STFネットワークス合同会社(所在地:埼玉県富士見市、代表:阿部直之)は2021年11月1日、川越市内に国内最大級の格闘技ジムをオープンしました。現役格闘技世界チャンピオン・箕輪ひろばが直接指導する、プロ格闘家のダイエット・ボディメイクのノウハウを詰め込んだ本格的な格闘技ジムです。それを記念した期間限定の入会キャンペーンを実施中です。すぐにもトレーニングを始めたい方にはネットで完結する「WEB入会手続き」、格闘技を体験したい人には「無料格闘技トレーニング体験」、いずれを御利用の場合でも、入会金・事務手数料・入会月及び翌月の会費が0円になります。入会金11,000円+事務手数料2,200円+2か月分の会費(最大19,800円)=最大33,000円の割引です。日本最大級の格闘技ジム川越にオープン■総合格闘技道場STFとは埼玉県富士見市・さいたま市にある格闘技ジムです。設立からまもなく30年、代表 阿部直之は数多くの世界チャンピオンを生み出し国内の様々な格闘技イベントにも参加、高い知名度を誇ります。トッププロ格闘家のトレーニング技術をもとに様々なアスリートのフィジカルトレーニングから、護身術・ダイエット・ボディメイクなどプロ以外の方々へのトレーニングも積極的に行っています。【公式サイト】 【川越ジム紹介ページ】 【パーソナルトレーニングSTF】 ■現役修斗ストロー級世界王者・箕輪ひろば12歳のころから総合格闘技道場STFに通い17歳で当時最年少でプロ昇格、翌年新人トーナメント優勝とMVPのダブル戴冠。2020年、世界最高峰の格闘技イベントONE Championshipに参戦開始、初戦を勝利で飾りました。箕輪ひろばはONEチャンピオンシップにも参戦■日本最大級の規模を誇るSTF川越ジムトータル450平方メートルのジム内にはリングと総合格闘技専用ケージを設置しながらもストレッチ、マシントレーニングのエリアもゆとりをもって確保しています。男女別の更衣室、シャワールームも完備。STF川越ジム11月1日オープン所在地:埼玉県川越市中原町2-3-2 1F/2F(1F道路には不動産会社が面しています)最寄り駅は西武新宿線本川越駅ですが、東武東上線川越市駅・川越駅からも徒歩圏内です。オープン時間も9:00-22:00(年中無休)と、思い立ったときにすぐ利用いただける格闘技ジムとお考えいただけるよう幅広く設定しました。※新型感染症拡大防止についても空間・ソーシャルディスタンス・抗菌のいずれにおいても万全の対策を行っています。※川越ジムご入会の方は、富士見ジム・浦和ジムもご活用いただけます。また、逆も可です(その場合、一部利用の制限があります)。■キャンペーン内容概要:無料体験からのご入会、またはWEB入会にてご入会いただいた方限定で、・入会金及び事務手数料・入会月から2か月分の会費を無料にする最大33,000円の割引キャンペーンです。期間:2021年12月31日入会受付分までご利用方法:当ジムウェブサイトからWEB入会・無料体験をお申込みいただき入会手続きをお願いします。※無料体験の場合はご来館いただき、体験後当日ご入会で割引適用されます。※富士見ジム・浦和ジムでの体験~ご入会でも適用されます。お申し込みの流れ:当ジム公式サイトのキャンペーンページにアクセスしてください。【総合格闘技道場STF 川越ジムオープン記念キャンペーンページ】 ・無料体験の場合…日時・ご希望の種目をお選びいただきお客様の情報を入力して送信、確定した体験日にご来館いただき、格闘技トレーニングを体験後当日入会で適用。・WEB入会の場合…オンラインで入会に必要な情報をご記入いただき、クレジットカード決済を完了していただければその時点で適用対象となります。入会・キャンペーン適用にあたっての注意事項:※未成年の方、学生の方は保護者の方の了承が必要となります。※スポーツ保険は別途ご加入いただく必要があります。※ご利用にあたっては当ジムの利用規約にご同意いただく必要があります。利用規約: 【無料キックボクシング体験会も実施中】 キック無料体験会も実施中 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月03日新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が増え、健康維持のために自宅で運動するようになった人もいることでしょう。ウクライナに住むある家族も、自宅でトレーニングができるように運動器具などをそろえたといいます。この家族は、全員がスポーツ好きなのだそう。その中にはスコティッシュフォールドのロッキーも含まれます。ロッキーは、家族の誰かがトレーニングを始めると、積極的に参加してくるのだとか。しかし、ロッキー自身が運動をするのではありません。では、ロッキーはどのようにしてトレーニングに加わっているのでしょうか。その様子がこちらです。「いいぞ、その調子だ。もっと頭を床に近付けるニャ!」ロッキーは厳しいトレーナーだった!腕立て伏せをする飼い主さんの頭を触って、指導しているように見えるロッキー。この動画を見た人たちは大笑いし、たくさんのコメントが寄せられています。・かわいすぎて笑った!この猫に励まされたら、やる気が出そう。・最高のパーソナルトレーナーだ!・ロックダウン中にこのトレーナーがいたら、俺は絶対に太らないだろう。飼い主さんいわく、ロッキーは動画のように、トレーニングをしている人の動きをコントロールしようとするのだそう。していることはまさに、パーソナルトレーナーのようです。家にこんなにかわいいトレーナーがいたら、モチベーションが上がって、毎日しっかり運動を続けられそうですね![文・構成/grape編集部]
2021年09月01日個別の教育支援計画ってなに?個別の教育支援計画とは、障害のある子どもに対して関係機関と連携し、切れ目のない教育支援を継続して実施するために学校が中心となり作成される個別の計画です。個別の教育支援計画では、子ども本人や保護者の現在の困りごとや願い、将来に向けた希望、教育上必要な合理的配慮などについて、学校のみでなく、家庭、 医療、福祉などが共通理解を図り、それぞれの場における支援目標や内容と関連づけながら計画に記載をします。「平成15年度から実施された障害者基本計画 においては、教育、医療、福祉、労働等の関係機関が連携・協力を図り、障害のある児童の生涯にわたる継続的な支援体制を整え,それぞれの年代における児童の望ましい成長を促すため、個別の支援計画を作成することが示された。この個別の支援計画のうち、幼児児童生徒に対して、教育機関が中心となって作成するものを、個別の教育支援計画という」(小学校学習指導要領(平成29年告示)開設総則編より引用)個別の教育支援計画の対象者は誰?現在、通級による指導を受けている子ども、特別支援学級や特別支援学校に在籍している子どもについては作成が義務付けられています。通常の学級に在籍している子どもについても、作成することが推奨されています。このことについて、平成29年及び平成30年に改訂された小中学校や高等学校の学習指導要領では、次のように示されています。「今回の改訂では、特別支援学級に在籍する児童や通級による指導を受ける児童に対する二つの計画の作成と活用について、これまでの実績を踏まえ、全員について作成することとした。また、通常の学級においては障害のある児童などが在籍している。このため、通級による指導を受けていない障害のある児童などの指導に当たっては、個別の教育支援計画及び個別の指導計画を作成し、活用に努めることとした」(小学校学習指導要領(平成29年告示)解説総則編より引用)参考:小学校学習指導要領(平成29年告示)解説総則編 | 文部科学省なぜ個別の教育支援計画が必要なの?障害のある子どもの生活の場は学校のみでなく、家庭や地域があります。例えば放課後等デイサービスなどの福祉施設、さらに、医療による支援を受けている場合もあります。個別の教育支援計画を作成することで、それぞれがバラバラの支援をするのではなく、生活場面全体を視野にいれた包括的かつ一貫した教育支援を実施することが必要です。作成の際には、現在の困りごとや制約のみに焦点を当てるのではなく、例えば3年後どうありたいか、何ができるようになっていたいか、など長期的な視点を持つことで、 子ども本人、ご家庭、 学校、各種関係機関で目指す方向性を共通理解することができます。また、個別の教育支援計画を進学時・進級時に引き継ぐことで、切れ目のない教育支援を実施するために活用していくことが大切です。なお、個別の教育支援計画の作成にあたっては、多くの関係者が関与することから、保護者の同意を事前に得るなど個人情報の適切な取扱いに十分留意した上で、情報共有をすることが必要とされています。個別の指導計画との違いは?通級による指導を受けている子どもや特別支援学級に在籍している子どもについては、個別の教育支援計画と共に、個別の指導計画の作成も義務付けられています。個別の指導計画とは、子ども一人ひとりの実態に応じて、きめ細やかに各教科等でどのような目標に基づきどのような指導をするか、またどのように教えるか、などを記載している計画です。個別の教育支援計画は関係機関と連携を図り、長期的な視点を持ちながら作成しますが、個別の指導計画は、子どもが在籍している学級の教育課程に基づいて、1年ごと、1学期ごとの学校における学びを具体的に記述する計画です。個別の教育支援計画の項目令和3年に文部科学省から「個別の教育支援計画の参考様式について」各自治体に通知が出されました。本通知においては、統合型校務支援システムなどのICTを活用して、学校内外で必要に応じて個別の教育支援計画のデータを蓄積や共有ができる仕組みの必要性を踏まえ、個別の教育支援計画の参考様式を示しました。Upload By 野口あきな参考:参考資料(「障害のある子供の教育支援の手引」関係) p.422 p.424-425個別の教育支援計画作成のポイント1.本人、保護者と共に本人を中心とした計画を作る計画は学校が中心となり作成するものの、計画の主体者は子ども本人と保護者です。そのため、子どもや保護者の願いや困りなどを置いてきぼりにした計画にならないことが大切です。子どものわかる方法でご本人のニーズを聞き、計画に反映しましょう。例えば言葉でのやりとりが難しい場合は、絵や写真、選択肢などを活用することで、子ども本人の希望を聞くことができます。2.関係機関と連携し作成・共有する平成30年に、家庭・教育・福祉の連携を推進する「トライアングルプロジェクト」の報告がなされました。このプロジェクトにおいて、学校と放課後等デイサービスが連携する方法の一つとして、個別の教育支援計画を通して連携をすることが明記されました。Upload By 野口あきな放課後等デイサービスなどの関係機関における支援内容を確認し、学校での支援内容についても共有をすることで、連携や役割分担をしながら、一貫した教育支援をすることができます。前述の通り、情報共有の際はご本人・保護者に希望を尋ねた上で連携をする必要があります。3.合理的配慮について記載する2016年に施行された障害者差別解消法において、合理的配慮を提供することが義務付けられました。教育における合理的配慮とは、学校で過ごしたり学んだりする上での困難さがある場合に必要な個別の配慮や調整することを指します。子ども本人が学校生活を送る上でどのような配慮や調整があったらより過ごしやすく、学びやすくなるかについて子ども及び保護者と話し合い、合意した合理的配慮の内容を個別の教育支援計画に記載しておきましょう。合理的配慮は障害のある人の権利として、学校のみでなく、受験時や就労時にも使える制度です。特に受験の際などは、これまでにどのような配慮を学校で受けてきたか?が根拠となり、そのような根拠がない場合は配慮を受けることが難しい場合もあります。そのため、個別の教育支援計画において、どのような合理的配慮を現在受けているか、を記載し引継ぎをすることが大切です。4.定期的に見直して更新する個別の教育支援計画は1回作って終わりではなく、定期的に見直すことが大切です。1年に1回は変更点がないか見直すことをお勧めします。例えば子どもの状況が変わったり、支援機関が変わったりすることがあります。その場合は修正を加えることで更新をしましょう。5.進学先に引き継ぐ障害のある子どもや保護者は、学級や学校が変わるとまた0から情報共有をしなければならないことが負担になっていることがあります。過去の支援内容に関する記録がないために、これまで受けてきた支援が継続して受けられない場合もあります。切れ目のない支援のためにも、本人及び保護者の意向を尋ねた上で、進級先・進学先に計画を引き継ぐことが望ましいとされています。おわりに本記事では個別の教育支援計画の定義やどのような内容が含まれていることが望ましいかについて書きました。子どもを中心とした一貫した支援のために、個別の教育支援計画を活用してみてください。執筆/野口あきな
2021年08月06日8人制サッカーが全日本少年サッカー大会(現:全日本U-12サッカー選手権大会)に導入され、今年で10年になる。日々、子どもたちの指導にあたる指導者は、8人制のメリットやジュニアサッカーの変遷について、どのように感じているのだろうか?全日本少年サッカー大会で優勝経験のある、センアーノ神戸の大木宏之監督に、COACH UNITED ACADEMYユーザーからの質問に答えてもらった。(取材・文:鈴木智之)ジュニアサッカーの専門指導者を育成「8人制サッカー指導者資格」はこちら>>■主導権を握ってサッカーをするチームが増えてきたQ:11人制から8人制に移行し、現状をどう見ていますか?11人制のときは50m×80mの中に22人の選手が入り乱れていて、いま思うとかなりごちゃごちゃしていましたよね。ゴールキーパーがボールを持っても、人がいるところを省いて、ロングキックを蹴るチームがほとんどでした。ディフェンスラインではボールをつなぐリスクを負わず、大きく前に蹴って、球際のしのぎ合いをがんばるチームが、試合に勝ちやすかった印象があります。最後はドリブル勝負みたいなところがあって、相手の人数が多い中で1人、2人と剥がせる力を持った選手がいると、得点になるという。それが8人制になり、選手一人あたりのプレースペースが増えた結果、選手の判断を大事にして、主導権を握ってサッカーをするチームが増えてきたと感じます。Q:8人制になったことで、指導に変化は生まれましたか?かつてはドリブルなどの技術を中心に教えていましたが、8人制になったことで、ドリブルでの個の突破部分も大切にしながらオフ・ザ・ボールの動きも重視するようになりました。相手チームがボールを保持して攻めてくる中で、どう守備をすればいいかなどのトレーニングも増えました。ほかには、どのポジションの選手であっても、攻撃も守備も求めるようになりましたね。8人制の場合、守備の選手がゴール前に攻め上がることも、攻撃の選手が自陣ゴール前で守備をすることもあります。その影響からか、攻守にいろんなことができる選手が増えてきた印象があります。■オフ・ザ・ボールの動きの指導についてQ:COACH UNITED ACADEMYユーザーから、「攻撃面のオフ・ザ・ボールの動きを、どう指導すればいいでしょうか?」という質問が多くありました。アドバイスをいただけますか。私の場合、低学年と高学年に分けて考えています。小学2、3年生であれば、2対2などを通じて「まずは、自分のことをマークしている相手を、どうすれば攻略できるかを考えよう」と言います。自分のマーカーを見て、その選手を外すことを考えさせるのです。具体的には「マーカーから隠れるポジションをとること」を指導していきます。相手の背後に隠れることや、相手の動き、目線を見て、ボール保持者に近づいてパスを受けた方がいいのか、相手の背後のスペースで受けた方がいいのかなど、マーカーに対して駆け引きをするようにアドバイスをします。低学年の場合、最初は手でボールを投げるところから始めてもいいので、相手を見てプレーすることを意識させます。Q:5、6年生になると、どのように指導が変化していくのでしょうか?味方がどこにいて、相手がどこにいて、ゴールがどこにあるのかといった空間認知の部分や、ゴールまでの道筋を2つ、3つ持ちながら、チームメイトの動きを意識する部分に働きかけていきます。そのためには、オフ・ザ・ボールのポジショニングが大切です。練習中は、ゲームの中でフリーズをすることもあります。子どもたちの考えを否定せず、できるだけアイデアを聞いてあげて、その中で「こういうやりかたもあるよ」と提案をしながら、ゴールへの道筋を複数持てるようにしていきます。●センアーノ神戸のオフ・ザ・ボールのトレーニングはこちら>>■サッカーで大切なのは相手を観察することQ:守備の指導では、「プレスのかけ方」と「カバーリング」について難しさを感じている指導者が多くいました。この2点において、注意すべきことはなんでしょうか?低学年の場合は、ボール保持者に対して積極的にチャレンジさせます。当然、失敗することもあります。相手の方が技術的に上であったり、スピードがある場合、何も考えずに向かって行くとかわされるので、フリーズを入れながら「相手に抜かれちゃったけど、どうしてだろう?」などの問いかけを通じて、子どもたちに考えさせます。サッカーで大切なのは相手を観察することなので、相手の様子を見て、どのぐらいの距離で守るのかなどを、体験しながら身につけていきます。自分がマークしている選手が、いま何を考えてるのかを想像しながら距離を詰めることや、相手と駆け引きをすることにもアプローチします。Q:高学年には、どのような指導をしますか?高学年になると、相手を誘導して、味方同士で挟み込んで奪うといったように、グループでの守備を意識させます。ピッチのどこで相手がボールを保持しているのか、点差はどうなのかなど、状況によって守備の仕方が変わってくるので、試合の流れを見ながら守備をすることの大切さも教えています。そして、選手の判断で「ボールを奪いに行ける!」と思うのであれば、積極的にトライさせます。そのかわり「抜かれたら、必死に戻るんだ!!」と言います(笑)。■指導者が学びチャレンジし続けることが大事Q:8人制サッカーについて、大木監督はポジティブにとらえていますか?圧倒的にポジティブに受け止めています。2年前にヨーロッパに行かせてもらって、スペインの7人制、ドイツの5人制を経験しました。同世代の子たちと試合をしたところ、彼らの方が戦術眼に優れていました。少人数の中でプレーの原理原則、攻守の関わりなどを身につけているのだと思います。私が小学生年代で重視してるのが、サッカー脳を鍛えることです。プレーの原理原則をベースに、クリエイティブな発想を具現化できる技術を持たせてあげたい。それがあれば、8人制から11人制に変わっても、困ることはないはずです。8人制サッカーの指導者資格ができましたけど、育成に携わる人たちが、同じ方向性のもとに指導ができることは、大きな発展だと思います。A代表やU-24代表を見ても、日本にも賢い選手が増えてきました。今後も、我々指導者がそこにチャレンジしていくことが、日本サッカーの将来につながっていくのではないかと思っています。ジュニアサッカーの専門指導者を育成「8人制サッカー指導者資格」はこちら>>●センアーノ神戸のオフ・ザ・ボールのトレーニングはこちら>>
