映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』が2017年7月29日(土)より全国でロードショー。マクドナルドを世界的な企業にしたファウンダー”レイ・クロック”世界中の人々の胃袋を満たす言わずと知れたファーストフードチェーン「マクドナルド」。『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』は、そんな”世界最強のハンバーガー帝国”を築きあげた男、レイ・クロックの物語。若くして成功する起業家が目立ちがちだが、レイ・クロックに転機が訪れたのは、既にキャリアの終盤とも言える50歳を過ぎた頃だった。アメリカ中西部の片田舎でマック&ディック兄弟が経営していたマクドナルドの仕組みを、その革新的な手法にチャンスを感じる。タイトルの”ファウンダー”にあるよう、創始者が、はなりふり構わず競争社会の頂点にのし上がっていく様を描いていく。10億ドル規模の大企業・マクドナルドの誕生の裏に潜む、ある情熱をたぎらせた1人の男の野心や戦略、そして裏切りから成功まで、そのドラマチックでリアルな物語を映し出す。キャリアの後半でさらに輝くマイケル・キートン主人公レイ役を務めるのはマイケル・キートン。バットマンシリーズで人気を不動のものにしながらも、その後、大きくは目立っていなかった。それでも近年の活躍は目覚ましく、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』や『スポットライト 世紀のスクープ』などでアカデミー賞作品に出演し、再び注目を集める名優。どこか人間くささ溢れる演技を魅力とする彼が、ギラギラとした野心に燃えるレイを演じる姿には注目だ。レイの妻役には『ジュラシック・パーク』シリーズで知られるローラ・ダーン、マクドナルド兄弟にはニック・オファーマン、『テッド2』のジョン・キャロル・リンチら実力派俳優たちが脇を固める。監督はジョン・リー・ハンコック。映画『しあわせの隠れ場所』などの代表作では、誰もが温かな気持ちになるような人と人との間に通う深い愛情を描き出した。今回は、お金や欲望をめぐる複雑な人間関係や競争という対照的なテーマに挑む。ファウンダーのあらすじ1954年アメリカ。52歳のレイ・クロックは、シャイクミキサーのセールスマンとして中西部を回っていた。ある日、ドライブインレストランから8台ものオーダーが入る。そんな店なのか興味を抱き向かうと、そこにはディック&マック兄弟が経営するハンバーガー店<マクドナルド>があった。合理的な流作業の”スピード・サービス・システム”や、コスト削減・高品質という革新的なコンセプトに勝機を見出したレイは、壮大なフィランチャイズビジネスを思いつき、兄弟を説得し、契約を交わす。次々にフランチャイルズ化を成功させていくが、利益を追求するレイと、兄弟との関係は急速に悪化。やがてレイは、自分だけのハンバーガー帝国を創るために、兄弟との全面対決へと突き進んでいくーー。作品情報『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』 (原題:The Founder)公開日:2017年7月29日(土) 全国ロードショー監督:ジョン・リー・ハンコック主演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、ローラ・ダーン配給:KADOKAWA(c) 2016 Speedee Distribution, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
2017年04月17日学歴なし、職なし、金なし、あげくに万引きの常習犯…というド底辺の“負け組女子”が年商100億円越えのファッションサイトを立ち上げるまでの実話を描いたサクセスストーリー「ガールボス」が、4月21日(金)よりNetflixにて全世界同時配信されることになった。本作は、ネットオークションサイトeBay(イーベイ)で古着販売をしたことをきっかけに、23歳でファッションサイト「ナスティ・ギャル」のカリスマオーナーとなったソフィア・アモルーソによるベストセラー原作「#GIRLBOSS」をベースに、Netflixがドラマ化。ソフィア本人と、大ヒットを記録した映画『ピッチ・パーフェクト』シリーズの脚本家ケイ・キャノンがエグゼクティブ・プロデューサーを務めるほか、原作を読んで感銘を受けたアカデミー賞女優のシャーリーズ・セロンも、いまを生きる若い女の子たちのために、“真の女性の美しさと強さ” を描くドラマにしたいとエグゼクティブ・プロデューサーを買って出た。映画『あと1センチの恋』『ワタシが私を見つけるまで』のクリスチャン・ディッターらがエピソード監督を務め、「トゥルーブラッド」のスタイリッシュなゴシック調衣装を手掛けたオードリー・フィッシャーがコスチューム・デザインを担当。ソフィア自身のリアルな体験だけでなく、仕事がなく、その日暮らしの困窮生活を送った経験を持ち、オスカー女優という夢を叶えたシャーリーズの視点も加わり、全世界の女性に勇気を与えてくれる物語が完成した。今回解禁となった予告編でも描かれるように、ソフィアはふと立ち寄った古着屋でコンディションの良いヴィンテージ・ジャケットを手に入れ、eBayに出品。たった9ドルの古着にたちまち700ドルを超える高値がつくのを目の当たりにした彼女は、これは商売になると次の商品を探し始め、思いもよらない事態を招いていく。その破天荒な実話はもちろんのこと、映像やビジュアルでも、全米の若者を夢中にさせたオリジナリティあふれるファッションが目を引く。特にビジネス成功の鍵ともなった、ソフィア独自のアイデアによるヴィンテージ・コーディネイト術は見逃せない。そして、経済情報ウェブサイト「CNNマネー」の“40歳以下の起業家40人”、「Forbes」誌の“30歳未満で最も影響力が大きいファッション・リーダー30人”に選出されたソフィアの奮闘を喜々として演じるのは、海外ドラマ「アンダー・ザ・ドーム」で注目を集め、『トゥモローランド』ではジョージ・クルーニーとも共演したブリット・ロバートソン。負け組女子のまさかの大逆転ともいえる成功を赤裸々に描いた本作は、まるで“アメリカ版ビリギャル”ともいうべき、ガールズパワー全開。新年度に元気をもらえる1本となりそうだ。Netflixオリジナルドラマ「ガールボス」は4月21日(金)より全世界同時配信開始。(text:cinemacafe.net)
2017年04月05日子連れでの外食やお出かけは、何かと大変なもの。私の場合、下の子が4歳になりましたが、まだまだ大変。話がわかるようになったとはいえ、食事が終われば席を立ち歩きまわり、まわりの人に迷惑をかけないか心配したり、上の子の小学校の参観日では飽きてしまい、騒いだり走ったりが始まる始末。仕事の打ち合わせなどは(私が集中できないので)子ども同伴では、絶対にできないと改めて思います。子どもと一緒にできる楽しいこともたくさんあるものの、たまには子どもと離れてリフレッシュしたいのがママの本音でもあります。託児付きでランチやエステが楽しめる「ここるく」に注目!そんな子育て中のお母さんに嬉しいサービスを提供しているのが、“ママのお出かけプラットフォーム”「ここるく」。託児付きで、レストランでランチをしたり、エステでリフレッシュしたり、習い事ができるという、なんともありがたいサービスです。託児スペースは、ランチする店内にある個室や、エステで施術を受ける部屋の隣など、徒歩5秒から2分以内という近さの「スグそば保育」を実施。心配になった時にも、すぐに見に行ける距離感が安心です。子どもを見てくれるスタッフ「だっこママ」は、保育士や幼稚園教諭の資格を持っている方や育児経験者なので、安心して子どもを預けられます。託児付きのホテルランチが4880円! 兄弟姉妹の保育の追加も可能具体的なプランと料金を見てみると、5月10日(水)11:30〜13:30に開催される第一ホテルアネックス『ラ・パランツァ』(銀座)のランチでは、コースプラン、ブッフェプランのどちらかが選べて、コースプランなら5400円、ブッフェプランでは4880円(どちらも1名託児付き)。兄弟や姉妹がいる人は、託児の1名追加も2160円でできるそう。エステは、4月27日(木)11:00〜13:00で開催される一軒家隠れ家サロン『TIRAVI』(五反田)のプランでは、フェイシャルコースは8640円、ボディコースは1万1880円(どちらも1名託児付き)。こちらも託児の追加が2160円でできます。当日の流れは、子どもを預けた後にウェルカムドリンクで迎えられ、カウンセリング、そして施術後には、管理栄養士さんが手がける美容に良いランチがいただけるのもポイントです。魅力的なプランを最小限の手間で利用でき、なおかつ料金は手頃、きちんと保育をしてくれる人が付くという手厚いサービスがママ心をくすぐります。ママがリフレッシュ&良い状態をキープし、楽しく子育てをする「ここるく」の代表である山下真実さんに、「ここるく」への思いを聞きました。「私自身が5歳と0歳の二児のママです。5年前に子育てを始めた頃、それまで何の苦労や心配もせずに行けていたお店が、子連れになった途端、手が届かない・行けないお店になってしまいました。しばらくは我慢していましたが、この先何年も行けないと思う疎外感や、思うようにお出かけできないストレスを感じました。それが、このサービスを始めたきっかけです。『ここるく』は、ママが普段できないことをできる嬉しいサービスで、ママがリフレッシュすることで本来の状態をキープし、良い育児ができることを目指しています。ママのコンディションが良ければ、子どもにも良い環境が生み出せるはずです」今後はレストランの拡充、親子交流の場となるサービスを提供したい今後の新たなプラン、充実させたいサービスなどについても聞いてみました。「現状の『すぐそば保育付きレストラン』のプランでは、ママが本当に行きたいレストラン、行きたいエリアのレストランをさらに増やしていきたいです。新たなサービスとしては、子どもと一緒に、親子で交流できる場所やプランの提供、ワークショップなどの展開をしていく予定です。たとえば、小児救急を学べるワークショップや、リトミックができるプランを検討しています。そういったサービスを通じて、ママ同士の新たな出会いの場になったり、子育てに役立つことを学べたりとする良いと考えています」「ここるく」は、日本商工会議所主催の第14回「女性起業家大賞」で最優秀賞を授賞し、各メディアでも多く取り上げられています。「子育てがちょっと息苦しくなった」「子連れだけど、ゆっくりランチをしたい」というときに、ぜひ「ここるく」のサービスを利用して、リフレッシュしてみてはどうでしょう。※記事の内容は、2017年4月現在のものです。写真提供・取材協力:ここるく<文:フリーランス記者武田由紀子>
2017年04月04日ママの応援とママの支援をコンセプトにスタートした「ママ100人プロジェクト」。第2弾プロジェクトとなる今回、ママが経営する「楽天市場Myu」をはじめとする人気ECサイトを中心に、2017SS新作展示会イベント『FASHION MAMA PARTY』が代官山「CARATO71」で行われ、プレスデーに取材へと伺いました!『一般社団法人MOTHER』と『楽天市場Myu』の主催で開かれた今回のイベント。普段はネットでしか見ることのできないアイテムを間近に見ながら、手に取って、実際に着て買うことができ、アイテムのオーダーを受け付けるショップもあるなど、どのブースも大変な盛り上がりを見せていました。●会場は大盛況!人気ECサイトの商品を実際に手にできるまたとない機会だけに、当日はオシャレなママたちを始め多くの人が会場を訪れていました!ブランドのオーナーを務める人もママが多く、商品の着心地や使い方を直接聞きながら買うことが可能。手作り感もある会場で、お店とママたちの距離が近くみなさん笑顔の絶えない様子が印象的でした。お子さまと一緒に参加さされているママも多く、会場は大盛り上がりを見せていました!●貴重な話が盛りだくさんのトークショーイベントでは、起業家ママやママモデルによるトークショーも開催されました!まずは、今回のイベントを主催した『一般社団法人MOTHER』の代表・小澤あきさんのあいさつからスタート。活躍するママの応援と困っているママの支援を通して、世界中のママたちを笑顔にしていきたいとの熱い思いが語られました!今回のイベントでも、売り上げの一部をあしなが育英会へ寄付することが予定されています。そしてトークショーがスタート!イベントを主催する『楽天市場Myu』代表の岩科茜さんのあいさつ後、モデルのこばやしゆりさんとMAYUさんが登壇。ひときわ大きな歓声が上がっていました!現在の活動を始めたきっかけや、子育てについて。また、Instagramの使い方やママとしての生き方などトークは幅広く展開。自宅で仕事をすることもあるだけに、子どもが帰ってきたら手を止めて一緒に過ごすことを大切にしながらも、「仕事は楽しいことなんだよ」と頑張る背中を見せるようにしているなど、仕事と子育てのメリハリに難しさや楽しさを感じているということでした。●ブランドによるファッションショートークショーの後は、今回のイベントに出店している各ブランドのファッションショーが開催されました!各ブランドの特徴や背景などが紹介されつつ、モデルさんたちが次々とポーズを決めていきます。最後に登場した女の子にはひときわ大きな声援が集まっていました♪----------ママになると、家のことや子育てに追われ、自分でオシャレを楽しむということが次第に難しくなっていくかもしれません。しかし、会場を訪れたママたちのキラキラした表情を見ると、みなさんがオシャレに興味を失ったわけではないことがよくわかります。“現役ママたちによるママたちのためのイベント”という雰囲気が感じられた「FASHION MAMA PARTY」。普段、子育てに追われなかなか息抜きできないというママも多いと思いますが、こういったイベントをきっかけに他のママたちと交流を深めるきっかけにもなると良いですね。●文/パピマミ編集部
2017年03月31日恋愛をするにあたって、ピンチはつきもの。ピンチは時に「事実は小説より奇なり」だったりして。同じような経験をした方がいたら参考にしていただけたらなぁ…そして元気を出してもらえたらなぁ…と。恋のピンチはバスン!と切り抜けましょう!■ス〇バがトラウマになる5秒前IT系起業家とお付き合いをしていた頃の恋のピンチのお話です。シリコンバレーで起業した帰国子女の彼は、一人でインド旅行に出かけるほどの自由人。交友関係も華やかな遊びたい盛りの優しいお坊ちゃまでした。ある日、わたしの両親が東京に遊びに来るということで、わたしは両親を連れて東京観光へ。ちょっと疲れたので、ス〇バに入ろうとすると…あれ?あれれ…?彼が女の子とイチャイチャしながら「何とかフラペチーノ」を注文しているではあーりませんか!!その二人は納豆のように糸がひくほどイチャついています。ネバ~ネバ~。頭皮の毛穴からジワッと妙な汗が出た感覚が起こり、血の気が失せました。…というか血がシュッと消えました。両親もいるし、取り乱してはいけないと、その場を超高速早歩きで去りましたが、腹の虫が収まりません。腹からモスラが生まれそうだし、怒りで何か変なものに変身しそうです。納得がいかない私は踵を返し、何か文句言ってやろうと大急ぎで戻りましたがもう、そこに納豆カップルの姿はありませんでした。こうして翌日、華麗なるビンタをお坊ちゃまに食らわして別れました。あの時、様子がおかしくなった娘を見て両親は心配するどころか「こんな偶然なかなかないよ。きっと神様が、こういうヤツだからもうやめておけと教えてくれたんだよ」とナイスポジティブな言葉をかけてくれました。よく、ドラマや映画のワンシーンで、外出先で偶然恋人の浮気に遭遇する場面がありますが、実際体験してしまうとなかなかヘビーです。両親の言葉のお陰で落ち着くことができましたが、裏切られたのは事実なので深く傷つきました。そして、しばらくはス〇バがトラウマになり、半年ほど行けなくなったのは言うまでもありません。もし万が一、私と同じような経験をしてしまったら、錯乱して怪獣女にならないようにしましょう。その場で文句を言ってもOKですが、ギャオス!ギャオス!と騒がないように。冷静沈着に。こういったピンチはクールにさっさとケリをつけましょう。■泥酔して日頃のうっぷんがドッカーン!若かりし頃、付き合いたてで、嫌われたくないからと猫を被って過ごしていた時期がありました。ニャンニャン♪(ボエ~)その頃お付き合いしていたのはスタイリストさん。男性人気アイドルを担当していたので、スケジュールはとても忙しくて不規則。自分が土日休みで規則正しい生活を送っていたため、休みが合わずほんの少ーし不満でした。でも、お仕事なので仕方ありません。頑張って時間を作ってくれているのが伝わっていたから、会える時は楽しくイイ子でいようと努めていました。それから一ヶ月くらい会えない時期が続きました。忙しい中、毎日連絡をくれているので感謝していましたが…。ある日、女子会にて、みんなそれぞれの彼のうっぷんを語っていると全員酔っ払い、それぞれが彼に電話をして自爆しました。わたしも彼に「うんこ!うんこ!」と電話口で言っていたそうです。これじゃあ、何が不満か相手には伝わりませんよね…。スカトロ野郎だと思われてしまいます。しかも、せっかく猫を被っていたのに台無しです。「もう終わった…」と思いつつ、翌朝は彼に丁重に謝り、事なきを得ましたが不満は自分でも気づかないうちに蓄積されていくものです。特に溜め込んで爆発するタイプは要注意!こういった自爆で恋がジ・エンドを迎えるパターンはたくさんあります。なるべく小出しにするようにして解決したほうがいいかも。あと、ストレスが溜まっている時の飲酒はくれぐれも気をつけて!ストレスフルな時はお酒を飲まないようにしましょう。わたしに言われたくないか…。■恋のトライアングル~スーパーエディションずばり、自分が浮気しているところを見つかってしまったら…。こちらは初めのお話の逆バージョンですね。こればっかりは自業自得。地獄行きを覚悟で、彼と浮気相手にサヨナラしてイチから出直しましょう。このピンチはお手上げです。ただ、どうしてもその場を切り抜けたいなら…。自分は別人だと言い張る!ちなみに、ハタチだったわたしは…走って逃げました。横断歩道で走り幅跳びができるくらい駆け抜けました。そう。あの時、わたしは風になった…。…失礼しました。ともかく、浮気はしてはいけないですね。浮気!ダメ!絶対!■恋の数だけピンチがある?今回は男と女の数だけ恋があり、恋の数だけピンチがある…というお話でした。できればピンチは迎えたくないけど、来ちゃったものは仕方ない!そのとき、怒りや焦りでパニックになるか、余裕の笑顔で切り抜けるか、はあなた次第です。「ピンチをチャンスにする」と素で言えるくらい、オトナな女になれたらステキですよね。そんな人なら、そもそもピンチになるような恋なんてしないか?ライタープロフィールオクトパス高橋恋愛コラムニスト。様々な媒体にて執筆中。悩める大人女子を救済すべく立ち上がった方向音痴のポジティブ伝道師。料理研究家の高橋わこうと同一人物説が出ていることを物凄く否定している。
2017年03月23日私たちはトイレットペーパーにはお尻を拭く以上の意義が秘められていると証明することを誓います。そう熱く断言するのはオーストラリアを拠点にしたトイレットペーパーの会社、Who Gives A Crap(文字通り読むと、“誰がクソする?”)。会社名からしてフザケてるとしか思えないが、実は大真面目に世界を救おうとしている期待のスタートアップなのだ。(左からダニー、サイモン、ジェハン)2012年の6月にサイモン、ジェハン、ダニーの三人によって立ち上げられたこの会社。欧米で人気のクラウドファンディングサイトINDIEGOGOを利用して起業資金430万円を“たった50時間”で集めたそうだ。その方法は至ってユニークで強行。プロジェクトメンバーの一人サイモンが「俺はみんながトイレットペーパーをくれるまで(資金を寄付してくれるまで)ここを動かない」と公言し、倉庫のトイレに座っている様子のライヴ映像をオンンラン上で配信したのだ。その結果、様々なメディアが彼らのプロジェクトを取り上げ、サイモンのキンキンに冷えたお尻と引き換えに目標の金額を手にした。※動画が見られない方はこちらそうして立ち上がったWho Gives A Crap。彼らは主に古くなった教科書や会社の書類など、100%リサイクル紙で生産されたトイレットペーパーをインターネットで販売している。体に良くないとされている塩素や環境に悪いインクを使わず、トイレットペーパーを“いい香り”にする変な匂い付けもしていない。環境にいいものは少し高いイメージがあるかもしれないが、彼らのトイレットペーパーはスーパーで手に入るものと値段が変わらない上に特別な手法でやわらかな肌感を実現し、“お尻フレンドリー”だという。 なぜトイレットペーパー?とお思いになった方もいるかもしれない。でもちゃんとした理由がある。あまり知られていないが、世界の40%の人口がトイレにアクセスできないような環境で暮らしている。不衛生を原因にサハラ以南のアフリカでは毎日900人もの子どもたち(5歳以下)が命を落としているのだ。その事実に心を痛めた彼らは起業することでそんな子どもたちを救おうと決意した。これまで社会起業家として、発展途上国の衛生問題に関わる団体に3700万近く寄付をし、100%リサイクルの手法を使い30,797本の木を救い、エコフレンドリーなプロダクト製作方法によって7400万の水を節約した。 将来的には、ぼくらの最高な株主たちと利益を共有したい。感謝の気持ちを表すためだけじゃなく、「目的を持った利益」を基盤にしたビジネスモデルが上手くいくってことを証明するためにも。株主たちにそれが分かれば、社会起業家のチャンスがもっと増えると思うんだ。ユーモアに富んだブランディングで、人の命を救うために本気で取り組む彼ら。彼らの成功のおかげで今後さらに社会起業家が増えるかもしれない。多くの人が「目的を持った利益」を追求するようになれば、世界はもっと良い場所になるに違いない。All photos by Who Gives A Crap Text by Noemi Minami ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「トイレ」。それは強い心を作る場所。 たっぷりと体を休めたのに、なんだかまだ疲れが残っている。そんな人に必要なのは「頭の休息」かもしれない。体は動いていなくとも、頭は無意識のうちに働いてしまって...
