この時期毎年悩まされるのが、酷暑で溜まりに溜まった様々な疲れと、乗り越えた先に待っている、季節の変わり目由来の負担。そんなゆらぎを払拭すべく!ダイレクトにアプローチできる背骨ケアをルーティンに取り入れ、鉄壁の自律神経を手に入れよう。季節の変わり目は自律神経の乱れに注意。「呼吸や排泄、睡眠サポート、体温管理など生命維持に関わるカラダの働きを支配しているのが、交感神経と副交感神経からなる自律神経。双方は連動していて、時間帯、行動、季節や気温などで優位と劣位を交互に繰り返しています」(理学療法士インストラクター・Ayakaさん)2つの神経は、バランスよく波形を描いて連動しているのが理想。「起床30分以内に朝日を浴びることで交感神経が働きやすくなり、その反動で副交感神経も正常に働いて波を作り始めます。ただ、スマホの光によって夜でも昼と勘違いするなど、行動次第では簡単にバランスを崩してしまうことも。また、気温の高い夏は交感神経を優位に、気温の低い秋~冬は副交感神経を優位にしてカラダを適応させますが、夏の冷房で体感温度が変わることでメカニズムが崩れ、自律神経を乱すきっかけにもなるため、季節の変わり目は要注意です。背骨の中を通っている自律神経は、背骨ストレッチにより血流を促し、正しく整えましょう」自律神経の土台作り“背骨ケアルーティン”“反る”“ねじる”“曲げる”が、基本の3つの動き。それぞれの作用を理解しつつ、背骨ケアを習慣化し、心身ともに健やかなカラダを手に入れましょう。自律神経の土台作り1、交感神経優位【反る】2、リセット【ねじる】3、副交感神経優位【曲げる】交感神経は朝や昼など活動的に過ごす時間に優位になり、副交感神経は夜やバスタイム、就寝時などのリラックスしている時に優位に。背骨の中を通っているこの2つの神経は、背骨を動かして刺激し、血流をよくすることでそれぞれの役割をサポートできるため、時間帯に応じて3つの動きを使い分けることが大事。「背骨を“反る”動きは、交感神経を優位にして活動的なモードになるので、朝昼向けの動き。“ねじる”は、交感神経と副交感神経のどちらにも作用するため、リセットしたい時やニュートラルを保ちたい時に。“曲げる”は、背骨を湾曲させることで副交感神経を優位にするため、夜におすすめです。どれも“イタ気持ちいい”程度の強度で、またすべての呼吸は、鼻から吸って口から吐く腹式呼吸でおこないましょう」【朝】反る背骨を反らす動きは、交感神経を優位にさせます。朝起きてすぐにベッドの中でおこなえば、副交感神経が優位の睡眠モードから一転、カラダを目覚めさせ、一日の活動を始めるための準備にもなります。猫の伸びポーズ胸椎と頸椎を伸ばし、肩甲骨の下側と首をほぐす。猫背の改善にも。1、手を肩幅に広げ、ひざは握り拳1個分あけて四つ這いになる。2、直角に曲げたひざの上に骨盤があることを確認し、その位置をキープしながら、両手をできるだけ前につく。3、息を吐きながら、手を伸ばすのと同時に胸を床に近づけて、背骨を反らす。視線は指先に。そのまま自然に呼吸を続けて20秒キープ。これを5回。コブラのポーズ胸椎と頸椎を伸ばして反らすことでスイッチON!活動モードに。1、うつ伏せに寝て、両手のひらは広げて胸の横に置く。指先は正面に向ける。2、息を吸いながら床を手で押して上半身を反らす。3、さらに余裕があれば、首を伸ばしたまま上に引き上げて反らす。首を反らす時はあごだけを上げずに、首の付け根から反らすこと。そのまま自然に呼吸を続けて、20秒キープする。これを5回。胸反らしストレッチ大胸筋をほぐして巻き肩や肩甲骨の開き、猫背を予防&改善!1、ひざを立てて床に座り、両手を肩幅に開いて後ろにつく。指先はカラダ側に向ける。ひじは緩めて、リラックスした状態でスタンバイしながら息を吐ききる。2、息を吸いながらひじを伸ばして、同時に胸を斜め上に突き出す。視線は斜め上に。息を吸いきったら、再び息を吐きながら1の位置に戻してひじを緩める。視線はひざに。これを10回。Ayakaさん理学療法士として病院に勤務したのちハワイに留学。ヨガとピラティスのインストラクターの資格を取得。現在はフリーで、姿勢改善・体質改善のレッスンなどをおこなっている。※『anan』2023年9月20日号より。写真・中島慶子取材、文・若山あや(by anan編集部)
2023年09月13日フォレスト出版株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役:太田 宏)は、『自律神経のなかで最も大切な迷走神経の整え方』(小林弘幸・著)を2023年9月12日に発売いたしました。『自律神経のなかで最も大切な迷走神経の整え方』(小林弘幸・著)詳細URL: 近年よく耳にする、「自律神経を整える」というキーワード。わたしたちにとって、自律神経がいかに大切な神経であるかは、よく知られるようになりました。自律神経は、「交感神経系」と「副交感神経系」の2つの神経で構成されています。自律神経を整えるには、この2つの神経のはたらきがどちらも高く、ちょうど良いバランスで釣り合っていることが理想的だとされています。しかし、残念ながら、現代のストレス社会では、“交感神経が過剰にはたらいている人”が急増しています。副交感神経のはたらきを高め、バランスを保たなければいけません。そこで、重要となるのが、本書でお伝えする「迷走神経」を活性化させる方法です。迷走神経は、自律神経のなかでも、副交感神経を支配している重要な神経です。脳と臓器の「直通回線」とも呼べる、体のなかで最も大きな神経です。本書では、迷走神経と腸、呼吸、睡眠、生活習慣、ストレスとのかかわりから、「なぜ、今迷走神経に頼ることが必要なのか」「迷走神経をはたらかせると、どのような効果があるのか」「迷走神経が整うためにはどうすれば良いのか」を、自律神経研究の第一人者・小林弘幸医師がわかりやすくまとめています。新たなキーワード、「迷走神経を整える」生活を始めることで、何を試しても良くならなかった頑固な不調もスッキリ解消していきます。最近不調を感じ始めた方にはもちろん、「自律神経を整えるためにいろいろ試したけれど、なかなか不調が改善しない……」という悩みを抱えている方にも、ぜひお読みになっていただきたい1冊です。■主要目次はじめに――自律神経のなかで最も大切な神経がある第1章 自律神経を整える切り札「迷走神経」のはたらき第2章 迷走神経を整える腸活第3章 迷走神経を整える呼吸法第4章 迷走神経を整える睡眠第5章 迷走神経を整える生活習慣第6章 迷走するストレスとの付き合い方おわりに■著者プロフィール小林 弘幸1960年埼玉県生まれ。1987年順天堂大学医学部卒業。1992年同大学大学院医学研究科を修了し、ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した「腸のスペシャリスト」でもあり、みそをはじめとした腸内環境を整える食材の紹介や、自律神経と腸を整えるストレッチの考案など、様々な形で健康な心と体の作り方を提案し ている。『医者が考案した「長生きみそ汁」』『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(以上、アスコム)『整える習慣』(日経ビジネス人文庫)などの著書のほか、メディア出演も多数。■書籍概要書名 : 自律神経のなかで最も大切な迷走神経の整え方著者 : 小林 弘幸ページ数: 208ページ価格 : 1,815円(税込)出版社 : フォレスト出版株式会社ISBN : 978-4-86680-240-4発売日 : 2023年9月12日URL : ■会社概要商号 : フォレスト出版株式会社所在地 : 〒162-0824 東京都新宿区揚場町2-18 白宝ビル7F設立年月日: 1996年4月1日代表取締役: 太田 宏業務内容 : 出版物の企画・制作及び販売URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月12日7月、8月に比べると過ごしやすくなってきたものの、夏の疲れがどっとでてくる時期。気候の変化や自律神経の乱れから、疲れを感じたり、やる気喪失してしまう人が多いそう。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、必要な栄養素を消耗させ、自律神経を乱してしまうNG習慣と対策を教えてくれます!真夏の後遺症でぐったりしていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 230まだまだ暑いですが、灼熱の夏と比べると外を歩くのも少しずつ楽になってきましたね。エネルギーを吸い取られるような日差しを見上げる回数は減ってきましたが、今度は真夏の後遺症が少しずつ表面化し始めている人も多いのではないでしょうか。カップ麺やレトルトなどインスタント食品に頼りきりになったり、暑苦しくて睡眠が十分にとれなかったり、運動量が減ったりという行動が習慣となっている人はとくに注意が必要です。夏バテだと言い訳してだらだらと過ごし続けていると疲労感、だるさ、やる気喪失、風邪の後の長引く咳、自律神経の乱れなどを感じてしまうこともあるかもしれません。数週間前と比べると、体を動かしやすい環境になっているので、今週はぐったりしてしまう疲労感の対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、疲労感の対策となる食薬習慣あー疲れた、あーだるい、めんどくさい…などの言葉、クセになっていませんか?本当は、やることはたくさんあるはずなのに、心と身体はついていかず、楽なほうへとどんどん現実逃避してしまい、最終的に自分で未来の自分を追い込むことになっているということもあるかもしれません。過酷な7、8月の生活環境を乗り越えてきた今、私たちの体が疲弊し、疲れを感じてしまうことは、仕方ないことです。自分に「お疲れ様!」と応援の言葉を投げかけながら、気持ちを切り替えていくことも大切。夏の疲れに対して、そっぽを向いていられる時間はもうおしまいです。疲れを解消したい人は、今週から早速食薬を実践してみてくださいね。漢方医学では、疲れがたまりやすい人を『気虚』といいます。そして、慢性疲労で、横になりたいくらいだるいという状態を『腎虚』といいます。そこで今週は、『気虚』や『腎虚』にならないよう、『補気』する食材を取り入れつつ、『気』を消耗してしまう食材を控えてみましょう。今週食べるとよい食材は、『気』を補う【キムチと納豆の玉子焼き】。逆にNGな習慣は、『気』の材料にもなるビタミンBを消耗してしまう【カップ麺などインスタント食品】です。食薬ごはん【キムチと納豆の玉子焼き】今回のレシピに使う食材は、コンビニで買うことのできるもの。材料を全部まぜて、単純にチヂミのように焼き上げたら完成という、超絶簡単レシピです。購入から調理して食べるまで時間は、インスタント食品と大きな差はないかと思います。少しだけ意識を変えることで、インスタント食品で不足しがちなタンパク質や食物繊維もしっかりと摂ることができるので、寝不足ぎみで疲労がとれないという人はぜひお試しください。<材料>納豆1パック玉子2個キムチ50g醤油小さじ1あれば大葉6枚(刻む)<作り方>全部混ぜて焼いたら完成。盛り付けるときにキムチと大葉を添えてもキレイ。NG行動【疲労感MAXなときのインスタント食品】疲れた、気力がない、面倒…という日には、すぐに味覚とお腹を満足させてくれる、カップ麺などのインスタント食品を手にする機会が増えますよね。おいしい食事を瞬時に食べることができる画期的な食品です。ですが、疲労感がMAXなときこそ、体がエネルギーを作り出すことができるようにさまざまな食材を取り入れることが大切。また、インスタント食品は糖質が多く、必要な栄養の補給は不十分、さらには代謝ビタミンとも呼ばれるビタミンBを消耗してしまいます。必要な栄養を補えず、消耗されてしまうのは死活問題。疲れたときだけでも気をつけてみてくださいね。夏の終わりが見えてきましたが、今まで暑さで睡眠の質が落ちていた人は、夏の疲れを強く感じていることだと思います。異常で強烈な暑さは収まりつつあるので、そろそろ重い腰をあげ、食事内容の見直しを始めても良い時期だと思います。元気になるための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©VectorRocket/Adobe Stock文・大久保愛
2023年09月08日まだまだ残暑が厳しい9月前半。夏の疲れがたまるピークの時期でもあります。夏バテを感じる方が増えているのではないでしょうか?そもそもこの時期に夏バテを起こしたり、夏の疲れがたまりやすいのは何故なのでしょうか。大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区社長:上原 茂](以下、当社)が運用する健康情報サイト「大正健康ナビ( )では、季節やトレンドに合わせて、あなたのお役に立つコラムを随時更新しています。9月6日に新着更新した「夏バテの原因は、自律神経の乱れ⁉ 自律神経を整えて健やかな秋を迎えよう」では、小林 弘幸 先生監修のもと、夏バテの原因となる自律神経の乱れに着目し、なぜ乱れるのかや食事や運動など日々の生活に取り入れやすい自律神経を整える方法などを解説しています。◆新着情報コラム「夏バテの原因は、自律神経の乱れ⁉ 自律神経を整えて健やかな秋を迎えよう」 ◆目次・そもそも自律神経とはどんなもの?・夏に自律神経が乱れやすくなってしまうのはなぜ?・夏の疲れをとるのにおすすめの、自律神経の整え方・アスリートの自律神経の整え方、疲れの取り方は?自律神経は自分でコントロールすることは出来ないですが、自律神経のバランスが整うように働きかけることは可能です。日々の生活に取り入れやすい自律神経を整える方法を身につけて、夏バテを解消し、来るべき本格的な秋を元気に過ごしましょう。大正健康ナビは、生活者の日常生活に寄り添い、「人生100年時代をサポートする健康情報発信基地」として、みなさまの健康の維持・増進にお役立ていただけるサイト運営を目指しております。当社は、これからも健康と美を願う生活者に納得していただける優れた医薬品・健康関連商品、情報及びサービスを、社会から支持される方法で創造・提供することにより、社会へ貢献してまいります。【監修者プロフィール】順天堂大学医学部教授小林 弘幸(こばやし・ひろゆき)先生1987年順天堂大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科(小児外科)修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科などに勤務後、順天堂大学医学部小児外科学講師・助教授などを歴任し、現在に至る。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。自律神経研究の第一人者であり、多くのアスリートの指導にかかわっている。また順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した‟腸のスペシャリスト“としても活躍。著書に『一流の人をつくる 整える習慣』『自律神経を整える「あきらめる」健康法』(KADOKAWA)、『自律神経が整う時間コントロール術』(小学館)、『聞くだけで自律神経が整うCDブック』(アスコム)、『小林弘幸式2週間プログラム 朝だけ腸活ダイエット』(ワニブックス)など多数。YouTubeチャンネル「ドクター小林の健康塾」で健康情報を発信している。■ご参考●大正健康ナビ 大正健康ナビでは、お悩みの原因、症状、対策や予防法などをご紹介しています。いろいろな疑問に専門家が分かりやすくお答えしています。【大正健康ナビ】夏の疲れの原因は、自律神経の乱れ⁉自律神経を整えて健やかな秋を迎えよう.pdf : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月06日9月といっても、まだまだ続く暑さ。