2021年07月02日職場での人間関係に悩んだことがある人は少なくありません。いじわるな先輩や上司に『指導』という名目で理不尽な態度を取られ、つらい想いをしてしまうケースも。こうした上下関係を利用したパワーハラスメントは、近年問題視されています。『職場のおつぼね様』川田大智(@daichi_kwd)さんがTwitterに投稿した創作漫画『職場のおつぼね様』をご覧ください。先輩からのいじめを受けて転職をした1人の女性が、新たな職場で出会ったのは…。〈〈〈【職場のおつぼね様】〉〉〉 #仕事探しはスタンバイ pic.twitter.com/IJpQpsudgp — 川田大智 (@daichi_kwd) June 11, 2021 女性の指導係になったのは、本物のお局さま…!『お局さま』というと、気に入らない相手に対して、きついいい方をしたり、意地悪をしたりといったよくない印象があります。しかし、漫画に登場するお局さまは、悪しき習慣を否定し、後輩を励ましてくれる素敵な先輩でした。読者からは「最高の先輩」などの声が寄せられています。・お局さまが超絶かっこいいです!継承すべき伝統と悪習の違いが分かっている。・「そなたの仕事をなされ」って、最高の先輩ですね。こんな人に出会えたら人生が変わると思います。・まさか正真正銘のお局さまが登場するとは…。インパクトが強くて笑っちゃいました!尊敬できるお局さまの下、女性は今度こそ充実した社会人ライフを送ることができるでしょう。漫画に多くの人が、クスッとさせられました。[文・構成/grape編集部]
2021年06月25日「スカートはヒザ丈にすること」「髪色は黒のみ」「男女ともに髪が肩につく長さは禁止」など、学校によっては厳しい規則が定められていることも。校則は風紀の乱れを取り締まるためのもの。しかし、行きすぎた校則は成長途中の若者に悪影響を与えるとして、問題視され始めています。『厳しすぎる生徒指導』漫画家の川田大智(@daichi_kwd)さんが描いたのは、新米教師が主人公の創作漫画。主任の鬼瓦先生は、厳しい生徒指導を行うことで有名です。鬼瓦先生が女子生徒の髪にハサミを入れるのを目にし、新米教師は胸を痛めますが…。〈〈〈【厳しすぎる生徒指導】〉〉〉 #仕事探しはスタンバイ pic.twitter.com/ds6b1SHQV9 — 川田大智 (@daichi_kwd) May 14, 2021 女子生徒のだらしなく伸びた前髪を、散髪用のハサミで見事にイメチェンさせた鬼瓦先生。強面な外見の持ち主の彼ですが、繊細な手つきで生徒たちのヘアスタイルをよりよいものにしてあげたのです!鬼瓦先生の凄まじいギャップに、漫画を読んだ多くの人が一瞬で心を奪われてしまいました。・こんなにも素晴らしい頭髪検査なら、喜んで受けます!・最高にかっこいい先生…。鬼瓦先生のような大人になりたい。・自分の学校は校則が『拘束』になってたなあ。こんな先生がいればよかった。「自分の学校にもこんな先生がいたらいいのに」という言葉が数多く寄せられた、今回の作品。きっと鬼瓦先生は伝説の教師として、たくさんの生徒の未来を明るくしていくことでしょう…![文・構成/grape編集部]
2021年05月15日私は中学生のころ、ある件がきっかけで「生理=恥ずかしいこと」「生理だということは周りに知られてはならないこと」という認識を持つようになりました。私が中学生のころに経験した出来事についてお話しします。 放課後に呼び出された女子生徒中学1年生の秋ごろのことでした。帰りのホームルームが終わる直前、担任の教師が女子生徒たちに向かって「女子はホームルームが終わったら、体育館へ行くように」と伝えたのです。それだけではなく、男子生徒たちに向かって「体育館に近づかないように」と告げました。 怒られるようなことをした覚えはありません。クラスメイト全員が疑問符を浮かべたまま解散。男子生徒は部活へ行く者と帰る者に分かれ、女子生徒は荷物を持って体育館へ移動しました。 女性教師による生理指導私が到着したころはすでに数十人集まっており、1年生の女子のみが集められていました。教師の指示で、女子生徒はクラス毎に整列し、ほかの生徒や教師の到着を待つこと、数分……。 全員が集合したあと、私は教師を含め、この場にいる全員が女性であることに気が付いたのです。「何の話をするのだろう」「長引くのは嫌だな」と呑気に考え事をしていると、教師の1人が未使用のナプキンを取り出しました。 生理指導は1時間以上教師によると、先日1年生のクラスが並ぶ階の女子トイレにあるサニタリーボックスに捨てられていた使用済ナプキンが小さくまとめられていないままだったとのこと。そのナプキンは経血が丸見えの状態だったため、指導が必要だということになったのでしょう。指導のなかでは、「経血が見えてしまうのは恥ずかしいこと」「隠さなければいけない」と聞かされ続けました。 その後、1人ひとりに未使用のナプキンが配られ、開封し小さくまとめる練習が始まりました。きれいにできない子やできたけれど粘着力が甘く開いてしまった子は教師から指導が入り、まとめ直す練習に入るのです。じょうずにできた子から帰されましたが、できなかった子はなんと長時間練習をさせられたようでした。 しかし、この指導で私に印象に残ったのは、経血が丸見えにならないように生理用品のまとめられるようになることではありませんでした。指導にあった言葉から、「生理は恥ずかしいことなんだ、隠さなければいけないものなんだ」ということが胸に刻まれてしまったのです。 その後しばらくは、生理=恥ずかしいものという考えが私の心に根付いてしまっていました。今思えば、あの指導で教師たちが伝えたかったのは、「生理のマナー」だったのだと理解できます。しかし、あの指導方法で、私の心に残ったことは、残念ながらそのことではありませんでした。生理についての大切な指導も、伝え方次第では違ったものになってしまうのだなと残念に思う出来事でした。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO--------著者/佐藤里桜
2021年04月28日猫から前脚で叩かれる『猫パンチ』。猫を飼っていない人でも、猫パンチというワードを聞いたことがある人もいるほど、知られています。パンチをするのは、猫の狩猟本能の1つ。猫ならば習わずとも、本能で猫パンチを繰り出すことができるようです。しかし、保護猫のクウちゃんは、『猫パンチ講座』を開いて講習をしていたのだとか。飼い主さん(@kunyan_kainyan)が撮った写真がこちらです。「猫パンチは、脇を『ギュッ!』と縮めてから…」「『パッ!』と出す」猫パンチは脇をギュッ!と縮めて〜パッ!と出す pic.twitter.com/wU0HJ9jN6U — クウとカイ (@kunyan_kainyan) April 13, 2021 ボクシングジムのコーチのように気合の入った顔で、猫パンチ講習を行うクウちゃん。一緒に暮らしている猫のカイちゃんも、クウちゃんに猫パンチを夜な夜な教わっていたのかもしれません。投稿は反響が上がり、さまざまな声が寄せられていました。・漫画『あしたのジョー』ならぬ『あしたのネコ』ですかね。・面白すぎる!パンチの時に爪も出すんですね。・熱血指導をされていますね。とても人間味がある猫ちゃん!指導に熱が入るクウちゃん。これからの猫パンチは、より強烈なものになっているかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2021年04月15日20年以上に渡ってスペインで指導者として現場に立ち、アトレティコ・マドリードやビジャレアルのアカデミーなどで活動してきた、佐伯夕利子さん。なかでも2014年にビジャレアルのアカデミーが実行した「育成改革」には、指導者人生を揺るがすほどの影響を受けたと言います。インタビュー第3回では、佐伯さん自身の変化について、話をうかがいました。(取材・文鈴木智之)ビジャレアルが行った育成改革改革のおかげで、これまで選手をジャッジして来たことに気付いたと佐伯さんは語ります(写真はサッカー少年のイメージ)<<第2回:そのコーチングは「指導者が考える正解」では?ビジャレアルが将来を見据えて行った指導者改革■「これまで選手をジャッジし続けてきた」と気づいた――ビジャレアルの育成改革では指導風景を撮影し、映像をもとに指導者間でディスカッションしたとおっしゃっていましたが、佐伯さん自身フィードバックを受けて、どのような変化があったのでしょうか?まず、選手に対するアプローチの仕方が、ガラリと変わりました。なかでも強く感じたのが「私はこれまで、選手をジャッジし続けてきたんだ」ということです。たとえば、「この選手は良い選手」「この選手はそうでもない」というのもジャッジです。誰しも指導者にはお気に入りの選手がいて、どんな状態でもピッチにいてほしい。説明のつかない信頼感を寄せている選手がいます。その子に対するジャッジは、文句なしに「良い選手」です。でもいま振り返ると、それは思い込みだったのではないだろうかと。もしかすると、良い選手であるという先入観のもと、ラベリングをしていたのかもしれません。――ご自身の考えを、客観的に見られるようになったのですね。他に変わったのが、口から出る言葉です。人間は無意識のうちに、習慣化した言葉を使っています。指導中にも、頻繁に口をついて出ます。ビジャレアルの育成改革ではメソッド部門のメンタルコーチたちが、私の近くに影のように寄り添い、練習中にカメラを回し、メモをとりながら「佐伯コーチは練習中、何を言っているのか?」を記録しました。そして、私の口から出てくる言葉を全部「仕分け」してくれるんです。ポジティブな言葉とネガティブな言葉を分け、選手に対してポジティブなフィードバックが多かったのか、ネガティブなフィードバックが多かったのかに分けます。■言葉を可視化したことで、選手が自分の言葉をどう感じるかに気付けた――どんな言葉をかけているか、可視化されるわけですね。そうなんです。たとえば、90分の練習でA君に18回、B君に8回、C君に2回、声をかけたとします。「この数字を見て、佐伯コーチは何を感じますか?」と質問をされます。そこで私は「A君に18回も声をかけている。すごく執着しているな」とわかるわけです。次に、A君にかけたポジティブな言葉とネガティブな言葉を仕分けされた表を見せられます。すると、18回のうち15回がネガティブで、3回がポジティブなワードを使っていたことがわかりました。――A君に対して、ネガティブに執着していたわけですね。そこで私は自分の考えを正当化するんです。「でも、あの子には、これまで何度も注意しているんですよ。それなのに、状況を見ないでボールを受けてしまって、それから何をしようかを考えるから、ボールを奪われることが多くて。何度言っても改善されないんです」というように。指導者というのは自分を正当化させたら天下一品で、いくらでも言葉が出てきます。でも、はたして本当にそうなんだろうか? というところを、メソッド部のコーチが掘り下げてくれるんです。一つひとつ踏み込んで、「この言葉は、A君に対してどのように伝わってったと思う?」「このように言われたら、A君はどのように思ったと思う?」と、あえて指摘せず、質問を投げかけることで私自身にその答えを出させるのです。それを繰り返すことによって、「こんな言葉を使ってしまった」「こんな言い方をしてしまった」「A君は、いまどう思っただろう?」という意識が芽生えるようになりました。自分の指導を俯瞰できるようになったというと、おおげさに聞こえるかもしれませんが、いままでそんなことは思ったことがなかったので、一番の成長だと思います。――すごいアプローチですね。例えば同じシチュエーションで同じミスをした時に「また?」と指導者が言ったとします。その「また?」が、言われた選手に与えるインパクトは、どのようなものがあるだろうか?「また?」と言われた次のアクションで、結局あなたが望むプレーをA君はできた?と聞かれるわけです。同じミスをしたときに、指導者に「また?」と言われたら、次から身体が縮こまってしまい、より良いアクションは起こせないですよね。メソッド部門の人たちはそのような対話を通じて、私を変えてくれました。■スペインでは勘違い指導者の居場所がなくなりつつある――キャリアのある指導者を変えるのは、大変なことだと思います。変える方も、変わる方も。私だけでなく、スペイン国内の大多数の指導者は、多くの勘違いのもとに指導をしてきたのだと思います。幸運なことに、私はそれに気がつくことができました。さらに申し上げると、スペイン国内では指導者のプロファイルが変わってきていると感じています。これまではパフォーマンス系の指導者、例えば吠えるタイプの指導者やミスをした選手がいたら、ピッチサイドで地面にペットボトルを投げつけてみたり、審判に食ってかかったりするような指導者が多くいました。審判にプレッシャーをかけることイコール、チームへのプラスになるという変な信仰があったり。まだまだそのような指導者は少なくありませんが、流れが変わってきて、徐々にそういった指導者の居場所がなくなってきていると感じています。■知識があっても現代のやり方に合わない指導者は求められていない――そのような指導者はかつては「熱心な指導者」と言われていましたが、世の中が変わってきた中で、求められる指導者像も変化してきたのでしょうか?そう思います。先日、スペインの有名なスポーツダイレクターと話をしたのですが、同じことをおっしゃっていました。「○○監督はフットボールの知識があって、4-3-3について語らせたら、自分がいままで出会ってきた中でナンバーワンだ。だけどスポーツダイレクターの立場から考えると、彼を監督して招聘するのはありえない。なぜならもうそういう時代じゃないし、彼のやり方は求められていないんだよね」と言っていました。選手とのコミュニケーション方法やチームの作り方、自分の知識の伝え方など、時代とともに求められるやり方も変わってきているのだと思います。――オールドスタイルの指導者の居場所がなくなってきているのですね。はい。スペインで言うと、1980年代、90年代の指導スタイルから、進化していない人達の居場所がなくなってきているように感じます。そういう人達は、海外に居場所を求めています。なぜならばアフリカやアジアなどは、ヨーロッパと比べて人権への意識が低い地域もあるので、そのような指導がまだ認められるからです。もちろん、アフリカやアジアで仕事をしている指導者全員がそうだと言っているのではありません。そこは誤解なさらないようにしてほしいです。中には実力が認められて、海を渡った指導者もいます。でも、そうでない人がいるのも事実です。■過去にもてはやされた手法をなぞることがイケてると勘違いしていた――日本のスポーツ界にも、指導者のパワハラは根強く残っています。ハラスメント系の指導者というのが、一昔前はイケている指導者だった時期がありましたよね。「あの監督は情熱がある」といったように、色々な言葉で正当化されてきたんです。私もそう思っていた時期もありました。例えば、「メンバーリストは相手のチームよりも後に出せ」とか、色々なことを教えられました。でも時代は変わり、指導者がメンバーリストをいつ出すかに気を取られている間に、そのエネルギーを選手に向けて、選手のことを考える時間に当てたほうがよっぽど良いですよね。――そう思います。試合前というのは、選手が試合に向けてどのような気持ちでいるか。それに指導者は寄り添っていなければいけないはずなのに、つまらない信仰のようなものを、私達はたくさん作り上げてきてしまいました。それをなぞることが、イケている指導者だと勘違いし、そのような指導者をスペインのサッカー界は大量生産してしまったのです。しかし現在、先進的なクラブは、そのようなプロファイルの指導者は求めていません。ビジャレアルが2014年に改革しようとしたのは、まさにその部分で、それが遅かったのか、早かったのかはわかりませんが、私に多くの影響を与えてくれました。■ひどい指導者たちを批判するだけでは何も変わらない。指導環境改善のためにできること――過去の誤った振る舞いに気がついたとき、どのように感じたのでしょうか?私はメソッド部門のコーチに「いままでの自分はひどい指導者だったんだと、恥ずかしく思う」と言いました。すると、「いいんだよ。キミに非があるわけではないんだから。キミは、そのやり方しか知らなかっただけなんだ。それが正しいと思っていただけなんだ」と。さらに、こう言われました。「キミがやってきたことと、違ったアプローチがあることも知ってほしい。こういうやり方もあるんだと知ることで、指導者として豊かになれるはず。指導者をそのように育ててきた、スペインのスポーツ文化にも責任はある。人間は知っていることしか見えない。キミたちはひとつのやり方しか教わってきていないから、見えるものも見えなくなっているんだ。知ることによって、見えるものも変わるはずだから、『知る』を増やそう」と。――深い言葉ですね。日本のスポーツ界には未だにハラスメントがあり、子どものスポーツに対して、ひどい指導をしている人も多いと聞きます。でもそこで、「ここにひどい指導者がいる」「あそこにもいるぞ」と批判を繰り返すだけでは、何も変わりません。なぜならばそのような指導者達は、言い訳でなく、他のやり方を知らないんです。そして、いままではそのやり方で試合に勝ったり、大会に優勝したりと、機能してきてしまったのです。なので、その部分に対する『学びくずし』と言うか、そこに取り組むためのきっかけや、サポートする人がいない限り、指導者は変わることができない。私の経験上、そう思います。(第4回に続く)<<第2回を読む佐伯夕利子(さえき・ゆりこ)1973 年10月6日生まれ/イラン生まれ92 年にスペインに移住し、93 年から指導者の道を歩み始める。レアル・マドリードのスクールをはじめ、スペイン男子3 部リーグ、アトレティコ・マドリッド女子チームなどで監督経験を積む。08 年からビジャレアルに在籍し、男子U19のコーチ、レディースの監督、女子部統括責任者などを歴任。18 年に公益社団法人日本プロサッカーリーグの特任理事(非常勤)に選任され、2020年3月からJリーグ常勤理事。
