人生100年時代におけるリスクのひとつが“認知症”だ。高齢化に伴い患者数は増え続けており、2025年には65歳以上の5人に1人、約700万人が認知症になると推計されている。「認知症の一歩手前とされる、リスクありの状態をMCI(軽度認知障害)といい、記憶力や注意力など認知機能に低下が見られるものの、日常生活に支障をきたすほどではない状態を指します。私はこれを『グレーゾーン』と呼んでいます」そう語るのは、日本老年精神医学会の理事でメモリークリニックお茶の水の朝田隆院長。MCIの時期に何もせずに放置していると1年で10%、4年で40%が認知症に移行するという報告がある。「進行には個人差がありますが、MCIの段階で適切な対策を講じることで正常な状態に戻る可能性もあります。認知症を防ぐには、早期発見をして治療に結びつけることが何より大切なのです」(朝田院長、以下同)認知症が社会問題として広く認識されているにもかかわらず、私たちが早期発見の機会を逸してしまう背景について、朝田院長は次のように話す。「もの忘れが出てきたなどの段階では、家族が検査を勧めても本人が『自分は認知症ではない』と言って専門医にかかるのを拒むケースが多くあるのです。また、認知機能の診断テストを受けた場合でも、回答時に自分の症状を軽く評価してしまう傾向も見受けられます」この課題をクリアするため、日本老年精神医学会では5年ほど前からリスクを早い段階で発見するシステムの開発に着手してきた。そして完成したのが「J-MCI」という評価方法。今年5月から一部の健康診断会場などで導入が始まっている。受検者は、パソコンの画面で13項目について「はい」「いいえ」と答えるだけでリスクの程度がわかる。回答内容からコンピューターによって「認知症の傾向あり」「グレーゾーン(軽度認知障害)」「所見なし」の3つの判定が出され、本人の今の状態を確認できる。「傾向あり」「グレーゾーン」の状態と判定されたら、日本老年精神医学会に所属する認知症の専門医を探せるような仕組みもある。「医療機関に行かなくても自宅でテストができ、年齢や抱えている疾患に左右されず、できるだけ正確に認知症リスクを判定できるものを作りたいと考えていました。また、これまでの専門医による認知機能検査は、時間がかかり回答者の負担が大きい点も問題になっていましたが、13項目に絞ったため、それも軽減されています」設問は先行文献から認知症の初期症状63項目を抽出し、次に専門医らで議論を重ね49項目に絞った。そこからさらに、認知症患者の協力を得て、13項目に絞り込んだという。49項目の段階では、「以前より怒りっぽく、頑固になった」という項目があったが、高齢者や更年期症状を訴える女性は、認知症でなくてもそう答える人が多い、との判断で項目から除外した。ほかに「書類の記載を間違える」という項目は、視力低下など別の要因も考えられる。「足のむくみを訴えるようになった」も、やはりほかの病気が原因であるケースを考慮し除外となったそうだ。もう一つの大きな特徴は、家族や主治医など、本人以外の人の視点でもテストができること。13項目に回答する前に「本人」「家族(本人以外)」「医師」にチェックをつけ、性別、年齢を入力して設問に答えると判定が導き出される。「認知症リスクがある人の自覚症状と、他者から見える異変との間には差があります。認知機能のテストにおいては、自己申告では他者による評価と比べて症状を3分の1程度軽く見られることがわかっています。これを踏まえ、本人、家族、主治医の誰が答えたのかで判定が異なる仕組みにしました」認知症患者や高齢者などの協力を得て検証した結果、認知症のリスクがある人の9割以上を見分けることができたというから驚きだ。今後、より手軽にアクセスできる環境を整え、活用の場を広げていく考えだという。「親御さんの異変に気づいた娘さん、息子さんが代わりにチェックをすることも可能なので、認知症リスクを見つけ出すスクリーニングに役立ててもらい、早期受診を促したいです」あらゆる人に忍び寄る認知症という病い。そのリスクにできるだけ早く対処することが、健康寿命を延ばす大きなカギになるーー。
2023年06月09日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える好評コラム。9年に渡って続いた名物連載の最終回はーー。【Q】「実は……、蛭子さんに伝えなければいけない大切なことがあるのに、どうにも言い出しにくくて、なかなか言えませんでした。……でも、言います。この連載、今回が最終回になります!これまで本当にありがとうございました」(吉田健一さん・48歳・東京都・編集者)蛭子:あ〜、そうですか……(と語ったきり、無言のまま時間が過ぎる)マネージャー:蛭子さん、人生相談が終わって寂しいですか?蛭子:えっ、なんでしたっけ?最終回?いや、まったくオレはいいですけどね。それよりも人生相談が続いていたことに驚きました。マネージャー:2014年6月に始まって毎週、9年間も続きました。蛭子:で、これが最後の相談ですか……。オレは、相手がどう思うか、あまり考えないほうがいいと思いますけど。考えすぎるとうまくいかないことが多い気がします。マネージャー:空気をあまり読み過ぎるな、ということですか?蛭子:まあ、そうかもしれない。空気なんか読まないほうが楽でいいですよ。マネージャー:でも認知症になったのに連載を続けてくれたことには、蛭子さんからも御礼を言いましょうよ。蛭子:あ……(頭をポリポリかきながら)そうですね、なんか病気(認知症のこと)になってからもいろいろ目をかけてくれて、ありがとうございました。テレビでは有吉(弘行)さんにお世話になっていますね。それに……この連載はどこの雑誌に載っているんですか?マネージャー:『女性自身』さんです!最後なんだから空気を読んでください……。蛭子 :あ、どうもすみません。吉田(担当編集):『女性自身』が「(前妻を亡くされた)蛭子さんが再婚相手を探している」と聞いて、集団お見合いを企画したのが2003年4月。それから20年のお付き合いです。蛭子:あ、そうやったっけ?すみません、覚えてませんでしたけど、ありがとうございます。吉田:400回以上やった人生相談ですが、なにか印象に残っているお悩みはありますか?蛭子:……いや、まったく……、すみません。マネージャー:僕が印象に残っているのは、働く意欲が湧かないという22歳の男性の相談者に対して蛭子さんが『仕事でやりがいや生きがいを見つけるのが間違い。働くことに意欲を求めるのがおかしいんです。仕事で輝くという人生は変。人は競艇場で輝くために働くんです』と回答した回です。蛭子さんに相談するなんて、という人もいましたが、意外と悩みを打ち明けるとスッキリしたと言われるようになりました。蛭子:そんなこと言っていたんですか……。吉田:編集部で話題になったのは、18歳の猫を飼っている女性から「ペットロス症候群を防ぐ方法はありますか?」という相談に、蛭子さんは「猫や犬などの動物と人は気持ちが通じ合わないもの。オレは動物と一緒にいて癒されたこともありません」と書いて、最後には「だから競馬ものめり込まない。やっぱり競艇ですよ!」と締めた。相談者としては、ペットを失ったときの悲しみことを聞いているのに、なぜか競艇を勧められていた……という、まさに蛭子さんらしい回答がさえていました。蛭子:すみません。吉田:同じ相談に「チャットGPT」を使って回答を求めてみたら、ペットロス症候群は「悲しみを共有する、時間をかけて悲嘆する、支えを求める、新しいルーティンを作る……」など具体的な解決方法が出てきました。でも、蛭子さんに相談すると、不思議と気持ちが軽くなるというか、悩んでいることがバカバカしくなるというか……。蛭子:あまりしっかり答えていなかったかもしれません。今でもオレは、悩みのすべてはお金が解決すると思っています。でも、それを言ってしまうと終わってしまいますから……。マネージャー:認知症になってからも、仕事を続けられたのはありがたいこと。どちらかというと、認知症になってからのほうが『感謝の気持ちを伝えよう』とか『人付き合いを大切にしよう』など毒気がない、蛭子さんらしくない回答が増えた気がします。蛭子:あ、そうですか。でも、連載が終わってしまうということは、お金(ギャラ)が入らなくなるんですよね……。それはちょっと困りますが。吉田:いや、今、蛭子さんに絵を描いてもらって「最後の絵画展を開く」というプロジェクトが進んでいます。蛭子さんが描いた絵は、すごく高く売れますから、頑張りましょう。蛭子:えっ、そうですか。オレの絵が売れるんですか?あ……、この前も有吉さんと絵を描きましたが……。マネージャー先日、テレビ『有吉クイズ』で有吉さんと共作した絵は、150万円の値がつきました。びっくりしました。蛭子うへ〜、それはいいですね。吉田そういえば人生相談でも、蛭子さんはよく有吉さんのことをよく口にしていましたね。蛭子:そうですね、有吉さんには「ありがとう」と言いたいです。吉田:これから「絵画展プロジェクト」を本格的に進めていきますが、人生相談は一応これで一区切り。これからも悩みをもっている人がいるかなと思いますが、蛭子さん、なにか伝えたいことがあれば。蛭子:いや〜、ちょっと……面倒くさいですね。適当にまとめてください。マネージャー:蛭子さん、しっかり答えてください!蛭子:あ……はい、すみません。オレは(死ぬまで)なんとなく楽しく生きればいいと思っています。たぶん、これからもそうだと思います。とにかく死ぬのだけは嫌だし、生きていればなんとかなる。これからもそんなオレをみて楽しんでくれて……、できればお金をくれたら嬉しいですね。【A】9年間続いた蛭子さんの人生相談がついに最終回。長い間、ありがとうございました!
