●連載の目次は こちら から●私立小学校受験を前提に話を進めてきたが、「国立大付属小学校を受験って、どうなんだろう?」と、気になるご家庭もあるだろう。幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんにお話を伺った■「受験対応校ではない」ということを念頭に!「国立小学校は、準教科担任制を採用している学校も多く、質の高い先進的な教育を受けることができます。そのため、教育熱心なご家庭に、とても人気がありますね」(浅木さん)ただし、国立小学校は国の研究機関の付属施設という位置づけのため、受験に対応することよりも先進的な教育の研究が優先されている。「小学校入学時、併設中学、併設高校の高い進学実績を知り、学校のカリキュラムをこなすことで受験に対応できると考えているご家庭もあります。ですが、授業は受験に直結しない試験的なカリキュラムも多くあるということは、まず知っておいていただきたいことです」(浅木さん)■中学進学時に外部進学を検討するならとりわけ、小学校は国立でも、中学進学時に外部進学を検討する場合は、中学受験との両立について覚悟しておいたほうが良いだろう。なぜなら国立小学校の児童は、公立の小学校のカリキュラムよりも、調べ学習やレポートなど、中学受験に直結しないが質・量ともに負担が大きいものをこなしながら、中学受験の勉強をしなければいけないからだ。また、通学に時間がかかる(ことが多い)のも、ひとつ、ネックだと思う。この記事を書いている私は長男の中学受験を体験しているが、中学受験は、ある意味、時間との闘い。塾で出された課題をするには相当な時間がかかり、睡眠時間を削って勉強する子もいる(塾のない日の夕方~就寝までの時間管理は、多くの中学受験ママの関心事だ)。 ■教育実習生の授業が多い「また、教育実習生の授業が多いことに不満を訴える保護者もいますが、そもそも、国立大学付属小学校は国の研究機関の付属施設という位置づけ。実習生の授業が多いのは、当然です」(浅木さん)■国立大付属小学校に合格していくのは、どんな子?「まずは、くじ引きで受験する権利を手に入れなければいけませんから、運が強い子ですね。そして行動観察やペーパー対策をしっかりした子、つまり私立小学校の受験対策をしていた子が、国立大付属小学校にも合格していっているという印象です。または幼児としての基礎力(6本目リンク貼る)がしっかりある子が、半年間くらい集中的に試験対策をして合格していくパターンが多いですね」(浅木さん)■教育熱心な家庭の子が通っているのが魅力学校のカリキュラムが受験対応ではなく、ハードルも私立小学校並みに高いとはいえ、教育熱心な家庭の子どもが通っているのは事実。意識の高い友達と、勉強や課外活動を通じて切磋琢磨できる環境が整っていることは、国立小学校の魅力と言えるだろう。次回は、いよいよ最終回。「早期英才教育は有効なの?」です。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月26日サマースクールの多くは早い時期に募集を終了してしまいます。でも、日程によっては今からでも参加できる可能性が。8月からでも間に合う(かもしれない)サマースクール情報をお伝えします。■1歳半からOK! 1日でもOK! 広尾の洋館でアットホーム&知的な英語体験「ソレイユインターナショナルスクール サマースクール」・対象年齢:1歳半~10歳・会場:東京都港区・実施時期:7~9月・募集時期:毎年6~8月・平日4時間、コアタイム10~14時のサマースクールです。時間の延長やスクールランチ(1回500円)のオーダーも可能です。・ URL フォニックス(編集部注:英語の正しい読み方を容易に学習させる方法)や算数、ボキャブラリーを増やすゲーム、ダンスなど、子どもが興味を持つイマージョンプログラムを用意。年齢やレベルによってクラス分けを行うので、安心して参加できます。場所見知りや人見知りが心配なお子さんは、1~2時間と短い時間での参加も可能です。お子さんの個性やご家庭の事情に合わせたフレキシブルな対応をしてくれるので、ご相談ください。■「ドラマメソッド」をベースに、成長にあわせたコースを用意「MLS ジュニア・サマースクール」・対象年齢:3~7歳・会場:MLS開講スタジオ(東京・神奈川・千葉・埼玉)・実施時期:7~8月・募集時期:一般枠は2月末から。会員枠は前年11月頃から。受講日の1週間前まで受付・半日コースと1日コースがあり、最短4日~最長4週間まで自由に選べます。・ URL MLSのオリジナル「ドラマメソッド」をベースに、テーマに沿ったさまざまなアクティビティに英語でチャレンジ。料理や工作を楽しんだり、おとぎ話を英語で学んだり、長い時間、集中して英語のシャワーを浴びられます。初めてのお子さんや小さなお子さんは、通常クラスの体験レッスン(無料・有料)を事前に受けておくとより安心です。もう少し大きいお子さんには「英語でミュージカル(5~10歳)」や「大自然の中でのサマーキャンプ(小学生)」などのコースもあります。 ■自宅の近くで気軽に参加できるサマースクール「Kids Duo サマースクール」・対象年齢:3歳~幼稚園年長・会場:全国のKids Duo教室・実施時期:7~9月・募集時期:毎年6~8月・コース:午前コース(4時間)と午後コース(2時間・4時間)があり、組み合わせて1日中過ごすことも可能です。・ URL ゲームや宝探し、サイエンス、クラフト、フォニックスなど英語で楽しむプログラムがたくさんあります。好きなプログラムを選んで1日だけ参加することもできます。■夏休みは、英語を好きになる&英語の勉強を始めるチャンスサマースクールでの経験がもとになり、英語の絵本が好きになったり、通常のレッスンを受けたいと言い出したりすることもあるそうです。英語を通して楽しい夏休みの思い出ができて、新しいお友だちができて、好奇心の輪がどんどん広がっていくといいですね。
2016年07月26日短期間に集中して英語漬けの時間を過ごすことは、英語力を向上させるのに効果的だと言われています。英語が話せない小さなお子さんでも参加できるサマーデイキャンプ(※)の情報と、サマーキャンプ&サマースクール選びのポイントについてお伝えします。(※)デイキャンプとは、宿泊をしない、通学型キャンプのことです。■サマーデイキャンプ&サマースクールを選ぶときのチェックポイント□会場への交通手段、送り迎えにかかる時間に問題はありませんか?□外国人の参加者が多い or 日本人が多い、どちらを希望しますか?□お子さんが楽しめそうなプログラムやカリキュラムですか?□お子さんは、外国人講師やスタッフに人見知りをしませんか?□講師やスタッフはお子さんの安全に配慮する訓練を受けていますか?以上を考慮したうえで、お子さんにあったサマーキャンプ&サマースクールを探しましょう。■米国大使館宿舎でアメリカ文化を体験「米国大使館 EWA サマーデイキャンプ」・対象年齢:幼稚園年中~小学6年生・会場:米国大使館宿舎(東京都港区)・実施時期:6~8月・募集時期:毎年4月上旬・ URL 平日9:00~16:00のデイキャンプです。申し込みは1週間単位のみ受付。募集開始当日に枠の多くが埋まるほどの人気で、キャンセル待ちはありません。音楽や水泳など楽しいプログラムを通して英語で遊びます。アメリカ風バーベキューなど、米国の文化に触れる機会も用意されています。デイキャンプ開始から間もない週は外国人の参加者が多く、夏休みが始まるころになると日本人参加者の割合が増えます。 ■老舗のインターナショナルスクールで米国式キャンプ「アメリカンスクール・イン・ジャパン(ASIJ) サマーデイキャンプ」・対象:幼稚園年少~小学1年生・会場:ASIJ六本木キャンパス(東京都港区)・実施時期:7~8月・募集時期:一般枠は3~5月。前年度参加者&キャンセル待ち経験者は2~5月・ URL 9:30~14:30、8日間のデイキャンプ。毎年、キャンセル待ち続出の人気です。トイレトレーニングが済んでいること、現在保育園もしくは幼稚園に通っていることが参加の条件です。また、年少児は兄弟での参加のみ受け付けています。年長の兄弟がいないお子さんは年中児から参加できます。テーマに沿った工作やゲーム、読み聞かせ、挨拶などを通して多角的に英単語や表現パターンを身につけ、生きた英語を自然に吸収することができます。■「また来年も行きたい!」と言う子どもが多い小さなお子さんはとくに新しい言語を吸収する力が高いので、英語のシャワーにたっぷり触れることができるサマーキャンプ&サマースクールはおすすめです。ただし、今回紹介した2件とも、2016年度の募集は終了しています。人気のサマーキャンプは早い時期からの下調べと申込が必要なのですね。興味を持たれた方は、来年のスケジュール帳に申込予定を書き入れることをおすすめします。次回〈 後編 〉で、今からでも間に合うサマースクールをご紹介します。
2016年07月26日●連載の目次は こちら から●幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんは言う。「志望校が決まったら、願書作成・面接の準備と並行してお子様の対策を始めましょう。でも、具体的な対策を始める前に、下記をチェックしてみてください」■幼児としての基礎力があるか?チェックする項目は、いわば幼児としての基礎力だ。この基礎力なくして、ペーパーテストや絵画の対策をしても、なかなか合格できない。習慣として定着させるのに時間を要することばかりなので、小学校受験を思い立ったら、まずはチェックしてみて、「わが子の現状」を把握したい。■チェック1 幼児のような言葉づかいはしていないか?「ご家庭で、子どもを赤ちゃん扱いせず『きちんと教育する意思があるか?』という部分がチェックされています」(浅木先生)<チェック項目>□幼児語(ワンワン、にゃんにゃんなど)を使わない□自分のことを名前で表現せず「私、僕」と言える。(例:私は音楽が好きですと言える)□語尾を「です」「ます」と最後まで正しく聴き手に聞こえるように話せる■チェック2 人の話を聞くことができるか?「お話しが聞けるというのは、学習の基本になることです。ですから、とても重要視される項目です」(浅木先生)<チェック項目>□人の話を最後まで聞くことができる□幼稚園・保育園で先生のお話をきちんときくことができる ■チェック3 生活リズムが整っているか?「生活リズムが整っていることが、すべての生活のベースになります。また、最近は、椅子にきちんと座っていられないお子さんが増えているのが、すごく気になっています」(浅木先生)<チェック項目>□早寝早起きをしている□平均的な幼児としての体力がある□よい姿勢をこころがけている□椅子に座ったときに足をブラブラしない(自宅で、常に足が床につく子ども用の椅子に座らせている)■チェック4 基本的な生活動作が身についているか?「ここにあげたものは、就学前に身につけておきたい基本的な生活動作です。」(浅木先生)<チェック項目>□着替えが1人でできる□脱いだものを1人でたためる□靴の着脱ができる(左右正しく履ける)□靴の紐をむすぶことができる□自分の荷物を所定の場所に置くことができる□帰宅後、自分が脱いだ履物をぬぎちらかさずに整えることができる□帰宅後、自分の荷物を所定の場所に置くことができる□帰宅後、手を洗うなどの衛生習慣がついている ■チェック5 集団生活になじむことができるか?「集団の中で遊ぶことができるというのは、学校生活を送る上でとても大切な要素です」(浅木先生)<チェック項目>□集団の中で遊ぶことができる□お友だちと遊んでいるときの言葉遣いが乱暴でない□ケンカを親に報告できる□お友達とおもちゃをめぐってケンカしたときなど、話し合いで解決することができる■チェック6 場をわきまえることができるか?「小学校受験では、お行儀はとても重要視されます。公共の場できちんとしたふるまいができることは大切です」(浅木先生)<チェック項目>□「待ちなさい」と言われたら待つことができる□公共の場を認識し、場をわきまえることができる□公共交通機関を日常的に使用している結果のほどは、いかがだっただろうか? ちなみに私の下の息子は小学校6年生だが、「チェック4 基本的な生活動作」がまだ危うい(涙)。