2016年7月7日 10:00
なぜ痴漢冤罪保険に加入? 北海道警察の不祥事テーマ問題作、映画プロデューサーの今だから言える話
本当に大丈夫なの? こんな作品をどうやって映画化までこぎつけたの? 出演者にそんな質問をぶつけるのはお門違いなので、宣伝担当に「現場の苦労を知る人物を」とオファーしてみたところ、紹介されたのがプロデューサーの高橋信一氏だった。この高橋氏。常にクールで終始淡々。しかし、「痴漢保険」に入るなど、過剰な警戒心の持ち主でもあった。
○警察は撮影申請手続きに半笑い
――警察との交渉、許可取りなどでご苦労もあったのでは。それほど振り切っている作品でした。
実務としてこの映画のお金を集めたり、制作体制を整えたり、宣伝の方向性を決めたりと、プロデューサーの業務は多岐にわたります。ただ……この映画を作ることに関して、警察への許可取りは一切していません。
――えっ!?
撮影に関しての道路使用許可とか、そういった撮影行為に関しての許可申請はきちんと行っています。でも、映画自体をやることに関しては全く……。原作があり、それをもとにしたフィクションとしてこの作品を作りました。冒頭から注意書きを入れているのはそのためです。――私が当事者だったら、怒ってしまいそうです。
ここに関してはいろいろな解釈があると思いますが、もし今回の作品がNGだとすると、これまでのすべての刑事ドラマもダメになる。