2023年06月05日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「中学時代からの40年来の友達のA子に、認知症の親を施設に入れようかと悩みを打ち明けたら『親の面倒は娘が見るのが当然でしょ』と。そのひと言以来、ギクシャクしてしまい、友達関係も解消しようと思っています……」(シャニースイスイさん・55歳・山形県・パート)【A】認知症になった蛭子さんの結論「ひとりぼっちは寂しいから嫌」オレは病気(認知症のこと)になってから、いろんな人に助けてもらっています。今、通っているところ(ショートステイ)でもカラオケをしたりお茶を飲んだりしているんですが、友達はいたほうがいいと思いますけどね。(マネージャー「えっ、蛭子さんが前に出した本『ひとりぼっちを笑うな』では“友達なんかいらない”と書いていましたよ」)えっ?友達は大切だし、ひとりぼっちは寂しいから嫌ですね。(マネージャー「蛭子さんは認知症になってから変わりましたね。この人生相談の1回目は姑との関係に悩むお嫁さんからの相談でしたが、蛭子さんは『早く死んでくれ、と祈ればいい』と答えていました」)あ〜そうですか、覚えていませんね。だからA子さんも相談されたことを覚えていないと思いますよ。長い付き合いならいろいろあったはず。いいところだけ見て付き合っていけばいいですよ。(マネージャー「まともに答えるなんて蛭子さんらしくないですよ!」)
2023年05月29日株式会社フェアリー(所在地:大阪市浪速区難波中1-6-1 タケダビル3F、代表取締役:杉本 豊)は、「認知症予防の為のシニア向け脳トレクラス」を、運営する「七田式なんば教室」にて2023年6月1日に開講します。幼児教室での25年間の育脳トレーニングの経験を基にした内容で、シニアの健康寿命を延ばすことを目的にしています。認知症予防の為のシニア向け脳トレクラス■開催の背景高齢化の進展とともに、認知症患者数も増加しており「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」の推計では、65歳以上の認知症患者数は2020年に約602万人、2025年には約675万人と5.4人に1人程度が認知症になると予測されています。認知症を患うと実は本人よりも家族に大きな負担がかかり、生活様式が一変する可能性をも秘めています。これにより認知症発症可能性のある高齢者を抱える家族の方の不安やストレスを軽減することを目的にしています。実際に当社の代表の母親が認知症を患い始めた時に、予想を大きく上回る不安とストレスがありました。それは仕事に影響があっただけではなく、これまでの家族の生活スタイルを大きく変えざるをえない状況に陥りました。そこから認知症に関して、いろいろと調べることで、認知症は患ってから治療を始めるよりも予防に取り組む方が非常に大きな効果があることがわかり、今回の認知症予防のトレーニングを実施する運びとなりました。この脳トレのレッスンを行うことで認知症になる高齢者の方を一人でも少なくし、その結果としてそのご家族の負担とストレスを少しでも減らせることができればいいと考えています。■レッスン概要認知症予防の為のシニア向け脳トレクラス開催日時 :2023年6月7日(水)より毎週水曜日 10:30-11:30場所 :七田式なんば教室大阪市浪速区難波中1-6-1 タケダビル5Fアクセス :大阪メトロ 御堂筋線「なんば」駅 7番出口徒歩0分脳トレ イメージ■会社概要商号 : 株式会社フェアリー代表者 : 代表取締役 杉本 豊所在地 : 〒556-0011 大阪市浪速区難波中1-6-1 タケダビル3F設立 : 1994年年4月事業内容: イスク英語学院 幼児教室(七田式なんば教室)資本金 : 300万円URL : イスク英語学院 七田式なんば教室【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】株式会社フェアリーTEL:06-6647-7161 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年05月25日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「会社のある人が、私のデスクの引出しを開けて私物のボールペンやハサミ、ホチキスを勝手に持ち出します。名前を書いても使いっぱなし。自分で買った高級ティッシュも好き勝手に使われています!どうすればいい?」(エマー49さん・31歳・愛知県・会社員)【A】「『高級ティッシュを使っている』というプライドを捨てよう」(蛭子能収)えーっと、この人が自分で高級って言っていますが、そんなティッシュがあるんですか?(マネージャー「保湿性が高くて肌触りがいいティッシュがあるんですよ。通常の2〜3倍の値段がします」)なんか自分で高級と言っているのがおかしいですね。私は人とは違うのよ、と思っているはずですよ。(マネージャー「今日の蛭子さんは調子がいいと思っていたら……。相談者をイジるのはやめましょう」)オレは鼻をかむんだったら新聞紙でもいいと思っています。高級ティッシュは、なんか自分を上に見せたい人が買っている気がします、たぶんですけど。高級といわれているものは、ぜんぶそんな気がするんですよね。(マネージャー「蛭子さんは腕時計も『時間がわかればいい』と高級なものを持っていませんね。それよりも相談の回答をしてください」)これは「私のものは持っていかないでください」と言えばいいだけですが、高級なものを使っている思い上がりがあって言えないんですよ。うへへ。
2023年05月22日私は50歳のころ、75歳になる母と小学生の息子と暮らしていました。昔からしっかり者でやさしい母のことが、私は大好きでした。しかし、母はある日を境に急に物忘れが激しくなり病院へ。生活は一変し、私はストレスを感じ始めるようになってしまいました。認知症だと診断された母と私のことをお話しします。★関連記事:突然始まった介護生活! 義母が腰椎圧迫骨折をして入院後、自宅介護に【体験談】母の介護は私の役目だと思い母の言動に違和感を覚え病院へ昔からしっかり者で、愛情深い私の母。私が離婚して息子を抱えて帰ってきたときも温かく迎えてくれ、母のやさしさに何度も救われてきました。母の異変に気付き始めたのは、父が亡くなってから1年たったくらいからでした。ある日、「今日はいい天気だからみんなで出かけようか」と母からの提案がありました。私と息子と母の3人で出かけようと準備していると、「ピンポーン」とインターホンが鳴りました。私が出ると、母の友人が立っていました。どうやら母は友人と出かける約束をしていたようでした。母は、予定が入るとすぐにカレンダーへ書き込む習慣があったので、私は「お母さんが約束を忘れるなんて珍しい……」と思いましたが、母も人間です。忘れることは誰にでもあると思い、そのときは気にしませんでした。しかし、その日を境に、こういったことが多くなったのです。友人と出かけることが大好きだった母ですが、約束しても忘れてしまうことが増え、友人に何度も謝り、覚えていられない自分を責めてつらそうでした。母は料理が好きだったので、毎日料理を作ってくれていたのですが、料理にも変化が表れ始めます。毎日のように作っていた料理の作り方や材料が、だんだんとわからなくなっていったのです。約1年の間にどんどん記憶力が低下していく母。これは見ていられないと思い、「病院へ行こう」と母に提案。母もすんなり快諾してくれたので、一緒に病院へ向かいました。「認知症」と診断された母病院を受診し、母は「認知症」と診断されました。もしかして……とは思っていましたが、いざ診断されるとショックでした。医師から母と接するときのアドバイスや、デイサービスの利用などの説明を受け、家に帰りました。私は週に2日のみ生け花講師の仕事をしていたこともあり、母のことは自宅で様子を見ることになりました。ある日、母は転んで足をけがしてしまいました。筋を痛めたようで足が悪くなり、あっという間にほとんど寝たきり状態に……。介護施設へ入れることも考えましたが、「今まで母に助けてもらってきた恩を、今度は私が返す番だ」と思い、仕事を辞めて自宅介護に踏み切ります。日中は息子も小学校へ行っていることもあり、母との時間に集中できていました。介護の本を買い、素人ながらに勉強して母の介護に努めました。しかし、寝たきり状態になったことで、母の認知症の症状はさらに進んでしまいます。約束していないのに「今日は友人とランチに行くから、準備させてくれる?」と、笑顔で頼む母に、私は胸が痛くなりました。自宅介護に限界を感じた私時々幻覚も見え始めた母は、パニックになって叫ぶことも。「母に恩返ししたい」という一心で介護していましたが、息子との時間を十分に取ってあげられないようになってしまいました。そのことが、自宅介護を選択した唯一の後悔です。息子と話をしていても母がパニックになり叫びだすと、どうしても母を優先しなければなりませんでした。自分の時間は一切なく、息子にも罪悪感を覚えながら介護する日々。しかし、このときの私は1日を無事に終えることに精一杯で、誰かに頼るという選択肢はありませんでした。母は認知症が進んでも、私と息子のことは覚えていましたが、友人がお見舞いに家へ訪れても「どなたでしたっけ?」と言うようになりました。友人は母に見えないところで涙を流し、「また来るからね。頑張り過ぎないでね」と私に声をかけてくれて、その後何度も母の顔を見に来てくれました。時がたつにつれて、母は夜に徘徊するように。母がどこかへ出て行ってしまわないように、私は睡眠時間も削り、寝ていても休んだ気がしない日々が続きました。そんなとき、家へ訪れた母の友人が私の様子を見て、「自分の母親だからって全部抱え込まなくていいのよ」と言ってくれたのです。母の友人と話をしたことがきっかけで、施設に入れるのではなくデイサービスなどを利用してみることにしました。利用を始めてから、自分が母の介護をできないという罪悪感はありましたが、ヘルパーさんにその日の母の様子を聞いたり声をかけたりしていただいたおかげで、安心してデイサービスに頼れるように。息子との時間もでき、自分の心にも余裕ができたように感じました。まとめ母が認知症と診断されてから約6年。最後は自宅で母を看取りました。母が亡くなってもちろん悲しかったですが、母と向き合える時間を過ごせてよかったと感じました約6年間の自宅介護生活、どんどん物忘れが激しくなっていく母の世話がしんどいと感じるときもありました。しかし、母とゆっくり向き合えるいい時間だったな、と今は感じています。そして、「自分の親だから」とひとりで抱え込まずに、誰かに頼ることも大切だと母に教えてもらった気がします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。取材・文/もちだひのっしーマンガ/☆まかりな☆著者/もちだひのっしー元保育士のママライター。2歳のイヤイヤ期真っ只中の息子と毎日奮闘中。伝わりやすく執筆できるように頑張ってます!