このチェックは、子どもの基礎力を確認するためにも本当に有効だと思った。次回は、「国立大付属小学校を受験するなら知っておきたいこと」です。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月25日●連載の目次は こちら から●幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんは、「小学校受験を思い立った時点で、最初に考えていただきたいのは志望校をどこにするかということです」と言う。志望校が決まったら、いよいよ本格的な受験対策が始まる。小学校受験の「もっとも大切な対策」とは? ■「学校が求めている子」とは?「小学校受験とは、いわば学校とご家庭のお見合いのようなものです。学校が求めている子とは、端的に言えば『学校の教育方針と一致したご家庭のお子さま』です」(浅木さん)。小学校受験が親の受験といわれる所以(ゆえん)は、家庭の教育方針や雰囲気が、さまざまな考査や面接を通じて試され、合否が決定されるところにある。「ですから、志望校が決まり次第、志望校の教育理念と家庭の教育理念の一致点を明確にし、一致点を意識しながら、お子様の教育をしましょう」(浅木さん)。■家庭の教育方針を明確化させる 浅木さんが主宰する柊会では、毎月、保護者に願書・面接対策となる作文を提出してもらっているそう。入試直前ではなく、入試の数年前から家庭の教育方針を明確化することで、「こんな子どもに育ってほしいけれども、今、わが子はこういうことができていない」「わが家の教育方針では、○○を子どもにしてあげたいけれども、時間的にしてあげる余裕がない。その代わりに、△△をしてあげよう」など、さまざまな思いが出てくる。これがとても効果的な面接対策となるようだ。「志望校を決定し、家庭の教育方針を深く考える作業は、幼児教室に通うより早く始めても良いくらいで、早すぎるということはありません」(浅木さん) ■両親の教育方針のすり合わせも大切願書作成や面接対策のために考え抜いた教育方針で子どもに接することで、入試当日の子どもの言動と、面接での保護者の回答が一致する。家庭の教育方針を明確化する時には必ず、パパとママの意見のすり合わせも必須だ。両親の意見が異なると、子どもは混乱する。特別な時間をとらずとも、仕事の合間にメールでやりとりをするなどして、できるだけお互いの負担にならない工夫をしよう!次回は、「小学校受験をするならチェックしたい6つのこと」です。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月24日●連載の目次は こちら から●幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんは、「受験をするかどうかを決めるのはご家庭ですが、その判断をできる限り後悔のないものにしていただくために、小学校受験のメリットとデメリットを事前にお伝えしています」と言う。メリットとデメリットをしっかり把握した上で、小学校受験を決意したら最初にすべきことについてお話を伺った。■志望校により選抜形式が違う「志望校をどこにするか? これは、小学校受験を思い立った時点で、最初に考えていただきたいことです」(浅木さん)小学校受験は、学校によって入試の選抜方式が違う。選抜方式と入試傾向を知ることにより子どもにかかる負担を軽減することができるからだ。 ■志望校の選抜形式にそった対策を立てるたとえば、慶応幼稚舎を第一志望にするのであれば、行動観察と絵画制作に特に力を入れ、余力を巧緻性(こうちせい:第2回<※リンク貼る>を参照)と運動、知識補充を目的とする簡単なペーパー対策にまわす。暁星小学校が第一志望なのであれば、まずはペーパー(分量、速さに対応できるレベルまで)を徹底的に仕上げ、その後、行動観察、制作、運動に取り組む。このように効率良く対策を立てることで、子どもへの負担を軽減できる。「志望校の選抜形式にそった対策を取りつつ、様々な実体験をさせ、場をわきまえられるお子様にしてあげることが合格への近道になります」(浅木さん) ■志望校が決まらない場合はペーパー対策からとは言え、なかなか志望校が決まらない場合もあるだろう。「そんな時は、ペーパー対策から始めましょう。以前に比べ、多くの学校でペーパーテストのウェイトが低くなりました。けれども、ペーパー対策をしておくと併願校を選びやすくなります。また、入試直前の志望校変更が可能になります」(浅木さん)いよいよ小学校受験対策が始動した。次回は、「小学校受験における、もっとも大切な対策とは?」です。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月23日●連載の目次は こちら から●幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんが見てきた中では、小学校から高校までの一貫教育をしている90%以上の学校で、主席は小学校からの内部進学者だそう。小学校受験を「人生の糧」にしているご家庭もある一方で、小学校からの内部進学者の学業成績が平均以下となることも珍しくない。■小学校の内部進学者の成績低迷理由「内部進学者の成績低迷の理由は、ほとんどが、その子の地頭の悪さではありません。ご両親の教育熱心さが良くない影響を与え、学力が下がったケースが多く、そういうケースを相当数見るにつけ、本当に心が痛みました」(浅井さん)生まれ持った学力のポテンシャルがあるにも関わらず、学業不振に陥ってしまう。それはなぜなのだろうか?■幼少期の自己否定感は負の連鎖を引き起こす「小学校受験のリスクは、両親や講師が、指導中に望ましくない態度で子どもに接した結果、子どもに自己否定感を受け付けてしまうことです」(浅木さん)模試の結果や勉強の進み具合で親の機嫌が頻繁に変わったり、子どもが問題を間違えた時に叱責(しっせき)したり、志望校にご縁をもらえなかったときに親が落ち込んでしまったりすると、子どもは自己否定感を強めてしまう。「人格の基礎を形成する幼少期に、子どもの自己否定感を強めないよう、ご両親や指導者は、配慮をしなければいけません。ゆったりとした気持ちで子どもに接し、ご家庭は『子どもが安心できる居場所』であって欲しいと思います」(浅木さん) ■合格だけでは不十分「志望校にご縁をいただけるように指導することは当然ですが、それだけでは不十分です。幼児教育指導者は、長期的スパンで、子どもの健やかな成長により良い影響を与える必要があります」そのためには、小学校受験のリスクをきちんと伝えていくことも、幼児教育指導者の一つの仕事だと考えている。「受験をするかどうかを決めるのはご家庭ですが、その判断をできる限り後悔のないものにしていただくために、小学校受験のメリットとデメリットを事前にお伝えしています」(浅木さん)次回は、「小学校受験を決意したら最初にすること」です。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月22日絵本や図鑑にふれる年齢になると、動物に興味をもつ子どもは多いですよね。ペットと暮らす家庭なら、生活しながら動物とのふれあいを教えられますが、そうではない場合は動物園や友だちの家で初めてふれあうことになるでしょう。このとき、ふれあい方がわからない子どもは、トラブルを招いてしまうことも。ケガなどをさせないためにも、正しい動物とのふれあいを覚えておきましょう。■散歩中の犬にさわるときには声をかけて散歩中に見知らぬ子どもが駆け寄ってきて、いきなり犬の頭をさわろうとすることがあります。しかし、これはとても危険なことです。急に頭をさわられそうになると、犬は「攻撃される」と思うことがあるからです。ふだんは温厚な犬でも、吠えたり噛みついたりする可能性があります。最近では、飼い主さんの許可なく犬をさわったり、写真を撮ったりするマナー違反が多く、愛犬家のあいだでも問題視されています。思わぬトラブルに発展するケースがあることから、知らない人にはさわらせないようにしている飼い主さんも少なくありません。子どもが犬に興味をもったら、まずは飼い主さんに「さわってもいいですか?」と声をかけましょう。トラブル回避のためや、人見知りする犬なら断られることもありますが、それでも不機嫌な顔をしないこと。私たちが子どもを守ろうとするように、飼い主さんだって愛犬を守りたいのですから。子どもに対して警戒心を抱く飼い主さんでも、まずはコミュニケーションをとることでなでさせてくれることは多いもの。ですから、節度ある行動を心がけたいですね。■まずはママが動物とふれあう飼い主さんからOKがでたら、名前を聞いて呼び掛けてあげましょう。そこで犬が近寄ってくれたら、ママが先になでてあげます。首や体からなでますが、このとき正面ではなく、側面から近付くこと。犬が警戒心をもたないことがわかってから、子どもにも体をなでさせます。子どもはフリフリしているシッポにさわりたがったりしますが、ここは多くの犬が嫌がる場所。また、抱っこされた犬をさわるときに足の先をなでようとする人もいますが、ここをさわられるのが苦手な犬も多いです。飼い主さんに嫌がるパーツをきいてからさわるといいでしょう。なでさせてもらったらお礼を忘れずに。これは、友だちの家のペットとふれあうときも同様です。ただし、猫の場合は飼い主さんにさわられることすら嫌がる場合があります。なでさせてもらうときには、飼い主さんに猫を抱っこしてもらうといいかもしれません。野良猫の場合は、むやみにさわらせないほうが無難です。子どもが近づきたがっても、「猫さんはいま、お休みしたいみたいだよ」といった言葉をかけてフォローしてあげましょう。■動物園ではタオルが活躍モルモットなどの小動物とふれあえる動物園もふえています。小さくて愛らしい姿をしていますが、鋭い歯を持っているので注意が必要です。子どもは力加減がわからず、ムギュッとつかんで持ち上げることがあるので、大人が動物を抱き上げること。そして、まずは膝の上にのせてあげます。膝の上にタオルを敷いておくと、小動物が落ち着きやすくなるようです。膝に乗せたら、毛並みにそって体をなでてあげます。お尻の方をさわられると嫌がる場合があるので、頭から背中にかけてなでるといいでしょう。突然、動物が暴れる可能性もあるので、子どもがふれあっているときも目を離さないように。抱っこは慣れないと難しいものです。ママやパパにその動物の飼育経験がなければ、飼育員の指示に従いましょう。正しい抱き方を教えてくれます。事前にぬいぐるみなどで練習しておくのもいいですね。絵本に登場する動物たちは優しいので、子どもはすぐに仲良くなれると思うかもしれません。しかし、そうではないことがあるのも事実。動物とのふれあいが「怖い」体験にならないようにするためには、ママのサポートが必要不可欠です。
