地震などの災害時に、連絡手段や情報収集のためのツールとして頼りになるスマホ。しかし、電気が使えなくなることの多い災害時には、スマホを充電できずに困ってしまうということも少なくないでしょう。被災地では、水道水や食料をはじめとする支援物資の配給とともに、スマホの充電に長蛇の列ができることも珍しくありません。また、2~3時間並んでも電気が使える1人あたりの時間は短く、十分に充電ができなかった経験を持つ被災者の方も多いようです。そんな時にピッタリの商品「アクアチャージ」が、5月29日に藤倉コンポジット株式会社から新発売されます。その発売に際し、20~40代のスマホユーザー500名を対象に行った防災対策についての調査結果もご紹介します。■ 災害用伝言ダイヤルを知らない人は7割。20~40代の防災意識は低い!smile / PIXTA(ピクスタ)まず、自分自身の防災意識の高さについて聞いたところ、7割近く(65%)が低いと回答。2018年は災害が多かった年でしたが、それでも防災意識の低さを自覚している人は少なくないことがわかりました。また、「ご自宅において、災害時に避難場所へ持ち出すアイテムをまとめていますか?」という質問でも、「しっかりまとめている(災害時に持ち出すものを準備し、1~2か所にまとめたうえで定期的に点検・入れ替えをしている)」「まあまあまとめている(災害時に持ち出すものを準備し、1~2か所にまとめている)」という人の合計は、わずか2割台(29%)と低い結果になりました。さらに、持ち物の準備が不足しているだけではなく、「災害用伝言ダイヤルの番号を知らない」(71%)、「家族の携帯電話番号を暗記していない」(42%)、「災害時の避難場所への道のりがわかっていない」(41%)といった結果に。日本のどこに住んでいても、いつどんな災害が身に降りかかってくるかわからない昨今でも、災害時に必要な知識や情報が不足している人が少なくないという現状が明らかになりました。■ 災害時には貴重品や身分証明書よりも大事なスマホ次に、災害時におけるスマホについて調査。「災害時に避難場所に持っていくものとして、スマホは必須アイテムだと思いますか?」という質問をしたところ、実に92%もの人が「そう思う」と答えています。「災害時、“スマホ頼み”になる(スマホがなくては対応ができない/難しい)と思うこと」を聞くと、「安否確認」(71%)、「災害状況などのニュース確認」(60%)、「居場所の通知」(60%)、「避難所や救援物資などの情報収集」(55%)などが上位となりました。また、「手元の明かりの確保」(42%)、「最寄りの避難場所への移動」(32%)など、災害時のスマホは懐中電灯や地図としての役割も大きいことがわかります。さらに、「災害時、避難先に次のどちらか片方しか持っていけないとした場合、どちらを選びますか?」という質問では、下記のような結果になりました。災害時には、貴重品や身分証明書以上にスマホを必要とする人が多いようです。スマホ頼りになることが安易に予想される災害時。充電をしなければ、すぐに電池残量もなくなってしまうでしょう。今回のアンケートでも、「スマホの充電器は、防災グッズとして必須アイテムだと思いますか?」という質問には92%の人が「そう思う」と回答しています。一方で、「充電器はコンセント式のものしか持っていない(携帯用充電器は持っていない)」人が約4割(39%)、「携帯用充電器を持っているものの、災害時に電池・充電残量が十分にあるかはわからない」人が約3人に1人(33%)という結果になりました。非常時を想定して充電器の準備ができている人は少ないことがわかります。■ 5年間の長期保存もできる、水だけのスマホ充電器今回新発売される「アクアチャージ」は、そんな災害時のスマホ充電に重宝するアイテム。コップ1杯の水があれば、避難先でも家庭用コンセントと同等の時間でスマホ2台分をフル充電できるスグレモノです。使い方はとても簡単。パッケージを開封し、ケースに発電用塩とコップ1杯の水を入れるだけ!電池本体をケースに沈め、USBユニットを接続すれば、充電ができます。発電用塩とUSBユニットは付属されているので、本当に水だけあれば使えます!アクアチャージは、マグネシウムと空気中の酸素を反応させることで、電気を作り出すというメカニズム。電池内部に食塩水を注入することで発電されます。食塩水を注入しなければ反応しないため、開封前であれば5年間の長期保存が可能。災害時に持ち出す防災アイテムの中に、アクアチャージを備蓄しておけば、いざという時にきっと身を助けてくれるはず。ぜひ、チェックしてみてください。【参考】※~「スマホ時代の防災対策」事情を調査~避難先に持っていくのは「通帳」よりも「スマホ」!?災害時の安否確認・手元の明かり・避難先への移動も「スマホ頼み」…
2019年04月23日いま地震がきたら、保育園にいる子どもはどうする? …働くママにとって地震をはじめ、台風や豪雨などの自然災害は心配の種ですよね。先ごろ発売された 『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』 は、離れているときに子どもを災害から守るためにどうすればよいかのヒントがいっぱい詰まった1冊。被災パパママの声をもとに作られたリアルな防災本です。災害から子どもの命を守るためには、物を備えるハード面に加えて、災害時の行動のルールを作るソフト面もとても重要だそう。本を手がけたNPO法人ママプラグ代表の冨川万美(とみかわ まみ)さんに詳しい話を聞きました。NPO法人ママプラグクリエイティブな視点で家族の未来を設計する事業型NPO法人。自ら考えて動く「 アクティブ防災 」を提唱し、全国で防災講座を展開するほか、女性のキャリアを豊かにする「キャリア事業」などを中心に活動。企画した書籍に『被災ママ812 人が作った子連れ防災手帖』(つながる.com)、協力した書籍に『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』(アベナオミ著)など。 twitter: @active_bousai ■親は子どもを守れない?!子ども一人で対応するスキルとは「子どもは自分が守ろうと思っている」。 YESか、NOか。「この質問は全国の防災講座で、ママたちにいつも聞くんですが、毎回100%手が挙がるんですよ。でも、本当は違っていて、『あなたはお子さんを守れないかもしれません』。そう話すとみなさん、“どういうこと?”という顔をしますが、実際子どもが手の届くくらい近くにいるのなんて1日のうちのほんの数分くらい。同じ部屋にいても地震の揺れがひどければ動けませんし、自分がケガをしてしまうかもしれません。子どもの名前を呼んだら、お母さんに近寄ろうとしてうっかりガラスの上を歩いてケガをしたという子もいました。ただこれは、ガラスの上を裸足で歩くと危険だと知っていれば防げたケガなんですよね。親としては、子どもが自分で自分を守れるように知識を与えて、体で覚えさせることが大切です」子どもと離れ離れになったとき、子どもが一人で対応できるスキルがあれば、生存の可能性も高まります。一例として、頭を両手で抱えてまるまって身を守る「だんごむしのポーズ」は小さな子に教えるのにもおすすめ。ポーズと合わせて、頭をケガすると危ないということも伝えましょう。教えるときは恐怖心を与えないよう遊びの中で一緒に練習するのがよいそうです。このほかにも今すぐ簡単にできるのは、トイレをがまんしないこと。子どもはギリギリまでがまんしがちですが、行けるときに行っておく習慣をつけておくと災害時にも役立ちます。■災害時はトラブルが3倍に!「家族の問題」が顕著に現れる災害時には、心や身体にさまざまな問題が出ることも認識しておきたい点です。DMAT(災害派遣医療チーム)/DPAT(災害派遣精神医療チーム)/日本赤十字医療センターメンタルヘルス科/半蔵門のびすここどもクリニック副委員長の河嶌譲先生は、本の中で次のように語っています。「子どもが、突然の意識消失を引き起こしたり、頭痛や腹痛をうったえたり、手足が動かなくなったりするなど、さまざまな身体症状が現れることがあります。年齢にそぐわない甘え方をしたり、わがままになったり、現実にはないことを言い出したりします。これらはすべて異常な状態に対する正常な反応です。ムリにやめさせようとせず、子どもの言葉に耳をかたむけるようにしてみてください」災害時は誰もが心の余裕がなく、トラブルは平時の3倍程度になると心得ておくとよいのだとか。親は「いきなり性格が変わった」と感じるかもしれませんが、普段からストレスに感じていたことが、大きな災害によるストレスで表面化するだけ。これは災害時に限らず学校のトラブルなどでも起こるので、普段でも子どもに大きな変化があれば「学校で何かあったのかな」など、気づくきっかけにもなります。人間関係のトラブルも同じで、ママ友や夫婦間のぎくしゃくも災害時は増幅するそう。実際に「震災によって家族のきずなが強まった」という家族もいれば、「夫婦仲が悪くなって離婚に至った」という家族もいます。日頃から気になっている人間関係は、解決しておけるとよいですね。■災害時の家族のルールは、より具体的に決めておく避難所は、明かりも消せないし、いつもと違うことばかりで落ち着きません。震災後のストレスで子どもが泣いたり騒いだりすることもあり、子連れファミリーが過ごすには、実はとても過酷な場所。子連れの場合、やはり自宅避難が基本となることが多いと冨川さんは言います。「家屋が倒壊の恐れがあるなど、やむをえない事情で家に帰れないこともあると思いますが、避難所に長く生活するというのは、子連れには難しいと思ったほうがいいですね。被災地の外、たとえば実家などに避難することも考えたほうが気持ちに余裕ができます。罪悪感やセキュリティの不安などから被災地に残る人も多いのですが、非常時はなにかを割り切る必要がありますね。 “パパは仕事や復旧のために残るけれど、子どもとママは○日経ってもライフラインが復旧しなかったら実家に帰る”など、なるべく具体的に決めておくとよいと思います」非常時に冷静な判断をするのは難しいですし、家族の意思や決断のズレは夫婦の溝を深め、ときとして離婚につながることも。災害時の家族のルールを決めることは、家族で防災に関して話し合い、意識を高めるきっかけにもなります。■保育園へ迎えにいけないときはどうする?働くママは、1日のかなりの時間を子どもと離れて過ごしています。自分が会社にいて、子どもは保育園。そんなときに災害が起きたらどうすればよいのでしょうか。東京都では大規模地震が発生したとき、みんなが一斉帰宅をすると緊急車両の通行の妨げ等になることから、災害時は72時間帰らない「一斉帰宅抑制」を推進しています。つまり、帰りたくても帰れない、ということも起こりえます。「パパもママも都心で働いている場合は、ムリをして帰宅しないことも大事。保育園にも3日間は帰ってこられないかもしれないということを話しておく必要がありますね。夫婦どちらが迎えに行きやすいかは話しておいて、どちらも難しいときは誰が迎えにいってくれるのかを考えておく。保育園ママでも職場が近いなどの理由で迎えに行ける人はいるので、やっぱりママ友ネットワークは大事ですね。日頃からLINEグループなどでつながって、“こういうときはお願いします”とお互い協力しあえるように話しておくとよいですね」本にはこのほかにも具体的な家族の防災ルール作りのポイントや医療従事者による災害時のアドバイスなど、知っておきたいのにこれまであまり情報がなかった子連れ防災のノウハウが満載。レジャーの延長線上で防災意識を高める防災ピクニックや防災キャンプのポイントも紹介されています。「ピクニックやアウトドアなどは防災とリンクする知識が多く、キャンプをやっている家庭は災害にも強いですよ。震災のときもキャンプ気分で楽しんで子どもが泣いたりしなかったというファミリーもいます」親子のアウトドアはいい思い出になるし、パパの活躍シーンもいっぱい。ママ友と家族ぐるみで防災を意識したピクニックやキャンプを楽しむのもよそさそうです。「子どもを守るためにパパやママがやっていくべきことは、恐怖におびえながらストイックに防災に取り組むのではなく、“楽しみながら、日常生活の質を底上げすること”」と冨川さん。この本を読むと、防災が「ちょっと面倒くさそうなもの」から「やってみようかな」というものに変わります。 『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』 NPO法人ママプラグ(祥伝社)1,300円(税別) 「子連れ」に焦点を当て、防災バッグの考え方や必要なグッズはもちろんのこと、防災に強い家族になるために必要な、家族間の連携を図るための方法や遊びながら防災力を身につける方法などを、イラストを交えて楽しく紹介。全災害に対応日本に暮らすすべての子連れ家族に役立ててもらいたい1冊。
2019年04月09日地震や豪雨、台風、大雪など、自然災害が多い日本。災害から子どもの命を守るためにはどうしたらよいか、不安に感じるママも多いのでは? ママ目線のリアルな防災のヒントが見つかるのが、先ごろ発売された 『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』 。1223人の被災ママパパの声をもとに作られたリアルな防災本です。防災というと、難しいとか面倒だと思いがちですが、実は考え方次第だそう。日常生活のなかで、すでにできていることも意外にあるといいます。本を手がけたNPO法人ママプラグの代表、冨川万美(とみかわまみ)さんにお話を伺いました。NPO法人ママプラグクリエイティブな視点で家族の未来を設計する事業型NPO法人。自ら考えて動く「 アクティブ防災 」を提唱し、全国で防災講座を展開するほか、女性のキャリアを豊かにする「キャリア事業」などを中心に活動。企画した書籍に『被災ママ812 人が作った子連れ防災手帖』(つながる.com)、協力した書籍に『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』(アベナオミ著)など。 twitter: @active_bousai ■そのとき、どうした? 被災ママパパのリアルすぎる声冨川さんをはじめとする現NPO法人ママプラグのメンバーは、東日本大震災のあと、どうにかして被災地の母子の力になれないかと考え、前身となる「つながる.com」というプロジェクトを始動。被災地のママや子どもを対象に帆布に色付けするワークショップを開催。それをトートバッグに仕上げて販売し、利益を支援物資に変えて配布していました。「震災から約半年後に開催した初回のワークショップで、関東にお子さんと避難していたあるお母さんが、“子どもにはずっと大丈夫だといってきたけど、本当はすごく怖かった”と、泣きながら話していたことは今も忘れられません。その後もたくさんのお母さんに話を聞きましたが、 “大丈夫” なんていう人は誰もいなくて。やっぱり、ああすればよかった、こうすればよかったという後悔の声がとても多かったんですね。それで具体的にどうすればよいかを聞くと、日頃の備えが身を助けるということを、いろいろな人が口々にいうので、ママ目線の防災を伝えていきたいと思い、本にまとめました」2012年には 『被災ママ812人が作った子連れ防災手帖』 を発売して話題に。さらに昨今の台風や大雪、土砂災害の多さに危機感を抱き、全災害に対応する 『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』 を今年3月に発売しました。本に掲載されている体験談は、どれもとてもリアルです。「家も夫の仕事もすべて失って、避難所を転々とする毎日。未来がまったく描けずにいた。とにかく苦しかった」(25歳女性・息子2歳/東日本大震災)「避難所に出向くと、物資は届いていたが、アレルギーのある子どもの食べ物はなかった」(22歳女性・娘2歳/大雪)「最初の地震がきたとき、息子は入浴中で、息子はお風呂の水を飲み大パニックに。避難するより前に、子どもを落ち着かせるのが大変だった」(38歳男性・息子8歳/熊本地震)「真夜中にベッドから振り落とされ、何が起きたかわからなかった。子どもが自分の部屋で泣き叫んでいたが、ものすごい揺れに、すぐに駆けつけることができなかった」(31歳女性・娘8歳/北海道胆振東部地震)親子の年齢が書いてあるので、自分に近い人の体験談を見ると、「自分だったら、こんなときどうするだろう?」と自分事として考えさせられます。■カンパンや缶詰だけじゃない!