSNSを利用している人が半数以上いるということがわかります。SNSの利用率は年代が上がるにつれて利用者の割合が減っていきますが、それでも「LINE」に至っては30代で47.0%、40代で41.8%、「Facebook」では30代で38.3%、40代で36.8%という高い割合になっています。とはいえ、20代、30代の若者であっても誰もがみんなSNSを利用したことがあるわけではありません。1度もSNSを利用したことがないという人も、実は少なくないのです。ではなぜSNSを利用していないのでしょうか?今回はSNSをやらない理由についてお話を聞いてきました。●(1)面倒くさいから『人間関係が面倒くさそうだからやっていません。友達が、「Facebookで○○ちゃんの投稿に“いいね”だけしてたら“いいねだけ押すのはやめて!コメントをして”って怒られちゃってさ……」とか「何気ない投稿に“間接自慢”って言われて嫌になる」とか話していたのを聞いて、「うわ、めんどくさっ!」って思いました。SNSやってる人たちって、なんか承認欲求や自己顕示欲が強そう で、相手をするのが大変そう。触らぬ神に祟りなしって感じです』(30代女性/会社員)『単純に面倒くさいからやっていません。いちいち自分のしたことや思ったことをSNSに投稿するなんて、みんなよくできるなぁ〜と感心します』(30代女性/専業主婦)これはよくわかります。私も面倒くさがりなので、SNSはやっていません。正確に言うと、一時期Twitterやmixiをやっていた時期がありましたが、自分が投稿した内容にコメントが来たとき、いちいちそれに返信したり友達の投稿にコメントしたりするのが面倒になり、やめました。もちろん自分の投稿に反応があれば嬉しいですが、人の反応を気にするのも他人の投稿をいちいちチェックするのも面倒になってしまいました。ズボラな人には向いていないのかもしれませんね。●(2)忙しいから『毎日、仕事と家事、育児で手一杯 。とてもじゃないけどSNSなんかやっているヒマありません。そんなことをしているヒマがあったら子どもたちと遊んだり、夫と会話したり、睡眠をとったりしたいです!』(40代女性/パート)『周りでもSNSをやっていない子って少ないんですけど、私は忙しくてそれどころじゃないです。仕事に習い事に、彼氏との時間、自分の趣味の時間……どれも大切だから、SNSに削っている余裕はありません』(20代女性/会社員)物理的にやっている時間がない、というパターンですね。これも多そうです。SNSをやっている人に、やっていない人のことをどう思うか聞いてみたところ、「本当の意味でリア充だと思う」という回答が多くありました。確かに、SNSをやっている時間なんてないくらい忙しい=リア充と言えるのかもしれませんね。リアルが充実していると、ネットでわざわざリア充アピールをする必要もないのかもしれません。●(3)個人情報が漏れるのが怖いから『むしろ、なんで何も疑わずにSNSができるのか聞きたい。実名登録じゃなくても、自分のプライベートを切り売りしているみたい じゃないですか?写真とか投稿してたらどこの誰かすぐわかるし、世の中にはいろんな人がいるんだから、いつどんなふうに悪用されるとも限らない。自分からわざわざ身元が特定されるような投稿をしている人は、大丈夫なのかな?と心配になります』(30代女性/公務員)前述した総務省の『平成27年版 情報通信白書』によると、SNSの実名利用の割合は「Facebook」で84.8%、「LINE」で62.8%、「Instagram」で31.9%、「Twitter」で23.5%、「mixi」で21.6%となっているということです。Facebookはその特性上、実名利用が多いのはわかりますが、その他のSNSでも実名利用をしている人がけっこういることに驚きました。必要以上に怖がる必要もないとは思いますが、危機意識を持つことは大切です。自分や家族の顔写真を公開したり、住所が特定できるような投稿をしたりするのはできるだけ避けたほうがいいでしょう。●(4)他人のことに興味がない『SNSをやっている人たちって、誰がどんなところに行ってどんなものを食べてたとか、誰と誰が仲が良いとか、そういうどうでもいいことを気にしてそう。でも私は正直、他人がどんなとこに行ってどんなものを食べようが、どんな生活を送っていようが、全く興味がないんです。自分の生活が楽しければそれでいい 。