2023年05月16日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「仕事一途に生きてきましたが、ようやく2人目の子供がひとり立ちしたとたん、やる気を失ってしまいました。何をするにも面倒になってしまい途方に暮れています。どうすればいいですか?」(芯ズーム夫さん・56歳・千葉県・会社員)【A】「一生懸命ボーっとすればいい」(蛭子能収)……うーん(と、あたりをキョロキョロ見回し、蛭子さんは相談者からの手紙をいじりはじめる)。はあ、オレは病気(認知症のこと)になってから何もやる気がおきません。でも面倒くさいと思うことは悪いことなんですかね。(マネージャー「もともと蛭子さんは何ごとにも意欲がありませんからね。認知症になってもあまり変わりませんよ」)あ〜そうですか。でも、オレにやる気が出る方法を聞かれてもわかるはずありませんけど、やる気がないから、オレに聞こうと思ってしまったんですかね、うふ!(マネージャー「この人も子育てが終わったことだし、頑張って働かなくてもいいと思いますけどね」)あ〜そうですね。それにやる気が出ない悩みを人に打ち明けても解決しないように思いますけどね。(マネージャー「蛭子さんは、仕事は“頑張ってダラダラやる”と前に話していました」)あ〜そうですね、ボーっとすることを一生懸命やればいつかいいことがありますよ。
2023年05月15日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「18歳のフリーターの息子がいます。大リーグで活躍している大谷翔平君を『あ〜、息子だったら』と思ってしまいます。さわやかでスポーツ万能でお金を稼げる子が欲しかった……なんて、高望みすぎますかね?」(エンゼルス翔♡17さん・52歳・静岡県・パート)【A】「オレは子供に『こうなってほしい』と思ったことはない」(蛭子能収)この大谷……翔平という人は、野球の人なんですか?オレはどっかの大きい場所(東京ドームのこと)で野球を見たことがありますが、野球の人が小さくて米粒みたいでした。でも大谷という人は知りませんね。(マネージャー「大谷選手は二刀流で大活躍しています。蛭子さんは野球賭博が合法になればもっと興味が出るのに、と以前話していました」)あっ、そうですね、ちょっとのお金を賭けられたら野球の人も見る人も、みんなやる気が出ると思うし、大谷という人ももっと人気が出ると思いますよ。それにしても、さわやかでスポーツ万能で金が稼げるなんて、なんだか怪しい人のような感じがしますね。(マネージャー「国民的なヒーローを悪く言うと、いくら蛭子さんでも炎上しますよ」)それは困りますね……、オレは子供に「こうなってほしい」と思ったことはないし、本人がよければなんでもいいですよ。それより、この息子はお母さんのことをどう思ってるんですかね……。
2023年05月08日株式会社じゃこめてい出版(所在地:神奈川県川崎市、代表取締役社長:石川 真貴)は、『親子で防ぐ認知症 12の危険因子+睡眠・食事・音楽 そしてダンス』(2023年2月20日発売)をご購入いただいた方を対象に、著者・大家 久美先生による認知症に関するオンライン無料相談会を、5月9日(火)より毎月第2火曜・第4土曜の月2回実施いたします。「親子で防ぐ認知症」無料オンライン相談会無料オンライン相談会詳細ページ(じゃこめてい出版ブログより) ●認知症に対するネガティブなイメージをポジティブに捉えていく社会へ本書は、「認知症のネガティブなイメージを払拭したい」という著者の思いが詰まった、人生100年時代にポジティブに認知症と付き合うヒントがたくさん散りばめられています。また、書かれている助言は、世界の最新研究データに基づく実践的ですぐに取り組めるものばかりです。現在介助・介護をされている方のみならず、高齢のご家族がいらっしゃる方々に、手に取っていただけたら幸いです。●著者 大家久美先生からのメッセージ認知症といえば、誰もが絶対に避けたいと願うことでしょう。でも、怖がらずに、思考を停止せず、どう捉えて生活していくのか、私たちの心構え次第です。ここで、私たち一人一人が、認知症に関する正しい知識を身に着け、認知症予防となり得る生活習慣を見直すことが大切になります。さらに、認知症に対する負の考え方を転換し、介護への取組み方を積極的に考える、ということが非常に重要になってきます。この本を通じて、皆さんとご一緒に、認知症を恐れることのない、認知症に優しい社会を作っていければと、切に願っております。【無料オンライン相談会 開催概要】認知症の専門家、大家 久美博士が、認知症とその介護についてのさまざまなお悩みを、オンラインでお答えいたします。定員最大10名までのグループで、Zoomを使ってのオンラインになります。その月の定員になり次第、締め切りとさせていただきます。メールでお申し込みをされる際に、当日質問したいことを簡単に記述ください。お話の内容は、非公開といたします。勧誘等、一切ございません。●相談会日程毎月第2火曜・第4土曜(火・土のどちらか1回の参加になります)開始時間:10:00~(参加人数によって60~90分)※書籍のご購入確認は、メールでのご返信のときにございますので、お手元にご用意ください。●応募方法下記のメールアドレスへご予約のメールをお願いいたします。メールアドレス: ksoandj67@gmail.com ※『親子で防ぐ認知症 12の危険因子+睡眠・食事・音楽 そしてダンス』をご購入いただいた方を対象●主催株式会社じゃこめてい出版( )●著者・大家 久美 プロフィール石川県金沢市出身。1995年に起きた阪神大震災を機に、作業療法士となり、病院やデイ・ケアセンターに勤務。2002年に渡米し、サンフランシスコにあるCalifornia Institute of Integral Studies(CIIS)の臨床心理学 修士課程にてドラマセラピー(演劇療法)を学ぶ。その後、サンフランシスコの病院とアルツハイマー入所施設にて約10年間、アクティビティ・セラピストとして勤務。また、CIISの博士課程に進学し“アメリカにおける様々な文化に相応しい認知症ケアのあり方”をテーマに、ナラティブ研究を行い、博士号を取得。自身も父親への遠距離介護を経験しており、現在も、独居の母親(92歳!)の様子を見に、日本へは1年に数回帰国している。WEBサイト: 【書籍概要】親子で防ぐ認知症 12の危険因子+睡眠・食事・音楽 そしてダンス四六判・並製・218頁本体1,400円/税込1,540円ISBN 978-4-88043-458-2●書籍購入方法全国書店、他ネット書店でご購入いただけます。▼Amazon購入はこちら 書影【会社概要】株式会社じゃこめてい出版設立 : 1973年資本金: 1,000万円代表者: 代表取締役社長 石川 真貴所在地: 〒214-0033 神奈川県川崎市多摩区東三田3-5-19URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年05月01日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「小さなことにこだわる夫。過去の細かい失敗をグチグチ言い続けたり、ちょっとした言い間違いをネチネチ指摘してきたり。年をとってからは、そんな些細なことが気になる性格がより極端になっています。この先やっていけるのか心配です」(パフェット魔女さん・63歳・岩手県・主婦)【A】「物事にこだわりがなくなれば仏様になれる。でも、オレは病気になるまで無理だった」(蛭子能収)え〜と、この人は、小さいことにこだわる夫がすごく気になっているんですか?そんなことにこだわらなくてもいいと思いますが、まっいっか。オレはあまりこだわらないほうだと思いますけど……。(マネージャー「蛭子さんと初めて会ったとき、競艇で負けて悔しかったのか、ずっとグチグチ文句を言っていて、なんて執念深い人だと思いました」)そうでしたっけ、すっかり忘れてしまいました。(マネージャー「あと競艇場の食堂で550円のカツ丼をおごってくれたあと、恩着せがましく『ごちそうしたよね』と蛭子さんは言い続けていました」)すみません、まったく記憶にないですけど。今はそういう元気もありませんね。(マネージャー「たしかに蛭子さんは認知症になってから邪悪な心やこだわりが消えて、仏様に近づいているようですよ」)病気(認知症のこと)になればそうなるかもしれませんね。人がすることにこだわらなければ、仏さんになれると思いますけど、難しいんですかね……。
2023年04月24日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「『蛭子さんの人生相談』の担当をしています。会話するように回答が返ってくる人工知能による『Chat(チャット)GPT』が登場し、人生相談の回答も人工知能が的確に答えてくれる時代。もう蛭子さんに聞くこともないと思いますが……」(山内 太さん・53歳・東京都・ライター)【A】「人生相談は、真面目に答えたら相談者に失礼になる!」(蛭子能収)人生相談ですか?そもそもオレは人の悩みに答えたことなどありませんけど……。(マネージャー「もう10年以上続いている蛭子さんの人生相談は評判で、芸能人にもファンがいるんですよ」)エッ、本当ですか?知りませんでした。でも、この人の悩み(の内容)がサッパリわかりません。(マネージャー「今はコンピューターが人の悩みにも答えてくれます。しかもすごく適切だという噂です」)あーそうですか……コンピューターはとても親切なんですね。オレは人生相談でも真面目に答えたことないと思いますけどね……というか、他人から悩みを打ち明けられて真剣に考える人なんかいないと思いますけどね。(マネージャー「蛭子さんの回答で、少し楽になった人がいると思いますよ。認知症になってからもできる仕事なんですから頑張ってくださいよ」)なんかよくわかりませんが、相談する人もそんなに悩んでないから、真面目に答えたらその人が困ると思いますよ。