子どもの「好物」を非常食に取り入れよう防災というと「非常用持ち出し袋」の準備から、と思うママもいると思いますが、小さな子どもがいる家庭は、まずは自宅避難が基本だそう。「多くの災害では、電気・水道・ガスのライフラインが止まるので、どうやってなるべく苦労しなくて過ごせるかを考えるとよいと思います」備えるべきは暮らしの衣食住。なかでも食べ物は家族の健康に直結します。「非常食というと缶詰やレトルトをイメージしがちですが、実際の体験からすると3日間くらいは家にあるものを食べて過ごすことが多いので、冷蔵庫の中身が結構大切ですね。生鮮食品があれば、それは立派な非常食。野菜などは一気にカットして、カセットコンロでカレーや雑炊を作っておけば、数日はもちます。また、切り干し大根やわかめなどの乾物やジャガイモやニンジンといった根菜類など、日持ちがする食材も非常食といえますね。まずはそういうものを切らさないように心がけるだけでも大きな第一歩。防災講座でこの話をすると、すでに結構できていることがあるとわかって、肩の荷が下りたといってくださるお母さんも多いです」ママとしては子どもの好きな食べ物や苦手な食べ物を意識しておくことも大事だといいます。「ある被災ママに“うちの子、カンパン食べなかったよ”っていわれて、ハッとしたんです。そういえば、私も我が子にカンパンを味見させたことはありませんでした。その子はおじいちゃんがよく飲むゼリー飲料が好きで、家にたくさんあったのでそれが非常食がわりになったそうですが、非常食=カンパンじゃなくていいというのは、目からウロコでした。“何をそろえないといけないんだろう”じゃなくて、“何がなくならないほういいんだろう”と考えてみるとよいと思いますよ。子どもがパスタ好きなら、パスタを食べたら買い物で補充することをルーティンにするなど、無理せずできることから始めることをおすすめします」■防災バッグは「ママバッグ」「旅行バッグ」を流用そして余裕のあるときにやっておきたいのが防災バッグの準備。一から用意しようと思うと面倒ですが、赤ちゃんがいるならいつも使っている「ママバッグ」がそのまま非常用持ち出し袋として使えます。また、子連れなら「旅行バッグ」の延長で考えると案外簡単に準備できるといいます。【赤ちゃんがいる場合】まずは、ママバッグの中身をチェックし、非常に必要なアイテムを追加しましょう。▼ママバッグの中身を確認□おむつポーチ□授乳用ケープ□着替えセット□スタイ、タオル、ガーゼ□ウエットティッシュ□ビニール袋□母子手帳と健康保険証□ブランケット上記のようないつものセットに、非常用のプラスαでミルクセットを入れる場合は、清潔な状態で哺乳できるように心がけましょう。母乳・ミルク・混合、いずれの場合も、いつも通りの哺乳ができるのが一番です。清潔に哺乳できる備えをしておきましょう。また、着替えや飲み物・離乳食・おむつやウエットティッシュも多めに入れておきたいアイテムです。【小さなお子さんがいる場合】旅行バッグには以下のようなものをプラスすれば、非常用持ち出し袋になります。▼旅行バッグにプラスαするアイテム□タオル□ヘッドライト□クッキーなどの食料□スリッパ□敷マット□水□携帯用トイレ□雨具□ポリ袋□トランプやおもちゃ□小さくたためるダウンジャケット□冷却ジェル□使い捨てカイロ など用意した旅行バッグはそのまま、おでかけや旅行に使ってください。そうすれば旅行前の準備の手間が省けますし、中身を見直すいい機会にもなります。旅行やアウトドアは防災とリンクするので、なにか便利そうなものがあれば入れておいて、実際に旅行で使ってみてもいいですね。携帯トイレは渋滞時にも役立ちます。本にはこのほかにも、大勢の被災ママパパのリアルな体験談やすぐに取り入れられる防災のヒントが満載。「しなきゃいけない」という難しいことではなく、無理せずできることがほとんどなので、肩の力を抜いて気楽に読めるし、取り組めます。「防災のモチベーションを継続させるには、難しいことをしないことが大事。ちょっと高くてもテンションが上がるおいしいレトルト食品を買うとか、インテリアにもなるかわいいライトを探すとか、食べたいものやほしいものを楽しみながら備えていくとよいと思います」日常生活で無理なく習慣にできることから始めるのが、防災の第一歩。まずは今日の買い物のときに、子どもが好きな食品を買い足しておくことから始めてみてはいかがですか。 『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』 NPO法人ママプラグ(祥伝社)1,300円(税別) 「子連れ」に焦点を当て、防災バッグの考え方や必要なグッズはもちろんのこと、防災に強い家族になるために必要な、家族間の連携を図るための方法や遊びながら防災力を身につける方法などを、イラストを交えて楽しく紹介。全災害に対応日本に暮らすすべての子連れ家族に役立ててもらいたい1冊。
2019年04月05日「火災保険」に入っていると、台風被害での修繕費用に充てることができるって知っていましたか?2018年9月4日。関西圏を台風21号が襲いました。和歌山・大阪・神戸で屋根瓦が飛ぶ・窓ガラスが割れるなどの被害が出て、電柱も折れて、最長1週間停電した地域が出ました。今回は、修繕完了した筆者の実家を例に、住宅に関する保険「火災保険」には最低でも入るべきという、その重要性をご紹介します。■ 台風21号通過時、家はどうなったか?Graphs / PIXTA(ピクスタ)台風21号は昔から恐れられている大阪湾通過コースで、学校や会社では前日に「明日は休校・休業」とし、百貨店や大型商業施設は早めに閉店、電車も午後11時までに全線止まりました。9月4日の午前中、台風は予報通りの時刻に、筆者が住む地域を通過しました。風音や物音がおさまってから外に出ると、カーポートの屋根1枚が飛んでいて、屋根瓦の一部も吹き飛ばされていました。少し離れたところに住む実家から、「屋根瓦がかなり飛んだ」と連絡がありました。両親は高齢で、片付けの手伝いなど必要だろうと、自宅の片付けをしてから1週間ほど実家に滞在することにしました。実家になんとか到着し、父とともに被害箇所を確認したところ、玄関正面の鬼瓦の一部や風圧をまともに受けた屋根の瓦がかなり飛んでいました。工務店さんへの連絡は、台風通過中に連絡を入れたのですが「もう20件修繕予約入っているから、順番に見に行きます」という返事をもらい、保険会社へは、代理店を通じて必要書類を送ってもらうように手配していました。■ 最低でも住宅の「火災保険」には入っておくべき理由pixelcat / PIXTA(ピクスタ)今回の台風のように、家屋に被害が出た場合は、多額の修繕費用が必要となります。住宅の「火災保険」に加入すれば、台風時に受けた被害箇所の修繕に充てることができます。最近は地震などの天災、天災による隣家への被害訴訟が増えているので、「地震特約」という形で補償内容を充実させる「住宅総合保険」が登場し、切り替えるご家庭が増えています。新築住宅では契約時に加入するのですが、築年数が古い家では火災保険への加入をしていないことも多いので、一度保険については確認した方が良いでしょう。blackie0335 / PIXTA(ピクスタ)加入後に実際に被害に遭って保険金請求をした際に、減額されることがあります。加入時にも言われる「免責事項」です。免責事項とは、損害が出た際、保険会社が支払いを負わずに、保険加入者が自己負担する部分の金額を契約時に設定する、という事項です。契約時に話し合いのもとで決定するのですが、免責金額を高くしておくと保険料は安くなり、免責金額を低くもしくは0円にしていると、保険料は高くなります。■ 台風21号での損保会社の対応は?Graphs / PIXTA(ピクスタ)災害の規模により、「り災証明書」が発行されますが、損害保険会社への保険請求災害での融資制度利用の証明税金や国保料金などの免除・減免などに必要とされています。り災証明書発行には、住んでいる自治体で一定期間受付を行いますが、居住者の家の玄関と損壊した箇所の写真提出が必要です。Graphs / PIXTA(ピクスタ)+損害保険会社各社は、台風21号の被害状況や申請者数がひどいため、一部損壊にあたるケースの場合は、り災証明書はなしとし、損害保険会社から送る書類工務店からの見積書損害箇所の写真すべて(世帯主が玄関に写り込んでいる写真1枚も含む)とすると連絡を受けていました。り災証明の発行は、14日間と区切っている自治体がほとんどですから、保険金申請前になるべく早めにり災証明書が必要か否かの確認はとっておきましょう。■ 工事は丸1日で完了。工事費用と保険金額との差額は…?工務店さんでの対応件数が多かったため、順番待ちの間、被害が広がらないよう応急処置作業を行ってくれました。日本瓦特有の応急手当てです。雨漏り箇所がひとつ出ましたが、場所を特定して対応していただきました。12月に入っても見積書があがってこないので、損害保険会社さんから督促の連絡がきて、工務店さんへ連絡を入れました。対応家屋が多かった為、見積書作成漏れがわかり、すぐに見積書を作成してもらい、工事の段取りも始まりました。損害保険会社さんへはすぐに必要書類を郵送し、振込は数日で行われました。工事は2019年1月中旬、丸1日で完了しました。実際の工事費用と保険金額との差額は、小銭程度でお釣りが出る金額となりました。■ まとめ実家は早めの連絡対応のおかげで、順番待ちはしましたが早く修理できた方でした。しかし、被害家屋が多いことや、被害箇所がそれぞれ違うので、修繕待ちの家屋は多いです。修繕費用に関しては、「火災保険」「火災総合保険」をかけておくことで、大きな出費を補填できるので、一度ご自身の家の保険について、確認しておくと良いと思います。【参考】※ 免責と免責金額とは?-日本損害保険協会
2019年02月14日2018年は、度重なる自然災害や増税など、住宅購入者にとっても気になるトピックが話題を集めた年でしたね。そんな中、株式会社リクルート住まいカンパニーが1都6県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県)に住む、住宅購入に関する無料相談サービス「スーモカウンター(注文住宅)」の来場者250名にアンケートを実施。「増税」「金利」「防災」という、2018年を代表するカテゴリーに関する、住宅購入者の意識が明らかになりました。■ 住宅購入の決め手は増税・低金利<子ども関係izumi / PIXTA(ピクスタ)まずは対象者に、住宅検討理由において最も重要だったものを聞いてみると、34.2%が子どもの誕生や、子どもが入園、入学をするまでに家を持ちたいといった、「子ども関係のため」と回答。次いで、「家の老朽化のため」が2位で20.8%。「増税影響のため」と回答した人は、わずか10.8%にとどまりました。この結果から、増税やローン低金利など住宅購入の金銭面における大きなポイントがあったとしても、多くの人はそれがメインの理由にはならないことがわかります。筆者夫婦が、筆者の妊娠を機に住宅を購入したように、今回のアンケート対象者も多くが「妊娠を機に出産前に購入したい」「子どもの入園や入学前に合わせて検討したい」といったニーズが多いようです。しかし、増税や金利が多少なりとも住宅購入計画に影響を与えていることは事実。増税、金利ともに6割程度の人が住宅購入計画に「影響を受ける」「やや影響を受ける」と回答しました。Q 消費税の増税は、住宅購入計画に影響しますか?(単一回答、%)Q住宅購入計画に金利は影響しますか?(単一回答、%)その影響として最も多かったのは、「購入計画を見直している」というもの。その購入計画について細かく聞いてみると、「消費税が10%に上がる前に購入しようと思う」「住宅ローン減税制度の適用期限延長・控除を利用しようと思う」など、購入の“タイミング”を考え直す人が多いことがわかりました。住宅購入における1番の決め手が増税や金利ではないものの、増税や金利によって住宅購入の検討そのものを早め、買い時を見極めようとする人が増えているようです。■ 予算超過してまで防災対策をする人は少ない地震や台風といった未曽有の災害が日本列島を襲い、今年を表す漢字も「災」となるなど、とにかく災害が多かった今年の日本。日本全体として防災の意識が高まった年になりましたが、住宅購入者における防災の意識はどのようなものでしょうか。まず、家を建てるにあたり、防災をどの程度意識しているかについて聞くと、「かなり意識している」が30.8%、「やや意識している」が54.4%となり、8割を超える人が意識していることがわかりました。そして、その意識していることについて聞くと、「地震に強い構造(耐震、免震)」、「立地・基盤」、「水害対策」といった項目が上位に。スーモカウンター住宅アドバイザーによると、防災への関心は高まってはいるものの、予算を追加してまで防災を意識した家づくりをしている方は少ないのだとか。耐震や免震については、各ハウスメーカーや工務店でも技術が整っていることが多いので、気になる方は各社の特徴を確認してみるのがいいそうです。筆者の場合は、住宅購入前、自治体の発行するハザードマップを入手したり、また不動産屋や自治体の窓口にその地域の過去の災害を聞いたりしました。なるべく予算をかけずに防災を意識した家づくりをしたい人は、そうした情報を集めていくことも有効かもしれません。増税や低金利、自然災害などが住宅購入者に与えた影響が細かくわかった今回のアンケート結果。2019年は、住宅に関するどのようなトピックが、住宅購入に影響をもたらすのでしょうか。【参考】※増税決定、低金利、自然災害… 2018年振り返り!住宅購入検討のきっかけに影響したことは?首都圏在住250人の住宅検討事情、大公開
2019年01月05日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ふるさと納税と災害支援」です。ふるさと納税の制度が始まって10年。近年は、返礼品がしばしば問題になっています。ふるさと納税が作られた背景には、東京を筆頭に大都市に人が集まり、税収も都市に集中したこと。人口減少の進む地方にも税収を分配できる方法をと、故郷や自分の好きな町に納められる制度として創設されました。そして、税を納める代わりに、返礼品として地域の特産物が贈られたのです。やがて数々のクラウドファンディング事業者が参入、ふるさと納税の申込窓口を請け負うようになりました。すると自治体ごとに競争が生まれ、返礼品を競い合うようになり、土地の特産品といえないものまで贈るようになりました。本来の趣旨からかけ離れていったため、総務省が音頭をとり、寄附額の3割を超える返礼品を出す自治体は税優遇から外す方針を掲げました。しかし、実は今年、ふるさと納税は大活躍しました。豪雨や台風、地震などの災害で被災した自治体が、復興にかける資金を調達するのに、ふるさと納税のしくみが大きく貢献したのです。寄附には、義援金もありますが、被災地に公平に割り当てられますし、届くまでに時間がかかります。ふるさと納税ならば、送りたい町にすぐさま届けられ、救命・復旧活動に使ってもらうことができます。また、「代理寄附」という制度も生まれました。ふるさと納税は、納税者が税の控除を受けるために、納税証明書の発行が必要になるなど、煩雑な事務処理が発生します。被災直後の自治体にとっては、その作業が負担になってしまう。そこで、別の自治体が事務手続きを代行し、手続きを終えたお金だけを被災地に送るという仕組みが生まれました。これは、熊本地震のときに、その前年に豪雨災害にあった経験を生かし、茨城県境町が名乗り出てスタートしました。2008年の開始当初には想定していなかったことです。ふるさと納税には批判もあり、見直す必要がある一方で、災害支援としてはとても有効な仕組みです。ネットで検索すれば、各災害ごとに納税先を選ぶこともできます。税額控除にもなりますし、みなさんもぜひ、活用してみてはいかがでしょうか?堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年12月19日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年12月17日地震や台風など、とにかく自然災害が多かった2018年。全国各地で大きな被害をもたらし、被害状況を伝えるニュースを目にしては、不安な日々を過ごすことが多かった一年でした。「自分が住んでいる家がもし自然災害に見舞われたら……」と考え、防災カバンや避難場所の確認など、様々な対策をしている人も少なくないでしょう。そして新しい家の購入前には、その地域が自然災害にどのくらい強いのか、自然災害に遭う確率はどのくらいなのかといった情報は気になるものですよね。