室内外の気温差や寝苦しい熱帯夜、突然の気象変化などから、自律神経の乱れや喉の不調を訴える人が多いそう。そこで中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、つい取り入れがちだけど実は自律神経を乱すNG習慣と対策を教えてくれます!気温差や気象の変化で体調を崩していませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 229体温と変わらないくらいの暑さが強烈な毎日、目が痛くなるような強い紫外線、睡眠の質が低下する熱帯夜、そして突然の雨、雷。気分屋な夏はいつまで続くのでしょうか。起きているときも、寝ているときも常にエアコン完備がスタンダードであるこのシーズンは、自律神経の乱れや喉のトラブルなどに悩まされる人が激増します。何かしら、不調を抱えている人は多いのではないでしょうか。とくに、些細なことで傷ついたり、イラっとしてしまったり、やる気が喪失してしまったりと、プチストレスが積み重なり、なんとなく感じる不調が強固なものへと進化していくこともあるかもしれないですね。自律神経の乱れに伴い月経前の胸やお腹の張り、便秘、イライラ、過食、頭痛などの不調もいつもより強く感じる人もでてくることでしょう。ということで、今週は自律神経を整え、気候や空調が作り出す環境に負けない食薬習慣を紹介していきます。今週は、自律神経を整える食薬習慣いよいよ9月。9月といえば、もう少し過ごしやすかった印象がありますが、現実は大きくかけ離れ、体温に近い気温を観測する地域もいまだに多いですよね。ということは、室内と屋外の気温差を強く感じることにもなり、睡眠時の空調管理にも難しさを感じる人が多いと思います。そろそろ、睡眠不足、疲労感、ふらつき、月経不順、イライラ、気分の落ち込み、注意力散漫、頭痛などの自律神経にまつわる不調で悩む人が増えてくることでしょう。漢方では、自律神経が乱れやすいときの状態を『肝血虚』と呼び、実際に自律神経が乱れた状態を『肝気鬱結』、気分が落ち込みやすくなっている状態を『胆虚』などと呼んでいます。そこで、今週は、気候変化や空調による影響に負けずに自律神経を整えるために『肝血』を補い、『肝胆』を支えることで『気』の巡りを改善する食薬を紹介します。今週食べるとよい食材は、【モロヘイヤと舞茸の玉子炒め】。逆にNGな習慣は、気分転換に取り入れがちな【コーヒーとクッキーでのひと休み】です。食薬ごはん【モロヘイヤと舞茸の玉子炒め】モロヘイヤは、自律神経を安定させるうえで欠かせない腸内環境のケアに役立つペクチンやマンナンなどの食物繊維を多く含み、ネバネバした特徴があります。腸内環境が悪化している状態は、肝臓や胆のうへも悪影響を与えてしまうため、『肝胆』を支えるために、胆汁の分泌を促し、腸内環境を整える水溶性食物繊維をとるのがおすすめです。また、βカロテンやビタミンC、ビタミンE、葉酸なども豊富で、その栄養価の高さから王様の野菜とも呼ばれているほどです。さらに、キノコ類には、心を落ち着かせるGABAが含まれているので、自律神経が乱れがちなときにおすすめな食材です。これらの食材をアミノ酸スコアが100で『肝血』を補うことのできる玉子と炒めることで、心の安定をサポートしていきましょう。<材料>Aマイタケ1パック(ちぎる)モロヘイヤ1束(3センチくらいに切る)ニンニク1片(スライス)B溶き玉子2個醤油小さじ2みりん小さじ1水大さじ1<作り方>フライパンでAを炒める。Bをまぜあわせ、フライパンに加える。玉子が固まるまで炒めたら完成。NG行動【コーヒーとクッキーでひと休み】イライラしたり、だるくなったり、気分が落ち込んだり、やる気がなくなったりと気分が乗らないときには、コーヒーとクッキーなどの甘いもので気分転換をする頻度が増えてしまうことがあるかもしれません。もしくは、休憩ではなく、コーヒーと甘いものを口にしながら仕事を続けることもあるかもしれませんね。ですが、いつの間にかカフェインや糖質をとりすぎてしまうと、自律神経が乱れているときには逆効果となってしまうことも。カフェインで交感神経が優位になったり、甘いものでビタミンB群が消耗したり、血糖値が乱高下することで、心が不安定になることもあるのです。ながら食べによる食べ過ぎ、飲み過ぎのないようにコントロールしたり、調子の悪いときだけでも、おやつを小魚アーモンドやミックスナッツに変更するなど、おやつの内容の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。今の時期、何かしら不調を感じる方は多いと思います。ですが、暑さや気圧の大きな変化は、9月後半の秋分の日あたりまで続くことが予想されます。途中でギブアップしないようにコツコツメンテナンスをして、健康維持をしていきたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©ayakono/Adobe Stock文・大久保愛
2023年09月01日数年ぶりにアクティブな夏を過ごした人は多いでしょう。そこに強烈な紫外線に室内外の気温差、台風や低気圧による気圧の変化等も加わって、8月終盤のいま、疲れやだるさ、めまいなど、自律神経の乱れによる心身の不調を感じている人も増えているよう。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、自律神経の乱れを長引かせるNG習慣と対策を教えてくれます!最近、心身の調子が乱れていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 228だるい、眠い、何もやりたくない…と夏の元気はつらつのイメージとは真逆の境地へと陥っている人は多いのではないでしょうか。例年、お盆がすぎると秋分の日まで、7月や8月前半に比べ台風やゲリラ豪雨の頻度が増える傾向があります。酷暑に耐えていたと思えば、激しい雨がやってきて、外に出ることすら危うい状況になることもありますよね。室内外の温度変化、高い湿度、強い紫外線など、地球がもたらす大きな変化は、心とカラダの平和を保つ自律神経を乱す要因となることでしょう。自然の極端な変化は年々その激しさを増し、頻度高くやってくるようになってきています。自然界に存在する私たちは、その変化を許容できるくらいの体力と柔軟性を備えておくことを求められています。そんななか、日ごろの食事、運動、睡眠などの習慣が、私たちのカラダを頑丈に構築するうえで必要なものだと思いますが、とくに食習慣の改善がもっとも初歩的で、重要なものです。そこで、今週は夏の気候に負けないように自律神経をサポートし、シャキッとした自分を取り戻す食薬紹介していきます。今週は、自律神経を整え、シャキッとした自分を取り戻す食薬習慣8月も終盤ですが、今年の夏にやり残したことはないでしょうか?夏祭りや花火大会は、もうしばらく各地で開催されることだと思います。やりたいこと、行きたいところなど夢と希望であふれる夏ですが、それを全部実現するためには、どうしても健康な心とカラダが必要となります。また、気分が高まり、いつも以上にアクティブに動き回ったあとには、ヘビーな疲労感、頭痛、めまい、睡眠の質の低下など、複数の不調が同時多発的におこり横になりたいと感じることもあるかもしれません。漢方医学では、このように変化が多いため自律神経が乱れている状態を『肝気鬱結』と呼びます。また、紫外線や多汗による疲労感なども感じることもあると思いますが、その状態を『気陰』が消耗していると考えます。そこで、今週は『肝気』の巡りを改善する香の高い野菜と、紫外線や汗による後遺症をサポートするミネラルやβカロテン、ビタミンCを含む野菜、エネルギー代謝をサポートするクエン酸を含む野菜などをミックスしたサラダをおすすめします。食べるとよい食材は、【夏野菜の簡単レモンサラダ】。逆にNGな習慣は、心底疲れ切っているときにでも、元気の前借をすることで動けてしまっているかもしれないカフェインの摂り過ぎです。疲れたなと感じたら、【エナジードリンクやコーヒー】とパターン化してしまっている人はビタミンB群やミネラル、タンパク質を補い、根本的に元気になれるような対策も一緒に取り入れるのが得策ですね。食薬ごはん【夏野菜の簡単レモンサラダ】香り成分、色の成分などは、抗酸化作用が強い成分でファイトケミカルといいます。特に強い太陽を浴びて育った旬の野菜に含まれるファイトケミカルは、私たちが元気に過ごすために取り入れると良いものとされています。また、セロリやバジル、大葉など香りに特徴のある野菜には、『肝気』の巡りを促す働きがあるため、今回はセロリを活用しました。また、クエン酸やビタミンCの多いレモンは、皮をむいて粗みじん切りくらいに細かくすることで、刺激物ではなく、アクセントとして丸ごと食べることができます。オリーブオイルと塩、刻んだレモンを混ぜるだけで、疲労対策で『補気陰』できるおしゃれなドレッシングが完成しますよ。<材料>トマト1個(さいの目)アボカド1/2個(さいの目)セロリ1/2本(葉も一緒に小さく刻む)レモン1/2個(皮をむいてさいの目)すりゴマ・オリーブオイル大さじ1塩適量<作り方>材料を和えたら完成。NG行動【エナジードリンクやコーヒー】だるい、眠い、何もしたくない、横になりたいというときには、食事がおろそかになり、エナジードリンクやコーヒーで元気を補給し、空元気のまま活動する人も少なくありません。ですが、夏バテのなか麺類やパンなど手軽な食事が増え、自律神経が乱れることで、夜には目が冴えて、暑いから運動量は激減しやすい今の気候の中で、頻繁にカフェインを多く含むものばかりに元気をもらってばかりいたら、朝から元気はつらつで、日中の眠気も少なく、集中力も抜群といった本来私たちがもつ快適さからは、かけ離れてしまうかもしれません。エナジードリンクやコーヒーなどのカフェインに適度に頼りつつも、食生活をはじめとした生活習慣の見直しもできる部分から整えることも同時に行うようにすると良いと思います。もうすぐ9月です。そして、あっという間に今年も終わっていくのだと思います。自分の思い描く未来へと近づくことができるように、カラダを作っている食事への意識を今よりちょっと良いものへとシフトしていけるよう簡単な食薬を取り入れてみてくださいね。そのほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Vadim Pogrebetskiy /Getty Images文・大久保愛
2023年08月25日暑さは当分続くかもしれませんが季節的には夏ももうすぐ終わり。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、室内外の気温差や気圧の変化により自律神経が乱れ、なんとなく憂うつになったり、調子が悪くなったりする人が増えているそう。愛先生がメンタル不調になるNG習慣と対策を教えてくれます!最近、心が不安定になっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 227例年お盆が明けると、夏の本気な熱烈なパワーが9月末の秋分の日ころを目途に少しずつ和らいでいく傾向があります。ですが、今年の夏はまだまだ暑さが続きそうですよね。さらにこれからの時期は、台風やゲリラ豪雨などが頻発し、低気圧がたくさんやってきています。私たちは、お盆明けとともに日常の生活へと戻っていきますが、やはりどうしても楽しかった、ゆっくりできたという思い出が強いと、日常のルーティンを憂うつに感じてしまうことがあります。急にイライラしたり、落ち込んだり、憂鬱になったり、悲しくなったりすることもあるかもしれません。気温が高い日は室内の設定温度が低くなりがちなので、室内外の寒暖差によって自律神経が乱れたり、気温が低い雨の日には低気圧が来ているので自律神経が乱れたり…どちらにせよ自律神経が乱れ、メンタルが安定しづらい時期であることは確かです。ということで、今週は長期休暇明けのこれからの時期、精神的に強くいられるように食薬習慣を紹介していきます。今週は、気分が憂うつなときの食薬習慣楽しかったなという思い出があるほど、現実に戻ることに憂うつさを感じることがあります。嫌だなと感じると同時に、それだけ心が休まったり、楽しかったんだなと思い出を振り返ることができると良いですよね。そして、このタイミングに月経前のタイミングが重なってしまった場合には、憂うつさが倍増されてしまうことになるかもしれません。いつもよりさまざまな環境に敏感に反応し、怒ったり、傷ついたり、落ち込んでいるなと感じる人は、よりメンタルのコントロールが難しくなると思います。漢方では、この状況を『肝気鬱結』といいます。この状態になると、寝ている間にもカラダに力が入り、歯ぎしりをしたり、朝から肩こり、頭痛を感じたり、カラダの不調が現れてしまうことがあります。そこで今週は、『肝気』の巡りを解消する食薬を取り入れることがおすすめです。食べるとよい食薬は、【魚介入りラタトゥイユ】。逆にNGな習慣は、【つまみ食い】です。食薬ごはん【魚介入りラタトゥイユ】ストレスが多く自律神経が乱れているときには、色や香りに特徴のある野菜がおすすめ。特に、漢方医学では、セロリやバジルなどの香りが高い野菜は、『理気』作用が強いといわれています。また、海老、イカ、アサリなどが入ったシーフードミックスを使うことで『肝』の働きを支えるタウリン、ストレスで消耗するミネラルなども補うことができるためおすすめです。<材料>aトマト1個ナス1個玉ねぎ1/4個カボチャ1/8個セロリ1本ニンニク1片(みじん切り)bシーフードミックス100g(解凍しておく)バジル10枚塩適量<作り方>aをさいの目切りして、フライパンに入れ塩を加え、オリーブオイルでしんなりするまで炒める。味が整ったらバジルを加えて完成。(野菜はお好みで好きなものを加えてください)NG行動【つまみ食い】甘くて美味しいいただきものが増えるこの時期。家にいるときは特に、暇なとき、集中できない時、イライラしたときなど、ふとした瞬間にすぐに食べ物を手に取ることができてしまいます。冷蔵庫や戸棚の前を通るたびに、頻繁につまみ食いしてはいないでしょうか。普段の自分の生活と比較して、過剰に甘いものを食べていると実感する場合には、甘いものを冷凍庫など、取り出しにくいところにしまっておくのが得策。甘いものは、血糖値の乱高下や腸内環境の乱れを招きます。この状態は、メンタルに直結してしまいます。心の状態が不安定なときには、なるべく甘いものは控えて、食物繊維やタンパク質、ビタミンB群、ミネラルの摂取を心がけましょうね。長かった夏も後半戦突入です。最後まで心とカラダの元気を保ったまま最後まで走り抜けたいものですよね。そのためにも、カラダを構成するための食事管理は重大な役割を担っています。なんとなく調子が悪いなと感じた時には、食薬を取り入れてみてくださいね。そのほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。© ILLUSTRATION * STORE /Adobe Stock© andromedicus /Adobe Stock文・大久保愛
2023年08月16日すぐに実践できる最高の食事術7月3日、自律神経の観点からおすすめの食生活を掲載する新刊『自律神経を整える最高の食事術』が発売された。著者は日本スポーツ協会公認スポーツドクター、順天堂大学医学部・大学院医学研究科教授(併任)、自律神経の研究で知られ、数々のテレビ番組出演でもおなじみの小林弘幸氏である。宝島社から宝島SUGOI文庫として770円(税込)の価格で発売。なお、同書は2018年6月に発売された同名の単行本を改訂して文庫化したものである。美味しいものを食べて自律神経を整えるやせたいと考え、ダイエットに挑戦するものの、リバウンドしてしまったり、体調を崩してしまったりすることがある。美しくなるためのダイエットが逆効果になり、さらに仕事などの効率も悪化させることになりかねない。ダイエットには、好きなものを食べられない、食べたくないものを食べなければならないといった我慢が付きものだが、継続的な我慢には必ず無理が生じる。我慢によるストレスは腸内環境を乱し、心身のパフォーマンスに悪影響を与えてしまうという。新刊では、美味しいものを食べて自律神経を整える「最高のチカラめし」の摂り方について解説する。疲れない、太らない、病まない、老けないというシンプルな食事術が紹介されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※自律神経を整える最高の食事術 ‐ 宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル
2023年07月22日漢方相談薬局、鍼灸院を東京・千葉で20店舗展開している株式会社 誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一、以下 当社)では、2023年6月から自律神経をテーマとしたオンラインセミナーをスタートし、6月19日「自律神経失調症と漢方薬」、7月18日に「めまいと漢方」を開催しました。月曜日と火曜日という平日開催にも関わらず、合わせて50名近くの方にご参加いただき、関心の高さがうかがえます。心身への不調をもたらたす自律神経は各方面から注目が集まっています。当社では8月以降も継続して自律神経のオンラインセミナーを月1回開催していきます。オンライン自律神経セミナー■自律神経とは自律神経とは、交感神経と副交感神経のことで、意識とは関係なく自動的に働いて全身を調整しています。基本的に交感神経は日中活動時に、副交感神経は休息時に活発となり、互いに拮抗してバランスを保っています。通常このバランスは、一定の状態に保たれており、生命維持に欠かせないものですが、何らかの要因によりバランスが崩れた状態を自律神経失調症といいます。季節の変わり目、過労やストレス、生活リズムの乱れなどから起こるといわれ、交感神経あるいは副交感神経が過剰に緊張することによって起こります。■自律神経と中医学の結びつき中国伝統医学であり漢方や鍼灸の理論である中医学では、自律神経は“肝(かん)”が司っていると考えています。“肝”とは五臓六腑の一つで、西洋医学の臓器とは異なり、機能としても捉えるため、自律神経失調症は“肝”の働きが上手くいかないことによる不調と考えます。五行“肝”の働きが乱れる原因の一つに感情があります。イライラ、激しい怒り、思い通りにならない不満などが“肝”に負担をかけます。ほかにも、季節の変わり目や環境の変化といった外的要因や、身体的な負担、栄養不足、睡眠不足などの内的要因によっても“肝”の働きが乱れやすくなります。また、身体は他の臓腑を含めた全体でバランスを保っているため、“肝”に不調が現れることで、他の臓腑の働きにも負担がかかり、様々な不調が現れやすくなります。例えば食欲の異常や便秘や下痢、睡眠障害、動悸などです。このように自律神経と中医学の結びつきは独自の視点から体全体のバランスを考え、一つひとつの症状に対処します。当社オンラインセミナーでは、自律神経に関連する不調を緩和するための漢方薬の使い方や、日常生活での養生法についてお話ししています。■自律神経セミナー参加者の声・説明が分かりやすかったです。お話の仕方に安心感があって心地良かったです。(43歳女性)・大切なポイントがわかりやすい説明で、西野先生の明るい話し方が良いですね。また参加したいです。(41歳女性)・今悩んでいる自律神経系の不調について知ることが出来ました。次はもっと詳しく知りたいです。(46歳女性)・西洋医学と東洋医学の両方から症状をみて、漢方や鍼で体質改善していくことの大切さをより感じました。(50歳女性)参加者の声の多くでは「大切なポイントが分かった」「内容が分かりやすい」などとご好評頂きました。自律神経という漠然とした症状の中で、自分が何に悩んでいるのかを紐解いていけるセミナーでもあったのではないかと考えています。現代医学においては自律神経失調症という正式な疾患名はなく定義や診断基準がありません。また症状がさまざまであり、複数の診療科にまたがることもあります。一方、東洋医学では、季節の変わり目や気圧、感情の変化は“気(き)”というエネルギーの流れを乱し、乱れやすい原因の一つに“五臓”の不調があると考えています。東洋医学でご自身の体調を考えてみることは自分の状態を知る一つの方法になります。セミナーへの参加がそのきっかけとなったのではないでしょうか。■2023年8月21日開催オンライン自律神経セミナー「不眠と漢方」次回は第3弾として、睡眠障害をテーマとしたオンラインセミナーを開催します。夏は不眠のお悩みが増える季節です。年齢のせいかな、暑いせいかな、などと考えがちですが、体質を整えることで不調を解消できることもありますので、気になっている方はぜひご参加ください。不眠と漢方<セミナー開催情報>〇日にち:2023年8月21日(月)13~14時〇当日スケジュール12:50 Zoom会場オープン12:55 注意事項アナウンス13:00 講演スタート14:00 講演終了予定〇ツール:Zoomウェビナー(要事前予約)※申込者に当日の参加URLをメールにてご連絡いたします。※参加者の氏名やビデオは見えませんので、ご安心ください。〇参加費:無料※参加特典あり(お身体のことがよくわかる「無料相談券」をプレゼント)〇参加条件:自律神経の不調でお悩みの方※18歳未満の方の参加はお断りしています。※お悩みの方以外の参加はお断りしています。▼詳細 ▼お申込 Zoomウェビナー機能を利用してセミナーを開催いたします。事前申込が必要ですので、お早めにお申込ください。【会社概要】会社名 : 株式会社誠心堂薬局本社所在地: 千葉県市川市南行徳3-18-23代表者 : 代表取締役 西野 裕一設立 : 1987年3月URL : 事業内容 : 薬局の経営、医薬品及び医薬部外品の販売、鍼灸治療院及び接骨院の経営、化粧品の輸入及び販売、前各号に附帯する一切の業務 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月21日夏の季節、冷房の効いた屋内と暑い屋外を頻繁に行き来することが多い人は、「冷房病」に注意が必要です。女医の筆者が、女性が気を付けるべき「冷房病の特徴と対策」について詳しく解説します。冷房病とは医学的に病名があるわけではないのですが、冷房によって冷やされた空間に長時間いたり、暑い屋外と冷やされた屋内の気温差を頻繁に感じたりした場合に起こる不調が「冷房病」とされます。一般的に自律神経の乱れによって起こると言われています。私たちの身体は自律神経の働きによって体温調整をしています。気温が高いときには副交感神経が優位になり、汗をかいたり血管を拡張したりすることで体温を下げるように働きます。逆に気温が低いときには、交感神経が優位になって血管を収縮させることで、体温の低下を防いでいます。冷房環境によってこの自律神経が乱れると、様々な症状が現れます。冷房病の症状冷房病の症状には、次のようなものが挙げられるでしょう。・頭痛やめまい・不安やイライラ・疲れやだるさ・手足の冷え・食欲不振・下痢もしくは便秘・睡眠障害・足のむくみ糖質が大好きな人は要注意!?糖質を摂りすぎると、体を冷やしてしまう可能性が。糖質を摂取すると、まずは血糖値が上昇します。これに対して体は、インスリンという血糖値を下げるためのホルモンを分泌します(※1)。インスリンの作用により、交感神経が活性化して体温が上昇しやすい状態に。ところが、食べたものの消化が進んでくると、インスリンの分泌が減るとともに、体温が下がりやすくなります。このときに冷房の影響が合わさると、いわゆる冷房病の症状が強く出やすいと考えられています。冷房と糖質摂取のダブルパンチで体温の調整がうまくいかなくなると、体調を崩しやすくなってしまうでしょう。冷房病の対策冷房病は、自律神経の乱れにより多様な症状を引き起こします。さらに、糖質の多い食事は食後しばらくすると体温を下げてしまい、その症状を悪化させる可能性があります。このような事態を防ぐためには、冷房の適切な使用と食事の見直しが有効です。冷房の適切な使用冷房の設定温度は28度程度に設定しましょう。外部との温度差が大きすぎると、体調を崩しやすくなります。オフィスや喫茶店などで空調設定を自由にコントロールできないときのために、ひざ掛けや羽織などの体温調整ができるアイテムを常備して、冷えすぎないように気をつけましょう。自然の風を取り入れて、定期的にしっかりと換気を行いましょう。食事の見直し糖質を多く含む食品の摂取は控えましょう。お菓子やジュースなどの糖質を多く含む飲料は、血糖値の急上昇を起こしやすいので注意しましょう。仕事など、毎日冷房がしっかり効いた場所で過ごす場合は、体を温める食品を摂取するのもおすすめです(例:生姜や唐辛子など)。血糖値の急激な上下を防ぐために、サラダや小鉢などから食べ始め、ご飯などの糖質の摂取はそのあとにすると良いでしょう。早食いも避けてください。適切な対策で冷えない体づくりを!暑さを我慢して熱中症になってしまうのは避けたいものの、冷房の使いすぎによって夏バテを引き起こしてしまうこともあります。暑さ対策として適切に冷房を使うのは大切なことですが、使用方法や食生活に気をつけることも重要です。適切な対策を行って、暑い夏を健康的に過ごしましょう。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネットインスリン©izzetugutmen/Westend61/yuruphoto/eternalcreative/Aja Koska/gettyimages筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は14万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2023年07月17日起立性調節障害の原因は?よく見られる症状、治療法は?起立性調節障害は、自律神経系の循環調節機能の異常によって引き起こされると言われています。交感神経活動により、血流が脳に十分にいきわたらず、立ちくらみ、朝起き不良、頭痛、動悸、血圧の変動、倦怠感などの症状があります。起立性調節障害の発生頻度は、軽症例も含めると、小学生の約5%、中学生の約10%にものぼり、10~16歳の第2次性徴期、思春期に起こりやすく、ほかに、水分不足、ストレス等も起立性調節障害の要因となります。不登校の子どもの約3~4割が起立性調節障害を併存しているとも言われ、学校生活や社会生活に大きな支障となる場合があるため、起床時の姿勢、筋力維持、十分な水分補給、睡眠リズムの調整などの日常生活における工夫や、薬物療法などの適切な治療で症状を軽減し、家庭や学校において環境調整を行っていくことが重要です。【小児科医に聞く】起きられない、学校に行けない…何科に行く?薬はある?保護者ができることは?起立性調節障害に関するギモンに医師が回答(質問)子どもがめまいや頭痛を訴えて朝起きられず、学校を休みがちです。起立性調節障害か、あるいは何か大きな病気ではないかと心配です。どんな症状が起立性調節障害に当てはまるのか、チェックポイントはありますか?何科を受診すればよいでしょうか?(回答)起立時に脳への血流が低下し、朝起き不良、食欲不振、全身倦怠感、立っていると気分が悪くなる、立ちくらみといった症状が認められます。症状は午前中に強く、午後からは体調が回復するのも特徴です。検査には症状をきたすほかの疾患がないか、例えば鉄欠乏貧血、甲状腺ホルモンの異常などがないか除外します。起立性調節性障害が疑わしい場合、起立負荷試験を行います。臥床安静時と、起立直後、起立継続時の血圧、脈の変化を調べます。起立性調節障害とは限らないので、疑わしい場合にはかかりつけの小児科に相談するのが良いでしょう。Upload By 発達障害のキホン(質問)中学生の娘が起立性調節障害と診断されましたが、なかなかよくなりません。何とか起きて学校に行けても、だるくて体も思うように動かないようです。勉強の遅れも気になり、本人も焦っています。症状が改善するいい方法や治し方はありますか?また、起立性調節障害に使われる薬にはどんなものがありますか?(回答)薬物療法だけでなく、日常生活で注意すべきポイントがいくつかあります。・起床時にはいきなり立ち上がらずに30秒ほどゆっくり起立する・水分を多めにとる(1日1.5L~2L)・塩分制限はしない(むしろ多めにとるようにする)・早寝早起きなど生活リズムを正しくする(怠くても日中は体を横にはしない)・毎日運動をする(15分程度の散歩から始めると良い)・下肢の加圧ソックスを着用する(血圧低下を予防)薬物療法には、低血圧を予防する薬を使用します。症状によって、薬の内容、飲み方は変わりますので、主治医の先生に相談しながら内服をすすめていきます。効果を感じられるのに1~2週間かかるので、効かないと思ってもすぐにやめないことも大切です。Upload By 発達障害のキホン(質問)高校生の子どもが起立性調節障害になり、学校の授業や部活に出られていません。出席日数の不足や課題が終わらないこともストレスになっているようです。このまま留年してしまうのでは、進学も難しいのではと心配です。いつごろまで症状は続くのでしょうか。大人になると落ち着くのでしょうか。(回答)起立性調節障害は珍しい病気ではありません。小学校の高学年から多くなり、中学校で急増します。女子は男子より2割ほど多いようです。進学の時期とも重なる場合も多く、不安になる親御さんも多くいらっしゃいます。症状の回復はお子さんによってさまざまです。適切な治療が行われた場合には、軽症例では数ヶ月以内に改善します。しかし、翌年に再発する可能性もあります。日常生活に支障がある中等症では、1年後の復学率は約50%、2~3年後は70~80%です。不登校を伴う重症例では、1年後の復学率は30%であり、短期間での復学は困難です。社会復帰に少なくとも2~3年かかると考えたほうが良いでしょう。体力に見合った高校に進学した場合には、第2~3学年になると9割程度が治ると考えられています。お子さんにあった学校を考えるのも大切になります。Upload By 発達障害のキホン(質問)中学生の子どもが起立性調節障害と診断されましたが、朝は立ちくらみや吐き気などを訴えますが、昼ごろには調子が良くなるようです。遊びには行けるのに学校は休むというのは、ただ「学校に行きたくない」という甘えではないのか、このままでは怠け癖がつくのではないか…と思ってしまいます。保護者はどのように接すればいいでしょうか。(回答)起立性調節障害の子どもは、疲れてダラダラしているように見えます。しかし、だらけているわけではなく、自律神経機能が悪いため、起立時に全身・脳への血流が悪くなり、その結果、症状が出てきます。昼ごろには調子が良くなるなら、午後からの登校を試みてください。体力に自信がなければ、保護者がつき添うのも良いでしょう。電車通学の場合には、座席に座れるように、ラッシュアワーを避けるのも良いです。朝起きられないからといって無理やり早く寝かせようとしたり、あるいは朝なんとか起こそうとして怒鳴ったり、怒ったりするのは、親子関係の悪化につながります。大きな声で怒鳴っても、良い結果にはなりません。Upload By 発達障害のキホン起立性調節障害、不登校にまつわるコラムまとめ起立性調節障害は、自律神経系の異常によって起立時に全身や脳への血流がいきわたらず、朝起き不良、食欲不振、全身倦怠感、立っていると気分が悪くなる、立ちくらみといった症状が出てきます。起立性調節障害の発生頻度は決して少なくありませんが、進学の時期と重なる場合も多く、不登校や引きこもりなど、症状が重症化し長引くと、社会生活に大きな支障が出ることもあります。日常生活の中で気をつけられるポイントに留意しつつ、主治医と相談しながら薬物療法や運動療法なども適切に取り入れることが大切です。朝は倦怠感やめまい、頭痛といった症状が強くても、午後には回復することも多く、「疲れてだらけているだけ」と感じられるかもしれませんが、叱責することは良い結果には結びつきません。学校とも連携をして、正しい理解をもって無理なく早期の回復を目指しましょう。