2017年03月02日ある一人の女性がポルノ界に旋風を巻き起こした。彼女の名前は、シンディー・ギャロップ。大企業を相手にするビジネスコンサルタントであり、バリバリのキャリアウーマンだ。そんな彼女が「ポルノ界を根本的に変えようとしている」とはどういうことだろうか?今回Be inspired!が独占インタビューを決行、直接ギャロップ氏にお話を伺った。きっかけは20代の男の子とのセックス(Photo by Make Love Not Porn)ギャロップ氏が始めたのは、これまでにはなかった形のポルノウェブサイト、『Make Love Not Porn』(以下MLNP)。既存のポルノと何が違うかというと、セックスが演技ではなく、「オーガニック」なのだ。これはすでに存在する「素人」や「アマチュア」を装ったカテゴリーとは異なる。『MLNP』のキュレーターチームが、世界中から送られてきた大量の動画を最初から最後まで全て確認し、明らかに演技のものや、台本があるようなものは省く。そして選ばれた動画に出てくる全ての人の素性を確認した後、スカイプなどを使って何度も面接を行った上でウェブサイトに投稿するのだ。いうまでもなく、このプロセスと徹底性は業界唯一だ。(MLNPキュレーターチーム Photo by Make Love Not Porn)ギャロップ氏がこのビジネスを立ち上げるきっかけとなったのはある意味「事故」だったという。10年ほど前、私は20代の若い男の子とカジュアルな交際をしていました。その時の個人的な体験が今のビジネスのきっかけとなったのです。彼の喜ばしいとは言えないベッド内の行為と要求に、「あ〜これどっかでみたことあるな」と気づいたのです。インターネットが普及して以来、あまりにも簡単にポルノにアクセスができるようになった上に、社会はセックスについて話さない。その結果、ポルノが若い子たちにとっての性教育の教科書となってしまっていたのです。私が経験しているのなら、多くの人が経験しているはず。みんな話さないだけなんだな、と確信しました。そして簡易なウェブサイトから始まったという『MLNP』は世間に注目され、ギャロップ氏はTEDでゲストスピーカーとしてプレゼンテーションをした。それ以来彼女のビジネスは「個人的な責任」へと変わったそうだ。TEDで話した時は、意図的に明確に話すことにしました。まっすぐ話さないと、オーディエンスが理解できないと思ったからです。結果的にTEDではじめて「顔面射精」と6回言った人間となりました。反応はすごかった。世界中からの大量のアクセスだけでなく、今日までの8年間、毎日メールがきます。若い人、年取ったひと、男、女、ゲイ、ストレート…。私は「みんな気になるけど口にしないこと」をビジネスにしています。結果的に、彼らは私になんでも言えると感じてくれている。セックスライフについて、ポルノを見る習慣について…。そのうち毎日届くメールに「個人的な責任」を感じるようになりました。このビジネスをさらに大きく、人助けができるように。そしてより効果的にしなければならないと確信したのです。※動画が見られない方はこちらライバルはFacebookとYoutube彼女のビジネスの目標は、お金を稼ぐことではない。人々がオープンに、そして正直にセックスについて話せるような社会を作ることだ。そのために彼女が確立させようとしているのが「ソーシャル・セックス」。FacebookやInstagramで日常のイベントや写真を共有するのと同じように、セックスも共有するべきだというのがギャロップ氏の主張である。カップルがパリで旅行をしていたら、エッフェル塔の前で記念写真をとって写真をアップするのでしょう?それと同じようにその日戻ったホテルでのセックスを共有するのが「ソーシャル・セックス」。だから他のポルノサイトは敵ではないのです。私たちのライバルはFacebookやYoutube。まあ、彼らがセックスにまつわる自己表現をプラットフォーム上で許可したらですけどね。今はしていませんから。(Photo by Tanja Cappell)セックスのメインストリーム化を目指すこのビジネスはイノベーティブで革命的だと言えるだろう。人々がセックスについてオープンに正直に話せるようになれば、世界は良くなるとギャロップ氏は信じている。よく人に聞くのです。「あたなのセックスへの価値観は?」と。誰も答えられないのです。なぜならそういう風に考えるように育てられていないから。恵まれた私たちのほとんどは、親にマナーを教えられ、仕事への信念を教えられ、信頼感を持つように言われてきました。けれども誰もベッドの中でのマナーは教えません。でもするべきでしょう?優しさ、寛大さ、共感、繊細さ、正直さ…こういったものは、人生の他の側面で必要なのと同じようにセックスでも大切だからです。恥じることなく、気まずくなくセックスについて話せれば、親は子どもに良い性への価値観を教え、子どもたちは友達同士で話し合えるようになるでしょう。日本の若者のセックス離れはニュースでも良く目にするが、実はアメリカでも同じ現象が起こっているそうだ。『Archives of Sexual Behavior』誌に掲載された調査リポートによると、現代の若者は親の世代よりもセックスに消極的だという。20~24歳の女性の15%は成人以降セックスしておらず、この数は1990年に比べると6%も高い。(参照元:Forbes)これもグローバルに共通するポルノによる実現不可能な見た目や行為への目標設定や、セックスについてオープンに話さない社会的風潮が関係していると言えるだろう。(Photo by Quin Steveson)オープンに話さないから、世界中の人がセックスに対してなんらかの不安があります。裸になると私たちは繊細になる。セックス・エゴとは脆いものです。だから自分が実際にセックスをしている相手にでもセックスについて話すのが難しい。もし自分が何か言ったら、相手が傷ついてしまう、萎えさせてしまうのではないかと不安を持ってしまうからです。相手をハッピーにしたいから、頑張って“合図”を読もうとする。でもその“合図”はポルノによって教えられた誤ったもの。セックス・オリンピックだってあり。食や芸術などと同様、セックスも国の文化に影響されるとギャロップ氏は語る。今やグローバルに独占されたポルノの影響でセックスへの価値観が悪い意味で均一化していますが、本来国ごとに変わってくるはずなんです。だから日本、フランス、中国バージョン…バラエティーが必然的に必要になってくる。国家レベルで議論して「国家的セクシュアル・アイデンティティー」を確立するべきなのです。そのうち国々が自信を持てる共通の価値観が生まれ、国ごとにライバル心が出てきたりして!セックス・オリンピックなんてのもいいですね。日本はエロティックアートなどがすごく盛んな時期があったでしょう?またそれを取り戻して欲しい。コンサルティングや広告の仕事で何度も日本に来たことがあるというギャロップ氏。日本は世界中でもとくに進出したい国のひとつだそうだ。しかし、業界が業界のため、中々投資をしてくれる会社が見つからないという。ギャロップ氏の活動に賛同し、より良い社会づくりのために彼女と一緒に『MLNP JAPAN』を立ち上げたい人は、現在も随時募集中。▶︎コンタクトはこちらへまた、ギャロップ氏はポルノに限らず、性にオープンで正直な社会づくりのために他の分野でも活動している。例えば、インターネットで性教育のためのプラットフォームを作ること。そして性教育のエキスパートたちがちゃんとお金を稼げるようなビジネスモデルを確立することに力を入れている。またFacebookやInstagramなどのメインストリームのSNSでは強制的に削除されてしまうようなボディー・ダイバーシティ(体型の多様性)を促進するためのヌード写真を共有する場や、社会で真剣に取り扱われない類の官能小説などのアートを発表する場づくりにも力を入れている。(Photo by Make Love Not Porn)実際に、自分のセックスの様子を他人と共有するかしないかは個人の選択である。セックスが特定の人との完全に個人的なものであることに美徳を感じる人だってたくさんいるだろう。しかし、彼女が目指すのは、恥じなくていい、気まずい思いをしなくていい、正直で思いやりのあるセックスで溢れる社会。そんな社会になれば、若者のセックスレスは減り、少子化も少しずつ改善され、みんなが心地よい社会を作れるだろう。—————Text by Noemi MinamiーBe inspired!
2017年01月26日こんにちは、ママライターの馬場じむこです。ハンドメイドの作品販売やサロンをひらいて起業するママも増えてきました。そういった際に考えるのは、たくさんの人に知ってもらうためのWebページの作成です。しかし、たくさんのWebページ作成業者がいるので、 どういった業者を選んで良いか分からなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。今回は、東京都内のIT活用コンサルティング会社の代表である鵜飼雄太さんに、起業して初めてWebページを作成するときの、作成業者選びのコツを3つ教えていただきました。●(1)目的を共有できる『打ち合わせの際にWebページの作成目的を聞いてくる作成業者 を選んでください。「名刺交換後に検索されたとき、どんなサービスを行っているのか分かるようにしておきたい」「Webから商品を買ってもらいたい」「私のこだわりが伝わるようにしたい」のように、Webページといっても目的はさまざまです。自分でもしっかりと、なぜ作りたいのかを決めておくことが大切ですね』驚いたことに、「SEO対策は万全にします」「とにかく安くできます」とWebページの作成目的を一切聞かずに作る作成業者もいるそうです。すると、ネットショッピングの操作が不便、費用をかけたわりには見にくいページができるとのこと。気をつけたいですね。●(2)顔が見える『今は、クラウドソーシングのサイトでWebページを請け負うフリーランスの方もいらっしゃいます。しかし、最初に作成するときは、些細な違和感、疑問点があったときに、すぐ会える、顔が見えてコミュニケーションがとれることが大事です』クラウドソーシングで依頼すると、手軽で安価に依頼できそうではありますが、はじめての作成の場合は依頼者も慣れていない ので、お互いの行き違いがないように顔を合わせて打ち合わせができるほうが安心ですよね。●(3)作成後の話ができる『Webページは、作成後も更新や手直しが必要な場合があります。作りっぱなしで、手直しや更新となると高額な費用がかかるという作成業者もいるので、作成した後の更新時の流れやその後にかかる月額料金について誠実に話し合える作成業者が良いでしょう』Webページ作成は完成したらそれで終わりではない ようです。更新や修正も生じることを考えて、末永く気持ち良くお付き合いできる作成業者を選ぶことが大切ですね。----------いかがでしたでしょうか。今、Webページ作成業者はたくさんありますが、これら3つのポイントを意識して、集客につながる良いWebページができあがると良いですね。【取材協力/鵜飼雄太氏】株式会社エバーリソース代表取締役。大手電機メーカーで製造業を中心にしたITの営業を担当。その後、ベンチャー企業取締役を経て、IT活用が進んでいない中小企業を対象に、IT・Web関係の業務委託サービス、コンサルティングを提供する株式会社エバーリソースを創業。・株式会社エバーリソース●ライター/馬場じむこ(書評ブロガー)●モデル/ゆみ
2017年01月22日photo by 編集部東京都豊島区、「池袋」駅すぐ近くにある「虎ノ門法律経済事務所 池袋支店」で支店長を務める鈴木謙太郎弁護士。大学は法学部ではなく商学部を卒業したと言います。商学部を卒業したのに、なぜ弁護士を志したのか、そして仕事をする上でどのような信条を大切にしているのでしょうか?鈴木 謙太郎(すずき けんたろう)弁護士(1972年の設立以来40年以上の歴史がある、虎ノ門法律経済事務所の池袋支店で支店長を務める。注力分野は遺産相続、不動産取引、交通事故、債権回収、労働問題、債務整理、刑事事件、離婚等。「皆様の人生の一大事を共に解決するパートナーとして、真摯に業務に取り組んでまいります。」) ■起業家を目指していた大学時代……一転して弁護士を目指したきっかけは?___弁護士を目指した理由を教えてください。私は法学部ではなく、商学部を卒業しました。大学時代は、社会に新しい価値を提供する起業家になりたいと考え、同じ志を持つ親友と、夜を徹して事業計画を練ったり、ベンチャー企業の社長に直接アポイントをとったりなど、起業を成功させようと試行錯誤していました。今思えば、若さゆえの怖いもの知らずだったと思うのですが、楽天の三木谷社長やサイバーエージェントの藤田社長に直接会いにいって、本気で自分のビジネスアイディアについての意見をもらいにいくこともありましたね。私のビジネスプランに実際に出資をするよと言ってくださり、慶應大学の先輩の社長を紹介していただくなど本当に良くしてくれたベンチャーキャピタルの社長の方もいました。ただ、何か心の奥底でひっかかるものがあったんですね。自分が人生を賭けてやりたいことって、本当にこれなんだろうかと。自分が社会に新しい価値を提供したいと考えていたのは、より根本的にいえば、自分がかかわっていく周りの方々の笑顔を一つでも増やしていきたいという思いからだと気が付きました。弁護士って、依頼者に寄り添い、依頼者の思いを実現していくことで、依頼者がずっと心にひっかかっていたものを解決し、新しい一歩を踏み出す手助けができる仕事なんです。最後に、依頼者の方から「本当にありがとうございました」と感謝していただける、まさに笑顔を増やすことができる仕事なんですよ。 ■「道を切り開いていきたい」と強く思っていた__他の士業がある中で、弁護士を選ばれた動機は何だったのでしょうか?商学部だったので、周囲にはやはり公認会計士を目指す人のほうが多かったです。しかし、多くの公認会計士が所属する監査法人というものは、独立して働くというより、実のところ会社員みたいな感じで働く組織だということがわかったので、自分の進みたい方向性とは少し違うかなと思うようになりました。私の好きな言葉は、「天は自ら助くる者を助く」です。弁護士は、自分で自分の道を切り開いていかなければならないのはもちろんのこと、弁護士の仕事は、依頼者の方が自分で道を切り開いていけるように後押ししてあげる仕事ともいえます。これは自分の性にあっているなと思いました。 ■依頼者の話をよく聞き意向に沿った解決法を__仕事をする上で信条、ポリシーといったものはありますか?依頼者にとって、一番良い解決法は何かということを常に考えて行動しています。徹底的に争って訴訟までやりたい、裁判で勝ちたいという人もいるし、早く和解で解決して円満な形で次のステップに早く進みたいという人もいるなど、同じ事件でも、依頼者ごとに求めている解決方法は異なっています。まず、依頼者の話をよく聞いて、話しやすい環境を作る。その人がどういった方向性で解決したいのか、本音の部分まで引き出せるように信頼関係を作っていくことを、私は重要視していますね。大切なのは、依頼者にとって何が幸せかという問題を一緒に考えていきながら、その人の意向に沿って、できる限りの解決法を提示することだと思っています。 ■肉親同士の争いとなる「相続問題」はニーズを汲み取ることが円満解決の秘訣__どんな時に、このような信条が大切だなと感じますか?やはり、高齢化社会のなかで増えている相続問題では、この考えが特に重要になりますね。被相続人が亡くなる前の、相続人同士の交流度合いによっても、トラブルが複雑化します。当事者同士だけで協議していると、遺産分割の話だけではなく、親の介護は誰がやったかとか、孫の学費を工面してもらったといったような今までの恨み辛みが噴出することや、ちょっとした感情のいざこざが生じることで、全然話が進まないというケースが多いのです。弁護士が間に入るだけで、依頼者本人のニーズに加えて、相手側のニーズも聞き取ったうえで、相続人全員にそれぞれメリットがあるような解決案を提示できます。確かに、弁護士は人間関係にはあまり立ち入らないのですが、実際にヒアリングを重ねると当事者同士の利害は共通していることが多く、法律の力を用いて、円満に解決できることも多くあります。相続問題は、親戚同士の争いになるので、むやみやたらに仲を悪くさせる必要は全くありません。なるべく、感情的な対立が激しくならないように気配りしています。相続に精通した弁護士だからこそ示すことができる法律的な選択肢もあります。弁護士がこのような第三の道を提示することで皆が幸せになれるケースもあるということを知っておいていただきたいですね。 __読者の方にメッセージをお願いします。弁護士に相談するのは、ハードルが高く感じられるという方もまだ多いと思いますが、弁護士鈴木謙太郎にご相談に来ていただければ、依頼者の方と同じ目線に立って「どういう気持ちで相談にこられたのか」とか、「どういうことをしてほしいのか」という部分まで丁寧にヒアリングします。当事務所池袋支店は、依頼者の考えに沿った法的な解決法を提示できるように「一緒に考えて解決していきましょう」というスタンスで、弁護士のみならず、スタッフ一同取り組んでいます。ですので、弁護士鈴木謙太郎に依頼することで、かなりの部分で依頼者の思いを実現することができると確信しています。また、当事務所池袋支店は弁護士以外にも、司法書士、社会保険労務士、行政書士、ファイナンシャルプランナーが在籍していますので、誰に相談すべきか分からないといった場合も安心です。問題がいろいろとこじれた後ですと、良い形で事件を解決することが難しくなってきますので、悩み事があったら早めにご相談いただければと思います。 *取材協力弁護士:鈴木謙太郎(すずき けんたろう)弁護士1982年生まれ、埼玉県出身。開成高校卒業。慶應義塾大学商学部卒業。慶應義塾大学法科大学院修了。虎ノ門法律経済事務所 池袋支店支店長。同事務所パートナー。東京弁護士会所属。弁護士資格のみならず、宅地建物取引主任者試験、行政書士試験にも合格しており、ファイナンシャル・プランニング技能士でもある。また、戦略コンサルティング会社勤務経験も有する。法律だけでなく、不動産や行政、金融、経営などの幅広く深い知見を活かし、依頼者にとってベストな解決を図るべく日々奮闘している。このような姿勢から、依頼者の満足度も常に高く、多数の中小企業やベンチャー企業の顧問も担当し、経営者からの信頼もあつい。 *虎ノ門法律経済法律事務所について1972年に設立され、40年以上の歴史を誇る虎ノ門経済法律事務所は、東京都豊島区池袋にも支店を構えている。虎ノ門法律経済事務所では、①弁護士のほかに、司法書士、税理士、社会保険労務士、不動産鑑定士、土地家屋調査士などが在籍していることによるワンストップサービス、②依頼者の抱える問題の全てを最後まで解決できるトータルサポートを実現している。池袋支店長の鈴木謙太郎弁護士は遺産相続、不動産取引、労働問題、交通事故などを中心に活躍。依頼者の意向に沿った解決へと導く信頼のおける弁護士として定評がある。 *取材・文:塚本建未(トレーニング・フットネス関連の専門誌や、様々なジャンルのWebメディアを中心に活動するフリーランスライター。編集やイラストも手がける。塚本建未Website 「Jocks and Nerds」)【画像】*編集部