不動産関連の比較査定サイト「リビンマッチ(旧 スマイスター)」を運営するリビン・テクノロジーズ株式会社は、リビンマッチを利用する全国の20歳以上の男女480人を対象に、「居住地域の自然災害への強弱」についての調査を実施。今回はその調査結果をご紹介します。■ 居住地域の災害リスクを気にしない理由は?所有か賃貸かに限らず、戸建てやアパート、マンションに住んでいる人の中で、「居住地域が自然災害に強いか・弱いか気にするか?」について質問したところ、「とても気にする」(48.6%)、「やや気にする」(40.2%)、「あまり気にしない」(8.4%)、「まったく気にしない」(2.9%)という結果に。程度の違いはあれど、やはり、住んでいる地域が自然災害に遭いやすいのかどうかという点を気にする人は大多数でした。sironekomilk / PIXTA(ピクスタ)そこで知っておきたいのが、1割強もいた「あまり気にしない」「まったく気にしない」という人の考えです。気にしない理由としては、「気にしても仕方ない」「今のところ大丈夫だから」「自分の住みたい家・地域に住みたいから」という回答が多く集められました。住む前から自然災害を気にするよりも、好きな家に住みたい気持ちが強い人は一定数いるようです。その他にも、「先祖代々の土地だから」「改良工事や基礎工事をしっかりするから」といった理由がありました。気にしないという人は、どこに住んだとしても自然災害に遭う時は遭うし、遭わない時は遭わないといった、自分にふりかかる状況のあるがままを受け入れる覚悟を持っているのかもしれません。■ ハザードマップ以外にも、古地図や法務局で調べる人も一方、「とても気にする」「やや気にする」と回答した人は、居住地域の災害経験に関する情報をどのように得ているのでしょうか。調査の結果、多くの人が、ハザードマップで調べたり不動産屋やご近所さんに聞いたりしているようです。EKAKI / PIXTA(ピクスタ)ハザードマップは無料で手に入れることができますし、一番手っ取り早い調べ方ですよね。また、その土地に詳しい不動産屋や居住年数が長いご近所さんなら、信頼できる情報を得ることができるでしょう。他には、専門サイトや検索エンジンで調べる人も少なくありませんでした。そして、古地図や法務局で調べるという強者も!austro / PIXTA(ピクスタ)徹底的に災害リスクを知っておきたい場合には、個人で本格的に調べるのも一つの手なのかもしれません。■ 災害に弱い地域だけど、家や土地が気に入ったらどうすればいい!?調べた結果、その土地の災害リスクが高かったとしても、家や場所が気に入って「ここに住みたい!」となることもあります。もし気に入った所が自然災害に弱い地域にあったらどうするのでしょうか?意外にも、7割以上の人が「諦めて他を探す」と回答!多くの人は気に入った家や土地よりも、災害への不安の方が勝るようです。Studio Right / PIXTA(ピクスタ)また、「改良工事や基礎工事をしっかりする」「その近辺でマシな地域を探す」など、妥協策や解決策を見つける人も少なくありませんでした。せっかく見つけたお気に入りの家を、災害リスクの有無で簡単には諦めきれない気持ちは、確かにわかりますよね。気に入った家と、その居住地域の災害リスク、そのどちらを選んでどちらを諦めるかは人それぞれ。もちろん自然災害には遭わないに越したことはありません。しかし、災害リスクを調べたり工事を徹底したりと、できる限りの方法で自然災害に対する安心を得ることもできます。ABC / PIXTA(ピクスタ)全国どこにいても自然災害には遭う可能性があるので、ある程度の覚悟と諦めも必要かもしれませんが、新しい土地への引っ越しや新居購入の際にはあらゆる準備をしておきたいものですね。【参考】※【調査】居住地域は自然災害に強い?弱い? 居住地域の自然災害への強弱が気にならない人が1割超も! 災害リスクは「ハザードマップで調べる」が1位、2位は「不動産会社に聞く」
2018年12月07日東日本大震災のときに、我が家には3匹の犬がいました。住んでいた群馬県は、建物の倒壊は少なく、死者は出なかったものの、揺れはかつて経験したことのない大きなものでした。驚いたのは人間だけではありません。犬も震えてうずくまってしまったり、机の下にもぐりこんでしまったり。パニックになっていました。東日本大震災は、大きな地震や風水害が起こったとき、ペットを飼っている家庭はどのように対処したらよいかを考えさせられる機会となりました。今回は、ペットを多頭飼いしている家の避難対策についてのお話です。■ 国はペットと同行して避難することを推奨している!東日本大震災をはじめとする過去の災害の教訓から、環境省がペットとどのように避難したらよいかの方針を平成25年6月に「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」として発表しました。環境省では、ペットとの同行避難を推奨しています。飼い主と離れ離れになったペットを捜索・保護することは、多大な労力と時間を要します。また、ペットが負傷や衰弱、死亡することも考えられます。飼い主にとってペットは家族も同然ですし、環境保全の立場からもペットと一緒に避難することが必要と国は考えたようです。■ 避難時、犬のために持っていくものとは?地震が起こったとき、筆者がとっさに用意したのは、水、エサ、ペットシーツだけでした。antpkr / PIXTA(ピクスタ)white_blue / PIXTA(ピクスタ)後で考えたら、これでは1週間もたなかったでしょう。以下のものがあれば、1週間くらいなら避難所生活が可能です。療養食や薬ドッグフードと水(1週間以上の量)食器予備の首輪トリード(伸びないもの)ガムテープ飼い主または、飼い主に連絡がつかない時の連絡先ペットの写真ワクチン接種状況、既往症、かかりつけ医の情報ペットシーツ排泄物の処理道具トイレ用品タオル、ブラシペット用のおもちゃガムテープはケージの補修をはじめ、様々な用途に使え、便利です。masa / PIXTA(ピクスタ)ペットの写真や飼い主の情報は、家族だけで対処できない時に必要です。忘れがちですが大変役に立ちます。必ず用意するようにしましょう。CORA / PIXTA(ピクスタ)■ 車での避難は危険だからNG!我が家の大型犬3匹は、パニック状態になっていたので、避難所まではとても連れていけないと判断し、車に乗せて移動しようと考えていました。実際には避難しませんでしたが、もし長期間に渡り車の中で避難生活することになれば、人間もペットも大変危険な状態になっていたに違いありません。TuelekZa / PIXTA(ピクスタ)これまでの災害では、ペットを避難所に入れることはできませんでした。ペットと避難所に来た人は、自家用車の中で人とペットが一緒に生活するケースが多かったようです。狭い空間で長時間じっとしていると、人間は「エコノミークラス症候群」になる危険性がありますし、ペットは夏ならば熱中症になる恐れがあります。車に乗っていれば大丈夫という考えは間違っているのです。現在は、避難所や仮設所によって条件は違いますが、避難所の屋内または屋外にペットを係留することができます。■ 災害に備えて、普段からできる対策法とは?災害のときに一番怖いのは、「ペットが迷子になること」と「ペットが衰弱してしまうこと」です。hashisatochan / PIXTA(ピクスタ)日常から災害に対する準備をしておくことで、いざというときに対応することができます。詳細は以下のようになります。住まいの防災対策をするペットのしつけと健康管理ペットが迷子になった時のための対策ペット用の避難と用品、備蓄品の確保避難所や避難ルートの確認等の準備犬は、普段からしつけを行っていても、パニック状態になったときや、慣れない環境の中で過ごさなくてはならないときは、無駄吠えをしたり、過度に徘徊したりします。キャリーバッグに入るサイズの犬なら、バッグの中でおとなしく過ごせるよう、普段からバッグに慣れさせておくことも大切です。sasakura_yoshimichi / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか?普段は飼い主のそばから離れない犬も、緊急事態の際は、恐怖と驚きで暴れてしまうこともあります。「自分たちの犬は大丈夫だ」と決して過信せず、普段から準備を心掛けましょう。【参考】※環境省災害時におけるペットの救護対策ガイドライン
2018年11月28日地震や災害に備えて防災グッズを揃えたり、缶詰などの保存食を備蓄されているご家庭も多いと思います。それでも実は意外と見逃しているのが「食」なのです。今回は洗い物を出さずにフライパンで作れるカレーと炒飯をご紹介します。どちらも作り方は簡単ですよ!被災してみて実感した、食の重要性震災にあったとしても「救援物資で食べ物が届くから、缶詰や乾パンでそれまでしのげば大丈夫」と思っている人もいるのでは。私は関西出身なので、阪神淡路大震災で多数の友人や知人がその渦中に巻き込まれました。地区によっては行政からの食料が届きだしたのは6日目以降の地区も多く、それまで個々で食べ繋ぐことになったので精神的にも肉体的にも大変な苦労したのです。配給がなされても、避難所生活での食事が長引くと栄養のバランスが崩れてしまいます。便秘や、お子様の精神面が不安定になったり、風邪が治りにくくなったり……。避難所生活のストレスの中で、「食」だが体だけではなく心の支えにもなるため、おいしいと思える食事、栄養のある食事は震災時でもとても大切なものになります。ガスが使えない、水が使えない、電気がこない……などさまざまな状況が考えうるのですが、今回は貴重な水をできるだけ使わず、洗い物が(お皿に移さなければ)ゼロになる、乾物と根菜を使用したトマトカレーをご紹介します。また、添えるご飯も時短になるフライパンでの炊飯方法もご紹介します。アウトドアでも使えるので、ぜひ試してくださいね。トマトカレーの材料とレシピ今回カレーで使う材料は、震災時にはお肉などの動物性たんぱく質が取れないため、豆類や焼き麩などを使用して補っています。・トマト(カット)缶……1/2缶(約200g)・玉ねぎ……1/4個・にんじん……1/3本・にんにく……1片(チューブでも可)・ミックスビーンズ缶……1/2缶(約60g)・米粉……小さじ1(無くても可)・カレー粉……小さじ1〜2・コンソメキューブ……1/2個・塩、胡椒……少々・焼き麩……6g●フライパン炊飯米(無洗米)……2合水……440ml1.まな板の上にクッキングシートを敷いて玉ねぎは薄切り、にんじんは薄くスライスして半月切り、にんにくはみじん切りに。包丁は事前にウエットティッシュなどでふいた後、キッチン用のアルコールをかけます。まな板を洗わないようにクッキングシートを敷くことで洗い物がなくなります。2.人数分のお椀やボウルにポリ袋を入れます。3.2に1とミックスビーンズを半量ずつ入れます。4.トマト缶を半量ずつ入れ、コンソメキューブを砕いて入れます。5.米粉とカレー粉を半量ずつ入れます。小さじがない場合は、ペットボトルのキャップを使用すると良いです。キャップ1杯が小さじ1杯と同じくらいの量になります。今回、米粉を使用しているのはとろみづけのためなので、米粉がなければ省いても大丈夫。カレー粉の量はお好みで。お子様がいる場合は少な目がおすすめ。6.焼き麩と塩、胡椒を入れてビニールの中を手でよく揉み込み、ビニールをしっかりとねじって縛ります。通常、焼き麩は水に浸して戻して、絞ってから使用しますが煮ている間に戻るので今回は不要です。7.たっぷりのお湯を沸かし、その中に6を入れて約20分ゆでます。お湯はどれだけ沸騰しても100度以上になりません。ポリ袋を「高密度ポリエチレン」と表記されているものを使用すれば、耐熱温度も高めで袋の成分が溶け出しません。また20分火を沸かし続ける必要もありません。沸いたら火を止めて、10分ほど置いてまた沸かして火を止めるというのを繰り返すと湯が高い温度のまま保たれます。ポリ袋に入れてゆでることで、他の料理も並行してゆでることができ、洗い物をする必要がなくなります。8.全体に火が通ったら、器にビニールごと入れます。本当に水が貴重なときはお皿によそわずにこのまま食べることで、洗い物がなくなります。フライパン炊飯の手順1.30分浸水させて水気を切った米をフライパンに入れます。水を入れて蓋をし、強火に5分かけます。2.画像のように沸騰したら、引き続き蓋をして中火に5分かけます。3.水分がなくなって、お米の良い香りがしたら炊き上がり。このまま蓋をして10〜15分蒸らして。トマトカレーのレシピのポイントカレーは、火加減や入れている量、野菜の切り方などによって茹で時間が変わってきます。袋の上から触ってみて柔らかくなっているか確認してくださいね。トマト缶によって酸味が違うので、酸味が強いようなら少量の蜂蜜を加えるのもおすすめ。お肉は入っていませんが、焼き麩やミックスビーンズに弾力があり食べ応えたっぷりなので、物足りなさはありません。洗い物が本当に出ないので、とっても気楽です。アウトドアにもぜひ使ってみてください。もちろん、お肉を入れての調理も可能ですよ。今回はカレーにしましたが、同じ要領で煮物やスープなども作ることができます。もしものための知識として、ぜひ1度家族で作ってみていただけたらと思います。●ライター木村幸子(きむらさちこ)料理家。洋菓子研究家。青山にて「洋菓子教室トロワ・スール」主宰。店舗や企業のレシピ・商品開発、TV・雑誌の監修・出演のほか、グルテンフリーや糖質オフ、はちみつを使用した体に優しい料理のレシピ開発実績多数。2012年2月に「最大のチョコレートキャンディーの彫刻」の分野にて、ギネス世界記録のお菓子の製作、世界記録と認定。著書『憧れのゴージャスチョコレシピ』他多数。Instagramアカウントtrois_soeurs木村幸子さんのブログはこちら!
2018年11月22日ラップは普段、お皿にかけたり食品をそのまま包んだりするのに使いますよね。でも、それだけではもったいない!実はラップは、隠れた万能アイテムなんです。掃除や災害時にも大活躍するラップの使い方とは?オーストラリア生まれの最新・布製ラップの情報と一緒に、3本まとめてご紹介します。■ ラップでキッチンの焦げ付きを落とせるって知ってた?IHクッキングヒーターに付いた焦げ付きは、ついゴシゴシこすり落としたくなりますよね。でも、スポンジよりもラップを使った方が、汚れが落ちやすいってご存じでしたか?あのフニャフニャのラップで汚れが落ちるなんて、ちょっと想像ができませんよね。しかし、そこにはきちんと理由がありました。スポンジは内部に小さな穴がいくつもあいており、クレンザーの研磨剤を吸収してしまう性質があります。しかし、ラップは表面がつるっとしているので研磨剤を取り込みません。ラップの方がスポンジよりも効率よく研磨剤の効果を引き出すことができ、あまり力を込めなくても汚れが落ちるのです。ラップは毎日使うものなので、ゴミ箱に入れる前にぜひキッチン掃除にも活用してみてください。詳しくは記事をチェック!ラップだけでIHクッキングヒーターの焦げ付きを簡単に落とす方法■ ラップの節約法と防災術チリも積もれば山となるというわけで、ラップだって資源ですし、決してタダではありません。できるだけラップを使わないようにするために、毎日の食卓でちょっとした工夫をしてみませんか。エコロジーの国、ドイツ人が提案するラップ節約術はとっても簡単。お椀にラップをかぶせるかわりに、同サイズの平たいお皿を乗せてふたをするというものです。ラップを取り出してお皿にかけるよりも、ずっと手間が省けて時短にもなりそうですね。合わせてこちらの記事では、ラップを使った防災時のアイディアもご紹介しています。止血や防寒、窓割れの応急処置など、ラップの活用方法を知っていれば、いざというときとても役立ちます。詳しくは記事をチェック!「ラップ」は災害時も大活躍!超簡単なラップ節約術と食品ラップ法とは?■ 何度でも使える!オシャレな布製ラップオーストラリア発の「Bee Eco Wrap」は、何度でも使えるフードラップです。オーガニックコットン生地をベースにした布製のラップで、ミツロウとホホバ油、木の樹脂をブレンドした素材を染みこませて作られています。優れた保湿性と抗菌・殺菌作用を備え、食品を直に包むこともできますよ。オシャレなデザインで、おにぎりやサンドイッチを包んで、そのままお弁当として持ち歩いても良さそう。使ったあとは水洗いして干すだけで、何度でも再利用できます。詳しくは記事をチェック!ラップなのに繰り返し使える!布製フードラップ「Bee Eco Wrap」って?