2023年07月15日ちょっとしたことでイライラしてしまう、最近特に怒りっぽいのは暑さのせい?中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、イライラしやすい人の特徴とNG習慣、対策を教えてくれます!最近、怒りっぽくなっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 222暑い日が続きますが、頭までヒートアップしていませんか?朝イチのメール、急な頼まれごと、仕事終わりの疲れなどをきっかけとしてイライラし始めたらとまらない!ということはないでしょうか。イライラして怒っているときには、冷静な判断ができないことがありますよね。少し時間をおいて、冷静に考えるとそこまでイライラする問題ではなかったり、きつい言葉を発してしまったことに深く反省することもあるかもしれません。このイライラは、暑さが原因でしょうか。いいえ、それだけではありません。自律神経を乱してしまう、日ごろのあなたの行動も原因となっていることがあります。暑苦しく、面倒なことは後回しにして、その場しのぎで生きていたい気分になりますが、イライラが収まらない!という人は、一度日常生活の見直しをしてみるのもよいかもしれませんね。ということで、今週は、夏のイライラ対策となる食薬習慣を紹介します。今週は、夏のイライラ対策となる食薬習慣最近、イライラしやすいと感じることはないでしょうか。ちょっとした他人の言葉が記憶に残り、何度も思い出してはイライラして、ああ言い返せばよかったなどと頭の中をモクモクと怒りの感情が巡ることはないでしょうか。お天気では最近停滞前線が多いですが、それに伴い頭の中にも怒りの感情が停滞してしまうことがあるようです。低気圧の状況下では、自律神経が乱れやすいのですが、漢方では水分代謝の悪い『脾腎』の働きが弱い人、甘いものやパンなどを食べ過ぎ『痰湿』がたまっている人、栄養バランスが乱れている『気血両虚』の人は、特にイライラ、頭痛、めまい、むくみ、寝つきが悪い、胃もたれしやすい、PMSなどの不調を強く感じることがあります。イライラしているなと思い当たる人は、食事の内容、運動習慣、睡眠のパターンなどの見直しをしてみましょうね。と、言葉では簡単に改善策を話すことができますが、実際に行動することは至難の業かもしれません。暑苦しいなか、運動や睡眠の質を高めることは難しいと思うので、簡単にできる朝食に食べるとよい食薬を紹介したいと思います。『脾腎』の働きをサポートしながら『気血』を補う食薬です。今週食べるとよい食材は、【鯖のトマトスープ】。逆にNGな習慣は、『気血両虚』の原因となる可能性のある【朝のパン】です。食薬ごはん【鯖のトマトスープ】朝食は、暑苦しいと、パンや栄養ドリンク、コーヒーなどで終わらせることもあるかもしれません。ですが、それでは自律神経を整えるために必要な『気血』の摂取が不十分です。そんなときには、鯖缶のストックをしているととっても便利。心とカラダに必要なタンパク質、ビタミンB群、ミネラル、オメガ3脂肪酸など穏やかで元気に過ごすために必要な栄養を手っ取り早くとることができます。また、トマトのリコピンと合わせることで、1日のストレスや紫外線で発生する活性酸素の対策をすることができます。<材料>鯖の水煮缶1個トマトジュース200ml味噌小さじ1<あれば>玉ねぎ1/2個(みじん切り)トマト1個(さいの目)<作り方>材料を煮込んだら完成。あっというまです。NG行動【朝のパン】朝のタイミングは、タンパク質と食物繊維、抗酸化物質の摂取が、心の安定、睡眠の質の安定、筋肉の構築、整腸作用、ストレス対策などによいと考えられています。そのため、朝にパンを食べる習慣がある人は注意が必要です。朝にパンを食べると多くの場合には、和食と比較するとタンパク質、食物繊維の量が減る傾向があるからです。毎日、パンにコーヒーという朝食が定番となっている人は注意しましょう。イライラするのは夏だから、暑苦しくて睡眠不足だからと何かのせいにすることもありますが、イライラして一時の感情にまかせて人に強い言葉を投げてしまうと、傷つくのは後の自分かもしれません。心の状態も栄養状態で変わることがあります。心とカラダの平穏のために食薬をとりいれてみてはいかがでしょうか。そのほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©yopinco/Gettyimages©Anna Efetova/Gettyimages文・大久保愛
2023年07月14日子どものころはよく乗り物酔いをしていた私も20歳前後あたりから、薬を飲まなくても乗り物酔いに悩まされることがなくなりました。しかし、40歳になると近所のスーパーですら人の車に乗れないほどの車酔いが復活。耳鼻科を受診して対策法を試すまでの体験談です。★関連記事:目覚めると天井がぐるぐると回転! 突然起こった「めまい」脳神経外科、婦人科を受診してわかったことは治ったと思った乗り物酔いが復活私は子どものころから乗り物酔いがひどく、車に乗る前には酔い止めの薬を飲んだり、気が紛れるように歌を歌ったりしていました。しかし、体調によっては車酔いを起こしてしまい、そのたびに頭痛と嘔吐に悩まされていました。乗り物に乗るたびに酔っていた私ですが、20歳あたりからうそのように乗り物酔いしなくなり、薬がなくても人の運転する車に乗ることができるようになったのです。しかし、30歳を過ぎて海外旅行へ行ったときのこと。疲れも相まってか、ツアーバスの中でひどい乗り物酔いに。両手がこわばり呼吸が苦しくなるほどつらい体験をしました。帰国後、手のこわばりや呼吸のことを医師に話したら「不安からくる過呼吸かも」とのこと。慣れない海外で乗り物酔いをするという不安感で、過呼吸を起こしてしまったようなのです。それ以来、近距離であっても乗り物酔いを起こすようになってしまい、年を重ねるごとに乗り物酔いを起こすまでの時間が短くなっていきました。自分で運転すれば酔わないのですが、毎回遠距離も自分で運転となると疲れによる事故も心配です。40歳を過ぎてから、思い切って耳鼻科を受診しました。耳鼻科を受診し体質改善することに耳鼻科で症状を話すと、40歳を過ぎるころから乗り物酔いがひどくなる人が増えるとのこと。中には病気が隠れていることもあるから、検査しましょうと話してくれました。検査といっても簡単なもので、目の動きと耳の中を診るものでした。診察の結果は問題ないので、年齢による自律神経の乱れによるものでしょうとのこと。また乗り物酔いには体質が影響していることもあるようです。アレルギー体質の人低血圧の人おなかの調子が悪い人このような人は乗り物酔いをしやすい体質であることも教えてくれました。残念なことに私はすべてが当てはまっていたのです。医師は「まずできる対策をやって、効果が出なかったら体質改善を試みましょう」と話してくれました。体質改善以外の対策は、目の筋肉を鍛えて、揺れに慣れることが大切とのこと。その方法とは「目の筋肉を動かして鍛える」、「でんぐり返しをする」という体を鍛える対策方法と、「リラックスする」、「薬を飲む」という乗り物に乗る前の対策方法でした。乗り物に乗る前の対策は既におこなっているので、目の筋肉を鍛えることとでんぐり返しを日課に取り入れることにしました。毎日の対策で改善中目の筋肉を鍛える具体的な方法は、顔を前に向けた状態で目を上下左右、斜めに動かすことです。上下左右、斜め方向にそれぞれ20往復、毎日お風呂の中でおこなっています。でんぐり返しは体調によって回数を変えながら毎日おこなっています。リビングに子どもがお昼寝に使っていた布団を敷いて、連続ででんぐり返しをするのです。やり始めは5回でもフラフラでしたが、徐々に回数が増えて今では8回くらいは連続でできるようになりました。フラフラが続くと大変なので、夕飯を食べて1時間くらいしてからか、昼間の空腹時におこないます。1年くらい毎日続けたら薬を飲まなくても30分くらいのドライブであれば、乗っていられるほどになりました。揺れに対して感覚が慣れたためなのか、でんぐり返しで鍛えられているから大丈夫という安心感からなのか、はっきりわかりませんが大きな進歩です。まとめ私の乗り物酔いはまだ完璧になくなったわけではありません。「酔うかも」という不安感が大きいと、どんなに対策をしていても酔ってしまうことも。そのために車に乗る前には時間に余裕を持って、ゆっくり過ごしリラックスするようにしています。出かけた先での楽しいことを思い浮かべるのも、気分が良くなるので実践しています。もちろん乗り物酔いがさらにひどくなった場合には、再度受診する必要が出てくるかと思います。しかし、それまでは毎日のでんぐり返しと乗り物に乗る前の気持ちの持ち方で、人の運転でも快適に過ごせるようにしていきたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/おんたま著者/菅 恵利(45歳)小学生の娘がいる主婦。下戸の日本酒好きで酒蔵をめぐってドライブするのが趣味。30代後半から体の衰えを感じて悩み中。
2023年07月09日心と自律神経にアプローチオリジナルオイル「セラリキッド」の販売や治療院を運営する株式会社セラは、セラリキッド『メンタル オイル 60ml』を同社のオンラインストアで発売した。「セラリキッド」の基本成分は、天然のビタミンE・必須脂肪酸・スクワレンである。ビタミンEは、抗酸化力が強く、酸化しやすい細胞を元気に保つ働きがある。活性の高い天然のビタミンEであり、肌から浸透してダイレクトに働く。疲れ・ストレス・不眠を優しいアロマでセラリキッド『メンタル オイル 60ml』は、心と自律神経にアプローチする天然100%精油(マジョラム、ローズマリー、ローマン・カモミール)を配合した。肩の力が抜けるような柔らかなアロマであり、心も身体もほどけていくような優しい香りとなっている。マジョラムは、温かみがあり、甘くややスパイシーな香り。リラックスしたい時、不安を感じる時にオススメ。 ローズマリー・シネオールは、さわやかな甘さと清涼感のある香り。無気力や憂鬱な気持ちの時に効果的。ローマン・カモミールは、りんごのようなフルーティな香り。気分の落ち込みや不安を緩和して、安心感を生み出す。神経をリラックスさせて、不眠にも効果的である。通常販売しているセラのビタミンEオイルは20mlだが、こちらはクリニック・治療院・サロンなどに業務用として利用されているものと同量の60ml。販売価格は、10,670円(税込み)。送料無料。7月30日までの期間限定販売である。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース株式会社セラ※セラリキッド 「メンタル ブレンド 60ml」
2023年07月05日中京大学 スポーツ科学部 渡邊航平教授の研究グループは、6-12歳の子どもを対象とした力の正確性と運動神経活動との関連について調査し、力の正確性に関わる運動神経活動の変動性は、この年代の子どもの成長過程において顕著な変化を示さないことを明らかにしました。本研究結果は、中京大学 スポーツ科学部 渡邊航平研究室、特任助教・奥平柾道氏(現・岩手大学・教育学部・講師)を筆頭著者として、国際学術雑誌Pediatric Exercise Scienceに掲載されることが決定しました。【本研究成果のポイント】●これまで小学校年代の子どもにおいては、神経系の発育発達が顕著であると考えられ、各種運動プログラムに反映されてきました。●神経系の働きを生理学的指標である運動神経活動を用いて検討したところ、6-12歳の子どもにおいて、年齢に関連した変化は観察されませんでした。●この年代において特に発達すると考えられてきた神経系の特性に基づいて、調整力などを向上させるためのトレーニングが広く行われていますが、その生理学的根拠には検討の余地が残されている可能性があることが明らかになりました。【背景】6-12歳の年代はゴールデンエイジとも呼ばれ、神経系の発育発達に由来する基本的な動作の習得が重要な時期であるとされてきました。しかしながら、これらは解剖学的な側面に関連したものであり、機能的な側面に関する発達過程については不明な点が多く、さらに調整能力などの運動能力とどのように関連しているのかについては明らかになっていませんでした。【内容】本研究では小学校年代の子ども58名を対象とし、一定の力で膝を伸ばす運動を行わせた時の力の正確性を測定し、調整能力を評価しました。同時に、膝を伸ばす筋肉から高密度表面筋電図の測定を行い、特殊なアルゴリズムを用いて、神経から筋肉への最終的な指令を伝達している運動神経活動を評価しました。その結果、年齢と力の正確性との間には有意な負の相関関係が認められたことから、成長に伴って力の調整能力は向上することがわかりました。また、運動神経活動の変動性と力の正確性との間にも有意な負の相関関係が認められたことから、神経から筋肉への指令の変動性が小さい者ほど、力の調整能力が高いことがわかりました。しかしながら、年齢と運動神経活動の変動性との間には有意な関連が認められず、成長に伴って神経から筋肉への指令の変動性が小さくなる傾向は認められませんでした。これらの結果は、小学校年代の子どもにおける筋力の調整能力の個人差を、神経系における機能的な側面と関連付けることは難しいことが示唆されました。本研究は、愛知県みよし市にある「みよしスポーツアカデミー」の協力を得て実施されました。図1【今後の展開】今回行った横断的な研究に加えて、縦断的な調査を行うことで、調整力のような運動能力が、いつどのように獲得されていくのかについて、神経と筋の発育発達の観点から調査していきます。また、この時期に実施されている“運動神経”をよくするとされる運動が、本当に運動神経に作用しているのか?という点にも生理学的な観点から研究を進めていきたいと考えています。【研究者のコメント】神経系の発育発達が顕著とされ、ゴールデンエイジと呼ばれる年代において、調整能力に関わる運動神経活動が年齢と関連しないことを明らかにした点が、本研究の新規性であると思います。小学校年代の子どもに対して、調整力のような巧みな運動能力の改善を目的とした運動プログラムが、多く取り入れられていますが、その意義や効果について、生理学的な観点から詳細に検討する必要があると考えています。【用語解説】高密度表面筋電図:複数の電極が高密度に配置された表面筋電図。皮膚表面から非侵襲的に時空間的な筋の活動パターンを計測できる。運動神経 :α運動ニューロンとも呼ばれる、筋が力を発揮するための最終的な指令を行う神経細胞。【論文情報】雑誌名 :Pediatric Exercise Scienceタイトル:Motor Unit Firing Properties during Force Control Task and Associations with Neurological Clinical Tests in Children著者 :Okudaira, M., Takeda, R., Hirono, T., NIshikawa, T., Kunugi, S., and Watanabe, K. 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月30日心身の不調を食事で改善しよう宝島社は2023年7月3日、順天堂大学医学部 教授 小林弘幸の新刊『自律神経を整える最高の食事術』を発売します。同書では、自律神経を整えるための最強の食事メソッドを紹介します。食習慣を見直して自律神経を整えることで心身の不調を改善し、最高のパフォーマンスを発揮することを目指します。販売価格は770円(税込)です。宝島CHANNELやAmazon、セブンネットショッピングなどで予約を受け付けています。読んですぐに実践できる食事メソッドが満載です。YouTubeでも健康情報を発信小林弘幸(こばやしひろゆき)は1960年生まれ、埼玉県出身です。1987年に順天堂大学を卒業しました。現在は順天堂大学医学部教授を務め、自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手やアーティストなどのパフォーマンス向上の指導にも携わっています。専門分野は小児外科学、肝胆道疾患、便秘、Hirschsprung’s病、泌尿生殖器疾患、外科免疫学です。著書には『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』『医者が考案した「長生きみそ汁」』などがあります。YouTubeチャンネル「【公式】ドクター小林の健康塾」を運営し、現役医師である小林暁子とともに、健康や医療に関する情報を発信しています。(画像は宝島CHANNELより)【参考】※宝島CHANNEL※順天堂大学 医学部・大学院医学研究科※Amazon※YouTubeチャンネル「【公式】ドクター小林の健康塾」