2017年01月20日アフリカと言えばどんなイメージが湧くだろう。日本とは縁のない国、貧しい国、そういったイメージがあるかもしれない。では、アフリカのファッションと言ったら?なんとなく頭に思い描くのは、カラフルな色使いや大胆な柄、見る人に高揚感を与える鮮明なビジュアル。今日の主人公、根津朋子さんは現在早稲田大学に通う大学5年生。ふわりとした印象とは裏腹に、ハキハキと話す姿は周りを明るく照らすひまわりのような存在だ。2月にルワンダから帰国したばかりの根津さん。彼女は今年1月、ルワンダに留学中の女子大生仲間2人とともにメイド・イン・ルワンダのファッションブランドを立ち上げた。スワヒリ語でひまわりを意味する「Alizeti」(アリゼティ)というブランド名で、アフリカの彩り豊かな布地で作られた洋服たちを日本の女の子たちに着てもらおうとEC販売を軸に活動。今年5月にはクラウドファンディング・プラットフォーム CAMPFIRE にて資金調達に成功し、小物や男性向けの商品を企画するなど活動の幅を広げている。夢に向かって歩みだした彼女にファッションブランドを立ち上げるまでのこと、将来目指す方向について伺った。Interview— アフリカへは今年の2月までインターンで1年間住んでいたんですよね。そもそもアフリカに興味を持ったきっかけは何ですか?最初はアフリカにこだわっていた訳ではなく、「貧困」ということに興味がありました。私は長崎県出身で、小さい頃から平和教育を受けてきた。高校生くらいまでは「平和=戦争がないこと」だと思っていたけど、学んでいくうちにイコールではないことに気づきました。じゃあ仮に戦争が無くなったらどうなるんだろうと考えた時、それでも貧困や差別はあるだろうと思って、貧困そのものに興味を持ち始めたんです。そこで、貧困の現場を知るべくアフリカでインターンをすることにしました。— なぜ留学ではなくインターンに?将来はアフリカで起業をしたいと思っているので、ノウハウを学ぶため日本人起業家の元でインターンをしました。— 初めからファッションが目的でアフリカに渡った訳ではないんですね。では、いつからファッションという側面とビジネスを結びつけたんですか?やりたいことの軸は貧困解決ですが、ファッションが結びついたのは偶然でした。初めてアフリカに来た時のことです。車から外の風景を眺めていたら、カラフルな布を巻いているアフリカ人女性に目を奪われました。腰に巻いてスカートにしていたり、頭に巻いたり、おんぶ紐にしていたり、自由な発想で布を使っていることに可能性を感じ「これはビジネスになるかも」と思ったんです。何よりその色柄が可愛いかった!その布を使って何ができるかと考えた時、道端に露店のように並ぶテイラー達のことを思い出しました。ルワンダでは仕事が足りなくて、仕事をくれと言ってくる人がたくさんいるんですが、仕事を創出できたら貧困解決につながるかもしれないと思ったんです。— 確かにあの色柄のインパクトはすごいですよね。見ただけでハッピーになれるというか。それにしてもテイラーさんが道端にいるって、すごいですね(笑)何故そんなにたくさんいるんですか?日本だと服を縫える人って少ないかと思いますが。テイラー全員というわけではありませんが、ルワンダには職業訓練校がありそこで習得する人も多く、一部の人は服を解体して独学で縫い方やパターンを習得している人もいます。現地の人は古着屋さんで買う他に、自前の布を持って行きテイラーに仕立ててもらって服を調達しているのでテイラーの需要はあるのですが、今はそのバランスが取れておらずテイラーが多すぎる状態です。— オーダーメイドが主流なんですね!それは素敵。布も簡単に買えるんですか?布は現地のマーケットでたくさん売られています。アフリカの伝統的なキテンゲやカンガといった布が野菜、肉、布、みたいな感じで並んでいます(笑)だいたい1.5m×1mが500円程度で売られていて、仕立ててもらうと古着と比べて5倍くらいの値段はするみたいです。— テイラーさんに頼んで作ってもらえる型はどれくらいバリエーションがあるんですか?現地の人が注文するもので多いのはタイトスカートとワンピースなど。Alizeti で販売しているのはフレアスカート、タイトスカート、ノースリーブトップス、ショートパンツサロペットなどです。小物にもチャレンジしたいのですが、テイラーさんには難しいみたいで、以前ポーチをお願いしたら頼んだ倍の大きさで出てきたことがあります(笑)— 服を仕立てる訓練は受けたものの、ですね(笑)専門でパターンを引いている人もいないということで、今後はパターンや小物の作り方などもこちらで提供できたらいいかもしれませんね。頼んだものと違うものができるなどハプニングもあったかと思いますが、現地とのコミュニケーションはどうしていますか?Alizetiは日本人スタッフ3人で運営しています。現地の方とのコミュニケーションは主にルワンダに留学中の2人が行い、デザインや生産を彼女たちに任せて私はEC販売の担当です。作業中のテイラーさん私も含めて3人ともファッションを学んでいるわけではないので、普通の女子大生らしい感性で可愛いと思った柄をマーケットで仕入れます。テイラーも質がバラバラなので現地の二人がしっかり見極めて、納期やオーダー内容をしっかり守ってくださる方に依頼し、少数に仕事が集中しないように常に良いテイラーさんを探しています。完成したスカートを披露するテイラーさん— 女子大生ならではの感性で選ばれた生地と聞いて納得です。どうしてもアフリカの柄ものって大人で渋いイメージがあったのですが、Alizetiのラインナップを見るとどれも目に映えるフレッシュなものばかり。例えばサークルなどでお揃いのユニフォームにしたら可愛いなと思うのですが、大量生産は可能なのでしょうか?今は難しいです。マーケットの布は2〜3週間に1度入れ替わってしまうので、気に入った生地があってもう一度作ろうと思っても次行った時には無いということもあります。まだ布の在庫を抱える余裕もないので、今は同じ柄で作れるのは数着です。その分、オリジナル感を楽しんでほしいかなと!「誰かのため」ではなく自分のために、可愛いと思って買ってほしい。— ブランドのターゲット、コンセプトは?20代前半から30代くらいの女性です。特に私たちと同じ、女子大生に着てもらいたい。昔から柄ものが好きで、アフリカの柄を着たいと思った時、学生にとっては高かったり大人向けのデザインのものばかりだったので、同世代が手を出せる価格で着たいと思えるものを作りたいと思いました。Alizeti / トップス ¥3,900〜コンセプトはブランド名の「Alizeti」が示す意味「ひまわり」に込めています。ひまわりって、芯をしっかり持って太陽に向かって生きているイメージ。今の日本人の女の子ってやりたいことはあるけど内に秘めている子が多くもったいないなと感じていて、服を通してひまわりのように、内に秘めたものを咲かせて欲しいという願いを込めています。そして、Alizetiに関わる人全員が輝いて欲しい。日本人の女の子だったら鮮やかなファッションを纏うことの楽しさ、ルワンダの職人さんは生活を豊かに、私たちはAlizetiを通してその先やりたいことを実現させていく、という風に、それぞれの色を持って輝いていくことが理想です。— アフリカの布を買って現地で仕立てて、貧困解決のビジネスとなるとエシカルファッションに括られると思いますが、それについてはどう思いますか?私自身、エシカルという認識はさほどありません。今まで「エシカルファッション」って価格が高くて、貧しい人たちのために貢献できるから買ってくださいというイメージでした。それには少し違和感があって、私たちの商品は単純に可愛いと思って買って欲しいです。価格とか背景とかを見ずに、可愛いと思って買ったらたまたまルワンダの貧困につながっていた、みたいな。— Alizetiの商品はだいたい4,000〜5,000円程度なので、学生にも買いやすい価格帯。可愛い洋服を買ったらたまたまアフリカの支援に繋がっていた、なんてダブルでハッピー!でもこれからビジネスをやっていく上で「エシカル」というポイントはブランドとしては売りどころになると思いますが、そことどう付き合っていくかが課題なのでしょうか。ブランドを続けていく上で、他に課題はありますか?そうですね、今はエシカルとどう向き合っていくかが葛藤です。でもエシカルと表立ってうたってしまうと、今までのエシカルファッションブランドと同じになってしまう。支援が前面に出ない、新たなエシカルのあり方はないかな?と模索中です。もう一点、今直面している課題が販売チャネル。今はECのみですがなかなか認知されません。実店舗への卸は考えているけど、まだ店頭に出すにはサイジングなど、課題が山積みです。Alizeti / タイトスカート ¥3,900〜— ECだと立ち上げが簡単な分、競合が多いですもんね。実店舗に置くには商品数や品質など様々な課題があるかと思いますが、この色柄は実物を是非見て欲しい。このタイトスカートなんか、光沢のあるハリのある生地でめちゃくちゃ可愛いんですよ!試着させていただきありがとうございました。では、ブランドとしてチャレンジしていきたいことは?エシカルファッションに新しい風を吹かせること。そしてファッションを通してアフリカのことをもっと知ってもらいたいです。アフリカは遠い貧困の国、というイメージが先行していると思うけど、こんな明るくて楽しい国なんだって、ファッションを通して伝えたい。彼らが作ったものを身につけることで遠い国も近くに感じられるかなと思います。— ありがとうございました。ファッションとアフリカの魅力を女子大生らしい等身大の目線で発信していく根津さんの姿勢に、背筋を正されました。最近ファッションに彩りを忘れていたので、明日からはカラフルに生きようと思います。最後に、根津さん自身の今後の夢は何ですか?今はAlizetiとしてファッションを通して日本でビジネスをやっていますが、将来的にはアフリカ人相手のアフリカ人による会社を作りたいです。今はアフリカと日本を繋いでどうビジネスができるか、自分ができる最善の方法で試している最中です。Alizetiアフリカの布を使った一点物のカラフルな服を手掛けるブランド。商品はすべてルワンダのテイラーが製作。2016年5月にはクラウドファンディング・プラットフォーム CAMPFIRE にて資金調達に成功し、活動を広げている。HP / Facebook / Instagram / CAMPFIREText. Azu Satoh
2017年01月07日「なんでフラれたのかわからない・・・」と思ったまま、失恋を引きずった経験はありませんか?こんにちは、ライターのともしどです。もしも彼氏が別れる理由を教えてくれたとしても、それが『本当の理由』とは限りません。むしろ、ネガティブな理由の中には言いづらいものが多いはずなので、『偽りの理由』を伝えられていることもあると思われます。そこで今回は、男性が別れを決意する理由についてリサーチしてきました。女性には言えない、男の本音とは・・・?■1.グチがきつい「グチもね、たまにならいいんですよ。言いたくなるときもありますからね。でも、それが日常茶飯事になってくると、ウンザリしてきちゃう。聞いていて気持ちのいいものではないですからね。」(商社/28歳/男性)彼女と過ごす時間は、男性にとっての「憩いの場」でなければなりません。そうでないと、苦痛に感じ始めてしまうからです。そのため、ネガティブ発言は極力控え、楽しい会話を心がけるのが別れを招かないコツでしょう。■2.乗り換えたい「他に付き合いたいと思う女の子がいても、『他の子と付き合いたいから別れて』とはさすがに言えないですよね。クズ男っぽくなっちゃうんで。そんなときは、それっぽい理由を取り繕ってごまかします。」(大学生/22歳/男性)「他に好きな人ができた」というのは、男性が彼女との別れを決意する一般的な理由のひとつのようです。とはいえ、それを正直に彼女に伝える男性は少ないのだとか。できるだけ円満に別れたいからでしょうね。■3.時間が惜しい「出世したいと思ったら、勤務中以外にも『能力』を上げるための時間を作らないとダメだと思うんです。それなので、休日は『セミナー』などで勉強する時間にしたいんです。就職とかで状況が変わって別れるカップルにはそういう理由もあると思いますよ。」(SE/25歳/男性)時間は有限で、待ってはくれないもの。「少しでも早く一人前になりたい」といった熱意のある男性は、彼女と過ごす時間を「もったいない」と感じ始めることがあるようですね。■4.めんどくさい「嫌いになったから別れるって、ほとんどないと思うよ。だって、好きだった人を嫌いになるほどの理由ってある?ほとんどないよね?だから、別れたいと思う理由って、だいたい『飽きた』か『めんどくさくなった』かのどっちかだと思うよ。」(起業家/34歳/男性)「嫌いになったから別れたい」というのは稀なケースで、「気持ちがなくなったから別れたい」というほうが圧倒的に多いのだとか。そして、その気持ちがなくなった理由には、「イヤなところが見えた」などの直接的なものだけでなく、「飽きた」や「めんどくさくなった」という気分的なものの場合もあるようです。■5.感情的すぎる「彼女が感情的になりすぎちゃう女の子だと、問答無用で会話にならなくなることがあるよね。泣いて何も言えなくなるとかさ。働いてる男って、女性には『安息』を求めると思うんだよね。キャバクラのおねえちゃんを連れている30歳前後の男をよく見かけるでしょ?それが男性の『落ち着きたい気持ち』を表してると思うよ。」(営業/31歳/男性)多くの男性は「落ち着く場所」を求めているようです。確かに、長くずっと一緒にいる相手との時間がせわしないものだと疲れてしまいますもんね。カレの前では、笑顔でいることが何よりですね。■おわりにカレが「別れを決意した理由」がわからないと、失恋を受け入れられなくなりやすいので、失恋を引きずる原因になってしまいます。また、これを知っておけば大好きなカレにフラれないようにするために、事前に予防線を張るためのヒントにもなるはずです。男性が女性に何を求めているのかを知れば、いつまでも仲良しなカップルでいるための努力を意識的にできるようになりますよ。男性の気持ちを知り、それをあなたの実生活に活かしていただけたら幸いです!(ともしど/ライター)(ハウコレ編集部)(小南光司/モデル)(泉三郎/カメラマン)
2017年01月05日発達障害で働いている人はどのくらいいる?出典 : 発達障害とは、先天的な脳機能障害によって、発達に何らかの遅れや偏りなどの症状が、通常低年齢において発現する障害です。日本における発達障害の定義は平成16年に制定された発達障害者支援法によって定められており、世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の基準に準拠しています。発達障害者支援法における発達障害の定義は以下になります。この法律において「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。そもそも発達障害のある大人が日本にどのくらいいるか、はっきりした統計的なデータはありません。文部科学省の2012年の調査によると、通常学級に在籍する児童・生徒の中で発達障害の特徴を示す子どもは全体の約6.5%、つまり約15人に1人の割合でという結果になりました。これは、診断を受けている人の数ではありませんが、障害の傾向のある人まで含めると、社会の中にもかなりの数の発達障害のある人がいることを示唆しています。発達障害がある人の中には成人して特性を生かした職業に就いたり、能力にあう職業を選び、雇用されている人もたくさんいます。2011年の障害者職業総合センターの調査によると、- 障害者を積極的に雇用している特例子会社105社のを対象にしたアンケートで、特例子会社で働く療育手帳(知的障害のある方が取得する手帳)所有者が1798人、精神障害者保健福祉手帳を所有している人が198人いて、両者の中で発達障害があると把握されている人は203人という報告があります。ですが、発達障害のある人の中には療育手帳や精神障害者保健福祉手帳を取得していない人や、障害を開示しないで働いている発達障害の人が多いと考えられます。そのため、実際にはより多くの発達障害のある方が、様々な仕事に携わり、様々な職場で働いていると言えるでしょう。出典:「 発達障害者の企業における就労・定着支援の現状と課題に関する調査研究」(2011年)|障害者職業総合センターHP大人の発達障害、いつ診断された?きっかけは?Upload By 発達障害のキホン発達障害は発達期(~18歳)に発症するとされていますが、障害に気づくタイミングはそれぞれです。子どものころから診断結果が出ている人や、大人になってから何かをきっかけに診察を受け、気づいたという人もいます。母は私が小さい時から「おかしい」と思っていました。小学1年生の時、担任に「学習障害」を相談しましたが「違う」と言われ、中学でも担任に相談しましたが違うと言われました。私自身も、小学生の時点で自分の「変さ」には気づいていました。辛かったです。でも、「発達障害」という言葉自体なく診断されませんでした。近年、発達障害が広く知られるようになってきましたが、かつてはあまり理解を得られず、見過ごされていた人も多いようです。大人になって発達障害に気づくきっかけになるのは、例えば仕事上のミスや、社会人として生活する上で人間関係がうまく築けないなどの悩みなどです。これらのストレスからうつ病などの二次障害を発症し、精神科などを受診して発達障害に気づく人も少なくありません。ですが、大人になってからでも専門家の支援を受けることで自分の特性に気づけたり、対処法を学ぶことは十分にできます。もちろん、日常で問題や障害を感じずに社会に適応している発達障害の人もいますし、現在発達障害の根本的な治療法もないため、必ずしも診断を受けなければいけないわけではありません。私は13年前にうつ病と診断され、6年後に双極性障害と再診断されました。現在は双極性障害2型とパーソナリティー障害が病名になっています。解離性障害で入院していた時期もあり、過去10人以上の医師に診てもらいましたが誰1人私の「発達障害の可能性」を指摘しませんでした。今までのどの診断名も自分にしっくり合わず間にあわせ的な違和感を感じていた私が自ら調べた結果、「根底にあるのは発達障害で双極性障害その他はその二次障害である」という結論にたどり着き、医師にそれを相談したところ診断に「発達障害疑いあり」が加わりました。このように大人になってから新たに発達障害だと医師から診断されることもあります。大人になってからでも、なんらかの困りごとに直面したり、疑いを持った場合はまず専門機関に相談しましょう。発達障害者支援センター・一覧検診で子供の発達障害の疑いを指摘されたことをきっかけに、自分もWISC検査と診察を受け、自閉症スペクトラムグレーゾーンと診断されました。お子さんの発達障害をきっかけに、自分の障害に気付いた方もいるようです。大人の発達障害、特性に合った仕事・難しい仕事は?出典 : 注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人の特徴は、集中力が長時間保てなかったり、落ち着きがない、物忘れをしがちといった行動が目立つため、周囲からやる気がないというような誤解を受けがちです。仕事上では、不注意から同じミスを何度もしてしまうこともあります。また「臨機応変に対応を」と言われ、本人は工夫したつもりが、やりすぎてしまい相手の意図とそぐわないことをしてしまうこともあるかもしれません。しかし、一方ではアイデア力、行動力や独特の感性を発揮し、営業職や企画・開発などで評価され活躍している人もいます。ADHDの人全員に当てはまるわけではありませんが、一般的にミスが絶対に許されないような作業などは不向きともいえます。一方で、ADHDのある人は以下のような強みがある人も多いのです。・興味のあることに対して情熱を持ち、高い集中力を発揮する・アイデアが豊富で、固定概念にとらわれず自由に考えられる・行動力がある・素晴らしいひらめきをすることができる・独特の感性をもち、考えることができるなどどちらかというと、芸術家・音楽家やデザイナー、CGアニメーター、ゲームソフトやコンピューターソフトの製作者、研究・開発者などクリエイティブな仕事が向いています。また行動力を活かしセールスマン・営業職や起業家・企業家として活躍する人もいます。自分の特性に合った職業に就くことができれば、注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人も強みを活かして活躍しやすくなります。時間や仕事のリズムにも自由度が高く、うっかりミスも取り返しがつくような、新しいアイデアや変化を問う仕事が向いています。自閉症やアスペルガー症候群などを含む、広汎性発達障害(PDD)・自閉症スペクトラム(ASD)の人は、相手の気持ちや場の空気を読んだり、コミニュケーションをとるのが苦手ということが多いです。また、イレギュラーなことやはじめての経験にスムーズに対応するのが難しいこともあります。これらはあくまで傾向にしかすぎず、全ての広汎性発達障害の人がこの特徴に当てはまるわけではありません。併存する知的障害の重さや一人一人の特性にもよりますが、対人関係が苦手な人は接客業はストレスが多いでしょう。現場で臨機応変な対応が求められる職業は向いていないかもしれません。広汎性発達障害の人の中には、こだわりを持ち、パターン化されたものを好む人が傾向としては多いそうです。そのため、同じ作業を繰り返すルーティンワークで強みを発揮する場合があります。一度仕事のやり方を覚えると効率よくこなす人も多く、職場で高評価を受ける人も多いのです。また、自分にしかわからないような強いこだわりを持っているので、研究や創作などでは群を抜いた能力を発揮することも多いのです。具体的にはデザイン関係の仕事やプログラマー、コンピュータ関連の仕事で力が発揮できると思われます。集中力があり、普通の人では集中力をきらしてしまうような細かい仕事もコツコツと続けることができ、物事を深く追求したりルールに基づいて整理・分析したりするエンジニアや研究者といった仕事、校正者や職人などの特殊技能を必要とする仕事などに向いています。学習障害は、能力の凸凹や特性の偏りが多く、苦手なことにかなり個人差がある障害です。そのため、向いている仕事、向いていない仕事も人によって様々であると言えます。本人の特性を理解し、得意な分野を活かせる仕事につけることが理想ですね。向いていない仕事は一概には言えませんが、苦手な業務が多い仕事内容だと、困難な場面も増え、ストレスを感じることも多くなるかもしれません。一方、別の手段で代替できたり、職場の理解や協力があれば乗り越えられる可能性も大いにあります。たとえば、算数障害(ディスカリキュリア)のある人の場合、日々、多くの計算が業務に必要な仕事は苦手かもしれません。ですが、計算機で解決できる場合もあります。同じ小売業でも、暗算が苦手な場合、お釣りを計算しなければいけないお店の会計業務は向いていないと言えますが、バーコードを読み取るだけのレジであれば、問題ないこともあるでしょう。また、書字障害のある人は、文字を書く業務が苦手かもしれませんが、パソコンでタイプしてプリントすればよいこともあります。読字障害のある人も、音声読み上げソフトを使用したり、録音することで困難が解消できることもあります。苦手な分野を避けることは働き続ける上で大切ですが、テクノロジーや手段を替え工夫することでうまくいくこともあるので、「この仕事は無理」と決めつけてしまう前に検討するのがよいでしょう。実際に、様々な障害特性を乗り越えて作家、映画監督、発明家、俳優など様々な職業で活躍している人もいます。障害特性と向き合いつつも、自分が希望する仕事に目を向ける、という進路も選択肢の一つかもしれません。人のストーリー|発達ナビ大人の発達障害、仕事の探し方は?Upload By 発達障害のキホン発達障害に関する就労支援は、現在、よりよい対応体制を整えている状態です。特別支援学校などでは、卒業後に就職できる企業の紹介もあります。通常学級でも高校、大学ともに進路指導の先生に相談することも可能です。まず、最寄りのハローワークでの相談をおすすめします。障害者雇用の窓口もあるので、そこでご自身の発達障害の特性について伝え、仕事を探していること、仕事をする上で不安に感じていることなどの相談をすることができます。