2018年11月17日防災グッズは、市販されている物を購入することである程度をカバーすることができます。しかし、東日本大震災を体験した筆者は、それだけではカバーできない部分もあるということを、身をもって体験しました。今回は、防災グッズとして必要なものを迷わず準備できるように「衣食住」の3つに分けて用意する方法を書きます。■ 最初の避難時に持ち運ぶ防災グッズの準備基本は、市販されているものを使ってもいいです。ただ、不足部分を補うために準備しておきたい(持って出た方が良い)ものを「衣食住」に分けて準備することをおすすします。ポイントは、いかにコンパクトにまとめて背負えるかです(両手が使えることが大切です)。「衣」の準備ここは、衣類など身につける物と考えてください。雨風に強い上着(季節を問わずウィンドブレーカーのような上着は重宝します。)タオルと大きめバスタオルなど(拭くことも掛けることもできます)生理用品(1日分は試供品などで補えます)「食」の準備缶詰(カンパンやパンなど、開けたらすぐ食べられる物)飲料水(長期保存水がオススメです)甘い物(すぐに口に入れられるアメなど)「住」(生活必需品)の準備レジ袋(ゴミ袋だけでなく三角巾などにも使えます)携帯トイレ懐中電灯(予備の電池も一緒に)スマホを電池で充電できる物軍手(家族分)応急処置用品(薬や絆創膏などの衛生用品)重要書類などのコピー(保険証・保険関係書類・口座番号などをケースにひとまとめに)母子手帳のコピー(子どもの病歴や出産時、予防接種の有無のページ)小銭ポケットティッシュ(いくつか)アルミのブランケットこれらをリュックに入れていきますが、重さに注意しましょう。実際に背負って避難をしたときは、詰め込みすぎていたせいもありますが、重くて大変でした。そこに幼児を抱えていましたので、余計に大変だったのを覚えています。入れる物は厳選し、できるだけ軽くしましょう。■ 災害がおさまってからの「第2の防災グッズ」災害がある程度おさまり、日中に自宅に戻れることがあるかと思います。その時は、ライフラインが止まっていることも十分にあります。また、買い出しに行っても買えないこともあります。その時のために2つ目の防災グッズが必要なのです。その中身をご紹介します。「衣」の準備家族全員分の着替え1日分(ジャージなど長袖長ズボンで動きやすい服)トラベル・サウナ用の紙の下着(使い捨てができるので便利です)体ふき用シート除菌用シートコンパクトタオル(水で戻すことができるものが便利)マスク「食」の準備温めなくても食べられるもの(ご飯に味がついておかずがいらない物がオススメ)飲料水入れ(折りたためる容器がオススメです。給水が始まったらすぐに用意できます)割り箸プラスティックコップ(おわんの代わりになります)今回は一部しかお見せしていませんが、最低でも家族が2日程度食べられる分を用意しておきましょう。「住」(生活必需品)の準備ライターやマッチ(火を起こせる物)ランタン(予備の電池も)カイロ(暖を取れるように用意しておきましょう)レジ袋箱ティッシュ歯磨きシート(水を節約できます)丈夫なカバン(物の運搬など多岐に亘って使えます)物を入れるものはリュックでなくても大丈夫ですが、運びやすい容器やカバンを用意してください。ちなみに筆者宅はボストンバッグです。■ 乳幼児がいる場合は中身に工夫を子どもを抱いて避難ができるようにしなければならないのですが、できるだけ軽い物を中心に用意することをオススメします。防災グッズに用意しておくといい子ども用品ベビーフードスティックシュガーおしりふきだーちゃん / PIXTA(ピクスタ)使い捨てほ乳瓶粉ミルク(スティックタイプ)おむつ(圧縮袋で小さくすると少しでも多く用意できます)歯磨きシート抱っこヒモやスリングなど赤ちゃんの薬着替えネームタグ(子どもと親の氏名・携帯番号など)母子手帳Graphs / PIXTA(ピクスタ)子どもが安心できるおもちゃ(これは必須です)JanPietruszka / PIXTA(ピクスタ)子どもの成長によって変わってきます。ですから、「サイズが変わったとき」や「衣替えのとき」などに見直しをすることをオススメします。EKAKI / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか。災害で避難を余儀なくされる状態になって時は、意外とパニックになってしまうものです。「これだけ持って、さっと避難できる」ようにしましょう。避難先では不安を感じてしまうことが多いですが、2つ目の防災グッズがあるだけでその不安もかなり和らぎます。筆者の経験が、今後少しでもみなさんのお役に立てたら嬉しいです。
2018年11月09日9月に入り立て続けに台風21号、北海道地震と大きな災害が発生しました。どこに住んでいても災害に遭うことを覚悟し、日頃の備えが必須であると痛感しています。ただ備えるといっても、何から準備すれば良いのか迷いますよね。北海道地震では大停電によって日常生活がまったく送れないという非常事態になりました。特に食料の確保はかなり大変だったようです。そこで今回は、非常食に役立つ「サバ・メシ」「ローリングストック」の2つをご紹介します。■ 災害時でも美味しいご飯が食べられる「サバ・メシ」って?「サバ・メシ」とは、サバイバル飯の略で災害時に水、電気、ガスのライフラインが寸断されたときでも作れる食事のことです。先日、自治会の防災訓練時にビニール袋を使ったご飯の炊き方を教えてもらったので実際に家で作ってみました。その作り方をご紹介いたします。1.ビニール袋の中に米と水を入れる水の分量はお米の1.1~1.2倍(お米が100gなら水は110~120ml)です。この状態で浸水させます。2.水を沸騰させ、鍋に入れる水を沸騰させた鍋の中に1で触れた米と水を入れたビニール袋を入れ、30分間煮ます。30分経ったら鍋の中で10分間蒸らします。3.完成作り方はとても簡単ですが、きちんとご飯が炊けました。ビニール袋のまま握っておむすびにしても良いですし、うつわを使うときもビニール袋のまま出せば、お皿を洗わずに再利用できます。非常食のご飯は温めてもボソボソしていてあまり美味しくないものもあり、また賞味期限も気にしながら保管しておかなくてはなりません。こちらはお米と水、ビニール袋、カセットコンロがあれば簡単に作ることができます。非常時こそいつもと同じようなご飯を食べることで、少しホッとできそうですね。■ 簡単にできる「ローリングストック」の収納方法「ローリングストック」とは、災害時でも食べられる食品を多めに備蓄し定期的に食事に取り入れ、食べた分だけ買い足していく方法です。人工知熊 / PIXTA(ピクスタ)最近はローリングストックという言葉もすっかり浸透してきました。また、非常時に食べ慣れた味を摂取することで、ストレス軽減にも役立つといわれています。特に子どもは平常時でも食べ慣れたものを好む傾向にあるので、被災時に食べたことのない非常食だけだと食が進まない可能性があります。そのためにも、普段から食べているお米、パスタソース、お菓子、 飲み物などを備蓄するよう心掛けています。収納は玄関にあるコートクローゼットを食品庫として使っており、食材、カセットコンロ、カセットボンベなどを収めています。食材、カセットコンロ、カセットボンベを収納したコートクローゼットこれであれば、ライフラインが寸断された場合でも、水、米、カセットコンロ、カセットボンベ、そして缶詰やレトルト食材があれば食事が用意できます。ビニール袋で炊くご飯も一度作っておくとご自身の好みの水加減がわかり、災害時にスムーズに作れます。最近は、今まで以上に防災に対する意識を持つ必要性が高くなってきています。今回、ご紹介したものはすぐに簡単にできるものですので、ぜひ試してみてください。
2018年09月15日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「豪雨災害」です。予測不能な事態に脳が間違った判断を下すことも。この夏、西日本を中心に広い範囲で集中豪雨が発生し、多大な被害をもたらしました。多くの人が逃げ遅れてしまった理由は何でしょう?その一つに挙げられるのが「正常性バイアス」です。山口大学の高橋征仁教授によると、これは心理学の用語で、予期せぬ事態に直面したときに、先入観や偏見が働いて、「これは大丈夫だ」と正常範囲内のできごとと判断してしまう心の動きだそうです。異常が発生すると、過大なストレスがかかります。その恐怖や不安に苛まれると人体が危機に至る。そのため、心の平安を保とうと脳が間違った判断をしてしまうのです。今回の西日本豪雨も、現場の聞き取り取材によると、警報が鳴り、避難勧告が出ていても、正常性バイアスがかかり、その情報が意識の深部に到達しなかったことがわかりました。また、地域によっては、ものすごい雨音により、警報が物理的に聞こえなかったのではないかという意見もありました。西日本豪雨の被害が拡大したもうひとつの理由は、国、県、市町村の間で情報の共有がうまくできていないということです。国の管轄は大きな1級河川で、県や市町村は支流を担っていますが、エリアごとに細分化されているため、1本の川の上流から下流まで俯瞰して管理する組織がありません。岡山県の高梁川の場合も、上流域の氾濫は午後11時台に起こり、死者も出ていました。ところが、下流域の倉敷市真備町に避難指示が出たのは、午前1時30分。上流で氾濫が起きた段階で、中・下流の被害は想像できたはずです。しかし連携できていなかったために情報の伝達が遅れてしまい、50名以上の被害が出ました。気象庁の統計によると、1時間に50ml以上の大雨が降る頻度は、’70~’80年代に比べると現在は約3割増加。1時間に50ml以上降った回数も、1976年からの10年間に比べ、2007年以降の10年間では33.5%増えています。地球温暖化などにより、これからも集中豪雨は増えるでしょう。豪雨に見舞われたら、まずは過信せずに逃げること。冷静な判断ができにくい状況であることも、頭に入れておいたほうがよいでしょう。堀潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年9月19日号より。写真・中島慶子題字&イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年09月14日自然災害はいつどこで起こるか分かりません。最近では西日本を記録的な豪雨が襲い、広範囲で甚大な被害をもたらしました。少し前には今まで大きい地震を経験したことのない大阪北部でも大きい地震が発生しました。共働き世帯の場合、親が仕事中に災害が発生するとすぐに自宅に戻れないという可能性があります。災害が起こった際の子どもの迎えはどうすればよいか、学校・園との連絡方法などを事前にしっかりと確認しておきましょう。1. 災害発生時は帰宅困難になる可能性特に都市部での災害発生時は、鉄道網が広範囲でストップすることがあります。一方学校や園が臨時に休校・休園となる場合もあります。共働きの場合、両親共すぐに迎えに行けない可能性があり、実家などに頼れない場合もあります。子どもが学校や園にいる時間に災害が起きた時の対処法を考えておく必要があるのです。2. 学校や園とあらかじめ連携する災害が起こって保護者が迎えに行けない事態となった場合、例えば東日本大震災の際は多くの学校や園では子どもの安全を確保して遅くまで保護者の迎えを待っていました。落ち着いて対応することが大切です。連絡する手段があれば時間の見通しを伝えましょう。日頃から学校や園とやりとりをしておくことが災害の備えとなります。先生や保育士らに、公共交通機関が止まった際の対応をあらかじめ尋ねておきましょう。避難場所などの資料は、コピーを持ち歩いたりスマートフォンなどで写真を撮っておくといざという時安心できます。公立小中学校の場合は、災害時に集団下校させるか、学校に待機して保護者に引き渡すかなどの判断は、自治体・学校ごととなりますので、確認しておきましょう。緊急連絡を一斉メールする学校も増えています。受信は保護者が事前登録する前提であることが多いため、忘れずに登録し受信確認も定期的に行いましょう。さらにホームページやNTTの災害用伝言ダイヤルを活用することで、安否や休校情報などを伝える手段を複数もっていると安心につながります。3. 子どもが留守番する際に決めておきたいルール小学校高学年以降になると子どもだけで留守番をするケースも出てくると思います。あらかじめ災害時のルールを親子で話し合って決めておき、時々確認することも忘れないようにしましょう。事前に決めておきたいことを挙げます。(1) 地震発生時の対応を伝える災害が起きて真っ先に必要なのはとっさに身を守ることです。「テーブルの下にもぐり脚をしっかりつかむ」「座布団やクッションで頭を守る」など、親が体をつかって教えましょう。(2) 親子で避難場所を確認する避難場所の確認は最低限必要です。しかし、子どもだけで避難すべき状況かを判断するのは難しく、災害時は道中に危険が潜むこともあります。誰かに相談することができるよう、複数の連絡先を一覧にしておきましょう。・親の携帯電話や勤務先、祖父母の電話番号やメールアドレスを一覧にしておく・懐中電灯や簡単な食糧を用意し、分かりやすいところに置く・近所の知人らに子どもが留守番していることを伝え「避難する時には声をかけて」とお願いする決めたルールを子どもが実行しやすいように、親は留守番をさせる際は自宅の環境を整えておくことが大切です。東日本大震災の際、私にはまだ子どもがいませんでしたが、電車で20分程度の職場から帰宅するのに5時間ほどかかりました。子どもがいたら、待たせていたらどうなっていたのだろうと考えると恐ろしく感じますが、そういった事態がいつ起きてもおかしくないことを考えておかねばならないと改めて感じました。災害時のルールを一度決めていても、日が経つとお互い、特に子どもは忘れてしまいがちです。定期的に親子で確認をし、万が一に備えておきたいですね。
2018年09月13日北海道で起きた震度7の地震。その後、北海道全域が大停電に見舞われました。電気が復旧するまでの40時間で見つけた、次の地震対策に繋がる「小発見」をご紹介します。地震が起こらなければ直面できなかったけれど、防災ガイドにも載らないような、6つの小発見をご紹介したいと思います。■ 1.停電する前に「満タン給油」と「食料調達」Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)午前3時過ぎ。大地震発生から停電まで、約30分間ありました。この間、わが家がしたことと言えば「壊れ物の片付け」と「家族の安否確認」です。再び大型地震が来ない事を願いつつ「電気を消してあとは寝るしかない」と考えていた頃、窓の外に見えたのは、真夜中に車を走らせる「ご近所のAさん」の姿でした。果たして、こんな真夜中に「ご近所Aさん」はどこへ向かったのでしょうか?後に聞いたところによると、24時間営業のガソリンスタンドで「満タン給油」してきたついでに、コンビニで「食料を調達」してきたそうです。その後、まもなくして北海道全域が停電。あのわずかな時間で、こうなる事をAさんは予測できたのしょうか?何も行動できなかった自分がいたので、Aさんのあまりの「冷静さ」に驚きました。今後の地震対策として記憶に刻んでおきたいと思います。■ 2.コードレスクリーナーは災害時に重宝するMaksim Kostenko / PIXTA(ピクスタ)地震の揺れが収まってリビングに向かうと、床には粉々になった電球の破片が散乱していました。翌日に替えの電球を買いに行こうと、テーブルの上に置いておいた電球がまずかったようです。ガラスやセトモノの破片は、ほうきで掃くだけでは取り切れない細かなカケラがあるので、ここでは掃除機が有効になりますが、コード式の掃除機だと停電後には使えません。そこで役に立ったのが「コードレスクリーナー」。事前に充電しておくことはもちろんですが、コードレスクリーナーがあれば、停電後もバッテリーが持つ限り吸引可能です。実際に震源地に近い筆者の実家では、ガラス張りの人形ケースが落ちて破損。じゅうたんの上に、ガラスの破片が飛び散ってしまいました。その地域では片付ける間もなく停電してしまったそうで、電気が復旧するまで掃除機がかけられず、その部屋に踏み入る事が出来なかったそうです。「コードがないから便利!」と思っていただけのコードレスクリーナーが、停電時にこんな形で役立ってくれるとは!コードレスクリーナーのありがたみを再認識できた出来事です。■ 3.ご近所のコミュニケーションが深まった!空地海 / PIXTA(ピクスタ)地震直後のご近所の様子。みなさん窓から心配そうに顔を覗かせているのがわかります。「今地震あったよね!大きかったよね!」真夜中なのでみなさんは口には出しませんが、そんな言葉があちこちから聞こえてきそうです。翌朝、普段はごあいさつ程度のご近所さんが集まってきて「地震に驚いたこと」「学校や会社の心配事」などのを話していました。不安な気持ちを分かち合うことで、安心できる事ってありますよね。同じ境遇の仲間のような、今までにない連帯感が生まれたような気がしました。その後も“ご近所に拡散求む!”といった内容で「ゴミの収集日の変更について」や「近くの公園に給水車が来るよ」など、繋がりがなければ知れなかったような情報をご近所からいただきました。今回の経験も踏まえ、「これからもご近所づきあいを大切にしていきたい」と感じた瞬間です。■ 4.ガソリンスタンドの列に「左折」で割り込んではいけません。YNS / PIXTA(ピクスタ)「横入りはいけません」。地震直後、必ず込み合うのが「ガソリンスタンド」。燃料が底をつくのを恐れ、1時間ほど並んだガソリンスタンド手前の横道から、1台の車がやってきました。「左折してその先の方向に進みたいんだな」と思い列を開けたところ、そのままガソリンスタンドへ向かう列に車が入りました。よくある車線変更の時に「ありがとう」を表すハザード付きです。「アレ?」と不思議に思いましたが、そのまま直進していくのだろうと見守りましたが、そのままガソリンスタンドに入り込みます。今の状況は、車線変更の「どうぞ」とはちょっと違います。気が小さいので何も言えませんが、後ろに100メートルほど並んでいる車の事を思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。そんな悪気はなかったのでしょうが、震災後のガソリンスタンドの列に「左折」で割り込んではいけません。■ 5.電気が使えないと掃除がはかどる!?EKAKI / PIXTA(ピクスタ)「電気がないのに家事がはかどる?」。掃除機も洗濯機も使えないのにおかしな話なのですが、はかどるのは「電気を使わない家事」限定です。「電気を使わない家事」、それは「拭き掃除」と「整理整頓」。大きな地震の直後ですし、心に余裕がありません。でも何かしなくちゃ!と家の中でソワソワ……。学校も休み、仕事も休み。だからといってレジャーに出掛けるなんて出来ません。何かしていなくては落ち着かないので、なぜか掃除を始めてしまいました。普段手をつけないような、大掃除の時にしかやらないような場所ばかり。電気が使えない生活を送ると、いつもとはちょっと違った行動に出る事がわかりました。■ 6.停電すると家族が寄り添い会話が弾むelise / PIXTA(ピクスタ)停電した我が家では、光りに集まる虫のように、家族がひと部屋に集まりました。ヒマを持て余した子どもたち。電気が使えない夜はテレビも見られず、携帯ゲームも充電が尽きてしまい、普段は口数少ない長男が、だんだんとおしゃべりになっていくのがわかりました。こういうの、ちょっとキャンプと似ています。一人遊びができなくなるので話し相手を求めるのでしょうね。普段聞けないような話で盛り上がり、母はちょっと嬉しくなりました。日中の買い物も、することがないからと付き合ってくれて、いつもとは違う状況下で、いつもとは違う家族の一面を見ることができました。大変なことばかりでは終わらなかった、そんな停電の40時間でした。「防災ガイド」には載らないような、ちょっとした出来事ばかりですが、実際に体験しなければ気づかなかった「小さく驚いた」エピソード。今後の地震対策に「小さく」お役立ていただければ幸いです。