2016年07月22日楽しい夏休みが始まります。長い休みの間には、子どもだけで留守番することもあるかもしれません。当然休みの間だけではなく普段から必要なことですが、どんな防犯や防災のルールを伝えておけばよいのか、今一度確認しておきましょう。玄関を開けない、電話に出ない2015年、住宅に忍び込んだ窃盗事件は全国で約86,000件。その内、家人が在宅であっても忍び込んだケースは15,000件弱と2割近くも発生しています。戸締りの徹底は普段から癖をつけておくことが大切です。帰宅したらすぐに鍵をかける習慣を親子共に身につけましょう。さらに夏は窓を開けることが多いので、注意が必要です。子どもを残して出掛ける際は、窓も含めて戸締りに気を配りましょう。誰か訪問者があっても、玄関のドアを開けさせないことが鉄則です。宅配業者を装っている場合もあります。子どもが対応できる年齢であったり、どうしても対応しなくてはならない場合は、インターホン越しで対応させるようにし、インターホンがない場合は、ドアチェーンをかけたままで対応させるようにしましょう。来客だけではなく、電話も出ないようにしましょう。侵入前に大人がいないかどうかを電話で確かめるケースがあります。可能であれば、留守番中は親の携帯電話に転送設定することがベストです。もし電話に出た場合でも「お母さん(お父さん)はトイレです(手が離せません)。」など、家にいるのが子どもだけではないという受け答えができるようにしておきましょう。非常時のルールを定めておくいつ起こるかわからない災害については、起こった時の対処法を決めて、事前にしっかりと伝えましょう。大地震の時の高台や避難所へのルートを教え、普段から時々その道を通るなどをしておくと良いでしょう。家の中は転倒対策などもしていると思いますが、日頃から安全な部屋を確保しその部屋へ行くように話しておきましょう。留守番させるのは何歳から?一人で留守番できるかどうかは年齢で決めるのではなく、その子の理解力や性格で判断しましょう。約束やルールを守れるかどうかはその子により異なります。ルールは、いざという時に混乱することのないように、大事なことだけをシンプルに決める方がいいでしょう。ルールを伝える際も「こうしなさい」などと一方的に言うのではなく、なぜそうしなくてはいけないのかを子ども自身が理解できなければ意味がありません。言われなくても自分で判断し行動できるようにすることが重要です。成長に応じてルールを見直すことも忘れずに。留守番を終えて帰宅する際は、「一人でえらかったね」など褒めてあげましょう。こういったルールは、数日伝えたから身につくというものではありません。日ごろからの親子のコミュニケーションがなければ、ルールを理解することも守ることも難しくなります。年齢を追うごとに留守番する機会も増えると思います。普段から非常時の対応なども含め親子で会話をしておくといですね。
2016年07月21日小学校受験。そんな言葉に、あなたはどんなイメージを持ちますか? 今回は、「小学校受験って、どうなの?」という素朴な疑問について、幼児教育研究所柊会・代表の浅木真里さんにお話を伺いました。■浅木さんが幼児教室を始めた理由浅木さんは、灘、ラ・サールなどの難関私立中学受験指導や医学部受験をメインとする学習塾の教務部長、役員を経て、幼稚園・小学校受験指導を行う柊会(ひいらぎかい)を設立した。「思春期以降の子どもを指導して感じていたことは、幼少期の親子関係は、その後の人生に大きく影響するということです。ですから、少しでも多くの親子に小学校受験対策を通じて、より良い親子関係を育んで欲しいと思い、柊会を設立しました」(浅木さん)■オリジナル教材が必要だと思っていたが…小学校受験と聞くと、「お受験」という言葉で揶揄(やゆ)されるように、高額な幼児教室に通わせないと合格しないのではないか? というイメージがある。「私自身、小学校受験に携わっていなかった頃は、『合格するためには幼児教室の特殊なオリジナル教材が必要だ』と考えていた時期もありました。けれども、実際に指導に携わってみると、そのようなことはありませんでしたね」(浅木さん) ■大切なのは子どもの現状把握と正しい対策「皆さまが考えているほど、小学校受験は難しくありません。大切なのは、お子さまの現状を的確に把握し、正しい対策を行い、志望校からご縁をいただける確率を限りなくあげていくことです」(浅木さん)過去の入試情報については、大手幼児教室が毎年夏に発行する私立小学校の入試問題集にすべて掲載されているそう。また、学校の求める児童像については、学校のホームページや学校説明会で知ることができる。幼児教室の先生から聞いた、学校が求める児童像を鵜呑みにするのではなく、保護者が学校説明会、公開行事の日程を自ら調べ、足を運び、学校を知ろうという姿勢を持つことが合格につながるとのことだ。「過去の入試問題と学校が求める生徒像を正確に知ることできれば、わが子を志望校に合格させるために何をすべきか? という問いの答えは、おのずと導き出されます」(浅木さん)次回は、「小学校受験で得られるメリットとは?」です。今回取材を受けてくだ下さった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月20日投資教育先進国といわれるアメリカでは、子どものころからお金について学ぶ機会が多いのをご存じでしょうか。 幼稚園から高校までの義務教育でお金にまつわることを学習するのはあたりまえ。お金にシビアなアメリカならではの、子どものマネー教育について紹介します。■ローン大国アメリカアメリカ人はお金にシビアだといわれます。それはクレジットカード、ローン大国であることが影響しています。健康保険や医療費もほかの国と比べてかなり高額。個人がしっかりファイナンシャルプランを身につけていないと簡単に破産してしまう社会です。厳しい社会のなかで財産を得て資本主義社会のなかで勝ち残っていくために、投資に関する知識を深める人も多いのです。そんななか、幼稚園から子どもの年齢に応じてお金に関する教育が行われています。親からお金を増やすための株式投資などの知識を得るケースもめずらしくありません。■日本でマネー教育をしない理由一方、日本では、子どもがお金の話をするのはあまりよくないという風潮があります。株式投資はリスクのあることだと敬遠する人も多く、なかなか学ぶ機会がないのが現状です。考えられる理由としては、貯金文化が定着していることがあげられます。堅実にコツコツためる、まじめな日本人の気質ともいえるでしょう。■おこづかい制のメリットみなさんは子どもにお金を管理させていますか? 将来の金銭感覚を養っておくためにも、早めにお金に関する知識を身につけることが大事です。さまざまな考え方があるものの、たとえば、定期的におこづかいをあげることで、子どもは自分のお金を管理し、計画的に使うことを学べます。おこづかい制にするか悩んでいる方は検討してみてください。また、お手伝いの報酬としてお金をあげるのも方法のひとつです。自分の労働によってお金を得ることができ、何もしなければお金を得られないという仕組みを学べます。お金を計画的に使う感覚は、将来役に立ちます。子どもが大きくなったら、家庭の予算立てに参加させてみるといいかもしれません。
2016年07月16日最近は、食育やコミュニケーションのために、子どもといっしょにクッキングを楽しむママが増えているようです。「そろそろチャレンジしてみようかな」と思っているママに向けて、始め方や親子クッキングのメリットを紹介します。■料理に興味が出てくる3~6歳からスタート親子クッキングの始めどきは、子どもが料理に興味を持ち始める3~6歳ごろ。ちなみに我が家では、子どもが3歳のとき、家事を何でも自分でやりたがるようになったため、流れに乗って料理も始めてみました。それより小さい1~2歳の子には、包丁デビューは早いかもしれません。でも、ママが料理をしている様子に興味を示すようなら、プチトマトのヘタを取る、レタスをちぎるなどの簡単なお手伝いをやらせてあげるといいでしょう。■ケガをしにくい子ども用包丁はマスト親子クッキングを始めるにあたって、まず用意したいのは包丁です。3~6歳の幼児には、刃先が丸く、指がスパッと切れない設計になっている子ども用の包丁が安心。ただ、硬いものが切りにくいので、小学校になったら小さめの普通の包丁を買い直すといいかもしれません。それ以外の道具は家にあるものでかまいませんが、かわいいデザインのまな板やエプロンもそろえてあげると、より子どもの意欲が高まります。最初のうちは、子ども包丁でも切りやすい果物を使ったものがおすすめです。我が家では休日の朝食用に、子どもにバナナを切ってもらって、バナナヨーグルトを作っています。子どもが盛り付けまで担当し、「はい、どうぞ」と張り切って家族全員に配ってくれるので、大人の気分も和みます。そのほか、イチゴや缶詰のミカンなど、いろいろな果物を刻んで生クリームと合わせたフルーツサンドを作るのも休日の楽しみ。こねて丸める過程が楽しい白玉だんごや肉だんご、ラップで握って作るおにぎりも、親子クッキングには最適です。■子どもの能力向上と親子のコミュニケーションにつながる親子クッキングは、子どもにさまざまな良い影響をもたらすといわれています。食材の形や種類、料理ができる過程を知ることが食育になるのはもちろんのこと、料理を通して、集中力や表現力、思考力などの能力も高まるのだとか。また、自分で切って調理することで、嫌いだった物が食べられるようになったという話もよく耳にします。そして何より、親と子のコミュニケーションの機会が増えるのが大きなメリットです。忙しいママは、子どもがなかなかうまくできないとイライラしてしまうかもしれませんが、効率より楽しむことを重視して、ゆったりした気持ちで接することが大切。そのためにも、親子クッキングは、気持ちに余裕がある休日に行うのがいいでしょう。一方で、好奇心が強く飲み込みの良い子の場合、すぐに包丁の使い方を覚えてグングン上達し、勝手に火をつけたり大人用の調理器具を使ったりと、大胆なことをやってのけることもあります。幼児とのクッキングの際には、油断して目を離さないようにしたいですね。
2016年07月16日怒鳴らない子育て練習講座「そだれん」。テレビなどで話題にもなり、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。怒鳴らない子育てと聞くと、抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、「怒鳴らない=叱らない」ではありません。今回は「そだれん」の提唱する「叱るときのコツ」を4つ紹介します。普段の子育てに取り入れることで、ほんの少し楽になるかもしれません。■「そだれん」とは?「そだれん(怒鳴らない子育て練習講座の略)」は、アメリカで開発された児童虐待防止プログラムCSP(コモンセンス・ペアレンティング)を応用した講座。平成17年に神戸でCPSの日本版が作成され、児童相談所を中心に普及が進んでいます。CPSは、暴力や暴言を使わずに子育てをする技術を両親が身につけることで、虐待の予防や回復を目指すプログラムです。暴力や暴言による子育ては、一時的な効果(子どもが驚いて黙る、怖がって静かになる)はあるかもしれません。しかし、子どもは怒られたことは理解できても、「なぜ、怒られたのか」を理解できず、同じ問題行動を繰り返してしまいます。そうすると、「何度言ったらわかるの!」と、親は繰り返し叱らなければならなくなり、イライラも増幅。暴力や暴言が徐々に激しくなってしまう可能性もあるのです。「そだれん」は、保護者が子どもに「伝える」ための練習することで、怒鳴る頻度を減らし、子育ての負担感を軽減することを目的にしています。受講後のアンケートでは、毎日10回怒鳴っていたのが受講後は平均6回程度に減ったという結果もでているようです。■叱るコツ1:「行動を具体的に表現する」「何度言ったらわかるの!」「いいかげんにしなさい!」など、感情的になると言ってしまう人もいるかもしれませんが、この言い方では肝心の「どうして欲しい」ということが伝わりません。伝わらないので、子どもは同じ行動を繰り返してしまいます。「お出かけするから、オモチャをお片づけしようね」など、して欲しい行動を具体的にわかりやすく伝えることが重要です。■叱るコツ2:「肯定的な表現を使う」ひとつめのコツをさらにわかりやすくするのが、「肯定的な表現」です。「◯◯しないで」という否定的な表現では、「やめて欲しい」ということは伝わりますが「代わりにどうすれば良いのか」が伝わりません。例えば、旗揚げゲームでも「赤あげて、青あげて」は伝わりますが、「赤あげないで」と言われると大人でも一瞬考えてしまい行動が遅れてしまいます。子どもにも「◯◯しないで」という言い回しは、とても難しいのです。肯定的な表現で「◯◯して欲しいな」と伝えると、意味もわかりやすく、指示に従いやすくなります。「テーブルに乗らないで」と伝えていたのを、「テーブルから降りて、こっちで遊ぼう」と言い換えると、代替行動を提案できます。子どもは、「こうしたら良い」という理解がしやすくなるのです。■叱るコツ3:「共感表現を使う」「もっと遊びたいのはわかるけど、お片づけしようね」など、共感表現を使って子どもの気持ちに理解を示します。親が一方的に叱る形を避けることができ、子どもも「認めてもらえた」ことで、素直に話が聞けるようになるのです。また、共感表現を使うことで、親は「気持ち」と「行動」を切り離して扱うことができます。子どもの「気持ち」を大切にしながら、「行動」のみを指摘することで、「人格を否定する」ような言い回しや叱り方を避けることができます。■叱るコツ4:「環境を整える」普段、家で子どもを注意するときに、家事をしながら叱ってしまう人も多いのではないかと思います。親がキッチンで料理をしながら「テレビを消しなさい」と声だけで注意しても、なかなか子どもには伝わりません。しつけをするには、「伝える」ことが重要です。家事の手を止めて子どもと目線を合わせ、「もうすぐご飯の時間だから、テレビを消そうね」と言う方がずっと伝わりやすくなります。また、友達やきょうだいと遊んでいる最中は、廊下などに連れて行き2人で向き合って話をするのが効果的です。そして、いい行動ができたときには、しっかり褒めてあげることも大切。褒められることで子どもは「◯◯すると褒めてもらえる」と、良い行動を覚えることができ、良い行動を繰り返すようになります。家でも「そだれん」の4つのコツを取り入れて子どもと接することで、子育てはずっと楽になるのではないでしょうか。