障害者を対象とする障害者合同就職面接会などの情報を得ることもできます。障害者向けの支援を希望しない場合でも、ハローワークできめ細やかな相談・支援を実施してくれます。適職があれば求人に応募してもよいでしょう。「若年者コミュニケーション能力要支援者就職プログラム」として、発達障害などでコミュニケーションに困難を抱えている場合の支援も行っており、不安がある場合には、発達障害者支援センターや医師との連携をとってもらうことができます。適職を自分では探すことが難しい場合には、適職を探す方法や調べてもらえるところも紹介してもらえます。就職に不安をかかえている場合には、就労移行支援という方法で就職をすることもできます。これは障害者総合支援法に基づいた支援で、就労移行支援事業所が各都道府県や政令都市の認可を受けて民間が運営しています。この就労移行支援は手帳を取得していなくても医師の診断書や意見書など、支援の必要性を示す情報があれば利用することができます。まずは最寄のハローワークや就労移行支援事業所に連絡をとってみましょう。ハローワークでは、発達障害のある人が就職された場合、その事業主に対して助成を行う「発達障害者雇用開発助成金」という制度を設けています。他にも「障害者トライアル雇用奨励金」という短期間の施行雇用を行い、仕事に慣れることで実際の雇用につなげる制度もあります。詳しい情報は以下のリンクを確認してください。実際に働いてみると仕事が想像していた仕事内容と大きく異なった、と離職を希望される場合も少なくありません。仕事を探す際には、似たような職種で職務経験を積んでいく方法や、希望の会社でまず一定期間働くことが可能なのか、聞いてみる方法もいいでしょう。より自分の得意・不得意を理解し、どの仕事ならこなせるか、やりがいを持てるかどうかを把握するヒントになるかもしれません。発達障害者支援センターでも「就労支援」を行っています。本人や家族からのあらゆる相談ができ、必要に応じた施設や医療機関の紹介もしてくれます。就労に関しては特性や障害の状況に適正な就労先を紹介してくれたり、雇用後にも個人の必要に応じて支援を行ってくれます。発達障害者支援法第3章第14条に基づき、都道府県・指定都市に設置されています。就職後も相談に乗ってほしい場合はジョブコーチによる支援を受けることもできます。これは、就職後、職場にジョブコーチが出向き、職場でうまく仕事をしていくための支援をしてくれる制度です。若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム発達障害者支援センター・一覧参考:障害者就業・生活支援センター療育手帳や精神障害者福祉手帳を取得している場合はいわゆる「障害者雇用制度」の対象となります。・手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウントの対象となり、障害者雇用枠での就職ができる・障害者職場適応訓練を受けられるなど、就職への支援が受けられます。実際に障害者雇用制度を利用して就労する人の数は年々増加しています。ですが、希望している職種や企業が障害者雇用枠で募集しているとは限らないこと、賃金などの面で希望と合わないこともあるでしょう。一般の求人に応募したい場合などには、手帳を持っているからといって必ずしもこの制度を利用しなくてもよいですし、手帳取得者であることを報告する義務はありません。制度を利用するかどうか、よく考え、支援機関などと連携し、相談しながら進めていくとよいでしょう。障害者雇用対策|厚生労働省障害者雇用対策|厚生労働省大人の発達障害、会社や同僚へ開示・報告はした方がいいの?自身に発達障害があることを職場に伝えた方が良いかどうか、迷う方が多いのではないでしょうか?会社へ障害があるということを報告するかどうかは、一人ひとりの状況によるので一概には決められません。診断のみでは雇用上「障害」としては認められない現状があることも考慮したほうがよいでしょう。そのため診断とともに障害者手帳を取得しているかどうかでその意味合いが変わってくる場合もあります。一般就労をしている場合、会社に報告するか否かは、障害に理解のある会社であるかどうか、報告することで仕事をしやすくなるかなどを考慮して決めた方が良いと言われています。会社に報告する人が多くなってきていることは事実ですが、周りや会社には報告しないことを選択している人も少なくありません。一方、報告することによって周りからの理解が得られ、離職率が低下するということも考えられます。報告した際のメリットとしては、サポートを受けやすくなったり、フォローしてもらえるようになるということがまず挙げられます。また業務の相談もしやすくなると思いますし、以前より職場環境を快適に感じることにつながるかもしれません。2016年4月に障害者差別解消法が施行され、不当な差別的取扱いを行ってはいけないこと、企業や行政はできる範囲で合理的配慮を行う努力義務があることが定められました。このため、職場でも合理的配慮をお願いしやすくなりました。しかし中には偏見を持ったり、あまり障害に対して理解をしてくれない人がいないとは限りません。発達障害について詳しい知識のある人は少ないので、仕事上での困難や起こりうる問題と、要望などを伝えるようにしましょう。また、障害があるという報告をする場合は人を選んで報告し、仕事のどういうところで具体的にフォローが必要かを伝えるのが良いと思います。デリケートな問題ですので、迷ったら自分だけで決めずに、発達障害者支援センターなどの専門機関に相談することをおすすめします。一方で、発達障害を開示・報告した場合でも、職場や周囲に偏見が無理解があれば、職場で差別・虐待を受けてしまう可能性もゼロではありません。こうした深刻なケースでは、本人から周りに助けを求めるのが難しい場合もあるので、周囲の人が虐待に気づいた場合、各市町村の障害者虐待防止センターなどの専門機関に虐待の存在を知らせましょう。本人からの申告も可能性です。またこの虐待は就業場に限らず家庭内の虐待も含みます。障害者虐待防止センターに虐待を相談すると、支援・指導を受けることができ、問題の糸口を探す手伝いをしてくれます。強制的に仕事や家族から隔離されたりすることはありませんので、安心して相談することができます。発達障害の仕事での困りごと・よくあるミスと対処法出典 : 発達障害のある人の中には、社会的な「暗黙のルール」というものに気づきにくいという特性も持っている方も多く、周りの人が忙しくしている時や、助けを必要としている状況に気づかず、手伝うことができない場合があります。また決められたこと以外のイレギュラーなことが苦手な特性のある場合、指示をされないと動かない・自分の仕事が終わったら他のことは何もしようとしない、などと周りから見られてしまうことがあります。【対処方法】具体的な指示があると動きやすいという特性を伝え、「具体的に今時点で何を手伝ってほしいのか」指示してもらうようにします。その仕事を終えたら、次の仕事をまた具体的に指示してもらうようにします。複数の仕事を同時に並行して行うことや、脳と体の複数部を同時に動かすことが苦手なこともあります。一つの業務の間には、わずかな時間でも休憩を挟み、終わった仕事に対して評価をしてから、次の仕事をするといった工夫をするとよいでしょう。時間の管理が苦手で、遅刻しがだったり、仕事の手順が就労時間で計画できない場合があります。スケジュールの調節、優先順位だけでなく、仕事に対して熱心に取り組んではいても、こだわりが強すぎて自分の納得いくまで作業を終わらせることができずに、納期が守れないといったこともあります。【対処方法】仕事の完成度が高いことも重要だが、納期を守ることも大切だということを理解しましょう。「納期」とはなにか、具体的にして再確認し、作業のスケジュールを「見える化」すると良いでしょう。またスケジュールは自分だけでなく、複数の人に管理してもらうなどがあります。具体的には以下のような工夫をするとよいでしょう。・作業内容を細分化して書き出し、それを見えるように張り、作業終了目標時間の5分前にアラームをセットする。・終わった作業にはチェックをし、終わった作業への充実感を感じられるようにする。・仕事の計画や優先順位を決めることが苦手な場合、スケジュールをほかの人に管理してもらい、ひとつの仕事を終えたら、次の仕事を具体的に指示してもらうようにする。周りが気になってしまって、やるべき仕事に対しても集中力が続かない場合があります。また、興味がない仕事の場合、会議中などの大事な席でも居眠りしてしまうことも。頼まれていたことを忘れてしまったり、集中力が続かないことが原因で、仕事がスムーズに終わらなかったり、やる気のないような印象を与えてしまい、接客などで様々なトラブルを起こしてしまうことも少なくありません。【対処方法】怠けているという訳でもなく、集中力が続かないという特性を持っている場合は、周りの人に自分の特性を説明し、理解してもらえるようにつとめます。何か別の考えごとをしているな、と感じたら、声をかけてもらえるようお願いしてみましょう。他のことを考えはじめたことに気付いてもらい、今やるべきことがあるのに他のことを考えてミスしてしまうのを防ぐためです。指示を忘れないようにメモの習慣をつけましょう。集中力低下時の居眠り防止には、睡眠不足にならないように心がけることも大切です。またデスクワークなどで気が散ってしまうときは、集中できるよう環境調整をすることも効果的です。デスク周りを片づけて集中できるようにしたり、聴覚過敏がある場合は相談してイヤーマフなどの使用許可をお願いするのもよいでしょう。「想像力の障害」や「コミュニケーション能力の障害」により、敬語の使い方が困難な場合もあります。本人が正しいと思って使っていた言葉使いが、仕事の上では失礼にあたったということに気づけないことがあります。また距離感をうまくつかめないという特性もあり、近くにいるのに声のボリュームが大きすぎて相手を驚かせてしまうこともあります。【対処方法】自分中心の話ばかりでなく、相手が話しているときは意識的に相づちをうつようにするとよいでしょう。場所やその場の雰囲気、相手に合った会話の内容や態度、表情などを意識するということを、ひとつずつクリアしていくようにします。相手のお世辞を正直に受け止め過ぎてしまうことがあるので、注意しましょう。まとめ出典 : 参考:『発達障害者と働く』(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)発達障害のある人が就業する場合、多少の困難はもちろんつきものです。職場の方から偏見を受けたり誤解されてしまうこともあります。発達障害は、一見して外からは見えにくいため、他人には障害があることが理解されにくい場合があります。自分でも自覚が少なく、仕事ができないと他人と比べて落ち込むこともあるかもしれません。しかし、自分の障害特性を理解することで適切な支援も受けられますし、必要な配慮を周囲の人に伝えやすくなります。発達障害だということを職場に告白し理解してもらうのは勇気のいることですが、仕事の円滑さやストレス軽減のための手段のひとつであるとも言えます。仕事がスムーズにいかないのは、本人の能力不足や怠け心があるというのではありません。今勤務している職場環境を改善したり、適職を見つけることのできる相談機関が全国にありますし。それによってサポートを受けながら、働きやすい仕事の環境で継続的に働いていくことも可能なのです。深呼吸し、ひとつずつ課題をクリアしていくように、業務の手順や対人関係の工夫を身につけていきましょう。自信をもって働ける職場環境をつくったり、より適切な職場を見つけたりすることで、仕事や生活全体の充実が得られるようになるでしょう。頑張り過ぎず、自分のペースでいられる時間を持つことで、バランスをとっていきましょう。参考:法令データ提供システム「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」2012年
2016年12月15日9月に「4カ月で大学を中退し起業します。レールに沿ったつまらない人生はもう嫌だ」というタイトルのブログ記事がネットでバズり、多くの反響を呼んでいました。内容としては、愛知県に住む(元)大学生の男性が退学と起業を公表したもの。数日間にわたって話題になり、しまいにはブロガーや起業家などの著名人が自身のブログで見解を述べるほどに。世間からは「卒業してから起業しても遅くないんじゃない?」「そんな考えは甘い」「頑張ってほしい、応援している!」など賛否両論の声が出ています。ところで、彼のように在学中から起業を志す若者は増えているのでしょうか?■若者企業家が増えている…わけではなかったネットで自分の情報を発信しやすくなっている現代。だからこそ若い企業家を目にし、「最近の大学生って、起業する人多くない?」なんて思いがちです。しかし総務省の「就業構造基本調査」によると、起業の希望者は97年以降から減少傾向に。決して大学生での起業家が増えているわけではありません。アメリカでは25歳以下で起業する若者が増えていますが、日本ではまだまだ少数。特に、産まれたときから不景気の時代を生きている現大学生にとって、起業は想像以上にリスクを背負うもの。安定的な雇用を求める意識が高いリスクに対する意識が強い起業に伴うコストや手続きが面倒くさいこんな理由から、容易に起業を目指す大学生は昔以上に少ないようです。特に日本は海外以上に、社会経験や実績のない人は認められにくい傾向があります。若者の発想は、新しい技術や面白いアイディアを生み出す一方で、それを実行するまでのハードルが高いもの。現実的に「起業」という形に辿りつくのは難しいのです。■一方で「将来的には独立したい」と思っている在学中に起業する!という人はごくまれですが、卒業後に何年か社会人をやり、そこで得たスキルやノウハウを活かしていずれは起業したい……。そんなふうに考える若者は多いです。年功序列と終身雇用がなくなりつつある時代だからこそ、「このままではいけない」といった気持ちが芽生えるのでしょう。若い人たちは安定的な雇用を求める一方で、「それって難しいかも」と気づきはじめているので、社会人経験を通して多様なスキルを身につける傾向があります。「パラレルキャリア」といって、本業を持ちながら、プライベートでも個人活動をする形で働いている人が増えているのもそのひとつ。最近では小学生に対して起業家教育を行うこともあり、起業塾も増えています。この先何があるかわからないという不安と、いろんな働き方ができるという希望。その両方をもちながら、今の若者たちは自分の生き方や働き方について向き合っているようです。アクションを起こすときは、何にせよ少なからずリスクを背負うもの。若いうちから、「この先自分がどう生きていきたいのか」に向き合い続けることが、将来の道につながるのかもしれません。
2016年11月03日(Photo by momimfine)モデルとして多くの人から脚光を浴び、安定した収入を得ていた彼が、突如仕事を辞め、いきなり世界一周の旅に飛び出した。 なぜ彼は、偉大なる栄光を捨て、新たな道に踏み出そうとしたのだろうか。 そこには、彼なりの「リスク」との向き合い方が関係している。 「税金を払いながらテレビの前にいるのはご免だった」(Photo by MX Models Forum)世界中を旅する傍ら、その各地で「MOM,I’M FINE(ママ、僕は元気だよ!)」というメッセージをInstagramに投稿し、話題となっている27歳の男性がいる。 ベルギーで人気モデルとして活動していたジョナサンだ。 しかし、彼は現在無職。 自分の足で世界の地を踏んでみようと思い立ち、モデルという職業を手放してしまったからである。 そして、それだけではなく、旅の資金を集めるため車などのお金になりそうなものはすべて売り払ってしまったという。 もちろん、華やかな生活を捨てたジョナサンに、彼の母は大反対。 そんな母を安心させるために考え出した彼なりの親孝行が「MOM,I’M FINE(ママ、僕は元気だよ!)」という写真を投稿することだった。(Photo by momimfine)しかし、なぜここまでして彼は旅に出ようと思ったのか。 その理由をアメリカのメディアのインタビューに対しこのように語っている。 「とにかく旅に出たいと思ったからさ。とにかくやりたいと思ったことはやったほうがいいんだよ。みんな、旅行は好きでしょ?好きならあとは一歩踏み出す勇気があればいいだけさ」 「僕たちは、税金を払い続けながらテレビの前に座るためだけに生まれてきたわけじゃないからね」 彼はすべてを手放すというリスクを受け入れ、自分の意思で自分の人生を切り開いた。 これをきっかけにまた一人、自分のようにすべてを捨てて冒険に出る人が出てこればいいと彼は思っているという。 売り上げ100万円の「じゃがいもビジネス」(Photo by Nothing To Do With Arbroath)<結婚おめでとう。じゃがいもをどうぞ> (Photo by Miranda)<今郵便でじゃがいもを受け取ったの…超嬉しい> また、アメリカにも自分の気持ちを信じてビジネスまで成功させてしまった男がいる。 アメリカ・テキサス州に暮らすアレックス・クレイグだ。 アレックスは、元々はアプリの開発者であったのだが、とあることをきっかけに違う仕事をすることとなった。 それは「じゃがいもにメッセージを書いて人々に贈る」という突拍子もないサービスだ。 アレックスがこのアイデアを思い付いたのは、たまたま彼女と食事をしていたときだ。 そこにあったじゃがいもを見て「このじゃがいもにメッセージを書いて売ったらいいビジネスになるのではないか」とひらめいたそうだ。 しかし、その場にいた彼女は大反対。 周りの人たちからもバカげたアイデアであると嘲笑された。 それでもアレックスは諦めなかった。 このサービスを「ポテト郵便」と名づけ、開始してみたところ、なんと2日目には2,000ドル(約20万円)の注文が入ったのだ。 そして今では月1万ドル(100万円)ほどの売り上げがあるという。 SNSを通じて「じゃがいもが送られてきた!」という投稿があり、広まっていったらしい。 誰から見ても「失敗しそう……」と思えるこのアイデア。 彼も100パーセント成功するとは思えなかっただろうし、その中で安定した仕事を手放すリスクを受け入れることは大きな決断であったはずだ。 しかし、なにが成功するかは誰にも分からない。 やってみて初めてスタートラインに立つことができるのだ。 IBMのCEOが話す「成長」と「安らぎ」の関係性(Photo by George Nott)踏み出した人たちは、少なからずリスクに直面したことがあるはずだ。 その出来事に遭遇したとき、彼らはどのようにしてリスクと向き合ったのか。 これについて、IBMの会長・社長兼CEOのジニ・ロメッティが、大変興味深い講和を発表している。 そのエピソードが披露されたのは、ヒューストンで開かれた『Grace Hopper Celebration for Women in Computing』というイベントの場である。 そこでジニは今まで語ったことのない極めて個人的なエピソードを披露した。 それは、彼女が幼い頃に自分と母を置いて家を出た父がいるという大変辛い過去だ。 しかし、当時、同じ辛さを味わったジニの母は、一切辛い様子を見せることなく普段通り家事や仕事をこなし、自分が運命の犠牲者と見られることを許さなかったという。 この母の姿からジニは、「リスクを受け入れて大きな夢を抱き、絶対に他の誰かに自分の可能性を委ねるな」ということを学んだという。 そして、IBMの会長となることを上司に提案された日、この教訓が彼女を後押しした。 ジニは自分に自信が持てず昇進の返事をためらった。 しかしその時、あの頃の母の姿が浮かび、上司からの提案を受け入れることにした。 ジニは当時の決意をこう語る。 「提案を受け入れることは、自分にとってリスクを抱えることでもありましたが、成長と心の安らぎは同時には得られないのだと感じました。それは、どんな人でもどんな国でもどんな企業でも、同じです。自分が成長するのはどんな時か、考えてみれば分かるでしょう。それはリスクをとって新たな物事にチャレンジする時なのです」 「なりたい職業」を聞かれてハッとする(Photo by momimfine)今の安定した生活を捨て、違う未来を求めようとする人たち。 彼らが「自分らしく生きている」ことで成功しているのは、新しいことに踏み出す際、「リスクを恐れない」のではなく、「リスクを恐れながらもそれを承知して受け入れている」からかもしれない。 「将来の夢はなに?」と聞かれて、欧米の若年層は「理想の生き方」を答え、日本の若年層は「なりたい職業」を答えるそうだ。 このように、日本では「夢=職業」となっているため、多くの人が現実的な側面ばかりを気にしてしまい、興味のあることがあっても、諦めざるを得なくなっている。 しかし、「自分らしく」生きている人の多くは、現実的なリスクは気にしてはいないように思う。 むしろ、「自分らしく生きるにはどうしたらいいのか」を優先し、それに伴うリスクを受け入れているのではないだろうか。 あなたは今、「自分らしく」生きているか。自分に問いただしてみて欲しい。 via. Instagram, Bored Panda, USA TODAY, Nothing To Do With Arbroath, livedoor NEWS, インターネットもぐもぐ この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“【起業家は安宿好き!】成功者が好む旅の楽しみ方” せわしなく観光地を回り尽くし、ゴージャスなホテルに滞在し、たっぷりと買い物をして過ごす。そんな日本人が大好きな旅の仕方。実はもう古くなっています。「出会いと学び」そ... ーBe inspired!