2018年09月12日一本木 / PIXTA(ピクスタ)災害はいつ起きるか分かりません。だからこそ平常時に、事前に震災などの自然災害に備えておくことが大切です。今回は、被災経験しから分かった災害に対する事前の準備や心得、おすすめ防災グッズ、住まいの防災対策など、今見直したいポイントや準備できる事前の防災対策まで、役立つ記事を特集します。■ 経験者が語る!震災から分かった準備と心得近年、日本全国で自然災害による被害が相次いでいます。被災者になったからこそわかる、実体験から得た事前準備の大切さと心得がありました。震度7の「北海道地震」の大停電で体験したオール電化生活の落とし穴2018年9月6日の午前3時過ぎ。スマホの「緊急地震速報アラーム」と同時に襲った「激しい揺れ」、最大震度7の北海道地震。それが原因で約40時間にわたり電気が使えない生活を強いられることに。震災直後に書き綴った、事前準備と大切な心得防災リュックより先に!熊本地震経験者が教える見直してほしいポイント7つ大きな地震の後は、防災意識が高まります。でも、「とりあえず防災リュック!」と思っていませんか?もちろん、防災リュックはあったほうがいいですが、まず第一は命を守ること!熊本地震で経験!防災リュックよりもまず第一は命を守ること!《関連記事》>【注目記事】大阪地震でも食器が割れなかった!その理由って?>熊本地震経験者が教える7つの防災ポイント>西日本豪雨にも関係が? 自然災害対策には先人の「言伝え」が効果あり!■ 震災後に困ったこと、防災意識や対策などアンケートから見る災害実態被災後に聞いた、防災意識や対策などアンケート結果を解説。経験からの気づきが参考になります。被災者に聞いた震災直後に「本当に困った事」実際に震災を経験した人に「震災直後に困った事」について、アンケート調査を行いました。最も多かった答えは、日常生活で欠かせない「水」を手に入れる事でした。こちらの記事のアンケート結果では、日頃の備えの参考になることばかりです。震災直後に困ったこと、参考にしたいアンケート調査《関連記事》>【注目記事】大地震、台風…。防災への意識は地域・世代でこんなに違った!■ 事前防災、家と住まいの防災対策情報まとめ事前防災、家と住まいの防災対策情報まとめいつ起こるかわからない、地震や水害などの自然災害。この機会に、一度自分の住まいの防災に対する備えを再点検してみましょう。自分でできる住まいの防災に関するお役立ち記事をまとめてご紹介します!今再確認!自分でできる防災対策《関連記事》>【注目記事】超大型の台風が次々来襲!暴風雨で被害に遭いやすい住宅設備3つ■ 今見直して事前準備が大切!防災グッズ事前の準備が肝心!今からできる防災グッズおすすめ5選防災グッズを準備したいけれど、実際、自分に必要なもの、どんなものを用意すればいいのでしょうか?そんな人に向けて、マストでおすすめしたい防災グッズをご紹介いたします。事前の準備が肝心!防災グッズおすすめ5選非常食は「自宅用」「避難用」に分類!一人暮らしの防災対策震災経験者を含めた一人暮らしの友人が実践している、知恵やオススメ防災グッズをご紹介していきます。今実践!一人暮らしの防災対策《関連記事》>【注目記事】アウトドアグッズだけで構成した防災セット、「ライフライン・サポートパック」>非常用持出袋の中身、32アイテム全部見せます!・その2>我が家が400個の簡易トイレを備蓄する理由。試してわかったベストな「防災備蓄」とは?>【注目記事】カセットガスストーブは都市向き!非常用品の選び方>備蓄保管場所〜自宅避難用の非常食と水・日用品はクローゼットに置くが正解!の理由■ 震災時にどうする?ペットの防災対策防災グッズは何が必要か、心掛けておくことはあるかなど、いざという時に困らないように、日頃からペットの防災について考えておきましょう。災害時に愛犬、愛猫はどうする?ペットの防災対策ですべきこと4つ環境省が発行している「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」では、避難所への”ペットの同行避難”を推奨しています。それももとに避難時に役立つ普段からの備えやトレーニングなど、今から役に立つポイントを紹介します。ペットの防災対策ですべきこと4つ《関連記事》>犬、猫、ウサギ、小鳥。「ペット種類別」飼い主がやるべき災害対策>災害時の猫用キャリーバッグは「リュック型」がベスト>【注目記事】連れて行けない避難所がある!? 「ペット」のもしもの時の備えを考える>愛犬の介護用品や防災アイテムにも!? オシャレ「犬用靴下」が新登場■ 建物の地震・震災対策「強い」ってどんな住まい?東京駅にも導入!マンション地震対策の最新兵器「免震構造」って?地震の多い日本において、地震に対する備えは日々進化しており、被害の軽減に絶大な効果を発揮してきました。最近になって増え始めた建物の「免震構造」についてのお話です。最新!地震の揺れを建物に伝えない免震構造とは?>【注目記事】地震に強いマンションはこう選ぶ!不動産業界19年の経験でわかったこと>地震・災害に強い家の3つの条件【スパルタ!?な工務店】>免震、耐震、マンション、一戸建て…地震に強い「家」は、ズバリどれ?>耐震化が100%進めば、首都直下型地震が来ても8割以上死者数が減少する!? 建物の耐震化が必要な理由■ 「もしも」の時の住まいの保険住まいに関する保険の基本や、その保険で補償されるのはどんな場合か、注意するべき点などを解説します。「割高」「火災保険金額の半分まで」でも地震保険が必要な理由万一の災害に備えるためには、建物の強度を上げることやハザードマップを確認することだけではなく、保険への加入やその内容をしっかり把握することも重要です。「もしも」の時の保険と確認ポイント《関連記事》>マンション管理組合役員は必見!共用部の地震保険への加入はアリ?ナシ?>あなたの地域は上がる?下がる?地震保険改定で地域によって料金が違うって本当!?保存保存
2018年09月12日9月4日は超大型の台風21号が来襲して関西を中心に甚大な被害が生じ、6日の未明には震度7の地震が北海道で発生し、いまだに行方不明者がいます。ここ最近、地震や台風、大雨等で避難指示が出たりするなど、日常的に災害が起きているように感じます。ペットと暮らしている方は、災害時のペットの対処についても考えておかないといけません。知識を得て、人間のために備えるのと同時に、ペットの対策もしておきたいですね。全体的なことは以前、「災害時に愛犬、愛猫はどうする?ペットの防災対策ですべきこと4つ」の記事でも取り上げられていましたが、今回は代表的なペットの種類別にまとめてみました。大前提として、動物が怖い人、嫌いな人、アレルギー等がある人も当然いますので、避難場所での対応にはくれぐれも注意しましょう。■ 犬を飼っている人が災害時に対処したいこと3つ1.日頃の訓練どの動物も、日頃の訓練が大切です。ただし、犬の場合は次の点を特に意識しておきましょう。特に、無駄吠えと噛み付き防止の訓練は必須です。知らない場所で不安になってしまう子も多いので、日頃からしっかり、しつけておきたいところです。また、きちんと飼い主の指示に従うようにしつけておきましょう。普段から飼い主にあまり従わない子は、非常時にも従ってくれません。おすわり、伏せ、止まれ、あたりはしっかりできるようにしつけましょう。2.大型犬と小型犬では対応が大きく違う大型犬と小型犬では対応が大きく異なります。それぞれの対応を検討しておきましょう。小型犬はキャリーバッグなどに入れておくことができますが、大型犬は避難所の外などにリードなどでつないでおくか、自動車などに乗せることになるかと思います。しかし力も強く、飼い主以外には威圧感も与えかねない大型犬は、特に日頃のしつけが重要です。小型犬は大型犬に比べて寒さや暑さに弱いので、避難所での待機場所に注意をしなければならないなど、避難場所を想定して対処を検討しておく必要がありそうです。また犬種によっても性格はずいぶん違いますので、それぞれの犬種に合った避難方法を事前に検討しておきましょう。3. 犬の避難場所での注意点、ポイントなど避難所によって、気温、湿度などの環境や人の多さは異なりますので、特に大型犬を待機させておく場所などは注意しましょう。とんとん / PIXTA(ピクスタ)犬が苦手な人もおられますので、なるべく人にプレッシャーを与えない、また犬にとってもなるべく静かにいられる場所を探すことを心がけましょう。トイレの場所も、確認が重要です。安全と清潔を確保できるよう、気を配りたいですね。aijiro / PIXTA(ピクスタ)小型犬も大型犬も、ずっと同じ場所に居続けるのは苦痛です。お散歩などに連れ出して気分転換をさせてあげましょう。ただし、あくまでも集団避難生活をしていることを忘れずに、なるべく人に触れない場所を確保したいところです。■ 猫を飼っている人が災害時に対処したいこと2つペットでも犬と猫では大違いです。家にいると落ち着く性質の猫を避難させることを想定し、人を怖がる猫の場合は特に注意しましょう。1.日頃の訓練日頃の訓練も、犬とは大きく違います。キャリーバッグにも日頃から入る訓練をしておきましょう。トイレも、日頃のトイレ以外してくれないと、避難時は大変です。別な場所でもトイレができるよう、しつけておきたいところです。2.猫の避難所での注意点、ポイントなど猫は逃げてしまうと探すのも大変になります。特に家ではない場所に連れて行って迷子になると、帰ってこられるかとても心配ですね。避難所に行く前に、首輪に迷子札を付けておきましょう。また、できれば首輪にはリードを付けて、外さないようにしておくのが安心です。Fuchsia / PIXTA(ピクスタ)ご飯やトイレなどで外に出したら走って行ってしまったなどといったことにならないように、事前に対策を立てておきましょう。また、威嚇やひっかくなどのトラブルもあるかもしれませんので、キャリーバッグからはなるべく出さず、気分転換をさせてあげる時はリード等でしっかり管理をしておきましょう。Graphs / PIXTA(ピクスタ)■ うさぎ、鳥などの小動物を飼っている人が災害時に対処したいこと2つ犬や猫とはこれまた大違いです。動物の特性を考えた避難計画を立てておきましょう。1.避難計画を事前に練っておく騒音が嫌いな種、暑さや寒さに弱い種、どうしても声を出してしまう種など様々です。避難生活はどうしてもストレスになりがちで、普段とは違った行動を見せる子もいると思いますので、その子に合った避難方法を事前に考えておくことが何より大切です。また、掃除や餌やり等の隙に逃げられたりしないように、十分に注意しておく必要があります。その辺りの対策も、事前に練っておきましょう。2.小動物ならではの避難グッズを日頃から準備しておく災害時には、電気が使えないことも多いです。heinteh / PIXTA(ピクスタ)寒さに弱い子には「カイロ」や「毛布」を用意しておくなど、災害がいつ起きても大丈夫なように準備しておきたいですね。音に弱い子は、キャリーバッグを二重にするなどの対策も検討しておきましょう。■ つい忘れがち!ペットのために必須な防災グッズ3つ1.ビニール袋とトイレットペーパーご飯等に意識が行きがちでつい忘れてしまうトイレ対策に必須です。他のゴミ処理にも使えるので必ず用意しましょう。2.使い捨てカイロ被災時期が暖かい時期とは限りません。また急に冷えることもあるので、使い捨てカイロは複数必ず準備しておきましょう。3.フリースブランケット100均などでも小さめのフリースブランケットを売っています。バスタオルより温かいので、冬場の避難の際の体温キープに。キャリーバッグにかければ防音にもなり、ペットの安心に繋がります。■ ペットのために絶対にオススメの便利グッズ3つ1.折りたためるペット皿場所をとらず、お水やご飯をあげるのに便利です。100均でも売っています。2.折りたためるキャリーバッグ多頭飼いや大きなバッグが持ち込めない場所、カート代わり等のサブバッグに最適です。日頃は畳んでおくと場所を取らないので、とても便利です。3.ペットライト暗い中でもペットの位置がわかって安心ですし、他の人にもペットがいることを知らせることができます。最近は100均でも売っていますので、揃えておいてはいかがでしょうか。いかがでしたか?ペットも大切な家族です。人間と同様に災害対策を万全にしておきたいですね。※掲載している商品名は2018年9月時点の内容です。【参考】※環境省災害時におけるペットの救護対策ガイドライン
2018年09月07日いつ起こるかわからない、地震や水害などの自然災害。この機会に、一度自分の住まいの防災に対する備えを再点検してみましょう。以下4つの項目別に、自分でできる住まいの防災に関するお役立ち記事を9本まとめてご紹介します!■ 1.自分でできる備えハザードマップ災害と一口に言っても、洪水、津波、土砂災害などさまざまなものがあります。自分の住む場所ではどんな災害のリスクが高いのかを知るには、ハザードマップがその手立てとなります。こちらの記事ではインターネットで見られるハザードマップの使い方を詳しく説明しています。ハザードマップで住まいの被害想定を一度は確認!子どもへの防災教育Graphs / PIXTA(ピクスタ)災害発生時に鳴り響く警報音。この「音」であるJアラートは、危険察知や避難の重要な道しるべとなります。しかし、子どもがその意味を正しく理解しているとは限りません。抜け落ちがちな子どもへの防災教育について、はっと気づかされる記事です。できていますか?子どもへの防災教育■ 2.家を守る震災対策(土地・耐震化)無料でできる!災害に強い土地、弱い土地かを調べる方法hashisatochan / PIXTA(ピクスタ)災害から身を守るためには、自分が住む土地の地形や地質を知っておくことも大切です。無料で誰でもできる「災害に強い土地を調べる方法」を今すぐチェックしておきましょう!今居る土地は大丈夫?無料でチェック「災害に強い土地か弱い土地かを調べる方法」耐震化でリスクを激減!本当に耐震が必要理由カワグチツトム / PIXTA(ピクスタ)地震の被害の多くは、老朽化した建物の倒壊で起きています。耐震基準は1981年で変更されており、旧耐震基準の建物に住んでいる人は要注意。なぜ今、建物の耐震化が必要なのか?その理由に迫ります。旧耐震基準の建物に住んでいる人は一度は確認を!家の耐震化で使える公的支援制度bee / PIXTA(ピクスタ)家を耐震化するには高額な費用がかかるため、なかなか決断しにくいものです。しかし、国や自治体の補助金制度や税の優遇制度を使うと、耐震化工事のコストを削減することができます。こちらの記事では、公的支援制度の利用条件や利用方法について詳しくお伝えしています。知っておこう!国や自治体の補助金制度や税の優遇制度■ 3.マンションの耐震地震に強いマンションはこう選ぶマンションの耐震性能を知るには、「耐震等級」を調べてみることです。等級は1から3までで、数が多いほど高い強度を示します。地震に強いマンションの形やチェックすべきポイントなど、地震に強いマンションの選び方をご紹介します。マンション探しの前に、地震に強いマンションの選び方マンションの耐震についての真実ABC / PIXTA(ピクスタ)マンションの耐震について、正しく理解している人は案外少ないのかもしれません。マンション管理のプロが教える、マンションの耐震基準&耐震等級の真実とは?プロが伝授!マンションの耐震基準&耐震等級の真実マンションは災害時、ココが危険!@yume / PIXTA(ピクスタ)地震で火災が起こることがありますが、タワーマンションの高層階の部屋は、はしご車が届かない可能性も。マンションでは災害時にどんなリスクがあるのでしょうか。マンションから安全に避難する方法についてもチェックしておきましょう。マンションは災害時、ココが危険!■ 4.ペットの防災災害時に愛犬、愛猫を守るには大切なペットの命を守るには、ペットの防災についても調べておく必要があります。環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」には「ペットの避難トレーニング」「ペット用避難グッズ」など、知っておきたいお役立ち情報がたくさん掲載されています。大切な家族。災害時に愛犬、愛猫を守るには?