だから、他人の日常を覗き見るようなSNSはする意味がないと思っています』(40代女性/会社員)他人に興味がないとはクールなお答えですね。でも、実はけっこう多くの人がそうなのではないでしょうか。「今日は○○ちゃんとどこどこへ行って話題のパンケーキを食べてきたよ」と言われても、その人が有名人やインフルエンサーでもない限り、「ふーん、それで?」というのが本音。それでも友達だからと「いいね!私も行きた〜い!」なんてコメントをしなければいけないなんて……限りなく面倒です。----------どのコメントにも納得してしまいましたが、SNSがなくては生きていけないというくらいSNSに依存している人から見たら、どのように思われるのでしょうか?ちょっと興味があります。SNS上で“素敵な自分”を演出するのも楽しそうですが、やはり私はリアルな日常の時間を充実させたいなと思います。【参考リンク】・平成27年版 情報通信白書SNSの利用率 | 総務省()●文/パピマミ編集部●モデル/坂井由有紀(央将くん)
2017年08月14日いつのまにか高くなっている水道料金の請求書を見て、驚いた人も多いのでは。水道料金推移表(総務省統計局家計調査より)を見ると、’09年から上がり始めた水道料金。しかし、水道事業など地方公企業に詳しい作新学院大学名誉教授の太田正さんの話によると、今後ますます値上がりが加速する可能性があるという。 「最大の原因は、水道管や下水道管の寿命が近いことです。これらの耐用年数は40年といわれています。高度成長期に急ピッチで設置が進んだ水道管の老朽化がピークを迎え、どこも綱渡り状態。それに加えて、工事や施工をする技術者も減ってきています。そのため、水道管が破裂して道路から水柱がバーッと上がったり、そこらじゅうから水が漏れるようなトラブルが急増しているんです。値上げがないのは“先送り”しているだけ。一気に跳ね上がるかもしれません」(太田さん) 日本政策投資銀行が今年4月に発表した「水道事業の将来予測と経営改革」によると、これまで同様に水道を使い続けるには、以降30年間で6割の水道料金の引き上げが避けられないと試算されている。 水道料金は現在1立方メートルあたり平均172円。遅くとも’21年から毎年1.7〜2.1%ずつ値上げしていく必要があるという。一人暮らしの場合’16年は2,145円だったのが、’46年には3,432円、4人家族なら現状6,044円から9,670円まで高騰する計算に。 ただし、より状況が悪化して、さらなる値上げが必要になることも。未曽有の値上げが予想される今後。知恵を尽くして節水に励まなければ、家計圧迫は免れないようだ。 老朽化でコスト負担が増加する状況下で、さらに深刻化しているのが水道料金の地域格差だという。 「明治以降、水道事業は『市町村公営原則』が貫かれ、自治体ごとに運営される“独自採算性”をとっています。そのため、それぞれの地域の事情がダイレクトに影響するんです。過疎化地域は人口が少なく経営が非効率になるため、都会に比べて料金が高くなります。また、地理的に水源が乏しかったり、水源からの距離が遠かったりすると水道建設費がかさみますし、水質が悪ければ高度な浄水処理施設が必要です。さまざまな原因が複合的に重なって格差が生まれています」(太田さん) 現行の料金を見てみると、月額平均が最も安いのは山梨県富士河口湖町の835円。その理由は、富士山の湧水を利用しているため水質がよく、飲料水にするコストが安くすむから。さらに標高が高い位置に貯水池があるため、配水の設備にも費用がかからないということもある。 一方で、最も高いのは北海道夕張市で6,841円。その差は8.2倍!年間換算での差額はなんと7万2,072円にもなる。追い打ちをかけるのが人口減少による負担増。水道を提供するのにかかる総コストは、人口が少なくなればなるほど1人あたりの負担が重くなる。 太田さんは「今後は10倍、20倍と差が広がっていくかもしれない」と懸念する。