2016年11月02日ハーバード大学といえば、歴代大統領やノーベル賞受賞者、起業家などを多く輩出する世界最高峰の大学のひとつ。今回ご紹介する『世界に通用する一流の育て方』(廣津留真理著、SBクリエイティブ)の著者は独自の家庭教育法で、娘をハーバード大学現役合格へと導きました。地方の公立高校出身で、なおかつ塾に一度も通ったことがない、など普通では考えられない環境のなかで彼女はどのように学力を伸ばしていったのでしょうか?本書の中から、著者が人格形成上とても重要な時期だという6歳までの家庭学習の方法をピックアップしてご紹介します。■1:親が不得意なことは一緒に学ぶ家庭学習では親が得意なことを教えるのが基本だといいます。著者は自身で英語教室を開いているので、特に英語を熱心に教えていました。また、クラシック音楽も好きなので子どもにはバイオリンを習わせました。もし、親が苦手なものをやりたい場合は、親も子どもの頃を追体験するつもりで一緒に学ぶことが大切。例えば、親が英語が苦手な場合はアプリなどを使って発音の練習をすることもできます。我が子と一緒に苦手分野を学び直すつもりで取り組んでみましょう。■2:英語の絵本で読み聞かせをする著者は子どもが2歳になるまでは、日本語と英語で行う絵本の読み聞かせに力を入れていたそう。読み聞かせを通じて親子のコミュニケーションをとることは、子どもが楽しめるのはもちろん、想像力を育むことができます。英語で読み聞かせを行う場合は、絵本や英検の教材などを読むことから始めます。もちろんはじめは子どもは単語を読むことはできませんが、隣に座って読み聞かせをするうちに音真似をしながら少しずつ読めるようになるのです。発音に自信のない人はCD付きの教材を活用することもできます。ただし、読んだ英語を一つずつ日本語に訳すのはNG。これでは親も子どもも混乱してしまうだけで英語の上達にはつながりません。■3:漢字のオリジナル教材をつくる著者は子どもが2歳を過ぎたら、子どもが漢字を読めるようにオリジナル教材を作っていました。教材といっても難しく考える必要はありません。子どもが好きそうな絵本のひらがなの部分の上に漢字を書いて上から貼り付けるだけ。これで絵本を楽しみながら漢字を覚えることができます。幼い子どもには漢字は難しいと思うかもしれませんが、実は漢字は子どもが楽しく覚えやすいもの。意味を形に置き換えて表す漢字は、文字を見れば意味が理解できるようになります。読める漢字が少しずつ増えると、それまでよりレベルの高い本や新聞も読めるようになるため、触れる情報量を格段に増やすことができます。それにより学習能力も高まるという良い循環が生まれます。■4:6歳までは書くより読むを重視する著者の子育ての基本方針のひとつに、大きくなれば誰でもできるようになることは、焦って早くからやらせないというものがあります。幼児は筆圧が弱く、うまく書くことができません。そのため書くことにこだわるのは非効率で、モチベーションが下がる恐れがあります。対照的に子どもは読むことが得意なので、読むたびに褒めてあげると、それが成功体験となり、さらに難しいものにチャレンジする気持ちになります。筆圧が上がってスムーズに文字がかけるようになると、計算ドリルなども取り組めるようになるでしょう。■5:日本文化を自然に学ぶ環境をつくる将来海外で学んだり、働いたりする際に、自国の伝統や文化について話すことができないというのは恥ずかしいこと。著者の家庭では、日本の四季の移り変わりや伝統行事に親しめるような環境をつくるように心がけていたそう。週に1度は花を買ってリビングに飾る、ひな祭り、お月見、お正月を家族で楽しむなど、難しく考える必要はありません。子どもたちは、このような体験を通して大人が思っている以上に様々なことを吸収するものです。■6:親子で散歩を習慣にする著者が自身の英語教室で多くの子どもに接する中で、勉強や習い事ができる子は筋肉がしっかりしていて、引き締まっている印象が強いといいます。子どもの頃からちゃんと筋肉を動かすことは大切です。本格的にスポーツをするのもいいですが、散歩でも十分。道端の草花を見たり、季節の移ろいを感じたりしながら歩くとよいでしょう。*著者は冒頭で「親は学校や塾に子どもの勉強を丸投げしてはいけません!」と述べています。そのため、娘が高校に入ってからも、苦手科目は捨てる、模試は受けない、宿題は答えを丸写ししてから丸暗記する、など一見非常識ともとれる家庭学習を取り入れてきたそうです。他人任せではなく、親が子どもの学習に積極的に関わることで、子どもの個性や特性をより伸ばすことができるはずです。(文/平野鞠) 【参考】※廣津留真理(2016)『世界に通用する一流の育て方』SBクリエイティブ
2016年10月06日『稼ぎたければ、捨てなさい。―起業3年目までに絶対知っておきたい秘密の裏ルール』(船ヶ山哲著、きずな出版)の著者については、その名を聞いたことがあるという人もいらっしゃるかと思います。心理を活用したマーケティング手法により「人脈なし、コネなし、実績なし」の状態から急成長を遂げた起業家。起業後3年にして、上場企業から町の小さな商店まで300社以上のクライアントを獲得したのだといいます。つまり、そんな実績をベースとして、「永続的にビジネスを成功させるための秘密」を明かしたのが本書だということ。■価値にフォーカスすれば失敗しないビジネスとは、「価値と価値の交換」で成り立っているもの。著者は本書で改めて、その点を確認しています。商品という価値をお客様に届け、お金という価値を対価として受け取る。それこそが、ビジネスの本質だということ。だから、もし手元に資産や貯金がないのだとしたら、それはこれまで価値を届けてこなかった証拠だというのです。そして、その価値にさえフォーカスしておけば、大きな間違いを犯すことはないともいいます。なぜなら、「商品=価値=お金」だから。いいかえれば、価値が商品とお金を生み出してくれるということです。■価値の量が最終的な価格に比例するお金儲けが下手な人は、一生懸命やることと、売り上げは比例すると信じているもの。しかし、それが勘違いなのだと著者は指摘します。ビジネスがお客様に価値を届けるものである以上、それは自分のエゴを満たすことではないはず。だからビジネスを行う際には、お客様の価値にフォーカスしなければいけないというのです。そして、そのお客様が期待する結果の大きさや価値の量が、最終的な価格に比例する。すなわち、大きな売り上げを目指すのであれば、労働に頼らない仕組みや考え方を取り入れていく必要があるのだそうです。なお、それを叶えてくれるもののひとつが、著者のいう「秘密」に隠されているのだとか。■話していいor話すべきでないことその真実とは、「『what to(なにをやるか)』は話してもいいが、『how to(どうやってやるか)』は話してはいけない」といことだといいます。さらに、もうひとつ気をつけなければならないポイントがあるといいます。それは、「what toを聞くと、知った気になってしまう」ということ。そうなってしまった人は、自分の能力を過信してしまうというのです。でも、それは仕方がないと。「平均以上効果」という心理が働いてしまうため、自分の能力を過信してしまうのが人間だから。多くの人はなにかを行う際、「自分は最低でも平均以下になることはない」と信じているもの。そして、そのような“錯覚する行為”が自分を過信させ、失敗に導いてしまうというのです。しかし、それはあくまで幻想でしかなく、本当の答えなどそこにはないと著者は指摘します。なぜなら大切なのは手段ではなく、本質だから。しかし多くの人は、そのことに気づいていないというのです。■どうやってやるかを説明しない理由では、販売者はなぜ「how to(どうやってやるか)」をいわないのでしょうか?それは、「目的の違い」なのだそうです。販売者の最終目的は、商品を売ること(how to)です。しかし購入者の目的は、お客様を増やすこと。だとすれば、商品の先にある結果がそもそも違うのですから、成果が出なくても当然。だからこそ、本気で成功を望むのであれば、その目的の違いに気づき、これらの手法を知ることが大切だと著者はいうのです。ビジネスですから、目的の違いがあるのは仕方がないこと。たとえば、デパ地下で試食を延々と続ける人はいないでしょう。試食はあくまでお試しであって、信用を得るための手段にすぎないからです。大切なのは、目の前に来た情報をチャンスと捉えるのではなく、お互いの目的の違いに気づくことだといいます。なぜなら現代のビジネスは昔と違い、「仕組み」が成否を分けるから。■仕組みの裏側に潜む本質を知るべしいい商品さえつくれば売れるという過去の時代とは違い、現代では「いわれたことしかできない人=使えない」ということになります。いわれたことだけをきちんとやっていても、勝てる時代ではないということ。逆にいえば、いまは個人であっても、気軽に仕組みを構築できてしまう時代であるわけです。そこで、目先のものだけにフォーカスするのではなく、裏側に潜む本質を知ることが重要。それを知ることで、販売者の真意や本当の目的を知ることができるのだと著者は主張します。*著者の言葉はときにシリアスですが、だからこそ訴えかけるものがあるのも事実。稼ぎたいという思いを持っているのなら、その糸口をつかむためにも読んでみて損はないかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※船ヶ山哲(2016)『稼ぎたければ、捨てなさい。―起業3年目までに絶対知っておきたい秘密の裏ルール』きずな出版
2016年09月24日【ママからのご相談】子どもが小さいので、特技を活かして自宅で起業しようと思います。ずっとフラワーアレンジを習っていて友だちの結婚式でブーケを作って喜ばれたことも多いです。主人に相談して一応は賛成してくれました。 起業するために、セミナーなどでまずは勉強しようと思います。何からやればいいでしょうか?●A. 覚悟も本気もなく、儲けていないのに“起業家”面して得るものはない。こんにちは。婚活・恋愛コンサルの菊乃です。ママ起業、プチ起業、はやっているみたいですね~。でも、起業セミナーに行って材料を仕入れてお金は出ていくのに、全くお客さんが来ない人も大勢いる。いや、こういう起業家気取りで赤字になっている人の方が多い ってご存じですか?今回は、サロン経営支援、ハンドメイド作品投稿サイト『シュミモ』を運営している工藤怜子さんに、ダメなママ起業家の事例をお聞きしました。●(1)旦那の給料でセミナー参加。売り上げもお小遣い程度旦那の給料でコンサルを受けに来たり、セミナーに参加したりする方もいます。本気で起業する方は、今が専業主婦で収入がないとしたら旦那さんからお金を借りて初期費用にあてて、売り上げからちゃんと返済しておりました 。旦那さんが毎月口座に振り込む生活費を起業資金にする方はほぼ稼げません。自己満足でサイトを作ってそこで終わり。●(2)人に頭を下げたくないもし自分が働くとしたらパートや中途採用。そういう働き方は嫌なのです。誰かに頭を下げるのは嫌いで、だから起業という方もいるそうです。ところが、起業すれば営業しなければなりません 。頭を下げて集客することはせず、お山の大将でいられるのですが、売り上げは上がりません。一方で軌道に乗る起業女性は、自分で作ったチラシをマンションにポスティングして回ったとか泥臭い営業をちゃんとやっているのです。●(3)「どうすれば確実に売り上げが上がりますか?」と起業家のくせに決断しない依存体質たとえばフラワーアレンジメントのECショップで起業をするとします。【Aさん】豪華さが売りで、本物志向の方やブライダルなどのハレの日用の商品を売るから、枯れやすいけれど生花を使う。【Bさん】手ごろに買える値段でお部屋にちょっと置けるプチギフト用商品を売るから、利益率の高い造花を使う。生花を使うAさんと利益率の高い造花を使うBさんはどちらが正しいか分かりますか?正解はどちらでもいいのです。お店の利益を出して続けていける なら、生花でも造花でも構いません。学校のテストと違い、“正解”があるわけじゃなく、その都度、自分の責任で決めなければならないのです。ところがママゴト感覚のママ起業家は、「利益率が高い方が良いって聞いたから」と断片的な情報に流されて、失敗さえも誰かのせいにしたがります。起業家と言うくせに依存体質で自分で決めないのが特徴。「確実に成功する方法はありますか?」と聞いてくる人もいるとか。だったらパートで働けばいいのに。●(4)娯楽を「仕事」と呼ぶため、きちんと働いている方が離れていく私も「今度無料Webセミナーをやるのでブログやメルマガで紹介してくれませんか?」って、主婦感覚が抜けない自称コーチングの起業支援をやっている女性から連絡をいただいたことがあります。そのWebセミナーのURLをクリックしたら、キレイに撮影した写真を使って“カリスマ講師”みたいに書いてあるの!カリスマ講師なら自分で集客しろと思いました。毎月オシャレなお店で自称起業家同士が、「素晴らしい皆さんとの出会いに感謝~」とポジティブキラキラメッセージの投稿を上げています。「セミナーに参加するから私のにも参加しませんか?」とかお中元のやり取り感覚で自分のスクール営業をする方も。「甘いよなぁ」って人からは、きちんと仕事をしている人が離れていく のです。●(5)偽起業コンサル、偽集客コンサル、ネットワークビジネスのカモになるそんな甘いプチ起業家の女性に優しく手を差し伸べてくれる方もいるのです。「すごいね。才能あるよ」と褒めちぎって。「もっとホームページをよくしたらいいんじゃないの。コンサルするよ」とお金を払ってホームページを作り、初期投資だけがどんどん出ていきます 。エステやネイルサロンなどの美容系の場合、サプリメントや化粧品、補正下着などのネットワークビジネスのカモになる場合も。なんちゃって起業家の方々はそもそも、起業をする理由があいまい。あなたは何が欲しいのでしょうか?・収入が欲しい・認められたい・「○○ちゃんのママ」「○○さんの奥さん」ではなく自分の名前で存在を確認したい・「先生」と呼ばれたい、ステータスが欲しいこの中でどれが一番近いですか?自分と向き合って本当の欲求に気が付きましょう。別に「先生」と呼ばれたいのも良いと思います。認められたいのも良いと思います。見栄を張りたいのは悪いことじゃないけれど、見栄っ張りに蓋をして格好つけるのはイタイです。工藤さんの生徒で成功されている、立川でアーユルヴェーダのサロンを経営している朝倉智美さんをご紹介しましょう。朝倉さんは、20代のころ原因がはっきりしない体調不良で悩み、病院では逆流性食道炎と診断される。アーユルヴェーダドクターから診療してもらったときに「胃の不調は便秘からきている」と言われ、生活習慣を変えてハーブと白湯で体調が良くなったそうです。体の不調は一部を直せば良いというものじゃないという自身の経験から、会社員を辞めてアーユルヴェーダサロン開業を目指すことに。こんなふうに起業のきっかけがしっかりしている のです。軽い気持ちで起業するのは、お金も時間も無駄になるだけでなく、人が離れていく可能性もあるのです。何がしたいのか、まずは自分と向き合いましょう。【取材協力/工藤怜子】成蹊大学卒。元銀行員。オフィスゼロイムズの代表。小さな事業の経営企画室として事業主の方をサポート。ハンドメイド作品投稿サイト『シュミモ』を運営。・shumi-mo●ライター/菊乃(婚活・恋愛コンサルタント)
2016年09月01日いま、誰でも起業できる時代と言われています。もしかすると、具体的なアイデアを持っていて、今すぐ事業を立ち上げたいと考えている人もいるかもしれません。しかし驚くべきことに、起業して10年後に生き残っている会社はたった5%しかないという残酷な現実があります。なぜこのような事態に陥ってしまうのでしょうか。『失敗をゼロにする 起業のバイブル』(中山匡著、かんき出版)は6,000人以上の起業支援を行っている著者が、起業で絶対に失敗しないための「方程式」を解説したもの。起業で成功するには能力や実力よりも、「何をテーマにするか」が何より大切であるといいます。今回は本書の中から、起業の失敗でよくある3つのパターンをご紹介します。■1:なかなか前に進まない「堂々巡りタイプ」「いいアイデアを思いついた!」と思って起業しようとしたのに、既に同じような事業をしている人がいた。どうしても諦めきれず考えていると、さらに良いアイデアが浮かぶ。しかし今度は友人に「それは無理じゃない?」と言われて落ち込む……。そんなことを繰り返しているうちに数年が経ってしまうというのはよくある起業の失敗パターンだといいます。考えが同じところを堂々巡りして、一向にゴールにたどり着かないのです。このようなパターンに陥りやすいのは、「自分のやりたいことを大切にしている人」や、「起業する際に理念をとても重要視している人」です。最初に理念を考えるところで停滞してしまうと、なかなか次の行動に移せません。そもそも理念は最初から決められるものではなく、起業活動が軌道に乗ってから自然に見えてくるものなのです。活動をしていないのに理念が明確になっているとしたら、それは独りよがりなものである可能性が高いでしょう。また、視点が「自分」に向いてしまっているため、競合の相手がたくさんいたり、需要のないマーケットで起業してしまったりすることにもなりがちです。起業において大切なのは、アイデアが素晴らしいかどうかではなく、そのアイデアで勝てるかどうか。しっかりと現実を見据えた上で、実現可能な戦略に落とし込んでいきましょう。■2:切り替えが早すぎる「放射型タイプ」「堂々巡り」のパターンとは反対に、とにかく行動が速いタイプ。勝てるマーケットを見抜く力も持っているのになぜか軌道にのりません。その理由は、競合に勝つための「強み」を持っていないから。そして、切り替えがとても早いので、少し手を出してはうまくいかず、また新しい分野にチャンレジするもののうまくいかず……というように「放射型」に様々なことに手を出しては失敗してしまうのです。表面だけを見ると簡単そうに見える事業も、現実には相当な強みが必要となります。例えばオシャレな焼肉屋がこれから流行りそうだと思っても、飲食店未経験の人が何のノウハウもなしに参入することは不可能です。それなのに、このタイプの人は「自分にできる」と勘違いして参入してしまうのです。チャンスがあっても、自分がそこで戦えるだけの強みを持ち合わせていない限り、それを活かすことはできません。またこのタイプの人は、うまい話に騙されやすい傾向にあります。「どうしても独立起業したい!」という思いが強すぎて資金を使い果たしてしまうというケースもあるので要注意です。絶対に失敗しないためには「一か八かのような決断」をともなう起業はやめましょう。■3:自信があだとなる「人脈依存型」新規事業ではなく、会社員として行っていた業務を独立して行うケースでも、失敗することはよくあるそう。それは円満退社となり、抱えていたクライアントを独立後もそのまま連れていった場合に起こります。このような方法で起業した場合は、1年目は安泰です。ゼロから起業した場合はなかなか顧客が増えず、軌道に乗るまでは最低1年はかかります。しかし、初めからクライアントがいる上での起業はこの心配がありません。独立1年目から食べていけるので、自分の自信にもつながります。しかしここが落とし穴。2年目以降に、少しずつ「顧客の流出」が始まります。例えば美容師なら、顧客は引っ越したり、転職して最寄り駅が変わったりするだけで、別の美容院へ行くようになります。税理士なら、相手の会社が廃業してしまうこともあります。少しずつであっても顧客が減ることは不安へとつながります。3年目以降、さらにこの流れが進むと、このまま顧客がいなくなるのではないかという恐怖心が出てきてしまうのです。そうなると目の前にある仕事にも出がつかなくなり、今いる顧客にも全力を尽くすことができなくなってしまいます。このような事態を防ぐには、1年目、2年目に新規開拓を行うこと。しかし、順風満帆な1年目は危機感がなく新しいことをやる気は起きません。そして2年目は日々の仕事が忙しいのに加え、いざ新規開拓をしようと思っても経験がないためやり方がわからないという事態に陥りがちです。ビジネスの原則として、新規開拓は広告費をしっかりかけることでうまくいくケースが多いもの。それを知らずに本やセミナーで学ぼうとしてもなかなか成果は出ないでしょう。*本書は全336ページとかなりのボリューム。勝てるマーケットの探し方から、強みを活かした「事業フォーマット」の選び方まで細かく解説されているので、これから起業を考えている人は参考にしてみてください。よくある失敗の罠に引っかかることなく、10年後も生き残れる5%を目指しましょう!(文/平野鞠) 【参考】※中山匡(2016)『失敗をゼロにする 起業のバイブル』かんき出版
2016年08月24日今、女性の起業がトレンドになっているのはご存知でしょうか。「起業」というと、とても大変なことで、従業員を雇って事務所を借りる……そんなイメージですが、それだけが「起業」ではないんです。今や、事務所がなくても一人でもノマドで開業できるやり方がトレンドになっているのだとか。何か特別なスキルを持っていなくても、自分の得意なところを伸ばして、ユニークな事業をしている人が多いのです。ここでは、そんなユニークな事業の内容に迫ってみました。■愛もビジネスの一環?「愛され女性になるためのコンサル」コンサルタントといえば、専門的な勉強を重ね、大企業を相手に高度な話をする……そんなイメージではないでしょうか。ですが、それだけがコンサルタントではないんです!世の中には「愛されるように女性をコンサルタントする」という事業があります。こんな内容をコンサルタントするとは、と驚く人も多いはず。モテるためのレッスンや、男性に長く愛されるためのコーチングがビジネスとして成立しているのです。しかも、月に100万円以上の売り上げが立つそう。それだけ、愛されたくてもどうしたらいいかわからなくてSOSを出している女性がたくさんいるということですね。モテる女性は、恋愛をテーマにした事業を考えてみては?■OL向け!「副業生活スタートをカウンセリング」こちらも大企業向けではなく、個人の女性をコンサルティングする起業。決まった時間に会社で仕事をしているけれど、現状に満足していない。環境を変えるために、まずは副業からはじめたい……。そんな女性のために、どんな副業がその人に合っているかをカウンセリングし、始め方をレクチャーしてくれるのです。一人ではなかなかきっかけが掴めず行動に移せなくても、自分をコンサルティングしてくれる人がいると、なんだか変われそうな気がしてきますよね。同じ女性ということで、気軽になんでも相談できるという点もウケているようです。■毎日がガラリと変わるかも?「時間管理のコーチング」時間は誰にでも等しく与えられているもの。しかし、有効活用できずに悩んでいる人は少なくないようです。そこで人気なのが、「時間管理をコーチングする」事業。社会人になって「周りの人より時間を使うのがうまいかも?」と気付いたのが創業のきっかけなのだそう。その長所を他の人にコーチできるまでに磨き上げ、ビジネスとして成り立たせたのだとか。時間の管理なんて人から習うものなのか、と思う人もいるかもしれませんが、自分では気づかなかった新しい視点を得られるかもしれません。時間をうまく使えるようになれば、毎日が劇的に変わりそうですよね。このように「一見ビジネスっぽくないけれど、一定の需要があるコト」を見つけるのが成功する事業の共通点といえるでしょう。上記の例はどれも、特別にものすごいスキルを持っている人が起業したものではありません。自分の長所をしっかり把握した上で、ビジネスにできるくらいに育てているのです。会社勤めの毎日はもう飽きた、何か自分で事業をしたい!そう思っている人は、こんな選択肢があることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