2023年04月17日東京歯科大学市川総合病院(千葉県市川市)では、“米ぬか成分によるアルツハイマー型認知症への治療効果”を確かめるため、臨床試験への参加を希望する65~85歳の軽度のアルツハイマー型認知症の方を320名、募集します。研究の流れ【ポイント】●国民病ともいえる認知症、その中でも約6割を占めるアルツハイマー病の治療法は未だ確立されておらず、症状進行を薬で予防しているのが現状。その効果も満足できるレベルにあるとは、まだ言えない。●近年、アルツハイマー病は、“脳の糖尿病”とも称されるように、これまで信じられてきた病理とは異なる、栄養学的な見地からの理解も進み、新たな予防・治療アプローチが注目されてきている。●特に、米ぬか成分による栄養療法が、アルツハイマー病に効果を持つ可能性が期待されている。●動物実験では、既にアルツハイマー病の原因物質とされる「脳のアミロイドベータ蓄積が、米ぬか成分を食べれば5割以上減少」と報告され、実地でも一部の認知症の方には草の根では広がりを見せつつある一方で、厳密な医学的検証試験は行われておらず、認知症患者での研究が待たれていた。●本研究は、世界初の試みとして、米ぬか成分の治療効果の検証のため、無作為化比較での臨床試験への参加協力を希望する65~85歳の軽度のアルツハイマー型認知症の方を320名募集する。●米ぬか成分はサプリメントとして服用可能で、参加者には約1年間、3ヶ月に1回程度、通院していただく。●この研究によって、米ぬか成分による認知症の予防・治療効果が証明され、安心・安全・安価で医学的根拠に基づいた『食の力』という治療選択の確立を目指す。【研究の目的】65歳以上の認知症の人の数は2025年には高齢者の約5人に1人である約700万人になると予測されています。国民病ともいえる認知症ですが、その中でも約6割を占めるアルツハイマー病の治療法は未だ確立されておらず、症状進行を薬で予防しているのが現状です。新たな治療薬も必死に開発が進められていますが、その効果は限定的で、また費用対効果から国によってもその使用に賛否が分かれるなど、未だ満足できるレベルにあるとは言えません。近年、アルツハイマー病は、“脳の糖尿病”や“3型糖尿病”とも称され、脳の栄養学的な異常として、従来とは一線を画す、新たな病理の存在が示唆されています。その中でも、米ぬかに多く含まれているポリフェノールの一種である「フェルラ酸」による栄養療法は、脳のアンチエイジングともいうべき抗酸化作用、抗炎症作用、抗糖尿病作用が知られており、脳神経細胞の保護効果を通じて、アルツハイマー病の予防や進行を遅らせる可能性が期待されています。既に、動物実験では、この米ぬか成分を摂取したマウスは、摂取しないマウスと比べ、アルツハイマー病の原因物質と考えられている脳内の「アミロイドベータ」が59%~73%減少したと報告されており、人間を対象とした研究でも、認知症予備軍であるグレーゾーンの軽度認知障害に対しての効果が証明されています。一方で、この米ぬか成分が、認知症の患者そのものに本当に効果があるのかについては、信頼のおける臨床試験では証明されておらず、研究が待たれていました。こうした背景を踏まえ、本研究では、世界初の試みとして米ぬか成分のアルツハイマー型認知症への治療効果を検証します。効果検証のため、臨床試験への参加を希望する65~85歳の軽度のアルツハイマー型認知症の患者さん320名を募集します。米ぬか成分は、サプリメントとして服用可能となっています。研究期間は約1年間で、参加者にはその間、初診および3ヶ月に1回程度(5回)の全6回、通院していただきます。そのうちの開始時・半年後・1年後には、2時間程度の専門家による心理検査等で、丁寧に認知症の状態が評価されます。また、アルツハイマー病の原因物質とされる「アミロイドベータ」の脳内の蓄積度合いを血液検査でも評価します。これは、自費で行うと数十万円かかることの多い高額な脳画像検査に匹敵する、高い診断精度が研究でも近年示唆されている血液検査で、臨床試験の参加者はこの血液検査が無料で受けられます。本研究では、米ぬか成分による認知症の予防・治療効果が証明され、認知症の当事者やご家族に、薬以外の選択である安心・安全・安価な『食の力』による治療が、選択肢としてもたらされることを目指しています。実は近年、最先端の医学研究では先進国での高齢者における認知症の発症確率が低下しているという事実はご存知でしょうか?例えば、米国では65歳以上の認知症発症確率は約10年前と比べて24%の減少が示され、その理由として食生活も含めた「生活習慣(病)の改善」が大きいと考えられ、世界最大の医療研究機関である米国国立衛生研究所(NIH)でも、認知症予防としてその改善を提唱しています。既に認知症への栄養学的なアプローチは、眉唾の民間療法などではなく、次世代の認知症治療開発における大きな希望の星とさえ言えるのです。特に、米文化を伝統の中心に持つ私たち日本人は、世界で最も米の恩恵にあずかってきた国民と言っても過言ではありません。そんな米ぬかの成分に、アルツハイマー病に立ち向かう大きな力が秘められていることを証明するという試みは、瑞穂の国に生まれ育った私たち日本人こそが率先して行うべき研究であると確信すると共に、本研究を進めることで、「医食同源」によるアルツハイマー病の予防・治療の効果というエビデンスが示されることを、心より強く願っており、みなさまのご協力をぜひお待ちしております。関心をお持ちいただけるようでしたら、下記、ウェブサイトをご覧ください。URL: 〇主任研究者(宗 未来)は、「アロマセラピーによる高齢者の認知機能改善」の効果証明などで、日本精神神経学会学術総会の優秀発表賞を、これまで3度にわたって受賞した精神科専門医です。〇本研究は、認定臨床研究審査委員会の審査・承認を受けた後、東京歯科大学市川総合病院の病院長の許諾を得て、厚生労働大臣に研究に関する実施計画を提出した上で実施されます(臨床研究実施計画番号:jRCTs031220615)。【臨床試験概要】実施機関:東京歯科大学市川総合病院対象 :抗認知症薬ドネペジル5mg1錠を内服している、65~85歳の軽度のアルツハイマー型認知症患者(軽度とは、自分一人で服を選んで着替えられ、自発的に入浴(シャワー)も可能な方)(その他の条件等は以下、URLをご参照ください)募集 :2023年4月1日から試験期間:48週(約1年間)来院回数:全6回(初回+3ヶ月に1回のペースで計5回来院)方法 :無作為化比較試験(RCT)(被験食品群=米ぬか成分とドネペジル5mgの併用、プラセボ群=プラセボとドネペジル5mgの併用)目標人数:320名(被験食品群:160名 プラセボ群:160名)*無作為化比較試験(RCT):抽選で効果の期待される米ぬか成分のサプリメントか、プラセボかのいずれかのグループに振り分けられ、毎日摂取していただきます。研究期間中はどちらを摂取しているかは伏せられていますが、1年後にどちらのグループであったかは伝えられます。この研究では、軽症のアルツハイマー型認知症に対して「標準的な薬物療法であるドネペジル塩酸塩5mg1錠の内服に加えて、米ぬか成分配合食品であるサプリメントを毎日服用(被験食品群)」、もしくは「標準的な薬物療法であるドネペジル塩酸塩5mg1錠に加えて、プラセボを毎日服用(プラセボ群)」のどちらかの群に割り付けられます。この研究に参加いただくことになりましたら、そのいずれかを48週間服用していただきます。研究参加者は、初回・半年後・さらに1年後の計3回、認知機能の精密な評価のための神経心理検査やアルツハイマー型認知症の予後を予測することが知られている嗅覚検査などが実施されます。また、アルツハイマー病の原因物質と考えられている脳内アミロイドベータの蓄積具合を評価するための血液検査も研究開始の前後の2回、実施されます。【申込方法】研究の参加条件などの詳細を知りたい方は、下記のURLにアクセスしてください。二次元バーコードをスキャンしてもアクセスできます。参加を希望される方は、概要をお読みいただいた上で、アンケートにお答えください(所要時間約5分)。内容を確認した後、事務局より連絡させていただきます。URL: 二次元バーコード【その他】●健康保険の取り扱いについてこの研究で用いる試験食品、研究のための血液検査(バイオマーカー)、研究に必要な検査等の費用負担はありません。ただし、併用薬であるドネペジルの薬剤費や通常診療の範疇としてなされる採血や心電図といった検査費用については、参加者の健康保険を用いて行われますので、自己負担となります。●最近、物忘れの悪化は認めるが、「医療機関で認知症という診断・治療はまだ受けていない」という方現在、通院治療のない方でも、物忘れが目立ってきて心配されている場合には、東京歯科大学市川総合病院の認知症外来で通常診療を受けていただき、条件に該当する場合はその延長で研究に参加いただくことができます(研究参加は、辞退しても不利益はありません)。お気軽にお問い合わせください。●既に、他の医療機関で軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、ドネペジル5mg1錠を内服中という方現在、他院に通院中の方は、主治医からの許諾と、主治医からの診療情報提供書(紹介状)が必要になります。主治医とよくご相談の上で、お申込みいただけますと幸いです。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月17日《下剤を日常的に使用していると、認知症の発症リスクが高まる可能性がある》こんな研究結果が2月、海外の医学誌『Neurology(ニューロロジー)』で発表された。この研究はイギリスで40~69歳の18,235人を対象に行われた調査にもとづいたもの。4週間にわたって市販の下剤、すなわち便秘薬を常用(ほぼ毎日使用)した人とそうでない人を約10年間追跡調査した。その結果、下剤を常用する人はあらゆる原因による認知症の発症リスクが51%、血管性認知症の発症リスクが65%高いことが明らかになった。認知症研究の第一人者でお茶の水健康長寿クリニックの院長、白澤卓二先生はこの研究について次のように解説する。「下剤と認知症との関係についての研究はまだ新しいため、メカニズムを含め、今後さらなる解明が必要となるでしょう。しかし、この研究から、下剤を使い続けることが、血管性脳障害を引き起こしたり、その後血管性の認知症に発展する可能性を高める、ということがわかります。市販の便秘薬を使う日本人は多いのですが、安易な便秘薬依存には気をつけたいところです」便秘薬の使用について、女性なら一度は思い当たる人が少なくないだろう。グラフのように、女性は20代から便秘の人が一定数いて、70代、80代と高齢になるほど、便秘人口が急増している。便秘の改善に、ドラッグストアなどで手軽に入手できる便秘薬を使う人は多い。しかし、日常的な使用や長期服用によって自律神経が乱れたり、血行が悪化するリスクがあるため、薬の選び方や組み合わせには注意が必要だ。下剤には、浸透圧性下剤、膨張性下剤、大腸刺激性下剤などがあり、それぞれ働きが異なる。各薬剤の役割は次のとおり。浸透圧性下剤は塩や糖を使って腸に水を引き込むことで便を軟らかくするもの。長期的に服用できるメリットがあり、ほかの下剤と併用して使われることが多い。膨張性下剤は便に水を吸収させて軟らかくして排便を促すもの。大腸刺激性下剤は、腸を刺激することで排便を促すもので、効果は強いものの、連用により効きにくくなったり、多量服用になりやすい。長期間の服用にも注意が必要だ。今回の研究では、浸透圧性下剤を使っている人、あるいは浸透圧性下剤を含む複数のタイプの下剤を併用している人が、認知症の発症リスクが高くなることがわかっている。「この追跡調査は、下剤を使用している人としていない人との比較研究であるため、メカニズムまでは解明されていません。ただ、腸内細菌叢と脳の関係が影響していると考えられるのではないでしょうか」(白澤先生、以下同)脳と腸内細菌叢の関係が深いことは、近年の研究からわかっている。脳腸相関という概念で、「腸は第二の脳」と呼ばれるほど、お互いが密接に影響を及ぼしあう。「便秘という状態であること自体が、腸内環境が乱れていると捉えられます。健康な腸内環境であれば、そこから脳の状態に問題は生じません。しかし、腸内環境が悪化すると、迷走神経などを通じて腸内細菌が脳を刺激し、最終的に認知症発生のリスクにつながる。このことは、プロトンポンプ阻害剤という胃酸を抑える薬と認知症の関係を研究した結果からも明らかになっています」下剤の使用で、腸内細菌叢が変化し、腸内の細菌が発する毒素が直接脳に影響を与えるという可能性もあるそう。また、腸の粘膜に穴が開くリーキーガット症候群を起こすことによって脳に影響がもたらされるという説もあるという。「便秘になることや下剤を使うことで腸内細菌叢を健康な状態に保つのが難しくなります。それが認知症や血管障害などの形で、脳に悪影響を与える可能性が考えられるというわけです」更年期以降、便秘になる女性は急増するうえ、高齢になるほど便秘は慢性化しやすい。その結果、便秘薬を長年使用することになるケースは少なくない。「高齢者施設では7割以上の人が下剤を日常的に飲んでいるのではないでしょうか。安易に下剤に頼るのではなく、食事指導をするなど生活習慣を変えることで改善される部分もあります。便秘に悩む人はとにかく繊維質が足りていません。食物繊維を含む野菜、海藻類、こんにゃくなどをしっかりと食べることが大切なのです」ただ、どれだけ食物繊維を取ってもそしゃくが足りなければ効果は半減してしまうのだそう。「唾液の分泌が十分でなく、栄養がきちんと吸収されず腸内細菌に生かされないまま排せつされてしまうからです。栄養効果を損なわないためにも、しっかりとよくかむことがとても大切です。食物繊維の豊富な食事をしっかりと取るためにも、お菓子や甘いものの食べすぎは控えていただきたいですね。また、適度な運動が腸の蠕動運動を促すので、定期的な運動習慣も不可欠です」下剤のほか、睡眠薬や抗うつ剤が認知症を招くという研究結果もすでに出ている。そのことからも、白澤先生は安易な薬の常用に警鐘を鳴らす。「下剤に限らず、薬の長期服用はのちに認知症発症のリスクを高めることにつながりかねません。まずは食事の内容や食べる時間、運動をすることなど基本的な生活習慣を改善させることを怠らず、見直すところから始めていきましょう」薬の副作用が健康寿命を脅かすことのないよう、“頼りすぎ”にはくれぐれも気をつけたい。