2023年06月20日核酸(*1)栄養の健康食品および化粧品を販売するフォーデイズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:和田 佳子)は、この度、金沢大学との共同研究により「神経幹細胞の増殖促進剤及びそれを用いた神経幹細胞の増殖促進方法」について、特許を取得しましたことをお知らせいたします。【特許番号】第7284955号【発明の名称】神経幹細胞の増殖促進剤及びそれを用いた神経幹細胞の増殖促進方法【特許権者】フォーデイズ株式会社【発明者】・金沢大学加藤 将夫、増尾 友佑、石本 尚大・フォーデイズ株式会社須藤 慶太、桐山 恵介※所属は出願日現在【出願日】令和3年7月20日(2021.7.20)【登録日】令和5年5月24日(2023.5.24)【発明の概要】記憶、学習、認知といった脳機能の低下は、日常生活の質の大幅な低下につながります。高齢化社会を迎え脳の健康維持に対する関心が高まる中、脳機能に貢献する可能性を提供するために、当社製品に配合される核酸の主原料であるサケ白子などに、脳機能の維持、改善に寄与する機能的成分が存在するのかを解明することは、当社の重要な研究テーマの一つです。以前、DNA含有サケ白子抽出物や、DNA成分をマウスに摂取させると、記憶学習機能の向上、海馬中の神経幹細胞増殖(神経幹細胞増殖により神経細胞増加につながり、結果として、脳機能の維持向上につながると考えられています)効果が得られることを、金沢大学との共同研究により報告しました(Nakamichi N, et al: J. Med. Food 22(4), 408-415, 2019)。しかしながら、神経幹細胞の増殖促進や神経幹細胞の分化誘導などに影響を及ぼすDNA機能成分については明らかになっていませんでした。当社はこの課題を解決するべく、金沢大学加藤 将夫先生との共同研究によって、さらに研究を重ねた結果、DNA中に含まれる「トリヌクレオチドCCC(*2)」を発見し、このトリヌクレオチドCCCを機能成分として神経幹細胞の増殖を促進する作用があること、そして、神経幹細胞の増殖促進剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至りました。このようにトリヌクレオチドが神経幹細胞増殖効果を持つことを示したのは、栄養学分野において世界で初めての知見です。神経幹細胞増殖に関与するトリヌクレオチドCCCの、核酸医薬における有効成分としての可能性についても、今後さらに研究を進めてまいります。特許証トリヌクレオチドCCC(イメージ)【フォーデイズ 会社概要】会社名 :フォーデイズ株式会社所在地 :〒103-0016 東京都中央区日本橋小網町6-7代表者 :和田 佳子創業 :1997年4月資本金 :4,500万円企業情報: 主力製品の核酸ドリンク「ナチュラル DNコラーゲン」は、人の細胞の中に存在し健康と若さに役立つといわれる栄養素「核酸」に注目し、1999年12月に販売を開始。以後、現在に至るまで8度の改良を施しました。ネットワークビジネス業界において、国内では第4位(*3)の売上規模となっており、核酸栄養のリーディングカンパニーとして、健康食品と化粧品市場を牽引中。*1 遺伝情報は細胞の核内に存在するDNAに書き込まれており、その情報をRNAが写し取ってさまざまなたんぱく質を合成しています。DNAとRNAは核内にある酸性の物質ということで「核酸」と呼ばれています。*2 C(シトシン)塩基がついたヌクレオチドが3つつながったトリヌクレオチド。トリは「3」を表す用語です。ヌクレオチドは核酸であるDNAの最小単位で、糖、塩基、リン酸からできています。DNAの塩基にはA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種類があります。*3 ネットワークビジネス業界 国内ランキング 1位.日本アムウェイ 2位.三基商事 3位.ノエビア 4位.フォーデイズ出典:「ネットワークビジネス」2023年3月号より抜粋 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月19日不規則な生活や気圧の変化などで自律神経が乱れ、特に月経前などに肌トラブルを起こしがちな人が増えているよう。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、ニキビなどの肌荒れしやすいNG行動と対策を教えてくれます!最近、ニキビなどの肌トラブルに悩んでいませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 218朝起きて鏡を見たときにニキビがある、赤みがあるなど肌トラブルを発見してしまったときには、朝から気分がブルーになってしまいますよね。人に会うのが嫌になったり、外出する気がなくなってしまったり、一日の気分にも影響してしまうこともあると思います。また、自律神経が乱れやすい低気圧がやってくる高温多湿のこの時期には、ストレスに敏感になる、だるさを感じやすいなどに加え、ホルモンバランランスも連動して乱れてしまうことがあります。ホルモンバランスの乱れは、月経前のニキビの原因になってしまうことも。また、糖質、脂質の多い食事をとる習慣などがあったり、寝不足、ストレスが多い人は、当たり前の話になりますが、肌トラブルになやまされやすくなります。とくに高温多湿で肌がベトつき皮脂分泌も増えるこの時期、月経前にできやすいフェイスラインのニキビ対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、月経前の肌トラブルの対策となる食薬習慣じんわりと汗をかくようになりましたね。皮脂分泌も増え、毛穴が詰まりやすくなる今日この頃ですが、紫外線量も増え、角栓ができ、毛穴が黒ずみやすくなりますよね。さらに、低気圧やエアコンなどの影響から自律神経が乱れやすい時期とも言えます。そうすると、睡眠の質が低下したり、過食になりやすくなったり、ストレスに弱くなったりとお肌にとってダメージを与える要素がてんこ盛りになります。また、自律神経が乱れるとホルモン分泌も乱れやすく、月経前のにきび、過食、イライラ、気分の落ち込みなどに悩まされることも増えてしまいます。この状況を漢方医学では、『肝気鬱結』、『湿熱』がたまっている状態と考えます。そこで、自律神経を整えるために『気滞』を解消し、腸内環境を整え、抗酸化を行うために『清熱』し『湿熱』を除去することを考えます。ということで食べるといい食薬は、【アボカドとトマトのサラダ】です。そして、今週のNG行動は、常習的な【パスタランチ】です。食薬ごはん【アボカドとトマトのサラダ】味付けを粒マスタードとお酢で整えるので、香り高いイソチオシアネートやクエン酸などの酸味によって「気滞」の改善を促します。また、アボカドやトマトなど抗酸化作用の高い野菜を使うことで、「清熱」や「湿熱」の除去を行います。粒マスタードは常備していない家庭も多いですが、夏野菜のサラダやソテーにスプーン1杯くらい加えると味が締まり、さっぱりとして、機能性も高まるのでおすすめ調味料の一つです。<材料>酢・オリーブオイル・粒マスタード各大さじ1アボカド1/2個(一口大)レタス4枚(ちぎる)トマト2個塩お好みで<作り方>材料をまぜたら完成です。スライスマッシュルームやパプリカ、砕いたナッツなどを入れてもよいです。NG行動【パスタランチ】麺類は、たまには良いのですが、常習的になっていたら注意です。パスタランチを想像してみてください。野菜などの食物繊維、お肉や魚介類などのタンパク質が具材として含まれていたとしても、圧倒的に糖質の量が多くはないでしょうか。また、一般的なパスタは油と一緒に和えられていることが多く、糖質や脂質のとりすぎとなってしまい、栄養バランスが乱れやすいメニューの一つとも考えることができます。皮脂分泌が多く肌がベトベトしているとき、ニキビができているとき、便秘がちなときには、和食を中心とするようにしていきましょう。カラダの状態が反映されるのが、お肌です。毎月、ニキビで悩んでいる方は、肌トラブルだけに注目するのではなく、カラダ全体を整えるようにケアしてみてはいかがでしょうか。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©toofuneko/Gettyimages©PeopleImages/Gettyimages文・大久保愛
2023年06月16日効果的なツボが集まっている箇所を重点的に刺激!最近、耳が遠くなったなあ、年のせいかなあ、と思っているあなた!難聴は血流、腸の状態、自律神経の乱れが最大の原因。その3つを刺激するツボが集まる耳をシェイク、シェイク!年齢を重ねると誰でも聴力が衰えると思っている人は多いのではないだろうか。だが、日本リバース院長の今野清志さんは語る。「耳の聞こえが悪くなったことを年齢のせいにしてはいけません。音が聞こえづらい最大の原因は、血流の悪化です。さらに、内臓疾患、自律神経の乱れの3点が大きな要因なのです」今野さんは、中医学をはじめ整体や鍼灸の立場から、人体をパーツではなく全身のつながりとしてとらえる。そして、これまで3万5千人以上の難聴の人々を改善へと導いている。■血流、腸、自律神経を刺激するツボが耳の周りにある「耳は、栄養と酸素が血液できちんと運ばれないとたちまち働きが悪化します。血流への影響が大きい内臓、特に腸が健康でなくてはなりません。また、交感神経が過敏になっていると血管が収縮し、血流が低下しますから、自律神経も大切なのです」(今野さん、以下・同)生活習慣の見直しも必要、と今野さん。難聴は生活習慣から起こる病気の一つであり、改善のポイントは血流、腸、自律神経を健康にすることだ。それには今回紹介する耳のマッサージがおすすめだ。「基本のマッサージは4つ。耳周辺には血流、腸、自律神経の改善に効果的な多数のツボがあるので、揺すって刺激を与えます。特に、『耳シェイク』は有効なのでお試しを。位置は正確でなくて大丈夫。このほか、次のようなマッサージが基本になります」【耳さすり】両手の親指を耳の裏、人さし指を耳の前に置き、耳の裏全体と耳の付け根、耳の前をやさしくさする。【耳の穴の刺激】両手の小指の先を耳穴の入り口に当て、上下左右に軽く押す。【耳ひっぱり】耳全体を上下左右に軽く引っ張る。4つを毎日行うのがおすすめだが、今日は耳シェイク、明日は耳さすりという形でもよい。これらを毎日1分1年続けたところ聞こえがよくなった人も。いつでも何回でもできるセルフケア。最近、耳が聞こえにくいと思う人はぜひ実行を。
2023年06月15日気圧や湿度、気温の変化が激しい梅雨の時期は、自律神経の乱れから様々な不調が起きやすいと言われています。また、雨で外出する機会も減り、1日の活動量が減って運動不足になることも。今回は、現役ヨガ講師の筆者が、梅雨時期におすすめな「簡単習慣」をご紹介します。ぜひダイエットの参考にしてみてくださいね。梅雨時期のだるさ・むくみの対処法梅雨時期は、気圧の影響で自律神経が乱れやすくなり、「やる気が出ない」「体が重く感じる」「イライラしやすい」などの不調につながりやすくなると言われています。そうした不調が続くと1日の活動量や運動量が減り、結果、むくみや冷えなどのトラブルが起きやすくなることも…。そこで意識したいのは、「こまめに体を動かすこと」と「体を温めること」。まずはこの2つから取り入れてみましょう。こまめに体を動かすこまめに体を動かすために、日常の動作で運動効率を上げることを意識してみましょう。・歩くとき:小股ではなく大股で歩く。なるべく階段を使う・座るとき:膝を閉じて背中が丸まらないように美しい姿勢を保つ・立つとき:つま先立ちやかかとの上げ下げでふくらはぎの筋肉を刺激する・自転車に乗るとき:姿勢を意識して腹圧を軽く入れ、踵でしっかりペダルを踏むその他、仕事中もこまめに首を回す、肩や肩甲骨を動かす、30分に1回は立ち上がって長時間同じ姿勢にならないようにするなど、体を動かすことを心がけてみましょう。体を温める気温の変化が起こりやすい梅雨の時期は、体温調節がうまくいかずに血流悪化を招き、体が冷えやすくなるでしょう。加えて、冷たい食べ物や飲み物をとる機会が増えたり、空調で体の冷えを感じたりすることも。また、暑い日はシャワーで済ます方も多いかもしれません。しかし、こんな時期こそ湯船に浸かるようにしましょう。ゆっくり湯船に浸かる余裕がないという方は、「肩、首、腰、ひざ裏」を温めることで体全体が効率よく温まり、血流を促しやすくなります。腰回りが重だるく感じる方は、カイロを使うのもおすすめです。むくみ予防の食生活も!梅雨時期は余分な水分が体に溜まりやすく、むくみへつながることが考えられます。そのため、塩分の多い食品、砂糖や小麦粉、揚げ物、アルコールなどは避けた方がベターでしょう。余分な水分を排出しやすい食品を意識してとることがおすすめです。主食の前に食物繊維が豊富な食材をとる主食の前に食物繊維が豊富な食材をとることで、血糖値の急激な上昇を防げるほか、しっかり噛んで食べることで満腹中枢が刺激され、食べすぎ防止にもつながると考えられます。食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類がありますが、どちらも便秘の解消や血糖値の上昇を穏やかにする効果が期待できると言われています(※1)。・水溶性食物繊維を豊富に含む食材:昆布やワカメなどの海藻類、熟した果物、野菜など・不溶性食物繊維を豊富に含む食材:大豆、ごぼう、たけのこなどカリウムが豊富な食材でむくみを予防塩分の高い食品をとりすぎると余分な水分を溜め込み、むくみにつながります。そこで、体内の余分な塩分の排出を促してくれる、カリウムが豊富な食材をとるのはひとつの手でしょう(※2)。カリウムは夏野菜に多く含まれるとされます。しかし、夏野菜には体を冷やす作用もあるため、血行を促進して体を温める作用のある生姜や山椒、にんにく、ネギなども一緒にとるのがおすすめです。また、カリウム摂取の制限がある方もいるため、ご自身の体に合った食事を大切にしましょう。取り入れやすいことから始めて梅雨を乗り切ろう!梅雨時期は自律神経の乱れが起きやすく、心身の不調も起こりやすいです。しかし、心身のバランスが整えることで、自然とダイエットにもつながるでしょう。今回ご紹介したアプローチのうち、ご自身の生活に取り入れやすいものから始めてみてくださいね!【参考】※1 便秘と食習慣※2 厚生労働省.e-ヘルスネット カリウム©︎mapo/Maskot/Maria Korneeva/gettyimagesNATTY/池田夏子YES TOKYO STUDIO中目黒スタジオマネージャー兼インストラクター。 2014年ヨガインストラクターとして活動開始。翌年2015年インド・ケララ州にあるアシュラムにてヨガ哲学を深める。帰国後都内スタジオでグループレッスン、パーソナルレッスンを中心に、オフィスヨガや企業主導型のイベントなどでも活動中。2019年インドにてRYT500トレーニングを終了。ヨガインストラクターとしての実績はもちろん、雑誌や広告のヨガポーズ監修、ヨガモデルの活動も多く、数々のメディアに出演中。 近年はモデル単体の活動も増え、ご当地ビールのポスターやアウトドア雑誌の表紙などにも出演。文/NATTY