2016年08月14日「虎ノ門ヒルズ 森タワー」の隣接地に、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」の計3棟の新超高層タワーを建設。「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」は2020年4月に開業し、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」は2021年1月に、「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」は2023年7月にそれぞれ竣工予定だ。さらに、新駅となる東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」が2020年6月6日(土)から開業する。虎ノ門ヒルズエリア全体像2014年6月の「虎ノ門ヒルズ」誕生を起爆剤に、都市再生に向けて大きく動き出した虎ノ門エリア。「虎ノ門ヒルズ」の両側にオフィスを中心とした「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」と、住宅を中心とした「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」が登場する。さらに、桜田通りを挟んだ西側には、東京メトロ日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ駅」と一体開発する「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」を建設する。虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」は、36階建て、グローバルレベルの大規模オフィス・商業施設を持つ。4階には、様々な分野のイノベーターが集える約3,800㎡の会員制イノベーションセンター「アーチ(ARCH)」を開設する。エリア全体のアクセスをより快適に日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」や既存の銀座線虎ノ門駅とも連結し、1階には、都心と臨海を結ぶBRT(バス高速輸送システム)や、空港リムジンバスも発着可能なバスターミナルを設置。さらに、「虎ノ門ヒルズ森タワー」の地下を走る環状二号線が全面開通すれば、羽田空港へはわずか25分でアクセス可能となる。また、2階には「虎ノ門ヒルズ 森タワー」と連結する歩行者デッキを設置。環状二号線の開通とともに誕生した「新虎通り」を含め、エリア全体のアクセスがより快適になる。さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、晴海地区の選手村と各スタジアムや都心と湾岸部の競技場を結び、選手や観客の移動に活躍する交通拠点となる。レストラン・物販など商業施設地下1階から地上3階には、商業施設を展開。地下1階には、高品質なスーパーマーケットやカジュアルな飲食店、1階には、ビジネスシーンに不可欠な“おもたせ”にぴったりの和菓子、スイーツ、ワインなどのショップ、スターバックス(Starbucks)やル カフェ ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブションといったカフェがオープンする。2階にはアーバンリサーチ(URBAN RESEARCH)が運営するコンビニエンスストアとカフェの複合店「アーバン・ファミマ!!」など、虎ノ門エリア初の物販フロアが登場する。さらに3階には、ランチから会食まで幅広い利用が可能なレストランに加えて、東京中の名店が一堂に集まる食のランドマーク「虎ノ門横丁」を開設する。虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー地上54階建ての「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」は、延床面積約121,000m²、住宅約550戸を内包する住宅中心のタワー。森ビルの高級住宅ブランド「MORI LIVING」シリーズの最高峰となる住宅のほか、6つ目となる会員制のヒルズスパも併設する。(仮称)虎ノ門ヒルズステーションタワー「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」は、東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」と一体的に開発する、これからの都市再生モデルとなるプロジェクト。東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」は、現在の霞ケ関~神谷町駅間に位置し、銀座線「虎ノ門駅」の乗り換え駅となる。現在の虎ノ門ヒルズと同規模程度のオフィスやホテルなどを複合させたタワーを検討しており、最上部には大企業やベンチャー企業、起業家から広く一般の方にも開かれた交流施設が設置される。【詳細】虎ノ門一・二丁目地区第一種市街地再開発事業施行地区面積:約2.2ha建築敷地面積:約13,964㎡■「虎ノ門ヒルズ」駅詳細開業日:2020年6月6日(土)開業予定、2022年度最終完成予定※東京2020年オリンピック・パラリンピック競技大会開催前の供用開始を目指す。駅所在地:東京都港区虎ノ門1丁目その他詳細:・銀座線虎ノ門駅までは約435メートル、徒歩7分 ※最終完成時・「虎ノ門ヒルズ」駅の共用開始に伴い、当駅から北千住駅方面の日比谷線のナンバリングが変更となる。■虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー開業時期:2020年4月所在地:東京都港区虎ノ門1- 17-1 他敷地面積:約10,065 ㎡延床面積:約172,925 ㎡建物高さ:約185m階数:地上36階、地下3階用途 : 事務所、店舗、ビジネス支援施設 他〈地下1階〉ERICK SOUTH、the 3rd Burger、Soup Stock Tokyo、てんせんめん、博多たんや、 PARIYA DELICATESSEN、BOUL’ANGE、福島屋、MOM&POP SPAGHETTI’S〈1階〉京菓匠 鶴屋吉信、スターバックス、丁子屋呉服店、パティスリー パブロフ、フランスワイン専門店 ラ・ヴィネ、beillevaire、HONMIDO、ラ・メゾン・デュ・ショコラ、LE CAFÉ LA BOUTIQUE de Joël Robuchon〈2階〉アーバン・ファミマ!! 、SPBS TORANOMON、Allpress Espresso、KASHIYAMA、CLASSICS the Small Luxury、Tacos Way、Tabio、Maker’s Shirt 鎌倉〈3階 虎ノ門横丁〉(仮)Ata、ATELIER KOHTA、鮎ラーメン +、イル・フリージオ、ELEZO GATE、魚菜由良 雑魚亭、(仮)金だこ、KOREAN IZAKAYA ジャン、si si 煮干啖、酒食堂 虎ノ門蒸留所、ソムタム ダー、中華そば 勝本、つかんと、deli fu cious、虎ノ門酒場 器楽亭、虎ノ門PAIRON、TORANOMON BREWERY(NIHONBASHI BREWERY×SUNMAI)、 (仮)虎ノ門横丁 POPUPレストラン、鳥茂 分店、バードランド 虎ノ門、HAND PICKING WINE、ファイヤーホール 4000、 Plancha ZURRIOLA、 (仮)ポロフリ g、香港焼味酒家 赤坂璃宮、Ryukyu Chinese Stand TAMA〈3階〉京都 鰻 まえはら、琥 千房 虎ノ門、バルバッコア、まるかつ水産、MIXOLOGY THEOBROMA、和食・酒 えん 虎ノ門■虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー竣工:2021年1月予定■(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー竣工:2023年7月予定
2016年04月16日書店に足を運んでみれば、あるいはアマゾンでビジネス書をチェックしてみれば、「起業」に関する書籍はいくらでも見つかります。そしてそれらは、起業の素晴らしさをアピールし、読者をその気にさせようとやっきになっているようなものが大半。でも、起業したら本当に、その先にあるのはバラ色の未来なのでしょうか?そんなことはあり得ないと考えるほうがいいのではないでしょうか?そう思わずにはいられないからこそ強い説得力を感じさせるのが、きょうご紹介する『7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書』(大賀康史、苅田明史著、ソシム)。著者は、「本の要約サイト」として知られる「フライヤー」の代表取締役と取締役。(1)「筆者の経験にもとづいた起業ノウハウ」、(2)「先輩起業家からの生々しいアドバイス」、(3)「起業家必読といえる名著の要約・紹介」という3つの要素で構成されています。■起業家は「天才」ばかりではない起業には特別な人にしかできないことのようなイメージがあり、最近の起業家は、ロックスターのようにも見えるもの。しかし、起業とはごく一部の天才だけが行えるものではないと 著者はいいます。起業家の世界に身を置いてみると、たしかに天才的な人もいるそうです。たとえば大学生時代に起業して、20代後半でベテラン社長としての風格を身につけ、特有のオーラを放つような人など。しかし決して、そのような人がすべてだというわけではないということ。起業家同士で話をしてみると、その多くは悩みを山ほど抱える普通の人間だというのです。数々のトラブルに直面しながら努力を重ねるなかで、名声を手に入れて行っているわけです。だからこそ、「遣り抜くという覚悟さえ決められるなら、起業家には誰でもなれる」と著者はいいます。■起業がしやすくなった3つの理由昔の起業のイメージは、「一世一代の大博打」というようなものだったかもしれません。しかしいま、起業環境は大きく前進したといいます。誰にとっても起業をすべきかどうかについては、もちろん簡単にいい切れない部分はあるでしょう。しかしそれでも、さまざまな要因から、起業にチャレンジしやすい環境へと変化しつつあるのは事実だというのです。そして最近の起業環境については、次の3つのポイントがあるのだとか。(1)借入金の融資の際に、必ずしも連帯保証を求められなくなってきたかつてスタートアップが借入をする際には、ほぼ例外なく社長の連帯保証が入り、万一資金が返せなくなった場合には、個人資産で返すか自己破産しか道がなかったそうです。もちろんいまでもその慣習は残っているものの、日本政策金融公庫の制度融資など、一部のローンは無担保・無保証(連帯保証人なし)で提供されるようになっているのです。(2)投資家に厚みが出てきており、資金の調達手段が広がってきた投資家は、数・質ともに、いままでになく充実してきているといいます。たとえば過去にベンチャーを成功させている「エンジェル投資家」、アイデアとメンバーだけの状態のスタートアップを育成する「ベンチャーアクセラレーター」、小規模から大規模のファンドを運営する「ベンチャーキャピタル」、新規事業の種を探してスタートアップへの投資に積極的な事業会社などがそれにあたるそうです。(3)スタートアップを支える支援組織が充実してきた最近はスタートアップと大企業をつなぐイベントが盛況。経済産業省も近年、『TOKYO イノベーションリーダーズサミット』というイベントで、スタートアップと大企業がマッチングできる機会を提供しているのだそうです。他にも、証券会社、監査法人の組織や、スタートアップと大企業のマッチングを担う企業が主催するイベントも増加傾向。大企業との事業提携の機会が得やすい環境になってきているというわけです。また、テレビや新聞などのメディアもスタートアップに注目しており、サービスの露出の機会も増加傾向にあるといいます。■起業家は金銭的な困難に直面するこのような企業環境のなか、誰もがうらやむような大企業から転じて企業したり、スタートアップに転職したりする人が増えているということ。そして著者は、こうもいいます。もしも起業のアイデアがあって、それは何度検証しても有効だと思え、自分がやり遂げたい「志」にも沿っている。そして、一緒に起業してくれそうな仲間もいる。だとすれば。起業に必要なのは、腹を決めて一歩を踏み出すことだと。ただし冒頭でも触れたとおり、本書ではやみくもに起業を勧めているわけではありません。それどころか、「起業すると、ほとんどの起業家は金銭的な困難に直面する」という、多くの人が触れたがらない現実にもしっかりと目を向けています。単なる机上の空論ではないからこそ、強い説得力が生まれているわけです。*起業を本気で考えている人にとって、とても意義ある内容。また「要約サイト」の著者であるだけに、読む価値のある多くのビジネス書も紹介しています。密度の濃い内容であるだけに、ぜひ読んでおきたい一冊だといえるでしょう。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※大賀康史、苅田明史(2015)『7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書』ソシム
2016年02月26日「メイクとコスメの違いすら知らない、そんな始まりでした」と苦笑するのはもちろん男性である。「改めて考えるとメイク=お化粧をすること、コスメ=化粧品だと認識はできますが、今までは聞き流していたなぁと思います」と、MAKEY 代表取締役 中村秀樹氏は振り返る。中村氏は、10代の女性をターゲットにしたメイクプロセスとコスメ共有アプリ「MAKEY(メイキー)」を開発・運営するため、決まっていた内定先を辞退し学生から起業家になった。ブルーを基調としたおしゃれなこのアプリは、女性チームが手がけていそうな洗練されたデザイン。それを20代半ばの若い男性3人でつくっている。一体なぜ、この分野のプロダクトを作ろうと決めたのか。そこにはどんな苦労や面白味があったのか。起業のきっかけから今後の展望まで、中村氏に話を聞いた。○会社買収が発表された衝撃の内定式中村氏 : 大学2年生のころからIT企業を中心に就活を始め、3年生の前半には就職先が決まりました。卒業まで2年近く残っていたので、就活中に出会った仲間とWebサービスを作ろうと思い立ったんです。昔からIT分野には興味があり、大学1年生のときからIT企業でインターンをしていました。そこで起業家の姿勢や考え方を間近で見ていたこともあり、自分でも何らかのサービスを作ってみたいなとはずっと思っていました。そうして2014年1月に完成したのが、MAKEYのプロトタイプです。4年生の夏ころにはサービスへの思い入れが強くなり、就職せずに起業してサービスを開発・運営していきたいなと決心しつつありました。2014年8月に法人化し、入社予定だった会社の担当者にもその旨を伝えていましたが、それでもズルズルと内定式には参加してしまい……(汗)。でも、そこで衝撃的なニュースを知ったんです。内定式と日を同じくして、内定先の企業が某ベンチャー数社を買収したことが発表されて……。しかも、そのうちの1つのベンチャーの社長が20代半ばと聞いて、気持ちが高まるのを感じました。そこで、失礼を承知で内定式後、改めて内定辞退したい旨を伝えました。―― それは野心をくすぐりますね。では、まず設立当時のことを伺ってもよいですか?はい。当初は代表2人体制でした。2014年1月時点で僕がアイデアを持っていて、のちに共同代表となるインターン先で知り合った友人と一緒に始めました。その後、サービスを作る上で必要なエンジニア2名がジョインしてくれました。当時は会社化していなかったので肩書はありませんでしたが、8月に法人化した際に初期メンバーだった僕と友人が共同代表になりました。ただ、昨年10月末にその彼が会社を離れることになり、現在は男性3名体制です。そのほか、外部の方にスポットで仕事をお願いしています。ミニマムな組織ですが、MAKEYのような「ユーザーに発信してもらうタイプのサービス(以下、CGM)」において、プラットフォーマーの一番の義務は「サービスを見守ること」「半分のっとられた状態にすること」だと思っていて。自社でコンテンツを制作する必要がないぶん、カスタマーサポート(CS)が大きなウエイトを占めてきます。今はエンジニアもCSを兼務してくれていますね。○女性向けコンテンツを作れないからプラットフォーマーに―― そもそも「10代向けのメイクハウツー」に絞った理由は何なのでしょう?そうですね。サービスの構想を練っている際に、ITならではの伝達力の強さと好相性の層は何だろう?――そう考えて浮かんだのが、影響力のある10代女性たちでした。ITに彼女たちの口コミ力が掛け合わされると、ものすごい拡散力があるのではと思ったんです。そのときから女性を対象としたサービスを作ろうと決めていました。とはいえ、作り手の僕たちは男性で、女性が興味関心を持つ情報を熱心にインプットしてきたわけではないため、僕たちが何かを発信するタイプのサービスは難しいのではと。そうなると、やはりCGMで勝負するのが合理的なやり方なのかなと思いました。「CGM×10代女性」の切り口で考えていると、彼女たちが気になるであろうテーマはファッション(アパレル、コーディネート)や料理、美容あたりではないかと思いました。でも、ファッションだとiQONやWEAR、料理だとクックパッドがあり、僕たちが新規参入して勝てる余地はありません。美容だと@cosmeがありますが、ユーザーは30代女性が高いボリュームを占めています。10代女性に向けたコスメ・メイクサービスを作れば、僕たちにも可能性はあるのではと思いました。―― 実際に需要があるかどうかは、かなりの数の女子大生にヒヤリングを行って判断したそうですね会社設立の8月から2カ月ほどかけて、およそ100人の女子校生・女子大生にヒヤリングしました。主な目的は「10代女性はメイクへの感度が高いのか?」「10代女性は一般人のメイク情報でも興味があるのか?」「10代女性は既存のメイクサービスで満足していないのか?」の3点をリサーチすることです。この3つの問いでイエスが少なければ、僕たちのサービスは始められません。でも、結果としてイエスが多かった。ほかにも出てきた意見としては、「多くの雑誌は、"ぱっちり二重のモデルさんありき"のメイクなので、奥二重や一重の自分には参考にならない」などがありました。アプリで十人十色の顔立ちの女性のメイクを掲載すれば、一般人のメイクにも価値が生まれますし、メイクの領域でCGMができると確信に変わりました。その後、2015年1月にMAKEYを正式にリリースしました。○女心は難しい―― デザインでこだわった点はどんなところでしたか?UI/UXはヒヤリング内容を踏まえ、男性目線を活かしつつ女性向けのサービスを作っていこうという方針でした。でも10月にリリースしたβ版では、あまり良い反響を得られず……具体的には、安易にピンクを使うのを避け、当時はクラブを想起させるようなパープルをベースカラーに採用したんです。座談会を開催してヒヤリングをしたり、周りの意見を聞いたところ、「清楚系の女の子だと使いづらい色合いかも」といった声がありました。結果、イエローかブルー、ホワイトが次の候補として出てきて、肌の色を映えさせることを考え、最初にイエローが選択肢から消えました。ホワイトは悪くなかったものの、10代には大人っぽいかなという印象があり、現在のブルーに落ち着きました。今後、さらにより良いUI/UXを作っていくためにデザイナーさんの採用も行っていきたいと思っています。―― 見せ方で工夫したのはどんなところですか?MAKEYは投稿者の女性の顔がずらりと並ぶ仕様になっています。メイクのやり方を説明するために、自身の顔写真を載せるのは避けられません。でも、顔の好みは個々のユーザーによってまったく異なります。パーツごとに見ると「参考になるかも」という画像があっても、パッと目に入った写真が気に入らないと、心理的な壁を作ってしまうこともある。そのせいで、自分に合ったコンテンツと出会えなくなるのはもったいないと思いました。そこで、ファーストビューに顔写真だけではなく、メイクに使ったコスメも表示させることで、閲覧者に「このコスメ使ってる!」「このコスメ気になっていた!」など、プラスの気持ちが生まれるような仕組みを作りました。○基礎的なふるまいこそ雑にしてはいけない―― 今後はどのような展開を考えているのでしょうか2つあります。1つ目は海外展開に挑戦することです。日本の若い女性たちは、台湾やタイなど東南アジアの同世代の女性たちから憧れられる存在で、現地では日本の女性誌がたくさん売られていると聞きます。MAKEYに掲載されているコンテンツは、彼女たちに必ず響くものになると思います。2つ目はネイルやヘアなどのコンテンツも追加配信すること。今は、美容師さんたちと水面下で動いています。それらのコンテンツを有料化するか、有料化するならどのタイミングで行うかは目下検討中ですね。ただ、これまで「CGMだからこそ、よりユーザーファーストで」と考え取り組んできて、その延長として「サービスは無料で提供すべきだ」という思考でしたが、考えが変わりました。尊敬するクックパッド創業者の佐野陽光さんから「ユーザーがお金を払わないサービスこそ、ユーザーのためになっていない」とアドバイスを受け、ハッとしたんです。今は、ユーザーにとって良質なコンテンツを届けるために、有料化しても成り立つくらいしっかりしたサービスを作ろうと思っています。―― 最後に、起業を目指す方にアドバイスをいただけますか?学生上がりの起業家に多いと思うのですが、契約締結方法や報連相などは認識していても、実際にはスムーズにアクションできないことがあるのではないでしょうか。たとえば、連絡の仕方一つで契約がパーになることもあります。そこで足元をすくわれるのは、非常にもったいないことだと痛感しています。もしメンターがいるなら、そういった基礎的なことも、恥ずかしがらずに素直に教えてもらう方がよいと思います。もう一つ。どんな仮説をもって検証してプロダクトを作ろうと、上手くいかないことの方が多いです。重要なのは、今は小さなユーザーでも、デファクト・スタンダードを獲得し続けて、マーケットが大きくなるまで生き残り続ける覚悟だと思います。必ず成功すると僕は信じています。