2017年08月09日加熱する各自治体間の返礼品合戦に、総務省が「待った!」をかけたのも記憶に新しいふるさと納税。その一方で、ふるさと納税を“町おこし”の絶好の機会と捉え、熱い思いで取り組む“役場の星”たちがいる−−。 「私たちが提供する返礼品には、ほかの自治体にはない厳しい基準があります。寄付金を集めることだけが目的ならば、海のない天童市でもタラバガニを返礼品にすることができます(笑)。しかし私たちの目的は市のブランド力を上げていくこと。返礼品は“町の顔”ですから、これからも質にこだわっていきます」 さくらんぼや桃、ラ・フランスなどのフルーツの返礼品で人気を集める山形県天童市。ふるさと納税を担当する沼澤賢次さん(37)が、こう語る。’15年度には32億円の寄付を集めて全国3位になった天童市。人口6万人ほどの小さな市では、ふるさと納税によって毎年10億〜12億円ほど財源が増えている。 「自分の商品を返礼品として扱ってほしいという事業者はたくさんいますが、私どもでは本社が市内にあり、通販の実績があるなど厳しい要件があります。電化製品を作っている工場があっても天童市に本社がなければ、家電を返礼品にはしません。また天童市らしくない返礼品もNG。原材料、製造、販売の3つのうち2つ以上が市内で行われていることが条件です。寄付者の方に市を好きになってもらうことが大事なので“天童らしいもの”に限定しています」(沼澤さん) 天童市がふるさと納税を始めたのは’14年から。当初目標にしていた寄付金額は年間100万円。ところが開始初日で目標金額を達成。初年度に集まった寄付金は7億8,000万円!沼澤さんは、そこでふるさと納税が持つ可能性を予感したという。 「全国から天童市のものが欲しいという声が届いたことで、市民が故郷に対してプライドを持てるようになりました。衰退産業でもある農業や伝統工芸に光を当てられたことも大きい。返礼品を提供する生産者にとっては、収入に直接つながり、売り上げを伸ばすチャンスにもなるのです」(沼澤さん) 奇抜な返礼品で勝負しなくても、ふるさと納税には計り知れない潜在力があるようだ。 「男性の名前で寄付をいただいていても、返礼品を選んでいるのは、実は奥さまなど女性が多いという実感がありました。地方の活性化には女性の力は欠かせません。そのために女子の心をつかむような返礼品をそろえていきたい」 そう話すのは、新潟県柏崎市でふるさと納税を担当する今井由衣さん(29)。’08年にふるさと納税を始めた柏崎市だが、寄付は思うように増えなかった。そこで昨年度から返礼品のメニューに、30代女性をターゲットに絞ったものをそろえる“プロジェクト”を開始。8人の20〜30代の市職員らが「女子チーム」を結成。彼女たちのアイデアにより、’16年度は前年度よりも寄付件数が約2倍に。寄付金額も5,000万円を超えた。 これまで寄付者は40〜60代の男性からが圧倒的だったが、女性目線を取り入れたことで変化が生まれた。 「返礼品には男性目線で選ばれる、お肉やお酒が多いのですが、一度だけの関係になってしまうことが少なくありません。そこで、返礼品の食材を使った料理を紹介するパンフレットをつけたり、美や健康をキーワードにした返礼品(型染め柄の和紙で作られた特殊加工の化粧ポーチと名刺入れの『門出和紙女子力セット』など)を心がけたりしています。そんな女子力がある返礼品だと、お問い合わせがあったり、ほかの特産品にも関心を持ってもらえたり、ご縁につながることが多いのです。また、私も女性を意識した市内の特産物を探すことで、新たな町の魅力を見つけることがあり、それを楽しんでいます」(今井さん) 肉や酒、米などの定番の返礼品だけでなく、“女子力を上げる”返礼品が地方を変えるかもしれない。
2017年07月12日加熱する各自治体間の返礼品合戦に、総務省が「待った!」をかけたのも記憶に新しいふるさと納税。その一方で、ふるさと納税を“町おこし”の絶好の機会と捉え、熱い思いで取り組む“役場の星”がいる−−。 「平戸市に住んでいる、お菓子作りが趣味だった30代の主婦は、ふるさと納税を原資に市が実施した起業塾で学び、事業補助金でスイーツアトリエを開業。今では返礼品用のスイーツも提供しています。そんな若い人たちが増え、町に活気が戻っています」 そう話すのは、長崎県平戸市の黒瀬啓介さん(36)。海に囲まれた人口3万人ほどの平戸市を一躍有名にしたのは、’14年度にふるさと納税で14億円の寄付を集めて日本一になったこと。’15年度も26億円集めるなど、全国トップクラスをキープする、その立役者が黒瀬さんだ。 「地方が元気にならないと、日本には未来がないと考えています。そのためには、ふるさと納税で地域をどう活性化させるか、ということがとても大事。この制度は“自治体が儲かる”というレベルではなく、日本全体に関係しています。