2021年02月16日30年近くに渡ってスペインで活動し、サッカー指導の現場で奮闘してきた佐伯夕利子さん。スペインの指導ライセンスレベル3(日本のS級に相当)を取得し、アトレティコ・マドリードの女子チームやビジャレアルのアカデミーで指導を行ってきました。2020年よりJリーグの常勤理事となり、現在は日本を拠点に活動(11/30-2/1まで一時帰国中)しています。選手の育成について多くの知見を持つ佐伯さんに「子どもたちを伸ばすために、指導者が変わらなければいけない理由」をテーマにインタビューを行いました。第2回はビジャレアルが行った育成改革の内容に迫っていきます。(取材・文鈴木智之)ビジャレアルが行った育成改革改革の第一歩は、指導者が自分を知ることから始まったそう(写真はサッカー少年のイメージ)<<第1回:1人ひとりの個性を見て個別最適化がチーム強化に。スペインの名門ビジャレアルが育成改革に取り組んだキッカケ■育成はすぐに結果が出るものではない。「今」だけ見ていて良いのか――サカイクでは、「子どもを変えるには、大人が変わらなければいけない」というメッセージを打ち出しています。ビジャレアルの育成改革は、まさに大人(指導者)が変わることで、子どもたちの変革をうながしたそうですが、どのような取り組みをしたのでしょうか?それまでの私達はサッカークラブの指導者なので、普段からサッカーの話ばかりをしていました。どんなシステムがいいのか、サイドバックの選手に求める要素は...といった形です。あるとき、ビジャレアルの育成改革を推進したコーチに「そんな話を何十年もしてきて、これから先の何十年も続けていくのか?」と言われたときに、はっとしたのです。指導者として、それはあまりにも貧しいのではないか。そうではなくて、もっと広い視野で選手を育てるべきなのではないかと。ご存知のとおり、育成はすぐに結果が出るものではありません。目の前にいる選手が8年後、10年後にこうなっていてほしいという理想像に向かって、進んでいかなくてはなりません。8年後、10年後に、今いるコーチが引き続き、ビジャレアルにいるとは限りませんが、選手たちの将来にとってプラスになるのであれば、より良いアプローチを模索するべきだということで、まずは指導者に対して様々な取り組みが行われました。■選手には「自分で考える」を求めていたのに、指導者が具体的に指示しすぎていた――どのようなことが行われたのでしょうか?改革の第一歩は、指導者が自分を知ることから始まりました。「理想の選手を育成するにあたって、それに適した指導を、私達指導者が行っているか」に目を向けました。ビジャレアルアカデミーが掲げる理想の選手像は、自ら積極的に考えて、判断して実行できる選手であり、試合中、変わっていく状況に対して適応できる能力を備えた選手です。そう言っている割には、攻撃パターンを3つぐらい作って、それをただ繰り返すドリルのようなトレーニングをさせていたり、「自分で考えてプレーしよう」と言いながら、指導者が「右に蹴れ、左に蹴れ、いまのは違うだろ」と言い続けていました。――多くの指導者にとって、耳の痛い話ですね。ビジャレアルアカデミーでは、私達指導者がどのような振る舞いをしているのか、それを自分たちの目で確かめるところから始めました。具体的には、アクションカメラの「Go Pro」をつけて指導の現場に立ち、いつもどおりトレーニングをします。「Go Pro」は自分の目線と同じなので、選手の反応が撮影されています。その映像を見ると、多くの発見がありました。練習前後に選手を集めて、指導者がトレーニングについての話をするのですが、いつもうなずいて聞いているように見えたA君が、実は聞いている素振りをしているだけだったり、聞いていなさそうに見えたB君が、話を理解しようとしていたりと、指導者が持つ印象と映像に映っている事実が異なっていました。その理由は、指導者が選手にするラベリングにあります。指導者のレッテルや主観が、事実を違うように映していたのです。――映像で見るからこそ、多くの情報を客観的に得ることができるわけですね。もう一つはハンディカムで指導者自身を映し、トレーニング中や試合中にどのような指示出し、振る舞いをしているかを、コーチングスタッフ全員でチェックし、ディスカッションをする場を設けました。これは週に1回、2時間の学びの場なのですが、自分の指導の様子がみんなの前で映し出され、選手とどのようなコミュニケーションをとっているか、どのような言葉を使っているかなどにフォーカスし、ディベートをしました。■そのコーチングは指導者が考える「正解」では?――そこでは、どのようなディスカションがなされるのでしょうか?映像には試合の様子は映っておらず、指導者の姿だけが収められています。そこで試合中、私が選手のあるプレーに対して「いまのはパスじゃなくて、ロングキックでしょ!」と言ったとします。すると進行役が映像を止めて、「いまのコミュニケーションについて、他の指導者はどう思う?」と意見を聞いていきます。そうやって、指導者の振る舞いを一つひとつ検証していくのです。――指導者からするとハードな学びの場ですね。はい。たとえば他のコーチから「この前のスタッフミーティングで、『自主的に物事を考えられる選手になってほしい』という話をしたよね。でも『ロングキックでしょ!』というコーチングは指導者であるあなたが考える正解であって、パスをした選手の判断や選択肢を否定することになっている。結局、あなたが言うとおりのプレーをしないと、ネガティブなフィードバックをされる。つまり、ダメな選手と評価されるわけだ。それは私達の目指す方向性ではないし、言っている事とやっている事が違うよね」といったフィードバックを受けます。それを1年間繰り返しました。■20年の指導歴で初めて自分が成長できる機会だった――指導者のみなさんは、そのフィードバックをすんなりと受け入れることができたのでしょうか?大人になると、誰しも自分をさらけ出すのは嫌ですよね。自分の指導の様子を撮影されて、みんなの前でフィードバックを受けるのは居心地が悪く、怒りや恥ずかしさなど、いろいろな感情が混ざり合います。私達にとっては、すごく難しい時間であり空間でしたが、その経験をしたことで、「使用前、使用後」と呼べるような変化がありました。中にはふてくされて、自分の殻に閉じこもってしまった人もいて、学びという面では残念なことではありますが、そこまで踏み込んで、指導者を改革しようとしてくれたビジャレアルというクラブは勇気があるなと感じました。――佐伯さんご自身は、それらの取り組みによる変化をどのように感じたのでしょうか?ビジャレアルの育成改革がスタートしたのが、2014年です。私はそれまで、20年ほど指導者をしていましたが、これまでの20年間、何をしていたのだろうと思うぐらい、使用前と使用後の変化を感じました。「選手を育成する」ということについて、間違えてとらえていたのだと気がつくことができたのです。時間が経てば経つほどその想いが強くなり、自分の中で整理できなかった思考が、緩やかなスピードではありますが固まってきました。それまで、選手に対するアプローチに違和感を覚えたことはありませんでした。自分のやっていることに間違いはないと思っていましたし、周りから疑問を投げかけられることもありませんでした。つまり20年以上の指導歴で、自分が成長する機会は一度もなかったのです。(第3回に続く)<<第1回を読む佐伯夕利子(さえき・ゆりこ)1973 年10月6日生まれ/イラン生まれ92 年にスペインに移住し、93 年から指導者の道を歩み始める。レアル・マドリードのスクールをはじめ、スペイン男子3 部リーグ、アトレティコ・マドリッド女子チームなどで監督経験を積む。08 年からビジャレアルに在籍し、男子U19のコーチ、レディースの監督、女子部統括責任者などを歴任。18 年に公益社団法人日本プロサッカーリーグの特任理事(非常勤)に選任され、2020年3月からJリーグ常勤理事。
2021年02月09日レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどのセクシュアルマイノリティ(性的少数者)を表わす、LGBTQ。日本では、ひと昔前に比べるとLGBTQに対する認知が進んでいるようですが、周囲の人からの偏見や差別に苦しむ当事者はいまだ多くいます。ゲイの少年がサンタへ『願ったこと』アメリカに住む、ゲイの少年がサンタクロース宛てに書いた『手紙』が反響を呼んでいます。USPS(アメリカ合衆国郵便公社)が毎年クリスマスの時期に行っている、サンタ宛ての手紙を子供たちから募集するイベント、『オペレーション・サンタ』。『ウィル』というゲイの少年は、このオペレーション・サンタに1通の手紙を送ります。そこには、少年からサンタへの切実な思いがつづられていました。USPS Operation Santa®スクリーンショットサンタさんはLGBTQを支持してくれる?もしもサンタさんが神様と話すことができたら、「僕は神様を愛している」と伝えてくれますか。そして、僕が『ゲイ』でも神様は愛してくれるのか、聞いてもらえませんか?USPS Operation Santa®ーより引用(和訳)おそらく少年は、ゲイであることに孤独を感じ、神様へ聞くことで『ありのままの自分でも愛されること』を確かめたかったのでしょう。その後、手紙を偶然見つけた女性が「この手紙は、私の心を揺さぶりました」というコメントとともにTwitterへ投稿。すると、投稿はまたたく間に拡散され20万件以上の『いいね』がつき、このような声が多数寄せられました。・今すぐこの子をハグしてあげたい。誰と戦えば、この少年を守れるのかしら…。・もちろんよ。サンタさんはきみのことを愛しているし、神様だってきみを心から愛しているよ。・一番心が痛むのは、この子が必要とする愛情を受け取れていない可能性があること。僕たち大人はこの問題を見逃しちゃいけない。幼い少年の抱えていた『偏見や差別への不安』に、多くの人が考えさせられました。誰が誰を愛そうが、それは個人の自由。本当は、そこに多数派も少数派もないはずなのです。少年と同じ想いの子供たちが、もう二度とサンタへこんなお願いをしなくてもいいような社会を、私たち大人は目指していきたいものです。[文・構成/grape編集部]
2020年12月03日2020年11月29日、タレントの武井壮さんはTwitterを投稿。その内容が反響を呼んでいます。武井さんは、スポーツ競技の指導者が、試合に負けた選手に『しがちな対応』について、苦言を呈しました。試合に負けた罰に『グランド10周走ってこい』なんてのは指導じゃねえ。。試合に負けたら各選手に必要な能力を分析して、それを獲得するのに必要で有効なトレーニングや技術練習を与えて、栄養補給の知識を与えて、休養時のデータを取らせて、体を育てつつ技術を上げ、自分は戦術を学ぶもんじゃないか?— 武井壮 (@sosotakei) November 28, 2020 部活動などで試合に負けた際、指導者が選手に「グラウンドを10周走らせる」といった行為はよく聞かれます。武井さんはこれを批判し、指導者がすべきなのは「分析と戦術を学ぶこと」だと話しました。ネット上では、投稿に賛同する声が相次いでいます。・正論に拍手。いまだに根性論がまかり通っている。息子の部活顧問にアナウンスしたいくらいです。・罰を受けるべきは指導者です。そもそも『負けた罰』という意味がよく分かりませんね。・本当にその通り。負けたら指導者の力不足。勝利は選手の頑張りです。・負けると罰が待っているとなると、「罰を受けないために失敗しちゃいけない」と思ってスポーツを楽しめなくなる。負けた選手を責めるのでなく、次の時のためにしっかり対策をすることの大切さを述べた武井さん。スポーツだけでなく、さまざまな分野でいえることかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2020年11月30日倉庫になっているコストコ。そのため、隅から隅まで見れていないこともあるでしょう。通りすがって見つけても「これ、どうかな?」と思う人のために、コストコ通も認めるグルメを紹介しますので、ぜひご参考に!(1)チェダーチーズ入りミートボールこの投稿をInstagramで見るコストコ大好き主婦mu(@mama_normallife)がシェアした投稿お湯で温めるだけで簡単に食べられるチルドグルメ。ひとつがとても大きいので、食べ応えバツグンのミートボールです。しかも、中にチェダーチーズも入っているので大満足いくもの間違いなし!ソースはデミグラスソースなので、煮込みハンバーグのような味わいに。メイン食材としてもいいですが、お弁当のおかずにすれば中身も豪華になることでしょう。。1袋に5個入っています。そのままでもおいしいですが、アレンジメニューもおすすめです。パスタ、ドリア、カレー、ピザなどどんなものでもあうので、好きなものと組み合わせてくださいね!(2)メニセーズチェバッタロールこの投稿をInstagramで見るコストコ購入品紹介(@costco__1)がシェアした投稿小さなフランスパンで、大変人気のパンです。しかも、焼きたてが味わえるのが最大の魅力であることから、売り切れになることも。お家で簡単に焼きたてが食べられるのは嬉しいことです。フランスで作られた本格的なパンになり、余計な添加物が入っていません。ミニサイズなので、手軽に食べることができます。何かを挟んでサンドウィッチとして、スープに浸してなど、好きなように楽しんでください♪5袋セットになっています。塩が控えめな小麦の香りがする、おいしいパンです。(3)いくらが入ったサーモン塩辛塩麹漬けこの投稿をInstagramで見るコストコ購入品紹介(@costco__1)がシェアした投稿いくらとサーモンが入った豪華な塩辛。サーモンにばらつきはありますが、1枚がとても大きいので満足間違いなしです。しっとりとし、とろみのある味わいも◎。プチプチとしたいくらも合うので、とてもおいしい一品になります。塩辛だけに味が濃いです。おつまみとしてそのまま少量食べる以外に、お茶漬けとして食べるとGOOD!いくらとサーモンのよさや味付けを最大限に生かせますよ。今回紹介したグルメはどれも人気のあるものばかり!そのため、売り切れていることが多いので、なかなか手に入れにくいこともあります。見つけた際は、運命だと思い手に取ってくださいね。(恋愛jp編集部)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。在庫切れの場合がありますので、店舗をご確認ください。2020年11月20日現在
2020年11月28日ピラティス第二世代ティーチャーが直接指導全国に約100店舗ヨガ・ピラティスの専門スタジオ「zen place」を運営するZEN PLACEが、2020年10月17日(土)からオンラインワークショップ、『プレ・ピラティス・テクニーク』を開催します。講師にはピラティス第二世代指導者、デボラ・レッスンを迎え、全3回の開催予定です。デボラ・レッスンはピラティス創始者のジョセフ・ピラティスの直弟子であるキャローラ・ストラウス・トリアからピラティスメソッドの指導法を学んだ正当な指導者です。アメリカからの生配信を受講同ワークショップでは、ピラティスの基本となる基礎概念についてデボラ・レッスンがアメリカ・ニューヨークからオンライン配信を行います。スケジュールは初日が2020年10月17日(土)8:00から09:30で、3週に渡り土曜の朝に開催されます。受講者であれば当日の出欠に関わらず、ワークショップの録画を翌週の火曜日23:59まで視聴可能です。受講料は1回のみ7,000円(税込み)、3回セットで18,500円(税込み)です。(画像はプレスリリースより)【参考】※zen place academy『プレ・ピラティス・テクニーク』
2020年10月16日いくら歳を重ねても逃れることはできない、人間関係のトラブル。学校や会社、家族での関係をこじらせると、ストレスの原因になります。中でも大人の悩みで多いのは、職場の人間関係でしょう。いくら好きな仕事をしていても、人格に問題がある人と一緒だと疲れてしまうものです。横柄な研修医に、指導医がスカッとする対応!病棟で看護師として働いている、ぱれちに(paretiny)さんが描いたのは、ある病院で起こったエピソード。その病院には、やたらと態度が大きい研修医の男性がいたといいます。横暴な言動をする研修医に対し、周囲の人たちはストレスを感じていました。看護師を見下しているのか、研修医は人を不快にさせる発言を連発。これらの暴言はパワーハラスメント(通称:パワハラ)といえます。しかしある日、指導医は彼のミスをズバリと指摘!「態度がデカいわりに」という言葉を聞くに、指導医は彼の看護師に対する横柄な態度をしっかりと見ていたのでしょう。同僚の前で恥をかいたためか、自分の態度の悪さを反省したのか、その日から研修医は態度を改めたそうです。・スカッとした!叱るんじゃなくて、ちゃんと指摘する指導医さん、かっこいい!・どこにでもいるんですね、こういう態度がデカいのに仕事ができない人。・あるあるですね…。頭がよくても人間性が悪いともったいないですよね。悪い部分を指摘してくれる人がいるのは、ある意味幸せなこと。この研修医は、早いうちに気付くことができてよかったのではないでしょうか。彼が今回の出来事を受け、しっかりと改心することを願うばかりです。[文・構成/grape編集部]
2020年09月26日令和最初の全国高校サッカー選手権で優勝を果たした静岡学園高校。今年78歳となる井田勝通総監督にとっては96年の鹿児島実業との両校優勝以来、24年ぶりの選手権優勝となりました。テクニックと個人技を大事にし、見る者を魅了する「静学スタイル」を確立させた井田総監督が、今だからこそ若い指導者たちに伝えたいことは何か。指導者として大事なことを伺いました。(取材・文:元川悦子写真:森田将義)(C)森田将義■負けた悔しさを糧に努力して初めて頂点に立てる「清々しい青空、満員の観客の中で、美しく華麗で見る者を魅了する学園らしいサッカーを見せて、選手権の単独制覇を果たす。それが俺の夢なんだ」96年1月の第74回高校サッカー選手権大会で鹿児島実業と両校優勝を成し遂げた後、静岡学園の井田勝通監督(当時)は悔しさをにじませました。それから24年の月日が経過した2020年1月、静学は悲願の単独優勝を達成しました。井田監督はすでに現場を退き、総合監督としてベンチに入っていましたが、教え子である川口修監督や齊藤興龍コーチらが自身の哲学を貫き、選手を育て上げ、成果を挙げたのだから、感無量だったはずです。「修も監督になって10年目。優勝するまでには本当に長い時間がかかるもんなんだよ。俺自身も昭和51年度(1976年度)に初めて選手権決勝まで勝ち上がり、国立競技場の大舞台に立ってから、両校優勝するまで19年もかかったんだから。今のユース年代でトップを走る青森山田の黒田(剛監督)だって、柴崎岳(ラコルーニャ)を擁した2010年度の高円宮杯全日本ユース選手権の時は、1次リーグで学園に負けて敗退するくらいのレベルだった。『生みの苦しみ』というのはスポーツ界全体に共通するもの。負けた悔しさを糧に努力して初めて頂点に立つことができる。それを多くの指導者が体験し、理解してほしいな」と名将はしみじみ話していました。■かつては小嶺監督(現:長崎総合)の朝練を学びに行ったことも井田前監督が静学の指導を始めたのは1972年12月。当時の日本サッカー界は1968年メキシコ五輪銅メダルの原動力になったドイツのデッドマール・クラマー氏のメソッドが中心でした。当時のドイツは4-3-3のスイーパーシステムがベースで、3人のDFの後ろにもう1人のDFを置いてセフティに守るという考え方がよしとされていたのです。しかし井田前監督は3バックのゾーンで守って、ドリブルとショートパスでゆっくり攻めるラテンスタイルのサッカーを志向しました。原点となったのが、17歳の時に衝撃を受けたブラジルサッカーの王様・ペレ。彼のような選手を育て、人々を驚かせるサッカーをしたいという理想を掲げてスタートしたのです。「当時の俺はガムシャラだった。島原商の小嶺(忠敏=現長崎総合科学大学付属監督)の朝練がすごいという話を耳にして、1週間泊まって毎日勉強したこともある。