2016年07月15日近代建築の巨匠、ル・コルビュジエが設計した国立西洋美術館。世界遺産に登録するかどうかを決める審議が明日15日から17日にかけて行われるため、世界中で話題となっています。上野公園のなかにあって動物園にも近く、お散歩コースにもぴったり。せっかくだから、子ども一緒に芸術を楽しんでみませんか?■ル・コルビュジエ建築を体感できる国立西洋美術館とは、フランス美術コレクションを専門に展示している美術館です。館内の展示絵画はもちろん、敷地内では、ロダンの彫刻作品を鑑賞できます。あの有名な「考える人」は、入り口近くに展示されています。さらに本館は、ル・コルビュジエが設計した国内で唯一の作品。1階部分を柱だけにした「ピロティ」や、ら旋状の回廊などがその特徴です。世界中の人たちがうらやむコルビュジエ作品を実際に見て触れて体感できるのは、日本ではココだけです。■子どもと楽しむなら常設展がおすすめ企画展はほぼ毎日、全国から訪れる人たちで大混雑。でも、常設展であれば、ゆったりと鑑賞できます。常設展には、クロード・モネやルノワール、ゴッホ、ピカソ、ゴーガンと、知名度の高い作品群が展示されているので、美術に詳しくない人でも十分に楽しめるはず。親が足を止めてじっと鑑賞する作品に、子どもたちはどう反応するのでしょうか。大きなキャンバスに圧倒されたり、力強いタッチに魅かれたり、描かれた人物のポーズをマネしたり、動植物に興味を示したり…。さまざまな反応を見せてくれるはずです。そして、これらの作品を見ながら、子どもとの会話を楽しみたいですね。■子どもと鑑賞するときのポイント展示の案内順通りに回らなくても、作品ひとつずつをじっくり見なくても、いいと思います。初めて見るモノもあれば、自分が知っているカタチとちがうと気づくこともあるでしょう。子どもが興味のある作品を見つけることを大切にしてあげたいですね。子どもの意外な反応や、親の知らなかった好みを発見するなど、子どもだからこその感性や感覚に驚かされることも多いはずです。また、子どもが興味のない作品がある場合は、特別理由などを聞かずに、あっさり通りすぎてしまいましょう。■子どもと鑑賞するときのマナー広い空間やいつもとちがう雰囲気に、子どもたちは大興奮することも。美術館に来ている人たちが気持ち良く鑑賞するためにも、守りたいマナーがあります。・作品にさわらないこと・館内を走らないこと・おしゃべりは小さな声で美術館にはとっても大切な絵が展示されていることをしっかりと伝えて、子どもの気持ちを整えてから入れば大丈夫です!■親子でアートに親しむプログラム国立西洋美術館では、年に2回、春と秋には、子ども向けのファミリープログラム「どようびじゅつ」を開催しています。6~9歳の子どもと同伴の大人を対象に、常設展の鑑賞に加え、描いたり貼ったり切ったりといった創作活動を通して参加者たちがアートに親しむプログラムです。次回は9月開催、申込開始は8月ごろで先着順とのこと。また、毎年12月には、「美術館でクリスマス」を開催しています。クリスマスキャロル・コンサートやリース、ツリーをつくるワークショップなど、楽しいイベントがめじろ押し。家族みんなですてきなひとときを過ごせそうですね。美術館は子連れにはハードルが高い、なんて思っていてはもったいない! お散歩がてらに子どもと一緒にアートを楽しんでみるのもいいものです。親子で新たな発見があるはずですよ。
2016年07月14日前回 に続き、子どものための防犯術です。今回は、子どもが不審者から逃げきるために知っておきたいことをご紹介します。逃げ切るためには何m走れば助かるのでしょう。10m? 20m? いやいや30m? さて、何mだと思いますか?■犯罪者は何m追いかけるとあきらめる?「怪しい人がこっちに向かってきた! 周りに誰もいない!」というピンチのとき、子どもが、走って追いかけてくる大人を振りきるにはどうしたらいいのでしょうか。ある調査で、犯罪者が子どもを狙って犯罪におよぶ際の、やる気と距離の関係を調べた結果、次のようなことがわかったそうです。(注2)始めの4mまでは「やる気」が続き、8mを過ぎると「無理かな」という気持ちが生じ、さらに10mを超えると「がくっ」とやる気が落ち、16m前後で「ダメかな?」と思い、20mで「ダメだ」と完全にあきらめる傾向があるのだとか。つまり、20m走り抜けることができれば、犯罪者から逃げきれる、というわけです。ですが、子どもが大人につかまらずに20mも走り抜けることってできるのでしょうか。実は、ある条件があれば、可能になることがわかっています。小学2年から中学2年までの子どもを対象に、最初に犯罪者役の大学生との距離が何メーあれば20m逃げきれるか、という実験を重ねたところ、すべての年齢で、犯罪者と対峙する4m手前から走らなければ逃げきれないということがわかりました。ランドセルやかばんを持っている場合は、6mの距離が必要で、それより近い場合は持っているものを道に投げ捨てて、全力で走らなければ追いつかれてしまうということです。(注2)『犯罪からの子どもの安全を科学する~「安全基礎体力」づくりをめざして~』(清永賢二:監修/清永奈穂・田中賢・篠原惇理:著/ミネルヴァ書房) ■20m走り抜ける訓練をしてみようぜひ一度、子どもと20m走り抜ける訓練をしてみましょう。まず、4mの距離を体感するために、外で4m離れて向き合ってみましょう。大人の歩幅でだいたい7~8歩。そこから両者が1歩ずつ離れると約6mです。「怪しいな」と思う人とすれ違うときは、この距離より近づかないことが大切です。道幅が狭く、この距離が取れない場合は、来た道を戻る勇気も必要です。大人が不審者役になって、子どもが20m逃げきれるか走ってみましょう。逃げたら近くにいる人に助けを求めるところまで訓練しておくと、実際に何かあったときに迷うことなく行動できるでしょう。■怪しい人ってどんな人?何かされる前に、怪しい人かどうか見極めるために、次の行動に当てはまる人がいたら要注意。怪しい人の特徴を確認しましょう。<怪しい人の5つの特徴 「はちみつじまん」>・知らないのになにかとはなしかける人、・理由もないのにちかづいてくる人、・あなたがくるのを道のはし(車のそば)でじっとみつめてくる人、・いつでも、どこでも、いつまでもついてくる人、・あなたがくるのをじっとまっている人、こういう人に会ったら、ん!?と注意(清永奈穂・清永賢二『犯罪からの安全学習ノート』より) ■怪しいなと思ったら…ためらわない、間違いを怖れない、すぐに大人に話すなにか危害を加えられたときは、すぐに助けを求めに行くと思いますが、ただついてくる、じっと見てくる、といったことだけだと、助けを求めていいかどうか、ためらってしまうかもしれません。しかし、何かが起こってからでは遅いというもの。少しでも怪しいときは、ためらわずに助けを求めるよう、話しておきましょう。また、間違いを怖れて、「防犯ブザーのひもを引けない」「大声を出せない」ということもあるかもしれません。間違ってしまったら、「すみません」と丁寧に謝ればすむ話です。必要なら親も謝りに行きましょう。じっと見られた、つきまとわれた、体をさわられた、という被害にあっても、警察に通報しない場合が多いといわれています。怖くて話せなかったり、怒られるんじゃないかと心配したり、恥ずかしいと思ったりして、家族に話せないこともあります。「たいしたことじゃない」と思っても、大きな事件を防ぐためにも、子どもの様子が変だなと思ったら、しっかり聞き出しましょう。「怖かったね」「よく頑張ったね」と声をかけて、安心させてあげることが大切です。さらなる犯罪の予防のためにも、なるべく学校や警察に連絡して、地域で情報を共有しましょう。参考: 親子で身につける防犯術 おそわれたらどうする? | 子育てに役立つ情報満載【すくコム】 | NHKエデュケーショナル
2016年07月13日いよいよ夏本番、子どもたちにとっては大冒険の夏休みですが、大人にとっては危険との隣合わせ。学校で発散できないぶん子どもたちはいろいろな要求をしてくることでしょう。そんなときに使える約束事や言葉がけなどをご紹介します。■夏休みの過ごしかたを家族で考えよう子どもにとっても親にとっても、夏休みがはじまることで大きく生活はかわります。毎朝同じ時間におきて朝ごはんを食べて学校へ行く。それじゃあ、夏休みは何時に起きて朝飯を食べて何する? そこを一緒に考えましょう。夏休みに関係なく仕事がある大人からすると、朝起きる時間なんていつもと一緒でいいじゃない、と思うかもしれません。しかし、それは大人の都合で子どもにとっては関係のないことです。「ママとパパは、お仕事があるから何時に起きるね」「だから◯◯くんも一緒に起きて朝ごはんは一緒に食べようね」「何時から何時までは学童でお友達といっぱい遊ぶんだよ」「何時にはお迎えに行くからね、一緒にスーパーに行ってご飯の材料を買って一緒に作ろうね」このように、大人の生活の流れをお大まかに説明してあげることが大切です。大人のなかではわかっていることでも、子どもは大人の生活の流れを理解していないことがほとんどだということを忘れないでください。■要望に応じて約束事をしっかりきめよう時には「学童に行きたくない」「友だちと一緒に遊びたい」なんて言うこともあるでしょう。そんなときは、まず「そっか、お友だちと遊びたいんだね」と笑顔で受け止めてあげましょう。大人は、朝からお迎えの時間まで学童クラブにいてくれたほうが安心。とはいえ、子どもはせっかく夏休みになったのに毎日学童へ行くことに飽きてしまいます。そんなときには、まず子どもの気持ちを受け止めてあげるが大切です。誰とどこで遊ぶのかを決めることはもちろんですが、このほかにも子どもだけで公園や児童館へ遊びにいくことになったときに4つの約束をしましょう。1.知らない人についていかない。2.困ったことがあったら電話をすること。3.遊ぶ場所を変えるときには連絡を入れること。4.帰る時間は絶対に守ること。ほかにも、家に着いたら連絡を入れるなども追加してもいいかもしれませんね。といっても子どもはそんなにたくさんのことを覚えてはいられません。そのため、この4つをベースに状況に応じて変更したり、数を減らすことも必要です。■ママ友と密に連携を取ろう夏休み中は子どもの遊ぶ範囲が広がるため、普段以上にママ友と連携をとることをおすすめします。一緒に出かける友だちのお母さんはもちろん、子どもの遊び場近くに住んでいる知り合いなどに「うちの子が今日公園で遊んでて、17時には家に帰るように言ったんだけど、もしまだ遊んでるようだったらおしり叩いて!」なんて連絡するといいかもしれませんね。「家の近くで子どもだけで遊んでいる」ことを頭の片隅においてもらうことで、トラブルが起きる可能性を小さくすることができます。また、子どもにも家族以外の頼れる存在が誰なのかを伝えておくことで、両親が仕事などで電話に出られないときに、誰に助けてもらえばいいかを教えてあげることができます。夏休みの過ごし方を不安に感じる人も少なくはないはず。でも、仕事に追われていればきっとあっという間に終わってしまいますよ。今回ご紹介した3つのポイントを、夏休みが始まる前には固めておくのがポイント。忙しいを言い訳にしないように、楽しい夏休みを過ごしましょう。