2018年09月02日編集部:学研キッズネット編集部9月1日は防災の日。年に一度、防災用品を見直そう!と、危機管理教育研究所の国崎信江さんを訪ねたところ、あれれ……?防災に対するわたしの心構えは、ちょっとずれていたようです。お話を聞いた危機管理教育研究所理事長国崎信江さん「防災」を習慣化しよう!――防災のために何をしたらよいか、と考えると、何から手をつけたらよいのか、わからなくなってしまうんです。何か心構えのようなものはありますか。国崎:心構えと言いますか……。わたしがよく申し上げるのは、生活の中で防災するのが当たり前、という意識を持ってほしい、ということです。家事をやったり、健康のために何かをしたりするのと同じように防災も習慣化してほしいです。健康的な生活をしなければ病気になってしまうように、防災をしていなければ、災害が起きたときに被害を受けてしまうことになります。――なるほど!では、防災を習慣として位置付けるのに大切なことは何なのでしょうか。国崎:家の中でいえば、まず家具の配置の見直し。寝ている場所に覆いかぶさってくる配置を避けるのはもちろんのこと、ドアの付近に家具を置かないなど避難動線上にものを置かない。避難の妨げにならないよう、中身の飛び出し防止対策として引き出しにはロックをかける。子どもに部屋の片付けを促すときも、今、地震が来たらどうする?とイメージさせて整理整頓が防災につながることを意識させます。我が家ではお小遣いでガラス製品や陶器を買うのも禁止です。必要最低限の食器は使うものの、装飾品としての割れ物は置いていません。中身の飛び出しを防ぐため、本棚の書籍も電子書籍化するなど極力データでの保存に努めています。地震だけでなく大切な本が火事で焼けてしまって読めなくなる、というのも嫌ですしね。家具の固定は全てに必要ですが、優先順位として、たとえば子ども部屋やリビングやダイニングなど家族が集う場所、キッチンなどのよく使う場所から「安全な場所」にしておくという工夫も大切です。大切なのは、知識とイメージ国崎:防災について「わからない」という方は多いです。ただ、予備知識を知ったうえでの「わからない」なのか、知らないうえでの「わからない」なのかでは、「わからない」の質がかなりちがってきますよね。だから、人生において、防災の本を少なくとも3冊、できればジャンルの異なる本を選んで読むことを心がけてください、とよく言うんです。わが家には仕事上、防災関連の本がたくさんあり、子ども向けの本も多く出版していますから、子どもは自然と手にとって読むようになりました。それを学校にも持っていったりして、知識を友だち同士で共有しているのはよいことと思っています。この3冊はとくに、子どもが何度も繰り返し読んでいました。国崎さんのお子さんが何度も読んでいたという3冊。左から『ぼくの街に地震がきた』(ポプラ社)、『ドラえもんの 地震はなぜ起こる どう身を守る』(小学館)、『大地震サバイバル きみならどうする?』(学研プラス)保護者向けのおすすめの本も教えてもらった。左、『ママのための防災ハンドブック』(学研パブリッシング)、『震度7から家族を守る家』(潮出版社)国崎:防災でとても大切なのは、親子の会話だと思います。子どもには「災害が起きたらお母さんやお父さんと1週間、仕事の関係で最悪1カ月会えなくなるかもしれないよ」と話しています。国内外で起きた災害について食卓で話題にするのはもちろん、ハザードマップ※を広げて、自宅だけではなく自分の行動範囲すべての場所について、徹底的に調べます。そうして「もし地震が起きたときにこの場所にいたら、こっちの方向に逃げたらいい」などとイメージしていきます。大切なのはそこにある情報から被害をイメージしてどう行動するかと考えることを習慣化し、自然にできるようになることです。※ハザードマップ……自然災害による被害の軽減や防災を目的としてつくられた地図。被災想定区域や防災関係施設などが示されている。持ち出し品の見直し!と意気込む前に、そもそも持ち出せないかもしれない!?――では次に、防災のための「持ち出し品」について聞きたいのですが国崎:わたしは今までいくつもの避難所を見てきましたが、大規模な地震災害で持ち出し品のリュックを持って避難してきた方に会ったことがありません。――ええ!?そうなんですか?国崎:避難するために家を飛び出すという状況は「命からがら」ということなんです。そんな状況に置かれたときに、持ち出し用品の入ったリュックを持つ余裕なんてありません。たいていの方が身一つです。ただ、自分のかばんは持ってきましたという方に会うことはあります。ここに2つのかばんがあります。1つはいつもの自分のかばん。もう1つは非常持ち出し用の袋。極限の状態で1つしか持っていけないとなったら、あなたはどちらを持って外に出ますか?――うーん、携帯もお財布も入っているし……、いつものかばんでしょうか。国崎:そういう選択をする方は、ふだんのかばんに、最小限の防災用品を入れておけば安心です。しかも、外出中に被災しても即応できます。中身は、例えば止血パッドといった応急手当てできるもの、ホイッスル、マスク、1回分の携帯トイレ、レインコートなど。レインコートは名刺大のコンパクトなものがあります。雨も寒さもしのげます。子どものかばんには、こんな虎の巻を入れておくのもよい(左がおもて側「災害対応編」、右がうら側「準備編」)。国崎:持ち出し用のかばんをどうするか考えるよりは、いろいろな物を入れられるベストがおすすめです。わが家ではこの防災ベストをハンガーにかけて玄関先に置いてあります。子どもの分は子どもに用意させます。できるだけ軽く、と言っているのですが、どうしてもゲーム類を入れたりして重くなってしまいます(笑)。いくつもポケットがある国崎さんおすすめの防災ベスト(左から大人用ベージュ、子ども用ピンク、子ども用グリーン)。防寒はもちろん、何かが当たったときに体を守るのにも役に立つ。国崎:災害の規模にもよりますが、避難する必要があるのか、在宅避難という形になるのかは、自分の住んでいる土地を知り、建物の耐震基準がどうなっているのかを知ることで判断できます。ハザードマップで自分の住む土地の、噴火、洪水、土砂災害、津波、液状化、地震の危険度等を調べてください。そして次は建物の耐震性を調べ避難の必要性を判断します。都心部では避難所に人が入りきらずあふれることもあることからも、避難ありきではなく自宅で過ごせるように備えをしましょう。在宅避難の食事として非常食を大量買いするのもいいのですが、まずは、水も火も使わず食べられる物がどれだけあるかリスト化してみましょう。卵、とうふ、納豆、ハム、バター、ジャム、チーズ、牛乳のほか、野菜室にあるそのまま食べられる野菜など案外あることに気づくはずです。それからわが家では3種類のフルーツを買い置きして切らさないようにしています。フルーツはおいしくて、水分もとれ、最高の非常食と位置付けていて、普段から子どもも喜んで食べますね。フルーツや野菜はジュースでもおいしいですから、ジュース類やゼリー飲料も箱で買っています。純粋な「飲み水としての水」だけでなく栄養や嗜好を考えて飲み物も買い置きしています。冷凍食品も停電したとしても自然解凍されたらそのまま食べられる食品を意識して取りそろえています。カセットコンロを使えば普段通りの調理もできるので、冷蔵庫にある食材だけで3日分は食べられるという家庭も少なくないと思います。「非常時だから食べ慣れない非常食を食べなくてはならない」のではなくて、「非常時でもいつもの物を食べる」という方へ、考え方をアップデートしてほしいと思います。――生活用水の確保として、地震が起きたらお風呂に水をためる!というのはどうですか?国崎:戸建ての家なら良いでしょうね。でもマンションの場合はどうでしょうか。配管が壊れているかもしれません。そんな中、水を流したら階下に漏れてしまいます。そう考えると水は流せません。簡易トイレの用意やウェットティッシュ、歯みがきシート、手指消毒用のアルコール、水のいらないシャンプーなど、生活用水を排水しないための備えが、より必要になってくると思います。家にいられない!でも行き先は避難所だけとは限らない国崎:我が家でも火災など自宅を出て避難しなければならない状況も想定しています。ですが、やはり避難所の生活というのは精神的につらいものです。特に小さい子どもがいるご家庭では過密な環境で感染症にかかる不安やおむつ替えや授乳など多くの不便が生じ、気が休まることはないでしょう。そこで、移動できる状況であれば避難所以外の生活も視野に入れて情報を集めておきましょう。自宅に戻るのが困難という場合には、「みなし仮設住宅」といわれる民間の賃貸住宅借り上げる支援制度もあります。また被害が広域に及ぶ場合は、震災疎開も選択肢のひとつとして考えておくとよいでしょう。実家、友人宅、行きつけの宿泊先など、疎開するとしたらどのような場所がよいかをイメージして、長期に滞在できる宿泊施設の情報を探しておくことも身を助けます。日本には被災した人たちを守る法律や制度がありますが、知らなければ損をすることもあります。「防災」ということを考えるとき、防災用品をどうしよう、持ち出しグッズをどうしようなどと考えるだけでなく、被災生活や生活再建まで考えて準備をしておきましょう。「土地を知り、建物を知り、制度を知る。そのうえで手立てを考える。被災生活や生活再建まで考えて防災対策をたてるのは子どもをもつ親の責任なのではないでしょうか。」と国崎さんバラバラになった家族が再会するコツは、場所と時間とメッセージ――最後に、家族が別々の場所で被災したときにうまく再会するコツを教えてください。国崎:家ではなく避難所で落ち合う場合は、どの施設のどこで会うかを具体的に決めておくといいですね。たとえば、〇〇小学校の体育館の入り口、といったように。時間も〇時と〇時、あるいは毎時00という決め方でもよいので決めておきましょう。待つ時間は20分。それ以上は待たない。いなければその次の待ち合わせ時間にまた来る、とか。多くの人が一度は家に帰ると思いますので、第三者に知られないような場所に「〇〇にいます」というようなメッセージを残しておくのもよいでしょう。大っぴらに書いたら「ここの家には誰もいないんだな」と知られてしまいますからね。――具体的にイメージするのが大切なんですね。今日はありがとうございました。防災のことを考えよう!と思っても、何から手をつけたらよいのか優先順位がわからずあたふたしていたわたし。ひとまず「土地と建物について調べてから対策を立てよう」と、住んでいる土地の「地震ハザードマップ」を子どもたちと確認しました。わたしの手元にある地図には震度予測マップ、液状化危険度マップ、建物被害予測マップが載っていました。それによると、我が家のある場所は、液状化の危険はあるものの自宅の建物被害は少ないよう。ただし行動範囲内に被害率が少し高い建物があることを確認。地震発生時にそこいたときは離れた方がいいね、などと子どもたちと話し合いました。保護者が情報をすべて握って子どもたちに指図しなくちゃと気負うのではなく、家族みんなで考え、話し合っていけばいい、そう意識を変えることで子どもたちが頼もしく見え、同時にわたしの進むべき方向性も見えて来る思いがしました。次は家を安全な場所にしていきたいと思います。国崎信江さんプロフィール国崎信江(くにざきのぶえ)危機管理教育研究所 理事長危機管理アドバイザー女性や生活者の視点で20年防災を研究し、かつ国内・海外の被災地で支援活動してきた経験から独自の視点で防災対策を提唱している。また、防犯や生活上の事故など生活に潜む危険から身を守る方法など実践的な危機管理対策を提唱している。文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員会」、気象庁「緊急地震速報評価・改善検討会」、東京都「震災復興検討会議」、国や自治体の防災関連の委員など、多くの組織の委員を歴任しているほか、講演活動を中心にテレビや新聞などのメディアに積極的な危機管理の情報発信を行なっている。学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2018年08月31日福祉避難所とは福祉避難所とは、一般の避難所での生活が困難であったり、配慮が必要な高齢者や障害のある方のための避難所です。平成28年時点で全国に2万185施設が設置されています。災害時、自宅が倒壊したり危険な状態にあるときに、一定の期間、避難所での生活を余儀なくされる場合があります。ただでさえ災害に見舞われた恐怖や慌ただしさの中で避難所では不安な状況にありますが、障害がある方、持病をお持ちの方やお年寄り、妊娠されている方などはより一層困難な状況におかれます。福祉避難所では、そのような配慮を必要とする方々が避難し、円滑な施設の利用や、助言や支援を受ける体制を整え、適切な生活環境の確保を目指しています。内閣府令で定める基準は、次の通り(災害対策基本法施行規則第1条の9)。・ 高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者(以下この条 において「要配慮者」という。)の円滑な利用を確保するための措置が講じられていること。・ 災害が発生した場合において要配慮者が相談し、又は助言その他の支援を受けることができる体制が整備されること。・ 災害が発生した場合において主として要配慮者を滞在させるために必要な居室が可能な限り確保されること。出典:平成28年度避難所における被災者支援に関する事例等報告書|内閣府福祉避難所の対象の人は?福祉避難所の利用対象者は「要配慮者」とされています。実際にどのような人が当てはまるのか詳しくみていきましょう。以下が内閣府による要配慮者の定義です。「災害時において、高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者」(災害対策基本法第8条第2項第15号)「その他の特に配慮を要する者」は、一般的な避難所での生活では支障をきたしてしまい、何らかの配慮が必要となる方を指します。つまり、福祉避難所を利用することができることになるのは以下のような方です。・障害のある方(身体障害者、知的障害者、精神障害者)・高齢者・妊産婦・乳幼児・難病患者・傷病者また、内閣府の示すガイドラインによると、要配慮者の家族も同行することが可能であるとしています。ただし、避難所の運営は民間企業やNPO、ボランティア団体などが指定管理者となり、自治体主体で行われています。そのことから、それぞれの地域で異なる決まりがなされている場合もあります。お住まいの地区がどのような対応をしているのか事前に確認しておくことが重要です。どんな場所が福祉避難所になるのか?出典 : 困りごとのある方々を受け入れる福祉避難所の候補となる場所は、「バリアフリー」であり「支援者をより確保しやすい」ところです。この2つのポイントに重きを置いてみると、以下のような施設が想定されます。・一般の避難所となっている施設(小・中学校、公民館等)・老人福祉施設 (デイサービスセンター、小規模多機能施設、老人福祉センター等)・障害者支援施設等の施設(公共・民間)・児童福祉施設(保育所等)、保健センター、特別支援学校・宿泊施設(公共・民間)市区町村などの自治体はこれらの施設の設備や、そこで支援を行うことのできる人材などの状況をあらかじめ情報収集し、福祉避難所として活用できるように準備しています。要支援者の災害時の避難所での困難とは?出典 : 避難生活は、多くの方にとってストレスフルと言えますが、要支援者の方々はさらに困難を感じがちです。特に一見障害があるとわかりにくい方は、困りごとが理解されにくく窮屈な思いをしたり、過度なストレスを感じてしまうこともあります。さらに、一般の避難所での生活が困難であることから自宅避難や車中泊に切り替える方もいます。そのため、支援物資などが行き渡らないなどの問題や、狭い場所での寝泊まりでエコノミークラス症候群などのリスクも高まります。福祉避難所では支援を必要とする人、困りごとのある人が適切な施設の利用や配慮を受けられるように開設されます。福祉避難所の課題福祉避難所に関しては、住民に周知されていない、支援者側の人手不足、施設入所者以外の困りごとの把握が困難であること、などの問題も指摘されています。熊本地震では想定よりも少ない開設数と利用者数になってしまいました。住民への福祉避難所についての周知に関しては、26.5%の自治体が行っていない現状があります。周知することが困難である理由として、内閣府の調査によると・二次避難所としての位置づけだが、受け入れる体制が整う前に直接避難してきてしまう可能性がある(支援者側も被災することや、福祉施設などでは通常運営と並行して行われることなどによる人員不足)・要支援者が対象だが、一般の人が直接避難してきてしまう恐れがあるの2つが大きな課題としてあげられていました。出典:平成28年熊本地震における福祉避難所での要配慮者の受入状況出典:指定避難所等における良好な生活環境を確保するための推進策検討調査報告書|内閣府(防災担当)そのため、事前に要支援者の大まかな人数の把握や事前通知、避難所でスクリーニングを行い要支援者を把握して二次避難所として福祉避難所を提供するなどの対応が検討されています。ただし先述のとおり、避難所の開設の流れは国で統一せず市区町村など自治体により異なるため、自分の住む地域の周知が不十分であったり、他の地域とは異なっていたりする可能性もあります。事前に自分はどこの避難所に行き、どのように福祉避難所にたどり着けばよいのかを確認することが必要です。避難までのステップ福祉避難所の利用の仕方を調べる場合、お住まいの地域の市区町村のホームページを検索し、防災・災害時に関するページから情報を得たり、「地域名避難」などで検索してみてください。もしも情報の記載がなかったり、不十分であった場合は市区町村の福祉課や防災課に問い合わせを行うなどして、いざというときの行動をイメージできるようにしましょう。ここでは、発達障害のある方が避難する場合の一般的な流れを紹介します。ただし、命を守る緊急の避難を終えた後に、避難所での生活を余儀なくされた場合についてです。それぞれの災害における緊急の避難は、命を最優先に避難勧告や指示に従いましょう。状況によって判断できるようにあらかじめ準備をしてみてください。命の安全が確保された後自宅での生活が困難な場合、まず最初は市区町村などから指定された避難所に移動しましょう。次に指定された避難所では多くの人が集まるため、その場で生活することが困難になってしまう場合に、その避難所内(もしくは近く)に設置される福祉避難室への移動を相談しましょう。ここでは専門性の高いサービスなどは必要ではないが、配慮を必要としている要支援者の方が生活できます。しかし、福祉避難室での生活が困難な人もいます。二次避難所である福祉避難所の利用が必要な人たちは、受け入れ側の体制が整い次第、福祉避難所へ移動することが可能となります。細かな指示や流れは自治体ごとに異なるため、必ず事前に確認をしておきましょう。Upload By 発達ナビ編集部準備しておくべきこと・もの出典 : 避難のイメージをつけると同時に、防災用品の準備も大切です。ここでは発達障害のあるお子さんのいるご家庭向けに一般の防災グッズに合わせて、特に準備したいものについてまとめました!・常備薬とその説明書・ヘルプマーク、ヘルプカード、サポートブックなど・偏食があっても食べられる飲食物・耳栓、アイマスク、簡易トイレなど、苦手なもの対策・いつも使っていて安心できるもの(毛布、ぬいぐるみ、ゲームなど)・家族での防災マニュアルなどリタリコではお子さんにどのような困りごとがあり、どのように接してほしいかを書くことのできる「サポートブック」を配布しています。また、目に見えない困難がある人のためのヘルプマークについての記事も載せているので参照してみてください。サポートブックテンプレート|LITALICOジュニアさらに、発達障害のあるお子さんが、いつもと違う場所や行動をすることでパニックになってしまわないためにも、平常時に避難の予行演習などに積極的に参加したり、予習として実際に足を運んでみることもよりスムーズな避難のために大切なことです。まとめ出典 : 災害などのもしもの時に、困りごとがあり配慮が必要であるなど、災害時の避難所での生活を不安に思われている方は特に、お住まいの地域の福祉避難所の利用をご検討ください。また、避難の流れや防災用品の準備に加えて、もしもの時にどのように行動するのか、防災の日をよい機会に、ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