小嶺の練習はボールを使ってキックやパス、ヘディングなど基本技術を磨く内容で一般的なものだったけど、『俺たちも朝練をやらなきゃダメなんだ』と分かって、朝5時半から毎日、練習をやるようしたんだ。今の時代は学校もうるさいから早朝練習もやりにくいけど、指導者に情熱がなければ子どもは教えられない。朝練ができない環境なら、子どもたちに『自主練をやらなきゃいけない』という気持ちにさせる工夫をしなくちゃならないんだ」■マニュアル通りの指導ではコピーを生むだけ「今の時代は指導者が勉強できる環境が整っているし、海外から有名クラブの指導者がやってきてセミナーや講習会も受けられる。バルセロナのコーチの話を聞いてそれを取り入れるだけで強いチームを作れるなら全員がそうするはずだ。サッカーはそんなに単純じゃない。日本サッカー協会の指導者マニュアル通りに指導しても画一化が進むだけ。コピーをしてるだけではオリジナリティは生み出せない。そこは声を大にして言いたいところだよ」とゼロから1つ1つ道を切り開いた名将は含蓄ある発言をしています。昨今の子どもたちが個性やオリジナリティに欠けているというのは、サッカーに限った話ではありません。教育現場でも同様の傾向が進んでいると言われています。「何事も言われた通りに動くのがいい子」という一般的な評価基準では、際立った才能のある人間は出てきづらいのは確かです。そのあたりに井田前監督は警鐘を鳴らしています。■行動を起こさなければいつまでもコピーから抜け出せない「最近の日本では『I can do for you(あなたのためにやってあげる)』ではなく『You can do for me(私のためにやってください)』という発想が目立つ。受け身や指示待ち人間も多い。そういう教育ばかり受けていると、自分からアイディアを出したり、創造性を発揮して物事を起こすような人間になるのは難しい。サッカー選手もそうで、特にJリーグの下部組織にそういう子どもが多いと感じる。型にはまっていた方が楽だし、安心なのも分かるけど、それじゃあ本当に見る者を魅了するようなプレーはできないんだ。俺自身は破天荒なタイプだから、何度も協会から怒られた。『なぜドイツ流のスタイルでやらないんだ。日本人はもともと技術的に劣るからそのサッカーが一番合っているのに』と言われたこともある。でも異端児の自分はその考えに賛同できなかった。『絶対に人のコピーはしない』とむしろ燃えてきたよ(笑)。自分らしいサッカーを追求するためにはどうすればいいかとつねに考え、毎年のようにブラジルに足を運んだ。そうやって行動を起こさなければ、いつまでもコピーからは抜け出せない。今の時代は情報が多い分、オリジナリティを前面に出すのは難しいと思うけど、『新しいものを生み出すんだ』という情熱を持ってやってほしいよ」燃えたぎる情熱が信頼できる教え子たちに引き継がれ、静学は約50年がかりで1つのスタイルを確立するに至りました。確固たる信念がなければ、成功もありえないということを、井田前監督は改めて私たちに教えてくれたのです。(後編に続く)井田勝通(いだ・まさみち)サッカー指導者、静岡学園高校サッカー部総監督1942年3月、満州・奉天(現瀋陽)生まれ。静岡高校、慶応大学を経て、静岡銀行に入行。サッカー指導は慶応大学時代からスタートし、72年12月に静岡学園高校のプロコーチとなる。ブラジルスタイルの個人技時主体のサッカーを追求し、77年正月の第55回高校サッカー選手権で準優勝。96年正月の第74回選手権で鹿児島実業と両校優勝。2020年の第98回選手権で24年ぶりの優勝を果たした。2009年に監督勇退後、総監督として現在も公式戦のベンチに入っている。
2020年06月03日編集部:学研キッズネット編集部点数アップと大学受験に強い個別指導学院フリーステップは、2020年2月下旬から一部教室でオンライン個別指導のテスト運用を始めていたが、今回の緊急事態宣言を受けて全教室で運用を開始することを発表した。オンライン個別指導概要■個別指導で大切な双方向通信集団指導型の指導では一方通行でも授業を提供することができるが、個別指導ではどうしても双方向のコミュニケーションが必要です。「特に、フリーステップでは『発問型授業』を大切にしているので、生徒の反応がすぐに講師に伝わる必要があります」と語るのは今回のオンライン授業の運用拡充担当者。「さらに気をつけたことは、各家庭で支払っている通信料金以上の経済的負担をかけないこと」。そのため、新たな端末を必要とするサービスやアプリ開発が必要なものは全て排除しているという。■元気な姿をたとえ画面越しにでもe-メールに答案用紙を添付して添削するタイプでもなく、一方通行の講義動画を配信するタイプでもなく、生徒と画面越しではあっても向き合える双方向通信の授業は、講師にとっても安心できる要素の一つ。何よりも担当する生徒が無事に休校期間を過ごせていることを自分の目で確認できるという安心感があるという。通常授業と変わらずに授業ができることで、ここまでの授業で学習習慣の改善した生徒が、勉強以外の時間が増えてしまい、通塾前の状態にまで戻ってしまわないかという不安が払拭されるという。■授業の概要通常授業と同じ○対象学年:小学1年生〜高校3年生・高卒生○授業時間:1コマ80分○授業形態:個別指導○受講に必要なもの:インターネット接続環境とお手持ちの端末(スマートフォン・タブレット・PCなど)■個別指導学院フリーステップについて定期テストの点数アップと大学受験に強いフリーステップは、個別指導のために厳選された講師、生徒・保護者としっかり向き合える仕組み、グループ全体が保有するデータを駆使した科学的な指導システムという3つの強みを生かし、オーダーメイドのカリキュラムで、無理なく、無駄なく目標達成にむけて、生徒、保護者と一緒に歩んでいく個別指導の学習塾です。【入塾及びカリキュラムに関するお問合せ先】株式会社成学社/個別指導学院フリーステップお問合せフォーム::0120-88-0656 (9:00-22:00 )■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月09日こんにちは! コストコガイド浜美です。週1ペースでコストコに通う私が、ママたちにおすすめの商品をご紹介! 子どもが生まれると、なかなかゆっくりパン屋さんを巡ることができなくなりました。なかには「趣味でパンを焼いていたけど、産後はなかなか作れないな」というママさんもいらっしゃるのではないでしょうか? 今回は、コストコで販売中の、自宅で簡単に焼き立てパンを食べられる商品をご紹介します。 「MENISSEZ プチパン」4袋のセット販売で、価格は528円。 パッケージに切り取り線はないのですが、ハサミで切れば、1袋ずつ使用することが可能です。 1袋に約50gのパンが6個入っています。 パンの形成まで済んだ状態なので、あとは自宅のオーブンで焼くだけの、本当に手軽な商品です。 原産国は、フランス。海外製の商品というと、原材料が気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの商品の原材料は・小麦粉・イースト・食塩・発酵小麦粉・麦芽小麦粉・酸化防止剤(V.C) のみ。シンプルで安心できる食材を使用しています。 焼き立ては、表面がパリッとフランスパンのようなハード系の食感で、中はふわモチ。 バターや卵などは使用していないので、ロールパン等とは違う、小麦の素材感を楽しむお味です。小麦の味に加え、わりと塩分が効いています。そのまま食べてもよいのですが、私はアツアツの焼き立てに、バターを塗って食べるのがお気に入りです。パン自体に塩分が効いているので、無塩バターが合います。 バター&はちみつもおいしいですよ。 卵やハムなどで、サンドウィッチに。 ミニフランスパンのような感じなので、アレンジは無限大! 生クリームを挟んで、スイーツ系パンにもなります。 1個あたり22円というお手頃価格も、家計にうれしいですね。 「MENISSEZプチパン」の焼き方こちらの商品は、加熱が必須です。焼き方をご紹介しますね。1.オーブンを200~220℃で予熱します。2. パンを天板のせ、パンに軽く水をかけます。 ※霧吹きがなくても、水を手に付けてパッパと振りかける感じでOK 3.予熱が完了したオーブン200~220℃で、約10~12分焼きます4.完成 ご自宅のオーブン機能の強さによって、加熱時間が多少変わります。最初は、短めの時間で調整してみてくださいね。 知っておきたいチェックポイント1. 常温保存が可能こちらの商品、なんと常温保存が可能です。賞味期限は、長いと1カ月程ある商品も。子育て中は、子どもを寝かしつけながら一緒に寝てしまって、「ご飯を炊くのを忘れてしまった!」「ホームベーカリーのセット、忘れちゃった!」と、朝に焦ることってありませんか?私は、度々あります。(笑) そんなときは、「MENISSEZプチパン」が大活躍! 予熱時間も考慮し、約20~30分で、焼き立てのパン朝食が完成する、優秀な商品です。 常温保存なので冷蔵庫の場所もとらず、賞味期限も長めなので、いざというときのストックにもおすすめです。 2. 子どもも食べやすい小ぶりサイズのパンなので、わが家の3歳の子どももよく食べます。原材料の面でも、安心できます。 また、天板に並べたり、水をかけたり、オーブンのボタンを押すという簡単な作業は、子どもと一緒に楽しめます。お手伝いをした喜びか、焼きたてパンのおいしさか、わが家の子どもも「MENISSEZプチパン」がお気に入りです。 ただ、焼き上がりはとても熱く、表面は冷めたと思っても、中はアツアツ状態の場合もあるので、お子様と食べる場合はお気を付けくださいね。 塩分が効いている印象だったので、成分表示を確認したところ、100gあたりの食塩相当量は・MENISSEZプチパン:1.4g・食パン:1.3g・フランスパン:1.6gでした。「塩分が強い気がするけど、子どもに大丈夫かな?」と思われましたら、ご参考にしてください。 人気商品なので売り切れてしまうことも……!安心できる原材料で、お手頃価格、自宅で焼きたてが食べられる、おすすめパンです。常温保存可能で賞味期限が長めな点も、高ポイントです。コストコの人気商品で、入荷すると早めに売り切れてしまう傾向にあります。コストコへ行かれた際は、チェックしてみてくださいね。 <参考>文部科学省「第2章 日本食品標準成分表」1 穀類 ※本記事の内容は公開時に確認した情報のため、商品によっては変更となっている場合があります。 ベビーカレンダーでは家事や収納、ファッションなど、ママたちの暮らしに寄り添った【ライフスタイル記事】を強化配信中! 毎日がもっと楽しく、ラクになりますように。 著者:ライター コストコガイド 浜美静岡県在住の二児の母。コストコ浜松倉庫店オープンをきっかけに、その魅力にどっぷりハマり、ブログを開設。コストコ出現率は、週1以上!ブログでは、子連れコストコのコツから、お得情報や商品レビューなど、ニッチなコストコ情報を発信中。
2020年04月07日俳優の桜田通が23日、東京・渋谷のHMV&BOOKS SHIBUYAでカレンダー『桜田通「あえて。」CALENDAR 2020.4-2021.3』(発売中 2,600円税込 発売元:アミューズ)の発売記念イベントを行った。俳優やアーティストとして活躍している桜田通が、来年度のカレンダーをリリース。"あえて"をコンセプトに、今までやっていそうでやっていなかったキュンとするような仕草やドキッとするシチュエーションに"あえて"挑戦するなど、桜田の魅力を詰まった内容となっている。カレンダーについて桜田は「10代後半から20代前半はカッコイイ雰囲気の役をやらせてもらいましたが、自分はそういうキャラクターとは違うんですよね。昨年はスマートな役を演じる機会が多かったんですけど、"あえて"そういうシチュエーションっぽいものを残してみようと思いました」と二枚目的な写真が掲載されているという。中には上半身裸の写真も掲載されているが、「去年はベッドシーンがあって下がパンツだろうが役なら大丈夫でしたが、カレンダーは自分として写らないといけないのですごく嫌でしたね。見せたくないところを隠しながら撮っていました。こういうモノを求めてくださるおかしな方への20代最後の恩返しみたいなものです。僕からはノーコメントでいきたいと思います(笑)」と苦笑い。そんな同カレンダーの自己採点は「1%から99%(笑)。だいたいこういう時は60点って言ってましたが、今回は"あえて"100点です。100点取ったのでもうやらないですよ(笑)」と二枚目的なカレンダーに拒否反応を示していた。昨年はドラマ『パーフェクトクライム』(ABCテレビ・テレビ朝日系)や『コーヒー&バニラ』(MBS)に出演するなど活躍した桜田。今後演じたいキャラクターを「去年は自分と正反対の役を演じることが多かったので、逆に感情は自分のままで仕草は別の人として演じられるような作品や役に出会いたいと思っています」とコメント。また、今後共演したい役者についても言及し、「同じ事務所の佐藤健くんは素敵な役者さん。近くにいてそう思えます。『仮面ライダー』や『BECK』以来共演してないので、そろそろやりたいですね」とラブコールを送っていた。
2020年02月23日路地一体を1つの宿に改修した宿泊施設「Nazuna 京都 椿通(以下:椿通)」が、京都・四条大宮にオープン。路地一体を1つの宿に改修した宿泊施設四条大宮付近の一角に位置する「椿通」は、明治時代に建てられた築110年以上の町家が立ち並ぶ約1,400平米のL字型路地一体を、全23室の旅館と2つのレストランで構成される1つの宿に改修した旅館。取り壊される目前だった町家群全体を改修し、宿泊および飲食機能を備えた街に生まれ変わらせるという、全く新しい試みを実践する宿泊施設だ。奥行きのある京都らしい造りが魅力のレセプション棟は、「外界」と「椿通」の世界を結ぶ小路であり玄関口。そこを抜けると、昔の花街を思わせる提灯や置き行灯が灯る、外の世界と隔離された石畳の街並みが広がる。客室は京都の自然美をテーマに露天風呂付き客室として生まれ変わる全23棟の町家には、京都の自然美をテーマとした「TAKE」「MIZU」「IWA」「HANA」「HA」の5つのカテゴリーを設定。大別すると、1階の露天風呂付き坪庭を望むリビングと2階のベッドルームで構成されるスイートタイプ「TAKE」「MIZU」(計9室)、1階に露天風呂付き坪庭を望むベッドルームを、2階には布団を敷くこともできる畳のスペースを備えるデラックスタイプ「IWA」「HANA」「HA」(計14室)の2タイプで、各客室はそれぞれのテーマから着想を得たデザインの内装・インテリア構成となっている。割烹「祇園さゝ木」の佐々木浩が手がけるレストラン「椿通」内のどこかに存在する秘密のドアの向こうにあるのは、「ミシュランガイド京都・大阪 2020」で三ツ星を獲得した割烹「祇園さゝ木」の主人である佐々木浩がプロデュースする6席限定のシェフズテーブル「q」。料理人の美しい所作を目前にしながら、極上のコース料理が楽しめるという。豊後牛専門店「焼肉ホルモン ブンゴ」の新業態もまた、豊後牛専門店「焼肉ホルモン ブンゴ」や肉バル「炭火とワイン」の新業態となる「和牛料亭 bungo」も出店。ここでは、厳選された最高品質の国産和牛を様々な調理スタイルで楽しめる。施設情報「Nazuna 京都 椿通」オープン時期:2020年6月住所:京都市下京区高辻通大宮西入坊門町838アクセス:阪急電鉄 京都本線「大宮駅」・京福電気鉄道 嵐山本線「四条大宮駅」から徒歩約5分客室数:・スイート9室(すべて~2名利用)・スタンダード14室(うち9室は~3名利用、5室は~4名利用)宿泊料金:2名1室40,000円〜レストラン数:2(「q」/「和牛料亭ブンゴ(bungo」)運営:株式会社Nazuna企画:株式会社Kiraku【問い合わせ先】株式会社NazunaTEL:075-253-6877e-mail:marketing@nazuna.co
2019年12月22日ワンダーウォール(Wonderwall)の創設者及び代表であり、武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 教授の片山正通による、学生から社会人まですべての人に向けて送るメッセージブック『片山正通教授の「仕事」の「ルール」のつくり方』が、9月12日に発売された。片山正通が、武蔵野美術大学に新米教授として着任した頃に「僕がいま大学生だとして、どんな話を聞いたら、これからの人生が有意義な時間になっていくだろう?」と自分に問いかけたことがきっかけで、企画・開催をスタートした特別講義「インスティゲーター(instigator)」。2011年のスタートから、これまでに23組のゲストを迎えた。扇動者という意味を持つ“instigator”。今回発売された書籍『片山正通教授の「仕事」の「ルール」のつくり方』では、編集者・都築響一、ミュージシャン・アーティストのトータス松本、チームラボ代表・猪子寿之、映画監督・是枝裕和、写真家・ホンマタカシら、インスティゲーターたちが、子ども時代や学生時代をどのように過ごしたのか、どんな転機を迎え、どう苦難を乗り越えたのか、そしてなぜ独自性の高い作品を世に生み出し続けることができるのかといった密度の高い講義内容を収録。会場に集う約500人の学生たちが発する熱気をも感じられる内容となっている。ジャンルの異なるそれぞれのインスティゲーター達が話してくれた赤裸々な真実を聞いて、何かを学び、やりたいことを見つけ、実践したいという気持ちになるのは、きっと学生達だけではないはず。社会人としてすでに世に出ている人も、自分とは違う成功者の話だと思ったら大間違い。失敗や苦労の連続の中であがいてきたからこその「今」を伝える本書籍は、どんな自己啓発本よりもパワフルかもしれない。片山がキャリアをスタートした頃、仕事に恵まれず苦労した時期をどのように切り抜けたか、当時自分に課したルールにも本書で触れている。この本が、たくさんの人の一歩前に進む一つのきっかけになれたら。そんな片山の思いが詰まった一冊を手にとってみては。【書籍情報】『片山正通教授の「仕事」の「ルール」のつくり方』出版社:マガジンハウス四六変版、314頁発刊:9月12日価格:1,400円