2023年04月12日【将来介護にならないための最強マニュアル】正しい情報をわかりやすく桜の花出版 株式会社(本社:東京都町田市)は、新刊『認知症と脳卒中は同時に予防できる』(著者:内山真一郎)の電子書籍を、2023年3月23日に発売いたします。 体質は似る―親御さんの介護を心配し始めているあなたへ認知症?脳卒中?まだまだ先と考えている方、または、親御さんの老化を目の当たりにして、少し将来のことを考え始めている方、はたまた、最近老眼鏡の購入を検討されている方!老後のことは、長期スパンで考えなければなりませんが、あまり先のことだと現実感が生まれませんね。しかし、自身が、介護になるか、健康長寿を全うするかで、まったく違った人生設計となります。できれば、健康長寿でいきたいところです。認知症と脳卒中は、介護医療の対象となる病気の1位と2位を占めています。実は、認知症と脳卒中の危険因子はほとんど同じであり、これらの危険因子の多くは血管病の危険因子です。つまり、血管病の危険因子を是正すれば、脳卒中のみならず認知症も同時に予防できるのです。若年性認知症(18歳~65歳未満で発症)最近は、認知症と脳卒中の若年化が問題となっています。若年性認知症は老年期認知症よりまれな疾患ですが、それでも60歳未満の認知症は全国で約4万人近くいるといわれています。血管性認知症が4割近くを占めており、血管病の危険因子を是正すれば、脳卒中のみならず認知症も同時に予防できるのです。本書『認知症と脳卒中は同時に予防できる』より生活習慣病の管理による認知症の予防効果は証明されている生活習慣病の管理による認知症の予防効果は、上記のグラフのように証明されています。本書では、危険因子の個別対策を具体的にわかりやすく丁寧に説明しています。危険因子の個別対策:高血圧/糖尿病/脂質異常症/喫煙/飲酒/肥満/心房細動/慢性腎臓病/食事/運動本書『認知症と脳卒中は同時に予防できる』より例えば、「高血圧」は、脳卒中と認知症の発症への危険度が高い要因です。「血圧を測りましょう」と言われて、起床直後と寝る前に測定していませんか?血圧は1日2回、朝食前と夕食前に測定して下さい。起床直後は体を覚醒させようとして交感神経が優位になり血圧が高く出過ぎてしまい、寝る前は体を安眠させようとして副交感神経が優位になって血圧が低く出過ぎてしまうのです。わかっているようで間違った対応をしていることが多いので要注意です。将来の自分をイメージする‼大谷選手は、18歳の時にメジャーリーグでの活躍をイメージし、食事にも気を配っていたということです。マネできないけど、将来の自分を作っていくイメージを持つのはできそうです。第1章世界でも類のないスピードで高齢化が進んでいる日本では認知症と脳卒中が増え続けています。認知症と脳卒中の危険因子は共通しており、これらの危険因子から神経血管ユニットを保護すれば認知症と脳卒中を同時に予防することができるのです。第2章認知症は長い潜伏期(軽度認知機能障害MCI)があり、脳梗塞には、一過性脳虚血発作という前兆があります。認知症と脳卒中の初期症状や前兆を知り、最新の画像検査を活用して早期発見をめざしましょう。第3章認知症にはアルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあり、脳卒中には脳梗塞、脳出血、くも膜下出血があります。この章では、認知症と脳卒中の全体像を把握していただけるように、これらの疾患の要点を解説します。第4章若年性の認知症と脳卒中には特殊な原因が多く、症状にも特徴があり、近年増加傾向にあります。なお、若年性認知症は18歳から65歳未満に発症する認知症の総称です。第5章認知症と脳卒中の症状や検査を知って理解することは、早期発見や発症時の正しい対処のために重要であり、いざというときにあわてないように、転ばぬ先の杖として学んでください。第6章認知症と脳卒中の危険因子は共通しています。その危険因子とは血管病の危険因子です。血管病の危険因子を是正すれば、脳卒中の大多数は予防可能であり、同時に認知症も予防できるのです。第7章ご自身やご家族が認知症や脳卒中を発症したときのために、日々アップデートされている最新のガイドランに基づく認知症と脳卒中の治療法を学びましょう。今後の発展が期待される有望な治療法も紹介します。長嶋茂雄氏を脳卒中から生還させた主治医(当時)が解説2004年に脳梗塞で倒れた長嶋茂雄氏の主治医だった内山真一郎先生著者の内山真一郎先生は、脳卒中診療の第一人者であり、2004年に脳梗塞で倒れた長嶋茂雄氏の主治医でもありました。現在、山王メディカルセンター脳血管センター長(東京女子医科大学名誉教授、国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授)として、多くの患者さんを治療し、また近年脳卒中だけでなく認知症の予防や啓発活動にも力を入れて活動されています。北海道大学医学部卒業、米国メイヨークリニック留学、東京女子医科大学神経内科主任教授を経て、現在国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授・山王メディカルセンター脳血管センター長・東京女子医科大学名誉教授。米国心臓協会脳卒中評議会・欧州脳卒中機構・日本脳血管認知症学会・NPO法人臨床研究適正評価教育機構評議員。独立行政法人医薬品医療機器総合機構専門委員。米国脳卒中協会機関誌Strokeなど多くの国際誌の編集委員。日本脳ドック学会・日本脳神経超音波学会・日本脳卒中学会・日本血栓止血学会・アジア太平洋脳卒中学会・日本脳血管認知症学会会長を歴任。日本神経学会認定医・指導医、日本脳卒中学会認定専門医。Best Doctors in Japan 2022-2023に選出。書籍概要書籍名:認知症と脳卒中は同時に予防できる著者:内山真一郎定価:1,400円(税込1,540円)ページ数:192ページISBN-10:4434318349ISBN-13:9784434318344発売日:2023/3/8サイズ:四六判並製本 12.8 x 18.8 x 1.3 cm発行:桜の花出版/発売:星雲社Amazon : 楽天ブックス : 書籍情報(ダウンロード用)電子書籍発売 『認知症と脳卒中は同時に予防できる』桜の花出版.pdf : 桜の花出版 株式会社人としてどう生きるべきかーいつの時代も変わらない人類永遠のテーマです。桜の花出版は、より良い医療と健康な生き方を提案する『国民のための名医ランキング』、歴史を知るための必読書である『シリーズ日本人の誇り「日本人はとても素敵だった」』『THE NEW KOREA』、『侘び然び幽玄のこころ』『タオと宇宙原理』など長く読み継がれる書籍の刊行を通じて、皆様の人生を豊かにする一助となれるよう願っています。桜の花出版 株式会社 所在地 :〒194-0021 東京都町田市中町1-12-16設立 :1998年6月事業内容 :出版 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月22日卑劣なやり口でワガママを押し通そうとする人っていますよね…。そこで今回は、そんな最低な義母を描いた漫画、「認知症を偽装した義母」について、読者からの感想をまとめてみました!『認知症を偽装した義母』主人公のクロハは義両親と同居中。ぐうたらな義母・ワサビは認知症を偽装し、すべての家事をクロハに押しつけたり、近所で無銭飲食をしたりと、好き放題していました。どんどんエスカレートする義母のウソに痺れを切らしたクロハは、とある作戦を思いつきます。それは、ワサビの好きなお菓子を置いておき、「明日食べよう」と思わせたところでそのお菓子を隠すというもの。本当に認知症ならお菓子の存在など忘れていそうですが、認知症を偽装しているワサビは「あのお菓子はどこだ!」と騒ぎまくります。作戦は大成功♪出典:Youtube激怒するワサビは、「クロハが食べたのではないか」と疑います。その様子を見ていたクロハの夫は、ワサビの認知症の進行度を心配し、「施設に入ってもらう」と言い出します。これにはたまらず、ワサビも真実をカミングアウト…。夫と息子にたんまり怒られ、反省することなるのでした。読者の感想認知症を偽装なんて、最低な行いだと思いました。義母が今後はしっかりしてくれることを祈ります。(匿名)認知症を偽装し、わざと人に迷惑をかける姿は余りにも許せないです。お菓子の作戦ナイスですね。全てが打ち明けられてとてもスッキリするお話でした。(49歳/会社員)(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。
2023年03月07日~認知症と脳卒中の多くは生活習慣の改善で予防できる~株式会社 桜の花出版(本社:東京都町田市)は、新刊『認知症と脳卒中は同時に予防できる』(著者:内山真一郎)を、2023年3月8日に発売いたします。 介護にならないための最強マニュアル認知症と脳卒中は、介護医療の対象となる病気の1位と2位を占めています。実は、認知症と脳卒中の危険因子はほとんど同じであり、これらの危険因子の多くは血管病の危険因子です。つまり、血管病の危険因子を是正すれば、脳卒中のみならず認知症も同時に予防できるのです。認知症と脳卒中は何もないところから突然発症することはありません。発症するまでには長い道のりがあります。高齢になるほど発症しやすい認知症と脳卒中の予防には、若年期から中年期にかけて危険因子の管理が必要です。また、最近は認知症と脳卒中の若年化が問題となっており、認知症と脳卒中の予防は、すべての年代に共通の課題です。長嶋茂雄氏を脳卒中から生還させた主治医(当時)が解説2004年に脳梗塞で倒れた長嶋茂雄氏の主治医だった内山真一郎先生著者の内山真一郎先生は、脳卒中診療の第一人者であり、2004年に脳梗塞で倒れた長嶋茂雄氏の主治医でもありました。現在、山王メディカルセンター脳血管センター長(東京女子医科大学名誉教授、国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授)として、多くの患者さんを治療し、また近年脳卒中だけでなく認知症の予防や啓発活動にも力を入れて活動されています。何故なら、脳卒中と同じく、認知症の多くも、生活習慣病などの改善で予防できるからです。わかりやすく、図表をたくさん45頁本書は巷にあふれる風評を排除し、科学的根拠に基づいた内容を厳選し、幅広い年齢層の方々にお伝えするために難しい医学用語もかみ砕いてわかりやすくお伝えしています。若年性認知症(18歳~65歳未満で発症)最近は、認知症と脳卒中の若年化が問題となっています。若年性認知症は老年期認知症よりまれな疾患ですが、それでも60歳未満の認知症は全国で約4万人近くいるといわれています。