2023年06月02日ビューティ&ヘルスを底上げするには、睡眠の質を高めて自律神経を整える家電も持っておきたい。睡眠環境&自律神経を整えるセルフケアアイテムをご紹介します。睡眠環境&自律神経を整える「ここ数年、眠りをサポートする家電が増えています。その背景にあるのは、睡眠に関する研究の進歩。快眠を叶える条件が明らかになるにつれ、それを実現する家電が続々登場しているのです。室温や湿度をコントロールして睡眠環境を整えるエアコン、香りや光、音でリラクセーションを促すアイテム、空気圧とぬくもりで脚を癒すマッサージャーも、疲れが取れて寝つきがよくなる、とヒットしました。睡眠の長さや深さを記録するウェアラブル端末も、愛用者が増加中。睡眠系家電は見た目がおしゃれなものが多いので、寝室をかっこよくしたい人にもぴったりです」(白物・美容家電ライター・田中真紀子さん)a. 【BELAIRLAB】ラバロック ミニ アロマディフューザー旅先の寝室でもいつもの香りを楽しめる。オイルを垂らしたアロマホルダーをセットすると、ファンが香りを拡散。コンパクトかつ充電式なので、出先でも使える。アロマホルダーは、スギ花粉やタバコの煙などを除却する空気清浄機能つき。本体¥8,800専用フレグランスオイル(右から、リリ-ヴィンググリーン、フロ-ウィング コットン)15ml 各¥3,850(ベレアラボcs@belairlab.com)b.【Scentee】Scentee Machina Uno軽く広がる香りと暖色の灯りで心が安らぐ。専用アプリでスイッチのオン&オフ、タイマー設定ができる。ナノ単位の超微粒子で噴霧された香りが、柔らかく広がる。写真で使用しているフローラルウッディ調を含めて、18種の香りがそろう。本体¥21,780Scentee Machina Fragrance(ザ パブリック オーガニック スーパー ポジティブ)1本¥14,080(Scentee TEL:03・6809・1981)c.【LIVLAB SAS】Dodowメンタルトレーニングの呼吸法をマシンに応用。メンタルトレーニングに取り入れられている、“コヒーレンス法(心臓呼吸)”という呼吸法を実現し、心身をリラックスさせるためのデバイス。点滅する青い光に合わせて呼吸をすることで、やがて1分間に6回ほどという理想の呼吸ペースに。すると心拍数が落ち着き、眠りやすくなるという。¥6,980(LIVLAB SASservice.client@mydodow.com)d.【OURA】Oura Ring Gen3身につけて眠るだけで睡眠をモニタリング。指にはめて過ごすと、心拍数、体表温、活動量、血中酸素飽和度などを計測。消費カロリー目安やアクティビティレベル、睡眠の深さや質などをスマホに表示してくれる。専用アプリの機能を全て使うには、「Ouraメンバーシップ」(2か月目以降月額¥999)への加入が必要。本体¥47,000~(SB C&S)e.【cheero】Sleepion3多角的なアシストで、なめらかに“5分で快眠”へ。聴覚、嗅覚、視覚と、多角的にアプローチすることで快眠へと誘うデバイス。特殊な設計のスピーカーから360度全方位に広がる音楽に包まれ、振動によって拡散される100%ナチュラルアロマオイルの香りを感じることでリラックス。ロウソクを再現した温かな光のゆらぎを見つめていると、自然と眠気が降りてくる。¥10,780(cheero TEL:0120・083・703)f.【パナソニック】エアーマッサージャー ねるまえほっとリフレ EW‐RA150横になって脚を入れれば楽々極上マッサージ。寝る前に脚を入れてスイッチオンすれば、足首からふくらはぎへとエアーバッグが360度圧迫して開放。2段階に温度調節ができるヒーターを搭載しているので、これからの季節は冷房で冷えた脚がじんわり温まる。ベッドに置きっぱなしでも邪魔にならない、スタイリッシュなデザインが嬉しい。¥42,800*編集部調べ(パナソニック TEL:0120・878・697)田中真紀子さん白物・美容家電ライター。育児をしながら執筆の仕事をこなすうち、家事やセルフケアに役立つ家電にハマって専門ライターに。現在は企業コンサルタントやアドバイザーも務める。※『anan』2023年5月31日号より。写真・小川久志スタイリスト・池田沙織取材、文・風間裕美子(by anan編集部)
2023年05月26日徳間書店から5月1日、メンタルをアップさせる著書『気がつくと自律神経が整う! メンタルアップ文字トレ』が発売されました。同書は、10万人以上の文字を診て指導してきた書学博士で筆跡カウンセラーの著者と、著者累計1,200万部の自律神経研究の第一人者である小林弘幸氏による文字トレドリルです。文字トレは1日10分のペースで行う事によりストレスが解消され、集中力や記憶力が高まるそう。気が付くと、自律神経が整うほか、免疫力のアップにもつながるとのこと。書面では、文字トレがなぜメンタルをアップさせるのかについても理論的に解説しています。疲労などから心身に影響を受けやすいこの時期、文字トレで自律神経を整えてみてはいかがでしょうか。■書籍概要書籍名:気がつくと自律神経が整う! メンタルアップ文字トレ著者:石﨑白龍/著小林弘幸/監修定価:1,650円発売:2023年5月1日(フォルサ)
2023年05月18日大型連休が終わり、しっかり体調を整えたいところです。そこで健康と眠りのスペシャリスト、松浦志野さんに、気温や湿度の差が激しい時期に気をつけたい生活スタイルを教えていただきました。気候変動による気象病すでに梅雨時のようなじめっとした蒸し暑さがあると思えば、逆にひんやりする日もあり、寒暖差や気圧変動の大きい時期です。気象の変化によって起きる体調不良を気象病といい、頭痛や倦怠感、やる気が出ない、寝起きが悪いといった症状が出ることがあります。これは自律神経が大きく関係しています。気圧の変化で過剰に自律神経が反応してしまい、睡眠や気持ちの浮き沈み、カラダの症状にも影響していきます。しかしどんなに辛い状況でもお仕事や育児、家事があります。梅雨時期のような時期でも快適に過ごせるよう対策を行っていきましょう!1.体内時計を整えるまずは自分にとって最適な睡眠時間を見つけることから始めていきます。休みの日の前日、いつもの就寝時刻に眠りにつきましょう。ここで休みの前日だからといって遅寝はせず、睡眠の質を高めるために入浴をして、お風呂から上がり汗が引いたら就寝します。お風呂から出てからはスマホを見ず、ストレッチや深呼吸、アロマを取り入れてリラックス効果を高めましょう。そして、就寝後、翌朝に自然に目が覚めた時刻を確認してください。これを数日繰り返すことで自分にとっての最適時刻がわかります。睡眠が足りていないと初めは遅くに目が醒めると思いますが、数日続けていくと適切な時刻に起床できます。その時間があなたにとっての最適な睡眠時間です。起きなければいけない時刻から逆算して、自分に必要な睡眠時間がとれる就寝時刻を決めることで、体内時計を整えるための一歩前進になります。2.朝起きたらカーテンを開けて、まずは1分の日光浴朝自然に目が覚めて、まずはカーテンを開けて、もし可能ならそのままベランダに出て、まずは1分でかまわないので日光を感じましょう。この時の注意点は太陽を直接見ないように気をつけてください。目の網膜で光を感じることで脳に指令が送られ、体内時計が整うことがわかっています。そして午前中のうちに30分以上太陽の光を浴びましょう。たとえ雨でも曇りでも家の中よりは外の方が明るいです。網膜で光を感じることが大切になります。通勤時はできるだけ日の当たるところを歩くのもいい方法です。体内時計をコントロールしているのは「光」になります。日光浴をすることで脳内の神経伝達物質のひとつであるセロトニンが増え、気持ちも明るくなり、体温上昇もするため、夜との体温差ができて睡眠の質の向上にもなります。3.19時ごろに軽めの運動をする睡眠の質を整えるには体温の高低差が大切になります。深部体温といって内臓や脳などカラダの内側の温度は個人差はありますが、19時ごろが最も高くなり、朝方4時ごろが低くなります。19時ごろに軽めの運動でさらに体温を上げることでより睡眠の質を改善できます。軽めの運動といっても簡単です。お仕事からの帰宅の際にいつもより少し早歩きをしてみる、遠回りをして歩く距離を増やす、駅では階段を使う、電車の中で「ながら運動」でもかまいません。4.お風呂に入りカラダの内側の温度を上げるお風呂に入っていただくことで温熱作用によりカラダの深部体温が一時的にぐっと上がり、その反動で急降下するときが最適の就寝のタイミングです。カラダの熱は引いて、手足がポカポカと温かくなっていることがサインです。深部体温を上げる入浴方法は40℃のお湯に15分浸かることです。就寝時刻の1時間ほど前に入浴終了していただければ汗も引き、気持ちよくおやすみになれます。汗をかいている時はうまく寝つくことができないので、汗が引いてから就寝してください。しかし、シャワーのみや数分程度の入浴では深部体温は上がりきらないので、入浴後はすぐにベッドへ入っていただくことがいいでしょう。5.耳をもみもみで血流を上げる耳を温めることで血管が拡張し、血液循環がよくなり、交感神経の働きが低下します。また、耳の周りにはリンパ節もあるため、温めることで老廃物の代謝効率がよくなり、気象病による頭痛などの緩和、リラックス効果も高まります。私たちは日々いろんな音を聞いたり、目から情報を受け取り、交感神経がたかぶり緊張しやすい状況になっています。寝る前にはリラックス効果を高めることが必要です。やり方は耳の付け根を指で挟み、前回し後ろ回しを10回ずつ行ってみましょう。優しく耳全体を包み込んで温めたり、もみもみしていただくのも効果的です。梅雨時の気象病対策は自律神経を整え、カラダを温め、適切な生活習慣を取り入れることで大幅な改善が見込まれます。時期の問題だからと諦めずに対処をすることで、快適な生活を送れるようになります。それでもお仕事が手につかないようであれば、一度病院で受診をされてみてください。【参考資料】・「わたし」と向き合う1日10分のお風呂習慣小林式マインドフルネス入浴法発行:エムディーエヌコーポレーション著者:小林麻利子・入浴の質が睡眠を決める発行:株式会社カンゼン著者:小林麻利子(C)ayakono/Getty Images松浦志野健康と眠りのスペシャリスト。眠りとお風呂の専門家・小林麻利子さんに師事している。埼玉県出身。看護師、ベビーマッサージ講師。スリープカウンセラーとしてひだまり by SleeoLIVE主催。1児の母。看護師として総合病院、訪問看護を経験。自身が不規則な生活や睡眠不足、眠れないと悩んでいる方の多いという経験から同じように悩む人を助けたいという思いで小林に師事。現在はベビーマッサージのレッスン、日本初のマンツーマン&対面の睡眠改善カウンセリングを行い、赤ちゃんから大人までの熟睡を導くサポートをしている。文・松浦志野
2023年05月11日40代になり、階段を上っただけで息切れがしたり、突然動悸があったりすることはありませんか。心臓に何か異常があるのかと心配になってしまいますね。しかし、動悸や息切れは更年期症状の一つとして、よく挙げられている症状。なぜ更年期になると動悸や息切れが増えるのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:「まさか!」40代、気付いたら血圧高めに!食生活を見直して高血圧予防に成功【体験談】動悸や息切れがあるのは病気?更年期症状?動悸や息切れがあると、まずは心臓の病気を疑ってしまいます。その場合はどんな特徴があるのでしょうか。「動悸は心臓の心拍数が感じられる状態のことで、心拍数が速い頻脈、遅い徐脈、心拍を大きく・強く感じる、脈が飛ぶ・乱れるなどがあります。原因は不整脈または自律神経の乱れが考えられますが、不整脈の場合は循環器内科受診の必要があります。動悸があるとき、手首で脈を取ってみて、早かったり遅かったりする場合は不整脈の可能性があるので受診しましょう。脈はいつも通りなら自律神経の乱れが原因の可能性が高いです。ただし、動悸の他に胸の痛み、吐き気や嘔吐、冷や汗などの症状があるときはなるべく早く受診してください」(駒形先生)。なぜ更年期に動悸が増える?駒形先生によると、動悸はあっても脈は普通の場合、自律神経が関係しているとのこと。更年期には自律神経が乱れることがわかっていますが、自律神経と動悸にはどのような関係があるのでしょうか。「自律神経には、心拍数や呼吸などのコントロールする働きがあります。この自律神経は脳の視床下部の中枢であり、女性ホルモンもコントロールしています。更年期になると卵巣の機能が衰え女性ホルモンの分泌がうまくできなくなりますが、視床下部は“ 女性ホルモンが減った ”という情報をもとに性腺刺激ホルモンを出し続けるため、視床下部がパニックに陥ってしまうのです。それにより自律神経のバランスも崩れてしまい、 心拍数や呼吸にも影響が出てしまうのです」(駒形先生)。また、更年期になると健康診断などで高血圧を指摘される人が増えます。高血圧と動悸に関係はあるのでしょうか。「高血圧は、血液を全身に送り届けるときの拍出するために必要な圧力が大きくなることを指します。更年期になると全身の筋肉量が落ちるので、心臓が頑張って血液を全身に送り出そうとしているため、血圧が高めになりがちなのです。また、更年期は子宮の機能が低下することにより下半身よりも上半身に血流が集中しやすくもなるので、全身に血液を送り出そうと拍出するために、必要な圧力が大きくなることも一因です」(駒形先生)。動悸があるときの対処法は?駒形先生は動悸があるときにできる、簡単な対処法があると言います。「動悸や息切れがあるときは深呼吸をしてみましょう。腹式呼吸ではなく、肺をしっかり開いて閉じるという動きを意識することがポイントです。何度か試してみて、それでも改善されない場合は一度受診したほうが安心です。また、疲労や睡眠不足、ストレス、アルコールのとり過ぎなど、さまざまな原因で動悸が起こる可能性があります。生活習慣を見直すことも大切です」(駒形先生)。まとめ動悸や息切れがあると心配になってしまいますが、自律神経の乱れによるものも多いということ。長くマスク生活が続き、酸素が少なく動悸がしやすい状態にあると駒形先生は言います。人が少ない場所では深呼吸をして、呼吸を整えることから始めてみましょう。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年05月09日なんとなく調子が悪い、ドキドキしがち、不安感に支配されている…など、もしかしたら環境の変化等によるストレスが自律神経を乱し、いわゆる五月病になっているのかもしれません。医師や心理学の先生に解説と対策法を教えてもらいました。いつでもできる!自律神経を整える簡単呼吸法自律神経というワード、見たり聞いたりしたことがあって、なんとなく心に関わるものだということを知っているかたが多いのではないでしょうか。医学博士の根来秀行先生に、自律神経についての簡単な解説とコントロールするための呼吸法を教えてもらいました。自律神経とは自律神経とは、呼吸や消化器官、体温調節など、全身の機能を司る神経のこと。おもに日中に行動を活発化する交感神経と、おもに日が暮れる頃から優位になり体をリラックスさせる副交感神経の2つがある。根木先生ストレスなどが多いと交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れます。それを調整できるのが呼吸法。正しく行うことで、自律神経だけでなく、脳内ホルモン、心拍数、血管、心の状態にも影響を与えることができます。