2019年09月17日「猫のしつけ」は不可能ではなかった!映画やドラマに出演する猫ちゃんたちの“演技指導”を手がける動物トレーナーに、そのテクニックを教わった。「原作を読んだときは胸が熱くなりました。猫にこんなにも人間の心がわかるなら、きっとふだん私が接している子たちも、いろいろ考えているんだろうな、って。でも、その半面、猫と人間が会話する密な関係性を実写化できるんだろうか、という不安もありました」そう語るのは、映画『旅猫リポート』(10月26日公開/企画・配給:松竹)で、福士蒼汰(25)扮する悟の飼い猫・ナナのトレーナーを務めた「ZOO動物プロ」の北村まゆみさん。本作は、ある事情からナナと一緒に暮らせなくなった悟が、新たな飼い主を探すため、ナナを連れてクルマで旅に出るというストーリー。悟とナナの“会話”が見どころのひとつだ。これまで数々の映画やドラマで、猫のキャスティングやトレーナーを担当してきた“猫使いのプロ”の北村さんに、ワガママで気まぐれな猫ちゃんをしつけるコツをうかがった。■まずは“猫ファースト”で対処「犬は飼うもの猫は飼われるもの、って言うほどですから、基本的には、人間が猫に合わせるしかないんです。よく、『障子を破ってしまうんですけど、どうしたらいいでしょうか』といった相談を受けることがあるんですが、『いまは破れない障子もありますから、それに張り替えてください』とアドバイスしています(笑)。また、ドアを勝手に開けてしまうなら、猫が開けられないようなドアノブに取り換えるとか。そうやって、猫がイタズラしないように、こちらが対処するしかありません。ただ、猫の飼い主さんに、そうアドバイスすると、たいてい『でも、うちの猫ちゃんは、こういうイタズラなところがかわいいんですよね』という返事がかえってきますね(笑)」(北村さん・以下同)■子猫のときから「触りグセ」を「触られるのが嫌いな猫ちゃんだと、爪を切ったりお風呂に入れたりするのが大変。私はトリマーでもあるのですが、猫の爪を切ろうものなら引っかかれてしまって傷だらけ、ということもありました。猫は、体の先端部分がすごく敏感なので、足先を触ると『イヤ~』と暴れるコが多いのです。でも、子猫のころから体をひっくり返したりして足先を触らせるクセをつけておくと、苦労せず爪を切らせてくれるようになります。お風呂も、子猫のころから定期的に入れておくと、苦労しませんよ」
2018年10月26日子どもの習いごとのコーチ、担任の先生など、子どもの指導役が「年の近い男性」であることは意外に多いものです。男性指導者には、女性と違った視点や接し方などがあり、子ども、特に男の子にとってはメリットがたくさんありますよね。けれど、心理カウンセラーとしてお仕事をしていると「子どもの男性指導者」との付き合い方でトラブルを抱えてしまう事例もちらほら聞こえてきます。その内容は「向こうからアプローチされて困っている」といったものから、反対に「会うたびにときめいてしまう自分がいる」といったものまでいろいろです。もしも当事者になってしまったら、どうすればいいのでしょうか?今回は、子どもの男性指導者とのほどよくうまい付き合い方について考えていきます。■男性指導者と子どものママ「え、こんなことが?」トラブル事例子どもの指導をしてくれる男性と、子どものお母さん。その2人の間で生まれるトラブルにはどんなものがあるのでしょうか。例えば、子どもをサッカークラブに通わせていれば、子どもと指導者との関係を良好に保つために、コーチに対して親しみのある接し方をするのは自然なことですよね。しかし、あるときコーチから「今日もおキレイでしたね」といった内容のメールが届いたらどうでしょう。子どもの先生だからとやさしく接していたことで「もしかして俺に気があるのかも」と勘違いされ、好意をもたれてしまうことも現実にあります。なかにはコーチからのアピールが露骨すぎて「あのママ、先生にえこひいきされているわよ」とあらぬウワサを保護者のなかでたてられてしまうケースもあるようです。 反対に、一生懸命指導してくれる熱意あるコーチの姿に、子どものママが好意を抱いてしまうこともあります。子どもの習い事を見に来ているつもりが、ついついコーチの姿を目で追うようになってしまった…。このような事例も少なくありません。では、こうしたトラブルやお悩みには、どう対処すれば良いのでしょう。■大炎上?「男性指導者とのトラブル」子どもを巻き込まないためには?男性指導者と自分との間でこれ以上の問題が起こらないようにするためにはどうしたらいいのか? まずは指導者からアプローチされている場合について考えていきましょう。このパターンはメールや電話など、相手からなにかしらのアピールをされている状況が多いことと思います。普通に考えれば無視すればよいだけ…ですが、子どもの指導者という立場の人を無下もなく拒否してしまうのは、母親として躊躇(ちゅうちょ)してしまうでしょう。では、どうすればいいのか。それにはいくつかの対処法が考えられます。例えば、以下のような対処が有効です。・メールの返信は、ほかのママたちもアドレスに加え、一斉送信にする。・2人っきりでは話さないようにする。・質問があるときは、ほかの保護者と一緒に直接聞きにいく。・必要のないプライベートなことは話題に出さない。・相手のプライベートについて聞かない。男性指導者からのアプローチには、上記のような具体的な行動が効果的です。メール連絡や質問などは第三者にも開示して、2人きりの話にならないようにしたり、プライベートな話題は出さないようにしたり…。こうした行動はすぐにでもトライしやすいと思います。では反対に、自分が相手に好意を持ってしまったときはどうしたらいいのでしょうか。この場合は、自分の気持ちが指導者に、あるいは周囲にもれないようにすることがとても大事です。好きな人がそばにいると意識しなくても目で追ってしまう…のは誰しも経験のあることではないでしょうか。こうなるのはごく自然なことですが、好意というものは客観視するのがなかなか難しいもので、自覚はなくても周囲に気づかれてしまう恐れがあります。周囲に気づかれ、あらぬウワサをたてられないためには、相手と極力接触しないことです。子どもではなく、指導者を見ている視線は必ず誰かに気づかれる。そう意識しておくだけで、気持ちは引き締まるでしょう。また、指導者に会うときだけ化粧が変わる、見た目を気づかうなどの行動も他人から見ると「あれ?」と思わせる変化となります。その点も注意するようにしましょう。■トラブル予防! 男性指導者との「線引き」向こうから「おや?」と思える不審なアプローチがあったときに頭に浮かぶのは、自分の返答次第で子どもに不利益が起きるかもしれない…といった不安ではないでしょうか。その不安がよぎるからハッキリとした拒絶の言葉を伝えること、行動することがためらわれてしまうものです。けれど、こうしたトラブルは抱える時間が長いほど心を憂鬱(ゆううつ)に、トラブルも大きくなりがちです。難しいかもしれませんが、子どものことはいったん横に置いておき、早めに「線引き」をすることが大切です。もし、どうしても身動きがとれないと思ったときは、心から信頼できるほかの保護者に相談してみるのもいいでしょう。フタを開けてみたら、実はほかの保護者にも男性指導者から猛烈アピールがあった…なんてことも少なくありません。「なんだ、私だけじゃなかったのか」とホッとして、ほかの保護者と共同戦線がはれる場合も。さらに、習いごとの送迎をお願いしたり、試合を一緒に見に行ったりと、夫に顔を出してもらうのも効果を発揮します。教え子のママに近づこうとする男性指導者の場合、夫という存在を目にすると気持ちがなえ、アピール行動がおさまることもあるようです。一方、ママが男性指導者に、本気で好意を持ってしまったケース。そこで一度、立ち止まって考えてほしいのが、今の生活をすべてなくしても一緒にいたいと思えるのかどうかということです。これをじっくり自問してみましょう。指導者という立場のため、相手のことが現実以上に美化されて見えていないでしょうか? 今の生活になにかしらの不満があり、相手は自分を別の世界に連れていってくれる王子様のように思ってはいないでしょうか? 気持ちをフラットにして、じっくり考える時間を持ってみると、本当の自分の気持ちが見えてくるかもしれませんね。ただ、指導者の存在が自分の活力となっている場合は、その気持ちを持ち続けるのは、決して悪いことではないと私は思います。元気な人と接すると、自分も元気になってきますよね。例えば、手の届かないアイドルに憧れるように、日常にちょっとしたうるおいを与えてくれる存在ととらえるなら、それもまたアリなのかもしれません。
2018年10月07日先日、千葉県柏市に住む女性が知人男性に3日間で83通のメールを送ったとして、ストーカー規制法違反の疑いで逮捕される事件が発生し、話題になりました。一体何通メールを送ると「ストーカー規制法違反」になるのか。明確な基準はあるのか。法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士に、ご意見を伺いました。Q.メールを何通送ると「ストーカー規制法違反」になる?*画像はイメージです:明確な基準はありません。「具体的に何通送れば逮捕ということはありません。法律上は、“拒まれたにもかかわらず、連続して…電子メールの送信等をすること”が“つきまとい等”とされており、これを反復した場合にストーカー行為とされます。これに当てはまるといえるのであればよく、具体的に何通送ったのかということで分水嶺とされるわけではありません」(清水弁護士) 自分の愛を受け入れてほしいという気持ちから、メールを送り続けたくなってしまうのでしょうが、拒まれたにもかかわらず大量に送信してしまうと、ストーカーと認定されてしまうようです。感情をコントロールすることはなかなか難しいと思いますが、相手に拒絶された場合は、諦める方向で考えたほうが良さそうですね。 *取材協力弁護士:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)【画像】イメージです*naka / PIXTA(ピクスタ)
2017年12月18日1. お子さんの就学先に悩む保護者の方へ出典 : 障害のあるお子さんを持つ保護者の方にとって、お子さんの就学先選びは非常に大きな決断になると思います。特別支援学校・特別支援学級・通級・通常学級と様々な選択肢がありますが、それぞれの仕組みや教育環境、メリットやデメリットを把握したうえで、今、お子さんにもっとも合う学校を選ぶことが大切です。この記事では、特別支援学級の対象となる障害や教育環境、通級・特別支援学校との比較、入学の方法から卒業後の進路などについて詳しく解説していきます。ぜひ就学先選びの参考にしてください。2. 特別支援学級ってどんなところ?出典 : 特別支援学級とは、障害のある子ども一人ひとりに応じた教育を行うため、小・中学校に設置された、障害種別ごとに編成された少人数の学級をいいます。学校教育法81条では、以下のように定められています。幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。○2 小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校には、次の各号のいずれかに該当する児童及び生徒のために、特別支援学級を置くことができる。一 知的障害者二 肢体不自由者三 身体虚弱者四 弱視者五 難聴者六 その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの○3 前項に規定する学校においては、疾病により療養中の児童及び生徒に対して、特別支援学級を設け、又は教員を派遣して、教育を行うことができる。年の文部科学省の調査によりますと、特別支援学級に在籍している幼児児童生徒の数は187,100人で、幼児児童生徒全体に対する割合は1.2%です。ただし、高校で特別支援学級を設置している例はまだ見受けられず、在籍している生徒数も調査によると0人になっています。特別支援学級を設置している小学校の割合は76.6%、中学校は73.7%と、ほとんどの小・中学校が特別支援学級を設置しています。また、特別支援学級に在籍している幼児児童生徒の数、特別支援学級の数は、どちらもここ20年間は増加傾向にあり、そのニーズの高まりとともに小・中学校での支援体制の整備が進んでいます。文部科学省特別支援教育資料(平成27年度)【第1部集計編】3. 特別支援学級の対象となる障害の基準は?出典 : 特別支援学級は障害種別ごとに、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障害、自閉症・情緒障害の7種類のの学級があります。特別支援学級の対象となる障害の程度は以下の通りです。知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通に軽度の困難があり日常生活を営むのに一部援助が必要で、社会生活への適応が困難である程度のもの補装具によっても歩行や筆記等日常生活における基本的な動作に軽度の困難がある程度のもの・慢性の呼吸器疾患その他疾患の状態が持続的または間欠的に医療又は生活の管理を必要とする程度のもの・身体虚弱の状態が持続的に生活の管理を必要とする程度のもの拡大鏡等の使用によっても通常の文字、図形等の視覚による認識が困難な程度のもの補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが困難な程度のもの口蓋裂、構音器官のまひ等器質的又は機能的な構音障害のあるもの、吃音等話し言葉におけるリズムの障害のあるもの、話す、聞く等言語機能の基礎的事項に発達の遅れがあるもの、その他これに準じるもの(これらの障害が主として他の障害に起因するものではないものに限る。)で、その程度が著しいもの・自閉症又はそれに類するもので、他人との意思疎通及び対人関係の形成が困難である程度のもの・主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので、社会生活への適応が困難である程度のもの文部科学省通知「障害のある児童生徒の就学について」これらの基準をもとに、最終的な就学先は、お住まいの市区町村で行われる就学相談を通して、保護者の方の意見を尊重しながら決定します。また、これらの基準より重い障害のあるお子さんは、多くの場合、特別支援学校の対象になります。以下の記事も参考にしてみてください。4. 通常の小・中学校でもきちんと支援を受けられるの?出典 : 通常の小・中学校でも、障害のある子どもに対して理解ある支援が受けられるのかどうかを心配されている保護者の方は多いのではないでしょうか。ここでは、障害のあるお子さんも保護者の方も安心して学校生活を送ることができる支援体制の例をご紹介します。「個別の指導計画」とは、障害のある子どもに指導を行うためのきめ細かい計画です。子どもの一人ひとりの教育的ニーズに対応して、指導目標や指導内容・方法を盛り込んであります。例えば、単元や学期、学年等ごとに作成され、それに基づいた指導が行われます。特に、後述する「自立活動」の指導は、この計画に基づいた内容になっています。「個別の教育支援計画」とは、進級・進学時の引継ぎ、他機関との連携を図るための計画をいいます。乳幼児期から学校卒業後までの一貫した長期的な計画である点が「個別の指導計画」との違いです。学校が中心となって、教育・福祉・医療・労働などの関係機関と連携し、保護者の意見とともに作成することなども求められています。通常の小・中学校でも、障害のある児童・生徒に対しては学校の教員と保護者とが一緒になってこの計画を作成し、学校と協力しながら適切な支援を受けることができるようになっています。独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(4)個別の指導計画と個別の教育支援計画特別支援教育コーディネーターは、学校内や福祉・医療等の関係機関との間の連絡調整役として、あるいは保護者に対する相談の窓口として、校内の関係者や関係機関との連携協力の強化を図るための役割を担っており、学校内の教員が指名されています。つまり、特別支援教育コーディネーターは学校や担任の先生と保護者、専門機関とのパイプ役を果たしており、必要なときには相談できる体制になっています。また、小・中学校の教員は障害に対する専門的な知識を必ずしも持っているわけではありませんので、特別支援教育コーディネーターが担任に対する助言も行っています。5. 特別支援学級の教育環境出典 : では、特別支援学級のなかはどのような教育環境になっているのでしょうか。特別支援学級では、障害のあるお子さんが能力を最大限発揮して学習できるよう、様々な工夫がされています。また、障害のない通常の学級の子どもと触れ合う機会も設けられています。特別支援学級の上限定員は8人と定められています。少人数教育で、障害のある子ども一人ひとりのニーズに合わせた教育が受けられるようになっています。また、教室内は、子どもの実態に即して安全で過ごしやすい環境になるような工夫がされています。例えば、教室という多目的な空間に混乱してしまう子どもがいる場合、一つの場所では一つの活動が行われるような環境が作られます。自立活動とは、特別支援学校学習指導要領に定められている教育活動の一つです。障害による学習上または生活上の困難を改善・克服するための指導を行う目的で設けられています。「個別の指導計画」に基づいて子ども一人ひとりにあった指導目標が設定され、その目標を達成するような指導が行われます。例えば、身体の動きに困難のある子どもに対してはそれを改善するための指導が、コミュニケーションに不安のある子どもに対してはそれを支援するための指導が自立活動の時間に行われます。具体的な内容は子ども一人ひとりに合わせたものになっています。文部科学省特別支援学校学習指導要領解説自立活動編特別支援学級では、必要に応じて、各教科の目標・内容を下学年の教科の目標・内容に替えたり、各教科を知的障害特別支援学校の各教科に替えたりすることができます。これは通常の学級に所属している場合は受けることのできない大きなメリットです。小・中学校や特別支援学校の学習指導要領などには、障害のある子どもと障害のない子どもが活動を共にする機会を積極的に設けるよう示されています。これにより、障害のある子どもが通常の学級で障害のない子どもと触れ合うことができます。例えば、・朝の会や帰りの会を、同じ学年の通常の学級である「交流学級」で、通常の学級の子どもたちと一緒に過ごす・給食や体育、音楽の時間は通常の学級で活動するなど、通常の学級と特別支援学級を行き来するといった例があります。6. 障害種別ごとの教育内容出典 : 特別支援学級は小・中学校に設置された学級であるため、上述したような配慮を行う場合であっても、学校教育法に定める小学校及び中学校の目的・目標を達成するものである必要があります。特別支援学級においてもその教育目標を達成するために、障害の種別ごとに教育内容が工夫されています。知的障害特別支援学級における教育内容としては、・特別支援学校の学習指導要領を参考にしながら、子どもの知的発達の段階に合わせた目標、内容を選択し、教科学習の内容を決める・特別支援学校の学習指導要領に示されている「自立活動」の指導を行う・学校教育法施工規則に規定されている「領域・教科を合わせた指導」を行うという工夫がされています。「領域・教科を合わせた指導」とは、指導内容を教科別・領域別に分けない指導のことを言い、これが時間割に取り入れられています。具体的には以下のような授業があります。■日常生活の指導基本的生活習慣や集団生活をするうえで必要な内容■遊びの指導遊びを学習活動の中心に据えて、身体活動を活発にし,仲間とのかかわりを促し、意欲的な活動を育てていくもの■生活単元学習生活上の課題処理や問題解決のための一連の目的活動を組織的に経験することによって,自立的な生活に必要な事柄を実際的・総合的に学習するもの■作業学習作業活動を学習活動の中心に据え,児童生徒の働く意欲を培い,将来の職業生活や社会自立を目指して総合的に学習するもの。産業現場等における就業体験等を含め,学校卒業後の社会生活につなげるようにしていく。