小さな町から日本を変えられるのです」(黒瀬さん・以下同) 黒瀬さんが、ふるさと納税に関わるようになったのは4年前。当時の平戸市には明るいニュースがなかったという。 「人口がどんどん減り続けていくなか、地元で商売をしている人は現状維持がやっと。未来をあきらめてしまう生産者もたくさんいました。でも、ふるさと納税で日本一になったことで、町に無関心だった市民に誇りと自信が生まれました。つまりゼロが1になった。ゼロにいくらかけてもゼロですが、1になったことで可能性が無限に広がったのです。平戸だからこそできるチャレンジがいろんなところで生まれています」 黒瀬さんがこれからのふるさと納税について語る。 「この制度は永遠ではありません。今は返礼品が地場産業の活性化の起爆剤になっていますが、そこに依存しているだけでは生き残れません。ふるさと納税をきっかけにして、市内の生産者や事業者が、商品やブランドを磨き上げることが重要です。ふるさと納税は地方自治体が試されている制度でもあるのです」
2017年07月12日加熱する各自治体間の返礼品合戦に、総務省が「待った!」をかけたのも記憶に新しいふるさと納税。その一方で、ふるさと納税を“町おこし”の絶好の機会と捉え、熱い思いで取り組む“役場の星”たちがいる−−。 「正直、“安定”が公務員を選んだ理由のひとつでした。でも、ふるさと納税を担当するようになり、仕事に対する意識が大きく変わりました」 そう語るのは、愛知県碧南市の伊藤桃子さん(24)。名古屋から40キロ圏内にある港町・碧南市。役所に勤めて3年になる伊藤さんは、入庁後、ふるさと納税を担当する課に配属になったという。 「本当は子育て関連の仕事をしたかったので、ふるさと納税について、まったく知識がありませんでした。でも担当してからすぐに、“あしながおじさん”のような存在が現れたんです」(伊藤さん) 碧南市の返礼品には、寄付金100万円以上で「へきなん満喫スペシャル」という市内の遊園地を貸し切りできるプランがある。ある男性が寄付をして得た遊園地を貸し切りできる権利を使い、児童養護施設の子どもたちを招いたのだ。 「本来は社員旅行などに使ってもらうプランですが、こんな利用法があるんだと驚きました。しかも、善意の連鎖が続き、翌年以降もほかの方から寄付をいただいて、3回も児童養護施設の子どもたちを招待できたのです。遊園地で笑顔を見せる80人ほどの子どもたちを見て、自分だけでなく、多くの人を巻き込むことができる、ふるさと納税に魅力を感じました」(伊藤さん) 現在は、市内の生産者や企業を回って返礼品の収集に力を注いでいる伊藤さん。毎日が驚きの連続だという。 「私は碧南市の隣の市の出身で、碧南に日本最古のみりんの醸造元があるなんて知りませんでした。しかも地元の人は、このみりんを調味料としてだけでなく、バニラアイスにかけたりして楽しんでいます。そんな素晴らしい特産品を若さと女性の感覚でどんどん見つけていきたいです」(伊藤さん) ふるさと納税を新しい“販売ルート”にして、町の活性化を成功させたのが、人口1万4,000人ほどの鹿児島県大崎町。全国的に注目されるようになったのは、’14年度に約1,000万円だった寄付金が、1年間で約27億円になったことから。それを成し遂げたのが市の職員である竹原静史さん(41)だ。 「税収が一気に増えたことで、私の給料も上がっただろうといわれますが、5,000円だけ(笑)。それより町に元気が出てきたことがうれしい」(竹原さん) 高齢化による福祉医療費の増大、公共施設建設による借金の返済などで財政難だった町を救った方法とは−−。 「返礼品には審査基準が厳しいイメージがありますが、大崎町はハードルが低い。それは地元の事業者に、ふるさと納税を販路拡大のツールとして使ってもらいたかったから。通常、生産者と消費者の間には中間業者が入りますが、ふるさと納税はいわば“直販”。ダイレクトにつながることができます。お客さんの厳しい意見や喜びの声を聞く機会がなかった生産者にとって、重要な機会でもある。生産意欲を高めたり、責任感が生まれ、生産者の育成にもつながるのです」(竹原さん) 税収が増えただけでなく、さまざまな相乗効果が町に表れているという。 「多くの寄付を集める町ということで、県外から視察ツアーが組まれ、それをサポートするボランティアも立ち上がっています。地元の女性たちは返礼品をつくる食品加工グループを結成し、食堂までオープンしました。閉塞感が漂っていた町民たちが『何かしてみよう』と動きだした効果が、着実に出ているのです」(竹原さん)