2016年07月13日もうすぐ夏休み。小中学生は塾や習い事に行ったり、友達同士で遊びに出かけたり、子どもだけで外出する機会が増えますよね。楽しいことがたくさんある時期ですが、犯罪などに巻き込まれる危険も高まります。いま一度、子どもの安全対策を見直してみましょう。■衝撃! 防犯ブザーは2%の子どもしか使えていなかった子どもだけで出かけるとき、ほとんどのお家では防犯ブザーや携帯電話を持たせていますよね。でも、現実に危険な場面に遭遇したとき、きちんと使えているのでしょうか?子どもの危険と防犯ブザーの使い方に関する、気になる調査結果があります。それは、危機に遭遇したときに防犯ブザーを持っていて、実際に「ブザーを鳴らした」子どもは、わずか2%だったというもの。最近は小学校入学と同時に防犯ブザーを配っている自治体が多く、低学年のうちはほとんどの子が持っていますが、高学年になるにつれて持たない子が増えています。また、学校以外のときは、つい持たせるのを忘れてしまう、という人も多いかもしれません。前述の調査によると、「その時ブザーを持っていなかった」は69.9%、ブザーを持っていて「ブザーを鳴らそうと思った」は13.9%、「ブザーを鳴らそうとは思わなかった」が16.1%という結果が出ています。(注1)つまり、大半の子どもは危機に遭ったときに防犯ブザーを持っていないか、持っていても、鳴らそうと思わなかった、鳴らそうとしたが鳴らせなかった、ということになります。(注1)『犯罪からの子どもの安全を科学する~「安全基礎体力」づくりをめざして~』(清永賢二:監修/清永奈穂・田中賢・篠原惇理:著/ミネルヴァ書房) ■防犯ブザーを使いこなすために確認したい3つのこと防犯ブザーは、周囲に危機を知らせるだけでなく、大きな音で相手をひるませ、その隙に逃げるために利用できるという、正しく使えばとても頼りになる防犯アイテムです。せっかく持っているのに、いざというときに利用できないのは残念なこと。この機会に、とても基本的なことですが、次の3つのことを確認しておきましょう。 <防犯ブザーを使うために確認したい3つの基本>1.壊れていないか防犯ブザーはランドセルやかばんの外側につけていることが多く、常に雨風にさらされっぱなしなので、ぶつかったり水に濡れたりして壊れてしまうことも多々あります。月に1回は、きちんと作動するかどうか確認しましょう。 2.電池が切れていないか多くの防犯ブザーは電池式なので、当然、電池が切れていたら鳴りません。また、電池が少ないと音量が小さくなって、効果が薄れてしまいます。ときどき確認しましょう。 3.すぐに鳴らせる場所に取りつけているかすぐに鳴らせる位置になければ、いざというときに使えません。上着のポケットやズボンのベルトなど、とっさに手の届きやすい位置に取りつけましょう。よく携帯電話を首からひもでさげている子をみかけますが、逃げようとしたときにひもをひっぱられたり、首を絞められたり、凶器になる危険が。首から下げるのはなるべく避けましょう。 ■防犯ブザーを使った防犯訓練をしてみよう突然知らない人に追いかけられたり、抱きつかれたりしたら、大人でも恐怖で声が出なくなったり動けなくなったりしますよね。危機に遭ったとき、とっさに防犯ブザーを鳴らせるようにするために、大人が不審者の役になって、こんなシミュレーション訓練をやってみましょう。1.子どもは防犯ブザーを作動させやすい位置につけて歩く。2.大人が不審者役になり、木の陰などに隠れる。もしくは背後から近づく。3.大人は子どもにつかみかかろうとする、子どもは逃げる。4.子どもは防犯ブザーを鳴らし、助けを求める。 警察署による学校などでの防犯教室では、不審者から逃げる訓練はやっても、防犯ブザーを実際に使っての訓練はほとんどされていません。休みの日に広い公園などに行って、やってみてはいかがでしょう。大きく「訓練中」と書いた紙を貼って訓練するなど、周囲の人に訓練であることがわかるようにしておくと、間違って通報されてしまう心配がないですね。 ■いざというときは大人に頼って子どもとこうした訓練をするときは、ただ怖がらせるのではなく、基本的には安全が守られている、と伝えることも大切です。知らない人はみんな怖い、と思い込んでしまうと、周りの人に助けを求めづらくなってしまうかもしれません。普段から、ちょっとでも「怖いな」「怪しいな」と感じたら、すぐに大人に相談できる環境をつくっておきましょう。次回は、怪しい人に遭遇したときに、逃げきるための距離などについて紹介します。
2016年07月13日第24回参議院選挙が終わりました。「争点がない」「無風選挙」などと言われ、東京都知事選の方にすっかり話題が取られていた選挙でしたが、終わってみれば、わずか2.09%とはいえ、投票率も若干の増加で54.7%。期日前投票は、全有権者の約15%の1598万6898人が行い、過去最多となりました。あなたの一票が政治を変える初めて10代が国政選挙に参加することになり、10代向けに、「主権者教育」が始まりましたが、それが大人世代にも影響を及ぼし、少しでも選挙の重要性、主権者としての国民の責任が自覚されるものになっていれば、18歳選挙権の意義はあったと言えるでしょう。しかし、やはり有権者の約半数しか投票に行かないのは「問題あり」ですね。政治は、私たちの生活に直結するさまざまな制度を作っています。また国が進むべき方向性を示しています。私たちは、選挙でその制度設計や進むべき道を決める代表者を選び、国会に送り込んでいるのです。その意味からも、私たちの一票が政治を決める。「誰に入れたらいいのかわからない」「誰に入れても同じ」とあきらめる前に、「誰に入れるべきか」を真剣に考える努力が必要です。消費税増税を延期したことによる経済対策は?さて、選挙結果は、安倍政権が目標としてきた「自民党と公明党の与党で改選議席(121)の過半数(62議席)の議席確保」を大幅に上回る70議席を獲得しました。ひとまず安倍政権は信任され、今後は、消費税再増税の再延期を決めた根拠である経済の本格回復を目指し、経済対策を行っていくことになるでしょう。世界から見ても、日本は憲法改正のハードルが高いまた、今回の選挙結果により、衆参両院で初めて改憲勢力が3分の2を超えることになりました。この「改憲勢力3分の2」というのは、日本国憲法第96条の、憲法改正には、衆参各院で、総議員の3分の2以上の賛成によって国会に発議することが必要であると定められていることを指します。また、憲法改正にはさらに国民投票により過半数の賛成が必要です。この改正の要件は、諸外国と比べてもとても厳しいのです。OECD(経済協力開発機構)加盟34カ国中、二院制でどんな条項でも必ず国民投票を課しているのは、日本の他に、オーストラリア、アイルランド、そしてスイスの4カ国だけです。またこの3カ国も、国会での発議要件は過半数の賛成であり、日本がいかに憲法改正のために高いハードルが課せられているかがわかります。これは、今の憲法が占領時代に作られたことに起因します。この憲法を作ったGHQ(連合国軍総司令部)が、簡単に憲法を改正させないように、あえて高いハードルを課したとも言われており、憲法ができて70年、社会も、また国際情勢も大きく変化しているにも関わらず、日本の憲法はそれに見合ったものに変えられない大きな原因となってきました。ちなみに、世界各国の憲法は、時代の変化の中で、改正を繰り返してきました。駒澤大学名誉教授の西修先生の調査によると、アメリカ、フランス、イタリア、スイス、ドイツなど、主要国はすでに20回から60回近い改正を行っています。憲法改正への動きが強まった今、すべきこととは今回、改憲勢力、つまり憲法改正の必要性を訴える政党で3分2を占めたことで、憲法改正の議論は本格化してくるでしょう。とはいえ、議論はこれからで、その後、具体的な改正の条文が決められ、最後は国民投票で私たちが直接意思を示すことになっています。今から初めて憲法のことを学んでも、遅くはありません。国民投票が終わった後に「もっとちゃんと考えればよかった」などというどこかの国のようなことにならないように、これからしっかりと憲法に関心を持ち、考えていくことが、私たち有権者の務めです。
2016年07月11日ウーマンエキサイトが子どもを持つ親を対象に「現在お子さまの教育にかかる費用で、負担が大きいと感じているものは何ですか?」という質問に6625人が回答しました。負担が大きいと感じているものはお稽古・習い事の費用と学費の票が拮抗し、次いで塾・家庭教師の費用、保険・学資保険と続きます。教育は知識だけではない、子どものやる気やコミュニケーションの発達を期待お稽古・習い事と回答した人たちに「お子さまの教育について、最も大切だと思うことを教えてください」と質問したところ、「本人の意志を尊重しながら、常識やあるべき姿を教える」「習い事は無理やりじゃなく、楽しく習うことが一番大切だと思います」「やり甲斐」「やる気」などがあがりました。お稽古・習い事と回答した人たちの最も多い月の支出は「10,000円~15,000円」でした。次に学費と回答した人たちに「お子さまの教育について、最も大切だと思うことを教えてください」と質問したところ、「集中力」「やる気」「コミュニケーション」「あいさつ」などがあがりました。また学費と回答した人たちの最も多い月の支出は「20,000円以上」という結果になりました。次に塾・家庭教師の費用と回答した人たちに「お子さまの教育について、最も大切だと思うことを教えてください」と質問したところ、「やる気」「コミュニケーション」「継続」など上記の学費と回答した人たちと重なる回答が目立ちました。塾・家庭教師の費用と回答した人たちの最も多い月の支出は「20,000円以上」とこちらも上記の学費と回答した人たちと同じ結果になりました。最後に保険・学資保険と回答した人たちに「お子さまの教育について、最も大切だと思うことを教えてください」と質問したところ、「やる気」「相手の気持ちを思いやる」「家庭学習」「学校での授業」などがあがりました。保険・学資保険と回答した人たちの最も多い月の支出は「5,000円~10,000円」となりました。また、今回のアンケートでもっともボリュームゾーンとなった回答者の世帯年収は300万円~500万円。上記の結果から、不景気でもやりくりをして「子供にしっかり教育を受けさせる環境作りを」と考える人たちが多く、学費や塾・家庭教師にお金を最もかけていることがわかる結果となりました。Q.現在子どもの教育にかかる費用で、負担が大きいと感じているものは何ですか?集計期間:2016.06.20 13:00 ~ 2016.06.27 00:00アンケート回答数:6625件ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年07月11日「子どもの教育にはしっかり気を配りたい!」と思っても、仕事や家事で忙しい中では難しいことも多いでしょう。帰宅後も食事の支度や子どものお世話でバタバタしてしまい、きちんと子どもの勉強を見る時間も取りづらいもの。でも、小学生になれば親のチェックが必要な宿題が出ることもありますし、できるだけ自分から机に向かう習慣もつけておきたいですよね。忙しいからこそ、子どものために上手な時間の使い方を工夫しましょう。■早寝優先で朝の勉強タイムを確保働くママの帰宅後は大忙しです。夕食を作って食べさせ、お風呂に入れたら、あっという間に夜。子どもにはできるだけ夜更かしさせたくないし、「どうやって勉強時間を確保したらいいの?」と思っているママも多いかも。そんなときは、夜は早寝を優先し、その分、早起きして朝の時間を活用しましょう。眠い目をこすりながらイヤイヤ勉強するよりも、脳が活発に働く朝に勉強したほうが効率もアップするはず。ママも、早起きすることで時間の余裕ができ、朝のバタバタも少なくなりそうです。まずはいつもより15分早起きするなど、無理のないペースで始めてみてはいかがでしょう。■毎日10分、隣で勉強を見る子どもが1人で机に向かえるようになると、「もう勉強を見なくても大丈夫」と、ついママも安心してしまいがち。でも、文字の書き順や計算方法など、子どもが間違ったまま覚えてしまっている可能性もあります。後で気づいて指摘をしても、一度覚えたことを直すのは大変。間違っている箇所をその場で指摘しないと、なかなか正しい知識は身につかないのです。家にいるとき、たとえば1日10分だけ家事などの手を止めて、子どもの勉強に寄り添ってあげましょう。10分間とあらかじめ決めておけば、忙しい中でも時間のやりくりもしやすいはず。ママが隣で勉強を見てあげると、子どもの集中力もぐんと高まります。 ■保育園の行き帰りの道も親子の学びタイムに勉強は、机に向かってするものだけではありません。小さな子どもにとっては、保育園の行き帰りも、興味や学びを深める立派な勉強タイム。「この葉っぱはどうしてこんな形なんだろう?」「あの鳥さんは何羽いるかな?」など、会話の中には学びのヒントがたくさんあります。わからなかったことは一緒に調べたり、調べ方を教えてあげたりするのもよいですね。子どもの語彙(ごい)力アップにつながるしりとり遊びもおすすめです。子どもにとって、ママとの会話はとても嬉しいひととき。親子のコミュニケーションを楽しみながら、上手に学ぶ力を伸ばしてあげてくださいね。