肢体不自由特別支援学級においては、通常の学級での授業のほかに、身体の動きや認知能力などの向上を目指した指導が行われています。また、子どもの個人差を考慮し、個別指導やグループ指導といった授業形態を積極的に取り入れたり、教材・教具の開発・工夫を行ったりするなどの配慮が行われています。さらに、通常の学級の子どもと運動会や給食の場を通じて一緒に活動するなど、社会性や集団へ参加する力を高めるための配慮もされています。また、子どもが可能な限り自らの力で学校生活が送ることができるよう、廊下やトイレに手すりを取り付けたり、便器を洋式にしたりするなどの配慮がされている学級が多いです。病弱・身体虚弱特別支援学級には、病院内と学校内の2つがあります。■病院内の特別支援学級入院中の病弱児のために、近隣の小学校や中学校を本校として、病院内に設けられている特別支援学級です。ここでは、病院の職員との連絡を密にしながら、健康状態の回復・改善等を図るための指導を行うとともに、各教科等の指導に当たっては内容の精選を行い、特に身体活動を伴う学習については、指導方法や教材・教具を工夫するなど、様々な配慮をしています。子どもの病状や発達段階に合わせて、子どもの学年に準じた教育課程、下学年・下学部適用の教育課程、特別支援学校(知的障害)の教育課程などが準備されます。■小・中学校内の特別支援学級入院を必要とせず家庭などから通学できる病弱・身体虚弱児のために、小学校や中学校の中に設けられている特別支援学級です。ここでは、通常の学級とほぼ同様の授業内容・授業時間を定められますが、子どもの病状や発達段階等に応じて下学年・下学部の教育内容が指導されることがあります。通常の学級の子どもとともに活動する機会を積極的に設け、家庭などとの連絡を密にしながら、健康状態の回復・改善や体力の向上を図るための指導もあわせて行われます。弱視特別支援学級では、原則として小学校や中学校と同様の学習指導が行われます。しかし、子どもの視覚障害の実態に合わせた少人数のクラス編制になっており、子ども一人ひとりの障害の状態や特性に応じて具体的な目標を設定し、特別な配慮や工夫をしながら指導が行われます。特に必要がある場合には、特別支援学校小学部・中学部学習指導要領を参考にして教育課程を編成することがあります。難聴特別支援学級でも、原則として小学校や中学校と同様の学習指導が行われますが、自立活動などが時間割に取り入れられることもあります。例えば語句・文・文章の意味理解やコミュニケーションの改善についてが自立活動の内容になります。また、聴覚活用のためにオージオメータや集団補聴器、発音・発語指導のための音声直視装置などの機器が用意されています。言語障害特別支援学級では、自立活動の時間として言語障害の状態の改善もしくは克服を目的とする指導が取り入れられています。また、国語や算数・数学など個別指導などでより手厚く行う必要があるものについては特別支援学級で行い、生活科、図画工作(美術)・体育科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間など集団の中で行うことがふさわしい教科等については、通常の学級で行うといった教室間の行き来をすることもあります。自閉症・情緒障害特別支援学級の授業内容は、通常の小・中学校の教育課程を基準にしながら、必要に応じて、特別支援学校学習指導要領を参考にして、学級や子どもの実態に応じて決定されます。また、自閉症や発達障害をもつ子どもが将来の社会生活に適応できるような指導が行われています。■日常生活習慣形成のための指導自閉症・情緒障害特別支援学級では、日常生活における生活習慣を身に付けるため、食事・排泄・衣服の着脱などの指導を学校生活の中で行います。子どもの発達段階を考慮し、例えば、食事領域では、「スプーンやフォークで食べる」「箸を使って食べる」「スプーンやフォーク、箸を使い分ける」「マナーを守って食べる」など、段階的に指導目標を立てていきます。■運動機能・感覚機能を高めるための指導運動発達や知覚の発達の基礎をつくり、情緒の安定や言語の発達、時間・空間の概念を形成するための指導です。自閉症などの子どもは、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚などの感覚刺激に対して、過敏性などの問題がある場合があります。これらの感覚知覚の問題が、日常の生活環境において不安や苦痛の原因となっていることもあるので、この対応には十分に配慮しながら、できるだけ不安を軽減できる環境を工夫し、改善に向けて指導していきます。■言葉の内容を理解するための指導人の声に注意を向ける、人の話を聞く、返事やあいさつをするなど社会生活に必要な態度を形成し、人とのかかわりを深めるための基礎をつくることが目的です。注意力や集中力を身に付け、言葉を理解するとともに、実際の生活に必要な言葉を適切に使用できるようにコミュニケーションの指導を行います。サイン、絵カード、写真、文字、ジェスチャー、表情などの手段を使って、必要最低限の相手とのやりとりができるようにしていきます。■人とのかかわりを深めるための指導人とのかかわりが苦手な子どもに対して、強引に他の子どもたちと一緒の集団活動に参加させることは、人とのかかわりの困難さを強くしてしまいがちです。そのため特別支援学級では、大人との一対一の関係の構築から始めて、少しずつ小集団の児童生徒との関係に広げていくようにしています。7. 特別支援学級と発達障害出典 : 発達障害がある子どもは知的障害特別支援学級か自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍することになります。これは、子どもに知的障害があるかどうかによって異なります。文部科学省によると、特別支援学級に在籍している187,100人の子どもたちのうち、50.7%である94,821人が知的障害特別支援学級に、43.6%である81,624人が自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍しています。このことから、特別支援学級に在籍する子どものうち90%以上が知的障害や発達障害をもつ子どもであることが分かります。8. 特別支援学級と、通級指導教室・特別支援学校との違いは?出典 : 特に義務教育が始まる小学校入学の前に、お子さんをどの教育環境で育てるか迷う保護者の方は多いと思います。障害のある子どもの教育環境として、通常の学級・通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校の4つがあります。それぞれの対象となる障害の程度に明確な基準はありませんが、一般的に通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校の順に障害の程度は軽くなります。Upload By 発達障害のキホン通級は、通常学級の学校に籍があり、通級指導の時間のみ通級指導教室に通います。通級指導教室が通常学級の学校にない場合は、通級指導教室がある他の学校に通級指導の時間のみ通います。また、担任は通常学級の先生が受け持ちます。Upload By 発達障害のキホン特別支援学級に通う場合は、特別支援学級が設置されている学校に籍を置きます。基本的に特別支援学級で授業を受けますが、体育や図画工作、給食の時間は通常学級の子どもたちと過ごすこともあります。担任は特別支援学級の先生が受け持ちます。Upload By 発達障害のキホン特別支援学校に通う場合は、通学する特別支援学校に籍をおきます。また、通級・特別支援学級は通常の教員免許のみでも受け持つことができますが、特別支援学校の教員は通常の教員免許に加え、特別支援学校の教員免許を取得しています。9. 通級・特別支援学級・特別支援学級のメリット・デメリット出典 : 教育システムの違いから、通級・特別支援学級・特別支援学校それぞれにメリット・デメリットがあります。お子さんの学校選びの参考にしてみてください。■通級・通常学級での子どもとコミュニケーションをとる機会が比較的多い・学習面で通常学級の授業が受けられる・必要なフォローを受けられる・通常学級から離れる時間が気分転換になることもある■特別支援学級・給食の時間や昼休みなどは通常学級での子どもとのコミュニケーションなどの経験ができる・発達・障害の程度に準じたカリキュラムで指導を受けられる・学校と相談しながら通常学級との行き来ができるようにもなる■特別支援学校・個々人の障害の程度に合わせたカリキュラムで、専門性を持った先生からきめ細かい指導が受けられる・高等部では職業教育が受けられる■通級・特別支援学級・在籍基準があいまい・すべての学校に通級指導教室や特別支援学級があるわけではなく、場合によっては遠くの学区に通学しなければならない・高校では通級制度はまだ整えられておらず、特別支援学級も設置されていないのが現状(ただし、2018年度から高校でも通級指導を始めるよう文部科学省が準備を進めている)・学級数や受け入れ可能人数などに地域差が大きい・通常学級との行き来がお子さんのストレスになることもある■特別支援学校・通常学級の子ども、同世代の子どもと触れあう機会が少ない・転学・転校は可能だが手続きが必要・障害の程度によっては入学できない可能性がある・特別支援学校高等部を卒業しても、通常の高卒資格は得られない(ただし大学入学資格を得ることはできる)・地域差、学校差がある10. 特別支援学級への入り方出典 : ■年中期~6月ごろ:情報収集お住まいの市区町村の教育委員会に問い合わせたり、ホームページを参照して、地域にある特別支援学校や、小学校の特別支援学級の有無などについて情報を集めましょう。地域によって異なりますが、4月から6月ごろにかけて、特別支援学級や特別支援学校などへの就学を検討している保護者向けに、教育委員会が就学についての説明会が行われる場合もあります。ここでは就学先として考えられる選択肢について、それぞれどのような支援や教育が受けられるか、今後の就学相談や就学先決定までの流れなどについて説明があります。保護者が情報収集や相談をしない場合もあるので、教育委員会では様々な機関と連携して特別支援学校への就学のニーズがある子どもの把握につとめます。教育委員会が幼稚園や保育園、園や発達支援センターや療育センターなどに調査票の作成を依頼したりする地域もあります。その場合、通常の学級・学校に就学することに不安があると思われるお子さんについて、園やセンターは保護者の了承を得て調査票を作成します。■7~9月ごろ:就学相談市区町村の教育委員会へ連絡し、就学相談を受けます。園やセンターの調査票がない場合は、ご自身で市区町村の教育委員会に問い合わせをしましょう。就学相談では、専門の就学相談員と保護者との面談(複数回のこともあります)を通して子どもにとって最適な就学先を決めます。子どもの状態を把握するための検査が行われたり、相談員がお子さんの在籍園・在籍校に赴いてお子さんの様子を確認することがあります。障害の状態、障害に基づく教育的ニーズ、保護者・専門家の意見、学校や地域の状況などを考慮して、就学指導委員会がお子さんにとって良いと思われる就学先を決定します。この決定に保護者の方が同意をすれば就学先が決定します。もし同意できない場合はその旨を教育委員会に申し立て、再度就学相談を受けることもできます。最終的には保護者の方の意向が尊重されます。就学相談では、子どもの状態を正確にしっかりと伝えることが大切です。医療機関で受けた診断書や療育手帳などがあれば持参することをおすすめします。■10~11月:就学時健康診断と小学校の選択就学時健康診断とは、小学校に入学する前に行われる健康診断のことであり、身体検査に加えて発達検査、知能検査等があります。お子さんの障害や発達の遅れについて、この健康診断によって初めて気づく場合があります。就学基準にお子さんが当てはまると思われる場合、就学相談・就学指導を受けることを教育委員会からすすめられます。就学相談で、特別支援学校、特別支援学級、通級、通常学級という選択肢の中からお子さんにとって最適と思われる就学先を決定します。小学校入学時は通常学級に在籍していた子どもが、その後特別支援学級に転籍する場合もあります。これには小・中学校の校内委員会が関係しています。校内委員会とは、子どもの状態に早期に気付き、適切な支援を行うために小・中学校に設置されたものです。その役割は以下の通りです。・学習面や行動面で特別な教育的支援が必要な子どもに早期に気付く。・特別な支援が必要な子どもの実態を把握し,担任の指導への支援方策を具体化する。・保護者や関係機関と連携して,個別の教育支援計画・個別の指導計画を作成する。・特別な支援が必要な子どもへの指導とその保護者との連携について,全教職員の共通理解を図る。また,そのための校内研修を推進する。・専門家チームに判断を求めるかどうかを検討する。※LD,ADHD,高機能自閉症の判断は教員が行うものではない・保護者相談の窓口となるとともに,理解推進の中心となる。こういった支援体制が小・中学校内にあるため、最初に通常学級に入学したお子さんでも、特別支援学級や通級での支援を受けることができます。小学校で特別支援学級に在籍していたお子さんが、中学校でも特別支援学級に在籍する場合、同じ学区域内であれば、特別支援学校や特別支援学級で行われた特別支援教育の内容は、小学校と中学校の先生、特別支援教育コーディネーターを通して引き継がれます。11. 中学校卒業後の進路出典 : 高等学校においては特別支援学級が設置されていないのが現状です。その理由としては、義務教育でないこと、入学試験など選抜があること、高等学校学習指導要領に特別支援学級に関する記述が少ないことなどがあげられます。ただし通級については2018年度から開始されるよう文部科学省が準備を進めています。高校における特別支援学級の整備が進んでいないことから、中学校卒業後のお子さんの進路を心配されている保護者の方も多いのではないでしょうか。文部科学省の報告によれば、中学校の特別支援学級を卒業した子どものうち、進学する子どもの割合は94.1%です。進学した子どもの中では63.4%が特別支援学校の高等部に進学しています。他の進路としては、教育訓練機関等が2%、就職が0.8%、社会福祉施設などへの入所・通所およびその他が3.0%となっています。このデータからわかるように、多くの子どもが特別支援学校高等部もしくは通常の高等学校に進学しています。文部科学省特別支援教育資料(平成27年度)【第1部集計編】12. まとめ出典 : 高校での整備が遅れていたり、全ての学校に特別支援学級があるわけではなかったりと課題はあるものの、特別支援学級は同世代の子どもたちと触れ合える機会があり、かつ子どもたちに合った支援を受けられる点で魅力的です。地域や学校によっても特別支援学級の雰囲気は異なるので、お子さん自身や学校の先生、かかりつけのお医者さんなどの周りの方や学校の先生、特別支援教育コーディネーターと相談しながら、お子さんの障害の程度や性格に合った就学先を選ぶのがよいのではないでしょうか。
2017年10月29日さまざまな特性により〈育てにくさ〉を感じることもある発達障害のあるお子さん。家庭で多くのママが困っている「あるあるトラブル」について、川崎市通級指導教室の先生方に具体的な声かけ・働きかけについてアドバイスをもらいました。発達障害の有無に関わらず、子育て中のママのヒントが満載です!基本は「お手本を見せる」「一緒にやる」「ほめる」「お母さんたちから、身の回りのことを自分でしてほしいのにうまくいかない、指示したことをやってくれないという悩みをよく聞きます。大原則は、“お手本を見せる・一緒にやる・ほめる”こと。発達障害のあるなしに関わらず、子どもは親や先生をまねることから学びます。なるべく具体的に見せてあげてください。時間がかかることもありますが、一つひとつの手順を一緒にやることでできることが増えていきます。言われたことを100%できるようになるのは何度も繰り返し練習してから。完璧を求めず、お子さんの行動の中で“できた”ところを見つけてほめましょう」実際の困りごととその対処についてもこまかく教えてもらいました。ケース1:出かけるときの用意が遅い・後片づけができない「何を用意したらよいか、それにはどのくらい時間がかかるかなどを理解するのは難しいものです。まずは親が見本を見せながら、“準備する習慣”をつけさせましょう。親がサポートする量を徐々に減らしていくのが理想的。ひとつ準備ができたら“次は◯◯をしよう”と具体的に指示を出します。片づけも同様。何をどこにしまえばよいのか教えてあげてください。“早くしなさい”など抽象的な指示では伝わりません」そのほか、効果的な工夫・必要な持ち物は1カ所にまとめて置く・持ち物チェック表を作り、見えるところに貼っておく・着替えに時間がかかる場合は、ボタンがないものなどひとりで着脱しやすいものから挑戦させる・物の置き場所を固定し、箱にオモチャの写真を貼るなど、目で見てわかりやすいようにする・一緒に片づける(競争などゲーム形式にするとよい)・「片づけが終わったら◯◯をしよう」など、できたあとのお楽しみを与えるそれぞれのボックスに片づけるものの写真を貼り付けてある通級指導教室のオモチャ箱。ひと目で理解できるよう工夫されていますケース2:宿題をやらない「下校してきてから寝るまでの間、いつどこで宿題をするか親子で相談しましょう。子どもにとってやりやすい時間で、かつ親が関われる時間が理想的。親子で話し合いながら“家に帰ったらやることリスト”を作るとよいです。宿題をやったあとのお楽しみを作るのもひとつの手。あるママはリビングの隅に駄菓子コーナーを作り、宿題が終わると、そこで使える家庭内通貨を渡してお菓子を買えるようにしていました。簡単な計算の練習にもなり一石二鳥。気が散りやすいお子さんなら、宿題をする部屋の環境を整えることも大事です。テレビを消す、ゲームやオモチャは目に入らないところにしまう。きょうだいがいる場合はより配慮が必要ですね」小学校の通級指導教室内はこんなにシンプル。目の前の課題に集中しやすいよう余分な物や掲示物、装飾は一切ありませんまた児童精神科医の先生からは、「定型発達の子と同じ量・同じ難易度の宿題がこなせない場合もあります。ですが、宿題はやらなければいけないこと。みんなやっていること。ただ、“何をみんなと同じにするか”です。まずは、みんなと同じように宿題をやり、提出することを目標にしましょう。その際、みんなと同じ内容の宿題である必要はありません。その子の発達に応じた宿題を出してもらえるよう、担任の先生に相談するとよいでしょう」というアドバイスもいただきました。ケース3:親や先生からの指示が聞けない、言うことを聞かない「指示を聞くプロセスとして、聞く→理解する→行動に移すという過程があります。お子さんによっては耳からの情報が入りにくいことも多く、“言うことを聞かない”のではなく、“聞きとれない、聞きもらしていてわかっていない”ことも。そのため指示を出す側に工夫が必要です」指示を出す際の工夫・指示を出す前に、こちらに注目しているか、聞こうとしているか確認する(子どもの前で声をかける、肩をたたいて視線がこちらに向くようにするなど)・肯定的な言い方で伝える(“◯◯したらダメ”ではどうすればいいのかがわかりません。“◯◯してね”と伝えましょう)・指示は短く具体的に。指示が複数になると忘れてしまいます・「◯◯してくれると嬉しいな」など目を合わせてこちらの気持ちを伝えることも有効ケース4:行動の切り替えができない「得意なことや好きなことには集中力しすぎることがあるため、今していることが止められないのはよくあること。急な予定変更も苦手なので、あらかじめ次の活動の見通しをはっきりさせておきましょう。“何時からどこにでかけるよ”“何時になったらお風呂だからね”と予告をしたり、予定表・手順表を貼り予定が見えるようにしたりするのも効果的。キッチンタイマーや砂時計を使って残り時間を明確にするのも大事です。また、“それを止めたら◯◯ができるよ”など、切り替えができたあとのメリットを伝えるのもよいですね。テレビやゲームの時間などについては、ムリのないルールになっているか、親もそのルールを守れているか再確認してみてください」取材協力:川崎市通級指導教室<文・写真:フリーランス記者森藤理絵>