2017年07月12日「最近の若い子って、会社の電話に全然出ないのよ!」先日参加した、ワーママのランチ会でこんな発言が飛び出ました。彼女はオフィスで働く営業事務。かなり電話がかかってくる部署なので、新人たちにもどんどん電話を取ってほしいそうなのですが、全く出てくれない。 鳴り響く呼び出し音を涼しい顔で放置し、自分の業務に没頭しているのだそうです。この発言に、その場にいたママたちからも同意の嵐。どうやら、よくある話のよう……。でも、新入社員さん側の言い分もあるんじゃない?そう思った私は、早速調査をはじめることに。今回は、新入社員の皆さんに「電話が苦手な理由」をインタビューして回りました。そこから見えてきた対処法も、合わせて考察しましたよ!●(1)対応そのものが分からない『相手が何を言っているのか聞き取れなかったりすると、「え?え?」ってテンパっちゃう んです。その間にも電話口の向こうでどんどん話が進んでいって、内容がわからないまま電話が切れちゃう。そういうことが何度もあったから、もう電話はこりごりです』(女性/食品メーカー)このように、そもそも社用電話の応対法が分かっていない新入社員たちは多いようです。相手の話が聞き取れなかったときにどう対応したらいいのか、何をどのようにメモに残せばいいのか、自分が伝えるべきことは何なのか。これら一つひとつがわからないから、話についていけないまま通話が終わってしまうんですね。その結果、新人さんの手元に残るのは内容不明のメモ書きだけ。それを元に何とか電話があったことを上司へ取り次いでも、話が見えない、内容がわからないと叱られてしまいます。そんなことを繰り返しているうちに、電話に対する恐怖心がどんどん大きくなっていってしまうのでしょうね。●(2)固定電話に慣れていないいかにも現代っ子らしいな、と感じた意見がこちら。『固定電話ってほとんど使ったことないから、苦手なんですよね。特にイヤなのは、誰がかけてきたのか分からない点 。スマホや携帯だと、着信時に相手の番号と名前が出るじゃないですか。だから出る前に、ああこいつか、たぶんあの件だなって分かる。心の準備をしてから出られるんです。でも、会社の固定電話ってそれがないでしょ?だから、出るのが怖いんですよね(笑)』(男性/自動車メーカー)携帯電話の普及とともに、固定電話の加入者数は減少する一方です。総務省が2017年6月15日に発表した「通信利用動向調査」では、20代の世帯では固定電話所有者が1割に満たないという結果が出ています。個人的な連絡ツールである携帯電話には、自分あてのパーソナルな連絡しか入ってきません。誰がかけてきたかも分かるし、不要な連絡は無視すればいいだけ。着信拒否も簡単です。そういったものしか使ってこなかった世代が、固定電話を苦手に感じるのも無理はないといえますね。●(3)自分が出ていいのか分からない『電話が鳴っても、それに自分が出ていいのかわからない んです。だって、自分が出るよりも、先輩が出たほうがずっとスマートで正確に取り次げるでしょ?私が出たら失敗して周りに迷惑をかけちゃう。そう思うと、どうしても率先しては出られません……』(女性/人材派遣業)意外なことに、これも多い声だったんですよね。「新人は電話に出ろ」と上司に何度言われても、気後れしてしまって受話器を取ることができないんだそうです。「間違えたらイヤだ」「迷惑をかけたくない」という気持ちが根強いのは、最近の若者の特徴なのかもしれません。●対処法ここまでで、新入社員たちの言い分はよく分かりました。でも、電話応対は重要なビジネススキルのひとつ。社会人になったなら、身につけてほしいものですよね。電話が苦手な現代の若者たちには、どのような電話応対教育をすべきなのでしょうか。かつて10年以上、コールセンターで苦情処理業務についていた筆者の経験から考察してみました。●電話応対マニュアルを作り、内線で練習させるまずは、細かい応対マニュアルを作ってあげましょう。マニュアルには・基本的なビジネス敬語・電話で聞くべきこと・メモをとるべき項目・相手の話が聞き取れなかった場合の聞き返し方などを書いておくといいですね。内線を使い、社員間で応対練習させる のも有効です。かける側・受ける側の両方を経験すれば、架電時のマナーも練習できますよね。新入社員研修の一環として、ぜひ取り入れてみてください。●取り次いでもらったらお礼を忘れずに!