血管性認知症が4割近くを占めており、血管病の危険因子を是正すれば、脳卒中のみならず認知症も同時に予防できるのです。生活習慣病の管理による認知症の予防効果は証明されている生活習慣病の管理による認知症の予防効果は、上記のグラフのように証明されています。本書では、危険因子の個別対策を具体的にわかりやすく丁寧に説明しています。危険因子の個別対策:高血圧/糖尿病/脂質異常症/喫煙/飲酒/肥満/心房細動/慢性腎臓病/食事/運動危険因子の一つ「高血圧」正しく血圧を測れていますか?例えば、「高血圧」は、脳卒中と認知症の発症への危険度が高い要因です。「血圧を測りましょう」と言われて、起床直後と寝る前に測定していませんか?血圧は1日2回、朝食前と夕食前に測定して下さい。起床直後は体を覚醒させようとして交感神経が優位になり血圧が高く出過ぎてしまい、寝る前は体を安眠させようとして副交感神経が優位になって血圧が低く出過ぎてしまうのです。わかっているようで間違った対応をしていることが多いので要注意です。世界保健機構(WHO)が推奨する地中海式ダイエットも紹介書籍概要書籍名:認知症と脳卒中は同時に予防できる著者:内山真一郎定価:1,400円(税込1,540円)ページ数:192ページISBN-10:4434318349ISBN-13:9784434318344発売日:2022/3/8サイズ:四六判並製本 12.8 x 18.8 x 1.3 cm発行:桜の花出版/発売:星雲社Amazon : 楽天ブックス : 著者プロフィール北海道大学医学部卒業、米国メイヨークリニック留学、東京女子医科大学神経内科主任教授を経て、現在国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授・山王メディカルセンター脳血管センター長・東京女子医科大学名誉教授。米国心臓協会脳卒中評議会・欧州脳卒中機構・日本脳血管認知症学会・NPO法人臨床研究適正評価教育機構評議員。独立行政法人医薬品医療機器総合機構専門委員。米国脳卒中協会機関誌Strokeなど多くの国際誌の編集委員。日本脳ドック学会・日本脳神経超音波学会・日本脳卒中学会・日本血栓止血学会・アジア太平洋脳卒中学会・日本脳血管認知症学会会長を歴任。日本神経学会認定医・指導医、日本脳卒中学会認定専門医。Best Doctors in Japan 2022-2023に選出。書籍情報(ダウンロード用)新刊『認知症と脳卒中は同時に予防できる』内山真一郎著書.pdf : 桜の花出版 株式会社人としてどう生きるべきかーいつの時代も変わらない人類永遠のテーマです。桜の花出版は、より良い医療と健康な生き方を提案する『国民のための名医ランキング』、歴史を知るための必読書である『シリーズ日本人の誇り「日本人はとても素敵だった」』『THE NEW KOREA』、『侘び然び幽玄のこころ』『タオと宇宙原理』など長く読み継がれる書籍の刊行を通じて、皆様の人生を豊かにする一助となれるよう願っています。桜の花出版 株式会社 所在地 :〒194-0021 東京都町田市中町1-12-16設立 :1998年6月事業内容 :出版 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月07日「これまで“認知症である”ことをカミングアウトされる方のほとんどが、アルツハイマー型でした。今回、ブルース・ウィリスさん(67)が罹患していることが明かされた“前頭側頭型”は、認知症の中でも非常に割合の少ない疾患です。一報を聞いたときは、ついにこの病気でも公表する人が出てきたのか、と」こう語るのは、認知症治療・研究の第一人者である「メモリークリニックお茶の水」の朝田隆院長。2月16日(現地時間)、米国の元人気俳優・ブルース・ウィリスが、認知症を患っていることを家族が公表し、世界中に衝撃を与えた。昨年3月、すでに失語症を患っていたことが明かされ、俳優業を引退。その約1年後に“前頭側頭型認知症”の診断を受けたのだ。いったいどんな病気なのか?「脳の前方部にある前頭葉、側頭葉が萎縮などによって正常に機能しなくなり、日常生活に支障をきたします。言葉が出てこなくなることや、人格・行動の変化が主な症状です。アルツハイマー型と異なり、記憶障害があまりみられないので、本人や家族、周囲も認知症であることに気づきにくい病気です。さらに、この病気は65歳未満で発症するケースが多く、早い人では40代、50代から。若年性の患者に多いことが特徴で、男女比はほぼ同じです」(朝田院長・以下同)まだまだデータが少なく、現時点では発症原因も不明。治療法も確立されておらず、認知症の中で唯一難病指定されている病気なのだ。前頭側頭型認知症は、大きく3つのタイプに分類されている。【1】「行動異常型」毎日決まった時間に同じことをする。また性格や人格が激変し、反社会的な行動を起こすことも。【2】「意味性認知症」言葉の意味がわからなくなる。たとえば、あなたの利き手はどちらですか?と聞いた場合、利き手って何ですか?と、言葉の意味を理解することができない。【3】「進行性非流暢性失語」言葉が出てこなくなったり、流暢に話せなくなる。耳慣れない病名だけに、今回の報道で初めて知ったという人もいるのではないだろうか。しかし、日本の医療従事者の間では警戒すべき病気として認識されているという。「この病気にかかった患者さんが、犯罪など反社会的な行動を起こす危険性があるからです。それは“脱抑制”という症状で、本能的な衝動を抑える理性が働かなくなり、異常行動を起こしてしまうのです。たとえば、人のものを盗んだりしても、なぜ悪いのかがわからない。万引きがいちばん多いのですが、窃盗、放火といった犯罪行為の背景に、この病気が関わっている可能性もあるのです」実際に前頭側頭型認知症が原因で犯罪が起きた例もあり、40代の若年層~高齢者が突然反社会的な行動に走ったときには、専門医らはこの病気の関連も疑うようになったのだという。「米国の神経学会では、以前から前頭側頭型認知症を犯罪の原因分子として考えるように警告を出していました。それだけ社会的意味を持つ難病なのです」治療法が確立されていないとはいえ、現状ではどのような対症療法が行われているのだろうか。「症状によって、アリセプトなどのアルツハイマー用の薬や抗うつ薬、ほかに抗精神病薬などを使用した治療が行われています。投薬治療により、行動面の改善が見られたという報告もあります」欧米では前頭側頭型認知症の治療薬の開発が進められていて、すでに治験が始まっているという。若年患者が多い難病だけに、40代の働き盛りの夫や、子育て中の主婦だって、突然発症することもありうる。この病気にならないための予防策はないのだろうか。「必ず効果があるといえる予防策は、残念ながらありません。ただ、認知症全般にいえる予防策としては、運動・食生活・昼寝、そして2つのことを同時に行うデュアルタスク(ながら作業)などは、効果が期待できるかもしれません」認知症はけっして高齢者だけの病気ではない。現役世代もリスクを遠ざける心がけが大切なのだ。
2023年03月02日人に心配をかけるようなウソはついてはいけませんよね。そこで今回は、最低なウソをついてワガママを言いまくる義母を描いた漫画、「認知症を偽装した義母」について、読者からの感想をまとめてみました!『認知症を偽装した義母』主人公・クロハと同居中の義母・ワサビは極度の面倒くさがり屋。彼女はワガママな義母に振り回される日々を送っていました。ある日、町内会の集まりを怠惰で欠席したワサビは、とっさに「最近物忘れが激しい」とウソをつきます。すると、町内会長は「認知症の初期症状の恐れもあるから一度病院で検査した方がいい」とすすめます。これは使える言い訳…!出典:Youtubeワサビはこれを聞いて、認知症を偽ればどんなワガママも許されると思い、トンデモ行動を繰り返すことになるのです…!その後、クロハの機転の効いた作戦によってワサビは「認知症のフリをしていた」と自白。ワサビは夫と息子にこっぴどく叱られることになるのでした。読者の感想いくら面倒くさがり屋でも、認知症だと嘘をつくのは本当に許せない行為でもあり、それを見抜いた主人公さんはよくやったと思います。人にこれだけ迷惑をかけて…2度としてほしくありません。(49歳/会社員)病気の人のふりをして病気を自分の都合のいい言い訳にしようとするなんて不謹慎甚だしいです。結局はばれるのになぁ、、と思っちゃいました。遅かれ早かれ絶対にばれることなんだから、そんな下手な嘘をつくのはやめなさい、と思います。(34歳/会社員)(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。
2023年03月02日2022年3月に失語症を公表し引退表明したブルース・ウィリスが、前頭側頭型認知症(通称FTD)と診断されたことが分かった。ブルースの現在の妻エマ・ヘミング、エマともうけた娘のメイベル、イヴリン、元妻デミ・ムーア、デミともうけた娘のルーマー、スカウト、タルーラが、連名で「ブルース・ファミリー」として声明文を発表した。FTDに対して「意思の疎通の問題は、ブルースが直面しているこの病気の症状の一つに過ぎません」「残酷な病気です」と率直につづるも、「つらくはありますが、明確な診断が出てホッとしています」と安堵している様子もうかがわせた。「ブルースは、常に自分の声を世の中の人たちのために役立て、重要な問題に対する意識を公私共に高めるということを信条としてきました」ということから、家族はブルースの症状を伝えることでメディアの注目を集め、この病気に対する意識の高まりや研究が進んでいくことを望んでいるという。声明文を投稿した一人であるデミ・ムーアのSNSアカウントには、メラニー・グリフィス、デミ・ロヴァート、リタ・ウィルソン、ヘレナ・クリステンセン、パリス・ヒルトンら業界仲間やファンからハートの絵文字や祈りが届いている。(賀来比呂美)
2023年02月17日2023年2月16日、ハリウッド俳優のブルース・ウィリスとデミ・ムーアの三女で、俳優のタルーラ・ベル・ウィリスが、Instagramを更新。同年67歳になるブルースが、認知症であることを公表しました。2022の春に『失語症』だと診断され、俳優を引退していた、ブルース。投稿された声明文では、病状が進行し『前頭側頭型認知症』であるという具体的な診断が下りたことが明かされています。私たち家族はまず、ブルースの最初の診断を共有して以来受け取った、たくさんの愛やサポート、そして素晴らしいストーリーに、心からの感謝を表したいと思っていました。その気持ちを持って、愛する夫、父、そして友人についての最新情報をお伝えしたいと思います。2022年春にブルースの失語症の診断を発表して以来、ブルースの状態は進行し、現在では前頭側頭型認知症 (FTD として知られています) というより具体的な診断を受けています。残念ながら、コミュニケーションの問題はブルースが直面している病気の1つの症状にすぎません。これはつらいことですが、最終的に明確な診断が得られて安堵しています。buuskiーより引用(和訳) この投稿をInstagramで見る tallulah(@buuski)がシェアした投稿 ビーチでリラックスした表情を見せるブルースの写真とともに、投稿された声明文には、娘のタルーラのほか、元妻で俳優のデミの名前も連名でつづられていました。前頭側頭型認知症とは、脳の前方にある前頭葉や側頭葉前方の部分に委縮が見られる認知症の一種です。人格の変化や抑制の困難、繰り返し行動、言語機能の障害などさまざまな症状が表れるといわれています。ブルースのニュースを知り、ネット上では世界中からコメントが寄せられていました。・ブルースとあなたたち家族に、愛と祈りを送ります。・引退もビックリしたけれど、もう前の姿が見られないと思うとさびしい。・今までたくさんありがとう。これからもずっと、あなたはスーパースターです。・大切な人が変わっていく姿を見るのはつらい。家族の気持ちを想うと切なくて涙が出た。映画『ダイ・ハード』シリーズをはじめ、これまでさまざまな作品に出演し、人々に夢や希望を与えてきた、ブルース。今後は家族や医療関係者のサポートを受けながら、余生を過ごしていくのでしょう。ブルースと家族の未来が、穏やかで愛にあふれたものであることを多くの人が願っています。[文・構成/grape編集部]