2017年08月31日そろそろ就学前健診の時期。お子さんについて特別な心配事がある保護者は不安な気持ちでいっぱいかもしれません。今回は、特別な教育的ニーズのあるお子さんが小・中学校で受けられる支援のひとつ、「通級指導」について、川崎市教育委員会・支援教育担当者に話を聞きました。通級指導教室ってなに?入級の対象となるのは、言語面の課題(発音に誤りがある、話す時につっかえたり同じ音を繰り返したりする、知的な遅れはないが読み書きや会話に苦手さがある等)、情緒面の課題(場に応じたコミュニケーションが苦手、感情や行動のコントロールが苦手等)、聞こえの課題(難聴、聞こえの課題からくる人とのかかわり方の難しさ等)があるお子さん。通常の学級に在籍しながら、その子の特性にあった個別の指導を受けることができ、毎日の授業や給食など、ほとんどの時間を通常のクラスで過ごし、一人ひとりに応じた頻度で通級指導教室へ通います。通級の先生は、それぞれの特性やニーズに合わせた「個別の指導計画」を作成し、その計画に沿って指導をしています。先生とマンツーマンで学習する個別学習室。気が散りやすい特性に配慮したシンプルなお部屋。入級までのながれ小学校では、お子さんが通級指導教室での指導の対象となるか検討するまでに、通常の学級の中で以下のようなキメ細かい対応をしています。1.まず、クラス内で工夫できることを考え実施する担任の先生と児童支援コーディネーター(=川崎市立小学校において、担任を持たず、校内の特別支援教育・児童指導・教育相談の窓口となる教員)が相談し、座席の配慮、絵や写真等目で見て分かりやすい資料の提示、気が散る原因にもなる掲示物や装飾物を減らす、ノートのマス目を大きくする等の具体的な方法を実施する。2..校内委員会で個別指導を検討し実施する管理職、児童支援コーディネーター、養護教諭、各学年の特別支援教育担当等から組織される「校内委員会」を開き、校内の先生が協力して複数で指導したり、別室でその子がつまづいているところを指導したりすることを検討し、実施する。3.通級指導教室への入級を検討する1・2だけでは充分な効果が得られない場合、通級指導教室での指導の必要性を検討する。どんな先生が指導をしているの?通常の学級の担任や特別支援学級の担任だった先生が通級指導教室の先生になったり、逆に通級指導教室の先生が通常の学級や特別支援学級の担任になったりします。これにより、多くの先生の通級指導教室についての理解が広まるというメリットがあります。通級指導教室の先生は専門性も求められますので、様々な研修会に出席したり、自分たちで研修を企画したりして、知識・スキルを積んでいます。さらに特別支援教育についての専門的な資格を取得する先生もいます。どんな場所で、どんな指導をしているの?通級指導の目的は、日常の生活の困難さを軽減することです。最終的には、すべての時間を通常の学級で過ごすことができるよう、計画的に指導をしています。正しい発音のための口の動かし方、安心して会話できる話し方、語彙を増やす学び方、椅子の正しい座り方、授業中の発言の仕方、柔らかい言い方、友達や先生との適切なコミュニケーションのとり方など、ソーシャルスキルトレーニング(=SST。周りの人とよい関係を築き、社会に適応するために必要なコミュニケーション能力を養うこと)など、一人ひとりの課題に合わせた指導(=学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養うことを目標として学校で行われる教育活動)を行います。5、6人の小集団で学ぶグループ学習室。先生お手製の楽しいスライドや、ゲームを通してコミュニケーションの取り方を学びます。保護者参観では調理実習をすることも。小学校内とは思えない充実したプレイルーム。実際に子どもを通わせている保護者に聞いた、通級のメリットは?お子さんを通級に通わせている保護者にも率直な意見を聞きました。・在籍校に通級があるため、音楽室や体育館に移動するのと変わらず時間のロスがない。運動会など学校行事の時も通級指導教室の先生が巡回し、様子を見守ってくれる。・担任と通級指導教室の先生が連携し合うことで、子どもへの支援が手厚くなる。・通級指導教室に通わせているママ同士が知り合いになれて、発達障害についての知識も増え、子どもへの接し方も変わった。同じ悩みを共有できるママ友と話すことで、親の気持ちも安定した。・子どもの机の中に中傷するようなメモが入っていたことがある。在籍クラス・通級指導教室、両方の担任の先生に相談したところ、通級の先生が手の空いた時に子どものクラスに顔を出してくださるようになった。「大人が頻繁に見ていると分かればイタズラもできなくなる。先生たちは悪質なイタズラは許さない、という姿勢を見せることが大事。」と言ってくださり、心強く思った。・子どもは通級指導教室が大好き。自分を理解し、向き合ってくださる先生がいることが、通常の学級で頑張るパワーになっている。保護者・担任の先生・通級の先生・子ども、4者で力を合わせ、退級に向けて頑張っている。いい意見が多い一方、改善を望む声もありました。・通級指導教室はすべての小学校に設置されているわけではない。うちの子も少し遠くの小学校内の通級指導教室に通っているため送迎が必要。共働きの家庭だとここが問題になります。・晴れていると自転車でサッと移動できるけど、雨の日はバスを乗り継がなければならず、1時間の通級指導を受けるために、在籍校の授業を2時間以上抜けることになってしまう。・毎週1時間決まった時間にいなくなるため、クラスメイトの目が気になる。他の子の理解を得られるかどうか、担任の先生の配慮が必要になる。・高学年になってから通級指導教室に通い始めた。勉強も難しくなってくるため、授業を抜けるのは不安。低学年のうちに通い、学年が上がったら退級できるとよかった。川崎市では、「保護者・学校・通級指導教室」が連携し、温かい支援を行っていることがよく分かりました。支援体制は各自治体によって異なるので、現在悩みがある人は、まずは幼稚園や保育所、学校の先生に相談してみてください。取材協力:川崎市教育委員会川崎市通級指導教室<文・写真:フリーランス記者森藤理絵>
2017年07月27日今年こそキレイになる!と心に決めたものの、何もしないうちに5ヶ月が経過…なんて悩んでいる女性も多いのでは?今からでも遅くはありません。あなたも音楽に合わせて、楽しくしなやかボディをめざしませんか?◆SAMのダンスプログラム体験!以前、TRFのSAMさん考案の「美body」をテーマにしたダンスクラスを紹介しました。このたびSAMさんが直接指導するダンスプログラム『健康イージーダンス』の体験をしてきました。◆誰でも簡単にできる『健康イージーダンス』・『健康イージーダンス』とは『健康イージーダンス』とは、SAMさん考案の『ダレデモダンス』のひとつで、医師・理学療法士の監修の元、80代の方でも安心して受けられるダンスプログラムです。TRFの曲に合わせて動くだけで簡単に踊れて、体もすっきり!初心者でも気軽に参加しやすいので、「ダンスに興味はあるけど自分には無理」そう思っている人にこそおすすめです。・運動が苦手な女性にもぴったりダンスに興味はあるけれど、全く未経験の身にはなんだかハードルが高い…。そんな不安で腰が重くなっていませんか?『健康イージーダンス』の場合、子供からお年寄りまでどんな方でも踊れるプログラムになっているので、あまり構えずに楽しく体を動かすうちにいい汗をかいて体もすっきり!気軽に始められるんです。・PROLO編集部も体験してみました4月30日、二子玉川の玉川高島屋でSAMさんのトーク&レクチャーイベントが行われるとのことで、覗いてまいりました!運動不足でリズム感もない…そんな30代女性ですが、不安を抱えつつも参加してみました。SAMさんの言葉を聞きながらその通りに体を動かしているうちに、あら不思議…ダンスの動きそのもの。自分でもびっくりです。「日本人はリズム感がないとよく言うけど、手拍子ができればリズムをとれる」そんなSAMさんの言葉にも思わず納得でした。初心者でも気軽に始められる『健康イージーダンス』。少しでも気になる方は、SAMさんが直接指導するダンスプログラムを体験してみませんか?SAM・ETSU・CHIHARUによる初のダンス舞台公演が決定!■タイトル:『未定』■公演日程:2017年9月16日(土)~18日(月・祝)SAM プロデュース「ダレデモダンス」定期講座■ソウルアンドモーション ダンススタジオ (SAM 主宰ダンススクール)東京都目黒区下目黒第二・四木曜日 「ダレデモダンス」13:00 ~対象:40代以上の健康な男女(60代~80代の方でも安心してご参加頂ける内容です)第一・三木曜日 「Dancing The 美Body」13:00 ~対象:20代~50代の健康な男女■埼玉県岩槻アクティブシニアダンスワークショップ岩槻駅東口コミュニティセンター ワッツ毎月1回 14:00 ~※不定期で午前中の開催もございます。■首都圏近郊・関東・地方のカルチャーセンターにて多数開講中二子玉・葛西・船橋・ユーカリが丘・赤羽・北千住・錦糸町・八王子・川崎・柏・綱島・横浜 など※イベント・定期講座のお問い合わせ一般社団法人「ダレデモダンス」TEL 03-6674-1250URL ※画像出典/一般社団法人 ダレデモダンス
2017年05月08日通級指導教室とは?出典 : 通級指導教室とは、小・中学校に通う比較的障害の程度が軽い子どもが、通常の学級に在籍しながらその子の障害特性に合った「通級による指導」という個別の指導を受けるための教室です。通級による指導とは、小学校又は中学校の通常の学級に在籍している軽度の障害のある児童生徒に対して、主として各教科等の指導を通常の学級で行いながら、障害に応じた特別の指導を特別の指導の場で行う指導形態です(学校教育法施行規則第140条及び同施行規則第141条)。参考:平成五年文部省告示第七号|文部科学省通級による指導を受ける子どもは、主に各教科の学習や給食などの時間はみんなと一緒に通常学級で過ごし、週に何時間かある通級による指導の時間だけ通級指導教室に移動して、それぞれの困りごとや課題に合わせた支援・指導を受けることになります。個別に必要な支援や指導の内容が変わるので、障害の種類によって教室の種類もいくつかに分かれています。そのため、在籍する学校にその子のニーズに合った通級が設置されていない場合もあり、地域で定められた他校の通級指導教室に通うこともあります。通級による指導は平成5年より全国で制度化されました。平成18年の改正により、情緒障害から自閉症者が独立して規定され、さらに学習障害(LD)、ADHDが新しく対象に含まれるようになり、指導時間数についても弾力化されました。通常級で学ぶ障害のある子どもが増え、そのニーズの高まりとともに小・中学校での通級指導教室による支援体制の整備が進んでいます。ここ20年間、通級による指導を受けている児童・生徒数は増加傾向にあります。平成27年度の文部科学省の調査によると、全国の公立の小学校3693校・中学校645校に通級指導教室が設置され、義務教育段階の児童生徒全体の0.8%にあたる8万3750人の児童・生徒が通級による指導を受けています。出典:文部科学省特別支援教育資料(平成27年度)【第1部集計編】通級による指導の対象は?出典 : 学校教育法施行規則第140条の各号のいずれかに該当する、小学校・中学校に通い特別支援学級に在籍していない児童・生徒で、障害に応じた特別の指導を行う必要がある場合、通級による指導の対象となります。・視覚障害・聴覚障害・肢体不自由・言語障害・自閉症・情緒障害・学習障害・ADHD(注意欠陥・多動性障害)・病弱および身体虚弱「情緒障害」とは情緒の現れ方が偏っていたり、その現れ方が激しかったりする状態を自分の意志ではコントロールできないことが継続し、学校生活や社会生活に支障となる状態を指します。具体的には心理的な要因による選択性かん黙(場面緘黙症)などが含まれます。上記の障害種別ごとにクラスが設置されますが、市区町村によってはすべての障害種別のクラスが設置されていない場合もあります。参考: 学校教育法施行規則 (昭和二十二年五月二十三日文部省令第十一号)通級の支援対象となる障害の基準は明確にはありませんが、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする程度とされています。学習面や生活面など、学校生活で子どもが困難を抱えていないか、さまざまな面から判断されます。後述する通り、就学相談などで親の希望や本人の障害の状況や困りごとなどを合わせて検討されます。明確な基準がないために「特別な指導を必要とする程度」の判断は、地域や学校によって異なる場合があります。通級指導教室ではどんな指導をしてくれるの?出典 : 通級指導教室では、障害に応じた特別の指導として、障害の状態の改善又は克服を目的とする指導をうけることができます。一人ひとりの障害の状況に応じた具体的な目標や計画を立て、特別の教育課程を編成して指導が行われます。特別支援学校小学部・中学部学習指導要領を参考にした自立活動では障害による学習上・生活上の困難を改善するための指導が行われます。特に必要があるときは、これに加えて児童・生徒の障害の状態に応じて各教科の内容を補充するための指導を行うこともできます。この「教科の補充」は、単に授業の遅れを補習するということではありません。ですが、その子にあった方法で教科を学び、学習上の苦手を克服する必要がある場合に行われます。例えば言語障害のある子どもが音読が苦手で国語の授業ができない場合に読む練習をしたり、算数障害のある子どもが筆算しやすいようにマス目のあるプリントでかけ算を学んだりする場合があります。出典:文部科学省特別支援教育資料(平成27年度)【第1部集計編】通級による指導の時間数は、自立活動と教科指導の補充を併せて、年間35単位時間(週1単位時間)から年間280単位時間(週8単位時間)までが標準として示されています。また、学習障害及びADHDの児童生徒の指導時間数については、月1単位時間程度で指導上の効果が期待できる場合もあることから、年間10単位時間(月1単位時間)から年間280単位時間までが標準として示されています。小・中学校では定められた授業内容や授業時間数を学習要領に基づき行うことが義務付けられています。ですが特例として、児童・生徒本人の障害に応じた特別の指導を通級により受けた場合、受けた指導は小学校または中学校の教育課程に加え、またはその一部に替えることができます。つまり他校に設置された通級指導教室で受けた授業でも、自校で行った授業と見なすことができます。出典:学校教育法施行規則 (昭和二十二年五月二十三日文部省令第十一号)第百四十一条子ども一人ひとりのニーズに合わせるため、以下のような計画のもと、具体的な支援が行われます。・個別の教育支援計画…保護者や関係機関と連携を図って個別の教育支援計画が立てられます。それに基づいて通級による指導の教育課程が在籍校の校内委員会で編成されます。・個別指導計画…小・中学校では障害のある子どもの個別指導計画を作成することが学習指導要綱で定められています。特に通級による指導を受ける子どもの場合、通常学級と通級指導学級のそれぞれで支援計画が作成され、お互いの教員が連携し十分な協議を行って支援を進める必要があります。通級指導教室の通い方出典 : 通級指導教室に通う子どもは、通常学級に在籍し、各教科の授業や給食などの学校生活の大部分を通常学級で過ごします。担任も通常学級の教員がつとめます。週・月に何時間かある通級による指導の時間のみ、通級指導教室に通います。通級指導教室は障害別に分かれているため、必ずしも在籍校に該当する通級指導教室があるとは限りません。他校の通級指導教室に通う場合、保護者による送迎が必要なこともあります。これらの形態は地域や学区によって違いますので、お住まいの地域の制度や通級の設置校がどこにあるか、問い合わせてみましょう。参考:通級について|高知県教育センター通級指導教室と特別支援学級・特別支援学校との違いは?出典 : 特に義務教育が始まる小学校入学の前に、お子さんをどの教育環境で育てるか迷う保護者の方は多いと思います。障害のある子どもの教育環境として、通常学級・通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校の4つの選択肢があります。それぞれの対象となる障害の程度に明確な基準はありませんが、一般的に通級指導教室は比較的障害が軽度な場合に選ぶ保護者が多いようです。出典 : 通級指導教室に通う子どもは、通常学級の学校に籍があり、通級指導の時間のみ通級指導教室に通います。通級指導教室が通常学級の学校にない場合は、通級指導教室がある他の学校に通級指導の時間のみ通います。また、担任は通常学級の先生が受け持ちます。出典 : 特別支援学級に通う場合は、特別支援学級が設置されている学校に籍を置きます。学区内に設置されていない場合、学区外の学校に通うことになります。基本的に特別支援学級で授業を受けますが、体育や図画工作、給食の時間は通常学級の子どもたちと過ごすこともあります。担任は特別支援学級の先生が受け持ちます。出典 : 特別支援学校に通う場合は、通学する特別支援学校に籍をおきます。また、通級・特別支援学級は通常の教員免許のみでも受け持つことができますが、特別支援学校の教員は通常の教員免許に加え、特別支援学校の教員免許を取得していることが通常です。通級を選ぶべき?それぞれのメリット・デメリットは?通級を選ぶべきかどうか、子どものことを考えて迷うのは当然です。教育システムや制度の違いから、通級・特別支援学級・特別支援学校それぞれにメリット・デメリットがあります。お子さんの学校選びの参考にしてみてください。