新入社員のうちは、自分宛てに電話がかかってくることはほとんどありませんよね。電話を取り、内容を聞いて担当者へ取り次ぐことが、応対のメインになります。しかし、まだ新人のうちは「○○さん」と言われても誰だかわからないことも多いもの。担当者を探し、取次内容を伝えるだけでも、新入社員にとっては大変な仕事なんです。もし電話を取り次いでもらったら、忙しくてもきちんとお礼を言いましょう。万が一取次内容に不備があったとしても、その場で文句を言うのはNG です。まずは一旦うけて、落ちついたタイミングで「さっきの電話の取次だけど……」と、改めて指導してあげましょうね。●じっくりフォローしてあげよう新人たちに積極的に電話を取らせたいなら、フォロー体制をしっかり取っていることをアピールしておきましょう。「横にいて、分からないことがあったらすぐフォローするよ」と伝えておくだけも、新人たちは安心します。過去に私が在籍していたコールセンターでは、3者通話機能を使って新人の応対をリアルタイムで聞くことができました。新人が戸惑っていたら、すぐに回線を切り替えてフォローを入れることができたんです。普通の企業ではそこまでできないとしても、新人が電話を取っているときには何となく近くにいて聞き耳を立てておき、困っている素振りがあったら助け舟を出してあげましょうね。----------もともとマジメな傾向がある現代の若者。温かく見守りながら、じっくり適切に指導とフォローをくりかえしていけば、きっと能力をのばしてくれるはず。指導者側は余裕を持って、そして新人さんは失敗を恐れず、電話応対を克服していきましょう!【参考リンク】・平成28年通信利用動向調査の結果 | 総務省()●文/パピマミ編集部●モデル/ゆみ
2017年07月06日大阪府池田市はふるさと納税の返礼品として、池田城跡公園のやぐらを貸切にして8月19日(土)に開催される「第69回猪名川花火大会」が観覧できるプランを立ち上げ、話題となっている。「第69回猪名川花火大会」観覧プランこれは、総務省がふるさと納税の返礼割合を3割以下にするよう求めたことにより、各地方団体で返礼品見直し検討が相次ぐ中で生まれたプラン。寄付金100万円(1口限定)で20名まで入場可、飲み物と食事付だ。また少人数向けに、寄付金25000円(100口限定)で猪名川河川敷特設会場にて花火大会を観覧できるプランもあり。こちらは別会場で食事の後、招待席付近までバスで送迎してもらえるもの。迫力あるスターマインや打ち上げ花火など約4000発が今年も猪名川河川敷で打ち上げられる予定。毎年多くの人でごった返す猪名川花火大会だが、今年はふるさと納税で優雅に観覧してみませんか?受付は6月22日(木)より、チケットぴあWEBサイトにて。
2017年06月22日必要な情報が簡単に手に入れられて便利なインターネット。時間があればついつい、SNSで友達の近況をチェックしたり、気になるお店の情報を調べたり、誰かからメッセージが届いてないかとスマートフォンを見てしまわないだろうか。そんなことをしている人が気づかないうちになっているという「ネット依存症」には、ドラッグと同じくらいの中毒性があると、研究の結果わかったそうだ。日本人口の半分近くが「ネット依存」まずは「ネット依存」の定義を確かめたい。実は、現時点では明確な診断の基準がなく、スクリーニングテストで依存の程度を判断し、それを参考に対策をとるのだという。程度の差はあるにせよ、インターネットを使っていないと落ち着かないような状態が広く「ネット依存」と呼ばれている。(参照元:久里浜医療センター, 総務省)2016年の調査によると、ネット依存傾向が強い人が10代以上の日本人全体の8.2%。だが、中程度の依存傾向の人は46.1%もいる。また、10代から20代の若者ではそれぞれ10.3%、55.2%と世代別に見ても最もネット依存の傾向が強い。ちなみにこれらネット依存の傾向は、アメリカやイギリスのほうが少し強い。(参照元:総務省)「ドラッグ依存」と通じる、「インターネットの依存性」私たちはどうして、インターネットを使うのがやめられなくなるのだろう。そんな疑問を解決してくれる、とある研究結果が先日発表された。科学雑誌「PLOS ONE」に掲載された、「インターネット使用による生理的な変化」に関する研究で判明したのは、「ネットの依存性はドラッグの依存性と似ている」という事実だ。これは驚くべきことながら、「ドラッグは依存性が強いもの」という認識を持っている多くの人にとって納得してしまうものではないだろうか。