2016年01月22日弥生は1月15日、法人起業検討者を対象とした、起業の直前直後に役立つ情報をまとめたWebサイト「弥生の起業家応援プロジェクト」を公開した。同サイトでは、起業の準備・手続きから起業直後の経理・業務管理までの情報が紹介されている。コンテンツは大きくわけて「起業の基礎知識」「起業と経理」「起業に役立つ製品・サービス」の3つが用意されている。「起業の基礎知識」では、起業前後に必要な情報にフォーカスし、法人設立の検討時に役立つ「会社設立のメリット・デメリット」や「設立費用、法人設立後に必要な届出書類」、起業後にすぐ決めておくと後々のお金の管理が楽になるという「請求・支払の期日 決め方の原則」や「現金と預金の管理方法」などが紹介されている。「起業と経理」では、主に起業後の経理にフォーカスし、起業家アンケートから割り出した、「業界ごとの売上に対する理想比率」や「黒字化経営企業の経営状態」が紹介されており、業界ごとの健全経営を把握することができるという。また、日々の経理の流れや決算の説明も紹介されている。「起業に役立つ製品・サービス」では、起業時に、個人事業主としてスタートするか、最初から法人として会社を設立すべきか迷う場合に、事業の売上と経費、希望する年収などを入力することで、概算の税金(法人税・所得税)がわかる「かんたん税金計算シミュレーション」が用意されている。これにより、個人事業主と法人で納める税金の差額や売上の多寡による変動額を把握することができるようになっている。
2016年01月15日起業家と一口に言っても、実にさまざまなタイプがいる。若い頃から使命感に燃えていた人、虎視眈々と機会を狙っていた人などはイメージしやすいが、あるとき運命の歯車が回り、偶然にも起業家の道を歩むことになった人物もいる。グルメチャットアプリ「ペコッター」を開発・運営するブライトテーブル 代表取締役 松下勇作氏がその一人だ。大学院でバイオテクノロジーの研究に励んでいたものの中退し、金融機関向けシステムのコンサルティングや開発、保守・運用業務を行う会社に入社した。3年半ほど勤務したころ、転機が訪れた。インキュベイトファンドに転職した知人から、インキュベーションプログラム「Incubate Camp」(2011年)の存在を聞き、松下氏は「面白そうだから行ってみたい!」と伝えた。しかし知人からは、「ダメだ。ビジネスのアイディアを持った人だけが、Incubate Campに参加できるんだ」と告げられる。そこで松下氏は、A4用紙にWebサービス「テーブルシェア」のアイディアを書いて知人にプレゼンし、プログラムの面接に潜りこませてもらう。その後、早朝7時からのプラン改善ミーティングを重ねた結果、キャンプへの出場権を獲得。今も継続した支援のあるインキュベイトファンドの代表パートナー赤浦氏に見いだされ、投資対象に選出される。その後の準備期間を経て、2012年2月、同サービスを開発・運営する組織としてブライトテーブルを立ち上げた。○「どんなときでも明るいですね!と言われます」松下氏 : 2011年夏、僕がまだ会社員だったときのことです。当時はFacebookのイベント機能を使う人が増えていて、僕も頻繁に活用しつつ、社内外問わず食事会を開催していたんです。その食事会が「テーブルシェア」の原型になりました。そもそも、なぜ食事会を積極的にやっていたかというと、みんなで悩みを打ち明けたり、近況報告したりできるような場を作らなければと思ったんです。入社1年目は内定者同士でよく食事に行っていたのですが、2~3年くらい経つと、皆それぞれ役職に就いたこともあり同期との交流が減っていきました。そんな中、仕事が忙しく、同期と話したり相談したりする機会もなく、心が疲れてドロップアウトしてしまう人が出てきていました。食事会は、こういう人を助けることができる場になるのではと思ったんです。とはいえ、同期は60人ほどいたので、全員が一度に集合するのは無理ですし、半分程度でも厳しい。では、5~6人の小規模な集まりならどうかと考えてやってみると、密に交流できる良さがあると気づいたんです。―― 人力でやっていた食事会を仕組み化したのが、テーブルシェアだったというわけですね。立ち上げは順調にいきましたか?上手くいきませんでしたね。当初、僕はプログラミングができなくて、友人が組んでくれていました。何度も手直しを重ねてようやくリリースできたのは、開発に着手してから1年後です。時間を要した理由としては、友人が仕事仲間になったこともあり、何か不満があったとしてもあまり強く言えなかったり、隣で並んで開発していて、ついダラダラしてしまったりと、僕自身、甘えみたいなものもあったと思います。また、「世界中の食卓を明るくにぎやかにする」というサービスのコンセプトはあったものの、課題解決における具体的なアイディアがなかったんです。結果、1年半運営を続けたものの、2013年夏にサービスを終了しました。―― とはいえ、1年半で見切りをつけるには、相当な覚悟も必要だったのではないでしょうか投資いただいた資金が底をつき、私有財産をつぎ込んで、さらには借金をしたこともありました。周りの人に食事を奢ってもらったり、当時の恋人と一杯のラーメンを分け合ったりと、ギリギリの生活をしていた時期もあります。ですが、落ち込んだりはしなかったです。むしろ、新しい価値を創る仕事が楽しくて、ファンドとのミーティングの際にも「どんなときでも明るいですね」と言われていました(笑)。というのも、30代の僕がやりたいことの実現を目指して2~3年がんばって、最終的に失敗したところで、世界は微動だにしないと考えているんです。逆に、万に一つでも世の中に残るような仕組みを残せたらいい。自分が死ぬときに、後悔したくないという気持ちが強くあったんです。そんな中、ファンドの方が「新しいサービスを考えてみたら?」と言ってくださり、2014年1月にリリースした2つ目のサービスが「ファイブシート」でした。こちらも食をテーマにしたサービスで、コンセプトは「仕事帰りの新習慣」。見ず知らずの人が集まって、1時間でサクッと食事して解散できるサービスで、開始時間と場所(店)を選ぶと、その日の食事メンバーになる5人が集まり、コース料理をシェアします。1時間きっかりでタイマーが鳴って、会計・解散という仕組みです。テーブルシェア運営時に「誰かと食事はしたいけれど、幹事はやりたくない」と思う人が多いと気づき、ただボタンを押すだけで参加できる食事会として設計しました。ファイブシートの開発時は、起業してから2年間のプログラミング経験のおかげもあり、3週間でリリースできました。参加者のリピート率もとても高かったですね。ただ、「見ず知らずの他人同士で食事すること」にハードルの高さを感じた人も多かったようです。今度はサービス継続か否かの判断を早めにしようと思い、サービス開始5カ月ほどで開発を中断しました。○サービス公式キャラクターの被り物で「自分を広告化」―― その後生まれるのが現在のサービス「ペコッター」ですね2014年夏ころ、会社と家の行き帰りに人間観察をしながら、事業のヒントを探していました。そのころはスマホの普及率がぐんと上がり、駅のホームを歩くと、ほとんどの人がスマホをイジっているような状況で、そのときに気づいたのが、スマホでグルメ系のクチコミサイトを見て、複数の店舗から比較検討するのは意外と大変だなということ。多くの人が、スマホの画面の中で複数店舗のクチコミを並べて選ぶ、いわば「PCのころの探し方」を続けていたんです。スマホの小さな画面であれば、たとえば「銀座で蕎麦」と希望を打ち込むと、グルメに詳しい人から「◯◯が良いよ」と1店舗だけおすすめを教えてもらえる……そういうサービスが向いているのではと考えました。行けるお店は一度に1店舗ですからね。そこからiOSアプリの開発に向け勉強を開始し、2015年3月にサービスをリリースしました。―― 認知拡大のための施策は展開していますか?いろいろと実験的な取り組みもやっています。中でも独特なのがTwitter上で「渋谷 ごはん 教えて」などのキーワードで検索し、お店を探している人に向けて、ペコッター公式キャラクターの「はらぺこ君」から「それなら◯◯というお店が良いよ」と教えるというもの。完全に手作業です。Twitter上でお店を探している人のニーズと、ペコッターアプリ内で探している人のそれには、違いがありません。自ら検索するのが面倒で、教えてほしくて質問を投げかけているわけなので。彼らはペコッターのユーザーになり得るので、積極的に声をかけています。ほかにも、初期に最もユーザーを獲得できたのは、羊のかぶりものを身に着けてペコッターのパネルを持って移動するという、いわば「僕自身が広告化する」施策でした(写真参照)。その格好で電車に乗っていると話しかけられ、「写真に撮ってSNSに投稿して良いですか?」と聞かれるんです。5,000フォロワーほどいる方がつぶやいてくれたこともありました。○レッドオーシャンでも、軸をズラせば勝てる―― ビジネスモデルはどう作っていく予定ですか?ユーザー数を増やすことが先決ですから、今すぐマネタイズしようとは思っていません。が、可能性としては3種類のマネタイズを考えています。1つ目はとてもシンプルですが、アプリ内に広告を配信すること。2つ目は店舗へ課金、3つ目はユーザーへ課金することです。はじめの2つのマネタイズ方法は、サービスのスケールが必要になりますが、3つ目のユーザー課金は短期的にスタートできます。それが、今ユーザーに大好評な機能が「ペコッター予約」です。ペコッター予約とは、ユーザーから予約依頼を受けると、僕たちが店に架電して席を確保するというものです。たとえお店の席が空いていなくても「◯時からは空いていませんでした。△時なら空いているようです」では終わりません。そのお店と同じジャンル・金額感などの店を探し、空席の有無まで確認した上で、「こういう店もありますよ。ここなら◯時から△人で入れます」とユーザーに伝え、そこでOKであれば予約を入れます。コンシェルジュのようなものですね。―― ペコッター予約は無料で提供しているんですよね。相当大変なのでは?1日数十件以上の予約依頼をいただきますからね。もちろん、僕たちも人力での検索・電話予約ではスケールできないと考えています。実は、予約業務を行うなかで「そのお店がダメならここはどうか……と検索し何件も架電して、空席を探して……」といった一連のデータをすべて記録し続けていると、知見がたまります。たとえば「恵比寿で焼き肉、予算は一人5,000円」と依頼がくると、以前受けた相談と同じように紹介していけば良い。近い将来、予約依頼の受付や店への架電、ユーザーへの提案までプロセスを自動化し、スタッフ一人でも回せるようにするつもりです。今のまま人力を続けていると赤字ですが、自動化すると黒字転換できるでしょう。ですから、まず1年くらいは人力で検索・架電し、データを蓄積しつつ提案のクオリティーを上げていきます。ペコッター側から提案する店に加え、ユーザーが他のユーザーに店を提案することもあります。こういった生きたデータが膨大にたまっていけば、ほかのサービスは追随できなくなるはずです。いずれ、人工知能を用いて店を紹介するサービスも出てくるでしょうが、リアルなお店についてのデータがなければ意味を成しません。アルゴリズムを作れたとしても、それだけでは不十分なんです。「先んじてユーザーに価値を提供することで膨大かつ使えるデータを収集し、その後アルゴリズムを適応していく」というサービスの進化を2~3年のスパンで考えているんです。―― 最後に、起業家を目指す人へ、アドバイスをお願いしますよく「競合は多いけれど、どうしてその分野に挑戦したんですか?」といった質問を受けます。でも、僕たちとしては、ほかのグルメ系アプリ・サービスとは「共生関係・仲間関係にあって、ライバル関係ではない」と捉えています。情報の海で溺れそうになりながら、なんとか情報を持ち帰るという「検索」という行動をペコッターに置き換えていきたいんです。検索する代わりに「~な店を教えて」と悩めるユーザーに対し、グルメに詳しいユーザーが情報の海を上手く泳いで、適切な良い情報をピンポイントで提示してくれる ―― そんな世界を実現したいなと。その際に、ほかのグルメ系アプリ・サービスのリンクを紹介するわけです。繰り返しになりますが、やはり僕たちにとって彼らは仲間。たとえライバルが多い分野で挑戦する場合でも、戦い方を少しずらせば上手くいくと思います。僕たちが着目したのは、ユーザーは「店を探したいのではなく、店を決めたいと考えていること」。情報が多ければ多いほど、人は決められなくなります。その悩みをどう解決しようかと考えたときに、決めるためのサービスを作れば良いのだ、と気づいたんです。起業して新しい価値を生み出したいなら当然、時代に即したものを創り出す必要があります。変化の多い今の時代に起こる不自由なことや不便なことを見つけ出して、ソリューションを上手く提示できる起業家が、成功を手にすると信じています。
2016年01月15日「起業したい」と思ったことはありませんか?しかしその一方で、「私にはムリ」とあきらめている人、「どうすればいいか分からない」なんていう人も多いのではないでしょうか?そんな人の背中を「大丈夫だよ」って押してくれるのが、『1年目から無理なく年収1000万円稼ぐ「起業一年目の教科書」』(今井孝著、かんき出版)です。著者は、WEBセミナーだけでも延3万人以上にノウハウを伝える起業支援の専門家。自身が起業当初はセミナーを開催しても閑古鳥が鳴き、数百万円投資して制作した商品は、ほとんどが在庫の山に。ネット広告につぎこんだ資金は一瞬で消えるなど、胃の痛みと闘いながらの1年目で、散々なものだったといいます。そうした自らの経験を生かして考案したのが「段階思考」。一気に駆け上がるのではなく、一歩一歩、段階を踏みながら上がっていくという考え方です。起業し成功している人は、この段階思考を用いているのだそうです。本書では、起業し成功した人が持つ、段階思考「こんな時はこう考える」という事例63項目が紹介されています。いくつかを見てみましょう。■1:起業を思いついたら-「最初の1歩」を踏み出す起業しようと思っているけれど、「ビジネスのアイデアが思いつかない」「なにを商品にすればいいのかわからない」と悩んでいる人も多いはず。でも、悩むのは起業家として正しい姿勢で、もっともっと悩むほうがいいのだそうです。最初からやり方を知っていて、なにかを成し遂げた人はいません。考えて悩んで計画を立て、まずは最初の一歩を踏み出すのです。最初の一歩とは、本や雑誌を読んだり、ビジネスセミナーに参加したり、人に会ったりとなんでもいいようで、こうして情報と情報が結びついたとき、いままで見えなかった道が見えてくるのだといいます。■2:起業までの準備-時間の確保とお金の不安を最小化する「起業したいけど、5年ぐらいなにも進んでいない」という人に対しては、まず時間を確保することが大事だと著者はいいます。起業のための時間をつくれば、少しずつでも準備が進むもの。そのためには現在やっている仕事を8割の時間で終わらせ、起業の準備時間に当てればいいのだそうです。また、起業するうえでもっとも大きな不安は「お金」。まずは固定費、準備に必要な経費などの計算を明確にしましょう。「これだけは必要」だとお金を明確化すれば、現状の家計を考え、予算を組むことが可能。これで起業に対する不安の半分は解消するようです。■3:商品をつくるには-お金をかけずに試作してみる「ビジネスを始めるには、しっかりと商品をつくらなければ」と考える人は危険。逆に最初はしっかりした商品を作らないほうがよいことのほうが多いとか。著者は自身の苦い経験から、「テストせずにいきなり完成品をつくるな」と訴えています。つまり試作品を作ってスタートし、何度もやりなおしていけば、最後には必ず売れる商品が生まれるのだということです。■4:価格設定するには-自分の都合で価格を決める「安くないと買ってくれない」と、価格に対して弱気な人は少なくありません。価格に対する弱気を解消するには、「価格を上げられない2つの心理的要因」があることを知ることが大切。まずひとつは、売ったあとに「この値段で満足してもらえるだろうか?」という不安です。そしてもうひとつは、売る前に「この値段でこの商品が売れるだろうか?」という不安。しかし多くの人は、「売る前」と「売った後」の不安をごちゃまぜにしているので対処できないのだとか。売ったあとの不安を解消するには「お客様に満足してもらえるまで価値を提供しよう」と覚悟することが大切。クオリティーを上げ、価格を高く設定したほうがいいというわけです。売る前の不安も「この価格で商品を広めるために、価値を伝える。価値を感じてくれる人を見つけるぞ」という覚悟が大事なのだとか。■5:マーケティングとセールスを行うには-まず仲間を増やすビジネスをスタートしたものの「どうやってお客様を見つければいいのだろう?」と悩んでいる人がいます。解決法としては、最初は家族や友だちにお客になってもらうのがいいそうです。著者自身もビジネスをはじめたばかりのころは、ほとんど知り合いが買ってくれたとのだとか。つまり、どれだけ助けてくれる人が周りにいるか、ということが初期のマーケティングのカギ。営業力は知らない人を引っぱる力ではなく、応援される力なのだといいます。ビジネス系のセミナーや交流会などに参加して知り合いを増やし、仲間を広げていくことが重要。すると、やがて人や仕事の紹介につながることもあるそうです。*このように起業1年目で成功した人たちの段階思考を、「第1章起業を思いついたら」から「9章起業家のチームづくり」まで、9つのテーマに分けて紹介しています。本書を読んだからといって、すぐに年収1,000万円になるわけではないでしょうが、起業に際してのストレスや恐怖を軽減してくれるのは確か。起業しようという人、はじめたばかりの人が感じる悩みや不安を和らげ、問題解決へと導いてくれます。どの項目をからも読めるようになっているので、本棚に保管して、悩んだとき、迷ったときにページを開くことも可能。起業を考えている人は、一度は読んでおきたい一冊です。(文/森美奈)【参考】※今井孝(2015)『1年目から無理なく年収1000万円稼ぐ「起業一年目の教科書」』かんき出版
2015年12月18日世界各地の大学で「知的財産」と「起業」について講義を行っている、イタリアの靴メーカー、ジェオックス(GEOX)グループの会長、マリオ・モレッティ・ポレガート氏が早稲田大学での講演のために来日した。マリオ会長は北イタリア・トレヴィゾのワイン生産家の三代目として家業を継ぎながら、90年代初めにあることをきっかけにシューズブランドを創業。カジュアルシューズメーカーとしてまたたく間に売り上げを拡大。ベネトン、デロンギなどグローバルなブランドを生み出すトレヴィゾ特有のブランディング戦略にも注目が集まっている。ジェオックスグループは創業10年足らずの04年にミラノ証券取引所に上場を果たした。マリオ会長の起業力、急成長させたビジネスリーダーとしての資質が話題を集め、00年代に入ってさまざまな大学の客員教授として招聘。これまでに伊ヴェネツィアのカ・フォスカリ大、ボストンのMIT、ケンブリッジ大、コロンビア大、北京大、香港大、モスクワ大などで講義やカンファレンスを行っている。「そもそものきっかけは米国ネバダ州リノの砂漠。ワインの展示会でリノを訪れ、散歩していたときにゴム底のスニーカーが蒸れてあまりに暑くて不快だったので、持っていた旅行用のスイスのアーミーツールのナイフで靴底に穴を空けたんだ。それがすべての始まりさ」とマリオ会長は楽しそうに話し出す。その効果が快適でゴム底に通気口を空け、防水機能を持たせた“呼吸する靴”の特許を世界100ヶ国で登録。「その当時は靴を売ろうとは思っていなかった。アイデアを売ろうと思っていた」(マリオ会長)が、3年経ってもそのパテントに興味を持つ企業は現れず、それならと自らヴェニスにシューズメーカーを設立。5人の仲間と数人の大学生でスタートしたシューズメーカーは、現在イタリアのカジュアルシューズメーカーとしては業界トップの地位を確立。現在、世界115ヶ国で1,250店舗を展開しており、14年度の売上高は前年比109.6%で約1,200億円。世界中で約2,000万足を販売し、その内イタリア国内では700万足を販売し、イタリア国民の8人に1人が購入している計算になる。「我々の成功の要因はテクノロジー、イタリアンモード、コンフォータブル(快適さ)の3つ。コレクションのモードはアーバンスタイルだが、我々はデイリーなアーバンでの快適さを求めた結果だ。ゴム底シューズの国内シェアは95%に達しているが、今後は革底靴、ウェアへとテクノロジーを広げていく」とマリオ会長は意欲的。自身もルーマニアやイタリアで農業、獣医学、化学、経営学、経済学と次々に博士号を取得し、欧州の各大学の生徒との共同開発を進めており、最新テクノロジーを活用した生徒とのコラボ企画などにも意欲的。一方で、デザイナーラインとしてパトリック・コックスも展開し、ファッションアングルでの視野の広さや、イタリア、スペインでスタートしているダウン症児との協業など企業活動も、講師として認められる所以だ。家業のワイン農家は7つのブリュワリーを持ち、年間約3,000万本以上を販売しており、その盤石なる歴史があってのジェオックス成功秘話ながら、「一つのアイデアは一つの工場より価値がある。イノベーションに投資したい人は世界中に多数いる。日本のテクノロジー、企画力には世界中から注目が集まっており、若い世代のパワーに期待している」と同会長は話している。Text:野田達哉
2015年11月25日彩ファクトリーは12月1日、京都初となる起業家シェアハウス「Fespa京都」をオープンする。シェアハウス内では、起業家同士の質の高い情報交換やメンターとなる先輩経営者からの学び・経験・スキル・人脈のシェアを図り、互いの夢の実現を加速させていく環境を整えている。彩ファクトリーはすでに東京で2軒の起業家シェアハウスを運営し、3年間で8人名以上の起業家が住み、30以上の新規事業が立ち上がり、15人以上が新規に会社を設立している。年代は20代から50代までと幅広く、中には20年以上の経営経験で年商50億規模の会社経営をしているベテラン経営者や、起業家シェアハウス内で起業してから2年間で年商4,000万円を越える急成長を達成した若手起業家もいるという。Fespa京都での居住者は本気で成長したい人限定で、面談審査を通じて自身の達成したい目標が明確な人を募集する。また、日常的に気軽な相談をし合う入居者専用コミュニケーションツールとして先輩経営者からアドバイスを得る機会を提供し、毎月グループごとに「先月の目標を達成できたか。何で苦労したか。どんな支援がほしいか。来月の目標は何か」を発表し互いにアドバイスし合う場を提供する。また、定期的に先輩経営者によるビジネススキルセミナーや自分たちの事業アイデアをプレゼンしあうイベントも開催する。ほかにも、毎月外部の起業家仲間も参加歓迎の交流パーティーを開催することで、モチベーションの高い人材同士のつながりを増やす機会を提供し、24時間無料で使える共用ラウンジはコワーキングスペースとして仕事場や入居者主催の勉強会、イベントに活用できる。Fespa京都の所在地は京都府向日市寺戸町乾垣内5-2で、阪急電鉄「東向日駅」から徒歩13分(「河原町駅」から15分)または、JR「向日町駅」から徒歩20分(京都駅まで8分)。入居開始日は12月1日で、家賃は6万円~10万円、共益費は2万円(2LDK部屋は3万円)。共益費には水光熱費やインターネット、各種イベント・セミナー費用が含まれている。なお、初期費用として事務手数料5万円が必要となる。部屋は10平方メートル(1R/単身者向け)から60平方メートル(2LDK/家族、カップル向け)まで。全個室で家具あり部屋と家具なし部屋から選択できる。先行予約申込は彩ファクトリー公式サイトから。