■通級・通常学級に在籍し、いろいろな子どもとのコミュニケーションなどの経験が積める・通常学級で授業が受けられる・本人の障害に合わせた必要な支援やフォローを通級指導教室で受けられる■特別支援学級・発達・障害の程度に準じたカリキュラムで指導を受けられる・給食の時間や昼休みなどには通常学級での子どもとのコミュニケーションなどの経験ができる■特別支援学校・個々人の障害の程度に合わせたカリキュラムで、専門性を持った先生からきめ細かい指導が受けられる・高等部では職業教育が受けられる■通級・特別支援学級・基準があいまいである・すべての学校に通級指導教室や特別支援学級があるわけではなく、場合によっては遠くの学区に通学しなければならない・高校では通級制度はまだ整えられておらず、特別支援学級も設置されていないのが現状(ただし、2018年度から高校でも通級指導を始めるよう文部科学省が準備を進めている)・学級数や受け入れ可能人数などに地域差が大きい・通常学級との行き来がお子さんのストレスになることもある・制度や対象となるかの基準に地域差が大きい■特別支援学校・通常学級の子ども、同世代の子どもと触れあう機会が少ない・転学・転校は可能だが手続きが必要・障害の程度によっては入学できない可能性がある・特別支援学校高等部を卒業しても、通常の高卒資格は得られない(ただし大学入学資格を得ることはできる)・地域差、学校差がある通級指導教室に入るには?出典 : 初等教育(小学校)へあがる前年度に、障害のある子どもや発達が気になる子どものいる家庭が、通常級、通級(通級指導教室)、特別支援学級、特別支援学校などの選択肢の中からどこへ進学するかを選択する機会が就学相談です。小学校入学後に通級による指導を受けたい場合、一般的には以下のような就学相談のプロセスを経ることになります。しかし、就学相談は、地域によって内容や呼び方、その過程が異なります。お住まいの地域の就学相談についてはご自身で行政や学校に問い合わせてみてください。■年中期~6月ごろ:情報収集お住まいの市区町村の教育委員会に問い合わせたり、ホームページを参照して、地域にある特別支援学校や、小学校の特別支援学級の有無などについて情報を集めましょう。また4月から6月ごろにかけて、教育委員会が幼稚園や保育園、発達支援センターや療育センターに「個人調査票」「就学に関する調査票」の作成を依頼します。通常の学級・学校に就学することに不安があると思われるお子さんについて、園やセンターは保護者の了承を得て調査票を作成します。そして該当のお子さんをもつ保護者向けに、教育委員会が就学についての説明会を行います。説明会では小学校全体および通常学級、特別支援学級、特別支援学校ではどのような支援が行われているのか、就学指導・就学相談の流れ、手続きの方法などがアナウンスされます。ただし、私立や認可を受けていない保育園や幼稚園は教育委員会の管轄外なのでこういった情報が回ってこない可能性があります。その場合はご自身で市区町村の教育委員会に問い合わせをして、就学相談を受けることをおすすめします。■7~9月ごろ:就学相談園やセンターの調査票がなくても、市区町村の教育委員会へ連絡すれば就学相談を受けることができます。就学相談では、専門の就学相談員と保護者との面談(複数回のこともあります)を通して子どもにとって最適な就学先を決めます。子どもの状態を把握するための検査が行われたり、相談員がお子さんの在籍園・在籍校に赴いてお子さんの様子を確認することがあります。障害の状態、障害に基づく教育的ニーズ、保護者・専門家の意見、学校や地域の状況などを考慮して、就学指導委員会がお子さんにとって良いと思われる就学先を決定します。この決定に保護者の方が同意をすれば就学先が決定します。もし同意できない場合はその旨を教育委員会に申し立て、再度就学相談を受けることもできます。最終的には保護者の方の意向が尊重されます。就学相談では、子どもの状態を正確にしっかりと伝えることが大切です。医療機関で受けた診断書や療育手帳などがあれば持参することをおすすめします。小学校入学時は通常学級に在籍していた子どもが、その後通級による指導が必要となることもあります。その場合、小・中学校の校内委員会が関係しています。校内委員会とは、子どもの状態に早期に気付き、適切な支援を行うために小・中学校に設置されたものです。その役割は以下の通りです。・学習面や行動面で特別な教育的支援が必要な子どもに早期に気付く。・特別な支援が必要な子どもの実態を把握し、担任の指導への支援方策を具体化する。・保護者や関係機関と連携して、個別の教育支援計画・個別の指導計画を作成する。・特別な支援が必要な子どもへの指導とその保護者との連携について、全教職員の共通理解を図る。また、そのための校内研修を推進する。・専門家チームに判断を求めるかどうかを検討する。※LD、ADHD、自閉症スペクトラムの判断は教員が行うものではない・保護者相談の窓口となるとともに、理解推進の中心となる。こういった支援体制が小・中学校内にあるため、最初に通常学級に入学したお子さんでも、通級による指導や特別支援学級の支援を受けることができます。通級による指導が変わる?ニーズの増加と新しい取り組み出典 : 通常学級に在籍する子どもの中に発達障害があったり何らかの支援を必要とする子どものニーズは増えていますが、今までは通級による指導の教員は、加配措置の対象となっていました。そのため通級指導を希望しても先生の数によって、通級を利用できる子どもの数が決まる仕組みになっていました。そのために利用したくてもできない「通級待機児童」が発生してしまうこともありました。そこで2017年3月に、「義務標準法の改正法案」が国会に提出・可決されました。通級による指導及び外国人児童・生徒等への日本語指導に係る教職員定数の基礎定数化に向けた法律の改正が行われたのです。これにより10年間で通級による指導を行う教員を段階的に増やすことが決まりました。初年度となる2017年度については、通級による指導及び外国人児童・生徒等への日本語指導合わせての数ですが、計868人の教職員定数を増やすことになりました。またこの法改正により、通級指導の教員1人当たりの子どもの数は2016年度の16.5人から13人になり、よりきめ細やかな指導ができるようになるのではないかとの期待もあります。参考:国立国会図書館 教職員定数と義務標準法の改正通常学級に在籍する学習障害(LD)、ADHD、自閉症スペクトラムなどの発達障害のある子どもはどの学校にもいるといわれており、さらに適切な支援を受けられるようにすべきとの声も高まってきました。これを受け、文部科学省はインクルーシブ教育の一環として「特別支援教室(仮称)」として、さらに弾力的な支援ができる制度を進めようとしています。◇東京都の特別支援教室東京都では全国に先駆けて2016年度から小学校の情緒障害等通級指導教室が特別支援教室という制度に変わりました。それまで自校に通級指導教室が設置されていない場合、他校に通わなければいけなかったのですが、特別支援教室の制度では、東京都の全ての公立学校に特別支援教室がおかれ、拠点校から教員が巡回して指導を行います。これにより、在籍校で指導が受けられるため、・多くの子どもが支援を受けられる・子どもや保護者の移動・送迎の負担が少なくなる・在籍学級の担任と巡回指導教員の連携が密になるなどの効果が期待されています。東京都では新しく特別支援教室専門員を非常勤で配置したり、臨床発達心理士を巡回させるなど、支援を進めています。一方で、巡回による指導を行い、支援を受ける子どもが増える特別支援教室の制度は、教員の負担が大きくなります。そのため教員の数を増やしたり、制度の導入によって指導の質が下がらないようにする必要があるという指摘もされています。出典 : まとめ出典 : その子のタイプや学校の体制によっても、どのような支援体制が子どもに合っているかは変わりますが、大切なのは子どもにとって何が最善か、どんな支援があれば子どもが困り感を感じずに学校生活を送れるか。通級による指導もその選択肢の一つとしてみる価値は十分にあるでしょう。文部科学省によると通常学級に在籍する6.5%の子どもに特別な配慮や支援が必要だという調査結果があります。そのような子どもたちには、弾力的かつ必要な支援が受けられる通級指導教室の存在は重要になってくるのではないでしょうか。特に、発達障害の子どもの中には、得意なことと苦手なことがある場合があり、通常学級での学習におおむね困難がなくても、苦手なところや特性にあった指導が必要になる場面が出てくることも少なくありません。通級のメリット・デメリットを含め内容をよく知り、またほかの学びの場とも検討した上で、子どもに合うのはどのような環境か考えてみてはいかがでしょうか?まずは学校に問い合わせたり、子どもと一緒に見学に行くのもよいでしょう。
2017年04月29日支援級って、実際どうなの?出典 : 「支援級って、実際どうなの?」「どんな雰囲気で、何をやってるところなの?」…と、特別支援学級という「未知の世界」が気になっているお母さんも多いかと思います。うちの長男は、発達障害に気づかずに通常学級で入学し、4年生まで過ごしました。そして、5年生になった時、自分の意思で支援級に転籍。さらに今年の4月からは、また通常級に戻る予定でいます。今まで繰り返しお伝えして来た通り、本当に支援級を巡る状況は千差万別です。これは「あくまで一例」ではありますが、長男と私が経験した「うちの」支援級ルポを、楽々かあさんこと、大場美鈴がお伝えします。うちの支援級の1日の流れ出典 : まず、朝の風景から。うちの支援級の登下校は、お母さんが付き添って歩いたり、車で送り迎えをしていたりする場合が多いです。我が家では、行けるときは登校班で歩いてゆき、不安定な時期や、行事などで心身の負担が大きな時期は、車で送って行きます。うちの学校の支援級は2クラス。身体・知的障害のあるお子さんのクラス(以下、A組)と、長男が在籍していた、主に発達障害の傾向のあるお子さんが中心となる、情緒クラス(以下、B組)に分かれています。通常級の出席番号とは違い、支援級のそれぞれの子には「専用カラー」が決められています。下駄箱やロッカーには、名前と共に、その子カラーのテープが貼られて目印になっているのです。そこに靴を入れて、クラスに向かいます。うちの支援級は、一階の保健室近くに配置されていて、普通級とはやや離れています。逆に、職員室、1年生のクラスとは同じフロアです。登校すると、子ども達はその日の予定を確認します。スケジュールボードに、それぞれの子の時間割がマグネットで並べられています。時間割はそれぞれの子で違うものになっています。教科によって支援級で過ごしたり、交流級に行ったり、運動場や音楽室に行ったりと、けっこう移動が多いです。交流級というのは、通常級のクラスでの授業・活動に参加することです。「協力学級」「親学級」などとも呼ばれています。B組在籍の子どもは、全部で6人程ですが、B組の教室に常時いるのは2〜3人。なかには1日中交流級で過ごす子もいます。A組、B組の子達が揃うのは給食の時間。机を全部くっつけて、2クラス合同で先生方も一緒に食べています。その様子は、カオスと言っても過言ではないくらい賑やかです。両クラスの最上級生である、A組の6年生の男の子は人気者。下の学年のお子さん達が慕って、おんぶをせがんだり、給食を配ってあげていたりと、微笑ましい様子も見られます。下校時刻は、それぞれの学年に準じたものになっています。上級生になるほど、6時間目の授業も増え、クラブ活動などもあります。低学年の子達が下校する6時間目には長男と先生のマンツーマンになることも多く、学習が捗るようです。チームで子ども達を見守る、先生達出典 : 支援級の担任は、A組はしっかりした女性の先生、B組はベテランの男性の先生です。そして、それぞれのクラスに副担任の先生がつきます。介助員さんも、両クラス合わせて常時2~3名が学校にいる感じで、主に身体介助の必要なお子さんのお世話や、交流級に行っている子の付き添いなどをして下さっています。子ども1人当たりの大人の数が多く、チームで手厚く見守って頂けます。とはいえ、クラスに不安定になっているお子さんがいる時には、複数の先生がその子にかかりきりになる状況などもありました。そして、支援級の担任の先生は、前回の記事でもお伝えしましたが、必ずしも、支援に詳しいとは限りません。長男のクラスの担任の先生は定年間近の大ベテランの先生でしたが、4月の時点では支援について、ほとんど何もご存知ではありませんでした。ですが、「お母さん達のほうがお詳しいでしょうから…」と、親の話を一人ひとり、謙虚に丁寧に聴いて下さり、私は本当に頭の下がる思いでした。その姿を見て、私は「あ、大丈夫だな」と思いました。先生は多少のことには動じないタイプで、個性の強い子ども達に忍耐強くつき合って下さり、長男も信頼している様子で、私は安心して見ていることができました。知識・経験以前に、先生自身が安定していること、子どもと基本的な信頼関係が築けることが、私はまず必要なように思います。そして、その子に合わせたり、親の話に耳を傾けてくれる姿勢があれば、例え支援に対する知識・経験が十分ではなくとも、次第に「プロ」になって下さるように思えます。気になる学習内容は…?出典 : うちの支援級の学習内容は、その子の進度に合わせたプリント学習です。プリントは本当にオーソドックスな問題を、教科書の順に添ってひたすら取り組むような形です。私は支援の本にあるような手作り教具やICT機器などをジャンジャン使って、体感的な授業がそれぞれの子に行われる様子を夢見ていたので、正直、やや肩すかしでした。それでも、通常級の一斉授業のスピードについていけず、ノートも取らずにぼーっと過ごしていた時に比べれば、私にはずっと有意義な時間のように感じられました。算数は、長男がつまづいている九九や、筆算の手順など、何学年も前のところから戻ってスタートし、少人数の環境の中、自分のペースでじっくり取り組んでいました。国語は、学習内容はほぼ理解できるものの、漢字がどうしても出て来ないので、学習補助用のiPadを持ち込んで辞書アプリで調べながら進めました。ただ慣れて来ると、プリント中心の学習はつまらなくなったのか、苦手科目以外のプリントに落書きが増えてきました。その時は先生に相談して、もう少し学習内容を調整して頂けるようお願いをしました。課題のレベルは「大体できるけど、定着してないこと」から「やや難しいけれど、なんとかできそうなこと」くらいが、その子にちょうど良い学習レベルだと思います。長男は「やさし過ぎる」「難し過ぎる」ものは、どちらも集中できないようです。長男の場合は、パソコンなど興味の強い科目から交流級で参加し始め、体育や図工などの実技教科、2学期には理科・社会も…というように、長男の様子をみながらこまめに連携し、徐々に交流級を増やして頂きました。そして算数もマイペースにコツコツとプリントに取り組み続けた結果、学年相応まで進めることができ、3学期には、全科目交流級での授業になりました。通常級でできてしまった大きな段差を、支援級で長男自身のステップで徐々に上がっていったことにより、学習への自信がついたのです。異年齢・多種多様!支援級の子ども同士の様子は…?Upload By 楽々かあさん休み時間、B組(発達障害の傾向のあるお子さんが中心となるクラス)の男の子達は、手作りカードゲームなどをして楽しく遊んでいました。時折、通常級の次男も、支援級に顔を出して、一緒に遊んでいたようです。次男曰く「エアコン、効いてるんだよね~」とのこと。体温調節が身体の機能的に苦手なお子さんもいるため、うちの両支援級はエアコンが完備されています。転籍前、精神面の凸凹差の大きな長男は、通常級の同年齢のお子さん達と、やや話が合わないようでもありました。でも、異年齢で多種多様なお子さんの集まる支援級では、年下のお子さんと気が合ったり、年配の先生方とたくさん雑談できるので気が楽だったようです。とはいえ、B組の子同士の関係は、仲のいいときはすごく良いけど、ちょっとしたきっかけで大げんかするという、ジェットコースター式。気持ちを言葉で伝えたり、妥協することが苦手な子が多いため、実際の所、衝突事故も多かったです。でも、その中で長男は、「ゆずってあげる」「合わせてあげる」ことの大切さに少しずつ気づけたようにも思います。また、B組では長男は一番年長。クラスのお子さん達をまとめたり、お手本になる役割も与えられました。それよって学校での「居場所」ができたようです。支援級で過ごしたことは、長男の心の成長にも大きなプラスになったように思います。支援級に移ったことを、通常級の子たちはどう受け止める…?出典 : 交流級に行くことで、支援級と普通級を行き来していた長男は、通常級の先生の目から見てもさほど違和感なく溶け込んでいたようです。また、支援級にいても、運動会などの行事では今までクラスメイトだった通常級の子達と一緒でした。運動会の組み体操も林間学校での野外活動も、支援級の先生方に見守られながら、不安に思うことをひとつひとつクリアしながら参加しました。少しだけハードルを下げたり、大人が見守ってあげたりすることで、皆と一緒にできることはたくさんあると思います。長男が支援級に移った時は、それまでと態度が変わった子もいました。長男に対して以前より距離を置く子もいれば、かえって優しくなった子もいるし、何も変わらない子もいました。でもさまざまな機会を通して、一緒に過ごすことで、普通級の子達も支援級の子たちに慣れていきます。多感な年頃の子達の間には、お互いに取り扱いが難しい面も少なくありません。さらに、空気を読めなかったり、集団の中で目立つ行動を取ってしまう長男にとって、コミュニケーションのハードルが高いであろうと思う部分は今でもあります。それでも長男は、6年生に進級したら、居心地良さそうにしていた支援級を卒業して、皆と同じクラスに戻ると言います。私は、支援級に転籍したときのように、長男に通常級の良い点、そうでない点の両方を伝えましたが、今回も長男の決意は変わりませんでした。そこには、好奇心の強い彼にとって今の成長に必要な刺激があるのかもしれません。また、合理的に物事を判断する長男にとって、考えられるデメリットを上回る何かを、今は感じているのかもしれません。子どもの成長と学び方は、一律一様ではないのだから…。ここまで3回に渡り、私達親子の実際の体験から、支援級と通常級の間にある選択肢、支援級を検討する際の判断のポイント、そして、うちの支援級の実際の様子をお伝えして来ました。支援級は本当に千差万別で、私には「うちの」支援級が標準的かどうかも分かりません。でも、具体的な情報が開かれてゆくことで、もっと支援級が身近で気軽に感じられる場所になってほしい、と私は願っています。また、支援級と通常級、それぞれにメリット・デメリットがあり、私にはどちらがいいとも言えません。でも、通常級にいる子達にとっても、長男が5年生を過ごした支援級を「別世界」と感じてるわけではないと感じています。そして、一つだけ確かなことは、日々成長する子どもたちによって、その個性の発達のスピードやその子に合った学び方は、一律一様ではない、ということです。これは長男の今までの育ち方と、興味関心のあり方を見守って来た私が、実感として思うことです。柔軟に、臨機応変に、その子に合った学び方が、どんなお子さんにも安定して提供される日が、なるべく早く来ることを、同時代を生きる子を持つ一母親として、私は願ってやみません。Upload By 楽々かあさん大場美鈴(著), 汐見稔幸(監修), 『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』ポプラ社, 2017年
2017年04月10日