2016年07月09日~"責任"のもてる人間は幼少からが勝負!〜 責任をしっかり持てる人間への第一歩は、子供の頃からしっかりと「あなた自身を育てるのは、あなた自身です」と叩きこむことです。責任の所在を子供の頃から明らかにしておき、親や学校の先生はただ成長の手助けをするだけで、どんな時でも自分の行動には自分に責任があるのだとわからせておくのです。武家社会では、15歳前後で元服をさせて自立することを早くから教えていました。現在では、親はいつまでもペットのように子供を可愛がり過保護すぎるあまり、子供がいつになっても赤ん坊のままで自立せず、何かにつけて責任を他人や他のことになすりつけ、結果自分にも仕事にも社会にもすべて責任を持てない大人が増えました。しっかりと自立し、責任感が強く自分にも社会にも責任を持てる立派な大人に育てるには、幼少からしっかりと「自分を、自分の人生を育てるのは自分だ」と意識させることが肝要です。
2016年07月06日もうすぐ夏休み。小学生の子どもを持つママたちは特に、遊びはもちろん、勉強にもやる気を出して、充実した夏休みを過ごしてほしいと願っているはず。そこで、夏に差がでる自宅での効率的な勉強方法について、教えるプロである塾の先生に聞きました。小学校低学年~中学年はものすごく伸びる時期「うちの子なかなか勉強してくれなくて…」。そんなよくあるママの悩みに、個別指導塾スタンダードの石黒先生は次のように話します。「小学生で勉強が大好きという子はめったにいないですよ。基本的には勉強はきらい、めんどうくさい、と思っている子がほとんどです(笑)」前提として、自分が嫌いなことをやっている。だから、言われたこと以上はやらないのも当たり前、というわけです。「でも小学生の場合、とくに小学校1年生から小学校4、小5年生前半くらいまでは、ちゃんとやらせるとものすごく伸びる。高学年になるほど伸びづらくなってくるので、早いうちに正しく勉強の習慣づけをすることが、とても大切なんです」効率的な家庭学習のための3つのコツ具体的にどうすればよいのでしょうか? 石黒先生は、効率的な家庭学習のコツとして、以下の3つを挙げてくれました。1.参考書は薄めのものから分厚い参考書は見た瞬間にやる気をそがれてしまうもの。“一冊終わった”という達成感を何度も味わいつつ、量を増やすのがおすすめ。2.時間を決めて勉強する夏休みには“毎日この時間に勉強する”と決めて習慣化することが大事。長時間だと集中力がもたないので時間を区切って。まずは10分、20分程度からでOK。3.勉強のあとはご褒美を「アメとムチ」ではないですが、終わったあとのお菓子や遊び、ゲームなどを明確に示してあげるとモチベーションがアップします。ちなみに「苦手なところを夏にやろう」というのはよく聞く話ですが、それだと続かないことも多いので、逆に好きな科目を夏休みに伸ばすのも一案だそうです。家庭学習と塾を併用する必要性とはただ、こうしたコツを実践したとしても、家庭学習だけではどうしても補えない部分もあります。「中学生は部活、小学生は習い事をしている場合が多いので、勉強する時間を確保して、自分だけで自宅でずっと勉強するというのは、なかなか難しいもの。ちゃんと近くで見てくれる人が必要です」(石黒先生)親がみてもいいのですが、忙しかったり、成長につれて子どもが親のいうことを素直にきいてくれなかったり…。そこを補完してくれるのが塾。しかも、スタンダードのような個別指導塾なら、個人にあったカリキュラムで授業を進めてもらえるから安心です。もちろん、塾に通っても家庭での反復学習は不可欠。家庭学習はただやらせればいいのではなく、中身が大切だといいます。「宿題の選定というのは、実はものすごく大事なんですね。多すぎるとやる気をなくすし、少なすぎると意味がない。塾の講師は多くの子どもたちを見ているので、“この子にはこういうやり方がいい”というのが客観的に判断できます」(石黒先生)。スタンダードなら、その子に最もあった内容と量の宿題を出してくれるので、家庭学習もスムーズ。家庭学習が充実し、さらに定期的に塾に通うことで理解が確実なものになり、“できるようになった”という実感がやる気アップにつながります。スタンダードに通った子どもたちからの成功の声続々実際に個人学習塾スタンダードに通ったお子さんの声を紹介しましょう。小学2年生 勉強する習慣がつきました!勉強が嫌いにならないように、早めに机に向かって勉強する習慣をつけたいと思い、スタンダードに入会させました。息子の性格上、個別の塾が向いていて、スタンダードは堅苦しくなく、とても良い雰囲気だと思います。以前より、文章問題が理解できるようになり、集中力と計算力がついてきていると思います。息子も塾に通うのが楽しいと言っていて、「次は100点とる!」と頑張っています。小学6年生 スタンダードで成績アップ!他の塾へ通っていましたが、国語の文章問題が苦手で、中学受験に向けてスタンダードに入会しました。わからなかった問題を先生がわかりやすく教えてくれたおかげで、難しい問題も理解できるようになりました。国語の文章問題にも少しずつ慣れてきて算数ではテストの点数が20点アップしました!このようにスタンダードならではの効率的な勉強方法とやる気を引き出す指導方法で、子どもたちは「やれば、できる」を実感しているのです。教室は全国にあり、すべて本社直営なので、講師陣の質も高く、それでいて値段もリーズナブル。無料体験が全国の教室で開催されているので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。 個別指導塾 スタンダード 小学校から高校までを対象にした、完全マンツーマンの個別指導塾。全教科に対応し、プロの講師が一人ひとりのやる気を引き出してくれます。無料体験授業や3ヶ月体験コースに加え、夏期講習会の受け付けも開始中。<PR>
2016年07月06日ウーマンエキサイトが子どもを持つ親を対象に「子どもに将来進学させる場合、勧めたい大学はありますか?」という質問を388人にしたところ、38%が具体的な大学名を記載、残りの62%が「特にない」と回答しました。また、「お子さまに将来就いてもらいたい職業はありますか?」という質問に対しては、62%が具体的な職業名をあげたのに対し、38%が「特にない」「本人の希望に任せる」と回答しました。この結果から、親は子どもに進学させたい大学よりも、将来就いてほしい職業をあげている方が24%も多いことが分かりました。子どもの将来に安定した職業を望む親がほとんど実際に職業をあげた62%の人たちの回答を見てみると、「安定しているから」という理由で、公務員、教師、公認会計士、税理士などが多く上がりました。また、「手に職を付けてほしい」「テクノ失業にならないように、プログラマーになってほしい」「海外でも通用する通訳の仕事」など、将来子どもが困らない職業についてほしいという声も。そのほかにも「人の為になる仕事だから消防隊員や研究者になってほしい」「人の痛みや気持ちをわかてもらいたいので介護職に就いてほしい」という、いつまでも子どもの成長を願う親心が現れている回答も見られました。また、具体的な職業名をあげなかった38%の人たちは、「本人が決めることだから特にない」「自分の好きな職業ならばなんでもいい」「自らやりたいことを見つけてほしい」という意見が寄せられました。金銭的な理由から国立大を希望する声もまた、進学させたい大学名をあげた38%の回答には、就職に有利という理由から東京六大学の名前が多く、「国家資格が取れる大学ならばどこでもいい」「大学の名前や偏差値よりも就職活動をしっかり指導してくれる大学にしてほしい」など、ここでも就職先を気にしていることが分かりました。また、それとは別に「一人暮らしは金銭面的にさせられないから地元の大学にしてほしい」「学費が安いので国立大学にしてほしい」など、金銭面を考慮した理由から大学名をあげている意見も。不景気が続く今、「子どもには大変な思いをさせたくない」という親世代の思いが教育事情にも現れている結果となりました。
2016年07月04日薄着の季節を迎えているからか、最近、雑誌でもネットでもダイエットについての記事が多くなってきたように思います。私も健康やダイエットには興味があり、そのような記事が目につくとすぐに読みふけってしまうのですが、たまに正反対のダイエット方法がすすめられていたりして、どちらがいいのかなと迷うことがありますよね。私が仕事でお受けする育児についてのご相談でも、そのような悩みをお聞きすることが多いです。たとえば、「子どもは3歳まで母親がそばにいて育てないといけない」「子どもは安心できる環境があればいいので、母親でなくても、そばに居てあげられる人がいれば大丈夫」ですとか、「自立心を育てるために、早く1人で寝る習慣をつけるべき」「子どもが自ら1人で寝たいと言うまでは、親子一緒に寝たほうが情緒が安定する」など、正反対の意見のどちらを信じればいいのかわからないといったことをよくお聞きします。■“すべての子どもにプラスになる”育児法や知育法はない私も自分の子育ての参考も兼ねて、児童の発達心理学を学んでいたときに大量の育児書を読みましたが、思い返してみると、「あおむけ寝がいいかうつぶせ寝がいいか」からはじまり、さまざまな相反する育児法が推奨されていました。とくに、早期教育など子どもの知育面については多かったように思います。いまは0歳児からの教材も豊富ですし、早く何かをやらせないと、勉強面で大きく後れをとってしまうのではと不安に思ってしまうお母さまも多いでしょう。いま自分の子どもも大きくなり、同時にさまざまなお子さまについてのご相談を伺っていて感じるのは「これをやれば、どんな子どもにとってもプラスになる育児法や知育法」というものはないということです。ただ、子どもの持つ能力を最大限に伸ばすために大切なこと…それは子どもを「何ができるか、できないか」で判断するのではなく、「見る」ことだと思っています。■子どもが「いま知りたいこと」は何か子どもは「生きのびようとする動物的な本能」として、周りのことを「知りたい」という思いを必ず持っています。子どもをじっくり見て、いま「知りたい」と思っているものに夢中にさせてあげることで、何をするにも必要となる「集中力」を養うことができます。子どもに規則正しい生活をおくらせることはいいことですが、何かに集中しているときにそれを中断させてまでごはんやお風呂などをせかすよりは、少し様子を見ていて、ふと集中が途切れたときに声をかけたほうがいいと思います。(ゲームなどでなく、あくまで「知りたい」と思って何かをしているときですが…)そして、さらに子どもが夢中になっている様子を見ていると、集中のパターンがわかります。ひとつのことにじっくり長く取りくむのか、いろいろなものに少しずつ時間をかけるのか、未知のものごとに積極的にチャレンジするのか、わかっているものから徐々に慎重に手を出すのか…。そのパターンがわかれば、その子に一番合った教材や勉強方法を与えることができるでしょう。たとえば、学習塾でも、予習をさせてきて授業で理解度を確認する教え方のところもあれば、あらかじめ教材は渡さず、授業で初見の問題に取りくませ、家で復習し疑問点を明確にさせるやり方をとるところもあります。少人数の塾も、大人数で競争を促す塾もあります。どの塾のやり方も正解なのですから、ウワサや進学実績などにとらわれず、子どもの集中の仕方や物事への取りくみ方に合致するところを選ぶのが、一番効果があると思います。「こうでなければ」「こうしなければ」と考えず、目の前の子どもがあなたにとっての「育児の正解」を教えてくれます。どうぞゆっくりお子さんを見てあげてくださいね。