2023年02月17日記憶力や判断力が低下し、日常生活に支障が出る認知症。年齢を重ねるほど発症する可能性が高まり、「祖父や祖母が認知症」という家庭は多いようです。漫画家の、夏ノ瀬いの(@stylish_gorilla)さんの祖母も認知症で、接し方に悩むこともあるとのこと。ある日、祖母のひと言で、リビングにいた家族一同がヒヤリとした出来事も…。認知症のばーちゃんにたまにどう接するのが正解か悩むけどこの時の弟は神対応やったと思う話 pic.twitter.com/Mcg87FqeXV — 夏ノ瀬 いの 心斎橋PARCO 1/16~ (@stylish_gorilla) February 15, 2023 認知症から、最近の出来事を覚えられない夏ノ瀬さんの祖母。家族は症状を受け入れ、穏やかな日々を過ごしていました。しかし、症状は進行することもあります。今まで家族について忘れたことのなかった祖母が、夏ノ瀬さん姉弟に「もう1人おらんかった?」といった時は、家族みんながヒヤリとしました。そんな時、弟さんが発想を転換!「減っているより、増えていてよかった」ととらえ、誰も忘れられていないことを喜んだのです。弟さんの機転にハッとした人たちからは、こんな反応が寄せられました。・頭の回転が早い!・素敵な感性。イライラしないで、笑顔で過ごせることは重要。・発想の転換って、すごく難しいんだよね…。めちゃくちゃ見習いたい。・いい家族。私もこんなふうに返せるようになりたいです!家族だからこそ、認知症の症状に悲しみや不安が募りやすいもの。ですが、周囲の動揺は、認知症を患う本人を傷付けることがあります。時には状況のポジティブな面を見つめ、肩の力を抜いて接することが重要なのだと思わされますね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月16日音楽レッスン・ボイトレ・アーティストプロデュース業務を行うSMDボーカル教室(所在地:埼玉県川口市西川口、代表:本山 直人)は、ヘビーメタルで認知症を予防するボイストレーニングメソッドを開発し、そのメソッドを紹介する『オジーメタル公式ガイドブック』を2023年2月4日に出版いたしました。74歳女性シャウトレッスン中!【2年後には高齢者の5人に1人が認知症に】昨今では認知症対策が大きな課題です。厚生労働省によると、2025年には高齢者の約5人に1人の約700万人が認知症になると予測されています。これは高齢者の人口増加に伴ってますます深刻化していきます。超高齢化社会の日本では、認知症に向けた取組がさらに重要になります。厚生労働省では認知症は予防できる可能性があり、そのために余暇活動を取り入れて楽しむことを呼びかけています。個人でも脳トレになると言われる麻雀やカラオケなどで対策をする人も増えています。楽しくボーカルレッスン【認知症予防にヘビメタを習う高齢者が急増!?】SMDボーカル教室では、認知症予防にヘビーメタルを習う高齢者が急増しています。もともとシニアの習い事ではカラオケやボイトレの人気は高いのですが、演歌を習いたいという人がほとんどです。2020年12月に自社のイベントでヘビメタのパフォーマンスが盛り上がり、自分もやってみたいと意外にも60歳以上のレッスン希望者が増えました。ヘビーメタルのシャウトは叫ぶといった人間の本源的な欲求を満たし、同時に爽快感や達成感、バンドメンバーとの連帯感など精神的な充足にもなります。さらには、体力の向上やストレスの発散、生活習慣病の予防など、心身両面にわたる健康の保持増進に大きな効果があります。レッスンでは若返り腹式呼吸を学び、高音域シャウト発声や脳トレエアーギター・エアードラムなどの動きを実践します。日常から若返る立ち方や歩き方を身に着け、ステージングや楽器のスケールポジションやピッチ感覚・リズム感を養成します。生徒さんからは「ヘビメタでストレスが発散できて、生きがいが持てた。」「単純に楽しい!見た目が若くなったとご近所の方に褒められました。」と好評をいただいています。【オジーメタル公式ガイドブックの出版決定】当教室では認知症予防や若返りのためのメソッド「オジーメタル」を開発しました。そしてこの度、書籍『オジーメタル公式ガイドブック』発売、認知症予防のための実践方法などを紹介しています。著者はSMDボーカル教室の代表、本山nackeyナオト。誰もが知るメガヒットバンドなど、200を超えるバンドやボーカリスト、歌手・シンガー・パフォーマーを支えメジャーへとサポートしてきました。これまで35年のボイストレーニング指導で延べ3万人以上にかかわり、多くのプロ歌手や音楽指導者・音楽講師を誕生させています。著者からのメッセージ「目標を持つ人やステージに立つ人はどんどん若くなります。69歳で初めて当校にてボイストレーニングをして、70歳でシンガーソングライターとしてCDデビューした女性もいます。現在74歳ですが、初めてお会いした時より若返っています。私の世代は認知症の家族をかかえ苦しんでいる方が多く、何か役に立てないかという想いからオジーメタルが生まれました。認知症予防の一助になれればと、広く普及したいと思っております。」現在は、高齢者だけの認知症予防バンド「オジーメタル」メジャーデビューを目指しています。≪書籍『オジーメタル公式ガイドブック』概要≫著者 :本山nackeyナオト発売日 :2023年2月4日出版社 :日本音楽講師出版商品番号:ASIN B0BTXCZTXL言語 :日本語対応端末:Windows 8以降、Mac OS X 10.14以降、iPhone&iPod touch、AndroidGoogle マップ 店舗正面Google マップ Ast■本の紹介3オクターブが発声出来て免疫力アップ。認知症予防のためのボイストレーニングやシャウト発声方法やヘビーメタルの「脳トレエアギター・エアドラム」などのガイドや実践方法など。認知症に苦しむ本人や家族を少しでもなくしたい、シニアにも夢を持っていただきたい想いで活動中。【会社概要】店舗名 : SMDボーカル教室会社名 : スタジオモンキーダンス代表 : 本山 直人本社・店舗 : 埼玉県川口市西川口1-33-9 SMDビル2F事業内容 : 音楽スタジオ業務・音楽レッスン・企画・制作・総合プロデュース電話 : 0120-9482-88営業時間 : 10:00~23:00Google マップ: URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月08日「がんなどの重篤な疾患に対する画期的な治療薬が次々と開発されていくなか、複数の製薬会社が30年以上にわたって認知症治療薬の開発に臨んできましたが、なかなか承認に至りませんでした。そのため、アルツハイマー型認知症の治療薬に承認が下りたのはとても画期的なことといえます」こう話すのは、東京大学大学院教授で、日本認知症学会理事長の岩坪威先生。エーザイと米国のバイオジェンが共同開発した「レカネマブ(商品名レケンビ)」が、1月6日に米国FDA(食品医薬品局)で承認された。16日には、日本でも保険適用を目指して厚生労働省に承認申請がなされており、エーザイの内藤晴夫CEOは年内の承認を目指したいと発言している。アルツハイマー型認知症の原因は、脳に発生する「アミロイドβ」や「タウ」と呼ばれるタンパク質だと考えられている。「脳内で発生したアミロイドβやタウタンパクが塊となって神経細胞を破壊することにより、認知機能の低下が起こるとされています。製薬各社は、このアミロイドβやタウタンパクを除去する薬の開発に力を注いでいるのです」(岩坪先生)現在使用されているアルツハイマー型認知症の薬には、アリセプト、メマリー、レミニールなどがあるが、いずれも対症療法で神経細胞の破壊は止まらない。いっぽう、レカネマブは症状の進行を緩やかにする効果が実証されている。これが画期的とされるゆえんだ。処方の対象者は、脳にある程度アミロイドβはたまっているが、神経細胞はそれほど破壊されていない状態にある、認知症前段階の軽度認知障害(MCI)あるいは軽度の認知症患者となる。「レカネマブは、できかけのアミロイド線維を狙ってアミロイドβを脳から除去する働きをします。治験では18カ月間、レカネマブを2週間に1回静脈に投与したグループと、プラセボ(偽薬)を投与したグループを比較したとき、前者で症状の進行を遅らせる効果が確認されました」(岩坪先生)治験中に撮影されたアミロイドPET画像からも、レカネマブを使用した患者のアミロイドβが明らかに減少していることがわかったという。投薬によって、認知症の進行を平均で約3年遅らせることが期待できるとされている。認知症治療の未来に希望の灯をともすレカネマブだが、実用化に向けては課題も残されている。まず気になるのが薬価だ。レカネマブのアメリカでの価格は年間2万8千ドル(約350万円)に設定されている。「治験薬が承認される場合は保険適用になることが通例です。薬価は国によって算定されますが、アメリカでの価格設定は日本での薬価を決める一つの指標になるのではないでしょうか」(岩坪先生)国の高額療養費制度が適用されれば、70歳以上の一般所得層(年収156万〜370万円)の場合、患者の自己負担額は年間14万4千円が上限となる。 新薬の課題は、薬の使われ方にもある。認知症治療医でお茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二先生はこう指摘する。「対象は軽度認知症、早期認知症の患者のみに限られています。軽度・早期は明確な症状が出ていない段階で、診断が難しい状態。さらに、薬を用いるかどうかを判断するためにはアミロイドPET検査や、脳髄液検査などが必要になる。どちらの検査も、どこの医療機関にもある設備・技術ではありませんし、費用も相当かかります。検査体制や、その費用負担をどうするのかという問題も残されているでしょう」現状、アミロイドPET検査は1回あたり30万円以上の費用がかかる。もちろん、軽度の認知症やMCIを見抜く医師の専門性も不可欠な要素だ。これらの体制の整備が求められる。課題が残されているとはいえ、レカネマブの開発が今後の認知症の新薬開発に新たな扉を開いたことには違いない。「アミロイドβを除去するというレカネマブの効果が得られたことにより、今後さらに新しい認知症治療薬の開発や、無症状の段階での治療など、大きな発展が期待されます」(岩坪先生)
2023年01月26日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「道にゴミやペットボトル、使用済みマスクが捨てられているのを見ると、つい持ち帰り、自宅で分別してゴミに出しています。個人のボランティアですが、誰が見ているか恥ずかしい気持ちもあり……やめたほうがいいのでしょうか?」(まーまーさん・77歳・愛知県)【A】「自分が楽しいなら『恥ずかしい』とか気にせず続ければいい」(蛭子能収)オレなら、人から見られて恥ずかしいとか関係なく、自分のやっていることが楽しかったり気持ちよかったりすればそのまま続けますけどね。(マネージャー「蛭子さんはボランティア活動をしたことがありましたっけ?」)ボランティアというのがよくわかりませんが……。(マネージャー「わかりやすく言うと金もうけを目的としない社会奉仕です」)金を稼げないのはちょっと困りますね。でも、よく行く公園には喫茶店があってコーヒーを飲むんですけど、小さい子供たちがまわりで遊んでいます。母親たちはおしゃべりに夢中で子供なんか見ていません。オレはひそかに子供たちが迷子になったり、転んだりしたときに、すぐになにか手助けできるように待ち構えているんですけど、最近では公園まで一緒に歩く人(事務所のスタッフ)も同じように見ています。あっ仲間を増やすのもいいですよね。2人で「子供が転ばないかな……」と思いながら“ボランティア”していると楽しいですよ。