2018年08月31日災害大国・日本。地震や洪水、噴火、崖崩れなどの災害が毎日のように各地で起きています。もはや私たちは時代に合わせてサバイバーとして生きなければいけないのかも知れません。『決定版 巨大地震から子どもを守る50の方法』(ブロンズ新社)などの著者であり、危機管理アドバイザーとして活動している国崎信江さんにアドバイスを伺いました。災害時に働く危険な心理とは「実際に身近に災害が起きたとき、誰が見ても危険な状態なのに避難しない人を見て不思議に思ったことはありませんか? これは災害時に特別に働くといわれているある心理状態が原因といわれているんですよ」と国崎さん。主なものを3つ教えてもらいました。①「これぐらい大丈夫」正常性バイアスバイアスとは「先入観」のことをいいます。人は予期せぬ出来事にあったとき、自分を落ち着かせるために事態を過小評価する心理が働くのだそうです。この心理のせいで逃げ遅れた人が多数いるといわれています。②「お隣さんも避難してないし…」集団同調性バイアスあの人が大丈夫だから自分も大丈夫だろうという集団心理のことです。③「なぜか自分は不死身と思う」楽観バイアス災害が起きているにもかかわらず、なぜか楽観的な考えに陥ってしまう心理のことです。これは何となくわかるような気がします! 逃げ遅れには理由があったのですね。大切な家族を守るためには「災害を大げさに捉えて丁度いい」「まわりを見ずにとにかく早めに避難する」と頭に入れておくといいのかも知れません。入れておきたい、子どもを守るアプリ3選を紹介災害情報がリアルタイムで分かる便利なスマホアプリを教えてもらいました。ぜひ活用してみてくださいね。①全国避難所ガイド最寄りの避難所を案内してくれます。②雨ですかい?現在地の雨量と降るタイミングを案内してくれます。③My SOS緊急時、救急車が到着するまでにやっておくべき処置をサポートしてくれます。最後に国崎さんよりアドバイスです。「避難時には、常備した防災袋を準備していても、いつものバッグを選ぶ人も多いです。それはお財布や携帯など貴重品が入っているからです。とっさにいつものバッグを選ぶことを考えて、いつものバッグにも最低限の防災グッズを入れておくことをお勧めします。さらに、地域のハザードマップなどをチェックしたり、防災グッズを定期的に点検したりするなど、日頃の心がけが家族を守ると心得て過ごしたいものです」【参考】危機管理教育研究所PHOTO/Fotolia
2018年08月30日近年の自然災害の脅威は他人事にできない事態になっています。2011年の東日本大震災において、東北に住む家族や友人が被災したため、筆者は防災意識をもっと高めたいと思っています。筆者が普段から心がけていることや、震災経験者を含めた一人暮らしの友人が実践している知恵やオススメ防災グッズを2回に分けてご紹介します。今回は「食料編」です。■ 食料は用途別に分けて「自宅備蓄用」「避難持ち出し用」と管理するのがコツ!災害が起きた時、自宅で過ごすことができるか、あるいは、避難が必要かの2つを想定します。身近な食品が備蓄食料になりますので、それぞれのオススメ食品や管理方法を記します。自宅備蓄用筆者はキッチンの棚に保存食品を常備しています。災害時、近くにスーパーやコンビニがあっても、商品が買えない場合もあります。家で消費する備蓄用食品は最低3日分あると安心です。特に重宝するのは、「レトルトご飯」「アルファ米」「インスタント麺」「カップみそ汁」「レトルト食品」「缶詰」「乾物」です。masa / PIXTA(ピクスタ)dorry / PIXTA(ピクスタ)その他、缶詰入りのパン、お菓子など普段からよく食べているものを備えておくとよいでしょう。また、飲料水の備蓄もお忘れなく。ミネラルウォーター以外にも水道水を空のボトルに入れ冷凍庫に入れておくと、いざという時に飲料水や調理水として使えます。避難持ち出し用持ち出し用食品はひとまとめにして、キッチンの棚に収めています。玄関すぐの場所にキッチンがあるため、万が一非難する場合、リュックに食品バッグをさっと入れて非難するイメージをしています。現在は100均のクラフトバッグに入れており、一見小さいようですが、バッグを計量すると2kgもの食品が入っています。たんぱく質摂取のために魚肉ソーセージやおつまみ系の乾物もオススメです。筆者は災害用食品ではなく、スーパーなどで手に入る賞味期限の長い食品を備蓄しています。期限が半年ベースになるため、バッグの表面にメモを貼り、期限が最短の食品には期限を記し、年に2回程度入れ替えるローリングストック方法をとっています。忘れがちですが食品と一緒に箸やフォーク類、ビニール袋も同封します。dorry / PIXTA(ピクスタ)災害レベルではなくても猛暑、大雪、体調不良で買い物に出られない(出たくない)時にも食品ストックは役立つので、ひとり暮らしだからこそ使ったら補充していく仕組み作りは大切です。■ カップ焼きそばは水で作る!「サルベージクッキング」って?「サルベージクッキング」という言葉をご存じでしょうか。食品ロスが社会問題になっていますが、「食品を無駄なく使う」ことをモットーに従来の調理方法から発想を柔軟にして調理するのが「サルベージクッキング」です。ここでは備蓄食品を使った2つのオススメレシピをご紹介します。1.缶詰と乾物を一緒に調理するまず、味付きの鯖缶と切り干し大根をポリ袋に入れます。それを揉み込み、切り干し大根が柔らかくなったらでき上がりです。共に栄養価の高い食品で、鯖缶をツナ缶や他の缶詰に変えても作れます。2.「カップ焼きそば」は水を戻して食べる!作り方は常温の水をカップ麺容器に入れ、15分待つだけ。水分を除き、付属のソースなどを和えればでき上がりです。ここでポイントです!通常500ml程度の熱湯を使いますが、災害時はとにかく水が貴重。筆者は400mlの水で途中麺を混ぜながら極力水を使わずに戻しました。災害時は水が貴重なので、麺を戻した水をスープなどに転用するなど工夫を心掛けてください。当然温かい麺の方が美味しく食べられますが、水で作っても十分にお腹を満たすことができます。ひとり暮らしの際、実家、恋人、友人知人などのところへ身を寄せる場合が多々ありますが、備蓄食料を持っていると分け合うこともできます。最低限自分一人の食事をまかなえるよう、「備え」という自助努力は常に持ち合わせていたいですね。
2018年08月26日自然災害の多い日本。防災バッグをおうちに置いてある方は多いのですが、持ち運び用の防災ポーチを持っているという方は少ないのではないでしょうか。今回、LIMIAお買い物部がよく紹介するお店で防災ポーチを作ってみました!ぜひ参考にしてくださいね。〔セリア〕で大まかなものはそろう♪まず訪れたのは〔セリア〕。ここではほとんどのものが手に入りました。大きめのポーチ、ガーゼマスク、携帯用トイレ、ばんそうこう、懐中電灯、単四電池、除菌シートの7点を購入。この後、〔ダイソー〕〔キャンドゥ〕と見に行ったのですが、携帯用トイレが男性用、女性用と別々で売っていたのは〔セリア〕だけでした。〔ダイソー〕では食料を!続いては〔ダイソー〕。ここでは食料を購入しました。〔セリア〕や〔キャンドゥ〕に比べて多くの食品を扱っているのでオススメです。防災ポーチということで軽いアメとミックスナッツにしました。ナッツ類は栄養価も高いので入れておくといいですよ!〔Can★Do〕では欠かせないアイテムを発見!次に行ったのは〔キャンドゥ〕。ここまでそろえてしまうと買うものはもうないかなぁ……と思っていたのですが救急セットを発見!〔セリア〕でばんそうこうは買ったのですが、ガーゼとサージカルテープということで迷わず購入。はさみ不要なのも助かりますよね。〔無印良品〕ではあると便利なアイテムを発見最後は〔無印良品〕。ここでは水を使わない《歯みがきシート》を購入しました。被災したときに貴重になる水。それを使わずに衛生面を保てるのは助かりますよね。ポーチに入れよう!そろったのでポーチに入れていきます。ばんそうこうと救急セットはジップバッグにまとめて、アメは袋から出し、少しでもかさばらないようにしました。全部入れるとこんな感じ。重くなりすぎず、普段から持ち歩けるくらいのサイズにまとまりました!まとめいつどこで被災するかわからないからこそ、日常的に備えることが大事ですよね。週末などに家族みんなでいま一度防災について話し合ったり、備品をそろえてみてはいかがでしょうか。今回購入したものの総額は1,488円。あくまで日常的に持ち歩ける、最低限のものをまとめました。常備薬やスマートフォンの充電器など、自分で必要だと思うものをプラスしていってみてくださいね。
2018年08月12日私たちが住む日本では、地震や水害などの自然災害が起こった際に、避難を余儀なくされることがあります。その時に、意外とどのようにしたらいいのか悩んでしまうのが、ペットのことです。防災グッズは何が必要か、心掛けておくことはあるかなど、いざという時に困らないように、日頃からペットの防災について考えておきましょう。今回はその対策を4つご紹介します。■ 1. 災害時はペットを連れて避難したほうがいい!阪神淡路大震災や東日本大震災では、愛犬や愛猫を自宅に残したまま避難した飼い主さんが数多くいました。hashisatochan / PIXTA(ピクスタ)今月の頭に起きた西日本豪雨でも、愛犬を自宅に残したまま避難した家族が無事に再会したという報道がありました。ペットを飼っている人の中には「犬や猫を避難所に連れて行っては迷惑なのでは」と思っているかもしれませんが、そんなことはありません。愛犬や愛猫などのペットを家に置いたまま、もしくは放した状態で避難すると、野良犬や野良猫を発生させる可能性があります。環境省が発行している「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」では、避難所への“ペットの同行避難”を推奨しています。いざという時に焦らないよう、家族で避難ルートと避難場所の確認をしておきましょう。佐竹 美幸 / PIXTA(ピクスタ)また、居住地域で行われる避難訓練には、ペットと共に参加することをオススメします。■ 2. 避難時に役立つように普段からの備えやトレーニングを!避難所には犬や猫が苦手な人もいることを忘れてはいけません。そこで重要なのが、日頃からしつけや健康管理を心掛けおくことです。そうすれば、良い印象を与えることができます。予防接種とクレートトレーニングは、普段から備えてきましょう。「クレート」とは犬や猫を運ぶ入れ物のことで、キャリーバッグの一種です。避難先では犬や猫を放しておけないため、クレートに入れることになります。しかし、ここで問題なのが、クレートに入ったことがない、もしくは慣れていない犬や猫の場合です。そのような犬や猫がクレート内で長時間過ごすのは大きなストレスになるので、日頃からクレートトレーニングをしておきましょう。■ 3. フードと水などの「ペット用避難グッズ」は1週間分は準備しておく!ペットとの同行避難をした際に困らないよう、「ペット用避難グッズ」を準備しておきましょう。市販の「ペット用避難袋」を購入するのも良いですが、家にあるペットグッズの中から避難時に必要なものをまとめておいてもOKです。犬や猫の防災グッズフード(1週間分)水(1週間分)常備薬リード迷子札鑑札狂犬病予防注射済票ペットシーツタオル 、 食器(折りたたみ式のものが便利)うんち袋愛犬・愛猫手帳愛犬や愛猫の写真(顔、全身、特徴がわかる部位など)水のいらないシャンプーブラシ援助物資は災害発生の数日から1週間程度で現地に届くことが予想されます。しかし、処方食は簡単には手に入らない可能性があるので、普段から食べさせている処方食を避難袋に備えておいてください。ドライフードは、1食分ごとに小分けにしておくと与えやすいです。■ 4. 犬猫のハウスは窓ガラスから離しておこう地震などの災害が起こると、部屋の中の物が倒れ、散乱します。ケガ予防のためにも、犬や猫のハウスはガラスの側には置かないこと。チンク / PIXTA(ピクスタ)またハウスの周囲にある家具の上には物を置かず、倒れないように固定しておいてください。瓦礫などでケガをしないように、犬は肉球保護の靴を準備しておくのが良いでしょう。ただし、靴は履き慣れていないと上手に歩けないので、日頃から練習して慣らしておくことをオススメします。災害が発生した時、飼い主さんが愛犬や愛猫の側にいられるとは限りません。近所に住んでいる友人や知人に、万が一の際は家の被害状況や犬や猫の安否を知らせてもらえるよう、前もって頼んでおくのが良いと思います。ペットと同行避難した避難所では、飼い主さん同士で情報を共有し、みんなで支え合いましょう。【参考】※環境省 「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」
2018年07月27日活発化する前線の影響による記録的な豪雨により、西日本を中心として大変な被害が広がっており、筆者がこの記事を書き始めた時点では、西日本豪雨での死者が72人、安否不明が63人でした(7月20日現在、死者225人、行方不明13人)。自然災害はいつどこで発生するかわからないものですが、災害に遭いやすい場所と比較的安全な場所があることも事実です。自然災害から身を護るため、今回は先人たちが残してくれた「言伝え」について書いてみます。■ 神社は津波から逃れた!意外な内容の論文が話題に「スサノオを祀る神社は東日本大震災で津波の被害を逃れた」という論文が数年前にマスコミに取り上げられて話題になりました。naonao / PIXTA(ピクスタ)こちらは東工大の研究グループによるまじめな論文で、決してオカルトや超常現象を扱ったものではありません。東日本大震災発生時に大津波が襲来した宮城県沿岸部の神社を調べてみると、津波が押し寄せた境界上に、津波が川を上流へ遡上した場所では遡上範囲を縁取るように、多くの神社が位置していたといいます。スサノオノミコトを祀った神社の大半はたとえ海の近くに位置していても津波の被害を受けず、スサノオと関係の深い熊野信仰に基づく熊野神社もその多くが津波被害を逃れた場所に位置していました(一方でアマテラスを祀る神社や稲荷神社は多くが被災しています)。tomaya / PIXTA(ピクスタ)■ 古代の人々は自然災害に強い場所を知っていた神話によるとスサノオはアマテラスの弟で、乱暴者であったため天上界を追放されて出雲に向かい、そこでヤマタノオロチを斬ったとされています。ヤマタノオロチは出雲の国を流れる斐伊川をイメージしたものとされ、これを斬ったということは斐伊川の治水に成功したという事をあらわします。斐伊川maso11 / PIXTA(ピクスタ)つまりスサノオは水をコントロールする力を持った神だとされていたのです。スサノオノミコトnagi0406 / PIXTA(ピクスタ)水害や疫病に対する力をもったスサノオノミコトは非常時における神であり、伝統的地域社会において人々はスサノオを祀る神社を自然災害発生時に最も安全な場所に建てていたと論文では結論付けています。つまり古代の人々の間では、自然災害に遭いにくい場所が伝承されていたことになり、それにより神社の周囲に人々が集まり、何かあった場合は神社に避難したと考えてもおかしくありません。■ 地名に込められている過去の災害の歴史先人たちが残してくれた「言伝え」の一つに地名があります。筆者がかつて勤務していたマンション会社では新しい物件が販売開始になると必ずその地域の地名の由来を調べていましたが(プラスの時は営業で使った)、地名にはその地域の古代の姿を物語る要素が隠されているものです。「川」「池」「浜」といった水に関係する文字が使われていれば津波や洪水などの水害に遭ったことが考えられ、「蛇」「竜」「龍」などが使われている地名には過去に大規模な土砂災害が発生したと思われます。福井県・九頭竜川ひろゆき / PIXTA(ピクスタ)「鷹」は「滝」の意味を持ち、がけ崩れの恐れの強い場所とされています。長崎県長崎市鳴滝skipinof / PIXTA(ピクスタ)最近では行政主導による住居表示変更が相次ぎ、由緒ある地名が次々と消滅していますが、自分が住んでいる地域の過去の地名を調べてみることも大切かもしれません。■ 先人たちの「言伝え」が津波から街を救った我が国はこれまでの歴史において何度も自然災害を受けてきていて、その中で培われた先人たちの知恵が現在まではっきりと見える形で受け継がれている場所が数多くあります。岩手県宮古市姉吉地区はこれまで何度も津波の被害を受けてきた場所ですが、その記憶を風化させないため海抜約60mの山腹に石碑が建てられています。姉吉・大津浪記念碑animangel / PIXTA(ピクスタ)そこには「高き住居は児孫の和楽想え惨禍の大津浪此処より下に家を建てるな」と刻まれており、実際に石碑の下には1軒の家もありません。東日本大震災時で発生した大津波は石碑から50mの地点まで到達しましたが、集落は石碑の上にあったため津波による建物被害はなかったといいます。■ 科学だけじゃない!先人から聞いた過去を知れば、将来の災害も予測できるその地域の過去がわかれば、将来に起きることもある程度予想がつきます。将来発生するかもしれない自然災害から身を護るため、自分が住んでいる地域のことをよく調べてみてはいかがでしょうか。ここまで書いて再びNHKをつけてみると、西日本豪雨の犠牲者の方の人数が随分と変化していました。yuayua / PIXTA(ピクスタ)渇水も困りますが、豪雨も困ります。被災地の方々が一刻も早く日常の生活に戻ることができることを願ってやみません。