2017年06月15日少子高齢化が進むなか、介護のために生活スタイルを変えざるをえない人たちが増えている。介護を理由に会社を辞めた「介護離職者」は、年間10万人ほどもおり、その8割が女性というのが現状だ(総務省「就業構造基本調査」’12年)。 「共働き世帯が増えていますが、夫か妻、どちらかの親が要介護状態になると、妻のほうが介護の担い手になるために、会社を辞めてしまうケースが多いのでしょう。しかし、介護費用がかかるうえに、収入は減るわけですから、貯金を取り崩さざるをえなくなります。もともと少なかった収入がさらに減り、持ち家があるため生活保護も申請できずと、八方塞がりになるケースもよくあるそうです。特化した調査はまだ行われていないので、数字は明確になっていませんが、“介護破産者”そして“介護破産予備軍”は確実に増えていると思います」 そう話すのは、淑徳大学総合福祉学部教授の結城康博さん。結城さんは、危機に直面した人々の実情を『介護破産』(KADOKAWA)として出版したばかり。実はその共著者であるジャーナリストの村田くみさんも“介護破産寸前”まで追い込まれた経験があるという。40代の村田さんは、いわゆる“おひとりさま”で、’08年からは実母の介護をしている。 「介護が始まったとき、母はまだ要介護2でしたので、利用できるサービスも限られており、実費で利用しなくてはいけないサービスもかなりありました。私は大手新聞社で週刊誌記者をしていましたが、介護のために離職したため、フリーランスになり、収入は不安定に……。それでも母のために、有料の介護サービスを使い続けていたら、一時期は貯金残高が30万円ほどになってしまったのです。まさに介護破産一歩手前で、貯金通帳を手にぼうぜんとしたこともあります」(村田さん) その後、村田さんの経済状況は好転したそうだが、なかには介護のためにホームレスになってしまったケースもあるのだ。 現在は任意団体「反貧困ネットワーク埼玉」などで、生活困窮者たちからの相談を受けている高野博昭さん(61)がそうだった。高野さんは、大手百貨店の正社員として働き、年収1,200万円を得ていたという。だが、咽頭がんを患う父の面倒を見るために退職したあたりから人生が急変する。父の逝去後は、母の介護も始まり、再就職した会社も業績が不安定で、賃金も未払いが続いたという。母も亡くなり、最低限の葬式を出したところで、預貯金が底をついた。家賃を2カ月滞納したために、家主に追い出され、公園で寝泊まりするように……。 「その後、支援団体に保護されました。3年ほど生活保護を受けていましたが、団体職員として採用されたことで自立できました。いまは電話相談員として、生活困窮者の悩みを伺っていますが、親の介護で疲れ切っている人からの相談は年々増えています。電話をかけてくる人たちのほとんどが崖っぷちの状態です」(高野さん) 親のために離職したものの、その後、再就職がうまくいかず、困窮状態に……。介護離職が介護破産の入口になっているという構造も見えるが、離職前に相談している人は多くはないという。 5月17日に『東京新聞』が、介護離職にまつわる調査結果を報じている。調査は、みずほ情報総研が実施したもので、介護を理由に正社員から離職した人たちに「離職直前に介護と仕事の両立について誰かに相談しましたか」と、質問したところ、半数近い47.8%が「誰にも相談しなかった」と回答したというのだ。みずほ情報総研・チーフコンサルタントの羽田圭子さんはこう語る。 「現在は介護休暇・介護休業やさまざまな介護サービスがあり、両立できる可能性が広がっています。介護に直面したら、まずは勤務先や市町村に相談してください。また貴重な人材である社員の離職を食い止めるには、企業でも日ごろから自社の両立支援制度や介護保険について社員に情報提供することが重要です」(羽田さん) 実際に離職を思いとどまり、介護破産を免れた人たちには身近な人に相談していたケースも多いという。 「10年後には50歳以上の10人に1人以上が、親の介護に直面することになります。会社の制度を知らなかったり、行政のサービスについて知らなかったりと、情報不足は介護破産の大きな原因の1つです。実際に介護が始まる前から、情報収集を行っておくべきでしょう」(前出・結城さん)
2017年06月01日