2015年11月15日起業願望があってもベストなタイミングはいつだろうかと悩み、なかなか踏ん切りが付かない人は少なくないだろう。一方で、そもそも時期を遅らせる意味がないという理由で、決断してすばやく事業を興した起業家もいる。「30代か40代か……いずれは起業するものと思っていました。とはいえ、起業後に失敗が待っているかもしれない。もし失敗するなら、20代のできるだけ早いうちにしておきたかった」こう語るのは、企業がコミュニティに対して、直接サンプリングやモニタリング、販促などができるマッチングサービス「ナヲナス」を8月にリリースした京橋ファクトリー 代表取締役社長の八木太亮氏だ。ベンチャー創業者の中で、八木氏の経歴は一風変わっている。新卒でリコージャパンに入社し、法人営業の経験を3年半積んだのちに独立。「定年まで営業の仕事だけをすると考えたとき、物足りなさに似た気持ちを感じた」と八木氏は振り返る。○自分にしか作れないものを残したい八木氏 : 昔から、ものづくりや価値づくりに興味がありました。特に「価値を生みだすこと」を意識したのは中学時代にさかのぼります。実は僕、中二病だったんです(笑)。自分はどうして生きているのか、人や社会の役に立つにはどうすれば良いのか、みたいなことを真剣に考え続けていて。大人になってもそれを引きずっています。自分でなければ生み出せないものを世に残したいですし、それが人のため社会のためになれば、まわりまわって自分が生まれた意味があるかな、と思うんです。昔から抱いているこの気持ちは、起業を後押ししたひとつの要素でしょうね。また、2010年から約2年、ちょうど社会起業ムーブメントが起きた時期に、一般社団法人シブカサ(※1)の運営に携わった経験も、起業のきっかけになりました。動けば動くほど世の中に影響力を与えるものを生み出せるという実感が持てて、自分一人の動きがどんな形で社会の役に立てるかを考えるようになりました。そのときに営業ではなく、自分でゼロから何かを作る仕事をしたい、と思ったんです。退職から半年後の2012年6月に、1社目となるcaravina(カラヴィナ)を立ち上げました。※1 廃棄されたビニール傘の無料シェアリング事業を渋谷で行う一般社団法人。2007年に任意団体として設立された。何を事業としてやっていくか決めないまま起業したので、空白の半年間は、情報収集をしたり人と会ったりしていました。1カ月間、アメリカにも行きましたね。海外でも通用する事業をやりたいと考えるようになり、海外に住む人の生活を知るため東海岸と西海岸を巡ったんです。半月ほどニューヨークにいて、カウチサーフィン経由で見つけたホスト宅やゲストハウスに泊まって、現地の人のような暮らしをしていました。そのときに芽生えたのは普遍的なものを作りたい、という意識でした。○ニッチすぎるサービスで経験した "失敗"――― 帰国後、caravinaを起業したんですね。どんなサービスを作ったんですか?最初に作ったのは、左利き専用ギターを販売するECサイトです。左利きの人は10人に1人の割合でいるんですよ。僕が昔バンド活動をしていたとき、左利きのメンバーが「左利き専用ベースが手に入らない」という理由で、仕方なく右利きのベースを使っていたこともありました。大きな元手は不要で、かつ場所に囚われませんし、左利き専用ギターは非常にニッチなので、流通を補完するサービスであれば回していけるのでは、と期待しました。SEOの知識もサイト制作経験もない中、なんとかサイトを作ったところ、意外と売れたんです。半年ほど運営を続けましたが、結果として成功はしませんでした。単価は1本あたり約20万円と高いものの、ニッチすぎる商品なので、売れる本数が少ない。また、ギターは消費財ではないため、1本買うと次に買う機会はもうないかもしれないんですよね。ただし、狭い分野に特化することでニーズに応えられることや、ものが売れる感覚値などは、この事業を通じて得ることができました。失敗した経験と言えば、もう1つあります。ECサイトをたたんでから、クラウドファウンディングサービス「Kickstarter」に挑戦したんです。ものづくりをしたいと思い、アメリカでウケることを狙った「忍者PCバッグ」を作りました。なんとか目標金額の1万ドルを集めたまでは良かったんですが、量産体制や販売網を作れず、失敗に終わりました。PCバッグもギターと同じく、短期間にリピートされる消費財ではないですし、あらゆるリソースのないことが敗因でした。この後に2社目となる、京橋ファクトリーを設立しました。○「コミュニティマーケティング」を普及させたい――― 京橋ファクトリーとcaravinaの違いは、どのようなところでしょうか?caravinaは自分が好きなことを自分視点でやっていた会社です。でも、自分がただ楽しくて作るものって、エゴでしかないんじゃないかと、ふと思う瞬間があって。対して、京橋ファクトリーはチーム全員で大きな価値を作り、人や社会を幸せにすることを目指している会社です。目的や位置づけが全然違うんですよね。8月より提供を開始したサービス「ナヲナス」の構想は、2014年9月頃からありました。当時から、コミュニティを支援するサービスの市場規模は相当大きいぞ、とは思っていて。ちなみに最近きちんと算出したものだと、企業がイベントにかける販促費は約1兆2000億円だとか。ゲームやアニメの市場とほぼ同等です。2013年に京橋ファクトリーを創業後、大小問わず事業案を複数考えてリサーチしながら、コンパクトなサイトを作って仮説検証を繰り返していました。いくら良い企画案が生まれても、それをそのままスタートしてしまうと、机上の空論で終わってしまう可能性があります。過去2度の失敗でわかっていたことなので、本格始動する前に時間をかけました。――― その後、ナヲナスの開発は順調に進みましたか?いえ、けっこう紆余曲折がありました。最初はコミュニティと企業のタイアップという形ではなく、企業にイベント協賛してもらう形で実験していましたね。イベント協賛を何度か行った結果、イベントの上位概念である"集団"に価値があるのでは、という考えにシフトしたんです。今年の3~4月頃のことです。弊社が運営するメディア「ビール女子」事業で得た気づきも、ナヲナス開発に活かせたと思います。企業から広告やタイアップの発注をいただく中で、読者を集めたイベントや座談会の開催を期待されることが頻繁にありました。企業はビール女子に対し、メディア要素だけではなく、コミュニティ要素も期待していたんですね。確かに、ビール好きな女性が集まれば、商品のサンプリングやニーズ調査をすることもできるわけですから。また、企業と話をすると「マス広告よりもリアルなコミュニケーションに力を入れたい」といった声を多く聞くようになりました。情報過多の時代で、消費者はどんどん賢くなっています。ですから、一方通行の情報だと、商品の訴求ポイントがなかなか伝わらない。複数の小さなコミュニティに対して、商品をアプローチしていこうという流れがきているように感じます。この取り組みを僕たちは「コミュニティマーケティング」と名づけ、普及させていこうとしています。コミュニティを使ったマーケティングを実践し、大規模に成功できているところは目立っていないので、新しい文化として確立させていきたい。規模が大きくなっていったら、ナヲナスを「日本最大のコミュニティマーケティングサイト」と標榜したいですね(笑)。――― 最後に、年内に仕掛ける新サービスがあれば、教えてください有料老人ホームの紹介を高齢者向けにわかりやすく提供するサービスを9月中に公開予定です。生活をきちんと伝えている「ひつじ不動産」や「北欧、暮らしの道具店」などのサービスがイメージに近いかもしれません。高齢者事業の市場規模の大きさは、頭では理解していましたが、決して自分事にできていませんでした。でも、高齢者の方に話を聞いていると、皆さんの"暮らし"に課題があると気づいたんです。奥さまに先立たれてから一人暮らしとなり、栄養価の高い食生活ができなくなって、食が細ってしまった男性がいました。後に男性は施設に入ったんですが、バランスのとれた食生活に戻り、入居2カ月で体調が良くなったそうです。さらに、アクティビティやイベントで他の入居者と交流するようになり、人付き合いを楽しむようになったと聞きました。京橋ファクトリーの根底にある願いは「社会の課題を解決すること」ですから、お話をじっくり伺っていると、ハラオチ感があったんですよね。有料老人ホームは、高齢者のシェアハウスみたいなものだと思うんです。そこでの生活を丁寧に伝えられる、価値あるサービスサイトを目指していきます。
2015年09月24日世の中ちょっとした起業ブームだ。書店に行くと起業を勧める書籍がコーナーになって多数置かれている。だが、それほど多くの人が実際に起業をしているとは思えない。「いつかは」って夢を持っている人は多いかもしれないが、いざ本気でトライしようと思えばハードルは高いし、本当に取り組む人は多くないはずだ。企業に入社した時には誰しも少なからず何か「この会社に入ったら○な仕事をしてみたい」という思いを持っているものだ。けれど実際にはその通りのミッションにつけないことの方が多いのが現実だ。そうすると「他の会社に行けばできるんじゃないか」と考えて転職を検討することになる。そんな、なかなか自分の思いを実現できていない企業人に向けて、筆者は独立起業や転職を考える前に「自分が今勤めている会社の中で起業にトライしてみれば?」と勧めている。それが「社内起業」だ。ただ、「起業」というと新会社を設立するなど大袈裟なものに映るが、ここで対象にしているのは「新たな販路を開拓する」とか「異なる顧客層に広げる」とか「新たな製品ラインナップを増やす」といった言わば企業活動として日常的に繰り返されていることも対象にしている。「それがその会社にとって新たな取組みなのであれば、それも小さな起業の一つだ」と。そう考えると、企業人にとっても「起業」はもう少し身近なものに感じられる。しかし、やはり組織の中で何か新しい取組みを始めようというには、規模の大小はあるにしても、なんらかの準備は必要だ。自分の考えを何かにまとめ、社内で起案し、承認を取りながら進めなければいけない。しかし、意外とこういうHowToが書かれた本と言うのは少ない。とかく経営学の本というのは、「なるほど」と思うことはあっても、なかなか実践で活かせる場面がないというのは、多くの読者が経験してきていることだろう。大学の研究者にはイノベーションの理論を解説することは出来ても、企業の中で働いたことがない人にその組織の中での立ち居振る舞いを助言することは出来ない。プロジェクトに第三者として携わるいわゆる戦略系コンサルタントにしても同様だ。やはり、当事者として企業の中で経験を積んできた人だけが持つHowToが知りたくなる。独立起業しようという人向けには多数のHowTo本が出ている。会社設立の手続きから、資金調達、人材採用、製品・サービスの設計、販路開拓……、起業するためにしなければいけないことは沢山ある。起業家はこれらのことを一つ一つ学びながら実行していくことになる。しかしこれは社内起業においても同じことだ。何か新しい取組みを始めようとすれば社内で予算を確保しなければいけないし、上司や人事部とかけあって人の配属をお願いしなければいけない。製造部署や営業部署に協力を求めることも必要だろう。実は、こういう社内での動き方が一番大事だったりする。もちろんそんな「社内政治」だけで案は通せない。ちゃんとロジカルに企画案を検討し書面にまとめて起案しなければいけない。自分に経営学やマーケティングの専門知識がないことを不安を感じる人は多い。著者は、リクルート社の新規事業開発室のマネージャとして長く勤務してきた経験から編み出した「国語・算数・理科・社会」という思考フレームを紹介している。・事業は「算数」から考え始めてはいけない・まず大事なのは「国語」。人の気持ちを慮る・人が抱えている「不」を解消することこそが事業の本質・「不」が発生している理由を考える(理科)・「不」が解消されていない背景を洞察する(社会)で、骨太の魅力的な事業コンセプトを考えていくのだという。これまで3,000人の事業企画書を見てきた経験から、多くの企画は「国語」の掘り下げが甘く、「理科」の分析が弱いことが多いと言うのもわかる気がする。新規事業の検討でよく使われる「アンゾフの成長マトリックス」という思考フレームに筆者オリジナルの「5W2H思考」を組み合わせて発想の幅を広げるという手法も面白い。「誰に×何を」「どこで×どうやって」「いつ×いくらで」と軸の組み合わせを変えながら9種のマトリックスを使って発想を広げていく。これはかなり実践的でイメージが湧く。新規事業の担当者は、とかく企業の中で「金食い虫」と厳しい目で見られたり「遊んでるんじゃないか」と揶揄されたり、組織の中で孤軍奮闘になることが多い。実際、なかなか成果を出すことができず苦労している人も多い。けれど、入社間もない若いうちは「決められたことをちゃんとやる」だけで評価されても、年次を重ねていけばそれだけでは評価されなくなってくるし、役職者ともなれば今までと同じことをやっているだけでは更なる昇進は期待できなくなっている。そんな時代だ。企業に変革が求められているとと同じように、企業人にも働き方、仕事に取り組む姿勢を変えていくことが求められているのも自然な流れだ。そんな企業人にぜひお薦めしたい1冊だ。著者紹介リクルート社の新規事業開発室で長くマネージャを勤めた後、「社内起業」でオールアバウト社を創業(2005年JADAQ上場)。事業責任者等を務めた後、2010年に独立。社内起業の支援に特化し活動。早稲田大学ビジネススクール研究センター特別研究員。SBI大学院大学客員教授。著書に「はじめての社内起業」(ユーキャン刊価格:1,600円+税)がある。
2015年09月10日何気ない瞬間にちょっとした不都合を感じて、「こんなサービスがあれば良いのに!」と思う人は少なくないだろう。だが、それを形にする情熱を持った人は、どれくらいいるだろうか。さらに、それをユーザーから求められるサービスへと成長させられる人は、ごくわずかだ。電子機器(新品・中古品)の買取価格を比較し、希望に合った買取条件で開発業者を探せるサービス「ヒカカク!」を運営するジラフの代表取締役 麻生輝明氏はそんな人物の一人である。某VCからの内定を辞退し、現在は一橋大学商学部を休学しながらサービス開発・改善に勤しむ。起業のきっかけは、内定が出たのち時間に余裕が生まれ、ふとサービス開発を思い立ったことに遡る。ものづくりに夢中になる中で、麻生氏が思い出したのは2006年前後のネットバブル期だった。「当時、僕は中学生で、コミュニティサイトを運営していたんです。最初はHTMLがわからなくてもサイトを作れるツールを使っていましたが、独学で勉強して自分で一から作れるようにもなりました。自作サイトが成長していくタイミングでネットバブルが起こり、IT企業が続々と上場するニュースを目にして、起業やサービス開発に強い興味を持ったんです」(麻生氏)その頃の思いが蘇り、2014年10月にヒカカク!をローンチ。今や買取商品数は7万点を超え、サイトに書かれた口コミ件数は5,000点を超える。さらに2015年7月には、全国1,000店舗のiPhone修理業者から、画面割れ修理やバッテリー交換、水没修理などのメニューごとに費用比較を行えるサービス「最安修理ドットコム」もリリースし、好評を博している。「ヒカカク!も最安修理ドットコムも、商品を買うときではなく、使っているときに起こる課題を見据えている点に特徴があります。購入時は収益を上げるポイントになるので、展開されるサービスもありますが、それ以外の瞬間は見過ごされがちです。そこをサービス化することが求められていると思います」と語る麻生氏に、ヒカカク!開発の経緯や起業への思いを聞いた。○買取業者探しにかけるコストを下げたかった麻生氏 : ヒカカク!の起源は、2つの出来事にあります。1つは、大学3年の頃の体験で、使わず持て余していたタブレットを売りたいなと思ったんです。そこでまずオークションサイトを覗いてみたところ、面倒くさそうだと感じて断念しました(笑)。次に、買取業者に売ろうと思いましたが、安く買い叩かれるイメージがあって嫌だなと……。できるだけ手間をかけたくないし、高く買い取られたいとぼんやりしていたら、気づいたときには1年以上経っていたんですよね。不要なものがあっても、処理するアクションが面倒で放置しがちになりませんか。2つ目は、大学4年の頃のエピソードで、僕の友人に古着店や楽器店などで、よく不要品を売る人がいたんです。彼から「毎回何店舗かお店を回って、査定額を比較した上でなるべく高く売っている」と聞きました。でも、よく考えると1店舗ずつ回るのは大変ですよね。地方だとなおさら時間的コストがかかるでしょう。この2つのエピソードがきっかけとなって、買取価格の比較から買取までWeb上で完結すれば、かなりの効率化を図れることに気づき、ヒカカク!というサービスを想起しました。価格を知るという意味では、クルマのような高額商品を売る際に一括査定するサービスは昔からありました。でも、ああいったサービスは、査定申し込み後、結果が通知されるのを待たないと、いくらで売れるかわからないんですよね。あらかじめ買取価格が比較できるサービスがあれば良いのにと思いましたが、日本にはなかった。だから僕たちは、Webサイト上で買取価格を公開し、ユーザーが自らの意思で売り先を積極的に選べるサービスを作ることにしたんです。(2015年8月)現在は電子機器を中心に取り扱っていますが、実は当初、電子機器と楽器を取り扱うつもりでした。でも、楽器店に話をしにいくと、あまり良い反応を得られなかったんです。楽器業界は大手やチェーン店が大半で、トップ企業を取り込まない限り難しいなと。一方で、電子機器は小規模な買取業者が多く、楽器よりも事業として進めやすかったので、動き始めてから約2週間で、電子機器1本に絞ろうと決めました。○今すぐの課金やマネタイズは、考えていない――― ちなみに、サービスサイトを見ていると、高額な買取額が目立つのはなぜでしょうか?小規模な買取業者を中心に掲載しているからです。そもそも買取業者によって買取価格が違うのは、コスト構造が異なるから。多くの大手買取業者は駅前の一等地に店舗を構え、多大な広告費を投下しているぶん、買取価格を下げないと採算がとれなくなります。一方、広告費にあまりお金をかけていないため、大手と比べて買取価格を高く設定できるのが、小規模な買取業者の特徴です。ヒカカク!のようなプラットフォームビジネスの成否は、どれだけ多くのプレイヤーを集められるかにかかっていると思っています。短期的な利益を上げようとしても意味はありません。そのため、僕たちは(2015年8月)現在の状況を将来への投資として捉え、買取業者の掲載を基本的に無料としています(有料プランもある)。ユーザーの声に応えられるサイトを作るために、買取業者の掲載を無料にし、高額買取を行う小規模な買取業者をたくさん集めているんです。時期は未定ですが、いずれは買取業者に課金するビジネスモデルを想定しています。ヒカカク!に出稿してもらえば、自社サイトを一生懸命作って集客する必要がなくなり、ヒカカク!内で買取業務を完結できる ―― そんな状態を目指しています。――― ローンチから今に至るまで、サービスの認知拡大のためにどのような取り組みを行ってきたのでしょうか。主にSEO施策とコンテンツの拡充です。SEO施策については、キュレーションメディア「MERY」のSEO担当の方からいただいたアドバイスを地道に実践してきました。サイト構造をテコ入れし、Googleから高い評価を得られやすくしたんです。コンテンツの拡充については、サイト内に買取をテーマにしたコラムを月10~15本制作し、現在200本以上(2015年8月26日時点)掲載しています。査定額を上げる方法や売るときの注意点など実践的な内容が多いです。初期の頃は僕たちが書くこともありましたが、今は外部のライターさんにお願いし、編集・掲載は社内でやっています。検索でヒットしたコラムから本体サイトへの流入も多いですね。メディアECなんて言葉もありますが、ヒカカク!でもその仕組みを取り入れています。コラム本数が増えて4カ月くらい経ったあたりから、SEO施策が効いてきたと感じています。まとめると、ユーザーにとって使いやすいサイト構造を追求し、ユーザーにとって有意義なコンテンツを作り続けるといった、あたりまえですが正しいことをやり続けることが大事だと思いますね。○「サービス立ち上げ時から仲間探しをすべきだった」という後悔――― ここからは起業にまつわるお話も伺います。起業前後を振り返ってみて、「やり直したい」と思うことはありますか?創業当初にもっとたくさんの人に会って、一緒にやっていくメンバーを早く見つければ良かった、と思っています。手伝ってくれる学生はいましたが、彼らは4月から就職し、事業の根幹に長期的に関わる人間は僕一人という状態が3~4カ月続きました。要は、自分が内定を辞退して起業しようと覚悟を決めた一番苦しい時期に、事業を運営していく体制が築けていなかったんですよね。そのため素早く事業を進めることができなかった。心が折れそうになったこともありましたよ(笑)。今は3月末頃から最近にかけて採用した、僕を含めて5人のメンバーで動いていますが、人を集めるのに相当苦労しました。僕はサービスができてからで良いやと採用を先送りしていましたが、それは間違いでした。現状として、外部資本を投下しながら、ヒカカク!というサービスの可能性を検証する時期に入っていると考えています。この状況で、成長・拡大中のサービスを一緒にやろうと誘うよりも、立ち上げから一緒にやってもらえないかと誘うほうが、人材を採用しやすかったなと。やはりゼロからプロダクトを作り出すのとそうでないのとでは、入ってくる人のマインドも全然違うと思うので。――― 最後に、起業して約1年経ちますが、創業期を経て感じたことを教えていただけますか?起業に興味を持つ人は多いですが、最初の一歩を踏み出せるかどうかで、大きな差が出てくると思います。一歩踏み出したら、話がどんどん大きくなっていくので、嫌でも進まざるを得ない状況になります。初めて挑戦することですから、怖いと感じる気持ちはわかります。最初は何をすれば良いかもわかりませんし。それでも、やらないといけない理由や使命のようなものがあるなら、チャレンジしないのはもったいないです。とくに、昔から作りたいサービスがあって、長期間考え続けてきたのであれば、挑戦すべきだと思います。十分に考え尽くしたものを形にすると、その過程で必ず得るものがあります。それに、実際にやってみないとわからないこと、見えてこないことはたくさんありますから。やってみて学ぶことに価値があるのではないか、と今は純粋に感じています。
2015年08月28日