2018年07月22日電車には人身事故や施設トラブルがつきもので、運転見合わせとなることもしばしば。地震や台風など自然災害の場合は、必然的に運行できない時間が長くなってしまいます。このようなことが深夜に発生した場合、自宅に帰ることができず途方に暮れてしまうことでしょう。利用者としては運賃の払い戻しや宿泊費、タクシー料金の請求などを行いたいところ。しかし実際問題鉄道会社がそのようなことに応じた事例はないようです。返金や請求を行うことはできないのでしょうか?虎ノ門法律経済事務所池袋支店の齋藤健博弁護士にお聞きしました。 Q.災害や人身事故などで電車が長時間不通となった場合、料金の払い戻しや宿泊費の請求はできる? A.基本的には難しい齋藤弁護士:「法律的には、労務提供契約に対する、付随義務の問題と整理できます。乗車する際のカスタマーである移動者は、労務として、目的地まで運行してもらうことを契約内容としています。そうすると、不可抗力による移動目的が達成できない場合には、有価証券である乗車券を払い戻す対応は取られます。しかしながら、大阪地震や東日本大震災は、双方に帰責性ない理由により、生じているものです。あくまでも、提供者側が支配している性質のものにより、いわば帰責性がある状態で起きた事故ではありません。そうすると、宿泊費用などの負担を法的に要求することは困難であると言わざるを得ません。なお、本来のダイヤに比較して、2時間以上遅延すると特別急行料金に関しては全額払い戻し、車両故障などの理由により、途中で運転打ち切りにいたった場合には全額払い戻されることにはなります。」払い戻しになるケースもありますが、基本的には難しいとのこと。大規模な運転見合わせの場合は、気長に待つしかない、ということのようですね。*取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に多く乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)*画像はイメージです(pixta) 災害や人身事故で電車が長時間ストップ…運賃の払いもどしを要求できる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。災害や人身事故で電車が長時間ストップ…運賃の払いもどしを要求できる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年07月18日私が住んでいる広島では、先日の西日本豪雨(気象庁は ”平成30年7月豪雨” と命名しています)で大きな被害が出ました。この豪雨は広範囲に降り続け、多くの地域が被災しました。幸い私自身は大きな被害に遭わなかったものの、正直これは ”運” だったのだと思っています。広島にいたからこそ伝えられることがあるのでは、と今筆を取っています。豪雨と異変。そして「大丈夫だろう」という認識7/6からの強い雨がよく取り上げられていますが、私が住んでいる地域では、前日の5日からかなり強い雨が降っていました。ここのところ豪雨注意報が出るのは珍しくないという認識だったため、そういった通知よりも「よく雨が降るなぁ」と思っていた実感ベースが強かったです。翌日も豪雨に警戒を、というのはニュースで見ていました。6日は昼過ぎから予定が入っており、支度をして外出しました。前日と同じく「雨がすごいな」と考えながら、電車に乗りました。目的地に向かう途中、電車の中で聞いたことのない音が鳴り響きました。他人のスマホ音にも聞こえましたが、電車全体に響いたので「何だろう」と自分のスマホを見ると、”大雨特別警報”と表示されていました。”特別警報” は生まれて初めて見るもので、少し不安がよぎったのを覚えています。それでも「大丈夫だろう」と考えた私は、予定をキャンセルせずにそのまま電車に乗っていました。強まる雨足、鳴り響く警報。私は危機感をどこまで持てたのだろうか帰路につく頃には、雨もさらにひどくなっていました。行きの電車で見た特別警報は、数時間に1回通知が来るように。街中では避難を促す放送も流れていました。住んでいる地域から離れていたので、避難情報を見ようとしました。しかし、サーバダウンでハザードマップが開けない。公共機関の災害情報ページはアクセスできない状態でした。今ここにいても大丈夫なのか、どこへ行けば良いのか、私には判断できず、そのまま帰宅する選択肢を取りました。このとき、街行く人が特段パニックになっている様子はなかったです。普段より若干足早に行き交い、電停やバス停には多くの人がいました。私は電停まで急ぎました。広島でよく利用されているローカルの公共交通機関があるのですが、それは滅多に運休にならないという認識です。ちょうど電停にたどり着いたとき、その電車は来ました。これが最終電車なのだと、そこで初めて知りました。20時過ぎです。「運休にならないだろう」という甘い認識を痛感するとともに、運が良かったという安堵感が湧きました。電車に乗っても警報音は鳴り続け、詳しい災害情報は見られないままでした。それでも、自分が住んでいるところは災害危険箇所に指定されていないから大丈夫だと考え、「とりあえず家に着けば…」と思っていました。不安感は確かにありましたが、危機感をしっかりと持てていたかと問われるとイエスと言えないのが、今回の私の行動です。祖母の孤立、知人友人の状況。事態の深刻さを知ってから翌日も雨はまだ降り続いています。家族や知人・友人と安否連絡を取り、ひとまず無事であることを確認しました。最終電車になる時刻を知らないまま仕事をしていて、歩いて自宅まで帰ったという友人もいました。さらに、断水している地域や孤立している地域もあるという情報も入ってきて不安が増しました。私の祖母は、高齢化が進んだ地域に住んでいます。そこも断水し、周囲は通行止めで孤立状態。当時避難勧告は広島県各地で出ていて、逆に広島で安全な地域がわからないと思ったほどでした。幸い停電にはならなかったので、連絡は取れます。給水はされていたようですが、給水所まで行けない祖母のために、近所の人などが親切に持ってきてくれていたそうです。食べ物の配給は長期保存用の五目ご飯が3食分。農業をしていたため食べ物には困らなかったようです。ただ、トイレのタンクに水を入れたりお風呂に入れなかったりと大変なことは多々あったと聞きました。被害の大きさが報道されるようになっても、祖母が住んでいる地域は取り上げられていませんでした。1週間ほど経っても復旧の目処が立たず、親が車を出して助けにいきました。それまでにも祖母の家まで向かおうとしたのですが、通行止めでどうにもならない状態。その日は復旧作業が進んで通行可能になった道を見つけ、たどり着きました。断水したままで大変な生活をしている方はまだまだいます。豪雨のさなかも、どこが断水するか、どこが孤立するか、判断しきれませんでした。私が住んでいる地域が断水しなかったのも ”運” だと思います。防災意識を持つ大切さ。災害は決して”他人事”ではない広島では、平成26年に大きな土砂災害がありました。そのとき被災した知人に話を聞きました。4年前の土砂災害は、知人の想像をはるかに超えたダメージだったそうで、今回は予報を見た段階で自分なりに身構えたとのこと。暗くなるまでに貴重品や仕事用の機材、数日分の飲料水と防災グッズを2階まで運んだそうです。車も安全な場所へ移動させたと聞きました。広島には大きな河川があり、そこが氾濫すると広範囲で甚大な被害が予想されます。氾濫した場合のシミュレーションCGが公表されており、知人はその最悪な事態をイメージしたそうです。万が一の場合にすぐ動けるよう待機し、土砂災害と河川氾濫を意識しながら、雨雲レーダーと以前の土砂災害で氾濫した川をチェックしていました。朝方安心できるまで続けていたそうで、私自身の防災意識の低さを改めて痛感しました。知人が住んでいた地域は、以前の土砂災害後に作られた砂防堰堤が機能し無事だったようです。恥ずかしながら、私がシミュレーションCGを見たのは今回の豪雨災害が起こってからです。それを見て恐怖心を覚え、自分が住んでいる地域を再確認しました。市のハザードマップでは危険でないという認識でしたが、国土交通省が運営しているハザードマップポータルサイトで確認すると、2階まではあっという間に浸水する地域でした。2階にいれば大丈夫という認識のまま大きな被害に遭っていれば、私はここにいないかもしれません。私は単純に運が良かっただけなのだと思いました。全国各地で災害が起こり、そのたびにニュースを見ます。しかし、私はどこかで ”他人事” のように感じていたのだと思います。大きな被害が映し出されたとき、そこにリアリティを伴っていなかったのだと。確かに「大変そうだな」と強く思っていたのですが、それを自身に置き換えていたかといえばノーです。それが故、シミュレーションCGを見たりハザードマップを詳しく調べたりという行動に移していなかったのです。十分に対策していても被災してしまう恐れは十二分にあるのに、私はそこにすらたどり着けていませんでした。もし今これを読んでいるあなたが豪雨前の私と同じような感覚であるとしたら、ご自身が住んでいる家、職場、地域、土地の特性などをよく調べることが大切なのだと思います。災害は日本全国どこでも起こりうるので、決して ”他人事” ではないのです。「大変そうだな」と支援してくださるのは非常にありがたいです。こういったときに、改めて助け合いの精神を実感します。広島でもその他の地域でも、大変なことや不便なことも多々あるかと思いますが、前を向いてみんなで生きていけたら、そう願っています。©artisticco/Gettyimages
2018年07月14日2015年夏に滋賀県東部で家を建てた、かねこりかです。会社員の夫と小学5年生の長女の3人家族です。迷った末に家づくりをお願いしたのは”お客を選ぶ”、大喜工務店でした。今回は打ち合わせから学んだ、”地震・災害に耐える家”の3つの条件と気づきをご紹介します。■ 条件1. 基礎へのこだわり筆者夫妻が大喜工務店を選んだ理由はたくさんありますが、絶対に外せなかった点は安全へのこだわりでした。まず我が家は平屋なのに3階建て仕様の基礎です。頑丈な基礎は地盤改良工事から始まります。万が一川が氾濫した時などのリスクを考え、標準より15㎝高くした基礎がこれです。■ 条件2. 柱の強度は”太さと粘り強さ”が肝心!さらに大喜工務店のつくる家の魅力は圧倒的な角材です。わが家の8寸(約24㎝)の大黒柱の強度はなんと!標準的サイズ(3寸5分約10.5cm)の49倍です。建築士さんが構造計算してくださり、「これでも低く見積もっている」と聞いて、とても驚きました。それは太さだけでなく、長期間自然乾燥させることで角材が粘り強くなり、地震の揺れにも耐えられるというわけです。逆に人工的に短期間で乾燥させた角材は繊維の断裂により中身が弱い素材になるそうです。■ 条件3. 壁や梁、構造が重要筆者がテレビ等から影響を受けた憧れのイメージと完成見学会で訪れた家にはすこしギャップがありました。正直、もっといろいろな家の形やバリエーションがあればいいのに……と思ったこともありました。ですが、かき集めた情報を一つずつ実現できるかどうか相談するうちに「構造が弱くなる」「不便」などの説明を受け、「だから共通したデザインになるのか!」と理解できました。平屋を活かし、我が家の天井のほとんどは梁を見せています。隠すことも可能でしたが敢えてせず、筋交いもあちこちに見えています。これもまた強度が増す骨組みです。■ 地震以外に竜巻や台風といった災害も先月の大阪北部地震では家族や友人の安否を心配しました。続いて6月末には滋賀県で竜巻も発生し、自然の脅威をとても強く感じています。被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。今後は地震だけではなく災害に強い家へのニーズが高まるのではないでしょうか。わが家の屋根には瓦が乗っていますが、金具で留めているので暴風などに飛ばされる心配がありません。これはオプション料金でした。楽天的な筆者はそこまで心配しなくても……と当時は考えていました。今では危険を予測していた夫と建築士さんが提案してくれた事に感謝しています。これから新築やリノベーションを考えておられる方々の参考にしていただければ幸いです。家族が集い、当たり前に繰り返される暮らしが、安全で安心できる住まいに守られるといいですね。(ライター/ライフオーガナイザーかねこりか)写真提供大喜工務店
2018年07月11日日用品や食品などを多く取り扱う〔無印良品〕。中でもトラベルグッズは痒い所に手が届くような便利アイテムがそろっています。今回ご紹介するのは普段使いはもちろん、旅行先や災害時などに役立つフィルムシリーズ。ぜひチェックしてくださいね!《フィルム石けん》●商品名:《フィルム石けん》●内容量:24枚入り●価格:590円(税込)まずご紹介するのは《フィルム石けん》です。手のひらサイズのケースに24枚のフィルム石けんが入っています。使い方はとっても簡単!乾いた手に1枚取り出して、水またはぬるま湯で泡立たせるだけ♪1枚で十分すぎるほど泡立ちます。少量のお水でも泡立ったので、災害時など水が少ないときにも役立ちます。《フィルム歯みがき》●商品名:《フィルム歯みがき》●内容量:24枚入り●価格:490円(税込)続いては《フィルム歯みがき》です。こちらは先ほどの《フィルム石けん》の1/4くらいの大きさで24枚入り。こちらも実際の使用写真をお届けしたいのですが、さすがに口に入れたものをお見せするわけにもいかず……。でも感想はきちんとお伝えしますよ♪フィルムはかなり小さいのですが、これを前歯に貼り付けて、濡れた歯ブラシで磨いていくとあっという間に泡立ってくれます。歯みがき粉独特の味がしないので、歯みがき粉が苦手なお子さんでも使えますよ!まとめ小さいけどとっても便利なフィルムシリーズ、いかがでしたか?メイクポーチやバッグのポケットに入れておけるサイズなのがうれしいですよね♪フィルムタイプなので、飛行機などの持ち込みで液漏れの心配もありません。気になる方はぜひお店でチェックしてくださいね!
2018年06月19日「もし今、地震が起きたら……」。誰もが一度は想像したことがあるのでは?震災の多い国と言われている日本に住む以上、他人事のように考えず一人ひとりが意識して備える必要があります。今回はそんなもしものときの備えについて、我が家の防災グッズを紹介します。防災グッズの置き場所我が家では基本的な防災グッズは玄関に置いています。家を建てるときにシューズクローゼットに追加で収納を増やしてもらい、ここにまとめておいています。重たい水は一番下に収納。もし災害にあって水道が使えなくなった場合、1人当たり3Lが必要量と言われています。例えば4人家族の場合、最低3日分は確保したいので、3L×4人×3日で36Lが我が家の備蓄に必要な量。2Lのペットボトルなら18本必要ということになります。ただ、水は地震などでペットボトルが破損する場合もあるので、1ヵ所に固めずに、家中のあちこち分散させて用意しておくのがいいようです。我が家では玄関に12本、2階のクローゼットに10本をストックしています。そのまま置いていますが、セーフティーボックスに入れるなどしておくとより安心ですよね。食べ慣れた味をストックするこれは1人あたりの1日分の食料です。これも水と同様、最低3日分用意するのが望ましく、家族の人数分用意します。用意しているのは災害用の食料品ではありません。以前は「賞味期限5年後」というような災害用の食料品を買っていましたが、実際に食べてみると、いつもと違う味に戸惑ってしまいました。食べ慣れない味にストレスを感じてしまうこともあるようです。それからは「ローリングストック法」を取り入れています。ローリングストック法とは、災害に備えて普段食べている食料品を少し多めに購入し、ストックしておいて消費しながら食べた分を買い足していく方法です。ローリングストック法の一番のメリットは「食べ慣れた味」というところ。ときどき家族で非常食を食べて、お互いに味の好みを知ったり、話し合ったりしています。ストレスを軽減するもの間食も栄養補給とストレス発散のためにも用意するといいですね。好きな飲み物をストックしておくのも大切です。食べ慣れた味、知っている味はやはりホッとします。無理せずに備えておけるのでぜひ実践してみてくださいね。要・練習!衛生用品衛生用品では携帯簡易トイレはいくつか持っておくと安心ですね。そして大切なのは一度練習しておくこと。いつもと違う状況では上手くできないこともあるので、届いたら使ってみることが大事です。水不足などで歯磨きができないことを想定して、マウスウォッシュと歯磨きシートも準備しました。無印良品の歯磨きシートは歯がツルッとなり、スッキリします。水のいらないシャンプーも役立ちそうです。あとは絆創膏や包帯、消毒綿なども用意しています。ほかにもトイレットペーパー、ティッシュペーパー、生理用品もストックしておくといいですね。いくつあっても困らないモノ懐中電灯や携帯ラジオも持っておくといいですね。我が家にはこの2つは部屋のあちこちに置いています。懐中電灯とラジオが一体になっているものもあるので、チェックしてみてください。一番左の黒い大きなライトはLEDが72個ついているので、かなり明るく広く照射します。フックとマグネットもついているので、応用が効いて便利です。隣のシルバーのものは、ライトと笛がセットになっています。作業をしたいときには、口に加えることもできます。その隣の黒いものは、頭に巻いて使える懐中電灯です。一番右の白いLEDライトはラジオと、スマホの充電もできる優れものです。その他にもあると便利なもの食料、衛生用品などと同じくらい重要なモノがこちら。金槌、ライター、ビニールテープ、マジックペン、乾電池、ラップ、ゴミ袋などです。乾電池は過去に液漏れしていたことがありました。本当に必要な時に使えなくては意味がないので、日頃からマメにチェックした方がいいですね。温熱シートはセリアで購入しましたが、とても薄いのに暖かく感じたので、家族分ストックしています。今回は防災グッズを紹介しました。いつやってくるか分からないので、常に意識することが大切です。そして家族にも防災グッズの置き場所や使い方を共有し、確認して、日頃から対策をしておきたいですね。●ライターRumi
2018年05月16日