回数やタイミング、呼吸の仕方、深さなどによっても効果が変わってくるので、そのときどきで使い分けて、免疫力を強化しましょう。自律神経を整える呼吸法ベースの呼吸法副交感神経のスイッチを入れる呼吸法。「吐く息を長く」を意識すればよいだけなので、気がついたときにこまめに行って、疲労を軽減しよう。HOW TO1、鼻から軽く息を吐く。2、お腹をふくらませながら、ゆっくりと4秒間かけて鼻から息を吸う。お腹が数cmふくらむようにしっかりと息を吸い込んで。慣れないうちは、おへその上に手を当てて確認しながら行おう。3、お腹を絞るようなイメージでへこませながら、鼻からゆっくりと8秒間かけて息を吐く。2と3を落ち着くまで続けよう。ストレスを感じたら4・4・8呼吸法不安やストレスを感じたときに交感神経が優位になるのを食い止める呼吸法。心拍数や血圧の上昇を防ぎ、頭もスッキリ!HOW TO1、楽な姿勢で椅子に座り、おへその上に軽く手を置く。2、2~3回、腹式呼吸をし、息を吐ききる。3、4秒かけて息を吸う。4、4秒、息を止める。5、お腹を絞るようなイメージで8秒かけて息を吐く。3~5を4回繰り返す。根来秀行先生医師、医学博士。ハーバード&ソルボンヌ大学客員教授。著書は『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来が教える ストレス リセット呼吸術』(KADOKAWA)など。※ 『anan』2023年3月29日号より。イラスト・岡田 丈取材、文・古屋美枝(by anan編集部)※ 2023年3月26日配信頭痛、倦怠感、首肩の凝りは全部低気圧のせい?天気の変化によってカラダに不調の症状が現れる人は「気象病」かもしれません。どんな気象条件で、どういう症状が現れるのか、改善方法などを医師の久手堅司先生に教えてもらいました。気圧の低下など急激な気象の変化が体の負担に。そもそも気象病は何かというと、気象の変化によって引き起こされる心身の不調のこと。久手堅先生なかでも気圧の変化が顕著で、例えば雨が降る前日に気圧が急激に下がるなど、その差が大きいと不調の原因になります。気温に関しても“差”がポイントに。そのため季節の変わり目や、台風の時期に症状が現れやすいのです。一番多いのは頭痛です。あとは倦怠感、首肩の凝り、めまいなど。気象病は女性に多く、貧血や低血圧ぎみの人が多いことや、女性特有のホルモンの変動などが影響していると考えられます。CHECK LIST天気が悪い時に体調が悪い雨が降る前や天候が崩れる時に、その変化がなんとなく予測できる頭痛持ち(緊張型頭痛、片頭痛など)だ首こり、肩こりがあるめまいや耳鳴りが起こりやすい起床時、日中に倦怠感がある低血圧ぎみで、血圧が低いと不調が出る姿勢が悪く、猫背や反り腰がある1、2番目の両方にチェックがついた人は、気象病の可能性がかなり高い。それ以外の項目は、チェックの数が多くなるほど、気象病になるリスクが高くなる。ただし、該当する数が多いからといって、必ず気象病ということではない。気象病の対策気象病かどうかの確認のためにも、また、自分が気象病とわかったら、いつ体調が悪くなりそうなのか予期するためにも、これらを役立てて。1、天気予報をこまめに確認。オーソドックスなのは、テレビやネットで天気予報を確認すること。「注目すべきは自分が住んでいる地域よりも西の天気。基本的に天気は西から東へと移動するので、西の天気が崩れ始めたら、そろそろ気象病が現れるかもと心構えができると思います。気象病は季節的なピークはありますが、気圧など気象条件は一年中変化するため、年間通してなり得るもの。天気予報をこまめに見ておくと、大事な予定はずらすなどスケジュールを立てやすくなるはず」2、アプリ「頭痛ーる」を活用しよう。気圧の変化による不調を予測するには、「頭痛ーる」というアプリも便利。「自分が住んでいる市区町村を登録すると、気象病で体調不良を起こしやすい日時が、気圧の変化を表すグラフや『警戒』などのマークでわかります。気圧だけでなく、寒暖差の指数もあり。また、痛みを表す記録やメモ機能もあるので、どんな気象条件で体調不良になったのかを残しておけば、自分のパターンがわかり、事前に頭痛薬などを用意しておくこともできるでしょう」気象病を予防する気象病は、もともと不調のある人がなるもの。つまり、予防には日頃の不調を改善しておくことが第一。自律神経のケアでベースを整えよう。自律神経を整える呼吸法「呼吸は、自律神経をコントロールする唯一の方法」とのこと。もともと不調がある人は呼吸が浅くて速くなりがち。それを改善するには、腹式呼吸と胸式呼吸を組み合わせた深い呼吸が有効。ポイントはしっかり吐くこと。腹式呼吸から。仰向けで、ひざを90度に。両手をお腹に乗せ、お腹を意識しながら、鼻から10秒吸って、口から10秒吐く。次は胸式呼吸。両手を「Tの字」にして胸骨に乗せる。胸郭が上下するのを意識しながら、鼻から10秒吸い、口から10秒吐く。これも胸式。両手で包み込むように肋骨に手を添え、10秒ずつ深呼吸。肋骨が左右に広がったり、縮まったりするのを感じる。気象病の症状をケアする気象病の症状が現れた時は、症状を和らげるためのマッサージやストレッチを取り入れて。辛い場合には無理せず薬を飲みつつ、ケアで補おう。片頭痛と緊張型頭痛をケアするマッサージ片頭痛は吐き気や嘔吐を伴う場合も。和らげるには、顔まわりにある咬筋と内側翼突筋をほぐすこと。一方、緊張型頭痛は頭を締めつけられるような痛み。眼精疲労が関係していることが多く、こめかみを中心にマッサージ。【1】咬筋食いしばった時に硬くなる咬筋をマッサージ。頬骨の下に人差し指、中指、薬指を当て、内から外へ押しながら回す。【2】内側翼突筋頬骨の下に縦に走る筋肉。3本の指は【1】と同じ位置に置き、下から上へ、上から下へ、軽くポンポンと押す。【3】こめかみ緊張型頭痛で最も痛くなりやすいのがここ。指を広げてこめかみから眉上あたりに置いたら、小さく円を描く。久手堅 司(くでけん・つかさ)先生内科医、せたがや内科・神経内科クリニック院長。「気象病・天気病外来」を立ち上げ、5000人以上を診療。近著は『気象病ハンドブック』(誠文堂新光社)。※ 『anan』2022年11月23日号より。イラスト・Knty取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)※ 2022年11月20日配信落ち着きたい時に聴くと良い音楽音楽を聴いて心が癒される仕組みやシーン別のオススメ音楽を音楽心理学に詳しい星野悦子先生に教えてもらいました。星野先生一般的には、癒されたい時=脳を休ませたい時ですよね。そういう時にあまり複雑な音楽を聴くと、頑張って曲を理解しようとして疲れてしまうんです。だから、やや遅めのテンポで、メロディの主張が強すぎない、シンプルなものがいいといわれています。その代表格がバロック音楽ですね。クラシックの名曲は数百年にわたり多くの人々に力を与えてきたわけで、やはりリラックス効果が大きいと感じます。癒しの楽器といえば昔からハープがよく知られ、聖書の中でも“王のメランコリー(鬱状態)を竪琴で癒した”というエピソードがあるほど。クラリネットやオーボエなどの木管楽器の音色がいいとする研究もあります。シーン別聴くといい音楽落ち着きたい時控えめな音量で、あまり耳に残らない音楽。意識の邪魔にならないような、耳に残りにくい=覚えにくい曲を。かといって複雑すぎる曲はNG。もちろん、聴く時の音量は抑えめに。星野先生ローテンポの静かな曲で気分を落ち込ませすぎるとやる気が下がってしまうので、脳が興奮しない程度に、明るく軽い曲調のものを選ぶといいと思います。車を運転する時のBGMについても同様です。エネルギーを補いたい時エモーショナルで、少しアップテンポなもの。沈んだ気分を上げたい時は、まずは静かなものから聴き始めて、少しずつアップテンポに。星野先生テンポが速くなるほど、また音量が増すほど生理的覚醒が上がります。元気を出したいならば、ポジティブなムードのある長調のメロディがおすすめです。あまり高揚しすぎるのが嫌な場合は、テンポが速めでも短調の曲がほどよい場合もあります。ほしの・えつこ心理学博士。上野学園大学音楽学部音楽学科の特任教授として教鞭を執るほか、日本音楽知覚認知学会監事や日本心理学会音楽心理学研究会の代表も務める。著書に『音楽心理学入門』(誠信書房)や『音楽知覚認知ハンドブック』(北大路書房)など。※ 『anan』2022年9月14日号より。イラスト・藤田 翔取材、文・大場桃果(by anan編集部)※ 2022年9月8日配信ココロの不調に対する対策法をストックしようココロの不調は誰にでも起きる可能性があります。ただ、そうなった時の対策法をいくつか知っておけば、上手に付き合っていくことができるのではないでしょうか。とはいえ、改善がみられない時は、きちんと専門家の診断を受け、改善へ向けて少しずつ前進しましょう。まとめ構成・小田原みみ
2023年05月07日生理がなかなか来なかったり、本来の生理期間を過ぎてもダラダラと出血が続いたり…。周期の乱れには、さまざまな病気が潜んでいることも。便利なツールを利用して正しい周期で生理が来ているのか、自分で管理しよう。周期乱れには深刻な病気が隠れていることも。生理周期の乱れの原因は、多岐にわたる。ストレス、寝不足、急激な体重変化などによっても起こりがちだが、深刻な病気が原因になっている場合も少なくないそう。「生理が止まってしまう背景には、多嚢胞性卵巣症候群や甲状腺の病気が潜んでいることも。多嚢胞性卵巣症候群は、卵子が卵巣に詰まってしまう病気で、いわば卵子が渋滞している状態。放置しておくと不妊につながる可能性もあります」(産婦人科医・竹元葉さん)さらに、本来卵巣から分泌されているはずの女性ホルモンの分泌異常も原因として考えられるそうだ。このホルモンは、生理を起こすだけでなく、骨や皮膚などを健康に保つ作用もあるので、骨がもろくなって骨粗しょう症につながったり、肌あれの原因にも。「生理が長い期間来ない場合はもちろん、コンスタントに2~3か月空いてしまったり、月の半分以上出血しているのであれば、婦人科に相談へ」(竹元さん)周期の乱れアプリでセルフ管理を習慣化。放っておくと、こんなリスクが!・多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこんぐん)・甲状腺の病気・骨粗しょう症管理サービスもさまざまに進化!4MOON生理日や排卵日の予測、基礎体温グラフなどの体調記録はもちろん、ひとつの画面でスケジュールの管理もできるので使いやすい。記録項目を自分でカスタマイズも可能。ペアケアアプリのダウンロード不要で、LINE公式アカウントを友だち追加するだけで利用が可能。家族やパートナーに、自分の体の状況を間接的に共有する機能もある。妊娠を意識していなくても、生理不順に悩む人は基礎体温を記録しよう!妊活のためという印象が強い基礎体温だが、記録していると排卵が起きているかが分かるので、周期の把握にも役立つ。朝、目覚めたら、布団の中で婦人体温計を口にくわえて計測。起きて動き回ると正しく測れなくなるので注意が必要です。就寝中に、自動で温度リズムを測定してくれる。わたしの温度(デバイス+専用ナイトブラ1着)¥19,250(TOPPANエッジ TEL:0120・626・194)※「わたしの温度」は、体温計(医療機器)ではありません。自己の健康管理をサポートするヘルスケアデバイス&アプリです。竹元 葉さん産婦人科医。女性のすべてのライフステージにおけるかかりつけ医として2019年に女性スタッフのみで診療を行う「sowaka women’s health clinic」を開業。※『anan』2023年5月3日‐10日合併号より。取材、文・音部美穂(by anan編集部)
2023年04月30日中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、自律神経の乱れから心身に不調が出るもののひとつに、肩こりが挙げられるそう。そして、今の時期はその肩こりが酷くなる人が多いとか。愛先生が対処法と、逆に肩こりが悪化するNG行動を教えてくれます!最近、肩こりが酷くなっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 210夏のような季節外れの暑さや日差しの強い日が続いたエリアもありましたね。そして、1日の中で気温差が10度以上にもなる日もあり、カラダに負担がかかる気候だったと思います。ただ、そんなエリアも少しずつ寒さが逆戻りすると予報されています。これもまた負担となりますが、さらにこの時期特有の花粉や黄砂、強風、連休前の忙しさ、人間関係の変化によるストレスなどの環境的な変化が加わり、自律神経も大荒れとなってしまうこともあるかもしれません。肩こり、頭痛、不眠、冷え、頻尿など病気とは言えないさまざまな不調がでてくることもありますよね。最近、寝つきが悪く、寝たと思ったら何回もトイレで起きてしまい、ぐっすり眠れず疲れが取れなかったり、イライラして歯ぎしりや食いしばりをしたりと心身ともに休まらないということはないでしょうか。ということで、今週は自律神経を乱す原因がたくさん存在する今の時期の肩こりを軽減する食薬習慣を紹介していきます。今週は、自律神経と血流を整え肩こりを軽減する食薬習慣生活環境も自然環境も目まぐるしく変化を重ね、変化に弱い私たちは、心とカラダの余裕がなくなってきていることがあるかもしれません。カラダには、恒常性といって外界に変化があってもカラダを一定の状態に保とうとする機能が備わっています。そのため、周囲の目まぐるしい変化は、私たちの自律神経を乱します。漢方では、このことを『肝気鬱結』といいます。また、春は1年のなかでも『肝』の働きにダメージを受けやすく、『肝気鬱結』が生じやすい季節ともいわれています。そして、『肝気鬱結』が悪化することで『瘀血』という血行不良の状態が起りやすいと考えられています。そのため、もともと肩こりや頭痛を感じていた人は、コリの悪化を感じてしまうかもしれません。また、良質な睡眠は自律神経を整えるためにも大切な働きを担っていますが、そもそも自律神経が乱れていることによって睡眠の質が低下させてしまいます。その結果、春の自律神経の乱れは負のスパイラルに陥りやすく、心とカラダが健全な状態を取り戻すためには時間がかかってしまうこともありそうです。そこで、今週は『肝気』と『血』の巡りを促す食薬をとりいれましょう。また、自律神経を乱し、睡眠の質を低下させるカフェインが入った飲みものを遅い時間に摂取することを控えることが意識すべき点です。ということで、今週食べるとよい食薬は、【玉ねぎカレー】です。逆にNG行動は睡眠の質を低下させる【おやつの時間以降のコーヒー】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:タマネギカレー】無駄をすべて省いた超簡単カレーです。香り高く『肝気』と『血』の巡りを改善する玉ねぎとスパイスの組み合わせが肩こりや頭痛などの不調をやわらげてくれます。また、鶏ひき肉もたっぷりで、自律神経を整えるために必要な脳の神経伝達物質の材料となる鉄やタンパク質、ビタミンB群の摂取もできます。さらに、カレールーではなく、カレーパウダーを使うことで『気血』の巡の不調につながる余分な脂質や小麦粉などの摂取も控えることができます。シンプルな食材だけの組み合わせで簡単にできるので、自律神経の乱れや血流の悪さを感じている人は、ぜひお試しください。レシピはこちらです。<材料>Aみじん切りタマネギ1個鶏ひき肉150gニンニク1片オートミール大さじ2トマト2個(なくても良い)水 500mlB味噌大さじ2カレーパウダー大さじ1.5醤油お好み<作り方>タマネギとひき肉とニンニクを炒めて、Aの材料をすべて入れて10分くらい煮込み、Bを加え味を整え完成。仕上げにブラックペッパーをかけても美味しいです。NG行動【おやつの時間以降のコーヒー】ランチの後、午後の仕事は集中力がもたなかったり、眠くなったりすることで、コーヒーを飲むタイミングが増えることもあるかもしれません。ただ、夜中にトイレで起きてしまったり、睡眠の質が低下しているようなときには、おやつの時間以降からの飲み物の内容を見直すほうが良い場合もあります。睡眠時の不快感に関しては、寝る直前の飲食物や生活スタイルなどが影響しているように感じられますが、覚醒や利尿に働くカフェインの摂取は夕方くらいから注意してみたほうがよさそうです。というのも、カフェインによる影響は個人差が非常に大きく、半減期も2~8時間と幅があるからです。寝つきが悪く、夜中にトイレで起きてしまう人は、おやつの時間以降のカフェイン摂取の内容を見直してみましょう。毎日何かに追われるように過ごし、気絶するように寝て、それでも夜中に起きてしまい、疲れやストレスも日に日に蓄積されてしまう人は、食べるとよいものや食べないようにするもの、そしてタイミングなどにも目を向けて、カラダの中から自律神経を整えるように食事を整えてみましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Takao/Gettyimages©Willie B. Thomas/Gettyimages文・大久保愛