2023年01月23日認知症を発症した家族との生活は一筋縄ではいきませんが、家族のサポートがあれば大きなトラブルもなく、うまく回っていくことも多いものです。しかし世の中には、認知機能の低下を利用しようとする者もおり、悪意を持って近づいてくることも…!?今回は、義母との同居生活とそれを取り巻くトラブルを描いた漫画「義母の認知症に付け込んだ義姉の末路」を紹介します。『義母の認知症に付け込んだ義姉の末路』主人公のソラは、夫と息子、そして1年前に引き取った義母と暮らす主婦。認知症が始まった義母との同居生活は、家族のサポートもあり、そこそこ順調でした。しかし最近、義兄嫁のクロハが「介護の手伝い」を名目に、たびたび家に来るようになったのです。しかも、彼女はソラの介護にアレコレといちゃもんをつけ、挙句にソラの悪口を義母に吹き込む始末。遺産目当ての良い嫁キャンペーン出典:Youtube1年前、義母の介護をソラたちに丸投げしたクロハ。また、仕送りを毎月送る約束が減額を毎度要求。そんな彼女が認知症を発症した義母に会いに来る理由は、財産目当てであることは誰の目にもあきらかでした。後日、またしても「良い嫁」アピールをしに来たクロハでしたが、なんと義母はクロハのことを忘れており…。さらには家族の前で口臭を指摘されて激怒し、「遺産を私に残してくたばれ!」と本性を露わにします。結局クロハは、遺産どころか義兄から離婚を言い渡される羽目になったのです。身勝手なふるまいには相応の報いが…クロハが義母の介護の手伝いを少しでもしていたら、結果はもう少し違ったのかもしれません。とはいえ、打算で良い嫁を演じたクロハが得する結果にならかったことは幸いと言えそうです。モナ・リザの戯言さんのYouTube(Grapps編集部)(チャンネル/モナ・リザの戯言)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。
2023年01月20日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「話をいつも盛ってしまう中学生の息子。友達を笑わせるのも大好きですが、あることないこと入れて大げさに話してしまうことが多い。このまま平気で噓をつくような大人になったらどうしましょう」(マグカニーさん・43歳・北海道・専業主婦)【A】「人をだまさなければ、いくら話を盛ってもかまわない」(蛭子能収)別に心配することないと思いますけどね。オレも小学生のときから人を笑わせるのが好きでした。まわりが喜んでいると自分もうれしいし……。人をだまさなければ、何歳になっても大げさに話をしてもいいと思いますよ。漫画家や芸術家なんて、だいたい誇張する人たちだと思いますけどね。(マネージャー「芸術家といえば、この前『岡本太郎展』で『太陽の塔』や『森の掟』など岡本太郎さんの作品を見て刺激を受けたのか、ペンと紙を借りて、夢中で絵を描いていましたよ」)えっ、そんなことありましたっけ?岡本太郎さんって、どんな人やっけ?(マネージャー「『芸術はバクハツだ!』と言っていた人ですよ。ほらっ、蛭子さんはシニア割引料金で入れて『500円もうかった』と小躍りしていましたよ」)あ〜、なんとなく思い出しました。「芸術はバクハツだ」って大げさかもしれませんが、たしかに作品はすごかったし500円も安くしてくれました。話を盛る人に悪い人はいないと思いますよ。
2023年01月16日義両親との同居で、トラブルを感じたことはありますか?世の中には、嫁がいるからといってなにもしない義母も…。そこで今回は、ぐうたらな義母を描いた漫画「認知症を偽装したぐうたら義母の末路」を紹介します!『認知症を偽装したぐうたら義母の末路』義両親と暮らすクロハは、日頃からこき使おうとしてくる義母に困惑していました。そんなある日、義父がぎっくり腰で入院することになり、クロハと義母は2人きりで暮らすようになります。義母の生活は以前より不規則になり、大事な町内会にも遅刻。とっさに「最近、物忘れが激しい」とウソをつくと、周りから認知症を心配され、義母はとんでもない考えを思いつきます。義母の考え出典:Youtube周りの反応から、認知症が“使える言い訳”だと考えた義母は、それからというもの、認知症を言い訳にしてクロハにわがままを言ったり、無銭飲食までする始末。困り果てたクロハは、義母の大好きなお菓子を使った“巧妙な罠”を思いつき、それにまんまとハマった義母は真実をカミングアウト。義父と夫にたんまりと怒られ、反省するのでした…。認知症を言い訳するなんて…認知症でもないのにそれを言い訳に使うなんて、とんでもない義母ですね。義母をカミングアウトさせたクロハの作戦がお見事でした!(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2023年01月03日義両親と同居していると困ることはありますか?嫁がいるからと何もしない姑も…。そこで今回はぐうたら義母を描いた漫画「認知症を偽装したぐうたら義母の末路」を紹介します!『認知症を偽装したぐうたら義母の末路』義両親と暮らすクロハは、なにもしないでこき使う義母ワサビに困り果てていました。しかし、義父テツのおかげで、なんとか規則正しい生活を送れていたというのに、テツがぎっくり腰になってしまい、しばらく入院することになりました。テツがいなくなると、案の定ワサビの生活は不規則になり、大事な町内会に遅刻。最近忘れっぽいと嘘をつくと、認知症を心配され、それをいいことに認知症を言い訳にするようになりました。嘘だと分かったクロハはワサビの好きな菓子を使って、ワサビに真実を言わせようと作戦を実行します。ついに白状した!!出典:Youtubeクロハの夫ゲンとクロハに「心配だから施設に入れる」と言われ、焦ったワサビは「演技してたんだよ!!」と認知症は嘘だと白状しました。クロハの作戦は大成功し、それを知ったゲンとテツにこっぴどく叱られました。そのあとは迷惑をかけた方々に謝罪して周り、テツの厳しい監視のもと暮らすことになったのでした…。嘘をついてもいいことなし!とんでもない嘘をついて周りに迷惑をかけていても気にしない人には困りましたね。この機会にしっかりと反省してもらいたいです。(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2023年01月02日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】上司は熱血漢で「オレらは家族のようなもの」が口癖。「みんなで会社を盛り上げよう」とサービス残業も休日出勤もさせられます。同僚たちは「いい上司だ」と言いますが、本当でしょうか?(ニシホリさん・28歳・埼玉県・会社員)【A】「職場の人は家族じゃない。距離感のおかしい上司にはきっぱりNOを!」(蛭子能収)熱血漢なんて人は、オレが苦手なタイプです。競艇でも熱い人は負けてばかりのような気がします……が、それでオレは何を答えればいいんですか?(マネージャー「こんな上司がいる会社はブラック企業ですよ。僕はマネージャーをやる前にOA機器の営業をしていましたけど、ガムテープで手と受話器をグルグル巻きにさせられて『100件電話するまでトイレには行くな』と言う上司でした。同期入社のヤツらは、そんな上司を『仕事ができて頼りがいがある』と話していましたが、みんな洗脳されているんです。この人は職場環境がおかしいと書いていますが、それが当たり前で同僚のほうが異常。僕はマネージャーをやって、初めて前の会社がブラック企業だったと気づきました。早く辞めたほうがいいと思いますよ」)なんだかマネージャーが全部話してくれたけど、このギャラはオレに入るんですよね。オレとマネージャーは家族みたいなものですから。(マネージャー「……(無言)」)
2023年01月02日“おとぼけキャラ”として重宝がられていた蛭子能収さん(75)が20年7月、テレビ番組で軽度の認知症であることを公表してから2年半ーー。「症状は徐々に進行していますが、調子のいいときは、会話をしていても、おとぼけキャラは健在。冗談も言えば、空気を読まない発言をすることも。認知症以外は健康そのもので相変わらず元気ですが……」20年近くマネージャーをしている森永真志さんが蛭子さんの現状を語る。「でも、やはり今の蛭子さんではテレビでは使われにくいでしょうね。現場のスタッフさんは今でも『やりましょうよ』と声をかけてくれますが、ハードルが高い。テレビ局という組織としては認知症の人を使うことに抵抗があるというか、そもそも前例がないですしね。それでもあきらめずに、テレビ局の方に蛭子の現状を伝えたり、『こういう企画でしたら大丈夫ですよ』と声をかけさせて頂いています」森永さんには、蛭子さんとの約束がある。人から笑われることが大好きな蛭子さんは“ボケても笑われたい”とずっと口にしていた。さらに“いくつになっても稼いでいた”というのも口癖だった。マネージャーとして、それを実現したい、だけだ。だが、“おとぼけキャラ”が“ボケキャラ”になったとたんテレビの仕事を失った。ただひとり、そんなありのままの蛭子さんを重宝している人がいる。それが有吉弘行(48)だ。「有吉さんとは、2008年から2010年にかけて放映したテレビ東京系の深夜番組で、有田哲平さんと堀内健さんが司会をしている『アリケン』(テレビ東京系)で蛭子さんが準レギュラーだったときに共演しています。その1コーナーで、有吉さんが、いつも通りの空気を読まない蛭子さんの発言に、強烈なツッコミを入れているシーンが受けたんですよね。蛭子さんも、若い人たちに『おもしろいオジサン』として知名度が上がっていったんです」(森永さん)有吉は、96年に『進め! 電波少年』(日本テレビ系)で1度ブレークしたあと、しばらく仕事がない不遇の時代を過ごしていた。『アリケン』での毒舌ぶりが際立ち、再び人気者になっていった。「再ブレークした有吉さんは、その後も、いろんな場面で蛭子さんを盛り上げてくれました。そして認知症になった今でもありのままの蛭子さんをわかってくれて、自分の番組に呼んでくれるのです。また、認知症の特性を知った上で、すごく気を配ってくれます。それに、今の状況でも、おもしろいことを見つけて、それをしっかり突っ込んでくれるのです」(森永さん)認知症の人が活躍する──この高齢化社会になったとはいえ、一般社会でさえ難しい。テレビの世界ではなおさらだ。そのなかで、定期的に自分の番組に蛭子さんをゲストに呼ぶ有吉の功績はもっと称えられていい。特に、ゴールデンタイムでのレギュラー放送を開始した『有吉クイズ』(テレビ朝日系)では、初回放送に蛭子さんを招聘。その勇気はもちろん、そこで繰り広げられたコミュニケーションは、認知症の人への接し方としてもお手本のようなやりとりだった。認知症になったといっても蛭子さんは蛭子さんだ。しかも、本人は、今でも「笑われたい」「稼ぎたい」と語っている。認知症という病気の特質を知ったうえで、周りがフォローすれば難しいことではない。それがテレビという世界であっても。そんな、これまで難しいと思われてきた「認知症の人のテレビ出演」という可能性を見せてくれる蛭子さんと有吉の関係性に、これからも期待したい。
2022年12月26日