2016年07月03日スイミング、ピアノ、英語、バレエ… いろんな習い事があるものの、始めるタイミングや選び方に悩むママは多いもの。特に仕事をしながらとなると、週末しか通わせることはできず、家族で過ごす時間との兼ね合いも熟慮が必要です。そこで、子どもの習い事について、いつから何を選べばいいかを考えてみました。■習い事の目的を明確に「オムツもとれたし、とりあえずスイミングでも習わせようかな」「幼稚園のお友達がみんな習っているからピアノかな」という理由で習い事を始める人も多いと思います。けれど、せっかくならちゃんと目的や指針を持って取り組みたいものですよね。例えば、・基礎体力と体づくりに → 水泳・知的好奇心を刺激するため → 幼児教室・情操教育につながる経験を → リトミック・大人になっても楽しめる趣味を見つけるため → 楽器・チームワークや礼儀を学んでほしい → 団体スポーツ…といったように、目的がはっきりしていれば、おのずと選択肢は絞られてきます。また、・まずは浅く広くでいいからいろんな経験をさせてあげたい・何か一つのことをやり遂げてほしい…などの方向性によって、複数の習い事をするかどうか、なども決めやすくなってきます。 ■本人のやる気と親の覚悟幼児のうちは親の志向で決められますが、小学生などある程度の年齢になると本人の意思を尊重したいですよね。途中、やめたくなるほど辛いことがあるかもしれませんが、頑張った先にある景色を見せてあげるのも親の役目。モチベーションを刺激しながらサポートしていく覚悟も必要です。また、本人が夢中になったり、思いのほか才能が開花したりして、「プロを目指したい」「もっと専門的に習って、技術や技を磨きたい」となったときには時間とお金のサポートも必要になります。習い事をはじめたら先生にお任せ! ではなく、その経過と子どもの心の変化から目を離さないことが重要です。■習い事を始めるタイミングは?進級時や新学期など、環境がガラッと変わるタイミングで始める子どもが多いようです。けれど、子どもの成長は早く、突然興味を持ちだしたり、できることが増える場合もあるので、年度途中でも問題はないでしょう。また、「まだ年齢的に早いかな…」ということでも、先に挙げた目的や指針にマッチすることなら、躊躇せず教室や先生に相談してみましょう。ちなみにひどい運動オンチで黒歴史を持つ私は、わが子が幼い頃からその傾向がないか、かなり注意深く観察していました。結果、残念ながら私の遺伝子をそっくりそのまま受け継ぐわが子…。これはどうも同じ苦労をしそうだと悟り、保育園児のうちに水泳と体操(バランス運動)を習わせることに決めました。・どちらも一度会得すれば体が覚えて忘れないであろう・どちらも苦手意識が根づく前に克服すれば、コンプレックスを防げるだろう…という2点が決め手となり、「今習うことに意義がある」ということでスタートしました。本人も想像以上に楽しんでおり、できなかったことができるようになる喜びを経験できているようです。週末がつぶれるのはどうかな…という点も心配でしたが、これも午前中のクラスを選ぶなどすれば、思ったほど問題はありませんでした。ひとまずは卒園まで続けてみて、小学生になったら本人に継続かほかに習いたいことはないかの意思確認をするつもりです。いかがでしたか? お子さんの成長を一緒に感じられる、習い事選びの参考になればと思います。
2016年06月26日小中学校での教育内容が、いわゆる“ゆとり教育”として行われたのが2002〜2010年度。この教育を受けた世代を広く“ゆとり世代”と呼びますが、いろいろな面で批判の対象とされることが多いのはみなさんもご存知の通りです。学力だけにとどまらず、「ゆとりだから……」という言葉で人間性まで否定されかねないこの問題。今回はパピマミ読者の皆さんに「ゆとり教育で問題だったと思うこと」 についてアンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います。同時に行った『ゆとり教育で評価できたところは?』というアンケートでは、「デメリットしかなかった」という回答が半数近くを占めたようですが、いったい何が問題と感じられているのでしょうか。●ゆとり教育で問題だったと思うことは?・1位:学力の低下……23%(23人)・2位:競争意識の低下……19%(19人)・3位:コミュニケーション能力の低下……16%(16人)・4位:とくに問題はなかったと思う……13%(13人)・5位:自主性の低下……11%(11人)・同率6位:精神年齢の低下……10%(10人)・同率6位:協調性の低下……10%(10人)※有効回答者数:102人/集計期間:2016年6月20日〜2016年6月21日(パピマミ調べ)●「学力の低下」がトップという結果に『ゆとり教育中に行われた学習調査では、日本の順位が下がってましたよね。勉強なんてやったぶんだけ伸びるんだから、学習時間が減ればそういう結果になるのは当然のことでしょう』(40代パパ)『思考力を鍛えるための学習を増やすといっても、それらしい成果があったとは思えませんね。大学受験なんかも結局は暗記勝負じゃないですか。遠回りしただけのように思えます』(30代ママ)最も問題だったと感じられているのは、やはり学習面。OECDが行っている生徒の学習到達度調査では、ゆとり教育中の日本の点数低下が顕著となり、教育の見直しに着手するきっかけともなりました。知識を暗記する詰め込み型の教育から脱却するためのゆとり教育で、“総合的な学習”などの思考力を付けるための教育が推進されたものの、目に見える結果が出たとは言いづらい でしょう。脱ゆとり教育を果たした現在の教科書は、当時より4割ほど分厚くなっていると言われています。●次いで「競争意識の低下」がランクイン『運動会の徒競走で、手をつないでゴールすることがあるなんて本当なんですかね?いくらみんな平等にって言ったって、さすがにそれはやりすぎだと思いますよ』(40代パパ)『何でもかんでも優劣をつければいいってもんじゃないけど、競い合うことを良しとしない環境では、育たなくなるものもあるのかもしれませんね』(20代ママ)実際にゆとり教育を受けた20代の人たちからも、競争意識の低下を招いたことに対する批判が聞かれました。人と競い合うからこそ生まれる、「悔しい!」や「勝ちたい!」という強い気持ちは、ゆとり教育の中では育ちにくいと言えるかもしれません。さらに、競争意識がないことから「覇気がない」と思われる ことも多いようですが、決して不真面目というわけではなく、自分のやるべきことを黙々とこなすことができる特徴を持ちます。●コミュニケーション能力にまで影響『話題が合わないっていうだけじゃなく、人と交流することを避けているような印象があります。四六時中スマホを見て、人と会話する楽しさを知らないんじゃないかと思いますね』(40代ママ)『ゆとりってのは、勉強だけじゃなくて会話もできなくなっちゃったのかね。毎年新入社員が入ってくるけど、声は小さいし何言ってるのかわからない。会社の飲み会を断るやつなんて見たのは、最近になってからだよ』(50代パパ)新入社員と上司が噛み合わない“ゆとりエピソード”を聞くことは、珍しいものではなくなりました。プロセスを重視する教育を受けてきたことから、頑張ったことよりも結果が求められる仕事の場 では認められづらいこともあるようです。この他、怒られ慣れていなかったり、積極性に乏しかったりすることで、対人関係が苦手だと感じさせてしまうこともあります。仕事よりもプライベートを優先させ、会社の人間とは距離を保とう とするのもゆとり世代の特徴と言えます。----------いかがでしたか?実際に、ゆとり世代と言われる人たちの上の世代からすると、信じられないような価値観を持った若者に遭遇することもあるかもしれません。しかし、それは柔軟な思考によって生まれた新たな考え方というだけで、批判されることなのかは疑問でもあります。お互いの違いを認め合い、それぞれの良さを高め合っていくような関係を築くことが最適と言えるのではないでしょうか。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】ゆとり教育で問題だったと思うことは?()●文/パピマミ編集部
2016年06月26日フランスの子どもの一般的な習い事の中に、テアートル(演劇教室)があります。「演劇教室」というと、日本では芸能界デビューを目指す子どもが行くところ…という印象を抱きがちですが、そうではありません。フランスのテアートルでは、人前で堂々としゃべったり、自己表現力をつけたりすることを目的としています。3歳から受け入れている教室もあり、小さいうちはまだセリフの入った劇をするわけではありません。それでは、実際にどんなことをやっているのでしょうか。■習い事の内容はシークレットフランスのテアートルの登録料金は、モダンダンス、音楽、テニスなどの一般的な習い事とそれほど変わらない料金で、地域や団体によって異なるものの、1年間約180ユーロ~300ユーロ(週1回、1時間)の価格帯です。5歳の娘はテアートルを習い始める前、「人前だと恥ずかしがって、なかなか発言できないところがある」と幼稚園の先生から言われていました。家では一度口を開いたら「もういいから…」と言いたくなるほどしゃべり続けているというのに、これには耳を疑いました。テアートルに登録する前、娘に何をするところかと聞かれ、「動物の真似とかもするから面白いよ。それに踊ったりもするんじゃないかな」と言うと、喜んで頷いてくれました。では実際に、どんなことをしているのか。実はこれがなかなかわかりませんでした。というのも、毎回子どもを教室に送り届けると、親は防音の思い扉のある教室の外で待っているように言われます。日本の多くの習い事と違い、子どもが何をしているのかを見ることができないのです。「今日は何をしたの?」と娘に聞いても、「秘密。発表会の日まで内緒という約束なの」と言われてしまいます。結局、「どうやら教室に入るとすぐに靴を脱いでいるようだ」(フランスでは常に土足のところがほとんどです)ということ以外、発表会の日までその謎は深まる一方なのでした。これは先生が親にサプライズを送ろうというアイデアから始まったようで、やがて5ヶ月が経った頃、発表会で初めて教室内に入れることになりました。■習い始めて5ヶ月、ようやく入れた教室で見たものは発表会では、まずはウォーミングアップということで、親も参加する場が持たれました。子どもとその両親全員が小さな舞台にのぼって輪になり、1人1人名前を言いながら輪の真ん中に進み出て、終えたら元の位置まで下がるということを繰り返していきます。ニコニコしながら名前を言うのも良し、厳しい面持ちで言っても良し、落ち着いた様子で言っても良し。自分の感情を表現しながら堂々とふるまい、発話することが目的なのです。子どもも大人も含め25人くらいが様子を見守る中、自分の番はたった5秒程度のことなのに、それでも「人前で何とかうまくできた」という達成感の大きさに驚きました。続いて、教師のストップの合図があるまで輪を描きながら皆で歩き、指示を受けてから一斉に動きを止めるという練習をしました。指示の内容は、「怒りながら隣りに止まった人をにらむ」、「優しく隣りの人の肩に右手をかける」、「悲しい顔をしながら隣りの人の顔を覗き込む」といった具合に、毎回変わります。ここでは、感情を表現しながらどんな風に人と接するのか、という自分なりの姿勢について考えさせられました。そこからは子どもたちだけで輪になり、先生の太鼓のリズムにのって歩きながら合図とともに立ち止まり、キリン、ウマ、ヘビ、ゾウなどを、体全体を使って思い思いに表現して見せてくれます。十人十色とはまさにこのことで、誰ひとりとして同じ表現をする子どもがいないことを実感しました。続いて、「水の中にいるものは?」という先生の問いかけを受けて、1人ずつ前に出て表現するということをしました。人魚、ワニ、魚、滑り台など問いかけに対するさまざまな答えを、子どもたちが表現していくのです。 ■自己表現することで自分を受け入れ、信頼できるようになっていく最後に少し長めの「1人だけの見せ場」として、舞台に置かれたひとつの風船を取りにいき、風船と一緒に飛んだり動いたりするというお題を与えられます。舞台の裾からすでに走ってくる子もいれば、のそのそと出てくる子もいます。また、風船に引っぱられてどんどん速く走って去っていくさまを表現する子がいれば、笑いながら空を風船で飛ぶ様子を表現する子もいます。つまり、フランスの演劇教室とは、演技力を身につけるのではなく、ほかの人の表現を見ながら、「自分はこうしよう」という自己主張を身につける場所なのです。娘と一緒に発表をしていた子どもたちは皆、4歳~5歳の子どもたちでしたが、誰ひとりとして恥ずかしがらないところがとても立派だと思いました。人前に立って話し、表現をすることは大人でも恥ずかしく、子どもならばなおさら勇気のいることです。そのプレッシャーを跳ねきって自己表現することに慣れていく過程では、自然と自分を受け入れ、自分を信頼できるようになるものです。また、それを見る他人に自分を委ねる以上、他人との信頼関係も築かれやすいのではないかと感じました。 5ヶ月間、わが子がテアートルで何をやっているのか誰も知らない、という謎は大きかったものの、先生のサプライズは結果的に子どもの成長の大きさを見せつけ、親たちにたくさんの感動をもたらしてくれました。幼稚園の先生からも「恥ずかしがらずに、本当に自己主張ができるようになった」と言われたのは、言うまでもありません。今後テアートルでは、年齢と共にセリフをつけながら表現する段階に入っていくようです。フランスでは、役者を目指すわけでなくても大人向けのテアートルが一般的に存在します。いわば演劇を学ぶことは大衆文化。それほど自分の表現力を磨き、表現しきることに喜びを感じる人が多いということがわかりますね。
2016年06月25日思い通りにいかないのなんて日常茶飯事、それこそが子育て。「これで合ってる?」と自分の子育て方針に自信を持てないお母さんも多いはずです。その中でも「どんな時に叱って、どんな時は叱っちゃだめなの?」というお母さんの悩みって結構多いんです。そこで今回は、叱らなければならない時・叱ってはいけない時についてお話ししていきたいと思います。叱るべき時はいつ?まずは、一番大切な「叱るべき時」です。最も重要な叱るべき時は「他人に迷惑を掛けた時」です。ただ、一口に「他人に迷惑を掛けない」と言っても、世の中にはたくさんの「他人に迷惑を掛けてはいけない時」があります。電車に乗る時には、順番を守らなくてはいけないですし、集合時間には遅れてはいけないですし、人が嫌がる事はしてはいけませんし…例を挙げたらキリがありません。当たり前ですが、子供は世の中の事を何も知らずに生まれてきます。世の中のル−ルを教えてあげられるのは、お父さん、お母さんだけです。お父さん、お母さん自身が、教育者の立場として常に身を引き締め、子供に正しい事を教えてあげるのが、何よりも重要な事です。叱ってはいけない時叱ってはいけない時も、叱るべき時と同じくらい重要になります。叱ってはいけない時は、子供が落ち込んでいる時や、納得がいっていない時です。例を挙げてみましょう。子供が泣いている時、ただ欲しいおもちゃを買ってもらえなくて泣いているのと、運動会の競争で負けて悔しくて泣いているのとでは、同じ「泣く」でも雲泥の差がありますよね。同じ「ダダをこねる」でも、ただわがままでおもちゃを買って欲しくてダダをこねているのと、他の兄弟は買ってもらったのに、自分は買ってもらえなくてダダをこねているのとでは「ダダをこねる」の意味が違います。自分は買ってもらえなくて納得がいかないのに、叱ってしまってはかわいそうですよね。叱る量はどれくらい?最後に大切なのが、叱る量を見極める事です。もちろん、初めから人に迷惑を掛けないように心がけるなどの努力が一番大切です。叱らないで済むのが一番いい事ですから。しかしながら、まだ小さい子や、手のかかる元気な男の子など、どうしても叱らなくてはいけない時があるのも事実です。叱る量として、例を挙げて考えてみましょう。例えば、間違って小学校の友達のノートを持ち帰ってきてしまったら、叱るというよりは「友達のノートと混ざらないようにしなくちゃね」と注意くらいで十分でしょう。しかし、クラスの友達をふざけて怪我をさせてしまった時などは、しっかり叱ってあげなくてはなりません。叱る量は起こしてしまった事の重大さに応じて、変えていかなくてはなりません。子供を叱るという行動は、その子にとって大きな影響を及ぼします。叱るべき時と、叱ってはいけない時とを上手に見極めて、子供の成長のプラスになるようにしたいものです。
2016年06月24日先日、しつけで置き去りにされた子どもが行方不明になるというニュースが報道されました。しつけや叱り方について様々な議論がされていますが、何が正しくて何が間違っているのかに悩むママも多いことでしょう。「こうすれば正解」というものはありませんが、やってはいけない叱り方や、叱る時のコツを知っておけば子どもへの対応も変わってくるかと思います。感情的にただ叱るのではなく、より効果的な方法を探ってみましょう。しつけに悪影響のNGワード「ママ怒るよ」「ごめんなさいは?」「ママもう知らない・勝手にしなさい」などは、しつけによくないNGワードです。知らず知らずの内に親の権力をかざしてしまう言葉は、単に「怖いから、ママに嫌われたくないから」と一時的に言うことを聞くだけでしつけとしての効果はないでしょう。どうしても感情的な言葉を発してしまいそうな時は、冷静になるために時間や距離を少し置くということも大切です。しつけによくないNGワードとしては叱る時に注意したい態度と言葉親が叱る時に少し気を付けると子どもが受け入れやすくなるポイントをまとめました。すべてを実践しなければいけない、ということではなく、まず1つでも良いので取り入ることから始めましょう。・理由をしっかり説明する「降りなさい」だけではなぜそうするのかが分からず反発を招くだけです。「それ以上登ると頭をごっつんして痛くなるから降りなさい」など理由をしっかりと伝えた上で言うと素直に受け入れやすいでしょう。2歳児などまだ言葉が分からない内であっても「言葉が分からないから説明しない」のではなく、説明を続けることで徐々に理解が深まります。説明する時はくどくどと長く言うのではなく、短く簡潔に伝えましょう。・共感する子どもがなぜその行動をとるのか、を考えた言葉かけをして共感する態度をしめしましょう。「自分の気持ちをわかってくれている」と子どもが思うことが大切です。「まだ遊びたいよね、でも・・・」などの前置きをするだけで、子どもがその後の言葉を素直に聞き入れやすくなるでしょう。・自主性を育てる言い方「~しなさい!」を「~しようね」に変えることで、自主性が育ちます。やらされた感がなく、自分で頑張った気持ちが残るので行動に移しやすくなります。・ワクワクする言葉を使う「掃除しよう」→「掃除したらピカピカになるね」、「野菜も食べなさい」→「野菜を食べたら強く(大きく)なれるよ」など、子どもがワクワクするような言葉を付け足しましょう。子どもにもイメージしやすくなりますし、「それならやってみたい」という気持ちが育ちます。・褒めることも忘れずに一番大事なのに一番忘れがちなのが褒めるということです。普段から行動を褒めてもらっている子どもの方が、親からの注意を素直に聞き入れやすくなります。いいことができた時はもちろん、普段できないことをできた時、自主的に行動した時などにも褒めてあげましょう。頑張りを認めてもらったことは自信へとつながります。執筆していて、「ママもう知らない」などは、私も言ってしまうことがあると反省しました。逆に「ご飯を食べたら強くなれるよ」などと言うと、確かに頑張って食べようとすることが多いと感じます。頑張って食べた時はその場で褒める、ということも大切ですね。悪いことは悪いと教えながらも、子どもの気持ちを大切に、感情的に叱らないということを肝に銘じていきたいと思いました。少し言葉を変えるだけでも印象は変わります。普段から意識してみましょう。
2016年06月24日参議院選挙が始まりました。6月22日の公示日から7月10日の投開票日まで18日間、候補者や政党の訴えが街のあちらこちらで聞こえます。今回の選挙から、選挙権が18歳以上となり、新たに240万人の有権者が誕生。高校生の中にも投票できる人がいるということで、教育現場では「主権者教育」に力を入れています。また自治体の判断によっては、期日前投票の時間延長や、指定された投票所以外でも駅やショッピングセンターなど、人が多く集まる場所に投票所を設けることができる(共通投票所)など、より投票しやすい環境ができるもの、今回の大きな特徴です。その目的は、投票率のアップ。特に20代、30代の若い世代の投票率のアップに期待がかかります。60代と20代の投票率は35%以上の開きが選挙は年代が上がるほど投票率が高く、2014年12月の衆院選では、60代の投票率は68.28%。それに対して、20代は半分未満の32.58%でした。若い人たちが政治に関心を持つことは大きな課題ですね。ただ、若い人たちだけではなく、全体で見ても投票率はとても低いのです。特に参院選は、衆院選と比べても平均で5%くらい低く、55%前後が続いています(衆院は60%前後)。ウーマンエキサイト読者のみなさんも、「選挙? うーん……」となかなか投票所に足が向かなかった経験があるのでは? 日曜日は出かける用事があるし、かといって、期日前投票もしそびれてしまったなどと、悪気はないのだけど、正直、選挙にはなかなか行かない、あるいは、他の用事との兼ね合いの中で、優先度が低いなんて言う人も珍しくないでしょう。そもそも、誰に入れたいいのかも分からないから、行かないというのが本音かもしれません。しかし、今回の参院選はちょっと頑張って投票所に足を運んでください。選挙は民主主義の基本中の基本。政治は、私たちの社会のルールを決め、国の進むべき道を決めるところであり、私たちは選挙によって、その代表者たる議員を選ぶのです。「主権が国民にある」とはそういうことですね。みなさんの一票が子どもたちの未来にも影響してくるのです。 ママの一票が子どもの未来を切り開く私たちの一票によって、国の方向性が決まり、また社会のルールが決められるということでもあります。民主主義とは主権者たる国民が政治に責任もつこととも言えます。そして主権者としての国民が、唯一政治に参加できる機会が選挙なのです。テレビやネットなどで、情報収集はできるし、時には政治を話題にする機会もあるかもしれませんが、とにかく一票を投じなければ、意思表示をしたことにはならなし、政治に対する不満や期待も、一票を投じることによって、解決や実現へ近づくのです。候補者のどこを見て選べばいい?ぜひとも、選挙に行ってほしいと思いますが、「どうやって判断したらいいのかわからない」という方のために、今回の選挙のポイント、いくつかお知らせしましょう。判断材料となる公約は、最近ではマニフェストと呼ばれることも多いですが、できれば一度はさらっとでもいいので読んでほしいと思います。各政党のホームページにも掲載されているし、選挙期間中には新聞の折り込みで配布されます。また新聞の記事としても掲載されます。今回の大事な政策は、「消費税再増税の再延期の是非と景気回復策」でありますが、それだけでなく、自分の興味あるテーマについて、政党を横断的に読み比べてみると良いと思います。例えば、少子化対策については、各党どんな政策メニューを並べているのか、年金や介護に関わる政策はどうか、エネルギーは? 教育は? と、各党の政策を「横に見る」と違いが見えてきます。政権である自民・公明等は、これまでの政策の評価という意味もあるし、民進党を中心とする野党は、政権を批判し、それとは相反する政策を並べるのが常です。今回は特に、民進党、共産党、社民党、生活の党の野党4党で統一候補を出しています。野党の政策を判断するときは、この4党の政策を合わせてみることも重要です。政策実行の裏付けとなる財源も大事。できる範囲でしっかりと公約を読んで、投票に行ってくださいね。
2016年06月23日こどもと見つけた小さな発見日誌
育児に遅れと混乱が生じてる !!
ムスメちゃんとオコメちゃん