2023年04月21日「更年期症状」と検索すると、必ずといっていいほど出てくる自律神経というキーワード。そもそも自律神経とはどういうものなのでしょうか? 自律神経が乱れるとどうなるのか、更年期症状との違いについて、また、自律神経を整えるためにはどうすればいいのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。★関連記事:「大病だったらと心配で病院へ」更年期のだるさ、憂うつ、心身の違和感は自律神経の仕業だった【体験談】そもそも自律神経とは?自律神経と言われても臓器のように目に見えないし、どんな働きをしているのかイマイチわかりにくいのですが……。「人間の体内には無数の神経があります。その中で内臓の働きなどを調整してくれるのが“ 自律神経 ”です。自律神経は内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールするために、意思とは関係なく24時間働き続けています。自律神経には、昼間や活動しているときに活発になる“ 交感神経 ”と、夜間やリラックスしているときに活発になる “ 副交感神経 ” の2種類があります。2種類の神経がどう作用するかによって、心や体の調子は変わります。交感神経が強く働くと、血圧が上がり、瞳孔が拡大して、心と体が興奮状態になります。一方、副交感神経が優位に働けば、血圧が下がり心拍数は減少。瞳孔が収縮し、心と体が休んでいる状態になります」(駒形先生)。自律神経のバランスが崩れる「自律神経失調症 」更年期症状は自律神経失調症に似ているとよく聞きますが、自律神経失調症とはどのような症状なのでしょうか。「自律神経失調症は、自律神経の乱れから不安や緊張感が高まり、吐き気や多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、手足のしびれ、動悸、不整脈、めまい、不眠など、さまざまな症状が見られる病気です。これらの症状は人によって大きく異なります。臓器にも悪影響を及ぼします。胃酸が過剰に分泌され、胃の痛みや胸やけを感じる神経性胃炎、腸のぜん動運動に異常が生じて腹痛を伴う下痢や便秘が起こる過敏性腸症候群がこれに当たります。また、突然浅く速い呼吸を繰り返す過呼吸症候群になると、息苦しさのほか、めまいや手足のしびれが現れます。そして、自律神経はちょっとしたきっかけですぐ乱れてしまいます。特に思い悩むタイプや真面目なタイプの人は、ちょっとしたストレスで崩しがちになります。更年期になるとさらに、エストロゲンが減ることで脳からの指令がうまくいかなくなりなるので、さらに自律神経は乱れやすくなるのです」(駒形先生)。更年期症状と自律神経失調症は同じ自律神経が乱れると多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、めまい、不眠、不安感などが出るということですが、これらの症状はとても更年期症状と似ています。「似ているというより、実は同じなのです。若い方の場合は自律神経が乱れることで女性ホルモンが乱れて生理不順というケースはありますが、更年期の場合は女性ホルモンが乱れることで自律神経が乱れるという順番に変わります。更年期を過ぎても同じ不調が続く場合は自律神経失調症になります。名前は変わっても症状は同じなのです」(駒形先生)。長い付き合いになる自律神経。じょうずに整える方法はあるのでしょうか。「更年期は血流が上半身に集中しがちで、つねに頭に血が上っている状態です。頭に血が上っているときは交感神経優位なのですが、交感神経を治めてバランスを保つために、副交感神経優位にもっていくよう自分でコントロールしていきましょう。整える方法は簡単。リラックスすれば副交感神経が優位に働くので、自分がどうあれば、何をすればリラックスできるのか知っておくことが大事ですね」(駒形先生)。まとめ40代、50代は家事、仕事、育児などするべきことが多く、緊張状態が長くなりがちですね。でも、忙しい中でも1日に1回、短時間でもリラックスタイムをとって、自分を甘やかしてあげてはいかがでしょうか。それが自律神経を整えるためには近道ということです。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年04月13日免疫を担う白血球を正常に働かせるには、自律神経を整えることが大切。そのためには呼吸法が強い味方に。ストレスを感じたとき、睡眠が浅いときなど、場面に合わせた呼吸をマスターすれば、免疫力アップだけでなく、メンタルの安定など大きなメリットが。シーンに合った呼吸で自律神経をコントロール。「免疫力を高めるには、自律神経をコントロールすることが大切。自力で自律神経にアプローチできるのが呼吸法です」と言うのは、医学博士の根来秀行先生。自律神経とは、呼吸や消化器官、体温調節など、全身の機能を司る神経のこと。おもに日中に行動を活発化する交感神経と、おもに日が暮れる頃から優位になり体をリラックスさせる副交感神経の2つがある。「免疫は、血中の白血球が担当しており、なかでも大きな役割を果たすのが顆粒球とリンパ球。交感神経優位のときに増える顆粒球は大きな異物や細菌に、副交感神経優位のときに増えるリンパ球はウイルスやがん細胞などに立ち向かいます」自律神経が正常に働いていれば、顆粒球とリンパ球もしっかり働き、病気などにもかかりにくくなる。「ストレスなどが多いと交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れます。それを調整できるのが呼吸法。正しく行うことで、自律神経だけでなく、脳内ホルモン、心拍数、血管、心の状態にも影響を与えることができます。回数やタイミング、呼吸の仕方、深さなどによっても効果が変わってくるので、そのときどきで使い分けて、免疫力を強化しましょう」自律神経整え呼吸法まずはこれを習慣に!ベースの呼吸法副交感神経のスイッチを入れる呼吸法。「吐く息を長く」を意識すればよいだけなので、気がついたときにこまめに行って、疲労を軽減しよう。HOW TO1、鼻から軽く息を吐く。2、お腹をふくらませながら、ゆっくりと4秒間かけて鼻から息を吸う。お腹が数cmふくらむようにしっかりと息を吸い込んで。慣れないうちは、おへその上に手を当てて確認しながら行おう。3、お腹を絞るようなイメージでへこませながら、鼻からゆっくりと8秒間かけて息を吐く。2と3を落ち着くまで続けよう。METHOD1 ストレスを感じたら4・4・8呼吸法不安やストレスを感じたときに交感神経が優位になるのを食い止める呼吸法。心拍数や血圧の上昇を防ぎ、頭もスッキリ!HOW TO1、楽な姿勢で椅子に座り、おへその上に軽く手を置く。2、2~3回、腹式呼吸をし、息を吐ききる。3、4秒かけて息を吸う。4、4秒、息を止める。5、お腹を絞るようなイメージで8秒かけて息を吐く。3~5を4回繰り返す。METHOD2 お風呂上がりにリンパ呼吸法おへその裏にある、リンパ液が溜まっている「乳び槽」にほどよい圧力をかけられる呼吸法。リンパがスムーズに流れ、疲労やむくみが解消。HOW TO1、全身の力を抜いて膝を軽く曲げた状態で、仰向けに寝転がる。2、息を軽く吐ききる。3、ゆっくりと鼻から息を吸い、お腹を大きくふくらませる。4、お腹をへこませながら、吸った時間よりも長めにゆっくりと鼻から息を吐く。METHOD3 眠る前に10・20呼吸法じっくりと心と体を癒す呼吸法。1分間に2回の深い呼吸を10~20分行うのが理想的。照明を落として行うと効果アップ。HOW TO1、姿勢を正して座り、下腹部をゆっくり絞るようにして息を吐ききる。2、下腹部と肛門の力を抜いて、下腹部をゆっくりふくらませていき、10数えながら自然に息を吸い込む。3、首から胸にかけてゆっくり力を抜きながら、自然に息を吐く。そのまま下腹部をゆっくり絞りながら20数えて、さらに息を吐いていく。同時に肛門もゆっくり閉じていき、そのまま息を吐ききる。2~3を20~40回、自分のペースで行う(20回で約10分)。METHOD4 睡眠が浅いときはマインドフルネス呼吸法雑念を払い、「吸って、吐いて」に集中することで、脳を休めてクリアな状態に。睡眠中に目が覚めてしまったときなどにもおすすめ。HOW TO1、背筋を伸ばして座る。2、目を閉じて、体の感覚に意識を向ける。3、呼吸をコントロールしないで、あるがままに息をしながら空気の出入りや胸・お腹の動きなどの感覚を意識する。4、雑念がわいてくるのは当然と考えてとらわれず、すぐに切り上げ、呼吸に注意を戻す。全身で呼吸をするイメージで、体全体に意識を広げる。METHOD5 集中力を保ちながらリラックスしたいときは5・5呼吸法脈拍や血圧を下げるので、ストレスによるパニックに陥ったときにも役立つ呼吸法。浅い呼吸を正すことで全身の細胞に酸素を届けられる。HOW TO1、楽な姿勢で座る。2、ゆっくりと息を吐ききる。3、5秒間、息を止める。4、お腹をふくらませながら5秒で息を吸う。5、5秒間、息を止める。6、お腹をへこませながら5秒でゆっくりと息を吐く。3~6を5回程度、繰り返す。根来秀行先生医師、医学博士。ハーバード&ソルボンヌ大学客員教授。著書は『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来が教える ストレス リセット呼吸術』(KADOKAWA)など。※『anan』2023年3月29日号より。イラスト・岡田 丈取材、文・古屋美枝(by anan編集部)
2023年03月26日4月は新年度のスタート。新しい気持ちでいろいろなことに取り組みたいと意気込んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は体調不良が起こりやすい時期でもあります。今回は、そんな春に起こりやすい体調不良の特徴とその対策についてお伝えしていきます。春に起こりやすい体調不良の原因1.激しい寒暖差三寒四温ともいわれるように、春は日々の寒暖差を感じやすい時期です。寒暖差に対応するために交感神経が活発に働き、エネルギーが消耗されやすくなって、疲れやだるさなどに繋がるといわれています。また、いわゆる「寒暖差アレルギー」といって、寒暖差によりくしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状をきたすこともあります。2.気圧の変化春は低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わり、気圧変動が大きくなりやすい時期です。その影響により、自律神経が乱れやすい時期だともいわれています。気圧の変化によって、片頭痛発作が起こりやすくなる場合もあります。3.環境の変化によるストレス春は新年度をむかえることから、卒業や進学、就職や転勤など、自分自身や家族の生活が大きく変化する時期です。生活環境の変化は緊張感やストレスに繋がってしまうため、自律神経が乱れやすくなるでしょう。4.花粉症花粉症の原因としてよく知られているスギやヒノキ科などは、春先にピークを迎えることが知られています。花粉症は、花粉が原因となってアレルギー症状を起こすものです。花粉に対して人間の体が起こす免疫反応であり、鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどの症状が起こります。そのほかにも、のどや皮膚のかゆみ、熱っぽくなるなども起こりやすく、過剰な免疫反応は自律神経を乱す原因にも繋がります。自律神経と不調の関係性って?自律神経には体を活動的にする交感神経とリラックスさせる副交感神経があり、この二つがバランスよく働くことによって、体の状態が維持されているといわれています。ところが、この自律神経は自分の意思ではコントロールできず、ちょっとしたストレスでもバランスが乱れてしまいがちに。そのため、先ほど挙げたような体調不良の原因が重なりやすい春には、自律神経のバランスが乱れて不調を感じる方が多くいらっしゃいます。自律神経が乱れることで体に起こる不調とは?自律神経が乱れると、めまい、息切れ、肩こり、しびれ、痛み、不眠、頭痛、だるさといった症状がみられる場合があります。もちろん、これらは自律神経の乱れ以外の病気によっても起こりうる症状なので、気になる場合や症状が長引く、悪化するような場合はしっかり医師の診察を受け、診断してもらうことが大切です。自律神経の整え方自律神経を整えるためには、ストレスを避けて良くない生活習慣を見直すことが重要です。それでは、具体的にどんなことに気をつけたらよいのかをみていきましょう。また、慢性的なストレスがあると、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されるといわれています。このストレスホルモンを抑えるために大切なのは、運動と睡眠です。運動でストレスを緩和運動をすると、ストレスホルモンであるコルチゾールを、作用の弱いコルチゾンに代謝する働きが高まるとされます。これにより、ストレスによる体への影響を和らげることが期待できるのです。ウォーキングや体操、サイクリングやジョギングなど、自分が取り組みやすい運動を行ってみましょう。適度な運動を取り入れることは、睡眠の質の向上にも繋がります。質の良い睡眠をとる睡眠も、ストレスホルモンを抑えるためにとても重要です。睡眠不足だと、ストレスホルモンが増えてしまうといわれています。必要な睡眠時間には個人差がありますが、おおむね7~8時間程度は確保するのが望ましいでしょう。ただ、睡眠時間さえ確保すれば良いというわけではなく、睡眠の質を高めることも重要です。そのためには、寝る1~2時間前から強い光を目に入れないようにし、食事も控えましょう。寝室はカーテンなどでしっかり遮光し、できるだけ暗くして騒音もない状態が理想です。春を快適に過ごすために季節の変わり目に体調を崩しやすいという方は、ぜひ今回ご紹介した生活習慣を意識してみてください。自律神経を整えて、不調が起きやすい春を少しでも快適に過ごしたいですね。©︎Maria Korneeva/Ekaterina Goncharova/Maria Korneeva/©︎Es75/shuttersutockママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の身体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は13万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこTwitter : 産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2023年03月20日